以下に、本実施例に係る照明システム、照明制御装置、照明制御プログラムおよび照明制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[照明システムの代表的な構成]
最初に、本実施例に係る照明システムの代表的な構成を説明する。図1は、照明システムの構成の一例を示す図である。照明システム10は、照明装置11、12と、照明制御装置20と、操作パネル21と、タッチパネル22とを有する。
照明装置11、12は、それぞれ発する光の色および明るさを変更可能とされている。例えば、照明装置11、12は、RGB(赤緑青)の各色の光を発するLEDなどの発光素子が内蔵され、それぞれの各色の発光素子の発光量を制御することにより、発する光の色および明るさが変更可能とされている。また、照明装置11、12は、各色の発光素子を制御する制御部や無線通信が可能な通信部が内蔵されており、無線通信により発する光の色および明るさの遠隔操作が可能とされている。このような照明装置としては、例えば、Philips社のhueが挙げられる。なお、照明装置11、12は、Philips社のhueに限定されるものではなく、上記の機能を実現できれば何れであってもよい。例えば、照明装置11、12は、RGBの各色の光を発する光源と、光源を制御する制御ユニットと、通信ユニットとにより構成されてもよい。また、光源と制御ユニットと通信ユニットは、それぞれ別に分かれて設置されてもよい。
照明装置11は、部屋の上方に配置され、部屋全体を照らす環境照明として機能しており、発する光の色および明るさを変えることにより、部屋全体の色および明るさが変化する。なお、図1等では、図示を簡略化するため、照明装置11を1つとしているが、照明装置11は、必要な明るさを得るため、複数設けてもよい。
照明装置12は、机の上に配置され、机の上を照らす。ここで、一般のユーザは、店舗などにおいて、ベース照明やダウンライト、間接照明装置飾照明として、部屋の一部の色および明るさを変えた照明を見る機会がある。照明装置12は、ベース照明やダウンライト、間接照明装置飾照明を模したものであり、発する光の色および明るさを変えることにより、部屋の一部分の色および明るさが変化する。図1の例では、机の上や机に面する壁の色および明るさが変化する。
照明制御装置20は、照明装置11、12を制御する装置である。例えば、照明制御装置20は、パーソナルコンピュータやサーバコンピュータなどのコンピュータである。なお、照明制御装置20は、タブレット端末などの携帯端末装置であってもよい。操作パネル21およびタッチパネル22は、ユーザからの各種の操作を受け付ける装置である。照明制御装置20、操作パネル21およびタッチパネル22の詳細は、後述する。
図2は、照明システムの機能的な構成の一例を示す図である。照明制御装置20は、操作パネル21と、タッチパネル22が通信可能に接続されている。また、照明制御装置20は、LAN(Local Area Network)などの有線のネットワークNを介してブリッジ13が接続されている。ブリッジ13は、照明装置11、12とZigBee(登録商標)などの無線通信により通信可能とされている。照明制御装置20は、ネットワークNおよびブリッジ13を介して、照明装置11、12を制御する。なお、図2に示した照明システム10の構成は、一例であり、これに限定されるものではない。例えば、照明制御装置20は、無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、移動体通信などの無線通信や有線通信により照明装置11、12と通信可能としてもよい。
[操作パネルの構成]
次に、本実施例に係る操作パネル21について説明する。図3Aは、操作パネルの一例を示す図である。操作パネル21は、表示部30と、ホイール31とを有する。ホイール31は、左右への回転操作と押圧(プッシュ)操作とが可能とされ、表示部30の中央部分に固定されている。
照明システム10は、3軸のパラメータの色空間で照明装置11、12の明るさや色合いを指定することが可能とされている。操作パネル21は、色空間の3軸のパラメータの指定を2軸の指定操作で受け付ける。本実施例では、色相、彩度、明度を3軸のパラメータとするHSBの色空間で明るさや色合いの指定を受け付ける。HSBの色空間では、明るさに関して、明度と彩度という2つのパラメータを制御する必要がある。そこで、操作パネル21は、色相と、明度および彩度との2軸を切り替えて1つのホイール31の回転操作で指定を受け付ける。なお、本実施例では、明るさや色合いを指定する色空間を、HSBの色空間とするが、LabやRGBなど他の色空間を用いてもよい。
図3Bは、操作パネルによる色相の指定範囲の一例を示す図である。本実施例では、色合いを指定する軸として、ホイール31の回転操作に応じて、色相を赤、黄、緑、水色、青、紫、赤と様相を徐々に変化させる。なお、図3Bでは、それぞれに色に対応する部分に文字で色を示しており、色相は徐々に滑らかに変化している。
図3Cは、操作パネルによる明度および彩度の指定範囲の一例を示す図である。本実施例では、明るさを指定する軸として、ホイール31の回転操作に応じて、明度と彩度を徐々に変化させる。例えば、本実施例では、線L1に示すように、ホイール31の回転操作に応じて、明度0%および彩度100%から明度100%および彩度100%を経て明度100%および彩度0%の範囲で変化させる。
操作パネル21は、押圧操作により、指定するパラメータの切り替えが可能とされており、回転操作によりパラメータを変更する。また、操作パネル21は、表示部30のホイール31の周囲の円環状の領域32に、指定するパラメータに応じた色が表示される。なお、本実施例では、操作パネル21に対する押圧操作により、指定するパラメータの切り替える場合を説明するが、操作パネル21を複数設けてそれぞれの異なるパラメータを操作可能としてもよい。例えば、照明システム10は、操作パネル21を2台設けて明度および彩度と、色相とをそれぞれ操作可能としてもよい。
図3Dは、操作パネルに表示される色の一例を示す図である。操作パネル21は、押圧操作により、指定するパラメータの切り替えが可能とされており、領域32に図3Dの(A)と(B)が切り替えて表示される。
図3Dの(A)は、明度および彩度を指定する場合を示している。領域32は、中央が明度100%および彩度100%とされている。また、領域32は、中央から左側に回転するほど明度が低下し、左側の端が明度0%および彩度100%とされている。また、領域32は、中央から右側に回転するほど彩度が低下し、右側の端が明度100%および彩度0%とされている。すなわち、操作パネル21は、明度および彩度の指定において、ホイール31の右半分が彩度制御に特化、左半分が明度制御に特化しており、右半分では明度が100%に固定され、左半分では逆に彩度が100%に固定されている。これにより、明度および彩度の指定では、ホイール31の回転操作に応じて、明度および彩度の値が図3Cの線L1上を移動する。ここで、本実施例では、明るさの制御を、明度を100%に固定した彩度制御と、彩度を100%に固定した明度制御に分けて特化させているため、暗い赤ではなく、くすんだ暗い赤といった色を選択することはできない。しかし、照明装置11、12による色再現性は、コンピュータの画面の色ほどには高くなく、ユーザは、暗い赤と、くすんだ暗い赤の肉眼での区別は困難である。このため、本実施例のように、明るさの制御を、明度を100%に固定した彩度制御と、彩度を100%に固定した明度制御に分けて特化させても、色選択の自由度が減るという実利用上のデメリットは低い。
図3Dの(B)は、色相を指定する場合を示している。領域32は、左側の端から右側の端へ順に赤、黄、緑、水色、青、紫、赤と様相を徐々に変化させて色が表示される。なお、図3Dの(B)でも、それぞれに色に対応する部分に文字で色を示しているが、色相は徐々に滑らかに変化している。操作パネル21は、色相の指定において、ホイール31の回転操作に応じて、指定する色相が変化する。なお、色相は、回転操作に応じて、循環的に変化させてもよい。例えば、色相は、ホイール31の右側への回転操作に応じて、右側の端の赤に到達すると、左側の端の赤に移ってもよい。
[タッチパネルの構成]
次に、本実施例に係るタッチパネル22について説明する。タッチパネル22は、各種情報を表示する。例えば、タッチパネル22は、照明の制御に関する操作画面など各種の画面を表示する。また、タッチパネル22は、各種の情報の入力を受け付ける。例えば、タッチパネル22は、操作画面に対するタッチ操作により、照明の制御に関する各種の情報の入力を受け付ける。タッチパネル22としては、タブレット端末などを用いてもよい。
図4は、タッチパネルに表示される操作画面の一例を示す図である。操作画面40は、制御する照明装置を指定する照明指定領域41が設けられている。本実施例では、照明指定領域41は、制御対象の照明装置が環境照明であることを指定する第1領域41Aと、制御対象の照明装置が机上照明であることを指定する第2領域41Bとに分かれている。ユーザは、環境照明を制御対象とする場合、第1領域41Aを選択し、机上照明を制御対象とする場合、第2領域41Bを選択する。第1領域41Aおよび第2領域41Bは、制御対象とされた方に「○」マークが表示される。図4の例では、第1領域41Aに「○」マークが表示されていることから、環境照明が制御対象とされている。第1領域41Aおよび第2領域41Bは、操作パネル21で指定された色および明るさで表示される。また、第1領域41Aおよび第2領域41Bは、制御対象とされると、操作パネル21の操作に応じて色および明るさが変化する。
操作画面40は、カラーパターンの登録を指示するパターン登録ボタン42と、登録されたカラーパターン43を表示するパターン領域44とが設けられている。操作画面40は、パターン登録ボタン42が選択されると、パターン登録ボタン42が選択された時点の照明装置11、12の色および明るさでカラーパターン43が登録される。パターン領域44には、登録された各カラーパターン43が表示される。カラーパターン43も、第1領域43Aおよび第2領域43Bに分かれており、パターン登録ボタン42が選択された時点の照明指定領域41の第1領域41Aの色および明るさでカラーパターン43の第1領域43Aが表示され、パターン登録ボタン42が選択された時点の照明指定領域41の第2領域41Bの色および明るさでカラーパターン43の第2領域43Bが表示される。操作画面40は、パターン領域44の何れかのカラーパターン43が選択されると、照明指定領域41の第1領域41Aおよび第2領域41Bの色および明るさの設定値が、選択されたカラーパターン43の第1領域43Aおよび第2領域43Bの色および明るさの設定値に変更される。操作画面40は、ユーザが保存しておきたい状態となった照明装置11、12の色および明るさをパターン登録ボタン42によりカラーパターン43として登録できる。また、操作画面40は、カラーパターン43を選択することによっても、照明装置11、12の色および明るさを登録済みのカラーパターン43の状態に変更できる。
操作画面40の照明指定領域41および各カラーパターン43には、照明装置11、12の色および明るさが好みであり、支持することを登録するお気に入りボタン45が設けられている。また、各カラーパターン43には、お気に入りとされた回数を表示する領域46が設けられている。
[照明制御装置の構成]
次に、本実施例に係る照明制御装置20の構成について説明する。図5は、照明制御装置の機能的な構成の一例を示した図である。図5に示すように、照明制御装置20は、通信I/F(インタフェース)部50と、記憶部51と、制御部52とを有する。なお、照明制御装置20は、上記の機器以外にコンピュータや携帯端末装置が有する他の機器を有してもよい。
通信I/F部50は、他の装置との間で通信制御を行うインタフェースである。例えば、通信I/F部50は、ネットワークNおよびブリッジ13を介して、照明装置11、12と各種情報を送受信する。
記憶部51は、ハードディスク、SSD、光ディスクなどの記憶装置である。なお、記憶部51は、RAM、フラッシュメモリ、NVSRAMなどのデータを書き換え可能な半導体メモリであってもよい。
記憶部51は、制御部52で実行されるOS(Operating System)や各種プログラムを記憶する。例えば、記憶部51は、後述する情報処理を含む各種の処理を実行するプログラムを記憶する。さらに、記憶部51は、制御部52で実行されるプログラムで用いられる各種データを記憶する。例えば、記憶部51は、照明情報60と、カラーパターン情報61と、ログ情報62とを記憶する。
照明情報60は、制御対象とする照明装置に関する情報を記憶したデータである。本実施例では、照明情報60には、照明装置11、12に関する情報が記憶されている。図6は、照明情報のデータ構成の一例を示す図である。図6に示すように、照明情報60は、「ランプ名」、「識別コード」、「種別」などの項目を有する。なお、図6に示した照明情報60の各項目は、一例であり、その他の項目を有してもよい。また、照明情報60のデータ構成も一例であり、これに限定されるものではない。
ランプ名の項目は、設置された照明装置の名称を記憶する領域である。本実施例に係る照明システム10では、照明装置を識別するため、照明装置に名称を付けることが可能とされている。照明装置の名称は、自動で付けてもよく、ユーザが付けてもよい。ランプ名の項目には、照明装置に付けられた名称が格納される。識別コードの項目は、照明装置を識別する識別子を記憶する領域である。照明装置は、製造番号など、それぞれ識別する識別子が設定される。識別コードの項目には、照明に設定された識別子が格納される。種別の項目は、照明装置の種別を記憶する領域である。本実施例では、種別として、照明装置が環境照明であるか、机上照明であるかが格納される。
図6の例では、ランプ名の項目が「ランプ1」の照明装置は、照明装置11であり、識別コードの項目に照明装置11の識別子「XXXXXX・・・」が格納され、種別の項目に「環境照明」が格納されている。ランプ名の項目が「ランプ2」の照明装置は、照明装置12であり、識別コードの項目に照明装置12の識別子「XXXXXX・・・」が格納され、種別の項目に「机上照明」が格納されている。
カラーパターン情報61は、登録された色および明るさのカラーパターンに関する情報を記憶したデータである。図7は、カラーパターン情報のデータ構成の一例を示す図である。図7に示すように、カラーパターン情報61は、「パターンID」、「登録ユーザ」、「タイプ」、「環境照明」、「机上照明」、「お気に入り回数」、「登録日時」などの項目を有する。なお、図7に示したカラーパターン情報61の各項目は、一例であり、その他の項目を有してもよい。また、カラーパターン情報61のデータ構成も一例であり、これに限定されるものではない。
パターンIDの項目は、カラーパターンを識別する識別子を記憶する領域である。カラーパターンには、識別子として、ユニークなパターンIDが付与される。例えば、カラーパターンには、登録された順に番号がパターンIDとして付与される。パターンIDの項目には、カラーパターンに付与されたパターンIDが格納される。登録ユーザの項目は、カラーパターンを登録したユーザを記憶する領域である。登録ユーザの項目には、カラーパターンがユーザによって登録された場合、登録したユーザ名が格納され、カラーパターンが予め登録されたプリセットのデータである場合、「−」が格納される。タイプの項目は、カラーパターンをタイプ別に分けた場合のタイプを示す情報を記憶する領域である。タイプの項目には、カラーパターンのタイプが定まっている場合、カラーパターンのタイプを表す情報が格納され、カラーパターンのタイプが定まっていない場合、「−」が格納される。例えば、タイプの項目には、予め定められカラーパターンのタイプや、カラーパターンを登録したユーザのタイプが格納される。環境照明の項目は、種別が環境照明の照明装置を発光させる明るさや色合いに関する情報を記憶する領域である。環境照明の項目には、例えば、明るさや色合いに関する情報として、色相、明度、彩度の各値が記憶される。机上照明の項目は、種別が机上照明の照明装置を発光させる明るさや色合いに関する情報を記憶する領域である。机上照明の項目には、例えば、明るさや色合いに関する情報として、色相、明度、彩度の各値が記憶される。環境照明および机上照明の項目に記憶される情報は、例えば、RGBなど、他の色空間で表されたパラメータの値であってもよい。お気に入り回数の項目は、カラーパターンがお気に入りとして選択された回数を記憶する領域である。登録日時の項目は、カラーパターンが登録された日時を記憶する領域である。登録日時の項目には、カラーパターンがユーザによって登録された場合、カラーパターンが登録された日時が格納され、カラーパターンが予め登録されたプリセットのデータである場合、未登録であることを示す「−」が格納される。
図7の例では、パターンIDが「1」のカラーパターンは、登録ユーザが「−」であることから予め登録されたプリセットのデータであり、タイプが「1」であり、環境照明の明るさや色合いが「XXXXXX」であり、机上照明の明るさや色合いが「XXXXXX」であり、お気に入り回数が「1」回であり、登録日時が「−」であることから未登録であることを示す。また、パターンIDが「100」のカラーパターンは、登録ユーザが「A」であることからユーザ「A」が登録したデータであり、タイプが「−」であることからカラーパターンのタイプが定まっておらず、環境照明の明るさや色合いが「XXXXXX」であり、机上照明の明るさや色合いが「XXXXXX」であり、お気に入り回数が「3」回であり、登録日時が「1/10 11:00」であることから未登録であることを示す。
ログ情報62は、ユーザが操作パネル21を操作して照明装置11、12の色および明るさを変更した際の操作ログを記憶したデータである。図8は、ログ情報のデータ構成の一例を示す図である。図8に示すように、ログ情報62は、「ユーザ」、「時間」、「操作量1」、「操作量2」、「操作量3」、「操作量4」などの項目を有する。なお、図8に示したログ情報62の各項目は、一例であり、その他の項目を有してもよい。また、ログ情報62のデータ構成も一例であり、これに限定されるものではない。
ユーザの項目は、操作パネル21を操作したユーザを記憶する領域である。ユーザの項目には、操作パネル21を操作したユーザ名が格納される。時間の項目は、ログの記録開始からの経過時間を記憶する領域である。操作量1の項目は、環境照明の色相に関する操作量を記憶する領域である。操作量1の項目には、操作量として、操作パネル21で環境照明の色相を指定した際のホイール31の回転位置の情報が記憶される。なお、操作量は、色相の値であってもよい。操作量2の項目は、環境照明の明度および彩度に関する操作量を記憶する領域である。操作量2の項目には、操作量として、操作パネル21で環境照明の明度および彩度を指定した際のホイール31の回転位置の情報が記憶される。なお、操作量は、明度および彩度の値であってもよい。操作量3の項目は、机上照明の色相に関する操作量を記憶する領域である。操作量3の項目には、操作量として、操作パネル21で机上照明の色相を指定した際のホイール31の回転位置の情報が記憶される。なお、操作量は、色相の値であってもよい。操作量4の項目は、机上照明の明度および彩度に関する操作量を記憶する領域である。操作量4の項目には、操作量として、操作パネル21で机上照明の明度および彩度を指定した際のホイール31の回転位置の情報が記憶される。なお、操作量は、明度および彩度の値であってもよい。
図8の例では、ユーザ「A」は、ログの記録開始からの経過時間が「0.01」秒の時点で、操作量1が「100」であり、操作量2が「300」であり、操作量3が「50」であり、操作量4が「200」であることを示す。なお、ログ情報62は、経過時間ではなく、操作された操作日時を格納してもよい。例えば、ログ情報62には、JST(日本標準時)で年月日と時刻をミリ秒単位で操作日時を格納してもよい。また、ログ情報62には、操作量だけでなく、パターンの登録、お気に入りの投票等のすべての活動を記録されてもよい。
図5に戻り、制御部52は、照明制御装置20を制御するデバイスである。制御部52としては、CPU、MPU等の電子回路や、ASIC、FPGA等の集積回路を採用できる。制御部52は、図示しない入出力インタフェースを介して操作パネル21およびタッチパネル22と接続されており、操作パネル21およびタッチパネル22と各種の情報を送受信する。例えば、制御部52は、操作パネル21およびタッチパネル22から、操作パネル21およびタッチパネル22に対して行われた操作内容を示す各種の操作情報が入力される。また、制御部52は、操作パネル21およびタッチパネル22に表示する画面の画像情報を操作パネル21およびタッチパネル22に出力する。
制御部52は、各種の処理手順を規定したプログラムや制御データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する。制御部52は、各種のプログラムが動作することにより各種の処理部として機能する。例えば、制御部52は、表示制御部70と、照明制御部71と、記録部72と、判別部73と、変更部74と、登録受付部75と、特定部76とを有する。
表示制御部70は、操作パネル21およびタッチパネル22の表示を制御する。例えば、表示制御部70は、操作パネル21から入力されるホイール31の操作情報に応じて、操作パネル21およびタッチパネル22へ画像情報を送信して操作パネル21およびタッチパネル22に表示される画面を変更する。例えば、表示制御部70は、ホイール31の押圧操作に応じて、操作パネル21に表示される画面を図3Dの(A)と(B)との間で切り替える。また、表示制御部70は、ホイール31の回転操作に応じて、図3Dの(A)と(B)の指定位置を変化させる。また、表示制御部70は、指定位置の変化に応じてタッチパネル22の操作画面40の照明指定領域41の色および明るさを変化させる。また、表示制御部70は、タッチパネル22の操作情報に応じて、タッチパネル22へ画像情報を送信してタッチパネル22に表示される操作画面40を変更する。
登録受付部75は、カラーパターンの情報をカラーパターン情報61に登録する。例えば、登録受付部75は、操作画面40のパターン登録ボタン42が選択されると、パターン登録ボタン42が選択された時点の照明装置11、12の色および明るさでカラーパターンの情報をカラーパターン情報61に登録する。登録受付部75は、後述する特定部76によりユーザのタイプが特定されている場合、ユーザのタイプもカラーパターンの情報に対応づけてカラーパターン情報61に登録する。表示制御部70は、登録した照明装置11、12の色および明るさのカラーパターン43をパターン領域44に追加表示する。
照明制御部71は、ホイール31の操作情報およびタッチパネル22の操作情報に応じて、照明装置11、12の色および明るさを制御する。例えば、照明制御部71は、操作画面40の照明指定領域41の第1領域41Aまたは第2領域41Bへのタッチ操作に応じて、制御対象とする照明装置を照明装置11、12間で切り替える。そして、照明制御部71は、ホイール31への操作に応じて、制御対象の照明装置の色および明るさを変化させる。例えば、照明制御部71は、ホイール31により指定された色相、明度、彩度の各値をRGBの各値に変換し、変換したRGBの各値を制御対象の照明装置へ送信する。制御対象とされた照明装置は、受信したRGBの各値に対応させて各色の発光素子を発光させる。
また、照明制御部71は、タッチパネル22の操作情報から、カラーパターン43へのタッチ操作が検出されると、タッチ操作されたカラーパターン43の色および明るさに照明装置11、12の色および明るさを変化させる。例えば、照明制御部71は、カラーパターン情報61の環境照明および机上照明の項目から、タッチ操作されたカラーパターン43の環境照明および机上照明の色相、明度、彩度の各値を読み出し、色相、明度、彩度の各値をRGBの各値にそれぞれ変換する。そして、照明制御部71は、変換した環境照明のRGBの各値を照明装置11へ送信し、変換した机上照明のRGBの各値を照明装置12へ送信する。照明装置11、12は、それぞれ受信したRGBの各値に対応させて各色の発光素子を発光させる。
記録部72は、照明装置11、12の色および明るさの指定操作のログをログ情報62に記録する。例えば、記録部72は、ホイール31の操作情報から、照明装置11、12の色および明るさを変更した際の操作ログをログ情報62に記憶する。また、記録部72は、カラーパターン43へのタッチ操作が検出されると、タッチ操作されたカラーパターン43の色相、明度、彩度に対応した色および明るさについてのホイール31の回転位置の情報をログ情報62に記憶する。記録部72は、一定期間ごとに、照明装置11、12の色相と、明度、彩度の指定位置をログ情報62に記憶させてもよく、照明装置11または照明装置12の色相、明度、彩度が変更されたタイミングで照明装置11、12の色相と、明度、彩度の指定位置をログ情報62に記憶させてもよい。
判別部73は、ログ情報62に記憶されたログに基づき、調整される頻度が高い色および明るさの範囲を判別する。
変更部74は、調整される頻度が高いと判別された範囲の色および明るさの指定の粒度を当該判別された範囲以外の範囲よりも高く変更する。
特定部76は、操作パネル21を操作するユーザのタイプを特定する。
ここで、具体的な例を用いて説明する。照明制御装置20は、操作するユーザのユーザ名の入力を受け付ける。ユーザ名は、タッチパネル22からソフトウェアキーボードなどにより入力されてもよく、事前に登録されたユーザ名から選択してもよい。なお、ユーザ名の入力は必須ではなく、装置が自動でユーザ名を定めてもよい。
ユーザは、操作パネル21やタッチパネル22を操作して、照明装置11、12の色および明るさを調整する。図9は、照明装置の色および明るさの調整を模式的に示した図である。例えば、ユーザは、タッチパネル22の操作画面40の照明指定領域41の第1領域41Aまたは第2領域41Bに対してタッチ操作して、制御対象の照明装置を、環境照明である照明装置11または机上照明である照明装置12に切り替える。図9の例では、第1領域41Aに「○」マークが表示されていることから、照明装置11が制御対象とされている。
そして、ユーザは、操作パネル21のホイール31を押圧操作により、指定するパラメータを色相と、明度および彩度との間で切り替え、ホイール31の回転操作により、パラメータの値を変化させる。照明制御部71は、ホイール31への操作に応じて、制御対象の照明装置の色および明るさを変化させる。
ユーザは、照明装置11、12の色および明るさを登録する場合、操作画面40のパターン登録ボタン42を選択する。登録受付部75は、パターン登録ボタン42が選択されると、パターン登録ボタン42が選択された時点の照明装置11、12の色および明るさでカラーパターンの情報をカラーパターン情報61に登録する。操作画面40には、登録された照明装置11、12の色および明るさに対応したカラーパターン43が追加表示される。
ユーザは、タッチパネル22に表示されたカラーパターン43の色および明るさに変更する場合、カラーパターン43にタッチ操作する。照明制御部71は、カラーパターン43へのタッチ操作が検出されると、照明装置11、12の色および明るさをタッチ操作されたカラーパターン43の色および明るさに変化させる。
記録部72は、入力を受け付けたユーザ名で、照明装置11、12の色および明るさを変更した際の操作ログをログ情報62に記録する。図10は、ログ情報に記録されたログを模式的に示した図である。図10に示すように、ログ情報62には、環境照明である照明装置11と机上照明である照明装置12の色相、明度、彩度の変化が記録される。なお、図10の例では、環境照明と机上照明についての色相と、明度および彩度の経時的な変化の波形が示されている。なお、記録部72は、ログ情報62に、操作量の操作ログだけでなく、パターンの登録、お気に入りの投票等のすべての活動を記録してもよい。
ここで、人間の心理が、周りを取り巻く色によって影響を受けることは、色彩心理学の分野で長く研究されてきている。例えば、色の違いは、寒暖感や清涼感、軽快さ、沈静感といった印象の違いに影響を与えるとされている。例えば、保育園や病院の壁の色はこういった知見に基づき細やかに選ばれている。家庭内でも壁紙やカーテンなどインテリアの色は部屋の印象を大きく左右する。しかし、インテリアの色は一旦決めると変更できないため、日々変化する人間の心理状態や、住民のスタイル変化に合わなくなる場合がある。
一方、照明システム10は、照明色を自由に選ぶことができるため、生活する人の心理状態やスタイルに適した色を自由に選ぶことで、QOL(quality of life)の向上に寄与できる可能性がある。例えば、照明システム10は、生活する人の心理状態やスタイルに適した照明に変更できるため、快適性や活力を向上させることができ、くつろぎ・快適性を向上させることができる。また、照明システム10は、調理や読書など作業で必要な明るさを適切に提供できるため、作業性を向上させることができる。また、照明システム10は、色や明るさを変更できるため、例えば、パーティーや映画鑑賞などの活動を照明で演出でき、エンターテインメント性を提供できる。また、照明システム10は、色や明るさを変えることで、メール着信や火災報知機の警報などの通知を行うことができる。
ところで、ユーザが好む色は、ユーザ自身の過去の経験などの影響があり、多様である。また、ユーザが好む色は、季節、気温、文化的背景、時間帯、活動目的、活発度合いによって異なる。例えば、寒色系の色は夏に好まれ、朝は色温度が高い色、夕方は低い色が好まれる。さらに、男女差や年齢差、個人の嗜好、生活のシチュエーションといった要素も当然加味されることになる。
図11Aおよび図11Bは、複数のユーザについての登録されたカラーパターンの色および明るさの頻度分布を示した図である。図11Aは、環境照明である照明装置11について登録されたカラーパターン43の色および明るさの頻度分布を示しており、図11Bは、机上照明である照明装置12について登録されたカラーパターン43の色および明るさの頻度分布を示している。同様の色および明るさで登録されたカラーパターン43の数が多いほど大きい丸印を示している。図11Aおよび図11Bから、ユーザは、照明装置の色および明るさが調整可能である場合、色および明るさの嗜好が様々あり、色および明るさの異なる様々なカラーパターン43が登録されることが判明した。また、ユーザは、照明装置の色および明るさに細かいこだわりがあり、色および明るさの少し異なるカラーパターン43が多く登録された。特に、青色については、色および明るさの少し異なるカラーパターン43が多く登録された。
図12Aおよび図12Bは、複数のユーザについての登録されたカラーパターンを類似色ごとにまとめた頻度分布を示した図である。図12Aは、図11Aを類似色ごとにまとめた頻度分布を示しており、図12Bは、図11Bを類似色ごとにまとめた頻度分布を示している。図12Aおよび図12Bでは、色および明るさを類似色ごとに70色のパターンに分けて頻度分布を示している。
図13は、類似のカラーパターンを指定したユーザの組み合わせ数を示した図である。図13には、斜線により、50人のユーザが登録したカラーパターンについて、環境照明と机上照明が共に類似色となる類似のカラーパターンを登録したユーザ数を示している。また、図13には、実線により、50人のユーザが登録したカラーパターンについて、環境照明と机上照明が共に類似色となる類似のカラーパターンが登録された登録数を示している。図13の例では、4個の類似のカラーパターンを4人が登録されており、10個の類似のカラーパターンを3人が登録されており、30個の類似のカラーパターンを2人が登録されている。そして、残りの164個のカラーパターンは、1人のみが登録している。また、図13の例では、1個のカラーパターンが5回登録されており、5個のカラーパターンが4回登録されており、12個のカラーパターンが3回登録されており、42個のカラーパターンが2回登録されており、そして、残りの148個のカラーパターンは、1人のみが登録している。ここで、カラーパターンは、複数登録でき、1人のユーザが類似のカラーパターンを複数登録する場合もある。このため、類似のカラーパターンを登録したユーザ数と、類似のカラーパターンが登録された登録数の分布は、異なっている。図13に示されるように、カラーパターン43としては、様々な色の組み合わせが登録され、1人のみが登録しているカラーパターン43の数が多い。このことから、ユーザの照明装置の色および明るさに対する嗜好は、ロングテールであり、数パターン程度では個々のユーザが本来望む色や明るさを調整できないことが判明した。
ところで、ユーザは、照明装置を好みの色および明るさに調整する場合、操作パネル21の微調整を繰り返すため、狭い範囲で色および明るさの指定が繰り返される。そこで、判別部73は、ログ情報62に記憶されたログに基づき、調整される頻度が高い色および明るさの範囲を判別する。例えば、判別部73は、現時点から直近の所定時間(例えば、15秒)の間に、色および明るさが所定範囲内で所定回(例えば、8回)指定されたか否かにより、調整される頻度が高い色および明るさの範囲を判別する。なお、例えば、判別部73は、ログ情報62に記憶されたログから、所定の色および明るさの範囲ごとに、操作パネル21で指定された頻度を算出し、頻度が所定の閾値以上である範囲を、調整される頻度が高い色および明るさの範囲と判別してもよい。
変更部74は、調整される頻度が高いと判別された範囲の色および明るさの指定の粒度を当該判別された範囲以外の範囲よりも高く変更する。例えば、変更部74は、操作パネル21の調整される頻度が高いと判別された範囲の色および明るさの指定の粒度を高く変更する。図14は、調整される頻度が高いと判別された範囲の指定の粒度を高く変更する一例を示す図である。例えば、青色の範囲B1について調整される頻度が高い場合、変更部74は、図14に示すように青色の範囲B1を範囲B2に拡大して、青色をより細かく色の指定を可能に変更する。これにより、ユーザが色や明るさを微調整する場合に、色や明るさを調整しやすくすることができる。
また、ユーザは、様々なタイプがあることが判明した。例えば、ログ情報62に記憶されたログから照明に対して関心が高いタイプと関心が低いタイプを判別できることが判明した。図15は、照明に対して関心が低いタイプのユーザのログの一例を示す図である。照明に対して関心が低いタイプのユーザは、色や明るさの操作開始後、時間が経過すると、操作頻度が低下する。図15の例では、400秒以降、操作がほぼ停止している。
そこで、特定部76は、ログ情報62に記憶されたログから、操作パネル21を操作するユーザのタイプを特定する。例えば、特定部76は、操作期間を複数の期間に分けて操作頻度を算出し、操作頻度が閾値以下に低下している期間が所定数続いた場合、ユーザを照明に対して関心が低いタイプと特定する。また、例えば、特定部76は、操作期間を前半の期間と後半の期間に分けて操作頻度を算出し、前半の期間より後半の期間の操作頻度が所定以上低下している場合、ユーザを照明に対して関心が低いタイプと特定する。図16の(A)、(B)は、照明に対して関心が低いタイプのユーザのログの一例を示す図である。例えば、図16の(A)、(B)に示すログの場合、特定部76は、ユーザは照明に対して関心が低いタイプと特定される。
図17、図18は、照明に対して関心が高いタイプのユーザのログの一例を示す図である。照明に対して関心が高いタイプは、色や明るさの調整を繰り返す。図17の例では、操作終了となる900秒まで調整が繰り返されている。例えば、特定部76は、操作期間を複数の期間に分けて操作頻度を算出し、操作頻度が閾値以下に低下している期間が所定数連続していない場合、照明に対して関心が高いタイプのユーザと特定する。
また、照明に対して関心が高いタイプにも、理想とする色や明るさへの調整を追求する理想追求型のタイプと、様々な色や明るさへ変化させるカラフル型のタイプがある。図17は、照明に対して関心が高い理想追求型のログであり、色や明るさが特定の範囲に高頻度で出現する。図18は、照明に対して関心が高いカラフル型のログであり、色や明るさが様々に変化する。例えば、特定部76は、操作期間を複数の期間に分けて操作頻度を算出し、操作頻度が閾値以下に低下している期間が所定数連続せず、色や明るさが高頻度で出現する特定の範囲がある場合、理想追求型のタイプと特定する。一方、特定部76は、操作期間を複数の期間に分けて操作頻度を算出し、操作頻度が閾値以下に低下している期間が所定数連続せず、色や明るさが高頻度で出現する特定の範囲がない場合、カラフル型のタイプと特定する。図19の(A)、(B)は、照明に対して関心が高い理想追求型のタイプのユーザのログの一例を示す図である。例えば、図19の(A)、(B)に示すログの場合、特定部76は、ユーザは照明に対して関心が高い理想追求型のタイプと特定される。図20の(A)、(B)は、照明に対して関心が高いカラフル型のタイプのユーザのログの一例を示す図である。例えば、図20の(A)、(B)に示すログの場合、特定部76は、ユーザは照明に対して関心が高いカラフル型のタイプと特定される。
表示制御部70は、何れかのカラーパターン43が選択されると、選択されたカラーパターン43から色および明るさが近い順に登録済みの他のカラーパターン43を表示する。また、表示制御部70は、特定部76により特定されたユーザのタイプに応じたカラーパターン43を表示する。例えば、選択が行いやすいように照明に対して関心が低いタイプ用のカラーパターン43をカラーパターン情報61に予め登録しておき、表示制御部70は、ユーザが照明に対して関心が低いタイプである場合、照明に対して関心が低いタイプ用のカラーパターン43を表示させる。また、例えば、表示制御部70は、ユーザが理想追求型のタイプの場合、色や明るさが高頻度で出現する特定の範囲の他のユーザにより登録されたカラーパターン43を表示する。また、例えば、表示制御部70は、ユーザがカラフル型のタイプの場合、当該ユーザが登録したカラーパターン43と類似のカラーパターン43を登録した他のユーザのカラーパターン43を表示する。なお、表示制御部70は、お気に入り回数の多い順や登録された日時の新しい新着順にカラーパターン43を表示してもよい。例えば、表示制御部70は、ランキングボタンをタッチパネル22に表示させ、ランキングボタンが選択されると、お気に入り回数の多い順にカラーパターン43を表示させてもよい。また、表示制御部70は、新着順ボタンをタッチパネル22に表示させ、新着順ボタンが選択されると、登録された日時の新しい新着順にカラーパターン43を表示させてもよい。なお、表示制御部70は、ユーザのタイプを同じタイプのカラーパターン43をランキング順や新着順に表示してもよい。
[処理の流れ]
次に、本実施例に係る照明制御装置20が実施する各種の流れについて説明する。最初に、操作パネル21が操作された際に照明を制御する操作パネル制御処理の流れを説明する。図21は、操作パネル制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。この操作パネル制御処理は、所定のタイミング、例えば、操作パネル21から操作情報が入力されたタイミングで実行される。
図21に示すように、表示制御部70は、ホイール31から入力された操作情報から、ホイール31が押圧操作されたか否かを判定する(S10)。ホイール31が押圧操作された場合(S10肯定)、表示制御部70は、操作パネル21に表示される画面を図3Cの(A)と(B)との間で切り替え(S11)、処理を終了する。
ホイール31が押圧操作されていない場合(S10否定)、表示制御部70は、操作情報からホイール31の回転操作であるか判定する(S12)。ホイール31の回転操作ではない場合(S12否定)、処理を終了する。
一方、ホイール31の回転操作である場合(S12肯定)、照明制御部71は、ホイール31への操作に応じて、制御対象の照明装置の色および明るさを変化させる(S13)。表示制御部70は、ホイール31の指定位置の変化に応じて操作画面40の照明指定領域41の色および明るさを変化させ(S14)、処理を終了する。
次に、タッチパネル22が操作された際のタッチパネル制御処理の流れを説明する。図22は、タッチパネル制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。このタッチパネル制御処理は、所定のタイミング、例えば、タッチパネル22から操作情報が入力されたタイミングで実行される。
図22に示すように、表示制御部70は、操作画面40の照明指定領域41がタッチ操作されたか否かを判定する(S20)。照明指定領域41がタッチ操作された場合(S20肯定)、照明制御部71は、制御対象とする照明装置を照明装置11、12間で切り替え(S21)、処理を終了する。例えば、照明制御部71は、照明指定領域41の第1領域41Aへのタッチ操作であると、照明装置11を制御対象の照明装置とし、照明指定領域41の第2領域41Bへのタッチ操作であると、照明装置12を制御対象の照明装置に切り替える。
一方、照明指定領域41がタッチ操作されていない場合(S20否定)、表示制御部70は、パターン登録ボタン42がタッチ操作されたか否かを判定する(S22)。パターン登録ボタン42がタッチ操作された場合(S22肯定)、登録受付部75は、パターン登録ボタン42がタッチ操作された時点の照明装置11、12の色および明るさでカラーパターンの情報をカラーパターン情報61に登録し(S23)、処理を終了する。
一方、パターン登録ボタン42がタッチ操作されていない場合(S22否定)、表示制御部70は、カラーパターン43がタッチ操作されたか否かを判定する(S24)。カラーパターン43がタッチ操作された場合(S24肯定)、照明制御部71は、タッチ操作されたカラーパターン43の色および明るさに照明装置11、12の色および明るさを変化させ(S25)、処理を終了する。
一方、カラーパターン43がタッチ操作されていない場合(S24否定)、表示制御部70は、お気に入りボタン45がタッチ操作されたか否かを判定する(S26)。お気に入りボタン45がタッチ操作された場合(S26肯定)、表示制御部70は、お気に入りボタン45がタッチ操作されたカラーパターン43のお気に入り回数を1つカウントアップし(S27)、処理を終了する。
[効果]
上述してきたように、本実施例に係る照明システム10では、照明装置11、12は、発する光の色および明るさを変更可能とされている。操作パネル21は、色空間の3軸のパラメータの指定を2軸の指定操作で受け付ける。照明制御装置20は、操作パネル21に対する2軸の指定操作で指定された色空間の3軸のパラメータの値に応じた色および明るさで発光するように照明装置11、12を制御する。このように、照明システム10は、2軸の指定操作で、色空間の3軸のパラメータの指定できるため、照明装置11、12を目的の色や明るさに簡易に調整できる。また、照明システム10は、照明色を自由に選ぶことができるため、生活する人の心理状態やスタイルに適した色を自由に選ぶことで、QOLの向上に寄与できる。例えば、照明システム10は、照明色を自由に選ぶことができるため、ユーザが1人でいる場合と他の人といる場合で照明を変えることができ、例えば、ユーザが1人でいる場合に自分の嗜好にあった照明に変えることで、QOLを向上させることができる。照明の色および明るさは、例えば、音楽などと異なり、ユーザが嗜好に合うか否かを速やかに判断できる。このため、照明システム10は、2軸の指定操作とすることでユーザが照明の色および明るさを簡易に変えられ、ユーザが嗜好に合うか速やかに判断できるため、照明の色および明るさをユーザの嗜好するものに速やかに調整できる。
また、本実施例に係る照明システム10では、操作パネル21は、色相と、明度および彩度との2軸を切り替えて1つのホイール31の回転操作で指定が可能とされている。これにより、照明システム10は、1つのホイール31の回転操作で、照明装置11、12を目的の色や明るさに簡易に調整できる。
また、本実施例に係る照明システム10では、操作パネル21は、明度および彩度の指定操作では、ホイール31の回転操作に応じて、明度0%および彩度100%から明度100%および彩度100%を経て明度100%および彩度0%に変化する。これにより、照明システム10は、ホイール31の回転操作に応じて、明度および彩度を簡易に指定できる。
また、本実施例に係る照明システム10では、記録部72は、照明装置11、12の色および明るさの指定操作のログを記録する。判別部73は、記録されたログに基づき、調整される頻度が高い色および明るさの範囲を判別する。変更部74は、調整される頻度が高いと判別された範囲の色および明るさの指定の粒度を当該判別された範囲以外の範囲よりも高く変更する。これにより、照明システム10は、操作パネル21で調整される頻度が高い色および明るさの範囲を調整しやすくすることができる。
また、本実施例に係る照明制御装置20は、指定操作された色および明るさの登録を受け付ける。照明制御装置20は、登録された色および明るさのカラーパターン43を選択可能に表示する。照明制御装置20は、表示された何れかのカラーパターン43が選択されると、選択されたカラーパターン43の色および明るさで発光するように照明装置11、12を制御する。これにより、照明システム10は、好みの色および明るさのカラーパターン43を登録することで、照明装置11、12を好みの色および明るさに簡易に調整できる。特に、本実施例のように照明装置11、12の色および明るさ調整可能とした場合、色および明るさを変更すると以前の状態に戻すことが難しくなる場合もあるため、ユーザが色および明るさを変更し難く感じるが、カラーパターン43を登録可能とすることでカラーパターン43の色および明るさに容易に戻れるため、ユーザが照明の色および明るさをより積極的に変更できるようになる。
また、本実施例に係る照明制御装置20は、何れかのカラーパターン43が選択されると、選択されたカラーパターン43から色および明るさが近い順に登録済みの他のカラーパターン43を表示する。これにより、選択したカラーパターン43に色および明るさが近いカラーパターン43が判別し易くなるため、色および明るさを調整しやすくすることができる。