JP6713833B2 - 静電容量式接触センサおよびそれを搭載したハンドル - Google Patents

静電容量式接触センサおよびそれを搭載したハンドル Download PDF

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Description

本発明は、静電容量式接触センサ、特に車両のドア等のハンドルに使用される静電容量式接触センサおよび静電容量式接触センサを搭載したハンドルに関する。
無線通信機能を備えた携帯機を有する運転者が、車両のドアハンドルに接触することを検知し、ドアの施錠または解錠を行う電子式キーシステムが開発されている。運転者の接触を検知する方法としては、ドアハンドルに内蔵された電極の静電容量の変化を検知する方法が公知である。すなわち、運転者の手または指がドアハンドルに接触することにより、ドアハンドルの電極の静電容量が増加するため、所定の閾値を超えたか否かで、接触の有無を検知することができる。しかし、ドアハンドルに雨等による水滴が付着すると、ドアハンドルの電極の容量が増加し誤動作の要因となることがあるため、信頼性の高い電子式キーシステムには、水滴による誤検出を防止する技術が必要である。
水滴による誤検出を防止するために、特許文献1には、ドアハンドルの内部に、解錠用電極と施錠用電極とを、それぞれパネルに近い側と遠い側とに設置し、両方の電極において容量の増大を同時に検知した場合、雨水による誤検出と判断し、運転者の手が、解錠用電極または施錠用電極のどちらか一方のみに選択的に接触することにより、解錠用電極または施錠用電極において容量増加を検出した場合に、解錠または施錠する技術が開示されている。
特開2012−129762号公報
特許文献1においては、解錠用電極と施錠用電極とに、選択的に運転者が接触し操作することが前提であり、両方の電極において容量増加が生じた場合に誤検出と判断するものである。しかし、運転者がドアを解錠するためにハンドルに手を掛けた際に、両電極に同時に手が触れた場合、運転者の意図に反し、誤検出と判断してしまう、という問題がある。さらに、特許文献1の明細書には、解錠用電極はドアパネル側に設置されているため、施錠用電極と比較し、被水による容量増加が発生し難いことも記載されている。
このことは、両方の電極において容量増加が生じた場合に誤検出と判断する方法では、誤検出の判断ができなくなる状況が多いこと、さらには、水滴により施錠用電極の容量のみが増加し、解錠用電極の容量が増加せず、運転者の意図と関係なく、施錠と判断されてしまう状況が生じうることを意味する。また、解錠用電極と施錠用電極とを、それぞれパネルに近い側と遠い側とに設置し、さらに検出部を施錠用電極に対向させて設置するため、ドアハンドルへの組み込みが容易ではなく、ドアハンドル組み立て(製造)のコストが増大する懸念がある。
上記課題に鑑み、本発明は、雨などの水滴による誤検出を効果的防止するとともに、ドアハンドルへの取り付けも容易な静電容量式接触センサを提供する。
なお、車両操作の安全上、携帯機所持者は、「運転者」に限定することが好ましいため、以下の説明においては、携帯機所持者を「運転者」と記載するが、「運転者」に限定されるものではない。例えば、車両を走行させることがなく、かつ安全が確保されている状態において、「運転者」以外が携帯機を所持し、ドアの解錠または施錠動作を行う場合も想定され得る。従って、「運転者」とは、広い意味では電子式キーシステムの無線通信機能を備えた携帯機を所持する検出対象者である。
本発明に係る静電容量式接触センサは、
単一のハンドルに設置された第1の電極と第2の電極と第3の電極と検知部とを備え、
前記検知部は、
前記第1の電極の第1の静電容量値、前記第2の電極の第2の静電容量値および前記第3の電極の第3の静電容量値を測定する計測部と、
静電容量値についての第1の基準値、第2の基準値、第3の基準値、第1の閾値、第2の閾値および第3の閾値を格納する記憶部と、
計測された前記第3の静電容量値と前記第3の基準値とから静電容量値の第3の変化、
計測された前記第2の静電容量値と前記第2の基準値とから静電容量値の第2の変化、および計測された前記第1の静電容量値と前記第1の基準値とから静電容量値の第1の変化を算出する演算部と、
前記第3の変化と前記第3の閾値との比較、前記第2の変化と前記第2の閾値との比較および前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を実行する判定部と
を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る静電容量式接触センサは、
前記計測部が、
前記第1の電極、前記第2の電極、前記第3の電極の順に静電容量値をそれぞれ計測し、
前記判定部が、
前記第3の変化と前記第3の閾値との比較を実行し、
前記第3の変化が前記第3の閾値以上である場合は、待機と判定し、
前記第3の変化が前記第3の閾値未満である場合は、
前記第2の変化と前記第2の閾値との比較を実行し、
前記第2の変化が前記第2の閾値以上である場合は、解錠と判定し、
前記第2の変化が前記第2の閾値未満である場合は、
前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を実行し、
前記第1の変化が前記第1の閾値以上である場合は、施錠と判定し、
前記第1の変化が前記第1の閾値未満である場合は、待機と判定する
ことを特徴とする。
本発明にかかる静電容量式接触センサは、以上のように構成することで、雨水や洗車等の水滴等の影響を第3の電極により検出し待機と判定することで誤動作を確実に防止するとともに、少なくとも第2の電極において運転者の指の間接的接触または近接を検知した場合に、解錠の意図と判定し、第1の電極のみに運転者の指の間接的接触または近接を検知した場合に、施錠の意図と判定し、第2の電極および第1の電極のいずれにも運転者の指の間接的接触または近接を検知しない場合、待機と判定することにより、運転者の動作を明確に区別し、解錠もしくは施錠の意図を判定することができる。
前記演算部は、
前記第3の変化が第3の閾値未満である場合、前記第3の静電容量値を用い第3の基準値を更新し、
前記第2の変化が第2の閾値未満である場合、前記第2の静電容量値を用い第2の基準値を更新し、
前記第1の変化が第1の閾値未満である場合、前記第1の静電容量値を用い第1の基準値を更新することを特徴とする。
第1の電極と第2の電極と第3の電極の判定基準となる、各々の第1の基準と第2の基準と第3の基準を、随時更新することにより、第1の基準と第2の基準と第3の基準の経時的変化による誤判定の発生を防止し、信頼性の高い静電容量式接触センサを提供することができる。
前記第3の電極は、前記第2の電極に人の手の第2指乃至第5第指が接触した場合、第1指が前記第3の電極に容易に接触しない箇所に配置されていることを特徴とする。
第3の電極の位置を、第2の電極に人の手の第2指乃至第5第指が接触した場合、第1指が容易に接触しない箇所に配置することにより、運転者が解錠を意図して第2の電極の設置箇所に運転者が第2指乃至第5第指を掛け、接触した場合、第1指が第3の電極に接触することを回避し、第3の電極の誤検出を防止することができる。
なお、上記「接触」とは、静電容量式接触センサを実装したドアハンドルを介して間接的に接触、もしくは近接することを意味する。
前記検知部による前記第2の電極の静電容量値の計測時間は、前記第1の電極の静電容量値の計測時間より長いことを特徴とする。
人の手の第2指乃至第5第指の複数の指による接触が想定される第2の電極の静電容量の変化は、第1指(または第2指)のみの接触が想定される第1の電極と比較し、静電容量の変化に時間的に広がる傾向がある。そのため、第2の電極の静電容量値の計測時間を第1の電極の静電容量値の計測時間より長くすることにより、静電容量の変化を確実に計測し、誤認識を防止するとともに、不要に計測時間を長くすることを防止し、省電力化を実現できる。
前記検知部は、予め設定された回数、
前記計測部により、前記第1の電極、前記第2の電極、前記第3の電極の静電容量値の計測と、
前記判定部により、前記第3の変化と前記第3の閾値との比較、前記第2の変化と前記第2の閾値との比較および前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を繰り返し、
前記第2の変化と前記第2の閾値との比較を実行し、前記第2の変化が前記第2の閾値以上である場合の回数が予め設定された回数と等しい場合、解錠と判定し、
前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を実行し、前記第1の変化が前記第1の閾値以上である場合の回数が予め設定された回数と等しい場合、解錠と判定することを特徴とする。
このように解錠もしくは施錠の判定の回数が、予め設定された所定回数と同じである場合、連続して解錠もしくは施錠の判定が実施されたと検知され、最終的に運転者による解錠もしくは施錠の意図であると判定し、それ以外の場合では、待機とすることで、より確実に誤動作を防止することができる。
本発明にかかるハンドルは、
前記静電容量式接触センサを搭載したことを特徴とする。
このような静電容量式接触センサを搭載したハンドルを用いることにより、車両等において、ドアの解錠、施錠を運転者の意図に基づいて、正確に実行することが可能となる。
本発明によれば、雨等の水滴による静電容量式接触センサの誤検出を効果的に防止することにより、車両等の電子式キーシステムを採用するドアの施錠もしくは解錠の誤動作を防止することができ、さらにドアハンドルへの実装を容易にすることができる。
本発明に係る静電容量式接触センサの平面図。 本発明に係る静電容量式接触センサを実装したドアハンドルおよび静電容量式接触センサの斜視図。 本発明に係る静電容量式接触センサの検知部における判定の過程を示すフロー図。
(第1の実施形態)
<全体構成>
図1は、本発明にかかる静電容量式接触センサ1の平面図である。基板2は、例えば、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、またはエポキシ樹脂などの可撓性のある絶縁体のフレキシブル基板であり、基板2上に、プリント配線形成技術により、導電性膜、例えば銅箔をパターニングし、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5が形成されている。第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5は、外部空間との間でコンデンサを形成する。
第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5は、基板2上に実装された検出部6、例えばマイコン(集積回路)等、の入出力端子に電気的に接続されている。具体的には各電極から導電性配線が、プリント配線形成技術により形成されており、導電性配線と検出部6の各入出力端子とは、例えば導電性ペーストや半田により、接続されている。
さらに、検出部6の入出力端子には、導電性膜、例えば銅箔をパターニングすることにより形成した配線群7が、例えば導電性ペーストや半田により、接続されている。配線群7は、図1では簡単のため1本の線で描画されているが、複数の導電性配線から構成されており、検出部6を作動させるために必要な電力を供給する電源ライン、検出部6とドア制御部との間の入力信号および出力信号を伝達する信号ラインを含む。
検知部6は、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5の静電容量値を測定する計測部と、各電極の基準値および判定の閾値を格納する記憶部と、計測された静電容量値を用いた基準値の算出および計測された静電容量値と基準値との変動を算出する演算部と、静電容量値の変動と各電極の閾値値との比較により判定を行う判定部と、判定結果を電気または電磁気的信号として車両側のドア制御部に出力する周辺回路部とを備える。なお、周辺回路部は、車両側からの電力を入力し、電源ノイズを遮断する機能を備えても良い。検知部6の記憶部は、基板2上に内蔵させても良いし、車両側に外付けしてもよい。この場合、周辺回路部は、車両側の記憶装置部との入出力を行う。
配線群7に含まれる各配線は、それぞれコネクター8の各端子に接続され、コネクター8を介して外部回路、例えば車両のドアの解錠および施錠機構を制御するため、車両本体側に設置された(図示しない)ドア制御部(または車両のエンジンコントロールユニット:ECU)の入出力端子に接続されている。
静電容量式接触センサ1は、可撓性のある基板2を使用しているため、後述のように、実装するドアハンドルの形状に合わせて変形させることができる。
また、静電容量式接触センサ1の第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5、検出部6および配線群7上に保護層、例えばアクリル系樹脂をコーティングしても良い。
静電容量式接触センサ1は、後述するように解錠、施錠の運転者の意図、および水滴等の影響を判定するために必要な構成要素を、単一の基板上に集約させている。そのため、車両のドアハンドルへの組み立てが容易であるとともに、解錠もしくは施錠しようとするドアのハンドル近傍に局所的に水等が付着した場合においても、誤検出を防止し、運転者の意図を正確に検知することができる。
図2(a)は、静電容量式接触センサ1を搭載(実装)したドアハンドル9を示す斜視図であり、図2(b)は、ドアハンドル9内に実装された静電容量式接触センサ1の形状を示す斜視図である。図2のA側が車両の前方(運転座席の正面方向)でありB側が車両の後方(運転座席の背面方向)であり、紙面下方がドアパネル側(車両本体側)である。
図2(b)に示すように、静電容量式接触センサ1は可撓性のある基板2を用いているため、ドアハンドル9の形状に合わせて、各部を屈曲させることが可能である。ドアハンドル9のドアパネル側には、静電容量式接触センサ1を実装するための支持部(図示しない)があり、静電容量式接触センサ1は、支持部にモールド樹脂により固定することができる。
静電容量式接触センサ1は図2(b)に示すように屈曲しており、その結果、第2の電極4はドアパネル側に位置し、第1の電極3および第3の電極5は、ドアハンドル9の表面側(ドアパネル側と反対側)に位置する。静電容量式接触センサ1の屈曲形状は、支持部の表面に段差形状を設け、その表面に静電容量式接触センサ1を固定することにより実現できる。
また、モールド樹脂は保護層として機能し、外部の異物や水滴等から静電容量式接触センサ1を保護することができる。
なお、静電容量式接触センサ1をドアハンドル9に固定する方法は、モールド樹脂による固定に限定されず、ネジ等の係止部材(固定部材)で固定しても良い。ドアハンドル9により、液密に覆うことで、外部の異物や水滴等から静電容量式接触センサ1を保護することもできる。
コネクター8は、図2(a)に示すように、ドアハンドル9から外部に取り出すことができる。検出部6は、コネクター8を介してケーブル等により電気的に、車両のドア制御部(ECU)と接続することができ、検出部6への電源供給、入出力信号の通信が可能である。なお、静電容量式接触センサ1にアンテナを内蔵させ、入出力信号の無線通信を行うことも可能である。アンテナをドアハンドル9に内蔵させる場合は、別途導電性のコイル等を使用できるが、静電容量式接触センサ1の基板2にプリント配線技術により形成しても良い。しかし、コネクター8を介してケーブル等を用いた有線通信を可能とすることで、アンテナを内蔵させる必要がなく、小型のドアハンドルにも対応が可能である。
<電極の構成>
静電容量式接触センサ1の第1の電極3、第2の電極4は、ドアハンドル9を介して、運転者の手の指と間接的に接触(または近接)する。なお、本明細書では簡単のため、「間接的に接触すること」を「間接的接触」、または単に「接触」と記載することがある。
ドアハンドル9は、その中央部分に、把持部10(指掛かり部)を有しており、把持部10の内部に第2の電極4が位置する。運転者が手でドアを開く場合、把持部10に、手の指(通常、第2指から第5指)を掛け、ドアを運転者側に引き寄せる動作を行う。そのため、ドアを開く場合、運転者の指は把持部10のドアパネル側に掛かることになり、第2の電極4は、ドアを開く際に運転者の指が近接するよう、ドアハンドル9のドアパネル側に設置されている。
一方、運転者がドアを施錠する場合、ドアハンドル9に対して、ドアハンドル9の表面側(ドアパネル側と反対側)を指で押下し、ドアパネル側方向に力を加える。そのため、運転者の施錠の意図を判定する第1の電極3は、ドアハンドル9の表面側に設置されている。
雨水等の被水の影響を判定する第3の電極5は、水滴等が外部から注がれる(供給される)ものであるため、ドアハンドル9の表面側に設置されている。さらに、後述するように、第3の電極5は被水による誤動作を防止するための電極であるため、運転者の指が容易に接触しないような位置に設置する。
図2(b)に示すように、第1の電極3は、ドアハンドル9の把持部10よりB側、すなわち車両の後方側に設置され、第3の電極5は、ドアハンドル9の把持部10に対して、第1の電極3と反対側(A側、すなわち車両の前方側)に設置されている。
運転者が、右側運転座席のドアを開くため、胴体をドア側に向けた状態では、左手でドアハンドルに手を掛けると、左腕が体の正面を横切り不自然な体勢となる。そのため、通常右手でドアハンドルに手を掛け、ドアを引き寄せる操作をする。
ドアハンドル9の上方から右手を掛け、ドアを引き寄せる場合を想定すると、把持部10に手の第2指から第5指が掛かり、第1指は、ドアハンドル9の車両の後方側(第1の電極3側)に位置することになるが、第3の電極5は車両の前方側に位置するため、運転者の手の指は、第3の電極5に触れない。従って、第1の電極3、第2の電極4および第3の電極5の配置は、上述のように図2(b)に示される配置が好適である。
また、左側運転座席の場合には、左手でドアを引き寄せ開く動作が自然であるため、第1の電極3、第2の電極4および第3の電極5の配置と車両の前方と後方との関係は、上述の関係と同じである。すなわち、第1の電極3および第3の電極5は第2の電極4に対して、それぞれ後方側および前方側となる配置が好適である。
また、運転者が、右側運転座席のドアを開くため、右手でドアハンドル9の下方から手を掛けドアを引き寄せる場合を想定すると、掌が上方を向いた逆手状態となる。この場合、運転者がドアハンドル9を逆手で把持した場合、ドアを開くため、ドアハンドル9を握ると共に、肘関節を胴体に近づける方向に移動させると、第1指は、第2指側に近づく傾向にあり、第3の電極5の位置に接触し難くなる。すなわち、意図的に第1指を伸展させない限り、第1指は第3の電極5の位置に達しない。
この状況は、左側運転座席のドアの場合も同様であり、通常ドアを開く場合、第1指が第3の電極5の位置に達することは無い。
このように図2(b)に示される静電容量式接触センサ1においては、運転者がドアの操作をする際の腕および手の動きに基づいた人間工学的に最適な第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5の配置が、運転者の指が、水滴等の影響を検知する第3の電極に接触することを回避するともに、運転者の施錠、解錠の意図を検知する第1の電極3、第2の電極4と一体的に単一のドアハンドル9に実装することを可能にする。その結果、誤動作を防止する効果を高める。さらに、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5および検出部6を可撓性のある単一の基板2に形成することで、ドアハンドル9への実装が容易になり、ドアハンドルの組み立てに要する製造コストを低減するとともに、車両の軽量化にも寄与する。
なお、水滴等による誤動作を防止するためには、第3の電極5の位置に運転者の指(特に第1指)が、容易に達しなければ良く、第3の電極5の位置と把持部10の最短の端部との距離を十分に(例えば30mm以上)確保すれば、第1の電極3、第2の電極4および第3の電極5の配置関係は、任意に設定することも可能である。従って、第1の電極3と第3の電極5の把持部10に対する相対位置は、入れ換えても良い。また、第1の電極3と第3の電極5の把持部10に対して同一側(いずれもA側、若しくはB側)とすることも可能である。ただし、これらの場合には、静電容量式接触センサ1の3つの電極に対する上述の最適な配置と比較し、静電容量式接触センサ1の全長は一般に長くなる傾向がある。
<電極形状>
第1の電極3は、運転者の手の指の間接的接触による静電容量変化を検出する電極であり、施錠の意図を判断するための電極である。第1の電極3の面積は、例えば第1指または第2指の接触面積を考慮し、好適には15mm×15mmとすることができるが、これに限定されるものでは無い。
第2の電極4は、第1の電極3と同様に運転者の手の指の間接的接触による静電容量変化を検出する電極であり、第1の電極3と同じ面積に設定できるが、これに限定されるものでは無い。ただし、第2の電極4は、解錠の意図を判断するための電極であり、運転者の手の第2指から第5指の間接的接触が想定される。そのため、幅広い領域に亘って静電容量変化を検出できるよう、第1の電極3と比較して、好適には幅の広い形状、例えば15mm×50〜60mm(A−B方向の幅)、とする。この場合、第2の電極4を、図1(a)に示す通り環状の形状とすることにより、第1の電極3と面積を同一にすることができる。なお、A−B方向の幅は、実装するドアパネル9に合わせて適宜設定すれば良い。
第1の電極3と第2の電極4の面積を同一にすることにより、検出部6の第1の電極3と第2の電極4の静電容量値の計測精度の調整または合わせ込みが容易になり、例えば1つの検出部6、例えばマイコン、により、最適な高い精度で静電容量の計測ができる。
第3の電極5の面積も、第1の電極3および第2の電極4と同程度の面積とすることができる。ただし、第3の電極5は、雨水等の被水による静電容量変化を検出するための電極であり、運転者の手の指の間接的接触を検知するための電極では無い。そのため、必ずしも第1の電極3および第2の電極4と検出感度を合わせて、同一面積とする必要はなく、省スペース化も考慮し、例えば第1の電極3の面積の80%程度に設定する。
<判定方法>
図3は、上記静電容量式接触センサ1を用いて、ドアの解錠、施錠、水滴等による誤検出の判定を行うフローを示す。以下、図3を参照し、判定方法について詳細に説明する。
ステップ0:初期値設定
電源投入時、リセット時などにおいて、検出部6の初期設定のため、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5の静電容量値を、それぞれ一定時間、例えば10msec、複数回N、例えばN=8回、検知部6の計測部により、後述の方法により計測し、検知部6の演算部により、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5のそれぞれに対して第1の平均値、第2の平均値、第3の平均値を算出し、基板2の検知部6に内蔵または基板2外に装備された記憶部に、第1の電極3の静電容量の基準値(第1の基準値と称す)、第2の電極4の静電容量の基準値(第2の基準値と称す)、第3の電極5の静電容量の基準値(第3の基準値と称す)として格納する。なお、検知部6として、マイコン(集積回路)を使用できるため、上記計測部、演算部、記憶部を備えることが可能である。なお、基板2外に装備された(外付けの)記憶部は、ドア制御部(ECU)に設けても良い。
ステップ0は初期値設定であるため、静電容量式接触センサ1を車両に実装した際に行えば良いが、車両の状態が不連続に変化すると考えられる状況、例えば車両の整備、修理、洗車等を行った際にも実施しても良い。この場合、過去の平均値のデータを消去し、新しく計測した平均値を記憶装置に格納すれば良い。
検知部6の計測部における静電容量値の計測は、例えば第1の電極3に定電流を流して充電し、第1の電極3が上限の電圧に達した時点で、電流を停止し、その後放電させ、下限の電圧(0V)に達した時点で再度、上限の電圧に達するまで定電流を流し充電し、その後放電する、というサイクルを、一定時間、繰り返し、そのサイクル数(繰り返し回数)をカウントする。第1の電極3の静電容量が、例えば運転者の指の接触により大きくなると、充電、放電時間が長くなるため、繰り返しサイクル数が減少する。従って、サイクル数を計測することにより、静電容量値を計測することができる。他の電極、第2の電極4、第3の電極5についても同様の方法で、静電容量値を計測することができる。検知部6として、定電流源、コンパレータ、スイッチング回路、カウンター等を備えた静電容量計測用の市販のマイコン(集積回路)を使用することができる。なお、静電容量の計測は、他の公知の計測方法を用いても良い。
運転者の解錠、施錠の意図、水滴等による誤検出を判定する目的においては、静電容量式接触センサ1は、静電容量値の変化を検知すれば良く、必ずしも静電容量値の絶対値を算出する必要が無い。そのため、以下では静電容量値の代わりに、カウント数そのものを用いて説明するが、カウント数の減少若しくは増大は、それぞれ静電容量値の増大もしくは減少を意味する。
ステップ1:静電容量値の実測
運転者の解錠もしくは施錠の意図を検知するため、検知部6は第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5の順に、それぞれ第1のカウント実測値(または第1の静電容量値)、第2のカウント実測値(または第2の静電容量値)、第3のカウント実測値(または第3の静電容量値)を計測する。計測方法は上述のとおりである。
ステップ2:判定1
静電容量の変化について判定するため、検知部6の判定部は、第3のカウント実測値と第3の平均値(第3の基準値)とを比較する。そのため、検知部6の演算部は、第3の電極5の静電容量の変化として、第3の平均値に対する第3のカウント実測値の比率(=第3のカウント実測値/第3の平均値)を算出し、検知部6の判定部は、その値が、第3の平均値に対して予め設定した比率(第3の閾値)、例えば95%以下に減少しているか否かを判定する。もし、減少していないと判定された場合、(すなわち第3の電極5の静電容量値の変化(第3の変化)が予め設定した閾値以上に増大していなければ、)、検知部6の演算部は、計測した第3のカウント実測値を利用して、改めて第3の平均値を算出し、記憶部に格納されている第3の平均値、すなわち第3の基準値、を更新し、ステップ3に進む。
なお、第3のカウント実測値を利用して、改めて第3の平均値を算出するには、例えば第3の平均値をN−1倍(上記例では7倍)した値に、第3のカウント実測値を加え、N(上記例では8)で除することにより、算出する。
もし、検知部6の判定部は、第3の平均値に対する第3のカウント実測値の比率が、第3の平均値に対して予め設定した比率(第3の閾値)以下に減少していれば、(すなわち第3の静電容量値の変化(第3の変化)が予め設定した閾値以上に増大していれば、)誤動作要因(例えば雨水)があると判定し、ステップ3、ステップ4をスキップし(実行せずに)、ステップ5へ進む。
ステップ3:判定2
同様に、検知部6の判定部が、第2の電極4の第2のカウント実測値と第2の平均値(第2の基準値)とを比較し、第2の平均値に対する第2のカウント実測値の比率(=第2のカウント実測値/第2の平均値)が、第2の平均値に対して予め設定した比率(第2の閾値)、例えば94%以下に減少していないと判定すれば(すなわち第2の静電容量値の変化(第2の変化)が予め設定した閾値以上に増大していないと判定すれば)、検知部6の演算部は、計測した第2のカウント実測値を利用して、改めて第2の平均値を算出し、記憶部に格納されている第2の平均値、すなわち第2の基準値、を更新し、ステップ4に進む。改めて第2の平均値を算出する方法は、ステップ2と同様である。
もし、検知部6の判定部が、第2の平均値に対する第2のカウント実測値の比率が、第2の平均値に対して予め設定した比率(第2の閾値)以下に減少していると判定すれば、(すなわち第2の静電容量値の変化(第2の変化)が予め設定した閾値以上に増大していれば、)運転者による解錠のための意図的接触があったとして、検知部6の周辺回路部は解錠動作の命令信号、すなわちアンロック信号をドア制御部に送信し、ステップ4をスキップして(実行せずに)、ステップ5へ進む。
ステップ4:判定3
同様に、検知部6の判定部が、第1の電極3の第1のカウント実測値と第1の平均値(第1の基準値)とを比較し、第1の平均値に対する第1のカウント実測値の比率(=第1のカウント実測値/第1の平均値)が、第1の平均値に対して予め設定した比率(第1の閾値)、例えば93%以下に減少していないと判定すれば(すなわち第1の静電容量値の変化(第1の変化)が予め設定した閾値以上に増大していなければ)、検知部6の演算部は、計測した第1のカウント実測値を利用して、改めて第1の平均値を算出し、記憶部に格納されている第1の平均値、すなわち第1の基準値、を更新し、ステップ5に進む。改めて第1の平均値を算出する方法は、ステップ2と同様である。
もし、検知部6の判定部が、第1の平均値に対する第1のカウント実測値の比率が、第1の平均値に対して予め設定した比率(第1の閾値)以下に減少していると判定すれば(すなわち第1の静電容量値の変化(第1の変化)が予め設定した閾値以上に増大していれば)、運転者による施錠のための意図的接触があったとして、検知部6の周辺回路部は施錠動作の命令信号、すなわちロック信号をドア制御部に送信し、ステップ5へ進む。
なお、ステップ2、3、4の第1、2、3の閾値は、第1、2、3の平均値(基準値)に対する比率で設定している。また、第1、2、3の平均値は、上記のとおり静電容量の計測の度に適宜、自動的に更新を行っているものである。従って、本判定のフローは、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5の経時変化に伴う静電容量変動に対応することができる。
また、上記説明では、静電容量値の変化(カウント値の変化)を比率で計算したが、絶対値(または差分)を算出することも可能である。この場合、各閾値も比率ではなく絶対値を使用する。
ステップ5:待機
ステップ5において一定時間待機した後に、ステップ1に戻る。本ステップ5では、ロック信号、アンロック信号は送信しない。待機時間は、ドアの状態に依存して設定することができる。すなわち、運転者の操作性を考慮し、本ステップ5時点でのドアが解錠状態か施錠状態かに応じて、それぞれ設定された時間待機する。待機時間は、車両の仕様、顧客(車両製造者)の要望に応じて適宜設定することができる。
上記ステップ1からステップ5の過程を繰り返すことで、運転者のドアハンドルへの接触による解錠、施錠の意図を監視することができる。
車両等のドアの解錠または施錠が検出され、かつ運転者が、その車両に対応した携帯機を所持することが確認されれば、ドア制御部(ECU)はドアの解錠または施錠を行う。
なお、運転者の接触を監視するため、通常、上記ステップ1からステップ5は、常時繰り返されており、運転者(携帯機所持者)が接近していない状態においても、平均値の更新は実行され得る。そのため、常に最新の基準値を用いて、解錠、施錠、誤検出の判定をすることができる。
以上のように、第3の電極5の静電容量の変化に基づいて、被水の影響有りと判定した場合、静電容量式接触センサ1は、ドアパネルの施錠もしくは解錠の命令を行わない、すなわちそれ以前の状態(解錠状態または施錠状態)に対して、状態を変更する操作の命令をドア制御部(ECU)に対して送信しない。そのため、運転者の意図を誤検知し、意図に反した動作を発生させることは無い。
第2の電極4の静電容量値の変化に基づいて、第2の電極4に接触したと判定する場合、第1の電極3への接触の有無に関係なく、解錠の意図と判断する。そのため、車両のドアを開けるためにドアハンドルに手を掛け、ドアを引き寄せる動作中において、第2の電極4に運転者の手の第2指から第5指が接触(近接)するとともに、第1の電極3に第1指(母指)が接触(近接)しても、解錠の意図と判断し、施錠することは無い。
第2の電極4の静電容量の変化に基づいて、第2の電極4に接触しなかったと判定し、かつ第1の電極3の静電容量変化に基づいて、第1の電極3に接触したと判定した場合、運転者の手の指で意図的にドアハンドル9の第1の電極3部分のみを押下したものと考えられるため、施錠の意図と判断する。
このように、第1、第2、第3の電極の容量変化を組み合わせて判断することにより、雨水等による影響のみならず、運転者の意図を判断でき、被水による誤動作のみならず、運転者の意図に反した動作を防止することができる。
また、最新の静電容量データを用いて、各電極の判定基準となる平均値を更新するため、塗装の劣化、摩耗等の経時的な容量の変動をも取り入れ、誤動作を防止することができる。
また、第1の電極3、第2の電極4、第3の電極5の順に静電容量の計測を行い、第3の電極5、第2の電極4、第1の電極3の順に判定を行うため、誤動作の要因である被水の影響については、最新のデータに基づき判定を行うため、判定の信頼度が向上する。
さらに、第1の電極3による施錠の判断については、第2の電極4による最新のデータに基づき、解錠の意図の判定を優先的に行うため、第1の電極3、第2の電極4の両方に接触した場合においても、運転者の意図に反して施錠を行うことが無い。
なお、静電容量式接触センサ1の第1の電極3は、通常1本の指、例えば第1指で、接触することを想定しているが、第2の電極4は、第2指から第5指の複数の指の接触を想定している。そのため、第2の電極4については、静電容量値の変化は、第1の電極3と比較して、時間的な広がりがあり、相対的に緩やかに変化するものと考えられる。
従って、第2の電極4に対しては、静電容量の計測時間を長く設定しても良い。例えば、第1の電極3の静電容量値の計測時間を10msecとし、第2の電極4の静電容量の計測時間を20msecとしても良い。この場合、第1の電極3の計測時間を10msecのままとし、不要に計測時間を長時間化することはなく、省電力化が可能である。
(第2の実施形態)
静電容量式接触センサ1の運転者の解錠または施錠の意図の判定の信頼性をさらに向上させるため、予め設定した所定回数だけ、判定フローを実行し、その後最終的に判定を実施することにより、運転者の意図の誤検出をさらに確実に防止することができる。
本実施形態においては、各繰り返しフローにおける各ステップ3および各ステップ4において、アンロック信号およびロック信号は、制御部(ECU)に送信せず、所定回数の判定が完了後に、最終的な判定を行い、アンロック信号またはロック信号を送信する。
ステップ3において第2の平均値(基準値)に対する第2のカウント実測値の比率が、第2の平均値に対して予め設定した比率(第2の閾値)以下に減少していると判定された場合、すなわち静電容量値の第2の変化が閾値以上であるとの判定(解錠の判定:以下第2有意判定と称す)がされた場合、またはステップ4において第1の平均値に対する第1のカウント実測値の比率が、第1の平均値に対して予め設定した比率(第1の閾値)以下に減少していると判定された場合、すなわち静電容量値の第1の変化が閾値以上であるとの判定(施錠の判定:以下第1有意判定と称す)がされた場合、ステップ1からステップ5を、予め設定した複数の回数繰り返し、第2有意判定または第1有意判定の有無を確認し回数をカウントする。
もし、複数回連続して第2有意判定が続いた場合、運転者による解錠のための意図的接触があったと最終判定し、複数回連続して第1有意判定が続いた場合、運転者による施錠のための意図的接触があったと最終判断し、いずれの場合でもない場合、待機と最終判定する。
例えば第2有意判定をカウントする第2の変数(初期値0(ゼロ)とする)および第1有意判定をカウントするための第1の変数(初期値0(ゼロ)とする)をそれぞれ設定する。
連続して第2有意有意判定が続いた場合、第2の変数の値を1繰り上げる。もしそうで無ければ第2の変数の値を0(ゼロ)に設定する。
連続して第1有意判定が続いた場合、第1の変数の値を1繰り上げる。もしそうでなければ第1の変数を0(ゼロ)に設定する。
なお、上記操作は、検知部6、例えばマイコンの演算処理機能と記憶装置により容易に実現できる。
予め設定したステップ1からステップ5のステップの繰り返し回数と第2の変数の値とが一致した場合、運転者による解錠のための意図的接触があったと最終判定し、検知部6は解錠動作の命令信号、アンロック信号をドア制御部に送信する。
予め設定したステップ1からステップ5のステップの繰り返し回数と第1の変数の値とが一致した場合、運転者による施錠のための意図的接触があったと最終判定し、検知部6は施錠動作の命令信号、ロック信号をドア制御部に送信する。
いずれでも無い場合は、待機と最終判定し、検知部6はアンロック信号、ロック信号ともにドア制御部に送信しない。
予め設定した繰り返し回数が大きくなると、運転者の意図の判定の信頼性は向上するものの、過剰に大きくすると、運転者の解錠、施錠動作が終了してしまい、運転者の意図を判定することができなくなる。回数としては、好適には3〜7回程度とする。
このように、検知部6は、連続して複数回同じ判定が繰り返された場合に、解錠もしくは施錠と最終判断し、ドア制御部にアンロックもしくはロック信号を送信し、それ以外の場合待機と判断し、いずれの信号も送信しないことにより、誤動作の発生をさらに確実に防止することができる。
1 静電容量式接触センサ
2 基板
3 第1の電極
4 第2の電極
5 第3の電極
6 検出部
7 配線群
8 コネクター
9 ドアハンドル
10 把持部

Claims (7)

  1. 単一のハンドルに設置された第1の電極と第2の電極と第3の電極と検知部とを備え、
    前記検知部は、
    前記第1の電極の第1の静電容量値、前記第2の電極の第2の静電容量値および前記第3の電極の第3の静電容量値を測定する計測部と、
    静電容量値についての第1の基準値、第2の基準値、第3の基準値、第1の閾値、第2の閾値および第3の閾値を格納する記憶部と、
    計測された前記第3の静電容量値と前記第3の基準値とから静電容量値の第3の変化、
    計測された前記第2の静電容量値と前記第2の基準値とから静電容量値の第2の変化、および計測された前記第1の静電容量値と前記第1の基準値とから静電容量値の第1の変化を算出する演算部と、
    前記第3の変化と前記第3の閾値との比較、前記第2の変化と前記第2の閾値との比較および前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を実行する判定部と
    を備えた静電容量式接触センサ。
  2. 前記計測部は、
    前記第1の電極、前記第2の電極、前記第3の電極の順に静電容量値をそれぞれ計測し、
    前記判定部は、
    前記第3の変化と前記第3の閾値との比較を実行し、
    前記第3の変化が前記第3の閾値以上である場合は、待機と判定し、
    前記第3の変化が前記第3の閾値未満である場合は、
    前記第2の変化と前記第2の閾値との比較を実行し、
    前記第2の変化が前記第2の閾値以上である場合は、解錠と判定し、
    前記第2の変化が前記第2の閾値未満である場合は、
    前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を実行し、
    前記第1の変化が前記第1の閾値以上である場合は、施錠と判定し、
    前記第1の変化が前記第1の閾値未満である場合は、待機と判定する
    ことを特徴とする静電容量式接触センサ。
  3. 前記演算部は、
    前記第3の変化が第3の閾値未満である場合、前記第3の静電容量値を用い第3の基準値を更新し、
    前記第2の変化が第2の閾値未満である場合、前記第2の静電容量値を用い第2の基準値を更新し、
    前記第1の変化が第1の閾値未満である場合、前記第1の静電容量値を用い第1の基準値を更新する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の静電容量式接触センサ。
  4. 前記第3の電極は、前記第2の電極に人の手の第2指乃至第5第指が接触した場合、第1指が前記第3の電極に容易に接触しない箇所に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電容量式接触センサ。
  5. 前記検知部による前記第2の電極の静電容量値の計測時間は、前記第1の電極の静電容量値の計測時間より長いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静電容量式接触センサ。
  6. 前記検知部は、予め設定された回数、
    前記計測部により、前記第1の電極、前記第2の電極、前記第3の電極の静電容量値の計
    測と、
    前記判定部により、前記第3の変化と前記第3の閾値との比較、前記第2の変化と前記第2の閾値との比較および前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を繰り返し、
    前記第2の変化と前記第2の閾値との比較を実行し、前記第2の変化が前記第2の閾値以上である場合の回数が予め設定された回数と等しい場合、解錠と判定し、
    前記第1の変化と前記第1の閾値との比較を実行し、前記第1の変化が前記第1の閾値以上である場合の回数が予め設定された回数と等しい場合、解錠と判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の静電容量式接触センサ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の前記静電容量式接触センサを搭載したことを特徴とするハンドル。
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