JP6722207B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
従来、遊技が可能な遊技機として、起動時において可動役物(可動体)が原点位置に位置しているか否かを検出し、原点位置に位置していないときには、可動役物を原点位置に復帰させる復帰動作制御(第1動作制御)を行い、該復帰動作制御によって可動役物を原点位置に位置させた後に、可動役物が正常に動作可能であることを確認する初期動作制御(第2動作制御)を行うものがあった(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−76173公報
しかしながら、特許文献1にあっては、復帰動作制御(第1動作制御)においては、可動役物がどのような位置にあるのかが把握できない状況において可動役物を動作させることになるので、該復帰動作制御(第1動作制御)において初期動作制御(第2動作制御)と同様に可動役物の速度を制御(加速)してしまうと、可動役物の移動を規制するために設けられている規制部材等に衝突して破損してしまう等、復帰動作制御(第1動作制御)において可動役物を安全に動作させることができないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、第1動作制御において可動体を安全に動作させることのできる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明に係る遊技機は、
所定の遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
演出度合を調整可能であることを報知する報知手段と(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を演出表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)、
動作可能な可動体と(例えば、演出用模型といった動作可能な可動体等)、
前記可動体(例えば、第1可動役物300は、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(図15(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図15(B)参照)との間で回動可能に設けられた第1可動役物300や、演出表示装置5の側方に退避する第2退避位置(原点位置、初期位置、図16(A)参照)と演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図16(B)参照)との間で往復移動可能に設けられた第2可動役物400等)を動作させるための駆動手段(例えば、第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421等)と、
前記駆動手段による前記可動体の動作を制御する制御手段(例えば、演出制御用CPU120等)と、を備え、
当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイミングが異なり(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、
前記可動体は、原点位置と該原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられ、前記原点位置に前記可動体を位置させるための第1動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御として第2初期化処理のステップS105〜ステップS114の非検出時動作制御やステップS120〜ステップS128の検出時動作制御を実行する部分等)と、前記可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第2動作制御として第2初期化処理のステップS201〜ステップS213の実動作確認用動作制御を実行する部分等)と、前記可動体による演出を行うための第3動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第3動作制御として図柄の変動表示を実行している期間や大当り遊技状態において可動体演出を実行する制御等)とを行うことが可能であり、
前記第2動作制御においては、第1速度と該第1速度よりも速い第2速度との範囲内で前記可動体が動作するように制御し(例えば、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動役物が動作するように制御すること等)、
前記第1動作制御においては、前記第2動作制御における前記第1速度以下の速度で前記可動体が動作するように制御し(例えば、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)で可動役物が動作するように制御すること等)、
さらに、
抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、
前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、
前記第2制御手段は、前記第1制御手段が出力したコマンドを受信し、受信したコマンドに応じたコマンドを出力する第1処理部と、前記第1処理部から出力されたコマンドに応じた処理を実行する第2処理部と、を含み、
前記第1制御手段が出力するコマンドには、第1コマンドと、当該第1コマンドとは異なる第2コマンドと、があり、
前記第1処理部は、
受信したコマンドが第1コマンドであるときは、当該第1コマンドを別のコマンドに変換せずにそのまま出力し、
受信したコマンドが第2コマンドであるときは、当該第2コマンドを前記第1コマンドに変換して出力する。
このような構成によれば、第1動作制御において、可動体はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。また、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じて実行される演出度合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタートしたかに応じて適切に対処することができる。また、第1コマンドと第2コマンドを同じコマンドとして扱って処理を行うので、第2制御手段を好適に動作させることができる。
なお、第1制御手段や第2制御手段は、複数のハードウェア(基板やプロセッサ)から構成されるものであってもよい。また、第1制御手段や第2制御手段は、少なくとも一部が共通のハードウェア構成により構成されてもよい。
例えば、後述の実施形態において、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。そして、CPU90103は、変換後のコマンドを演出制御基板9012に供給する。このように、第2制御手段は、主基板9011の一部を含んでもよい。
例えば、後述の実施形態において、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。このように、第2制御手段における、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱う部分と、処理を実行する部分とを異なるハードウェアにより実現してもよい。
コマンドに応じた処理は、実行する演出を決定する処理の他、演出を実行する処理(表示制御部90123により実行される処理)であってもよい。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うとは、複数のコマンドを当該複数のコマンドのうちの1つのコマンドとして扱うことの他、複数のコマンドを当該複数のコマンド以外の他のコマンドとして扱うことも含む。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うことは、後述の実施形態のようにコマンドを変換することにより実現してもよいし、複数のコマンドについて同じ処理を実行すること(これにより、同じコマンドとして扱われる)により実現してもよい。
また、制御手段(例えば演出制御用CPU120、90120)が、第2制御手段(例えば、演出制御基板12、9012)に含まれるようにしてもよい。つまり、第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理を実行する第2制御手段が、駆動手段による可動体の動作を制御するようにしてもよい。
(2)上記(1)の遊技機において、当該遊技機がコールドスタートした場合、所定の遊技が可能な待機状態に移行したことに応じて前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートして待機状態に移行するまでの処理負荷を軽減することができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段(例えば、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を更に備え、当該遊技機が電源投入されてから前記所定期間が経過するまでの初期動作中である場合、通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で前記所定画像を表示する(例えば、初期化処理中である場合、輝度調整目盛りを半透明で表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、初期動作中に表示される他の画像等の視認性が損なわれないようにすることができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの遊技機において、遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)を更に備え、当該遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力を行い、前記特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて遊技効果ランプ9を特殊発光させ、特殊発光に対する輝度は変更されないこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力が適切に行われるようにすることができる。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの遊技機において、遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段と(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)、演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と(例えば、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を備え、演出度合が調整されたときに、前記所定画像を表示すると共に、調整後の演出度合に応じた出力が可能であり(例えば、遊技効果ランプ9の輝度が調整されたときに、輝度調整目盛りを表示すると共に、遊技効果ランプ9の輝度を調整後の輝度に変更すること等)、当該遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、前記所定画像を表示し、調整後の演出度合に応じた出力を制限する(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてから初期化処理が終了するまでに遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、輝度調整目盛りを表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しないこと等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、所定画像が表示されるため、演出度合を調整可能であることを報知しつつ、調整後の演出度合に応じた出力が制限されるため、コールドスタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
(6)上記(1)〜(5)のいずれかの遊技機において、前記報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも前記報知のタイミングが早い(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するところ、可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示することや、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するところ、初期化処理中に輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、報知の前に演出度合の調整を行った遊技者に対し、演出度合を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
(7)上記(1)〜(6)のいずれかに記載の遊技機において、当該遊技機がホットスタートした場合、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、可動体のイニシャライズ動作が終了した後に調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、報知により可動体の初期動作が認識しづらくなってしまうことを防止することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の(8)〜(19)に係る発明が含まれる。従来より、遊技機において、特開2007−130191号公報に示されているような、抽選に基づくコマンドを出力する第1制御手段(主制御部310)と、前記第1制御手段が出力したコマンド(変動パターンコマンド)に応じた処理を実行する第2制御手段(副制御部340)と、を備える遊技機があった。しかしながら、例えば、上記した遊技機の開発では、第1制御手段が出力するコマンド(例えば、変動パターンを示すコマンド)を予め多めに用意する場合があり(後で追加すると作業が煩雑になるため)、その結果、第2制御手段が行うことが可能な処理に対してコマンドが余ることがある(例えば、実際に使用される変動パターンに対してコマンドが余ることがある)。このような場合、例えば、余ったコマンドに対して第2制御手段を好適に動作させることができない不都合(例えば、余ったコマンドに基づいて実行する演出がないという不都合)が生じ得るが、上記した遊技機では、このような不都合が考慮されていない。この例のように、従来の遊技機では、所定のコマンドについて第2制御手段を好適に動作させることができない不都合が生じ得るという問題があった。この点に鑑み、第2制御手段を好適に動作させることができる遊技機の提供が求められている。
上記目的を達成するため、別態様による(8)の遊技機は、
(8)抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、
前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、
前記第2制御手段は、異なる複数のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」)を同じコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)として扱って前記処理を実行する(例えば、ステップS90752で変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換し(図42も参照)、当該「8100」として扱ってステップS90171を実行する)、
ことを特徴とする。
なお、第1制御手段や第2制御手段は、複数のハードウェア(基板やプロセッサ)から構成されるものであってもよい。また、第1制御手段や第2制御手段は、少なくとも一部が共通のハードウェア構成により構成されてもよい。
例えば、後述の実施形態において、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。そして、CPU90103は、変換後のコマンドを演出制御基板9012に供給する。このように、第2制御手段は、主基板9011の一部を含んでもよい。
例えば、後述の実施形態において、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。このように、第2制御手段における、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱う部分と、処理を実行する部分とを異なるハードウェアにより実現してもよい。
コマンドに応じた処理は、実行する演出を決定する処理の他、演出を実行する処理(表示制御部90123により実行される処理)であってもよい。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うとは、複数のコマンドを当該複数のコマンドのうちの1つのコマンドとして扱うことの他、複数のコマンドを当該複数のコマンド以外の他のコマンドとして扱うことも含む。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うことは、後述の実施形態のようにコマンドを変換することにより実現してもよいし、複数のコマンドについて同じ処理を実行すること(これにより、同じコマンドとして扱われる)により実現してもよい。
このような構成によれば、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱って処理を行うので、第2制御手段を好適に動作させることができる。
(9)上記(8)の遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第2制御手段は、
前記第2コマンドを前記第1コマンドとして扱い(例えば、図42参照)、
前記第1制御手段から前記第1コマンドを受信したときと、前記第1制御手段から前記第2コマンドを受信し、受信した当該第2コマンドを前記第1コマンドとして扱うときとで、同じ種類の演出を同じ割合で実行する(例えば、ステップS90171等により、変動パターン指定コマンド「8100」は、「8101」から変換されたものであるか否かに関わらず同じ処理が実行されることで、同じ種類の画像系演出(リーチ演出、予告演出、飾り図柄の可変表示)を同じ割合で実行する)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2制御手段を好適に動作させることができる。
(10)上記(8)又は(9)の遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第2制御手段は、前記第2コマンドを前記第1コマンドとして扱い(例えば、図42参照)、
前記第1コマンドと前記第2コマンドとは、同じテーブルを参照した抽選により出力されるコマンドである(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」、「8101」は、図34に示すように同じテーブルを参照した抽選で選択された変動パターンを指定するコマンドとして(抽選に基づいて)出力される)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1コマンドと第2コマンドとの関係を容易に把握できる。
(11)上記(10)の遊技機において、
前記第1コマンドが出力される割合は、前記抽選又は前記抽選を含む全ての抽選において最も高く(例えば、図33〜図34参照)、
前記第2コマンドが出力される割合は、前記抽選又は前記抽選を含む全ての抽選において最も低い(例えば、図33〜図34参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2コマンドの使用割合を低くすることができ、第1コマンドを第2コマンドとして扱えない誤動作等によって生じる不都合の発生を極力抑えることができる。また、第2コマンドを決定割合が高い第1コマンドとして扱うことで、抽選における決定割合の調整を容易にすることができる。
(12)上記(8)又は(9)の遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第2制御手段は、前記第2コマンドを前記第1コマンドとして扱い(例えば、図42参照)、
前記第1コマンドと前記第2コマンドとは、異なるテーブルを用いた抽選それぞれで個別に出力されないコマンドである(例えば、図33〜図34参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1コマンドと第2コマンドとの関係を容易に把握できる。
(13)上記(8)〜(12)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドには、第1コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)と第2コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」)とが含まれ、
前記第1コマンドと前記第2コマンドとは、コマンド全体の通番(例えば、各変動パターンに付された通番)又はこれらコマンドが示す値(例えば、EXTデータの値)が所定範囲内にあるか、同じカテゴリ(例えば、非リーチ)の変動パターンを指定するグループに属している(例えば、図32参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第1コマンドと第2コマンドとの関係を容易に把握できる。
(14)上記(8)〜(13)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドは、演出パターン(例えば、変動パターン)を示すコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)である、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、良く使用されるコマンドについて第2制御手段を好適に動作させることができる。
(15)上記(8)〜(13)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドは、先読み予告演出の実行に使用される情報を示すコマンドである(例えば、図43参照)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、良く使用されるコマンドについて第2制御手段を好適に動作させることができる。
(16)上記(8)〜(13)のいずれかの遊技機において、
前記複数のコマンドは、可変表示の変動パターン(例えば、変動パターン)を示すコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)であり、
同じコマンドと扱われる前記複数のコマンド(例えば、変動パターン「PA1´−1」〜「PA1´−3」)は、同じ変動時間(例えば、特図変動時間)を指定したものである(例えば、図32に示すように、変動パターン「PA1´−1」〜「PA1´−3」は同じ特図変動時間を指定している)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、複数のコマンドそれぞれで同じ演出(例えば、飾り図柄の可変表示)を違和感無く実行できる。
(17)上記(8)〜(16)のいずれかの遊技機において、
前記第2制御手段は、前記複数のコマンドのうちの特定コマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)以外の他のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」)を前記特定コマンドに変換して記憶手段(例えば、変動パターン指定コマンド格納領域)に保持する(例えば、ステップS90752〜S90753)、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2制御手段を好適に動作させることができる。
(18)上記(8)〜(17)のいずれかの遊技機において、
前記第1制御手段は、遊技の進行を制御する主制御手段(例えば、主基板9011)であり、
前記第2制御手段は、演出の実行を制御する演出制御手段(例えば、演出制御基板9012)である、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、演出制御手段を好適に動作させることができる。
(19)上記(8)〜(18)のいずれかの遊技機において、
前記第1制御手段は、演出の進行を制御する第1演出制御手段(例えば、変形例における演出制御用CPU90120)であり、
前記第2制御手段は、演出の実行を制御する第2演出制御手段(例えば、変形例における表示制御部90123)である、
ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2演出制御手段を好適に動作させることができる。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 演出制御コマンドを例示する図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作例を示す説明図である。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作速度例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 第1可動役物300における実動作確認用動作制御の例を示す図である。 第2可動役物400における実動作確認用動作制御の例を示す図である。 第3可動役物500における実動作確認用動作制御の例を示す図である。 第1可動役物300と第2可動役物400の検出時動作制御の例を示す図である。 初期化処理内のコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の輝度調整割込み処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理の一例を示すフローチャートである。 初期化処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。 調整報知画像の表示タイミング等を示すタイミングチャートである。 調整報知画像等の一例を示す図である。 この発明の一実施形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御用CPU等の機能ブロック図等である。 主な演出制御コマンドの構成例を示す図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンの一例を示す図である。 大当り時の変動パターンの決定例を示す図である。 ハズレ時の変動パターンの決定例を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御コマンド解析等処理(ステップS90704)の処理内容例を示す図である。 変動パターン指定コマンド処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン指定コマンド変換テーブルの一例である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターン指定コマンドの変換例を説明する図である。 第2保留表示画像の変化パターン(変化演出の実行パターン)を指定するコマンドの変換例を説明する図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明にて、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例でパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、本実施例で『実行』と『実施』とは同義である。
図1は、本実施例のパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDで点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよいし、これら「00」〜「99」を示す各セグメントが、「00」〜「99」を視認不能にランダムに配置された表示器により変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bでの第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bでの第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、演出図柄の変動表示中に変動表示が仮停止するようにしても良い。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R、又は、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)にて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の青色表示とする。
尚、以下の説明では、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでの表示を保留表示と総称することがある。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態にて、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する所定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。このように、大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、開放状態となった特別可変入賞球装置7の大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、他の入賞口(例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7の大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、演出用LED9が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域下方の遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、外部に各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5の表示動作や、第1可動役物300、第2可動役物400並びに第3可動役物500の動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、演出用LED9などの点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。尚、中継基板15を有しない構成としても良い。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、演出用LED9などの点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図3は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。尚、図3に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。
コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aでの変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bでの変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドであり、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。尚、コマンド8C00Hは、「はずれ」となる旨の事前決定結果を示すコマンドである。コマンド8C01Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C02Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C03Hは、「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨を通知するコマンドである。
コマンド8F00Hは、演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、その時点の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態となったこと及び大入賞口が開放状態である期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態から閉鎖状態となったこと及び大入賞口が閉鎖状態である期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
尚、大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態のラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」または「1」〜「5」)に対応したEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口への入賞によって第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞によって第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
コマンド9F00(H)は、デモ表示を指定する演出制御コマンドである。デモ表示指定コマンドは、デモ表示を行う際に送信される。
コマンドD100(H)は、主基板11側が初期化されたことを指定する演出制御コマンドである。初期化指定コマンドは、初期化時に送信される。
コマンドD200(H)は、電源復旧が成されたことを指定する演出制御コマンドである。電源復旧指定コマンドは、電源復旧時に送信される。
コマンドD3XX(H)は、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態を指定する演出制御コマンドである。当該コマンドの「XX」には、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態に対応する数値が設定される。
ここで、図3(C)を用いて、復旧状態指定コマンドの内容について説明する。図3(C)は、復旧状態指定コマンドの内容の一例を示す図である。図3(C)に示すように、電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第1特図ゲームの実行中であれば、「XX」には「01」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第2特図ゲームの実行中であれば、「XX」には「02」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第1特図ゲームの大当りに基づく大当り遊技状態中であれば、「XX」には「03」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が第2特図ゲームの大当りに基づく大当り遊技状態中であれば、「XX」には「04」が設定される。電源復旧後のパチンコ遊技機1の状態が上記以外のその他の状態であれば、「XX」には「05」が設定される。復旧状態指定コマンドは、電源復旧時に送信される。
図2に戻って、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御するための各種処理が実行される。
主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図4は、本実施例の変動パターンを示している。本実施例では、図4に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。具体的に、本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンである大当り変動パターンや、演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合のリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図4に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図4に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図5は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bの特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示される前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルでは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対して判定用データが割り当てられている。具体的に、本実施例では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、ROM101には、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルや、乱数値MR3に基づいて変動パターンを、前述した図4に示す変動パターンのいずれかに決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されている。
図6(A)に示す設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。つまり、変動特図が第2特図である場合には、ラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割当てがなく、第2特図の変動表示では「確変大当りB」が発生しないようにすることで、時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態中に、得られる賞球が少ない「確変大当りB」が頻発して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。尚、図6(A)に示す設定例は一例に過ぎず、図6(A)に示す以外の大当り種別を設けるようにしても良いし、それぞれの大当りの決定割合や決定の有無等は、適宜に設定すれば良い。
また、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルとしては、「大当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。尚、本実施例では、はずれのときよりも大当りとなるときの方がリーチの変動パターンが決定されやすくなり、リーチが発生した場合の方が大当りになる可能性(信頼度や期待度)が高くなるとともに、同じリーチの変動パターンであっても、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当りになる可能性(信頼度や期待度)が高く、同じスーパーリーチであってもスーパーリーチβの変動パターンの方が、確変大当りになる可能性(信頼度や期待度)が高くなるように、大当り用変動パターン判定テーブルとはずれ用変動パターン判定テーブルにおいて、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルは、合計保留記憶数や時短状態に対応した複数のテーブルを含んでおり、保留記憶数や時短状態に応じて、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)や、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)や、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)を、合計保留記憶数や遊技状態(時短状態)に応じて決定することで、合計保留記憶数が多くなる程、短い変動パターンが実行され易い、つまり、単位時間当りの変動回数が高まることで、無駄な始動入賞の発生を防ぐことが可能であるとともに、時短制御中(時短状態中)では、時短制御が実行されていないときよりも、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)が多く決定されて単位時間当りの変動回数が高まることで、次の大当りまでの期間を短縮でき、遊技者の連荘感を向上できるようになっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板からのバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存され、再度の電源投入にて、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータ等の遊技の進行状態を示すデータを引き継ぐようにすればよい。
このようなRAM102には、遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第1特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを記憶する第1特図保留記憶部と、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第2特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを記憶する第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、特図プロセスフラグ等の遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている遊技制御フラグ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている遊技制御タイマ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている遊技制御カウンタ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている遊技制御バッファ設定部とを備えている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。例えば、これら演出動作を制御するための処理として、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信処理なども行われる。
尚、演出制御基板12の側でも、主基板11と同様に、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための各種の乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500の動作を含む演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータ、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンのうち、特図変動時演出制御パターンは、各変動パターンに対応して、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作や各可動役物(第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500)を動作させるリーチ演出等の様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
また、RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている演出制御フラグ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマやカウンタが設けられている演出制御タイマ設定部や演出制御カウンタ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている演出制御バッファ設定部とを備えている。
尚、本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)が設けられ、その時点の保留記憶の状況を特定可能な保留記憶バッファを構成するデータが記憶されており、該保留記憶バッファのデータに基づいて、第1保留記憶表示エリア5Dと第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示が表示される。
演出制御基板12には、可動体としての第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500が接続されており、該第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500の動作が演出制御基板12(演出制御用CPU120)により制御される。
具体的には、図2に示すように、第1可動役物300を駆動するための第1可動役物駆動モータ303、第1可動役物300が原点位置に位置しているか否かを検出するための第1可動役物原点検出センサ316(フォトセンサ)、第2可動役物400を駆動するための第2可動役物駆動モータ411,421、第2可動役物400が原点位置に位置しているか否かを検出するための第2可動役物原点検出センサ440A,440B(フォトセンサ)、第3可動役物500を駆動するための第3可動役物駆動モータ520が接続されており、第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421、第3可動役物駆動モータ520の動作を制御することで、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500の動作を、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が個別に制御することが可能とされているとともに、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
また、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。そして演出制御用CPU120は、これら予告演出を含む各種演出において、各可動役物(第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500)を原点位置から演出位置まで動作させる可動体演出を実行可能としている。
ここで、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500それぞれの構造について、図15〜図17に基づいて簡単に説明する。図15は、第1可動役物300における実動作確認用動作制御の例を示す図である。図16は、第2可動役物400における実動作確認用動作制御の例を示す図である。図17は、第3可動役物500における実動作確認用動作制御の例を示す図である。
図15に示すように、第1可動役物300は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の下方位置に設けられ、所定箇所に固設されたベース部301と、該ベース部301に対し回動可能に設けられた第1可動部302と、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(原点位置、初期位置、図15(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図15(B)参照)と、の間で往復動作(回動)させる第1可動役物駆動モータ303と、を有する。尚、本実施例では、第1可動役物駆動モータ303としてステッピングモータが適用されている。
ベース部301には、軸受孔310が貫通して形成されているとともに、該軸受孔310の周辺には、軸受孔310を中心とする円弧形状をなすガイド溝311が形成されている。ベース部301の背面における軸受孔310の右下方位置には第1可動役物駆動モータ303が背面に固設されており、ベース部301を貫通して前側に突出した駆動軸(図示略)の先端には、回転盤312が固着されている。
回転盤312の周縁所定箇所には、前後方向を向く軸部材313が突設されており、該軸部材313には、リンク部材314の下端が回動可能に軸支されている。また、回転盤312の周縁における軸部材313の反対側には被検出部315が突設されており、該被検出部315が回転盤312の下方に設けられた第1可動役物原点検出センサ316により検出されることで、演出制御用CPU120は第1可動部302が傾倒位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。つまり、第1可動役物300は後述する非検出時動作制御または検出時動作制御の対象となる動作対象役物とされている。
尚、本実施例では、第1可動部302は、第1退避位置にあるときには演出表示装置5の表示画面の下方に退避し(図1参照)、第1退避位置から離れた第1演出位置において演出表示装置5の表示画面の前面側に少なくとも一部が重畳するようになっている。
第1可動部302は、ベース部301に対し回動可能に設けられた回動部材320に設けられ、例えば内蔵された発光体(図示略)により前面部が発光可能とされている。回動部材320は、左右方向に延びる略板状の部材からなり、前面右側には、軸受孔310に後側から挿入される回動軸325と、回動軸325の左側に突設されガイド溝311に後側から挿入される第1ガイド軸326と、回動軸325の右上に突設されガイド溝311に後側から挿入される第2ガイド軸327と、を有する。
ガイド溝311を挿通してベース部301の前面側に突出した第2ガイド軸327の先端には、リンク部材314の上端が回動可能に軸支されている。つまり、回転盤312と回動部材320とはリンク部材314を介して連結されている。また、回動軸325の外周には、回動部材320を常時第1演出位置側へ向けて付勢するコイルバネ328が設けられている。
このように構成された第1可動役物300は、原点位置(初期位置)において、図15(A)に示すように第1可動部302が傾倒位置に位置する。そして、第1可動役物駆動モータ303により回転盤312が正面視時計周りに回動することにより、リンク部材314により第2ガイド軸327が下方に引かれることで、回動軸325を中心として正面視時計回りに約90度回転し、第1可動部302が図15(B)に示す第1演出位置である起立位置まで回転する。尚、第1退避位置から第1演出位置へ回動する際に、コイルバネ328の付勢力が作用するため、第1可動役物駆動モータ303にかかる負荷が軽減される。また、第1可動役物駆動モータ303を逆駆動させることで、第1退避位置から第1演出位置へ回動する。
また、第1可動役物300が第1退避位置へ移動したときに第1ガイド軸326がガイド溝311の一端に当接することにより、第1可動役物300の正面視反時計回りの回動が規制され、第1可動役物300が第1演出位置へ移動したときに第2ガイド軸327がガイド溝311の他端に当接することにより、第1可動役物300の正面視時計回りの回動が規制されるようになっている。
図16に示すように、第2可動役物400は、左右方向に延設され演出表示装置5の左右寸法よりも若干短寸をなす第2可動部401と、上下方向に延設され演出表示装置5の上下寸法よりもほぼ同寸をなす第2可動部402と、を有する。第2可動部401,402は、遊技盤2と演出表示装置5との間に設けられている。また、第2可動部402は、第2可動部401よりも後方の位置に設けられている。尚、第2可動部401は、後述する第2退避位置にあるときに、例えば、パチンコ遊技機1の機種名などが表示されたパネルであって演出表示装置5の上方位置における第2可動部401より前方位置に設けられたロゴパネル450により一部が隠蔽されるようになっている。
第2可動部401の左端部には、上下方向を向くラックギヤ410が固定されており、該ラックギヤ410には、ステッピングモータからなる第2可動役物駆動モータ411の駆動軸に固着されたピニオンギヤ412が噛合されている。第2可動役物駆動モータ411は、演出表示装置5の左側方に設けられる図示しないベース部に固定されている。また、第2可動部401は、図示しない案内部材により上下方向に移動可能に案内されている。
よって、第2可動部401は、第2可動役物駆動モータ411により、演出表示装置5の上方の第2退避位置(原点位置、初期位置、図16(A)において実線で示す位置参照)と、演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図16(B)において2点鎖線で示す位置参照)と、の間で上下方向に往復移動可能とされている。
また、第2可動部401の右側端部には被検出部430Aが突設されており、該被検出部430Aがベース部側に設けられた第2可動役物原点検出センサ440Aにより検出されることで、演出制御用CPU120は第2可動部401が第2退避位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。
第2可動部402の上端部には、左右方向を向くラックギヤ420が固定されており、該ラックギヤ420には、ステッピングモータからなる第2可動役物駆動モータ421の駆動軸に固着されたピニオンギヤ422が噛合されている。第2可動役物駆動モータ421は、演出表示装置5の上方における左右方向の略中央位置にて図示しないベース部に固定されている。また、第2可動部402は、図示しない案内部材により上下方向に移動可能に案内されている。
よって、第2可動部402は、第2可動役物駆動モータ421により、演出表示装置5の左方の第2退避位置(図16(A)において実線で示す位置参照)と、演出表示装置5の前方における左右方向の略中央位置に配置される第2演出位置(図16(B)において2点鎖線で示す位置参照)と、の間で左右方向に往復移動可能とされている。
また、第2可動部402の下端部には被検出部430Bが突設されており、該被検出部430Bがベース部側に設けられた第2可動役物原点検出センサ440Bにより検出されることで、演出制御用CPU120は第2可動部402が第2退避位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。つまり、第2可動役物400は後述する非検出時動作制御または検出時動作制御の対象となる動作対象役物とされている。
このように構成された第2可動役物400は、第2退避位置(原点位置、初期位置)において、図16(A)に示すように第2可動部401が演出表示装置5の上方、第2可動部402が演出表示装置5の左側方に位置する。そして、第2可動部401,402は、第2可動役物駆動モータ411,421を駆動させることにより図16(B)に示す第2演出位置まで移動し、第2可動役物駆動モータ411,421を逆駆動させることにより第2演出位置から第2退避位置へ移動する。
また、第2可動役物400は、特に図示しないが、第2退避位置へ移動したときに第2可動部401,402の被規制部がベース部側の規制部に当接することで、第2可動役物400の第2退避位置方向への移動が規制されるようになっている。
図17に示すように、第3可動役物500は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の右側下部位置に一部が演出表示装置5に重畳するように設けられている。第3可動役物500は、所定箇所に固設された正面視円形をなすベース部501と、該ベース部501に対し回動可能に設けられた第3可動部502と、第3可動部502を前後方向を向く回転軸503を中心として(回転)させる第3可動役物駆動モータ520と、を有する。尚、本実施例では、第3可動役物駆動モータ520としてステッピングモータが適用されている。
ベース部501の背面における回転軸503の上方位置には第3可動役物駆動モータ520が設けられ、第3可動役物駆動モータ520の駆動軸520Aの先端には第1ギヤ505が固着されている。第1ギヤ505には第2ギヤ506が噛合され、第2ギヤ506には、回転軸503の後端に固着された第3ギヤ507が噛合されており、第3可動役物駆動モータ520により第1ギヤ505が回転することで、該第1ギヤ505の回転力が第2ギヤ506と第3ギヤ507とを介して第3可動部502に伝達されることで、第3可動部502が回転軸503を中心として正転または逆転する。
図17(A)に示すように、第3可動部502は、正面視円形をなし、前面に所定の模様が施されているとともに、内蔵された図示しない発光体により前面が発光可能に設けられている。このように第3可動部502は、正面視円形をなし、また、所定の模様には特に上下がないとともに、回転軸503を中心として回転するだけで所定位置から移動することがないので、原点位置を設けていない。よって、原点位置を検出する原点検出センサを有していない動作非対象役物とされている。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の主要な動作を説明する。なお、以下では、フローチャート等を参照して動作を説明するが、各動作では、フローチャートに現れていない処理等が適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内蔵デバイスの初期化やRAM102をアクセス可能状態に設定すること等が行われる。
次いで、CPU103は、図示しないクリアスイッチが押されてオンされているかを判定する。オンされているかの判定は、例えば、クリアスイッチから出力されるオン信号がI/O105の入力ポートを介して入力されているか等によって行われる。
CPU105は、オン信号が入力されている等して、クリアスイッチがオンされている場合、パチンコ遊技機1の状態はクリアされるので、CPU103は、通常の電源投入時に実行される処理を行う。
クリアスイッチがオフの場合、CPU103は、データ保護処理が実行されているかを判定する。データ保護処理は、遊技機への電力供給が停止したときにCPU103によって実行される処理であって、電断等が発生したときにRAM102が記憶するデータを保護するための処理である。データ保護処理は、この実施の形態では、パリティデータの付加等の電力供給停止時処理を含む。データ保護処理が実行されたかは、電力供給停止処理等においてRAM102に設定されるバックアップフラグの状態によって判定すればよい。データ保護処理が実行されていない場合、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、CPU103は、通常の電源投入時に実行される処理を行う。
一方、クリアスイッチが押されず、データ保護処理が実行された場合、電断による電力供給の停止及び再開があった可能性があるため、CPU103は、RAM102のデータチェックを行って、正常であるか否かを判定する。この実施の形態では、データチェックとして電力供給停止時処理で付加されたパリティデータを用いたパリティチェックを行う。なお、電力供給停止処理においてRAM102のデータについてチェックサムを算出してRAM102に格納しておき、RAM102のデータについて電力供給停止時処理と同一の処理によってチェックサムを算出し、両チェックサムを比較することで、データチェックを行ってもよい。
不測の停電等の電力供給停止が生じた後に電力供給が再開した場合には、RAM102のデータはバックアップされている筈であるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップデータが、電力供給の停止時のデータとは異なっていることになる。データチェックが異常の場合、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、通常の電源投入時に実行される処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定できるので、CPU103は、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルを参照して、バックアップ時設定テーブルの内容をRAM102に設定する。RAM102はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時テーブルには、RAM102の記憶内容のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。バックアップ時設定テーブルの内容をRAM102に設定することで、RAM102のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止時の遊技状態を示すデータ、I/O105の出力ポートの出力状態が保存されている領域、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
なお、バックアップされる可変表示結果は、特図ゲームが実行中であれば、実行中の特図ゲームの可変表示結果を示し、特図ゲームが実行されていない状態であれば、直近の特図ゲームの可変表示結果を示す。なお、直近の特図ゲームがない場合には、可変表示結果は、ハズレを示すものであってもよい。
この実施の形態では、電源復旧した場合には、後述の特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理等にて、バックアップデータが用いられ、遊技制御が実行されるので、電断後の電力供給の再開時に、電断の発生時の状態での処理が再開され、電力停止時に停止された状態からの遊技制御が再開される。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとデータチェックとの双方を用いてRAM102のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。即ち、バックアップフラグとデータチェックとのいずれかを、電源停止からの復旧処理を実行するための契機としてもよい。
電源停止からの復旧処理の後、CPU103は、復旧処理によって復旧された復旧後のパチンコ遊技機1の状態に応じて、電源復旧時コマンドを送信する。
復旧後には、電源復旧時コマンドとして、電源復旧指定コマンドと、表示結果指定コマンドと、復旧状態指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、を送信する処理を行う。
通常の電源投入時に実行される処理では、CPU103は、初期化処理を行う。例えば、RAM102のクリア処理を行う。クリア処理によって、所定のデータは0に初期化されるが、任意の値、又は予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルを参照し、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM102に設定する。このようにして、各種フラグの状態、各種タイマの値、各種データ等が初期化される。
その後、CPU103は、初期化指定コマンドを送信する。例えば、演出制御基板12側では、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置5において、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報知するための画面表示、即ち初期化報知を行うようにしてもよい。
復旧時の状態に応じて電源復旧時コマンドを送信した後、又は初期化指定コマンドを送信した後、CPU103は、乱数回路104の初期化設定を行う。
その後、タイマ割込みの設定を行う。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時の状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図7のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図7に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行する(S13)。
次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、図8に示す特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する(S17)。
図8は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、乱数値MR1を示す数値データに基づき、変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、変動表示結果に対応して確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。そして、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。そして、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。尚、特別図柄の変動経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態にてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。具体的には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定する。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定する。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理では、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、図9に示すメイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための第1初期化処理(S50)と、各可動役物300,400,500の原点位置への復帰と動作確認を行うための第2初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、コマンド解析処理を行う(S54)。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドが、どのコマンド(図3参照)であるのか解析する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し(S56)、その後、S52に移行する。
図10は、本実施例の第2初期化処理(S51)を示すフローチャートである。第2初期化処理において演出制御用CPU120は、先ず、設定データに基づいて最初に動作させる可動役物を特定する(S101)。設定データには、可動役物の順序データが含まれており、本実施例では、該順序として第1可動役物300→第2可動役物400→第3可動役物500の順が予め設定されている。よって、最初にS101が実行されるときには、第1可動役物300が対象の可動役物として特定されることになる。
次いで、S101で特定した可動役物が原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物であるか否かを判定する(S102)。
本実施例において、これら原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物としては、第1可動役物原点検出センサ316を有する第1可動役物300と第2可動役物原点検出センサ440A,440Bを有する第2可動役物400が該当し、原点検出センサを有しない第3可動役物500は該当しない。よって、S101で特定した可動役物が第1可動役物300または第2可動役物400である場合には、該判定において「Y」と判定される一方、S101で特定した可動役物が第3可動役物500である場合には、「N」と判定されることになる。
S102において「N」と判定された場合にはS130に進む。一方、S102において「Y」と判定された場合には、S103に進んで、動作対象役物に対応する原点検出センサの検出状態を特定し(S103)、原点検出センサが検出状態であるか否か、つまり、対象の可動役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定する(S104)。
原点位置(初期位置)に位置していない場合(S104;N)には、S105に進んで、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S105)、動作対象役物を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図12、図13参照)と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度を設定し(S106)、動作対象役物の駆動モータ、例えば、動作対象役物が第1可動役物300であれば、第1可動役物駆動モータ303を原点位置方向に駆動開始するとともに(S107)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S108)。尚、非検出時動作期間タイマのタイマカウントは、例えば、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S109、S110)。
動作対象役物の駆動装置(例えば、第1可動役物駆動モータ303)を原点位置方向に駆動させることで動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS130に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S112に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S112)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S113)。
S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止し、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し(S114)、S130に進む。つまり、非検出時動作制御において動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象役物について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施例では、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動役物を動作させることを示す入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動役物を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS106に戻り、再度、S106〜S108の処理を行うことにより、動作対象役物を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に移動させる動作(非検出時動作制御)を開始して、前述したS109、S110の監視状態に移行する。
よって、S110にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し動作対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に動作対象役物が原点位置(初期位置)にて検出した場合には、S114に進むことなく、S130に進むことになる。
一方、上記したS104において「Y」と判定されてS120に進んだ場合には、検出時動作回数カウンタに0をセットした後、検出時動作プロセスデータをセットし(S121a)、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S121b)。尚、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。また、本実施例の検出時動作プロセスデータには、動作対象役物を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図12、図13参照)と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度が記述(設定)されている。
次いで、セットされた検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作対象役物を動作させるとともに(S122)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S123)、プロセスデータが完了していない場合には、S122に戻り、動作対象役物を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作させる。
このように、検出時動作制御においては、検出時動作プロセスデータが完了するまで、検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づく最低速度、つまり、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて、原点位置(初期位置)から一旦離れ、該原点位置(初期位置)から離れた位置から原点位置(初期位置)に戻るという動作を行う(図12参照)。尚、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点センサにより各可動役物の被検出部を検出できない位置であって各演出位置よりも原点位置に近い所定位置(検出時動作位置)として設定されている。
S123の判定において、セットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS124に進んで、原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS130に進む。
一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、検出時動作回数カウンタに1を加算して(S126)、該加算後の検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S127)。検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S128に進んで当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し(S128)、S130に進む。つまり、検出時動作制御において動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象役物について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象役物をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施例では、S127において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動役物を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動役物を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
S102で「N]と判定された場合、S109で「Y」と判定された場合、もしくはS124で「Y」と判定された場合に実行するS130においては、可動役物のうちで未だ動作対象としていない残りの可動役物が存在するか否かを判定し、残りの可動役物が存在しない場合(具体的には、動作対象役物が第3可動役物500である場合)には、図11に示す実動作確認用動作制御を行う処理に移行する。一方、残りの可動役物が存在する場合には、S131に進んで、次に動作させる可動役物を特定した後、S102に戻って、該特定した動作対象役物について、S102以降の上記した処理を同様に実行する。
尚、動作対象役物が第1可動役物300である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第2可動役物400が動作対象役物として特定され、動作対象役物が第2可動役物400である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第3可動役物500が動作対象役物として特定される。
次に図11に示す処理について説明すると、図11に示すS200において演出制御用CPU120は、先ず、前述のS101と同様に、設定データに基づいて最初に動作確認する可動役物(確認対象役物)を特定する(S200)。次いで、当該対象役物の原点復帰エラーの記憶が有るか否かを判定する(S201)。
確認対象役物の原点復帰エラーの記憶が有る場合は、S202a〜S213までの処理を実行することなくS220に進む。このようにすることで、本実施例では、これら非検出時動作制御や検出時動作制御において原点復帰エラーと判定された可動役物については実動作確認用動作制御を行わないようになっている。
一方、確認対象役物の原点復帰エラーの記憶が無い場合は、S202aに進んで、確認対象役物に対応する実動作確認用プロセスデータをセットする。つまり、確認対象役物が第1可動役物300であれば、第1可動役物300の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象役物が第2可動役物400であれば、第2可動役物400の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象役物が第3可動役物500であれば、第3可動役物500の実動作確認用プロセスデータをセットする。尚、これら各実動作確認用プロセスデータには、演出において当該可動役物が可動体演出において実際に行う動作と同一の動作を行うように制御速度等が記述(設定)されている。
次いで、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S202b)。尚、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、セットされた実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象役物を動作させるとともに(S203)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S204)、プロセスデータが完了していない場合には、S203に戻り、確認対象役物を、その時点の実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて動作させる。
このように、実動作確認用プロセスデータが完了するまで、実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象役物を動作させることにより、確認対象役物の制御速度を、時系列的に順次変更して、可動体演出において当該可動役物を実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行うことができる。
そして、S204の判定において、セットされている実動作確認用プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止し、当該対象役物は原点対象役物であるか否かを判定する(S204a)。当該対象役物が原点検出対象役物でなければ、つまり、第3可動役物500であればS220に進み、当該対象役物が第3可動役物500であれば、S222に進む。一方、当該対象役物が原点検出対象役物であれば、つまり、第1可動役物300または第2可動役物400であれば原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する(S205)。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS220に進む。一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、前述した非検出時動作制御を(図10参照)を行って対象役物を原点位置(初期位置)に位置させるためにS206〜S213の処理を行う。
具体的には、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S206)、制御速度として実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度と同じ動作速度で動作対象役物を動作させるための最低制御速度を設定し(S207)、確認対象役物の駆動装置、例えば、確認対象役物が第1可動役物300であれば、第1可動役物駆動モータ303を原点位置(初期位置)方向に駆動開始するとともに(S208)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S209)。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S210、S211)。
対象役物の駆動装置(例えば、第1可動役物駆動モータ303)を原点位置(初期位置)方向に駆動させることで対象役物が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、S210にて「Y」と判定されてS220に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても確認対象役物が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S212に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S212)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S213)。
非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S220に進む。尚、本実施例では、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象役物をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、当該動作対象役物の原点復帰エラーを記憶し、当該動作対象役物について以後は実動作を実行しないようにするようにしてもよい。あるいは、エラー処理を開始し、該エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象役物をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動役物を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても可動役物を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、S207に戻り、再度、S207、S208、S209の処理を行うことにより、確認対象役物を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置(初期位置)に移動させる動作(原点復帰時動作)を開始して、前述したS210、S211の監視状態に移行する。
よって、S211にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し対象役物を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に対象役物が原点位置(初期位置)にて検出された場合には、S220に進むことになる。
S201で「Y」と判定された場合、S204aで「N」と判定された場合、S205で「Y」と判定された場合、もしくはS210で「Y」と判定された場合に実行するS220においては、可動役物のうちで未だ動作確認の確認対象としていない残りの可動役物が存在するか否かを判定し、残りの可動役物が存在しない場合(具体的には、動作確認の対象役物が第3可動役物500である場合)には、S114やS128で記憶したエラーの記録をクリア(S222)して、当該処理を終了する一方、残りの可動役物が存在する場合には、S221に進んで、次に動作確認する可動役物を特定した後、S201に戻って、該特定した対象役物について、S201以降の上記した処理を同様に実行する。
ここで、これら図10、図11に示す第2初期化処理が実行されることによる可動役物の動作態様及び制御内容について、図12、図13を用いて説明する。図12は、演出制御用CPU120が行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図13は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
尚、図12及び図13においては、原点検出対象役物である第1可動役物300及び第2可動役物400における非検出時動作制御(ショート初期化動作制御)、検出時動作制御(ショート初期化動作制御)及び実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)についてのみ説明し、原点検出対象役物でない第3可動役物500についての説明は省略することとする。また、第1可動役物300の第1可動部302の往復動作距離(回動範囲)と第2可動役物400の第2可動部401,402それぞれの往復動作距離(移動範囲)とは同一ではないが、説明の便宜上、同一の概念図を用いて説明することとする。
図12に示すように、第1可動役物300の第1可動部302及び第2可動役物400の第2可動部401,402は、それぞれ原点位置(退避位置、初期位置)と演出位置との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、前述した可動体演出等において実際に行う実動作とされている。
演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに可動役物の被検出部が原点検出センサにより検出されない場合、つまり、可動役物が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動役物の原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった役物エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図12における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と演出位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動役物は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動役物を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに第1可動役物300の第1可動部302や第2可動役物400の第2可動部401,402の被検出部が原点検出センサにより検出された場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、被検出部が原点検出センサにより確実に検出されるように、被検出部が原点検出センサにより検出されたときから可動役物の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサにより検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部が原点検出センサにより検出されていても、可動役物をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、原点検出センサによる被検出部の検出状態を一旦解除するために可動役物を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、演出位置まで移動させる必要はないので、可動役物を原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる(図18(A)(B)参照)。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動役物が各種演出等において実際に行う実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU120が非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図13(A)、図13(B)、図13(C)にて示す速度は、演出制御用CPU120が各可動役物を動作させるために設定する制御速度であって、可動役物の実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定の可動役物を動作させる場合において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動役物を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動役物に対し同一の制御速度を設定しても、各可動役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動役物の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動役物を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動役物に対し同一の制御速度を設定しても、各可動役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動役物の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図13(A)に示すように、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて確認対象役物を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各可動役物が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、可動役物の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、各可動役物の可動体演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動役物が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動役物が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動役物の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動役物を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動役物を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動役物の加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動役物を確実に減速させてから原点検出センサにより被検出部が検出されるようにしている。
図13(B)に示すように、演出制御用CPU120は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から演出位置まで移動させる期間及び演出位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて可動役物が動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動役物を動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて可動役物の動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動役物が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動役物等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図13(C)に示すように、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動役物を動作させる制御を行う。
この場合、可動役物は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動役物が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動役物が原点位置に復帰したときに原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動役物が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動役物等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このように本実施例では、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて常に単一(一定)の動作速度で可動役物が動作するように制御を行う。そしてこれら最低速度は、各可動役物に対応する実動作確認用動作制御における最低速度であり、各可動役物に共通する動作速度ではないので、各可動役物における最低速度は異なる場合がある。
具体的には、第1可動役物300の第1可動部302と第2可動役物400の第2可動部401,402とは、図15及び図16に示すように、大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動モータを含む駆動機構が各々異なるため、同一の制御速度を設定した場合でも可動役物の実際の動作速度は異なる。また、各可動役物に対し異なる制御速度を設定した場合においても可動役物の実際の動作速度は異なる。このように、最低速度は各可動役物に応じて設定された制御速度に基づく動作速度であり、可動役物に最適な最低速度にて動作するように制御するため、態様が異なる複数の可動役物を原点位置にて確実に検出させることが可能となる。
図14は、演出制御メイン処理の演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理においては、以下のような処理を実行する。
可変表示開始待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または可変表示開始待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
尚、演出制御用CPU120は、演出図柄変動中処理(S75)、大当り表示処理(S77)、大当り遊技中処理(S78)、大当り遊技中処理(S78)などにおける所定のタイミング(例えば、可動体演出の実行条件が成立したタイミング)で、可動役物を原点位置と演出位置との間で移動させる可動体演出を実行可能としている。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(図15(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図15(B)参照)との間で回動可能に設けられた第1可動役物300や、演出表示装置5の側方に退避する第2退避位置(原点位置、初期位置、図16(A)参照)と演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図16(B)参照)との間で往復移動可能に設けられた第2可動役物400と、可動役物を動作させるための駆動手段としての第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421と、第1可動役物駆動モータ303や第2可動役物駆動モータ411,421による可動役物の動作を制御する制御手段としての演出制御用CPU120と、を備え、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御と、可動役物が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御としての実動作確認用動作制御と、可動役物による可動体演出を行うための第3動作制御と、を実行可能であり、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動役物が動作するように制御し、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動役物が動作するように制御する。
このようにすることで、第1動作制御において、可動役物はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。具体的には、非検出時動作制御や検出時動作制御では、実動作確認用動作制御に比べて可動役物を原点位置まで移動させる距離が短い場合があるため、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、実動作確認用動作制御における最低速度とすることで、被検出部を検出手段により確実に検出させることができるとともに、可動役物を高速で移動させたまま移動規制された衝撃で破損することを回避できる。
尚、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する際に、実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動役物が動作するように制御する場合、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する際に設定する制御速度と、実動作確認用動作制御において設定する最低制御速度とは同一の制御速度でもよいし異なる制御速度でもよい。
また、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御及び検出時動作制御を実行する場合、常に予め設定された単一(一定)の動作速度、つまり、常に実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400が動作するように制御する。
このようにすることで、第1可動役物300や第2可動役物400を原点位置に位置させる際の速度を一定とすることができ、第1可動役物300や第2可動役物400の破損等を防ぐことができる。
また、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御及び検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて第1可動役物300や第2可動役物400が動作するように制御する。
このようにすることで、第1可動役物300や第2可動役物400の安全動作を確保しつつ、過度に速度を下げる(例えば、実動作確認用動作制御における最低速度よりも遅い速度とするなど)ことなく安全に動作できる最高速度(第1速度)を選択することで、非検出時動作制御や検出時動作制御の期間を短縮することができる。
また、第1可動役物300や第2可動役物400が原点位置に位置していることを検出可能な検出手段としての第1可動役物原点検出センサ316、第2可動役物原点検出センサ440A,440Bを備え、演出制御用CPU120は、第2初期化処理におけるS104にて原点検出センサが検出状態ではない場合はS105〜S114の非検出時動作制御を実行し、S104にて原点検出センサが検出状態である場合はS120〜S128の検出時動作制御を実行し、非検出時動作制御を実行する場合、検出時動作制御における最低速度で可動役物が動作するように制御する。
このようにすることで、非検出時動作制御や検出時動作制御によって、第1可動役物原点検出センサ316や第2可動役物原点検出センサ440A,440Bの不具合の有無も把握することができる。また、非検出時動作制御を実行する場合は、可動役物が原点位置の近くにあるか否かが不明であるのに対し、検出時動作制御を実行する場合は、可動役物は原点位置にあることため、検出時動作制御においては、非検出時動作制御よりも速い速度であって、実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で動作するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、特定の異常(例えば、演出の実行時に発生した動作異常など)が発生している場合において、第2初期化処理におけるステップS109にて原点検出センサが検出状態でない場合、動作エラー判定回数が「3」に達するまで、実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400が原点位置方向へ向けて移動するように制御する。
このようにすることで、特定の異常(例えば、演出の実行時に発生した動作異常などのエラー)が発生している場合に実行される異常時動作においても、第1可動役物300や第2可動役物400を安全に動作させることができる。具体的には、例えば、演出の実行時に動作異常が発生した場合、その後に第2初期化処理が行われるときは、可動役物は原点位置に復帰していないため、非検出時動作制御が実行されることになる。また、動作異常が発生した場合、第2初期化処理においても可動役物は動作しないことが考えられるため、異常時動作として実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400が原点位置方向へ向けて動作するように制御する。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理におけるステップS201にて当該対象役物の原点復帰エラーの記憶が有る場合、S220に進んで実動作確認用動作制御を行わない。
このようにすることで、異常によって第1可動役物300や第2可動役物400が実動作確認用動作制御中に原点位置以外で停止してしまうことを防ぐことができる。具体的には、例えば、演出の実行時に動作異常が発生した場合、第2初期化処理においても可動役物は動作しないことが考えられるため、その場合は実動作確認用動作制御を実行しても駆動手段に負荷がかかるだけで無駄になるため、実動作確認用動作制御は実行しないことが好ましい。
また、可動役物として第1可動役としての第1可動役物300及び第2可動役物400と第2可動役物としての第3可動役物500とを有し、演出制御用CPU120は、第2初期化処理におけるステップS102において、可動役物が原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物であると判定した場合、非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行する一方、ステップS102において可動役物が原点検出を行うことが必要な原点検出対象役物でないと判定した場合、ステップS130に進み非検出時動作制御と検出時動作制御とを行わない。
このようにすることで、必要な可動役物だけ実動作確認用動作制御を行うことができ、実動作確認用動作制御による動作確認時間を短縮することができる。
また、可動役物として第1可動役としての第1可動役物300及び第2可動役物400と第2可動役物としての第3可動役物500とを有し、演出制御用CPU120は、第1可動役物300と第2可動役物400の各々の第1動作としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、各々の実動作確認用動作制御における最低速度にて可動役物が動作するように制御し、実動作確認用動作制御の動作速度は、第1可動役物300と第2可動役物400とで異なるようにする。
このようにすることで、各々の可動役物に応じた動作速度によって各可動役物の安全動作を確保しつつ、非検出時動作制御及び検出時動作制御の期間を短縮することができる。例えば、第1可動役物300と第2可動役物400とにおいて、実動作確認用動作制御において同一の制御速度を設定しても、各可動役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、非検出時動作制御及び検出時動作制御を実行した場合の各可動役物の実際の動作速度は異なることになる。
具体的には、非検出時動作制御及び検出時動作制御において、同一の制御速度(実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度)を設定した場合でも、複数の可動役物のうち重量が大きい可動役物の実際の動作速度は、重量が小さい可動役物の実際の動作速度よりも遅くなる。また、可動役物を上昇させる場合、下降させる場合に比べて実際の動作速度は遅くなる。また、駆動機構として可動部を演出方向に付勢するバネ等が設けられている場合、バネが縮んでいる状態で付勢力に抗する方向に移動させる場合、バネが伸びている状態で付勢力に抗する方向に移動させる場合に比べて実際の動作速度は遅くなる。このように、非検出時動作制御及び検出時動作制御において、可動役物を実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動役物が動作するように制御する場合、各可動役物の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等を考慮して、各々の実動作確認用動作制御において個別の最低制御速度を設定することが好ましい。
例えば、第1可動部と第2可動部とが、原点位置に向けて移動する際に遊技者から見たときに第1可動部の手前側に第2可動部が重なるように前後に配置されるものにおいて、非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のいずれかを実行する際に、第1可動部及び第2可動部双方の動作制御を一緒に行う場合、第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。このようにすることで、仮に、第1可動部と第2可動部とが何らかの理由でそれぞれ原点位置から離れた位置まで移動した状態で電源がオン状態とされ、S51の第2初期化処理において第1可動部及び第2可動部双方の非検出時動作制御が一緒に実行される場合において、第1可動部及び第2可動部双方の動作速度(最低速度)が同一になるように制御されると、第2可動部により第1可動部が隠れて原点位置へ移動する状況が見え難くなるが、第1可動部と第2可動部の最低速度が異なるように制御することで、第1可動部と第2可動部とが移動する際にずれていくので、第1可動部及び第2可動部各々の原点復帰動作を確認しやすくなる。
また、第1可動部と、該第1可動部よりも大きい(あるいは長い)第2可動部とを有する場合においても、第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。このようにすることで、例えば、第2可動部よりも小さい(あるいは短い)ので目立たない第1可動部の非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のいずれかにおける最低速度が、第1可動部よりも大きい(あるいは長い)ので目立つ第2可動部の非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のいずれかにおける最低速度よりも遅くすることで、第1可動部及び第2可動部それぞれの動作を確認しやすくなる。
このように、第1可動部と該第1可動部とは異なる第2可動部とを有する場合において、第1可動部と第2可動部それぞれの非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御における動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。尚、このように第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御する場合、第1可動部と第2可動部それぞれの非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御において設定する最低制御速度は異なっていてもよいし、同一でもよい。
次に、パチンコ遊技機1において、遊技効果ランプ(演出用LED)9の輝度といった演出度合を遊技者に調整させるために必要な処理について詳細に説明する。
演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングになると、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を演出表示装置5に表示する。このような調整報知画像が表示されることにより、遊技者は、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを把握することができる。
また、この実施の形態のパチンコ遊技機1では、所定のタイミングになって調整報知画像が表示される前であっても、遊技効果ランプ9の輝度を調整することができるようになっている。
以下の説明では、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングとなるまでに、遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合と、調整されなかった場合の動作について詳述する。
上述したように、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。
そして、遊技制御メイン処理において、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定され、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理が行われた場合、復旧処理によって復旧された復旧後のパチンコ遊技機1の状態に応じて、電源復旧時コマンドが送信される。
遊技制御メイン処理において、例えば図示しないクリアスイッチが押されてオンされたこと等により、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常の電源投入時の処理として、RAM102のクリア処理が行われた場合、初期化指定コマンドが送信される。
また、上述したように、演出制御用CPU120では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。
このような初期化処理において演出制御コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、初期化処理を実行する。例えば、初期化処理には、例えば、演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ動作の他、遊技店員による音量等のチェックのためにスピーカ8L、8Rから音を出力する処理や、遊技店員による輝度等のチェックのために遊技効果ランプ9を点灯又は点滅させる処理等が含まれる。このような初期化処理を実行するにあたり、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドが電源復旧時コマンドであるか初期化指定コマンドであるかに応じて、異なる処理を実行する場合がある。例えば、初期化指定コマンドを受信した場合、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから特殊音を出力させ、遊技効果ランプ9を特殊発光させる。このような特殊音の出力や特殊発光により、遊技店員に対して、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常の電源投入時の初期化処理が実行されていることを分かり易く報知することができる。
図19は、初期化処理内のコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。初期化処理内のコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、電源復旧指定コマンドの受信があったかを判定する(ステップS141)。
ステップS141において、電源復旧指定コマンドの受信がなかったと判定された場合(ステップS141;NO)、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドの受信があったかを判定する(ステップS142)。
ステップS142において、初期化指定コマンドの受信がなかったと判定された場合(ステップS142;NO)、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理を終了する。
ステップS142において、初期化指定コマンドの受信があったと判定された場合(ステップS142;YES)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことを報知するためのコールドスタート報知を行う(ステップS143)。ここで、コールドスタートとは、広義には、パチンコ遊技機1の電源が完全に切れている状態から起動することを意味し、狭義には、遊技制御メイン処理において、例えば図示しないクリアスイッチが押されてオンされたこと等により、パチンコ遊技機1の状態がクリアされる通常の電源投入時の処理として、RAM102のクリア処理が行われたことを意味する。パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、完全な初期化作業を行うため、起動にかかる時間は後述するホットスタートよりも長くなる。
ステップS143の処理では、演出表示装置5のコールドスタート画面の表示開始設定を行う。コールドスタート画面は、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報知する画面である。例えば、演出表示装置5には、黒色の背景画像上に「初期化中です」等の白色文字を重畳した合成画像から成るコールドスタート画面の表示が成される。なお、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了するまでコールドスタート画面を表示し続ければよい。そして、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じてコールドスタート画面の表示を終了し、通常の遊技画面を表示する。ここで、パチンコ遊技機1がコールドスタートして初期化処理が終了した後に表示される通常の遊技画面としては、例えば、遊技状態が通常状態に対応する背景画像に、所定の初期出目の飾り図柄が表示され、保留表示がない状態の画面が表示されればよい。
また、ステップS143の処理では、遊技効果ランプ9の特殊発光の開始設定を行う。特殊発光は、パチンコ遊技機1の制御の初期化が成されたことを報知する発光である。例えば、遊技効果ランプ9は、初期値の輝度により白色点滅するように制御される。
ステップS143の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグをオン状態とする(ステップS144)。コールドスタートフラグは、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領域に設けられる。
ステップS141において電源復旧指定コマンドの受信があったと判定された場合(ステップS141;YES)、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1がホットスタートしたことを報知するためのホットスタート報知を行う(ステップS145)。ここで、ホットスタートとは、広義には、高速に再起動することを意味し、狭義には、遊技制御メイン処理において、電断による電力供給の停止及び再開があったと判定され、パチンコ遊技機1の状態を電力供給停止時の状態に復旧するための復旧処理が行われたことを意味する。
ステップS145の処理では、演出表示装置5のホットスタート画面の表示開始設定を行う。ホットスタート画面は、電源復旧があったことを報知する画面である。例えば、演出表示装置5には、黒色の背景画像上に、「復旧中です」等の白色文字を重畳した合成画像から成るホットスタート画面の表示が成される。なお、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了するまでホットスタート画面を表示し続ければよい。そして、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じてホットスタート画面の表示を終了し、電断等が発生したときの遊技状態に応じた遊技画面を表示する。但し、電断等が発生したときの遊技状態が可変表示中であった場合、その可変表示結果について演出制御基板12側ではバックアップが行われていない。その場合、演出制御用CPU120は、初期化処理の終了後に、電断等が発生したときの可変表示に対応する可変表示が終了するまでホットスタート画面を継続して表示し、可変表示結果を指定するコマンド等の新たなコマンドを受信したことに応じて、そのコマンドに応じた演出表示を開始する。
この実施の形態では、コールドスタートした場合にはコールドスタート報知として遊技効果ランプ9を特殊発光させる一方、ホットスタートした場合にはホットスタート報知としてそのような報知は行われない。このように遊技効果ランプ9が特殊発光することにより、演出表示装置5の報知画面を視認することができない位置にいる遊技店員等に対しても、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことを報知することができる。但し、ホットスタートした場合に特殊発光以外の態様で遊技効果ランプ9を発光させるようにしてもよい。
ステップS145の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグをオン状態とする(ステップS146)。ホットスタートフラグは、パチンコ遊技機1がホットスタートしたときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領域に設けられる。
ステップS144又はステップS146の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示待ちフラグをオン状態として(ステップS147)、コマンド解析処理を終了する。調整報知画像表示待ちフラグは、調整報知画像をパチンコ遊技機1の起動後に未だ表示していないときにオン状態となるフラグであって、RAM122の所定領域に設けられる。
次に、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われた場合の処理について説明する。
図20は、初期化処理内の輝度調整割込み処理の一例を示すフローチャートである。初期化処理内の輝度調整割込み処理において、演出制御用CPU120は、まず、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が検知されたか否かを判定する(ステップS181)。ここで、輝度調整の指示操作は、例えば遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能な図示しない十字ボタン等の操作手段を用いて遊技者によって成される操作である。十字ボタンの設置位置には、十字ボタンに対して成された遊技者の操作行為を検知するセンサが設けられていればよい。
ステップS181において輝度調整の指示操作が検知されなかった場合(ステップS181;NO)、演出制御用CPU120は、輝度調整割込み処理を終了する。
ステップS181において輝度調整の指示操作が検知された場合(ステップS181;YES)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS182)。
ステップS182においてコールドスタートフラグがオフである場合(ステップS182;NO)、即ち、主基板11から初期化指定コマンドを受信していない場合、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS183)。
ステップS183においてホットスタートフラグがオフである場合(ステップS183;NO)、即ち、主基板11から電源復旧指定コマンドを受信していない場合、演出制御用CPU120は、輝度調整割込み処理を終了する。このように、輝度調整の指示操作が検知された場合でも、主基板11から初期化指定コマンド、電源復旧指定コマンドのいずれも受信していない場合には、輝度調整の指示操作に応じた処理は行われない。
ステップS183においてホットスタートフラグがオンである場合(ステップS183;YES)、即ち、主基板11から電源復旧指定コマンドを受信している場合、演出制御用CPU120は、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更するよう命令する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信する。ランプ制御基板14は、演出制御用CPU120から送信された電飾信号を受信すると、電飾信号の命令に従って、遊技効果ランプ9を点灯又は点滅させていた場合、その輝度を指示操作に応じた輝度に調整し、遊技効果ランプ9が消灯していた場合、指示操作に応じた輝度で遊技効果ランプ9を点灯又は点滅させる。
ステップS182においてコールドスタートフラグがオンである場合(ステップS182;YES)、即ち、主基板11から初期化指定コマンドを受信している場合や、ステップS184の処理を実行した後には、演出制御用CPU120は、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを半透明で表示し(ステップS185)、輝度調整割込み処理を終了する。輝度調整目盛りとは、調整された後の輝度を目盛りで示す指標である。ここで、上述したように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には、コールドスタート報知として演出表示装置5にコールドスタート画面が表示され、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には、ホットスタート報知として演出表示装置5にホットスタート画面が表示される。ステップS185の処理では、このようなコールドスタート画面又はホットスタート画面が演出表示装置5に表示されているときに輝度調整目盛りを表示するにあたり、輝度調整目盛りを半透明で表示するため、初期化処理中に表示されるコールドスタート画面又はホットスタート画面の視認性が損なわれないようにすることができる。
また、輝度調整割込み処理では、ステップS182においてコールドスタートフラグがオンである場合には、ステップS184の処理が実行されない。ここで、上述したように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、コールドスタート報知として、遊技効果ランプ9を初期値の輝度により白色点滅させる等して特殊発光させている。しかしながら、主基板11から初期化指定コマンドを受信している場合、即ち、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には、ステップS184の処理が実行されないことから、コールドスタート報知として実行されている遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度は調整されない。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光が適切に行われるようにすることができ、コールドスタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
但し、その場合でも、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたときの初期化処理が終了した後には、輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度が調整されるような制御が行われる。例えば、演出制御用CPU120は、指示操作に応じて調整されるべき調整後の輝度をRAM122の所定領域に記憶しておき、初期化処理が終了したことに応じて、その輝度に変更するよう命令する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信すればよい。また、例えば、演出制御用CPU120は、指示操作が行われたタイミングで、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更するよう命令する電飾信号を、ランプ制御基板14に対して送信し、ランプ制御基板14側で指示操作に応じて調整されるべき調整後の輝度をRAM122の所定領域に記憶しておき、初期化処理が終了したことに応じて、その輝度に変更すればよい。
次に、初期化処理において輝度調整目盛りを表示する処理について説明する。
図21は、初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理の一例を示すフローチャートである。初期化処理内の輝度調整目盛り表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定する(ステップS191)。ステップS191の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、輝度調整目盛りが表示されていることに応じてオン状態となる目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS191において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップS191;NO)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛り表示処理を終了する。
ステップS191において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップS191;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを表示すべき期間である目盛り表示期間が経過したか否かを判定する(ステップS192)。ステップS192の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、目盛り表示期間に対応する目盛り表示タイマがタイムアウトしたか否かを判定することにより、目盛り表示期間が経過したか否かを判定すればよい。
ステップS192にて目盛り表示期間が経過していないと判定された場合(ステップS192;NO)演出制御用CPU120は、輝度調整目盛り表示処理を終了する。このようにして、初期化処理において輝度調整目盛りが表示された場合、輝度調整目盛りは、輝度調整目盛り表示期間が経過するまで、半透明で表示され続ける。
ステップS192にて目盛り表示期間が経過したと判定された場合(ステップS192;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去した後に(ステップS193)、調整報知画像を表示し(ステップS194)、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS195)、輝度調整目盛り表示処理を終了する。なお、ステップS194において表示された調整報知画像は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにすればよい。
このように、この実施の形態では、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われた場合、輝度調整目盛りが所定期間にわたって表示された後に、輝度調整目盛りが消去され、調整報知画像が表示される。一方、後述するように、調整報知画像は、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、輝度調整の指示操作が行われなくても、所定のタイミングとして、演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ動作が終了したことを契機に表示される。また、後述するように、調整報知画像は、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、輝度調整の指示操作が行われなくても、所定のタイミングとして、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示が行われたことを契機に表示される。このような構成によれば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する前に調整が行われた場合、調整を行った遊技者に対し、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
次に、所定のタイミングとして演出用模型といった動作可能な可動体のイニシャライズ動作が終了したことを契機に、調整報知画像を表示する処理について説明する。
図22は、初期化処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。初期化処理内の調整報知画像表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、可動体のイニシャライズ動作が終了したか否かを判定する(ステップS251)ステップS251の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、可動体のイニシャライズ動作が行われていることに応じてオン状態となるイニシャライズ動作中フラグがオンであるか否かを判定することにより、可動体のイニシャライズ動作が終了したか否かを判定すればよい。
ステップS251において可動体のイニシャライズ動作が終了していないと判定された場合(ステップS251;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。
ステップS251において可動体のイニシャライズ動作が終了したと判定された場合(ステップS251;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定する(ステップS252)。ステップS252の処理では、例えば、上述した目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS252において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップS252;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで、可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングで輝度調整目盛りの表示中であるということは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて輝度調整目盛りが表示されたということである。その場合、上述したように、輝度調整目盛りが消去された後に調整報知画像が表示されるので、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS252において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップS252;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像の表示中であるか否かを判定する(ステップS253)。ステップS253の処理では、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、調整報知画像が表示されていることに応じてオン状態となる調整報知画像表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、調整報知画像の表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS253において調整報知画像の表示中であると判定された場合(ステップS253;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで、可動体のイニシャライズ動作が終了したタイミングで調整報知画像の表示中であるということは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS253において調整報知画像の表示中でないと判定された場合(ステップS253;NO)、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS254)。
ステップS254においてホットスタートフラグがオフである場合(ステップS254;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。このようにして、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合には、可動体のイニシャライズ動作が終了した後であっても、調整報知画像は表示されない。
ステップS254においてホットスタートフラグがオンである場合(ステップS254;YES)、演出制御用CPU120は、ホットスタートフラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS255)、調整報知画像表示待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS256)。
ステップS256において調整報知画像表示待ちフラグがオフである場合(ステップS256;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで、調整報知画像表示待ちフラグがオフであるということは、既に、輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS256において報知画像表示待ちフラグがオンである場合(ステップS256;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像を表示し(ステップS257)、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS258)、調整報知画像表示処理を終了する。なお、ステップS257において表示された調整報知画像は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにすればよい。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示する。このような構成によれば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知することにより、可動体のイニシャライズ動作が認識しづらくなってしまうことを防止することができる。
次に、所定のタイミングとして例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示が開始されたことを契機に、調整報知画像を表示する処理について説明する。
図23は、可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理内の調整報知画像表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、デモンストレーション表示が開始されか否かを判定する(ステップS271)。ステップS271の処理では、例えば、主基板11からデモ表示指定コマンドを受信したか否かを判定することにより、デモンストレーション表示が開始されたか否かを判定すればよい。もしくは、例えば、RAM122の所定領域に設けられて、デモンストレーション表示が行われていることに応じてオン状態となるデモ表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、デモンストレーション表示が開始されたか否かを判定すればよい。
ステップS271においてデモンストレーション表示が開始されてないと判定された場合(ステップS271;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。
ステップS271においてデモンストレーション表示が開始されたと判定された場合(ステップS271;YES)、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定する(ステップS272)。ステップS272の処理では、例えば、上述した目盛り表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、輝度調整目盛りの表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS272において輝度調整目盛りの表示中であると判定された場合(ステップS272;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで、デモンストレーション表示が開始されたタイミングで輝度調整目盛りの表示中であるということは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて輝度調整目盛りが表示されたということである。その場合、上述したように、輝度調整目盛りが消去された後に調整報知画像が表示されるので、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS272において輝度調整目盛りの表示中でないと判定された場合(ステップS272;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像の表示中であるか否かを判定する(ステップS273)。ステップS273の処理では、例えば、上述した調整報知画像表示中フラグがオンであるか否かを判定することにより、調整報知画像の表示中であるか否かを判定すればよい。
ステップS273において調整報知画像の表示中であると判定された場合(ステップS273;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで、デモンストレーション表示が開始されたタイミングで調整報知画像の表示中であるということは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS273において調整報知画像の表示中でないと判定された場合(ステップS273;NO)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS274)。
ステップS274においてコールドスタートフラグがオフである場合(ステップS274;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。
ステップS274においてコールドスタートフラグがオンである場合(ステップS274;YES)、演出制御用CPU120は、コールドスタートフラグをクリアしてオフ状態にした後(ステップS275)、調整報知画像表示待ちフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS276)。
ステップS276において調整報知画像表示待ちフラグがオフである場合(ステップS276;NO)、演出制御用CPU120は、調整報知画像表示処理を終了する。ここで、調整報知画像表示待ちフラグがオフであるということは、初期化処理中に輝度調整の指示操作が行われたことに応じて調整報知画像が表示されたということであり、調整報知画像表示処理を継続する必要はない。
ステップS276において報知画像表示待ちフラグがオンである場合(ステップS276;YES)、演出制御用CPU120は、調整報知画像を表示し(ステップS277)、調整報知画像表示待ちフラグをクリアしてオフ状態にして(ステップS278)、調整報知画像表示処理を終了する。なお、ステップS277において表示された調整報知画像は、輝度調整目盛りと同様、所定の表示期間が経過したことに応じて消去されるようにすればよい。
このように、この実施の形態では、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてデモンストレーション表示が開始されるいまでの処理負荷を軽減することができる。
また、この実施の形態では、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われなければ、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には可動体のイニシャライズ動作が終了したことを契機に調整報知画像が表示されるのに対し、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合にはデモンストレーション表示が開始されたことを契機に調整報知画像が表示される。即ち、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早い。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には、そのパチンコ遊技機1にて遊技を行おうとしている遊技者が居る状況が想定されるところ、より早いタイミングで調整報知画像を表示することにより、そのような状況に適切に対応することができる。
次に、パチンコ遊技機1が起動した後の所定のタイミングとなるまでに、遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合と、調整されなかった場合の具体例について詳述する。図24は、調整報知画像の表示タイミング等を示すタイミングチャートである。
まず、図24(A)を参照して、パチンコ遊技機1がホットスタートして、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合の例について説明する。パチンコ遊技機1がホットスタートすると、演出制御用CPU120は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、電源復旧指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又は点灯させる。なお、ホットスタートしたときの遊技効果ランプ9の発光態様は、コールドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作を検出すると、演出制御用CPU120は、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を調整すると共に、調整後の輝度を示す輝度調整目盛りを、演出表示装置5に半透明で表示する。その後、所定期間が経過した後、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去して、調整報知画像を表示する。
このように、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた場合、輝度調整目盛りを半透明で表示することにより、初期化処理中に表示されるホットスタート画面の視認性が損なわれないようにすることができる。
次に、図24(B)を参照して、パチンコ遊技機1がコールドスタートして、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合の例について説明する。パチンコ遊技機1がコールドスタートすると、演出制御用CPU120は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で白色点滅させる等して特殊発光させる。そして、遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作を検出すると、演出制御用CPU120は、調整後の輝度を示す輝度調整目盛りを、演出表示装置5に半透明で表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しない。その後、所定期間が経過した後、演出制御用CPU120は、輝度調整目盛りを消去して、調整報知画像を表示する。また、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じて、初期化処理中に行われた輝度調整に応じた輝度となるように、遊技効果ランプ9の輝度を調整する。
このように、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた場合、輝度調整目盛りを半透明で表示することにより、初期化処理中に表示されるコールドスタート画面の視認性が損なわれないようにすることができる。また、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が行われても、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないことにより、遊技効果ランプ9の特殊発光が適切に行われるようにすることができ、コールドスタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
次に、図24(C)を参照して、パチンコ遊技機1がホットスタートして、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われなかった場合の例について説明する。パチンコ遊技機1がホットスタートすると、演出制御用CPU120は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、電源復旧指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又は点灯させる。なお、ホットスタートしたときの遊技効果ランプ9の発光態様は、コールドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、可動体のイニシャライズ動作が終了しても遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が検出されなければ、調整報知画像を表示する。
このように、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示することにより、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることの報知により、可動体のイニシャライズ動作が認識しづらくなってしまうことを防止することができる。
また、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、図24(C)に示すように可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するところ、図24(A)に示すように可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するため、調整報知画像が表示される前に輝度調整を行った遊技者に対し、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
次に、図25(D)を参照して、パチンコ遊技機1がコールドスタートして、例えば演出表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示が開始されるまで輝度調整が行われなかった場合の例について説明する。パチンコ遊技機1がコールドスタートすると、演出制御用CPU120は、初期化処理を開始する。初期化処理において、演出制御用CPU120は、初期化指定コマンドを受信したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で白色点滅させる等して特殊発光させる。そして、演出制御用CPU120は、初期化処理が終了したことに応じて、遊技効果ランプ9を初期設定の輝度で点滅又は点灯させる。なお、初期化処理が終了した後の遊技効果ランプ9の発光態様は、コールドスタートしたときの特殊発光と異なれば、どのような態様でもよい。そして、デモンストレーション表示が開始されても遊技効果ランプ9の輝度調整の指示操作が検出されなければ、調整報知画像を表示する。
このように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示することにより、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてデモンストレーション表示が開始されるまでの処理負荷を軽減することができる。
また、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、図24(D)に示すようにデモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するところ、図24(B)に示すように可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するため、調整報知画像が表示される前に輝度調整を行った遊技者に対し、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
また、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、図24(C)、(D)に示すように、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合の方が早いタイミングで調整報知画像が表示されるため、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には、そのパチンコ遊技機1にて遊技を行おうとしている遊技者が居る状況が想定されるところ、そのような状況に適切に対応することができる。
次に、調整報知画像や輝度調整目盛りの表示例について説明する。
図25は、調整報知画像等の一例を示す図である。図25(A)は、調整報知画像51の一例を示す。図25(A)に示す調整報知画像51では、十字ボタンの上ボタンや下ボタンを押下することにより、遊技効果ランプ9の輝度を調整できることを報知している。また、図25(A)に示す調整報知画像51では、十字ボタンの左ボタンや下ボタンを押下することにより、音量を調整できることを報知している。
図25(B)は、初期化処理中ではないときに遊技効果ランプ9の輝度が調整されたことに応じて表示される輝度調整目盛り52の一例を示す。輝度調整目盛り52は、遊技効果ランプ9の輝度を示すために記された複数の目盛り線から成り、これらの目盛り線のうち、淡色の目盛り線が多い程、遊技効果ランプ9の輝度が低いことを示し、濃色の目盛り線が多い程、遊技効果ランプ9の輝度が高いことを示す。即ち、遊技効果ランプ9の輝度が調整された結果、調整前の輝度よりも調整後の輝度の方が低くなれば、輝度調整目盛り52の複数の目盛り線のうち、淡色の目盛り線が増え、濃色の目盛り線が減る。また、遊技効果ランプ9の輝度が調整された結果、調整前の輝度よりも調整後の輝度の方が高くなれば、輝度調整目盛り52の複数の目盛り線のうち、淡色の目盛り線が減り、濃色の目盛り線が増える。
なお、初期化処理中ではないときに遊技効果ランプ9の輝度が調整されれば、図25(B)に示すように、輝度調整目盛り52は不透明で表示される。これに対し、初期化処理中に遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、図25(C)、(D)に示すように、輝度調整目盛り52は半透明で表示される。このようにして、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、図25(C)に示すように、初期化処理中にコールドスタート報知として表示される、例えば、黒色の背景画像上に「初期化中です」等の白色文字を重畳した合成画像から成るコールドスタート画面53の視認性が損なわれないようにすることができる。また、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、図25(D)に示すように、初期化処理中にホットスタート報知として表示される、例えば、黒色の背景画像上に、「復旧中です」等の白色文字を重畳した合成画像から成るホットスタート画面54の視認性が損なわれないようにすることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
上記実施形態では、この発明における「演出度合」の例として、遊技効果ランプ9の輝度を調整するものとしているが、遊技効果ランプ9の輝度を調整するものに限られない。この発明における「演出度合」は、例えば、スピーカ8L、8Rの音量や、演出表示装置5の輝度や、図示しないバーサライタの輝度等であってもよい。ここで、バーサライタとは、縦一列に並んだLEDを左右に振ったり回転させたり等しながら、あるパターンで点滅させることで、文字や図形を表示させる装置である。このような構成によれば、様々な演出度合を調整可能な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「調整動作」の例として、図示しない十字ボタンに対する操作としているが、十字ボタンに対する操作に限られない。この発明における「調整動作」は、例えば、スティックコントローラ31Aに対する操作や、プッシュボタン31Bに対する操作や、ダイヤル式の操作手段に対する操作や、非接触型のセンサに手をかざすこと等であってもよい。このような構成によれば、様々な入力手段を備える遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「所定画像」の例として、輝度調整目盛りを表示するものとしているが、輝度調整目盛りを表示するものに限られない。この発明における「演出度合が調整されたことを示す所定画像」は、例えば、調整後の演出度合を指標で示すものではなく、「遊技効果ランプの輝度が調整されました」といった、単に、演出度合が調整されたことを報知するメッセージ等を表示するものであってもよい。また、この発明における「演出度合が調整されたことを示す所定画像」は、例えば、調整後の演出度合に応じて、所定のキャラクタ画像の態様が変化するものや、背景画像の態様が変化するものであってもよい。このような構成によれば、演出度合が調整されたことを様々な態様で報知する遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、報知のタイミングが異なる」ことの例として、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いものとしているが、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合よりも、コールドスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いものであってもよい。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合には、何らかのトラブル等が生じたことにより再起動されたことが想定されるところ、より遅いタイミングで調整報知画像を表示することにより、遊技開始時には演出度合を調整した遊技者に対して、再起動中の時間を利用した休憩時間等を好適に確保させることができる。
また、ホットスタートした場合の報知のタイミングや、コールドスタートした場合の報知のタイミングについても、ホットスタートした場合に、初期化処理中における可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するものや、コールドスタートした場合に、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するものに限られない。例えば、初期化処理中における負荷が大きい処理が終了したことに応じて、ホットスタートした場合の報知のタイミングや、コールドスタートした場合の報知のタイミングが適宜設定されてもよい。このような構成によれば、ホットスタートした場合の初期化処理中における負荷や、コールドスタートした場合の初期化処理中における負荷が異なる様々な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「調整後の演出度合に応じた出力を制限する」ことや、「特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される」ことの例として、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないものとしているが、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度を変更しないものに限られない。この発明における「調整後の演出度合に応じた出力を制限する」ことや、「特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される」ことには、例えば、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度が調整されたことを遊技者が認識可能な期間にわたって調整後の輝度に変更した後に、初期化処理が終了するまでは、初期設定の輝度に戻すようにしてもよい。このような構成によれば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて実行される遊技効果ランプ9の特殊発光を概ね適切に行いつつ、遊技効果ランプ9の特殊発光の輝度が調整されたことを遊技者に分かり易く認識させることができる。
上記実施形態では、この発明における「通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で所定画像を表示する」ことの例として、輝度調整目盛りを半透明で表示するものとしているが、輝度調整目盛りを半透明で表示するものに限られない。この発明における「通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で所定画像を表示する」ことは、例えば、演出表示装置5に表示される画像を複数のレイヤに分割して表示するものにおいて、ホットスタート画面やコールドスタート画面が表示されるレイヤよりも背景側のレイヤといった、優先度の低いレイヤに表示することや、所定画像を通常態様よりも小さい態様で表示することとしてもよい。このような構成によれば、ホットスタート画面やコールドスタート画面の表示態様が異なる様々な遊技機に対して本願発明を適用することができる。
上記実施形態では、この発明における「報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも報知のタイミングが早い」ことの例として、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するものとしているが、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示するものに限られない。この発明における「報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも報知のタイミングが早い」ことは、例えば、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた後に、所定期間が経過したことに応じて調整報知画像を表示するものや、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われた後に実行される初期化処理のうち、負荷の大きい処理が終了した後に調整報知画像を表示するものとしてもよい。このような構成によれば、報知の前に演出度合が調整された場合に、初期化処理における処理の負荷等に鑑みた適切なタイミングで報知を行うことができる。また、例えば、報知の前に演出度合が調整されなかった場合のタイミングは、デモンストレーション表示が開始されたタイミング等に限られず、可変表示が行われていない期間等であってもよい。また、例えば、報知の前に演出度合が調整されなかった場合のタイミングをデモンストレーション表示が開始されたタイミングとするものにおいて、デモンストレーション表示が開始されるよりも前に演出度合が調整された場合、デモンストレーション表示が開始されるよりも前の可変表示が行われていないタイミングに報知を行うようにしてもよい。このような構成によれば、可変表示中の演出を邪魔することなく報知を行うことができる。
例えば、前記実施例では、可動役物の一例として、原点位置と演出位置との間で回動可能な第1可動役物300と、原点位置と演出位置との間で直線移動可能な第2可動役物400と、回転軸を中心として回転可能な第3可動役物500と、を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可動役物の動作態様(例えば、移動方向や回動方向)や設置数は上記のものに限らず種々に変更可能である。また、上記以外の動作態様にて動作する可動役物を適用してもよい。
また、前記実施例では、原点対象役物として原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動役物300及び第2可動役物400を適用し、原点非対象役物として第3可動役物500を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、原点位置と演出位置との間で動作しない第3可動役物500のような可動役物においても、第3可動部502の回転位置に原点位置を設定することにより原点対象役物としてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理において、一の可動役物に対し第1動作制御としての非検出時動作制御または検出時動作制御を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも非検出時動作制御のみを実行するようにしてもよい。尚、非検出時動作制御のみを実行可能とする場合、第2初期化処理において原点検出センサにより可動役物が検出されている場合は非検出時動作制御を実行しなくてもよい。
また、前記実施例では、演出制御用CPU120が、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度で可動役物が動作するように制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非検出時動作制御や検出時動作制御において、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動役物が動作するように制御すればよく、例えば、実動作確認用動作制御における最低速度よりも遅い動作速度にて可動役物が動作するように制御してもよい。
また、前記実施例では、第1動作制御である非検出時動作制御または検出時動作制御においては、常に予め設定された単一の動作速度(実動作確認用動作制御における最低速度)にて可動役物が動作する、つまり、可動役物が常に一定の速度にて動作するように制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、原点位置に復帰する際に、実動作確認用動作制御における最低速度から漸次減速させて最低速度よりも低い速度にて動作するように制御してもよい。つまり、第1動作制御である非検出時動作制御または検出時動作制御においては、実動作確認用動作制御における最低速度よりも低い速度であれば、所定の移動期間において速度が可変するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1動作制御である非検出時動作制御または検出時動作制御においては、それぞれ同一の動作速度(実動作確認用動作制御における最低速度)にて可動役物の動作を制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非検出時動作制御における最高速度が、検出時動作制御における最低速度以下の速度となるように制御するようになっていれば、例えば、非検出時動作制御と検出時動作制御とで異なる動作速度にて可動役物を動作させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、エラーなど特定の異常が発生している場合に可動役物が検出手段にて検出されていないとき、つまり、第2初期化処理におけるステップS109にて原点検出センサが検出状態でない場合、動作エラー判定回数が「3」に達するまで、実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400を原点位置方向へ向けて移動させる制御を繰返し行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出時動作制御における最低速度よりも低い速度、例えば、エラー用に設定され、比較的大きなトルクが得られる低速である特別速度で可動役物が動作するように制御するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理におけるステップS124にて原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象役物が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、原点検出センサが検出状態になるまで、S122〜S127の処理を繰返し行う、つまり、設定されたプロセスデータに基づき、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて可動役物を検出時動作制御させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2初期化処理におけるステップS124にて原点検出センサが検出状態になっていない場合には、その時点から可動役物を実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて原点位置方向へ移動させる非検出時動作制御を実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、複数の可動役物として第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500を備え、第2初期化処理においては、非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御の実行対象とする可動役物として、第1可動役物300、第2可動役物400及び第3可動役物500を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2初期化処理において非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御の実行対象とする可動役物とは、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500といった一の可動役物を実行対象とするものに限らず、例えば、一の可動役物が動作可能な複数の可動部を有する(例えば、第2可動役物400は第2可動部401と第2可動部402とを有する)場合、これら各可動部各々を非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御の実行対象とし、各可動部を順次非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理における実動作確認用動作制御において、演出制御用CPU120は、可動役物を往動作及び復動作それぞれにおいて加速及び減速して、低速→高速→低速→停止となるように制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体演出時の動作制御や実動作確認用動作制御における動作速度は上記した形態に制御するものに限らず、例えば、低速→高速→低速→高速→低速→停止といったように低速と高速とを複数回繰り返すように制御してもよいし、動作速度が低速→中速→高速の順に変化するように制御してもよい。
また、往動作と復動作とで動作速度の変化態様や最低速度が異なるように制御してもよい。尚、往動作と復動作とで最低速度が異なる場合、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、実動作確認用動作制御における往動作と復動作とのうち速度が低い方の最低速度以下の速度となるように設定すればよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理における実動作確認用動作制御において、演出制御用CPU120は、可動役物を加速及び減速して動作速度を変化させる制御を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単一の動作速度にて可動役物が動作するように制御してもよい。このように単一の動作速度にて可動役物が動作するように制御する場合、該単一の動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるため、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、該最低速度以下の速度となるように設定すればよい。
また、前記実施例では、第1動作としての非検出時動作制御や検出時動作制御を、パチンコ遊技機1の起動時である第2初期化処理において実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、起動時以外のタイミング(例えば、役物エラーや他の各種エラーを含むエラー処理の実行後や、図柄の変動開始時や、可動役物演出の実行後など)にて実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理における可動役物の順序データとして、第1可動役物300→第2可動役物400→第3可動役物500の順に非検出時動作制御または検出時動作制御や実動作確認用動作制御が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、順序は任意であり、上記以外の順序で各動作を実行するようにしてもよい。また、複数のうち2以上の可動役物についての非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のうちいずれかを並行して一緒に実行するようにしてもよい。
また、全ての可動役物について非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後に実動作確認用動作制御が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可動役物の非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行した後、他の非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、実動作確認用プロセスデータを、実際の演出時の動作と同一の動作内容が記述されたものとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら実動作確認用動作制御としては、実際の演出における動作速度の各動作を全て含むものであれば、完全に同一の動作でなくともよく、例えば、動作の一部が異なる複数の演出動作がある場合には、異なる複数の演出動作を全て組み込んだ確認専用の動作を記述した実動作確認用プロセスデータとしてもよい。
また、前記実施例では、S113、S127、S213の動作エラー判定回数を「3」とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら動作エラー判定回数は、「3」以外の回数に適宜に設定してもよく、S113、S127、S213各々の動作エラー判定回数を異なる回数としてもよい。
また、前記実施例では、非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を第2初期化処理にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、非検出時動作制御や検出時動作制御の実行タイミングは任意に設定可能であり、例えば、可動体演出の終了後や、図柄の変動表示が開始されるときや、デモ演出を実行したときなどに実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
以上説明したように、本願発明に係る遊技機は、所定の遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、演出度合を調整可能であることを報知する報知手段と(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を演出表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)、動作可能な可動体と(例えば、演出用模型といった動作可能な可動体等)、前記可動体(例えば、第1可動役物300は、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(図15(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図15(B)参照)との間で回動可能に設けられた第1可動役物300や、演出表示装置5の側方に退避する第2退避位置(原点位置、初期位置、図16(A)参照)と演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図16(B)参照)との間で往復移動可能に設けられた第2可動役物400等)を動作させるための駆動手段(例えば、第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421等)と、前記駆動手段による前記可動体の動作を制御する制御手段と(例えば、演出制御用CPU120等)を備え、当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイミングが異なり(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、前記可動体は、原点位置と該原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられ、前記原点位置に前記可動体を位置させるための第1動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御として第2初期化処理のステップS105〜ステップS114の非検出時動作制御やステップS120〜ステップS128の検出時動作制御を実行する部分等)と、前記可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第2動作制御として第2初期化処理のステップS201〜ステップS213の実動作確認用動作制御を実行する部分等)と、前記可動体による演出を行うための第3動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第3動作制御として図柄の変動表示を実行している期間や大当り遊技状態において可動体演出を実行する制御等)とを行うことが可能であり、前記第2動作制御においては、第1速度と該第1速度よりも速い第2速度との範囲内で前記可動体が動作するように制御し(例えば、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動役物が動作するように制御すること等)、前記第1動作制御においては、前記第2動作制御における前記第1速度以下の速度で前記可動体が動作するように制御する(例えば、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)で可動役物が動作するように制御すること等)ことを特徴とする。これにより、第1動作制御において、可動体はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。また、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じて実行される演出度合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタートしたかに応じて適切に対処することができる。
当該遊技機がコールドスタートした場合、所定の遊技が可能な待機状態に移行したことに応じて前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、遊技機がコールドスタートして待機状態に移行するまでの処理負荷を軽減することができる。
演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段(例えば、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を更に備え、当該遊技機が電源投入されてから前記所定期間が経過するまでの初期動作中である場合、通常の表示態様よりも視認性が低い特定態様で前記所定画像を表示する(例えば、初期化処理中である場合、輝度調整目盛りを半透明で表示すること等)ようにしてもよい。これにより、初期動作中に表示される他の画像等の視認性が損なわれないようにすることができる。
遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)を更に備え、当該遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力を行い、前記特殊態様の出力に対する演出度合の調整は制限される(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしたことに応じて遊技効果ランプ9を特殊発光させ、特殊発光に対する輝度は変更されないこと等)ようにしてもよい。これにより、遊技機がコールドスタートしたことに応じて特殊態様の出力が適切に行われるようにすることができる。
遊技者による調整動作に応じて演出度合を調整する調整手段と(例えば、遊技者による輝度調整の指示操作に応じて遊技効果ランプ9の輝度を調整する演出制御用CPU120等)、演出度合が調整されたことを示す所定画像を表示する所定画像表示手段と(例えば、輝度調整の指示操作に応じて、演出表示装置5に輝度調整目盛りを表示する演出制御用CPU120等)を備え、演出度合が調整されたときに、前記所定画像を表示すると共に、調整後の演出度合に応じた出力が可能であり(例えば、遊技効果ランプ9の輝度が調整されたときに、輝度調整目盛りを表示すると共に、遊技効果ランプ9の輝度を調整後の輝度に変更すること等)、当該遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、前記所定画像を表示し、調整後の演出度合に応じた出力を制限する(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートしてから初期化処理が終了するまでに遊技効果ランプ9の輝度が調整された場合、輝度調整目盛りを表示する一方、指示操作に応じた輝度に遊技効果ランプ9の輝度を変更しないこと等)ようにしてもよいこれにより、遊技機がコールドスタートしてから所定期間が経過するまでに演出度合が調整された場合、所定画像が表示されるため、演出度合を調整可能であることを報知しつつ、調整後の演出度合に応じた出力が制限されるため、コールドスタートしてから所定期間が経過するまでの動作を邪魔しないようにすることができる。
前記報知の前に演出度合が調整された場合、演出度合が調整されなかった場合よりも前記報知のタイミングが早い(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、可動体のイニシャライズ動作が終了したことに応じて調整報知画像を表示するところ、可動体のイニシャライズ動作が終了するまでに輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示することや、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合、遊技効果ランプ9の輝度調整が行われなければ、デモンストレーション表示が開始されたことに応じて調整報知画像を表示するところ、初期化処理中に輝度調整が行われた場合、輝度調整が行われたことに応じて調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、報知の前に演出度合の調整を行った遊技者に対し、演出度合を調整可能であることを適切なタイミングで報知することができる。
当該遊技機がホットスタートした場合、前記可動体の初期動作が終了した後に前記報知を行う(例えば、パチンコ遊技機1がホットスタートした場合、可動体のイニシャライズ動作が終了した後に調整報知画像を表示すること等)ようにしてもよい。これにより、報知により可動体の初期動作が認識しづらくなってしまうことを防止することができる。
この発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、この発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の遊技機としては、他にも、所定の遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、演出度合を調整可能であることを報知する報知手段と(例えば、遊技効果ランプ9の輝度を調整可能であることを報知する調整報知画像を演出表示装置5に表示する演出制御用CPU120等)、動作可能な可動体と(例えば、演出用模型といった動作可能な可動体等)、前記可動体(例えば、第1可動役物300は、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置(図15(A)参照)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置(図15(B)参照)との間で回動可能に設けられた第1可動役物300や、演出表示装置5の側方に退避する第2退避位置(原点位置、初期位置、図16(A)参照)と演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(図16(B)参照)との間で往復移動可能に設けられた第2可動役物400等)を動作させるための駆動手段(例えば、第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421等)と、前記駆動手段による前記可動体の動作を制御する制御手段と(例えば、演出制御用CPU120等)を備え、当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイミングが異なり(例えば、パチンコ遊技機1がコールドスタートした場合よりも、ホットスタートした場合の方が、調整報知画像が表示されるタイミングが早いこと等)、前記可動体は、原点位置と該原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられ、前記原点位置に前記可動体を位置させるための第1動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御として第2初期化処理のステップS105〜ステップS114の非検出時動作制御やステップS120〜ステップS128の検出時動作制御を実行する部分等)と、前記可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第2動作制御として第2初期化処理のステップS201〜ステップS213の実動作確認用動作制御を実行する部分等)と、前記可動体による演出を行うための第3動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第3動作制御として図柄の変動表示を実行している期間や大当り遊技状態において可動体演出を実行する制御等)とを行うことが可能であり、前記第2動作制御においては、第1速度と該第1速度よりも速い第2速度との範囲内で前記可動体が動作するように制御し(例えば、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動役物が動作するように制御すること等)、前記第1動作制御においては、前記第2動作制御における前記第1速度以下の速度で前記可動体が動作するように制御し(例えば、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)で可動役物が動作するように制御すること等)、さらに、抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、前記第2制御手段は、異なる複数のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」)を同じコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)として扱って前記処理を実行する(例えば、ステップS90752で変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換し(図42も参照)、当該「8100」として扱ってステップS90171を実行する)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、第1動作制御において、可動体はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。また、演出度合を調整可能であることの報知や、報知に応じて実行される演出度合の調整について、遊技機がコールドスタートしたかホットスタートしたかに応じて適切に対処することができる。また、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱って処理を行うので、第2制御手段を好適に動作させることができる。
なお、第1制御手段や第2制御手段は、複数のハードウェア(基板やプロセッサ)から構成されるものであってもよい。また、第1制御手段や第2制御手段は、少なくとも一部が共通のハードウェア構成により構成されてもよい。
例えば、後述の実施形態において、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。そして、CPU90103は、変換後のコマンドを演出制御基板9012に供給する。このように、第2制御手段は、主基板9011の一部を含んでもよい。
例えば、後述の実施形態において、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。このように、第2制御手段における、異なる複数のコマンドを同じコマンドとして扱う部分と、処理を実行する部分とを異なるハードウェアにより実現してもよい。
コマンドに応じた処理は、実行する演出を決定する処理の他、演出を実行する処理(表示制御部90123により実行される処理)であってもよい。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うとは、複数のコマンドを当該複数のコマンドのうちの1つのコマンドとして扱うことの他、複数のコマンドを当該複数のコマンド以外の他のコマンドとして扱うことも含む。また、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うことは、後述の実施形態のようにコマンドを変換することにより実現してもよいし、複数のコマンドについて同じ処理を実行すること(これにより、同じコマンドとして扱われる)により実現してもよい。
さらに、第1動作制御において可動体を安全に動作させることができ、また、第2制御手段を好適に動作させることができる遊技機の形態の一例として、抽選に基づくコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド)を出力する第1制御手段(例えば、主基板9011)と、前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理(例えば、演出実行のための処理であるステップS90171)を実行する第2制御手段(例えば、演出制御基板9012)と、を備え、前記第2制御手段は、異なる複数のコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」)を同じコマンド(例えば、変動パターン指定コマンド「8100」)として扱って前記処理を実行する(例えば、ステップS90752で変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換し(図42も参照)、当該「8100」として扱ってステップS90171を実行する)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例を、図面を参照して説明する。
(パチンコ遊技機901の構成等)
図26は、パチンコ遊技機901の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)901は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)902と、遊技盤902を支持固定する遊技機用枠(台枠)903とから構成されている。遊技盤902には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤902の所定位置(図26に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置904Aと、第2特別図柄表示装置904Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を更新表示などにより変動させる(変動可能に表示する)ことである(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。可変表示の最後には、表示結果(可変表示結果)として所定の特別図柄が停止表示(導出表示などともいう)される(後述の他の可変表示についても同じ)。なお、図柄(特に、後述の飾り図柄)の変動として、スクロール表示、変形、拡大/縮小などが行われてもよい。
なお、以下では、第1特別図柄表示装置904Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置904Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。
遊技盤902における遊技領域の中央付近には画像表示装置905が設けられている。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する。
例えば、画像表示装置905の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。一例として、画像表示装置905では、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。
また、画像表示装置905の画面上には、表示エリア905HL、905HRも配置され、表示エリア905HLには、実行が保留されている第1特図ゲームに対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、表示エリア905HRには、実行が保留されている第2特図ゲームに対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。第1保留表示画像及び第2保留表示画像を総称して保留表示画像ともいう。
なお、特図ゲームの保留数は、特図保留記憶数ともいう。特に、第1特図ゲームの保留数を、第1特図保留記憶数という。第2特図ゲームの保留数を、第2特図保留記憶数という。第1保留表示画像の数により、第1特図保留記憶数が示され、第2保留表示画像の数により、第2特図保留記憶数が示される。
また、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとが設けられ、第1保留表示器9025Aは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数を表示し、第2保留表示器9025Bは、LEDの点灯個数によって、第2特図保留記憶数を表示する。
画像表示装置905の下方には、普通入賞球装置906Aと、普通可変入賞球装置906Bとが設けられている。
普通入賞球装置906Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、第1始動口スイッチ9022A(図27参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。)。
普通可変入賞球装置906Bは、普通電動役物用のソレノイド9081(図27参照)によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置906Bは、例えば、ソレノイド9081がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が普通入賞球装置906Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置906Bは、ソレノイド9081がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、第2始動口スイッチ9022B(図27参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される(このときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。)。
普通入賞球装置906Aと普通可変入賞球装置906Bの下方には、特別可変入賞球装置907が設けられている。特別可変入賞球装置907は、大入賞口扉用となるソレノイド9082(図27参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置907では、大入賞口扉用のソレノイド9082がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ9023(図27参照)がオンし、これによって、当該遊技球の進入が検出される。このときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
遊技盤902の所定位置(図26に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器9020が設けられている。一例として、普通図柄表示器9020は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)の可変表示を行う。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)ともいう。
普図ゲームは、遊技球が通過ゲート9041を通過したことに基づいて実行される。遊技球が通過ゲート9041を通過したときには、図27のゲートスイッチ9021がオンになり、これにより当該遊技球の通過が検出される。
普通図柄表示器9020の上方には、普図保留表示器9025Cが設けられている。普図保留表示器9025Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤902の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠903の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ908L、908Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ909が設けられている。遊技効果ランプ909は、LEDを含んで構成されている。
遊技機用枠903の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠903の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機901の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
(基板構成)
パチンコ遊技機901には、例えば図27に示すような主基板9011、演出制御基板9012、音声制御基板9013、ランプ制御基板9014、中継基板9015などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機901における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板9011は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機901における遊技の進行(特図ゲーム、普図ゲームの実行、保留の管理、後述の大当り遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板9011は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100、スイッチ回路90110、ソレノイド回路90111などを有する。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)90101と、RAM(Random Access Memory)90102と、CPU(Central Processing Unit)90103と、乱数回路90104と、I/O(Input/output port)90105とを備える。
CPU90103は、ROM90101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板9011の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM90101が記憶する各種データ(変動パターン(図32。詳しくは後述)、演出制御コマンド(図29。詳しくは後述)、各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM90102がメインメモリとして使用される。
乱数回路90104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU90103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O90105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(後述のソレノイド駆動信号、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025Cなどを制御(駆動)する信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路90110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ9021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ9022Aおよび第2始動口スイッチ9022B)、カウントスイッチ9023)からの検出信号(遊技媒体が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送する。
ソレノイド回路90111は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド9081やソレノイド9082をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送する。
主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定するコマンド)を演出制御基板9012に供給する。主基板9011から出力された演出制御コマンドは、中継基板9015により中継され、演出制御基板9012に供給される。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて各種の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出であり、飾り図柄の可変表示を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板9012には、演出制御用CPU90120と、ROM90121と、RAM90122と、表示制御部90123と、乱数回路90124と、I/O90125とが搭載されている。
演出制御用CPU90120は、ROM90121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部90123とともに演出を実行するための処理を行う。このとき、ROM90121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM90122がメインメモリとして使用される。
演出制御部CPU90120は、上記演出を実行するための処理を実行することで、図28に示す、共通モジュール90120A、演出実行指示部90120Bと、として動作する。
共通モジュール90120Aは、演出制御コマンド解析等処理(図35のステップS90704。詳しくは後述。)や、音、ランプ制御処理(図35のステップS90706。詳しくは後述。)を実行する。演出制御コマンド解析等処理は、主基板9011から送信された演出制御コマンドを解析して当該コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンド(解析結果)に応じた処理を行う処理である。音、ランプ制御処理は、スピーカ908L、908Rからの音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯などを制御する処理である。
共通モジュール90120Aは、音、ランプ制御処理において、出力する音声(音のみを含む。)を指定する音指定信号を音声制御基板9013に供給する。音声制御基板9013は、スピーカ908L、908Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ908L、908Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ908L、908Rから出力させる。このようにして、共通モジュール90120Aは、音声制御基板9013を介して、音声出力を制御する。
さらに、共通モジュール90120Aは、音、ランプ制御処理において、遊技効果ランプ909の点灯/消灯態様を指定するランプ信号をランプ制御基板9014に供給する。ランプ制御基板9014は、遊技効果ランプ909を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ909を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ909を点灯/消灯する。このようにして、共通モジュール90120Aは、ランプ制御基板9014を介して、ランプの点灯/消灯を制御する。
演出実行指示部90120Bは、演出制御プロセス処理(図35のステップS90705。詳しくは後述。)を実行する。演出制御プロセス処理は、共通モジュール90120Aによる解析により特定された演出制御コマンドに基づいて画像系演出の実行等を決定し(例えば、抽選により決定する。)、実行すると決定した画像系演出の実行(実行の開始)を表示制御部90123に指示する処理である。画像系演出は、画像表示装置905に演出画像を表示する演出であり、演出画像に合わせた音声出力や、演出画像に合わせた遊技効果ランプ909の点灯/消灯も適宜含む。
表示制御部90123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU90120からの画像系演出の実行指示に基づき、画像系演出の実行を開始する。画像系演出の実行では、例えば、映像信号を供給することで画像表示装置905に演出画像を表示する。また、表示制御部90123は、画像系演出を実行するときに、スピーカ908L、908Rからの音声出力の指示や遊技効果ランプ909の点灯/消灯の指示を共通モジュール90120Aに供給する。共通モジュール90120Aは、これら指示に従って、上述の音指定信号やランプ信号を出力する。つまり、表示制御部90123は、画像系演出に含まれる音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯を、共通モジュール90120Aを介して制御する。
なお、共通モジュール90120Aは、解析により特定した演出制御コマンドに基づいて、上述の音指定信号やランプ信号を出力することで、表示制御部90123とは独立して音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯を制御することも可能である(例えば、後述の図柄確定指定コマンドを受信したときに、遊技効果ランプ909を点灯させるなど)。
乱数回路90124は、演出動作を制御するときに使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU90120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板9012に搭載されたI/O90125は、例えば主基板9011などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
(遊技の進行など)
パチンコ遊技機901が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域に向けて発射される。
遊技領域を流下した遊技球が通過ゲート9041を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。なお、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート9041を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「−」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置906Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。なお、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
第1特図保留記憶数(保留された第1特図ゲーム数)が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数(保留された第2特図ゲーム数)が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「−」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置907により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
なお、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。
なお、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置906Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置906Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機901が、パチンコ遊技機901の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
(演出の進行など)
画像表示装置905に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも画像系演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置905の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出(画像系演出の一例)が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置905の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
この実施の形態では、他の画像系演出として、例えば、大当り期待度を予告する予告演出等が可変表示中に実行される。また、大当り遊技状態中にも、画像系演出として、例えば、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。また、画像系演出として、例えば、特図ゲーム等が実行されていないときにはデモ(デモンストレーション)画像が表示される。
(パチンコ遊技機901の主要な動作)
以下、パチンコ遊技機901の主要な動作をフローチャートなどを参照して説明するが、各動作(各処理)では下記で説明されない処理などが行われる場合がある。
(主基板9011の主要な動作)
主基板9011では、CPU90103が遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理は、所定期間(例えば2ミリ秒)ごとに供給される図示しないCTC(カウンタ/タイマ回路)からの割込み要求信号によるタイマ割り込みが発生するごと(割込み要求信号の供給間隔である所定時間(2ms)ごと)に実行される。遊技制御用タイマ割込み処理では、CPU90103は、スイッチ処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理などを実行し、遊技制御用タイマ割込み処理がタイマ割り込みごとに繰り返し実行されることで、遊技の制御などが実現される。
スイッチ処理では、スイッチ回路90110を介してゲートスイッチ9021、第1始動口スイッチ9022A、第2始動口スイッチ9022B、カウントスイッチ9023といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオンとなったか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する。この判定の結果は、RAM90102などに一時記憶され、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理において使用される。
遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
特別図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、特図ゲームの保留や実行、大当り遊技状態などを実現する処理(第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、大入賞口扉用のソレノイド9082の制御を含む。)である。なお、特別図柄プロセス処理では、遊技の進行に応じて演出制御コマンドの送信設定を行う。特別図柄プロセス処理の詳細は、後述する。
普通図柄プロセス処理は、スイッチ処理での判定結果などに基づいて、普図ゲームの保留や実行、普図当りのときの普通可変入賞球装置906B(第2始動入賞口)の開放状態などを実現する処理(普通図柄表示器9020、普図保留表示器9025C、普通電動役物用のソレノイド9081の制御を含む。)である。
コマンド制御処理は、特別図柄プロセス処理などで送信設定された演出制御コマンドを、主基板9011から演出制御基板9012に対して実際に伝送させる処理である。
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
次に、特別図柄プロセス処理にて送信設定され、コマンド制御処理にて主基板9011から演出制御基板9012に送信される演出制御コマンドについて説明する。図29に、主な演出制御コマンドの例を示す。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。演出制御コマンドは、MODEデータ及びEXTデータから構成されている。
コマンド8000(H)は、第1特図ゲームの開始つまり第1特図の可変表示(変動)の開始を指定(通知)する第1変動開始指定コマンドである。コマンド8001(H)は、第2特図ゲームの開始つまり第2特図の可変表示(変動)の開始を指定(通知)する第2変動開始指定コマンドである。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。
コマンド81XX(H)は、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の変動パターン(図32参照。詳しくは後述するが、特図や飾り図柄の可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するもの)を指定(通知)する変動パターン指定コマンドである。当該コマンドの「XX」(EXTデータ、「XX」について同じ)には、各変動パターンを示す数値が設定される(例えば、変動パターンPA1´−1なら「00」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定(通知)する表示結果指定コマンドである。当該コマンドの「XX」には、表示結果を示す数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「確変大当り」なら「01」など)。当該コマンドは、特図ゲームの開始時に送信される。
コマンド8F00(H)は、特図ゲームの終了(つまり、可変表示結果を導出表示すること)を指定(通知)する図柄確定指定コマンドである。図柄確定指定コマンドは、飾り図柄の可変表示(変動)を終了するとともに表示結果を導出表示することを指定するものである。当該コマンドは、特図ゲームの終了時に送信される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始でもある)を指定(通知)する当り開始指定コマンドである。ファンファーレとは、大当り遊技状態中に実行される大当り中演出の一部を構成し、大当り遊技状態の開始時に実行され、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、大当り遊技状態の開始時に送信される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始でもある)を指定(通知)する当り終了指定コマンドである。エンディングとは、大当り遊技状態の終了時(大当り中演出後)に実行され、大当り遊技状態が終了することを報知する演出などである。このコマンドは、最後のラウンド遊技の終了時に送信される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定(通知)する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドB101(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定(通知)する第2始動入賞指定コマンドである。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを始動入賞指定コマンドと総称することがある。始動入賞指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC0XX(H)は、第1特図ゲームの保留数である第1特図保留記憶数を指定(通知)する第1特図保留記憶数指定コマンドである。コマンドC1XX(H)は、第2特図ゲームの保留数である第2特図保留記憶数を指定(通知)する第2特図保留記憶数指定コマンドである。当該コマンドの「XX」には、保留記憶数を示す数値が設定される。これらコマンドを特図保留記憶数指定コマンドと総称することがある。特図保留記憶数指定コマンドは、始動入賞発生時(始動入賞時)に送信される。
コマンドC600(H)は、デモ画像を表示することを指定する客待ちデモ指定コマンドである。このコマンドは、特図ゲームを実行しないときに送信される。
(特別図柄プロセス処理)
図30は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU90103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS90101)。始動入賞判定処理を実行した後、CPU90103は、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS90110〜S90117の処理のいずれかを選択して実行する。
(始動入賞判定処理:ステップS90101)
CPU90103は、第1始動口スイッチ9022Aがオン(スイッチ処理の判定結果を参照する。各種スイッチのオン判定について同じ)であり(第1始動口に遊技球が進入したときであって)、第1特図保留記憶数(例えば、RAM90102に設けられた第1保留記憶数カウンタでカウントする。以下同じ)が所定の上限値(例えば「4」)となっていない場合、第1始動入賞が発生したとして、乱数回路90104やRAM90102に設けられたランダムカウンタ(遊技用乱数更新処理で値が更新される。)等によって更新される乱数値のうちから、特図表示結果(特図ゲームの可変表示結果)決定用の乱数値MR1´(「1」〜「65535」いずれかの値)、大当り種別決定用の乱数値MR2´(「1」〜「100」のいずれかの値)、変動パターン決定用の乱数値MR3´(「1」〜「1000」のいずれかの値)を抽出する。こうして抽出された各乱数値は、保留データとして、第1特図保留記憶部(RAM90102に設けられる)の空きエントリの先頭にセットする。また、第1特図保留記憶数を1増加させる。
CPU90103は、第2始動口スイッチ9022Bがオンであり(第2始動口に遊技球が進入したときであって)、第2特図保留記憶数(例えば、RAM90102に設けられた第2保留記憶数カウンタでカウントする。以下同じ)が所定の上限値(例えば「4」)となっていない場合、第2始動入賞が発生したとして、乱数値MR1´〜MR3´を抽出する。こうして抽出された各乱数値は、保留データとして、第2特図保留記憶部(RAM90102に設けられる)の空きエントリの先頭にセットする。また、第2特図保留記憶数を1増加させる。
第1又は第2特図保留記憶部は、例えば、第1又は第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号「1」〜「4」と関連付けて、乱数値MR1´〜MR3´の数値データを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1又は第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、実行が保留されている第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを示す。
この実施の形態では、上記のように第1特図保留記憶部又は第2特図保留記憶部へ保留データを格納することで、未だ開始されていない(実行が保留されている)特図ゲーム(特に、特図ゲームに関する情報。ここでは、保留データ)が保留記憶として記憶される。
その後、始動入賞時コマンドの送信設定を行う。始動入賞時コマンドは、第1始動入賞指定コマンド(第1始動入賞発生時)又は第2始動入賞指定コマンド(第2始動入賞発生時)と、第1特図保留記憶数指定コマンド(第1始動入賞発生時)又は第2特図保留記憶数指定コマンド(第2始動入賞発生時)と、を含む。
上記送信設定後、CPU90103は、始動入賞判定処理を終了する。なお、1回の始動入賞判定処理では、第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022Bそれぞれについて、上記処理(オン判定や保留データの格納等)を行う(これにより、第1始動入賞及び第2始動入賞をもれなく検出できる)。第1始動口スイッチ9022A及び第2始動口スイッチ9022Bいずれもがオフの場合には、CPU90103は、始動入賞判定処理をそのまま終了する。
(特別図柄通常処理:ステップS90110)
特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。特別図柄通常処理において、CPU90103は、第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第2特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1´〜MR3´の数値データを読み出す。読み出された数値データは、RAM90102の変動用乱数バッファに格納されて、一時記憶される。この場合、第2特図保留記憶数を1減算させ、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。このときには、RAM90102に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する。
第2特図保留記憶数が「0」であるときには、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定し、第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには、第1特図保留記憶部の先頭領域(保留番号「1」に対応する記憶領域)に記憶されている乱数値MR1´〜MR3´の数値データを読み出す。読み出された数値データは、変動用乱数バッファに格納されて、一時記憶される。この場合、第1特図保留記憶数を1減算し、第2特図保留記憶部のときと同様に第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる。また、変動特図指定バッファ値を、「1」に更新する。上記処理により第2特図ゲームは、第1特図ゲームよりも優先して実行される。
変動特図指定バッファ値の更新後には、特別図柄の可変表示結果(特図ゲームの可変表示結果)である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」のいずれかに決定する。一例として、予めROM90101に用意された第1特図表示結果決定テーブル(非確変状態のときに参照される)又は第2特図表示結果決定テーブル(確変状態のときに参照される)が参照される。確変状態かどうかは、RAM90102に用意され、確変状態時にオンとなる確変フラグを参照して特定される(以下、同じ)。各特図表示結果決定テーブルでは、特図表示結果決定用の乱数値MR1´と比較される数値(決定値)が、決定結果となる「大当り」又は「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられていればよい。CPU90103は、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR1´に基づいて、第1又は第2特図表示結果決定テーブルを参照することにより、特図表示結果を決定する(乱数値に合致する決定値に割り当てられた決定結果を今回の決定結果とする。)。なお、CPU90103は、確変状態のときには、確変状態でないときよりも高い決定割合で特図表示結果を「大当り」に決定する。なお、この実施の形態では、このような乱数値とテーブルとを用いて決定結果をランダムに決定することを「抽選により決定する」などと表現する。
CPU90103は、決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には、RAM90102に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする。その後、大当り種別を複数種類のいずれかに抽選(変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3´と、ROM90101に用意され、「非確変」、「確変」を決定結果とする大当り種別決定テーブルとを用いた抽選)により決定する。その後、CPU90103は、RAM90102に設けられた大当り種別バッファに、決定した大当り種別を記憶させる。
特図表示結果が「大当り」ではない場合や、大当り種別を記憶させた後には、今回実行する特図ゲームの可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄を決定する。一例として、大当りフラグがオフのときには、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、大当りフラグがオンのときには、大当り種別バッファに記憶された大当り種別に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定する。その後、特図プロセスフラグの値を「1」に更新してから、特別図柄通常処理を終了する。
第1特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には、デモ表示設定を行ってから、特別図柄通常処理を終了する。デモ表示設定では、客待ちデモ指定コマンドが送信済みであるか否かを判定する(例えば、RAM90102に、客待ちデモ指定コマンドが送信済みのときにオンになるフラグを設け、このフラグの状態により、当該判定を行う)。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。
(変動パターン設定処理:ステップS90111)
変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が「1」のときに実行される。図31は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
CPU90103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS90261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS90261;Yes)、大当り時の変動パターンを抽選により決定する(ステップS90262)。一方、大当りフラグがオフである場合には(ステップS90261;No)、ハズレ時の変動パターンを抽選により決定する(ステップS90263)。変動パターンは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示の実行時間(特図変動時間)や、飾り図柄の可変表示のパターンを指定するものである。
図32は、この実施の形態で使用される変動パターンを示している。この実施の形態では、ハズレ時の変動パターンとして、PA1´−1〜PA1´−3、PA2´−1〜PA2´−2、PA3´−2〜PA3´−4がある。また、大当り時の変動パターンとして、PB3´−2〜PB3´−4がある。なお、図32に示すように、各変動パターンには、通番(通し番号「1」〜「11」)が付されている。
PA1´−1〜PA1´−3は、非リーチを指定する。PA1´−1〜PA1´−3を指定する各変動パターン指定コマンドのEXTデータには、「00」〜「02」が順次設定される。PA1´−1〜PA1´−3は、同じ変動パターンを指定するものであり、特図変動時間も同じ長さの時間を指定している。PA1´−2〜PA1´−3を指定する各変動パターン指定コマンドは、演出制御基板9012が受信したときに共通モジュール90120Aにより、そのEXTデータ「01」〜「02」が「00」(PA1´−1を指定するEXTデータ)に変換される。つまり、演出制御基板9012では、PA1´−2、PA1´−3が、PA1´−1として扱われて、各種処理が行われる(他の変動パターン指定コマンドについては、このような扱いは行われない)。
PA2´−1〜PA2´−2も、非リーチを指定する。これらは、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1´−1等)よりも短くなっている時短用(短縮有り)のパターンである。PA2´−1〜PA2´−2を指定する各変動パターン指定コマンドのEXTデータには、「03」〜「04」が順次設定される。
PA3´−2、PB3´−2は、ノーマルリーチの実行を指定し、PA3´−3、PB3´−3は、スーパーリーチAの実行を指定し、PA3´−4、PB3´−4は、スーパーリーチBの実行を指定する。PA3´−2〜PA3´−4、PB3´−2〜PB3´−4を指定する各変動パターン指定コマンドのEXTデータには、「05」〜「0A」が順次設定される。
ステップS90262の抽選では、例えば、ROM90101に用意され、PB3´−2〜PB3´−4を決定結果とする大当り用変動パターン決定テーブル(図33の決定割合を実現する決定値が各変動パターンに割り当てられたテーブル)と、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3´と、が使用され、PB3´−2〜PB3´−4のいずれかを今回実行する可変表示の変動パターン(大当り時の変動パターン)に決定する。
また、ステップS90263の抽選では、例えばROM90101に用意された第1ハズレ用変動パターン決定テーブル又は第2ハズレ用変動パターン決定テーブルと、変動用乱数バッファに読み出した乱数値MR3´と、が使用され、PA1´−1〜PA1´−3、PA2´−1〜PA2´−2、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを今回実行する可変表示の変動パターン(ハズレ時の変動パターン)に決定する。第1ハズレ用変動パターン決定テーブルは、PA1´−1〜PA1´−3、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを決定結果とするテーブル(図34(A)の決定割合を実現する決定値が各変動パターンに割り当てられたテーブル)であり、時短状態でないとき(非時短時)に使用される。第1ハズレ用変動パターン決定テーブルは、PA2´−1〜PA2´−2、PA3´−2〜PA3´−4のいずれかを決定結果とするテーブル(図34(B)の決定割合を実現する決定値が各変動パターンに割り当てられたテーブル)であり、時短状態であるとき(時短時)に使用される。時短状態であるか否かは、RAM90102に用意され、時短状態時にオンとなる時短フラグを参照して特定される(以下、同じ)。
図33及び図34を参照すると、変動パターンの決定割合は、ハズレ時は、PA3´−2>PA3´−3>PA3´−4の順で高い。大当り時は、PB3´−4>PB3´−3>PB3´−2の順で高い。このため、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で大当り期待度が高い。また、時短状態のときには、特図変動時間が短いPA2´−1、PA2´−2(図32参照)が選択されるので、時短状態のときには、平均的な特図変動時間が非時短状態のときよりも短くなる。
また、演出制御基板9012側でPA1´−1と扱われるPA1´−2、PA1´−3の決定割合は、他の決定割合(同じテーブルでの決定割合及び図33〜図34の全てのテーブルでの決定割合)よりも低くなっている。つまり、PA1´−2、PA1´−3は、変動パターンの決定時に選択されにくい。また、PA1´−1と、演出制御基板9012側でPA1´−1と扱われるPA1´−2、PA1´−3と、は、同じテーブルの決定結果として設定されている。
ステップS90262、S90263の処理のいずれかを実行した後には、今回決定した変動パターンに応じた特図変動時間(図32参照)を設定する(ステップS90266)。具体的には、特図変動時間に応じたタイマ初期値をRAM90102の所定のタイマに設定する。
ステップS90266の処理に続いて、第1特図ゲームと第2特図ゲームとのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲーム(特別図柄の変動)を開始させる(ステップS90267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置904Aに送信する。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第2特別図柄表示装置904Bに送信する。
ステップS90267の処理を実行した後には、特図ゲームの実行開始時のコマンドとして変動開始時コマンド(上記決定結果、1減算後の第1又は第2特図保留記憶数などを指定する各種コマンド)の送信設定が行われる(ステップS90271)。変動開始時コマンドは、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンドを含み、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンドを含む。
ステップS90271の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS90272)、変動パターン設定処理を終了する。
(特別図柄変動処理:ステップS90112)
特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。CPU90103は、特図ゲームが開始してからの経過時間が、上記で設定した特図変動時間に達したか(上記所定のタイマのタイマ値を1減じ、減じた後のタイマ値が0になったか)を判定し、達していないときには、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを実行するための駆動信号を第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bに供給して特別図柄を変動させる処理を行ってから本処理を終了する。一方、特図変動時間に達したとき(前記タイマ値が0になったとき)には、可変表示結果の導出タイミングとなったので、所定の駆動信号を第1特別図柄表示装置904A又は第2特別図柄表示装置904Bに供給し、上記で決定した今回の可変表示結果の図柄(「ハズレ」は「−」、「確変大当り」は「7」、「非確変大当り」は「3」)を停止表示(導出表示)させ、図柄確定指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグの値を「3」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS90112が繰り返し実行されることによって、特図ゲームの実行が実現される。
(特別図柄停止処理:ステップS90113)
特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。CPU90103は、今回の可変表示結果が「大当り」のとき(大当りフラグがオンのとき)は、時短フラグ、確変フラグをオフにリセットなどする。その後、当り開始指定コマンドの送信設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新して本処理を終了する。「ハズレ」(大当りフラグがオフのとき)で時短状態のときは、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定し(RAM90102に設けられた時短回数カウンタにより可変表示の回数をカウントする。)、所定回数の可変表示が実行されている場合には、時短フラグをオフにリセットし、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。「ハズレ」で時短状態でない、所定回数の可変表示が未実行の場合にも、特図プロセスフラグの値を「0」にするなどして本処理を終了する。
(大当り開放前処理:ステップS90114)
大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。CPU90103は、当り開始指定コマンドの送信設定を行ってからの経過時間(RAM90102に設けられたタイマなどによって測定すればよい。他の経過時間についても同じ。)が、予め設定されているファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間)に達したかを判定し、達していなければ、大当り開放前処理を終了する。ファンファーレ待ち時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理(ソレノイド駆動信号の供給)などを行い、特図プロセスフラグを「5」に更新する。タイマ割り込みの発生毎にステップS90114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
(大当り開放中処理:ステップS90115)
大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が「5」のときに実行される。CPU90103は、ラウンド遊技を終了するタイミングになったかを判定する。カウントスイッチ9023がオンになった回数(大入賞口に進入した遊技球の数)が所定値(例えば「9」)になったり(RAM90102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、ラウンド遊技を開始してから(大入賞口を開放状態としてから)の経過時間がラウンド遊技の上限期間(例えば、29秒)に達したりして、ラウンド遊技を終了するタイミングとなったときには、大入賞口を閉鎖状態に戻してラウンド遊技を終了させる処理(ソレノイド9082をオフにする処理)などを行う。終了したラウンド遊技が、最後のラウンド遊技(例えば、15ラウンド目)であるとき(RAM90102に設けられたカウンタなどでカウントすればよい。)、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「7」に更新する処理を行って、本処理を終了する。最後のラウンド遊技でないときは、特図プロセスフラグを「6」に更新し、本処理を終了する。現在がラウンド遊技を終了するタイミングでないときは、そのまま本処理を終了する(大入賞口を開放状態に維持する処理などを行ってもよい)。タイマ割り込みの発生毎にステップS90115が繰り返し行われることによって、大入賞口を閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持され、最後に大入賞口が閉鎖される。
(大当り開放後処理:ステップS90116)
大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が「6」のときに実行される。CPU90103は、ラウンド遊技が終了してから(大入賞口を閉鎖してから)の経過時間が、所定の閉鎖時間(ラウンド遊技のインターバル期間)に達したかを判定し、達していない場合には、閉鎖状態が維持され、本処理は終了する。所定の閉鎖時間に達したときには、ラウンド遊技の開始のため、大入賞口を開放状態とする処理などを実行し、特図プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
(大当り終了処理:ステップS90117)
大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、最後のラウンド遊技終了時からの経過時間が予め設定されているエンディング待ち時間(演出制御基板9012で実行されるエンディングの実行時間に対応する時間)に達したか、つまり、エンディング待ち時間が終了したかを判定する。エンディング待ち時間が終了していないときには、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。エンディング待ち時間が終了した場合には、エンディングが終了するので、次に、今回の大当り種別が「確変」であるかを判定する。大当り種別は、大当り種別バッファに格納されている。大当り種別が「確変」である場合、確変フラグをオン状態にセットする。また、大当り種別に係わらず、時短回数カウンタに初期値(時短状態において実行可能な可変表示の回数、例えば、100)として設定するとともに(時短回数カウンタのカウント値は、例えば、特別図柄停止処理ごとに1減算される。これにより、時短状態において実行される可変表示の回数がカウントされ、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたかを判定できる)、時短フラグをオン状態にする。その後、特図プロセスフラグの値を“0”に更新して、本処理を終了する。
(その他)
上記一連の処理において、ステップS90114で大入賞口が開放されてからタイマ割り込みの発生ごとにS90115、S90116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。また、特図プロセスフラグの値を“0”に更新するときは、1回の可変表示等が終了したことになるので、遊技制御プロセスタイマ、各種フラグの状態などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(演出制御基板9012の主要な動作)
演出制御基板9012の演出制御用CPU90120は、起動後に所定の演出制御メイン処理を実行する。図35は、演出制御メイン処理の一例のフローチャートである。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU90120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS90701)、RAM90122のクリアや各種初期値の設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS90702)。タイマ割込みフラグは、例えば図示しないCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば10ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS90702;No)、待機する。
また、演出制御用CPU90120は、演出制御メイン処理とは別に、I/O90125の所定の入力ポートから演出制御コマンドを受信したときには、当該演出制御コマンドを受信コマンドとして例えばRAM90122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS90702;Yes)、演出制御用CPU90120は、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、演出制御コマンド解析等処理(ステップS90704)、演出制御プロセス処理(ステップS90705)、音、ランプ制御処理(ステップS90706)、演出用乱数処理(ステップS90707)を実行する。ステップS90707のあと、ステップS90702の処理を実行する。演出制御用CPU90120は、演出制御コマンド解析等処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンドを読み出して解析して当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、解析により特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う(詳細は後述)。演出制御プロセス処理は、演出制御コマンドに応じて演出の実行を表示制御部90123に指示する処理(演出の実行やその態様の決定を含む。)である(詳細は後述)。音、ランプ制御処理は、スピーカ908L、908Rからの音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯などを制御する処理である(詳細は後述)。演出用乱数更新処理は、演出制御に用いる演出用乱数値をソフトウェアにより更新する処理である。演出制御用CPU90120は、演出制御コマンド解析等処理、音、ランプ制御処理を実行することで、共通モジュール90120Aとして動作し、演出制御プロセス処理を実行することで、演出実行指示部90120Bとして動作する。
(演出制御コマンド解析等処理)
演出制御用CPU90120は、演出制御コマンド解析等処理において、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板9012が受信した演出制御コマンド)を解析して(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。受信コマンドが複数の場合には、それぞれのコマンドについて演出制御コマンド解析等処理を行う。
図36に、演出制御コマンド解析等処理で特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドについて行われる処理内容と、の関係を示す。なお、図中における各フラグ、各格納領域、コマンドバッファは、RAM90122に設けられる。また、フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。なお、各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミング(対象のコマンドの受信確認等がそれ以降必要なくなったタイミング等)でリセットや消去するものとする。
解析により特定された演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドである場合、演出制御用CPU90120は、例えば図37に示す変動パターン指定コマンド処理を実行する。当該処理にて演出制御用CPU90120は、今回受信した変動パターン指定コマンドのEXTデータに対して変換データがあるかを判定する(ステップS90751)。例えば、ROM90121に予め記憶された変換テーブルを参照して当該判定を行う。変換テーブルは、例えば、図38のように、各変動パターン指定コマンド(左欄の判定対象コマンド)に、変換後の変動パターン指定コマンド(変換無しであれば、変換無しのデータ)(右欄の変換データ)が割り当てられたテーブルとして構成される。
変換テーブルにおいて、今回受信した変動パターン指定コマンドに、変換無しのデータではなく変換後の変動パターン指定コマンドが割り当てられている場合、EXTデータに対して変換データがあることになるので(ステップS90751;Yes)、今回受信した変動パターン指定コマンドのEXTデータを、当該テーブルにおいて当該コマンドに割り当てられている変換後の変動パターン指定コマンドに置き換える。これにより、EXTデータが、変換後のデータとして変換テーブルにより指定されているEXTデータ(指定値)に変換される(ステップS90752)。この処理により、変換される変動パターンであるPA1´−2〜PA1´−3がPA1´−1に変換される。
ステップS90752のあと、又は、EXTデータに対して変換データが無い場合(今回受信した変動パターン指定コマンドに、変換無しのデータが割り当てられている場合)(ステップS90751;No)、変換後の変動パターン指定コマンド(PA1´−1)、又は、今回受信した変動パターン指定コマンドを、RAM90122に設けられた変動パターン指定コマンド格納領域に格納する(ステップS90753)。このようにして、変換後のコマンドは、一旦記憶手段に保持される。
上記一連の処理により、変動パターン指定コマンドのうちの所定のコマンド(EXTデータが「01」、「02」の変動パターンPA1´−2、PA1´−3を指定するコマンド)が特定のコマンドとして扱われ、後述の画像系演出が実行されることになる。なお、変換テーブルは、EXTデータのみにより構成されてよい。具体的には、図38の判定対象コマンドの欄のデータを各コマンドのEXTデータのみとし(MODEデータは不要)、図38の右欄の変換データを、変換後のEXTデータ及び変換無しの旨のデータとしてもよい(MODEデータは不要)。
解析により特定された演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドである場合、デモ画像を表示する画像系演出であるデモ演出の実行指示を表示制御部90123に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、デモ演出を実行する(例えば、当該実行指示を受けてから30秒をカウントし、30秒経ったらデモ画像の映像信号を画像表示装置5に供給することを開始し、それによりデモ画像の表示を開始する)。
(演出制御プロセス処理)
演出制御プロセス処理(図39参照)では、演出制御用CPU90120は、保留表示画像制御処理(ステップS90169)を実行したあと、RAM90122に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、「0」である。)に応じて、以下のようなステップS90170〜S90175の処理のいずれかを選択して実行する。
(保留表示画像制御処理:ステップS90169)
演出制御用CPU90120は、始動入賞時コマンド(第1又は第2始動入賞指定コマンドと、第1又は第2特図保留記憶数指定コマンド)を受信しているかを判定する。各コマンドの受信は、対応する受信フラグがオンになっているか否か、又は、対応するコマンド格納領域に当該コマンドが格納されているか否かにより行う。例えば、第1始動入賞指定コマンド受信フラグがオンのときには、第1始動入賞指定コマンドを受信したと判定できる。例えば、第1特図保留記憶数指定コマンド格納領域にコマンドが格納されているときには、第1特図保留記憶数指定コマンドを受信したと判定できる。このようなコマンドの受信の確認の方法は、他のコマンドの受信判定でも同様である。コマンドの受信が無い場合、本処理を終了する。
始動入賞時コマンドを受信している場合であって、第1始動入賞指定コマンドを受信している場合、第1保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第1特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第1保留画像を1つ増加させる指示)を表示制御部90123に供給する。始動入賞時コマンドを受信している場合であって、第2始動入賞指定コマンドを受信している場合、第2保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第2特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第2保留画像を1つ増加させる指示)を表示制御部90123に供給する。これにより、画像表示装置905の画面では、第1保留表示画像を1つ増える場合には、第1保留表示画像が右詰めで追加され、第2保留表示画像を1つ増える場合には、第2保留表示画像が右詰めで追加される。
(可変表示開始待ち処理:ステップS90170)
可変表示開始待ち処理は、RAM90122に設けられた演出プロセスフラグの値が「0」のときに実行される。演出制御用CPU90120は、変動開始時コマンド(第1又は第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果指定コマンド、第1又は第2特図保留記憶数指定コマンド)を受信しているかを判定する。上記コマンドを受信していない場合、変動開始時コマンドの受信が未だ無いとして当該処理を終了する。上記コマンドを受信している場合、変動開始時コマンドを受信しているとして、飾り図柄の可変表示を開始すべく、演出プロセスフラグの値を「1」に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
(可変表示開始設定処理:ステップS90171)
可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が「1」のときに実行される処理である。図40は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU90120は、今回の変動パターン(変動パターン指定コマンド格納領域に格納された変動パターン指定コマンドによって指定される変動パターン)及び今回の可変表示結果(表示結果指定コマンド格納領域に格納された表示結果指定コマンドによって指定される可変表示結果)に基づいて、最終停止図柄(確定飾り図柄)を決定する(ステップS90321)。なお、最終停止図柄は、例えば、変動パターンと可変表示結果との組み合わせに応じて予め用意されており、抽選等により決定される(乱数値は、乱数回路90124又は演出用乱数更新処理で更新される演出用乱数値のいずれかを使用する)。例えば、今回の表示結果が「確変大当り」のときは、最終停止図柄を「3 3 3」、「5 5 5」、「7 7 7」のいずれかに決定する(決定割合は、任意でよい(例えば均等))。
ステップS90321のあとは、画像系演出の実行の有無や、実行する画像系演出の態様等を決定する(ステップS90322)。具体的には、ROM90121に予め用意された各種テーブルと、演出用乱数値のうちの任意の乱数値と、を用いた抽選により、予告演出等の各種演出の実行の有無やその態様等を決定する。このとき、表示結果や変動パターン等に応じて異なるテーブルを参照することにより、予告演出等の実行の有無やその態様に応じて大当り期待度(スーパーリーチの実行期待度等も含む)を異ならせる。また、今回の変動パターンがリーチを指定するものである場合には、その変動パターンが指定するリーチ演出(最終停止図柄を構成する飾り図柄でリーチを成立させたときのリーチ演出)を実行すると決定する。なお、同じノーマルリーチやスーパーリーチA〜Cそれぞれをカテゴリとし、各カテゴリについて複数種類の詳細なリーチ演出を用意してもよい。この場合、今回の変動パターンが指定するリーチ演出に基づいて、実際に実行するリーチ演出を抽選等により決定する。例えば、スーパーリーチAについて、スーパーリーチA1、A2、A3を用意し、今回の変動パターンがスーパーリーチAを指定するものである場合、抽選により、スーパーリーチA1、A2、A3のいずれかを今回実行するリーチ演出に決定する(決定割合は、任意(例えば、均等でもよいし、大当り期待度を異ならせてもよい))。
その後、演出制御用CPU90120は、ステップS90322で実行すると決定した画像系演出の開始タイミング(実行する演出と変動パターンとの関係で予め決められている)を設定する(ステップS90323)。具体的には、実行すると決定した画像系演出の種類や態様等を特定する演出特定データと、当該画像系演出の実行開始タイミングを示す実行タイミング特定タイマ値(演出制御プロセスタイマ(RAM90122に設けられ、各種の経過時間を計測するためのタイマ)でカウントされるタイマ値。実行する画像系演出と変動パターンとの関係で予め設定されており、ROM90121に用意されている。)と、を、対応付けてRAM90122のタイマ値格納領域に格納する。演出制御用CPU90120は、実行すると決定した画像系演出が複数有る場合には、各画像系演出について、演出特定データと実行タイミング特定タイマ値とをタイマ値格納領域に格納する。
その後、演出制御用CPU90120は、今回の変動パターンが指定する態様かつ上記で決定した最終停止図柄を導出する飾り図柄の可変表示(画像系演出)の実行指示(実行開始の指示)を表示制御部90123に供給する(ステップS90324)。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、飾り図柄の可変表示を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に飾り図柄の可変表示を実行する)。なお、このときには、演出制御用CPU90120は、今回の変動パターンに対応する特図変動時間に応じたタイマ値を、演出制御プロセスタイマに初期値として設定する。
そして、今回第1変動開始指定コマンドを受信している場合、第1保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第1特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第1保留画像を1つ減らす指示)を表示制御部90123に供給し、今回第2変動開始指定コマンドを受信している場合、第2保留表示画像の数を、当該変動開始時コマンドに含まれる第2特図保留記憶数指定コマンドが指定する保留記憶数と同じ数に更新する画像系演出の実行指示(第2保留画像を1つ減らす指示)を表示制御部90123に供給する(ステップS90325)。これにより、画像表示装置905の画面では、第1保留表示画像を1つ減らす場合には、最も右の第1保留表示画像が消去され、他の第1保留表示画像が右に1つずつシフトし、第2保留表示画像を1つ減らす場合には、最も左の第2保留表示画像が消去され、他の第2保留表示画像が左に1つずつシフトする。
その後、演出プロセスフラグの値を「2」に更新してから(ステップS90326)、可変表示開始設定処理を終了する。
(可変表示中処理:ステップS90172)
可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される。図41は、可変表示中処理の一例を示すフローチャートである。
可変表示中処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、減じたあとのタイマ値が0であるか否かを判定することで、今回の変動パターンに対応した特図変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS90551)。
タイマ値が0でない場合、つまり、可変表示時間が経過していない場合(ステップS90551;No)、現在が、ステップS90323で設定した画像系演出(今回の可変表示で実行すると決定した演出)の開始タイミングであるかを判定する(ステップS90552)。ここでは、当該判定を、上記のタイマ値格納領域に格納された実行タイミング特定タイマ値が、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致するか判定することにより行う。
上記のタイマ値格納領域に、現在の演出制御プロセスタイマのタイマ値に合致する実行タイミング特定タイマ値が格納されている場合には、対応する画像系演出の開始タイミングであるので(ステップS90552;Yes)、当該タイマ値に対応して当該タイマ値格納領域に格納されている演出特定データが特定する画像系演出の実行指示(実行の開始の指示)を表示制御部90123(ステップS90553)に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、演出特定データが特定する画像系演出を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に当該画像系演出を実行する)。なお、表示制御部90123は、複数の画像系演出を並行して行うことも可能であるが、各画像系演出を異なるレイヤーで別個に実行することで、演出の実行に関する処理負担が減る。
演出の実行開始タイミングでない場合(ステップS90551;No)、ステップS90553のあとは、可変表示中処理を終了する。
ステップS90551において、タイマ値が0である場合、つまり、可変表示時間が経過した場合(ステップS90551;Yes)、主基板9011からの図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS90571)。このとき、当該コマンドの受信がなければ(ステップS90571;No)、可変表示中処理を終了する。
図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS90571;Yes)、最終停止図柄の導出タイミングとなったので、表示制御部90123に最終停止図柄(確定飾り図柄)の導出を指示する(ステップS90572)。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、画像表示装置905の画面上にて飾り図柄の可変表示を終了させて確定飾り図柄(可変表示結果)を導出させる。その後、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマに設定する(ステップS90573)。演出プロセスフラグの値を 「3」に更新し(ステップS90576)、可変表示中処理を終了する。
(特図当り待ち処理:ステップS90173)
特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が「3」のときに実行される。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU90120は、主基板9011から当り開始指定コマンドを受信しているかを判定する。そして、当り開始指定コマンドを受信している場合には、「大当り」が発生したことになるので、大当り中演出(ファンファーレを含む。)の実行指示(実行開始の指示)を表示制御部90123に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、ファンファーレを含む大当り中演出(画像系演出)を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に当該大当り中演出を実行する)。そして、演出プロセスフラグの値を「4」に更新し、特図当り待ち処理を終了する。
一方で、当り開始指定コマンドの受信がまだないと判定した場合には、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したかを判定する。例えば、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が「0」であるかを判定することで、待ち時間の経過を判定する。1減算後のタイマ値が「0」でない場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間は経過していないことになるので、そのまま本処理を終了する。1減算後のタイマ値が「0」である場合、当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過していることになるので、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
(当り中処理:ステップS90174)
当り中処理は、演出プロセスフラグの値が「4」のときに実行される。当り中処理において、演出制御用CPU90120は、主基板9011からの当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、本処理を終了する。当り終了指定コマンドを受信している場合、エンディングの実行指示(実行開始の指示)を表示制御部90123に供給する。表示制御部90123は、当該実行指示を受け、エンディング(画像系演出)を開始させる(これ以降、表示制御部90123は、演出制御用CPU90120とは、別個に当該エンディングを実行する)。また、エンディングの演出実行時間(エンディング待ち時間)に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマに設定し、演出プロセスフラグの値を「5」に更新し、本処理を終了する。
(エンディング処理:ステップS90175)
エンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。エンディング処理において、演出制御用CPU90120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値が「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合には、本処理を終了する。タイマ値が「0」のときは、演出プロセスフラグの値を初期値である「0」に更新し、本処理を終了する。
(その他)
なお、上記一連の処理(ステップS90170〜S90175)において、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新するときには、1回の可変表示等が終了したことになるので、演出制御プロセスタイマや、各種フラグの状態やカウンタの値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットするとよい。
(音、ランプ制御処理)
演出制御用CPU90120は、受信した演出制御コマンド(演出制御コマンド解析等処理により解析、特定されたコマンド)、又は、表示制御部90123から供給される指示(画像系演出と同期した音声出力の指示、画像系演出と同期した遊技効果ランプ909の点灯/消灯の指示)に基づいて、音声制御基板9013を介してスピーカ908L、908Rから音声を出力させたり、ランプ制御基板9014を介して遊技効果ランプ909を駆動して点灯/消灯させたりする。演出制御コマンドに基づく音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯としては、例えば、図柄確定指定コマンドや始動入賞指定コマンドを受信したときに、遊技効果ランプ909を点灯させる。以上のようにして、音、ランプ制御処理にて、音声出力や遊技効果ランプ909の点灯/消灯が制御される。
(コマンドの変換について)
次に変動パターン指定コマンドの取り扱いを、図42を参照して説明する。変動パターン指定コマンドは、主基板9011から変動開始時に送信され、共通モジュール90120Aにより受信される。共通モジュール90120Aでは、受信した変動パターン指定コマンドのEXTデータが「01」又は「02」であれば、これらデータを「00」に変換する(「01」、「02」以外はコマンドの変換無し)。これにより、変動パターンPA1´−2、PA1´−3を指定する変動パターン指定コマンドは、変動パターンPA1´−1に変換される。変換無しの変動パターン指定コマンド(「8100」、「8103」〜「810A」)は、そのまま演出実行指示部90120Bに供給され、無変換なまま演出実行指示部90120Bに使用される(当該変動パターン指定コマンドに基づいて飾り図柄の可変表示等の実行指示が表示制御部90123に対してなされる)。一方、変換有りの変動パターン指定コマンド(「8101」〜「8102」)は、変換後の変動パターン指定コマンド(「8100」)として演出実行指示部90120Bに供給されて使用される(当該変動パターン指定コマンド「8100」に基づいて飾り図柄の可変表示等の実行指示が表示制御部90123に対してなされる)。このように、この実施の形態では、演出制御基板9012側で、所定のコマンド(「8101」〜「8102」)が、特定のコマンドとして扱われ、演出を実行するための処理が実行される。なお、この実施の形態では、上記特定のコマンドに基づいて実行され得る演出は、変換の有無に関わらず同じである。つまり、上記特定のコマンドは、変換の有無にかかわらず同じ扱いを受ける。
(実施形態上の効果等)
パチンコ遊技機901の開発では、主基板9011が出力する変動パターン指定コマンド(EXTデータで特定される変動パターンでもある。)を予め多めに用意する場合があり(後で追加すると変動パターンを決定するときのテーブルが煩雑になるため)、その結果、演出制御基板9012が実行可能な飾り図柄の可変表示のパターンに対して変動パターン指定コマンドが余ることがある(実際に使用される変動パターンに対してコマンドが余ることがある)。余った変動パターン指定コマンドは、使用できないため(実行する演出がないため)、当該コマンドに対して演出制御基板9012は動作できない。つまり、演出制御基板9012は、好適に動作できないことがある。この実施の形態では、演出制御基板9012が、当該余った変動パターン指定コマンド(「8101」〜「8102」)を他の変動パターン指定コマンド(「8100」)として扱って、「8100」を受信したときと同じように演出(画像系演出)の実行決定を実行決定した演出を実行するので、余ったコマンドに対して演出制御基板9012が動作できないなどの不都合が生じず、演出制御基板9012(特に、演出制御用CPU90120)は、好適に動作できる。
なお、余ったコマンドを削除することが考えられるが、当該削除に伴って、変動パターンを選択するためのテーブルの調整作業が繁雑になるので、コマンドの削除はなるべく行いたくない(開発費の増大につながる)。また、余ったコマンドを使用しないことが考えられるが、このような場合、主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)の動作チェックを第3者が行うときに、当該第3者にとっては当該余ったコマンドの役割が不明であるので、当該第3者による動作チェックが順調に進まないという不都合が生じる。この実施の形態では、余った変動パターン指定コマンド(「8101」〜「8102」)を他の変動パターン指定コマンド(「8100」)として扱うので、コマンドの削除や不使用を避けることができる。つまり、パチンコ遊技機901の構成は、開発費の増大や動作チェック時に生じ得る不都合を解消できるという優れた効果も奏する。
また、上記実施の形態のように、変換後のコマンドになり得る変動パターン指定コマンド「8100」が「8101」又は「8102」から変換されたものであるか否かの区別無く同じ処理が実行されることで、同じ種類の画像系演出(リーチ演出、予告演出、飾り図柄の可変表示)を同じ割合で実行することで、演出制御基板9012を好適に動作させることができる。
また、変換対象及び変換後のコマンドである変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」は、図34(A)に示すように、同じテーブルを参照した抽選により出力されるコマンドであるので、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」の使用のされ方、互いの関係等を容易に把握できる。
また、上記実施の形態のように、変動パターンPA1´−1の決定割合(変動パターン指定コマンド「8100」が出力される割合)は、変動パターンPA1´−1を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選(例えば、同じ処理において異なるテーブルを参照する抽選全てであってもよいし、他の処理を含む全ての抽選(例えば、同じハードウェアにより行われる抽選)であってもよい)において最も高く(例えば、図33〜図34において、変動パターンPA1´−1の決定割合は、他のいずれの変動パターンの決定割合よりも高い)、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合(変動パターン指定コマンド「8101」又は「8102」が出力される割合)は、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選(例えば、同じ処理において異なるテーブルを参照する抽選全てであってもよいし、他の処理を含む全ての抽選(例えば、同じハードウェアにより行われる抽選)であってもよい)において最も低く(例えば、図33〜図34において、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合は、他のいずれの変動パターンの決定割合よりも低い)してもよく、これにより、変動パターン指定コマンド「8101」又は「8102」が送信される割合を低くすることができ、例えば、「8101」又は「8102」を「8100」に変換できない誤動作等を極力抑えることができる。また、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を決定割合が高い「8100」として扱うことで、抽選における決定割合の調整を容易にすることができる。
なお、変動パターンPA1´−1の決定割合を、変動パターンPA1´−1を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選において最も高くすることと、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合を、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選において最も低くすることのいずれか一方のみを満たすようにパチンコ遊技機901を構成してもよい。
なお、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3の決定割合をある程度高くしてもよい。例えば、これらの各決定割合を、変動パターンPA1´−2〜PA1´−3を決定するための抽選、又は、当該抽選を含む全ての抽選(例えば、同じ処理において異なるテーブルを参照する抽選全てであってもよいし、他の処理を含む全ての抽選(例えば、同じハードウェアにより行われる抽選)であってもよい)において最も低いものでないようにしてもよい。これにより、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」がある程度の頻度で使用されるので、上記第3者による動作チェックを容易化することできる。
また、上記実施の形態のように、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を、異なるテーブルを用いた抽選それぞれで個別に出力されないコマンドである(例えば、図33〜図34参照)ようにしてもよく、これにより、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」の使用のされ方、互いの関係等を容易に把握できる。
また、上記実施形態のように、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」は、変動パターン指定コマンド全体の通番(上記実施形態では、各変動パターンに付された通番により特定できる)又は変動パターン指定コマンドが示す値(例えば、EXTデータの値)が所定範囲内(近い範囲内(特に連番))にあるか、同じカテゴリ(上記実施の形態では、非リーチ)の変動パターンを指定するグループに属している(例えば、図32参照)ようにしてもよく、これにより、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」の使用のされ方、互いの関係等を容易に把握できる。所定範囲は、例えば、2つの変動パターン指定コマンドの通番又はEXTデータの値が「10」以内などの近い範囲であればよい。カテゴリは、例えば、リーチか非リーチか、ノーマルリーチかスーパーリーチか、ハズレ時の変動パターンであるか大当り時の変動パターンであるか、などの少なくとも1つの条件により仕分けされたものであれよい(例えば、ハズレ時のノーマルリーチ、ハズレ時のスーパーリーチ、大当り時のノーマルリーチ、大当り時のスーパーリーチなどでカテゴリを構成してもよい。その他、疑似連があるか否かなどでカテゴリを構成してもよい)。
また、変動パターン指定コマンドについて、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うので、良く使用されるコマンドについて演出制御基板9012を好適に動作させることができる。
また、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換することで、コマンドの扱いの処理を容易化でき、演出制御基板9012を好適に動作させることができる。さらに、変換後の「8100」を記憶手段(変動パターン指定コマンド格納領域)に格納(保持)するので、「8101」〜「8102」を精度良く「8100」として扱えることができる(特に、変動パターン指定コマンドを複数回参照する場合に、その都度コマンドを変換した場合における、処理負担の増加、変換ミス、参照ミスを抑制できる)。また、「8100」〜「8102」について同じ特図変動時間が設定されているので、「8101」〜「8102」についてコマンドの変換があっても、特図ゲームの実行に同期した飾り図柄の可変表示やその他の演出を好適に違和感なく実行できる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、上記実施の形態などについて様々な変形及び応用が可能である。以下に上記実施の形態の変形例を例示するが、各変形例の少なくとも一部は矛盾が生じない限り組み合わせることができる。なお、上記実施の形態の構成や下記変形例の構成は、上記「発明が解決しようとする課題」等に係る構成であるか否かに関わらず、どの構成であっても省略できる(その場合には、別の発明となりうる)。
(変形例1)
変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する部分(共通モジュール90120AがステップS90751〜S90752を実行する部分)を主基板9011に設けてもよい。この場合、例えば、CPU90103は、変動パターンを抽選により決定して変動パターン指定コマンドを生成する(RAM90102に出力することになる)。そして、CPU90103は、ステップS90704と同様の処理を行い、変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を変動パターン「8100」に変換する。
また、共通モジュール90120Aを、主基板9011や演出制御基板9012とは別の基板、又は、演出制御基板9012に設けられるが演出制御用CPU90120とは別のプロセッサなどにより実現するようにしてもよい。
(変形例2)
変動パターン指定コマンド「8100」〜「8102」を共通の他の変動パターン指定コマンド(主基板9011から出力され得る「8100」〜「810A」のいずれでもないコマンド)に変換してもよい。この場合、演出制御基板9012は、変動パターン指定コマンド「8100」に基づく処理と同様の処理を、前記他の変動パターン指定コマンドに基づいて行うとよい。
(変形例3)
演出制御基板9012は、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」に変換せずに、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」の受信時に、変動パターン指定コマンド「8100」と同じ処理を行ってもよい。このようにして、変動パターン指定コマンド「8101」〜「8102」を「8100」として扱ってもよい。
(変形例4)
あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うコマンドの種類は、変動パターン指定コマンドに限られない。例えば、可変表示結果が多数有る場合(大当り種別が多いなど)、このコマンドは、表示結果指定コマンドであってもよい。
(変形例5)
演出の実行等の決定をする演出制御用CPU90120(演出の実行等の決定を行う部分は、DSPなどの他のプロセッサにより実現されてもよい。)から表示制御部90123にコマンド(演出実行を指定するコマンド)を出力することで、表示制御部90123に演出を実行させてもよい。この場合、演出制御用CPU90120からのコマンドについて、あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うようにしてもよい(例えば、表示制御部90123がコマンド変換等を行う)。
例えば、保留ないし実行中の特図ゲームのうちの少なくとも保留に対応する対応画像(保留表示画像やアクティブ表示画像(実行中の特図ゲームに対応する画像)のうちの少なくとも保留表示画像)の表示態様を複数回の特図ゲームに渡って変化させる変化演出を実行可能とする。当該変化演出は、先読み予告演出の一種であり、主基板9011にて行われる先読み判定(始動入賞時に、当該始動入賞により保留された特図ゲームについて、可変表示結果が「大当り」であるか、変動パターンが「スーパーリーチ」を指定したものであるかなどを判定(予測)すること)の判定結果に基づいて実行される。この場合、演出制御用CPU90120は、当該判定結果(判定結果を指定する演出制御コマンドが主基板9011から送信される)に基づいて、変化演出の実行パターン(保留表示画像の表示態様の変遷)を抽選等により一括で決定する。そして、決定した実行パターンを指定するコマンドを表示制御部90123に出力し、当該実行パターンでの変化演出を表示制御部90123に実行させる。このようなコマンドについて、あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うようにしてもよい。
例えば、図43のような実行パターン(例えば、第2保留表示画像についての変化パターンであり、第2保留表示画像がすでに3つあるときのパターン)を用意し、実行パターンSP1´−2〜SP1´−3をそれぞれ指定するコマンドB5001〜B5002を、表示制御部90123で、実行パターンSP1´−1を指定するコマンドB5000に変換し、変化演出を実行する。なお、図43の内容の部分は、ターゲットの特図ゲーム(変化演出で変化させる第2保留表示画像に対応する特図ゲーム)よりも前に実行される特図ゲームごとの第2保留表示画像の表示態様の変遷を示す。具体的には、一番左がターゲットの3つ前の特図ゲームでの表示態様、真ん中がターゲットの2つ前の特図ゲームでの表示態様、一番右がターゲットの1つ前の特図ゲームでの表示態様を示す。例えば、SP1´−6では、ターゲットの第2保留表示画像は、3つ前の特図ゲームでは通常(変化演出で変化させないときの表示態様)のままであり、2つ前の特図ゲームでは通常から特殊1(ターゲットの大当り期待度が「中」の態様)に変化し、1つ前の特図ゲームでは特殊1から特殊2(ターゲットの大当り期待度が「高」の態様)に変化する(なお、図43では、アクティブ表示画像は対象外となっている)。
このように、あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うコマンドは、先読み予告演出の実行に使用されるコマンドであってもよい。先読み予告演出は、保留表示画像を変化させるものの他、確定飾り図柄としてチャンス目等を導出するもの、1回の可変表示にて保留表示画像やアクティブ表示画像を複数回変化させるものであってもよい。先読み予告演出の実行に使用されるコマンドは、先読み判定の結果を示すコマンド等であってもよい。
先読み予告演出の実行に使用されるコマンドについて、複数のコマンドを同じコマンドとして扱うので、良く使用されるコマンドについて表示制御部90123を好適に動作させることができる。また、上記実施の形態等の構成(抽選の決定割合の関係等)を適宜採用してもよい。
(変形例6)
あるコマンドを他の特定のコマンドとして扱うコマンドは、演出制御基板9012から他の演出制御基板に送信されるものであってもよい。また、例えば、主基板9011から払出制御基板等に出力されるコマンド(例えば、賞球の数を示すコマンド)であってもよい。
(変形例7)
識別情報(特図、飾り図柄、普図など)の可変表示(単に可変表示であってもよい。)は、識別情報が点滅することも含む。例えば、特図や普図において、全てのセグメントが消灯したパターンと少なくとも一部のセグメントを点灯させた1つのパターン(例えば、ハズレ図柄)とを交互に繰り返すもの識別情報の可変表示に含まれる(この場合、前記1つのパターン(例えばハズレ図柄)が点滅して見える)。また、飾り図柄や普通図柄についても、点滅させることによって、可変表示を行ってもよい。また、可変表示にて可変表示される識別情報と、可変表示結果としての識別情報とは、異なるものであってもよい。例えば、特図又は普図の可変表示として、横棒一本の表示(「−」)を点滅させる表示を行ない、可変表示結果として、それ以外の表示(「大当り」であれば「7」、「ハズレ」であれば「1」など)を導出表示することも識別情報の可変表示に含まれる。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。なお、1回の可変表示において、当初の所定期間では表示されなかった識別情報が所定期間経過後表示される態様も識別情報の可変表示に含まれる(上記特殊図柄は、最終停止図柄の仮停止時などに初めて登場する飾り図柄であってもよい。)。上記遊技機は、例えば可変表示を行うものであればよい。
(変形例8)
先読み判定は、演出制御基板9012側で行っても良い。例えば、始動入賞時の各乱数値を示すコマンドを始動入賞時に主基板9011から演出制御基板9012に送信し、演出制御基板9012において先読み判定を行ってもよい。
(変形例9)
上記実施の形態では、変動開始時に大当り種別を決定することで大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするか否かを決定しているが、変動開始時には大入賞口の開放パターン(ラウンド遊技の態様)のみを決定し、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて当該大当り遊技状態後の遊技状態を「確変状態」にするようにしてもよい。
(変形例10)
この発明は、スロットマシンにおける複数の制御手段間、遊技球を封入した封入式のパチンコ遊技機における複数の制御手段間にも適用可能である。
(変形例11)
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
(その他)
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
1 パチンコ遊技機
120 演出制御用CPU
300 第1可動役物
302 第1可動部
303 第1可動役物駆動モータ
316 第1可動役物原点検出センサ
400 第2可動役物
401,402 第2可動部
411,421 第2可動役物駆動モータ
440A,440B 第2可動役物原点検出センサ
500 第3可動役物
502 第3可動部
520 第3可動役物駆動モータ
901 パチンコ遊技機
902 遊技盤
903 遊技機用枠
904A、904B 特別図柄表示装置
905 画像表示装置
906A 普通入賞球装置
906B 普通可変入賞球装置
907 特別可変入賞球装置
908L、908R スピーカ
909 遊技効果ランプ
9011 主基板
9012 演出制御基板
9013 音声制御基板
9014 ランプ制御基板
9015 中継基板
9020 普通図柄表示器
9021 ゲートスイッチ
9022A、9022B 始動口スイッチ
9023 カウントスイッチ
90100 遊技制御用マイクロコンピュータ
90101、90121 ROM
90102、90122 RAM
90103 CPU
90104、90124 乱数回路
90105、90125 I/O
90120 演出制御用CPU
90123 表示制御部

Claims (1)

  1. 所定の遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    演出度合を調整可能であることを報知する報知手段と、
    動作可能な可動体と、
    前記可動体を動作させるための駆動手段と、
    前記駆動手段による前記可動体の動作を制御する制御手段とを備え、
    当該遊技機がコールドスタートした場合と、ホットスタートした場合とで、前記報知のタイミングが異なり、
    前記可動体は、原点位置と該原点位置から離れた位置との間で動作可能に設けられ、
    前記原点位置に前記可動体を位置させるための第1動作制御と、前記可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御と、前記可動体による演出を行うための第3動作制御とを行うことが可能であり、
    前記第2動作制御においては、第1速度と該第1速度よりも速い第2速度との範囲内で前記可動体が動作するように制御し、
    前記第1動作制御においては、前記第2動作制御における前記第1速度以下の速度で前記可動体が動作するように制御し、
    さらに、
    抽選に基づくコマンドを出力する第1制御手段と、
    前記第1制御手段が出力したコマンドに応じた処理を実行する第2制御手段と、を備え、
    前記第2制御手段は、前記第1制御手段が出力したコマンドを受信し、受信したコマンドに応じたコマンドを出力する第1処理部と、前記第1処理部から出力されたコマンドに応じた処理を実行する第2処理部と、を含み、
    前記第1制御手段が出力するコマンドには、第1コマンドと、当該第1コマンドとは異なる第2コマンドと、があり、
    前記第1処理部は、
    受信したコマンドが第1コマンドであるときは、当該第1コマンドを別のコマンドに変換せずにそのまま出力し、
    受信したコマンドが第2コマンドであるときは、当該第2コマンドを前記第1コマンドに変換して出力する、遊技機。
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