JP6687920B2 - 二軸ヒンジ、およびその二軸ヒンジを備えた止水扉、並びに二軸ヒンジを用いた扉の取り付け方法 - Google Patents

二軸ヒンジ、およびその二軸ヒンジを備えた止水扉、並びに二軸ヒンジを用いた扉の取り付け方法 Download PDF

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Description

本発明は、出入口開口部に開閉可能に取着される扉体に用いられる二軸ヒンジ、および当該二軸ヒンジを備えた止水扉に関し、特に、中間ヒンジが連結された扉側ヒンジを単品部材として取り扱えるようにして、扉体を半開状態で枠体に取り付けでき、かつ、既存の旗丁番を利用した取り付けも可能とする二軸ヒンジ、および、洪水、ゲリラ豪雨等により扉面に加わる外部の重圧力を利用して、扉体をさらに枠体側に圧接させることで、室内への漏水を防ぐことのできる止水機能を有する二軸ヒンジを備えた止水扉に関する。
近年、台風や大雨、ゲリラ豪雨等といった室内への浸水による災害(土砂を含む)が全国各地域や区域で数多く発生しており、室内への床上浸水は出入口開口部の扉体からのものが多く、特に、店舗や倉庫内への浸水による災害を受けると商品等が被害を受けて使用不能になるなど、その損失が大きく、また、一般のビルや住宅においても、既存の扉体や枠体を利用して止水機能を安価に導入することができ、室内への漏水を防ぎたいとする要望が高まっている。
ところで従来、扉体を枠体側に圧締することで、高度の気密状態を確保することのできる二軸ヒンジを備えた扉体が知られている。使用される二軸ヒンジとしては、枠体の見込み面(前面)に取着される枠側ヒンジと、扉面に取着される扉側ヒンジとを、中間ヒンジを介在させてそれぞれ軸支させて連結し、扉体の開閉時に、扉側ヒンジと中間ヒンジとの回動を規制して、枠側ヒンジと中間ヒンジとのヒンジ軸を中心に開閉操作できるようにしたもである(特許文献1の図4、特許文献2の図2参照)。
また、扉側ヒンジと中間ヒンジとの回動を規制する手段として、特許文献1のに開示されたもののように、枠体側と扉体側の取付け板片(1、2)をそれぞれ中間の連結部材(7)に軸受部(3、4)と回転軸(5、6)を介して軸支して連結固定した二軸蝶番において、連結部材(7)の一端を扉体側の取付け板片(2)に延出する突片(12)を形成し、両者間にコイルバネ(13)を縮設し、取付け板片(2)の縁部に連結部材(7)に対向させ枕部材(14)を突設させることで、コイルバネ(13)の反発力で回転軸(6)を支点に、連結部材(7)の回動を規制して、取付け板片(2)との平行状態を保持するようになっている。
一方、扉体を枠体側に圧締する手段としては、特許文献2に開示された如く、レバーハンドル(5)により扉体を枠体側に均等に引き寄せることにより密閉状態を確保し、特許文献1のものにおいても、別途に備えた圧締装置や締付装置を操作して密閉状態を確保するようになっている。
しかしながら、これらのものは何れも、別途に備えた締付装置等を圧締操作することで、枠体と扉体との密閉状態を確保し、水密や気密、防音等の多機能な性能を総合的に有した密封扉として提供することを前提としているため、扉自体が高額で大重量の専門扉となってしまい、既存の扉体を利用して安価に導入することができないだけでなく、緊急時や夜間など操作が間に合わなかったり操作ができない状況においては対処できないなどの問題を生じる。しかも、二軸ヒンジの構造も、扉側ヒンジ、中間ヒンジ、枠側ヒンジの三者が分離不能に一体化された連結構造となっているため、既存の扉体にこの二軸ヒンジを導入しようとしても、既存の扉体から旗丁番や合わせ丁番を全て外した後に、新たに二軸ヒンジ専用の取付け孔を穿設し、既存の開口枠(四周枠体)5と既設扉体や新設扉体との隙間(チリ)を適正に維持して、一端取り外した扉体を精度良く建付けることが難しく、取り替えに要する作業時間を要するだけでなく、一般の鋼製扉体であっても重量が重く、しかも、扉体を90度以上開いた枠体外からの吊り込み作業が強いられるため、一人で持ち上げしての吊り込み作業が困難となるなどに加え、締付装置等を別途備えた専用の気密扉の導入が必要となり、取り替えに要する導入コストが高額となるという問題が生じ、既存の扉体や枠体を利用して止水機能を安価に導入することができ、室内への漏水を防ぎたいとする要望に対応することができないという実状がある。
実開昭58−11066号公報 特開2005−188268号公報
本発明は、上記の如き問題点を一掃すべく創案されたものであって、扉側ヒンジと枠側ヒンジとが中間ヒンジを介して軸支されて連結される二軸ヒンジでありながら、回動規制により平行状態が保持された扉側ヒンジおよび中間ヒンジと、枠側ヒンジとを分離した状態でそれぞれ単品部材として取り扱えるようにして、枠側ヒンジの取付け座を枠体の見込み面(前面)や、旗丁番の如くに枠体の見付け面(内側面)に取り付けられた種々形状の枠側ヒンジであっても、中間ヒンジを、その枠側軸に対して、不安定にゆれ動くことなく抜き差し自在に挿入軸支することができるので、既存枠体の見付け面に取り付けられた旗丁番の枠側丁番軸やその裏面に設けられた丁番ライナーを利用して、扉側ヒンジの取り付けを行うことができるだけでなく、扉体の取付作業においても、従来の旗丁番の吊り込み方式によらず、扉体を枠体内の所定高さ位置に半開き等の状態でセットしておき、枠体に取着された枠側ヒンジに仮挿入させた中間ヒンジを、持ち上げ操作し、かつ、押圧操作することによって、セット高さ位置の位置ズレを生じることなく均等に押付面当てすることができると共に、扉体の半開きセット角度が広角範囲に大きく異なっていても、当該セット角度に応じて、扉側取付け座を扉面に適正に面当てした状態で、扉面に穿設された取付孔に位置合わせしてビス固定することができる結果、既存扉体に取着されていた旗丁番や合わせ丁番を二軸ヒンジに容易に取替えすることができ、安価な導入コストをもって、既存扉体に止水機能を持たせた止水扉とすることのできる二軸ヒンジを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の二軸ヒンジは、扉体に取着される扉側ヒンジと枠体に取着される枠側ヒンジとを、中間ヒンジをそれぞれ扉側軸と枠側軸を介して軸支することにより連結され、かつ、前記扉側ヒンジと中間ヒンジとが、互いに、扉側軸を支点として閉戸側に折曲回動可能とする弾機を介して弾装されると共に、当該折曲回動を規制して平行状態を保持する回動規制手段を備えることで、扉体の開閉時には、扉側ヒンジと平行に保持された状態で枠側軸を中心とした開閉がなされ、扉体の閉戸時には、扉側軸を中心に扉体を枠体側に圧接可能に構成される二軸ヒンジであって、該二軸ヒンジは、扉側軸の側面に扉体への扉側取付け座を有する扉側ヒンジと、該扉側ヒンジに扉側軸を介して分離不能に一体的に連結軸支せしめた中間ヒンジと、枠体への枠側取付け座と該枠側取付け座に立設する枠側軸を有する枠側ヒンジとを備え、前記枠側軸は、枠側取付け座の下半部側から外方に膨出形成された軸止部に軸止される一方、前記中間ヒンジは、一側部に、枠側ヒンジの枠側軸に嵌挿するための軸孔と、他側部に、前記扉側軸に軸止される軸受孔とを有して形成され、前記扉側ヒンジと中間ヒンジを、前記回動規制手段により平行が保持され、かつ、扉側軸を支点として非規制側に弾機の反発力に抗して自由端状に折曲回動が可能な状態で、中間ヒンジの前記軸孔を前記枠側軸に対して抜き差し自在な軸支を可能とすべく、前記枠側ヒンジと分離せしめて構成すると共に、前記分離された扉側ヒンジに連結された中間ヒンジを、予め枠体に取着された前記枠側ヒンジの枠側軸に対して、持ち上げ操作を可能に仮挿入させた状態で軸支し前記扉側ヒンジを、扉体の扉面に穿設された取付孔に対して、前記弾機の反発力に抗して押付面当てさせた状態で、位置合わせによるビス固定を可能に構成せたことを特徴とするものである。
本発明は、扉側ヒンジと枠側ヒンジとが中間ヒンジを介して軸支されて連結される二軸ヒンジでありながら、回動規制により平行状態が保持された扉側ヒンジおよび中間ヒンジと、枠側ヒンジとを分離した状態でそれぞれ単品部材として取り扱うことができるので、枠側取付け座を枠体の見込み面(前面)や、旗丁番の如くに枠体の見付け面(内側面)に取り付けられた種々形状の枠側ヒンジであっても、中間ヒンジを、その枠側軸に対して、不安定にゆれ動くことなく抜き差し自在に挿入軸支することができ、既存枠体の見付け面に取り付けられた旗丁番の枠側丁番軸やその裏面に設けられた丁番ライナーを利用して、扉側ヒンジの取り付けを行うことができるだけでなく、扉体の取付作業においては、予め扉側ヒンジが取り付けられた扉体を、旗丁番を用いたものと同様に、90度以上開いた枠体外から持ち上げて吊り込む方式にて取り付け作業を行うことができることに加えて、当該吊り込み方式によらずに、扉体を枠体内の所定高さ位置に任意角度の半開き等の状態でセットしておき、枠体に取着された枠側ヒンジに仮挿入させた中間ヒンジを、持ち上げ操作して扉面に穿設された取付孔に位置合わせセットし、かつ、そのセット状態から押圧操作することによって、扉面に当接させた扉側取付け座の先端を支点として、その先端側に弾機の反発力が加わった状態で基端側が押付けられると同時に、枠側軸側にも引っ張り応力が加わって、セット高さ位置の中間ヒンジがその押し位置で位置ズレや滑りを生じることなく固定化され均等に押付面当てすることができると共に、扉体の半開きセット角度が広角範囲に大きく異なっていても、当該セット角度に応じて、扉側取付け座を扉面に適正に面当てした状態で、扉側ヒンジを取付孔にビス固定すれば、扉体を枠体に取り付けすることが可能となる。その結果、旗丁番の吊り込み方式を採用する必要がなくなり、重量の重い鋼製扉であっても、既設の扉体を何ら取替えすることなく、取着されていた旗丁番や合わせ丁番だけを二軸ヒンジに容易に取替えすることができ、安価な導入コストをもって、既存扉体に止水機能を持たせた止水扉とすることができる。
また、かかる上記の二軸ヒンジを用いて請求項の発明のように止水扉を構成すると、洪水、ゲリラ豪雨等で水カサが増してきた際に、扉体が当該水圧等による外部の重圧力によって押圧されると、重圧力を受けた扉面域が揺動を伴う傾動状態で移動し、エアタイトゴムをさらに押圧して室内への漏水を防ぐことができ、従来の如くに扉体を枠体側に引き寄せる高価な締付装置等を別途備える必要性が一切無くなり、一般のビルや店舗、倉庫、住宅といった出入口開口部に取り付け可能で、かつ、外部の押圧力によって止水機能を具現化せしめた止水扉として、安価な製作と導入コストをもって提供することができるだけでなく、特に、突発的に生じるゲリラ豪雨や洪水とった緊急時や夜間、休日、不在時などであっても、殊更、別途に備えた締付装置等により圧締操作する必要が無く、操作が間に合わず又は操作ができないなどの不測の事態が生じる心配を払拭することができ、日常は通常の扉体として開閉操作されるものでありながら、何ら止水に対する意識操作を要せずとも、止水を要する緊急時には自動的かつ確実に扉体が押圧動作されるので漏水防止の安全性を向上させることができる。
本発明の実施形態にかかる二軸ヒンジの全体構成図であって、(A)は枠側ヒンジの側面図、(B)は正面図、(C)は扉側ヒンジの側面図、(D)はA−A断面図である。 本発明の実施形態にかかる二軸ヒンジの平面図であって、(A)は平常時に扉側ヒンジと中間ヒンジとが互いに平行状態を保持された状態図、(B)は押圧時に扉側ヒンジがと中間ヒンジとが枠体側に押圧されて折曲回動した状態図、(C)は枠側ヒンジと扉側ヒンジを分離した状態を示す正面図、(D)は中間ヒンジの背面図である。 本発明の実施形態にかかる二軸ヒンジを用いた止水扉の構成図であって、(A)は通常開閉される止水扉の閉鎖状態を示す平面図、(B)は施錠状態で止水扉が押圧された状態を示す平面図、(C)は解錠状態で止水扉が押圧された状態を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかる二軸ヒンジを用いて扉体を枠体に取り付けする手順を示す説明図であって、(A)は枠体内に半開き状態でセットされた扉体と、枠側ヒンジに中間ヒンジを挿入セットした状態を示し、(a1)は要部水平面図、(a2)は要部正面図、(B)は中間ヒンジを持ち上げと押圧操作させて扉側ヒンジを扉面の取付孔に位置合わせする状態を示し、(b1)は要部水平面図、(b2)は要部正面図である。 既設の扉体を吊持ちする旗丁番を利用して中間ヒンジが連結された扉側ヒンジを適用した実施形態を示し、(A)(B)それぞれ種類の異なる旗丁番に取り付けした状態を示す要部平面図である。
以下、本発明の実施の形態を好適な実施の形態として例示する二軸ヒンジを図面に基づいて詳細に説明する。図1の(A)〜(D)、および図2の(A)〜(D)において、これら図に示すように、2は建物開口部に設けられた枠体11に扉体12を開閉自在に取り付けする二軸ヒンジであって、該二軸ヒンジ2は、枠体11に取着される枠側ヒンジ3と扉体12に取着される扉側ヒンジ4とを、中間ヒンジ5を介して軸支することにより連結され、扉体12の閉戸時に扉体12を枠体11側に圧接可能に構成される。
枠側ヒンジ3は、枠体11への枠側取付け座31と該枠側取付け座31に立設される枠側軸32とを備える。枠側取付け座31は、縦長形状を有した基部311の上下部分に、枠体11にビス固定するためのビス孔312、312が、それぞれ2個ずつ計4個穿設され、上下のビス孔312、312間となる中央の下半部側の基部311から外方に膨出して枠側軸32を軸止するための軸止部313とを備えて、ステンレス鋳鋼により一体成形される。枠側軸32は、上端部が円錐状に面取り形成され、上側ビス孔312に略達する長さを突出させて、基部311の上半部面から離間した位置となる軸止部313に、枠側取付け座31の背面側に穿通する挿通孔314を介してビス固定され、軸受リング315を有して軸止されている。また、基部311には、上下のビス孔312、312面域を覆い隠す平面視コ字状に形成されたカバー材33、33がそれぞれ外嵌され、扉体12側の基部311側面にビス331により固定されており、外部からのビス外し操作が行えないようにしてその防犯性を備える構成となっている。
扉側ヒンジ4は、扉体12への扉側取付け座41と、上下に抜け止め溝421が形成された中間ヒンジ5の一端側を連結軸支する扉側軸42とを備える。扉側取付け座41は、正面視矩形状を有した基部411の非枠体11側の過半部に、扉体12にビス固定するためのビス孔412が計4個穿設され、枠体11側の過半部に、基部411から外方に膨出して扉側軸42を軸止するための軸止部413を有して、ステンレス鋳鋼により平面視L字状に一体成形される。軸止部413は、中間ヒンジ5の一端側を連結軸支する間隔を存して対向離間するよう一対に形成されており、扉側軸42は、この軸止部413、413に上下端部をそれぞれ軸止固定されるようになっている。また、基部411の上下のビス孔412…の正面、側面上下面、および上下面からそれぞれ扉側軸42側に延出されL字状に折曲された取付け面の面域を覆い隠すように正面視コ字状に形成されたカバー材43が外嵌され、軸止部413、413の下面側にそれぞれ延出された取付け面を基部411の側面にビス431、431により固定されており、外部からのビス外し操作が行えないようにしてその防犯性を備える構成となっている。
中間ヒンジ5は、図1の(D)および図2の(D)に示すように、正面視が矩形状で両端面が円弧状に面取りされ、その円弧状域となる一側部に、枠側ヒンジ3の枠側軸32に嵌挿するための軸孔51が、他側部に、上下に樹脂製の筒状軸受ブッシュ521、521をセットする軸受孔52、52と、その中央部に後述するねじりばね61をセットするための裏面側に開口するU字状溝部53を有して、ステンレス鋳鋼により一体成形される。軸孔51の上側には樹脂製のキャップ511が挿設されておりいる。
そして、中間ヒンジ5は、この軸受孔52、52側で扉側軸42に軸支されて連結組付けされるが、その組付け手順は、軸受孔52、52にそれぞれ軸受ブッシュ521、521をセットし、U字状溝部53にねじりばね61をセットした状態で、軸止部413、413の凹状間にそれぞれ軸受リング44を介在させて配設する。次いで、扉側軸42を、上側軸止部413の軸孔から各部材を挿入していき、下側軸止部413の軸孔にセットした後、扉側取付け座41の背面側に穿通する挿通孔414を介して抜け止め溝421をビス止めすることにより、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5とか分離不能に一体化して連結組付けされている。これにより、中間ヒンジ5の一端側が軸孔51を介して枠側軸32に対して抜き差し自在に軸支することができ、中間ヒンジ5が連結された扉側ヒンジ4と、枠側ヒンジ3とがそれぞれ単体部材として取り扱えるようになっている。
この状態で扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5とが、互いに、扉側軸42を支点として閉戸側に折曲回動可能とする弾機を介して弾装させ、当該折曲回動を規制して平行状態を保持する回動規制手段6を設けることにより、扉体12の開閉時には、扉側ヒンジ4と平行に保持された状態で枠側軸32を中心とした開閉がなされ、扉体12の閉戸時には、扉側軸42を中心に扉体12を枠体11側に圧接可能に構成するのであるが、本実施形態における回動規制手段6は、弾機としてのねじりばね61と、該ねじりばね61による折曲回動を規制するストッパ片62とを備えて構成される。
具体的には、ねじりばね61は、中間ヒンジ5のU字状溝部53に配設し、その一端をU字状溝部53の内壁面に係止させ、他端をU字状溝部53の開口と対向する扉側ヒンジ4の軸止部413、413間となる基部411の中央部位に形成した凹溝415に係止させた状態で、扉側軸42を挿通させ、ねじりばね61の反発力で、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5が、扉側軸42を支点として、互いに閉戸側、つまり、両者の背面側同士が互いに接近する方向に折曲回動可能に付勢させている。
一方、ストッパ片62は、中間ヒンジ5に、扉側軸42よりも枠体11側に軸芯ズレした軸受孔52、52に隣接する位置に、扉側取付け座41の基部411の前面に両者が平行に当接する突出幅をもって、上下二個所に突出せしめて縦長形状に形成し、このストッパ片62、62と基部411とがねじりばね61の付勢力(ばね力)によって圧着された状態とすることによって、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5との閉戸側への折曲回動を規制させ、両者が常に平行状態が保持されるように構成されている。
つまり、中間ヒンジ5が一体連結された扉側ヒンジ4は、この平行状態が保持され、かつ、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5のそれぞれが、扉側軸42を支点として非規制側にねじりばね61の反発力に抗して自由端状に約0度から付勢力の設定によっては45度や90度といった広角な範囲をもって折曲回動が可能な状態で、枠側ヒンジ3とを分離した単体部材として取り扱いすることができるようになっており、新設の枠側ヒンジ3や既設の旗丁番の枠側軸に対して、不安定にゆれ動くことなく抜き差し自在に挿入軸支することができる。
また、この平行状態を保持するねじりばね61の付勢力の設定は、二軸ヒンジ2として扉体12に取り付けられた際に、扉体12を開閉操作して、人が出入りする通常時には、扉体12の錠前側が揺動することなく扉側ヒンジ4と平行に保持された状態で枠側軸32を中心とした開閉がなされ、扉体12の閉戸時には、扉側軸42を中心に扉体12をねじりばね61の反発力に抗して枠体11側に圧接可能な付勢力をもって設定されている。
次に、この様に構成された二軸ヒンジ2を用いて枠体11に取り付けした扉体12を止水機能を持たせた止水扉として構成する実施形態を、図3に基づいて説明する。図3の(A)は通常開閉される止水扉の閉鎖状態を示す平面図、(B)は施錠状態で止水扉が押圧された状態を示す平面図、(C)は解錠状態で止水扉が押圧された状態を示す平面図である。これら図に示すように、枠体11には、上下左右の枠体にそれぞれ凹状の保持溝112が成形された開口部四周の戸当り111…にエアタイトゴム113が挿着されており、室内側四周端縁部にエアタイトゴム113への当接片121が突設された扉体12が、二軸ヒンジ2によって開閉可能に取り付けられている。そして、扉体12は、上述したように、人が出入りする通常時には、扉体12の錠前側が揺動することなく扉側ヒンジ4と平行に保持された状態で枠側軸32を中心とした開閉がなされ、扉体12の閉戸時には、四周の当接片121(当接片121が無い場合は扉の四周端縁部)がエアタイトゴム113を外部からの光や音の漏れがない程度の軽度の押圧(軽圧)力をもって圧接することにより気密性や遮音性が保持されている。
また、扉体12の錠前側の枠体11(縦枠)には、ストライク114とストライクボックス116とが取り付けられており、ストライク114には、錠前のラッチボルト123とデッボルト122がそれぞれ係脱する係合孔115が打ち抜き形成されている。係合孔115は、通常デッボルト122の厚さ幅よりも前後に1.5mm程度の遊び幅をもって形成されており、通常納まりの場合は、デッボルト122が係合孔115の中心に位置するようにストライク114が位置決めされている。本実施形態における二軸ヒンジ2を用いる場合には、閉戸状態の扉体12が、室外側扉面に浸水等による外部からの重圧力を受けた際に、ねじりばね61の反発力に抗して枠体11側に押圧移動させることにより、当接片121をさらにエアタイトゴム113に圧入押圧させて、室内への止水がなされるように構成されている。
その際、図3(A)に示すように、扉体12が施錠時においても室内側に移動できるよう、その係合孔115の開戸側がデッボルト122の側面に略当接する状態でデッボルト122の係脱が可能な位置に位置ズレ調整してセットし、室内側におけるデッボルト122と係合孔115との間に約3mmの移動隙間Sを形成している。なお、この移動隙間Sは、一般の鋼製扉体12と枠体11の納まり関係において、閉戸状態での扉体12の室内側面と戸当り111との間には、約7.5mm程度の隙間をもって建付けられているので、係合孔115の戸当り111側(室内側)をさらに約5mm程度の余剰幅をもって切欠き形成して移動幅を広げるようにしても良い。
つまり、ラッチボルト123が係合した解錠状態では、図3(C)に示すように、扉体12の錠前側が外部からの重圧力を受けて押圧されると、ラッチボルト123が係合孔115の室内側に摺接して没入するので、錠前側を含む扉体12全体を、扉側軸42を中心にねじりばね61の反発力に抗して枠体11側に移動して、戸当り111に圧接支持した状態でエアタイトゴム113をさらに押圧することが可能であるが、デッボルト122が係合した施錠状態では扉体12の錠前側が移動不能となる。このように移動隙間Sを形成することにより、デッボルト122が係合した施錠状態であっても、図3(B)に示すように、外部からの重圧力を受けて押圧されると、移動隙間Sを介して扉体12の錠前側が戸当り111側に押圧移動されて、エアタイトゴム113をさらに押圧することができる構成となっている。このとき、扉体12は、錠前側がデッボルト122が係合孔115の室内側小口に当接し、吊り元側が戸当り111に当接または接近した僅かに傾斜した状態となる。
さて、上記のように本実施形態における止水扉は、上下2個所(または3個所)の二軸ヒンジ2にて取り付けされた閉戸状態の扉体12は、上下の枠側軸32、32同士はその軸芯位置が固定された状態であるのに対して、上下の扉側軸42、42同士はその軸芯位置が位置ズレ可能な二軸ヒンジ2に固有の状態で取り付けられており、本発明においては、この二軸ヒンジ2の構造に着目して、洪水、ゲリラ豪雨等により扉面に加わる外部の重圧力を利用して、ねじりばね61の反発力に抗して扉体12をさらに枠体11側に押圧移動させるように構成したものである。つまり、図3の納まり状態において、二軸ヒンジ2による吊持の構成上、扉体12は、吊り元側よりも錠前側が外圧力の影響を受けて傾動し易いため、例えば、浸水等によって徐々に水かさが増していくに連れて、扉面の下面域の錠前側が水圧により押圧されて傾動を開始すると略同時に吊り元側も押圧移動され、エアタイトゴム113がさらに押圧されることになる。
さらに、この押圧状態においける扉体12は、扉面に実際に水圧が加わった下側面域の扉面の移動量が上側の扉面の移動量よりも大きく、扉体12が僅かに傾斜した揺動状態で押圧移動することができる。また、例えば、扉面に対して、暴風雨などの外部重圧力を受けた際において、重圧力が均等に加わった状態では、扉体12は錠前側からの始動に連動して吊り元側が追随する形で平行に揺動移動し、重圧力が錠前側に集中して加わった状態では、錠前側が主体となって傾動移動することが可能となる。従って、扉体12は、浸水や暴風雨などによる外部の重圧力が、扉面に対して均等もしくは部分的に加わることによって、揺動を伴う傾動移動による挙動を伴いつつ、エアタイトゴム113をさらに押圧することができるので、従来の如く圧締装置や締付装置を操作して扉体12を枠体11側に均等に引き寄せることにより密閉状態を確保する必要が一切なくなり、止水を要する緊急時には、扉面に加わる外部の重圧力を利用するという点に着目した構成によって、出入口開口部における一般納まりの扉体12を、自動的かつ確実に押圧動作させて、室内への漏水を防ぐことができる止水扉とすることができ、漏水防止に対する安全性を向上させることができる。
次に、本実施形態にかかる二軸ヒンジ2を用いて、扉体12を枠体11に取り付けする手順について、図4(A)および(B)に基づいて説明する。これら図に示すように、扉体12を枠体11に取り付けするには、先ず、枠側ヒンジ3を枠体11の所定の高さ位置となる2個所乃至3個所に予取り付けしておき、扉体12の下端部に木材等を介在させて扉体12の吊り元側を枠体11内の上枠と戸当り111に当接させた高さ位置にセットする。その際、扉体12の四周端縁部を戸当り111に当接させた、所謂、四周枠体11内に平行状態でセットすることも可能であるが、高さや幅位置の再調整が難しく下枠を傷めるなどの危惧もあり、錠前側の戸先を20度、40度とった任意に自由な角度をもって、扉体12の錠前側が枠体11内から枠体11外に傾斜した半開き状態でセットする。このセット操作にはガラスなどを吸着して運搬するハンド吸着盤を用いると便利である。次いで、扉側ヒンジ4に一体連結された中間ヒンジ5を、軸孔51を介して枠側軸32に対して仮挿入させ、この仮挿入状態から、図4(A)の(a1)に示すように、扉側ヒンジ4の扉側取付け座41の先端を扉面に当接させ、図4(A)の(a2)に示すように、基部411のビス孔412に対して、扉体12を微調整して扉面に穿設された取付孔124と幅方向の位置合せをした後、扉側ヒンジ4を持ち上げ操作して、扉面の取付孔124と高さ方向の位置合わせしてセットする。このセット状態から、図4(B)の(b1)示すように、中間ヒンジ5を押圧操作することによって、セット状態の扉面に対して、ねじりばね61の反発力に抗して扉側取付け座41の裏面を押付面当てする。
この中間ヒンジ5を押圧操作によって、扉面に当接させた扉側取付け座41の先端を支点として、その先端側にねじりばね61の反発力が加わった状態で基端側が押付けられると同時に、枠側軸32側にも引っ張り応力が加わって、セット高さ位置の中間ヒンジ5がその押し位置で位置ズレや滑りを生じることなく固定化され均等に押付面当てすることができると共に、扉体12の半開きセット角度が広角範囲に大きく異なっていても、当該セット角度に応じて、扉側取付け座41を扉面に適正に面当てすることができる。この面当てした状態で、図4(B)の(b2)示すように、一致した基部411のビス孔412と扉体12の取付孔124とをビス固定した後、扉体12の下端部に介在させた木材等を取り除いて扉体12を自重下動させれば、扉体12を枠体11に取り付けする作業が完了する。
なお、扉体12の取付作業は、中間ヒンジ5が平行状態に保持されているので、中間ヒンジ5の軸孔51を枠側軸32に対して、不安定にゆれ動くことなく抜き差し自在に挿入軸支することができ、予め扉側ヒンジ4が取り付けした扉体12を、旗丁番7を用いたものと同様に、90度以上開いた枠体11外から上方に持ち上げて吊り込み方式にて取り付け作業を行うことも可能であり、軽量の扉体12を取り付ける際に採用することもできる。
また、中間ヒンジ5が連結された扉側ヒンジ4は、枠側ヒンジ3と分離した状態であっても、互いに平行状態が保持された単体部材として取り扱えるようになっているので、図5に示すように、既設の扉体12を吊持ちする既存枠体11の見付け面に取り付けられた旗丁番7の枠側丁番軸71やその裏面に設けられた丁番ライナー72を利用して、扉側ヒンジ4の取り付けを行うことができる。その取り付け手順を図5(A)(B)に基づいて説明する。
旗丁番7には種々の大きさや形状のものがあり、図5(A)は、枠側丁番軸71が既存枠体11の見込み面(前面)から突出する位置が、本実施形態の枠側ヒンジ3の枠側軸32と略同一に離間したのものに採用した状態を示す要部平面図、図5(B)は、枠側丁番軸71の突出位置が既存枠体11に近しいものに採用した状態を示す要部平面図である。
既存旗丁番7の枠側丁番軸71を利用して中間ヒンジ5が連結された扉側ヒンジ4を取り付けするには、先ず、上側の扉側丁番を取り外して扉体12を閉戸した後、枠側丁番軸71に中間ヒンジ5の軸孔51を挿入して、扉体12に基部411に穿設されたビス孔412を介して扉側ヒンジ4をビス固定する。次いで、上側の扉側丁番を取り外して同様に扉側ヒンジ4をビス固定すれば、極めて短時間かつ容易に取付作業を完了することができ、極めて安価な導入コストで一般出入口の扉体12を止水扉に変更することができる。
なお、図5(B)に示すように、既存の丁番ライナー72が、扉体12表面の裏面側に設けられておらず、扉体12の見付け面(内側面)の裏面側に設けられている場合には、ステンレス製のL字状の丁番ライナー72aを用意して、扉体12の表面側に宛がい、扉体12の見付け面側を丁番ライナー72を利用してビス固定し、扉体12の表面側は必要において、接着剤により貼付けするか、扉内骨フレームなどにリベット73止めしておき、扉側ヒンジ4をビス固定すればよい。丁番ライナー72aは丁度中間ヒンジ5の裏面側に配置されるので、外観を損なうことがない。また、図5(B)の実施例の如く、枠側丁番軸71の突出位置が既存枠体11に近しいも旗丁番7を利用する場合には、扉側取付け座41の基部411をステンレス材等の薄板にて形成すればよい。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、いま一般の開口部に開閉建て付けられる扉体構造のものに、扉体12の開閉時には、扉側ヒンジ4と平行に保持された状態で枠側軸32を中心とした開閉がなされ、扉体12の閉戸時には、扉側軸42を中心に扉体12を枠体11側に圧接可能に構成される二軸ヒンジ2を用いて扉体12を取り付けするのであるが、本発明における二軸ヒンジ2は、扉側軸42の側面に扉体12への扉側取付け座41を有する扉側ヒンジ4と、該扉側ヒンジ4に扉側軸42を介して分離不能に一体的に連結軸支せしめた中間ヒンジ5と、枠体11への枠側取付け座31と該枠側取付け座31に立設する枠側軸32を有する枠側ヒンジ3とを備えている。そして枠側軸32は、枠側取付け座31の下半部側から外方に膨出形成された軸止部313に軸止される一方、中間ヒンジ5は、一側部に、枠側ヒンジ3の枠側軸32に嵌挿するための軸孔51と、他側部に、前記扉側軸に軸止される軸受孔52とを有して形成され、扉側ヒンジ4に連結された中間ヒンジ5と枠側ヒンジ3とをそれぞれ単体部材として取り扱えるよう、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5を、回動規制手段6により平行が保持され、かつ、扉側軸42を支点として非規制側に弾機としてのねじりばね61の反発力に抗して自由端状に折曲回動が可能な状態で、中間ヒンジ5の軸孔51を枠側軸32に対して抜き差し自在軸支可能とすべく、枠側ヒンジ3と分離せしめて構成してある。
この様に構成すると、扉側ヒンジ4と枠側ヒンジ3とが中間ヒンジ5を介して軸支されて連結される二軸ヒンジ2でありながら、回動規制により平行状態が保持された扉側ヒンジ4および中間ヒンジ5と、枠側ヒンジ3とを分離した状態でそれぞれ単品部材として取り扱うことができるので、枠側取付け座31を枠体11の見込み面(前面)や、旗丁番の如くに枠体11の見付け面(内側面)に取り付けられた種々形状の枠側ヒンジ3であっても、中間ヒンジ5を、その枠側軸32に対して、不安定にゆれ動くことなく抜き差し自在に挿入軸支することができ、既存枠体11の見付け面に取り付けられた旗丁番7の枠側丁番軸71やその裏面に設けられた丁番ライナー72を利用して、扉側ヒンジ4の取り付けを行うことができるだけでなく、扉体12の取付作業においては、予め扉側ヒンジ4が取り付けられた扉体12を、旗丁番7を用いたものと同様に、90度以上開いた枠体11外から持ち上げて吊り込む方式にて軽量扉体12の取り付け作業を行うことができる。
さらに、当該吊り込み方式によらずに、扉体12を枠体11内の所定高さ位置に任意角度の半開き等の状態でセットしておき、枠体11に取着された枠側ヒンジ3に仮挿入させた中間ヒンジ5を、持ち上げ操作して扉面に穿設された取付孔124に位置合わせセットし、かつ、そのセット状態から押圧操作することによって、扉面に当接させた扉側取付け座41の先端を支点として、その先端側に弾機(ねじりばね61)の反発力が加わった状態で基端側が押付けられると同時に、枠側軸32側にも引っ張り応力が加わって、セット高さ位置の中間ヒンジ5がその押し位置で位置ズレや滑りを生じることなく固定化され均等に押付面当てすることができると共に、扉体12の半開きセット角度が広角範囲に大きく異なっていても、当該セット角度に応じて、扉側取付け座41を扉面に適正に面当てした状態で、扉側ヒンジ4を取付孔124にビス固定すれば、扉体12を枠体11に取り付けすることが可能となる。
その結果、旗丁番7の吊り込み方式を採用する必要がなくなり、重量の重い鋼製扉であっても、既設の扉体12を何ら取替えすることなく、取着されていた旗丁番7や合わせ丁番だけを二軸ヒンジ2に容易に取替えすることができ、安価な導入コストをもって、既存扉体12に止水機能を持たせた止水扉とすることができる。
また、分離された扉側ヒンジ4に連結された中間ヒンジ5を、予め枠体11に取着された枠側ヒンジ3の枠側軸32に対して軸支すると共に、扉体12の吊り元側を枠体11内の所定高さ位置にセットした状態で、当該中間ヒンジ5の持ち上げ操作と押圧操作により、扉側ヒンジ4を、扉体12の錠前側が枠体11内から枠体11外に任意角度に傾斜した半開き状態の扉面に対して、弾機(ねじりばね61)の反発力に抗して押付面当てすることで、扉面に穿設された取付孔124への位置合わせによるビス固定を可能に構成してあるので、前述の如く、殊更、旗丁番7を用いた吊り込み方式によらずに、扉体12を枠体11に取り付けすることができ、既設の扉体12を何ら取替えすることなく、取着されていた旗丁番7や合わせ丁番だけを二軸ヒンジ2に容易に取替えすることができ、安価な導入コストをもって、既存扉体12に止水機能を持たせた止水扉とすることができる。
また、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5とは、旗丁番7にて丁着された既設の扉体12に対して、枠体11側に取着された枠側丁番軸71を利用して、当該枠側丁番軸71に対して中間ヒンジ5を軸支させ、扉体12側に取着された既設の扉側丁番に換えて取着形成可能に構成してあるので、上側の扉側丁番を取り外して扉体12を閉戸した後、枠側丁番軸71に中間ヒンジ5の軸孔51を挿入して、扉体12に基部411に穿設されたビス孔412を介して扉側ヒンジ4をビス固定し、次に、上側の扉側丁番を取り外して同様に扉側ヒンジ4をビス固定すれば、極めて短時間かつ容易に取付作業を完了することができ、極めて安価な導入コストで一般の扉体12を止水扉に変更することができる。しかも、枠体11に対する既設旗丁番7の枠側丁番軸71の突出位置が異なっていても、扉側取付け座41の基部411の厚さを変更すれば、既設の扉側丁番に換えて採用することができる。
また、回動規制手段6は、弾機としてのねじりばね61と、該ねじりばね61による折曲回動を規制するストッパ片62とからなり、ねじりばね61を、その一端が中間ヒンジ5のU字状溝部53の内壁面に係止され、他端が扉側ヒンジ4の凹溝415に係止された状態で、扉側軸42に挿着せしめることで、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5とが、該ねじりばね6の反発力で、扉側軸42を支点として互いに閉戸側に折曲回動可能に付勢せしめると共に、ストッパ片62を、中間ヒンジ5に、扉側軸42よりも枠体11側に軸芯ズレした扉側取付け座41に当接するよう突出せしめて形成し、該ストッパ片62によって、閉戸側への折曲回動を規制せしめて、扉側ヒンジ4に対し常時平行状態を保持するよう構成してある。
この様に構成すると、中間ヒンジ5が一体連結された扉側ヒンジ4は、常時平行状態が保持され、かつ、扉側ヒンジ4と中間ヒンジ5のそれぞれが、扉側軸42を支点として非規制側にねじりばね61の反発力に抗して自由端状に約0度から付勢力の設定によっては45度や90度といった広角な範囲をもって折曲回動が可能な状態で、枠側ヒンジ3とを分離した単体部材として取り扱いすることができる。その結果、前述したように、新設の枠側ヒンジ3や既設の旗丁番の枠側軸に対して、不安定にゆれ動くことなく抜き差し自在に挿入軸支することができるだけでなく、扉体12の錠前側が枠体11内から枠体11外に傾斜した任意角の半開き状態で、中間ヒンジ5を、軸孔51を介して枠側軸32に対して仮挿入させて扉体12を枠体11に取り付けすることができる。
また、本発明の二軸ヒンジ2を扉体12に用いるにあたり、扉体12は、店舗等の出入口に設けられ、通常の閉戸時に四周枠体11の戸当り111に設けられたエアタイトゴム113をその室内側外周端部で軽圧して気密保持される扉構造をもって取り付けられるものであって、当該閉戸状態の扉体12を、室外側扉面に浸水等による外部からの重圧力を受けた際に、当該重圧力を受けた扉面が傾動状態で弾機(ねじりばね61)の反発力に抗して枠体11側に移動せしめて、エアタイトゴム113をさらに押圧することにより室内への止水を可能とする止水扉に構成されている。
この様に止水扉を構成すると、洪水、ゲリラ豪雨等で水カサが増してきた際に、扉体12の下面域に当該水圧等による外部の重圧力によって押圧されると、重圧力を受けた扉面域が揺動を伴う傾動状態で移動し、エアタイトゴム113をさらに押圧して室内への漏水を防ぐことができ、従来の如くに扉体12を圧締操作により枠体側に引き寄せる高価な締付装置等を別途備える必要性が一切無くなり、一般のビルや店舗、倉庫、住宅といった出入口開口部に取り付け可能で、かつ、外部の押圧力によって止水機能を具現化せしめた止水扉として安価な製作と導入コストをもって提供することができるだけでなく、特に、突発的に生じるゲリラ豪雨や洪水とった緊急時や夜間、休日、不在時などであっても、殊更、別途に備えた締付装置等により圧締操作する必要が無く、操作が間に合わず又は操作ができないなどの不測の事態が生じる心配を払拭することができ、日常は通常の扉体12として開閉操作されるものでありながら、何ら止水に対する意識操作を要せずとも、止水を要する緊急時には自動的かつ確実に扉体12が押圧動作されるので漏水防止の安全性を向上させることができる。しかも、扉体12が最大に移動しても、戸当り111に圧接支持した状態でエアタイトゴム113を押圧するので、エアタイトゴム113の損傷防止をも図ることができる。
また、扉体12は、錠前側縦枠体11に取り付けられたストライク114を、その係合孔115の開戸側がデッボルト122の側面に略当接する状態でデッボルト122の係脱を可能に位置調整して設け、室内側におけるデッボルト122側面と係合孔115との間に移動隙間Sを形成せしめて閉戸されると共に、当該閉戸状態の扉体12を、デッ ボルト122が係合した施錠状態で、扉体12の錠前側を移動隙間Sを介して移動可能に構成してあるので、扉体12が施錠状態であっても移動隙間S分だけ押圧移動されて、エアタイトゴム113をさらに押圧して室内への漏水を防ぐことができる。
11 枠体
111 戸当り
112 保持溝
113 エアタイトゴム
114 ストライク
115 係合孔
116 ストライクボックス
12 扉体
121 当接片
122 デッボルト
123 ラッチボルト
124 取付孔
2 二軸ヒンジ
3 枠側ヒンジ
31 枠側取付け座
311 基部
312 ビス孔
313 軸止部
314 挿通孔
315 軸受リング
32 枠側軸
33 カバー材
331 ビス
4 扉側ヒンジ
41 扉側取付け座
411 基部
412 ビス孔
413 軸止部
414 挿通孔
415 凹溝
42 扉側軸
421 抜け止め溝
43 カバー材
431 ビス
44 軸受リング
5 中間ヒンジ
51 軸孔
511 キャップ
52 軸受孔
521 軸受ブッシュ
53 U字状溝部
6 回動規制手段
61 ねじりばね
62 ストッパ片
7 旗丁番
71 枠側丁番軸
72 丁番ライナー
72a 丁番ライナー
73 リベット
S 移動隙間

Claims (5)

  1. 扉体に取着される扉側ヒンジと枠体に取着される枠側ヒンジとを、中間ヒンジをそれぞれ扉側軸と枠側軸を介して軸支することにより連結され、かつ、前記扉側ヒンジと中間ヒンジとが、互いに、扉側軸を支点として閉戸側に折曲回動可能とする弾機を介して弾装されると共に、当該折曲回動を規制して平行状態を保持する回動規制手段を備えることで、扉体の開閉時には、扉側ヒンジと平行に保持された状態で枠側軸を中心とした開閉がなされ、扉体の閉戸時には、扉側軸を中心に扉体を枠体側に圧接可能に構成される二軸ヒンジであって、
    該二軸ヒンジは、扉側軸の側面に扉体への扉側取付け座を有する扉側ヒンジと、該扉側ヒンジに扉側軸を介して分離不能に一体的に連結軸支せしめた中間ヒンジと、枠体への枠側取付け座と該枠側取付け座に立設する枠側軸を有する枠側ヒンジとを備え、
    前記枠側軸は、枠側取付け座の下半部側から外方に膨出形成された軸止部に軸止される一方、
    前記中間ヒンジは、一側部に、枠側ヒンジの枠側軸に嵌挿するための軸孔と、他側部に、前記扉側軸に軸止される軸受孔とを有して形成され、
    前記扉側ヒンジと中間ヒンジを、前記回動規制手段により平行が保持され、かつ、扉側軸を支点として非規制側に弾機の反発力に抗して自由端状に折曲回動が可能な状態で、中間ヒンジの前記軸孔を前記枠側軸に対して抜き差し自在な軸支を可能とすべく、前記枠側ヒンジと分離せしめて構成すると共に、
    前記分離された扉側ヒンジに連結された中間ヒンジを、予め枠体に取着された前記枠側ヒンジの枠側軸に対して、持ち上げ操作を可能に仮挿入させた状態で軸支し
    前記扉側ヒンジを、扉体の扉面に穿設された取付孔に対して、前記弾機の反発力に抗して押付面当てさせた状態で、位置合わせによるビス固定を可能に構成せたことを特徴とする二軸ヒンジ。
  2. 請求項1において、前記扉側ヒンジと中間ヒンジは、旗丁番にて丁着された既設の扉体における枠体側に取着された枠側丁番軸に対して前記中間ヒンジの前記枠側軸に嵌挿するための軸孔介して挿入軸支可能に構成されることを特徴とする二軸ヒンジ。
  3. 請求項1または2において、前記回動規制手段は、前記弾機としてのねじりばねと、該ねじりばねによる折曲回動を規制するストッパ片とからなり、
    前記ねじりばねを、その一端が前記中間ヒンジに係止され、他端が前記扉側ヒンジに係止された状態で、前記扉側軸に挿着せしめることで、前記扉側ヒンジと中間ヒンジとが、該ねじりばねの反発力で、扉側軸を支点として互いに閉戸側に折曲回動可能に付勢せしめると共に、
    前記ストッパ片を、前記中間ヒンジに、前記扉側軸よりも枠体側に軸芯ズレした前記扉側取付け座に当接するよう突出せしめて形成し、該ストッパ片によって、扉側ヒンジと中間ヒンジの閉戸側への折曲回動を規制せしめることで両者の常時平行状態を保持するよう構成してあることを特徴とする二軸ヒンジ。
  4. 請求項1乃至の何れかに記載の二軸ヒンジを、前記枠体の四周戸当りに設けられたエアタイトゴムによって、その室内側外周端部で軽圧して気密保持される扉構造に用いたことを特徴とする二軸ヒンジを備えた止水扉。
  5. 扉体に取着される扉側ヒンジと枠体に取着される枠側ヒンジとを、中間ヒンジを介してそれぞれ軸支することにより連結され、かつ、前記扉側ヒンジと中間ヒンジとが、互いに、扉側軸を支点として閉戸側に折曲回動可能とする弾機を介して弾装されると共に、当該折曲回動を規制して平行状態を保持する回動規制手段を備えることで、扉体を枠体側に圧接可能に構成される二軸ヒンジを用いて枠体に扉体を取り付けする方法であって、
    前記二軸ヒンジは、扉体への扉側取付け座を有する扉側ヒンジと、該扉側ヒンジに扉側軸を介して分離不能に一体的に連結軸支せしめた中間ヒンジと、枠体への枠側取付け座と該枠側取付け座に立設する枠側軸を有する枠側ヒンジとを備え、
    前記扉側ヒンジと中間ヒンジを、前記回動規制手段により平行が保持され、かつ、扉側軸を支点として非規制側に弾機の反発力に抗して自由端状に折曲回動が可能な状態で、中間ヒンジを前記枠側軸に対して抜き差し自在に軸支されるよう分離可能に構成せしめて、それぞれ単体部材として取り扱えるようにし、
    先ず、前記枠側ヒンジのみを枠体に取り付けしておき、扉体の下端部に木材等を介在させて扉体を枠体内の上枠と戸当りに当接させた高さ位置にセットし、
    次いで、前記中間ヒンジを、枠側軸に対して仮挿入させてから持ち上げ操作と押圧操作をすることにより、扉側ヒンジを、扉体の錠前側が枠体内から枠体外に任意角度に傾斜したセット状態の扉面に対して、反発力に抗して押付面当てし、
    この面当て状態を維持することで、扉面に予め穿設された取付孔に位置合わせしてビス固定した後、前記木材等を取り外して扉体を自重下動させて、扉体を枠体に取り付けすることを特徴とする二軸ヒンジを用いた扉の取付方法。
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