JP6713620B2 - 静電場発生装置、飛動生物除去装置及び植物保護装置 - Google Patents

静電場発生装置、飛動生物除去装置及び植物保護装置 Download PDF

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Description

本発明は、静電場発生装置により静電場のバリアーを形成する静電場発生装置に関する。また、その静電場発生装置を利用した害虫やカビ胞子や菌体などの飛動生物を帯電させて捕捉又は忌避させる飛動生物除去装置、さらには、静電場発生装置を利用し、内部空間に植物育成環境を備えて植物病虫害の発生を防止することができる植物保護装置に関する。
施設栽培の育成環境としての施設内、住環境としての居室内において、飛翔する害虫や浮遊するカビの胞子や菌体などの飛動生物の忌避が求められている。これら飛動生物が施設内や居室内に侵入すると、植物に病害や虫害が蔓延したり、住人に虫さされや疾患が発生したりする可能性もある。
従来では、殺虫剤、防虫剤、防カビ剤、殺菌剤など薬効を持つ薬品を塗布したり散布したりする対策が一般に行われてきた。
しかし、近年、安全意識の高まりから、農作物に対して農薬の使用削減や、無農薬栽培が盛んになってきており、農薬を使用しない或いは少量の使用で効果がある病虫害対策が望まれている。また、住居に関しても、居室内に充満させる殺虫スプレー剤、人体に塗布する防虫スプレー剤とも、薬剤が人体に吸収され得るため、薬害のおそれなどから忌避される傾向が強くなりつつある。
そこで、近年、薬剤を使用しない害虫やカビ胞子や菌体などの忌避手段として、静電スクリーンを用いた飛動生物除去装置、および、静電スクリーンを用いた植物保護装置が注目を浴びている。
静電場発生装置とは、金属導電体に直流高電圧を印可し電極を覆う絶縁体表面に静電気を発生させ、帯電している昆虫、塵埃等を静電気の力で絶縁体にて捕捉する装置をいう。図12は、従来型の静電場発生装置の構造を簡単に説明する図である。図12に示すように、静電場発生装置10は、絶縁樹脂からなる誘電体で被覆した誘電被覆体を数mm乃至数cmの間隔で平行に配置した電極群11と、正電位を印加する正電位印加装置12と、負電位を印加する負電位印加装置13と、アース電極14から構成されている。なお、ここでは、この電極群11を"静電キャッチャー"と呼ぶ。
アース電極14は、静電キャッチャー11への人体の接触防止、電極の保護、害虫付着の制限(忌避作用)の役割を担っており、静電場はこの静電キャッチャー11の誘電被覆体間に発生する。静電キャッチャー11へ入り込んだ昆虫、塵埃等は帯電し、強力なクーロン力により静電キャッチャー11に引き寄せて捕捉される。
本願発明者は、静電場発生装置10について下記特許文献に係る発明を提案している。
特許文献1に係る発明は、植物病虫害の発生原因となる植物病原菌の胞子又は菌体や小害虫等の飛動可能な生物に静電界による力を与えることで捕捉して除去したり、その除去を免れたりした場合であっても、飛動可能な生物に対して放電することで死滅させたりして、植物病虫害の発生を防止する飛動生物除去装置及び植物保護装置を提供するものである。
特許文献2に係る発明は、単一の装置で植物の地上露出部と地上非露出部との双方を保護でき、安全かつ容易に取り扱うことができる飛動可能生物収集兼オゾン発生装置及び植物栽培装置を提供するものである。
特許文献3に係る発明は、帯電状態を維持し、湿度に依存しない高い捕捉力を得ることができる装置であり、植物病虫害の発生原因となる植物病原菌の胞子又は菌体や、植物害虫等の飛動生物に対して捕捉効果、又は忌避効果を発揮し、目詰まりが起こりにくく長期稼動が可能で、通気性を向上させることができ、また薄型で安全性の確保された、静電場発生装置及びそれを用いた飛動生物除去方法を提供するものである。特許文献4に係る発明は、空気中から効率良く植物病原菌の分生子及び菌体等を除去できること及び放電等によりオゾン発生がないことから、植物に対して障害を与えることなく植物病害の発生を防止することができる方法を提供するものである。
このように、本願発明者は、静電場発生装置について以上のような発明を提案しているが、大きくは二つに分類することができる。
第1は、静電キャッチャーが単極の場合である。単極の場合は、従来技術では静電キャッチャーとアースに接地したアース電極は必須とされており、静電キャッチャーとアース電極1枚、又は静電キャッチャーとその両側にアース電極2枚を配置する構成例などがあった。また、直流型昇圧器をもつ正または負電圧印加装置をバッテリで駆動させるためには、バッテリの負極端子をアースに接地することが必須であった。
第2は、静電キャッチャーが二極の場合である。二極の場合は、プラス極とマイナス極とを交互に配置することになるが、この場合は電場構成に特にアース電極は必要ではない。しかし、正および負電圧印加装置をバッテリで駆動させるためには、バッテリの負極端子をアースに接地することが必須であった。また、安全性を担保するため、さらに静電キャッチャー部分への昆虫等の付着制御のためにアース電極を一面若しくは二面(両側に)配置することが望まれていた。
静電場発生装置の具体的な用途の1つとしては、ビニールハウスや温室栽培などの壁面や出入り口に静電場発生装置を設け、内部の農作物圃場に対する害虫やカビ胞子や菌体の忌避機能の付与である。本願発明者は、ビニールハウスや温室等の壁面や入口に静電場発生装置を適用すべく、開発を継続してきたが、これら静電場発生装置を適用する場合、やはり電極群11に数千ボルトの高電圧を印可する必要があるため、作業者の感電に対する安全性を確保するためにはアース電極12の配置は必須の措置であった。
特許第4771310号 特許第5216225号 特許第5252449号 特開2006−255690号公報
ここで、上述したビニールハウスや温室用の大型装置ではなく、当該静電場発生装置は家庭内でもニーズがあることが判明している。花粉対策となれば、網戸のような利用法となるが、ダニ対策として有効な装置となる可能性がある。ダニは多くの種類があるが、家の中にいるダニのほとんどはチリダニ又はヒョウヒダニという種類で、生きているダニはもちろん死骸やフンでもアレルギーの原因となりうる。体長は0.2mmから0.5mmと小さく、乳白色のため、肉眼ではほとんど見ることはできない。アレルギー性ぜん息やアトピーの症状をもつ人の70〜80%はダニ・ハウスダストが原因と言われており、これらのダニアレルギー対策は大変重要となっている。対策の基本はダニやそのアレルゲンを取り除くことであるものの、肉眼でほとんど見ることができないことからダニ除去の有効対策はないも同然である。
しかし、このような家庭向け用途に静電場発生装置を転用するとなれば、ビニールハウスや温室用に取り付けられる大型装置のように高電圧を印可するわけにいかず、また家庭の窓枠等では必ずしもアース電極12を介して大地へ接地できるわけではない。高電圧を印加する装置に対する大地への接地は、地中に対する部材の埋設など大掛かりな工事を要し、一般の家庭においてそのような大掛かりな工事はかならずしも可能であるとは限らない。
そこで、上記問題に鑑み、本発明は、小型かつ低電圧印可による駆動を可能とし、さらに、アースへ接地を不要とした静電場発生装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の静電場発生装置は、順々に並べられた2つ以上の導電体を隣接順に交互に選択して2つの導電体群に分け、一方の前記導電体群を正極端子に接続して形成した正極導電体群と、他方の前記導電体群を負極端子に接続して形成した負極導電体群と、バッテリを利用して前記正極端子に正電位を与える正電圧印加装置と、前記バッテリまたは別のバッテリを利用して前記負極端子に負電位を与える負電圧印加装置と、前記正電圧印加装置の負極端子と前記負電圧印加装置の負極端子とを接続する接続線を設けたアース無接地回路を備え、前記正極導電体群および前記負極導電体群に与える電位差により、対向し合う正負の前記導電体の間に連続した電場を形成するものである。
上記構成において、正電圧印加装置の正電圧印加により正極導電体群から汲み出された電子を、アース無接地回路の接続線を介して負電圧印加装置側に移動させ、当該電子を負電圧印加装置の負電圧印加された負極導電体群に与える構造とすることが好ましい。アース無接地回路であっても必要な電子移動を行うことができ、従来技術のようにアースを介した電子移動が不要となる。
ここで、正電圧印加装置の構成例としては、直流型昇圧器を備えたものとし、利用に供される前記バッテリの正極端子と負極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の正極入力端子および負極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記正極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続したものがある。
ここで、前記正電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリを備えるとともに、前記負電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリまたは前記別のバッテリを備えた構造とすることもできる。
なお、前記バッテリとして、電池、近隣に設置した太陽光発電装置で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリ、または、商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリのいずれかまたはそれらの組み合わせを用いることができる。
構造的には、正電圧印加装置の筐体内の一部に前記バッテリを含んだ構成とすることも可能であるし、筐体外にバッテリを装備したものでも良い。
これらの構成であれば、簡単に構成することができ、装置の小型化、電位の安定、良好な稼動を可能とする。
なお、上記構成において「正電圧印加装置」としたが、必ずしも独立したモジュールである必要はなく、バッテリを利用して実質的に正極端子に正電位を印加し得る手段であれば良い。
一方、負電圧印加装置の構成例としては、直流型昇圧器を備えたものとし、正電圧印加装置が利用する前記バッテリまたはそれとは別に負電圧印加装置が利用する前記バッテリの負極端子と正極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の負極入力端子および正極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記負極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続したものがある。
ここで、前記正電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリを備えるとともに、前記負電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリまたは前記別のバッテリを備えた構造とすることもできる。
なお、負電圧印加装置の前記バッテリとしても、正電圧印加装置の電源同様、電池、近隣に設置した太陽光発電装置で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリ、または、商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリのいずれかまたはそれらの組み合わせを用いることができる。
構造的にも、負電圧印加装置の筐体内の一部に前記バッテリを含んだ構成とすることも可能であるし、筐体外にバッテリを装備したものでも良い。
なお、上記構成において「負電圧印加装置」としたが、必ずしも独立したモジュールである必要はなく、バッテリを利用して実質的に負極端子に負電位を印加し得る手段であれば良い。
なお、上記構成において、前記正極導電体群および前記負極導電体群のそれぞれの前記導電体について少なくともその一部の表面を誘電体で被覆した誘電分極体とし、正極誘電体群および負極誘電体群とすることが好ましい。
ここで、一例としては、誘電体分極に使用する誘電体の抵抗値として108〜1011 Ω程度のものを用いることができる。
また、本発明の静電場発生装置は、静電キャッチャーの構成が単極にかかる構成も可能である。単極にかかる本発明の静電場発生装置は、順々に並べられた2つ以上の導電体のすべてを正極端子または負極端子の一方のみに接続して形成した単極導電体群と、前記単極導電体群が正極導電体群の場合に、前記正極端子に正電位を与える正電圧印加装置、または、前記単極導電体群が負極導電体群の場合に、前記負極端子に負電位を与える負電圧印加装置のいずれか一方と、前記正電圧印加装置の前記バッテリの負極端子または前記負電圧印加装置の前記バッテリの負極端子と、前記導電体とは異なる近隣の導電性ある部材とを接続する接続線を設けたアース無接地回路を備え、単極導電体群および近隣の導電性ある部材に生じる電位差により、対向し合う前記導電体の間に連続した電場を形成するものである。
上記構成においても、双極と同様、アース無接地回路の接続線を介して電子移動が可能となり、特段のアース電極は不要となる。
単極導電体群であるので、単極導電体群が負極導電体群の場合、電圧印加手段としては負電圧印加装置があれば良い。その負電圧印加装置の構成例としては、直流型昇圧器を備えたものとし、利用に供される前記バッテリの負極端子と正極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の負極入力端子および正極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記負極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続したものがある。
なお、負電圧印加装置の一部として前記バッテリを含んだ構成とすることも可能である。
単極導電体群が正極導電体群の場合、電圧印加手段としては正電圧印加装置があれば良い。その正電圧印加装置の構成例としては、直流型昇圧器を備えたものとし、利用に供される前記バッテリの正極端子と負極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の正極入力端子および負極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記正極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続したものがある。
なお、単極導電体群の場合も、前記バッテリとして、電池、近隣に設置した太陽光発電装置で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリ、または、商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリのいずれかまたはそれらの組み合わせを用いることができる。
これらの構成であれば、電池などのバッテリでも簡単に構成することができ、装置の小型化、電位の安定、良好な稼動を可能とする。
なお、上記構成においても同様に、単極導電体群の前記導電体について少なくともその一部の表面を誘電体で被覆した誘電分極体とし、単極誘電体群とすることが好ましい。
次に、静電キャッチャーとなる導電体の形であるが、導電体または誘電分極体の断面形状が円形または楕円形であるような円柱状または楕円柱状に成型されたものがある。
なお、静電キャッチャーとなる導電体の形であるが、導電体または誘電分極体の断面形状が矩形であるような平板柱状に成型されたものがある。平板柱状であれば形成される静電場の形が均一になりやすく、飛翔生物体が通過する静電スクリーンの幅を設けて補足しやすくなる。
また、導電体または誘電分極体の断面形状がその前縁が丸みを持ち膨出した後に後縁が尖った翼型であるような翼型柱状に成型されたものもあり得る。翼型柱状であれば、間隙はある程度狭くして静電場発生装置での飛翔生物体の補足を確実としつつ、さらに、微風であっても翼形状の導電体または誘電分極体を通り抜けやすくなる。
次に、これら順々に並べられた導電体同士の間、または、順々に並べられた誘電分極体同士の間の距離は2mm以上20mm以下の間隔に調整することが好ましい。この程度の間隔であれば、通気性を保ちつつ飛動生物を捕捉しやいように調整できる。
なお、本発明の静電場発生装置を適用した建物の窓構造物とする場合、窓枠内に上記した静電場発生装置を配設した構造とし、静電場発生装置を介してのみ外界との通気を確保し、屋内を外界から遮蔽した構造とすることが好ましい。
また、本発明の静電場発生装置を適用して植物保護装置とする場合、装置構成を、内部空間と外界を遮蔽する少なくとも一部が透光性のある壁面と、前記内部空間内に設けられた植物育成環境を備えたものとし、少なくとも前記壁面の一部に静電場発生装置を配設した構造とし、静電場発生装置を介してのみ外界との通気を確保し、前記内部空間を外界から遮蔽した構造とすることが好ましい。
本発明の静電場発生装置によれば、アース無接地回路を実現することができ、従来であれば必要とされていたアースへの接地を不要とすることができる。電荷の移動の構造としては、正電圧印加装置の正電圧印加により正極導電体群から汲み出された電子をアース無接地回路の接続線を介して負電圧印加装置側に移動させ、当該電子を負電圧印加装置の負電圧印加された負極導電体群に与える構造とする。単極導電体群とした場合も同様、アース無接地回路とすることができる。
このアース無接地回路を採用することにより、静電場発生装置および植物保護装置の設置に際して、従来技術であれば大地への部材埋設という大変な作業を伴うアースへの接地工事が不要となり、装置構成が簡単になり、家庭向け、個人向けの静電場発生装置や植物保護装置を提供することができる。
本発明の静電場発生装置100の基本構成例を簡単に示す図である。 正電圧印加装置120の内部構成の一例および負電圧印加装置140の内部構成の一例を簡単に示す図である。 従来型のアース電極を持つ構成例における電子の動きを簡単に説明する図である。 本発明のアース無接地回路150の働きを簡単に説明する図である。 正極導電体群110と負極導電体群130の間に静電場発生装置が形成される様子を簡単に示した図である。 単極構成にかかる本発明の静電場発生装置100Sの基本構成例を簡単に示す図である。 単極構成にかかる本発明の静電場発生装置100Sのアース無接地回路150の働きを簡単に説明する図である。 導電体101の断面形状のバリエーションを示す図である。 本発明の静電場発生装置100を適用した家庭用の網戸200の例を簡単に示す図である。 実施例2にかかる静電場発生装置100aの構成を簡単に示す図である。 実施例3にかかる植物保護装置200の構成例を示す図である。 公知技術での静電場発生装置の構造を簡単に説明する図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。各図において、同一部分には同一番号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は、本発明を理解するために誇張して表現している場合もあり、必ずしも縮尺どおり精緻に表したものではないことに留意されたい。なお、本発明の技術的範囲は以下の実施形態に示した具体的な用途や形状・寸法などには限定されるものではない。
以下、図面を参照しつつ、本発明の静電場発生装置の実施形態を説明する。
図1は本発明の静電場発生装置100の基本構成例を簡単に示す図である。
図1では内部の構造が分かりやすいように、本発明を理解する上で必要な部材のみを図示しており、他の一部の部材については図示していない場合もある。
図1の構成例は、静電場発生装置100は、正極導電体群110、正電圧印加装置120、負極導電体群130、負電圧印加装置140、アース無接地回路150を備えた構成となっている。
この構成例では、図1に示すように、正極導電体群110は2つの導電体101b、101d、負極導電体群130も2つの導電体101a、101cで構成されているが、この枚数は基本構成を示すための一例に過ぎず、正極導電体群110、負極導電体群130とも、3つ以上の導電体で構成されていても良い。
各部の構成要素を説明する。
正極導電体群110は、複数の導電体101を電気的に接続して同電位となる群とし、正電圧印加装置120の出力端子121に接続してその電位を正電位に帯電させた導電体群である。負極誘電体群130と対をなすものである。
図1の構成例では、上下順々に並べられた4つの導電体列101a、101b、101c、101dに対して、隣接順に交互に選択して2つの導電体群(導電体101aと導電体101cの導電体群と、導電体101bと導電体101dの導電体群)に分け、一方の導電体群(導電体101bと導電体101dの導電体群)を正極導電体群110としたものである。なお、他方の導電体群(導電体101aと導電体101cの群)が負極導電体群130となる。
正電圧印加装置120は、正極導電体群110に対して正電位を与えるための電源装置であり、出力端子121を介して正極導電体群110に接続される。
昇圧する電位に関しては、基本構成としては特に限定はないが、ここでは、家庭向け等の小規模なものとして説明するので、一例として、正電圧印加装置120が発生する電圧は0.5kV程度の低電圧とする。
出力端子121は、正電圧印加装置120の出力側の接続端子であり、正電圧印加装置120の高電位(例えば0.5kV)が現れる。
この正極端子121は、上記したように正極導電体群110に接続され、正極導電体群110に対して正極電位(例えば0.5kV)を与える。
端子122は、正電圧印加装置120のバッテリ124の負極端子につながる接続端子である。また、アース無接地回路150に接続され、アース無接地回路150を介して負電圧印加装置140の接続端子142と接続される。アース無接地回路150によって接続端子122に生じる電位は0Vとなり、従来技術におけるアースした状態と同様となる。このアース無接地回路150の働きについては詳しく後述する。
直流型昇圧器123は、直流成分に対して電圧差を生じせしめる電子部材であり、抵抗、ダイオード、トランジスタなど適宜採用することができる。
図2(b)は、正電圧印加装置120内部の回路構成の一例を簡単に示した図である。インバーターによりバッテリ124の直流電圧を交流電圧、またはパルス電圧に変換し、交流電圧、またはパルス電圧をトランスにより昇圧している。昇圧した交流電圧、またはパルス電圧をコンデンサーとダイオードにより直流電圧に変換して蓄積し、出力端子121に高電圧を発生させている。コンデンサーとダイオードの数は出力端子121に発生させる電圧を考慮して決めれば良い。
なお、バッテリ124の電圧そのものを出力端子121に発生させる電圧とする場合、それら電子部品を省略することができる。
バッテリ124は、電圧源であり、特に種類は問わない。
例えば、乾電池がある。低電圧駆動を前提としているので、乾電池などでも適用できる。乾電池であれば、消耗品として製品利用者みずからが調達して乾電池を投入することができるため、電圧源自体は正電圧印加装置120に当初から組み込み型のものとせず、利用者自身が調達・交換するものであっても良い。
また、例えば、静電場発生装置100の近隣に設置した太陽光パネルを用いた太陽光発電装置(図示せず)で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリや、商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリなどがある。ここでは低電圧駆動を前提としているので太陽光発電装置で蓄放電式バッテリや商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリに蓄電された電力で賄うことも可能である。
なお、図1から図7においてバッテリ124は、外部から電気エネルギーを供給されているようには図示されていないが、乾電池の場合は外部からの電気エネルギーがなくとも自己に内蔵されている電気エネルギーで良く、太陽光発電装置から電気エネルギーを得る蓄放電式バッテリや商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリの場合、外部からの入力線が図示されていないが図示を省略しただけであり、外部の太陽光発電装置から電気エネルギーを得る供給線は確保されているものとする。
なお、太陽光発電装置から電気エネルギーを得る構成例は、後述する実施例3において示す。
回路構成として、バッテリ124の正極端子と直流型昇圧器123の正極入力端子が接続され、正電圧印加装置120の出力端子121は、正極導電体群へ接続されている。
一方、バッテリ124の負極端子がアース無接地回路150への接続端子122に接続されている。
この接続により、バッテリ124の負極端子がアース無接地回路150に直結された構造となる。
負極導電体群130は、複数の導電体101を電気的に接続して同電位となる群とし、負電圧印加装置140の負極端子141に接続してその電位を負電位に帯電させた導電体群である。上記したように正極誘電体群110と対をなすものである。図1の構成例では、導電体101aと導電体101cの導電体群が負極導電体群130となっている。
負電圧印加装置140は、負極導電体群130に対して負電位を与えるための電源装置であり、出力端子141を介して負極導電体群130に接続される。
電位に関しては、基本構成としては特に限定はないが、ここでは、正電圧印加装置120が発生する電位に対応し、負電圧印加装置140が発生する電圧は−0.5kV程度の低電圧とする。
出力端子141は、負電圧印加装置140の出力側の接続端子であり、負電圧印加装置140の低電位(例えば−0.5kV)が現れる。
この負極端子141は、上記したように負極導電体群130に接続され、負極導電体群130に対して負極電位(例えば−0.5kV)を与える。
端子142は、負電圧印加装置140のバッテリ144の負極端子につながる接続端子である。後述するように、アース無接地回路150を介して正電圧印加装置120の接続端子122と接続される。アース無接地回路150によって端子142に生じる電位は0Vとなり、アースした状態と同様となる。このアース無接地回路150の働きについては詳しく後述する。
直流型昇圧器143は、直流成分に対して電圧差を生じせしめる電子部材であり、抵抗、ダイオード、トランジスタなど適宜採用することができる。直流型昇圧器123と同様で良いが極性を逆にする必要がある。
図2(a)は、負電圧印加装置140内部の回路構成の一例を簡単に示した図である。インバーターによりバッテリの直流電圧を交流電圧、またはパルス電圧に変換し、交流電圧、またはパルス電圧をトランスにより負側に降圧している。負側に降圧した交流電圧、またはパルス電圧をコンデンサーとダイオードにより直流電圧に変換して蓄積し、出力端子141に負電圧を発生させている。コンデンサーとダイオードの数は出力端子141に発生させる負電圧を考慮して決めれば良い。
なお、バッテリ144の電圧そのものを出力端子141に発生させる負電圧とする場合、それら電子部品を省略することができる。
バッテリ144は、電圧源であり、特に種類は問わない。バッテリ124と同様で良い。
例えば、乾電池がある。低電圧駆動を前提としているので、乾電池などでも適用できる。乾電池であれば、消耗品として製品利用者みずからが調達して乾電池を投入することができるため、電圧源自体は負電圧印加装置140に当初から組み込み型のものとせず、利用者自身が調達・交換するものであっても良い。
また、例えば、静電場発生装置100の近隣に設置した太陽光パネルを用いた太陽光発電装置(図示せず)で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリや商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリなどがある。ここでは低電圧駆動を前提としているので太陽光発電装置で蓄放電式バッテリや商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリに蓄電された電力で賄うことも可能である。なお、太陽光パネルを用いた太陽光発電装置の適用例は、実施例3において後述する。
回路構成として、バッテリ144の正極端子と直流型昇圧器143の正極端子、バッテリ144の負極端子と直流型昇圧器143の負極端子が接続され、負電圧印加装置140の出力端子141は負極導電体群130へ接続されている。
一方、バッテリ144の負極端子がアース無接地回路150への接続端子142に接続されている。
この接続により、バッテリ144の負極端子がアース無接地回路150に直結された構造となる。
アース無接地回路150は、正電圧印加装置120のバッテリ124の負極端子につながる接続端子122と負電圧印加装置140のバッテリ144の負極端子につながる接続端子142とを直結する接続線151を設けた構造である。アース無接地回路150により正電圧印加装置120の接続端子122の電位、負電圧印加装置140の接続端子142の電位とも同じ電位になり、電荷がバランスしており略0(V)になっている。
従来のアース電極を設ける構造では、正電圧印加装置120側の接続端子122は大地に埋設されたアース電極に接地され、また、負電圧印加装置140側の接続端子142も大地に埋設されたアース電極に接地され、それぞれが独立する形で大地に対するアースを取る構造となっていた。
しかし、本発明のアース無接地回路150を用いれば、正電圧印加装置120側の接続端子122の電位、負電圧印加装置140側の接続端子142の電位とも略0(V)に維持され、あたかもそれぞれが大地に対してアースを取っている状態と同じ状態を実現することができる。
図3および図4は、公知のアース電極を備えた構成の場合の電子の流れと、本発明のアース無接地回路150を伴う場合の電子の流れを簡単に説明する図である。
本来、アース電極の働きは、導電性のある装置部材に触れた人が感電しないよう、導電性のある装置部材の電位を0Vにキャンセルするものであるが、電位が現れる装置部材に対して電子を与えるまたは電子を汲み出すなど、アース電極の働きは電位形成のための電子移動という側面からも説明することができる。
図3は、従来のアース電極を設けた従来型構成において、電位が現れる装置部材の電位形成のための電荷移動を簡単に示す図となっている。
図3に示すように、正極に帯電する正極導電体群110が正電位を形成するためには、正極導電体群110から正電圧印加装置120を介して電子を汲み出して大地へ放出する必要がある。この正極導電体群110からの電子の汲み出しエネルギーは、正電圧印加装置120から供給されるとみなすことができる。
一方、負極に帯電する負極導電体群130が負電位を形成するためには、大地から汲み上げた電子を負電圧印加装置140を介して負極導電体群130に対して付与する必要がある。この電子の大地からの汲み出しエネルギーは負電圧印加装置140から供給されるとみなすことができる。
このように、図3に示した従来型のアース電極を利用した装置であれば、大地という媒体から電子を汲み出したり、放出したりすることで必要な電子移動が確保されている。この際、"アース電極"という部材が大地との間の電子移動のための必須の部材となっている。
一方、図4に示す本発明のアース無接地回路150を利用した装置は、正極導電体群110から正電圧印加装置120を介して汲み出された電子を、アース無接地回路150の接続線151を介して負極側へ移動させ、負電圧印加装置140を介して負極導電体群130側に移動させ、負極導電体群130に与える構造となっている。つまり、大地を介することなく、正極側から汲み出した電子を、そのまま、負極側に移動させて付与するため、アース電極を介した電子移動が不要となる。この電子の汲み出しと電子の付与のエネルギーは、正極側では正電圧印加装置120のエネルギーで行い、負極側では負電圧印加装置140のエネルギーで行うものとみなすことができる。つまり、アース電極という部材を不要とし、非常にコンパクトな設計とすることができ、個人向け家庭向けのような小規模装置に適した構造と言える。
ここで、本発明のアース無接地回路150を利用することにより、感電、漏電という不具合が発生しない安全機能を得ることもできる。
従来のアースラインを利用する図3の構成であれば、どこかに異常接触や断線などの不具合が発生した場合でも、正電圧印加装置120の電荷放出ライン、または、負電圧印加装置140の電荷組み上げラインのいずれかが通電し得るため、感電、漏電という現象が発生し得る。しかし、図4のように、本発明のアース無接地回路150を利用した装置であれば、端子122から端子142のラインのどこかが断線などすると、正電圧印加装置120および負電圧印加装置140ともに電圧印加機能はなくなり、感電、漏電という現象が発生しなくなる。つまり、何らかの故障が起こると、自動で停止する安全機能が付与されることになる。つまり本発明の静電場発生装置は、アース電極を設けることなく作業者の感電に対する安全性が十分に確保された装置となる。
次に、正極導電体群110と負極導電体群130の間に発生する静電場発生装置について説明する。
図5は、正極導電体群110と負極導電体群130の間に静電場発生装置が形成される様子を簡単に示した図である。
静電気の性質として、正電位に帯電した導電体と負電位に帯電した導電体との間には静電場が生じる。図5の構成では、負電位に帯電している負極導電体101aと正電位に帯電している正極導電体101bとの間に静電場Eabが形成される。同様に、正極導電体101bと負極導電体101cとの間に静電場Ebc、負極導電体101cと正極導電体101dの間に静電場Ecdが形成される。このように、交互に隣接し合う正極導電体と負極導電体との間に静電場が形成されるので、正極導電体と負極導電体が交互に連綿と連なる構造であれば、静電場が連続して全体としてスクリーンのようになった静電場発生装置が形成される。
このように本発明の静電場発生装置100は、正極導電体群110および負極導電体群130に与える電位差により、対向し合う正負の導電体の間に連続した電場を形成できるものとなっている。図5の構成では導電体101が4つしかないが、さらに多数個の導電体101を上下方向に連続させることができる。
この静電場発生装置に害虫や胞子や菌体などの飛翔動物が近付くと、静電気的に帯電することが知られている。帯電した飛翔動物が静電場発生装置の電界中に入るとクーロン力が発生し、異極側に帯電している導電体101に吸着され捕捉される。この原理については、本発明者の先行する特許第4771310号等に説明されているのでここでの詳しい説明は割愛する。
次に、静電キャッチャーが単極で構成される装置例を説明する。
図6は、単極構成にかかる本発明の静電場発生装置100Sの基本構成例を簡単に示す図である。図6では内部の構造が分かりやすいように、本発明を理解する上で必要な部材のみを図示しており、他の一部の部材については図示していない場合もある。
図6の構成例は、導電体群が負極導電体群のみの単極構造とした構成例である。
静電場発生装置100Sは、負極導電体群130S、負電圧印加装置140、窓枠などの近隣にある導電材110S、アース無接地回路150を備えた構成となっている。
なお、ここでは、単極導電体群は負極として負極導電体群130Sとしたが、その極性を逆にして、正極導電体群と窓枠などの近隣にある導電材を用いる構成も可能である。極性を入れ替える点以外は同じ原理であるので、極性が逆の構成の説明は省略する。
この構成例では、図6に示すように、負極導電体群130Sは4つの導電体101a、101b、101c、101dのすべて負電極で構成されているが、この枚数は基本構成を示すための一例に過ぎない。
窓枠などの近隣にある導電材110Sは、電荷を汲み上げる導電体であり、金属製のフレーム、窓枠、網など、ある程度静電容量の大きな導体であれば良い。一種のアース相当部材であり、この導電材110Sを利用することにより、アース無接地回路を通じて電子を供給することができ、負電圧印加装置は電荷放出作用を実行することができる。つまり、静電キャッチャー自体は負電極のみの単極であるが、装置全体としては電荷バランスが取れている。
なお、負電圧印加装置140内の構成は、双極の場合と同様の構成で良く、バッテリ144、直流型昇圧器143を含んだ構成が可能であり、その要素間の接続も同様である。負電圧印加装置140のバッテリ144の負極端子につながる接続端子142がアース無接地回路150に接続されている。アース無接地回路150の一端は、窓枠などの近隣にある導電材110Sに接続されて電荷のやり取りができる構造となっている。
図7は、本発明のアース無接地回路150の働きを簡単に説明する図である。
窓枠などの近隣にある導電材110Sから汲み出された電子を、アース無接地回路150の接続線151を介して負極側へ移動させ、負電圧印加装置140を介して負極導電体群130Sに与える構造となっている。つまり、大地を介することなく、窓枠などの近隣にある導電材110Sから汲み出した電子を、そのまま、負極導電体群130S側に移動させて付与するため、従来技術のようにアース電極を介した電子移動が不要となる。
以上、本発明の静電場発生装置100は、静電キャッチャー構成部分は、正極導電体群110と負極導電体群130の正負2極により構成することもでき、また、単極導電体群により構成することも可能である。
次に、導電体101の形状のバリエーションについて説明する。
導電体101は形成する静電場発生装置の幅に相当する長さを備えた棒状体であるが、さまざまなバリエーションがあり得る。
図8は、導電体101の断面形状のバリエーションを示す図である。
導電体101の長軸を垂直に切断するようにとった縦断面である。形成される静電場を示すため正極導電体と負極導電体1セットのみを上下に並べている。
図8(a)のパターンは、断面が円形のものである。つまり、導電体101が円柱体となっているものである。この導電体101は製造がしやすく、また、多数の導電体101を並列に配設しやいため取扱いが簡単である。
図8(a)の右側に示されている形成される静電場を見れば分かるように、静電場が均一ではなく高さ方向に不均一電場となっている。
図8(b)のパターンは、断面が楕円形のものである。つまり、導電体101が楕円柱体となっているものである。この導電体101は円柱体に比べれば製造は難しくなる。並列に配設することは円柱体同様、比較的容易である。
図8(b)の右側に示されるように、形成される静電場は全体としては均一ではないものの、一定距離での対向面積が広くなっており、部分的に均一電場とみなせる範囲が増えている。
図8(c)のパターンは、断面が矩形のものである。つまり、導電体101が平板柱体となっているものである。この導電体101は円柱体に比べれば製造は難しくなる。並列に配設することは円柱体同様、比較的容易である。
図8(c)の右側に示されるように、形成される静電場は均一になっている。
図8(d)のパターンは、断面が前縁に丸みを持ち膨出した後に後縁が尖ったいわゆる"翼型"のものである。つまり、導電体101が羽根状柱体となっているものである。この導電体101は円柱体に比べれば製造は難しくなる。並列に配設するに際しても通気する空気流の方向などを考察する必要がある。
図8(d)の右側に示されるように、形成される静電場は全体としては均一ではないものの、一定距離で対向する面積が広くなっており、部分的に均一電場とみなせる範囲が増えている。
また、空気流の流れについては、羽根状のものは流体抵抗が小さく、通気性が良くなることが期待できる。
なお、これら順々に並べられた導電体101同士の間の距離であるが、捕捉する対象となる害虫の大きさ、胞子の大きさ、菌体の大きさに関係する。また、間隔が狭まりすぎると通気性を阻害することもあるので、適宜使用目的に応じて選択すればよい。一例としては2mm以上、20mm以下の間隔に調整する。この程度の間隔であれば、通気性を保ちつつコバエやショウジョウバエのような飛動生物を捕捉しやいように調整できる。
次に、上記に示した本発明の静電場発生装置100を家庭用の網戸への適用した例を示す。
図9は、本発明の静電場発生装置100を適用した家庭用の網戸200の例を簡単に示す図である。
通常はメッシュ状の網目が設けられている窓部分に、本発明の正極導電体群110と負極導電体群130が作り込まれており、窓枠の中に正電圧印加装置120と負電圧印加装置140が仕込まれており、正極導電体群110に正電位、負極導電体群130に負電位を与える構成となっている。また、正電圧印加装置120と負電圧印加装置140を接続するようにアース無接地回路150が組み込まれている。
なお、正電位は0.5kV、負電位も−0.5kV程度であるが、流れる電流は10μA以下であり、利用者が触れても感電することはない。
以上、本発明の静電場発生装置100の基本構成および家庭用網戸への適用例を簡単に示した。
実施例2の本発明の静電場発生装置100aは、導電体101の周囲を誘電体部材で被覆して誘電被覆体103とし、正極導電体群110を正極誘電体群111とし、負極導電体群130を負極誘電体群131としたものである。導電体を誘電体で被覆することにより、利用者や周囲に置かれた小物類が直接導電体に触れることによる通電・感電を防止する一方、静電気的には導電体101と変わらない帯電とクーロン力発生を可能としたものである。
なお、以下の説明において、実施例1の構成と同様で良い部分の説明は適宜省略している。
図10は、実施例2にかかる静電場発生装置100aの構成を簡単に示す図である。
図10に示した実施例2の静電場発生装置100aの構成は、正誘電体群110a、正電圧印加装置120、負誘電体群130a、負電圧印加装置140、アース無接地回路150を備えた構成となっている。
この構成例では、図10に示すように、正誘電体群110aは2つの誘電被覆体103、負誘電体群130aも2つの誘電被覆体103で構成されているが、この枚数は基本構成を示すための一例に過ぎず、正誘電体群110a、負誘電体群130aとも、3つ以上の誘電被覆体103で構成されていても良い。
図10に示すように、誘電被覆体103は、導電体101に対して誘電体を被覆したものである。その断面を見れば分かるように、内部に導電体101があり、その外周を誘電体102が覆うものとなっている。
誘電体102は物理的には絶縁体であり導電性はない。しかし、電荷が掛かると内部で分極し、その表面と裏面に電荷が現われ、正負に分極するという性質が知られている。この分極の強さは外部から印加されている電荷とほぼ等しいため、内部の導電体101に現われている電場と同様の電場を誘電体の外周に形成することとなる。つまり、静電気的には実施例1で示した導電体101と同様の働きをし、周囲に電場を形成する。ここで、誘電被覆体103は、実施例1の導電体と同様、正負交互に並べられ、正誘電体群110aと負誘電体群130aとして構成されているため、実施例1と同様に、静電場発生装置を形成することができ、帯電している飛翔生物を捕捉することができる。
一方、誘電体102は絶縁体であるので、通電性はなく、利用者や周囲に置かれた小物類が直接導電体に触れることによる通電・感電は防止されるというメリットがある。
誘電被覆体を用いた実施例2にかかる静電場発生装置100aの他の点については、実施例1で説明した静電場発生装置100と同様であるので、ここでの説明は適宜省略する。
実施例3は、実施例1で示した静電場発生装置100または実施例2で示した静電場発生装置100aを壁面の一部に適用した植物保護装置300の例である。
害虫の忌避、カビ胞子や菌体の忌避は、一般家屋のみならず、農業施設など農作物を育成している植物保護装置での需要が大きい。そこで、本発明の静電場発生装置を植物保護装置にも適用した例を説明しておく。
図11は、実施例3にかかる植物保護装置300の構成例を示す図である。
なお、建物状に仕立てるための支持材や留め具などの図示・説明は省略する。
図11に示す植物保護装置300は、壁面310、植物育成環境320を備え、壁面310の一部に静電場発生装置100aが設けられた構成となっている。ここでは、一例として実施例2で示した静電場発生装置100aが組み込まれた例とするが、実施例1で示した静電場発生装置100であっても適用可能である。
壁面310は、少なくとも一部が透光性のある壁面である。植物保護装置300は、壁面310で外界から遮蔽され、内部空間を保持している。植物には光合成が欠かせないので壁面には透光性が必要である。素材としては、透光性あるガラスやプラスチック板材、またビニール幕などがある。微小な害虫などの侵入防止のためには、全方向に隙間が生じないようしっかりした構造のものが好ましい。ここでは透明アクリル樹脂などを用いた板材とする。
植物育成環境320は、壁面310で外界とは遮断された内部空間のうち、植物が育成できるように環境が整えられたエリアである。植物の育成には光、温度、湿度、通気性、水、栄養補給などの諸条件が必要であるが、これら諸条件を人為的に整えたものである。例えば、地面を耕して必要な肥料を施肥した畝を作り、温度、湿度をコントロールしつつ、育成種の種を播種し、水やり、雑草除去などの環境整備を行う。なお、この環境整備は育成種により異なることも多い。
ここで、本発明の植物保護装置300では、壁面310の一部に静電場発生装置100aを配設した構造となっている。この静電場発生装置100aを介してのみ外界との通気を確保し、内部空間を外界から遮蔽したものとなっている。
図11に示した構成では、対向する2つの壁面に静電場発生装置100aを配設した構造となっており、静電場発生装置100aは実施例1で示したように、飛翔生物を捕捉しつつ空気は通気させることができるので、対向するように2つの壁面に静電場発生装置100aを配設しておけば、一方の外界から植物保護装置300の内部を通り、他方の外界に抜けて行くことができ、優れた通気が可能となる。
なお、バッテリ124、バッテリ144に関しては、バッテリとして乾電池を用いる場合、図11(a)に示すように、静電場発生装置100a内に組み込まれた状態で提供され得るが、近隣に設置した太陽光発電装置で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリの場合は、図11(b)のような構成が可能である。
図11(b)は、太陽光発電装置160で得られた電気を利用するタイプの構成例を示す図である。ハウス状の植物保護装置300の横に太陽光パネルを伴う太陽光発電装置160を設置し、太陽光発電により得た電気をバッテリ124、バッテリ144に供給するものである。バッテリ124、バッテリ144は蓄放電式のバッテリとする。静電場発生装置100または静電場発生装置100aは低電圧駆動であり、昼間に蓄電した電気を利用して24時間の稼働は可能である。
なお、太陽光発電装置160の設置は、近隣であれば植物保護装置300の横に限られず、例えば、ハウスの壁面310に設置するものでも良い。
商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリの場合、植物保護装置300の傍に商用電源と充電装置を設けて蓄放電式のバッテリに充電しても良いし、離れた場所の既設の商用電源に充電装置を設けて蓄放電式のバッテリに充電しても良い(図示は省略する)。
蓄放電式のバッテリは可搬性がある小さなもので良いので充電済みのバッテリ124、144を静電場発生装置100または静電場発生装置100aの所定位置に取り付ければ良い。
本発明の静電場発生装置によれば、従来であれば必要とされていたアース電極を不要である簡便な構成とすることができる。このアース無接地回路を採用することにより、静電場発生装置及び植物保護装置の設置に際して、従来技術であれば大地への部材埋設という大変な作業を伴うアース電極工事が不要となり、装置構成が簡単になり、家庭向け、個人向けの静電場発生装置や植物保護装置を提供することができる。
また、本発明の植物保護装置によれば、外界と内部環境を遮断した農業施設などにおいて、害虫の忌避、カビ胞子や菌体の忌避などを行うことができ、かつ、通気は十分に確保されるという優れた育成環境を提供することができる。
以上、本発明の静電場発生装置、飛翔動物除去装置および植物保護装置の実施例を説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。
本発明は、簡単で小型の構成にて、飛翔生物を忌避・捕捉できる静電場発生装置として広く適用することができる。また、本発明は、簡単で小型の構成にて、農業施設などの植物保護装置として広く適用することができる。
100 静電場発生装置
101 導電体
102 誘電体
103 誘電被覆体
110 正極導電体群
111 正極誘電体群
120 正電圧印加装置
121 出力端子
122 接続端子
130 負極導電体群
131 負極誘電体群
140 負電圧印加装置
141 出力端子
142 接続端子
150 アース無接地回路
160 太陽光発電装置
200 網戸
300 植物保護装置
310 壁面
320 植物育成環境

Claims (15)

  1. 順々に並べられた2つ以上の導電体を隣接順に交互に選択して2つの導電体群に分け、一方の前記導電体群を正極端子に接続して形成した正極導電体群と、他方の前記導電体群を負極端子に接続して形成した負極導電体群と、
    バッテリを利用して前記正極端子に正電位を与え得る正電圧印加装置と、
    前記バッテリまたは別のバッテリを利用して前記負極端子に負電位を与え得る負電圧印加装置と、
    前記正電圧印加装置の負極端子と前記負電圧印加装置の負極端子とを接続する接続線を設けたアース無接地回路を備え、
    前記正電圧印加装置は、直流型昇圧器を備え、前記利用に供される前記バッテリの正極端子と負極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の正極入力端子および負極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記正極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続するとともに、
    前記負電圧印加装置は、直流型昇圧器を備え、前記利用に供される前記バッテリまたは前記利用に供される別のバッテリの負極端子と正極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の負極入力端子および正極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記負極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続したものであり、
    前記正極導電体群および前記負極導電体群に与える電位差により、対向し合う正負の前記導電体の間に連続した電場を形成する静電場発生装置。
  2. 前記正電圧印加装置の正電圧印加により前記正極導電体群から汲み出された電子を、前記アース無接地回路の前記接続線を介して前記負電圧印加装置側に移動させ、当該電子を前記負電圧印加装置の負電圧印加された前記負極導電体群に与える構造とし、アース接地を介した電子の移動を不要としたことを特徴とする請求項1に記載の静電場発生装置。
  3. 前記正電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリを備えるとともに、
    前記負電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリまたは前記別のバッテリを備えたものである請求項1または2に記載の静電場発生装置。
  4. 前記バッテリが、電池、近隣に設置した太陽光発電装置で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリ、または、商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリのいずれかまたはそれらの組み合わせである請求項1から3のいずれかに記載の静電場発生装置。
  5. 前記正極導電体群および前記負極導電体群のそれぞれの前記導電体について少なくともその一部の表面を誘電体で被覆した誘電分極体とし、正極誘電体群および負極誘電体群としたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の静電場発生装置。
  6. 順々に並べられた2つ以上の導電体のすべてを正極端子または負極端子の一方のみに接続して形成した単極導電体群と、
    前記単極導電体群が正極導電体群の場合にバッテリを利用して前記正極端子に正電位を与える正電圧印加装置、または、前記単極導電体群が負極導電体群の場合にバッテリを利用して前記負極端子に負電位を与える負電圧印加装置のいずれか一方と、
    前記正電圧印加装置の負極端子または前記負電圧印加装置の負極端子と、前記導電体とは異なる近隣の導電性ある部材とを接続する接続線を設けたアース無接地回路を備え、
    前記単極導電体群が負極導電体群の場合、
    前記負電圧印加装置は、直流型昇圧器を備え、前記利用に供される前記バッテリの負極端子と正極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の負極入力端子および正極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記負極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続するとともに、
    前記単極導電体群が正極導電体群の場合、
    前記正電圧印加装置は、直流型昇圧器を備え、前記利用に供される前記バッテリの正極端子と負極端子をそれぞれ前記直流型昇圧器の正極入力端子および負極入力端子に接続し、前記直流型昇圧器の出力端子を前記正極導電体群への接続端子に接続し、前記バッテリの負極端子を前記アース無接地回路に接続したものとし、
    前記単極導電体群および前記近隣の導電性ある部材に生じる電位差により、対向し合う前記導電体の間に連続した電場を形成する静電場発生装置。
  7. 前記正電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリを備えるとともに、
    前記負電圧印加装置は、直流型昇圧器と前記バッテリまたは前記別のバッテリを備えたものである請求項に記載の静電場発生装置。
  8. 前記バッテリが、電池、近隣に設置した太陽光発電装置で得られた電気を利用する蓄放電式バッテリ、または、商用電源から供給された電気を利用する蓄放電式のバッテリのいずれかまたはそれらの組み合わせである請求項6または7に記載の静電場発生装置。
  9. 前記単極導電体群のそれぞれの前記導電体について少なくともその一部の表面を誘電体で被覆した誘電分極体とし、単極誘電体群としたことを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の静電場発生装置。
  10. 前記導電体または前記誘電分極体の断面形状が円形または楕円形であり、円柱または楕円柱状に成型されたものである請求項1から9のいずれかに記載の静電場発生装置。
  11. 前記導電体または前記誘電分極体の断面形状が矩形であり、平板柱状に成型されたものである請求項1から9のいずれかに記載の静電場発生装置。
  12. 前記導電体または前記誘電分極体の断面形状がその前縁が丸みを持ち膨出した後に後縁が尖った翼型であり、翼型柱状に成型されたものである請求項1から9のいずれかに記載の静電場発生装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載した静電場発生装置を配設した構造とし、順々に並べられた前記導電体同士の間、または、順々に並べられた前記誘電分極体同士の間の距離を、2mm以上、20mm以下の間隔に調整し、形成された前記電場を、当該電場に入り込んだ飛翔生物をクーロン力により捕捉する静電キャッチャーとして利用した飛動生物除去装置。
  14. 建物の窓枠内に請求項1から12のいずれかに記載した静電場発生装置を配設した構造とし、前記静電場発生装置を介してのみ外界との通気を確保し、屋内を外界から遮蔽した窓構造物。
  15. 内部空間と外界を遮蔽する少なくとも一部が透光性のある壁面と、前記内部空間内に設けられた植物育成環境を備え、少なくとも前記壁面の一部に請求項1から12のいずれかに記載した静電場発生装置を配設した構造とし、前記静電場発生装置を介してのみ外界との通気を確保し、前記内部空間を外界から遮蔽した植物保護装置。
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