JP6725648B2 - ポリマーゲル、その製造方法、及びその使用 - Google Patents

ポリマーゲル、その製造方法、及びその使用 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマーゲル及びその製造方法に関する。
ポリマーゲルは、多量の液体、例えば、水を吸収することができる架橋ポリマーである。特に、乾燥重量の10倍を超える量の水を吸収することができる架橋ポリマーハイドロゲルは、「超吸収剤」として定義される。架橋結合(cross−links)又は架橋結合(cross−linking knots)すなわち、ポリマーネットワークを形成する高分子鎖間の物理的又は化学的な結合は、ポリマー−液体系の構造的完全性を保証し、一方ではポリマーの完全な溶解性を阻害し、他方では分子メッシュ内での液相の保持を可能とする。
現在市販されているポリマーゲルは、その顕著な吸収特性により、並びにおそらく高い含水量による、そしてとりわけ外部刺激に応じて吸収特性を調整する可能性があるため、それらの生物的適合性により特徴付けられる。結果としてこのようなポリマーハイドロゲルは、インテリジェント材料として、例えば、多数の工業的用途のためのセンサー又はアクチュエーターの製造のために使用され得る。個人向け衛生吸収製品分野における吸収コアとしての通常の用途の他に、例えば、生物医学的分野における、制御放出薬剤調製物、人工筋肉、センサーなどの開発のための、及び農業及び園芸における、例えば、乾燥した土壌中の水及び栄養素の制御された放出のためのデバイスにおける、より最新で革新的な用途がある。
しかしながら、現在入手可能なポリマーゲルは、ほとんどがアクリル系製品であり、従って生分解性ではない。
近年、環境保護の問題への関心が高まっていることから、伝統的な超吸収性ポリアクリル酸と類似の特性を有する生分解性ポリマーをベースとする超吸収材料の開発には多大な関心が集まっている。
超吸収性ポリマーゲルを得るために使用される生分解性ポリマーの例は、デンプン及びセルロース誘導体である。
1990年にAnbergen U及びOppermann W著,Polymer,31,1854は、セルロース誘導体から完全に製造された超吸収性材料を合成する方法を提案した。特に、ジビニルスルホンにより塩基性溶液中で化学的に架橋したヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMCNa)を使用した。しかしながら、そのような材料の吸収特性は、アクリル系超吸収材料の吸収特性に比べて高くはない。
いくらかのカルボジイミドも、従来にない架橋剤の中で知られている。特に、塩化又は非塩化カルボキシメチルセルロース(CMC)を架橋するためのカルボジイミドの使用は、スペイン特許第484964号及び国際公開特許第2006/070337号に記載されている。しかしながら、CMCNaによる架橋反応の間、この物質は、わずかに有毒な尿素誘導体に変わり、これは洗浄工程中に除去されなければならず、それにより製造方法のコスト及び複雑性が更に増大する。
より最近では、米国特許出願公開第2010/0234233号明細書には、ハイドロゲルを製造するための架橋剤としてのクエン酸のようなポリカルボン酸の使用が記載されている。本明細書で使用されるポリマーは、イオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーの混合物、例えば、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエチルセルロースの混合物である。ソルビトールのようなポリヒドロキシルアルコールである分子スペ−サーも、ヒドロゲルの吸収能を増加させるために有用であるとして開示されている。この方法は、親水性ポリマーとともに作用する。しかしながら、酢酸セルロースのような疎水性ポリマーの場合、この方法で得られる膨潤比は満足できるものではない。
スペイン特許第484964号 国際公開第2006/070337号 米国特許出願公開第2010/0234233号明細書
Anbergen U及びOppermann W著,Polymer,31,1854
本発明の目的は、上記欠点を克服し、生分解性であり、環境に優しく、高い膨潤性を有する新規ポリマーゲルを提供することである。
これら及び他の目的は、本発明のポリマーゲル及び本明細書で定義される製造方法により達成される。
本発明のポリマーゲルは、環状二無水物との架橋反応及び重炭酸塩溶液による処理により得られる。架橋する前に極性分子スペーサーとして作用する環状一無水物とのポリマーの反応が実行されることが有利である。
本発明は、特定の一無水物と予め反応したセルロース誘導体のピロメリット酸二無水物のような特定の二無水物との架橋は、大きな液体吸収能を有するポリマーゲルの形成をもたらすとの発見に一部関連する。ピロメリット酸二無水物は、米国特許出願公開第2010/0234233号明細書及び論文Quim.Nova,Vol.36,
No.1,02−106,2013において、セルロース誘導体のようなポリマーのための架橋剤として報告されているが、重炭酸塩溶液を用いた後の処理との組み合わせは、未だに開示されていない。また、環状一無水物と予め反応したポリマーとの組み合わせも、開示されていない。
この文脈において本発明のポリマーゲルの製造方法は、
(a)触媒存在下でポリマーを含む溶液へ環状二無水物を添加する工程、及び
(b)環状二無水物により親水性ポリマーの架橋に適当な条件下で工程(a)の溶液を維持し、それによってポリマーゲルを形成する工程、
(c)重炭酸塩水溶液を用いてポリマーゲルを処理する工程
を含む。
更に別の実施形態では、本発明は、本発明の方法を使用して製造され得るポリマーゲルを提供する。
そのようなポリマーゲルは、ヒドロキシペンディング基を有するポリマー鎖を含有するポリマーマトリックスを含み、該ヒドロキシペンディング基の第1の部分は、ポリマー鎖を互いに架橋しかつ極性官能COOH及び/又はその塩を有する(環状二無水物に由来する)二価の炭化水素基により置換されている。前記ヒドロキシペンディング基の第2の部分は、(環状一無水物に由来する)一価の炭化水素基により置換されており、該一価の炭化水素基は、極性官能COOH及び/又はその塩を有することが有利である。
「第1の部分」により、この部分は、ポリマーにおけるペンディングヒドロキシル基の遊離OH基の総数の10〜70%を示すことが理解される。
「第2の部分」により、この部分は、一無水物との反応前のポリマーにおけるペンディングヒドロキシル基の遊離OH基の総数の10〜70%を示すことが理解される。
更に、本発明は、そのようなポリマーゲルを含む製品を包含する。
<定義>
用語「生体源」は、再生可能な資源に由来する材料であることを意味する。再生可能な資源は、天然資源、動物資源又は植物資源であり、その資源の蓄えは、人間の時間スケールで短期間に再構成することができる。特に、この蓄えは消費されるのと同じくらい迅速に再生できる必要がある。
化石材料に由来する材料とは異なり、再生可能な出発材料は、高い割合で14Cを含有する。この特徴は、標準ASTM D6866に記載された方法の1つを介して、特に質量分析法又は液体シンチレーション分光法に従って明らかにすることができる。
これらの再生可能な資源は、一般的に、木材のような栽培若しくは非栽培植物性物質、サトウキビ、トウモロコシ、キャッサバ、小麦、菜種、ひまわり、若しくはヒマシ油等のような植物、又は脂肪(獣肪等)のような動物性物質から生成される。
用語「無水物」、「一無水物」及び「二無水物」は、この明細書において、「カルボン酸無水物」、「カルボン酸一無水物」及び「カルボン酸二無水物」を意味する。
用語「a」は、一般的な複数形であり、他に明示的に言及されていない限り、「1以上」と理解されるべきである。
本明細書で使用される用語「ポリマー」は、1種の繰り返し単位を含むホモポリマー又は2種以上の異なる繰り返し単位を含むコポリマーを意味し得る。
本発明は、ポリマーゲル、ポリマーゲルの製造方法、ポリマーゲルの使用方法、及びポリマーゲルを含む製品を提供する。
本発明のポリマーゲルの製造方法は、
(a)触媒存在下でポリマーを含む溶液に環状二無水物を添加する工程、及び
(b)環状二無水物による親水性ポリマーの架橋に適した条件下で、工程(a)の溶液を維持し、それによりポリマーゲルを形成する工程、
(c)重炭酸塩水溶液を用いてポリマーゲルを処理する工程
を含む。
本発明の方法は、工程(a)の前に、触媒存在下で、ヒドロキシル基を含むポリマーを含有する溶液に環状一無水物を添加する工程(a0)を更に含むことが有利である。
<ポリマー及びポリマーを含む溶液>
本発明の方法において、ポリマーは多糖類及びそれらの誘導体からなる群から選択されることが有利である。
適当な多糖類の例としては、セルロース、ヘミセルロース、置換セルロース、置換デキストラン、置換デンプン、グリコサミノグリカン及びポリウロン酸、アルギン酸塩、並びにそれらの混合物が挙げられる。
使用することのできる多糖類は、メチルセルロース、エチルセルロース、n−プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ−n−プロピルセルロース、ヒドロキシ−n−ブチルセルロース、ヒシロキシ(hyciroxy)プロピルメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、セルロース、ヘミセルロース、酢酸セルロース(モノ、ジ、若しくはトリ、又はそれらの混合物)、プロピオン酸セルロース(モノ、ジ、若しくはトリ又はそれらの混合物)、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、硫酸デキストラン、リン酸デキストラン、ジエチルアミノデキストラン、ヘパリン、ヒアルロン酸、コンドロイチン、硫酸コンドロイチン、硫酸ヘパラン、ポリグルクロン酸、ポリマヌロン酸、ポリガラクツロン酸、ポリアラビン酸及びそれらの混合物からなる群から選択される。
好ましい実施形態では、ポリマーは、セルロース、ヘミセルロース、酢酸セルロース(モノ、ジ、若しくはトリ、又はそれらの混合物)、プロピオン酸セルロース(モノ、ジ、若しくはトリ、又はそれらの混合物)、カルボキシメチルセルロース及びそれらの混合物のリストから選択される。三酢酸セルロースが使用される場合、一酢酸セルロース及び/又は二酢酸セルロースとの混合物中にある。
ポリマーは、1〜3、好ましくは1.3〜3、更に好ましくは2.2〜2.7のOH基の置換度を有する酢酸セルロースであることが有利である。
特定の実施形態では、ポリマーは、上記の標準的なASTM D6866に基づく生体源である。
本発明の方法では、ポリマーを含む溶液は有機溶媒系溶液が有利であり、有機系溶媒は以下のリストにおいて選択される:アセトン、ジメチルスルホキシド、アニリン、ベンジルアルコール、シクロヘキサノン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、1,5−ジメチル−2−ピロリドン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールエーテル、酢酸エチル、ヘキサフルオロイソプロパノール、酢酸メチル、n−メチルピロリドン−2、ナフトール、ピリジン、テトラフルオロ−n−プロパノール、テトラフルオロイソプロパノール、トリフルオロエタノール、及びそれらの混合物。好ましくはアセトンが選択される。
好ましい実施形態として、ポリマーは、環状二無水物を添加する前(又は環状一無水物を添加する前)の溶液の総重量の約2重量%〜30重量%、好ましくは約8重量%〜20重量%の濃度で存在する。
<環状二無水物>
本発明の環状二無水物は、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、エチレンジアミン四酢酸二無水物(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物(DTPA)、3,3’,4,4’−ビスフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリット酸ジイミド(PyDi)、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。
ピロメリット酸二無水物(PDMA)が好ましい。
前記二無水物は、有機溶媒系溶液中で溶解されることが有利であり、有機系溶媒はリストにおいて選択される:アセトン、ジメチルスルホキシド、アニリン、ベンジルアルコール、シクロヘキサノン、ジエタノールアミン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、1,5−ジメチル−2−ピロリドン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールエーテル、酢酸エチル、ヘキサフルオロイソプロパノール、酢酸メチル、n−メチルピロリドン−2、ナフトール、ピリジン、テトラフルオロ−n−プロパノール、テトラフルオロイソプロパノール、トリフルオロエタノール及びそれらの混合物。好ましくはアセトンが選択される。
<環状一無水物>
本発明の方法は、マレイン酸無水物及びコハク酸無水物のような環状脂肪族無水物、又はフタル酸無水物及び1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物のような芳香族無水物、並びにそれらの混合物からなる群から選択され得る環状一無水物を使用することができる。好ましくは、環状一無水物は、フタル酸無水物である。
環状一無水物の反応は、最終的なポリマーゲルの吸収能を増加させる。環状一無水物は、ポリマー鎖へのアクセスを立体的にブロックすることにより、ポリマー鎖間の平均距離を増加させかつ水のような極性分子を引き寄せることで、極性分子スペーサーとして作用する。従って、架橋結合は、互いに接近しないか、又は全てのOH位置に系統的に存在しない部位で起こることができ、それによりポリマーネットワークがポリマーヒドロゲル吸収特性を大きく増加させるように膨張する能力を高める。
膨潤性に関する最良の結果は、一無水物がフタル酸無水物であり、二無水物がピロメリット酸二無水物(PDMA)である場合に得られる。
<条件>
(濃度)
本発明の方法では、工程(a0)の溶液において、ポリマーのヒドロキシル基当たりの一無水物の正確なモル比は、約0.1〜1モル/モル、好ましくは0.25〜1モル/モル、より好ましくは0.5〜1モル/モル及び特に0.75モル/モルである。
また、工程(a)の溶液において、ポリマーのヒドロキシル基当たりの二無水物のモル比は、好ましくは約0.1〜2モル/モル、好ましくは0.5〜1.5モル/モル、より好ましくは0.75〜1.25モル/モル、及び特に1モル/モルである。
これらのモル比は、一無水物が使用されない場合における環状二無水物との反応前、又は環状一無水物が使用される場合における環状一無水物との反応の前に、ポリマーのヒドロキシル基の含有量で算出される。
最良の結果は、工程(a0)の溶液におけるポリマーのヒドロキシル基当たりの一無水物のモル比が、約0.5〜1モル/モルであり、工程(a)の溶液におけるポリマーのヒドロキシル基当たりの二無水物のモル比が、好ましくは約0.75〜1.25モル/モルである場合に得られる。更に好ましくは工程(a0)の溶液におけるポリマーのヒドロキシ基当たりの一無水物のモル比は0.75モル/モルであり、工程(a)の溶液におけるポリマーのヒドロキシル基当たりの二無水物のモル比は1モル/モルである。
(温度、圧力)
本発明の方法の特定の実施形態において、ポリマーは、工程(a0)の前に有機系溶媒に温度約10〜150℃、好ましくは10〜50℃、より好ましくは15〜30℃、更に好ましくは室温で溶解される。圧力は、系の蒸気圧より高く維持されるべきである。溶解工程における圧力は、0.5〜1.5バールで選択し得るが大気圧であることが有利である。
工程(a0)の間、溶液は温度約30〜90℃、好ましくは約50〜80℃、更に好ましくは約50〜60℃で維持されることが有利である。工程(a0)における圧力は0.5〜1.5バールで選択されたとしても大気圧であることが有利である。
上記温度及び反応時間は、ポリマーのOH官能基の十分な数が一無水物と反応することを可能となるように制御される。反応時間は、一般的に1〜6時間である。
この工程(a0)は、部分的にOH置換されたポリマーを得ることを目的とし、好ましくは一無水物により置換された遊離OH基の部分は、一無水物を添加する前のポリマーの遊離OH基総数の10%〜70%である。
次いで、工程(a)の間、好ましくは溶液は温度約10〜90℃、好ましくは約15〜50℃、更に好ましくは室温で維持される。工程(a)における圧力は、0.5〜1.5バールを選択されたとしても大気圧であることが有利である。
工程(a)における二無水物の添加は、非常に速くすることができ、一般的に10分未満である。
本発明の方法の実施形態では、工程(b)の間、溶液は温度約10〜50℃、好ましくは約15〜40℃、更に好ましくは室温で維持される。工程(b)の温度は、ポリマー及び/又は二無水物を溶解するために使用される溶媒の沸点より高くすべきではない。ゲルが形成されときに、架橋反応を一般的に停止する。これは24時間未満、特に3時間未満、更に好ましくは30分未満の工程(c)プラス(b)における反応時間に相当し得る。
本発明の方法において、工程(a)及び/又は工程(a0)における触媒は、好ましくは塩基性触媒であり、ピリジン、トリエチルアミン、DMAP(ジメチルアミンピリジン)及びそれらの混合物からなる群から選択されることが有利である。
<更なる工程>
前記方法は、ポリマーゲルを精製する工程、例えば、工程(b)及び工程(c)の間に、水、メタノール若しくはエタノールのような極性有機溶媒、又はそれらの組み合わせを用いてポリマーゲルを洗浄する工程(b1)を更に含むことができる。
極性溶媒に浸漬されたポリマーゲルは、膨潤し、ポリマーネットワークに組み込まれていない副生成物又は未反応の一無水物、二無水物のような任意の成分を放出する。水は極性溶媒として好ましく、蒸留水はより好ましい。この工程の間にゲルの最大膨潤度を達成するために要求される水の体積は、ゲルの初期体積よりも約10〜20倍大きい。使用する極性溶媒を任意に変更して、ポリマーゲルを洗浄する工程は複数回繰り返してもよい。例えば、ポリマーゲルは、蒸留水に続いてメタノール又はエタノールを用いて洗浄され、これら2つの工程は任意に複数回繰り返される。
この方法は、工程(c)の前及び工程(b1)の後に、洗浄されたポリマーゲルを乾燥する工程(b2)を更に含むことができる。
乾燥工程(b2)は、セルロース非溶媒に洗浄されたポリマーゲルを浸漬する工程を含むことができる。
この場合、完全に膨潤したポリマーゲルをセルロース非溶媒に浸漬する工程により実行される。この方法は転相として知られている。適当なセルロース非溶媒は、例えば、アセトン及びエタノールを含む。転相によりポリマーゲルを乾燥する工程は、毛細管現象によりポリマーゲルの吸収特性を向上させる最終的な多孔質構造をもたらす。更に、多孔質が相互に接続している場合又は開いている場合、すなわち微細孔が互いに連通している場合、ゲルの吸収/脱着速度も向上する。完全に又は部分的に膨潤したゲルが非溶媒に浸漬されると、ゲルは白色の粒子としてガラス状の固体形態で沈殿するまで、水の排出とともに転相を受ける。乾燥したゲルを短時間で得るためには、非溶媒中で種々のすすぎが必要であるかもしれない。例えば、膨潤したポリマーゲルが非溶媒としてのアセトン中において浸漬されたとき、ポリマーゲルが乾燥するにつれて含水量が増加する水/アセトン混合物が形成される。あるアセトン/水濃度、例えば、アセトン中で約55パーセントでは、水はポリマーゲルから出ることができず、従って、乾燥工程を進行させるために新鮮なアセトンをポリマーゲルに添加しなければならない。乾燥の間、アセトン/水比を高めると、乾燥工程は速くなる。細孔の寸法は、乾燥工程の速度及びポリマーゲル粒子の初期寸法により影響を受ける。より大きい粒子及びより速い工程は、細孔の寸法を増加させる傾向にある。このサイズの範囲の孔が強い毛細管効果を示し、より高い吸収能及び保水能をもたらすため、マイクロスケール範囲の細孔寸法が好ましい。
本発明のポリマーゲルは、空気乾燥、凍結乾燥、又はオーブン乾燥のような他の方法によって、工程(b2)において乾燥され得る。これらの乾燥方法は、単独で、組み合わせて、又は上記の非溶媒乾燥工程と組み合わせて使用することができる。例えば、ポリマーゲルは、わずかな残留非溶媒を除去するために、空気乾燥、凍結乾燥、オーブン乾燥、又はそれらの組み合わせに続いて、非溶媒中で乾燥され得る。オーブン乾燥は残留非溶媒が完全に除去されるまで、約30〜45℃の温度で実行され得る。洗浄及び乾燥されたポリマーゲルは、そのまま使用することができ、又は粉砕して所望のサイズのポリマーゲルを生成することができる。
工程(b2)は、オーブン乾燥、好ましくは約40℃の温度により、洗浄されたポリマーゲルを乾燥する工程であることが有利である。
また、本発明の方法において、重炭酸ナトリウム又は重炭酸カリウムのような重炭酸塩水溶液を用いてポリマーゲルを処理する工程(c)が実行される。
重炭酸塩水溶液は、重炭酸ナトリウム又は重炭酸カリウムの飽和溶液であることが有利である。
重炭酸塩溶液を用いてポリマーを処理する工程(c)は、ゲルに更なる極性を付与し、驚くほど膨潤性能を高めるという利点を有する。
工程(c)のポリマーゲルを乾燥させる工程(d)、例えば、オーブンにおいて、又は上記の任意の乾燥方法、好ましくは約40℃の温度での方法を更に含むことが推奨される。
<ポリマーゲル>
本発明の方法を用いることにより、得られるポリマーゲルはASTM JIS K 7223−ティーバック法に準拠した膨潤比、少なくとも約10、好ましくは少なくとも約50、更に好ましくは少なくとも約100を有する。
本発明は、本発明のポリマーゲルを含む製品を更に含有する。そのような製品は、例えば、パーソナルケア用の吸収製品(すなわち、乳児用ナプキン、生理用ナプキンなど)及び農業用製品(例えば、水及び栄養素の放出を制御されたデバイス)のような消費者製品においてポリアクリル酸ポリマーハイドロゲルが従来から使用される製品を含む。よって、本発明の方法により得られるポリマーハイドロゲルは、上記分野の全てで使用に適した機械的な性質を有する。よって、本発明の範囲は、水及び/又は水溶液を吸収することができ、及び/又は水及び/又は水溶液と接触する場合に膨潤することができる製品中の吸収材料としての本発明の方法により得られるポリマーゲルの使用を含む。
本発明のポリマーゲル及び超吸収剤ポリマーゲルは、限定されない例により提供される以下の分野において吸収材料として使用されうる。
−農業製品(例えば、水及び/又は栄養素及び/又は植物化学物質の放出を制御されたデバイス、特に乾燥した荒廃地での栽培、及び頻繁な灌漑を行うことが不可能な全ての場合、乾燥又は膨潤した形態で植物根を囲む領域の土壌と混合したそのような製品は、灌漑中に水を吸収し、それを保持することができ、栽培に有用な栄養素及び植物化学物質と共にゆっくりと放出する)において;
−パーソナル衛生用品及び家庭用吸収性製品(例えば、乳児用ナプキン、生理用ナプキンなどの吸収性コアのような)において;
−玩具及び機械装置の分野(例えば、水又は水溶液と接触した後に、そのサイズを大きく変化させることができる製品)
吸収材料としての本発明のポリマーハイドロゲルを含む上記製品も本発明の範囲に入る。
要約すると、本発明の製品は、好ましくは農業における水、栄養素、又は植物化学物質の放出が制御されたデバイス、環境修復のためのデバイス、個人及び家庭衛生用の吸収性製品、玩具、及び水又は水溶液と接触させた場合、それらのサイズを変更するように適合されたデバイスからなる群から選択される。
以下の実施例は、本発明を更に説明するが、その範囲を限定するものではない。
本発明の材料及び方法は、以下の実施例に関連してより理解されるであろう。これらの実施例は、単なる例示として意図され、本発明の範囲を限定するものではない。開示された実施形態に対する様々な変更及び改変は当業者に明らかであり、そのような変更及び改変は、本発明の化学構造、誘導体、処方、及び/又は方法に関するものを含むが、これらに限定されるものではない。本発明の真意及び添付された請求項の範囲内に含まれる。
<I−膨潤試験>
(水膨潤のASTM基準)
膨潤試験
ティーバック
膨潤試験は、ティーバック法に基づいて決定される。この試験のために、200mg(W)のゲルを秤量し、60×60mmの寸法を有する鋼製の袋に入れた。バックを室温で24時間水中に浸漬した。この時間が経過した後、液体が滴下しなくなるまで、バンクを掛けることで過剰の水分を除去した。膨潤ゲルを有するバックを秤量して(W)、膨潤率(Se)を式:
Figure 0006725648
−乾燥ゲルの質量
−ゲル無しでのバックの質量
−バック及び膨潤ゲルの質量
で算出した。この方法の精度は、その製品により±3.5%程度と明らかにされている。
参照:ASTM:日本工業規格(JIS)K 7223−ティーバック法
<一無水物なしでの酢酸セルロース(CA−DS2.5)と二無水物(PMDA、EDTA、DTPA及びBPDA)との反応>
室温で2時間、機械的に撹拌しながら(400rpm)、ベッカーで50gのアセトン(10%w/w)中に5gのCA−DS2.5(9.35×10−3モルの遊離OH)を溶解した。密封したベッカーにおいて、先の溶液に二無水物(0.5、1.0又は2.0の二無水物:1.0のポリマーの遊離OH、モル:モル)を添加した。約10分をかけて全ての二無水物を溶解後、触媒としてのトリエチルアミン(1.0触媒:1.0二無水物、モル:モル)を約2mL/分の流速で先の溶液に添加した。ゲル形成が観察されたときに反応を停止させた。最後に、ゲルを水/エタノール溶液20%v/vで洗浄し、40℃のオーブンで一晩乾燥させた。
各二無水物を以下の表1に従って異なる溶媒に溶解した。
Figure 0006725648

実施例1の結果を以下の表4に示す。
<比較 − 二無水物なしでの酢酸セルロース(CA−DS2.5)と一無水物(フタル酸無水物−PA)との反応>
容量250mLの反応容器内で、5gのCA−DS2.5(9.35×10−3モルの遊離OH)を50gのアセトン(10%w/w)に機械的に撹拌しながら(400rpm)、室温で2時間溶解させた。その後、系の温度を56℃に上昇させた。この温度に達したら、PA(0.25又は0,75のPA:1.0のポリマーの遊離OH、モル:モル)を系内に添加した。溶解後(約10分間撹拌を要する)、触媒としてのトリエチルアミン(1.0触媒:1.0一無水物、モル:モル)を添加した。反応の4時間後、系を室温まで冷却し、生成物の沈殿を水で行った。最後に、生成物を水/エタノール溶液(20%v/v)で洗浄し、40℃のオーブンで一晩乾燥させた。
Figure 0006725648
二無水物を含まない生成物は、繊維状の外観を有し、水中にゲルを形成しない。外観は「綿」と似ており水を吸収するが、繊維状の形態で維持される。
二無水物を含まないこの場合、鎖は架橋を有していないためより移動性を有する。
<3.1 酢酸セルロース(CA−DS2.5)及び一無水物(フタル酸無水物 PAの反応)>
容量250mLの反応容器内で、5gのCA−DS2.5(9.35×10−3モルの遊離OH)を50gのアセトン(10%w/w)に機械的に撹拌しながら(400rpm)、室温で2時間溶解させた。その後、系の温度を56℃に上昇させた。この温度に達したら、PA(0.25又は0.75のPA:1.0のポリマーの遊離OH、モル:モル)を系に添加した。溶解後(約10分を超える撹拌を要する)、触媒としてのトリエチルアミン(1.0触媒:1.0一無水物、モル:モル)を添加した。反応を4時間続けた。
<3.2−二無水物との3.1で得られた生成物の反応>
一無水物(3.1に記載したように)との酢酸セルロース(CA)の反応の後、以下の表3に示す種々の溶媒に予め溶解した二無水物(0.5、1.0又は2.0の表3の二無水物:1.0の一無水物との反応前の初期のポリマーの遊離OH、モル:モル)を添加した。均一化の後に、触媒としてのトリエチルアミン(触媒の1.0:二無水物の1.0、モル:モル)を添加した。反応系の粘度上昇が観察された時点(ゲル形成)で反応を停止した。最後に、ゲルを水/エタノール溶液20%v/vで洗浄し、40℃のオーブンで一晩乾燥させた。
各二無水物を、以下の表3に従って、異なる溶媒に溶解させた。
Figure 0006725648
<3.3 精製工程>
ゲルの合成後に、ゲルを水/エタノール溶液(20%w/w)に添加して精製を行った。この工程の所要時間は、約30日間又は未反応の試薬が観察されなくなるまでである(芳香族成分(二無水物、一無水物)を紫外可視分光法によりモニターした)。この間、水/エタノール溶液を2日ごとに交換した。
<3.4 挿入浸透工程−重炭酸ナトリウム飽和溶液(NaHCO)を用いたゲルの処理>
まず、重炭酸ナトリウム(NaHCO)の飽和溶液を調製した。重炭酸ナトリウム溶液100mLを含むベッカ−中に、乾燥ゲル1gを添加した。この溶液を24時間室温で混合した。この時間の後、ゲルを濾過し、40℃のオーブン中で一晩乾燥させた。
Figure 0006725648
(結論)
表4の結果は、ポリマーゲルを重炭酸塩溶液で処理する工程を含まない方法と比較して、本発明の方法が得られたポリマーゲルの改善された膨潤比に達することを明らかに示している。加えて、一無水物によるポリマーの最初の反応を行ったとき、その結果は改善される。
<II−農業における適用試験>
a)試料の調製
温室において3つの試験を準備する:
1.上記実施例において*でマークされたハイドロゲルを使用する1つ目(表4)
2.ポリアクリル酸カリウムに基づく市販のハイドロゲルを使用する2つ目、及び
3.ハイドロゲルなしのブランク試料である3つ目。
3つの10Lポットを、土壌及びハイドロゲル8g(適用可能な場合)で満たし、メロン植物(Cucumis melo L.)を移植する7時間前に水2Lを導入する。
b)灌漑
各ポットには水滴で水を注いだ。各ポットには、同じ栄養素の溶液を与えた(溶液1.000Lに対して):リン酸一カリウム170g、硝酸カルシウム800g;硝酸カリウム300g;硫酸カリウム120g;硫酸マグネシウム250g及びFerromix(登録商標)30g。
灌漑の頻度は以下の通りであった:
− 0〜6日、各日ごと
− 7〜15日、2日ごと
− 16〜24日、各日ごと
− 25〜32日、1日当たり2回
− 33〜ピッキング、1日当たり3回。
水の体積は、排水%10%及び排水中の導電率を4.0dS m−1未満に維持するために選択された。
c)評価
果実の生産量(プラントによる果実重量)と、プラントによる水消費量(m)との関係を用いて水生産量(kg/m)を算出した。
プラントによる水消費量を、塩分管理のために10%の排水の割合を考慮して適用された水の量と、排水された量との差として算出した。
両データ(水生産量及び水消費量)は、統計的な試験であった(Tukey−確率5%の水準)。
d)結果
試験の結果を以下の表5に示す。
Figure 0006725648
e)結論
本発明(試験1)は、以下により、市販のポリアクリレート製品(試験2)と少なくとも同等の性能水準である。
・本発明(試験1)及び市販の製品(試験2)は、水分の減少をもたらし、ゲルを含まない状況と統計的に異なる。ソルベイと市販の製品との間に統計的な差異はない。
・本発明の材料は生分解性である。
・本発明(試験1)と市販品(試験2)との間には、他の特性に統計的な差異はない。

Claims (14)

  1. (a)触媒存在下で、ヒドロキシル基を含むポリマーを含有する溶液に環状二無水物を添加する工程、
    (b)環状二無水物による親水性ポリマーの架橋に適した条件下で工程(a)の溶液を維持し、それによりポリマーゲルを形成する工程、
    (c)重炭酸塩水溶液でポリマーゲルを処理する工程
    を含み、
    工程(a)の前に、触媒存在下でヒドロキシル基を含むポリマーを含有する溶液に環状一無水物を添加する工程(a0)を更に含む、ポリマーゲルの製造方法。
  2. ヒドロキシル基を含む前記ポリマーは、多糖類及びそれらの誘導体からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. ヒドロキシル基を含む前記ポリマーは、セルロース、ヘミセルロース、酢酸セルロース(モノ、ジ、若しくはトリ、又はそれらの混合物)、プロピオン酸セルロース(モノ、ジ、若しくはトリ、又はそれらの混合物)、カルボキシメチルセルロース及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記環状二無水物は、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、エチレンジアミン四酢酸二無水物(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸二無水物(DTPA)、3,3’,4,4’−ビスフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリット酸ジイミド(PyDi)、ベンゾフェノン−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれに記載の方法。
  5. 前記環状一無水物は、マレイン酸無水物及びコハク酸無水物のような脂肪族無水物、又はフタル酸及び1,2,4−ベンゼントリカルボン酸無水物のような芳香族無水物、並びにそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記環状一無水物はフタル酸無水物である、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 工程(c)のポリマーゲルを乾燥する工程(d)を更に含む、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  8. 工程(a)の前記溶液における前記ポリマーのヒドロキシル基当たりの二無水物のモル比は、約0.1〜2モル/モルである、請求項1〜のいずれかに記載の方法。
  9. 工程(a0)の前記溶液における前記ポリマーのヒドロキシル基当たりの一無水物のモル比は、約0.1〜1モル/モルである、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の方法により製造されたポリマーゲル。
  11. 前記ポリマーゲルは、少なくとも約10、好ましくは少なくとも約50、更に好ましくは少なくとも約100のASTM JIS K 7223−ティーバック法に準拠した膨潤比を有する、請求項10に記載のポリマーゲル。
  12. ヒドロキシペンディング基を有するポリマー鎖を含有するポリマーマトリックスを含み、
    該ヒドロキシペンディング基の第1の部分がポリマー鎖を互いに架橋する環状二無水物に由来する二価の炭化水素基により置換されており、該ヒドロキシペンディング基の第2の部分が環状一無水物に由来する一価の炭化水素基により置換されており、前記二価の炭化水素基は極性官能COOH又はその塩を有する、ポリマーゲル。
  13. 前記ヒドロキシペンディング基の第2の部分は、一価の炭化水素基により置換され、該一価の炭化水素基は極性官能COOH又はその塩を有する、請求項12に記載のポリマーゲル。
  14. 水、栄養素、又は植物化学物質の放出を制御する農業におけるデバイス、環境修復のためのデバイス、個人及び家庭衛生用の吸収性製品、玩具、水又は水溶液と接触した場合にそれらのサイズを変更するのに適したデバイスからなる群から選択される、請求項10〜13のいずれかに記載のポリマーゲルを含む製品。
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