以下、図面を参照しつつ、この発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)6と、遊技盤6を支持固定する遊技機用枠(台枠)(以下「ガラス扉枠」ともいう)2とから構成されている。遊技盤6には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技領域の内部または外部といった遊技盤6の所定位置には、第1特別図柄表示装置8a、第2特別図柄表示装置8b、画像表示装置9、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、可変入賞球装置15、特別可変入賞球装置20、普通図柄表示器10、第1保留表示器(以下「第1特別図柄保留記憶表示器」ともいう)18a、第2保留表示器(以下「第2特別図柄保留記憶表示器」ともいう)18b、普図保留表示器(以下「普通図柄保留記憶表示器」ともいう)41、通過ゲート(以下「ゲート」ともいう)32などが設けられている。遊技機用枠2の左右上部位置には、効果音等を再生出力可能なスピーカ27が設けられ、遊技領域周辺部には遊技効果ランプ(以下「枠LED」ともいう)28が設けられている。遊技機用枠2の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられ、打球操作ハンドルの操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠2の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ122が取り付けられ、上皿を形成する部材にはプッシュボタン120が設けられている。
第1特別図柄表示装置8a、第2特別図柄表示装置8b、画像表示装置9の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、始動入賞の発生に基づいて実行可能となる。始動入賞には、第1始動入賞と第2始動入賞とが含まれている。第1始動入賞は、第1始動入賞口13に形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことにより発生する。第2始動入賞は、可変入賞球装置15に形成された第2始動入賞口14を遊技球が通過(進入)したことにより発生する。第1特別図柄表示装置8aと第2特別図柄表示装置8bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置9は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置9の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置8aによる特別図柄(「第1特図」ともいう)の可変表示や第2特別図柄表示装置8bによる特別図柄(「第2特図」ともいう)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
図1に示す画像表示装置9の画面上には、複数の可変表示部として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置8aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置8bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示の表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。特別図柄や飾り図柄の可変表示における表示結果は、可変表示結果ともいう。特に、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果は、特図表示結果ともいう。このように、画像表示装置9の画面上では、第1特別図柄表示装置8aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示装置8bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。
飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものであってもよいし、特図ゲームにおける特別図柄の変動と対応して、画像表示装置9の画面上に任意の演出画像を表示可能としたものであってもよい。例えば画像表示装置9の画面上では、ストーリー性をもつ演出画像の表示により、特別図柄の可変表示結果などに応じたストーリーの結果を表示するような演出を実行可能にしてもよい。演出画像の表示による演出として、例えばプロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出が行われてもよい。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、試合やバトルに敗北する演出を行う。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、試合やバトルに勝利する演出を行う。あるいは、例えば画像表示装置9の画面上では、特定の表示部位における表示色の変更表示と停止表示とを繰り返す。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、所定の表示色(例えば白色)で停止表示した状態を維持すること、あるいは所定の表示色を非表示とした状態で維持することで、飾り図柄を導出表示する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、所定の表示色とは異なる表示色(例えば赤色)で停止表示した状態を維持することで、飾り図柄を導出表示する。こうして、飾り図柄の可変表示中には、所定(単一)の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示(最終停止表示)されるものであってもよい。また、飾り図柄の可変表示中には、所定の図柄を示す演出画像の表示と非表示とを繰り返し、他の演出画像は表示されないようにしてもよい。そして、飾り図柄の可変表示結果としては、可変表示に用いられた所定の図柄を示す演出画像が停止表示されることはなく、所定の図柄とは異なる特定の数字や記号などを示す演出画像が表示されることで、飾り図柄を導出表示してもよい。
画像表示装置9の画面上には、飾り図柄表示エリアの他にも、保留表示部18cが配置されている。保留表示部18cでは、始動入賞の発生に基づいて実行可能となった可変表示に対応する保留表示が行われる。始動入賞の発生により可変表示の始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示が実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどの理由から、可変表示の開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。可変表示の保留数は、保留記憶数ともいう。第1特別図柄表示装置8aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数は、第1特図保留記憶数ともいう。第2特別図柄表示装置8bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応する可変表示の保留数は、第2特図保留記憶数ともいう。
第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置8aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置8bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。第1始動入賞が発生したときに、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第1始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。第2始動入賞が発生したときに、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していれば、第2始動条件は成立せず、その始動入賞に基づく特図ゲームは無効とされ、賞球の払出しのみが行われてもよい。
第1始動入賞口13を有する入賞装置は、画像表示装置9の下方に設けられている。第1始動入賞口13を有する入賞装置の下方には、第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、図2に示す普通電動役物用のソレノイド16によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備えている。一例として、可変入賞球装置15では、普通電動役物用のソレノイド16がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しない閉鎖状態にする。その一方で、可変入賞球装置15では、普通電動役物用のソレノイド16がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)できる開放状態にする。なお、可変入賞球装置15は、ソレノイド16がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)できる一方、ソレノイド16がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入(通過)しにくいように構成してもよい。このように、可変入賞球装置15は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過(進入)不可能な閉鎖状態または通過(進入)困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
入賞装置に形成された第1始動入賞口13に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ13aによって検出される。可変入賞球装置15に形成された第2始動入賞口14に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ14aによって検出される。第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
特別可変入賞球装置20は、第1始動入賞口13および可変入賞球装置15の下方に設けられている。特別可変入賞球装置20は、大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。特別可変入賞球装置20は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド21によって開閉駆動される大入賞口扉を備えている。一例として、特別可変入賞球装置20では、大入賞口扉用のソレノイド21がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置20では、大入賞口扉用のソレノイド21がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置20において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置20において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置20において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
普通図柄表示器10は、例えば図1に示す遊技領域の左側方といった、遊技盤6の所定位置に設けられている。普通図柄表示器10は、例えば7セグメントやドットマトリクスのLEDあるいは小型の液晶表示装置といった、第1特別図柄表示装置8aや第2特別図柄表示装置8bと同様の発光部材または表示部材を用いて構成されていればよい。普通図柄表示器10は、普通図柄の可変表示を実行可能な表示器である。普通図柄の可変表示では、特別図柄とは異なる複数種類あるいは単一種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)が変動可能に表示される。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(あるいは「普通図ゲーム」)とも称される。普通図柄表示器10の上方には、普図保留表示器41が設けられている。普図保留表示器41は、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート32を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤6の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14および大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
下皿の中央部分などに設けられたスティックコントローラ122は、遊技者が把持して傾倒操作などが可能に構成されている。スティックコントローラ122は、遊技者が把持して傾倒可能な操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、遊技者が人差し指などで押引可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ122を用いた遊技者の動作は、例えば図2に示すコントローラセンサユニット(以下、「傾倒方向センサユニット」ともいう)123によって検出される。一例として、コントローラセンサユニット123は、傾倒方向センサと、トリガセンサとを含んでいる。傾倒方向センサは、操作桿の傾倒方向を検知する。トリガセンサは、トリガボタンの押引有無を検知する。このように、コントローラセンサユニット123は、操作桿を用いた傾倒動作や、トリガボタンを用いた押引動作といった、スティックコントローラ122を用いた遊技者の動作を検出することができる。
スティックコントローラ122の上方にて上皿などに設けられたプッシュボタン120は、遊技者による押下操作などが可能に構成されている。プッシュボタン120を用いた遊技者の動作は、例えば図2に示すプッシュセンサ124によって検出される。すなわち、プッシュセンサ124は、プッシュボタン120に対する押下動作といった、プッシュボタン120を用いた遊技者の動作を検出することができる。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板31、演出制御基板80、音声制御基板(以下「音声出力基板」ともいう)70、ランプ制御基板(以下「ランプドライバ基板」ともいう)35といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板31と演出制御基板80との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板77なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤6などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板31は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560やスイッチ回路(以下「入力ドライバ回路」ともいう)58、ソレノイド回路(以下「出力回路」ともいう)59などが、主基板31に搭載されている。スイッチ回路58は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ560に伝送する。ソレノイド回路59は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド16や大入賞口扉用のソレノイド21に伝送する。
演出制御基板80は、主基板31とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板77を介して主基板31から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置9、スピーカ27および遊技効果ランプ28や他の装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。音声制御基板70は、演出制御基板80とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板80からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ27から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板35は、演出制御基板80とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板80からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ28や他の装飾用LEDなどに駆動電流を供給するランプドライバ回路などが搭載されている。
主基板31には、図2に示すようなゲートスイッチ32a、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14a)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板31には、第1特別図柄表示装置8a、第2特別図柄表示装置8b、普通図柄表示器10、第1保留表示器18a、第2保留表示器18b、普図保留表示器41などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板31から演出制御基板80などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドが、制御信号として出力され送信される。主基板31から演出制御基板80に向けて伝送される制御信号は、中継基板77によって中継される。中継基板77を介して主基板31から演出制御基板80に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置9における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンド、スピーカ27からの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ28や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。これらの演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)54と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)55と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)56と、CPU56とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路503と、I/O(Input/Output port)(以下「I/Oポート」ともいう)57とを備えて構成される。ROM54は、書込あるいは書換などが不能な不揮発性で読出専用の半導体メモリとして構成されたものであればよい。あるいは、ROM54は、例えばEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)あるいはNAND型フラッシュROMといった、電気的に消去や書込あるいは書換などが可能な不揮発性で読出専用の半導体メモリとして構成されたものであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、CPU56がROM54から読み出した遊技制御用のプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU56がROM54から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU56がRAM55に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU56がRAM55に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU56がI/O57を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU56がI/O57を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。乱数回路503は、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU56の他にRAM55が内蔵されていればよく、ROM54や乱数回路503、I/O57などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、例えば乱数回路503などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路503などのハードウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって一部または全部が更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるRAM55の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタや、RAM55とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU56が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるROM54には、遊技制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、複数種類の変動パターンを格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560が備えるRAM55には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データが書換可能に一時記憶される。
演出制御基板80には、演出制御用のプログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU101と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM111と、演出制御用CPU101のワークエリアを提供するRAM112と、画像表示装置9における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部109と、演出制御用CPU101とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路113と、I/O114とが搭載されている。演出制御用CPU101、ROM111、RAM112は、演出制御基板80に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板80には、画像表示装置9に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板70に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板35に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板80には、スティックコントローラ122に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、コントローラセンサユニット123から伝送するための配線や、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板80では、例えば乱数回路113やRAM112の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタなどにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。一例として、演出制御基板80の側では、飾り図柄の可変表示における停止図柄決定用の乱数値や、予告演出決定用の乱数値といった、各種の演出決定用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。
演出制御基板80に搭載されたROM111には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM111には、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データなどの制御データ)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。演出制御基板80に搭載されたRAM112には、演出動作を制御するために用いられる各種データが記憶される。
演出制御基板80に搭載された表示制御部109は、演出制御用CPU101からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置9における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部109は、画像表示装置9の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部109には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)などの画像データメモリ、VRAM(Video RAM)、フレームバッファ、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。画像データメモリは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
表示制御部109に設けられたVDPは、画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。VDPによる画像データ処理機能には、例えば画像表示装置9の画面上に各種画像を表示させるための高速描画機能や動画像デコード機能が含まれてもよい。表示制御部109のVDPでは、演出制御用CPU101からの表示制御指令に従って、例えば所定のマトリクス演算(ベクトル演算)といった、各種の画像データ処理が実行される。表示制御部109のVDPには、ジオメトリプロセッサと描画プロセッサとが含まれていてもよい。ジオメトリプロセッサは、座標変換、透視変換、光源計算、基本図形生成などのジオメトリ処理を行う。描画プロセッサは、複数のポリゴンで構成されるオブジェクトなどの描画(レンダリング)処理を行う。
表示制御部109に設けられた画像データメモリは、画像表示装置9における画像表示に用いられる各種の画像データ(画像要素データ)を予め記憶している。画像データメモリが記憶する画像データには、画像表示装置9において可変表示される複数種類の飾り図柄といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像要素データが含まれていればよい。画像要素データは、ビットマップ形式で構成されてもよいし、ベクトル形式で構成されてもよい。ビットマップ形式の画像要素データは、主に平面画像の表示やオブジェクト(3次元形状モデル)のテクスチャ表示に用いられ、画素ごとの色情報(RGB値など)を含むものであればよい。ベクトル形式の画像要素データは、仮想空間(仮想3次元空間)に配置されるオブジェクト(3次元形状モデル)の表示に使用可能であり、ポイント、ライン、ポリゴン、立方体や直方体を含む多面体、球体などのワイヤーフレームを表現できればよい。表示制御部109では、画像データメモリから読み出された画像要素データがVRAMに一時記憶され、VDPによる描画処理などで使用可能に提供される。描画処理などにより作成される演出画像の表示用データは、表示制御部109のフレームバッファに展開記憶される。演出画像の表示用データは、画像表示装置9の表示領域を構成する各画素の階調データ(色信号データ)であればよい。フレームバッファから読み出された表示用データをLCD駆動回路へと供給し、階調データ(色信号データ)に応じた色信号とともに走査信号を生成して、画像表示装置9に出力することにより、画像表示装置9の表示領域に各種画像を表示させればよい。
オブジェクト(3次元形状モデル)は、人間が視覚により認識可能な表示対象として、位置、姿勢、輪郭、模様、色彩などの3次元幾何形態を示す形態情報により構成され、その3次元幾何形態を2次元平面(投影面)に投影したコンピュータグラフィックにより表現可能である。仮想空間は、オブジェクトや仮想カメラの配置を表現するために用いられる3次元座標系の座標を指定可能な空間として、コンピュータを用いて生成される仮想的な空間である。仮想カメラは、仮想空間に配置されたオブジェクトが2次元平面(投影面)に投影される範囲を特定可能にするものである。オブジェクトが投影される範囲は、仮想空間における視界(視野範囲)となり、仮想空間における仮想カメラの位置と視線方向とを用いて決めることができる。仮想空間における仮想カメラの位置は、視点と称される。仮想空間における仮想カメラの視線方向は、視軸と称される。なお、視点や視軸の他に、仮想カメラの傾き、拡縮率、視野角(画角)、アスペクト(表示画面の縦横比)などを用いて、仮想空間における視界が決められてもよい。仮想空間の画像は、2次元の平面画像を予め用意した場合とは異なり、3次元の空間内に配置したオブジェクトや仮想カメラを時間経過に伴い変化可能に設定して、2次元平面(投影面)に投影した場合の画像を実時間で表示可能に描画する画像データが生成される。
演出制御基板80に搭載されたI/O114は、例えば主基板31などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板80の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O114の出力ポートからは、画像表示装置9へと伝送される映像信号や、音声制御基板70へと伝送される指令(効果音信号)、ランプ制御基板35へと伝送される指令(電飾信号)などが出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、入賞装置に形成された第1始動入賞口(第1始動領域)13を通過(進入)すると、図2に示す第1始動口スイッチ13aによって遊技球が検出されたことなどにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置8aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が可変入賞球装置15に形成された第2始動入賞口(第2始動領域)14を通過(進入)すると、図2に示す第2始動口スイッチ14aによって遊技球が検出されたことなどにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置8bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、可変入賞球装置15が第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難または通過不可能である。
通過ゲート32を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ32aによって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器10にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器10による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、可変入賞球装置15を構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置8aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置8bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御基板80に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置8aや第2特別図柄表示装置8bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置9の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rで可変表示される飾り図柄は、それぞれ左図柄、中図柄、右図柄ともいう。第1特別図柄表示装置8aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置8bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置9において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な有利状態のうちで特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応している。可変表示結果は特図ゲームが開始されるときに決定(事前決定)されるので、大当り遊技状態に制御されるか否かについても、可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」(非特定表示結果)となる。
第1特別図柄表示装置8aまたは第2特別図柄表示装置8bに大当り図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「大当り」となる場合には、画像表示装置9の表示領域において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置20が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定の開放上限時間(例えば29.5秒間または0.1秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「2」または「15」など)に達するまで繰返し実行される。
可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」と「確変」のいずれかとなる場合が含まれていればよい。大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29.5秒間など)となる通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り種別が「突確」となった場合に、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置20を第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒間など)となる短期開放ラウンドが実行されてもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、予め定められた確変制御条件が成立したことに基づいて、通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態のうちで特別遊技状態に含まれる確変状態に制御されることがある。確変状態のときに可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)は、通常状態のときよりも高くなる。確変状態は、通常状態よりも大当り遊技状態に制御される確率が高くなることから、高確率状態とも称される。確変状態との対比において、通常状態などは低確率状態に含まれる。確変状態は、所定回数(例えば200回)の可変表示が実行されること、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、予め定められた確変終了条件が成立するまで継続するように制御される。確変終了条件は、可変表示の実行回数にかかわらず、次回の大当り遊技状態が開始されるときに成立するようにしてもよい。大当り遊技状態が終了した後には、特別遊技状態に含まれて確変状態とは異なる時短状態に制御されることがある。時短状態のときには、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる。時短状態は、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されたこと、または可変表示の実行回数が所定回数に達する以前に大当り遊技状態が開始されることなど、予め定められた時短終了条件が成立するまで継続するように制御される。一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい有利変化態様で、可変入賞球装置15を第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器10による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、可変入賞球装置15を有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、可変入賞球装置15を有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「高ベース制御」ともいう)と称される。高開放制御が行われる遊技状態は、高開放状態(あるいは有利開放状態)とも称される。高開放状態との対比において、通常状態などは低開放状態(あるいは通常開放状態)とも称される。確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。なお、確変状態にて確変制御が行われるときでも、高開放制御が行われない場合があってもよい。
画像表示装置9において、最終停止図柄(例えば左図柄、中図柄、右図柄のうちの中図柄)となる図柄以外の飾り図柄が、所定時間継続して大当り組合せと一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の飾り図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出を、リーチ演出という。リーチ演出として、画像表示装置9の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させることや、背景画像の表示態様を変化させること、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させることといった、飾り図柄の変動態様を変化させることとは異なる演出動作が実行されてもよい。画像表示装置9における表示動作のみならず、スピーカ27による音声出力動作や、遊技効果ランプ28などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、リーチ演出に含まれていてもよい。リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、画像表示装置9の画面上で変動表示される図柄の表示結果が大当り組合せでない場合には「ハズレ」となり、変動表示状態は終了する。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(演出態様)が異なる複数種類の演出パターン(リーチパターンともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性(信頼度、あるいは大当り信頼度ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマルのリーチ演出(ノーマルリーチ)とスーパーのリーチ演出(スーパーリーチ)が予め設定されている。そして、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行された場合には、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)が高くなる。なお、スーパーリーチとなるリーチ演出には、他のスーパーリーチに比べて大当り期待度が高くなる特定のリーチ演出を実行するスーパーリーチを含む複数種類のリーチ演出があってもよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板31の側で変動パターンが決定されることなどに対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が導出表示されるまでに一旦仮停止させた後、再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回)まで行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数であればよい。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出あるいは「擬似連」などの可変表示演出とは異なり、例えば所定の演出画像を表示することや、メッセージとなる画像表示や音声出力などのように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、スーパーリーチによるリーチ演出が実行される可能性があること、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることなどを、遊技者に予め告知するための予告演出が実行されることがある。
予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となるより前(「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア9L、9Rにて飾り図柄が仮停止表示されるより前)に実行(開始)されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に実行されるものが含まれていてもよい。このように、予告演出は、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定特別図柄や確定飾り図柄が導出されるまでの所定タイミングにて、大当り遊技状態となる可能性を予告できるものであればよい。こうした予告演出を実行する場合における演出動作の内容(演出態様)に対応して、複数の予告パターンが予め用意されている。
予告演出のうちには、先読み予告演出(先読み演出ともいう)となるものが含まれている。先読み予告演出は、可変表示結果が「大当り」となる可能性などが予告される対象(予告対象)となる可変表示が実行されるより前に、演出態様に応じて可変表示結果が「大当り」となる可能性を予告可能な予告演出である。特に、複数回の特図ゲームに対応して複数回実行される飾り図柄の可変表示にわたり連続して予告する先読み予告演出は、連続予告演出ともいう。先読み予告演出では、予告対象となる可変表示が開始されるより前に、例えば始動入賞の発生による特図ゲームの保留記憶などに基づいて可変表示結果が「大当り」となる可能性などを予告するための演出動作が開始される。先読み予告演出との対比において、予告対象となる可変表示が開始された後に実行が開始される予告演出は、単独予告演出(単独予告、当該変動予告、あるいは可変表示中予告演出ともいう)と称される。
第1特別図柄表示装置8aまたは第2特別図柄表示装置8bにハズレ図柄が停止表示(導出)されて可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、可変表示態様が「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)となる場合と、可変表示態様が「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)となる場合とが含まれている。可変表示態様が「非リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組合せ(非リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。可変表示態様が「リーチ」となる場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り組合せとはならない所定の飾り図柄の組合せ(リーチ組合せ)が停止表示(導出)される。非リーチ組合せやリーチ組合せを構成する飾り図柄は、ハズレ図柄となる特別図柄とともに、非特定表示結果に含まれればよい。
次に、この実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
主基板31では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ560が起動し、CPU56によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU56は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM55がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU56へ送出され、CPU56は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU56は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、遊技制御プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路58を介してゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板31の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる遊技制御プロセス処理では、RAM55に設けられた遊技プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置8aや第2特別図柄表示装置8bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置20における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器10における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や可変入賞球装置15における可動翼片の傾動動作設定などを可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板31から演出制御基板80などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM55に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O57に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板80に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図3に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。始動入賞が発生したと判定された場合には(ステップS11;Yes)、入賞時乱数を取得する(ステップS12)。入賞時乱数には、遊技用乱数のうちで、可変表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3とが含まれていればよい。
ステップS12に続いて、始動入賞時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS13)。始動入賞時コマンドには、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドとが含まれていればよい。始動口入賞指定コマンドは、第1始動入賞や第2始動入賞といった始動入賞の発生を特定可能に通知する演出制御コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数といった保留記憶数を特定可能に通知する演出制御コマンドである。
ステップS11にて始動入賞が発生していないと判定された場合や(ステップS11;No)、ステップS13によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグの値を判定する(ステップS21)。遊技プロセスフラグは、例えばRAM55の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられ、遊技制御の進行に応じて“0”〜“3”の値のいずれかが可変設定される。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“0”であると判定された場合には(ステップS21;“0”)、可変表示を開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。ステップS101では、例えば保留記憶数が「0」以外である場合に、可変表示を開始可能と判定される。可変表示を開始不可能と判定された場合には(ステップS101;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、可変表示を開始可能と判定された場合には(ステップS101;Yes)、可変表示結果を決定する(ステップS102)。ステップS102では、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「ハズレ」とするか「大当り」とするかを所定割合で決定する。パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける決定値が設定されていればよい。可変表示結果を「大当り」とすることが決定された場合には、大当り種別を「非確変」とするか「確変」とするかを所定割合で決定する。続いて、例えば大当りフラグといった、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。次に、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“1”であると判定された場合には(ステップS21;“1”)、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。ステップS111では、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果が「大当り」に決定されたか否かに応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる割合(大当り期待度)を異ならせることができる。
図4は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」である場合とリーチ状態になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」である場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。可変表示内容が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンともいう)と称され、可変表示内容が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンともいう)と称される。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチにおけるリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチにおけるリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとを含んでいればよい。図4に示すような複数の変動パターンに対応して、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間が予め定められている。したがって、ステップS111で決定された変動パターンによる可変表示が実行される場合には、特図変動時間に対応する可変表示期間において、特別図柄などの可変表示が行われた後に、特図表示結果などの可変表示結果が導出表示される。
図3に示すステップS111に続いて、可変表示開始時コマンドとなる演出制御コマンドを送信する(ステップS112)。可変表示開始時コマンドには、変動開始コマンドと、可変表示結果通知コマンドと、変動パターン指定コマンドとが含まれていればよい。ステップS112によるコマンド送信が行われた後には、遊技プロセスフラグを“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“2”であると判定された場合には(ステップS21;“2”)、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS121)。可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS121;No)、特別図柄などを可変表示するための制御を行ってから(ステップS122)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS121にて可変表示時間が経過したと判定された場合には(ステップS121;Yes)、特別図柄などを停止表示するための制御を行う(ステップS123)。続いて、可変表示終了時コマンドを送信するとともに(ステップS124)、可変表示終了時における遊技状態の設定を行う(ステップS124A)。ステップS124Aでは、例えば可変表示の実行回数が予め定められた時短終了判定値に達したときのように、予め定められた時短終了条件が成立したときに、時短制御が行われる時短状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われる。確変終了条件が成立したときに、確変制御が行われる確変状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われてもよい。その後、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定し(ステップS125)、「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新する一方(ステップS126)、「大当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS125;No)、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS127)、遊技制御プロセス処理を終了する。
ステップS21にて遊技プロセスフラグの値が“3”であると判定された場合には(ステップS21;“3”)、大当り遊技状態が終了する大当り終了であるか否かを判定する(ステップS131)。大当り終了ではないと判定された場合には(ステップS131;No)、大当り遊技状態に制御される大当り時の制御を行ってから(ステップS132)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対し、ステップS131にて大当り終了であると判定された場合には(ステップS131;Yes)、大当り終了後における遊技状態の設定を行う(ステップS133)。ステップS133では、例えば大当り種別に応じて、時短制御が行われる時短状態を開始するための設定や、確変制御が行われる確変状態を開始するための設定などが行われる。ステップS133に続いて、遊技プロセスフラグの値を“0”に更新(初期化)してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
次に、演出制御基板80における動作を説明する。演出制御基板80では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU101が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行されることなどにより、演出制御の初期設定が行われる。その後、予め定められた演出制御用割込み時間(例えば、2ミリ秒)が経過して演出制御用のタイマ割込みが発生するごとに、コマンド解析処理、演出制御プロセス処理、演出用乱数更新処理などが実行される。演出制御用のタイマ割込みとは別に、コマンド受信用の割込みが発生したときには、主基板31から伝送された演出制御コマンドとなる制御信号を取り込み、例えばRAM112の所定領域(演出制御バッファ設定部)に設けられた演出制御コマンド受信用バッファなどに、演出制御コマンドを格納する。
一例として、コマンド解析処理では、演出制御コマンド受信用バッファに格納された受信コマンドがある場合に、その受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、いずれの演出制御コマンドを受信したかを判定する。その判定結果に基づいて、受信した演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置9の画面上における演出画像の表示動作、スピーカ27からの音声出力動作、遊技効果ランプ28および装飾用LEDなどの発光体における点灯動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板31から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM112のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図5は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図5に示す演出制御プロセス処理では、仮想空間表示処理(ステップS161)を実行した後に、RAM112の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された演出プロセスフラグの値に応じて、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から選択された処理を実行する。演出プロセスフラグの値に応じて実行される処理には、可変表示開始待ち処理(ステップS170)、可変表示開始設定処理(ステップS171)、可変表示中演出処理(ステップS172)、特図当り待ち処理(ステップS173)、アタッカー開放時演出処理(ステップS174)、エンディング演出処理(ステップS175)が含まれている。
ステップS161の仮想空間表示処理は、予め用意されたオブジェクトが配置された仮想空間の画像を、リアルタイムに生成可能とするための処理である。画像表示装置9の画面上では、予め定められた態様の仮想空間表示が行われる。仮想空間表示の一例として、コンサートのステージが配置された仮想空間を仮想カメラで撮像した画像を表示すればよい。仮想空間では、予め定められたパターンで仮想カメラが移動可能であり、仮想カメラの位置に応じた画像をリアルタイムに生成して、画像表示装置9の画面上に表示すればよい。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板31から伝送される第1変動開始コマンドあるいは第2変動開始コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置9の画面上における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置8aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。第2変動開始コマンドは、第2特別図柄表示装置8bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されることを通知する演出制御コマンドである。このような第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかを受信したときには、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置8aや第2特別図柄表示装置8bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置9の画面上における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理などを含んでいる。可変表示開始設定処理が実行されたときには、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU101は、RAM112の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。また、可変表示中演出処理には、主基板31から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させる処理が含まれている。なお、所定の演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して、確定飾り図柄を完全停止表示(導出表示)させるようにしてもよい。この場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板31からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板80の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。こうした演出制御などを行った後に、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。特図当り待ち処理は、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果や、主基板31から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かの判定結果などに基づいて、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定する処理を含んでいる。例えばステップS172の可変表示中演出処理で設定された当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過するまでに、主基板31から伝送された当り開始指定コマンドを受信したか否かに応じて、大当り遊技状態に制御されるか否かを判定すればよい。そして、可変表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御される場合には、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される一方で、可変表示結果が「ハズレ」に対応して大当り遊技状態に制御されない場合には、演出プロセスフラグがクリアされて、その値が“0”に初期化される。
ステップS174のアタッカー開放時演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。アタッカー開放時演出処理は、例えば大当り遊技状態での演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置9の画面上に表示させることや、音声制御基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板35に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ28や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、アタッカーとしての大入賞口扉が開放状態となる所定期間における演出を実行可能にする。アタッカー開放時演出処理では、例えば主基板31からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。エンディング演出処理は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく各種演出の実行を制御する処理を含んでいる。より具体的に、演出画像を画像表示装置9の画面上に表示させることや、音声制御基板70に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ27から音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板35に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ28や装飾用LEDを点灯や消灯あるいは点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における演出を実行可能にする。
図6は、仮想空間表示処理として、図5のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6に示す仮想空間表示処理では、まず、平面画像を表示中であるか否かを判定する(ステップS201)。ステップS201では、例えばRAM112の所定領域(演出制御フラグ設定部など)に記憶された平面画像表示中フラグがオンである場合に、平面画像を表示中であると判定すればよい。平面画像を表示中と判定された場合には(ステップS201;Yes)、仮想空間表示処理を終了する。
ステップS201にて平面画像を表示中ではないと判定された場合には(ステップS201;No)、空間表示の開始であるか否かを判定する(ステップS202)。ステップS202では、平面画像の表示を終了して仮想空間の画像表示を開始するときに、空間表示の開始であると判定すればよい。空間表示の開始と判定された場合には(ステップS202;Yes)、仮想空間を生成する設定が行われる(ステップS203)。ステップS203では、仮想空間となる3次元シーンの初期設定が行われる。
ステップS203に続いて、表示対象となるオブジェクトの初期配置を設定する(ステップS204)。オブジェクトの初期配置は、ROM111に予め記憶されている演出制御パターンの制御データによって指定されてもよい。あるいは、演出制御用CPU101が表示制御部109のVDPに対して仮想空間の初期表示を指定したときに、画像データメモリから読み出された仮想空間の初期設定情報によって指定されてもよい。その後、仮想空間における仮想カメラの初期設定が行われる(ステップS205)。ステップS205では、演出制御用CPU101からの表示制御指令または画像データメモリから読み出された仮想空間の初期設定情報に基づいて、仮想空間の初期表示に用いる仮想カメラの初期設定情報が指定される。仮想カメラの初期設定情報は、仮想カメラの種類(透視投影または正射投影)、位置座標(仮想カメラの初期視点位置)、傾き、視軸(視野範囲の中心座標)、視野角(画角)、アスペクト(表示画面の縦横比)、クリッピング範囲(視体積の前方クリップ面および後方クリップ面)の全部または一部を示す情報であればよい。このような仮想カメラの初期設定により、仮想空間における視界(視野範囲)の初期設定を可能にする。ステップS203〜S205での設定にあわせて、例えば仮想空間における光源の配置や種類、明度といった、仮想空間の画像を表示するために必要な各種の設定が行われてもよい。
ステップS202にて空間表示の開始ではないと判定された場合や(ステップS202;No)、ステップS205における設定の後には、ダンス表示制御処理(ステップS206)、事前演出制御処理(ステップS207)、通常表示制御処理(ステップS208)が順次に実行される。その後、所定の投影変換を用いて仮想空間の描画を実行するための設定が行われた後に(ステップS209)、仮想空間表示処理を終了する。ステップS209では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、例えば各種の座標変換や隠面消去、シェーディング、ブレンディング、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせた画像データ処理が、表示制御部109のVDPにて実行可能となればよい。
図7は、ダンス表示制御処理として、図6のステップS206にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。画像表示装置9の保留表示部18cでは、予め定められた動作や態様のダンス表示が行われる。ダンス表示の一例として、第1始動入賞口への入賞に対応する保留記憶数の上限値である「4」に応じた人数のダンサーCHaの画像を表示すればよい。ダンサーCHaの画像は、飾り図柄の可変表示が行われるときに、飾り図柄の画像よりも遊技者にとって奥側(後方側)のレイヤーに表示すればよい。ダンス表示は、変動中ダンス表示と、停止中ダンス表示とを含んでいる。変動中ダンス表示と停止中ダンス表示とでは、ダンサーCHaの画像表示における動作または態様が異なっていればよい。なお、動作が異なるダンサーCHaの画像を共通の態様で表示してもよいし、動作が共通するダンサーCHaの画像を異なる態様で表示してもよい。以下、動作や態様が異なる場合について、同様である。
図7に示すダンス表示制御処理では、変動中表示条件が成立したか否かを判定する(ステップS301)。変動中表示条件は、特別図柄や飾り図柄の可変表示中に対応する動作や態様でダンス表示を行うための条件として、演出制御パターンの制御データなどを用いて予め設定されていればよい。演出制御用CPU101が所定の条件判定プログラムを実行することにより、変動中表示条件が成立したか否かを判定してもよい。ステップS301では、停止中ダンス表示の実行中にて、主基板31からの変動開始コマンドにより可変表示の開始が特定されたときに、変動中表示条件が成立したと判定すればよい。変動中表示条件が成立したと判定された場合には(ステップS301;Yes)、変動中ダンス表示を開始させる制御を行う(ステップS302)。ステップS302では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、可変表示の実行中に対応する動作や態様で表示するための画像データ処理を、表示制御部109のVDPにて実行可能とすればよい。ステップS302での制御により、可変表示の実行中に対応する楽曲や映像の出力が開始され、それらの楽曲や映像に応じて動作や態様が異なるダンサーCHaの画像を表示すればよい。
ステップS301にて変動中開始条件が成立していないと判定された場合には(ステップS301;No)、停止中表示条件が成立したか否かを判定する(ステップS303)。停止中表示条件は、可変表示の停止中に対応する動作や態様でダンス表示を行うための条件として、演出制御パターンの制御データなどを用いて予め設定されていればよい。演出制御用CPU101が所定の条件判定プログラムを実行することにより、停止中表示条件が成立したか否かを判定してもよい。ステップS303では、変動中ダンス表示の実行中にて、主基板31からのデモ表示コマンド(客待ちデモコマンド)を受信した後、発射オンコマンドを最後に受信してからの経過時間が所定時間(例えば15秒間)に達したときに、停止中表示開始条件が成立したと判定すればよい。
デモ表示コマンドは、可変表示の終了に対応して主基板31から送信され、デモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンドである。デモンストレーション表示は、例えば画像表示装置9の画面上に所定の演出画像(デモ画像)を表示可能なものでもよい。発射オンコマンドは、発射球検出センサにて遊技球が発射されていると検出された場合に主基板31から送信され、遊技球が発射されていることを示す演出制御コマンドである。発射球検出センサは、遊技盤6の所定位置(例えば打球発射装置の近傍、または誘導レールの任意箇所など)にて、遊技球の発射が行われているか否かを検出可能な近接センサまたはフォトセンサなどであればよい。発射球検出センサにて遊技球の発射が検出されていない場合には、遊技球が発射されていないことを示す発射オフコマンドが送信されてもよい。
ステップS303にて停止中表示条件が成立したと判定された場合には(ステップS303;Yes)、停止中ダンス表示を開始させる制御を行う(ステップS304)。ステップS304では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、可変表示の停止中に対応する動作や態様で表示するための画像データ処理を、表示制御部109のVDPにて実行可能とすればよい。ステップS304での制御により、変動中ダンス表示を終了するとともに、出力中の楽曲や映像の再生も終了して、停止中専用の楽曲や映像に応じた動作や態様で、ダンサーCHaの画像を表示すればよい。
ステップS303にて停止中表示条件が成立していないと判定された場合には(ステップS303;No)、実行中のダンス表示を継続させる制御を行う(ステップS305)。これにより、変動中ダンス表示が実行されている場合には、ステップS303にて停止中表示条件が成立したと判定されるまで、変動中ダンス表示を継続して実行する。これに対し、停止中ダンス表示が実行されている場合には、ステップS301にて変動中表示条件が成立したと判定されるまで、停止中ダンス表示を継続して実行する。
ステップS302、S304、S305のいずれかによる制御を行った後には、始動入賞ありか否かを判定する(ステップS306)。ステップS306では、主基板31からの始動口入賞指定コマンドにより第1始動入賞の発生が特定された場合に、始動入賞ありと判定すればよい。始動口入賞指定コマンドにより第2始動入賞の発生が特定された場合にも、始動入賞ありと判定してもよい。始動入賞なしと判定された場合には(ステップS306;No)、ダンス表示制御処理を終了する。これに対し、始動入賞ありと判定された場合には(ステップS306;Yes)、始動入賞時における保留表示の更新設定を行ってから(ステップS307)、ダンス表示制御処理を終了する。ステップS307では、始動入賞の発生に応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、目立たせるための画像データ処理が、表示制御部109のVDPにて実行可能となればよい。例えば、保留表示としてスポットライト5hを表示し、ダンサーCHaにスポットライトを当てた画像を表示することで、ダンサーCHaの画像を目立たせるように表示できればよい。
図8は、事前演出制御処理として、図6のステップS207にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1では、予告演出として、事前演出、報知用演出、結果報知演出を含む演出が実行される場合がある。このうち、事前演出は、リアルタイムに生成された仮想空間の画像を用いた表示演出を含み、報知用演出と結果報知演出は、予め用意された平面画像を用いた表示演出を含む。事前演出が仮想空間の画像を用いた表示演出を含んでいるので、事前演出制御処理は、仮想空間表示処理において実行される。事前演出の終了に対応して、報知用演出の実行が開始される場合に、仮想空間の画像を用いた表示は、平面画像を用いた表示へと切り替えられる。
図8に示す事前演出制御処理では、予告演出の開始であるか否かを判定する(ステップS321)。演出制御用CPU101は、演出制御パターンの制御データに基づいて、予告演出の開始であるか否かを判定すればよい。予告演出の開始と判定された場合には(ステップS321;Yes)、演出開始時に対応して仮想カメラを選択する設定を行う(ステップS322)。また、演出開始時に対応して視点と視軸の設定を行う(ステップS323)。
仮想空間内には、複数の仮想カメラに対応した移動経路が予め定められている。複数の仮想カメラは、仮想空間の画像を表示中にて予め定められたカメラ変更条件が成立したときに、使用する仮想カメラの選択を変更することができる。ステップS322、S323では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、仮想空間における特定視界を撮像できる仮想カメラが、表示制御部109のVDPによって選択され、選択された仮想カメラの視点と視軸が設定されるようにすればよい。仮想空間における特定視界は、仮想空間に配置された特定オブジェクトを特定視点から特定視軸で撮像した場合の視界として、予め指定されていればよい。特定オブジェクトは、特定のキャラクタあるいは任意の物体を表現する形態(輪郭、模様、色彩など)の表示対象として、予め指定されたものであればよい。
ステップS323の設定に続いて、ズームイン表示期間を設定する(ステップS324)。ズームイン表示期間は、事前演出において仮想カメラの撮像による仮想空間の視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する仮想カメラの移動を行う期間として、演出制御パターンの制御データなどにより予め指定されていればよい。事前演出が実行される期間は、全体がズームイン表示期間となるように指定されていればよい。特定オブジェクトに対する仮想カメラの移動は、例えば特定オブジェクトに向けて仮想カメラが直線的に接近するような移動であればよい。仮想カメラの移動に代えて、仮想カメラのズーム倍率を変更してもよい。すなわち、ズームイン表示期間は、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する仮想カメラのズーム倍率を変更する期間であってもよい。
ステップS324にてズームイン表示期間を設定した後には、エフェクト表示を開始させる設定を行う(ステップS325)。エフェクト表示は、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対するズームインに伴い、特定オブジェクトに対して付加されて装飾効果を高める表示である。ステップS325では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、エフェクト表示を行うための画像データ処理が、表示制御部109のVDPにて実行可能となればよい。ステップS325の設定に続いて、ズームインを開始させる制御を行い(ステップS326)、事前演出制御処理を終了する。ステップS326では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する仮想カメラの移動にあわせた画像データ処理が、表示制御部109のVDPにて実行可能となればよい。
ステップS321にて予告演出の開始ではないと判定された場合には(ステップS321;No)、ズームイン表示期間であるか否かを判定する(ステップS327)。ズームイン表示期間ではないと判定された場合には(ステップS327;No)、事前演出が実行されていないので、事前演出制御処理を終了する。これに対し、ズームイン表示期間と判定された場合には(ステップS327;Yes)、ズームインを継続させる制御を行う(ステップS328)。そして、ズームインの完了であるか否かを判定する(ステップS329)。ステップS329では、例えばズームインタイマを用いて計測した経過時間がズームイン表示期間に対応して予め定められた完了判定値に達したときに、ズームインの完了と判定すればよい。
ステップS329にてズームインの完了ではないと判定された場合には(ステップS329;No)、事前演出制御処理を終了する。これに対し、ズームインの完了と判定された場合には(ステップS329;Yes)、予告演出パターンYPA0であるか否かを判定する(ステップS330)。図11(C)に示すように、予告演出パターンYPA0の場合には、事前演出のみが実行されて、報知用演出および結果報知演出が実行されない。そのため、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示に切り替えられることなく、予告演出が終了する。そこで、予告演出パターンYPA0と判定された場合には(ステップS330;Yes)、ズームイン表示期間の終了に対応するズームインの完了に対応して、ズームインを終了させる制御を行う(ステップS331)。ステップS331では、例えばステップS322、S323にて設定した仮想カメラの選択や視点と視軸を再設定して、その位置から予告演出の実行中以外の通常時における視界の移動を可能にしてもよい。あるいは、ステップS322、S323での設定とは異なる仮想カメラの選択や視点と視軸の設定を行い、通常時における視界の移動を可能にしてもよい。ズームインの完了に対応する仮想カメラの選択や視点と視軸の設定は、演出制御パターンの制御データなどにより予め指定されてもよいし、通常時に視界を移動可能な設定範囲のうちから、所定割合で決定されてもよい。
ステップS330にて予告演出パターンYPA0ではないと判定された場合には(ステップS330;No)、仮想空間の画像の表示を平面画像の表示に切り替える場合に対応した制御や設定が行われる。図11(C)に示すように、予告演出パターンYPA0以外の予告演出パターンYPA1〜YPA4のいずれかである場合には、事前演出が実行された後に、報知用演出および結果報知演出が実行される。そのため、事前演出の終了に対応して、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示に切り替えられる。これらの場合には、中間画像を表示する制御を行う(ステップS332)。中間画像は、仮想空間の画像を平面画像に切り替えて表示するときに、表示の切替えに伴う違和感を防止するための演出画像として、予め用意されていればよい。ステップS332では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、中間画像を表示するための画像データ処理が、表示制御部109のVDPにて実行可能となればよい。
ステップS332での制御に続いて、平面画像を表示する制御を行う(ステップS333)。平面画像は、事前演出に続いて報知用演出を実行するために用いられる特定画像データとして、予め用意されていればよい。報知用演出や結果報知演出で表示される平面画像は、静止画像に対応する符号化方式(例えばGIF、PNG、BMP、JPEGなど)を用いてエンコードされた画像データを用いて、複数コマの静止画像を連続的に再生することでアニメーション表示が行われるようにしてもよい。あるいは、報知用演出や結果報知演出で表示される平面画像は、動画像に対応する符号化方式(例えばMOV、OGG、DivX、MPEGなど)を用いてエンコードされた画像データを用いて、動画像の表示が行われるようにしてもよい。このときには、平面画像の表示中に対応する設定を行ってから(ステップS334)、事前演出制御処理を終了する。ステップS334では、例えば平面画像表示中フラグをオン状態にセットすればよい。
図9は、通常表示制御処理として、図6のステップS208にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す通常表示制御処理では、事前演出中であるか否かを判定する(ステップS341)。ステップS341では、例えばズームイン表示期間の設定があるときに、事前演出中であると判定すればよい。なお、予告演出のうちで、報知用演出や結果報知演出が実行されているときには、平面画像が表示されているので、図6のステップS201にて平面画像の表示中と判定されることにより、通常表示制御処理そのものが実行されない。ステップS341にて事前演出中と判定された場合には(ステップS341;Yes)、通常表示制御処理を終了する。事前演出中ではないと判定された場合には(ステップS341;No)、カメラ変更条件が成立したか否かを判定する(ステップS342)。カメラ変更条件は、仮想空間を撮像する仮想カメラの選択を変更する条件として、例えば演出制御パターンの制御データなどにより、予め指定されていればよい。演出制御用CPU101が所定の条件判定プログラムを実行することにより、カメラ変更条件が成立したか否かを判定してもよい。一例として、現在時刻が特定時刻となった場合に、カメラ変更条件が成立したと判定してもよい。可変表示の実行回数が特定回数となった場合に、カメラ変更条件が成立したと判定してもよい。特定の演出モードに移行した場合に、カメラ変更条件が成立したと判定してもよい。その他、遊技の進行または演出の進行にあわせて、あるいは遊技の進行や演出の進行にかかわらず、予め定められた任意のタイミングにて、所定割合でカメラ変更条件を成立させるか否かを決定してもよい。
ステップS342にてカメラ変更条件が成立したと判定された場合には(ステップS342;Yes)、仮想カメラの選択を変更する設定を行う(ステップS343)。ステップS343では、例えば演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令により、仮想空間を撮像する仮想カメラが、表示制御部109のVDPによって変更され、変更後における仮想カメラの視点と視軸が設定されるようにすればよい。複数の仮想カメラは、予め定められた順番で選択が変更されてもよい。いずれの仮想カメラを選択するかは、所定割合で決定されてもよい。仮想カメラの選択割合は、割合変更条件が成立したときに、成立しないときとは異なる割合が設定されてもよい。複数の仮想カメラは、第1仮想カメラと、第1仮想カメラよりも選択割合が高い第2仮想カメラとを含んでもよい。可変表示結果が「大当り」となって有利状態である大当り遊技状態に制御される場合に、大当り遊技状態に制御されない場合とは異なる仮想カメラを選択可能としてもよいし、異なる選択割合で仮想カメラが選択されてもよい。例えば可変表示結果が「大当り」となって有利状態である大当り遊技状態に制御される場合に、他の仮想カメラよりも選択割合が高くなる特定仮想カメラを含んでもよい。大当り遊技状態に制御されるか否かは、始動入賞時コマンドに含まれる入賞時判定結果コマンドにより特定されてもよいし、可変表示開始時コマンドに含まれる可変表示結果通知コマンドにより特定されてもよい。すなわち、可変表示に関する情報に基づいて、異なる仮想カメラを選択可能としてもよいし、異なる選択割合で仮想カメラが選択されてもよい。パチンコ遊技機1における演出状態が、特定演出モードである場合には、通常演出モードである場合とは異なる仮想カメラを選択可能としてもよいし、異なる選択割合で仮想カメラが選択されてもよい。その他、遊技の進行または演出の進行に応じて異なる割合で、あるいは遊技の進行や演出の進行にかかわらず共通の割合で、いずれの仮想カメラを選択するかが決定されてもよい。
ステップS342にてカメラ変更条件の成立ではないと判定された場合や(ステップS342;No)、ステップS343にて設定を行った後には、オブジェクトの配置を更新する制御を行う(ステップS344)。オブジェクトの配置情報は、ROM54に予め記憶されている演出制御パターンの制御データにて示されてもよい。あるいは、演出制御用CPU101が表示制御部109のVDPに対してオブジェクトの配置更新を指定したときに、画像データメモリからオブジェクトの配置情報を示すデータが読み出されてもよい。その後、通常表示中における視点と視軸の設定が行われてから(ステップS345)、通常表示制御処理を終了する。ステップS345では、演出制御用CPU101からの表示制御指令または画像データメモリから読み出された仮想カメラの更新情報に基づいて、仮想カメラの視点となる位置座標と、仮想カメラの視軸となる視野範囲の中心座標とを、時間経過に応じて変更可能に設定すればよい。これにより、仮想空間における視界(視野範囲)の更新設定を可能とすればよい。ステップS343〜S345での設定や制御にあわせて、例えば仮想空間における光源の配置や種類、明度といった、仮想空間の画像を表示するために必要な各種の設定が更新されてもよい。
図10は、可変表示開始設定処理として、図5のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10に示す可変表示開始設定処理では、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などが決定される(ステップS401)。最終停止図柄は、主基板31から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて決定される。一例として、ステップS401では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」のいずれかを特定可能であればよい。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。非リーチ組合せの確定飾り図柄やリーチハズレ組合せの確定飾り図柄は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応したハズレ組合せの確定飾り図柄に含まれる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア9L、9Rにて異なる(不一致の)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、最終停止図柄は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア9L、9Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、最終停止図柄は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにて同一の(一致する)飾り図柄となるように決定される。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。さらに、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。
ステップS401における最終停止図柄などの決定に続いて、予告演出を決定する(ステップS402)。例えば、ステップS402の処理において、演出制御用CPU101は、まず、予告演出を実行するか否かという予告演出の有無を決定する。このとき、予告演出ありに決定された場合には、予告演出パターンを決定する。演出制御用CPU101は、乱数回路113または演出用ランダムカウンタなどにより更新される予告演出決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM111に予め記憶して用意された予告演出決定テーブルを参照することなどにより、予告演出の有無を決定すればよい。演出制御用CPU101は、乱数回路113または演出用ランダムカウンタなどにより更新される予告演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを参照することなどにより、予め用意された複数の予告演出パターンのうちから、いずれかの予告演出パターンに決定すればよい。
ステップS402にて予告演出を決定した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS403)。例えば、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された特図変動時演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。また、演出制御用CPU101は、ステップS402の処理による予告演出の決定結果に対応して、複数用意された予告演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードの一部または全部を含んだプロセスデータから構成されていればよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、RAM112の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。表示制御データは、画像表示装置9の表示画面における演出画像の表示内容を指定するデータである。音声制御データは、スピーカ27からの音声出力内容を指定するデータである。ランプ制御データは、発光体の点灯内容を指定するデータである。操作検出制御データは、遊技者の操作に対応する動作の検出結果に応じた演出内容を指定するデータである。
ステップS403に続いて、演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS404)。演出制御プロセスタイマは、RAM112の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられていればよい。ステップS404では、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、演出制御プロセスタイマの初期値が設定されるようにすればよい。その後、画像表示装置9の画面上にて飾り図柄などの変動(可変表示)を開始させるための設定を行う(ステップS405)。ステップS405では、演出制御パターンの制御データに応じた表示制御指令が表示制御部109のVDPに送信される。これにより、画像表示装置9の画面上に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア9L、9C、9Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
また、可変表示開始時における保留表示の更新設定を行う(ステップS406)。ステップS406では、可変表示の開始に応じた表示制御指令により、ダンサーCHaの画像を、目立たせないための画像データ処理が、表示制御部109のVDPにて実行可能となればよい。例えば、保留表示としてスポットライト5hを表示した場合には、ダンサーCHaに当たっていたスポットライトを消灯した画像を表示することで、ダンサーCHaの画像を目立たせないように表示できればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS407)、可変表示開始設定処理を終了する。
図11(A)は、予告演出の有無について、図10のステップS402における決定例を示している。図10のステップS402では、例えば図11(A)に示すような可変表示内容に応じた割合で、予告演出の有無が決定される。一例として、ステップS402では、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容として、「非リーチ(ハズレ)」、「ノーマル(ハズレ)」、「スーパー(ハズレ)」、「大当り」のいずれかを特定可能であればよい。図11(A)に示す決定割合は、可変表示内容に応じて異なっている。これにより、予告演出の有無に応じて、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される期待度や、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる期待度を、異ならせることができる。すなわち、予告演出は、有利状態としての大当り遊技状態に制御されることを示唆する演出となる。
可変表示内容が「ノーマル(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、ノーマルリーチ変動パターンによるリーチ演出が実行されてから、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示内容が「スーパー(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、スーパーリーチ変動パターンによるリーチ演出が実行されてから、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示される。可変表示内容が「大当り」の場合は、図10のステップS401にて特定可能な可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合と可変表示内容が「確変(大当り)」の場合とを含んでいる。
図11(B)は、予告演出の実行区間の一例を示している。予告演出は、事前演出、報知用演出、結果報知演出の順に実行される。事前演出が実行される期間は第1期間となり、報知用演出および結果報知演出が実行される期間は第2期間となる。第1期間では、仮想空間の画像が表示される。第2期間では、予め用意された平面画像が表示される。第1期間が終了して第2期間となるタイミングでは、図8に示すステップS332の制御などにより、中間画像が表示され、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示へと切り替えられる。
事前演出は、遊技者に予告演出が開始されることを想起させる態様の演出である。報知用演出は、予告演出が開始されて演出結果が報知されることを遊技者に認識させる演出である。結果報知演出は、予告演出の演出結果として、可変表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを示唆したり、大当り遊技状態に制御される可能性を示唆したりするための演出である。
図11(C)は、予告演出パターンに応じた予告演出の内容設定例を示している。図11(C)に示すように、複数の予告演出パターンとして、予告演出パターンYPA0〜YPA4が、予め用意されている。ROM111の所定領域には、予告演出パターンYPA0〜YPA4を格納するための予告演出パターンテーブルが設けられていればよい。予告演出パターンYPA0では、事前演出を実行した後に、報知用演出や結果報知演出といった第2期間の演出を実行せずに、予告演出が終了する。すなわち、事前演出のみが実行されて、仮想空間の画像の表示が平面画像の表示に切り替えられることなく、予告演出が終了する。予告演出パターンYPA1では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「20%」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。予告演出パターンYPA2では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「チャンス」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。予告演出パターンYPA3では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「激熱」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。予告演出パターンYPA4では、事前演出および報知用演出を実行した後に、「大当り」のメッセージを報知する結果報知演出が実行される。
第1の期間にて事前演出を実行した後に第2の期間における報知用演出や結果報知演出を実行せずに予告演出が終了した場合(予告演出パターンYPA0の場合)や、第2の期間における報知用演出や結果報知演出を実行して予告演出が終了した場合(予告演出パターンYPA0以外の場合)には、仮想カメラの選択や視点と視軸を再設定して、その位置から予告演出の実行中以外である通常時における視界の移動を可能にしてもよい。一例として、予告演出が終了したことに対応して、事前演出の実行前に選択されていた仮想カメラを再び選択し、各仮想カメラに対応して予め定められた初期位置から仮想カメラの移動を開始させ、仮想空間における視界(視野範囲)の更新設定を可能にすればよい。あるいは、事前演出の実行前に選択されていた仮想カメラとは異なるカメラを所定割合で選択し、各仮想カメラに対応して予め定められた初期位置から仮想カメラの移動を開始させてもよい。事前演出の実行前に選択されていた仮想カメラを再び選択した場合には、事前演出の実行前と同様に仮想カメラの視点と視軸を設定して、予告演出の実行前における視界(視野範囲)に戻して更新設定を可能にしてもよい。予告演出の実行が終了した場合に、その予告演出における予告演出パターンに応じて、異なる仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよいし、異なる割合で仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよい。予告演出の実行が終了した場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なる仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよいし、異なる割合で仮想カメラの選択や視点および視軸の再設定を可能にしてもよい。
図11(D)は、図10のステップS402にて予告演出パターンを決定する場合の決定割合を示している。図10のステップS402では、予告演出を実行する予告演出ありの場合に、図11(D)に示すような可変表示内容に応じた割合で、予告演出パターンが決定される。図11(D)に示す決定割合は、可変表示内容に応じて異なっている。これにより、予告演出パターンに応じて、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態に制御される期待度や、飾り図柄がリーチ状態となった後にスーパーリーチ変動パターンによるリーチ演出といった特定演出が実行される期待度を、異ならせることができる。すなわち、予告演出の演出態様に応じて、有利状態としての大当り遊技状態に制御される割合を異ならせたり、特定演出が実行される割合を異ならせたりすることができる。
図12は、可変表示中演出処理として、図5のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す可変表示中演出処理では、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS421)。ステップS421では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS421にて可変表示時間が経過していないと判定された場合には(ステップS421;No)、報知用演出期間であるか否かを判定する(ステップS422)。報知用演出期間は、例えば図10のステップS403にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め指定されていればよい。報知用演出期間と判定された場合には(ステップS422;Yes)、報知用演出を実行するための制御が行われる(ステップS423)。ステップS423では、予告演出制御パターンの制御データなどに基づいて、表示制御部109や音声制御基板70、ランプ制御基板35などに対して各種指令を伝送させる。これにより、画像表示装置9の画面上に所定の演出画像を表示させることや、スピーカ27から所定の効果音を出力させること、遊技効果ランプ28および装飾用LEDを点灯や消灯や点滅させること、あるいは、これらの一部または全部を組み合わせることで、所定の演出装置にて報知用演出を実行できればよい。このとき画像表示装置9の画面上では、特定画像データを用いた平面画像の表示が行われる。
ステップS422にて報知用演出期間ではないと判定された場合や(ステップS422;No)、ステップS423による制御を行った後には、結果報知演出期間であるか否かを判定する(ステップS424)。結果報知演出期間は、例えば図10のステップS403にて決定された演出制御パターン(予告演出制御パターンなど)において、予め指定されていればよい。結果報知演出期間と判定された場合には(ステップS424;Yes)、結果報知演出を実行するための制御を行う(ステップS425)。結果報知演出期間ではないと判定された場合や(ステップS424;No)、ステップS425による制御を行った後には、リーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS426)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。リーチ演出期間と判定された場合には(ステップS426;Yes)、リーチ演出を実行する制御が行われる(ステップS427)。リーチ演出期間ではないと判定された場合や(ステップS426;No)、ステップS427による制御を行った後には、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御を行ってから(ステップS428)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS421にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS421;Yes)、主基板31から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS429)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS429;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS429にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS429;Yes)、例えば表示制御部109のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS430)。続いて、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS431)。また、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS432)、可変表示中演出処理を終了する。
図13は、変動中ダンス表示と停止中ダンス表示の第1実行例として、ダンサーCHaの動作を変更する場合を示している。なお、背景画像として、出力中の楽曲に応じた映像が表示されてもよい。図7に示すステップS301にて変動中表示条件が成立したと判定された場合には、ステップS302の制御などにより、図13(A)に示すような変動中ダンス表示が行われる。図13(A)の変動中ダンス表示は、出力中の楽曲Cに応じて、ダンサーCHaがダンスを行う場面を示している。また、保留記憶数が「1」であることに対応して、保留表示となるスポットライト5hがダンサーCHaに対応して表示されている。その後、可変表示が終了しても、図7に示すステップS303にて停止中表示条件が成立したと判定されるまではステップS305の制御により、図13(B)に示すように、変動中ダンス表示が継続して行われる。ダンサーCHaの画像は、飾り図柄よりも遊技者にとって奥側(後方側)のレイヤーに表示されるようにすればよい。
図13(B)に示すような変動中ダンス表示が行われているときに、図7に示すステップS303にて停止中表示条件が成立したと判定された場合には、ステップS304の制御などにより、図13(C)に示すような停止中ダンス表示が開始される。このときには、出力中の楽曲や映像の表示が一旦停止され、停止中専用の楽曲が出力され、それに応じた映像が表示されてもよい。図13(C)に示す例では、表示中のダンサーを遊技者から遠ざかった位置に表示するとともに、一列で表示され、かつ可変表示中よりも動作がゆっくりしたダンスを行うようにすればよい。これに対し、ダンサーの表示位置は変更せず、楽曲とダンスを変更してもよい。また、可変表示中と同様のダンスを行い、出力する楽曲とダンサーの表示位置を変更してもよい。飾り図柄は、待機用の専用位置として、画像表示装置9の画面上における左下の位置に待避させてもよい。待機用の専用位置は、ダンサーの視認を妨げず、かつ、可変表示中以外の大当り遊技中や遊技球の発射中、および可変表示中などの遊技中には表示されない任意の位置であってもよい。そして、遊技球が第1始動入賞口に入賞して第1始動入賞が発生した場合などに、再び図13(A)の変動中ダンス表示に戻ればよい。
図14は、変動中ダンス表示と停止中ダンス表示の第2例として、ダンサーCHaの表示態様を変更する場合を示している。この例では、図14(A)に示すように、保留表示としてスポットライト5hがダンサーCHaに対応して表示されたときに、ダンサーCHaの画像自体の態様も変更する。停止中表示条件が成立しない場合には、図14(B)に示すように、変動中ダンス表示が継続して行われる。その後、停止中表示条件が成立した場合には、図14(C)に示すように、ダンサーCHaの画像をシルエット画像に切り替え、飾り図柄を待機用の専用位置に待避させればよい。
図15は、仮想空間の画像を表示するために使用可能な複数の仮想カメラについて、仮想空間の上方から見た視点と視軸の移動例を示している。この仮想空間には、特定オブジェクトとして、キャラクタPM1に対応するオブジェクトが配置されている。図15に示す例では、複数の仮想カメラとして、3つの仮想カメラCA1〜CA3のいずれかを選択することができる。第1の仮想カメラCA1は、端点TA11と端点TA12とを結ぶ円弧状の経路LT1に沿って移動可能であり、視軸DV1がキャラクタPM1のオブジェクトに向けられている。第2の仮想カメラCA2は、端点TA21と端点TA22とを結ぶ円弧状の経路LT2に沿って移動可能であり、視軸DV2がキャラクタPM1のオブジェクトに向けられている。第3の仮想カメラCA3は、端点TA31と端点TA32とを結ぶ直線状の経路LT3に沿って移動可能であり、視軸DV3がキャラクタPM1のオブジェクトに向けられている。
図6に示すステップS202にて空間表示の開始と判定された場合には、ステップS205にて仮想カメラの初期設定が行われる。このときには、例えば第1の仮想カメラCA1が選択され、初期設定情報に基づく視点と視軸が設定されてもよい。図9に示すステップS342にてカメラ変更条件が成立したと判定された場合には、ステップS343の設定により、仮想カメラの選択が切り替えられる。例えば第1の仮想カメラCA1が使用されている場合には、第2の仮想カメラCA2が選択されるように変更してもよい。第2の仮想カメラCA2が使用されている場合には、第3の仮想カメラCA3が選択されるように変更してもよい。第3の仮想カメラCA3が使用されている場合には、第1の仮想カメラCA1が選択されるように変更してもよい。
図16は、仮想カメラを用いて仮想空間を撮像する場合について、より具体的な実行例を示している。仮想カメラは、図15に示すような水平方向(左右前後方向)だけではなく、図16の矢印AR1で示すような垂直方向(上下方向)にも移動可能であればよい。仮想カメラによって撮像される仮想空間VSでは、例えばステージ上にダンサーCHaが配置され、ステージの奥側(後方側)に特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトが配置されている。仮想カメラは、ステージを客席側から見る方向で、仮想空間VSを撮像することができればよい。なお、ステージを横方向(舞台袖側)から見る方向で、仮想空間VSを撮像可能な仮想カメラを設け、図9に示すステップS343の設定により選択を変更可能としてもよい。通常表示中には、仮想カメラが滑らかに経路上を移動しながらキャラクタPM1のオブジェクトが視界の範囲内に入るように、図9に示すステップS345にて視点と視軸とが設定されるようにすればよい。なお、通常表示中には、ダンサーCHaの表示が認識容易に行われるように視点や視軸が設定され、キャラクタPM1のオブジェクトが視界の範囲内に入らない場合があってもよい。
図17は、仮想空間の表示例を示している。図6に示すステップS205にて図15に示す第1の仮想カメラCA1が選択されたときには、例えば図17(A)に示すように、ステージを正面から撮像した場面が表示される。その後、図9に示すステップS345の設定により、第1の仮想カメラCA1が図15に示す端点TA11の方向に移動した場合には、例えば図17(B)に示すように、ステージに向かって左側から撮像した場面が表示される。これに対し、図9に示すステップS345の設定により、第1の仮想カメラCA1が図15に示す端点TA12の方向に移動した場合には、例えば図17(C)に示すように、ステージに向かって右側から撮像した場面が表示される。図17(B)の表示が行われた後に、図17(A)の表示に戻り、図17(C)の表示が行われ、再び図17(A)の表示に戻るようにしてもよい。あるいは、図9に示すステップS343の設定により、第1〜第3の仮想カメラCA1〜CA3のうちで選択を変更することにより、図17(A)〜(C)に示す表示が行われるようにしてもよい。
図17(A)〜(C)に示す表示が行われているときに、図8に示すステップS321にて事前演出の開始と判定された場合には、ステップS322、S323にて、予告演出に含まれる事前演出の開始時に対応する仮想カメラの選択や視点および視軸の設定が行われる。例えばステップS322では、図15に示す第1の仮想カメラCA1が選択され、ステップS323では、図15に示す視点PT0および視軸DV0が設定される。これにより、移動する仮想カメラの撮像における視界を、仮想空間の特定視界に設定する。したがって、事前演出の開始に対応して、例えば図17(D)に示すように、ステージを正面から撮像した場面が表示される。その後、図8に示すステップS325の設定によりエフェクト表示を開始させ、ステップS326の制御によりズームインを開始させる。例えば図17(E)に示すように、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに付加されるエフェクトEG1の画像を表示させ、キャラクタPM1のオブジェクトに対するズームインとなるような仮想カメラの移動が行われる。
図17(E)に示すようなズームインによる表示が行われた後、図8のステップS329にてズームインの完了と判定された場合には、予告演出パターンYPA0以外であれば、ステップS332の制御により、中間画像の表示が行われる。例えば図17(F)に示すように、キャラクタPM1などの表示を被覆するフラッシュFG1の画像を、中間画像として表示させる。また、図8に示すステップS333の制御により、仮想空間の画像を平面画像に切り替えて表示する。例えば図17(G)に示すように、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1に対応する演出画像の表示を含めて、報知用演出での平面画像を表示させる。その後、報知用演出や結果報知演出に対応する演出画像の表示が進行すればよい。報知用演出や結果報知演出に対応する演出画像は、仮想空間の画像とは異なり、リアルタイムに生成する必要がなく、予め用意した特定画像データを用いて表示可能である。これにより、仮想空間の画像を表示する場合に比べて、平面画像を用いた報知用演出や結果報知演出における表示を、高い解像度で行うことができ、予告演出における装飾性を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
なお、特定画像データを用いた平面画像の表示は、仮想空間の画像から切り替えられたときの初期表示として、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトにおける表示との違和感が生じないように、初期表示以外の演出表示に比べて画質を低下させた平面画像を表示可能としてもよい。このように、表示を好適に切り替えることができればよい。また、特定画像データを用いた表示は、平面画像の表示に限定されず、仮想空間の画像よりも画質を向上させた3次元コンピュータグラフィックによる画像を表示可能としてもよい。このように、仮想空間の画像よりも画質を向上させた画像に切り替えることにより、予告演出における装飾性を高めることができればよい。
図17の表示例では、図16に示す仮想空間VSに配置された特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに対するズームインが行われるように、仮想カメラの選択や視点および視軸の設定が行われた後に移動が行われる。これに対し、図16に示す仮想空間VSに配置された複数のキャラクタといった、複数の特定オブジェクトからいずれかを選択して、選択された特定オブジェクトに対するズームインが行われるようにしてもよい。複数の特定オブジェクトが配置された場合に、予告演出における予告演出パターンに応じて、異なる特定オブジェクトに対するズームインを可能にしてもよいし、異なる割合で複数の特定オブジェクトのいずれかを選択してズームインを可能にしてもよい。複数の特定オブジェクトが配置された場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なる特定オブジェクトに対するズームインを可能にしてもよいし、異なる割合で複数の特定オブジェクトのいずれかを選択してズームインを可能にしてもよい。
図17(E)に示すようなエフェクトEG1の画像は、輪郭、色彩、模様といった形態の一部または全部が異なる複数の演出画像が予め用意され、いずれかの演出画像をエフェクトEG1の画像として選択してもよい。エフェクト用に複数の演出画像が用意された場合に、予告演出における予告演出パターンに応じて、異なるエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択してエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよい。エフェクト用に複数の演出画像が用意された場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なるエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択してエフェクトEG1の画像を表示可能にしてもよい。
図17(E)に示すようなエフェクトEG1の画像を表示した後に、図17(F)に示すようなフラッシュFG1の画像を表示させるまでには、エフェクトEG1の画像について表示態様を変化させてもよい。例えば、キャラクタPM1のオブジェクトに対するズームインの進行に伴い、エフェクトEG1の表示色を濃く(透明度が低下)したり、エフェクトEG1が表示される領域を拡張したりすることで、エフェクトEG1の表示が強調されるようにしてもよい。また、エフェクトEG1の画像がフラッシュFG1の画像に変化してもよいし、エフェクトEG1の画像とは異なる演出画像がフラッシュFG1の画像として表示されてもよい。
図17(F)に示すような中間画像となるフラッシュFG1の画像は、輪郭、色彩、模様といった形態の一部または全部が異なる複数の演出画像が予め用意され、いずれかの演出画像をフラッシュFG1の画像として選択してもよい。中間画像として複数の演出画像が予め用意された場合に、予告演出における予告演出パターンに応じて、異なる中間画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択して中間画像を表示可能にしてもよい。中間画像として複数の演出画像が予め用意された場合に、可変表示結果が「大当り」となり有利状態としての大当り遊技状態に制御されるか否かに応じて、異なる中間画像を表示可能にしてもよいし、異なる割合で複数の演出画像のいずれかを選択して中間画像を表示可能にしてもよい。
この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
上記実施の形態では、仮想空間における視界を移動可能にするために、図9のステップS345にて、通常表示中における仮想カメラの視点(位置座標)と視軸(視野範囲の中心座標)とを、時間経過に応じて変更可能に設定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば図9のステップS345では、仮想カメラの視点となる位置座標と、仮想カメラの視軸となる視野範囲の中心座標とのうち、いずれか一方のみを時間経過に応じて変更可能に設定してもよい。あるいは、ステップS345にて視点と視軸を設定することにより仮想空間における視界を移動可能にするものに限定されず、ステップS343にて仮想カメラの選択を変更する設定を行うことにより、仮想空間における視界を移動可能としてもよい。
上記実施の形態では、複数の仮想カメラを設け、図9のステップS343にて仮想カメラの選択を変更する設定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、単一の仮想カメラを用いて、仮想空間における視界を任意の方向に移動可能としてもよい。複数の仮想カメラは、例えば図15に示す第1〜第3の仮想カメラCA1〜CA3のように、移動可能な経路が異なるものであってもよいし、投影変換の方式(透視投影あるいは正射投影など)が異なるものであってもよいし、傾き、視野角(画角)、アスペクト(表示画面の縦横比)、クリッピング範囲(視体積の前方クリップ面および後方クリップ面)の一部または全部が異なるものであってもよい。複数の仮想カメラは、例えば図16に示す仮想空間VSのように、単一(共通)の仮想空間を撮像するものに限定されず、複数の仮想カメラに応じて異なる仮想空間を撮像可能としてもよい。この場合、図8のステップS321にて事前演出の開始と判定された場合には、ステップS322での設定により演出開始時に対応する仮想カメラが選択され、複数の仮想空間のうちで、特定の仮想空間を撮像することによる画像の表示が行われるようにすればよい。
上記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態として、可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、確変状態などの特別遊技状態を有利状態としてもよいし、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態を有利状態としてもよい。あるいは、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態を有利状態としてもよいし、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態を有利状態としてもよい。その他、遊技者にとって有利な任意の遊技状態を有利状態としたものであればよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
上記実施の形態では、例えば図3に示すステップS12にて入賞時乱数の判定が行われる。これにより、主基板31に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が乱数値を用いて可変表示内容の判定を行い、その判定結果を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果コマンド)が演出制御基板80の側に送信されて、演出制御基板80に搭載された演出制御用CPU101などにより先読み予告演出を実行可能にしてもよい。あるいは、例えば主基板31の側では、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が乱数値を示す演出制御コマンドを演出制御基板80に対して送信するための設定を行い、演出制御基板80の側では、主基板31からの演出制御コマンドに示された乱数値を用いて大当り判定などを行い、その判定結果に基づいて先読み予告演出が実行できるようにしてもよい。このように、始動入賞が発生した始動入賞時などのように、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に有利状態に制御されるか否かを判定する処理は、主基板31の側で実行されるものに限定されず、演出制御基板80の側で実行されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、可変表示時間や飾り図柄の可変表示態様などを示す変動パターンを演出制御基板80の側に通知するために、可変表示を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板80の側に通知してもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、1つ目のコマンドでは擬似連変動の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止表示の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止表示の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信してもよい。この場合、演出制御基板80では、例えば演出制御用CPU101が2つのコマンドの組合せから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用CPU101の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信してもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信してもよい。なお、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、図3に示すステップS102により決定される大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御可能になるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口(第2大入賞口)に入賞(進入)した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口(第2大入賞口)は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数(例えば「16」)であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
予告演出は、有利状態である大当り遊技状態に制御されることを示唆可能な任意の演出であればよく、実行中の可変表示において可変表示結果が「大当り」になることを示唆するものであってもよいし、保留表示に対応する可変表示において可変表示結果が「大当り」になることを示唆するものであってもよい。また、飾り図柄の可変表示がリーチ状態となった後に実行されるリーチ演出も、大当り遊技状態に制御されることを示唆可能な演出となり得る。その他、可変表示中に実行される演出に限定されず、大当り遊技状態となっている大当り中に実行される演出のうちに、その大当り遊技状態の終了後にさらに大当り遊技状態に制御されることを示唆可能な演出が含まれてもよい。
パチンコ遊技機1としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるものであってもよい。可変入賞装置の内部に進入した遊技球が検出されるまでは、仮想空間の画像をリアルタイムに生成して画像表示装置の画面上に表示可能であり、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が検出されたときに、遊技球の検出に対応する演出の開始に伴い、仮想空間において移動可能な視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させ、特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。
この発明は、パチンコ遊技機1に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的には、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、仮想空間の画像をリアルタイムに生成して画像表示装置の画面上に表示可能であり、予め定められた特定演出の開始に伴い、仮想空間において移動可能な視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させ、特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1やスロットマシンにおける遊技をシミュレーションにより実行可能なコンピュータにおいて、画像表示装置を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機1が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。具体的には、仮想空間の画像をリアルタイムに生成して画像表示装置の画面上に表示可能であり、予め定められた特定演出の開始に伴い、仮想空間において移動可能な視界を特定視界に設定した後に、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させ、特定画像データを用いた表示に切り替えるようにしてもよい。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、この発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機1やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、この出願に係るパチンコ遊技機1では、予告演出が実行されることに基づいて、仮想空間にて特定視界に設定された視界を、仮想空間に配置された特定オブジェクトに対して移動させる場合に、特定画像データを用いた表示に切り替える。これにより、演出の実行に伴い好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
図15に示す第1〜第3の仮想カメラCA1〜CA3のように、複数の仮想カメラからの視界を移動可能であり、予告演出が実行されることに対応して、例えば第1の仮想カメラCA1といった、特定仮想カメラを用いて仮想空間の特定視界を設定してもよい。このように特定視界を設定してから特定画像データを用いた表示に切り替えることにより、演出の実行に伴い好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
エフェクト表示として、例えば図17(E)に示すようなエフェクトEG1の画像表示を、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに付加してもよい。これにより、特定オブジェクトの装飾性を高めて、特定オブジェクトに対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
特定画像データを用いた平面画像の表示は、例えば図17(G)に示すように、特定オブジェクトとなるキャラクタPM1のオブジェクトに対応する演出画像の表示を含んでいる。これにより、遊技者に違和感を与えることなく好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
特定画像データを用いた平面画像の表示に切り替えるときには、中間画像の表示として、例えば図17(F)に示すようなフラッシュFG1の画像表示を行ってもよい。これにより、遊技者に違和感を与えることなく好適に表示を切り替えて、遊技興趣を向上させることができる。
図10に示すステップS402では、例えば図11(A)に示すような可変表示内容に応じて異なる割合で予告演出を実行するか否かを決定することで、予告演出の有無に応じて有利状態である大当り遊技状態に制御される割合が変化する。こうして、予告演出により有利状態に制御されることを示唆可能となり、表示の切替えを伴う予告演出に対する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
図10に示すステップS402では、例えば図11(C)に示すような複数の演出態様に対応する複数の予告演出パターンについて、例えば図11(D)に示すような可変表示内容に応じて異なる割合で決定することで、予告演出の演出態様に応じて有利状態である大当り遊技状態に制御される割合が変化する。このように、予告演出の演出態様として、複数種類の演出態様を設定可能とすることにより、表示の切替えを伴う予告演出の演出態様に対する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。
例えば図11(C)に示す予告演出パターンYPA0のように、事前演出のみが実行されて、報知用演出および結果報知演出が実行されない場合には、図8に示すステップS322、S323にて仮想空間の特定視界に設定した視界の移動を開始した後に、ステップS331の制御によりズームインを終了させることで、特定画像データを用いた表示に切り替えない演出を実行可能である。このように、表示を切り替えない場合を設けることで、表示が切り替わるか否かに対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図7に示すダンス表示制御処理では、ステップS307の設定に基づいて、例えば図13(A)に示すように、保留表示として、ダンサーCHaの画像にスポットライト5hを当てることで所定表示となるダンサーCHaを目立たせる表示を行い、ステップS302、S304の制御に応じて、図13(A)および図13(B)に示すような変動中ダンス表示と図13(C)に示すような停止中ダンス表示とでは、ダンサーCHaの画像を異なる動作で表示する。これにより、所定表示に対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
図7に示すダンス表示制御処理では、ステップS307の設定に基づいて、例えば図14(A)に示すように、保留表示として、ダンサーCHaの画像にスポットライト5hを当てることで所定表示となるダンサーCHaを目立たせる表示を行い、ステップS302、S304の制御に応じて、図14(A)および図14(B)に示すような変動中ダンス表示と図14(C)に示すような停止中ダンス表示とでは、ダンサーCHaの画像を異なる態様で表示する。これにより、所定表示に対して遊技者を注目させ、遊技興趣を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
以下、第2の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、この発明はパチンコ遊技機に限られず、所定の遊技を行なう遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図18は、第2の実施の形態におけるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技媒体としての遊技球を遊技領域7に打込むことにより、以下に説明するような所定の遊技が行なわれる。パチンコ遊技機1は、外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられているガラス扉枠2を有する。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、および、打球を発射する打球操作ハンドル5等が設けられている。パチンコ遊技機1の内部には、打球操作ハンドル5の操作に応じて遊技領域7に遊技球を打込む打球発射装置が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、操作手段として、プッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為がプッシュセンサ124(図19参照)により検出される。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されており、表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられる。このような表示領域には、たとえば「左」,「中」,「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示領域が形成される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、第1始動口スイッチ13aによって検出される。また、第1始動入賞口13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、第2始動口スイッチ14aによって検出される。
可変入賞球装置15は、左右一対の可動片を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な電動チューリップ(電チューとも呼ばれる)型の入賞手段であり、ソレノイド16によって駆動される。可変入賞球装置15が開状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になる(始動入賞し易くなり)。可変入賞球装置15が閉状態のときには、遊技球が第2始動入賞口14に入賞不可能になる。なお、可変入賞球装置15は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。可変入賞球装置15は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
可変入賞球装置15が閉状態のときには、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域がなくなるので、遊技球が第2始動入賞口14よりも第1始動入賞口13に入賞しやすい。一方、可変入賞球装置15が開状態のときには、第1始動入賞口13よりも、可変入賞球装置15が遊技球を受入可能な領域が広くなるので、第1始動入賞口13よりも第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、0〜9の数字を変動表示可能な表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における変動表示結果による停止図柄が所定の図柄(当り図柄。)となったときに、可変入賞球装置15が所定回数および所定時間だけ開状態に制御される。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄の変動表示が保留記憶され、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。このような普通図柄の保留記憶に基づいて普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、普通図柄の保留記憶が消化され、点灯するLEDを1減らす。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、遊技球が、始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に進入(通過、入賞を含む)して第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aで検出されることにより変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立する。その後、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態となる変動表示の開始条件が成立したことに基づいて開始される。第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示時間(変動時間)が経過すると、当該変動表示の表示結果(停止図柄)が導出表示されて終了する。また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動入賞領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。第1始動入賞口13への遊技球の進入による保留記憶は、第1保留記憶と呼ばれる。第2始動入賞口14への遊技球の進入による保留記憶は、第2保留記憶と呼ばれる。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第1保留記憶の保留記憶数を表示する第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2保留記憶の保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのそれぞれは、対応する有効な始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やし、対応する特別図柄表示器での変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときには、その変動表示に対応して演出表示装置9で演出図柄の変動表示等の演出表示が実行される。
特別図柄および演出図柄の変動表示が実行され、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、または、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときには、演出表示装置9においても、特定表示結果としての大当り表示結果(大当り図柄の組合せ)が導出表示される。このように変動表示結果として特定表示結果が表示されたときには、遊技者にとって有利な価値が付与される有利状態としての特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(たとえば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(たとえば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組合せ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これら状態をリーチ状態という。)で行なわれる演出をリーチ演出という。リーチ演出としては、はずれ表示結果となるときに選択される割合が、大当り表示結果となるときに選択される割合よりも高いノーマルリーチ演出と、大当り表示結果となるときに選択される割合が、はずれ表示結果となるときに選択される割合よりも高いスーパーリーチ演出とが含まれる。スーパーリーチ演出が実行されたときは、ノーマルリーチ演出が実行されたときと比べて、大当り表示結果となる期待度が高い。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
また、演出表示装置9の表示領域中における下端部には、発生した保留記憶情報を表示する画像(以下、保留画像または保留表示と呼ぶ)が保留記憶情報の数に対応して表示される保留表示エリアが形成される(図示省略)。
可変入賞球装置15の下方には、ソレノイド21によって駆動される開閉板を備え、遊技者にとって有利(遊技球が進入可能)な開状態(第1状態)と、遊技者にとって不利(遊技球が進入不可能)な閉状態(第2状態)とに変化可能な入賞手段として、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、大当り遊技状態において開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に進入した遊技球は、カウントスイッチ23により入賞球として検出される。なお、可変入賞球装置20は、閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(遊技球が入賞しにくい)ように構成されてもよい。特別可変入賞球装置20は、所定領域に遊技球が進入可能となる第1状態と、所定領域に遊技球が進入不可能または進入困難な第2状態とに変化可能となる可変入賞手段により構成されていればよい。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。ラウンドにおいて繰返し継続制御により特別可変入賞球装置20が開放される遊技は、ラウンド遊技と呼ばれる。あるラウンド遊技が終了してから次のラウンド遊技が開始されるまでの間には、所定期間(たとえば数秒間)に亘り特別可変入賞球装置20が閉鎖状態とされるインターバル期間が設けられている。大当り遊技状態において、ラウンド遊技は、インターバル期間を介して複数回繰返し継続制御されることとなる。大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定の上限個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる最終ラウンド(たとえば第15ラウンド等)に達するまで繰返される。
大当りについては、複数の種別が設けられており、大当りとすることが決定されたときには、いずれかの大当り種別が選択される。「大当り」の種別のうち、大当り遊技状態に制御された後、特別遊技状態として、通常状態(確変状態でない通常の遊技状態)に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(確率変動状態の略語であり、高確率状態ともいう)に移行する大当りの種類(種別)は、「確変大当り」と呼ばれる。特別遊技状態としては、確変状態に付随し、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が非時短状態よりも短縮される時短状態に制御される場合がある。特別遊技状態としては、確変状態とは独立して時短状態に制御される場合があるようにしてもよい。
このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。「大当り」のうち、大当り遊技状態に制御された後、確変状態に移行しない大当りの種類(種別)は、「通常大当り」と呼ばれる。
特別遊技状態としては、確変状態または時短状態に付随して、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する電チューサポート制御状態に制御される場合がある。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側には、効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニット(単に「カードユニット」ともいう。)が、パチンコ遊技機1に隣接して設置される(図示せず)。
図19は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。図19には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板(図示省略)において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM112、RAM113、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM112は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM113は、ワークメモリとして使用される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御用CPU101を含む。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。演出制御用CPU101は、プッシュセンサ124の検出信号が、入力ポート106を介して入力される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出表示装置9等の各種演出装置の演出内容を指示する演出制御コマンドを、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なったり、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なったりすることで、各種の演出制御を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、遊技制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。第1特別図柄と第2特別図柄とのような特別図柄の変動表示、および、大当り遊技制御等の特定の遊技制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される遊技制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、乱数回路503および各種のランダムカウンタからデータを抽出し、その抽出データを用いて、大当り判定、大当り種別(種類)判定、変動パターン種別判定、変動パターン判定、普通当り判定、および、ランダムカウンタの初期値決定等を行なう。大当り判定用のデータ、大当り種別判定用のデータ、変動パターン種別判定用のデータ、および、変動パターン判定用のデータ等の所定のデータは、乱数回路503および各種のランダムカウンタの更新条件成立等の特定条件で更新(変化)可能な数値変化データである。そして、これらのデータは、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aによる遊技球の検出時(始動入賞検出時)に抽出され、第1保留記憶情報または第2保留記憶情報としてRAM55に記憶される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、そのような保留記憶情報に基づく変動表示の開始条件が成立したときに、RAM55に第1保留記憶情報または第2保留記憶情報として記憶された各種データが読出されて、前述のような各種判定に用いられ、その判定結果に基づいて、変動表示が実行される。大当り判定は、乱数回路503の抽出データを用いて行なわれる。大当り種別判定は、大当り種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン種別判定は、変動パターン種別判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。変動パターン判定は、変動パターン判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。普通当り判定は、普通当り判定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。ラウンダムカウンタの初期値決定は、ラウンダムカウンタの初期値決定用ランダムカウンタの抽出データを用いて行なわれる。遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当り遊技制御、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、普通図柄の変動表示等の各種遊技制御を実行する。
遊技制御用マイクロコンピュータ560では、このような各種判定に基づいて、大当りの判定結果、大当り種類の判定結果、変動パターン種別の判定結果、および、変動パターンの判定結果等の予め定められた制御情報を、演出制御指示用のコマンドである演出制御コマンドとして、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100では、受信した演出制御コマンドに基づいて、第1特別図柄の変動表示、第2特別図柄の変動表示、および、大当り制御等の遊技制御に合せた演出を実行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出制御用の予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms,4ms等)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の演出制御が実行可能となる。演出図柄の変動表示に関する演出、および、大当り遊技状態に関する演出等の特定の演出制御が、タイマ割込処理が実行されるときに付随して実行される演出制御プロセス処理により、所定のプロセスにしたがって実行される。
[動作演出例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100により演出表示装置9において実行される操作演出の演出例を説明する。操作演出は、プッシュボタン120のような操作手段を対象とした遊技者の操作(動作)をプッシュセンサ124のような操作(動作)検出手段により検出し、その検出に基づいて所定の演出をする動作演出である。
動作演出としては、たとえば、遊技者によるプッシュボタン120の操作により演出が進行可能なバトル演出が実行される。バトル演出は、遊技者の味方である味方キャラクタと遊技者の敵である敵キャラクタとがバトル(戦い)を行ない、味方キャラクタが勝ったときに大当り表示結果が表示され、敵キャラクタが勝ったときにはずれ表示結果が表示される演出である。バトル演出においては、遊技者によるプッシュボタン120の操作に応じて、味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃するという所定の作用をする作用演出が実行可能である。
パチンコ遊技機1では、動作演出として、第1動作演出と第2動作演出とのうちから選択した動作演出を実行可能である。第1動作演出は、プッシュボタン120を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更されない変更無操作演出である。第2動作演出は、プッシュボタン120を用いた操作演出であって、演出に用いる操作パターンが演出実行途中で変更される変更有操作演出である。
第1動作演出においては、プッシュボタン120を連続的に操作すること(以下、連打と呼ぶ場合がある)により演出が段階的に進行可能な連打モード表示をする演出のみが実行されることにより、演出内容が変更されない。第2動作演出においては、連打モード表示をする演出(連打操作演出とも呼ぶ)が実行された後、演出内容が、プッシュボタン120を1回操作することにより演出が一気に最後まで実行可能な一撃モード表示をする演出(一撃操作演出とも呼ぶ)に変更される。
このような第1動作演出および第2動作演出は、スーパーリーチ演出のような特定のリーチ演出として実行される。第1動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第2のスーパーリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに実行される。
なお、第1動作演出および第2動作演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、所定のリーチ演出の実行を指令する演出制御コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信したときに、演出制御用マイクロコンピュータ100において、どちらの動作演出を実行するかを選択して実行してもよい。
[第1動作演出例]
図20は、第1動作演出としての変更無操作演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図20(A)〜(D)に、変更無操作演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。
演出表示装置9において、変動表示が実行されるときに、左,中,右の演出図柄91〜93は、画面中央部で変動表示が開始される。変動表示において変更無操作演出が実行されるときには、図20(A)に示すように、演出図柄がリーチ表示態様(左,右演出図柄が同じ図柄で揃い、中演出図柄が変動中である表示態様)となったタイミングで、演出図柄91〜93が画面隅部に移動して縮小表示され、バトル演出が開始される。
バトル演出が実行されるときには、図20(A)に示すように、バトルの開始前に、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「バトル」というような、バトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99と、味方キャラクタ94の1回の攻撃時の攻撃力等の攻撃に関する情報を色および形状等により示唆する攻撃力アイコン96を表示する示唆表示領域960とが表示される。示唆表示領域960では、複数の攻撃力アイコン96が、攻撃順番に対応して、上下方向に複数連なって表示される。
バトル演出の連打モード表示が実行されるときは、図20(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「連打」という文字よりなり連打を示唆する連打示唆画像98Aが表示される。「連打」は、遊技者がプッシュセンサ124等の動作検出手段が検出可能な複数回の動作を行なう連続動作である。より具体的に、「連打」は、遊技者がプッシュボタン120等の操作手段について複数回の操作を行なう連続動作である。
バトル演出の連打モード表示においては、予め定められた操作有効期間中において、図20(C1)に示すように、遊技者によりプッシュボタン120が操作されるごとに、示唆表示領域960内で最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化(消去)され、それに応じて、図20(C)に示すように味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示が操作対応表示として実行される。このような、操作対応表示は、連打操作表示と呼ばれる。バトル演出の連打モード表示において、示唆表示領域960では、攻撃時に攻撃力アイコン96が操作に応じて消化(消去)されるごとに、表示されている複数の攻撃力アイコン96が上から下の方向(図中の矢印方向)へスクロールする態様でシフトする表示がされ、最上部に新たな攻撃力アイコン96が出現表示(補充表示)される。
攻撃力アイコン96は、〇形状の基本攻撃力アイコン96Aと、☆形状の特定攻撃力アイコン(図21参照)とを含む。基本攻撃力アイコン96Aでは、1回の攻撃力の強さが「白<青<赤」という大小関係で色により示唆される。特定攻撃力アイコンでは、バトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化する契機となることが☆形の形状により示唆される。この実施の形態では、変更無操作演出が実行されるときにおいて基本攻撃力アイコン96Aのみが表示され、特定攻撃力アイコンが表示されない。なお、変更無操作演出が実行されるときにおいて特定攻撃力アイコンも表示可能とするが、操作により特定攻撃力アイコンが消化されてもバトル演出の演出内容が連打操作演出から一撃操作演出に変化しないようにすればよい。
事前表示においては、バトル演出が開始される前に、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。また、連打モード表示においても、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれる。これにより、連打モード表示中に、予定されている攻撃演出の種類を遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
ライフ表示領域99は、図20(A)に示すように、バトル演出の開始時には敵キャラクタ95のライフが最大レベルであることが示され、図20(C)に示すように、バトル演出の連打モード表示の実行中に、プッシュボタン120の操作に応じた味方キャラクタ94からの攻撃に応じて減少していく操作対応表示が行なわれる。たとえば、1回の攻撃でライフ表示領域99のライフ表示が減少する減少量は、「白<青<赤」という関係が定められている。たとえば、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルは、たとえば、0〜100の間のレベルゲージによりより表示される。
バトル演出が終了するまでに、図20(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、バトル演出が終了するまでに、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
連打操作演出は、遊技者にプッシュボタン120を連打操作(連続操作)させる演出であり、図20(C)に示すように、プッシュボタン120が操作されるごとに、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、ライフ表示領域99でレベル表示される敵キャラクタ95のライフを減少させていくことが可能な演出である。連打操作演出においては、1回の攻撃時におけるライフの減少度合が、「白<青<赤」という大小関係となるような演出が行なわれる。これにより、連打操作演出では、プッシュボタン120が操作されるごとに、当該操作に対応した操作対応表示として連打操作対応表示が行なわれる。連打操作対応表示としては、示唆表示領域960の最下部に表示された攻撃力アイコン96が消化され、それに応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃する表示がされるとともに、消化された攻撃力アイコン96の種類に応じて異なる度合でライフ表示領域99において表示されるライフを減少させる表示が行なわれる。
変更無操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが変更されないので、たとえば、図20(A)〜(D)に示すように、連打操作演出のみが実行される。
[第2動作演出例]
図21は、第2動作演出としての変更有操作演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図21(A)〜(D)に、変更有操作演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。図21(A)〜(D)では、変更有操作演出において、先に連打操作演出が開始され、図20(C)に示すような連打モード表示と連打操作対応表示とが実行されているときに、特定攻撃力アイコン96Bが表示された状態からの演出が示されている。
変更有操作演出においては、リーチ表示態様となってから所定期間が経過するまでは、図20(A)〜(C)に示す変更無操作演出と同様の演出、すなわち連打操作演出が演出表示装置9において実行される。そして、リーチ表示態様となってから所定期間が経過したときに、図21(A)に示すように、特定攻撃力アイコン96Bが表示される。
図21(A1)に示すように、予め定められた操作有効期間中において、遊技者によるプッシュボタン120の操作に応じて特定攻撃力アイコン96Bが消化(消去)されると、それに応じて、図21(B)に示すように、「大チャンス」というような文字画像と、略楕円形状の文字枠画像とを含む大型の報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出が行なわれる。
操作変更準備表示は、遊技者によるプッシュボタン120の操作態様を、連打操作演出における連打操作から、以後に実行される一撃操作演出における一撃操作に変更する準備期間を担保することを可能とする表示であり、「大チャンス」というような、遊技者にとって好機が訪れたことを報知する報知画像110を用いて行なわれる。
図21(B)に示す操作変更準備表示が予め定められた期間(たとえば1〜2秒間等)に亘り実行された後、図21(C)に示す一撃モード表示が実行される。一撃モード表示が実行されるときは、図21(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の操作を促進する操作促進演出として、プッシュボタン120を模したボタンアイコン98の画像が表示されるとともに、ボタンアイコン98に対応して「一撃で決めろ」という文字よりなり一撃操作を示唆する一撃示唆画像98Bが表示される。
一撃操作演出は、予め定められた操作有効期間中において遊技者にプッシュボタン120を1回だけ操作(一撃操作)させる演出であり、図21(C),(D)に示すように、操作有効期間中においてプッシュボタン120が1回操作されると、当該操作に対応した操作対応表示として一撃操作対応表示が行なわれる。一撃操作対応表示としては、一撃で、ライフ表示領域99においてレベル表示される敵キャラクタ95のライフを「0」に減少させる表示と、当該ライフを「0」に減少させない表示とのいずれかの表示が行なわれる。変動表示結果が大当り表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させる表示が実行され、変動表示結果がはずれ表示結果となるときには、ライフを「0」に減少させない表示が実行される。
一撃操作演出においては、一撃動作対応表示により図21(D)に示すように、ライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になると、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、一撃操作演出においては、一撃動作対応表示によりライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならなければ、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。このような勝利表示または敗北表示が実行された時点では、変動表示時間がまだ終了していないので、表示結果が確定しておらず、左,中,右の演出図柄91〜93は、完全に停止表示されておらず、揺動表示する態様で仮停止されている。その後、変動表示時間の終了時において、左,中,右の演出図柄91〜93が完全に停止表示されて表示結果が確定する。
変更有操作演出では、操作演出の途中で演出パターンが、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるので、たとえば、図21(A)〜(D)に示すように、連打操作演出が実行された後、一撃操作演出が実行される。変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
また、図21(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
また、図21(A)(B),(C)に示すように、報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
また、動作演出として、図21のような変更有操作演出に加え、図20のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることができる。
[第1,第2動作演出タイミング例]
図22は、変更有操作演出と変更無操作演出との演出内容を比較して示すタイミングチャートである。図22(A)には、変動表示の進行状態が示されている。図22(B)には、変更有操作演出の進行状態が示されている。図22(C)には、変更無操作演出の進行状態が示されている。
図22(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、リーチ表示態様での表示開始時に、事前表示が期間T1に亘り実行される。そして、期間T1が終了すると、図22(B),(C)に示すように、変更有操作演出と変更無操作演出とのそれぞれにおいては、図20(C)および図21(A)に示すように、連打操作演出(第1動作演出)として、連打モード表示と連打操作対応表示との実行が開始される。
図22(C)に示すように、変更無操作演出の場合は、変動表示が終了するまでの期間T5に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続された後、図20(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。一方、図22(B)に示すように、変更有操作演出の場合は、変更無操作演出での期間T5よりも短い期間T2に亘り、操作有効期間が設定されて連打モード表示と連打操作対応表示との実行が継続可能である。変更無操作演出の場合は、リーチ表示態様となってから所定期間が経過すると、図21(A)に示すように特定攻撃力アイコン96Bの表示が開始され、特定攻撃力アイコン96Bを消化するプッシュボタン120の操作がされたときに、図21(B)に示すように操作変更準備表示が期間T3に亘り実行される。
図22(B)に示すように、操作変更準備表示の期間T3が終了すると、変更有操作演出の場合は、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示の実行が開始される。そして、変動表示が終了するまでの期間T4に亘り、操作有効期間が設定されて、一撃操作演出(第2動作演出)として、一撃モード表示と一撃操作対応表示との実行が継続された後、図21(D)のような勝利表示または敗北表示が実行される。
[第1,第2動作演出用操作演出処理]
次に、図20〜図22に示す変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される操作演出処理について説明する。図23は、操作演出処理を示すフローチャートである。図23の操作演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
操作演出処理においては、まず、現在が変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間中であるか否かを判定する(S901)。S901においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、図22に示すような変更無操作演出および変更有操作演出を含む操作演出の実行期間であるか否かを判定する。
S901で操作演出の実行期間中ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づいて、現在が図22の期間T1のような操作演出の開始期間(連打操作演出の実行開始前の期間)であるか否かを判定する(S902)。S902で操作演出の開始期間であると判定されたときは、図20(A)のような事前表示を実行し(S903)、処理を終了する。これにより、図22の期間T1において事前表示が行なわれる。一方、S902で操作演出の開始期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図22の期間T2または期間T5の連打モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S904)。
S904で連打モード表示の実行期間であると判定されたときは、現在実行中の操作演出が、変更有操作演出であるか否かを判定する(S905)。S905で変更有操作演出であると判定されたときは、図21(A)のような連打モード表示を実行し(S906)、S912に進む。これにより、変更有操作演出において、図22(B)の期間T2に連打モード表示が行なわれる。S906で実行される連打モード表示においては、図21(A),(A1)および図22(B)のように、連打操作演出の開始時から所定時間後に示唆表示領域960において特定攻撃力アイコン96Bが表示される。S906において、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
一方、S905で変更有操作演出ではないと判定されたとき、すなわち、変更無操作演出であるときは、図20(B),(C)のような連打モード表示を実行し(S907)、S912に進む。これにより、変更無操作演出において、図22(C)の期間T5に連打モード表示が行なわれる。
S912では、プッシュセンサ124から入力される検出信号に基づいて、プッシュボタン120の操作が検出されたか否かを判定する(S912)。S912で操作が検出されていないと判定されたときは、S916に進む。一方、S912で操作が検出されたと判定されたときは、実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)に応じた操作対応表示をする処理が行なわれる(S913)。
S906からS912に進んだときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、図21(A)に示すような連打操作対応表示がS912において実行される。これにより、変更有操作演出においては、当初に、たとえば、プッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。
また、S907からS912に進んだときは、変更無操作演出における連打モード表示の実行中であるので、操作検出に応じて、図20(C)に示すような連打操作対応表示がS913において実行される。これにより、変更無操作演出においては、たとえば、プッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃してライフ表示領域99のライフ表示を変化させる連打操作対応表示が実行される。そして、変更無操作演出が実行される変動表示の終了直前の所定タイミングにおいては、大当り表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに連打操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
S913の後に、直前のS913において特定攻撃力アイコン96Bの消化に応じた操作対応表示が実行されたか否かを判定することにより、S912で判定された操作検出が変更有操作演出において特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であるか否かを判定する(S914)。S914で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出ではないと判定されたときは、S916に進む。一方、S914で特定攻撃力アイコン96Bを消化する操作検出であると判定されたときは、変更有操作演出における連打モード表示の実行期間T2を終了し(S915)、S916に進む。これにより、図21(A1),(B)および図22(B)に示すように、変更有操作演出における連打モード表示が終了する。
前述のS904で連打モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図22(B)の期間T3の操作変更準備表示の実行期間であるか否かを判定する(S908)。S908で操作変更準備表示の実行期間であると判定されたときは、図21(B)のような操作変更準備表示が行なわれ(S909)、S910に進む。これにより、変更有操作演出において、図22(B)の期間T3に操作変更準備表示が行なわれる。
前述のS908で操作変更準備表示の実行期間ではないと判定されたときは、現在実行中の操作演出の種類(変更有操作演出と変更無操作演出との種類)と変動表示タイマの計時値とに基づき、現在が図22(B)の期間T4の一撃モード表示の実行期間であるか否かを判定する(S910)。S910で一撃モード表示の実行期間であると判定されたときは、図21(C)のような一撃モード表示が行なわれ(S911)、S912に進む。これにより、変更有操作演出において、図22(B)の期間T4に一撃モード表示が行なわれる。
S911からS912に進んだときは、S912で操作が検出されたと判定されたときにS913で実行される操作対応表示として、大当り表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれ、はずれ表示結果となるときに一撃操作対応表示として、ライフ表示領域99のライフ表示を一気に最低レベル(0)にする表示が行なわれない。
前述のS910で一撃モード表示の実行期間ではないと判定されたときは、変動表示タイマの計時値に基づき、現在が、操作演出の終了時であるか否かを判定する(S916)。S916で操作演出の終了時ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、S916で操作演出の終了時であると判定されたときは、操作演出終了時処理を実行し(S917)、処理を終了する。S917の操作演出終了時処理においては、たとえば、大当り表示結果となるときに、図20(D)および図21(D)のような勝利表示を実行し、はずれ表示結果となるときに前述のような敗北表示を実行する処理等の操作演出の終了時に表示する画像として定められた画像を、変動表示結果に応じて表示する処理が行なわれる。
前述した実施の形態では、遊技者の操作(動作)を検出可能な検出手段として、プッシュボタン120のような遊技者により操作可能な操作手段の操作を検出可能なプッシュセンサ124のような検出手段を一例として示した。しかし、これに限らず、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては遊技者によるスティックコントローラの操作を検出する傾倒方向センサユニットのようなその他の検出手段を用いてもよい。また、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては、操作手段の操作を検出する手段ではなく、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
以下に、前述したリーチ状態での動作演出に関する演出制御における遊技者動作の検出に関する変形例を列挙する。具体的には、プッシュセンサ124のような動作検出手段によって検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合にも、連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとして、バトル演出における攻撃表示のような動作演出を実行可能なオート連打機能(自動連打機能)を設けた場合の各種構成を説明する。
オート連打機能とは、たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ100の機能として、プッシュボタン120の長押し操作が、たとえば4秒間のような第1期間に亘り継続されたことにもとづいてオート連打の機能による操作の検出が開始され、1.0秒のような第2期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン120の連打が行なわれているものとして検出が行なわれる機能である。
[遊技者動作の検出に関する第1変形例]
第1変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者の一の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする無効手段をさらに備える例を説明する。
第1変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から動作検出手段が遊技者のプッシュボタン120の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行する無効化処理を実行する。このような制御を行なえば、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
[遊技者動作の検出に関する第2変形例]
第2変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出を行なうか否かを設定可能(設定メニュー画面での設定等)な設定手段をさらに備える例を説明する。
第2変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を設けた場合において、たとえば、客待ちデモンストレーション表示中である期間のような演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とする設定処理を実行可能とする。このような設定を可能とすれば、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
[遊技者動作の検出に関する第3変形例]
第3変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、検出有効期間に遊技者の一の動作が継続して検出された場合に、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとする例を説明する。
第3変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を用いる場合において、たとえば、演出内容が異なる動作演出Aと動作演出Bとが選択的に実行可能なときに、動作演出Aの実行中に、オート連打による検出中は1.0秒が経過するごとにプッシュボタン120による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱い、動作演出Bの実行中に、オート連打による検出中は0.5秒が経過するごとにプッシュボタン120による操作回数が1回ずつ増加したものとして扱う処理を実行する。このような処理を行なえば、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
[遊技者動作の検出に関する第4変形例]
第4変形例としては、オート連打機能(自動連打機能)を設けた場合に、変動表示中でないときに、動作検出手段によって遊技者の動作が検出されたか否かを判定する判定手段をさらに備え、判定手段が、遊技者の一の動作が継続して行なわれているときであっても、連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての判定を行なわない例を説明する。
第4変形例では、演出制御用マイクロコンピュータ100において、オート連打機能を用いる場合に、オート連打の機能の有効または無効の設定が可能な構成において、たとえば、オート連打の機能の有効または無効の再度の設定を行なう際に、プッシュボタン120を一旦操作してオート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン120の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン120を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限する制御を実行する。このような制御を行なえば、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
[オート連打演出の演出制御例]
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100により、オート連打動作を含む連打動作が遊技者により実行されたことに応じて特定演出を実行可能な特定連打演出の演出制御例について説明する。以下に示す特定連打演出は、前述した実施の形態に説明した各種演出制御と組合せて実行可能である。
特定連打演出は、遊技者による特定動作を検出可能な動作検出手段の検出有効期間中において、たとえば連打のように、遊技者が複数回の動作を行なう連続動作が実行されたことに応じて実行される演出である。
[特定連打演出例]
図24は、特定連打演出例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図24(A)〜(D)に、特定連打演出において演出表示装置9で表示される画像の一例が時間経過に応じて示されている。特定連打演出は、特定の変動パターンでの変動表示が実行されるときにおいて、変動表示の開始時から所定期間経過時からに、たとえばバトル演出のような特定の演出が実行されるときに、実行可能である。
特定連打演出が行なわれるバトル演出が実行されるときには、図24(A)に示すように、バトルの開始前の事前表示として、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが登場し、「シンプルバトル」というような、シンプルバトル演出を特定する文字が表示される事前表示が所定期間(たとえば、2〜3秒間)に亘り行なわれる。事前表示としては、さらに、敵キャラクタ95のライフ(耐久力)をレベル表示するライフ表示領域99が表示される。
シンプルバトル演出は、パチンコ遊技機1で実行可能なバトル演出のうち、比較的簡素な演出が実行されるバトル演出である。シンプルバトル演出においては、図24(B),(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン120の連打操作に応じて、味方キャラクタ94と敵キャラクタ95とが対戦するバトル演出が進行する。シンプルバトル演出においては、連打操作に応じ、特定演出として、味方キャラクタ94が敵キャラクタ95を攻撃し、その攻撃に対応して敵キャラクタ95に対応するライフ表示領域99でのライフのレベル表示が減少する。このように、シンプルバトル演出においては、連打操作に応じた特定演出として、連打操作の実行がライフ表示領域99でのライフのレベル表示に作用する作用演出が行なわれる。
シンプルバトル演出においては、演出図柄(特別図柄)の変動表示結果が大当り表示結果となることが決定されているときに、図24(D)に示すように、バトル演出においてライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)になり、味方キャラクタ94が勝ったことを示す勝利表示(たとえば「WIN」という文字の表示等)が行なわれて、大当り表示結果が表示される。一方、シンプルバトル演出においては、演出図柄(特別図柄)の変動表示結果がはずれ表示結果となることが決定されているときに、バトル演出においてライフ表示領域99でのライフ表示が最低レベル(0)にならず、味方キャラクタ94が負けたことを示す敗北表示(たとえば「LOSE」という文字の表示等)が行なわれて、はずれ表示結果が表示される(図示省略)。
シンプルバトル演出では、遊技者によるプッシュボタン120の連打操作に応じて演出が進行する。連打操作としては、遊技者がプッシュボタン120を自力で連打することにより実行される自力連打の操作と、遊技者がプッシュボタン120を特定時間(たとえば1秒間以上等)長押し操作(継続押し操作)することにより実行されるオート連打の操作とのいずれが実行可能である。連打操作に応じた演出が実行されるときの演出モードとして、自力連打の操作に応じた演出が実行されているときの演出モードが自力連打モードと呼ばれ、オート連打の操作に応じた演出が実行されているときの演出モードがオート連打モードと呼ばれる。
シンプルバトル演出における連打操作の操作(検出)有効期間は、予め定められた期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。オート連打は、前述したように、プッシュボタン120を特定時間(たとえば、1.0秒間等)に亘り長押し操作したことに基づいて、実行条件が成立してオート連打の機能による操作の検出が開始され、長押し操作の継続期間として0.5秒間等のような期間が経過するごとに操作回数を1つずつカウントして、あたかもプッシュボタン120の連打が実行されたとみなして操作検出が行なわれる機能である。このようなオート連打の操作(検出)有効期間としては、特定期間(たとえば、4.5秒間等)が設定されている。
シンプルバトル演出が実行される演出期間においては、オート連打が開始可能な期間と、オート連打が開始不可能な期間とが設けられている。オート連打開始可能期間においては、図24(B)に示すように、「連打!!長押しでオート連打」というようなメッセージ画像を表示するオート連打開始可能期間であることを報知する演出が行なわれる。一方、オート連打開始不可能期間においては、図24(C)に示すように、「連打!!自力連打」というようなメッセージ画像を表示するオート連打開始不可能期間であることを報知する演出が行なわれる。
[オート連打演出の演出制御タイミング例]
次に、特定連打演出における自力連打およびオート連打に関する操作演出制御タイミングの一例を説明する。図25は、特定連打演出における自力連打およびオート連打に関する操作演出制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図25に示すように、特定連打演出においては、連打操作の有効期間が、たとえばリーチ状態の開始時のような第1タイミングから、変動表示終了直前時のような第2タイミングまでのような所定期間(たとえば、10秒間等)に設定されている。
自力連打開始可能期間は、連打操作の有効期間の全期間に対応して設定されている。オート連打開始可能期間としては、連打操作の有効期間中における期間開始時から予め定められた期間(たとえば、0.5秒間)経過時から開始され、特定期間(たとえば、連打操作の有効期間における前半期間)経過時までの期間が設定されている。なお、オート連打開始可能期間としては、連打操作の有効期間中における期間開始時から開始されてもよい。オート連打開始不可能期間としては、連打操作の有効期間中におけるオート連打開始可能期間の経過後の期間が設定されている。
自力連打開始可能期間中においては、自力連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少態様)の度合が所定度合以下の度合に制御される自力連打低作用設定期間と、自力連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少態様)の度合が所定度合よりも高い度合に制御される自力連打高作用設定期間とが含まれている。これにより、同じ自力連打開始可能期間中でも、自力連打低作用設定期間と、自力連打高作用設定期間とで、自力連打に対応して実行される作用演出の作用態様(作用度合)が異なる。このように、自力連打開始可能期間は、操作有効期間の残期間に応じて、作用演出の作用態様が異なるように設定されている。
自力連打開始可能期間と連打操作有効期間とが同じであるので、連打操作有効期間中は、基本的にいつでも自力連打操作をすることが可能であり、その自力連打操作に応じて、前述した作用演出が実行可能である。自力連打開始可能期間中における自力連打低作用設定期間には、自力連打に基づいて低作用の作用演出が実行可能である。自力連打開始可能期間中における自力連打高作用設定期間には、自力連打に基づいて高作用の作用演出が実行可能である。
このように自力連打開始可能期間が、前半部を自力連打低作用設定期間とし、後半部を自力連打高作用設定期間とすることにより、自力連打に応じた作用演出が変動表示結果の導出表示タイミングに対応するように、演出を連携させることができる。たとえば、自力連打開始可能期間中において、自力連打の開始タイミングが自力連打低作用設定期間中のタイミングであるときは、自力連打に応じて、自力連打低作用設定によるゆっくりとした作用演出が進行し、その後、期間経過により自力連打高作用設定期間となったときは、自力連打に応じて、早急な作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを変動表示結果に応じた値にする演出が行なわれる。たとえば、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のライフ表示のレベルを導出表示前に「0」にし、はずれ表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のライフ表示のレベルを導出表示直前に「1」以上の特定のレベルにする演出が行なわれる。
また、自力連打開始可能期間中において、自力連打の開始タイミングが自力連打高作用設定期間中のタイミングであるときは、自力連打高作用設定により、自力連打開始当初から、自力連打に応じて、早急な作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを変動表示結果に応じた値にする演出をすることが可能とされている。
連打操作有効期間中におけるオート連打開始可能期間中では、オート連打の実行に応じたライフ表示領域99への作用演出の作用態様(ライフ減少)の度合が、一定の度合に制御される。これにより、オート連打開始可能期間は、操作有効期間の残期間によらず、作用演出の作用態様が一定となるように設定されている。
オート連打開始可能期間には、プッシュボタン120の予め定められた時間(たとえば、1秒間)以上の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなされてオート連打が開始可能であり、そのオート連打操作に応じて、前述した作用演出が実行可能である。連打操作有効期間中におけるオート連打開始不可能期間には、プッシュボタン120の予め定められた時間以上の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされず、オート連打が開始不可能である。オート連打開始可能期間中においては、オート連打に基づいて、自力連打開始可能期間中とは異なり、一定の作用態様での作用演出が実行可能である。
このようにオート連打開始可能期間に開始可能なオート連打が実行されるときには、オート連打の開始当初から終了までの間において一定の作用態様での作用演出が実行可能であることにより、オート連打に応じて、オート連打作用設定による一定の作用演出が進行し、変動表示結果の導出表示前のタイミングで、ライフ表示領域99のライフ表示のレベルを前述したような変動表示結果に応じた値にする演出が行なわれる。
なお、オート連打開始可能期間と自力連打低作用設定期間とが同一期間として設定され、オート連打開始不可能期間と自力連打高作用設定期間とが同一期間として設定されてもよい。また、図25のように、オート連打開始可能期間と自力連打低作用設定期間とを異なる期間に設定する場合には、たとえば、期間の始まりと期間の終りとのうち少なくとも一方が異なる期間に設定されてもよい。また、オート連打開始不可能期間と自力連打高作用設定期間とが異なる期間に設定されてもよく、その場合には、たとえば、期間の始まりと期間の終りとのうち少なくとも一方が異なる期間に設定されてもよい。
次に、特定連打演出における各種連打の実行に応じた作用演出の演出態様の関係を説明する。図26は、特定連打演出の作用設定テーブルを示す図である。図26の特定連打演出の作用設定テーブルは、ROM112に記憶されており、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行に応じた作用演出、自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行に応じた作用演出、または、オート連打開始可能期間内のオート連打の実行に応じた作用演出が実行されるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100により参照され、設定されているデータが作用演出に用いられる。
図26に示すように、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行時には、自力連打における1打(1自力打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において5レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行時には、自力連打における1打(1自力打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において20レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。オート連打開始可能期間内のオート連打の実行時には、長押し操作に基づくオート連打における1打(1オート打)に対応する演出ごとにライフ表示領域99において10レベル分のライフ表示を減少させる作用演出態様が設定される。このように、特定連打演出においては、自力連打の実行に応じた作用演出をする第1作用演出と、オート連打の実行に応じた作用演出をする第2作用演出とが含まれる。
図26に示すように、自力連打については、2つの設定期間のうち、プッシュボタン120が操作されたときにおける連打操作有効期間の残り時間が短い方の自力連打高作用設定期間が、プッシュボタン120が操作されたときにおける連打操作有効期間の残り時間が長い方の自力連打低作用設定期間中と比べて、作用演出での作用規模、すなわち、ライフ表示の減少量が大きくなるように設定されている。このように、連打操作有効期間の残り期間に応じて、作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。さらに、連打操作有効期間の残り期間が少なくなるにしたがって作用演出の作用規模が大きくなることにより、残り期間が少なくても連打操作演出の面白みを担保することが可能となるので、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
図26に示すように、自力連打の実行時と、オート連打の実行時とで作用演出の作用度合が異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて演出の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。また、オート連打の実行時には、作用演出の作用度合が一定であり、作用演出の作用度合が自力連打低作用設定期間と自力連打高作用設定期間とで相違するような自力連打の実行時と比べて、演出パターンが異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
また、自力連打高作用設定期間内の自力連打の実行時には、連打に応じた作用演出の作用度合が、自力連打低作用設定期間内の自力連打の実行時と比べて高いので、自力連打を開始したタイミングが遅くなっても、自力連打による作用演出の進行が変動表示の表示結果を導出表示する前のタイミングまでに間に合う(たとえば、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のレベルを導出表示前に「0」にし、大当り表示結果を導出表示するときはライフ表示領域99のレベルを導出表示前に「1」以上の特定のレベルにする。)ようにすることができる。
オート連打は、オート連打開始可能期間の経過後、オート連打開始不可能期間において、連打操作が開始されても実行されない。しかし、連打操作有効期間の全期間に亘り自力連打が実行可能であり、オート連打開始不可能期間においては、自力連打高作用設定により作用演出の作用規模が大きくなるので、遊技者がオート連打を開始させ損ねてオート連打開始可能期間が経過したときであっても、その後に遊技者が自力連打をすれば、高作用設定演出により面白みがある演出を遊技者に提供することができる。
[連打演出処理]
次に、図24〜図26を用いて説明した特定連打演出をするために演出制御用マイクロコンピュータ100で実行される連打演出処理について説明する。図27は、連打演出処理を示すフローチャートである。図27の連打演出処理は、前述の演出制御プロセス処理に含まれる処理である。
操作演出処理においては、まず、現在が図25に示す特定操作演出における連打演出有効期間中であるか否かを判定する(SA1)。SA1においては、変動表示の開始時に受信した演出制御コマンドと、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値とを確認することに基づいて、現在が、特定操作演出における連打演出有効期間中であるか否かを判定する。このような判定が可能であるのは、特定操作演出が、特定の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信したときに実行され、連打演出有効期間が当該変動パターンの開始時から所定の期間に設定されるからである。
SA1で連打演出有効期間中ではないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA1で連打演出有効期間中であると判定されたときは、現在が図25に示すオート連打モード演出の実行中であるか否かを判定する(SA2)。SA2の判定がされる連打操作有効期間中においては、演出制御プロセス処理に含まれる特定の処理により、変動表示の開始時からの時間経過に応じて、図24(B)に示すようなオート連打開始可能期間であることを報知する演出、または、図24(C)に示すようなオート連打開始不可能期間であることを報知する演出が実行される。オート連打モードでの演出の実行中には、オート連打モードであることを示すフラグがセットされる(SA12で説明)ので、SA2においては、そのようなフラグのデータを確認することにより、オート連打モードでの演出の実行中であるか否かが判定される。
SA2でオート連打モード演出中であると判定されたときは、後述するSA18に進む。一方、SA2でオート連打モード演出中ではないと判定されたときは、プッシュセンサ124からの検出信号の入力の有無に基づいて、プッシュボタン120が操作されているか否かを判定する(SA3)。SA3でプッシュボタン120が操作されていないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA3でプッシュボタン120が操作されていると判定されたときは、プッシュボタン120が長押し操作されているか否かを判定する(SA4)。SA4で長押し操作されているか否かは、たとえば演出制御用マイクロコンピュータ100でのタイマ割込み処理の所定ルーチンにおいてプッシュセンサ124からの操作検出信号の入力が所定処理回数(所定期間)以上継続していることが確認されたか否かに基づいて判定される。
SA4で長押し操作がされていないと判定されたときは、後述するSA13に進む。一方、SA4で長押し操作がされていると判定されたときは、オート連打の実行条件を満たす長押し操作(たとえば、1秒間以上の長押し操作)がされているか否かの判定中であるときにセットされるオート連打判定中フラグがセットされているか否かを判定する(SA5)。
SA5でオート連打判定中フラグがセットされていないと判定されたときは、現在が図25に示すオート連打開始可能期間の終了前のタイミング(オート連打開始可能期間の開始前における連打操作有効期間も含む)であるか否かを判定する(SA6)。SA6では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在がオート連打開始可能期間の終了前のタイミングであるか否かが判定される。SA6でオート連打開始可能期間の終了前のタイミングであると判定されたときは、現在実行されている長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かを判定(確認)するために、オート連打判定中フラグをセットし(SA7)、処理を終了する。一方、SA6でオート連打開始可能期間の終了前のタイミングではないと判定されたときは、オート連打判定中フラグをセットせずに処理を終了する。
また、SA5でオート連打判定中フラグがセットされていると判定されたときは、現在が図25に示すオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであるか否かを判定する(SA8)。SA8では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在がオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであるか否かが判定される。SA8でオート連打開始可能期間の終了後のタイミングであると判定されたときは、オート連打判定中フラグをリセットし(SA9)、処理を終了する。これにより、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の終了タイミングを跨ぐ場合は、長押し操作がされてもオート連打が実行されない。つまり、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間の終了タイミングとなる場合は、長押し操作がされてもオート連打が実行されない。
なお、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の終了タイミングを跨ぐような長押し操作がされた場合に、オート連打の実行条件が成立し、オート連打が実行されるようにしてもよい。つまり、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間の終了タイミングとなる場合でも、1秒間以上の長押し操作がされたときに、オート連打が実行されるようにしてもよい。
一方、SA8でオート連打開始可能期間の終了後のタイミングではないと判定されたときは、1秒間以上の長押し操作がされているというオート連打条件が成立したか否かを判定する(SA10)。SA10でオート連打条件が成立したか否かは、たとえば演出制御用マイクロコンピュータ100でのタイマ割込み処理の所定ルーチンにおいてプッシュセンサ124からの操作検出信号の入力が継続している時間を計時し、その計時時間がオート連打の実行条件を満たしたか否かに基づいて判定される。
SA10でオート連打の実行条件が成立していないと判定されたときは、処理を終了する。一方、SA10でオート連打の実行条件が成立したと判定されたときは、オート連打判定中フラグをリセットし(SA11)する。そして、図26に示すような作用演出の設定がされるオート連打作用演出態様設定を選択して、オート連打作用演出態様設定によるオート連打モードでの演出を開始し(SA12)、処理を終了する。これにより、一定の作用演出が行なわれるオート連打演出が実行される。SA12において、オート連打モードでの演出を開始するときには、オート連打モードでの演出の実行中であることを示すフラグがセットされる。
SA6〜SA12に示すように、連打演出処理では、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間内のタイミングとなる場合は、長押し操作が連打操作とみなされて、オート連打が実行される。
連打演出処理においては、SA6,SA7,SA10〜SA12に示すように、長押し操作の期間が1秒間以上となるタイミングがオート連打開始可能期間内のタイミングとなる場合に長押し操作が連打操作とみなされて、オート連打が実行されるので、たとえば、オート連打開始可能期間の開始前の連打操作有効期間中から長押し操作を開始した場合でも、長押し操作の期間が1秒間以上となったときは、オート連打の演出が実行される。つまり、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の開始タイミングの前後を跨ぐ場合は、長押し操作に応じてオート連打が実行可能である。なお、長押し操作がオート連打の実行条件を満たすか否かの判定が、オート連打開始可能期間の開始タイミングの前後を跨ぐ場合は、長押し操作に応じてオート連打が実行されないようにしてもよい。
前述したSA2でオート連打モード演出中であると判定されてSA18に進んだときは、プッシュボタン120の長押し操作中であるか否かが判定される(SA18)。SA18での判定は、SA4での判定と同様に行なわれる。SA18により長押し操作中であると判定されたときは、SA12により設定されて実行中のオート連打モードでの演出を実行(実行継続)し(SA19)、処理を終了する。一方、SA18により長押し操作中ではないと判定されたときは、実行中のオート連打モードでの演出を終了し(SA20)、処理を終了する。SA20によりオート連打モードでの演出を終了するときには、前述したオート連打モードであることを示すフラグがリセットされる。
また、前述したSA4で長押し操作がされていないと判定されてSA13に進んだときは、オート連打判定中フラグがセットされているか否かを判定する(SA13)。SA13でオート連打判定中フラグがセットされているときは、長押し操作がされていないことに応じて、オート連打判定中フラグをリセットし(SA14)、SA15に進む。これにより、長押し操作が1秒間に満たないタイミングでオート連打判定中であるときに、単押し操作(長押しとはことなる短い期間の操作)がされたときは、オート連打の判定が終了し、オート連打が実行されない。一方、SA13でオート連打判定中フラグがセットされていないときは、そのままSA15に進む。
SA15では、現在が図25に示す自力連打低作用設定期間中であるか否かを判定する(SA15)。SA15では、変動表示の開始時からの時間を計時する変動表示タイマの計時値を確認することに基づいて、現在が自力連打低作用設定期間中であるか否かが判定される。
SA15で自力連打低作用設定期間中であると判定されたときは、図26に示すような低作用演出の設定がされる自力連打低作用演出態様設定を選択して、自力連打低作用演出態様設定による自力連打モードでの1打に対応する演出を実行し(SA16)、処理を終了する。これにより、低作用演出が行なわれる自力連打演出が実行される。一方、SA15で自力連打低作用設定期間中でないと判定されたとき、すなわち、自力連打高作用設定期間中であるときは、図26に示すような高作用演出の設定がされる自力連打高作用演出態様設定を選択して、自力連打高作用演出態様設定による自力連打モードでの1打に対応する演出を実行し(SA17)、処理を終了する。これにより、高作用演出が行なわれる自力連打演出が実行される。
以上に説明した連打演出処理においては、SA6Y,SA10〜SA12に示すように、オート連打開始可能期間のような所定期間が経過するまではプッシュボタン120の特定期間の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなし、SA6Nに示すように、オート連打開始可能期間が経過した後のオート連打開始不可能期間にプッシュボタン120の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされない。これにより、連打操作有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
[特定連打演出の変形例]
次に、特定連打演出の変形例を説明する。
(1) 図27の連打演出処理では、オート連打開始可能期間の残り期間に関係なく、SA6,SA7によりオート連打の判定を開始させる例を示したが、これに限らず、オート連打開始可能期間の残り期間を確認し、確認した残り時間がオート連打の実行条件となる操作時間に満たないときは、オート連打の判定することなく、オート連打をしないようにしてもよい。
(2) 図26に示すように、オート連打については、一定の作用演出態様とする例を示した。しかし、これに限らず、オート連打は、図26に示す自力連打の作用演出態様のように、演出開始からの経過時間に応じて、低作用設定期間と、高作用設定期間とが設定されるようにしてもよい。
(3) 図26に示すように、自力連打については、演出開始からの経過時間に応じて、低作用設定期間と、高作用設定期間とが設定される例を示した。しかし、これに限らず、自力連打は、一定の作用演出態様がされるようにしてもよい。
(4) 図24に示したオート連打開始可能期間であることを報知する演出は、実行されないようにしてもよい。また、図24に示した連打開始不可能期間であることを報知する演出は、実行されないようにしてもよい。
(5) 特定連打演出としては、図24に示したようなバトル演出以外の各種演出(たとえば、連打に応じて、大当りとなる期待度を数値により「0%」〜「100%未満」または「100%」に変化させる演出等)として実行してもよい。
(6) 図25に示すように、オート連打演出開始可能期間は、連打操作有効期間中の中程に設定されたタイミングの経過時に終了する例を示した。しかし、これに限らず、オート連打演出開始可能期間は、連打操作有効期間における開始時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよく、連打操作有効期間における終了時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよい。
(7) 図25に示すように、自力連打低作用演出設定期間と、自力連打高作用演出設定期間とが切り替わるタイミングは、連打操作有効期間中の中程に設定されたタイミングの経過時に終了する例を示した。しかし、これに限らず、このような自力連打低作用演出設定期間と、自力連打高作用演出設定期間とが切り替わるタイミングは、連打操作有効期間における開始時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよく、連打操作有効期間における終了時期寄りのタイミングの経過時に終了するように設定してもよい。
(8) オート連打の実行条件となる操作としては、操作手段の長押し操作を一例として説明したが、自力連打操作以外の所定操作であれば、どのような操作でもよい。たとえば、オート連打の実行条件となる操作としては、連打操作が可能な操作手段以外の操作手段(レバースイッチ、ジョグダイアル、ロータリースイッチ、タッチパネル等)が操作されたことをオート連打の実行条件としてもよい。
(9) 図24等においては、連打操作に応じた特定演出として、連打操作の実行がライフ表示領域99でのライフのレベル表示に作用する作用演出を一例として説明したが、連打操作に応じた特定演出としては、連打に応じて特定のエフェクトの色が変化する作用演出、連打に応じて特定の物体画像が破壊されて破壊度が変化する作用、連打に応じて特定のキャラクタの集合数が変化する作用演出、および、連打に応じて特定の第1のキャラクタ画像が第2のキャラクタ画像に変化する作用演出等のその他の演出を行なってもよい。
[第2の実施の形態の効果]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) SA6Y,SA10〜SA12に示すように、オート連打開始可能期間のような所定期間が経過するまではプッシュボタン120の特定期間の長押し操作に基づいて連打操作が実行されたとみなし、SA6Nに示すように、オート連打開始可能期間が経過した後のオート連打開始不可能期間にプッシュボタン120の長押し操作が開始されても連打操作が実行されたとみなされない。これにより、連打操作有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連打操作が実行されたとみなすか、連打操作が実行されたとみなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(2) 図26に示すように、自力連打の実行時と、オート連打の実行時とで作用演出の作用度合が異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて演出の面白みが増し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)図26に示すように、連打操作有効期間の残り期間に応じて、作用演出の作用態様が異なることにより、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(4) 図26に示すように、連打操作有効期間の残り期間が少なくなるにしたがって作用演出の作用規模が大きくなることにより、残り期間が少なくても連打操作演出の面白みを担保することが可能となるので、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(5) オート連打の実行時には、作用演出の作用度合が一定であり、作用演出の作用度合が自力連打低作用設定期間と自力連打高作用設定期間とで相違するような自力連打の実行時と比べて、演出パターンが異なるので、連打操作演出のバリエーションが豊富化されて、より一層、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
(6) 図21(A)〜(D)に示すように、変更有操作演出では、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から第2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出について遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 図20および図21の示唆表示領域960に示すように、事前表示および連打モード表示において、示唆表示領域960で攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となることにより、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(8) 図20(A)の事前表示等において、示唆表示領域960で複数回分の攻撃演出の攻撃力を攻撃力アイコン96の色および形状等により示唆する示唆表示が行なわれることにより、攻撃演出の種類が事前に遊技者が認識可能となり、動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(9)図21(A),(A1),(B),(C)に示すように、遊技者の操作が検出されたことに応じて、操作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるように、動作演出が第1動作演出から第2動作演出に変更可能であることにより、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(10) 図22(B)のように、図23のS906により、連打操作演出開始時から所定時間後に特定攻撃力アイコン表示が実行可能であることにより、連打操作演出の実行開始時から所定期間を置いて動作演出を連打操作演出から一撃操作演出に変更可能となるので、動作演出の変更時期に面白みが生じ、変更の意外性も生じるので、動作演出の変化により動作演出について遊技の興趣をより一層向上させることができる。
(11) また、図21(A)(B),(C)に示すように、報知画像110を操作変更準備表示として表示する操作変更準備演出を実行した後に、動作演出が第1動作演出である連打操作演出から2動作演出である一撃操作演出に変更可能であることにより、動作演出に変化に遊技者が戸惑うことを抑制することができる。
(12) また、動作演出として、図21のような変更有操作演出に加え、図20のような変更無操作演出が実行可能であるので、動作演出を変更せずに動作演出を終了するパターンが実行可能であることにより、動作演出が実行されるときに、動作演出の実行期間の最後まで、動作演出が変更される可能性に期待を持たせることが可能となる。
(13) 遊技者動作の検出に関する第1変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、検出有効期間よりも前から遊技者のプッシュボタン120の動作を継続して検出していた場合には、該動作の検出を無効とする制御を実行することにより、適切に遊技者の所定演出への参加を促すことができる。
(14) 遊技者動作の検出に関する第2変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、演出図柄の変動表示中でない期間に、オート連打の機能を有効とするか無効とするかの設定を可能とすることにより、意図しないタイミングで連続して複数回の遊技者の動作が行なわれているものとしての検出が行なわれてしまうことを防止し、遊技に対する興趣が低下することを抑止することができる。
(15) 遊技者動作の検出に関する第3変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、状況に応じて異なる間隔により連続して複数回の遊技者の動作が検出されたものとすることにより、状況に合せた動作演出を行なうことができる。
(16) 遊技者動作の検出に関する第4変形例に示すように、オート連打機能を設けた場合において、オート連打の機能の有効または無効を切り替えた後、プッシュボタン120の操作を一旦止めて、改めてプッシュボタン120を操作しなければ、再度オート連打の機能の有効または無効の切り替えを行なえないように制限することにより、意図しない動作の検出が行なわれてしまうことを防止することができる。
[第2の実施の形態のその他の変形例]
次に、その他の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
(2) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、連打操作演出から一撃操作演出に変更されるようにしてもよい。
(3) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」というような最初に表示された状態での色および形状を変化させる演出をしてもよい。たとえば、最初に「白」で表示されていたアイコンを途中で「赤」に変化させたり、最初に「白」等の円形で表示されていた基本攻撃力アイコン96Aを途中で「☆」形状の特別攻撃力アイコン96Bに変化させたりしてもよい。
(4) 前述した実施形態では、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン120を振動させる(振動機能を付加する)ことにより、振動するか否かにより大当り期待度の大きさを示唆するようにしてもよい。たとえば、プッシュボタン120が振動したときには、振動しないときよりも大当りとなる期待度が高くなるようにすればよい。また、プッシュボタン120を振動させるときの振動の強さを複数段階で切替えられるようにしておき、たとえば、「赤」の基本攻撃力アイコン96Aであれば弱振動で振動させ、「☆」形状の特別攻撃力アイコン96Bであれば強振動で振動させるようにしてもよい。
(5) 前述した実施形態では、プッシュボタン120を複数色のいずれかの色で発光可能な構造(発光装置を内蔵した構造)とし、示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96が表示された後、操作に応じて消化されるまでの間に「白、青、赤、☆」が操作に応じて消化されるときに、プッシュボタン120の色を、アイコンの色と同じ色に変化させるようにしてもよい。また、「☆」形状の特別攻撃力アイコン96Bについては、プッシュボタン120の色を虹色のような特別色に変化させるようにしてもよい。
(6) 前述した実施の形態では、1つの特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたことを条件として、動作演出が、1回変更される例を示したが、これに限らず、複数の特定攻撃力アイコン96Bを表示可能とし、複数の特定攻撃力アイコン96のうち、1つの特定攻撃力アイコン96が操作により消化されるごとに、異なる種類(異なる操作パターン)の動作演出に変更されるようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態では、基本攻撃力アイコン96Aとして複数種類の攻撃力のアイコンが設けられた例を示した。しかし、これに限らず、基本攻撃力アイコン96Aとしては、攻撃力が同じ1種類のアイコンのみを用いるようにしてもよい。
(8) 遊技者の操作が検出されるごとに所定の作用をする作用演出としては、前述した攻撃演出ではなく、自動車レースの演出(味方キャラクタが乗った自動車が1着となれば大当りとなる演出等)において、味方キャラクタAが乗った自動車の速度を加速する演出等のその他の演出を実行してもよい。つまり、作用演出は、動作検出手段により遊技者の動作が検出されるごとに、当該動作に応じて所定の作用をする演出であればどのような演出であってもよい。このような自動者レースの演出において作用演出の種類を示唆する示唆表示は、加速度を示すアイコン等が用いられればよい。
(9) 示唆表示領域960に複数表示される攻撃力アイコン96においては、大当りとなることが確定したことが特定可能な情報を示唆するアイコンとしての大当り確定アイコンが表示可能であってもよい。そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、前述の変更無操作演出および変更有操作演出とは演出に用いる操作パターンが異なる演出に発展(分岐)し、発展した演出が実行されるようにしてもよい。また、そのような大当り確定アイコンが表示されたときには、大当り確定アイコンが操作により消化された時点で連打操作演出が終了してもよいし、大当り確定アイコンが操作により消化された後に連打操作演出の期間が終了するまで連打操作演出を継続させてもよい。
(10) 前述した実施の形態では、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに必ず操作演出の種類が変更される例を示した。しかし、これに限らず、特定攻撃力アイコン96Bが操作により消化されたときに、所定割合(たとえば、10%等)で操作演出の種類が変更されないようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態では、第1動作演出として連打操作演出を示し、第2動作演出として一撃操作演出を示したが、これに限らず、第1動作演出として一撃操作演出を用い、その一撃操作演出ではずれたときに、第2動作演出として連打操作演出を実行するように、動作演出を変更するようにしてもよい。
(12) 前述の実施形態では、リーチ状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更する例を示した。しかし、これに限らず、リーチ状態以外の状態において実行される動作演出を対象として、遊技者の操作(動作)検出に応じて、動作演出の種類を変更するようにしてもよい。
(13) 前述の実施形態では、図22に示したように、変更有操作演出と、変更無操作演出とで演出期間の長さが同じである例を示した。しかし、これに限らず、変更有操作演出と、変更無操作演出とでは、演出期間が異なるようにしてもよい(たとえば、変更有操作演出の方が変更無操作演出よりも演出期間が長くなるようにしてもよい)。
(14) 前述の実施形態では、図22に示したように、変更有操作演出を1種類のみ設けた例を示したが、これに限らず、変更有操作演出は、複数種類設け、演出の種類により大当りとなる期待度が異なるように選択割合を設定してもよい。その場合においては、基本的に、大当りとなる期待度によらず、演出期間の長さを同じとしてもよく、大当りとなる期待度により演出期間の長さが異なるようにしてもよい(たとえば、大当りとなる期待度が高くなるにしたがって演出期間が長くする等)。
(15) 前述の実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、前述した実施形態はこれに限定されるものではなく、たとえば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にもこの発明を適用可能である。また、前述した実施形態は、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロットマシンに適用してもよい。このように、前述した実施形態は、遊技が可能な遊技機であれば、どのような遊技機に適用してもよい。
(16) 前述した実施の形態では、図20および図21に示すように、攻撃力アイコン96として、色により攻撃力の強さを示唆する例を示したが、これに限らず、攻撃力アイコン96の代わりに、ナイフ、ピストル、ライフル銃等の攻撃用の複数種類のアイテムを表示してもよい。その場合には、アイテムの種類により攻撃力の強さが示唆される。
(17) 遊技者にとって有利な有利状態としては、大当り遊技状態を一例として説明したが、これに限らず、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態等のその他の有利状態が含まれてもよい。
[他の実施の形態]
前述した第1の実施の形態および第2の実施の形態のうち、全部または一部の構成を任意に組合せるようにしてもよい。たとえば、以下のような遊技機が考えられる。
遊技者による動作(プッシュボタン120の操作等)を検出可能な動作検出手段(プッシュセンサ124等)と、
画像を表示可能な表示手段(例えば画像表示装置(以下「演出表示装置」ともいう)9など)と、
オブジェクトが配置された仮想空間の画像をリアルタイムに生成可能な画像生成手段(例えばステップS161にて仮想空間表示処理を実行する演出制御用CPU101など)と、
前記仮想空間における視界を移動可能な移動手段(例えばステップS345にて視点と視軸を設定する演出制御用CPU101など)と、
特定画像データを用いた予告演出(例えば事前演出、報知用演出、結果報知演出など)を実行可能な予告演出手段(例えばステップS207にて事前演出制御処理を実行し、ステップS423、S425にて制御を行う演出制御用CPU101など)と、
前記動作検出手段により検出有効期間において遊技者が複数回の動作を行なう連続動作(プッシュボタン120の連打操作)が実行されたことに応じて特定演出(図24のような連打操作演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図27の連打演出処理等)とを備え、
前記特定演出実行手段は、
遊技者による前記連続動作とは異なる所定動作(プッシュボタン120の長押し操作)に基づいて、前記連続動作が検出されたとしてみなして前記特定演出を実行可能であり(図27のSA10〜SA12、SA18,SA19)、
前記検出有効期間において、所定期間(図25のオート連打開始可能期間)が経過するまでは前記所定動作に基づいて前記連続動作が実行されたとみなし(図27のSA6Y,SA7〜SA12)、当該所定期間が経過した後(図25のオート連打開始不可能期間)に前記所定動作が開始されても前記連続動作が実行されたとみなさず(図27のSA6N)、
前記予告演出が実行されることに基づいて、前記移動手段によって移動された視界を、前記仮想空間の特定視界に設定(例えばステップS323にて視点PT0と視軸DV0を設定)した後に、前記仮想空間に配置された特定オブジェクトに対する移動(例えばステップS326、S328によるズームイン)に伴い、前記特定画像データを用いた表示に切り替える(例えばステップS333による表示制御など)。
このような構成によれば、検出有効期間において所定期間が経過するか否かに基づいて、連続動作が実行されたとみなすか、みなさないかとすることにより、演出の面白みを向上させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。また、好適に表示を切り替えることができる。
たとえば、特定画像データを用いた予告演出を実行する期間、および、連続動作が実行されたことに応じて実行される特定演出を実行する期間が、重複するようにしてもよい。このようにすれば、両演出により遊技の興趣を相乗的に高めることができる。
また、オブジェクトが配置された仮想空間の画像を表示した後に、連続動作を促す促進演出を実行するようにしてもよい。このようにすれば、オブジェクトが配置された仮想空間の画像が表示されることによって、遊技者にとって有利な状態となる期待度を高めることができるので、遊技者に対して連続動作の動機付けを与えることができ、連続動作を遊技者により強く促すことができる。
また、連続動作が実行されたことを条件として、オブジェクトが配置された仮想空間の画像が表示されるようにしてもよい。このようにすれば、連続動作をすれば、オブジェクトが配置された仮想空間の画像が表示されるかも知れないという期待感を遊技者に与えることができるため、遊技者に対して連続動作の動機付けを与えることができ、連続動作を遊技者により強く促すことができる。
また、特定画像データを用いた予告演出が、連続動作が実行されたことに応じて実行される特定演出であることとしてもよい。このようにすれば、連続動作が実行されたことに応じて、特定画像データを用いた表示に切り替えられるので、遊技者に対して連続動作の動機付けを与えることができ、連続動作を遊技者により強く促すことができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。