JP6722481B2 - エネルギー需要制御装置、エネルギー需要制御方法、エネルギー需要制御システム、およびプログラム - Google Patents

エネルギー需要制御装置、エネルギー需要制御方法、エネルギー需要制御システム、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、エネルギー需要制御装置、エネルギー需要制御方法、エネルギー需要制御システム、およびプログラムに関する。
卸市場価格の高騰時または系統信頼性の低下時において、電気料金価格の設定またはインセンティブの支払に応じて、需要家側が電力の使用を抑制するよう電力使用パターンを変化させる仕組みであるデマンドレスポンス(DR;Demand Response)がある。その中でも、電力会社側から制御信号を送信し、需要家側における負荷機器の電力使用量を直接制御する自動デマンドレスポンスの導入が広まりつつある。
自動デマンドレスポンスでは、例えば、各需要家において調整可能な電力使用削減量の予測が行われ、電力需要量の調整における全体の目標値と当該予測の結果とに基づいて電力需要量を制御する対象となる需要家が選定される。そのため、電力需要量の調整の精度は、各需要家において調整可能な電力使用削減量または電力使用促進量の予測の精度に依存する。
特許文献1に記載の電力需要調整システムは、需要家の設備機器への負荷を調整するとき、調整すべき負荷量である調整目標値と各負荷機器の情報である機器別負荷情報(例えば、負荷機器の動作状態、および当該負荷機器における負荷調整の許容範囲)とに基づいて動作状態の変更を要請する対象となる負荷機器を選択する。そして、電力需要調整システムは、選択された負荷機器の動作状態の変更を要請する変更要請を出力することを、調整の開始から完了までの期間に複数回実行することによって、電力系統における需要調整の精度を向上させる。
特開2013−132153号公報
しかしながら、各需要家において調整可能な電力使用削減量または電力使用促進量は、上記の機器別負荷情報以外の様々な要因によっても左右される。例えば、天候、曜日、時間帯、およびイベントの有無等による外部要因もそのような要因になりうる。また、電力需要量の制御への協力度(参加度)や、要求された電力需要量の達成度(制御量確度)のような、需要家ごとに異なる特徴もそのような要因となる。
また、制御対象として選定された需要家は負担を強いられることになるため、例えば、電力需要量の調整が長時間行われる場合には、公平かつ効率的に需要家が選定されることが好ましい。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、適切に需要家を選定してエネルギー需要量を制御することができるエネルギー需要制御装置、エネルギー需要制御方法、エネルギー需要制御システム、およびプログラムを提供する。
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様としては、目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置であって、需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得部と、前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理部と、前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測部と、前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定部と、選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信部と、を備えることを特徴とするエネルギー需要制御装置である。
(2)また、本発明の一態様としては、前記取得部は、需要家設備におけるエネルギー使用状況と、電力需要制御開始後の需要家の行動を示す情報とを含む需要家情報を需要家ごとに取得し、前記選定部は、前記エネルギー需要量の制御量の目標値と、前記調整可能量予測値と、前記需要家情報に含まれる前記電力需要制御開始後の需要家の行動を示す情報に基づいて算出される参加度であって前記需要家設備が前記エネルギー需要量の制御を承諾する確度を表す参加度と、前記需要家設備に要請された制御量に対してどの程度の制御量を遂行するかを表す制御量確度と、に基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定することを特徴とする(1)に記載のエネルギー需要制御装置である。
(3)また、本発明の一態様としては、前記選定部は、前記参加度と前記制御量確度とに基づいて決定される前記需要家設備ごとの優先度に基づいて選定することを特徴とする(2)に記載のエネルギー需要制御装置である。
(4)また、本発明の一態様としては、前記選定部は、前記参加度と前記制御量確度とが所定の値よりも高い前記需要家設備を初回の前記サイクル期間における前記エネルギー需要量の制御の制御対象として選定しないことを特徴とする(2)に記載のエネルギー需要制御装置である。
(5)また、本発明の一態様としては、前記選定部は、前記参加度と前記制御量確度とが所定の値よりも低い前記需要家設備を初回の前記サイクル期間における前記エネルギー需要量の制御の制御対象として選定することを特徴とする(2)に記載のエネルギー需要制御装置である。
(6)また、本発明の一態様としては、前記選定部は、前記エネルギー需要量を制御する対象とする前記需要家設備の一部をランダムに選択することを特徴とする(1)に記載のエネルギー需要制御装置である。
(7)また、本発明の一態様としては、前記予測部は、前記需要家設備におけるエネルギー使用量に影響を与える外的要因を示す外的要因情報、前記需要家設備ごとの過去の前記エネルギー需要量の制御実績を示す過去制御実績情報、または前記需要家設備ごとの現在の前記エネルギー需要量の制御実績を示す現在制御実績情報の少なくとも1つに基づいて予測することを特徴とする(1)に記載のエネルギー需要制御装置である。
(8)また、本発明の一態様としては、目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置のコンピュータが用いるエネルギー需要制御方法であって、取得部が、需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得ステップと、管理部が、前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理ステップと、予測部が、前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測ステップと、選定部が、前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定ステップと、送信部が、選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信ステップと、を備えることを特徴とするエネルギー需要制御方法である。
(9)また、本発明の一態様としては、目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置と、少なくとも1つの需要家設備と、を有するエネルギー需要制御システムであって、前記エネルギー需要制御装置は、需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得部と、前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理部と、前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測部と、前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定部と、選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信部と、を備え、前記需要家設備は、前記エネルギー使用状況を含む前記需要家情報を前記取得部へ送信するスマートメータと、前記送信部から送信された前記制御信号に基づいてエネルギー使用量が調整される負荷機器と、を備えることを特徴とするエネルギー需要制御システムである。
(10)また、本発明の一態様としては、目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置のコンピュータに、需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得ステップと、前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理ステップと、前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測ステップと、前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定ステップと、選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、適切に需要家を選定してエネルギー需要量を制御することができる。
本発明の実施形態に係る電力需要制御システムの構成を示す概略図である。 従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置による電力需要制御の一例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置の機能構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。 本実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。 本実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。 本実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。 本実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係る電力需要制御システムの電力需要制御装置の動作を示すフローチャートである。
(実施形態)
以下、本発明の実施形態について説明する。
(電力需要制御システムの構成)
まず、本発明の実施形態に係る電力需要制御システムの構成について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電力需要制御システム1の構成を示す概略図である。
図示するように、電力需要制御システム1(エネルギー需要制御システム)は、電力需要制御装置10(エネルギー需要制御装置)と、電力系統20と、少なくとも1つの需要家設備30と、通信ネットワーク40と、配電線50と、を含んで構成される。
電力需要制御装置10は、目標とする電力需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置である。電力需要制御装置10は、情報処理装置、例えば、汎用コンピュータ、またはパーソナルコンピュータ等を含んで構成される。電力需要制御装置10と需要家設備30とは通信ネットワーク40を介して通信接続される。通信ネットワーク40は、例えば、LAN(Local Area Network;構内通信網)、WAN(Wide Area Network;広域ネットワーク)等の専用線、およびインターネット等を含んで構成される。
電力系統20は、電力を需要家の受電設備に供給するための、発電・変電・送電・配電を統合したシステムである。電力系統20は、配電線50を介して需要家設備30へ電力を供給する。
なお、電力需要制御装置10と電力系統20とは、例えば、電力会社等によって管理される。
なお、本実施形態においては電力需要を制御するシステムを例として説明するが、これに限られない。本発明に係る制御システムは、例えば、ガス等のその他のエネルギーの需要量を制御するような制御システムにも適用可能である。
需要家設備30は、需要家の設備であり、電力系統20から配電線50を介して供給される電力を使用する負荷機器303を備える。需要家設備30は、例えば、工場、ビル、または住戸などである。
図示するように、需要家設備30は、スマートメータ301と、電力管理装置302と、少なくとも1つの負荷機器303と、を含んで構成される。
なお、需要家設備30は、電力系統20から配電線50を介して供給される電力を蓄電する蓄電装置(図示せず)や、自家発電装置(図示せず)などを含むような構成であってもよい。
スマートメータ301は、通信機能を備えた電力量計である。スマートメータ301は、電力需要制御装置10と通信ネットワーク40を介して通信接続する。スマートメータ301は、計測した負荷機器303の電力使用量(エネルギー使用量)などのデータを電力需要制御装置10へ送信する。なお、スマートメータ301が、需要家設備30が有する蓄電装置(図示せず)に蓄電された電力の計測値を示すデータも電力需要制御装置10へ送信するようにしてもよい。
電力管理装置302は、電力系統20から供給される電力を管理したり、負荷機器303へ供給される電力を制御したりする装置である。電力管理装置302は、電力需要制御装置10から送信された機器制御信号が示す電力制御要求の要請に基づいて、負荷機器303へ供給される電力を制御する。電力管理装置302は、例えば、省エネルギー技術であるEMS(Energy Management System;エネルギー管理システム)、例えば、FEMS(Factory EMS;工場エネルギー管理システム)、BEMS(Building EMS;ビルエネルギー管理システム)、またはHEMS(Home EMS;住戸エネルギー管理システム)を含んで構成される。
なお、本実施形態においては、電力需要制御装置10から送信された機器制御信号に基づいて、電力管理装置302によって負荷機器303へ供給される電力が制御されるものとしたが、これに限られない。例えば、負荷機器303が、電力需要制御装置10から送信された機器制御信号を直接受信して、自らの負荷機器303へ供給される電力を制御するような構成であってもよい。また、例えば、電力需要制御装置10から送信された機器制御信号によって自動的に電力需要が制御されるのではなく、需要家に対して使用電力を調整するための通知が送信され、需要家が手動で負荷機器を操作し使用電力を調整するような構成であってもよい。
負荷機器303は、電力系統20から供給される電力によって動作する電気機器である。負荷機器303は、例えば、工場の生産設備、ビルの照明設備、および家庭用電化製品などである。
(従来のデマンドレスポンスによる制御例)
ここで、本発明の特徴を分かり易くするため、まず、従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御の一例について説明する。
図2は、従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御の一例を示す概略図である。図2に示すグラフにおいて、縦軸は電力需要量(エネルギー需要量)を表し、横軸は時間を表す。また二重線は電力需要量の目標値を表し、実線は電力需要量の実際値を表す。したがって、本例においては、時間t00の時点において、電力需要量の目標値よりも実際値のほうがより数値が大きいため、電力需要量を削減させるための電力制御が行われる。そして、電力需要量の削減目標値は、図示するようにdfである。なお、電力需要量の目標値よりも実際値のほうがより数値が小さい場合には、電力需要量を促進させるための電力制御が行われる。
まず、時間t00の時点において、電力需要量の目標値の設定(すなわち、図2に示す二重線の設定)、および電力需要制御の継続期間(電力需要制御の開始から終了までの期間)などが設定される。これらの設定は、例えば、電力需要制御システムの管理者による操作入力に基づいて行われる。
時間t00の時点から時間t01までの時点の間において、電力需要制御を行う対象とする需要家設備の選定等が行われる。そして、時間t01の時点において、電力需要制御システムから需要家設備へ機器制御命令が送信され、電力需要制御を行う対象とする需要家設備が有する負荷機器に対する機器制御が開始される。
時間t01の時点において機器制御が開始されると、負荷機器における電力使用量が削減され始める。以下に、電力需要制御を行ったことによる結果を示す複数のシナリオについて説明する。
例えば、図2において点線で示した矢印は、シナリオa1における電力需要量の推移を表している。シナリオa1においては、時間t01の時点から時間t02の時点までの間において、電力需要量が徐々に削減している。そして、時間t02の時点において、電力需要量の目標値(すなわち、二重線が示す値)よりもやや大きい電力需要量のところで削減が止まっている。そして、時間t02の時点よりも後の時間においては、上記の電力需要量の値が継続する結果となっている。
このように、従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御においては、需要家設備の選定の時点において推測された電力需要量の削減量に基づいて電力需要制御を行うしかないため、電力需要量の目標値と実際値との乖離が発生することがある。
例えば、図2において破線で示した矢印は、シナリオa2における電力需要量の推移を表している。シナリオa1と同様に、シナリオa2においても、時間t01の時点から時間t02の時点までの間において、電力需要量が削減している。そして、時間t02の時点において、電力需要量の目標値(すなわち、二重線が示す値)と同じ電力需要量のところで削減が止まっている。そして、時間t02の時点よりも後の時間においては、目標値と同じ電力需要量の値が継続する結果となっている。
このシナリオa2のように、電力需要制御における目標値と実際値とが一致した状態が継続する結果になることが好ましいが、例えば、図2において一点鎖線で示した矢印が表すシナリオa3、または、図2において一点鎖線で示した矢印が表すシナリオa4のようなシナリオも、実際には起こりうる。
シナリオa3では、時間t03の時点から、電力需要量が徐々に促進され始めている(再び電力需要量の値が大きくなる)結果となっている。また、シナリオa4では、時間t03の時点から、電力需要量が徐々に削減される(さらに電力需要量の値が小さくなる)結果となっている。
このように、従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御においては、例えば、需要家によるキャンセル行動が発生すること等によって、シナリオa3のように、再び電力需要量が、制御する前の値に戻る方向へ推移してしまうことがある。ここでいうキャンセル行動とは、例えば、再び負荷機器の電力使用量を大きくするような設定変更が行われることなどである。例えば、夏場において、空調設備の設定温度が24度に設定されていた際に、電力需要制御装置による機器制御により設定温度を27度に変更する制御がなされた後、需要家によって再び設定温度が25度に変更される、といった場合の需要家の行動も、上記において説明したキャンセル行動の1つである。
また、このように、従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御においては、例えば、需要家が途中で外出して負荷機器の電源を切ってしまうこと等によって、シナリオa4のように、電力需要量が目標値を超える方向へさらに推移してしまうことがある。
以上説明したように、従来のデマンドレスポンスによる電力需要制御においては、目標値を設定してデマンドレスポンスを発動した場合であっても、電力需要量の削減量の予測誤差や、電力需要制御開始後の需要家の行動(例えば、キャンセル行動)などによって、実際値と目標値との乖離が発生してしまうことがある。
(本実施形態に係る電力需要制御装置による制御例)
次に、本実施形態における電力需要制御の一例について説明する。
図3は、本実施形態に係る電力需要制御システム1の電力需要制御装置10による電力需要制御の一例を示す概略図である。図3に示すグラフにおいて、縦軸は電力需要量を表し、横軸は時間を表す。また二重線は電力需要量の目標値を表し、実線は電力需要量の実際値を表す。したがって、本例においては、時間t10の時点において、電力需要量の目標値よりも実際値のほうがより数値が大きいため、最初は、電力需要量を削減させるための電力制御が行われる。そして、本例における電力需要量の削減目標値は、図示するように10kwである。
まず、時間t10の時点において、電力需要量の指定値の設定(すなわち、図3に示す二重線の設定)、および電力需要制御の継続期間などが設定される。これらの設定は、例えば、電力需要制御装置10の管理者による操作入力に基づいて行われる。
また、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、上記において設定された継続期間を複数の期間に分割した期間であるサイクル期間を決定する。例えば、電力需要制御の継続期間が2時間であるのに対して、当該継続期間を8つに分割する15分間のサイクル期間が決定される。
なお、サイクル期間は、制御対象の機器(例えば、負荷機器303)が対応可能な制御応答速度を考慮して設定されるようにしてもよい。
また、サイクル期間は、過去の統計に基づいて適切な長さに設定されるようにしてもよい。また、サイクル期間は、スマートメータ301が需要家情報を送信可能な間隔に応じて設定されるようにしてもよい。
本実施形態に係る電力需要制御装置10は、まず、最初のサイクル期間であるサイクル1における目標値を設定する。図示するように、本例においては、サイクル1における電力需要量の制御の目標値は、10kw削減である。
なお、電力需要量の制御量の目標値は、上述したような、指定された電力需要量(指定値)と実際の電力使用量(実際値)との差分値そのものであることには限られない。例えば、電力需要量の制御量の目標値として、指定された電力需要量よりも所定の量だけ少ない(または、多い)電力需要量が設定されるようにしてもよい。
または、電力需要量の制御量の目標値には、例えば、制御期間中における実績値の平均が、指定された電力需要量に近づくような値が設定されるようにしてもよい。すなわち、電力需要量の制御量の目標値は、制御期間全体として目標値と実際値との差を少なくするように定められてもよい。
そして、時間t10の時点から時間t11の時点までの間において、電力需要制御を行う対象とする需要家設備30の選定等が行われる。そして、時間t11の時点において、電力需要制御装置10から制御対象として選定した需要家設備30へ機器制御命令が送信される。そして、時間t12の時点から、制御対象として選定された需要家設備30が有する負荷機器303に対する機器制御が開始される。
サイクル1のサイクル期間の終わりに近い時間t13の時点から、サイクル1において行われた電力需要制御の効果測定が行われる。この効果測定により、例えば、図示するように、目標値を2kW超過する削減がなされた(すなわち、t10の時点における電力需要量から12kWの削減がなされた)ことが測定される。効果測定がなされると、t14の時点において、電力需要制御装置10は、当該効果測定の結果に基づいて目標値の補正(すなわち、次のサイクル期間であるサイクル2における目標値の設定)を行う。
本例においては、サイクル1での電力需要制御によって目標値を2kW超過する削減がなされたことから、サイクル2における目標値は電力需要を促進させる促進目標値であり、2kwである。
次に、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、サイクル1のサイクル期間が終了し、サイクル2のサイクル期間が開始するt15の時点から時間t16の時点までの間において、電力需要制御を行う対象とする需要家設備の選定等を行う。そして、時間t16の時点において、電力需要制御装置10から制御対象として選定した需要家設備30へ機器制御命令が送信される。そして、時間t17の時点から、制御対象として選定された需要家設備30が有する負荷機器に対する機器制御が開始される。
サイクル2のサイクル期間の終わりに近い時間t18の時点から、サイクル2において行われた電力需要制御の効果測定が行われる。この効果測定により、例えば、図示するように、目標値と一致する電力需要量(実際値)となるように制御がなされたことが測定される。電力需要制御装置10は、当該効果測定の結果に基づき、次のサイクル3に向けては(目標値と実際値とが一致していることから)目標値の補正は行わない。
時間t19の時点において、サイクル2のサイクル期間が終了し、サイクル3のサイクル期間が開始する。
サイクル3のサイクル期間の終わりに近い時間t20の時点から、サイクル3において行われた電力需要制御の効果測定が行われる。この効果測定により、例えば、図示するように、目標値を4kW超過する促進がなされた(すなわち、t19の時点における電力需要量から4kWの促進がなされた)ことが測定される。効果測定がなされると、t21の時点において、電力需要制御装置10は、当該効果測定の結果に基づいて目標値の補正(すなわち、次のサイクル期間であるサイクル4における目標値の設定)を行う。
本例では、サイクル3の期間において、目標値から4kW乖離する電力需要量の促進(増加)がなされたことから、サイクル4における目標値は、電力需要を削減させる削減目標値であり、4kwである。
次に、サイクルの3サイクル期間が終了し、サイクル4のサイクル期間が開始するt22の時点から時間t23の時点までの間において、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、電力需要制御を行う対象とする需要家設備の選定等を行う。そして、時間t23の時点において、電力需要制御装置10から制御対象として選定された需要家設備30へ機器制御命令が送信される。そして、時間t24の時点から、制御対象として選定された需要家設備30が有する負荷機器303に対する機器制御が開始される。
サイクル4のサイクル期間の終わりに近い時間t25の時点から、サイクル4において行われた電力需要制御の効果測定が行われる。この効果測定により、例えば、図示するように、目標値と電力需要量(実際値)とが一致するように制御がなされたことが測定される。電力需要制御装置10は、当該効果測定の結果に基づき、(目標値と実際値とが一致していることから)目標値の補正は行わない。
このように、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、デマンドレスポンスの処理サイクルを複数回繰り返し、サイクルごとに効果測定、目標の再設定を行うことで、目標の達成および効果の維持を実現することができる。
(電力需要制御装置の構成)
次に、電力需要制御装置10の詳細な機能構成について、図面を参照しながら説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る電力需要制御システム1の電力需要制御装置10の機能構成を示すブロック図である。
図示するように、電力需要制御装置10は、需要家情報取得部101と、電力需要管理部102と、記憶部103と、調整可能量予測部104と、需要家選定部105と、機器制御信号送信部106と、を含んで構成される。
需要家情報取得部101は、需要家設備30が有するスマートメータ301から、通信ネットワーク40を介して、需要家設備30における電力使用状況(エネルギー使用状況)を含む需要家情報(現在制御実績情報)を示すデータを需要家ごとに取得する。需要家情報とは、例えば、需要家設備30が有する負荷機器303のリアルタイムの稼働状況を示す情報、および需要家設備30が有する負荷機器303のリアルタイムの電力使用状況を示す情報、および機器制御に対する応答を示す情報などである。機器制御に対する応答を示す情報とは、例えば、機器制御の要求に対する承諾または拒否を示す情報、キャンセル行動を行ったことを示す情報などである。
電力需要管理部102は、目標とする電力需要量と制御対象の期間である制御期間とを示す情報を含むイベント情報を取得する。電力需要管理部102は、当該制御期間を複数の期間に分割した期間であるサイクル期間ごとに、電力需要量の制御量の目標値と、電力需要量の制御の実施効果とを管理する。電力需要量の制御量の目標値には、例えば、指定された電力需要量と、実際の電力使用量との差分値が設定される。
更に詳しくは、図示するように、電力需要管理部102は、イベント情報設定部1021と、効果測定部1022と、目標設定部1023と、を含んで構成される。
イベント情報設定部1021は、目標とする電力需要量と制御対象の期間である制御期間とを示す情報を含むイベント情報を取得する。イベント情報設定部1021は、イベント情報を、例えば、電力需要制御装置10の管理者による操作入力に基づいて取得する。
効果測定部1022は、後述する目標設定部1023によって設定された電力需要量の制御量の目標値と、需要家情報取得部101によって取得された需要家情報が示す電力使用量(実際値)とに基づいて、電力需要量の制御の効果を測定する。
目標設定部1023は、イベントの制御期間(例えば、2時間)を複数の期間(例えば、15分間を8回)に分割した期間であるサイクル期間ごとに、電力需要量の制御量の目標値を設定する。
なお、上述したように、電力需要量の制御量の目標値は、上述したような、指定された電力需要量と実際の電力使用量との差分値であることには限られない。例えば、電力需要量の制御量の目標値は、指定された電力需要量よりも所定の量だけ少ない(または、多い)電力需要量を目標値とするようにしてもよい。
また、電力需要管理部102は、需要家情報取得部101から取得した需要家情報に基づいて、需要家設備ごとの実績情報を後述する記憶部103に記憶させる。これにより、過去の実績情報(過去制御実績情報)が更新される。
記憶部103は、各種のデータ、および各種のアプリケーションプログラムを記憶する。なお、記憶部103は、電力需要制御装置10における各種の処理の一時記憶領域としても用いられてもよい。記憶部103は、記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive;ハードディスクドライブ)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory;イーイープロム)、RAM(Random Access read/write Memory;読み書き可能なメモリ)、ROM(Read Only Memory;読み出し専用メモリ)、又はそれらの任意の組み合わせを含んで構成される。
記憶部103は、例えば、電力使用実績情報、需要家蓄電情報、外的要因情報、および参加実績情報を記憶する。
電力使用実績情報とは、需要家設備ごと、または負荷機器303ごとの過去の電力使用量の実績値を示すデータである。
需要家蓄電情報とは、需要家設備ごとの蓄電設備(図示せず)に蓄電された電力に関する情報を示すデータである。
外的要因情報とは、天候や気候を示す情報、曜日や祝日等を示すカレンダー情報、各種の(電力使用に影響を与えるような)イベントの有無に関する情報、および顧客の電力供給会社との契約プランに関する情報などを含む、外的要因に関する情報を示すデータである。
参加実績情報とは、需要家設備ごとの、過去の電力需要制御に対する参加実績を示すデータである。
調整可能量予測部104は、需要家設備30において削減可能な電力需要量の予測値または促進可能な電力需要量の予測値である調整可能量予測値を需要家設備30ごと、または負荷機器ごとに予測する。例えば、調整可能量予測部104は、どの需要家設備30が、どの時間帯に、どれくらいの電力使用量を削減または促進(増加)することができるかについての予測を定期的に(例えば、1時間ごとに)に行う。
調整可能量予測部104は、記憶部103に記憶された過去の実績情報(過去制御実績情報)や外的要因情報、および需要家情報取得部101によって取得されるリアルタイムの需要家情報などに基づいて、調整可能量予測値の予測を行う。
需要家選定部105は、目標値と、少なくとも調整可能量予測値と、に基づいて電力需要量を制御する対象とする需要家設備30を選定する。
更に詳しくは、図示するように、需要家選定部105は、参加度算出部1051と、制御量確度算出部1052と、優先度決定部1053と、選定部1054と、を含んで構成される。
参加度算出部1051は、記憶部103に記憶された参加実績情報を用いて、需要家設備ごとの、過去の電力需要制御に対する参加度を算出する。参加度は、デマンドレスポンス発動時に需要家がどの程度の確度で参加をするかを表す。
なお、参加度は、時間帯ごとに分けてそれぞれ算出されるようにしてもよい。
制御量確度算出部1052は、記憶部103に記憶された参加実績情報に含まれる、需要家設備ごとの制御実績(すなわち、電力使用量の削減量または促進量)と、当該需要家設備における電力使用量の削減または促進の実施可能量の予測値と、の間の乖離等に基づいて算出される制御量確度を算出する。制御量確度は、デマンドレスポンス発動時の制御命令に対して、需要家設備がどの程度の確度で遂行するかを表す。
優先度決定部1053は、参加度算出部1051によって算出された需要家ごとの参加度と、制御量確度算出部1052によって算出された需要家ごとの制御量確度とに基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備を選定するために用いられる需要家優先度を決定する。
選定部1054は、優先度決定部1053によって決定された需要家優先度に基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備を選定する。なお、需要家選定における選定ロジックの例については、後述する。
機器制御信号送信部106は、選定された需要家設備30へ電力需要量の削減または促進(増加)をさせるための制御信号を送信する。
(需要家選定における選定ロジックの第1の実施例)
以下に、需要家選定部105において行われる需要家選定の選定ロジックの第1の実施例について詳しく説明する。
図5乃至図7は、本実施形態に係る電力需要制御システム1の電力需要制御装置10による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。
図5(A)は、参加度算出部1051が、需要家の過去の参加実績情報をパターン別に分類する流れを表す。
(ステップst1)まず図5(A)のステップst1に示すように、参加度算出部1051は、過去の各参加実績の参加実績情報について、デマンドレスポンスを実行した際に需要家設備が制御可能な状態であったか否かを判定する。制御可能な状態であった場合には、ステップst2へ進む。そうでない場合は、「結果1」に該当する参加実績であったものとする。なお、制御可能でない状態とは、例えば、デマンドレスポンスを実行した際に、需要家の負荷機器303の電源が切られている状態であったり、需要家が明示的に参加拒否(オプトアウト)していたりするような状態などである。
(ステップst2)次に、参加度算出部1051は、過去の各参加実績の参加実績情報について、デマンドレスポンスを実行した際に、当該参加実績に対応する需要家設備30が制御対象として選定されていたか否かを判定する。制御対象として選定されていた場合には、ステップst3へ進む。そうでない場合は、「結果2」に該当する参加実績であったものとする。
(ステップst3)次に、参加度算出部1051は、過去の各参加実績の参加実績情報について、デマンドレスポンスを実行した際に、需要家がキャンセル行動を行ったか否か、および実施可能量予測値と実績値との間に乖離があったか否かを判定する。需要家がキャンセル行動を行ったか、または実施可能量予測値と実績値との間に乖離があった場合は、「結果3」に該当する参加実績であったものとする。また、需要家がキャンセル行動を行っていなく、かつ、実施可能量予測値と実績値との間に乖離がなかった場合は、「結果4」に該当する参加実績であったものとする。
このように、参加度算出部1051は、過去の各参加実績の参加実績情報を、「結果1」、「結果2」、「結果3」、および「結果4」の4パターンに分類する。上述したように、結果1は、デマンドレスポンス発動時に需要家設備における使用電力を制御できない状態であった場合を表す。結果2は、需要家設備における使用電力の制御は可能な状態であったが、当該需要家設備が制御対象として選定されなかった場合を表す。結果3は、需要家設備における使用電力の制御は可能な状態であり、当該需要家設備が制御対象として選定されたが、需要家がキャンセル行動を行ったか、または実施可能量予測値と実績値との間に乖離があった場合を表す。結果4は、需要家設備における使用電力の制御は可能な状態であり、当該需要家設備が制御対象として選定され、需要家はキャンセル行動を行うことなく、かつ実施可能量予測値と実績値との間に乖離がなかった場合を表す。
図5(B)は、参加度算出部1051が、上記において過去の各参加実績情報を分類した結果として得られた4つのパターンに対し、それぞれ重み付けをした様子を表す。重み付けは、例えば、機械学習等を用いることにより、需要家の選定に対して最適化されるように調整される。図示するように、本例においては、結果1に対しては重み<a>、結果2に対しては重み<b>、結果3に対しては重み<c>、および結果4に対しては重み<d>が設定されている。
参加度算出部1051は、上記の結果を用いて、下記の計算式(1)に基づいて需要家ごとの参加度を算出する。
「参加度」=「結果1」*<a>+「結果2」*<b>+「結果3」*<c>+「結果4」*<d> ・・・(1)
上述したように、参加度は、デマンドレスポンス発動時に需要家がどの程度の確度で参加をするかを表す。
次に、制御量確度算出部1052は、上述したように、記憶部103に記憶された参加実績情報に含まれる、需要家設備ごとの制御実績と、当該需要家設備における電力使用量の削減または促進(増加)の調整可能量の予測値と、の間の乖離等に基づいて算出される制御量確度を算出する。制御量確度は、デマンドレスポンス発動時の制御命令に対して、需要家設備がどの程度の確度で遂行するかを表す。
図6(A)は、優先度決定部1053が、需要家と、参加度算出部1051によって算出された需要家ごとの参加度と、制御量確度算出部1052によって算出された需要家ごとの制御量確度と、を対応付けたテーブルを生成した様子を表す。図示するように、例えば、需要家「A」に対しては、参加度「100」と制御量確度「40」とが対応付けられている。本例においては、参加度および制御量確度には、0から100までの間の値が設定され、100が最も確度が高く、0が最も確度が低いものとする。
優先度決定部1053は、上記において生成したテーブルについて、参加度の高い順にソートを行う。図6(B)は、参加度の高い順にソートが行われた結果を表す。
優先度決定部1053は、ソートした結果等に基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備30を選定するために用いられる需要家優先度を決定する。そして、優先度決定部1053は、決定した需要家優先度に基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備30を選定する。なお、この選定は、電力需要制御の効果や、需要家間の公平性なども考慮して行われる。図6(c)は、電力需要制御の対象とする需要家設備30が選定された結果を表す。
なお、図6(c)に示すテーブルには、「初回対象」という項目の列が追加されている。この「初回対象」の項目の値に「×」がついている需要家の需要家設備30は、初回(すなわち、サイクル1のサイクル期間)の電力需要制御の対象としては選定されないことを表す。
例えば、優先度決定部1053は、参加度と制御量確度とがともに高い値(例えば、参加度が90以上、かつ、制御量確度が20以上)である需要家に対して、「初回対象」の項目の値に「×」を設定する。なぜならば、参加度と制御量確度がともに高い需要家は、電力需要制御における結果の信頼度が高いことから、例えば、緊急時の電力需要制御や、電力需要制御の後半のサイクル期間における電力の微調整の時のために、あえて初回の制御対象からは外される。
なお、初回対象から除外する需要家設備30の数は、電力需要制御の制御量に基づいて決定するようにしてもよい。
なお、初回対象から除外する需要家設備30をどのように決定するかについては、制御対象期間の長さや、電力需要の制御量などを考慮して決定するようにしてもよい。
以上により、優先度決定部1053による需要家設備30の優先度が決定される。
次に、選定部1054は、優先度決定部1053によって生成された図6(c)のテーブルに対し、需要家ごとに「電力調整量予測」の値と、「制御可否」の値とをさらに対応付ける。
図7は、優先度決定部1053によって生成されるテーブルの一例を示す図である。
「電力調整量予測」の値は、記憶部103に記憶された需要家ごとの過去の参加実績情報、外的要因情報、および需要家情報取得部101が取得する需要家設備30ごとの現在の電力使用状況を示す情報などを考慮して算出される。また、「制御可否」の値は、需要家情報取得部101が取得する需要家設備30ごとの負荷機器303の現在の稼働状況を示す情報などを考慮して算出される。
図7に図示するように、例えば、需要家「C」に対しては、「電力調整量予測」の値として「20」、また「制御可否」の値として「不可」が対応付けられている。これは、需要家「C」の需要家設備30が、20kwの電力削減が可能であると予測されていること、および、需要家「C」の需要家設備30が現在は制御不可能な状態であること、を表している。
選定部1054は、上記において生成したテーブルが示す情報に基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備30を選定する。なお、制御対象が一部の需要家設備30に偏らないよう公平性を高めるため、需要家設備30の選定の際に、電力需要制御の目標量の一部を、優先度の上位からではなく、例えば、ランダムに選定する。
例えば、50kWの電力削減を行う場合、選定部1054は、そのうちの70%の値(すなわち、35kW)に達するまで、優先度が上位の需要家設備30を選定する。図7に示す例においては、18kWの電力削減が可能と予測される需要家Iと19kWの電力削減が可能と予測される需要家Hとが選定される。これにより、合計37kWとなり目標値の74%分となるため、目標値の70%の値に達する。
なお、図7に図示するように、需要家Aおよび需要家Fの需要家設備30については、初回の選定対象からは外されているため、選定されていない。また、需要家Cの需要家設備30は、制御不可能な状態であるため、選定されていない。したがって、需要家A、需要家C、および需要家Fを除いた需要家の中で、優先度の高い順に需要家Iと需要家Hが選定される。
次に、選定部1054は、残りの26%(すなわち、13kW)分について、ランダムに需要家を選定する。図7に示す例において、選定部1054は、残りの需要家G、需要家E、または需要家Dなどから選定する。選定部1054は、例えば、11kWの電力削減が可能と予測される需要家Gと、3kWの電力削減が可能と予測される需要家Dとを選択する。これにより、合計14kWとなり残りの目標値分が達成される。
なお、上述したように、需要家Bの需要家設備30は、制御不可能な状態であるため、選定されない。
このように、選定部1054は、選定する需要家設備30の一部についてはランダムに選定することで、電力需要制御の効果を維持しつつも、対象とする需要家の偏りを防ぎ公平性を保つことができる。
(需要家選定における選定ロジックの第2の実施例)
以下に、需要家選定部105において行われる需要家選定の選定ロジックの第2の実施例について説明する。
図8は、本実施形態に係る電力需要制御システム1の電力需要制御装置10による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。図8において、テーブルtb1は、サイクル1のサイクル期間の開始時点である時間t30の時点における、需要家と、信頼度と、選定対象であるか否かを示すフラグと、を需要家ごとに対応付けたテーブルである。
なお、ここでいう信頼度とは、上記において参加度と制御量確度との2つのパラメータによって表される(制御予測の)信頼度を、説明を簡単にするために、「◎」、「〇」、「△」、および「×」の4段階で簡単に表したものである。例えば、「◎」は信頼度が「高い」、「〇」は信頼度が「やや高い」、「△」は信頼度が「普通である」、および「×」は信頼度が「低い」ことを表すものとする。
選定部1054は、サイクル1における需要家選定において、まずは、信頼度が高い需要家A、および信頼度がやや高い需要家Cをあえて選定の対象外とする。また、選定部1054は、信頼性が低い需要家Fを選定の対象とする。
図示するように、サイクル1における電力需要の制御では、制限目標の値には到達しなかったものとする。これにより、サイクル2のサイクル期間の開始時点である時間t31の時点において、再び需要家選定が行われる。
選定部1054は、サイクル2における需要家選定において、テーブルtb2に示すように、信頼度がやや高い需要家Cを選定の対象として追加することにより、さらなる電力需要量の調整を行う。
サイクル3のサイクル期間内において、外的要因の変化、例えば、急な気温の上昇が生じ、図示するように、再び電力需要量が調整目標よりも高い値になったとする。この場合、選定部1054は、サイクル4における需要家選定において、テーブルtb3に示すように、信頼度が高い需要家Aを選定の対象として追加することにより、さらなる電力削減量の調整を行う。なお、需要家Aは信頼度が高く、気温の上昇等が生じても電力使用量への影響少ない(すなわち、電力使用量が増加しない)需要家であるものとする。
このように、計画的なデマンドレスポンスを実施する場合には、需要家選定部105は、比較的高い確度での対応が見込める信頼度の高い需要家は初回の選定対象にはせず、2サイクル目以降において当該需要家を選定対象とする。これにより、信頼度の高い需要家ばかりが常に選定されるようなことがなく公平性が保たれつつ、予測値と実際値との乖離が発生した場合には信頼度の高い需要家が選定されることによって効率的に電力需要制御がなされる。
(需要家選定における選定ロジックの第3の実施例)
以下に、需要家選定部105において行われる需要家選定の選定ロジックの第3の実施例について説明する。
図9は、本実施形態に係る電力需要制御システム1の電力需要制御装置10による需要家選定の選定ロジックの一例を示す図である。
計画的なデマンドレスポンスではなく、災害等による緊急性の高いデマンドレスポンスを実施する場合には、需要家選定部105は、初回(サイクル1)の需要家選定から、信頼度の高い需要家を選定する。図9のテーブルtb4に図示するように、需要家選定部105は、信頼度の上位から、信頼度が高い需要家である需要家Aおよび需要家B、そして信頼度がやや高い需要家Cを、サイクル1において選定する。
これにより、緊急時等においては、目標とする電力需要量へより早く到達されることが見込まれる。
(電力需要制御装置の動作)
以下、電力需要制御装置10の動作について、図面を参照しながら説明する。
図10は、本発明の実施形態に係る電力需要制御システム1の電力需要制御装置10の動作を示すフローチャートである。本フローチャートは、電力需要制御装置10の電力需要管理部102が、目標とする電力需要量と制御対象の期間である制御期間とを示す情報を含むイベント情報を取得した際に開始する。
(ステップst001)電力需要制御装置10の電力需要管理部102のイベント情報設定部1021は、目標とする電力需要量と制御対象の期間である制御期間とを示す情報を含むイベント情報を取得する。なお、上述したように、イベント情報設定部1021は、イベント情報を、例えば、電力需要制御装置10の管理者による操作入力に基づいて取得する。その後、ステップst002へ進む。
(ステップst002)電力需要制御装置10の需要家情報取得部101は、需要家設備30が有するスマートメータ301から、通信ネットワーク40を介して、需要家設備30におけるリアルタイムの電力使用状況を含む需要家情報を示すデータを、需要家ごとに取得する。その後、ステップst003へ進む。
(ステップst003)電力需要制御装置10の調整可能量予測部104は、記憶部103から過去情報を取得する。過去情報には、例えば、需要家ごとの過去の電力使用実績情報や、過去の外的要因時の電力需要制御における電力使用実績情報などが含まれる。その後、ステップst004へ進む。
(ステップst004)調整可能量予測部104は、需要家設備30において削減可能な電力需要量の予測値または促進可能な電力需要量の予測値である調整可能量予測値を需要家設備30ごとに予測する。その後、ステップst005へ進む。
(ステップst005)電力需要制御装置10の需要家選定部105の参加度算出部1051は、記憶部103に記憶された参加実績情報を用いて、需要家設備ごとの、過去の電力需要制御に対する参加度を算出する。なお、上述したように、参加度は、デマンドレスポンス発動時に需要家がどの程度の確度で参加をするかを表す。その後、ステップst006へ進む。
(ステップst006)電力需要制御装置10の需要家選定部105の制御量確度算出部1052は、記憶部103に記憶された参加実績情報に含まれる、需要家設備ごとの制御実績(すなわち、電力使用量の削減量または促進量)と、当該需要家設備における電力使用量の削減または促進の実施可能量の予測値と、の間の乖離等に基づいて算出される制御量確度を算出する。なお、上述したように、制御量確度は、デマンドレスポンス発動時の制御命令に対して、需要家設備がどの程度の確度で遂行するかを表す。その後、ステップst007へ進む。
(ステップst007)電力需要制御装置10の需要家選定部105の優先度決定部1053は、参加度算出部1051によって算出された需要家ごとの参加度と、制御量確度算出部1052によって算出された需要家ごとの制御量確度とに基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備を選定するために用いられる需要家優先度を決定する。その後、ステップst008へ進む。
(ステップst008)電力需要制御装置10の電力需要管理部102の目標設定部1023は、イベントの制御期間(例えば、2時間)を複数の期間(例えば、15分間を8回)に分割した期間であるサイクル期間ごとに、電力需要量の制御量の目標値を設定する。その後、ステップst009へ進む。
(ステップst009)電力需要制御装置10の需要家選定部105の選定部1054は、優先度決定部1053によって決定された需要家優先度に基づいて、電力需要制御の対象とする需要家設備を選定する。その後、ステップst010へ進む。
(ステップst010)電力需要制御装置10の機器制御信号送信部106は、選定された需要家設備30へ、電力需要量の削減または電力需要量の促進をさせるための機器制御信号を送信する。その後、ステップst011へ進む。
(ステップst011)電力需要管理部102は、1サイクル分のサイクル期間(例えば、15分間)が経過したか否かを検知する。1サイクル分のサイクル期間が経過した場合には、ステップst012へ進む。そうでない場合は、ステップst011に留まる。
(ステップst012)需要家情報取得部101は、需要家設備30が有するスマートメータ301から、通信ネットワーク40を介して、需要家設備30におけるリアルタイムの電力使用状況を含む需要家情報を示すデータを、需要家ごとに取得する。その後、ステップst013へ進む。
(ステップst013)電力需要管理部102は、需要家情報取得部101から取得した需要家情報に基づいて、需要家設備ごとの実績情報を記憶部103に記憶させ、実績情報を更新する。その後、ステップst014へ進む。
(ステップst014)電力需要制御装置10の電力需要管理部102の効果測定部1022は、目標設定部1023によって設定された電力需要量の制御量の目標値と、需要家情報取得部101によって取得された需要家情報が示す電力使用量とに基づいて、電力需要量の制御の効果を測定する。その後、ステップst015へ進む。
(ステップst015)電力需要管理部102は、イベント期間(例えば、2時間)が終了したか否か(すなわち、全てのサイクル期間が終了したか否か)を検知する。イベント期間が終了した場合には、本フローチャートの処理を終了する。そうでない場合には、ステップst008へ戻る。
以上で、図10に示すフローチャートの説明を終了する。
なお、サイクル期間における電力需要量制御の目標値を設定するステップst008の処理を、リアルタイムの需要家情報を取得するステップst002の後に行うようにするとともに、ステップst015においてイベント期間が終了したと検知されていない場合には上記においてステップst002の後に行うようにしたステップst008へ戻るような構成であってもよい。すなわち、ステップst008からステップst014までの処理だけでなく、ステップst004からステップst007までの処理も、サイクル期間毎に行われるような構成であってもよい。
このように、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、デマンドレスポンスの処理サイクルを複数回繰り返し、サイクルごとに効果測定、目標の再設定を行うことで、目標の達成および効果の維持を実現することができる。
また、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、計画的なデマンドレスポンスを実施する場合には、比較的高い確度での対応が見込める信頼度の高い需要家は初回の選定対象にはせず、2サイクル目以降において当該需要家を選定対象とする。これにより、信頼度の高い需要家ばかりが常に選定されるようなことがなく公平性が保たれつつ、予測値と実際値との乖離が発生した場合には信頼度の高い需要家が選定されることによって効率的に電力需要制御がなされる。
また、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、災害等による緊急性の高いデマンドレスポンスを実施する場合には、初回(サイクル1)の需要家選定から、信頼度の高い需要家を選定する。これにより、緊急時等においては、目標とする電力需要量へより早く到達するように制御することができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る電力需要制御装置10は、適切に需要家を選定してエネルギー需要量を制御することができる
以上、この発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
なお、上述した実施形態における電力需要制御装置10の一部又は全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、電力需要制御装置10に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信回線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
また、上述した実施形態における電力需要制御装置10を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。電力需要制御装置10の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1・・・電力需要制御システム、10・・・電力需要制御装置、20・・・電力系統、30・・・需要家設備、40・・・通信ネットワーク、50・・・配電線、101・・・需要家情報取得部、102・・・電力需要管理部、103・・・記憶部、104・・・調整可能量予測部、105・・・需要家選定部、106・・・機器制御信号送信部、301・・・スマートメータ、302・・・電力管理装置、303・・・負荷機器、1021・・・イベント情報設定部、1022・・・効果測定部、1023・・・目標設定部、1051・・・参加度算出部、1052・・・制御量確度算出部、1053・・・優先度決定部、1054・・・選定部

Claims (10)

  1. 目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置であって、
    需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得部と、
    前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理部と、
    前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測部と、
    前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定部と、
    選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信部と、
    を備えることを特徴とするエネルギー需要制御装置。
  2. 前記取得部は、
    需要家設備におけるエネルギー使用状況と、電力需要制御開始後の需要家の行動を示す情報とを含む需要家情報を需要家ごとに取得し、
    前記選定部は、
    前記エネルギー需要量の制御量の目標値と、前記調整可能量予測値と、前記需要家情報に含まれる前記電力需要制御開始後の需要家の行動を示す情報に基づいて算出される参加度であって前記需要家設備が前記エネルギー需要量の制御を承諾する確度を表す参加度と、前記需要家設備に要請された制御量に対してどの程度の制御量を遂行するかを表す制御量確度と、に基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー需要制御装置。
  3. 前記選定部は、前記参加度と前記制御量確度とに基づいて決定される前記需要家設備ごとの優先度に基づいて選定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエネルギー需要制御装置。
  4. 前記選定部は、前記参加度と前記制御量確度とが所定の値よりも高い前記需要家設備を初回の前記サイクル期間における前記エネルギー需要量の制御の制御対象として選定しない
    ことを特徴とする請求項2に記載のエネルギー需要制御装置。
  5. 前記選定部は、前記参加度と前記制御量確度とが所定の値よりも低い前記需要家設備を初回の前記サイクル期間における前記エネルギー需要量の制御の制御対象として選定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のエネルギー需要制御装置。
  6. 前記選定部は、前記エネルギー需要量を制御する対象とする前記需要家設備の一部をランダムに選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー需要制御装置。
  7. 前記予測部は、前記需要家設備におけるエネルギー使用量に影響を与える外的要因を示す外的要因情報、前記需要家設備ごとの過去の前記エネルギー需要量の制御実績を示す過去制御実績情報、または前記需要家設備ごとの現在の前記エネルギー需要量の制御実績を示す現在制御実績情報の少なくとも1つに基づいて予測する
    ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギー需要制御装置。
  8. 目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置のコンピュータが用いるエネルギー需要制御方法であって、
    取得部が、需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得ステップと、
    管理部が、前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理ステップと、
    予測部が、前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測ステップと、
    選定部が、前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定ステップと、
    送信部が、選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信ステップと、
    を備えることを特徴とするエネルギー需要制御方法。
  9. 目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置と、少なくとも1つの需要家設備と、を有するエネルギー需要制御システムであって、
    前記エネルギー需要制御装置は、
    需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得部と、
    前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理部と、
    前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測部と、
    前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定部と、
    選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信部と、
    を備え、
    前記需要家設備は、
    前記エネルギー使用状況を含む前記需要家情報を前記取得部へ送信するスマートメータと、
    前記送信部から送信された前記制御信号に基づいてエネルギー使用量が調整される負荷機器と、
    を備える
    ことを特徴とするエネルギー需要制御システム。
  10. 目標とするエネルギー需要量となるように制御対象の期間である制御期間に需要家の機器を制御するエネルギー需要制御装置のコンピュータに、
    需要家設備におけるエネルギー使用状況を含む需要家情報を需要家ごとに取得する取得ステップと、
    前記制御期間が複数の期間に分割された期間であるサイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御量の目標値であって前記需要家設備の全てに対するエネルギー需要量の制御量の目標値を設定し、前記サイクル期間ごとに前記エネルギー需要量の制御の実施効果を測定し、測定した実施効果の結果に基づいて次のサイクル期間の前記エネルギー需要量の制御量の目標値を再設定する管理ステップと、
    前記需要家設備において削減可能なエネルギー需要量の予測値または促進可能なエネルギー需要量の予測値である調整可能量予測値を前記需要家設備ごとに予測する予測ステップと、
    前記エネルギー需要量の制御量の目標値少なくとも前記調整可能量予測値とに基づいて前記エネルギー需要量を制御する対象とする需要家設備を選定する選定ステップと、
    選定された前記需要家設備へエネルギー需要量の削減または増加をさせるための制御信号を送信する送信ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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