JP6719829B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、スタートスイッチと、ストップスイッチと、各リールに対応して設けられたステッピングモータと、制御部とを備えた、「パチスロ」と呼ばれる遊技機が知られている。スタートスイッチは、メダルやコインなどの遊技媒体が遊技機に投入された後、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(以下、「開始操作」ともいう)を検出し、全てのリールの回転の開始を要求する信号を出力する。ストップスイッチは、各リールに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたこと(以下、「停止操作」ともいう)を検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力する。ステッピングモータは、その駆動力を対応するリールに伝達する。また、制御部は、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転動作及び停止動作を行う。
このような遊技機では、開始操作が検出されると、プログラム上で乱数を用いた抽籤処理(以下、「内部抽籤処理」という)が行われ、その抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)と停止操作のタイミングとに基づいてリールの回転の停止制御を行う。そして、全てのリールの回転が停止され、入賞の成立に係る図柄の組合せが表示されると、その図柄の組合せに対応する特典が遊技者に付与される。なお、遊技者に付与される特典の例としては、遊技媒体(メダル等)の払い出し、遊技媒体を消費することなく再度、内部抽籤処理を行う再遊技(リプレイ)の作動、遊技媒体の払い出し機会が増加するボーナスゲームの作動等を挙げることができる。
また、駆動部で駆動制御される可動役物を搭載した遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、移動自在に配置された移動部材と、移動部材を軌道に沿って移動させる駆動部と、移動部材の傾きを検出する加速度センサと、軌道と加速度センサにより検出された傾きとの関係から移動部材の位置を演算する位置演算手段と、を有する遊技機が提案されている。
特開2009−178405号公報
しかしながら、可動役物の駆動制御の精度を高める技術にはさらなる改良の余地がある。
本発明の目的は、可動役物の駆動制御の精度を高めることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
駆動部の駆動により回動する可動役物(例えば、後述のルーバー板G13,G14,G15)と、
前記駆動部の駆動力を前記可動役物に伝達するギア(例えば、後述のルーバー駆動ギアG33)と、
前記ギアの外周部に設けられた第1被検出部及び第2被検出部(例えば、後述の2つの突起部G41)と、
前記第1被検出部及び前記第2被検出部を検知する検知部(例えば、後述のセンサG40)と、を備え、
前記第1被検出部及び前記第2被検出部は、前記ギアの中心を通る径方向の同一直線上に配置され
前記可動役物は、前記検知部が前記第1被検出部を検知するときに遊技者に対し略平行となる第1の面(例えば、後述の第1の面G21a)と、前記検知部が前記第2被検出部を検知するときに遊技者に対し略平行となる第2の面(例えば、後述の第2の面G21b)を有する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記遊技機は、画像を投影するプロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)を備え、
前記第1の面及び前記第2の面は、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示面を形成するようにしてもよい。
本発明によれば、可動役物の駆動制御の精度を高めることができる。
本発明の実施の形態に係るパチスロ機の機能フローを示す図である。 上記パチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。 上記パチスロ機の外部構造を示す全体正面図である。 上記パチスロ機の保護カバーを外した状態の外部構造の一部を示す正面図である。 上記パチスロ機の筐体内部の概略配置図である。 上記パチスロ機の分解斜視図である。 上記パチスロ機の分解斜視図である。 ミラー機構の分解斜視図である。 プロジェクタ機構とミラー機構との位置関係を示す説明図である。 ミラー機構の取付け状態を示す説明図である。 表示ユニットの縦断面図である。 フロントスクリーン機構の斜視図である。 フロントスクリーン機構の斜視図である。 表示ユニットの正面図である。 表示ユニットの斜視図である。 表示ユニットの分解斜視図である。 表示ユニットの分解斜視図である。 操作用開口部の状態を示す説明図である。 表示ユニットの斜視図である。 固定スクリーン機構への照射状態を示す説明図である。 フロントスクリーン機構への照射状態を示す説明図である。 リールスクリーン機構への照射状態を示す説明図である。 フロントスクリーン機構の分解斜視図である。 スクリーン筐体の右側板を取り外した状態を示す説明図である。 右フロントスクリーン駆動機構の斜視図である。 右フロントスクリーン駆動機構の作動状態を示す説明図である。 右フロントスクリーン駆動機構の作動過程を示す説明図である。 右フロントスクリーン駆動機構の作動過程を示す説明図である。 右フロントスクリーン駆動機構の作動過程を示す説明図である。 上記パチスロ機の画像表示装置に表示される表示画面の一部を示す図である。 上記パチスロ機の画像表示装置に表示される表示画面の他の一部を示す図である。 上記パチスロ機の電気的構成を示すブロック図である。 上記パチスロ機の主制御基板の構成を示すブロック図である。 上記パチスロ機の副制御基板の構成を示すブロック図である。 上記パチスロ機の遊技状態の遷移フローを示す図である。 上記パチスロ機の報知の有無に関する遊技状態の遷移フローを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄配置テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される図柄組合せテーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される内部抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される内部抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と停止表示可能な図柄組合せとの対比表を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と実際に表示される図柄組合せとの対応関係を示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と実際に表示される図柄組合せとの対応関係を示す図である。 上記パチスロ機における当籤役の略称を示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるサブフラグ変換テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における一般遊技状態中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される通常中高確率抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ1中モードアップ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ2中ポイントアップ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ中ART抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCZ中ART抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における通常ART中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるART中フラグ変換抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるARTレベル決定テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される通常ART中高確率抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるART中CT抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される通常ART中上乗せ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるCT中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCT中抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCT中フラグ変換抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCT中上乗せ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるCT中セット数上乗せ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるボーナス中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるボーナス種別抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機に記憶されるボーナス終了時CT抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機における一般遊技状態中の例外的な遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機に記憶される非ART中フラグ変換抽籤テーブルを示す図である。 上記パチスロ機におけるメイン側で行う報知とサブ側で行う報知との対応関係を示す図である。 上記パチスロ機に記憶される役物データテーブルを示す図である。 上記パチスロ機のメイン制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の状態別制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のフラグ変換処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の通常中スタート時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のCZ中スタート時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のCZ1(CZ2)中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のCZ1(CZ2)中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のCZ3中処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の通常ART中スタート時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のCT中スタート時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のBB中スタート時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のリール停止初期設定処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のリール停止制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のBBチェック処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のRTチェック処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のRTチェック処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のCZ・ART終了時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の役物制御タスクを示すフローチャートである。 上記パチスロ機の役物動作シーケンス登録処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の役物制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の可動スクリーン位置判定処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のメインタスクを示すフローチャートである。 上記パチスロ機のチャンスボタン処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のエラー表示処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のナビ位置指定処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のLED制御タスクを示すフローチャートである。 上記パチスロ機のLEDデータ登録処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の演出内容決定処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機のサブ側ナビ制御処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の遊技記録処理を示すフローチャートである。 上記パチスロ機の画像表示装置の表示画面の遷移例を示す図である。 上記パチスロ機の表示ユニットに表示されるFスクリーン用エラー映像の一例を示す図である。 上記パチスロ機の表示ユニットに表示されるRスクリーン用エラー映像の一例を示す図である。 上記パチスロ機の表示ユニットに表示されるWスクリーン用エラー映像の一例を示す図である。 上記パチスロ機の画像表示装置に表示されるエラー映像の一例を示す図である。 上記パチスロ機の表示ユニットに表示される第1のナビ映像の一例を示す図である。 上記パチスロ機の表示ユニットに表示される第2のナビ映像の一例を示す図である。 上記パチスロ機におけるCT前兆中の遊技の流れを示す図である。 上記パチスロ機における内部当籤役と実際に表示される図柄組合せとの対応関係を示す図である。 別実施の形態のパチスロ機における遊技状態の遷移フローを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機における内部当籤役と実際に表示される図柄組合せとの対応関係を示す図である。 別実施の形態のパチスロ機における内部当籤役と実際に表示される図柄組合せとの対応関係を示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶される通常ART中フラグ変換抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶されるART中上乗せ抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機におけるCT中の遊技の流れを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶されるCT中フラグ変換抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶されるCT中CTメーター昇格抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶されるCT中上乗せ抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機におけるCZ中の遊技の流れを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶されるCZ2終了抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機に記憶されるロック抽籤テーブルを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機におけるCT前兆中の遊技の流れを示す図である。 別実施の形態のパチスロ機におけるMBフラグ間中の報知の内容を示す図である。 パチスロ機におけるメイン側で行う報知とサブ側で行う報知との対応関係の変形例を示す図である。 変形例のパチスロ機におけるロック状態と報知との対応関係を示す図である。 第3の実施の形態におけるパチスロ機の外部構造を示す全体斜視図である。 第3の実施の形態におけるパチスロ機の上部の正面図である。 第3の実施の形態における表示ユニットの斜視図である。 図138のA−A線矢視断面図である。 図138のB−B線矢視断面図である。 第3の実施の形態における表示ユニットの部分斜視図である。 第3の実施の形態における固定スクリーン機構の斜視図である。 第3の実施の形態における固定スクリーン機構Gの分解図である。 図143に示す後方スクリーンのC−C線矢視断面図である。 第3の実施の形態における固定スクリーン機構Gの底面図である。 第3の実施の形態におけるルーバー駆動部を構成する部材であるルーバー駆動ギアの斜視図である。 第3の実施の形態におけるルーバー板とルーバー駆動ギアの位置関係を説明するための図である。 第3の実施の形態におけるルーバー板の回転時におけるセンサの検知状態を説明するための図であり、(a)は上方から見てルーバー板が反時計回りに回転したときのセンサの検知状態を示し、(b)は上方から見てルーバー板が時計回りに回転したときのセンサの検知状態を示し、(c)は、ルーバー板が回転動作しているときのセンサの検知状態を示す表である。 第3の実施の形態におけるステッピングモータの励磁態様を説明するための図であり、(a)はルーバー板を最速回転した際の態様を示し、(b)はルーバー板を通常回転した際の態様を示す。 第3の実施の形態におけるガタ動作を行う際のステッピングモータの励磁態様を示し、(a)は30度ガタ動作の態様を示し、(b)は15度ガタ動作の態様を示す。 第3の実施の形態における固定スクリーン機構の塗装態様を説明するための図である。 第3の実施の形態における立体装飾の斜視図である。 第3の実施の形態における立体装飾の分解図である。 第3の実施の形態における光透過部材の分解図である。 図152のD−D線矢視断面図である。 第3の実施の形態におけるLEDとクリスタル部の位置関係を説明するための図である。 第3の実施の形態における通常遊技状態及び演出状態Aのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。 第3の実施の形態における通常遊技状態及び演出状態Bのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。 第3の実施の形態における通常遊技状態及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。 第3の実施の形態におけるチャンスゾーン(CZ)及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。 第3の実施の形態の演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、スタートコマンド受信前の状態を示す。 第3の実施の形態の演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、スタートコマンド受信後の状態を示す。 第3の実施の形態の演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、第1停止操作後の状態を示す。 第3の実施の形態の演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、第2停止操作後の状態を示す。 第3の実施の形態の演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、第3停止操作後の状態を示す。 第3の実施の形態の演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、入賞作動コマンド受信後の状態を示す。 第3の実施の形態における「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点にあるルーバー板の(a)は上面図、(b)は正面図である。 第3の実施の形態における「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から45度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は斜め上方から見た図である。 第3の実施の形態における「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から90度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は正面図である。 第3の実施の形態における「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から135度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は斜め上方から見た図である。 第3の実施の形態における「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から180度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は正面図である。 第3の実施の形態におけるロック時間内の演出状態の遷移可否を説明するための図である。 第3の実施の形態における演出状態Aのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルを示す。 第3の実施の形態における演出状態Bのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルを示す。 第3の実施の形態における演出状態Cのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルを示す。 第3の実施の形態におけるルーバースクリーンを用いた演出の変形例を説明するための図であり、(a)は原点にあるルーバー板の正面図であり、(b)原点から45度回転したルーバー板の正面図であり、(c)原点から90度回転したルーバー板の正面図であり、(d)は、原点から135度回転したルーバー板の正面図であり、(e)は、原点から180度回転したルーバー板の正面図である。 第3の実施の形態におけるルーバースクリーンを用いた演出の第2の変形例を説明するための図であり、(a)は原点にあるルーバースクリーン及び後方スクリーンの正面図及び上面図であり、(b)原点から90度回転したルーバースクリーン及び後方スクリーンの正面図及び上面図であり、(c)は、原点から180度回転したルーバースクリーン及び後方スクリーンの正面図及び上面図である。 第3の変形例におけるフロントスクリーン機構が、第1移動位置にあるときの(a)は表示ユニットの側面図、(b)はフロントスクリーン機構の正面図である。 第3の変形例におけるフロントスクリーン機構が、第2移動位置にあるときの(a)は表示ユニットの側面図、(b)はフロントスクリーン機構の正面図である 第3の変形例におけるフロントスクリーン機構が、フロント露出位置にあるときの(a)は表示ユニットの側面図、(b)はフロントスクリーン機構の正面図である 第3の変形例におけるフロンスクリーン機構に表示する画像の他の例を示す図である。 第3の実施の形態における作用を説明するための図であり、後方スクリーンに画像を表示している態様を示す。
[第1の実施の形態]
以下では、本発明に係る遊技機の実施の形態を示すパチスロ機について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態のパチスロ機では、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークンなどを適用することもできる。これらは遊技上で価値のあるものであるため遊技価値ないし遊技用価値と呼ぶ場合がある。また、本実施の形態では、特定の小役の成立をランプなどでナビゲートする機能であるアシストタイム(以下、「AT」という)と、特定プレイ数の間、リプレイ確率が通常時より高くなる機能であるRTとが同時に作動するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)の機能を備えたパチスロについて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示すように、パチスロ機1は、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から一つの値(以下、乱数値)を抽出する。なお、厳密には、スタートレバー6の操作により所定のスイッチが遊技開始条件を検知したことに基づき、乱数抽出が行われることで当該単位遊技が開始されるものである。
内部当籤役決定手段(後述のメインCPU93が実行する図80の内部抽籤処理)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、遊技の開始操作を検出する開始操作検出手段を構成するスタートスイッチ64(図32参照)によるスタートレバー6に対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の当籤確率で内部当籤役を決定する。なお、内部当籤役を当籤役と、内部当籤役決定手段を役決定手段ないし事前決定手段と呼ぶ場合がある。
内部当籤役の決定により、後述の入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動などといった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段(後述のメインCPU93、ステッピングモータ51L、51C、51R)は、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。なお、リール3L,3C,3Rは図柄の変動表示が可能なものであるため、可変表示器又は変動表示器などと呼ぶ場合がある。
ここで、パチスロ機1では、基本的に、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときから規定時間(190ms)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分(最大滑り駒数)に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞ライン(以下、「有効ライン」という)に沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転が全て停止されると、入賞判定手段(後述のメインCPU93)は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。なお、複数のリール3L、3C、3Rが停止したときに表示された図柄を停止表示又は表示結果などと簡潔に表現する場合がある。また、複数のリール3L、3C、3Rが停止することにより有効ラインに図柄の組合せが表示されることを、停止表示の導出又は表示結果の導出などと表現する場合があり、内部当籤役を導出許容条件と表現する場合がある。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止されたことに基づいて、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。なお、有効ライン上に停止した図柄が「入賞」に係るものであるかの判定を行うことで「入賞」が発生可能であればよく、内部当籤役と停止した図柄により「入賞」となった役とが合致するかの合致判定は行っても行わなくてもよい。行う場合はセキュリティ性が高まり、行わない場合はセキュリティ性がやや低下するものの、後述するメインROM94のプログラム容量を削減できる。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払出などの特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ機1における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリール3L、3C、3Rが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタン7L、7C、7Rの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機1では、前述した一連の流れの中で、表示ユニット100により行う光(映像)の出力、スピーカ9L、9Rにより行う音の出力、あるいはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御基板が担う。
演出内容が決定されると、表示ユニット100やスピーカ9L,9Rは、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時などの各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロ機1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
[パチスロ機の構造]
パチスロ機1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2〜図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
図2は、本実施の形態におけるパチスロ機1の斜視図である。図3は、本実施の形態におけるパチスロ機1の正面図である。
パチスロ機1の全体を形成している筐体60は、前面側に矩形状の開口を有する箱状のキャビネット61と、キャビネット61の前面上部に配置された上ドア62aと、キャビネット61の前面下部に配置された下ドア62bとを有している。なお、キャビネット61は、遊技機本体と呼ぶ場合がある。また、キャビネット61は上ドア62aや下ドア62bを支持する枠体として機能するため、支持体、支持枠、固定枠などと呼ぶ場合がある。また、本実施例では遊技機の前面側に設けられる扉部材は上ドア62aと下ドア62bの2つであるが、あくまで一例であり、扉部材が1枚ないし3枚以上である遊技機に本明細書で開示される発明を可能な範囲で適用するものとしてもよい。
キャビネット61は、キャビネット上部61aと、中間支持板301によってキャビネット上部61aと区切られたキャビネット下部61bとによって構成され、遊技に用いられる機器(例えば、ホッパー装置など)を収容する。
上ドア62a及び下ドア62bは、キャビネット上部61a及びキャビネット下部61bの開口の形状及び大きさにそれぞれ対応するように形成されている。上ドア62aは、キャビネット上部61aの開口を閉塞可能に設けられ、下ドア62bは、キャビネット下部61bの開口を閉塞可能に設けられる。
キャビネット上部61aには、表示ユニット100が内部に設けられている。表示ユニット100は、遊技の進行に応じた演出を行う演出装置であり、後述の副制御基板72の制御のもと遊技の進行に応じて様々な映像を表示する表示手段を構成する。なお、表示ユニット100は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどのような表示装置であってもよいが、本実施の形態では、後述するようにいわゆるプロジェクションマッピング装置を用いる。
キャビネット上部61aの表示ユニット100の前面には、表示ユニット100に表示された映像が視認可能な保護カバー20が設けられている。保護カバー20は、外側から内側に入射される光に対する遮光性を有し、外来光により表示ユニット100に表示された各種画像の視認性が低下してしまうことを抑制している。本実施の形態における保護カバー20は、透過率が50%〜80%程度の部材によって構成されている。
下ドア62bの上部の略中央部には、矩形状の開口部として形成された表示窓4が設けられている。表示窓4は、後述するリール3L、3C、3Rに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段を構成する。表示窓4には、右上り斜めのクロスアップライン、上段のトップライン、中段のセンターライン、下段のボトムライン及び右下がり斜めのクロスダウンラインが表示されている。また、表示窓4の裏側には、リール3L、3C、3Rを構成するリールユニット(図示せず)が脱着可能に取り付けられている。
図4に示すように、上ドア62aの保護カバー20の内部には、表示ユニット100の左右の表示領域外を隠すようにパネル21a、21bが設けられている。パネル21a、21bには、透光性を有する領域が形成されている。この領域には、遊技状態を表す絵柄が装飾された装飾部22a、22bがそれぞれ配設されている。
本実施の形態における装飾部22a、22bは、パネル21a、21bに施された遊技状態を表す絵柄によって形成されている。装飾部22a、22bには、裏面側から光を照射する光源としての装飾LED23a、23b(図32参照)がそれぞれ設けられている。
図3に示すように、表示窓4は、リール3L、3C、3Rに表示された複数の図柄のうちの3個の図柄を表示する。そのため、表示窓4は、3×3の図柄が表示される。表示窓4に表示されるクロスアップライン〜クロスダウンラインの5本のラインは、表示窓4が表示する3×3の図柄を直線的に結ぶラインである。
本実施の形態では、これら5本のラインのうちのセンターラインが有効ラインであり、センターラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて、入賞の判定が行われる。一方、センターライン以外の4本のラインは、入賞の判定に用いられることのない疑似的なラインである。
なお、有効ライン(センターライン)は、後述のMAXベットボタン11を操作すること、又はメダル投入口22にメダルを投入することにより有効化される。ここで、MAXベットボタン11を操作することと、メダルを投入することとは同義である。したがって、例えば「メダルの投入枚数」という場合には、上述のMAXベットボタン11の操作によるBET枚数と実際にメダル投入口22に投入された投入枚数のいずれも含まれる。
キャビネット61には、複数のリール3L、3C、3Rが回転自在に横一列に設けられている。各リール3L、3C、3Rは、それぞれの外周面に、遊技に必要な複数種類の図柄によって構成される識別情報としての図柄列が描かれたリール帯を有する。すなわち、リール3L、3C、3Rには、複数の図柄が表示されている。
各リール帯に描かれた図柄は表示窓4を通して、パチスロ機1の外部から視認できるようになっている。また、各リール3L、3C、3Rは、定速回転(例えば80回転/分) で回転し、図柄列を変動表示する。
表示窓4の下方には、略水平面の台座部10が形成されている。台座部10の水平面内のうち、右側にはメダル投入口22が設けられ、左側にはMAXベットボタン11及び1ベットボタン(図示せず)が設けられる。MAXベットボタン11の内部には、メダルの投入が可能な時に点灯するLED(図示せず)が設けられている。
このMAXベットボタン11を押下操作することで、単位遊技(一のゲーム)の用に供される枚数(3枚)のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。一方、1ベットボタンを1回、押下操作する度に1枚のメダルが投入される。1ベットボタンが3回操作されると、単位遊技用に供される3枚のメダルが投入され、有効ラインが有効化される。
MAXベットボタン11の操作、1ベットボタンの操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作(遊技を行うためにメダルを投入する操作)を「投入操作」という。
台座部10の水平面内には、演出に使用される演出操作手段としてのチャンスボタン33が設けられている。なお、演出操作手段は、チャンスボタン33のようなボタンに限らず、レバーやMAXベットボタン11などの他の機構によって構成してもよい。
チャンスボタン33には、演出操作光源としてのチャンスボタンLED34(図32参照)が設けられている。本実施の形態におけるチャンスボタンLED34は、点灯時にチャンスボタン33が点灯しているように見えるように、チャンスボタン33を内方から照らすように設けられている。
台座部10の水平面内の略中央には、情報表示器14が設けられている。情報表示器14には、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)に対応して点灯するLED(図示せず)が設けられている。また、情報表示器14には、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)などの情報を遊技者に対してデジタル表示するデジタル表示器(図示せず)が設けられている。
また、情報表示器14には、内部当籤役として決定された役に応じた図柄の組合せを有効ラインに沿って表示するために必要な停止操作の情報を報知する指示モニタ(図示せず)が設けられている。指示モニタは、例えば、7セグメントLEDにより構成され、報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様で点灯や点滅することで、遊技者に対して必要な停止操作の情報を報知する。後述するように、本実施の形態では、停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄の組合せが異なる役である「押し順役」を設けている。報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様とは、例えば、押し順「1st(第1停止操作を左のリール3Lに対して行うこと)」を報知する場合に「1」を表示し、押し順「2nd(第1停止操作を中のリール3Cに対して行うこと)」を報知する場合に「2」を表示し、押し順「3rd(第1停止操作を右のリール3Rに対して行うこと)」を報知する場合に「3」を表示するといったことである。なお、指示モニタにおける停止操作の情報の報知の詳細は、図78で後述する。
後述の図32に示すように、情報表示器14は、ドア中継端子板54を介して主制御基板71により制御される。ここで、パチスロ機1では、主制御基板71により制御される指示モニタに加えて、副制御基板72により制御される他の手段を用いて停止操作の情報を報知することとしてもよく、例えば、上述の表示ユニット100において停止操作の情報を報知することとしてもよい。
この場合において、指示モニタにおける報知の態様と、その他の手段における報知の態様とは、異なる態様であってもよい。すなわち、指示モニタでは、報知する停止操作の情報に一義的に対応する態様で報知すればよく、必ずしも、停止操作の情報を直接的に報知する必要はない(例えば、指示モニタにおいて「1」と表示されたとしても、遊技者によっては報知内容を特定できない可能性もあり、直接的な報知とは言えない)。これに対して、その他の手段における報知では、停止操作の情報を直接的に報知することとしてもよい。例えば、押し順「1st」を報知する場合に、指示モニタでは報知する押し順に一義的に対応する「1」を表示する一方で、その他の手段(表示ユニット100)では、第1停止操作を左のリール3Lに対して行うことを直接的に報知することとしてもよい。
このように本実施の形態のパチスロ機1では、副制御基板72の制御だけでなく、主制御基板71の制御によっても、内部当籤役に応じた必要な停止操作の情報を報知することができる。もちろん、停止操作の情報の報知は、遊技状態に応じて制御されることとしてもよい。より具体的には、後述の一般遊技状態(非ART)では停止操作の情報を報知することなく、後述のART遊技状態(図36参照)において停止操作の情報を報知することとしてもよい。
また、台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出を押しボタン操作で切り換える精算ボタン13が設けられている。この精算ボタン13の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払い出され、払い出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。
精算ボタン13の右側には、遊技者の傾動操作により上記リール3L、3C、3Rを回転させ、表示窓4内での図柄の変動表示を開始するための開始操作手段としてのスタートレバー6が所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部の略中央には、遊技者の押下操作により3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止させるための停止操作手段としてのストップボタン7L、7C、7Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L、3C、3Rが停止したときに終了する。
下ドア62bの上部の正面には、タッチパネルユニット201が設けられる。タッチパネルユニット201は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどよりなる画像表示装置201aを有し、各種情報を表示する。図2及び図3に示すように、タッチパネルユニット201は、下ドア62bの前面部のうち、台座部10の水平面から略垂直に立設する面の左側(MAXベットボタン11やスタートレバー6側)に設けられている。
タッチパネルユニット201は、画像表示装置201aに重畳されて接触入力可能な接触入力装置を構成するタッチセンサ201bを有し、タッチセンサ201bを介して受け付けた遊技者の操作に応じたユーザインタフェイス画像などの表示が切り替え可能になっている。タッチセンサ201bは、静電容量方式などの所定の動作原理に従い動作し、遊技者の操作を受け付けると、タッチ入力情報として当該操作に応じた信号を出力する。タッチパネルユニット201は、タッチセンサ201bから出力されるタッチ入力情報に基づいて副制御基板72(図32参照)により制御される。
下ドア62bの下部の正面には、左右に効果音や音声などの音による演出を行うスピーカ9L、9Rが設けられ、このスピーカ9L、9Rの間にメダルが払い出されるメダル払出口15が設けられている。下ドア62bの最下部には、払い出されたメダルを貯留するメダル受け部16が設けられている。
また、下ドア62bの下部の正面のうち、ストップボタン7L、7C、7Rとメダル受け部16とに上下を挟まれた面には、機種のモチーフに対応したデザインがあしらわれた腰部パネル25が取り付けられている。この腰部パネル25は、背後に設けられた腰部パネル照明器(図示せず)により照射される。
[表示ユニットの構造]
続いて、図5〜図29を参照して、パチスロ機1が備える表示ユニット100の構造について説明する。
(表示ユニット100)
図5に示すように、キャビネット上部61aの内部には、表示ユニット100が設けられている。図6に示すように、表示ユニット100は、キャビネット61内の中間支持板301上に着脱可能に設けられている。なお、中間支持板301は、キャビネット61内の上部空間と下部空間との仕切り壁として機能している。表示ユニット100は、映像を含む照射光を出射する照射光装置Bと、照射光装置Bからの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置Cとを有した所謂プロジェクションマッピング装置である。
ここで、プロジェクションマッピング装置は、建造物や自然物などの立体物の表面に映像を投影するためのものであって、例えば、後述のスクリーンである役物に対して、その位置(投影距離や角度など)や形状に基づいて生成される、演出情報に応じた映像を投影することにより、高度で、かつ迫力のある演出を可能とする。
(表示ユニット100:照射光装置B)
図7に示すように、照射光装置Bは、照射光を前方に出射するプロジェクタ機構B2と、プロジェクタ機構B2の前方に配置され、プロジェクタ機構B2からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置C方向に反射するミラー機構B3と、プロジェクタ機構B2及びミラー機構B3を収容したプロジェクタカバーB1とを有している。
(表示ユニット100:照射光装置B:プロジェクタ機構B2)
プロジェクタ機構B2は、照射光により映像を出力する映像出力手段を構成する。プロジェクタ機構B2は、キャビネット61内の後部に配置されている。プロジェクタ機構B2は、水平配置された平板状のベース部材B22を有している。ベース部材B22の下面には、レンズ機構B21及び図示しない光源が設けられている。レンズ機構B21は、光源から出射された照射光を前方のミラー機構B3に向けて出射するように配置されている。
また、ベース部材B22の下面には、排熱機構B23,B24が設けられている。排熱機構B23,B24は、レンズ機構B21及び光源の右側及び左側にそれぞれ配置されている。排熱機構B23,B24は、空気を流通させるダクトと空気を送出するファンとを有しており、空気を後方に吹き出すことによって、照射光を生成する際に発生する熱を強制的に後方に流動させるようになっている。排熱機構B23,B24における空気の流動方向には、キャビネット61の通気穴が配置されている。これにより、排熱機構B23,B24は、プロジェクタ機構B2の熱を空気と共に通気穴を介して機外に強制的に排出することが可能になっている。
(表示ユニット100:照射光装置B:ミラー機構B3)
図7に示すように、プロジェクタ機構B2の前方(照射光の出射方向)には、ミラー機構B3が配置されている。図8に示すように、ミラー機構B3は、ミラーホルダB31と、ミラーホルダB31に収容された光学ミラーB32と、光学ミラーB32の両端部をミラーホルダB31に固定するミラーストッパB33,B34とを有している。図9にも示すように、ミラーホルダB31は、前面が長方形状の板状に形成されている。ミラーホルダB31の各コーナー部には、角度調整穴B311が形成されていると共に、角度調整穴B311を中心にして凹部B312が前面に形成されている。また、上下方向の角度調整穴B311,B311間には、取付け穴B314,B314が上下対称に形成されている。
また、ミラーホルダB31の後面には、ミラー保持部B313が形成されている。ミラー保持部B313は、中央部に形成されており、角度調整穴B311及び取付け穴B314に重複しないサイズで形成されている。ミラー保持部B313の左側及び右側には、ミラーストッパB33,B34がそれぞれ設けられている。ミラーストッパB33,B34は、角度調整穴B331,B341と、取付け穴B334,B344とをそれぞれ有している。ミラーストッパB33,B34における角度調整穴B331,B341及び取付け穴B334,B344は、ミラーホルダB31における角度調整穴B311,B311及び取付け穴B314,B314に対応するように配置されている。
ミラーストッパB33,B34は、一部がミラー保持部B313と重複するように形成されている。これにより、ミラーストッパB33,B34は、ミラー保持部B313に嵌合された光学ミラーB32の左右方向の両辺部に当接し、取付け穴B314,B334,B344によりミラーホルダB31にネジ締結されることによって、光学ミラーB32をミラーホルダB31に保持させている。
図10に示すように、上記のように構成されたミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1におけるリフレクタ保持部B11の内側面に設けられている。リフレクタ保持部B11は、プロジェクタカバーB1の前面中央部に形成されており、上ドア62aを開いたときに前側に露出するように配置されている。リフレクタ保持部B11は、角度調整穴B111を有している。角度調整穴B111は、ミラー機構B3の角度調整穴B311に対応した位置に形成されている。
リフレクタ保持部B11の角度調整穴B111には、図示しないネジが前面側から挿通されており、このネジは、ミラーホルダB31の角度調整穴B311を貫通する。そして、ミラーストッパB33,B34の角度調整穴B331,B341は、ネジが螺合可能なネジ穴として形成されており、ミラーホルダB31の角度調整穴B311を貫通したネジは、ミラーストッパB33,B34の角度調整穴B331,B341に螺合される。
そして、上記ネジが角度調整穴B331,B341との螺合が緩む方向に回転されると、リフレクタ保持部B11とミラーストッパB33,B34との距離が広がることとなる。一方、上記ネジが角度調整穴B331,B341との螺合が締まる方向に回転されると、リフレクタ保持部B11とミラーストッパB33,B34との距離が縮まることとなる。
上記のように、取付け穴B314,B334,B344を介してミラーホルダB31とミラーストッパB33,B34とがネジ締結されており、これにより、ミラーホルダB31とミラーストッパB33,B34との間に光学ミラーB32が挟持されている。このように、ミラーホルダB31と光学ミラーB32とミラーストッパB33,B34とは、ミラー機構B3として一体化されており、ネジの回転によりリフレクタ保持部B11とミラーストッパB33,B34との距離を変化させることにより、リフレクタ保持部B11とミラー機構B3との距離を増減することができる。そして、角度調整穴B311,B331,B341がミラー機構B3のコーナー部に対応して4方向に配置されているため、各角度調整穴B311,B331,B341の配置位置におけるリフレクタ保持部B11とミラー機構B3との距離を増減させることによって、プロジェクタ機構B2から出射された照射光の進行方向に対する光学ミラーB32の反射角度を微調整することを可能にしている。
また、リフレクタ保持部B11とミラーホルダB31との間には、図示しないバネが設けられている。バネは、後端面がミラーホルダB31の凹部B312に当接されており、前端面がリフレクタ保持部B11の内壁面(後壁面)に当接されることによって、リフレクタ保持部B11とミラーホルダB31とで挟持されている。そして、リフレクタ保持部B11の角度調整穴B111から挿通されたネジが当該バネを貫通している。これにより、ネジの回転に伴ってリフレクタ保持部B11とミラー機構B3との距離が広がっても、バネの付勢力により、ネジ頭部がリフレクタ保持部B11の角度調整穴B111に当接することとなり、ネジ頭部が角度調整穴B111から飛び出してリフレクタ保持部B11とネジとの位置関係が崩れてしまうことを防止することができる。
(表示ユニット100:照射光装置B:プロジェクタカバーB1)
図11に示すように、上記のように構成されたプロジェクタ機構B2及びミラー機構B3は、プロジェクタカバーB1に収容されている。プロジェクタカバーB1は、水平配置された上壁部B12と、上壁部B12の前側に配置されたリフレクタ保持部B11と、上壁部B12の左右方向において左右対称に配置された側壁部B13,B13とを有している。上壁部B12は、前部が図6のキャビネット61よりも前方に突出されている。上壁部B12の前辺中央部には、リフレクタ保持部B11が前方に突出した形態に形成されており、突出により形成された空間部に上述のミラー機構B3を角度調整可能に保持している。
また、側壁部B13,B13は、下端部から水平方向に突出された突出部B131を有している。突出部B131は、前部側の第1突出部B131aと、後部側の第2突出部B131bとを有している。第1突出部B131aは、プロジェクタカバーB1がキャビネット61に装着されたときに、キャビネット61の開口部に対応する位置に形成されており、キャビネット61の開口部の幅よりも僅かに小さな幅に設定されている。一方、第2突出部B131bは、プロジェクタカバーB1がキャビネット61に装着されたときに、キャビネット61の開口部から後方の空間部に対応する位置に形成されており、後方の空間部の幅よりも僅かに小さな幅に設定されている。即ち、各側壁部B13,B13は、第1突出部B131aの幅よりも第2突出部B131bの幅が広く形成されている。これにより、プロジェクタカバーB1は、キャビネット61における内部空間の大部分を覆うことが可能になっている。
プロジェクタカバーB1の下面側には、複数の孔B151を有した多孔板B15が設けられている。多孔板B15は、金属(例えば、ステンレス、鉄、鋼、アルミ等)製の板に打ち抜き加工を施すことにより複数の孔を開けたパンチングメタルである。複数の孔B151は、多孔板B15の全面において略均等に分散して形成されている。多孔板B15は、多孔板B15の全面において空気を流通可能にしており、プロジェクタ機構B2の排熱機構B23,B24による吸引により下側から上側への空気の流動を可能にしている。孔B151のサイズ及び個数は、外部からプロジェクタカバーB1内を目視できない程度に設定されている。孔B151は、丸、四角、六角形等の形状に形成されており、孔径は、3〜5mm程度となっている。
多孔板B15は、プロジェクタカバーB1の第1突出部B131a及び第2突出部B131bを下側位置から覆うように形成されている。図13に示すように、多孔板B15は、前部側の上側部B15aと、中部側の傾斜部B15bと、後部側の下側部B15cとを有している。上側部B15aは、水平配置されている。傾斜部B15bは、上側部B15aの後辺から斜め下後方に曲折されることにより形成されている。下側部B15cは、傾斜部B15bの後辺から水平方向に曲折されることにより形成されている。
多孔板B15の上側部B15aは、プロジェクタカバーB1の側壁部B13,B13に取付けられている。これにより、多孔板B15は、プロジェクタカバーB1の前部を上側部B15aで下側から覆い、プロジェクタカバーB1の中部から後部にかけて傾斜部B15b及び下側部B15cで下側から覆うように配置されている。図11に示すように、多孔板B15の下方には、スクリーン装置Cにおけるフロントスクリーン機構E1が配置されている。
詳細は後述するが、フロントスクリーン機構E1は、照射光による映像の出現を禁止する待機姿勢となる上側に配置されたフロント待機位置と、照射光による映像の出現を許可する露出姿勢となる下側に配置されたフロント露出位置との間を回動可能にされており、待機姿勢におけるフロントスクリーン機構E1は、多孔板B15の傾斜部B15bに略平行に近接した傾斜姿勢にされている。一方、フロントスクリーン機構E1が露出姿勢となったときには、多孔板B15の下方に大きな空間部が出現し、この空間部に存在する空気が流動抵抗のない状態で多孔板B15に到達し、複数の孔B151を通過することによって、スクリーン装置C内への空気の流入を容易にして冷却効率を高めることを可能にしている。
また、多孔板B15は、プロジェクタカバーB1の下面を覆うように設けられることによって、例えば図14に示すように、前側に位置した遊技者の目線位置がスクリーン装置Cの上下方向及び左右方向の中心部の水平線上に存在し、この目線位置から照射光装置Bを見上げる状態になったとしても、多孔板B15により照射光装置Bの内部を目視されないようにしている。
(表示ユニット100:スクリーン装置C)
図15に示すように、上記のように構成された照射光装置Bは、スクリーン装置Cの上面にネジ締結により連結されている。これにより、表示ユニット100は、照射光装置Bとスクリーン装置Cとをユニット化して一体的に取り扱うことが可能になっている。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10)
スクリーン装置Cは、箱形形状のスクリーン筐体C10を有している。図16にも示すように、スクリーン筐体C10は、水平配置された底板C1と、底板C1の右端部に立設された右側板C2と、底板C1の左端部に立設された左側板C3と、底板C1の後端部に立設された背板C4とを有している。これにより、底板C1に対して右側板C2と左側板C3と背板C4とがネジ締結により連結されることによって、遊技者が位置する前面側と、照射光装置Bが位置する上面側とが開放された箱形形状のスクリーン筐体C10が形成されている。
スクリーン筐体C10を構成する底板C1と右側板C2と左側板C3と背板C4とは、それぞれが独立して所定形状に形成されており、固定スクリーン機構D等の所定の機能部品が取付け可能にされている。これにより、スクリーン装置Cのユニット全体として共通化を図れない場合でも、底板C1と右側板C2と左側板C3と背板C4との板部材単位で共通化することが可能になっている。また、板部材毎の部分的な変更が可能であるため、パチスロ機1の機種毎に容易に仕様変更することが可能になっている。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:底板C1)
具体的に説明すると、スクリーン筐体C10の底板C1は、上面視が長方形の平板形状に形成されている。底板C1の上面には、中央部に配置された中央載置部C11と、中央載置部C11を中心として左右方向に配置された右載置部C12及び左載置部C13とを有している。これらの載置部C11,C12,C13は、凹状に形成されている。中央載置部C11は、固定スクリーン機構Dの下端部が嵌合されることによって、固定スクリーン機構Dを位置決め可能に載置している。右載置部C12及び左載置部C13は、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6の下端部がそれぞれ嵌合されることによって、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6をそれぞれ位置決め可能に載置している。
また、底板C1の前辺部C14は、下方に曲折されることによって、先端部が底板C1の下面よりも下方に位置されている。前辺部C14には、複数の貫通穴C141が形成されている。図6に示すように、前辺部C14は、表示ユニット100がキャビネット61の中間支持板301に載置されながら組み込まれる際に、中間支持板301の前面に当接することによって、キャビネット61内の後方への位置決めを行うことを可能にしている。そして、表示ユニット100は、前辺部C14の貫通穴C141を介してキャビネット61の前面にネジ締結されることによって、キャビネット61の前面側からの表示ユニット100の組み込み作業及び据え付け作業を行うことが可能になっている。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:右側板C2、左側板C3)
図16及び図17に示すように、スクリーン筐体C10の右側板C2及び左側板C3は、操作用開口部C21,C31を有している。操作用開口部C21,C31は、取っ手として形成されており、操作用開口部C21,C31に手を引っかけることによって表示ユニット100を持ち運ぶことができるようになっている。操作用開口部C21,C31は、フロントスクリーン駆動機構E2のクランクギアE21,E21の側方に配置されている。操作用開口部C21,C31は、水平方向に長手方向を一致させた長方形状に形成されている。操作用開口部C21,C31の開口面積は、クランクギアE21,E21を外部から人手により操作することができる程度に設定されている。
これにより、表示ユニット100をキャビネット61に組み込んだ後に、待機位置のフロントスクリーン機構E1を手動で移動させる場合は、先ず、上ドア62aが開放されたキャビネット61の前面側から表示ユニット100を取り出す。具体的には、キャビネット61の前面側に位置した作業者がキャビネット61に対する表示ユニット100のネジ締結を解除してネジを取り外す。そして、キャビネット61内に手を伸ばして表示ユニット100の操作用開口部C21,C31を両手で把持し、表示ユニット100をキャビネット61外に取り出す。この後、例えば図18に示すように、取り外した表示ユニット100の一方の操作用開口部C21からスクリーン装置C内に手を伸ばし、操作用開口部C21から水平方向に見えるクランクギアE21を回転させることによって、ロック状態のフロントスクリーン機構E1を待機位置から容易に移動させることができる。フロントスクリーン機構E1のロック状態については後述する。待機位置からの移動によりロック状態が解除されると、フロントスクリーン機構E1を所望の位置に素早く回動させることができる。
なお、上ドア62aを開けた状態で、キャビネット61の開口の前方から、キャビネット61の側面壁302とスクリーン装置Cの右側板C2との間のスペース内に手を伸ばし、操作用開口部C21からクランクギアE21を操作することによって、クランクギアE21を回転させることができる。この場合には、表示ユニット100をキャビネット61外に取り外さなくても、フロントスクリーン機構E1のロック状態を解除することができる。
また、右側板C2には、モータ収容部C22が形成されている。モータ収容部C22は、リールスクリーン駆動機構F2を可動役物として駆動する役物駆動手段が構成する第1役物駆動手段としての駆動モータF21を収容している。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:背板C4)
図19に示すように、スクリーン筐体C10の背板C4は、平板状に形成されており、背面に中継基板CKが設けられている。中継基板CKは、表示ユニット100における複数の信号線を集合して表示ユニット100外との配線を一箇所で行うことを可能にしている。中継基板CKは、背板C4の背面に設けられることによって、キャビネット61の背面壁の前方に配置された状態にされている。即ち、中継基板CKは、キャビネット61の背面壁とスクリーン筐体C10の背板C4との隙間に配置されている。中継基板CKの下方には、図6に示すように、表示ユニット100を支持する中間支持板301の貫通穴303が配置されており、中継基板CKの信号線が挿通されている。
これにより、中継基板は、スクリーン装置Cの外部に配置されることによって、配線作業が容易化されていると共に、スクリーン装置C内に中継基板CK用の設置スペースを確保することを不要にし、スクリーン装置C内の設計の自由度を拡大させている。
また、図19に示すように、背板C4には、操作用開口部C41が形成されている。操作用開口部C41は、右側下部に配置されており、フロントスクリーン駆動機構E2の中間ギアE23に対向されている。操作用開口部C41は、中間ギアE23を手動で操作可能なサイズに形成されている。これにより、表示ユニット100をキャビネット61に組み込んだ後に、待機位置のフロントスクリーン機構E1を手動で移動させる場合は、先ず、表示ユニット100をキャビネット61から取り外す。この後、操作用開口部C41からスクリーン装置C内に手を伸ばし、操作用開口部C41から水平方向に見える中間ギアE23を回転させることによって、ロック状態のフロントスクリーン機構E1を待機位置から容易に移動させることができる。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン機構)
スクリーン筐体C10の内部には、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させる複数の表示装置としてのスクリーン機構が照射対象を切り替え可能に設けられている。具体的には、複数のスクリーン機構として固定スクリーン機構Dとフロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とが設けられている。各スクリーン機構D,E1,F1の詳細な構造は後述する。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン位置関係)
図20に示すように、固定スクリーン機構Dは、照射光の照射方向に存在する固定露出位置に固定状態で設けられている。図21に示すように、フロントスクリーン機構E1は、フロント露出位置とフロント待機位置との間を回動可能に設けられている。固定露出位置とフロント露出位置との位置関係は、フロント露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に移動した場合は、フロントスクリーン機構E1が固定スクリーン機構Dを前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をフロントスクリーン機構E1だけに出現可能にしている。フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構Dを露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構Dに出現可能にしている。
フロントスクリーン機構E1には、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にあることを検出するためのフロント待機位置センサE15aと、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にあることを検出するためのフロント露出位置センサE15bとが設けられている。例えば、フロント待機位置センサE15a及びフロント露出位置センサE15bは、それぞれフォトセンサによって構成される。
本実施の形態において、フロント待機位置は、第1基準位置又は第2基準位置に相当する。また、フロント待機位置は、第1位置に相当し、フロント露出位置は、第2位置に相当する。したがって、フロント待機位置センサE15aは、第1位置センサを構成し、フロント露出位置センサE15bは、第2位置センサを構成する。
なお、フロント露出位置は、第1基準位置又は第2基準位置に相当することとしてもよい。また、フロント待機位置は、第2位置に相当し、フロント露出位置は、第1位置に相当することとしてもよい。この場合には、フロント待機位置センサE15aは、第2位置センサを構成し、フロント露出位置センサE15bは、第1位置センサを構成する。
また、図22に示すように、リールスクリーン機構F1は、リール露出位置とリール待機位置との間を回動可能に設けられている。リール露出位置と固定露出位置との位置関係は、リール露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に移動した場合は、リールスクリーン機構F1が固定スクリーン機構Dを前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をリールスクリーン機構F1だけに出現可能にしている。リールスクリーン機構F1がリール待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構Dを露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構Dに出現可能にしている。
リールスクリーン機構F1には、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にあることを検出するためのリール待機位置センサF19が設けられている。例えば、リール待機位置センサF19は、それぞれフォトセンサによって構成される。
本実施の形態において、リール待機位置は、第1基準位置又は第2基準位置に相当する。また、リール待機位置は、第1位置に相当する。したがって、リール待機位置センサF19は、第1位置センサを構成する。
また、本実施の形態において、リールスクリーン機構F1は、可動範囲が狭いため、リール露出位置センサは、設けられていないが、例えば、フロントスクリーン機構E1と同じく、リールスクリーン機構F1がリール露出位置にあることを検出するための図示しないリール露出位置センサを設けることで、リール露出位置センサで第2位置センサを構成してもよい。
また、リール露出位置を、第1基準位置又は第2基準位置に相当することとし、リール待機位置を、第2位置に相当し、リール露出位置は、第1位置に相当することとしてもよい。この場合には、リール待機位置センサF19は、第2位置センサを構成し、リール露出位置センサは、第1位置センサを構成する。
フロント待機位置とリール待機位置との位置関係は、フロント待機位置に存在するフロントスクリーン機構E1とリール待機位置に存在するリールスクリーン機構F1とが干渉しないように設定されている。即ち、フロント待機位置は、固定スクリーン機構Dの上方に配置されている一方、リール待機位置は、固定スクリーン機構Dの後方に配置されている。これにより、フロントスクリーン機構E1の回動距離がリールスクリーン機構F1の回動距離よりも短くされている。
フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とは、回動による作動領域の重複が最小限になるように、フロントスクリーン機構E1の回動中心軸とリールスクリーン機構F1の回動中心軸とが相違されている。具体的には、フロントスクリーン機構E1の回動中心軸は、リールスクリーン機構F1の回動中心軸よりもフロント待機位置方向となる上方に設定されている。これにより、フロントスクリーン機構E1の移動が最小限に設定されている。
また、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とは、少なくとも一方のスクリーン機構E1,F1が待機位置に存在することを条件として回動可能にされている。これにより、スクリーン機構E1,F1同士の回動時における干渉が防止されている。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:固定スクリーン機構D)
図16及び図17に示すように、固定スクリーン機構Dは、スクリーン筐体C10の底板C1上にネジ締結により固定されている。固定スクリーン機構Dは、正面反射部D1と右面反射部D2と左面反射部D3と下面反射部D4とを有している。これらの反射部D1〜D4の反射面は、照射光装置Bからの照射光の光軸に対してそれぞれ異なる角度に設定されている。
尚、固定スクリーン機構Dは、照射光の光軸に対して複数の異なる角度の反射面を有する構成であれば、例えば2面や3面、5面の反射部を有してもよいし、或いは、光軸に対して連続的に異なる角度となる、曲率中心点が前面側に位置する湾曲状や円弧状の反射面の反射部を備えていてもよい。
上記の正面反射部D1は、反射面が前側の遊技者に対して対向配置されており、固定スクリーン機構Dの前方上部に配置された照射光装置Bからの反射光の大部分を前方に反射するように設定されている。右面反射部D2及び左面反射部D3は、正面反射部D1の右辺部及び左辺部に接合されており、正面反射部D1を中心として左右対称に配置されている。右面反射部D2及び左面反射部D3は、正面反射部D1における左右方向の幅よりも前端部間の幅が拡大するように配置されている。これにより、右面反射部D2及び左面反射部D3は、反射面に対する照射光の反射方向が正面反射部D1方向に向い易くなることによって、照射光による映像を出現させながら照射光の一部を正面反射部D1方向に反射するようになっている。また、下面反射部D4についても、反射面に対する照射光の反射方向が正面反射部D1方向に向い易くなることによって、照射光による映像を出現させながら照射光の一部を正面反射部D1方向に反射するようになっている。
上記の固定スクリーン機構Dは、反射面の明度が後述のフロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の各反射面の明度よりも低く設定されている。即ち、固定スクリーン機構Dは、照射光が反射面を反射する光量が、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面を反射する光量よりも少なくされている。これにより、固定スクリーン機構Dは、反射部D1〜D4の乱反射による光の混合による白ぼけが防止されている。尚、固定スクリーン機構Dは、正面反射部D1の明度よりも他の反射部D2,D3,D4の明度が低くされていてもよい。この場合には、他の反射部D2,D3,D4における照射光の正面反射部D1への反射を低減できるため、正面反射部D1において映像を強く出現させながら白ぼけを低減することができる。
なお、明度としては、L*a*b*表色系(L*a*b*色空間)やL*u*v*表色系(L*u*v*色空間)におけるBrightnessを採用することができるが、白を基準として、その他の色を相対値で表すことができるのであれば、どのように定義することも可能である。
固定スクリーン機構Dの反射面の明度と、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度とは、固定スクリーン機構Dの反射面の明度が、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度よりも低ければ特に限定されない。例えば、固定スクリーン機構Dの反射面の明度を、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度よりも、5〜25%(又は10〜20%)程度低い値とすればよい。
固定スクリーン機構Dの反射面の明度を、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の反射面の明度よりも低くするためには、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料の色を、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料の色よりも、黒くすればよい。例えば、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料として白色のものを使用し、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料としては、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料に対して黒色顔料が添加されたものを使用すればよい。
このような塗料において、白色顔料(例えば、酸化チタン)と黒色顔料(例えば、カーボンブラック)との割合を異ならせることによって、スクリーン機構の反射面の明度を変化させることができる。例えば、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料には、白色顔料と黒色顔料とのうち白色顔料のみが含まれ、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料には、白色顔料と黒色顔料の双方が含まれるようにしてもよい。また、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の基材に塗布する塗料よりも、固定スクリーン機構Dに塗布する塗料の方が、白色顔料に対する黒色顔料の割合が(例えば、5〜25%(又は10〜20%)程度)高くなるようにしてもよい。なお、これらのスクリーン機構の基材に塗布する塗料としては、従来公知のスクリーン用塗料を適宜採用することができ、スクリーンの型(例えば、拡散型や反射型) に応じて調整することができる。
なお、固定スクリーン機構Dの基材に塗布する塗料に黒色顔料を含ませるのではなく、固定スクリーン機構Dの基材を成形する前に、当該基材の材料となる樹脂中に黒色顔料を分散させることにより、基材自体に色を付け、基材自体の明度を低くしてもよい。
また、光の乱反射を防止するという観点からは、周囲壁(底板C1、右側板C2、左側板C3、及び、背板C4)等、スクリーン筐体C10を構成する部材やスクリーン筐体C10の内部に配置された他の部材(スクリーン以外の部材)の明度も低くすることが望ましい。それらの部材の明度は、固定スクリーン機構Dの反射面の明度よりも低いことが望ましく、例えば、周囲壁については、スクリーンとして映像が投影されることを考慮する必要がないため、明度は低ければ低いほど望ましい。すなわち、周囲壁の色は、黒に近いほど望ましい。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:フロントスクリーン機構E1)
図23に示すように、フロントスクリーン機構E1は、投影面E11aを全面に有した長方形状のフロントスクリーン部材E11と、第1模様面E12a等の模様を両面に有したフロントスクリーン支持台E12とを有している。フロントスクリーン部材E11は、薄板状の平面パネルにスクリーン塗料を塗布することにより形成されている。これにより、フロントスクリーン部材E11は、投影面E11aが平坦状に形成されることによって、照射光の照射時に歪みの無い映像を出現させるようになっている。
一方、フロントスクリーン支持台E12は、フロントスクリーン部材E11を保持する保持凹部E121を有している。保持凹部E121は、フロントスクリーン部材E11の投影面E11aに対して僅かに拡大した状態で相似する開口形状を有しており、フロントスクリーン部材E11全体を収容している。また、保持凹部E121は、深さが深部と浅部との2段階に設定されている。浅部は、フロントスクリーン支持台E12の周縁部に形成された段部E121aと、中心部を通過する短手方向の両端にかけて直線状に形成された段部E121bとで実現されている。
これにより、保持凹部E121に収容されたフロントスクリーン部材E11は、周縁部の段部E121aと中心部を通過する直線状の段部E121bとに当接及び支持され、残りの深部部分から離隔された状態にされている。この結果、深部部分におけるフロントスクリーン支持台E12の変形が、フロントスクリーン部材E11を変形させて投影面E11aに歪みを引き起こすことが防止されている。
また、フロントスクリーン支持台E12は、投影面E11aの周囲の一部領域に第1模様面E12aを有している。第1模様面E12aは、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に位置されたときに、前方の遊技者から目視可能にされている。さらに、フロントスクリーン支持台E12は、第1模様面E12aとは反対側の面全体に第2模様面E12bを有している。第2模様面E12bは、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に位置されたときに、前方の遊技者から目視可能にされている。これらの第1模様面E12a及び第2模様面E12bは、例えば遊技の演出に関連した模様が凹凸により立体的に形成されている。
上記のように構成されたフロントスクリーン部材E11とフロントスクリーン支持台E12とは、別個に形成された後に、接着剤で接着されることにより一体化されている。これにより、フロントスクリーン機構E1は、フロントスクリーン支持台E12に模様等を形成する際の成形収縮等によりひけが発生することがあっても、このひけがフロントスクリーン部材E11から機械的に分離した状態で発生するため、フロントスクリーン部材E11における投影面E11aのひけによる歪みの発生を防止することが可能になっている。
なお、フロントスクリーン部材E11とフロントスクリーン支持台E12との固着方法としては、接着剤での接着に限らず、ネジ締結等の任意の方法を採用することができる。
フロントスクリーン部材E11を構成する平面パネル、及び、フロントスクリーン支持台E12は、それぞれ射出成形により作製される。フロントスクリーン部材E11を構成する平面パネル、及び、フロントスクリーン支持台E12の材料としては、射出成形を行った場合にひけが発生し得る熱可塑性樹脂(例えば、ABS樹脂等)を適宜採用することができる。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:フロントスクリーン駆動機構E2)
上記のフロントスクリーン機構E1は、フロントスクリーン駆動機構E2の駆動力により回動可能にされている。図16及び図17に示すように、フロントスクリーン駆動機構E2は、フロントスクリーン機構E1の左端部下面に連結された左フロントスクリーン駆動機構E2Aと、フロントスクリーン機構E1の右端部下面に連結された右フロントスクリーン駆動機構E2Bとを有している。
図24及び図25に示すように、右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、クランク部材E22とクランクギアE21と中間ギアE23とモータ軸ギアE24と駆動モータE25とを有している。駆動モータE25は、フロントスクリーン機構E1を可動役物として駆動する役物駆動手段が構成する第2役物駆動手段を構成する。
右フロントスクリーン駆動機構E2Bにおけるクランク部材E22は、上端部(一端部)がフロントスクリーン機構E1の右端部下面に連結されている。図26に示すように、クランク部材E22は、中間位置E22aにおいて図16の右可動体ベースC5に回転自在に軸支されている。これにより、クランク部材E22は、中間位置E22aを回転中心として上端部及び下端部(他端部)を回動可能にしている。
クランク部材E22は、中間位置E22aから上端部側の上側領域と、中間位置E22aから下端部側の下側領域とを有している。図26のようにクランク部材E22を側面視したとき、上側領域における中心線(中間位置E22aと、クランク部材E22の上端辺における中点とを通過する直線)は、待機姿勢において上下方向となるように設定されている。一方、下側領域における中心線(中間位置E22aと、クランク部材E22の下端辺における中点とを通過する直線)は、待機姿勢において下側が上側よりも前側に傾斜するように設定されている。
クランク部材E22の下側領域には、スライド溝E22bが形成されている。スライド溝E22bは、溝壁面E22b1が側面視U字形状となるように形成されている。該U字は、2つの直線部と、該2つの直線部の端部同士を結んだ曲線部とから構成されている。 2つの直線部は、平行に形成されており、スライド溝E22bは、溝壁面E22b1の上記直線部に相当する面が下側領域の中心線に平行に設定されている。スライド溝E22bには、スライド部材E26が移動自在に係合されている。スライド溝E22bの溝幅(上記2つの直線部間の距離)は、スライド部材E26の部材幅にほぼ一致されており、移動時において摺動するように設定されている。即ち、スライド部材E26は、常時、スライド溝E22bの溝壁面E22b1に当接状態にされている。また、スライド溝E22bの上端部は、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢である場合において、スライド部材E26が上端面(上記曲線部に相当する面)に当接するように設定されている。一方、スライド溝E22bの下端部は、スライド部材E26の一部を露出可能に開放状態にされている。
上記のスライド部材E26は、クランクギアE21の偏心位置E21bに回転自在に軸支されている。クランクギアE21の回転中心位置E21aは、図25の右可動体ベースC5に回転自在に軸支されている。クランクギアE21の回転中心位置E21aは、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において、回転中心位置E21aと偏心位置E21bとを結ぶ線分が、クランク部材E22における中間位置E22aとスライド部材E26の中心点とを結ぶ線分に対して直交する関係を有するように設定されている。
これにより、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合においては、クランク部材E22の下側領域を回動させる方向に力が働いても、この力の全成分の付与方向に回転中心位置E21aが存在し、固定端として作用するため、スライド部材E26が移動することはない。この結果、クランク部材E22の中間位置E22aとクランクギアE21の回転中心位置E21aとを固定端とし、スライド部材E26を自由端とする0自由度の三節リンクによるトラス構造が形成されるため、フロントスクリーン機構E1を手で押した場合でも、クランク部材E22及びクランクギアE21が強固なブレーキとして作用することによって、フロントスクリーン機構E1が動くことはない。
上記のクランクギアE21には、中間ギアE23が噛合されている。中間ギアE23には、モータ軸ギアE24が噛合されている。モータ軸ギアE24は、駆動モータE25の駆動軸が接続されている。これにより、右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、駆動モータE25の回転駆動力をモータ軸ギアE24及び中間ギアE23を介してクランクギアE21に伝達可能にされている。
ここで、クランクギアE21に付与された回転駆動力の全成分は、スライド部材E26の旋回軌跡の接線方向に一致する。また、図27及び図29に示すように、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において、回転中心位置E21aと偏心位置E21bとを結ぶ線分が、クランク部材E22における中間位置E22aとスライド部材E26の中心点とを結ぶ線分に対して直交する関係を有するように設定されているため、旋回軌跡の接線方向がクランク部材E22のスライド溝E22bの溝壁面に平行となっている。これにより、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において、クランクギアE21に回転駆動力が付与されると、スライド部材E26の移動方向(接線方向)に反力となる溝壁面が存在しないため、クランクギアE21が容易に回転を開始する。
クランクギアE21に回転駆動力が付与された場合は、偏心位置E21bに設けられたスライド部材E26がスライド溝E22bとの摺動によりスライド溝E22bに沿って移動自在にされているため、クランク部材E22の中間位置E22aとクランクギアE21の回転中心位置E21aとを固定端とし、スライド部材E26を溝壁面に沿って移動自在の自由端にした1自由度の二節リンクが形成される。そして、スライド部材E26が回動すると、スライド部材E26が係合されたスライド溝E22bを備えたクランク部材E22が中間位置E22aを支点として回動し、クランク部材E22の上側領域を回動させることになる。この結果、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置及びフロント露出位置間を移動することになる。
図26〜図29に示すように、クランク部材E22には、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置センサE15a(図21参照)に検出させるための検出片E22cと、フロントスクリーン機構E1をフロント露出位置センサE15b(図21参照)に検出させるための検出片E22dと、が形成されている。
また、フロントスクリーン機構E1の移動速度は、フロントスクリーン機構E1が待機姿勢又は露出姿勢である場合において停止状態0であり、徐々に増速し、待機姿勢及び露出姿勢間の中間姿勢(図28)において最大速度となった後、徐々に減速し、露出姿勢及び待機姿勢になったときに停止状態0になる。
これにより、クランクギアE21の角加速度が小さな状態(慣性モーメント)で回動を開始及び停止させることができるため、クランクギアE21に必要なトルクを小さくすることが可能になり、結果として駆動機構(中間ギアE23、モータ軸ギアE24、駆動モータE25)の過負荷による故障や消耗を低減することが可能になっている。
待機姿勢となるフロント待機位置及び露出姿勢となるフロント露出位置にあるフロントスクリーン機構E1は、駆動モータE25を励磁させない非励磁状態であっても停止可能とする静止位置にあたる。すなわち、フロント待機位置は、第1静止位置に相当し、フロント露出位置は、第2静止位置に相当する。なお、フロント待機位置を第2静止位置とし、フロント露出位置を第1静止位置としてもよい。
図16に示すように、上記のように構成された右フロントスクリーン駆動機構E2Bは、モータ軸ギアE24と駆動モータE25とを除いて、左フロントスクリーン駆動機構E2Aと同一構成とされている。そして、左フロントスクリーン駆動機構E2Aと右フロントスクリーン駆動機構E2Bとは、左右対称に配置されている。左フロントスクリーン駆動機構E2AのクランクギアE21と右フロントスクリーン駆動機構E2BのクランクギアE21とは、シャフト部材E3を介して連結され、駆動モータE25の回転駆動力が均等に付与されるようになっている。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:リールスクリーン機構F1)
図16及び図17に示すように、リールスクリーン機構F1は、湾曲形状の平板からなるリールスクリーン部F11と、リールスクリーン部F11の左端に接続された左リールスクリーン支持部F12と、リールスクリーン部F11の右端に接続された右リールスクリーン支持部F13とを有している。
リールスクリーン部F11は、回動方向に近似した形状に湾曲されており、回動中心側である裏面に模様が形成されている。この裏面の模様は、リールスクリーン機構F1がリール待機位置に位置されたときに、前方の遊技者から目視可能にされている。また、リールスクリーン部F11の表面は、周縁部に模様が形成されていると共に、周縁部の内周領域が投影面とされている。投影面は、リールスクリーン機構F1がリール露出位置に位置されたときに、照射光の照射により映像を出現可能になっている。
左右のリールスクリーン支持部F12,F13の一端部は、リールスクリーン部F11に接続されている。一方、リールスクリーン支持部F12,F13の他端部は、図示しない突出部をそれぞれ有している。突出部は、各リールスクリーン支持部F12,F13の外側に水平方向に突出されており、リールスクリーン駆動機構F2に連結されることによって、リールスクリーン機構F1の回動中心軸とされている。
リール待機位置及びリール露出位置にあるリールスクリーン機構F1は、駆動モータF21を励磁させない非励磁状態であっても停止可能とする静止位置にあたる。すなわち、リール待機位置は、第1静止位置に相当し、リール露出位置は、第2静止位置に相当する。なお、リール待機位置を第2静止位置とし、リール露出位置を第1静止位置としてもよい。
(表示ユニット100:スクリーン装置C:スクリーン装置による演出)
本実施の形態のパチスロ機1では、以上説明した表示ユニット100を用いて様々な演出を実行する。具体的には、パチスロ機1では、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させる複数のスクリーン機構を切り替えることで、平面状の映像表示を用いた演出、奥行き感(立体感)のある映像表示を用いた演出、及び、湾曲した映像表示を用いた演出を実行することができる。
例えば、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させるスクリーン機構を、フロントスクリーン機構E1に切り替えた場合、平坦状の投影面E11aに映像を出現させることで、照射光の照射時に歪みの無い映像を出現させることができ、この平面的な映像を用いた演出を実行することができる。
また、例えば、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させるスクリーン機構を、固定スクリーン機構Dに切り替えた場合、固定スクリーン機構Dが有する複数の反射部により、奥行き感(立体感)のある映像を出現させることができ、この奥行き感のある映像を用いた演出を実行することができる。
また、例えば、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させるスクリーン機構を、リールスクリーン機構F1に切り替えた場合、湾曲形状の平板からなるリールスクリーン部F11に映像を出現させることで、湾曲した映像を出現させることができ、この湾曲した映像を用いた演出を実行することができる。
[タッチパネルユニットの表示例]
続いて、タッチパネルユニット201の画像表示装置201aに表示される表示画面について説明する。図30は、画像表示装置201aに表示される表示画面の一部を示す図である。図30に示すように、画像表示装置201aには、トップ画面211、メニュー画面212及び遊技情報画面213,214,215を含む複数の表示画面が表示される。これら複数の表示画面は、タッチパネルユニット201のタッチセンサ201bを介して受け付けた遊技者の操作に応じて切り替えられる。
トップ画面211は、タッチパネルユニット201に表示される表示画面のうちの初期画面であり、MENUボタン211aと概要遊技履歴211bとを表示する。MENUボタン211aは、遊技者により操作(タップ)されることで、メニュー画面212を呼び出す操作ボタンである。概要遊技履歴211bは、パチスロ機1における遊技履歴のうちの一部の遊技履歴(概要遊技履歴)を表示する。本実施の形態では、概要遊技履歴として、例えば、パチスロ機1におけるボーナス回数、ART回数、及びゲーム数(遊技回数)を表示する。
メニュー画面212は、タッチパネルユニット201に表示される表示画面のメニューであり、戻るボタン212aと、記録ボタン212bと、説明ボタン212cと、配列配当ボタン212dと、リーチ目ボタン212eと、WEBサイトボタン212fと、音量ボタン212gとを表示する。戻るボタン212aは、遊技者により操作されることで、トップ画面211を呼び出す操作ボタンである。また、記録ボタン212b〜音量ボタン212gは、遊技者により操作されることで対応する表示画面を呼び出す操作ボタンである。
例えば、記録ボタン212bが遊技者により操作された場合、図31に示すような遊技に関する情報(以下、単に「遊技情報」という)の記録に関する記録操作画面216が呼び出される。近年のパチスロ機では、機種ごとに遊技者を登録しておき、当該遊技者のこれまでの遊技履歴から、定められたミッションの達成状況などの様々な遊技情報を管理するサービスが広く行われている。記録ボタン212bにより呼び出される記録操作画面216は、このサービスに関する操作画面である。
図31に示すように、記録操作画面216には、記録開始ボタン216aと、記録参照ボタン216bと、記録終了ボタン216cと、登録ボタン216dと、戻るボタン216eと、MENUボタン216fとが表示される。
記録開始ボタン216aは、遊技情報の記録を開始するための操作ボタンである。記録開始ボタン216aが操作されると、パチスロ機1の識別情報と、サーバのURL(Uniform Resource Locator)を表す二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))が表示される。この二次元コードを携帯電話などの携帯端末で読み込むことにより、携帯端末は、パチスロ機1とユーザとの組合せをサーバに登録することができる。
記録参照ボタン216bは、遊技情報を参照するための操作ボタンである。記録参照ボタン216bが操作されると、記録済みの遊技情報を表す二次元コードが表示される。この二次元コードを読み込むことにより、携帯端末は、記録済みの遊技情報を直接又はサーバを介して表示することができる。なお、記録参照ボタン216bが操作されると、記録済みの遊技情報が画像表示装置201aなどに表示されるようにしてもよい。
記録終了ボタン216cは、遊技情報の記録を終了するための操作ボタンである。記録終了ボタン216cが操作されると、遊遊技情報の記録が終了し、記録された遊技情報を表す二次元コードが表示される。この二次元コードを読み込むことにより、携帯端末は、記録された遊技情報をサーバに登録することができる。
登録ボタン216dは、ユーザをサービスに登録させるための操作ボタンである。登録ボタン216dが操作されると、サーバのURLを表す二次元コードが表示される。この二次元コードを読み込むことにより、携帯端末は、ユーザをサービスに登録するためのサイトにアクセスすることができる。戻るボタン216e及びMENUボタン216fは、メニュー画面211及びメニュー画面212をタッチパネルユニット201に表示させるための操作ボタンである。
図30において、説明ボタン212cが遊技者により操作された場合、パチスロ機1の説明画面(図示せず)が呼び出される。説明画面で説明する内容としては、例えば、設定値ごとのボーナス当籤確率やART当籤確率などのパチスロ機1の仕様に関する説明の他、パチスロ機1の演出に登場するキャラクタの紹介などが含まれる。
また、配列配当ボタン212dが遊技者により操作された場合、パチスロ機1の配列配当画面(図示せず)が呼び出される。配列配当画面には、例えば、パチスロ機1において入賞と判定される図柄の組合せと入賞と判定された際の特典との対応関係(配当表)や、リール3L、3C、3Rに描かれた図柄列(リール配列)などが表示される。
また、リーチ目ボタン212eが遊技者により操作された場合、パチスロ機1のリーチ目画面(図示せず)が呼び出される。リーチ目画面には、パチスロ機1におけるリーチ目が表示される。なお、リーチ目は、有効ラインに沿って表示されることで、特別な特典が付与される図柄の組合せであり、本実施の形態のパチスロ機1では、図38及び図39に示すリーチ目リプの図柄の組合せが該当する。本実施の形態のパチスロ機1では、リーチ目リプの図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、その後、遊技者にとって有利な状態(例えば、ボーナス状態、通常ART又はCT(図36参照))に移行することが確定していることになっている。
また、WEBサイトボタン212fが遊技者により操作された場合、パチスロ機1のWEB紹介画面(図示せず)が呼び出される。WEB紹介画面には、パチスロ機1の機種ごとに設けられた特設WEBサイトやパチスロ機1のメーカーのWEBサイトなど任意のWEBサイトのURLを示す二次元コード(例えば、QRコード(登録商標))が表示される。遊技者は、携帯電話などでWEB紹介画面に表示される二次元コードを読み込むことで、対応するWEBサイトにアクセスすることができる。
また、音量ボタン212gが遊技者により操作された場合、スピーカ9L,9Rから出力する音の音量を調整する音量調整画面(図示せず)が呼び出される。遊技者は、音量調整画面を介してパチスロ機1の演出音の音量を調整することができる。
ここで、タッチパネルユニット201は、演出を行う表示ユニット100とは別体に設けられるため、表示ユニット100とは別に制御することができ、遊技中(すなわち、表示ユニット100で演出を実行中)であっても、タッチパネルユニット201の画像表示装置201aの表示を切り替えることができる。遊技者にとってみると、例えば、表示ユニット100における演出に登場するキャラクタを知りたいことがあり、このような場合に、説明ボタン212cを操作し説明画面を呼び出すことで、キャラクタ間の関係性などを遊技中に把握することができる。また、遊技者にとってみると、いわゆるレア役が当籤した場合のリール回転中にレア役を入賞させるために目安とすべき図柄の把握を望むことがあり、このような場合に、配列配当ボタン212dを操作し配列配当画面を呼び出すことで、リール配列を把握することができる。
遊技情報画面213,214,215は、パチスロ機1の遊技履歴のうちのトップ画面に表示する概要遊技履歴を含む詳細遊技履歴を表示する表示画面である。遊技情報画面213は、戻るボタン213aと、MENUボタン213bと、前へボタン213cと、次へボタン213dと、遊技履歴213eとを表示する。戻るボタン213a及びMENUボタン213bは、遊技者により操作されることで、それぞれトップ画面211及びメニュー画面212を呼び出す操作ボタンである。また、前へボタン213c及び次へボタン213dは、遊技者により操作されることで、遊技情報画面を切り替える操作ボタンであり、前へボタン213cが操作されると、遊技情報画面213から遊技情報画面215に表示画面が切り替わり、また、次へボタン213dが操作されると、遊技情報画面213から遊技情報画面214に表示画面が切り替わる。また、遊技履歴213eは、パチスロ機1におけるボーナス回数、ART回数、及びゲーム数(遊技回数)を表示する。
遊技情報画面214は、戻るボタン214aと、MENUボタン214bと、前へボタン214cと、次へボタン214dと、遊技履歴214eとを表示する。戻るボタン214a及びMENUボタン214bは、遊技者により操作されることで、それぞれトップ画面211及びメニュー画面212を呼び出す操作ボタンである。また、前へボタン214c及び次へボタン214dは、遊技者により操作されることで、所定の順序で遊技情報画面を切り替える操作ボタンである。また、遊技履歴214eは、パチスロ機1におけるCZ(チャンスゾーン)の突入回数及び成功回数を表示する。なお、後述するように本実施の形態では、CZとしてCZ1,CZ2,CZ3を有するため、遊技履歴214eには、CZ1〜3のそれぞれの突入回数及び成功回数が表示される。
遊技情報画面215は、戻るボタン215aと、MENUボタン215bと、前へボタン215cと、次へボタン215dと、遊技履歴215eとを表示する。戻るボタン215a及びMENUボタン215bは、遊技者により操作されることで、それぞれトップ画面211及びメニュー画面212を呼び出す操作ボタンである。また、前へボタン215c及び次へボタン215dは、遊技者により操作されることで、所定の順序で遊技情報画面を切り替える操作ボタンである。また、遊技履歴215eは、パチスロ機1におけるいわゆる小役の当籤回数及び当籤確率(分子が1の分数)を表示する。
なお、タッチパネルユニット201の画像表示装置201aに表示される表示画面は、それぞれの表示画面に表示される操作ボタンに対するタップ操作に基づいて切り替えることとしてもよく、また、表示画面に対するスワイプ操作に基づいて切り替えることとしてもよい。
[パチスロ機の電気的構成]
次に、パチスロ機1の電気的構成について、図32を参照して説明する。図32は、パチスロ機1の電気的構成を示すブロック図である。
図32に示すように、パチスロ機1は、キャビネット61に配設された主制御基板71と、下ドア62bに配設された副制御基板72とを有している。主制御基板71には、リール中継端子板51と、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット側中継基板53と、ドア中継端子板54と、電源装置44の電源基板44bとが電気的に接続されている。
リール中継端子板51は、各リール3L、3C、3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板51は、各リール3L、3C、3Rのストップボタン7L、7C、7Rに電気的に接続されており、主制御基板71からストップボタン7L、7C、7Rに出力される信号を中継する。
ステッピングモータ51L、51C、51Rは、所定の開始条件の成立、すなわちスタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)に基づき、各リール3L、3C、3Rを回転させることにより図柄を変動させる。ステッピングモータ51L、51C、51Rは、図柄変動手段を構成する。設定用鍵型スイッチ52は、パチスロ機1の設定を変更する際又はパチスロ機1の設定を確認する際に使用する。
キャビネット側中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパー装置43と、メダル補助収納庫スイッチ57とが電気的に接続されている。このキャビネット側中継基板53は、主制御基板71から外部集中端子板56、ホッパー装置43、メダル補助収納庫スイッチ57に出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパー装置43及びメダル補助収納庫スイッチ57は、キャビネット側中継基板53を介して主制御基板71に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネット61に取り付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号、外部信号1〜4及びセキュリティ信号などの信号をパチスロ機1の外部へ出力するために設けられている。
メダル補助収納庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置44の電源基板44bには、電源スイッチ44aが接続されている。この電源スイッチ44aは、パチスロ機1に必要な電源を供給するときにONにする。
ドア中継端子板54には、メダル投入口22に繋がって下ドア62bの裏側に配置されたメダルセレクタ(図示せず)に配置されたメダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副中継基板69が接続されている。
つまり、フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了する。役物停止フラグがONでないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、プロジェクタ機構B2に対してフォーカスの変更を要求し(S504)、スタートコマンド受信時処理を終了する。メダルセンサ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及び副中継基板69は、ドア中継端子板54を介して主制御基板71に接続されている。
メダルセンサ46は、メダルが図示しないセレクタ内を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。ドア開閉監視スイッチ61は、上ドア62a及び下ドア62bの開閉を報知するためのセキュリティ信号をパチスロ機1の外部へ出力する。
BETスイッチ62は、MAXベットボタン11及び1ベットボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。メダルセンサ46とMAXベットボタン11とは、遊技媒体の投入を検出する遊技媒体検出手段を構成する。
精算スイッチ63は、精算ボタン13が遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、3つのリール3L、3C、3Rに対応するストップスイッチ17Sが設けられている。ストップスイッチ17Sは、リール3L、3C、3Rの回転を停止させるための停止操作、すなわち各ストップボタン7L、7C、7Rが遊技者により押されたことを検出する各ストップボタン7L、7C、7Rに対応するストップスイッチ17Sは、停止操作検出手段を構成する。
遊技動作表示基板66は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L、3C、3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器28に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板66には、7セグ表示器28とLED70が接続されている。LED70は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副中継基板69は、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された複数の基板とを接続する配線を中継する。すなわち、副中継基板69には、副制御基板72と、サウンドI/O基板81と、LED基板82と、24hドア開閉監視ユニット74と、タッチセンサ201bと、プロジェクタ機構B2とが電気的に接続されている。
副制御基板72は、ドア中継端子板54と副中継基板69を介して主制御基板71に主制御基板71から副制御基板72に一方方向にシリアル通信で接続されている。また、副制御基板72は、副中継基板69を介して、サウンドI/O基板81と、LED基板82と、24hドア開閉監視ユニット74と、タッチセンサ201bと、プロジェクタ機構B2と、駆動モータE25と、駆動モータF21と、チャンスボタン33の押下を検出する演出操作検出手段としてのチャンススイッチ35と、フロント待機位置センサE15aと、フロント露出位置センサE15bと、リール待機位置センサF19とに電気的に接続されている。なお、駆動モータE25及び駆動モータF21は、2相励磁方式のステッピングモータで構成されている。
サウンドI/O基板81は、スピーカ9L、9Rへの音声の出力を行う。LED基板82は、副制御回路101(図34参照)の制御により実行される演出に応じて、LED群75に含まれるLEDを発光させて、点滅パターンを表示する。
LED群75は、リール3L、3C、3Rのそれぞれに描かれた図柄列を照射するために配置され複数のフルカラーLEDで構成されたリールバックランプ(図示せず)、装飾LED23a、23b及びチャンスボタンLED34なども含む。
24hドア開閉監視ユニット74は、下ドア62bのフレームに下ドア62bの開閉を検出するためのセンサ(図示せず)が取付られ、センサの状態に基づいて(例えば、センサがオン状態であれば閉、オフ状態であれば開)、下ドア62bの開閉の履歴を保存する。
また、24hドア開閉監視ユニット74は、下ドア62bが開放されたときに、表示ユニット100及び画像表示装置201aにエラー表示を行うために下ドア62bが開放された旨の信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
なお、パチスロ機1のドア開閉構造上、必ず下ドア62bを開放しないと、上ドア62aを開放できないように、下ドア62bが閉鎖された状態で上ドア62aをロックしているため、ドアの開閉を検出するセンサを取り付けていない。
このように、24hドア開閉監視ユニット74、フロント待機位置センサE15a、フロント露出位置センサE15b、及び、リール待機位置センサF19は、パチスロ機1の副制御回路101でエラーにより検出し、ホッパー装置43の異常を検出するセンサ(図示せず)及びメダルセンサ46は、主制御回路91によりエラーを検出するエラー検出手段を構成する。
副制御基板72には、ロムカートリッジ基板76と、映像中継基板77とが接続されている。ロムカートリッジ基板76は、サブCPU102により実行される制御プログラムと、演出用の画像(映像)、音声、光(LED群75)及び通信のデータを管理するための基板である。
映像中継基板77は、副制御基板72からプロジェクタ機構B2及び画像表示装置201aに送信される映像信号をプロジェクタ機構B2及び画像表示装置201aの信号規格に合わせて変換して中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71により構成される主制御回路91について、図33を参照して説明する。図33は、パチスロ機1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
図33に示すように、主制御部としての主制御回路91は、主制御基板71上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素とし、遊技の進行を制御するものである。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド信号)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96及び乱数発生器98が接続されている。クロックパルス発生回路96は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。
メインCPU93は、リール3L、3C、3Rのそれぞれに設けられたリールインデックス(図示せず)を検出することで各リール3L、3C、3Rのステッピングモータ51L、51C、51Rに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有するフォトセンサと、各リール3L、3C、3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L、3C、3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(図示せず)により検出する。
ここで、各リール3L、3C、3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータ51L、51C、51Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L、3C、3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(図示せず)によってリールインデックスが検出されると所定値(例えば、0)にクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L、3C、3Rの各図柄の位置は、それぞれのリールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
本実施の形態では、基本的に滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板72により構成される副制御回路101について、図34を参照して説明する。図34は、パチスロ機1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
図34に示すように、副制御部としての副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンド信号に基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行うとともに、プロジェクタ機構B2、LED群75、スピーカ9L、9R等の周辺装置の制御を行うものである。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、フレームバッファとしても機能するVRAM105及びドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンド信号に応じて、ロムカートリッジ基板76に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音及び光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板76は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶される。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスク(図示せず)や、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための主基板通信タスクから実行される演出内容決定処理(図107参照)が含まれる。なお、演出内容決定処理を実行するサブCPU102は、演出決定手段及び演出実行手段を構成する。
また、制御プログラムには、演出内容決定処理で決定された演出内容に基づいて可動役物としてのフロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1との位置を制御する役物制御タスク、演出内容決定処理で決定された演出内容に基づいて表示ユニット100(図2参照)及びタッチパネルユニット201による映像の表示を主として制御するメインタスク、LED群75等の光源による光の出力を制御するLED制御タスク、スピーカ9L、9Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するンプデータ、可動役物の動作に関する役物データ(図79参照)を記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、演出内容決定処理(図107参照)で決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域やメインCPU93から送信される遊技状態、内部当籤役等、及び、遊技情報画面213,214,215で表示される遊技情報を格納するバックアップ格納領域が設けられている。
すなわち、タッチパネルユニット201の画像表示装置201aで表示する遊技情報画面213,214,215で表示される遊技情報は、パチスロ機1の電源がオフ状態であってもバックアップ電源(図示せず)により格納された遊技情報が維持される。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、VRAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を表示ユニット100又は画像表示装置201aに表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ9L、9Rにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED群75の点灯及び消灯を制御する。
また、サブCPU102は、演出内容により指定された役物データに従ってフロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1の位置を駆動モータE25、及び、駆動モータF21により制御する。
[パチスロ機の遊技状態の遷移フロー]
次に、図35及び図36を参照しながら、本実施の形態のパチスロ機1の主制御基板71(メインCPU93)により制御される遊技状態及びその遷移フローについて説明する。
<基本的な遊技状態の遷移フロー>
本実施の形態では、主制御基板71は、ボーナスの当籤/作動の有無、リプレイに係る内部当籤役の種別、及びその当籤確率に基づいて遊技状態を管理する。図35に示すように、主制御基板71は、ボーナス(F_BB1,2)の当籤/作動の有無に基づいて、ボーナス非当籤状態、フラグ間状態及びボーナス状態を区別する。具体的には、ボーナス非当籤状態は、ボーナスに非当籤、かつ、ボーナスが作動していない状態であり、フラグ間状態は、ボーナス当籤、かつ、ボーナスが作動していない状態であり、ボーナス状態は、ボーナスが作動している状態である。
なお、ボーナスの当籤の有無は、メインRAM95に設けられる内部当籤役格納領域(図示せず)に格納されるデータに基づいて管理され、ボーナスの作動の有無は、メインRAM95に設けられる遊技状態フラグ格納領域(図示せず)に格納されるデータに基づいて管理される。ここで、本実施の形態のパチスロ機1では、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されると、ボーナスが作動するまで複数回の遊技にわたりボーナスに係る役が内部当籤役として持ち越される。フラグ間状態は、ボーナス役が内部当籤役として持ち越されている状態である。
また、主制御基板71は、リプレイに係る内部当籤役の種別及びその当籤確率が互いに異なる、RT0遊技状態〜RT5遊技状態の6種類の状態を設ける。なお、RT0遊技状態、RT2遊技状態及びRT5遊技状態は、リプレイに係る役が内部当籤役として決定される確率が低確率となる遊技状態であり、RT1遊技状態はリプレイに係る役が内部当籤役として決定される確率が中程度の中確率となる遊技状態である。また、RT3遊技状態及びRT4遊技状態は、リプレイに係る役が内部当籤役として決定される確率が高確率となる遊技状態である。
これらRT0遊技状態〜RT5遊技状態は、メインRAM95に設けられる遊技状態フラグ格納領域(図示せず)に格納されるデータに基づいて管理される。具体的には、パチスロ機1では、RT1遊技状態フラグ〜RT5遊技状態フラグの5つのフラグを有し、これらフラグのオン/オフをメインRAM95で管理することでRT遊技状態を管理する。 より具体的には、主制御基板71は、オンであるRT遊技状態フラグに応じたRT遊技状態を現在のRT遊技状態として特定する。なお、全てのRT遊技状態フラグがオフである場合には、主制御基板71は、現在のRT遊技状態がRT1遊技状態であると特定する。
図35に示すように、主制御基板71は、(1)ボーナス非当籤状態においてボーナスに係る役(F_BB1,2)が内部当籤役として決定されると、ボーナス非当籤状態からフラグ間状態に遊技状態を移行させる。そして、主制御基板71は、(2)フラグ間状態においてボーナスに係る役が入賞すると、フラグ間状態からボーナス状態に遊技状態を移行させる。
また、主制御基板71は、(3)ボーナス状態において規定枚数(216枚)を超えるメダルが払い出されると、ボーナス状態を終了し、ボーナス状態からRT1遊技状態に遊技状態を移行させる。このRT1遊技状態では、主制御基板71は、(4)20ゲームが経過すると、RT1遊技状態からRT0遊技状態に遊技状態を移行させ、20ゲームが経過する前に(5)ベルこぼし目が表示されると、RT1遊技状態からRT2遊技状態に遊技状態を移行させる。また、RT0遊技状態では、主制御基板71は、(5)ベルこぼし目が表示されると、RT0遊技状態からRT2遊技状態に遊技状態を移行させる。
また、主制御基板71は、(6)RT2遊技状態においてRT3移行リプが表示されると、RT2遊技状態からRT3遊技状態に遊技状態を移行させ、(7)RT3遊技状態においてRT4移行リプが表示されると、RT3遊技状態からRT4遊技状態に遊技状態を移行させる。また、主制御基板71は、(8)RT3遊技状態においてベルこぼし目又はRT2移行リプが表示されると、RT3遊技状態からRT2遊技状態に遊技状態を移行させ、同様に、RT4遊技状態においてベルこぼし目又はRT2移行リプが表示されると、RT4遊技状態からRT2遊技状態に遊技状態を移行させる。
ここで、ベルこぼし目は、後述する押し順ベル(F_3択ベル_1st、F_3択ベル_2nd、F_3択ベル_3rd)が内部当籤役として決定された場合に、押し順ベルの種別ごとに定められた押し順に不正解のときに表示される図柄の組合せである。また、RT2移行リプは、後述する維持リプ(F_維持リプ_1st、F_維持リプ_2nd、F_維持リプ_3rd)が内部当籤役として決定された場合に、維持リプの種別ごとに定められた押し順に不正解のときに表示される図柄の組合せである。また、RT3移行リプは、後述するRT3リプ(F_RT3リプ_1st、F_RT3リプ_213、F_RT3リプ_231、F_RT3リプ_3rd)が内部当籤役として決定された場合に、RT3リプの種別ごとに定められた押し順に正解のときに表示される図柄の組合せである。また、RT4移行リプは、後述するRT4リプ(F_RT4リプ_123、F_RT4リプ_132、F_RT4リプ_2nd、F_RT4リプ_3rd)が内部当籤役として決定された場合に、RT4リプの種別ごとに定められた押し順に正解のときに表示される図柄の組合せである。
<報知の有無に関する遊技状態の遷移フロー>
以上のようにパチスロ機1は、ボーナスの当籤/作動の有無、リプレイに係る内部当籤役の種別、及びその当籤確率に基づいて遊技状態を管理する一方で、遊技者にとって有利な停止操作を報知するか否かなどに基づいて遊技状態を管理する。図36は報知の有無に関する遊技状態の遷移フローを示す図である。
図36に示すように、パチスロ機1の主制御基板71は、報知の有無に基づいて一般遊技状態とART遊技状態とを区別する。一般遊技状態は、基本的には、遊技者にとって有利な停止操作の内容を報知しない遊技状態(非ART)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。反対に、ART遊技状態は、遊技者にとって有利な停止操作を報知する遊技状態であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。本実施の形態のパチスロ機1では、遊技者は、一般遊技状態から(状況に応じてボーナス状態を挟みながら)、遊技者にとって有利なART遊技状態に移行するように遊技を行っていくことになる。
一般遊技状態は、RT0〜RT4遊技状態のうちARTに非当籤の遊技状態である。図36に示すように、一般遊技状態は、通常遊技状態及びCZ(チャンスゾーン)により構成される。通常遊技状態及びCZは、移行先の遊技状態がそれぞれ異なる遊技状態であり、本実施の形態のパチスロ機1では、通常遊技状態からCZに移行し、CZからART遊技状態に移行することで、遊技が行われる。
通常遊技状態は、パチスロ機1において最も不利な遊技状態であり、図36に示すように、通常遊技状態からはCZに移行する可能性がある。具体的には、通常遊技状態ではCZへの移行抽籤を行っており、(A)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、通常遊技状態からCZに遊技状態を移行させる。
CZは、ART遊技状態に移行することについての期待度が高い遊技状態(チャンスゾーン)であり、図36に示すように、CZからは通常遊技状態又はART遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、CZではARTへの移行抽籤を行っており、(B)この移行抽籤に非当籤すると、主制御基板71は、CZから通常遊技状態に遊技状態を移行させ、(C)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、CZからART準備中を経由してART遊技状態(通常ART又はCT)に遊技状態を移行させる。
ここで、パチスロ機1において、ART遊技状態は、基本的にはRT4遊技状態のうちARTに当籤中の遊技状態であり、ART当籤後にRT遊技状態がRT4遊技状態まで移行すると開始する。図35に示すように、RT4遊技状態は、RT0〜RT2遊技状態からRT3遊技状態を経由して移行することになるため、ART当籤後であってもすぐにART遊技状態が開始されるわけではない。そこで、パチスロ機1では、ART当籤後のRT4遊技状態に移行するまでの間をART準備中とし、このART準備中においてRT4遊技状態に移行するために必要な停止操作を報知する。
続いて、ART遊技状態は、基本的にはRT4遊技状態のうちARTに当籤中の遊技状態である。図36に示すように、ART遊技状態は、通常ART及びCTにより構成される。通常ART及びCTは、それぞれ遊技性が異なる遊技状態であり、通常ARTは、所定ゲーム数の間、遊技者にとって有利な停止操作(例えば、払い出されるメダルの枚数が多い図柄の組合せを表示させるための停止操作や、RT4遊技状態を維持するために必要な停止操作)を報知する遊技状態であり、CTは、遊技者にとって有利な停止操作を報知するとともに、通常ARTの継続期間を上乗せする上乗せチャンスゾーンとして機能する遊技状態である。なお、CT中は、通常ARTの継続期間を消化せずに遊技が行われる。
図36に示すように、通常ARTからはCT又は一般遊技状態に移行する可能性がある。具体的には、通常ARTではCTへの移行抽籤を行っており、(D)この移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、通常ARTからCTに遊技状態を移行させる。また、通常ARTは、継続期間が管理されており、(E)この継続期間が終了すると、主制御基板71は、通常ARTから一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)に遊技状態を移行させる。 なお、通常ARTの継続期間の管理方法は任意であるが、本実施の形態のパチスロ機1では、ゲーム数により継続期間を管理する。もちろん、ゲーム数ではなく、通常ART中に払い出されるメダルの枚数や差枚数により継続期間を管理することとしてもよく、また、通常ART中にメダルの払い出しに影響を与える報知を行った回数(ナビ回数)により継続期間を管理することとしてもよい。
図36に示すように、CTからは通常ARTに移行する可能性がある。具体的には、CTは、継続期間が管理されており、(F)この継続期間が終了すると、主制御基板71は、CTから通常ARTに遊技状態を移行させる。本実施の形態のパチスロ機1では、CTは、1セット8ゲームの継続期間により管理されるが、詳しくは後述する(図67参照)。
また、図36に示すように、一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)及びART遊技状態(通常ART又はCT)からは、ボーナス状態に移行する可能性がある。具体的には、図35に示すように、(2)一般遊技状態及びART遊技状態においてボーナスに係る役が入賞すると、主制御基板71は、一般遊技状態又はART遊技状態からボーナス状態に遊技状態を移行させる。
ボーナス状態では、ARTへの移行抽籤を行っており、(G)この移行抽籤に非当籤すると、主制御基板71は、ボーナス状態から一般遊技状態(通常遊技状態又はCZ)に遊技状態を移行する(ただし、ART遊技状態(通常ART又はCT)からボーナス状態に移行していた場合には、移行抽籤に非当籤しても、主制御基板71は、ボーナス状態からART遊技状態(通常ART又はCT)に遊技状態を移行する)。また、(H)ボーナス状態中の移行抽籤に当籤すると、主制御基板71は、ボーナス状態からART遊技状態(通常ART又はCT)に遊技状態を移行する。なお、上述のように、ボーナス状態が終了した場合には、RT1遊技状態に移行するため、ボーナス状態からART遊技状態に遊技状態を移行する場合には、主制御基板71は、ART準備中を経由してART遊技状態に遊技状態を移行する。
[主制御側の各種のデータテーブル]
次に、図37〜図79を参照して、メインROM94に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
<図柄配置テーブル>
図37に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列をデータによって表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「白7」、「青7」、「チリ上1」、「チリ上2」、「チリ下」、「リプレイ」、「帽子」、「サボテン1」、「サボテン2」及び「サボテン3」を含んでいる。
図37に示す図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓4の中段に位置する図柄(表示窓4の中段を通過中の図柄)を図柄位置「0」に割り当てるとともに、リール3L、3C、3Rの回転方向に移動する順に、20個の図柄の各々に対して図柄位置「0」〜「19」を割り当てた対応関係を規定する。
このように、表示窓4の中段を基準にすることで、表示窓4の中段に位置する図柄の種別を、3つのリール3L、3C、3Rごとに特定することができる。
<図柄コード表>
また、図37に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、1バイト(8ビット)のデータによって区別される。図37に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのコードを表している。
本実施の形態によるパチスロ機1で用いる図柄は、上述のように「白7」、「青7」、「チリ上1」、「チリ上2」、「チリ下」、「リプレイ」、「帽子」、「サボテン1」、「サボテン2」及び「サボテン3」の10種類である。
図柄コード表では、「白7」図柄(図柄コード1)に対して、データとして「00000001」が割り当てられている。「青7」図柄(図柄コード2)に対しては、データとして「00000010」が割り当てられている。「チリ上1」図柄(図柄コード3)に対しては、データとして「00000011」が割り当てられている。
同様に、「チリ上2」、「チリ下」、「リプレイ」、「帽子」、「サボテン1」、「サボテン2」及び「サボテン3」の各図柄(図柄コード4〜10)に対しても、データとして「00000100」から「00001010」が割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
次に、図38〜図41を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せ(コンビネーション)と、当該図柄の組合せが表示された際にメインRAM95に格納するデータと、当該図柄の組合せが表示された際の特典(メダルの払出枚数)との対応関係を規定する。
本実施の形態では、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定された図柄の組合せ(コンビネーション)と一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスゲーム(役物連続差動装置)の作動といった特典が遊技者に与えられる。なお、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルに規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合には、いわゆる「はずれ」となる。すなわち、本実施の形態では、「はずれ」に対応する図柄の組合せを図柄組合せテーブルに規定しないことにより、「はずれ」の図柄の組合せを規定する。なお、本発明はこれに限定されず、図柄組合せテーブルに、「はずれ」の項目を設けて、直接「はずれ」を規定してもよい。
図柄組合せテーブル中のデータ欄は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するための情報が規定される。具体的には、データ欄には、対応する図柄の組合せのデータが格納される「格納領域」と、当該格納領域に格納される「データ(1バイトのデータ中の図柄の組合せに応じたビットを指定するためのデータ)」が規定される。本実施の形態では、1バイトの格納領域を22個用いることで、それぞれの図柄の組合せを判別する。例えば、図38に示す「C_BB1」は、格納領域0のビット1に1が格納されることで判別される。
図柄組合せテーブルに規定する、コンビネーションは、各リール3L、3C、3Rが停止した場合に、有効ラインに沿って表示される各リール3L、3C、3Rの図柄組合せを意味する。それぞれのコンビネーションには、当該コンビネーションの役割や当該コンビネーションを構成する図柄の種別に応じたコンビネーション名が規定されている。
また、図柄組合せテーブルに規定する、払出枚数は、対応する図柄の組合せ(コンビネーション)が表示された際に払い出されるメダルの枚数を規定する。例えば、図40を参照すると、コンビネーション名「C_9枚A_01」が表示された場合には、9枚のメダルが払い出されることになる。
また、図柄組合せテーブル中の内容欄は、それぞれの図柄の組合せの役割や、それぞれの図柄の組合せの特徴を示す。図38を参照して、例えば、コンビネーション名「C_BB1」「C_BB2」は、BBに係る図柄の組合せであり、有効ラインに沿って表示されると、遊技状態がボーナス状態に移行する(図35参照)。
また、コンビネーション名「R_RT移行目A_01」〜「R_RT移行目B_02」は、ベルこぼし目である。有効ラインに沿ってベルこぼし目が表示されると、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行する(図35参照)。
また、コンビネーション名「C_維持リプA_01」〜「C_維持リプG_01」は、リプレイである。リプレイは、表示窓4に表示されるボトムライン、トップライン又はクロスダウンラインの3つのラインのいずれかに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が表示される図柄の組合せである。有効ラインに沿ってリプレイが表示されると、再遊技の作動が行われる。
また、コンビネーション名「C_RT2リプA_01」、「C_RT2リプA_02」は、RT2移行リプである。RT2移行リプは、表示窓4に表示されるクロスアップラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が表示される図柄の組合せである。有効ラインに沿ってRT2移行リプが表示されると、再遊技の作動が行われるとともに、RT遊技状態がRT2遊技状態に移行する(図35参照)。
また、コンビネーション名「C_RT3リプ_01」は、RT3移行リプである。RT3移行リプは、表示窓4に表示されるセンターライン(有効ライン)に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が表示される図柄の組合せである。有効ラインに沿ってRT3移行リプが表示されると、再遊技の作動が行われるとともに、RT遊技状態がRT3遊技状態に移行する(図35参照)。
また、コンビネーション名「C_RT4リプA_01」〜「C_RT4リプD_02」は、RT4移行リプである。有効ラインに沿ってRT4移行リプが表示されると、再遊技の作動が行われるとともに、RT遊技状態がRT4遊技状態に移行する(図35参照)。
また、コンビネーション名「C_チリリプA_01」〜「C_1確チリリプD_01」は、チリリプである。チリリプは、表示窓4にチリ図柄が表示される図柄の組合せである。ここで、図37に示すように、本実施の形態では、各リール上に図柄「チリ上1」と図柄「チリ下」とを連続して配置している。チリ図柄とは、図柄「チリ上1」と図柄「チリ下」とを一つの図柄として捉えた場合の名称である。有効ラインに沿ってチリリプが表示されると、再遊技の作動が行われる。
なお、チリリプのうち、コンビネーション名「C_チリリプA_01」は、表示窓4に表示されるリール3L、3C、3Rのうちの一つのリールにのみチリ図柄が表示される図柄の組合せであり、以下では「単チリリプ」と呼ぶことがある。また、チリリプのうち、コンビネーション名「C_チリリプB_01」「C_チリリプC_01」は、表示窓4に表示されるリール3L、3C、3Rのうちの二つのリールにチリ図柄が表示される図柄の組合せであり、以下では「2連チリリプ」と呼ぶことがある。また、チリリプのうち、コンビネーション名「C_チリリプD_01」〜「C_1確チリリプD_01」は、表示窓4に表示されるリール3L、3C、3Rの全てにチリ図柄が表示される図柄の組合せ(又は当該図柄の組合せを表示させるための停止操作に失敗した際に(いわゆる、目押ミス時)に表示される図柄の組合せ)であり、以下では「3連チリリプ」と呼ぶことがある。
また、コンビネーション名「C_リーチ目リプA_01」〜「C_リーチ目リプP_02」は、リーチ目リプである。リーチ目リプは、いわゆるリーチ目であり、表示窓4に特別な図柄の組合せが表示される図柄の組合せである。例えば、コンビネーション名「C_リーチ目リプA_01」は、トップラインに沿って「白7−白7−白7」が表示される図柄の組合せである。有効ラインに沿ってリーチ目リプが表示されると、再遊技の作動が行われる。
また、コンビネーション名「C_RB役A_01」〜「C_RB役G_02」は、BB中9枚出目である。有効ラインに沿ってBB中9枚出目が表示されると、9枚のメダルが払い出される。なお、BB中9枚出目のうち、コンビネーション名「C_RB役C_01」、「C_RB役C_02」を除く図柄の組合せは、表示窓4に表示される5本のラインのいずれかに7図柄(図柄「白7」又は図柄「青7」)が3つ並んで表示される図柄の組合せ(又は当該図柄の組合せを表示させるための停止操作に失敗した際に表示される図柄の組合せ)であり、以下では「BB中7揃い」と呼ぶことがある。一方、コンビネーション名「C_RB役C_01」、「C_RB役C_02」は、5本のラインのいずれかに7図柄が2つ並んで表示される図柄の組合せであり、以下では「BB中7煽り」と呼ぶことがある。
また、コンビネーション名「C_9枚A_01」〜「C_9枚H_04」は、ベルである。ベルは、表示窓4に表示される5本のラインのいずれかに「帽子−帽子−帽子」が表示される図柄の組合せである。有効ラインに沿ってベルが表示されると、9枚のメダルが払い出される。
また、コンビネーション名「C_1st_A_01」〜「C_2nd_B_04」は、1枚出目である。有効ラインに沿って1枚出目が表示されると、1枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_SP1_01」「C_SP2_01」は、確定出目である。有効ラインに沿って確定出目が表示されると、1枚のメダルが払い出される。
また、コンビネーション名「C_3枚A_01」〜「C_3枚F_01」は、サボテンである。有効ラインに沿ってサボテンが表示されると、3枚のメダルが払い出される。また、コンビネーション名「C_弱2枚A_01」〜「C_弱2枚B_03」は、弱チェリーであり、コンビネーション名「C_強2枚A_01」〜「C_強2枚C_09」は、強チェリーである。有効ラインに沿って弱チェリー又は強チェリーが表示されると、2枚のメダルが払い出される。
<内部抽籤テーブル>
続いて、図42及び図43を参照して、内部当籤役を決定する際に参照される内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、遊技状態ごとに設けられ、それぞれの役に対応する抽籤値の情報を規定する。図42は、RT0遊技状態〜RT4遊技状態のそれぞれにおいて参照される内部抽籤テーブルであり、図43は、RT5遊技状態又はボーナス状態において参照される内部抽籤テーブルである。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各役に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられた役が内部当籤役として決定される確率が高い。すなわち、各番号の当籤確率は、「各番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
内部抽籤テーブルは、基本的には、RT遊技状態の種別に応じて内部当籤役として決定されるリプレイに係る役の種別及び当籤確率が変化する。図42に示すRT0遊技状態〜RT4遊技状態の内部抽籤テーブルを比較すると、それぞれの遊技状態において内部当籤役として決定されるリプレイに係る役の種別及び当籤確率が異なることが分かる。最も特徴的な点として、本実施の形態のパチスロ機1では、「F_チリリプ(No.25)」〜「F_リーチ目リプD(No.31)」は、RT0遊技状態〜RT3遊技状態では内部当籤役として決定されることなく、RT4遊技状態でのみ内部当籤役として決定される。パチスロ機1では、RT4遊技状態中に、「F_チリリプ(No.25)」〜「F_リーチ目リプD(No.31)」が内部当籤役として決定された場合には、特有の制御(後述のフラグ変換)を行うが、この特有の制御については後述する。
なお、RT0遊技状態〜RT3遊技状態であっても、「F_リーチ目リプA〜D」については「F_BB1,2」とともに内部当籤役として決定されることはあるものの(No.3〜6、No.15〜18参照)、「F_リーチ目リプA〜D」が単独で内部当籤役として決定されることはない。そのため、RT0遊技状態〜RT3遊技状態中に「F_リーチ目リプA〜D」が内部当籤役として決定された場合(遊技者からすると「F_リーチ目リプA〜D」に応じた図柄の組合せが表示された場合)、ボーナスに係る役(F_BB1,2)が同時に内部当籤役として決定されていることになる。
また、フラグ間状態であるRT5遊技状態は、上述のようにボーナスに係る役を内部当籤役として持ち越す。そのため、図43に示すRT5遊技状態の内部抽籤テーブルでは、持ち越しているボーナスに係る役が必ず内部当籤役として決定されるようになっている。
<内部当籤役と図柄組合せの比較表>
図44〜図49は、それぞれの役が内部当籤役として決定された場合に各内部当籤役において有効ライン上に表示可能な図柄の組合せ(コンビネーション)との対応関係を示す比較表である。各対応表における丸印は、内部当籤役として決定された役において、有効ライン上に表示可能な図柄の組合せ(コンビネーション)を示す。
パチスロ機1では、主制御基板71は、内部当籤役及び遊技状態に応じて停止制御を異ならせ、所定の役が内部当籤役として決定された場合に、図45〜図51に示す対応関係の図柄の組合せ(コンビネーション)を表示可能にリール3L、3C、3Rの回転を停止する。なお、図45〜図51に示す対応表では、役が内部当籤役として決定された場合に表示される可能性のある全ての図柄の組合せを列挙しているが、役に対応して丸印が付された図柄の組合せであっても、表示されないことがある。
すなわち、パチスロ機1では、停止表示可能な図柄の組合せや現在の遊技状態に応じて停止制御(例えば、優先して引き込む図柄)を異ならせることとしており、優先して引き込む図柄の関係上、丸印が付された図柄の組合せであっても表示されないことがある。そこで、役の種別と実際に停止表示される図柄の組合せとの対応関係を、図50及び図51に示す。
<非フラグ間中の当籤役と停止表示される図柄の組合せとの対応関係>
図50は、フラグ間状態を除く遊技状態中の当籤役と停止表示される図柄の組合せとの対応関係(一部の役については省略)とを示す図である。パチスロ機1では、複数の役として、停止操作の順序(押し順)に応じて表示される図柄の組合せが異なる役である「押し順役」を設ける。図50における「押し順正解」に対応付けられた図柄の組合せは、押し順に応じて表示される図柄の組合せのうち、遊技者にとって有利な図柄の組合せであり、「押し順不正解」に対応付けられた図柄の組合せは、押し順に応じて表示される図柄の組合せのうち、遊技者にとって不利な図柄の組合せである。遊技者にとって有利な停止操作を報知する場合、正解となる押し順を報知し、結果、「押し順正解」に対応付けられた図柄の組合せが表示されることになる。なお、ART遊技状態であっても、不正解となる押し順を報知することもあるが、詳しくは後述する。
ここで、本実施の形態では、押し順役の名称の末尾は、正解となる押し順を表している。
具体的には、役の名称の末尾「1st」は、正解となる押し順が、第1停止操作が左のリール3Lに対するものであることを意味し、役の名称の末尾「2nd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が中のリール3Cに対するものであることを意味し、役の名称の末尾「3rd」は、正解となる押し順が、第1停止操作が右のリール3Rに対するものであることを意味している。また、役の名称の末尾「123」は、正解となる押し順が「左、中、右」であることを意味し、役の名称の末尾「132」は、正解となる押し順が「左、右、中」であることを意味し、役の名称の末尾「213」は、正解となる押し順が「中、左、右」であることを意味し、役の名称の末尾「231」は、正解となる押し順が「左、右、中」であることを意味している。
図50に示すように役「F_チリリプ」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、チリリプ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、リプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。なお、図44〜図49を参照すると、役「F_チリリプ」は、3連チリリプ(「C_チリリプD_01」〜「C_1確チリリプD_01」)を表示できず、単チリリプ又は2連チリリプ(「C_チリリプA_01」「C_チリリプB_01」「C_チリリプC_01」)しか表示できないことが分かる。すなわち、役「F_チリリプ」は、3連チリリプを表示できない役である。
また、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、チリリプ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、リプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。なお、図44〜図49を参照すると、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」は、3連チリリプを表示できることが分かる。すなわち、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」は、3連チリリプを表示できる役である。
また、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、リーチ目リプ(図38、図39参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、リプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
なお、役「F_チリリプ」「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」及び役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」における正解の押し順は、任意であってよいが、本実施の形態では、第1停止操作が左のリール3Lに対するものである押し順を正解の押し順としている。そのため、例えば、役「F_リーチ目リプA」が内部当籤役として決定されている遊技において、遊技者が左のリール3Lに対して第1停止操作を行った場合には、リーチ目リプが表示されることになる。
また、役「F_維持リプA」「F_維持リプB」は、押し順に関わらずリプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。また、役「F_維持リプ_1st」〜「F_維持リプ_3rd」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、リプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、RT2移行リプ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「F_RT3リプ_1st」〜「F_RT3リプ_3rd」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、RT3移行リプ(図38参照)が有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、リプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「F_RT4リプ_123」〜「F_RT4リプ_3rd」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、RT4移行リプ(図38参照)が有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、リプレイ(図38参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が正解である場合には、ベル(図40参照)が有効ラインに沿って表示され、また、押し順が正解でない場合には、ベルこぼし目(図38参照)又は1枚出目(図40、図41参照)が表示される。
また、役「F_共通ベル」は、押し順に関わらずベル(図40参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。また、役「F_サボ1」「F_サボ2」は、押し順に関わらずサボテン(図41参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
また、役「弱チリ」は、押し順に関わらず弱チェリー(図41参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。また、役「F_強チリ1」「F_強チリ2」は、押し順に関わらず強チェリー(図41参照)のうちの図44〜図49に示した表示可能な図柄の組合せのいずれかが有効ラインに沿って表示される。
<フラグ間中の当籤役と停止表示される図柄の組合せとの対応関係>
図51は、フラグ間状態中の当籤役と停止表示される図柄の組合せとの対応関係(一部の役については省略)とを示す図であり、特に、フラグ間状態中にBB(「C_BB1」「C_BB2」)を表示可能であるか否を示す。図51の「BBの成立可否」において「○」とは、BBを表示可能であることを示し、「×」は、BBを表示不可能であることを示す。
なお、BBを表示不可能な場合には、内部当籤役として決定されているボーナスに係る役以外の役に応じた図柄の組合せが表示されることになる。このボーナスに係る役以外の役に応じて表示される図柄の組合せは、図50において示した通りである。例えば、役「F_BB1+F_チリリプ」では、BBを表示することはできずに、図50の役「F_チリリプ」に示した対応関係の図柄の組合せが表示される。この場合において、フラグ間状態中は、図50に示す押し順正解時に表示される図柄の組合せのみを表示可能にしてもよく、また、押し順不正解時に表示される図柄の組合せのみを表示可能にしてもよい。
例えば、役「F_BB1+F_3択ベル_1st」では、BBを表示することはできないため、図50の役「F_3択ベル_1st」に示した対応関係の図柄の組合せが表示されることになるが、この場合には、押し順正解時に表示されるベルのみを表示可能にし、押し順不正解時に表示されるベルこぼし目や1枚出目を表示不可能にしてもよい。また、役「F_BB1+F_RT3リプ_1st」の場合に、押し順不正解時に表示されるリプレイのみを表示可能にし、押し順正解時に表示されるRT3移行リプを表示不可能にしてもよい。
図51に示すように、フラグ間状態では、ボーナスに係る役と「はずれ」「F_特殊1」「F_特殊2」「F_特殊3」のいずれかとが内部当籤役として決定されている場合に、BBを表示することができる。
<当籤役の略称>
以上、当籤役と停止表示される図柄の組合せとの対応関係について説明した。続いて、一般遊技状態やART遊技状態などで各種抽籤を行う際に用いられるデータテーブルについて説明するが、以下では、当該データテーブルを参照する際に用いる当籤役を略称で表すため、当該データテーブルの説明の前に当籤役の略称について説明する。図52は、当籤役の略称を示す図である。
図52(A)に示すように、以下において、役「F_BB1」「F_BB2」は役「BB」呼び、役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」は役「押し順ベル」呼び、役「F_共通ベル」は役「共通ベル」呼び、役「F_サボ1」「F_サボ2」は役「サボテン」呼び、役「F_弱チリ」は役「弱チェリー」呼び、役「F_強チリ1」「F_強チリ2」は役「強チェリー」と呼ぶ。
また、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」は、フラグ変換抽籤に当籤すると役「3連チリリプ」と呼び、フラグ変換抽籤に非当籤すると「リプレイ」と呼ぶ。同様に、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」は、フラグ変換抽籤に当籤すると役「リーチ目リプ」と呼び、フラグ変換抽籤に非当籤すると「リプレイ」と呼ぶ。
(フラグ変換抽籤)
ここで、図52(B)を参照して、フラグ変換抽籤について説明する。本実施の形態のパチスロ機1では、RT4遊技状態中に役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが単独で内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行う。そして、パチスロ機1では、このフラグ変換抽籤に当籤した場合に特別な特典(例えば、ARTゲーム数の上乗せやCT当籤)を付与する。
図50に示したように、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」は、押し順正解時に「3連チリリプ」の図柄の組合せが表示され、押し順不正解時に「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。パチスロ機1では、フラグ変換抽籤に当籤した場合に、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」を役「3連チリリプ」として扱い、「3連チリリプ」の図柄の組合せを表示するための情報を報知する(例えば、順押しでチリ図柄を狙わせる) 。一方で、フラグ変換抽籤に非当籤した場合に、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」を役「リプレイ」として扱い、「リプレイ」の図柄の組合せを表示するための情報を報知する(例えば、順押し以外の押し順を報知する)。
同様に、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」は、押し順正解時に「リーチ目リプ」の図柄の組合せが表示され、押し順不正解時に「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。パチスロ機1では、フラグ変換抽籤に当籤した場合に、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」を役「リーチ目リプ」として扱い、「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示させるための情報を報知する(例えば、順押しで図柄「白7」を狙わせる)。一方で、フラグ変換抽籤に非当籤した場合に、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」を役「リプレイ」として扱い、「リプレイ」の図柄の組合せを表示するための情報を報知する。
この報知に従い停止操作を行うことで、フラグ変換抽籤に当籤した場合に、「3連チリリプ」又は「リーチ目リプ」の図柄の組合せが表示され、特別な特典が付与されることになる。パチスロ機1からすると、フラグ変換抽籤に当籤したことに応じて特別な特典を付与しているものの、遊技者からすると、「3連チリリプ」の図柄の組合せが表示されたことで特別な特典が付与されたと感じることになる。
パチスロ機の遊技性を高めるためには、特典が付与される図柄の組合せの出現頻度が一定であるよりも、状態に応じて異なる方が好ましいことがある。停止制御(表示される図柄の組合せ)は、内部当籤役の種類によって異なるため、特典が付与される図柄の組合せの出現頻度を状態に応じて異ならせる手法としては、役の当籤確率を異ならせる手法も考えられる(パチスロ機1では、役の当籤確率は、ボーナスの作動の有無やRT遊技状態に応じて異ならせることができるため、例えば、ART遊技状態に対応する遊技状態としてRT4遊技状態だけでなく、RT6遊技状態やRT7遊技状態などの他の遊技状態を設けるという手法も考えられる)。しかしながら、役の当籤確率を異ならせる契機(RT遊技状態の移行契機)は限定されているため、この手法では柔軟性に欠けてしまう。
そこで、本実施の形態のパチスロ機1では、役の当籤確率は変えることなく、内部当籤役を決定するための内部抽籤に加え、フラグ変換抽籤及びその抽籤結果に基づく報知を行うことで、特典が付与される図柄の組合せの出現頻度を状態に応じて柔軟に異ならせることができる。すなわち、フラグ変換抽籤に当籤し易い状態では、特典が付与される図柄の組合せの出現頻度を上げることができ、反対に、フラグ変換抽籤に当籤し難い状態では、特典が付与される図柄の組合せの出現頻度を下げることができる。
なお、以下では、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定された場合のフラグ変換抽籤に当籤することを、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」を「3連チリリプ」に変換する(又は単に「3連チリリプ」に変換する)と称することがあり、また、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が内部当籤役として決定された場合のフラグ変換抽籤に当籤することを、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」を「リーチ目リプ」に変換する(又は単に「リーチ目リプ」に変換する)と称することがある。
<サブフラグ変換テーブル>
本実施の形態におけるパチスロ機1では、規制上、主制御基板71は、内部当籤役を副制御回路101に直接に送ることができないため、図53に示すようなサブフラグ変換テーブルに基づいて、内部当籤役をグループ化したサブフラグをスタートコマンドに付加して送信する。
図53に示すようなサブフラグ変換テーブルでは、内部当籤役としての「はずれ」が、「ハズレ」を示すサブフラグとして「0」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_チリリプ」は、「2連チリ」を示すサブフラグとして「1」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_確チリリプ」は、「3連チリA」を示すサブフラグとして「2」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_1確チリリプ」は、「3連チリB」を示すサブフラグとして「3」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_リーチ目リプA」は、「リーチ目リプ1」を示すサブフラグとして「4」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_リーチ目リプB」は、「リーチ目リプ2」を示すサブフラグとして「5」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_リーチ目リプC」は、「リーチ目リプ3」を示すサブフラグとして「6」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_リーチ目リプD」は、「リーチ目リプ4」を示すサブフラグとして「7」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_維持リプA」及び「F_維持リプB」は、「リプレイ」を示すサブフラグとして「8」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_維持リプ_1st」、「F_維持リプ_2nd」及び「F_維持リプ_3rd」は、「押し順リプ1」を示すサブフラグとして「9」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_RT3リプ_1st」、「F_RT3リプ_213」、「F_RT3リプ_231」及び「F_RT3リプ_3rd」は、「押し順リプ2」を示すサブフラグとして「10」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_RT4リプ_123」、「F_RT4リプ_132」、「F_RT4リプ_2nd」及び「F_RT4リプ_3rd」は、「押し順リプ3」を示すサブフラグとして「11」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_3択ベル_1st」、「F_3択ベル_2nd」及び「F_3択ベル_3rd」は、「押し順ベル」を示すサブフラグとして「12」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_共通ベル」は、「共通ベル」を示すサブフラグとして「13」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_サボ1」、「F_サボ2」、「F_RB役1」、「F_RB役2」及び「F_RB役3」、「F_RB役4」は、「サボテン」を示すサブフラグとして「14」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_弱チリ」は、「弱チリ」を示すサブフラグとして「15」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_強チリ1」及び「F_強チリ2」は、「強チリ」を示すサブフラグとして「16」に対応付けられている。
内部当籤役としての「F_特殊1」及び「F_特殊2」は、「リーチ目1」を示すサブフラグとして「17」に対応付けられている。内部当籤役としての「F_特殊3」は、「リーチ目2」を示すサブフラグとして「18」に対応付けられている。
[一般遊技状態中の遊技の流れ]
続いて、図54を参照して、一般遊技状態中の遊技の流れについて説明する。パチスロ機1では、一般遊技状態の通常遊技状態から一般遊技状態のCZに移行し、その後、一般遊技状態のCZからART遊技状態に移行することで、一般遊技状態(非ART)からART遊技状態への移行が行われる(図36参照)。図54(A)は、一般遊技状態の通常遊技状態から一般遊技状態のCZに移行する際の遊技の流れを示す図である。
図54(A)に示すように、通常遊技状態は、CZの抽籤状態として低確率状態と高確率状態とを有する。この低確率状態及び高確率状態は、通常遊技状態中に行われるCZ抽籤に当籤する期待度がそれぞれ異なる状態であり、低確率状態はCZ抽籤に当籤し難く、高確率状態はCZ抽籤に当籤し易い状態である。なお、通常遊技状態中に行われるCZ抽籤に当籤した場合には、通常遊技状態からCZに遊技状態が移行することになる(図36参照)。
本実施の形態のパチスロ機1では、CZ(チャンスゾーン)として、CZ1,CZ2及びCZ3の複数のチャンスゾーンを有する。これらCZ1〜CZ3は、CZ中に行われるART抽籤に当籤する期待度が異なるチャンスゾーンであり、CZ3は、ART抽籤に必ず当籤するチャンスゾーンであり、CZ1,CZ2は、所定の確率でART抽籤に当籤するチャンスゾーンである。通常遊技状態中に行われるCZ抽籤では、これらCZ1〜CZ3の中から通常遊技状態から移行するCZを抽籤する。
続いて、図54(B)は、一般遊技状態のCZ1,CZ2からART遊技状態に移行する際の遊技の流れを示す図である。CZ1,CZ2は、前半部と後半部とから構成される。前半部は、CZ中に行われるART抽籤に当籤する期待度が異なるランクを昇格させる期間であり、後半部は、ランクに基づくART抽籤の抽籤結果をバトル演出により報知する期間である。
CZ1中は、ランクとして6段階のモードを用い、モードが上がるほど、ART抽籤に当籤する期待度が高くなる。CZ1の前半部は、第1ゲーム数(例えば、最大で12ゲーム)継続し、内部当籤役に基づいてモードの昇格抽籤を行う。そして、CZ1の後半部の1ゲーム目に前半部で昇格させたモードに基づいてART抽籤を行う。
また、CZ2中は、ランクとして10段階のポイントを用い、ポイントが上がるほど、ART抽籤に当籤する期待度が高くなる。CZ2の前半部は、第2ゲーム数(例えば、最大で15ゲーム)継続し、内部当籤役に基づいてポイントの昇格抽籤を行う。そして、CZ2の後半部の1ゲーム目に前半部で昇格させたポイントに基づいてART抽籤を行う。
CZ1の後半部では、味方キャラクタと敵キャラクタAとが対戦するバトル演出が行われ、CZ2の後半部では、味方キャラクタと敵キャラクタBとが対戦するバトル演出が行われる。このバトル演出は、第3ゲーム数(例えば、最大で4ゲーム)継続し、ART抽籤の結果に基づき勝敗が管理され、ART抽籤に当籤している場合には味方キャラクタが勝利し、非当籤している場合には敵キャラクタが勝利する。また、CZ1,CZ2の後半部では、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてART抽籤を行い、このART抽籤に当籤した場合には、バトル演出の結果を書き換える。すなわち、バトル演出中にいわゆるレア役が内部当籤役として決定されると、ART抽籤を行い、その結果に基づいてバトル演出の結果を書き換える。
CZ1,CZ2において、ARTに非当籤の場合には、後半部のバトル演出で敗北し、基本的には、その後、遊技状態が通常遊技状態に移行する。一方、CZ1,CZ2において、ARTに当籤している場合には、後半部のバトル演出で勝利し、その後、遊技状態がART準備中を経由して通常ARTに移行する。なお、CZ1,CZ2の前半部では、フリーズが発生することもあり、この場合には、遊技状態が(ART準備中を経由して)通常ARTではなくCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。
続いて、図54(C)は、一般遊技状態のCZ3からART遊技状態に移行する際の遊技の流れを示す図である。CZ3は、第4ゲーム数(例えば、最大で17ゲーム)継続し、毎ゲーム、内部当籤役に基づいてART抽籤を行う。CZ3は、ART抽籤に当籤した時点で終了し、次ゲームから遊技状態がART準備中を経由してCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。また、CZ3では、フリーズが発生することもあり、この場合にも、次ゲームから遊技状態がART準備中を経由してCT(上乗せチャンスゾーン)に移行する。一方で、CZ3中のART抽籤に非当籤のまま第4ゲーム数が経過した場合、遊技状態がART準備中を経由して通常ARTに移行する。すなわち、CZ3は、移行した時点でART遊技状態への移行が確定しているチャンスゾーンである。
[一般遊技状態中に用いるデータテーブル]
続いて、図55〜図60を参照して、一般遊技状態中に用いるデータテーブルについて説明する。
<通常中高確率抽籤テーブル>
図55は、CZの抽籤状態(低確率及び高確率)の移行抽籤に用いられる通常中高確率抽籤テーブルである。本実施の形態のパチスロ機1では、内部当籤役に基づいてCZの抽籤状態を移行させるとともに、ボーナス終了時やCZ,ART終了時にもCZの抽籤状態を移行させる。図55(A)は、内部当籤役に基づいてCZの抽籤状態を移行させる際に用いられる通常中高確率抽籤テーブルであり、通常遊技状態中に毎ゲーム参照される。また、図55(B)は、ボーナス終了時などにCZの抽籤状態を移行させる際に用いられる通常中高確率抽籤テーブルであり、設定変更時、ボーナス終了時又はCZ,ART終了時に参照される。
図55(A)に示す通常中高確率抽籤テーブルは、現在のCZの抽籤状態及び当籤役に対応付けて、移行後のCZの抽籤状態についての抽籤値の情報を規定する。
なお、以下に示す各種データテーブルでは、抽籤値の情報を概念的に示している。図中「0」は、抽籤確率「0%」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極々低」は、抽籤確率「0%〜1%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極低」は、抽籤確率「1%〜10%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「低」は、抽籤確率「10%〜30%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「中」は、抽籤確率「30%〜60%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「高」は、抽籤確率「60%〜80%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極高」は、抽籤確率「80%〜99%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「極々高」は、抽籤確率「99%〜100%未満」に相当する抽籤値が規定されていることを意味し、「確定」は、抽籤確率「100%」に相当する抽籤値が規定されていることを意味する。
そして、以下に示す各種データテーブルでは、予め定められた数値の範囲(確率分母が256の場合には「0〜255」、確率分母が65536の場合には「0〜65535」)から抽出される抽籤用乱数値を、規定された抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
図55(A)に示す通常中高確率抽籤テーブルを参照すると、現在のCZの抽籤状態が低確率である場合には、弱チェリーが内部当籤役である場合に高確率に移行し易いことが分かる。また、現在のCZの抽籤状態が高確率である場合には、共通ベル、サボテン、弱チェリー、強チェリーのいずれかが内部当籤役として決定されることで、高確率が維持されることが分かる。
図55(B)に示す通常中高確率抽籤テーブルは、参照する際の状況に応じて移行後のCZの抽籤状態についての抽籤値の情報を規定する。図55(B)に示す通常中高確率抽籤テーブルを参照すると、ボーナス終了時にはCZの抽籤状態が必ず高確率に移行することが分かる。
<CZ抽籤テーブル>
図56は、CZ抽籤に用いられるCZ抽籤テーブルであり、図56(A)は、通常遊技状態中に内部当籤役に基づいてCZ抽籤を行う際に用いられるCZ抽籤テーブルであり、図56(B)は、CZ失敗時やART終了時にCZの引き戻しを行うか否かのCZ抽籤を行う際に用いられるCZ抽籤テーブルである。
図56(A)に示すCZ抽籤テーブルは、現在のCZの抽籤状態及び内部当籤役に対応付けて、CZ1、CZ2,CZ3の当籤/非当籤に関する抽籤値の情報を規定する。図56(A)に示すCZ抽籤テーブルを参照すると、現在のCZの抽籤状態が高確率中である場合は、低確率中である場合よりもCZ抽籤に当籤する確率が高いことが分かる。
図56(B)に示すCZ抽籤テーブルは、CZ1、CZ2,CZ3の当籤/非当籤に関する抽籤値の情報を規定する。CZ失敗時(CZ1、CZ2中のART抽籤に非当籤時) やART遊技状態の終了時には、図56(B)に示すCZ抽籤テーブルを用いてCZの引き戻し抽籤が行われる。
<CZ1中モードアップ抽籤テーブル>
図57は、CZ1の前半部においてCZ1のモードアップ抽籤に用いられるCZ1中モードアップ抽籤テーブルである。CZ1中モードアップ抽籤テーブルは、現在のモード及び内部当籤役に対応付けて、モードアップ抽籤の結果についての抽籤値の情報を規定する。後述の図59(A)に示すように、CZ1では、モードが上がるほどART抽籤に当籤する確率が上がり、モード6まで上がると、ART抽籤に必ず当籤する。なお、抽籤結果の「モード1UP」とは、CZ1のモードが1上がることを意味し、抽籤結果の「モード2UP」とは、CZ1のモードが2上がることを意味する。すなわち、現在のモードが「2」である状況で、「モード2UP」に当籤すると、CZ1のモードは「2」から「4」に上がることになる。また、抽籤結果の「モード6UP_フリーズ発生」に当籤すると、フリーズが発生し、ART抽籤に当籤するとともにCTが付与される。
<CZ2中ポイント抽籤テーブル>
図58は、CZ2の前半部においてCZ2のポイントアップ抽籤に用いられるCZ2中ポイント抽籤テーブルである。CZ2中ポイント抽籤テーブルは、現在のポイント及び内部当籤役に対応付けて、ポイントアップ抽籤の結果についての抽籤値の情報を規定する。 後述の図59(B)に示すように、CZ2では、ポイントが上がるほどART抽籤に当籤する確率が上がり、ポイント10まで上がると、ART抽籤に必ず当籤する。なお、抽籤結果の「ポイント2UP」とは、CZ2のポイントが2上がることを意味し、例えば、現在のポイントが「2」である状況で、「ポイント2UP」に当籤すると、CZ2のポイントは「2」から「4」に上がることになる。また、抽籤結果の「ポイント10UP_フリーズ発生」に当籤すると、フリーズが発生し、ART抽籤に当籤するとともにCTが付与される。
<CZ中ART抽籤テーブル>
図59及び図60は、CZ中のART抽籤に用いられるCZ中ART抽籤テーブルであり、図59(A)は、CZ1の後半部の1ゲーム目に用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)であり、図59(B)は、CZ2の後半部の1ゲーム目に用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)であり、図59(C)は、CZ1,CZ2の後半部に用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)であり、図59(D)は、CZ3中のART抽籤に用いられるCZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)である。
図59(A)に示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)は、現在のモードに対応付けてART抽籤の当籤の有無についての抽籤値の情報を規定する。また、図59(B)に示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)は、現在のポイントに対応付けてART抽籤の当籤の有無についての抽籤値の情報を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ1用)及びCZ中ART抽籤テーブル(CZ2用)を参照すると、CZ1,CZ2では前半部のランク(モード又はポイント)が上がるほど、ART抽籤に当籤し易いことが分かる。
図59(C)に示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)は、内部当籤役に対応付けてART抽籤の当籤の有無についての抽籤値の情報を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ1,CZ2共通 後半バトル中用)を参照すると、CZ1,CZ2の後半部において、レア役(弱チェリー、サボテン又は強チェリー)が内部当籤役として決定されると、所定の確率でART抽籤に当籤することが分かる。
図60(D)に示すCZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)は、CZ3の継続ゲーム数及び内部当籤役に対応付けてART抽籤の当籤の有無についての抽籤値の情報を規定する。CZ中ART抽籤テーブル(CZ3用)を参照すると、CZ3中はART抽籤に当籤すると必ずCTにも当籤することが分かる。
[通常ART中の遊技の流れ]
続いて、図61を参照して、通常ART中の遊技の流れについて説明する。パチスロ機1では、ART遊技状態として、通常ARTとCTとを有し(図36参照)、CT中を上乗せチャンスゾーンとしている。そのため、パチスロ機1では、通常ART中は、CTへの移行を目指して遊技を行うことになる。図61(A)は、通常ART中のCTへの移行抽籤の流れを示す図である。
図61(A)に示すように、パチスロ機1は、通常ART中に行われる様々な抽籤に影響を与える状態として、ARTレベル及びCT抽籤状態を有する。ARTレベルは、レベル1〜レベル4の4段階設けられ、主に通常ART中の継続ゲーム数に基づいて制御される。そして、ARTレベルは、CT抽籤状態の決定や後述する通常ART中のフラグ変換抽籤に対して影響を与える。また、CT抽籤状態は、低確率、通常、高確率及び超高確率の4段階設けられ、主としてARTレベルや通常ART中の内部当籤役に基づいて制御される。そして、CT抽籤状態は、通常ART中に行うCT抽籤や後述する通常ART中のフラグ変換抽籤に対して影響を与える。
(通常ART中のフラグ変換)
上述のように、本実施の形態のパチスロ機1では、RT4遊技状態中(すなわち、ART遊技状態中)に役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが単独で内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行い、その抽籤結果に応じて特別な特典(例えば、ARTゲーム数の上乗せやCT当籤)を付与する。図61(B)は、通常ART中のフラグ抽籤方法を示す図である。
図61(B)に示すように、パチスロ機1は、通常ART中は、ARTレベル及びCT抽籤状態を参照して、フラグ変換抽籤を行う。その結果、フラグ変換抽籤に当籤した場合には、特別な特典を付与するとともに、「3連チリリプ」の図柄の組合せや「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示させるための報知(例えば、順押しで所定の図柄を狙わせる報知)を行う。反対に、フラグ変換抽籤に非当籤した場合には、「リプレイ」の図柄の組合せを表示させるための報知(例えば、順押し以外の押し順の報知)を行う。遊技者がこの報知に従い停止操作を行うことで、報知内容に応じた図柄の組合せ、すなわち、フラグ変換抽籤に当籤した場合には「3連チリリプ」の図柄の組合せや「リーチ目リプ」の図柄の組合せが表示され、フラグ変換抽籤に非当籤した場合には「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。
[通常ART中に用いるデータテーブル]
続いて、図62〜図66を参照して、通常ART中に用いるデータテーブルについて説明する。
<ART中フラグ変換抽籤テーブル>
図62は、通常ART中のフラグ変換抽籤に用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルである。本実施の形態に係るパチスロ機1では、通常ART中のフラグ変換抽籤を2段階で行う。具体的には、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定されると、まず、1段階目のフラグ変換抽籤を行い、この1段階目のフラグ変換抽籤に当籤すると、その後、2段階目のフラグ変換抽籤を行う。そして、この2段階目のフラグ変換抽籤に当籤すると、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」を「3連チリリプ」に変換し、1段階目のフラグ変換抽籤又は2段階目のフラグ変換抽籤に非当籤すると、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」を「3連チリリプ」に変換することなく、「リプレイ」として扱う。
図62(A)は、1段階目のフラグ変換抽籤に用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルであり、図62(B)は、2段階目のフラグ変換抽籤に用いられるART中フラグ変換抽籤テーブルである。図62(A)に示すART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けて1段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。なお、パチスロ機1では、1段階目のフラグ変換抽籤を役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」に対してのみ行い、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」については2段階目のフラグ変換抽籤のみを行う。
図62(B)に示すART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役、ARTレベル及びCT抽籤状態に対応付けて2段階目のフラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。なお、通常ARTにおいて一度CTに当籤するまでは、項目「ARTレベル」の「初回(一度CTに当籤するまで)」欄が参照される。
ここで、図62(A)(B)に示すように、ART中フラグ変換抽籤テーブルのそれぞれでは、確率分母256の範囲の乱数値(0〜255)を用いて1段階目及び2段階目のフラグ変換抽籤を行うため、2段階のフラグ変換抽籤は、確率分母65536の範囲の乱数値を用いて行う抽籤と擬制することができる。近年のパチスロ機では、従来サブ側で行っていた出玉に関する抽籤(ART抽籤など)をメイン側で行うことが求められているが、メイン側の記憶手段(ROM)の容量が限られているため、容量を抑えつつ遊技性を損なうことのない抽籤を可能にする仕組みが求められている。
この点、本発明に係るパチスロ機1では、確率分母256を2段階で行うことで、確率分母65536の抽籤を行うことができるため、容量を抑えることができる。また、2段階目の抽籤に対して、ARTレベルやCT抽籤状態を参照することで、内部当籤役だけでなく現在の状態に応じてフラグ変換抽籤を行うことができるため、多様な遊技性を持ったフラグ変換抽籤を行うことができる。
<ARTレベル決定テーブル>
図63は、ARTレベルを決定するために用いるARTレベル決定テーブルである。ARTレベルの決定は、ART遊技状態への移行が決まったART当籤時、及び通常ART中に行われる。図63(A)は、ART当籤時にARTレベルを決定するためのARTレベル決定テーブルであり、図63(B)は、通常ART中にARTレベルを決定するためのARTレベル決定テーブルである。
図63(A)に示すARTレベル決定テーブルは、ARTレベルごとに抽籤値の情報を規定する。なお、ART当籤時にフリーズが発生していた場合(図57など参照)には、ARTレベルとしてARTレベル2が決定される。図63(B)に示すARTレベル決定テーブルは、現在のARTレベル及び通常ART中の継続ゲーム数に対応付けて、移行先のARTレベルについての抽籤値の情報を規定する。また、図63(B)に示すARTレベル決定テーブルは、現在のARTレベル及びCT突入時の通常ART中の継続ゲーム数に対応付けて、移行先のARTレベルについての抽籤値の情報を規定する。すなわち、通常ART中では、継続ゲーム数に応じてARTレベルが移行するとともに、通常ARTからCTに突入したタイミングでもARTレベルが移行する。
<通常ART中高確率抽籤テーブル>
図64は、通常ART中のCT抽籤状態を抽籤するための通常ART中高確率抽籤テーブルである。通常ART中高確率抽籤テーブルは、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役に対応づけて、移行先のCT抽籤状態についての抽籤値の情報を規定する。通常ART中高確率抽籤テーブルを参照すると、役「3連チリリプ(役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」当籤時のフラグ変換抽籤に当籤)」や役「リーチ目リプ(役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」当籤時のフラグ変換抽籤に当籤)」では、CT抽籤状態が「低確率」に移行(転落)し易いことが分かる。上述の説明では、フラグ変換抽籤に当籤している場合には、特別な特典が付与されるとしていたため、CT抽籤状態が転落し易いことは上述の説明に反するようにも思えるが、図65で後述するように、役「3連チリリプ」「リーチ目リプ」は、CT抽籤に必ず当籤する。そのため、CT抽籤状態が転落してしまったとしても、CT当籤という特別な特典が付与されることに変わりはない。
<ART中CT抽籤テーブル>
図65は、通常ART中のCT抽籤に用いるART中CT抽籤テーブルである。ART中CT抽籤テーブルは、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役に対応付けて、CT抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。ART中CT抽籤テーブルでは、内部当籤役として「サボテン」「弱チェリー」「強チェリー」「3連チリリプ」「リーチ目リプ」「BB」が決定されている場合には、確率分母256の範囲の乱数値を用いてCT抽籤が行われる。一方で、内部当籤役としてそれ以外の役(例えば、リプレイ、共通ベル、押し順ベルなど)が決定されている場合には、確率分母65536の範囲の乱数値を用いてCT抽籤が行われる。
なお、パチスロ機1では、CTとして「通常CT」及び「高確CT」を有している。「通常CT」と「高確CT」とでは、CT(上乗せチャンスゾーン)中に上乗せするARTゲーム数の期待度が異なり、「高確CT」は「通常CT」に比べて多くのARTゲーム数が上乗せされ易い(図70参照)。
<通常ART中上乗せ抽籤テーブル>
図66は、通常ART中にARTゲーム数を上乗せする上乗せ抽籤に用いる通常ART中上乗せ抽籤テーブルである。通常ART中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けて上乗せ抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
[CT中の遊技の流れ]
続いて、図67を参照して、CT中の遊技の流れについて説明する。図67(A)に示すように、パチスロ機1では、1セット8回の遊技によりCTが行われる。CT中は、内部当籤役に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行っており、上乗せ抽籤に当籤した場合には遊技回数の減算は行われず、上乗せ抽籤に非当籤した場合に限り遊技回数が減算される。そのため、CT中はARTゲーム数が上乗せされた遊技では終了することがなく、同一のセット内でARTゲーム数が上乗せされない遊技が8回行われると終了する。
また、図67(A)(B)に示すように、CT中に役「3連チリリプ」に当籤すると(すなわち、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」当籤時のフラグ変換抽籤に当籤すると)、1セット8回の遊技が再セットされる。例えば、同一のセット内でARTゲーム数が上乗せされない遊技が7回行われた場合、あと1回ARTゲーム数が上乗せされない遊技が行われるとCTが終了してしまうものの、役「3連チリリプ」に当籤するとCTの再セットが行われ、結果、その後、8回ARTゲーム数が上乗せされない遊技が行われるまでCTが終了しないことになる。そのため、CTは、役「3連チリリプ」が当籤するほど継続し易くなる。
(CT中のフラグ変換)
図67(C)は、CT中のフラグ抽籤方法を示す図である。CT中は、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」については必ず役「3連チリリプ」に変換する。上述したように、CT中に役「3連チリリプ」に当籤すると、CTが再セットされるため、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定されると、CTが再セットされることになる。
一方で、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」については、3段階のテーブル(テーブル0〜2)に基づいて、フラグ変換抽籤の当籤確率を制御する。具体的には、図67(C)に示すように、テーブル0は「リーチ目リプ」に変換する確率が最も低く、テーブル1は「リーチ目リプ」に変換する確率が次に低く、テーブル2は「リーチ目リプ」に変換する確率が最も高い。なお、CT中に役「リーチ目リプ」に当籤すると、後述の図71に示すように、CTが新たに付与される。
図67(C)に示すように、通常CTでは、ARTレベルに基づいてテーブルが決定される。また、高確率CTでは、ARTレベルに関係なく、テーブル0が必ず決定される。
[CT中に用いるデータテーブル]
続いて、図68〜図71を参照して、CT中に用いるデータテーブルについて説明する。
<CT中テーブル抽籤テーブル>
図68は、3段階のテーブルの中からフラグ変換抽籤に用いるテーブルを決定するためのCT中テーブル抽籤テーブルである。CT中テーブル抽籤テーブルは、ARTレベルやこれから実行するCTの種別などの状態に対応付けて、フラグ変換抽籤に用いるテーブルについての抽籤値の情報を規定する。CT中テーブル抽籤テーブルは、CT抽籤に当籤しCTに移行することが決まると、又はCTの開始時に参照され、CT中のフラグ変換抽籤に用いるテーブルを決定する。
<CT中フラグ変換抽籤テーブル>
図69は、CT中のフラグ変換抽籤に用いられるCT中フラグ変換抽籤テーブルである。CT中フラグ変換抽籤テーブルは、フラグ変換抽籤に用いるテーブル及び内部当籤役に対応付けて、フラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。CT中フラグ変換抽籤テーブルを参照すると、CT中は、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」は必ず役「3連チリリプ」に変換されることが分かる。
<CT中上乗せ抽籤テーブル>
図70は、CT中にARTゲーム数を上乗せする上乗せ抽籤に用いるCT中上乗せ抽籤テーブルである。CT中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けて上乗せ抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。なお、図70に示す当籤役以外の役については、CT中の上乗せ抽籤に当籤することがない。
また、通常CT中の上乗せ抽籤では、役「3連チリリプ」に当籤した回数に応じて上乗せゲーム数が異なる。具体的には、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「1〜8回」の場合には、上乗せゲーム数として「10ゲーム」が決定され易く、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「9〜16回」の場合には、上乗せゲーム数として「20ゲーム」が決定され易く、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「17〜24回」の場合には、上乗せゲーム数として「30ゲーム」が決定され易く、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「25回以上」の場合には、上乗せゲーム数として「50ゲーム」が決定され易い。
より具体的には、CT中上乗せ抽籤テーブルでは、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「1〜8回」の場合には、図中の役「3連チリリプ」の抽籤値「極高」に対応する上乗せゲーム数は「10ゲーム」であり、抽籤値「極低」に対応する上乗せゲーム数は「20ゲーム」である。そして、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「9回以上」になると、図中の役「3連チリリプ」の抽籤値「極高」に対応する上乗せゲーム数が「20ゲーム」に昇格する。更に、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「17回以上」になると、図中の役「3連チリリプ」の抽籤値「極高」及び「極低」に対応する上乗せゲーム数が「30ゲーム」に昇格する。同様に、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が「25回以上」になると、図中の役「3連チリリプ」の抽籤値「極高」及び「極低」に対応する上乗せゲーム数が「50ゲーム」に昇格する。
このように本実施の形態のパチスロ機1では、CT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数に応じて1回あたりに上乗せするゲーム数を増やす。上述のように、ARTゲーム数の上乗せが行われている限り、CTは終了することなく、また、役「3連チリリプ」に当籤するとCTの再セットが行われるため、遊技者からすると、CTが継続するほど1回あたりの上乗せ量が増えることについての期待を持つことができ、CT中の興趣が向上する。
また、1回あたりの上乗せ量を増やす契機となる回数は、CTの1セット分の遊技回数(8回)よりも多い回数(9回以上)であるため、遊技者に対して過大な利益を与えてしまうことを防止でき、遊技者及び遊技店の利益のバランスを図ることができる。
<CT中セット数上乗せ抽籤テーブル>
図71は、CT中に新たなCTを付与するセット数上乗せ抽籤に用いられるCT中セット数上乗せ抽籤テーブルである。CT中セット数上乗せ抽籤テーブルは、実行しているCTの種別及び内部当籤役に対応付けて、セット数上乗せ抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。図71に示すように、CT中に役「リーチ目リプ」に当籤すると、新たなCTが付与される。セット数上乗せ抽籤に伴い新たなCTが付与された場合には、実行しているCTが終了したタイミングで再度新たなCTが開始される。
なお、上述の役「3連チリリプ」に当籤した回数は、同一のCT中に限り計数することとしているが、この「同一のCT中」は、CT中に行うセット数上乗せ抽籤に当籤した場合に付与される新たなCTも含むこととしてもよく、含まないこととしてもよい。
[ボーナス状態中の遊技の流れ]
続いて、図72を参照して、ボーナス状態中の遊技の流れについて説明する。図72(A)は、一般遊技状態(ART非当籤)中にボーナス状態に移行した場合の遊技の流れを示す図であり、図72(B)は、通常ART中にボーナス状態に移行した場合の遊技の流れを示す図であり、図72(C)は、CT中にボーナス状態に移行した場合の遊技の流れを示す図である。図72(A)〜(C)に示すように、パチスロ機1では、ボーナスの種別として、通常BBと特殊BBとを有し、ボーナス状態の移行時にボーナスの種別を決定する。このとき、特殊BBが決定された場合には、ボーナス状態の終了後、ART準備中を経由してCTに移行することになる。一方で、通常BBが決定された場合は、ボーナス状態に移行する前の状態に応じて異なる流れになる。
図72(A)を参照して、一般遊技状態から通常BBに移行した場合には、通常BB中に内部当籤役に基づいてART抽籤が行われる。このART抽籤に当籤すると、ボーナス状態の終了後、ART準備中を経由して通常ARTに移行することになる。なお、ART抽籤に当籤した後は、ボーナス状態中にARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。
図72(B)を参照して、通常ARTから通常BBに移行した場合には、通常BBの終了時にCT抽籤が行われる。このCT抽籤は50%の確率で当籤し、当籤するとボーナス状態の終了後にART準備中を経由してCTに移行し、非当籤するとボーナス状態の終了後にART準備中を経由して通常ARTに移行する。また、通常ARTから移行したボーナス状態中は、ARTゲーム数の上乗せ抽籤も行われる。
図72(C)を参照して、CTから通常BB又は特殊BBに移行した場合には、ボーナス状態の終了後にART準備中を経由してCTに移行する。また、通常ARTから移行したボーナス状態中は、ARTゲーム数の上乗せ抽籤も行われる。
[ボーナス状態中に用いるデータテーブル]
続いて、図73〜図75を参照して、ボーナス状態中に用いるデータテーブルについて説明する。
<ボーナス種別抽籤テーブル>
図73は、ボーナス種別(通常BB、特殊BB)を決定するためのボーナス種別抽籤テーブルである。ボーナス種別抽籤テーブルは、ボーナス状態の開始時に参照され、ボーナス状態に移行する前の状態に対応付けてボーナス種別についての抽籤値の情報を規定する。
<ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブル>
図74は、ボーナス状態中に行うART抽籤及びARTゲーム数の上乗せ抽籤に用いられるボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルである。ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ボーナス種別及び内部当籤役に対応付けて、ART抽籤の抽籤結果及び上乗せゲーム数についての抽籤値の情報を規定する。
ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ART非当籤の状態(一般遊技状態から移行した通常BBにおいて、ART抽籤に当籤するまで)では、ART抽籤に用いられることになる。すなわち、ART非当籤の状態で上乗せゲーム数として1以上(実際には最低50ゲーム)が決定されると、ART抽籤に当籤するとともに、対応するゲーム数が付与されることになる。一方、ART当籤後の状態では、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブルは、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に用いられる。
<ボーナス終了時CT抽籤テーブル>
図75は、ボーナス状態の終了時に行うCT抽籤に用いられるボーナス終了時CT抽籤テーブルである。ボーナス終了時CT抽籤テーブルは、ボーナス種別及びボーナス状態に移行する前の遊技状態に対応付けて、CT抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。図75に示すボーナス終了時CT抽籤テーブルを参照すると、例えば、通常ART中に通常BBが行われると、ボーナス状態の終了時に50%の確率でCTに当籤することが分かる。
[一般遊技状態中の例外的な遊技の流れ]
続いて、図76を参照して、一般遊技状態中の例外的な遊技の流れについて説明する。 パチスロ機1では、基本的には、一般遊技状態中に通常遊技状態からCZに移行し、CZにおいてART抽籤に当籤することでART遊技状態を目指すことになる。ここで、パチスロ機1では、RT4遊技状態中に報知を行うことでART遊技状態を実現しており、また、図76に示すように、表示される図柄の組合せに応じてRT遊技状態を制御している。図50に示したように、RT遊技状態を移行させるための図柄の組合せは、遊技者の停止操作の順序(押し順)に応じて表示されるため、報知が行われない場合であっても、偶然にRT4遊技状態に移行することがある。
また、RT4遊技状態では、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が内部当籤役として決定される可能性があるため、一般遊技状態(非ART)中であっても、特別な特典が付与されるリーチ目(リーチ目リプ)を表示することができる。そこで、本実施の形態のパチスロ機1では、図76に示すように、一般遊技状態(非ART)中に偶然にRT4遊技状態に移行した場合に、「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示可能な状態になると、CZを経由することなくART遊技状態(通常ART)に移行可能にする。
より具体的には、一般遊技状態、かつ、RT4遊技状態中に役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行い、このフラグ変換抽籤に当籤すると、「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示するための報知を行うとともに、ARTの権利を付与する。反対に、フラグ変換抽籤に非当籤すると、「リプレイ」の図柄の組合せを表示するための報知を行い、「リーチ目リプ」の図柄の組合せが表示されないように制御する。
<非ART中フラグ変換抽籤テーブル>
図77は、一般遊技状態、かつ、RT4遊技状態中に行うフラグ変換抽籤に用いられる非ART中フラグ変換抽籤テーブルである。非ART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けてフラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
[メイン側の制御による報知]
パチスロ機では、従来、ART機中にサブ(副制御基板72)側の制御のもとに停止操作の情報(押し順など)の報知を行っていたが、報知の有無が遊技者の利益(いわゆる、出玉)に影響を与えるため、近年では、遊技者の利益を管理するメイン(主制御基板71)側で報知を行うことが求められている。そこで、本実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71が制御する情報表示器14に停止操作の情報を報知する指示モニタを設け、メイン側の制御のもとに停止操作の情報を報知することとしている。
図78は、メイン側で行う報知(ナビ)とサブ側で行う報知(ナビ)との対応関係を示す図である。図78に示すように、主制御基板71は、指示モニタに「1」〜「11」の数値を表示することで、停止操作の情報を報知する。この「1」〜「11」の数値は、それぞれが報知する停止操作の内容に一義的に対応しており、「1」〜「3」は、それぞれ第1停止操作を行うリールの種別を示しており、「1」は第1停止操作を左のリール3Lに対して行うことを意味し、「2」は第1停止操作を中のリール3Cに対して行うことを意味し、「3」は第1停止操作を右のリール3Rに対して行うことを意味している。
また、「4」〜「9」は、それぞれ報知する押し順を示しており、「4」は押し順が「左、中、右」であることを意味し、「5」は押し順が「左、右、中」であることを意味し、「6」は押し順が「中、左、右」であることを意味し、「7」は押し順が「中、右、左」であることを意味し、「8」は押し順が「右、左、中」であることを意味し、「9」は押し順が「右、中、左」であることを意味している。
また、「10」「11」は、ボーナスに係る役を報知するものであり、「10」は「白7−白7−白7」からなる図柄の組合せ「C_BB1」を意味し、「11」は「青7−青7−青7」からなる図柄の組合せ「C_BB2」を意味している。なお、図78には記載されていないが、「0」は、報知を行わないことを意味しており、指示モニタに数値は表示されない。
ここで、メイン側で報知する「1」〜「11」の数値は、報知する停止操作の内容に一義的に対応しているものの、全ての遊技者が明確に報知内容を把握できるとは限らない。 すなわち、メイン側で指示モニタに対して「6」と表示しただけでは、遊技者によっては報知内容を把握できない可能性もある。
そこで、パチスロ機1では、メイン側の報知と併せてサブ側でも停止操作の内容を報知する。具体的には、パチスロ機1は、副制御基板72が制御する表示ユニット100を設け、サブ側の制御のもとに停止操作の情報を報知する。例えば、第1停止操作を左のリール3Lに対して行うことを報知する場合、メイン側で指示モニタに対して「1」を表示するとともに、サブ側では、表示ユニット100の左のリール3Lの上方に「1」と表示し、左のリール3Lが第1停止操作の対象であることを報知する。同様に、押し順「中、左、右」を報知する場合、メイン側で指示モニタに対して「6」を表示するとともに、サブ側では、表示ユニット100の中のリール3Cの上方に「1」、左のリール3Lの上方に「2」、右のリール3Rの上方に「3」と表示し、押し順が「中、左、右」であることを報知する。また、「F_BB1」が内部当籤役として決定されている場合、メイン側で指示モニタに対して「10」を表示するとともに、サブ側では、表示ユニット100に「白7−白7−白7」を表示し、遊技者に対して狙うべき図柄を報知する。
図78(A)に示すように、ART準備中は、メイン側の制御のもと「ベルナビ」「維持リプナビ」「RT3移行リプナビ」及び「RT4移行リプナビ」が行われる。「ベルナビ」は、役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」に対して「ベル」の図柄の組合せを表示させるための押し順を報知する。また、「維持リプナビ」は、役「F_維持リプ_1st」〜「F_維持リプ_3rd」に対して「リプレイ」の図柄の組合せを表示させるための押し順を報知する。また、「RT3移行リプナビ」は、役「F_RT3移行リプ_1st」〜「F_RT3移行リプ_3rd」に対して「RT3移行リプ」の図柄の組合せを表示させるための押し順を報知する。また、「RT4移行リプナビ」は、役「F_RT4移行リプ_123」〜「F_RT4移行リプ_3rd」に対して「RT4移行リプ」の図柄の組合せを表示させるための押し順を報知する。
なお、メイン側で報知を行うタイミングは、少なくとも報知を行う一遊技の間であればよく、任意である。例えば、開始操作を受け付けたタイミングでメイン側の報知を行うこととしてもよく、リール3L、3C、3Rの回転開始時にメイン側の報知を行うこととしてもよく、第1停止操作〜第3停止操作のいずれかを受け付けたタイミングでメイン側の報知を行うこととしてもよい。一方で、サブ側で報知を行うタイミングは、少なくとも第1停止操作よりも前のタイミングであることが好ましい。この点、本実施の形態のパチスロ機1では、開始操作を受け付けたタイミング、又はリール3L、3C、3Rの回転開始時にメイン側及びサブ側の双方において報知を行う。これにより、遊技者が停止操作を行う前に、メイン側の指示モニタ及びサブ側の表示ユニット100の双方において停止操作の情報が報知される。
また、図78(B)に示すように、ART遊技状態中は、メイン側の制御のもと「ベルナビ」「維持リプナビ」「RT3移行リプナビ」及び「RT4移行リプナビ」が行われる。なお、ART遊技状態(RT4遊技状態)中は、フラグ変換抽籤が行われ、この抽籤結果に基づいて「3連チリリプ」「リーチ目リプ」又は「リプレイ」の図柄の組合せを表示させるための押し順を報知するが、この報知に関しては、メイン側では行うことなく、サブ側でのみ行う。
上述したように、「3連チリリプ」「リーチ目リプ」の図柄の組合せは、特別な特典の付与に関係しているため、報知の有無が遊技者の利益(出玉)に影響を与えるようにも考えられる。しかしながら、パチスロ機1では、実際には、特別な特典をフラグ変換抽籤の抽籤結果に基づいて付与することとしており、表示される図柄の組合せは付与する特典に対して影響を与えない。すなわち、フラグ変換抽籤に当籤している場合には、仮に、「リプレイ」の図柄の組合せを表示してしまったとしても、特別な特典が付与され、反対に、フラグ変換抽籤に当籤していない場合には、仮に、「3連チリリプ」「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示できたとしても、特別な特典は付与しない。
本実施の形態のパチスロ機1では、このように表示される図柄の組合せが遊技者の利益(出玉)に影響を与えない場合には、メイン側の指示モニタでの報知を行わずに、サブ側でのみ表示ユニット100での報知を行う。
また、図78(C)(D)に示すように、RT5遊技状態(フラグ間状態)中は、内部当籤役として持ち越しているボーナスに係る役に応じた図柄の組合せを狙わせる報知を行う。具体的には、図78(C)に示すように、役「F_BB1」を持ち越している場合には「白7ナビ」を行い、図78(D)に示すように、役「F_BB2」を持ち越している場合には「青7ナビ」を行う。「白7ナビ」は、役「F_BB1」に対して、「C_BB1」の図柄の組合せを表示させるための停止操作の情報を報知し、「青7ナビ」は、役「F_BB2」に対して、「C_BB2」の図柄の組合せを表示させるための停止操作の情報を報知する。
ここで、図51において上述したように、フラグ間状態では、ボーナスに係る役と「はずれ」「F_特殊1」「F_特殊2」「F_特殊3」のいずれかとが内部当籤役として決定されている場合に、BBの図柄の組合せを表示することができ、それ以外の役がボーナスに係る役とともに内部当籤役として決定されている場合には、BBの図柄の組合せを表示することができない。そのため、図78(C)(D)に示すように、主制御基板71は、メイン側で制御を行う場合、持ち越しているボーナスに係る役と「はずれ」「F_特殊役1」「F_特殊役2」「F_特殊役3」のいずれかとが内部当籤役として決定されている場合に限り、「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行う。これにより、メイン側のナビを、ボーナスに係る役を入賞させることのできる適切なタイミングで行うことができる。
なお、主制御基板71は、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されていることを告知(ボーナス告知)した後に限り、「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行うこととしてもよい。ここで、ボーナス告知は、例えば、ボーナス確定画面を表示することや、ボーナス確定ランプを点灯させることなどにより行われる。
一例として、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定された場合に、数回の遊技にわたり行われる演出(いわゆる連続演出)を行い、この連続演出の結果に応じてボーナス確定画面を表示することが一般的に行われている。この連続演出の最中にメイン側で「白7ナビ」などを行ってしまったのでは、連続演出の結果が途中で分かってしまい、興趣を損ねてしまう可能性がある。そこで、パチスロ機1の主制御基板71は、ボーナス告知が行われた後に限り、「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行う。なお、ボーナス告知が行われたタイミングをメイン側で把握可能にする方法は任意である。
一手法としては、ボーナスに係る役を内部当籤役として決定すると、主制御基板71がボーナス告知までに要するゲーム数を決定し、このゲーム数を消化した後に、「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行う方法が考えられる。より具体的には、主制御基板71は、ボーナス告知までに要するゲーム数を決定すると、このゲーム数を副制御基板72に通知する。副制御基板72は、このゲーム数に従い演出を制御し、ゲーム数が消化したタイミングでボーナス確定画面を表示することで、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。すなわち、主制御基板71は、ボーナスに係る役を持ち越していない状態でボーナスに係る役を内部当籤役として決定してからの単位遊技の回数を計数し、その計数結果が所定回数に達した後にボーナスに係る役と「はずれ」「F_特殊役1」「F_特殊役2」「F_特殊役3」のいずれかとが内部当籤役として決定された場合に「白7ナビ」又は「青7ナビ」を行う。
また、他の手法としては、ボーナス告知をサブ側ではなくメイン側において制御する方法が考えられる。より具体的には、主制御基板71は、ボーナスに係る役を持ち越していない状態でボーナスに係る役を内部当籤役として決定すると、表示ユニット100で実行する演出(少なくとも演出に要するゲーム数)を決定し、副制御基板72に通知する。副制御基板72が通知された演出を実行し、ボーナス確定画面を表示することで、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。
もちろん、その他の手法によりボーナス告知が行われたタイミングをメイン側で把握可能にすることとしてもよい。この場合において、主制御基板71は、副制御基板72などからの信号を受け付けることができないため、主制御基板71が受け付け可能な信号に基づいてボーナス告知が行われたタイミングを把握する必要がある。例えば、停止操作に伴う信号は、主制御基板71が受け付け可能であるため、ボーナスに係る役が内部当籤役として決定されている状態で、所定の停止操作(例えば、順押し以外)が行われた場合に、ボーナス告知を行うことも考えられる。具体的には、副制御基板72は、主制御基板71から内部当籤役に関する情報と停止操作に関する情報とを取得し、これらの情報の組合せが所定の組合せ(内部当籤役「ボーナスに係る役」、停止操作「順押し以外」)である場合にボーナス告知を行う。このようなボーナス告知は、その契機を主制御基板71でも把握することができるため、メイン側においてボーナス告知が行われたタイミングを把握することができる。
[副制御側のデータテーブル]
<役物データテーブル>
図79に示すように、役物データテーブルは、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1を可動役物としてそれぞれ駆動させる駆動モータF21及び駆動モータE25を制御するためにサブCPU102によって参照される。
図79に示した役物データテーブルは、左からシーケンス番号、動作内容、ステップ番号、パルス幅、パルス数、駆動モータF21及び駆動モータE25のモータ制御方向及びステップの移行に関する情報(図中、「ステップ移行」)が対応付けられている。
モータ制御方向は、駆動モータF21(以下、「モータA」ともいう)と駆動モータE25(以下、「モータB」ともいう)との制御方向を示している。モータ制御方向が「+」の場合には、ステップ数が増加する方向に該当モータが駆動される。モータ制御方向が「−」の場合には、ステップ数が減少する方向に該当モータが駆動される。モータ制御方向が「+」又は「−」の場合、該当モータは、パルス幅が示す周期のパルスを有する相電流によって、パルス数分駆動される。
また、モータA及びモータBのモータ制御方向が「+」の場合は、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1は、待機位置方向から露出位置方向に向かって移動し、モータ制御方向が「−」の場合は、露出位置方向から待機位置方向に移動する。
モータ制御方向が「H」の場合には、該当するモータの全ての相が励磁され、該当するモータは停止し、停止した状態が維持される。すなわち、モータ制御方向が「H」の場合、該当するモータは、パルス幅が示す期間である励磁停止時間に渡って停止状態が維持されるようにサブCPU102によって制御される。
モータ制御方向が「0」の場合には、該当するモータの全ての相の励磁が停止され、該当するモータは駆動しなくなり、パルス幅が示す期間に渡って外力に対して回転自在となる。
ステップの移行に関する情報は、設定、移行条件及び移行先からなる。設定は、移行条件が設定されていれば「1」が設定され、移行条件が設定されていなければ「0」が設定されている。
すなわち、設定が「0」の場合には、該当ステップが実行された後に、次のステップが実行される。設定が「1」の場合には、該当ステップが実行されているときに、移行条件が成立すれば、移行先のステップが実行され、移行条件が成立しなければ、次のステップが実行される。
サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1の位置を可動基準単位に基づいたステップカウントFで管理及び制御する。サブCPU102は、ステッピングモータによって構成されるモータAに送信したパルス数とモータ制御方向に応じてステップカウントFを増加又は減少させる。具体的には、モータAのモータ制御方向が「+」であれば、パルス数が1更新される度に、ステップカウントFを1増加させ、モータ制御方向が「−」であればステップカウントFを1減少させる。
本実施の形態において、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にあるときのステップカウントFを「0」とし、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にあるときのステップカウントFを「210」として、フロントスクリーン機構E1の位置を管理及び制御する。
フロントスクリーン機構E1は、ステップカウントFが「0」〜「210」の範囲に若干のマージンをとった「−2」〜「215」の範囲内の位置に収まるように図示しない規制部材によって規制されている。フロントスクリーン機構E1の可動基準単位は、フロントスクリーン機構E1の可動範囲(例えば、90°)とモータAの1パルスで動く動作角度で算出することが可能な単位である。
サブCPU102は、リールスクリーン機構F1の位置を可動基準単位に基づいたステップカウントRで管理及び制御する。サブCPU102は、ステッピングモータによって構成されるモータBに送信したパルス数とモータ制御方向に応じてステップカウントRを増加又は減少させる。
本実施の形態において、サブCPU102は、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にあるときのステップカウントRを「0」とし、リールスクリーン機構F1がリール露出位置にあるときのステップカウントRを「138」として、フロントスクリーン機構E1の位置を管理及び制御する。
リールスクリーン機構F1は、ステップカウントFが「0」〜「138」の範囲内の位置に収まるように図示しない規制部材によって規制されている。リールスクリーン機構F1の可動基準単位は、リールスクリーン機構F1の可動範囲(例えば、148°)とモータBの1パルスで動く動作角度で算出することが可能な単位である。
図79に示した役物データテーブルにおいて、シーケンス番号が1である基本動作1は、フロントスクリーン機構E1をフロント露出位置(ステップカウントF=210)に移動させる。
具体的には、ステップ1では、フロントスクリーン機構E1が100msに渡って励磁停止され、ステップ2では、フロントスクリーン機構E1が3ms周期で250パルス分フロント露出位置に向けて駆動され、基本動作1はステップ3に移行する。
ただし、サブCPU102におけるモータAのステップ数を表すステップカウントFが210以上となれば、ステップ2が実行中であっても、基本動作1はステップ3に移行する。ステップ3では、フロントスクリーン機構E1が100msに渡って励磁停止される。
同様に、シーケンス番号が2である基本動作2は、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置(ステップカウントF=0)に移動させる。シーケンス番号が3である基本動作3は、リールスクリーン機構F1をリール露出位置(ステップカウントR=138)に移動させる。
具体的には、ステップ1では、リールスクリーン機構F1が100msに渡って励磁停止され、ステップ2では、リールスクリーン機構F1が4ms周期で8パルス分リール露出位置に向けて駆動され、基本動作3はステップ3に移行する。
ただし、サブCPU102におけるモータBのステップ数を表すステップカウントRが128以上となれば、ステップ2が実行中であっても、基本動作3はステップ4に移行する。
ステップ3では、リールスクリーン機構F1が3ms周期で180パルス分リール露出位置に向けて駆動され、基本動作3はステップ4に移行する。ただし、ステップカウントRが128以上となれば、ステップ3が実行中であっても、基本動作3はステップ4に移行する。
ステップ4では、リールスクリーン機構F1が5ms周期で10パルス分リール露出位置に向けて駆動され、基本動作3はステップ5に移行する。ステップ5では、リールスクリーン機構F1が100msに渡って励磁停止される。
シーケンス番号が4である基本動作4は、リールスクリーン機構F1をリール待機位置(ステップカウントR=0)に移動させるためのシーケンスである。具体的には、ステップ1では、リールスクリーン機構F1が100msに渡って励磁停止され、ステップ2では、リールスクリーン機構F1が4ms周期で8パルス分リール待機位置に向けて駆動され、基本動作4はステップ3に移行する。
ただし、サブCPU102におけるモータBのステップ数を表すステップカウントRが10以下となれば、ステップ2が実行中であっても、基本動作4はステップ3に移行する。
ステップ3では、リールスクリーン機構F1が3ms周期で160パルス分リール待機位置に向けて駆動され、基本動作4はステップ3に移行する。ただし、ステップカウントRが10以上となれば、ステップ3が実行中であっても、基本動作4はステップ4に移行する。
ステップ4では、リールスクリーン機構F1が5ms周期で100パルス分リール待機位置に向けて駆動され、基本動作4はステップ5に移行する。ただし、リール待機位置センサF19がリールスクリーン機構F1を検出したら、ステップ4が実行中であっても、基本動作4はステップ5に移行する。以下、リール待機位置センサF19を単に「センサC」ともいう。また、「OFF→ON」は、該当センサが、非検知状態から検知状態になったことを表している。
ステップ5では、リールスクリーン機構F1が5ms周期で2パルス分リール待機位置に向けて駆動され、基本動作4はステップ5に移行する。ステップ6では、リールスクリーン機構F1が100msに渡って励磁停止される。
シーケンス番号が5である基本動作5は、基本動作1と同じくフロントスクリーン機構E1をフロント露出位置に移動させるシーケンスである。基本動作1との違いは、ステップの移行条件がステップカウントFではなく、フロント露出位置センサE15bが非検知状態(OFF状態)から検知状態(ON状態)に変化した場合と、ステップ3で3ms周期で19パルス分フロント露出位置に向けて駆動される点である。以下、フロント露出位置センサE15bを単に「センサB」ともいう。
なお、基本動作5は、電源投入時にフロントスクリーン機構E1の動作確認のために役物起動テスト役物データ登録処理(図97参照)で登録される役物データとしても使用される。
シーケンス番号が6である基本動作6は、基本動作2と同じくフロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に移動させるシーケンスである。基本動作2との違いは、ステップの移行条件がステップカウントFではなく、フロント待機位置センサE15aが非検知状態(OFF状態)から検知状態(ON状態)に変化した場合と、ステップ3で3ms周期で20パルス分フロント待機位置に向けて駆動される点である。以下、フロント待機位置センサE15aを単に「センサA」ともいう。
なお、基本動作6は、電源投入時にフロントスクリーン機構E1の動作確認のために役物起動テスト役物データ登録処理(図97参照)で登録される役物データとしても使用される。
シーケンス番号が7である基本動作7は、基本動作4と同じくリールスクリーン機構F1をリール待機位置に移動させるためのシーケンスである。基本動作4との違いは、ステップの移行条件がステップカウントRのカウント条件ない点である。
なお、基本動作7は、電源投入時にリールスクリーン機構F1の動作確認のために役物起動テスト役物データ登録処理(図97参照)で登録される役物データとしても使用される。
シーケンス番号が8である演出動作1は、フロントスクリーン機構E1をステップカウントF=18に相当する位置まで振動させる。シーケンス番号が9である演出動作2は、フロントスクリーン機構E1をステップカウントF=50に相当する位置まで移動させる。
なお、演出動作2のステップ3で、フロントスクリーン機構E1をステップカウントF=50に相当する位置で65000ms励磁停止させるようになっているが、実働時には、演出動作2は、遊技者の操作などにより実行される他の演出によって中断されることが想定されている。
このため、ステップ4以降は、演出動作2のステップ3が中断されなかったときに、モータAが励磁され続けることにより経年劣化が進行してしまうことを防止するために、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置、すなわち、静止位置に戻すように設定されている。
シーケンス番号が10である演出動作3は、リールスクリーン機構F1をステップカウントR=72に相当する位置まで移動させて停止させる。シーケンス番号が11である演出動作4は、リールスクリーン機構F1をステップカウントR=92に相当する位置まで移動させて停止させる。
シーケンス番号が12である演出動作5は、リールスクリーン機構F1をステップカウントR=100に相当する位置まで移動させて停止させる。演出動作3、4、5によるリールスクリーン機構F1を落下させる演出は、演出動作3、4又は演出動作3、5を連続して実行することにより実現される。
演出動作3のステップ5、演出動作4のステップ3及び演出動作5のステップ4においても、リールスクリーン機構F1を半ば露出させる非静止位置で65000ms励磁停止させるようになっているが、演出動作2のステップ3と同様に、以降のステップは、モータBの経年劣化が進行してしまうことを防止するために設定されている。
シーケンス番号が13である演出動作6は、リールスクリーン機構F1をステップカウントR=106に相当する位置に移動させて停止させる。演出動作6は、リールスクリーン機構F1がどの位置にあっても、ステップカウントR=106に相当する位置となるようにステップ7以前のステップが設定されている。
演出動作6のステップ7においても、リールスクリーン機構F1を非静止位置で65000ms励磁停止させるようになっているが、演出動作2のステップ3と同様に、以降のステップは、モータBの経年劣化が進行してしまうことを防止するために設定されている。
シーケンス番号が14である演出動作7は、リールスクリーン機構F1をステップカウントR=103に相当する位置まで移動させた後に、ステップカウントR=93に相当する位置まで1回振動させて、ステップカウントR=103に相当する位置まで戻す。
シーケンス番号が15である演出動作8は、演出動作7と異なる速さでリールスクリーン機構F1をステップカウントR=103に相当する位置まで移動させた後に、演出動作7と異なる速さでステップカウントR=93に相当する位置まで1回振動させて、ステップカウントR=103に相当する位置まで戻す。
演出動作7のステップ9及び演出動作8のステップ7においても、リールスクリーン機構F1を非静止位置で65000ms励磁停止させるようになっているが、演出動作2のステップ3と同様に、以降のステップは、モータBの経年劣化が進行してしまうことを防止するために設定されている。シーケンス番号が16である演出動作9は、リールスクリーン機構F1をリール待機位置まで低速度で移動させる。
役物データテーブルにおいて、シーケンス番号1の基本動作1からシーケンス番号7の基本動作7のシーケンスは、パチスロ機1に電源が投入されて実行される役物起動テスト、及び、遊技状態が移行して通常中からボーナスゲーム中やCT中及びART中に移行した際に、表示されるスクリーンが変更される場合に使用されるシーケンスであり、シーケンス番号8の演出動作1からシーケンス番号16の演出動作9は、演出内容決定処理(図107参照)で決定された演出内容や演出データで選択されるシーケンスである。
このように、サブCPU102は、役物データテーブルが表す動作の各ステップに基づいて、駆動モータF21及び駆動モータE25を制御する駆動制御手段を構成する。また、フロントスクリーン機構E1は、モータAを励磁することなく停止可能な静止位置と、モータAを励磁することで停止可能な励磁停止位置とを有する。フロントスクリーン機構E1において、静止位置は、フロント露出位置及びフロント待機位置に相当し、励磁停止位置は、フロント露出位置及びフロント待機位置を除く可動範囲内の任意の位置に設定可能である。
また、リールスクリーン機構F1は、モータBを励磁することなく停止可能な静止位置と、モータBを励磁することで停止可能な励磁停止位置とを有する。リールスクリーン機構F1において、静止位置は、リール露出位置及びリール待機位置に相当し、励磁停止位置は、リール露出位置及びリール待機位置を除く可動範囲内の任意の位置に設定可能である。
[主制御基板の動作説明]
次に、図80〜図96を参照して、主制御基板71のメインCPU93が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
<メインCPUの制御によるパチスロの主要動作処理>
まず、メインCPU93の制御で行うパチスロ機1の主要動作処理(電源投入以降の処理)の手順を、図80に示すフローチャート(以下、メインフローという)を参照しながら説明する。
まず、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU93は、電源投入時の初期化処理を行う(S1)。この処理では、バックアップが正常に行われたか、設定変更が適切に行われたかなどが判定され、その判定結果に対応した初期化が行われる。
続いて、メインCPU93は、一遊技終了時の初期化処理を行う(S2)。この初期化処理では、メインRAM95における指定格納領域のデータをクリアする。なお、ここでいう指定格納領域は、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域などの1回の単位遊技(ゲーム)ごとにデータの消去が必要な格納領域である。
続いて、メインCPU93は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサ46やスタートスイッチ64の入力のチェックなどが行われる。
続いて、メインCPU93は、内部抽籤処理を行う(S4)。この処理では、メインCPU93は、現在の遊技状態に応じた内部抽籤テーブル(図42、図43)を参照して、複数の役の中から内部当籤役として決定する役を抽籤する。続いて、メインCPU93は、S4の内部抽籤処理において、役「F_BB1」「F_BB2」を内部当籤役として決定したか否かを判定する(S5)。役「F_BB1」「F_BB2」を内部当籤役として決定した場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、RT5遊技状態フラグをオンにし、遊技状態をフラグ間遊技状態にセットする(S6)。
S6の処理に続いて、又はS5において役「F_BB1」「F_BB2」を内部当籤役として決定していないと判定した場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、図81で後述する状態別遊技制御処理を行う(S7)。
続いて、メインCPU93は、メイン側ナビ制御処理を行う(S8)。この処理では、メインCPU93は、図78に示す対応関係に基づいて、現在の遊技状態及び内部当籤役に応じたナビデータ(0、又は、1〜11の値)をセットする。なお、セットしたナビデータは、スタートコマンドに格納され副制御基板72に通知される。また、セットしたナビデータに応じた報知は、任意のタイミングで行われる。
続いて、メインCPU93は、図91で後述するリール停止初期設定処理を行う(S9)。この処理では、S5で決定した内部当籤役や現在の遊技状態に応じて停止制御に用いるリール停止制御情報を決定する。決定したリール停止制御情報は、メインRAM95に格納され、S12のリール停止制御処理において用いられる。
続いて、メインCPU93は、スタートコマンド送信処理を行う(S10)。この処理では、メインCPU93は、スタートコマンドのデータを生成し、副制御基板72に送信する。なお、スタートコマンドデータには、サブフラグ(図53参照)、及び、遊技状態などの演出に必要な各種の情報が含まれる。
続いて、メインCPU93は、ウェイト処理を行った後にリール回転開始処理を行う(S11)。この処理において、メインCPU93は、全リールの回転開始を要求する。そして、全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1172ms)で実行される割込処理により、各リールは、その回転速度が定速度に達するまで加速制御され、その後、該定速度が維持されるように制御される。
続いて、メインCPU93は、図92で後述するリール停止制御処理を行う(S12) 。この処理では、S9で決定したリール停止制御情報を用いて、左のストップボタン7L、中のストップボタン7C及び右のストップボタン7Rがそれぞれ押されたタイミングに基づいて該当するリールの回転が停止される。
続いて、メインCPU93は、入賞判別メダル払出処理を行う(S13)。この入賞判別メダル払出処理では、リール3L、3C、3Rが停止した結果、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて、メダルの払い出しや再遊技の作動などの当該図柄の組合せに応じた利益を付与する。続いて、メインCPU93は、入賞作動コマンド送信処理を行う(S14)。この処理では、メインCPU93は、入賞作動コマンドのデータを生成し、副制御基板72に送信する。なお、入賞作動コマンドデータには、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せなどの各種の情報が含まれる。
続いて、メインCPU93は、図93で後述するBBチェック処理を行う(S15)。 この処理では、メインCPU93は、ボーナス状態の作動及び終了を制御する。続いて、メインCPU93は、図94及び図95で後述するRTチェック処理を行う(S16)。
この処理では、メインCPU93は、表示された図柄の組合せに基づいてRT遊技状態を移行させる制御を行う。
続いて、メインCPU93は、図96で後述するCZ・ART終了時処理を行う(S17)。この処理では、メインCPU93は、CZの引き戻し抽籤を行う。CZ・ART終了時処理を行うと、メインCPU93は、一遊技(単位遊技)が終了したとして処理をS2に戻す。
<状態別制御処理>
次に、図81を参照して、状態別制御処理について説明する。状態別制御処理では、初めに、メインCPU93は、現在の遊技状態がRT4遊技状態中であるか否かを判定する(S31)。RT4遊技状態である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図82で後述するフラグ変換処理を行う(S32)。
S32の処理に続いて、又は、S31においてRT4遊技状態中ではないと判定した場合には(NO)、メインCPU93は、現在の遊技状態が通常遊技状態中であるか否かを判定する(S33)。通常遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図83で後述する通常中スタート時処理を行い(S34)、状態別制御処理を終了する。
他方、現在の遊技状態が通常遊技状態ではない場合には(NO)、メインCPU93は、現在の遊技状態がCZ中であるか否かを判定する(S35)。CZ中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図84で後述するCZ中スタート時処理を行い(S36)、状態別制御処理を終了する。
他方、現在の遊技状態がCZではない場合には(NO)、メインCPU93は、現在の遊技状態が通常ART中であるか否かを判定する(S37)。通常ART中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図88で後述する通常ART中スタート時処理を行い(S38)、状態別制御処理を終了する。
他方、現在の遊技状態が通常ARTではない場合には(NO)、メインCPU93は、現在の遊技状態がCT中であるか否かを判定する(S39)。CT中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図89で後述するCT中スタート時処理を行い(S40)、状態別制御処理を終了する。
他方、現在の遊技状態がCTではない場合には(NO)、メインCPU93は、現在の遊技状態がボーナス状態中であるか否かを判定する(S41)。ボーナス状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図90で後述するBB中スタート時処理を行い(S42)、状態別制御処理を終了する。
他方、現在の遊技状態がボーナス状態ではない場合には(NO)、メインCPU93は、その他処理を行い(S43)、状態別制御処理を終了する。例えば、メインCPU93は、ART準備中である場合に、準備中に応じた処理を行う。
<フラグ変換処理>
次に、図82を参照して、フラグ変換処理について説明する。フラグ変換処理では、初めに、メインCPU93は、CT開始時であるか否かを判定する(S50)。CT開始時である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CT中フラグ変換テーブル抽籤テーブル(図68)を参照して、CT中のフラグ変換抽籤に用いるテーブル番号を抽籤し、セットする(S51)。
S51の処理に続いて、又は、S50においてCT開始時ではない場合には(NO)、メインCPU93は、現在の状態に応じたフラグ変換抽籤テーブルをセットする(S52)。例えば、現在の状態が非ART中のRT4遊技状態である場合には、非ART中フラグ変換抽籤テーブル(図77)をセットし、現在の状態が通常ART中のRT4遊技状態である場合には、ART中フラグ変換抽籤テーブル(図62)をセットし、現在の状態がCT中のRT4遊技状態である場合には、CT中フラグ変換抽籤テーブル(図69)をセットする。
続いて、メインCPU93は、内部当籤役に基づいてフラグ変換抽籤を行い(S53)、続いて、当籤したか否かを判定する(S54)。フラグ変換抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、フラグ変換処理を行う(S55)。この処理では、例えば、役「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定されている場合に、役「F_1確チリリプ」を役「3連チリリプ」として扱うように処理する。
続いて、メインCPU93は、現在の遊技状態が非ART中であるか否かを判定する(S56)。すなわち、メインCPU93は、RT4遊技状態への移行が、一般遊技状態(非ART)という報知が行われない状態において、遊技者の停止操作に応じて偶然に行われたものであるか否かを判定する。現在の遊技状態が非ART中である場合には(YES)、メインCPU93は、ARTセット数に1を加算し(S57)、続いて、次遊技にART準備中をセットし(S58)、フラグ変換処理を終了する。他方、現在の遊技状態が非ART中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、フラグ変換処理を終了する。
また、S54において、フラグ変換抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、フラグ維持処理を行い(S59)、フラグ変換処理を終了する。このフラグ維持処理では、例えば、役「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定されている場合に、役「F_1確チリリプ」を役「リプレイ」として扱うように処理する。
<通常中スタート時処理>
次に、図83を参照して、通常中スタート時処理について説明する。通常中スタート時処理では、初めに、メインCPU93は、図56(A)に示すCZ抽籤テーブルを参照して、現在のCZの抽籤状態及び内部当籤役に基づいてCZ抽籤を行う(S61)。
続いて、メインCPU93は、このCZ抽籤に当籤したか否かを判定する(S62)。 CZ抽籤に当籤した場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技に当籤した種別のCZをセットし(S63)、続いて、当籤した種別のCZに応じた値をCZゲーム数カウンタにセットする(S64)。なお、CZゲーム数カウンタは、CZの継続期間を計数するカウンタであり、CZ1に当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(前半)に第1ゲーム数(例えば、12)をセットし、CZ2に当籤している場合には、CZゲーム数カウンタ(前半)に第2ゲーム数(例えば、15)をセットし、CZ3に当籤している場合には、CZゲーム数カウンタに第4ゲーム数(例えば、17)をセットする。
S64の処理に続いて、又は、S62においてCZ抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、図55(A)の通常中高確率抽籤テーブルを参照して、内部当籤役に基づいてCZの抽籤状態の移行抽籤を行い(S65)、移行抽籤の結果に基づきCZの抽籤状態を更新し(S66)、通常中スタート時処理を終了する。
<CZ中スタート時処理>
次に、図84を参照して、CZ中スタート時処理について説明する。CZ中スタート時処理では、初めに、メインCPU93は、現在の遊技状態がCZ1中であるか否かを判定する(S71)。CZ1中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図85及び図86で後述するCZ1(CZ2)中処理を行い(S72)、CZ中スタート時処理を終了する。
他方、CZ1中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、現在の遊技状態がCZ2中であるか否かを判定する(S73)。CZ2中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、図85及び図86で後述するCZ1(CZ2)中処理を行い(S74)、CZ中スタート時処理を終了する。なお、本実施の形態において、CZ1とCZ2とではART抽籤に当籤する期待度が異なるランク(モード又はポイント)が異なるだけであり、基本的な処理は同じである。そこで、本実施の形態では、CZ1及びCZ2中の処理をCZ1(CZ2)中処理として一つの処理で説明する。
他方、CZ2中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、図87で後述するCZ3中処理を行い(S75)、CZ中スタート時処理を終了する。
<CZ1(CZ2)中処理>
次に、図85及び図86を参照して、CZ1(CZ2)中処理について説明する。CZ1(CZ2)中処理では、初めに、メインCPU93は、CZ1又はCZ2の前半部であるか否かを判定する(S81)。メインCPU93は、前半部である場合には(YES)、処理をS82に移し、前半部ではない(後半部である)場合には(NO)、処理を図86のS91に移す。
CZ1の前半部である場合には、メインCPU93は、CZ1中モードアップ抽籤テーブル(図57)を参照して、内部当籤役に基づいてモードアップ抽籤を行う(S82)。 同様に、CZ2の前半部である場合には、メインCPU93は、CZ2中ポイント抽籤テーブル(図58)を参照して、内部当籤役に基づいてポイントアップ抽籤を行う(S82)。続いて、メインCPU93は、S82の抽籤結果に基づいて、モード(又はポイント)を更新する(S83)。
続いて、メインCPU93は、S82の抽籤においてフリーズに当籤したか否かを判定する(S84)。フリーズに当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ処理を行うとともに、ARTセット数及びCTセット数に1加算する(S85)。この処理では、メインCPU93は、更に、ARTレベル決定テーブル(図63(A))を参照してARTレベルを決定し、セットする。なお、フリーズ発生時には、ARTレベルとして「ARTレベル2」が決定される。続いて、メインCPU93は、CZを終了するとともに、次遊技にART準備中をセットし(S86)、CZ1(CZ2)中処理を終了する。
他方、S84においてフリーズに当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、CZゲーム数カウンタ(前半)を1減算する(S87)。続いて、メインCPU93は、CZゲーム数カウンタ(前半)が0か否かを判定する(S88)。CZゲーム数カウンタ(前半)が0ではない場合には(NO)、メインCPU93は、CZ1(CZ2)中処理を終了する。
他方、CZゲーム数カウンタ(前半)が0である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技にCZ1又はCZ2の後半をセットし(S89)、CZ1(CZ2)中処理を終了する。
続いて、図86を参照して、CZ1又はCZ2の後半部である場合には、メインCPU93は、後半部の1ゲーム目であるか否かを判定する(S91)。後半部の1ゲーム目である場合には、CZ中ART抽籤テーブル(図59(A)(B))を参照して、前半部のモード又はポイントに基づいてART抽籤を行う(S92)。続いて、メインCPU93は、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S93)。
ART抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ARTセット数に1加算するとともに、ARTレベル決定テーブル(図63(A))を参照してARTレベルを抽籤し、セットする(S94)。S94の処理に続いて、又は、ART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、CZゲーム数カウンタ(後半)に所定値をセットする(S95)。メインCPU93は、例えば、ART抽籤に当籤している場合にCZゲーム数カウンタ(後半)に「4」をセットし、ART抽籤に非当籤している場合にCZゲーム数カウンタ(後半)に「3」をセットする。
S95の処理に続いて、又は、S91において後半部の1ゲームではない場合には(NO)、メインCPU93は、CZ中ART抽籤テーブル(図59(C))を参照して、内部当籤役に基づいてART抽籤を行い(S96)、ART抽籤に当籤したか否かを判定する(S97)。このART抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ARTセット数に1加算するとともに、ARTレベル決定テーブル(図63(A))を参照してARTレベルを抽籤し、セットする(S98)。
S98の処理に続いて、又は、S97においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、CZゲーム数カウンタ(後半)を1減算する(S99)。 続いて、メインCPU93は、CZゲーム数カウンタ(後半)が0であるか否かを判定する(S100)。CZゲーム数カウンタ(後半)が0ではない場合には(NO)、メインCPU93は、CZ1(CZ2)中処理を終了する。
他方、CZゲーム数カウンタ(後半)が0である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ARTセット数が1以上であるか否かを判定する(S101)。ARTセット数が1以上である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CZを終了するとともに、次遊技にART準備中をセットし(S102)、CZ1(CZ2)中処理を終了する。他方、ARTセット数が1以上ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CZ失敗時をセットし(S103)、CZ1(CZ2)中処理を終了する。
<CZ3中処理>
次に、図87を参照して、CZ3中処理について説明する。CZ3中処理では、初めに、メインCPU93は、CZ中ART抽籤テーブル(図60(D))を参照して、内部当籤役に基づいてART抽籤を行い(S121)、このART抽籤に当籤したか否かを判定する(S122)。
ART抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ARTセット数及びCTセット数に1加算する(S123)。続いて、メインCPU93は、S121のART抽籤においてフリーズに当籤したか否かを判定する(S124)。フリーズに当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ処理を行う(S125)。
S125の処理に続いて、又は、S124においてフリーズに当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ARTレベル決定テーブル(図63(A))を参照してARTレベルを抽籤し、セットする(S126)。続いて、メインCPU93は、CZを終了するとともに、次遊技にART準備中をセットし(S127)、CZ3中処理を終了する。
他方、S122においてART抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CZゲーム数カウンタを1減算する(S128)。続いて、メインCPU93は、CZゲーム数カウンタが0であるか否かを判定する(S129)。CZゲーム数カウンタが0ではない場合には(NO)、メインCPU93は、CZ3中処理を終了する。
他方、CZゲーム数カウンタが0である場合には、メインCPU93は、ARTセット数に1加算するとともに、ARTレベル決定テーブル(図63(A))を参照してARTレベルを抽籤し、セットする(S130)。続いて、メインCPU93は、CZを終了するとともに、次遊技にART準備中をセットし(S131)、CZ3中処理を終了する。
<通常ART中スタート時処理>
次に、図88を参照して、通常ART中スタート時処理について説明する。通常ART中スタート時処理では、初めに、メインCPU93は、ART継続ゲーム数カウンタを1加算する(S141)。なお、ART継続ゲーム数カウンタは、通常ARTが継続したゲーム数を計数するカウンタである。本実施の形態では、ART継続ゲーム数カウンタの他に、通常ARTが継続可能なゲーム数を計数するART終了ゲーム数カウンタを設ける。そして、パチスロ機1は、ART継続ゲーム数カウンタの値とART終了ゲーム数カウンタの値とを比較し、ART継続ゲーム数カウンタの値がART終了ゲーム数カウンタの値に到達すると、ART遊技状態を終了する。
続いて、メインCPU93は、ART中CT抽籤テーブル(図65)を参照して、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役に基づいてCT抽籤を行い(S142)、このCT抽籤に当籤したか否かを判定する(S143)。CT抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、CTセット数に1加算するとともに、CTゲーム数カウンタに8をセットし(S144)、続いて、次遊技に当籤した種別のCTをセットする(S145)。
S145の処理に続いて、又は、S143においてCT抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、ARTレベル決定テーブル(図63(B))を参照して、ART継続ゲーム数カウンタの値に基づいてARTレベルを抽籤し、セットする(S146)。続いて、メインCPU93は、通常ART中高確率抽籤テーブル(図64)を参照して、現在のCT抽籤状態及び内部当籤役に基づいて、移行先のCT抽籤状態を抽籤し、セットする(S147)。
続いて、メインCPU93は、通常ART中上乗せ抽籤テーブル(図66)を参照して、内部当籤役に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行い(S148)、この上乗せ抽籤に当籤したか否かを判定する(S149)。上乗せ抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S150)。
S150の処理に続いて、又は、S149において上乗せ抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達したか否かを判定する(S151)。ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達していない場合には(NO)、メインCPU93は、通常ART中スタート時処理を終了する。
他方、ART継続ゲーム数カウンタの値が、ART終了ゲーム数カウンタの値に達した場合には(YES)、メインCPU93は、ARTセット数を1減算し(S152)、続いて、ART終了時をセットし(S153)、通常ART中スタート時処理を終了する。
<CT中スタート時処理>
次に、図89を参照して、CT中スタート時処理について説明する。CT中スタート時処理では、初めに、メインCPU93は、CT中上乗せ抽籤テーブル(図70)を参照して、内部当籤役に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行い(S161)、この上乗せ抽籤に当籤したか否かを判定する(S162)。
上乗せ抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S163)。なお、上述したように、本実施の形態のパチスロ機1では、同一のCT中に役「3連チリリプ」に当籤した回数が増えるほど、1回あたりの上乗せ量が増えることになる。
続いて、メインCPU93は、内部当籤役が役「3連チリリプ」であるか否か(すなわち、図82のフラグ変換処理において役「3連チリリプ」に変換されたか否か)を判定する(S164)。内部当籤役が役「3連チリリプ」である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CTゲーム数カウンタに8を再セットし(S165)、CT中スタート時処理を終了する。また、内部当籤役が役「3連チリリプ」ではない場合には(NO)メインCPU93は、CT中スタート時処理を終了する。
S162において、上乗せ抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CT中セット数上乗せ抽籤テーブル(図71)を参照して、内部当籤役に基づいてCTセット数の上乗せ抽籤を行い(S166)、このCTセット数の上乗せ抽籤に当籤したか否かを判定する(S167)。CTセット数の上乗せ抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CTセット数に1加算し(S168)、CT中スタート時処理を終了する。
他方、CTセット数の上乗せ抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、CTゲーム数カウンタを1減算し(S169)、続いて、減算の結果、CTゲーム数カウンタが0になったか否かを判定する(S170)。CTゲーム数カウンタが0ではない場合には(NO)、メインCPU93は、CT中スタート時処理を終了する。
CTゲーム数カウンタが0である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CTセット数を1減算する(S171)。続いて、メインCPU93は、CTセット数が1以上であるか否かを判定する(S172)。CTセット数が1以上である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CTゲーム数カウンタに8をセットし(S173)、CT中スタート時処理を終了する。他方、CTセット数が1以上ではない場合には(NO)、メインCPU93は、CTを終了し、次遊技に通常ARTをセットし(S174)、CT中スタート時処理を終了する。
<BB中スタート時処理>
次に、図90を参照して、BB中スタート時処理について説明する。BB中スタート時処理では、初めに、メインCPU93は、ボーナス中ARTゲーム数上乗せ抽籤テーブル(図74)を参照して、内部当籤役に基づいてARTゲーム数の上乗せ抽籤を行い(S181)、この上乗せ抽籤に当籤したか否かを判定する(S182)。上乗せ抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、BB中スタート時処理を終了する。
他方、上乗せ抽籤に当籤している場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、当籤結果をART終了ゲーム数カウンタに加算する(S183)。続いて、メインCPU93は、ARTセット数が0であるか否かを判定する(S184)。ARTセット数が0ではない場合には、メインCPU93は、BB中スタート時処理を終了する。他方、ARTセット数が0である場合には、メインCPU93は、ARTセット数に1加算し(S185)、BB中スタート時処理を終了する。
<リール停止初期設定処理>
次に、図91を参照して、リール停止初期設定処理について説明する。リール停止初期設定処理では、初めに、メインCPU93は、回胴停止初期設定テーブル(図示せず)を参照し、内部当籤役などに基づいて回胴停止用番号を取得する(S191)。続いて、メインCPU93は、回胴停止初期設定テーブルを参照し、回胴停止用番号に基づいて各情報を取得する(S192)。この処理では、メインCPU93は、例えば、押下順序別判定データなどの回胴停止用番号に対応付けられた各種情報を取得する。
続いて、メインCPU93は、図柄コード格納領域(図示せず)に回転中の識別子を格納する(S193)。すなわち、メインCPU93は、全図柄コード格納領域(未使用領域を除く)のビットを「1」にセットする。続いて、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納し(S194)、リール停止初期設定処理を終了する。なお、ストップボタン未作動カウンタは、遊技者により停止操作が行われていないストップボタン7L、7C、7Rの数を判別するためのものであり、メインRAM95の所定の領域に格納されている。
<リール停止制御処理>
続いて、図92を参照して、リール停止制御処理について説明する。リール停止制御処理では、初めに、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたか否かを判定する(S201)。この処理は、ストップスイッチ17Sから信号が出力されたか否かを判定する処理である。メインCPU93は、有効なストップボタンが押されていないと判定した場合には(NO)、ステップS201の処理を繰り返し実行する。
一方、メインCPU93は、有効なストップボタンが押されたと判定した場合には(YES)、押されたストップボタンに応じて、押下順序格納領域(図示せず)と、作動ストップボタン格納領域(図示せず)とを更新する(S202)。すなわち、メインCPU93は、作動ストップボタン格納領域を更新することで、押されたストップボタンの種別を管理するとともに、押されたストップボタンの種別及びその順序に基づいて押下順序格納領域を更新することで、停止操作の順序(押し順)を管理する。
続いて、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタから1を減算し(S203)、作動ストップボタンから検索対象リールを決定し(S204)、図柄カウンタに基づいて停止開始位置をメインRAM95に格納する(S205)。停止開始位置は、ストップスイッチ17Sによって停止操作が検出されたときの該当リールの図柄カウンタに対応する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、滑り駒数決定処理を実行する(S206)。この滑り駒数決定処理は、回胴停止初期設定テーブルから内部当籤役に基づいて選択されるリール停止制御情報(停止テーブル群)に基づいて、停止開始位置に規定された滑り駒数を決定する処理である。
次に、メインCPU93は、主制御基板71から副制御基板72へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM95に割り当てられた通信データ格納領域に格納するリール停止コマンド生成処理を実行する(S167)。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置及び滑り駒数(又は停止予定位置)などを表す。
次に、メインCPU93は、停止開始位置と滑り駒数決定データとに基づいて停止予定位置を決定し、メインRAM95に格納する(S208)。停止予定位置は、滑り駒数として規定されている予め定められた数値「0」〜「4」のうちの何れかを停止開始位置に加算した図柄位置であり、リールの回転が停止する図柄位置である。
次に、メインCPU93は、停止予定位置を検索図柄位置としてセットする(S209)。次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理を実行する(S210)。この図柄コード格納処理は、回転中のリールの図柄位置をチェックするためのチェック用図柄位置データの図柄コードを取得する。
次に、メインCPU93は、図柄コード格納処理で取得した図柄コードから図柄コード格納領域を更新する(S211)。次に、メインCPU93は、制御変更処理を行う(S212)。この制御変更処理では、特定の停止位置にあった場合に、リールの停止に用いる停止情報群が更新される。
次に、メインCPU93は、押されたストップボタンが放されたか否かを判定する(S213)。この処理は、ストップスイッチ17Sから信号が出力されなくなったか否かを判定する処理である。
メインCPU93は、押されたストップボタンが放されていないと判定した場合には(NO)、ステップS213の処理を繰り返し実行する。一方、メインCPU93は、押されたストップボタンが放されたと判定した場合には(YES)、リール停止コマンドを送信する(S214)。
次に、メインCPU93は、ストップボタン未作動カウンタが0であるか否かを判定する(S215)。ここで、ストップボタン未作動カウンタが0でないと判定した場合には(NO)、メインCPU93は、引込優先順位格納処理を実行し(S216)、ステップS201の処理を実行する。この引込優先順位格納処理では、回転しているリール3L、3C、3Rの全ての図柄の引込優先順位が決定される。一方、ストップボタン未作動カウンタが0であると判定した場合には(YES)、メインCPU93は、リール停止制御処理を終了する。
<BBチェック処理>
続いて、図93を参照して、BBチェック処理について説明する。BBチェック処理では、初めに、メインCPU93は、ボーナス状態中であるか否かを判定する(S221)。ボーナス状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナス状態中に払い出し可能なメダルの枚数を計数するBB中払出枚数カウンタから、入賞判別メダル払出処理(図80のS13)において払い出されたメダルの払出枚数を減算する(S222)。
続いて、メインCPU93は、BB中払出枚数カウンタが0未満になったか否かを判定する(S223)。BB中払出枚数カウンタが0未満ではない場合には(NO)、BBチェック処理を終了する一方で、BB中払出枚数カウンタが0未満である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナス終了時処理を行う(S224)。この処理では、メインCPU93は、ボーナス状態中の各種情報をクリアするとともに、RT1遊技状態フラグをオンにセットする。
続いて、メインCPU93は、ボーナス終了時CT抽籤テーブル(図75)を参照して、ボーナス終了時のCT抽籤を行い(S225)、このCT抽籤に当籤したか否かを判定する(S226)。CT抽籤に当籤している場合には、メインCPU93は、続いて、CTセット数に1加算する(S227)。なお、ARTセット数が0のときにCT抽籤に当籤した場合には、S227においてCTセット数に1加算するとともに、ARTセット数にも1加算する。
S227の処理に続いて、又はS226においてCT抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ARTセット数又はCTセット数が1以上であるか否かを判定する(S228)。ARTセット数又はCTセット数が1以上である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナス状態を終了するとともに、次遊技にART準備中をセットし(S229)、BBチェック処理を終了する。
他方、ARTセット数及びCTセット数のいずれも1以上ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、ボーナス状態を終了するとともに、次遊技に通常遊技状態をセットする(S230)。続いて、メインCPU93は、通常中高確率抽籤テーブル(図55(B))を参照して、CZの抽籤状態を抽籤し、セットし(S231)、BBチェック処理を終了する。
また、S221においてボーナス状態中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、BBの図柄の組合せ(C_BB1,2)が表示されたか否かを判定する(S232)。BBの図柄の組合せが表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、BBチェック処理を終了する。
他方、BBの図柄の組合せが表示された場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、ボーナス種別抽籤テーブル(図73)を参照して、ボーナス種別を抽籤し、セットする(S233)。続いて、メインCPU93は、BB中払出枚数カウンタに所定値(例えば、216)をセットし(S234)、ボーナス開始時処理を行い(S235)、BBチェック処理を終了する。なお、ボーナス開始時処理では、メインCPU93は、ボーナスの作動を開始し、次遊技にボーナス状態をセットするなどの各種の処理を行う。
<RTチェック処理>
続いて、図94及び図95を参照して、RTチェック処理について説明する。RTチェック処理では、初めに、メインCPU93は、RT5遊技状態中であるか否かを判定する(S241)。RT5遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、RT5遊技状態中ではない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、RT0遊技状態中であるか否かを判定する(S242)。
S242においてRT0遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、「ベルこぼし目」の図柄の組合せが表示されたか否かを判定する(S243)。 「ベルこぼし目」が表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、「ベルこぼし目」が表示された場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、RT2遊技状態フラグをオンにセットし、RT0遊技状態からRT2遊技状態に移行させ(S244)、RTチェック処理を終了する。
他方、S242においてRT0遊技状態中でない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、RT1遊技状態中であるか否かを判定する(S245)。RT1遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、「ベルこぼし目」の図柄の組合せが表示されたか否かを判定する(S246)。「ベルこぼし目」が表示された場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、RT2遊技状態フラグをオンにセットするとともにRT1遊技状態フラグをオフにし、RT1遊技状態からRT2遊技状態に移行させ(S247)、RTチェック処理を終了する。
他方、S246において「ベルこぼし目」が表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、RT1遊技状態が20ゲーム経過したか否かを判定する(S248)。20ゲーム経過していない場合には(NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、20ゲーム経過した場合には(YES)、メインCPU93は、RT1遊技状態フラグをオフにし、RT1遊技状態からRT0遊技状態に移行させ(S249)、RTチェック処理を終了する。
他方、S245においてRT1遊技状態中でない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、RT2遊技状態中であるか否かを判定する(S250)。RT2遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、「RT3移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判定する(S251)。「RT3移行リプ」が表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、「RT3移行リプ」が表示された場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、RT3遊技状態フラグをオンにセットするとともにRT2遊技状態フラグをオフにし、RT2遊技状態からRT3遊技状態に移行させ(S252)、RTチェック処理を終了する。
他方、S250においてRT2遊技状態中でない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、RT3遊技状態中であるか否かを判定する(S261)。RT3遊技状態中である場合には(YES)、メインCPU93は、「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判定する(S262)。「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」が表示された場合には(YES)、メインCPU93は、RT2遊技状態フラグをオンにセットするとともにRT3遊技状態フラグをオフにし、RT3遊技状態からRT2遊技状態に移行させ(S263)、RTチェック処理を終了する。
他方、S262において「ベルこぼし目」及び「RT2移行リプ」のいずれも表示されていない場合には、メインCPU93は、続いて、「RT4移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判定する(S264)。「RT4移行リプ」が表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、「RT4移行リプ」が表示された場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、RT4遊技状態フラグをオンにセットするとともにRT3遊技状態フラグをオフにし、RT3遊技状態からRT4遊技状態に移行させる(S265)。
続いて、メインCPU93は、ART準備中がセットされているか否かを判定する(S266)。ART準備中がセットされていない場合には(NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、ART準備中がセットされている場合には(YES)、メインCPU93は、CTセット数が1以上であるか否かを判定する(S267)。
CTセット数が1以上である場合には(YES)、メインCPU93は、次遊技にCTをセットするとともに、CTゲーム数カウンタに8をセットし(S268)、RTチェック処理を終了する。他方、CTセット数が1以上ではない場合には(NO)、メインCPU93は、次遊技に通常ARTをセットし、ART終了ゲーム数カウンタに所定値をセットし(S269)、RTチェック処理を終了する。
他方、S261においてRT3遊技状態中ではない場合には(NO)、RT4遊技状態中であるため、メインCPU93は、続いて、「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」の図柄の組合せが表示されたか否かを判定する(S270)。「ベルこぼし目」及び「RT2移行リプ」のいずれも表示されていない場合には(NO)、メインCPU93は、RTチェック処理を終了する一方で、「ベルこぼし目」又は「RT2移行リプ」が表示された場合には(YES)、メインCPU93は、RT2遊技状態フラグをオンにセットするとともにRT4遊技状態フラグをオフにし、RT4遊技状態からRT2遊技状態に移行させ(S271)、RTチェック処理を終了する。
<CZ・ART終了時処理>
続いて、図96を参照して、CZ・ART終了時処理について説明する。CZ・ART終了時処理では、初めに、メインCPU93は、CZ失敗時又はART終了時であるか否かを判定する(S281)。CZ失敗時及びART終了時のいずれでもない場合には(NO)、メインCPU93は、CZ・ART終了時処理を終了する一方で、CZ失敗時又はART終了時である場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、CZ抽籤テーブル(図56(B))を参照して、CZの引き戻し抽籤を行い(S282)、この引き戻し抽籤に当籤したか否かを判定する(S283)。
引き戻し抽籤に当籤した場合には(YES)、メインCPU93は、続いて、次遊技に当籤した種別のCZをセットし(S284)、当籤した種別のCZに応じた値をCZゲーム数カウンタにセットし(S285)、CZ・ART終了時処理を終了する。
他方、引き戻し抽籤に当籤していない場合には(NO)、メインCPU93は、続いて、次遊技に通常遊技状態をセットする(S286)。続いて、メインCPU93は、通常中高確率抽籤テーブル(図55(B))を参照して、CZの抽籤状態を抽籤し、セットし(S287)、CZ・ART終了時処理を終了する。
[副制御基板の動作説明]
次に、図97〜図110を参照して、副制御基板72のサブCPU102が、プログラムを用いて実行する各種処理の内容について説明する。
<役物制御タスク>
図97は、サブCPU102によって実行される役物制御タスクの処理の流れを示している。
サブCPU102は、起動時に、ステップカウントF及びステップカウントRを0にクリアし、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の移動を禁止するか否かを表す役物停止フラグをOFFに設定する初期化処理を実行する(S301)。
次に、サブCPU102は、役物起動テスト役物データ登録処理を実行する(S302)。役物起動テスト役物データ登録処理において、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置とフロント露出位置との間を移動させて、フロント待機位置センサE15a及びフロント露出位置センサE15bの検出結果に基づいて、ステップカウントFをフロントスクリーン機構E1の位置と整合させる。
また、役物起動テスト役物データ登録処理において、サブCPU102は、リールスクリーン機構F1をリール待機位置とリール露出位置との間を移動させて、リール待機位置センサF19の検出結果に基づいて、ステップカウントRをリールスクリーン機構F1の位置と整合させる。
また、役物起動テスト役物データ登録処理において、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1を初期位置としてのフロント露出位置に移動させるシーケンス番号1の基本動作1を表す役物データ(図79参照)をサブRAM103に格納する。
また、役物起動テスト役物データ登録処理において、サブCPU102は、リールスクリーン機構F1を初期位置としてのリール待機位置に移動させるシーケンス番号4の基本動作4を表す役物データ(図79参照)をサブRAM103に格納する。
次に、サブCPU102は、サブRAM103に役物データが格納され、かつ、役物停止フラグがOFFであるか否かを判断する(S303)。サブRAM103に役物データが格納され、かつ、役物停止フラグがOFFであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図98を参照して説明する役物動作シーケンス登録処理を実行する(S304)。
サブRAM103に役物データが格納されていない、若しくは、役物停止フラグがOFFでないと判断した場合(NO)、又は、ステップS304の処理を実行した後、サブCPU102は、図99を参照して説明する役物制御処理を実行する(S305)。次に、サブCPU102は、1ms待機し(S306)、役物制御タスクをステップS303に戻す。
具体的には、1ms待機の処理は、1msからステップS303からステップS305までの処理時間を引いた残り時間(例えば、S303からS305の処理時間が、0.3msであれば、1ms待機は0.7ms)待機する。したがって、サブCPU102は、役物制御タスクを1ms周期で処理することになる。
<役物動作シーケンス登録処理>
図98は、図97に処理の流れを示した役物制御タスクで実行される役物動作シーケンス登録処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、図100を参照して説明する可動スクリーン位置判定処理を実行する(S310)。次に、サブCPU102は、サブRAM103に格納された役物データに対して、図79に示した役物データテーブルによって対応付けられたシーケンスデータに含まれる演出データ(ステップ番号、パルス幅、パルス数、駆動モータF21及び駆動モータE25のモータ制御方向及びステップの移行に関する情報)を動作データとしてサブRAM103に割り当てられたシーケンスデータ格納領域に格納する(S311)。
ここで、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域にシーケンスデータの動作データを登録するときに、既に他のシーケンスデータの動作データが格納されている場合には、シーケンスデータ格納領域に登録するシーケンスデータの動作データのステップ番号及び登録済みのシーケンスデータの動作データのステップ番号を調整してシーケンスデータをシーケンスデータ格納領域に登録する。
例えば、登録済みのシーケンスデータが表す動作の次に、新たに登録するシーケンスデータが表す動作を実行する場合には、登録済みのシーケンスデータの最後の動作データのステップ番号に続くように、新たに登録するシーケンスデータの各動作データのステップ番号を調整してシーケンスデータをシーケンスデータ格納領域に登録する。
また、サブCPU102は、登録済みのシーケンスデータが表す動作の前に、新たに登録するシーケンスデータが表す動作を実行する場合には、新たに登録するシーケンスデータの最後の動作データのステップ番号に続くように、登録済みのシーケンスデータの各動作データのステップ番号を調整して演出データをシーケンスデータ格納領域に登録する。
さらに、サブCPUは、登録済みシーケンスデータが、演出動作のいずれかであれり、新たに登録するシーケンスデータが別の演出動作のいずれか、又は、リールスクリーン機構F1又は、フロントスクリーン機構E1を待機位置に移動する役物データが登録された場合には、登録済みのシーケンスデータをキャンセルして、新たに登録するシーケンスデータの演出データを、シーケンスデータ格納領域に登録する。
次に、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域に登録されたシーケンスデータの動作データをステップ1から取得し、取得した動作データを駆動モータF21及び駆動モータE25のモータ用ドライバに登録し(S312)、役物動作シーケンス登録処理を終了する。なお、サブCPU102は、役物制御タスクと異なる他のタスク(図示せず)でモータ用ドライバに登録した動作データに基づいて、駆動モータF21及び駆動モータE25を制御する。
具体的には、モータ用ドライバに登録した動作データを基に、例えば、駆動モータF21のモータ制御方向が「+」で、パルス幅が4ms、パルス数が10であれば、駆動モータF21のA(と逆相のAバー)相を2ms励磁し、B(と逆相のBバー)相を2ms励磁してパルス数を1減算する。そして、パルス数が0になるまでA及びB相の励磁を繰り返す。また、モータ制御方向が「−」方向であれば、その逆の励磁順序でA及びB相の励磁を行い、モータ制御方向が「H」の場合は、パルス幅の時間A(及び逆相のAバー)及びB(及び逆相のBバー)相の双方を励磁する。
<役物制御処理>
図99は、図97に処理の流れを示した役物制御タスクで実行される役物動作シーケンス登録処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、モータ用ドライバから駆動モータF21(モータA)及び駆動モータE25(モータB)の動作状態、すなわち、モータ動作状態を取得する(S320)。
モータ動作状態は、モータが動作中であるか否か、動作中のモータの種別(モータA又はモータB)、動作データにおけるパルスカウント(絶対値)、動作中のモータ方向(「+」,「−」,「H」)、パルスタイム(ms)、パルスタイムカウント(ms)であり、駆動モータF21及び駆動モータE25のモータ用ドライバに登録した際に、モータの種別と、モータ方向にモータ励磁方向が、パルスカウントにパルス数が、パルスタイムにパルス幅が、パルスタイムカウントに0がセットされる。
次に、サブCPU102は、ステップカウントF及びステップカウントRを更新するステップカウント更新処理を実行する(S321)。ステップカウント更新処理において、サブCPU102は、ステップS320で取得したモータ動作状態のパルスカウントに基づいて更新する。
例えば、駆動モータF21(モータA)が動作中で、パルスカウントが「6」から「5」に更新されたときに、サブCPU102は、モータ方向が「+」の場合には、ステップカウントFに1を加算し、モータ方向が「−」の場合には、ステップカウントFから1を減算する。
具体的には、モータA用のドライバにモータ方向が「−」、パルスタイムが10ms、パルスカウントが20の場合、モータAのB(及び逆相のBバー)相を10ms励磁し、A(及び逆相のAバー)相を10ms励磁されるとパルスカウントを「20」から「19」に更新する。
次に、サブCPU102は、駆動モータF21及び駆動モータE25の動作が終了したこと、すなわち、動作終了をステップS321で取得したモータ動作状態が動作終了を表しているか否かを判断する(S322)。
モータ動作状態が動作終了を表していると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域に登録されたシーケンスデータを次のステップに更新する(S323)。例えば、サブCPU102は、実行済みの動作データをシーケンスデータ格納領域のデータポインタを次の動作データの位置(次のステップ)に更新する。
次いで、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域(データポインタが示す)に動作データがあるか否かを判断する(S324)。なお、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域を更新するときに、最後の動作データの次にエンドブロック(例えば、「0xFFFFH」)を登録するようになっている。したがって、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域にエンドブロックが登録されていれば、シーケンスデータ格納領域に動作データがないと判断する。
シーケンスデータ格納領域に動作データがないと判断した(エンドブロックだった)場合には(NO)、サブCPU102は、役物動作シーケンス登録処理を終了する。一方、シーケンスデータ格納領域に動作データがあると判断した(エンドブロックではなかった)場合には(YES)、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域に登録されたシーケンスデータの動作データを取得し、取得した動作データをモータ用ドライバに登録する(S325)。
ステップS322において、モータ動作状態が動作終了を表していないと判断した場合(YES)、又は、ステップS325の処理を実行した後、サブCPU102は、センサA〜C(すなわち、フロント待機位置センサE15a、フロント露出位置センサE15b及びリール待機位置センサF19)の状態を取得する(S326)。
次に、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域から動作データの移行条件を取得する(S327)。次に、サブCPU102は、取得した移行条件が設定されているか否かを判断する(S328)。ここで、サブCPU102は、動作データのステップの移行に関する情報の設定(図79参照)の値が「1」に設定されているか否かを判断する。
移行条件が設定されていると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、移行条件が成立しているか否かを判定するステップ移行判定処理を実行する(S329)。例えば、図79に示した役物データテーブルを参照して説明すると、サブCPU102は、シーケンス番号が10である演出動作3を実行している場合に、ステップ3でステップカウントRが72以上であれば、移行条件が成立していると判断し、ステップカウントRが72以上でなければ、移行条件が成立していないと判断する。
次に、サブCPU102は、ステップ移行判定処理の結果、移行条件が成立したか否かを判断する(S330)。移行条件が成立したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、移行先が示すステップに移行するように、シーケンスデータ格納領域を更新する(S331)。
例えば、図79に示した役物データテーブルを参照して説明すると、サブCPU102は、シーケンス番号が10である演出動作3を実行している場合に、移行条件が成立したと判断した場合には、ステップ5の動作データがシーケンスデータ格納領域の先頭にくるようにシーケンスデータ格納領域を更新する。
次に、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域に登録されたシーケンスデータの動作データを取得し、取得した動作データを駆動モータF21及び駆動モータE25のモータ用ドライバに登録する(S332)。
ステップS328において、移行条件が設定されていないと判断した場合(NO)、ステップS330において、移行条件が成立していないと判断した場合(NO)、又は、ステップS332の処理を実行した後、サブCPU102は、センサA〜Cのいずれかの検知状態に変化があったか否かを判断する(S333)。
センサA〜Cのいずれの検知状態にも変化がなかったと判断したい場合には、サブCPU102は、役物動作シーケンス登録処理を終了する。一方、センサA〜Cのいずれかの検知状態に変化があったと判断した場合には、サブCPU102は、ステップカウントF又はステップカウントRを補正するステップカウント補正処理を実行し(S334)、役物動作シーケンス登録処理を終了する。
ステップカウント補正処理において、サブCPU102は、モータAの項目が「+」で、センサAが検知状態(遮光)から非検知状態(受光)に変化した場合には、ステップカウントFを「19」に補正する。また、サブCPU102は、モータAの項目が「−」で、センサAが非検知状態(受光)から検知状態(遮光)に変化した場合には、ステップカウントFを「23」に補正する。
サブCPU102は、モータAの項目が「+」で、センサBが非検知状態(受光)から検知状態(遮光)に変化した場合には、ステップカウントFを「192」に補正する。また、サブCPU102は、モータAの項目が「−」で、センサBが検知状態(遮光)から非検知状態(受光)に変化した場合には、ステップカウントFを「188」に補正する。
サブCPU102は、サブCPU102は、モータBの項目が「+」で、センサCが検知状態(遮光)から非検知状態(受光)に変化した場合には、ステップカウントRを「3」に補正する。また、サブCPU102は、モータBの項目が「−」で、センサCが非検知状態(受光)から検知状態(遮光)に変化した場合には、ステップカウントRを「2」に補正する。
<可動スクリーン位置判定処理>
図100は、図98に処理の流れを示した役物動作シーケンス登録処理で実行される可動スクリーン位置判定処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、スタートコマンド受信時であるか否かを判断する(S350)。スタートコマンド受信時でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、可動スクリーン位置判定処理を終了する。
スタートコマンド受信時であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、シーケンスデータ格納領域に格納されている動作データから制御対象モータをモータA及びモータBから特定する(S351)。ここで、サブCPU102は、動作データのモータ制御方向が「+」、「−」又は「H」となっているモータを特定する。
次に、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1との双方が露出してしまうか否かを判定する可動スクリーン干渉判定処理を実行する(S352)。
可動スクリーン干渉判定処理において、サブCPU102は、制御対象モータとは異なるモータで駆動される可動スクリーンの現在位置をセンサA〜Cの検知状態、ステップカウントF及びステップカウントRに基づいて検出する。このように、サブCPU102は、役物位置判断手段を構成する。
例えば、図79に示した役物データテーブルを参照して説明すると、シーケンス番号10の演出動作3が実行される場合、リールスクリーン機構F1を駆動するモータBが制御対象モータとなるため、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にある必要がある。
このとき、サブCPU102は、センサAが非検知状態(受光)である場合、又は、ステップカウントFが21以下ではない場合には、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にないと判断し、フロントスクリーン機構E1の位置がエラーであるFスクリーン干渉であると判断する。このように、サブCPU102は、役物位置エラー検出手段を構成する。
同様に、シーケンス番号5の基本動作5が実行される場合、フロントスクリーン機構E1を駆動するモータAが制御対象モータとなるため、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にある必要がある。
このとき、サブCPU102は、センサCが非検知状態(受光)である場合、又は、ステップカウントRが3以下ではない場合には、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にないと判断し、リールスクリーン機構F1の位置がエラーであるRスクリーン干渉であると判断する。
ステップS352の処理を実行した後、サブCPU102は、Fスクリーン干渉であるか否かを判断する(S353)。Fスクリーン干渉であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図79に示した役物データテーブルのシーケンス番号2の基本動作2、すなわち、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に移動させるための動作データをシーケンス格納領域の先頭に登録し(S354)、役物エラーカウントに1を加算する(S355)。
なお、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に移動させるために、役物データテーブルのシーケンス番号2の基本動作2を使用したが、シーケンス番号2に換えてシーケンス番号6の基本動作6を使用してもよい。
役物エラーカウントは、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の位置に関するエラーを連続して検出した回数を表し、パチスロ機1の電源がOFFされたとき、又は、ウォッチドッグタイマにより、0にクリアされる。
Fスクリーン干渉でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、Rスクリーン干渉であるか否かを判断する(S356)。Rスクリーン干渉であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図79に示した役物データテーブルのシーケンス番号4の基本動作4、すなわち、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に移動させるための動作データをシーケンス格納領域の先頭に登録し(S357)、役物エラーカウントに1を加算する(S358)。
なお、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に移動させるために、役物データテーブルのシーケンス番号4の基本動作4を使用したが、シーケンス番号4に換えてシーケンス番号6の基本動作6を使用してもよい。
Rスクリーン干渉でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の単位遊技開始時の位置に異常があるか否かを判定する遊技開始時スクリーン位置判定処理を実行する(S359)。
遊技開始時スクリーン位置判定処理において、サブCPU102は、演出によりフロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にあるときに、センサCが非検知状態であれば、リールスクリーン機構F1の位置にエラーがあると判定する。
また、サブCPU102は、演出によりリールスクリーン機構F1がリール露出位置にあるときに、センサAが非検知状態又はセンサBが検知状態であれば、フロントスクリーン機構E1の位置にエラーがあると判定する。
また、サブCPU102は、演出によりフロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にあり、かつ、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にあるときに、センサAが非検知状態、若しくは、センサBが検知状態、又は、センサCが非検知状態であれば、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1の位置にエラーがあると判定する。
ステップS359の遊技開始時スクリーン位置判定処理を実行した後、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1の位置にエラーがあった、すなわち、位置異常があったか否かを判断する(S360)。
位置異常があったと判断した場合には、サブCPU102は、役物エラーカウントに1を加算する(S361)。位置異常がなかったと判断した場合には、サブCPU102は、役物エラーカウントを0にクリアし(S362)、可動スクリーン位置判定処理を終了する。
ステップS355、S358又はS361の処理を実行した後、サブCPU102は、役物エラーカウントが10以上であるか否かを判断する(S363)。役物エラーカウントが10以上でないと判断した場合には、サブCPU102は、可動スクリーン位置判定処理を終了する。
役物エラーカウントが10以上であると判断した場合には、サブCPU102は、エラー登録処理を実行する(S364)。エラー登録処理において、サブCPU102は、エラー画面を表示させずに、サブRAM103を構成するSRAMのエラー情報履歴格納領域にエラーの種類「YAKUMONO STOP」と発生日時(年月日時分秒)を登録する。
これにより、係員(店員)は、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1が動いていない場合に、画像表示装置201aに表示させることができるエラー情報履歴画面から、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1の位置に関するエラーが発生したことを確認することができる。
ステップS364の処理を実行した後、サブCPU102は、役物停止フラグをONに設定し、可動スクリーン位置判定処理を終了する。
<メインタスク>
図101は、サブCPU102によって実行されるメインタスクの処理の流れを示している。サブCPU102は、起動時に、VSYNC割込初期化処理を実行する(S370)。
次に、サブCPU102は、VSYNC割込待ちとなる(S371)。なお、本実施の形態において、サブCPU102は、映像を30fpsで表示しているため、VSYNC割込みは33ms周期で発生する。したがって、サブCPU102は、メインタスクを33ms周期で処理することになる。
VSYNC割込が発生すると、サブCPU102は、図102を参照して説明するチャンスボタン処理を実行する(S372)。次に、サブCPU102は、図104を参照して説明するナビ位置指定処理を実行する(S373)。
次に、サブCPU102は、表示ユニット100及び画像表示装置201aに対する描画処理を実行する(S374)。次に、サブCPU102は、図103を参照して説明するエラー表示処理を実行し(S375)、メインタスクをステップS371に戻す。このように、メインタスクを実行するサブCPU102は、表示ユニット100及び画像表示装置201aの表示を制御する表示制御手段を構成する。
<チャンスボタン処理>
図102は、図101に処理の流れを示したメインタスクで実行されるチャンスボタン処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、チャンスボタンLED34が点灯中であるか否かを判断する(S380)。チャンスボタンLED34が点灯中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、チャンスボタン33の押下がチャンススイッチ35によって検出された、又は、メダルの投入、又は、MAXベットボタン11の押下があったことを表すメダル投入コマンドを主制御回路91から受信したか否かを判断する(S381)。
チャンスボタンの押下がチャンススイッチ35によって検出されず、かつ、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、チャンスボタン処理を終了する。
チャンスボタンの押下がチャンススイッチ35によって検出された、又は、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、LED基板82に対してチャンスボタンLED34の消灯を要求する(S382)。
次いで、サブCPU102は、演出切り替え処理を実行し(S383)、チャンスボタン処理を終了する。演出切り替え処理において、サブCPU102は、サブフラグ及び遊技状態等の条件により演出を決定する。
例えば、サブCPU102は、ART中に上乗せが決定した場合には、上乗せゲーム数を表示ユニット100等に表示させ、通常中又はART中からボーナスが当籤した場合には、チャンスボタン33が押下された後に、演出をボーナスフラグ間の演出に切り替える。
ステップS380において、チャンスボタンLED34が点灯中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、チャンスボタン33の押下を契機とするチャンスボタン演出を選択したか否かを判断する(S384)。
チャンスボタン演出は、スタートコマンド受信時、入賞コマンド受信時に、サブCPU102によって実行される演出抽籤処理において、チャンスボタン点灯抽籤に当籤した場合に選択される。
ステップS384において、チャンスボタン演出を選択しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、チャンスボタン処理を終了する。一方、チャンスボタン演出を選択したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、LED基板82に対してチャンスボタンLED34の点灯を要求する(S385)。
次いで、サブCPU102は、チャンスボタン演出を登録し(S386)、チャンスボタン処理を終了する。例えば、チャンスボタン演出において、サブCPU102は、表示ユニット100の表示領域の略中央の領域に、チャンスボタン33の形状を模した映像を表示させる。
このように、サブCPU102は、演出に応じた映像を表示ユニット100に表示させる演出映像表示手段と、チャンスボタン33などの演出操作手段の操作を契機とする演出に応じた映像を表示ユニット100に表示させる演出操作表示手段とを構成する。
<エラー表示処理>
図103は、図101に処理の流れを示したメインタスクで実行されるエラー表示処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、エラー表示中であるか否かを判断する(S400)。具体的には、サブCPU102は、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のいずれかにパチスロ機1に関するエラーを表すエラー映像が表示されているか否かを判断する。
エラー表示中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、エラーが発生したか否かを判断する(S401)。具体的には、サブCPU102は、主制御基板71で検出したエラーを表すエラーコマンドを主制御基板71から受信(図107参照)したか、又は、副制御基板72でエラーを検出したか否かを判断する。
なお、エラーコマンドはメインCPU93が実行する各処理で、例えば、メダルセンサ46で検知するメダル詰まりエラー及び、メダル逆行エラー、ホッパー装置43で検出する払出しメダルエンプティ及び、ホッパージャム等が発生した場合に送信されるコマンドである。
エラーが発生したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、センサA〜Cの状態を取得する(S402)。次に、サブCPU102は、センサAが非検知状態(受光)であり、かつ、センサBが検知状態(遮光)であるか否かを判断する(S403)。
センサAが非検知状態(受光)でない、又は、センサBが検知状態(遮光)でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、センサAが非検知状態(受光)であり、かつ、センサBが非検知状態(受光)であるか否かを判断する(S404)。
ステップS403において、センサAが非検知状態(受光)であり、かつ、センサBが検知状態(遮光)であると判断した場合(YES)、又は、ステップS404において、センサAが非検知状態(受光)であり、かつ、センサBが非検知状態(受光)であると判断した場合には、プロジェクタ機構B2によって出力された映像がフロントスクリーン機構E1に表示される状態であるため、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76から、図112に示すようなフロントスクリーン機構E1用のエラー映像であるFスクリーン用エラー映像をプロジェクタ機構B2に出力させ(S405)、エラー表示処理を終了する。
ステップS404において、センサAが非検知状態(受光)でない、又は、センサBが非検知状態(受光)でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、センサCが非検知状態(受光)であるか否かを判断する(S406)。
センサCが非検知状態(受光)であると判断した場合には(YES)、プロジェクタ機構B2によって出力された映像がリールスクリーン機構F1に表示される状態であるため、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76から図113に示すようなリールスクリーン機構F1用のエラー映像であるRスクリーン用エラー映像をプロジェクタ機構B2に出力させ(S407)、エラー表示処理を終了する。
センサCが非検知状態(受光)でないと判断した場合には(NO)、プロジェクタ機構B2によって出力された映像が固定スクリーン機構Dに表示される状態であるため、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76から図114に示すような固定スクリーン機構D用のエラー映像であるWスクリーン用エラー映像をプロジェクタ機構B2に出力させ(S408)、エラー表示処理を終了する。すなわち、ロムカートリッジ基板76は、図112〜図114に示すエラー映像を格納するエラー映像格納手段を構成する。
ステップS400において、エラー表示中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、エラーが解除されたか、又は、エラー表示の終了条件が成立したか否かを判断する(S409)。
サブCPU102は、主制御基板71で検出したエラーの解除を表すエラーコマンドを主制御基板71から受信した場合、副制御基板72で検出したエラーが解消された場合、又は、エラーを解消する作業がなされた後にドアキーリセット操作が行われた場合に、エラーが解除されたと判断する。
また、サブCPU102は、表示時間が設定されている副制御基板72のエラーに対して、タイマによって計られた時刻がエラーの表示時間を経過したら、エラー表示の終了条件が成立したと判断する。
エラーが解除されていない、及び、エラー表示の終了条件が成立していないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、エラー表示処理を終了する。エラーが解除されたか、又は、エラー表示の終了条件が成立したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、エラー映像を消去し(S410)、エラー表示処理を終了する。すなわち、ステップS410において、サブCPU102は、エラー発生前の映像を表示ユニット100に表示させる。
このように、エラー表示処理を実行するサブCPU102は、表示ユニット100によって出力された映像が表示されるスクリーン機構を固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のなかから特定する表示装置特定手段と、エラーが検出されたことを契機として、検出されたエラーを表すエラー映像を固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のいずれかに表示させるエラー表示手段と、を構成する。
また、エラー表示処理において、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のいずれかにパチスロ機1に関するエラーを表すエラー映像を表示する場合には、サブCPU102は、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のいずれよりも表示領域が狭く非可動な副表示装置としての画像表示装置201aにエラー映像と同一な内容を表す図115に示すようなエラー画像を表示させるようにしてもよい。
<ナビ位置指定処理>
図104は、図101に処理の流れを示したメインタスクで実行されるナビ位置指定処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、停止操作の操作順序を表す操作順序報知映像が表すナビが表示中であるか否かをスタートコマンドのパラメータに含まれるナビデータ(図78参照)が0以外か否かで判断する(S430)。ナビが表示中でないと判断した場合(ナビデータが0の場合)には(NO)、サブCPU102は、ナビ位置指定処理を終了する。
ナビデータが0以外(ナビデータが1〜11のいずれかの場合)の場合には(YES)、サブCPU102は、プロジェクタ機構B2によって出力された映像が固定スクリーン機構Dに表示されるWスクリーン表示中であるか否かを判断する(S431)。
Wスクリーン表示中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、ナビ位置指定処理を終了する。Wスクリーン表示中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2表示装置に相当するリールスクリーン機構F1を落下させる演出(役物データテーブルの「演出動作3」又は「演出動作4」)が実行されているRスクリーン落下中であるか否かを判断する(S432)。
Rスクリーン落下中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、第1ナビ位置表示指示設定を行い(S433)、ナビ位置指定処理を終了する。第1ナビ位置表示指示設定において、サブCPU102は、図116に示すように、第1表示装置に相当する固定スクリーン機構Dの正面(正面反射部D1の反射面)に含まれる第1表示領域をナビ位置とする。
Rスクリーン落下中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、第2ナビ位置表示指示設定を行い(S434)、ナビ位置指定処理を終了する。第2ナビ位置表示指示設定において、サブCPU102は、図117に示すように、固定スクリーン機構Dの下面(下面反射部D4の反射面)に含まれる第2表示領域をナビ位置とする。
なお、指定されたナビ位置に表示されるナビは、後述のサブ側ナビ制御処理(図109参照)によってセットされるサブ側ナビデータに応じたナビが、第1表示領域、又は、第2表示領域に表示される。
<LED制御タスク>
図105は、サブCPU102によって実行されるLED制御タスクの処理の流れを示している。
サブCPU102は、起動時に、LED群75の各LEDの点灯状態を初期化するLED制御初期化処理を実行する(S450)。次に、サブCPU102は、サブRAM103に登録されたLEDデータがあるか否かを判断する(S451)。
LEDデータがあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図106を参照して説明するLEDデータ登録処理を実行する(S452)。LEDデータがないと判断した場合(NO)、又は、S452の処理を実行した後、サブCPU102は、LED制御処理を実行する(S453)。
LED制御処理において、サブCPU102は、LEDデータ登録処理で登録されたLEDデータをLEDドライバに出力する出力制御を行う。例えば、サブCPU102は、リールバックライトの演出でフラッシングや色の変化のパターンの切り替わりで処理されるLEDデータをLEDドライバに出力する出力制御を行う。
LED制御処理を実行した後、サブCPU102は、LED制御更新処理を実行する(S454)。LED制御更新処理において、サブCPU102は、LEDをダイナミック点灯させる場合には、RGBの切り替えや各LEDの点灯/消灯時間を管理するソフトタイマ等の更新処理を実行する。LED制御処理を実行した後、サブCPU102は、4ms待機し(S455)、LED制御タスクをステップS451に戻す。
具体的には、4ms待機の処理は、1msからステップS451からステップS452までの処理時間を引いた残り時間(例えば、S451からS454の処理時間が、1.2msであれば、4ms待機は2.8ms)待機する。したがって、サブCPU102は、LED制御タスクを4ms周期で処理することになる。
<LEDデータ登録処理>
図106は、図105に処理の流れを示したLED制御タスクで実行されるLEDデータ登録処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、サブRAM103から光源データとしてLEDデータを取得する(S460)。次に、サブCPU102は、LEDデータにバックランプ演出を実行するためのバックランプ演出データがあるか否かを判断する(S461)。バックランプ演出は、LED群75に含まれるリール3L、3C、3R用のリールバックランプによって実行される。
バックランプ演出データがあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76のLEDデータからバックランプ演出データに対応したバックランプシーケンスデータを取得し、サブRAM103に割り当てられたバックランプシーケンス格納領域に登録する(S462)。
なお、バックランプシーケンスデータには、リール3L、3C、3Rのそれぞれのリールバックランプに対応した、発光パターン(点灯・消灯時間の組合せ)や、発光色及び、輝度がリールバックランプを構成する複数のフルカラーLEDの1ケ単位で記憶されている。
バックランプ演出データがないと判断した場合(NO)、又は、ステップS462の処理を実行した後、サブCPU102は、LEDデータに演出LEDデータがあるか否かを判断する(S463)。
演出LEDデータがあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76からLEDデータに対応した演出LEDデータを構成する演出LEDシーケンスデータを取得し、サブRAM103に割り当てられた演出LEDシーケンスデータ格納領域に登録する(S464)。
演出LEDデータがないと判断した場合(NO)、又は、ステップS464の処理を実行した後、サブCPU102は、LEDデータに状態LEDデータがあるか否かを判断する(S465)。状態LEDデータは、遊技状態を表す装飾LED23a、23bの点灯状態を表す。
状態LEDデータがあると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ロムカートリッジ基板76からLEDデータに対応した状態LEDデータを取得し、サブRAM103に割り当てられた状態LED格納領域に登録する(S466)。
次いで、サブCPU102は、LEDデータにサイドランプ消灯データがあるか否かを判断する(S467)。サイドランプ消灯データがあると判断した場合には(YES)、状態LED格納領域のサイドランプデータに低輝度データを登録する(S468)。すなわち、サブCPU102は、装飾LED23a、23bを消灯させるデータがあれば、装飾LED23a、23bを低い輝度で点灯させるデータに変換する。
ステップS465において、状態LEDデータがないと判断した場合(NO)、ステップS467において、サイドランプ消灯データがないと判断した場合(NO)、又は、ステップS468の処理を実行した後、サブCPU102は、操作ボタンに設けられた操作ボタンLEDの点灯要求があるか否かを判断する(S469)。
操作ボタンLEDには、LED群75のうちMAXベットボタン11並びにストップボタン7L、7C、7Rにそれぞれ設けられたLED及びチャンスボタンLED34が含まれる。
点灯要求があると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、LEDデータから点灯が要求された操作ボタンLED点灯データを取得し、サブRAM103に割り当てられた操作ボタンLED格納領域に登録し(S470)、LEDデータ登録処理を終了する。
ステップS469において、点灯要求がないと判断した場合(NO)、又は、ステップS470の処理を実行した後、サブCPU102は、操作ボタンLEDの消灯要求があるか否かを判断する(S471)。
消灯要求がないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、LEDデータ登録処理を終了する。消灯要求があると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、消灯が要求された操作ボタンLED消灯データ(ストップボタン7L、7C、7Rに配置されたいずれか1個のLED、又は、3個全てのLED)を取得し、サブRAM103に割り当てられた操作ボタンLED格納領域に登録し(S472)、LEDデータ登録処理を終了する。このように、LEDデータ登録処理を実行するサブCPU102は、装飾LED23a、23bなどの光源の点灯状態を制御する光源制御手段を構成する。
<演出内容決定処理>
図107は、主基板通信タスクで実行される演出内容決定処理の流れを示している。まず、サブCPU102は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S480)。
なお、メダル投入コマンドは、メインCPU93によって実行されるメダル受付・スタートチェック処理(図80参照)内でメダル投入口22から投入されたメダルを検知した場合、又は、操作されたMAXベットボタン11が有効(クレジット枚数が3枚以上)であった場合に送信されるコマンドである。
メダル投入コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、メダル投入コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するメダル投入コマンド受信時処理を実行し(S481)、演出内容決定処理を終了する。
メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S482)、スタートコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、図108を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を実行し(S483)、演出内容決定処理を終了する。
スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されたことを表すリール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S484)。
リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、リール回転開始コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するリール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S485)、演出内容決定処理を終了する。なお、リール回転開始コマンドは、メインCPU93で実行されるリール回転開始処理(図80参照)内で送信されるコマンドである。
リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S486)。リール停止コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、リール停止コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するリール停止コマンド受信時処理を実行し(S487)、演出内容決定処理を終了する。
リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S488)。入賞作動コマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、入賞作動コマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定する入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S489)、演出内容決定処理を終了する。
入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、エラーコマンドを受信したか否かを判断する(S490)。エラーコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU102は、エラーコマンドに含まれるパラメータに応じた演出内容を決定するエラーコマンド受信時処理を実行し(S491)、演出内容決定処理を終了する。
<スタートコマンド受信時処理>
図108は、図107に処理の流れを示した演出内容決定処理で実行されるスタートコマンド受信時処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、予め定められた抽籤値と抽籤用乱数値とに基づいて、演出を決定する演出抽籤処理を実行する(S500)。演出抽籤処理では、上述の役物制御タスク(図97参照)で使用される役物データ、メインタスク(図101参照)で実行されるチャンスボタン処理(図102)のチャンスボタン演出、描画処理(図示せず)で使用される映像に係る各種データ(動画、静止画、使用するスクリーンの種類等)、LED制御タスク(図105参照)で使用されるLEDデータ、サウンド制御タスク(図示せず)で使用されるサウンドデータが決定される。
次に、サブCPU102は、図109を参照して説明するサブ側ナビ制御処理を実行する(S501)。なお、演出抽籤処理で使用される抽籤値は、ロムカートリッジ基板に、サブフラグ(図53参照)と遊技状態に応じた複数の抽籤値が記憶されている。抽籤用乱数値は、メインタスクで毎周期(33ms)プログラムにより更新される。
次に、サブCPU102は、演出抽籤処理で決定された演出に基づいて、プロジェクタ機構B2のフォーカスを変更する必要があるか否かを判断する(S502)。サブCPU102は、プロジェクタ機構B2によって出力された映像が表示される表示対象のスクリーン機構を遊技状態によって切り替える。
例えば、サブCPU102は、遊技状態が一般遊技状態である場合には、表示対象のスクリーン機構をフロントスクリーン機構E1とする。また、サブCPU102は、遊技状態がART準備中である場合には、表示対象のスクリーン機構を固定スクリーン機構Dとする。
また、サブCPU102は、遊技状態がボーナス状態である場合には、演出抽籤処理で決定された演出に応じて、表示対象のスクリーン機構を固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のいずれかを選択する。また、サブCPU102は、遊技状態がCT中である場合には、表示対象のスクリーン機構をリールスクリーン機構F1とする。
サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とに対しては、同一のフォーカスでプロジェクタ機構B2に映像を出力させているため、表示対象のスクリーン機構を固定スクリーン機構Dと、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1との間で切り替える場合には、フォーカスを変更する必要があると判断する。
また、サブCPU102は、表示対象のスクリーン機構が変わらない場合、又は、表示対象のスクリーン機構をフロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1との間で切り替える場合には、フォーカスを変更する必要がないと判断する。
フォーカスを変更する必要がないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了する。フォーカスを変更する必要があると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、役物停止フラグがONであるか否かを判断する(S503)。役物停止フラグは、上述の役物制御タスク(図97)及び、可動スクリーン位置判定処理(図100)で説明してあるため省略する。
役物停止フラグがONであると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、スタートコマンド受信時処理を終了する。なお、役物停止フラグがONである場合には、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1を切り替えることができない状態であるため、フォーカスの変更を必要とする演出が決定されたとしても、サブCPU102は、現状のフォーカスをロックする。
役物停止フラグがONでないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、プロジェクタ機構B2に対してフォーカスの変更を要求し(S504)、スタートコマンド受信時処理を終了する。
なお、プロジェクタ機構B2には、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1及び固定スクリーン機構Dに対するフォーカス(焦点距離)が予め設定されている。このため、サブCPU102は、プロジェクタ機構B2に対して、該当するスクリーン機構に対して設定してあるフォーカスに変更するための制御指令を行うことで、フォーカスの変更を要求する。このように、サブCPU102は、プロジェクタ機構B2に対するフォーカスを制御する焦点距離制御手段を構成する。
また、本実施の形態では、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のフォーカスは、同一に設定され、固定スクリーン機構Dのフォーカスは、固定スクリーン機構Dの正面反射部D1に設定されている。
しかしながら、これに限らず、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とのフォーカスを個別に設定し、サブCPU102は、全てのスクリーン機構のフォーカスを変更するように制御可能としてもよい。
<サブ側ナビ制御処理>
図109は、図108に処理の流れを示したスタートコマンド受信時処理で実行されるサブ側ナビ制御処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、スタートコマンドのパラメータに含まれるナビデータ(図78参照)が0以外であるか否かを判断する(S510)。ナビデータが0以外であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ナビデータに応じたサブ側ナビデータをサブRAM103にセットし(S511)、サブ側ナビ制御処理を終了する。
例えば、サブCPU102は、ナビデータが「4」である場合には、サブ側ナビデータとして押し順「左、中、右」を報知するためのデータをセットする。これにより、メイン側及びサブ側の双方において停止操作の内容を報知することができる。
ステップS510において、ナビデータが0以外でない、すなわちナビデータが0であると判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブフラグ(図53参照)が「2」又は「3」であるか否か、すなわち、「3連チリA」又は「3連チリB」であるか否かを判断する(S512)。
サブフラグが「3連チリA」及び「3連チリB」のいずれでもないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、サブ側ナビ制御処理を終了する。サブフラグが「3連チリA」又は「3連チリB」であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、ナビデータに応じたサブ側ナビデータをサブRAM103にセットし(S513)、サブ側ナビ制御処理を終了する。
ステップS513において、サブCPU102は、サブ側ナビデータとして押し順「右、中、左」を報知するためのデータをセットする。すなわち、サブCPU102は、サブ側において単独で停止操作の内容を報知する。
このように、サブCPU102は、付加価値が得られる確率が相対的に高い内部当籤役に対応するサブフラグに対して、付加価値が得られる(ナビデータが0でない)場合には、ナビデータに応じたサブ側ナビデータをセットし、付加価値が得られない(ナビデータが0である)場合には、付加価値が得られる確率が相対的に高い内部当籤役に当籤したことを認識させることが困難なコンビネーションを有効ラインに沿って表示させるための押し順を報知するためのサブ側ナビデータをセットする。
なお、サブ側ナビデータで報知されるナビは、上述のナビ位置指定処理(図104参照)によって設定された第1表示領域(図116参照)、又は、第2表示領域(図117参照)に表示される。
サブCPU102は、メインCPU93によってナビデータ(図78参照)が決定され、メインCPU93からスタートコマンドによって、サブCPU102にナビデータが送信されたことを契機として、サブ側ナビ制御処理によってナビデータに基づいてセットされたサブ側ナビデータをナビ位置指定処理(図104)によって表示する表示領域を決定してナビを実行する停止報知手段を構成する。
<遊技記録処理>
図110は、入賞作動コマンド受信時(単位遊技終了時)、又は、単位遊技中に、遊技情報の記録の開始が要求された場合(図30に示した記録開始ボタン216aが操作されたとき)に実行される遊技記録処理の流れを示している。
まず、サブCPU102は、記録中であるか否かを判断する(ステップS520)。記録中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、遊技記録処理を終了する。記録中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、単位遊技中であるか否かを判断する(S521)。
単位遊技中であると判断した場合には(YES)、サブCPU102は、遊技の進行状態に応じた情報をサブRAM103に記録する1遊技中記録処理を実行し(S522)、遊技記録処理を終了する。
単位遊技中でないと判断した場合には(NO)、サブCPU102は、単位遊技に関する遊技情報をサブRAM103に記録する1遊技終了時記録処理を実行し(S523)、遊技記録処理を終了する。
このように、サブCPU102は、遊技情報記録手段を構成する。サブCPU102は、単位遊技中に記録の開始が要求された場合には、遊技記録処理を実行し、遊技の進行状態に応じた情報を記録し、その単位遊技の入賞作動コマンド受信時に、遊技記録処理を再度実行し、単位遊技に関する遊技情報を記録するため、単位遊技中に遊技情報の記録を開始することができる。
[画像表示装置の表示画面の切り替え]
次に、図111を参照して、本実施の形態のパチスロ機1におけるタッチパネルユニット201の画像表示装置201aの表示画面の切り替え方法について説明する。図111(A)は、遊技情報が記録中でない状況での画像表示装置201aの表示画面の遷移例であり、図111(B)は、遊技情報が記録中である状況での画像表示装置201aの表示画面の遷移例である。
図111(A)に示すように、遊技情報が記録中でない状況では、副制御基板72(サブCPU102)は、画像表示装置201aに表示する表示画面を、トップ画面211、メニュー画面212及びメニュー画面212から遷移可能な各種表示画面の間でのみ遷移可能に制御する。具体的には、副制御基板72は、タッチセンサ201bを介して取得したタッチ操作(例えば、所定のボタンに対するタップ操作や、表示画面上におけるスワイプ操作)に基づいて、トップ画面211及びメニュー画面212の間で表示画面を切り替える。一方で、遊技情報が記録中でない状況では、副制御基板72は、遊技情報画面213,214,215の表示を不可能に制御する。すなわち、遊技情報が記録中でない状況では、遊技者は、画像表示装置201aに遊技情報画面213,214,215を表示することができない。
また、図111(B)に示すように、遊技情報が記録中である状況では、副制御基板72は、画像表示装置201aに表示する表示画面を、トップ画面211、メニュー画面212及びメニュー画面212から遷移可能な各種表示画面に加え、遊技情報画面213,214,215での間でも遷移可能に制御する。すなわち、副制御基板72は、タッチセンサ201bを介して取得したタッチ操作に基づいて、トップ画面211及びメニュー画面212だけでなく遊技情報画面213,214,215も表示可能に制御する。これにより、遊技情報が記録中である状況では、遊技者は、画像表示装置201aに遊技情報画面213,214,215を表示することができる。
なお、図111(B)に示すように、トップ画面211、メニュー画面212及び遊技情報画面213,214,215の間での表示画面の遷移順序は任意である。例えば、トップ画面211から遊技情報画面213,214,215に直接遷移可能にしてもよく、また、トップ画面211からメニュー画面212を介してのみ遊技情報画面213,214,215に遷移可能にしてもよい。
この点、本実施の形態のパチスロ機1では、トップ画面211からは、遊技情報画面213,214,215に直接遷移することはできず、メニュー画面212を介してのみ遊技情報画面213,214,215に遷移可能にしている。より具体的には、本実施の形態のパチスロ機1では、メニュー画面212において、スワイプ操作を行うことで、遊技情報画面213,214,215に遷移可能にしている。
ここで、遊技情報画面213,214,215は、メニュー画面212に対応するボタンが設けられた表示画面ではなく、メニュー画面212から完全に独立して設けられた表示画面である。すなわち、本実施の形態のパチスロ機1では、遊技履歴という遊技者が遊技中に強い関心を抱く遊技の結果を示す情報を、配当配列や音量調節などの遊技の結果とは関係のない関連情報から独立して表示する。そして、パチスロ機1では、遊技情報が記録中である状況において、メニュー画面212におけるメニュー選択操作を必要とすることなく、遊技情報画面213,214,215に遷移可能にしている。これにより、パチスロ機1では、遊技情報が記録中である状況において、遊技者が確認することを望む情報(遊技履歴)へのアクセスをし易くすることができる。
一方で、メニュー画面212におけるメニュー選択操作では遊技情報画面213,214,215に遷移できず、メニュー表示にはないスワイプ操作を行わなければ遊技情報画面213,214,215に遷移することができないようにしているため、本実施の形態のパチスロ機1では、遊技情報画面213,214,215への遷移のための操作を、遊技情報が記録中である状況における隠しコマンドとして扱うことができる。遊技者にとってみれば、パチスロ機1に対する自身の知識により、知識の少ない他の遊技者では見ることのできないより詳細な遊技履歴を見ることができるため、当該他の遊技者よりも有利に遊技を行うことができ、結果、積極的に遊技を行うことが期待できる。
(遊技情報画面からトップ画面の表示)
パチスロ機1では、遊技情報画面213,214,215から、遊技者の手動により、又は自動的にトップ画面211に遷移する。具体的には、遊技情報画面213,214,215において戻るボタンが操作されると、遊技情報画面213,214,215からトップ画面211に表示画面を遷移する(手動遷移)。また、遊技情報画面213,214,215を表示している状態において所定の条件を満たした場合には、遊技者の操作とは関係なく自動的にトップ画面211に遷移する(自動遷移)。
より具体的には、パチスロ機1では、遊技情報画面213,214,215を表示している状態において、投入操作(MAXベットボタン11の操作、1ベットボタンの操作及びメダル投入口22にメダルを投入する操作)が行われると、自動的にトップ画面211に遷移する。なお、ART遊技状態のように再遊技の作動を行うリプレイに係る役が内部当籤役(又は、サブフラグ)として決定される確率が高い状態(高リプ状態)では、リプレイ入賞に伴う再遊技の作動によりメダルが自動的に投入されてしまう結果、高リプ状態では、遊技情報画面213,214,215を表示する機会が限られてしまう可能性がある。そこで、パチスロ機1では、再遊技の作動によりメダルが自動的に投入された場合には、メダルの投入ではなく開始操作が行われると、自動的に遊技情報画面213,214,215からトップ画面211に遷移する。
すなわち、パチスロ機1では、再遊技の作動が行われている場合には、開始操作が行われると、自動的に遊技情報画面213,214,215からトップ画面211に遷移し、再遊技の作動が行われていない場合には、投入操作が行われると、自動的に遊技情報画面213,214,215からトップ画面211に遷移する。
(メニューに応じた表示画面からトップ画面(又はメニュー画面)の表示)
また、パチスロ機1では、メニュー画面212におけるメニュー選択操作により遷移可能な各種表示画面(登録画面、説明画面、配列配当画面、リーチ目画面、WEB紹介画面、及び音量調整画面)から、遊技者の手動により、又は自動的にトップ画面211(又はメニュー画面212)に遷移する。具体的には、各種表示画面において所定のボタン(例えば、トップボタン)が操作されると、当該各種表示画面からトップ画面211に表示画面を遷移し、また、各種表示画面において特定のボタン(例えば、戻るボタン)が操作されると、当該各種表示画面からメニュー画面212に表示画面を遷移する(手動遷移)。 また、各種表示画面を表示している状態において所定の時間が経過すると、遊技者の操作とは関係なく自動的にトップ画面211(又はメニュー画面212)に遷移する。
ここで、パチスロ機1では、トップ画面211(又はメニュー画面212)に遷移することになる時間を、現在表示している表示画面の種類に応じて異ならせている。例えば、パチスロ機1から出力する音量の調整を行う音量調整画面は、長く表示していると誤操作により意図しない音量に調整してしまう虞があり、また、誤操作により他の遊技者を不快にしてしまう虞があるため、他の表示画面よりも短い時間で、トップ画面211(又はメニュー画面212)に遷移する。一方、登録画面は、遊技者の登録を行い易くするために、他の表示画面よりも長い時間で、トップ画面211(又はメニュー画面212)に遷移する。
すなわち、各種表示画面には、トップ画面211(又はメニュー画面212)に遷移することになる時間が設定されており、音量調整画面には、他の表示画面よりも短い時間が設定され、また、登録画面には、他の表示画面よりも長い時間が設定されている。
(メニューの操作可否の選択機能)
パチスロ機1では、遊技者は、メニュー画面212から、登録画面、説明画面、配列配当画面、リーチ目画面、WEB紹介画面、及び音量調整画面に遷移することで、これら各種表示画面に応じた各種操作を行うことや、各種情報を確認することができる。ここで、遊技者が選択できる機能を遊技店側の設定に応じて制限可能にしてもよい。
例えば、遊技店は、メニュー画面212から音量調節画面に遷移不可能(例えば、メニュー画面212に音量ボタン212gを表示しない)に制限することで、遊技者による音量調節を不可能にすることができる。
[第1の実施の形態の変形例]
以上、第1の実施の形態のパチスロ機1について説明した。続いて、第1の実施の形態のパチスロ機1の変形例について説明する。
<通常ART中のCT前兆遊技と報知抽籤>
上述した第1の実施の形態のパチスロ機1では、理解を容易にするために、有利な状態(例えば、CT)に当籤した場合に、次遊技からすぐに有利な状態に移行させることとしているが、パチスロ機では、遊技者に対して有利な制御を行う場合に、すぐに当該有利な制御を行うのではなく、所定回数の遊技を行った後に当該有利な制御を行うことがある。この所定回数の遊技は、いわゆる前兆遊技などと呼ばれている。本変形例では、例えば、通常ART中にCT抽籤に当籤した場合に、すぐにCTを行うのではなく、所定回数の前兆遊技を挟むパチスロ機1について説明する。
図118(A)に示すように、通常ART中は、ART中CT抽籤テーブル(図65)を用いて内部当籤役に基づいてCT抽籤を行う。このCT抽籤に当籤するとCT(上乗せチャンスゾーン)という遊技者にとって有利な状態に移行することから、CTに当籤するまではCT抽籤のための各種抽籤を、メイン側(主制御基板71)で行う。具体的には、主制御基板71は、内部当籤役を決める内部抽籤を行うとともに、内部当籤役として役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」のいずれかが決定された場合に、ART中フラグ変換抽籤テーブル(図62)を用いてフラグ変換抽籤を行う。
一方で、本変形例のパチスロ機1では、CT抽籤に当籤した後のCT前兆中は、フラグ変換抽籤後の役(すなわち、役「3連チリリプ」や役「リーチ目リプ」)に基づくCT抽籤などの遊技者にとって特典を付与する抽籤を行わないこととする。そして、このCT前兆中は、フラグ変換抽籤をサブ側(副制御基板72)で行い、このサブ側で行ったフラグ変換抽籤の結果に基づいて、サブ側で行う報知内容を制御する。例えば、サブ側で行ったフラグ変換抽籤に当籤した場合には、「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示するための情報を表示ユニット100に表示し、フラグ変換抽籤に非当籤した場合には、「リプレイ」の図柄の組合せを表示するための情報を表示ユニット100に表示する。
上述のように近年のパチスロ機では、遊技者の利益(出玉)に影響を与える抽籤をメイン側で行うことが求められているが、本変形例のパチスロ機1では、フラグ変換抽籤の抽籤結果が遊技者の利益に何らの影響を与えない期間(CT前兆中)を設け、この期間に限り、サブ側でフラグ変換抽籤を行う。これにより、例えば、CT前兆中という特典の付与が決まっている状況において、「リーチ目リプ」という特別な図柄の組合せを表示する機会を増やすことができ、図柄の組合せの見せ方のバリエーションが増すため、遊技性の向上が期待できる。
なお、図118(B)は、サブ側で行うフラグ変換抽籤に用いるCT前兆中のフラグ変換抽籤テーブルであり、ロムカートリッジ基板76に記憶されている。CT前兆中のフラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けてサブ側で行うフラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。CT前兆中のフラグ変換抽籤テーブルを参照すると、CT前兆中は、役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が非常に高い確率で役「リーチ目リプ」に変換されることが分かる。その結果、CT前兆中に役「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」が内部当籤役として決定された場合には、高い確率で「リーチ目リプ」の図柄の組合せが表示されることになり、遊技者に対して、前兆中であることを示唆することができる。なお、繰り返しになるが、サブ側で行うフラグ変換抽籤に当籤した場合には、「リーチ目リプ」の図柄の組合せを表示するための報知は行われるものの、特典を付与することはない。
もちろん、CT前兆中のフラグ変換抽籤をメイン側で行ってもよいが、本変形例のように遊技者の利益に何らの影響を与えない期間における抽籤をサブ側で行うことで、メイン側のデータ容量や処理負荷を軽減することができ、好適である。
<3連チリリプ表示用の押し順の別例>
上述した第1の実施の形態のパチスロ機1では、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定された場合、押し順に正解すると「3連チリリプ」の図柄の組合せを表示し、押し順に不正解すると「リプレイ」の図柄の組合せを表示することとしている(図50)。また、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」に対して正解の押し順が「順押し」であるものとしている。
この点、本変形例のパチスロ機1では、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定された場合の、押し順に不正解時に表示される図柄の組合せの種類を増やすとともに、正解の押し順を役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」のそれぞれで異ならせる。
具体的には、図119(A)に示すように、本変形例のパチスロ機1では、役「F_確チリリプ」は、正解となる押し順が「順押し(第1停止操作が左のリール3L)」であり、不正解となる押し順が「中押し(第1停止操作が中のリール3C)」及び「逆押し(第1停止操作が右のリール3R)」であるものとする。そして、役「F_確チリリプ」は、順押しされた場合に「3連チリリプ」の図柄の組合せが表示され、「中押し」された場合に「リプレイ」の図柄の組合せが表示され、「逆押し」された場合に「2連チリリプ」の図柄の組合せが表示される。
また、本変形例のパチスロ機1では、役「F_1確チリリプ」は、正解となる押し順が「逆押し」であり、不正解となる押し順が「順押し」及び「中押し」であるものとする。 そして、役「F_1確チリリプ」は、逆押しされた場合に「3連チリリプ」の図柄の組合せが表示され、「中押し」された場合に「リプレイ」の図柄の組合せが表示され、「順押し」された場合に「2連チリリプ」の図柄の組合せが表示される。
すなわち、本変形例のパチスロ機1では、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」のいずれかが内部当籤役として決定されている場合に、「順押し」すると当籤している役の種類に応じて「3連チリリプ」又は「2連チリリプ」が表示され、同様に、「逆押し」すると当籤している役の種類に応じて「3連チリリプ」又は「2連チリリプ」が表示される。一方で、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」のいずれかが内部当籤役として決定されている場合に、「中押し」すると当籤している役の種類に関係なく「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。
このようにすることで、例えば、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定された場合に、チリ図柄を狙わせる様々なナビ(報知)が可能になる。具体的には、「順押しでチリ図柄を狙わせるナビ」と「逆押しでチリ図柄を狙わせるナビ」との双方を行うことができる。なお、役「F_確チリリプ」が内部当籤役として決定されている場合には、「順押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は「3連チリリプ」を表示させるためのナビであり、「逆押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は「3連チリリプ」を表示させないためのナビ(2連チリリプが表示)である。反対に、役「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定されている場合には、「順押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は「3連チリリプ」を表示させないためのナビであり、「逆押しでチリ図柄を狙わせるナビ」は「3連チリリプ」を表示させるためのナビ(2連チリリプが表示)である。
本変形例のパチスロ機1では、これらのナビを行うか否かをメイン側で行うフラグ変換抽籤により管理し、このメイン側のフラグ変換抽籤の結果に基づいてサブ側の制御のもとにナビが実行される。
図119(B)は、通常ART中のメイン側のフラグ変換抽籤と、サブ側のナビとの関係性を示す図である。通常ART中は、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」が内部当籤役として決定されると、主制御基板71は、2段階のフラグ変換抽籤を行う(図62参照)。サブ側では、この2段階のフラグ変換抽籤の結果を、スタートコマンドデータから取得し、2段階のフラグ変換抽籤の結果に基づいて表示ユニット100で行うナビを決定する。
具体的には、2段階のフラグ変換抽籤のうち1段階目のフラグ変換抽籤の時点で非当籤した場合には、副制御基板72は、「リプレイナビ」を行う。この「リプレイナビ」では、副制御基板72は、遊技者に対して中押しするように報知する。図119(A)に示すように、役「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」のいずれであっても、中押し時には「リプレイ」の図柄の組合せが表示されることになる。
また、2段階のフラグ変換抽籤のうち1段階目のフラグ変換抽籤に当籤し、2段階目のフラグ変換抽籤に非当籤した場合には、副制御基板72は、「チリリプ煽りナビ」を行う。この「チリリプ煽りナビ」では、副制御基板72は、役「F_確チリリプ」が内部当籤役(サブフラグは「リプレイ」)である場合は、逆押しでチリ図柄を狙わせるように報知し、役「F_1確チリリプ」が内部当籤役(サブフラグは「リプレイ」)である場合は、順押しでチリ図柄を狙わせるように報知する。図119(A)に示すように、役「F_確チリリプ」の逆押し時、及び役「F_1確チリリプ」は順押し時には、いずれであっても「2連チリリプ」の図柄の組合せが表示されることになる。
また、2段階のフラグ変換抽籤のうち1段階目及び2段階目の双方のフラグ変換抽籤に当籤した場合には、副制御基板72は、「チリリプ揃いナビ」を行う。この「チリリプ揃いナビ」では、副制御基板72は、役「F_確チリリプ」が内部当籤役(サブフラグは「3個チリA」)である場合は、順押しでチリ図柄を狙わせるように報知し、役「F_1確チリリプ」が内部当籤役(サブフラグは「3個チリB」)である場合は、逆押しでチリ図柄を狙わせるように報知する。図119(A)に示すように、役「F_確チリリプ」の順押し時、及び役「F_1確チリリプ」は逆押し時には、いずれであっても「3連チリリプ」の図柄の組合せが表示されることになる。
上述のように、フラグ変換抽籤の抽籤結果に基づく報知は、利益に影響を与えるものではないため(フラグ変換抽籤自体は利益に影響を与えるものの、結果として表示される図柄の組合せは利益に影響を与えない)、フラグ変換抽籤の抽籤結果に基づく報知は、メイン側(指示モニタ)では行わず、サブ側(表示ユニット100)でのみ行う。この点、本変形例のように、「チリリプ揃いナビ」だけでなく、「チリリプ煽りナビ」も併せて行うことで、利益に影響しないナビをサブ側で多様な態様で行うことができ、興趣が向上する。
[パチスロ機の効果]
以上で説明したように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、駆動モータE25を励磁した状態でフロントスクリーン機構E1を停止させている状態を規定時間(例えば、65000ms)以上経過しないようにするため、駆動モータE25の経年劣化の進行を抑制することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、駆動モータF21を励磁した状態でリールスクリーン機構F1を停止させている状態を規定時間以上経過しないようにするため、駆動モータF21の経年劣化の進行を抑制することができる。これにより、本実施の形態に係る遊技機は、駆動モータE25及び駆動モータF21の経年劣化の進行による故障を抑制することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、静止位置までフロントスクリーン機構E1を可動する場合には、実行中の演出に応じて、第1静止位置としてのフロント待機位置又は第2静止位置としてのフロント露出位置にフロントスクリーン機構E1を可動させて、フロントスクリーン機構E1による演出を終了するため、遊技者に違和感を与えずに実行中の演出を終了させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、静止位置までリールスクリーン機構F1を可動する場合には、実行中の演出に応じて、第1静止位置としてのリール待機位置又は第2静止位置としてのリール露出位置にリールスクリーン機構F1を可動させて、リールスクリーン機構F1による演出を終了するため、遊技者に違和感を与えずに実行中の演出を終了させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技機に関するエラーを検出したことを契機として、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のなかで、プロジェクタ機構B2によって出力された映像が表示されるスクリーン機構に応じたエラー映像をプロジェクタ機構B2に出力させるため、エラー映像の視認性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、ロムカートリッジ基板76に格納されたエラー画像から、プロジェクタ機構B2によって出力された映像が表示されるスクリーン機構に応じたエラー映像をプロジェクタ機構B2に出力させるため、プロジェクタ機構B2によって出力された映像が表示されるスクリーンに応じたエラー映像をプロジェクタ機構B2に出力させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1のいずれよりも表示領域が狭く非可動なことにより表示性能が安定している画像表示装置201aでもパチスロ機1に関するエラーを確認させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させたときに、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にない場合には、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に可動させた後に、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させることにより、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1との位置関係に不整合が生じ、これら可動役物が正常に動作しなくなることを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させたときに、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にない場合には、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に可動させた後に、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させることにより、フロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1との位置関係に不整合が生じ、これら可動役物が正常に動作しなくなることを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させる演出を実行するときに、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にないと判断した場合には、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に可動させた後に、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させる演出を実行するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させる演出を実行するときに、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にないと判断した場合には、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に可動させた後に、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させる演出を実行するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させる演出を実行するときに、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にないと判断した場合には、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させる演出を表す演出データの前に、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に可動させる演出を表す演出データを挿入するため、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に可動させた後に、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置から可動させる演出を実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させる演出を実行するときに、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にないと判断した場合には、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させる演出を表す演出データの前に、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に可動させる演出を表す演出データを挿入するため、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置に可動させた後に、リールスクリーン機構F1をリール待機位置から可動させる演出を実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1の位置に関するエラーが検出された場合には、該当するスクリーン機構の駆動を禁止するため、スクリーン機構の位置に関するエラーを解消するための特別な処理を要することなく、可動役物としてのスクリーン機構が正常に動作しなくなったときの対策をとることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、所定の回数連続してエラーを検出したことを条件として、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の駆動を禁止するため、外乱の影響などを受けて、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1の位置に関するエラーが誤検出されたときに、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1の駆動を禁止してしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、パチスロ機1に電源が投入されたことで初期化動作を実行したこと(いわゆる「パワーオンリセット」)により、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の位置に関するエラーが解消されることがあることから、電源が投入されたことも契機として、エラーの回数をリセットするため、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の位置に関するエラーを解消するための特別な処理を要することなく、フロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1が正常に動作しなくなったときの対策をとることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、単位遊技中の演出用映像を表示する表示ユニット100の他に遊技に関する情報を表示することができる画像表示装置201aを備えているため、単位遊技中であっても、演出を中断させることなく、遊技に関する情報を表示することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、単位遊技中であっても、タッチセンサ201bの操作に応じて、遊技情報の記録の開始を行わせるためのユーザインタフェイス画像を画像表示装置201aに表示させるため、演出を中断させることなく、当該単位遊技から遊技情報の記録を開始することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、遊技状態が所定の遊技状態に移行していなくても、低輝度で装飾部22a、22bの光源である装飾LED23a、23bを点灯させることにより、装飾部22a、22bに装飾された絵柄を視認させやすくするため、遊技状態が所定の遊技状態に移行する前、及び、移行したときに、どこが点灯するのかを遊技者に分りやすくすることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、保護カバー20が外側から内側に入射される光に対する所定の割合の遮光性を有するため、外来光により表示ユニットに表示された映像の視認性が低下してしまうことを抑制することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、装飾LED23a、23bを消灯する場合には、装飾LED23a、23bを消灯するための光源データを所定の低い輝度で点灯させるサイドランプデータに変換し、変換したサイドランプデータに基づいて、装飾LED23a、23bの点灯状態を制御するため、サイドランプデータを変換するだけで、装飾LED23a、23bの消灯が要求されている期間に、装飾LED23a、23bを低い輝度で点灯させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、チャンスボタン33に設けられたチャンスボタンLED34の発光と、チャンスボタン33の操作を促す映像の表示とが連動し、チャンスボタンLED34の消灯と、チャンスボタン33の操作を促す映像の表示の終了とが連動するため、遊技者に違和感を与えることなく、演出用の操作を促すことができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、予め定められた抽籤値と抽籤用乱数値とに基づいて、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を決定するため、チャンスボタン33操作を契機とする演出を適切な頻度で実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を実行する場合には、チャンスボタン33の形状を模した映像を表示ユニット100の表示領域の略中央の領域に表示させるため、チャンスボタン33の操作を視覚的に分りやすく促すことができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を実行する場合に、チャンスボタン33が操作されなかった場合であっても、所定の実行条件が成立すれば、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を実行するため、遊技者の興趣を演出によって向上させることができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を実行する場合に、チャンスボタン33が操作されなかった場合であっても、次の単位遊技のためにメダルが投入されたことを契機に、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を実行するため、チャンスボタン33の操作を契機とする演出を略確実に実行することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、リールスクリーン機構F1の可動位置に応じて、操作順序報知映像を表示する領域が移動するように、停止操作の操作順序を表す操作順序報知映像をプロジェクタ機構B2に切り替えさせることにより、操作順序報知映像の視認性を担保するため、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、固定スクリーン機構Dを覆うように露出するリール露出位置へ可動可能なリールスクリーン機構F1がリール露出位置にない場合には、固定スクリーン機構Dの第1表示領域に応じた操作順序報知映像を固定スクリーン機構Dの第1表示領域に表示させ、リールスクリーン機構F1がリール露出位置にある場合には、固定スクリーン機構Dの第2表示領域に応じた操作順序報知映像を固定スクリーン機構Dの第2表示領域に表示させることで、操作順序報知映像の視認性を担保するため、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、固定スクリーン機構Dを覆うように露出するリール露出位置へ可動可能なリールスクリーン機構F1がリール露出位置にない場合には、固定スクリーン機構Dの正面に含まれる第1表示領域に操作順序報知映像を表示させ、リールスクリーン機構F1がリール露出位置にある場合には、固定スクリーン機構Dの下面に含まれる第2表示領域に操作順序報知映像を表示させることで、操作順序報知映像の視認性を担保するため、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、「3連チリリプ」に内部当籤したときに、「3連チリリプ」が付加価値を有する場合には、「3連チリリプ」に基づいた図柄の組合せを有効ライン上に停止させる停止操作の操作順序を報知し、「3連チリリプ」が付加価値を有しない場合には、「3連チリリプ」に基づいた図柄の組合せと異なる図柄の組合せを有効ライン上に停止させる停止操作の操作順序を報知することにより、「3連チリリプ」に基づいた図柄の組合せを有効ライン上に停止しても、遊技者が付加価値を得られない状況を回避している。
このように、本実施の形態に係るパチスロ機1は、「3連チリリプ」に基づいた図柄の組合せが有効ライン上に停止しても、遊技者が付加価値を得られないことによって、遊技者の興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にあることを検出するためのフロント待機位置センサE15aが非検知状態から検知状態に変化した場合に、ステップカウントFを「19」に補正し、検知状態から非検知状態に変化した場合に、ステップカウントFを「23」に補正することにより、フロント待機位置センサE15aが非検知状態から検知状態に変化したときと、検知状態から非検知状態に変化したときとのステップ数の誤差を解消している。
したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、サブCPU102で管理するフロントスクリーン機構E1の可動位置と、実際のフロントスクリーン機構E1の可動位置とのズレによって、フロントスクリーン機構E1を用いた演出に不整合が生じてしまうことを防止することができるため、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、リールスクリーン機構F1がリール待機位置にあることを検出するためのリール待機位置センサF19が非検知状態から検知状態に変化した場合に、ステップカウントRを「2」に補正し、検知状態から非検知状態に変化した場合に、ステップカウントRを「3」に補正することにより、リール待機位置センサF19が非検知状態から検知状態に変化したときと、検知状態から非検知状態に変化したときとのステップ数の誤差を解消している。
したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、サブCPU102で管理するリールスクリーン機構F1の可動位置と、実際のリールスクリーン機構F1の可動位置とのズレによって、リールスクリーン機構F1を用いた演出に不整合が生じてしまうことを防止することができるため、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ機1は、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にあることを検出するためのフロント露出位置センサE15bが非検知状態から検知状態に変化した場合に、ステップカウントを「192」に補正し、検知状態から非検知状態に変化した場合に、ステップカウントを「188」に補正することにより、フロント露出位置センサE15bが非検知状態から検知状態に変化したときと、検知状態から非検知状態に変化したときとのステップ数の誤差を解消している。
したがって、本実施の形態に係るパチスロ機1は、サブCPU102で管理するフロントスクリーン機構E1の可動位置と、実際のフロントスクリーン機構E1の可動位置とのズレによって、フロントスクリーン機構E1を用いた演出に不整合が生じてしまうことを防止することができるため、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止することができる。
[第2の実施の形態]
続いて、図120〜図131を参照して、第2の実施の形態のパチスロ機1について説明する。なお、第1の実施の形態のパチスロ機1と同様の構成、制御については、詳細な説明を省略する。
[第2の実施の形態のパチスロ機の遊技フロー]
初めに、図120を参照して、第2の実施の形態のパチスロ機1の遊技フローについて説明する。図120は、第2の実施の形態のパチスロ機1の報知の有無に関する遊技状態の遷移フローである。図120に示す第2の実施の形態の遊技状態の遷移フローと、図36に示す第1の実施の形態の遊技状態の遷移フローとを比較すると、第1の実施の形態と第2の実施の形態とでは基本的には同じ流れで遊技が行われるが、ART遊技状態中に関しては、異なる流れで遊技が行われる。すなわち、第1の実施の形態のパチスロ機1と第2の実施の形態のパチスロ機1では、ART遊技状態中のCTの制御が大きく異なる。
具体的には、第1の実施の形態のパチスロ機1では、通常ART中に内部当籤役に基づいてCT抽籤を行い、このCT抽籤に当籤すると遊技状態をCTに移行することとしていた。
これに対して、第2の実施の形態のパチスロ機1では、ART遊技状態中のMBフラグ間をCTとする点で、第1の実施の形態のパチスロ機1と異なる。なお、MB(役「F_MB」)とは、いわゆる第二種特別役物に係る連続差動装置であり、第2の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、MBが内部当籤役として決定されると、対応する図柄の組合せ(コンビネーション「C_MB」)が有効ラインに沿って表示されるまで複数回の遊技にわたり内部当籤役として持ち越す。
第2の実施の形態のパチスロ機1では、図120に示すように、ART遊技状態中のMB非フラグ間を通常ARTとし、ART遊技状態中のMBフラグ間においてCTを行う。すなわち、第2の実施の形態では、主制御基板71は、(H)通常ART中にMBが内部当籤役として決定されると、遊技状態をMBフラグ間に移行する。ART遊技状態中のMBフラグ間は、MBに係る図柄の組合せが表示されないように遊技が行われ、主制御基板71は、この期間中にCTを行う。なお、MBフラグ間中にMBに応じた図柄の組合せが表示されないように遊技を行う方法は、既に周知であり、例えば、MBに応じた図柄の組合せが表示されることのない図柄を狙わせる報知や、MBに応じた図柄の組合せが表示されることのない押し順の報知などを行うことで実現することができる。
一方で、CTが終了すると、MBの入賞が促され(報知され)、(I)MBに応じた図柄の組合せが表示されると、遊技状態がMBフラグ間からMB遊技状態に移る。その後、(J)MB遊技状態の終了条件を満たすと、遊技状態がMB遊技状態からMB非フラグ間に移行し、通常ARTが行われることになる。
<MBフラグ間中に行うCTの特徴>
MBフラグ間中は、MBが内部当籤役として持ち越されていることから、MB非フラグ間中とは異なる停止制御を行うことができる。例えば、MBフラグ間中とMB非フラグ間中とで、所定小役が内部当籤役として決定された場合、MBフラグ間中は、MBが持ち越されているため、内部当籤役は「MB+所定小役」となるものの、MB非フラグ間中は、MBが持ち越されていないため、内部当籤役は「所定小役」のみである。パチスロ機では、内部当籤役に基づいて停止制御が行われるため、MBフラグ間とMB非フラグ間とでは、同じ所定小役が内部当籤役として決定されている場合であっても、異なる停止制御情報に基づいて停止制御を行うことができ、結果、MBフラグ間とMB非フラグ間とでは、所定小役に対して表示可能な図柄の組合せを異ならせることができる。
第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中とMB非フラグ間中とで停止制御を異ならせることで、通常ART中(MB非フラグ間中)に表示困難(又は表示不可能)な図柄の組合せを、CT中(MBフラグ間中)に表示することで、多様な遊技性を実現する。以下、第1の実施の形態との相違部分に着目しつつ、第2の実施の形態のパチスロ機1について具体的に説明する。
[当籤役と停止図柄との対応関係]
次に、図121及び図122を参照して、第2の実施の形態のパチスロ機1における内部当籤役と表示される図柄の組合せとの関係性について説明する。なお、第1の実施の形態のパチスロ機1と第2の実施の形態のパチスロ機1とでは、用いる役の種類及び図柄の組合せの種類が異なるため、初めにこの点について説明する。
(第2の実施の形態で用いる役の種類)
第1の実施の形態のパチスロ機1では役「F_チリリプ」「F_確チリリプ」「F_1確チリリプ」「F_リーチ目リプA」〜「F_リーチ目リプD」を用いていた。これに対して、第2の実施の形態のパチスロ機1では、これらの役に代えて役「R_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」を用いる。
また、第1の実施の形態のパチスロ機1では役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」を用いていた。これに対して、第2の実施の形態のパチスロ機1では、これらの役に代えて役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」を用いる。なお、以下において、役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」を単に「押し順ベル」と呼ぶことがある。また、第2の実施の形態のパチスロ機1では、第1の実施の形態のパチスロ機1が有することのないMBに係る役(役「F_MB」)を用いる。なお、その他の役については、第1の実施の形態と第2の実施の形態とで共通であってもよく、また、異なっていてもよいため、説明を省略する。
(第2の実施の形態で用いる図柄の組合せの種類)
第1の実施の形態のパチスロ機1では、役「F_3択ベル_1st」〜「F_3択ベル_3rd」に対応する図柄の組合せとして「ベル」「ベルこぼし目」「1枚出目」の図柄の組合せを用いていた。これに対して、第2の実施の形態のパチスロ機1では、役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」に対応する図柄の組合せとして、これらの図柄の組合せに加えて、「MB」「サボテン」の図柄の組合せを用いる。なお、「MB」の図柄の組合せは、任意であってよい。また、「サボテン」の図柄の組合せは、第1の実施の形態のパチスロ機1と同一であってもよいが、表示されたときに払い出されるメダルの枚数が「ベル」の図柄の組合せと同一(9枚)であるものとする。
<MB非フラグ間中の当籤役と停止図柄との対応関係>
図121は、MB非フラグ間中の内部当籤役と表示される図柄の組合せとの関係性を示す図である。図121に示すように、MB非フラグ間中において、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、押し順が「順押し」である場合には、「リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示される。他方、押し順が「順押し」以外の場合には、正解の押し順で「チリリプ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示され、不正解の押し順で「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。
より具体的には、役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」では、それぞれの役ごとに正解の押し順の場合には、「単チリリプ」の図柄の組合せが表示され、それぞれの役ごとに不正解の押し順の場合には、「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。また、役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」では、それぞれの役ごとに正解の押し順の場合には、「2連チリリプ」の図柄の組合せが表示され、それぞれの役ごとに不正解の押し順の場合には、「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。また、役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」では、それぞれの役ごとに正解の押し順の場合には、「3連チリリプ」の図柄の組合せが表示され、それぞれの役ごとに不正解の押し順の場合には、「リプレイ」の図柄の組合せが表示される。
また、MB非フラグ間中において、役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、それぞれの役ごとに正解の押し順の場合には、「ベル」の図柄の組合せが表示され、それぞれの役ごとに不正解の押し順の場合には、「ベルこぼし目」又は「1枚出目」の図柄の組合せが表示される。
<MBフラグ間中の当籤役と停止図柄との対応関係>
図122は、MBフラグ間中の内部当籤役と表示される図柄の組合せとの関係性を示す図である。図122に示すように、MBフラグ間中において、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」は、押し順に関わらず「チリリプ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示される。すなわち、第2の実施の形態のパチスロ機1では、役「F_MB」と役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」のいずれかとが内部当籤役として決定されている場合、必ず、「チリリプ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示される。
より具体的には、役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」では、押し順に関わらず「単チリリプ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示され、役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」では、押し順に関わらず「2連チリリプ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示され、役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」では、押し順に関わらず「3連チリリプ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示される。
図121及び図122を比較すると、第2の実施の形態のパチスロ機1では、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」は、MB非フラグ間中は押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なるのに対して、MBフラグ間中は押し順が表示される図柄の組合せに対して影響を与えない。
また、MBフラグ間中において、役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる役であり、それぞれの役ごとに定められた押し順に従い「ベル」「ベルこぼし目又は1枚出目」「サボテン」「MB」の図柄の組合せが表示される。図121及び図122を比較すると、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中は、役「押し順ベル」当籤時にMB非フラグ間中よりも多くの種類の図柄の組合せを表示することができる。具体的には、MB非フラグ間中では、押し順に応じて「ベル」「ベルこぼし目又は1枚出目」の図柄の組合せが表示される一方で、MBフラグ間中は、押し順に応じて「ベル」「サボテン」「MB」「ベルこぼし目又は1枚出目」の図柄の組合せが表示される。
以上のように、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中の役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」及び役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」に対する停止制御と、MB非フラグ間中の役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」及び役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」に対する停止制御が異なる。
[通常ART中の遊技の流れ]
続いて、第2の実施の形態のパチスロ機1の通常ART中の遊技の流れについて説明する。
上述のように、第2の実施の形態のパチスロ機1において、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」は、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なる。パチスロ機1では、通常ART中に役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行い、このフラグ変換抽籤に当籤すると、「チリリプ」の図柄の組合せを表示するための報知を行うとともに、ARTゲーム数の上乗せを行う。反対に、フラグ変換抽籤に非当籤すると、ARTゲーム数の上乗せを行うことなく、「リプレイ」の図柄の組合せを表示するための報知を行う。
また、パチスロ機1では、フラグ変換抽籤に当籤した場合のARTゲーム数の上乗せ量を、内部当籤役として決定された役の種類に基づいて決定する。具体的には、パチスロ機1では、フラグ変換抽籤に当籤したときの内部当籤役が、役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」である場合に最も少ない上乗せ量を決定し、役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」である場合に次に少ない上乗せ量を決定し、役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」である場合に最も多い上乗せ量を決定する。上述のように、フラグ変換抽籤に当籤した場合には、「チリリプ」の図柄の組合せを表示するための報知を行うため、遊技者にとってみると、チリ図柄が多く表示されるほど上乗せ量が多くなる。
[通常ART中のデータテーブル]
続いて、図123及び図124を参照して、通常ART中に用いるデータテーブルについて説明する。なお、図123及び図124に示すデータテーブルは、主制御基板71のメインROM94に記憶される。
<ART中フラグ変換抽籤テーブル>
図123は、第2の実施の形態の通常ART中に行うフラグ変換抽籤に用いるART中フラグ変換抽籤テーブルである。ART中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役、ARTレベル及び抽籤状態に対応付けてフラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。なお、ARTレベルは、第1の実施の形態と同様に制御される情報であり、抽籤状態は、第1の実施の形態のCT抽籤状態と同様に制御される情報である。
第2の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、このART中フラグ変換抽籤テーブルを用いて、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」を役「チリリプ」に変換するか否かを抽籤(フラグ変換抽籤)する。そして、このフラグ変換抽籤に当籤した場合には、副制御基板72は、表示ユニット100を介して当籤した役ごとに正解の押し順を報知し、このフラグ変換抽籤に非当籤した場合には、副制御基板72は、表示ユニット100を介して当籤した役ごとに不正解の押し順を報知する。
<通常ART中上乗せ抽籤テーブル>
続いて、図124は、第2の実施の形態の通常ART中に行うARTゲーム数を上乗せする上乗せ抽籤に用いる通常ART中上乗せ抽籤テーブルである。通常ART中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けて上乗せ抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
第2の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、フラグ変換抽籤に当籤すると、この通常ART中上乗せ抽籤テーブルを用いて上乗せ抽籤を行い、この上乗せ抽籤に当籤した場合には、対応する上乗せゲーム数を上乗せする(ART終了ゲーム数カウンタに加算する)。なお、図中の当籤役「単チリリプ」に対応付けられた抽籤値の情報は、フラグ変換抽籤に当籤した際の内部当籤役が役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」である場合に参照され、当籤役「2連チリリプ」に対応付けられた抽籤値の情報は、フラグ変換抽籤に当籤した際の内部当籤役が役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」である場合に参照され、当籤役「3連チリリプ」に対応付けられた抽籤値の情報は、フラグ変換抽籤に当籤した際の内部当籤役が役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」である場合に参照される。
[CT中の遊技の流れ]
続いて、図125を参照して、第2の実施の形態のパチスロ機1のCT中の遊技の流れについて説明する。第2の実施の形態のパチスロ機1は、第1の実施の形態のパチスロ機1とはCTの継続期間の管理方法が大きく異なる。上述したように、第1の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、1セット8回の遊技によりCTの継続期間を管理していたが、第2の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、CT中に払い出されるメダルの枚数(より詳細には、「払い出されるメダルの枚数」から「遊技に用いるメダルの枚数」を減算したいわゆる「差枚数」)に基づきCTの継続期間を管理する。
具体的には、主制御基板71は、CT中の差枚数が終了枚数(50枚)に達するとCTを終了する(例えば、役「押し順ベル」当籤時にMBを入賞させるための報知を行う)。 ここで、「ベル」「サボテン」の図柄の組合せが表示されると、9枚のメダルが払い出されるため、CT中に「ベル」の図柄の組合せが表示されると(より詳細には、CT中にフラグ変換抽籤に非当籤すると)、CTの継続期間が増加した差枚数(6枚)分消化する。
一方で、CT中に「サボテン」の図柄の組合せが表示された場合には(より詳細には、CT中にフラグ変換抽籤に当籤した場合には)、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CTの継続期間を維持する。
より具体的には、図125(A)に示すように、主制御基板71は、CT中に役「押し順ベル」が内部当籤役として決定されると、フラグ変換抽籤を行う。このフラグ変換抽籤に当籤した場合には、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して当籤した役ごとに「サボテン」の図柄の組合せが表示される押し順を報知し、フラグ変換抽籤に非当籤した場合には、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して当籤した役ごとに「ベル」の図柄の組合せが表示される押し順を報知する。
そして、主制御基板71は、「ベル」又は「サボテン」の図柄の組合せが表示されると差枚数を6枚増加させ、CTの継続期間を消化することになるが、フラグ変換抽籤に当籤している場合には、主制御基板71は、差枚数だけでなくCTの終了枚数にも6枚を加算する。これにより、「サボテン」の図柄の組合せの表示に伴いCT中の差枚数が6枚増加したものの、CTの終了枚数も6枚増加しているため、フラグ変換抽籤に当籤している場合、CTの継続期間が維持されることになる。
なお、このフラグ変換抽籤は、CTメーターの値に基づいて行われる。すなわち、図125(A)に示すように、第2の実施の形態のパチスロ機1では「1」〜「MAX」までの複数段階のCTメーターを設け、CTメーターが低いほどフラグ変換抽籤に当籤にする確率を低くし、CTメーターが高いほどフラグ変換抽籤に当籤する確率を高くする。
このCTメーターは、CT中の遊技の結果に基づいて昇格又は降格する。すなわち、主制御基板71は、CT中に役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、所定の確率でCTメーターを昇格する。具体的には、図125(B)に示すように、主制御基板71は、CT中に役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、最も低い確率でCTメーターを昇格し、CT中に役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、次に低い確率でCTメーターを昇格し、CT中に役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、最も高い確率でCTメーターを昇格する。
また、主制御基板71は、CT中の役「押し順ベル」当籤時のフラグ変換抽籤に非当籤すると、CTメーターを降格する。なお、主制御基板71は、フラグ変換抽籤に非当籤の場合に、CTメーターを所定の確率で降格することとしてもよく、必ず降格することとしてもよい。
また、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CT中に役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、ARTゲーム数の上乗せを行う。ARTゲーム数の上乗せ量は、表示されるチリ図柄の数に応じて異なり、具体的には、図125(C)に示すように、主制御基板71は、CT中に役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」が内部当籤役として決定されると最も少ない上乗せ量を決定し、CT中に役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると次に少ない上乗せ量を決定し、CT中に役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると最も多い上乗せ量を決定する。
[CT中のデータテーブル]
続いて、図126〜図128を参照して、CT中に用いるデータテーブルについて説明する。なお、図126〜図128に示すデータテーブルは、主制御基板71のメインROM94に記憶される。
<CT中フラグ変換抽籤テーブル>
図126は、第2の実施の形態のCT中に行うフラグ変換抽籤に用いるCT中フラグ変換抽籤テーブルである。CT中フラグ変換抽籤テーブルは、内部当籤役及びCTメーターに対応付けてフラグ変換抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
第2の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、このART中フラグ変換抽籤テーブルを用いて、役「F_押し順ベル1」〜「F_押し順ベル6」を「サボテン」に変換するか否かを抽籤(フラグ変換抽籤)する。そして、このフラグ変換抽籤に当籤した場合には、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して当籤した役ごとに「サボテン」の図柄の組合せを表示するための押し順を報知し、このフラグ変換抽籤に非当籤した場合には、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して当籤した役ごとに「ベル」の図柄の組合せを表示するための押し順を報知する。
ここで、図126を参照すると、CT中のフラグ変換抽籤は、CTメーターの値が高いほど当籤し易いことが分かり、CTメーターが「MAX」である場合には、フラグ変換抽籤に必ず当籤することが分かる。フラグ変換抽籤に当籤した場合には、CTの継続期間が維持されるため、CTメーターが「MAX」である場合は、CTは終了することなく継続する。なお、CTが終了しないと遊技者に付与する利益が過大になってしまうことから、CTメーターが「MAX」になると所定のタイミングでCTメーターを降格させることとしてもよく、また、終了枚数の上限を設けることとしてもよく、また、CTメーターの降格と終了枚数の上限との双方を適用することとしてもよい。
CTメーターを降格させる場合、「MAX」まで昇格した後にすぐ降格させてしまったのでは、遊技者の興趣を損ねてしまう。そこで、CTメーターが「MAX」になった後の所定のタイミングでCTメーターを降格させることとしてもよい。ここで、CTメーターは「1」〜「MAX」の8段階設けられているため、例えば、CTメーターが「MAX」になってから8回の遊技が行われた後にCTメーターを降格させることとしてもよく、また、CTメーターが「MAX」になってからフラグ変換抽籤が8回行われた後にCTメーターを降格させることとしてもよい。また、降格後のCTメーターの値は任意であり、例えば、CTメーター「1」まで降格させることとしてもよく、また、CTメーター「7」に降格させることとしてもよく、また、CTメーター「1」〜「7」の中から降格先の値を抽籤により決定することとしてもよい。
<CT中CTメーター昇格抽籤テーブル>
図127は、第2の実施の形態のCT中に行うCTメーターの昇格抽籤に用いるCT中CTメーター昇格抽籤テーブルである。CT中CTメーター昇格抽籤テーブルは、現在のCTメーターの値及び内部当籤役に対応付けてCTメーターの昇格抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
図127を参照すると、CTメーターの昇格抽籤に当籤する確率は、役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」が最も低く、役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」が次に低く、役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が最も高いことが分かる。なお、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CTメーターを1段階ずつ昇格させることとしているが、これに限られるものではなく、一度に複数段階を昇格可能にしてもよい。
<CT中上乗せ抽籤テーブル>
続いて、図128は、第2の実施の形態のCT中に行うARTゲーム数を上乗せする上乗せ抽籤に用いるCT中上乗せ抽籤テーブルである。CT中上乗せ抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けて上乗せ抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。第2の実施の形態のパチスロ機1では、主制御基板71は、CT中上乗せ抽籤テーブルを用いて上乗せ抽籤を行い、この上乗せ抽籤に当籤した場合には、対応する上乗せゲーム数を上乗せする(ART終了ゲーム数カウンタに加算する)。
図128を参照すると、CT中のARTゲーム数の上乗せ量は、役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」が最も少なく、役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」が次に少なく、役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が最も多いことが分かる。より具体的には、チリ図柄が一つ表示される役「F_単チリリプ1」〜「F_単チリリプ4」では、10ゲーム以上のARTゲーム数が上乗せされ、チリ図柄が二つ表示される役「F_2連チリリプ1」〜「F_2連チリリプ4」では、20ゲーム以上のARTゲーム数が上乗せされ、チリ図柄が三つ表示される役「F_3連チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」では、30ゲーム以上のARTゲーム数が上乗せされる。すなわち、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CT中に表示されるチリ図柄の個数に応じてARTゲーム数が上乗せされることになる。
[CZ中の遊技の流れ]
続いて、図129を参照して、第2の実施の形態のパチスロ機1のCZ中の遊技の流れについて説明する。第2の実施の形態のパチスロ機1では、第1の実施の形態のパチスロ機1と同様にCZとしてCZ1,2,3を有する。第2の実施の形態のパチスロ機1において、CZ3の遊技の流れは、第1の実施の形態のパチスロ機1と同様であるが、CZ1,2の遊技の流れは、第1の実施の形態のパチスロ機1とは異なる。
具体的には、第1の実施の形態のパチスロ機1では、CZ1,2を前半部と後半部とに分け、前半部においてART抽籤に当籤する期待度が異なるランク(モードやポイント)を昇格させ、後半部でランクに基づくART抽籤の抽籤結果をバトル演出により報知している(図54参照)。図129に示すように、このようなCZ1,2中の基本的な流れは、第2の実施の形態のパチスロ機1でも同様である。
一方で、第2の実施の形態のパチスロ機1は、第1の実施の形態のパチスロ機1と比べて、前半部の終了条件が大きく異なる。すなわち、第1の実施の形態のパチスロ機1では、継続ゲーム数に基づきCZ1,2の前半部を終了させることとしていたが、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CZ1は、継続ゲーム数に基づき前半部を終了させるが、CZ2は、終了抽籤の結果に基づき前半部を終了させる。また、CZ1,2ともに、前半部においてロック抽籤を行っており、このロック抽籤に当籤した場合にもCZ1,2の前半部を終了させる。
具体的には、図129(A)に示すように、CZ1の前半部では、主制御基板71は、毎ゲーム、ランクアップ抽籤を行う。このランクアップ抽籤は、第1の実施の形態と同様(図57参照)であるため詳細な説明を省略する。
また、CZ1の前半部では、主制御基板71は、毎ゲーム、ロック抽籤を行う。このロック抽籤は、内部当籤役に基づいて遊技ロックを行うか否かを抽籤する処理である。そして、主制御基板71は、ロック抽籤に当籤すると、CZ1の前半部を終了させるとともに、遊技ロック(例えば、リール回転開始時に回転開始を遅らせる)を行う。一方で、主制御基板71は、ロック抽籤に非当籤の場合には、CZ1の前半部を終了させることなく、CZ1の前半部が15ゲーム数経過するまでCZ1の前半部を継続させる。
そして、主制御基板71は、CZ1の前半部が15ゲーム数経過、又はロック抽籤に当籤すると、CZ1の前半部を終了し、後半部に移行させる。CZ1の後半部では、主制御基板71は、前半部のランクアップ抽籤の結果得られたランクなどに基づいて、ART抽籤を行う。このART抽籤も、第1の実施の形態と同様(図59(A)(C)参照)であるため詳細な説明を省略するが、主制御基板71は、ロック抽籤に当籤している場合には、ART抽籤に必ず当籤させる。主制御基板71は、このART抽籤に非当籤の場合は、通常遊技状態に遊技状態を移行し、ART抽籤に当籤の場合は、ART準備中を経由してART遊技状態に遊技状態を移行する。
一方、CZ2の前半部では、図129(B)に示すように、主制御基板71は、毎ゲーム、ランクアップ抽籤を行う。このランクアップ抽籤は、第1の実施の形態と同様(図58参照)であるため詳細な説明を省略する。また、主制御基板71は、CZ1の前半部において、毎ゲーム、終了抽籤を行っており、この終了抽籤に当籤するとCZ1の前半部を終了し、後半部に移行させる一方で、終了抽籤に非当籤の場合には、CZ1の前半部を継続させる。
また、CZ2の前半部では、主制御基板71は、毎ゲーム、ロック抽籤を行う。そして、主制御基板71は、ロック抽籤に当籤すると、CZ2の前半部を終了させるとともに、遊技ロックを行う。一方で、主制御基板71は、ロック抽籤に非当籤の場合には、CZ2の前半部を終了させることなく、終了抽籤に当籤するまでCZ2の前半部を継続させる。
そして、主制御基板71は、終了抽籤又はロック抽籤に当籤すると、CZ2の前半部を終了し、後半部に移行させる。CZ2の後半部では、主制御基板71は、前半部のランクアップ抽籤の結果得られたランクなどに基づいて、ART抽籤を行う。このART抽籤も、第1の実施の形態と同様(図59(B)(C)参照)であるため詳細な説明を省略するが、主制御基板71は、ロック抽籤に当籤している場合には、ART抽籤に必ず当籤させる。
主制御基板71は、このART抽籤に非当籤の場合は、通常遊技状態に遊技状態を移行し、ART抽籤に当籤の場合は、ART準備中を経由してART遊技状態に遊技状態を移行する。
このように第2の実施の形態のパチスロ機1では、CZ1,2の前半部において、毎ゲーム、ロック抽籤を行う点で、第1の実施の形態のパチスロ機1と異なる。また、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CZ2の前半部の終了条件を継続ゲーム数ではなく、終了抽籤に当籤することとしている点で、第1の実施の形態のパチスロ機1と異なる。
[CZ中のデータテーブル]
続いて、図130及び図131を参照して、CZ中に用いるデータテーブルについて説明する。なお、図130及び図131に示すデータテーブルは、主制御基板71のメインROM94に記憶される。
<CZ2終了抽籤テーブル>
図130は、第2の実施の形態のCZ2の前半部で行う終了抽籤に用いるCZ2終了抽籤テーブルである。CZ2終了抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けて終了抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
図130を参照すると、第2の実施の形態のCZ2の前半部は、役「リプレイ」が内部当籤役として決定された場合に、終了抽籤が行われ、この終了抽籤には高い確率で当籤することが分かる。なお、CZ2は、基本的には、RT0〜RT3遊技状態中に行われるため、役「リプレイ」とは役「F_維持リプA」〜「F_RT4リプ_3rd」のいずれかである。パチスロ機においてリプレイは、少なくとも所定(約1/7.3)以上の確率で内部当籤役として決定されるため、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CZ2の前半部が終了してしまう状況が比較的頻繁に生じてしまうことが分かる。
<ロック抽籤テーブル>
続いて、図131は、第2の実施の形態のCZ1,2の前半部で行うロック抽籤に用いるロック抽籤テーブルであり、図131(A)は、CZ1の前半部で行うロック抽籤に用いるロック抽籤テーブルであり、図131(B)は、CZ2の前半部で行うロック抽籤に用いるロック抽籤テーブルである。ロック抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けてロック抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
図131(A)(B)を比較すると、CZ2の前半部で行うロック抽籤は、CZ1の前半部で行うロック抽籤よりも高い確率で当籤することが分かる。
上述のように、第2の実施の形態では、CZ1の前半部は、所定ゲーム数(15ゲーム)が経過すると終了する一方で、CZ2の前半部は、終了抽籤に当籤すると終了する。また、CZ1,2の前半部では、ランクアップ抽籤を行っており、CZ1,2の前半部が終了すると、このランクアップ抽籤の結果に基づいてART抽籤が行われる。そのため、CZ1は、ART抽籤のタイミングが固定的なチャンスゾーンであるといえ、CZ2は、ART抽籤のタイミングが不定なチャンスゾーンであるといえる。
また、CZ2の前半部で行う終了抽籤は、比較的高い確率で当籤する役「リプレイ」が内部当籤役として決定された場合に行われるため、CZ2中は、CZ1中に比べてランクアップ抽籤を受ける機会が少なくなってしまいやすい。そこで、第2の実施の形態のパチスロ機1では、CZ1,2の前半部においてロック抽籤を行い、このロック抽籤に当籤する確率を、CZ2の方がCZ1よりも高くなっている。これにより、ランクアップ抽籤を受ける機会が少なくなってしまいやすいCZ2であっても、ARTへの移行に期待を持つことができる。
[第2の実施の形態の変形例]
以上、第2の実施の形態のパチスロ機1について説明した。続いて、第2の実施の形態のパチスロ機1の変形例について説明する。
<CT前兆遊技と報知抽籤>
上述した第2の実施の形態のパチスロ機1では、理解を容易にするために、通常ART中にMBフラグ間に移行すると、次遊技からすぐにCTに移行させることとしているが、MBフラグ間に移行した後に所定回数の前兆遊技を挟むこととしてもよい。
図132(A)に示すように、通常ART中にMBが内部当籤役として決定されると、主制御基板71は、遊技状態をMB非フラグ間からMBフラグ間に移行する。通常ART中(MB非フラグ間中)は、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」当籤時のフラグ変換抽籤に当籤するとARTゲーム数の上乗せを行うことから(図124参照)、MBフラグ間に移行するまでのフラグ変換抽籤は、遊技者に付与する特典に影響を与えるため、メイン側(主制御基板71)で行う。
ここで、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間になると押し順に関わらず必ず「チリリプ」の図柄の組合せが表示されるため、MBフラグ間中に前兆遊技を行うこととした場合、停止制御(表示される図柄の組合せ)から、前兆遊技中であることが遊技者に分かってしまうことがある。例えば、図121に示すように、MB非フラグ間中は、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」当籤時に順押しでは「チリリプ」の図柄の組合せが表示されることがないため、順押しで「チリリプ」の図柄の組合せが表示された場合には、MBフラグ間中(前兆遊技中)であることが遊技者に分かってしまう。
そこで、本変形例のパチスロ機1では、MBフラグ間中に役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると、敢えて押し順を報知する。上述のように、MBフラグ間中に役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定された場合には、押し順に関係なく「チリリプ」の図柄の組合せが表示されるものの、押し順を報知した場合には、遊技者は、報知された押し順によって「チリリプ」の図柄の組合せが表示されたと認識することになり、遊技者がMBフラグ間中であることを把握し難くすることができる。
なお、このような押し順の報知は、遊技者の利益に何らの影響も与えないため、本変形例のパチスロ機1では、MBフラグ間中に押し順を報知するか否かの抽籤(報知抽籤)をサブ(副制御基板72)側で行う。もちろん、MBフラグ間中の報知抽籤をメイン側で行ってもよいが、本変形例のように遊技者の利益に何らの影響を与えない抽籤をサブ側で行うことで、メイン側のデータ容量や処理負荷を軽減することができ、好適である。
図132(B)は、サブ側で行う報知抽籤に用いるCT前兆中の報知抽籤テーブルであり、ロムカートリッジ基板76に記憶されている。CT前兆中の報知抽籤テーブルは、内部当籤役に対応付けてサブ側で行う報知抽籤の抽籤結果についての抽籤値の情報を規定する。
このCT前兆中の報知抽籤テーブルを用いた報知抽籤に当籤すると、副制御基板72は、表示ユニット100を介して順押し以外の任意の押し順を報知する。
<MBフラグ間の押し順ベル当籤時のナビ>
また、上述した第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中に役「押し順ベル」が当籤するとMB非フラグ間中よりも多くの種類の図柄の組合せを表示する。具体的には、MB非フラグ間中は、押し順に応じて「ベル」「ベルこぼし目又は1枚出目」の図柄の組合せを表示する一方で、MBフラグ間中は、押し順に応じて「ベル」「サボテン」「MB」「ベルこぼし目又は1枚出目」の図柄の組合せを表示する。第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中にのみ表示可能な「サボテン」の図柄の組合せを表示させるために必要な押し順を、MBフラグ間中のCT中に報知することとしている。
この点、本変形例のパチスロ機1では、MBフラグ間中に役「押し順ベル」に当籤した場合に、MB開始までの状態に応じて、報知内容を異ならせることとしている。
具体的には、第2の実施の形態のパチスロ機1では、通常ART中にMBが内部当籤役として決定されると遊技状態がMBフラグ間に移行し、その後、CTが行われる。この場合において、MBフラグ間に移行した後に所定回数の前兆遊技を挟むパチスロ機1では、MBフラグ間中の状態を、「前兆遊技」状態、「CT」状態、「MB待機中」状態に分けることができる。
より具体的には、図133に示すように、通常ART中にMBに当籤すると、MBフラグ間中の「前兆遊技」状態になり、その後、所定回数の前兆遊技が行われCTが開始すると、MBフラグ間中の「CT」状態になり、その後、CTが終了するとMBが入賞するまでの間「MB待機中」状態になる。
本変形例のパチスロ機1では、これらMBフラグ間中の状態に応じて役「押し順ベル」当籤時の報知内容を異ならせる。具体的には、図133に示すように、「前兆遊技」状態では、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して「ベル」の図柄の組合せが表示される押し順を報知する。また、「CT」状態では、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して「ベル」又は「サボテン」の図柄の組合せが表示される押し順を報知する。すなわち、「CT」状態では、上述のようにCTメーターに基づくフラグ変換抽籤の結果に基づいて、「ベル」又は「サボテン」のいずれかに応じた押し順を報知する。
なお、CTが終了した後の「MB待機中」状態では、主制御基板71及び副制御基板72は、指示モニタ及び表示ユニット100を介して任意の図柄の組合せを報知することとしてよい。例えば、主制御基板71及び副制御基板72は、「ベル」の図柄の組合せが表示される押し順を報知することとしてもよく、また、「サボテン」の図柄の組合せが表示される押し順を報知することとしてもよく、また、「MB」の図柄の組合せが表示される押し順を報知することとしてもよい。
一方、通常ART中は、「サボテン」の図柄の組合せを表示できないため、主制御基板71及び副制御基板72は、「ベル」の図柄の組合せが表示される押し順を報知する。
[第2の実施の形態のパチスロ機の効果]
以上、本発明に係るパチスロ機1の第2の実施の形態について説明した。このようなパチスロ機1によれば以下の効果が期待できる。
(MBフラグ間中に表示可能な図柄の組合せ)
第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中は、役「押し順ベル」当籤時にMB非フラグ間中よりも多くの種類の図柄の組合せを表示することができる。具体的には、MB非フラグ間中では、押し順に応じて「ベル」「ベルこぼし目又は1枚出目」の図柄の組合せが表示される一方で、MBフラグ間中は、押し順に応じて「ベル」「サボテン」「MB」「ベルこぼし目又は1枚出目」の図柄の組合せが表示される。
これにより、当籤役の種類を増やすことなく、MBフラグ間中に表示される図柄の組合せの種類を増やすことができ、MBフラグ間中の遊技に多様性を持たせることができる。 具体的には、MBフラグ間中にいわゆるレア役に対応する「サボテン」の図柄の組合せを表示することができるようになり、当籤役の種類、当籤確率を変えることなく、レア役の出現頻度を高めることができる。特に、第2の実施の形態のパチスロ機1では、役「押し順ベル」当籤時に表示される図柄の組合せを変えていることから、メダルの払出のあるレア役の出現頻度を高めることができる。
なお、MBフラグ間中に「サボテン」の図柄の組合せが連続して表示された場合には、MBフラグ間中であることが分かってしまう。そのため、第2の実施の形態のパチスロ機1では、フラグ変換抽籤に当籤した場合に限り、「サボテン」の図柄の組合せを報知し、非当籤の場合には「ベル」の図柄の組合せを報知する。これにより、遊技者に対して現在の状態を分かり難くすることができ、好適である。また、フラグ変換抽籤により報知内容を制御することで、MBフラグ間中の「サボテン」の図柄組合せ(レア役)の頻度を調整することができ、MBフラグ間中の遊技性を多様化することができる。
(CT中の遊技性)
また、第2の実施の形態のパチスロ機1では、このMBフラグ間中にARTゲーム数を上乗せする上乗せチャンスゾーンであるCTを行う。具体的には、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中に差枚数が終了枚数(50枚)に達するまで継続するCTを行う。このCT中は、役「押し順ベル」当籤時にフラグ変換抽籤に非当籤すると、差枚数が増加しCTの継続期間が消化する一方で、フラグ変換抽籤に当籤すると、差枚数の増加とともに終了枚数が増加しCTの継続期間が維持される。これにより、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中に停止制御を変えつつ、表示される図柄の組合せに応じて(詳細には、フラグ変換抽籤の結果に応じて)CTの継続期間を制御することができるため、MBフラグ間中の遊技性を多様化することができる。
このとき、第2の実施の形態のパチスロ機1では、フラグ変換抽籤に当籤する確率を、CTメーターの値に基づいて制御しているため、CTの継続期間をCTメーターの値に基づいて調整することができる。また、このCTメーターは、CT中に役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ4」が内部当籤役として決定されると昇格し、CT中にフラグ間抽籤に非当籤すると降格するため、遊技者は、CT中の遊技の結果に対して強い関心を抱くことになり、MBフラグ間中の遊技性を多様化することができる。
特に、CTメーターを「MAX」まで昇格できた場合には、所定の期間の間、フラグ変換抽籤に必ず当籤することになるため、その後の遊技に対して期待を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
(MBフラグ間中とMB非フラグ間中に表示可能な図柄の組合せ)
また、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中とMB非フラグ間中とでは、役「押し順ベル」当籤時に表示される図柄の組合せが異なるだけでなく、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ」当籤時に表示される図柄の組合せも異なる。すなわち、MB非フラグ間中は、押し順に応じて「リプレイ」又は「チリリプ」の図柄の組合せが表示されるのに対して、MBフラグ間中は、「リプレイ」の図柄の組合せが表示されることなく「チリリプ」の図柄の組合せのみが表示される。
第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中とMB非フラグ間中との双方においてフラグ変換抽籤を行う。MBフラグ間中のフラグ変換抽籤は、役「押し順ベル」当籤時に報知する対象を「ベル」又は「サボテン」の図柄の組合せの中から抽籤するものであり、また、MB非フラグ間中のフラグ変換抽籤は、役「F_単チリリプ1」〜「F_3連チリリプ」当籤時に報知する対象を「リプレイ」又は「チリリプ」の図柄の組合せの中から抽籤するものである。このようにMBフラグ間中とMB非フラグ間中との双方においてフラグ変換抽籤を行うことで、MBフラグ間及びMB非フラグ間の双方において、表示される図柄の組合せを制御することができ、フラグ間及び非フラグ間の双方の遊技性を高めることができる。
このとき、MBフラグ間中のフラグ変換抽籤は、CTメーターの値に基づいて当籤確率が調整され、MB非フラグ間中のフラグ変換抽籤は、ARTレベルや抽籤状態に基づいて当籤確率が調整される。これにより、それぞれの抽籤をそれぞれ独自のモードで管理することができ、フラグ変換抽籤に基づく遊技性が向上する。
(サブ側での報知抽籤)
MBフラグ間中とMB非フラグ間中とでは停止制御が異なることから、表示される図柄の組合せから、MBフラグ間中であることが分かってしまうことがある。そこで、第2の実施の形態のパチスロ機1では、MBフラグ間中に本来不要な押し順の報知を敢えて行い、MBフラグ間中であることを把握し難くする。そして、この押し順の報知をサブ側で管理することで、メイン側のデータ容量や処理負荷を軽減することができる。
[変形例]
以上、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るパチスロ機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
(フラグ間中のベルナビと非フラグ間中のベルナビ)
例えば、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るパチスロ機1では、指示モニタに停止操作の情報に一義的に対応する数値を表示することで、メイン側での報知を行う。なお、メイン側の報知の態様は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態において基本的に同じであるため、第1の実施の形態の図78にその一例を示している。ここで、図78では、フラグ間状態中に「白7ナビ」や「青7ナビ」を行う一方で、「ベルナビ」などを行わないこととしているが、これに限られるものではなく、フラグ間状態中に「ベルナビ」などを行うこととしてもよい。
この場合において指示モニタに表示する数値は、フラグ間状態中と非フラグ間状態中とで異ならせることとしてもよい。具体的には、図78(A)(B)に示すように、非フラグ間状態において「ベルナビ」を行う場合、指示モニタに「1」〜「3」の数値(押し順役第2指示情報)を表示する一方で、図134に示すように、フラグ間状態において「ベルナビ」を行う場合、指示モニタに「12」〜「14」の数値(押し順役第1指示情報) を表示することとしてもよい。なお、表示ユニット100を介して行うサブ側のナビは、フラグ間状態及び非フラグ間状態の双方において共通であってもよい。また、第2の実施の形態のパチスロ機1においても同様であり、MB非フラグ間中に「ベルナビ」を行う場合の数値と、MBフラグ間中に「ベルナビ」を行う場合の数値とを異ならせることとしてもよい。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るパチスロ機1では、フラグ変換抽籤の結果に基づいて特典を付与するか否かを制御することとしているが、これに限られるものではない。
すなわち、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るパチスロ機1では、フラグ変換抽籤の結果に基づいて報知内容が制御され、結果、報知従い停止操作を行った場合に表示される図柄の組合せが異なることになる。そこで、主制御基板71は、実際に表示された図柄の組合せに基づいて特典を付与することとしてもよい。
この場合において、主制御基板71は、フラグ変換抽籤の結果に応じて行われる報知に基づいて表示された図柄の組合せに基づいて特典を付与し、報知に従うことなく表示された図柄の組合せに基づいては特典を付与しないこととしてもよい。すなわち、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るパチスロ機1では、押し順に応じて表示される図柄の組合せが異なるため、遊技者が報知を無視して停止操作を行ってしまった場合に、「3連チリリプ」などの特別な図柄の組合せが表示されてしまう可能性がある。しかしながら、報知を無視した結果として特別な図柄の組合せが表示されたとしても、特典を付与することなく、報知に従った結果として特別な図柄の組合せが表示された場合に限り、特典を付与することとしてもよい。
(利益(特典)に影響を与えない報知の制御)
また、第1の実施の形態及び第2の実施の形態に係るパチスロ機1では、利益に影響を与える報知は、メイン側で報知抽籤(フラグ変換抽籤)を行い、メイン側で報知を行うか否かを制御することとし、利益に影響を与えない報知は、サブ側で報知抽籤を行い、サブ側で報知を行うか否かを制御することとしている。そして、この利益に影響を与えない報知の一例として、第1の実施の形態に係るパチスロ機1では、前兆遊技中の「リーチ目リプ」の報知を示し、第2の実施の形態に係るパチスロ機1では、MBフラグ間中の「チリリプ」の報知を示している。この点、利益に影響を与えない報知は、これらに限られるものではない。
近年のパチスロ機では、停止操作の順序に応じて遊技ロックを行い易い(難い)状態に遷移させることがある。例えば、「左、中、右」の押し順である場合に遊技ロックを行い易い状態に遷移し、「右、中、左」の押し順である場合に遊技ロックを行い難い状態に遷移することがある。このようなパチスロ機では、押し順を報知することで、遊技ロックを行い易い(難い)状態に遷移させることになるが、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与える場合には、この報知をメイン側で制御する必要がある一方で、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与えない場合には、この報知をサブ側で制御することとしてもよい。
なお、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与える場合とは、例えば、第2の実施の形態のパチスロ機1のように遊技ロックが行われることで、ART抽籤に当籤するといった場合である(図129参照)。一方、遊技ロックを行うか否かが利益に対して影響を与えない場合とは、遊技ロックを演出として行う場合であり、例えば、利益(特典)を付与することが決まっている前兆遊技中に遊技ロックを頻繁に行うようにすることで、この後の遊技において利益が付与されることになることを演出的に示すことである。
図135(A)は、押し順とロック状態との対応関係の一例を示す図である。図135(A)に示す例では、役「F_維持リプA」当籤時に「左、中、右」の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「0」から「1」に遷移し、「左、右、中」「中、左、右」「中、右、左」の押し順で停止操作が行われると、現在のロック状態が維持され、「右、左、中」「右、中、左」の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「1」から「0」に遷移する。同様に、役「F_維持リプB」当籤時も同様であり、第1の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「0」から「1」に遷移し、第2の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が維持され、第3の押し順で停止操作が行われると、ロック状態が「1」から「0」に遷移する。
なお、図135(A)に示す例では、説明を単純にするために、ロック状態「0」を遊技ロックし難い状態とし、ロック状態「1」を遊技ロックし易い状態としている。もちろん、ロック状態は2段階に限られず、3段階以上の段階数としてもよく、また、3段階以上の場合に1段階ずつ遷移するのではなく、多段階を一度に遷移することとしてもよい。
そして、図135(B)に示すように、遊技ロックが利益に影響を与える場合には、報知を行うか否かの報知抽籤をメイン(主制御基板71)側で行うとともに、その抽籤結果に基づいてメイン側及びサブ側の双方で所定の押し順を報知する。他方、遊技ロックが利益に影響を与えない場合には、報知を行うか否かの報知抽籤をサブ(副制御基板72)側で行うとともに、その抽籤結果に基づいてサブ側で所定の押し順を報知する。
なお、パチスロ機によっては、遊技の全期間にわたり遊技ロックが利益に影響を与えるパチスロ機もあれば、遊技の全期間にわたり遊技ロックが利益に影響を与えないパチスロ機もあれば、また、遊技の所定期間では遊技ロックが利益に影響を与える一方で、遊技の特定期間では遊技ロックが利益に影響を与えないパチスロ機もある。そのため、パチスロ機1では、遊技ロックが利益に影響を与える期間は、報知を行うか否かの報知抽籤をメイン側で行い、その抽籤結果に基づいてメイン側及びサブ側の双方で所定の押し順を報知する一方で、遊技ロックが利益に影響を与える期間は、報知を行うか否かの報知抽籤をサブ側で行い、その抽籤結果に基づいてサブ側で所定の押し順を報知することとしてもよい。
なお、遊技ロックは、通常、主制御基板71が行うため、図135(A)に示す押し順位応じてロック状態を遷移する機能は、主制御基板71が有することになる。すなわち、主制御基板71は、検出した停止操作の順序に基づいてロック状態を設定するロック状態設定手段、ロック状態設定手段が設定したロック状態に応じた確率で遊技ロックを行うか否かを抽籤により決定する遊技ロック判定手段、及び遊技ロック判定手段が遊技ロックを行うと判定すると、遊技の進行を一時的に停止するロック実行手段、として機能する。そして、主制御基板71又は副制御基板72は、遊技ロックを行い易い(難い)ロック状態をロック状態設定手段が設定することになる押し順を報知するか否かの報知抽籤を行う報知抽籤手段、及び報知抽籤手段の抽籤結果に基づいて所定の押し順を報知する報知手段として機能する。
(通常ARTやCTの終了条件)
通常ARTやCTの終了条件は、上述したものに限らず任意の終了条件を採用することができる。例えば、通常ARTやCT中に付与されたメダルの枚数、通常ARTやCT中の単位遊技の回数、通常ARTやCT中に遊技者にとって有利な情報を報知する回数、所定ゲーム数(例えば50ゲーム)を1セットとする場合のセット数、1セット終了時の継続率などの任意の終了条件を採用することができる。
また、通常ARTやCT中に付与されたメダルの枚数としては、例えば、同一の遊技において払い出されたメダルの枚数から遊技に用いたメダルの枚数を減算した差枚数(純増枚数)を用いることとしてもよい。また、通常ARTやCT中に付与されたメダルの枚数は、実際に増加したメダルに基づき算出することとしてもよく(実値による算出)、また、実際に増加したか否かに関わらず、報知に従った場合に増加する予定のメダルの枚数に基づき算出することとしてもよい(理想値による算出)。また、内部当籤役の種別によって、付与されたメダルの枚数を増加しないこととしてもよい。例えば、内部当籤役として決定される確率が低い一部の役、あるいは、停止操作のタイミングに応じて図柄の組合せの表示/非表示が切り替わる役に関しては、当該役が内部当籤役として決定されたとしても、付与されたメダルの枚数の増減を行わないこととしてもよい。
(報知の種別(押し順、タイミング))
また、通常ARTやCT中に行われる報知の内容も任意であり、遊技者にとって有利な図柄の組合せが表示される停止操作の順序(押し順)を報知することとしてもよく、当該図柄の組合せが表示されるために必要な停止操作のタイミング(狙うべき図柄)を報知することとしてもよい。
(その他)
また、有利状態としては、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率は変化させることなく(又は遊技性に影響を与えない程度の範囲で変化させ)、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する、いわゆる「AT」を用いることとしてもよく、また、再遊技に係る内部当籤役の当籤確率が高くなる再遊技高確率状態(リプレイタイム)を作動するとともに、遊技者にとって有利な停止操作の態様を報知する、いわゆる「ART」を用いることとしてもよい。
以上に説明した本発明の実施の形態において、各種制御処理をメインCPU93によって実行される主制御処理とサブCPU102によって実行される副制御処理とに分けて説明したが、副制御処理に含まれる各種処理をメインCPU93が実行するようにしてもよく、主制御処理に含まれる各種処理をサブCPU102が実行するようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態において、リール3L、3C、3Rの停止操作が報知される場合には、リール3L、3C、3Rの停止順序が報知されるものとして説明したが、各リール3L、3C、3Rの停止位置が報知されるようにしてもよく、リール3L、3C、3Rの停止順序と停止位置との組合せが報知されるようにしてもよい。
また、本発明の実施の形態においては、本発明に係る遊技機をパチスロ機1に適用した例について説明したが、これに限定されず、本発明に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機等、他の遊技機にも適用することができる。
[第3の実施の形態]
続いて、図136〜図182を参照して、第3の実施の形態のパチスロ機1について説明する。第3の実施の形態のパチスロ機1は、表示ユニットの構成及び表示ユニットを用いた演出の態様が、第1及び第2の実施の形態とは異なる。また、表示ユニットの側方にクリスタルをモチーフにした装飾部を備える立体装飾を設けた点が、第1及び第2の実施形態とは異なる。
なお、以下の説明において、第1及び第2の実施の形態のパチスロ機1と同様の構成、制御については、詳細な説明を省略する。
[パチスロ機の構造]
まず、図136及び図137を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
図136は、第3の実施の形態におけるパチスロ機1の外部構造を示す全体斜視図である。図137は、第3の実施の形態におけるパチスロ機1の上部の正面図である。なお、第1及び第2の実施の形態のパチスロ機における構成と同様又は対応する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図137では、保護カバー20の図示は省略している。
キャビネット上部61aには、本実施の形態における表示ユニット200が内部に設けられている。表示ユニット200は、上述した第1及び第2の実施の形態における表示ユニット100と同様に、副制御基板72の制御のもと遊技の進行に応じて様々な映像を表示するプロジェクションマッピング装置である。表示ユニット200は、リール3L,3C,3R(図示省略)の一部を露出する表示窓4の上方で、遊技の進行に応じた演出を行う。なお、表示ユニット200の詳細については、後述する。
上ドア62aの保護カバー20の内部には、表示ユニット200の側方に、立体装飾400,500が設けられている。立体装飾400,500の詳細については、後述する。
[表示ユニットの構造]
続いて、図138〜図151を参照して、本実施の形態における表示ユニット200について説明する。
本実施の形態における表示ユニット200は、上述した第1及び第2の実施の形態における表示ユニット100とは、固定スクリーン機構の構成が異なる。なお、以下の説明において、第1及び第2の実施の形態における表示ユニット100と同様の点については、同一の符号を付し、また、その詳細な説明を省略する。
(表示ユニット200の概要)
まず、図138〜図141を参照して、表示ユニット200の概要を説明する。図138は、本実施の形態の表示ユニットの斜視図である。図139は、図138のA−A線矢視断面図である。すなわち、図139は、図138に示す表示ユニット200の左右方向の略中央部における垂直方向の断面図を示している。図140は、図138のB−B線矢視断面図である。すなわち、図140は、図138に示す表示ユニット200の上下方向の略中央部における水平方向の断面図を示している。図141は、本実施の形態の表示ユニットの部分斜視図である。図141では、照射光装置Bとフロントスクリーン機構E1の表示を省略している。
なお、図138〜図140のいずれも表示ユニット200のフロントスクリーン機構E1がフロント露出位置(図21参照)に配置されているときの表示ユニット200を示している。
図138〜図139に示すように、表示ユニット200は、上述の表示ユニット100と同様に、照射光装置Bと、スクリーン装置Cを備えている。表示ユニット200の照射光装置Bと、表示ユニット100の照射光装置Bとは、外観が若干異なるものの、主たる構成部材、構造上の特徴及び機能は共通するため、表示ユニット200の照射光装置Bについての詳細な説明は省略する。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10)
図138〜図140に示すように、表示ユニット200のスクリーン装置Cは、箱形形状のスクリーン筐体C10を有している。スクリーン筐体C10は、水平配置された底板C1と、底板C1の右端部に立設された右側板C2と、底板C1の左端部に立設された左側板C3と、底板C1の後端部に立設された背板C4とを有している。表示ユニット200の背板C4は、上述の表示ユニット100の背板C4と同様のため、詳細な説明は省略する。また、表示ユニット200の右側板C2、左側板C3は、上述の表示ユニット100の右側板C2、左側板C3と、外観は若干異なるものの主たる構成及び機能は同様のため、詳細な説明は省略する。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:底板C1)
図138〜図140に示すように、表示ユニット200におけるスクリーン筐体C10の底板C1は、上述の表示ユニット100における底板C1と同様に、上面視が長方形の平板形状に形成されている。また、表示ユニット200の底板C1の中央部には、後述する固定スクリーン機構Gが載置されている。
また、表示ユニット200の底板C1の上面における左端部には左可動体ベースC6の下端部が嵌合される溝(図示省略)が形成されている。また、底板C1の上面における右端部には右可動体ベースC5の下端部が嵌合される溝(図示省略)が形成されている。なお、右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6は、フロントスクリーン駆動機構E2及びリールスクリーン駆動機構F2を構成するギアやモータを支持する。右可動体ベースC5及び左可動体ベースC6の内面の前部には、所定の装飾、本実施の形態では岩をモチーフにした装飾が施されている。
なお、表示ユニット200の底板C1のその他の点は、上述の表示ユニット100の底板C1と同様のため、詳細な説明は省略する。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:スクリーン筐体C10:右隠壁部C7,左隠壁部C8)
また、図138〜図141に示すように、表示ユニット200は、平板状に形成された右隠壁部C7及び左隠壁部C8を備えている。右隠壁部C7は、右側板C2の内側の近傍に配置されている。また、左隠壁部C8は、左側板C3の内側の近傍に配置されている。
図140に示すように、右隠壁部C7は、パチスロ機1の左右方向に直交する外面C7aと内面C7bを備えている。外面C7aは、右側板C2の内面と対向する。図141に示すように、外面C7aの上下方向の端部付近からは、左右方向の外側に伸びる筒状の壁支持部C7cが設けられている。壁支持部C7cの内側には、右側板C2に形成されたボルト孔と連通するボルト孔(図示省略)が形成されており、これらのボルト孔に右側板C2の外側からボルトが挿通されることで、右隠壁部C7は、右側板C2に支持される。
図139に示すように、右隠壁部C7は、右可動体ベースC5の前方で、右側板C2の内面の前部を、内側から覆う。右隠壁部C7の下部には、右可動体ベースCの前部に施された装飾と同様の装飾(本実施の形態で岩をモチーフにした装飾)が施されている。
また、右隠壁部C7の上部から略中央部にかけては、半円状の切り欠き部C7dが形成されている。切り欠き部C7dは、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の右側の端部と右隠壁部C7とが干渉しないように形成されている。
なお、左隠壁部C8は、右隠壁部C7とほぼ左右対称の構成のため、対応する符号を付し、詳細な説明は省略する。
表示ユニット200では、右隠壁部C7及び左隠壁部C8を設けることで、装飾が施されていない右側板C2及び左側板C3の内側を、遊技者に見られることを防止することができる。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:スクリーン機構)
図139に示すように、表示ユニット200におけるスクリーン筐体C10の内部には、上述の表示ユニット100と同様に、照射光装置Bからの照射光の照射により映像を出現させる複数の表示装置としてのスクリーン機構が照射対象を切り替え可能に設けられている。表示ユニット200では、スクリーン機構として固定スクリーン機構Gとフロントスクリーン機構E1とリールスクリーン機構F1とが設けられている。
フロントスクリーン機構E1及びフロントスクリーン駆動機構E2並びにリールスクリーン機構F1及びリールスクリーン駆動機構F2は、上述の表示ユニット100のこれらの機構と同様のため、ここでの説明を省略する。また、固定スクリーン機構G、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の位置関係(図20〜図22参照)も、表示ユニット100における、これらスクリーン機構の位置関係と同様のため、ここでの説明は省略する。
以下では、上述の表示ユニット100の固定スクリーン機構Dとは異なる構成の固定スクリーン機構Gについて詳細に説明する。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:固定スクリーン機構G)
まず、図142及び図143を参照して、固定スクリーン機構Gの概要について説明する。図142は、固定スクリーン機構Gの斜視図であり、固定スクリーン機構Gがスクリーン筐体C10の底板C1に載置されている態様を示している。図143は、固定スクリーン機構Gの分解図である。
図142及び図143に示すように、固定スクリーン機構Gは、ルーバースクリーンG1と、ルーバー駆動機構G2と、後方スクリーンG3と、を備えている。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:固定スクリーン機構G:ルーバー駆動機構G2)
図142及び図143に示すように、ルーバー駆動機構G2は、底板C1の上面に載置されており、3組のルーバー駆動部G4,G5,G6と、カバー体G7を備える。カバー体G7は、下面が底板C1の上面に固定される略平板状の下カバー部G8と、下カバー部G8を上方から覆う上カバー部G9を有する。
上カバー部G9は、長手方向がパチスロ機1の左右方向に一致し、短手方向がパチスロ機1の前後方向に一致する略長方形の平板状に形成されている上面部G10を有する。上面部G10の前後方向の後端部と左右方向の両端部には、垂直方向に沿って下方に延びる枠状の側面部G11が形成されている。側面部G11の下端部は、底板C1の上面に当接している。
上面部G10の前部は、左右方向に膨出し、且つ、前方に向かうにつれて底板C1の上面に近づくように傾いた坂部G12が形成されている。上カバー部G9と下カバー部G8によって略箱状のカバー体7が構成され、カバー体G7の内部には、収容空間が形成される。この収容空間には、ルーバー駆動部G4,G5,G6が有する複数のギアが収容される。ルーバー駆動部G4,G5,G6の詳細については、後述する。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:固定スクリーン機構G:ルーバースクリーンG1)
図142及び図143に示すように、ルーバースクリーンG1は、略長方形の平板状の部材であるルーバー板G13,G14,G15を備える。ルーバー板G13は、各一対の長辺部G17と短辺部G18を備える。一対の長辺部G17は、上下方向に沿って平行に延在する。
下方に位置する短辺部G18の略中央部には、下方に延びる下軸部G19が設けられている。また、上方に位置する短辺部18の略中央には、上方に延びる上軸部G20が形成されている。下軸部G19がルーバー駆動部G4に接続され、上軸部G20が後述する後方スクリーンG3の軸受け部G30に挿入される。これによって、ルーバー板G13は、ルーバー駆動機構G2及び後方スクリーンG3によって、上軸部G20及び下軸部G19を中心に回転可能に支持される。
また、ルーバー板G13は、画像が投影される第1の面G21aと第2の面G21b(図140参照)とを有する。なお、本実施の形態において、第1の面G21aと第2の面G21bは、相対的な概念であり、説明の便宜上、一方の面を第1の面G21aと称し、他方の面を第2の面G21bと称する。
なお、ルーバー板G14及びルーバー板G15は、ルーバー板G13と同様の構成のため、詳細な説明は省略する。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:固定スクリーン機構G:後方スクリーンG3)
続いて、図142〜図144を参照して、固定スクリーン機構Gにおける後方スクリーンG3について説明する。図144は、図143に示す後方スクリーンG3のC−C線矢視断面図である。
図142〜図144に示すように、後方スクリーンG3は、カバー体G7の上面部G10に載置され、ルーバー板G13,G14,G15を回転可能に支持する部材であり、湾曲部G22と、枠部G23と、を有する。湾曲部G22は、上面部G10に対して略垂直に立設する平板状の後板部G24と、後板部G24の左右方向の両端部に連続する2つの側板部G25と、を有する。
側板部G25は、上面部G10に対して略垂直に立設する湾曲した板状の部材である。側板部G25は、左右方向における後板部G24と連続する側の端部の反対側の端部が前方に位置するように、所定の曲率で湾曲している。本実施の形態において、所定の曲率は、回転するルーバー板G13及びG15と干渉しないように、設定されている(図140参照)。なお、側板部G25の湾曲の態様は、ルーバー板G13及びG15との干渉を避けることができれば任意の態様に設定可能である。
また、湾曲部G22は、湾曲部G22の上部を形成し、上面部G10に対して略水平に配置された平板状の天板部G26を有する。天板部G26の縁部は、後板部G24及び側板部G25の上端部と連続している。
図143に示すように、枠部G23は、湾曲部G22の前方に配置され、天板部G26及び側板部G25の前側の縁部を囲む枠状に形成された部材である。枠部G23に内側の縁部は、天板部G26及び側板部G25の前側の縁部に連続している。枠部G23は、上面部G10に対して略垂直に立設する2つの側枠部G28と、2つの側枠部G28の上端部と連続する上枠部G29を有する。上枠部G29には、ルーバー板G13,G14,G15の各上軸部G20が挿入される軸受け部G30が設けられている。
後述するように、後方スクリーンG3の枠部G23及び湾曲部G22の内側(後板部G24及び側板部G25の前面)に、画像が投影される。
(表示ユニット200:スクリーン装置C:固定スクリーン機構G:ルーバー駆動機構G2:ルーバー駆動部G4,G5,G6)
続いて、ルーバー駆動機構G2のルーバー駆動部G4,G5,G6について、図143,図145及び図146を参照して説明する。
図145は、固定スクリーン機構Gの底面図である。図146は、ルーバー駆動部を構成する部材であるルーバー駆動ギアの斜視図である。なお、図145において、下カバー部G8の図示は省略している。
本実施の形態では、ルーバー駆動部G4は、ルーバー板G13を駆動させる。ルーバー駆動部G5は、ルーバー板G14を駆動させる。そして、ルーバー駆動部G6は、ルーバー板G15を駆動させる。なお、ルーバー駆動部G4,G5,G6は、いずれも同様の構成のため、以下の説明では、ルーバー駆動部G4について説明し、ルーバー駆動部G5,G6の説明は省略する。
図143及び図145に示すように、ルーバー駆動部G4は、2相励磁方式のステッピングモータG31と、複数のギアと、センサG40と、を有する。
ステッピングモータG31は、副制御基板72に電気的に接続されている。すなわち、ステッピングモータG31は、副制御基板72(図32参照)で構成される副制御回路101のサブCPU102(図34参照)によって、その駆動が制御される。本実施例においては、2相励磁方式でステッピングモータを制御しているが、これに限定されず1相励磁方式や1−2相励磁方式のステッピングモータ制御で実施してもよい。
ステッピングモータG31は、上カバー部G9に、上方から載置され、ねじによって固定されている(図140参照)。また、ステッピングモータG31は、後方スクリーンG3の後方に配置されている(図140参照)。
ここで、例えば、ステッピングモータG31の固定位置を、駆動対象であるルーバー板G13の下方に、設定する場合、ルーバー板G13の下方に、ステッピングモータG31を配置するためのスペースを設ける必要がある。表示ユニット200の収容スペースには限りがあるので、ルーバー板G13の下方にステッピングモータG31を収容するためのスペースを設けると、ルーバー板G13の上下方向の長さを短しなければならない。このため、ルーバー板G13において画像が投影される領域が狭くなることが考えられる。一方、本実施の形態のように、ステッピングモータG31の固定位置を、後方スクリーンG3の後方に設定した場合、ルーバー板G13の上下方向の長さを短くする必要がないので、ルーバー板G13において画像が投影される領域を所望の広さに確保できる。
図143及び図145に示すように、複数のギアは、ステッピングモータG31の駆動軸に接続されているモータ接続ギアG32と、ルーバー板G13の下軸部G19に接続されるルーバー駆動ギアG33と、伝達ギアG34から構成される。モータ接続ギアG32、ルーバー駆動ギアG33及び伝達ギアG34は、カバー体7の内部に形成された収容空間に収容されている。
伝達ギアG34は、小歯車G35と、小歯車G35と比較して基準円直径が大きい大歯車G36とを有する。小歯車G35と大歯車G36とは回転軸を同じくし、且つ、一体的に形成されている。伝達ギアG34は、ねじによって、上カバー部G9に、回転可能に固定されている。
モータ接続ギアG32が、伝達ギアG34の大歯車G36と噛み合っている。また、伝達ギアG34の小歯車G35が、ルーバー駆動ギアG33と噛み合っている。これによって、ステッピングモータG31が駆動すると、その駆動力が、モータ接続ギアG32及び伝達ギアG34を介して、ルーバー駆動ギアG33に伝達される。これによって、ルーバー駆動ギアG33が駆動(回転)し、これに伴って、ルーバー駆動ギアG33に接続されているルーバー板G13が回転する。
モータ接続ギアG32、伝達ギアG34及びルーバー駆動ギアG33のギア比は、ステッピングモータG31を1ステップ駆動させた場合に、ルーバー板G13が1度回転するように設定されている。このように設定することで、ルーバー板G13の動作の精密性を高めることができる。これによって、ルーバー板G13に画像を投影する際にルーバー板G13が所定の回転位置からずれた位置にあることで画像が乱れることを抑制することができる。
図145及び図146に示すように、ルーバー駆動ギアG33は、円周方向の外側に向かって突出する2つの突起部G41を有する。2つの突起部G41は、ルーバー駆動ギアG33の中心を通る径方向の同一直線上に配置される。
図145に示すように、センサG40は、所定の光を発する発光部と、発光部から発せられた光を受光できる受光部とを有するフォトセンサである。センサG40は、ねじによって上カバー部G9に固定されている。センサG40が固定される位置は、ルーバー駆動ギアG33が所定の回転位置にあるときに、発光部と受光部との間に、突起部G41が介在するように設定されている。センサG40は、副制御基板72(図32参照)に電気的に接続されており、受光部が発光部からの光を受光しているか否かを示す所定の検知信号を出力する。
(ルーバー板とルーバー駆動ギアの位置関係及びセンサの検知状態)
続いて、ルーバー板とルーバー駆動ギアの位置関係及びセンサの検知状態について図147及び図148を参照して説明する。図147は、ルーバー板とルーバー駆動ギアの位置関係を説明するための図である。図147では、ルーバー板G15の輪郭線を鎖線で示している。また、図148は、ルーバー板の回転時におけるセンサの検知状態を説明するための図であり、(a)は上方から見てルーバー板が反時計回りに回転したときのセンサの検知状態を示し、(b)は上方から見てルーバー板が時計回りに回転したときのセンサの検知状態を示し、(c)は、ルーバー板が回転動作しているときのセンサの検知状態を示す表である。
図147に示すように、ルーバー板G13,G14,G15が、パチスロ機1の左右方向と平行に位置するとき(すなわち遊技者と平行に位置するとき)、ルーバー板G13,G14,G15の第1の面G21aが面一となる。このとき、ルーバー板G13,G14,G15のそれぞれを駆動するルーバー駆動部G4,G5,G6のルーバー駆動ギアG33の一方の突起部G41は、センサG40の発光部と受光部との間に介在する。
続いて、図147に示す状態から、ルーバー板G13,G14,G15が上方から見て反時計回りに回転する場合を、図148(a),(c)を参照して説明する。図148(a),(c)では、図147に示す面一となっているルーバー板G13,G14,G15の回転位置を表原点として示している。図148(a),(c)に示すように、表原点に位置するルーバー板G13,G14,G15が、ステッピングモータG31の6ステップ分、すなわち表原点から6度回転すると、一方の突起部G41は、センサG40の発光部と受光部との間から脱し、センサG40の受光部は発光部からの光を受光可能となる。
また、図147に示す状態からルーバー板G13,G14,G15が、ステッピングモータG31の174ステップ分、すなわち表原点から174度回転すると、他方の突起部G41が、センサG40の発光部と受光部との間に介在するようになる。すなわち、センサG40の受光部は発光部からの光を受光できなくなる(受光不能となる)。図148(a),(c)では、このときから、更にルーバー板G13,G14,G15が、6ステップ分、回転した位置、すなわち表原点から180度回転した位置を裏原点として示している。裏原点にあるルーバー板G13,G14,G15において、表原点にあるときに面一となっていた第1の面G21aの反対側の面、すなわち第2の面G21b(図140参照)が面一となる。
裏原点にあるルーバー板G13,G14,G15が、ステッピングモータG31の6ステップ分、すなわち裏原点から6度回転すると、他方の突起部G41は、センサG40の発光部と受光部との間から脱し、センサG40の受光部は発光部からの光を受光可能となる。また、裏原点にあるルーバー板G13,G14,G15が、ステッピングモータG31の174ステップ分、すなわち裏原点から174度回転(又は表原点から354度回転)すると、一方の突起部G41が、センサG40の発光部と受光部との間に介在するようになる。すなわち、センサG40の受光部は発光部からの光を受光不能となる。そして、この状態から、更にルーバー板G13,G14,G15が、6ステップ分、回転すると、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置は、表原点に復帰する。すなわち、ルーバー板G13,G14,G15が360度回転する。
なお、図147に示す状態からルーバー板G13,G14,G15が上方から見て反時計回りに回転する場合について、図148(b)に示したが、回転方向が異なる以外は、上述の時計回りに回転する場合と同様のため、説明は省略する。
(ステッピングモータの励磁態様)
続いて、図149及び図150を参照して、ステッピングモータの励磁態様について説明する。図149は、ステッピングモータの励磁態様を説明するための図であり、(a)はルーバー板を最速回転した際の態様を示し、(b)はルーバー板を通常回転した際の態様を示す。図150は、ガタ動作を行う際のステッピングモータの励磁態様を示し、(a)は30度ガタ動作の態様を示し、(b)は15度ガタ動作の態様を示す。
上述したように、ステッピングモータG31は、副制御基板72(図32参照)で構成される副制御回路101のサブCPU102(図34参照)によって、その駆動が制御される。すなわち、サブCPU102は、ステッピングモータG31の駆動軸の駆動方向及び駆動速度を制御することで、ルーバー板G13,G14,G15を任意の回転方向及び回転速度で駆動制御可能である。
(ステッピングモータの励磁態様:最速回転)
図149(a)を参照して、ルーバー板G13,G14,G15を本実施の形態における最速回転で駆動させる場合のステッピングモータG31の励磁態様について説明する。図149(a)における回転方向列の「CW/CWW」の「CW」はルーバー板G13,G14,G15の回転方向が時計回りであることを示し、「CWW」は回転方向が反時計回りであることを示している。すなわち「CW/CWW」は、時計回り及び反時計回りのいずれの方向でも制御可能である旨を示している。サブCPU102は、ステッピングモータG31及びルーバー板G13,G14,G15の駆動を制御する際に、回転方向を「CW」又は「CWW」のいずれかに設定する。また、励磁モード列の「2−2相」は、ステッピングモータG31を2相励磁方式で制御することを示している。
「No.1」の行に示すように、ルーバー板G13,G14,G15を本実施の形態における最速回転で駆動させる場合、まずサブCPU102は、パルス幅が態様4ms、すなわち周波数が250pulse per Second(以下、「pps」と称する場合がある)のパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を、原点(表原点又は裏原点)から4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は41.6rotation per minute(以下、「rpm」と称する場合がある)である。なお、備考列における「スローアップ」とは、回転開始時の加速状態であることを意味している。
次に、「No.2」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様3ms、すなわち周波数が333ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は55.5rpmである。
次に、「No.3」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様2ms、すなわち周波数が500ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を任意のステップ数分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は83.3rpmである。
任意のステップ数は、ルーバー板G13,G14,G15を停止させる際にセンサG40が突起部G41を検出する際のステップ数に応じて設定される。例えば、ルーバー板G13,G14,G15を原点(表原点又は裏原点)から半回転すなわち180度回転して停止させる場合は、180度回転する際のステップ数180から加速状態のステップ数8(No.1及びNo.2の行参照)を引き、また、センサG40が突起部G41を検出してから原点までの6ステップを引いた166ステップとなる。同様に、ルーバー板G13,G14,G15を表原点(又は裏原点)から1回転すなわち360度回転して停止させる場合は、346ステップとなる。
次に、「No.4」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様3ms、すなわち周波数が333ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を6ステップ数分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は55.5rpmである。備考列に示すように、ステッピングモータG31が6ステップ分駆動するとルーバー板G13,G14,G15の回転位置は原点(表原点又は裏原点)となる。
次に、「No.5」の行に示すように、サブCPU102は、ステッピングモータG31のマグネットロータが停止するまで任意の励磁状態を保持するための制御(以下「停止励磁」と称する場合がある。)を行う。これによって、「No.6」の行に示すようにステッピングモータG31及びルーバー板G13,G14,G15の駆動が停止する。
(ステッピングモータの励磁態様:通常回転)
続いて、図149(b)を参照し、ルーバー板G13,G14,G15を本実施の形態における通常の速度で回転駆動させる場合のステッピングモータG31の励磁態様について説明する。
「No.1」の行に示すように、ルーバー板G13,G14,G15を本実施の形態における通常の速度で回転駆動させる場合、まずサブCPU102は、パルス幅が態様4ms、すなわち周波数が250ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を、原点(表原点又は裏原点)から4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は41.6rpmである。
次に、「No.2」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様3ms、すなわち周波数が333ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を任意のステップ数分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は55.5rpmである。
次に、「No.3」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様3ms、すなわち周波数が333ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を6ステップ数分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は55.5rpmである。備考列に示すように、ステッピングモータG31が6ステップ分駆動するとルーバー板G13,G14,G15の回転位置は原点(表原点又は裏原点)となる。
次に、「No.4」の行に示すように、サブCPU102は、上述の停止励磁を行う。これによって、「No.5」の行に示すようにステッピングモータG31及びルーバー板G13,G14,G15の駆動が停止する。
なお、上述の励磁態様は例示に過ぎず、最速回転時及び通常回転時のルーバー板G13,G14,G15の回転速度すなわちステッピングモータG31の駆動速度は任意に設定可能である。ただし、各状態におけるルーバー板G13,G14,G15の回転速度すなわステッピングモータG31の駆動速度が、200pps〜500ppsの範囲となるように設定することが望ましい。このように設定することで、パルスに同期して回転するステッピングモータが急激な速度変化や過負荷で同期を失い入力パルスに同期しなくなってしまう状態である脱調が生じるリスクを低減させることができる。
また、上記のように設定することで、入力パルスの周波数が回転子の固有振動周波数と一致する場合に発生する共振のリスクを低減させることができる。ステッピングモータでは、一般的に入力パルスの周波数の100pps〜200ppsの領域に1カ所、及び500ppsより高い周波数の領域に1カ所、共振する領域がある。共振は、ある特定の速度での急激なトルクの損失又は低下として現れる。このため、ステップが欠けたり(ミスステップ)、同期が失われたりすることの原因となる。
(ステッピングモータの励磁態様:ガタ動作:30度ガタ動作)
続いて、図150を参照して、ガタ動作時の励磁態様について、説明する。ここで、「ガタ動作」とは、ルーバー板G13,G14,G15が回転開始後、すぐに停止する動作である。まず、図150(a)を参照して、30度ガタ動作、すなわちルーバー板G13,G14,G15が回転開始後、回転開始位置から30度回転した位置で停止する動作の励磁態様について、説明する。
「No.1」の行に示すように、まずサブCPU102は、パルス幅が態様4ms、すなわち周波数が250ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を、4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は41.6rpsである。
次に、「No.2」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様3ms、すなわち周波数が333ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は55.5rpmである。
次に、「No.3」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様2ms、すなわち周波数が500ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を22ステップ数分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は83.3rpmである。
次に、「No.4」の行に示すように、サブCPU102は、停止励磁を行う。これによって、「No.5」の行に示すようにステッピングモータG31及びルーバー板G13,G14,G15の駆動が停止する。
以上のサブCPU102の励磁制御によって、ルーバー板G13,G14,G15が回転開始位置から30度回転した位置で停止するガタ動作が行われる。
(ステッピングモータの励磁態様:ガタ動作:15度ガタ動作)
続いて図150(b)を参照して、15度ガタ動作、すなわちルーバー板G13,G14,G15が回転開始後、回転開始位置から15度回転した位置で停止する動作の際の励磁態様について説明する。
「No.1」の行に示すように、まずサブCPU102は、パルス幅が態様4ms、すなわち周波数が250ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を、4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は41.6rpsである。
次に、「No.2」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様3ms、すなわち周波数が333ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を4ステップ分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は55.5rpmである。
次に、「No.3」の行に示すように、サブCPU102は、パルス幅が態様2ms、すなわち周波数が500ppsのパルスをステッピングモータG31に入力し、ステッピングモータG31を7ステップ数分駆動させる。このときのルーバー板G13,G14,G15の回転速度は83.3rpmである。
次に、「No.4」の行に示すように、サブCPU102は、停止励磁を行う。これによって、「No.5」の行に示すようにステッピングモータG31及びルーバー板G13,G14,G15の駆動が停止する。
以上のサブCPU102の励磁制御によって、ルーバー板G13,G14,G15が回転開始位置から15度回転した位置で停止するガタ動作が行われる。
150(a)又は(b)の表で示した励磁制御を1セットとし、回転方向を一致させて、複数セットの励磁制御を行うと、ルーバー板G13,G14,G15が一方向にガタガタと間歇的に動作するように、ルーバー板G13,G14,G15の駆動を制御できる。
また、複数セットの励磁制御を行う場合に、回転方向をセット毎に反対に設定した場合、すなわちCCW(反時計回り)の励磁制御を1セット後、CW(時計回り)の励磁制御を1セット行うことを繰り返す場合、ルーバー板G13,G14,G15が回転開始位置でガタガタと往復移動するようにルーバー板G13,G14,G15の駆動を制御できる。
なお、図150(a),(b)で示す励磁制御では、No.3の行において、ルーバー板G13,G14,G15の回転速度を83.3rpmに制御する例を説明したが、回転速度は任意に設定可能である。例えば、上述した通常回転時の回転速度、すなわち回転速度を55.5rpmに制御してもよい。
(固定スクリーン機構の塗装態様)
続いて、図151を参照して、固定スクリーン機構の塗装態様について説明する。図151は、固定スクリーン機構の塗装態様を説明するための図である。なお、図151において、説明の便宜上、ルーバー板G13,G14の図示を省略している。
図151に網掛けに示す箇所は、下地として銀色の特色インク(アルミやニッケル顔料などを含有させて銀色の金属光沢を出せるインク)で塗装をした後に、白色のインクで重ねて塗装する部分を示している。
具体的には、ルーバースクリーンG1のルーバー板G13,G14,G15、ルーバー駆動機構G2の上カバー部G9の前側が上述のとおりに塗装されている。また、後方スクリーンG3の枠部G23及び湾曲部G22の内側(後板部G24及び側板部G25の前面)が上述のとおりに塗装されている。すなわち、固定スクリーン機構Gにおいて、画像が投影される箇所及び遊技者が視認可能な箇所は、上述の銀の下地に白色のインクによる塗装が行われている。また、上述の塗装の対象となるルーバー板G13,G14,G15、ルーバー駆動機構G2の上カバー部G9及び後方スクリーンG3は、黒色の樹脂によって成型(形成)されている。
[立体装飾の構造]
続いて、図136及び図137に示す立体装飾400の詳細について、図152〜図156を参照して説明する。
図152は、立体装飾の斜視図である。図153は、立体装飾の分解図である。図154は、光透過部材の分解図である。図155は、図152のD−D線矢視断面図である。図156は、LEDとクリスタル部の位置関係を説明するための図である。
なお、立体装飾400と立体装飾500とは、外観が若干異なるものの、構成部材、構造上の特徴及び機能は共通するため、以下では、立体装飾400についてのみ説明し、立体装飾500の説明は省略する。
図152及び図153に示すように、立体装飾400は、ベース体401と、LED基板402と、リフレクタ403と、光拡散シート404と、光透過部材405と、カバー部406と、を有する。
ベース体401は、縦長の略平板状の部材であり、ベース体401には、LED基板402及びリフレクタ403がねじ固定される。LED基板402には、複数のLED410が設けられている。LED基板402は、ベース体401の前面を覆う。
リフレクタ403は、縦長の略平板状の部材であり、LED基板402の前面を覆う。リフレクタ403には、LED基板402の各LED410に対応し、各LED露出する露出孔411が、LED410の設置数と同数設けられている。リフレクタ403には、メッキ処理が施されており、リフレクタ403は、露出孔411から露出したLED410の光を前方へ反射する。リフレクタ403の前面には、前方へ突出し、光拡散シート404を固定するための固定凸部412が複数設けられている。
光拡散シート404は、光拡散シート404aと、光拡散シート404aよりも下方に位置する光拡散シート404bからなる。光拡散シート404a,404bは、リフレクタ403の前方に配置され、リフレクタ403の一部を覆う。光拡散シート404a,404bには、リフレクタ403の固定凸部412が挿入される複数の孔を備える。固定凸部412が、光拡散シート404a,404bの孔に挿入されると、光拡散シート404a,404bは、リフレクタ403に固定される。光拡散シート404a,404bは、後方から照射されLED410の光を調光する。なお、光拡散シートに代えて、または、光拡散シートと併用する形で、他の光拡散部材を備える構成としてもよい。例えば、LEDチップのキャビティにエポキシ等の樹脂を封入して光拡散部としたものや、樹脂製のキャップ部がLEDのパッケージとなっているものや、LEDとは別体のものでシリコンラバーや樹脂の光拡散キャップをLEDにかぶせる位置に配置することで光を拡散するものとしてもよい。また、光拡散部材として光を拡散させるレンズなどを配置してもよい。
光透過部材405は、リフレクタ403及び光拡散シート404a,404bの前方に配置され、LED410の光を透過する材料、例えば光透過性のある着色されたプラスチックで成型された部材である。光透過部材405は、固定凸部412やねじによって、リフレクタ403、ベース体401及びカバー部406に固定される。
図154に示すように、光透過部材405は、複数の部材によって構成されている。各部材は、遊技機の装飾に関するコンセプトに基づいて立体成型されている箇所を有している。具体的には、光透過部材405は、槍をモチーフにして立体成型された箇所を有する槍部420と、クリスタルをモチーフにして立体成型された箇所を有する2つのクリスタル部421,422と、岩をモチーフにして立体成型された箇所を有する3つの岩部423,424,425と、で構成されている。
図153に示すように、光透過部材405の中心には、槍部420が配置されている。槍部420の一側方の上方(図153の左上方)には、岩部423が配置されており、岩部423の一側方(図153の左側)には、クリスタル部421が配置されている。また、槍部420の一側方の下方(図153の左下方)には、岩部424が配置されている。槍部420の他側方の下方(図153の右下)には、クリスタル部422が配置されており、槍部420及びクリスタル部422の他側方(図153の右側)には岩部425が配置されている。このように光透過部材405を構成することで、これを見る遊技者に、クリスタルが所々露出している岩場に槍が突き刺さっているような印象を与えることができる。
クリスタル部421,422の立体成型されている箇所は、複数の角柱や角錐が連なっている態様となっている。図153及び図155に示すように、クリスタル部421は、光拡散シート404aを介して、複数のLED410に対向している。図155に示すように、光拡散シート404aと、これに対向するクリスタル部421のクリスタルの形に立体成型されている箇所との間には、所定の空間が形成されている。
また、図156に示すように、クリスタル部421において、LED410と対向している箇所は、クリスタル部421の立体成型されている箇所における頂点又は頂点と頂点とを結ぶ稜線となっている。なお、図示省略するが、クリスタル部422とLED410との位置関係も同様となっている。
光透過部材405の一側方(図153の左側)の端部には、所定の幅の外縁部426が形成されている。この外縁部426は、後述するカバー部406の内縁部431によって前方から覆われる。
図153に示すように、カバー部406は、中央が開口した縦長の枠状に形成された部材であり、立体装飾400の外枠を形成する。カバー部406の一方の側枠330(図153の左側の側枠)には、開口の内側に突出する内縁部431が形成されている。上述したように、内縁部431は、光透過部材405の外縁部426を前方から覆う。内縁部431には、光透過部材405の装飾部分、すなわちクリスタル、槍や岩の形に立体成型されている箇所に干渉しないように、複数の切り欠き部が形成されている。
図155に示すように、カバー部406の他方の側面432(図153の右側の側枠)は、光透過部材405の端部によって前方から覆われている。すなわちカバー部406の一方の側枠430の内縁部431は、光透過部材405の一方の端部を前方から覆っているのに対し、カバー部406の他方の側面432は、光透過部材405の他方の端部によって前方から覆われている。
[演出態様]
続いて、本実施の形態のパチスロ機1における遊技の演出態様について、図157〜177を参照して説明する。なお、説明を簡潔にするため、以下では、第1及び第2の実施形態と異なる点及び表示ユニット200に係る演出についてのみ説明する。
本実施の形態において、サブCPU102は、スタートコマンドを受信したときに、スタートコマンド受信時から入賞作動コマンド受信時まで、すなわち遊技者がスタートレバー6を操作し、各停止操作を行い、図柄の組合せが表示され、表示された図柄の組合せに応じた利益が付与されるという一連の単位遊技の流れに沿った演出を決定する。演出は、複数のパートからなる。各パートは、スタートコマンド受信時(スタートレバー6の操作時)、各リール停止コマンド(第1,第2,第3停止操作時)、入賞作動コマンド受信時に対応している。
(演出抽籤テーブル)
図157〜図160を参照して、本実施の形態において、実行対象の演出を決定するために用いられる演出抽籤テーブルについて説明する。
図157は、通常遊技状態及び演出状態Aのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。図158は、通常遊技状態及び演出状態Bのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。図159は、通常遊技状態及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。図160は、チャンスゾーン(CZ)及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルを示す図である。なお、図157〜図160に示すデータテーブルは、ロムカートリッジ基板76(のメモリ)に記憶される。
本実施の形態では、サブCPU102は、スタートコマンド受信時において、上述の遊技状態(通常遊技状態やチャンスゾーンなど、図36参照)と演出状態に基づいて、参照する演出抽籤テーブルを選択し、実行対象の演出を決定する。
演出状態とは、表示ユニット200の状態を示しており、本実施の形態では、演出状態A,演出状態B,演出状態Cの3つの演出状態がある。
演出状態Aは、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にある状態(図139参照)、すなわちフロントスクリーン機構E1に画像が投影される状態を示す。演出状態Bは、リールスクリーン機構F1がリール露出位置にある状態(図22参照)、すなわちリールスクリーン機構F1に画像が投影される状態を示す。演出状態Cは、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に位置し、また、リールスクリーン機構F1がリール待機位置に位置し(図20参照)、固定スクリーン機構Gに画像が投影される状態を示す。
図157〜図160に示すように、本実施の形態の演出抽籤テーブルでは20通りの演出が規定されている。いずれの演出も各スクリーンに3つの数字を表示し、スタートレバー6の操作によって、これらの数字を変動させ、各停止操作に応じて一つずつ数字の変動を終了させ、第3停止操作後に3つの数字の組合せが表示されるという内容が共通している。
また、図157〜図160に示すように、本実施の形態の演出抽籤テーブルでは、当籤役が「BB以外」(すなわちボーナス:「F_BB1」、「F_BB2」以外)のときに決定される可能性のある演出として「演出 なし_A用」、「演出 炎_A用」、「演出 氷_A用」、「演出 なし_B用」、「演出 炎_B用」、「演出 氷_B用」、「演出 なし_C用」、「演出 炎_C用」、「演出 氷_C用」及び「演出 特殊_C専用」が規定されている。これら「演出 なし_A用」〜「演出 特殊_C専用」の内容は、第3停止操作後に表示される3つの数字の組合せが、ボーナスが当籤していることを示唆する数字の組合せ、本実施の形態では「777」、でない点で共通している。
また、図157〜図160に示すように、本実施の形態の演出抽籤テーブルでは、当籤役が「BB」(すなわちボーナス:「F_BB1」、「F_BB2」)のときに決定される可能性のある演出として「演出 なし_777_A用」、「演出 炎_777_A用」、「演出 氷_777_A用」、「演出 なし_777_B用」、「演出 炎_777_B用」、「演出 氷_777_B用」、「演出 なし_777_C用」、「演出 炎_777_C用」、「演出 氷_777_C用」及び「演出 特殊_777_C専用」が規定されている。これら「演出 なし_777_A用」〜「演出 特殊_777_C専用」の内容は、第3停止操作後に表示される3つの数字の組合せが、ボーナスが当籤していることを示唆する数字の組み合わせの「777」である点で共通している。
図157〜図160に示すテーブルおける「炎」は、表示する数字の背景に炎の画像が表示されることを示している。また、「氷」は、表示する数字の背景に氷の画像が表示されることを示している。また、「なし」は、表示する数字の背景に黒色の背景画像を表示することを示している。また、「特殊」については、数字の変動態様が他の演出とは異なる特殊な態様となることを示している。なお、「特殊」の演出態様については、後述する。
また、図157〜図160に示すテーブルおける「A用」は、演出状態A用の演出であることを示しており、「B用」は、演出状態B用の演出であることを示している。また、「C用」は、演出状態C用の演出であることを示している。なお、本実施の形態において、例えば、「演出 炎_777_A用」、「演出 炎_777_B用」及び「演出 炎_777_C用」の演出内容は、表示する数字の背景に炎の画像が表示され、第3停止操作後に表示される3つの数字の組合せが「777」であるという演出の内容は共通する。しかし、上述したように演出状態に応じて照射光装置Bによって画像を投影する対象が異なるので(演出状態Aではフロントスクリーン機構E1、演出状態Bではリールスクリーン機構F1、演出状態Cでは固定スクリーン機構G)、各スクリーン機構に応じた演出データ(投影する画像データ)を用意する必要がある。すなわち、「演出 炎_777_A用」、「演出 炎_777_B用」、「演出 炎_777_C用」のそれぞれに応じた別々の画像(のセット)が用意されている。
サブCPU102は、予め定められた数値の範囲、本実施の形態では「0〜255」から抽出される演出抽籤用乱数値を、各テーブルにおいて規定された抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤が行われる。
図157に示すように、通常遊技状態及び演出状態Aのときに用いられる演出抽籤テーブルにおいて、当籤役が「BB以外」では、「演出 なし_A用」に「200」、「演出 炎_A用」に「40」、「演出 氷_A用」に「16」の抽籤値が割り振られている。また、当籤役が「BB」では、「演出 なし_777_A用」に「10」、「演出 炎_777_A用」に「20」、「演出 氷_777_A用」に「226」の抽籤値が割り振られている。
したがって、図157に示す演出抽籤テーブルを用いる場合は、実行される演出として、演出状態A用の演出以外の演出、すなわち演出状態B用の演出及び演出状態C用の演出は決定されない。
図158に示すように、通常遊技状態及び演出状態Bのときに用いられる演出抽籤テーブルにおいて、当籤役が「BB以外」では、「演出 なし_B用」に「200」、「演出 炎_B用」に「40」、「演出 氷_B用」に「16」の抽籤値が割り振られている。また、当籤役が「BB」では、「演出 なし_777_B用」に「5」、「演出 炎_777_B用」に「30」、「演出 氷_777_B用」に「221」の抽籤値が割り振られている。
したがって、図158に示す演出抽籤テーブルを用いる場合は、実行される演出として、演出状態B用の演出以外の演出、すなわち演出状態A用の演出及び演出状態C用の演出は決定されない。
図159に示すように、通常遊技状態及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルにおいて、当籤役が「BB以外」では、「演出 なし_C用」に「200」、「演出 炎_C用」に「40」、「演出 氷_C用」に「16」の抽籤値が割り振られている。また、当籤役が「BB」では、「演出 なし_777_C用」に「15」、「演出 炎_777_C用」に「20」、「演出 氷_777_C用」に「221」の抽籤値が割り振られている。
したがって、図159に示す演出抽籤テーブルを用いる場合は、実行される演出として、演出状態C用の演出以外の演出、すなわち演出状態A用の演出及び演出状態B用の演出は決定されない。
図160に示すように、CZ及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルにおいて、当籤役が「BB以外」では、「演出 なし_C用」に「16」、「演出 炎_C用」に「40」、「演出 氷_C用」に「200」の抽籤値が割り振られている。また、当籤役が「BB」では、「演出 なし_777_C用」に「15」、「演出 炎_777_C用」に「20」、「演出 氷_777_C用」に「121」、「演出 特殊_777_C専用」に「100」の抽籤値が割り振られている。
したがって、図160に示す演出抽籤テーブルを用いる場合は、実行される演出として、演出状態C用の演出以外の演出、すなわち演出状態A用の演出及び演出状態B用の演出は決定されない。
また、図159に示す通常遊技状態及び演出状態Cのときに用いられる演出抽籤テーブルとは、抽籤値の振り分けが異なっている。例えば、図159に示すテーブルでは、「BB以外」の「演出 氷_C用」に「16」の抽籤値が割り振られているが、図160に示すテーブルでは、同演出に「200」の抽籤値が割り振らている。このため、遊技者は、数字の背景に氷が表示され、また、第3停止操作後に表示される3つの数字の組合せが、ボーナスが当籤していることを示唆する数字の組合せ「777」でない演出が実行されると、遊技状態がCZであること、すなわちART遊技状態に比較的移行し易いCZに滞在していることを期待して遊技を行うことができる。
なお、図示は省略するが、本実施の形態では、図157〜図160に示す演出抽籤テーブルの他に、CZ及び演出状態Aのときに用いられる演出抽籤テーブル、また、CZ及び演出状態Bのときに用いられる演出抽籤テーブルも設けられている。また、図36に示す他の遊技状態である「通常ART」、「CT」のそれぞれについて、各演出状態に対応する演出抽籤テーブルが設けられている。すなわち、本実施の形態では、遊技状態と、演出状態の組合せの数だけ演出抽籤テーブルが設けられている。これらの演出抽籤テーブルでは、滞在している演出状態に矛盾する演出が決定されないように(例えば演出状態Cのときに、演出状態A用や演出状態B用の演出が決定されないように)、抽籤値が割り振られている点が共通している。また、当籤役が「BB以外」では、「演出 なし_777_A用」、「演出 炎_777_A用」、「演出 氷_777_A用」、「演出 なし_777_B用」、「演出 炎_777_B用」、「演出 氷_777_B用」、「演出 なし_777_C用」、「演出 炎_777_C用」、「演出 氷_777_C用」及び「演出 特殊_777_C専用」が決定されないように抽籤値が割り振られている(すなわち、これらの演出に抽籤値として「0」が割り振られている)点で共通している。
(「演出 なし_777_C用」の演出態様)
次に、図161〜図166を参照して、実行する演出として「演出 なし_777_C用」が決定された場合の演出について説明する。図161は、演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、スタートコマンド受信前の状態を示す。図162は、演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、スタートコマンド受信後の状態を示す。図163は、演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、第1停止操作後の状態を示す。図164は、演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、第2停止操作後の状態を示す。図165は、演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、第3停止操作後の状態を示す。図166は、演出状態Cにおける演出を説明するための図であり、入賞作動コマンド受信後の状態を示す。
上述したように実行対象の演出として「演出 なし_777_C用」が決定される可能性があるのは、演出状態が演出状態Cであり、当籤役が「BB」の場合である。また、演出状態Cは、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に位置し、また、リールスクリーン機構F1がリール待機位置に位置し、固定スクリーン機構Gに画像が投影される状態である。図161に示すように、スタートコマンド受信前は、固定スクリーン機構GのルーバースクリーンG1を構成するルーバー板G13,G14,G15には、先の単位遊技における演出の結果としての3つの数字の組合せが表示されている。
まず、遊技者がスタートレバー6を操作し、サブCPU102がスタートコマンドを受信すると、図162に示すように、固定スクリーン機構Gのルーバー板G13,G14,G15が配置されている各箇所に、数字が変動している態様を表す画像(アニメーションで構成される、以下、「変動画像」と称する場合がある)を投影させる。また、サブCPU102は、ルーバー板G13,G14,G15を所定の方向、例えば上方から見て反時計回りに回転させる。なお、変動画像は、ルーバー板G13,G14,G15が回転しているため、ルーバー板G13,G14,G15と後方スクリーンG3とに投影される。
次に、遊技者が第1停止操作をストップボタン7L(すなわちリール3L)に対して行い、サブCPU102がリール停止コマンドを受信すると、図163に示すように、サブCPU102は、ストップボタン7Lに対応するルーバー板G13の回転を停止し、ルーバー板G13に数字「7」を表示させる。サブCPU102は、ルーバー板G13の回転の停止位置が、上述の表原点又は裏原点となるように、すなわちルーバー板G13の第1の面G21a又は第2の面G21bがパチスロ機1の左右方向と平行となるように、ルーバー板G13の駆動を制御する。
また、サブCPU102は、ルーバー板G14,ルーバー板G15の回転を継続し、また、ルーバー板G14,G15が配置されている各箇所に対する、変動画像の表示を継続する。なお、実行対象の演出として、図157〜図160における「演出 なし_A用」〜「演出 特殊_C専用」までの演出が決定されている場合、サブCPU102は、ルーバー板G13に数字「7」以外の数字を表示させる。
次に、遊技者が第2停止操作をストップボタン7C(すなわちリール3C)に対して行い、サブCPU102がリール停止コマンドを受信すると、図164に示すように、サブCPU102は、ストップボタン7Cに対応するルーバー板G14の回転を停止し、ルーバー板G14に数字「7」を表示させる。サブCPU102は、ルーバー板G14の回転の停止位置が、上述の表原点又は裏原点となるように、すなわちルーバー板G14の第1の面G21a又は第2の面G21bがパチスロ機1の左右方向と平行となるように、ルーバー板G14の駆動を制御する。
また、サブCPU102は、ルーバー板G15の回転を継続し、また、ルーバー板G15が配置されている箇所に対する、変動画像の表示を継続する。なお、実行対象の演出として、図157〜図160における「演出 なし_A用」〜「演出 特殊_C専用」までの演出が決定されている場合、サブCPU102は、ルーバー板G14に数字「7」以外の数字を表示させる
次に、遊技者が第3停止操作をストップボタン7R(すなわちリール3R)に対して行い、サブCPU102がリール停止コマンドを受信すると、図165に示すように、サブCPU102は、ストップボタン7Rに対応するルーバー板G15の回転を停止し、ルーバー板G15に数字「7」を表示させる。サブCPU102は、ルーバー板G15の回転の停止位置が、上述の表原点又は裏原点となるように、すなわちルーバー板G15の第1の面G21a又は第2の面G21bがパチスロ機1の左右方向と平行となるように、ルーバー板G15の駆動を制御する。回転を停止したルーバー板G13,G14,G15は、面一となり、パチスロ機1の左右方向と平行な平面を有するルーバースクリーンG1を形成する。
なお、実行対象の演出として、図157〜図160における「演出 なし_A用」〜「演出 特殊_C専用」までの演出が決定されている場合、サブCPU102は、ルーバー板G15に数字「7」以外の数字を表示させる。
そして、サブCPU102は、入賞作動コマンドを受信すると、ルーバー板G13,G14,G15に表示されている数字の組合わせの「777」に重ねて、表示を強調させるような画像、例えば図166に示すように、輝く星の画像を表示する。この輝く星の画像の表示領域は、ルーバー板G13,G14,G15からなるルーバースクリーンG1をはみ出て、ルーバー駆動機構G2の上カバー部G9及び後方スクリーンG3の枠部G23にも及ぶ。なお、本実施例の星画像のようなエフェクト画像は、枠部23にはみ出さないものであってもよい。また、図166に示すように、有利遊技状態へ移行する権利が付与されたことを報知する演出を実行する際に、立体装飾400,500やキャビネット61の発光装飾部やタッチパネルユニット200、腰部パネル25など他の所定の発光部や表示部を消灯、暗転させることで当該演出への注目がより高まる構成としてもよく、この場合、遊技の興趣をより高めることができる。
なお、本実施の形態において、回転を停止したルーバー板G13,G14,G15のそれぞれに数字の表示を開始するタイミングは、それぞれが回転を完全に停止したタイミングに設定されている。なお、このタイミングは、任意に設定可能である。例えば、回転を完全に停止する前に設定してもよい。例えば、センサG40から出力される検知信号の内容が、受光部が発光部からの光を受光している旨から、受光しなくなった旨に変化したとき(すなわちセンサ40Gの受光部と発光部との間に突起部G41が介在し始めたとき)を、数字の表示を開始するタイミングとして設定してもよい。
また、上述の説明では、ストップボタン7L(又はリール3L)をルーバー板G13に対応させ、ストップボタン7C(又はリール3C)にルーバー板G14を対応させ、ストップボタン7R(又はリール3R)にルーバー板G15を対応させ、各ストップボタン(又はリール)に対する停止操作に応じて、対応するルーバー板を停止させる態様を説明した。しかし、停止操作と停止させるルーバー板との対応関係は、任意に設定可能である。例えば、対象の如何に関わらず第1停止操作時にルーバー板G15を停止させ、第2停止操作時にルーバー板G14、第3停止操作時にルーバー板G13を停止させるようにしてもよい。
なお、当該演出の変形例として、遊技者がチャンスボタン33やタッチパネルユニット201などの所定の操作手段を操作したことに基づいて各ルーバー板の動作を停止させる演出を設けてもよい。この場合、一の操作手段を複数回操作するものとしても、複数の操作手段で操作を受け付けるものとしてもよい。また、パチンコ遊技機において同様の演出を行う場合は、いわゆる演出用操作手段(ボタン、レバー、ジョグダイヤル、スイッチ等)の操作や赤外線センサによる遊技者の動作検出に基づいて各ルーバーの動作を停止させてもよいし、変動開始からの所定時間の経過に基づいて、各ルーバーの動作を停止させるものとしてもよい。さらに、遊技者が遊技を行っていない客待ち状態で行われるデモ演出において、前述の演出のデモンストレーションを行い、ルーバーの動作による斬新な演出をアピールして遊技機の稼働の促進を図ることもできる。また、現在の日時を把握可能なリアルタイムクロック(RTC)を搭載した遊技機において、所定の時間ないし日付である場合に当該演出の発生確率を高めるなど変化させて、演出の発生頻度を変化させることで特定の日や時間帯の稼働促進を図ってもよい。
(「演出 特殊_777_C専用」)
続いて、図167〜図171を参照して、「特殊」の演出態様の例として、「演出 特殊_777_C専用」の演出態様を説明する。図167は、「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点にあるルーバー板の(a)は上面図、(b)は正面図である。図168は、「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から45度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は斜め上方から見た図である。図169は、「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から90度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は正面図である。図170は、「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から135度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は斜め上方から見た図である。図171は、「特殊」の演出態様を説明するための図であり、原点から180度回転したルーバー板の(a)は上面図、(b)は正面図である。なお、図167〜図171では、ルーバー板を一枚のみ図示し、その他のルーバー板の図示は省略している。また、白抜き矢印は、投影する画像が見える範囲を示している。また、上面図において、網掛け部分は、第2の面G21b側を示している。
実行対象の演出として「演出 特殊_777_C専用」が決定される可能性があるのは、演出状態が演出状態Cであり、当籤役が「BB」の場合である。この演出が決定されると、サブCPU102は、図167に示すように、原点(表原点又は裏原点)にある、すなわち画像の投影面がパチスロ機1の左右方向と平行となる位置にあるルーバー板G13,G14,G15に、数字「7」を投影する。なお、演出開始時にルーバー板G13,G14,G15が表原点又は裏原点にない場合は、表原点又は裏原点に移動させてから数字「7」を投影する。
図168〜図171に示すように、サブCPU102は、ルーバー板G13,G14,G15の回転に合わせて、投影する画像を変化させる。具体的には、片面に「7」が書かれている仮想の板を、パチスロ機1の左右方向に直交する状態から上方から見て反時計回りに180度回転させる内容の180個の画像(1度ずつ回転させた画像)を、予めロムカートリッジ基板76のメモリに記憶させておく。また、各画像を、ルーバー板G13,G14,G15の第1の面G21a、第2の面G21bの回転位置に対応づけておく。そして、演出実行時に、サブCPU102は、ルーバー板G13,G14,G15の第1の面G21a、第2の面G21bの回転位置に応じた画像をメモリから読み出して表示させる。なお、具体的には、メモリから読み出され、サブCPU102及びレンダリングプロセッサ104で加工された投影用の画像データをフレームバッファとして機能するVRAM105に格納した後に、プロジェクタ機構B2から出力することで表示を行っている。
これを繰り返すことによって、遊技者に数字「7」の画像が回転しているような印象を与えることができる。なお、仮想の板の回転軸とルーバー板G13,G14,G15の回転軸とが一致するように、画像を表示することが好ましい。また、図169に示すように、ルーバー板G13,G14,G15の第1の面G21a及び第2の面G21bが左右方向に直交する状態の場合、ルーバー板G13,G14,G15の側面部の狭い領域に数字「7」の画像を投影しても、遊技者からは数字「7」の画像と認識することが困難であるため、当該数字「7」の画像の投影は行わない。しかし、数字「7」の画像が投影されない時間は一瞬のため、遊技者に違和感は与えない。
ここで、ルーバー板G13,G14,G15が回転する演出において、数字「7」画像の他に回転動作の臨場感を高めるために所定のエフェクト画像や背景画像などを合わせて表示するものとしてもよい。例えば、回転方向に向けて光を走らせたり、水中で渦巻きが発生したり、フィギュアスケートの格好をしたキャラクターがスピンアクションするような映像を投影するとより回転演出の臨場感を高めることができる。また、ルーバー板の回転動作に限らず、その他の可動役物においても動作態様に合わせて、当該可動役物に対して動作態様と関連する所定の映像を投影することで演出の効果を高めることができる。なお、数字「7」の画像が投影されない時間において、ルーバー板G13,G14,G15の側面部と後スクリーンG3のいずれか一部又はその全てに対して、前述のエフェクト画像や背景画像を表示するものでもよい。さらに、直交したタイミング専用の映像を設けるものでもよい。つまり、ルーバー板G13,G14,G15が直交ないし略直交といえる角度にある間に、該ルーバー板の側面部が遊技者から視認しやすい位置にある期間において、側面用の所定の画像を投影することで期待度などを示唆するものとしてもよい。例えば、ルーバー板の側面部に青、緑、赤など期待度を示唆ないし報知する色を投影することで、投影画像が視認しづらい直交位置にある場合でも、期待度示唆などの演出を行うことができる。
なお、上述したように、本実施の形態において、第1の面G21aと第2の面G21bは、相対的な概念であり、サブCPU102は、図167に示す演出開始時に、数字「7」を投影した側の面を、以後の同演出中は第1の面G21aとして扱い、反対側の面を第2の面G21bとして扱う。なお、これに代えて、第1の面G21aと第2の面G21bとを識別可能に形成し(例えば一方を着色し)、絶対的な概念として、演出内の各種制御を行ってもよい。
また、上述の180個の画像をメモリに記憶させておくことに代えて、両面に数字の「7」が書かれている仮想の板を、上方から見て反時計回りに360度回転させる内容の360個の画像を、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に対応づけて予めメモリに記憶させてもよい。この場合は、演出実行時に、サブCPU102は、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に応じた画像をメモリから読み出して表示させる。
また、当該演出において、ルーバー板G13,G14,G15に表示する数字の周りに数字を装飾する画像を合わせて表示してもよい。例えば、数字の周りに氷や炎の画像を表示させてもよい。また、当該演出実行中にルーバー駆動機構G2の上カバー部G9及び後方スクリーンG3の枠部G23に、背景となる画像を表示してもよい。また、ルーバー板G13,G14,G15が回転することで、遊技者が視認可能となる後方スクリーンG3の内側に、画像を表示してもよい。なお、数字を装飾する画像や後方スクリーンG3の内側に表示する画像は、ルーバー板G13,G14,G15の回転に合わせて変化するように、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に応じた画像を予め用意しておくことが望ましい。
また、上記の例では、ルーバー板G13,G14,G15を上方から見て反時計回りに回転させる例を説明した。しかし、これに代えて、ルーバー板G13,G14,G15を上方から見て時計回りに回転させてもよい。この場合、予めメモリに記憶させておく画像は、当該回転方向に対応した画像を用意しておく。なお、時計回りに対応する画像及び反時計回りに対応する画像の両方を用意しておき、演出の態様を抽籤する際に、回転方向を抽籤によって決定し、決定された回転方向に応じた画像を表示させるようにしてもよい。また、回転方向や回転速度により期待度に変化をつけてもよい。さらに、途中で一時停止や仮停止をしたり、回転方向を逆に切り換えたりするものとしてもよい。
(演出状態の遷移の態様)
続いて、図172〜図175を参照して、演出状態の遷移の態様について、説明する。図172は、ロック時間内の演出状態の遷移可否を説明するための図である。図173は、演出状態Aのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルを示す。図174は、演出状態Bのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルを示す。図175は、演出状態Cのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルを示す。
本実施の形態では、第2の実施の形態と同様に、CZ1,2においてロック抽籤を行う。本実施の形態における第1及び第2の実施の形態と異なる点は、発生させるロックに種別がある点である。また、遊技状態に応じて演出状態を遷移させる(画像を表示させるスクリーンを切り替える)ことに代えて、ロックを発生させる際に演出状態の遷移抽籤を行い、抽籤の結果に応じて演出状態を遷移させる点である。
本実施の形態では、ロックの種別として、「LO短ロック」、「LO長ロック」、「全停止後短ロック」、「全停止後長ロック」がある。「LO短ロック」は、スタートレバー6の操作を契機として発生し、リールの回転開始を所定の時間A遅らせるロックである。「LO長ロック」は、スタートレバー6の操作を契機として発生し、リールの回転開始を所定の時間Aよりも長い所定の時間B遅らせるロックである。
また、「全停止後短ロック」は、第3停止操作後に発生し、次の単位遊技に対する投入操作を所定の時間Aの間無効とするロックである。「全停止後長ロック」は、第3停止操作後に発生し、次の単位遊技に対する投入操作を所定の時間Aよりも長い所定の時間Bの間無効とするロックである。
本実施の形態において、主制御基板71は、ロック抽籤の結果、ロックに当籤した場合、さらにロック種別を抽籤によって決定する。ロック種別の抽籤方法は、公知の抽籤方法を適宜採用可能である。例えば、予め各ロック種別に抽籤値を割り振っておき、抽籤時に取得した抽籤用乱数値で、各ロック種別に割り振った抽籤値を順次減算し、減算の結果が負となったか否かに応じて抽籤結果を決定してもよい。そして、主制御基板71は、抽籤の結果決定したロック種別の情報を含むコマンドを副制御基板42に送信する。
当該コマンドを受信すると、サブCPU102は、滞在する演出状態に応じた演出状態遷移抽籤テーブル(図173〜図175参照)を用いて、演出状態の遷移抽籤を行う。図173〜図175における「なし」は、演出状態を遷移させないことを意味する。また、図173において、「A→B」は、演出状態Aから演出状態Bに遷移させることを意味し、「A→C」は、演出状態Aから演出状態Cに遷移させることを意味する。図174において、「B→A」は、演出状態Bから演出状態Aに遷移させることを意味し、「B→C」は、演出状態Bから演出状態Cに遷移させることを意味する。図175において、「C→A」は、演出状態Cから演出状態Aに遷移させることを意味し、「C→B」は、演出状態Cから演出状態Bに遷移させることを意味する。
サブCPU102は、演出状態の遷移抽籤時において、まず、滞在する演出状態に応じた演出状態遷移抽籤テーブルを選択する。また、予め定められた数値の範囲「0〜255」から抽出される抽籤用乱数値を取得する。そして、取得した抽籤用乱数値を、選択したテーブルにおいて、主制御基板71から受信したコマンドが示すロック種別について、演出状態の遷移態様(上述の「なし」、「A→B」など)毎に規定されている抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって抽籤を行う(負となった遷移態様を抽籤結果として決定する)。
ここで、演出状態Aから演出状態Cへの遷移では、フロントスクリーン機構E1をフロント露出位置からフロント待機位置へ移動させる。また、演出状態Bから演出状態Cへの遷移では、リールスクリーン機構F1をリール露出位置からリール待機位置へ移動させる。
また、演出状態Cから演出状態Aへの遷移では、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置からフロント露出位置へ移動させる。また、演出状態Cから演出状態Bへの遷移では、リールスクリーン機構F1をリール待機位置からリール露出位置へ移動させる。
一方で、演出状態Aから演出状態Bへの遷移では、フロントスクリーン機構E1のフロント露出位置からフロント待機位置への移動と、リールスクリーン機構F1のリール待機位置からリール露出位置への移動を行う必要がある。これらの移動を同時に行うと、これらのスクリーン機構E1,F1が移動中に接触してしまい、移動を完了できない。このため、フロントスクリーン機構E1をフロント露出位置からフロント待機位置へ移動させた後、リールスクリーン機構F1をリール待機位置からリール露出位置へ移動させる必要がある。
また、演出状態Bから演出状態Aへの遷移では、リールスクリーン機構F1のリール露出位置からリール待機位置への移動と、フロントスクリーン機構E1のフロント待機位置からフロント露出位置への移動を行う必要がある。これらの移動を同時に行うと、これらのスクリーン機構E1,F1が移動中に接触してしまう。このため、リールスクリーン機構F1をリール露出位置からリール待機位置へ移動させた後、フロントスクリーン機構E1をフロント待機位置からフロント露出位置へ移動移動させる必要がある。
したがって、演出状態Aから演出状態Bへの遷移及び出状態Bから演出状態Aへの遷移には、上述した他の遷移の態様(すなわち演出状態Cがに関わる遷移)に要する時間よりも長い時間を要する。
本実施の形態において、上述した「LO長ロック」、「全停止後長ロック」に係る所定の時間Bは、演出状態Aから演出状態Bへの遷移及び出状態Bから演出状態Aへの遷移に要する時間以上に設定されている。また、「LO短ロック」「全停止後短ロック」に係る所定の時間Aは、演出状態Aから演出状態Bへの遷移及び出状態Bから演出状態Aへの遷移に要する時間よりも短く、且つ、演出状態A或いは演出状態Bから演出状態Cへの遷移に要する時間、及び、演出状態Cから演出状態A或いは演出状態Bへの遷移に要する時間以上に設定されている。
すなわち、図172に示すように、「短ロック」すなわち「LO短ロック」「全停止後短ロック」の時間内では、演出状態Aから演出状態Bへの遷移及び出状態Bから演出状態Aへの遷移は、不可能である。
そこで、図173〜図175に示す演出状態遷移抽籤テーブルでは、「LO短ロック」「全停止後短ロック」の発生時に、演出状態Aから演出状態Bへの遷移及び出状態Bから演出状態Aへの遷移が当籤しないように、抽籤値が割り振られている。
具体的には、図173に示す演出状態Aのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルでは、「LO短ロック」について、遷移態様「なし」の抽籤値として「128」が規定され、遷移態様「A→B」の抽籤値として「0」が規定され、そして、遷移態様「A→C」の抽籤値として「128」が規定されている。また、「全停止後短ロック」について、遷移態様「なし」の抽籤値として「200」が規定され、遷移態様「A→B」の抽籤値として「0」が規定され、そして、遷移態様「A→C」の抽籤値として「56」が規定されている。
すなわち、演出状態Aのときに「LO短ロック」、「全停止後短ロック」が発生する場合、遷移態様として、演出状態Aから演出状態Bへの遷移は、決定されない。なお、図173において、「LO長ロック」、「全停止後長ロック」については、各種遷移態様について1以上の抽籤値が割り振られている。
また、図174に示す演出状態Bのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルでは、「LO短ロック」について、遷移態様「なし」の抽籤値として「128」が規定され、遷移態様「B→A」の抽籤値として「0」が規定され、そして、遷移態様「B→C」の抽籤値として「128」が規定されている。また、「全停止後短ロック」について、遷移態様「なし」の抽籤値として「200」が規定され、遷移態様「B→A」の抽籤値として「0」が規定され、そして、遷移態様「B→C」の抽籤値として「56」が規定されている。
すなわち、演出状態Bのときに「LO短ロック」、「全停止後短ロック」が発生する場合、遷移態様として、演出状態Bから演出状態Aへの遷移は決定されない。なお、図174において、「LO長ロック」、「全停止後長ロック」については、各種遷移態様について1以上の抽籤値が割り振られている。
なお、図175に示す演出状態Cのときに用いられる演出状態遷移抽籤テーブルでは、各ロック種別における各種遷移態様について1以上の抽籤値が割り振られている。
以上のように、図173〜図175に示す演出状態遷移抽籤テーブルでは、「LO短ロック」「全停止後短ロック」の発生時に、演出状態Aから演出状態Bへの遷移及び演出状態Bから演出状態Aへの遷移が当籤しないようになっている。このため、ロックが解除しているのに、演出状態の遷移が完了しておらず、遷移した演出状態における演出の開始タイミングが遅れるという事態の発生を未然に防止することができる。また、リール3L,3C,3Rを停止するためのストップボタン7A,7B,7Cの停止操作が不能な期間において、フロントスクリーン機構E1などの可動役物の動作を完了させることで、停止操作をしようとした遊技者が見た目のインパクトの大きい可動役物を用いた演出によって集中力を阻害され、操作を誤ってしまうことを抑制できる。また、フロントスクリーン機構E1などの表示部の視認性に影響のある可動役物が停止操作可能なタイミングで動作すると操作態様のナビ(図116及び図117参照)の見え方が不意に変化して認識しづらくなることで、操作を誤ってしまうおそれがあるため、ロック中に可動役物の動作を完了させることで、このような誤操作も抑制できるという効果がある。
なお、ロックの発生が、当籤役と関連づけられている場合は、サブCPU102は当籤役の情報を含むコマンドを見て、ロック種別を判別してもよい。また、ロックの種別を単純化して、ロック時間のみ異なるようにしてもよい。この場合、主制御基板71はロック時間の情報のみを含むコマンドを送信し、サブCPU102は当該コマンドに含まれるロック時間の情報に基づいて、ロックの種別を判別する。また、ロックの発生中に、リール3L,3C,3Rで逆回転や所定範囲の回動や1回ないし複数回の一時停止や低速回転、高速回転などのリールアクション演出を行って、遊技状態の示唆や有利遊技状態の報知などを行ってもよく、リールアクション演出に連動する態様でフロントスクリーン機構E1などの可動役物の動作を行う演出を行って遊技の興趣を高めるものとしてもよい。
(第1の変形例)
続いて、図176を参照して、第1の変形例について説明する。第1の変形例は、ルーバースクリーンG1を用いた演出に係わる。
図176は、ルーバースクリーンを用いた演出の変形例を説明するための図であり、(a)は原点にあるルーバー板の正面図であり、(b)原点から45度回転したルーバー板の正面図であり、(c)原点から90度回転したルーバー板の正面図であり、(d)は、原点から135度回転したルーバー板の正面図であり、(e)は、原点から180度回転したルーバー板の正面図である。なお、図176では、ルーバー板を一枚のみ図示し、その他のルーバー板の図示は省略している。また、網掛け部分は、第2の面G21b側を示している。本変形例においても第1の面G21a及び第2の面G21bは相対的な概念である。
上述の「演出 特殊_777_C専用」の演出態様で説明では、回転するルーバー板G13,G14,G15に、回転に応じて変化する数字「7」の画像を表示する態様を説明した。しかし、これに代えて、図176に示すように、一方の面である第1の面G21aに「○」の画像を表示させ、他方の面である第2の面G21bに「×」の画像を表示させ、これら「○」,「×」の画像をルーバー板G13,G14,G15に、回転に応じて変化させて表示させる演出態様を採用してもよい。
この場合、一方の面に「○」が書かれ、他方の面に「×」が書かれている仮想の板を、上方から見て反時計回りに360度回転させる内容の360個の画像を、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に対応づけて予めロムカートリッジ基板76のメモリに予め記憶させておく。そして、演出実行時に、サブCPU102は、図176(a)〜(e)に示すように、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に応じた画像をメモリから読み出して表示させる。
(第2の変形例)
続いて、図177を参照して、第2の変形例について説明する。第2の変形例は、ルーバースクリーンG1を用いた演出に係わる。
図177は、ルーバースクリーンを用いた演出の第2の変形例を説明するための図であり、(a)は原点にあるルーバースクリーン及び後方スクリーンの正面図及び上面図であり、(b)原点から90度回転したルーバースクリーン及び後方スクリーンの正面図及び上面図であり、(c)は、原点から180度回転したルーバースクリーン及び後方スクリーンの正面図及び上面図である。なお、図177では、ルーバー板を一枚のみ図示し、その他のルーバー板の図示は省略している。また、図177では、後方スクリーンG3を簡略化して示している。また、網掛け部分は、第2の面G21b側を示している。本変形例においても第1の面G21a及び第2の面G21bは相対的な概念である。
上述の「演出 特殊_777_C専用」の演出態様で説明では、回転するルーバー板G13,G14,G15に、回転に応じて変化する数字「7」の画像を表示する態様を説明した。しかし、これに代えて、図177に示すように、一方の面である第1の面G21aに「○」及び「あたり」の文字を含む画像を表示させ、他方の面である第2の面G21bに「?」及び「チャンス」の文字を含む画像を表示させ、これら「○」及び「あたり」の文字を含む画像、並びに、「?」及び「チャンス」の文字を含む画像の表示をルーバー板G13,G14,G15に、回転に応じて変化させる演出態様を採用してもよい。
この場合、一方の面に「○」及び「あたり」が書かれ、他方の面に「?」及び「チャンス」が書かれている仮想の板を、上方から見て反時計回りに360度回転させる内容の360個の画像を、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に対応づけて予めロムカートリッジ基板76のメモリに予め記憶させておく。そして、演出実行時に、サブCPU102は、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置に応じた画像をメモリから読み出して表示させる。
また、この演出において、ルーバー板G13,G14,G15が回転することで、遊技者が視認可能となる後方スクリーンG3の内側に、「×」及び「ざんねん」の文字を含む画像を表示する。なお、後方スクリーンG3の内側に表示する「×」及び「ざんねん」の文字を含む画像は、ルーバー板G13,G14,G15の回転に合わせて、見え方が変化するようにロムカートリッジ基板76のメモリにルーバー板G13,G14,G15の回転位置に応じた画像を予め用意しておく。例えば、ルーバー板G13,G14,G15が原点から45度回転した回転位置にある場合に遊技者が視認可能となる後方スクリーンG3の内側の領域は、図177(b)に示す態様よりも狭くなっている。したがって、この狭くなった後方スクリーンG3の内側の領域に表示可能な「×」及び「ざんねん」の文字を含む画像(「×」の外側の端部及び「ざんねん」のうちの「ざ」と「ん」の文字を含む画像)を用意しておく。なお、図177(b)においては、ルーバー板G13,G14,G15の側面部には画像を投影していないが、ここで「×」の中央部の線がクロスする部分の画像を該側面部に投影してルーバー板G13,G14,G15の表示と後方スクリーンG3との表示を合わせて「×」を表示してもよい。このようにルーバー板G13,G14,G15に投影された第1画像と後方スクリーンG3に投影された第2画像とで所定の識別情報を遊技者が認識可能に表示するものとすることができ、表示演出のバリエーションを増やすことができる。
(第3の変形例)
続いて、図178〜図181を参照して、第3の変形例について、説明する。第3の変形例は、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1の演出に係わる。
図178は、フロントスクリーン機構E1が、第1移動位置にあるときの(a)は表示ユニット200の側面図、(b)はフロントスクリーン機構E1の正面図を示す。図179は、フロントスクリーン機構E1が、第2移動位置にあるときの(a)は表示ユニット200の側面図、(b)はフロントスクリーン機構E1の正面図を示す。図180は、フロントスクリーン機構E1が、スクリーン露出位置にあるときの(a)は表示ユニット200の側面図、(b)はフロントスクリーン機構E1の正面図を示す。図181は、フロンスクリーン機構E1に表示する画像の他の例を示す。なお、図178〜図180では、表示ユニット200を簡略化して図示している。
上述の例において、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1は、図79に示す役物データテーブルにより可動態様が決定され、フロント露出位置(図21及び図139参照)及びリール露出位置(図22参照)にて、照射光装置Bから投影された画像を表示する。しかし、本変形例では、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置からフロント露出位置へ移動中に、また、リールスクリーン機構F1がリール待機位置からリール露出位置へ移動中に、これらに画像の表示を開始する点が、上述の例とは異なる。なお、移動中に画像の表示を開始するという特徴において、フロントスクリーン機構E1に画像を表示する場合と、リールスクリーン機構F1に画像を表示する場合とでは、画像を表示する対象が異なる以外は、同様である。このため、以下では、フロントスクリーン機構E1に画像を表示する場合を説明し、リールスクリーン機構F1に画像を表示する場合の説明を省略する。
本変形例において、上述の演出状態B、すなわちリールスクリーン機構F1がリール露出位置にあり、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にある(図22参照)場合、サブCPU102は、演出状態を演出状態Aに遷移させ、フロントスクリーン機構E1に画像を表示する際、リールスクリーン機構F1をリール待機位置に移動させる。そして、その後、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1のフロント露出位置への移動を開始させる。
また、上述の演出状態C、すなわちリールスクリーン機構F1がリール待機位置にあり、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置にある場合(図20参照)、サブCPU102は、演出状態を演出状態Aに遷移させ、フロントスクリーン機構E1に画像を表示する際、フロントスクリーン機構E1のフロント露出位置への移動を開始させる。
続いて、図178(a)に示すように、サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1が予め設定した第1移動位置に達すると、照射光装置Bに、移動中のフロントスクリーン機構E1に対する画像の投影を開始させる。すなわち、移動中のフロントスクリーン機構E1に画像の表示を開始させる。なお、第1移動位置は、任意の位置に設定可能である。
本変形例において、フロントスクリーン機構E1に表示させる画像は、図178(b)に示すように、「CHANCE」の文字と、楕円形のエフェクト画像からなる画像である。サブCPU102は、フロントスクリーン機構E1における遊技者が視認可能な範囲に画像を表示させる。
フロントスクリーン機構E1における遊技者が視認可能な範囲は、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に近づくにつれて、徐々に拡がるように変化する。サブCPU102は、この遊技者が視認可能な範囲の変化に応じて、表示させる画像の大きさと位置を変化させる。ロムカートリッジ基板76には、図79に示されるフロントスクリーン機構E1の動作を制御するモータの制御データから推定される移動角度や速度などに応じた大きさの画像が予め用意され記憶されている。サブCPU102は、記憶されている画像から、フロントスクリーン機構E1の位置(すなわち遊技者が視認可能な範囲)に応じた画像を読み出して表示させる。画像の投影位置は、前述のモータの制御データでフロントスクリーン機構E1を移動させた場合の仮想的な視認可能領域に対して投影するように制御される。投影位置は、投影位置データによって規定される。動作シーケンスに応じた仮想的な視認可能領域を投影位置データとして予めロムカートリッジ基板76に記憶しておいて、実行される役物の動作シーケンスに対応する投影位置データを呼び出してもよい。また、サブCPU102で描画処理上の仮想空間内において投影対象モデルを動作シーケンスに応じて動かすリアルタイム演算を行って投影位置データを算出してもよい。
これによって、図179(a)に示すように、第1移動位置よりもフロント露出位置に近づいた第2移動位置にフロントスクリーン機構E1が移動すると、図179(b)に示すように、フロントスクリーン機構E1には、第1移動位置で表示される画像(図178(b)参照)と内容は同様だが、縦方向のサイズが大きい画像が表示される。
また、図180(a)に示すように、フロント露出位置にフロントスクリーン機構E1が移動すると、図180(b)に示すように、フロントスクリーン機構E1には、第1移動位置及び第2移動位置で表示される画像(図178(b)及び図179(b)参照)と内容は同様だが、縦方向のサイズが大きい画像が表示される。
ここで、本変形例のように、移動中のフロントスクリーン機構E1に画像を表示させない場合、白色のフロントスクリーン機構E1がそのままフロント露出位置まで降りてくることになる。このため、役物造形の機能的な無骨さが目立ってしまう。また、フロントスクリーン機構E1の移動完了まで演出の進行を待たされるという印象、すなわち演出が間延びしている印象を遊技者に与えかねない。これによって、演出のテンポが悪くなり、遊技の興趣がそがれる場合がある。
一方、本変形例では、フロントスクリーン機構E1(可動役物)の移動途中から可動役物に対する投影を開始するので、遊技の興趣の低下を抑制できる。また、移動中に投影される画像は、可動役物の動きに合わせて遊技者が視認可能な範囲が拡がることに応じて、大きくなるように変化する。このため、可動役物の動きと画像の変化が合わさった迫力ある演出を実行できる。
ここで、図178(a)に示すように、第1移動位置におけるフロントスクリーン機構E1では、奥向きの傾斜角度が大きいのでピントが合わせ難く、表示させる画像の全体を鮮明に表示させることは難しい。しかしながら、遊技者が表示された画像の内容を把握できる程度に画像が表示できれば、多少ピンボケしていても演出上、問題ない。また、このような状況を逆手にとり、あえて第1移動位置では画像を不鮮明に表示させ、第1移動位置からフロント露出位置に近づくにつれて、画像をより鮮明に表示するという演出を行ってもよい。
また、フロントスクリーン機構E1がフロント露出位置に到着後に、すなわち図180に示す状態になった後に、表示させる画像を更に変化させてもよい。また、第1移動位置で表示させた画像のサイズを維持したまま、同内容の画像をそれ以降の移動中及びフロント露出位置に到着したフロントスクリーン機構E1に表示させるようにしてもよい。
また、図178(b)〜図180(b)に示す画像に代えて、図181(a)〜(c)に示す画像を対応する位置のフロントスクリーン機構E1に表示させてもよい。図181(a)〜(c)に示す画像に係る演出は、図178(b)〜図180(b)に示す画像に係る上述の演出よりも期待度が高いことを示唆する演出となっている。この演出においては、第1移動位置(図178(a)参照)では、図178(b)に示す画像と同様の、図181(a)に示す「CHANCE」の文字と楕円形のエフェクト画像からなる画像がフロントスクリーン機構E1に、表示される。また、第2移動位置(図179(a)参照)では、図181(b)に示す「CHANCE」の文字と楕円形エフェクト画像に加えて、「SUPER」の文字の一部と稲妻形状のエフェクト画像の一部からなる画像が、フロントスクリーン機構E1に、表示される。
そして、フロント露出位置(図180(a))においては、図181(c)に示す「SUPER」の文字と稲妻のエフェクト画像、及び、「CHANCE」の文字と楕円形のエフェクト画像からなる画像が、フロントスクリーン機構E1に、表示される。なお、この状態から表示させる画像を更に変化させてもよい。
図178(b)〜図180(b)に示す画像に係る演出と、図181(a)〜(c)に示す画像に係る演出の両方を用意することで、遊技者は、第1移動位置において、図178(b)及び図181(a)に示す画像が表示されても、最終的に図180(b)に示す画像が表示されるか、図181(c)に示す画像は分からない。このため、遊技者は、その後の演出の変化に注目することになり、演出の効果が高まる。すなわち、可動役物(フロントスクリーン機構E1)の移動に応じて変化する演出において、第1移動位置では同じ表示であるが、その後に、複数の演出パターンを発生可能とすることで、遊技の興趣を高めることができる。
なお、画像の表示を開始する第1移動位置は、演出の内容に応じてフロントスクリーン機構E1の移動開始から移動完了までの任意のタイミングとすることができる。
また、フロント待機位置、第1移動位置、第2移動位置、フロント露出位置の順に移動する演出に限定されずに、動作パターンは任意のものとすることができる。例えば、フロント待機位置から任意の移動位置に移動した後に、一旦フロント待機位置に戻ったり、複数の移動位置の間を往復したり、移動位置において1回または複数回の一時停止をしたり、所定の位置で振動するような動作パターンとしてもよく、モータなどの駆動源において制御可能な動作パターンであればどのようなものでもよい。
また、フロントスクリーン機構E1の移動を停止する位置は、フロント露出位置に限定されずに、任意の位置に設定可能である。この場合は、移動開始地点から任意に設定した停止位置までの移動(変位)の完了を待たずに動作パターン途中の任意のタイミングで画像の表示を開始する。
また、ストップボタン7L、7C、7Rや、演出操作手段(チャンスボタン33)の操作状況に基づいてフロントスクリーン機構E1を動作させたり、画像の表示を開始可能させたりしてもよい。例えば、最初にいずれかのストップボタンを操作したとき(第1停止操作時)に、フロントスクリーン機構E1が移動を開始し、移動を停止するまでの間に、演出操作手段を操作したときに画像の表示を開始するという演出としてもよく、演出操作手段が操作されないときは画像の表示を行わないものとしてもよい。
また、投影対象、すなわち画像を表示する対象は、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1などスクリーン形状のものに限定されず、任意の可動役物とすることができる。例えば、所定のキャラクターやモチーフを模した形状の可動役物とすることができる。さらに、可動役物は1つに限定されず、複数の可動役物を備える場合、そのうちの全部ないし一部に画像を表示してもよいし、可動役物と固定部材に亘って画像を表示してもよい。例えば、画像を表示する対象として固定部材と可動役物がある場合に、固定部材に先に「CHANCE」の文字を表示し、その後に可動役物を移動させつつ、移動中の任意のタイミングで「SUPER」の文字を表示し、可動役物が移動してくることで、固定部材と可動役物の表示を組合せとして「SUPER」「CHANCE」という文字を遊技者が認識可能させるような演出を行うことができる。これによって、遊技の興趣を高めることができる。
投影画像の制御においては、図79に示される役物のシーケンス番号に基づいて、投影のシーケンスを決定する。ここで、フロント露出位置センサE15b、フロント待機位置センサE15aなどの検出状況により可動役物が故障して動かない状況を把握した場合は、投影可能領域に対して、可動役物を模した保険画像を演出画像と共に投影してもよい。どのような可動役物の動きを伴う演出であるかを遊技者が把握できるようにした保険演出を行うことにより、可動役物の故障で遊技を停止させずに済むため、稼働の低下を抑制できる。
また、投影画像と可動役物を用いた演出内容は、上記の演出例に限定されず任意の所定の表示とすることができる。例えば、遊技状態の示唆、ARTやボーナスなどの有利状態の当たり期待度示唆や報知、当籤役の示唆や、単に期待度にひもづかない背景画像や特定の条件を満たした時にだけ見られるプレミアム画像、携帯端末のカメラで読み取り可能な二次元コードなどを投影してもよい。文字やエフェクトに限定されず、キャラクターの静止画や動きのあるアニメーションとしてもよい。
また、本変形例では、フロント待機位置からフロント露出位置にフロントスクリーン機構E1が移動するときの演出を説明したが、フロント露出位置からフロント待機位置へ戻るときにおいて移動中の任意のタイミングに画像の表示を開始する演出としてもよい。この場合、遊技者から投影対象となるフロントスクリーン機構E1(可動役物)の視認性が低下していく中で画像の表示が行われるため、一瞬だけ見せたい画像や次の投影対象を示唆する画像を表示してもよい。
この場合、例えば、バトル演出にフロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にある状態で敗北した後、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に戻るまで移動中に、復活を示唆する画像を表示してもよい。そして、フロントスクリーン機構E1がフロント待機位置に戻った後に復活勝利演出を行うという演出を行うことができる。
また、次の投影対象に切り替わるまでの繋ぎの映像などを表示するものとしてもよい。例えば、可動役物が露出位置で演出が行われる田園ステージ(第1ステージ)から、可動役物が待機位置で演出が行われる都市ステージ(第2ステージ)にステージ移行することに伴って、可動役物を露出位置から待機位置へ移動させるときに、移動中の可動役物に電車や飛行機など都市へ向かう移動手段の映像を投影すると、より作品の世界観を深く描写でき、遊技の興趣を高める効果がある。なお、フロントスクリーン機構E1(第1の可動役物)をフロント露出位置からフロント待機位置へ戻し、その後に、リールスクリーン機構F1(第2の可動役物)をリール待機位置からリール露出位置へ移動させるという可動役物の切替用の移動においても、いずれかの移動または全部の移動中に投影を行うことで、切替により待たされているという演出の間延び感を抑制できる。
ぱちんこ遊技機(遊技球を封入した封入式遊技機や、複数のメーカーで共通する管理枠を用いて管理可能な管理式遊技機を含む)において可動役物を用いた投影演出を行う場合は、大当たりや小当たり等の特定遊技状態の期待度示唆や報知、確率変動状態や、いわゆる電サポによる高ベース状態や、小当たりが頻発する小当たりラッシュ状態などの特別遊技状態への移行を示唆ないし報知するような画像を投影してもよい。また、いわゆる保留画像を可動役物に投影表示し、当該保留の当たり期待度を、その保留の変動が開始する前や変動中に示唆する先読み保留変化や当該変動の保留変化などを行ってもよい。また、これらの場合、特図の変動時間を設定する可変表示パターンの情報に基づいて変動中の演出可能時間内で実行できる演出を決定すればよい。
また、本変形例に係る発明をぱちんこ遊技機で採用する場合は、投影画像で擬似的な遊技球を可動役物や遊技球の転動領域に表示してもよい。従来のぱちんこ遊技機では、実際の遊技球は遊技釘やセンターフレームなどにより転動領域が限定されていたが、擬似遊技球では可動役物や輝度を高くして投影可能状態とした液晶表示器などに投影画像を表示できるため、プロジェクター特有の演出を楽しませることができる。例えば、現行規則下で搭載できない昔のハネモノ機(特定領域入賞で大当たりとなるぱちんこ機)を再現した可動役物を搭載し、実際の遊技球ではなく、投影画像の擬似球を用いることで、かつてのゲーム性を再現した演出を行うものとしてもよい。
また、この第3の変形例に示した内容を、第1の実施の形態及び第2の実施の形態におけるパチスロ機で採用してもよい。
(その他の変形例)
上述した演出の各例(変形例を含む)では、ルーバー板G13,G14,G15の3枚を使用する例を説明したが、ルーバー板G13,G14,G15の内の1枚又は2枚を用いて、上述の演出を行ってもよい。例えば、左右のルーバー板G13,G15は原点位置で回転を停止させておき、中央のルーバー板G14のみ回転させるようにしてもよい。
また、例えば、ルーバー板G14を原点から90度回転した位置で、遊技者が視認可能となる後方スクリーンG3のルーバー板G14を挟んで左側の領域と右側の領域に、それぞれ異なる小役を示唆する画像(どちらか一方は、その単位遊技で当籤した小役を示唆する画像)を表示させ、第3停止操作後にルーバー板G14を最終的に原点位置で停止させ、その原点位置にあるルーバー板G14に、当籤した小役の画像のみを表示させるようにしてもよい。
また、ルーバー板G13,G14,G15への画像の投影に伴って、ルーバー板G13,G14,G15の回転開始時や回転停止時など任意のタイミングで、上述のガタ動作を行ってもよい。
これまで、基本的にルーバー板G13,G14,G15を表示部として数字図柄や○×?などの遊技に関する識別情報を表示する演出について説明したが、基本的な表示部として後方スクリーンG3を用い、後方スクリーンG3の表示を遮蔽する遮蔽部としてルーバー板を用いる演出を行ってもよい。例えば、図177(b)のように、一度、ルーバー板が直交した位置に回転させ、図177(b)とは異なりあたりを意味する「○」、「あたり」を後方スクリーンG3に投影する。次に、ルーバー板を回転させ、後方スクリーンG3が視認可能な回転位置にルーバーがあるタイミングでは、後方スクリーンG3に「○」、「あたり」を投影する。そして、ルーバー板が平行など後方スクリーンG3を遮蔽する遮蔽位置で停止した場合はハズレ、ルーバー板が直交位置など後方スクリーンG3が視認可能な非遮蔽位置で停止して、後方スクリーンG3の「○」、「あたり」が視認可能となった場合はあたりという一連の演出を行うことができる。このように、ルーバー板を遮蔽部として用いた場合は、ルーバー板には特に画像を投影しなくてもよいが、壁やシャッターをモチーフにした画像など、ルーバー板が後方スクリーンG3を遮蔽する役割であることが分かり易い画像を投影してもよい。ルーバー板の役割を表示部とする演出と、遮蔽部とする演出の両方としてもよいし、いずれか一方の演出のみを行うものでもよい。なお、前述の例では、後方スクリーンG3には「○」、「あたり」を表示したが、遊技に関する識別情報であれば、遊技状態の示唆や報知、内部当籤役の示唆や報知などどのようなものを表示してもよい。
また、上述の実施の形態では、略長方形の平板状のルーバー板G13,G14,G15について説明したが、ルーバー板G13,G14,G15の形状は任意に設定可能である。例えば、円形や半円形のルーバー板を採用してもよい。
また、各ルーバー板間の隙間を拡げてもよい。そして、拡げた隙間に、上枠部G29から下方に延びる縦長の平板状の部材を介在させてもよい。この場合、ルーバー板間に介在する縦長の平板状の部材は、固定スクリーンとして機能する。
また、後方スクリーンG3の側板部G25に代えて、断面が直線状に形成された側板部、すなわち湾曲していない側板部を設けてもよい。
また、後方スクリーンG3の設置を省略してもよい。この場合、ルーバー板G13,G14,G15の後方におけるスクリーン筐体C10の内側の壁の色を黒にし、投影される画像が表示されないように(表示されにくいように)してもよい。
また、上述の実施の形態では、ルーバー板G13,G14,G15のそれぞれにモータG31を設け、それぞれが独立して動作可能な例を説明したが、1つのモータにより複数のルーバー板を動作させるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、ルーバー板G13,G14,G15が時計回り又は反時計回りに360度以上回転可能な例を説明したが、回転角を制限してもよい。この場合、一のルーバー板の一部を他のルーバー板の一部と重ねて、ブラインド状になるように配置してもよい。
また、本発明の実施の形態においては、本発明に係る遊技機をパチスロ機1に適用した例について説明したが、これに限定されず、本発明に係る遊技機は、遊技媒体として遊技球を用いるスロットマシンであるパロット遊技機、遊技球を用いるパチンコ遊技機、遊技媒体を封入し、遊技用価値の付与を電子データで行う封入式遊技機、複数のメーカーで共通して利用及び管理ができる管理枠を用い、その管理枠に遊技盤(いわゆるパチンコ機のパネル)を搭載可能な管理遊技機と呼ばれる遊技機等、他の遊技機にも適用することができる。
[第3の実施の形態の作用効果]
(第1の作用効果)
本実施の形態における表示ユニット200では、フロントスクリーン機構E1(図139参照)、リールスクリーン機構F1(図22及び図139)、固定スクリーン機構GにおけるルーバースクリーンG1(ルーバー板G13,G14,G15)、及び、ルーバー板G13,G14,G15の回転時における後方スクリーンG3の4つのスクリーンに、画像を投影可能となっている。
したがって、これらのスクリーンを用いて、多様な演出を提供することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(第2の作用効果)
後方スクリーンG3に係る作用効果について図182を参照して説明する。図182は、本実施の形態の作用を説明するための図であり、後方スクリーンに画像を表示している態様を示す。なお、図182において、回転しているルーバー板G13,G14,G15の図示は省略している。
後方スクリーンG3は、所定の曲率で湾曲している後板部G24と、その両端部に連続する側板部G25からなる湾曲部G22を備え、側板部G25は、所定の曲率で湾曲している。このため、図182に示すように、ルーバー板G13,G14,G15の回転時に後方スクリーンG3に炎の背景画像を表示させるようなとき、湾曲しておらず断面が直線状に形成された側板部を備える場合に比べて、後板部G24と側板部G25との境目の画像のゆがみが目立たない。このため、遊技者に違和感を与えることなく、後板部G24と側板部G25に亘って連続する画像を表示することができる。
(第3の作用効果)
図139及び図140に示すように後方スクリーンG3の後方にステッピングモータG31を配置した。後方スクリーンG3の後方は、遊技者から見えない場所であり、モータや配線(ハーネス)を配置するのに好適である。後方スクリーンG3の後方にステッピングモータG31を配置することで、表示ユニット200の下方におけるリールユニットやその他の基板、電源ボックスなどの配置場所を確保できる。このように、投影対象物の後方など投影光が遮蔽された非投影領域かつ遊技者から視認困難な領域に所定の部材を配置可能な空間を設けることで、遊技機の部材配置の設計自由度を高めることができる。なお、投影光が遮蔽され、かつ遊技者が視認可能な領域であれば、投影対象物の後方に限らず、側方など所定の位置を部材配置用空間として利用してもよい。
(第4の作用効果)
図151に網掛けに示す箇所は、すなわち、固定スクリーン機構Gにおいて、画像が投影される箇所及び遊技者が視認可能な箇所は、上述の銀の下地に白色のインクによる塗装が行われている。このように塗装することで塗装箇所の反射効率が高まり、投影された画像の色味が鮮やかになる。また、遊技者に対する固定スクリーン機構G自体の見栄えが向上する。
また、上述の塗装の対象となるルーバー板G13,G14,G15、ルーバー駆動機構G2の上カバー部G9及び後方スクリーンG3は、黒色の樹脂によって成型(形成)されている。このため、上述の塗装作業において、塗り忘れた箇所や塗りムラのある箇所の発見が容易になる。これによって、塗り漏れや塗りムラに適切に対処することができる。また、上述の塗装が行われない箇所は、黒色のままのため、光止めとして機能させることができ、光を遮蔽する部材を別途設ける必要がなくなる。なお、塗装の対象となる造形物を、黒樹脂などの塗装色と異なる色で成型することで、塗装時の塗り残しや塗りムラが発見しやすくなり、塗装作業の効率を高めることができる。また、ルーバー板の回転動作など可動役物の動作態様が影響することで経年により塗装が一部剥がれたような場合に白塗装の中に黒色がむき出しになれば目立つため、ホール側の遊技機の保守確認作業も容易になる効果がある。なお、完全な黒色でなく、濃紺や濃いグレーなど遮光性の高い他の色の樹脂を用いて造形物を成型した場合も同様である。
(第5の作用効果)
サブCPU102は、ルーバー駆動ギアG33における2つの突起部G41(図145及び図146参照)と、突起部G41を検知するセンサG40を用いて、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置を検知し、回転を制御する。このため、1つの突起部を用いて回転の制御を行う場合に比べて、ルーバー板G13,G14,G15の回転位置を精密に検知することができ、ルーバー板G13,G14,G15の回転制御をより精度よく行うことができる。
また、ルーバー駆動ギアG33の一方の突起部G41が、センサG40の発光部と受光部との間に介在するとき(すなわちセンサG40が突起部G41を検知するとき)、ルーバー板G13,G14,G15が、パチスロ機1の左右方向と平行(すなわち遊技者と平行)となる。このため、ルーバー板G13,G14,G15を正確に遊技者と平行に位置づけることができ、照射光装置Bから投影される画像を適切に表示することができる。
(第6の作用効果)
図155に示すように、光拡散シート404aと、これに対向するクリスタル部421のクリスタルの形に立体成型されている箇所との間には、所定の空間が形成されている。これによって、光拡散シート404aで調光した光をクリスタル部421に照射したときの見栄えがよくなる。また、クリスタル部421から透過する光からLED410の形状を把握しにくくなるので、複数のLEDから光が照射されているときに感じる違和感(いわゆる、LEDのつぶつぶ感)を減少させることができる。また、光拡散シートがある場合に限らず、拡散シートを設けない場合であっても遊技者視点では、LED410の前方にクリスタル部421の頂点や稜線が位置することで、LEDの位置が遊技者から分かりにくくなるため、LEDが丸見えの場合や、位置が容易に分かってしまう場合に比べてデザイン性が低下することを抑制できる。なお、実施例はクリスタルを模した立体装飾であるが、クリスタル形状以外の立体装飾についても頂点又は稜線が複数存在する立体装飾に用いた場合に、頂点や稜線の背後にLEDを配置することで同様にLEDの位置を分かりにくくする効果を発揮することができる。
また、図156に示すように、クリスタル部421において、LED410と対向している箇所は、クリスタル部421の立体成型されている箇所における頂点又は頂点と頂点とを結ぶ稜線となっている。これによって、LED410の光が主にクリスタル部421の頂点や稜線に当たり、これらの箇所が輝いて見える。このため、クリスタルらしい質感の発光を表現することができる。
(第7の作用効果)
サブCPU102は、遊技状態(通常遊技状態やチャンスゾーンなど、図36参照)と演出状態に基づいて、参照する演出抽籤テーブル(図157〜図160)を選択し、当籤役に基づいて、実行対象の演出を決定する。すなわち、遊技状態、演出状態及び当籤役に基づいて実行対象の演出を決定する。
したがって、フロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1、ルーバースクリーンG1、そして、後方スクリーンG3の4つのスクリーンを用いて、多様な演出を提供しつつ、演出状態(すなわち、これらのスクリーンの状態)に矛盾する演出が発生することを抑制できる。例えば、演出状態A、すなわちフロントスクリーン機構E1がフロント露出位置にあるときに、ルーバースクリーンG1(ルーバー板G13,G14,G15)に画像を投影する演出を行うようなことを防止することができる。
これによって、適切な演出を実行することができる。
(第8の作用効果)
図161〜図166に示す演出、図167〜図171に示す演出、及び、各種変形例に示す演出(図176及び図177参照)のように、ルーバースクリーンG1を構成するルーバー板G13,G14,G15とストップボタン7L,7C,7Rとを対応させた多種多様な演出を提供できる。このため、遊技の興趣を高めることができる。
[発明の要旨]
特開2014−108148号公報に記載されたようなモータ等の役物駆動手段を使用して演出用の可動役物を駆動する遊技機においては、可動役物を停止させている状態であっても、役物駆動手段を励磁した状態で可動役物を停止させている場合には、役物駆動手段の経年劣化が進行してしまうといった課題があった。
本発明に係る遊技機は、可動役物(例えば、リールスクリーン機構F1)と、前記可動役物を駆動する役物駆動手段(例えば、駆動モータF21)と、前記役物駆動手段を制御する駆動制御手段(サブCPU102)と、を備え、前記可動役物は、前記役物駆動手段を励磁することなく停止可能な静止位置と、前記役物駆動手段を励磁することで停止可能な励磁停止位置とを有し、前記駆動制御手段は、前記可動役物を前記励磁停止位置で停止させるように前記役物駆動手段を制御することを契機として、励磁停止時間の計時を開始し、前記励磁停止時間が規定時間(例えば、65000ms)経過したことを契機として、前記可動役物を前記静止位置に可動させるように前記役物駆動手段を制御し、前記可動役物が前記静止位置まで可動すると前記役物駆動手段を所定時間(モータ制御方向を「H」、100ms)励磁停止した後に、前記役物駆動手段を非励磁状態に制御する構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、役物駆動手段を励磁した状態で可動役物を停止させている状態を規定時間以上経過しないようにするため、役物駆動手段の経年劣化の進行を抑制することができる。これにより、本発明に係る遊技機は、役物駆動手段の経年劣化の進行による故障を抑制することができる。
なお、本発明に係る遊技機は、前記可動役物の可動を含む演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)を更に備え、前記静止位置は、第1静止位置(例えば、リール待機位置)及び第2静止位置(例えば、リール露出位置)からなり、前記演出実行手段は、前記静止位置まで前記可動役物を可動するように前記駆動制御手段が前記役物駆動手段を制御する場合には、実行中の演出に応じて、前記第1静止位置又は前記第2静止位置に前記可動役物を可動させて、前記可動役物による演出を終了するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、静止位置まで可動役物を可動する場合には、実行中の演出に応じて、第1静止位置又は第2静止位置に可動役物を可動させて、可動役物による演出を終了するため、遊技者に違和感を与えずに実行中の演出を終了させることができる。
特開2009−240459号公報に記載されたような遊技機において、投影装置から投影された映像をスクリーン装置に表示させるものは、形状が異なる複数のスクリーンを切り替えながら演出を実行することにより、演出を多様化することができる。
しかしながら、上述したような従来の遊技機は、遊技機に関するエラーを表すエラー映像をスクリーンに表示させる場合には、複数のスクリーンの形状が互いに異なることから、表示させるエラー映像と投射されるスクリーンとが噛み合わず、エラー映像の視認性が悪化してしまうことがあるといった課題があった。
本発明に係る遊技機は、映像を出力する映像出力手段(プロジェクタ機構B2)と、前記映像出力手段によって出力された映像を表示可能な少なくとも1つが可動な複数の表示装置(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1)と、前記映像出力手段と前記複数の表示装置とを制御する表示制御手段(サブCPU102)と、を有する遊技機であって、前記表示制御手段は、前記遊技機に関するエラーを検出するエラー検出手段(例えば、24hドア開閉監視ユニット74)と、前記映像出力手段によって出力された映像が表示される前記表示装置を特定する表示装置特定手段(サブCPU102)と、前記エラー検出手段によってエラーが検出されたことを契機として、前記エラー検出手段によって検出されたエラーを表すエラー映像を前記複数の表示装置のいずれかに表示させるエラー表示手段(サブCPU102が実行するエラー表示処理)と、を備え、前記表示制御手段は、前記表示装置特定手段によって特定された表示装置に応じたエラー映像を前記映像出力手段に出力させる構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技機に関するエラーを検出したことを契機として、複数の表示装置のなかで、映像出力手段によって出力された映像が表示される表示装置に応じたエラー映像を映像出力手段に出力させるため、エラー映像の視認性を向上させることができる。
なお、本発明に係る遊技機は、前記複数の表示装置に応じたエラー映像を格納するエラー映像格納手段(ロムカートリッジ基板76)を更に備え、前記映像出力手段は、映像投射装置(プロジェクタ機構B2)であって、前記表示制御手段は、前記映像出力手段の焦点距離を制御する焦点距離制御手段(サブCPU102が実行するスタートコマンド受信時処理のステップS504)を備え、前記表示制御手段は、前記エラー映像格納手段に格納されたエラー画像から前記表示装置特定手段によって特定された表示装置に応じた前記エラー映像を前記焦点距離制御手段によって制御された前記焦点距離で前記映像出力手段に出力させるようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、エラー映像格納手段に格納されたエラー画像から表示装置特定手段によって特定された表示装置に応じたエラー映像を映像出力手段に出力させるため、映像出力手段によって出力された映像が表示されるスクリーンに応じたエラー映像を映像出力手段に出力させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、前記複数の表示装置のいずれよりも表示領域が狭く非可動な副表示装置(画像表示装置201a)を更に備え、前記表示制御手段は、前記映像出力手段に出力させる前記エラー映像と同一な内容を表すエラー画像を前記副表示装置に表示させるようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、複数の表示装置のいずれよりも表示領域が狭く非可動なことにより表示性能が安定している副表示装置でも遊技機に関するエラーを確認させることができる。
特開2014−42693号公報に記載されたような複数の位置に可動役物を有する従来の遊技機は、複数の可動役物による様々な動作制御を行うと、その位置関係に不整合が生じ、可動役物が正常に動作しなくなる虞があるといった課題があった。
本発明に係る遊技機は、第1基準位置(例えば、フロント待機位置)を基準に可動する第1可動役物(例えば、フロントスクリーン機構E1)及び第2基準位置(例えば、リール待機位置)を基準に可動する第2可動役物(例えば、リールスクリーン機構F1)を含む複数の可動役物と、前記第1可動役物を駆動する第1役物駆動手段(例えば、駆動モータE25)と、前記第2可動役物を駆動する第2役物駆動手段(例えば、駆動モータF21)と、前記第1役物駆動手段及び前記第2役物駆動手段を制御する駆動制御手段(サブCPU102)と、前記第1可動役物が前記第1基準位置にあるか否かを判断する役物位置判断手段(サブCPU102)と、を備え、前記駆動制御手段は、前記第2可動役物を前記第2基準位置から可動させるときに、前記役物位置判断手段によって前記第1可動役物が前記第1基準位置にないと判断された場合には、前記第1役物駆動手段を制御して前記第1可動役物を前記第1基準位置に可動させる構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第2可動役物を第2基準位置から可動させたときに、第1可動役物が第1基準位置にない場合には、第1可動役物を第1基準位置に可動させた後に、第2可動役物を第2基準位置から可動させることにより、第1可動役物と第2可動役物との位置関係に不整合が生じ、これら可動役物が正常に動作しなくなることを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機は、前記複数の可動役物の可動を含む演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)を更に備え、前記演出実行手段は、前記第2可動役物を前記第2基準位置から可動させる演出を実行するときに、前記役物位置判断手段によって前記第1可動役物が前記第1基準位置にないと判断された場合には、前記駆動制御手段によって前記第1役物駆動手段を制御して前記第1可動役物を前記第1基準位置に可動させた後に、前記第2役物駆動手段を制御して前記第2可動役物を前記第2基準位置から可動させる演出を実行するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第2可動役物を第2基準位置から可動させる演出を実行するときに、役物位置判断手段によって第1可動役物が第1基準位置にないと判断された場合には、駆動制御手段によって第1可動役物が第1基準位置に可動させた後に、第2可動役物を第2基準位置から可動させる演出を実行するため、遊技者に違和感を与えずに演出を実行することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記演出実行手段は、演出動作を表す演出データに基づいて演出を実行し、前記第2可動役物を前記第2基準位置から可動させる演出を実行するときに、前記役物位置判断手段によって前記第1可動役物が前記第1基準位置にないと判断された場合には、前記第2可動役物を前記第2基準位置から可動させる演出を表す演出データの前に、前記第1可動役物を前記第1基準位置に可動させる演出を表す演出データを挿入し、前記第1基準位置に可動させる演出を表す演出データを挿入した演出データに基づいて、前記第2可動役物を前記第2基準位置から可動させる演出を実行するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第2可動役物を第2基準位置から可動させる演出を実行するときに、役物位置判断手段によって第1可動役物が第1基準位置にないと判断された場合には、第2可動役物を第2基準位置から可動させる演出を表す演出データの前に、第1可動役物を第1基準位置に可動させる演出を表す演出データを挿入するため、駆動制御手段によって第1可動役物が第1基準位置に可動させた後に、第2可動役物を第2基準位置から可動させる演出を実行することができる。
特開2014−42693号公報に記載されたような可動役物をモータなどの役物駆動手段により駆動する従来の遊技機は、可動役物の可動部、役物駆動手段及び可動部と役物駆動手段との間のギア機構の経年劣化などにより、可動役物が正常に動作しなくなる虞があるため、可動役物が正常に動作しなくなったときの対策が求められる。
本発明に係る遊技機は、可動役物(例えば、フロントスクリーン機構E1)と、前記可動役物を駆動する役物駆動手段(例えば、駆動モータE25)と、前記役物駆動手段を制御する駆動制御手段(サブCPU102)と、前記可動役物が基準位置(例えば、フロント待機位置又はフロント露出位置)にあるか否かを判断する役物位置判断手段(サブCPU102)と、前記役物位置判断手段による判断の結果に基づいて、前記可動役物の位置に関するエラーを検出する役物位置エラー検出手段(サブCPU102)と、を備え、前記役物位置エラー検出手段は、単位遊技の開始時に、前記可動役物が前記基準位置にない場合に、エラーと検出し、前記駆動制御手段は、前記役物位置エラー検出手段によってエラーが検出されたことを契機とした所定のエラー条件が成立した場合に、前記役物駆動手段による前記可動役物の駆動を禁止する構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、可動役物の位置に関するエラーが検出された場合には、可動役物の駆動を禁止するため、可動役物の位置に関するエラーを解消するための特別な処理を要することなく、可動役物が正常に動作しなくなったときの対策をとることができる。
また、本発明に係る遊技機は、可動役物の位置に関するエラーが検出された場合には、可動役物の駆動を禁止するため、可動役物及び役物駆動手段などの部品を保護することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記所定のエラー条件は、前記単位遊技の開始時に前記役物位置エラー検出手段によって所定の回数(例えば、10回)連続してエラーと検出されたことで成立することとしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、所定の回数連続してエラーを検出したことを条件として、役物駆動手段による可動役物の駆動を禁止するため、外乱の影響などを受けて、可動役物の位置に関するエラーが誤検出されたときに、可動役物の駆動を禁止してしまうことを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記駆動制御手段は、前記遊技機に電源が投入されたこと、又は、前記単位遊技の開始時に前記役物位置エラー検出手段によってエラーが検出されなかったことを契機として、前記役物位置エラー検出手段によって検出されたエラーの回数をリセットするようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技機に電源が投入されたことで初期化動作を実行したこと(いわゆる「パワーオンリセット」)により、可動役物の位置に関するエラーが解消されることがあることから、電源が投入されたことも契機として、エラーの回数をリセットするため、可動役物の位置に関するエラーを解消するための特別な処理を要することなく、可動役物が正常に動作しなくなったときの対策をとることができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記可動役物は、複数のスクリーン(フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1)により構成され、前記複数のスクリーンに映像を投射する映像出力手段(プロジェクタ機構B2)と、前記映像出力手段の焦点距離を制御する焦点距離制御手段(サブCPU102が実行するスタートコマンド受信時処理のステップS504)と、を更に備え、前記焦点距離制御手段は、前記駆動制御手段により制御された前記役物駆動手段に駆動された前記複数のスクリーンに応じて焦点距離を制御し、前記役物駆動手段による前記可動役物の駆動が禁止された場合には、前記焦点距離を維持するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、役物駆動手段によるスクリーンの駆動が禁止された場合には、焦点距離を維持するため、スクリーンに投影されている映像の視認性が低下することを抑制することができる。
特開2012−135540号公報に記載されたような遊技機は、単位遊技中においては、液晶表示装置に演出用の映像が表示されているため、配当表や図柄の配列などの遊技機に関する情報を液晶表示装置に表示させると、演出を中断させてしまうといった課題があった。
本発明に係る遊技機は、画像を表示する画像表示装置(201a)と、前記画像表示装置に重畳されて接触入力可能な接触入力装置(タッチセンサ201b)と、前記接触入力装置に対する操作に応じた情報を表す画像を前記画像表示装置に表示させる表示制御手段(サブCPU102)と、遊技の内容を表す遊技情報を記録する遊技情報記録手段(サブCPU102)と、を備え、前記表示制御手段は、前記接触入力装置の操作に応じて、遊技に関する情報を表す画像(トップ画面212)を前記画像表示装置に表示させ、且つ、単位遊技中であっても、前記接触入力装置の操作に応じて、前記遊技情報記録手段による遊技情報の記録の各種操作を行わせるためのユーザインタフェイス画像(メニュー画面216)を前記画像表示装置に表示させた後、前記接触入力装置の操作に応じて、前記遊技情報記録手段による遊技情報の記録の各種操作を可能とする構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、単位遊技中の演出用映像を表示する表示手段の他に遊技に関する情報を表示することができる画像表示装置を備えているため、単位遊技中であっても、演出を中断させることなく、遊技に関する情報を表示することができる。
なお、本発明に係る遊技機においては、前記遊技情報記録手段による遊技情報の記録の各種操作は、前記遊技情報記録手段による遊技情報の記録の開始と、前記遊技情報記録手段による遊技情報の記録の参照と、前記遊技情報記録手段による遊技情報の記録の終了との操作が可能であってもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、単位遊技中であっても、接触入力装置の操作に応じて、遊技情報の記録の開始と、遊技情報の記録の参照と、遊技情報の記録の終了とを遊技者に実行させることができる。
特開2010−167192号公報に記載されたような遊技機では、光源が消灯している状態では、装飾シートの絵柄が視認しにくい状態となる。このため、従来の遊技機は、遊技状態が所定の遊技状態に移行する前、及び、移行したときに、どこが点灯するのかが、遊技者にとって分かりにくいといった課題があった。
本発明に係る遊技機は、映像を表示する表示手段(表示ユニット100)と、前記表示手段の正面に設けられ、前記表示手段に表示された映像が視認可能な保護カバー(20)と、前記保護カバー内側に配設され、遊技状態を表す絵柄が装飾された装飾部(22a、22b)と、前記装飾部の裏面から光を照射する光源(装飾LED23a、23b)と、前記光源の点灯状態を制御する光源制御手段(サブCPU102)と、を備え、前記光源制御手段は、前記遊技状態が前記所定の遊技状態に移行していない状態では、前記遊技状態が前記所定の遊技状態に移行した状態と比較して、低い輝度で前記光源を点灯させ、前記装飾部に装飾された絵柄は、前記光源が低い輝度で点灯していても前記保護カバー外側から視認可能である構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、遊技状態が所定の遊技状態に移行していなくても、低輝度で装飾部の光源を点灯させることにより、装飾部に装飾された絵柄を視認させやすくするため、遊技状態が所定の遊技状態に移行したときに、どこが点灯するのかを遊技者に分りやすくすることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記保護カバーは、外側から内側に入射される光に対する遮光性を有するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、保護カバーが外側から内側に入射される光に対する遮光性を有するため、外来光により表示手段に表示された映像の視認性が低下してしまうことを抑制することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記光源制御手段は、前記光源を消灯する場合には、前記光源を消灯するための光源データを所定の低い輝度で点灯させる光源データに変換し、変換した光源データに基づいて、前記光源の点灯状態を制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光源を消灯する場合には、光源を消灯するための光源データを所定の低い輝度で点灯させる光源データに変換し、変換した光源データに基づいて、光源の点灯状態を制御するため、光源データを変換するだけで、光源の消灯が要求されている期間に、光源を低い輝度で点灯させることができる。
特開2013−146523号公報に記載された遊技機は、演出ボタンに設けられたLEDを点灯させることで、演出を進行させる演出ボタンの操作を促していた。特開2010−178972号公報に記載された遊技機は、演出ボタンを操作するタイミングを報知するための画像を液晶表示装置に表示させていた。
このような、従来の遊技機において、演出を進行させる演出ボタンに設けられたLEDを点灯させることで、演出ボタンの操作を促し、演出ボタンの操作を行うタイミングを報知するための画像を液晶表示装置などの表示手段に表示させる場合には、演出ボタンに設けられたLEDの状態と、表示手段に表示された画像とが連動していないと、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。
本発明に係る遊技機は、演出用映像を表示する表示手段(表示ユニット100)と、演出に使用される演出操作手段(チャンスボタン33)と、前記演出操作手段に設けられた演出操作光源(チャンスボタンLED34)と、遊技の進行に応じて演出を決定する演出決定手段(サブCPU102)と、前記演出決定手段によって決定された演出に応じた映像を前記表示手段に表示させる演出操作表示手段(サブCPU102)と、前記演出操作手段の操作を検出する演出操作検出手段(チャンススイッチ35)と、を備え、前記演出操作表示手段は、前記演出操作手段の操作を契機とする演出が前記演出決定手段によって決定された場合には、前記演出操作手段の操作を促す映像を前記表示手段に表示させるとともに、前記演出操作光源を点灯させ、前記演出操作検出手段によって前記演出操作手段の操作が検出された場合には、前記表示手段による前記演出操作手段の操作を促す映像の表示を終了させるとともに、前記演出操作光源を消灯させる構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出操作手段に設けられた演出操作光源の発光と、演出操作手段の操作を促す映像の表示とが連動し、演出操作光源の消灯と、演出操作手段の操作を促す映像の表示の終了とが連動するため、遊技者に違和感を与えることなく、演出用の操作を促すことができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記演出決定手段は、予め定められた抽籤値と抽籤用乱数値とに基づいて、前記演出操作手段の操作を契機とする演出を決定し、前記演出操作表示手段は、前記演出操作手段の操作を契機とする演出が前記演出決定手段によって決定された場合には、前記表示手段の表示領域の略中央の領域に、前記演出操作手段の形状を模した映像を表示させるようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、予め定められた抽籤値と抽籤用乱数値とに基づいて、前記演出操作手段の操作を契機とする演出を決定するため、演出操作手段の操作を契機とする演出を適切な頻度で実行することができる。
また、本発明に係る遊技機は、演出操作手段の操作を契機とする演出を実行する場合には、前記演出操作手段の形状を模した映像を表示手段の表示領域の略中央の領域に表示させるため、演出操作手段の操作を視覚的に分りやすく促すことができる。
また、上述したような従来の遊技機は、演出ボタンの操作を促しているにも関わらず、演出ボタンが操作されずに、遊技の進行に有効な操作が行われた場合には、演出ボタンが操作されたことによる演出が実行されず、遊技者の興趣を演出によって向上させることができなくなってしまうといった課題があった。
本発明に係る遊技機は、演出用映像を表示する表示手段(表示ユニット100)と、演出に使用される演出操作手段(チャンスボタン33)と、遊技の進行に応じて演出を決定する演出決定手段(サブCPU102)と、前記演出決定手段によって決定された演出を実行する演出実行手段(サブCPU102)と、前記演出決定手段によって決定された演出に応じた映像を前記表示手段に表示させる演出映像表示手段(サブCPU102)と、前記演出操作手段の操作を検出する演出操作検出手段(チャンススイッチ35)と、を備え、前記演出映像表示手段は、前記演出操作手段の操作を契機とする演出が前記演出決定手段によって決定された場合には、前記演出操作手段の操作を促す映像を前記表示手段に表示させ、前記演出操作検出手段によって前記演出操作手段の操作が検出されたこと、又は、前記演出操作手段の操作とは異なる所定の実行条件が成立した場合には、前記表示手段による前記演出操作手段の操作を促す映像の表示を終了させ、前記演出実行手段は、前記演出操作手段の操作を契機とする演出が前記演出決定手段によって決定されている状態で、前記所定の実行条件が成立した場合には、前記演出操作手段の操作を契機とする演出を実行する構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出操作手段の操作を契機とする演出を実行する場合に、演出操作手段が操作されなかった場合であっても、所定の実行条件が成立すれば、演出操作手段の操作を契機とする演出を実行するため、遊技者の興趣を演出によって向上させることができる。
なお、本発明に係る遊技機は、遊技媒体の投入を検出する遊技媒体検出手段(メダルセンサ46及びBETスイッチ62)を更に備え、前記所定の実行条件は、前記遊技媒体検出手段によって前記遊技媒体の投入が検出されたことを更に含むようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、演出操作手段の操作を契機とする演出を実行する場合に、演出操作手段が操作されなかった場合であっても、次の単位遊技のために遊技媒体が投入されたことを契機に、演出操作手段の操作を契機とする演出を実行するため、演出操作手段の操作を契機とする演出を略確実に実行することができる。
特開2013−146588号公報に記載されたような遊技機においては、遊技者が得られる利益に停止操作の操作順序が大きく影響することがあるため、停止操作の操作順序を報知する映像の視認性を担保しなければ、遊技者に不利益を与えてしまう虞がある。
本発明に係る遊技機は、映像を出力する映像出力手段(プロジェクタ機構B2)と、前記映像出力手段によって出力された映像を表示可能な複数の表示装置(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1)と、複数の図柄が表示された複数のリール(3L、3C、3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(表示窓4)と、遊技の開始操作を検出する開始操作検出手段(スタートスイッチ64)と、前記開始操作検出手段による遊技の開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(ステッピングモータ51L、51C、51R)と、前記所定の開始条件の成立に基づき、複数の役の中から所定の当籤確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(メインCPU93)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(ストップスイッチ17S)と、前記内部当籤役決定手段によって決定された内部当籤役に基づいて、前記停止操作の操作順序を報知する停止報知手段(メインCPU93及びサブCPU102)と、を備え、前記複数の表示装置のうち少なくとも1つの表示装置(リールスクリーン機構F1)は、可動可能に構成され、前記停止報知手段は、前記複数の表示装置のいずれか1つの表示装置の表示領域に前記停止操作の操作順序を表す操作順序報知映像を表示させ、前記可動可能に構成された表示装置の可動位置に応じて、前記操作順序報知映像を表示する領域が移動するように、前記操作順序報知映像を前記映像出力手段に切り替えさせる構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、可動可能に構成された表示装置の可動位置に応じて、操作順序報知映像を表示する領域が移動するように、停止操作の操作順序を表す操作順序報知映像を映像出力手段に切り替えさせることにより、操作順序報知映像の視認性を担保するため、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、前記複数の表示装置は、前記停止報知手段によって前記操作順序報知映像が表示される第1表示装置(固定スクリーン機構D)と、前記可動可能に構成された第2表示装置(リールスクリーン機構F1)と、を含み、前記第1表示装置は、第1表示領域及び第2表示領域を含む複数の表示領域を有し、前記第2表示装置は、前記第1表示装置を覆うように露出する露出位置へ可動可能であり、前記停止報知手段は、前記第2表示装置が前記露出位置にない場合には、前記第1表示装置の第1表示領域に応じた前記操作順序報知映像を前記第1表示装置の第1表示領域に表示させ、前記第2表示装置が前記露出位置にある場合には、前記第1表示領域の第2表示領域に応じた前記操作順序報知映像を前記第1表示装置の第2表示領域に表示させるようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1表示装置を覆うように露出する露出位置へ可動可能な第2表示装置が露出位置にない場合には、第1表示装置の第1表示領域に応じた操作順序報知映像を第1表示装置の第1表示領域に表示させ、第2表示装置が露出位置にある場合には、第1表示装置の第2表示領域に応じた操作順序報知映像を第1表示装置の第2表示領域に表示させることで、操作順序報知映像の視認性を担保するため、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機において、前記第1表示装置は、正面(正面反射部D1の反射面)と、前記正面の左右に配された左面(左面反射部D3の反射面)及び右面(右面反射部D2の反射面)と、前記正面の下方側で前記左面と前記右面との間に挟まれた下面(下面反射部D4の反射面)を有し、前記第1表示装置の第1表示領域は、前記正面に含まれ、前記第1表示領域の第2表示領域は、前記下面に含まれるようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1表示装置を覆うように露出する露出位置へ可動可能な第2表示装置が露出位置にない場合には、第1表示装置の正面に含まれる第1表示領域に操作順序報知映像を表示させ、第2表示装置が露出位置にある場合には、第1表示装置の下面に含まれる第2表示領域に操作順序報知映像を表示させることで、操作順序報知映像の視認性を担保するため、遊技者に不利益を与えてしまうことを防止することができる。
特開2014−131586号公報に記載された遊技機においては、特別な役が入賞した場合に、遊技者にとって遊技が有利にならないことによって、遊技者の興趣を低下させてしまう虞がある。
本発明に係る遊技機は、複数の図柄が表示された複数のリール(3L、3C、3R)と、前記リールに表示された複数の図柄の一部を表示する図柄表示手段(表示窓4)と、遊技の開始操作を検出する開始操作検出手段(スタートスイッチ64)と、前記開始操作検出手段による遊技の開始操作の検出に基づき、前記リールを回転させることにより前記図柄を変動させる図柄変動手段(ステッピングモータ51L、51C、51R)と、前記所定の開始条件の成立に基づき、複数の役の中から所定の当籤確率で内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(メインCPU93)と、前記複数のリールに対応して設けられ、各リールを停止させるための停止操作を検出する停止操作検出手段(ストップスイッチ17S)と、前記内部当籤役決定手段により決定された内部当籤役と前記停止操作検出手段により停止操作が検出されたタイミングとに基づいて、前記リールの回転を停止させることにより前記図柄表示手段に表示されている図柄の変動を停止させるリール停止制御手段(メインCPU93及びステッピングモータ51L、51C、51R)と、前記リール停止制御手段により前記図柄の変動が停止されたことにより前記図柄表示手段の有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する入賞判定手段(メインCPU93)と、前記内部当籤役決定手段によって特定の内部当籤役が決定されたことを契機として、遊技者にとって有利な特定有利状態(例えば、CT)に遊技状態を移行させる特定有利状態移行手段(メインCPU93)と、前記内部当籤役決定手段によって決定された内部当籤役に基づいて、前記停止操作の操作順序を報知する停止報知手段(メインCPU93及びサブCPU102)と、を備え、前記停止報知手段は、前記特定有利状態中に行われる単位遊技で、前記内部当籤役決定手段によって所定の内部当籤役(例えば、「3連チリリプ」)が決定されたことに基づいて、前記所定の内部当籤役が付加価値(例えば、通常ARTの継続期間の上乗せ)を有する場合には、前記所定の内部当籤役に基づいた図柄の組合せを前記有効ライン上に停止させる前記停止操作の操作順序を報知し、前記所定の内部当籤役が付加価値を有しない場合には、前記所定の内部当籤役に基づいた図柄の組合せと異なる図柄の組合せを前記有効ライン上に停止させる前記停止操作の操作順序を報知する構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、所定の内部当籤役に内部当籤したときに、所定の内部当籤役が付加価値を有する場合には、所定の内部当籤役に基づいた図柄の組合せを有効ライン上に停止させる停止操作の操作順序を報知し、所定の内部当籤役が付加価値を有しない場合には、所定の内部当籤役に基づいた図柄の組合せと異なる図柄の組合せを有効ライン上に停止させる停止操作の操作順序を報知することにより、所定の内部当籤役に基づいた図柄の組合せを有効ライン上に停止しても、遊技者が付加価値を得られない状況を回避している。
このように、本発明に係る遊技機は、所定の内部当籤役に基づいた図柄の組合せが有効ライン上に停止しても、遊技者が付加価値を得られないことによって、遊技者の興趣を低下させてしまうことを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機は、演出用映像を出力する映像出力手段(プロジェクタ機構B2)と、前記映像出力手段によって出力された演出用映像を表示可能な表示装置(固定スクリーン機構D、フロントスクリーン機構E1及びリールスクリーン機構F1)と、を更に備え、前記停止報知手段は、前記演出用映像によって前記停止操作の操作順序を報知するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、停止操作の操作順序を多様に報知することができる。
特開2014−042693号公報に記載されたような遊技機においては、制御プログラムが認識している可動役物の可動位置と、実際の可動役物の可動位置との間で、わずかでもズレが生じてしまうと、そのズレがさらにズレを生じさせることもあり、可動役物を用いた演出に不整合が生じてしまい、遊技者に不快感を与えてしまう虞がある。
本発明に係る遊技機は、第1位置(例えば、フロント待機位置)と第2位置(例えば、フロント露出位置)との間で可動な可動役物(例えば、フロントスクリーン機構E1)と、前記可動役物を駆動する役物駆動手段(例えば、駆動モータE25)と、前記役物駆動手段の可動基準単位に基づいてステップ数を更新することで、前記可動役物の可動位置を管理する駆動制御手段(サブCPU102)と、前記可動役物が前記第1位置(ステップカウント「0」)にあることを検出するための第1位置センサ(例えば、フロント待機位置センサE15a)と、を備え、前記駆動制御手段は、前記第1位置センサが非検知状態から検知状態に変化した場合に、前記ステップ数を第1の値(ステップカウント「19」)に補正し、前記第1位置センサが検知状態から非検知状態に変化した場合に、前記ステップ数を第2の値(ステップカウント「23」)に補正する構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、可動役物が第1位置にあることを検出するための第1位置センサが非検知状態から検知状態に変化した場合に、ステップ数を第1の値に補正し、検知状態から非検知状態に変化した場合に、ステップ数を第2の値に補正することにより、第1位置センサが非検知状態から検知状態に変化したときと、検知状態から非検知状態に変化したときとのステップ数の誤差を解消している。
したがって、本発明に係る遊技機は、駆動制御手段で管理する可動役物の可動位置と、実際の可動役物の可動位置とのズレによって、可動役物を用いた演出に不整合が生じてしまうことを防止することができるため、遊技者に不快感を与えてしまうことを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、前記可動役物が前記第2位置(ステップカウント「210」)にあることを検出するための第2位置センサ(例えば、フロント露出位置センサE15b)を更に備え、前記駆動制御手段は、前記第2位置センサが非検知状態から検知状態に変化した場合に、前記ステップ数を第3の値(ステップカウント「192」)に補正し、前記第2位置センサが検知状態から非検知状態に変化した場合に、前記ステップ数を第4の値(ステップカウント「188」)に補正するようにしてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、可動役物が第2位置にあることを検出するための第2位置センサが非検知状態から検知状態に変化した場合に、ステップ数を第3の値に補正し、検知状態から非検知状態に変化した場合に、ステップ数を第4の値に補正することにより、第2位置センサが非検知状態から検知状態に変化したときと、検知状態から非検知状態に変化したときとのステップ数の誤差を解消している。
したがって、本発明に係る遊技機は、駆動制御手段で管理する可動役物の可動位置と、実際の可動役物の可動位置とのズレによって、可動役物を用いた演出に不整合が生じてしまうことを、より確実に防止することができる。
(湾曲部に係る発明)
特開平06−035066号公報には、遊技機筐体の正面に設けられた表示画面(スクリーン)に、内部に設けられた液晶プロジェクターを用いてゲーム用動画を拡大投影する遊技機が提案されている。
しかしながら、画像が投影される表示部には、さらなる改良の余地がある。
本発明の目的は、表示部を用いた演出の効果を高めて、遊技の興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
画像を投影するプロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)と、
前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示面と、前記表示面を形成する表示面形成部(例えば、後述の湾曲部G22)を有する表示部(例えば、後述の後方スクリーンG3)と、を備え、
前記表示面形成部は、幅方向の両端部(例えば、後述の側板部G25)が、同方向の中央部よりもプロジェクタに近づくように湾曲している
ことを特徴とする遊技機。
また、上記遊技機は、前記表示面よりもプロジェクタに近い位置に配置された回転可能な可動部(例えば、後述のルーバー板G13,G14,G15)を備え、
前記可動部は、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能であってもよい。
また、上記遊技機は、前記可動部を回転可能に支持する支持部(例えば、後述の枠部G23)と、
前記表示面形成部よりも前記プロジェクタから遠い位置に配置され、前記可動部を駆動する駆動部(例えば、後述のステッピングモータG31)と、
前記駆動部の駆動力を前記可動部に伝達する伝達部(例えば、後述のモータ接続ギアG32、伝達ギアG34,ルーバー駆動ギアG33)と、を備え、
前記支持部には、前記伝達部を収容する収容部(例えば、後述のカバー体G7)が形成されていてもよい。
本発明によれば、表示部を用いた演出の効果を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(後方スクリーンの塗装に係る発明)
特開平06−035066号公報、遊技機筐体の正面に設けられた表示画面(スクリーン)に、内部に設けられた液晶プロジェクターを用いてゲーム用動画を拡大投影する遊技機が提案されている。
しかしながら、画像が投影される表示部には、さらなる改良の余地がある。
本発明の目的は、表示部を用いた演出の効果を高めて、遊技の興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
画像を投影するプロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)と、
前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示面と、前記表示面を形成する表示面形成部(例えば、後述の湾曲部G22)を有する表示部(例えば、後述の後方スクリーンG3)と、を備え、
前記表示面形成部は、黒色の樹脂によって形成され、
前記表示面は、塗装によって形成された銀色の下地層と、前記下地層を覆う白色の表層と、を有する
ことを特徴とする遊技機。
上記遊技機は、前記表示面よりもプロジェクタに近い位置に配置された回転可能な可動部(例えば、後述のルーバー板G13,G14,G15)を備え、
前記可動部は、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能であり、
前記可動部の前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な箇所は、塗装によって形成された銀色の下地層と、前記下地層を覆う白色の表層と、を有してもよい。
本発明によれば、表示部を用いた演出の効果を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(ルーバー接続ギアの突起部に係る発明)
特開2009−178405号公報には、移動自在に配置された移動部材と、移動部材を軌道に沿って移動させる駆動部と、移動部材の傾きを検出する加速度センサと、軌道と加速度センサにより検出された傾きとの関係から移動部材の位置を演算する位置演算手段と、を有する遊技機が提案されている。
しかしながら、可動役物の駆動制御の精度を高める技術にはさらなる改良の余地がある。
本発明の目的は、可動役物の駆動制御の精度を高めることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
駆動部の駆動により回動する可動役物(例えば、後述のルーバー板G13,G14,G15)と、
前記駆動部の駆動力を前記可動役物に伝達するギア(例えば、後述のルーバー駆動ギアG33)と、
前記ギアの外周部に設けられた第1被検出部及び第2被検出部(例えば、後述の2つの突起部G41)と、
前記第1被検出部及び前記第2被検出部を検知する検知部(例えば、後述のセンサG40)と、を備え、
前記第1被検出部及び前記第2被検出部は、前記ギアの中心を通る径方向の同一直線上に配置される
ことを特徴とする遊技機。
また、上記遊技機は、画像を投影するプロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)を備え、
前記可動役物は、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示面を形成する第1の面(例えば、後述の第1の面G21a)及び前記第1の面の反対側の第2の面(例えば、後述の第2の面G21b)を有し、回転可能に設けられた可動部であり、
前記検知部が前記第1被検出部又は前記第2被検出部を検知するとき、前記第1の面又は前記第2の面が遊技者に対し略平行となるようにしてもよい。
本発明によれば、可動役物の駆動制御の精度を高めることができる。
(装飾体に係る発明)
特開2003−210690号公報には、装飾用ランプと、装飾用ランプを前方側から覆うレンズ部材を備える遊技機が提案されている。
しかしながら、発光部による発光演出には改良の余地がある。
本発明の目的は、発光部による発光演出の効果を高めることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
発光部(例えば、後述のLED410)と、
光透過性のある材料で形成され、前記発光部を覆う光透過部(例えば、後述の光透過部材405)と、を備え、
前記光透過部は、頂点を有する多面体であり、
前記発光部は、前記頂点に対応する位置に配置される
ことを特徴とする遊技機。
また、上記遊技機は、前記光透過部と前記発光部との間に配置され、前記発光部から照射される光を拡散する光拡散部(例えば、後述の光拡散シート404a,404b)を備え、
前記光透過部の前記発光部から照射される光が透過する箇所と、前記光拡散部との間には、所定の空間が設けられていてもよい。
本発明によれば、発光部による発光演出の効果を高めることができる。
(演出状態に基づく演出抽籤に係る発明)
特開2013−17520号公報には、サブCPU及び松明駆動回路が、演出内容により指定された松明駆動データに従って松明の駆動を行う遊技機が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、可動役物である松明を用いた演出の種類が少なく、遊技が単調なものとなるおそれがあった。
本発明の目的は、可動役物を用いた多彩な演出が可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
遊技の演出を制御する演出制御手段(例えば、後述のサブCPU102)と、
遊技状態(例えば、後述の通常遊技状態やCZ)を制御する遊技状態制御手段(例えば、後述のサブCPU102)と、
内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の主制御回路96)と、
それぞれが実行する演出の態様が異なる複数の可動役物(例えば、後述の表示ユニット200におけるフロントスクリーン機構E1、リールスクリーン機構F1)と、を備え、
前記複数の可動役物のそれぞれは、演出を実行可能な状態(例えば、後述のフロント露出位置、リール露出位置)と、演出を実行不能な状態(例えば、後述のフロント待機位置、リール待機位置)に設定可能であり、
前記演出制御手段は、前記内部当籤役決定手段が決定した内部当籤役と、前記遊技状態と、前記可動役物の状態と、に基づいて、実行する演出の内容を決定する
ことを特徴とする遊技機。
また、上記遊技機は、画像を投影するプロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)を備え、
前記複数の可動役物のそれぞれは、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示部であり、
前記演出を実行可能な状態とは、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な状態であり、
前記演出を実行不能な状態とは、前記プロジェクタにより投影された画像を表示不能な状態であってもよい。
本発明によれば、可動役物を用いて多彩な演出を行うことができる。
(ルーバー板を用いた演出に係る発明)
特開2013−17520号公報には、サブCPU及び松明駆動回路が、演出内容により指定された松明駆動データに従って松明の駆動を行う遊技機が提案されている。
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機では、可動役物である松明を用いた演出の種類が少なく、遊技が単調なものとなるおそれがあった。
本発明の目的は、可動役物を用いた多彩な演出が可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の主制御回路96)と、
複数の表示列によって構成され、遊技に必要な図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述の3つのリール3L,3C,3R及び51L、51C、51R)と、
前記複数の表示列のそれぞれに対応して設けられ遊技者の停止操作を受け付ける複数の停止操作手段(例えば、後述のストップボタン7L、7C、7R)と、
停止操作の検出を行う停止操作検出手段(例えば、後述のストップスイッチ17S)と、
前記内部当籤役決定手段の決定結果と前記停止操作検出手段による停止操作の検出とに基づいて前記図柄の変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の主制御回路96)と、
遊技の演出を制御する演出制御手段(例えば、後述のサブCPU102)と、
画像を投影するプロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)と、
前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示面を形成する第1の面(例えば、後述の第1の面G21a)及び前記第1の面の反対側の第2の面(例えば、後述の第2の面G21b)を有し、回転可能に設けられた複数の可動役物(例えば、ルーバー板G13,G14,G15)と、を備え、
前記複数の可動役物は、前記複数の停止操作手段に対応しており、
前記演出制御手段は、
遊技の演出中に、前記複数の可動役物を回転させ、停止操作を受け付けた停止操作手段に対応する可動役物の回転を前記第1の面又は前記第2の面が遊技者に対し略平行となる位置で停止させ、且つ、停止させた可動役物の前記第1の面又は前記第2の面に、プロジェクタにより投影された画像を表示させる
ことを特徴とする遊技機。
本発明によれば、可動役物を用いて多彩な演出を行うことができる。
特開平06−035066号公報には、遊技機筐体の正面に設けられた表示画面(スクリーン)に、内部に設けられた液晶プロジェクターを用いてゲーム用動画を拡大投影する遊技機が提案されている。
しかしながら、画像が投影される表示部には、さらなる改良の余地がある。
本発明の目的は、表示部を用いた演出の効果を高めて、遊技の興趣の向上を図ることができる遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、以下のような構成の遊技機を提供する。
プロジェクタ(例えば、後述の照射光装置B)と、前記プロジェクタから射出された投影光を映す可動部材(例えば、後述のフロントスクリーン機構E1又はリールスクリーン機構F1)と、を備える遊技機であって、
前記可動部材は、第1位置(例えば、後述のフロント待機位置又はリール待機位置)と第2位置(例えば、後述のフロント露出位置又はリール露出位置)に変位可能であり、
前記可動部材の第1位置から第2位置への変位を伴う演出において
変位が完了するより前に演出用画像の投影を開始することを特徴とする遊技機。
本発明によれば、表示部を用いた演出の効果を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
1 パチスロ機(遊技機)
3L、3C、3R リール(可変表示器)
4 表示窓(図柄表示手段)
17S ストップスイッチ(停止操作検出手段)
20 保護カバー
22a、22b 装飾部
23a、23b 装飾LED(光源)
33 チャンスボタン(演出操作手段)
34 チャンスボタンLED(演出操作光源)
35 チャンススイッチ(演出操作検出手段)
46 メダルセンサ(遊技媒体検出手段)
51L、51C、51R ステッピングモータ(図柄変動手段、リール停止制御手段) 62 BETスイッチ(遊技媒体検出手段)
64 スタートスイッチ(開始操作検出手段)
74 24hドア開閉監視ユニット(エラー検出手段)
76 ロムカートリッジ基板(エラー映像格納手段)
93 メインCPU(内部当籤役決定手段、リール停止制御手段、入賞判定手段、特定有利状態移行手段、報知手段、停止報知手段、遊技制御手段)
100 表示ユニット(表示手段)
102 サブCPU(駆動制御手段、演出実行手段、役物位置判断手段、役物位置判断手段、役物位置エラー検出手段、表示制御手段、遊技情報記録手段、光源制御手段、表示装置特定手段、演出決定手段、演出操作表示手段、演出映像表示手段、報知手段、停止報知手段、エラー表示手段、焦点距離制御手段、演出制御手段)
200 表示ユニット
201a 画像表示装置(副表示装置)
201b タッチセンサ(接触入力装置)
B2 プロジェクタ機構(映像出力手段、映像投射装置)
D 固定スクリーン機構(表示装置)
E1 フロントスクリーン機構(可動役物、表示装置)
F1 リールスクリーン機構(可動役物、表示装置)
E25 駆動モータ(第1役物駆動手段、役物駆動手段)
F21 駆動モータ(第2役物駆動手段、役物駆動手段)
G 固定スクリーン機構
G1 ルーバースクリーン
G2 ルーバー駆動機構
G3 後方スクリーン
G4,G5,G6 ルーバー駆動部
G7 カバー体
G8 下カバー部
G9 上カバー部
G10 上面部
G11 側面部
G12 坂部
G13 ルーバー板
G14 ルーバー板
G15 ルーバー板
G21a 第1の面
G21b 第2の面
G22 湾曲部
G23 枠部
G24 後板部
G25 側板部
G31 ステッピングモータ
G32 モータ接続ギア
G33 ルーバー駆動ギア
G34 伝達ギア
G40 センサ
G41 突起部

Claims (2)

  1. 駆動部の駆動により回動する可動役物と、
    前記駆動部の駆動力を前記可動役物に伝達するギアと、
    前記ギアの外周部に設けられた第1被検出部及び第2被検出部と、
    前記第1被検出部及び前記第2被検出部を検知する検知部と、を備え、
    前記第1被検出部及び前記第2被検出部は、前記ギアの中心を通る径方向の同一直線上に配置され
    前記可動役物は、前記検知部が前記第1被検出部を検知するときに遊技者に対し略平行となる第1の面と、前記検知部が前記第2被検出部を検知するときに遊技者に対し略平行となる第2の面を有する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 画像を投影するプロジェクタを備え、
    前記第1の面及び前記第2の面は、前記プロジェクタにより投影された画像を表示可能な表示面を形成す
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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