JP6725731B1 - トレーニング支援方法及びトレーニング支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】運動能力や経験が異なるユーザの運動スキルや運動能力の向上に十分に資することができるトレーニング支援方法及びトレーニング支援システムを提供する。【解決手段】ユーザに対してオールアウトするまでの負荷を与える第1運動動作を提供し、第1運動動作を行っているユーザの心拍数、並びに、呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測する第1ステップと、ユーザの運動能力を算出又は推定する第2ステップと、AT相当心拍数が示現する第2運動動作を提供し心拍数を監視する第3ステップと、第2運動動作において心拍数が変動した場合に、心拍数がAT相当心拍数となるように、運動速度を調整する第4ステップと、AT相当する心拍数及び調整後の運動速度を、ユーザによる運動のトレーニングにおける指標として設定する第5ステップとを含むトレーニング支援方法。【選択図】図4

Description

本発明は、トレーニング支援方法及びトレーニング支援システムに関する。
従来、ランニング、自転車(ロードバイク)、水泳等の運動時における種々のデータ(距離、スピード、ペース、ピッチ、心拍数、出力、上下動等)を計測して表示するGPS付きスマートウォッチが広く知られている。このようなスマートウォッチとしては、予め設定された一般的な閾値(指標)と運動結果を比較してユーザに提示する機能を有するものが多い。例えば、特許文献1には、ユーザのシューズに取り付け可能に構成された感知ユニットを備え、その感知ユニットは、ジャイロセンサを含み、ユーザの運動中に足の動きをモニタリングするように構成された第1のセンサと、その第1のセンサからの出力に基づいて、地表面に着地する際のユーザの足の足着地ロケーションを含むユーザの第1の能力特性を求める処理手段と、能力特性を表すデータパッケージをリモート受信機に送信する送信手段とを備えるシステムが記載されている。
また、ユーザ(被験者)の運動強度を変化させながら、心拍数や呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測したり、血中乳酸濃度を測定したりすることにより、ユーザの運動能力を計測する方法が知られており(例えば特許文献2)、その計測結果に基づいて、ユーザの運動能力を向上させるためのトレーニングを支援する試みも行われている。ここで、運動能力の示す項目としては、最大心拍数、最大酸素摂取量(VO2max:Maximal Volume of Oxygen Consumed Per Minute)、無酸素性作業閾値(AT:Anaerobic Threshold)、有酸素性作業閾値(AeT:Aerobic Threshold)、換気性作業閾値(VT:Ventilation Threshold)、乳酸性作業閾値(LT:Lactate Threshold)、血中乳酸蓄積開始点(OBLA:Onset of Blood Lactate Accumulation)等が算出される。これらのなかでも、フルマラソン、ウルトラマラソン、ウルトラトレイル等の長距離ランニングや、トライアスロン等の長距離複合競技といったいわゆる持久系競技における運動能力(持久運動能力)を示す指標としては、無酸素性作業閾値(AT)や乳酸性作業閾値(LT)が広く利用されている。
特開2017−200589号公報 特開2016−195661号公報
しかし、従来の運動データを計測したり活用したりするシステムや方法では、運動結果と比較する閾値(指標)が一般的な固定値となっており、運動能力や経験が異なるユーザの運動能力を向上させる目的には、必ずしも十分に適合しているとはいえなかった。また、従来の如くユーザの運動能力を個別に計測し、仮にその結果に基づいて、ユーザによるトレーニングメニューやプログラムを作成したとしても、対象となる運動競技(特に持久系競技)によっては、十分なトレーニング効果を得ることができない場合があった。
そこで、本開示は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、運動能力や経験が異なるユーザの運動能力の向上に十分に資することができるトレーニング支援方法及びトレーニング支援システムを提供することを目的とする。
一般に、長時間の運動を継続すると、疲労や筋力不足に起因して同じ心拍数を維持したとしても、運動速度(走速度等)が低下してしまうという現象が実際に生じ得るため、この点において、持久系競技では、後半になると失速してしまい、前半の運動速度を維持することが困難であるという仮説が成り立つといえる。しかし、上記課題を解決するべく、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、持久運動能力を示す指標である無酸素性作業閾値(AT)や乳酸性作業閾値(LT)を、持久系競技である運動のトレーニングにおける指標としてそのまま用いてしまうと、上述したような持久系競技が競技者に与える影響が十分に反映されない場合があることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本開示は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
〔1〕本開示に係るトレーニング支援方法の一例は、
ランニング運動及び自転車運動の少なくとも何れかの運動を行うユーザのトレーニングを支援するための方法であって、
ユーザに対して、前記運動における初期負荷から負荷を徐々に増大させてオールアウトするまでの負荷を与える第1運動動作を提供し、該第1運動動作を行っている前記ユーザの心拍数、並びに、呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測する第1ステップと、
前記心拍数、並びに、前記酸素及び前記二酸化炭素の量に関する計測データに基づいて、最大心拍数、最大酸素摂取量(VO2max)、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)を含む前記ユーザの運動能力を算出又は推定する第2ステップと、
前記第1運動動作が終了してから一定時間が経過した前記ユーザに対して、前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数が示現する第2運動動作を提供し、該第2運動動作を行っている前記ユーザの心拍数を監視する第3ステップと、
前記第2運動動作において前記ユーザの心拍数が変動した場合に、該心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数となるように、運動速度を調整する第4ステップと、
前記ユーザの前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数、及び、該ユーザの前記第2運動動作における調整後の運動速度を、該ユーザによる前記運動のトレーニングにおける指標として設定する、又は、該指標として前記ユーザに報知する第5ステップと、
を含むように構成される。
なお、運動能力には、VO2 SCORE(追い込み指数)や各種の予測タイムが含まれてもよい。また、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)、並びに、それらに相当する心拍数は、周知な解放回路法等により測定された呼気中の酸素量(濃度)や二酸化炭素量(濃度)、又は、呼気量と脈拍数との関係から得ることができる。例えば、呼気中の二酸化炭素の一段階目の上昇開始点(変曲点)を有酸素性作業閾値(AeT)とし、呼気中の二酸化炭素の二段階目の上昇点を無酸素性作業閾値(AT)とし、それらのポイントに達した時の心拍数が、有酸素性作業閾値(AeT)及び無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数とすることができる。また、本開示における「心拍数」は、中心値に対してある程度の幅、例えば0.9倍から1.1倍程度(中心値±10%)、又は、0.95倍から1.05倍程度(中心値±10%)の幅を有していてもよく、本開示においては、そのような幅を有する範囲を、その心拍数(の中心値)の近傍又は付近と表現することがある。
ここで、本開示における「オールアウト」とは、第1運動動作において、その時点での負荷の運動をこれ以上続けることができない状態(全てを出し切った状態)であるとユーザ又は管理者(観察者)が主観的に判断した状態を示し、ユーザが疲労困憊になるまでいわゆる「追い込んだ」状態を表す。換言すれば、「オールアウト」とは、その運動において、ユーザの筋持久機能及び呼吸機能の限界点まで運動負荷が印加された状態である。特に、本開示における「オールアウト」は、少なくともユーザの呼吸機能が限界に達した状態であることが望ましい。一方、単一の運動種目においては、例えばユーザが別途の又は同種の運動動作を行った後、ユーザの筋疲労がある程度残っている状態で第1ステップを実施すると、本来の呼吸機能(呼吸器系の能力)が「オールアウト」していない段階で、筋持久機能が限界に達してしまい、その結果、ユーザが第1運動動作を継続することが困難になってしまう傾向にあるので、本開示においてはそのような実施は好ましくない。
このように構成されたトレーニング支援方法では、ユーザに対して第1運動動作を提供してユーザの運動能力に関する数値を一旦算出し(第1段階の計測)、それから一定時間の休憩を挟んだ後、ユーザに無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数の運動強度でさらに第2運動動作を提供する。すなわち、第1運動動作でオールアウトしたユーザに再度の運動を課すことにより、持久系能力を正確に算出する環境を創出する。例えば、運動頻度が少ないユーザや持久系能力の低いユーザは、第1運動動作による測定後に疲労状態が比較的長く続く傾向にあるので、第2運動動作時には、第1運動動作で算出した無酸素性作業閾値(AT)での運動強度でも、心拍数は上昇し得る。このようにユーザの心拍数が変動した場合に、その心拍数が無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数となるように、運動速度を調整し(第2段階の計測)、その調整後の運動速度と無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数を、ユーザによる運動のトレーニングにおける指標として設定する。これにより、持久系能力を高める上で適正な強度のトレーニング(例えば、フルマラソンであれば1kmあたりの平均ペース:このペースであれば、ランニングエコノミー的に効率がよい走りができる。)をユーザに提供することができる。
〔2〕また、前記第1ステップにおいては、前記ユーザによる前記運動の経験値に応じて、前記運動における初期負荷、及び/又は、前記負荷の増大度合いを調整するようにしてもよい。一般に、運動経験や走行経験が乏しいユーザは、第1運動動作における測定時に緊張状態になり易く、心拍数や呼気に大きな影響が及び、また、運動強度が増大すると比較的短時間でオールアウトしてしまう傾向にある。よって、そのようなユーザの初期負荷を、経験値が高いユーザよりも軽減(例えば歩行から開始)することにより、運動能力のより正確な計測を実施することができる。
〔3〕また、上記構成において、前記ユーザに対して、前記運動のトレーニングとして常圧低酸素濃度環境下での運動を提供し、該運動のトレーニングにおける運動速度の目安値を前記指標に基づいて決定する第6ステップと、
前記運動のトレーニングを行っている前記ユーザの動脈血酸素飽和度(SpO2)、心拍数、及び、運動速度を、連続的又は断続的かつ定期的又は不定期的に監視する第7ステップと、
前記運動のトレーニングにおいて、以下に示す(1)乃至(4);
(1)前記動脈血酸素飽和度(SpO2)が所定値以上となる条件、
(2)前記心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数以下となる条件、
(3)前記心拍数が前記有酸素性作業閾値(AeT)に相当する心拍数以上となる条件、
(4)前記心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から該心拍数よりも所定値大きくなる(例えば、無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数近傍の上限値程度となる)条件、
のうち少なくとも何れかの条件を満たすように、前記運動速度、及び/又は、前記常圧低酸素濃度環境における酸素濃度を調整する第8ステップとを更に含んでもよい。
このような低酸素濃度環境は、常圧において気中の窒素濃度を高めるといった調整によって実現することができ、いわゆる低酸素濃度状態での高地トレーニングと同等の運動効果を得ることができる。また、第5ステップで設定した適正な指標に基づく目安値(例えば、調整後の運動速度で開始)でのトレーニングを採用することにより、持久系能力を向上させるためのトレーニングをより最適化することができる。
〔4〕さらに、前記第6ステップにおいては、前記ユーザによる前記所定の運動の経験値、又は、前記常圧低酸素濃度環境下でのトレーニングの経験値に応じて、前記常圧低酸素濃度環境における酸素濃度、及び/又は、前記運動速度を調整するようにしても好適である。
例えば、低酸素濃度環境下でのトレーニングとしては、標高1000m程度乃至5000m程度に相当する酸素濃度を設定することができる。ユーザ個々の運動能力によって高地適合能力が異なるため、運動習慣や高強度トレーニングの経験が乏しいユーザは、トレーニング開始初期においては、例えば準高地(1000m乃至1600m)環境での酸素濃度を設定し、運動速度をやや高めに調整してもよい。通常、平地環境で高強度トレーニングを行って追い込んだ場合、動脈血酸素飽和度(SpO2)は、90を下回ることがあるが、運動習慣や高強度トレーニングの経験が乏しい場合には、そのように90を下回ることはほぼない。よって、運動経験が乏しいユーザが高地環境下でトレーニングを行うと、動脈血酸素飽和度(SpO2)が急激に下がることがあり、健康上のリスクが生じるため、徐々に順応させる必要がある。
一方、運動経験が豊富なユーザの場合、トレーニング開始初期には準高地の上限(1600m)程度の酸素濃度を適用し、運動速度をやや控えめに調整することが望ましい。高地適合能力はユーザ個々によって異なるため、運動経験値が高いからといって、運動強度(走速度等)を上げてしまうと、動脈血酸素飽和度(SpO2)が下がってしまい、健康上のリスクが生じてしまうおそれがある。このように、低酸素濃度環境下でのトレーニングにおいては、動脈血酸素飽和度(SpO2)と心拍数を監視した管理下で行うことが望ましい。
また、低酸素濃度環境下でのトレーニングの主たる方式としては、高強度の運動負荷をかける(普段の運動強度を超えるトレーニング)方法、及び、普段の運動強度をかける方法が挙げられる。いずれの場合も、酸素濃度の低い環境でトレーニングを行うことにより、有酸素能力の向上、脂肪燃焼効果、ミトコンドリア量の増大、筋力強化、乳酸活用能力の向上等の効果を、比較的短時間の運動で得ることができる。したがって、いわゆるアスリートではないユーザには、普段のランニング等の運動の代替方法として低酸素濃度環境下でのトレーニングが推奨される。この場合、前記の如く、心拍数が無酸素性作業閾値(AT)から有酸素性作業閾値(AeT)相当の値の間で行うことにより、有酸素能力の向上が期待できる。
〔5〕また、前記運動がランニング運動及び自転車運動の両方を組み合わせて連続して実施する運動(トライアスロンやデュアスロン)である場合、前記運動の競技において実施する順番が早い方の運動について前記第1ステップ及び第2ステップを実施した後、前記運動の競技において実施する順番が遅い方の運動について前記第3ステップを実施するようにすると好適である。このようにすれば、前段の競技における運動負荷状態を一旦再現することができ、その後に適正な運動強度の指標を得ることができる。
〔6〕また、上記構成において、前記ユーザの前記運動能力データに基づいて、以下に示す(α)乃至(γ);
(α)心拍数が前記最大心拍数から前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数の間の値となるような強度の運動(インターバルトレーニングやレペティショントレーニングといった高強度トレーニング)、
(β)心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から前記有酸素性作業閾値(AeT)に相当する心拍数の間の値となるような強度の運動(有酸素能力向上のためのトレーニング)、
(γ)心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から該心拍数よりも所定値大きくなる(例えば、無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数近傍の上限値程度となる)ような強度の運動(ATの上昇や同じATでの運動強度(走速度等)の上昇を目的としたトレーニング)、
の少なくとも何れか、又は、少なくも2つ以上の組み合わせを、前記ユーザのトレーニングメニューとして設定、又は、該トレーニングメニューとして該ユーザに報知してもよい。
このようにすることにより、例えば一週間毎に、トレーニングの原則に則り、種々の心拍値ゾーンでのトレーニングプランを組み合わせてユーザに提案することができる。
〔7〕また、本開示に係るトレーニング支援システムの一例は、ランニング運動及び自転車運動の少なくとも何れかの運動を行うユーザのトレーニングを支援するためのシステムであって、
ユーザに対して、前記運動における初期負荷から負荷を徐々に増大させてオールアウトするまでの負荷を与える第1運動動作を提供する第1運動装置と、
前記第1運動動作を行っている前記ユーザの心拍数を監視する第1監視部と、
前記第1運動動作を行っている前記ユーザの呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測する計測部と、
前記心拍数、並びに、前記酸素及び前記二酸化炭素の量に関する計測データに基づいて、最大心拍数、最大酸素摂取量(VO2max)、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)を含む前記ユーザの運動能力を算出又は推定する演算部と、
前記第1運動動作が終了してから一定時間が経過した前記ユーザに対して、前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数が示現する第2運動動作を提供する第2運動装置と、
前記第2運動動作を行っている前記ユーザの心拍数を監視する第2監視部と、
前記第2運動動作において前記ユーザの心拍数が変動した場合に、該心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数となるように、運動速度を調整する調整部と、
前記ユーザの前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数、及び、該ユーザの前記第2運動動作における調整後の運動速度を、該ユーザによる前記運動のトレーニングにおける指標として設定する、又は、該指標として前記ユーザに報知する設定報知部とを備える。
なお、本開示において、「部」及び「装置」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」及び「装置」が有する機能をソフトウェアによって実現する構成も含む。また、1つの「部」及び「装置」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置によって実現されてもよく、或いは、2つ以上の「部」及び「装置」の機能が1つの物理的手段や装置によって実現されてもよい。さらに、「部」及び「装置」とは、例えば「手段」及び「システム」と言い換えることも可能な概念である。
本発明によれば、ユーザが第1運動動作でオールアウトしてからの第2運動動作において、ユーザの心拍数が変動した場合に、その心拍数が無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数となるように、運動速度を調整し、その調整後の運動速度と無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数を、ユーザによる運動のトレーニングにおける指標として設定する。これにより、持久系能力を高める上で適正な強度のトレーニングをユーザに提供することができ、その結果、運動能力や経験が異なるユーザの運動能力の向上を実現することができる。
実施形態に係るトレーニング支援システム1の適用場面の一例の概略を模式的に示す平面図である。 実施形態に係るトレーニング支援システム1のハードウェアの構成の一例を模式的に示す平面図である。 実施形態に係るトレーニング支援システム1の機能構成の一例を模式的に示す平面図である。 動作例1に係るトレーニング支援方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。 動作例2に係るトレーニング支援方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本開示の一例に係る実施形態について、図面を参照して説明する。但し、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図ではない。すなわち、本開示の一例は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付しており、図面は模式的なものであって、必ずしも実際の寸法や比率等とは一致しない。さらに、以下に説明する実施形態は本開示の一部の実施形態であって、全ての実施形態ではないことは言うまでもない。またさらに、本開示の実施形態に基づいて、当業者が創造性のある行為を必要とせずに得られる他の実施形態は、何れも本開示の保護範囲に含まれる。
[適用例]
まず、図1を用いて、本開示の一例が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施形態に係るトレーニング支援システム1の適用場面の一例の概略を模式的に示す平面図である。本実施形態に係るトレーニング支援システム1は、例えばユーザUに第1運動動作及び第2運動動作を提供するためのトレッドミル2と、ユーザUに装着された呼気収集マスクMに適宜のチューブを介して接続された呼吸代謝計測装置3と、トレッドミル2及び呼吸代謝計測装置3に接続された制御装置4と、トレッドミル2を走行中のユーザUが万一トレッドミル2から脱落又は転落した場合に、ユーザUを支えて保護するためのハーネス装置5とを備える。
トレッドミル2は、回転速度や角度を変更することができる無限走行の無端回転ベルト上に乗ったユーザUが、ベルトの走行方向とは逆向き及び定位置で走行することができる装置である。一般に、ユーザUに運動負荷を印加し、ユーザUの運動能力の測定や立位による運動、特にランニング時の人体への負荷を測定するといった医療目的のほか、トレーニングや健康増進のためにも用いられ、ルームランナー、ランニングマシン、ジョギングマシン等とも呼ばれる。また、トレッドミル2は、一般に、傾斜調節、走行距離表示、経過時間表示、運動速度表示、平均運動速度算出、消費カロリー表示、歩数・歩幅・ピッチ(ケイデンス)表示、グリップセンサによる心拍数計測、緊急時停止等の機能を有する。
また、呼吸代謝計測装置3は、呼気収集マスクMを通して収集されたユーザUの呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測するための装置であり、それ自体で、又は、制御装置4と協働(連動)して、最大心拍数、最大酸素摂取量(VO2max)、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)を含むユーザUの運動能力を算出又は推定するといったユーザUの身体への負荷を計測することができる。
制御装置4は、トレッドミル2及び呼吸代謝計測装置3の動作を制御するための装置であり、また、ユーザUに装着された例えば心拍数計測用ベルト(図示せず)と無線通信を行い、第1運動動作及び第2運動動作におけるユーザUの心拍数を計測及びモニターする。さらに、制御装置4は、第2運動動作において、ユーザUの心拍数が変動した場合に、トレッドミル2の無端回転ベルトの速度、すなわちユーザの運動速度(走速度)を適宜調整しつつ、ユーザUの無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数、及び、第2運動動作における調整後の運動速度を、そのユーザUによるランニングのトレーニングにおける指標として設定し、その指標をユーザUに報知する機能を有する。なお、前述のとおり、制御装置4は呼吸代謝計測装置3と協働してユーザUの各種の運動能力を算出又は推定することもできる。
このとおり、トレッドミル2が本開示における「第1運動装置」及び「第2運動装置」の一例に相当する。また、呼気収集マスクM及び呼吸代謝計測装置3が本開示における「計測部」の一例に相当する。また、呼吸代謝計測装置3及び制御装置4が本開示における「演算部」、「第1監視部」、「第2監視部」、「調整部」、及び「設定報知部」の一例に相当する。
[ハードウェア構成]
次に、図2を用いて、本実施形態に係るトレーニング支援システム1のハードウェア構成の一例について説明する。図2は、本実施形態に係るトレーニング支援システム1のハードウェアの構成の一例を模式的に示す平面図である。なお、図2の例では、呼吸代謝計測装置3を二重に図示しているが、これは、前述の如く、呼吸代謝計測装置3と制御装置4が協働してユーザUの各種の運動能力を算出又は推定することを示す。
ここで、呼吸代謝計測装置3と制御装置4は、制御演算部41、通信インタフェース(I/F)部42、記憶部43、入力部44、及び出力部45を含み、各部は例えばバスライン46を介して相互に通信可能に接続され得る。
制御演算部41は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含み、情報処理に応じて各構成要素の制御及び各種演算を行う。
通信I/F部42は、例えば、有線又は無線により他の構成要素である「部」及び「装置」と通信するための通信モジュールである。通信I/F部42が通信に用いる通信方式は任意であり、例えば、LAN(Local Area Network)やUSB(Universal Serial Bus)等が挙げられる。また、通信I/F部42を介して、トレッドミル2が制御演算部41等と通信可能に設けることが可能である。
記憶部43は、例えばハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)等の補助記憶装置であり、制御演算部41で実行される各種プログラム(トレッドミル2や呼吸代謝計測装置3における各種動作の制御を実行するための計測プログラム、演算プログラム、制御プログラム等)、トレッドミル2や呼吸代謝計測装置3で得られた呼気、心拍数、及び運動能力に関するデータ、計測パラメータや種々の算出パラメータを含むデータベース、各種演算結果のデータ等を記憶する。
入力部44は、トレーニング支援システム1を用いてユーザUの運動能力を計測する管理者等からの各種入力操作を受け付けるためのインタフェースデバイスであり、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、音声マイク等で実現し得る。出力部45は、トレーニング支援システム1を利用するユーザ等へ、各種情報を表示、音声、印刷等により報知するためのインタフェースデバイスであり、例えば、ディスプレイ、スピーカ、プリンタ等で実現し得る。
[機能構成]
次に、図3を用いて、本実施形態に係るトレーニング支援システム1の機能構成の一例を説明する。図3は、本実施形態に係るトレーニング支援システム1の機能構成の一例を模式的に示す平面図である。なお、図3の例でも、呼吸代謝計測装置3を二重に図示しているが、これは、前述のとおり、呼吸代謝計測装置3と制御装置4が協働してユーザUの各種の運動能力項目を算出又は推定することを示す。また、図3には、説明の便宜上、ユーザUを併せて表示する。
図3に例示の如く、本実施形態に係るトレーニング支援システム1は、前述した呼吸代謝計測装置3及び制御装置4の協働により、以下の機能部を備える構成を実現し得る。
・第1運動動作においてユーザUの呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測する計測部410
・そのデータからユーザUの運動能力を算出又は推定する演算部420
・第1運動動作及び第2運動動作においてユーザUの心拍数を計測及び監視する第1及び第2監視部430
・第2運動動作においてユーザUの運動速度を調整する調整部440
・ユーザUの無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数、及び、第2運動動作における調整後の運動速度を、そのユーザUによるランニングのトレーニングにおける指標として設定するとともに、その指標をユーザUに報知する設定報知部450
なお、本実施形態では、トレーニング支援システム1に備わる呼吸代謝計測装置3と制御装置4で実現される各機能が汎用のCPUによって実現される例について説明したが、以上の機能の一部又は全部が、1又は複数の専用のプロセッサによって実現されてもよい。また、かかる機能構成は、実施形態や構成例に応じて、適宜、機能の省略、置換、及び追加が行われてももちろんよい。また、「制御装置」とは、一般的な情報処理装置(例えば、コンピュータ、ワークステーション等)と解することができる。
[動作例1]
次いで、図4を用いて、トレーニング支援システム1を用いたトレーニング支援方法における動作例及びその作用効果について説明する。図4は、本動作例に係るトレーニング支援方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は、本開示の技術思想の範囲内において可能な限り変更されてよい。また、以下で説明する処理手順は、実施形態や各構成例に応じて、適宜、ステップの省略、置換、及び追加が可能である(他の動作例において同様である。)。
まず、トレーニング支援システム1の管理者は、トレーニング支援システム1(トレッドミル2、呼吸代謝計測装置3、及び制御装置4の各々)を起動し、各種プログラム(計測プログラム、演算プログラム、制御プログラム等)を実行させる。それから、呼吸代謝計測装置3及び制御装置4における制御演算部41は、以下の処理手順に従って、ユーザUの運動能力の測定、並びに、ランニングのトレーニングにおける指標を設定してユーザUに報知する。また、本実施形態では、以下の各ステップにおける処理に先立って、個々のステップで必要となる計測パラメータ及び種々の算出パラメータの初期値セット等を、記憶部43から読み出し、各機能部に適宜保持しておく。但し、かかるパラメータの読み出しは、各ステップの処理前であれば適宜のタイミングで行ってももちろんよい。
(第1ステップS1)
第1ステップS1では、第1段階として、ユーザUに第1運動動作を実施してもらう。この場合、ランニング(運動)における初期負荷から負荷を徐々に増大させてオールアウトするまでの負荷をユーザUに与えられる。また、その際、第1運動動作を行っているユーザUの心拍数、並びに、呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測する。なお、第1ステップS1においては、ユーザUによるランニングの経験値に応じて、第1運動動作における初期負荷、及び/又は、負荷の増大度合いを調整するようにしてもよい。例えば、ランニングの経験値が低いユーザの初期負荷を、経験値が比較的高いユーザよりも軽減(例えば歩行から開始)することにより、運動能力のより正確な計測を実施することができる。他の例としては、初心者ユーザUは走速度が上昇すると短時間でオールアウトする傾向にあるため、例えば時速3km程度の速度から開始する一方で、上級者ユーザUは走速度を上げても慣れているため、例えば時速5km程度の速度から開始し、速度の増大度合いを例えば30秒単位で時速0.5kmずつ増加させるといった例が挙げられる。
(第2ステップS2)
第2ステップS2では、心拍数、並びに、酸素及び二酸化炭素の量(の変化)に関する計測データに基づいて、最大心拍数、最大酸素摂取量(VO2max)、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)を含む前記ユーザの運動能力を算出又は推定する。前述のとおり、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)、並びに、それらに相当する心拍数は、周知の解放回路法等により測定された呼気中の酸素量(濃度)や二酸化炭素量(濃度)、又は、呼気量と脈拍数との関係から導出することができる。
(第3ステップS3)
第3ステップでは、ユーザUに一定時間休息してもらい(完全に休息するか軽い動き程度。時間は特に制限はないが、数分から数十分程度でもよく、計測の効率の観点から十分程度でもよい。)。それから、第2段階として、ユーザUに第2運動動作を実施してもらう。この場合、ユーザUは、第1運動動作において算出又は推定された無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数が示現する運動速度で、一定時間ランニングを実施し、その間、ユーザUの心拍数をモニターする。
(第4ステップS4)
第4ステップでは、第2運動動作を実施しているユーザUの心拍数が変動した場合(大抵のユーザの場合、無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数よりも上昇する傾向にある。)、トレッドミル2の運動速度を低下させて、心拍数がその無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数に戻るように調整する。換言すれば、ランニング頻度が少ないユーザや持久系能力の低いユーザは、第1運動動作による測定後に疲労状態が比較的長く続く傾向にあるので、第2運動動作時には、第1運動動作で算出した無酸素性作業閾値(AT)での運動強度でも、心拍数が上昇し易い。
(第5ステップS5)
そして、第5ステップS5では、ユーザUの無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数、及び、ユーザUの第2運動動作における調整後の運動速度を、そのユーザUによるランニングのトレーニングにおける指標として設定し、その結果をユーザに報知して、計測を終了する。
このように実施する本開示に係るトレーニング支援方法によれば、ユーザUに対して第1運動動作を提供してユーザの運動能力に関する数値を一旦算出し(第1段階の計測)、それから一定時間の休憩を挟んだ後、ユーザに無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数の運動強度でさらに第2運動動作を提供する。これにより、第1運動動作でオールアウトしたユーザUに再度の運動を課すことで、持久系能力を正確に算出する環境を創出することができる。そして、その第2運動動作において、ユーザUの心拍数が変動した場合に、その心拍数が無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数となるように、運動速度を調整し(第2段階の計測)、その調整後の運動速度と無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数を、トレーニング指標として設定するので、持久系能力を高める上で適正なランニング強度のトレーニングをユーザUに提供することができる。その結果、運動能力や経験が異なるユーザUの運動能力の向上に資することができる。
[動作例2]
次に、図5を用いて、トレーニング支援システム1を用いたトレーニング支援方法における他の動作例及びその作用効果について説明する。図5は、本動作例に係るトレーニング支援方法における処理手順の一例を示すフローチャートである。本動作例は、第5ステップS5の実行に続いて第6ステップS6乃至第8ステップS8を実行すること以外は、動作例1における処理手順と同等の構成を有する。なお、第6ステップS6乃至第8ステップS8は、第5ステップS5を実施した直後でもよいし、例えば後日実施してもよい。
(第6ステップS6)
第6ステップS6では、ユーザUに対して、ランニングのトレーニングとして常圧低酸素濃度環境下での運動(いわゆる低酸素トレーニング)を提供する。その際、そのトレーニングにおける運動速度の目安値を、第5ステップS5で設定した指標に基づいて決定する。具体的には、トレーニングを開始する運動速度を、第5ステップS5で設定された調整後の運動速度、又は、当該速度よりもやや遅い速度とすることができる。ここでの低酸素トレーニングは、ユーザ個々の運動能力が異なるため、設定された指標もユーザによって異なるので、個室の常圧低酸素濃度環境、又は、低酸素濃度の常圧空気を個々のユーザに提供できるいわゆる低酸素マスクを用いた環境で行うことが望ましい。また、常圧低酸素濃度環境として、公知の例えば膜分離方式を用いた低酸素発生装置により、標高1000m程度乃至5000m程度に相当する酸素濃度を実現することができる。なお、トレッドミルでのランニングは、無端回転ベルトが回動しているため、傾斜なしで走行すると上方向に飛び跳ねるだけで走行感覚が得られてしまうので、屋外での走行と同じ感覚を得るには、例えば1%から2%の傾斜で走行することが望ましい。
また、第6ステップS6では、第5ステップS5で設定された指標に加味して、ユーザUによるランニングの経験値、又は、低酸素トレーニングの経験値に応じて、酸素濃度、及び/又は、運動速度を調整するようにすると好適である。例えば、ランニングや高強度トレーニングの経験が乏しいユーザUは、トレーニング開始初期においては、例えば準高地(1000m乃至1600m)環境での酸素濃度を設定し、運動速度をやや高めに調整してもよい。一方、ランニング経験が豊富なユーザUの場合、トレーニング開始初期には準高地の上限(1600m)程度の酸素濃度を適用し、運動速度をやや控えめに調整してもよい。これらにより、動脈血酸素飽和度(SpO2)の急激な低下を抑止して、安全なトレーニングを行うことができる。なお、この場合でも、以下の第7ステップS7で実施するように、動脈血酸素飽和度(SpO2)、心拍数、及び運動速度をモニターした管理下でトレーニングを行うことが望ましい。
(第7ステップS7)
第7ステップS7では、低酸素トレーニングを行っているユーザUの動脈血酸素飽和度(SpO2)、心拍数、及び、運動速度を、連続的又は断続的かつ定期的又は不定期的にモニターする。例えば、低酸素トレーニングを30分から40分程度行う場合、例えば10分から15分毎に動脈血酸素飽和度(SpO2)、心拍数、及び、運動速度をチェックすることにより、動脈血酸素飽和度(SpO2)が所定値(例えば80%から90%又は85%)を下回った場合に、運動速度や酸素濃度を調整するいった管理を行い、より安全なトレーニングを実施することができる。また、次回以降の低酸素トレーニングは、前回と同等の管理数値で実施し、心拍数や動脈血酸素飽和度(SpO2)が下がるようであれば、走速度を上げたり酸素濃度を下げたり(標高を上げたり)といった調整を行ってもよい。
(第8ステップS8)
さらに、第8ステップS8では、好ましくは、以下の(1)乃至(4)に示す条件のうち少なくとも何れかの条件を満たすように、より好ましくは(1)乃至(3)に示す条件を満たすように、或いは、(1)及び(4)の条件を満たすように、低酸素トレーニングにおける運動速度、及び/又は、酸素濃度を調整する。
(1)動脈血酸素飽和度(SpO2)が所定値(例えば80%乃至90%又は85%等)以上となる条件
(2)心拍数が無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数以下となる条件
(3)心拍数が有酸素性作業閾値(AeT)に相当する心拍数以上となる条件
(4)前記心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から該心拍数よりも所定値大きくなる(例えば、無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数近傍の上限値程度となる)条件
低酸素トレーニングは、高強度の運動負荷をかける(普段の運動強度を超えるトレーニング)方法、及び、普段の運動強度をかける方法に大別されるところ、いずれの場合も、酸素濃度の低い環境でトレーニングを行うことにより、有酸素能力の向上、脂肪燃焼効果、ミトコンドリア量の増大、筋力強化、乳酸活用能力の向上等の効果を、比較的短時間に得ることができる。したがって、例えば、(1)の条件を満たすように管理しつつ、(2)及び(3)の条件で、心拍数が無酸素性作業閾値(AT)から有酸素性作業閾値(AeT)相当の値の間で行うこと(後述する(β)に相当する運動強度)により、運動・ランニングの初級者から上級者まで、有酸素能力の向上を有効に実現することができる。
また、運動・ランニング習慣のある中上級者には、屋外では実施できない負荷でのトレーニング手法として低酸素トレーニングを行うことが効果的である。よって、かかる中上級者に対しては、例えば、(1)の条件を満たすように管理しつつ、(4)の条件で無酸素性作業閾値(AT)又はそれよりも高い心拍数での低酸素トレーニングを行うこと(後述する(γ)に相当する運動強度)により、最大酸素摂取量(VO2max)の上昇、無酸素性作業閾値(AT)又は乳酸性作業閾値(LT)の向上、乳酸耐性の強化、有酸素能力の向上、筋力強化といった運動能力を効率的に高めることが可能となる。
加えて、第5ステップS5で設定した適正な指標に基づく目安値での低酸素トレーニングを実施することにより、持久運動能力を向上させるためのトレーニングを一層最適化することができる。
[動作例3]
本動作例は、運動の種類がランニング運動及び自転車運動の両方を組み合わせて連続して実施する運動(トライアスロンやデュアスロン)である場合、運動の競技において実施する順番が早い方の運動について第1ステップ及び第2ステップを実施した後、運動の競技において実施する順番が遅い方の運動について第3ステップを実施する。なお、第1ステップS1乃至第3ステップS3は、動作例1で説明したステップと同等である。
すなわち、例えばトライアスロンであれば、ランニング運動よりも自転車運動(バイク)が先に実施される。よって、バイク用の第1ステップS1及び第2ステップS2における第1運動動作(バイク用パワーメーターやインドアサイクル)を行い、オールアウトして運動能力を計測した後、ランニング用の第3ステップS3(トレッドミル)での2段階計測を行う。ランニング運動と自転車運動では、走動作が異なるため、使用する筋や疲労も異なる。よって、自転車運動でオールアウトするまで十分に追い込んで運動能力を計測した後に、一定時間休憩して走動作での測定を開始することで、自転車運動後の身体状態における走動作での呼気の計測をより正確に行うことができる。換言すれば、前段の競技における運動負荷状態を一旦再現することができ、その後に適正な運動強度の指標を得ることができる。
[動作例4]
本動作例は、動作例1での計測結果及び指標の設定結果に基づいて、ユーザUに適したトレーニングメニューを提供(提案)する例である。すなわち、ユーザUの運動能力データに基づいて、以下に示す(α)乃至(γ)の少なくとも何れか、又は、少なくも2つ以上の組み合わせを、更に好ましくは、全ての組み合わせを、ユーザUのトレーニングメニューとして設定、又は、トレーニングメニューとしてユーザUに報知する。この場合、例えば一週間毎に、トレーニングの原則に則り、種々の心拍値ゾーンでのトレーニングプランを組み合わせてユーザに提案することができる。また、特に、無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数が示現する運動速度を、設定した適正な指標に基づいて決定することにより、更に一層効果的なトレーニングが可能となる。
(α)心拍数が最大心拍数から無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数の間の値となるような強度の運動(インターバルトレーニングやレペティショントレーニングといった高強度トレーニング)
(β)心拍数が無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から有酸素性作業閾値(AeT)に相当する心拍数の間の値となるような強度の運動(有酸素能力向上のためのトレーニング)
(γ)心拍数が無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数からその心拍数よりも所定値大きくなる(例えば、無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数近傍の上限値程度となる)ような強度の運動(ATの上昇や同じATでの運動強度(走速度等)の上昇を目的としたトレーニング)
また、特に制限されないが、例えば上記(β)や(γ)のトレーニングとして低酸素トレーニング(前述した動作例2参照)を適用する場合、その頻度としては、最低でも1回/10日程度が推奨される。特に、1回/週以上の頻度で低酸素トレーニングを実施することにより、低酸素濃度環境(高地環境)への順応が促進され、持久系能力の向上により寄与すると考えられる。例えば、後述の参考例で考察するとおり、定期的(1回/週以上)に低酸素トレーニングを行っているユーザは、酸素濃度を下げる(標高を上げる)、及び、走速度を上げても、心拍数や動脈血酸素飽和度(SpO2)が上がりにくい傾向にある。また、3ヶ月から6ヶ月間、低酸素トレーニングを継続したユーザは、運動能力としての測定時のVO2maxやATが向上している傾向にある。
なお、トレーニングメニューのユーザUへの提供方法としては、特に制限されず、例えば、ブラウザで共有及び編集が可能なクラウド上に記録された適宜のスプレッドシートを用いて、オンライン上で1ヶ月間のトレーニングプログラムを設計し、ユーザUと共有してトレーニング結果等を入力してもらうことができる。また、1度/週程度の頻度でユーザUへのフィードバックを行い、トレーニング結果や実施時の心拍数や主観的な疲労度合いを考慮して次週のトレーニングメニューや強度を設定することもできる。特に、低酸素トレーニングを1回/週以上導入することで、平地でのトレーニングと低酸素トレーニングの組み合わせプログラムを提供することができる。さらに、低酸素トレーニングはランニングに限られず、低酸素濃度環境下でのウォーク(低酸素ウォーク)及びバイク(低酸素バイク)でも同様の効果が奏されるので、いずれの場合も、心拍数、動脈血酸素飽和度(SpO2)、酸素濃度(標高)、及び、運動速度を個々に合わせてトレーニングメニューを設計することができる。
[参考例]
以下、本開示のシステム及び方法により、実際に低酸素トレーニングを定期的に実施したユーザの運動能力の変化について参考例として説明する。但し、本開示は以下の参考例によって何ら限定されるものではない。なお、以下の参考例における運動能力の計測は、呼吸代謝計測装置3として、ウェアラブル呼吸代謝計測システム(K5:COSMED社製)と計測用トレッドミルを使用して行った。
(ケース1)
ユーザU1氏は、約3年間の低酸素トレーニング(8回/月)を実行し、運動能力は、VO2max(68→78)、AT相当心拍数(153bpm→157bpm)、AeT相当心拍数(121bpm→127bpm)、及びフルマラソンの予測タイム(3時間2分→2時間48分)がいずれも向上し、さらに、フルマラソン自己ベストタイムを3時間07分から2時間41分へと更新した。低酸素トレーニングの一例は以下のとおりであり、走速度が変わらずとも酸素濃度が低く(標高が高く)なっても、動脈血酸素飽和度(SpO2)が下がらず、かつ、心拍数は低下していることから、有酸素能力の向上が認められた。
・2017年5月:酸素濃度17.0%、走速度10km/時、SpO292%、心拍数120bpm、トレッドミル傾斜2%
・2018年11月:酸素濃度16.1%、走速度9km/時、SpO297%、心拍数110、トレッドミル傾斜3%
・2019年5月:標高15.5%、走速度10km/時、SpO296%、心拍数108bpm、トレッドミル傾斜5%
(ケース2)
ユーザU2氏は、約1年間の低酸素トレーニング(8回/月)を実行し、運動能力は、VO2max(56→65)、AT相当心拍数(142bpm→158bpm)、AeT相当心拍数(120bpm→122bpm)、及びフルマラソンの予測タイム(3時間28分→3時間3分)がいずれも向上し、さらに、フルマラソン自己ベストタイムを3時間29分から3時間7分へと更新した。低酸素トレーニングの一例は以下のとおりであり、走速度が速くなり酸素濃度が低く(標高が高く)なっても、動脈血酸素飽和度(SpO2)は変わらず、かつ、心拍数は低下していることから、有酸素能力の向上が認められた。
・2018年7月:酸素濃度16.7%、走速度11.5km/時、SpO293%、心拍数131bpm
・2019年1月:酸素濃度15.7%、走速度12km/時、SpO293%、心拍数123bpm
(ケース3)
ユーザU3氏は、約1.5年間の低酸素トレーニング(8回/月)を実行し、運動能力は、VO2max(45→59)、AT相当心拍数での走行可能速度(6分40秒/km→4分41秒/km)、及びフルマラソンの予測タイム(4時間41分→3時間17分)が大幅に向上した。低酸素トレーニングの一例は以下のとおりであり、同じ酸素濃度(同じ標高)で走速度を上げても、動脈血酸素飽和度(SpO2)が下がりにくくなっていることから、有酸素能力の向上が認められた。
・2018年10月:酸素濃度16.7%、走速度10km/時、SpO288%、心拍数151bpm
・2019年5月:酸素濃度16.7%、走速度11km/時、SpO290%、心拍数155bpm
(ケース4)
ユーザU4氏は、約1年間の低酸素トレーニング(4回/月)を実行したが、フルマラソンの予測タイムは3時間30分から3時間36分へと若干下落した。低酸素トレーニングの一例は以下のとおりであり、トレーニング時に動脈血酸素飽和度(SpO2)の値が下がりすぎてしまい、走速度を調整してもっと遅くする必要があると思われる。おそらく、SpO2が下がりすぎて過度の高負荷になってしまったことが、フルマラソンの予測タイムの下落に繋がったと推察される。
・2018年10月:酸素濃度16.7%、走速度10km/時、SpO282%、心拍数101bpm
(ケース5)
ユーザU5氏は、約1年間の低酸素トレーニング(4回/月)を実行したが、フルマラソンの予測タイムは2時間49分から3時間00分へと下落した。低酸素トレーニングにおいて、動脈血酸素飽和度(SpO2)の値が常に90%を下回っている状態で走行しており、疲労の蓄積によってパフォーマンスが低下したものと推察される。
以上、本開示の一例としての実施形態について詳細に説明してきたが、前述した説明は、あらゆる点において本開示の一例を示すに過ぎず、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本開示の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもなく、各実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状等は、例示したものや特定のものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
1…トレーニング支援システム、2…トレッドミル、3…呼吸代謝計測装置、4…制御装置、5…ハーネス装置、41…制御演算部、42…通信インタフェース(I/F)部、43…記憶部、44…入力部、45…出力部、46…バスライン、410…計測部、420…演算部、430…第1及び第2監視部、440…調整部、450…設定報知部、M…呼気収集マスク、U…ユーザ。

Claims (6)

  1. ランニング運動及び自転車運動の少なくとも何れかの運動を行うユーザのトレーニングを支援するためのシステムであって、
    ユーザに対して、前記運動における初期負荷から負荷を徐々に増大させてオールアウトするまでの負荷を与える第1運動動作を提供する第1運動装置と、
    前記第1運動動作を行っている前記ユーザの心拍数を監視する第1監視部と、
    前記第1運動動作を行っている前記ユーザの呼気中の酸素及び二酸化炭素の量を計測する計測部と、
    前記心拍数、並びに、前記酸素及び前記二酸化炭素の量に関する計測データに基づいて、最大心拍数、最大酸素摂取量(VO2max)、無酸素性作業閾値(AT)、及び、有酸素性作業閾値(AeT)を含む前記ユーザの運動能力を算出又は推定する演算部と、
    前記第1運動動作が終了してから一定時間が経過した前記ユーザに対して、前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数が示現する第2運動動作を提供する第2運動装置と、
    前記第2運動動作を行っている前記ユーザの心拍数を監視する第2監視部と、
    前記第2運動動作において前記ユーザの心拍数が変動した場合に、該心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数となるように、運動速度を調整する第1調整部と、
    前記ユーザの前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数、及び、該ユーザの前記第2運動動作における調整後の運動速度を、該ユーザによる前記運動のトレーニングにおける指標として設定する、又は、該指標として前記ユーザに報知する設定報知部と、
    を備えるトレーニング支援システム。
  2. 前記ユーザによる前記運動の経験値に応じて、前記第1運動動作における初期負荷、及び/又は、前記負荷の増大度合いを調整する第2調整部を更に備える、
    請求項1記載のトレーニング支援システム。
  3. 前記ユーザに対して、前記運動のトレーニングとして常圧低酸素濃度環境下での当該運動を提供する第3運動装置と、
    前記運動のトレーニングにおける運動速度の目安値を前記指標に基づいて決定する速度目安値決定部と、
    前記運動のトレーニングを行っている前記ユーザの動脈血酸素飽和度(SpO2)、心拍数、及び、運動速度を、連続的又は断続的かつ定期的又は不定期的に監視する第3監視部と、
    前記運動のトレーニングにおいて、前記ユーザの前記動脈血酸素飽和度(SpO2)が所定値以上となるようにかつ、前記ユーザの前記有酸素性作業閾値(AeT)に相当する心拍数に基づいて、前記運動速度、及び/又は、前記常圧低酸素濃度環境における酸素濃度を調整する第3調整部と、
    を更に備える請求項1又は2記載のトレーニング支援システム。
  4. 前記ユーザに対して、前記運動のトレーニングとして常圧低酸素濃度環境下での当該運動を提供する第3運動装置と、
    前記運動のトレーニングにおける運動速度の目安値を前記指標に基づいて決定する速度目安値決定部と、
    前記運動のトレーニングを行っている前記ユーザの動脈血酸素飽和度(SpO2)、心拍数、及び、運動速度を、連続的又は断続的かつ定期的又は不定期的に監視する第3監視部と、
    前記運動のトレーニングにおいて、前記ユーザの前記動脈血酸素飽和度(SpO2)が所定値以上となるようにかつ、前記ユーザの前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数に基づいて、前記運動速度、及び/又は、前記常圧低酸素濃度環境における酸素濃度を調整する第4調整部と、
    を更に備える請求項1又は2記載のトレーニング支援システム。
  5. 前記ユーザによる前記運動の経験値、又は、前記常圧低酸素濃度環境下でのトレーニングの経験値に応じて、前記常圧低酸素濃度環境における酸素濃度、及び/又は、前記運動速度を調整する第5調整部を更に備える、
    請求項3又は4記載のトレーニング支援システム。
  6. 前記ユーザの前記運動能力に基づいて、以下に示す(α)乃至(γ);
    (α)心拍数が前記最大心拍数から前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数の間の値となるような強度の運動、
    (β)心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から前記有酸素性作業閾値(AeT)に相当する心拍数の間の値となるような強度の運動、
    (γ)心拍数が前記無酸素性作業閾値(AT)に相当する心拍数から該心拍数よりも所定値大きくなるような強度の運動、
    の少なくとも何れか、又は、少なくも2つ以上の組み合わせを、前記ユーザのトレーニングメニューとして設定、又は、該トレーニングメニューとして該ユーザに報知する、トレーニングメニュー設定報知部を更に備える、
    請求項1乃至5の何れか記載のトレーニング支援システム。
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