JP6705580B1 - 振動構造体および圧電センサ - Google Patents

振動構造体および圧電センサ Download PDF

Info

Publication number
JP6705580B1
JP6705580B1 JP2020515995A JP2020515995A JP6705580B1 JP 6705580 B1 JP6705580 B1 JP 6705580B1 JP 2020515995 A JP2020515995 A JP 2020515995A JP 2020515995 A JP2020515995 A JP 2020515995A JP 6705580 B1 JP6705580 B1 JP 6705580B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
connecting member
frame
vibrating
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020515995A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020144941A1 (ja
Inventor
遠藤 潤
潤 遠藤
橋本 順一
順一 橋本
亨 冨永
亨 冨永
大寺 昭三
昭三 大寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority claimed from PCT/JP2019/045269 external-priority patent/WO2020144941A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6705580B1 publication Critical patent/JP6705580B1/ja
Publication of JPWO2020144941A1 publication Critical patent/JPWO2020144941A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

圧電デバイスは、第1主面と第2主面とを有し、圧電性を持つフィルム(12)と、フィルム(12)の第1主面側に配置される第1基板(10)と、フィルム(12)と第1基板(10)とを接続する第1接続部材(15)とを備える。第1接続部材(15)は、熱硬化性樹脂であり、第1接続部材(15)の硬化温度は、フィルム(12)が熱収縮する温度よりも低温である。

Description

本発明は、振動構造体および圧電センサに関する。
従来、圧電性を有するフィルムが接着剤を介して基板などへ接着固定されて使用されることがある。
例えば、特開2017−199858号公報(特許文献1)には、接着剤として、熱硬化性樹脂を用いて圧電体を基板に接着する圧電アクチュエータが開示されている。
特開2017−199858号公報
しかし、セラミックスの圧電体を接着する際の温度は高く、有機材料などからなる圧電フィルムなどを圧電体に用いた場合、セラミックスに比べ低い温度(例えば150度程度)で圧電フィルムが熱によって変性してしまう虞がある。
そこで、本発明は、フィルムを基板などに接着する際に熱による変性が生じることを抑制できる振動構造体および圧電センサを提供することを目的とする。
本発明に基づく振動構造体は、圧電デバイスと、振動部と、支持部と、を備えている。前記圧電デバイスは、第1主面と第2主面とを有し、圧電性を持つフィルムと、前記フィルムの前記第1主面側に配置される第1基板と、前記フィルムと前記第1基板とを接続する第1接続部材と、を備えている。前記第1接続部材は、熱硬化性樹脂であり、前記第1接続部材の硬化温度は、前記フィルムが熱収縮する温度よりも低温である。前記フィルムは、電圧を加えることで面方向に変形し、前記第1基板は、枠状部材である。前記振動部は、平面視して前記枠状部材で囲われた内側の面積よりも面積が小さく、前記フィルムに接続され、前記フィルムが前記面方向に変形することにより、前記面方向に振動する。前記支持部は、前記枠状部材に接続され、前記振動部を支持している。
本発明に基づく圧電センサは、圧電デバイスを備えている。前記圧電デバイスは、第1主面と第2主面とを有し、圧電性を持つフィルムと、前記フィルムの前記第1主面側に配置される第1基板と、前記フィルムと前記第1基板とを接続する第1接続部材と、を備えている。前記第1接続部材は、熱硬化性樹脂であり、前記第1接続部材の硬化温度は、前記フィルムが熱収縮する温度よりも低温である。本発明に基づく圧電デバイスは、前記第1基板と前記フィルムとの間に配置される第2基板と、前記第1基板と前記第2基板とを接続する第3接続部材と、をさらに備えている。前記第1接続部材は、前記フィルムと前記第2基板とを接続している。
本発明に基づく振動構造体および圧電センサとすることにより、フィルムと基板とを熱によるフィルムの変性を抑制して接着することが可能となる。
図1(A)は、振動構造体1の斜視図であり、図1(B)は、振動構造体1の断面図であり、図1(C)は、図1(B)の部分拡大図である。 振動構造体1の平面図である。 図3(A)は、振動構造体2の斜視図であり、図3(B)は、振動構造体2の断面図であり、図3(C)は、図3(B)の部分拡大図である。 図4(A)は、振動構造体3の斜視図であり、図4(B)は、振動構造体3の断面図であり、図4(C)は、図4(B)の部分拡大図である。 図5(A)は、振動構造体4の斜視図であり、図5(B)は、振動構造体4の断面図であり、図5(C)は、図5(B)の部分拡大図である。
図1(A)は、本発明の第1の実施形態に係る振動構造体1の斜視図であり、図1(B)は、図1(A)の振動構造体1におけるA−A断面図である。図1(C)は、図1(B)における圧電フィルム12と枠状部材10との接続箇所の拡大図である。
振動構造体1は、枠状部材10と、枠状部材10で囲われた領域11と、圧電フィルム12と、支持部13と、振動部14と、第1接続部材15とを備える。
枠状部材10は、平面視した形状が長方形状であり、枠状部材10で囲われた領域11を有する。枠状部材10で囲われた領域11内には、支持部13と振動部14とが配置される。枠状部材10で囲われた領域11は、支持部13と振動部14によって枠状部材10の長手方向の両端に配置された2つの第1開口11Aと、短手方向の両端に配置された2つの第2開口11Bとを形成する。第1開口11Aは、長方形状であり、枠状部材10の短手方向に沿って長い形状となっている。第2開口11Bは、長方形であり、枠状部材10の長手方向に沿って長い形状となっている。
振動部14は、平面視して長方形状であり、枠状部材10で囲われた領域11内に配置されている。振動部14の面積は、枠状部材10で囲われた領域11の面積より小さくなっている。
支持部13は、振動部14と枠状部材10とを接続し、振動部14が枠状部材10で支持されるようにする。この例では、支持部13は、圧電フィルム12が伸縮する方向に直交する方向である枠状部材10の短手方向に沿って長い長方形状であり、振動部14の長手方向の両端部で、該振動部14を保持する。
この例では、枠状部材10、振動部14、および支持部13は、同一部材(例えば、アクリル樹脂、PET、ポリカーボネイト(PC)、ガラスエポキシ、FRP、金属、またはガラス等)で形成されている。つまり、枠状部材10、振動部14、および支持部13は、1枚の長方形状の板部材を、第1開口11Aおよび第2開口11Bの形状に沿って打抜き加工することで形成される。枠状部材10、振動部14、および支持部13は、それぞれ別の部材であってもよいが、同一部材で形成されることで、容易に製造することができる。または、同一部材で形成されることで、振動部14の支持にゴム等の別の部材(クリープ劣化のある部材)を用いる必要がなく、長期間安定して振動部14を保持することができる。また、同一部材でかつ打ち抜き加工を行なう場合、複数の支持部13の固有振動周期が全く同じになるため、振動部14を振動させたときの振動部14の振動バラツキを軽減することができる。ただし、本発明において、これら部材は、同一部材で形成される必要はない。例えば、複数の支持部13にそれぞれ別の部材を用いた場合、振動部14の動きを調整することができる。例えば、支持部13にゴム等の弾性係数の高い材料を用いると圧電フィルム12に印加する電圧の大きさを小さくすることができる。
圧電フィルム12は、枠状部材10および振動部14に接続される。圧電フィルム12は、電圧を加えると面方向に変形するフィルムである。圧電フィルム12は、平面視して枠状部材10の長手方向に沿って長い長方形状である。圧電フィルム12は、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)からなる。他にも、圧電フィルム12は、キラル高分子からなる態様であってもよい。キラル高分子は、例えば、L型ポリ乳酸(PLLA)またはD型ポリ乳酸(PDLA)等を用いる。
圧電フィルム12にPVDFを用いた場合、PVDFは耐水性があるため、この例における振動部材を備えた電子機器をどのような湿度環境下においても同じような振動をさせることができる。
また、圧電フィルム12にPLLAを用いた場合、PLLAは透過性の高い材料であるため、PLLAに付加する電極および振動部が透明な材料であれば、機器の内部状況を視認出来るため、製造し易くなる。また、PLLAは、焦電性が無いため、どのような温度環境下においても同じような振動をさせることができる。
圧電フィルム12は、仮にPLLAで構成される場合、延伸方向に対して各外周辺が略45°となるように裁断することで、圧電性を持たせる。
圧電フィルム12の長手方向の第1端は、枠状部材10の長手方向の第1端に接続される。圧電フィルム12の第2端は、振動部14の長手方向の第2端に接続される。
図1(B)および図1(C)に示すように、圧電フィルム12は、第1接続部材15を介して、枠状部材10および振動部14に接続される。枠状部材10は、平面視して短手方向に沿って長い長方形状である。第1接続部材15は、ある程度の厚みがあり、圧電フィルム12を振動部14に接触させないように、ある程度離れた位置で、圧電フィルム12と振動部14とを接続させる。これにより、圧電フィルム12の両主面に設けられた不図示の電極が振動部14に接触しにくいため、圧電フィルム12が伸縮して振動部14が振動したとしても、電極が削られることを抑制できる。
第1接続部材15は、熱硬化性の樹脂からなる。第1接続部材15に用いられる熱硬化性樹脂は、硬化温度が130度以下の熱硬化性樹脂である。
圧電フィルム12に用いられるPLLAやPVDFは、およそ150度前後の温度において熱収縮や分子配列の変化による圧電性および逆圧電性の低減または損失が生じる。そのため、第1接続部材15に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度が150度前後の温度の場合、圧電フィルムの機能が損なわれる虞がある。
例えば、圧電フィルム12がPVDFで形成される場合、130度以上の温度によって熱収縮を発生し、圧電フィルム12の収縮が十分に枠状部材10および振動部14に伝わらない虞がある。
すなわち、第1接続部材15は、130度以下で硬化する熱硬化性樹脂からなることが好ましい。
熱硬化性樹脂の硬化温度は、使用する圧電フィルム12の材料や特性によって、キュリー温度や融点、熱収縮温度、所定の弾性率を下回る温度などを基準にし、選択された基準温度を上回ることがないように設けられてもよい。
その場合、所定の選択された基準温度よりも第1接続部材15に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度が低ければ、圧電フィルム12の特性の低下を抑制しつつ振動部14および枠状部材10との接着が可能になる。すなわち、これにより、圧電フィルム12と第1基板としての枠状部材10とを熱による圧電フィルム12の変性を抑制して接着することができる。
また、第1接続部材15は、2つ以上の異なる部材によって構成されていてもよい。その場合、第1接続部材15に加わる応力などに応じて部材の組合せを適切に選ぶことで振動構造体1の振動を安定させることができる。
また、第1接続部材15は、シリコン系の接着剤から構成されてもよい。その場合、シリコン系接着剤の温度変化に対する弾性率の変化がほかのアクリル系接着剤などに比べて小さいため、振動構造体1の振動が安定する。
図2は、振動構造体1の平面図である。圧電フィルム12は、両主面に平面電極が形成されている。平面電極は、不図示の駆動回路に接続される。駆動回路は、平面電極に電圧を印加することで、圧電フィルム12を伸縮させる。例えば、駆動回路が、圧電フィルム12に負の電圧を印加して、圧電フィルム12が収縮する場合、図2に示すように、振動部14が長手方向(図中の右方向)に変位する。第1接続部材15は、非常に薄いため、ほとんど変形せずに力を伝える。そのため、圧電フィルム12が収縮すると、振動部14は、容易に変位する。
また、駆動回路が圧電フィルム12に例えば正の電圧を印加すると、圧電フィルム12は伸張する。ただし、圧電フィルム12が伸張しても、圧電フィルム12が撓むだけで、振動部14を変位させるのは困難である。そのため、駆動回路は、例えば主に圧電フィルム12に負の電圧を印加して、圧電フィルム12を伸縮させることにより、振動部14を振動させる。なお、テンションを掛けられた状態で圧電フィルム12が接続されている場合、圧電フィルム12は、フィルム伸張時に、初期のテンションで撓んでいた支持部13は、元に戻ろうとして振動部14は変位する。ここで、圧電フィルム12は負の電荷を印加すると伸張し、正の電荷をかけると収縮してもよい。
以上の様な電圧の印加は、繰り返し行なわれる。つまり、駆動回路は、交流電圧を印加する。駆動波形は、矩形波、三角波、台形波等、どの様な波形であってもよい。例えば、サイン波を印加すると、不要な振動を低減し、当該不要な振動で発生する音を低減することができる。
振動構造体1は、振動部14が枠状部材10の枠状部材10で囲われた領域11内で面方向に振動する。したがって、振動構造体1としての全体の厚みは、図1(B)に示すように、圧電フィルム12の厚み、第1接続部材15の厚み、および振動部14の厚みだけであり、非常に薄くなる。また、圧電フィルム12は、弾性があり、耐衝撃性を有する。さらに、枠状部材10、振動部14、および支持部13は、1枚の長方形状の板部材から構成される場合には、振動部14の支持にゴム等の別の部材(クリープ劣化のある部材)を用いる必要がない。したがって、振動構造体1の構造によれば、長期間、安定して振動することができる。
なお、振動部14の形状は、図2に示した形状に限らない。枠状部材10は、平面視して全周を囲む環状である必要はなく、一部が開口した構造でもよい。また、枠状部材10および振動部14は、平面視して長方形状である必要はない。枠状部材10および振動部14は、多角形状、円形状、または楕円形状等であってもよい。
以上、圧電フィルム12を用いる例として振動構造体1について説明を行なったが、圧電性を有するフィルムと枠状部材10や振動部14などの基板とを備える圧電デバイスに対して熱硬化性樹脂を用いて圧電性を有するフィルムと基板との接着を行なう際に、本発明の構成を用いることができる。
例えば、圧電フィルム12は、振動構造体だけではなく圧電センサとしても用いることができる。
その場合、圧電フィルム12は、振動構造体1と同様に熱硬化性樹脂を用いて基板などに接着される。この場合、熱硬化性樹脂は、振動構造体1に用いられたものと同様に130度以下で硬化する熱硬化性樹脂を用いることが望ましい。この構成によると、圧電フィルム12の熱による変性を抑制するセンサを提供できる。
図3(A)は、本発明の第2の実施形態に係る振動構造体2の斜視図であり、図3(B)は、図3(A)の振動構造体2におけるB−B断面図である。図3(C)は、図3(B)における圧電フィルム22と枠状部材20との接続箇所の拡大図である。
振動構造体2は、枠状部材20と、枠状部材20で囲われた領域21と、圧電フィルム22と、支持部23と、振動部24と、第1接続部材25と、第2接続部材26と、表面基材27とを備える。
振動構造体2は、表面基材27および第2接続部材26を備える点において振動構造体1と異なる。そのため、以下振動構造体1と同じ構造については説明を省略する。
第1接続部材25は、熱硬化性樹脂からなり、その硬化温度は、熱による圧電フィルム22の変性が生じる温度または融点よりも低い温度である。例えば、熱による圧電フィルム22の変性の温度が150度である場合、硬化温度は130度である。
表面基材27は、圧電フィルム22と第1接続部材25によって接続される。また、表面基材27は、第2接続部材26を介して枠状部材20と接続される。
表面基材27には、例えばポリイミドなどの絶縁性部材が用いられる。
第2接続部材26は、第1接続部材25と同様に熱硬化性樹脂で形成される。第2接続部材26に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度は、第1接続部材25に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高い。
枠状部材10がSUSなどの金属部材からなる場合、第1接続部材25に用いられる熱硬化性樹脂などの比較的低温で硬化する硬化性樹脂は、高温で硬化する熱硬化性樹脂に比べて弾性率が小さく、振動部24と接着が弱くなることがある。
そこで、表面基材27を用いて、表面基材27と圧電フィルム22を比較的低温で硬化する第1接続部材25によって接続し、表面基材27と枠状部材20とを第1接続部材25よりも高温で硬化する第2接続部材26で接着することによって、圧電フィルム22と枠状部材20とを接続することが可能になる。
また、圧電フィルム22と枠状部材20とを第2接続部材26や表面基材27を介して接続した場合、接続する箇所全体の弾性率が第1接続部材25のみで接続する場合に比べて高くなるため、圧電フィルム22の振動を接続する箇所において吸収、緩和してしまうことを抑制できる。
以上の構成では、圧電フィルム22と枠状部材20とを接続する箇所について説明を行なったが、これに限らず、圧電フィルム22と振動部24とを接続する箇所において同様の構成をとってもよい。
すなわち、表面基材27と振動部24とは熱硬化性の樹脂によって接着され、その硬化温度は、圧電フィルム22と表面基材27とを接着する熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高い。
圧電フィルム22と枠状部材20とを接続する箇所と同様に、圧電フィルム22と振動部24とを接続する箇所においても、表面基材27と振動部24とを接着する熱硬化性樹脂の硬化温度を、圧電フィルム22と表面基材27とを接着する熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高くすることで、より確実に振動部24および枠状部材20と圧電フィルム22とを接続できる。
また、表面基材27は、絶縁性の部材によって構成される。表面基材27が絶縁性の基材によって構成される場合、圧電フィルム22上に電極が形成されている際に、圧電フィルム22の伸縮に伴って圧電フィルム22上の電極と振動部24とが、表面基材27の存在によって直接接触することはない。つまり、振動部24が金属で形成される場合であっても、振動部24と圧電フィルム22上の電極が短絡することを抑制することができる。
また、この構成は、振動構造体1の構成と同様に、圧電性を有するフィルムと枠状部材20や振動部24などの基板とを備える圧電デバイスにおいて、熱硬化性樹脂を用いて圧電性を有するフィルムと基板との接着を行なう際に、本発明の構成を用いることができる。
振動構造体2の構成を例えば圧電性のセンサに用いた場合、圧電性を有するフィルムの特性を損なうことなく基板へ接着することが可能となる。
すなわち、圧電フィルムと、絶縁性の表面基材と、金属からなる基板とを備え、圧電フィルムと表面基材とは熱硬化性樹脂で接着され、表面基材と基板とは熱硬化性樹脂で接着され、圧電フィルムと表面基材とを接着する熱硬化性樹脂の硬化温度は、表面基材と基板とを接着する熱硬化性樹脂の硬化温度よりも低くなっている。
この構成では、圧電フィルムを金属基板に確実に接着することができる。また、基板は金属に限らなくてもよく、樹脂などから構成されていてもよい。
図4(A)は、本発明の第3の実施形態に係る振動構造体3の斜視図であり、図4(B)は、図4(A)の振動構造体3におけるC−C断面図である。図4(C)は、図4(B)における圧電フィルム32と枠状部材30との接続箇所の拡大図である。
図4(A)に示すように、振動構造体3は、枠状部材30と、枠状部材30で囲われた領域31と、圧電フィルム32と、支持部33と、振動部34と、第1接続部材35と、第2接続部材36と、表面基材37とを備える。
振動構造体3は、第2接続部材36と枠状部材30とが一体に形成されている点において振動構造体2と異なるため、振動構造体3と振動構造体2において同じ構造については説明を省略する。
図4(B)は、図4(A)における振動構造体3の断面図であり、圧電フィルム32と枠状部材30との接続箇所の拡大図である。
図4(B)に示すように、第2接続部材36と枠状部材30とは一体に形成される。
この場合、枠状部材30および第2接続部材36とは、例えば熱硬化性樹脂によって形成され、表面基材37に接着される。
枠状部材30および第2接続部材36に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度は、第1接続部材35に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高温である。
この構成により、枠状部材30および第2接続部材36と表面基材37、表面基材37と圧電フィルム32とを確実に接着することができる。
また、枠状部材30と第2接続部材36とが一体に形成されているため、全体の構成における部品点数が減少し、製造工程の簡略化、コストダウンが可能となる。
図4(B)では、圧電フィルム32と枠状部材の接続箇所に関して示したが、これに限らず、圧電フィルム32と振動部34との接続箇所においても同様に、振動部34および振動部34と表面基材37とを接続する第1接続部材45とが一体に形成されていてもよい。
この場合、振動部34と枠状部材30とは、一体に形成されることが望ましく、同一の熱硬化性樹脂によって形成される。
この構成によると、振動構造体3において枠状部材30および振動部34と圧電フィルム32との接続箇所において剥がれやずれが生じることをより抑制できる。
さらに、部品点数がより削減でき製造工程の更なる削減や更なるコストダウンが可能となる。
図5(A)は、本発明の第4の実施形態に係る振動構造体4の斜視図であり、図5(B)は、図5(A)の振動構造体4におけるD−D断面図である。図5(C)は、図5(B)における圧電フィルム42と枠状部材40との接続箇所の拡大図である。
図5(A)に示すように、振動構造体4は、枠状部材40と、枠状部材40で囲われた領域41と、圧電フィルム42と、支持部43と、振動部44と、第1接続部材45と、第2接続部材46と、表面基材47とを備える。
振動構造体4は、第2接続部材46と表面基材47とが一体に形成されている点において振動構造体2と異なるため、振動構造体4と振動構造体2において同じ構造については説明を省略する。
図5(B)は、図5(A)における振動構造体4の断面図であり、圧電フィルム42と枠状部材40との接続箇所の拡大図である。
図5(B)に示すように、第2接続部材46と表面基材47とは一体に形成される。
この場合、表面基材47および第2接続部材46とは、例えば熱硬化性樹脂によって形成され、枠状部材40に接着される。
表面基材47および第2接続部材46に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度は、第1接続部材45に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高温である。
この構成により、表面基材47および第2接続部材46と、枠状部材40、表面基材47および第2接続部材46と、圧電フィルム42とを確実に接着することができる。
また、表面基材47と第2接続部材46との接続箇所において、剥がれやずれが生じることを抑制できる。
また、表面基材47と第2接続部材46とが一体に形成されているため、全体の構成における部品点数が減少し、製造工程の簡略化、コストダウンが可能となる。
図5(B)では、圧電フィルム42と枠状部材の接続箇所に関して示したが、これに限らず、圧電フィルム42と振動部44との接続箇所においても同様に、表面基材47および振動部44と表面基材47とを接続する第1接続部材45とが一体に形成されていてもよい。
この構成によると、振動構造体4において表面基材47と圧電フィルム32との接続箇所において剥がれやずれが生じることをより抑制できる。
さらに、部品点数がより削減でき製造工程の更なる削減や更なるコストダウンが可能となる。
以上において説明した本発明の第1ないし第4の実施形態における特徴的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて相互に組み合わせることができる。
今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は請求の範囲によって画定され、また請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 振動構造体、10 枠状部材、11 枠状部材で囲われた領域、12 圧電フィルム、13 支持部、14 振動部、15 第1接続部材、26 第2接続部材、27 表面基材。

Claims (10)

  1. 圧電デバイスを備え、
    前記圧電デバイスは、
    第1主面と第2主面とを有し、圧電性を持つフィルムと、
    前記フィルムの前記第1主面側に配置される第1基板と、
    前記フィルムと前記第1基板とを接続する第1接続部材と、を備え、
    前記第1接続部材が、熱硬化性樹脂であり、
    前記第1接続部材の硬化温度が、前記フィルムが熱収縮する温度よりも低温であり、
    前記フィルムは、電圧を加えることで面方向に変形し、
    前記第1基板は、枠状部材であり、
    平面視して前記枠状部材で囲われた内側の面積よりも面積が小さく、前記フィルムに接続され、前記フィルムが前記面方向に変形することにより、前記面方向に振動する振動部と、
    前記枠状部材に接続され、前記振動部を支持する支持部と、をさらに備えた、振動構造体。
  2. 前記硬化温度が、130度以下である、請求項1に記載の振動構造体
  3. 前記振動部と前記フィルムとを接続する第2接続部材をさらに備え、
    前記第2接続部材が、熱硬化性樹脂であり、
    前記第2接続部材の硬化温度が、前記フィルムが熱収縮する温度よりも低温である、請求項1または2に記載の振動構造体。
  4. 前記枠状部材と前記フィルムとの間に配置される表面基材と、
    前記表面基材と前記枠状部材とを接続する第2接続部材と、をさらに備え、
    前記第1接続部材が、前記表面基材と前記フィルムとを接続している、請求項1または2に記載の振動構造体。
  5. 前記第2接続部材が、熱硬化性樹脂であり、
    前記第2接続部材の硬化温度が、前記第1接続部材の硬化温度よりも高温である、請求項に記載の振動構造体。
  6. 前記枠状部材と前記第2接続部材とが、一体に形成されている、請求項4または5に記載の振動構造体。
  7. 前記第2接続部材と前記表面基材とが、一体に形成されている、請求項4または5に記載の振動構造体。
  8. 前記枠状部材、前記振動部、および前記支持部が、同一部材で形成されている、請求項からのいずれかに記載の振動構造体。
  9. 圧電デバイスを備え、
    前記圧電デバイスは、
    第1主面と第2主面とを有し、圧電性を持つフィルムと、
    前記フィルムの前記第1主面側に配置される第1基板と、
    前記フィルムと前記第1基板とを接続する第1接続部材と、を備え、
    前記第1接続部材が、熱硬化性樹脂であり、
    前記第1接続部材の硬化温度が、前記フィルムが熱収縮する温度よりも低温であり、
    前記第1基板と前記フィルムとの間に配置される第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板とを接続する第3接続部材と、をさらに備え、
    前記第1接続部材が、前記フィルムと前記第2基板とを接続している、圧電センサ。
  10. 前記第3接続部材が、熱硬化性樹脂であり、
    前記第3接続部材の硬化温度が、前記フィルムが熱収縮する温度よりも低温である、請求項に記載の圧電センサ。
JP2020515995A 2019-01-11 2019-11-19 振動構造体および圧電センサ Active JP6705580B1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019003341 2019-01-11
JP2019003341 2019-01-11
PCT/JP2019/045269 WO2020144941A1 (ja) 2019-01-11 2019-11-19 圧電デバイス、振動構造体および圧電センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6705580B1 true JP6705580B1 (ja) 2020-06-03
JPWO2020144941A1 JPWO2020144941A1 (ja) 2021-02-18

Family

ID=70858112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020515995A Active JP6705580B1 (ja) 2019-01-11 2019-11-19 振動構造体および圧電センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6705580B1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007312157A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Ngk Insulators Ltd 圧電薄膜共振子及び圧電薄膜共振子の共振周波数の調整方法
JP2010050796A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Kureha Corp 超音波プローブ素子
JP2011192665A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Kureha Corp Pvdfを含む無添加・無延伸の圧電体および圧電センサ
JP2012107968A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Seiko Epson Corp 圧電振動子、振動ジャイロセンサー及びその製造方法
JP2016050877A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 国立研究開発法人産業技術総合研究所 センサ装置及びその製造方法
JP2016140009A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 セイコーエプソン株式会社 電子部品、振動デバイス、電子機器、および移動体

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007312157A (ja) * 2006-05-19 2007-11-29 Ngk Insulators Ltd 圧電薄膜共振子及び圧電薄膜共振子の共振周波数の調整方法
JP2010050796A (ja) * 2008-08-22 2010-03-04 Kureha Corp 超音波プローブ素子
JP2011192665A (ja) * 2010-03-11 2011-09-29 Kureha Corp Pvdfを含む無添加・無延伸の圧電体および圧電センサ
JP2012107968A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Seiko Epson Corp 圧電振動子、振動ジャイロセンサー及びその製造方法
JP2016050877A (ja) * 2014-09-01 2016-04-11 国立研究開発法人産業技術総合研究所 センサ装置及びその製造方法
JP2016140009A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 セイコーエプソン株式会社 電子部品、振動デバイス、電子機器、および移動体

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2020144941A1 (ja) 2021-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5409925B2 (ja) 圧電振動装置およびそれを用いた携帯端末
JP6132075B2 (ja) 電気機械変換素子および触覚提示装置
US10365718B2 (en) Vibrating device and tactile sense presenting device
US20130069483A1 (en) Transducer and transducer module
JP2011206634A (ja) 圧電駆動装置およびこれを備えた触覚提示デバイス用振動駆動装置
WO2017163917A1 (ja) アクチュエータ及び触感呈示装置
US11930711B2 (en) Vibration structure and vibration generator
JP6705580B1 (ja) 振動構造体および圧電センサ
KR101601871B1 (ko) 변위 부재, 구동 부재, 액츄에이터 및 구동 장치
CN217615844U (zh) 振动装置
WO2020144941A1 (ja) 圧電デバイス、振動構造体および圧電センサ
JPWO2016063782A1 (ja) 振動装置および触覚提示装置
KR20150028195A (ko) 진동 장치, 진동 장치를 사용한 전자 기기 및 신체 장착품
JP6743997B1 (ja) 振動構造体
US11571713B2 (en) Vibration structure and electronic device
KR101544834B1 (ko) 압전진동발생기
JP5299524B2 (ja) 発音部品
JP6725092B1 (ja) 振動構造体および電子機器
JP6365164B2 (ja) 振動装置および触覚提示装置
US20120321824A1 (en) Transducer module
JP6286218B2 (ja) 振動伝達装置及び圧電スピーカ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200317

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200317

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20200317

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20200403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200414

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6705580

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150