JP6707975B2 - 頭部装着型画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、頭部装着型画像表示装置に関する。
従来、使用者の頭部に装着される頭部装着型画像表示装置、いわゆるHMD(Head Mounted Display)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のHMDは、使用者の左右の眼に対向する位置にそれぞれ設けられる第1の表示部及び第2の表示部を備える。
これら第1の表示部及び第2の表示部のそれぞれは、使用者の左右の眼に画像を表示する表示板(導光板)と、当該表示板に画像を投射する光学ユニットと、を備える。これら第1の表示部及び第2の表示部を視認することによって、使用者は、光学ユニットから投射された画像を視認できる。
また、第1の表示部及び第2の表示部のそれぞれの表示板は、フレームによりそれぞれ支持され、当該フレームのそれぞれは、上記HMDを頭部に装着した際に当該表示板を使用者の左右の眼に対向する位置に支持する支持部に連結される。この支持部は、バンド部材及び耳掛け部を備え、バンド部材を使用者の後頭部に装着させ、耳掛け部を使用者の耳に掛けることにより装着される。
更に、上記フレームのそれぞれは、第1の表示部及び第2の表示部を連結する第1連結部及び第2連結部にそれぞれ連結され、当該第1連結部及び第2連結部は、着脱自在に構成されている。このため、第1連結部及び第2連結部を着脱させることによって、HMDの使用者の頭部への装着を容易にし、かつ、第1連結部及び第2連結部の開放(分割)時に、上記バンド部材を首に掛けて携帯可能に構成されている。
特開2015−126396号公報
ところで、頭部装着型画像表示装置は、緻密な作業や不慣れな作業を行う作業員に用いられることが考えられる。
このような作業員は、上記表示部(画像表示部)により表示された画像を視認しながら実行する作業(以下、視認作業という場合がある)の他、当該画像を視認することなく実行する作業(以下、非視認作業という場合がある。)を行うことがある。
しかしながら、上記特許文献1に記載のHMDでは、例えば、視認作業及び非視認作業を交互に行う場合、第1連結部及び第2連結部の連結及び開放をその都度行う必要がある。換言すると、作業員は、当該HMDをその都度、装着及び脱着する必要がある。
このような要望に対し、頭部に装着される装着部と、画像を表示する画像表示部と、当該装着部に回動可能に接続されて表示部を支持するアームと、を有し、アームを回動させることにより、画像表示部を使用者の眼前から退避できるHMDが考えられる。
しかしながら、当該HMDでは、例えば、画像表示部と装着部とを接続するケーブルが設けられ、当該ケーブルが外部に露出していると、使用者がアームを回動させて画像表示部を退避させる際に、当該ケーブルが邪魔になったり、当該ケーブルにHMD以外のものが引っ掛かったりするという課題がある。
本発明は、上記課題の少なくとも1つを解決することを目的とするものであり、ケーブルを内部に収容できる頭部装着型画像表示装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様に係る頭部装着型画像表示装置は、使用者の頭部に応じた位置に装着される装着部と、前記使用者に画像を観察可能に表示する画像表示部と、前記装着部に回動可能に支持されて、前記画像表示部を支持するアームと、前記装着部及び前記画像表示部を接続するケーブルと、を備え、前記装着部は、前記アームを回動可能に支持する回動軸部と、正面視において、前記回動軸部より外側に位置し、前記ケーブルの一端側の部位が挿通される装着部側開口部と、を有し、前記アームは、前記ケーブルの前記一端側の部位に対して他端側の部位が挿通されるアーム側開口部を有することを特徴とする。
なお、上記正面視とは、頭部装着型画像表示装置を装着した使用者の視方向側から当該頭部装着型画像表示装置を見た方向であり、上記回動軸部より外側とは、使用者の顔を正面側から見て当該顔の中心から離れる方向側及び使用者の顔を正面側から見て当該顔の中心に近接する方向を意味する。また、使用者の頭部に応じた位置には、当該使用者の頭部の他、当該使用者がヘルメットや帽子等の被覆部材を装着している場合の当該被覆部材における頭部に応じた位置も含まれる。更に、頭部装着型画像表示装置としては、外界も観察できるシースルー型の頭部装着型画像表示装置の他、外界の観察ができないいわゆるクローズド型の頭部装着型画像表示装置を例示できる。
上記一態様によれば、頭部装着型画像表示装置を装着する作業員等の使用者がヘルメットや帽子等の被覆部材を装着している場合であっても、当該被覆部材を装着した状態で、HMDを装着した状態でも、画像表示部のみ眼前から退避できる。
また、装着部と画像表示部とを接続するケーブルが、正面視において回動軸部より外側に設けられた装着部側開口部から装着部外に露出し、当該露出したケーブルがアーム側開口部を介してアーム内に挿通される。これによれば、ケーブルの少なくとも一部が頭部装着型画像表示装置の内部に収容される、すなわち、ケーブルの露出部分を少なくできるので、使用者が画像表示部を退避する際にアームを移動させても、当該ケーブルが邪魔になったり、当該ケーブルに頭部装着型画像表示装置以外の構成が引っ掛かったりすることを抑制できる。
上記一態様では、前記アーム側開口部は、正面視において、前記装着部側開口部より外側で、かつ、前記回動軸部の回動中心より下側に位置することが好ましい。
なお、上記回動軸部の回動中心より下側とは、上記使用者が上記画像表示部を視認できる状態において、使用者の顔を正面側から見て、当該回動軸部の回動中心軸より当該使用者の前額部から顎に向かう方向側であり、装着部側開口部より外側とは、当該装着部側開口部に対して使用者の顔の中心から離れる方向側及び使用者の顔の中心に近接する方向側を意味する。
このような構成によれば、装着部側開口部からアーム側開口部に向かう方向(外側)にケーブルが延出する場合に、アームの回動時に当該ケーブルに撓みや引張が生じることを抑制できるので、安定したケーブルの配置及びアーム及び画像表示部の回動を実施できる。
上記一態様では、前記アーム側開口部内に位置し、当該アーム側開口部を介して前記アーム内を挿通する前記ケーブルを固定する固定部材を有することが好ましい。
このような構成によれば、アームの回動によって生じる、ケーブルに対する負荷を軽減できる。従って、ケーブルの劣化を抑制でき、頭部装着型画像表示装置の信頼性を向上させることができる。
上記一態様では、前記アームは、複数のアーム形成部材を有し、前記ケーブルは、複数の前記アーム形成部材間に形成される空間内に配置されることが好ましい。
このような構成によれば、アームが複数のアーム形成部材により構成されているので、例えば、アームが一体成型品である場合に比べて、ケーブルが配置される空間を容易に形成できる。また、ケーブルがアーム形成部材間に形成される空間内に配置されるので、アームを回動させる際に、使用者がケーブルに触れる可能性を低減できる。
上記一態様では、前記アームは、当該アーム内に浸入した流体を当該アーム外に排出する排出口を有することが好ましい。
このような構成によれば、アーム内に浸入した流体が排出口を介してアーム外に排出されるので、アーム内に流体が滞留することを抑制できる。従って、頭部装着型画像表示装置の信頼性を向上させることができる他、当該流体がアーム内に浸入する可能性がある環境においても頭部装着型画像表示装置を利用できるので、当該頭部装着型画像表示装置の利便性を向上させることができる。
上記一態様では、前記装着部は、前記使用者の前額部に応じた位置に配置される配置部と、前記配置部から延出し、前記使用者の後頭部に応じた位置に配置されるバンド部と、を有することが好ましい。
このような構成によれば、頭部装着型画像表示装置の装着時に、前額部及び後頭部(前額部及び後頭部に応じた位置)を配置部及びバンド部のそれぞれにより挟持できる。従って、使用者の頭部に頭部装着型画像表示装置を確実に、かつ、安定して装着(固定)できる。
上記一態様では、前記配置部及び前記画像表示部は、防水構造を有することが好ましい。
ここで、上記頭部装着型画像表示装置を屋外で使用する場合、屋内で使用する場合と比べて、配置部及び画像表示部内に塵や水が浸入する可能性が高くなる。そして、配置部及び画像表示部内に塵や水が浸入すると、当該配置部及び画像表示部内に配置される各種装置が劣化するおそれがある他、不具合が生じる可能性もある。
これに対し、このような構成によれば、配置部及び画像表示部が防水構造を有することにより、配置部及び画像表示部の内部に液体や塵埃が浸入することを抑制できる。従って、配置部及び画像表示部内の各種装置の劣化を抑制でき、頭部装着型画像表示装置をより確実に安定して動作させることができる。
上記一態様では、前記配置部内に配置され、前記画像表示部の少なくとも一部を制御する制御部を備え、前記配置部は、外装ケース及び当該外装ケース内に配置される内装ケースを有し、前記制御部は、前記内装ケースにより覆われていることが好ましい。
このような構成によれば、制御装置を覆う内装ケースが、外装ケース内に配置されているので、外装ケースの内部に直に制御装置が配置される場合と比べて、外装ケースに作用する応力を内側ケースによって緩和することができる他、外装ケース内に流体が浸入した場合でも、制御部を保護できる。従って、制御装置に対する耐衝撃性及び耐水性を向上させることができ、頭部装着型画像表示装置を安定して動作させることができる。
上記一態様では、前記外装ケースは、前記外装ケースの内面のうち鉛直方向側の内面から起立し、前記内装ケースを挟む部位に位置する一対のリブと、前記装着部側開口部と、を有し、前記一対のリブは、前記外装ケース内に浸入して前記内装ケースに対して前記一対のリブの外側を流通する流体を前記装着部側開口部から前記配置部外に排出する排出流路を形成することが好ましい。
このような構成によれば、内装ケースを挟む部位に位置する一対のリブに沿って流通する水等の流体を装着部側開口部から配置部外に排出する排出流路を備えているので、配置部内に流入した上記塵や水を上記装着部側開口部から配置部外に排出できる。従って、配置部内に流入した流体により、配置部内に配置される制御部等が破損することを抑制できる。
上記一態様では、前記画像表示部は、前記防水構造として密封部材を有することが好ましい。
このような構成によれば、密封部材によって画像表示部内に水等の流体が浸入することを抑制できる。従って、画像表示部内に配置される各種装置等が破損することを抑制できる。
上記一態様では、前記配置部における前記使用者の前額部側の面に取り付けられるパッドを有し、前記パッド及び前記バンド部の少なくともいずれかは、弾性部材により構成されていることが好ましい。
ここで、配置部の前額部側に接続されるパッドが比較的硬い材料によって構成されている場合、当該パッドが弾性変形することが無いので、頭部装着型画像表示装置の装着感が悪くなる場合がある。同様に、バンド部が比較的硬い材料によって構成されている場合も同様である。
これに対し、上記第1態様によれば、頭部装着型画像表示装置の装着時に、パッド及びバンド部が弾性変形するので、使用者の前額部及び後頭部(前額部及び後頭部のそれぞれに応じた位置)に適切な圧力を加えつつ、当該前額部及び後頭部を挟持できる。従って、頭部装着型画像表示装置の装着性を一層向上させることができる。
上記一態様では、前記装着部は、前記回動軸部を中心とする前記アームの外周部の少なくとも一部を覆う被覆部を有し、前記外周部及び前記被覆部の一方は凹部を有し、前記外周部及び前記被覆部の他方は、前記凹部に嵌まり込む凸部を有することが好ましい。
ここで、頭部装着型画像表示装置では、使用者が画像表示部を退避させた際に、当該退避位置に画像表示部が退避できたかを容易に認識できる構成、すなわち、クリック感(凹部に凸部が嵌まり込む感触を使用者が感じることにより生じる操作感)を得ることができる頭部装着型画像表示装置が要望されている。
これに対し、このような構成によれば、外周部及び被覆部の一方に設けられた凹部に外周部及び被覆部の他方に設けられた凸部が係合するので、当該凸部が凹部に嵌まり込む(係合する)際に、使用者にクリック感を付与できる。また、凸部と凹部とが係合する位置にて、装着部に対するアームの位置を維持しやすくすることができる。
上記一態様では、前記回動軸部は、前記アーム及び前記装着部を挿通し、前記アームの回動中心となる軸部材と、前記軸部材が挿通され、前記アームと前記装着部との間に配置される被挟部材と、を有し、前記被挟部材は、平滑性を有することが好ましい。
なお、平滑性を有するとは、当該平滑性を有する被挟部材に当接する部材の摩擦力を低減させることを意味する。
このような構成によれば、軸部材を中心として、装着部に対してアームを確実に回動させることができる。このアームの回動の際に、当該アームと当接する被挟部材が平滑性を有することから、アームを円滑に回動させることができる。従って、使用者によるアームの回動操作を実施させやすくすることができる。
上記一態様では、前記被挟部材は、前記回動軸部を中心とする前記アームの外周部の少なくとも一部を覆う板状部を有し、前記外周部及び前記板状部の一方は凹部を有し、前記外周部及び前記板状部の他方は、前記凹部に嵌まり込む凸部を有することが好ましい。
このような構成によれば、外周部及び板状部の一方に設けられた凹部に外周部及び板状部の他方に設けられた凸部が係合するので、当該凸部が凹部に嵌まり込む(係合する)際に、使用者にクリック感を付与できる。また、凸部と凹部とが係合する位置にて、装着部に対するアームの位置を維持しやすくすることができる。また、被挟部材が平滑性を有しているので、当該凸部をより円滑に当該凹部に係合させることができる。
上記一態様では、前記被挟部材は、前記凹部を有する前記板状部と、前記軸部材が挿通する貫通孔を有し、前記アームが当接する当接部と、前記当接部と前記板状部とを接続する接続部と、を有し、前記被挟部材は、前記凸部を有する前記アームにより付勢されることが好ましい。
このような構成によれば、上記凸部を有するアームにより当該凹部を有する板状部が付勢されるので、上記クリック感を確実に使用者に付与できる他、当該アームをこれらの係合位置にて確実に維持できる。
上記一態様では、前記アームは、前記外周部に前記凸部を複数有し、複数の前記凸部は、第1凸部と、前記第1凸部と大きさが異なる第2凸部と、を含むことが好ましい。
このような構成によれば、外周部に凸部が複数設けられているので、それぞれの凸部と凹部とが係合する位置にて、アームを当該係合位置にて維持できる。また、第1凸部と第2凸部との大きさが異なるので、例えば、大きい凸部と凹部とが係合する位置では、その他の凸部と凹部とが係合する位置に比べて、クリック感を異ならせることができる。従って、アームの回動時の操作感を向上させることができる。
上記一態様では、前記アームは、前記外周部に前記凸部を複数有し、複数の前記凸部のうち、2つの凸部のそれぞれは、前記外周部の前記アームの回動範囲における両端に形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、当該アームの回動範囲の一端及び他端側のそれぞれにてアームを維持できる。すなわち、アームに支持された画像表示部を使用者の眼前に位置する視認位置と、画像表示部が使用者の眼前から退避された退避位置とのそれぞれに、当該画像表示部を確実に位置付けることができる他、各位置にアーム及び画像表示部を維持できる。
上記一態様では、前記装着部は、前記使用者の前額部に応じた位置に配置される配置部を有し、前記画像表示部は、前記使用者の左眼及び右眼に応じてそれぞれ設けられ、前記使用者により画像をそれぞれ観察可能に表示する左側表示部及び右側表示部を有し、前記アームは、前記配置部の正面側の部位にそれぞれ位置し、前記左側表示部及び前記右側表示部が並ぶ方向である並列方向に沿う前記回動軸部を中心として回動可能に前記配置部に一対設けられる左側アーム及び右側アームを含み、前記回動軸部は、前記左側アームを回動可能に支持する左側回動軸部と、前記右側アームを回動可能に支持する右側回動軸部と、を含み、前記左側アームは、前記左側表示部に接続され、前記右側アームは、前記右側表示部に接続され、前記左側回動軸部及び前記右側回動軸部のそれぞれは、前記配置部における前記前額部に対向する面とは異なる面に設けられ、かつ、前記並列方向に直交する方向から見て、当該配置部の前記並列方向における両端部よりも内側に位置することが好ましい。
このような構成によれば、使用者の左眼及び右眼に応じてそれぞれ設けられた左側表示部及び右側表示部を支持する左側アーム及び右側アームが、左側表示部及び右側表示部が並ぶ並列方向に沿う左側回動軸部及び右側回動軸部を中心として回動可能に構成されているので、左側アーム及び右側アームが上記左側回動軸部及び右側回動軸部に沿って回動することにより、画像表示部を使用者の眼前から遠ざける方向に移動させることができる。このため、左側アーム及び右側アームが左側回動軸部及び右側回動軸部を中心として回動するので、非視認作業を実行する場合に、頭部装着型画像表示装置を使用者の頭部に応じた位置から取り外すことなく画像表示部を眼前から退避させることができる。すなわち、画像表示部の退避量を拡大できる。従って、使用者が画像表示部を視認する視認作業を実行する場合及び使用者が画像表示部を視認しない非視認作業のいずれの作業を実行する場合でも、頭部装着型画像表示装置を取り外す手間が省けるので、作業の効率化を図ることができる。
また、左側アーム及び右側アームのそれぞれが左側回動軸部及び右側回動軸部に支持されているので、例えば、左側アーム及び右側アームのそれぞれが1つの回動軸部に支持されている場合に比べて、左側アーム及び右側アームのそれぞれに支持される左側表示部及び右側表示部を確実に回動させることができる。
ここで、回動軸部が配置部の内周に設けられている場合、又は、回動軸部が配置部の外周に設けられ、かつ、配置部の両端部に設けられている場合に、使用者の前額部や被覆部材の形状に合わせて当該被覆部材の鍔部を退避するための左側回動軸部及び右側回動軸部を配置部に設けるためには、配置部を上記並列方向の両端側に延ばす必要がある。このため、頭部装着型画像表示装置が大型化する。
これに対し、このような構成によれば、左側回動軸部及び右側回動軸部は、配置部における前額部に対向する面とは異なる面に設けられ、かつ、上記並列方向に直交する方向から見て、当該配置部の両端部よりも内側に位置しているので、上記回動軸部を、配置部を上記並列方向の両端側に延ばすことなく設けることができる。従って、頭部装着型画像表示装置を小型化できる。
上記一態様では、前記左側回動軸部及び前記右側回動軸部は、前記配置部の底部に支持されていることが好ましい。
なお、底部とは、配置部において、使用者に頭部装着型画像表示装置が装着された際の使用者にとっての下方を向く部位である。
このような構成によれば、左側回動軸部及び右側回動軸部のそれぞれが配置部の底部に支持されているので、例えば、左側回動軸部及び右側回動軸部が配置部の使用者とは反対方向側の面に支持されている場合に比べて、左側アーム及び右側アームが支持する画像表示部を安定して保持できる。
また、例えば、左側回動軸部及び右側回動軸部が配置部の底面部とは反対方向側に位置する天面部に支持されている場合に比べて、左側アーム及び右側アームの回動範囲を小さくでき、アームの長さを短くすることができる。従って、頭部装着型画像表示装置を小型化できる。
上記一態様では、前記左側アームは、前記左側回動軸部から前記並列方向に沿って前記右側アームとは反対側に延出する左側第1延出部と、前記左側第1延出部の延出方向先端にて屈曲して、前記左側表示部における左側の端部に接続される左側第2延出部と、を有し、前記右側アームは、前記右側回動軸部から前記並列方向に沿って前記左側アームとは反対側に延出する右側第1延出部と、前記右側第1延出部の延出方向先端にて屈曲して、前記右側表示部における右側の端部に接続される右側第2延出部と、を有することが好ましい。
このような構成によれば、左側第2延出部が左側表示部における左側の端部、すなわち、使用者とは反対方向側の端部に接続され、右側第2延出部が右側表示部における右側の端部、すなわち、使用者とは反対方向側の端部に接続されるので、これら左側第2延出部及び右側第2延出部が左側表示部及び右側表示部の使用者側の端部に接続されている場合に比べて、安定して当該左側表示部及び右側表示部を保持できる。
また、例えば、使用者が頭部にヘルメット等の被覆部材を装着している際に、左側第2延出部及び右側第2延出部が左側表示部及び右側表示部の使用者側の端部に接続されていると、当該左側第2延出部及び右側第2延出部がヘルメットの鍔等に接触し、左側表示部及び右側表示部のそれぞれを使用者の眼前から退避できない可能性がある。
これに対し、このような構成によれば、左側第2延出部及び右側第2延出部が左側表示部及び右側表示部の使用者とは反対方向側の端部に接続されていることから、当該左側第2延出部及び右側第2延出部が上記鍔に接触しないので、左側表示部及び右側表示部のそれぞれを使用者の眼前から確実に退避できる。
上記一態様では、前記左側アーム及び前記右側アームのそれぞれと、前記画像表示部との一方は、前記画像表示部を前記配置部に接離する方向にスライド可能に他方と接続されるスライド機構を有することが好ましい。
このような構成によれば、上記スライド機構により、画像表示部は、配置部に接離する方向にスライド可能となるので、配置部と画像表示部との距離を調整できる。これによれば、使用者の眼の位置に応じて画像表示部の位置を調整できる。
従って、頭部装着型画像表示装置の利便性を向上させることができる。
上記一態様では、前記装着部及び前記アームのうち一方は、他方に当接して、前記画像表示部によって表示される前記画像を前記使用者が観察可能な位置である観察位置から、前記画像表示部が前記使用者側に回動することを規制する規制部を有することが好ましい。
このような構成によれば、上記規制部によって、画像表示部が使用者に接近しすぎることにより、左側表示部及び右側表示部により表示される画像が観察できないことを抑制できる。
上記一態様では、前記装着部は、前記使用者の頭部に装着される被覆部材に装着されることが好ましい。
上記被覆部材としては、ヘルメットや帽子等、頭部を被覆する部材を例示できる。
ここで、上記頭部装着型画像表示装置では、画像表示部を退避させる際に、被覆部材を装着していると移動量を大きくしなければならないことから、被覆部材を装着した状態でも退避できる構成が要望されている。
このような構成によれば、頭部装着型画像表示装置が被覆部材に装着されるので、当該被覆部材を装着した状態で頭部装着型画像表示装置を使用できる。
また、アームが回動した場合に、ヘルメットや帽子等の鍔部に当接することを抑制できるので、ヘルメットや帽子等を装着したまま、使用者は、頭部装着型画像表示装置における画像表示部を当該使用者の実行する作業に応じて、眼前から移動できる。
従って、上記視認作業及び上記非視認作業のそれぞれに応じて、頭部装着型画像表示装置を被覆部材から取り外す必要がないので、使用者の作業効率を向上できる。
本発明の一実施形態に係る虚像表示装置を示す側面図。 上記実施形態における虚像表示装置を示す斜視図。 上記実施形態における虚像表示装置を示す正面図。 上記実施形態における虚像表示装置の6面図。 上記実施形態における本体部の内部を示す斜視図。 上記実施形態における下部ケースを正面側から見た斜視図。 上記実施形態における下部ケースを底面側から見た斜視図。 上記実施形態における画像表示装置の内部を示す図。 上記実施形態におけるカバー部材の一部を示す斜視図。 上記実施形態における右側アームを示す斜視図。 上記実施形態における左側アーム内を挿通するケーブルを示す斜視図。 上記実施形態における右側アーム内を挿通するケーブルを示す斜視図。 上記実施形態における下部ケース及び一対のアームを示す斜視図。 上記実施形態における被挟部材を正面側から見た斜視図。 上記実施形態における被挟部材を背面側から見た斜視図。 上記実施形態における使用者が画像表示装置を視認する場合の回動軸部近傍を示す側面図。 上記実施形態におけるアームが跳ね上げられた状態の虚像表示装置を示す側面図。 上記実施形態におけるアームが跳ね上げられた状態の虚像表示装置を示す正面図。 上記実施形態における虚像表示装置がヘルメットに装着された状態を示す正面図。 上記実施形態における虚像表示装置がヘルメットに装着された状態を示す側面図。 上記実施形態における支持部材を示す斜視図。 上記実施形態における虚像表示装置のアームが跳ね上げられた状態を示す側面図。 上記実施形態の変形例における右側アームを示す斜視図。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[頭部装着型画像表示装置の概略構成]
図1は、本実施形態に係る虚像表示装置1が使用者USに装着された状態を示す斜視図である。
本実施形態に係る虚像表示装置1は、本発明の頭部装着型画像表示装置に相当する。このような虚像表示装置1は、図1に示すように、使用者USの頭部HDやヘルメット等の装着部位(詳しくは、前額部HD1及び後頭部HD2を含む頭部HDの上記部分に応じた位置)に装着されて使用されるHMDである。この虚像表示装置1は、使用者USによって視認可能に虚像を表示するとともに、外光を透過させて外界を観察可能とするシースルー型のHMDである。
虚像表示装置1は、図1に示すように、ヘッドバンド部2、画像表示部5、一対のアーム6、ケーブル7及びコントローラー9を備える。
具体的に、本実施形態に係る虚像表示装置1は、使用者USの頭部HDに応じた位置に装着されるヘッドバンド部2(本体部3)と、使用者USにより画像を観察可能に表示する画像表示部5と、画像表示部5を支持する一対のアーム6と、ヘッドバンド部2(本体部3)及び画像表示部5を接続するケーブル7と、を備え、ヘッドバンド部2(本体部3)は、一対のアーム6を回動可能に支持する回動軸部8と、正面視において(+Z方向から見て)、回動軸部8より外側にケーブル7を当該ヘッドバンド部2(本体部3)外に露出させる装着部側開口部3121(図3参照)と、を有し、一対のアーム6は、ケーブル7を当該アーム6内に挿通するアーム側開口部631(図10参照)を有することを特徴としている。
これらの構成については、以下に詳しく説明する。
なお、以下の説明では、+Z方向は、虚像表示装置1を装着した使用者USの頭部HDの軸方向に直交する方向のうち、両眼間の中央を通って頭部HDの外側に向かう方向である。+X方向及び+Y方向は、+Z方向にそれぞれ直交し、かつ、互いに直交する方向である。これらのうち、+Y方向は、頭部HDの軸方向に沿って顎部側から頭頂部側に向かう方向であり、+X方向は、使用者USから見て左側から右側に向かう方向である。+C方向は、頭部HDの軸方向を中心とする周方向のうち、+Y方向側から見て反時計回りの方向である。
更に、+Z方向側とは、+Z方向先端側を指し、−Z方向とは、+Z方向基端側を指す。他の方向も同様である。
[ヘッドバンド部の構成]
ヘッドバンド部2は、上記頭部HDを挟持して、虚像表示装置1を当該頭部HDに装着させる部位である。このヘッドバンド部2は、図1に示すように、本体部3及びバンド部4を備える。なお、本体部3は、本発明の配置部に相当する。
[本体部の構成]
図2は、虚像表示装置1を+Z方向側から見た斜視図であり、図3は、虚像表示装置1を+Z方向側から見た正面図であり、図4は、虚像表示装置1の6面図である。
本体部3は、図1に示すように、上記頭部HDの前額部HD1(ヘルメット等の被覆部材が頭部HDに装着されている場合には、これらにおける使用者USの前額部HD1に応じた部位)に応じた位置に配置される。この本体部3は、図2及び図4に示すように、+Y方向側から見て+C方向に沿う円弧形状を有するとともに、+X方向側から見て−Z方向に向かうに従って緩やかに−Y方向に延びる円弧形状を有する。換言すると、本体部3は、+Y方向側から見て頭部HDの前額部HD1に沿う略U字状の円弧形状を有する。
このような本体部3は、ケーブルCB1を介して、虚像表示装置1に対する使用者USによる各種入力操作を受け付けるコントローラー9と接続される。このコントローラー9から制御部33(図5参照)に、操作情報及び画像情報が送信される。また、本実施形態では、コントローラー9は、バンド部4に取り付けられる不図示のケース内に収容され、後頭部HD2に固定される。
[バンド部の構成]
本体部3に取り付けられるバンド部4は、図1に示すように、使用者USの頭部HDの周囲を囲む環状に形成されている。バンド部4は、本体部3から延出し、使用者USの後頭部HD2に応じた位置に配置される部材である。このバンド部4は、ゴム等の弾性部材により構成されている。このようなバンド部4が、本体部3の接続部34に取り付けられ、使用者USの頭部HDを囲むように配置されることにより、本体部3ひいてはヘッドバンド部2が使用者USの頭部HDに沿って装着される。
また、この接続部34は、+Z方向側から見た場合に、画像表示部5の両端部より内側に位置している。このため、凹凸が設けられたヘルメット等の被覆部材を使用者USが装着している場合であっても、バンド部4により本体部3を確実に当該被覆部材に装着できる。
具体的に、本体部3は、使用者USの頭部HDやヘルメットMに対して水平方向(+X方向)に短く構成され、使用者USの頭部HDやヘルメットMの前額部HD1に当該本体部3のパッド35が当接した状態で、バンド部4が使用者USの頭部HDやヘルメットMの形状に沿って締められることにより固定される。例えば、ヘルメットMの鍔部M2の長さは4〜5cmであるため、上記構成にすることで、使用者の頭部HDや装着するヘルメットMの形状が異なっていても、容易に虚像表示装置1を装着し、かつ、確実に跳ね上げを行うことができる。
[外装ケースの構成]
本体部3は、図2及び図4に示すように、外装ケース31、撮像部32、制御部33(図5参照)及び接続部34を有する。
外装ケース31は、使用者USの頭部HDに沿う円弧形状(略半円形状)に湾曲して形成され、当該前額部HD1に沿って配置される。詳述すると、外装ケース31は、使用者USの前額部HD1に沿って配置され、上記バンド部4によって固定される。
このような外装ケース31は、図2及び図4に示すように、+Y方向側に位置する上部ケース311と、−Y方向側に位置する下部ケース312とを有し、これら上部ケース311及び下部ケース312が組み合わされて上記外装ケース31が構成される。
[上部ケースの構成]
上部ケース311は、図2に示すように、使用者US側に位置して使用者USの前額部HD1に対向配置されるように、+C方向に沿って湾曲する内面3111と、当該内面3111とは反対側の面である外面3112と、Y方向側の上面3113と、第1開口部3114と、第2開口部3115と、を有する。
これらのうち、第1開口部3114は、上部ケース311における略中央に応じた位置に、外面3112から上面3113に亘って形成されている。この第1開口部3114内には、後述する撮像部32が配置される。
また、第2開口部3115は、上部ケース311における両端部に形成されている。これら第2開口部3115には、上記接続部34が配置される。
[下部ケースの構成]
図5は、上部ケース311を外し、本体部3の内部を示す斜視図であり、下部ケース312、撮像部32及び制御部33を示す斜視図である。また、図6は、下部ケース312を+Y方向側から見た斜視図であり、図7は、下部ケース312を−Y方向側から見た斜視図である。
下部ケース312は、撮像部32が取り付けられた制御部33を支持する他、後述する一対のアーム6(左側アーム6L及び右側アーム6R)の回動軸部8を回動可能に支持する。すなわち、下部ケース312は、本発明の配置部(本体部3)の底部に相当する。また、下部ケース312は、+C方向に沿って湾曲し、当該+C方向及び−C方向の端部側において、+Z方向に向かうに従って+Y方向に向かうように傾斜している。
この下部ケース312は、図5〜図7に示すように、装着部側開口部3121、外壁部3122、内壁部3123、ガイド部3124、設置部3125、ケーブル支持部3126及び支持部3127を有する。
装着部側開口部3121は、ケーブル7の一端側の部位が挿通され、当該ケーブル7の一部を本体部3外に露出させる。この装着部側開口部3121は、図5〜図7に示すように、下部ケース312の上記外面3112側の位置に形成されている。具体的に、装着部側開口部3121は、ケーブル7Lを本体部3外に露出させる装着部側開口部3121Lと、ケーブル7Rを本体部3外に露出させる装着部側開口部3121Rと、を有し、これら装着部側開口部3121L,3121Rのそれぞれは、下部ケース312の外壁部3122の一部及び外面312Bの一部を切り欠いた略U字状に形成されている。
これら装着部側開口部3121L,3121Rのそれぞれは、ケーブル支持部3126及び支持部3127より外側、すなわち、本体部3が使用者に装着された際に、当該使用者の顔の中心から離れる方向側に形成されている。具体的に、装着部側開口部3121Lは、−X方向側のケーブル支持部3126及び支持部3127よりも−X方向側の位置に形成され、装着部側開口部3121Rは、+X方向側のケーブル支持部3126及び支持部3127よりも+X方向側の位置に形成されている。
外壁部3122は、下部ケース312において使用者USとは反対方向側、すなわち+Z方向側の端縁から+Y方向に起立する部位である。
内壁部3123は、下部ケース312において内装ケース332を挟んで使用者US側の端縁から+Y方向に起立する一対のリブである。この内壁部3123は、後述する制御部33を収容する内装ケース332の外縁における内面312A(本体部3の鉛直方向側の面)から、本体部3の両端に向けて延びる起立部である。すなわち、内壁部3123は、本発明の一対のリブに相当し、当該内壁部3123に沿って流通する流体が上記装着部側開口部3121から、本体部3外に排出される。
ガイド部3124は、図5及び図6に示すように、下部ケース312内の内面312Aに、内壁部3123に沿って形成された突状部であり、装着部側開口部3121よりも+Z方向側の位置にそれぞれ形成されている。本実施形態では、ガイド部3124は、外装ケース31の中央の+C方向における端部側と、−C方向側における端部側とのそれぞれの対応する位置に設けられる。
これら内壁部3123及びガイド部3124によって、下部ケース312内の内面312Aには、外装ケース31内に浸入(流入)した水等の液体(流体)を装着部側開口部3121に向かって流通させる排出流路Pが形成される。このため、上記装着部側開口部3121から上記排出流路Pに沿って流通する水等の液体が排出される。
なお、上述のように、下部ケース312は、装着部側開口部3121に向かうに従って、+Y方向に向かって傾斜している。すなわち、排出流路Pは、直立する使用者USに装着された際、装着部側開口部3121の近傍において、鉛直方向に向かって傾斜した内面312Aに沿って形成されている。従って、本体部3を−Y方向及び+Z方向に傾けると、外装ケース31内に浸入した液体は、内面312A及び内壁部3123に沿って、装着部側開口部3121に向かって効率よく流通する。
設置部3125は、図6に示すように、上部ケース311に形成された上記第1開口部3114に応じた部位、すなわち、下部ケース312における+X方向の略中央に位置し、撮像部32が取り付けられた制御部33が設置される部位である。この制御部33には、図5に示すように、上記コントローラーに接続されるケーブルCB1、及び、制御部33と画像表示部5から延出するケーブル7が接続される。また、ケーブルCB1は、下部ケース312に沿って引き廻され、当該下部ケース312と上部ケース311とが組み合わされることで内部に形成される空間内に配置される。
ケーブル支持部3126は、ケーブル7を支持するとともに、外装ケース31内に浸入した流体が制御部33側に流通することを抑制する。このケーブル支持部3126は、内面312Aから+Y方向側に延びる板状部であり、下部ケース312の外側と内側とを区画する。また、ケーブル支持部3126の+Y方向側の端部には、略半円形状の切欠31261が形成され、当該切欠31261によりケーブル7を支持する。
このようなケーブル支持部3126は、ケーブル7Lを支持するケーブル支持部3126Lと、ケーブル7Rを支持するケーブル支持部3126Rと、を有し、ケーブル支持部3126Lは、制御部33と装着部側開口部3121Lとの間に位置し、ケーブル支持部3126Rは、制御部33と装着部側開口部3121Rとの間に位置する。これにより、上記排出流路Pを流通する流体は、ケーブル支持部3126により制御部33側に流通することが抑制され、確実に上記流体が装着部側開口部3121から本体部3(外装ケース31)外に流出する。
支持部3127は、回動軸部8を回動自在に支持する。この支持部3127は、図7に示すように、下部ケース312の−Y方向側の面である外面312Bに形成される。この支持部3127には、後述する回動軸部8が挿通する貫通孔31271が形成されている。具体的に、支持部3127は、左側アーム6Lの左側回動軸部8L(図13参照)を支持する支持部3127Lと、右側アーム6Rの右側回動軸部8R(図13参照)を支持する右側回動軸部8Rを支持する支持部3127Rと、を有する。これらのうち、支持部3127Lは、装着部側開口部3121Lよりも+X方向側に位置し、支持部3127Rは、装着部側開口部3121Rよりも−X方向側に位置している。これら支持部3127L,3127Rの貫通孔31271は、それぞれ+X方向に沿う方向に当該支持部3127L,3127Rを貫通している。このような貫通孔31271には、後述する軸部材としてのねじ811が挿通される。
また、外面312Bにおける支持部3127Lの−X方向側の位置には、+Y方向側に凹む凹部312B1が形成され、当該外面312Bにおける支持部3127Lの+X方向側の位置には、+Y方向側に凹む凹部312B1が形成されている。これら凹部312B1のそれぞれに対向する位置、すなわち、−Y方向側の位置には、後述する被挟部材82が位置し、当該被挟部材82の板状部821が当接しないようになっている。
なお、支持部3127の位置については、後に後述する。
撮像部32は、図4に示すように、外装ケース31の+X方向における略中央、すなわち、使用者USの前額部HD1に応じた位置に、撮像方向が+Z方向側を向くように配置されており、使用者USの前方、すなわち、当該使用者USの視野における一部の領域を撮像する。また、このような撮像部32は、所定の回動軸を中心として、所定範囲内にて回動可能に構成されている。
[制御部の構成]
制御部33は、図4に示すように、撮像部32が取り付けられた状態で、外装ケース31の内部(すなわち、上記設置部3125)に配置される。
この制御部33は、制御装置としての制御基板331と、内装ケース332とを備える。なお、制御部33は、上記以外にも、ジャイロセンサー及び地磁気センサー等の各種検出器や、GPS(Global positioning system)衛星からの信号を受信する受信機等の各種機器を含み構成されてもよい。
制御基板331は、上記ケーブルCB1及びケーブル7を介して、コントローラー9、画像表示部5及び撮像部32のそれぞれと通信可能に接続され、虚像表示装置1の機能の少なくとも一部を制御する。
このような機能としては、例えば、画像表示部5に画像を表示させる画像表示制御や、表示画像に対する各種画像処理が挙げられる他、撮像部32の撮像制御や、撮像画像を用いた各種処理が挙げられる。更に、当該機能として、コントローラー9からの入力信号に応じた虚像表示装置1の動作制御が挙げられる。すなわち、制御基板331による制御内容及び処理内容は、虚像表示装置1において実現される機能の少なくとも一部であれば、特に制限されない。
また、内装ケース332は、上記制御基板331を収納する内部空間を形成するとともに、当該内部空間を密封するものである。すなわち、内装ケース332は、制御基板331を覆うことにより、防水性を備える。このような内装ケース332は、制御基板331を収納した状態で外装ケース31の内部、より具体的には、設置部3125に配置される。
パッド35は、図2に示すように、本体部3の−Z方向側の面(前額部HD1に対向する面)の中央に着脱可能に取り付けられる部材である。このパッド35は、虚像表示装置1が装着される際に前額部HD1に接触して、上記バンド部4とともに、頭部HDを挟持する。
このようなパッド35は、上記面に沿う円弧形状を有する弾性部材であり、本実施形態ではゴムや合成樹脂等によって形成されている。このパッド35は、内部が中空に形成されており、適度に弾性変形可能に構成されている。また、パッド35は、本体部3の前額部HD1側の上記面に着脱可能に取り付けられる。
なお、このようなパッド35として、+X方向の寸法(幅寸法)及び+Z方向の寸法(厚さ寸法)が異なる複数種類のパッドが用意されており、使用者USは、自らの頭部HDの形状及び大きさに適したパッド35を選択し、当該選択されたパッド35を本体部3に取り付ける。これにより、虚像表示装置1の装着性をより向上させることができる。
このような複数種類のパッド35には、頭部HD(前額部HD1)と対向する面に、汗等の液体が流れやすい表面加工が施されたパッドが含まれる他、当該面に孔が形成され、内部空間に吸水部材が配置されたパッドも含まれる。これらパッドを用いることにより、装着された虚像表示装置1が汗等の液体によってずれることが抑制される他、当該液体が介在することによる不快感を低減できる。
[画像表示部の構成]
図8は、カバー部材511の一部を除き、画像表示装置51の内部を示す図であり、図9は、図8にて除いたカバー部材511の一部を示す斜視図である。
画像表示部5は、上記制御部33(図4参照)から入力される画像情報に応じた画像を形成して、当該画像を虚像として使用者USに視認させる。この画像表示部5は、図8に示すように、使用者USの右眼と左眼のそれぞれに対して配置される一対の画像表示装置51(左眼用及び右眼用画像表示装置を、それぞれ51L,51Rとする)と、一対の画像表示装置51を保持する略U字状のフレーム部52とを備える。
一対の画像表示装置51のうち、−X方向側に位置する左眼用画像表示装置51Lは、本発明の左側表示部に相当し、X方向側に位置する右眼用画像表示装置51Rは、本発明の右側表示部に相当する。なお、左眼用画像表示装置51Lと、右眼用画像表示装置51Rとは、それぞれの構成の配置が互いに鏡面対称の関係を有する。すなわち、画像表示部5は、使用者USの左眼及び右眼に応じてそれぞれ設けられ、当該使用者USにより画像をそれぞれ観察可能に表示する左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rを有する。
このような一対の画像表示装置51のそれぞれは、図8及び図9に示すように、カバー部材511と、光学ユニット512と、導光部材513と、係合軸部514と、を有する。
カバー部材511は、光学ユニット512を内部に収納する筐体である。このカバー部材511には、光学ユニット512への流体の浸入を抑制する第1密封部材5111、第2密封部材5112及び第3密閉部材5113等の防水構造が設けられている。この第1密封部材5111は、クッション性を有し、図8に示すように、金属製のフレーム部52とカバー部材511とが合わさる部分に位置している。また、第2密封部材5112は、部品間(カバー部材511と光学ユニット512との部材間の隙間)に略U字状に配置されている。この第2密封部材5112は、例えば、ゴム等の弾性部材により構成されている。更に、第3密閉部材5113は、第1密封部材5111と同様に、クッション性を有し、図8に示すように、第1密封部材5111の一部及び光学ユニット512の一部を覆うように設けられている。このため、屋外にて画像表示装置51を一対のアーム6を回動させることにより跳ね上げた場合であっても、第1密封部材5111、第2密封部材5112及び第3密閉部材5113により、虚像表示装置1全体の防水性を保つことができる。
光学ユニット512は、カバー部材511の内部に配置されており、光源装置から入射された光を、光変調装置によって、入力される画像情報に応じた画像光に変調し、対応する導光部材513に当該画像光を出射する。なお、光変調装置としては、例えば、液晶パネルやMEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー等のマイクロミラーを用いたデバイスを採用できる。
導光部材513(右眼用及び左眼用の導光部材を、それぞれ513R,513Lとする)は、使用者USの眼に応じた位置に配置される。この導光部材513は、内部に半透過層(半反射層)が形成されており、当該半透過層を介して外界を観察可能に構成されている他、上記光学ユニット512から出射されて当該半透過層にて反射された画像光が眼に入射されることにより虚像が視認される。このような導光部材513は、可視光領域で高い光透過性を示す樹脂(例えばシクロオレフィンポリマー)により主に形成される。
係合軸部514は、図9に示すように、カバー部材511の基端部側に設けられ、後述する第2延出部64に係合し、当該カバー部材511を本体部3に対して接離する方向にスライド可能に支持する機能を有する。この係合軸部514は、等間隔にて配置される溝部5141を有し、後述する第2延出部64L,64R(スライド部643L,643R)とともに、本発明のスライド機構65を構成する。なお、スライド機構65の構成については、後述する。
フレーム部52は、+Y方向側にて一対の画像表示装置51を保持する。このフレーム部52の−X方向側には、左眼用画像表示装置51Lが固定され、+X方向側には、右眼用画像表示装置51Rが固定される。
このような左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rは、図8に示すように、それぞれの光学ユニット512に画像情報(画像信号)を出力するケーブル7L,7Rと接続されており、当該ケーブル7L,7Rは、カバー部材511の外に延出した後、アーム6内を挿通して、本体部3内に挿入され、上記制御部33に接続される。
[アームの構成]
一対のアーム6は、本体部3の正面側の部位である下部ケース312にそれぞれ位置し、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rが並ぶ方向である並列方向(+X方向)に沿う回動軸部8を中心として回動可能に支持され、画像表示部5を支持する機能を有する。なお、本体部3の正面側の部位とは、+Z方向側から見える範囲である。具体的に、上記正面側の部位とは、本体部3における左眼用画像表示装置51Lの−X方向側の端部よりも+X方向側で、かつ、右眼用画像表示装置51Rの+X方向側の端部よりも−X方向側の範囲である。
この一対のアーム6は、図2に示すように、ヘッドバンド部2の本体部3と、画像表示部5のカバー部材511とを接続するとともに、当該本体部3の下部ケース312に対して、後述する回動軸部8により、回動可能に軸支されている。
また、一対のアーム6は、左眼用画像表示装置51Lに接続される左側アーム6Lと、右眼用画像表示装置51Rに接続される右側アーム6Rと、を備える。これら左側アーム6Lと右側アーム6Rとは、それぞれの構成の配置が互いに鏡面対称の関係を有する。
図10は、一対のアーム6の右側アーム6Rを示す斜視図であり、図11は、左側アーム6L内を挿通するケーブル7Lを示す斜視図であり、図12は、右側アーム6R内を挿通するケーブル7Rを示す斜視図である。
これら一対のアーム6(左側アーム6L及び右側アーム6R)のそれぞれは、図10〜図12に示すように、互いに組み合わされてアーム6を形成する複数のアーム形成部材6A,6Bを備える。アーム形成部材6Aは、本体部3側に位置し、アーム形成部材6Bは、本体部3とは反対方向側、すなわち、画像表示部5側に位置する。これらアーム形成部材6A,6Bは、中空状に形成され、当該アーム形成部材6A,6Bが互いに組み合わされた際に、当該アーム6内に空間が形成される。この空間内には、図11及び図12に示すように、ケーブル7が挿通される。
これらアーム形成部材6A,6Bにより構成される左側アーム6L及び右側アーム6Rのそれぞれは、第1接続部61、第2接続部62、第1延出部63、第2延出部64及びスライド機構65を備える。
図13は、一対のアーム6及び下部ケース312を−Y方向側から見た斜視図である。なお、図13では、回動軸部8を分解して示している。
第1接続部61は、図10〜図13に示すように、第1延出部63の端部から+Z方向側に延出する部位である。この第1接続部61は、中空状に形成され、当該第1接続部61の第2接続部62側の面には、開口部611が形成されている。この開口部611には、後述する回動軸部8の締結部材81を構成するねじ811が挿通する。また、第1接続部61内には、ねじ811とともに、締結部材81を構成するワッシャー812及びナット813が収容される。また、回動軸部8を中心とした第1接続部61の外周部612は、略半円形状に形成されている。
第2接続部62は、図10〜図13に示すように、第1接続部61と所定の間隔を空けた位置に形成される板状の部位である。具体的に、第2接続部62は、第1接続部61とともに、被挟部材82(図13参照)を介して支持部3127を挟む位置に形成され、当該第2接続部62には、上記ねじ811が挿通する貫通孔621が形成されている。
また、回動軸部8を中心とした第2接続部62の外周部622に複数(2つ)の凸部623,624を有する。この2つの凸部623,624のそれぞれは、略半円形状の外周部622のアーム6の回動範囲における両端に形成されている。具体的に、凸部623は、図10に示すように、外周部622の+Y方向側の面に形成され、凸部624は、外周部622の−Y方向側の面に形成されている。これら凸部623,624は、後述する被挟部材82の板状部821に形成された凹部8211に嵌まり込む。
また、これら第1接続部61及び第2接続部62は、本体部3の支持部3127に当接して、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rにより表示される画像が観察可能な観察位置から使用者US側に回動することを規制する機能を有する。具体的に、第1接続部61及び第2接続部62のそれぞれは、図1にて示すように、第1接続部61及び第2接続部62の使用者US側の面が本体部3を構成する下部ケース312に当接することにより、当該第2接続部62が+Y方向への移動が規制され、ひいては、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rの使用者US側に回動することを規制する。すなわち、第1接続部61及び第2接続部62、並びに、本体部3(下部ケース312)は、本発明の規制部として機能する。
[左側第1延出部及び左側第2延出部の構成]
第1延出部63は、図13に示すように、左側アーム6Lを構成する左側第1延出部63L及び右側アーム6Rを構成する右側第1延出部63Rを備える。左側第1延出部63Lは、左側接続部62L(左側回動軸部8L)から上記並列方向(+X方向)に沿って右側アーム6Rとは反対方向側(−X方向側)に延出する。具体的に、左側第1延出部63Lは、下部ケース312の支持部3127から当該下部ケース312の内面312Aに沿って、当該下部ケース312の−X方向側の端部近傍まで延出している。この左側第1延出部63Lには、左側第2延出部64Lが接続される。
また、左側第1延出部63Lの+Z方向側の面には、アーム側開口部631Lが形成されている。このアーム側開口部631Lは、ケーブル7Lの他端側の部位を当該左側アーム6L内に挿通する開口部であり、上記装着部側開口部3121を介して本体部3外に露出したケーブル7が当該アーム側開口部631Lを介して左側アーム6L内の空間内に配置される。このアーム側開口部631Lは、虚像表示装置1を+Z方向側から見た場合(正面視した場合)において、図3に示すように、装着部側開口部3121より外側(−X方向側)、かつ、左眼用画像表示装置51L側に位置している。このため、アーム6Lの回動に伴って、ケーブル7Lの動き出す位置を、回動軸部8の回動中心の位置(当該中心の位置付近)に置くことができ、当該アーム6Lの回動に伴い動くケーブル7Lの長さを同程度とすることで、当該ケーブル7Lの撓みや引張が生じることを抑制できる。
更に、左側第1延出部63Lのアーム側開口部631Lには、図11に示すように、当該アーム側開口部631Lを挿通する左側ケーブル7Lを固定する固定部材632Lが設けられている。この固定部材632Lは、ケーブル7Lの周囲を囲む筒状に形成され、当該アーム側開口部631L近傍に設けられている。これにより、左側アーム6Lが回動軸部8を中心として回動した際に、当該アーム側開口部631Lからケーブル7Lが外側に突出することを抑制する他、当該回動によりケーブル7Lに係る負荷を軽減できる。
左側第2延出部64Lは、左側第1延出部63Lの延出方向先端にて屈曲して、左眼用画像表示装置51Lのカバー部材511における左側(−X方向側)の端部に接続される。このような左側第2延出部64Lは、屈曲部641L、L字状部642L及びスライド部643Lを有する。これらのうち、屈曲部641Lは、左側第1延出部63Lの−X方向の先端と接続され、左眼用画像表示装置51L側(図13においては、−Y方向側)に屈曲している。この屈曲部641Lの先端は、本体部3の下部ケース312より−X方向側に位置し、かつ、左眼用画像表示装置51Lの−X方向側の側面より−X方向側に位置している。
L字状部642Lは、上記屈曲部641Lの先端から左眼用画像表示装置51Lに向けて延出する。具体的に、L字状部642Lは、左眼用画像表示装置51Lのカバー部材511における側面(−X方向側の面)まで延び、当該位置から当該カバー部材511の基端部(図11においては、−Z方向側の端部)に向けて延びる形状である。
また、L字状部642Lの−Y方向側の面には、排出口6421Lが形成されており、当該排出口6421Lは、左側アーム6L内に浸入した流体を当該アーム6L外に排出する。
スライド部643Lは、図9に示すように、L字状部642Lの先端と接続され、上記カバー部材511の外側(−X方向側)から当該カバー部材511における係合軸部514にスライド可能に固定される。このスライド部643Lは、左眼用画像表示装置51L内に設けられる上記係合軸部514とともに、左側スライド機構65Lを構成する。
[右側第1延出部及び右側第2延出部の構成]
右側第1延出部63Rは、図13に示すように、右側接続部62R(右側回動軸部8R)から上記並列方向(+X方向)に沿って左側アーム6Lとは反対方向側(+X方向側)に延出する。具体的に、右側第1延出部63Rは、下部ケース312の支持部3127から当該下部ケース312の内面312Aに沿って、当該下部ケース312の+X方向側の端部近傍まで延出している。この右側第1延出部63Rには、右側第2延出部64Rが接続される。
また、右側第1延出部63Rの+Z方向側の面には、アーム側開口部631Rが形成されている。このアーム側開口部631Rは、ケーブル7Rの他端側の部位を当該右側アーム6R内に挿通する開口部であり、上記装着部側開口部3121を介して本体部3外に露出したケーブル7Rが当該アーム側開口部631Rを介して右側アーム6R内の空間内に配置される。このアーム側開口部631Rは、図3に示すように、虚像表示装置1を+Z方向側から見た場合(正面視した場合)において、装着部側開口部3121より外側(+X方向側)、かつ、右眼用画像表示装置51R側に位置している。このため、アーム6Rの回動に伴って、ケーブル7Rの動き出す位置を、回動軸部8の回動中心の位置(当該中心の位置付近)に置くことができ、当該アーム6Rの回動に伴い動くケーブル7Rの長さを同程度とすることで、当該ケーブル7Rの撓みや引張が生じることを抑制できる。
更に、右側第1延出部63Rのアーム側開口部631Rには、図12に示すように、当該アーム側開口部631Rを挿通する左側ケーブル7Rを固定する固定部材632Rが設けられている。この固定部材632Rは、ケーブル7Rの周囲を囲む筒状に形成され、当該アーム側開口部631R近傍に設けられている。これにより、右側アーム6Rが回動軸部8を中心として回動した際に、当該アーム側開口部631Rからケーブル7Rが外側に突出することを抑制する他、当該回動によりケーブル7Rに係る負荷を軽減できる。
右側第2延出部64Rは、右側第1延出部63Rの延出方向先端にて屈曲して、右眼用画像表示装置51Rのカバー部材511における右側(+X方向側)の端部に接続される。このような右側第2延出部64Rは、屈曲部641R、L字状部642R及びスライド部643Rを有する。これらのうち、屈曲部641Rは、右側第1延出部63Rの+X方向の先端と接続され、右眼用画像表示装置51R側(図13においては、−Y方向側)に屈曲している。この屈曲部641Rの先端は、本体部3の下部ケース312より+X方向側に位置し、かつ、右眼用画像表示装置51Rの+X方向側の側面より+X方向側に位置している。
L字状部642Rは、上記屈曲部641Rの先端から右眼用画像表示装置51Rに向けて延出する。具体的に、L字状部642Rは、右眼用画像表示装置51Rのカバー部材511における側面(+X方向側の面)まで延び、当該位置から当該カバー部材511の基端部(図12においては、−Z方向側の端部)に向けて延びる形状である。
また、L字状部642Rの−Y方向側の面には、排出口6421Rが形成されており、当該排出口6421Rは、右側アーム6R内に浸入した流体を当該アーム6R外に排出する。
スライド部643Rは、L字状部642Rの先端と接続され、上記カバー部材511の外側(+X方向側)から当該カバー部材511における係合軸部514にスライド可能に固定される。このスライド部643Rは、右眼用画像表示装置51R内に設けられる係合軸部514とともに、右側スライド機構65Rを構成する。
[スライド機構の構成]
一対のアーム6のそれぞれと、画像表示装置51の一方は、当該画像表示装置51をヘッドバンド部2(本体部3)に接離する方向にスライド可能に他方と接続されるスライド機構65を備える。このようなスライド機構65は、左側アーム6L用の左側スライド機構65Lと、右側アーム6R用の右側スライド機構65Rを備える。
左側スライド機構65Lは、左側第2延出部64Lのスライド部643Lと、当該スライド部643Lが係合される係合軸部514と、により構成される。これらのうち、係合軸部514は、図9に示すように、+Y方向に沿って等間隔に複数の溝部5141が形成されている。この溝部5141には、スライド部643の係合部6431が係合し、スライド部643Lの位置が固定される。すなわち、溝部5141のいずれかに上記係合部6431を係合させることにより、左側第2延出部64L、ひいては、左眼用画像表示装置51Lを本体部3に対して接離させる方向にスライドさせることができ、ヘッドバンド部2(本体部3)と上記左眼用画像表示装置51Lとの距離を調整できる。
右側スライド機構65Rは、右側第2延出部64Rのスライド部643Rと、当該スライド部643Rが係合される係合軸部514と、により構成される。この係合軸部514は、上記左側第2延出部64Lのスライド部643Lが係合される係合軸部514と同形状である。このため、当該係合軸部514の溝部5141には、スライド部643の係合部6431が係合し、スライド部643Rの位置が固定される。すなわち、溝部5141のいずれかに上記係合部6431を係合させることにより、右側第2延出部64R、ひいては、右眼用画像表示装置51Rを本体部3に対して接離させる方向にスライドさせることができ、ヘッドバンド部2(本体部3)と上記右眼用画像表示装置51Rとの距離を調整できる。
[回動軸部の構成]
回動軸部8(左側アーム6L及び右側アーム6Rの回動軸部を、それぞれ左側回動軸部8L,右側回動軸部8Rとする)は、本体部3の外部に露出した状態で回動自在に支持される部材である。この回動軸部8は、図2、図3及び図11〜図13に示すように、本体部3の下部ケース312における支持部3127に回動自在に支持される。この支持部3127は、本体部3(下部ケース312)の外周に設けられ、かつ、+Z方向側から見て、本体部3の両端部よりも内側に位置している。より具体的には、本体部3における左眼用画像表示装置51Lの−X方向側の端部よりも+X方向側で、かつ、右眼用画像表示装置51Rの+X方向側の端部よりも−X方向側の範囲に位置している。本実施形態では、支持部3127は、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rに対向する使用者の眼球に対する鉛直方向上側に位置している。
このため、支持部3127に支持される回動軸部8も本体部3(下部ケース312)の外周に設けられ、かつ、+Z方向側から見て、本体部3の両端部よりも内側に位置している。また、回動軸部8のそれぞれは、+X方向に沿う方向に並んで上記支持部3127に支持されることから、虚像表示装置1を−X方向側から見た場合に、当該回動軸部8を中心とする円弧形状に回動自在に支持される。すなわち、回動軸部8L,8Rのそれぞれは、下部ケース312の2つの支持部3127にて別々に支持される。
回動軸部8は、図13に示すように、締結部材81及び被挟部材82を備える。これらのうち、締結部材81は、一対のアーム6のそれぞれを締結負荷により本体部3(下部ケース312)に支持し、アーム6の回動中心となるねじ811、ワッシャー812及びナット813を有する。これらのうち、ワッシャー812は、後述する被挟部材82と同様に、平滑性を有するPOMやテフロン(登録商標)等の平滑材料により構成されている。なお、ねじ811は、本発明の軸部材に相当する。
被挟部材82は、一対のアーム6のそれぞれと下部ケース312の支持部3127との間に配置される。また、被挟部材82は、例えば、平滑性を有するPOMやテフロン(登録商標)等の平滑材料により構成されている。すなわち、被挟部材82は、平滑性を有し、一対のアーム6を円滑に回動させる機能を有する。
[被挟部材の構成]
図14は、被挟部材82を正面側から見た斜視図であり、図15は、被挟部材82を背面側から見た斜視図である。なお、以下の説明では、被挟部材82を正面側から見た場合に、左側面側から右側面側に向かう方向を+N方向とし、下端部側から上端部側に向かう方向を+M方向とし、正面側から背面側に向かう方向を+L方向として説明する。この被挟部材82が右側アーム6Rと支持部3127との間に配置される場合には、上記+N方向は+Z方向と一致し、上記+M方向は+Y方向と一致し、上記+L方向は+X方向と一致する。また、被挟部材82が左側アーム6Lと支持部3127との間に配置される場合には、上記+N方向は−Z方向と一致し、上記+M方向は+Y方向と一致し、上記+L方向は−X方向と一致する。
被挟部材82は、図14及び図15に示すように、板状部821、当接部822及び接続部823を有する。これらのうち、板状部821は、+N方向に沿って延びる略板状に形成され、−M方向側の面には、略半円筒状の凹部8211が形成されている。この凹部8211は、板状部821の略中央に形成され、+L方向に沿って延びる形状である。また、板状部821の当該凹部8211に対向する面は、+M方向に若干突出している。
このような凹部8211には、前述した左側アーム6L及び右側アーム6Rにおける第2接続部62の外周部622に形成された凸部623,624のいずれか一方が嵌まり込む。すなわち、板状部821は、凸部623,624を固定することにより、一対のアーム6の位置を固定する。
当接部822は、板状部821の−M方向側に位置し、左側アーム6L及び右側アーム6Rの第2接続部62が当接する部位である。この当接部822は、図14及び図15に示すように、−L方向側の第1面822A及び+L方向側の第2面822Bを構成する当接面部8221を有する。この当接面部8221は、+M方向に沿って延びる略半円形状に形成され、第1面822Aは、左側アーム6L及び右側アーム6Rのそれぞれの第2接続部62の第1接続部61側の面に当接する。
また、当接面部8221の第2面822Bの端縁には、+L方向に向けて突出する突出部8222が形成されている。この突出部8222は、略U字状に形成され、当該突出部8222の内側面82221は、下部ケース312の支持部3127の外側面に当接する。
更に、当接面部8221の略中央には、貫通孔8223が形成され、当該貫通孔8223には、上記締結部材81のねじ811が挿通される。
接続部823は、板状部821及び当接部822を接続する部位である。この接続部823は、図14及び図15に示すように、第1延出部8231、第2延出部8232及び第3延出部8233を有する。これらのうち、第1延出部8231は、板状部821の+L方向側の面から、当該方向(+L方向)に延出する。この第1延出部8231の+L方向側の端部には、第2延出部8232が接続されている。
第2延出部8232は、第1延出部8231の+L方向側の端部から−M方向に延出する。この第2延出部8232の−M方向側の端部には、第3延出部8233が接続されている。
第3延出部8233は、第2延出部8232の−M方向側の端部から、−L方向側に延出し、当接部822の当接面部8221(第2面822B)に接続されている。このような構成により、板状部821の凹部8211に上記凸部623,624が嵌まり込む際に、当該板状部821は+M方向にわずかに移動し、かつ、当該凸部623,624が当該凹部8211に嵌まり込んだ際に、−M方向に移動する。すなわち、接続部823は、所謂板ばねとして機能し、凸部623,624を有するアーム6が凹部8211の形成された被挟部材82を+M方向に付勢する。これにより、使用者USが一対のアーム6を移動させ、当該凸部623,624のいずれかが凹部8211に嵌まり込む際に、当該使用者USにクリック感(凹部8211に凸部623,624が嵌まり込む感触を使用者USが感じることにより生じる操作感)を付与する。
更に、アーム6と支持部3127との間には、平滑性を有する被挟部材82とワッシャー812とが位置しているので、アーム6の回動による支持部3127の摩耗や、凹部8211に対してアーム6の外周部622に形成された凸部623,624が係合することによる被挟部材82の摩耗を抑えることができる。また、被挟部材82及びワッシャー812のそれぞれが平滑性を有しているので、当該被挟部材82及びワッシャー812の摩耗も抑えることができる。
加えて、被挟部材82及びワッシャー812のそれぞれの静摩擦と動摩擦との差が小さいことにより、これらが締結部材81(ねじ811及びナット813)により締結されていても、アーム6を動かし始める際の摩擦力と、アーム6が回動している際の摩擦力との差を小さいので、アーム6の回動を円滑(スムース)に行うことができる。
なお、接続部823の+N方向に沿う方向の寸法は、上記支持部3127の貫通孔31271の+Z方向の寸法と略同一に形成されている。
[回動軸部の組立工程]
上述したような回動軸部8は、例えば、以下の工程にて組み立てられる。なお、以下では、右側アーム6Rが支持される回動軸部8の組立工程について説明するが、左側アーム6Lが支持される回動軸部8も同様の工程にて組み立てられる。
まず、被挟部材82の接続部823を+X方向側から支持部3127の貫通孔31271に嵌めこむ。これにより、被挟部材82の当接面部8221の第2面822Bが支持部3127の+Z方向側の面に当接し、かつ、突出部8222の内側面が支持部3127の外周部31272の一部に当接する。そして、右側アーム6Rのアーム形成部材6Aの第2接続部62の貫通孔621にねじ811が挿通され、当該ねじ811は、上記支持部3127に嵌めこまれた被挟部材82の貫通孔8223、当該貫通孔31271を介して支持部3127を貫通する。そして、ねじ811は、第1接続部61の開口部611を介して当該第1接続部61内に収容されるワッシャー812及びナット813に螺合する。このようにして、回動軸部8が組み立てられ、締結部材81の締結負荷により右側アーム6Rが+X方向側の支持部3127に回動自在に固定される。
図16は、使用者USが画像表示装置51を視認する場合の回動軸部8近傍を示す側面図であり、図17は、アーム6が+Y方向側に跳ね上げられた状態の虚像表示装置1の側面図であり、図18は、アーム6が+Y方向側に跳ね上げられた状態の虚像表示装置1の正面図である。
一対のアーム6は、以上説明した構成を備えることにより、に示す画像表示装置51を使用者USの左眼及び右眼の前に位置する観察位置と、当該左眼及び右眼の前方から退避させた退避位置と、のそれぞれの位置に移動させることができる。
例えば、使用者USが画像表示装置51を視認する場合には、図1に示すように、一対のアーム6が移動され、画像表示装置51が使用者USの左眼及び右眼の前に位置する。この観察位置に画像表示装置51が位置する場合、図16に示すように、回動軸部8の被挟部材82の凹部8211には、一対のアーム6の凸部623が位置する。
一方、使用者USが画像表示装置51を視認しない場合には、図17に示すように、当該図17の破線にて示される観察位置に位置する一対のアーム6及び画像表示装置51は、回動軸部8(軸部材としてのねじ811)を中心として+S1方向に回動し、図17及び図18に示す位置にて固定される。この退避位置に画像表示装置51が位置する場合、回動軸部8の被挟部材82の凹部8211には、一対のアーム6の凸部624が位置する。すなわち、2つの凸部623,624は、第2接続部62の外周部622のアーム6の回動範囲における両端に形成され、当該凸部623,624が凹部8211に嵌まり込んだ位置にて、アーム6の姿勢を維持する。
これにより、使用者USの左眼及び右眼の前に画像表示装置51が位置することが無いので、当該画像表示装置51を視認しないで行う非視認作業を、虚像表示装置1を頭部HDから取り外すことなく実行できる。
[虚像表示装置のヘルメット装着態様]
図19は、虚像表示装置1がヘルメットMに装着された状態を示す正面図であり、図20は、虚像表示装置1がヘルメットMに装着された状態を示す側面図である。
使用者USは、図19及び図20に示すように、当該使用者USの頭部HDを保護する被覆部材としてのヘルメットMを装着している。このヘルメットMは、頭部HDを覆う被覆部M1と、当該被覆部M1の+Z方向側の端部から当該+Z方向に延出する鍔部M2と、を備える。
上記虚像表示装置1は、図19及び図20に示すようにヘルメットMの被覆部M1に装着されている。具体的に、虚像表示装置1は、被覆部M1の装着部位(詳しくは、前額部HD1及び後頭部HD2を含む頭部HDの上記部分に応じた位置)に装着されて使用される。
本体部3は、図19及び図20に示すように、被覆部M1における頭部HDの前額部HD1に応じた部位に応じた位置に配置される。また、バンド部4は、本体部3の接続部34に接続され、被覆部M1における使用者USの頭部HDを囲むように配置されることにより、本体部3ひいてはヘッドバンド部2がヘルメットMの被覆部M1における使用者USの頭部HDに応じた位置に装着される。
また、コントローラー9は、バンド部4に取り付けられる不図示のケース内に収容され、被覆部M1の後頭部HD2に応じた位置に固定される。また、コントローラー9と本体部3を接続するケーブルCB1は、ヘルメットMの左側面部に取り付けられる支持部材SMにより支持される。
[支持部材の構成]
図21は、支持部材SMを示す斜視図である。
支持部材SMは、ヘルメットMの側部に取り付けられ、ケーブルCB1を支持する一体成型品である。この支持部材SMは、図21に示すように、略S字状に形成され、第1延出部SM1、第1円弧状部SM2、第2延出部SM3、第2円弧状部SM4及び第3延出部SM5を有する。これらのうち、第1延出部SM1は、+Y方向に沿う方向に延びる略四角柱状の部位であり、当該第1延出部SM1の+Y方向側の端部SM11は、+X方向に傾斜している。この第1延出部SM1の−Y方向側の端部には、第1円弧状部SM2が接続される。
第1円弧状部SM2は、略円弧状に形成され、第1延出部SM1及び第2延出部SM3を接続する。第2延出部SM3は、第1延出部SM1と略平行に+Y方向に沿う方向に延びる部位である。この第2延出部SM3には、+X方向に突出する係合部SM31が形成されている。この係合部SM31は、第1延出部SM1と第2延出部SM3との間に位置し、当該第1延出部SM1及び第2延出部SM3との間に嵌め込まれるヘルメットMの側部に係合する。これにより、支持部材SMがヘルメットMに固定される。
また、第2円弧状部SM4は、第2延出部SM3の+Y方向側の端部と第3延出部SM5の+Y方向側の端部とを接続する。第3延出部SM5は、第2円弧状部SM4の−X方向側の端部から−Y方向に延びる部位である。この第3延出部SM5は、第2延出部SM3と略平行に+Y方向に沿う方向に延出し、当該第3延出部SM5には、+X方向に突出する突出部SM51が形成されている。この突出部SM51は、ケーブルCB1が+Y方向に移動することを規制する機能を有する。
また、第3延出部SM5の−Y方向側の端部SM52は、略半円形状に形成されている。この端部SM52には、ケーブルCB1が支持される。これにより、ケーブルCB1をヘルメットMに支持できるので、ケーブルCB1に当該虚像表示装置1以外の物が接触することを抑制できる。
図22は、ヘルメットMに装着された虚像表示装置1のアーム6が跳ね上げられた状態を示す側面図である。
例えば、使用者USが画像表示装置51を視認する場合には、図19及び図20に示すように、一対のアーム6が移動され、画像表示装置51が使用者USの左眼及び右眼の前に位置する。
一方、使用者USが画像表示装置51を視認しない場合には、図22に示すように、当該図13の破線にて示される観察位置に位置する一対のアーム6及び画像表示装置51は、回動軸部8を中心として+S1方向に回動し、図22に示す位置にて固定される。
ここで、虚像表示装置1が装着されたヘルメットMを+X方向側から見た場合に、回動軸部8の中心を通り、かつ、上記並列方向(+X方向)に沿う仮想線から画像表示装置51の上面510(図22における−Y方向側の面)まで延びる第1垂線の距離L1は、上記仮想線から鍔部M2の最前端(使用者USから最も離れている部位)まで延びる第2垂線の距離L2より大きい。なお、画像表示装置51の上面が湾曲している場合には、当該湾曲により延長される距離を上記距離L1に加えてもよい。
このような構成により、一対のアーム6がヘルメットMの鍔部M2に接触することなく、上記図22に示す位置に移動される。これにより、使用者USの左眼及び右眼の前に画像表示装置51が位置することが無いので、当該画像表示装置51を視認しないで行う非視認作業を、虚像表示装置1をヘルメットMから取り外すことなく実行できる。
[実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る虚像表示装置1は、以下の効果を奏する。
虚像表示装置1を装着する作業員等の使用者USがヘルメットMや帽子等の被覆部材を装着している場合であっても、当該被覆部材を装着した状態で、虚像表示装置1を装着した状態でも、画像表示部のみ眼前から退避できる。
また、本体部3と画像表示部5とを接続するケーブル7が、正面視(虚像表示装置1を+Z方向側から見た場合)において回動軸部8より外側に設けられた装着部側開口部3121から本体部3外に露出し、当該露出したケーブル7がアーム側開口部631を介してアーム6内に挿通される。これによれば、ケーブル7の少なくとも一部が虚像表示装置1の内部に収容される、すなわち、ケーブル7の露出部分を少なくできるので、使用者USが画像表示部5を退避する際にアームを移動させても、当該ケーブルが邪魔になったり、当該ケーブルに虚像表示装置1以外の構成が引っ掛かったりすることを抑制できる。
アーム側開口部631は、虚像表示装置1を+Z方向側から見た場合(正面視)において、装着部側開口部3121より外側で、かつ、回動軸部8より下側に位置するので、装着部側開口部3121からアーム側開口部631に向かう方向(外側)にケーブル7が延出する場合に、アーム6の回動時に当該ケーブル7に撓みや引張が生じることを抑制できるので、安定したケーブル7の配置及びアーム6及び画像表示部5の回動を実施できる。
すなわち、アーム6の回動に伴って、ケーブル7の動き出す位置を、回動軸部8の回動中心の位置(当該中心の位置付近)に置くことができ、当該アーム6の回動に伴い動くケーブル7の長さを同程度とすることで、当該ケーブル7の撓みや引張が生じることを抑制できる。
アーム側開口部631内に位置し、当該アーム側開口部631を介してアーム6内を挿通するケーブル7を固定する固定部材632を有しているので、アーム6の回動によって生じる、ケーブル7に対する負荷を軽減できる。従って、ケーブル7の劣化を抑制でき、虚像表示装置1の信頼性を向上させることができる。
アーム6が互いに組み合わされる複数のアーム形成部材6A,6Bにより構成されているので、例えば、アーム6が一体成型品である場合に比べて、ケーブル7が配置される空間を容易に形成できる。また、ケーブル7がアーム形成部材6A,6B間に形成される空間内に配置されるので、アーム6を回動させる際に、使用者USがケーブル7に触れる可能性を低減できる。
アーム6内に浸入した流体が排出口6421を介してアーム6外に排出されるので、アーム6内に流体が滞留することを抑制できる。従って、虚像表示装置1の信頼性を向上させることができる他、当該流体がアーム内に浸入する可能性がある環境においても虚像表示装置1を利用できるので、当該虚像表示装置1の利便性を向上させることができる。
虚像表示装置1の装着時に、前額部HD1及び後頭部HD2(前額部HD1及び後頭部HD2に応じた位置)を本体部3及びバンド部4のそれぞれにより挟持できる。従って、使用者USの頭部HDに虚像表示装置1を確実に、かつ、安定して装着(固定)できる。
ここで、上記虚像表示装置1を屋外で使用する場合、屋内で使用する場合と比べて、本体部3及び画像表示部5内に塵や水が浸入する可能性が高くなる。そして、本体部3及び画像表示部5内に塵や水が浸入すると、当該本体部3及び画像表示部5内に配置される各種装置が劣化するおそれがある他、不具合が生じる可能性もある。
これに対し、このような構成によれば、本体部3及び画像表示部5が防水構造を有することにより、本体部3及び画像表示部5の内部に液体や塵埃が浸入することを抑制できる。従って、本体部3及び画像表示部5内の各種装置の劣化を抑制でき、虚像表示装置1をより確実に安定して動作させることができる。
制御基板331を覆う内装ケース332が、外装ケース31内に配置されているので、外装ケース31の内部に直に制御基板331が配置される場合と比べて、外装ケース31に作用する応力を内装ケース332によって緩和することができる他、外装ケース31内に流体が浸入した場合でも、制御基板331を保護できる。従って、制御基板331に対する耐衝撃性及び耐水性を向上させることができ、虚像表示装置1を安定して動作させることができる。
内装ケース332を挟む部位に位置する一対のリブとしての内壁部3123に沿って流通する水等の流体を装着部側開口部3121から本体部3外に排出する排出流路Pを備えているので、本体部3内に流入した上記塵や水を上記装着部側開口部3121から本体部3外に排出できる。従って、本体部3内に流入した流体により、本体部3内に配置される制御基板331等が破損することを抑制できる。
また、密封部材によって画像表示部5内に水等の流体が浸入することを抑制できる。従って、画像表示部内に配置される各種装置等が破損することを抑制できる。
ここで、本体部3の前額部HD1側に接続されるパッド35が比較的硬い材料によって構成されている場合、当該パッド35が弾性変形することが無いので、虚像表示装置1の装着感が悪くなる場合がある。同様に、バンド部4が比較的硬い材料によって構成されている場合も同様である。
これに対し、本実施形態によれば、虚像表示装置1の装着時に、パッド35及びバンド部4が弾性変形するので、使用者USの前額部HD1及び後頭部HD2(前額部HD1及び後頭部HD2のそれぞれに応じた位置)に適切な圧力を加えつつ、当該前額部HD1及び後頭部HD2を挟持できる。従って、虚像表示装置1の装着性を一層向上させることができる。
本実施形態では、回動軸部8のねじ811を中心として、本体部3に対してアーム6を確実に回動させることができる。このアーム6の回動の際に、当該アーム6と当接する被挟部材82が平滑性を有することから、アーム6を円滑に回動させることができる。従って、使用者USによるアーム6の回動操作を実施させやすくすることができる。
板状部821に設けられた凹部8211に外周部622に設けられた凸部623,624が係合するので、当該凸部623,624が凹部8211に嵌まり込む(係合する)際に、使用者USにクリック感(凹部8211に凸部623,624が嵌まり込む感触を使用者USが感じることにより生じる操作感)を付与できる。また、凸部623,624と凹部8211とが係合する位置にて、本体部3に対するアーム6の位置を維持しやすくすることができる。また、被挟部材82が平滑性を有しているので、当該凸部623,624をより円滑に当該凹部8211に係合させることができる。
凹部8211を有する板状部821が凸部623,624を有するアーム6の外周部622により付勢されるので、上記クリック感を確実に使用者USに付与できる他、当該アーム6をこれらの係合位置にて確実に維持しやすくできる。
凸部623,624のそれぞれは、外周部622のアーム6の回動範囲における両端に形成されているので、当該アーム6の回動範囲の一端及び他端側のそれぞれにてアーム6を維持できる。すなわち、アーム6に支持された画像表示部5を使用者USの眼前に位置する視認位置と、画像表示部5が使用者の眼前から退避された退避位置とのそれぞれに、当該画像表示部5を確実に位置付けることができる他、各位置にアーム6及び画像表示部5を維持できる。
使用者USの左眼及び右眼に応じてそれぞれ設けられた左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rを支持する左側アーム6L及び右側アーム6Rが、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rが並ぶ並列方向(+X方向)に沿う左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rを中心として回動可能に構成されているので、左側アーム6L及び右側アーム6Rが上記左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rに沿って回動することにより、画像表示部5を使用者の眼前から遠ざける方向に移動させることができる。このため、左側アーム6L及び右側アーム6Rが左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rを中心として回動するので、非視認作業を実行する場合に、虚像表示装置1を使用者USの頭部HDに応じた位置から取り外すことなく画像表示部5を眼前から退避させることができる。すなわち、画像表示部5の退避量を拡大できる。従って、使用者USが画像表示部5を視認する視認作業を実行する場合及び使用者USが画像表示部5を視認しない非視認作業のいずれの作業を実行する場合でも、虚像表示装置1を取り外す手間が省けるので、作業の効率化を図ることができる。
また、左側アーム6L及び右側アーム6Rのそれぞれが左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rに支持されているので、例えば、左側アーム6L及び右側アーム6Rのそれぞれが1つの回動軸部に支持されている場合に比べて、左側アーム6L及び右側アーム6Rのそれぞれに支持される左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rを確実に回動させることができる。
ここで、回動軸部8が本体部3の内周に設けられている場合、又は、回動軸部8が本体部の外周に設けられ、かつ、本体部3の両端部に設けられている場合に、使用者USの前額部やヘルメットMの形状に合わせて当該ヘルメットMの鍔部M2を退避するための左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rを本体部3に設けるためには、本体部3を上記並列方向(+X方向に沿う方向)の両端側に延ばす必要がある。このため、虚像表示装置1が大型化する。
これに対し、本実施形態によれば、左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rは、本体部3における前額部HD1に対向する面とは異なる面に設けられ、かつ、+Z方向側から見て、当該本体部3の両端部よりも内側に位置しているので、上記回動軸部8L,8Rを、本体部3を上記並列方向の両端側に延ばすことなく設けることができる。従って、虚像表示装置1を小型化できる。
左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rのそれぞれが本体部3の底部(下部ケース312の外面312B)に支持されているので、例えば、左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rが本体部3の使用者とは反対方向側の面に支持されている場合に比べて、左側アーム6L及び右側アーム6Rが支持する画像表示部5を安定して保持できる。
また、例えば、左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rが本体部3の底面部(下部ケース312の外面312B)とは反対方向側に位置する上面3113に支持されている場合に比べて、左側アーム6L及び右側アーム6Rの回動範囲を小さくでき、アーム6の長さを短くすることができる。従って、虚像表示装置1を小型化できる。
左側第2延出部64Lが左眼用画像表示装置51Lにおける左側の端部、すなわち、使用者USとは反対方向側の端部に接続され、右側第2延出部64Rが右眼用画像表示装置51Rにおける右側の端部、すなわち、使用者USとは反対方向側の端部に接続されるので、これら左側第2延出部64L及び右側第2延出部64Rが左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rの使用者側の端部に接続されている場合に比べて、安定して当該左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rを保持できる。
また、例えば、使用者USが頭部HDにヘルメットM等の被覆部材を装着している際に、左側第2延出部64L及び右側第2延出部64Rが左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rの使用者US側の端部に接続されていると、当該左側第2延出部64L及び右側第2延出部64RがヘルメットMの鍔部M2等に接触し、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rのそれぞれを使用者USの眼前から退避できない可能性がある。
これに対し、本実施形態によれば、左側第2延出部64L及び右側第2延出部64Rが左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rの使用者USとは反対方向側の端部に接続されていることから、当該左側第2延出部64L及び右側第2延出部64Rが上記鍔部M2に接触しないので、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rのそれぞれを使用者USの眼前から確実に退避できる。
スライド機構65により、画像表示部5は、本体部3に接離する方向にスライド可能となるので、本体部3と画像表示部5との距離を調整できる。これによれば、使用者USの眼の位置に応じて画像表示部5の位置を調整できる。
従って、虚像表示装置1の利便性を向上させることができる。
上記規制部として機能する第1接続部61、第2接続部62及び下部ケース312の外面312Bによって、画像表示部5が使用者USに接近しすぎることにより、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rにより表示される画像が観察できないことを抑制できる。
ここで、虚像表示装置1では、画像表示部5を退避させる際に、被覆部材としてヘルメットM等を装着していると移動量を大きくしなければならないことから、被覆部材を装着した状態でも退避できる構成が要望されている。
本実施形態によれば、虚像表示装置1がヘルメットMに装着されるので、当該ヘルメットMを装着した状態で虚像表示装置1を使用できる。
また、アーム6が回動した場合に、ヘルメットMや帽子等の鍔部M2に当接することを抑制できるので、ヘルメットMや帽子等を装着したまま、使用者USは、虚像表示装置1における画像表示部5を当該使用者USの実行する作業に応じて、眼前から移動できる。
従って、上記視認作業及び上記非視認作業のそれぞれに応じて、虚像表示装置1をヘルメットMから取り外す必要がないので、使用者USの作業効率を向上できる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、アーム側開口部631は、虚像表示装置1を+Z方向側から見て(正面視において)、装着部側開口部3121より外側かつ回動軸部8より−Y方向側(下側)に位置することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アーム側開口部631は、装着部側開口部3121より内側に位置することとしてもよい。
上記実施形態では、アーム側開口部631及び装着部側開口部3121は、虚像表示装置1を+Z方向側から見て(正面視において)、回動軸部8よりも外側に位置することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アーム側開口部631及び装着部側開口部3121は、回動軸部8よりも内側に位置することとしてもよい。
上記実施形態では、アーム側開口部631は、回動軸部8の回動中心より下側(−Y方向側)に位置することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アーム側開口部631は、回動軸部8よりも上側(+Y方向側)まで延出する形状であってもよい。この場合、回動軸部8の回動中心よりも下側に当該ケーブル7を固定部材632により固定すればよい。このような構成であれば、上記回動中心からアーム側開口部631に挿入するまでのケーブル7の長さを上記実施形態と同程度にできるので、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、アーム6は、アーム側開口部631にケーブル7を固定する固定部材632を設けることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、固定部材632を設けなくてもよい。この場合であっても、アーム6内にケーブル7が挿通するので、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、アーム6は、互いに組み合わされるアーム形成部材6A,6Bにより構成され、ケーブル7は、当該アーム形成部材6A,6B間に形成される空間内に配置されることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アーム6は、一体成型されていてもよい。この場合であっても、アーム6内にケーブル7が挿通する空間が形成されていればよい。
また、上記実施形態では、互いに組み合わされるアーム形成部材6A,6Bの2つのアーム形成部材によりアーム6が構成されていた。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アーム6は、3つ以上のアーム形成部材が組み合わされて構成されてもよいし、3つ以上のアーム形成部材のうち、2つのアーム形成部材間に形成される空間内にケーブル7が配置されてもよいし、3つのアーム形成部材間に形成される空間内にケーブル7が配置されてもよい。
上記実施形態では、アーム6は、第2延出部64の排出口6421は、L字状部642の−Y方向側の面に位置することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。上記排出口6421は、上記位置に限らず、例えば、ヘルメットMの鍔部M2に対向する位置に位置してもよい。すなわち、排出口6421から排出される流体が使用者USにかからない位置であれば、どのような部位に位置していてもよい。
また、例えば、排出口6421は、なくてもよい。この場合であっても、アーム6を回動させることにより、アーム6の空間内に浸入した流体をアーム側開口部631から排出できる。
上記実施形態では、アーム側開口部631は、図3に示す位置に設けられることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、アーム側開口部631は、虚像表示装置1を+Z方向側から見て、回動軸部8よりも使用者USの顔の中心側に位置してもよい。この場合であっても、上記実施形態と同様の効果を奏する他、当該アーム側開口部631から排出される流体が使用者USにかかることを抑制できる。すなわち、アーム側開口部631も当該アーム側開口部631から排出される流体が使用者USにかからない位置であれば、どのような部位に位置してもよい。
上記実施形態では、アーム6の第2接続部62は、回動軸部8を中心とした外周部622に凸部623,624が形成され、これら凸部623,624は、外周部622のアーム6の回動範囲における両端に形成されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、凸部623,624のいずれかのみ形成されていることとしてもよい。この場合であっても、少なくとも一方の凸部623が凹部8211に嵌まり込む際に、使用者にクリック感を付与でき、かつ、当該係合位置にてアーム6を維持できる。また、第2接続部62は、以下の構成であってもよい。
図23は、アーム6P(右側アーム6PR)を示す図である。
このアーム6P(右側アーム6PR)は、上記アーム6と略同一の構成を有し、第2接続部62の構成のみ異なる。
この第2接続部62Pは、外周部622に上記凸部623,624を有する他、これら凸部623,624と大きさが異なる凸部625を複数有する。この凸部625は、所定の間隔にて凸部623と凸部624との間に形成されている。なお、凸部623,624は、本発明の第1凸部に相当し、複数の凸部625は、本発明の第2凸部に相当する。
このような構成によれば、外周部622に凸部625が複数設けられているので、それぞれの凸部623〜625と凹部8211とが係合する位置にて、アーム6を当該係合位置にて維持できる。また、凸部623,624とその他の凸部625との大きさが異なるので、例えば、大きい凸部623,624と凹部8211とが係合する位置では、その他の凸部625と凹部8211とが係合する位置に比べて、クリック感を異ならせることができる。従って、一対のアーム6の回動時の操作感を向上させることができる。
上記実施形態では、回動軸部8は、被挟部材82を有することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、被挟部材82はなくてもよい。この場合、本体部3の下部ケース312の外面312Bにアーム6の第2接続部62における回動軸部8を中心とした外周部の少なくとも一部を覆う被覆部を設け、当該被覆部に凹部を形成すればよい。また、被挟部材82が下部ケース312の支持部3127と一体成型されてもよい。すなわち、凹部8211は、被挟部材82に形成されていなくてもよく、下部ケース312(本体部3)に形成されていてもよい。
上記実施形態では、凸部623,624は、第2接続部62の外周部622に形成されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、これに代えて、若しくは、これに合わせて、第1接続部61の外周部に当該凸部623,624を形成することとしてもよい。例えば、第1接続部61及び第2接続部62のいずれにも凸部623,624が形成されていれば、クリック感をより生じさせることができ、かつ、当該凸部623,624と凹部との係合位置にてアーム6を固定できる。
上記実施形態では、凸部623,624が第2接続部62の外周部622に形成され、凹部8211が被挟部材82に形成されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、第2接続部62の外周部622に凹部が形成され、当該凹部に対応する凸部が被挟部材82や本体部3に形成されていてもよい。
このような構成によれば、当該凸部が凹部に嵌まり込む(係合する)際に、使用者USにクリック感を付与できる。また、凸部と凹部とが係合する位置にて、本体部3に対するアーム6の位置を維持しやすくすることができる。
上記実施形態では、アーム6は、締結部材81(ねじ811、ワッシャー812及びナット813)の締結負荷により支持部3127に回動自在に支持されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、被挟部材82の凹部8211及びアーム6の凸部623,624の係合により、上記アーム6を固定(維持)する構成としてもよい。この場合、被挟部材82は、上記平滑材料により構成されず、例えば、強化プラスチックや金属等により構成されればよい。これによれば、上記凹部8211に凸部623,624が係合した位置(嵌まり込んだ位置)にて、アーム6を固定(維持)できる。この場合、締結部材81は、ねじ811、ワッシャー812及びナット813を備えなくてもよく、例えば、軸部材としてピンが設けられている構成であってもよい。
上記実施形態では、被挟部材82は、平滑性を有することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、被挟部材82は、ゴム等の弾性部材により構成されていてもよいし、強化プラスチック等により構成されていてもよいし、金属にて構成されていてもよい。すなわち、被挟部材82は、平滑性を有していなくてもよい。
上記実施形態では、回動軸部8は、締結部材81を有し、締結部材81は、ねじ811、ワッシャー812及びナット813により構成されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、軸部材としてのねじ811は、ピンにより構成されていてもよい。この場合、ワッシャー812及びナット813に代えて、当該ピンを固定する固定部材を設ければ、上記構成と略同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、規制部として第1接続部61及び第2接続部62を設け、当該第1接続部61及び第2接続部62の使用者US側の面が下部ケース312の外面312Bに当接することにより、画像表示装置51により表示される画像を観察可能な観察位置から使用者US側に回動することを規制することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、規制部として機能する第1接続部61及び第2接続部62は、なくてもよく、この場合、回動軸部8に第1延出部63が接続される構成であってもよい。この場合、第1延出部63及び下部ケース312が上記規制部として機能する。また、上記画像表示装置51により表示される画像を観察可能な観察位置から使用者US側に回動することを規制する別の構造を設けることとしてもよい。
上記実施形態では、回動軸部8(左側回動軸部8L及び右側回動軸部8R)は、それぞれ本体部3の下部ケース312の外面312Bに形成された支持部3127により支持されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、上記支持部3127を上部ケース311の+Z方向側の面に設け、当該面に回動軸部8を設けることとしてもよい。この場合であっても、上記実施形態と略同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、左側回動軸部8L及び右側回動軸部8Rを備えることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、左側アーム6L及び右側アーム6Rのそれぞれが1つの回動軸部に接続される構成であってもよい。この場合、1つの回動軸部は、下部ケース312の外面312Bにおける略中央に設けられればよい。
上記実施形態では、第2延出部64(左側第2延出部64L及び右側第2延出部64R)は、屈曲部641L,641R、L字状部642L,642R及びスライド部643L,643Rを有することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、L字状部642L,642Rは、L字状でなくてもよく、屈曲部641Lの先端から−Y方向に垂下する形状であり、かつ、当該形状の先端部が画像表示装置51L,51Rの外側にスライド可能に固定されていてもよい。この場合、スライド部643L,643Rはなくてもよい。
また、上記スライド機構65の構成は、上記構成に限らず、スライド部643L,643Rの位置を複数の位置にて固定できれば、どのような構成であってもよい。
更に、上記実施形態では、スライド機構65を備えることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、スライド機構65は、左側アーム6L及び右側アーム6Rのいずれか一方に設けられていてもよいし、いずれにも設けられなくてもよい。
上記実施形態では、電子回路が基板に実装され構成された制御基板331を有していた。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、基板を設けずに、制御回路等の電子部品が、内装ケース332の内部に、直に実装され構成された制御部を採用してもよい。
また、各電子部品や、複数の回路基板が、配線により接続され構成された制御部として、回路基板に配線が形成される構成以外にも、外装ケース31や内装ケース332等のケースの内面や内装ケース332の外面に直に配線が形成された構成や、ワイヤー等の配線部材が立体的に配置された構成(空中配線)等の、各種配線構成を有する制御部を用いてもよい。また、複数の回路基板や電子部品間が、無線通信手段により通信可能に構成された制御装置を用いてもよい。
上記実施形態では、外装ケース31と、当該外装ケース31の内側に配置され、制御基板331を収納する内装ケース332と、の2つのケースを備え、内装ケース332が、防水性を有していた。しかしながら、本発明はこれに限らず、外装ケース31が防水性を有していてもよい。この場合、内装ケース332は、防水性を有していなくてもよいが、当該外装ケース31が防水性を有することにより、制御基板331の劣化をより確実に抑制できる。
上記実施形態では、外装ケース31と、当該外装ケース31の内側に配置され、制御基板331を収納する内装ケース332と、の2つのケースを備えていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、3つ以上のケースを備える構成でもよい。
また、複数の異なる機能を有するケースを備える構成でもよい。例えば、外装ケース31内に、防水性を有する第1の内装ケースが配置され、当該第1の内装ケース内に、電磁シールドとして機能する第2の内装ケースが配置され、制御装置(制御基板331)の少なくとも一部が当該第2の内装ケース内に配置される構成等を採用してもよい。
また、外装ケース31の内側に配置される内装ケース332が、外装ケース31の隙間から視認可能でもよいし、外装ケース31によって完全に覆われていてもよい。
上記実施形態では、内装ケース332は、上述の防水性を有していた。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、内装ケース332が防水性を有さなくてもよい。このような構成でも、内装ケース332に制御基板331を収納することにより、制御基板331に対する耐衝撃性を向上させることができる。なお、上記実施形態のように、内装ケース332に防水性を設けることにより、外装ケース31に高い防水性を有する構成を採用する必要がなく、外装ケース31の設計自由度を向上させることができる。
上記実施形態では、ヘッドバンド部2は、本体部3及びバンド部4を備えることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、本体部3が使用者USの頭部HDに装着される略円形状に構成されてもよい。
上記実施形態では、本体部3に装着されるパッド35及びバンド部4がゴムや合成樹脂等の弾性部材により構成されることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、パッド35及びバンド部4の少なくとも一方が弾性部材により構成されなくてもよい。
上記実施形態では、バンド部4は、帯状であり、使用者USの後頭部HD2を含む頭部HDの周りに配置されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、バンド部4は、外装ケース31を使用者USに沿って配置可能な構成であれば特に制限されない。
例えば、装着部位として使用者USの頭部HDに沿って虚像表示装置1を配置する場合、装着部材として、頭部HDを覆って装着されるヘッドキャップ型や、頭部HDに沿う複数のバンドが頭頂部において交差する交差バンド型(バンドが2本の場合は十字バンド型)の構成を採用してもよい。
上記実施形態では、本体部3の外装ケース31は、略半円形状(略U字状)に形成されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、使用者USの頭部HDを装着部位とする場合、ヘッドバンド部2は、使用者USの頭部HD(頭部HDの中心軸を中心とする+C方向に沿い、かつ、両眼を通る線より上の部位)に沿って配置可能に構成されていればよく、例えば、少なくとも一部に頭部HDの前額部HD1に沿った円弧形状の内面を有する構成でもよい。
上記実施形態では、使用者USの頭部HDを装着部位とし、ヘッドバンド部2を構成する本体部3が、頭部HD(前額部HD1)に沿って湾曲していた。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、使用者USの顔面の側方部分等の、上記頭部HD以外の部位を装着部位としてもよい。このような場合、ヘッドバンド部2に相当する本体部の外装ケース31が、装着部位に沿った形状を有し、装着部位に沿って配置可能に構成されていればよい。
上記実施形態では、下部ケース312の内面312Aに内壁部3123及びガイド部3124を有し、内壁部3123及びガイド部3124によって、外装ケース31内に流入した液体を流通させる排出流路Pが形成されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。
例えば、排出流路Pは、外装ケース31の内部の液体を外部に排出可能であればよく、外装ケース31の内部の任意の位置にガイド部を設けてもよい。また、ガイド部を設けなくてもよい。
上記実施形態では、撮像部32は、+X方向に平行な回動軸を中心に回動され、一方向において撮像方向を調整可能に構成されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。すなわち、他の方向にも撮像方向を調整可能に構成してもよいし、撮像方向が固定されていてもよい。また、撮像部32を設けなくてもよい。
上記実施形態では、画像表示部5は、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rのそれぞれを有することとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、画像表示部5は、左眼用画像表示装置51L及び右眼用画像表示装置51Rのいずれか一方のみを有することとしてもよい。なお、この場合においても、上記回動軸部8の構成を適用でき、上記第1垂線の距離L1は、上記第2垂線の距離L2より大きく設定されていれば、一対のアーム6を回動させた際に画像表示装置51が鍔部M2に接触することを確実に抑制できる。
上記実施形態では、回動軸部8は、本体部3の下部ケース312の底部(外面312B)に支持されていることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、回動軸部8は、本体部3の上部ケース311の上面3113及び上部ケース311の+Z方向側の外面3112に設けられていてもよい。すなわち、回動軸部8は、本体部3における前額部HD1に対向する面とは異なる面であれば、どのような面に設けられていてもよい。
また、回動軸部8は、例えば、本体部3の内部に設けられていてもよい。この場合、本体部3の回動軸部8から延出する第1接続部61及び第2接続部62が+S1方向に移動可能な切欠が当該本体部3に設けられていてもよい。これによれば、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、使用者USによる各種入力操作を受け付けるコントローラー9が接続され、当該コントローラー9からの入力に応じて、制御部33により虚像表示装置1の一部の機能が制御されていた。しかしながら、本発明はこれに限らない。
例えば、コントローラー9が接続される構成において、虚像表示装置1及びコントローラー9のうちの一方が、使用者USの操作に応じた操作情報を取得する機能と、画像情報を取得して当該画像情報に応じて画像表示装置51を駆動させる機能と、電力を供給する機能と、の少なくともいずれかを有し、他方が、残りの機能を有するように構成してもよい。
また、虚像表示装置1が、コントローラー9を介して画像供給装置(PC等)に接続されてもよく、コントローラー9を介さずに当該画像供給装置に直接接続されてもよい。このような構成において、虚像表示装置1は、画像供給装置における画像表示部分として用いられ、虚像表示装置1の各種動作は、画像供給装置によって制御される構成としてもよい。なお、この場合、画像供給装置が、虚像表示装置1を駆動させる電力を供給してもよい。
更に、虚像表示装置1(例えば、ヘッドバンド部2や画像表示装置51)にバッテリーや、画像処理装置等の制御装置が配置されてもよく、更に、メモリーカード等のスロットが設けられていてもよい。更に、虚像表示装置1に、使用者USの操作を受け付ける操作部を設けてもよく、タップ操作を検出可能な構成を設けてもよい。すなわち、コントローラー9はなくてもよい。
上記実施形態では、コントローラー9は、不図示のケース内に収容され、後頭部HD2に固定されることとした。しかしながら、本発明は、これに限らない。コントローラー9は、不図示のケース内に収容されなくてもよいし、後頭部HD2に固定されていなくてもよい。例えば、コントローラー9は、上記不図示のケースとは異なるケース内に収容され、使用者USの腕に装着されるようにしてもよいし、使用者USの腰(例えば、ベルト等)に装着されるようにしてもよい。すなわち、コントローラー9の固定位置は限定されない。
上記実施形態では、使用者USの頭部HDを保護する被覆部材として、ヘルメットMを例示した。しかしながら、本発明は、これに限らない。例えば、被覆部材は、鍔部M2が設けられているヘルメットのみならず、鍔部M2が設けられていないヘルメットの他、帽子(キャップ)等であってもよい。この場合であっても、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。
上記実施形態では、本発明に係る頭部装着型画像表示装置として、シースルー型の虚像表示装置1を例示した。しかしながら、本発明はこれに限らない。例えば、頭部装着型画像表示装置は、所謂クローズド型の表示装置であってもよい。また、表示される画像は、2D画像であっても、3D画像であってもよい。
1…虚像表示装置(頭部装着型画像表示装置)、2…ヘッドバンド部、3…本体部(配置部)、31…外装ケース、311…上部ケース、312…下部ケース(底部)、3121…装着部側開口部、3123…内壁部(リブ)、312A…底面、32…撮像部、331…制御基板(制御部)、332…内装ケース、35…パッド、4…バンド部、5…画像表示部、51…画像表示装置、51L…左眼用画像表示装置(左側表示部)、51R…右眼用画像表示装置(右側表示部)、511…カバー部材(フレーム)、512…光学ユニット、513…導光部材、513L…左眼用導光部材、513R…右眼用導光部材、514…係合部(スライド機構)、5141…突出部、5142…突出部、52…フレーム部、6…一対のアーム、6A,6B…アーム形成部材、61…第1接続部(規制部)、62…第2接続部(規制部)、621…貫通孔、622…外周部、623,624…凸部、63…第1延出部、63L…第1延出部、63R…第1延出部、631…アーム側開口部、631L…アーム側開口部、631R…アーム側開口部、632…固定部、64…第2延出部、64L…第2延出部、64R…第2延出部、643L…スライド部、643R…スライド部、65…スライド機構、65L…左側スライド機構、65R…右側スライド機構、6L…左側アーム、6R…右側アーム、8…回動軸部、8L…左側回動軸部、8R…右側回動軸部、811…ねじ(軸部材)、82…被挟部材、821…板状部、822…当接部、823…接続部、9…コントローラー、HD…頭部、HD1…前額部、HD2…後頭部、M…ヘルメット(被覆部材)、M1…本体部、M2…鍔、US…使用者。

Claims (23)

  1. 使用者の頭部に応じた位置に装着される装着部と、
    前記使用者に画像を観察可能に表示する画像表示部と、
    前記装着部に回動可能に支持されて、前記画像表示部を支持するアームと、
    前記装着部及び前記画像表示部を接続するケーブルと、を備え、
    前記装着部は、
    前記アームを回動可能に支持する回動軸部と、
    正面視において、前記回動軸部より外側に位置し、前記ケーブルの一端側の部位が挿通される装着部側開口部と、を有し、
    前記アームは、前記ケーブルの前記一端側の部位に対して他端側の部位が挿通されるアーム側開口部を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  2. 請求項1に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記アーム側開口部は、正面視において、前記装着部側開口部より外側で、かつ、前記回動軸部の回動中心より下側に位置することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記アーム側開口部内に位置し、当該アーム側開口部を介して前記アーム内を挿通する前記ケーブルを固定する固定部材を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記アームは、複数のアーム形成部材を有し、
    前記ケーブルは、複数の前記アーム形成部材間に形成される空間内に配置されることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記アームは、当該アーム内に浸入した流体を当該アーム外に排出する排出口を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記装着部は、
    前記使用者の前額部に応じた位置に配置される配置部と、
    前記配置部から延出し、前記使用者の後頭部に応じた位置に配置されるバンド部と、を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  7. 請求項6に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記配置部及び前記画像表示部は、防水構造を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  8. 請求項7に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記配置部内に配置され、前記画像表示部の少なくとも一部を制御する制御部を備え、
    前記配置部は、外装ケース及び当該外装ケース内に配置される内装ケースを有し、
    前記制御部は、前記内装ケースにより覆われていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  9. 請求項8に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記外装ケースは、
    前記外装ケースの内面のうち鉛直方向側の内面から起立し、前記内装ケースを挟む部位に位置する一対のリブと、
    前記装着部側開口部と、を有し、
    前記一対のリブは、前記外装ケース内に浸入して前記内装ケースに対して前記一対のリブの外側を流通する流体を前記装着部側開口部から前記配置部外に排出する排出流路を形成することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  10. 請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記画像表示部は、前記防水構造として密封部材を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  11. 請求項6から請求項10のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記配置部における前記使用者の前額部側の面に取り付けられるパッドを有し、
    前記パッド及び前記バンド部の少なくともいずれかは、弾性部材により構成されていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記装着部は、前記回動軸部を中心とする前記アームの外周部の少なくとも一部を覆う被覆部を有し、
    前記外周部及び前記被覆部の一方は凹部を有し、
    前記外周部及び前記被覆部の他方は、前記凹部に嵌まり込む凸部を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  13. 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記回動軸部は、
    前記アーム及び前記装着部を挿通し、前記アームの回動中心となる軸部材と、
    前記軸部材が挿通され、前記アームと前記装着部との間に配置される被挟部材と、を有し、
    前記被挟部材は、平滑性を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  14. 請求項13に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記被挟部材は、前記回動軸部を中心とする前記アームの外周部の少なくとも一部を覆う板状部を有し、
    前記外周部及び前記板状部の一方は凹部を有し、
    前記外周部及び前記板状部の他方は、前記凹部に嵌まり込む凸部を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  15. 請求項14に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記被挟部材は、
    前記凹部を有する前記板状部と、
    前記軸部材が挿通する貫通孔を有し、前記アームが当接する当接部と、
    前記当接部と前記板状部とを接続する接続部と、を有し、
    前記被挟部材は、前記凸部を有する前記アームにより付勢されることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  16. 請求項12、請求項14及び請求項15のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記アームは、前記外周部に前記凸部を複数有し、
    複数の前記凸部は、
    第1凸部と、
    前記第1凸部と大きさが異なる第2凸部と、を含むことを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  17. 請求項12、請求項14から請求項16のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記アームは、前記外周部に前記凸部を複数有し、
    複数の前記凸部のうち、2つの凸部のそれぞれは、前記外周部の前記アームの回動範囲における両端に形成されていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記装着部は、前記使用者の前額部に応じた位置に配置される配置部を有し、
    前記画像表示部は、前記使用者の左眼及び右眼に応じてそれぞれ設けられ、前記使用者により画像をそれぞれ観察可能に表示する左側表示部及び右側表示部を有し、
    前記アームは、前記配置部の正面側の部位にそれぞれ位置し、前記左側表示部及び前記右側表示部が並ぶ方向である並列方向に沿う前記回動軸部を中心として回動可能に前記配置部に一対設けられる左側アーム及び右側アームを含み、
    前記回動軸部は、
    前記左側アームを回動可能に支持する左側回動軸部と、
    前記右側アームを回動可能に支持する右側回動軸部と、を含み、
    前記左側アームは、前記左側表示部に接続され、
    前記右側アームは、前記右側表示部に接続され、
    前記左側回動軸部及び前記右側回動軸部のそれぞれは、前記配置部における前記前額部に対向する面とは異なる面に設けられ、かつ、前記並列方向に直交する方向から見て、当該配置部の前記並列方向における両端部よりも内側に位置することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  19. 請求項18に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記左側回動軸部及び前記右側回動軸部は、前記配置部の底部に支持されていることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  20. 請求項18又は請求項19に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記左側アームは、
    前記左側回動軸部から前記並列方向に沿って前記右側アームとは反対側に延出する左側第1延出部と、
    前記左側第1延出部の延出方向先端にて屈曲して、前記左側表示部における左側の端部に接続される左側第2延出部と、を有し、
    前記右側アームは、
    前記右側回動軸部から前記並列方向に沿って前記左側アームとは反対側に延出する右側第1延出部と、
    前記右側第1延出部の延出方向先端にて屈曲して、前記右側表示部における右側の端部に接続される右側第2延出部と、を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  21. 請求項18から請求項20のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記左側アーム及び前記右側アームのそれぞれと、前記画像表示部との一方は、前記画像表示部を前記配置部に接離する方向にスライド可能に他方と接続されるスライド機構を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  22. 請求項1から請求項21のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記装着部及び前記アームのうち一方は、他方に当接して、前記画像表示部によって表示される前記画像を前記使用者が観察可能な位置である観察位置から、前記画像表示部が前記使用者側に回動することを規制する規制部を有することを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
  23. 請求項1から請求項22のいずれか一項に記載の頭部装着型画像表示装置において、
    前記装着部は、前記使用者の頭部に装着される被覆部材に装着されることを特徴とする頭部装着型画像表示装置。
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