JP6712557B2 - ステレオ立体視装置 - Google Patents

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Description

輻輳調節矛盾を軽減した立体視を実現するステレオ立体視装置に関する。
従来、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等のステレオ立体視を用いたバーチャルリアリティ(VR)デバイスが市販されている。近年は、スマートフォンやタブレット等のモバイル端末を表示装置として用いた、簡易的で安価なステレオ立体視装置も市販されている。
モバイル端末のように広く普及している装置を用いたステレオ立体視デバイスは、手軽に利用できる点、低コスト化が可能である点、アプリケーションや動画等のコンテンツを配信するためのインフラが整っている点、ユーザへのアピールが容易な点等、多くの利点があり、VR体験をユーザに広く普及させるために、重要な役割を果たすと考えられている。
Kurt Akeley,Simon J. Watt, Ahna Reza Girshick, Martin S. Banks, "A Stereo Display Prototype with Multiple Focal Distances" Xinda Hu, Hong Hua, "Design and Assessment of a Depth-Fused Multi-Focal-Plane Display Prototype" JOURNAL OF DISPLAY TECHNOLOGY, VOL. 10, NO. 4, APRIL 2014
ステレオ立体視を行う際、ユーザの眼では、輻輳調整と焦点調整とがリンクして行われている。上述したステレオ立体視によるVRデバイスを利用する際には、輻輳調整により、表示装置の表示面とは異なる奥行き位置に表示対象を知覚し、当該位置までの奥行き距離に応じて両眼の軸を合わせている。一方、焦点調整は表示面上にピントが合うように、眼のレンズ(水晶体)の形状が変化している。
このように、既存のVRデバイスの多くでは、ステレオ立体視を行う際にはユーザの眼における輻輳調整系と焦点調整系との間で、表示対象と表示面までの奥行き距離に矛盾が生じる。この現象は、眼精疲労や3D酔いをもたらすため、子供へのHMDの使用制限等、ステレオ立体視体験普及の妨げになっている。
また、この問題を解決するため、立体視のコンテンツ作成ガイドラインでは、立体視で表示対象を奥行き方向に前後させる範囲に対応する視差角(人間の左眼と右眼を基準とした際の表示面と表示対象の角度差)を1度以下にするよう規定されている。しかし、この規定をもとに立体視のコンテンツを作成する場合、焦点調整が最も活用されるユーザからの視距離が短い範囲(2m〜3m以内)を再現することができないという問題があった。
また、輻輳調整系と焦点調整系との間の矛盾を解決するため、(1) 表示対象からの光線を点光源としてではなく光線方向まで再現する技術、(2) ユーザから表示面までの距離を制御する技術、(3) 表示面を奥行き方向に物理的に多層に重ねる技術 等を用いて立体画像を再生する技術が開発されている。上記(1)の技術を用いたものとしては、干渉現象を用いたホログラフィーや、ライトフィールドを再現するテンソルディスプレイなどがある。また上記(2)の技術を用いたものとしては、焦点距離を変えられるレンズを用いたり、表示面をモータ等で物理的に移動させたりするHMDがある。また上記(3)の技術を用いたものとして、ピクセルの3次元版であるボクセルを構築したり、複数レイヤを重ね合わせるマルチレイヤ構造を用いたりするステレオ立体視ディスプレイがある。
しかし、これらの技術を用いるためにはレーザ光源や透過液晶等の特殊な機材が必要であったり、テンソル計算等の負荷の高い計算処理が必要であったり、または、モータやレンズの制御を行うための構成により小型化が困難であったりすることにより、モバイル端末を用いた手軽なステレオ立体視装置への適用は困難であるという問題があった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、輻輳調節矛盾を軽減することで、ユーザの眼精疲労や3D酔いを低減させた立体画像を再現することが可能なステレオ立体視装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための、本発明のステレオ立体視装置は、表示面が1平面の表示装置の表示面を分割して3つの画像を表示し、ユーザに立体画像を視認させるステレオ立体視装置において、前記表示装置の装着部と、ユーザが視認する画像を拡大するレンズ部と、前記複数の画像のうち、前記レンズ部に最も近い位置の第1画像に対応して設置されたミラー群と、前記レンズ部から最も遠い位置の第3画像に対応して設置されて当該第3画像を反射させてユーザの視線方向に虚像を生成させるフルミラーと、前記第1画像と前記第3画像との間の第2画像に対応して設置されて当該第2画像を反射させてユーザの視線方向に虚像を生成させるハーフミラーとを備え、前記第2画像に対応して設置される光学素子は前記ハーフミラーのみであり、前記ミラー群は、前記第1画像の虚像を、前記第2画像の虚像と前記第3画像の虚像との間に生成させるように構成された、前記第1画像に対向する位置に前記表示面と平行に設置され、当該第1画像を反射させるフルミラーと、当該フルミラーで反射された画像を反射させ、ユーザの視線方向に虚像を生成させるハーフミラーとを有することを特徴とする。
本発明のステレオ立体視装置によれば、輻輳調節矛盾を軽減することで、ユーザの眼精疲労や3D酔いを低減させた立体画像を再現することが可能になる。
本発明の一実施形態によるステレオ立体視装置の構成を示す側面図である。 マルチレイヤ構造を用いて立体画像を視認する状態を示す説明図である。 従来のマルチレイヤ構造のステレオ立体視装置の構成を示す側面図である。 本発明の他の形態によるステレオ立体視装置の構成を示す側面図である。 本発明の他の形態によるステレオ立体視装置の構成を示す側面図である。
本発明のモバイル端末を用いたステレオ立体視装置に利用する技術として、複数画像を用いてユーザに立体画像を視認させるマルチレイヤ構造について説明する。
マルチレイヤ構造を用いてユーザに立体画像を視認させる際は、図2に示すように、ユーザの視線方向でありユーザの眼100からの距離が異なる位置に、2次元画像情報で構成された複数のレイヤ(第1レイヤ101、第2レイヤ102、および第3レイヤ103)が配置される。第1レイヤ101は、奥行きを有する表示対象物の前方部分の画像情報であり、第3レイヤ103は、当該表示対象物の後方部分の画像情報であり、第2レイヤ102は、第1レイヤ101と第3レイヤ103との間の中間部分の画像情報である。
ユーザは、第1レイヤ101〜第3レイヤ103が重なり合った状態で視認することにより、表示対象の立体画像の虚像110を認識することができる。その際、ユーザの眼100から各レイヤまでの距離の逆数により算出されるユーザの眼100の調整力の差が、表示対象と各レイヤの位置関係が前後0.3D(ディオプター)以下に収まるよう、各レイヤを0.6D間隔で配置することで、輻輳調整矛盾を軽減した立体視効果が得られることが先行研究で確認されている。例えば、ユーザの眼100から第2レイヤ102までの距離から算出される調整力を1D(=1m)とした場合に、第1レイヤ101までの距離を1.6D(=62.5cm)とし、第3レイヤ103までの距離を0.4D(=2.5m)とし、表示対象を、その奥行き距離がレイヤの前後0.3Dに収まるレイヤに表示することで、ユーザが表示対象を適切に立体画像として認識することができる。
このマルチレイヤ構造の技術を、モバイル端末を用いたステレオ立体視装置に利用する場合について、図3を参照して説明する。
図3に示すステレオ立体視装置200は、モバイル端末として汎用のスマートフォン300を利用するものであり、立体画像の虚像を生成させる本体部210と、本体部210内に生成される立体画像の虚像を拡大してユーザに視認させるためのレンズ部220とを備える。本体部210の上部には、スマートフォン300を、表示画面310を下に向けた状態で設置するためのスマートフォン装着部230を有する。レンズ部220は、視認するユーザの視線方向が、スマートフォン300の表示画面310の表示方向である下方向に対して交差するように設置される。本実施形態においては、ユーザの視線方向と表示画面310の表示方向とが90°で交わるように構成しているが、交差する角度であればこれには限定されない。また、例としてスマートフォン300の向きは下向きで説明するが、装置全体が回転すれば向きは必ずしも下向きに限らない。
スマートフォン300は1平面の表示画面310を有し、この表示画面310には、搭載されたアプリケーションにより、奥行きを有する表示対象物の前方部分の第1画像情報311と、当該表示対象物の中央部分の第2画像情報312と、当該表示情報の後方部分の第3画像情報313とが、分割された異なる領域に並べられて表示されている。これらの画像情報は、スマートフォン300がスマートフォン装着部230に装着されたときに、レンズ部220から近い順に、第1画像情報311、第2画像情報312、第3画像情報313となるように、表示画面310に表示されている。
ステレオ立体視装置200の本体部210内には、装着されたスマートフォン300の表示画面310内の第1画像情報311の下部位置に斜め方向に設置される第1ハーフミラー211と、第2画像情報312の下部位置に斜め方向に設置される第2ハーフミラー212と、レンズ部220から最も遠い第3画像情報313の下部位置に斜め方向に設置されるフルミラー213とを有する。
第1ハーフミラー211は、第1画像情報311を反射して、レンズ部220からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310に対して略45°傾けて設置される。同様に第2ハーフミラー212は、第2画像情報312を反射して、レンズ部220からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310に対して略45°傾けて設置される。同様に、フルミラー213は、第3画像情報313を反射して、レンズ部220からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310に対して略45°傾けて設置される。
このようにステレオ立体視装置200を構成することにより、ユーザがレンズ部220から本体部210内を見ると、レンズ部220から第1ハーフミラー211までの距離に、第1ハーフミラー211から第1画像情報311までの距離を加算した距離x1分、離れた位置に、第1画像情報311の虚像が第1レイヤ311aとして認識される。
同様に、レンズ部220から第2ハーフミラー212までの距離に、第2ハーフミラー212から第2画像情報312までの距離を加算した距離x2分、離れた位置に、第2画像情報312の虚像が第2レイヤ312aとして認識される。
同様に、レンズ部220からフルミラー213までの距離に、フルミラー213から第3画像情報313までの距離を加算した距離x3分、離れた位置に、第3画像情報313の虚像が第3レイヤ313aとして認識される。
そして、第1レイヤ311a、第2レイヤ312a、および第3レイヤ313aは、ユーザの視線方向に重なるように配置されるため、ユーザは表示対象物の前方部分、中央部分、後方部分を重ねて視認して、当該表示対象の立体画像の虚像を認識することができる。
上述したステレオ立体視装置200の場合、利用時にユーザの眼100の位置となるレンズ部220から各レイヤまでの距離の差(x2−x1)および(x3−x2)は、最も間隔を短くした場合でもレンズ部220による拡大前の虚像の高さ分になる。
一方、前述した適切な立体視の効果を得るために、レンズ部220で拡大されたときにレンズ部220から各レイヤまでの距離から算出されるユーザの眼100の調整力の差を0.6D以下にするためには、拡大前の状態において各レイヤが数mm間隔で配置されていなければならない。
しかし、上述したようなスマートフォン300を用いたステレオ立体視装置200では、各レイヤ間の間隔は虚像の高さ以下に設定することができないため、レンズ部220による拡大前の状態で各レイヤが数mm間隔になるように配置することが困難である。
そこで、以下に、本発明の一実施形態として、スマートフォンを表示装置として用いて、適切な立体視の効果を得ることができるステレオ立体視装置について説明する。
〈一実施形態によるモバイル端末を利用するステレオ立体視装置の構成〉
本発明の一実施形態によるモバイル端末を利用するステレオ立体視装置の構成について、図1を参照して説明する。
本実施形態によるステレオ立体視装置10は、モバイル端末としてスマートフォン20を装着して利用されるものであり、表示対象の立体画像の虚像を生成させる本体部11と、本体部11内に生成される立体画像の虚像を拡大してユーザに視認させるためのレンズ部12とを備える。本体部11の上部には、スマートフォン20を、表示画面21を下に向けた状態で設置するためのスマートフォン装着部13を有する。レンズ部12は、視認するユーザの視線方向が、スマートフォン20の表示画面21の表示方向である下方向に対して90°になるように設置される。
スマートフォン20の表示画面21には、搭載されたアプリケーションにより、表示対象物の前方部分の第1画像情報21−1と、当該表示対象物の後方部分の第2画像情報21−2と、当該表示情報の中央部分の第3画像情報21−3とが、レンズ部12に近い領域から順に並べられて同時に表示されている。
ステレオ立体視装置10の本体部11内には、装着されたスマートフォン20の表示画面21内の第1画像情報21−1の下部位置に、レンズ部12から第1画像情報21−1の虚像が視認されるようするために設置される第1ミラー群111がある。また、表示画面21内の第2画像情報21−2の下部位置に、レンズ部12から第2画像情報21−2の虚像が視認されるようにするために設置される第2ミラー群112がある。また、表示画面21内の第3画像情報21−3の下部位置に、レンズ部12から第3画像情報21−3の虚像が視認されるようにするために設置される第3フルミラー113がある。
第1ミラー群111は、第1フルミラー111aと、第1ハーフミラー111bとで構成される。第1フルミラー111aは、表示画面21内の第1画像情報21−1に対向する位置に表示画面21と平行に設置され、第1画像情報21−1を反射させる。第1ハーフミラー111bは、第1フルミラー111aで反射された第1画像情報21−1を反射させてレンズ部12からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310および第1フルミラー111aに対して略45°傾けて設置される。
同様に、第2ミラー群112は、第2フルミラー112aと、第2ハーフミラー112bとで構成される。第2フルミラー112aは、表示画面21内の第2画像情報21−2に対向する位置に表示画面21と平行に設置され、第2画像情報21−2を反射させる。第2ハーフミラー112bは、第2フルミラー112aで反射された第2画像情報21−2を反射させてレンズ部12からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310および第2フルミラー112aに対して略45°傾けて設置される。第1フルミラー111aおよび第2フルミラー112aの詳細な設置位置については、後述する。
第3フルミラー113は、ステレオ立体視装置200の場合と同様に、第3画像情報21−3を反射してレンズ部12からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310に対して略45°傾けて設置される。
このようにステレオ立体視装置10を構成することにより、ユーザがレンズ部12から本体部11内を見ると、レンズ部12から第1ハーフミラー111bまでの距離に、第1ハーフミラー111bから第1フルミラー111aまでの距離、および第1フルミラー111aから第1画像情報21−1までの距離を加算した距離X1分、離れた位置に、第1画像情報の虚像が第1レイヤ21−1aとして認識される。
同様に、レンズ部12から第2ハーフミラー112bまでの距離に、第2ハーフミラー112bから第2フルミラー112aまでの距離、および第2フルミラー112aから第2画像情報21−2までの距離を加算した距離X2分、離れた位置に、第2画像情報の虚像が第2レイヤ21−2aとして認識される。
また、レンズ部12から第3フルミラー113までの距離に、第3フルミラー113から第3画像情報21−3までの距離を加算した距離X3分、離れた位置に、第3画像情報21−3の虚像が第3レイヤ21−3aとして認識される。
そして、第1レイヤ21−1a、第2レイヤ21−2a、および第3レイヤ21−3aは、ユーザの視線の奥行き方向に重なるように配置されるため、ユーザは表示対象物の前方部分、中央部分、後方部分を重ねて視認して、当該表示対象の多層の立体画像の虚像を認識することができる。
このときに、距離X1およびX2はそれぞれ、第1フルミラー111aの位置および第2フルミラー112aの位置を変えることで調整可能である。これを用いて、[レンズ部12から第1レイヤまでの距離から算出されるユーザの眼100の調整力]と[レンズ部12から第3レイヤまでの距離から算出されるユーザの眼100の調整力]との差、および、[レンズ部12から第3レイヤまでの距離から算出されるユーザの眼100の調整力]と[レンズ部12から第2レイヤまでの距離から算出されるユーザの眼100の調整力]との差が0.6D以下になるように、第1フルミラー111aおよび第2フルミラー112aの位置を決定しておくことで、適切な立体視の効果を得ることができるようになる。この「ユーザの眼100の調整力」は、レンズ部12による拡大後の各虚像の奥行き距離の逆数により、算出される。レンズ部12による拡大後の各虚像の奥行き距離から算出されるユーザの眼100の調整力の差を0.6D以下にするには、各レイヤが数mm間隔で配置されるように、第1フルミラー111aおよび第2フルミラー112aの位置が決定される。
以上の本実施形態によれば、表示装置としてスマートフォンを用いたステレオ立体視装置において、マルチレイヤ構造による立体画像表示技術を用いることにより、ユーザの眼精疲労や3D酔いを低減させるとともに、フルミラーとハーフミラーとを組み合わせて表示対象物の立体表示に用いる複数の画像情報の虚像位置を調整することにより、より正確な立体視の効果を得ることができる。これにより、輻輳調整と焦点調整との間の矛盾が少ない、自然なステレオ立体視を実現することができる。例えば、上述した実施形態によるステレオ立体視装置10をバーチャルリアリティデバイスとして用いて、スポーツを観戦したりコンサートを視聴したりすることにより、ユーザがリアルタイムで選手やアーティストのすぐ近くで鑑賞しているように、自然な立体視が実現される。
近年は視野角を360°とした全天周のバーチャルリアリティ技術が開発されているが、この技術を用いると視野角が広いものの奥行きを示す深度再現性は低くなる。これに対し上述した本実施形態では、視野角に制限はあるものの深度再現性を高くすることができ、特定の表示対象を鑑賞する用途に適している。
また、上述した実施形態によるステレオ立体視装置をオーギュメントリアリティ(AR)デバイスとして用いて、生成された立体画像を、現実空間と重畳させてユーザに視認させることもできる。例えば、現実空間である部屋に仮想のインテリアの立体画像を重畳させることにより、実際に部屋にこのインテリアが置かれているかのような自然な画像情報を、ユーザが視認することができる。
具体的には、図5に示すように、ステレオ立体視装置10の本体部11内に、第4ハーフミラー14を設置し、ユーザの視線方向の外景の光線はこの第4ハーフミラー14を透過させ、上記の虚像によるマルチレイヤの光線は反射させてユーザに同時に提示する。この際、スマートフォン20に搭載されたカメラ装置22で撮影された撮像情報を元に、マルチレイヤで表示する表示対象や表示位置を制御することで、現実空間を背景として矛盾のない奥行き位置に立体画像が重畳された状態を、ユーザが視認することができる。
図5では第4ハーフミラー14を用いることで外景に表示対象を重畳する例を示したが、第4ハーフミラー14を全反射ミラーとし、カメラ装置22で取得した映像に表示対象を重畳して表示面に表示することでもARデバイスとして機能する。
また、各レイヤに表示対象を分割して表示する際に、各レイヤ間に存在する画素の奥行きを再現する手法として、レイヤ間の輝度を線形に変化させる手法が提案されているが、線形輝度変化では、ユーザの眼から表示対象物までの距離が長くなり焦点距離が大きくなると、ユーザの眼で視認される表示対象物のボケ幅が大きくなるという特性が反映されない。そこで、上述した実施形態において、ユーザの眼(レンズ部)から各レイヤまでの距離に応じて、それぞれの画像情報の虚像の輝度分布を変化させる輝度制御部を追加することで、線形輝度変化よりも精度の高い立体画像をユーザに視認させることができる。
また、上述した実施形態において、フルミラーの反射率を1としたときの第1ハーフミラー111bおよび第2ハーフミラー112bの反射率:透過率を0.5:0.5(透過率50%)として設定すると、ユーザが視認する立体画像を構成する画像情報のうち、第2画像情報21−2の輝度が低くなってしまう。具体的には、ハーフミラーによる輝度吸収率を無視すると、第1画像情報21−1と第2画像情報21−2と第3画像情報21−3との輝度比は、0.25:0.125:0.25になり、立体画像の中心となる中央部分輝度が低くなってしまう。これは、第2ハーフミラー112bを透過して第2フルミラー112aで反射された第2画像情報21−2は、さらに第1ハーフミラー111bも透過してユーザにより視認されるためである。
そこで、レンズ部12に近い程、ミラー群のハーフミラーの透過率が高くなるように、第1ハーフミラー111bの反射率:透過率を0.25:0.75(透過率75%)とし、第2ハーフミラー112bの反射率:透過率を0.5:0.5(透過率50%)として設定することにより、第1画像情報21−1と第2画像情報21−2と第3画像情報21−3との輝度比が、0.1875:0.1875:0.375となり、立体画像の中心となる中央部分の輝度が低減することを防止してさらに精度の高い立体画像をユーザに視認させることができる。
また、図4に示すように、上述した実施形態によるステレオ立体視装置10内で、スマートフォン20の表示画面21に表示された3つの画像情報のうち、第1画像情報21−1の下部位置には、第1フルミラー111aおよび、反射率:透過率が0.5:0.5(透過率50%)の第1ハーフミラー111bで構成される第1ミラー群111を設置し、第2画像情報21−2の下部位置には反射率:透過率が0.5:0.5(透過率50%)の第2ハーフミラー112bのみを設置するようにしてもよい。このとき、第2ハーフミラー112bは、第2画像情報21−2を、レンズ部220からのユーザの視線上に虚像を生成させるように、表示画面310に対して45°傾けて設置される。このように構成することにより、第1画像情報21−1と第2画像情報21−2と第3画像情報21−3との輝度比が、0.25:0.25:0.25となり、バランスのとれた立体画像情報を視認させることができる。
このとき、レンズ部12から第2レイヤ21−2aまでの距離は調整できなくなるが、第1レイヤ21−1aを第2レイヤ21−2aと第3レイヤ21−3aとの間になるように調整することで、レンズ部12から各レイヤまでの距離に関するディオプターの差を0.6D以下にすることができる場合もある。
また、上述したいずれの実施形態においては、スマートフォンに表示させた3個の画像情報を用いて立体画像表示を行う場合について説明したが、画像情報の数はこれには限定されず、2個または4個以上の画像情報を用いて立体画像表示を行うようにしてもよい。例として、図4の光学素子111の系と光学素子112の系での2レイヤや光学素子111と光学素子113の2レイヤ、もしくは光学素子111の系を増やすことでの3レイヤ以上の構成なども容易に考えられる。
また、上述した実施形態では、表示装置としてスマートフォンを用いたステレオ立体視装置について説明したが、タブレット端末やモバイルディスプレイ等を用いて構成してもよい。
10 ステレオ立体視装置
11 本体部
12 レンズ部
13 スマートフォン装着部(表示装置の装着部)
20 スマートフォン
21 表示画面
21−1 第1画像情報
21−1a 第1レイヤ
21−2 第2画像情報
21−2a 第2レイヤ
21−3 第3画像情報
21−3a 第3レイヤ
22 カメラ装置
100 ユーザの眼
111 第1ミラー群
111a 第1フルミラー
111b 第1ハーフミラー
112 第2ミラー群
112a 第2フルミラー
112b 第2ハーフミラー
113 第3フルミラー

Claims (2)

  1. 表示面が1平面の表示装置の表示面を分割して3つの画像を表示し、ユーザに立体画像を視認させるステレオ立体視装置において、
    前記表示装置の装着部と、
    ユーザが視認する画像を拡大するレンズ部と、
    前記複数の画像のうち、前記レンズ部に最も近い位置の第1画像に対応して設置されたミラー群と、前記レンズ部から最も遠い位置の第3画像に対応して設置されて当該第3画像を反射させてユーザの視線方向に虚像を生成させるフルミラーと、前記第1画像と前記第3画像との間の第2画像に対応して設置されて当該第2画像を反射させてユーザの視線方向に虚像を生成させるハーフミラーとを備え、前記第2画像に対応して設置される光学素子は前記ハーフミラーのみであり、
    前記ミラー群は、前記第1画像の虚像を、前記第2画像の虚像と前記第3画像の虚像との間に生成させるように構成された、前記第1画像に対向する位置に前記表示面と平行に設置され、当該第1画像を反射させるフルミラーと、当該フルミラーで反射された画像を反射させ、ユーザの視線方向に虚像を生成させるハーフミラーとを有する
    ことを特徴とするステレオ立体視装置。
  2. 前記表示装置を備えたモバイル端末に搭載されたカメラ装置で撮影された撮像情報を表示する撮像情報表示部と、
    前記複数のミラー群により生成された立体画像を、前記撮像情報表示部で表示された撮像情報を背景としてユーザに視認させるように重畳させる撮像情報重畳部とをさらに備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のステレオ立体視装置。
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