〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。本実施形態では、防犯カメラ1に、防犯カメラ1への外部からの衝撃を吸収する弾性部材としてのスプリング16が設けられている構成について説明する。すなわち、本実施形態の防犯カメラ1は、バンダルプルーフ機能(鈍器等によって加えられる衝撃に対抗する機能)を有している。
図2は、本実施形態の防犯カメラ1の外観を示す図である。図2に示すように、防犯カメラ1は、例えば、施設の監視用として、建物の天井または壁等に設置される監視装置(製品)の一例である。なお、本実施形態では、図1に示すように、建物の天井(建造物)100に防犯カメラ1が設置される場合について説明する。建物の壁(建造物)200に防犯カメラ1が設置される構成については、図9を用いて実施形態3にて説明する。
防犯カメラ1は、防犯カメラ1を構成する各部材を収容する筐体11を備えている。筐体11は、本実施形態では、樹脂製筐体11aおよび金属製筐体11bを備えている。樹脂製筐体11aの中央部には穴部が設けられている。穴部には、樹脂製筐体11aに収容されたカメラユニット12(図1参照)を保護するドームカバー13が装着されている。ドームカバー13は、カメラユニット12が撮像可能な程度の透光性を有し、例えば樹脂で構成されている。金属製筐体11bは、樹脂製筐体11aと嵌合可能に構成されており、後述の図1に示すように、その内部には制御基板14が配置されている。防犯カメラ1の設置時には、金属製筐体11b側が天井100に固定される。なお、筐体11は、上記構成に限らず、例えばその全体が樹脂製筐体または金属製筐体で構成されていてもよい。
次に、図1、図3〜図7を用いて、防犯カメラ1および設置用板金3について具体的に説明する。図1は、防犯カメラ1および設置用板金3の構成を示す概略図であり、(a)は防犯カメラ1の天井100への設置前の状態を示し、(b)は防犯カメラ1を天井100へ設置した状態を示し、(c)は防犯カメラ1に衝撃が加えられたときの防犯カメラ1の状態を示す図である。図3の(a)は、設置用板金3の具体的構成を示す図であり、(b)および(c)は、筐体11(金属製筐体11b)の具体的構成を示す図である。図4は、スプリング16の設置工程を説明するための図である。図5の(a)および(b)は衝撃吸収プレート18の一部を示す図である。図6の(a)は、防犯カメラ1に衝撃が加えられていないときのスプリング16の状態を示す図であり、(b)は、防犯カメラ1に衝撃が加えられたときのスプリング16の状態を示す図である。図7の(a)は、防犯カメラ1に衝撃が加えられていないときの防犯カメラ1の外観を示す図であり、(b)は、防犯カメラ1に衝撃が加えられたときの防犯カメラ1の外観を示す図である。
なお、天井100の設置面101に防犯カメラ1が設置され、防犯カメラ1に外部から衝撃が加わっていない状態を「通常設置状態」、外部から衝撃が加えられ、スプリング16が縮小(圧縮)している状態を「スプリングストローク状態」と称する場合もある。なお、図1の(c)等では、「スプリングストローク状態」の一例として、スプリング16が縮小して防犯カメラ1が設置用板金3(すなわち設置面101)に最接近した状態を示している。この状態は、本実施形態の構成においてスプリング16が最大限に縮小した状態(フルストロークした状態)である。
本実施形態の防犯カメラ1は、設置用板金3を介して、天井100の設置面101に設置される。設置用板金3は、防犯カメラ1の付属品であり、図1の(b)に示すように、防犯カメラ1の天井100への設置時に天井100に固定され、防犯カメラ1を支持して、防犯カメラ1を天井100に固定する装置固定部材である。なお、設置用板金3は、設置面101に接続される台座の内部に設けられていてもよい。
具体的には、図3の(a)に示すように、設置用板金3の形状は、金属製筐体11bの底面11r(天井100と対向する表面、第1表面)の外枠形状と一致するように成形されている。また、設置用板金3には、嵌合ビス固定穴31、スプリング挿入穴32および設置用ビス締結穴33が形成されている。
嵌合ビス固定穴31は、図1の(b)に示すように、防犯カメラ1の嵌合ビス20が嵌合される穴である。嵌合ビス20が嵌合ビス固定穴31に嵌合された状態において、防犯カメラ1は設置用板金3に固定される。また、スプリング挿入穴32は、図1の(c)に示すように、防犯カメラ1に外部から衝撃が加えられ、防犯カメラ1が設置面101の方向へと移動したときに、スプリング固定ビス17を貫通することが可能な穴である。そのため、嵌合ビス固定穴31は、設置用板金3に防犯カメラ1が設置されるときに、図3の(b)に示す嵌合ビス20と対向する位置(本実施形態では4箇所)に形成されている。また、スプリング挿入穴32についても、図3の(b)に示す筐体11に固定されたスプリング固定ビス17の頭部(図4に示すフランジ部17a)と対向する位置(本実施形態では4箇所)に形成されている。
設置用ビス締結穴33は、設置面101に設置用板金3を設置するときに設置用ビス(不図示)が挿入される穴である。設置用ビス締結穴33に設置用ビスが挿入されることにより、設置用板金3が設置面101に固定(例えばねじ止め)される。本実施形態では、設置用ビス締結穴33は、設置用板金3の4隅に1つずつ設けられているが、設置用板金3を設置面101に固定できれば、設置用ビス締結穴33の形成位置および数はこれに限定されない。
なお、図1では、設置用板金3の説明容易化のために図3の(a)に示す構造とは異なる部分もあるが、上記の各部材が各機能を実現できる構成であればよく、設置用板金3の構造は、当然ながら図1に示す構造であってもよい。この場合、例えばスプリング挿入穴32は、図1の(c)に示すように、防犯カメラ1が移動したときに、スプリング固定ビス17を収容可能な構成であればよい。スプリング挿入穴32の深さ(設置用板金3が設置面101に設置された状態における、設置面101と垂直な方向の長さ)は、防犯カメラ1が設置用板金3に最接近したときに、スプリング固定ビス17が設置用板金3および設置面101に接触しない程度の長さであればよい。
防犯カメラ1は、図1の(a)および(b)に示すように、筐体11およびドームカバー13の他、カメラユニット12、制御基板14、スプリングガイドリブ15、スプリング16、スプリング固定ビス17、衝撃吸収プレート18、本体支持部19および嵌合ビス20を備えている。
カメラユニット12は、防犯カメラ1の設置箇所付近の空間を撮像するものであり、カメラユニット12の機能を制御する制御基板14に接続されている。カメラユニット12の先端部(レンズ)側はドームカバー13によって覆われることにより保護されている。なお、防犯カメラ1の製品本体には、カメラユニット12等の光学ユニットの他、マイク、スピーカ、照明機器、モニター、および/または無線通信機器等が備わっていてもよい。
金属製筐体11bの底面11rは、図1の(a)に示すように、防犯カメラ1が天井100に設置されるときに天井100(設置面101)の設置箇所と対向する側の表面である。本実施形態では、防犯カメラ1は、設置用板金3を介して天井100に設置されるため、金属製筐体11bの底面11rは、設置用板金3に対向する表面である。その底面11r側に、スプリングガイドリブ15、スプリング16、スプリング固定ビス17、衝撃吸収プレート18、本体支持部19および嵌合ビス20が設けられている。そして、図1の(b)に示すように、嵌合ビス20が、設置用板金3の嵌合ビス固定穴31に嵌合することにより、設置用板金3に防犯カメラ1が固定される。
スプリングガイドリブ15は、天井100に設置された状態において、天井100に対して防犯カメラ1が設置されている方向(すなわち、底面11rに対して略垂直な方向)に、底面11rから延伸する延伸部材である。また、スプリングガイドリブ15は、底面11rの、スプリング16が取り付けられる位置(図4に示すビス締結ボス21)の近傍に配置されている。スプリングガイドリブ15は、当該位置に配置されることにより、スプリング16が底面11rに取り付けられるときの、底面11rへの簡易的な位置決めを実現するスプリング位置決め部材として機能する。
また、スプリングガイドリブ15は、スプリング16の縮み量(ストローク量)を規定する縮み量規定部材としても機能する。具体的には、スプリングガイドリブ15は、その長さが調節されていることにより、スプリングガイドリブ15と、スプリング固定ビス17によって底面11rに固定される衝撃吸収プレート18との間でのスプリング16の縮み量を規定する。
スプリングガイドリブ15の長さは、スプリング16の伸縮が可能な程度の長さであればよいが、スプリング16の自然長より短く、かつスプリング16が最も縮小したときのスプリング16の長さよりも長いことが好ましい。スプリングガイドリブ15の長さが、スプリング16が最も縮小したときのスプリング16の長さ以下である場合には、スプリング16に加えられた力の大きさによっては、スプリング16に対して過負荷がかかり、スプリング16が縮みすぎてスプリング16を破損してしまう可能性がある。上記長さに設定し、スプリング16の縮み量を規定することにより、防犯カメラ1の移動量を、スプリング16の最大縮み量よりも小さくなる範囲に制限することができる。そのため、防犯カメラ1の移動に伴い、スプリング16が最大縮み量以上に縮むことが無いので、上記過負荷によるスプリング16の破損を防止することができる。
なお、スプリング16の縮み量の規定をスプリングガイドリブ15で行う必要は必ずしもなく、底面11rに、上記のように長さが設定された突起部を設けることにより行ってもよい。また、後述する本体支持部19にのみ上記規定を行わせてもよい。また、スプリングガイドリブ15は、上述のように、スプリング16の取付位置の近傍に配置され、底面11rから延伸しているため、スプリング16の伸縮方向をある程度規定することができる。
また、図4に示すように、スプリングガイドリブ15の内部には、スプリング固定ビス17が挿入されて固定されるビス締結ボス21が設けられている。ビス締結ボス21には、スプリング固定ビス17のねじ部17cが挿入されて固定されるビス締結穴22が形成されている。
スプリング16は、外力に応じて伸縮可能な弾性部材であり、伸縮方向(スプリングストローク方向)が底面11rに対して略垂直となるように底面11rに設けられている。換言すれば、スプリング16は、天井100に設置された状態において、天井100に対して防犯カメラ1が設置されている方向に伸縮可能な弾性部材である。
また、本実施形態では、図3の(c)に示すように、底面11rには、スプリングガイドリブ15が4つ設けられている。すなわち、スプリング16は筐体11に4つ設けられ、スプリング固定ビス17によって固定されている。スプリング16は、設置用板金3に防犯カメラ1を固定したときに、防犯カメラ1の自重を支持することになる。そのため、この自重を支持可能なように、スプリング16の硬さ、配置位置または数を決定する必要がある。
例えば、本実施形態のように、複数のスプリング16を用いる場合、各スプリング16を結ぶ図形の重心が防犯カメラ1の重心と一致し、かつ、各スプリング16が防犯カメラ1の重心からできるだけ遠い位置に配置されるように、各スプリング16が筐体11に設けられることが好ましい。例えば、底面11rが矩形(正方形または長方形)の場合、底面11rの四隅に(略90度間隔で)スプリング16を配置することが好ましい。この点を考慮し、本実施形態では、図3の(c)に示すように、底面11rの4隅のできるだけ近傍となる位置にスプリングガイドリブ15を設けることにより、当該位置にスプリング16を配置している。
なお、防犯カメラ1の自重を支持できるのであれば、例えば、底面11rの4辺のできるだけ近傍に略120度間隔で3つのスプリング16を設けてもよい。また、天井100に対して防犯カメラ1が設置されている方向に伸縮可能で、かつ防犯カメラ1の自重を支持することが可能であれば、本実施形態の弾性部材として、スプリングの他、ゴム、クッション、オイルダンパー等も使用可能である。
スプリング固定ビス17は、スプリング16の伸縮方向が底面11rに対して略垂直となるように、スプリング16を筐体11(具体的には底面11r)に固定する固定部材である。すなわち、スプリング固定ビス17は、スプリング16の伸縮をガイドするガイド部材として機能し、スプリング16の伸縮方向が底面11rに対して略垂直となるように、その伸縮方向を規定する。図3の(b)および(c)に示すように、本実施形態では、スプリング固定ビス17は、スプリング16の配置箇所にあわせて4箇所で筐体11に固定されている。
また、スプリング固定ビス17は、図4に示すように、フランジ部17a、段差部17bおよびねじ部17cを備えている。フランジ部17aは、図1の(a)に示すように、スプリング固定ビス17を衝撃吸収プレート18のビス挿入穴18hを挿入したときに、衝撃吸収プレート18の反対表面18fと当接する部分である。そのため、その断面積はビス挿入穴18hの内径、並びに、段差部17bおよびねじ部17cの断面積よりも大きい。段差部17bは、フランジ部17aとねじ部17cとの間に設けられた、スプリング固定ビス17の中間部分である。段差部17bの断面積は、ビス挿入穴18hを貫通するが、ビス締結穴22には挿入されない程度の大きさである。すなわち、段差部17bの断面積は、ビス挿入穴18hの内径よりも小さいが、ビス締結穴22の内径よりも大きい。ねじ部17cは、ビス締結穴22に挿入されて固定される部分であり、その断面積は、ビス挿入穴18hを貫通し、かつビス締結穴22に挿入される程度の大きさである。すなわち、ねじ部17bの断面積は、段差部17bの断面積よりも小さく、ビス挿入穴18hの内径およびビス締結穴22の内径よりも小さい。
図4に示すように、スプリング16が、ビス締結ボス21の外壁とスプリングガイドリブ15の内壁との間に形成される空間内に挿入されると、衝撃吸収プレート18のビス挿入穴18h(後述)がスプリング16と対向するように、衝撃吸収プレート18が配置される。その状態において、スプリング固定ビス17の段差部17bおよびねじ部17cが、衝撃吸収プレート18を介してスプリング16の中空部に挿入される。ねじ部17cはさらに、ビス締結穴22に挿入され、ねじ止めされる。これにより、スプリング16がスプリングガイドリブ15に沿って筐体11に固定される。なお、本実施形態では、ねじ部17c(雄ネジ)がビス締結穴22(雌ねじ)と締結されているが、スプリング固定ビス17が筐体11に固定されればねじ構造でなくてもよく、例えばスプリング固定ビス17の先端部がビス締結穴22に嵌合され、爪部等によって固定されてもよい。
衝撃吸収プレート18は、スプリング固定ビス17により筐体11と固定されることにより、防犯カメラ1に衝撃が加わったときに、スプリング16とともに当該衝撃を吸収するものである。また、衝撃吸収プレート18は、図1の(c)に示すように、防犯カメラ1に衝撃が加わったときに、底面11rの移動に伴いスプリング16を縮小させる縮小部材である。本実施形態では、衝撃吸収プレート18は、図3の(b)に示すように、防犯カメラ1に衝撃が加わったときに複数のスプリング16を縮小させる板状の環状部材(板状部材)であるが、当該機能を有していれば板状でなくても、また環状でなくてもよい。
また、衝撃吸収プレート18は、図1の(a)および(b)に示すように、スプリングガイドリブ15およびスプリング16と対向するスプリング対向面18rと、スプリング対向面18rと反対側の反対表面18fとを有する。本実施形態では、反対表面18fは、設置用板金3(すなわち、設置面101)と対向しており、図3の(b)に示すように、反対表面18fには、設置用板金3に防犯カメラ1を固定するための嵌合ビス20が略90度間隔で4箇所に設けられている。なお、嵌合ビス20の配置位置および数は、これに限らず、設置用板金3に安定的に固定できるような配置位置および数であればよく、例えば略120度間隔で3箇所に設けられていてもよい。但し、本実施形態のように底面11rの形状が矩形である場合には、図3の(b)に示すように4箇所に嵌合ビス20を配置することが好ましい。なぜなら、各嵌合ビス20をどの嵌合ビス固定穴31に嵌合させても、底面11rの各辺と設置用板金3の各辺との向きを略一致させることができるからである。特に、設置用板金3が上記のような台座として機能する場合には略一致させることが、防犯カメラ1および台座のデザイン性の観点から好ましい。
また、衝撃吸収プレート18には、スプリング固定ビス17が挿入されるビス挿入穴18hが形成されている。図4に示すように、スプリング固定ビス17が、衝撃吸収プレート18のビス挿入穴18hおよびスプリング16の中空部を貫通して筐体11に固定されることで、スプリング16の伸縮方向以外の方向への、衝撃吸収プレート18の筐体11に対する位置決めが行われる。すなわち、上記のように固定されることにより、衝撃吸収プレート18がスプリング固定ビス17の軸方向に沿ってしか移動できなくなり、その移動方向が規制される。つまり、スプリング固定ビス17および衝撃吸収プレート18によって、スプリング16の伸縮方向が、天井100に対して防犯カメラ1が設置されている方向に規定される。換言すれば、スプリング固定ビス17は、スプリング16を筐体11に固定したときに上記方向に延伸する軸部(段差部17bおよびねじ部17c)を備えていることにより、スプリングの伸縮方向を規定する伸縮方向規定部材である。
衝撃吸収プレート18のビス挿入穴18hが形成される部分は、図5の(a)に示すようにスプリング対向面18rから見て凹部、図5の(b)に示すように反対表面18fから見て凸部となっている。また、図5の(b)に示すように凸部の上側には、スプリング対向面18rと略平行な凸面18cが形成されている。そして、凸面18cの中央付近にビス挿入穴18hが形成されている。ビス挿入穴18hの内径は、スプリング固定ビス17の段差部17bおよびねじ部17cを貫通するが、フランジ部17aを貫通しない程度の大きさとなっている。そのため、スプリング固定ビス17がビス挿入穴18hに挿入されると、フランジ部17aが凸面18cに当接することにより、衝撃吸収プレート18をスプリング16とともに筐体11に固定することが可能となる。換言すれば、衝撃吸収プレート18は、スプリング16を介して筐体11に固定される。
また、図1の(b)に示すように、少なくとも通常設置状態においては、スプリングガイドリブ15の側端面15sと衝撃吸収プレート18のスプリング対向面18rとの間に、スプリング16の伸縮が可能な範囲(ストローク量)を規定する間隙Saが形成されるように、筐体11に対して衝撃吸収プレート18が配置されている。
具体的には、図6の(a)に示すように、少なくとも通常設置状態においては、スプリング固定ビス17がビス締結ボス21に固定された状態において、段差部17bがビス締結ボス21の側端面21sに当接することにより、スプリングガイドリブ15と衝撃吸収プレート18との間に間隙Saが形成されている。すなわち、スプリング固定ビス17の筐体11への固定により、筐体11と衝撃吸収プレート18との間にスプリング16が伸縮可能な空間を確保している。そして、上記間隙Saが形成されることにより、図6の(b)に示すように、当該間隙Sa分だけスプリング16の伸縮が可能となる。換言すれば、スプリングガイドリブ15および衝撃吸収プレート18により、当該間隙Saが規定され、これによりスプリング16の縮み量が規定されている。
このように、図1の(b)および図6の(a)に示すように、通常設置状態において、段差部17bによりスプリングガイドリブ15と衝撃吸収プレート18との距離(間隙Sa)を確保することで、図1の(c)および図6の(b)に示すように、防犯カメラ1に衝撃が加えられたときにスプリング16が縮小する。この縮小動作により、防犯カメラ1の設置面101への移動、すなわち当該衝撃から逃げる方向への移動(防犯カメラ1の退避)が可能となる。すなわち、図1の(c)および図6の(b)に示すように、防犯カメラ1に衝撃、すなわち負荷(力)Fが加えられた場合に、その負荷Fに対応するスプリング16の縮み量(ストローク量Ma)分だけ、防犯カメラ1を移動させることができる。
また、通常設置状態において、段差部17b(衝撃吸収プレート18の厚みを除く)とビス締結ボス21との高さの合計の長さhは、スプリング16の自然長(自由高さ)よりも短くなっている。すなわち、段差部17bがビス締結ボス21の側端面21sに当接するまでスプリング固定ビス17を締め込むことにより、スプリング16には与圧(プリロード)がかけられた状態となっている。これにより、スプリング16が、防犯カメラ1の重量を確実に支持可能なように、かつ衝撃が加わらない限り縮小しないようにすることができる。
すなわち、スプリング固定ビス17は、スプリング16を筐体11に固定するとともに、スプリング16に与圧をかける部材であるといえる。そして、本実施形態においては、このような機能を備えるスプリング固定ビス17が、上述のように、スプリング16の伸縮方向を規定するという機能(スプリング16をガイドするガイド機能)も有している。スプリング固定ビス17がガイド機能を有するため、ガイド機能を有する部材を別途設ける必要がない。このため、部品点数を削減することができる。なお、この点を考慮しなければ、スプリング固定ビス17とは別に、ガイド機能を有する部材を底面11rに設けてもよい。
本体支持部19は、底面11rから突出する突出部材であり、図1の(c)に示すように、設置用板金3に接触したときに防犯カメラ1を支持するものである。本実施形態では、通常設置状態において、本体支持部19の先端部と、当該先端部に対向する設置用板金3との間隙が間隙Saの長さと略同一となるように、本体支持部19の長さが規定されている。これにより、防犯カメラ1に衝撃が加えられ、スプリング16のフルストローク(間隙Sa=0)時に、衝撃吸収プレート18に負荷が集中し過ぎて、衝撃吸収プレート18に変形等が生じないようにすることができる。
また、上記間隙が形成されることにより、スプリングガイドリブ15と同様、設置用板金3および本体支持部19によって、スプリング16の縮み量を規定することができる。すなわち、本実施形態では、上記の規定を、スプリングガイドリブ15および本体支持部19の長さを調整することにより行っている。しかしながら、例えば、設置用板金3と本体支持部19との間隙が間隙Saの長さよりも短くなるように、本体支持部19の長さを設定することにより(図1の(b)の状態よりも短くすることにより)、本体支持部19の長さのみで上記規定を行うようにしてもよい。
また、図3の(b)および(c)に示すように、本実施形態では、本体支持部19は、筐体11の4隅に1つずつ(計4つ)設けられている。本体支持部19としての機能を実現できれば、その配置位置および数はこれに限られない。
次に、上記通常設置状態および上記スプリングストローク状態における防犯カメラ1の外観について説明する。上述のように、図7の(a)の状態においては間隙Saが確保され、スプリング16が縮小可能な状態となっている。そして、この状態において防犯カメラ1に衝撃(負荷F)が加えられた場合、防犯カメラ1全体は退避動作を取ろうとする。このとき、図7の(b)に示すように、スプリング16が縮小することにより、当該衝撃のエネルギーが消費され(すなわち当該エネルギーを外部へと逃がし)、上記退避動作が実現される。すなわち、防犯カメラ1は、全体として、負荷Fに対応するストローク量Ma分だけ天井100の方向へと移動する。このため、上記衝撃により、当該衝撃を受けた箇所(筐体11またはドームカバー13)は変形しようとするが、上記エネルギーがスプリング16の縮小により消費されるため、当該変形が防止されるか、変形があってもその変形量を小さくすることができる。そのため、上記変形に伴って筐体11またはドームカバー13が接触することによる内部部品の破損の可能性を低減することができる。
なお、スプリング16がフルストロークの状態であっても、スプリング固定ビス17が設置用板金3または設置面101と接触しないように、スプリング固定ビス17の長さ、および間隙Saの長さ(すなわち、スプリングガイドリブ15、段差部17bおよびビス締結ボス21の長さ)が規定されている。
以上のように、本実施形態では、防犯カメラ1は、少なくともスプリング16を備えた、天井100に設置可能な防犯カメラ1に対する衝撃を吸収する衝撃吸収構造を、底面11rに設けている。すなわち、この衝撃吸収構造は、天井100と防犯カメラ1との間に配置されている。そして、この衝撃吸収構造では、防犯カメラ1に衝撃が加わっていない状態において、スプリングガイドリブ15の側端面15sと、スプリング16を伸縮させる衝撃吸収プレート18のスプリング対向面18rとの間に、スプリング16の伸縮量を規定する間隙Saが形成されている。これにより、上述のとおり、その間隙Sa分だけ、天井100の方向へのスプリング16の縮小動作が可能となるため、防犯カメラ1全体を天井100の方向へと移動させることが可能となる。それゆえ、上記衝撃による防犯カメラ1の破損の可能性を低減することができる。なお、本実施形態のスプリング対向面18rは、上記底面11rから見て、天井100側の壁面となるため、建造物側壁面と称することも可能である。
なお、スプリング16の伸縮量を規定する必要がなければ、スプリングガイドリブ15が設けられている必要は必ずしもない。この場合、上記衝撃吸収構造においては、防犯カメラ1に衝撃が加わっていない状態において、スプリング16が配された底面11rとスプリング対向面18rとの間に間隙が形成されることになる。そのため、各種部材(例えば本体支持部19)の長さも適宜調整することにより、この間隙分だけ、防犯カメラ1全体を天井100の方向へと移動させることが可能となる。
また、上記衝撃吸収部材としては、スプリング16の他にも、上記衝撃を吸収するために機能する構成を備えていてもよい。すなわち、上記衝撃吸収部材として、筐体11の、底面11rを含む部分、スプリングガイドリブ15、スプリング16、スプリング固定ビス17、衝撃吸収プレート18および本体支持部19を備えていてもよい。また、上記衝撃吸収部材は、防犯カメラが備えている必要は必ずしもなく、実施形態2で述べるように設置用板金に設けられていてもよいし、防犯カメラおよび設置用板金とは異なる別部材で実現されていてもよい。後者の場合、上記衝撃吸収部材は、防犯カメラを設置面に設置するときに、防犯カメラと設置面との間に配されればよい。
また、本実施形態では、天井100に設置される装置の一例として、監視装置としての防犯カメラ1を挙げている。しかしながら、衝撃吸収構造の適用対象となる装置は、監視装置に限られず、監視機能以外の機能を有する種々の装置であってよい。すなわち、上記装置は、外部から衝撃が加えられる可能性がある(換言すれば、当該衝撃を吸収することが要求される)装置であれば、どのような装置(器具)であってもよい。なお、実施形態3の壁200に設置される装置についても同様である。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図8は、防犯カメラ1aおよび設置用板金3aの構成を示す概略図であり、(a)は防犯カメラ1aの天井100への設置前の状態を示し、(b)は防犯カメラ1aを天井100へ設置した状態を示し、(c)は防犯カメラ1aに衝撃が加えられたときの防犯カメラ1aの状態を示す図である。
なお、実施形態1と同様、衝撃が加えられる対象となる装置として、監視装置としての防犯カメラ1aを例に挙げて説明するが、これに限られず、当該装置は、監視機能以外の機能を有する種々の装置(器具)であってよい。
本実施形態では、図8の(a)に示すように、少なくともスプリング16を備える衝撃吸収部材が、防犯カメラ1aではなく、設置用板金3aに設けられている点で実施形態1とは異なる。すなわち、本実施形態では、防犯カメラ1aのバンダルプルーフ機能を、設置用板金3aに持たせている。具体的には、実施形態1では防犯カメラ1側に設けられていた、スプリングガイドリブ15、スプリング16、スプリング固定ビス17および衝撃吸収プレート18aが、設置用板金3aに設けられている。より具体的には、これらの部材が、設置用板金3aの、防犯カメラ1aが天井100に設置されるときに防犯カメラ1aと対向する側の表面(第2表面)3asに設けられている。なお、本体支持部19についても、設置用板金3a側に設けられてもよい。
衝撃吸収プレート18aの機能は、実施形態1の衝撃吸収プレート18と同様であり、スプリング対向面18arおよび反対表面18afは、実施形態1のスプリング対向面18rおよび反対表面18fにそれぞれ該当する。衝撃吸収プレート18aは、設置用板金3a側に設けられたことに伴い、反対表面18afに嵌合ビス固定穴31が設けられている点において衝撃吸収プレート18とは異なる。また、衝撃吸収プレート18aが設置用板金3a側に設けられたことに伴い、筐体11の底面11rに嵌合ビス20が設けられている。嵌合ビス固定穴31および嵌合ビス20の配置位置および数は、実施形態1と同様である。また、それ以外の各部材の機能、配置位置、数および長さ等についても、実施形態1と同様である。
したがって、本実施形態においても、図8の(b)に示すように、少なくとも通常設置状態においては、スプリングガイドリブ15の側端面15sと、衝撃吸収プレート18のスプリング対向面18arとの間に間隙Saが形成される。これにより、図8の(c)に示すように、防犯カメラ1aに衝撃(負荷F)が加えられたときに、スプリング16が、設置用板金3aの表面3asに対して略垂直な方向に縮小動作を行い、そのときの縮み量(ストローク量Ma)分だけ、防犯カメラ1aを天井100の方向へと移動させることができる。
以上のように、本実施形態では、設置用板金3aは、その表面3asに、上記衝撃吸収構造を設けている。すなわち、実施形態1と同様、この衝撃吸収構造は、天井100と防犯カメラ1aとの間に配置されている。そして、この衝撃吸収構造では、防犯カメラ1aに衝撃が加わっていない状態において、スプリングガイドリブ15の側端面15sと、スプリング16を伸縮させる衝撃吸収プレート18aのスプリング対向面18arとの間に間隙Saが形成されている。そのため、実施形態1と同様、上記衝撃による防犯カメラ1aの破損の可能性を低減することができる。なお、このときのスプリング対向面18rは、上記表面3asから見て、防犯カメラ1a側の壁面となるため、装置側壁面と称することも可能である。
また、実施形態1と同様、スプリングガイドリブ15が設けられていないのであれば、上記状態において、スプリング16が配された表面3asとスプリング対向面18rとの間に間隙が形成される。そのため、上記衝撃が加わったときに、当該間隙分の防犯カメラ1aの移動が可能となる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図9は、防犯カメラ1および設置用板金3の構成を示す概略図であり、(a)は防犯カメラ1の壁200への設置前の状態を示し、(b)は防犯カメラ1を壁200へ設置した状態を示し、(c)は防犯カメラ1に衝撃が与えられたときの防犯カメラ1の状態を示す図である。
実施形態1では、防犯カメラ1が設置用板金3を介して建物の天井100の設置面101に設置されていたが、本実施形態では、防犯カメラ1が設置用板金3を介して建物の壁200の設置面201に設置されている点で実施形態1とは異なる。つまり、防犯カメラ1および設置用板金3の建物への設置位置が異なるだけで、防犯カメラ1および設置用板金3の構造は、実施形態1と同じである。そのため、壁200に防犯カメラ1を設けた場合であっても、防犯カメラ1への衝撃による防犯カメラ1の破損の可能性を低減することができる。なお、実施形態2の防犯カメラ1aおよび設置用板金3aを壁200に取り付けた場合についても、上記と同様の効果を奏する。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図10は、防犯カメラ1bの構成を示す概略図であり、(a)は防犯カメラ1bを天井100へ設置した状態を示し、(b)は防犯カメラ1bに衝撃が加えられたときの防犯カメラ1bの状態を示す図である。
なお、実施形態1と同様、衝撃が加えられる対象となる装置として、監視装置としての防犯カメラ1bを例に挙げて説明するが、これに限られず、当該装置は、監視機能以外の機能を有する種々の装置(器具)であってよい。
実施形態1では、防犯カメラ1が設置用板金3を介して天井100に設置されていたが、本実施形態では、防犯カメラ1bが天井100に直接設置されている点で実施形態1とは異なる。具体的には、本実施形態では、図10の(a)に示すように、防犯カメラ1bでは、スプリングガイドリブ15およびスプリング16が筐体11の底面11rに設けられている。そして、スプリング16が直接天井100に取り付けられることにより、防犯カメラ1bを支持している。すなわち、この構成では、筐体11の、底面11rを含む部分、スプリングガイドリブ15およびスプリング16が、上記衝撃吸収構造を構成する。
なお、スプリング16の伸縮動作が妨げられないのであれば、スプリング16とは異なる部材によって防犯カメラ1bが天井100に支持されてもよい。また、実施形態1と同様、防犯カメラ1bは、スプリングガイドリブ15およびスプリング16の他、スプリング固定ビス17および衝撃吸収プレート18を備えていてもよい。この場合、衝撃吸収プレート18が天井100に直接設置される。この場合、これらの部材が上記衝撃吸収構造を構成する。
このように防犯カメラ1bが天井100に直接設置される構成であっても、図10の(a)に示すように、スプリングガイドリブ15の側端面15sと、天井100の設置面101との間に間隙Saが形成される。すなわち、本実施形態では、スプリングガイドリブ15は、その長さが調節されることにより、スプリングガイドリブ15と設置面101との間での縮み量を規定する。これにより、図10の(b)に示すように、防犯カメラ1bに衝撃(負荷F)が加えられたときに、スプリング16が、設置面101に対して略垂直な方向に縮小動作を行い、そのときの縮み量(ストローク量Ma)分だけ、防犯カメラ1bを天井100の方向へと移動させることができる。
したがって、本実施形態においても、少なくともスプリング16を備える衝撃吸収構造が天井100と防犯カメラ1bとの間に配置されている。そして、当該衝撃吸収構造では、防犯カメラ1bに衝撃が加わっていない状態において、スプリングガイドリブ15の側端面15sと、スプリング16を伸縮させる設置面101との間に間隙Saが形成されている。そのため、実施形態1と同様、上記衝撃による防犯カメラ1bの破損の可能性を低減することができる。なお、設置面101は、上記底面11rから見て、天井100側の壁面であるため、建造物側壁面と称することも可能である。
また、実施形態1と同様、スプリングガイドリブ15が設けられていないのであれば、上記状態において、スプリング16が配された底面11rと設置面101との間に間隙が形成され、その間隙分だけ防犯カメラ1bを移動させることが可能となる。
なお、スプリングガイドリブ15がスプリング16の縮み量(すなわち間隙Sa)を規定しない場合には、当該規定を行う目的で長さが設定された突起部(例えば、本体支持部19)が底面11rに設けられていてもよい。また、防犯カメラ1bは、実施形態2のように壁200へ取り付けることも可能である。この場合、設置面201を建造物側壁面と称することも可能である。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る衝撃吸収構造は、建造物(天井100、壁200)に設置可能な装置(防犯カメラ1、1a、1b)に対する衝撃を吸収する衝撃吸収構造であって、上記建造物と上記装置との間に配されており、上記建造物に対して上記装置が設置されている方向に伸縮可能な弾性部材(スプリング16)を備え、上記装置に衝撃が加わっていない状態において、上記弾性部材が配置された表面(底面11r、表面3as)と、上記弾性部材を伸縮させる建造物側壁面(スプリング対向面18r、設置面101、201)または装置側壁面(スプリング対向面18ar)との間に間隙が形成されている。
上記構成によれば、上記間隙が形成されていることにより、装置が外部から衝撃を受けたときに、弾性部材が当該衝撃を吸収し、建造物に対する装置の相対的な移動が可能となる。それゆえ、上記衝撃による装置の破損の可能性を低減することができる。
また、本発明の態様2に係る衝撃吸収構造は、態様1において、上記弾性部材の伸縮をガイドするガイド部材(スプリング固定ビス17)を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、弾性部材の伸縮方向を規定することができる。それゆえ、装置に衝撃が加わったときに、建造物に対して装置を安定的に移動させることが可能となる。
また、本発明の態様3に係る衝撃吸収構造は、態様2において、上記弾性部材を上記表面に固定する固定部材(スプリング固定ビス17)を備え、上記固定部材は、上記ガイド部材の機能を有していることが好ましい。
上記構成によれば、固定部材は、弾性部材を固定するだけでなくガイド部材の機能を有することで、弾性部材の伸縮方向を、建造物に対して装置が設置されている方向に規制することができる。すなわち、固定部材は、弾性部材の固定および伸縮方向の規定という2つの機能を果たすことができる。そして、固定部材に2つの機能を持たせることにより、固定部材と異なる部材としてガイド部材を備える必要がないので、部品点数を削減することができる。
また、本発明の態様4に係る装置(防犯カメラ1、1a、1b)は、態様1から3のいずれかに記載の衝撃吸収構造を備える装置であって、上記衝撃吸収構造は、上記装置の、上記装置が上記建造物に設置されるときに当該建造物の設置箇所と対向する側の第1表面(底面11r)に設けられている。
上記構成によれば、衝撃吸収構造を装置の第1表面に設けることにより、態様1と同様の効果を奏する。
また、本発明の態様5に係る装置は、態様4において、上記弾性部材の伸縮をガイドするガイド部材と、上記建造物側壁面(スプリング対向面18r)を有し、上記装置に衝撃が加わったときに、上記第1表面の移動に伴い上記弾性部材を縮小させる縮小部材(衝撃吸収プレート18)と、を備え、上記ガイド部材および上記縮小部材により、上記弾性部材の伸縮方向が規定されていることが好ましい。
上記構成によれば、ガイド部材および縮小部材により、弾性部材の伸縮方向を、建造物に対して装置が設置されている方向に規制することができる。
また、本発明の態様6に係る装置は、態様4または5において、上記方向に上記第1表面から延伸する延伸部材(スプリングガイドリブ15)と、上記建造物側壁面を有し、上記装置に衝撃が加わったときに、上記第1表面の移動に伴い上記弾性部材を縮小させる縮小部材と、を備え、上記延伸部材および上記縮小部材により、上記間隙(Sa)が規定されていることが好ましい。
上記構成によれば、延伸部材および縮小部材により上記間隙が規定されることにより、弾性部材の縮み量を規定することができる。
また、本発明の態様7に係る装置は、態様4から6のいずれかにおいて、上記弾性部材を複数備え、上記建造物側壁面を有し、上記装置に衝撃が加わったときに、上記第1表面の移動に伴い上記弾性部材を縮小させる縮小部材を備え、上記縮小部材は、複数の上記弾性部材を縮小させる板状部材であることが好ましい。
上記構成によれば、装置に衝撃が加わったときに、複数の弾性部材を連動して縮小させることができる。
また、本発明の態様8に係る装置固定部材(設置用板金3、3a)は、態様1から3のいずれかに記載の衝撃吸収構造を備え、上記装置を上記建造物に固定する装置固定部材であって、上記建造物に固定されるものであり、上記衝撃吸収構造は、上記装置固定部材の、上記装置が上記建造物に設置されるときに当該装置と対向する側の第2表面(表面3as)に設けられている。
上記構成によれば、衝撃吸収構造を装置固定部材の第2表面に設けることにより、態様1と同様の効果を奏する。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。