JP6688712B2 - 反射スペクトルの測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光の反射スペクトルの測定方法に関する。
美容カウンセリングを行う場合、被験者の顔をカメラで撮影し、その画像を元に顔の輪郭、凹凸、肌の色等を評価することがしばしば行われている。このような顔の撮影においては、鼻や顔の側面や正面等の顔面の凹凸によって照明の当たり方にむらが生じ、画像に陰影が写り、皮膚表面のシミやソバカス等の正確な評価が妨げられることがある。そこで、被写体の顔等に最適な照明環境を提供するために、顔全体や体全体を筐体やエンクロージャー等によって覆い、その内部において光源を照射する装置が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献2にも、被験者の顔を撮影するために用いられる顔撮影装置が記載されている。この装置は、被写体の顔全体の部分を収容し略球状の空間が形成された筐体と、筐体の空間内に光を照射する少なくとも2つの光源と、光源による光が照射された顔全体の部分を撮影する撮像手段とを有するものである。光源は、球状の面において被写体の左右対称の位置にそれぞれ1又は複数配置されている。
特開2004−251750号公報 特開2009−245393号公報
特許文献1及び2に記載の技術は、光源からの光を被験者の顔に均一に照射することを目的としている。しかし照射された光は、顔の凹凸の状態に応じて様々な方向に反射するので、反射光の強度に凹凸の状態に応じた角度依存性が生じてしまう。その結果、反射光の強度に基づく評価を正確に行うことが容易でない場合がある。
したがって本発明の課題は、反射光の強度が被検体の凹凸の状態に依存しにくい、反射スペクトルの測定方法を提供することにある。
前記の課題を解決すべく本発明者が鋭意検討した結果、被検体の凹凸の状態に応じた反射光の強度の角度依存性を予め測定しておくことが有効であることを知見した。
本発明は前記の知見に基づきなされたものであり、
光源から発せられた多波長の光の照射下に、検量線作成用のモデル被検体の平面が配置され、且つ検出器が配置された測定系を用い、該モデル被検体平面の平面上を通る仮想軸線まわりに該モデル被検体を回転させて、検出器と該モデル被検体を結ぶ光軸を通る平面に垂直な面と該モデル被検体平面とがなす角度θと、該モデル被検体の反射スペクトルとの関係を求める第1ステップと、
第1ステップで求められた関係に基づき、照射光における第1の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求めるとともに、照射光における第2の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求める第2ステップと、
光源から発せられた多波長の光を被検体に照射し、反射スペクトルを二次元的に取得する第3ステップと、
第3ステップで取得された反射スペクトルにおける座標(x,y)での第1の波長λにおける吸光度A(x,y)を求める第4ステップと、
第2ステップで求められた検量線A=f(θ)及び第4ステップで求められた吸光度A(x,y)に基づき、座標(x,y)における角度θ(x,y)を求める第5ステップと、
第5ステップで求められた座標(x,y)における角度θ(x,y)と、第2ステップで求められた検量線A=f(θ)とに基づき、第3ステップで取得された反射スペクトルにおける座標(x,y)での第2の波長λにおける吸光度A(x,y)を補正する第6ステップと、
を備える、反射スペクトルの測定方法を提供することにより前記の課題を解決したものである。
本発明によれば、反射光の強度が被検体の凹凸の状態に依存しにくい、反射スペクトルの測定方法が提供される。
図1は、本発明の測定方法の第1ステップにおいて反射スペクトルを測定するための測定系を示す模式図である。 図2は、本発明の測定方法の第1ステップにおいて取得された反射スペクトルと角度θとの関係を示すグラフである。 図3(a)及び(b)はそれぞれ本発明の測定方法の第2ステップにおいて取得された、波長と角度θとの関係を示す検量線である。 図4(a)及び(b)はそれぞれ、本発明で用いられる分光システムの概略的なシステム構成図である。 図5は、固定ミラー部及び可動ミラー部の反射面における物体光の照射分布を示す図である。 図6(a)は、インターフェログラムを示す図であり、図6(b)は図6(a)に示すインターフェログラムをフーリエ変換したスペクトルの波形図である。 図7(a)ないし(c)はそれぞれ、インターフェログラムの生成原理を説明するための図である。 図8(a)ないし(c)はそれぞれ、位相シフターの動作を示す説明図である。 図9(a)は、実施例1で得られた、角度補正なし及びベースライン補正なしでの水の吸光度(1450nm)の強度分布を示す画像、(b)は角度補正あり及びベースライン補正なしでの水の吸光度の強度分布を示す画像、(c)は角度補正あり及びベースライン補正ありでの水の吸光度の強度分布を示す画像である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明は、多波長の光を被検体に照射し、反射光のスペクトルを測定する方法に関するものである。多波長の光とは紫外光から赤外光の範囲(波長が100nm〜1mm)の光を複数含む光である。好ましくは、多波長の近赤外光を用いる。多波長の近赤外光とは波長が約800nmから約2500nmまでの範囲の近赤外光を複数含む光のことである。本発明の測定の対象となる被検体の種類に特に制限はなく、生体及び非生体の双方を包含する。生体を測定の対象とする場合、該生体としては、ヒト及びヒト以外の生物が挙げられる。ヒトを測定の対象とする場合には、当該測定は非医療目的で行われる。非医療目的の具体例としては、美容カウンセリング、ユーザーの化粧品の選択、化粧品の開発、おむつや生理用品の開発、衣料の開発、皮膚用洗浄料の開発、及び顧客とのコミュニケーション用の情報交換手段の開発などが挙げられるが、これらに限られない。
被検体は、保形性を有するものであることが好ましい。保形性とは、長期間にわたり外形を自身で一定に保つことができる性質を言う。尤も、保形性を有する限り、被検体は剛体であってもよく、非剛体、例えばゲルやゴムなどの弾性体であってもよい。生体の皮膚等は保形性を有する非剛体の範疇に属する。
被検体は、その測定対象面となる外面が平面(すなわち二次元形状)であってもよく、あるいは凹凸を有する三次元形状をしていてもよい。本発明の測定方法は、三次元形状を有する測定対象面からの反射スペクトルを精度よく測定することに特に適したものであるが、二次元形状を有する測定対象面からの反射スペクトルの測定に本発明の方法を用いることに何ら差し支えはない。
本発明の測定方法は、被検体に照射された光の反射スペクトルを測定して、被検体における測定対象面における反射スペクトルを二次元的に取得することに係る。反射スペクトルを二次元的に取得するとは、例えば測定対象面(この面は完全な平面の二次元的な面でもよく、あるいは凹凸を有する三次元的な面でもよい。)の任意の位置での座標を(x、y)とし(iは測定対象面における座標の数を示し、1からnまでの数をとる。)、その座標(x、y)での近赤外光の波長領域での反射スペクトルをPとしたとき、(x、y)から(x、y)までのすべての座標での反射スペクトルPからPまでを取得することを言う。したがって、単位面積に含まれる座標(x、y)の数が多いほど、解像度の高い測定が可能となる。
本発明の測定方法は、以下のステップを備えている。以下、それぞれのステップについて説明する。
<第1ステップ>
光源から発せられた多波長の光の照射下に、検量線作成用のモデル被検体平面が配置され、且つ検出器が配置された測定系を用い、該モデル被検体平面の平面上を通る仮想軸線まわりに該モデル被検体を回転させて、検出器と該モデル被検体を結ぶ光軸を通る平面に垂直な面と該モデル被検体平面とがなす角度θと、該モデル被検体の反射スペクトルとの関係を求める。
<第2ステップ>
第1ステップで求められた関係に基づき、照射光における第1の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求めるとともに、照射光における第2の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求める。
<第3ステップ>
光源から発せられた多波長の光を被検体に照射し、反射スペクトルを二次元的に取得する。
<第4ステップ>
第3ステップで取得された反射スペクトルにおける座標(x,y)での第1の波長λにおける吸光度A(x,y)を求める。
<第5ステップ>
第2ステップで求められた検量線A=f(θ)及び第4ステップで求められた吸光度A(x,y)に基づき、座標(x,y)における角度θ(x,y)を求める。
<第6ステップ>
第5ステップで求められた座標(x,y)における角度θ(x,y)と、第2ステップで求められた検量線A=f(θ)とに基づき、第3ステップで取得された反射スペクトルにおける座標(x,y)での第2の波長λにおける吸光度A(x,y)を補正する。
<第1ステップ>
本ステップにおいては、実際の被検体を対象とした反射スペクトルの測定に先立ち、モデル被検体を対象とした反射スペクトルの測定を行い、検量線を作成する。モデル被検体としては、光の反射スペクトルが被検体と同じであるか、又は類似するものを用いる。反射スペクトルが類似するとは、照射光の波長領域において、吸収が認められない少なくとも一つの同一の波長領域を被検体の反射スペクトル及びモデル被検体の反射スペクトルの双方が有し、且つ吸収が認められる少なくとも一つの同一の波長領域を被検体の反射スペクトル及びモデル被検体の反射スペクトルの双方が有することを言う。
モデル被検体の具体例としては、被検体が例えばヒトの皮膚である場合には、ヒトやヒト以外の哺乳動物の皮膚、及び人工皮膚などが挙げられる。ヒト以外の哺乳動物としては、例えば豚、牛及びマウスなどが挙げられる。人工皮膚としては、例えば培養皮膚、バイオスキン、並びにポリプロピレン及びシリコーン等の基板などが挙げられるが、これらに限られない。モデル被検体としてヒトやヒト以外の哺乳動物の皮膚を用いる場合には、生体の皮膚の平面であっても、生体から分離した平面状の皮膚であってもよい。被検体がヒトであり、且つモデル被検体としてヒトの皮膚を用いる場合には、被検体のヒトの皮膚と、モデル被検体としてのヒトの皮膚は、同一人のものであってもよく、あるいは異なる人のものであってもよい。また、モデル被検体としての皮膚の部位は、被検体のヒトの皮膚の部位とは異なる。
モデル被検体は平面状の部分を有するものであればよい。平面状とは、二次元の平坦な面、すなわち凹凸を有さない面の状態のことを言う。モデル被検体が凹凸と平面を有する場合は、該平面を測定に供する。平面の面積は、測定に十分な程度であれば足り、一般に1mm×1mm以上10mm×10mm以下の面積を確保できれば十分である。モデル被検体が例えば薄手の膜状の形態である場合には、該モデル被検体の周縁域を把持手段によって把持して平面状とすればよい。尤も、モデル被検体を平面状にする手段はこれに限られない。
モデル被検体平面は、光源から発せられた多波長の光照射下に配置される。光源としては、多波長の紫外光から赤外光の範囲の光を含む光、特に多波長の近赤外光の照射が可能なものであれば、その種類に特に制限はない。そのような光源の例としては、重水素光源、LED光源、重水素ハロゲン光源、タングステンハロゲン光源、クリプトン光源、キセノン光源、窒化ケイ素エミッタ光源、ハロゲン光源等が挙げられる。近赤外光の光源としては、ハロゲン光源及び窒化ケイ素エミッタ光源などが挙げられる。
光源は、モデル被検体平面における主面と対向する位置に配置されることが好ましい。主面とは、モデル被検体における平面領域をなす面のことである。モデル被検体の形状が平面状の場合は2つの主面を有するところ、これら2つの主面のうちのいずれか一方の主面と対向する位置に光源を配置することができる。
第1ステップにおいては、光源とともに検出器が配置され、これらとモデル被検体平面とで測定系が構成される。測定系の一例を図1に示す。同図においてはモデル被検体としてヒトの手の甲を用いる状態が示されているが、手の平等の皮膚上の平面部を用いることができる。同図に示すとおり、検出器Dの配置位置は、光源Lからモデル被検体の平面Sに照射された光の反射光を検出可能な位置であれば特に制限はない。一般的には、モデル被検体の平面Sにおける主面に対して、検出器を正面の位置、すなわち主面に対して直交する位置に配置することが、正確な反射スペクトルの測定の点から好ましい。検出器Dとしては、反射光の検出が可能な装置として、当該技術分野において知られているものを特に制限なく用いることができ、その例としてはInGaAsやPbSeなどが挙げられ、InGaAs/GaAsSb type-II量子井戸受光素子が好ましい。
以上の構成を有する測定系を用い検量線を作成する。この検量線は、図1に示すとおり、検出器Dとモデル被検体の平面Sを結ぶ光軸Xを通る平面に垂直な平面Nと、モデル被検体の平面Sとのなす角度θと、モデル被検体の平面Sでの反射スペクトルとの関係を示すものである。検量線を作成するには、モデル被検体の平面S上を通る仮想軸線Aまわりにモデル被検体の平面Sを回転させて角度θを変化させ、θ=0度から90度までの角度範囲においてモデル被検体の平面Sの反射スペクトルを測定する。モデル被検体の平面Sを回転させるときの角度θの刻みは、1度以上20度以下、好ましくは1度以上10度以下に設定することが、精密な検量線の作成の観点から好ましい。
検量線作成のための反射スペクトルの測定方法に特に制限はない。例えば、分散型の分光光度計を用いた測定を行うことができる。あるいはフーリエ変換型の分光光度計を用いた測定、すなわち干渉分光法を行うことができる。しかし、これらの測定方法に制限されない。これらの測定方法のうち、フーリエ変換型の分光光度計を用いた測定を行うことが、多波長を同時に検出できる点や波数分解能が高い点から好ましい。
このようにして、第1ステップによって、任意の角度θごとに、モデル被検体における光の反射スペクトルが取得される。本ステップで得られた角度θと反射スペクトルとの関係の一例を図2に示す。同図に示す反射スペクトルは、後述する実施例1で得られた結果である。
<第2ステップ>
本ステップでは、第1ステップで求められた関係、すなわち図2に示す関係に基づき、照射光における第1の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求める。これとともに、照射光における第2の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求める。第1の波長λ及び第2の波長λの選定は、両者が異なる値である限り特に制限はない。2つの波長のうちの一方は、検出を目的とする成分が有する何らかの原子団(官能基)に起因する吸収が観察されない波長領域に含まれる波長を選定し、他方は、該原子団(官能基)に起因する吸収が観察される波長領域に含まれる波長を選定することが、角度補正を精密に行い得る点から好ましい。例えば被検体における水の存在の有無ないし存在量を測定する場合には、第1の波長λが、水に起因する吸収が観察されない波長であり、第2の波長λが、水に起因する吸収が観察される波長であることが好ましい。この場合には、第1の波長λとして、1000nm以上1300nm以下の波長領域に含まれる波長を選択することが好ましい。また第2の波長λとして、1400nm以上1600nm以下又は1800nm以上2000nm以下の波長領域に含まれる波長を選択することが好ましい。第1及び第2の波長λ及びλとして上述の波長を選択し、後述する第3ステップないし第6ステップを行い、水に起因する吸収スペクトルを測定すれば、該吸収スペクトルの強度に基づき被検体における水の二次元的な分布を定量的に求めることができる。特に第1の波長λとしては、如何なる原子団(官能基)に起因する吸収も観察されない波長領域に含まれる波長を選定することが好ましい。
以上のとおりにして求められた検量線A=f(θ)を図3(a)に示し、検量線A=f(θ)を図3(b)に示す。これらの図に示す検量線は、後述する実施例1で得られた結果である。これらの図の対比から明らかなとおり、水に起因する吸収が観察されない波長であるλ=1000nmにおける検量線A=f(θ)においては、θが増加するに連れて吸光度Aは単調に増加する。これとは対照的に、水に起因する吸収が観察される波長であるλ=1450nmにおける検量線A=f(θ)においては、θが増加するに連れて吸光度Aは単調に増加し、その後、最大値を経て減少に転じる。つまり吸光度Aにピークが観察される。λ=1000nmにおいては、水だけでなく、水以外の原子団(官能基)に起因する吸収も観察されていない。
<第3ステップ>
これまで説明してきた第1ステップ及び第2ステップは、モデル被検体の平面Sを測定対象とするものであったが、本ステップでは、実際の測定の対象である被検体を用いて、光の反射スペクトルを測定する。反射スペクトルの測定には、光源から発せられた多波長の光が用いられる。そのような光源としては、第1ステップで用いられた光源と同様のものが用いられる。
第3ステップにおいては、光源から発せられた多波長の光を被検体に照射し、被検体からの反射スペクトルを二次元的に取得する。反射スペクトルの二次元的な取得には、例えば図4(a)及び(b)に示す分光システム10を用いることができる。同図に示す分光システム10を用いた反射スペクトルの二次元的な取得方法は以下のとおりである。
光源Lから被検体11に対して光が照射されることにより該被検体11の一輝点から多様な方向に向かって放射状に生じる散乱光や蛍光発光等の光線群(「物体光」ともいう)は、分光システム10を構成する一部材である対物レンズ12に入射し、平行光束へ変換される。対物レンズ12は、レンズ駆動機構13によって光軸方向に移動可能に構成されている。レンズ駆動機構13は、対物レンズ12の合焦位置を走査するためのもので、例えばピエゾ素子により構成することができる。光源Lとしては、例えばリング状光源を用いることができる。この場合、被検体11はリング状光源Lの内部に位置するように、両者の位置関係を調整する。
対物レンズ12を透過した後の光束は完全な平行光束である必要はない。対物レンズ12を透過した後の光束は、一つの輝点から生じた光線群を二分割又はそれ以上に分割できる程度に広げることができればよい。尤も、より高い分光計測精度を得るためにはできるだけ平行光束とすることが望ましい。
対物レンズ12を透過してきた平行光束は位相シフター14に到達する。位相シフター14は光路長差伸縮手段として機能するものである。位相シフター14は、矩形板状の固定ミラー部15と、その中央の開口部(図示せず)に挿入された円柱状の可動ミラー部16とを備えている。固定ミラー部15及び可動ミラー部16の表面は光学的に平坦であり、且つ分光システム10が計測対象とする光の波長帯域を反射可能な光学鏡面となっている。
以下の説明では、位相シフター14に到達した光束のうち固定ミラー部15の反射面に到達して反射される光束を固定光線群、可動ミラー部16の反射面に到達して反射される光束を可動光線群ともいう。
固定ミラー部15及び可動ミラー部16は、駆動ステージ(図示せず)上に設置されている。駆動ステージは、例えば静電容量センサーを具備する圧電素子から構成されており、制御部17からの制御信号を受けて矢印A方向に沿って進退可能になっている。これにより、可動ミラー部16は光の波長に応じた精度で矢印A方向に沿って移動する。
位相シフター14は、対物レンズ12からの平行光束の光軸に対して固定ミラー部15及び可動ミラー部16の反射面が45度傾くように配置されている。駆動ステージ(図示せず)は、可動ミラー部16の反射面の光軸に対する傾きを45度に維持した状態で可動ミラー部16を移動させる。このような構成により、可動ミラー部16の光軸方向の移動量は、駆動ステージの移動量の1/√2となる。また、固定光線群と可動光線群の二光束間の相対的な位相変化を与える光路長差は、可動ミラー部16の光軸方向の移動量の2倍となる。
このように固定ミラー部15及び可動ミラー部16を斜めに配置すれば、光線を分岐するためのビームスプリッタが不要となるため、物体光の利用効率を高くすることができる。また、可動ミラー部16を傾けたことにより、駆動ステージの移動量に対する可動ミラー部16の光軸方向の移動量が小さくなるため、ステージ移動誤差の分光計測精度への劣化の影響を小さくできる。
位相シフター14に到達し、固定ミラー部15及び可動ミラー部16の反射面で反射された固定光線群及び可動光線群は、それぞれ結像レンズ22により収束されて検出部18の結像面に入る。検出部18は例えば複数の画素からなる受光素子を備えた二次元CCDカメラから構成されている。固定ミラー部15の反射面と可動ミラー部16の反射面は、検出部18の結像面で2つの光線群の集光位置がずれない程度の精度で平行に構成されている。
前記構成を有する分光システム10の光学的作用について説明する。まず、蛍光や散乱光など初期位相が必ずしも揃っていない光線群が、対物レンズ12と結像レンズ22を経て検出部18の結像面で位相が揃った波として一つの点に集光し、輝点像(干渉像)を形成する光学モデルに基づいて説明する。
前述したように、被検体11の一輝点から発せられた光線群は、対物レンズ12を経て位相シフター14の固定ミラー部15及び可動ミラー部16の表面に到達する。このとき、図5に示すとおり、固定ミラー部15の表面及び可動ミラー部16の表面に光線群が二分割されて到達する。なお、固定ミラー部15の表面に到達した光線群、すなわち固定光線群と、可動ミラー部16の表面に到達した光線群、すなわち可動光線群の光量がほぼ等しくなるように、可動ミラー部16の表面の面積は設定されているが、固定光線群及び可動光線群の一方あるいは両方の光路に減光フィルタを設置して相対的な光量差を調整し、光量の均等化を行うことも可能である。
固定ミラー部15及び可動ミラー部16の表面で反射された光線群は、それぞれ固定光線群及び可動光線群として結像レンズ22に入射し、検出部18の結像面において干渉像を形成する。このとき、被検体11から発せられる光線群には様々な波長の光が含まれる(且つ各波長の光の初期位相が必ずしも揃っていない)ことから、可動ミラー部16を移動させて固定光線群と可動光線群との光路長差を変化させることにより、図6(a)に示すようなインターフェログラムと呼ばれる結像強度変化(干渉光強度変化)の波形が得られる。つまり、干渉分光法によるインターフェログラムが、検出部18に備えられた画素毎に取得される。図6(a)は検出部18の一つの画素におけるインターフェログラムである。なお、図6(a)において、横軸は可動ミラー部16の移動に伴う固定光線群と可動光線群間の光路長差を示し、縦軸は結像面上の一点における結像強度を示す。
取得された各インターフェログラムをフーリエ変換することにより、被検体11の一輝点から発せられた光の波長毎の相対強度である分光特性を画素毎に取得することができる(図6(b)参照)。そして検出部18のすべての画素において分光特性を得ることで、被検体11の反射スペクトルの二次元分光計測が行われる。
ここで、インターフェログラムの生成原理について説明する。まず、測定波長が単一波長の光の場合の光路長差と干渉光強度との関係について図7(a)ないし(c)を参照しながら説明する。図7(a)ないし(c)において、横軸は可動ミラー部の移動に伴う固定光線群と可動光線群間の相対的な光路長差を示し、縦軸は検出部の一つの画素における結像強度を示している。
図7(a)ないし(c)は波長の長さが異なる3種類の単色光(λa>λb>λc)の光路長差と干渉光強度との関係を示している。図7の中央付近に示す位相シフト原点(図中、一点鎖線で示す)は、図8(b)に示す可動ミラー部16の反射面が固定ミラー部15の反射面と一致している状態をいう。可動ミラー部16と固定ミラー部15の反射面が一致しているときは、固定光線群と可動光線群に相対的な位相差が生じていない。つまり、これら二光線群の光線は結像面において位相が揃って到達するため、互いに強め合う。このため、結像面には明るい輝点が形成され、結像強度が大きくなる。
これに対して、可動ミラー部16を図8(b)に示す位置から移動して固定光線群と可動光線群との間に相対的な光路長差を生じさせると、この光路長差が半波長(λ/2)の奇数倍になった時点で弱め合う干渉条件となるため結像強度は小さくなる。また、光路長差が1波長の整数倍になると、二光束間の干渉条件が強め合う状態となり、結像強度が大きくなる。したがって、可動ミラー部16を図8(a)から(b)を経て(c)の状態へと移動させて光路長差を順次変化させていくと、二光束間の干渉現象による結像強度は周期的に変化することになる。この結像強度変化の周期は、図7(a)ないし(c)に示すように、波長が長い光の場合は長く、波長が短い光の場合は短くなる。
多波長の光を測定する分光システムでは、多様な長さの波長の干渉光強度変化が足し合わされた輝度値変化として検出されることになる。これが図6(a)に示すインターフェログラムである。固定光線群と可動光線群の相対的な光路長差がない位相シフト原点では、波長に依存せずに2光束は強め合うため、多波長の強度変化を足し合わせた測定値においても高い結像強度となる。しかし、光路長差が大きくなると、各波長の強度変化の周期が合わないため、多波長の強度変化を足し合わせても結像強度は大きくならない。このため、インターフェログラムは、光路長差が大きくなるに従い徐々に輝度値が小さくなっていく結像強度変化が観察される。このようにインターフェログラムは、単一波長の単周期結像強度変化が足し合わされた波形であることから、この波形データをフーリエ変換することにより波長毎の相対強度である分光特性を取得することができる。より具体的には、特開2008−309707号公報等を参考とすることができる。
<第4ステップ>
本ステップにおいては、被検体における任意の二次元座標(x,y)での反射スペクトルPにおける第1の波長λでの吸光度A(x,y)を求める。反射スペクトルPは、第3ステップにおいて既に取得されている。第1の波長λは、第2ステップの項において説明した波長である。この操作を被検体におけるすべての二次元座標、すなわち(x、y)から(x、y)の位置での反射スペクトルPからPについて行うことが好ましい。なお、nは、第2ステップの項において説明したとおり、被検体における二次元座標の数を示す。この操作は、例えば図4(b)に示す分光システム10に備えられた制御部17において行われるか、又は制御部17に接続された演算部(図示せず)において行われる。
<第5ステップ>
本ステップにおいては、第2ステップで求められた検量線A=f(θ)(図3(a)参照)と、第4ステップで求められた吸光度A(x,y)に基づき、座標(x,y)における角度θを求める。この操作によって、被検体における二次元座標(x,y)の位置での法線が、検出部18(図4(b)参照)からどの程度傾いているかが求められる。角度θがゼロの場合には、二次元座標(x,y)の位置での法線が、検出部18(図4(b)参照)に対して傾いていないこと、すなわち正面に位置していることを意味する。
第5ステップにおける以上の操作は、被検体におけるすべての二次元座標、すなわち(x、y)から(x、y)までのすべての位置において行い、それぞれの位置での角度θからθまでを求めることが好ましい。なお、第5ステップでの操作は、例えば図4(b)に示す分光システム10に備えられた制御部17において行われるか、又は制御部17に接続された演算部(図示せず)において行われる。
<第6ステップ>
本ステップにおいては、第5ステップで求められた二次元座標(x,y)における角度θと、第2ステップで求められた検量線A=f(θ)とに基づき、第3ステップで取得された反射スペクトルPにおける座標(x,y)での第2の波長λにおける吸光度A(x,y)を補正する。この補正は、座標(x,y)における角度補正である。角度補正の一例としては、吸光度A(x,y)を、A(x,y)×〔f(θ(x,y))/f(0)〕の計算式に従い補正する方法が挙げられる。この方法は、検量線A=f(θ)において、θ=0度のときの吸光度A(0)と、θ=θのときの吸光度A(θ)との比率を補正係数として用い、この補正係数を、吸光度A(x,y)に乗ずる操作である。したがって、角度補正後の吸光度A’(x,y)は、A’(x,y)=A(x,y)×〔f(θ)/f(0)〕で定義される。この角度補正を行うことによって、二次元座標(x,y)の位置における法線が、検出部18(図4(b)参照)に対して傾いている場合であっても、該二次元座標(x,y)での吸光度Aを正しく取得することができる。
第6ステップにおける角度補正の操作は、被検体におけるすべての二次元座標、すなわち(x、y)から(x、y)までのすべての位置において行い、それぞれの位置で、角度補正された吸光度A’(x、y)からA’(x、y)までを求めることが好ましい。なお、第6ステップでの操作は、例えば図4(b)に示す分光システム10に備えられた制御部17において行われるか、又は制御部17に接続された演算部(図示せず)において行われる。
以上の第1ステップから第6ステップまでの操作を行うことで、被検体における任意の二次元座標(x,y)での吸光度A’(x,y)を正確に求めることができる。また、好ましくは、被検体におけるすべての二次元座標(x、y)から(x、y)での吸光度A’(x、y)からA’(x、y)を正確に求めることができる。
被検体における任意の二次元座標(x,y)での吸光度A(x,y)は、以下に説明する第7ステップを更に行うことで一層正確に補正することができる。
<第7ステップ>
第6ステップにおいて吸光度A(x,y)を補正して求められた補正後の吸光度A’(x,y)と、第4ステップで求められた吸光度A(x,y)との差分である〔A’(x,y)−A(x,y)〕を求める。この操作は、被検体における任意の二次元座標(x,y)で取得された反射スペクトルPに対してベースラインを補正する操作である。ベースライン補正された吸光度A”(x,y)は、A”(x,y)=〔A’(x,y)−A(x,y)〕で定義される。先に述べた図2に示すように、反射スペクトルのベースラインが、波長の変化とともに変化している場合に、第7ステップによるベースライン補正を行うと、任意の二次元座標(x,y)での吸光度A(x,y)を一層正確に補正することができるので有利である。
第7ステップでの操作は、先に述べた第4ステップないし第6ステップと同様に、被検体におけるすべての二次元座標、すなわち(x、y)から(x、y)までのすべての位置において行い、それぞれの位置で、ベースライン補正された吸光度A”(x、y)からA”(x、y)までを求めることが好ましい。なお、第7ステップでの操作は、例えば図4(b)に示す分光システム10に備えられた制御部17において行われるか、又は制御部17に接続された演算部(図示せず)において行われる。
以上のステップを経ることで、被検体の二次元座標における任意の位置での角度補正された吸光度を求めることができる。したがって本発明の測定方法は、凹凸を有する表面を有する被検体の特定波長における吸光度を測定する場合に特に有用なものとなる。例えば、ヒト皮膚又はヒト皮膚表面付着物を被検体として、非医療の目的で二次元的な分布を取得する際に、ヒトの身体の部位に由来する形状の影響を排除し、反射スペクトルを評価するために、本発明の測定方法を適用することができる。ヒト皮膚表面付着物としては、例えばヒトの皮膚の表面に施された化粧料などが挙げられるが、これに限られない。
本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態における第1ステップや第3ステップでは、光源としてリング状の光源を用いたが、光源の形状はこれに限られない。また、照射は直接的な照射であっても、間接的な照射であってもよい。例えば、先に述べた特許文献1及び2に記載の光源を用いることができる。
また本発明の測定方法では、被検体の二次元座標における任意の位置での角度補正された吸光度を求めればよく、二次元座標におけるすべての位置での角度補正された吸光度を求めなくてもよい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。
〔実施例1〕
図1並びに図4(a)及び(b)に示す装置を用いて、ヒトの顔面の皮膚の水分率を測定した。測定は、波長1450nmでの水の吸光度を二次元的に測定し、測定結果を画像化することで行った。測定装置は以下のとおりである。
・装置:結像型二次元フーリエ分光システム(アオイ電子株式会社製)
・光源:リング照明(ハロゲン電球×20)
・対物レンズ:固定焦点レンズ(F1.4、16mm、エドモンドオプティクス)
・分光系:
共役面格子:開口幅30μm、遮光幅30μm
分光ユニット内のレンズ:φ25mm、焦点距離:100mm
光路長差:70.7μm
サンプリング間隔:108.25nm
・検出系:
カメラ:CV−N800(住友電気工業(株)、受光素子;InGaAs/GaAsSb type-II量子井戸型、画素数;320×256pixel)
露光時間:2.5msec、フレームレート:320Hz
積算回数:1回
計測時間:2秒
<第1ステップ>及び<第2ステップ>
分光システム、光源、モデル被検体としてのヒトの手の甲を図1のように設置した。図1のように、手の甲の皮膚を分光システムに対して、0−90°の間で10°ずつ回転させ、撮影を行った。各角度に対する、吸収スペクトルを図2に示した。水の吸収のない1000nm、吸収のある1450nmにおける角度に対する吸光度を図3に示した。図3に示す結果から、1000nmでは角度に対して、単調に吸光度が増大することが判った。一方、1450nmでは60°付近に極大を有した。また、どちらも三次の多項式でフィッティング可能であった。1000nmでの多項式及び1000nmでの吸光度に基づき、皮膚の角度の推定が可能である。更に、そのようにして得られた角度と、1450nmでの多項式の関係から、角度に起因する吸光度の変化を補正することが可能となる。
<第3ステップ>ないし<第7ステップ>
分光システム、光源、被検体としてのヒトを図4のように配置し、ヒトの顔の撮影を行った(図9(a))。得られた各ピクセルの1000nmの吸光度から、前記1000nmの多項式に基づき、各ピクセルの角度を算出した。得られた各ピクセルの角度から、前記1450nmの多項式に基づき、1450nmの吸光度の補正を行った(図9(b))。補正後の1450nmの吸光度と1000nmの吸光度の差を算出し、強度画像を作成した(図9(c))。図9(a)と(b)を比較すると、角度補正によって、鼻などの凹凸のある場所での強度のむらが解消されたことが判る。また、図9(b)と(c)を比較すると、ベースライン補正により、より凹凸の影響が補正されていることが判る。
10 分光システム
11 被検体
12 対物レンズ
13 レンズ駆動機構
14 位相シフター
15 固定ミラー部
16 可動ミラー部
17 制御部
18 検出部
A 仮想軸線
D 検出器
S 平面
X 光軸

Claims (11)

  1. 光源から発せられた多波長の光の照射下に、検量線作成用のモデル被検体の平面が配置され、且つ検出器が配置された測定系を用い、該モデル被検体平面の平面上を通る仮想軸線まわりに該モデル被検体を回転させて、検出器と該モデル被検体を結ぶ光軸を通る平面に垂直な面と該モデル被検体平面とがなす角度θと、該モデル被検体の反射スペクトルとの関係を求める第1ステップと、
    第1ステップで求められた関係に基づき、照射光における第1の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求めるとともに、照射光における第2の波長λでの吸光度Aと角度θとの関係の検量線A=f(θ)を求める第2ステップと、
    光源から発せられた多波長の光を被検体に照射し、反射スペクトルを二次元的に取得する第3ステップと、
    第3ステップで取得された反射スペクトルにおける座標(x,y)での第1の波長λにおける吸光度A(x,y)を求める第4ステップと、
    第2ステップで求められた検量線A=f(θ)及び第4ステップで求められた吸光度A(x,y)に基づき、座標(x,y)における角度θ(x,y)を求める第5ステップと、
    第5ステップで求められた座標(x,y)における角度θ(x,y)と、第2ステップで求められた検量線A=f(θ)とに基づき、第3ステップで取得された反射スペクトルにおける座標(x,y)での第2の波長λにおける吸光度A(x,y)を補正する第6ステップと、
    を備える、反射スペクトルの測定方法。
  2. 多波長の光が、多波長の近赤外光である請求項1に記載の測定方法
  3. 第1の波長λが、水に起因する吸収が観察されない波長であり、
    第2の波長λが、水に起因する吸収が観察される波長である、請求項2に記載の測定方法。
  4. λが1000nm以上1300nm以下の波長領域に含まれる波長であり、λが1400nm以上1600nm以下又は1800nm以上2000nm以下の波長領域に含まれる波長である、請求項3に記載の測定方法。
  5. 水に起因する吸収スペクトルを測定し、該吸収スペクトルの強度に基づき被検体における水の二次元的な分布を定量的に求める請求項3又4に記載の測定方法。
  6. 第6ステップにおいて、吸光度A(x,y)を、A(x,y)×〔f(θ(x,y))/f(0)〕の計算式に従い補正する、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の測定方法。
  7. 第3ステップで取得された吸収スペクトルにおけるすべての座標を対象として第4ステップから第6ステップまでを行う、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の測定方法。
  8. 第6ステップにおいて吸光度A(x,y)を補正して求められた補正後の吸光度A’(x,y)と、第4ステップで求められた吸光度A(x,y)との差分である〔A’(x,y)−A(x,y)〕を求めることで、吸光度A(x,y)を更に補正する第7ステップを更に備える、請求項1ないし7のいずれか一項に記載の測定方法。
  9. 第3ステップにおいて、光源から発せられた多波長の光を被検体に照射し、
    複数の画素からなる受光素子を用い、干渉分光法によるインターフェログラムを画素毎に取得し、
    取得された各インターフェログラムをフーリエ変換することで、画素毎に反射スペクトルを得る、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の測定方法。
  10. ヒト皮膚又はヒト皮膚表面付着物を被検体として、非医療の目的で二次元的な分布を取得する際に、ヒトの身体の部位に由来する形状の影響を排除し、反射スペクトルを評価するための請求項1ないし9のいずれか一項に記載の測定方法。
  11. モデル被検体が手の平又は手の甲である、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の測定方法。
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