JP6693082B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
特許文献1に記載された帳票処理システムは、帳票画像から文字列を抽出し、抽出した文字列の位置情報及び出現頻度から各文字列の安定度を計算し、同一領域内で各文字列の出現した帳票種の数から固有度を計算し、安定度と固有度とから文字列の帳票識別辞書への登録の優先度を計算する。
特開2003−115028号公報
帳票の処理の能率を向上させるには、電子化が有効な手段となり得る。例えば、複数の種別の帳票の特徴を示す要素を予めコンピュータに登録しておき、帳票をスキャナで読み取って画像を生成し、生成した画像に含まれる要素を抽出し、抽出された要素と予め登録された要素との比較により、読み取った帳票の種別を判定する。ところが、帳票の種別が増えるにつれて、書式が互いに似通った帳票も増える傾向がある。書式が似通った帳票同士では帳票の特徴を示す要素も似通っていることが多いが、そのように他の帳票の要素と似通った要素が帳票の特徴として登録されると、帳票の種別の誤判定(真の種別と異なる種別であると判定されること)の原因となり得る。誤判定が発生すると、判定結果を訂正する煩雑な作業が必要となり、非効率的である。
本発明は、複数の帳票の特徴が似通っていることに起因する帳票の種別の誤判定を減らすことを目的とする。
請求項1に係る発明は、複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通する共通要素を抽出する抽出手段と、前記複数の帳票から、前記抽出手段により抽出された共通要素のうちの2以上の共通要素を含む帳票を抽出し、抽出された帳票に含まれる前記2以上の共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する決定手段と、前記複数の帳票の各々について、当該帳票を読み取って生成された第1の画像に含まれる第1の要素群を取得する第1取得手段と、前記第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を生成する付加手段と、前記複数の第2の画像の各々に含まれる第2の要素群を取得する第2取得手段と、前記第1の要素群に含まれる要素と複数の前記第2の要素群に含まれる要素との類似度に基づいて、前記第1の要素群から前記帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する第1抽出手段とを備え、前記取得手段は、前記第1抽出手段により抽出された候補を取得する情報処理装置を提供する。
請求項に係る発明は、請求項に記載の情報処理装置において、前記抽出手段は、前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通しない独自要素を抽出し、前記決定手段は、前記独自要素が前記第1抽出手段で前記候補として抽出されたときの前記類似度が決められた条件を満たさない場合に、前記独自要素と前記2以上の共通要素とを前記帳票の特徴を示す要素に決定する。
請求項に係る発明は、請求項に記載の情報処理装置において、前記第1抽出手段は、前記第1の要素群に含まれる要素のうち、前記類似度が決められた条件を満たさない要素を、前記帳票の特徴を示す要素の候補として抽出しない。
請求項に係る発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記抽出手段は、前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通しない独自要素を抽出し、前記決定手段は、前記抽出手段により抽出された独自要素を、当該独自要素を含む帳票の特徴を示す要素に決定する。
請求項に係る発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記抽出手段は、前記取得手段により取得された候補から、2以上の前記帳票に共通しない独自要素と、2以上の前記帳票に共通する共通要素とを抽出し、前記情報処理装置は、前記複数の帳票の各々について、当該帳票に含まれる前記独自要素と前記共通要素に対して、当該帳票の種別の判定における優先順位を付与する付与手段を備え、前記決定手段は、前記複数の帳票の各々について、前記付与手段により付与された優先順位に基づいて、少なくとも1つの前記独自要素又は前記共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する情報処理装置を提供する。
請求項に係る発明は、請求項に記載の情報処理装置において、前記付与手段は、前記共通要素よりも高い優先順位を前記独自要素に付与し、前記決定手段は、前記独自要素
のみを前記帳票の特徴を示す要素に決定する。
請求項に係る発明は、請求項に記載の情報処理装置において、前記付与手段は、前記複数の帳票における出現頻度が低い共通要素ほど高い優先順位を付与し、前記決定手段は、前記独自要素と、前記付与手段により付与された優先順位に基づいて選択した共通要素とを、前記帳票の特徴を示す要素に決定する。
請求項に係る発明は、請求項乃至いずれか1項に記載の情報処理装置において、帳票から読み取られた要素と前記決定手段により決定された要素との比較により当該帳票の種別を判定する判定手段と、前記付与手段により付与された優先順位が高い要素ほど前記判定手段による判定における重み付けを重くする重み付け手段とを備える。
請求項10に係る発明は、コンピュータを、複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通する共通要素を抽出する抽出手段と、前記複数の帳票から、前記抽出手段により抽出された共通要素のうちの2以上の共通要素を含む帳票を抽出し、抽出された帳票に含まれる前記2以上の共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する決定手段と、前記複数の帳票の各々について、当該帳票を読み取って生成された第1の画像に含まれる第1の要素群を取得する第1取得手段と、前記第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を生成する付加手段と、前記複数の第2の画像の各々に含まれる第2の要素群を取得する第2取得手段と、前記第1の要素群に含まれる要素と複数の前記第2の要素群に含まれる要素との類似度に基づいて、前記第1の要素群から前記帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する第1抽出手段として機能させるためのプログラムにおいて、前記取得手段は、前記第1抽出手段により抽出された候補を取得するプログラムを提供する。
請求項1、10に係る発明によれば、2以上の共通要素を帳票の特徴を示す要素に決定する構成を備えない場合と比べて、複数の帳票の特徴が似通っていることに起因する帳票の種別の誤判定を減らすことができる。
請求項2に係る発明によれば、第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を用いて帳票の特徴を示す要素を抽出する構成を備えない場合と比べて、帳票を読み取って生成された画像に含まれるノイズに起因する帳票の種別の誤判定を減らすことができる。
請求項3に係る発明によれば、独自要素のノイズに対する耐性が不足している場合に耐性の不足を補うことができる。
請求項4に係る発明によれば、ノイズに対する耐性が不足している要素を帳票の特徴を示す要素として用いないようにすることができる。
請求項5に係る発明によれば、帳票に独自要素が含まれている場合には、その独自要素をその帳票の特徴を示す要素として用いることができる。
請求項6、11に係る発明によれば、帳票の種別の判定における優先順位に基づいて帳票の特徴を示す要素を決定する構成を備えない場合と比べて、複数の帳票の特徴が似通っていることに起因する帳票の種別の誤判定を減らすことができる。
請求項7に係る発明によれば、帳票に独自要素が含まれている場合には、その独自要素をその帳票の特徴を示す要素として用いることができる。
請求項8に係る発明によれば、出現頻度が低い共通要素ほど高い優先順位を付与する構成を備えない場合と比べて、帳票の種別の誤判定を減らすことができる。
請求項9に係る発明によれば、優先順位が高い要素ほど重み付けを重くする構成を備えない場合と比べて、帳票の種別の判定の精度を高めることができる。
実施形態に係るシステムの全体を示す図。 情報処理装置1のハードウェア構成を示す図。 帳票の例を示す図。 情報処理装置1の機能を示すブロック図。 情報処理装置1の動作を示す流れ図。 候補リストを示す図。 独自要素と共通要素の抽出結果を示す図。 ノイズの例を示す図。 情報処理装置1の機能を示すブロック図。 情報処理装置1の動作を示す流れ図。 第1の要素群リストを示す図。 第2の要素群リストを示す図。 候補リストを示す図。 情報処理装置1の機能を示すブロック図。 情報処理装置1の動作を示す流れ図。 候補リストの例を示す図。 情報処理装置1の機能を示すブロック図。
本発明の実施形態の一例について説明する。
<第1実施形態>
図1は、実施形態に係るシステムの全体を示す図である。情報処理装置1と読取装置2は、LANなどの通信手段3で接続されている。読取装置2は、帳票のサンプルを読み取って画像データを生成し、この画像データを情報処理装置1に送信する。情報処理装置1は、受信した画像データで表される画像から、帳票の特徴を示す要素を抽出する。抽出された要素は、実際の事務処理で使用される帳票の種別を判定するために用いられる。
図2は、情報処理装置1のハードウェア構成を示す図である。情報処理装置1は、制御部11、記憶部12、通信部13などを備えたコンピュータである。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの記憶装置とを備える。ROMには、ハードウェアやOS(Operating System)の起動の手順を記述したファームウェアが記憶されている。RAMは、CPUが演算を実行する際のデータの記憶に用いられる。記憶部12は、例えばハードディスク装置を備え、OSやアプリケーションプログラムなどが記憶されている。通信部13は、読取装置2と通信するための通信I/F(Interface)を備える。情報処理装置1には、表示装置14と受付装置15が接続されている。表示装置14は、例えば液晶表示装置を備え、操作者が情報処理装置1を操作するための画面などを表示する。受付装置15は、例えばキーボードやマウスなどを備え、操作者が行った操作を受け付けて、その操作に応じた情報を制御部11に出力する。
読取装置2は、例えば、プラテンガラス、遮光板、光源、光学系、撮像素子、演算装置などを備えたイメージスキャナである(図示省略)。プラテンガラス上に載せられた帳票に対して光源が光を照射し、帳票で反射された反射光が光学系を介して撮像素子に入射する。撮像素子は、入射した光を画像信号に変換して演算装置に出力する。演算装置は、画像信号に基づいてラスタ形式の画像データを生成し、この画像データを情報処理装置1に送信する。なお、複写機と情報処理装置1を通信手段3で接続し、複写機に備えられた読取装置を用いて帳票を読み取るようにしてもよい。また、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの記録媒体を用いて読取装置2から情報処理装置1に帳票の画像データを受け渡してもよい。
図3は、帳票の例を示す図である。帳票には、文字や罫線などの要素が印刷などによって予め形成されている。この例では、「様式A−1」、「申請日 年 月 日」、「審査部 御中」、「住宅ローン申込書」、「申込内容」、「氏名 印」の各文字列が予め形成されている。また、申込内容の欄を示す罫線が形成されている。
図4は、情報処理装置1の機能を示すブロック図である。取得手段110は、複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する。抽出手段120は、取得手段110により取得された候補から2以上の帳票に共通する共通要素を抽出する。決定手段130は、複数の帳票から、抽出手段120により抽出された共通要素のうちの2以上の共通要素を含む帳票を抽出し、抽出された帳票に含まれる2以上の共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する。また、抽出手段120は、取得手段110により取得された候補から2以上の帳票に共通しない独自要素を抽出する。決定手段130は、抽出手段120により抽出された独自要素を、当該独自要素を含む帳票の特徴を示す要素に決定する。これらの機能を実現するための具体的な構成は、以下のとおりである。
図5は、情報処理装置1の動作を示す流れ図である。情報処理装置1には、帳票の特徴を示す要素を抽出する手順を記述したアプリケーションプログラムがインストールされている。情報処理装置1の制御部11は、このアプリケーションプログラムを実行して、以下に示す処理を実行する。
<ステップS1>(取得手段110の一例)
制御部11は、帳票の特徴を示す要素の候補を取得する。具体的には、最初に、ユーザが読取装置2にサンプルの帳票を読み取らせる。読取装置2は、サンプルの帳票を読み取って画像データを生成し、画像データを情報処理装置1に送信する。情報処理装置1の制御部11は、読取装置2から受信した画像データで表される画像に対して文字認識と罫線認識を実行する。文字認識は、例えば、OCR(Optical Character Recognition)の手法を用いる。罫線認識は、例えば、特開2003−109007号公報の段落0051に記載されている、X軸方向とY軸方向の黒画素の累積値から罫線を認識する手法を用いる。
以下の説明では、文字認識によって候補を取得した例を示す。図3の例では、「様式A−1」、「申請日 年 月 日」、「審査部 御中」、「住宅ローン申込書」、「申込内容」、「氏名 印」の各文字列が認識される。また、制御部11は、帳票の画像を表示装置14に表示させる。ユーザは、帳票の特徴を示す要素の候補(例えば、「様式A−1」と「住宅ローン申込書」)を受付装置15(マウス)を用いて指定する。以上の処理を複数の帳票に対して実行する。
図6は、候補リストを示す図である。帳票の特徴を示す要素の候補が指定されたならば、制御部11は、指定された候補を候補リストに格納する。候補リストは、帳票ID、要素ID、要素の内容、位置情報を関連付けて格納するリストである。帳票IDは、帳票を識別するための識別子である。要素IDは、要素を識別するための識別子である。要素の内容は、この例では、文字認識で認識された文字列である。位置情報は、帳票の画像における要素の位置を示す情報であり、例えば、文字列に外接する矩形の左上の頂点の座標である。図示した候補リストは、5つの異なる種別の帳票から帳票の特徴を示す要素の候補を取得した例である。このうち、帳票ID=003が図3で例示した帳票に対応する。
<ステップS2>(抽出手段120の一例)
図7は、独自要素と共通要素の抽出結果を示す図である。制御部11は、候補リストに格納されている要素の内容を比較して、独自要素と共通要素を抽出する。独自要素は、2以上の帳票で要素の内容が共通しない要素である。共通要素とは、2以上の帳票で要素の内容が共通する要素である。図中で要素IDに○が付加された要素が独自要素であり、要素IDに●が付加された要素が共通要素である。
<ステップS3>(決定手段130の一例)
制御部11が、ステップS2で抽出された独自要素を、この独自要素を含む帳票の特徴を示す要素に決定する。例えば、図7に示す帳票ID=001の帳票については、「学資保険申込書」(要素ID=004)が独自要素として抽出されているから、制御部11は、この独自要素をこの帳票の特徴を示す要素に決定する。同様に、制御部11は、帳票ID=002、004、005の帳票についても、それぞれ、抽出された独自要素を帳票の特徴を示す要素に決定する。
<ステップS4>(決定手段130の一例)
制御部11が、2以上の共通要素を含む帳票を抽出し、この共通要素をその帳票の特徴を示す要素に決定する。図示した例では、共通要素として、「様式A−1」と「住宅ローン申込書」が抽出されている。「様式A−1」は、帳票ID=001、002、003に共通の要素であるから、この要素だけでは、帳票ID=001、002、003の区別がつかない。また、「住宅ローン申込書」は、帳票ID=003、004、005に共通の要素であるから、この要素だけでは、帳票ID=003、004、005の区別がつかない。ところが、5つの帳票のうち、帳票ID=003は、複数の共通要素(「様式A−1」、「住宅ローン申込書」)が抽出されており、この複数の共通要素の組み合わせは、他の帳票にはないものである。従って、制御部11は、この複数の共通要素を、帳票ID=003の帳票の特徴を示す要素に決定する。
以上の処理により各帳票の特徴を示す要素が決定されたならば、制御部11は、各帳票の帳票IDと、その帳票の特徴を示す要素とを関連付けた特徴リストを作成して記憶部12に記憶させる。
本実施形態では、或る帳票から独自要素が抽出されなかった場合であっても、その帳票が2以上の共通要素を含む場合には、その共通要素がその帳票の特徴を示す要素に決定される。よって、本実施形態によれば、複数の帳票の特徴が似通っていることに起因する帳票の種別の誤判定が減少する。
<第2実施形態>
第1実施形態では、帳票の画像を表示した画面上でユーザが帳票の特徴を示す要素の候補を指定するように構成されているが、第2実施形態では、情報処理装置1が帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する。具体的には、以下のとおりである。
図8は、ノイズの例を示す図である。帳票を読み取って生成した画像には、ノイズが含まれている場合がある。主なノイズは、以下のように分類される。
(a)記入されたもの
例えば、手書きで記入された文字や記号、押印によって形成された印影、記入すべき箇所を示すために鉛筆で書き込まれた印などである。図示した例では、氏名の欄に「富士 太郎」なる文字列(ノイズN1)が手書きで記入されている。また、申請日の欄と氏名の欄に、記入すべき箇所を囲んだ印(ノイズN2)が書き込まれている。また、氏名の欄に印影(ノイズN3)が形成されている。
(b)ウォーターマーク
読取装置2で読み取るとウォーターマークを含んだ画像が生成されるように帳票に隠し文字が設定されている場合がある。ウォーターマークは、帳票の記入や視認に支障が生じない程度の濃度で形成されるが、ウォーターマーク自体の視認性を確保するために、例えば、大きなサイズの文字、斜めの配置、複数のウォーターマークの規則的又は不規則な配置などにより形成される。図示した例では、「コピー禁止」なるウォーターマーク(ノイズN4)が形成されている(図示の都合上、ハッチングを使用)。なお、隠し文字を用いずに、顕在化したウォーターマークが帳票に形成されている場合もある。
(c)汚れ
例えば、消しゴムのかす、インクのしみ、埃などの汚れが帳票に付着している場合がある。また、帳票の折れ目やしわなどが線状の汚れとなる場合もある。また、読取装置2のプラテンガラスに汚れが付着している場合もある。図示した例では、面状の汚れ(図示の都合上、ハッチングを使用。ノイズN5)と線状の汚れ(ノイズN6)が生じている。
(d)裏写り
帳票の裏面に文字などが形成されている場合がある。例えば、記入の要領が裏面に記載されている場合や、両面に記入欄が設けられている場合などがある。このように帳票の裏面に文字などが記載されており、且つ、裏面の文字などが透けて見える程度の薄い紙が用いられている場合、裏面の文字などが読取装置2に読み取られてしまうことがある。
(e)傾き(スキュー)
本実施形態におけるノイズの概念には、読み取り時の帳票の傾きに起因するものも含まれる。例えば、読取装置2の読み取り位置に帳票を配置したときに帳票に傾きが生じることがある。また、読み取り位置に原稿を搬送する装置が備えられている場合、傾いた姿勢で帳票が搬送されることがある。この傾きの大きさによっては、例えば文字が認識されなかったり、罫線の方向が誤った方向に認識されるなどして、帳票の特徴が正確に認識されなくなるおそれがある。
図9は、情報処理装置1の機能を示すブロック図である。取得手段110、抽出手段120、決定手段130は、第1実施形態と同じ機能を備える。第1取得手段101は、複数の帳票の各々について、当該帳票を読み取って生成された第1の画像に含まれる第1の要素群を取得する。付加手段102は、第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を生成する。第2取得手段103は、複数の第2の画像の各々に含まれる第2の要素群を取得する。第1抽出手段104は、第1の要素群に含まれる要素と複数の第2の要素群に含まれる要素との類似度に基づいて、第1の要素群から帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する。そして、取得手段110は、第1抽出手段104により抽出された候補を取得する。これらの機能を実現するための具体的な構成は、以下のとおりである。
図10は、情報処理装置1の動作を示す流れ図である。情報処理装置1には、帳票の特徴を示す要素を抽出する手順を記述したアプリケーションプログラムがインストールされている。情報処理装置1の制御部11は、このアプリケーションプログラムを実行して、以下に示す処理を実行する。
<ステップS01>(第1取得手段101の一例)
最初に、ユーザが読取装置2にサンプルの帳票を読み取らせる。読取装置2は、サンプルの帳票を読み取って第1の画像データを生成し、第1の画像データを情報処理装置1に送信する。情報処理装置1の制御部11は、読取装置2から受信した第1の画像データで表される第1の画像に対して文字認識と罫線認識を実行する。文字認識は、例えば、OCR(Optical Character Recognition)の手法を用いる。罫線認識は、例えば、特開2003−109007号公報の段落0051に記載されている、X軸方向とY軸方向の黒画素の累積値から罫線を認識する手法を用いる。本実施形態は、第1の要素群として文字列を取得する例を示す。図3の例では、「様式A−1」、「申請日 年 月 日」、「審査部 御中」、「住宅ローン申込書」、「申込内容」、「氏名 印」の各文字列が認識される。制御部11は、これらの文字列を第1の要素群として取得する。
図11は、第1の要素群リストを示す図である。第1の要素群を取得したならば、制御部11は、第1の要素群リストを作成する。第1の要素群リストは、要素ID、要素の内容、位置情報を関連付けて格納するリストである。要素IDは、要素を識別するための識別子である。要素の内容は、この例では、文字認識で認識された文字列である。位置情報は、第1の画像における要素の位置を示す情報であり、例えば、文字列に外接する矩形の左上の頂点の座標である。
<ステップS02>(付加手段102の一例)
制御部11は、第1の画像にノイズを付加する。付加するノイズは、例えば前述の(a)記入されたもの、(b)ウォーターマーク、(c)汚れ、(d)裏写り、(e)傾き、である。裏写りを想定した文字は、鏡像でもよいし、鏡像でなくてもよい。記憶部12には、ノイズの初期値が記憶されている。ノイズの初期値とは、例えば、(a)については、文字や線の数、(b)については、文字列の面積、(c)については、汚れの面積、(d)については、裏写りの面積、(e)については、傾きの角度を定めたものである。また、ノイズの初期値の1つとして、例えば、第1の要素群に含まれる各要素(本実施形態では、文字列)の外接矩形内でノイズが占める面積の割合が定められていてもよい。
制御部11は、第1の画像にこれらのノイズを付加した複数の第2の画像を生成する。このとき、制御部11は、第2の画像の各々に含まれるノイズを互いに異ならせるようにする。例えば、要素の外接矩形内でノイズを付加する位置を第2の画像毎に乱数を用いて変動させるようにしてもよい。また、要素の外接矩形内でノイズが占める面積や、外接矩形の面積に対するノイズの面積の割合などを第2の画像毎に乱数を用いて変動させるようにしてもよい。要するに、ステップS02において、制御部11は、予め定められた複数種類のノイズを第2の画像毎に無作為に変動させることによって複数の第2の画像を生成する。図8で例示した画像は、複数の第2の画像のうちの1つである。複数の第2の画像の各々は、ノイズN1乃至N6の面積や位置などが互いに異なっている。
<ステップS03>(第2取得手段103の一例)
ステップS01と同様に、制御部11が、第2の画像の各々に対して文字認識を実行して文字列を認識し、認識した文字列を第2の要素群として取得する。図8の例では、ノイズの重なった文字が認識されなくなるため、「様 A−1」、「申請 年 月 日」、「審査部 御中」、「住宅ローン申 書」、「申込内容」、「氏 富士 太郎」の各文字列が認識される。制御部11は、これらの文字列を第2の要素群として取得する。ただし、前述のとおり、複数の第2の画像の各々はノイズの面積や位置などが互いに異なっている。そのため、例えば、図8の例では、「住宅ローン申込書」の「込」にノイズが重なったために「込」が認識されないが、別の文字にノイズが重なった場合には、その文字が認識されなくなる。従って、取得される第2の要素群は、第2の画像毎に異なるものとなる。制御部11は、複数の第2の画像の各々から第2の要素群を取得する。従って、第2の要素群は、第2の画像の数と同じ数だけ取得される。
図12は、第2の要素群リストを示す図である。第2の要素群を取得したならば、制御部11は、第2の要素群リストを作成する。第2の要素群リストは、要素ID、要素の内容、位置情報を関連付けて格納するリストである。第2の要素群リストは、第2の画像と同じ数だけ作成される。
<ステップS04>(第1抽出手段104の一例)
制御部11は、第1の要素群リストと第2の要素群リストから同一の要素IDに対応する要素を読み出して、2つの要素の類似度を求める。類似度とは、文字列の場合、全文字数に対する一致した文字数の割合である。例えば、要素ID=004については、第1の要素群リストでは「住宅ローン申込書」、第2の要素群リストでは「住宅ローン申 書」であるから、類似度は、0.875である。
制御部11は、すべての第2の要素群リストについてこの処理を行い、要素ID毎に類似度の平均値を求める。例えば、5つの第2の画像から取得された要素ID=004の要素の内容がそれぞれ「住宅ローン申 書」、「住宅ローン 書」、「住宅ローン申 」、「住宅ローン申込書」、「住宅ロー 書」であったとすると、要素ID=004の類似度の平均値は、(0.875+0.75+0.75+1.0+0.625)÷5=0.8となる。制御部11は、類似度の平均値が予め定められた閾値に達しているならば、その要素が、その帳票の特徴を示す要素であると判定する。例えば閾値が0.4である場合、要素ID=004の要素は、類似度の平均値が閾値を上回るから、帳票の特徴を示す要素であると判定される。なお、類似度の平均値に代えて、類似度の最大値や最小値など、類似度に基づく値を用いて上記の処理を行うようにしてもよい。
図13は、候補リストを示す図である。制御部11は、すべての要素IDについて上記の処理が済んだならば、候補リストを作成する。候補リストは、帳票の特徴を示す要素の要素ID、要素の内容、位置情報を関連付けて格納するリストである。この例では、要素ID=006の「氏名 印」の類似度の平均値が閾値に達しなかったため、要素ID=001乃至005の要素が、帳票の特徴を示す要素として抽出されている。制御部11は、候補リストを帳票毎に作成する。制御部11は、作成した候補リストを識別するための識別子である帳票IDを生成してその候補リストに関連付ける。この例では、作成した候補リストに特徴ID=001が関連付けられている。以上のようにして、第1の要素群から帳票の特徴を示す要素が抽出される。なお、帳票の特徴を示す要素の抽出結果を示す画像を表示装置14に表示させるようにしてもよい。例えば、作成された候補リストを表示装置14に表示させるようにしてもよい。また、帳票の特徴を示す要素として抽出された要素を視覚的に強調した帳票の画像を表示装置14に表示させるようにしてもよい。
以上が、情報処理装置1が帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する構成である。この手順によって複数の帳票の各々について候補リストを作成し、第1実施形態で説明した処理によって、各帳票の特徴を示す要素を抽出して特徴リストを作成する。
本実施形態によれば、第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を用いて帳票の特徴を示す要素を抽出する構成を備えない場合と比べて、帳票を読み取って生成された画像に含まれるノイズに起因する帳票の種別の誤判定が減少する。また、本実施形態によれば、ノイズを作為的に変動させる構成と比べて、現実のノイズに近いノイズが付加される。また、本実施形態によれば、1種類のノイズを付加する構成と比べて、現実のノイズに近いノイズが付加される。また、本実施形態によれば、帳票の種別を示す要素の抽出の基準に幅が与えられる。
<第3実施形態>
図14は、情報処理装置1の機能を示すブロック図である。取得手段110、抽出手段120は、第1実施形態と同じ機能を備える。取得手段110は、複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する。抽出手段120は、取得手段110により取得された候補から、2以上の帳票に共通しない独自要素と、2以上の帳票に共通する共通要素とを抽出する。付与手段140は、複数の帳票の各々について、当該帳票に含まれる独自要素と共通要素に対して、当該帳票の種別の判定における優先順位を付与する。決定手段150は、複数の帳票の各々について、付与手段140により付与された優先順位に基づいて、少なくとも1つの前記独自要素又は前記共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する。これらの機能を実現するための具体的な構成は、以下のとおりである。
図15は、情報処理装置1の動作を示す流れ図である。情報処理装置1には、帳票の特徴を示す要素を抽出する手順を記述したアプリケーションプログラムがインストールされている。情報処理装置1の制御部11は、このアプリケーションプログラムを実行して、以下に示す処理を実行する。
<ステップS11>(取得手段110の一例)
制御部11は、複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する。具体的には、制御部11は、第1実施形態のステップS1と同じ処理により、候補リストを作成する(図6参照)。
<ステップS12>(抽出手段120の一例)
制御部11は、取得手段110により取得された候補から、2以上の帳票に共通しない独自要素と、2以上の帳票に共通する共通要素とを抽出する。具体的には、制御部11は、第1実施形態のステップS2と同じ処理により、独自要素と共通要素を抽出する(図7参照)。
<ステップS13>(付与手段140の一例)
制御部11は、複数の帳票の各々について、当該帳票に含まれる独自要素と共通要素に対して、当該帳票の種別の判定における優先順位を付与する。具体的には、制御部11は、共通要素よりも高い優先順位を独自要素に付与する。例えば、図7(○=独自要素、●=共通要素)の例において、帳票ID=001の帳票については、要素ID=004の要素に対して第1位の優先順位が付与され、要素ID=001の要素に対して第2位の優先順位が付与される。帳票ID=003の帳票については、独自要素がなく、2つの候補とも共通要素であるから、両者に第1位の優先順位が付与される。
<ステップS14>(決定手段150の一例)
制御部11は、複数の帳票の各々について、付与手段140により付与された優先順位に基づいて、少なくとも1つの独自要素又は共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する。一例として、本実施形態では、制御部11は、独自要素のみを帳票の特徴を示す要素に決定する。図7の例において、帳票ID=001の帳票については、要素ID=004の要素のみがこの帳票の特徴を示す要素に決定される。帳票ID=003の帳票については、第1実施形態と同様に、2つの共通要素をこの帳票の特徴を示す要素に決定してもよい。
本実施形態によれば、帳票の種別の判定における優先順位に基づいて帳票の特徴を示す要素を決定する構成を備えない場合と比べて、複数の帳票の特徴が似通っていることに起因する帳票の種別の誤判定が減少する。また、帳票に独自要素が含まれている場合には、その独自要素がその帳票の特徴を示す要素として用いられる。
<運用例>
次に、第1乃至第3実施形態で示した手順で作成された特徴リストを用いた帳票処理の運用例について説明する。記憶部12には、上記の手順で作成された複数の特徴リストが記憶されている。これらの特徴リストには、互いに異なる帳票IDが関連付けられている。最初にユーザが読取装置2に帳票を読み取らせる。この帳票は、例えば住宅ローンの申込者が図3に示す帳票(住宅ローン申込書)に必要事項を記入したものである。読取装置2は、この帳票を読み取って第3の画像データを生成し、この第3の画像データを情報処理装置1に送信する。情報処理装置1の制御部11は、読取装置2から受信した第3の画像データで表される第3の画像に対して文字認識を実行し、認識された文字列を第3の要素群として取得し、第3の要素群リストを作成する。第3の要素群リストの構成は、前述の第1の要素群リストと同様である。
制御部11は、第3の要素群リストに含まれる各要素の位置情報に対応する要素を特徴リストから読み出し、第3の要素群リストに含まれる各要素と特徴リストから読み出した要素との類似度を求める(類似度の定義は、第2実施形態のステップS04参照)。ただし、第3の要素群リストに含まれる各要素の位置情報に対応する要素が特徴リストに含まれていない場合には、その要素の類似度は0.0となる。制御部11は、特徴リスト毎にその特徴リストに含まれる各要素の類似度に基づいて得点を計算し、得点が閾値以上で、且つ、得点が最高点である特徴リストを抽出する。
記憶部12には、第3の画像データを格納するディレクトリが設けられている。このディレクトリの1つ下の階層には、それぞれに帳票IDが関連付けられた複数のディレクトリと、帳票IDが関連付けられていない1つのディレクトリ(不明な帳票のディレクトリ)が設けられている。制御部11は、抽出された特徴リストの帳票IDが関連付けられたディレクトリに第3の画像データを格納する。すべての特徴リストで得点が閾値に達しない場合には、不明な帳票のディレクトリに第3の画像データを格納する。以上のようにして、帳票の種別が判定される。
<変形例>
実施形態を次のように変形してもよい。また、複数の変形例を組み合わせてもよい。
<変形例1>
独自要素のノイズに対する耐性が決められた条件を満たさず、且つ、複数の共通要素が抽出された場合に、独自要素と複数の共通要素との組み合わせを帳票の特徴を示す要素に決定してもよい。具体的には、第2実施形態の手法で抽出された候補が独自要素として抽出された場合、第2実施形態のステップS04で求めた類似度の平均値を閾値と比較する。この閾値は、独自要素のノイズに対する耐性の基準値である。類似度の平均値がこの閾値に達しない場合、この独自要素のノイズに対する耐性が不足していることになる。類似度の平均値が閾値に達しない場合、複数の共通要素が抽出されているならば、この独自要素と複数の共通要素との組み合わせにより、独自要素の耐性の不足が補われる。要するに、抽出手段120は、取得手段110により取得された候補から2以上の帳票に共通しない独自要素を抽出し、決定手段130は、独自要素が第1抽出手段104で候補として抽出されたときの類似度が決められた条件を満たさない場合に、独自要素と2以上の共通要素とを帳票の特徴を示す要素に決定する。なお、類似度の平均値に代えて、類似度の最大値や最小値など、類似度に基づく値を用いて上記の処理を行うようにしてもよい。
本変形例によれば、独自要素のノイズに対する耐性が不足している場合に耐性の不足が補われる。
<変形例2>
上記の実施形態では、ノイズの位置や面積などを第2の画像毎に乱数を用いて変動させる例を示したが、ノイズの位置や面積などを第2の画像毎に規則的に変動させるようにしてもよい。要するに、第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を生成するように構成されていればよい。
<変形例3>
ノイズに対する耐性が決められた条件を満たさない要素を帳票の特徴を示す要素の候補として抽出しないようにしてもよい。具体的には、第2実施形態のステップS04において、制御部11は、第1の要素群リストと第2の要素群リストから同一の要素IDに対応する要素を読み出して、2つの要素の類似度を求める。制御部11は、すべての第2の要素群リストについてこの処理を行い、要素ID毎に類似度の平均値を求める。制御部11は、この平均値を閾値を比較する。この閾値は、要素のノイズに対する耐性の基準値である。類似度の平均値がこの閾値に達しない場合、この要素のノイズに対する耐性が不足していることになるから、制御部11は、この要素を帳票の特徴を示す要素の候補として抽出しない。要するに、第1抽出手段104は、第1の要素群に含まれる要素のうち、類似度が決められた条件を満たさない要素を、帳票の特徴を示す要素の候補として抽出しない。なお、類似度の平均値に代えて、類似度の最大値や最小値など、類似度に基づく値を用いて上記の処理を行うようにしてもよい。
本変形例によれば、ノイズに対する耐性が不足している要素は、帳票の特徴を示す要素として用いられない。
<変形例4>
第3実施形態を以下のように変形してもよい。第3実施形態のステップS13(図15参照)において、制御部11は、複数の帳票における出現頻度が低い共通要素ほど高い優先順位を付与する(付与手段140の一例)。ステップS14において、制御部11は、独自要素と、付与手段140により付与された優先順位に基づいて選択した共通要素とを、帳票の特徴を示す要素に決定する(決定手段150の一例)。具体的には、以下のとおりである。
図16は、候補リストの例を示す図である。要素ID=001の「様式A−1」は2つの帳票(帳票ID=002、003)に共通する共通要素である(出現頻度=2)。要素ID=004の「住宅ローン申込書」は、3つの帳票(帳票ID=003、004、005)に共通する共通要素である(出現頻度=3)。要素ID=005の「申込内容」は、4つの帳票(帳票ID=001、002、003、004)に共通する共通要素である(出現頻度=4)。
例えば、帳票ID=002の帳票の場合、独自要素は、要素ID=004の「自動車ローン申込書」であり、共通要素は、要素ID=001の「様式A−1」と、要素ID=005の「申込内容」である。制御部11は、要素ID=001の「様式A−1」(出現頻度=2)に第1位の優先順位を付与し、要素ID=005の「申込内容」(出現頻度=4)に第2位の優先順位を付与する。そして、制御部11は、独自要素である要素ID=004の「自動車ローン申込書」と、共通要素のうち優先順位が第1位である要素ID=001の「様式A−1」とを、この帳票の特徴を示す要素に決定する。
なお、帳票ID=003の帳票のように、共通要素が3つ以上ある場合には、優先順位が第1位と第2位の共通要素を選択してもよい。要するに、本変形例では、独自要素と、優先順位に基づいて選択した共通要素とを、帳票の特徴を示す要素に決定する。
本変形例によれば、出現頻度が低い共通要素ほど高い優先順位を付与する構成を備えない場合と比べて、帳票の種別の誤判定が減少する。
<変形例5>
第3実施形態を以下のように変形してもよい。
図17は、情報処理装置1の機能を示すブロック図である。取得手段110、抽出手段120、付与手段140、決定手段150は、第3実施形態と同じ機能を備える。取得手段110は、複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する。抽出手段120は、取得手段110により取得された候補から、2以上の帳票に共通しない独自要素と、2以上の帳票に共通する共通要素とを抽出する。付与手段140は、複数の帳票の各々について、当該帳票に含まれる独自要素と共通要素に対して、当該帳票の種別の判定における優先順位を付与する。決定手段150は、複数の帳票の各々について、付与手段140により付与された優先順位に基づいて、少なくとも1つの独自要素又は共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する。判定手段160は、帳票から読み取られた要素と決定手段150により決定された要素との比較により当該帳票の種別を判定する。重み付け手段170は、付与手段140により付与された優先順位が高い要素ほど判定手段160による判定における重み付けを重くする。これらの機能を実現するための具体的な構成は、以下のとおりである。
判定手段160の具体的な構成は、前述の運用例で説明したとおりである。すなわち、制御部11は、第3の要素群リスト(読取装置2により帳票から読み取られた要素群)に含まれる各要素の位置情報に対応する要素を特徴リストから読み出し、第3の要素群リストに含まれる各要素と特徴リストから読み出した要素との類似度を求める(類似度の定義は、第2実施形態のステップS04参照)。制御部11は、特徴リスト毎にその特徴リストに含まれる各要素の類似度に基づいて得点を計算し、得点が閾値以上で、且つ、得点が最高点である特徴リストを抽出する。
制御部11は、例えば、特徴リストに含まれる各要素の類似度に重み付けの係数を乗算した値を合計することによって得点を求める。このとき、制御部11は、付与手段140により付与された優先順位が高い要素ほど大きな係数を設定する(重み付け手段170)。
本変形例によれば、優先順位が高い要素ほど重み付けを重くする構成を備えない場合と比べて、帳票の種別の判定の精度が高まる。
<変形例6>
上記の実施形態では、情報処理装置1がアプリケーションプログラムを実行することによって上記の機能を実現する例を示したが、上記の機能の一部又は全部がハードウェア回路で実装されていてもよい。また、アプリケーションプログラムを、光記録媒体、半導体メモリ等、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供し、この記録媒体からプログラムを読み取ってインストールするようにしてもよい。また、このプログラムを電気通信回線で提供してもよい。
1…情報処理装置、11…制御部、12…記憶部、13…通信部、14…表示装置、15…受付装置、110…取得手段、120…抽出手段、130…決定手段、140…付与手段、150…決定手段、160…判定手段、170…重み付け手段、101…第1取得手段、102…付加手段、103…第2取得手段、104…第1抽出手段、2…読取装置、3…通信手段

Claims (9)

  1. 複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通する共通要素を抽出する抽出手段と、
    前記複数の帳票から、前記抽出手段により抽出された共通要素のうちの2以上の共通要素を含む帳票を抽出し、抽出された帳票に含まれる前記2以上の共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する決定手段と
    前記複数の帳票の各々について、当該帳票を読み取って生成された第1の画像に含まれる第1の要素群を取得する第1取得手段と、
    前記第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を生成する付加手段と、
    前記複数の第2の画像の各々に含まれる第2の要素群を取得する第2取得手段と、
    前記第1の要素群に含まれる要素と複数の前記第2の要素群に含まれる要素との類似度に基づいて、前記第1の要素群から前記帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する第1抽出手段と
    を備え
    前記取得手段は、前記第1抽出手段により抽出された候補を取得する
    情報処理装置。
  2. 前記抽出手段は、前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通しない独自要素を抽出し、
    前記決定手段は、前記独自要素が前記第1抽出手段で前記候補として抽出されたときの前記類似度が決められた条件を満たさない場合に、前記独自要素と前記2以上の共通要素とを前記帳票の特徴を示す要素に決定する
    請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1抽出手段は、前記第1の要素群に含まれる要素のうち、前記類似度が決められた条件を満たさない要素を、前記帳票の特徴を示す要素の候補として抽出しない
    請求項に記載の情報処理装置。
  4. 前記抽出手段は、前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通しない独自要素を抽出し、
    前記決定手段は、前記抽出手段により抽出された独自要素を、当該独自要素を含む帳票の特徴を示す要素に決定する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記抽出手段は、前記取得手段により取得された候補から、2以上の前記帳票に共通しない独自要素と、2以上の前記帳票に共通する共通要素とを抽出し、
    前記情報処理装置は、前記複数の帳票の各々について、当該帳票に含まれる前記独自要素と前記共通要素に対して、当該帳票の種別の判定における優先順位を付与する付与手段を備え、
    前記決定手段は、前記複数の帳票の各々について、前記付与手段により付与された優先順位に基づいて、少なくとも1つの前記独自要素又は前記共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記付与手段は、前記共通要素よりも高い優先順位を前記独自要素に付与し、
    前記決定手段は、前記独自要素のみを前記帳票の特徴を示す要素に決定する
    請求項に記載の情報処理装置。
  7. 前記付与手段は、前記複数の帳票における出現頻度が低い共通要素ほど高い優先順位を付与し、
    前記決定手段は、前記独自要素と、前記付与手段により付与された優先順位に基づいて選択した共通要素とを、前記帳票の特徴を示す要素に決定する
    請求項に記載の情報処理装置。
  8. 帳票から読み取られた要素と前記決定手段により決定された要素との比較により当該帳票の種別を判定する判定手段と、
    前記付与手段により付与された優先順位が高い要素ほど前記判定手段による判定における重み付けを重くする重み付け手段と
    を備えた請求項乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. コンピュータを、
    複数の帳票の各々の特徴を示す要素の候補を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された候補から2以上の前記帳票に共通する共通要素を抽出する抽出手段と、
    前記複数の帳票から、前記抽出手段により抽出された共通要素のうちの2以上の共通要素を含む帳票を抽出し、抽出された帳票に含まれる前記2以上の共通要素を当該帳票の特徴を示す要素に決定する決定手段と、
    前記複数の帳票の各々について、当該帳票を読み取って生成された第1の画像に含まれる第1の要素群を取得する第1取得手段と、
    前記第1の画像に互いに異なるノイズを付加した複数の第2の画像を生成する付加手段と、
    前記複数の第2の画像の各々に含まれる第2の要素群を取得する第2取得手段と、
    前記第1の要素群に含まれる要素と複数の前記第2の要素群に含まれる要素との類似度に基づいて、前記第1の要素群から前記帳票の特徴を示す要素の候補を抽出する第1抽出手段
    として機能させるためのプログラムにおいて、
    前記取得手段は、前記第1抽出手段により抽出された候補を取得する
    プログラム。
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