JP6731683B1 - 鑑別装置、情報処理装置、プログラム、教師データおよび鑑別方法 - Google Patents

鑑別装置、情報処理装置、プログラム、教師データおよび鑑別方法 Download PDF

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Abstract

ストックの様々な品種について種子の状態での八重鑑別を可能にする。鑑別装置(10)は、複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を取得する画像解析部(11)と、所定の色成分の色調値の順位が第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定のストックの種子が八重咲き種子か否かを決定する決定部(12)と、を備える。

Description

本発明は、鑑別装置、情報処理装置、プログラム、教師データおよび鑑別方法に関する。
切り花としてのストックは従来から盛んに栽培され、消費者に好まれている花の一つである。ストックは、10月から3月にかけて咲くアブラナ科の花で、約20cmから約80cmの高さまで成長する一年草である。このストックには一重咲きと八重咲きとがあり、約半数ずつ出現するが、八重咲きの方が一重咲きよりもボリューム感があり、商品価値が高い。そのため、高い収益を上げるためには、ストックが開花する前の段階で、正確に一重咲きと八重咲きとを見分ける(八重鑑別)ことが重要になる。
現在、生産者はストックが苗の状態のときに八重鑑別を行っているが、間引く苗にかける育苗コスト(種苗費、資材費、スペース、および労力)が無駄になっている。これを解消するには、種子の状態で八重鑑別を行う必要がある。
特許文献1には、ストックの種子をコーティングすることで、八重咲き種子に対して一重咲き種子の生育を遅らせることによって、一重咲きと八重咲きとを見分ける方法が開示されている。
日本国公開特許公報「特開2003‐522206号公報(2003年2月25日公開)」
しかしながら、上記従来の方法では、品種によらず八重鑑別を行うことができるものの、種子の状態で八重鑑別を行うことができないため、八重鑑別のためには種子を播種して鑑別できる段階まで育苗する必要があり、間引く苗にかける育苗コスト(種苗費、資材費、スペース、および労力)が無駄になっているという問題点がある。
本発明の一態様は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ストックの様々な品種について種子の状態での八重鑑別を可能にすることにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る鑑別装置は、八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子から上記八重咲き種子を鑑別するための鑑別装置であって、上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得部と、上記複数のストックの種子の上記所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する決定部と、を備えている。
また、本発明の一態様に係る教師データは、八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の画像データから上記種子の特徴を示す特徴情報を少なくとも取得する情報取得部を備え、上記複数のストックの種子について八重咲き種子を鑑別することを機械学習する鑑別装置に適用される、学習モデルを構築ないし更新するための教師データであって、上記複数のストックの種子の特徴情報を、上記鑑別装置の上記情報取得部が少なくとも取得する処理に用いられる、上記複数のストックの種子の画像データと、上記画像データに含まれる種子の成育後に咲く花の形態を示す形態データと、を含む構造を有している。
また、本発明の一態様に係る鑑別方法は、八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子から上記八重咲き種子を鑑別するための鑑別方法であって、上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得ステップと、上記複数のストックの種子の上記所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する決定ステップと、を含んでいる。
本発明の一態様によれば、ストックの様々な品種について種子の状態での八重鑑別を可能にすることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1および2に係る撮像装置および情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る鑑別方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る鑑別方法の変形例を示すフローチャートである。 早麗に関し、八重咲き種子および一重咲き種子の撮像画像の例を示す図である。 グラフ101は、早麗に関し、種子のa値の算出結果を示すヒストグラムであり、表102は、早麗について特定の対象種子のa値が、対象の全ての種子のa値のうち、下位x%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。 アイアンマリンに関し、八重咲き種子および一重咲き種子の撮像画像の例を示す図である。 アイアンマリンに関し、種子のa値の算出結果を示すヒストグラムである。 表105は、アイアンマリンについて特定の対象種子のa値が、対象の全ての種子のa値のうち、下位x%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表であり、グラフ106は、早麗およびアイアンマリンのそれぞれの種子選択率と正答率との関係を示すグラフである。 アイアンマリンに関し、種子の面積、b値、R値および真円度の算出結果を示すヒストグラムである。 表111は、アイアンマリンについて決定部における判定条件の例を示す表であり、表112は、表111に示す判定条件を適用した場合における種子選択率と正答率との関係を示す表である。 表113は、早麗について決定部における判定条件の別の例を示す表であり、表114は、表113に示す判定条件を適用した場合における種子選択率と正答率との関係を示す表である。 単一または複数の特徴量を用い八重鑑別を行った場合における早麗およびアイアンマリンのそれぞれの種子選択率と正答率との関係を示すグラフである。 表115は、黄色色調値を用い八重鑑別を行った場合における早麗およびアイアンマリンのそれぞれの種子選択率と正答率との関係を示す表であり、表116は、青色色調値を用い八重鑑別を行った場合における早麗およびアイアンマリンのそれぞれの種子選択率と正答率との関係を示す表である。 表117は、早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれについて特定の対象種子のa値が、対象の全ての種子のa値のうち、下位X%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表であり、グラフ118は、a値による八重鑑別の種子選択率と正答率との品種比較を示すグラフである。 表119は、早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれについて特定の対象種子のb値が、対象の全ての種子のb値のうち、下位Y%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表であり、表120は、特定の対象種子のB値が、対象の全ての種子のB値のうち、下位Z%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。 表121は、早麗について複数の特徴量の組合せによる八重鑑別の種子選択率と正答率を示す表であり、表122は、アイアンマリンについて複数の特徴量の組合せによる八重鑑別の種子選択率と正答率を示す表であり、表123は、アイアンチェリーについて複数の特徴量の組合せによる八重鑑別の種子選択率と正答率を示す表であり、表124は、アイアンホワイトについて複数の特徴量の組合せによる八重鑑別の種子選択率と正答率を示す表である。 単一または複数の特徴量を用い八重鑑別を行った場合における早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれの種子選択率と正答率との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態3に係るカラーセンサおよび情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。 グラフ125は、早麗に関し、種子のa値の測定結果を示すヒストグラムであり、グラフ126は、早麗に関し、種子のb値の測定結果を示すヒストグラムである。
〔実施形態1〕
説明の便宜上、特定の項目について説明した構成と同一の機能を有する構成については、同一の符号を付記し、その説明を省略する。実施形態2以下の各実施形態についても同様である。
<情報処理装置の機能的構成>
情報処理装置100としては、PC、タブレット端末および種子選別ロボット等を例示することができる。図1に示すように、情報処理装置100は、表示部1、操作入力部2、記憶部3よび制御部4を備えている。なお、情報処理装置100は、表示部1を備えていなくても良い。例えば、情報処理装置100が表示部を備えない種子選別ロボットであるような場合、鑑別した種子を種子選別ロボットの手が選択して所定の場所へ移動させる形態などを例示することができる。
表示部1は、後述の鑑別装置10による鑑別結果、および情報処理装置100に装備されている各種機能(アプリケーションソフト)が実行されることに起因する画像等を表示する。操作入力部2は、入力されたユーザ操作を取得するものであり、例えば情報処理装置100がタブレット端末の場合であれば、表示部1と一体となったタッチパネルが用いられる。
記憶部3は、後述の鑑別装置10によって生成された各種データ、および制御部4が実行する各種の制御プログラム等を記憶するものであり、例えばハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。記憶部3は、例えば情報処理装置100の外部に備えられてもよい。
制御部4は、情報処理装置100を統括的に制御するものであり、鑑別装置10を備えている。鑑別装置10は、複数のストックの種子から八重咲き種子を鑑別するための装置であり、図1に示すように画像解析部11(情報取得部)および決定部12を備えている。
本発明の実施形態に係る情報取得部は、上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得するものである。本実施形態では、上記光情報が、撮像装置500によって取得される画像情報であり、情報取得部が画像解析部11である場合について説明するが、情報取得部の態様はこれに限定されない(実施形態3参照)。なお、情報取得部を画像解析部11とした場合、色調情報の他、種子の面積や種子の断面形状の丸みの程度を示す情報など、種子の大きさや形に係る情報を取得することが可能になる(実施形態2参照)。撮像装置500は、白色光源等から出射された光がストックの種子に当たって反射した反射光を受けて画像情報を取得する。
図1では、制御部4は情報処理装置100に内蔵されているが、この場合に限定されない。例えば、制御部4は、情報処理装置100に取付けられた外部装置や通信部(不図示)を介して利用するネットワークサーバーであっても構わない。あるいは、鑑別装置10が、情報処理装置100に取付けられた外部装置であってもよい。
なお、本実施形態以下の各実施形態においては、八重咲き種子を鑑別する前のストックの種をステージに1粒ずつ載置した状態の種子を、鑑別装置10による八重鑑別の対象となるストックの種子(以下、「対象種子」と略記)とする。ここで、「八重咲き種子を鑑別する前のストックの種」は、色特性値等の順位付けが行われるストックの種子が、未選別の種子の集団であることを特定したものである。
なお、種子の撮影ができれば必ずしもストックの種をステージに載置しなくてもよい。ストックの種をステージに載置しないで種子の撮影を行う場合としては、例えば、空中で種子の撮影を行う場合が考えられる。空中で種子の撮影を行うための手法として、例えば、(株)サタケ製の多用途シュート式光選別機を用い、シュートに種子を流し、該シュートを流れて空中に飛び出した種子を撮影する手法を挙げることができる。
<鑑別装置の機能的構成>
(画像解析部)
画像解析部11は、八重鑑別の前処理として、上記ステージに載置した複数の対象種子の画像を解析する。具体的には、まず、デジタルカメラなどの撮像装置500を用いて、画像解析の対象となる複数の対象種子をそれらの上方から同一視野で撮像する。なお、本実施形態では、複数の対象種子を一括して撮影する形態について説明するが、複数の対象種子のそれぞれを1つずつ個別に撮影するようにしても良い。
撮像場所について特に制限はないものの、暗室内で撮像するのが好ましい。複数の対象種子の撮像画像(以下、「初期画像」と略記)は、RAW画像の状態から撮像装置500の画像編集ソフトによってTIF形式に現像されて、画像解析部11に送信される。
TIF形式の初期画像(以下、「TIF画像」と略記)を受信した画像解析部11は、RGB色空間となっているTIF画像に二値化処理を施して二値化画像を生成する。
なお、本実施形態では、初期画像の画像形式としてTIF形式を用いる場合について説明するが、初期画像の画像形式としてはこれに限定されず、例えば、JPEG形式やGIF形式などを用いても良い。
上記の二値化処理の際、画像解析部11は、画像内の対象種子と背景との境界の色相、彩度および明度を示す値(以下、「閾値」と略記)を算出・取得する。場合によっては、二値化処理の際に種子の種子面積sを算出・取得してもよい。そして、TIF画像をCIELAB色空間に変換してL、aおよびbの各画像に分割した後、当該二値化画像から上記L、aおよびbの各画像を指定する。
なお、本実施形態以下の各実施形態では、画像内の対象種子と背景とを3つの指標(色相、彩度および明度)の閾値で分節したが、この場合に限定されない。例えば1つの指標のみで分節してもよいし、「色相、彩度および明度」以外の指標で分節してもよい。
CIELAB色空間は、国際照明委員会(CIE)が策定したほぼ完全な色空間である。人間の目で見ることができるすべての色を表すことができ、画像処理に係る機器固有モデルの基準として利用することができる。
CIELAB色空間は、L、aおよびbの3つの座標で構成される。Lは色の明度を表し、L=0が黒、L=100が白の拡散色となる。白の反射色は、L=100よりもさらに値が高くなる。aは、赤色/マゼンタ色と緑色との間の位置を表し、負の値が緑色寄りとなり、正の値が赤色/マゼンタ色寄りとなる。bは、黄色と青色との間の位置を表し、負の値が青色寄りとなり、正の値が黄色寄りとなる。
次に、複数の対象種子のそれぞれについて、種子のL値、a値およびb値の3つの値を算出し、取得する。なお、この3つの値は、L、aおよびbの各画像における全画素の平均値となる。
画像解析部11は、算出・取得した種子のa値を決定部12に送信する。なお、種子のa値は、記憶部3に送信されて記憶されてもよい。このことは、後述する種子の彩度C、R値、B値、b値、種子面積s、円形度r、および真円度などについても同様である(実施形態2参照)。
(決定部)
決定部12は、画像解析部11から受信した種子の所定の色成分の色調値に基づいて、複数の対象種子のそれぞれについて八重咲き種子か否かを決定する。具体的には、決定部12は、複数のストックの種子の所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する。
なお、本実施形態の決定部12は、画像解析部11から受信した種子のa値に基づいて、複数の対象種子のそれぞれについて八重咲き種子か否かを決定する。具体的には、特定の対象種子に係る種子のa値が、すべての対象種子に係る種子のa値のうちの下位x%(第1範囲)に含まれているか否かを判定する。
下位x%に含まれていた場合、決定部12は、判定対象となった特定の対象種子が八重咲き種子であることを決定する。一方、下位x%に含まれていなかった場合、決定部12は、上記特定の対象種子が八重咲き種子でない、言い換えれば一重咲き種子であることを決定する。
ここで、xの値としては、少なくとも50以下の数値を用いる。このように数値設定することで、早麗の八重鑑別の正答率が約80%以上となり、一般的に種子での八重鑑別においてほぼ成功と見做されるレベルの正答率となる。
決定部12は、特定のストックの種子に係る赤色成分の色調値(a値)が、上記第1範囲としての、すべてのストックの種子に係る上記赤色成分の色調値のうちの下位50%の範囲に含まれているか否かを判定しても良い。これにより、例えば、ストックの品種が早麗である場合に、80%以上の高い精度で八重鑑別を行うことが可能になる。
なお、xの値は、記憶部3または決定部12内のメモリ(不図示)等に予め記憶されていてもよい。または、操作入力部2からユーザ入力することにより、ストックの種類等に応じた好ましい数値を任意に設定してもよい。
決定部12が特定の対象種子を八重咲き種子であると決定した場合、鑑別装置10は、当該特定の対象種子を八重咲き種子であると鑑別し、鑑別結果を表示部1に表示させる。一方、決定部12が特定の対象種子を一重咲き種子であると決定した場合、鑑別装置10は、当該特定の対象種子を一重咲き種子であると鑑別し、鑑別結果を表示部1に表示させる。
また、決定部12は、ストックの品種に応じて、上記第1範囲を変更することができるようになっていても良い。例えば、早麗とアイアンマリンとで、好適に八重鑑別できる第1範囲が異なっている。このため、ストックの品種に応じて、第1範囲を適切な範囲に変更することにより、八重鑑別の精度を上げることが可能になる。
<赤色色調値に基づく八重咲き種子の鑑別方法>
図2に示すように、まずステップ101(以下、「S101」と略記)にて、撮像装置500によってTIF画像を生成し、画像解析部11が撮像装置500からTIF画像を受信することにより、S102に進む。
S102(情報取得ステップ)では、画像解析部11が、TIF画像をCIELAB色空間に変換してL、aおよびbの各画像に分割し、S103に進む。
S103(情報取得ステップ)では、画像解析部11が、CIELAB色空間に変換されたTIF画像に二値化処理を施した上で、複数の対象種子のそれぞれについてL値、a値およびb値を算出し、すべての対象種子に係る種子のa値を決定部12に送信して、S104に進む。
S104(決定ステップ)では、決定部12が、複数の対象種子のそれぞれについて、種子のa値がすべての対象種子に係る種子のa値のうちの下位x%に含まれているか否かを判定する。S104でYES(以下、「Y」と略記)と判定した場合、決定部12は、判定対象となった特定の対象種子が八重咲き種子であることを決定して、S105に進む。
S105では、鑑別装置10が、決定部12によって八重咲き種子であると決定された特定の対象種子を、最終的に八重咲き種子であると鑑別する。鑑別装置10は、鑑別結果を表示部1に送信して表示させる。
一方、S104でNO(以下、「N」と略記)と判定した場合、決定部12は、判定対象となった特定の対象種子が一重咲き種子であることを決定して、S106に進む。S106では、鑑別装置10が、決定部12によって一重咲き種子であると決定された特定の対象種子を、最終的に一重咲き種子であると鑑別する。鑑別装置10は、鑑別結果を表示部1に送信して表示させる。
すべての対象種子について、S105またはS106のいずれかの処理が終わることにより、鑑別装置10による八重鑑別が終了する。
上述した形態では、八重鑑別を行う第1の指標としての所定の色成分の色調値として、赤色成分の色調値であるa値を用いる形態について説明した。しかしながら、所定の色成分の色調値はa値に限定されず、例えば、黄色成分の色調値bや青色成分の色調値Bを用いても本発明の所期の効果を得られることが判明している(図13参照)。
また、特にストックの種子の色は、品種によらず、一重咲き種子の方が八重咲き種子と比較して赤みが強い傾向がある。このため、種子の色の赤みの強さを示す指標として、赤色色調値(a値)を利用することにより、育苗コストを低減しつつ、ストックの様々な品種について種子の状態での八重鑑別を可能にすることができる。
さらに、従来は、八重咲き種子と一重咲き種子とを選別することはできなかったが、鑑別装置10によれば、八重咲き種子と一重咲き種子とを選別することが可能になる。
〔実施形態2〕
ここで、種子の色特性値を表すパラメータの他、種子のサイズや種子の形状を表すパラメータを用いても、高い鑑別精度で八重鑑別できる可能性がある。例えば、種子の形状を表すパラメータとして種子の円形度rを用いる場合が考えられる。「円形度」は形の丸さ(丸みの程度)を示す指標であり、一重咲き種子では円形度が大きく(丸く)なり、八重咲き種子では円形度が小さく(細長く)なると考えられる。円形度は、下記の式1を用いて算出される。
(式1)
円形度=4×種子の種子面積/(π×種子の最大径
画像解析等によって鑑別対象となるストックの種子の円形度rを算出し、円形度rがより下位の種子から当該種子を八重咲き種子として順次選択することで、高い鑑別精度で八重鑑別できる可能性がある。
具体的には、例えば、画像解析部11は、上記a値に加重して、さらに種子の面積(種子面積s)を示す面積情報を取得し、決定部12は、複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記面積が所定の第2範囲に含まれているか否かを判定しても良い。これにより、赤色色調値と種子の面積とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
また、画像解析部11は、上記a値に加重して、さらに種子の断面形状の丸みの程度(円形度r、真円度)を示す丸み情報を取得し、決定部12は、複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記丸みの程度が所定の第3範囲に含まれているか否かを判定しても良い。これにより、赤色色調値と種子の丸み情報とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
次に、画像解析部11は、上記a値に加重して、さらに種子の色に含まれる黄色成分の色調値を表す黄色色調値情報を取得し、決定部12は、複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記黄色成分の色調値が、所定の第4範囲に含まれているか否かを判定しても良い。黄色成分の色調値の具体例としては、CIELAB色空間のb値を挙示することができる。これにより、赤色色調値と黄色色調値とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
また、画像解析部11は、上記a値に加重して、さらに種子の色に含まれる青色成分の色調値を表す青色色調値情報を取得し、決定部12は、複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記青色成分の色調値が、所定の第5範囲に含まれているか否かを判定しても良い。青色成分の色調値の具体例としては、RGB色空間のB値を挙示することができる。これにより、赤色色調値と青色色調値とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
次に、画像解析部11は、上記a値に加重して、さらに種子の彩度Cを示す彩度情報を取得し、決定部12は、複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記彩度Cが所定の第6範囲に含まれているか否かを判定しても良い。これにより、赤色色調値と彩度とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
図1に示す情報処理装置200は、鑑別装置10の画像解析部11が、種子のa値に加えて種子の円形度rを算出・取得する点で、実施形態1に係る情報処理装置100と異なる。また、情報処理装置200は、鑑別装置10の決定部12が、種子のa値および種子の円形度rのそれぞれについて所定の数値範囲に含まれるか否かを判定する点でも、情報処理装置100と異なる。
<複数の特徴量に基づく八重咲き種子の鑑別方法>
図3に示すフローチャートにおいて、S201、S203およびS204の各処理は、図2のフローチャートにおけるS101〜S103の各処理と同様であるため、その説明を省略する。
S202では、画像解析部11が、複数の対象種子のそれぞれについて、種子の円形度rを算出・取得して、S203に進む。
S204(情報取得ステップ)では、画像解析部11が、複数の対象種子のそれぞれについて、種子のa値を算出・取得して、S205に進む。画像解析部11は、すべての対象種子に係る種子の円形度rおよびa値を決定部12に送信する。
S205(決定ステップ)では、決定部12が、特定の対象種子に係る、(I)a値がすべてのa値のうちの下位x%に含まれているか否か、かつ(II)円形度rがすべての円形度rのうちの下位y%に含まれているか否かについて判定する。
S205でYと判定した場合、言い換えれば、特定の対象種子のa値、かつ円形度rが上記(I)および(II)の数値範囲に含まれていた場合、S206に進む。
S206(決定ステップ)では、決定部12が、判定対象となった特定の対象種子が八重咲き種子であることを決定し、鑑別装置10が、決定部12によって八重咲き種子であると決定された特定の対象種子を、最終的に八重咲き種子であると鑑別する。鑑別装置10は、鑑別結果を表示部1に送信して表示させる。
一方、S205でNO(以下、「N」と略記)と判定した場合、言い換えれば、特定の対象種子のa値、および円形度rのいずれも上記(I)および(II)の数値範囲に含まれていなかった場合、決定部12は、判定対象となった特定の対象種子が一重咲き種子であることを決定して、S207に進む。
S207では、鑑別装置10が、決定部12によって一重咲き種子であると決定された特定の対象種子を、最終的に一重咲き種子であると鑑別する。鑑別装置10は、鑑別結果を表示部1に送信して表示させる。
すべての対象種子について、S206またはS207のいずれかの処理が終わることにより、鑑別装置10による八重鑑別が終了する。
<変形例>
上述した形態では、種子のa値に加重して使用するパラメータとして円形度rを用いる形態について説明した。しかしながら、鑑別装置10による八重鑑別においては、種子のa値に加重して用いるパラメータとして、円形度r以外のパラメータを用いても良い。
円形度r以外のパラメータとしては、種子面積s、RGB色空間のR値、CIELAB色空間のb値、真円度、および彩度Cなどを例示することができる。
種子面積sは、対象種子を平面視した場合における当該種子の外周で取り囲まれた領域の面積である。
彩度Cは色の鮮やかさの尺度である。彩度Cは下記の式2を用いて算出される。
(式2)
=〔(a+(b1/2
真円度は、円形形体の幾何学的に正しい円からの狂いの大きさである。真円度は、下記の式3を用いて算出される。
(式3)
真円度=4π×(面積)/(円周)2
例えば、画像解析部11が、円形度rの代わりに種子面積s、RGB色空間のR値、B値、CIELAB色空間のb値、真円度、または彩度Cの何れかを算出・取得し、決定部12が、種子のa値、ならびに、種子面積s、RGB色空間のR値、B値、CIELAB色空間のb値、真円度、または彩度Cの何れかに基づいて八重咲き種子か否かを決定してもよい。
また、上述した形態では、種子のa値および円形度rの2種類のパラメータを用いて八重鑑別を行ったが、この例に限定されず、種子のa値を含む3種類以上のパラメータを用いて八重鑑別を行っても良い。例えば、特定の種子のa値が下位x%の範囲に含まれ、かつR値が下位y%の範囲に含まれ、かつ種子面積sが上位z%の範囲に含まれる場合に、上記特定の種子が、八重咲き種子であると判定しても良い。
図4に早麗のストックに係る八重咲き種子および一重咲き種子の撮像画像の例を示す。図4に示す撮像画像は白黒で表示されているため分かり難いが、八重咲き種子よりも一重咲き種子の方が、赤みが強い傾向がある。
図5のグラフ101は、早麗に関し、種子のa値の算出結果を示すヒストグラムである。図5のグラフ101のヒストグラムは、上述したTIF画像に基づいて生成したものであり、図中の実線のグラフが八重咲き種子、破線のグラフが一重咲き種子である。図5のグラフ101に示すように、a値が小さい(5〜10)範囲では、八重咲き種子の頻度が、一重咲き種子の頻度よりも高い傾向があることが分かる。
図5の表102は、早麗について特定の対象種子のa値が、対象の全ての種子のa値のうち、下位X%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。同図に示すように、種子選択率X%を小さくすればするほど、八重鑑別の正答率が高くなることが分かる。
種子選択率は、本実施形態の方法で八重鑑別を行った対象種子の数を対象種子の総数で除し、さらに100を乗じて算出される値である。
なお、図5の表102に示す八重鑑別の正答率は、(1)2018年4月9日に撮影した350粒を対象とした鑑別結果と、(2)2018年4月13日に撮影した300粒を対象とした鑑別結果と、の平均をとったものである。
図6にアイアンマリンに係る八重咲き種子および一重咲き種子の撮像画像の例を示す。図6に示す撮像画像は白黒で表示されているため分かり難いが、八重咲き種子よりも一重咲き種子の方が、赤みが強い傾向がある。しかしながら、その傾向は、早麗の場合に比べて弱く、アイアンマリンの場合は、種子の色の赤みでは、八重咲き種子と一重咲き種子とを見分けづらい傾向がある。
図7のグラフ103およびグラフ104は、アイアンマリンに関し、種子のa値の算出結果を示すヒストグラムである。図7のグラフ103は、2018年4月9日に撮影した224粒を対象とした場合のヒストグラムである。また、図7のグラフ104は、2018年4月12日に撮影した284粒を対象とした場合のヒストグラムである。
図7のグラフ103およびグラフ104のヒストグラムは、上述したTIF画像に基づいて生成したものであり、図中の実線のグラフが八重咲き種子、破線のグラフが一重咲き種子である。これらの図に示すように、a値が極めて小さい(1〜4)範囲では、八重咲き種子の頻度と一重咲き種子の頻度が重なったり、頻度の高低が逆転したりしていることが分かる。
次に、図8の表105は、アイアンマリンについて特定の対象種子のa値が、対象の全ての種子のa値のうち、下位X%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。同図に示すように、アイアンマリンでは、種子選択率X%(10〜50)の値に関わらず、八重鑑別の正答率は66%〜69%の間の値が維持されている。
また、図8のグラフ106に示すように、早麗の場合の八重鑑別の正答率は、アイアンマリンの場合の八重鑑別の正答率より高く、これらの品種間で八重鑑別の正答率に大きな差があることが分かる。このため、上述した実施形態2のようにa値に加えて円形度rなどのパラメータを用いて八重鑑別を行うことが好ましい。すなわち、複数の種子の特徴量を利用して八重鑑別を行うことで、鑑別精度を向上させることができる。
次に、対象種子のそれぞれについて、種子面積s、RGB色空間のR値、CIELAB色空間のb値、真円度の各算出結果をヒストグラムで表すと、例えば、図9のグラフ107〜グラフ110に示すようなヒストグラムとなった。なお、図9のヒストグラムは、上述したTIF画像に基づいて生成したものであり、図中の実線のグラフが八重咲き種子、破線のグラフが一重咲き種子である。
次に、アイアンマリンの特定の対象種子の特徴量が、対象の全ての種子の特徴量のうち、図10の表111に示す範囲に含まれるかどうかで八重鑑別を行った。図10の表111に示す条件(1)と条件(2)とをともに満たす種子を八重咲き種子と判定した場合、図10の表112に示す種子選択率24%にて、八重鑑別の正答率91%の結果が得られた。
次に、早麗の特定の対象種子の特徴量が、対象の全ての種子の特徴量のうち、図11の表113に示す範囲に含まれるかどうかで八重鑑別を行った。図11の表113に示す条件(1)と条件(2)とをともに満たす種子を八重咲き種子と判定した場合、図11の表114に示す種子選択率29%にて、八重鑑別の正答率93%の結果が得られた。
複数の特徴量を組合せて八重鑑別を行った場合、図12のグラフに示すように、早麗であるか、アイアンマリンであるかによらず、八重鑑別の正答率は向上した。図12に示す「早麗単」は、早麗のストックについて単一の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。また、「早麗複」は、早麗のストックについて複数の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。「アイアンマリン単」は、アイアンマリンのストックについて単一の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。また、「アイアンマリン複」は、アイアンマリンのストックについて複数の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。
次に、図13の表115に基づき、八重鑑別に用いる指標として、黄色色調値(CIELAB色空間のb値)のみを用いて鑑別を行った結果を示す。ここでは、特定の対象種子のb値が、対象の全ての種子b値のうち、下位Y%に含まれるかどうかで八重を選別した。種子選択率Yは、10〜50の範囲とした。同図に示すように、種子選択率10%〜50%にて、早麗の八重鑑別の正答率62%〜73%の結果が得られた。また、アイアンマリンの八重鑑別の正答率60%〜65%の結果が得られた。
次に、図13の表116に基づき、八重鑑別に用いる指標として、青色色調値(RGB色空間のB値)のみを用いて鑑別を行った結果を示す。特定の対象種子のB値が、対象の全ての種子B値のうち、上位Z%に含まれるかどうかで八重を選別した。種子選択率Yは、10〜50の範囲とした。同図に示すように、種子選択率10%〜50%にて、早麗の八重鑑別の正答率61%〜63%の結果が得られた。また、アイアンマリンについては、種子選択率10および20の範囲において、八重鑑別の正答率59%、62%の結果が得られた。
以上のように、八重鑑別に用いる指標としてb値やB値のみを用いた場合、八重鑑別の正答率は、a値のみを用いた場合と比較して多少劣るものの、ある程度向上させることが可能であることが分かった。
次に、図14の表117は、早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれについて特定の対象種子のa値が、対象の全ての種子のa値のうち、下位X%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。同図に示すように、種子選択率X%を小さくすればするほど、八重鑑別の正答率が高くなる。
なお、図14の表117に示す早麗についての八重鑑別の正答率は、(1)2018年4月9日に撮影した350粒を対象とした鑑別結果と、(2)2018年4月13日に撮影した300粒を対象とした鑑別結果と、(3)2018年9月3日に撮影した200粒を対象とした鑑別結果と、(4)2018年9月5日に撮影した200粒を対象とした鑑別結果と、の平均をとったものである。
次に、図14の表117に示すアイアンマリンについての八重鑑別の正答率は、(1)2018年4月9日に撮影した250粒を対象とした鑑別結果と、(2)2018年4月12日に撮影した300粒を対象とした鑑別結果と、の平均をとったものである。
また、図14の表117に示すアイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれについての八重鑑別の正答率は、(1)2018年9月3日に撮影した250粒を対象とした鑑別結果と、(2)2018年9月5日に撮影した250粒を対象とした鑑別結果と、の平均をとったものである。
次に、図14のグラフ118は、a値による八重鑑別の種子選択率と正答率との品種比較を示すグラフである。同図に示すように、早麗、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトは、いずれも種子選択率が低くなるにつれて、八重鑑別の正答率が高くなる傾向がある。一方、アイアンマリンは、種子選択率を変化させても八重鑑別の正答率はあまり変化しない傾向がある。
次に、図15の表119は、早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれについて特定の対象種子のb値が、対象の全ての種子のb値のうち、下位Y%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。同図によれば、種子選択率20%以下では、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトの八重鑑別の正答率が、早麗およびアイアンマリンに比較して高くなっている。
次に、図15の表120は、早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれについて特定の対象種子のB値が、対象の全ての種子のB値のうち、下位Z%に含まれるかどうかに関し、種子選択率と正答率との関係を示す表である。同図によれば、種子選択率20%以下では、アイアンホワイトの八重鑑別の正答率が、早麗おアイアンマリンおよびアイアンチェリーに比較して高くなっている。
(種子の面積、色情報および形態情報の組合せによる八重鑑別の結果)
次に、図16に基づき、種子の面積、色情報および形態情報の組合せによる八重鑑別の結果について説明する。
早麗については、条件(1)〔面積:上位10%,R値:下位20%,a値:下位20%〕のいずれかに該当し、かつ条件(2)〔B値:下位10%,a値:上位40%〕のいずれにも該当しない種子を八重として選別した。この結果、図16の表121に示すように、種子選択率30%で、八重鑑別の正答率が90%の高い値を示した。
次に、アイアンマリンについては、条件(1)〔面積:上位5%,R値:下位5〜10%,a値:下位55%,円形度:下位5%〕のいずれかに該当し、かつ条件(2)〔面積:下位10%,R値:上位10〜30%,a値:下位3%,b値:上位35%,彩度:上位35%または平均値×0.8以下,真円度:下位3%〕のいずれにも該当しない種子を八重として選別した。この結果、図16の表122に示すように、種子選択率24%で、八重鑑別の正答率が91%の高い値を示した。
次に、アイアンチェリーについては、条件(1)〔色差:下位10%,彩度:下位20%〕のいずれかに該当し、かつ条件(2)〔面積:下位15%または上位10%,R値:上位3%,a値:上位5%,b値:上位15%〕のいずれにも該当しない種子を八重として選別した。この結果、図16の表123に示すように、種子選択率26%で、八重鑑別の正答率が88%の高い値を示した。
次に、アイアンホワイトについては、条件(1)〔a値:下位35%〕に該当し、かつ条件(2)〔面積:下位15%または上位3%,R値:上位3%,B値:下位2%,b値:下位3%,アスペクト比:下位5%〕のいずれにも該当しない種子を八重として選別した。ここで、アスペクト比は、対象種子を楕円にフィッティングさせたときにおける長軸の長さを短軸で割った値である。上記の八重鑑別の結果、図16の表124に示すように、種子選択率23%で、八重鑑別の正答率が84%の高い値を示した。
次に、図17は、単一または複数の特徴量を用い八重鑑別を行った場合における早麗、アイアンマリン、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトのそれぞれの種子選択率と正答率との関係を示すグラフである。
同図に示すように、単一の特徴量を用い八重鑑別を行った場合、早麗、アイアンチェリーおよびアイアンホワイトは、いずれも種子選択率が低くなるにつれて、八重鑑別の正答率が高くなる傾向がある。一方、アイアンマリンは、種子選択率を変化させても八重鑑別の正答率はあまり変化しない傾向がある。
次に、複数の特徴量を組合せて八重鑑別を行った場合、図17のグラフに示すように、早麗であるか、アイアンマリンであるか、アイアンチェリーであるか、アイアンホワイトであるかによらず、八重鑑別の正答率は向上した。図17に示す「早麗単」は、早麗のストックについて単一の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。また、「早麗複」は、早麗のストックについて複数の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。「アイアンマリン単」は、アイアンマリンのストックについて単一の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。また、「アイアンマリン複」は、アイアンマリンのストックについて複数の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。
次に、「アイアンチェリー単」は、アイアンチェリーのストックについて単一の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。また、「アイアンチェリー複」は、アイアンチェリーのストックについて複数の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。
また、「アイアンホワイト単」は、アイアンホワイトのストックについて単一の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。また、「アイアンホワイト複」は、アイアンホワイトのストックについて複数の特徴量にて八重鑑別を行った結果を示す。
〔実施形態3〕
次に、図18は、本発明の実施形態3に係るカラーセンサ600および情報処理装置300の機能的構成を示すブロック図である。本実施形態では、実施形態1および2の撮像装置500に替えてカラーセンサ600を用いている点で、上述した形態と異なっている。すなわち、本実施形態では、複数のストックの種子からの反射光の光情報が、カラーセンサ600によって検出される検出情報となっている。これにより、上記光情報が撮像装置500によって取得される画像情報である場合と比較して、色調情報を取得する処理が簡単になり、処理コストを低減させることができる。また、本実施形態の情報処理装置300は、制御部4が、画像解析部11に替えて、データ解析部11aを備えている点で上述した形態と異なっている。
カラーセンサ600は、光源と受光部とを備えており、光源から出射した光が種子に当たって反射した反射光を受光部で検出するようになっている。カラーセンサ600は、RGB値を出力するものであっても良く、直接a値やb値を出力するものであって良い。なお、カラーセンサ600が、RGB値を出力する場合、データ解析部11aは、上記RGB値を基に、a値やb値を算出する。
直接a値やb値を出力するカラーセンサ600の具体例としては、色彩色差計(コニカミノルタ社製;CR−200)を例示することができる。この色彩色差計による色調情報の取得方法は、以下のとおりである。色彩色差計の光源をCまたはD65のいずれかに設定する。測定開始前には白色校正板によって白色校正を行う。全ての対象種子の測定は同一の設定および校正条件で行う。種子を白い板に置き、設定・校正済みの色彩色差計を用いてa値およびb値を1粒ずつ測定する。このとき、早麗の種子のa値およびb値は、それぞれ、図19の符号125で示すグラフ、および符号126で示すグラフのような分布となる。
〔AIの適用例〕
画像解析部11(またはデータ解析部11a)による赤色色調情報等(特徴情報)の取得の手法、および決定部12による八重咲き種子か否かの決定の手法は、上述の各実施形態に限定されない。上記の各手法として、例えば機械学習、若しくは、以下に示すような機械学習的手法の何れかまたはそれらの組合せを用いることができる。
・サポートベクターマシン(SVM: Support Vector Machine)
・クラスタリング(Clustering)
・帰納論理プログラミング(ILP: Inductive Logic Programming)
・遺伝的アルゴリズム(GP: Genetic Programming)
・ベイジアンネットワーク(BN: Bayesian Network)
・ニューラルネットワーク(NN: Neural Network)
ニューラルネットワークを用いる場合、畳み込み処理を含む畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)を用いてもよいし、再帰的処理を含むリカレントニューラルネットワーク(RNN:Recurrent Neural Network)を用いてもよい。なお、鑑別装置10が行っているような画像処理の場合であれば、CNNを用いる方が好ましい。
CNNを用いる場合、より具体的には、ニューラルネットワークに含まれる1または複数の層(レイヤ)として、畳み込み演算を行う畳み込み層を設け、当該層に入力される入力データに対してフィルタ演算(積和演算)を行う構成としてもよい。またフィルタ演算を行う際には、パディング等の処理を併用したり、適宜設定されたストライド幅を採用したりしてもよい。また、ニューラルネットワークとして、数十〜数千層に至る多層型または超多層型のニューラルネットワークを用いてもよい。
さらに、画像解析部11による赤色色調情報等の取得、および決定部12による八重咲き種子か否かの決定に用いられる機械学習は、教師あり学習であってもよいし、教師なし学習であってもよい。
ここで、鑑別装置10が教師あり学習を行う場合、すなわち鑑別装置10が教師データを用いて機械学習する場合、この機械学習に用いられる教師データとしては、以下に示すような構造を有するものが想定される。「教師データ」とは、鑑別装置10が複数のストックの種子について八重咲き種子を鑑別することを機械学習する際に適用される、学習モデルを構築ないし更新するためのデータを指す。
例えば、(i)画像解析部11が少なくとも複数のストックの種子の赤色色調情報等を取得する処理に用いられる、当該複数のストックの種子の画像データと、(ii)画像データに含まれる種子の成育後に咲く花の形態を示す形態データと、を含む構造を有する教師データが想定される。このような画像データと形態データが対応付けられた教師データを鑑別装置10の記憶部3等に記録しておき、鑑別装置10に学習させることで、鑑別装置10の鑑別精度を簡易かつ飛躍的に向上させることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
鑑別装置10の制御ブロック(特に画像解析部11および決定部12)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、鑑別装置10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る鑑別装置は、八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子から上記八重咲き種子を鑑別するための鑑別装置であって、上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得部と、上記複数のストックの種子の上記所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する決定部と、を備えている。上記構成によれば、ストックの種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を利用することにより、ストックの様々な品種について種子の状態での八重鑑別を可能にすることができる。
本発明の態様2に係る鑑別装置は、上記態様1において、上記光情報が、撮像装置によって取得される画像情報であっても良い。上記構成によれば、色調情報の他、種子の面積や種子の断面形状の丸みの程度を示す情報など、種子の大きさや形に係る情報を取得することが可能になる。
本発明の態様3に係る鑑別装置は、上記態様1において、上記光情報が、カラーセンサによって検出される検出情報であっても良い。上記構成によれば、上記光情報が撮像装置によって取得される画像情報である場合と比較して、色調情報を取得する処理が簡単になり、処理コストを低減させることができる。
本発明の態様4に係る鑑別装置は、上記態様1〜3の何れかにおいて、上記所定の色成分の色調値は、赤色成分の色調値であり、上記色調情報は、上記赤色成分の色調値を示す赤色色調情報であっても良い。ストックの種子の色は、品種によらず、一重咲き種子の方が八重咲き種子と比較して赤みが強い傾向がある。このため、上記構成によれば、種子の色の赤みの強さを示す指標として、赤色色調値を利用することにより、ストックの様々な品種について種子の状態での八重鑑別を可能にすることができる。
本発明の態様5に係る鑑別装置は、上記態様1〜4の何れかにおいて、上記決定部は、上記ストックの品種に応じて、上記第1範囲を変更することができる。上記構成によれば、ストックの品種に応じて、第1範囲を適切な範囲に変更することにより、八重鑑別の精度を上げることが可能になる。
本発明の態様6に係る鑑別装置は、上記態様4において、上記決定部は、特定の上記ストックの種子に係る上記赤色成分の色調値が、上記第1範囲としての、すべてのストックの種子に係る上記赤色成分の色調値のうちの下位50%の範囲に含まれているか否かを判定する。上記構成によれば、例えば、ストックの品種が早麗である場合に、80%以上の高い精度で八重鑑別を行うことが可能になる。
本発明の態様7に係る鑑別装置は、上記態様2において、上記情報取得部は、さらに上記種子の面積を示す面積情報を取得し、上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記面積が所定の第2範囲に含まれているか否かを判定する。上記構成によれば、所定の色成分の色調値と種子の面積とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
本発明の態様8に係る鑑別装置は、上記態様2において、上記情報取得部は、さらに上記種子の断面形状の丸みの程度を示す丸み情報を取得し、上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記丸みの程度が所定の第3範囲に含まれているか否かを判定する。上記構成によれば、所定の色成分の色調値と種子の丸み情報とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
本発明の態様9に係る鑑別装置は、上記態様1から8までの何れかにおいて、上記情報取得部は、さらに上記種子の色に含まれる黄色成分の色調値を表す黄色色調値情報を取得し、上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記黄色成分の色調値が、所定の第4範囲に含まれているか否かを判定する。上記構成によれば、所定の色成分(黄色成分を除く)の色調値と黄色色調値とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
本発明の態様10に係る鑑別装置は、上記態様1から9までの何れかにおいて、上記情報取得部は、さらに上記種子の色に含まれる青色成分の色調値を表す青色色調値情報を取得し、上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記青色成分の色調値が、所定の第5範囲に含まれているか否かを判定する。上記構成によれば、所定の色成分(青色成分を除く)の色調値と青色色調値とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
本発明の態様11に係る鑑別装置は、上記態様1から10までの何れかにおいて、上記情報取得部は、さらに上記種子の彩度を示す彩度情報を取得し、上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記彩度が所定の第6範囲に含まれているか否かを判定する。上記構成によれば、所定の色成分の色調値と彩度とを組合せることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
本発明の態様12に係る鑑別装置は、上記態様4において、上記赤色成分の色調値が、Lab色空間におけるa値である。上記構成によれば、所定の色成分の色調値としてLab色空間のa値を用いることで、八重鑑別の精度をより高くすることができる。
本発明の態様13に係る情報処理装置は、上記態様1から12までの何れかに係る鑑別装置を備えている。上記構成によれば、上記態様1と同様の効果を得ることができる。
本発明の態様14に係る教師データは、八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の画像データから上記種子の特徴を示す特徴情報を少なくとも取得する情報取得部を備え、上記複数のストックの種子について八重咲き種子を鑑別することを機械学習する鑑別装置に適用される、学習モデルを構築ないし更新するための教師データであって、上記複数のストックの種子の特徴情報を、上記鑑別装置の上記情報取得部が少なくとも取得する処理に用いられる、上記複数のストックの種子の画像データと、上記画像データに含まれる種子の成育後に咲く花の形態を示す形態データと、を含む構造を有している。上記構成によれば、教師データを用いて鑑別装置に学習させることで、鑑別装置の鑑別精度を簡易かつ飛躍的に向上させることができる。
本発明の態様15に係る鑑別方法は、八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子から上記八重咲き種子を鑑別するための鑑別方法であって、上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得ステップと、上記複数のストックの種子の上記所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する決定ステップと、を含んでいる。上記方法によれば、上記態様1と同様の効果を得ることができる。
本発明の各態様に係る鑑別装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記鑑別装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記鑑別装置をコンピュータにて実現させる鑑別装置のプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
10 鑑別装置
11 画像解析部(情報取得部)
11a データ解析部(情報取得部)
12 決定部
100、200、300 情報処理装置
500 撮像装置
600 カラーセンサ
種子の色調値(赤色成分の色調値)
種子の色調値(黄色成分の色調値)
B 種子の色調値(青色成分の色調値)
r 種子の円形度(丸みの程度)
s 種子の面積
種子の彩度

Claims (16)

  1. 八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子から上記八重咲き種子を鑑別するための鑑別装置であって、
    上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得部と、
    上記複数のストックの種子の上記所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、
    上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する決定部と、を備える、鑑別装置。
  2. 上記光情報が、撮像装置によって取得される画像情報である、請求項1に記載の鑑別装置。
  3. 上記光情報が、カラーセンサによって検出される検出情報である、請求項1に記載の鑑別装置。
  4. 上記所定の色成分の色調値は、赤色成分の色調値であり、
    上記色調情報は、上記赤色成分の色調値を示す赤色色調情報である、請求項1から3までの何れか1項に記載の鑑別装置。
  5. 上記決定部は、上記ストックの品種に応じて、上記第1範囲を変更することができる、請求項1から4までの何れか1項に記載の鑑別装置。
  6. 上記決定部は、特定の上記ストックの種子に係る上記赤色成分の色調値が、上記第1範囲としての、すべてのストックの種子に係る上記赤色成分の色調値のうちの下位50%の範囲に含まれているか否かを判定する、請求項4に記載の鑑別装置。
  7. 上記情報取得部は、さらに上記種子の面積を示す面積情報を取得し、
    上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記面積が所定の第2範囲に含まれているか否かを判定する、請求項2に記載の鑑別装置。
  8. 上記情報取得部は、さらに上記種子の断面形状の丸みの程度を示す丸み情報を取得し、
    上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記丸みの程度が所定の第3範囲に含まれているか否かを判定する、請求項2に記載の鑑別装置。
  9. 上記情報取得部は、さらに上記種子の色に含まれる黄色成分の色調値を表す黄色色調値情報を取得し、
    上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記黄色成分の色調値が、所定の第4範囲に含まれているか否かを判定する、請求項1から8までの何れか1項に記載の鑑別装置。
  10. 上記情報取得部は、さらに上記種子の色に含まれる青色成分の色調値を表す青色色調値情報を取得し、
    上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記青色成分の色調値が、所定の第5範囲に含まれているか否かを判定する、請求項1から9までの何れか1項に記載の鑑別装置。
  11. 上記情報取得部は、さらに上記種子の彩度を示す彩度情報を取得し、
    上記決定部は、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、さらに、上記彩度が所定の第6範囲に含まれているか否かを判定する、請求項1から10までの何れか1項に記載の鑑別装置。
  12. 上記赤色成分の色調値が、Lab色空間におけるa*値である、請求項4に記載の鑑別装置。
  13. 請求項1から12の何れか1項に記載の鑑別装置を備える、情報処理装置。
  14. 請求項1に記載の鑑別装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、上記情報取得部および上記決定部としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
  15. 八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子からの反射光の光情報から上記種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得部を備え、上記複数のストックの種子について八重咲き種子を鑑別することを機械学習する鑑別装置に適用される、学習モデルを構築ないし更新するための教師データであって、
    上記複数のストックの種子の上記色調報と
    上記複数のストックの種子のそれぞれにおける、当該種子の成育後に咲く花の形態を示す形態データと、を含み、
    特定のストックの種子の上記色調情報を上記学習モデルに入力することにより、上記特定のストックの種子が八重咲き種子か否かを上記鑑別装置が決定する処理に用いられる、教師データ。
  16. 八重咲き種子を鑑別する前の複数のストックの種子から上記八重咲き種子を鑑別するための鑑別方法であって、
    上記複数のストックの種子からの反射光の光情報から、上記複数のストックの種子のそれぞれについて、当該種子の色に含まれる所定の色成分の色調値を示す色調情報を少なくとも取得する情報取得ステップと、
    上記複数のストックの種子の上記所定の色成分の色調値を、それぞれ値が大きい順から順位付けし、
    上記複数のストックの種子のそれぞれについて、少なくとも上記所定の色成分の色調値の順位が所定の第1範囲に含まれているか否かを判定することにより、特定の上記ストックの種子が上記八重咲き種子か否かを決定する決定ステップと、を含む、鑑別方法。
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