JP6730629B2 - バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム - Google Patents

バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6730629B2
JP6730629B2 JP2017164145A JP2017164145A JP6730629B2 JP 6730629 B2 JP6730629 B2 JP 6730629B2 JP 2017164145 A JP2017164145 A JP 2017164145A JP 2017164145 A JP2017164145 A JP 2017164145A JP 6730629 B2 JP6730629 B2 JP 6730629B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bandpass filter
image pickup
information
degree
association
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017164145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019040155A (ja
Inventor
直樹 野呂
直樹 野呂
洋平 高良
洋平 高良
史識 安藤
史識 安藤
雄大 藤森
雄大 藤森
Original Assignee
エバ・ジャパン 株式会社
エバ・ジャパン 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エバ・ジャパン 株式会社, エバ・ジャパン 株式会社 filed Critical エバ・ジャパン 株式会社
Priority to JP2017164145A priority Critical patent/JP6730629B2/ja
Publication of JP2019040155A publication Critical patent/JP2019040155A/ja
Priority to JP2019092869A priority patent/JP6925046B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6730629B2 publication Critical patent/JP6730629B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)

Description

本発明は、被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラムに関するものである。
従来より、被写体の撮影画像を波長毎に分光して分析することにより、被写体について所望の事象を判別するスペクトル撮像装置が提案されている。スペクトル撮像装置は、紫外から可視、更には赤外に至るまでの波長領域について、0.1nm〜100nmの波長分解能で数十バンド以上に亘り分光可能な高波長分解分光情報(以下、ハイパースペクトルデータ)を取得することができる。このようなハイパースペクトルデータを活用することで、例えば食品の鮮度、建築構造物の欠陥、植物の光合成、鉱物中に含まれる化学元素、肌の水分やシミ等を高精度に分析することが可能となる。即ち、このスペクトル撮像装置によれば、単に被写体のみを撮像することに終始するのではなく、その被写体における目的事象までを検知することが可能となる。
このようなハイパースペクトルデータを取得することができるスペクトル撮像装置の例が、例えば特許文献1、2に開示されている。
特許文献1には、人体内の腫瘍部位を目的事象としたスペクトル撮像装置が開示されている。この特許文献1の開示技術によれば、癌細胞内に蓄積される成分に応じた蛍光波長に焦点を当てて検出を行うことにより、腫瘍部位と非腫瘍部位を識別するものである。
また、特許文献2には、被写体が果実であるか否かを判別するための情報処理装置が開示されている。果実の基準特徴量を予め取得しておき、実際に撮像した被写体の分光画像の特徴量との比較に基づいて、被写体が果実であるか否かを判別する。この基準特徴量は何れもスペクトルデータに基づいている。
他には、ハイパースペクトルデータを画像解析に着目した技術も開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
国際公開13/002350号公報 特開2017−3495号公報 特開2015−166682号公報
しかしながら、この被写体における目的事象を判別する上で必要なスペクトルデータを取得するための検出アルゴリズムを研究するのは多くの時間と労力を要し、しかも技術的な知見も必要となる。また、この検出アルゴリズムに基づいて被写体を撮像装置により撮像して目的事象を判別する過程で、その撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するのは多くの時間と労力を要する。
このため、次々に新しい被写体の目的事象が生まれる都度、最適な検出アルゴリズム取得し、これに応じた最適なバンドパスフィルタの設計条件を探索することができる技術が従来より望まれていた。しかしながら、特許文献1〜3には、被写体の目的事象に応じて最適なバンドパスフィルタの設計条件を探索するための技術は特段開示されていない。またそのようなバンドパスフィルタを含む撮像装置自体の最適な設計条件を探索するための技術は特段開示されていない。
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、被写体の目的事象に応じて最適なバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラムを提供することにある。
本発明に係るバンドパスフィルタの設計システムは、被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計システムにおいて、被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2の組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度が予め記憶されている第1連関データベースと、バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力手段と、上記第1連関データベースに記憶されている上記第1連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索手段とを備えることを特徴とする。
本発明を適用したバンドパスフィルタの設計システムは、被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計システムにおいて、被写体から目的事象を判別する上で必要なスペクトルデータの検出アルゴリズム情報、被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2以上と、上記撮像光学系において更に被写体からの光を集光して撮像素子の撮像面上に像を形成させるための撮像レンズの情報との組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度が予め記憶されている第1連関データベースと、新たに撮影予定の撮像装置中の撮像レンズの情報を含む上記第1連関度に対応した情報に加え、バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体の検出アルゴリズム情報と、当該被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力手段と、上記第1連関データベースに記憶されている上記第1連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索手段とを備えることを特徴とする。
本発明を適用したバンドパスフィルタの設計プログラムは、被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計プログラムにおいて、被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2の組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度を予め取得する第1連関度取得ステップと、バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力ステップと、上記第1連関度取得ステップにより取得された上記第1連関度を参照し、上記入力ステップにおいて入力した情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明を適用したバンドパスフィルタの設計プログラムは、被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計プログラムにおいて、被写体から目的事象を判別する上で必要なスペクトルデータの検出アルゴリズム情報、被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2以上と、上記撮像光学系において更に被写体からの光を集光して撮像素子の撮像面上に像を形成させるための撮像レンズの情報との組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度を予め取得する第1連関度取得ステップと、新たに撮影予定の撮像装置中の撮像レンズの情報を含む上記第1連関度に対応した情報に加え、バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体の検出アルゴリズム情報と、当該被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力ステップと、上記第1連関度取得ステップにより取得された上記第1連関度を参照し、上記入力ステップにおいて入力した情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする。
上述した構成からなる本発明によれば、被写体の目的事象に応じて最適なバンドパスフィルタの設計条件を探索することができる。ユーザは、出力された設計条件に基づいてバンドパスフィルタを設計してこれを実装することにより、被写体の目的事象を判別する上でバンドパスフィルタを介して好適な波長成分のみを透過させることができ、その後段の検出アルゴリズム情報による判別の利便性を向上させることが可能となる。その結果、被写体の目的事象の判別精度をより向上させることが可能となる。
特に本発明によれば、このような撮像装置によりこれから判別すべき被写体の目的事象に応じたスペクトルデータの最適なバンドパスフィルタの設計条件を容易に取得することが可能となる。次々に新しい被写体の目的事象が生まれる都度、最適なバンドパスフィルタの設計条件を検討するための労力の負担を軽減でき、時間の短縮化を図ることが可能となる。
本発明を適用したバンドパスフィルタの設計システムの全体構成を示すブロック図である。 バンドパスフィルタの設計システムを構成する探索装置のブロック図である。 撮像装置における結像光学系の構成例を示す図である。 本発明を適用したバンドパスフィルタの設計システムの動作について説明するための図である。 ある果実の鮮度をスペクトルデータを介して判別する例について説明するための図である。 バンドパスフィルタの設計プログラムの処理動作手順を示すフローチャートである。 第1連関データベースにおいて予め取得した第1連関度に基づいてバンドパスフィルタの設計条件を探索する例を示す図である。 入力パラメータを組み合わせた第1連関度に基づいてバンドパスフィルタの設計条件を探索する例を示す図である。 入力パラメータを組み合わせた他の第1連関度に基づいてバンドパスフィルタの設計条件を探索する例を示す図である。 被写体の目的事象を含む第1連関度に基づいてバンドパスフィルタの設計条件を探索する例を示す図である。 被写体の目的事象を含む第1連関度に基づいてバンドパスフィルタの設計条件を探索する例を示す他の図である。 第2連関データベースにおいて予め取得した第2連関度に基づいて撮像装置の設計条件を探索する例を示す図である。 入力パラメータを組み合わせた第2連関度に基づいて撮像装置の設計条件を探索する例を示す図である。
以下、本発明を適用したバンドパスフィルタの設計システムについて、図面を参照しながら詳細に説明をする。
図1は、本発明を適用したバンドパスフィルタの設計システム1の全体構成を示すブロック図である。バンドパスフィルタの設計システム1は、撮像装置5における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するものであり、第1連関データベース3と、この第1連関データベース3に接続された探索装置2とを備えている。
第1連関データベース3は、提供すべきバンドパスフィルタの設計条件に関するデータベースが構築されている。第1連関データベース3には、公衆通信網を介して送られてきた情報、或いは本システムのユーザによって入力された情報が蓄積される。また第1連関データベース3は、探索装置2からの要求に基づいて、この蓄積した情報を探索装置2へと送信する。
探索装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)等を始めとした電子機器で構成されているが、PC以外に、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末、ウェアラブル端末等、他のあらゆる電子機器で具現化されるものであってもよい。この探索装置2による探索解としての設計条件は、その後の撮像装置5やこれに実装されるバンドパスフィルタの設計に反映されることになる。
図2は、探索装置2の具体的な構成例を示している。この探索装置2は、探索装置2全体を制御するための制御部24と、操作ボタンやキーボード等を介して各種制御用の指令を入力するための操作部25と、有線通信又は無線通信を行うための通信部26と、最適な設計条件を探索する探索部27と、ハードディスク等に代表され、実行すべき検索を行うためのプログラムを格納するための記憶部28とが内部バス21にそれぞれ接続されている。さらに、この内部バス21には、実際に情報を表示するモニタとしての表示部23が接続されている。
制御部24は、内部バス21を介して制御信号を送信することにより、探索装置2内に実装された各構成要素を制御するためのいわゆる中央制御ユニットである。また、この制御部24は、操作部25を介した操作に応じて各種制御用の指令を内部バス21を介して伝達する。
操作部25は、キーボードやタッチパネルにより具現化され、プログラムを実行するための実行命令がユーザから入力される。この操作部25は、上記実行命令がユーザから入力された場合には、これを制御部24に通知する。この通知を受けた制御部24は、探索部27を始め、各構成要素と協調させて所望の処理動作を実行していくこととなる。
探索部27は、バンドパスフィルタの設計条件を探索する。この探索部27は、探索動作を実行するに当たり、必要な情報として記憶部28に記憶されている各種情報や、第1連関データベース3に記憶されている各種情報を読み出す。この探索部27は、人工知能により制御されるものであってもよい。この人工知能はいかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
表示部23は、制御部24による制御に基づいて表示画像を作り出すグラフィックコントローラにより構成されている。この表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)等によって実現される。
記憶部28は、ハードディスクで構成される場合において、制御部24による制御に基づき、各アドレスに対して所定の情報が書き込まれるとともに、必要に応じてこれが読み出される。また、この記憶部28には、本発明を実行するためのプログラムが格納されている。このプログラムは制御部24により読み出されて実行されることになる。
図3(a)は、撮像装置5における結像光学系の構成例を示している。撮像装置5は、一般的なデジタルカメラや、マルチスペクトルカメラ、更には携帯電話やスマートフォン、タブレット型端末、ウェラブル端末にそれぞれ実装されるあらゆるデジタルカメラを含むものである。撮像装置5は、通常の可視光の画像撮影に加えて、予め特定した波長領域に限定してスペクトルデータを検知することを意図するものである。この撮像装置5は、結像光学系51と、バンドパスフィルタ52と、撮像素子53と、信号処理部54とを備えている。
結像光学系51は、少なくとも1つの撮像レンズ56を有し、被写体10からの光を集光し撮像素子53の撮像面上に像を形成する。
バンドパスフィルタ52は、被写体10と撮像レンズ56との間に配置される。バンドパスフィルタ52は、撮像素子53に到達する光の経路上に配置される。バンドパスフィルタ52は、所定の分光透過率からなる素子である。即ち、このバンドパスフィルタ52は、予め設定されている波長領域の光のみを透過させ、それ以外の波長領域の光を反射するように作用する。バンドパスフィルタ52は、実際に透過させたい光の波長及び波長幅に応じてその種類が選択される。バンドパスフィルタ52は、撮像装置5内に予め固定配置される場合を例にとり説明をするが、これに限定されるものではない。即ち、このバンドパスフィルタ52は、互いに透過する波長領域が異なる複数のバンドパスフィルタ52を順次切換可能に構成されていてもよい。バンドパスフィルタ52は、ベイヤー配列のカラーフィルタで構成されていてもよい。このベイヤー配列のカラーフィルタは、顔料、染料による染色、蒸着、塗布方式、またはその他の方法で作成されたベイヤー配列を含むものである。
撮像素子53は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等により構成される。撮像素子53は、その他赤外光や紫外光を検知可能なセンサで構成されていてもよい。この撮像素子53は、撮像面に結像された光を光電変換により電気信号へと変換する。そして、撮像素子53により変換された電気信号は、信号処理部54に送信される。
信号処理部54は、撮像素子53から送られてくる電気信号を処理する回路である。この信号処理部54は、撮像素子53によって取得された画像に基づいて、被写体10からの光の波長域ごとに分離された分光分離画像を生成する。また信号処理部54は、取得した電気信号に基づいて、各種焦点制御を行うようにしてもよい。
図3(b)は、このバンドパスフィルタ52を撮像レンズ56と撮像素子53との間に配置した例を示している。このような構成とされている場合も同様に、撮像レンズ56を介して撮像素子に結像される過程の光をバンドパスフィルタ52に通過させることで、予め設定されている波長領域の光のみを透過させ、それ以外の波長領域の光を反射するように作用させることが可能となる。ちなみに、撮像素子53が波長領域に応じてライン状に構成されているのであれば、バンドパスフィルタ52もこれに応じたバンドパスラインフィルタで構成されていてもよい。この図3(b)の例では、バンドパスフィルタ52と撮像素子53が一体化されたデバイスとして構成されていてもよい。このとき、バンドパスフィルタ52と撮像素子53を含むデバイスが撮像装置5に対して着脱自在に構成されていてもよい。
上述した構成からなる設計システム1における動作について説明をする。
設計システム1では、例えば図4に示すように、操作部25や通信部26を介して入力された入力パラメータに基づいて、出力解としてのバンドパスフィルタ52の設計条件を探索部27により探索するものである。
入力パラメータとしては、検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報、撮像レンズの情報、バンドパスフィルタの特性情報が挙げられる。
検出アルゴリズム情報は、実際に撮像装置5により被写体を撮像して目的事象を判断する上で必要なスペクトルデータを検出するためのアルゴリズムである。例えば、図5に示すように、ある果実の鮮度が波長500nm〜700nmの帯域においてスペクトル強度(反射率)に差が出てくることが既知であるものとする。即ち、ある果実を1日常温で放置した場合、3日常温で放置した場合、5日常温で放置した場合で、スペクトル強度が波長500nm〜700nmの範囲においてスペクトル強度(反射率)が大きく変化することが既知であるものとする。かかる場合には、この波長500nm〜700nmの範囲において分光画像を作成することにより、果実の鮮度を判別することが可能となる。
実際にこれらを検出アルゴリズム化する場合、波長500nm〜700nmの波長範囲の何れかを特徴波長として特定する。特徴波長は1点で特定してもよいし、複数特定してもよい。特徴波長の決め方としては、例えば上記波長範囲(500nm〜700nm)の中心波長である600nmとしてもよいし、各スペクトル間のスペクトル強度の差分値が最も大きくなる波長としてもよい。また図5において波長が約650nmにおいて、各スペクトルデータにおいて上に凸のピークが形成されているのが分かるが、このような特異点を特徴波長として特定するようにしてもよい。この特徴波長は、被写体の目的事象毎に異なるものであってもよい。
これに加えて、この特徴波長を中心とした特徴波長範囲を設定する。特徴波長範囲は、例えば±10nm等のように、予め設定した所定の波長範囲で構成されている。このため、仮に特徴波長が500nmであり、特徴波長範囲が±10nmであれば、実際にスペクトルデータを検出する範囲は、495〜505nmとなる。この特徴波長範囲は、被写体の目的事象毎に異なるものであってもよい。
検出アルゴリズム情報は、更にこれらに加えて、各種演算方法が盛り込まれるものであってもよい。かかる場合には、この特徴波長や特徴波長範囲を説明変数x1、x2、・・・xkとし、これらを演算式に代入することにより得られる目的変数yを介して判別することとなる。即ち、y=f(x1、x2、・・・xk)により得られる目的変数yが検出アルゴリズム情報となりえる。また、これを構成する個々の説明変数x1、x2、・・・xkとしての特徴波長や特徴波長範囲についても同様に検出アルゴリズム情報となりえる。
第1連関データベース3に記憶される検出アルゴリズム情報としては、このような特徴波長と、特徴波長範囲、場合によっては演算方法やそれを規定する演算式そのものが、被写体の目的事象毎に互いに紐付けられて記憶されている。
撮影条件とは、撮像装置5による撮像時の照明光の波長、照射角度、輝度、照明光に設けられる偏光フィルタの条件等からなる照明光の情報や、撮像装置5自体のF値、使用機種、波長分解能、空間解像度、各分光波長に対する感度、露光時間、オートフォーカスの時間、シャッタースピード、シャッター方式、ホワイトバランス、ブラックバランス、ゲイン等の各種撮像系のパラメータやハードウェア上のパラメータも含まれる。検出アルゴリズム情報としては、上述した特徴波長や特徴波長範囲、演算方法に加えて、上述した各パラメータが追加されていてもよい。また上述した各パラメータは、上述した特徴波長や特徴波長範囲を出す上での一つの条件として規定されるものであってもよい。
撮像素子情報は、撮像素子53の詳細な構成、撮像素子53の種類や製番、製造会社等の情報、撮像素子53の分光感度特性等である。
撮像レンズの情報は、レンズのNA、焦点距離、形状、機能、種類、製番、製造会社等の情報である。
フィルタの特性情報は、出力解として探索しようとするバンドパスフィルタ52について求められるスペックや予め決定している条件、或いは各種条件に基づいてバンドパスフィルタ52自身に対して予め設定されている透過波長領域に関する情報を含むものである。
出力解としてのバンドパスフィルタ52の設計条件としては、例えばバンドパスフィルタ52を通じて透過させたい光の波長及びその波長幅等、或いはバンドパスフィルタ52のフィルタ係数等、バンドパスフィルタ52を設計する上でのあらゆるデータを含む。バンドパスフィルタ52が、ベイヤー配列のカラーフィルタ、又は塗布型のフィルタの場合には、この出力解は、それらを設計する上で必要なあらゆるパラメータ、データを含む。
ちなみに、入力パラメータとしては、検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報、撮像レンズの情報、バンドパスフィルタ52の特性情報の全てが入力されることは必須とはならない。入力パラメータとしては、このうち少なくとも検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報の何れか1以上が入力され、これらに基づいてバンドパスフィルタ52の設計条件を探索するものであればよい。
以下、入力パラメータとしては、このうち少なくとも検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報の3つが入力され、これらに基づいてバンドパスフィルタ52の設計条件を人工知能を利用して探索する例について説明をする。
この探索プロセスにおいて、新たに撮像装置5により撮影しようとする被写体の目的事象が存在することが前提となる。ここでいう被写体とは、実際に撮像装置5により撮影される対象物を総称するものであり、目的事象とは、撮像装置5を介して判別したい物、又は事を意味する。例えば塩、砂糖の混合物から塩のみを判別したい場合には、被写体は混合物であり、目的事象は塩となる。例えば水と油の混合物から油のみを判別したい場合には、被写体は混合物であり、目的事象は油となる。例えば寿司の鮮度を判別したい場合には、被写体は寿司であり、目的事象は鮮度となる。例えば顔のシミを判別したい場合には、被写体は顔であり、目的事象は、シミである。例えば胃から胃癌を判別したい場合には、被写体は胃であり、目的事象は胃癌である。
このような被写体の目的事象を判別する上で必要な検出アルゴリズムが予め決められている。撮像装置5により目的とする被写体を撮像した場合には、これを検出アルゴリズムに基づいて解析することにより、その被写体の目的事象を判別することが可能となる。ユーザは、この撮像に使用される撮像装置5の撮影条件、撮像素子情報に加え、予め決められた検出アルゴリズムを操作部25を介して入力する。この入力において、他の携帯端末やPC等の電子機器において作成した検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報の3つ情報をインターネット経由で入力するようにしてもよい。
このようにして送信又は入力された検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報等のパラメータは、記憶部28に記憶されることとなる。
このようにして入力パラメータが入力された後に、実際に探索プログラムによる処理動作が実行されていくこととなる。この探索プログラムの処理動作フローを図6に示す。
探索プログラムは、ステップS11において入力され、記憶部28に記憶された入力パラメータについて解析を行う。(ステップS12)。仮に、この入力パラメータが数値や記号等で記述されるものであればそれらのデータを直接取り入れることになるが、入力パラメータが文字情報として記述されるものであれば、その文字情報を解析していくこととなる。この文字情報の解析方法としては、既存のあらゆるテキストマイニング技術、データマイニング技術、言語解析処理技術等を用いるようにしてもよい。
次に探索プログラムは、ステップS13へ移行し、ステップS12において抽出した入力パラメータとしての検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報等と連関度の高いバンドパスフィルタ52の1以上の設計条件を探索する。この探索を行う前において、第1連関データベース3は、参照用の入力パラメータ(以下、参照用入力パラメータという。)とバンドパスフィルタ52における2種以上に分類された設計条件の3段階以上の連関度(以下、第1連関度という。)を予め取得しておく。
図7は、この第1連関データベース3において予め取得した第1連関度の例を示している。このとき、第1連関データベース3には、参照用入力パラメータと、バンドパスフィルタ52の設計条件との間の3段階以上の第1連関度に基づいて規定されていてもよい。例えば、検出アルゴリズム情報としての特徴波長及び特徴波長範囲が630±5nm、750±10nm、1250±5nmであり、演算方法が線形である場合に、バンドパスフィルタ52の設計条件Aからなる透過波長成分の第1連関度が80%、設計条件Cからなる透過波長成分の第1連関度が20%であることが示されている。
同様に撮影条件が「照明光の角度○○°、露光時間○○ns以上」である場合に設計条件Aの第1連関度が60%、設計条件Bの第1連関度が80%、設計条件Dにより規定されるフィルタ係数の第1連関度が20%であることが示されている。
同様に撮像素子の情報として、「撮像素子の分光感度特性が○○」である場合において設計条件Cの第1連関度40%、設計条件Dの第1連関度が60%であることが示されている。
この第1連関度は、いわゆるニューラルネットワークにより構成されていてもよい。この第1連関度は、撮像装置5により所望の被写体の目的事象を判別する上で最適なバンドパスフィルタ52の設計条件の相性、換言すれば、被写体の目的事象を判別する上で選択するバンドパスフィルタ52の設計条件の的確性を示すものである。検出アルゴリズム情報における特徴波長が230±12nm、400±5nmであって演算方法がK-meansである場合には、第1連関度60%である設計条件Aが最も相性がよく、第1連関度40%である設計条件Dが次に相性がよいことが示されている。同様に撮影条件が「空間解像度○○、シャッタースピード○○、照明光の波長○○nm」である場合には、第1連関度80%である設計条件Cが最も相性がよく、設計条件Eがその次に続くことが示されている。
ステップS13に移行後、探索プログラムは、ステップS12において解析した入力パラメータに基づいて、バンドパスフィルタ52の最適な設計条件を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。バンドパスフィルタ52の最適な設計条件を選択する上で、予め取得した図7に示す第1連関度を参照する。例えば、ステップS12において解析した入力パラメータが検出アルゴリズム情報であって、特徴波長が275±12nm、330±10nmで、演算方法がクラスター分析である場合には、上述した第1連関度を参照した場合、第1連関度の最も高い設計条件Eを最適な設計条件として選択する。第1連関度は低いものの連関性そのものは認められる設計条件Cも最適な設計条件として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない検出アルゴリズム情報を選択してもよいことは勿論である。
また、ステップS12において解析した入力パラメータが撮影条件であって、「空間解像度○○、シャッタースピード○○、照明光の波長○○nm」である場合には、上述した第1連関度を参照した場合、第1連関度の最も高い設計条件Cを最適な設計条件として選択する。第1連関度は低いものの連関性そのものは認められる設計条件Eも最適な設計条件として選択するようにしてもよい。また、これ以外に矢印が繋がっていない検出アルゴリズム情報を選択してもよいことは勿論である。
即ち、このバンドパスフィルタ52の最適な設計条件の選択は、第1連関度が高いものから順に選択される場合に限定されるものではなく、ケースに応じて第1連関度が低いものから順に選択されるものであってもよいし、その他いかなる優先順位で選択されるものであってもよい。
なお、ステップS12において解析した入力パラメータに対する最適な設計条件の選択方法は、上述した方法に限定されるものではなく、第1連関度を参照するものであればいかなる方法に基づいて実行するようにしてもよい。また、このステップS13の探索動作では、人工知能を利用して行うようにしてもよい。
次にステップS14へ移行し、選択した最適な設計条件を表示部23を介して表示する。これによりユーザは、表示部23を視認することにより、これから判別しようとする被写体の目的事象に応じた最適な設計条件を即座に把握することが可能となる。
なお第1連関度は、実際にステップS11において入力される可能性のある入力パラメータのみ予め設定されていればよい。例えば、入力される可能性のあるパラメータが検出アルゴリズム情報のみであれば、検出アルゴリズム情報とバンドパスフィルタ52の設計条件との間での第1連関度が設定されていればよい。また、入力される可能性のあるパラメータが撮影条件のみであれば、その撮影条件とバンドパスフィルタ52の設計条件との間での第1連関度が設定されていればよい。また、入力される可能性のあるパラメータが撮像素子の情報のみであれば、その撮像素子の情報とバンドパスフィルタ52の設計条件との間での第1連関度が設定されていればよい。逆に言えば、参照用入力パラメータと関連つけられている第1連関度に対応した入力パラメータのみが、このステップS11において入力されればよいことになる。
ユーザは、出力された設計条件に基づいて、撮像装置5に実装すべきバンドパスフィルタ52を設計していくこととなる。この出力された設計条件は、仮に検出アルゴリズム情報と連関する第1連関度に基づいて探索されたのであれば、その検出アルゴリズム情報とより連関性の高い、換言すれば相性のよいものとなっている。このため、出力された設計条件に基づいてバンドパスフィルタ52を設計してこれを実装することにより、被写体の目的事象を判別する上でバンドパスフィルタ52を介して好適な波長成分のみを透過させることができ、その後段の検出アルゴリズム情報による判別の利便性を向上させることが可能となる。その結果、被写体の目的事象の判別精度をより向上させることが可能となる。
同様に、出力された設計条件は、仮に撮影条件や撮像素子の情報と連関する第1連関度に基づいて探索されたのであれば、その撮影条件や撮像素子の情報とより連関性の高い、換言すれば相性のよいものとなっている。このため、出力された設計条件に基づいてバンドパスフィルタ52を設計してこれを実装することにより、被写体の目的事象を判別する上でバンドパスフィルタ52を介して好適な波長成分のみを透過させることができ、撮影条件や撮像素子と相俟って判別の利便性を向上させることが可能となる。その結果、被写体の目的事象の判別精度をより向上させることが可能となる。
特に本発明によれば、このような撮像装置5によりこれから判別すべき被写体の目的事象に応じたスペクトルデータの最適なバンドパスフィルタ52の設計条件を容易に取得することが可能となる。次々に新しい被写体の目的事象が生まれる都度、最適なバンドパスフィルタ52の設計条件を検討するための労力の負担を軽減でき、時間の短縮化を図ることが可能となる。
また、本発明を適用した設計システム1では、3段階以上に設定されている第1連関度を介して最適なバンドパスフィルタ52の設計条件の探索を行う点に特徴がある。第1連関度は、例えば0〜100%までの数値で記述することができるが、これに限定されるものではなく3段階以上の数値で記述できるものであればいかなる段階で構成されていてもよい。
このような3段階以上の数値で表される第1連関度に基づいて探索することで、複数のバンドパスフィルタ52の設計条件が選ばれる状況下において、当該第1連関度の高い順に探索して表示することも可能となる。このように第1連関度の高い順にユーザに表示できれば、より可能性の高いバンドパスフィルタ52の設計条件を優先的に選択することを促すこともできる。一方、第1連関度の低いバンドパスフィルタ52の設計条件であってもセカンドオピニオンという意味で表示することができ、ファーストオピニオンで上手く分析ができない場合において有用性を発揮することができる。
これに加えて、本発明によれば、第1連関度が1%のような極めて低いバンドパスフィルタ52の設計条件も見逃すことなく判断することができる。第1連関度が極めて低いバンドパスフィルタ52の設計条件であっても僅かな兆候として繋がっているものであり、何十回、何百回に一度は、バンドパスフィルタ52の設計条件として役に立つ場合もあることをユーザに対して注意喚起することができる。
更に本発明によれば、このような3段階以上の第1連関度に基づいて探索を行うことにより、閾値の設定の仕方で、探索方針を決めることができるメリットがある。閾値を低くすれば、上述した第1連関度が1%のものであっても漏れなく拾うことができる反面、被写体の目的事象を好適に検出できる可能性が低いバンドパスフィルタ52の設計条件を沢山拾ってしまう場合もある。一方、閾値を高くすれば、最適なバンドパスフィルタ52の設計条件を高確率で検出できる可能性が高い反面、通常は第1連関度は低くてスルーされるものの何十回、何百回に一度は好適な解を表示するバンドパスフィルタ52の設計条件を見落としてしまう場合もある。いずれに重きを置くかは、ユーザ側、システム側の考え方に基づいて決めることが可能となるが、このような重点を置くポイントを選ぶ自由度を高くすることが可能となる。
更に本発明では、上述した第1連関度を更新させるようにしてもよい。アルゴリズム情報を随時更新していく。この更新は、例えばインターネットを始めとした公衆通信網を介して提供された情報を反映させるようにしてもよい。公衆通信網から取得可能なサイト情報や書き込み等を通じて、入力パラメータと、バンドパスフィルタ52の設計条件との関係性について新たな知見が発見された場合には、当該知見に応じて第1連関度を上昇させ、或いは下降させる。例えば、ある入力パラメータに対してあるバンドパスフィルタ52の設計条件が、第1連関度を有することが公衆通信網上のサイトを通じて多く挙がっていた場合、これらの間に設定されている第1連関度を更に上昇させる。また、ある入力パラメータに対してあるバンドパスフィルタ52の設計条件があまり関連性の無いことが公衆通信網上のサイトを通じて多く挙がっていた場合、これらの間に設定されている第1連関度を下降させる。
この第1連関度の更新は、公衆通信網から取得可能な情報に基づく場合以外に、専門家による研究データや論文、学会発表や、新聞記事、書籍等の内容に基づいてシステム側又はユーザ側が人為的に、又は自動的に更新するようにしてもよい。これらの更新処理においては人工知能を活用するようにしてもよい。
なお、第1連関度は、例えば図8に示すように、複数の参照用入力パラメータの組み合わせに対して設定されていてもよい。これら組み合わせの集合がいわゆる隠れ層のノード61a〜61dとして表現されることとなる。各ノード61a〜61dは、参照用入力パラメータに対する重み付けと、バンドパスフィルタ52の設計条件(出力)に対する重み付けがそれぞれ設定されている。この重み付けが3段階以上の第1連関度である。例えば、ノード61aは、「特徴波長が275±12nm、330±10nmで、演算方法がクラスター分析」からなる検出アルゴリズム情報が60%の第1連関度で連関しており、「照明光の角度○○°、露光時間○○ns以上」からなる撮影条件が40%の第1連関度で連関している。そして、このノード61aは、設計条件Aに対して80%の第1連関度で連関しており、設計条件Eに対して30%の第1連関度で連関している。他のノード61b〜61dについても同様のコンセプトで第1連関度が連関している。
このノード61は、1以上の検出アルゴリズム情報、1以上の撮影条件、1以上撮像素子の情報の中から、2以上の組み合わせで構成されていればよい。そして、このノード61は、1以上の設計条件に対して第1連関度が設定されていればよい。
このような第1連関度が設定されている場合も同様に、ステップS13へ移行した場合には、ステップS12において抽出した入力パラメータとしての検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報等と連関度の高いバンドパスフィルタ52の1以上の設計条件を探索する。探索プログラムは、ステップS12において解析した入力パラメータに基づいて、バンドパスフィルタ52の最適な設計条件を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。バンドパスフィルタ52の最適な設計条件を選択する上で、予め取得した図8に示す第1連関度を参照する。例えば、ステップS12において解析した入力パラメータにおいて、検出アルゴリズム情報が「特徴波長が230±12nm、400±5nmで、演算方法がK-means」であり、かつ撮影条件が「照明光の角度○○°、露光時間○○ns以上」であり、撮像素子の情報が「撮像素子の種類T」である場合、第1連関度を介してノード61cが関連付けられており、このノード61cは、設計条件Cが第1連関度40%、設計条件Dが第1連関度60%で関連付けられている。
探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様にステップS14において解を出力することになる。
図9は、更に撮像レンズ56の情報又はフィルタの特性情報が各ノード61に対して第1連関度を介して関連付けられている場合を示している。撮像レンズ56の情報として「レンズの配置P」、フィルタの特性情報として「フィルタWの条件」を選択した場合の例が示されているが、何れもノード61に第1連関度を以って関連付けられている。このような撮像レンズ56の情報又はフィルタの特性情報も参照用入力パラメータに含めて予め第1連関度を定義しておくことにより、ステップS12において解析した入力パラメータに撮像レンズ56の情報又はフィルタの特性情報が含まれていた場合に、その第1連関度を参照することで、最適なバンドパスフィルタ52の条件を探索することが可能となる。
図10は、参照用入力パラメータにおいて検出アルゴリズム情報の代替として、被写体の目的事象を第1連関度を介して関連付けた例を示している。被写体の目的事象として、例えば果実の鮮度、混合物中の塩、胃の癌等が参照用入力パラメータとして設定されており、これらとの間でバンドパスフィルタ52の設計条件に対する第1連関度が設定されている。このような被写体の目的事象を含む第1連関度を設定しておくことにより、ステップS12において解析した入力パラメータに被写体の目的事象が含まれていた場合に、その第1連関度を参照することで、最適なバンドパスフィルタ52の条件を探索することが可能となる。
図11は、被写体の目的事象を含む複数の参照用入力パラメータの組み合わせに対して第1連関度が設定されている例を示している。このような第1連関度が設定されている場合も同様に、ステップS13へ移行した場合には、ステップS12において抽出した入力パラメータとしての被写体の目的事象、撮影条件、撮像素子情報等と連関度の高いバンドパスフィルタ52の1以上の設計条件を探索する。
なお本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えばバンドパスフィルタ52の設計条件を探索する代わりに、図12に示すように撮像装置5そのものの設計条件を探索することに応用することもできる。撮像装置5の設計条件は、図12に示すように撮像装置5を設計する上で必要なあらゆる設計情報を含むものである。この撮像装置5の設計条件としては、上述した撮影条件、撮像素子の情報、撮像レンズ56の情報やフィルタの特性情報をも含むものであってもよい。
参照用入力パラメータは、上述と同様に検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子の情報等である。図示はしていないが、撮像レンズ56の情報やフィルタの特性情報も参照用入力パラメータに含めるようにしてもよい。これらに対して右側に示す撮像装置5の設計条件が3段階以上の第2連関度を介して互いに関連付けられている。この第2連関度は、図示しない第2連関データベースに記憶されるが、その構成並びに接続状態は、図1に示す第1連関データベース3と同様である。
なお、図12は、この検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子の情報との組み合わせに対する第2連関度が設定されているが、これに限定されるものではなく、検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子の情報がそれぞれ独立して撮像装置5の設計条件に対する第2連関度が予め設定されていてもよい。
このような第2連関度が設定されている場合も同様に、ステップS13へ移行した場合には、ステップS12において抽出した入力パラメータとしての検出アルゴリズム情報、撮影条件、撮像素子情報等と連関度の高い撮像装置5の1以上の設計条件を探索する。探索プログラムは、ステップS12において解析した入力パラメータに基づいて、撮像装置5の最適な設計条件を1又は2以上に亘り選択する作業を行う。撮像装置5の最適な設計条件を選択する上で、予め取得した図12に示す第2連関度を参照する。探索プログラムは、この探索結果に基づいて同様にステップS14において解を出力することになる。
図13は、被写体の目的事象を含む複数の参照用入力パラメータの組み合わせに対して第2連関度が設定されている例を示している。このような第2連関度が設定されている場合も同様に、ステップS13へ移行した場合には、ステップS12において抽出した入力パラメータとしての被写体の目的事象、撮影条件、撮像素子情報等と連関度の高いバンドパスフィルタ52の1以上の設計条件を探索する。
なお、上述したバンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム以外に、これらに基づいて設計されたバンドパスフィルタ52や、そのバンドパスフィルタ52が実装された撮像装置5も本発明に含まれる。また上述した撮像装置の設計システム、撮像装置の設計プログラムに基づいて設計された撮像装置5も本発明に含まれる。
1 設計システム
2 探索装置
3 第1連関データベース
5 撮像装置
10 被写体
21 内部バス
23 表示部
24 制御部
25 操作部
26 通信部
27 探索部
28 記憶部
51 結像光学系
52 バンドパスフィルタ
53 撮像素子
54 信号処理部
56 撮像レンズ
61 ノード

Claims (5)

  1. 被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計システムにおいて、
    被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2の組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度が予め記憶されている第1連関データベースと、
    バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力手段と、
    上記第1連関データベースに記憶されている上記第1連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索手段とを備えること
    を特徴とするバンドパスフィルタの設計システム。
  2. 被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計システムにおいて、
    被写体から目的事象を判別する上で必要なスペクトルデータの検出アルゴリズム情報、被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2以上と、上記撮像光学系において更に被写体からの光を集光して撮像素子の撮像面上に像を形成させるための撮像レンズの情報との組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度が予め記憶されている第1連関データベースと、
    新たに撮影予定の撮像装置中の撮像レンズの情報を含む上記第1連関度に対応した情報に加え、バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体の検出アルゴリズム情報と、当該被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力手段と、
    上記第1連関データベースに記憶されている上記第1連関度を参照し、上記入力手段を介して入力された情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索手段とを備えること
    を特徴とするバンドパスフィルタの設計システム。
  3. 上記第1連関データベースは、更に上記フィルタの特性情報を含む上記2以上の組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度が予め記憶され、
    上記入力手段は、当該撮像装置に実装されるフィルタの特性情報を含む上記第1連関度に対応した情報が入力されること
    を特徴とする請求項1又は2記載のバンドパスフィルタの設計システム。
  4. 被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計プログラムにおいて、
    被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2の組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度を予め取得する第1連関度取得ステップと、
    バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力ステップと、
    上記第1連関度取得ステップにより取得された上記第1連関度を参照し、上記入力ステップにおいて入力した情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするバンドパスフィルタの設計プログラム。
  5. 被写体を撮像素子を介して撮像する撮像装置における撮像光学系中に配置されるバンドパスフィルタの設計条件を探索するバンドパスフィルタの設計プログラムにおいて、
    被写体から目的事象を判別する上で必要なスペクトルデータの検出アルゴリズム情報、被写体を撮影装置により撮影する際の撮影条件、上記撮像素子に関する撮像素子情報の何れか1又は2以上と、上記撮像光学系において更に被写体からの光を集光して撮像素子の撮像面上に像を形成させるための撮像レンズの情報との組み合わせと、バンドパスフィルタの設計条件との3段階以上の第1連関度を予め取得する第1連関度取得ステップと、
    新たに撮影予定の撮像装置中の撮像レンズの情報を含む上記第1連関度に対応した情報に加え、バンドパスフィルタが実装される撮像装置により新たに撮影予定の被写体の検出アルゴリズム情報と、当該被写体を撮影する際の撮影条件と、当該撮像装置の撮像素子に関する情報のうち、上記第1連関度に対応した情報が入力される入力ステップと、
    上記第1連関度取得ステップにより取得された上記第1連関度を参照し、上記入力ステップにおいて入力した情報に基づき、バンドパスフィルタの1以上の設計条件を探索する探索ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とするバンドパスフィルタの設計プログラム。
JP2017164145A 2017-08-29 2017-08-29 バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム Active JP6730629B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017164145A JP6730629B2 (ja) 2017-08-29 2017-08-29 バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム
JP2019092869A JP6925046B2 (ja) 2017-08-29 2019-05-16 撮像装置の設計システム、撮像装置の設計プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017164145A JP6730629B2 (ja) 2017-08-29 2017-08-29 バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019092869A Division JP6925046B2 (ja) 2017-08-29 2019-05-16 撮像装置の設計システム、撮像装置の設計プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019040155A JP2019040155A (ja) 2019-03-14
JP6730629B2 true JP6730629B2 (ja) 2020-07-29

Family

ID=65726395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017164145A Active JP6730629B2 (ja) 2017-08-29 2017-08-29 バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6730629B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007306200A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Nikon Corp カメラ、カメラの条件設定方法およびカメラの条件設定プログラムを記録した記録媒体
JP2013108855A (ja) * 2011-11-21 2013-06-06 National Agriculture & Food Research Organization 判別フィルタ設計方法、判別方法、判別フィルタセット、判別装置、および、プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019040155A (ja) 2019-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6951753B2 (ja) 情報探索システム及びプログラム
Li et al. AOTF based molecular hyperspectral imaging system and its applications on nerve morphometry
Bierman et al. A high-throughput phenotyping system using machine vision to quantify severity of grapevine powdery mildew
JP6843439B2 (ja) 情報探索システム及び方法、情報探索プログラム
JP2013108855A (ja) 判別フィルタ設計方法、判別方法、判別フィルタセット、判別装置、および、プログラム
Li et al. Tongue fissure extraction and classification using hyperspectral imaging technology
JP5985709B2 (ja) 判別フィルタ設計方法、判別方法、判別フィルタセット、判別装置、および、プログラム
WO2020013024A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and program
CN106462732A (zh) 室外及室内的虹膜图像获得装置及方法
JP6730629B2 (ja) バンドパスフィルタの設計システム、バンドパスフィルタの設計プログラム
JP6925046B2 (ja) 撮像装置の設計システム、撮像装置の設計プログラム
JP2018124814A (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
JP6884584B2 (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
WO2018212078A1 (ja) 情報探索システム及び方法、情報探索プログラム
CN104937386B (zh) 推断装置、推断方法、集成电路以及程序
JP2019028814A (ja) 推定装置、推定方法およびプログラム
JP2019079283A (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、および、プログラム
Ding et al. Method for GPU-based spectral data cube reconstruction of integral field snapshot imaging spectrometers
WO2023234020A1 (ja) 撮像装置、および撮像装置の作動方法、並びにプログラム
JP2019139720A (ja) 画像処理装置、撮像装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および、記憶媒体
Bierman et al. Research Article A High-Throughput Phenotyping System Using Machine Vision to Quantify Severity of Grapevine Powdery Mildew

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180329

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180329

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191008

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6730629

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250