JP6706955B2 - 塩、酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
[1]式(Ia)で表される基を有するアニオンと式(IC)で表されるカチオンとを有する塩。
[式(Ia)中、
Xa及びXbは、互いに独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
X1は、少なくとも1つのフッ素原子を有する2価の炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
*は、結合手を表す。]
[式(IC)中、
R1及びR2は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m及びnは、互いに独立に、1又は2を表す。mが2のとき、2つのR1は同一であっても異なってもよく、nが2のとき、2つのR2は同一であっても異なってもよい。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜36の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜36のヘテロ芳香族炭化水素基を表す。]
[2]式(Ia)で表される基を有するアニオンが、式(Ia1)で表される基を有するアニオンである[1]記載の塩。
[式(Ia1)中、
Xa、Xb、X1及び*は、上記と同じ意味を表す。
環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の炭化水素基で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。]
[3]式(Ia1)で表される基を有するアニオンが、式(Ia2)で表される基を有するアニオンである[2]記載の塩。
[式(Ia2)中、
環W及び*は、上記と同じ意味を表す。
Rf1及びRf2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。
nxは、1〜10の整数を表す。nxが2以上のとき、複数存在するRf1及びRf2は、それぞれ同一であっても異なってもよい。]
[4]環Wが、式(Iaa−1)で表される環、式(Iaa−2)で表される環又は式(Iaa−3)で表される環である[2]又は[3]記載の塩。
[式(Iaa−1)、式(Iaa−2)及び式(Iaa−3)中、
環に含まれるメチレン基は酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、環に含まれる水素原子はヒドロキシ基、炭素数1〜12の炭化水素基で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。]
[5]アニオンが、式(IA)で表されるアニオンである[1]〜[4]のいずれか記載の塩。
[式(IA)中、
Xa、Xb、X1及びWは、上記と同じ意味を表す。
Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。]
[6]Lb1が、*−CO−O−(CH2)t−又は*−CH2−O−CO−(tは0〜6の整数を表す。*は、−C(Q1)(Q2)−との結合手を表す。)である[5]記載の塩。
[7][1]〜[6]のいずれか記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
[8][7]記載の酸発生剤と酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂とを含有するレジスト組成物。
[9]さらに、式(B1)で表される酸発生剤を含む[8]記載のレジスト組成物。
[式(B1)中、
Q1、Q2及びLb1は、上記と同じ意味を表す。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の1価の脂環式炭化水素基を表し、該1価の脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO2−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。ただし、Z+は、式(IC)で表されるカチオンを含まない。]
[10]さらに、フッ素原子を有する構造単位を含む樹脂を含有する[8]又は[9]記載のレジスト組成物。
[11]さらに、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩を含有する[8]〜[10]のいずれか記載のレジスト組成物。
[12](1)[8]〜[11]のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」及び「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。また、本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
本発明の塩(以下「塩(I)」という場合がある)は、式(Ia)で表される基をアニオンに有する塩である。
[式(Ia)中、
Xa及びXbは、互いに独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
X1は、少なくとも1つのフッ素原子を有する2価の炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
*は、結合手を表す。]
飽和炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組合せたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルカンジイル基に、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,2−ジイル基、1−メチルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,2−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−2,3−ジイル基、ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
また、2価の脂環式炭化水素基は、本願明細書において示される1価の脂環式炭化水素基から任意の1つの水素原子を除いた基であってもよい。
飽和炭化水素基に含まれる水素原子の少なくとも1つはフッ素原子で置き換わる。
[式(Ia1)中、
Xa、Xb、X1及び*は、上記と同じ意味を表す。
環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の炭化水素基で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。]
式(Iaa1−1)〜式(Iaa1−11)で表される環におけるいずれの炭素原子が、Xa及びXbと結合していてもよく、いずれの炭素原子が、式(aa1)における*で表される結合手としてもよい。
特に、環Wは、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基を置換基として有するものが好ましい。
[式(Ia2)中、
環W及び*は、上記と同じ意味を表す。
Rf1及びRf2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。
nxは、1〜10の整数を表す。nxが2以上のとき、複数存在するRf1及びRf2は、それぞれ同一であっても異なってもよい。]
Rf1及びRf2は、ともにフッ素原子であることが好ましい。
なかでも、式(Ia2)中、環Wを除く部分構造(式(Ia)で表される基)としては、−O−C−O−を含み、かつ以下に表される構造単位を含むことが好ましい。
[式(IA)中、
Xa、Xb、X1及びWは、上記と同じ意味を表す。
Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。]
Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、Q1及びQ2はともにフッ素原子であることがより好ましい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基及びヘプタデカン−1,17−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ペンタン−2,4−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
[式(b1−1)中、
Lb2は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb3は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−2)中、
Lb4は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb5は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1−3)中、
Lb6は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
Lb7は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
Lb3は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基である。
Lb4は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb5は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb6は、好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb7は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
[式(b1−4)中、
Lb8は、単結合又は炭素数1〜22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1−5)中、
Lb9は、炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1−6)中、
Lb11は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb12は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1−7)中、
Lb13は、炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb14は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb15は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13、Lb14及びLb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1−8)中、
Lb16は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb17は、炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb18は、単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16、Lb17及びLb18の合計炭素数は19以下である。]
Lb9は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb10は、好ましくは単結合又は炭素数1〜19の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb11は、好ましくは炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb12は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb13は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
Lb14は、好ましくは単結合又は炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
Lb15は、好ましくは単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb16は、好ましくは炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基である。
Lb17は、好ましくは炭素数1〜6の2価の飽和炭化水素基である。
Lb18は、好ましくは単結合又は炭素数1〜17の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基である。
[式(b1−9)中、
Lb19は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb20は、単結合又は炭素数1〜23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1−10)中、
Lb21は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb22は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb23は、単結合又は炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb21、Lb22及びLb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1−11)中、
Lb24は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb25は、炭素数1〜21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb26は、単結合又は炭素数1〜20の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb24、Lb25及びLb26の合計炭素数は21以下である。]
置換基を有するアシルオキシ基としては、オキソアダマンチルカルボニルオキシ基、ヒドロキシアダマンチルカルボニルオキシ基、オキソシクロヘキシルカルボニルオキシ基、ヒドロキシシクロヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
[式(IC)中、
R1及びR2は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m及びnは、互いに独立に、1又は2を表す。mが2のとき、2つのR1は同一であっても異なってもよく、nが2のとき、2つのR2は同一であっても異なってもよい。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜36の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜36のヘテロ芳香族炭化水素基を表す。]
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基及びドデシル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
組合せることにより形成される基としては、アラルキル基が挙げられ、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
炭化水素基に含まれる−CH2−が、−O−又は−CO−に置き換わった基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、アセチル基、メトキシカルボニル基、アセチルオキシ基、ブトキシカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が挙げられる。
ヘテロ芳香族炭化水素基としては、フリル基、チオフェニル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられ、より好ましくはメトキシ基が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは炭素数2〜12のアルキルカルボニルオキシ基が挙げられ、より好ましくはメチルカルボニルオキシ基が挙げられる。
アリールカルボニルオキシ基としては、フェニルカルボニルオキシ基、トシルカルボニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは炭素数7〜12のアリールカルボニルオキシ基が挙げられ、より好ましくはフェニルカルボニルオキシ基が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、sec−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルオキシ基、ペンチルオキシカルボニルオキシ基、ヘキシルオキシカルボニルオキシ基、オクチルオキシカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルオキシカルボニルオキシ基等が挙げられ、好ましくは炭素数2〜8のアルキルオキシカルボニルオキシ基が挙げられ、より好ましくはtert−ブチルオキシカルボニルオキシ基が挙げられる。
nは、2であることが好ましい。
m及びnのうち、少なくとも一つが2であることが好ましく、m及びnがともに2であることがより好ましい。
R1は、水素原子であることが好ましい。
R2は、水素原子であることが好ましい。
R1及びR2は、ともに水素原子であることが好ましい。
Arは、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基であり、より好ましくは置換基を有していてもよい炭素数6〜18の芳香族炭化水素基であり、さらに好ましくは置換基を有していてもよいフェニル基又は置換基を有していてもよいナフチル基である。Arが有する置換基としては、ヒドロキシ基が好ましい。
塩(I)としては、以下の塩が挙げられる。
式(IA)で表されるアニオンと式(IC)で表されるカチオンとからなる塩(I)は、式(I−a)で表される塩と式(I−b)で表される化合物とを触媒存在下、溶剤中で反応させることにより製造することができる。
[式中、Q1、Q2、Lb1、W、R1、R2、Ar、m、n、Xa、Xb及びX1は、上記と同じ意味を表す。]
この反応における溶媒としては、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
式(I−b)で表される化合物としては、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール等が挙げられ、市場より容易に入手することができる。
[式中、R1、R2Ar及びA−は、前記と同義である。]
溶剤としては、クロロホルム等が挙げられる。
塩(I)は、レジスト組成物中において、酸発生剤として作用させることができる。
本発明の酸発生剤としては、塩(I)を単独で含有するものであってもよいし、塩(I)と、レジスト分野で公知の酸発生剤(以下、酸発生剤(B)という場合がある。)とを含有していてもよい。酸発生剤においては、塩(I)は、2種類以上を含有していてもよいし、酸発生剤(B)は、2種以上を含有してもよい。
酸発生剤が、酸発生剤(B)を含有する場合、酸発生剤における塩(I)と酸発生剤(B)との含有量の比(質量比;塩(I):酸発生剤(B))は、通常1:99〜100:0であり、好ましくは1:99〜99:1であり、より好ましくは2:98〜98:2であり、さらに好ましくは5:95〜95:5である。
本発明のレジスト組成物は酸発生剤(B)を含有する。酸発生剤は、露光により酸を発生し、発生した酸が、触媒的に働き、樹脂(A)の酸により脱離する基を脱離させる。
酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物の酸発生剤(B)においては、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
[式(B1)中、
Q1、Q2及びLb1は、上記と同じ意味を表す。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の1価の脂環式炭化水素基を表し、該1価の脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO2−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。ただし、Z+は、式(IC)で表されるカチオンを含まない。]
Yで表される1価の脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−が−O−、−SO2−又は−CO−で置き換わった基としては、式(Y12)〜式(Y27)で表される基が挙げられる。
Yで表される1価の脂環式炭化水素基の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基、ヒドロキシ基含有炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜16の1価の脂環式炭化水素基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2)ja−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数3〜16の1価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基を表す。jaは、0〜4の整数を表す)等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、酸発生剤と酸不安定基を有する樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)とを含有する。ここで、「酸不安定基」は、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、構成単位が親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を有する構成単位に変換する基を意味する。
酸発生剤としては、上述した酸発生剤を用いることができる。
レジスト組成物は、さらに、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)及び/又は溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
レジスト組成物において、酸発生剤の含有率は、樹脂(A)に対して、1〜40質量%であることが好ましく、2〜35質量%であることがより好ましく、3〜35質量%であることがさらに好ましい。
特に、酸発生剤として、塩(I)のみを用いる場合、塩(I)の含有率は、樹脂(A)に対して、1〜40質量%であることが好ましく、2〜35質量%であることがより好ましい。
酸発生剤として、塩(I)及び酸発生剤(B)を用いる場合、塩(I)及び酸発生剤(B)の含有率は、樹脂(A)に対して、好ましくは1.5質量%以上、より好ましくは3質量%以上であり、好ましくは40質量%以下、より好ましくは35質量%以下である。
樹脂(A)は、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある)を有する。樹脂(A)は、さらに、構造単位(a1)以外の構造単位を含んでいることが好ましい。構造単位(a1)以外の構造単位としては、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)が挙げられる。
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
樹脂(A)に含まれる酸不安定基は、基(1)及び/又は基(2)が好ましい。
[式(1)中、Ra1〜Ra3は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成する。
naは、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
*は結合手を表す。]
Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16の脂環式炭化水素基である。
naは、好ましくは0である。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル基等のアリール基等が挙げられる。
Ra2’及びRa3’が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに形成する2価の複素環基としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
La01は、酸素原子又は*−O−(CH2)k01−CO−O−を表し、k01は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra01は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra02、Ra03及びRa04は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せた基を表す。]
La1及びLa2は、互いに独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、互いに独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は、0〜14の整数を表す。
n1は、0〜10の整数を表す。
n1’は、0〜3の整数を表す。]
Ra02、Ra03及びRa04のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra02、Ra03及びRa04のアルキル基の炭素数は、好ましくは6以下である。
Ra02、Ra03及びRa04の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは8以下であり、より好ましくは6以下である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。このような基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、メチルアダマンチル基、シクロヘキシルメチル基、メチルシクロへキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニルメチル基等が挙げられる。
Ra02及びRa03は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra04は、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra6及びRa7のアルキル基の炭素数は、好ましくは6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは8以下であり、より好ましくは6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
[式(a1−3)中、
Ra9は、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3の脂肪族炭化水素基、カルボキシ基、シアノ基、水素原子又は−COORa13を表す。
Ra13は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、又はこれらを組合せることにより形成される基を表し、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基で置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Ra10、Ra11及びRa12は、互いに独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表すか、Ra10及びRa11は互いに結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成する。]
Ra13の炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
Ra13の炭素数3〜20の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロプロピル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、1−アダマンチル−1−メチルエチル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基等が挙げられる。
Ra10〜Ra12のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
Ra10〜Ra12の脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基等が挙げられる。
Ra10及びRa11が互いに結合して、それらが結合している炭素原子とともに2価の脂環式炭化水素基を形成する場合の−C(Ra10)(Ra11)(Ra12)としては、下記の基が好ましい。
[式(a1−4)中、
Ra32は、水素原子、ハロゲン原子、又は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は互いに同一であっても異なってもよい。
Ra34及びRa35は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra36は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra35及びRa36は互いに結合してそれらが結合するC−Oとともに炭素数3〜20の2価の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる−CH2−は、−O−又は−S−で置き換わってもよい。]
Ra32及びRa33のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子を有してもよいアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ペルフルオロヘキシル基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
Ra34及びRa35の炭化水素基としては、式(2)のRa1’及びRa2’と同様の基が挙げられる。
Ra36としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらが組合せることにより形成される基が挙げられる。
Ra33は、炭素数1〜4のアルコキシ基であることが好ましく、メトキシ基及びエトキシ基であることがより好ましく、メトキシ基であることがさらに好ましい。
laは、0又は1であることが好ましく、0であることがより好ましい。
Ra34は、好ましくは水素原子である。
Ra35は、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra36の炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基が挙げられ、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基が挙げられる。
Ra36におけるアルキル基及び前記脂環式炭化水素基は、無置換であることが好ましい。
Ra36における芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
Ra8は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*−(CH2)h3−CO−L54−を表し、h3は1〜4の整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
L51、L52、L53及びL54は、互いに独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。]
式(a1−5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基であることが好ましい。
L51は、酸素原子であることが好ましい。
L52及びL53のうち、一方が−O−であり、他方が−S−であることが好ましい。
s1は、1であることが好ましい。
s1’は、0〜2の整数であることが好ましい。
Za1は、単結合又は*−CH2−CO−O−であることが好ましい。
構造単位(a1)は、好ましくは、構造単位(a1−1)を含む。
構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。構造単位(s)を導くモノマーは、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源としてKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線を用いる場合には、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ(193nm)等を用いる場合には、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
[式(a2−0)中、
Ra30は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRa31は互いに同一であっても異なってもよい。]
Ra30は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基であることが好ましく、水素原子、メチル基又はエチル基であることがより好ましく、水素原子又はメチル基であることがさらに好ましい。
Ra31のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。なかでも、炭素数1〜4のアルコキシ基であることが好ましく、メトキシ基又はエトキシ基であることがより好ましく、メトキシ基であることがさらに好ましい。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基が挙げられる。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。
maは0、1又は2であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
中でも、構造単位(a2−0)としては、式(a2−0−1)、式(a2−0−2)、式(a2−0−3)及び式(a2−0−4)でそれぞれ表されるものが好ましく、式(a2−0−1)又は式(a2−0−2)で表される構造単位がより好ましい。
[式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、互いに独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。好ましくは、γ−ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
[式(a3−1)中、
La4は、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−2)中、
La5は、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra19は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−3)中、
La6は、−O−又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一であっても異なってもよい。
式(a3−4)中、
Ra24は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
La7は、単結合、 * −O−、 * −O−La8−O−、* −O−La8−CO−O−、* −O−La8−CO−O−La9−CO−O−又は* −O−La8−O−CO−La9−O−を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
La8及びLa9は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。]
Ra24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Ra24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
Ra24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、互いに独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、互いに独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
La7は、好ましくは、単結合、 * −O−又は* −O−La8−CO−O−であり、より好ましくは、単結合、 * −O−、 * −O−CH2−CO−O−又は * −O−C2H4−CO−O−である。
また、構造単位(a3−1)、構造単位(a3−2)、構造単位(a3−3)及び構造単位(a3−4)の含有率は、互いに独立に、樹脂(A)の全構造単位の合計に対して、5〜60モル%であることが好ましく、5〜50モル%であることがより好ましく、10〜50モル%であることがさらに好ましい。
樹脂(A)は、構造単位(a1)及び構造単位(s)以外の構造単位として、その他の構造単位(以下「構造単位(t)」という場合がある)を含んでいてもよい。構造単位(t)としては、構造単位(a2)及び構造単位(a3)以外にハロゲン原子を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)及び非脱離炭化水素基を有する構造単位(s)(以下「構造単位(a5)」という場合がある)などが挙げられる。樹脂(A)は、上述の構造単位以外の構造単位を有していてもよく、このような構造単位としては、当技術分野で周知の構造単位を挙げられる。
[式(a4−0)中、
R5は、水素原子又はメチル基を表す。
L5は、単結合又は炭素数1〜4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
L3は、炭素数1〜8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3〜12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
R6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
L3のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
L3は、好ましくは炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルカンジイル基である。
[式(a4−1)中、
Ra41は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−g1)で表される基を表す。]
sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
Aa43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa41及びXa42は、互いに独立に、−O−、−CO−、−CO−O−又は−O−CO−を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。
*で表される2つの結合手のうち、右側の*が−O−CO−Ra42との結合手である。]
鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
Ra42の置換基としては、ハロゲン原子又は式(a−g3)で表される基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子が挙げられる。
Xa43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
*は結合手を表す。]
Ra42は、ハロゲン原子を有してもよい脂肪族炭化水素基であることが好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
Ra42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
Ra42が、式(a−g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(a−g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、15以下が好ましく、12以下であることがより好ましい。式(a−g3)で表される基を置換基として有する場合、その数は1個であることが好ましい。
[式(a−g2)中、
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
Aa47の脂肪族炭化水素基の炭素数は、4〜15であることが好ましく、5〜12であることがより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基であることがさらに好ましい。
Aa41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
Aa41は、好ましくは炭素数1〜4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2〜4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
Aa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
[式(a4−2)中、
Rf01は、水素原子又はメチル基を表す。
Af01は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Rf02は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式であってもよいし、多環式であってもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
Rf02は、炭素数1〜6のフッ化アルキル基が好ましい。
Rf11は、水素原子又はメチル基を表す。
Af11は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Af13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
Xf12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Af14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Af13及びAf14の少なくとも1つは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基を表す。]
Af13のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルカンジイル基である。
フッ素原子を有していてもよい2価の鎖式の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基;ジフルオロメチレン基、ペルフルオロエチレン基、ペルフルオロプロパンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基等のペルフルオロアルカンジイル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい2価の環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれを含む基でもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基及びペルフルオロシクロヘキサンジイル基等が挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
Af14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、好ましくはフッ素原子を有していてもよい脂肪族飽和炭化水素基である。
フッ素原子を有していてもよい鎖式の脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。
フッ素原子を有していてもよい環式の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、シクロプロピルメチル基、シクロプロピル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基を含む基としては、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルニル基、ノルボルニルメチル基、ペルフルオロアダマンチル基、ペルフルオロアダマンチルメチル基等が挙げられる。
Af13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、炭素数2〜3の脂肪族炭化水素基であることがさらに好ましい。
Af14の脂肪族炭化水素基は、炭素数3〜12の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。なかでも、Af14は、好ましくは炭素数3〜12の脂環式炭化水素基を含む基であり、より好ましくはシクロプロピルメチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基である。
[式(a4−4)中、
Rf21は、水素原子又はメチル基を表す。
Af21は、−(CH2)j1−、−(CH2)j2−O−(CH2)j3−又は−(CH2)j4−CO−O−(CH2)j5−を表す。
j1〜j5は、互いに独立に、1〜6の整数を表す。
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1〜10の脂環式炭化水素基であることが好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基であることがより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1〜6のアルキル基であることがさらに好ましい。
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基であることが好ましい。
構造単位(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a5−1)中、
R51は、水素原子又はメチル基を表す。
R52は、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
但し、L55との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
L55は、単結合又は炭素数1〜18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3−ヒドロキシアダマンチル基、3−メチルアダマンチル基などが挙げられる。
R52は、好ましくは無置換の炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはアダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
[式(L1−1)中、
Xx1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Lx1は、炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1−2)中、
Lx3は、炭素数1〜17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx4は、単結合又は炭素数1〜16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3Lx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1−3)中、
Lx5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx6及びLx7は、互いに独立に、単結合又は炭素数1〜14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1−4)中、
Lx8及びLx9は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Wx1は、炭素数3〜15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。]
Lx2は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合である。
Lx3は、好ましくは炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx4は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx5は、好ましくは炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx8は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又はメチレン基である。
Lx9は、好ましくは単結合又は炭素数1〜8の2価の脂肪族飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又はメチレン基である。
Wx1は、好ましくは炭素数3〜10の2価の脂環式飽和炭化水素基であり、より好ましくはシクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
L55は、好ましくは、単結合又は式(L1−1)で表される基である。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも二種である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2−1)で表される構造単位である。
構造単位(a3)は、好ましくは式(a3−1)で表される構造単位、式(a3−2)で表される構造単位及び式(a3−4)で表される構造単位から選ばれる少なくとも一種である。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーは、実施例に記載の分析条件により測定することができる。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。樹脂(A)以外の樹脂としては、構造単位(s)のみからなる樹脂が挙げられる。なかでも、構造単位(a4)を含む樹脂(ただし、構造単位(a1)を含まない。以下「樹脂(X)」という場合がある)が好ましい。
樹脂(X)において、構造単位(a4)の含有率は、樹脂(X)の全構造単位の合計に対して、40モル%以上であることが好ましく、45モル%以上であることがより好ましく、50モル%以上であることがさらに好ましい。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは6,000以上(より好ましくは7,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1〜60質量部であり、より好ましくは2〜50質量部であり、さらに好ましくは2〜40質量部であり、特に好ましくは3〜30質量部である。
本発明のレジスト組成物が含有していてもよいクエンチャー(C)は、露光により酸発生剤から発生する酸を捕捉する作用を有する化合物である。
クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は塩(a)及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩等が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
塩(I)及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は、酸解離定数(pKa)で示される。塩(I)及び酸発生剤(B)から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸の酸解離定数が、通常−3<pKaの塩であり、好ましくは−1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。
RD1及びRD2は、互いに独立に、炭素数1〜12の1価の炭化水素基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜7のアシル基、炭素数2〜7のアシルオキシ基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。
m’及びn’は、互いに独立に、0〜4の整数を表し、m’が2以上の場合、複数のRD1は同一であっても異なってもよく、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一であっても異なってもよい。]
1価の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ノニル基等のアルキル基が挙げられる。
1価の脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよい。例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロノニル基、シクロドデシル基等のシクロアルキル基、ノルボニル基、アダマンチル基等が挙げられる。
1価の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−プロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−ブチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、4−ヘキシルフェニル基、4−シクロヘキシルフェニル基、アントリル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
これらを組合せることにより形成される基としては、アルキル−シクロアルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アラルキル基(例えば、フェニルメチル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニル−1−プロピル基、1−フェニル−2−プロピル基、2−フェニル−2−プロピル基、3−フェニル−1−プロピル基、4−フェニル−1−ブチル基、5−フェニル−1−ペンチル基、6−フェニル−1−ヘキシル基等)等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロパノイル基、ベンゾイル基、シクロヘキサンカルボニル基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、上記アシル基にオキシ基(−O−)が結合した基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、上記アルコキシ基にカルボニル基(−CO−)が結合した基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
m’及びn’は、互いに独立に、0〜2の整数であることが好ましく、0であることがより好ましい。m’が2以上の場合、複数のRD1は同一であっても異なってもよく、n’が2以上の場合、複数のRD2は同一であっても異なってもよい。
溶剤(E)の含有率は、通常レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、通常99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
レジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)を含有していてもよい。その他の成分(F)は、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
レジスト組成物は、樹脂(A)及び塩(I)、並びに、必要に応じて、樹脂(A)以外の樹脂、酸発生剤(B)、溶剤(E)、クエンチャー(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル系溶剤;酢酸ブチル等のエステル系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素系溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下であることが好ましく、95質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液が、酢酸ブチル及び2−ヘプタノンを含有する場合、その合計含有率は、50質量%以上100質量%以下であることが好ましく、90質量%以上100質量%以下であることがより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2−ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特にArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた値である。
装置:HLC−8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(I−1−a)で表される塩4.76部、式(I−1−b)で表される化合物0.80部及びクロロホルム40部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I−1−c)で表される化合物0.02部を添加し、さらに、60℃で72時間還流攪拌した。得られた反応マスを23℃まで冷却し、5%シュウ酸水溶液13.33部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水13.33部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。
この操作を5回繰り返した。得られた有機層をろ過し、回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル1.6部及びtert−ブチルメチルエーテル40部を加えて、30分間攪拌し、ろ過することにより、式(I−1−d)で表される塩3.12部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 467.1
式(I−2−a)で表される塩6.00部及びクロロホルム60部を仕込んだ後、式(I−2−b)で表される塩8.92部及びイオン交換水30部を仕込み、23℃で12時間攪拌した。得られた反応液を分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水30部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を2回繰り返した。得られた残渣を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル30部を加えて攪拌し、上澄み液を除去した。得られた残渣を濃縮した後、n−ヘプタン30部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(I−2−c)で表される塩4.69部を得た。
式(I−2−c)で表される塩4.41部、式(I−2−d)で表される化合物0.80部及びクロロホルム40部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I−2−e)で表される化合物0.02部を添加し、さらに、60℃で72時間還流攪拌した。得られた反応マスを23℃まで冷却した。その後、5%シュウ酸水溶液13.33部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水13.33部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この操作を5回繰り返した。得られた有機層をろ過し、回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル1.6部及びtert−ブチルメチルエーテル40部を加えて、30分間攪拌し、ろ過することにより、式(I−2−f)で表される塩3.12部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 467.1
式(I−3−a)で表される化合物50部、式(I−3−b)で表される化合物11.92部及びクロロホルム350部を仕込み、23℃で30分間攪拌した後、酢酸銅(II)0.20部を仕込み、80℃で2時間還流した後、濃縮した。回収された濃縮物に、tert−ブチルメチルエーテル440部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(I−3−c)で表される塩33.08部を得た。
式(I−3−e)で表される塩2.52部及び1,2−ジクロロエタン20部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−3−f)で表される化合物2.77部及びp−トルエンスルホン酸0.15部を添加し、100℃で、3時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、クロロホルム60部及び8.7%炭酸水素ナトリウム水溶液17.7部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水60部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を5回行った。得られた有機層に活性炭0.50部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮することにより、式(I−3)で表される塩2.22部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 481.1
式(I−1−d)で表される塩2.46部及び1,2−ジクロロエタン20部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−4−e)で表される化合物3.62部及びp−トルエンスルホン酸0.15部を添加し、100℃で、3時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、クロロホルム60部及び8.7%炭酸水素ナトリウム水溶液17.7部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水60部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を5回行った。得られた有機層に活性炭0.50部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮することにより、式(I−4)で表される塩2.47部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 517.1
MS(ESI(−)Spectrum):M− 517.1
式(I−3−e)で表される塩2.52部及び1,2−ジクロロエタン20部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−6−f)で表される化合物3.62部及びp−トルエンスルホン酸0.15部を添加し、100℃で、3時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、クロロホルム60部及び8.7%炭酸水素ナトリウム水溶液17.7部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水60部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を5回行った。得られた有機層に活性炭0.50部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮することにより、式(I−6)で表される塩2.22部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 531.1
式(I−3−e)で表される塩2.52部及び1,2−ジクロロエタン20部を仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(I−7−f)で表される化合物1.91部及びp−トルエンスルホン酸0.15部を添加し、100℃で、3時間還流攪拌した。得られた反応物を23℃まで冷却し、クロロホルム60部及び8.7%炭酸水素ナトリウム水溶液17.7部を加え、23℃で30分間攪拌した。その後、静置し、分液した。回収された有機層に、イオン交換水60部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を5回行った。得られた有機層に活性炭0.50部を仕込み、23℃で30分間攪拌し、ろ過した。ろ液を濃縮することにより、式(I−7)で表される塩1.89部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 431.1
式(I−8−a)で表される化合物15.46部、式(I−8−b)で表される化合物5.62部、酢酸16.86部及び無水酢酸8.43部を仕込み、23℃で30分間攪拌した後、5℃まで冷却した。得られた混合物に、5℃で、硫酸5.62部を30分かけて滴下し、5℃で3時間攪拌した後、さらに、23℃で12時間攪拌した。得られた反応混合物に、tert−ブチルメチルエーテル16.86部及びイオン交換水16.86部を加えて23℃で30分間攪拌した後、ろ過した。回収されたろ液に、臭化ナトリウム2.81部及びイオン交換水14.05部を加えて攪拌した後、ろ過することにより、式(I−8−c)で表される塩6.02部を得た。
式(I−8−e)で表される塩5.58部、式(I−8−f)で表される化合物0.80部及びクロロホルム40部を添加し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I−8−g)で表される化合物0.02部を添加し、さらに、60℃で72時間還流攪拌した。得られた反応マスを23℃まで冷却した。その後、5%シュウ酸水溶液13.33部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水13.33部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この操作を5回繰り返した。得られた有機層をろ過し、回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル1.6部及びtert−ブチルメチルエーテル40部を加えて、30分間攪拌し、ろ過することにより、式(I−8−h)で表される塩3.88部を得た。
MS(ESI(−)Spectrum):M− 467.1
式(B1−5−a)で表される塩50.49部及びクロロホルム252.44部を反応器に仕込み、23℃で30分間攪拌した。その後、式(B1−5−b)で表される化合物16.27部を滴下し、23℃で1時間攪拌することにより、式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液を得た。得られた式(B1−5−c)で表される塩を含む溶液に、式(B1−5−d)で表される塩48.80部及びイオン交換水84.15部を添加し、23℃で12時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水84.15部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。得られたクロロホルム層に、活性炭3.88部を添加攪拌し、ろ過した。回収されたろ液を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル125.87部を添加攪拌し、濃縮した。得られた残渣に、アセトニトリル20.62部及びtert−ブチルメチルエーテル309.30部を加えて23℃で30分間攪拌し、上澄み液を除去し、濃縮した。得られた残渣に、n−ヘプタン200部を添加、23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−5)で表される塩61.54部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
特開2008−209917号公報に記載された方法によって得られた式(B1−21−b)で表される化合物30.00部、式(B1−21−a)で表される塩35.50部、クロロホルム100部及びイオン交換水50部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。
得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水30部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル100部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−21−c)で表される塩48.57部を得た。
得られた混合液に、二安息香酸銅(II)0.21部を添加し、更に、100℃で1時間攪拌した。得られた反応溶液を濃縮し、得られた残渣に、クロロホルム200部及びイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。回収された有機層にイオン交換水50部を加えて23℃で30分間攪拌し、分液して有機層を取り出した。この水洗操作を5回繰り返した。得られた有機層を濃縮し、得られた残渣に、アセトニトリル53.51部に溶解し、濃縮した後、tert−ブチルメチルエーテル113.05部を加えて攪拌し、ろ過することにより、式(B1−21)で表される塩10.47部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 339.1
式(B1−22−a)で表される塩11.26部、式(B1−22−b)で表される化合物10.00部、クロロホルム50部及びイオン交換水25部を仕込み、23℃で15時間攪拌した。得られた反応液が2層に分離していたので、クロロホルム層を分液して取り出し、更に、該クロロホルム層にイオン交換水15部を添加し、水洗した。この操作を5回繰り返した。クロロホルム層を濃縮し、得られた残渣に、tert−ブチルメチルエーテル50部を加えて23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(B1−22−c)で表される塩11.75部を得た。
MASS(ESI(−)Spectrum):M− 323.0
樹脂(A)の合成に使用した化合物(モノマー)を下記に示す。以下、これらの化合物をその式番号に応じて、「モノマー(a1−1−3)」等という。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−9)、モノマー(a2−1−3)及びモノマー(a3−4−2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−9):モノマー(a2−1−3):モノマー(a3−4−2)〕が45:14:2.5:38.5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.6×103の樹脂A1を収率68%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−1−7)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.7×104の樹脂X1を収率77%で得た。この樹脂X1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a4−0−12)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。
得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.5×104の樹脂X2を収率77%で得た。この樹脂X2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a5−1−1)及びモノマー(a4−0−12)を用い、そのモル比〔モノマー(a5−1−1):モノマー(a4−0−12)〕が50:50となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して3mol%添加し、70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.0×104の樹脂X3を収率91%で得た。この樹脂X3は、以下の構造単位を有するものである。
表1に示すように、以下の各成分を混合し、得られた混合物を孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過することにより、レジスト組成物を調製した。
A1、X1〜X3:樹脂A1、樹脂X1〜樹脂X3
<酸発生剤>
I−1:式(I−1)で表される塩
I−2:式(I−2)で表される塩
I−3:式(I−3)で表される塩
I−4:式(I−4)で表される塩
I−5:式(I−5)で表される塩
I−6:式(I−6)で表される塩
I−7:式(I−7)で表される塩
I−8:式(I−8)で表される塩
B1−5:式(B1−5)で表される塩
B1−21:式(B1−21)で表される塩
B1−22:式(B1−22)で表される塩
B1−X:特開2012−97074号公報の実施例に従って合成
<化合物(D)>
D1:(東京化成工業(株)製)
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20部
2−ヘプタノン 20部
γ−ブチロラクトン 3.5部
12インチのシリコンウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の組成物層の膜厚が100nmとなるようにスピンコートした。塗布後、このシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表1の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベークして、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。
シリコンウェハ上に形成された組成物層に、液浸露光用ArFエキシマレーザステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、Annular σout=0.85 σin=0.65 XY−pol.照明]で、トレンチパターン(ピッチ120nm/トレンチ幅40nm)を形成するためのマスクを用いて、露光量を段階的に変化させて露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表1の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行った。次いで、このシリコンウェハ上の組成物層を、現像液として酢酸ブチル(東京化成工業(株)製)を用いて、23℃で20秒間ダイナミックディスペンス法によって現像を行うことにより、ネガ型レジストパターンを製造した。
得られたレジストパターンについて、壁面の凹凸の振れ幅を走査型電子顕微鏡で観察測定した。この振れ幅が、
2.8nm以下であるものを○、
2.8nmを超えるものを×とした。結果を表2に示す。括弧内の数値は、振れ幅(nm)を示す。
Claims (13)
- 式(Ia)で表される基を有するアニオンと式(IC)で表されるカチオンとを有する塩。
[式(Ia)中、
Xa及びXbは、互いに独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
X1は、少なくとも1つのフッ素原子を有する2価の炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
*は、結合手を表す。]
[式(IC)中、
R1及びR2は、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
m及びnは、互いに独立に、1又は2を表す。mが2のとき、2つのR1は同一であっても異なってもよく、nが2のとき、2つのR2は同一であっても異なってもよい。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6〜36の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜36のヘテロ芳香族炭化水素基を表す。] - 式(Ia)で表される基を有するアニオンが、式(Ia1)で表される基を有するアニオンである請求項1記載の塩。
[式(Ia1)中、
Xa、Xb、X1及び*は、上記と同じ意味を表す。
環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12の炭化水素基で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。] - 式(Ia1)で表される基を有するアニオンが、式(Ia2)で表される基を有するアニオンである請求項2記載の塩。
[式(Ia2)中、
環W及び*は、上記と同じ意味を表す。
Rf1及びRf2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。
nxは、1〜10の整数を表す。nxが2以上のとき、複数存在するRf1及びRf2は、それぞれ同一であっても異なってもよい。] - 環Wが、式(Iaa−1)で表される環、式(Iaa−2)で表される環又は式(Iaa−3)で表される環である請求項2又は3記載の塩。
[式(Iaa−1)、式(Iaa−2)及び式(Iaa−3)中、
環に含まれるメチレン基は酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はスルホニル基で置換されていてもよく、環に含まれる水素原子はヒドロキシ基、炭素数1〜12の炭化水素基で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。] - アニオンが、式(IA)で表されるアニオンである請求項1〜4のいずれか記載の塩。
[式(IA)中、
Xa、Xb、X1及びWは、上記と同じ意味を表す。
Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、炭素数1〜24の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH2−は−O−又は−CO−に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。] - Lb1が、*−CO−O−(CH2)t−又は*−CH2−O−CO−(tは0〜6の整数を表す。*は、−C(Q1)(Q2)−との結合手を表す。)である請求項5記載の塩。
- 請求項1〜6のいずれか記載の塩を有効成分として含有する酸発生剤。
- 請求項7記載の酸発生剤と、酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂とを含有するレジスト組成物。
- さらに、式(B1)で表される酸発生剤を含む請求項8記載のレジスト組成物。
[式(B1)中、
Q1、Q2及びLb1は、上記と同じ意味を表す。
Yは、置換基を有していてもよいメチル基又は置換基を有していてもよい炭素数3〜18の1価の脂環式炭化水素基を表し、該1価の脂環式炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−、−SO2−又は−CO−に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。ただし、Z+は、式(IC)で表されるカチオンを含まない。] - さらに、フッ素原子を有する構造単位を含む樹脂を含有する請求項8又は9記載のレジスト組成物。
- さらに、酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱いカルボン酸を発生する塩を含有する請求項8〜10のいずれか記載のレジスト組成物。
- 酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂が、さらに、式(a3−4)で表される構造単位を含む樹脂である請求項8〜11のいずれか記載のレジスト組成物。
[式(a3−4)中、
R a24 は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
L a7 は、単結合、 * −O−、 * −O−L a8 −O−、 * −O−L a8 −CO−O−、 * −O−L a8 −CO−O−L a9 −CO−O−又は * −O−L a8 −O−CO−L a9 −O−を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
L a8 及びL a9 は、互いに独立に、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。] - (1)請求項8〜12のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
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