以下では、添付図面を参照して、発明の実施形態を詳しく説明する。実施形態の以下の説明は限定の趣旨では解釈されないことが理解されることになる。以下で説明される実施形態又は図面は例示的のみであると解釈され、それらによって発明の範囲が限定されることは意図されていない。
図面は、概略的な表現と見なされ、図面に示される要素は、必ずしもスケーリングして示されていない。むしろ、種々の要素は、それらの機能及び全体的な目的が当業者に明らかになるように表されている。図面に示される又は本明細書で説明される機能ブロック間、デバイス間、コンポーネント間、又は他の物理若しくは機能ユニット間の、接続又は結合は、間接の接続又は結合によって実現されてもよい。コンポーネント間の結合は、無線接続を介して確立されてもよい。機能ブロックは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。
以下では、ネットワークの無線リンクにおける少なくとも1つのデータユニットの送信のための無線リソースの割り当てを制御する技術について説明する。
無線リソースは、無線リンクを介してデータを送信するための1つ以上の変調されたシンボルを含む時間‐周波数リソースに対応しうる。無線リソースは、共有チャネルと関連付けられうる。このように、無線リソースは、ネットワークにアタッチされた複数の端末間で共有される共有無線リソースでありうる。このため、無線リソースの割り当ては、当該無線リソース上での競合を回避するのに貢献する。無線リソースを複数の端末に対して割り当て、当該無線リソースを当該複数の端末に分散させる処理は、スケジューリングと称される場合がある。いくつかの例では、共有チャネルの属性が、無線リンクにおける送信の実行特性(performance characteristics)に基づいて調整されてもよく、例えば、複数の端末から受信されたインジケータが考慮されうる。複数の端末からのフィードバックに基づいて共有チャネルの属性を調整することは、リンクアダプテーションと称される場合がある。
本明細書で説明される技術は、少なくとも1つのデータユニットのペイロード部でアプリケーショントランザクションを識別することに応じて無線リソースの割り当てを制御する。割り当ての制御は、リンクアダプテーション及び/又はスケジューリングの、モニタリングと必要な場合には設定とを含んでもよい。このため、いくつかの例では、アプリケーショントランザクションの識別に応じてリンクアダプテーション及び/又はスケジューリングをパッシブにモニタリングすることが可能である一方、更なる例では、リンクアダプテーション及び/又はスケジューリングをアクティブに制御することが可能である。このため、無線リソースの割り当ての制御は、無線リソースを割り当てることを含みうる。
アプリケーショントランザクションを識別することに応じて割り当てを制御することは、アプリケーショントランザクションの属性、少なくとも1つのデータユニットのペイロード部、及び/又は少なくとも1つのデータユニット、に依存して制御することを含んでもよい。アプリケーショントランザクションを識別することに応じた割り当ての制御は、アプリケーショントランザクションを識別することによってトリガされてもよい。
いくつかの例では、制御は、アプリケーショントランザクションの通信の、トランザクションサービス・アグリーメントへの適合のために行われうる。トランザクションサービス・アグリーメントは、アプリケーショントランザクションの通信に関するQoSを定めうる。このため、従来の送信サービス・アグリーメントと比べて、より高いレイヤのアプリケーショントランザクションに関してQoSが定められる。トランザクションサービス・アグリーメントは、例えば、アプリケーショントランザクションの実行される通信の保証される数を定めてもよく、それ故に、トランザクションの成功率を定めてもよい。トランザクションサービス・アグリーメントは、例えば、時間単位ごとのアプリケーショントランザクションの実行される通信の保証される数を特定してもよく、時間単位が特定されてよく、それにより実行時間を定める。トランザクションサービス・アグリーメントによって、アプリケーショントランザクションの通信についての特定の成功率を定めることが可能でありうる。レイテンシの要求条件を定めることが可能でありうる。
アプリケーショントランザクションは、1つ以上のアプリケーションレイヤのアプリケーションと関連付けられたデータに対応しうる。単一のアプリケーショントランザクションは、1つ以上のメッセージ、例えば、要求メッセージ及び/又は応答メッセージを含みうる。アプリケーショントランザクションは、上りリンク(UL)方向及び/又は下りリンク(DL)方向に、送信及び/又は受信(伝達)されうる。そのため、アプリケーショントランザクションは、ネットワーク及び/又はバックエンドサービスにアタッチされた端末によって開始されうる。アプリケーションレイヤは、典型的にはプロトコルスタックの上位レイヤであり、そのため、アプリケーションレイヤは、典型的には無線通信には直接的には関与しない。アプリケーショントランザクションは、アプリケーションのアトミック機能でありうる。シンプルなシナリオでは、アプリケーショントランザクションは、要求及び肯定応答/否定応答を含みうる。いくつかのシナリオでは、応答が受信されない場合又は否定応答が受信された場合、アプリケーショントランザクションは失敗したものとみなされてもよく、そのようなシナリオでは、ロールバックが実装されてもよく、ロールバックは、アプリケーショントランザクションがそれまで有していた効果をキャンセルする。応答が受信されるか否かを判定するためにタイムアウトを使用可能であってもよい。例えば、アプリケーショントランザクションの適切なコマンドの典型的なタイムアウト期間は、アプリケーショントランザクションが失敗したとみなすまでに30秒程度であってもよい。そのようなタイムアウト基準は、アプリケーショントランザクションの実行にかかる時間を示すトランザクション時間として説明されうる。シーケンシャル・アプリケーショントランザクションの場合、トランザクション時間の逆数は、トランザクションレートと称されうる。
アプリケーショントランザクションは、アプリケーションと関連付けられたコマンド又は情報を含みうる。例えば、アプリケーショントランザクションは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)コマンドを含みうる。例えば、アプリケーショントランザクションは、要求/応答ペア、例えば、HTTP GET要求/応答ペア(HTTP GET動作)を含みうる。アプリケーショントランザクションは、例えばボイス・オーバーLTE(VoLTE)サービスの、音声サンプルを含まなくてもよい。
アプリケーションレイヤと比べた場合により低いレイヤのものであるデータユニットが、アプリケーショントランザクションを含みうる。例えば、データユニットは、アプリケーションレイヤと比べた場合に、リソース割り当てを実装したより低いレイヤのものでありうる。より低いレイヤの例には、データリンクレイヤ及びネットワークレイヤが含まれる。
少なくとも1つのデータユニットのペイロード部に含まれるアプリケーショントランザクションを識別するために、種々の技術(検出スキーム)が採用されうる。例えば、ディープ・パケット・インスペクション(DPI)又はシャロー・パケット・インスペクション(SPI)に依存した検出スキームが採用されうる。例えば少なくとも1つのデータユニットのヘッダ部及び/又はペイロード部が、DPI及び/又はSPIに従って検査されうる。DPI及び/又はSPIは、暗号化されたトラフィックの場合、適用可能ではない、又は制限された程度にのみ適用可能でないことがある。ここで、ペイロード部は、暗号化キーに基づいて暗号化されうる。いくつかの例では、暗号化キーは、例えば一時的な解読後にDPI及び/又はSPIを実行するために使用可能でありうる。代替的又は追加的には、アプリケーショントランザクションを含む少なくとも1つのデータユニットを示す明示的な制御シグナリングに依存する検出スキームが実装されうる。
このため、本明細書で説明される技術の種々の例は、アプリケーショントランザクションと低レイヤのリソース割り当てとを論理的に結びつけることが可能にする。この意味で、レイヤベースのカプセル化が、少なくとも一時的に克服されうる。本明細書で説明される技術は、優れた接続性を有するアプリケーショントランザクションに依存するアプリケーションの実装を可能にする。特に、トランザクションサービス・アグリーメントへの適合がもたらされうる。
本明細書で説明される技術は、種々のユースケースに適用されうる。ユースケースの例は、アプリケーショントランザクションの概念に基づいて動作するビジネス・ツー・ビジネス(B2B)システム又はITシステムである。B2Bトランザクションの例は、第2の企業サーバを対象とした、1つの企業サーバからの要求である。例えば、そのような要求は、例えば在庫におけるスペアパーツのリストを作るための、情報クエリーに関連しうる。ユースケースの他の例は、ITシステムのトランザクションであり、データのブロックが、バックエンドのディスクシステムに書き込まれうるか又はディスクシステムから読み出されうる。書き込み又は読み出し/応答ペアは、アプリケーショントランザクションを具体化する。ユースケースの他の例は、大量のデバイスが通信を行うモノのインターネット(Internet of Things)である。例えば、自動化及び/又は監視デバイスが、アプリケーショントランザクションベースのサービスを実装しうる。種々の例は、マシン型通信(MTC)に適用されうる。
図1は、上記のような概念を実現するために使用されうるセルラネットワーク100のアーキテクチャを概略的に示している。図1は、例示のみを目的として第3世代パートナシップ(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)との関連で開示された例である。本明細書で開示されるような類似の技術は、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global Systems for Mobile Communications)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、汎用パケット無線システム(GPRS:General Packet Radio Service)、GSM進化型高速データレート(EDGE:Enhanced Data Rates for GSM Evolution)、拡張GPRS(EGPRS:Enhanced GPRS)、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、及び高速パケットアクセス(HSPA:High Speed Packet Access)といった、様々な種類の3GPP仕様のネットワークに容易に適用可能である。類似の技術は3GPPの5G技術に適用されてもよい。しかし、ネットワークの運用は、セルラネットワーク又は3GPP仕様のネットワークのシナリオに限定されない。例えば、無線ネットワークの(複数の)無線リンクの少なくとも一部が、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN又はWi−Fi)無線アクセス技術(RAT)、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(Near Field Communication)、又は衛星通信に従って運用されてもよい。
図1において、端末130は、E−UTRA RAT113Bを介して、進化型NodeB(eNB)112によって具体化された無線アクセスノードに接続される。eNB112と端末130は、無線リンク111を介して、パケット化されたトラフィックを用いて通信する。無線リンク111を介してデータの通信を利用するために、無線リンク111上で種々のチャネルが実現されうる。そのようなチャネルは、論理チャネルを含みうる。チャネルは、無線リンク111上で専用の時間‐周波数無線リソースと関連付けられうる。チャネルには、DL制御チャネルに対応する物理DL制御チャネル(PDCCH)、UL制御チャネルに対応する物理UL制御チャネル(PUCCH)、DLペイロードチャネルに対応する物理DL共有チャネル(PDSCH)、及びULペイロードチャネルに対応する物理UL共有チャネル(PUSCH)が含まれうる。チャネルには、ペイロードデータの再送制御に使用可能な物理ハイブリッド自動再送要求インジケータチャネル(PHICH)も含まれうる。共有チャネルについては、セルラネットワーク100(図1では図示せず)にアタッチされた複数の端末間で無線リソースが共有されうる。
図1において、端末130は、(図1において点線で示される)データベアラ150を介してパケットデータネットワーク(PDN)のバックエンド140に接続されるとともに、アクセスポイントノード141に接続される。バックエンド140は、アプリケーションを提供し、当該アプリケーションは、アプリケーショントランザクションの通信を含みうる。例えば、バックエンド140は、クラウドストレージ、データベース等を含みうる。
例えば、ベアラ150は、データの通信を促進する、複数の相互接続サブベアラ及び/又はセキュアトンネルによって実現されうる。例えば、ベアラ150は、端末130のインターネットプロトコル(IP)アドレスによって識別されうる。例えば、ベアラ150は、ベアラ識別子(ベアラID)によって識別されうる。例えば、ベアラ150は、アクセスポイントノード141及び/又はバックエンド140のIPアドレスによって識別されうる。
ベアラ150は、典型的には、送信サービス・アグリーメント151によって定められた特定のサービス品質(QoS)要求条件と関連付けられる。例えば、QoS要求条件は、ベアラ150と関連付けられたQoSクラス識別子(QCI)によって特定されうる。具体的には、QoS要求条件は、GBR及び/又はレイテンシに関連しうる。例えば、レイテンシは、セルラネットワーク100の2つのノード間のプロトコルスタックに含まれる特定のレイヤ間で定められうる。例えば、レイテンシは、サービスと関連付けられたデータの要求と、要求されたデータの受信との間の遅延に対応しうる。
ベアラ150は、ペイロードデータ及び/又は制御データを含む、パケット化されたデータを搬送しうる。ペイロードデータは、プロトコルスタックのより高レイヤ、例えば、アプリケーションレイヤによって使用されるデータに関連しうる。ペイロードデータは、端末130とバックエンド140との間でやりとり(通信)されるアプリケーショントランザクションに対応しうる。ペイロードデータは、セルラネットワーク100に接続可能な端末130及び/又はベアラ150と関連付けられた加入者に対してユーザ固有でありうる。
図1は、更に、LTE RATの進化型パケットシステム(EPS)アーキテクチャを概略的に示している。EPSは、進化型パケットコア(EPC)を、コアネットワーク113A及びE−UTRA113Bとして含む。
典型的には「インタフェース」とも称される、端末130とeNB112との間の無線リンク111によって実現される参照ポイント(reference point)は、LTE−uUプロトコルに従って動作する。ベアラ150は、無線リンク111を通過しうる。
eNB112は、無線アクセスネットワークとコアネットワークとの間のゲートウェイを実現する、サービングゲートウェイ(SGW)117に接続される。そのため、SGW117は、データのルーティング及び転送を行い、セルラネットワーク100の異なるセル間での端末130のハンドオーバの間にユーザプレーンのモビリティアンカーとして機能しうる。eNB112とSGW117との間の参照ポイントは、S1−Uプロトコルに従って動作する。
SGW117は、S5プロトコルに従って動作する参照ポイントを介して、例えばパケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)118によって実現される、他のゲートウェイノードに接続される。PGW118は、バックエンド140へ向かうベアラ150のデータパケットのための、セルラネットワーク100の出口ポイント及び入口ポイントとして機能する。そのため、PGWは、SGiプロトコルに従って動作する参照ポイントを介して、バックエンド140のアクセスポイントノード141と接続される。
端末130のバックエンド140へのアクセス機能、例えばベアラ150へのアクセス機能は、モビリティ管理エンティティ(MME)116によって実現される制御ノードによって制御されうる。MME116は、S1−MMEプロトコルに従って動作する参照ポイントを介してeNB112と接続される。更に、MME116は、S11プロトコルに従って動作する参照ポイントを介してSGW117と接続される。例えば、MME116は、端末130と関連付けられた加入者が、アクセスポイントノード141にアクセスすることによってベアラ150を確立することを許可されているかどうかを確認しうる。
ベアラ150のポリシー及び課金機能は、例えばポリシー及び課金ルール機能(PCRF)119によって実現される制御ノード119によって制御される。PCRF119は、Gxプロトコルに従って動作する参照ポイントを介してPGW118と接続される。PGW118は、PCRF119によってGxプロトコルを介して提供されるポリシー及び課金制御(PCC)ルールによって制御されるポリシー及び課金施行機能(PCEF)を実現しうる。
オペレータノード171(以下、オペレータ)は、種々のノード112,116,117,118,119,141,140,130と通信するよう構成される。オペレータノード171は、ノード112,116,117,118,119,141,140,130の動作を設定しうる。
無線リンク111を介して送信について、無線リソースはeNB112によって割り当てられる。具体的には、複数の端末がeNB112を介してセルラネットワーク100にアタッチされる場合、eNB112は、複数の端末間で無線リンク111上の送信のスループットを最適化するために、スケジューリング及びリンクアダプテーションを行う。
無線リソースは、異なる周波数帯域で割り当てられうる。図1Bは、異なる周波数帯域161,162における無線リソースの割り当てに関する例を示している。図1Bの例において、周波数帯域161,162はオーバラップしていない。周波数帯域161,162は、異なるキャリアに対応する。図1Bは、キャリアアグリゲーション(CA)シナリオに対応する。例えば、異なる周波数帯域161,162は、異なる帯域幅を有しうる。3GPP LTE RATにおいて、帯域幅は、以下のうちの1つに達しうる:1.4MHz、3MHz、5MHz、10MHz、15MHz及び20MHz。異なる周波数帯域161,162は、無線リソースの割り当てのために選択可能でありうる。
図1Cは、異なる周波数帯域163における無線リソース406の割り当てに関する態様を示している。図1Cの例では、例えば周波数帯域161,162のうちの1つに対応する、単一のキャリアにおける無線リソース406の割り当てが示されている。図1Cの例において、異なる無線リソース406は、例えば3GPP LTE RATの場合の、180kHzの帯域幅を有し、かつ、単一の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルに対応するリソースエレメントに対応する。ある周波数163のリソースエレメントは、個別のキャリアのサブキャリアを定める。図1Cの例において、無線リソース406の割り当てに対してあるサブキャリアが選択される(図1Cにおいて破線の中身によって示される)。
図2は、無線リンク111を介したアプリケーショントランザクションの通信及びデータユニットの送信のためにeNB112及び端末130によって実装されるプロトコルスタック290の態様を示している。
階層構造の最も上はアプリケーションレイヤ280である。図2の例では単一のアプリケーションが示されているが、複数のアプリケーションレイヤが互いの上に積み重ねられることも可能である。いくつかの例において、アプリケーションレイヤ280は、ユーザインタフェースを実現しうる。アプリケーションレイヤ280は、端末130及びバックエンド140のサーバのようなホストによって使用されるプロトコル及びインタフェース方法を特定しうる。アプリケーションレイヤ280は、アプリケーショントランザクションに依存するアプリケーションを実装しうる。アプリケーションの例には、以下のものが含まれるがそれらに限定されない:HTTP、ファイル転送プロトコル(FTP)、Telnet、セキュアHTTP(SHTTP)及び簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)。
階層構造における次のものは、トランスポートレイヤ281であり、ネットワークレイヤと称されることもある。トランスポートレイヤは、ネットワークプロトコルを実装する。典型的には、トランスポートレイヤは、特定の伝送媒体に依存しない。トランスポートレイヤ281の例には、インターネットプロトコル(IP)を実装するインターネットレイヤが含まれる。例えば、Internet Engineering Task Force (IETF) Request For Changes (RFC) 791 (1981) を参照。
上位レイヤ280,281は、オープンシステム相互接続(OSI)‐モデルによるレイヤ3−7に対応する。下位レイヤ292−295は、OSI‐モデルによるレイヤ1及び2、即ち、物理レイヤ及びデータリンクレイヤに対応する。3GPP LTE RATの例において、レイヤ1及び2は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤ292、無線リンク制御(RLC)レイヤ293、媒体アクセス制御(MAC)レイヤ294、及び物理レイヤ295として具体化される。
物理レイヤ295は、無線リンク111を介した送信のためにデジタル及びアナログの信号処理を実行する。物理レイヤ295は、プロトコルスタック290の底部を形成する。物理レイヤ295の詳細は、3GPP TS 36.211 V.12.8.0 (2015), 36.212 V.12.7.0 (2016), and 36.213 V.12.8.0 (2016) に記載されている。
MACレイヤ294は、物理レイヤ295の動作を制御し、無線リンク111を介した送信のためにリンクアダプテーション及びスケジューリングを実行する。このため、MACレイヤ294は、無線リソース406の割り当てを実行しうる。MACレイヤ294の詳細は、3GPP TS 36.321, V.12.8.0 (2016) に定められている。
RLCレイヤ293は、2つのデバイス間のデータリンクを維持し、そのため、データベアラ150の動作を制御する。RLCレイヤ293の詳細は、3GPP TS 36.322 V.12.3.0 (2015) に定められている。
PDCPレイヤは、そのような動作を圧縮及び/又はセキュリティ暗号化として実行するためにIPデータグラムを処理する。PDCPレイヤ292の詳細は、3GPP TS 36.323 V.12.5.0 (2016) に定められている。
図3は、アプリケーショントランザクション310及びペイロード部302を含むデータユニット300に関する態様を示している。図3の例では、データユニット300は、IPデータグラムとして具体化されている。他の例では、データユニットは、異なるインスタンスによって、例えば、アプリケーショントランザクション310がMACレイヤ294において識別されるシナリオにおけるRLCパケットデータユニット(PDU)によって、具体化されうる。
図3の例では、アプリケーショントランザクション310は、単一のデータユニット300のペイロード部302に含まれる。他の例では、フラグメンテーションに起因して、アプリケーショントランザクション310を分割して複数のデータユニット300に分散させることが可能である。
ペイロード部302は、暗号化されうる。暗号化は、アプリケーションレイヤ280、又はトランスポート制御プロトコル(TCP)レイヤ若しくはIPレイヤ281の上位部分のようなトランスポートレイヤに基づいてもよい。暗号化プロセスの例は、SHTTP、セキュアソケットレイヤ(SSL)、及びトランスポートレイヤセキュリティ(TLS)を含む。
データユニット300は、ヘッダ部301も含む。データユニット300がIPデータグラムとして具体化された場合、ヘッダ部301は、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、及びフラグメントオフセットを含む。例えば、アプリケーショントランザクションが複数のIPデータグラムに分散されている場合、フラグメントオフセットは、対象IPデータグラムの、当該アプリケーショントランザクションの他のフラグメントを含む更なるIPデータグラムに対する関係を示しうる。
図4は、アプリケーショントランザクション310に関する態様を示している。図4の例では、アプリケーショントランザクション310は、HTTP:GET動作である。例えば、図4の例では、アプリケーショントランザクション310は、要求及び応答を含みうる(図4には図示せず)。
アプリケーショントランザクションの特定の情報コンテンツは、本明細書で説明される種々の実施形態の機能に対して密接な関係はない。そのため、幅広い異なる種類及びタイプのアプリケーショントランザクション310の異なる実装を採用することが可能である。互いに積み重ねられた複数のアプリケーションレイヤに関連するアプリケーショントランザクション310を採用することさえも可能である。一例はHTTPプロトコルを介してやりとりされるSOAP動作でありうる。
以下では、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302におけるアプリケーショントランザクション310を識別することに応じて無線リソース406の割り当てを制御する技術を説明する。リソース割り当てを制御する技術は、そのような無線リソース406を、アプリケーショントランザクション310と関連付けられたアプリケーションの接続性が特定の目標を確実に満たす少なくとも1つのデータユニット300の送信のために割り当てることを可能にする。
接続性の目標の一例は、トランザクションサービス・アグリーメントである。図5Aは、トランザクションサービス・アグリーメント500に関する態様を示している。図5Aは、無線リンク111を介してやりとりされることが要求されるアプリケーショントランザクション310(候補アプリケーショントランザクション)を、時間の関数としてプロットしている。図5Aのプロットにおいて、各バブルは、トランザクションサービス・アグリーメント310に対応する。図5Aのプロットにおいて、各バブルの直径は、トランザクションサービス・アグリーメント310のデータサイズ508に対応する(例えば、より大きなバブルはより大きなサイズに対応する)。
トランザクションサービス・アグリーメント500は、アプリケーショントランザクション310の通信に関してユーザ又は加入者に対して保証される1つ以上の実行特性を定めうる。1つ以上の実行特性は、ユーザに対して平均で保証されてもよい。更なる例では、1つ以上の実行特性は、ユーザに対してアプリケーショントランザクションごとに保証されてもよく、そのようなシナリオにおいて、トランザクションサービス・アグリーメント500は、実行特性の平均での定義に依存せずに、個別のそれぞれのアプリケーショントランザクション310に対して実行特性を保証しうる。また、第1の実行特性について平均での定義を適用する一方、第2の実行特性についてアプリケーショントランザクションごとの定義を適用する、混合の実装もありうる。
種々の例において、種々の種類及びタイプの実行特性が、トランザクションサービス・アグリーメント500のために実装されうる。実行特性の種類及びタイプは、本明細書で説明される種々の例の機能に対して密接な関係はない。例えば、アプリケーショントランザクションの通信の数、サイズ、レイテンシ、及び/又は成功率が、保証されうる。
実行特性の例は、時間単位ごとの、無線リンク111を介して実行されるアプリケーショントランザクション310の通信の、保証される数である。例えば、実行特性は、即ち、個別の通信試行が正常に完了したか又は確認されたかに関係なく、アプリケーショントランザクション310について実行される通信試行の、保証される数に対応してもよい。更なる例では、実行特性は、アプリケーショントランザクション310の、正常に完了する通信の、保証される数に対応してもよい。ここで、アプリケーショントランザクション310の通信は、受信者の個別のアプリケーションレイヤ280がアプリケーショントランザクション310を使用可能な時点において正常に完了したものとみなされてもよい。あるいは、アプリケーショントランザクション310の通信は、アプリケーショントランザクション310の受信が確認された時点において正常に完了したものとみなされてもよい。アプリケーショントランザクション310の正常に完了した通信についての異なる定義が適用可能であってもよい。
トランザクションサービス・アグリーメント500が、アプリケーショントランザクション310の実行される通信の、保証される数に対して、平均での定義を採用している場合、通信中のアプリケーショントランザクション310のいくつかのインスタンスについて、当該保証される数が満たされなくてもよい。しかし、他の例では、トランザクションサービス・アグリーメント500は、時間単位501(図5A参照)を定めてもよく、そのようなシナリオは、時間単位501のそれぞれのインスタンスについて、アプリケーショントランザクション310のそれぞれの数の通信を保証することに対応しうる。
図5Aの例には、そのようなシナリオが示されている。図5Aの例では、アプリケーショントランザクション310の単一の通信イベントが、時間単位501ごとに保証されている。それにより、実行時間が保証されうる。図5Aの例から理解できるように、時間単位501のインスタンスごとに、単一のアプリケーショントランザクション310の通信が実行される。このため、図5Aの例では、アプリケーショントランザクション310の通信は、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合している。
図5Aは、時間単位501を定性的に示している。時間単位501の定性的な寸法決め(dimensioning)は、本明細書で説明される種々の例の機能に対して密接な関係はない。種々の例において、時間単位501の定性的な寸法決めは、大いに変化しうる。例えば、いくつかの例では、時間単位501は、比較的小さく、例えば、数ミリ秒、数十ミリ秒、数百ミリ秒、数秒、数十秒、数百秒、数分、数十分、数百分の程度に、寸法決めされうる。ここで、アプリケーショントランザクション310の実行される通信の数は、比較的細かい粒度で保証される。他の例では、時間単位501は、比較的大きく、例えば、数分、数時間、数日、又は更には数週間の程度に、寸法決めされうる。ここで、アプリケーショントランザクション310の実行される通信の数は、比較的粗い粒度で保証される。
例えば、トランザクションサービス・アグリーメントの例は、0.5秒の期間中に99.999%の可能性で、最大100kBのサイズを有するアプリケーショントランザクションの通信を保証することであり、これは、平均での定義に対応する。この例は、時間ユニットを定義する概念に相当し、即ち、データベアラ150が0.5秒ごとに1600Kbpsのデータレートを提供することを要求する。これは、即ち時間ユニットを定めずに、800Kbps(毎秒1トランザクションがやりとりされる場合の平均データレート)又は3200Kbps(毎秒2トランザクションがやりとりされる場合の平均データレート)の、平均でのデータレートを提供することとは異なる。このため、全体として、トランザクションサービス・アグリーメントは、期間yの範囲内でxバイトのデータを定めうる。
例えば、トランザクション・アグリーメントの更なる例は、100kBサイズのアプリケーショントランザクションの通信が、0.5秒超を必要としないことを保証することである。例えば、トランザクション・アグリーメントの更なる例は、例えば最大サイズの制限が定められた、可変サイズのアプリケーショントランザクションの通信が、0.6秒超を必要としないことを保証することである。そのような期間は例にすぎず、異なる実装において変化しうる。
トランザクションサービス・アグリーメントの異なる実装は、QoSクラスに分類されてもよい。例えば、トランザクションサービス・アグリーメントの異なるクラスは、トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められる、実行される通信の異なる保証数、異なる時間単位、又は異なる制約に対応してもよい。このため、異なるトランザクションサービス・アグリーメントの属性は、例えばパラメータ化された形式で、予めプロビジョニングされてもよい。
図5Aは、トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められた制約に関する態様を更に示している。トランザクションサービス・アグリーメント500は、トランザクションサービス・アグリーメント500に従った通信の対象となる(eligible for)ために候補アプリケーショントランザクション310が満たすべき1つ以上の制約を定めうる。個別のアプリケーショントランザクション310及び/又は複数のアプリケーショントランザクション310の集合(ensemble)が、1つ以上の各制約を満たさなければ、各アプリケーショントランザクション310及び/又は複数のアプリケーショントランザクション310のそれぞれの通信が、トランザクションサービス・アグリーメント500の対象とならないことがあり、その結果、アプリケーショントランザクション310及び/又は複数のアプリケーショントランザクション310は、トランザクションサービス・アグリーメント500に従うことが要求されない。
トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められた1つ以上の制約の種類及びタイプは、本明細書で説明される種々の例の機能に対して密接な関係はない。このため、種々の例は、幅広い異なる種類及びタイプの制約に依存しうる。制約は、例えば、数、サイズ、発生の頻度、及び/又はトランザクションサービス・アグリーメントのコンテンツに関連しうる。
トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められうる制約の一例は、サイズ制約である。図5Aから、候補アプリケーショントランザクション310のサイズ508に分布がありうることが明らかである。トランザクションサービス・アグリーメント500は、候補アプリケーショントランザクション310についてのサイズ制約を定めうる。例えば、サイズ制約は、候補トランザクションサービス・アグリーメント500を適用可能な個別のアプリケーショントランザクション310が超えることができない最大サイズを定めうる。例えば、サイズ制約は、トランザクションサービス・アグリーメント500を適用可能な複数の候補アプリケーショントランザクション310の集合が満たす必要があるサイズ分布を定めうる。例えば、サイズ制約は、バイトを単位として最大サイズ及び/又はサイズ分布を定めうる。
トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められうる制約の更なる例は、タイミング制約である。図5Aから、アプリケーショントランザクション310は、束セット510として発生することが明らかであり、束セット510は、複数のアプリケーショントランザクション310の即時の繰り返しを含む。例えば、複数のアプリケーショントランザクション310のそのような即時の繰り返しは、時間単位501と同程度の大きさの時間スケール上に存在する期間の間に複数の候補アプリケーショントランザクション310が無線リンク111を介した通信のためにキューイングされる場合に存在しうる。いくつかの例では、タイミング制約502は、後続の束セット間の最小継続時間を定めうる。
図5Bは、候補アプリケーショントランザクション310に対するタイミング制約502を定めるトランザクションサービス・アグリーメント500に関する態様を示している。図5Bの例には、タイミング制約に従った後続の束セット510間の期間502が示されている。候補アプリケーショントランザクション310がタイミング制約を満たさない場合、異なるアクションがとられうる。例えば、過剰なアプリケーショントランザクション310の通信は遅れうるか、又は、過剰なアプリケーショントランザクション310の通信はトランザクションサービス・アグリーメント500への適合が保証されずに実行されうる。
図5の例では、候補アプリケーショントランザクション310の2つの束セット510が、無線リンク111を介した通信のためにキューイングされている。ここで、束セット510ごとの候補アプリケーショントランザクション310の最大数が、数制約によって定められうる。束セット510の候補アプリケーショントランザクション310の数が、当該最大数を超える場合、全ての又は過剰な候補アプリケーショントランザクション310は、トランザクションサービス・アグリーメント500に従った通信の対象とならないことがある。
以上のように、幅広い異なる種類及びタイプの制約が、トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められうる。上述のサイズ制約、タイミング制約、及び数制約が、例に含まれる。種々の例において、制約は、ハードリミット又はソフトリミットを定義しうる。ハードリミットは、どのような状況下でも、トランザクションサービス・アグリーメント500に従った通信の対象となるための各制約を満たさない過剰な候補アプリケーショントランザクション310を回避しうる。ソフトリミットは、制約の一時的な違反についての過使用基準(overusage criterion)に相当しうる。ここで、過使用基準によって定義される特定の状況下において、過剰な候補アプリケーショントランザクション310は、各制約を満たさないことがある一方、それにもかかわらずトランザクションサービス・アグリーメント500に従った通信の対象となりうる。例えば、過使用基準は、1つ以上の制約に反したとしてもトランザクションサービス・アグリーメント500に従ってやりとりされることが可能な候補アプリケーショントランザクション310の特定の割合又パーセンテージを定めうる。例えば、過使用基準は、トランザクションサービス・アグリーメント500に従った1つ以上の制約に反する候補アプリケーショントランザクション310をやりとりすることに対する耐性を定めうる。
図5A及び5Bに関して、トランザクションサービス・アグリーメント500によって保証される実行特性、及びトランザクションサービス・アグリーメント500によって定められる制約について説明してきた。いくつかの例において、トランザクションサービス・アグリーメント500は、実行特性の少なくともいくつか及び/又は制約の少なくともいくつかを静的に定めうる。即ち、トランザクションサービス・アグリーメント500は、実行特性の少なくともいくつか及び/又は制約の少なくともいくつかの、時間依存性を定めないことがある。更なる例では、トランザクションサービス・アグリーメント500は、実行特性の少なくともいくつか及び/又は制約の少なくともいくつかについての時間依存性を定めうる。
図6は、時間単位501の時間依存性に関する態様を示しており、これは、トランザクションサービス・アグリーメント500の属性の時間依存性についての典型的な例であるが、トランザクションサービス・アグリーメント500の他の属性に対して類似の技術が容易に適用されうる。
図に示されるように、図6の例では、時間単位501は、平日に対して小さく寸法決めされ、土曜及び日曜に対して大きく寸法決めされている。それと同時に、アプリケーショントランザクション310の実行される通信の保証される数が、トランザクションサービス・アグリーメント500によって定められ、一定であり続けることが想定される。その結果、トランザクションサービス・アグリーメントによって、土曜及び日曜と比べた場合に、平日の時間ごとに、より多数のアプリケーショントランザクション310が実行されることが保証される。
図6の例では、時間単位501/アプリケーショントランザクション310の実行される通信の保証される数の時間依存性が示されており、他の例では、トランザクションサービス・アグリーメント500によって保証される他の実行特性及び/又はトランザクションサービス・アグリーメント500によって定められる制約が、それぞれの時間依存性を示しうる。
図6の例において、時間依存性は、曜日の粒度で実現される。しかし、他の例では、より細かい又はより荒い粒度が時間依存性に対して実現されてもよい。例えば、数ミリ秒、数十ミリ秒、数百ミリ秒、数秒、数十秒、数分、数時間、数週間、又は数か月の時間スケールの時間依存性が実現されうる。種々の定性的な依存性も実現できる。例えば、時間単位501は、それぞれのアプリケーショントランザクション310と関連付けられたトランザクション時間に対して寸法決めされうる。
種々の例において、アプリケーショントランザクション310をペイロード部に含む少なくとも1つのデータユニット300の送信のために無線リソース406の割り当てが制御される。割り当てのそのような制御は、アプリケーショントランザクション310の通信の、トランザクションサービス・アグリーメント500への適合のために行われうる。
図7は、少なくとも1つのデータユニット300の送信のために無線リソース406の割り当てを制御する態様を示している。図7の例には、共有チャネルにおける、特定の加入者に関連付けられたデータユニット300の送信専用のビットレート401が、時間の関数としてプロットされている。
t0は、アプリケーショントランザクション310を含むデータユニット300が、送信のためにキューイングされる時点、例えば、送信バッファに到達する時点を示す。図に示されるように、時点t1においてのみビットレート401が増加し始め、t2までは最初にゆっくり増加し、その後、t2とt3の間ではより速く増加している。レイテンシt0−t1は、ビットレートカーブの傾きと同様、リンクアダプテーション及び/又はスケジューリングによって与えられる制限に起因しうる。例には、DL割り当て及び/又はULグラントを送信するための要求条件、さもなければ占有されるリソースの解放、制御シグナリングを実行するための時間、データベアラを修正するリード時間、内部処理のランプアップ時間、TCPオープニング・ウィンドウ・ネゴシエーション、処理遅延、送信サービス・アグリーメントによって与えられる制約等が含まれる。
t3は、時間単位501が終了する時点に対応し、このため、トランザクションサービス・アグリーメント500によって、アプリケーショントランザクション310の通信がt3までに完了することが保証される。図7の例では、t0とt3との間で使用可能なリソースの全てが、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300の送信のために使用されるわけではなく、使用可能な全ての無線リソース406の一部のみが使用され(図7において破線の中身によって示されている)、それは、少なくとも1つのデータユニット300の有限のサイズに起因する。使用可能な無線リソース406内で、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300の送信が他のトラフィックよりも優先される。これにより、時間単位501の満了前に、少なくとも1つのデータユニット300に含まれるアプリケーショントランザクション310の通信の実行が可能になる。このようにして、無線リソースの割り当てを制御することによって少なくとも1つのデータユニット300のサイズを考慮することができる。
少なくとも1つのデータユニット300に含まれるアプリケーショントランザクション310の通信は、時間単位501の満了前に実行されるため、図7の例では、無線リンク111の共有チャネルに対するリンクアダプテーション及び/又はスケジューリングをアクティブに調整することは必要とされない。むしろ、図7の例における無線リソース406の割り当ての制御は、無線リンク111の共有チャネルに対するリンクアダプテーション及び/又はスケジューリングをモニタリングすることに制限されうる。当該モニタリングは、基準の実装に従って及び/又は送信サービス・アグリーメント151に基づいて、スケジューリングが、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合したアプリケーショントランザクション310の通信を既に可能にしていることを生じさせる。その結果、そのようなパッシブなモニタリングを越えて、例えばトランザクションサービス・アグリーメント500への適合のために無線リソース406をアクティブに割り当てることによって、送信サービス・アグリーメント151に基づいて実行されるアクティブにリンクアダプテーション及び/又はスケジューリングに干渉する必要はない。当該モニタリングは、少なくとも1つのデータユニット310のサイズを考慮しうる。例えば、当該モニタリングは、少なくとも1つのデータユニット300のサイズを、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションの動作属性から(例えば送信サービス・アグリーメント151から)導出可能なスループット推定値と比較しうる。
図8Aは、少なくとも1つのデータユニット300の送信のために無線リソース406の割り当てを制御する態様を示している。図8Aは、全体として、図7のシナリオと対応する。しかし、図7と図8Aとの比較から、2つの点が明らかであり、第1は、図7のシナリオと比べると、レイテンシt0−t1が、図8Aのシナリオにおいて長いこと、第2は、時間単位501が、図7のシナリオと比べると、図8Aのシナリオにおいて短く寸法決めされていることである。
例えば送信サービス・アグリーメント151に適合する、従来のリンクアダプテーション及び/又はスケジューリングは、トランザクションサービス・アグリーメント500に違反する結果となりうる(図8Aにおいて、t1から始まるビットレート401の従来の傾きが、点線で示されている)これは、リンクアダプテーション及び/又はスケジューリングをモニタリングすることによって識別でき、ここで、少なくとも1つのデータユニット300のサイズは、レイテンシt0−t1を考慮したスループット推定値、及び例えば送信サービス・アグリーメント151に基づいてt0から始まるビットレート401の典型的な増加と比較されうる。
この理解により、リンクアダプテーション及び/又はスケジューリングは、トランザクションサービス・アグリーメントに基づいてアクティブに調整される。これは、定められた時間単位501に基づいて無線リソース406を割り当てることを含む。図8Aと図7との比較からわかるように、定められた時間単位501に基づいて無線リソース406を割り当てることによって、時点t1から始まる、ビットレート401のより速い増加が達成される。これにより、少なくとも1つのデータユニット300に含まれるアプリケーショントランザクション310の通信を、時間単位501の満了前に実行することが可能になる(図8Aにおいて破線の中身によって示される)。
図8Bは、少なくとも1つのデータユニット300の送信のために無線リソース406の割り当てを制御する態様を示している。図8Bは、全体として、図8Aのシナリオと対応する。しかし、図8Aと図8Bとの比較から、(水平の破線によって示される)送信サービス・アグリーメント151のビットレート制約570が、少なくとも1つのデータユニット300に含まれるアプリケーショントランザクション310の通信を時間単位501の満了に先立って実行する可能性に影響することが明らかである。ビットレート制約570は、スケジューリングの一部として端末130/各加入者に割り当て可能な、許可される最大ビットレート401を定める。例えば、ビットレート制約570は、共有チャネル上で無線リソースを共有する複数の端末間でバランスのとれたトラフィックを確保しうる。
通常、無線リソース406の割り当ての上記制御は、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300のサイズと、ビットレート制約570との両方に依存する。例えば、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションの上記モニタリングは、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300のサイズ、及びビットレート制約570に基づきうる。少なくとも1つのデータユニット300のサイズと、ビットレート制約570との両方を考慮することによって、アプリケーショントランザクション310の通信がトランザクションサービス・アグリーメント500に適合して実行可能であるかどうかを正確に予測することが可能である。
図8Bの例を再び参照すると、ここで、ビットレート制約570がハードリミットとして扱われる場合、即ち、時間単位501の満了前に、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合してアプリケーショントランザクション310の通信を実行することはできない。図8Bの例では、ビットレート制約570が違反される。例外的に違反が許可されると、無線リソース406を含む無線リンク111の共有チャネルに対するトラフィック負荷が比較的低くなり、即ち、ある閾値を下回る。トラフィック負荷が比較的低い場合、ビットレート制約570を一時的に違反することが、他の加入者が共有チャネル上の共有無線リソースにアクセスするための障害になることはない。一方、アプリケーショントランザクション310の通信は、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合して実行可能である。
図8Bの例では、無線リソース406を割り当てる上記制御は、送信サービス・アグリーメント151によって与えられたビットレート制約570を考慮する。更なる例では、送信サービス・アグリーメント151によって定められる更なる又は他の制約(例えば、サイズ制約又はタイミング制約)を考慮することも可能である。
更に他の例では、トランザクションサービス・アグリーメント500が、デフォルトで送信サービス・アグリーメント151で定められた少なくともいくつかの制約を無効にすることが可能である。そのようなシナリオでは、トランザクションサービス・アグリーメント500へのアプリケーショントランザクション310の通信の適合のための無線リソース406の割り当てが、送信サービス・アグリーメント151を考慮しないことが可能である。
図7、図8A、図8Bに関して、リソース割り当ての時間領域の動作が制御される例を説明してきた。そのような例に対して代替的又は追加的には、リソース割り当ての周波数領域の動作を制御することも可能である。例えば、無線リソースの割り当てに使用可能な複数の候補周波数帯域161,162,163が存在する場合、当該複数の候補周波数帯域161,162,163から、アプリケーショントランザクションを含む少なくとも1つのデータユニットの送信に使用される無線リソースの割り当てのために少なくとも1つのセット周波数帯域を選択できる。少なくとも1つの周波数帯域161,162,163を無線リソースの割り当てのために選択した場合、異なる考慮事項が考慮されうる。例えば、異なる周波数帯域が、実行特性と関連付けられうる。いくつかの例では、複数の周波数帯域から、無線リソースの割り当てのために高い実行特性と関連付けられた少なくとも1つの周波数帯域を選択できる。周波数帯域161,162,163を選択することによって、アプリケーショントランザクション310の通信がトランザクションサービス・アグリーメント500へ適合することを確保することが可能になる。更に、トラフィックのバランシングを実現でき、他の端末及び/又は加入者に対する負の影響が回避される。
いくつかの例では、周波数帯域161,162,163のうちの1つが、アプリケーショントランザクションの通信専用でありうる。即ち、いくつかの例では、周波数帯域161,162,163のうちの1つが、アプリケーショントランザクションをペイロード部に含むそのようなデータユニットの送信用に用意されうる。それにより、アプリケーショントランザクションの通信専用の無線リソースの割り当てのために少なくとも1つの周波数帯域を選択できる。専用の周波数帯域161,162,163をアプリケーショントランザクションの通信のために実装することによって、アプリケーショントランザクションの通信に高い優先度を与えることができる。その結果、アプリケーショントランザクションと関連付けられたアプリケーションの接続性に対して高いQoSを与えることができる。
他の例では、異なる周波数帯域161,162がアプリケーショントランザクションの通信専用ではなくすることも可能である。即ち、いくつかの例では、アプリケーショントランザクション及び他のペイロードデータの両方をそれぞれのペイロード部に含むデータユニットの送信が、使用可能な周波数帯域161,162,163の各周波数帯域で実装されうる。具体的には、そのような実装は、CAが実装されておらず、かつ、単一の周波数帯域がデータユニットの送信用に使用可能である場合に実現可能でありうる。
要約すると、アプリケーショントランザクション310の通信のトランザクションサービス・アグリーメントへの適合のために少なくとも1つのデータユニット300の送信用の無線リソース406の割り当ての制御を可能にする例を説明する。これは、この例において、送信サービス・アグリーメント151に基づいてスケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをモニタリングすることと、必要な場合には、定められた時間単位501及びビットレート制約570に基づいて無線リソース406を割り当てることでスケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをアクティブに無効にすることとによって、実現されうる。その結果、従来のスケジューリング及び/又はリンクアダプテーションと、トランザクションサービス・アグリーメント500への適合との間のトレードオフが実現されうる。
無線リソース406がアクティブに割り当てられるシナリオでは、トランザクションサービス・アグリーメント500への適合を確保するために種々のストラテジーが考えられる。一例は、定められた時間単位501及びビットレート制約570に基づいて少なくとも1つのデータユニット300に対する無線リソース406の割り当てを局所的に最適化することである。局所最適化は、アプリケーショントランザクション310のインスタンスごとのトランザクションサービス・アグリーメント500への適合に関する最適化に相当しうる。言い換えれば、局所最適化は、アプリケーショントランザクション310の集合に対してのみ適合が(即ち平均で)達成される、トランザクションサービス・アグリーメント500への平均での適合とは異なりうる。特に、局所最適化は、共有無線リソースにおける他の加入者/端末の送信とは無関係でありうる。局所最適化のそのような技術によって、アプリケーショントランザクション310ごとのトランザクションサービス・アグリーメント500への適合を促進することが可能である。特に、この適合を促進するためにバッファリソースが積極的に割り当てられうる。その結果、そのような大量の高優先度トラフィック、eNB112へ一時的にローミングを行う多数の端末、eNB112の接続性の切断、アンテナの故障等といった、容易に補償することができない予測不可能なイベントを未然に防止できる。
図9は、少なくとも1つのデータユニット300の送信に関する態様を示すシグナリング図である。まず、少なくとも1つのデータユニット300は、例えばSGW117からベアラ150に従ってeNB112に到達する。特定の処理遅延701の後に、eNB112は、少なくとも1つのデータユニットを送信する。少なくとも1つのデータユニット300の送信は、伝搬遅延に起因する特定の期間702を必要とする。少なくとも1つのデータユニット300は、端末130によって受信され、特定の処理遅延701の後に、当該少なくとも1つのデータユニット300に含まれるアプリケーショントランザクション310が、アプリケーションレイヤ280により使用可能となる。
このため、全体のレイテンシ750は、処理遅延701及び伝搬遅延702の合計である。全体のレイテンシ750及び/又は個別のレイテンシ701,702は、アプリケーショントランザクション310の通信のトランザクションサービス・アグリーメント500への適合のために無線リソース406の割り当てを制御する際に考慮されうる。特に、トランザクションサービス・アグリーメント500が、時間単位501ごとに無線リンク111を介して正常に完了するアプリケーショントランザクション310の通信の保証される数を定める場合に、全体のレイテンシ750が考慮されうる。例えば、図7、8A、8Bを参照して、無線リソース406を割り当てる際と、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをモニタリングする際との少なくともいずれかに、全体のレイテンシ750に対応する時間オフセットが考慮されうる。レイテンシ701,702,750を考慮することによって、時間単位501ごとに正常に完了するアプリケーショントランザクション310の通信の保証される数を定める、より正確なトランザクションサービス・アグリーメント500を定義できる。
図10は、eNB112におけるトランザクションサービス・アグリーメント500のプロビジョニングに関する態様を示すシグナリング図である。
制御メッセージ1001: 制御メッセージ1001は、トランザクションサービス・アグリーメント500の動作属性を含み、例えば、実行特性、制約、実行属性及び/又は制約の時間依存性、検出スキームから成るグループから選択されたエレメントを含む。制御メッセージ1001を用いることで、オペレータは、セルラネットワーク100によってサポートされるべきトランザクションサービス・アグリーメント500又は複数のトランザクションサービス・アグリーメント500を定義する。それにより、eNB112は、制御メッセージ1001を用いた通知を受ける。
制御メッセージ1001は、データユニットのペイロード部に含まれるアプリケーショントランザクションを識別するために使用される技術に関する情報、即ち、検出スキームに関する情報をオプションとして含みうる。例えば、複数のトランザクションサービス・アグリーメントがネットワークによってサポートされる場合、各トランザクションサービス・アグリーメントは、1つ以上の検出スキームと関連付けられうる。
トランザクションサービス・アグリーメントが複数のeNB(図10では単一のeNB112のみが示されている)において実装される場合、異なるトランザクションサービス・アグリーメントが異なるeNBに実装されることが可能である。また、検出スキームのタイプが異なるeNBに対して異なることが可能である。例えば、工場内に設けられたeNBには、マクロネットワークに属するeNBと比べた場合に、異なるトランザクションサービス・アグリーメント500が実装されてもよい。同様に、工場内に設けられたeNBには、マクロネットワークに属するeNBと比べた場合に、異なる検出スキームが実装されてもよい。
制御メッセージ1002: オペレータは、各トランザクションサービス・アグリーメント500を、プロビジョニングメカニズムと結びつける。制御メッセージ1002は、プロビジョニングメカニズムを示す。プロビジョニングメカニズムは、eNB112が、eNB112に登録している各端末が、特定のトランザクションサービス・アグリーメントの対象であるかを検出することを可能にする。例えば、1002において、各制御メッセージは、端末IPアドレス、バックエンドIPアドレス、ベアラID、及び/又は、International Mobile Subscriber Identity(IMSI)若しくはInternational Mobile Station Equipment Identity(IMEI)等の加入者識別子、から成るグループから選択された値を示しうる。例えば、アプリケーショントランザクション310の識別は、加入者と関連付けられ、かつ、少なくとも1つのデータユニット300の送信に使用されるベアラ150の識別子と、加入者の識別子と、のうちの少なくとも1つに依存して選択的に実行されうる。例えば、ベアラ150のベアラIDが、制御メッセージ1002が示すプロビジョニングメカニズムによって特定されるベアラIDに相当する場合、加入者又は端末130が、一般にトランザクションサービス・アグリーメント500の対象であることを判定できる。例えば、端末130のIMSI又はIMEIが、制御メッセージ1002が示すプロビジョニングメカニズムによって特定されるIMSI又はIMEIに相当する場合、加入者又は端末130が、一般にトランザクションサービス・アグリーメント500の対象であることを判定できる。
制御メッセージ1003: オペレータは、トランザクションサービス・アグリーメント500の影響を受けるベアラ及び加入者プロファイルを、PCRF119へプロビジョニングする。1003はオプションである。ここで、トランザクションサービス・アグリーメント500をベアラ又は加入者プロファイルに結びつけることができる。その結果、端末130の将来の再アタッチの場合に、PCRF119及び/又はホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)による、各eNBへのトランザクションサービス・アグリーメント500のプロビジョニングが可能になる。
図11は、データベアラ150の確立に関する態様を示すシグナリング図である。
制御メッセージ1011,1012: 端末130は、ネットワーク100に対する登録を開始する。ここで、端末130は、例えば、ランダムアクセス手順又はRRC接続確立手順(アタッチ手順)の一部として、アタッチを要求する。eNB112は、この要求をMME116へ転送する。MME116は、オペレータのネットワークの他の部分(図11には図示せず)に、端末130の登録の試みについて通知する。プロセスのこの段階において、eNB112は、アプリケーショントランザクションをやりとりする能力を端末130が有するかどうか、及び/又は端末130がアプリケーショントランザクションに従った通信の対象となるかどうかを認識していない。
制御メッセージ1013: MME116は、eNB112に、端末130をネットワーク100へアタッチするよう要求する。対応する制御メッセージは、ベアラ150のインジケーション(例えば、ベアラID)と、接続のために使用される加入者プロファイルID(SPID)によって示される加入者プロファイルとを含みうる。eNB112は、1002から受信した情報に基づいて、ベアラ及び加入者プロファイルを検査する。プロビジョニングメカニズムに従ってベアラ及び加入者プロファイルがトランザクションサービス・アグリーメントと関連付けられていると、eNB112が判定した場合、eNB112は、対応するベアラ上の端末130へのトラフィック及び端末130からのトラフィックが、それぞれのトランザクションサービス・アグリーメントに従って処理されるべきであることを記録する。
制御メッセージ1014,1015: eNB112は、その後、QCIをサポートするために必要なベアラを確立し、アタッチ要求が受け付けられたことを端末130に知らせる。端末130はこれを確認する。
制御メッセージ1016−1018: eNB112は、ベアラが確立されていること、及び端末130がアタッチ手順を完了したことを、MME116に通知する。
送信1019: その後、端末130は、バックエンド140に向けてデータユニット150を送信すること、及びバックエンド140からデータユニット150を受信することが可能である。データユニット150の送信は、PGW118(図1Aを参照)を介してデータベアラ150に沿って行われる。eNB112は、データユニットのペイロード部に含まれるアプリケーショントランザクションを識別するように構成される。この識別は、それぞれのトランザクションサービス・アグリーメントと関連付けられた検出メカニズムに従う。例えば、特定の検出メカニズムに依存して、eNB112は、バックエンド140のIPアドレスが、端末130のIPアドレスと組み合わせて、トランザクションサービス・アグリーメントに関連付けられているかを判定するために、DPI及び/又はSPIを使用しうる。関連付けられている場合、eNB112は、無線リンク111上での各データユニット300の送信のために無線リソース406の割り当てを制御しうる。eNB112は、各トラフィックがトランザクションサービス・アグリーメントに従って処理されなければならないことを記録しうる。
図12は、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302に含まれるアプリケーショントランザクション310を識別することに関する態様を示している。図12の例では、明示的な制御シグナリングが、トランザクションの開始を知らせる。詳細には、1021において、トランザクション・バックエンド140は、トランザクションが開始するところであることをオペレータ171に知らせる。1022において、オペレータ171は、近く行われるトランザクションについてeNB112に知らせる。例えば、1022の制御メッセージは、O&Mインタフェース上で実装されうる。O&Mインタフェースは、管理手順のために使用されるインタフェースでありうる。O&Mインタフェースは、データプレーン及び制御プレーン(即ち、3GPP LTE用のS1−U及びS1−C)とは分離されうる。O&Mインタフェースは、1022を実装するために柔軟に特定されうる。制御メッセージ1022は、少なくとも1つのデータユニット300を示す。例えば、制御メッセージ1022は、少なくとも1つのデータユニット300のフラグメント番号のシーケンス番号等を含みうる。それにより、eNB112は、アプリケーショントランザクション310を識別しうる。
図13は、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302に含まれるアプリケーショントランザクション310を識別することに関する態様を示している。図13の例では、アプリケーショントランザクション310を識別するためにパケットの検査が採用される。対応するデータユニットは、送信1031の一部としてやりとりされる。1032において、eNB112は、1031の一部としてやりとりされるデータユニットのペイロード部302に含まれるアプリケーショントランザクション310を識別するためにパケットの検査(例えば、DPI及び/又はSPI)を実行する。eNB112は、少なくとも1つのデータユニット300のヘッダ部301及びペイロード部302のうちの少なくとも1つを検査する。ここで、eNB112は、アプリケーショントランザクション310及びペイロード部のフィンガープリントとしてトリガパターンを検出しうる。使用されるトリガパターンのタイプは、トランザクションサービス・アグリーメント500の定義の一部であってもよく、検出スキームの一部としてプロビジョニングされてもよい。トリガパターンの一例は、端末130からのULチャネル上で単一の新たなバイトを受信すること、又はバックエンド140が新たなTCP接続をオープンすることである。データユニット1032の検査は、インライン制御シグナリングに関するものでもよく、具体的には、バックエンド140及び/又は端末130は、アプリケーションレイヤ280上の制御シグナリングのための明示的な信号を使用してもよい。そのような信号が、eNB112によって傍受されうる。そのようなインライン制御シグナリングが検出された場合、それにより、やりとりされる予定のアプリケーショントランザクション310を識別することが可能になりうる。インライン制御シグナリングのタイプは、トランザクションサービス・アグリーメントの定義の一部でありうる。インライン制御シグナリングのタイプは、検出スキームの一部としてプロビジョニングされうる。
図13のシナリオでは、送信1031は、端末130からeNB112への上りリンク送信でありうる。ここで、アプリケーショントランザクションの第1の部分(例えば、第1のデータユニット)が、1031における送信後にのみ、例えばDPI及び/又はSPIを用いることによって、1032で識別されうる。これに基づいて、アプリケーショントランザクションの更なる部分(例えば、第2のデータユニット)のために無線リソースの割り当てが制御されうる。例えば、第1の部分は、要求メッセージに対応しうる一方、第2の部分は、応答メッセージに対応しうる。
図14は、アプリケーショントランザクションの通信の監視に関する態様を示している。
制御メッセージ1041は、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300を示す。ここでは、端末130は、近く予定されている、アプリケーショントランザクション310の通信をeNB112へ知らせる。例えば、制御メッセージ1041は、アプリケーショントランザクション310を識別する際にeNB112によって使用されるトリガパターンを含む明示的な制御シグナリングを含みうる。例えば、制御メッセージ1041は、アプリケーショントランザクション310をそのペイロード部302に含む少なくとも1つのデータユニット300の通信のためにUL共有チャネル上の無線リソースの割り当てを要求するUL要求を含みうる。
1042において、eNB112は、ULリソース割り当てをモニタリングする。例えば1042の一部として、トランザクションサービス・アグリーメント500(図7、図8A、図8Bを参照)の充足を確保する無線リソース406が、端末130に割り当てられうる。送信サービス・アグリーメント151に基づく標準のスケジューリングに従ったリソース割り当てが、既にトランザクションサービス・アグリーメント500を充足しているかどうかをパッシブにモニタリングすることも可能でありうる。ULグラントは、例えば専用のグラントが採用されたシナリオにおいて、eNB112から端末130へ伝達されうる。半永続的スケジューリング(semi-persistent scheduling)の場合、トランザクションサービス・アグリーメントを充足するために十分な無線リソースが利用可能であれば、ULグラントが消費されてもよい。
送信1043: 少なくとも1つのデータユニット300が、端末130からeNB112へ送信される。
送信1044: 1043において端末130から受信された少なくとも1つのデータユニット300が、バックエンド140へ中継される。
送信1045:アプリケーショントランザクションのタイプに依存して、バックエンド140は、それ以前にUL方向に伝達されたアプリケーショントランザクション310に関連付けられた応答を含む少なくとも1つのデータユニット300を送信することによって応答しうる。
1046において、eNB112は、DLリソース割り当てをモニタリングする。例えば1046の一部として、トランザクションサービス・アグリーメント500の充足を確保する無線リソース406が、DL送信のために割り当てられうる。送信サービス・アグリーメント151に基づく標準のスケジューリングに従ったリソース割り当てが、既にトランザクションサービス・アグリーメントを充足しているかどうかをパッシブにモニタリングすることも可能でありうる。DL割り当ては、例えば専用のグラントが採用されたシナリオにおいて、eNB112から端末130へ伝達されうる。半永続的スケジューリングの場合、トランザクションサービス・アグリーメントを充足するために十分な無線リソースが利用可能であれば、DL割り当ての送信が消費されてもよい。
送信1047: eNB112は、少なくとも1つのデータユニット300を割り当てられたDL無線リソースで端末130へ中継する。
1048で、eNB112は、アプリケーショントランザクション310の通信の実行を示すデータを、ログファイルに書き出す。当該ログファイルに基づいて、アプリケーショントランザクション310の通信がトランザクションサービス・アグリーメントに適合するかどうかについて判断可能である。例えば、成功率/失敗率が判定されうる。ログファイルは、アプリケーショントランザクション310のサイズ、アプリケーショントランザクション310を伝達する時間、アプリケーショントランザクション310の伝達の遅れ等から成るグループから選択された特徴を示しうる。
本明細書で開示される種々の例において、ログファイルに基づいて課金機能が実装されうる。例えば、アプリケーショントランザクションの通信が、トランザクションサービス・アグリーメントに適合して実行される場合、加入者は、それに応じて、例えば課金プランに従って、課金されうる。例えば、バックエンドにおいて特定数のルックアップ要求を発行するために、データベースには特定の金額がかかる可能性があり、増分のアプリケーショントランザクションに基づいて課金も行われうる。
送信1049: eNB112は、オペレータ171に対して、定期的に及び/又はオペレータによる要求に応じて、トランザクションサービス・アグリーメントの充足を報告する。ここでは、1048においてログファイルに書き出された、アプリケーショントランザクション310の通信の実行を示すデータが考慮されうる。
図15は、eNB112の概略図である。eNB112は、プロセッサ1121を備える。プロセッサ1121は、インタフェース1122及びメモリ1123(例えば、不揮発メモリ)と接続される。インタフェース1122は、無線リソース406を用いて少なくとも1つのデータユニット300を送信するように構成される。少なくとも1つのデータユニット300は、アプリケーショントランザクションを含みうる。メモリ1123は、プロセッサ1121により実行可能な制御命令を含む。制御命令の実行により、プロセッサ1121が、本明細書に記載されるような技術を実行し、例えば、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302に含まれるアプリケーショントランザクション310を識別すること、SPI及び/又はDPIを実行すること、無線リソース406の割り当てを制御すること、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをモニタリングすること、無線リソースを割り当てること、を実行する。
図16は、端末130の概略図である。端末130は、プロセッサ1301を備える。プロセッサ1301は、インタフェース1302及びメモリ1303(例えば、不揮発メモリ)と接続される。インタフェース1302は、無線リソース406を用いて少なくとも1つのデータユニット300を送信するように構成される。少なくとも1つのデータユニット300は、アプリケーショントランザクション310を含みうる。メモリ1303は、プロセッサ1301により実行可能な制御命令を含む。制御命令の実行により、プロセッサ1301が、本明細書に記載されるような技術を実行し、例えば、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302に含まれるアプリケーショントランザクション310を識別すること、SPI及び/又はDPIを実行すること、無線リソース406の割り当てを制御すること、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをモニタリングすること、無線リソースを割り当てること、を実行する。
図17は、デバイス2800の概略図である。デバイス2300は、eNB112によって具体化されうる。
デバイス2800は、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合したアプリケーショントランザクションの通信を促進するロジックが改良されている。そのようなロジックは、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302におけるアプリケーショントランザクション310を識別することを促進し、例えば、個別のアプリケーショントランザクション310の最初及び最後が、データベアラ150のようなパケット化されたデータのデータフローにおいて識別されうる。少なくとも1つのデータユニットの送信のために無線リソースの割り当てを制御することによって、トランザクションサービス・アグリーメントに適合したアプリケーショントランザクションの通信が促進され、例えば、特定の成功率要求条件及び/又はレイテンシ要求条件が満たされうる。
デバイス2800は、アプリケーショントランザクションを識別するモジュール2801を備え、アプリケーショントランザクション310は、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302に含まれる。モジュール2801は、トランザクション検出器(TD:Transaction Detector)とも称されうる。
デバイス2800は、無線リソース406の割り当てを制御するモジュール2802を更に備える。モジュール2802は、トランザクション・スーパーバイザ(TS:Transaction Supervisor)とも称されうる。
デバイス2800は、モジュール2802によって割り当てられた無線リソース406を用いて少なくとも1つのデータユニット300を送信するモジュール2803を更に備える。
TD2801及びTS2802は、端末130とバックエンド160との間でやりとりされるアプリケーショントランザクション310が、トランザクションサービス・アグリーメント500を満たす(即ち、アプリケーショントランザクション500に適合してやりとりされる)ことを確実にするために、リンクアダプテーション及びスケジューリング・メカニズムで相互に作用しうる。TS2802は更に、トランザクション・ボリュームを測定し、例えば各端末130に対して定められた、及び/又は各バックエンド160に対して定められた、トランザクションサービス・アグリーメント500に、どの程度、通信が適合しているかをログファイルに書き出すように構成されうる。
トランザクション・サブスクリプションを有する端末130がバックエンド160と通信すること、例えば、アプリケーショントランザクション310が、端末130からの1kBのUL要求を含みうるとともに、バックエンド160からの0.1kBのDL応答がそれに続くことを検討する。そのようなアプリケーショントランザクション310は、1秒に1回、伝達されうる。各アプリケーショントランザクション310の応答は、アプリケーショントランザクション310の開始から100ms以内に端末113に到達することが要求されることが想定されうる。
また、TD2801は、端末130から送信されるULデータユニット300において、及び/又はバックエンド160から送信されるデータユニット300において、アプリケーショントランザクション310を識別するように構成されうる。アプリケーショントランザクション310を識別するTD2801は、それに応じて、対応する端末130がトランザクションサービス・アグリーメント500に関連付けられている場合にTS2802に通知する。TS2802は、端末130用のトランザクションサービス・アグリーメント500を調べ、トランザクションサービス・アグリーメント500の特定の制約が満たされているかどうかを判定(即ち、アプリケーショントランザクション310が、トランザクションサービス・アグリーメント500に従った通信の対象であるかを判定)するように構成される。満たされている場合、TS2802は、送信要求条件をスケジューリングに通知する。例えば、TS2802は、次の1kBのデータが、次の50ms以内にULチャネルで送信される必要があること、及び次の0.1kBのDLデータが、100ms以内に送信される必要があることを、スケジューリングに通知する。
スケジューリングは、トランザクションサービス・アグリーメント500への適合のために、必要な場合には無線リソース406の割り当てを調整する。代替的又は追加的には、スケジューリングは、トランザクションサービス・アグリーメント500への適合のために、必要な場合にはリンクアダプテーションを調整する。成功率が、もとのTS2802へ報告される。成功率に関して、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合したアプリケーショントランザクション310のやりとりの、可能性のある失敗の要因が報告されうる。例えば、トランザクションサービス・アグリーメント500への適合が、無線性能/オーバー利用に起因して可能ではないかどうか、又はバックエンド160の、端末130からゆっくりと到着する少なくとも1つのデータユニット300が、区別されうる。
アプリケーションリソースのそのような制御は、更に、アプリケーショントランザクション310がトランザクションサービス・アグリーメント500に適合してやりとりされる限り、アプリケーショントランザクション310を遅らせ、他の加入者/端末を優先させる可能性を利用する。
TS2802は、トランザクションサービス・アグリーメント500の充足結果を示すログファイルを、例えば、オペレータ171、eNB112、又は、端末130に関連付けられた加入者及び/又はバックエンド160に公開する。
TD2801及びTS2802は、トランザクションサービス・アグリーメント500を設定するために以下のスキームの組み合わせを使用しうる。第1は、例えば、端末への直接のローカルポート接続、及び/又は、OSS/ビジネス・サポート・システム(BSS)環境のアグリゲータ入力/出力ノードを介した、オペレーション・サポート・システム(OSS)によるO&Mインタフェース上の端末/バックエンドの明示的なプロビジョニングである。例えば、加入者と関連付けられ、かつ、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300を送信するために使用される、データベアラ150の識別子と、加入者/端末130の識別子と、バックエンド160の識別子との少なくともいずれかを、それぞれの制御メッセージによって知らせることができる。第2は、加入者プロファイル情報が割り当てられた任意の適切な端末130と組み合わせて特定のデータベアラと関連付けられた、トランザクションサービス・アグリーメント500の属性を特定する、OSS/BSSによってeNB O&Mインタフェースによって予め設定される、ベアラ及び加入者プロファイルの関連付けを通じたものである。
TD2801は、アプリケーショントランザクション310を識別するために種々の検出スキームを使用しうる。検出スキームは、O&Mインタフェース上でオペレータ171により設定可能である。検出スキームの第1の例では、明示的及びオンデマンドの制御シグナリングが、アプリケーショントランザクション310の最初及び/又は最後に用いられる。制御シグナリングは、例えば、オペレータ171を介してO&Mインタフェース上で、バックエンド160とeNB112との間で行われうる。検出スキームの第2の例では、ユーザプレーンのデータユニット300のペイロード部302のオン・ザ・フライトDPIが実行される。それにより、例えば、IPデータグラムの到着又はTCPセッションのセットアップを識別することによって、アプリケーショントランザクション310の開始が識別されうる。第3は、アプリケーショントランザクション310の開始を示す、バックエンド160と端末130との間の明示的なユーザプレーン・シグナリングを通じたものである。これは、アプリケーションレイヤのインライン制御シグナリングを検出することに対応しうる。
アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300の送信に使用される特定のデータベアラ150を判定するために、レガシー・ベアラ選択が使用されうる。このため、選択されたデータベアラ150は、デフォルトベアラ又は専用ベアラでありうる。
図18は、種々の実施形態に係る方法のフローチャートである。3001において、アプリケーショントランザクション310を識別する。3001において、オプションとしてオペレータ171を介して、例えばDPI及び/又はSPI、例えばeNB112とバックエンド140との間のインライン制御シグナリング又は明示的制御シグナリングの検出を含む、1つ以上の検出スキームが用いられうる。
3002において、無線リソース406の割り当てを制御する。無線リソース406は、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300の送信のために使用される。3002は、パッシブ及び/又はアクティブなステップを含みうる。
例えば、3002では、無線リンク111の共有チャネルに対するスケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをモニタリングでき、ここでは、スケジューリング及び/又はリンクアダプテーションが、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合したアプリケーショントランザクション310の通信を既に可能にしている、割り当てられた無線リソースを生じさせるかどうかを考慮できる。3002では、送信サービス・アグリーメント151に基づいて実行されるリンクアダプテーション及び/又はスケジューリングを考慮できる。
代替的又は追加的には、3002では、トランザクションサービス・アグリーメント500に適合したアプリケーショントランザクション310の通信を可能にする無線リソース406をアクティブに割り当てられる。3002における無線リソース406の割り当ての制御は、端末130及び/又は端末130の加入者と関連付けられた送信サービス・アグリーメント151のビットレート制約570を考慮しうる。代替的又は追加的には、3002における無線リソース406の割り当ての制御は、アプリケーショントランザクション310を含む少なくとも1つのデータユニット300のサイズを考慮しうる。
3003において、3002で前もって割り当てられた無線リソース406を使用して少なくとも1つのデータユニット300を送信することによって、アプリケーショントランザクションの通信を実行する。
図19は、種々の実施形態に係る方法のフローチャートである。図19は、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302におけるアプリケーショントランザクション310を識別することの詳細を示している。
3011において、少なくとも1つのデータユニット300の送信に使用されるベアラIDと、端末130及び/又は端末130の加入者と関連付けられたIMSI/IMEIとの少なくともいずれかが、一般にトランザクションサービス・アグリーメント500の対象であるかどうかを確認する。これがそうではない場合には、3015において、少なくとも1つのデータユニット300は(図19においてTSAと表示された)トランザクションサービス・アグリーメント500の対象ではないと判断する。
それ以外の場合には、3012において、端末130のIPアドレス及び/又はバックエンド160のIPアドレスが、アプリケーショントランザクション310の存在を示すかどうかを確認する。3012を目的として、SPIが実行されて少なくとも1つのデータユニット300のヘッダ部301が検査されうる。
3012に基づいて、3014において、アプリケーショントランザクション310が既に識別された場合、それぞれの少なくとも1つのデータユニットが、トランザクションサービス・アグリーメント500の対象であると判断する。
それ以外の場合には、3013において、少なくとも1つのデータユニット300のペイロード部302を検査する。ここでは、トリガパターンについてペイロード部302を検査しうる。3013を目的として、DPIが用いられうる。
3013に基づいて、3014において、アプリケーショントランザクション310が識別された場合、それぞれの少なくとも1つのデータユニット300が、トランザクションサービス・アグリーメント500の対象であると判断する。それ以外の場合には、3015において、少なくとも1つのデータユニット300はトランザクションサービス・アグリーメント500の対象ではないと判断する。
まとめると、上記の技術により、データユニットのペイロード部においてアプリケーショントランザクションを識別することに基づいて無線リソースの割り当てを制御できることを説明してきた。それにより、プロトコルスタックの、そうでなければカプセル化される高レイヤと、低レイヤとの間のリンクを実現でき、個別のアプリケーショントランザクションを考慮することによってアプリケーションの接続性を容易に実現できる。
具体的には、典型的にはGBRのフレームワークにおいて平均でのビット毎秒を単位とした実行特性を送る低レイヤ間で、及び典型的には個別のアプリケーショントランザクションを単位として実行特性を必要とする高レイヤ間で、リンクを確立できる。
本明細書に記載の技術は、オーバープロビジョニングを実装する必要性を回避する。それにより、無線リンクの全体の実行特性が利益を受ける。一方で、アプリケーショントランザクションをやりとりする加入者に対する保証を特定する特定のトランザクションサービス・アグリーメントに取り組むことができる。
アプリケーショントランザクションを含むデータユニットについてスケジューリング及び/又はリンクアダプテーションをモニタリングして影響を与えることによって、トランザクションサービス・アグリーメントに取り組むことが可能になる。
トランザクションサービス・アグリーメントを用いて、新たなアプリケーショントランザクションベースの能力で、セルラネットワークのような既存の無線通信システムを強化することが可能である。その結果、無線スペクトラムにおけるインフラストラクチャ投資を保護できる。更に、オペレータは、アプリケーショントランザクションに対して柔軟に課金することを提供できる。種々のトランザクションサービス・アグリーメントを柔軟に実装できる。無線利用コストを、アプリケーショントランザクションベースのサービスのために管理できる。オーバープロビジョニングを回避できる。加入者は、適切に定められた実行特性を有するアプリケーショントランザクションのやりとりのために無線通信を使用可能になる。高価な有線設備及びインフラストラクチャを回避できる。
特定の好ましい実施形態に関して発明を表現及び説明してきたが、本明細書を読んで理解することで当業者は均等物及び変更を思いつくことになる。本発明は、そのような均等物及び変更の全てを含み、添付の請求項の範囲によってのみ限定される。
例えば、上記の種々の例はDLデータユニットに関して説明されているが、それぞれのシナリオはULデータユニットに対して容易に適用されうる。