以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る遊技機の外観斜視図及び正面図である。図3は、本実施形態の遊技機に用いられる遊技盤の正面図である。図4は、遊技盤の要部拡大斜視図である。図5は、遊技盤に設けられたLEDユニットの正面図である。本実施形態の遊技機は、一例としてパチンコ遊技機に適用したものである。
[遊技機の構造]
まず、図1〜図5を用いて、遊技機としてのパチンコ遊技機の概観について説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機は、遊技球が転動流下可能な遊技領域を有する遊技盤1(図3参照)が着脱可能に設けられた本体枠ベース板2a(本体枠ベースともいう)を備えた本体枠2と、遊技盤1を視認可能な開口部3h(以下、表枠開口部という)が設けられた表枠ベース板3a(表枠ベースともいう)を備え、本体枠2の前方(遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された表枠3と、所定の演出表示を行うための液晶表示装置4(図3参照)が着脱可能に設けられた後枠ベース板(図示略)を備え、本体枠2の後方(反遊技者側)において当該本体枠2により回動可能に支持された後枠(図示略)とを備えている。
本実施形態に係るパチンコ遊技機は、外枠6を介して島設備(図示略)に取り付けられている。本体枠2は、本体枠ヒンジ2bを介して外枠6に回動可能に支持されている。なお、図1には、表枠3が本体枠2に対して閉じられているとともに、本体枠2が外枠6に対して閉じられた状態が示されており、かかる状態において、後枠は、外枠6内に収容されるため、図示されない。
表枠3は、表枠ベース板3aと、表枠ベース板3aに備えられる種々の表枠構成部材とを有している。表枠構成部材には、保護ガラス7、皿ユニット8、操作ユニット9、スピーカ10a〜10b、各種装飾部材(トップ飾り14、右側装飾部材15、左側装飾部材16)などがある。なお、表枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、表枠3を構成する部材が全て含まれるものである。また、皿ユニット8は、後述する係止構造を介して表枠ベース板3aにそれぞれのカバー部材(上皿上部カバー8a、下皿カバー8bなど)が取り付けられている。
表枠3において、上記した表枠開口部3hには、透過性を有する保護ガラス7が設けられている。保護ガラス7は、表枠3に備えられた表枠ベース板3aに設けた表枠開口部3h(窓部)に対して、表枠ベース板3aの裏面側(背面側)から着脱自在に取り付けられており、当該表枠3を本体枠2に対して閉じた状態において、遊技盤1の表面(前面)側に対向し、かつその表面(前面)側を覆うように構成されている。表枠3の上部には、表枠開口部3hの上方両側に、音による演出を行うためのスピーカ10a,10bが設けられている。
また、表枠3の表面(前面)には、表枠開口部3hを囲むように、美観を向上させるための装飾部材が設けられている。なお、装飾部材の一例として、表枠開口部3hの上側には、後述するパトランプ役物を内蔵したトップ飾り14が設けられているとともに、表枠開口部3hの左右には、発光表示態様を変化させることが可能な右側装飾部材15(例えば、右上レンズ15a、右中レンズ15b、右パネルカバー15cなど)と、左側装飾部材16(例えば、左アウターレンズ16aなど)とが設けられている。
右側装飾部材15および左側装飾部材16の内方には、後述する副制御回路70(図6参照)によって制御される発光手段(例えば、ランプ・LED27等)が設けられている(図6参照)。ランプ・LED27から発せられた光は、右側装飾部材15および左側装飾部材16を透過し、当該右側装飾部材15および左側装飾部材16から美観に優れた例えば放射光や拡散光などとして感知される。これにより、光による表示態様に変化を与えることができるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
さらに、表枠3の表面(前面)には、表枠ベース板3aの表枠開口部3hの下側に、皿ユニット8が設けられている。皿ユニット8は、貸出球や賞球を貯留するための上皿17と、上皿17の下方側に設けられ、例えば上皿17が満杯時に溢れた遊技球などを貯留可能な下皿18とが設けられている。
下皿18は、遊技球を貯留可能な下皿本体18pと、下皿本体18pの上部を覆うように取り付けられた下皿カバー8bとを備えている。一方、上皿17は、遊技球を貯留可能な上皿本体17pと、上皿本体17pの上部を覆うように表枠ベース板3aに対して着脱可能に取り付けられた上皿上部カバー8aと、上皿17の美観を向上させるための上皿装飾部材とを備えている。なお、上皿装飾部材の一例として、上皿本体17pには、上皿上部カバー8aを囲むように、上皿左飾り17a、上皿前飾り17cなどが設けられており、上皿前飾り17cは、上皿上部カバー8aの左側から前側を経由し、右側へ向かう途中から下皿18に向けて屈曲した形状を成している。
表枠ベース板3aには、遊技球を上皿17に払い出すための払出口20と、上皿17に貯留された遊技球を表枠ベース板3aの背面側に排出する排出口(図示略)と、排出口から排出された遊技球を下皿18に供給する供給口21とが設けられている。表枠ベース板3aの背面側には、払出装置83(図6参照)から払い出される遊技球の球通路や、排出口と供給口21とを連通させて球通路を構成する球通路カバー(図示略)が設けられている。払出装置83から遊技球が払い出されると、当該遊技球が払出口20を介して上皿17へと送られる一方、遊技球が払い出されるものの払出口20付近に遊技球が滞留するほど上皿17が満杯状態にあるときや、上皿上部カバー8aに設けられた球抜きボタン22が押されると、上皿17に貯留された遊技球が排出口から球通路、供給口21を介して下皿18へと送られる。
本実施形態では、遊技機の前面の装飾にメッキ部材を使用しており、上皿17の前面部分を装飾する上皿前飾り17cにもメッキ部材17bを使用している。このメッキ部材17bの使用により遊技機外観デザインの装飾効果を高めて遊技者の興趣の向上を図っている。
上皿上部カバー8aには、球貸しを受けるための球貸ボタン23、図示しない遊技球を貸し出すためのカードユニット84(図6参照)からカードを返却するための返却ボタン24などのほか、所定の遊技中に遊技者が操作(押圧操作、回転操作)することで各種演出の表示態様に変化を与えるための操作ユニット9が設けられている。なお、操作ユニット9の配置構成(位置、向き)について、特に制限はないが、図面では一例として、上皿上部カバー8aから垂直方向に押下操作ボタン9Aが突出させられ、押下操作ボタン9Aの外周にジョグダイヤル9Bが配置されるように構成された操作ユニット9が示されている。
なお、表枠3については、その表面(前面)のうち、遊技者側から向かって左側(すなわち、本体枠2に回動可能に支持されている側)における部分に、例えばピアノ線などの不正部材を侵入させ、その部分の裏側近傍における当該表枠3の裏面に構築された各種構成に対して、当該不正部材による不正行為が行われる事態を想定することができる。
そこで、かかる不正行為を未然に防止するために、表枠3の裏面において、上記した不正部材による侵入行為が行われる部分には、配線保持機能付きカバー部材(図示略)が設けられている。配線保持機能付きカバー部材は、ハーネス等の配線を保持する配線保持部と、表枠3の裏面に構築された基板(図示しない)を被覆する基板被覆部と、例えばピアノ線等の不正部材の侵入を防止する不正防止部とを一体化させて構成されている。これによれば、配線保持、基板被覆部、不正防止の3つの機能を兼ね備えた単体の配線保持機能付きカバー部材を実現することができるため、これら各機能毎の部材をそれぞれ別個に用意する必要がなくなり、その分だけ低コスト化を図ることができる。
本体枠2は、本体枠ベース板2aと、本体枠ベース板2aに備えられる種々の本体枠構成部材を有する。本体枠構成部材には、発射装置26、スピーカ10c、各種制御基板・中継基板などがある。本体枠構成部材は、これらに限定されるものではなく、本体枠2を構成する部材は全て含まれるものである。
本体枠2において、上記した表枠開口部3hに対向した本体枠ベース板2aの所定位置には、当該表枠開口部3hとほぼ同形状を成した本体枠開口部(図示略)が設けられているとともに、当該本体枠ベース板2aの表面(前面)において、本体枠開口部の右下側には、遊技球を発射するための発射装置26が設けられている。
発射装置26は、当該発射装置26を本体枠ベース板2aの表面右下側に配設するためのパネル体26aと、パネル体26aの前面側に配設された発射ハンドル26bと、パネル体26aの背面側に対向した本体枠ベース板2aの表面右下側に配設され、遊技球を発射するための発射駆動装置(図示略)とを備えて構成されている。
なお、表枠3の右下側には、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)を遊技者側に露出させるための切り欠き3pが施されている。表枠3を本体枠2に対して閉じると、発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)は、当該表枠3の切り欠き3pを介して露出し、上記した皿ユニット8に隣接して位置付けられる。このような発射装置26(パネル体26a、発射ハンドル26b)と皿ユニット8とは、相互に連続して一体化されているかの如き美的外観を呈する。
発射ハンドル26bは、支持部(図示略)と、支持部に対して回動自在に取り付けられ、時計回り・反時計回り方向に回動可能なハンドルグリップ26dと、支持部内に備えられ、遊技球の発射を停止させる発射停止スイッチ(図示略)と、発射停止スイッチをON/OFF操作する発射停止ボタン26e(操作部材ともいう)と、ハンドルグリップ26dの開口上を覆うように配設されるハンドルキャップ26hとを備えている。
発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動させると、その回動量(回転角度)に応じて発射駆動装置の駆動力が増減変更され、そのときの駆動力によって、上皿17に貯留されている遊技球が、遊技盤1の遊技領域1p(図3参照)に向けて所定のタイミングで打ち出される。例えば、本実施形態では、発射駆動装置により1分当り90.9個の遊技球を発射可能であり、略0.66秒ごとに遊技球を1個ずつ発射することができる。このとき、発射停止ボタン26eを操作すると、発射駆動装置が停止制御され、これにより、遊技球の発射を停止させることができる。
なお、本実施形態において、発射停止スイッチや発射ハンドル26bの操作制御にあっては、主制御回路60(図6参照)に接続されている払出・発射制御回路82(図6参照)が行なう。発射装置26の内部には、ハンドルグリップ26dを、常時、反時計回り方向に弾性的に付勢するためのバネ部材(図示略)が設けられており、遊技者は、このバネ部材の弾性に抗してハンドルグリップ26dを時計回り方向に回動操作することにより遊技球を発射させる。
また、遊技者が遊技を中断してハンドルグリップ26dから手を離すと、ハンドルグリップ26dは、バネ部材の弾性によって開始時点位置に戻される。このとき、ハンドルグリップ26dの突起(図示略)によって発射停止ボタン26eが押されることにより、遊技球の発射が停止される。
なお、発射装置26における遊技球の発射強度を増減変更させる方法としては、発射ハンドル26bのハンドルグリップ26dの回動量(回転角度)に応じて、発射ボリューム(図示略)の抵抗値を変化させ、発射ソレノイド(図示略)に供給する電力を変化させることにより、遊技球の発射強度を増減変更させるようになっているが、他の発射装置としては、発射ハンドルのハンドルグリップの回動操作に連動する図示しない発射用ばねと、発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)用ギヤ機構とを備えたものでもよい。このような発射装置においては、発射ハンドルのハンドルグリップの回動量によって巻き上げ用ギヤ機構の回動量が調整されて発射用ばねの巻き上げ(締め上げ)の程度を強めたり弱めたりすることにより、遊技球の発射強度を増減変更させることができる。
スピーカ10cは、本体枠2の下部中央に、音による演出を行うように設けられている。スピーカ10cから発せられた音は、表枠3の皿ユニット8の部位(具体的には、上皿17と下皿18との間の部位)に設けられたスピーカカバー10kを通して放出されるようになっている。
遊技盤1は、保護ガラス7の後方に位置するように、後枠(図示略)の前方に配設され、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1p(図3参照)を有している。なお、遊技盤1は、透光性を有する材質(例えば、ポリカーボネート等)で形成されているが、例えば、ベニヤ板等のように透光性を有しない材質で形成されていてもよい。
図3〜図5に示すように、遊技盤1は、第1ガイドレール30、第2ガイドレール30’、ステージ31、第1始動口32、第2始動口33、第2始動口33を開閉する羽根部材34、通過ゲート35、大入賞口37、大入賞口37を開閉する大入賞口シャッタ37A、複数の一般入賞口40、アウト口41、上側可動演出部材42A、下側可動演出部材42B、カバー部材43、液晶表示装置4、及びLEDユニット5を備える。なお、本実施形態のパチンコ遊技機では、第1始動口32、第2始動口33、通過ゲート35、大入賞口37、及び一般入賞口40により遊技球が通過可能な通過領域が形成される。大入賞口シャッタ37Aは、通過領域(大入賞口37)に対して遊技球の通過が容易な開放状態になる第1態様と困難な閉鎖状態になる第2態様とに変位可能な変位部材に相当する。図3は、カバー部材43を取り外した状態を示している。大入賞口37、大入賞口シャッタ37A、及びカバー部材43は、可変入賞装置を構成する部品あるいは部位として設けられている。
第1ガイドレール30は、遊技盤1に向かって左側から概ね中央上部へと延びるように配設され、外レール30Aと内レール30Bとによって構成されている。外レール30Aは、本体枠2に設けられており、遊技領域1p全体を囲むように配置されている。内レール30Bは、外レールとともに遊技球を遊技盤1の上部に案内するためのものであり、遊技盤1の左側において外レール30Aの内側に配設されている。なお、遊技盤1は、本体枠2に対してその背面側から取り付けられている。
第2ガイドレール30’は、遊技盤1に向かって右側上部から概ね右側下部へと延びるように配設され、外レール30Cと内レール30Dとによって構成されている。外レール30C及び内レール30Dは、遊技盤1の右側上部から右側下部に配置された大入賞口37へと遊技球を案内するためのものである。外レール30C及び内レール30Dが互いに対向する面には、これら外レール30C及び内レール30Dの間を通って流下する遊技球に当接可能な複数の凸部30Eが所定の間隔で設けられている。これにより、第2ガイドレール30’を通って流下する遊技球は、第2ガイドレール30’の下端から放出されるまでの間に繰り返し凸部30Eに当接することで進行が抑制され、大入賞口37に至るまでに遊技球の進行速度が効果的に減速される。第2ガイドレール30’の下端は、カバー部材43の右側上部近傍に位置する(図4参照)。これにより、第2ガイドレール30’の下端から放出された遊技球は、後述するカバー部材43の上面43aに当接した後、その上面43aに沿って転動しつつ大入賞口37の方へと移動していく。なお、図3には、外レール30Cの凸部30Eと内レール30Dの凸部30Eとが互いに対向しつつ遊技球を案内する方向に沿って等間隔に配置された形態を示しているが、これらの凸部が遊技球を案内する方向に沿って互いにずれた位置で千鳥配列に配置された形態としてもよい。
ステージ31は、遊技領域1pにおける遊技球の流化領域を振り分けるものであり、液晶表示装置4の下縁部に沿って配置されている。
発射装置26によって発射された遊技球は、遊技盤1に打ち込まれた遊技釘(図示略)やステージ31等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1の下方に向かって流下する。この過程において、遊技球は、第1始動口32、第2始動口33、大入賞口37、一般入賞口40のいずれかに入賞することで回収され、また、入賞しなかった場合や、通過ゲート35を通過してその後入賞しなかった場合にアウト口41から排出されることで回収される。
なお、入賞とは、遊技球が通過領域を通過すること、又は通過領域に入球することを意味する。具体的には、遊技球が通過領域を通過又は通過領域に入球することにより、遊技者にとって有利な状況(例えば、第2始動口33の開放、図柄抽選、賞球など)を付与することを意味する。この際、遊技球による通過領域の通過は、単なる通過を意味し、遊技球による通過領域の入球は、アウト口41とは別に遊技球を回収することを意味するが、何れの場合も後述するセンサスイッチにより遊技球が通過することで入賞が検出されることから、通過も入球も実質的には同義である。したがって、通過領域に対する遊技球の通過も入球も入賞につながるため、以下の説明においては、特に断りのある場合を除き、「入賞」で統一する。
発射ハンドル26bの回転角度が比較的小さい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて小さいため、遊技球は、主としてステージ31の左側を流下する。また、発射ハンドル26bの回転角度が比較的大きい場合、遊技球に与えられる打ち出し力が総じて大きいため、遊技球は、ステージ31の右側を流下し、あるいは第2ガイドレール30’に沿って流下する。なお、一般に、ステージ31の左側に遊技球を流下させる打ち方は、「左打ち」と呼ばれ、ステージ31の右側や第2ガイドレール30’に沿って遊技球を流下させる打ち方は、「右打ち」と呼ばれている。
第1始動口32及び第2始動口33は、遊技球が入賞(通過)することを条件に抽選の契機を与えるとともに、抽選の結果をLEDユニット5や液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる契機を与えるものである。
第1始動口32は、遊技盤1の中央で概ね下方位置に設けられている。第1始動口32に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第1始動口32への遊技球の入賞は、第1始動口スイッチ320(図6参照)により検出される。
第2始動口33は、第1始動口32の直下に設けられている。第2始動口33に遊技球が入賞すると、予め設定されている数の遊技球が払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出される。第2始動口33は、普通電動役物としての羽根部材34によって入賞困難性が決定される。第2始動口33への遊技球の入賞は、第2始動口スイッチ330(図6参照)により検出される。
羽根部材34は、遊技盤1の前後方向に前傾姿勢・後退姿勢をなすように開閉動作するものであり、第2始動口33への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口33への遊技球の入賞を不可能又は困難とする閉鎖状態とを切り替える、いわゆる普通電動役物である。羽根部材34は、羽根部材ソレノイド340(図6参照)により駆動される。
なお、普通電動役物としては、羽根部材34を前後方向に開閉するように動作させるものに限らず、例えば遊技盤1の左右方向に回動することで始動口を拡開するいわゆる電動チューリップ型のものや、遊技盤1の前後方向に水平移動することで始動口を開閉する舌状部材であってもよい。
通過ゲート35は、第2始動口33を開放する契機を与えるものである。通過ゲート35への遊技球の入賞は、通過ゲートスイッチ350(図6参照)により検出される。なお、この通過ゲート35に遊技球が入賞しても、賞球は発生しない。
大入賞口37は、遊技者に有利な遊技状態である当り遊技状態(大当り遊技状態など)のときに開放されるものである。大入賞口37は、遊技領域1pの右側下部にあって、第1始動口32及び第2始動口33の概ね右側に設けられている。なお、大入賞口37が配置される位置については、上述した位置に限らず、遊技機の仕様などに応じて適宜変更することができる。
大入賞口37は、複数の遊技球が同時に入賞し得るように比較的左右方向の寸法が大きい開口からなる。大入賞口37は、大入賞口シャッタ37A及びカバー部材43により形成される。大入賞口37は、大入賞口シャッタ37Aが開放状態にある時、遊技盤1の前面とカバー部材43との間に開放口として形成され、大入賞口シャッタ37Aが閉鎖状態にある時に閉鎖口となる。
大入賞口シャッタ37Aは、大入賞口37を覆うように左右方向に沿う長手方向寸法が比較的大きい板状部材である。大入賞口シャッタ37Aの短手方向寸法は、遊技球の直径程度である。大入賞口シャッタ37Aは、遊技盤1の前後方向に突出・退避可能に設けられている。大入賞口シャッタ37Aは、遊技盤1の前方に突出した状態が大入賞口37を閉鎖する閉鎖状態となり、遊技盤1の後方へと退避した状態が大入賞口37を開放する開放状態となる。大入賞口シャッタ37Aの上面は、閉鎖状態において比較的緩やかな左下がり傾向の傾斜面になっている。大入賞口シャッタ37Aは、大入賞口シャッタソレノイド370A(図6参照)により開閉可能に駆動される。
図4に示すように、カバー部材43は、大入賞口シャッタ37Aに対して対向するように配置される。カバー部材43は、閉鎖状態の大入賞口シャッタ37Aに連接する上面43a、前端ガイド部43b、及び大入賞口37に対応する開口部43cを有する。カバー部材43が遊技盤1に取り付けられた状態において、上面43aは、第2ガイドレール30’の下端下方から大入賞口37(開口部43c)の右端まで延びており、比較的緩やかな左下がり傾向の傾斜面をなす。上面43aは、第2ガイドレール30’から放出された複数の遊技球を支持しつつ左端に位置する大入賞口37(開口部43c)へと導くように配置される。前端ガイド部43bは、起立壁をなし、上面43aの右端から大入賞口37(開口部43c)の左端へと延びるように形成されている。前端ガイド部43bの内面には、遊技球に当接可能な複数の凸部43dが所定の間隔で設けられている。また、前端ガイド部43bに対向する遊技盤1の前面適部にも、遊技球に当接可能な複数の凸部1dが所定の間隔で設けられている。遊技盤1の凸部1dとカバー部材43の凸部43dとは、遊技球の進行方向に沿って互いにずれた位置で千鳥配列に配置されている。これにより、上面43a及び前端ガイド部43bに沿って転動する遊技球は、大入賞口37(大入賞口シャッタ37A)の左端まで移動する間に繰り返し交互に凸部1d,43dに当接することで進行が抑制され、大入賞口37(大入賞口シャッタ37A)を通り過ぎるまでに遊技球の進行速度が効果的に減速される。このような上面43a、大入賞口シャッタ37A、及び前端ガイド部43bは、大入賞口シャッタ37Aが閉鎖状態にある場合に遊技球が流入可能な通路をなし、流入した遊技球の進行を抑制する抑制部430を形成している。カバー部材43が遊技盤1に取り付けられた状態において、開口部43cは、大入賞口シャッタ37Aと対応する位置に配置され、大入賞口37を形成する。このようなカバー部材43の内部に位置する遊技盤1の箇所には、遊技球を回収するための球通路(図示略)や大入賞口カウントスイッチ370が設けられている。開放状態の大入賞口37から落下した遊技球は、球通路を通って大入賞口カウントスイッチ370へと導かれ、この大入賞口カウントスイッチ370により入賞として検出される。その他、大入賞口37に係る詳細な構成・動作については、後述する。
一般入賞口40は、遊技盤1の適宜位置に一つ以上設けられている。この一般入賞口40に遊技球が入賞すると、抽選が行われないものの、払出装置83(図6参照)により所定数の賞球が払い出される。一般入賞口40への遊技球の入賞は、一般入賞口スイッチ400A,400Bにより検出される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、図6に示すように、後述する主制御回路60により制御される通常遊技状態として、非確変・非時短遊技状態と、特別図柄抽選の当選確率が非確変・非時短遊技状態よりも高くなる確変遊技状態(特別遊技状態)と、普通図柄抽選の当選確率が非確変・非時短遊技状態よりも高くなる時短遊技状態とが存在し、通常遊技状態において特別図柄抽選に当選した場合、大当り遊技状態(特定遊技状態)に移行する。
時短遊技状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるため、普通電動投物としての羽根部材34のサポートによって第2始動口33への入賞が容易となる。この状態は、いわゆる「電サポ」と呼ばれる状態であり、後述する特別図柄ゲームの保留球が貯まり易くなるとともに、第2始動口33への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。具体的にいうと、時短遊技状態とは、普通図柄抽選の当選確率が相対的に高い状態(時短遊技状態1)、特別図柄や普通図柄の変動時間が相対的に短い状態(時短遊技状態2)、普通電動役物としての羽根部材34の開放時間が相対的に長い状態(時短遊技状態3)のうち少なくともいずれか一の状態を意味する。例えば、時短遊技状態には、上記時短遊技状態1、時短遊技状態2、及び時短遊技状態3が任意の組み合わせをもって同時進行する状態も含まれる。このような時短遊技状態においては、大当り遊技状態に移行する可能性が向上する。
本実施形態においては、大当り遊技状態の終了後に確変・時短遊技状態(確変遊技状態であり、時短遊技状態である通常遊技状態)に必ず移行し、非確変・非時短遊技状態(非確変遊技状態であり、非時短遊技状態である通常遊技状態)に移行しないようになっている。一方、確変・時短遊技状態において大当り遊技状態に移行することなく、特別図柄ゲームの図柄変動回数(ゲーム回数)が所定回数に達した場合は、非確変遊技状態かつ非時短遊技状態である通常遊技状態に移行するようになっている。
具体的にいうと、本実施形態では、大当り遊技状態の終了後、確変・時短遊技状態で10回の特別図柄抽選(10回の特別図柄の変動表示又は停止表示)が行われたことを契機に、非確変・非時短遊技状態に移行する。なお、大当り遊技状態の終了後、次の大当り遊技状態に移行するまで、確変・時短遊技状態を維持するようにしてもよい。以下の説明において、本実施形態のような所定回数の特別図柄抽選を行うことで終了する確変遊技状態のことを、ST(Specia1 Time)遊技状態とも記載する。
上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bは、非作動時に遊技盤1の背後に退避した状態にあり、特定の演出を行うときに液晶表示装置4の表示領域4Aの前方に出現するように配置されている。上側可動演出部材42Aは、特定の演出が行われる場合に表示領域4Aの中央部の前方に出現し、回転動作及び発光を行う。下側可動演出部材42Bは、特定の演出が行われる場合に表示領域4Aの下部の前方に出現し、発光を行う。
LEDユニット5は、各遊技状態や抽選結果を遊技者に報知するものであり、図5に示すように、普通図柄表示部51、普通図柄保留表示部52、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56、及びラウンド表示部59を有している。なお、特に図示しないが、遊技盤1等に配置されたランプ・LED27(図6参照)には、キャラクタ出現報知ランプに対応するものが含まれており、大当り遊技状態への移行が確定した通常遊技状態において特別図柄の変動時の一部や、大当り遊技状態中において液晶表示装置4の表示領域4Aに後述する上乗せキャラクタが出現したときに点灯(又は点滅)するようになっている。
普通図柄表示部51は、通過ゲート35に遊技球が入賞したことを契機に普通電動役物としての羽根部材34を駆動して第2始動口33を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものである。普通図柄表示部51は、1つのLEDランプ511を含んでいる。LEDランプ511は、例えば赤色の点灯及び青色の点灯が可能であり、普通図柄ゲームにおいて、当選の場合に赤色で点灯する一方、普通図柄ゲームにおいてハズレの場合に青色で点灯する。普通図柄表示部51におけるLEDランプ511の点灯態様として例えば赤色の点灯態様となったときには、羽根部材34が所定のパターンで開閉駆動され、第2始動口33への遊技球の入賞を許容する。なお、普通図柄ゲームの当選及びハズレに応じた点灯態様としては、他の点灯態様であってもよく、例えば当選の場合に点灯状態あるいは点滅状態になる一方、ハズレの場合に消灯状態となるようにしてもよい。
普通図柄保留表示部52は、4つのLEDランプ521,522,523,524の点灯又は消灯によって、普通図柄表示部51が変動表示を行っている最中に新たな遊技球が通過ゲート35に入賞した場合に次回以降の普通図柄表示部51による変動表示を行うために保留された普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示する。4つのLEDランプ521,522,523,524は、普通図柄表示部51の左側に位置し、LEDランプ511とともに列状に並んで配置されている。LEDランプ521,522,523,524による保留表示において、例えば保留数が「1」の場合には、LEDランプ521が点灯し、LEDランプ522,523,524が消灯する。保留数が「2」の場合には、LEDランプ521,522が点灯し、LEDランプ523,524が消灯する。保留数が「3」の場合には、LEDランプ521,522,523が点灯し、LEDランプ524が消灯する。保留数が「4」の場合には、LEDランプ521,522,523,524の全てが点灯する。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、「特別図柄ゲーム」に対する当り抽選の結果を示すものであり、例えば、7セグメントLEDを含んでいる。第1特別図柄表示部53は、第1始動口32への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第1特別図柄」と称する)の変動表示を行うとともに、第1始動口32への入賞に基づく当り抽選の結果を第1特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。第2特別図柄表示部54は、第2始動口33への遊技球の入賞を契機として識別情報となる図柄(以下において、「第2特別図柄」と称する)の変動表示を行うとともに、第2始動口33への入賞に基づく当り抽選の結果を第2特別図柄に係る停止図柄として停止表示するものである。
第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54による図柄の変動表示は、例えば、7セグメントLED等を用い、各セグメントが個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。当り抽選の結果は、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の各セグメントの点灯・消灯によって形成されるセグメントパターン(図柄)によって表示される。この際、第1特別図柄で表示される複数の当り図柄と第2特別図柄で表示される複数の当り図柄とは、それぞれ異なる態様となっている。第1特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる図柄であって、当該大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを示す「確変1」といった名目の大当り図柄がある(図7参照)。第2特別図柄の当り図柄としては、大当り遊技状態への移行契機となる図柄であって、当該大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを示す「確変1」〜「確変6」といった名目の大当り図柄と、いわゆる小当り遊技状態への移行契機となる「小当り」といった名目の小当り図柄とがある(図7参照)。すなわち、第1特別図柄の当り図柄には、小当り遊技状態への移行契機となる小当り図柄がなく、第2特別図柄の当り図柄には、小当り遊技状態への移行契機となる小当り図柄がある。なお、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54は、7セグメントLED等に限定されず、例えば2つ以上のLEDランプの点灯・消灯の組み合わせによるものでもよい。
第1特別図柄保留表示部55は、4つのLEDランプ551,552,553,554を含んでおり、これらのLEDランプ551,552,553,554の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第1始動口32に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する第1特別図柄の変動表示のために保留された第1特別図柄表示部53の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第2特別図柄保留表示部56は、4つのLEDランプ561,562,563,564を含んでおり、これらのLEDランプ561,562,563,564の点灯又は消灯によって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示中に第2始動口33に新たな遊技球が入賞した場合の次回以降の特別図柄ゲームに対する図柄の変動表示のために保留された第2特別図柄表示部54の変動表示の実行可能回数(保留数)を表示する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56のそれぞれは、上下に並んで配置されており、普通図柄保留表示部52の上側に位置する。第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56での保留数の表示態様は、普通図柄保留表示部52による保留数の表示態様と同一である。
第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口32へと通じる球通路に設けられた第1始動口スイッチ320(図6参照)、又は第2始動口33へと通じる球通路に設けられた第2始動口スイッチ330(図6参照)によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54の変動表示の実行(開始)を保留する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示されていた図柄が停止表示された場合は、保留されていた第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における図柄の変動表示が開始される。
ここで、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞による第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄表示部53に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する第1特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63(図6参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶(始動記憶情報)として記憶され、保留されている4回分の第1特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54の双方、すなわち第1始動口32及び第2始動口33への入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に代えて、あるいは第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56に加えて、液晶表示装置4において、第1始動口32への入賞の保留及び第2始動口33への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
ラウンド表示部59は、当り図柄停止中に点灯するものであり、大当り遊技状態が実行される際の後述するラウンドゲーム(ラウンド遊技)に関する回数として、ラウンド数を示すものである。ラウンド表示部59は、3つのLEDランプ591,592,593を含んでおり、これらのLEDランプ591,592,593の点灯又は消灯によって、大当り遊技状態が実行される際のラウンド数を示す。本実施形態では、基本的にラウンド数が16ラウンド(以下において、「16R」と表記する場合がある)と規定されており、この場合、LEDランプ591が点灯し、LEDランプ592,593が消灯する。なお、ラウンド数(回数)は、ラウンドゲーム(ラウンド遊技)が実行される回数全体を意味する場合と、ラウンドゲームが順次実行される際の順番を示す順序数を意味する場合とがある。ラウンド数について、前者を意味する場合は、例えば「16ラウンド」あるいは「16R」と記し、後者を意味する場合は、例えば「16ラウンド目」あるいは「16R目」等と記す。また、以下の説明においては、「ラウンド遊技」を単に「ラウンド」という場合もある。
液晶表示装置4は、図3に示すように、遊技盤1の後方に配置されるとともに、その略中央に遊技者が目視可能となるように表示領域4Aが配設されており、第1始動口32及び第2始動口33への遊技球の入賞に基づく当り抽選の結果のほか、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄、通常遊技状態での演出画像、大当り遊技状態中の演出画像、デモ表示用の演出画像等を表示するものである。すなわち、液晶表示装置4は、遊技球が第1始動口32又は第2始動口33に入賞したことを条件に識別情報の変動表示を行うようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機において、液晶表示装置4は、表示手段を構成しており、この液晶表示装置4、スピーカ10a,10b,10c、及びランプ・LED27が報知手段を構成する。
[遊技機の電気的構成]
次に、図6を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の制御回路について説明する。なお、図6においては、「スイッチ」を「SW」と略記し、「ソレノイド」を「SOL」と略記している。
図6に示すように、パチンコ遊技機は、遊技の制御を行う主制御手段としての主制御回路60と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御手段としての副制御回路70とを有する。
主制御回路60は、メインCPU61、読み出し専用メモリであるメインROM62、読み書き可能メモリであるメインRAM63、初期リセット回路64、I/Oポート65、コマンド送信手段としてのコマンド出カポート66、及びバックアップコンデンサ67を備えている。主制御回路60は、LEDユニット5を含む各種のデバイス(機器やスイッチ等)と接続されている。
メインCPU61は、メインROM62及びメインRAM63と接続されており、メインROM62に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。
主制御回路60には、第1始動口32の後方に配置された第1始動口スイッチ320が接続されている。第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出されると、当り抽選が行われる。
主制御回路60には、第2始動口33の後方に配置された第2始動口スイッチ330が接続されている。第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されると、当り抽選が行われる。
これらの第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330は、第1始動口32及び第2始動口33に遊技球が入球したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60には、通過ゲート35の後方に配置された通過ゲートスイッチ350が接続されている。通過ゲートスイッチ350によって遊技球が検出された場合、通過ゲート35に遊技球が入賞したとして、普通図柄抽選が行われる。この普通図柄抽選の結果は、普通図柄表示部51において表示される。なお、普通図柄表示部51において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aに表示されるようにしてもよい。
通過ゲートスイッチ350は、通過ゲート35を遊技球が通過したことを検出した場合に入賞したとして、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。これにより、通過ゲートスイッチ350は、第2始動口33を開放する契機を与えるものである。
主制御回路60には、遊技盤1の左側及び右側に位置する一般入賞口40の後方に配置された一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bが接続されている。一般入賞口左スイッチ400A及び一般入賞口右スイッチ400Bによって遊技球が検出されると、払出装置83により予め設定されている数の賞球が行われる。
主制御回路60には、大入賞口37の下方に配置された大入賞口カウントスイッチ370が接続されている。大入賞口カウントスイッチ370は、大入賞口37への遊技球の入賞数をカウントするためのものである。大入賞口カウントスイッチ370により遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払出口20又は供給口21を介して上皿17又は下皿18に払い出しを行う。大入賞口カウントスイッチ370は、大入賞口37を遊技球が通過した場合に、所定の検出信号を主制御回路60に供給する。
主制御回路60は、大入賞口37を開閉する大入賞口シャッタ37Aを駆動するための大入賞口シャッタソレノイド370Aを制御する。これにより、大入賞口シャッタ37Aは、大入賞口37への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。このような大入賞口シャッタ37Aによる大入賞口37の開放駆動は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態に移行された場合に行われる。
主制御回路60は、羽根部材34を開閉する羽根部材ソレノイド340を制御する。これにより、普通図柄表示部51において所定の発光態様で普通図柄が停止表示されたときに、羽根部材34が所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口33に遊技球を入り易くなる。
例えば、本実施形態の普通図柄ゲームにおいて、時短遊技状態ではない遊技状態(本実施形態では「非確変・非時短遊技状態」)における普通図柄の当り確率は、0/257であり、羽根部材34が開放されることはない。一方、高確率状態(時短遊技状態)における普通図柄の当り確率は、例えば257/257であり、これに当選した場合に、羽根部材34が所定時間及び所定回数にわたり開放される。また、普通図柄ゲームにおいて当り図柄となる普通図柄の数は1個であり、第2始動口33の開放時に上限となる入賞カウント数は10カウント(10個)である。
第1特別図柄保留表示部55は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第1始動口スイッチ320によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第1始動口32への遊技球の入賞に基づく第1特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第1特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第1特別図柄に係る保留数として保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。
第2特別図柄保留表示部56は、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54が変動表示しているときに、第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出された場合、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54において変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第2始動口33への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される数、すなわち第2特別図柄に係る保留数を表示する。変動表示していた第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示された場合には、第2特別図柄に係る保留数として保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機において、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、第2特別図柄の方が第1特別図柄よりも優先するように設定されている。なお、第1始動口32及び第2始動口33への入賞順にしたがって、対応する第1特別図柄及び第2特別図柄を入賞順通りに変動表示させるようにしてもよい。
また、特別図柄の変動表示の実行が保留される保留数には、先述したように上限が設定されており、本実施形態において、メインCPU61は、第1始動口32及び第2始動口33に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330によって遊技球が検出されたときの第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示の保留数を、それぞれ最大で4個(すなわち、4検出回数)まで記憶させており、5個目以降は保留数として記憶させないようになっている。この際、特別図柄の変動表示の終了により保留数が減った時には、再び保留数が4個を上限として加算される。
第1特別図柄表示部53における第1特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第1特別図柄表示部53に対応する特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
第2特別図柄表示部54における第2特別図柄ゲームについても同様に、第2特別図柄ゲームの保留数が例えば4個まで保留される場合、変動中の第2特別図柄表示部54に対応する第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、以降、保留数が4個分の第2特別図柄ゲームの情報は、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域(1)〜(4)に始動記憶として順次記憶される。
したがって、第1始動口32及び第2始動口33への入賞に伴う特別図柄ゲームに係る遊技球の保留数は、合計で最大8個となり、第1特別図柄保留表示部54及び第2特別図柄保留表示部55のLED551〜554及びLED561〜564による保留表示数もそれぞれ4個となる。
大入賞口シャッタ37Aによる大入賞口37の開放状態は、大入賞口カウントスイッチ370によるカウント値(遊技球の入賞数)が所定数(本実施形態では入賞数1個)となるか、あるいは予め規定された後述の開放時間を経過するといったいずれか一方の条件を満たすまで維持される。遊技球の入賞数が所定数となった場合、又は大入賞口シャッタ37Aの開放時間が経過した場合は、大入賞口シャッタ37Aが大入賞口37を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、後述する予め設定された大入賞口開閉パターン(当りパターン)に基づき、大入賞口37の開放状態と閉鎖状態とが繰り返される。大当り遊技状態において、大入賞口37が後述する大入賞口開閉パターン(当りパターン)に基づいて複数回数にわたり開放状態及び閉鎖状態となる遊技は、「ラウンドゲーム(ラウンド遊技)」という。ラウンドゲーム(ラウンド遊技)は、単にラウンドという場合もある。1回のラウンドゲームにより大入賞口37が閉鎖状態とされてから、次回のラウンドゲームとして大入賞口37が開放状態となるまでの状態については、「ラウンド間ゲーム」又は「ラウンド間インターバル」あるいは単に「インターバル」ともいう。なお、本実施形態では、1回のラウンドにおいて大入賞口37が1回だけ開放状態及び閉鎖状態となるが、他の例においては、1回のラウンドで大入賞口37が複数回にわたり開放状態及び閉鎖状態となる場合もある。また、複数の大入賞口が設けられている場合は、1回のラウンドにおいて、複数の大入賞口の開閉状態を排他的に制御することも可能である。すなわち、1回のラウンドにおいては、一方の大入賞口が所定回数繰り返し開放状態となる間、その余の大入賞口が継続して閉鎖状態とされる。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機には、大当り遊技状態とは異なる性質の遊技状態として、いわゆる小当り遊技状態が設けられている。小当り遊技状態は、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念によって規定されず、本実施形態の小当り遊技状態では、大入賞口37が1回だけ開放状態とされるように規定されている。もちろん、小当り遊技状態においては、任意あるいは特定の大入賞口を複数回数にわたり繰り返し開放状態となるように制御してもよい。この小当り遊技状態とは、特別図柄抽選による小当りの当選を契機に移行する遊技状態である。小当り遊技状態に移行する前とその終了後においては、基本的に遊技状態が変化しない。例えば、非確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、小当り遊技状態に移行する前の非確変遊技状態のままであり、確変遊技状態に移行することはない。同様に、確変遊技状態において小当り当選となって小当り遊技状態に移行した場合、この小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、確変遊技状態のゲーム数が残存する限り、小当り遊技状態に移行する前の確変遊技状態のままであり、非確変遊技状態に移行することもない。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンドのようにラウンド数(回数)として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する場合がある。以下の説明(説明に伴い参照する図面を含む)において、1ラウンドあるいは第1ラウンド等の数字付の「ラウンド」に関しては、例えば、1R、2R、4R、16R、等のように、単に「R]の文字で省略する場合がある。なお、1回のラウンドゲームにおいて、大入賞口が所定回数開放状態となる場合、その開放状態となる前に、1ラウンドあたりの規定入賞数に達した場合は、大入賞口が閉鎖状態となり、残りの開放回数分について大入賞口が開放状態とされることなく、当該ラウンドゲームが終了させられることとなる。
液晶表示装置4の表示領域4Aには、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54で表示される特別図柄の変動表示中において、特定の場合を除いて、液晶表示装置4の表示領域4Aには、数字からなる図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「7」のような数字が3列変動表示される。
一方、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において変動表示されていた特別図柄が停止表示されると、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいても装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様である場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
具体的には、第1特別図柄表示部53及び第2特別図柄表示部54のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な「大当り」に対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される演出用の装飾図柄の組み合わせが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄がすべて揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示される。
上記したメインCPU61の制御の具体例については、後述する。
メインROM62は、後述する各種の処理をメインCPU61に実行させるためのプログラムや、各種テーブルを記憶している。
メインRAM63は、メインCPU61の一時記憶領域として、種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶する機能を有する。メインCPU61の一時記憶領域としては、メインRAM63に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路64は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU61に接続されている。
I/Oポート65は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU61に、メインCPU61からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート66は、メインCPU61からの各種コマンドを副制御回路70に送信するものである。
バックアップコンデンサ67は、電断時において、メインRAM63に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM63に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のデバイスには、大入賞口シャッタソレノイド370A、羽根部材ソレノイド340、及び外部端子板80が含まれる。
外部端子板80は、ホール係員を呼び出す機能や大当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホールに設置された複数のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ100等の外部機器との間でデータ通信するためのものである。
主制御回路60に接続される各種のスイッチには、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、通過ゲートスイッチ350、大入賞口カウントスイッチ370、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、及びバックアップクリアスイッチ81が含まれる。
バックアップクリアスイッチ81は、電断時等における主制御回路60及び後述する払出・発射制御回路82のバックアップデータを、ホール管理者の操作に応じてクリアするものである。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路82を介して、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。
主制御回路60は、払出・発射制御回路82に賞球制御コマンドを送信する。払出・発射制御回路82は、主として発射装置26及び払出装置83を制御するものであり、発射装置26、払出装置83、及びカードユニット84が接続されている。本実施形態のパチンコ遊技機において、払出・発射制御回路82及び払出装置83は、遊技価値付与手段を実現している。
カードユニット84は、遊技者の操作に応じて遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル85と接続されており、この球貸し操作パネル85との間で信号を送受信可能である。
払出・発射制御回路82は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンドと、カードユニット84から供給される貸し球制御信号とを受け取り、払出装置83に対して所定の信号を送信することにより、払出装置83に遊技球を払い出させる。払出装置83は、例えば、第1始動口32又は第2始動口33への入賞1個あたり賞球数として3個の遊技球を払い出し、一般入賞口40への入賞1個あたり賞球数として10個の遊技球を払い出し、大入賞口37への入賞1個あたり賞球数として15個の遊技球を払い出す。
払出・発射制御回路82は、発射装置26の発射ハンドル26bが遊技者によって握持され、かつ、時計回りの方向へ回動操作された場合に、その回動量に応じて発射ソレノイド(図示略)に電力を供給し、遊技球を遊技領域1pに向けて発射させる制御を行う。
メインCPU61は、後述するメイン処理の実行中であっても、メイン処理を中断し割込処理としてのタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理は、所定時間(例えば、2ms)毎に発生する割込条件を契機として実行される。
副制御回路70は、主制御回路60に接続されており、主制御回路60からコマンドが供給されるように構成されている。
副制御回路70は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU71、プログラムROM72、ワークRAM73、コマンド入力ポート74、バックアップコンデンサ75、表示制御回路76、音声制御回路77、ランプ制御回路78、及び可動演出装置制御回路79を有する。表示制御回路76には、液晶表示装置4が接続されている。音声制御回路77には、スピーカ10a,10b,10cが接続されている。ランプ制御回路78には、ランプ・LED27が接続されている。可動演出装置制御回路79は、上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを駆動するモータや機構などを備えた可動演出装置42が接続されている。
また、副制御回路70は、押下操作ボタン9Aに設けられた押下操作ボタンスイッチ90Aが接続されているとともに、ジョグダイヤル9Bに設けられたジョグダイヤルスイッチ90Bが接続されている。押下操作ボタンスイッチ90Aは、押下操作ボタン9Aの操作を検知するものであり、ジョグダイヤルスイッチ90Bは、ジョグダイヤル9Bの回転方向や回転角度を識別するものである。副制御回路70には、押下操作ボタンスイッチ90Aから押下操作信号が供給され、ジョグダイヤルスイッチ90Bから回転操作信号が供給される。
サブCPU71は、プログラムROM72に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する機能を有する。液晶表示装置4は、表示手段として機能する。特に、サブCPU71は、主制御回路60から供給される各種のコマンドにしたがって、副制御回路70全体の制御を行う。
上記したサブCPU71の制御の具体例については、後述する。
プログラムROM72は、サブCPU71が主として各種演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルを記憶している。
ワークRAM73は、サブCPU71の一時記憶領域として種々のデータ(フラグ、カウンタ、タイマ、及び変数の値等)を記憶するものである。
コマンド入力ポート74は、主制御回路60のメインCPU61から送信された各種コマンドを受信し、サブCPU71へと伝えるものである。
バックアップコンデンサ75は、電断時において、ワークRAM73に対して速やかに電源を供給することにより、ワークRAM73に記憶されている種々のデータを保持するためのものである。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給されるデータに応じて、液晶表示装置4における表示制御を行うためのものであり、例えば画像データプロセッサ(VDP)と、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROMと、画像データを一時記憶するフレームバッファと、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータとから構成されている。なお、表示制御回路76の構成は、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
表示制御回路76は、サブCPU71から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データ、各種不正報知画像データ等が含まれる。
また、表示制御回路76は、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングで、この画像信号を液晶表示装置4に供給する。液晶表示装置4の表示領域4Aには、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路77は、スピーカ10a,10b,10cから発生させる音声などに関する制御を行うためのものであり、例えば音声などに関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。なお、音声制御回路77の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
音源ICは、スピーカ10a,10b,10cから発生させる音声の制御を行うものであり、サブCPU71から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。
また、音源ICは、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号を増幅器に供給する。なお、この増幅器は、音声信号を増幅させ、スピーカ10a,10b,10cから音声を発生させる。
ランプ制御回路78は、装飾ランプ等を含むランプ・LED27の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。なお、ランプ制御回路78の構成も、あくまでも一例であり、これに限定されるものではない。
可動演出装置制御回路79は、例えば、大当り遊技状態において、操作ユニット9に対する操作の有効期間中に押下操作ボタン9Aの操作等によって上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを作動(揺動等でもよい)させる等の演出動作を制御する。
[遊技機のスペック]
次に、図7を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機の遊技特性に関するスペックについて説明する。
図7に示すように、本実施形態において、大当り遊技状態となる特別図柄の大当り確率は、低確率時(非確変遊技状態)にあっては1/99.75(657/65536)、高確率時(確変遊技状態)にあっては1/13.05(5020/65536)となっている。小当り遊技状態となる特別図柄の小当り確率は、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれにおいても1/29.92(2190/65536)となっている。第1特別図柄と第2特別図柄との消化順序は、第2特別図柄による抽選を優先して消化する。確率変動性能(確変遊技状態の仕様)としては、確変遊技状態がゲーム回数(特別図柄の変動回数)として最大10回まで継続するST遊技状態が実装されている。
特別図柄の振り分けについては、以下のようになっている。すなわち、第1特別図柄の大当り図柄「確変1」では、大入賞口開閉パターン(当りパターン)が当りパターン1となり、ラウンドゲームのラウンド数として16R(そのうち大入賞口に入賞容易な実質ラウンド数は7R)が付与され、大当り遊技状態の演出モード示すボーナス名としては「ノーマルボーナス」となり、ボーナス内容としては「7Rボーナス」となっている。この「ノーマルボーナス」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜7R目の推定入賞数が1個で8R目〜16R目の推定入賞数が0個とされる。これにより、「ノーマルボーナス」では、予定賞球数が105個となっている。第1特別図柄の大当り図柄として「確変1」となる確率(突入率)は、100/100に設定されている。なお、本実施形態において「ボーナス」とは、賞球数に関係する報知演出を意味する。
第2特別図柄の大当り図柄「確変1」では、当りパターン2となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「大上乗せボーナス」となり、ボーナス内容としては「大上乗せボーナス」となっている。「大上乗せボーナス」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜7R目の推定入賞数が1個で8R目〜16R目の推定入賞数が4個とされる。これにより、「大上乗せボーナス」では、予定賞球数が645個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変1」となる確率(突入率)は、35/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変2」では、当りパターン3となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「中上乗せボーナス1」となり、ボーナス内容としては「中上乗せボーナス1」となっている。「中上乗せボーナス1」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜7R目の推定入賞数が1個で8R目〜16R目の推定入賞数が3個とされる。これにより、「中上乗せボーナス1」では、予定賞球数が510個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変2」となる確率(突入率)は、20/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変3」では、当りパターン4となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「中上乗せボーナス2」となり、ボーナス内容としては「中上乗せボーナス2」となっている。「中上乗せボーナス2」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜7R目の推定入賞数が1個、8R目及び9R目の推定入賞数が2個、10R目及び11R目の推定入賞数が3個、12R目の推定入賞数が1個、13R目〜16R目の推定入賞数が4個とされる。これにより、「中上乗せボーナス2」では、予定賞球数が510個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変3」となる確率(突入率)は、10/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変4」では、当りパターン5となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「小上乗せボーナス1」となり、ボーナス内容としては「小上乗せボーナス1」となっている。「小上乗せボーナス1」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜7R目の推定入賞数が1個で8R目〜16R目の推定入賞数が2個とされる。これにより、「小上乗せボーナス1」では、予定賞球数が375個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変4」となる確率(突入率)は、15/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変5」では、当りパターン6となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「小上乗せボーナス2」となり、演出内容としては「小上乗せボーナス2」となっている。「小上乗せボーナス2」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜13R目の推定入賞数が1個で14R目〜16R目の推定入賞数が4個とされる。これにより、「小上乗せボーナス2」では、予定賞球数が375個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変5」となる確率(突入率)は、10/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変6」では、当りパターン7となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「上乗せ無しボーナス」となり、ボーナス内容としては「上乗せ無しボーナス」となっている。「上乗せ無しボーナス」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜16R目の推定入賞数が1個とされる。これにより、「上乗せ無しボーナス」では、予定賞球数が240個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変6」となる確率(突入率)は、10/100に設定されている。
第1特別図柄又は第2特別図柄の小当り図柄では、当りパターン8となり、ボーナス名及びボーナス内容としては「小当り」となっている。小当り図柄の突入率は、100/100に設定されている。なお、小当り遊技状態には、大当り遊技状態とは異なりラウンドゲームという概念がないので、ラウンド数が規定されていない。
大入賞口カウント数は、1ラウンドにおいて大入賞口37を開放状態から閉鎖状態とする際の一契機となる規定入賞数に該当し、本実施形態では、大入賞口カウント数(規定入賞数)が「1」に設定されている。すなわち、1ラウンドにおいて大入賞口37への入賞が1個計数されると、大入賞口37が開放状態から閉鎖状態とされる。なお、大入賞口カウント数(規定入賞数)は、1ラウンドにおける入賞数の上限を定めたものではない。すなわち、1ラウンド中に例えば大入賞口カウント数を超える入賞が検出された場合にあっても、その入賞数に応じた賞球数が払い出される。これにより、大入賞口カウント数を超えるオーバー入賞が可能となっている。この点については後述する。
時短性能(時短遊技状態の仕様)としては、高確率の間(確変遊技状態にある間)、時短遊技状態が継続するように設定されている。賞球数は、始動口(第1始動口32及び第2始動口33)への入賞1個あたり3個となり、一般入賞口40への入賞1個あたり10個となり、大入賞口37への入賞1個あたり15個となるように設定されている。普通図柄の当り確率は、低確率時に0/257となり、高確率時に257/257となるように設定されている。普通図柄の当り図柄数は、1個に設定されている。第2始動口33の開放時における入賞カウント数は、上限として10個まで計数するように設定されている。
なお、スペックとしては、次のような内容であってもよい。例えば、特別図柄については、低確率時及び高確率時の大当り確率が上記したものに限定されるものではない。すなわち、特別図柄の大当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも大当りに当選し易い確率であればよい。小当り確率についても、上記したものに限定されるものではない。例えば、一方の特別図柄よりも他方の特別図柄における当選確率が高くなる仕様であってもよい。特別図柄の消化順については、第1特別図柄及び第2特別図柄について優先順を設定せずに入賞順としてもよいし、第1特別図柄を優先消化する仕様としてもよい。確変遊技状態(ST遊技状態)が継続するST回数は、上記したものに限定されるものではない。また、次回の大当り当選まで確変遊技状態が継続するようにしてもよい。ラウンド数は、上記したものに限定されず、16R以外の他のラウンド数を設けてもよい。実質ラウンド数については、全て正規のラウンド数と同数となるようにしてもよい。大当り図柄の種類は、上記したものに限定されない。例えば、第1特別図柄の大当り図柄の種類を多くしてもよい。また、第1特別図柄に基づく大当り遊技状態でも、上乗せボーナスを実行するようにしてもよい。本実施形態において、大入賞口カウント数(規定入賞数)は、「1」に設定されているが、これに限定されるものではない。例えば、大入賞口カウント数を2以上に設定してもよい。そうした場合、大入賞口カウント数より多くの遊技球を同時に通過可能とする大入賞口シャッタなどを設けることが望ましい。時短性能は、ST回数(確変遊技状態のゲーム数)より多くてもよいし、あるいは例えば0回も含めてST回数より少なくてもよい。賞球数は、上記したものに限定されるものではない。例えば、大入賞口に係る賞球数を上記したものとは異なる値に設定した場合は、その値と推定入賞数とを用いて予定賞球数を算出し、後述する上乗せ数の報知を行うようにすることができる。普通図柄に関しては、低確率時及び高確率時の当り確率が上記したものに限定されるものではない。例えば、普通図柄の当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも当選し易い確率であればよく、例えば低確率時に当選するようにしてもよい。普通図柄の当り図柄数は、上記したものに限定されず、例えば2個以上としてもよい。2個以上の場合には、羽根部材の開放パターンがそれぞれ異なるように対応付けられることが好ましい。第2始動口の入賞カウント数は、上記したもの以外の値としてもよい。
[1ラウンド開閉パターン]
次に、図8を用いて、1ラウンドにおける大入賞口の開閉パターンについて説明する。
図8に示すように、大入賞口37について1ラウンドの開閉パターン(1ラウンド開閉パターン)としては、3種類の開閉パターンA〜Cが規定されている。開閉パターンA〜Cは、大当り遊技状態に対応する開閉パターンであり、そのうちの開閉パターンCは、小当り遊技状態にも対応する開閉パターンである。なお、小当り遊技状態の開閉パターンCは、1ラウンド分として規定されたものではないが、便宜上1ラウンド分の開閉パターンとして示す。図8に示す開閉パターンA〜Cは、あくまでも一例であり、その種類数や開閉パターンを規定する具体的な時間などは図示以外のものであってもよい。
開閉パターンAは、開放状態が10sにわたり継続する開閉パターンである。開閉パターンAは、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。ラウンド区間は、他の開閉パターンB,Cでも同様に、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間として規定されている。開放状態が10sとなる区間は、大入賞口37の開放状態が相対的に長いロング開放となる。すなわち、開閉パターンAは、ロング開放が1回発生するものであり、開閉パターンAの開放時間は、10sとなる。
開閉パターンBは、開放状態が5sにわたり継続する開閉パターンである。開閉パターンBは、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。開放状態が5sとなる区間は、大入賞口37の開放状態がロング開放よりも短いミドル開放となる。すなわち、開閉パターンBは、ミドル開放が1回発生するものであり、開閉パターンBの開放時間は、5sとなる。
開閉パターンCは、開放状態が0.1sとなるだけの開閉パターンである。開放状態が0.1sとなる区間は、ミドル開放よりも相当短いショート開放となる。すなわち、開閉パターンCは、ショート開放が1回発生するだけのものであり、開閉パターンCの開放時間は、0.1sとなる。
大当り遊技状態における実質ラウンド遊技は、上述した開閉パターンA〜Cのうち、遊技球の入賞が可能なロング開放あるいはミドル開放を含む開閉パターンA,Bに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技が該当する。開閉パターンCに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技は、実質ラウンド遊技に該当しない非実質ラウンド遊技となる。
なお、1ラウンドの開閉パターンとしては、次のような内容であってもよい。開放パターンは、上記3種類に限られるものではなく、2種類以下あるいは4種類以上であってもよい。また、開閉パターンAについては、開放時間が10sではなく、例えば10s未満あるいは10sを超える時間であってもよく、所定数の遊技球が入賞し得る時間であればよい。また、1ラウンド中に1回だけ開放するのではなく複数回にわたって開放するようにしてもよい。開閉パターンBについては、開放時間が5sではなく、例えば5s未満あるいは5sを超える時間であってもよく、所定数の遊技球が入賞し得る時間であればよい。また、1ラウンド中に1回だけ開放するのではなく複数回にわたって開放するようにしてもよい。さらに、開閉パターンAと開閉パターンBとを同じ開放時間となるようにしてもよいし、開閉パターンAよりも開閉パターンBの方が長い開放時間になるようにしてもよい。開閉パターンCについては、開放時間が0.1sではなく、例えば0.1s未満あるいは0.1sを超える時間であってもよい。また、1ラウンド中に1回だけ開放するのではなく複数回にわたって開放するようにしてもよい。
[大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバル]
次に、図9を用いて、大当り遊技状態及び小当り遊技状態における大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバルについて説明する。
図9に示すように、大入賞口開閉パターン(当りパターン)としては、複数の当りパターン1〜8が規定されている。当りパターン1は、ノーマルボーナスに際して発生し、開放状態となるラウンドについて規定されたラウンド数(以下、「規定ラウンド数」と称する)と、大入賞口37への入賞が可能となるロング開放やミドル開放を少なくとも含むラウンドに限って規定された実質ラウンド数が、7Rとして規定された当りパターンである。また、ラウンド間インターバルは、一のラウンドにおいて規定入賞数(1)の遊技球が大入賞口カウントスイッチ370により検出された直後から開始し、次のラウンドにおいて最初に開放状態となるまでの大入賞口37が閉鎖状態となる区間に相当する。なお、ラウンド間インターバルは、一のラウンドにおいて大入賞口37が完全に閉鎖状態となった直後に開始するものとしてもよい。同図に示すように、ラウンド間インターバルのパターンとしては、閉鎖状態となる時間(閉鎖時間)が0.3sとなるインターバルパターンa、1.65sとなるインターバルパターンb、2.31sとなるインターバルパターンc、2.97sとなるインターバルパターンdが規定されている。当りパターン1は、全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンaであり、1R目〜7R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンAになるとともに、8R目〜16R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンCになるように規定されている。すなわち、当りパターン1は、実質ラウンドが1R目〜7R目の7ラウンドであり、その余の8R目〜16R目の9ラウンドが非実質ラウンドとして実行されるように規定している。
当りパターン2は、大上乗せボーナスに際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン2は、1R目終了後から7R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンaで、7R目終了後から16R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンdであり、1R目〜16R目の全てのラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン2と共に演出として実行される大上乗せボーナスにおいては、大入賞口カウント数(規定入賞数:1個)のみに基づく賞球数では240となるところ、オーバー入賞も含めると予定賞球数が645になるため、これらの差に相応する数(405)が前半ラウンド(1R目〜7R目のラウンド)において上乗せ数として報知される。
当りパターン3は、中上乗せボーナス1に際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン3は、1R目終了後から7R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンaで、7R目終了後から16R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンcであり、1R目〜16R目の全てのラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン3と共に演出として実行される中上乗せボーナス1においては、規定入賞数に基づく賞球数では240となるところ、オーバー入賞も含めると予定賞球数が510になるため、これらの差に相応する数(270)が前半ラウンドにおいて上乗せ数として報知される。
当りパターン4は、中上乗せボーナス2に際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン4は、1R目終了後から7R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンa、7R目終了後から9R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンb、9R目終了後から11R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンc、11R目と12R目の間のラウンド間インターバルがインターバルパターンa、12R目終了後から16R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンdであり、1R目〜16R目の全てのラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン4と共に演出として実行される中上乗せボーナス2においては、賞球数(240)と予定賞球数(510)との差に相応する数(270)が後半ラウンド(8R目以降のラウンド)まで上乗せ数として報知される。
当りパターン5は、小上乗せボーナス1に際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン5は、1R目終了後から7R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンaで、7R目終了後から16R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンbであり、1R目〜16R目の全てのラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン5と共に演出として実行される小上乗せボーナス1においては、規定入賞数に基づく賞球数では240となるところ、オーバー入賞も含めると予定賞球数が375になるため、これらの差に相応する数(135)が前半ラウンドにおいて上乗せ数として報知される。
当りパターン6は、小上乗せボーナス2に際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン6は、1R目終了後から13R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンaで、13R目終了後から16R目開始までのラウンド間インターバルがインターバルパターンdであり、1R目〜16R目の全てのラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン6と共に演出として実行される小上乗せボーナス2においては、賞球数(240)と予定賞球数(375)との差に相応する数(135)が後半ラウンドまで上乗せ数として報知される。
当りパターン7は、上乗せ無しボーナスに際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン7は、1R目終了後から16R目開始までの全てのラウンド間インターバルがインターバルパターンaであり、1R目〜16R目の全てのラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン7と共に演出として実行される上乗せ無しボーナスにおいては、オーバー入賞が発生し難いことから賞球数(240)と予定賞球数(240)とに差が無く、上乗せ数の報知が行われない。
当りパターン8は、小当り遊技状態に際して発生し、大入賞口37が1回だけ開閉パターンCになるように規定されている。すなわち、当りパターン8は、大入賞口37に対する遊技球の入賞可能性が極めて低くなる当りパターンとして実行される。
なお、当りパターンとしては、次のような内容であってもよい。本実施形態においては、後述するように、遊技球が連続的に発射されている状態を前提として、ラウンド間インターバルの時間を上記のようなインターバルパターンa〜dとして規定しているが、遊技球の発射操作開始時点を基準としてラウンド間インターバルの時間を規定してもよい。例えば、本実施形態においては、発射操作開始によって複数の遊技球が続けて発射された場合、当該発射操作開始時点から例えば2個目の遊技球が大入賞口シャッタ37A上に到達し得るであろう2個目の想定最大到達時間が3.99s(3.33s+0.66s)となっている。同様に、3個目の想定最大到達時間が4.65s(3.33s+0.66s+0.66s)、4個目の想定最大到達時間が5.31s(3.33s+0.66s+0.66s+0.66s)、5個目の想定最大到達時間が5.97s(3.33s+0.66+0.66s+0.66s+0.66s)となる。これにより、インターバルパターンbとしては、そのような2個目の想定最大到達時間に対応する時間を規定してもよい。すなわち、インターバルパターンa〜dは、上記した時間以外でもよいが、インターバルパターンaは、2個目の想定最大到達時間未満の時間となることが好ましく、インターバルパターンbは、3個目の想定最大到達時間未満の時間となることが好ましく、インターバルパターンcは、4個目の想定最大到達時間未満の時間となることが好ましく、インターバルパターンdは、5個目の想定最大到達時間未満の時間となることが好ましい。本実施形態においては、ラウンド間インターバルの最大時間となるインターバルパターンdが、1ラウンドあたり4個入賞(3個オーバー入賞)を実現可能な時間として規定されているが、1ラウンドあたり5個以上の入賞が可能な時間であってもよい。ただし、5個以上の入賞を可能とする場合は、大入賞口シャッタ37Aの長手方向寸法を少なくとも5個の遊技球が同時に通過可能な長さとすることが好ましい。また、当りパターン1は、各ラウンドの全てに対して同じ開閉パターンを割り当てたものとしてもよく、あるいは一部のラウンドのみ開閉パターンが異なるものとしてもよい。さらに、当りパターン1は、一部のラウンド間インターバルのみインターバルパターンが異なるものとしてもよい。当りパターン2〜7については、一部又は全てのラウンドにおいて開閉パターンが異なるものとしてもよい。また、当りパターン2〜7は、一部のラウンド間インターバルのみインターバルパターンが異なるものとしてもよい。
[大入賞口シャッタの仕様]
次に、図10を用いて、大入賞口シャッタ37Aの仕様について説明する。なお、図10においては、大入賞口シャッタ37A(大入賞口37)と大入賞口カウントスイッチ370との位置関係について、便宜上、図3などとは異なるものとして模式的に示している。
図10(A)に示すように、大入賞口シャッタ37Aは、図示しない遊技盤1の前後方向(図中白抜き矢印で示す方向)に移動可能とされる。大入賞口シャッタ37Aは、例えば遊技球の直径dを11mmとした場合、長手方向寸法Lがd×8+a(6mm)=94mm程度である。これにより、閉鎖状態にある大入賞口シャッタ37Aの上面には、最大8個の遊技球が同時に通過可能とされる。ただし、本実施形態においては、発射操作開始に応じて1個の遊技球が発射されてから次の1個の遊技球が発射されるまでの発射間隔や、1個の遊技球が発射されてから当該遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分(閉鎖状態の大入賞口シャッタ37Aにおける右端部分の上部領域)に位置するまでの到達時間を考慮することにより、図10(B)に示すように、想定上最大4個の遊技球が同時に通過可能となっている。なお、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達した遊技球が、大入賞口カウントスイッチ370に検出されるまでの時間(ラウンド間インターバルが開始するまでの時間)は、0.1s程度である。また、大入賞口シャッタ37Aが大入賞口37を閉鎖状態とする位置及び開放状態とする位置のうち、いずれか一方の位置から他方の位置へと移動するのに要する時間は、0.01s程度である。
すなわち、本実施形態において、発射装置26は、1分間あたりの発射数が90.90個/分であり、発射間隔が0.66秒である。また、遊技球は、図示しない発射準備位置から第1ガイドレール30及び第2ガイドレール30’を通って大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達位置するまでの時間として概ね3.00〜3.33秒を要する。これにより、右打ちを継続して行っている状態では、一の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達した後、概ね0.33〜0.99秒後に次の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達するようになっている。また、大入賞口シャッタ37Aは、長手方向寸法Lが94mmであり、直径d=11mmの遊技球が最大8個まで一列になって同時に通過可能であるが、その上面は、遊技球が0.33秒で11mm進む程度、すなわち0.66秒毎に22mmずつ進む程度の傾斜面になっているため、実質的には最大4個の遊技球が同時に通過可能とされる。そして、ラウンド間インターバルは、ラウンド遊技中に1個の遊技球の入賞を検出した時点から開始され、大入賞口シャッタ37Aが大入賞口37を完全に閉鎖状態とする直前に開始される。また、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に遊技球が到達した直後に大入賞口シャッタ37Aが開放状態となり、それから当該遊技球の入賞が大入賞口カウントスイッチ370に検出されるまでの時間については、0.1秒を要する。さらに、大入賞口シャッタ37Aが閉鎖位置から開放位置、あるいは開放位置から閉鎖位置へと移動する1回の開閉動作については、0.01秒を要するとする。
本実施形態においては、以上のような各種の時間などを前提とすることにより、大当り遊技状態において右打ちを継続して行っている状態においては、1R目終了以降のラウンド間インターバルの時間がインターバルパターンdの2.97sであれば、1ラウンドあたり3個のオーバー入賞を含めた4個の入賞が可能となる。このようなインターバルパターンdの時間については、例えば1R目に入賞検出される遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達した後、最大で0.99秒後に次の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達することからすると、この遊技球を含めて4個の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの上面に位置するであろう時間が概ね0.99s+0.66s×3(個)=2.97sになることから実証される。また、1R目終了以降のラウンド間インターバルの時間がインターバルパターンcの2.31sであれば、1ラウンドあたり2個のオーバー入賞を含めた3個の入賞が可能となる。これは、3個のオーバー入賞から2個のオーバー入賞に減少した状態として想定することができる。これにより、インターバルパターンcの時間については、3個の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの上面に位置するであろう時間について、上記した3個のオーバー入賞に対応するインターバルパターンdの2.97sから1個分の通過時間を差し引いたものと考えられ、2.97s−0.66s=2.31sとなることから実証される。同様に、1R目終了以降のラウンド間インターバルの時間がインターバルパターンbの1.65sであれば、1ラウンドあたり1個のオーバー入賞を含めた2個の入賞が可能となる。これは、2個のオーバー入賞から1個のオーバー入賞に減少した状態として想定することができる。これにより、インターバルパターンbの時間については、2個の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの上面に位置するであろう時間について、上記した2個のオーバー入賞に対応するインターバルパターンcの2.31sから1個分の通過時間を差し引いたものと考えられ、2.31s−0.66s=1.65sとなることから実証される。さらに、1R目終了以降のラウンド間インターバルの時間がインターバルパターンaの0.3sであれば、1ラウンドあたりオーバー入賞が無く1個のみの入賞が可能となる。このようなインターバルパターンaの時間については、例えば1R目に入賞検出される遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達した後、最短で0.33秒後に次の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達するため、そのような0.33秒よりも短い0.3sで次の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達する以前に開放状態となることから実証される。
[各種テーブル]
次に、図11〜13を用いて、サブCPU71により参照される各種のテーブルについて説明する。なお、テーブルには、所定の乱数範囲から抽出(抽選)した抽選値(乱数値)に基づいて所定の事項を決定付けるための抽選値(乱数値)情報が規定されているが、これらの抽選値情報は、いわゆる抽選率と同義である。抽選値情報(抽選率)は、適宜変更することができる。以下の説明においては、「乱数値」を単に「乱数」という場合もある。図11及び図13においては、抽選率に相当する選択率(%)を示す。
[上乗せパターン選択テーブル]
図11は、上乗せパターン選択テーブルを示す図である。この上乗せパターン選択テーブルは、後述するサブCPU71の当り演出パターン決定処理(図36参照)において参照されるテーブルである。上乗せパターン選択テーブルは、当りパターン2〜7に応じて後述する当り演出パターンとしての上乗せパターンを選択するためのテーブルである。上乗せパターン選択テーブルは、当りパターン2〜7ごとに設けられており、決定事項となる各種の上乗せパターンと、抽選により上乗せパターンを選択する際の選択率(%)とを規定している。
当りパターン2に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン2)によれば、大上乗せボーナスに対応する上乗せパターンとして、大上乗せパターン1〜4が所定の選択率で選択される。当りパターン3に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン3)によれば、中上乗せボーナス1に対応する上乗せパターンとして、中上乗せパターン1〜4が所定の選択率で選択される。当りパターン4に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン4)によれば、中上乗せボーナス2に対応する上乗せパターンとして、中上乗せパターン5〜8が所定の選択率で選択される。当りパターン5に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン5)によれば、小上乗せボーナス1に対応する上乗せパターンとして、小上乗せパターン1〜4が所定の選択率で選択される。当りパターン6に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン6)によれば、小上乗せボーナス2に対応する上乗せパターンとして、小上乗せパターン5〜8が所定の選択率で選択される。当りパターン7に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン7)によれば、上乗せ無しボーナスに対応する上乗せパターンとして、上乗せ無しパターン1が所定の選択率(本実施形態では100%)で選択される。
なお、上乗せパターン選択テーブルにおいて決定事項となる上乗せパターンを振り分けるための選択率は、図11に示すものに限らない。上乗せパターン選択テーブル(当りパターン7)以外の上乗せパターン選択テーブルは、それぞれ上乗せパターンを4つずつ規定しているが、3以下あるいは5以上の上乗せパターンを規定したものでもよく、各上乗せパターン選択テーブルごとに規定されるパターン数が異なるようにしてもよい。上乗せパターン選択テーブル(パターン7)においても、複数の上乗せパターンを規定してもよい。
[上乗せパターンテーブル]
図12は、上乗せパターンテーブルを示す図である。この上乗せパターンテーブルは、後述するサブCPU71のラウンド中演出処理(図37参照)において参照されるテーブルである。上乗せパターンテーブルは、上乗せパターンに応じて演出用の上乗せ数とその報知を行うラウンドを規定するためのテーブルである。上乗せパターンテーブルは、ボーナスの種類ごとに設けられており、参照項目となる上乗せパターン及びラウンド数と、決定事項となる上乗せ数とを規定している。なお、上乗せ数は、後述する上乗せキャラクタの出現と共に報知されるようになっている。
大上乗せボーナスに対応する上乗せパターンテーブル(大上乗せボーナス)によれば、上乗せパターンとしての大上乗せパターン1〜4ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、大上乗せパターン1では、2R目に上乗せ数として「30」が報知され、4R目に上乗せ数として「105」が報知され、7R目に上乗せ数として「270」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「405」となる。
中上乗せボーナス1に対応する上乗せパターンテーブル(中上乗せボーナス1)によれば、上乗せパターンとしての中上乗せパターン1〜4ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、中上乗せパターン1では、2R目に上乗せ数として「30」が報知され、4R目に上乗せ数として「105」が報知され、7R目に上乗せ数として「135」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「270」となる。
中上乗せボーナス2に対応する上乗せパターンテーブル(中上乗せボーナス2)によれば、上乗せパターンとしての中上乗せパターン5〜8ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、中上乗せパターン5では、8R目に上乗せ数として「135」が報知され、9R目に上乗せ数として「135」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「270」となる。
小上乗せボーナス1に対応する上乗せパターンテーブル(小上乗せボーナス1)によれば、上乗せパターンとしての小上乗せパターン1〜4ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、小上乗せパターン1では、2R目に上乗せ数として「30」が報知され、4R目に上乗せ数として「105」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「135」となる。
小上乗せボーナス2に対応する上乗せパターンテーブル(小上乗せボーナス2)によれば、上乗せパターンとしての小上乗せパターン5〜8ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、小上乗せパターン5では、8R目のみに上乗せ数として「135」が報知される。
上乗せ無しボーナスに対応する上乗せパターンテーブル(上乗せ無しボーナス)によれば、上乗せパターンとしての上乗せ無しパターン1に応じたラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、上乗せ無しパターン1では、いずれのラウンドにおいても上乗せ数が報知されない。
なお、上乗せパターンテーブルにおいて上乗せ数を振り分ける数値は、図12に示すものに限らず、賞球数と予定賞球数との差から得られた上乗せ数(405、270、135)を適宜振り分けるようにすればよい。また、上記合計の上乗せ数を超える数値を上乗せ数として報知した後、減算するように報知する数値を設定することにより、最終的には予め定められた合計の上乗せ数となるようにしてもよい。また、初期値として例えば「210」を規定し、必ず上乗せ数の報知がいずれかのラウンドで発生するようにしてもよい。
[上乗せキャラクタ抽選テーブル]
図13は、上乗せキャラクタ抽選テーブルを示す図である。上乗せキャラクタ抽選テーブルは、後述するサブCPU71の当り演出パターン決定処理(図36参照)において参照されるテーブルである。上乗せキャラクタ抽選テーブルは、上乗せパターンに応じて上乗せボーナスの開始時や上乗せ数の報知時に出現させる上乗せキャラクタを抽選により選択するためのテーブルである。上乗せキャラクタ抽選テーブルは、参照項目となる各種の上乗せパターンと、決定事項となる上乗せキャラクタと、抽選により上乗せキャラクタを選択する際の選択率(%)とを規定している。上乗せキャラクタとしては、「動物」、「女性」、「花火師」が規定されている。
例えば、大上乗せパターン1〜4では、総じて、「動物」の上乗せキャラクタよりも「女性」の上乗せキャラクタの選択率が高く、「女性」の上乗せキャラクタよりも「花火師」の上乗せキャラクタの選択率が高くなるように規定されている。中上乗せパターン1〜8では、総じて「動物」の上乗せキャラクタよりも「女性」や「花火師」の上乗せキャラクタの選択率が高くなるように規定されている。小上乗せパターン1〜8では、総じて「女性」や「花火師」の上乗せキャラクタよりも「動物」の上乗せキャラクタの選択率が高くなるように規定されている。上乗せ無しパターン1では、「動物」の上乗せキャラクタの選択率が最も高くなるように規定されている。このような上乗せキャラクタ抽選テーブルに基づいて出現する上乗せキャラクタによれば、ボーナスの種類が示唆されることとなり、また、上乗せキャラクタの出現と同時に報知される上乗せ数からも賞球に対する期待度を高めることができる。
なお、上乗せキャラクタ抽選テーブルにおいて上乗せキャラクタを振り分けるための選択率は、図13に示すものに限らない。各種の上乗せキャラクタについては、選択され得ない上乗せパターンを規定してもよい。例えば、「動物」の上乗せキャラクタは、大上乗せパターンでのみ選択され得ないものとし、「女性」の上乗せキャラクタは、上乗せ無しパターンでのみ選択され得ないものとし、「花火師」の上乗せキャラクタは、中上乗せパターン又は大上乗せパターンでのみ選択され得るように選択率を規定してもよい。
[メインCPUによる制御]
次に、図14〜31を用いて、メインCPU61により実行される処理について以下に説明をする。
[メインCPUによるメイン処理]
図14及び図15は、メインCPU61により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。図14に示すように、S10において、メインCPU61は、ウォッチドッグタイマのディセーブル設定処理を行う。この処理を終了した場合、S11に処理を移す。
S11において、メインCPU61は、入出力ポートの設定処理を行う。この処理を終了した場合、S12に処理を移す。
S12において、メインCPU61は、電断検出状態であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検出信号がHIGH(高レベル)であるか否かを判定する。電断検出信号がHIGHでない場合には電断検出状態であると判定してS12に処理を移し、電断検出信号がHIGHである場合には電断検出状態でないと判定してS13に処理を移す。
S13において、メインCPU61は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。この処理を終了した場合、S14に処理を移す。
S14において、メインCPU61は、メインRAM63への書き込みを許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S15に処理を移す。
S15において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81(図6参照)がONであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、バックアップクリアスイッチ81がONであると判定した場合には、S30(図15参照)に処理を移し、バックアップクリアスイッチ81がONでないと判定した場合には、S16に処理を移す。
S16において、メインCPU61は、電断検出フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、電断検出フラグがあると判定した場合には、S17に処理を移し、電断検出フラグがないと判定した場合には、S30(図15参照)に処理を移す。
S17において、メインCPU61は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理を終了した場合、S18に処理を移す。
S18において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、作業損傷チェック値が正常値であると判定した場合には、S19に処理を移し、作業損傷チェック値が正常値でないと判定した場合には、S30に処理を移す。
S19において、メインCPU61は、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S20に処理を移す。
S20において、メインCPU61は、復電時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合、S21に処理を移す。
S21において、メインCPU61は、復電時の確変状態表示報知設定処理を行う。具体的に、メインCPU61は、確変遊技状態の場合に、大当りの当選確率が高確率状態であることを報知する表示が行われるようにする。この処理を終了した場合、S22に処理を移す。なお、報知する表示は、電源投入後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
S22において、メインCPU61は、復電時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、副制御回路70に、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信する処理を行う。この処理を終了した場合、S23に処理を移す。
S23において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合には、S24に処理を移し、電断前のアドレス、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
図15に示すように、S30において、メインCPU61は、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S31に処理を移す。
S31において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理を終了した場合、S32に処理を移す。
S32において、メインCPU61は、全作業領域クリア処理を行う。この処理を終了した場合、S33に処理を移す。
S33において、メインCPU61は、当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理を終了した場合、S34に処理を移す。
S34において、メインCPU61は、RAMの初期化時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合、S35に処理を移す。
S35において、メインCPU61は、メインRAM63の初期化時のコマンドを副制御回路70に送信する処理を行う。また、副制御回路70において、メインCPU61は、受信したコマンドに基づいて初期化が実行される。この処理を終了した場合、S36に処理を移す。
S36において、メインCPU61は、メインCPU61周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合、S37に処理を移す。
S37において、メインCPU61は、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を禁止する処理を行う。この処理を終了した場合、S38に処理を移す。
S38において、メインCPU61は、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、初期乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S39に処理を移す。
S39において、メインCPU61は、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理を許可する処理を行う。この処理を終了した場合、S40に処理を移す。
S40において、メインCPU61は、演出条件選択用乱数を更新する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、演出用乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合、S41に処理を移す。
S41において、メインCPU61は、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、S42に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、S37に処理を移す。
S42において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理を終了した場合、S43に処理を移す。
S43において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、主制御回路60と副制御回路70との同期をとるための待ち時間タイマ、大当り又は小当りが発生した際に開放する大入賞口37の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、不正行為があったと検出された場合にメインCPU61から外部端子板80を介してホールコンピュータ100に出力されるセキュリティ信号の最低出力期間を計測するためのセキュリティ信号出力タイマ等、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理を終了した場合には、S44に処理を移す。
S44において、メインCPU61は、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、特別図柄制御処理を行う。メインCPU61は、第1始動入賞口スイッチ320、第2始動入賞口スイッチ330からの検出信号に応じて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM62に記憶される大当り判定テーブル(図示略)を参照し、特別図柄抽選(大当り及び小当りの抽選)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM63に記憶する処理を行う。なお、S44の特別図柄制御処理については、図22を用いて後述する。この処理を終了した場合、S45に処理を移す。
S45において、メインCPU61は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350からの検出信号に応じて、普通図柄判定用乱数値及び普通図柄決定用乱数値を抽出し、抽出した普通図柄判定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄当選テーブル(図示略)とに基づいて、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、この判定の結果と普通図柄決定用乱数値とメインROM62に記憶される普通図柄決定テープル(図示略)とに基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定し、判定の結果を記憶する処理を行う。なお、普通図柄抽選に当選した場合は当り図柄を示す判定の結果が記憶され、非当選の場合にはハズレ図柄を示す判定の結果が記憶される。当り図柄を示す判定の結果が記憶された場合、羽根部材34は、例えば1.3秒間で3回開放し、あるいは1.4秒間で4回開放し、若しくは1.8秒間で6回開放する。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合、羽根部材34が開放するようになっており、羽根部材34が開放状態になると第2始動口33に遊技球が入賞し易くなる。この処理を終了した場合、S46に処理を移す。
S46において、メインCPU61は、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、S44、S45でメインRAM63に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、LEDユニット5を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。メインCPU61は、制御信号をLEDユニット5に制御信号を送信する。LEDユニット5は、受信した制御信号に基づき第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54にて第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示及び停止表示する。また、LEDユニット5の普通図柄表示部51は、受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理を終了した場合、S47に処理を移す。
S47において、メインCPU61は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、台コンピュータ又はホールコンピュータ100に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S48に処理を移す。
S48において、メインCPU61は、図柄保留数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU61は、後述するタイマ割込処理における特別図柄関連スイッチチェック処理及び普通図柄関連スイッチチェック処理(図17のS71,S72)にて検出される第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、及び通過ゲートスイッチ350からの検出信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM63に記憶された保留数データの更新結果に基づいて、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56及び普通図柄保留表示部52を駆動するための制御信号をメインRAM63に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合、S49に処理を移す。
S49において、メインCPU61は、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU61は、上記のステップなどでメインRAM63に記憶される制御信号を各ポートより出力する処理を行う。具体的には、メインCPU61は、外部端子板80を介したホールコンピュータ100へのセキュリティ信号の出力及びLED点灯のためのLED電源(コモン信号)や大入賞口シャッタ37Aの開閉や羽根部材34の開閉を行うソレノイド駆動のためのソレノイド電源の供給を行う。この処理を終了した場合、S50に処理を移す。
S50において、メインCPU61は、入賞口関連コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、入賞口関連コマンドを制御する処理を行う。この処理を終了した場合には、S37に処理を移す。
なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるメイン処理のS38〜S50における処理が遊技処理を構成する。
[メインCPU61によるタイマ割込処理]
図16は、メインCPU61により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。メインCPU61は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。このタイマ割込処理は、図示しないクロックパルス発生回路から所定の周期(例えば、2ms)毎に発生されるクロックパルスに応じて行う処理である。なお、本実施形態のパチンコ遊技機は、メインCPU61によるタイマ割込処理が割込処理を構成する。
図16に示すように、S60において、メインCPU61は、レジスタ退避処理を行う。この処理において、メインCPU61は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合、S61に処理を移す。
S61において、メインCPU61は、タイマ更新処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理等)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。この処理を終了した場合、S62に処理を移す。
S62において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、ウォッチドッグ出力データにクリアデータをセットするとともに、ウォッチドッグ出力データに基づく制御信号を初期リセット回路64に送信する。初期リセット回路64は、受信した制御信号に基づいてコンデンサの電圧を開放する。なお、初期リセット回路64に設けられるウォッチドッグタイマがクリアされてから初期リセット回路64に接続されたコンデンサの容量で決定される所定時間(例えば、3100ms)が経過すると、初期リセット回路64からメインCPU61へとシステムリセット信号が出力される。メインCPU61は、この初期リセット回路64からシステムリセット信号が入力されるとシステムリセット状態となる。この処理を終了した場合、S63に処理を移す。
S63において、メインCPU61は、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数を更新する処理を行う。例えば、メインCPU61は、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタ、普通図柄判定用乱数カウンタ、演出条件判定用乱数カウンタなどの乱数を更新する。なお、当り判定用乱数カウンタ、当り図柄決定用乱数カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠けるものとなってしまうため、これを担保するために2ms毎の決まったタイミングで更新を行うようにしている。この処理を終了した場合、S64に処理を移す。
S64において、メインCPU61は、スイッチ入力処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU61は、各通過領域などに対応する各スイッチが、入賞を検出したか否かを判定する。メインCPU61は、例えば入賞を検出した場合には、入賞があったと判定した通過領域に対応するbitを「1(ON)」にする。S64のスイッチ入力処理については、図17を用いて後述する。この処理を終了した場合、S65に処理を移す。
S65において、メインCPU61は、払出制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口37、第1始動口32、第2始動口33、一般入賞口40に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路82に送信する。すなわち、メインCPU61は、遊技球の入賞に伴ってbitが「1(ON)」となっている通過領域に対応する賞球を払出装置83から払い出すためのコマンドをセットするとともに、セットしたコマンドを払出・発射制御回路82に送信する処理を行う。また、このコマンドをセットした際には、コマンドセットの契機となった通過領域に対応するbitを「0(OFF)」に制御する。この処理を終了した場合、S66に処理を移す。
S66において、メインCPU61は、コマンド送信制御処理を行う。この処理において、メインCPU61は、セットした各コマンドをコマンド出力ポート66により副制御回路70のコマンド入力ポート74に送信する。この処理を終了した場合、S67に処理を移す。
S67において、メインCPU61は、レジスタ復帰処理を行う。この処理において、メインCPU61は、割込処理前のアドレスにレジスタを復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、このタイマ割込処理ルーチンを終了する。
[スイッチ入力処理]
図17は、メインCPU61により実行されるスイッチ入力処理を示すフローチャートである。このスイッチ入力処理は、以下のステップ単位に実行される。図17に示すように、S70において、メインCPU61は、不正検出スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特に図示しない電波を検出可能な電波センサ、磁気を検出可能な磁気センサ、振動を検出可能な振動センサ等の検出状態を確認する。この処理を終了した場合には、S71に処理を移す。なお、上記したいずれかのセンサが検出した状態にある場合は、エラー報知を行ってもよいし、その際に例えば大入賞口カウントスイッチが遊技球の入賞を検出しても当該入賞を無効とするようにしてもよい。
S71において、メインCPU61は、特別図柄関連スイッチチェック処理を行う。この特別図柄関連スイッチチェック処理については、図18を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S72に処理を移す。
S72において、メインCPU61は、普通図柄関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、通過ゲートスイッチ350の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば、4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には、この処理を終了する。上限でないと判定した場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM63の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。この処理を終了した場合には、S73に処理を移す。
S73において、メインCPU61は、賞球関連スイッチチェック処理を行う。この処理において、メインCPU61は、一般入賞口左スイッチ400A、一般入賞口右スイッチ400B、第1始動入賞口スイッチ320、第2始動入賞口スイッチ330の入力があったか否かを判定する処理を行う。一般入賞口左スイッチ400A又は一般入賞口右スイッチ400Bの入力があったと判定した場合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、第1始動入賞口スイッチ320又は第2始動入賞口スイッチ330の入力があったと判定した場合には、それぞれに対応する始動口入賞カウンタの値に1加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、このスイッチ入力処理ルーチンを終了する。
[特別図柄関連スイッチチェック処理]
図18は、メインCPU61により実行される特別図柄関連スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄関連スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図18に示すように、S80において、メインCPU61は、第1始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図19を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S81に処理を移す。
S81において、メインCPU61は、第2始動口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図20を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S82に処理を移す。
S82において、メインCPU61は、大入賞口スイッチチェック処理を行う。この処理については、図21を用いて後述する。この処理を終了した場合には、この特別図柄関連スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第1始動口スイッチチェック処理]
図19は、メインCPU61により実行される第1始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図19に示すように、S90において、メインCPU61は、第1始動口32への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第1始動口スイッチ320からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1始動口スイッチ320からの検出信号に対応する第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S91に処理を移し、第1始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S91において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S92に処理を移す。
S92において、メインCPU61は、第1特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第1特別図柄の保留数の値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S93に処理を移す。
S93において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態において、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第1特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第1始動口32に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、始動記憶として第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S94に処理を移す。
S94において、メインCPU61は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S95に処理を移す。
S95において、メインCPU61は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理を終了した場合、S96に処理を移す。
S96において、メインCPU61は、始動入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。この始動入賞コマンドには、当り判定用乱数を示す情報及び当り図柄決定用乱数を示す情報が含まれている。始動入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、遊技球の入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動入賞コマンドのデータには、S95の処理において入賞演出すると判定した場合に、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理を終了した場合、第1始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[第2始動口スイッチチェック処理]
図20は、メインCPU61により実行される第2始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2始動口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図20に示すように、S100において、メインCPU61は、第2始動口33への遊技球の入賞が検出されたか否かを、第2始動口スイッチ330からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2始動口スイッチ330からの検出信号に対応する第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」であるか否かを判定し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」である場合には、S101に処理を移し、第2始動口入賞検出カウンタのbitが「1(ON)」でない場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S101において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数、すなわち保留数が4以上であるか否かを判定する。保留数が4以上であると判定した場合には、この第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、保留数が4以上でないと判定した場合には、S102に処理を移す。
S102において、メインCPU61は、第2特別図柄の始動記憶の個数に「1」を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている第2特別図柄の保留数の値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S103に処理を移す。
S103において、メインCPU61は、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU61は、いわゆる特別図柄抽選により当り判定用乱数カウンタから特別図柄ゲームの当り判定用乱数値を抽出し、さらに、当り図柄決定用乱数カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。
本実施形態において、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであり、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された当り判定用乱数に基づく判定結果が、第2特別図柄によって導出表示され、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動中に第2始動口33に遊技球が入賞したことによって取得した各種の乱数値は、始動記憶として第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順次記憶される。この処理を終了した場合、S104に処理を移す。
S104において、メインCPU61は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S105に処理を移す。
S105において、メインCPU61は、入賞演出判定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、乱数抽選に基づいて入賞演出を行うか否かを判定する。この処理を終了した場合、S106に処理を移す。
S106において、メインCPU61は、始動入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。始動入賞コマンドは、先述した通りである。この処理を終了した場合、第2始動口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[大入賞口スイッチチェック処理]
図21は、メインCPU61により実行される大入賞口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この大入賞口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。図21に示すように、S110において、メインCPU61は、大入賞口37への遊技球の入賞が検出されたか否かを、大入賞口カウントスイッチ370からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口37への遊技球の入賞が検出されたと判定した場合には、S111に処理を移し、大入賞口37への遊技球の入賞が検出されないと判定した場合には、この大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S111において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値を1加算する処理を行う。大入賞口入賞カウンタは、1ラウンドにおいて検出された遊技球の入賞数が規定入賞数に達したか否かを判定するためのカウンタである。この処理を終了した場合には、S112に処理を移す。
S112において、メインCPU61は、大入賞口入賞コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする。大入賞口入賞コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が、大入賞口37への遊技球の入賞を認識するようになる。このような大入賞口入賞コマンドの受信を条件に、副制御回路70は、例えば上乗せボーナス中に表示される上乗せ数を後述の予定賞球数に加算する。この処理を終了した場合、大入賞口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[特別図柄制御処理]
図22は、メインCPU61により実行される特別図柄制御処理を示すフローチャートである。この特別図柄制御処理は、以下のステップ単位に実行される。なお、図22において、S121からS128の側方に示す数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、メインRAM63における制御状態フラグの記憶領域に記憶されている。メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップを実行する。これにより、特別図柄ゲームが進行することになる。
図22に示すように、最初のS120において、メインCPU61は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグをメインRAM63から読み出す。この処理を終了した場合、S121に処理を移す。
なお、後述するS121からS128において、メインCPU61は、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S121からS128における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU61は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前において、メインCPU61は、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。また、メインCPU61は、所定の周期でタイマ割込処理も実行する。
S121において、メインCPU61は、特別図柄記憶チェック処理を実行する。なお、S121の詳細については、図23を用いて後述する。この処理を終了した場合、S122に処理を移す。
S122において、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば600ms)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、S123の処理を実行するように設定する。なお、このS122の詳細については、図25を用いて後述する。この処理を終了した場合、S123に処理を移す。
S123において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当り又は小当りか否かを判定する。メインCPU61は、大当り又は小当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、S124の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU61は、大当り又は小当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。つまり、S128の処理を実行するように設定する。なお、このS123の詳細については、図26を用いて後述する。この処理を終了した場合、S124に処理を移す。
S124において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM62から読み出された大入賞口シャッタ37Aを開放させるためのデータをメインRAM63に記憶する。そして、メインCPU61は、図15のS49の処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶された大入賞口シャッタ37Aを開放させるためのデータを読み出し、大入賞口シャッタ37Aを開放させる旨の信号を大入賞口シャッタソレノイド370Aに供給する。これにより、メインCPU61は、大入賞口37の開閉制御を行う。つまり、所定の有利遊技(インターバルの期間を経て大入賞口37が遊技球を受け入れ易い開放状態と受け入れ難い閉鎖状態とに変化するラウンドゲーム)を所定回繰り返し行う当り遊技状態が実行されることになる。なお、この場合には、大入賞口37が1回だけショート開放となる小当り遊技状態が実行されることもある。
さらに、メインCPU61は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば、1ラウンドあたりの開閉パターンAの10s)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、S126の処理を実行するように設定する。なお、このS124の詳細については、図27を用いて後述する。この処理を終了した場合、S125に処理を移す。
S125において、メインCPU61は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバル(インターバルパターンa〜d)に対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを「1」増加するように記憶更新する。メインCPU61は、大入賞口開放中を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする。メインCPU61は、開放上限時間(例えば、1ラウンドあたりの開閉パターンAの10s)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、S126の処理を実行するように設定する。なお、このS125の詳細については、図28を用いて後述する。この処理を終了した場合、S126に処理を移す。
S126において、メインCPU61は、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが「1」以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU61は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口37を閉鎖させるために、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU61は、最終ラウンドである場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を制御状態フラグにセットする。なお、このS126の詳細については、図29を用いて後述する。この処理を終了した場合、S127に処理を移す。
S127において、メインCPU61は、当り終了インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を制御状態フラグにセットする。つまり、S128の処理を実行するように設定する。なお、このS127の詳細については、図30を用いて後述する。この処理を終了した場合には、S128に処理を移す。
S128において、メインCPU61は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。つまり、S121の処理を実行するように設定するのである。なお、このS128の詳細については、図31を用いて後述する。この処理を終了した場合には、特別図柄制御処理ルーチンを終了する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU61は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態ではない場合において、メインCPU61は、当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)、(07H)と順にセットすることにより、図22に示すS121、S122、S123、S128の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU61は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態ではない場合において、メインCPU61は、当り判定の結果が大当り又は小当りであるときには、制御状態フラグを(00H)、(01H)、(02H)と順にセットすることにより、図22に示すS121、S122、S123の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への制御を実行することになる。さらに、メインCPU61は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを(03H)、(04H)、(05H)と順にセットすることにより、図22に示すS124、S126、S125の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を実行することとなる。なお、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、(04H)、(06H)、(07H)と順にセットすることにより、図21に示すS125、S127からS128の処理を所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を終了することになる。
[特別図柄記憶チェック処理]
図23は、メインCPU61により実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄記憶チェック処理は、以下のステップ単位に実行される。
図23に示すように、S130において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判定した場合、S131に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)でないと判定した場合には、この特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S131において、メインCPU61は、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合、S132に処理を移す。一方、メインCPU61は、始動記憶があると判定した場合、S133に処理を移す。
S132において、メインCPU61は、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)が「0」になった状態が所定時間(例えば、30s)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU61は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71にデモ表示コマンドとして供給される。これにより、デモ表示が液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて実行されることとなる。この処理を終了した場合、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
S133において、メインCPU61は、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」より多いか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」より多い、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていると判定した場合、S134に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶が「0」より多くない、すなわち、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合、S135に処理を移す。
S134において、メインCPU61は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S136に処理を移す。
S135において、メインCPU61は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM63の所定領域にセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S136に処理を移す。
S136において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合、S137に処理を移す。
S137において、メインCPU61は、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理を終了した場合、S138に処理を移す。
S138において、メインCPU61は、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態フラグが確変遊技状態を示しているか否かに応じて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる図示しない複数の大当り判定テーブルから1つの大当り判定テーブルを選択する。すなわち、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、大当り判定値の数が多い高確率用の大当り判定テーブルが参照され、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値でない場合、大当り判定値が少ない非確変遊技状態用の大当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが確変遊技状態を示す値である場合、つまり遊技状態が特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行し易い特別遊技状態としての確変遊技状態である場合、大当り遊技状態に移行する確率は、特別遊技状態としての確変遊技状態よりも特定遊技状態に移行し難い非特別遊技状態としての非確変遊技状態よりも向上することとなる。
なお、特別遊技状態は確変・時短遊技状態であり、非特別遊技状態は基本的に非確変・非時短遊技状態であるが、特別遊技状態は、確変遊技状態及び時短遊技状態のうち少なくともいずれか一方の遊技状態であるものとしてもよい。非特別遊技状態には、非確変遊技状態及び時短遊技状態となる場合も含まれるようにしてもよい。
そして、メインCPU61は、遊技球の入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された大当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU61は、当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合、大当りであると判定する。つまり、メインCPU61は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。
このように、S138の処理では、特別図柄ゲームの結果として大当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理を終了した場合、S139に処理を移す。
S139において、メインCPU61は、S138の大当り判定処理において大当りに当選していないと判定された場合に、小当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、遊技状態フラグに関係なく小当りとなる判定値(小当り判定値)を規定した小当り判定テーブルを選択する。
そして、メインCPU61は、遊技球の入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)においてセットされた特別図柄始動記憶領域の当り判定用乱数値と、選択された小当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU61は、当り判定用乱数値と小当り判定値が一致している場合、小当りであると判定する。
なお、小当りは、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれでも発生し得るため、第1特別図柄始動記憶領域(0)又は第2特別図柄始動記憶領域に記憶されている当り判定用乱数値に基づいて小当り判定処理が行われるが、いずれか一方の特別図柄始動記憶領域に記憶されている当り判定用乱数値のみに基づいて小当り判定処理を行うようにしてもよい。
このように、S139の処理では、特別図柄ゲームの結果として小当り、ハズレのいずれかが決定され、S138の大当り判定処理及びS139の小当り判定処理の双方において当選していない場合に、特別図柄ゲームの判定結果としてハズレが決定されることとなる。この処理を終了した場合、S140に処理を移す。
S140において、メインCPU61は、特別図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、大当り判定の結果が大当り当選の場合、大当り図柄を決定し、小当り判定の結果が小当り当選の場合、小当り図柄を決定し、大当り及び小当りのいずれについてもハズレの場合、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、このS140の詳細については、図24を用いて後述する。この処理を終了した場合、S141に処理を移す。
S141において、メインCPU61は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU61は、S140の処理において決定された特別図柄と、S138,S139の処理において決定された大当り判定及び小当り判定の結果と、確変回数カウンタの値と、に基づいて、異なる変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブルを選択する。そして、メインCPU61は、演出条件判定用乱数カウンタから抽出した演出条件判定用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM63の所定領域に記憶する。ここで、ST遊技状態、通常遊技状態では、それぞれ異なる変動パターン決定テーブルを有している。メインCPU61は、このような変動パターンが示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54における特別図柄の変動表示態様を決定する。なお、この処理は、ST遊技状態中においても同様となっている。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、LEDユニット5の第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給される。これによって、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路70のサブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理を終了した場合、S142に処理を移す。
S142において、メインCPU61は、特別図柄変動時間設定処理を行う。この処理において、メインCPU61は、決定した特別図柄の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットし、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合、S143に処理を移す。
そして、S143において、メインCPU61は、今回の変動表示に用いられた記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する。この処理を終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理ルーチンを終了する。
[特別図柄決定処理]
図24は、メインCPU61により実行される特別図柄決定処理を示すフローチャートである。この特別図柄決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
図24に示すように、S150において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、大当りであると判定した場合には、S151に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合には、S156に処理を移す。
S151において、メインCPU61は、S150で判定した大当りの変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)である場合にはS152に処理を移す。一方、メインCPU61は、変動状態番号が第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)でない場合、すなわち、変動状態番号が第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)の場合にはS154に処理を移す。
S152において、メインCPU61は、当り図柄決定用乱数値に基づいて、第1特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄の大当り図柄(図7の第1特別図柄大当り図柄振り分けに示す確変1に該当する図柄)であるかを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S153に処理を移す。
S153において、メインCPU61は、決定した第1特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53に供給する。第1特別図柄表示部53は、第1特別図柄を変動表示させて、第1特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第1特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S159に処理を移す。
S154において、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と大当り判定テーブルに基づいて、第2特別図柄の大当り図柄(図7の第2特別図柄大当り図柄振り分けに示す確変1〜確変6の何れに該当する図柄)であるかを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S155に処理を移す。
S155において、メインCPU61は、決定した第2特別図柄の大当り図柄のデータセット及び大当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第2特別図柄表示部54に供給する。第2特別図柄表示部54は、第2特別図柄を変動表示させて、第2特別図柄の大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第2特別図柄の大当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が大当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S159に処理を移す。
S156において、メインCPU61は、小当り判定処理(図23のS139)で判定した結果が小当りの当選であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、小当りの当選である場合にはS157に処理を移す。一方、メインCPU61は、小当りの当選でない場合にはS161に処理を移す。
S157において、メインCPU61は、第2特別図柄の小当り図柄を決定する処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄決定用カウンタから抽出した当り図柄決定用乱数値と小当り判定テーブルに基づいて、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当り図柄(図7の第1・第2特別図柄小当り図柄振り分けに示す小当りの図柄)であるかを決定する処理を行う。この処理を終了した場合には、S158に処理を移す。
S158において、メインCPU61は、決定した第1特別図柄又は第2特別図柄の小当り図柄のデータセット及び小当り図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、小当り図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54は、特別図柄を変動表示させて、大当り図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、第1特別図柄又は第2特別図柄の小当り図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、メインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)が小当り停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、S159に処理を移す。
S159において、メインCPU61は、当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大当り図柄又は小当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合、S160に処理を移す。
S160において、メインCPU61は、大入賞口開放回数関連データセット処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口37の開放回数に関する大入賞口開放回数関連データ、すなわち、第1特別図柄による確変1あるいは第2特別図柄による確変1〜確変6、若しくは小当り図柄に対応するデータをメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
一方、S161において、メインCPU61は、S150において大当りでなく、S156において小当りでもない、すなわち、ハズレであると判断した場合には、ハズレ図柄のデータセット及びハズレ図柄のコマンドセットを行う。この処理において、メインCPU61は、ハズレ図柄のデータを、メインRAM63の所定領域にセットし、第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54に供給する。第1特別図柄表示部53又は第2特別図柄表示部54は、特別図柄を変動表示させて、特別図柄をハズレ図柄のデータに基づく態様で停止表示させる。また、メインCPU61は、ハズレ図柄のコマンドを、メインRAM63の所定領域にセットし、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に特別図柄指定コマンドとして供給する。この副制御回路70の制御によって、識別図柄(装飾図柄)がハズレ停止表示態様で液晶表示装置4の表示領域4Aに導出表示されることとなる。この処理を終了した場合には、この特別図柄決定処理ルーチンを終了する。
[特別図柄変動時間管理処理]
図25は、メインCPU61により実行される特別図柄変動時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図25に示すように、S170において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(特別図柄記憶チェック処理でセットされた値:01H)であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であると判定した場合には、S171に処理を移す。一方、メインCPU61は、特別図柄変動時間管理を示す値(01H)でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S171において、メインCPU61は、特別図柄記憶チェック処理でセットされた待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合には、S172に処理を移す。待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
S172において、メインCPU61は、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセット(記憶)する処理を行い、S173に処理を移す。このとき、メインCPU61は、図柄表示装置制御処理にて図柄停止を認識し、特別図柄決定処理により決定された図柄で表示結果を導出する。
S173において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、図柄停止コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、図柄停止コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に図柄停止コマンドとして供給されることにより、副制御回路70が図柄停止を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S174に処理を移す。
S174において、メインCPU61は、メインRAM63における待ち時間タイマとして機能する領域に、確定後待ち時間をセットする処理を行う。本実施形態においては、停止表示される図柄が大当り図柄又は小当り図柄であれば、確定後待ち時間として例えば1002msがセットされ、ハズレ図柄であれば、確定後待ち時間として例えば540msがセットされる。なお、当り図柄とハズレ図柄のいずれの場合においても同じ確定後待ち時間としてもよいし、あるいはハズレ図柄の方が当り図柄の場合よりも確定後待ち時間が長くなるようにしてもよい。この処理を終了した場合には、特別図柄変動時間管理処理ルーチンを終了する。
[特別図柄表示時間管理処理]
図26は、メインCPU61により実行される特別図柄表示時間管理処理を示すフローチャートである。この特別図柄表示時間管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図26に示すように、S180において、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)であると判定した場合には、S181に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02H)でないと判定した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S181において、メインCPU61は、特別図柄表示管理処理に対応する待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」である場合にはS182に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でない場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S182において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS183に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合にはS184に処理を移す。
S183において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに通常遊技状態(非確変・非時短)を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S190に処理を移す。
S184において、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。確変回数カウンタは、確変遊技状態における残りのゲーム回数(図柄変動回数)を計数するためのカウンタである。メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」である場合にはS189に処理を移す。一方、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」でない場合には、S185に処理を移す。
S185において、メインCPU61は、確変回数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S186に処理を移す。
S186において、メインCPU61は、再び確変回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」である場合にはS187に処理を移す。一方、メインCPU61は、確変回数カウンタの値が「0」でない場合には、S189に処理を移す。
S187において、メインCPU61は、確変終了コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、確変遊技状態の終了を示す確変終了コマンドをメインRAM63にセット(記憶)する処理を行う。そして、確変終了コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に遊技状態を示すコマンドとして供給されることにより、副制御回路70が確変遊技状態の終了を認識するようになる。この処理を終了した場合には、S188に処理を移す。
S188において、メインCPU61は、遊技状態フラグをクリアする処理を行う。すなわち、メインCPU61は、遊技状態フラグに通常遊技状態(非確変・非時短)を示す値(00H)をセットする処理を実行する。この処理を終了した場合には、S189に処理を移す。
S189において、メインCPU61は、小当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、小当りであると判定した場合にはS190に処理を移す。一方、メインCPU61は、小当りでないと判定した場合にはS194に処理を移す。
S190において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値を、メインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S191に処理を移す。なお、本実施形態において、第2特別図柄が「確変1」〜「確変6」の大当り図柄である場合に対応する当り開始インターバル時間は、遊技球が発射されてから大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達するまでの最短時間の3000msよりも短い、例えば2500msとなっている。
S191において、メインCPU61は、特別図柄に対応する当り開始表示コマンドをセットする処理を行う。この処理において、当り開始表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給されることにより、副制御回路70が大当り遊技状態の開始又は小当り遊技状態の開始を認識するようになる。当り開始表示コマンドには、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の開始を示すとともに、具体的な当りパターンを示すデータが含まれている。当り開始表示コマンドに含まれる当りパターンを示すデータにより、サブCPU71は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態における上乗せパターンなどの演出パターンを決定する。この処理を終了した場合には、S192に処理を移す。
S192において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S193に処理を移す。
S193において、メインCPU61は、当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)をメインRAM63の制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
S194において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグとして特別図柄ゲームの終了処理を示す値(07H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄表示時間管理処理ルーチンを終了する。
[当り開始インターバル管理処理]
図27は、メインCPU61により実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り開始インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図27に示すように、S200において、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)であると判定した場合にはS201に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(03H)でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S201において、メインCPU61は、当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS202に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S202において、メインCPU61は、大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS203に処理を移す。一方、メインCPは、大当りでないと判定した場合にはS205に処理を移す。
S203において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放回数カウンタ上限値をセット(記憶)する処理を行い、S204に処理を移す。
S204において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタに「1」を加算する処理を行い、S205に処理を移す。
S205において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大当り図柄又は小当り図柄の種類に応じた大入賞口開閉パターンを示す当りパターンデータをセット(記憶)する処理を行う。メインCPU61は、このS205において決定された大当り図柄又は小当り図柄に対応した、図9に示す当りパターン(大入賞口開閉パターン)に基づいてラウンド制御を行う。この処理を終了した場合には、S206に処理を移す。
S206において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、S207に処理を移す。
S207において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S208に処理を移す。
S208において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S209に処理を移す。
S209において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。待ち時間タイマの値は、大入賞口開放回数カウンタの値(ラウンド数)に応じた時間、例えば、第1特別図柄の大当り図柄が「確変1」であれば、10sとしてセットされる。この処理を終了した場合には、S210に処理を移す。
S210において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口37を開放させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞口シャッタソレノイド370Aを駆動して大入賞口37を開放状態とすることとなる。この処理を終了した場合には、当り開始インターバル管理処理ルーチンを終了する。なお、本実施形態では、大入賞口開放中データとして開閉パターンA〜Cのいずれかに対応するものがセットされる。
[大入賞口再開放前待ち時問管理処理]
図28は、メインCPU61により実行される大入賞口再開放前待ち時問管理処理を示すフローチャートである。この大入賞口再開放前待ち時問管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図28に示すように、S220において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合にはS221に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時問管理処理ルーチンを終了する。
S221において、メインCPU61は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS222に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には大入賞口再開放前待ち時問管理処ルーチンを終了する。
S222において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口開放回数カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合には、S223に処理を移す。
S223において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に大入賞口開放中表示コマンドとして供給される。この処理を終了した場合には、S224に処理を移す。
S224において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S225に処理を移す。
S225において、メインCPU61は、メインRAM63の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合には、S226に処理を移す。
S226において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S227に処理を移す。
S227において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、大入賞口再開放前待ち時問管理処理ルーチンを終了する。なお、この処理においても、大入賞口開放中データとして開閉パターンA〜Cのいずれかに対応するものがセットされる。
[大入賞口開放中処理]
図29は、メインCPU61により実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。この大入賞口開放中処理は、以下のステップ単位に実行される。
図29に示すように、S230において、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)であると判定した場合にはS231に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S231において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「1」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「1」以上であると判定した場合にはS234に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「1」以上でないと判定した場合にはS232に処理を移す。
S232において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理を実行し、S233に処理を移す。なお、S232においては、小当りに対応する開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理も実行する。
S233において、メインCPU61は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合にはS234に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
S234において、メインCPU61は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM62から読み出されたデータに基づいて、メインRAM63に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、大入賞口シャッタソレノイド370Aを閉鎖状態とするものである。この処理を終了した場合には、S235に処理を移す。
S235において、メインCPU61は、小当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、小当りであると判定した場合にはS240に処理を移す。一方、メインCPU61は、小当りでないと判定した場合にはS236に処理を移す。
S236において、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、メインRAM63に記憶されている大入賞口開放回数カウンタの値と大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値とを比較して、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かを判定する。本実施形態において、大入賞口開放回数の上限値は16(16R)となる。メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定した場合にはS240に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であると判定しなかった場合にはS237に処理を移す。
S237において、メインCPU61は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。なお、ラウンド間インターバル表示時間は、インターバルパターンa〜dに対応する時間がセットされる。この処理を終了した場合には、S238に処理を移す。
S238において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S239に処理を移す。
S239において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、ラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
一方、S240において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S241に処理を移す。
S241において、メインCPU61は、メインRAM63おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S242に処理を移す。
S242において、メインCPU61は、メインRAM63の所定領域に、当り終了表示コマンドをセットする処理を行う。当り終了表示コマンドは、大当り遊技状態又は小当り遊技状態の終了を示すコマンドとして、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。この処理を終了した場合には、大入賞口開放中処理ルーチンを終了する。
[当り終了インターバル管理処理]
図30は、メインCPU61により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、以下のステップ単位に実行される。
図30に示すように、S250において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合には、S251に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S251において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS252に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S252において、メインCPU61は、メインRAM63の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。この処理を終了した場合には、S253に処理を移す。
S253において、メインCPU61は、終了した当り遊技状態の種類が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合にはS254に処理を移す。一方、メインCPU61は、大当りでないと判定した場合にはS256に処理を移す。
S254において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグに「01H」をセットする処理を行う。遊技状態フラグの「01H」は、確変遊技状態及び時短遊技状態を示す。なお、遊技状態フラグの「00H」は、非確変遊技状態及び非時短遊技状態を示す。この処理を終了した場合には、S255に処理を移す。
S255において、メインCPU61は、メインRAM63の確変回数カウンタの値にST回数として「10」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S256において、メインCPU61は、遊技状態コマンドをセットし、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。遊技状態コマンドは、大当り遊技状態の終了後に制御される遊技状態を示す情報に加え、終了した当り遊技状態の種類(大当り、小当り)を示す情報を含むコマンドである。このような遊技状態コマンドは、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71に供給される。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図31は、メインCPU61により実行される特別図柄ゲーム終了処理を示すフローチャートである。この特別図柄ゲーム終了処理は、以下のステップ単位に実行される。
図31に示すように、S260において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合には、S261に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)でないと判定した場合には、この特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
S261において、メインCPU61は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM63にセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、特別図柄ゲーム終了処理ルーチンを終了する。
[サブCPUによる制御]
次に、図32〜38を用いて、サブCPU71により実行される処理について以下に説明をする。副制御回路70のサブCPU71は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示制御処理などの様々な処理を行う。
[サブCPUによるメイン処理]
図32は、サブCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、以下のステップ単位に実行される。
図32に示すように、S270において、サブCPU71は、電源投入に応じて初期化する処理を行う。この処理を終了した場合には、S271に処理を移す。
S271において、サブCPU71は、ワークRAM73に記憶される乱数値(演出決定用乱数カウンタ値及び停止図柄決定用乱数カウンタ値等)を更新する処理を行う。この処理を終了した場合には、S272に処理を移す。
S272において、サブCPU71は、コマンド解析処理を行う。この処理の詳細は後述するが、サブCPU71は、主制御回路60から受信してワークRAM73の受信バッファに格納されたコマンドを解析する処理を行う。この処理を終了した場合には、S273に処理を移す。なお、コマンド解析処理については、図35を用いて後述する。
S273において、サブCPU71は、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、液晶表示装置4の表示領域4Aにおいて表示を行うためのデータを表示制御回路76に送信する。VDP(Video Display Processor)を含む表示制御回路76は、サブCPU71からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示させる。この処理を終了した場合には、S274に処理を移す。
S274において、サブCPU71は、音声制御回路77を介してスピーカ10a,10b,10cから発生させる音を制御する音声制御処理を行う。この処理を終了した場合には、S275に処理を移す。
S275において、サブCPU71は、ランプ制御回路78を介してランプ・LED27の発光(点灯・点滅)を制御するランプ制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S276に処理を移す。
S276において、サブCPU71は、可動演出装置制御回路79を介して可動演出装置制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、上側可動演出部材42A及び下側可動演出部材42Bを駆動する可動演出装置42を制御する制御処理を実行する。この処理を終了した場合には、S271に処理を移し、以降、S271〜S276の処理を繰り返し行う。
一方、サブCPU71は、メイン処理を実行している状態であっても、このメイン処理を中断させ、コマンド受信割込処理やタイマ割込処理を実行する場合がある。以下、図33を用いてコマンド受信割込処理、図34を用いてタイマ割込処理について説明する。
[コマンド受信割込処理]
図33は、サブCPU71により実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図33に示すように、S280において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S281に処理を移す。
S281において、サブCPU71は、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、入力されたコマンドをワークRAM73の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。例えば、サブCPU71は、主制御回路60から送信された各種のコマンドを受信する。この処理において、格納されたコマンドは、図35のコマンド解析処理にて解析される。この処理を終了した場合には、S282に処理を移す。
S282において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S280で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド受信割込処理ルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
図34は、サブCPU71により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、以下のステップ単位に実行される。
図34に示すように、S290において、サブCPU71は、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理を終了した場合には、S291に処理を移す。
S291において、サブCPU71は、各種のタイマ更新処理を行う。この処理を終了した場合には、S292に処理を移す。
S292において、サブCPU71は、押下操作ボタン操作判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、押下操作ボタン9Aの操作の有無を検出する処理を行う。この処理は、実際には判定処理となるが、割込処理であるためにここでは一つのルーチンとして説明する。この処理を終了した場合には、S293に処理を移す。
S293において、サブCPU71は、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S290で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、タイマ割込処理ルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図35は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、以下のステップ単位に実行される。
図35に示すように、S300において、サブCPU71は、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、コマンドを受信したと判定した場合には、S301に処理を移す。一方、サブCPU71は、コマンドを受信していないと判定した場合には、このコマンド解析処理ルーチンを終了する。
S301において、サブCPU71は、受信したコマンドのデータを読み出し、そのコマンドのデータに応じた処理を以降のステップにて行う。サブCPU71は、受信したコマンドのデータの読み出しが終了した場合には、S302に処理を移す。
S302において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合には、S303に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S304に処理を移す。
S303において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、装飾図柄の変動表示態様を含む演出パターンを決定する。サブCPU71は、装飾図柄の変動表示態様が決定した場合、決定した演出パターンデータをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S304において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信したと判定した場合には、S305に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄指定コマンドを受信していないと判定した場合には、S306に処理を移す。
S305において、サブCPU71は、停止図柄決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、メインCPU61から受信した図柄指定コマンドに対応する停止装飾図柄を決定する。サブCPU71は、停止装飾図柄が決定した場合、決定した停止装飾図柄データをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
なお、液晶表示装置4の表示領域4Aに表示する装飾図柄としては、例えば、数字の「1」〜「7」まであり、これらの装飾図柄(数字)が所定数(例えば、3つ(3桁))が同じ装飾図柄(数字)で揃った場合に、基本的に大当り遊技状態に移行する。具体的には、第2特別図柄の大当り図柄が「確変1」であるときは、所定の確率(例えば、第2特別図柄が「確変1」となる場合でそのうち1/10の確率)で、装飾図柄が数字の「3」又は「7」の揃目となる。その他、第1特別図柄の大当り図柄「確変1」に対応する装飾図柄は、数字の「1」、「2」、「4」〜「6」の揃目となり、第2特別図柄の大当り図柄「確変1」〜「確変6」に対応する装飾図柄は、数字の「1」、「2」、「4」〜「6」の揃目となる。また、小当り図柄に対応する装飾図柄は、特定図柄の組合せとして例えば数字の「135」となる特定出目、ハズレに対応する装飾図柄は、特定出目以外のバラケ目となっている。なお、大当り図柄と装飾図柄との対応関係については、一義的に定まる関係として、例えば大当り図柄「確変1」に対応する装飾図柄を「3」又は「7」の揃目とし、大当り図柄「確変2」〜「確変6」に対応する装飾図柄を「1」、「2」、「4」〜「6」の揃目となるようにしてもよい。また、例えば、「大上乗せボーナス」の場合には、装飾図柄を「3」又は「7」の揃目とし、「中上乗せボーナス」の場合には、装飾図柄を「1」又は「5」の揃目とし、「小上乗せボーナス」及び「上乗せ無しボーナス」の場合には、装飾図柄を「2」、「4」、又は「6」の揃目とし、大当りの種類ごとに装飾図柄の停止態様を一義的に定めるようにしてもよい。
S306において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信したと判定した場合には、S307に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして図柄停止コマンドを受信していないと判定した場合には、S308に処理を移す。
S307において、サブCPU71は、変動表示している装飾図柄を停止表示するための装飾図柄停止処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S308において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信したと判定した場合には、S309に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り開始表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S310に処理を移す。
S309において、サブCPU71は、当り演出パターン決定処理を実行する。この当り演出パターン決定処理については、図36を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S310において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したと判定した場合には、S311に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S312に処理を移す。
S311において、サブCPU71は、ラウンド中演出処理を実行する。このラウンド中演出処理については、図37を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S312において、サブCPU71は、S301で読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信したと判定した場合には、S313に処理を移す。一方、サブCPU71は、読み出したコマンドとして当り終了表示コマンドを受信していないと判定した場合には、S314に処理を移す。
S313において、サブCPU71は、当り終了演出処理を実行する。この当り終了演出処理については、図38を用いて後述する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S314において、サブCPU71は、その他、受信したコマンドに対応した処理を実行する。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
[当り演出パターン決定処理]
図36は、サブCPU71により実行される当り演出パターン決定処理を示すフローチャートである。この当り演出パターン決定処理は、大当り遊技状態における演出パターンとしての上乗せパターンなどを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図36に示すように、S320において、サブCPU71は、当り演出パターン種別決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、受信した当り開始表示コマンドに含まれる特別図柄の停止図柄指定情報に応じて当り演出パターンフラグに「01H」〜「08H」のいずれかをセットする。当り演出パターンフラグについて、「01H」は、ノーマルボーナスに対応し、「02H」〜「07H」のそれぞれは、大上乗せボーナス、中上乗せボーナス1,2、小上乗せボーナス1,2、上乗せ無しボーナスに対応し、「08H」は、小当りに対応する。この処理を終了した場合には、S321に処理を移す。
S321において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれかであるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に基づいて上乗せボーナス又は上乗せ無しボーナスの開始であるか否かを判定する。当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれかであると判定した場合には、S322に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれでもないと判定した場合には、S328に処理を移す。
S322において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に応じて上乗せパターン選択テーブルを選択する処理を行う。この処理を終了した場合には、S323に処理を移す。
S323において、サブCPU71は、選択した上乗せパターン選択テーブルを参照して、いずれかの上乗せパターンを選択する処理を行う。このとき、例えば、演出決定用乱数値を用いていずれかの上乗せパターンを選択することができる。この処理を終了した場合には、S324に処理を移す。
S324において、サブCPU71は、選択した上乗せパターンに対応する値を上乗せパターンフラグにセットする処理を行う。本実施形態において、上乗せパターンとしては、21パターン設けられており、大上乗せパターン1〜4、中上乗せパターン1〜8、小上乗せパターン1〜8、及び上乗せ無しパターン1のそれぞれには、上乗せパターンフラグの「01H」〜「15H」が対応する。この処理を終了した場合には、S325に処理を移す。
S325において、サブCPU71は、上乗せキャラクタ選択テーブルを参照し、上乗せパターンフラグの値に応じて上乗せキャラクタを選択する処理を行う。このとき、例えば、演出決定用乱数値を用いていずれかの上乗せキャラクタを選択することができる。上乗せキャラクタとしては、「動物」、「女性」、「花火師」の上乗せキャラクタが選択される。この処理を終了した場合には、S326に処理を移す。
S326において、サブCPU71は、上乗せパターンフラグの値に対応する当り開始インターバル中の演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、上乗せキャラクタ選択テーブルに基づいて決定された上乗せキャラクタの表示や、初期値としての上乗せ数の表示を含む、ラウンド遊技開始までの演出データをセットする。この処理を終了した場合には、S327に処理を移す。
S327において、サブCPU71は、賞球数カウンタに「240」をセットする処理を行う。この「240」という値は、16Rのラウンド遊技において少なくとも払い出されるであろう賞球数に相当し、当り開始インターバルにおいて予定賞球数の初期値として表示される。上乗せ数の報知が全く行われなかった場合、すなわち上乗せ無しボーナスの場合は、初期値としての「240」が各ラウンドにわたり加算されることなくそのまま継続表示されることとなる。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S328において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に応じた当り開始インターバル中の演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、ノーマルボーナスあるいは小当りに対応するラウンド遊技開始までの演出データをセットする。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[ラウンド中演出処理]
図37は、サブCPU71により実行されるラウンド中演出処理を示すフローチャートである。このラウンド中演出処理は、ラウンドごとに上乗せ数の報知を行うか否かを決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図37に示すように、S330において、サブCPU71は、ラウンドカウンタの値に1加算する処理を行う。ラウンドカウンタは、1回のラウンド遊技が実行されるごとに(大入賞口開放中表示コマンドを受信するごとに)1加算されるカウンタであり、現在実行中のラウンド数(実行されたラウンド遊技の回数)を示すためのカウンタであり、メインCPU61に用いられる大入賞口開放回数カウンタと基本的に同一の値を計数している。この処理を終了した場合には、S331に処理を移す。
S331において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に基づいて、上乗せボーナス(上乗せ無しボーナスを含む)の実行中であるか否かを判定する処理を行う。当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれかに該当し、上乗せボーナスの実行中であると判定した場合には、S332に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれでもなく、上乗せボーナスの実行中でないと判定した場合には、S336に処理を移す。
S332において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に応じて上乗せパターンテーブルを選択する処理を行う。この処理を終了した場合には、S333に処理を移す。
S333において、サブCPU71は、選択した上乗せパターンテーブルを参照して、上乗せパターンフラグの値(上乗せパターン)と、ラウンド数カウンタの示す値(ラウンド数)とに基づいて、上乗せ数の報知を行うラウンドであるか否かを判定する処理を行う。上乗せ数の報知を行うラウンドであると判定した場合には、S334に処理を移す。一方、上乗せ数の報知を行うラウンドでないと判定した場合には、S336に処理を移す。
S334において、サブCPU71は、上乗せパターンテーブルに基づいて上乗せ数の報知を行うためのデータをセットする処理を行う。これにより、該当するラウンド中の表示領域4Aには、選択された上乗せキャラクタと共に上乗せ数が表示される。この処理を終了した場合には、S335に処理を移す。
S335において、サブCPU71は、賞球数カウンタに上乗せ数に対応する値を加算する処理を行う。これにより、賞球数カウンタにおいては、初期値である「240」から上乗せパターンテーブルに基づいて規定された上乗せ数が加算され、その加算ごとに予定賞球数までカウンタ値が増えることとなる。例えば、大上乗せパターン4の場合、1R目、4R目、7R目において上乗せ数の「135」が加算され、最終的に初期値の「240」と合わせた予定賞球数の「645」が表示されることとなる。なお、予定賞球数は、賞球数カウンタの値に基づいて表示されるが、この賞球数カウンタに対する加算直後に予定賞球数が表示されるわけではなく、上乗せに応じた演出の実行後に加算表示されるようになっている。この処理を終了した場合には、S336に処理を移す。
S336において、サブCPU71は、ラウンド数カウンタの値に応じたラウンド中演出データをセットする処理を行う。例えば、サブCPU71は、上乗せボーナスの場合、1R目〜7R目と、8R目〜16R目とで背景画像などを含む異なる演出を表示するためのデータをセットする。なお、ノーマルボーナス及び小当りの場合は、いずれのラウンドにおいても常に同じ演出データがセットされる。この処理を終了した場合には、ラウンド中演出処理ルーチンを終了する。
[当り終了演出処理]
図38は、サブCPU71により実行される当り終了演出処理を示すフローチャートである。この当り終了演出処理は、大当り又は小当りの終了時となる当り終了インターバルにおける演出内容を決定するための処理であり、以下のステップ単位に実行される。
図38に示すように、S340において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれかであるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に基づいて上乗せボーナス又は上乗せ無しボーナスであるか否かを判定する。当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれかであると判定した場合には、S341に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「07H」のいずれでもないと判定した場合には、S342に処理を移す。
S341において、サブCPU71は、賞球数カウンタの値に「0」をセットし、カウンタ値をリセットする処理を行う。なお、予定賞球数は、賞球数カウンタの値に基づいて表示されるが、この賞球数カウンタのリセット直後に予定賞球数が0として表示されるわけではなく、所定時間経過後に演出と共に予定賞球数の表示が切り替えられるようになっている。また、賞球数カウンタの値がリセットされた場合に、予定賞球数が「0」と表示されるのではなく、予定賞球数の表示自体を非表示とするようにしてもよい。この処理を終了した場合には、S342に処理を移す。
S342において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に応じた終了演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り遊技状態終了時の演出データをセットする。このとき、終了演出データとしては、ノーマルボーナス、上乗せボーナス(上乗せ無しボーナスを含む)、小当りのいずれかに応じて異なる演出内容のデータがセットされる。この処理を終了した場合には、S343に処理を移す。
S343において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S344に処理を移す。
S344において、サブCPU71は、ラウンド数カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、当り終了演出処理ルーチンを終了する。
[オーバー入賞が発生する際の動作例]
次に、図39〜41を参照し、大入賞口37においてオーバー入賞が発生する際の動作例について説明する。
図39及び図40は、オーバー入賞が発生する際の大入賞口シャッタ37Aの動作を説明するための図である。なお、図39及び図40は、大入賞口シャッタ37A(大入賞口37)と大入賞口カウントスイッチ370との位置関係について、便宜上、図3などとは異なるものとして模式的に示し、大上乗せボーナスにおける当り開始インターバルの開始時から1R目を経て2R目終了後のラウンド間インターバルまでの挙動を模式的に示しているが、便宜上、1R目と2R目との間のラウンド間インターバルとしては、先述した図9に示すものとは異なり、インターバルパターンdを適用している。また、遊技球は、当り開始インターバルの開始直後から連続的に発射され、一律3.1s経過後に大入賞口シャッタ37Aの右端部分(開放状態の場合は対応する大入賞口37の右端部位)に到達するものとする。各遊技球には、発射順に(0)、(1)、…というように順番を付す。
まず、図39(A)に示すように、大入賞口シャッタ37Aは、当り開始インターバル時間となる例えば2.5sを経過するまで大入賞口37を閉鎖状態としている。すなわち、当り開始インターバル時間は、遊技球を発射してから当該遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分まで到達するのに要する最短時間3sよりも短い時間であるため、当り開始インターバルの開始直後に右打ちによる遊技球の発射操作を開始しても、当該遊技球は、大入賞口37を閉鎖状態とする大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達しない。
次に、図39(B)に示すように、当り開始インターバル時間が経過すると1R目が開始し、大入賞口シャッタ37Aは、白抜き矢印の方向に退避することによって大入賞口37を開放状態とする。この時点においても、遊技球は、大入賞口37の右端に到達していない。
その後、図39(C)に示すように、当り開始インターバルの開始直後に発射された遊技球(0)は、図示しないカバー部材43の上面43aに沿って開放状態となった大入賞口37の右端近傍まで転動してくる。
その後、図39(D)に示すように、遊技球(0)は、開放状態となった大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が検出される。すなわち、規定入賞数「1」に達する入賞が検出されることで1R目が終了となり、2R目開始前のラウンド間インターバルが開始されることとなる。このとき、当り開始インターバルの開始からその直後に発射された遊技球(0)の入賞が検出されるまでの時間は、概ね3.2sとなる。
次に、図39(E)に示すように、ラウンド間インターバルの開始に伴い、大入賞口シャッタ37Aは、大入賞口37を再び閉鎖状態とすべく白抜き矢印の方向に突出する動きを開始する。このとき、大入賞口シャッタ37Aは、開位置から閉位置へと突出する動作を0.01s程度で完了する。また、遊技球の発射間隔が0.66sであることから、次の遊技球(1)は、閉鎖状態へと移行中の大入賞口37の右端近傍まで到達している。
そして、図39(F)に示すように、2R目開始前のラウンド間インターバル中において、大入賞口シャッタ37Aが大入賞口37を完全に閉鎖状態とすると、遊技球(1)は、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達する。このような位置に遊技球(1)が到達する時間は、発射から略3.1s経過後であり、ラウンド間インターバルの開始時点(図39(D)の時点)から起算すると、概ね0.56s経過後となる。
その後、図40(G)〜(I)に示すように、大入賞口シャッタ37Aは、ラウンド間インターバルとして規定された時間、例えばインターバルパターンdの2.97sが経過するまで大入賞口37を閉鎖状態とする。その間、大入賞口シャッタ37Aの上面においては、遊技球(1)〜(4)が一列に並んだ状態で右側から左側へと通過していく。このとき、遊技球(1)〜(4)は、概ね0.66秒毎に大入賞口シャッタ37Aの右端部分に順次到達し、さらに0.66秒毎に22mm進む程度の速度で転動していく。これにより、4個の遊技球(1)〜(4)は、大入賞口シャッタ37Aの上面において概ね1個分程度の間隔をあけつつ位置した状態とされる。なお、ラウンド間インターバルの開始時点(図39(D)の時点)から起算すると、図40(G)の状態に至る時間は、略1.22s経過後となり、図40(H)の状態に至る時間は、略1.88s経過後となり、図40(I)の状態に至る時間は、略2.54s経過後となる。
その後、図40(J)に示すように、インターバルパターンdの2.97sが経過すると、ラウンド間インターバルが終了して2R目が開始し、大入賞口シャッタ37Aは、0.01s程度の動作時間で白抜き矢印の方向に退避することによって大入賞口37を再び開放状態とする。このとき、大入賞口シャッタ37Aの上面においては、未だ遊技球(1)〜(4)が比較的低速度で通過中の状態にある。これにより、4個の遊技球(1)〜(4)は、開放状態となった大入賞口37を一斉に通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により4個分の入賞が検出される。すなわち、ラウンド間インターバルが終了した2R目の開始直後には、4個から規定入賞数の1個の入賞に加えて3個分のオーバー入賞が検出される。同様に、インターバルパターンcの2.31sであれば、1+2個分のオーバー入賞が検出され、インターバルパターンbの1.65sであれば、1+1個分のオーバー入賞が検出され、インターバルパターンaの0.3sであれば、規定入賞数に相当する1個分の入賞が検出されるだけでオーバー入賞が検出されないことが容易に理解できる。
その後、図40(K)に示すように、大入賞口カウントスイッチ370の位置に最初に到達した遊技球(同図においては図外の遊技球(4))の入賞が検出されることで2R目が終了となり、3R目開始前のラウンド間インターバルが開始される。このとき、次の遊技球(5)は、閉鎖状態へと移行中の大入賞口37の右端近傍に位置している。
そして、図40(L)に示すように、3R目開始前のラウンド間インターバルにおいて、大入賞口シャッタ37Aが大入賞口37を再び完全に閉鎖状態とすると、遊技球(5)は、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達することとなる。このような一連の動作タイミングをインターバルパターンb〜dに基づいて制御することにより、2R目以降の所定のラウンドにおいて1〜3個のオーバー入賞が実現される。
図41は、大入賞口に関連する各種の動作タイミングを説明するための図であり、図39及び図40に応じた大上乗せボーナスにおける動作タイミングを示している。なお、図41においても、便宜上、1R目と2R目との間や2R目終了後のラウンド間インターバルとしては、先述した図9に示すものとは異なり、インターバルパターンdを適用している。「発射状態」は、発射操作が行われない又は発射停止操作が行われている状態を「未発射」として示し、発射操作が行われている状態を「発射」として示す。「遊技状態」は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技及びインターバルを示す。「所要時間」は、ラウンド遊技及びインターバルに要する時間を示す。「大入賞口」は、大入賞口37の閉鎖状態あるいは開放状態を示す。「シャッタ上の球数」は、大入賞口シャッタ37Aの上面に沿って位置する遊技球の個数を示す。「シャッタ上の球数変化後経過時間」は、大入賞口シャッタ37Aの上面における遊技球の個数が変化した場合の経過時間を示す。「図示状態」は、図39(A)〜図40(L)の末尾の記号を示す。なお、図示状態として示す(E)、(K)は、大入賞口37が完全な閉鎖状態ではないので「※」を付記する。
図41に示すように、大当りが確定して(大当りが開始して)その略0.1s経過後に発射操作を開始したとすると、実際に遊技球が発射されるまでの時間が概ね0.66sを要し、そうして発射された遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達するまでの時間は、概ね3.1sを要する。一方、大当りが確定してから当り開始インターバルとして2.5sが経過した時点では、大入賞口37が開放状態にある。これにより、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に相当する位置に到達していた遊技球は、概ね0.1sを要して大入賞口カウントスイッチ370により検出される。すなわち、大当りが確定してから発射操作を開始し、そうして発射された最初の遊技球が大入賞口カウントスイッチ370により検出されるまでの時間は、0.1+0.66+3.1+0.1=3.96sとなる。この時間から当り開始インターバルの時間2.5sを差し引いた時間1.46sが1Rの開放時間となる。
その後、1R目終了後のラウンド間インターバルが開始し、大入賞口37が再び閉鎖状態とされる。このとき、大入賞口37は、インターバルパターンdの2.97sにわたり閉鎖状態となる。そして、閉鎖状態にある大入賞口シャッタ37Aにおいては、その上面に位置する遊技球が概ね0.66s毎に1つずつ増加し、大入賞口37が再び開放状態となる2R目の開始までに4個の遊技球が大入賞口シャッタ37Aに支持される。そのため、2R目が開始されて大入賞口37が開放状態となると、4個の遊技球の入賞が検出される。そのうち1個の遊技球の入賞が略0.1s経過後に最初に検出されると、大入賞口37が閉鎖状態となり、2R目終了後のラウンド間インターバルが開始され、図示しない3R目においても4個の遊技球の入賞が検出されることとなる。このように、ラウンド間インターバルの時間をインターバルパターンdの2.97sとすれば、1+3個のオーバー入賞を実現することができる。同様に、インターバルパターンcの2.31sとすれば、1+2個のオーバー入賞を実現することができ、インターバルパターンbの1.65sとすれば、1+1個のオーバー入賞を実現することができる。
[上乗せボーナスの画面表示例]
図42〜44は、上乗せボーナスの画面表示例を示す図である。図42は、大上乗せパターン1に対応する上乗せボーナスの画面表示例であり、図43は、小上乗せパターン5に対応する上乗せボーナスの画面表示例であり、図44は、上乗せ無しパターン1に対応する上乗せボーナスの画面表示例である。
まず、図42(A)に示すように、上乗せボーナスとして当りパターン2に応じた大上乗せボーナスが決定され、上乗せパターンとして大上乗せパターン1が選択された場合、当り開始インターバルにおける表示領域4Aの画面上には、上乗せボーナスの開始を示す画像700が表示されるとともに、右打ちを促す画像701が表示される。このとき、画面上には、抽選により選択された例えば「花火師」の上乗せキャラクタ702Aが出現し、その後、予定賞球数の初期値「+240」を示す画像703が表示される。
次に、図42(B)に示すように、1R目が開始されると、表示領域4Aの画面上には、上乗せキャラクタの種類を示す表示欄704、上乗せ数の加算ごとに予定賞球数を加算表示するための表示欄705、及び前半ラウンドの期間を「上乗せ特化ゾーン」とし、後半ラウンドの期間を後述する「賞球増加ゾーン」として表示するための表示欄706が表示される。このような表示欄704〜706は、16ラウンドが終了するまで表示されており、例えば、表示欄704には、上乗せキャラクタ702Aに対応する「花火師」が16ラウンド終了まで表示される。一方、表示欄705には、画面中央に上乗せ数が表示された後、その上乗せ数を加えた予定賞球数が加算表示される。大上乗せパターン1では、1R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、1R目においては、表示欄705に初期値の「240」が表示されるだけで画面中央に上乗せ数が表示されない。また、表示欄706には、基本的に、1R目〜7R目までは「上乗せ特化ゾーン」が表示され、8R目以降は「賞球増加ゾーン」が表示される。これにより、1R目の表示欄706には、「上乗せ特化ゾーン」が表示される。なお、図43及び図44を用いて後述するように、8R目以降の表示欄706には、「賞球増加ゾーン」に代えて単に「上乗せボーナス」が表示される場合もある。表示欄706に表示される「上乗せ特化ゾーン」は、予定賞球数の加算表示が高確率で行われることを示す。表示欄706に表示される「賞球加算ゾーン」は、オーバー入賞が見込めるラウンド遊技中であることを示す。表示欄706に表示される「上乗せボーナス」は、上乗せボーナスによるオーバー入賞が見込めないラウンド遊技中であることを示す。なお、表示領域4Aの上部に表示される「上乗せボーナス」の画像700は、上乗せボーナスの開始を示す。
次に、図42(C)に示すように、2R目が開始されると、大上乗せパターン1では2R目に上乗せ数「30」が表示されるように規定されているため(図12参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+30」の上乗せ数703Aが表示される。
次に、図42(D)に示すように、3R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+30」の上乗せ数703Aを加えた予定賞球数「270」が加算表示される。また、大上乗せパターン1では、3R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、3R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されない。
次に、図42(E)に示すように、4R目が開始されると、大上乗せパターン1では4R目に上乗せ数「105」が表示されるように規定されているため(図12参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+105」の上乗せ数703Bが表示される。
次に、図42(F)に示すように、5R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+105」の上乗せ数703Bを加えた予定賞球数「375」が加算表示される。また、大上乗せパターン1では、5R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、5R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されない。
次に、図42(G)に示すように、6R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドと同じ予定賞球数「375」が継続表示される。また、大上乗せパターン1では、6R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、6R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されない。
次に、図42(H)に示すように、7R目が開始されると、大上乗せパターン1では7R目に上乗せ数「270」が表示されるように規定されているため(図12参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+270」の上乗せ数703Cが表示される。
次に、図42(I)に示すように、8R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+270」の上乗せ数703Cを加えた予定賞球数「645」が加算表示される。また、図42(I)及び図42(J)に示すように、8R目〜16R目の表示欄706には、「賞球増加ゾーン」が表示される。さらに、大上乗せパターン1では、8R目〜16R目まで上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、8R目〜16R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されず、表示欄705には、最終的に予定賞球数が「645」となったことが表示される。このような上乗せ数や予定賞球数の一連の表示により、遊技者は、前半ラウンドにおいて実質上オーバー入賞を発生させることができないものの、加算表示された予定賞球数を目安にして後半ラウンドでのオーバー入賞に期待しながら遊技を進めることができ、演出効果と共に遊技の興趣を高めることができる。
また、図43(A)に示すように、上乗せボーナスとして当りパターン6に応じた小上乗せボーナス2が決定され、上乗せパターンとして小上乗せパターン5が選択された場合、当り開始インターバルにおける表示領域4Aの画面上には、上乗せボーナスの開始を示す画像700が表示されるとともに、右打ちを促す画像701が表示される。このとき、画面上には、抽選により選択された例えば「動物」の上乗せキャラクタ702Bが出現し、その後、予定賞球数の初期値「+240」を示す画像703が表示される。
次に、図43(B)に示すように、1R目が開始されると、表示領域4Aの画面上には、表示欄704〜706が表示される。この1R目において、表示欄704には、上乗せキャラクタ702Bに対応する「動物」が表示される。小上乗せパターン5においても、1R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、1R目においては、表示欄705に初期値の「240」が表示されるだけで画面中央に上乗せ数が表示されない。
また、図43(B)及び図43(C)に示すように、1R目〜7R目の表示欄706には、「上乗せ特化ゾーン」が表示される。さらに、小上乗せパターン5では、1R目〜7R目まで上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、1R目〜7R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Bや上乗せ数が表示されず、表示欄705には、予定賞球数が初期値「240」から変化することなく継続表示される。
その後、図43(D)に示すように、8R目が開始されると、表示欄706には、「上乗せボーナス」が表示される。また、小上乗せパターン5では、8R目に上乗せ数「135」が表示されるように規定されているため(図12参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Bが表示された後、「+135」の上乗せ数703Dが表示される。
次に、図43(E)に示すように、9R目が開始されると、表示欄706には、「賞球増加ゾーン」が表示される。また、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+135」の上乗せ数703Dを加えた予定賞球数「375」が加算表示される。さらに、小上乗せパターン5では、9R目以降に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、9R目以降においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されず、表示欄705には、最終的に予定賞球数が「375」となったことが表示される。このような上乗せ数や予定賞球数の一連の表示によっても、遊技者は、後半ラウンドの一部まで(1R目〜13R目まで)実質上オーバー入賞を発生させることができないものの、加算表示された予定賞球数を目安にして最終ラウンド(16R)に至るまでオーバー入賞に期待しながら遊技を進めることができ、演出効果と共に遊技の興趣を高めることができる。
また、図44(A)に示すように、上乗せボーナスとして当りパターン7に応じた上乗せ無しボーナスが決定され、上乗せパターンとして上乗せ無しパターン1が選択された場合、当り開始インターバルにおける表示領域4Aの画面上には、上乗せボーナスの開始を示す画像700が表示されるとともに、右打ちを促す画像701が表示される。このとき、画面上には、抽選により選択された例えば「女性」の上乗せキャラクタ702Cが出現し、その後、予定賞球数の初期値「+240」を示す画像703が表示される。
次に、図44(B)に示すように、1R目が開始されると、表示領域4Aの画面上には、表示欄704〜706が表示される。この1R目において、表示欄704には、上乗せキャラクタ702Cに対応する「女性」が表示される。上乗せ無しパターン1では、1R目を含むすべてのラウンドにおいて上乗せ数が表示されないように規定されているため(図12参照)、1R目においては、表示欄705に初期値の「240」が表示されるだけで画面中央に上乗せ数が表示されない。
すなわち、図44(B)〜(D)に示すように、1R目〜16R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Bや上乗せ数が表示されず、表示欄705には、予定賞球数が初期値「240」から変化することなく継続表示される。なお、図44(C)及び図44(D)に示すように、8R目以降の表示欄706には、単に「上乗せボーナス」が表示される。
なお、上乗せキャラクタについては、演出ボタンの操作に応じて出現させ、その出現後に上乗せ数を表示するようにしてもよい。また、8R目以降に出現する上乗せキャラクタと、7R目以前に出現する上乗せキャラクタとについては、例えば同じ人物でも恰好などが異なる態様としてもよい。表示する数値としては、大入賞口に遊技球が入賞した場合、賞球数分の「+15」を表示し、払出数又は払出予定数を累積的に表示するようにしてもよい。また、予定賞球数については、想定される数値を直接的に表示せず、間接的に例えば光や音などで示唆するようにしてもよい。「上乗せボーナス」においては、予定賞球数の加算表示を、上乗せ数を表示したラウンドの次のラウンドで行うようにしているが、同一のラウンドで予定賞球数の加算表示と上乗せ数の表示とを行うようにしてもよいし、上乗せ数を表示したラウンドの次々回のラウンドで予定賞球数の加算表示を行うようにしてもよい。
[第1実施形態の遊技機による効果]
第1実施形態のパチンコ遊技機によれば、以下の効果が得られる。
本実施形態のパチンコ遊技機によれば、大入賞口37を閉鎖状態とするラウンド間インターバルの時間は、次のラウンド遊技において規定入賞数を超える数の遊技球が抑制部430(大入賞口シャッタ37Aの上面)へと流入する時間となるように制御される。具体的に、インターバルパターンb〜dでは、大入賞口シャッタ37Aの上面を同時に2個以上の遊技球が通過し得る時間に制御される。これにより、大入賞口シャッタ37Aがラウンド間インターバルの閉鎖状態からラウンド遊技の開始に応じて開放状態になると、その閉鎖状態において大入賞口シャッタ37A上に流入した規定入賞数より多い数の遊技球が大入賞口37へと導かれるので、所定のラウンド遊技においてオーバー入賞を実現することができ、大当り遊技状態に対する興趣を高めることができる。
また、大入賞口シャッタ37Aの開放時間を変化させずとも、所望とするラウンド遊技とラウンド遊技との間で大入賞口37を閉鎖状態とするラウンド間インターバルの時間を適切に制御することにより、オーバー入賞数を適宜に調整することができる。すなわち、具体的には、ラウンド間インターバルについて、比較的短い時間(インターバルパターンa)とする当りパターン7の大当り遊技状態と、それよりも長い時間(インターバルパターンb〜d)とする当りパターン2〜6の大当り遊技状態とを設けることで、ラウンド間インターバルの時間に応じてオーバー入賞に基づき付与される賞球数を相異させることができ、複数の大当り遊技状態についてこれらの有利度合いに差を付けることができる。
また、大入賞口37に遊技球が入賞するごとに付与される賞球数と、ラウンド遊技の実行回数と、さらにラウンド間インターバルの時間に応じて大入賞口37に入賞するであろうオーバー入賞数を含む推定入賞数とに基づいて、大当り遊技状態における予定賞球数を予め算定し、当該予定賞球数を上乗せ数や初期値として報知することができるので、大当り遊技状態においてどの程度の賞球数が得られるのかについて、意外性や多様性に富む斬新な内容の報知を行うことができ、ひいては大当り遊技状態に対する興趣を高めることができる。
なお、第1実施形態では、基本的に7R目以降のラウンド間インターバルの時間を調整することによってオーバー入賞を実現しているが、例えば、当り開始インターバルの時間を比較的長い時間とすることにより、1R目からオーバー入賞を可能とするようにしてもよい。
<第2実施形態>
次に、図45〜60を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、先述した第1実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
[遊技機のスペック]
まず、図45を用いて、本実施形態に係るパチンコ遊技機のスペックについて説明する。図45に示すように、大当り遊技状態となる特別図柄の大当り確率は、低確率時(非確変遊技状態)にあっては1/399.60(164/65536)、高確率時(確変遊技状態)にあっては1/130.54(502/65536)となっている。小当り遊技状態となる特別図柄の小当り確率は、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれにおいても1/299.25(219/65536)となっている。第1特別図柄と第2特別図柄との消化順序は、第2特別図柄による抽選を優先して消化する。確率変動性能(確変遊技状態の仕様)としては、確変遊技状態が最大180回まで継続するST遊技状態が実装されている。
特別図柄の振り分けについては、以下のようになっている。第1特別図柄の大当り図柄「確変1」では、当りパターン1となり、ラウンドゲームのラウンド数として16R(そのうち大入賞口に入賞容易な実質ラウンド数は7R)が付与され、大当り遊技状態の演出モード示すボーナス名としては「ノーマルボーナス」となり、ボーナス内容としては「7Rボーナス」となっている。この「ノーマルボーナス」は、大入賞口37への入賞について、1R目〜7R目の推定入賞数が10個で8R目〜16R目の推定入賞数が0個とされる。これにより、「ノーマルボーナス」では、予定賞球数が1050個となっている。第1特別図柄の大当り図柄として「確変1」となる確率(突入率)は、100/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変1」では、当りパターン2となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「大上乗せボーナス」となり、ボーナス内容としては「大上乗せボーナス」となっている。この「大上乗せボーナス」は、1R目〜7R目の推定入賞数が10個で8R目〜16R目の推定入賞数が12個とされる。これにより、「大上乗せボーナス」では、予定賞球数が2670個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変1」となる確率(突入率)は、50/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変2」では、当りパターン3となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「中上乗せボーナス1」となり、ボーナス内容としては「中上乗せボーナス1」となっている。「中上乗せボーナス1」は、1R目〜7R目の推定入賞数が10個で8R目〜16R目の推定入賞数が11個とされる。これにより、「中上乗せボーナス1」では、予定賞球数が2535個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変2」となる確率(突入率)は、10/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変3」では、当りパターン4となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「中上乗せボーナス2」となり、ボーナス内容としては「中上乗せボーナス2」となっている。「中上乗せボーナス2」は、1R目〜11R目の推定入賞数が10個、12R目の推定入賞数が11個、13R目〜16R目の推定入賞数が12個とされる。これにより、「中上乗せボーナス2」では、予定賞球数が2535個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変3」となる確率(突入率)は、5/100に設定されている。
第2特別図柄の大当り図柄「確変4」では、当りパターン5となり、ラウンド数16R(実質ラウンド数も16R)が付与され、ボーナス名としては「小上乗せボーナス」となり、ボーナス内容としては「小上乗せボーナス」となっている。「小上乗せボーナス1」は、1R目〜16R目の推定入賞数が10個とされる。これにより、「小上乗せボーナス」では、予定賞球数が2400個となっている。第2特別図柄の大当り図柄として「確変4」となる確率(突入率)は、35/100に設定されている。
小当りは、当りパターン6が対応する以外、先述した第1実施形態による小当りと同様の内容である。
大入賞口カウント数は、1回のラウンド遊技の終了契機となる規定入賞数に該当し、本実施形態では、大入賞口カウント数(規定入賞数)が「10」に設定されている。すなわち、1ラウンドにおいて大入賞口37への入賞が10個計数されると、当該ラウンドが終了とされる。本実施形態においても、大入賞口カウント数(規定入賞数)は、1ラウンドにおける入賞数の上限を定めたものではない。すなわち、1ラウンド中に例えば大入賞口カウント数を超える入賞が検出された場合にあっても、その入賞数に応じた賞球数が払い出される。これにより、大入賞口カウント数を超えるオーバー入賞が可能である。この点については後述する。
時短性能、始動口や各入賞口に対応する賞球数、普通図柄の当り確率、普通図柄の当り図柄数、第2始動口入賞カウント数については,第1実施形態と同一になっている。
なお、本実施形態のスペックも、次のような内容であってもよい。例えば、特別図柄については、低確率時及び高確率時の大当り確率が上記したものに限定されるものではない。すなわち、特別図柄の大当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも大当りに当選し易い確率であればよい。小当り確率についても、上記したものに限定されるものではない。例えば、一方の特別図柄よりも他方の特別図柄における当選確率が高くなる仕様であってもよい。特別図柄の消化順については、第1特別図柄及び第2特別図柄について優先順を設定せずに入賞順としてもよいし、第1特別図柄を優先消化する仕様としてもよい。確変遊技状態(ST遊技状態)が継続するST回数は、上記したものに限定されるものではない。また、次回の大当り当選まで確変遊技状態が継続するようにしてもよい。ラウンド数は、上記したものに限定されず、16R以外の他のラウンド数を設けてもよい。実質ラウンド数については、全て正規のラウンド数と同数となるようにしてもよい。大当り図柄の種類は、上記したものに限定されない。例えば、第1特別図柄の大当り図柄の種類を多くしてもよい。また、第1特別図柄に基づく大当り遊技状態でも、上乗せボーナスを実行するようにしてもよい。本実施形態において、大入賞口カウント数(規定入賞数)は、「10」に設定されているが、これに限定されるものではない。例えば、大入賞口カウント数を11以上あるいは9未満に設定してもよい。時短性能は、ST回数(確変遊技状態のゲーム数)より多くてもよいし、あるいは例えば0回も含めてST回数より少なくてもよい。賞球数は、上記したものに限定されるものではない。例えば、大入賞口に係る賞球数を上記したものとは異なる値に設定した場合は、その値と推定入賞数とを用いて予定賞球数を算出し、後述する上乗せ数の報知を行うようにすることができる。普通図柄に関しては、低確率時及び高確率時の当り確率が上記したものに限定されるものではない。例えば、普通図柄の当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも当選し易い確率であればよく、例えば低確率時に当選するようにしてもよい。普通図柄の当り図柄数は、上記したものに限定されず、例えば2個以上としてもよい。2個以上の場合には、羽根部材の開放パターンがそれぞれ異なるように対応付けられることが好ましい。第2始動口入賞カウント数は、上記したもの以外の値としてもよい。
[1ラウンド開閉パターン]
次に、図46を用いて、1ラウンドにおける大入賞口の開閉パターンについて説明する。
図46に示すように、大入賞口37の1ラウンド開閉パターンとしては、5種類の開閉パターンA〜Eが規定されている。開閉パターンA〜Eは、大当り遊技状態に対応する開閉パターンであり、そのうちの開閉パターンEは、小当り遊技状態にも対応する開閉パターンである。本実施形態の開閉パターンA及び開閉パターンEは、第1実施形態の開閉パターンA及び開閉パターンCと同一であるが、本実施形態の開閉パターンB〜Dは、第1実施形態によるものとは異なり、1回のラウンド遊技において複数回(本実施形態では2回)にわたり開放状態となるように規定されている。
開閉パターンBは、最初に開放状態が5.21sとなり、その後、閉鎖状態が2.64sとなり、次に開放状態が3.00sとなった後に最終的に閉鎖状態となる開閉パターンである。開閉パターンBは、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。開放状態が5.21sや3.00sとなる区間は、開閉パターンAのロング開放よりも短いことからミドル開放に相当する。2つのミドル開放の間において2.64sにわたり閉鎖状態となる区間は、以下の説明において「ラウンド中インターバル」と称する。すなわち、開閉パターンBは、2回のミドル開放がラウンド中インターバルを挟んで発生するものであり、開閉パターンBの合計開放時間としては、8.21sとなっている。
開閉パターンCは、最初に開放状態が5.21sとなり、その後、閉鎖状態が1.98sとなり、次に開放状態が3.00sとなった後に最終的に閉鎖状態となる開閉パターンである。開閉パターンCも、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。このような開閉パターンCも、2回のミドル開放がラウンド中インターバルを挟んで発生するものであるが、開閉パターンBよりもラウンド中インターバルの時間が短くなっている。開閉パターンCの合計開放時間は、開閉パターンBと同じ8.21sとなっている。
開閉パターンDは、最初に開放状態が5.21sとなり、その後、閉鎖状態が1.32sとなり、次に開放状態が3.00sとなった後に最終的に閉鎖状態となる開閉パターンである。開閉パターンDも、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。このような開閉パターンDも、2回のミドル開放がラウンド中インターバルを挟んで発生するものであるが、開閉パターンCよりもラウンド中インターバルの時間が短くなっている。開閉パターンDの合計開放時間は、開閉パターンBや開閉パターンCと同じ8.21sとなっている。
大当り遊技状態における実質ラウンド遊技は、上述した開閉パターンA〜Eのうち、遊技球の入賞が可能なロング開放あるいはミドル開放を含む開閉パターンA〜Dに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技が該当する。開閉パターンEに基づいて開閉制御される際のラウンド遊技は、実質ラウンド遊技に該当しない非実質ラウンド遊技となる。
なお、1ラウンドの開閉パターンとしては、次のような内容であってもよい。開放パターンは、上記5種類に限られるものではなく、4種類以下あるいは6種類以上であってもよい。また、開閉パターンAについては、開放時間が10sではなく、例えば10s未満あるいは10sを超える時間であってもよく、所定数の遊技球が入賞し得る時間であればよい。また、本実施形態では、開閉パターンB〜Dの場合に1ラウンド中に2回開放するようになっているが、3回以上開放するようにしてもよい。開閉パターンB〜Dにおけるミドル開放の時間は、所定数の遊技球が入賞し得る時間であればよい。さらに、開閉パターンB〜Dについては、ミドル開放の時間を互いに異なるようにしてもよい。ミドル開放の開放時間については、ラウンド間インターバル及びラウンド中インターバルの時間に応じて適宜設定することができる。開閉パターンEについては、開放時間が0.1sではなく、例えば0.1s未満あるいは0.1sを超える時間であってもよい。また、1ラウンド中に1回だけ開放するのではなく複数回にわたって開放するようにしてもよい。
[大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバル]
次に、図47を用いて、大当り遊技状態及び小当り遊技状態における大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバルについて説明する。
図47に示すように、大入賞口開閉パターン(当りパターン)としては、複数の当りパターン1〜6が規定されている。ラウンド間インターバルのパターンとしては、閉鎖時間が0.3sとなるインターバルパターンaのみが規定されている。当りパターン1は、ノーマルボーナスに際して発生し、規定ラウンド数が16Rで実質ラウンド数が7Rとして規定された当りパターンである。当りパターン1は、1R目〜7R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンAになるとともに、8R目〜16R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンEになるように規定されている。すなわち、当りパターン1は、実質ラウンドが1R目〜7R目の7ラウンドであり、その余の8R目〜16R目の9ラウンドが非実質ラウンドとして実行されるように規定している。
当りパターン2は、大上乗せボーナスに際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン2は、1R目〜7R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンAになるとともに、8R目〜16R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン2と共に演出として実行される大上乗せボーナスにおいては、大入賞口カウント数(規定入賞数:10個)のみに基づく賞球数では2400となるところ、オーバー入賞も含めると予定賞球数が2670になる。そのため、大上乗せボーナスでは、14ラウンド分の賞球数に相当する「2100」が初期値として報知され、この初期値と予定賞球数との差に相応する数「570」が前半ラウンドにおいて上乗せ数として報知されるようになっている。
当りパターン3は、中上乗せボーナス1に際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン3は、1R目〜7R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンAになるとともに、8R目〜16R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンCになるように規定されている。当りパターン3と共に演出として実行される中上乗せボーナス1においては、規定入賞数に基づく賞球数では2400となるところ、オーバー入賞も含めると予定賞球数が2535になる。そのため、中上乗せボーナス1においても、14ラウンド分の賞球数に相当する「2100」が初期値として報知され、この初期値と予定賞球数との差に相応する「435」が前半ラウンドにおいて上乗せ数として報知されるようになっている。
当りパターン4は、中上乗せボーナス2に際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン4は、1R目〜7R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンAになり、8R目〜11R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンDになり、12R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンCになり、13R目〜16R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンBになるように規定されている。当りパターン4と共に演出として実行される中上乗せボーナス2においては、規定入賞数に基づく賞球数では2400となるところ、オーバー入賞も含めると予定賞球数が2535になる。そのため、中上乗せボーナス2においては、14ラウンド分の賞球数に相当する「2100」が初期値として報知され、この初期値と予定賞球数との差に相応する「435」が前半ラウンドあるいは後半ラウンドにおいて上乗せ数として報知されるようになっている。
当りパターン5は、小上乗せボーナスに際して発生し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が16Rとして規定された当りパターンである。当りパターン5は、1R目〜7R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンAになるとともに、8R目〜16R目のラウンドにおいて大入賞口37が開閉パターンDになるように規定されている。当りパターン5と共に演出として実行される小上乗せボーナスにおいては、規定入賞数に基づく賞球数では2400となり、オーバー入賞が検出されないようになっている。すなわち、予定賞球数も2400である。そのため、小上乗せボーナスにおいては、14ラウンド分の賞球数に相当する「2100」が初期値として報知され、この初期値と予定賞球数との差に相応する「300」が前半ラウンドにおいて上乗せ数として報知されるようになっている。
当りパターン6は、小当り遊技状態に際して発生し、大入賞口37が1回だけ開閉パターンEになるように規定されている。すなわち、当りパターン6は、大入賞口37に対する遊技球の入賞可能性が極めて低くなる当りパターンとして実行される。
なお、当りパターンとしては、次のような内容であってもよい。本実施形態においては、後述するように、遊技球が連続的に発射されている状態を前提として、開閉パターンB〜Dにラウンド中インターバルを設定しているが、遊技球の発射操作開始時点を基準としてラウンド中インターバルの時間を規定してもよい。例えば、ラウンド中インターバルの時間としては、最初のミドル開放の時間や発射操作開始時点を基準として所定個数の想定最大到達時間に対応する時間を規定してもよい。また、オーバー入賞が発生し難い状況とする場合、これに対応するラウンド中インターバルの時間は、ラウンド中の入賞数(最初の開放状態に伴い検出される入賞数)と、当該ラウンド中インターバルにおいて大入賞口シャッタ上に存在すると仮定する遊技球数との合計が、規定入賞数以下となるような時間とすることが好ましく、オーバー入賞が発生し易い状況とする場合、これに対応するラウンド中インターバルの時間は、ラウンド中の入賞数(最初の開放状態に伴い検出される入賞数)と、当該ラウンド中インターバルにおいて大入賞口シャッタ上に存在すると仮定する遊技球数との合計が、規定入賞数を超えるような時間とすることが好ましい。これにより、ラウンド中インターバルの時間に応じてオーバー入賞が容易な状況と困難となる状況とを発生させることができる。例えば、本実施形態においては、ラウンド中インターバルの最大時間となる2.64sが、1ラウンドあたり12個入賞(2個オーバー入賞)を実現可能な時間として規定されているが、1ラウンドあたり13個以上の入賞が可能な時間であってもよい。ただし、オーバー入賞の個数を多くするほどラウンド中インターバルの時間が不自然に長くなりがちになるため、適当な時間とすることが好ましい。また、当りパターン1は、各ラウンドの全てに対して同じ開閉パターンを割り当てたものとしてもよく、あるいは一部のラウンドのみ開閉パターンが異なるものとしてもよい。当りパターンとしては、ラウンド間インターバルが異なるものとしてもよい。当りパターン2〜5については、一部又は全てのラウンドにおいて開閉パターンが異なるものとしてもよい。また、当りパターン2〜5は、一部のラウンド間インターバルが異なるものとしてもよい。
[上乗せパターン選択テーブル]
図48は、上乗せパターン選択テーブルを示す図である。この上乗せパターン選択テーブルは、後述するサブCPU71の当り演出パターン決定処理(図55参照)において参照されるテーブルである。上乗せパターン選択テーブルは、当りパターン2〜5に応じて後述する当り演出パターンとしての上乗せパターンを選択するためのテーブルである。上乗せパターン選択テーブルは、当りパターン2〜5ごとに設けられており、決定事項となる各種の上乗せパターンと、抽選により上乗せパターンを選択する際の選択率(%)とを規定している。
当りパターン2に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン2)によれば、大上乗せボーナスに対応する上乗せパターンとして、大上乗せパターン1〜4が所定の選択率で選択される。当りパターン3に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン3)によれば、中上乗せボーナス1に対応する上乗せパターンとして、中上乗せパターン1〜4が所定の選択率で選択される。当りパターン4に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン4)によれば、中上乗せボーナス2に対応する上乗せパターンとして、中上乗せパターン5〜9が所定の選択率で選択される。当りパターン5に対応付けられた上乗せパターン選択テーブル(当りパターン5)によれば、小上乗せボーナスに対応する上乗せパターンとして、小上乗せパターン1〜4が所定の選択率で選択される。
なお、上乗せパターン選択テーブルにおいて決定事項となる上乗せパターンを振り分けるための選択率は、図48に示すものに限らない。上乗せパターン選択テーブルは、上乗せパターンのパターン数が全て同数となるようにしてもよいし、全て異なるようにしてもよい。
[上乗せパターンテーブル]
図49は、上乗せパターンテーブルを示す図である。この上乗せパターンテーブルは、先述したサブCPU71のラウンド中演出処理(図37参照)において参照されるテーブルである。上乗せパターンテーブルは、上乗せパターンに応じて演出用の上乗せ数とその報知を行うラウンドを規定するためのテーブルである。上乗せパターンテーブルは、ボーナスの種類ごとに設けられており、参照項目となる上乗せパターン及びラウンド数と、決定事項となる上乗せ数とを規定している。なお、本実施形態においても、上乗せ数は、後述する上乗せキャラクタの出現と共に報知されるようになっている。
大上乗せボーナスに対応する上乗せパターンテーブル(大上乗せボーナス)によれば、上乗せパターンとしての大上乗せパターン1〜4ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、大上乗せパターン1では、1R目、3R目、5R目の夫々において上乗せ数として「100」が報知され、7R目に上乗せ数として「270」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「570」となる。
中上乗せボーナス1に対応する上乗せパターンテーブル(中上乗せボーナス1)によれば、上乗せパターンとしての中上乗せパターン1〜4ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、中上乗せパターン1では、1R目、3R目、5R目の夫々において上乗せ数として「100」が報知され、7R目に上乗せ数として「135」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「435」となる。
中上乗せボーナス2に対応する上乗せパターンテーブル(中上乗せボーナス2)によれば、上乗せパターンとしての中上乗せパターン5〜9ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、中上乗せパターン5では、1R目、3R目、5R目の夫々において上乗せ数として「100」が報知され、8R目〜10R目の夫々において上乗せ数として「30」が報知され、11R目に上乗せ数として「45」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「435」となる。
小上乗せボーナスに対応する上乗せパターンテーブル(小上乗せボーナス)によれば、上乗せパターンとしての小上乗せパターン1〜4ごとにラウンド数と報知される上乗せ数とが規定されている。例えば、小上乗せパターン1では、1R目、3R目、5R目の夫々において上乗せ数として「100」が報知される。これらを合計した上乗せ数は、「300」となる。
なお、上乗せパターンテーブルにおいて上乗せ数を振り分ける数値は、図49に示すものに限らず、予定賞球数と初期値との差から得られた上乗せ数(570、435、300)を適宜振り分けるようにすればよい。また、上記合計の上乗せ数を超える数値を上乗せ数として報知した後、減算するように報知する数値を設定することにより、最終的には予め定められた合計の上乗せ数となるようにしてもよい。
[上乗せキャラクタ抽選テーブル]
図50は、上乗せキャラクタ抽選テーブルを示す図である。上乗せキャラクタ抽選テーブルは、後述するサブCPU71の当り演出パターン決定処理(図55参照)において参照されるテーブルである。上乗せキャラクタ抽選テーブルは、上乗せパターンに応じて上乗せボーナスの開始時や上乗せ数の報知時に出現させる上乗せキャラクタを抽選により選択するためのテーブルである。上乗せキャラクタ抽選テーブルは、参照項目となる各種の上乗せパターンと、決定事項となる上乗せキャラクタと、抽選により上乗せキャラクタを選択する際の選択率(%)とを規定している。上乗せキャラクタとしては、「動物」、「女性」、「花火師」が規定されている。
例えば、大上乗せパターン1〜4では、「花火師」の上乗せキャラクタの選択率が最も高くなるように規定されている。中上乗せパターン1〜9では、「女性」及び「花火師」の上乗せキャラクタの選択率が総じて高く、「動物」の上乗せキャラクタの選択率が総じて低くなるように規定されている。小上乗せパターン1〜4では、「動物」の上乗せキャラクタの選択率が高く、次に「女性」の上乗せキャラクタの選択率が高く、「花火師」の上乗せキャラクタの選択率が総じて低くなるように規定されている。このような上乗せキャラクタ抽選テーブルに基づいて出現する上乗せキャラクタによれば、ボーナスの種類が示唆されることとなり、また、上乗せキャラクタの出現と同時に報知される上乗せ数からも賞球に対する期待度を高めることができる。
なお、上乗せキャラクタ抽選テーブルにおいて上乗せキャラクタを振り分けるための選択率は、図50に示すものに限らない。各種の上乗せキャラクタについては、選択され得ない上乗せパターンを規定してもよい。例えば、「動物」の上乗せキャラクタは、大上乗せパターンでのみ選択され得ないものとし、「花火師」の上乗せキャラクタは、中上乗せパターン又は大上乗せパターンでのみ選択され得るように選択率を規定してもよい。
[メインCPU及びサブCPUによる制御]
次に、図51〜56を用いて、メインCPU61及びサブCPU71により実行される処理について以下に説明をする。なお、第1実施形態によるものと同様の処理については、図番及びステップ番号などを適宜記載するのみで詳細な説明を省略する。
本実施形態におけるメインCPU61の処理としては、メイン処理、タイマ割込処理、スイッチ入力処理、特別図柄関連スイッチチェック処理、第1始動口スイッチチェック処理、第2始動口スイッチチェック処理、大入賞口スイッチチェック処理、特別図柄制御処理、特別図柄記憶チェック処理、特別図柄決定処理、特別図柄変動時間管理処理、特別図柄表示時間管理処理、特別図柄ゲーム終了処理が、第1実施形態による図14〜26、図31に示すものと同様であるため、その説明を省略する。
[当り開始インターバル管理処理]
図51は、メインCPU61により実行される当り開始インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り開始インターバル管理処理は、第1実施形態による図27に示すS200〜S210と同様の処理として、S350〜S360の処理を行う。なお、本実施形態では、S360において、メインCPU61は、大入賞口開放中データとして開閉パターンA〜Eのいずれかに対応するものをセットする。
[大入賞口再開放前待ち時問管理処理]
図52は、メインCPU61により実行される大入賞口再開放前待ち時問管理処理を示すフローチャートである。この大入賞口再開放前待ち時問管理処理は、第1実施形態による図28に示すS220〜S227と同様の処理として、S370〜S377の処理を行う。なお、本実施形態では、S377において、メインCPU61は、大入賞口開放中データとして開閉パターンA〜Eのいずれかに対応するものをセットする。
[大入賞口開放中処理]
図53は、メインCPU61により実行される大入賞口開放中処理を示すフローチャートである。この大入賞口開放中処理は、第1実施形態による図29に示すS230〜S242と概ね同様の処理として、S380〜S392の処理を行う。なお、本実施形態では、S381、S382、S387の処理が以下のようになっている。
S381において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「10」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「10」以上であると判定した場合にはS384に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「10」以上でないと判定した場合にはS382に処理を移す。
S382において、メインCPU61は、大当りの種類と現在ラウンドとにおいて、セットしたラウンド毎の開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理を実行する。この処理によれば、開閉パターンB〜Dがセットされている場合、ラウンド中に閉鎖状態となるラウンド中インターバルが発生する。これにより、ラウンド中インターバルを利用して規定入賞数よりも実際の入賞数が多くなるオーバー入賞が実現される。なお、S382においては、小当りに対応する開閉パターンに応じた大入賞口開閉処理も実行する。
S387において、メインCPU61は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM63にセットする処理を行う。本実施形態において、ラウンド間インターバル表示時間は、インターバルパターンaに対応する時間が常にセットされることとなる。
[当り終了インターバル管理処理]
図54は、メインCPU61により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、第1実施形態による図30に示すS250〜S256と概ね同様の処理として、S400〜S406の処理を行う。ただし、S405において、メインCPU61は、メインRAM63の確変回数カウンタの値にST回数として「180」をセットする処理を行うようになっている。
本実施形態におけるサブCPU71の処理としては、メイン処理、コマンド受信割込処理、タイマ割込処理、コマンド解析処理、ラウンド中演出処理が、第1実施形態による図32〜35、図37に示すものと同様であるため、その説明を省略する。
[当り演出パターン決定処理]
図55は、サブCPU71により実行される当り演出パターン決定処理を示すフローチャートである。この当り演出パターン決定処理は、第1実施形態による図36に示すS320〜S328と概ね同様の処理として、S410〜S418の処理を行う。なお、本実施形態では、S410、S411、S414、S417の処理が以下のようになっている。
S410において、サブCPU71は、当り演出パターン種別決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、受信した当り開始表示コマンドに含まれる特別図柄の停止図柄指定情報に応じて当り演出パターンフラグに「01H」〜「06H」のいずれかをセットする。当り演出パターンフラグについて、「01H」は、ノーマルボーナスに対応し、「02H」〜「05H」のそれぞれは、大上乗せボーナス、中上乗せボーナス1,2、小上乗せボーナスに対応し、「06H」は、小当りに対応する。この処理を終了した場合には、S411に処理を移す。
S411において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「05H」のいずれかであるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に基づいて上乗せボーナスであるか否かを判定する。当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「05H」のいずれかであると判定した場合には、S412に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「05H」のいずれでもないと判定した場合には、S418に処理を移す。
S414において、サブCPU71は、選択した上乗せパターンに対応する値を上乗せパターンフラグにセットする処理を行う。本実施形態において、上乗せパターンとしては、17パターン設けられており、大上乗せパターン1〜4、中上乗せパターン1〜9、小上乗せパターン1〜4のそれぞれには、上乗せパターンフラグの「01H」〜「11H」が対応する。この処理を終了した場合には、S415に処理を移す。
S417において、サブCPU71は、賞球数カウンタに「2100」をセットする処理を行う。この「2100」という値は、16Rのラウンド遊技のうちの14Rに応じて払い出されるであろう賞球数に相当し、当り開始インターバルにおいて予定賞球数の初期値として表示される。この処理を終了した場合には、当り演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[当り終了演出処理]
図56は、サブCPU71により実行される当り終了演出処理を示すフローチャートである。この当り終了演出処理は、第1実施形態による図38に示すS340〜S344と概ね同様の処理として、S420〜S424の処理を行う。なお、本実施形態では、S420、S422の処理が以下のようになっている。
S420において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「05H」のいずれかであるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に基づいて上乗せボーナスの終了であるか否かを判定する。当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「05H」のいずれかであると判定した場合には、S421に処理を移す。一方、当り演出パターンフラグの値が「02H」〜「05H」のいずれでもないと判定した場合には、S422に処理を移す。
S422において、サブCPU71は、当り演出パターンフラグの値に応じた終了演出データをセットする処理を行う。すなわち、サブCPU71は、ラウンド遊技終了時の演出データをセットする。このとき、終了演出データとしては、ノーマルボーナス、上乗せボーナス、小当りのいずれかに応じて異なる演出内容のデータがセットされる。この処理を終了した場合には、S423に処理を移す。
[オーバー入賞が発生する際の動作例]
次に、図57〜59を参照し、大入賞口37においてオーバー入賞が発生する際の動作例について説明する。
図57及び図58は、オーバー入賞が発生する際の大入賞口シャッタ37Aの動作を説明するための図である。なお、図57及び図58は、大入賞口シャッタ37A(大入賞口37)と大入賞口カウントスイッチ370との位置関係について、便宜上、図3などとは異なるものとして模式的に示し、大上乗せボーナスにおける7R直前のラウンド間インターバルから7R目となり、この7R目終了後に再びラウンド間インターバルを経て8R目に至るまでの挙動を模式的に示している。また、遊技球は、連続的に発射されており、一律3.1s経過後に大入賞口シャッタ37Aの右端部分(開放状態の場合は対応する大入賞口37の右端部位)に到達するものとする。各遊技球には、発射順に(1)、(2)、…あるいは(1’)、(2’)、…というように順番を付すが、便宜上、ラウンドが切り替わると改めて(1)あるいは(1’)から順に順番を付している。
まず、図57(A)に示すように、大入賞口シャッタ37Aは、7R目開始直前のラウンド間インターバルにおいて大入賞口37を閉鎖状態としている。ラウンド間インターバルの時間は、大入賞口シャッタ37Aが閉鎖状態なってから最初に遊技球が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達する大凡発射間隔に相当する時間0.66sよりも短い時間(本実施形態では0.3s)であるため、遊技球は、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達していない。
次に、図57(B)に示すように、ラウンド間インターバルの時間が経過すると7R目が開始し、大入賞口シャッタ37Aは、白抜き矢印の方向に退避することによって大入賞口37を開放状態とする。この時点においても、遊技球は、大入賞口37の右端に到達していない。
その後、図57(C)に示すように、例えばラウンド間インターバルにおいて発射された遊技球(1)は、図示しないカバー部材43の上面43aに沿って開放状態となった大入賞口37の右端近傍まで転動してくる。
その後、図57(D)に示すように、遊技球(1)は、開放状態となった大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が検出される。すなわち、規定入賞数「10」の最初に該当する入賞が検出される。さらにその後、図示しない遊技球(2)〜(9)は、発射間隔の0.66sごとに大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が順次検出されることとなる。
そして、図57(E)に示すように、次の遊技球(10)も、開放状態となった大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が検出されることとなる。これにより、規定入賞数「10」の最後に該当する入賞が検出されることで7R目が終了となり、8R目開始前のラウンド間インターバルが開始されることとなる。このとき、遊技球(1)の発射操作開始から概ね9.8sが経過している。この9.8sという時間は、最初の遊技球(1)が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に相当する部位まで到達する時間3.1sと、この遊技球(1)が大入賞口カウントスイッチ370により検出される時間0.1sと、10個の遊技球(1)〜(10)の発射に要する時間として発射間隔0.66s×10との総和から求められる。したがって、最長で10sの間にわたり開放状態となる7R目においては、10個の遊技球(1)〜(10)の入賞が十分検出可能とされる。
次に、図58(F)に示すように、再びラウンド間インターバルが開始されることにより、大入賞口シャッタ37Aは、白抜き矢印の方向に突出することで大入賞口37を再び閉鎖状態とする。このとき、遊技球の発射間隔が0.66sであることから、次の遊技球(1’)は、閉鎖状態となった大入賞口37の右端近傍まで到達している。
そうしてラウンド間インターバルの時間0.3sが経過すると8R目が開始し、図58(G)に示すように、大入賞口シャッタ37Aは、白抜き矢印の方向に退避することによって大入賞口37を開放状態とする。この時点において、遊技球(1’)は、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に相当する部位まで到達しているため、遊技球(1’)は、開放状態となった大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が検出される。
その後、図58(H)に示すように、図示しない遊技球(2’)〜(7’)と遊技球(8’)は、発射間隔の0.66sごとに大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が順次検出されることとなる。この遊技球(8’)が検出される時点は、8R目の開始時点から起算すると、最初の遊技球(1’)が大入賞口カウントスイッチ370により検出される時間を0.26sとし、7個の遊技球(2’)〜(8’)の発射に要する時間を発射間隔0.66s×7とすることにより、概ね4.88s経過後となる。すなわち、8R目においては、最初のミドル開放となる時間(5.21s)内に大凡8個の遊技球(1’)〜(8’)の入賞が検出される。
このような8R目において、最初のミドル開放となる時間5.21sが経過すると、図58(I)に示すように、ラウンド中インターバルとなることで大入賞口シャッタ37Aが大入賞口37を一旦閉鎖状態とする。そして、図58(H)の状態から0.66s経過した時点、すなわち8R目開始時点から起算して略5.54s経過した時点になると、次の遊技球(9’)は、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達する。
その後、図58(J)に示すように、大入賞口シャッタ37Aは、8R目のラウンド中インターバルとして規定された時間である2.64sが経過するまで大入賞口37を閉鎖状態とする。その間、大入賞口シャッタ37Aの上面においては、遊技球(9’)〜(12’)が一列に並んだ状態で右側から左側へと通過していく。このとき、遊技球(9’)〜(12’)は、概ね0.66秒毎に大入賞口シャッタ37Aの右端部分に順次到達し、さらに0.66秒毎に22mm進む程度の速度で転動していく。これにより、4個の遊技球(9’)〜(12’)は、大入賞口シャッタ37Aの上面において概ね1個分程度の間隔をあけつつ位置した状態とされる。要するに、図58(H)の状態時点から起算すると、図58(J)の状態は、略2.64s経過後となり、8R目開始時点から起算して略7.52s経過した時点になる。すなわち、8R目のラウンド中インターバルにおいては、その終了までに4個の遊技球(9’)〜(12’)が大入賞口シャッタ37Aの上面に十分存在し得ることとなる。
そして、図58(K)に示すように、8R目のラウンド中インターバルが終了すると、2回目のミドル開放となり、大入賞口シャッタ37Aは、白抜き矢印の方向に退避することによって大入賞口37を再び開放状態とする。このとき、大入賞口シャッタ37Aの上面においては、未だ遊技球(9’)〜(12’)が比較的低速度で通過中の状態にある。これにより、4個の遊技球(9’)〜(12’)は、開放状態となった大入賞口37を一斉に通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により4個分の入賞が検出される。すなわち、1回のラウンド遊技における最初のミドル開放では、8個分の入賞が検出され、その後、同じラウンド遊技におけるラウンド中インターバル直後のミドル開放では、4個分の入賞が検出される。これにより、規定入賞数の10個を2個超えるオーバー入賞が発生することとなる。同様に、ラウンド中インターバルの時間を、例えば1.98sとすると、12+1個分のオーバー入賞が発生し、1.32sであれば、オーバー入賞が発生しないことが容易に理解できる。
図59は、大入賞口に関連する各種の動作タイミングを説明するための図であり、図57及び図58に応じた大上乗せボーナスにおける動作タイミングを示している。「発射状態」、「遊技状態」、「所要時間」、「大入賞口」、「シャッタ上の球数」、「シャッタ上の球数変化後経過時間」、「図示状態」は、先述した図41に示す項目と同様である。
図59に示すように、遊技球が連続的に発射されている場合、7R目は、その開始時点から最初の遊技球(1)が大入賞口カウントスイッチ370により検出される時間が略0.26s、その次の9個の遊技球(2)〜(10)の発射に要する時間が発射間隔0.66s×9=5.94s、最後の遊技球(10)が大入賞口カウントスイッチ370により検出される時間が略0.1sとなることから、これらの総和となる6.3s程度の開放時間となる。
その後、7R目終了後のラウンド間インターバルが開始し、大入賞口37が再び閉鎖状態とされる。このとき、大入賞口37は、0.3sにわたり閉鎖状態となるが、次の遊技球(1’)は、大入賞口シャッタ37Aの右端部分に未だ到達しておらず、大入賞口シャッタ37Aの上面には遊技球が存在しない。
そして、8R目が開始し、最初のミドル開放が開始すると、規定された5.21sの時間内に概ね8個の遊技球(1’)〜(8’)の入賞が検出される。これは、8R目開始の時点から最初の遊技球(1’)が大入賞口カウントスイッチ370により検出される時間が略0.26sであり、その次の7個の遊技球(2)〜(8)の発射に要する時間が発射間隔0.66s×7=4.62sであることから、これらの総和となる時間からも明らかである。
その後、最初のミドル開放が終了して8R目のラウンド中インターバルが開始する。このラウンド中インターバルおいては、2.64sの間、大入賞口37が一旦閉鎖状態となる。このとき、ラウンド中インターバルの開始時点から次の9個目の遊技球(9’)が大入賞口シャッタ37Aの右端部分に到達する時間が略0.33sであり、その次の3個の遊技球(10’)〜(12’)の発射に要する時間が発射間隔0.66s×3=2.31sであることから、これらの総和となる2.64sの時間内に4個の遊技球(9’)〜(12’)が大入賞口シャッタ37Aの上面に存在することとなる。
その後、8R目のラウンド中インターバルが終了し、再び2回目のミドル開放によって大入賞口37が開放状態となると、大入賞口シャッタ37Aの上面にあった4個の遊技球(9’)〜(12’)が大入賞口37を通過することとなり、4個の入賞が検出される。そのうち1個の遊技球の入賞が検出されることで大入賞口37が閉鎖状態となり、8R目が終了となって次のラウンド間インターバルが開始される。すなわち、8R目の開閉パターンとしては、最初のミドル開放で最大8個の入賞が検出可能であり、2回目のミドル開放で最大4個の入賞が検出可能となるように、主としてラウンド中インターバルの時間が2.64sと規定されており、これにより、8R目全体としては、10+2個のオーバー入賞が可能とされる。同様に、ラウンド中インターバルの時間を1.98sとすることにより、10+1個のオーバー入賞が可能とされ、ラウンド中インターバルの時間を1.32sとすることにより、オーバー入賞が検出されないようになっている。このように、本実施形態では、主としてラウンド中インターバルの時間を適宜設定することにより最大2個のオーバー入賞を実現しているが、3個以上のオーバー入賞を可能としてもよい。ただし、3個以上のオーバー入賞を可能とする場合は、大入賞口シャッタ37Aの長手方向寸法を少なくとも4個の遊技球が同時に通過可能な長さとしたり、最初のミドル開放の時間を適宜設定することが好ましい。
[上乗せボーナスの画面表示例]
図60は、上乗せボーナスの画面表示例を示す図である。同図は、大上乗せパターン1に対応する上乗せボーナスの画面表示例を示している。
まず、図60(A)に示すように、上乗せボーナスとして当りパターン2に応じた大上乗せボーナスが決定され、上乗せパターンとして大上乗せパターン1が選択された場合、当り開始インターバルにおける表示領域4Aの画面上には、上乗せボーナスの開始を示す画像700が表示されるとともに、右打ちを促す画像701が表示される。このとき、画面上には、抽選により選択された例えば「花火師」の上乗せキャラクタ702Aが出現し、その後、予定賞球数の初期値「+2100」を示す画像703が表示される。
次に、図60(B)に示すように、1R目が開始されると、表示領域4Aの画面上には、上乗せキャラクタの種類を示す表示欄704、上乗せ数の加算ごとに予定賞球数を加算表示するための表示欄705、及び前半ラウンドの期間を「上乗せ特化ゾーン」とし、後半ラウンドを「賞球増加ゾーン」として表示するための表示欄706が表示される。このような表示欄704〜706は、16ラウンドが終了するまで表示されており、例えば、表示欄704には、上乗せキャラクタ702Aに対応する「花火師」が16ラウンド終了まで表示される。一方、表示欄705には、画面中央に上乗せ数が表示された後、その上乗せ数を加えた予定賞球数が加算表示される。大上乗せパターン1では、1R目に上乗せ数「100」が表示されるように規定されているため(図49参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+100」の上乗せ数703Aが表示される。また、表示欄706には、基本的に、1R目〜7R目までは「上乗せ特化ゾーン」が表示され、8R目以降は「賞球増加ゾーン」が表示される。これにより、1R目の表示欄706には、「上乗せ特化ゾーン」が表示される。
次に、図60(C)に示すように、2R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+100」の上乗せ数703Aを加えた予定賞球数「2200」が加算表示される。また、大上乗せパターン1では、2R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図49参照)、2R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されない。
次に、図60(D)に示すように、3R目が開始されると、大上乗せパターン1では3R目に上乗せ数「100」が表示されるように規定されているため(図49参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+100」の上乗せ数703Bが表示される。
次に、図60(E)に示すように、4R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+100」の上乗せ数703Bを加えた予定賞球数「2300」が加算表示される。また、大上乗せパターン1では、4R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図49参照)、4R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されない。
次に、図60(F)に示すように、5R目が開始されると、大上乗せパターン1では5R目に上乗せ数「100」が表示されるように規定されているため(図49参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+100」の上乗せ数703Cが表示される。
次に、図60(G)に示すように、6R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+100」の上乗せ数703Cを加えた予定賞球数「2400」が加算表示される。また、大上乗せパターン1では、6R目に上乗せ数が表示されないように規定されているため(図49参照)、6R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されない。
次に、図60(H)に示すように、7R目が開始されると、大上乗せパターン1では7R目に上乗せ数「270」が表示されるように規定されているため(図49参照)、表示領域4Aの画面中央には、上乗せキャラクタ702Aが表示された後、「+270」の上乗せ数703Dが表示される。
次に、図60(I)に示すように、8R目が開始されると、表示欄705には、前ラウンドで表示された「+270」の上乗せ数703Dを加えた予定賞球数「2670」が加算表示される。また、図60(I)及び図60(J)に示すように、8R目〜16R目の表示欄706には、「賞球増加ゾーン」が表示される。さらに、大上乗せパターン1では、8R目〜16R目まで上乗せ数が表示されないように規定されているため(図49参照)、8R目〜16R目においては、画面中央に上乗せキャラクタ702Aや上乗せ数が表示されず、表示欄705には、最終的に予定賞球数が「2670」となったことが表示される。このような上乗せ数や予定賞球数の一連の表示により、遊技者は、前半ラウンドにおいて実質上オーバー入賞を発生させることができないものの、加算表示された予定賞球数を目安にして後半ラウンドでのオーバー入賞に期待しながら遊技を進めることができ、演出効果と共に遊技の興趣を高めることができる。
[第2実施形態の遊技機による効果]
第2実施形態のパチンコ遊技機によれば、第1実施形態によるものと同様の効果が得られるのに加え、以下の効果も得られる。
本実施形態のパチンコ遊技機では、所定のラウンド遊技において、大入賞口37を開放状態とする最初のミドル開放の時間を、規定入賞数(10個)未満の遊技球が発射されて大入賞口シャッタ37Aを通過するために必要な時間、具体的には8個の遊技球について入賞が検出される時間となるように制御し、次に大入賞口37を一旦閉鎖状態とするラウンド中インターバルの時間を、先の8個分を踏まえてオーバー入賞となる3個分あるいは4個分の遊技球が抑制部430(大入賞口シャッタ37Aの上面)へと流入する時間となるように制御している。
これにより、当該ラウンド遊技において、次に2回目のミドル開放となると、その前のミドル開放の場合と合わせて規定入賞数より多い最大12個分の遊技球が大入賞口シャッタ37Aの上面から大入賞口37へと導かれることになる。したがって、所定のラウンド遊技においてオーバー入賞を実現することができ、大当り遊技状態に対する興趣を高めることができる。
また、所定のラウンド遊技においては、大入賞口37を複数回にわたり開放状態及び閉鎖状態とし、そのうち一旦閉鎖状態とするラウンド中インターバルの時間を適切に制御することにより、オーバー入賞数を適宜に調整することができる。
また、オーバー入賞が可能なラウンド遊技としては、例えば大入賞口シャッタ37Aを最初にミドル開放とする時間を変化させずとも、ラウンド中インターバルの時間について、相対的に短い時間の開閉パターンDを含む当りパターン5の大当り遊技状態と、相対的に長い時間の開閉パターンBや開閉パターンCを含む当りパターン2,3の大当り遊技状態と設けることで、ラウンド中インターバルの時間に応じてオーバー入賞数に基づき払い出される賞球数を相異させることができ、複数の大当り遊技状態についてラウンド中インターバルの時間を適宜設定するだけで有利度合いに差を付けることができる。
また、大入賞口37に遊技球が入賞するごとに付与される賞球数と、ラウンド遊技の実行回数と、さらにミドル開放の時間及びラウンド中インターバルの時間に応じて大入賞口37に入賞するであろうオーバー入賞数を含む推定入賞数とに基づいて、大当り遊技状態における予定賞球数を予め算定し、当該予定賞球数を上乗せ数や初期値として報知することができるので、大当り遊技状態においてどの程度の賞球数が得られるのかについて、意外性や多様性に富む斬新な内容の報知を行うことができ、ひいては大当り遊技状態に対する興趣を高めることができる。
<第3実施形態>
次に、図61〜63を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。なお、先述した第1実施形態及び第2実施形態によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。また、第3実施形態の遊技機のスペックは、第1実施形態によるものと概ね同様であるが、小当りが設けられておらず、規定入賞数が2個で、規定ラウンド数が3Rに設定されている。
[1ラウンド開閉パターン]
まず、図61を用いて、1ラウンドにおける大入賞口の開閉パターンについて説明する。
図61に示すように、大入賞口37の1ラウンド開閉パターンとしては、3種類の開閉パターンA〜Cが規定されている。本実施形態の開閉パターンA及び開閉パターンBは、第1実施形態の開閉パターンA及び開閉パターンBと同一である。本実施形態の開閉パターンCは、第2実施形態の開閉パターンCに類似するが、最初に開放状態が0.6sとなり、その後、閉鎖状態が1.98sとなり、次に開放状態が3.00sとなった後に最終的に閉鎖状態となる開閉パターンである。この開閉パターンCも、最初に開放状態となってから最終的に閉鎖状態となるまでの間がラウンド区間として規定されている。このような開閉パターンCは、最初にショート開放となり、その後ラウンド中インターバルを挟んで2回目の開放がミドル開放として発生するものである。開閉パターンCの合計開放時間は、3.6sとなっている。大当り遊技状態における実質ラウンド遊技は、上述した開閉パターンA〜Cの全てが対応する。
[大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバル]
次に、図62を用いて、大当り遊技状態における大入賞口開閉パターン(当りパターン)及びラウンド間インターバルについて説明する。
図62に示すように、大入賞口開閉パターン(当りパターン)としては、複数の当りパターン1〜4が規定されている。ラウンド間インターバルのパターンとしては、閉鎖時間が0.3sとなるインターバルパターンaと、閉鎖時間が2.97sとなるインターバルパターンbとが規定されている。当りパターン1は、上乗せボーナスAに対応し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が3Rの当りパターンである。当りパターン1は、1R目〜3R目の全てのラウンドが開閉パターンAであり、1R目と2R目との間及び2R目と3R目との間のラウンド間インターバルがインターバルパターンaとなるように規定されている。このような当りパターン1(上乗せボーナスA)においては、1R目〜3R目において規定入賞数に等しい2個の入賞が検出される。これにより、当りパターン1の上乗せボーナスAでは、予定賞球数が90になる。
当りパターン2は、上乗せボーナスBに対応し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が3Rとして規定された当りパターンである。当りパターン2は、1R目が開閉パターンAで、2R目及び3R目が開閉パターンBとなるように規定されている。また、1R目と2R目との間及び2R目と3R目との間のラウンド間インターバルは、インターバルパターンbとなるように規定されている。このような当りパターン2(上乗せボーナスB)においては、1R目において規定入賞数に等しい2個の入賞が検出される一方、2R目開始前及び3R目開始前のラウンド間インターバルが比較的長い時間のインターバルパターンbとされることから、2R目及び3R目において2+2個のオーバー入賞が検出される。これにより、当りパターン2の上乗せボーナスBでは、予定賞球数が150になる。
当りパターン3は、上乗せボーナスCに対応し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が3Rとして規定された当りパターンである。当りパターン3は、1R目が開閉パターンAで、2R目及び3R目が開閉パターンCとなるように規定されている。また、1R目と2R目との間及び2R目と3R目との間のラウンド間インターバルは、インターバルパターンaとなるように規定されている。このような当りパターン3(上乗せボーナスC)においては、1R目において規定入賞数に等しい2個の入賞が検出される一方、2R目及び3R目に比較的長い閉鎖時間(1.98)のラウンド中インターバルが設けられることから、2R目及び3R目の夫々における最初の開放状態において1個の入賞が検出された後、ラウンド中インターバル終了後の2回目の開放状態において1+2個のオーバー入賞が検出される。これにより、当りパターン3の上乗せボーナスCでは、予定賞球数が150になる。
当りパターン4は、上乗せボーナスDに対応し、規定ラウンド数及び実質ラウンド数が3Rとして規定された当りパターンである。当りパターン3は、1R目が開閉パターンAで、2R目が開閉パターンBで、3R目が開閉パターンCとなるように規定されている。また、1R目と2R目との間のラウンド間インターバルは、インターバルパターンbで、2R目と3R目との間のラウンド間インターバルは、インターバルパターンaとなるように規定されている。このような当りパターン4(上乗せボーナスD)においては、1R目において規定入賞数に等しい2個の入賞が検出される一方、2R目開始前のラウンド間インターバルが比較的長い時間のインターバルパターンbとされることから、2R目において2+2個のオーバー入賞が検出され、さらに、3R目に比較的長い閉鎖時間(1.98)のラウンド中インターバルが設けられることから、3R目における最初の開放状態において1個の入賞が検出された後、ラウンド中インターバル終了後の2回目の開放状態において1+2個のオーバー入賞が検出される。これにより、当りパターン3の上乗せボーナスDでは、予定賞球数が150になる。
なお、第3実施形態は、上記当りパターン4のように、ラウンド間インターバルにより2+2個のオーバー入賞を実現するラウンド(2R目)と、ラウンド中インターバルにより1+3個のオーバー入賞を実現するラウンド(3R目)とが混在することを一つの特徴とするが、このような内容を有する少なくとも一つの当りパターンを規定した上で、全部あるいは一部の当りパターンの規定ラウンド数を異なるものとしてもよい。また、ラウンド間インターバルやラウンド中インターバルの種類としては、仕様に応じてより多くの種類を設けるようにしてもよい。
[上乗せボーナス演出パターン選択用テーブル]
図63は、上乗せボーナス演出パターン選択用テーブルを示す図である。上乗せボーナス演出パターン選択用テーブルは、ラウンド中における演出内容として、上乗せボーナスの種類に応じた上乗せパターン、上乗せキャラクタ、及び上乗せ数をまとめて決定するためのテーブルである。上乗せボーナス演出パターン選択用テーブルは、上乗せボーナスA〜Dごとに設けられており、参照項目となるラウンド数と、決定事項となる上乗せパターン、上乗せキャラクタ、及び上乗せ数と、抽選により各種決定事項を選択するための選択率(%)とを規定している。なお、上乗せボーナスの1R目開始前における当り開始インターバルにおいては、上乗せキャラクタが出現するとともに、予定賞球数の初期値として「60」が表示されるものとする。また、上乗せボーナス演出パターン選択用テーブルは、図示しない当り演出パターン決定処理において参照され、この当り演出パターン決定処理において、上乗せパターン、上乗せキャラクタ、及び上乗せ数が決定されるようになっている。
上乗せボーナスAに対応付けられた上乗せボーナス演出パターン選択用テーブル(上乗せボーナスA)によれば、上乗せボーナスAに対応する上乗せパターンA−1〜A−4、「女性」及び「動物」の上乗せキャラクタ、及びラウンド数毎に報知される上乗せ数が所定の選択率で選択される。例えば、上乗せパターンA−1で「女性」の上乗せキャラクタが選択された場合は、1R目において上乗せ数「30」が報知され、2R目及び3R目においては上乗せ数が報知されない。このようにして報知された上乗せ数と初期値の「60」とを合計した数値「90」が予定入賞数となる。
上乗せボーナスBに対応付けられた上乗せボーナス演出パターン選択用テーブル(上乗せボーナスB)によれば、上乗せボーナスBに対応する上乗せパターンB−1〜B−4、「花火師」及び「女性」の上乗せキャラクタ、及びラウンド数毎に報知される上乗せ数が所定の選択率で選択される。例えば、上乗せパターンB−1で「花火師」の上乗せキャラクタが選択された場合は、1R目〜3R目の夫々において上乗せ数「30」が報知される。このようにして報知された上乗せ数と初期値の「60」とを合計した数値「150」が予定入賞数となる。
上乗せボーナスCに対応付けられた上乗せボーナス演出パターン選択用テーブル(上乗せボーナスC)によれば、上乗せボーナスCに対応する上乗せパターンC−1〜C−6、「花火師」、「女性」、「動物」の上乗せキャラクタ、及びラウンド数毎に報知される上乗せ数が所定の選択率で選択される。例えば、上乗せパターンC−1で「花火師」の上乗せキャラクタが選択された場合は、1R目において上乗せ数「30」が報知され、2R目において上乗せ数「10」が報知され、3R目において上乗せ数「50」が報知される。このようにして報知された上乗せ数と初期値の「60」とを合計した数値「150」が予定入賞数となる。
上乗せボーナスDに対応付けられた上乗せボーナス演出パターン選択用テーブル(上乗せボーナスD)によれば、上乗せボーナスDに対応する上乗せパターンD−1〜D−6、「花火師」、「女性」、「動物」の上乗せキャラクタ、及びラウンド数毎に報知される上乗せ数が所定の選択率で選択される。例えば、上乗せパターンD−1で「花火師」の上乗せキャラクタが選択された場合は、1R目において上乗せ数「30」が報知され、2R目において上乗せ数「40」が報知され、3R目において上乗せ数「20」が報知される。このようにして報知された上乗せ数と初期値の「60」とを合計した数値「150」が予定入賞数となる。
なお、上乗せボーナス演出パターン選択用テーブルにおいて決定事項となる上乗せパターンや上乗せ数などを振り分けるための選択率は、図63に示すものに限らない。上乗せボーナス演出パターン選択用テーブルは、先述した第1実施形態あるいは第2実施形態に適用してもよい。上乗せ数については、例えば1R目にまとめて報知するように規定してもよい。予定賞球数の初期値については、一例として「60」としたが、この初期値を例えば「90」とすることにより、上乗せボーナスAでは上乗せ数が報知されないようにしてもよい。
[第3実施形態の遊技機による効果]
第3実施形態のパチンコ遊技機によれば、第1実施形態あるいは第2実施形態によるものと同様の効果が得られるのに加え、以下の効果も得られる。
本実施形態のパチンコ遊技機では、ラウンド中インターバルの時間を制御することでオーバー入賞を実現可能な開閉パターンCのラウンド遊技と、ラウンド間インターバルの時間をインターバルパターンbとして制御することでオーバー入賞を実現可能な開閉パターンBのラウンド遊技との双方を含むような当りパターン4の大当り遊技状態を設けることができるので、大当り遊技状態に対する興趣をより一層高めることができる。また、例えば当りパターン3や当りパターン4のように、ラウンド中インターバルを挟んで2回開放状態となるラウンド遊技(例えば3R目)によってオーバー入賞が可能な大当り遊技状態と、当りパターン2のように、単に1回だけ開放状態となるラウンド遊技(1R目及び2R目)だけでもオーバー入賞が可能な大当り遊技状態とが存在する。すなわち、当りパターン2〜4となるいずれの大当り遊技状態でも、1回のラウンド遊技で規定入賞数を超えるオーバー入賞を実現することができるので、大当り遊技状態に対する興趣をより一層高めることができる。
<大入賞口シャッタの第1変形例>
次に、図64〜66を用いて、大入賞口シャッタの第1変形例について説明する。なお、先述した第1実施形態などによるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
[第1変形例に係る大入賞口シャッタの仕様]
まず、図64を用いて、第1変形例に係る大入賞口シャッタ37Bの仕様について説明する。なお、図64においても、大入賞口シャッタ37B(大入賞口37)と大入賞口カウントスイッチ370との位置関係について、便宜上、図3などとは異なるものとして模式的に示している。
図64に示すように、大入賞口シャッタ37Bは、例えば遊技球の直径dを11mmとした場合、長手方向寸法L1がd×12=132mm程度に形成されている。これにより、閉鎖状態にある大入賞口シャッタ37Bの上面には、最大12個の遊技球が同時に通過可能とされる。ただし、本変形例においても、発射操作開始に応じて1個の遊技球が発射されてから次の1個の遊技球が発射されるまでの発射間隔や、1個の遊技球が発射されてから当該遊技球が大入賞口シャッタ37Bの右端部分に位置するまでの到達時間を考慮することにより、想定上最大6個の遊技球が同時に通過可能となっている。また、大入賞口シャッタ37Bの右端部分に到達した遊技球が、大入賞口カウントスイッチ370に検出されるまでの最長時間は、1.32s程度であり、ラウンド間インターパルの最短時間は、1.32s程度(1.32s以上でもよい)となるように設定されている。これにより、大入賞口37が再び開放状態となるまでに、前回のラウンド遊技において入賞した遊技球を確実に検出することができる。また、ラウンド間インターパルにおいては、規定入賞数を超える遊技球が大入賞口シャッタ37B上に存在し得ないこともありえるようになっている。なお、大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を閉鎖状態とする位置及び開放状態とする位置のうち、いずれか一方の位置から他方の位置へと移動するのに要する時間は、先述した実施形態によるものと同様である。
このような大入賞口シャッタ37Bを適用するに当たっては、先述した実施形態と同様に、1分間あたりの発射数を90.90個/分、発射間隔を0.66秒とし、発射準備位置から大入賞口シャッタ37Bの右端部分に到達位置するまでの時間として概ね3.00〜3.33秒を要するとする。大入賞口シャッタ37Bの上面は、遊技球が0.33秒で11mm進む程度、すなわち0.66秒毎に22mmずつ進む程度の傾斜面とする。その他の点も、先述した実施形態と同様である。これにより、実質的には、最大6個の遊技球が同時に通過可能とされる。
[オーバー入賞が発生する際の動作例]
次に、図65及び図66を参照し、大入賞口シャッタ37Bを適用した場合においてオーバー入賞が発生する際の動作例について説明する。
図65及び図66は、オーバー入賞が発生する際の大入賞口シャッタ37Bの動作を説明するための図である。なお、図65及び図66は、大入賞口シャッタ37A(大入賞口37)と大入賞口カウントスイッチ370との位置関係について、便宜上、図3などとは異なるものとして模式的に示し、当り開始インターバルから1R目〜4R目開始までの挙動を模式的に示しているが、先述した実施形態によるものとは各ラウンド間のラウンド間インターバルや開放時間が異なる。各遊技球には、ラウンドの更新に関係なく、発射順に(0)、(1)、…というように順番を付す。また、規定入賞数は、一例として「3」とする。
まず、図65(A)に示すように、大入賞口シャッタ37Bは、当り開始インターバルにおいて大入賞口37を閉鎖状態としている。
次に、図65(B)に示すように、当り開始インターバルの規定時間が経過すると1R目が開始し、大入賞口シャッタ37Bは、白抜き矢印の方向に退避することによって大入賞口37を開放状態とする。この時点においても、遊技球は、大入賞口37の右端に到達していない。
その後、図65(C)に示すように、1R目開始から所定時間経過後に発射された遊技球(1)は、開放状態となった大入賞口37の右端近傍まで転動してくる。
その後、図65(D)に示すように、遊技球(1)は、開放状態となった大入賞口37を通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により入賞が検出される。このとき、1R目の入賞数が規定入賞数「3」に未だ達していないので、大入賞口37は、開放状態が継続される。
そして、図65(D)の状態から概ね1.32s経過すると、図65(E)に示すように、3個目の遊技球(3)が大入賞口シャッタ37Bの右端部分に相当する部位に到達する。これにより、遊技球(3)の入賞が大入賞口カウントスイッチ370により検出され、それに応じて大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を閉鎖状態とし、2R目開始前のラウンド間インターバルが開始する。
その後、図65(F)に示すように、2R目開始前のラウンド間インターバル中において、大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を完全に閉鎖した状態にあるとき、遊技球(4),(5)は、大入賞口シャッタ37Bの右端部分に到達し、大入賞口シャッタ37Bの上面に沿って右側から左側へと転動していく。このような図65(F)の状態は、ラウンド間インターバルの開始から概ね1.32s経過後となる。
その後、図65(G)に示すように、2R目が開始すると、大入賞口シャッタ37Bは、大入賞口37を開放状態とする。このとき、大入賞口シャッタ37Bの上面においては、遊技球(4),(5)が通過中の状態にあったので、2個の遊技球(4),(5)は、開放状態となった大入賞口37を一斉に通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により2個分の入賞が検出される。さらに、次の遊技球(6)は、開放状態となった大入賞口37の右端近傍まで転動してきており、この遊技球(6)もまた、間もなく入賞が検出される。これにより、大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を再び閉鎖状態とし、3R目開始前のラウンド間インターバルが開始する。このような図65(G)の状態は、ラウンド間インターバルの開始から概ね1.72s経過後となり、2R目開始から起算すると0.4s経過後となる。
その後、図66(H)に示すように、3R目開始前のラウンド間インターバル中において、大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を完全に閉鎖した状態にあるとき、遊技球(7)〜(12)は、大入賞口シャッタ37Bの右端部分に到達し、大入賞口シャッタ37Bの上面に沿って右側から左側へと転動していく。このような図66(H)の状態は、ラウンド間インターバルの開始から概ね3.76s経過後となり、図65(G)の状態から起算すると4.02s経過後となる。このように、大入賞口シャッタ37Bの上面に6個の遊技球(7)〜(12)が存在する状態を発生させるために、3R目開始前のラウンド間インターバルの時間は、余裕をもって略3.96s程度に設定されている。
その後、図66(I)に示すように、3R目が開始すると、大入賞口シャッタ37Bは、大入賞口37を開放状態とする。このとき、大入賞口シャッタ37Bの上面においては、遊技球(7)〜(12)が存在する状態にあったので、これら6個の遊技球(7)〜(12)は、開放状態となった大入賞口37を一斉に通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により6個分の入賞が検出される。すなわち、ラウンド間インターバルが終了した3R目の開始直後には、3+3個分のオーバー入賞が検出される。このような図66(I)の状態は、大入賞口シャッタ37Bの開閉動作に要する時間0.01sを加えて、ラウンド間インターバルの開始から略3.97s経過後となる。
その後、図66(J)に示すように、大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を再び閉鎖状態とし、4R目開始前のラウンド間インターバルが開始する。その後、大入賞口シャッタ37Bの右端部分には、遊技球(13)が到達する。このような図66(J)の状態は、ラウンド間インターバルの開始から概ね0.06s経過後となる。
さらにその後、図66(K)に示すように、4R目開始前のラウンド間インターバル中において、大入賞口シャッタ37Bが大入賞口37を完全に閉鎖した状態にあるとき、遊技球(13)〜(18)は、大入賞口シャッタ37Bの右端部分に到達し、大入賞口シャッタ37Bの上面に沿って右側から左側へと転動していく。このような図66(K)の状態は、ラウンド間インターバルの開始から概ね3.36s経過後となる。
その後、図66(L)に示すように、4R目が開始すると、大入賞口シャッタ37Bは、大入賞口37を開放状態とする。このとき、大入賞口シャッタ37Bの上面においては、遊技球(13)が左端から外方へと進むことで大入賞口37に落下しない一方、次に続く遊技球(14)〜(18)が存在する状態にあるとともに、ちょうど大入賞口シャッタ37Bの右端部分に到達した遊技球(19)があるため、これら6個の遊技球(14)〜(19)は、開放状態となった大入賞口37を一斉に通過して下方へと落下し、大入賞口カウントスイッチ370により6個分の入賞が検出される。すなわち、ラウンド間インターバルが終了した4R目の開始直後においても、3+3個分のオーバー入賞が検出される。このような図66(L)の状態は、4R目の開始から大入賞口シャッタ37Bの開閉動作に要する時間0.01s経過後であり、ラウンド間インターバルの開始から略3.97s経過後となる。
[第1変形例の遊技機による効果]
このように、大入賞口シャッタ37Bを用いて規定入賞数やラウンド間インターバルの時間を適宜設定することによっても、オーバー入賞を実現することができる。なお、例えば図66(G)の状態から遊技球(6)の入賞が可能となるある程度の時間が経過するまでは、大入賞口37が開放状態となるが、図66(G)の状態から即座に閉鎖状態となるようにし、具体的にはラウンド開始から0.1s程度で閉鎖状態とし、その後、ラウンド中インターバルとして所定時間にわたり大入賞口37を一旦閉鎖状態とし、その後再び開放状態とするようにしてもよい。このとき、例えば、ラウンド中インターバルの時間が1.32s程度であれば、その間に大入賞口シャッタ37Bの上面に2個の遊技球を位置させることができ、2+2個のオーバー入賞を実現することができる。ラウンド中インターバルの時間が1.98s程度であれば、その間に大入賞口シャッタ37Bの上面に3個の遊技球を位置させることができ、2+3個のオーバー入賞を実現することができる。ラウンド中インターバルの時間が2.64s程度であれば、その間に大入賞口シャッタ37Bの上面に4個の遊技球を位置させることができ、2+4個のオーバー入賞を実現することができる。もちろん、ラウンド中インターバルを設けずにラウンド間インターバルの時間を調整するだけでオーバー入賞を実現するようにしてもよい。
<遊技盤及び可変入賞装置の第2変形例>
次に、図67を用いて、遊技盤及び可変入賞装置の第2変形例について説明する。なお、先述した第1実施形態などによるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
[遊技盤]
図67に示すように、遊技盤1は、先述した第1実施形態などの大入賞口と同様にオーバー入賞が可能な第2大入賞口37を備えるほか、オーバー入賞が困難な既知の第1大入賞口36を備える。第1大入賞口36は、遊技領域1pの上部に設けられている。第1大入賞口36には、これを開閉するための第1大入賞口シャッタ36Aが設けられている。第1大入賞口シャッタ36Aは、前後方向に傾動することで第1大入賞口36を開閉するように構成されている。このような第1大入賞口シャッタ36Aは、通過領域(第1大入賞口36)に対して遊技球の通過が容易な開放状態になる第1態様と困難な閉鎖状態になる第2態様とに変動可能な変動部材を実現している。このような第1大入賞口36も、遊技者に有利な遊技状態である大当り遊技状態のときに開放される。
なお、先述した実施形態によるものと同様の機能を有するものとして、第2大入賞口37、第2大入賞口シャッタ37A、第2大入賞口カウントスイッチ370、第2大入賞口シャッタソレノイド370Aが設けられている。特に図示しないが、これらと同様の機能を有する第1大入賞口36に係るものとして、第1大入賞口カウントスイッチ、第1大入賞口シャッタソレノイドも設けられている。すなわち、第1大入賞口カウントスイッチにより第1大入賞口36に対する遊技球の入賞が検出されると、払出装置83は、予め設定されている数の遊技球を賞球として払い出す。また、第1大入賞口シャッタ36Aを駆動するための第1大入賞口シャッタソレノイドを排他的に制御する。これにより、第1大入賞口シャッタ36Aは、第1大入賞口36への遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化するように駆動される。このような第1大入賞口シャッタ36Aによる第1大入賞口36の開放駆動は、大当り遊技状態において第2大入賞口37の開放駆動と排他的に制御されることがある。すなわち、例えば1R目においては、第2大入賞口37が所定の開閉パターンに基づいて開放可能であるとともに、その間に第1大入賞口36が継続して閉鎖され、次の2R目においては、第1大入賞口36が所定の開閉パターンに基づいて開放可能であるとともに、その間に第2大入賞口37が継続して閉鎖されるような制御が可能とされる。
第2ガイドレール30’は、先述した実施形態と同様であるが、以下のような構成になっている。すなわち、第2ガイドレール30’には、遊技球に当接可能な凸部が設けられていない。そのため、第2ガイドレール30’を通って流下する遊技球は、進行速度が減速されずに第2ガイドレール30’の下端30A’から放出される。第2ガイドレール30’の下端30A’は、第2大入賞口37の右側上部近傍に位置し、概ね左方向へと遊技球を放出するように湾曲している。これにより、第2ガイドレール30’の下端30A’から放出された遊技球は、後述する第2大入賞口シャッタ37Aが閉鎖状態にある場合、この第2大入賞口シャッタ37Aの右端部分に当接した当初は、その上面に沿って転動しつつ左方向へと移動していく。
第2大入賞口シャッタ37Aは、先述した第1実施形態などによるものと同様の寸法に形成されているが、その上面が閉鎖状態において比較的緩やかな右下がり傾向の傾斜面になっている。カバー部材43の上面43a(図67には図示せず)は、閉鎖状態の第2大入賞口シャッタ37Aの左端に連接し、第2大入賞口シャッタ37Aと同程度の右下がり傾向の傾斜面になっている。この上面43aは、第2大入賞口シャッタ37Aの上面に沿って移動してきた複数の遊技球を減速させる効果をもつ。すなわち、第2大入賞口シャッタ37Aの上面及びカバー部材43の上面43aにおいては、右下がりの傾斜面とされることで遊技球が左方向へと進む速度が効果的に減速され、これらの上面に沿って進行する全ての遊技球は、当初は左向きに進行するものの途中で右向きに転じることとなり、第2大入賞口シャッタ37Aの右端から外方へと導かれる。第2大入賞口シャッタ37Aの右側下方には、アウト口41Aが設けられている。これにより、第2大入賞口シャッタ37Aの右端から外方へと導かれた遊技球は、アウト口41を通じて回収される。なお、特に図示しないが、カバー部材43には、前端ガイド部43bや複数の凸部43dが設けられており、これによっても遊技球の進行速度が効果的に減速されるようになっている。このようなカバー部材43の上面43aや第2大入賞口シャッタ37Aは、抑制部430を形成している。また、第2大入賞口シャッタ及びカバー部材については、これらに沿って進行する遊技球のうち、一部の遊技球が大入賞口シャッタの右端から外方へと導かれる一方、その余の遊技球がカバー部材の上面の左端から外方へと導かれるように、上面の傾斜角を適当な角度となるように設定してもよい。
[第2変形例の遊技機による効果]
このような第2変形例の遊技機によれば、第2大入賞口シャッタ37Aが閉鎖状態にあるとき、その上面において遊技球が渋滞を起こしやすく、より多くの遊技球を第2大入賞口シャッタ37Aの上面に滞留させることができるので、遊技球の行方に興味を持たせつつオーバー入賞に対する期待度を高めることができる。
また、第2変形例の遊技機によれば、オーバー入賞の可能性があるラウンド遊技と、オーバー入賞の可能性がないラウンド遊技とを、開放状態となった第2大入賞口37あるいは第1大入賞口36を確認するだけで容易に認識することができる。要するに、例えば1R目〜7R目の前半ラウンドにおいて第1大入賞口36のみを開閉させることでオーバー入賞を困難とする一方、8R目〜16R目の後半ラウンドにおいて第2大入賞口37のみを開閉させることでオーバー入賞を可能とすることができる。そうした場合、大当り遊技状態においては、第1大入賞口シャッタ36Aが開放状態となってオーバー入賞が困難な時期と第2大入賞口シャッタ37Aが開放状態となってオーバー入賞が可能な時期とを明確に見分けることができるので、例えば、大当り遊技状態の前半においては上乗せボーナスの演出表示に専念させることができる一方、大当り遊技状態の後半にはオーバー入賞を発生させることで遊技の興趣をより一層高めることができる。
<可変入賞装置の第3変形例>
次に、図68〜79を用いて、可変入賞装置の第3変形例について説明する。なお、先述した第1実施形態などによるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。また、以下の説明においては、特に説示しない限り、大入賞口が閉鎖状態にあるときの形態などをいうものとする。第3変形例に係る可変入賞装置は、図3に示す遊技盤1や図67に示す遊技盤1にも適用することができる。
図68〜79に示すように、第3変形例では、可変入賞装置90が先述した実施形態や変形例によるものとは異なる。可変入賞装置90は、基本的な構成部品として、カバー部材91と、開閉ユニット92とを備える。開閉ユニット92は、前面台板920、裏ベース部材921、メインステージ922、上段ステージ923、上蓋924、及び駆動ユニット925などを有する。メインステージ922の前部922aには、大入賞口シャッタに相当する部位として、若干左下がり傾向のシャッタ面922bが形成されている。前面台板920、並びにメインステージ922の前部922a及びシャッタ面922bは、遊技盤1の前面側に位置する一方、裏ベース部材921、メインステージ922の他部、上段ステージ923、上蓋924の一部、及び駆動ユニット925は、遊技盤1の裏面側に配置される。
カバー部材91は、第1実施形態によるものと概ね同様に前端ガイド部91bや複数の凸部91dを有する一方、上部の右側と左側に右上面91a及び左上面91a’を有する。右上面91aと左上面91a’と間には、大入賞口37となる開口部91cが形成される。右上面91aの上方には、後述する導入部920cが位置するため、上面91aに対して遊技球Bがほとんど当接することがないようになっている。
前面台板920は、遊技盤1において遊技領域1pからその裏面に達するように設けられた貫通部1cに設けられている。前面台板920は、中央に開口部920aを有し、この開口部920a及び貫通部1cを通じてメインステージ922の前部922aが露出している。また、開口部920aの右端中央には、後述するメインステージ922の階段面922cに沿って前方へと導かれてきた遊技球Bを閉鎖状態のシャッタ面922b上や開放状態の大入賞口37に排出可能な排出部920bが設けられている。開口部920aの右端上部には、流下してきた遊技球Bを後述する上蓋924の誘導路924bへと導くための導入部920cが設けられている。このような前面台板920は、遊技盤1の付属部品も兼ねる。
裏ベース部材921は、図76及び図77に示すように、遊技盤1の裏面側においてメインステージ922、上段ステージ923、及び駆動ユニット925を支持するためのものである。裏ベース部材921の上部には、左右方向に沿う第1軸921aを介して前後方向に傾動可能にメインステージ922が支持されているとともに、これより上位に位置して左右方向に沿う第2軸921bを介して前後方向に傾動可能に上段ステージ923が支持されている。なお、軸921aは、上下方向に所定距離だけ変位可能に設けられており、シャッタ面922bが大入賞口37を閉鎖状態とする位置から開放状態とする位置へと変位するようにメインステージ922が傾動する際には、それに伴い軸921aが高位置から低位置へと変位するようになっている。裏ベース部材921の底部には、駆動ユニット925が配置されている。また、裏ベース部材921の左側面部には、後述するメインステージ922の階段面922cに沿って前方へと導かれてきた遊技球Bを回収可能な回収口921cが設けられている(図75参照)。このような裏ベース部材921は、遊技盤1の付属部品も兼ねる。
メインステージ922は、前部922a、シャッタ面922b、及び階段面922cを有する。階段面922cの前端には、カバー部材91に対向するように起立状の前部922aが形成され、前部922aには、シャッタ面922bが形成されるほか、遊技球Bに当接可能な複数の凸部922dが所定の間隔で設けられている。階段面922cは、後方から前方へと進むに従い低くなる段差を有するように複数段形成されている。各段の階段面922cは、若干前下がり傾向の傾斜面であるとともに、上段から中段を経て下段へと進むに従い互い違いに右下がり、左下がり、右下がりとなる傾斜面でもある。このような階段面922cによれば、遊技球Bを左右に蛇行させつつ上段から中段を経て下段へと導く通路が形成される。シャッタ面922bが閉鎖状態にある場合、階段面922cの下段に達した遊技球Bは、排出部920bを通じてシャッタ面922b上へと導かれるほか、回収口921cを通じて直接回収される。各段の階段面922cの段差部分にも、遊技球Bに当接可能な複数の凸部922eが所定の間隔で設けられている。このようなメインステージ922は、図76及び図77に示すように、駆動ユニット925により前後方向に傾動可能とされる。すなわち、図77に示すように、メインステージ922が前下がりの傾斜した姿勢になると、階段面922cも前下がりの比較的急傾斜な姿勢となり、前部922a及びシャッタ面922bは、開口部920aの下方へと移動する。これにより、開口部920aの上端と前部922aとの隙間が拡大し、この隙間を通じて階段面922c上にあった複数の遊技球Bが一斉に大入賞口37へと導かれることとなる。
上段ステージ923は、メインステージ922の上部に隣接し、このメインステージ922における最上段の階段面922cよりも高い段差をもつ上面923aを有する。上面923aの中央部は、両端部よりも低位でかつ前下がりの傾斜部分になっており、概ねこの部分を通じて階段面922cへと遊技球Bが自ずと移動するようになっている。このような上段ステージ923の上面923aには、導入部920c及び後述する上蓋924の誘導路924bを通じて遊技球Bが導かれてくる。シャッタ面922bが閉鎖状態にある場合、上段ステージ923の前端には、遊技球Bに当接可能な複数の凸部923eが所定の間隔で設けられている。このような上段ステージ923は、図76及び図77に示すように、メインステージ922に連動して前後方向に傾動可能とされる。すなわち、図77に示すように、上段ステージ923が前下がりの傾斜した姿勢になると、上面923aも前下がりの比較的急傾斜な姿勢となり、この上面923aにあった複数の遊技球Bが一斉に階段面922cへと導かれることとなる。なお、メインステージ及び上段ステージは、一体に形成されたものでもよい。また、メインステージ及び上段ステージは、開放状態において互いに重なるようにしてもよい。
上蓋924は、メインステージ922の階段面922c及び上段ステージ923を覆うものであり、導入部920cに連接する誘導路924b、左右方向に延びる内壁924cを有する。誘導路924bは、導入部920cから上段ステージ923の上面923aへと遊技球Bを導くように形成されている。内壁924cは、メインステージ922の各段差面との間に遊技球Bが通過可能な間隔をあけつつ各段差面と対向するように配置される。また、内壁924cには、遊技球Bに当接可能な複数の凸部924eが所定の間隔で設けられている。このような内壁924c、凸部924e、階段面922c、及び凸部922eにより、各段の階段面922cに沿って遊技球Bを左右に蛇行させつつ遊技球Bの進行を抑制する通路としての抑制部930が形成される。このような上蓋924は、遊技盤1の付属部品も兼ねる。
駆動ユニット925は、メインステージ922を傾動させるものであり、主として、駆動モータ925a、駆動ギア925b、一対の中間ギア925c,925d、一対の従動ギア925e,925f、2つの押上パイプ925g,925h、及び2つの回転位置センサ925j,925kを有する。駆動モータ925aの駆動力は、駆動ギア925b及び中間ギア925c,925dを介して従動ギア925eに伝えられ、さらに従動ギア925eに噛み合わせられた従動ギア925fに伝えられる。駆動モータ925a及び回転位置センサ925j,925kは、図示しない制御回路を介してメインCPU61に接続されており、メインCPU61に制御され、または所定の信号を供給する。
従動ギア925e,925fには、円筒状の周壁が形成されており、各周壁には、押上パイプ925g,925hに形成された半螺旋状のカム面9250g,9250hに当接する内向きの突片9250e,9250fが設けられている。また、一方の従動ギア925eの周壁には、所定の回転位置で回転位置センサ925j,925kに検出されるように外向きの2つの突片9251e,9252eが設けられている。押上パイプ925g,925hは、バネ925m,925nを介して常に上方に付勢された状態で従動ギア925e,925fに内挿されている。押上パイプ925g,925hの上部には、カムカバー925pが設けられており、このカムカバー925pがメインステージ922の下部に常に当接している。図78に実線で示すように、突片9251eが回転位置センサ925kに検出される回転位置では、突片9250e,9250fがカム面9250g,9250hの最上部に当接するので、図77に示すように、押上パイプ925g,925hがバネ925m,925nの付勢力に抗して低位置に維持される。これにより、メインステージ922は、傾斜した姿勢となり、大入賞口37が開放状態となる。一方、図78の矢印の方向に従動ギア925e,925fが略180度回転することで、同図に仮想線で示すように、突片9252eが回転位置センサ925jに検出される回転位置にくる。この状態において、突片9250e,9250fがカム面9250g,9250hの最下部に当接するので、図76に示すように、押上パイプ925g,925hが高位置に維持される。これにより、メインステージ922は、非傾斜姿勢となり、大入賞口37が閉鎖状態となる。さらに、大入賞口37が閉鎖状態となった後、再び開放状態となる際には、従動ギア925e,925fが図78の矢印の方向に略180度回転することで、突片9250e,9250fがカム面9250g,9250hに当接しつつ当該カム面9250g,9250hを押し下げながら回転する。これにより、再び図77に示すような状態となり、大入賞口37が開放状態となる。すなわち、メインステージ922は、従動ギア925e,925fを一方向に略180度回転させるごとに傾斜姿勢及び非傾斜姿勢となり、これに応じて大入賞口37が開放状態及び閉鎖状態とされる。
[第3変形例の遊技機による効果]
このような第3変形例の遊技機によれば、メインステージ922を傾動させる以外にこれとは別の部材を動作させずとも抑制部930に遊技球Bを導いてその進行速度を効果的に減速・抑制することができ、シャッタ面922bを開放状態とするのに伴い抑制部930に抑制された複数の遊技球Bを大入賞口37へと一斉に導くことができる。これにより、貯留装置などを別途備えなくても大入賞口37に対する遊技球Bの通過数を調整することができ、部品点数の増加やコストアップを抑えるとともに、遊技盤周辺の熱問題をも解消することができる。
また、遊技領域1pを転動する遊技球Bをシャッタ面922bに直接衝突させることなく導入部920c及び誘導路924bを通じて抑制部930へと流入させ、この抑制部930において階段面922cの上段側となる後端部から下段側となる前端部へとスムーズに支障なく遊技球Bを導くことができるので、シャッタ面922bの破損を防止することができる。
また、抑制部930における階段面922cにおいても、蛇行する通路や凸部922e,923e,924eによって遊技球Bの進行速度を効果的に減速・抑制することができ、より一層その進行を遅らせることができる。
また、遊技盤1の表面側となる遊技領域1pから裏面側の抑制部930へと遊技球Bを導くことができるので、遊技球Bの進行速度を減速・抑制するための距離を十分確保することができる。
また、抑制部930においては、複数の凸部922e,923e,924eによって遊技球Bの進行を効果的に抑制可能な通路を形成することができるとともに、前下がり傾向の階段面922cによって複数の遊技球Bを大入賞口37へと一斉に導くことができ、オーバー入賞を容易に実現することができる。
また、抑制部930において進行を抑制された遊技球Bの全てが大入賞口37へと導かれるわけではなく、その一部が回収口920cを通じて遊技領域1p外へと導かれるので、大入賞口37に対して過度に遊技球Bが通過する状態を防ぐことができる。
<可変入賞装置の第4変形例>
次に、図80〜82を用いて可変入賞装置の第4変形例について説明する。なお、先述した第3変形例によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。第4変形例に係る可変入賞装置は、主としてメインステージ922が第3変形例によるものと異なる。第4変形例に係る可変入賞装置も、図3に示す遊技盤1や図67に示す遊技盤1に適用することができる。
第4変形例のメインステージ922では、前部922aにシャッタ面922bが形成されているが、凸部が設けられていない。もちろん、凸部を設けるようにしてもよい。また、全体を図示しない上蓋924や階段面922cの段差部分にも、凸部が設けられていない。各段の階段面922cは、若干前下がり傾向の傾斜面であるとともに、左右方向に沿って凹凸状あるいは波状の繰り返し形状を呈するように形成されている。上段ステージ923の上面923aも、階段面922cと同様に凹凸状あるいは波状に形成されている。このような階段面922cや上面923aによれば、遊技球Bが上段から中段を経て下段へと進む際に左右方向に搖動しやすくなるので、その分下段に至るまでの時間が長引くこととなり、遊技球Bの進行速度をより効果的に減速させることができる。
図82に実線で示すように、シャッタ面922bが閉鎖状態にある場合、階段面922cの下段に達した遊技球Bは、図示しない排出部920bを通じてシャッタ面922b上へと導かれる。このようなメインステージ922の底部には、傾斜支持面922fが設けられており、この傾斜支持面922fに対して前後方向に往復移動可能なスライド板926が接触している。このスライド板926によりメインステージ922の底部が支持されている。スライド板926は、図示しない駆動ユニット925によって前後方向に移動させられる。
すなわち、図82に仮想線で示すように、スライド板926が傾斜支持面922fに接しつつ後方の所定位置まで退避すると、メインステージ922が前下がりの傾斜した姿勢になる。すると、階段面922cも前下がりの比較的急傾斜な姿勢となり、前部922a及びシャッタ面922bは、図示しない開口部920aの下方へと移動する。これにより、階段面922c上にあった複数の遊技球Bが一斉に大入賞口37へと導かれることとなる。なお、メインステージを傾動させる機構は、先述した第3変形例による駆動ユニット925と同様の機構を適用してもよい。
[第4変形例の遊技機による効果]
このような第4変形例の遊技機によれば、より簡単な部品及び構造によってオーバー入賞が可能な可変入賞装置を構成することができ、部品点数の増加や製造コストを効果的に抑えることができる。
<第4変形例の他の例>
次に、図83〜85を用いて第4変形例の他の例に係る可変入賞装置について説明する。なお、先述した第4変形例によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。図83は、メインステージ922を示す平面図であり、図84は、上部ユニット924’を示す平面図であり、図85は、メインステージ922の開閉動作を模式的に説明するための図である。図83及び図84においては、可変入賞装置の構成部品(メインステージ922、上部ユニット924’)が遊技盤1の貫通部1cに隙間なく設けられている形態を示す。実際には、可変入賞装置の構成部品がある程度の隙間をあけて遊技盤1の貫通部1cに設けられる。
図83に示すメインステージ922は、上段ステージと一体に形成されている。このメインステージ922も、左右方向に沿って凹凸状あるいは波状に形成されており、若干前下がり傾向の傾斜面からなる階段面922cを有する。階段面922cの前端(前部)922aには、シャッタ面922bが一体に形成されている。階段面922c及びシャッタ面922bは、左右方向に同一寸法となるように形成されている。図84に示す上部ユニット924’は、先述の上蓋924に類するものであるが、閉鎖状態にある階段面922cの全面に対向する板状部材を有さず、導入部920cからメインステージ922の後端上方へと回り込み、階段面922cの上段へと遊技球Bを導くための誘導路924bを有する。誘導路924bの後端部分924fは、メインステージ922の後端上方に配置されており、この後端部分924fのさらに後方には、メインステージ922の後端に通じる連通空間部924gが開設されている。これにより、誘導路924bの後端部分924fへと導かれてきた遊技球Bは、連通空間部924gを通ってメインステージ922の後端部分に落下する。階段面922cの前端922aと図示しない開口部920aの上端との間には、メインステージ922が開放状態だけでなく閉鎖状態にあるときでも、階段面922cから前端922aを経てシャッタ面922bへと遊技球Bが通過可能な比較的大きい隙間が設けられている。これにより、メインステージ922が閉鎖状態であっても、抑制部930の階段面922cからシャッタ面922bへとスムーズに支障なく遊技球Bを導くことができる。
図85(A)に示すように、シャッタ面922bが閉鎖状態にある場合、抑制部930における遊技球Bは、階段面922cに沿って上段から下段を経て図示しない開口部920aを通り抜け、最終的にシャッタ面922b上へと導かれる。このようなメインステージ922は、先述した第3変形例による駆動ユニット925と同様の機構によって傾動させられる。なお、メインステージを傾動させる装置としては、例えばソレノイドを用いた他の駆動ユニットでもよい。
すなわち、図85(B)に示すように、メインステージ922は、前下がりの傾斜した姿勢になると、階段面922cも前下がりの比較的急傾斜な姿勢となり、シャッタ面922bは、図示しない開口部920aの下方へと移動する。これにより、階段面922c上にあった複数の遊技球Bが一斉に大入賞口37へと導かれることとなる。このようなメインステージ922と上部ユニット924’を備えた可変入賞装置によっても、先述した第4変形例によるものと同様の効果を得ることができる。
<可変入賞装置の第5変形例>
次に、図86及び図87を用いて可変入賞装置の第5変形例について説明する。なお、先述した第3変形例や第4変形例によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。第5変形例に係る可変入賞装置も、主としてメインステージ922が第3変形例によるものと異なる。第5変形例に係る可変入賞装置も、図3に示す遊技盤1や図67に示す遊技盤1に適用することができる。
第5変形例のメインステージ922は、上段ステージの部位まで形成されており、一様に前下がり傾向となる傾斜面922c’を有する。この傾斜面922c’には、特に何も設けられていない。上蓋924は、傾斜面922c’と対向する面に複数の仕切り壁924c’を有する。この切り壁924c’は、メインステージ922が大入賞口37を閉鎖する姿勢にあるとき、傾斜面922c’に沿って上方から下方へと遊技球Bが移動する際に蛇行させるための左右に曲折した通路930’を形成している。仕切り壁924c’には、遊技球Bに当接可能な複数の凸部924eが所定の間隔で設けられている。このような凸部924eを有する通路930’により、傾斜面922c’に沿って下方へと遊技球Bが移動する際には、左右に蛇行させることで進行速度を減速・抑制するための抑制部が形成される。すなわち、左右に曲折した通路930’によっても、遊技球Bが上方から下方へと進む際に左右に蛇行するので、その分傾斜面922c’の下端に至るまでの時間が長引くこととなり、遊技球Bの進行速度をより効果的に減速させることができる。
図87に実線で示すように、シャッタ面922bが閉鎖状態にある場合、傾斜面922c’の下端に達した遊技球Bは、図示しない排出部920bを通じてシャッタ面922b上へと導かれる。このようなメインステージ922の底部にも、傾斜支持面922fが設けられており、この傾斜支持面922fに対して前後方向に往復移動可能なスライド板926が接触している。このスライド板926によりメインステージ922の底部が支持されている。スライド板926は、図示しない駆動ユニット925によって前後方向に移動させられる。
すなわち、図87に仮想線で示すように、スライド板926が傾斜支持面922fに接しつつ後方の所定位置まで退避すると、メインステージ922が前下がりの傾斜した姿勢になる。すると、傾斜面922c’が前下がりのより急傾斜な姿勢となりつつ、前部922a及びシャッタ面922bは、図示しない開口部920aの下方へと移動する。このとき、傾斜面922c’と仕切り壁924c’との間隔が遊技球Bの径以上に拡大することとなり、仕切り壁924c’が遊技球Bの進行を阻害し得ない状況となる。これにより、曲折した通路930’が解消され、傾斜面922c’上にあった複数の遊技球Bが何ら支障なく速やかに大入賞口37へと導かれることとなる。
[第5変形例の遊技機による効果]
このような第5変形例の遊技機によっても、より簡単な部品及び構造によってオーバー入賞が可能な可変入賞装置を構成することができ、部品点数の増加や製造コストを効果的に抑えることができる。
<第5変形例の他の例>
次に、図88〜90を用いて第5変形例の他の例に係る可変入賞装置について説明する。なお、先述した第5変形例によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。図88は、メインステージ922を示す平面図であり、図84は、上部ユニット924’を示す平面図であり、図85は、メインステージ922の開閉動作を模式的に説明するための図である。図88及び図89においては、可変入賞装置の構成部品(メインステージ922、上部ユニット924’)が遊技盤1の貫通部1cに隙間なく設けられている形態を示す。実際には、可変入賞装置の構成部品がある程度の隙間をあけて遊技盤1の貫通部1cに設けられる。
図88に示すメインステージ922は、先述した第5変形例によるものと概ね同様に平板状に形成された部材であり、その上面が前下がりの傾斜面922c’として配置され、傾斜面922c’の先端部分がシャッタ面922bとして用いられる。図89に示す上部ユニット924’も、傾斜面922c’の全面に対向する板状部材を有さず、導入部920cからメインステージ922の後端上方へと回り込み、傾斜面922c’の上端適部へと遊技球Bを導くための誘導路924bを有する。また、上部ユニット924’は、傾斜面922c’と対向する部位に複数の仕切り壁924c’を有する。切り壁924c’は、メインステージ922が閉鎖状態にあるとき、傾斜面922c’に沿って上方から下方へと遊技球Bが移動する際に蛇行させるための左右に曲折した通路930’を形成している。仕切り壁924c’には、遊技球Bに当接可能な複数の凸部924eが所定の間隔で設けられている。このような通路930’により、傾斜面922c’に沿って下方へと遊技球Bを左右に蛇行させつつ進行速度を減速・抑制するようにして導く抑制部が形成される。通路930’の出口部930a’と図示しない開口部920aの上端との間には、メインステージ922が開放状態だけでなく閉鎖状態にあるときでも、傾斜面922c’の前端側へと導かれてきた遊技球Bが通過可能な比較的大きい隙間が設けられている。これにより、メインステージ922が閉鎖状態であっても、通路930’に沿って傾斜面922c’からシャッタ面922bへとスムーズに支障なく遊技球Bを導くことができる。
図90(A)に示すように、メインステージ922が閉鎖状態にある場合、傾斜面922c’上の遊技球Bは、通路930’に沿って上方から下方へと蛇行するように移動し、最終的に図示しない開口部920aを通り抜けてシャッタ面922b上へと導かれる。このようなメインステージ922は、先述した第3変形例による駆動ユニット925と同様の機構によって傾動させられる。メインステージ922は、その後端部が裏ベース部材921の縦長孔921dに挿入された軸921aを介して支持されされており、この軸921a周りに回動することで傾動可能となっている。なお、メインステージを傾動させる装置としては、例えばソレノイドを用いた他の駆動ユニットでもよい。
すなわち、図90(B)に示すように、メインステージ922は、その中央部が駆動ユニット925によって下降させられると、縦長孔921dに沿って下方に変位した軸921a周りに傾動することで比較的急な前下がりの傾斜した姿勢となる。すなわち、傾斜面922c’も、図90(A)の状態よりも急傾斜となる姿勢となり、シャッタ面922bは、図示しない開口部920aの下方へと移動する。これにより、傾斜面922c’上にあった複数の遊技球Bが仕切り壁924c’から離れ、通路930’が解消されることから、傾斜面922c’に沿って複数の遊技球Bが一斉に大入賞口37へと導かれることとなる。このようなメインステージ922と上部ユニット924’を備えた可変入賞装置によっても、先述した第5変形例によるものと同様の効果を得ることができる。
<第4実施形態>
次に、図91及び図92を用いて、本発明の第4実施形態について説明する。なお、先述した第1実施形態等によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
[方向転換装置]
図91に示すように、遊技盤1において、第2ガイドレール30’の下端30A’と大入賞口37との間には、遊技球の転動方向を転換可能な方向転換装置110が設けられている。図92に示すように、方向転換装置110は、複数の遊技球を受け入れてこれらの転動方向(概ね下方向)を概ね水平面内にて回転する方向に変化させるとともに、受け入れた複数の遊技球を1個ずつ排出することが可能な受容体としてのクルーン111と、クルーン111の姿勢を遊技球の受け入れ個数に応じて変化させ、当該クルーン111に受け入れられた複数の遊技球を放出可能とするシーソー機構112とを有する。右打ちした場合には、遊技球が図示しない釘によってクルーン111へと導かれる場合がある。なお、クルーン111へと導かれない場合は、遊技球が下方に落下し、大入賞口シャッタ37A上を転動してアウト口41の方向へと導かれる。
クルーン111は、凹曲面の内周壁によってすり鉢状に形成された本体部111Aと、本体部111Aの内部から外部へと遊技球を1個ずつ排出可能に当該本体部111Aの内部中央の底に設けられた排出口111Bとを有する。クルーン111は、シーソー機構112により姿勢を変化させられた際に、大入賞口37に向けて複数の遊技球を上面開口111Cからこぼれ落とすようにして放出可能な姿勢になる。
シーソー機構112は、遊技盤1に沿う概ね鉛直面内にて両端側が揺動可能となるように中間部が、遊技盤1に突出する支軸113を介して支持され、一端側にクルーン111が配置されたアーム112Aと、このアーム112Aにおいてクルーン111が配置された一端側とは反対側の他端側に設けられたバランスウェイト112Bとを有する。バランスウェイト112Bの重さは、例えば遊技球4個分よりも重い一方、規定個数となる遊技球5個分よりも軽くなっている。シーソー機構112は、クルーン111に規定個数(例えば5個)以上の遊技球が受け入れられていない状態において、当該クルーン111を遊技球の受け入れ可能な水平姿勢に保ちつつアーム112Aの一端側に支持する。このとき、クルーン111に規定個数以上の遊技球が受け入れられるまでは、クルーン111の内部に受け入れられた遊技球は、クルーン111の内周壁に沿って回転しつつ底部の方へと導かれ、最終的に排出口111Bからクルーン111の下方へと排出される。排出口111Bから排出された遊技球は、閉鎖状態の大入賞口シャッタ37Aの上面あるいは大入賞口シャッタ37Aが開放状態の場合は大入賞口37へと導かれる。
その一方、シーソー機構112は、規定個数以上の遊技球がクルーン111に受け入れられた状態になると、アーム112Aの他端側に設けられたバランスウェイト112Bとの釣り合いによりクルーン111を傾動させるようにアーム112Aが揺動する。これにより、クルーン111の上面開口111Cからは、多数の遊技球がまとまって放出される。このようにして放出された多数の遊技球は、閉鎖状態の大入賞口シャッタ37Aの上面あるいは大入賞口シャッタ37Aが開放状態の場合は大入賞口37へと導かれる。なお、本実施形態の変形例としては、クルーンの位置を大入賞口の上方ではなく、他の入賞口やゲートの上方に配置するようにしてもよい。バランスウエイトを特に設けずに、アームの両端側にクルーンを設けてもよい。また、アームの一端側にクルーンを2個以上設けてもよい。方向転換装置は、遊技領域においてどの位置に配置してもよい。クルーンは、すり鉢状の凹部を設けずに平板状としてもよい。遊技球が入っていない時のクルーンの位置は、図92等に示す高さ位置より低位でもよく、規定個数の遊技球を受け入れた際に傾いた姿勢になればどの高さ位置としてもよい。
<第5実施形態>
次に、図93〜179を用いて、本発明の第5実施形態について説明する。なお、先述した第1実施形態等によるものと同一又は類似の構成要素については、同一符号を付してその説明を省略する。
[始動口ユニット]
図93に示すように、遊技盤1において、第2大入賞口37の左方には、羽根部材34により開閉する入賞口40A及び通過ゲート35が設けられており、入賞口40A及び通過ゲート35の左方には、始動口ユニット200が設けられている。始動口ユニット200は、遊技球の通過を条件に抽選の契機を与える複数の始動口を内部に有する。この始動口ユニット200は、基本的に左打ちの場合に遊技球が進入可能となるように配置されている。なお、左打ちの場合は、発射した遊技球が始動口ユニット200の導通口221に通過する場合があり、右打ちの場合は、発射した遊技球が導通口221に対して通過困難又は不可能となっている。
図94〜96に示すように、始動口ユニット200は、台板210、導通口カバー220、振り分けクランク230、クルーン240、クルーン球通路部材250、球通路押さえ部材260、第1始動口スイッチ320、第2始動口スイッチ330、及びハズレ口スイッチ380を有する。クルーン装置は、クルーン240、クルーン球通路部材250、球通路押さえ部材260、第2始動口スイッチ330、及びハズレ口スイッチ380により構成される。台板210、導通口カバー220、及びクルーン240は、透明あるいは半透明の素材で形成されており、始動口ユニット200の内部に進入した遊技球の挙動を遊技盤1の正面から遊技者が視認し得るように構成されている。
台板210は、遊技盤1に設けられた図示しない開口を塞ぐように設けられる。台板210は、正面から見て右下方に第1始動口211を有するとともに、中央若干上方にクルーン240へと遊技球を導くための導入口212を有する。台板210の前面側における第1始動口211の左上方で導入口212の右方となる箇所には、振り分けクランク230が配置される。台板210の背面側にあって第1始動口211に対応する箇所には、当該第1始動口211に対する遊技球の入賞(通過)を検出するための第1始動口スイッチ320が設けられている。これにより、第1始動口211を通過した遊技球は、第1始動口スイッチ320により検出される。
導通口カバー220は、台板210の前面を覆うように当該台板210に対して固定される。導通口カバー220は、遊技球を内部へと導くように通り抜け可能な導通口221を有するとともに、第1始動口211の近傍において一部の遊技球を外部となる遊技盤1の前面へと流出させる流出口222を有する。特に図示しないが、導通口カバー220の内側には、振り分けクランク230から第1始動口211や導入口212までの球通路を形成するように案内壁が設けられている。なお、流出口を設けることなく、振り分けクランクから第1始動口へと必ず遊技球が導かれて入賞するようにしてもよい。
振り分けクランク230は、導通口221を通り抜けた遊技球を第1始動口211に続く球通路及び導入口212へと交互に振り分けるためのものであり、台板210の前面側において左右に所定角度揺動するように設けられている。振り分けクランク230は、円筒状の本体部231、この本体部231を台板210に対して揺動可能に支持する支軸232、本体部231の外周から概ね上側に延出する振り分け片233、振り分け片233の右側及び左側に所定間隔をあけつつ本体部231の外周から延出し、遊技球の当接・衝撃によって本体部231及び振り分け片233を右側及び左側に所定角度回転させる右翼片234R及び左翼片234Lを有する。
図95に示すように、振り分け片233が右側に所定角度傾いた姿勢にある場合、導通口221を通り抜けた遊技球は、左翼片234Lに当接した後、導入口212へと導かれる。このとき、遊技球の衝撃によって左翼片234Lが所定角度反時計回りに回転させられることにより、振り分け片233が左側に所定角度傾いた姿勢となる。その後、振り分け片233が左側に所定角度傾いた姿勢にある場合、次に導通口221を通り抜けた遊技球は、右翼片234Rに当接した後、第1始動口211に続く球通路へと導かれる。このとき、遊技球の衝撃によって右翼片234Rが所定角度時計回りに回転させられることにより、振り分け片233が右側に所定角度傾いた姿勢となる。すなわち、遊技球が導通口221を通り抜けるごとに、振り分け片233が右側及び左側に交互に傾いた姿勢となり、遊技球は、第1始動口211に続く球通路及び導入口212へと交互に振り分けられる。
クルーン240は、導入口212から移動してきた遊技球を受けるとともに、当該遊技球を複数の貫通口のいずれかより排出するものであり、台板210の背面側に設けられている。クルーン240は、有底筒状のクルーン本体240A、導入口212からクルーン本体240Aへと遊技球を導き入れるための導入通路240B、クルーン本体240Aの底面に設けられた貫通口としての第2始動口241及び2つのハズレ口242を有する。導入通路240Bからクルーン本体240Aへと導かれた遊技球は、第2始動口241あるいはハズレ口242を通じて下方に排出される。
クルーン球通路部材250は、クルーン240の第2始動口241及びハズレ口242各々から排出された遊技球を、第2始動口スイッチ330及びハズレ口スイッチ380の夫々へと案内するためのものであり、クルーン240の下方に配置される。クルーン球通路部材250は、第2始動口241の遊技球を1つずつ第2始動口スイッチ330へと導く入賞通路251と、2つのハズレ口242から排出された複数の遊技球を一旦まとめて受け止め可能であり、これらの遊技球を1つずつハズレ口スイッチ380へと導くハズレ通路252とを有する。
球通路押さえ部材260は、クルーン240の下部にクルーン球通路部材250を固定するとともに、第2始動口スイッチ330及びハズレ口スイッチ380を保持するためのものであり、クルーン球通路部材250の下方に配置される。球通路押さえ部材260は、クルーン球通路部材250の入賞通路251と対応する箇所に第2始動口スイッチ330を保持し、ハズレ通路252と対応する箇所にハズレ口スイッチ380を保持する。入賞通路251から導かれてきた遊技球は、第2始動口スイッチ330により検出され、ハズレ通路252から導かれてきた遊技球は、ハズレ口スイッチ380により検出される。すなわち、第2始動口241を通過した遊技球は、第2始動口スイッチ330により検出され、ハズレ口242を通過した遊技球は、ハズレ口スイッチ380により検出されることとなる。なお、クルーン内のハズレ口の数は、1個以下でも3個以上でもよい。クルーン内には、第1始動口や一般入賞口、ゲートなどを配置してもよい。クルーン内のすべての通過領域を、ハズレ口、始動口、一般入賞口、ゲートなどとしてもよい。
[可動演出装置]
図93に示すように、可動演出装置42に含まれる可動演出部材42Aは、通常は遊技者にとって視認困難となるステージ31の背後に位置し、特定の演出を行うときに遊技者にとって視認容易な位置へと移動することで視認液晶表示装置4の表示領域4Aの前方下部に出現し、左右方向に移動可能に構成されている。また、可動演出部材42Aは、上下あるいは左右に小さく揺動したり、外周に羽根が突出するように構成されている。可動演出部材42Aは、表示領域4Aの下部に表示される後述の当該三尺玉表示領域600の全体及び第1三尺玉保留表示領域610の一部と重なるように発光レンズ42Bを有する。発光レンズ42Bは、複数色に発光し得る。これにより、当該三尺玉表示領域600及び第1三尺玉保留表示領域610に画像として表示される後述の三尺玉は、可動演出部材42Aの発光レンズ42Bが発光して重なると視認し得ない状態になる一方、可動演出部材42Aが表示領域4Aの下方に退避すると、正面から視認し得るようになる。なお、表示領域に対して発光レンズが重なった状態でも、表示領域の画像を発光レンズを通して視認可能としてもよい。
[遊技機の電気的構成]
図97に示すように、副制御回路70は、先述した実施形態によるものとは異なるものとして、ハズレ口スイッチ380が接続されている。ハズレ口スイッチ380は、ハズレ口242における遊技球の通過を検出した際に、その旨を示す検出信号をサブCPU71に供給する。なお、第1始動口スイッチ320及び第2始動口スイッチ330は、先述した実施形態によるものと同様に、主制御回路60に接続されており、第1始動口211及び第2始動口241における遊技球の入賞(通過)を検出した際に、その旨を示す検出信号をメインCPU61に供給するようになっている。また、可動演出部材42Aを含む可動演出装置42は、可動演出装置制御回路79を介してサブCPU71に接続されており、サブCPU71は、可動演出部材42Aの移動動作や発光レンズ42Bの発光動作等を制御する。
[遊技機のスペック]
図98に示すように、本実施形態に係るパチンコ遊技機のスペックは、先述した第2実施形態によるものと概ね同様であるが、以下の点において異なる。すなわち、小当りとなる特別図柄は、第1始動口に対応する第1特別図柄のみとなっている。また、第1特別図柄及び第2特別図柄の消化順序は、第2特別図柄が第1特別図柄よりも優先される順ではなく、第1始動口211及び第2始動口241に対して遊技球が任意に入賞した入賞順とされる。また、確率変動性能(確変遊技状態の仕様)としては、確変遊技状態が最大184回まで継続するように規定されている。
なお、本実施形態のスペックも、次のような内容であってもよい。例えば、小当りとなる特別図柄は、第2始動口に対応する第2特別図柄のみ、あるいは第1特別図柄及び第2特別図柄の双方としてもよい。特別図柄については、低確率時及び高確率時の大当り確率が上記したものに限定されるものではない。すなわち、特別図柄の大当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも大当りに当選し易い確率であればよい。特別図柄の消化順については、第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれか一方を優先消化する仕様としてもよい。確変遊技状態(ST遊技状態)が継続するST回数は、上記したものに限定されるものではない。また、次回の大当り当選まで確変遊技状態が継続するようにしてもよい。ラウンド数は、上記したものに限定されず、16R以外の他のラウンド数を設けてもよい。実質ラウンド数については、全て正規のラウンド数と同数となるようにしてもよい。大当り図柄の種類は、上記したものに限定されない。例えば、第1特別図柄の大当り図柄の種類を多くしてもよい。また、第1特別図柄に基づく大当り遊技状態でも、上乗せボーナスを実行するようにしてもよい。本実施形態において、大入賞口カウント数(規定入賞数)は、「10」に設定されているが、これに限定されるものではない。例えば、大入賞口カウント数を11以上あるいは9未満に設定してもよい。時短性能は、ST回数(確変遊技状態のゲーム数)より多くてもよいし、あるいは例えば0回も含めてST回数より少なくてもよい。賞球数は、上記したものに限定されるものではない。例えば、大入賞口に係る賞球数を上記したものとは異なる値に設定した場合は、その値と推定入賞数とを用いて予定賞球数を算出し、先述した上乗せ数の報知を行うようにすることができる。普通図柄に関しては、低確率時及び高確率時の当り確率が上記したものに限定されるものではない。例えば、普通図柄の当り確率は、高確率時の方が低確率時よりも当選し易い確率であればよく、例えば低確率時に当選するようにしてもよい。普通図柄の当り図柄数は、上記したものに限定されず、例えば2個以上としてもよい。2個以上の場合には、羽根部材の開放パターンがそれぞれ異なるように対応付けられることが好ましい。第2始動口入賞カウント数は、上記したもの以外の値としてもよい。
[演出モードの遷移]
図99に示すように、本実施形態の演出モードとしては、通常モード(1)〜(3)、小当りの演出モード、特殊モード(1)〜(3)、大当りの演出モード、及びSTモード(1)〜(3)が規定されている。小当りの演出モードは、小当り遊技状態の開始、実行中、及び終了に連動して副制御回路70により制御される演出モードである。大当りの演出モードは、大当り遊技状態の開始、実行中、及び終了に連動して副制御回路70により制御される演出モードである。大当りの演出モードには、第1特別図柄に対応するものと、第2特別図柄に対応するものとがある。
通常モード(1)〜(3)は、通常遊技状態(非確変・非時短遊技状態)において副制御回路70により制御される演出モードの一種である。本実施形態においては、確変遊技状態の終了後に通常モード(2)となり、後述する通常モード演出移行判定処理の判定結果に応じて異なる通常モード(1)〜(3)に移行し得る。通常モード(1)〜(3)において、大当りに当選した場合は、大当りの演出モードに移行し、小当りに当選した場合は、小当りの演出モードに移行する。
特殊モード(1)〜(3)は、通常遊技状態(非確変・非時短遊技状態)において副制御回路70により制御される演出モードの一種であり、小当り遊技状態の終了後に特別図柄ゲームの図柄変動回数(ゲーム回数)として例えば5ゲーム消化されるまで実行される。本実施形態においては、小当り遊技状態の終了後に後述する特殊モード移行先判定処理の判定結果に応じて特殊モード(1)〜(3)のいずれかに移行し得る。特殊モード(1)〜(3)において5ゲームが消化されると、小当り遊技状態の開始前にあった元の通常モード(1)〜(3)に移行する。特殊モード(1)〜(3)においても、大当りに当選した場合は、大当りの演出モードに移行する。
STモード(1)〜(3)は、確変遊技状態において副制御回路70により制御される演出モードである。本実施形態においては、大当り遊技状態の終了後にSTモード(1)となり、例えばSTモード(1)において100ゲームが消化されると、STモード(2)に移行し、当該STモード(2)において74ゲームが消化されると、STモード(3)に移行する。さらにSTモード(3)において10ゲームが消化されると、確変遊技状態が終了し、通常モード(2)に移行する。STモード(1)〜(3)において、大当りに当選した場合は、大当りの演出モードに移行する。
なお、演出モードの種類及び数は、図99に示す以上でもこれ以下でもよい。また、演出モードのそれぞれは、背景画像やBGM等が異なるが、少なくとも演出としての表示画像やサウンド等の一部の態様が異なるものであればよい。小当り遊技状態の終了後に特殊モードが滞在する期間(ゲーム回数)は、先述した5ゲームに限らず、仕様に応じて適当なゲーム回数に適宜設定することができる。確変遊技状態におけるSTモード(1)〜(3)のそれぞれが滞在する期間(ゲーム回数)も、先述した100ゲーム、74ゲーム、10ゲームに限らず、仕様に応じて適当なゲーム回数に適宜設定することができる。
[遊技機の表示画面例]
図100に示すように、表示領域4Aの中央部には、3つの装飾図柄500が変動表示及び停止表示される。変動表示とは、3つの装飾図柄500のうちいずれかが完全に停止することなく上下に流れるように表示されたり順次拡大表示されるような状態を意味する。停止表示は、変動表示されていた3つ全ての装飾図柄500が停止し、これら図柄の組み合わせを示す状態を意味する。以下の説明においては、装飾図柄500及び特別図柄に関する停止表示を「確定表示」と称する場合がある。装飾図柄500の変動表示及び確定表示は、後述するいわゆる疑似連の場合を除き、特別図柄の変動表示及び確定表示に同調する。表示領域4Aの下部には、当該三尺玉表示領域600、第1三尺玉保留表示領域610、第2三尺玉保留表示領域620、当該宝石表示領域700、宝石保留表示領域710が表示される。当該三尺玉表示領域600、第1三尺玉保留表示領域610、及び第2三尺玉保留表示領域620には、第1特別図柄及び第2特別図柄の始動記憶に応じてワークRAM73に記憶された保留情報に基づいて三尺玉の画像が表示される。以下の説明において、三尺玉に係る保留情報は、単に「保留情報」あるいは「三尺玉保留情報」と称する。具体的にいうと、保留情報は、「当り判定用乱数値」、「当り図柄決定用乱数値」等が情報として含まれるものであるが、便宜上、これらに乱数値に基づいて当り種別の判定結果が保留情報に含まれるものとする。なお、「変動パターン決定用乱数値」は、本実施形態では保留情報に含まれないが、「変動パターン決定用乱数値」に基づいて変動パターンの種類が保留情報に含まれるものとしてもよい。また、「当り判定用乱数値」、「当り図柄決定用乱数値」、及び「変動パターン決定用乱数値」(始動口への入賞に応じて抽出される各種乱数値)等が始動記憶(始動記憶情報)を構成しているため、主制御回路(メインCPU)が始動記憶に基づいて、後述する副制御回路(サブCPU)により実行される先読み予告に係る各種処理を行うようにしてもよい。この場合、三尺玉に係る保留情報を始動記憶として取り扱われる。三尺玉の画像は、単に「三尺玉」と称する場合もある。当該宝石表示領域700及び宝石保留表示領域710には、ハズレ口242における遊技球の通過に応じてワークRAM73に記憶された保留情報に基づいて宝石の画像が表示される。以下の説明において、宝石に係る保留情報は、「宝石保留情報」と称する。宝石の画像は、単に「宝石」と称する場合もある。表示領域4Aの上部には、例えば花火師のキャラクタ画像800が最大4つまで表示される。花火師のキャラクタ画像800は、単に「花火師」と称する場合もある。
装飾図柄500は、疑似連の場合、1つの始動記憶に基づき特別図柄が変動表示されてから確定表示されるまでの間に、あたかも1回又は複数回停止表示されたように見えるものの、厳密には振動等によって完全に停止表示された状態とはいえない仮停止表示の状態になることがある。例えば、疑似連2の場合、装飾図柄500は、変動表示の次に仮停止表示の状態となり、その後、変動表示を経て最終的に確定表示される。疑似連3の場合、装飾図柄500は、変動表示の次に仮停止表示の状態となり、その後、変動表示を経て再び仮停止表示の状態となり、そうした後に最終的に変動表示を経て確定表示される。疑似連4の場合、装飾図柄500は、変動表示の次に仮停止表示の状態となり、その後、変動表示を経て再び仮停止表示の状態となり、その後、さらに変動表示を経て再び仮停止表示の状態となり、そうした後に最終的に変動表示を経て確定表示される。
当該三尺玉表示領域600は、装飾図柄500の変動表示中(疑似連の場合は最初の変動表示中)にその基になる始動記憶に応じた保留情報を三尺玉の画像(以下、単に「三尺玉」という場合もある)として表示するための領域であり、表示領域4Aの下部左端に位置する。当該三尺玉表示領域600においては、装飾図柄500の確定表示(疑似連の場合は最初の仮停止表示)に伴って三尺玉の表示が消去される場合がある。装飾図柄500が最終的に確定表示された場合にあって、第1三尺玉保留表示領域610に少なくとも1つの三尺玉が表示されている場合は、第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600へと1つの三尺玉が移動するように表示される。当該三尺玉表示領域600においては、大当りの期待度を示す複数の表示色のいずれかによって三尺玉が表示可能とされる。
第1三尺玉保留表示領域610は、1〜4番目までの始動記憶に対応する保留情報を三尺玉の画像として個々に並べて表示するための領域であり、当該三尺玉表示領域600の右方に位置する。第1三尺玉保留表示領域610においては、最も以前に記憶された1番目の保留情報が左端の三尺玉として表示され、2〜4番目の保留情報が左端の三尺玉の右側に順次並ぶ複数の三尺玉により表示される。第1三尺玉保留表示領域610においては、基本的に、1番目の保留情報を示す左端の三尺玉が消去される毎に当該三尺玉表示領域600に移動表示され、その余の2〜4番目の保留情報を示す三尺玉がある場合は、それぞれ左隣りにシフトするように移動表示される。第1三尺玉保留表示領域610においては、大当りの期待度を示す複数の表示色のいずれかによって三尺玉の画像が表示可能とされる。
第2三尺玉保留表示領域620は、保留球が5個以上となった場合に最新4個分の保留球に対応する保留情報を一つの三尺玉として一括表示するための領域であり、第1三尺玉保留表示領域610及び宝石保留表示領域710の右方に位置する。第2三尺玉保留表示領域620においては、保留情報の総数が5個の場合、最も古いものを1番目とする記憶順では、2〜5番目の4個分の保留情報が一つの三尺玉としてまとめて表示される。このとき、記憶順が1番目の保留情報は、第1三尺玉保留表示領域610の最左端に三尺玉として表示される。同様に、第2三尺玉保留表示領域620においては、保留情報の総数が6〜8個の場合、記憶順が3〜6番目、4〜7番目、5〜8番目といった4個分の保留情報が一つの三尺玉としてまとめて表示される。このとき、記憶順が1,2番目、1〜3番目、1〜4番目の保留情報は、第1三尺玉保留表示領域610の最左端から順に並ぶ三尺玉として表示される。保留情報の総数が5個以上から4個になると、第2三尺玉保留表示領域620に一括表示されていた三尺玉が消去され、1〜4番目の保留情報が第1三尺玉保留表示領域610の最左端から最右端まで並ぶ4個の三尺玉として表示される。なお、第1特別図柄及び第2特別図柄の上限保留数がそれぞれ4個であることから、第2三尺玉保留表示領域620に三尺玉が表示される場合は、5個以上の保留情報に少なくとも第1特別図柄及び第2特別図柄の双方に応じた保留情報が含まれることとなる。これを言い換えると、第1特別図柄あるいは第2特別図柄に応じた保留情報のみでは、第2三尺玉保留表示領域620に三尺玉が表示されない。
当該宝石表示領域700は、例えば一部の疑似連(演出パターンの「疑似連変動1 疑似連2」等)により装飾図柄500を変動表示させる際又はデモ表示に際して、その基となる宝石保留情報を宝石により表示するための領域であり、当該三尺玉表示領域600の上方に位置する。例えば一部の疑似連における当該宝石表示領域700においては、疑似連による装飾図柄500の停止表示に伴って宝石の表示が消去される。なお、装飾図柄の仮停止表示に伴って宝石の表示が消去されるとしてもよい。装飾図柄500が停止表示あるいは仮停止表示された場合にあって、宝石保留表示領域710に少なくとも一の宝石が表示されている場合は、宝石保留表示領域710から当該宝石表示領域700へと一の宝石が移動するように表示される。当該宝石表示領域700においては、大当りの期待度を示す複数の表示色のいずれかによって宝石の画像が表示可能とされる。
宝石保留表示領域710は、最大4個の宝石保留情報を宝石の画像により個々に並べて表示するための領域であり、当該宝石表示領域700の右方に位置する。宝石保留表示領域710においては、最古に記憶された1番目の宝石保留情報が最左端の宝石として表示され、2〜4番目の宝石保留情報が最左端の宝石の右側に順次並ぶ複数の宝石により表示される。宝石保留表示領域710においては、基本的に、1番目の宝石保留情報を示す最左端の宝石が消去される毎に当該宝石表示領域700に移動表示され、その余の2〜4番目の宝石保留情報を示す宝石がある場合は、それぞれ左隣りにシフトするように移動表示される。宝石保留表示領域710においては、大当りの期待度を示す複数の表示色のいずれかによって宝石の画像が表示可能とされる。
キャラクタ画像800は、先読み予告演出の一種として花火師の残り人数などに応じて先読み予告を行うためのものであり、装飾図柄500の上方あるいは背景等に花火師として表示されるものである。キャラクタ画像800は、基本的に所定のゲーム回数を消化すると、当初表示された数から減少又は維持するように表示されるが、ガセパターンにより見かけ上は減少したように表示されるものの、その後復帰することで内部的には維持される場合がある。
[遊技機の動作タイミング]
図101に示すように、通常モード時においては、疑似連が発生する場合と発生しない場合とがある。同図に一例として示すように、宝石保留情報が記憶されている前半部分においては、ハズレ変動パターン2に基づいて特別図柄が変動表示されるのに伴い、疑似連変動2に基づく演出として、装飾図柄500が1変動目(疑似1)で変動表示され、その後仮停止表示され、さらに2変動目(疑似2)で変動表示され、最終的に確定表示される。このとき、装飾図柄500の1変動目から仮停止表示までは、対象保留として三尺玉保留情報が用いられ、当該三尺玉保留情報に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。その後、装飾図柄500の2変動目から確定表示までは、対象保留として宝石保留情報が用いられ、この宝石保留情報に基づく宝石の画像が宝石保留表示領域710から当該宝石表示領域700に移動して表示される。
一方、図101に一例として示すように、後半部分においては、前半部分と同様にハズレ変動パターン2に基づいて特別図柄が変動表示されるのに伴い、通常変動2に基づく演出として装飾図柄500が1回変動表示され、その後、確定表示される(確定表示については図示略)。このとき、装飾図柄500の変動表示から確定表示までは、終始一貫して三尺玉保留情報が対象保留として用いられ、当該三尺玉保留情報に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。また、例えばこのときに宝石保留情報が記憶されていても、この宝石保留情報が用いられることなく、宝石保留情報に基づく宝石の画像が宝石保留表示領域710にそのまま表示される。
なお、本実施形態において、装飾図柄500が仮停止表示又は確定表示となる直前の所定期間(例えば1s程度の期間)は、装飾図柄500が変動表示中にあっても例えば比較的低速で変動したり一時的に拡大表示されるようになっている。また、本実施形態においては、宝石保留情報の有無に関係なく、通常モードにおいて疑似連を含む演出パターンが決定された場合のみ、装飾図柄500の変動表示に際して疑似連が発生するようになっているが、通常モード以外のモードにおいて疑似連が発生したり、宝石保留情報が存在することを条件に疑似連を発生させるようにしてもよい。
また、図102に示すように、通常モード時においては、デモ表示(1),(2)が行われる場合がある。同図に一例として示すように、三尺玉保留情報が記憶されている前半部分においては、ハズレ変動パターン2に基づいて特別図柄が変動表示されるのに伴い、三尺玉保留情報を用いた通常変動2に基づく演出として、装飾図柄500が変動表示され、その後確定表示される。このとき、装飾図柄500の変動表示から確定表示までは、終始一貫して三尺玉保留情報が対象保留として用いられ、当該三尺玉保留情報に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。
その後、図102に示すように、三尺玉保留情報が無くなって宝石保留情報が存在する後半部分においては、特別図柄が変動表示されない非変動状態となる一方、非時短非確変時の限定デモによる演出として、宝石保留情報を用いたデモ表示(2)が行われる。このデモ表示(2)においては、宝石保留情報に基づく宝石の画像が宝石保留表示領域710から当該宝石表示領域700に移動して表示される毎に、例えば「潜確?」、「大当り間近?」、「高期待度?」等といった遊技者に有利な状態を印象付けるようなメッセージが表示される。このようなデモ表示(2)は、複数の宝石保留情報が存在する場合、1つの宝石保留情報につき例えば8s程度の時間で繰り返し行われる。
さらにその後、図102に示すように、三尺玉保留情報及び宝石保留情報のいずれも無くなった状態になると、特別図柄の非変動状態が継続されつつ、通常デモによる演出としてデモ表示(1)が行われる。デモ表示(1)は、デモ表示(2)とは異なり、遊技等について説明する画像が表示されるものである。このようなデモ表示(1)は、デモ表示(2)とは発生条件が異なり、通常モード時に限らずその他のモード時においても発生し、三尺玉保留情報及び宝石保留情報が無い状態で装飾図柄500の非変動状態が所定時間経過した場合に発生する。
なお、本実施形態においては、通常モード時において必ずしもデモ表示(2)を経てデモ表示(1)が行われるというわけではなく、三尺玉保留情報に基づく装飾図柄の確定表示後に宝石保留情報が無ければ、所定時間経過後にデモ表示(1)が行われることとなる。
また、図103に示すように、特殊モード時においては、デモ表示(3)として特殊モード専用演出が行われる場合がある。このデモ表示(3)は、デモ表示(1),(2)とは異なり、宝石保留情報が用いられるものの宝石の画像が非表示とされ、宝石に代わって例えば特殊モードの残り回数として「残りX回」、あるいは「大チャンス?」等といった遊技者に有利な状態を印象付けるようなメッセージが表示されるものである。
図103に一例として示すように、三尺玉保留情報が記憶されている前半部分においては、ハズレ変動パターン7に基づいて特別図柄が変動表示されるのに伴い、三尺玉保留情報を用いた演出パターン(第1段階 花火師 発見できず)に基づく演出として、装飾図柄500が変動表示され、その後確定表示される。このとき、装飾図柄500の変動表示から確定表示までは、終始一貫して三尺玉保留情報が対象保留として用いられ、当該三尺玉保留情報に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。
その後、図103に示すように、三尺玉保留情報が無くなって宝石保留情報が存在する状態になると、特別図柄が変動表示されない非変動状態となる一方、小当り後の非時短非確変時限定デモによる演出として、宝石保留情報を用いた特殊モード専用演出のデモ表示(3)が行われる。このデモ表示(3)においては、宝石の画像が非表示とされる一方、先述したような特殊モードの残り回数や有利な状態を印象付けるメッセージが表示される。このようなデモ表示(3)は、宝石保留情報単位に異なるメッセージを示すように表示される。
さらにその後、図103に示すように、デモ表示(3)の実行中に三尺玉保留情報(始動記憶)が成立した状態になると、例えばハズレ変動パターン7に基づいて特別図柄が変動表示され、それに伴い三尺玉保留情報を用いた演出パターン(第2段階 花火師 発見できず)に基づく演出として、装飾図柄500が変動表示され、その後確定表示される(確定表示については図示略)。このときにおいても、装飾図柄500の変動表示から確定表示までは、終始一貫して三尺玉保留情報が対象保留として用いられ、当該三尺玉保留情報に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。
なお、特殊モード時においては、三尺玉保留情報が無くなると、宝石保留情報の有無に関係なく、デモ表示(3)を行うようにしてもよい。
また、図104に示すように、STモード時においては、デモ表示(4)としてSTモード専用演出が行われる場合がある。このデモ表示(4)は、デモ表示(1)〜(3)とは異なり、宝石保留情報が用いられるものの宝石の画像が非表示とされ、装飾図柄500に代わってアルファベットからなる演出図柄、例えば、「A」、「B」、「C」・・・「E」のような数字が3列変動表示されるものである。なお、デモ表示(4)は、羽根部材34の開放タイミングを報知あるいは示唆するような演出としてもよい。
図104の上段から中段に一例として示すように、三尺玉保留情報(1),(2)が記憶されている場合は、最初に、リーチハズレ変動パターン7に基づいて特別図柄が変動表示される際に、三尺玉保留情報(1)を用いた演出パターン(一撃ボタンリーチ 中ボタン)に基づく演出として、変動表示中の装飾図柄500と重なるように押下操作ボタン9Aの押下を促す画像が表示される。そして、押下操作ボタン9Aの押下に関係なく所定時間が経過すると、装飾図柄500が確定表示される。このとき、装飾図柄500の変動表示から確定表示までは、終始一貫して三尺玉保留情報(1)が対象保留として用いられ、当該三尺玉保留情報(1)に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。
その次に、リーチハズレ変動パターン8に基づいて特別図柄が変動表示される際は、三尺玉保留情報(2)を用いた演出パターン(三連ボタンリーチ 中ボタン)に基づく演出として、変動表示中の装飾図柄500と重なるように押下操作ボタン9Aの3回連続押下を促す画像が表示される。そして、押下操作ボタン9Aの押下に関係なく所定時間が経過すると、装飾図柄500が確定表示される。このとき、装飾図柄500の変動表示から確定表示までは、終始一貫して三尺玉保留情報(2)が対象保留として用いられ、当該三尺玉保留情報(2)に基づく三尺玉の画像が第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に移動して表示される。なお、例えば三尺玉保留情報(1),(2)が記憶されている場合にあって宝石保留情報も記憶されている場合には、三尺玉保留情報(1),(2)が消化されるか否かに関わらず宝石保留情報が消化される。
一方、図104の下段に一例として示すように、三尺玉保留情報が無くなって複数の宝石保留情報のみが存在する状態になると、特別図柄が変動表示されない非変動状態となり、宝石保留情報を用いたSTモード専用演出のデモ表示(4)が行われる。このデモ表示(4)においては、宝石の画像が非表示とされる一方、先述したような演出図柄の変動表示及び停止表示が装飾図柄500に代わって行われる。このようなデモ表示(4)は、宝石保留情報を消化する毎に変動表示から停止表示までの一連の挙動を周期的に示すように行われる。また、宝石保留情報が無くなると、デモ表示(4)は行われず、再び三尺玉保留情報が無い状態で宝石保留情報が記憶されると、当該宝石保留情報に基づいてデモ表示(4)が行われることとなる。
図105及び図106は、通常モード時における保留昇格のタイミングを主として示している。なお、図105(1)〜(3)のそれぞれは、互いに異なる変動パターン及び演出パターンに基づく装飾図柄500の変動期間を示しており、その時間的長さは一般的に異なるものの互いに変動開始タイミング及び変動終了タイミングが一致するように示している。また、図106(1)〜(4)のそれぞれは、同一の変動パターン及び演出パターンに基づく装飾図柄500の変動期間(第1変動期間)を示しており、時間的長さが同一であるものの疑似連の回数が夫々異なるものとして示している。
図105(1)に示すように、「通常変動」、リーチを伴わない「疑似連」、「ノーマルリーチ」に係る演出パターンでは、装飾図柄500の変動開始から変動終了までの間に1回の保留昇格タイミングがある。保留昇格とは、三尺玉保留情報に係る三尺玉の表示色変更によって大当りの期待度を示唆するような演出を意味する。ただし、保留昇格タイミングは、表示色変更の可能性がある時点を意味するにすぎず、保留昇格タイミングでも、表示色が変更される場合もあれば変更されない場合もある。保留昇格タイミングは、単に「昇格タイミング」とも称する。
図105(2)に示すように、「ロングリーチ」に係る演出パターンでは、装飾図柄500の変動開始から変動終了までの期間が、変動前半となる第1変動期間と変動後半となる第2変動期間とに区分される。第1変動期間においては、「通常変動」、リーチを伴わない「疑似連」、「ノーマルリーチ」に係る演出パターンと同様の態様で装飾図柄500の変動表示が行われ、第2変動期間においては、「ロングリーチ」に係る特有の態様で装飾図柄500の変動表示が行われる。第1変動期間及び第2変動期間は、例えば時間比が6:4となるように規定されている。このような第1変動期間及び第2変動期間には、それぞれ1回の保留昇格タイミングがある。すなわち、「ロングリーチ」に基づいて装飾図柄500が変動表示される際には、2回の保留昇格タイミングがあり、表示色変更の可能性とともに大当りの期待度が図105(1)の場合よりも高められる。
図105(3)に示すように、「SPリーチ」に係る演出パターンでは、装飾図柄500の変動開始から変動終了までの期間が、変動前半となる第1変動期間と、変動中盤となる第2変動期間と、変動後半となる第3変動期間とに区分される。なお、「SPリーチ」は、「ノーマルリーチ」や「ロングリーチ」以外のリーチに係る演出パターンに相当する。第1変動期間においては、「通常変動」、リーチを伴わない「疑似連」、「ノーマルリーチ」に係る演出パターンと同様の態様で装飾図柄500の変動表示が行われ、第2変動期間においては、「ロングリーチ」に係る演出パターンと同様の態様で装飾図柄500の変動表示が行われ、第3変動期間においては、「SPリーチ」に係る特有の態様で装飾図柄500の変動表示が行われる。第1変動期間及び第2変動期間並び第3変動期間は、例えば時間比が3:1:6となるように規定されている。このような第1変動期間及び第2変動期間には、それぞれ1回の保留昇格タイミングがあり、第3変動期間には、2回の保留昇格タイミングがある。すなわち、「SPリーチ」に基づいて装飾図柄500が変動表示される際には、4回の保留昇格タイミングがあり、表示色変更の可能性とともに大当りの期待度が図105(2)の場合よりも高められる。
なお、昇格タイミングは、図105に一例として示す回数に限らず、仕様に応じて適宜変更することができる。また、本実施形態では、全ての演出パターンが図105(1)〜(3)のいずれかに対応する。例えば、図105(3)に示すパターンで変動時間が10sと指定された演出パターンの場合は、第1変動期間、第2変動期間、及び第3変動期間がちょうど3s、1s、6sとなるが、変動期間の時間に余りが生じる場合(3:1:6で割り当てられない場合)は、その余りとなる時間を第3変動期間、あるいはその他の変動期間に割り当てるようにしてもよい。また、第3変動期間の後にさらに第4変動期間等を設け、当該第4変動期間等に保留昇格タイミングを規定するようにしてもよい。
図106(1)に示すように、「疑似連」がない演出パターンでは、第1変動期間に1回の保留昇格タイミングがある。一方、図106(2)〜(4)に示すように、リーチを伴う「疑似連」が2回、3回、4回と規定された演出パターンでは、第1変動期間が「疑似連」の回数で割った複数の区間に分けられ、各区間において対応する回の「疑似連」による変動表示や仮停止表示が行われる。このような各回の「疑似連」に対応する区間には、それぞれ1回の保留昇格タイミングがある。すなわち、リーチを伴う「疑似連」に基づいて装飾図柄500が変動表示される際には、少なくとも疑似連の回数分に相当する保留昇格タイミングがあり、疑似連の回数に応じて表示色変更の可能性とともに大当りの期待度が高められる。
なお、リーチを伴う「疑似連」には、第1変動期間における所定の区間に複数の昇格タイミングが規定されたものもあり、疑似連の回数よりも保留昇格タイミングが多い場合もある。また、図101に示すような宝石保留情報を用いた疑似連の演出にも、複数の昇格タイミングが規定されたものがある。また、例えば、図106(2)〜(4)に示すパターンでは、第1変動期間が「疑似連」の回数に応じて複数の区間に均等に分けられるが、各区間の時間に余りが生じる場合は、その余りとなる時間を最後の区間、あるいはその他の区間に割り当てるようにしてもよい。
図107は、特殊モード時及びSTモード時における装飾図柄500の変動パターンを示している。同図に示すように、特殊モード時及びSTモード時の「リーチ」を伴う演出パターンでは、装飾図柄500の変動開始から変動終了までの期間が、変動前半となる第1変動期間と変動後半となる第2変動期間とに区分される。第1変動期間においては、「通常変動」に係る演出パターンと同様の態様で装飾図柄500の変動表示が行われ、第2変動期間においては、「リーチ」に係る特有の態様で装飾図柄500の変動表示が行われる。第1変動期間及び第2変動期間は、通常モード時の時間比とは異なる時間比となるように規定されている。このような特殊モード時及びSTモード時の第1変動期間及び第2変動期間においても、保留昇格タイミングを規定したり、疑似連を実行するようにしてもよい。
次に、図108〜144を用いて、本実施形態の遊技機にて用いる各種のテーブル及び記憶領域について説明する。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
図108〜111は、メインCPU61に参照される特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。図108及び図109は、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図110及び図111は、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。第1特別図柄変動パターン決定用テーブルは、非確変非時短遊技状態で保留数(始動記憶の数)が1〜4個の場合に対応するものと、非確変非時短遊技状態で保留数が5〜8個の場合に対応するものと、小当り後の非確変非時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものと、確変時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものとに振り分けられている。第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、非確変非時短遊技状態で保留数(始動記憶の数)が1〜5個の場合に対応するものと、非確変非時短遊技状態で保留数が6〜8個の場合に対応するものと、小当り後の非確変非時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものと、特別図柄の変動表示回数が1〜100回までの確変時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものと、101〜174回までの確変時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものと、175〜183回までの確変時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものと、184回目の確変時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものと、後述する特定変動回数の確変時短遊技状態で保留数が1〜8個の場合に対応するものとに振り分けられている。これらの特別図柄変動パターン決定用テーブルは、メインROM62に記憶されている。
図108及び図109に示すように、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第1特別図柄の変動パターンを決定するためのテーブルであり、当り種別の判定結果(ハズレ、小当り、大当り(確変1))と、変動時間決定用乱数(0〜99)と、各種の変動パターンと、変動時間と、変動パターン指定コマンド(h1〜h34)とを規定している。図110及び図111に示すように、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、第2特別図柄の変動パターンを決定するためのテーブルであり、当り種別の判定結果(ハズレ、大当り(確変1〜4))と、変動時間決定用乱数(0〜99)と、各種の変動パターンと、変動時間と、変動パターン指定コマンド(h1〜h58)とを規定している。
例えば、図108に示す第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(非確変非時短 保留数1〜4)では、当り種別の判定結果が「ハズレ」で、変動時間決定用乱数「90」〜「94」のいずれかが抽出された場合に、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が20.5秒である「リーチハズレ変動パターン5」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h11」が生成される。また、図109に示す第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(小当り後 非確変非時短 保留数1〜8)では、当り種別の判定結果が「ハズレ」で、変動時間決定用乱数「0」〜「99」のいずれかが抽出された場合に、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が15秒である「ハズレ変動パターン7」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h29」が生成される。図109に示す第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(確変時短 保留数1〜8)では、当り種別の判定結果が「大当り(確変1)」で、変動時間決定用乱数「0」〜「99」のいずれかが抽出された場合に、第1特別図柄の変動パターンとして変動時間が20秒である「大当り変動パターン12」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h34」が生成される。このようにして生成された変動パターン指定コマンド「h1」〜「h34」は、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71へと送信される。
また、図110に示す第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(非確変非時短 保留数1〜5)では、当り種別の判定結果が「ハズレ」で、変動時間決定用乱数「90」〜「94」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が20.5秒である「リーチハズレ変動パターン5」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h11」が生成される。また、図111に示す第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(ST101〜174回 確変時短 保留数1〜8)では、当り種別の判定結果が「大当り(確変1)」で、変動時間決定用乱数「25」〜「49」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が180秒である「大当り変動パターン19」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h51」が生成される。さらに、図111に示す第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(特定変動回数 確変時短 保留数1〜8)では、当り種別の判定結果が「ハズレ」で、変動時間決定用乱数「0」〜「89」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が180秒である「リーチハズレ変動パターン14」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h57」が生成される。このようにして生成された変動パターン指定コマンド「h1」〜「h58」は、主制御回路60のメインCPU61から副制御回路70のサブCPU71へと送信される。
なお、特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、保留数(始動記憶数)によって振り分けられない一つのテーブルとしてもよい。また、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルと第2特別図柄変動パターン決定用テーブルとを一つにまとめて構築し、第1特別図柄の変動パターンあるいは第2特別図柄の変動パターンを決定する際には、一つの特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。また、一部の遊技状態あるいは全ての遊技状態について保留数1〜8の夫々に対応する複数の特別図柄変動パターン決定用テーブルを設け、保留数ごとに参照するテーブルを異ならせるようにしてもよい。当り種別の判定結果に応じて決定される変動パターンは、図108〜111に一例として示す種類や数に限らず、仕様に応じて適宜変更することができる。変動時間についても、仕様に応じて適宜変更することができる。STモード(3)においては、ゲーム回数に応じて、第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(ST175〜183回 確変時短 保留数1〜8)が用いられる場合と、第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(ST184回 確変時短 保留数1〜8)が用いられる場合とがあるが、ゲーム回数に応じて振り分けることなく一つのテーブルを用いるようにしてもよい。第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(特定変動回数 確変時短 保留数1〜8)は、確変時短遊技状態に移行する前の大当り遊技状態を決定付けた当り図柄の種類に応じて決定される特定変動回数において、第2特別図柄が変動表示する場合に用いられる可能性があるテーブルである。特定変動回数は、当り図柄の種類が「第1特別図柄大当り(確変1)」の場合に「170」に決定され、「第2特別図柄大当り(確変1)」の場合に「130」に決定され、「第2特別図柄大当り(確変2)」の場合に「140」に決定され、「第2特別図柄大当り(確変3)」の場合に「150」に決定され、「第2特別図柄大当り(確変4)」の場合に「160」に決定される。第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(小当り後 非確変非時短 保留数1〜8)及び第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(小当り後 非確変非時短 保留数1〜8)は、小当り後の非確変非時短遊技状態で特別図柄の変動回数が1〜5回となるまでに用いられるテーブルである。
[演出パターン決定用テーブル]
図112〜123は、サブCPU71に参照される演出パターン決定用テーブルを示している。図112〜116は、第1特別図柄に対応する第1演出パターン決定用テーブルを示し、図117〜123は、第2特別図柄に対応する第2演出パターン決定用テーブルを示している。第1演出パターン決定用テーブルは、通常モード(1)〜(3)で宝石保留情報が無い(記憶されていない)場合に対応するものと、通常モード(1)〜(3)で宝石保留情報がある(記憶されている)場合に対応するものと、特殊モード(1)〜(3)のそれぞれで変動表示回数が1〜5回転目のそれぞれに対応するものと、STモード(1)〜(3)のそれぞれに対応するものとに振り分けられている。第2演出パターン決定用テーブルは、通常モード(1)〜(3)で宝石保留情報が無い(記憶されていない)場合に対応するものと、通常モード(1)〜(3)で宝石保留情報がある(記憶されている)場合に対応するものと、特殊モード(1)〜(3)のそれぞれで変動表示回数が1〜5回転目のそれぞれに対応するものと、STモード(1),(2),(3)−1,(3)−2のそれぞれに対応するものと、確変時短遊技状態の特定変動回数において高期待度演出未実行時に対応するものと、確変時短遊技状態の特定変動回数において高期待度演出実行済時に対応するものとに振り分けられている。ここで、第2演出パターン決定用テーブル(STモード(3)−1)は、確変時短遊技状態(STモード)における特別図柄の変動表示回数が175〜183回までの場合に対応するものであり、第2演出パターン決定用テーブル(STモード(3)−2)は、確変時短遊技状態(STモード)における特別図柄の変動表示回数が184回目となる場合に対応するものである。これらの演出パターン決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図112〜116に示すように、第1演出パターン決定用テーブルは、第1特別図柄の変動表示及び停止表示に連動して装飾図柄500の変動表示及び停止表示やその他の画像表示等を行うための演出パターンを決定するためのテーブルであり、変動パターン指定コマンド(h1〜h34)と、各種の変動パターンと、演出決定用乱数(0〜99)と、各種の演出パターンとを規定している。図117〜123に示すように、第2演出パターン決定用テーブルは、第2特別図柄の変動表示及び停止表示に連動して装飾図柄500の変動表示及び停止表示やその他の画像表示等を行うための演出パターンを決定するためのテーブルであり、変動パターン指定コマンド(h1〜h12、h19〜h29、h31〜h58)と、各種の変動パターンと、演出決定用乱数(0〜99)と、各種の演出パターンとを規定している。
例えば、図112に示す第1演出パターン決定用テーブル(通常モード(1)〜(3) 宝石保留無)では、変動パターン指定コマンド「h11」により「リーチハズレ変動パターン5」が指定された場合に、演出決定用乱数「0」〜「89」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「ロングリーチ」が決定され、演出決定用乱数「90」〜「99」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「ロングリーチ 疑似連2」が決定される。
また、図122に示す第2演出パターン決定用テーブル(STモード(2))では、変動パターン指定コマンド「h47」により「リーチハズレ変動パターン10」が指定された場合に、演出決定用乱数「0」〜「19」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「花火師扉突破リーチ 扉赤」が決定され、演出決定用乱数「20」〜「99」のいずれかが抽出された場合は、演出パターンとして「花火師扉突破リーチ 扉青」が決定される。この「花火師扉突破リーチ 扉赤」のほか、「女性扉突破リーチ 扉赤」の演出パターンは、大当りの期待度が相対的に高くなる、いわゆる激熱の演出パターン(「特定演出パターン」とも称する)に相当する。「花火師扉突破リーチ 扉赤」及び「女性扉突破リーチ 扉赤」といった激熱の演出パターンは、第2演出パターン決定用テーブル(STモード(2))に規定されているほか、図123に示す第2演出パターン決定用テーブル(特定変動回数 確変時短 高期待度演出未実行時)にも規定されている。
「リーチ」を含む演出パターンでは、「全回転リーチ 大当り」を除き、基本的に3つの装飾図柄500のうち2つが揃った状態で1つのみが変動表示されるリーチ態様となり、このリーチ態様を経た後に3つの装飾図柄500がハズレ図柄、小当り図柄、あるいは大当り図柄として確定表示される。「疑似連2」、「疑似連3」、「疑似連4」とは、装飾図柄500の仮停止表示を含む疑似連の演出である。例えば「疑似連2」の場合は、特別図柄が変動表示を開始してから確定表示されるのまでの間に、装飾図柄500の変動表示が2回行われるともに、仮停止表示が1回行われ、最終的に確定表示が行われる。「疑似連3」の場合は、装飾図柄500の変動表示が3回行われるともに、仮停止表示が2回行われ、最終的に確定表示が行われる。「疑似連4」の場合は、装飾図柄500の変動表示が4回行われるともに、仮停止表示が3回行われ、最終的に確定表示が行われる。「大連続予告疑似連」を含む演出パターンでは、特別図柄の変動表示及び確定表示に連動して装飾図柄500の変動表示及び確定表示が行われるが、その変動表示中に、例えば「氷」、「稲妻」、あるいは「炎」といった所定の画像が複数回にわたり表示される。例えば、「大連続予告疑似連 3回」の演出パターンでは、「氷」、「稲妻」、及び「炎」のうちのいずれかが3回表示される。このような所定の画像の出現パターンに応じて大当りの期待度を異ならせるようにすることができる。例えば、全回にわたり同一の所定の画像を出現させた場合は、大当りが確定していることを示唆するものとすることができる。特殊モードにおいては、特殊モード(1)〜(3)のそれぞれに対応付けて予め規定された演出パターンに基づいて、変動表示の1〜5回転目までストーリー性のある演出を実行することができる。なお、「全回転リーチ」とは、遊技者が変動中の装飾図柄を視認可能な速度とし、かつ、3つの図柄が同じ図柄で揃った状態で変動し、そのまま3つの同じ図柄が揃った状態で確定表示されるものを意味する。また、小当り図柄は、リーチハズレ態様で仮停止表示された後、再変動して例えば「135」という図柄で確定表示されるものを意味する。
大当りの期待度は、第2演出パターン決定用テーブル(STモード(1))についてみると、例えば「一撃ボタンリーチ 大ボタン」では、「リーチハズレ変動パターン7」に基づきハズレとなる確率が10/100となり、「大当り変動パターン15」に基づき大当りとなる確率が50/100となることから、これらの相対的な割合として大当りの期待度を算出すると83%程度となる。同様に、第2演出パターン決定用テーブル(STモード(2))についてみると、例えば「花火師扉突破リーチ 扉赤」では、「リーチハズレ変動パターン10」に基づきハズレとなる確率が20/100となり、「大当り変動パターン19」に基づき大当りとなる確率が80/100となることから、これらの相対的な割合として大当りの期待度を算出すると80%となる。このようにハズレの可能性があるものの大当りの期待度が概ね60%以上となる演出パターンは、先述した激熱の演出パターン(特定演出パターン)に該当し、「高期待度演出」とも称される。例えば、「花火師扉突破リーチ 扉青」では、「リーチハズレ変動パターン10」に基づきハズレとなる確率が80/100となり、「大当り変動パターン19」に基づき大当りとなる確率が20/100となることから、これらの相対的な割合として大当りの期待度を算出すると20%となる。そのため、「花火師扉突破リーチ 扉青」は、「高期待度演出」(特定演出パターン)に該当しない。このような高期待度演出が特定変動回数に至るまでに全く実行されていなければ、特定変動回数において第2演出パターン決定用テーブル(特定変動回数 確変時短 高期待度演出未実行時)が用いられる。その一方、高期待度演出が特定変動回数に至るまでに少なくとも1回実行されていれば、特定変動回数において第2演出パターン決定用テーブル(特定変動回数 確変時短 高期待度演出実行済時)が用いられる。これにより、STモードにおいて特定変動回数までには、高期待度演出が必ず実行されることとなる。なお、大当りの期待度は、大当り時における演出決定用乱数の数を、大当り及びハズレ時における演出決定用乱数の合計数で除算することにより算出される。
なお、一の変動パターンに対して規定される演出パターンの数は、図112〜123に一例として示す数に限らず、仕様に応じて適宜変更することができる。また、第1演出パターン決定用テーブルと第2演出パターン決定用テーブルとを一つにまとめて構築し、第1演出パターン及び第2演出パターンを決定する際には、一つの演出パターン決定用テーブルを参照するようにしてもよい。
[保留情報記憶領域]
図124は、ワークRAM73の三尺玉保留情報に係る保留情報記憶領域を説明するための図であり、図125は、ワークRAM73の宝石保留情報記憶領域を説明するための図である。ワークRAM73の保留情報記憶領域は、主制御回路60において始動記憶が記憶されるメインRAM63の特別図柄始動記憶領域に対応するものである一方、ワークRAM73の宝石保留情報記憶領域は、副制御回路70において独自に設けられたものである。
図124に示すように、ワークRAM73の保留情報記憶領域は、8ビットにより構成され、上位3ビット(5〜7ビット目)と下位4ビット(0〜3ビット目)とが互いに異なる属性を示すものとして用いられる。本実施形態においては、4ビット目を未使用としているが、仕様に応じて全ビットを使用することができる。下位4ビットには、三尺玉保留情報に含まれるパラメータとして、特別図柄の種類(第1特別図柄又は第2特別図柄)、「ハズレ」、「小当り」、「大当り」の種類(確変1〜4)が記憶される。上位3ビットには、三尺玉保留情報に含まれるパラメータとして、三尺玉の表示色を示す色情報(白、青、黄、緑、赤、虹)が記憶される。三尺玉の表示色は、大当りの期待度を示唆しており、期待度が低いものから高い順に並べると、白、青、黄、緑、赤、虹の順となる。三尺玉保留情報は、最古のものから最新の順に保留情報記憶領域1〜8に記憶される。図124に一例として示す保留情報記憶領域1〜8においては、保留情報記憶領域1に表示色が白色で第1特別図柄がハズレとなる保留情報が記憶され、保留情報記憶領域2に表示色が青色で第1特別図柄がハズレとなる保留情報が記憶され、保留情報記憶領域3に表示色が黄色で第2特別図柄が大当り(確変2)となる保留情報が記憶されており、その他の保留情報記憶領域4〜8が未記憶となっている。
このような保留情報記憶領域1の保留情報を用いて装飾図柄500が変動表示される際には、保留情報記憶領域1の保留情報が図示しない当該保留情報記憶領域に転送されるとともに、保留情報記憶領域2〜8の保留情報が保留情報記憶領域1〜7にシフトさせられる。新たな保留情報は、保留情報記憶領域1〜8のうち未記憶の状態にあって記憶アドレスの小さい領域から順に記憶される。これにより、当該保留情報記憶領域の保留情報は、当該三尺玉表示領域600に三尺玉を表示させるためのリソースとして用いられる。また、保留情報記憶領域1〜4までに保留情報が記憶されている場合、これらの保留情報は、第1三尺玉保留表示領域610に1〜4番目までの三尺玉を表示させるためのリソースとして用いられる。保留情報記憶領域1〜4に加えて保留情報記憶領域5〜8に保留情報が記憶されている場合、すなわち5個以上の保留情報が記憶されている場合、最新のものから数えて4個分の保留情報は、第2三尺玉保留表示領域620に三尺玉を表示させるためのリソースとして用いられ、その余の保留情報は、第1三尺玉保留表示領域610に三尺玉を表示させるためのリソースとして用いられる。要するに、保留情報の個数が4個以下の場合と5個以上の場合とで第1三尺玉保留表示領域610及び第2三尺玉保留表示領域620による三尺玉の保留表示態様が切り替えられるが、この保留表示態様の切り替えに応じてリソースとなる保留情報の記憶アドレスが書き換えられることはなく、いわゆるFIFO方式により保留情報が効率よく読み書きされる。
図125に示すように、ワークRAM73の宝石保留情報記憶領域は、8ビットにより構成され、2ビット単位に1つのブロックとして宝石保留情報を記憶する。これにより、宝石保留情報記憶領域には、最大4個の宝石保留情報が記憶される。宝石保留情報記憶領域の各ブロックには、宝石保留情報として、宝石の表示色を示す色情報(水色、紫、金)が記憶される。宝石の表示色は、大当りの期待度を示唆しており、期待度が低いものから高い順に並べると、水色、紫、金の順となる。宝石保留情報は、最古のものから最新の順に宝石保留情報記憶領域のブロック1〜4に記憶される。図125に一例として示す保留情報記憶領域のブロック1〜4においては、ブロック1に表示色が水色となる宝石保留情報が記憶され、ブロック2に表示色が金色となる宝石保留情報が記憶され、ブロック3に表示色が紫色となる宝石保留情報が記憶されており、ブロック4が未記憶となっている。
このような宝石保留情報記憶領域の宝石保留情報を用いて疑似連により装飾図柄500が変動表示される際には、ブロック1の宝石保留情報が図示しない当該宝石保留情報記憶領域に転送されるとともに、ブロック2〜4の宝石保留情報がブロック1〜3にシフトさせられる。新たな宝石保留情報は、ブロック1〜4のうち未記憶の状態にあって記憶アドレスの小さいブロックから順に記憶される。これにより、当該宝石保留情報記憶領域の宝石保留情報は、当該宝石表示領域700に宝石を表示させるためのリソースとして用いられる。また、ブロック1〜4の宝石保留情報は、宝石保留表示領域710に1〜4番目までの宝石を表示させるためのリソースとして用いられる。なお、宝石保留情報を用いたデモ表示においても同様にシフトさせられる。
[宝石保留表示パターン決定用テーブル]
図126は、サブCPU71に参照される宝石保留表示パターン決定用テーブルを示している。宝石保留表示パターン決定用テーブルは、宝石保留数が1〜3となる場合に対応するものと、宝石保留数が4となる場合に対応するものとに振り分けられている。これらの宝石保留表示パターン決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図126に示すように、宝石保留表示パターン決定用テーブルは、宝石保留表示パターンとして宝石の表示色を決定するためのテーブルであり、三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、宝石の表示色(水色、紫、金)と、これらの表示色に係る演出決定用乱数(65536個)とを規定している。なお、判定結果は、記憶順が1番目となる保留情報記憶領域1の三尺玉保留情報から取得される。また、保留情報記憶領域1に三尺玉保留情報が無い(記憶されていない)場合は、判定結果が第1・第2特別図柄ハズレとみなされる。
例えば、図126に示す宝石保留表示パターン決定用テーブル(宝石保留数1〜3)では、ハズレ口242への入球により宝石保留情報記憶領域における宝石保留情報の個数が1〜3個となるときに、保留情報記憶領域1の三尺玉保留情報に含まれる判定結果が「第1・第2特別図柄ハズレ」であると、ハズレ口242への入球に応じて宝石保留情報に基づき宝石保留表示領域710に新たに表示される宝石の表示色は、61440/65536の確率で水色に決定され、4096/65536の確率で紫に決定され、0/65536の確率で金に決定される。また、宝石保留表示パターン決定用テーブル(宝石保留数4)では、ハズレ口242への入球により宝石保留情報記憶領域における宝石保留情報の個数が4個となるときに、保留情報記憶領域1の三尺玉保留情報に含まれる判定結果が「第2特別図柄大当り(確変2〜4)」であると、ハズレ口242への入球に応じて宝石保留情報に基づき宝石保留表示領域710に新たに表示される宝石の表示色は、49152/65536の確率で水色に決定され、14336/65536の確率で紫に決定され、2048/65536の確率で金に決定される。これにより、宝石の表示色を用いた先読み予告演出が行われ、遊技者は、宝石の表示色に応じて大当りに対する期待度を高めることができる。
なお、宝石保留表示パターン決定用テーブルは、宝石保留数によって振り分けられない一つのテーブルでもよい。表示色に係る演出決定用乱数の範囲は、判定結果となる図柄及び当りの種別毎に規定してもよい。宝石保留表示パターンは、図示するものに限らず、仕様に応じて適宜設定することができる。例えば、5個以上の宝石保留情報を記憶可能としてもよく、その場合は、5個以上の宝石保留数に応じた宝石保留表示パターン決定用テーブルを選択可能としてもよい。また、本実施形態においては、保留情報記憶領域1の判定結果のみに基づき宝石保留表示パターンを決定するようにしているが、保留情報が記憶されている保留情報記憶領域の中から抽選でいずれにするかを決定し、決定された保留情報記憶領域において示される判定結果に基づいて宝石保留表示パターンを決定するようにしてもよい。また、宝石保留情報記憶領域の末尾の数字が同一となる保留情報記憶領域において示される判定結果に基づいて、宝石保留表示パターンを決定するようにしてもよい。
[保留情報表示パターン仮決定用テーブル]
図127は、サブCPU71に参照される保留情報表示パターン仮決定用テーブルを示している。保留情報表示パターン仮決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図127に示すように、保留情報表示パターン仮決定用テーブルは、三尺玉に係る保留情報表示パターンとして三尺玉の表示色を仮決定するためのテーブルであり、三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、三尺玉の表示色(白、青、黄色、緑、赤、虹)と、これらの表示色に係る演出決定用乱数(65536個)とを規定している。
例えば、図127に示す保留情報表示パターン仮決定用テーブルでは、第1始動口211又は第2始動口241における遊技球の入賞(通過)を検出した際に、それに応じて生成された三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1・第2特別図柄ハズレ」であると、当該三尺玉保留情報に対応して第1三尺玉保留表示領域610に表示される三尺玉の表示色は、61440/65536の確率で白に仮決定され、2048/65536の確率で青に仮決定され、1664/65536の確率で黄色に仮決定され、256/65536の確率で緑に仮決定され、128/65536の確率で赤に仮決定され、0/65536の確率で虹に仮決定される。また、保留情報表示パターン仮決定用テーブルでは、三尺玉保留情報に含まれる判定結果が「第2特別図柄大当り(確変2〜4)」であると、当該三尺玉保留情報に対応して第1三尺玉保留表示領域610に表示される三尺玉の表示色は、4096/65536の確率で白に仮決定され、14336/65536の確率で青に仮決定され、14336/65536の確率で黄色に仮決定され、14336/65536の確率で緑に仮決定され、14336/65536の確率で赤に仮決定され、4096/65536の確率で虹に仮決定される。これにより、三尺玉の表示色を用いた先読み予告演出が行われ、遊技者は、そのような三尺玉の表示色に応じて大当りに対する期待度を高めることができる。
本実施形態において、保留情報表示パターン仮決定用テーブルは、後述する保留情報数変化先読み予告に際して用いられ、このテーブルを用いて決定された保留情報表示パターンが直ちに三尺玉の表示色として反映されるものではない。すなわち、保留情報表示パターン仮決定用テーブルを用いて保留情報表示パターンが仮決定されている場合、対応する三尺玉は、第1三尺玉保留表示領域610から第2三尺玉保留表示領域620へと移行する前に保留情報表示パターンに応じた表示色として表示されない一方、第2三尺玉保留表示領域620へと移行した後、再び第1三尺玉保留表示領域610に移行した際に保留情報表示パターンに応じた表示色として表示されることとなる。なお、本実施形態においては、STモード以外の通常モードにおいて対応する三尺玉が第1三尺玉保留表示領域610に表示される場合や、演出モードに関係なく対応する三尺玉が第2三尺玉保留表示領域620に表示される場合に、保留情報表示パターンが直ちに表示色として反映されないが、演出モードや表示領域に関係なく先読み予告の対象となる三尺玉が表示される限りは、直ちに保留情報表示パターンに応じた表示色で表示させるようにしてもよい。また、三尺玉に係る保留情報表示パターンは、主制御回路のメインCPUにより決定されるようにしてもよい。
[先読み予告実行判定用テーブル]
図128は、サブCPU71に参照される先読み予告実行判定用テーブルを示している。先読み予告実行判定用テーブルは、三尺玉に係る保留情報数が2個となる場合に対応するものと、3〜4個となる場合に対応するものと、5〜8個となる場合に対応するものとに振り分けられている。先読み予告実行判定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されており、本実施形態においては通常モード時に用いられる。
図128に示すように、先読み予告実行判定用テーブルは、通常モード時に各種の先読み予告演出を行うか否かを決定するためのテーブルであり、三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、先読み予告演出の実行可否を決定付ける乱数抽選結果(非当選/当選)と、非当選/当選に係る演出決定用乱数(65536個)とを規定している。なお、判定結果は、最も近時に記憶された最新の三尺玉保留情報から取得される。
例えば、図128に示す先読み予告実行判定用テーブル(保留情報数2個)では、三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1特別図柄大当り(確変1)」であると、先読み予告演出は、45876/65536の確率で非当選(実行不許可)として決定され、19660/65536の確率で当選(実行許可)として決定される。また、先読み予告実行判定用テーブル(保留情報数3〜4個)では、三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1特別図柄大当り(確変1)」であると、先読み予告演出は、42599/65536の確率で非当選(実行不許可)として決定され、22937/65536の確率で当選(実行許可)として決定される。さらに、先読み予告実行判定用テーブル(保留情報数5〜8個)では、三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1特別図柄大当り(確変1)」であると、先読み予告演出は、39322/65536の確率で非当選(実行不許可)として決定され、26214/65536の確率で当選(実行許可)として決定される。これにより、三尺玉に係る保留情報が多くなるほど、後述の図129に示す「花火師先読み予告(入賞保留情報対象)」、「花火師先読み予告(既存保留情報対象)」、「保留情報表示役物先読み予告」、「保留情報数変化先読み予告」のいずれかについて実行される可能性が高くなり、遊技者は、先読み予告演出に対する期待度とともに大当りに対する期待度を高めることができる。
なお、先読み予告実行判定用テーブルは、三尺玉保留情報の個数別に設けるようにしてもよい。本実施形態においては、通常モード時に三尺玉保留情報の個数が2個以上となる場合に、先読み予告演出について実行される可能性があるが、例えば、三尺玉保留情報の個数が1個以上でも実行可能性があるようにしたり、4個以上では必ず実行されるようにしてもよい。また、例えば三尺玉保留情報の個数が6個となる場合には、先読み予告演出が実行されないなどというように、特定の個数になる際には先読み予告演出を実行させないようにしてもよい。先読み予告実行判定用テーブルについては、特殊モードやSTモードにおいても参照するようにしてもよい。また、ハズレ図柄や特定の当り図柄(例えば、小当り図柄)では、先読み予告演出が実行されないようにしてもよい。
[先読み予告種別決定用テーブル]
図129は、サブCPU71に参照される先読み予告種別決定用テーブルを示している。先読み予告種別決定用テーブルは、三尺玉に係る保留情報数が2個となる場合に対応するものと、3〜4個となる場合に対応するものと、5〜8個となる場合に対応するものとに振り分けられている。先読み予告種別決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されており、本実施形態においては通常モード時に用いられる。
図129に示すように、先読み予告種別決定用テーブルは、通常モード時に先読み予告演出の種別を決定するためのテーブルであり、三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、先読み予告演出の種別(「花火師先読み予告(入賞保留情報対象)」、「花火師先読み予告(既存保留情報対象)」、「保留情報表示役物先読み予告」、「保留情報数変化先読み予告」)と、これらの種別ごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。ここで、「花火師先読み予告(入賞保留情報対象)」は、入賞時の保留情報に応じて後述する花火師の最終表示人数により保留情報の表示色を変化させる演出を意味する。「花火師先読み予告(既存保留情報対象)」は、すでに記憶されている既存の保留情報を用いて後述する花火師の最終表示人数により保留情報の表示色を変化させる演出を意味する。「保留情報表示役物先読み予告」は、可動演出部材42Aを役物として用いた演出であり、当該三尺玉表示領域600や第1三尺玉保留表示領域610に先読み予告の対象として表示された三尺玉と重なるように可動演出部材42Aを出現させ、三尺玉の表示色とともに可動演出部材42Aの発光色を変化させる演出を意味する。「保留情報数変化先読み予告」は、三尺玉が第1三尺玉保留表示領域610から第2三尺玉保留表示領域620に一旦移行した後、再び第1三尺玉保留表示領域610にて表示される際に所定の表示色で出現することとなる演出を意味する。これらの先読み予告演出の具体的な内容については後述する。
例えば、図129に示す先読み予告種別決定用テーブル(保留情報数2個)では、三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1特別図柄大当り(確変1)」であって先読み予告演出を実行する旨が決定されていると、先読み予告演出の種別としては、32768/65536の確率で「花火師先読み予告(入賞保留情報対象)」が決定され、0/65536の確率で「花火師先読み予告(既存保留情報対象)」が決定され、40000/65536の確率で「保留情報表示役物先読み予告」が決定され、0/65536の確率で「保留情報数変化先読み予告」が決定される。また、先読み予告種別決定用テーブル(保留情報数3〜4個)では、三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1特別図柄大当り(確変1)」であって先読み予告演出を実行する旨が決定されていると、先読み予告演出の種別としては、25536/65536の確率で「花火師先読み予告(入賞保留情報対象)」が決定され、20000/65536の確率で「花火師先読み予告(既存保留情報対象)」が決定され、20000/65536の確率で「保留情報表示役物先読み予告」が決定され、0/65536の確率で「保留情報数変化先読み予告」が決定される。さらに、先読み予告種別決定用テーブル(保留情報数5〜8個)では、三尺玉保留情報から判定結果が取得され、その判定結果が「第1特別図柄大当り(確変1)」であって先読み予告演出を実行する旨が決定されていると、先読み予告演出の種別としては、20480/65536の確率で「花火師先読み予告(入賞保留情報対象)」が決定され、20480/65536の確率で「花火師先読み予告(既存保留情報対象)」が決定され、0/65536の確率で「保留情報表示役物先読み予告」が決定され、24576/65536の確率で「保留情報数変化先読み予告」が決定される。これにより、遊技者は、先読み予告演出の種別によっても大当りに対する期待度を高めることができる。
なお、本実施形態においては、保留情報数(三尺玉保留情報の個数)によっては選択されない先読み予告演出の種別が存在するが、保留情報数がいずれの個数でも先読み予告演出の全ての種別が決定される可能性があるようにしてもよい。また、保留情報数に応じて先読み予告演出の特定の種別しか決定されないようにしてもよい。さらに、本実施形態の先読み予告種別決定用テーブルにおいては、判定結果に応じて先読み予告演出の各種別の当選率が異なるように規定されているが、各種別の当選率を同一としてもよい。
[先読み予告対象保留情報決定用テーブル]
図130は、サブCPU71に参照される先読み予告対象保留情報決定用テーブルを示している。先読み予告対象保留情報決定用テーブルは、先読み予告演出として花火師先読み予告(既存保留情報対象)が選択された場合に用いられるテーブルであり、三尺玉保留情報としてハズレの保留情報のみが記憶されている場合に対応するものと、当りの保留情報が記憶されている場合に対応するものとに振り分けられている。先読み予告対象保留情報決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図130に示すように、先読み予告対象保留情報決定用テーブルは、通常モード時における花火師先読み予告(既存保留情報対象)の対象となる三尺玉保留情報を決定するためのテーブルであり、三尺玉保留情報が記憶される時点においてそれ以外の既存の三尺玉保留情報に係る保留個数(1〜7)と、先読み予告の対象として決定される三尺玉保留情報の順位(1〜7)と、これらの順位ごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。三尺玉保留情報の順位は、最古のものから新しい順に1,2,3,…となるように割り振られている。
例えば、先読み予告対象保留情報決定用テーブル(ハズレ保留のみ記憶)では、既存の保留個数が3個の場合、21845/65536の確率で順位「1」の三尺玉保留情報が先読み予告の対象として決定され、21845/65536の確率で順位「2」の三尺玉保留情報が先読み予告の対象として決定され、21846/65536の確率で順位「3」の三尺玉保留情報が先読み予告の対象として決定される。また、先読み予告対象保留情報決定用テーブル(当り保留を記憶)では、判定結果として当りを示す保留情報をベースに先読み予告の対象が決定され、例えば、当り保留個数が1個の場合で当該保留情報の順位が3番目であれば、当り保留個数「1」に対応する行を参照して先読み予告の順位を決める。また、当り保留個数が2個の場合で当該保留情報の順位が3番目及び4番目であれば、当り保留個数「2」に対応する行を参照して先読み予告の順位を決める。このような先読み予告対象保留情報決定用テーブル(当り保留を記憶)では、当り保留個数に応じて「対象保留」の若い番号の列から当該列に示される乱数範囲を当てはめることで対象保留が決定される。例えば、大当りの当選を示す保留情報が3番目、4番目、6番目にあって当り保留個数が3個の場合、「対象保留1」の乱数範囲を3番目に割り当て、「対象保留2」の乱数範囲を4番目に割り当て、「対象保留3」の乱数範囲を6番目に割り当てることにより、いずれの順番にある保留情報を対象保留とするかが抽選される。これにより、花火師先読み予告(既存保留情報対象)が決定された場合は、先読み予告の対象として既存の三尺玉保留情報が用いられる可能性がある。
[保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブル]
図131は、サブCPU71に参照される保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルを示している。保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルは、先読み予告演出として保留情報表示役物先読み予告が選択された場合に用いられるテーブルであり、プログラムROM72に記憶されている。
図131に示すように、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルは、可動演出部材42Aを当該三尺玉表示領域600と重なるように出現させる際に、可動演出部材42Aの発光レンズ42Bによる発光色(「表示色」ともいう)を決定するためのテーブルであり、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、発光レンズ42Bの最終表示色パターン(白、青、黄、緑、赤、虹)と、この最終表示色パターンごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。なお、可動演出部材42Aが出現した際には背後の三尺玉の視認が困難となるが、この際の三尺玉も発光レンズ42Bと同色の表示色として表示される。このとき、発光レンズ42Bは、背後を視認可能であるため、当該発光レンズ42Bを発光させないことで、背後に表示された三尺玉の表示色を発光レンズ42Bを通して視認することができるようにしてもよい。
例えば、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルでは、判定結果が第1特別図柄ハズレの場合、当該三尺玉表示領域600に重なる発光レンズ42Bの最終表示色パターンが、26624/65536の確率で「白」に決定され、16384/65536の確率で「青」に決定され、16384/65536の確率で「黄」に決定され、4096/65536の確率で「緑」に決定され、2048/65536の確率で「赤」に決定され、0/65536の確率で「虹」に決定される。これにより、保留情報表示役物読み予告が決定された場合は、当該三尺玉表示領域600と重なるように可動演出部材42Aが出現し、さらに発光レンズ42Bが最終表示色パターンに応じた色で発光する。その後、可動演出部材42Aが退避した状態となると、最終表示色パターンに応じた三尺玉の表示色(発光色と同じ色)が視認される。このような可動演出部材42Aの挙動とともに発光レンズ42Bによって発光する色や当該三尺玉表示領域600に表示される三尺玉の表示色から、大当りの期待度が高められる。また、発光レンズ42Bの発光色と三尺玉の表示色とが必ず同色となるため、仮に可動演出部材42Aが故障等によって出現しない場合でも、三尺玉の表示色のみで先読み予告を行うことができる。
なお、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルを用いて決定される最終表示色パターンは、当該三尺玉表示領域600において最終的に表示され得る三尺玉の表示色や発光レンズ42Bの表示色を示しているにすぎず、第1三尺玉保留表示領域610における表示色としては、後述する保留表示変化パターン決定用テーブルを用いて決定される。当該三尺玉表示領域600に発光レンズ42Bが重なる際は、最終表示色パターンに基づいて最終的に表示され得る三尺玉の表示色と同色で発光するようになっているが、発光レンズの発光色を三尺玉の表示色とは異なる色としたり、発光レンズを発光させずに単に三尺玉を透視可能とするように可動演出部材42Aを出現させるようにしてもよい。また、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルを用いて、当該三尺玉表示領域600において最終的に必ず表示される最終表示色パターンを決定するようにしてもよい。
[保留表示変化パターン決定用テーブル]
図132〜134は、サブCPU71に参照される保留表示変化パターン決定用テーブルを示している。保留表示変化パターン決定用テーブルは、第1三尺玉保留表示領域610の2〜4個目に先読み予告対象の三尺玉が表示されている場合に対応するものと(図132参照)、第1三尺玉保留表示領域610の1個目に先読み予告対象の三尺玉が表示されている場合に対応するものと(図133参照)、0個目として当該三尺玉表示領域600に先読み予告対象の三尺玉が表示される場合に対応するものと(図134参照)に振り分けられている。これらの保留表示変化パターン決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
保留表示変化パターン決定用テーブルは、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルを用いて決定された最終表示色パターンに基づき、第1三尺玉保留表示領域610及び当該三尺玉表示領域600に先読み予告の対象として表示される三尺玉やこれと重なる際の発光レンズ42Bの発光色の保留表示変化パターンを決定するためのテーブルである。保留表示変化パターン決定用テーブルは、決定された最終表示色パターンと、対応する現時点の三尺玉や発光レンズ42Bの表示色を示す現在色パターン(白、青、黄、緑、赤、虹)と、現時点から次に変化する表示色を示す表示色変化パターン(白、青、黄、緑、赤、虹)と、これらの表示色変化パターンごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。なお、第1三尺玉保留表示領域610において発光レンズ42Bと重なる先読み予告対象の三尺玉も、発光レンズ42Bと同色の表示色として表示される。
例えば、図132の保留表示変化パターン決定用テーブル(2〜4個目)では、最終表示色パターンが「黄」の場合であって、第1三尺玉保留表示領域610の4個目に位置する三尺玉及び発光レンズ42Bにおける変化前の表示色(現在色パターン)が「白」である場合、当該位置における変化後の三尺玉及び発光レンズ42Bの発光色(表示色変化パターン)は、40960/65536の確率で「白」に決定され、16384/65536の確率で「青」に決定され、8192/65536の確率で「黄」に決定される。また、図133の保留表示変化パターン決定用テーブル(1個目)では、最終表示色パターンが「黄」の場合であって、第1三尺玉保留表示領域610の1個目に位置する三尺玉及び発光レンズ42Bにおける変化前の表示色(現在色パターン)が「青」である場合、当該位置における変化後の三尺玉及び発光レンズ42Bの発光色(表示色変化パターン)は、49152/65536の確率で「青」に決定され、16384/65536の確率で「黄」に決定される。さらに、図134の保留表示変化パターン決定用テーブル(0個目)では、最終表示色パターンが「黄」の場合であって、当該三尺玉表示領域600に位置する三尺玉及び発光レンズ42Bにおける変化前の表示色(現在色パターン)が「黄」である場合、当該位置における変化後の三尺玉及び発光レンズ42Bの発光色(表示色変化パターン)は、65536/65536の確率で「黄」に決定される。これにより、第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600へと可動演出部材42A(発光レンズ42B)が移動するごとに三尺玉及び発光レンズ42Bの表示色が変化する場合があるため、最終的にどのような表示色に変化するかいった期待から大当りの期待度についても高められる。なお、本実施形態では、変化前と変化後で同色の場合には表示色を維持するものであるが、一旦変化させてから元に戻すことで表示色を維持するようにしてもよい。
なお、保留表示変化パターン決定用テーブルは、先読み予告の対象となる保留情報がワークRAM73の保留情報記憶領域1〜4や当該保留情報記憶領域に記憶される際に表示色変化パターンを決定するために用いられるものともいえる。また、本実施形態においては、表示色変化パターンの前提として、三尺玉及び発光レンズ42Bが最初に表示される際の表示色は、必ず「白」となるように規定されている。これにより、例えば第1三尺玉保留表示領域610の1〜4番目のいずれの表示位置において三尺玉や発光レンズ42Bが最初に表示されるとしても、これらの最初の表示色は「白」で表示され、当該位置において最初に「白」から他の色に変化するかあるいは維持される。その後は、表示位置が移動するごとに表示色が変化させられるか維持されることとなる。なお、必ず最終表示色パターンとなるようにすべく、最終表示色パターンとなるまで繰り返し判定処理を行い、当該三尺玉保留領域において表示色を複数回変化させるようにしてもよい。例えば、最終表示色パターンが「赤」の場合にあって現在表示色パターンが「青」の場合に、保留表示変化パターン決定用テーブルを用いて表示色変化パターンの判定処理を行い、表示色変化パターンとして「黄」に変化する旨が決定された場合は、現在表示色パターンを一時的に「黄」としつつも保留表示変化パターン決定用テーブルを再び用いて表示色変化パターンの判定処理を行う。さらに、表示色変化パターンとして「緑」に変化する旨が決定された場合は、現在表示色パターンを「緑」として保留表示変化パターン決定用テーブルを再び用いて表示色変化パターンの判定処理を行い、最終的に表示色変化パターンとして「赤」に変化する旨が決定されるまで判定処理を行うようにすることができる。この場合、当該三尺玉表示領域においては、例えば三尺玉及び発光レンズ42Bの表示色が「青」→「黄」→「緑」→「赤」の順に3回変化することとなる。表示色変化パターンは、図示するものに限らず、仕様に応じて適宜設定することができる。
[保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル]
図135は、サブCPU71に参照される保留情報表示役物可動パターン決定用テーブルを示している。保留情報表示役物可動パターン決定用テーブルは、第1三尺玉保留表示領域610の1〜4個目に先読み予告対象の三尺玉が表示される場合に対応するものと、0個目として当該三尺玉表示領域600に先読み予告対象の三尺玉が表示される場合に対応するものとに振り分けられている。これらの保留情報表示役物可動パターン決定用テーブルは、プログラムROM72に記憶されている。
図135に示すように、保留情報表示役物可動パターン決定用テーブルは、第1三尺玉保留表示領域610あるいは当該三尺玉表示領域600において三尺玉及び発光レンズ42Bの表示色を変化させる際に、当該三尺玉と重なるように可動演出部材42Aを配置させた上で動作させる可動パターンを決定するためのテーブルであり、決定された表示色変化パターン(変化無し、1段階変化、2段階以上変化)と、可動演出部材42Aの可動パターン(可動無し、上下揺動、左右揺動、羽根出現)と、これらの可動パターンごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。表示色変化パターンの「変化無し」とは、表示色変化パターンとして決定された表示色が現在色パターンの表示色と同一色で変化しないことを意味する。表示色変化パターンの「1段階変化」とは、表示色変化パターンとして決定された表示色が現在色パターンの表示色(例えば「白」)よりも1つ上位の色(例えば「青」)に変化することを意味する。表示色変化パターンの「2段階以上変化」とは、表示色変化パターンとして決定された表示色が現在色パターンの表示色(例えば「白」)よりも2つ以上上位の色(例えば「黄」、「緑」、「赤」、「虹」)に変化することを意味する。また、可動パターンの「可動無し」は、可動演出部材42Aが出現しないことや出現しても特に揺動などが生じないことを意味し、「上下揺動」は、可動演出部材42Aが上下方向に細かく揺れ動くことを意味し、「左右揺動」は、可動演出部材42Aが左右方向に細かく揺れ動くことを意味し、「羽根出現」は、可動演出部材42Aの羽根が放射状に出現することを意味する。
例えば、保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル(1〜4個目)では、第1三尺玉保留表示領域610の1個目の三尺玉及び発光レンズ42Bに対応する表示色変化パターンが「2段階以上変化」に該当する場合、この三尺玉と重なるように出現し得る可動演出部材42Aの可動パターンとしては、0/65536の確率で「可動無し」が決定され、32768/65536の確率で「上下揺動」が決定され、32768/65536の確率で「左右揺動」に決定される。また、保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル(0個目)では、当該三尺玉表示領域600の三尺玉及び発光レンズ42Bに対応する表示色変化パターンが「2段階以上変化」に該当する場合、この三尺玉と重なるように出現し得る可動演出部材42Aの可動パターンとしては、0/65536の確率で「可動無し」が決定され、32768/65536の確率で「上下揺動」が決定され、32768/65536の確率で「羽根出現」に決定される。本実施形態においては、可動パターンに基づいて可動演出部材42Aが動作せられる際に、三尺玉の表示色及び発光レンズ42Bの発光色が変化させられることにより、三尺玉の表示色変化だけでなく可動演出部材42Aの動作や発光レンズ42Bの発光色によっても大当りの期待度が高められる。
なお、保留情報表示役物可動パターン決定用テーブルは、1つのテーブルとしてまとめられたものでもよい。可動パターンや表示色変化パターンは、図示するものに限らず、仕様に応じて適宜設定することができる。
[花火師最終表示人数決定用テーブル]
図136は、サブCPU71に参照される花火師最終表示人数決定用テーブルを示している。花火師最終表示人数決定用テーブルは、先読み予告演出として花火師先読み予告が選択された場合に用いられるテーブルであり、プログラムROM72に記憶されている。
図136に示すように、花火師最終表示人数決定用テーブルは、先述した保留昇格の演出上の実行主体となる花火師の最終的な残り人数を決定するためのテーブルであり、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、花火師最終人数(0〜4)と、これら花火師最終人数ごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。なお、花火師の最終人数は、最終表示人数という場合もある。
例えば、花火師最終表示人数決定用テーブルでは、先読み予告対象の三尺玉保留情報に含まれる判定結果が「第2特別図柄大当り(確変1)」である場合、花火師最終人数が、0/65536の確率で「0」に決定され、8192/65536の確率で「1」に決定され、8192/65536の確率で「2」に決定され、16384/65536の確率で「3」に決定され、32768/65536の確率で「4」に決定される。このようにして決定された花火師の最終人数に基づき、基本的に最終人数分に相当する回数の保留昇格が行われることとなる。具体的にいうと、保留昇格では、花火師の最終人数から一人ずつ当該三尺玉表示領域600に表示された三尺玉に火をつけてその表示色を変化させるような演出が行われる。ただし、保留昇格によっても、必ずしも三尺玉の表示色が大当り期待度がより高い上位の色に変化するとは限らない。また、保留昇格においては、花火師の最終人数全てが当該三尺玉表示領域600の三尺玉に火をつけて表示色を変化させるような演出が行われる場合もある。なお、花火師最終人数は、「0」に決定されないようにしてもよい。
なお、花火師最終表示人数決定用テーブルは、遊技者にとって最も有利な「第2特別図柄大当り(確変1)」の判定結果である場合、他の判定結果の場合に比べて相対的に花火師最終人数が多く決定されるように規定することが好ましい。
[花火師初期表示人数決定用テーブル]
図137は、サブCPU71に参照される花火師初期表示人数決定用テーブルを示している。花火師初期表示人数決定用テーブルは、花火師先読み予告にあたって花火師の最初の人数を決定するためのテーブルであり、決定された花火師最終人数(1〜4)ごとに振り分けられ、プログラムROM72に記憶されている。
図137に示すように、花火師初期表示人数決定用テーブルは、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、花火師初期人数(1〜4)と、これら花火師初期人数ごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。
例えば、花火師初期表示人数決定用テーブル(最終人数1)では、先読み予告対象の三尺玉保留情報に含まれる判定結果が「第2特別図柄大当り(確変1)」である場合、花火師初期人数が、8192/65536の確率で「1」に決定され、8192/65536の確率で「2」に決定され、16384/65536の確率で「3」に決定され、32768/65536の確率で「4」に決定される。このようにして決定された花火師初期人数から花火師最終人数へと所定のタイミングで花火師の人数が変化させられる。すなわち、先読み予告対象の三尺玉が当該三尺玉表示領域600に表示される際は、花火師初期人数から減少あるいは維持された花火師最終人数をもって花火師が表示され、最終的に表示された花火師の残り人数多いほど大当りの期待度が高められる。
[花火師配色パターン決定用テーブル]
図138は、サブCPU71に参照される花火師配色パターン決定用テーブルを示している。花火師配色パターン決定用テーブルは、初期人数から最終人数に至るまで表示される花火師全ての配色を決定するためのテーブルであり、プログラムROM72に記憶されている。
図138に示すように、花火師配色パターン決定用テーブルは、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、花火師最終人数(1〜4)と、決定される花火師配色パターン(白、赤、虹)と、これら花火師配色パターンごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。花火師配色パターンは、大当りの期待度を示唆しており、概ね期待度が低いものから高い順に並べると、白、赤、虹の順となる。また、花火師最終人数が多いほど、花火師配色パターンとして「赤」あるいは「虹」が確率的に選択され易くなっている。
例えば、花火師配色パターン決定用テーブルでは、先読み予告対象の三尺玉保留情報に含まれる判定結果が「第2特別図柄大当り(確変1)」の場合であって花火師最終人数が「4」である場合、花火師配色パターンとしては、32768/65536の確率で「白」に決定され、16384/65536の確率で「赤」に決定され、16384/65536の確率で「虹」に決定される。このようにして決定された花火師配色パターンに応じて花火師の配色が表示される。これにより、表示された花火師の配色が「白」よりも「赤」、「赤」よりも「虹」の場合に大当りの期待度が高められる。
なお、花火師配色パターンの色数は、仕様に応じて適宜変更することができる。また、花火師が当初表示される際の配色について最終的に表示される配色とは別に決定するようにしてもよい。さらに、花火師最終人数に対応する花火師のみ「白」以外の配色が選択されるようにしたり、あるいは花火師最終人数に対応する花火師について、その他の花火師よりも「赤」あるいは「虹」の配色が選択される確率を相対的に高くするようにしてもよい。
[花火師減少パターン決定用テーブル]
図139は、サブCPU71に参照される花火師減少パターン決定用テーブルを示している。花火師減少パターン決定用テーブルは、花火師初期人数から花火師最終人数に至るまでの花火師の減少パターンを決定するためのテーブルであり、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報が、ワークRAM73の保留情報記憶領域5〜8に記憶される場合に対応するものと、保留情報記憶領域2〜4に記憶される場合に対応するものと、保留情報記憶領域1に記憶される場合に対応するものとに振り分けられ、プログラムROM72に記憶されている。
図139に示すように、花火師減少パターン決定用テーブルは、先述の花火師最終表示人数決定用テーブルから決定される花火師の最終人数(0〜4)と、現在人数(1〜4)と、決定される花火師減少数(−4〜0)と、花火師減少数ごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。ここで、「現在人数」とは、花火師減少数の決定に際して減少させる前の花火師の人数を意味する。
例えば、花火師減少パターン決定用テーブル(対象保留5〜8)では、先読み予告の対象となる保留情報が保留情報記憶領域6に記憶される場合にあって、最終人数が「3」であるとともに現在人数が「4」である場合、花火師減少数としては、60000/65536の確率で「0」に決定され、5536/65536の確率で「−1」に決定される。このとき、花火師減少数として「−1」が決定されると、先読み予告の対象となる保留情報が保留情報記憶領域5に記憶される場合の花火師減少数としては、最終人数が「3」であって現在人数が「3」になることから、65536/65536の確率で「0」に決定される。このように現在人数が最終人数に一致するまで保留情報の記憶アドレスがシフトされるごとに花火師減少数が順次決定されることとなる。このようにして決定された花火師減少数に応じて先読み予告の対象となる三尺玉が移動表示されるごとに花火師の人数が減少される可能性がある。
なお、花火師減少パターン決定用テーブルの振り分け方は、仕様に応じて適宜変更することができる。例えば、先読み予告の対象となる保留情報数ごとにテーブルを設けてもよいし、保留情報数ごとに分けずに全て同一内容のテーブルとしてもよい。
[花火師減少ガセパターン決定用テーブル]
図140は、サブCPU71に参照される花火師減少ガセパターン決定用テーブルを示している。花火師減少ガセパターン決定用テーブルは、花火師の人数が減少するかのように見せかけて復帰させるといった演出に関するガセパターンを決定するためのテーブルであり、プログラムROM72に記憶されている。このような花火師減少ガセパターン決定用テーブルは、花火師減少パターン決定用テーブルに基づいて花火師減少数が「0」と決定された場合に限って参照されることとなる。
図140に示すように、花火師減少ガセパターン決定用テーブルは、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果と、ガセパターンの当選及び非当選と、これらの当選及び非当選ごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。
例えば、花火師減少ガセパターン決定用テーブルでは、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果が「第2特別図柄大当り(確変1)」である場合に、花火師が減少するかのように見せかけるガセパターンが32768/65536の確率で当選として決定される。このようなガセパターンによれば、花火師の人数が単に減少するだけでなく増加したようにも見える演出を行うことができる。
なお、本実施形態では、ガセパターンによって基本的に花火師の一人だけが減少した後に復帰するような演出が行われるが、複数人をまとめて減少させた後に復帰させるような演出を行うようにしてもよい。
[昇格タイミング数決定用テーブル]
図141は、昇格タイミング数決定用テーブルを示している。昇格タイミング数決定用テーブルは、花火師の最終表示人数を用いた保留昇格(以下、「花火師昇格」とも称する)の昇格タイミング数を決定するためのテーブルであり、プログラムROM72に記憶されている。
図141に示すように、昇格タイミング数決定用テーブルでは、「通常変動」、疑似連のない「ノーマルリーチ」、「大連続予告」を含む演出パターンの場合に、昇格タイミング数がそれぞれ1回、2回、4回であり、さらに「疑似連2」、「疑似連3」、「疑似連4」を含む演出パターンであれば、昇格タイミング数がそれぞれ+1回、+2回、+3回増分されるように規定されている。このような昇格タイミング数に基づき、具体的に保留昇格が実行されるタイミングは、先述したように図105及び図106に示すとおりとなる。すなわち、昇格タイミング数とは、保留昇格の演出が実行される可能性がある回数(本実施形態では1〜7回)にすぎず、昇格タイミング数として決定された全ての回数において保留昇格の演出が実行されるわけではない。ちなみに、保留昇格の実行回数は、花火師の最終人数に相当する1〜4回、あるいは最終人数全てが同時に保留昇格を行う場合には1回となる。なお、昇格タイミング数は、テーブルを用いることなく演出パターンに応じて一義的に決定されるようにしてもよい。
[昇格実行可否決定用テーブル]
図142は、サブCPU71に参照される昇格実行可否決定用テーブルを示している。昇格実行可否決定用テーブルは、花火師の最終表示人数に応じて花火師昇格(保留昇格)の演出について実行可否を決定するためのテーブルであり、プログラムROM72に記憶されている。
図142に示すように、昇格実行可否決定用テーブルでは、花火師の最終表示人数が例えば「4」の場合、花火師昇格の演出について実行可とする旨が32768/65536の確率で決定され、実行不可とする旨が32768/65536の確率で決定される。このような昇格実行可否決定用テーブルは、花火師の最終表示人数よりも先述した昇格タイミング数の方が多い場合に用いられる。例えば、最終表示人数が「4」で昇格タイミング数が「7」の場合、昇格タイミング7回のうち4回分の当選(実行可)が得られるまで昇格実行可否決定用テーブルが用いられる。
すなわち、サブCPU71は、昇格実行可否決定用テーブルに基づいて昇格タイミングの1回目から花火師昇格の演出を実行するか否かについて判定処理を行う。このとき、例えば、昇格タイミングの1〜4回目の夫々が花火師昇格の演出について当選(実行可)となった場合、その余の昇格タイミングとなる5〜7回目については、昇格実行可否決定用テーブルを用いることなく花火師昇格の演出が実行不可とされる。一方、例えば、昇格タイミングの1回目及び2回目が花火師昇格の演出について当選(実行可)となり、3〜5回目が非当選(実行不可)となった場合、その余の昇格タイミングとなる6回目及び7回目に関しては、昇格実行可否決定用テーブルを用いることなく花火師昇格の演出が強制的に実行可とされる。
なお、昇格実行可否決定用テーブルは、図示するものに限らず、仕様に応じて適宜設定することができ、例えば最終表示人数に関わらず花火師昇格の演出実行可否についての当選確率を一義的に規定したものでもよい。また、最終表示人数が少ないほど当選確率が高くなるように規定したものでもよい。
[昇格パターン決定用テーブル]
図143及び図144は、サブCPU71に参照される昇格パターン決定用テーブルを示している。昇格パターン決定用テーブルは、保留昇格の演出内容となる保留表示パターンを決定するためのテーブルであり、大きく分類すると、図143に示す疑似連時に対応するものと、図144に示す非疑似連時に対応するものとに振り分けられ、プログラムROM72に記憶されている。具体的に、昇格パターン決定用テーブルとしては、図143に示すように、「ハズレ疑似連時」に対応するもの、「小当り疑似連時」に対応するもの、「大当り疑似連時」に対応するもの、「ハズレ・小当り・大当り疑似連時 イレギュラー時」に対応するものが設けられ、図144に示すように、「ハズレ非疑似連時」に対応するもの、「小当り非疑似連時」に対応するもの、「大当り非疑似連時」に対応するもの、「ハズレ・小当り・大当り非疑似連時 イレギュラー時」に対応するものが設けられている。なお、「イレギュラー時」とは、昇格タイミング数よりも花火師の最終表示人数が多いときを意味する。
図143及び図144に示すように、昇格パターン決定用テーブルは、判定処理に際して認識される現時点での三尺玉の表示色(白、青、黄、緑、赤)と、その際の花火師の残数(1〜4)と、保留表示パターンとして決定され得る三尺玉の表示色(白、青、黄、緑、赤、虹、白(NEXT)、青(NEXT)、黄(NEXT)、緑(NEXT)、赤(NEXT))と、これらの保留表示パターンごとに演出決定用乱数(65536個)とを規定している。なお、「NEXT」とは、疑似連実行時に特殊な疑似連図柄として「NEXT」という文字画像が装飾図柄500の一部や当該三尺玉表示領域600の三尺玉とともに表示され、疑似連実行後における再変動表示に際して当該文字画像が消えて三尺玉の表示色が対応する色になることを意味し、疑似連時に対応するテーブルのみに有意な演出決定用乱数と対応付けて規定されている。なお、「NEXT」の場合は、元の色に戻るようにしてもよい。
例えば、図143に示す昇格パターン決定用テーブル(大当り疑似連時)は、大当り図柄となる装飾図柄500が疑似連として変動表示される場合に、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示色を保留昇格により変化させるための保留表示パターンを決定するために用いられる。また、例えば、図144に示す昇格パターン決定用テーブル(大当り非疑似連時)は、大当り図柄となる装飾図柄500が変動表示される場合にあって所定の昇格タイミングに該当する際に、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示色を保留昇格により変化させるための保留表示パターンを決定するために用いられる。さらに、図143及び図144に示すイレギュラー時に対応する昇格パターン決定用テーブルは、花火師の最終表示人数をまとめて消化する際に、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示色を保留昇格により変化させるための保留表示パターンを決定するために用いられる。要するに、図106の(2)、(3)、(4)に示す保留昇格タイミングで昇格パターンを決定する際には、「疑似連」に対応する図143のテーブルが参照され、それ以外の保留昇格タイミングで昇格パターンを決定する際には、「非疑似連」に対応する図144のテーブルが参照される。
例えば、昇格パターン決定用テーブル(大当り疑似連時)によれば、一例として現時点での色が「白」で花火師の残数が「4」の場合、保留表示パターンとして三尺玉の表示色を「青」に変化させる旨が4280/65536の確率で決定される。この次の保留表示パターンは、昇格パターン決定用テーブル(大当り疑似連時)又は昇格パターン決定用テーブル(大当り非疑似連時)を用いて、現時点での色が「青」で花火師の残数が「3」の場合に対応するものが決定され、その後、残数が「0」になるまで同様の処理を繰り返すことで最終表示人数分の保留表示パターンが決定される。
また、昇格パターン決定用テーブル(大当り疑似連時)によれば、一例として現時点での色が「白」で花火師の残数が「4」の場合、保留表示パターンとして、三尺玉の表示色等を「白(NEXT)」とする旨が60244/65536の確率で決定され、「青(NEXT)」に変化させる旨が756/65536の確率で決定され、「黄(NEXT)」に変化させる旨が256/65536の確率で決定される。この次の保留表示パターンも、昇格パターン決定用テーブル(大当り疑似連時)又は昇格パターン決定用テーブル(大当り非疑似連時)を用いて、現時点での色が「白」で花火師の残数が「3」の場合に対応するものが決定され、その後、残数が「0」になるまで同様の処理を繰り返すことで最終表示人数分の保留表示パターンが決定される。
さらに、図144に示すイレギュラー時に対応する昇格パターン決定用テーブル(ハズレ・小当り・大当り非疑似連時 イレギュラー時)によれば、一例として現時点での色が「白」で花火師の最終表示人数(残数)が「4」の場合、その最終表示人数全てを用いて保留昇格が行われる際の保留表示パターンとして、三尺玉の表示色を「白」に維持する旨が16384/65536の確率で決定され、三尺玉の表示色を「青」に変化させる旨が16384/65536の確率で決定され、「黄」に変化させる旨が16384/65536の確率で決定され、「緑」に変化させる旨が8192/65536の確率で決定され、「赤」に変化させる旨が8192/65536の確率で決定され、「虹」に変化させる旨が確率0で決定されない。この場合、最終表示人数より昇格タイミング数が少ない場合、すなわち最終表示人数分をまとめて保留昇格を行う場合に応じた保留表示パターンが決定されることとなり、昇格タイミングの1回目に保留表示パターンに基づいて三尺玉の表示色が変化あるいは維持される。
[メインCPUによる制御]
次に、図145〜149を用いて、本実施形態のメインCPU61により実行される処理について以下に説明をする。なお、本実施形態のメインCPU61により実行される処理は、先述した他の実施形態によるものと概ね同様であるため、同一又は類似の処理については説明を省略する。
[第1始動口スイッチチェック処理]
図145は、本実施形態のメインCPU61により実行される第1始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第1始動口スイッチチェック処理は、図19に示すものと概ね同様であるが、第1始動口211における遊技球の入賞(通過)を検出した際に一連の処理が実行されるものであり、S505の入賞演出判定処理において、メインCPU61は、100%の確率で入賞演出を行う旨を判定するようになっている。これにより、メインCPU61により先読み予告に係る演出の実行が規制されることなく、始動入賞コマンドに応じてサブCPU71により先読み予告に係る演出が実行可能とされる。なお、第1始動口スイッチチェック処理に含まれる入賞演出判定処理においては、入賞演出として先読み予告に係る演出を実行する否かを判定し、実行する旨の判定結果が得られた場合に、サブCPUがさらに先読み予告を実行するか否かを判定するようにしてもよい。また、メインCPUの入賞演出判定処理において先読み予告に係る演出を実行する否かとともに先読み予告の種類を決定する処理を行い、その判定結果や決定結果に基づいてサブCPUに先読み予告を実行させるようにしてもよい。あるいは、メインCPUにより先読み予告を実行する旨の判定結果が得られた場合に、サブCPUに先読み予告の種類を決定させ、その決定結果に基づいてサブCPUに先読み予告を実行させるようにしてもよい。
[第2始動口スイッチチェック処理]
図146は、本実施形態のメインCPU61により実行される第2始動口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。この第2始動口スイッチチェック処理は、図20に示すものと概ね同様であるが、第2始動口241における遊技球の入賞(通過)を検出した際に一連の処理が実行されるものであり、S515の入賞演出判定処理において、メインCPU61は、100%の確率で入賞演出を行う旨を判定するようになっている。これにより、メインCPU61により先読み予告に係る演出の実行が規制されることなく、始動入賞コマンドに応じてサブCPU71により先読み予告に係る演出が実行可能とされる。なお、第2始動口スイッチチェック処理に含まれる入賞演出判定処理においても、入賞演出として先読み予告に係る演出を実行する否かを判定し、実行する旨の判定結果が得られた場合に、サブCPUがさらに先読み予告を実行するか否かを判定するようにしてもよい。また、メインCPUの入賞演出判定処理において先読み予告に係る演出を実行する否かとともに先読み予告の種類を決定する処理を行い、その判定結果や決定結果に基づいてサブCPUに先読み予告を実行させるようにしてもよい。あるいは、メインCPUにより先読み予告を実行する旨の判定結果が得られた場合に、サブCPUに先読み予告の種類を決定させ、その決定結果に基づいてサブCPUに先読み予告を実行させるようにしてもよい。
[特別図柄記憶チェック処理]
図147は、本実施形態のメインCPU61により実行される特別図柄記憶チェック処理を示すフローチャートである。この特別図柄記憶チェック処理は、図23に示すものと概ね同様であるが、S522のデモ表示処理、S523の判定処理、S531の特別図柄変動パターン決定処理が異なる。
S522のデモ表示処理において、メインCPU61は、副制御回路70のサブCPU71にデモ表示コマンドを送信するが、この送信から例えば30sといった所定時間を経過しても特別図柄ゲームの始動記憶が無い場合、再びデモ表示コマンドを送信する。つまり、第1及び第2特別図柄に係る始動記憶数が1以上になるまでは、メインCPU61からサブCPU71に対してデモ表示コマンドが定期的に繰り返し送信される。なお、デモ表示コマンドには、デモ表示の実行を許可する旨の命令とともに、現時点での遊技状態の種類を示すデータが含まれる。
S523において、メインCPU61は、次の変動表示は第2特別図柄に対応するものか否かを判定する処理を行う。すなわち、メインCPU61は、第1特別図柄及び第2特別図柄のそれぞれに対応する始動記憶の記憶順を監視しており、この記憶順が最も古い始動記憶について第2特別図柄に対応するものか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、次の変動表示が第2特別図柄に対応するものと判定した場合(S523:YES)、S524に処理を移す一方、次の変動表示が第2特別図柄に対応するものでない、すなわち第1特別図柄に対応するものと判定した場合(S523:NO)、S525に処理を移す。
S531の特別図柄変動パターン決定処理については、図148を用いて後述する。
[特別図柄変動パターン決定処理]
図148は、本実施形態のメインCPU61により実行される特別図柄変動パターン決定処理を示すフローチャートである。この特別図柄変動パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
図148に示すように、S560において、メインCPU61は、変動表示回数カウンタに「1」を加算する処理を行い、S561に処理を移す。変動表示回数カウンタは、主として確変時短遊技状態におけるゲーム回数(図柄変動回数)を計数するための加算カウンタであり、大当り遊技状態の終了ごとにリセットされる。
S561において、メインCPU61は、特別図柄変動パターン決定用テーブルを選択するためのテーブル(図示略)を参照し、変動対象となる特別図柄の種類、遊技状態、始動記憶数(保留数)、変動表示回数カウンタの値、当り図柄フラグに応じた特別図柄変動パターン決定用テーブル(図108〜111参照)を選択する。当り図柄フラグは、大当りの終了又は非確変非時短遊技状態での小当りの終了に応じてセットされるものである。本実施形態における当り図柄フラグは、「第1特別図柄大当り(確変1)」の場合に「01H」、「第2特別図柄大当り(確変1)」の場合に「02H」、「第2特別図柄大当り(確変2)」の場合に「03H」、「第2特別図柄大当り(確変3)」の場合に「04H」、「第2特別図柄大当り(確変4)」の場合に「05H」、非確変非時短遊技状態における「第1特別図柄小当り」の場合に「06H」がセットされる。当り図柄フラグの「01H」〜「05H」には、異なる特定変動回数が対応付けられており、「01H」では特定変動回数が「170」、「02H」では特定変動回数が「130」、「03H」では特定変動回数が「140」、「04H」では特定変動回数が「150」、「05H」では特定変動回数が「160」となる。また、当り図柄フラグの「06H」には、特殊モードに関する特殊変動回数として「1〜5」が対応付けられている。
例えば、確変時短遊技状態において変動させる特別図柄が第2特別図柄であり、当り図柄フラグが「02H」で変動表示回数カウンタの値が「130」の場合、第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(特定変動回数 確変時短 保留数1〜8)が選択され、当り図柄フラグが「02H」で変動表示回数カウンタの値が「150」の場合、第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(ST101〜174回 確変時短 保留数1〜8)が選択される。また、非確変非時短遊技状態において変動させる特別図柄が第1特別図柄であり、当り図柄フラグが「06H」で変動表示回数カウンタの値が「5」以下の場合、第1特別図柄変動パターン決定用テーブル(小当り後 非確変非時短 保留数1〜8)が選択される。
S562において、メインCPU61は、選択した特別図柄変動パターン決定用テーブルを参照し、特別図柄の変動パターンを決定する。その後、メインCPU61は、S563に処理を移す。
S563において、メインCPU61は、決定した変動パターンに対応するデータをメインRAM63の所定領域にセットする処理を行う。この変動パターンに対応するデータに基づいて特別図柄が変動表示及び停止表示される。その後、メインCPU61は、S564に処理を移す。
S564において、メインCPU61は、S562の処理で決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドをメインRAM63の所定領域にセットする処理を行う。その後、メインCPU61は、特別図柄変動パターン決定処理ルーチンを終了する。こうしてセットされた変動パターン指定コマンドは、メインCPU61からサブCPU71に送信される。
[当り終了インターバル管理処理]
図149は、本実施形態のメインCPU61により実行される当り終了インターバル管理処理を示すフローチャートである。この当り終了インターバル管理処理は、図30あるいは図54に示すものと類似するものであり、以下のステップ単位に実行される。
図149に示すように、S571において、メインCPU61は、メインRAM63の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合(S571:YES)、S572に処理を移す。一方、メインCPU61は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合(S571:NO)、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S572において、メインCPU61は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合(S572:YES)、S573に処理を移す。一方、メインCPU61は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合(S572:NO)、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。
S573において、メインCPU61は、メインRAM63の特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合、メインCPU61は、S574に処理を移す。
S574において、メインCPU61は、終了した当り遊技状態の種類が大当りであるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、大当りであると判定した場合(S574:YES)、S575に処理を移す。一方、メインCPU61は、終了した当り遊技状態の種類が大当りでない、すなわち小当りと判定した場合(S574:NO)、S578に処理を移す。
S575において、メインCPU61は、当り図柄フラグに所定の値をセットする処理を行う。このとき、所定の値としては、終了した大当り遊技状態の当り図柄に対応する「01H」〜「05H」のいずれかがセットされる。この処理を終了した場合、メインCPU61は、S576に処理を移す。
S576において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグに確変時短遊技状態を示す「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合、メインCPU61は、S577に処理を移す。
S577において、メインCPU61は、メインRAM63の確変回数カウンタの値にST回数として「184」をセットする処理を行う。この処理を終了した場合、メインCPU61は、S580に処理を移す。
S578において、メインCPU61は、メインRAM63の遊技状態フラグが非確変非時短遊技状態を示す「00H」であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU61は、遊技状態フラグが「00H」であると判定した場合(S578:YES)、S579に処理を移す。一方、メインCPU61は、遊技状態フラグが「00H」でないと判定した場合(S578:NO)、S581に処理を移す。
S579において、メインCPU61は、当り図柄フラグに所定の値をセットする処理を行う。このとき、所定の値としては、終了した小当り遊技状態の当り図柄に対応する「06H」がセットされる。これにより、当り図柄フラグ「06H」は、非確変非時短遊技状態においてセットされる可能性がある一方、確変時短遊技状態においてはセットされないものとなる。この処理を終了した場合、メインCPU61は、S580に処理を移す。
S580において、メインCPU61は、変動表示回数カウンタに「0」をセットする処理を行う。これにより、大当り終了後、あるいは非確変非時短遊技状態における小当り終了後から変動表示回数が計数されることなる。この処理を終了した場合、メインCPU61は、S581に処理を移す。
S581において、メインCPU61は、遊技状態コマンドをセットし、当り終了インターバル管理処理ルーチンを終了する。この遊技状態コマンドは、メインCPU61からサブCPU71に送信される。
[サブCPUによる制御]
次に、図150〜174を用いて、本実施形態のサブCPU71により実行される処理について以下に説明をする。サブCPU71は、メインCPU61からの各種コマンドを受信して様々な処理を行う。
[サブCPUによるメイン処理]
図150は、サブCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。このメイン処理は、図32に示すものと概ね同様であるが、S596の可動演出装置制御処理が一部異なる。
S596において、サブCPU71は、可動演出装置制御回路79を介して可動演出装置制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、可動演出部材42Aを第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600へと移動させたり、可動演出部材42Aを上下あるいは左右に揺動させたり、可動演出部材42Aの発光レンズ42Bを発光させたり、可動演出部材42Aの外周に羽根を突出させたりするための制御処理を実行する。この処理を終了した場合、サブCPU71は、S591に処理を移し、以降、S591〜S596の処理を繰り返し行う。
[コマンド受信割込処理]
図151は、サブCPU71により実行されるコマンド受信割込処理を示すフローチャートである。このコマンド受信割込処理は、図33に示すものと同様であるため、その説明を省略する。
[タイマ割込処理]
図152は、サブCPU71により実行されるタイマ割込処理を示すフローチャートである。このタイマ割込処理は、図34に示すものと概ね同様であるが、S611のタイマ更新処理が異なるとともに、S613のハズレ口スイッチチェック処理が追加されている。S611のタイマ更新処理については、図153を用いて後述し、S613のハズレ口スイッチチェック処理については、図154を用いて後述する。
[タイマ更新処理]
図153は、サブCPU71により実行されるタイマ更新処理を示すフローチャートである。このタイマ更新処理は、以下のステップ単位に実行される。
S620Aにおいて、サブCPU71は、当り開始表示コマンドを受信してから遊技状態コマンドを受信するまで「当り中」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、「当り中」であると判定した場合(S620A:YES)、S629に処理を移す。一方、「当り中」でないと判定した場合(S620A:NO)、サブCPU71は、S620に処理を移す。
S620において、サブCPU71は、演出モードフラグが「06H」〜「08H」のいずれかに該当するか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグは、演出モードの種類(通常モード(1)〜(3)、特殊モード(1)〜(3)、STモード(1)〜(3))を示すものであり、通常モード(1)が「00H」、通常モード(2)が「01H」、通常モード(3)が「02H」、特殊モード(1)が「03H」、特殊モード(2)が「04H」、特殊モード(3)が「05H」、STモード(1)が「06H」、STモード(2)が「07H」、STモード(3)が「08H」となる。演出モードフラグが「06H」〜「08H」のいずれかに該当する場合(S620:YES)、すなわちSTモードである場合、サブCPU71は、S622に処理を移す。一方、演出モードフラグが「06H」〜「08H」のいずれにも該当しない場合(S620:NO)、サブCPU71は、STモード以外の演出モードと認識した上でS622に処理を移す。
S621において、サブCPU71は、三尺玉に係る保留情報が記憶されているか否かを判定する処理を行う。三尺玉に係る保留情報が記憶されている場合(S621:YES)、サブCPU71は、S629に処理を移す。一方、三尺玉に係る保留情報が全く記憶されていない場合(S621:NO)、サブCPU71は、S622に処理を移す。
S622において、サブCPU71は、デモ表示タイマが「0」であるか否かの判定を行う。デモ表示タイマは、デモ表示の実行時間を計時するためのものであり、遊技状態に応じて所定の時間がセットされ、タイマ更新処理を行うごとに減算される。サブCPU71は、デモ表示タイマが「0」であると判定した場合(S622:YES)、S625に処理を移す。一方、サブCPU71は、デモ表示タイマが「0」でないと判定した場合(S622:NO)、S623に処理を移す。
S623において、サブCPU71は、デモ表示タイマの値を1減算する処理を行う。この処理を終了した場合、サブCPU71は、S624に処理を移す。
S624において、サブCPU71は、再びデモ表示タイマが「0」であるか否かの判定を行う。サブCPU71は、デモ表示タイマが「0」であると判定した場合(S624:YES)、S625に処理を移す。一方、サブCPU71は、デモ表示タイマが「0」でないと判定した場合(S624:NO)、S629に処理を移す。
S625において、サブCPU71は、宝石保留情報記憶領域のブロック1〜4に宝石保留情報が記憶されているか否かを判定する。サブCPU71は、宝石保留情報が記憶されていると判定した場合(S625:YES)、S626に処理を移す。一方、サブCPU71は、宝石保留情報が記憶されていないと判定した場合(S625:NO)、S629に処理を移す。
S626において、サブCPU71は、宝石保留情報更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、宝石保留情報記憶領域のブロック1に記憶されている宝石保留情報を当該宝石保留情報記憶領域(図示略)に転送し、その余の宝石保留情報記憶領域のブロック2〜4に記憶されている宝石保留情報をブロック1〜3にシフトさせる。これにより、当該宝石表示領域700には、当該宝石保留情報記憶領域に記憶された宝石保留情報に基づいて宝石が表示される。ちなみに、当該宝石保留情報記憶領域に記憶されていた宝石保留情報は、デモ表示の終了や宝石を用いた疑似連における装飾図柄500の確定表示に応じて消去されることとなる。この処理を終了した場合、サブCPU71は、S627に処理を移す。
S627において、サブCPU71は、デモ表示フラグに演出モードの種類に応じた値をセットするとともに、デモ表示フラグに応じた演出データをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする処理を行う。デモ表示フラグは、デモ表示コマンド等に基づいて実行されるデモ表示の種類を示すものであり、演出モードの種類に関係なく宝石保留情報が無い場合にデモ表示(1)に対応する「01H」、宝石保留情報がある通常モードの場合にデモ表示(2)に対応する「02H」、宝石保留情報がある特殊モードの場合にデモ表示(3)に対応する「03H」、宝石保留情報があるSTモードの場合にデモ表示(4)に対応する「04H」としてセットされる。ちなみに、デモ表示(1)〜(4)以外の非デモ表示状態においては、デモ表示フラグが「00H」となる。これにより、デモ表示フラグに基づいてデモ表示(1)〜(4)に応じた演出画像が表示される。この処理を終了した場合、サブCPU71は、S628に処理を移す。
S628において、サブCPU71は、デモ表示タイマにデモ表示フラグに応じた所定値をセットする処理を行う。例えば、デモ表示フラグが「01H」の場合、デモ表示タイマには、通常デモに係るデモ表示(1)を行う時間として、20sに相当する値がセットされる。デモ表示フラグが「02H」の場合、デモ表示タイマには、通常モードにおいて宝石を用いたデモ表示(2)を行う時間として、8sに相当する値がセットされる。デモ表示フラグが「03H」の場合、デモ表示タイマには、特殊モードにおいてデモ表示(3)を行う時間として、10sに相当する値がセットされる。デモ表示フラグが「04H」の場合、デモ表示タイマには、STモードにおいてデモ表示(4)を行う時間として、3sに相当する値がセットされる。この処理を終了した場合、サブCPU71は、S629に処理を移す。なお、デモ表示タイマにセットされる値は、仕様に応じて適宜変更することができる。
S629において、サブCPU71は、その他のタイマについての更新処理を行い、タイマ更新処理ルーチンを終了する。
[ハズレ口スイッチチェック処理]
図154は、サブCPU71により実行されるハズレ口スイッチチェック処理を示すフローチャートである。このハズレ口スイッチチェック処理は、以下のステップ単位に実行される。
S630において、サブCPU71は、ハズレ口242への遊技球の入球が検出されたか否かを、ハズレ口スイッチ380からの検出信号に基づいて判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、ハズレ口スイッチ380からの検出信号に基づいてハズレ口242への入球があると判定した場合(S630:YES)、S631に処理を移し、ハズレ口242への入球が無いと判定した場合(S630:NO)、ハズレ口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
S631において、サブCPU71は、宝石保留数(宝石保留情報の数)が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、宝石保留数が4以上である場合(S631:YES)、ハズレ口スイッチチェック処理ルーチンを終了し、宝石保留数が4以上でない場合(S631:NO)、S632に処理を移す。
S632において、サブCPU71は、宝石保留表示パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、更新後の宝石保留数に応じて宝石保留表示パターン決定用テーブル(図126参照)を選択する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S633に処理を移す。
S633において、サブCPU71は、宝石保留表示パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した宝石保留表示パターン決定用テーブルを用いて、三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果に基づき、新たに宝石保留表示領域710に表示される宝石の宝石保留表示パターンを決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S634に処理を移す。
S634において、サブCPU71は、宝石保留情報更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、決定した宝石保留表示パターンに基づいて最新の宝石保留情報を宝石保留情報記憶領域の空きブロックに記憶する。この処理を終了すると、サブCPU71は、ハズレ口スイッチチェック処理ルーチンを終了する。
[コマンド解析処理]
図155及び図156は、サブCPU71により実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。このコマンド解析処理は、図35のコマンド解析処理に類似するものであり、以下のステップ単位に実行される。
図155に示すように、S640において、サブCPU71は、受信コマンドがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、受信コマンドがあると判定した場合(S640:YES)、S641に処理を移す。一方、サブCPU71は、受信コマンドがないと判定した場合(S640:NO)、このコマンド解析処理ルーチンを終了する。
S641において、サブCPU71は、受信コマンドのデータを読み出し、そのデータに応じた処理を以降のステップにて行う。サブCPU71は、受信コマンドのデータの読み出しが終了すると、S642に処理を移す。
S642において、サブCPU71は、受信コマンドとしてデモ表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、デモ表示コマンドを受信したと判定した場合(S642:YES)、S643に処理を移す。一方、サブCPU71は、デモ表示コマンドを受信していないと判定した場合(S642:NO)、S644に処理を移す。
S643において、サブCPU71は、デモ表示制御処理を実行する。このデモ表示制御処理については、図157を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S644において、サブCPU71は、受信コマンドとして始動入賞コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、始動入賞コマンドを受信したと判定した場合(S644:YES)、S645に処理を移す。一方、サブCPU71は、始動入賞コマンドを受信していないと判定した場合(S644:NO)、S646に処理を移す。
S645において、サブCPU71は、第1保留情報更新処理を実行する。この第1保留情報更新処理については、図158を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S646において、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、変動パターン指定コマンドを受信したと判定した場合(S646:YES)、S647に処理を移す。一方、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判定した場合(S646:NO)、S649に処理を移す。
S647において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を実行する。この演出パターン決定処理については、図163を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S648に処理を移す。
S648において、サブCPU71は、第2保留情報更新処理を実行する。この第2保留情報更新処理については、図168を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S649において、サブCPU71は、受信コマンドとして図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、図柄指定コマンドを受信したと判定した場合(S649:YES)、S650に処理を移す。一方、サブCPU71は、図柄指定コマンドを受信していないと判定した場合(S649:NO)、S651に処理を移す。
S650において、サブCPU71は、停止図柄決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、メインCPU61から受信した図柄指定コマンドに対応する装飾図柄の停止図柄を決定する。サブCPU71は、停止図柄が決定した場合、決定した停止図柄データをワークRAM73の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S651において、サブCPU71は、受信コマンドとして図柄停止コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、図柄停止コマンドを受信したと判定した場合(S651:YES)、S652に処理を移す。一方、サブCPU71は、図柄停止コマンドを受信していないと判定した場合(S651:NO)、S653に処理を移す。
S652において、サブCPU71は、装飾図柄停止処理を実行する。この装飾図柄停止処理については、図170を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S653において、サブCPU71は、受信コマンドとして当り開始表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、当り開始表示コマンドを受信したと判定した場合(S653:YES)、S654に処理を移す。一方、サブCPU71は、当り開始表示コマンドを受信していないと判定した場合(S653:NO)、S655に処理を移す。
S654において、サブCPU71は、当り演出パターン決定処理を実行する。この当り演出パターン決定処理は、先述した実施形態によるものと概ね同様であるが、デモ表示タイマに「0」をセットする処理や、デモ表示フラグに「00H」をセットする処理をさらに行っている。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S655において、サブCPU71は、受信コマンドとして大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したと判定した場合(S655:YES)、S656に処理を移す。一方、サブCPU71は、大入賞口開放中表示コマンドを受信していないと判定した場合(S655:NO)、S657に処理を移す。
S656において、サブCPU71は、ラウンド中演出処理を実行する。このラウンド中演出処理は、先述した実施形態によるものと同様である。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S657において、サブCPU71は、受信コマンドとして当り終了表示コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、当り終了表示コマンドを受信したと判定した場合(S657:YES)、S658に処理を移す。一方、サブCPU71は、当り終了表示コマンドを受信していないと判定した場合(S657:NO)、図156のS659に処理を移す。
S658において、サブCPU71は、当り終了演出処理を実行する。この当り終了演出処理は、先述した実施形態によるものと同様である。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
図156に示すように、S659において、サブCPU71は、受信コマンドとして遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、遊技状態コマンドを受信したと判定した場合(S659:YES)、S660に処理を移す。一方、サブCPU71は、遊技状態コマンドを受信していないと判定した場合(S659:NO)、S661に処理を移す。
S660において、サブCPU71は、演出モード移行処理を実行する。この演出モード移行処理については、図171を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S661において、サブCPU71は、受信コマンドとして確変終了コマンドを受信したか否かを判定する。サブCPU71は、確変終了コマンドを受信したと判定した場合(S661:YES)、S662に処理を移す。一方、サブCPU71は、確変終了コマンドを受信していないと判定した場合(S661:NO)、S663に処理を移す。
S662において、サブCPU71は、演出モード移行処理を実行する。この演出モード移行処理も、S660と同様であり、図171を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S663において、サブCPU71は、その他、受信したコマンドに対応した処理を実行する。この処理を終了すると、サブCPU71は、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
[デモ表示制御処理]
図157は、サブCPU71により実行されるデモ表示制御処理を示すフローチャートである。デモ表示制御処理は、以下のステップ単位に実行される。
S670Aにおいて、サブCPU71は、当り開始表示コマンドを受信してから遊技状態コマンドを受信するまで「当り中」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU71は、「当り中」であると判定した場合(S670A:YES)、デモ表示制御処理ルーチンを終了する。一方、「当り中」でないと判定した場合(S670A:NO)、サブCPU71は、S670に処理を移す。
S670において、サブCPU71は、デモ表示フラグが非デモ表示状態を示す「00H」であるか否かの判定を行う。サブCPU71は、デモ表示フラグが「00H」であると判定した場合(S670:YES)、S671に処理を移す。一方、サブCPU71は、デモ表示フラグが「00H」でないと判定した場合(S670:NO)、デモ表示制御処理ルーチンを終了する。
S671において、サブCPU71は、デモ表示コマンドに基づいてデモ表示フラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S672に処理を移す。
S672において、サブCPU71は、デモ表示タイマにデモ表示フラグに応じた値をセットする処理を行う。これにより、デモ表示タイマには、デモ表示(1)に応じた20sに相当する値がセットされる。この処理を終了すると、サブCPU71は、デモ表示制御処理ルーチンを終了する。
[第1保留情報更新処理]
図158は、サブCPU71により実行される第1保留情報更新処理を示すフローチャートである。第1保留情報更新処理は、以下のステップ単位に実行される。
S680において、サブCPU71は、保留情報表示態様仮決定処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、保留情報表示パターン仮決定用テーブル(図127参照)を用いて、保留情報表示パターンとして三尺玉の表示色を仮決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S681に処理を移す。
S681において、サブCPU71は、保留情報記憶領域更新処理を実行する。この処理において、サブCPU71は、始動入賞コマンドに含まれるデータとともに仮決定した三尺玉の表示色を示す色情報を含む最新の三尺玉保留情報を生成し、この三尺玉保留情報をワークRAM73における保留情報記憶領域1〜8の空き領域に記憶する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S682に処理を移す。
S682において、サブCPU71は、先読み予告フラグが「00H」であるか否かの判定を行う。先読み予告フラグは、先読み予告の実行/未実行に加えて先読み予告の種類を示すものであり、未実行の場合に「00H」としてセットされ、花火師先読み予告(入賞保留情報対象)を実行する場合に「01H」としてセットされ、花火師先読み予告(既存保留情報対象)を実行する場合に「02H」としてセットされ、保留情報表示役物先読み予告を実行する場合に「03H」としてセットされ、保留情報数変化先読み予告を実行する場合に「04H」としてセットされる。サブCPU71は、先読み予告フラグが「00H」であると判定した場合(S682:YES)、S683に処理を移す。一方、サブCPU71は、先読み予告フラグが「00H」でないと判定した場合(S682:NO)、第1保留情報更新処理ルーチンを終了する。
S683において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「00H」であるか否かの判定を行う。保留情報数変化先読み予告実行中フラグは、保留情報数変化先読み予告の実行/非実行を示すものであり、実行の場合に「01H」としてセットされ、非実行の場合に「00H」としてセットされている。サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「00H」であると判定した場合(S683:YES)、S684に処理を移す。一方、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「00H」でなく「01H」と判定した場合(S683:NO)、第1保留情報更新処理ルーチンを終了する。
S684において、サブCPU71は、先読み予告処理を実行する。この先読み予告処理については、図159を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、第1保留情報更新処理ルーチンを終了する。
[先読み予告処理]
図159は、サブCPU71により実行される先読み予告処理を示すフローチャートである。先読み予告処理は、以下のステップ単位に実行される。
S690において、サブCPU71は、演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれかに該当するか否かの判定を行う。演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれかに該当する場合(S690:YES)、すなわち通常モードである場合、サブCPU71は、S691に処理を移す。一方、演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれにも該当しない場合(S690:NO)、サブCPU71は、通常モード以外の演出モードと認識することで先読み予告処理ルーチンを終了する。
S691において、サブCPU71は、先読み予告実行判定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、三尺玉保留情報数に応じていずれかの先読み予告実行判定用テーブル(図128参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S692に処理を移す。
S692において、サブCPU71は、先読み予告実行判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した先読み予告実行判定用テーブルを参照し、最新の保留情報に基づいて先読み予告の実行可否を乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S693に処理を移す。
S693において、サブCPU71は、S692の決定結果に基づいて先読み予告を実行するか否の判定を行う。先読み予告を実行すると判定した場合(S693:YES)、サブCPU71は、S694に処理を移す。一方、先読み予告を実行しないと判定した場合(S693:NO)、サブCPU71は、先読み予告処理ルーチンを終了する。
S694において、サブCPU71は、先読み予告種別決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、三尺玉保留情報数に応じていずれかの先読み予告種別決定用テーブル(図129参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S695に処理を移す。
S695において、サブCPU71は、先読み予告種別決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した先読み予告種別決定用テーブルを参照し、最新の保留情報に基づいて先読み予告の種別を乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S696に処理を移す。
S696において、サブCPU71は、S695の決定結果に応じた値を先読み予告フラグにセットする処理を行う。このとき、先読み予告フラグは、花火師先読み予告(入賞保留情報対象)を実行する旨の決定結果が得られた場合に「01H」としてセットされ、花火師先読み予告(既存保留情報対象)を実行する旨の決定結果が得られた場合に「02H」としてセットされ、保留情報表示役物先読み予告を実行する旨の決定結果が得られた場合に「03H」としてセットされ、保留情報数変化先読み予告を実行する旨の決定結果が得られた場合に「04H」としてセットされる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S697に処理を移す。
S697において、サブCPU71は、先読み予告フラグが花火師先読み予告(既存保留情報対象)を示す「02H」であるか否かの判定を行う。先読み予告フラグが「02H」であると判定した場合(S697:YES)、サブCPU71は、S698に処理を移す。一方、先読み予告フラグが「02H」でないと判定した場合(S697:NO)、サブCPU71は、S700に処理を移す。
S698において、サブCPU71は、先読み予告対象保留情報決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、既存の保留情報に当り図柄(大当り図柄及び小当り図柄)を含む保留情報が存在するかハズレ図柄を含む保留情報のみが存在するかに応じていずれかの先読み予告対象保留情報決定用テーブル(図130参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S699に処理を移す。
S699において、サブCPU71は、先読み予告対象保留情報決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した先読み予告対象保留情報決定用テーブルを参照し、保留個数に基づいて先読み予告の対象となる順番の保留情報を乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S700に処理を移す。
S700において、サブCPU71は、S699の決定結果に基づいて先読み予告の対象となる保留情報の順番を示す所定値を先読み予告実行回数判定用カウンタにセットする処理を行う。先読み予告実行回数判定用カウンタは、先読み予告の対象となる保留情報について先読み予告が実行される回数を判定するための減算カウンタである。例えば、1番目の保留情報の場合に先読み予告実行回数判定用カウンタに「1」がセットされ、3番目の保留情報の場合に先読み予告実行回数判定用カウンタに「3」がセットされる。なお、先読み予告フラグが「04H」の場合は、先読み予告実行回数判定用カウンタの値が0になるまでに保留情報数が4以下になると、先読み予告の対象として第1三尺玉保留表示領域610に表示される三尺玉の表示色が変更される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S701に処理を移す。
S701において、サブCPU71は、先読み予告パターン決定処理を実行する。この先読み予告パターン決定処理については、図160を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、先読み予告処理ルーチンを終了する。
[先読み予告パターン決定処理]
図160は、サブCPU71により実行される先読み予告パターン決定処理を示すフローチャートである。先読み予告パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S710において、サブCPU71は、先読み予告フラグが保留情報表示役物先読み予告を示す「03H」であるか否かの判定を行う。先読み予告フラグが「03H」であると判定した場合(S710:YES)、サブCPU71は、S711に処理を移す。一方、先読み予告フラグが「03H」でないと判定した場合(S710:NO)、サブCPU71は、S712に処理を移す。
S711において、サブCPU71は、保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理を実行する。この保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理については、図161を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、先読み予告パターン決定処理ルーチンを終了する。
S712において、サブCPU71は、先読み予告フラグが保留情報数変化先読み予告を示す「04H」であるか否かの判定を行う。先読み予告フラグが「04H」であると判定した場合(S712:YES)、サブCPU71は、先読み予告パターン決定処理ルーチンを終了する。一方、先読み予告フラグが「04H」でないと判定した場合(S712:NO)、サブCPU71は、花火師先読み予告(入賞保留情報対象)又は花火師先読み予告(既存保留情報対象)と認識し、S713に処理を移す。
S713において、サブCPU71は、花火師先読み予告パターン決定処理を実行する。この花火師先読み予告パターン決定処理については、図162を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、先読み予告パターン決定処理ルーチンを終了する。
[保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理]
図161は、サブCPU71により実行される保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理を示すフローチャートである。保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S720において、サブCPU71は、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブル(図131参照)を選択して読み込む。この処理を終了すると、サブCPU71は、S721に処理を移す。
S721において、サブCPU71は、保留情報表示役物最終表示色パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した保留情報表示役物最終表示色パターン決定用テーブルを参照し、先読み予告の対象となる保留情報に係る判定結果に基づいて保留情報表示役物先読み予告における最終表示色パターンを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S722に処理を移す。
S722において、サブCPU71は、先読み予告の対象となる保留情報の現時点での順番に1を加えた値を所定値として役物パターン決定用カウンタにセットする処理を行う。役物パターン決定用カウンタは、可動演出部材42Aを用いた先読み予告の実行回数を計数するための減算カウンタである。このカウンタに所定値がセットされることにより、第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600へと三尺玉が移動して表示されるまで可動演出部材42Aを用いた先読み予告が行われる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S723に処理を移す。
S723において、サブCPU71は、役物パターン決定用カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S724に処理を移す。
S724において、サブCPU71は、保留表示変化パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対象となる三尺玉を当該三尺玉保留表示領域600及び第1三尺玉保留表示領域610に表示させる何個目かを示す順番に応じて保留表示変化パターン決定用テーブル(図132〜134参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S725に処理を移す。
S725において、サブCPU71は、保留情報表示役物表示色変化パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した保留表示変化パターン決定用テーブルを参照し、最終表示色パターン及び現在色パターンに基づいて、対象となる三尺玉や発光レンズ42Bを次に表示させるべき表示色変化パターンを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S726に処理を移す。
S726において、サブCPU71は、保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対象となる三尺玉や可動演出部材42Aを当該三尺玉保留表示領域600(0個目)及び第1三尺玉保留表示領域610(1〜4個目)のうちいずれに表示させるかに応じて保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル(図135参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S727に処理を移す。
S727において、サブCPU71は、保留情報表示役物可動パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した保留情報表示役物可動パターン決定用テーブルを参照し、表示色変化パターンに基づいて可動演出部材42Aの可動パターンを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S728に処理を移す。
S728において、サブCPU71は、S725及びS727で決定した表示色変化パターン及び可動パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S729に処理を移す。
S729において、サブCPU71は、役物パターン決定用カウンタの値が1であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、第1三尺玉保留表示領域610において対象となる三尺玉を表示させる際の表示色変化パターン及び可動パターンの全てを決定したか否かを判定する。役物パターン決定用カウンタの値が1である場合(S729:YES)、サブCPU71は、S730に処理を移す。一方、役物パターン決定用カウンタの値が1でない場合(S729:NO)、サブCPU71は、第1三尺玉保留表示領域610におけるその余の表示色変化パターン及び可動パターンを決定すべく、S723に処理を移す。
S730において、サブCPU71は、S724と同様に、保留表示変化パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対象となる三尺玉を当該三尺玉保留表示領域600に表示させる際に応じた保留表示変化パターン決定用テーブル(図134参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S731に処理を移す。
S731において、サブCPU71は、S725と同様に、保留情報表示役物表示色変化パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した保留表示変化パターン決定用テーブルを参照し、最終表示色パターン及び現在色パターンに基づいて、対象となる三尺玉や発光レンズ42Bを当該三尺玉保留表示領域600において表示させるべき表示色変化パターンを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S732に処理を移す。
S732において、サブCPU71は、S726と同様に、保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対象となる三尺玉や発光レンズ42Bを当該三尺玉保留表示領域600に表示させる場合に応じて保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル(0個目)(図135参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S733に処理を移す。
S733において、サブCPU71は、S727と同様に、保留情報表示役物可動パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した保留情報表示役物可動パターン決定用テーブル(0個目)を参照し、表示色変化パターンに基づいて当該三尺玉保留表示領域600に対象となる三尺玉を表示させる際の可動演出部材42Aの可動パターンを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S734に処理を移す。
S734において、サブCPU71は、S731及びS733で決定した表示色変化パターン及び可動パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理ルーチンを終了する。このような保留情報表示役物先読み予告パターン決定処理によれば、可動演出部材42Aを用いた先読み予告が行われる。可動演出部材42Aを用いた先読み予告では、先読み予告の対象となる三尺玉と重なるように可動演出部材42Aが出現し、その対象となる保留情報に基づく装飾図柄500の変動表示が終了するまで、可動演出部材42Aが三尺玉と重なり続ける。そのため、可動演出部材42Aは、一度対象となる三尺玉と重なると、その後に三尺玉が移動表示されるのに伴って移動することとなる。なお、三尺玉の移動表示と可動演出部材の移動を同期させて表示領域上に可動演出部材を出現した後は、三尺玉の視認を困難又は不可能にしてもよい。また、保留画像が移動した後に可動演出部材が移動することにより、三尺玉が視認可能となる期間があってもよい。
[花火師先読み予告パターン決定処理]
図162は、サブCPU71により実行される花火師先読み予告パターン決定処理を示すフローチャートである。花火師先読み予告パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S740において、サブCPU71は、花火師最終表示人数決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対象となる三尺玉を当該三尺玉保留表示領域600に表示させる際の花火師の最終人数を決定するための花火師最終表示人数決定用テーブル(図136参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S741に処理を移す。
S741において、サブCPU71は、花火師最終表示人数決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した花火師最終表示人数決定用テーブルを参照し、先読み予告対象の保留情報に含まれる判定結果に基づいて、それに対応する三尺玉が当該三尺玉保留表示領域600に表示させる際の花火師先読み予告による花火師の最終人数を乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S742に処理を移す。
S742において、サブCPU71は、最終表示人数カウンタにS741で決定した値をセットする処理を行う。最終表示人数カウンタは、花火師の最終表示人数分に相当する保留昇格の実行回数を計数するための減算カウンタである。この処理を終了すると、サブCPU71は、S743に処理を移す。
S743において、サブCPU71は、花火師初期表示人数決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、S741で決定した最終人数に応じて花火師先読み予告による花火師の初期人数を決定するための花火師初期表示人数決定用テーブル(図137参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S744に処理を移す。
S744において、サブCPU71は、花火師初期表示人数決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した花火師初期表示人数決定用テーブルを参照し、先読み予告対象の保留情報に含まれる判定結果に基づいて、花火師先読み予告による花火師の初期人数を乱数抽選により決定する。なお、本実施形態では、花火師先読み予告において基本的に花火師の人数が減少するか維持されることになるため、初期表示人数が最終表示人数以上の数として決定される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S745に処理を移す。
S745において、サブCPU71は、初期表示人数カウンタに決定した値をセットする処理を行う。初期表示人数カウンタは、花火師の初期表示人数分に相当する数を指定するためのカウンタである。この処理を終了すると、サブCPU71は、S746に処理を移す。
S746において、サブCPU71は、花火師配色パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、花火師先読み予告における花火師の配色パターンを決定するための花火師配色パターン決定用テーブル(図138参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S747に処理を移す。
S747において、サブCPU71は、花火師配色パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した花火師配色パターン決定用テーブルを参照し、先読み予告対象の保留情報に含まれる判定結果及び花火師の最終表示人数に基づいて、花火師先読み予告における花火師の配色パターンを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S748に処理を移す。
S748において、サブCPU71は、花火師パターン決定用カウンタに対象となる保留情報の順番に応じた値を所定値としてセットする処理を行う。花火師パターン決定用カウンタは、対象となる保留情報の順番ごとに先読み予告の演出パターンを決定するために用いられるカウンタである。例えば、対象となる保留情報の順番が4番目である場合の演出パターンを決定する際は、所定値として「4」がセットされる。の処理を終了すると、サブCPU71は、S749に処理を移す。
S749において、サブCPU71は、花火師パターン決定用カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S750に処理を移す。
S750において、サブCPU71は、花火師減少パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、対象となる保留情報の順番に応じて花火師先読み予告における花火師の減少パターンを決定するための花火師減少パターン決定用テーブル(図139参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S751に処理を移す。
S751において、サブCPU71は、花火師減少パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した花火師減少パターン決定用テーブルを参照し、花火師の最終表示人数及び現時点で減少前となる現在人数に応じて花火師の減少数を乱数抽選により決定する。この現在人数は、初期表示人数カウンタの値として示され、このカウンタから取得される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S752に処理を移す。
S752において、サブCPU71は、花火師の人数を現在人数から減少させることになるか否かを判定する処理を行う。花火師の人数を現在人数から減少させると判定した場合(S752:YES)、サブCPU71は、S753に処理を移す。一方、花火師の人数を現在人数から減少させずに維持すると判定した場合(S752:NO)、サブCPU71は、S754に処理を移す。
S753において、サブCPU71は、初期表示人数カウンタ減算処理を行う。この処理において、サブCPU71は、初期表示人数カウンタから減少分に相当する値を減算する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S756に処理を移す。
S754において、サブCPU71は、花火師減少ガセパターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、花火師先を減少させたように見せかけるための花火師減少ガセパターン決定用テーブル(図140参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S755に処理を移す。
S755において、サブCPU71は、花火師減少ガセパターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した花火師減少ガセパターン決定用テーブルを参照し、対象となる保留情報に含まれる判定結果に基づいて花火師減少のガセパターンを実行するか否かを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S756に処理を移す。
S756において、サブCPU71は、花火師先読み予告パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。この処理により、先読み予告の対象となる三尺玉が、花火師パターン決定用カウンタ+1の値に対応する保留表示領域において表示される際の花火師の表示パターンが決定される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S757に処理を移す。
S757において、サブCPU71は、花火師パターン決定用カウンタの値が0であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、対象となる保留情報の順番が0となり、対応する三尺玉を当該三尺玉表示領域600に表示させるまでの先読み予告に係る演出パターンを決定したか否かを判定する。花火師パターン決定用カウンタの値が0である場合(S757:YES)、サブCPU71は、花火師先読み予告パターン決定処理ルーチンを終了する。一方、花火師パターン決定用カウンタの値が0でない場合(S757:NO)、サブCPU71は、その余の順番に応じた花火師の演出パターンを決定すべく、S749に処理を移す。
[演出パターン決定処理]
図163は、サブCPU71により実行される演出パターン決定処理を示すフローチャートである。演出パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S760において、サブCPU71は、モード滞在数カウンタの値を1加算する処理を行う。モード滞在数カウンタは、第1及び第2演出パターン決定用テーブルを選択する場合に用いる可能性があるカウンタであり、同一の演出モードが連続して実行される際のゲーム回数を計数するためのものである。この処理を終了すると、サブCPU71は、S761に処理を移す。
S761において、サブCPU71は、演出決定用乱数を抽出する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S762に処理を移す。
S762において、サブCPU71は、演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれかに該当するか否かの判定を行う。すなわち、サブCPU71は、演出モードが通常モードであるか否かを判定する。演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれかに該当する場合(S762:YES)、すなわち通常モードである場合、サブCPU71は、S763に処理を移す。一方、演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれにも該当しない場合(S690:NO)、サブCPU71は、通常モード以外の演出モードと認識することでS764に処理を移す。
S763において、サブCPU71は、通常モード演出パターン決定処理を行う。この通常モード演出パターン決定処理については、図164を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S764において、サブCPU71は、演出モードフラグが「03H」〜「05H」のいずれかに該当するか否かの判定を行う。すなわち、サブCPU71は、演出モードが特殊モードであるか否かを判定する。演出モードフラグが「03H」〜「05H」のいずれかに該当する場合(S764:YES)、すなわち特殊モードである場合、サブCPU71は、S765に処理を移す。一方、演出モードフラグが「03H」〜「05H」のいずれにも該当しない場合(S764:NO)、サブCPU71は、STモードと認識することでS766に処理を移す。
S765において、サブCPU71は、特殊モード演出パターン決定処理を行う。この特殊モード演出パターン決定処理については、図166を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S766において、サブCPU71は、STモード演出パターン決定処理を行う。このSTモード演出パターン決定処理については、図167を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[通常モード演出パターン決定処理]
図164は、サブCPU71により実行される通常モード演出パターン決定処理を示すフローチャートである。通常モード演出パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S770において、サブCPU71は、デモ表示フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S771に処理を移す。
S771において、サブCPU71は、デモ表示タイマに0をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S772に処理を移す。
S772において、サブCPU71は、演出パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、通常モードにおける演出パターンを決定するための演出パターン決定用テーブル(図112、113、117、118参照)を選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S773に処理を移す。
S773において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した通常モードに対応する演出パターン決定用テーブルを参照し、変動パターン指定コマンドに基づいて通常モードにおいて実行すべき演出パターンをS761で抽出した演出決定用乱数に基づいて決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S774に処理を移す。
S774において、サブCPU71は、決定した演出パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。ここでセットされたデータは、デモ表示を終了させるデータとなる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S775に処理を移す。
S775において、サブCPU71は、先読み予告フラグが「01H」又は「02H」であるか否かの判定を行う。すなわち、花火師先読み予告である否かを判定する。先読み予告フラグが「01H」又は「02H」であって花火師先読み予告と判定した場合(S775:YES)、サブCPU71は、S776に処理を移す。一方、先読み予告フラグが「01H」及び「02H」のいずれでもないと判定した場合(S775:NO)、サブCPU71は、通常モード演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
S776において、サブCPU71は、花火師昇格パターン決定処理を行う。この花火師昇格パターン決定処理については、図165を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、通常モード演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[花火師昇格パターン決定処理]
図165は、サブCPU71により実行される花火師昇格パターン決定処理を示すフローチャートである。花火師昇格パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S780において、サブCPU71は、昇格タイミング決定回数カウンタに所定値をセットする処理を行う。昇格タイミング決定回数カウンタは、保留昇格タイミングの回数(昇格タイミング数)を計数するためのものであり、所定値としては、昇格タイミング数決定用テーブル(図141参照)を用いて演出パターンに対応するタイミング数(1〜7)がセットされる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S781に処理を移す。
S781において、サブCPU71は、最終表示人数カウンタの値が昇格タイミング決定回数カウンタの値よりも大きいか否かの判定を行う。すなわち、サブCPU71は、最終表示人数分に相当する保留昇格の実行回数が昇格タイミング数よりも大きいか否かを判別する。最終表示人数カウンタの値が昇格タイミング決定回数カウンタの値よりも大きい場合(S781:YES)、サブCPU71は、S782に処理を移す。一方、最終表示人数カウンタの値が昇格タイミング決定回数カウンタの値と等しいかそれよりも小さい場合(S781:NO)、サブCPU71は、S786に処理を移す。
S782において、サブCPU71は、昇格パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出パターンに応じて三尺玉に係る昇格パターン(保留表示パターン)を決定するための昇格パターン決定用テーブル(図143、144参照)を選択する。このとき、保留昇格の実行回数が昇格タイミング数よりも多いイレギュラーになるため、昇格パターン決定用テーブルとしては、イレギュラー時に対応するものが選択される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S783に処理を移す。
S783において、サブCPU71は、昇格パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した昇格パターン決定用テーブルを参照し、対象となる三尺玉の現時点での色と花火師の残数とに基づいて、次の表示色を示す昇格パターン(保留表示パターン)を乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S784に処理を移す。
S784において、サブCPU71は、決定した昇格パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。このとき、ここでセットされたデータは、イレギュラー時の昇格パターンに対応するものであり、この昇格パターンに対応するデータによれば、花火師の最終表示人数全てが昇格タイミングの1回目の時点で同時に当該三尺玉表示領域600の三尺玉に火をつけつつ消え去るとともに、その三尺玉の表示色を昇格パターン(保留表示パターン)で定められた色に変化するような演出が行われることとなる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S785に処理を移す。
S785において、サブCPU71は、最終表示人数カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、花火師昇格パターン決定処理ルーチンを終了する。
S786において、サブCPU71は、昇格実行可否決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、花火師の最終表示人数に等しい回数の保留昇格を実行するもののその実行回数よりも昇格タイミング数が多くなる場合があるために、昇格タイミングごとに保留昇格を実行するか否を決定するための昇格実行可否決定用テーブル(図142参照)を選択する。なお、昇格実行可否決定用テーブルは、保留昇格の実行可否について未決として残る昇格タイミングの残存数が、花火師の最終表示人数(保留昇格の実行回数)と同数となった場合には例外として使用されない。この場合、昇格タイミングの残存数全ては、保留昇格を実行するものとして抽選によることなく決定される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S787に処理を移す。
S787において、サブCPU71は、昇格実行可否決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、上記した例外となる場合を除き、選択した昇格実行可否決定用テーブルを参照し、花火師の最終表示人数に基づいて昇格タイミングごとに保留昇格を実行するか否かを乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S788に処理を移す。
S788において、サブCPU71は、最終表示人数カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S789に処理を移す。
S789において、サブCPU71は、昇格パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出パターンに応じて三尺玉に係る昇格パターン(保留表示パターン)を決定するための昇格パターン決定用テーブル(図143、144参照)を選択する。すなわち、保留昇格を実行する旨が決定付けられた一の昇格タイミングにおける昇格パターンを決定するために昇格パターン決定用テーブルが選択される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S790に処理を移す。
S790において、サブCPU71は、昇格パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した昇格パターン決定用テーブルを参照し、対象となる三尺玉の現時点での色と花火師の残数(最終表示人数カウンタの値)とに基づいて、次の表示色を示す昇格パターン(保留表示パターン)を乱数抽選により決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S791に処理を移す。
S791において、サブCPU71は、決定した昇格パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。このとき、ここでセットされたデータは、一の昇格タイミングにおいて実行される保留昇格の昇格パターンに対応するものであり、この昇格パターンに対応するデータによれば、花火師の1人が昇格タイミングの所定回数の時点で当該三尺玉表示領域600の三尺玉に火をつけつつ消え去るとともに、その三尺玉の表示色を昇格パターン(保留表示パターン)で定められた色に変化するような演出が行われることとなる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S792に処理を移す。
S792において、サブCPU71は、最終表示人数カウンタの値が0であるか否かを判定する処理を行う。すなわち、サブCPU71は、最終表示人数分(保留昇格の実行回数分)の昇格パターンを決定したか否かを判定する。最終表示人数カウンタの値が0である場合(S792:YES)、サブCPU71は、花火師昇格パターン決定処理ルーチンを終了する。一方、最終表示人数カウンタの値が0でない場合(S792:NO)、サブCPU71は、S788に処理を移す。
[特殊モード演出パターン決定処理]
図166は、サブCPU71により実行される特殊モード演出パターン決定処理を示すフローチャートである。特殊モード演出パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S800において、サブCPU71は、デモ表示フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S801に処理を移す。
S801において、サブCPU71は、デモ表示タイマに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S801に処理を移す。
S802において、サブCPU71は、演出パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊モードにおける演出パターンを決定するための演出パターン決定用テーブル(図114〜116、図119〜121参照)を選択する。このとき、サブCPU71は、モード滞在数カウンタの値に応じて異なる演出パターン決定用テーブルを選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S803に処理を移す。
S803において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択した特殊モードに対応する演出パターン決定用テーブルを参照し、変動パターン指定コマンドに基づいて特殊モードにおいて実行すべき演出パターンをS761で抽出した演出決定用乱数に基づいて決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S804に処理を移す。
S804において、サブCPU71は、決定した演出パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、特殊モード演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[STモード演出パターン決定処理]
図167は、サブCPU71により実行されるSTモード演出パターン決定処理を示すフローチャートである。STモード演出パターン決定処理は、以下のステップ単位に実行される。
S810Aにおいて、サブCPU71は、デモ表示フラグがデモ表示(4)を示す「04H」であるか否かの判定を行う。サブCPU71は、デモ表示フラグが「04H」であると判定した場合(S810A:YES)、S810に処理を移す。一方、サブCPU71は、デモ表示フラグが「04H」でないと判定した場合(S810A:NO)、S810Bに処理を移す。
S810Bにおいて、サブCPU71は、デモ表示フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S810Cに処理を移す。
S810Cにおいて、サブCPU71は、デモ表示タイマに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S810に処理を移す。
S810において、サブCPU71は、演出パターン決定用テーブル選択処理を行う。この処理において、サブCPU71は、STモードにおける演出パターンを決定するための演出パターン決定用テーブル(図116、図122〜123参照)を選択する。このとき、サブCPU71は、モード滞在数カウンタの値に応じて異なる演出パターン決定用テーブルを選択する。また、モード滞在数カウンタの値が特定変動回数に合致する場合、サブCPU71は、後述する特定演出パターンフラグの値に応じて高期待度演出未実行時又は高期待度演出実行済時に対応する演出パターン決定用テーブルを選択する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S811に処理を移す。
S811において、サブCPU71は、演出パターン決定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、選択したSTモードに対応する演出パターン決定用テーブルを参照し、変動パターン指定コマンドに基づいてSTモードにおいて実行すべき演出パターンをS761で抽出した演出決定用乱数に基づいて決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S812に処理を移す。
S812において、サブCPU71は、特定演出パターンフラグが「00H」であるか否かの判定を行う。特定演出パターンフラグは、特定変動回数に至るまでに高期待度演出に該当する特定演出パターン(本実施形態では、「花火師扉突破リーチ 扉赤」、「女性扉突破リーチ 扉赤」、「一撃ボタンリーチ 大ボタン」、「三連ボタンリーチ 大ボタン」)が実行されたか否かを示すものであり、特定演出パターンが実行されていなければ「00H」であり、実行されている場合は「01H」となる。特定演出パターンフラグが「00H」の場合(S812:YES)、サブCPU71は、S813に処理を移す。一方、特定演出パターンフラグが「01H」の場合(S812:NO)、サブCPU71は、S815に処理を移す。
S813において、サブCPU71は、S811の処理において特定演出パターンが決定されたか否かを判定する処理を行う。特定演出パターンが決定されたと判定した場合(S813:YES)、サブCPU71は、S814に処理を移す。一方、特定演出パターンが未だ決定されていないと判定した場合(S813:NO)、サブCPU71は、S815に処理を移す。
S814において、サブCPU71は、特定演出パターンフラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S815に処理を移す。
S815において、サブCPU71は、決定した演出パターンを実行するためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、STモード演出パターン決定処理ルーチンを終了する。
[第2保留情報更新処理]
図168は、サブCPU71により実行される第2保留情報更新処理を示すフローチャートである。第2保留情報更新処理は、以下のステップ単位に実行される。
S820において、サブCPU71は、保留情報記憶領域更新処理を行う。この処理において、サブCPU71は、変動パターン指定コマンドに基づいてワークRAM73の保留情報記憶領域1に記憶された保留情報を当該保留情報記憶領域に転送するとともに、保留情報記憶領域1〜8の保留情報を一つずつシフトさせる。これにより、当該三尺玉表示領域600には、当該保留情報記憶領域の保留情報に基づいて三尺玉が表示される。そして、装飾図柄500が確定表示されると、当該保留情報記憶領域の保留情報が消去されるとともに、当該三尺玉表示領域600に表示された三尺玉も消去される。この処理を終了すると、サブCPU71は、S821に処理を移す。
S821において、先読み予告フラグが「00H」であるか否かの判定を行う。先読み予告フラグが「00H」であると判定した場合(S821:YES)、サブCPU71は、S822に処理を移す。一方、先読み予告フラグが「00H」でないと判定した場合(S821:NO)、サブCPU71は、S823に処理を移す。
S822において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「00H」であるか否かの判定を行う。保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「00H」であると判定した場合(S822:YES)、サブCPU71は、第2保留情報更新処理ルーチンを終了する。一方、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「00H」でなく「01H」と判定した場合(S822:NO)、サブCPU71は、S823に処理を移す。
S823において、サブCPU71は、先読み予告終了処理を実行する。この先読み予告終了処理については、図169を用いて後述する。この処理を終了すると、サブCPU71は、第2保留情報更新処理ルーチンを終了する。
[先読み予告終了処理]
図169は、サブCPU71により実行される先読み予告終了処理を示すフローチャートである。先読み予告終了処理は、以下のステップ単位に実行される。
S830において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「01H」であるか否かの判定を行う。保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「01H」であると判定した場合(S830:YES)、サブCPU71は、S831に処理を移す。一方、保留情報数変化先読み予告実行中フラグが「01H」でなく「00H」と判定した場合(S830:NO)、サブCPU71は、S834に処理を移す。
S831において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中カウンタの値を1減算する処理を行う。保留情報数変化先読み予告実行中カウンタは、保留情報数変化先読み予告の実行回数を計数するための減算カウンタである。この処理を終了すると、サブCPU71は、S832に処理を移す。
S832において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中カウンタの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。保留情報数変化先読み予告実行中カウンタの値が「0」である場合(S832:YES)、サブCPU71は、S833に処理を移す。一方、保留情報数変化先読み予告実行中カウンタの値が「0」でない場合(S832:NO)、サブCPU71は、先読み予告終了処理ルーチンを終了する。
S833において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグの値に「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、先読み予告終了処理ルーチンを終了する。
S834において、サブCPU71は、先読み予告実行回数判定用カウンタの値を1減算する処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S835に処理を移す。
S835において、サブCPU71は、先読み予告フラグの値が「04H」であるか否か、すなわち保留情報数変化先読み予告であるか否かを判定する処理を行う。先読み予告フラグの値が「04H」である場合(S835:YES)、サブCPU71は、S836に処理を移す。一方、先読み予告フラグの値が「04H」でない場合(S835:NO)、サブCPU71は、S842に処理を移す。
S836において、サブCPU71は、保留情報の記憶数が「4」である否か、すなわち第2三尺玉保留表示領域620から第1三尺玉保留表示領域610へと三尺玉を移動表示させる場合か否かを判定する処理を行う。保留情報の記憶数が「4」である場合(S836:YES)、サブCPU71は、S837に処理を移す。一方、保留情報の記憶数が「4」でない場合(S836:NO)、サブCPU71は、S842に処理を移す。
S837において、サブCPU71は、第2三尺玉保留表示領域620から第1三尺玉保留表示領域610へと三尺玉を移動表示させるべく、保留情報表示パターンを変化させるためのデータをワークRAM73の所定領域にセットする処理を行う。すなわち、このデータによれば、保留情報表示パターン仮決定用テーブル(図127参照)を用いて仮決定されていた保留情報表示パターンに応じて先読み予告の対象となる三尺玉が第1三尺玉保留表示領域610に表示されることとなる。この処理を終了すると、サブCPU71は、S838に処理を移す。
S838において、サブCPU71は、先読み予告実行回数判定用カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S839に処理を移す。
S839において、サブCPU71は、先読み予告フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S840に処理を移す。
S840において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中カウンタに「4」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S841に処理を移す。
S841において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S843に処理を移す。
S842において、サブCPU71は、先読み予告実行回数判定用カウンタの値が「0」であるか否かを判定する処理を行う。先読み予告実行回数判定用カウンタの値が「0」である場合(S842:YES)、サブCPU71は、S843に処理を移す。一方、先読み予告実行回数判定用カウンタの値が「0」でない場合(S842:NO)、サブCPU71は、読み予告終了処理ルーチンを終了する。
S843において、サブCPU71は、先読み予告フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、読み予告終了処理ルーチンを終了する。
[装飾図柄停止処理]
図170は、サブCPU71により実行される装飾図柄停止処理を示すフローチャートである。装飾図柄停止処理は、以下のステップ単位に実行される。
S850において、サブCPU71は、装飾図柄確定表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU71は、図柄停止コマンドに応じて変動表示中にある装飾図柄500を確定表示させるための処理を行う。この処理を終了すると、S851に処理を移す。
S851において、サブCPU71は、演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれかに該当するか否かの判定を行う。演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれかに該当する場合(S851:YES)、すなわち通常モードである場合、サブCPU71は、S852に処理を移す。一方、演出モードフラグが「00H」〜「02H」のいずれにも該当しない場合(S851:NO)、サブCPU71は、S855に処理を移す。
S852において、サブCPU71は、通常モード演出移行判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、メイン処理におけるS591の乱数更新処理で更新される所定の乱数を用いて、例えば1/128の確率で移行抽選に当選した場合に現時点とは異なる種類の通常モードにそれぞれ1/2の確率で移行させる旨を決定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S853に処理を移す。
S853において、サブCPU71は、異なる種類の通常モードに移行させるか否かを判定する処理を行う。異なる種類の通常モードに移行させる場合(S853:YES)、サブCPU71は、S854に処理を移す。一方、異なる種類の通常モードに移行させな場合(S853:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理ルーチンを終了する。
S854において、サブCPU71は、移行先の通常モードに対応する値を演出モードフラグにセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、装飾図柄停止処理ルーチンを終了する。
S855において、サブCPU71は、演出モードフラグが「03H」〜「05H」のいずれかに該当するか否かの判定を行う。演出モードフラグが「03H」〜「05H」のいずれかに該当する場合(S855:YES)、すなわち特殊モードである場合、サブCPU71は、S856に処理を移す。一方、演出モードフラグが「03H」〜「05H」のいずれにも該当しない場合(S855:NO)、サブCPU71は、S858に処理を移す。
S856において、サブCPU71は、モード滞在数カウンタの値が「5」であるか否かを判定する処理を行う。モード滞在数カウンタの値が「5」である場合(S856:YES)、サブCPU71は、特殊モードの終了と判断してS857に処理を移す。一方、モード滞在数カウンタの値が「5」でない場合(S856:NO)、サブCPU71は、特殊モードの実行中と判断して装飾図柄停止処理ルーチンを終了する。
S857において、サブCPU71は、演出モードフラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、装飾図柄停止処理ルーチンを終了する。
S858において、サブCPU71は、STモード演出移行判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、演出モードフラグの値とモード滞在数カウンタの値とに基づいて、演出モードとして滞在中のSTモードとは異なるSTモードに移行させるか否かを判定する。この処理を終了すると、サブCPU71は、S859に処理を移す。
S859において、サブCPU71は、滞在中のSTモードとは異なるSTモードに移行させるか否かを判定する処理を行う。異なるSTモードに移行させる場合(S859:YES)、サブCPU71は、S860に処理を移す。一方、異なるSTモードに移行させない場合(S859:NO)、サブCPU71は、装飾図柄停止処理ルーチンを終了する。
S860において、サブCPU71は、移行先のSTモードに対応する値を演出モードフラグにセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、装飾図柄停止処理ルーチンを終了する。
[演出モード移行処理]
図171は、サブCPU71により実行される演出モード移行処理を示すフローチャートである。演出モード移行処理は、以下のステップ単位に実行される。
S900において、サブCPU71は、遊技状態コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。遊技状態コマンドを受信したと判定した場合(S900:YES)、サブCPU71は、S901に処理を移す。一方、遊技状態コマンドを受信していないと判定した場合(S900:NO)、サブCPU71は、S912に処理を移す。
S901において、サブCPU71は、先読み予告フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S902に処理を移す。
S902において、サブCPU71は、先読み予告実行回数判定用カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S903に処理を移す。
S903において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中フラグに「00H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S904に処理を移す。
S904において、サブCPU71は、保留情報数変化先読み予告実行中カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S905に処理を移す。
S905において、サブCPU71は、受信した遊技状態コマンドに基づいて大当り遊技状態の終了か否かを判定する処理を行う。大当り遊技状態の終了と判定した場合(S905:YES)、サブCPU71は、S906に処理を移す。一方、大当り遊技状態の終了ではなく小当り遊技状態の終了と判定した場合(S905:NO)、サブCPU71は、S906に処理を移す。
S906において、サブCPU71は、モード滞在数カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S907に処理を移す。
S907において、サブCPU71は、演出モードフラグに「06H」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、演出モード移行処理ルーチンを終了する。
S908において、サブCPU71は、演出モードフラグの値が「06H」〜「08H」のいずれかに該当するか否かを判定する処理を行う。演出モードフラグが「06H」〜「08H」のいずれかに該当する場合(S908:YES)、すなわちSTモードである場合、サブCPU71は、STモード中に特殊モードに移行させないため、演出モード移行処理ルーチンを終了する。一方、演出モードフラグが「06H」〜「08H」のいずれにも該当しない場合(S908:NO)、すなわち通常モード又は特殊モードである場合、サブCPU71は、特殊モードに移行先を決定するためにS909に処理を移す。
S909において、サブCPU71は、特殊モード移行先判定処理を行う。この処理において、サブCPU71は、特殊モード(1)〜(3)のうちいずれの特殊モードに移行させるかについて判定処理を行う。本実施形態では、例えば特殊モード(1)〜(3)のそれぞれについて移行させる確率が1/3となっており、メイン処理におけるS591の乱数更新処理で更新される所定の乱数を用いて移行先となる特殊モードが決定される。なお、これより前の処理においていずれの特殊モードに移行させるかについて決定しておき、小当り当選前の装飾図柄の変動表示中などにおいていずれの特殊モードに移行するのかを示唆するようにしてもよい。また、先読み予告の判定結果に応じて移行する特殊モードを決めておいてもよい。例えば、小当り遊技状態終了後において消化される保留情報に大当り当選を示す保留情報がある場合、特殊モード(1)よりも特殊モード(3)に移行し易いようにしてもよい。この処理を終了すると、サブCPU71は、S910に処理を移す。
S910において、サブCPU71は、S909の判定結果に応じた値を演出モードフラグにセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、S911に処理を移す。
S911において、サブCPU71は、モード滞在数カウンタに「0」をセットする処理を行う。この処理を終了すると、サブCPU71は、演出モード移行処理ルーチンを終了する。
S912において、サブCPU71は、特定演出パターンフラグに「00H」をセットする処理を行う。なお、大当り遊技状態の終了毎にこの処理を実行し、STモード中に必ず1回は特定演出パターンが実行されるようにしてもよい。この処理を終了すると、サブCPU71は、S913に処理を移す。
S913において、サブCPU71は、演出モードフラグに「01H」をセットする処理を行う。この処理は、確変時短遊技状態の終了を示す遊技状態コマンドを受信した時のみに実行されることとなり、演出モードフラグとしては、通常モード(2)に対応する「01H」がセットされる。なお、この処理において演出モードフラグの値をセットする際は、抽選により通常モード(1)〜(3)のいずれかに対応する値をセットするようにしてもよい。
次に、図172〜179を用いて、各種演出の例について説明する。
[デモ表示(2)]
図172は、本実施形態の遊技機によるデモ表示(2)を説明するための図である。図172(A)に示すように、通常モードにおいて、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報が0個になると、第1三尺玉保留表示領域610には、三尺玉が表示されなくなる。このとき、宝石保留情報が1個以上あると、宝石保留表示領域710には、1個以上の宝石が表示される。
次に、図172(B)に示すように、装飾図柄500がハズレ図柄として確定表示されると、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、当該三尺玉表示領域600においても、三尺玉が表示されなくなる。
次に、図172(C)に示すように、宝石保留表示領域710においては、宝石が左方向に1つシフトするように表示され、それに伴い当該宝石表示領域700においては、1つの宝石が移動してきたかのように表示される。そして、表示領域4Aの中央部には、装飾図柄500の表示に代えて、例えば「潜確?」といったメッセージ画像510Aが表示される。「潜確」とは、確変非時短遊技状態を指すものである。このようなメッセージ画像510Aの表示は、宝石保留情報を用いたデモ表示(2)として実行され、本実施形態では、例えば8s程度が経過するまで継続される。デモ表示(2)が終了すると、メッセージ画像510Aの表示が消去されるとともに、当該宝石表示領域700における宝石の表示も消去される。なお、このようなメッセージ表示中には、停止表示した装飾図柄を表示領域の隅部(例えば左上隅部)に表示するようにしてもよい。
さらに、図172(D)に示すように、三尺玉保留情報が新たに記憶されない場合は、宝石保留表示領域710における1つの宝石が当該宝石表示領域700へと移動したように表示され、表示領域4Aの中央部には、先のメッセージ画像510Aとは異なる、例えば「大当り間近?」といったメッセージ画像510Bが表示される。このようなメッセージ画像510Bの表示も、宝石保留情報を用いたデモ表示(2)として実行される。三尺玉保留情報が新たに記憶されることなく宝石保留情報も無い場合、デモ表示(2)の終了から所定時間(例えば本実施形態では30s程度)が経過すると、通常デモとしてデモ表示(1)が実行されることとなる。なお、デモ表示(1),(2)の実行中に三尺玉保留情報が新たに記憶された場合は、デモ表示(1),(2)が強制的に終了され、三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始されることとなる。なお、このようなメッセージ表示中においても、停止表示した装飾図柄を表示領域の隅部(例えば左上隅部)に表示するようにしてもよい。
[デモ表示(3)]
図173は、本実施形態の遊技機によるデモ表示(3)を説明するための図である。図173(A)に示すように、通常モードにおいて、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報が0個になると、第1三尺玉保留表示領域610には、三尺玉が表示されなくなる。このとき、宝石保留情報が1個以上あると、宝石保留表示領域710には、1個以上の宝石が表示される。
次に、図173(B)に示すように、装飾図柄500が小当り図柄を示す特定出目の「135」として確定表示されると、通常モードから特殊モードに移行し、特に図示しないが、小当り遊技状態に応じた演出画像が表示される。このとき、表示領域4Aにおいては、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示されない。
その後、図173(C)に示すように、特殊モード時の表示領域4Aにおいては、当該宝石表示領域700及び宝石保留表示領域710において宝石が表示されなくなる。このように、宝石保留情報が記憶されている場合や、宝石保留情報を用いたデモ表示を実行している場合であっても、宝石が表示されないこととなる。このとき、ワークRAM73の宝石保留情報記憶領域においては、宝石保留情報が1つシフトするとともに、ワークRAM73の当該宝石保留情報記憶領域に1つの宝石保留情報が格納される。そして、表示領域4Aの中央部には、当該宝石保留情報記憶領域の宝石保留情報に基づき、装飾図柄500の表示に代えて、例えば特殊モードの残りゲーム回数を示す「残り5回?」といったメッセージ画像520Aが表示される。このようなメッセージ画像520Aの表示は、宝石保留情報を用いたデモ表示(3)として実行され、本実施形態では、例えば10s程度が経過するまで継続される。デモ表示(3)が終了すると、メッセージ画像520Aの表示が消去される。なお、このようなメッセージ画像520Aは、特殊モードの残りゲーム回数が1〜4回となる場合であっても、三尺玉保留情報がない状態で宝石保留情報があれば、宝石保留情報に基づいて表示されることとなる。
さらに、図173(D)に示すように、特殊モード時において、当該宝石表示領域700及び宝石保留表示領域710には、宝石が表示されない状態が継続される。そして、ワークRAM73の当該宝石保留情報記憶領域には、次順の宝石保留情報が格納されることなる。これにより、表示領域4Aの中央部には、2個目の宝石保留情報に基づき、先のメッセージ画像520Aとは異なる、例えば「大チャンス?」といったメッセージ画像520Bが表示される。このようなメッセージ画像520Bの表示も、宝石保留情報を用いたデモ表示(3)として実行される。
次に、図173(E)に示すように、特殊モード時において、三尺玉保留情報が新たに記憶されると、第1三尺玉保留表示領域610に三尺玉が表示される一方、当該宝石表示領域700及び宝石保留表示領域710においては、宝石が表示されない状態が継続され、装飾図柄500が例えばハズレ図柄として確定表示される。なお、三尺玉保留情報が新たに記憶されることなく宝石保留情報も無い場合、デモ表示(3)の終了から所定時間(例えば本実施形態では30s程度)が経過すると、通常デモとしてデモ表示(1)が実行されることとなる。
その後、図173(F)に示すように、表示領域4Aにおいては、第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に三尺玉が移動表示され、この三尺玉に対応する保留情報に基づいて装飾図柄500が再び変動表示される。すなわち、この例では、特殊モードの1回目が実行されることとなる。なお、デモ表示(3)の終了後には、特殊モードの2〜5回目、あるいは再び通常モードが実行される場合もある。また、デモ表示(3)の実行中に三尺玉保留情報が新たに記憶された場合は、デモ表示(3)が強制的に終了され、三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始されることとなる。
[デモ表示(4)]
図174は、本実施形態の遊技機によるデモ表示(4)を説明するための図である。図174(A)に示すように、STモードにおいて、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報が0個になると、第1三尺玉保留表示領域610には、三尺玉が表示されなくなる。また、STモード時の表示領域4Aにおいても、特殊モード時と同様に宝石が表示されなくなる。なお、STモードにおいては、表示領域4Aの右上隅部にアルファベットからなる演出図柄530が変動表示及び停止表示可能に表示される。
次に、図174(B)に示すように、装飾図柄500がハズレ図柄として確定表示されると、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、当該三尺玉表示領域600においても、三尺玉が表示されなくなる。
そして、図174(C)に示すように、STモード時の表示領域4Aにおいては、装飾図柄500とは異なるものとして、当該宝石保留情報記憶領域の宝石保留情報に基づき、右上隅部に表示された演出図柄530の変動表示が開始される。このとき、ワークRAM73の宝石保留情報記憶領域においては、宝石保留情報が1つシフトするとともに、ワークRAM73の当該宝石保留情報記憶領域に1つの宝石保留情報が格納される。このような演出図柄530の変動表示は、宝石保留情報を用いたデモ表示(4)として実行され、本実施形態では、例えば3s程度が経過するまで継続される。
その後、図174(D)に示すように、STモード時の表示領域4Aにおいては、デモ表示(4)として規定された時間が経過すると、右上隅部における演出図柄530の変動表示が終了して停止表示される。なお、このときにSTモードの残りゲーム回数を示すような画像を表示するようにしてもよい。
その後、図174(E)に示すように、表示領域4Aにおいては、右上隅部における演出図柄530が消去され、三尺玉保留情報が新たに記憶されると、第1三尺玉保留表示領域610に三尺玉が表示される。なお、三尺玉保留情報が新たに記憶されることなく宝石保留情報も無い場合、デモ表示(4)の終了から所定時間(例えば本実施形態では30s程度)が経過すると、通常デモとしてデモ表示(1)が実行されることとなる。
次に、図174(F)に示すように、表示領域4Aにおいては、第1三尺玉保留表示領域610から当該三尺玉表示領域600に三尺玉が移動表示され、この三尺玉に対応する保留情報に基づいて装飾図柄500が再び変動表示される。なお、演出図柄530を用いたデモ表示(4)の実行中に三尺玉保留情報が新たに記憶された場合は、デモ表示(4)が強制的に終了されることで演出図柄530の表示が消去され、三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始されることとなる。
[疑似連]
図175は、本実施形態の遊技機による疑似連(宝石保留情報に基づいて実行される疑似連)を説明するための図である。図175(A)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報が一例として2個であり、これに応じて第1三尺玉保留表示領域610に2つの三尺玉が表示されているとする。また、宝石保留情報が一例として2個あり、宝石保留表示領域710には、2つの宝石が表示されているとする。また、演出パターンとしては、「疑似連変動1 疑似連2」が決定されているとする。なお、本実施形態において、宝石保留情報に基づいて疑似連に係る演出が実行される演出パターンとしては、「疑似連変動1 疑似連2」、「疑似連変動2 疑似連2」、「疑似連変動1 疑似連2 小当り」、「疑似連変動2 疑似連2 小当り」、「疑似連変動1 疑似連2 大当り」、「疑似連変動2 疑似連2 大当り」がある。
その後、図175(B)に示すように、装飾図柄500がハズレ図柄として確定表示されると、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。
その後、ワークRAM73の保留情報記憶領域においては、三尺玉保留情報が1つずつシフトするとともに、ワークRAM73の当該保留情報記憶領域に1つの三尺玉保留情報が格納される。このとき、三尺玉保留情報に含まれる図柄及び当りの判定結果に基づいて、「疑似連2」を含む演出パターンが決定されているとする。この場合、図175(C)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示されるとともに、決定された演出パターンに基づいて装飾図柄500の1回目の変動表示が開始される。
その後、図175(D)に示すように、所定時間が経過すると、装飾図柄500の1回目の変動表示が終了することで装飾図柄500が仮停止表示される。このとき、変動パターンに基づく変動時間には未だ達していない。
次に、図175(E)に示すように、「疑似連2」を含む演出パターンが実行されることから、宝石保留表示領域710においては、宝石が左方向に1つシフトするように表示され、それに伴い当該宝石表示領域700においては、1つの宝石が移動してきたかのように表示される。このとき、当該三尺玉表示領域600の三尺玉は消去される。そして、表示領域4Aにおいては、その演出パターンに基づいて装飾図柄500の2回目の変動表示が開始される。このとき、宝石保留表示領域710から当該宝石表示領域700へと移動するように表示される宝石は、ハズレ口242の通過時に宝石保留表示パターン決定用テーブル(図126参照)を用いて決定された表示色を呈する。この宝石の表示色は、宝石保留情報の成立時において次に消化される保留情報に応じた期待度を示すものとなる。
その後、図175(F)に示すように、変動パターンに基づく変動時間が経過すると、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去されるとともに、当該宝石表示領域700における宝石の表示が消去され、装飾図柄500の2回目の変動表示が終了することで装飾図柄500が確定表示される。すなわち、疑似連2の演出表示が終了する。このように、「疑似連2」を含む演出パターンでは、1つの宝石を消化しつつ装飾図柄500の変動表示及び停止表示が疑似的に2回行われる。なお、本実施形態においては、宝石保留情報を用いない疑似連に係る演出も設けられている。例えば、「…リーチ 疑似連…」という名称で規定された演出パターン(「花火リーチ 疑似連2」等)は、宝石保留情報を用いない疑似連に係る演出に該当する。この演出の実行時には、装飾図柄の仮停止表示時に中央図柄が特殊な「疑似連図柄」(例えば「NEXT」という文字画像)として仮停止表示されるようになっている。
[花火師先読み予告]
図176及び図177は、本実施形態の遊技機による花火師先読み予告を説明するための図である。図176(A)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報が一例として2個であり、これに応じて第1三尺玉保留表示領域610に2つの三尺玉が表示されているとする。
このとき、始動入賞に応じて三尺玉保留情報が新たに記憶されると、図176(B)に示すように、第1三尺玉保留表示領域610の左から3番目の位置(保留順が3番目の位置)にその三尺玉保留情報に対応する三尺玉が追加表示される。なお、この例においては、当該始動入賞に基づく演出パターンの決定時に、三尺玉保留情報に対応する演出として、花火師先読み予告(入賞保留情報対象)を実行する旨が決定されるものとする。以下の説明においては、花火師先読み予告(入賞保留情報対象)の内容として、花火師の最終表示人数(本例では2人)、初期表示人数(本例では4人)、三尺玉の保留順に応じた花火師減少パターン(本例では「−1」→「−1」→「0」となる減少パターン)などが決定されるものとする。そのため、この最新の三尺玉保留情報が成立した際には、初期表示人数となる4人の花火師800が表示される。その他には、花火師減少ガセパターンを実行するか否かや花火師の配色、さらには昇格パターンについても決定される。なお、花火師先読み予告(既存保留情報対象)を実行する旨が決定された場合は、現時点での始動入賞に応じて記憶されるよりも前に記憶された既存の三尺玉保留情報が対象とされ、上記と同様に演出の内容が決定される。
その後、図176(C)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。このような三尺玉の表示が消去されるまでに、花火師減少パターンに応じて初期表示人数の4人の花火師800が1人減少したように表示される。
次に、ワークRAM73の保留情報記憶領域においては、三尺玉保留情報が1つずつシフトするとともに、ワークRAM73の保留情報記憶領域1に記憶されていた1つの三尺玉保留情報が当該保留情報記憶領域に記憶される。これにより、図176(D)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示されるとともに、これに対応する三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始される。また、第1三尺玉保留表示領域610においては、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、三尺玉が1つずつ左に移動して減少したように表示される。このとき、先読み予告の対象となる三尺玉は、保留順として第1三尺玉保留表示領域610の2番目に位置する。
その後、図176(E)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。このような三尺玉の表示が消去されるまでに、3人であった花火師800は、花火師減少パターンに基づいてさらに1人減少することにより、2人が表示される。なお、このように花火師800の人数が減少しても、花火師減少ガセパターンに応じて見かけ上減少したように表示された可能性があり、このような場合は、次回以降の装飾図柄500の変動表示に際して減少した人数分の花火師が復帰するような表示が行われる。
次に、ワークRAM73の保留情報記憶領域においては、三尺玉保留情報が1つシフトするとともに、ワークRAM73の保留情報記憶領域1に記憶されていた1つの三尺玉保留情報が当該保留情報記憶領域に記憶される。これにより、図176(F)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示されるとともに、これに対応する三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始される。また、第1三尺玉保留表示領域610においては、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、三尺玉が1つ左に移動して減少したように表示される。このとき、先読み予告の対象となる三尺玉は、保留順として第1三尺玉保留表示領域610の1番目に位置する。
その後、図176(G)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。このとき、前回2人であった花火師800は、減少パターンに基づいて1人も減少しないことから、そのまま最終表示人数となる2人が表示される。
次に、ワークRAM73の保留情報記憶領域1に先読み予告の対象として残る三尺玉保留情報は、当該保留情報記憶領域に転記される。これにより、図176(H)に示すように、表示領域4Aにおいては、第1三尺玉保留表示領域610の三尺玉が無くなって当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示されるとともに、これに対応する三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始される。また、第1三尺玉保留表示領域610においては、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り三尺玉が追加表示されない。このとき、先読み予告の対象となる三尺玉は、当該三尺玉表示領域60に位置する。そして、最終表示人数となる2人が残存表示された花火師800は、保留昇格に係る演出の主体として注視されることとなる。
こうして、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始されると、花火師800の最終表示人数分からなる保留昇格が実行される。すなわち、図177(I)及び(J)に示すように、表示領域4Aにおいては、最終的に表示された花火師の最初の1人が当該三尺玉表示領域600の三尺玉に火をつけてその表示色を変化させるような演出が行われる。図177(J)においては、昇格パターン決定用テーブルを用いて決定された昇格パターンに基づき、一例として三尺玉の表示色が白から緑に変化した様子が示される。
さらに、図177(K)及び(L)に示すように、先読み予告の対象となる三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示中、表示領域4Aにおいては、最終的に表示された花火師の最後に残る1人が当該三尺玉表示領域600の三尺玉にさらに火をつけてその表示色を変化させるような演出が行われる。図177(L)においては、装飾図柄500の変動表示態様がリーチ態様になるとともに、昇格パターン決定用テーブルを用いて決定された昇格パターンに基づき、一例として三尺玉の表示色が緑から赤に変化した様子が示される。なお、昇格パターンによっては三尺玉の表示色が変化しないこともある。
その後、図177(M)に示すように、装飾図柄500が大当り図柄を示す出目の例えば「555」として確定表示されると、大当り遊技状態となり、図177(N)に示すように、表示領域4Aには、装飾図柄500に代わって大当りの開始を示す「大当り」の画像540が表示されることとなる。このような花火師先読み予告によれば、花火師の最終表示人数が多いほど保留昇格の実行回数が多くなり、ひいては保留昇格によって三尺玉の表示色がより上位の色に変化する可能性が高まるので、花火師の人数や三尺玉の表示色に応じて大当りに対する期待度を高めることができる。
[保留情報表示役物先読み予告]
図178は、本実施形態の遊技機による保留情報表示役物先読み予告を説明するための図である。図178(A)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報が一例として3個であり、これに応じて第1三尺玉保留表示領域610に3つの三尺玉が表示されているとする。なお、保留情報表示役物先読み予告も、先述した花火師先読み予告(入賞保留情報対象)と同様に、始動入賞時から反映されることとなる。
このとき、始動入賞に応じて三尺玉保留情報が新たに記憶されると、図178(B)に示すように、第1三尺玉保留表示領域610の左から4番目の位置(保留順が4番目の位置)にその三尺玉保留情報に対応する三尺玉が追加表示される。また、この例においては、始動入賞に応じた三尺玉保留情報に対応する演出として、保留情報表示役物先読み予告を実行する旨が決定され、その内容として、三尺玉の最終表示色(本例では赤)や保留表示変化パターン(本例では「白」→「緑」→「赤」→「虹」となる保留表示変化パターン)、保留情報表示役物可動パターンなどが決定される。これにより、三尺玉の最初の表示色は、「白」となる。なお、本実施形態においては、可動演出部材42Aの羽根が突出する場合、必ず表示色が変化するようになっている。
その後、図178(C)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。このとき、先読み予告の対象となる三尺玉は、保留順として第1三尺玉保留表示領域610の4番目に位置する。そして、この4番目の三尺玉と重なるように可動演出部材42Aが出現し、可動演出部材42Aの発光レンズ42Bは、保留表示変化パターンに基づいて緑色に発光することとなる。このとき、先読み予告の対象となる4番目の三尺玉も、保留表示変化パターンに基づいて表示色が緑色に変化させられるが、可動演出部材42Aによって表示色が視認困難な状態とされる。また、可動演出部材42Aは、保留情報表示役物可動パターンに基づいて上下あるいは左右に揺動する場合もある。なお、三尺玉の表示色は、可動演出部材42Aが退避してこれと重ならない状態になることで視認可能としてもよい。また、可動演出部材42Aが全く出現せずに三尺玉の表示色のみが変化するようにしてもよい。
次に、ワークRAM73の保留情報記憶領域においては、三尺玉保留情報が1つずつシフトするとともに、ワークRAM73の保留情報記憶領域1に記憶されていた1番目の三尺玉保留情報が当該保留情報記憶領域に記憶される。これにより、図178(D)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示されるとともに、これに対応する三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始される。また、第1三尺玉保留表示領域610においては、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、三尺玉が1つずつ左に移動して減少したように表示される。このとき、先読み予告の対象となる三尺玉は、保留順として第1三尺玉保留表示領域610の3番目に位置する。そして、この3番目の三尺玉と重なるように可動演出部材42Aが出現した状態のまま左方向に移動する。このとき、可動演出部材42Aの発光レンズ42Bは、保留表示変化パターンに基づいて緑色に発光しており、先読み予告の対象となる3番目の三尺玉も、特に図示しないが、保留表示変化パターンに基づいて表示色が緑色となっている。
その後、図178(E)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。このときも、可動演出部材42Aは、先読み予告の対象となる三尺玉(3番目)と重なった状態にある。なお、このときに、可動演出部材42Aを退避させることで三尺玉の表示色を視認化可能としてもよい。また、三尺玉の表示色は、基本的に保留昇格によって上位の色に変化させられるが、下位の色に変化させられる場合もあるようにしてもよい。
このようにして、図178(F)に示すように、当該三尺玉表示領域600に先読み予告の対象となる三尺玉が表示され、それに応じて装飾図柄500が変動表示すると、最終的には、この三尺玉と重なるように可動演出部材42Aが当該三尺玉表示領域600の位置へと移動し、可動演出部材42Aの発光レンズ42Bが保留表示変化パターンに基づいて最終的な色として赤色に発光する。このときにおいて、先読み予告の対象となる三尺玉は、保留表示変化パターンに基づいて表示色が発光レンズ42Bと同色の赤色に変化させられる。
その後、図178(G)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500の変動表示態様がリーチ態様になる。このとき、可動演出部材42Aは、当該三尺玉表示領域600に重なった状態で保留情報表示役物可動パターンに基づいて上下に揺動したり羽根を突出させ、最終表示色パターンに基づいて虹色に変化した状態になる。図178(G)には、可動演出部材42Aが羽根を突出させて虹色に変化した状態を示している。なお、この場合において、可動演出部材が退避することで三尺玉を視認可能とし、この三尺玉の表示色が発光レンズの発光色とは異なる色を呈するようにしてもよい。また、可動演出部材42Aが出現せずに三尺玉の表示色のみが変化するようにしてもよい。
その後、図178(H)に示すように、装飾図柄500が大当り図柄を示す出目の例えば「222」として確定表示されると、大当り遊技状態となり、特に図示しないが、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500に代わって大当りの開始を示す「大当り」の画像が表示されることとなる。このような保留情報表示役物先読み予告によれば、保留情報の個数が多くて可動演出部材42Aの出現回数が多いほど、発光レンズ42Bや三尺玉の表示色がより上位の色に変化する可能性が高まるので、これらの表示色に応じて大当りに対する期待度を高めることができる。なお、保留情報表示役物先読み予告の実行中では、保留情報が5個以上になった場合でも、第1三尺玉保留表示領域に4個の三尺玉を個別表示する状態が維持され、5〜8個目までの三尺玉がその個数に応じて第2三尺玉保留表示領域に表示されるようになっている。
[保留情報数変化先読み予告]
図179は、本実施形態の遊技機による保留情報数変化先読み予告を説明するための図である。図179(A)に示すように、表示領域4Aにおいては、当該三尺玉表示領域600に三尺玉が表示され、装飾図柄500が変動表示中にあるとき、始動入賞に応じて三尺玉保留情報が新たに記憶されることにより、第1三尺玉保留表示領域610の左から4番目の位置(保留順が4番目の位置)にその三尺玉保留情報に対応する三尺玉が追加表示される。この例においては、始動入賞に応じた三尺玉保留情報に対応する演出として、保留情報数変化先読み予告を実行する旨が決定され、その内容として、三尺玉の最終表示色(本例では赤)や保留表示変化パターン(本例では「白」→「緑」となる保留表示変化パターン)などが決定される。なお、先読み予告の対象となる三尺玉が最初に第1三尺玉保留表示領域610に表示される際は、その表示色が必ず白とされる。
そして、装飾図柄500が変動表示中に、さらに始動入賞に応じて三尺玉保留情報が新たに記憶されると、図179(B)に示すように、第1三尺玉保留表示領域610の左から2番目〜4番目の位置まで三尺玉の表示が消去され、新たに記憶された分も含めてこれらに対応する三尺玉がまとめて第2三尺玉保留表示領域620に表示される。すなわち、先読み予告の対象となる三尺玉は、第2三尺玉保留表示領域620に4個分まとめて表示された三尺玉に含まれることとなる。
その後、図179(C)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。
そうなると、三尺玉保留情報が新たに記憶されない限り、当該三尺玉表示領域600において次に表示される三尺玉に応じた三尺玉保留情報を除き、ワークRAM73の保留情報記憶領域に記憶された三尺玉保留情報の個数が5個未満の4個となる。これにより、図179(D)に示すように、第2三尺玉保留表示領域620における三尺玉4個分の一括表示が消去されるとともに、その4個分の三尺玉が第1三尺玉保留表示領域610に再表示される。そして、当該三尺玉表示領域600には、次の三尺玉が表示され、これに対応する三尺玉保留情報に基づいて装飾図柄500の変動表示が開始される。このとき、先読み予告の対象となる三尺玉は、保留順として第1三尺玉保留表示領域610の3番目に位置することとなり、この3番目の三尺玉が当初白色で表示されていたが、第2三尺玉保留表示領域620から第1三尺玉保留表示領域610へと移動したように再表示されると、保留表示変化パターンに基づいて三尺玉の表示色が緑色に変化させられる。なお、第2三尺玉保留表示領域に三尺玉が表示されている状態において、1つの三尺玉が消去された際に、第2三尺玉保留表示領域の三尺玉が消去されなくても、第1三尺玉保留表示領域に表示される三尺玉がある場合は、当該三尺玉の表示色を変化させるようにしてもよい。
その後、図179(E)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500が確定表示され、当該三尺玉表示領域600における三尺玉の表示が消去される。
このような動作が繰り返し行われ、図179(F)に示すように、当該三尺玉表示領域600に先読み予告の対象となる三尺玉が表示されると、最終的には、この三尺玉の表示色は、保留表示変化パターンに基づいて緑色に変化させられる。なお、三尺玉の表示色は、第2三尺玉保留表示領域から第1三尺玉保留表示領域へと移動したように再表示された場合に限って1回だけ変化するようになっているが、表示色が2回以上変化するようにしてもよい。
その後、図179(G)に示すように、表示領域4Aにおいては、装飾図柄500の変動表示態様がリーチ態様になる。これにより、遊技者は、三尺玉の表示色が最終的に緑色に変化した状態を視認しつつ装飾図柄500の確定表示を待つことができる。
その後、図179(H)に示すように、装飾図柄500が例えばハズレ図柄として確定表示されると、特に図示しないが、さらに次の三尺玉が当該三尺玉表示領域600に移動表示され、再び装飾図柄500の変動表示が開始されることとなる。このような保留情報数変化先読み予告によれば、第1三尺玉保留表示領域610に三尺玉が当初表示された際はその表示色の変化が起きないものの、第1三尺玉保留表示領域610から第2三尺玉保留表示領域620を経て再び第1三尺玉保留表示領域610に移動表示されると、三尺玉の表示色が白色から異なる色に変化する可能性があるので、遊技者は、保留情報数が5個以上となることを目標としつつ遊技を行うことができる。また、保留情報数が5個以上から4個に減少して第1三尺玉保留表示領域610に三尺玉が移動表示された場合でも、その三尺玉の表示色が変化することに期待させられ、表示色が変化することによって大当りに対する期待度を高めることができる。
<第5実施形態の変形例>
上記第5実施形態の変形例について以下に説明する。なお、先述したものと同一又は類似の点については、その説明を省略する。
[遊技機のスペック]
図180に示すように、第5実施形態の変形例に係るスペックは、図98に示すものと概ね同様であるが、以下の点において異なる。すなわち、当りパターン1〜6は、図98に示すものと同種類同数であるが、当りパターン1〜5の夫々には、複数種類の大当り図柄や確変パターンが対応付けられている。このような複数種類の大当り図柄や確変パターンを設けた場合は、次のような特別図柄変動パターン決定用テーブルや演出パターン決定用テーブルが構築される。
[特別図柄変動パターン決定用テーブル]
図181〜185は、特別図柄変動パターン決定用テーブルの変形例を示している。図181及び図182は、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルを示し、図183〜185は、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルを示している。ここで、図184及び図185に示すように、確変時短遊技状態(保留数が1〜8個の場合)に対応する第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、特別図柄の変動表示回数(以下「ST」と記す)が1〜100回に対応するものと、ST101〜174回に対応するものと、ST175〜184回に対応するもののほか、特定変動回数がST1〜100回の間に発生した場合に対応するものと、特定変動回数がST101〜174回の間に発生した場合に対応するものと、特定変動回数がST175〜184回の間に発生した場合に対応するものとに振り分けられている。
図181及び図182に示すように、第1特別図柄変動パターン決定用テーブルは、当り種別の判定結果(ハズレ、小当り、大当り(確変1〜3))と、変動時間決定用乱数(0〜99)と、各種の変動パターンと、変動時間と、変動パターン指定コマンド(h1〜h34)とを規定している。図183〜図185に示すように、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、当り種別の判定結果(ハズレ、小当り、大当り(確変1〜11))と、変動時間決定用乱数(0〜99)と、各種の変動パターンと、変動時間と、変動パターン指定コマンド(h1〜h61)とを規定している。
例えば、図184に示す第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(ST101〜174回 確変時短 保留数1〜8)では、当り種別の判定結果が「大当り(確変1〜4)」で、変動時間決定用乱数「25」〜「49」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が180秒である「大当り変動パターン19」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h51」が生成される。また、図185に示す第2特別図柄変動パターン決定用テーブル(特定変動回数(ST101〜174回) 確変時短 保留数1〜8)では、当り種別の判定結果が「ハズレ」で、変動時間決定用乱数「0」〜「89」のいずれかが抽出された場合に、第2特別図柄の変動パターンとして変動時間が180秒である「リーチハズレ変動パターン14」が決定され、その旨を示す変動パターン指定コマンド「h57」が生成される。
このような第2特別図柄変動パターン決定用テーブルは、確変時短遊技状態の序盤(1〜100回)に用いられるものと、中盤(101〜174回)に用いられるものと、終盤(175〜184回))に用いられるものとに基本的に分けられ、序盤では平均的に変動時間が短く、中盤では平均的に変動時間が長く、終盤では平均的に序盤よりは変動時間が長くなるものの中盤より短くなるように決定される。また、第2特別図柄変動パターン決定用テーブルとしては、序盤、中盤、終盤のそれぞれにおける特定変動回数に際して異なるものが用いられ、いずれにおいても総じて長くなるようになっている。要するに、確変時短遊技状態の序盤、中盤、終盤にいずれにおいても、特定変動回数に該当するか否かが判定され、特定変動回数に該当する場合は、変動時間が必然的に長くなることとなる。
[演出パターン決定用テーブル]
図186及び及び図187は、STモードにおいて用いられる第2演出パターン決定用テーブルを示している。STモードに応じた第2演出パターン決定用テーブルは、STモード(1),(2),(3)のそれぞれに対応するものと、STモード(1)の特定変動回数で高期待度演出未実行時及び高期待度演出実行済時の夫々に対応するものと、STモード(2)の特定変動回数で高期待度演出未実行時及び高期待度演出実行済時の夫々に対応するものと、STモード(3)の特定変動回数で高期待度演出未実行時及び高期待度演出実行済時の夫々に対応するものとに振り分けられている。ここで、STモード(1)は、特別図柄の変動表示回数が1〜100回に対応するものを意味し、STモード(2)は、特別図柄の変動表示回数が101〜174回に対応するものを意味し、STモード(3)は、特別図柄の変動表示回数が175〜184回に対応するものを意味する。
例えば、図186に示す第2演出パターン決定用テーブル(STモード(2))では、変動パターン指定コマンド「h47」により「リーチハズレ変動パターン10」が指定された場合に、演出決定用乱数「0」〜「19」のいずれかが抽出された場合は、特定演出パターンとして「花火師扉突破リーチ 扉赤」が決定され、演出決定用乱数「20」〜「99」のいずれかが抽出された場合は、特定演出パターンに該当しない演出パターンとして「花火師扉突破リーチ 扉青」が決定される。特定演出パターンとしては、「女性扉突破リーチ 扉赤」も該当する。また、特定演出パターンは、STモード(1)及びSTモード(3)に対応する第2演出パターン決定用テーブルにも規定されている。STモード(1)では、「一撃ボタンリーチ 大ボタン」及び「三連ボタンリーチ 大ボタン」が特定演出パターンに該当し、STモード(3)では、「扉突破リーチ」が特定演出パターンに該当する。さらに、特定演出パターンは、図187に示すSTモード(1)〜(3)の特定変動回数で高期待度演出未実行時に対応する第2演出パターン決定用テーブルにも規定されている。大当りの期待度は、先述したように、大当り時における演出決定用乱数の数を、大当り及びハズレ時における演出決定用乱数の合計数で除算することにより算出される。これにより、例えば「一撃ボタンリーチ 大ボタン」では、「リーチハズレ変動パターン7」に基づきハズレとなる確率が10/100となり、「大当り変動パターン15」に基づき大当りとなる確率が50/100となることから、これらの相対的な割合として大当りの期待度を算出すると83%程度となる。また、「花火師扉突破リーチ 扉赤」では、「リーチハズレ変動パターン10」に基づきハズレとなる確率が20/100となり、「大当り変動パターン19」に基づき大当りとなる確率が80/100となることから、これらの相対的な割合として大当りの期待度を算出すると80%となる。したがって、「一撃ボタンリーチ 大ボタン」や「花火師扉突破リーチ 扉赤」の演出パターンは、「高期待度演出」(特定演出パターン)に該当する。一方、「花火師扉突破リーチ 扉青」では、「リーチハズレ変動パターン10」に基づきハズレとなる確率が80/100となり、「大当り変動パターン19」に基づき大当りとなる確率が20/100となることから、これらの相対的な割合として大当りの期待度を算出すると20%となる。そのため、「花火師扉突破リーチ 扉青」の演出パターンは、「高期待度演出」(特定演出パターン)に該当しない。このように、変形例に係る第2演出パターン決定用テーブルでも、大当りの期待度が概ね60%以上となる演出パターンが「高期待度演出」(特定演出パターン)として規定されている。
要するに、確変時短遊技状態の序盤、中盤、終盤ごとに各々対応する特定変動回数が決定され、各特定変動回数となった際には、図187に示すような第2演出パターン決定用テーブルが用いられることにより、STモード(1)〜(3)の夫々において特定変動回数に至るまでに特定演出パターンが一度も実行されていなければ、特定変動回数において特定演出パターンが必ず実行されることとなる。特定変動回数としては、例えば次のようになっている。本実施形態においては、当り図柄フラグと特定変動回数との関係が予め規定されており、「第1特別図柄大当り確変1(01H)」の場合に特定変動回数「1」、「第1特別図柄大当り確変2(02H)」の場合に特定変動回数「50」、「第1特別図柄大当り確変3(03H)」の場合に特定変動回数「100」、「第2特別図柄大当り確変1(04H)」の場合に特定変動回数「30」、「第2特別図柄大当り確変2(05H)」の場合に特定変動回数「70」、「第2特別図柄大当り確変3(06H)」の場合に特定変動回数「110」、「第2特別図柄大当り確変4(07H)」の場合に特定変動回数「184」、「第2特別図柄大当り確変5(08H)」の場合に特定変動回数「50」、「第2特別図柄大当り確変6(09H)」の場合に特定変動回数「120」、「第2特別図柄大当り確変7(0AH)」の場合に特定変動回数「180」、「第2特別図柄大当り確変8(0BH)」の場合に特定変動回数「60」、「第2特別図柄大当り確変9(0CH)」の場合に特定変動回数「70」、「第2特別図柄大当り確変10(0DH)」の場合に特定変動回数「130」、「第2特別図柄大当り確変11(0EH)」の場合に特定変動回数「140」となる。
このような第5実施形態の変形例に係るものによれば、高期待度演出に係る特定演出パターンがSTモード(1)〜(3)のいずれにおいても実行されるので、STモードで一度も特定演出パターンが実行されずに喪失感が増すようなことはなく、演出効果によって遊技に対する興趣を高めることができる。また、大当り図柄の種類がより多くなっているので、当りパターンに着目しても特定演出パターンの実行タイミングを分かり難くすることができ、これによっても遊技の興趣を高めることができる。
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
第5実施形態によるものでは、花火師先読み予告や保留情報表示役物先読み予告が対象となる保留情報の成立時から実行可能とされるが、対象となる保留情報が成立した後、これより先順の例えば1つの保留情報が消化されることを条件として、花火師先読み予告や保留情報表示役物先読み予告が実行されるようにしてもよい。また、花火師先読み予告や保留情報表示役物先読み予告は、対象となる保留情報の成立時から時間的に実行することができない場合、これらの先読み予告に係る演出の実行を次の保留情報成立時に実行するようにしてもよい。例えば、特別図柄の変動表示終了直前に保留情報が成立した場合、花火師が減少する様子の演出や、可動演出部材を動作させたり表示色を変化させる演出を時間的に実行することができないので、その保留情報成立時にはこれらの演出を実行完了した時点の態様とし、次の保留情報消化後に通常通りの態様で演出を実行するようにしてもよい。また、「花火師先読み予告」及び「保留情報表示役物先読み予告」は、先読み予告の対象となる保留情報の成立時から第1時間(例えば1秒)経過後に、第2時間(例えば、「花火師先読み予告」では3秒、「保留情報表示役物先読み予告」では4秒)にわたって実行されるものとし、保留情報成立時において、これら第1時間と第2時間とを合わせた時間の方が、保留情報成立時における変動表示中の図柄の残り変動時間よりも長い場合は、先読み予告の態様を所定期間後の態様とするようにしてもよい。例えば、「花火師先読み予告」において花火師の表示人数が減少する場合には、演出のショートカットとして、時間的な条件から減少後の表示人数に応じた花火師が表示され、「保留情報表示役物先読み予告」において表示色が変化する場合には、始動入賞成立直後に表示色が変化した状態で、可動演出部材が対象となる保留画像と重なるようにしてもよい。また、先読み予告が実行される各変動時でも、上記変動時間として決定された変動パターンに基づく演出を実行するが、当該演出を実行できる時間が変動時間を超える場合には、同様の演出ショートカットを行うようにしてもよい。このような先読み予告は、第5実施形態によるものだけでなく、第4実施形態によるものにも適用することができる。
また、第5実施形態によるものでは、複数種類の先読み予告について、いずれか一の先読み予告を実行している場合に、他の先読み予告が実行されないようになっているが、例えば2種類あるいは3種類以上の先読み予告を複合的に実行させるようにしてもよい。複合パターンとしては、以下のような例が考えられる。
(複合パターン1)
例えば、「花火師先読み予告」と「保留情報表示役物先読み予告」とを複合的に実行する場合は、先読み予告の対象となる三尺玉に可動演出部材が重なるように移動し、この三尺玉が当該保留表示領域に表示されると、その三尺玉に対して花火師がアクションを行うような保留昇格に係る演出表示動作を行い、その演出表示動作ごとに可動演出部材が当該保留表示領域に重なるように出現して変形等の動作を行うようにすることができる。
(複合パターン2)
また、「花火師先読み予告」と「保留情報数変化先読み予告」とを複合的に実行する場合は、保留情報の個数が4個以下になったことを条件に花火師を出現させ、この花火師の人数を減少させるなどして花火師先読み予告を実行することができる。この場合、保留情報の個数が4個以下になることなく先読み予告の対象となる三尺玉が当該保留表示領域に表示されるといった状況も考えられるが、そのような状況となった際は、花火師先読み予告をキャンセルとして実行させないことが望ましい。
(複合パターン3)
さらに、「保留情報表示役物先読み予告」と「保留情報数変化先読み予告」とを複合的に実行する場合は、保留情報の個数が4個以下になったことを条件に先読み予告の対象となる三尺玉に可動演出部材が重なるように移動させることができる。
(複合パターン4)
さらにまた、「花火師先読み予告」、「保留情報表示役物先読み予告」、及び「保留情報数変化先読み予告」といった全ての先読み予告を複合的に実行するようにしてもよい。この場合、例えば、保留情報の個数が4個以下になったことを条件に、花火師を出現させるとともに、先読み予告の対象となる三尺玉に可動演出部材が重なるように移動させればよい。
また、先読み予告の複合パターンとしては、複数の複合パターンで大当りに対する期待度が異なるようにしてもよい。例えば、大当りに対する期待度は、複合パターン4>複合パターン3>複合パターン2>複合パターン1となる順に変化するものとしてもよい。
先読み予告の実行態様としては、一の先読み予告を実行している途中で、他の異なる種類の先読み予告に変更して実行することができるようにしてもよい。この場合、例えば、先読み予告の対象となる保留情報が大当り確定に対応する場合に限り、異なる種類の先読み予告に変更される可能性があるとすることが好ましい。
また、先読み予告の実行態様としては、先読み予告の実行中、この先読み予告を途中で終了させるか否かを決定するための抽選を保留情報の消化ごとに行い、抽選結果に応じて先読み予告の実行途中に終了させるようにしてもよい。この場合、先読み予告の対象となる保留情報が大当りを示すものである場合は、上記抽選に当選しないようにして先読み予告を完遂させることが好ましい。
「花火師先読み予告」については、実行中の演出(演出パターン)を異なる演出に昇格させるようにしてよい。
演出パターンは、その名称が異なるごとに少なくとも一部の演出態様が異なるものであるが、例えば表示態様が異なりつつ音声や光の態様は同一としてもよい。
宝石保留情報に基づく疑似連は、2回以上の仮停止表示(3回以上の変動表示)を行うようにしてもよい。
特別図柄が1つしか設けていないものにも、「保留情報数変化先読み予告」を適用することができる。例えば、保留上限数が4個の場合、保留画像を2個まで第1保留表示領域に個別表示し、保留情報が3個以上になると、それに応じた保留画像を第2保留表示領域で表示するようにし、第2保留表示領域では例えば「×2」といった表記を伴う保留画像を表示するようにし、保留情報が3個以上の状態において1個減ったことを条件に、仮決定していた表示態様で保留画像を表示するようにしてもよい。
可動演出部材に重なる保留画像の大きさは、可動演出部材の外形よりも大きくてもあるいは小さくてもよく、さらには同じ大きさであってもよい。
演出パターンの名称に「ボタン」が含まれる演出パターンは、押下操作ボタン等の操作に応じて装飾図柄が仮表示停止されるようにしてもよい。
「先読み予告」は、保留情報の成立から当該保留情報に基づく装飾図柄の変動表示中まで実行されるものであるが、保留情報の成立から当該保留情報に基づく装飾図柄の変動表示開始前まで実行されるものとしてもよい。
どのような演出モードでも、デモ表示(1)〜(4)を実行可能としてもよい。
例えば、外周に「1」、「2」、「3」等の数字が付されたリールを有する役物(リール役物)を備え、1回の特別図柄の変動中において、リールを複数回停止表示させるとともに停止表示された数字の履歴を液晶表示装置に表示可能とし、当該履歴の態様に応じて当該変動の当り期待度を示唆するようにしてもよい。
また、複数回(例えば3回)のボタン操作が可能な演出パターンを設け、この演出パターンでは、遊技者がボタン操作を行う毎に、例えば(A)画像、(B)画像、(C)画像といった複数の画像のうちいずれかの画像を表示するようにし、3回表示された画像の組み合わせにより大当りの期待度を示唆するようにしてもよい。
上記実施形態において、大入賞口シャッタあるいはシャッタ面は、前後方向に突出・退避したり、前後方向に傾動するが、左右方向にスライドすることで大入賞口を開閉したり、あるいは鉛直軸周りに旋回することで大入賞口を開閉したり、あるいは2つの大入賞口シャッタを平行に配置し、開放時に2つの大入賞口シャッタの間隔を拡大させることで大入賞口を開閉可能とするようにしてもよい。
また、大入賞口シャッタあるいはシャッタ面などの表面形状としては、鋸歯状の粗面、凹凸面、波状面としてもよく、あるいは表面全体に複数の凸部を離散的に配置した形状としてもよい。これによれば、遊技球の進行速度をより効果的に減速させることができる。
また、上記実施形態では、大入賞口に関して特徴的な構成を有するが、例えば上述した大入賞口シャッタあるいはシャッタ面と同様のものを普通電動役物としての羽根部材に適用し、始動口においてオーバー入賞やこれに対応する制御を可能とするようにしてもよい。
上記実施形態の説明において表現した遊技球の進行速度について「減速」とは、遊技球が停止することも含む意味である。
上記第3変形例〜第5変形例の他の例としては、ステージを構成する部材(上段ステージ及びメインステージ等)で覆われる全領域を大入賞口としてもよい。
複数の大入賞口を設けた場合には、大入賞口毎に規定入賞数を異ならせたり、賞球数を異ならせてもよい。例えば、第2変形例の他の例として、第1大入賞口については、1ラウンドあたりの規定入賞数を5個、入賞1個あたりの賞球数を5個等とし、第2大入賞口については、1ラウンド当りの規定入賞数を10個、入賞1個あたりの賞球数を15個等としてもよい。
ラウンド中インターパルによって規定入賞数を超える入賞を実現する場合、例えば、最初の開放時における推定入賞数と、ラウンド中閉鎖後の開放時における推定入賞数とを変化させた次のような開閉パターンを設けてもよい。具体的には、1ラウンドあたり規定入賞数が10個の場合、最初の開放時に推定入賞数が8個で、後の開放時に推定入賞数が4個となるような開閉パターンと、最初の開放時に推定入賞数が6個で、後の開放時に推定入賞数が6個となるような開閉パターンとを設けてもよい。このような開閉パターンによれば、オーバー入賞数は同一ながらもオーバー入賞自体のプロセスが異なる仕様を実現することができる。
また、最も入賞数が見込める発射タイミングを、ラウンド遊技実行前の大入賞口閉鎖時において、毎回報知するようにしてもよい。これにより、大当り遊技状態において途中で発射操作を止めてしまっても、オーバー入賞を実現できずに遊技者が不利になるといったことを防止することできる。
また、予定付与数量の報知については、1回の大当り遊技状態において複数の大入賞口が開放する場合、大入賞口毎に対応する数を報知するようにしてもよい。例えば、予定付与数量の合計が「2500」であって、第1大入賞口への入賞に基づく予定賞球数が「1500」であり、第2大入賞口への入賞に基づく予定賞球数が「1000」である場合には、第1大入賞口に係る予定賞球数を「1500」、第2大入賞口に係る予定賞球数を「1000」と表示するような報知を行うことができる。
小当り確率の変形例としては、例えば第1特別図柄及び第2特別図柄のいずれか一方が他方よりも高確率としてもよい。この場合、小当り確率が低い方は、小当りに当選しないもの(当選確率0%)も含むものとする。また、小当り確率が高い方については、小当りに当選しない可能性がなく、大当りの当選以外は全て小当りの当選になるような確率としてもよい。例えば、当り判定用乱数値の更新範囲を0〜255とした場合、大当り確率を1/256とするとともに、小当り確率を255/256としてもよい。
第2始動口の開放に係る抽選(普通図柄ゲームの抽選)の変形例としては、非時短遊技状態及び時短遊技状態のうち、いずれか一方又は両方の状態において、通過ゲートスイッチにより遊技球が検出されても、その開放に係る抽選を行うことなく、一義的に開放するか否かのいずれか一方を決定するようにしてもよい。例えば、非時短遊技状態では無抽選で必ず非開放とし、時短遊技状態では無抽選で必ず開放とするようにしてもよい。なお、非時短遊技状態及び時短遊技状態のうちいずれか一方のみが無抽選とされた場合において、無抽選に該当する方が非時短遊技状態である場合には、時短遊技状態において抽選により開放となる場合を設け、無抽選に該当する方が時短遊技状態である場合には、非時短遊技状態において抽選で非開放となる場合を設ければよい。すなわち、相対的に時短遊技状態の方が非時短遊技状態よりも開放となる確率が高くなればよい。また、羽根部材の開放パターンについて、例えば1秒間×1回開放や、2秒間×2回開放等のように2種類以上設け、開放に係る抽選が無抽選であっても、複数の開放パターンのうちいずれの開放パターンとするかについて抽選を行うようにしてもよい。
上述した小当り確率及び第2始動口の開放に係る抽選の変形例を、先述した各実施形態に適用した場合、例えば小当りにおける規定入賞数が2個であれば、大入賞口開放前のラウンド間インターバル又は大入賞口開放間におけるラウンド中インターバルにより、小当りにおいても規定入賞数を超える3個以上のオーバー入賞を実現することができる。例えば、第2特別図柄の大当り確率を1/256、小当り確率を255/256とし、且つ、非時短遊技状態では無抽選で非開放とする一方、時短遊技状態では無抽選で開放状態となるようにした場合、時短遊技状態においては、小当りによって多数の賞球を得ることができることとなり、遊技性をより発展させることができる。また、第1特別図柄の大当り確率を1/256、小当り確率を1/256、ハズレの確率を254/256とした場合は、大入賞口開放前のラウンド間インターバル又は大入賞口開放間におけるラウンド中インターバルにより、頻度が少ない小当りでも規定入賞数を超える3個以上のオーバー入賞が可能となる。
大入賞口シャッタ及び入賞に関する表示としては、例えばその左端付近及び右端付近に球検知センサを設けることにより、1ラウンドあたりの入賞見込み数や実際の入賞数を棒グラフ状のメータ表示や数値表示によって報知するようにしてもよい。例えば、大入賞口が開放するまでの所定期間においては、右端側の球検知センサにより遊技球が検知されると入賞見込み数がメータ表示や数値表示によって加算更新される一方、左端側の球検知センサにより遊技球が検知されると入賞見込み数がメータ表示や数値表示によって減算更新されるようにし、大入賞口の開放時になると、最終的に更新された数値を提示しつつその数値に応じて、例えば「最大入賞!!」、「中入賞!」、あるいは「小入賞」といった表示態様の演出を行うようにしてもよい。
1つの大入賞口には、複数のステージ部材(上段ステージ及びメインステージ等)を設けてもよい。
大入賞口には、その内部に特定の領域を設け、大当り遊技状態において当該特定の領域に遊技球が通過した場合に、確変遊技状態に移行するようにしてもよい。
遊技機としては、パチスロ機やルーレット機、あるいはスロットマシンを含むゲーミングマシンにも適用することができる。
また、上記実施形態及び変形例によるものを適宜組み合わせることができるのはいうまでもない。
以上の実施形態あるいは変形例に基づき、本発明の基本的な構成及び作用効果を以下に付記として列挙する。
(付記A1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体の転動方向を転換可能な方向転換装置(例えば、方向転換装置110)と、を備え、
前記方向転換装置は、
複数の遊技媒体を受け入れてこれらの転動方向を変化させるとともに、受け入れた複数の遊技媒体を所定数ずつ第1排出領域(例えば、排出口111B)を通じて排出することが可能な受容体(例えば、クルーン111)と、
前記受容体の姿勢を遊技媒体の受け入れ個数に応じて変化させ、当該受容体に受け入れられた複数の遊技媒体を第2排出領域(例えば、上面開口111C)を通じて排出可能とする姿勢変化機構(例えば、シーソー機構112)と、
を有することを特徴とする。
このような構成によれば、クルーン111に複数の遊技球を受け入れるとともに、排出口111Bを通じて遊技球を所定数ずつ排出する状態と、上面開口111Cを通じて複数の遊技球をまとめて排出する状態とを生じさせることができるので、遊技球の挙動変化に富み、遊技球の動向に興味をもたせやすくすることができる。
(付記A2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記受容体は、凹状の内部を有する本体部(例えば、本体部111A)を有し、
前記第1排出領域は、前記本体部の内部から外部へと貫通するように形成され、
前記第2排出領域は、前記第1排出領域とは異なる領域であって、前記本体部の内部から外部へと複数の遊技媒体を排出可能に形成され、
前記姿勢変化機構は、
一端側に前記受容体が設けられるとともに、他端側に重り部材(例えば、バランスウェイト112B)が設けられた姿勢変化部材(例えば、アーム112A)と、
前記姿勢変化部材の前記一端側が第1位置と当該第1位置よりも低位の第2位置とに変位可能となるように当該姿勢変化部材を支持する支持部材(例えば、支軸113)と、
を有し、
前記姿勢変化部材は、
前記受容体に遊技媒体が受け入れられていない場合、前記重り部材の重さにより前記一端側が前記第1位置に位置するように支持され、
前記受容体に規定個数以上の遊技媒体が受け入れられた場合、当該遊技媒体の重さにより前記一端側が前記第2位置に位置するように支持され、
前記受容体は、
前記一端側が前記第1位置に位置する場合、前記本体部の内部に受け入れた遊技媒体を当該内部で転動可能としつつ前記第1排出領域を通じて排出可能であり、
前記一端側が前記第2位置に位置する場合、前記本体部の内部に受け入れた遊技媒体を前記第2排出領域を通じて排出可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、モーター等の駆動手段を用いずに簡単な機構で遊技球の挙動変化に富んだ遊技を実現可能であるとともに、受け入れた遊技球の重さとバランスウェイト112Bの重さとに応じてアーム112Aの支持姿勢が変化し、その一端側が高い位置から低い位置へと変位すると、クルーン111から多くの遊技球が排出されるということに興味を持たせることができ、遊技球の挙動変化に富む斬新なギミックを実現することができる。
(付記A3)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、大入賞口37)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、払出装置83)と、を備え、
前記受容体は、前記姿勢変化機構により姿勢を変化させられた際に、前記第2排出領域を前記通過領域に向けて複数の遊技媒体を排出可能な姿勢になることを特徴とする。
このような構成によれば、クルーン111から上面開口111Cを通じて複数の遊技球がまとめて排出されると、これらの遊技球が大入賞口37へと導かれ、ひいてはより多くの遊技球が付与される可能性が高まるので、遊技者にとって有利な状況の発生に寄与することができ、ひいては遊技の興趣をより高めることができる。
(付記B1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、LEDユニット5)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて識別情報の変動表示が保留された場合に、当該識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む保留情報(例えば、始動記憶、三尺玉保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記保留情報記憶手段に記憶されている前記保留情報に対応する画像として保留画像(例えば、三尺玉)を表示可能な保留画像表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記保留情報記憶手段に記憶される保留情報が、前記特定の態様で識別情報が停止表示されることを示す特定保留情報であるか否かに基づいて、当該保留情報に対応する保留画像の表示態様を、特別表示態様(例えば、有色表示色)を含む複数の表示態様の中からいずれかに仮決定可能な保留画像表示態様仮決定手段(例えば、サブCPU71)と、を備え、
前記識別情報表示手段は、識別情報を停止表示していることを条件に、前記保留情報に基づいて識別情報の変動表示を開始することが可能であり、
前記保留情報記憶手段は、記憶した保留情報に基づいて前記識別情報表示手段により識別情報が変動表示される際に、当該保留情報を消去することで保留情報の記憶数が減少する場合があり、
前記保留画像表示手段は、
前記保留情報記憶手段における保留情報の記憶数が特定数(例えば、4個)以下の場合に、当該特定数以下の保留情報に対応する保留画像を第1表示領域(例えば、第1三尺玉保留表示領域610)に表示可能であり、
前記保留情報記憶手段における保留情報の記憶数が前記特定数よりも多い場合に、少なくとも当該特定数の保留情報に対応する保留画像を第2表示領域(例えば、第2三尺玉保留表示領域620)に表示可能であり、
前記保留情報の記憶数が前記特定数よりも多い状態において当該記憶数が減少した後、前記第1表示領域に保留画像を表示可能な状態にある場合は、前記保留画像表示態様仮決定手段により前記特別表示態様として仮決定された保留画像がある場合、当該保留画像を当該特別表示態様で前記第1表示領域に表示可能であり、
前記保留情報の記憶数が前記特定数よりも多い状態において当該記憶数が減少することがない場合、前記保留画像表示態様仮決定手段により前記特別表示態様として仮決定された保留画像があっても、当該保留画像を当該特別表示態様とは異なる表示態様(例えば、白の表示色)で前記第1表示領域に表示可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第2三尺玉保留表示領域620に保留画像(三尺玉)が表示されている場合において、保留情報の記憶数が減少すると、特別表示態様として有色表示色が仮決定された保留画像があれば、当該保留画像が特別表示態様となる有色表示色で第1三尺玉保留表示領域610に表示される一方、保留情報の記憶数が特定数よりも多い状態で減少することがなければ、特別表示態様として有色表示色が仮決定された保留画像があっても、当該保留画像が特別表示態様とは異なる表示態様の白色表示色で第1三尺玉保留表示領域610に表示されることとなる。これにより、保留画像が特別表示態様で表示されるパターンの規則性が崩れるので、このような保留画像を用いた先読み予告を斬新で意外性のあるものとすることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記B2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記通過領域は、
第1通過領域(例えば、第1始動口211)と、
前記第1通過領域とは異なる第2通過領域(例えば、第2始動口241)と、を含み、
前記特定遊技状態移行判定手段は、
前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、前記特定遊技状態に移行させるか否かを判定する第1特定遊技状態移行判定手段と、
前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、前記特定遊技状態に移行させるか否かを判定する第2特定遊技状態移行判定手段と、を含み、
前記識別情報表示手段は、
前記第1特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な第1識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53)と、
前記第2特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、第2識別情報(例えば、第2特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な第2識別情報表示手段(例えば、第2特別図柄表示部54)と、を含み、
前記遊技状態制御手段は、前記第1識別情報表示手段又は前記第2識別情報表示手段において第1識別情報又は第2識別情報が前記特定の態様で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行うことが可能であり、
前記保留情報記憶手段は、
前記第1識別情報表示手段において第1識別情報が変動表示しているとき、又は前記第2識別情報表示手段において第2識別情報が変動表示しているときに、前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて第1識別情報の変動表示が保留された場合に、当該第1識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む第1保留情報を、第1所定数を上限として記憶可能な第1保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63の第1特別図柄始動記憶領域)と、
前記第1識別情報表示手段において第1識別情報が変動表示しているとき、又は前記第2識別情報表示手段において第2識別情報が変動表示しているときに、前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて第2識別情報の変動表示が保留された場合に、当該第2識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む第2保留情報を、第2所定数を上限として記憶可能な第2保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63の第2特別図柄始動記憶領域)と、を含み、
前記第1識別情報表示手段は、第1識別情報を停止表示していること、及び前記第2識別情報表示手段が第2識別情報を停止表示していることを条件に、前記第1保留情報に基づいて第1識別情報の変動表示を開始することが可能であり、
前記第2識別情報表示手段は、第2識別情報を停止表示していること、及び前記第1識別情報表示手段が第1識別情報を停止表示していることを条件に、前記第2保留情報に基づいて第2識別情報の変動表示を開始することが可能であり、
前記第1保留情報記憶手段は、記憶した第1保留情報に基づいて前記第1識別情報表示手段により第1識別情報が変動表示される際に、当該第1保留情報を消去することで第1保留情報の記憶数が減少する場合があり、
前記第2保留情報記憶手段は、記憶した第2保留情報に基づいて前記第2識別情報表示手段により第2識別情報が変動表示される際に、当該第2保留情報を消去することで第2保留情報の記憶数が減少する場合があり、
前記保留画像表示態様仮決定手段は、
前記第1保留情報記憶手段に記憶される第1保留情報が、前記特定の態様で第1識別情報が停止表示されることを示す第1特定保留情報であるか否かに基づいて、当該第1保留情報に対応する保留画像の表示態様を、前記特別表示態様を含む複数の表示態様の中からいずれかに決定可能であり、
前記第2保留情報記憶手段に記憶される第2保留情報が、前記特定の態様で第2識別情報が停止表示されることを示す第2特定保留情報であるか否かに基づいて、当該第2保留情報に対応する保留画像の表示態様を、前記特別表示態様を含む複数の表示態様の中からいずれかに決定可能であり、
前記保留画像表示手段は、
前記第1保留情報記憶手段及び前記第2保留情報記憶手段に記憶されている前記第1保留情報及び前記第2保留情報に対応する画像として保留画像を表示可能であり、
前記第1保留情報記憶手段における第1保留情報の記憶数及び前記第2保留情報記憶手段における第2保留情報の記憶数の合計が前記特定数以下の場合に、当該特定数以下の第1保留情報及び第2保留情報に対応する保留画像を前記第1表示領域に表示可能であり、
前記第1保留情報記憶手段における第1保留情報の記憶数及び前記第2保留情報記憶手段における第2保留情報の記憶数の合計が前記特定数よりも多い場合に、少なくとも当該特定数の第1保留情報及び第2保留情報に対応する保留画像を前記第2表示領域に表示可能であり、
前記第1保留情報の記憶数及び前記第2保留情報の記憶数の合計が前記特定数よりも多い状態において当該記憶数の合計が減少した後、前記第1表示領域に保留画像を表示可能な状態にある場合は、前記保留画像表示態様仮決定手段により前記特別表示態様として仮決定された保留画像がある場合、当該保留画像を当該特別表示態様で前記第1表示領域に表示可能であり、
前記第1保留情報の記憶数及び前記第2保留情報の記憶数の合計が前記特定数よりも多い状態において当該記憶数の合計が減少することがない場合、前記保留画像表示態様仮決定手段により前記特別表示態様として仮決定された保留画像があっても、当該保留画像を当該特別表示態様とは異なる表示態様で前記第1表示領域に表示可能であり、
前記特定数は、前記第1所定数以上でかつ前記第2所定数以上であることを特徴とする。
このような構成によれば、第2三尺玉保留表示領域620に保留画像(三尺玉)が表示されている場合において、1個でも第1保留情報及び第2保留情報の記憶数の合計が減少すると、特別表示態様として有色表示色が仮決定された保留画像があれば、当該保留画像が特別表示態様の有色表示色で第1三尺玉保留表示領域610に表示される一方、第1保留情報及び第2保留情報の記憶数の合計が特定数よりも多い状態で減少することがなければ、特別表示態様として有色表示色が仮決定された保留画像があっても、当該保留画像が特別表示態様とは異なる表示態様の白色表示色で第1三尺玉保留表示領域610に表示されることとなる。このような特定数(4個)は、第1保留情報の記憶可能数となる第1所定数(4個)以上で、かつ第2保留情報の記憶可能数となる第2所定数(4個)以上である。そのため、第1保留情報及び第2保留情報の記憶数の合計が特定数よりも多くなる場合は、第1保留情報及び第2保留情報の双方が必ず記憶されていることとなる。これにより、第1保留情報及び第2保留情報の双方の記憶数に応じて、これらの保留情報に対応する保留画像が特別表示態様の有色表示色で表示されるパターンの規則性が崩れるので、このような保留画像を用いた先読み予告を斬新で意外性のあるものとすることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記B3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記保留画像表示手段は、
前記第1表示領域において、前記保留情報記憶手段に記憶されている保留情報に対して、保留画像を個別に表示することが可能であり、
前記第2表示領域において、前記保留情報記憶手段に記憶されている前記特定数の保留情報に対して、1つの保留画像を表示することが可能であり、
前記第2表示領域に前記1つの保留画像を表示しなくなったことを条件に、前記第1表示領域に該当する保留画像を前記特別表示態様で表示することが可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第2三尺玉保留表示領域620に1つの保留画像が表示された状態から表示されなくなると、第1三尺玉保留表示領域610に該当する保留画像が特別表示態様の有色表示色で個別に表示されるので、第2三尺玉保留表示領域620から第1三尺玉保留表示領域610に保留画像の表示位置が切り替わる際に、特別表示態様として有色表示色で表示される保留画像を他のものと区別して明確に見分けることができ、いわゆる先読み予告を認識し易くすることができる。
(付記C1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて識別情報の変動表示が保留された場合に、当該識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む保留情報(例えば、始動記憶、三尺玉保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記保留情報記憶手段に記憶される保留情報が、前記特定の態様で識別情報が停止表示されることを示す特定保留情報であるか否かに基づいて、特定演出(例えば、花火師先読み予告に係る演出)を実行するか否かを決定可能な特定演出決定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記特定演出決定手段により前記特定演出の実行が決定された場合に、当該特定演出を実行することが可能な演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、を備え、
前記識別情報表示手段は、識別情報を停止表示していることを条件に、前記保留情報に基づいて識別情報の変動表示を開始することが可能であり、
前記特定演出は、特定画像(例えば、花火師のキャラクタ画像800)の表示数を更新可能な演出であり、
前記演出実行手段は、
前記特定演出決定手段により所定の前記保留情報に基づいて前記特定演出の実行が決定された場合、少なくとも当該所定の保留情報に基づいて識別情報が変動表示される前に、当該特定演出を実行可能であり、
前記識別情報表示手段において前記所定の保留情報に基づく識別情報が変動表示中となる少なくとも一部の期間(例えば、保留昇格タイミング)に、複数の識別情報変動中演出(例えば、昇格パターンに基づく演出)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記所定の保留情報に基づいて前記特定演出を実行した場合、当該所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中にあっても、前記特定画像を表示可能であり、
前記所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中において実行する識別情報変動中演出を、特定画像の表示数に基づいて異なる識別情報変動中演出に変更可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、先読み予告の対象となる所定の保留情報に基づいて識別情報(特別図柄、装飾図柄)が変動表示される前に特定画像(花火師)の数が更新される特定演出として花火師先読み予告に係る演出が実行され、特定演出においては、所定の保留情報に基づく識別情報が変動表示中となる少なくとも一部期間に、特定画像となる花火師の表示数に応じて複数の識別情報変動中演出(昇格パターンに基づく演出)のうちいずれかが実行される。そして、所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中にあっても、特定画像が残存表示される場合があり、その変動表示中には、特定画像の残存表示数に基づいて実行中の識別情報変動中演出を異なるものに変更する場合がある。これにより、所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中に実行される識別情報変動中演出の変更に関わる特定演出を行うことができるため、所定の保留情報を対象とした斬新で意外性のある先読み予告を実現することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記C2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記演出実行手段は、
前記保留情報に対応する保留画像を表示するとともに、当該保留情報に基づいて識別情報が変動表示する際に、この保留情報に対応する保留画像を現使用保留画像(例えば、当該三尺玉表示領域600の三尺玉)として表示可能であり、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示中となる少なくとも一部の期間に、複数の異なる表示態様(例えば、表示色)で前記現使用保留画像を表示可能であり、
前記所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中に、前記特定画像の表示数に基づいて前記現使用保留画像の表示態様を変更可能であり、
前記現使用保留画像の表示態様により、変動表示中の識別情報について前記特定の態様で停止表示される可能性を示唆可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、先読み予告の対象となる所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中に、特定画像(花火師)の残存表示数に基づいて現使用保留画像(当該三尺玉表示領域600の三尺玉)の表示色が変更され、この現使用保留画像の表示色により、変動表示中の識別情報について特定の態様で停止表示される可能性、すなわち大当りの期待度が示唆されるので、先読み予告の対象となる所定の保留情報に基づく識別情報の変動表示中には、特定画像の残存表示数だけでなく現使用保留画像の表示色にも注目させることができ、演出効果を高めることできる。
(付記C3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な特定領域(例えば、ハズレ口242)と、
前記特定領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、演出用保留情報(例えば、宝石保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な演出用保留情報記憶手段(例えば、ワークRAM73)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に遊技価値を付与することが可能である一方、前記特定領域を遊技媒体が通過しても遊技価値を付与しない遊技価値付与手段(例えば、払出装置83)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記演出用保留情報記憶手段に記憶された前記演出用保留情報に対応する演出用保留画像(例えば、当該宝石表示領域700及び宝石保留表示領域710の宝石)を表示可能であり、
前記保留情報記憶手段に記憶された保留情報が前記特定保留情報であるか否かに基づいて、前記演出用保留画像の表示態様(例えば、表示色)を決定する演出用保留画像決定手段(例えば、サブCPU71)をさらに備えることを特徴とする。
このような構成によれば、演出用保留情報(宝石保留情報)が遊技価値(遊技球)の付与に寄与しないものの、この演出用保留情報に対応する演出用保留画像(当該宝石表示領域700及び宝石保留表示領域710の宝石)が表示され、特定保留情報に基づいて演出用保留画像の表示態様(表示色)を決定することができるので、過度に遊技価値が付与される状況を防止しつつ演出用保留画像の表示態様にも注目させることができ、ひいては演出効果をより高めることができる。
(付記D1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域を有する遊技盤(例えば、遊技領域1p)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて識別情報の変動表示が保留された場合に、当該識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む保留情報(例えば、始動記憶、三尺玉保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて記憶される所定の保留情報よりも前に記憶された他の保留情報が、前記特定の態様で識別情報が停止表示されることを示す特定保留情報であるか否かに基づいて、特定演出(例えば、花火師先読み予告に係る演出)を実行するか否かを決定可能な特定演出決定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記特定演出決定手段により前記特定演出の実行が決定された場合に、当該特定演出を実行することが可能な演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、を備え、
前記特定遊技状態移行判定手段は、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されていることを条件に、前記保留情報記憶手段に記憶されている保留情報に基づいて特定遊技状態に移行させるか否かを判定することが可能であり、
前記演出実行手段は、前記特定演出決定手段により前記他の保留情報に基づいて前記特定演出の実行が決定された場合、少なくとも当該他の保留情報に基づいて前記特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行するか否かが判定される前に、前記特定演出を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、見かけ上、新たに所定の保留情報が記憶された際に、特定演出が実行されるものの、内部的には既存の他の保留情報に基づいて特定遊技状態の移行判定結果が得られる前に特定演出(花火師先読み予告)が実行されるので、このような特定演出により斬新で意外性のある先読み予告を実現することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記D2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記特定演出は、特定画像(例えば、花火師のキャラクタ画像800)の表示数を更新可能な演出であり、
前記演出実行手段は、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示中となる少なくとも一部の期間(例えば、保留昇格タイミング)に、複数の識別情報変動中演出(例えば、花火師減少パターンに基づく演出)のうちのいずれかを実行可能であり、
前記他の保留情報に基づいて前記特定演出を実行した場合、当該他の保留情報に基づく識別情報の変動表示後にあっても、前記特定画像を表示可能であり、
前記他の保留情報に基づく識別情報の変動表示中において実行する識別情報変動中演出を、特定画像の表示数に基づいて異なる識別情報変動中演出に変更可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、既存保留情報対象の花火師先読み予告に係る特定演出においては、識別情報(装飾図柄500)が変動表示中となる少なくとも一部期間(保留昇格タイミング)に、特定画像となる花火師の表示数に応じて複数の識別情報変動中演出(昇格パターンに基づく演出)のうちいずれかが実行される。そして、既存の他の保留情報に基づく識別情報の変動表示中にあっても、特定画像が残存表示される場合があり、その変動表示中には、特定画像の残存表示数に基づいて実行中の識別情報変動中演出を異なるものに変更する場合がある。これにより、他の保留情報に基づく識別情報の変動表示中に実行される識別情報変動中演出の変更に関わる特定演出を行うことができるため、他の保留情報を対象とした斬新で意外性のある先読み予告を実現することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記D3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記演出実行手段は、
前記保留情報に対応する保留画像を表示するとともに、当該保留情報に基づいて識別情報が変動表示する際に、この保留情報に対応する保留画像を現使用保留画像(例えば、当該三尺玉表示領域600の三尺玉)として表示可能であり、
前記他の保留情報に基づく識別情報の変動表示中に、前記特定画像の表示数に基づいて前記現使用保留画像の表示態様(例えば、表示色)を変更可能であり、
前記現使用保留画像の表示態様により、変動表示中の識別情報について前記特定の態様で停止表示される可能性を示唆可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、既存の他の保留情報に基づく識別情報(装飾図柄500)の変動表示中に、特定画像(花火師800)の表示数に基づいて現使用保留画像(当該三尺玉表示領域600の三尺玉)の表示態様(表示色)が変更され、この現使用保留画像の表示態様により、変動表示中の識別情報について特定の態様(大当り図柄)で停止表示される可能性が示唆されるので、先読み予告の対象となる他の保留情報に基づく識別情報の変動表示中には、特定画像の表示数だけでなく現使用保留画像の表示態様にも注目させることができ、演出効果を高めることできる。
(付記E1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて識別情報の変動表示が保留された場合に、当該識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む保留情報(例えば、始動記憶、三尺玉保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記保留情報記憶手段に記憶された保留情報に対応する保留画像(例えば、第1三尺玉保留表示領域610の三尺玉)を表示可能な保留画像表示手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記保留画像表示手段に表示された保留画像に少なくとも一部が重なるように変位可能な保留表示役物(例えば、可動演出部材42A)と、を備え、
前記識別情報表示手段は、識別情報を停止表示していることを条件に、前記保留情報に基づいて識別情報の変動表示を開始することが可能であり、
前記保留画像表示手段は、前記識別情報表示手段により識別情報が変動表示されたことに基づいて、前記保留表示役物の少なくとも一部が重なる保留画像を移動表示可能であり、
前記保留表示役物は、少なくとも一部が重なる保留画像が前記保留画像表示手段により移動表示されたことに基づいて変位可能であり、当該変位後において移動表示後の当該保留画像に少なくとも一部が重なることが可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、保留画像(三尺玉)の移動表示だけでなく、保留画像と重なるように変位する保留表示役物(可動演出部材42A)の挙動にも興味や注目が集められるので、斬新で意外性のある演出ギミックを実現して演出効果を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記E2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記保留表示役物の少なくとも一部が重なる保留画像に対応する保留情報が、前記特定の態様で識別情報が停止表示されることを示す特定保留情報であるか否かに基づいて、当該保留表示役物の表示態様(発光色)を決定可能な保留表示役物表示態様決定手段をさらに備え、
前記保留表示役物は、前記保留表示役物表示態様決定手段により決定された表示態様に基づいて表示を行うことが可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、先読み予告の対象となる保留情報が特定保留情報であるか否かに応じて保留表示役物の表示態様(発光レンズ42Bの発光色)が異なり、いわゆる先読み予告として識別情報(装飾図柄)が特定の態様(大当り図柄)で停止表示することが強く印象付けられるので、先読み予告に係る演出ギミックとして演出効果を高めることができる。
(付記E3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記保留表示役物は、
第1位置(非突出位置)と、当該第1位置とは異なる第2位置(突出位置)とに変動可能な可動部材(例えば、羽根)を有し、
前記可動部材が前記第1位置から前記第2位置に変動することに関連して、前記保留表示役物表示態様決定手段により決定された表示態様に基づいて表示を行うことが可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、保留表示役物(可動演出部材42A)の可動部材(羽根)が突出するのに関連して保留表示役物の表示態様が異なり、いわゆる先読み予告として識別情報(装飾図柄)が特定の態様(大当り図柄)で停止表示されることが強く印象付けられるので、先読み予告に係る演出ギミックとして演出効果を高めることができる。
(付記F1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)の変動表示パターン(例えば、変動パターン)を決定可能な変動表示パターン決定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、識別情報の変動表示を行う識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、演出パターンを決定する演出パターン決定手段(例えば、サブCPU71)と、
前記演出パターン決定手段により決定された演出パターンに基づいて、前記識別情報表示手段における識別情報の変動表示に伴い演出を実行可能な演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態の終了後から識別情報の変動表示回数が所定回数(例えば、184回)に達するまで、非特別遊技状態(例えば、非確変非時短遊技状態)よりも相対的に有利な特別遊技状態(例えば、確変時短遊技状態)に制御可能な特別遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、を備え、
前記変動表示パターン決定手段は、前記特定遊技状態の終了後からの識別情報の変動表示回数が特定回数(例えば、特定変動回数)に達する場合、当該識別情報の変動表示を実行する際の変動表示パターンとして、特定変動表示パターン(例えば、リーチハズレ変動パターン14,15)を決定可能であり、
前記演出パターン決定手段は、前記変動表示パターン決定手段により前記特定変動表示パターンが決定された場合において、
前記特別遊技状態において特定の演出パターン(例えば、「花火師扉突破リーチ 扉赤」、「女性扉突破リーチ 扉赤」)を決定していなければ、当該特定の演出パターンを決定可能であり、
前記特別遊技状態において前記特定の演出パターンを決定していれば、当該特定の演出パターンとは異なる特殊な演出パターン(例えば、「花火師扉突破リーチ 扉青」、「女性扉突破リーチ 扉青」)を決定可能であり、
前記演出実行手段は、
前記演出パターン決定手段により前記特定の演出パターンが決定された場合、識別情報の変動表示に伴う前記演出として特定演出を実行し、
前記演出パターン決定手段により前記特殊な演出パターンが決定された場合、識別情報の変動表示に伴う前記演出として特殊演出を実行することを特徴とする。
このような構成によれば、特別遊技状態(確変時短遊技状態)において、識別情報の変動表示回数が特定回数(特定変動回数)に達する際の変動表示パターン(変動パターン)として特定変動表示パターン(リーチハズレ変動パターン14,15)が決定された場合、特定の演出パターン(「花火師扉突破リーチ 扉赤」、「女性扉突破リーチ 扉赤」)が決定されていなければ、その特定回数において特定の演出パターンが決定される一方、特定の演出パターンが決定されていれば、特定回数において特定の演出パターンとは異なる特殊な演出パターン(「花火師扉突破リーチ 扉青」、「女性扉突破リーチ 扉青」)が決定される。すなわち、特別遊技状態においては、特定の演出パターンに基づく特定演出を特定回数までに実行しつつも、その実行回数をできる限り少なくすることができるので、特定演出に対する注目度やその有用性を高めつつも、特定演出による演出上の効果を有効に発揮させることができる。
(付記F2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記演出パターン決定手段により前記特定の演出パターンが決定された場合の方が、前記特殊な演出パターンが決定された場合よりも、前記識別情報表示手段において前記特定の態様で識別情報が停止表示する確率が高いことを特徴とする。
このような構成によれば、特定の演出パターン(「花火師扉突破リーチ 扉赤」、「女性扉突破リーチ 扉赤」)に基づいて特定演出が実行された場合の方が、特殊な演出パターン(「花火師扉突破リーチ 扉青」、「女性扉突破リーチ 扉青」)に基づいて特殊演出が実行された場合よりも、識別情報(特別図柄)が特定の態様(大当り図柄)で停止表示する確率が高くなる、すなわち、特定遊技状態(大当り遊技状態)に対する期待度が高められるので、特別遊技状態(確変時短遊技状態)において特定演出に対する期待感を高めさせることができ、特別遊技状態における興趣の低下を効果的に防ぐことができる。
(付記F3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記特定回数は、第1の特定回数と、当該第1の特定回数とは異なる第2の特定回数とを含み、
前記特定の態様は、第1の特定の態様と、当該第1の特定の態様とは異なる第2の特定の態様とを含み、
前記変動表示パターン決定手段は、
前記第1の特定態様で識別情報が停止表示されたことに基づいて移行した特定遊技状態の終了後に、識別情報の変動表示回数が前記第1の特定回数に達する際の変動表示パターンとして、前記特定変動表示パターンを決定可能であり、
前記第2の特定態様で識別情報が停止表示されたことに基づいて移行した特定遊技状態の終了後に、識別情報の変動表示回数が前記第2の特定回数に達する際の変動表示パターンとして、前記特定変動表示パターンを決定可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、特定遊技状態(大当り遊技状態)終了後の特別遊技状態(確変時短遊技状態)において特定変動表示パターン(リーチハズレ変動パターン14,15)が決定される特定回数(特定変動回数)は、その特別遊技状態に移行する前の特定遊技状態への移行が決定付けられた識別情報(特別図柄)の停止表示態様が第1の特定態様か第2の特定態様かに応じて異なることとなる。すなわち、特別遊技状態においては、識別情報の変動表示回数が第1の特定回数に達する際に特定演出が実行される場合もあれば、第2の特定回数に達する際に特定演出が実行される場合もあり、特定演出を不規則的に実行することができるので、そのような特定演出の実行タイミングを捉え難く、あたかも偶発的に特定演出が実行されたように感じさせることができる。
(付記G1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が転動可能な転動領域(例えば、導通口221)と、
前記転動領域を経た遊技媒体を第1通路(例えば、第1始動口211へと続く球通路)と第2通路(例えば、導入口212へと続く球通路)とを含む複数の通路のいずれかに振り分け可能な振り分け部材(例えば、振り分けクランク230)と、
前記振り分け部材により前記第1通路へと振り分けられて当該第1通路を経た遊技媒体が通過可能な第1通過領域(例えば、第1始動口211)と、
前記振り分け部材により前記第2通路へと振り分けられて当該第2通路を経た遊技媒体を受け入れるとともに、受け入れた遊技媒体が通過可能な第2通過領域(例えば、第2始動口241)及び第3通過領域(例えば、ハズレ口242)を含む複数の通過領域を有する転動部材(例えば、クルーン240)と、
前記第1通過領域又は前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことを条件に、遊技価値を付与可能な遊技価値付与手段(例えば、払出装置83)と、を備えていることを特徴とする。
このような構成によれば、振り分け部材(振り分けクランク230)により第1通路及び第2通路のいずれか一方に遊技球が振り分けられ、さらに第2通路へと振り分けられた遊技球については、転動部材(クルーン240)に受け入れられた後、遊技価値(遊技球)が付与される第2通過領域(第2始動口241)を通過するか、あるいは第3通過領域(ハズレ口242)を通過することになるので、遊技球の挙動変化に富み、遊技球の動向に興味をもたせやすくすることができる。
(付記G2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記第1通過領域又は前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行すると判定されたことに基づいて、前記遊技価値付与手段により付与される遊技価値が相対的に少なくなるように規定された第1特定遊技状態(例えば、第1特別図柄大当り(確変1)と、前記遊技価値付与手段により付与される遊技価値が相対的に多くなるように規定された第2特定遊技状態(例えば、第2特別図柄大当り(確変1〜4))とを含む複数の特定遊技状態のうち、いずれかに移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、を備え、
前記遊技状態制御手段は、前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行すると判定された場合よりも、前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて前記特定遊技状態移行判定手段により特定遊技状態に移行すると判定された場合の方が、前記第2特定遊技状態に移行させる制御を行い易く、
前記遊技価値付与手段は、前記第3通過領域を遊技媒体が通過しても遊技価値を付与しないことを特徴とする。
このような構成によれば、遊技球が第1通過領域(第1始動口211)を通過するよりも第2通過領域(第2始動口241)を通過した場合の方が相対的に付与される遊技価値(遊技球)が多くなる第2特定遊技状態(第2特別図柄大当り(確変1〜4))に移行し易いことから、第1通路よりも第2通路へと振り分けられ、さらに第3通過領域(ハズレ口242)よりも第2通過領域を遊技球が通過することに期待が高められるので、遊技球の動向により興味をもたせやすくすることができる。また、第1通路に振り分けられた場合は第1通過領域へ、第2通路に振り分けられた場合は、第2通過領域又は第3通過領域を遊技球が通過するため、第2通路に振り分けられた場合には、遊技価値が付与されないことがあるものの、第1通過領域を遊技球が通過した場合よりも、第2通過領域を遊技球が通過した場合の方が、遊技価値の多い第2特定遊技状態に移行し易いため、第1通路に振り分けられた場合と第2通路に振り分けられた場合とで、極端に優劣がつかないようにバランスをとることができる。これより、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(付記G3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記第1通過領域又は前記第2通過領域への遊技媒体の通過のみに基づき第1演出(例えば、装飾図柄500の変動表示等)を実行可能であるとともに、前記第3通過領域への遊技媒体の通過のみに基づき第2演出(例えば、デモ表示(2)〜(4))を実行可能な演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)を備え、
前記演出実行手段は、前記第1通過領域又は前記第2通過領域への遊技媒体の通過、及び前記第3通過領域への遊技媒体の通過の双方に基づいて、第3演出(例えば、装飾図柄500による疑似連の演出)を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第1通過領域(第1始動口211)又は第2通過領域(第2始動口241)への遊技球の通過と、第3通過領域(ハズレ口242)への遊技球の通過との双方に基づいて、これらのいずれか一方のみの通過に基づく第1演出(装飾図柄500の変動表示等)や第2演出(デモ表示(2)〜(4))とは異なる第3演出(疑似連に係る演出)を実行することができるので、遊技球を通過させた通過領域に応じて演出が異なるように多種多様に複数の演出を実行することができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。
(付記H1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な第1通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、前記識別情報の変動表示パターン(例えば、変動パターン)を決定可能な変動表示パターン決定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて、前記識別情報表示手段に識別情報を変動表示させる制御を行う識別情報表示制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンに基づいて前記識別情報が変動表示した後、当該識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示したことに基づいて、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて識別情報の変動表示が保留された場合に、当該識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む保留情報を、所定数を上限として記憶可能な保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な第2通過領域(例えば、ハズレ口242)と、
前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、前記変動表示パターンを決定可能な変動表示パターン決定用情報(例えば、宝石保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な変動表示パターン決定用情報記憶手段(例えば、ワークRAM73)と、
前記第1通過領域を遊技媒体が通過した場合に遊技価値を付与可能である一方、前記第2通過領域を遊技媒体が通過しても遊技価値を付与しない遊技価値付与手段(例えば、払出装置83)と、を備え、
前記特定遊技状態移行判定手段は、前記保留情報記憶手段に記憶された保留情報に基づいて、前記特定遊技状態に移行させるか否かを判定することが可能であり、
前記変動表示パターン決定手段は、前記変動表示パターン決定用情報記憶手段に変動表示パターン決定用情報が記憶されていることを条件に、前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果及び当該変動表示パターン決定用情報に基づいて、変動表示パターンを決定可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、第1通過領域(第1始動口211、第2始動口241)を遊技球が通過することで識別情報(特別図柄、装飾図柄)が変動表示されるとともに、第2通過領域(ハズレ口242)を遊技球が通過した場合には、それに応じて記憶された変動表示パターン決定用情報(宝石保留情報)に基づいて識別情報(装飾図柄)の変動表示パターンが決定されることがある。すなわち、第1通過領域及び第2通過領域の双方の通過に基づく識別情報の変動表示に関連性がもたせられ、その変動表示に興味や注目が集められるので、斬新で意外性のある演出として装飾図柄の変動表示を実現するとともに演出効果を高めることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。また、第1通過領域及び第2通過領域といった複数の通過領域を遊技球が通過することによっても遊技価値(遊技球)が過度に付与されることがないので、装飾図柄の変動表示に対する注目度を希釈することなく、その演出効果を高めることができる。
(付記H2)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記保留情報記憶手段に保留情報が記憶されておらず、かつ、前記変動表示パターン決定用情報記憶手段に変動表示パターン決定用情報が記憶されている場合に、当該変動表示パターン決定用情報に基づいて所定の演出(例えば、デモ表示(2)〜(4))を実行可能な演出実行手段を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、保留情報の記憶数及び変動表示パターン決定用情報(宝石保留情報)に基づいて所定の演出(デモ表示(2)〜(4))が実行されることから、第1通過領域(第1始動口211、第2始動口241)及び第2通過領域(ハズレ口242)を遊技球が通過することに興味をもたせやすくすることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、保留情報の有無に応じて変動表示パターン決定用情報の用途を異ならせることができ、多種多様にデモ表示に係る演出を実行することができるので、これによっても遊技の興趣を高めることができる。
(付記H3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記演出実行手段は、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記保留情報記憶手段に保留情報が記憶されておらず、かつ、前記変動表示パターン決定用情報記憶手段に変動表示パターン決定用情報が記憶されていない場合に、所定の条件が成立したことに基づいて、前記所定の演出とは異なる特定の演出(例えば、デモ表示(1))を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、保留情報及び変動表示パターン決定用情報(宝石保留情報)のいずれも記憶されていない場合に、所定の条件として例えば所定時間が経過すると、所定の演出とは異なる特定の演出(デモ表示(1))に切り替えられるので、演出効果を高めることができる。
(付記H4)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記遊技状態制御手段は、特別遊技状態(例えば、確変時短遊技状態)と、当該特別遊技状態よりも相対的に不利な遊技状態である非特別遊技状態(例えば、非確変非時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御可能であり、
前記演出実行手段は、
前記非特別遊技状態中に、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記保留情報記憶手段に保留情報が記憶されておらず、かつ、前記変動表示パターン決定用情報記憶手段に変動表示パターン決定用情報が記憶されている場合に、当該変動表示パターン決定用情報に基づいて所定の演出(例えば、デモ表示(2)、(3))を実行可能であり、
前記特別遊技状態中に、前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示されているか否かに関わらず、前記変動表示パターン決定用情報記憶手段に変動表示パターン決定用情報が記憶されている場合に、当該変動表示パターン決定用情報に基づいて所定の演出(例えば、デモ表示(4))を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、非特別遊技状態(非確変非時短遊技状態)中あるいは特別遊技状態(確変時短遊技状態)中のいずれにあっても、条件に応じて変動表示パターン決定用情報(宝石保留情報)に基づく所定の演出(デモ表示)を実行することができるので、第2通過領域(ハズレ口242)への遊技球の通過に応じて記憶された変動表示パターン決定用情報を所定の演出に反映させることができ、これにより、演出効果や遊技の興趣を高めることができる。また、非特別遊技状態においては、保留情報(三尺玉保留情報)が無ければ変動表示パターン決定用情報(宝石保留情報)に基づいて所定の演出(デモ表示(2)、(3))が実行される場合がある一方、特別遊技状態においては、識別情報(特別図柄)が変動表示されているか否かに関係なく、変動表示パターン決定用情報のみに基づいて所定の演出(疑似連、デモ表示(4))を実行させることができるので、遊技者は、所定の演出が実行された場合における、識別情報の表示状態と保留情報及び変動表示パターン決定用情報の有無とを判断することにより、特別遊技状態であるか否かを容易に認識することができる。
(付記I1)
本発明の一側面に係る遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が転動可能な遊技領域(例えば、遊技領域1p)を有する遊技盤(例えば、遊技盤1)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な第1通過領域(例えば、第1始動口211、第2始動口241)と、
前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことを条件として、相対的に有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特定遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU61)と、
前記特定遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報(例えば、特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示手段(例えば、第1特別図柄表示部53、第2特別図柄表示部54)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が特定の態様(例えば、大当り図柄)で停止表示された場合に、前記特定遊技状態に移行させる制御を行う遊技状態制御手段(例えば、メインCPU61)と、
前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示しているときに、前記第1通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて識別情報の変動表示が保留された場合に、当該識別情報について前記特定の態様で停止表示されるか否かを示す情報を含む第1保留情報(例えば、三尺玉保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な第1保留情報記憶手段(例えば、メインRAM63、ワークRAM73)と、
前記遊技領域において遊技媒体が通過可能な第2通過領域(例えば、ハズレ口242)と、
前記第2通過領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、第2保留情報(例えば、宝石保留情報)を、所定数を上限として記憶可能な第2保留情報記憶手段(例えば、ワークRAM73)と、
前記第1通過領域を遊技媒体が通過した場合に遊技価値を付与可能である一方、前記第2通過領域を遊技媒体が通過しても遊技価値を付与しない遊技価値付与手段(例えば、払出装置83)と、
所定の演出を実行可能な演出実行手段(例えば、液晶表示装置4)と、を備え、
前記識別情報表示手段は、識別情報を停止表示していることを条件に、前記第1保留情報に基づいて識別情報の変動表示を開始することが可能であり、
前記演出実行手段は、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記第1保留情報記憶手段に第1保留情報が記憶されておらず、かつ、前記第2保留情報記憶手段に第2保留情報が記憶されている場合に、当該第2保留情報に基づいて所定の演出(例えば、デモ表示(2)〜(4))を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、遊技価値(遊技球)の付与に寄与しない第2保留情報(宝石保留情報)の有無に応じて、所定の演出(デモ表示(2)〜(4))を不確定的なタイミングで実行することができるので、斬新で意外性のある演出を実現し、演出効果とともに遊技の興趣を高めることができる。
(付記I2)
本発明の好ましい実施の形態は、
前記遊技状態制御手段は、特別遊技状態(例えば、確変時短遊技状態)と、当該特別遊技状態よりも相対的に不利な遊技状態である非特別遊技状態(例えば、非確変非時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御可能であり、
前記演出実行手段は、
前記非特別遊技状態中に、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記第1保留情報記憶手段に第1保留情報が記憶されておらず、かつ、前記第2保留情報記憶手段に第2保留情報が記憶されている場合に、当該第2保留情報に基づく所定の演出(例えば、デモ表示(2)、(3))を実行可能であり、
前記特別遊技状態中に、前記識別情報表示手段において識別情報が変動表示されているか否かに関わらず、前記第2保留情報記憶手段に第2保留情報が記憶されている場合に、当該第2保留情報に基づく所定の演出(例えば、疑似連、デモ表示(4))を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、非特別遊技状態(非確変非時短遊技状態)においては、第1保留情報(三尺玉保留情報)が無ければ第2保留情報(宝石保留情報)に基づいて所定の演出(デモ表示(2)、(3))が実行される場合がある一方、特別遊技状態(確変時短遊技状態)においては、識別情報(特別図柄)が変動表示されているか否かに関係なく、第2保留情報のみに基づいて所定の演出(疑似連、デモ表示(4))を実行させることができるので、遊技者は、所定の演出が実行された場合における、識別情報の表示状態と第1保留情報及び第2保留情報の有無とを判断することにより、特別遊技状態であるか否かを容易に認識することができる。
(付記I3)
本発明の他の好ましい実施の形態は、
前記遊技状態制御手段は、
特別遊技状態(例えば、確変時短遊技状態)と、当該特別遊技状態よりも相対的に不利な遊技状態である非特別遊技状態(例えば、非確変非時短遊技状態)と、を含む複数の遊技状態のうちいずれかの遊技状態に制御可能であり、
前記非特別遊技状態中において、前記識別情報表示手段に特別の態様(小当り図柄)で識別情報が停止表示された場合、特定遊技状態(例えば、小当り遊技状態)に移行させることが可能であるとともに、当該特定遊技状態の終了後に、非特別遊技状態に制御可能であり、
前記演出実行手段は、
前記非特別遊技状態中における所定期間(例えば、特殊モード)に、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記第1保留情報記憶手段に第1保留情報が記憶されておらず、かつ、前記第2保留情報記憶手段に第2保留情報が記憶されている場合に、当該第2保留情報に基づく第1の所定の演出(例えば、デモ表示(3))を実行可能であり、
前記所定期間の経過後であって前記非特別遊技状態中(例えば、非確変非時短遊技状態における通常モード中)に、前記識別情報表示手段において識別情報が停止表示されているとともに、前記第1保留情報記憶手段に第1保留情報が記憶されておらず、かつ、前記第2保留情報記憶手段に第2保留情報が記憶されている場合に、当該第2保留情報に基づいて前記第1の所定の演出とは異なる第2の所定の演出(例えば、デモ表示(2))を実行可能であることを特徴とする。
このような構成によれば、非特別遊技状態(非確変非時短遊技状態)中において識別情報の停止態様が特別の態様(小当り図柄)で移行した特定遊技状態(小当り遊技状態)の終了後は非特別遊技状態であるが、当該特定遊技状態終了後における所定期間(特殊モード)中に第2保留情報(宝石保留情報)に基づいて実行される所定の演出(デモ表示(3))と、当該所定期間終了後において第2保留情報に基づいて実行される所定の演出(デモ表示(2))との演出態様が異なるため、所定期間は有利な遊技状態に移行したかのような印象を与えることができ、ひいては遊技の興趣を高めることができる。