JP6707234B2 - 美容装置 - Google Patents

美容装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6707234B2
JP6707234B2 JP2017198643A JP2017198643A JP6707234B2 JP 6707234 B2 JP6707234 B2 JP 6707234B2 JP 2017198643 A JP2017198643 A JP 2017198643A JP 2017198643 A JP2017198643 A JP 2017198643A JP 6707234 B2 JP6707234 B2 JP 6707234B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handpiece
fluid
light source
temperature
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017198643A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019071973A (ja
Inventor
孔明 三原
孔明 三原
晋 田口
晋 田口
Original Assignee
レナード株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by レナード株式会社 filed Critical レナード株式会社
Priority to JP2017198643A priority Critical patent/JP6707234B2/ja
Publication of JP2019071973A publication Critical patent/JP2019071973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6707234B2 publication Critical patent/JP6707234B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Radiation-Therapy Devices (AREA)
  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Description

本発明は、例えば、美容のため、医療(外科手術時の切開部の皮膚の脱毛を含む)のために、ハンドピースにより、人体又は動物の皮膚から毛を除去すると共に、肌へのイオン導入も可能とした美容装置に関する。
従来、レーザビーム、キセノンランプ、ハロゲンランプなどの光源からの光を照射して人体などの皮膚から脱毛をすることができることが知られている。この場合、これらの光が熱をも伴うため、火傷などの不具合を招く可能性がある。従って、このように光を使った脱毛装置については、人体への熱障害を回避するために、ハンドピースを冷却する必要があり、その為の種々の技術が提案されている。
例えば、ペルチエ素子及び液体を流通可能な流路を持つ放熱機構により、火傷を防ぐ脱毛装置が提案されている(特許文献1参照)。また、気流により、光源とペルチエ素子とを冷却することが提案されている(特許文献2参照)。
より詳細には、例えば特許文献1には、加圧された空気を供給する送風機構から供給された空気を冷却する冷却機構、送風機構から供給された空気を流通する流路が形成された熱伝導部材、熱伝導部材を冷却する2個のペルチエ素子、ペルチエ素子の発熱を放熱するための放熱機構を供える脱毛装置が開示されている。冷却機構によって氷点下10度乃至氷点下5度程度まで冷却されたクリスタルガラスは、人体の脱毛領域に吹き付けられる。
さらに、例えば特許文献2には、肌面に対し発光部から光を照射し肌面における脱毛処理を行う美容器において、使用者が把持する把持部と、把持しながら処理対象部位に当接させる肌ガイド面とを有し、肌ガイド面には、発光部からの光が照射される照射部と、肌面を冷却する冷却手段とを同一面に配設した構成において、冷却手段からの放熱を行うための気流と、発光部を空冷するための気流とを同時に生じさせるファンを供えた光照射型脱毛機構を備えた美容器を提案している。
一方、皮膚深層部に化粧液の有効成分を浸透させる所謂イオン導入についても美容に有効であるとされており、その為の種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献3では、1台でマッサージ機能による肌トリートメントとイオン導入機能による肌トリートメントが行えるようにしたイオン導入機能付き振動美容器が開示されている。更に、特許文献4では、複数の異なる種類の美容機能を手軽に交換して使用することが可能であって、美容機能を提供する機能別アプリケータ構造体を備えた美容器システムが開示されている。
特開2003−000334号公報 国際公開JP WO2015/098427号公報 特開2016−43035号公報 特開2014−14520号公報
しかしながら、前述した特許文献3は、肌マッサージとイオン導入の併用であり、特許文献4は、アプリケータ構造体の交換が必要である。つまり、脱毛とイオン導入を1つのハンドピースで同時に施術可能な美容装置は従来存在しない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、脱毛とイオン導入を1つのハンドピースで同時に施術可能な美容装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る美容装置は、脱毛処理及びイオン導入処理を行う美容装置であって、皮膚表面に光を照射するための透過媒体と当該透過媒体を挟持した冷却及び通電用の一対の電極板とを備えたハンドピースと、前記ハンドピースに必要な電源及び冷却のための流体を供給する本体装置と、前記電極板に通電するパルス信号の極性の切り替える制御装置と、を有し、前記ハンドピースは、光源と、前記透過媒体を挟持する前記一対の電極板に冷たくなる側が接するように設けられた複数のペルチエ素子と、前記複数のペルチエ素子の熱くなる側と前記光源とに接し、全体が一つの循環路となるように形成された流路と、を更に有し、前記本体装置は、前記ハンドピースの前記光源及び前記複数のペルチエ素子に電力供給する電源装置と、前記ハンドピースの前記流路に供給する流体を蓄積する流体タンクと、前記流体タンク内の流体を前記ハンドピースの流路に供給するポンプと、前記流体タンク内の流体の温度を計測する流体温度センサと、前記流体タンク内の流体の温度を下げるチラーと、を更に有し、前記制御装置は、前記流体温度センサが計測した結果に基づいて、前記電力供給及び前記チラーを制御する。
ここで、前記制御装置は、前記極性の切り替えを指示する制御部と、基本パルス信号を出力するパルス出力部と、前記基本パルス信号を受け、前記制御部からの指示に基づいて前記電極板に通電するパルス信号の極性を切り替える極性切替部と、を有してよい。
また、前記電力供給の制御は、単位時間当たりの電力供給を調整するものでよい。
さらに、前記ハンドピースは、前記ペルチェ素子の熱くなる側近傍の温度を検出する温度センサを更に有し、前記ハンドピース又は前記本体装置は、さらにブザーを備え、前記制御装置は、前記温度センサの検出結果が使用に適さない温度に達した場合に、前記ブザーを作動させてよい。
また、前記制御装置は、前記温度センサの検出結果が使用に適さない温度に達した場合に、前記ハンドピースの前記光源に供給する電力供給を停止してよい。
本発明によれば、脱毛とイオン導入を1つのハンドピースで同時に施術可能な美容装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る美容装置の制御系の構成を示すブロック図である。 極性切替回路の動作を示すタイミングチャートである。 ハンドピースの構成を示す図である。 冷却系の本体装置の内部構成を示す図である。 同本体装置の筐体及びハンドピースとの接続状態を示す図である。 同本体装置のハンドピース内部の光源取付部、透過媒体取付部、そして流路切替部における流体流路の詳細を示す図である。 ペルチエ素子の温度が時間経過により変化することを示すグラフであって、図7(a)は、一定の電力を供給し続ける際にリバウンドが現れることを示す図であり、図7(b)は、適切な電力制御をすることにより、半分の時間で目的の温度まで冷却することができることを示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明のシステムを実施するための最良の形態を詳細に説明する。これらの図において、同一の符号を付した部分は同一物を表わし、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。
本発明の一実施形態に係る美容装置は、脱毛を行う光の効果と電極板を冷却することによる効果を同時に持ち合わせ、イオン導入を行うことを可能としている。通常、イオン導入を実現するためには、顧客が片手にプラス(+)に帯電するための電極を把持し、他方の電極でイオン導入を行うのが一般的であるが、本実施形態に係る美容装置では、プラス(+)に帯電した電極を把持する必要はなく、ハンドピースの照射面にある電極の片方をプラス(+)、他方をマイナス(−)とし、この電極を交互に入れ替えることで継続的なイオン導入を実現するものである。以下、詳述する。
図1には、本発明の美容装置における制御系の構成を示し説明する。これは、後述する制御装置50の一部を構成するものであり、各部には電源装置10から電源供給されるようになっている。以下の構成をイオン導入部と総称する。
同図に示されるように、制御装置50は、全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit)等の制御部51を備えており、制御部51にはクロック発振器54が接続されており基本クロック信号が入力されている。制御部51は、更にパルス出力回路52、極性切替回路53とも接続されており、パルス出力回路52には制御信号を送出し、極性切替回路53にはスイッチングパルス信号B,Cを送出する。パルス出力回路52から極性切替回路53にはパルス信号Aが出力される。極性切替回路53の出力は、電極111、電極112に接続されている。このほか、制御部51には、光の照射及びイオン導入のオン/オフを制御するスイッチ端子55を含む操作部56が接続されている。光の照射のみ、イオン導入のみの制御も、制御部51のモードの切り替えにより実現できる。
このような構成において、制御部51は、クロック発振器54から送られる基本クロック信号に基づいて基本動作を実行する。操作部56が操作されて、光の照射及びイオン導入が指示(オン)されると、制御部51は、パルス出力回路52に制御信号を送りパルス信号の出力を指示する。パルス出力回路52は、この制御信号を受けると、極性切替回路53に対してパルス信号を送出する(図2(a)参照)。このとき、制御部51から極性切替回路53に対しては、スイッチングパルス信号B,Cが送出される(図2(b)、図2(c)参照)。極性切替回路53は、このスイッチングパルス信号B,Cの状態に基づいて、接続先の電極111,112から通電されるパルス信号の極性を切り替えるようになっている(図2(d)参照)。
ここで、ハンドピースの構成は、図3に示される通りである。1つのハンドピースにおいて、光を照射するクリスタル等の透過媒体110の両側面には冷却用及びイオン導入用の機能を併せ持った電極板111,112が配設される。操作部56の操作により、光の照射と電極板からのパルス信号の通電が同時に実行される。このとき、それぞれの電極板111,112のパルス信号の極性は、所定の間隔で極性切替回路53により切り替えられるので、肌にダメージを与えたり、顧客に不快感を与えたりすることなく、継続的にイオン導入が可能となるのである。
以上の構成によれば、次のような効果(1)〜(3)が奏される。
(1)冷却による効果
上記構成の電極板111,112により肌を冷却すると、一時的に血管が収縮し、炎症を起こす細胞は血管の外に出なくなるため、表皮の正常な構造が保たれ、肌のバリア機能は持続される。また、光の照射による脱毛時の熱により肌を温めると毛細血管が開き、血行促進が図られる。そして、シミを作る原因であるメラノサイトは、冷えると動きが鈍くなるため、前述したような所定間隔での極性切替の工夫により冷却を継続することで、シミ、ソバカスにも効果がある。
(2)光による効果
ハンドピースより光を照射すると、当該光が肌の奥深くまで入り込むことにより、線繊芽細胞が活性化し、真皮を形成するコラーゲンが再生する。コラーゲンは保水力が高く肌にキメとハリをもたらすことができる。
(3)イオン導入の効果
本実施形態では、電極板111,112のから通電するパルス信号の極性を所定間隔で変えることで、イオン導入を実現するが、イオン導入と行うハンドピースと、マスク/コットンを肌に当てると、肌内部のプラスイオンがイオン導入用の電極板111又は112のマイナスに吸い寄せられて肌表面に集まるため、電流のバリアを形成していた角質層のプラスと顆粒層のマイナスのバランスが崩れ、電流のバリアは一時的に効力を失う。それと同時に、プラスイオンは、マスク/コットン内でマイナスイオン化されたビタミンC誘導体などの美容成分を強力に誘引する。イオン導入用の電極板111,112のマイナスとマイナスイオン化されたビタミンC誘導体などの美容成分とが反発する力と、プラスイオンのマイナスイオンを引き寄せる力の双方で、美容成分は肌の奥深くまで届けられることになる。その結果、イオン化せずに手で美容成分をつけた場合と比較して約30倍もの浸透力があるとされている。
続いて、以下では、冷却系の構成について言及する。
図4は、冷却系の本体装置70の内部構成を示す図である。
同図に示されるように、本体装置70の内部には、チラー、ポンプ、制御装置、そして本体装置の外部のハンドピースなどの各部へ電源を供給する電源装置10、ハンドピースの冷却のために循環させる流体を蓄積する流体タンク12、流体タンク12内の流体の温度を検出する流体温度センサ14、流体タンク12内の流体を冷却するために流体タンク12内に設けられた熱交換部25、熱交換部25に冷媒ガスを送るための冷媒管22、冷媒ガスを冷やして冷媒管22に送るチラー20、流体タンク12内の流体をハンドピースに循環させるポンプ30、ポンプ30から送られる流体をハンドピースに運ぶ流体送り管32,34,36、ハンドピースから戻る流体を運ぶ流体戻り管42,44,46、戻ってきた流体を流体タンク12に戻す直前にろ過するろ過フィルタ40、流体温度センサ14の計測結果に基づいて流体タンク12内の流体温度が一定範囲になるようにチラー20を制御するとともに、ポンプ30を制御してハンドピースへ送る流体の流量、圧力などを制御する制御装置50を有する。制御装置50は、前述したハンドピースの切換えに関わる制御等を司る制御部51をも含んでいる。
流体タンク12内の流体は、液体、特に水とすることができる。一方、チラー20としては、冷媒管22を通して熱交換部25に冷媒ガスを送って、流体タンク12内の流体(水などの液体)を冷やすものを使うことができる。ポンプ30は、流量、圧力などを制御装置50により、制御可能なものを用いるのが望ましい。流体出入口62、64は、流体送り管34,36、流体戻り管44,46がハンドピースへ向けて延びるための、本体装置70の筐体に設けられた口である。描くのを省略してあるが、これらの管に沿って、ハンドピースへの電源供給のためのケーブル、ハンドピース側にセンサが設けられる場合のその検出結果を本体装置70側に送るためのケーブルが設けられる。
図5には、本体装置70の筐体及びハンドピース82、84との接続状態を示し説明する。同図に示されるように、本体装置70は、図1に示す構成要素をその筐体内に納めている。そして、たとえばエステサロンの脱毛を施す部屋の、顧客が横たわるベッドの近くに設置される。流体出入口62(64)から延びる流体送り管34(36)と流体戻り管44(46)とは、図示しない電源供給ケーブル、データ線などとともに一体的にチューブに納められてハンドピース82(84)まで延びる。
ハンドピース82,84は、施術者がその手に把持して、脱毛を施される顧客の脱毛部位に当てて、ハンドピース内の光源から発せられる光を照射するものである。この例ではハンドピース82,84は、同様のものが複数(2個)、設けられている。使用しているハンドピースが過熱して使用できなくなった場合に、冷ます間、他方のハンドピースを用いることにより、顧客の待ち時間を少なくするためである。ハンドピースの数は、二個に限らず、三個またはそれ以上であってもよい。
ここで、図6に示すように、ハンドピース82及び84の各々は、光源取付部86、透過媒体取付部92,94、及び流路切替部96,98を有する。光源取付部86には、光源から熱を奪うことができるように、流体流路がその内部に設けられる。透過媒体取付部92,94には、ペルチエ素子101,102の発熱側の面から熱を奪うことができるように、流体流路がその内部に設けられる。キセノンランプ、ハロゲンランプなどの光源(不図示)は、細い円筒形状をしており、光源取付部86の内側に納められる。
光源から出る光を透過して顧客の脱毛部位に導く働きをする透過媒体110は、クリスタル(液晶化されたガラス)からなる。透過媒体110の両側面には、冷却用及びイオン導入用の機能を併せ持った電極板111,112が配設されている。つまり、透過媒体110は、上記電極板111,112で両側面から挟持された後、ステンレス製の熱伝達媒体100にその側方を囲まれる。熱伝達媒体100には、ペルチエ素子101、102の吸熱側の面が貼りつけられる。ペルチエ素子二個が吸熱側を内側にして透過媒体を挟持する電極板111,112の側面に貼り付けられると、ペルチエ素子の発熱側は、外側に向く。また、透過媒体110近傍には、温度センサ103が取り付けられる。
その状態の透過媒体110を透過媒体取付部92,94で挟み込むようにして包んで固定する。このような構成により、透過媒体110の熱を電極板111,112を介してペルチエ素子101,102で奪い、さらに、ペルチエ素子の発熱側から、流体の循環によって熱を奪うことが可能となっている。
より詳細には、透過媒体110は、直方体状をなしており、熱伝達媒体100は、透過媒体110よりも僅かに大きな寸法をもった中空な直方体状をなしている。熱伝達媒体100内に、冷却用及びイオン導入用の電極板111,112で挟持された透過媒体110が収められた状態において、熱伝達媒体100の内側の2つの面は電極板111,112に接し、2つの面は透過媒体110に接している。透過媒体110の外側の4つの面のうち最も広い2つの面には、前述したように電極板111,112が配設されるが、電極板111,112の平面上にペルチエ素子101,102が配置される。
ペルチエ素子101,102は、薄い直方体状をなしている。ペルチエ素子101,102の横幅は、熱伝達媒体100における当該ペルチエ素子が配置する面の横幅よりも僅かに小さくなっている。温度センサ103は、熱伝達媒体100におけるペルチエ素子101が貼られている面とペルチエ素子102が貼られている面との間に介在する面の1つに配置されていてよい。但し、これには限定されない。熱伝達媒体100におけるペルチエ素子101,102が貼られている部分は、最も広い2面における上側(光源の位置する側)の半分を占める部分である。
透過媒体取付部92及び94の各々は、例えば、板における一対の端辺の側を、上から見てコの字をなすように起立させたような形をなしている。透過媒体取付部92及び94の縦幅は、熱伝達媒体100におけるペルチエ素子101,102が貼られている部分の縦幅と略同じ(透過媒体110の縦幅の略半分)である。透過媒体取付部92及び94の各々の上面における横幅方向の一端部と他端部には開口がある。透過媒体取付部92及び94の各々の上面における2つの開口からは下方に向かって流路が延伸している。透過媒体取付部92及び94の各々における2つの開口から下方向に延びる2つの流路は途中の複数個所において分岐し、分岐点間には複数個の横方向流路が設けられている。
複数個の横方向流路はほぼ均等の間隔をあけて離れている。透過媒体取付部92は、透過媒体110、電極板111,112、熱伝達媒体100、ペルチエ素子101,102、及び温度センサ103からなる構造体におけるペルチエ素子101の貼られている側の半分を覆っている。透過媒体取付部94は、透過媒体110、電極板111,112、熱伝達媒体100、ペルチエ素子101,102、及び温度センサ103からなる構造体におけるペルチエ素子102の貼られている側の半分を覆っている。透過媒体110、電極板111,112、熱伝達媒体100、ペルチエ素子101,102、及び温度センサ103からなる構造体の下半分(ペルチエ素子101,102が貼られていない部分)は、透過媒体取付部92及び94に覆われずに外部に露出している。
光源取付部86は、例えば、直方体状をなしている。光源取付部86の横幅は、透過媒体取付部92及び94の横幅と略同じである。光源取付部86の縦幅は、透過媒体取付部92及び94の縦幅の略半分である。光源取付部86の一面には、内側に凹んだ切り欠き部がある。光源取付部86内には、横方向に延伸する円筒孔が穿設されている。この円筒孔には、光源が収められる。光源取付部86の下面の4隅には4つの開口がある。4隅の4つの開口からは上方に向かって流路が延伸している。
4隅の4つの開口のうちの第1の開口と第2の開口から上方に延びる2つの流路は、光源取付部86における上面より僅かに下を斜め方向に延びる斜め流路を介して繋がっている。この4隅の4つの開口のうちの第3の開口と第4の開口から上方に延びる2つの流路は、光源取付部86における上面より僅かに下の位置においてそれぞれ横幅方向外側に折れ曲がっている。光源取付部86における横幅方向に対向する2つの面には、この折れ曲がった流路と繋がった開口が形成されている。
流路切替部96及び98の各々は、例えば、直方体状をなしている。流路切替部96及び98の横幅は、光源取付部86の横幅よりも十分に小さくなっている。流路切替部96及び98の縦幅は、光源取付部86の縦幅と略同じである。流路切替部96には、当該流路切換部96内においてコの字に折れ曲がる流路が形成されている。このコの字の流路は、当該流路切換部96の一端面において2つの開口を形成している。
流路切換部98には、2つの流路が形成されている。2つの流路のうち1つは当該流路切換部98の一端面と他端面の間を一直線状に貫いている。2つの流路のうち別の1つは当該流路切換部98内において折れ曲がっている。流路切替部96及び98は、光源取付部86を横幅方向の両側から挟むようにして光源取付部86に接合されている。光源取付部86と流路切替部96及び98とからなる構造体における光源取付部86の下面は、透過媒体取付部92及び94の上面と接合されている。
流体送り管34(36)から、流路切換部98へとはいる流体は、流路切換部98により流路を曲げられて、透過媒体取付部92に設けられた流路に導かれる。透過媒体取付部92内の流路を巡る間に、流体はペルチエ素子101の発熱側から熱を奪う。流体は、透過媒体取付部92の流路を通り抜けると、光源取付部86に設けられた流路を通り、さらに、透過媒体取付部94内に設けられた流路に導かれる。そして、透過媒体取付部94内の流路を通過した流体は、ペルチエ素子102の発熱側から熱を奪い、その後、流路切換部96により流路を曲げられて、光源取付部86内の流路に導かれて、光源から熱を奪う。その後、流路切換部98に戻り、流体戻り管44(46)を通って、本体装置70へと返る。
本体装置70に戻った流体は、ろ過フィルタ40を介して流体タンク12に戻る。流体タンク12に戻った流体は、チラー20、冷媒管22、熱交換部25の働きにより、冷却されて、再びポンプ30により、循環し、ハンドピースに送られる。
上述したように、ペルチエ素子の発熱面、光源と冷却すべきものが二つあり、本発明では、それぞれを流体で冷やすために流体流路を設けてある。そして、さらにこれらの二つの流路が直列につながっている。このことは、二つの冷却のいずれかをなんらかの事情でし損ねてしまうというリスクを回避するという意義を有する。
冷却をし損ねることは、顧客の火傷をもたらす可能性のあるものであるので、幾重にも防止対策を講ずべきである。一方、冷却を待つために長時間をかけてしまうと、施術時間が長引いてしまい、顧客の苦情にもつながる。エステサロンの経営上も、一人の顧客に費やす施術時間は短いほうが好ましい。そこで、本発明では、二つの流路を直列に結ぶことで、冷却の確実性をもたらすこととした。
ペルチエ素子は、電力を供給することで、二つの面のうちの一方が吸熱し、他方が発熱するように構成された素子である。吸熱面側が熱を奪うことにより温度を下げる効果は、時間の経過に伴い、あるところでリバウンド現象が見られる。リバウンド現象は、目標温度、たとえばマイナス5度という温度に下げようとしても、思うように下がらず、時間がかかってしまう現象である。
次に、図7には、ペルチエ素子の温度が時間の経過により変化することを示すグラフを示し説明する。より詳細には、図7(a)には、一定の電力を供給し続ける際にリバウンドが現れることを示し、図7(b)には、適切な電力制御(エネルギー制御)をすることにより、半分の時間で目的の温度まで冷却することができることを示し説明する。図4において、横軸は時間経過を示し、縦軸は温度を示す。この温度はペルチエ素子の近傍に設けた温度センサにより測定する。
本発明の発明者は、このリバウンド現象が現れる時点で、ペルチエ素子に対する電力供給(エネルギー供給)を制御することが目標温度に達する時間を短縮することに役立つと考えて、実験を行った。電力制御には、第一に、電流の制御、第二に、電圧の制御、第三に、通電時間の制御(たとえば、断続的に通電する制御をすること)と三つの方法を試してみたところ、いずれの方法においても、目標温度に達するまでの時間を半分に短縮することができることを確認した。すなわち、図7(a)で見られるリバウンド現象で目標の温度にいたるまでの時間をt1とすると、電力制御により図7(b)の曲線では、目標の温度にいたるまでの時間t2は、t1のおよそ半分になった。
この知見を脱毛装置に生かすべく、ペルチエ素子の発熱側の面に近いところに温度センサ(不図示)を設けて、その検出結果を制御装置50に入力して、それに基づいて、電力制御(電流制御、電圧制御、通電時間のいずれかの制御、または、これらの組合せ)を実行することとした。
この制御方法では、制御装置50は、温度センサ103の検出温度が目標温度(例えばマイナス5℃)よりも高い場合に、温度センサ103の検出温度が目標温度よりも高い所定の基準温度まで低下するまでの間は、エネルギー出力量を出力可能範囲内における最大量で出力し、温度センサ103の検出温度が基準温度に達した時点で、エネルギー出力を最大出力量よりも低い所定の出力量に落とし、以降は、温度センサ103の検出温度が目標温度に達するまで、エネルギー出力を段階的に落とす。例えば、エネルギー出力量を電流、電圧、又は、電力のデューティ比により制御するのであれば、温度センサ103の検出温度が0℃以上の状態ではデューティ比100パーセントとし、マイナス0℃〜マイナス1℃の状態でではデューティ比40パーセントとし、マイナス1℃〜マイナス2℃の状態ではデューティ比30パーセントとし、マイナス2℃〜マイナス3℃の状態ではデューティ比20パーセントとし、マイナス3℃〜マイナス4℃の状態ではデューティ比10パーセントとする。この制御方法については、たとえば通常の使用方法において起こる可能性の高い曲線を経験則により事前に見出しておき、制御装置50(又はハンドピース内に設けた補助的な制御装置)で監視して、その微分値(又は差分値)が所定の値に到達したところで、電力を減らす制御に切り替えることができる。
マイナス5度に保たれた状態のハンドピースを施術に用いようとして、脱毛すべき肌に当てると、およそ13度上がってプラス8℃ほどになることが経験的に知られる。施術に適した温度は、10℃から20℃の間の温度である。熱くなりすぎると施術には不適切であることが知らされ、施術者は、そのハンドピースを使うのを中止し、他のハンドピースを用いる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能である。
例えば、温度センサ103を設け、ブザーにより施術者に直接的に警告を行い、使用を中止させるように促すこともできる。この場合、ブザーは、本体装置70側に設けても良いが、ハンドピース側に設けても良い。本体装置70側にブザーを設ける場合には、施術者は、本体装置のモニタ画面又はモニタランプ群を視認することにより、どのハンドピースが過熱しているのかを確認して、そのハンドピースを休ませる。そして、安全な(十分に冷めている)ハンドピースがあれば、それに持ち替えて施術を続ける。ハンドピース側にモニタ画面またはモニタランプを設けることで、施術者が本体装置70に目を移さずに、ハンドピースの使用の可否を確認できるようにしてもよい。
また、ハンドピースが過熱した場合に、光源ランプの電源を強制的にオフにする制御も可能である。その場合、電源を強制的に切ったのちも、冷却のために、流体の循環又はペルチエ素子の動作を続けることが望ましい。
さらに、光源ランプの電源オフ時のペルチエ素子への電源供給を抑えて、動作させることで冷やしすぎないようにすることが望ましい。冷やしすぎると、透過媒体に結露が生じる可能性がある。結露は、光源の透過効率を悪くし、脱毛部位への光源からの光の照射を妨げる可能性があるからである。一方、光源ランプがオフになっている場合でも、ペルチエ素子を働かせておき、光源がいつオンになっても効率よくハンドピースを使えるように備えることが望ましい。ペルチエ素子の電力供給の制御は、この意味において、光源ランプがオフのときにもなされることが望ましい。
また、前述したように、流体を循環させて、光源とペルチエ素子とを冷却するというアイデア(アイデア1)と、ペルチエ素子への電力供給を制御して、ペルチエ素子の冷却効率を上げるというアイデア(アイデア2)とは、このたびの脱毛装置においては、両方を組み合わせて実施している。しかし、ペルチエ素子の発熱面の冷却は、流体循環により行う以外にも他のやりかたもあり得ることに鑑みるとき、アイデア2は、アイデア1とは独立させて実施可能なものである。
10…電源装置、12…流体タンク、14…流体温度センサ、20…チラー、22…冷媒管、25…熱交換部、30…ポンプ、32,34,36…流体送り管、40…ろ過フィルタ、42,44,46…流体戻り管、50…制御装置、51…制御部、52…パルス出力回路、53…極性切替回路、54…クロック発振器、56…操作部、62,64…流体出入り口、70…本体装置、82,84…ハンドピース、86…光源取付部、92,94…透過媒体取付部、96,98…流路切替部、100…熱伝達媒体、101,102…ペルチエ素子、103…温度センサ、110…透過媒体、111,112…電極板。

Claims (5)

  1. 脱毛処理及びイオン導入処理を行う美容装置であって、
    皮膚表面に光を照射するための透過媒体と当該透過媒体を挟持した冷却及び通電用の一対の電極板とを備えたハンドピースと、
    前記ハンドピースに必要な電源及び冷却のための流体を供給する本体装置と、
    前記電極板に通電するパルス信号の極性の切り替える制御装置と、を有し、
    前記ハンドピースは、
    光源と、
    前記透過媒体を挟持する前記一対の電極板に冷たくなる側が接するように設けられた複数のペルチエ素子と、
    前記複数のペルチエ素子の熱くなる側と前記光源とに接し、全体が一つの循環路となるように形成された流路と、を更に有し、
    前記本体装置は、
    前記ハンドピースの前記光源及び前記複数のペルチエ素子に電力供給する電源装置と、
    前記ハンドピースの前記流路に供給する流体を蓄積する流体タンクと、
    前記流体タンク内の流体を前記ハンドピースの流路に供給するポンプと、
    前記流体タンク内の流体の温度を計測する流体温度センサと、
    前記流体タンク内の流体の温度を下げるチラーと、を更に有し、
    前記制御装置は、前記流体温度センサが計測した結果に基づいて、前記電力供給及び前記チラーを制御することを特徴とする
    容装置。
  2. 前記電力供給の制御は、単位時間当たりの電力供給を調整するものである
    請求項記載の美容装置。
  3. 前記ハンドピースは、前記ペルチェ素子の熱くなる側近傍の温度を検出する温度センサを更に有し、
    前記ハンドピース又は前記本体装置は、さらにブザーを備え、
    前記制御装置は、前記温度センサの検出結果が使用に適さない温度に達した場合に、前記ブザーを作動させる
    請求項又は請求項に記載の美容装置。
  4. 前記制御装置は、前記温度センサの検出結果が使用に適さない温度に達した場合に、前記ハンドピースの前記光源に供給する電力供給を停止する
    請求項に記載の美容装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記極性の切り替えを指示する制御部と、
    基本パルス信号を出力するパルス出力部と、
    前記基本パルス信号を受け、前記制御部からの指示に基づいて前記電極板に通電するパルス信号の極性を切り替える極性切替部と、を有する
    請求項1に記載の美容装置。
JP2017198643A 2017-10-12 2017-10-12 美容装置 Active JP6707234B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017198643A JP6707234B2 (ja) 2017-10-12 2017-10-12 美容装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017198643A JP6707234B2 (ja) 2017-10-12 2017-10-12 美容装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019071973A JP2019071973A (ja) 2019-05-16
JP6707234B2 true JP6707234B2 (ja) 2020-06-10

Family

ID=66543453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017198643A Active JP6707234B2 (ja) 2017-10-12 2017-10-12 美容装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6707234B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102347530B1 (ko) * 2020-02-28 2022-01-07 (주)라메디텍 레이저 조사 장치
WO2023162977A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 光美容器
WO2023162978A1 (ja) * 2022-02-25 2023-08-31 パナソニックIpマネジメント株式会社 光美容器

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04224770A (ja) * 1990-12-26 1992-08-14 Teijin Ltd イオントフォレーシス用装置
JP4786057B2 (ja) * 2001-04-19 2011-10-05 ヤーマン株式会社 レーザトリートメント装置
JP2002320680A (ja) * 2001-04-25 2002-11-05 Hoomaa Ion Kenkyusho:Kk イオン導入用の電気刺激装置
JP2004057739A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Nidek Co Ltd レーザ治療装置
JP6235249B2 (ja) * 2013-02-01 2017-11-22 ヤーマン株式会社 美容器及び美容器システム
JP3208358U (ja) * 2016-10-26 2017-01-05 東愛産業株式会社 脱毛処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019071973A (ja) 2019-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6707234B2 (ja) 美容装置
JP5744860B2 (ja) 側面ポンプモノリシック固体レーザー及びその用途
US8474463B2 (en) Methods and devices for non-ablative laser treatment of dermatologic conditions
JP5566451B2 (ja) 光と温度を利用した皮膚治療装置
US20050055070A1 (en) Method and device for treatment of skin conditions
US6436094B1 (en) Electromagnetic and laser treatment and cooling device
KR100734901B1 (ko) 열전 소자를 이용하는 의료용 전기 및 냉온 자극 장치
JP2008529746A (ja) 皮膚科学的治療装置
KR20190074150A (ko) 레이저 시술용 핸드피스 및 이를 구비하는 지방 감소 장치
JP2006515772A (ja) 光を用いて皮膚の不調状態に対する処置を施すための装置および方法
JP2008093469A5 (ja)
EP2337551A2 (en) Compositions, methods, devices, and systems for skin care
WO2014149021A2 (en) Non-invasive fat reduction by hyperthermic treatment
KR100980062B1 (ko) 광조사가 융합된 열원을 이용한 휴대용 피지선 질환 치료기
KR19980024312A (ko) 레이저 치료중 피부를 냉각하는 장치 및 방법
JP6203547B2 (ja) ライトペン型ディスペンサー
WO2018199578A1 (ko) 피부 치료용 레이저 장치
KR101006738B1 (ko) 광선 자극, 전기 자극 및 냉온 자극이 가능한 의료용 자극생성 장치
JP2005278724A (ja) トリートメント装置
KR102651464B1 (ko) 착탈식 냉각 매체 및 이를 이용한 냉각 방법
JP6785001B2 (ja) 脱毛装置
JP6707235B2 (ja) 美容装置
US20230381536A1 (en) Laser irradiation device
JP2022549589A (ja) 組織と光源の両方を冷却する組織処理システム用冷却システム
KR200431453Y1 (ko) 열전 소자를 이용하는 의료용 전기 및 냉온 자극 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190801

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20190801

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20190910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6707234

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150