JP6690761B1 - 粘着剤および粘着シート - Google Patents

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Abstract

【課題】アクリル系の粘着剤から形成した粘着剤層において、従来よりも高温(180〜260℃)での耐性に優れ、且つ粘着剤層を剥離した後の被着体汚染を抑制できる粘着剤、および粘着シートを提供する。【解決手段】本発明に係る粘着剤は、GPC分析による重量平均分子量が1.00×106越え、2.00×106以下である(メタ)アクリル共重合体(A)と、エポキシ系硬化剤(B)と、セミヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む酸化防止剤(C)とを含有し、(メタ)アクリル共重合体(A)は、エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマーに由来するユニットを有し、前記GPC分析により得られた分子量分布曲線において、1,000〜20,000の分子量のオリゴマー成分の含有量を、当該分子量分布曲線の総面積に対して3.5%以下とする。【選択図】なし

Description

本発明は、アクリル系の粘着剤および粘着シートに関する。
従来より、各種部材の表面保護シートや固定手段として、粘着シートが広く用いられている。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、有機エレクトロルミネセンスディスプレイ(OELD)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)、並びにタッチパネルディスプレイの表面保護シートとして粘着シートが多用されている。また、偏光板などの光学部材やプリント基板等の電子部品の表面保護シートとして、或いは家電用、銘板用固定用途として、粘着シートが利用されている。
このような粘着シートに用いられる粘着剤として、例えば、重量平均分子量10万〜30万のアクリル系共重合体と、溶剤と、粘着付与樹脂と、エポキシ基を有する架橋剤と、金属キレート系架橋剤とをそれぞれ所定量含むアクリル系の粘着剤が開示されている(特許文献1)。また、アルケニル基を1以上有するポリジオルガノシロキサンと、RSiO1/2単位とSiO4/2単位を含有し、SiO4/2単位に対するRSiO1/2単位のモル比が0.5〜1.5のポリオルガノシロキサン(Rはアルキル基の炭素数1〜10の1価の炭化水素基)と、ポリオルガノ水素シロキサンと、反応抑制剤と、付加反応に必要な硬化触媒と、特定のイソシアヌル酸誘導体を含有するシリコーン粘着剤組成物が開示されている(特許文献2)。
特開2008−120970号公報 特開2017−179056号公報
粘着シートは、被着体に対して良好な保持力を有すると共に、被着体に対して糊残りせずに良好に剥離できる特性が求められる。更に、昨今は製造コスト削減および環境負荷低減の観点から、製造工程中の各製造機器との接触、部材加工、或いは搬送などから部材を保護するために用いられる表面保護シートと、製品完成後の出荷に伴う搬送等から製品を保護するための表面保護シートを同一の粘着シートで併用することが求められつつある。しかしながら、製造プロセスに高温工程(例えば、180〜260℃)が含まれると、粘着シートの粘着力が増加するので、被着体から粘着剤層を剥離する時に糊残りが生じやすいという問題がある。このため、製造時などにおいて高温環境となる場合には、特許文献1のようなアクリル系の粘着剤ではなく、耐熱性に優れる特許文献2のようなシリコーン系粘着剤が用いられている。しかし、シリコーン系粘着剤は高温環境での耐久性に優れるものの、材料に由来してコストが高くなるという問題に加え、被着体汚染を生じやすいという問題がある。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、アクリル系の粘着剤から形成した粘着剤層において、従来よりも高温(180〜260℃)での耐性に優れ、且つ粘着剤層を剥離した後の被着体汚染を抑制できる粘着剤、および粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者が鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本発明の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]: ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析による重量平均分子量が1.00×10越え、2.00×10以下である(メタ)アクリル共重合体(A)と、
エポキシ系硬化剤(B)と、
セミヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む酸化防止剤(C)とを含有し、
(メタ)アクリル共重合体(A)は、エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマーに由来するユニットを有し、且つ前記ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析により得られた分子量分布曲線において、1,000〜20,000の分子量のオリゴマー成分の含有量が、当該分子量分布曲線の総面積に対して3.5%以下である粘着剤。
[2]: 請求項1に記載の粘着剤を用いて形成した10μm厚の粘着剤層を研磨ステンレス板に貼着し、2kgロールで1往復圧着してから24時間後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で測定した場合の粘着力に対して、前記粘着剤を用いて形成した10μm厚の粘着剤層を研磨ステンレス板に貼着し、2kgロールで1往復圧着した後、250℃雰囲気で30秒処理し、常温で1時間放置後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で測定した場合の粘着力の上昇が、0.3N/25mm以下である[1]に記載の粘着剤。
[3]: (メタ)アクリル共重合体(A)は、アルキル基の炭素数が8以上18以下の(メタ)アクリル酸エステルに由来するユニットが65〜99質量%である[1]又は[2]のいずれかに記載の粘着剤。
[4]: (メタ)アクリル共重合体(A)のガラス転移温度が、−68〜−40℃である[1]〜[3]のいずれかであることに記載の粘着剤。
[5]:基材と、[1]〜[4]のいずれかに記載の粘着剤から形成された粘着剤層とを含む、粘着シート。
[6]: 前記粘着剤層の厚みが5〜15μmであることを特徴とする[5]に記載の粘着シート。
本発明によれば、アクリル系の粘着剤から形成した粘着剤層において、従来よりも高温(180〜260℃)での耐性に優れ、且つ粘着剤層を剥離した後の被着体汚染を抑制できる粘着剤、および粘着シートを提供できるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。本明細書において特定する数値は、実施形態または実施例に開示した方法により求められる値である。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に含まれる。また、本発明の粘着シートは、粘着フィルム、粘着テープおよび粘着ラベルと同義である。また、特に言及しない限り、粘着剤中の各種配合成分は、それぞれ独立に、単独または2種類以上を併用できる。また、(メタ)アクリルはアクリル或いはメタクリルを、(メタ)アクリレートはアクリレート或いはメタクリレートをそれぞれ意味する。
<粘着剤>
本実施形態の粘着剤は、粘着剤層を形成するために用いられるものであり、この粘着剤層は、ガラスなどの被着体に対して貼り合わされ、所望のタイミングで被着体から剥離される用途として好適に用いられる。本実施形態の粘着剤は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析による重量平均分子量(Mw)が1.00×10越え、2.00×10以下である(メタ)アクリル共重合体(A)と、エポキシ系硬化剤(B)と、セミヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む酸化防止剤(C)とを含有する。この(メタ)アクリル共重合体(A)は、エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマーに由来するユニットを有し 、且つ前記GPC分析により得られた分子量分布曲線において、1,000〜20,000の分子量のオリゴマー成分(以下、単に「オリゴマー成分」ともいう)の含有量を、当該分子量分布曲線の総面積に対して3.5%以下とする。本実施形態の粘着剤より形成された粘着剤層中の(メタ)アクリル共重合体(A)とエポキシ系硬化剤(B)との間で架橋を促すことにより、粘着剤層は硬化せしめられ、エポキシ基に由来する架橋構造が形成される。
なお、本実施形態の粘着剤は、(メタ)アクリル共重合体(A)およびエポキシ系硬化剤(B)を含む複数種の材料を配合した組成物であるが、粘着剤中において、(メタ)アクリル共重合体(A)、エポキシ系硬化剤(B)を含む複数種の配合成分がすべて独立した成分として明確に存在していない場合もある。即ち、本実施形態の粘着剤には、(メタ)アクリル共重合体(A)とエポキシ系硬化剤(B)が部分的に架橋して得られる反応生成物が含まれている場合や、(メタ)アクリル共重合体(A)、エポキシ系硬化剤(B)を含む複数種の配合成分が部分的に反応して得られる反応生成物が含まれている場合もある。架橋は基本的に硬化処理により進行するが、硬化処理前に、部分的にこのような反応生成物や架橋構造が含まれている場合がある。
本実施形態の粘着剤より形成した粘着剤層を被着体に貼り合わせた後、180〜260℃程度の高温環境下におき、その後に被着体から剥離しても、被着体に糊残りが生じる現象を顕著に抑制できる。高温耐性に強いシリコーン系粘着剤に代えて本実施形態のアクリル系の粘着剤を用いることにより、コストを低減しつつ、被着体汚染を効果的に防止できる。以下、本実施形態の粘着剤の各成分について詳述する。
[(メタ)アクリル共重合体(A)]
(メタ)アクリル共重合体(A)は、前述したように、GPC分析によるMwが1.00×10越え、2.00×10以下の範囲にあり、このGPC分析により得られた分子量分布曲線において1,000〜20,000の分子量のオリゴマー成分の含有量を、当該分子量分布曲線の総面積に対して3.5%以下とする。ここでいう分子量分布曲線の総面積とは、GPCから算出した微分分子量分布曲線と、微分分子量分布曲線のベースラインと、の間の領域の面積をいい、横軸は分子量(対数値)、縦軸を微分値としたときの値である。
(メタ)アクリル共重合体(A)のMwを1.00×10越え、2.00×10以下とし、且つオリゴマー成分の含有量をGPC分析により得られた分子量分布曲線の総面積に対して3.5%以下とし、更に、粘着剤から形成される粘着剤層において架橋により硬化せしめてエポキシ基由来の架橋構造を構築させ、セミヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む酸化防止剤を用いることによって、以下の効果が得られる。即ち、アクリル系の粘着剤でありながら、粘着剤層を180〜260℃程度の高温領域に曝された後に、被着体から剥離しても被着体への糊残りを著しく改善できる。このオリゴマー成分の含有量は、GPC分析により得られた分子量分布曲線の総面積に対して3.3%以下とすることが好ましく、3.1%以下とすることがより好ましく、2.5%以下とすることが更に好ましい。
(メタ)アクリル共重合体(A)のMwを100万越えとすることにより、耐熱性をより効果的に高めることができる。また、(メタ)アクリル共重合体(A)のMwを100万越え、200万以下とすることにより、(メタ)アクリル共重合体(A)とエポキシ系硬化剤(B)とを混合する際に、攪拌時の泡の発生を抑制することができる。その結果、静置時間を短縮することが可能となり、粘着剤の製造工程の短縮化と品質を両立できる。(メタ)アクリル共重合体(A)のMwのより好ましい範囲は1.00×10越え、1.95×10以下であり、更に好ましい範囲は1.00×10越え、1.85×10以下である。
(メタ)アクリル共重合体(A)は、それを構成する単量体ユニットとなる2種以上のモノマーを重合することにより得られる。(メタ)アクリル共重合体(A)のモノマーとして、エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマーを必須とする。エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマー由来の単量体の官能基は、エポキシ系硬化剤(B)との架橋の基点となる。
エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する(メタ)アクリル共重合体(A)の反応性官能基含有モノマー中の官能基は、カルボキシ基が好ましい。即ち、エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマーとして、カルボキシ基含有モノマーを用いることが好ましい。
カルボキシ基含有モノマーは、(メタ)アクリロイル基またはビニル基を有し、且つカルボキシ基を有するモノマーである。具体例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸β−カルボキシエチル、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、p−カルボキシベンジルアクリル酸エステル、エチレンオキサイド変性(エチレンオキサイド付加モル数:(2〜18)フタル酸アクリル酸エステル、コハク酸モノヒドロキシエチルアクリル酸エステルが挙げられる。これらの中でもアクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
反応性官能基含有モノマーは、モノマー混合物100質量%中、1.0〜8.0質量%含むことが好ましく、1.5〜5.0質量%がより好ましい。1.0〜8.0質量%含むことで、粘着剤層を硬化せしめたときの架橋密度を適切なものとし、硬化後の粘着剤層の粘着力と再剥離性が両立し易くなる。
(メタ)アクリル共重合体(A)は、反応性官能基含有モノマーと共重合可能な(メタ)アクリルユニットを有する。このような(メタ)アクリル共重合体(A)を構成するユニットとして、(メタ)アクリル酸エステルに由来するユニットが好ましい。(メタ)アクリル酸エステル中のアルキル基は、直鎖状でも分岐していてもよい。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸iso−ノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸イソミリスチル、(メタ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルのうちでも、高温耐性をより効果的に発現させる観点から、アルキル基の炭素数が8以上18以下の(メタ)アクリル酸エステルが好ましく用いられる。この範囲とすることにより、粘着剤層と被着体を剥離した際の被着体への糊残りを抑制し、且つ粘着剤層と被着体との保持力および剥離力のバランスを兼ね備えた粘着剤が得られる。より好ましくは、アルキル基の炭素数が8以上14以下の(メタ)アクリル酸エステルであり、更に好ましくは、8以上10以下の(メタ)アクリル酸エステルである。
(メタ)アクリル共重合体(A)において、アルキル基の炭素数が8以上18以下の(メタ)アクリル酸エステルに由来するユニットの含有量は、全モノマーに対して65〜99質量%とすることが好ましい。この範囲とすることにより、粘着力および凝集力のバランスが良好となり、架橋後の耐熱性において優れた粘着剤を提供できる。アルキル基の炭素数が8以上18以下の(メタ)アクリル酸エステルに由来するユニットの含有量は、より好ましい範囲は75〜99質量%であり、更に好ましくは85〜99質量%である。
高温(180〜260℃)での耐性をより効果的に高める観点からは、(メタ)アクリル共重合体(A)中に、アルキル基の炭素数が8未満の(メタ)アクリル酸エステルの含有量を32質量%未満とすることが好ましく、16質量%未満とすることがより好ましく、0質量%とすることが特に好ましい。アルキル基の炭素数が8未満の(メタ)アクリル酸エステルの含有量を32質量%未満とすることにより、高温耐性をより顕著に向上させることができる。その理由は、側鎖(側基)のアルキル鎖が短いモノマーを用いないことで、オリゴマー成分の生成を抑制できたことによると考えている。即ち、オリゴマー成分の生成を抑制することによって、高温時の糊残りを抑制し、粘着力上昇を低減できたものと考えられる。
(メタ)アクリル共重合体(A)は、上記以外のその他のモノマーを使用することもできる。その他のモノマーは、粘着剤層の粘着力や凝集力を損なわないモノマーであればよい。例えば、水酸基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アミド基含有モノマー、イミド基含有モノマー、芳香環含有モノマー、アルコキシ(ポリ)アルキレンオキサイド含有モノマー、その他ビニルモノマーが挙げられる。
水酸基含有モノマーは、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルや、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステルなどのグリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸エステル、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドなどのN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましい。
アミノ基含有モノマーは、例えば(メタ)アクリル酸アミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピルが挙げられる。
アミド基含有モノマーは、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系化合物;N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、およびアクリロイルモルホリン等の複素環含有化合物等が挙げられる。
イミド基含有モノマーは、例えばN−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドが挙げられる。
その他ビニルモノマーは、例えば酢酸ビニル、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリルが挙げられる。
なお、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコールアジペートなどの公知の多官能(メタ)アクリル酸化合物は、その他ビニルモノマーに含まれる。
芳香環含有モノマーは、例えばアクリル酸フェノキシエチル、アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェノキシジエチレングリコール、および(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド変性ノニルフェノール等が挙げられる。
アルコキシ(ポリ)アルキレンオキサイド含有モノマーは、例えばアクリル酸2−メトキシエチル、アクリル酸2−エトキシエチル、アクリル酸2−フェノキシエチル、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、およびフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
その他ビニルモノマーは、酢酸ビニル、およびアクリロニトリルなどが挙げられるがこれらに限定されない。
(メタ)アクリル共重合体(A)のガラス転移温度は、−68〜−40℃が好ましい。この温度範囲のポリマーがエポキシ系硬化剤で架橋された粘着シートは高温時の糊残りを抑制する効果が得られる。より好ましくは−68〜−55℃であり、更に好ましくは−68〜−60℃である。
(合成法)
(メタ)アクリル共重合体(A)は、モノマー混合物に重合開始剤を加え、溶液重合、塊状重合、乳化重合、各種ラジカル重合などの公知の製造方法を適宜選択して行うことができる。これらの中でも、溶液重合が、(メタ)アクリル共重合体(A)のMwおよびオリゴマー成分の含有量の調整が容易である点から好ましい。
溶液重合に使用する溶剤は、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、およびイソプロパノール等が好ましく、酢酸エチルがより好ましい。溶剤は単独また2種類以上を併用できる。
溶液重合は、モノマー混合物100質量%に対して重合開始剤を0.001〜1質量%程度加えて重合を行うことが好ましい。重合は、例えば、窒素等の不活性ガス雰囲気下で50〜90℃程度の温度で3時間以上、8時間未満で行うことができる。8時間未満とすることにより、オリゴマー成分の増加を効果的に抑制できる。
開始剤は、アゾ化合物または過酸化物が例示できる。過酸化物は、例えばアルキルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、p−メタンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、ジ−イソブチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート等の有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物等が挙げられる。
アゾ化合物は、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッドのアンモニウム(アミン)塩、2,2’−アゾビス(2−メチルアミドオキシム)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンアミドオキシム)ジヒドロクロライドテトラヒドレート、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕−プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド〕等が挙げられる。
このうち、オリゴマー成分の生成量を抑制する観点からアゾ化合物が好ましい。開始剤は、モノマー100質量%に対して、0.01〜0.20質量%用いることが好ましい。また、Mwを調整するために、連鎖移動剤を用いてもよい。
(メタ)アクリル共重合体(A)の重合に際しては、重合の進行に伴って高分子量化していくが、重合がある程度進むと溶液の粘度が上がり、且つ溶液中のモノマー濃度が低下してくる。これに伴い、オリゴマー成分の割合が増加してくる。アクリル系の粘着剤は、樹脂を重合後、重合に供した溶媒をそのまま用い、粘度調整のために固形分濃度を溶媒により調整しつつ、これに硬化剤を添加して粘着剤を得る。このため、重合後の(メタ)アクリル共重合体(A)にモノマー成分が残らないように充分に重合させる。このように、モノマー成分が残存しないようにして得られたアクリル系樹脂は、分子量が1,000〜20,000のオリゴマー成分を少なく見積もっても5%越えで含まれる。
本実施形態においては、このオリゴマー成分を3.5%以下とするために、GPC測定により重合時間および重合条件を調整しながら、オリゴマー成分が増加する前に重合を完了させる。この条件は、GPC測定を重合途中で行うことにより容易に調整できる。本発明者が鋭意検討を重ねたところ、重合工程において、仕込み全モノマーに対してモノマー成分が25,000〜20,000ppmになったときに反応を終了させることにより、(メタ)アクリル共重合体(A)のオリゴマー成分(分子量が1,000〜20,000の成分)を3.5%以下に調整できることがわかった。溶液重合は、前述したように50〜90℃、3時間以上8時間未満で行うことができるが、より好適な重合温度は70〜80℃であり、反応時間は3〜5時間程度である。
重合後に残存した未反応モノマーは、粘着剤層形成時に加熱乾燥工程で揮発により除去させることができる。粘着剤層は、塗工後、溶剤および未反応モノマーが充分に揮発するように加熱風乾する工程を行うことが好ましい。粘着剤層の膜厚に応じて、加熱風乾条件を適宜変更すればよい。優れた粘着性および剥離性を有しつつ、高温時(180〜260℃)の高温耐性を高める観点からは、粘着剤層の膜厚を5〜15μmの範囲とすることが好ましい。この範囲とすることにより、未反応モノマー成分の除去が容易となる。なお、未反応モノマー成分の除去とは、粘着剤層中に未反応のモノマーが実質的に含有されない場合に限定されない。粘着剤層中の未反応のモノマー成分の含有率は15,000ppm以下とすることが好ましく、10,000ppm以下とすることがより好ましく、実質的に含まれていないことが特に好ましい。
粘着剤層を15μm越え〜200μm程度の厚膜とする場合、高温耐性を高めるために、粘着剤を形成する前の(メタ)アクリル共重合体(A)を重合した段階で、モノマーを除去する工程を行うことが好ましい。例えば、エポキシ系硬化剤(B)を加える前に、後述する重合禁止剤を加えた上で、重合に供した溶液を加熱して、モノマーおよび溶媒を留去してもよい。製造工程が増えるが、厚膜の粘着剤層に好適に適用できる。
[エポキシ系硬化剤(B)]
本実施形態の粘着剤の必須成分であるエポキシ系硬化剤(B)は、(メタ)アクリル共重合体(A)に対する架橋剤として機能する。粘着剤層に架橋構造を構築させることで、被着体への濡れ性と高温時における再剥離性の相反する特性を兼ね備えることができる。
エポキシ系硬化剤(B)は、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、トリス(グリシジル)イソシアヌレート、トリス(グリシドキシエチル)イソシアヌレート、1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン等が挙げられる。これらの中でも4つのエポキシ基を含有する1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミンが好ましい。また、市販品では、「TETRAD−C」、「TETRAD−X」(三菱瓦斯化学社製)が好ましい。
エポキシ系硬化剤(B)は、(メタ)アクリル共重合体(A)100質量%に対して、0.25〜8質量%含むことが好ましい。この範囲とすることにより, 凝集力が高く高温時の糊残りおよび粘着力上昇を防ぐことできる。より好ましい範囲は、0.3〜5質量%であり、より好ましくは0.6〜3質量%である。
エポキシ系硬化剤(B)と併用して、金属キレートを用いてもよい。金属キレートは、例えばアルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロムおよびジルコニウム等の多価金属と、アセチルアセトンまたはアセト酢酸エチルとの配位化合物である。金属キレート化合物は、例えば、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、アルミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート、アルミニウムビスエチルアセトアセテート・モノアセチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、チタン−1,3−プロパンジオキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムモノアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート等が挙げられる。
金属キレートは、(メタ)アクリル共重合体(A)100質量%に対して、0.1〜5質量%含むことが好ましい。0.1〜5質量%含むと粘着剤層の凝集力と粘着力のバランスを取ることが容易になる。
前述したように、本実施形態の粘着剤は、架橋反応によりエポキシ基に由来する架橋構造を形成することができる。前述の(メタ)アクリル共重合体(A)と、エポキシ基に由来する架橋構造を組み合わせることにより、イソシアネート基を用いたウレタン結合を有する架橋構造に比べて、耐熱性を格段に向上させることができる。
[酸化防止剤(C)]
本実施形態の粘着剤は、酸化防止剤(C)としてセミヒンダードフェノール系酸化防止剤を少なくとも用いる。
セミヒンダードフェノール系酸化防止剤は、フェノール構造を有し、フェノール構造を構成するOH基(フェノール性水酸基)のオルト位の一方が、嵩高の基(例えば、t−ブチル基)であり、他方がメチル基である酸化防止剤をいう。具体例としては、例えば、3,9−ビス[2−{3−(3−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン(例えば、商品名「アデカスタブAO−80」、ADEKA社製)、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](例えば、商品名「イルガノックス245」、BASF社製)、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](例えば、商品名「アデカスタブAO−70」、ADEKA社製)などが挙げられる。
酸化防止剤(C)と上述した本実施形態の(メタ)アクリル共重合体(A)を組み合わせることにより、ラジカルを速やかに捕捉することができる。その結果、高温工程を経た粘着剤層を被着体から剥離したときの被着体への糊残りを抑制でき、高温耐性がより優れたものとなる。
酸化防止剤(C)の含有量は、(メタ)アクリル共重合体(A)100質量%に対して0.1〜1.0質量%とすることが好ましく、0.2〜0.6質量%とすることがより好ましい。
[重合禁止剤(D)]
本実施形態の粘着剤は、重合禁止剤(D)を任意成分として含有することができる。重合禁止剤(D)を粘着剤に加えることにより高温耐性が向上する。その理由は、重合工程後に残存した未反応モノマーが重合してオリゴマーが形成するのを適切に防止できることによると考えている。重合禁止剤(D)は、酸化防止剤(C)と併用することにより、粘着剤層の高温耐性の効果を高められる。特に好ましくは、セミヒンダード系酸化防止剤の酸化防止剤(C)と重合禁止剤(D)の併用である。
重合禁止剤(D)は、ラジカル重合を禁止する役割を担う。具体的には、フェノール系、アミン系、リン系、イオウ系など効果が発揮できるものであれば特に制限されないが、フェノール系が好ましく用いられる。例えば、ハイドロキノン、メトキノン(MEHQ:ハイドロキノンモノメチルエーテル)、p−ベンゾキノン、フェノチアジン、モノ−t−ブチルハイドロキノン、カテコール、p−t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、アンスラキノン、2,6−ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン(BHT)などが挙げられる。
重合禁止剤(D)の含有量は、(メタ)アクリル共重合体(A)100質量%に対して0.001〜1.0質量%とすることが好ましく、0.01〜0.5質量%とすることがより好ましい。
本実施形態の粘着剤は、溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、(メタ)アクリル共重合体(A)を溶液重合するときに用いた溶剤をそのまま用いても、異なる溶剤を用いても、これらの混合溶媒でもよい。
[その他]
なお、本実施形態の粘着剤は、本発明の課題解決ができる範囲でその他の成分を含んでもよい。例えば、粘着付与樹脂、種樹脂、硬化触媒、シランカップリング剤、オイル、軟化剤、染料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、充填剤、老化防止剤および帯電防止剤等を配合してもよい。粘着付与樹脂としては、ロジン樹脂、テルペン樹脂、脂環族炭化水素樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(油性フェノール樹脂)が例示できる。
また、本実施形態の粘着剤は、(メタ)アクリル共重合体(A)、エポキシ系硬化剤(B),その他の添加剤等を適当な溶剤に溶解または分散させ、粘着剤層を形成するための塗工液が適当な粘度となるよう固形分濃度を調整するのが好ましい。
本実施形態の粘着剤は、当該粘着剤を用いて形成した10μmの粘着剤層を研磨ステンレス板に貼着し、2kgロールで1往復圧着してから24時間後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で測定した場合の粘着力[T1(N/25mm)]と、前記粘着剤を用いて形成した10μmの粘着剤層を研磨ステンレス板に貼着し、2kgロールで1往復圧着した後、250℃雰囲気で30秒処理し、常温で1時間放置後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で測定した場合の粘着力[T2(N/25mm)]を比較したときの粘着力上昇、即ち、[T2(N/25mm)]−[T1(N/25mm)]が、0.3N/25mm以下であることが好ましい。
[適用例]
本実施形態の粘着剤は、LCD、OELD等のFPDや、タッチパネルディスプレイ等に代表される各種部材の表面保護シートを形成するための粘着剤層形成用の粘着剤として特に好適である。本実施形態によれば、高温耐性に優れるので、製造工程中の各製造機器や搬送などから部材を保護するために用いられる粘着シートと、製品完成後にユーザーが利用するまでの製品保護のための粘着シートを同一の粘着シートで併用することが可能である。本実施形態の粘着剤は、アクリル系の粘着剤であるため、シリコーン系粘着剤で問題となる被着体汚染についても改善できる。本実施形態の粘着剤は、高温耐性を実現するために、特に5〜15μmの粘着剤層を形成するための粘着剤として好適に利用できる。
粘着剤層を貼り合わせる被着体としては、SUS(ステンレス鋼),ガラス、プラスチックフィルム等が挙げられる。プラスチックフィルムは、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA),ポリカーボネートがある。また、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィンも好適である。
なお、本発明の粘着剤は、用途或いは求められる特性に応じて、上記用途以外にも適用することができる。例えば、上記膜厚以外の粘着剤層を形成するための粘着剤としても好適に用いられる。15μm越え〜200μm程度の厚膜とする場合、高温耐性をより効果的に高めるために、粘着剤を形成する前の(メタ)アクリル共重合体(A)を重合した段階で、モノマーを除去する工程を行うことが好ましい。製造工程が増えるが、厚膜の粘着剤層に好適に適用できる。
また、一般ラベル・シール、粘着性光学フィルム、塗料、弾性壁材、塗膜防水材、床材、粘着性付与剤、粘着剤、積層構造体用粘着剤、シーリング剤、成形材料、表面改質用コーティング剤、バインダー(磁気記録媒体、インキバインダー、鋳物バインダー、焼成レンガバインダー、グラフト材、マイクロカプセル、グラスファイバーサイジング等)、ハイソリッド塗料、熱硬化型エラストマー、マイクロセルラー、繊維加工剤、吸音材料、制振材料、界面活性剤、ゲルコート剤、人工大理石用樹脂、人工大理石用耐衝撃性付与剤、インキ用樹脂、フィルム(ラミネート粘着剤、保護フィルム等)、合わせガラス用樹脂、反応性希釈剤、各種成形材料、弾性繊維、人工皮革、合成皮革等の原料として、また、各種樹脂添加剤およびその原料等としても有用に使用できる。
<粘着シート>
本実施形態の粘着シートは、基材と、本発明の粘着剤から形成した粘着剤層を備える。粘着シートは粘着剤層と基材以外の積層体が形成されていてもよい。粘着剤層は、粘着剤を基材上に塗工し、乾燥することで形成できる。または、粘着剤を剥離性シート上に塗工し、乾燥して粘着剤層を形成した後、粘着剤層と基材を貼り合わせることで形成できる。粘着剤の塗工に際しては、溶液重合で説明した溶剤を添加して粘度を適宜調整することができる。
基材は、ポリ塩化ビニル以外にも、例えばセロハン、プラスチック、ゴム、発泡体、布帛、ゴムびき布、樹脂含浸布、ガラスおよび木材等が好ましく、特に可塑剤を含む基材に対して本発明の効果を発揮することができる。基材の形状は、板状およびフィルム状を選択できるが、取り扱いが容易であるフィルム状が好ましい。基材は、単独または2種以上の積層体を使用できる。
前記プラスチックは、例えばポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、およびポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート、ポリノルボルネン、ポリアリレート、ポリアクリル、ポリフェニレンサルファイド、ポリスチレン、ポリアミド、およびポリイミド等が挙げられる。
粘着剤の塗工方法は、特に制限は無く、例えばマイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、およびスピンコーター等が挙げられる。塗工に際して乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥装置は、特に制限は無く、例えば熱風乾燥機、赤外線ヒーターおよび減圧法等が挙げられる。乾燥温度は、通常60〜160℃程度である。本実施形態の粘着シートにおける粘着剤層の乾燥後の膜厚は、5〜15μmとすることが好ましい。
粘着シートは、基材の片面に形成する態様の他、両面に形成することもできる。粘着剤層上には、使用直前まで、剥離性シートを積層させておいてもよい。剥離性シートは、例えば、上質紙等の紙またはプラスチックフィルムに剥離剤をコーティングしてなる公知の剥離紙または剥離フィルムを用いることができる。剥離性シートの厚みは、通常10μm〜200μm程度である。
本実施形態の粘着シートを用いることにより、アクリル系の粘着剤において、180〜260℃程度の高温経時後の被着体の糊残り性を飛躍的に改善し、高温耐性を向上させることができる。高温耐性に強いシリコーン系粘着剤の代わりにコストを低減しつつ、被着体汚染を効果的に防止できる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、例中、「部」とあるのは「質量部」を、「%」とあるのは「質量%」を意味するものとする。また、溶剤以外は不揮発分換算値である。
[(メタ)アクリル共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)およびオリゴマー成分の測定]
(メタ)アクリル共重合体(A)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析で求めたポリスチレン換算のMwであり、GPCの測定条件は以下のとおりである。
装置:SHIMADZU Prominence (株式会社島津製作所製)
カラム:SHODEXLF−804(昭和電工株式会社製)を3本直列に接続、
検出器:示差屈折率検出器、
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)、
流速:0.5mL/分、
溶媒温度:40℃、
試料濃度:0.1%、
試料注入量:100μL。
また、(メタ)アクリル共重合体(A)のオリゴマー成分含有率(%)はGPC測定における微分分子量分布曲線の内、分子量1,000〜20,000の面積を、当該分子量分布曲線の総面積に対する割合として求めた。
((メタ)アクリル共重合体(A)の合成)
<合成例1>
攪拌器、温度計、滴下管、還流冷却器を備えた重合装置を用い、ブチルアクリレート23.0部、2−エチルヘキシルアクリレート75.0部、アクリル酸2.0部、酢酸エチル90部、AIBN0.1部それぞれの半量を反応槽に仕込み、窒素雰囲気の還流下で残りの半量を滴下管から1時間かけて滴下し、その後更に6時間共重合させた。反応終了後、冷却し、Mwが115万、不揮発分が50%のアクリル共重合体溶液を得た。
<合成例2〜4>
表1に示すようにモノマー、重合溶媒、および添加剤などの種類、質量部数、反応時間を変更した以外は合成例1と同様にしてアクリル共重合体溶液を得た。
<実施例1>
合成例1記載のアクリル共重合体溶液を用意し、不揮発分100部に対して、エポキシ系硬化剤(B)としてTETRAD−XのMEK溶液(濃度5%)を5部添加し、充分攪拌後、粘着剤を得た。得られた粘着剤を、コンマコーターを使用して、厚さ25μmのPIフィルム(カプトン100H:東レ・デュポン社製)上に乾燥厚み10μmになるように塗工し、120℃で3分間乾燥させた後、粘着剤層に厚さ38μmの剥離ライナー(SP−PET38:三井化学東セロ社製)を貼り合せ、この状態で室温にて7日間エージングさせ、粘着シートを得た。また、GPC分析より得られた分子量分布曲線の総面積に対してオリゴマー成分(分子量1,000〜20,000)の面積を求めたところ、3.5%であった。
<実施例2〜4、比較例1、3,4および参考例2>
表2に示すようにモノマー、溶媒、および添加剤などの種類、質量部数等を変更した以外は、実施例1と同様にして粘着シートを作製した。
上記実施例1〜4、比較例1、3、4および参考例2の粘着シートについて、粘着力、耐熱性を評価した。その結果を表2に示す。
<粘着力>
10cm×25mmの塗工物試験片から離型紙を剥がし、研磨ステンレス(SUS)板に粘着剤層を貼着し、2kgロールで1往復圧着した後、貼着24時間後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力を計測した。単位はN/25mmとする。
<耐熱性>
10cm×25mmの塗工物試験片から離型紙を剥がし、研磨ステンレス(SUS)板に粘着剤層を貼着し、2kgロールで1往復圧着した。その後、250℃雰囲気で30秒経時させた後、常温に1時間放置した。係るサンプルを剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で粘着力を計測し、外観を確認した。粘着力の単位はN/25mmとする。耐熱性については以下の略号で表す。
S:糊残り無く、粘着力上昇を抑制。粘着力上昇([対SUS板250℃×30秒貼付経時後の粘着力]−[対SUS板常温×24時間貼付経時後の粘着力](以下同様))が0.1N/25mm以下。
A:糊残り無く、粘着力上昇を抑制。粘着力上昇が0.1N/25mm越え、0.2N/25mm以下。
B:糊残り無く、粘着力上昇をやや抑制。粘着力上昇が0.2N/25mm越え、0.3N/25mm以下。
C:糊残り無いが、粘着力やや上昇。粘着力上昇が0.3N/25mm越え、0.4N/25mm以下。
D:糊残り無いが、粘着力上昇。(実用可能)粘着力上昇が0.4N/25mm越え、0.5N/25mm以下。
NG1:糊残りあり。
NG2:剥れあり。
Figure 0006690761
Figure 0006690761
表1、表2中の略号の意味は以下のとおりである。
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
AA:アクリル酸
HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
アデカスタブAO−40:ADEKA社製フェノール系酸化防止剤(レスヒンダードタイプ)
アデカスタブAO−80:ADEKA社製フェノール系酸化防止剤(セミヒンダードタイプ)
Irganox245:BASFジャパン社製フェノール系酸化防止剤(セミヒンダードタイプ)
アデカスタブPEP−36:ADEKA社製ホスファイト系酸化防止剤
TDI−TMP:トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体
TETRAD−X:三菱ガス化学株式会社製の多官能エポキシ樹脂
本実施例においては、高温領域(180〜260℃)における粘着力上昇を抑制でき、且つ糊残りが抑制でき、剥離した後の被着体外観も問題がないことを確認した。

Claims (6)

  1. ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析による重量平均分子量が1.00×10越え、2.00×10以下である(メタ)アクリル共重合体(A)と、
    エポキシ系硬化剤(B)と、
    セミヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む酸化防止剤(C)とを含有し、且つイソシアネート基を含む硬化剤を含まず、
    エポキシ系硬化剤(B)を、(メタ)アクリル共重合体(A)100質量%に対して、0.25〜8質量%含み、
    (メタ)アクリル共重合体(A)は、エポキシ系硬化剤(B)と架橋し得る官能基を有する反応性官能基含有モノマーに由来するユニットを有し、且つ前記ゲルパーミエーションクロマトグラフィ分析により得られた分子量分布曲線において、1,000〜20,000の分子量のオリゴマー成分の含有量が、当該分子量分布曲線の総面積に対して3.5%以下である粘着剤。
  2. 請求項1に記載の粘着剤を用いて形成した10μm厚の粘着剤層を研磨ステンレス板に貼着し、2kgロールで1往復圧着してから24時間後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で測定した場合の粘着力に対して、前記粘着剤を用いて形成した10μm厚の粘着剤層を研磨ステンレス板に貼着し、2kgロールで1往復圧着した後、250℃雰囲気で30秒処理し、常温で1時間放置後に剥離速度300mm/min、剥離角度180°の条件で測定した場合の粘着力の上昇が、0.3N/25mm以下である請求項1に記載の粘着剤。
  3. (メタ)アクリル共重合体(A)は、アルキル基の炭素数が8以上18以下の(メタ)アクリル酸エステルに由来するユニットが65〜99質量%である請求項1又は2に記載の粘着剤。
  4. (メタ)アクリル共重合体(A)のガラス転移温度が、−68〜−40℃である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤。
  5. 基材と、請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤から形成された粘着剤層とを含む、粘着シート。
  6. 前記粘着剤層の厚みが5〜15μmであることを特徴とする請求項5に記載の粘着シート。
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