JP6724522B2 - ペダル支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両においてペダルを支持するペダル支持構造に関するものである。
従来、車両において例えばブレーキペダル等のペダルを支持するペダル支持構造が知られている。ここで、車両の衝突時には、そのときの衝撃で車両の前部と一緒にペダルが車両の後方側、つまりは搭乗者側へと移動することがある。
そこで、通常時にペダルの回動中心となるペダル支軸を、車両の衝突時には車両の下方側へと移動させることで、搭乗者側へのペダルの移動量を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1に記載の技術では、衝突時に車両部材に当接する部材が設けられている。そして、この部材の車両部材への当接力をペダル支軸に伝えることでペダル支軸を移動させるように構成されている。また、この技術では、通常時における搭乗者のペダル操作による荷重でペダル支軸が移動してしまわないように支持する構造が設けられている。
特開2007−140874号公報
ここで、衝突時の車両の変形にはバラつきがある。上記の技術では、車両の変形によっては、上記の部材の車両部材への当接力が、通常時のペダル支軸の支持力よりも弱くなることがある。その結果、衝突時のペダル支軸の移動が妨げられる場合がある。一方で、通常時のペダル支軸の支持力を弱めると、通常時における搭乗者のペダル操作による荷重でペダル支軸が移動する恐れがある。
従って、本発明は、上記のような問題点に着目し、通常時にはペダル支軸を十分に支持しつつも、衝突時の車両の変形によらずに搭乗者側へのペダルの移動量を十分に抑制することができるペダル支持構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のペダル支持構造は、車両において、ペダル踏面がペダルアームの一端に設けられたペダルを、前記ペダルアームの他端側を貫通するペダル支軸回りに回動可能に支持するペダル支持構造であって、前記ペダル支軸を介して前記ペダルを回動可能に支持するブラケットと、前記車両の衝突時に、前記ペダル支軸を前記車両の下方側へと移動させる支軸移動部材と、を備え、前記ブラケットには、前記ペダル支軸と略平行で前記車両の後方側に位置する回動中心回りに回動可能に前記支軸移動部材が連結されており、前記支軸移動部材が、前記回動中心よりも前記車両の前方側にあって、前記ペダル支軸に連結された連結部と、前記回動中心よりも前記車両の後方側にあって、前記衝突時には当該車両の更に後方側の車両部材に当接することで、前記連結部を前記回動中心回りに動かして前記ペダル支軸を前記車両の下方側へと移動させる当接部と、
を備え、前記ブラケットが、前記衝突時の前の時点で前記ペダル支軸を支持する通常支持部と、前記ペダル支軸を、前記車両の下方に向かうにつれて、前記通常支持部から前記車両の後方下側へと向かうように案内する長孔状のスリット形状を有するガイド部と、を備えていることを特徴としている。
本発明のペダル支持構造は、ペダル支軸を、車両の下方に向かうにつれて支軸移動部材の回動中心から離れるように、通常支持部から案内するガイド部が設けられている。他方、支軸移動部材の連結部、即ち、その連結部に連結されているペダル支軸は、支軸移動部材の回動中心回りの周方向に移動可能となっている。このように、ペダル支軸の移動可能な方向と、ガイド部による案内経路と、がずれている。その結果、ある程度の強い力がペダル支軸に掛からないうちは、ガイド部がペダル支軸の移動を妨げる働きをし、これにより、通常時にはペダル支軸が十分に支持されることとなる。そして、ペダル支軸が支軸移動部材の連結部に連結されているので、衝突時には、支軸移動部材の車両部材への当接力がペダル支軸に直接的に伝わる。このようにして伝わる強い力によって、ペダル支軸はガイド部に案内されつつ移動することとなる。以上に説明したように、本発明のペダル支持構造によれば、通常時にはペダル支軸を十分に支持しつつも、衝突時の車両の変形によらずに搭乗者側へのペダルの移動量を十分に抑制することができる。
ここで、本発明のペダル支持構造において、前記ブラケットにおける前記回動中心と前記ガイド部との間に、前記回動中心と前記ガイド部との距離が縮まる圧縮方向について他の部分よりも強度が弱く、前記衝突時には、前記圧縮方向に潰れる脆弱部、が設けられていることが好適である。
この好適なペダル支持構造によれば、衝突時には、ブラケットにおける脆弱部が潰れることで、支軸移動部材の回動中心とガイド部との距離が縮まる。その結果、衝突時には、ペダル支軸の移動可能な方向と、ガイド部による案内経路と、のずれが吸収される。これにより、衝突時にはペダル支軸がガイド部によってスムーズに案内されて移動することができる。
また、この好適なペダル支持構造において、前記脆弱部が、前記圧縮方向と交差する方向に線状に延びたビードであることが一層好適である。
この一層好適なペダル支持構造によれば、脆弱部が、圧縮方向に潰れ易い上記のビードであることから、衝突時に、ペダル支軸の移動可能な方向と、ガイド部による案内経路と、のずれをより確実に吸収することができる。
また、脆弱部が設けられた好適なペダル支持構造において、前記脆弱部が、前記圧縮方向と交差する方向に線状に延びており、前記ブラケットの外周縁における、前記線状の前記脆弱部の延長線との交点よりも前記車両の前方側の縁部分にフランジが設けられていることが更に好適である。
この好適なペダル支持構造によれば、ブラケットの外周縁における、線状の脆弱部の延長線との交点よりも車両の前方側の縁部分が、フランジによって強化されている。これにより、ブラケット全体の強度が向上するとともに、衝突時にブラケットに掛かる力が、フランジよりも車両の後方側に位置する脆弱部に集中し易く、脆弱部をより確実に潰すことができる。
また、本発明のペダル支持構造において、前記通常支持部が、前記ペダル支軸に貫通される貫通孔であり、前記ガイド部は、前記通常支持部側の一端が該通常支持部に連続して前記ペダル支軸の案内経路に沿って設けられたスリットであって、前記ガイド部の前記一端には、前記車両の前後方向に対向し、前記衝突時に前記ペダル支軸が前記通常支持部から前記ガイド部へと乗越える一対の突起が設けられており、前記一対の突起のうち、前記車両の後方側の突起が、前記車両の前方側の突起よりも突出量が大きいことも好適である。
この好適なペダル支持構造によれば、通常時には、上記の一対の突起によってペダル支軸を通常支持部に一層確実に支持することができる。ここで、通常時における搭乗者のペダル操作による荷重は、車両の後方側により強く掛かりがちである。上記の好適なペダル支持構造によれば、車両の後方側の突起の突出量が大きいので、この点においても、ペダル支軸を通常支持部に一層確実に支持することができる。
本発明によれば、通常時にはペダル支軸を十分に支持しつつも、衝突時の車両の変形によらずに搭乗者側へのペダルの移動量を十分に抑制することができるペダル支持構造を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるペダル支持構造を示す図である。 図1に示されているペダル支持構造を車両の後方側から見た図である。 図1及び図2に示されているペダル支持構造をブレーキペダルとともに車両の後方側から見た斜視図である。 図1及び図2に示されているペダル支持構造をブレーキペダルとともに車両の前方側から見た斜視図である。 ブラケットにおけるペダル支軸及び支軸移動部材の回動中心の周辺構造を示す図である。 衝突時に脆弱部が潰れることで、ペダル支軸がガイド部によってスムーズに案内される様子を示す図である。
以下、本発明のペダル支持構造の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかるペダル支持構造を示す図である。このペダル支持構造1は、車両においてブレーキペダル2を支持するものである。図2は、図1に示されているペダル支持構造を車両の後方側から見た図である。尚、図1では、図中右側が車両の前方側であり、図中左側が車両の後方側である。また、図1及び図2では、図中上側が車両の上方側であり、図中下側が車両の下方側である。
ブレーキペダル2は、ペダル踏面21がペダルアーム22の一端221に設けられたペダルである。ペダルアーム22は、概ね車両の上下方向に延びる帯板状の部材であり、下側の一端221にペダル踏面21が設けられている。ペダルアーム22における上側となる他端222には、ペダルアーム22の左右各面から厚み方向に突出する円筒状の一対のボス23が設けられている。一方のボス23の先端から他方のボス23先端まで、ペダルアーム22の他端222も含めて貫通する貫通孔となっている。
ペダル支持構造1は、ペダルアーム22の他端222側を貫通するペダル支軸11回りにブレーキペダル2を回動可能に支持する。本実施形態では、ペダル支軸11が、一方のボス23の先端から他方のボス23先端まで貫通した貫通孔に通されるボルトとなっている。そして、回動可能に支持されたブレーキペダル2のペダルアーム22の中途には、車両の搭乗者がペダル踏面21を踏んだ時に車両の前方側へと押されてブレーキ動作を行うためのプッシュロッド4が配置されている。
ペダル支持構造1は、ブラケット12と、支軸移動部材13と、を備えている。ブラケット12は、車両においてエンジンルームと車室とを区画するダッシュパネル3に固定される。このブラケット12は、ペダル支軸11を介してブレーキペダル2を回動可能に支持する。支軸移動部材13は、車両の衝突時に、ペダル支軸11を車両の下方側へと移動させる。このペダル支軸11の動きによって、ブレーキペダル2が全体として下方に下がりつつプッシュロッド4の設置箇所を支点として回転して、ペダル踏面21が搭乗者から離れるように車両の前方側へと移動する。
図3は、図1及び図2に示されているペダル支持構造をブレーキペダルとともに車両の後方側から見た斜視図である。また、図4は、図1及び図2に示されているペダル支持構造をブレーキペダルとともに車両の前方側から見た斜視図である。図3では、図中右奥側が車両の前方側であり、図中左手前側が車両の後方側である。図4では、図中左手前側が車両の前方側であり、図中右奥側が車両の後方側である。また、図3及び図4では、図中上側が車両の上方側であり、図中下側が車両の下方側である。
ブラケット12は、一対の対向壁121を備えている。上述したようにボルトであるペダル支軸11が、一方の対向壁121を貫通し、ブレーキペダル2のボス23を貫通し、更に他方の対向壁121を貫通し、その先端にナット14が締結されている。ナット14は、ペダル支軸11回りにブレーキペダル2が回動可能となるように締結されている。
また、ブラケット12の車両の後方側の端部に支軸移動部材13が連結されている。支軸移動部材13は、一方の対向壁121の相互間に配置される。そして、支軸移動部材13における一対の側壁131が一対のピン122でブラケット12の一対の対向壁121にカシメ固定される。支軸移動部材13の側壁131が、ブラケット12の対向壁121に対して、ピン122の中心回りに回動可能となるように、各ピン122がカシメられている。これにより、一対のピン122の中心を結ぶ線を回動中心13aとして回動可能に、支軸移動部材13がブラケット12に連結されている。回動中心13aは、ペダル支軸11と略平行で車両の後方側に位置する。
支軸移動部材13は、一対の側壁131と、一対の側壁131における車両の後方側の端縁どうしを繋ぐ後壁132と、を備え、上面視で概ねU字形状に形成されている。そして、一対の側壁131における車両の前方側の端部が、ペダル支軸11に連結された連結部131aとなっている。
連結部131aは、支軸移動部材13の回動中心13aよりも車両の前方側にあって、ペダル支軸11に貫通されることでペダル支軸11に連結されている。更に、連結部131aは、ブレーキペダル2のボス23とブラケット12の対向壁121とで挟み込まれている。そして、ボルトとしてのペダル支軸11とナット14とによって、ボス23と一緒に対向壁121に共締めされている。
ここで、本実施形態では、支軸移動部材13の後壁132の更に後方側に、ステアリングメンバーとしてのパイプ状の車両部材5が、後壁132から離れて配置されている。このとき、車両の衝突時には、ダッシュパネル3とともに、ペダル支持構造1が、車両の後方側へと移動することがある。上記の車両部材5は、ダッシュパネル3と比較して、衝突時の車両の後方側への移動量が小さな部材となっている。このため、衝突時には、支軸移動部材13の後壁132が、車両部材5に当接する。即ち、支軸移動部材13の後壁132が、回動中心13aよりも車両の後方側にあって、車両の衝突時には車両の更に後方側の車両部材5に当接する当接部となっている。そして、当接部としての後壁132は、衝突時に車両部材5に当接することで、連結部131aを回動中心13a回りに矢印D1方向に動かしてペダル支軸11を車両の下方側へと移動させる役割を果たす。このペダル支軸11の動きによって、上述したように、ブレーキペダル2が全体として下方に下がりつつペダル踏面21が車両の前方側へと移動する。
図5は、ブラケットにおけるペダル支軸及び支軸移動部材の回動中心の周辺構造を示す図である。また、この図5では、図中右側が車両の前方側であり、図中左側が車両の後方側であり、図中上側が車両の上方側であり、図中下側が車両の下方側である。
ブラケット12では、各対向壁121における車両の後方側の端部に、支軸移動部材13の側壁131をカシメ固定するためのピン122が通されるピン用貫通孔121aが設けられている。図示は割愛するが、支軸移動部材13の側壁131にも、このピン用貫通孔121aと連通してピン122が通される貫通孔が設けられている。支軸移動部材13の回動中心13aは、ピン用貫通孔121aの中心を通る。
また、各対向壁121におけるピン用貫通孔121aよりも車両の前方側に、衝突時の前の時点、即ち通常時にボルトとしてのペダル支軸11が通される貫通孔であって、この通常時のペダル支軸11を支持する通常支持部121bが設けられている。図示は割愛するが、支軸移動部材13の側壁131の端部である連結部131aにも、この通常支持部121bと連通してペダル支軸11が通される貫通孔が設けられている。
そして、各対向壁121における通常支持部121bの下方側に、ペダル支軸11を、車両の下方に向かうにつれて回動中心13aから離れるように、通常支持部121bから案内するガイド部121cが設けられている。ガイド部121cは、通常支持部121b側の一端が通常支持部121bに連続してペダル支軸11の案内経路121c−1に沿って設けられたスリットである。また、ガイド部121cの案内経路121c−1は、通常支持部121bから離れるにつれて車両の後方下側へと向かう、車両の前方側に凸に湾曲した経路となっている。そして、この案内経路121c−1が、車両の下方に向かうにつれて回動中心13aから離れる、つまり、回動中心13a回りで通常支持部121bの中心を通る円周13a−1から下方側にずれた経路となっている。この円周13a−1は、回動中心13aから連結部131aにおけるペダル支軸11の貫通孔の中心までの距離に応じた半径の円の周ともなっている。ガイド部121cは、案内経路121c−1に沿って形成された湾曲長孔状のスリットである。
また、ガイド部121cの通常支持部121b側の一端には、車両の前後方向に対向し、衝突時にペダル支軸11が通常支持部121bからガイド部121cへと乗越える一対の突起121d,121eが設けられている。そして、これら一対の突起121d,121eのうち、車両の後方側の突起121eが、車両の前方側の突起121dよりも突出量が大きくなっている。
ブラケット12の各対向壁121には、回動中心13aとガイド部121cとの間に、回動中心13aとガイド部121cとの距離が縮まる圧縮方向D2について他の部分よりも強度が弱く、衝突時には、圧縮方向D2に潰れる脆弱部121f、が設けられている。本実施形態では、ブラケット12の上縁に沿って線状に延びるとともに、途中で圧縮方向D2と交差する方向に沿うように折れ曲がって回動中心13aとガイド部121cとの間へと進入したビードが設けられている。このビードは、ブラケット12の内側から外側に向かって膨出している。上記の脆弱部121fは、このビードのうち回動中心13aとガイド部121cとの間を通って線状に延びたビード部分に相当する。また、ガイド部121cの、車両の前方側には圧縮方向D2に沿って延びる他のビード121gも設けられている。
また、ブラケット12の外周縁における、線状の脆弱部121fの延長線121f−1との交点121f−2よりも車両の前方側の縁部分にフランジ121hが設けられている。フランジ121hは、図3及び図4に示されているように、一対の対向壁121それぞれにおいて、上縁で延長線121f−1との上方側の交点121f−2近傍へと延びた縁部分、車両の前方側から下縁にかけて延長線121f−1との下方側の交点121f−2近傍へと延びた縁部分、の2箇所に設けられている。つまり、ブラケット12全体としては合計で4箇所の縁部分にフランジ121hが設けられている。
以上に説明した本実施形態のペダル支持構造1は、ペダル支軸11を、車両の下方に向かうにつれて支軸移動部材13の回動中心13aから離れるように、通常支持部121bから案内するガイド部121cが設けられている。他方、支軸移動部材13の連結部131a、即ち、その連結部131aに連結されているペダル支軸11は、支軸移動部材13の回動中心13a回りの周方向に移動可能となっている。このように、ペダル支軸11の移動可能な方向と、ガイド部121cによる案内経路121c−1と、がずれている。その結果、ある程度の強い力がペダル支軸11に掛からないうちは、ガイド部121cがペダル支軸11の移動を妨げる働きをし、これにより、通常時にはペダル支軸11が十分に支持されることとなる。そして、ペダル支軸11が支軸移動部材13の連結部131aに連結されているので、衝突時には、支軸移動部材13の車両部材5への当接力がペダル支軸11に直接的に伝わる。このようにして伝わる強い力によって、ペダル支軸11はガイド部121cに案内されつつ移動することとなる。以上に説明したように、本実施形態のペダル支持構造1によれば、通常時にはペダル支軸11を十分に支持しつつも、衝突時の車両の変形によらずに搭乗者側へのブレーキペダル2の移動量を十分に抑制することができる。また、上記のガイド部121cが、一旦移動したペダル支軸11の通常支持部121b側への戻りを抑制する働きをするので、この点においても搭乗者側へのブレーキペダル2の移動量を十分に抑制することができる。
ここで、本実施形態のペダル支持構造1では、上述したようにブラケット12における回動中心13aとガイド部121cとの間に脆弱部121fが設けられている。衝突時には、この脆弱部121fが潰れることで、以下に説明するように、ペダル支軸11がガイド部121cによってスムーズに案内されて移動することができるようになっている。
図6は、衝突時に脆弱部が潰れることで、ペダル支軸がガイド部によってスムーズに案内される様子を示す図である。また、この図6では、図中右側が車両の前方側であり、図中左側が車両の後方側であり、図中上側が車両の上方側であり、図中下側が車両の下方側である。
衝突が起こり支軸移動部材13の後壁132が車両部材5に当接すると、まず、その当接時の衝撃によりペダル支軸11が一対の突起121d,121eを変形させながら乗り越えて通常支持部121bからガイド部121cへと移行する。このときの移行は、図5に示されているガイド部121cの案内経路121c−1に沿って行われる。ここで、上述したように、案内経路121c−1は、回動中心13aから連結部131aにおけるペダル支軸11の貫通孔の中心までの距離に応じた固定的な半径の円周13a−1からずれた経路となっている。その結果、上記のように移行するときには、脆弱部121fに、案内経路121c−1側へと回動中心13aを引寄せる、圧縮方向D2に沿った力F1が掛かる。この力F1によって脆弱部121fが潰れる。これにより、ペダル支軸11は一対の突起121d,121eを乗り越えて通常支持部121bからガイド部121cへとスムーズに移行する。このときには、脆弱部121fの潰れ量に応じた分だけ回動中心13aが圧縮方向D2に移動する。
続いて、ペダル支軸11はガイド121cに案内経路121c−1に沿って案内されつつ車両の下方側へと矢印D1方向に移動する。案内経路121c−1は、車両の下方に向かうにつれて回動中心13aから離れるので、移動中は常に脆弱部121fに圧縮方向D2に沿った力F1が掛かった状態になる。その結果、移動が進むにつれて脆弱部121fが徐々に潰れ、その潰れ量が増えていき、回動中心13aも案内経路121c−1側へと徐々に移動する。ペダル支軸11はガイド121cの最下端部まで移動可能となっている。図6では、この最下端部まで移動したときのピン用貫通孔121a’と、回動中心13a’と、そのときの円周13a−1’が示されている。
このように、本実施形態では、ペダル支軸11の移動につれて脆弱部121fが潰れ、支軸移動部材13の回動中心13aとガイド部121cとの距離が縮まる。その結果、衝突時には、ペダル支軸11の移動可能な方向(即ち、回動中心13a回りの円周13a−1に沿った方向)と、ガイド部121cによる案内経路121c−1と、のずれが吸収される。これにより、衝突時にはペダル支軸11がガイド部121cによってスムーズに案内されて移動することができる。
また、一旦ペダル支軸11が移動すると、通常支持部121bへと戻る方向(矢印D1とは逆方向)について、その時点での回動中心13a回りの円周13a−1に沿った方向)と、ガイド部121cによる案内経路121c−1とがずれることとなる。このため、一旦移動したペダル支軸11の通常支持部121b側への戻りが抑制されることとなっている。
また、本実施形態では、脆弱部121fが、圧縮方向D2に潰れ易い上記のビードであることから、衝突時に、ペダル支軸11の移動可能な方向と、ガイド部121cによる案内経路121c−1と、のずれが確実に吸収されることとなっている。
また、本実施形態では、ブラケット12の外周縁における、線状の脆弱部121fの延長線121f−1との交点121f−2よりも車両の前方側の縁部分が、フランジ121hによって強化されている。これにより、ブラケット12全体の強度が向上するとともに、衝突時にブラケット12に掛かる力が、フランジ121hよりも車両の後方側に位置する脆弱部121fに集中し易く、脆弱部121fが確実に潰されるようになっている。また、本実施形態では、脆弱部121fを含むビードのうちブラケット12の上縁に沿って車両の前方側に延びた部分や、ガイド部121cよりも車両の前方側に、圧縮方向D2に沿って延びるように設けられた他のビード121gも、フランジ121hと同様に、衝突時にブラケット12に掛かる力を脆弱部121fに集中し易くさせる役割を担っている。
また、本実施形態では、通常時には、上記の一対の突起121d,121eによってペダル支軸11が通常支持部121bに確実に支持されることとなっている。ここで、通常時における搭乗者のペダル操作による荷重は、車両の後方側により強く掛かりがちである。本実施形態では、車両の後方側の突起121eの突出量が大きいので、この点においても、ペダル支軸11が通常支持部121bに確実に支持されることとなっている。
尚、以上に説明した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明のペダル支持構造の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
例えば、上述した実施形態では、本発明にいうペダルの一例として、ブレーキペダル2が例示されている。しかしながら、本発明にいうペダルはこれに限るものではない。本発明にいうペダルは、ペダル踏面がペダルアームの一端に設けられたペダルであれば、例えばアクセルペダル等であってもよく、その具体的な態様を問うものではない。
また、上述した実施形態では、本発明にいう車両部材の一例として、ステアリングメンバーとしてのパイプ状の車両部材5が例示されている。しかしながら、本発明にいう車両部材は、これに限るものではなく、支軸移動部材における当接部の後方側にあって当接可能な部材であれば、その具体的な態様を問うものではない。例えば、ステアリングメンバー以外の部材であってもよく、あるいは、そのような部材に取り付けられたブラケット等であってもよい。
1 ペダル支持構造
2 ブレーキペダル
3 ダッシュパネル
4 プッシュロッド
5 車両部材
11 ペダル支軸
12 ブラケット
13 支軸移動部材
13a,13a’ 回動中心
13a−1,13a−1’ 円周
14 ナット
21 ペダル踏面
22 ペダルアーム
23 ボス
121 対向壁
121a,121a’ ピン用貫通孔
121b 通常支持部
121c ガイド部
121c−1 案内経路
121d,121e 突起
121f 脆弱部
121f−1 延長線
121f−2 交点
121g 他のビード
121h フランジ
122 ピン
131 側壁
131a 連結部
221 一端
222 他端
D2 圧縮方向

Claims (5)

  1. 車両において、ペダル踏面がペダルアームの一端に設けられたペダルを、前記ペダルアームの他端側を貫通するペダル支軸回りに回動可能に支持するペダル支持構造であって、
    前記ペダル支軸を介して前記ペダルを回動可能に支持するブラケットと、
    前記車両の衝突時に、前記ペダル支軸を前記車両の下方側へと移動させる支軸移動部材と、を備え、
    前記ブラケットには、前記ペダル支軸と略平行で前記車両の後方側に位置する回動中心回りに回動可能に前記支軸移動部材が連結されており、
    前記支軸移動部材が、
    前記回動中心よりも前記車両の前方側にあって、前記ペダル支軸に連結された連結部と、
    前記回動中心よりも前記車両の後方側にあって、前記衝突時には当該車両の更に後方側の車両部材に当接することで、前記連結部を前記回動中心回りに動かして前記ペダル支軸を前記車両の下方側へと移動させる当接部と、
    を備え、
    前記ブラケットが、
    前記衝突時の前の時点で前記ペダル支軸を支持する通常支持部と、
    前記ペダル支軸を、前記車両の下方に向かうにつれて、前記通常支持部から前記車両の後方下側へと向かうように案内する長孔状のスリット形状を有するガイド部と、
    を備えていることを特徴とするペダル支持構造。
  2. 前記ブラケットにおける前記回動中心と前記ガイド部との間に、前記回動中心と前記ガイド部との距離が縮まる圧縮方向について他の部分よりも強度が弱く、前記衝突時には、前記圧縮方向に潰れる脆弱部、が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のペダル支持構造。
  3. 前記脆弱部が、前記圧縮方向と交差する方向に線状に延びたビードであることを特徴とする請求項2に記載のペダル支持構造。
  4. 前記脆弱部が、前記圧縮方向と交差する方向に線状に延びており、
    前記ブラケットの外周縁における、前記線状の前記脆弱部の延長線との交点よりも前記車両の前方側の縁部分にフランジが設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のペダル支持構造。
  5. 前記通常支持部が、前記ペダル支軸に貫通される貫通孔であり、
    前記ガイド部は、前記通常支持部側の一端が該通常支持部に連続して前記ペダル支軸の案内経路に沿って設けられたスリットであって、
    前記ガイド部の前記一端には、前記車両の前後方向に対向し、前記衝突時に前記ペダル支軸が前記通常支持部から前記ガイド部へと乗越える一対の突起が設けられており、
    前記一対の突起のうち、前記車両の後方側の突起が、前記車両の前方側の突起よりも突出量が大きいことを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一項に記載のペダル支持構造。
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