JP6691457B2 - 車両の運転手支持装置 - Google Patents
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Description
そして、自動走行中にアクセルペダルに足裏をのせたままでいる場合、足の微妙な動きにより意図しないアクセル操作がなされてしまう可能性がある。
また、特許文献2は、自動走行時に右足フットレストを出すことを開示する。
このように自動走行中に有効なフットレストを設け、このフットレストに足裏をのせることで、下肢を休めることができる。
運転姿勢の運転手の下肢は、ブレーキペダルを踏み込むことができるように、シートから若干浮いた状態にあるのが一般的である。よって、たとえばブレーキペダルをフットレスト化した場合には、下肢は浮いた状態のままになる。
また、ブレーキペダルやアクセルペダルと別にフットレストを設ける場合、ブレーキペダルやアクセルペダルを操作していた足をフットレストに移動させることになる。そして、自動走行中にハンズオーバが必要になった場合には直ぐに足を戻さなければならない。
しかも、足は、第一操作ペダルの操作位置から全体的に下がるので、運転手は、第一操作ペダルを踏み込むような操作をし難くなる。誤操作の発生を抑制できる。
図2に示すように、自動車1を運転する運転手は、シート5に深く腰掛ける。運転手の腿はシート5の座部に乗り、膝が座部の前へ突出する。また、踵が乗員室3のフロアパネル8に着いた状態または若干浮いた状態で、足裏がアクセルペダル6に乗る。
また、アクセルペダル6の隣にはブレーキペダル7が位置する。ブレーキペダル7を操作する場合、運転手は下肢を横へ動かし、足裏をブレーキペダル7に乗せる。
運転手は、走行状況に合わせて、アクセルペダル6またはブレーキペダル7に足裏を乗せて踏み込む。なお、この踏み込み操作をした場合、座部の前へ突出している膝は、若干下がることになる。
そして、自動走行中にアクセルペダル6に足裏をのせたままでいる場合、足の微妙な動きにより意図しないアクセル操作がなされてしまう可能性がある。
このため、自動走行時に、アクセルペダル6またはブレーキペダル7の位置や反力を変更してフットレストとして利用することが考えられる。また、アクセルペダル6の横に、フットレストを出すことが考えられる。これらのフットレストに足裏を乗せることにより、下肢を休めることができる。
しかしながら、フットレストに足裏を載せたとしても、図2に示すように運転姿勢でシート5に着座した運転手の下肢全体の緊張を解くことはできない。すなわち、運転姿勢にある運転手の下肢は、アクセルペダル6またはブレーキペダル7を踏み込むことができるように、シート5から若干浮いているのが一般的である。よって、その状態のままで足裏を、フットレスト化したアクセルペダル6などに載せたとしても、下肢がシート5から浮いたままであるため、下肢を浮かせたままにするための緊張が解けない。
このように、自動車1では、自動走行中などにおいて好適に下肢を休めることができるようにすることが求められている。
また、自動走行中の自動車1は、たとえば危険予測などにより、自動走行から運転手の運転へ切り替えるハンドオーバ制御を実施する必要がある。この場合のハンドオーバ制御では、運転手が即座に運転できる状態に切り替える必要がある。
図3には、フロアパネル8においてアクセルペダル6の後側に設けられた踵ストッパ9が図示されている。
運転手支持装置10は、フロアパネル8に形成された開口11と、降下パネル12と、を有する。
そして、降下パネル12が降下した状態では、図3の一点鎖線の状態にあった足は、アクセルペダル6、踵ストッパ9、および降下パネル12の傾斜に従って下がる。足のくるぶしがフロアパネル8の高さ位置となり、踵が開口11内に入る。そして、この状態では、踵ストッパ9の上側から足のつま先が突出してアクセルペダル6に掛かっているが、自動車1が大きく加速するようにアクセルペダル6を踏み込むことはできない。
運転手支持装置10は、その制御系として、自動走行ボタン13、撮像デバイス14、レーダ15、踵位置センサ16、膝角度センサ17、アクチュエータ18、および、これらが接続される制御部20、を有する。
レーダ15は、自動車1の前方の障害物などとの距離を検出する。制御部20は、レーダ15により観測された障害物までの距離に基づいて、危険の有無を判断する。
これらの危険が予測された場合、制御部20は、危険回避のための制御を実施したり、自動走行から運転手によるマニュアル走行へ切り替えるハンドオーバ制御を実施したりする。
制御部20は、図5の処理を繰り返し実行する。
これにより、図3に示すように、運転手の足は、アクセルペダル6の後側から横へ移動させることなく、踵が開口11内に入って支持される。また、運転手の膝が開いて、腿がシート5の座部に乗って支持される。
制御部20は、自動走行制御中に、図6の処理を繰り返し実行する。
よって、踵ストッパ9の上側からのつま先の突出量が増える。運転手は、自動車1が大きく加速するようにアクセルペダル6を踏み込むことができる。
また、足は左右に傾けることができるので、つま先を横へ移動させて、ブレーキペダル7を踏み込むこともできる。
しかも、足は、アクセルペダル6の操作位置から全体的に下がるので、運転手は、アクセルペダル6を踏み込むような操作をし難くなる。誤操作の発生を抑制できる。
図7(A)は、降下パネル12を降下させる前の通常状態である。図7(B)は、降下パネル12を降下させた状態である。図7(C)は、降下させていた降下パネル12を傾斜して上昇させた状態である。
このように、降下パネル12を傾斜して上昇させることにより、図中に実線で示す足のつま先は、アクセルペダル6の隣に設けられたブレーキペダル7に掛かるようになる。
よって、運転手は、ハンドオーバ制御時には、アクセルペダル6よりブレーキペダル7を優先して操作することができる。
2…前室
3…乗員室
4…後室
5…シート
6…アクセルペダル(第一操作ペダル)
7…ブレーキペダル(第二操作ペダル)
8…フロアパネル
9…踵ストッパ
10…運転手支持装置
11…開口
12…降下パネル(降下部材)
13…自動走行ボタン
14…撮像デバイス
15…レーダ
16…踵位置センサ
17…膝角度センサ
18…アクチュエータ
20…制御部
Claims (7)
- 車両のシートが載置されるフロアパネルと、
前記フロアパネルについての第一操作ペダルを操作する足の踵が着く位置において踵が入るように形成される開口と、
前記開口と重なる位置で、前記フロアパネルから降下可能に設けられる降下部材と、
前記車両の自動走行中に前記降下部材を降下させる制御部と、
を有する、
車両の運転手支持装置。 - 前記制御部は、
足の土踏まずが前記フロアパネルの高さ位置となるように前記降下部材を降下させる、
請求項1記載の車両の運転手支持装置。 - 前記フロアパネルにおいて前記第一操作ペダルより後側に設けられる踵ストッパ、を有し、
前記開口は、前記踵ストッパの後側に形成される、
請求項1記載の車両の運転手支持装置。 - 前記制御部は、
足のつま先が前記第一操作ペダルの下端部分に掛かるように、前記降下部材を降下させる、
請求項3記載の車両の運転手支持装置。 - 前記制御部は、
前記シートを後方へ移動させて、膝角度を開く、
請求項1から4のいずれか一項記載の車両の運転手支持装置。 - 前記制御部は、
自動走行中にハンズオーバが必要になった場合には、前記降下部材を上昇させる、
請求項1から5のいずれか一項記載の車両の運転手支持装置。 - 前記第一操作ペダルに隣接して設けられた第二操作ペダル、を有し、
前記制御部は、
前記降下部材を上昇させる際に、足のつま先が前記第二操作ペダルに掛かるように、前記降下部材を傾斜状態に上昇させる、
請求項6記載の車両の運転手支持装置。
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