JP6681288B2 - スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法 - Google Patents

スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6681288B2
JP6681288B2 JP2016129742A JP2016129742A JP6681288B2 JP 6681288 B2 JP6681288 B2 JP 6681288B2 JP 2016129742 A JP2016129742 A JP 2016129742A JP 2016129742 A JP2016129742 A JP 2016129742A JP 6681288 B2 JP6681288 B2 JP 6681288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coupler
axial load
offset
tractor
trailer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016129742A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018001903A (ja
Inventor
佐藤 直樹
直樹 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP2016129742A priority Critical patent/JP6681288B2/ja
Publication of JP2018001903A publication Critical patent/JP2018001903A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6681288B2 publication Critical patent/JP6681288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

本発明は、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法に関する。
連結車は、トラクタにトレーラが連結された車両である。連結車は、トラクタのカプラにトレーラの連結部としてのキングピンが挿入(すなわち、結合)されてトラクタとトレーラとが連結される。このとき、トラクタ上のカプラの位置をトラクタの直進進行方向(すなわち、前後方向)に沿って変更可能なスライド型連結牽引装置を備えたトラクタがある(たとえば、特許文献1参照)。スライド型連結牽引装置を利用することにより、1つのトラクタが牽引することができるトレーラの構造の制限に対する自由度が大きくなる。したがって、1つのトラクタに多種類のトレーラを繋ぎ替えて牽引することができる。
このようなスライド型連結牽引装置は、トレーラの車種毎にカプラの位置が様々に決められている。トラクタの運転手(または運転助手)は、トレーラの車種毎に決められているカプラの位置をトレーラの車種に合わせて設定する必要がある。このとき、誤ってトレーラの車種に適合しないカプラの位置が設定されると、トラクタが旋回する際に、トレーラの前方の角がトラクタの運転室の後部に当る、または、トラクタがピッチングする際のピッチング許容範囲が狭くなる、等の不都合が生じる可能性がある。
そこで本願出願人は、トラクタにトレーラを連結したときに、トラクタの軸重が適正である場合、トレーラの車種に適合する位置にカプラが位置しているか否かの情報を表示する装置を提案した(特許文献2参照)。
特開平5−162663号公報 特開2014−240254号公報
上述の特許文献2の装置では、トラクタの軸重やその他の走行可能条件である連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角などが適正か不適正かはわかるが、それらがどれくらいの余裕度を持っているか、または超えているかを運転者が知ることができなかった。したがって、特許文献2の装置では、連結車の走行可能条件を適正なものとするためには、どのような対策を採れば良いのかを運転者が考える際の参考となる情報を提示することができなかった。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、連結車の走行可能条件の詳細な情報を表示させることができるスライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法を提供することを目的とする。
本発明の第一の観点は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整手段と、軸重を検出する軸重検出手段と、トレーラの車種毎の全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置において、軸重検出手段およびカプラ位置検出手段の検出結果と車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、カプラの現在の位置を基準として、トラクタの軸重、連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、またはカプラの現在の位置を基準として全ての走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出手段と、オフセット移動量算出手段により算出されたオフセット移動可能量またはオフセット移動可能範囲を表示する表示手段と、を有するものである。
または、本発明は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整手段と、トラクタの軸重を検出する軸重検出手段と、トレーラの車種毎に全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置において、軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定手段と、軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値以下であるときには、所定の設定値に対する余裕度を表示し、軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値を超えるときには、所定の設定値に対する超過量を表示する軸重表示手段と、軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値以下であるときに、カプラ位置検出手段の検出結果と車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、カプラの現在の位置を基準として、連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角に係る走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、またはカプラの現在の位置を基準として走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出手段と、オフセット移動量算出手段により算出されたオフセット移動可能量またはオフセット移動可能範囲を表示する表示手段と、を有するものである。
このとき、軸重判定手段と軸重表示手段による判定表示処理を第1の処理とし、オフセット移動量算出手段と表示手段による算出表示処理を第2の処理とするときに、第1の処理の終了後に第2の処理を開始させるための切替スイッチを有することができる。
本発明の第二の観点は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整手段と、軸重を検出する軸重検出手段と、トレーラの車種毎の全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置が実行する連結情報表示方法において、軸重検出手段およびカプラ位置検出手段の検出結果と車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、カプラの現在の位置を基準として、トラクタの軸重、連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、またはカプラの現在の位置を基準として全ての走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出ステップと、オフセット移動量算出ステップの処理により算出されたオフセット移動可能量またはオフセット移動可能範囲を表示する表示ステップと、を有するものである。
または、本発明は、トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、トラクタの直進進行方向に沿ってカプラの位置を変更可能な位置調整手段と、トラクタの軸重を検出する軸重検出手段と、トレーラの車種毎に全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、を有する、スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置が実行する連結情報表示方法において、軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定ステップと、軸重判定ステップの処理により判定された軸重が所定の設定値以下であるときには、所定の設定値に対する余裕度を表示し、軸重判定ステップの処理により判定された軸重が所定の設定値を超えるときには、所定の設定値に対する超過量を表示する軸重表示ステップと、軸重判定ステップの処理により判定された軸重が所定の設定値以下であるときに、カプラ位置検出手段の検出結果と車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、カプラの現在の位置を基準として、連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角に係る走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、またはカプラの現在の位置を基準として走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出ステップと、オフセット移動量算出ステップの処理により算出されたオフセット移動可能量またはオフセット移動可能範囲を表示する表示ステップと、を有するものである。
このときに、軸重判定ステップの処理と軸重表示ステップの処理による判定表示処理を第1の処理とし、オフセット移動量算出ステップの処理と表示ステップの処理による算出表示処理を第2の処理とするときに、第1の処理の終了後に第2の処理を開始させるための切替ステップを有することができる。
本発明によれば、連結車の走行可能条件の詳細な情報を表示させることができる。
本発明の実施の形態に係る連結車の全体構成図である。 図1のトラクタの全体構成図である。 前廻り半径および裾廻り半径を説明するための図である。 図2の制御装置および表示部のブロック構成図であり、表示部の表示例も併せて示す図である。 図4の制御装置の動作を示すフローチャートである。 その他の実施の形態に係る制御装置および表示部のブロック構成図であり、表示部の表示例も併せて示す図である。 図6の制御装置の動作を示すフローチャートである。
(連結車1の概要について)
本発明の実施の形態に係る連結車1は、図1に示すように、トラクタ2とトレーラ3とが連結されて構成される。トラクタ2は、トラクタ2にトレーラ3を連結する際に、トレーラ3の連結部としてのキングピン3a(図3参照)が挿入されるカプラ4を有する。トラクタ2は、図2に示すように、制御装置14と制御装置14の出力情報を表示する表示部15とを有する。なお、図1における矢示Xの方向を連結車1に対して前方(直進進行方向)、矢示Yの方向を連結車1に対して後方と定義する。
ここで、以下で説明するトラクタ2の前廻り半径、裾廻り半径、連結全長、限界ピッチング角の各用語について説明する。トラクタ2の前廻り半径とは、図3に示すように、カプラ4の中心Cを通る鉛直線からカプラ4の水平面より上の部分において、トラクタ2の運転室後部にある構造物12aまでの最短水平距離Fr1を前廻り半径という。また、トラクタ2のカプラ4の中心Cを通る鉛直線からトラクタ2の後部最外側までの水平距離Br1を裾廻り半径という。
また、トレーラ3の前廻り半径とは、トレーラ3のキングピン3aの中心を通る鉛直線からトレーラ3の前面最外側までの水平距離Fr2を前廻り半径という。また、トレーラ3のキングピン3aの中心を通る鉛直線から対応するカプラ4の水平面より下の部分において、トレーラ3のグースネックなどの構造物3cまでの最短水平距離Br2を裾廻り半径という。
また、直進状態にあるときに、トラクタ2の前部からトレーラ3の後部までの距離を連結全長という。
また、直進状態にあり、トレーラ3は水平を保ったままの状態でトラクタ2がピッチングを起した際に、トレーラ3の前部の下縁がトラクタ2に接触しない限界の角度を限界ピッチング角という。なお、限界ピッチング角は、トレーラ2の前廻りおよび裾廻りの形状、カプラ4の高さ、トラクタ2の位置調整機構5(プラットフォーム)の高さなどのパラメータによって求めることができる(特許第4283030号参照)。
ここで、前廻り半径については、連結車1が旋回する際の舵角の最大値に影響を及ぼす。すなわち、前廻り半径が不適切であると、連結車1に通常許容される最大の舵角となる以前に、トレーラ3の前の角がトラクタ2の構造物に接触してしまい、通常許容される最大の舵角での旋回操作ができなくなる。よって、前廻り半径については、適正であることが重要である。同様に、裾廻り半径が不適切であると、連結車1に通常許容される最大の舵角となる以前に、トレーラ3の底部の構造物がトラクタ2の後部最外側に接触してしまい、通常許容される最大の舵角での旋回操作ができなくなる。よって、裾廻り半径については、適正であることが重要である。また、限界ピッチング角については、トラクタ2のピッチング角の最大値に影響を及ぼす。すなわち、限界ピッチング角が不適切であると、連結車1に通常許容される最大のピッチング角となる以前に、トレーラ3の前部の下縁がトラクタ2に接触してしまい、通常許容される最大のピッチング角での走行ができなくなる。よって、限界ピッチング角については、適正であることが重要である。また、連結全長については、規格を超えることはできない。
(カプラ4について)
カプラ4は、図2に示すように、トラクタ2の直進進行方向に沿う方向(図中、左右方向で、以下では前後方向という。)に沿って位置を変更可能な位置調整機構5の上に設置される。カプラ4は、少なくともトラクタ2のピッチング方向に所定の角度の範囲内で自由に動くように位置調整機構5上に設置される。カプラ4および位置調整機構5は、図2の上部の破線枠内に抜き出して図示するように、スライド型連結牽引装置6を構成する。なお、図2の上部の破線枠内のスライド型連結牽引装置6は、上部構造を説明するために、90度だけ転換した形で、その上面構造図を示す。スライド型連結牽引装置6によれば、カプラ4の位置が変更可能であるので、トレーラ3の様々な車種に対応が可能である。なお、後輪rの回転中心を通る鉛直線L1とカプラ4の中心C(図3の左上図参照)を通る鉛直線L2との距離をカプラオフセットと定義する。
(スライド型連結牽引装置6について)
スライド型連結牽引装置6は、図2の上部の破線枠内の上面構造図に示すように、平面的な位置調整機構5の上に設けられた一対のレール7に沿って、カプラ4がトラクタ2の前後方向に、所定の範囲でスライドできるように構成されている。カプラ4は、図外のトレーラ3の連結部としてのキングピン3a(図3参照)が挿入される。そして、カプラ4には、そのスライド位置を固定するための機構が設けられている。これはカプラ4側に設けられた一対のロック部8が空気圧シリンダ9によりその外方向に突出し、前後方向の適当な位置でレール7の凸凹に嵌合する機構に形成されている。なお、以下の説明においては、レール7の1組の凹凸を1コマと称し、カプラ4の移動量を説明する際に使用する。また、トラクタ2の後部方向へのカプラ4の移動をプラス方向への移動と定義し、トラクタ2の前部方向へのカプラ4の移動をマイナス方向への移動と定義する。たとえば、トラクタ2の後方へカプラ4を4コマ移動させる場合、移動量は「+4」になる。
空気圧シリンダ9は、図2の上部の破線枠内の上面構造図でみると、カプラ4の裏面に配置されている。これは上から見えない位置にあるので、本来破線で描くところであるが、図2では説明を分かり易くするためにこれを破線ではなく実線により描いてある。この空気圧シリンダ9には、不図示のエアーバルブを介して不図示のエアタンクから空気圧が送られる。空気圧シリンダ9に空気圧が送られると、ロック部8がレール7から外れ、カプラ4は、レール7に沿ってスライドが可能になる。一方、空気圧シリンダ9の空気圧がなくなると図外のスプリング力により、ロック部8は、レール7に噛み合い、カプラ4は、レール7上に固定される。このように、ロック部8は、不図示のエアーバルブをON/OFFすることにより、カプラ4は、ロック解除状態またはロック状態になる。このため、不図示のエアーバルブをON/OFFするスイッチ(不図示)を以下の説明ではロックスイッチと称することにする。また、スライド型連結牽引装置6は、一般的に広く知られているものであり、図2に例示したもの以外の構造であってもよい。
(ホース12およびエアーバルブ13について)
ホース12は、図2に示すように、トラクタ2に連結されるトレーラ3にブレーキ用空気圧を送るための管路である。ホース12はトラクタ2とトレーラ3との相互位置の変化があっても、その接続に支障を来たさないように十分な長さが設けてある。このブレーキ用空気圧はエアーバルブ13により制御される。ホース12と平行して、あるいはホース12に巻きつけられて、複数の電気信号線がトラクタ2とトレーラ3との間に接続される。この電気信号線には、従来から利用されているトレーラ3のテール・ランプや方向指示ランプの回路のための信号のほか、各種の信号が伝送される。なお、運転室後部には、ホース12を支持するための構造物12aが設けられている。
(トラクタ2の軸重について)
トラクタ2は、図2に示すように、前輪fと後輪rを有し、それぞれに不図示の車軸を有する。車軸にかかる重量を軸重と称し、1本当たりの車軸にかかる最大値が法律で定められている。トラクタ2は、前輪fに軸重センサfaを有し、後輪rに軸重センサraを有する。スライド型連結牽引装置6にトレーラ3が連結された状態で、カプラ4の位置を前後に移動させることにより、前輪fの軸重と後輪rの軸重の配分を調整することができる。
たとえば、後輪rの軸重に比べて前輪fの軸重が軽い場合、カプラ4の位置を前方に移動させることで、前輪fの軸重と後輪rの軸重との差を小さくすることができる。このとき、後輪rの軸重が法律で規定されている最大値を超えている場合、カプラ4の位置を前方に移動させることで、後輪rの軸重を最大値以下とすることも可能になる。また、トラクタ2の操縦安定性の観点からも前輪fの軸重と後輪rの軸重との差は小さいことが好ましい。
(表示部15について)
表示部15は、図4に示すように、画像情報が表示されるモニタ画面15aと、警報ブザー15bと、警報ランプ15cとを有する。表示部15は、表示制御部20の制御によって、モニタ画面15aに、トラクタ2にトレーラ3が連結されたときに、未だ、トレーラ3の車種情報が未入力である場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。または、表示部15は、表示制御部20の制御によって、モニタ画面15aに、トラクタ2にトレーラ3が連結されて車種情報が入力されたが、その車種情報が車種別諸元記憶部17に記憶されていない場合に「トレーラ不明」と画像情報を表示する。なお、図4では「トレーラ不明」の表示例の図示は省略する。
また、表示部15は、表示制御部20の制御によって、モニタ画面15aに、トラクタ2にトレーラ3が連結された際の後輪rの軸重が軸重検出部16に記憶されている所定の設定値とどれくらい乖離しているかを画像情報として表示する(図4の−200〜+200の表示例)。このとき、後輪rの軸重が所定の設定値に対してどのくらい超えているか否かが一目で分かるように、表示色を変更して表示する。たとえば、後輪rの軸重が設定値に対して超過していれば赤色の表示を行い、所定の設定値に対して余裕があれば緑色の表示を行う。なお、上述の設定値は、ここでは法律で定められている軸重の最大値とする。
さらに、表示部15は、表示制御部20の制御によって、モニタ画面15aに、連結車1の前回り半径、裾回り半径、連結全長、および限界ピッチング角のそれぞれについて、適正な値の範囲内であるか否かを画像情報として表示する。このとき、前回り半径、裾回り半径、連結全長、および限界ピッチング角が適正な値であるか否かが一目で分かるように、表示色を変更して表示することができる。たとえば、前回り半径、裾回り半径、連結全長、および限界ピッチング角のいずれかが適正な値でなければ赤色の表示を行い、適正の値であれば緑色の表示を行う。図4の表示例では、連結全長、裾廻り半径、限界ピッチング角は適正(緑色でOK)であり、前廻り半径は不適正(赤色でNG)として表示されている。さらに、NGの文字を点滅させてもよい。また、後述するオフセット移動可能量(図4の「+2」の表示例)またはオフセット移動可能範囲(図4の「+2〜+4」および−5〜+5の水平目盛の表示例)がモニタ画面15aに表示される。
警報ブザー15bおよび警報ランプ15cは、表示制御部20の制御によって、トラクタ2にトレーラ3が連結されたことによるトラクタ2の後輪rの軸重が所定の設定値を超えている場合、トラクタ2にトレーラ3が連結されたときに、未だ、トレーラ3の車種情報が未入力である場合、トラクタ2にトレーラ3が連結されて車種情報が入力されたが、その車種情報が車種別諸元記憶部17に記憶されていない場合に鳴動および点滅する。
(制御装置14の構成について)
制御装置14の構成について図4を参照しながら説明する。制御装置14は、図4に示すように、トラクタ2の軸重を検出する軸重検出部16と、トレーラ3の車種毎のトレーラ3の全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶部17と、カプラ4の現在の位置を検出するカプラ位置検出部18と、軸重検出部16およびカプラ位置検出部18の検出結果と車種別諸元記憶部17の記憶情報とに基づいて、カプラ4の現在の位置を基準として、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、またはカプラ4の現在の位置を基準として全ての走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出部19と、オフセット移動量算出部19により算出されたオフセット移動可能量またはオフセット移動可能範囲を表示部15に表示させる表示制御部20と、スライド型連結牽引装置6のロックスイッチ(不図示)のON/OFF状態を検出するロック状態検出部21と、を有する。なお、ここでいう軸重は、トラクタ2の後輪rの軸重センサraにより検出される軸重である。
(制御装置14の動作について)
次に、制御装置14の動作を図5のフローチャートを参照しながら説明する。図5のフローチャートにおいて、STARTの条件は、トラクタ2のキースイッチがON状態になり、制御装置14および表示部15が稼働状態であり、トラクタ2にトレーラ3が連結された状態であるという条件である。なお、トラクタ2にトレーラ3が連結されたか否かは、たとえば、軸重の急な増加を検出することによって判定することができる。STARTの条件が満たされると、処理は、ステップS0に進む。
ステップS0において、制御装置14に対し、車種情報が入力され、制御装置14がカプラ4の位置情報を取得すると、処理は、ステップS1に進む。なお、車種情報の入力は、運転者等の作業者が制御装置14に接続されたキーボードなどによって行う。また、カプラ4の位置情報は、位置調整機構5に取り付けられた不図示のセンサによって、制御装置14に伝達される。
ステップS1において、ロック状態検出部21は、スライド型連結牽引装置6のロックが完了したか否かを判定する。この判定は、空気圧シリンダ9への空気圧の供給をON/OFFし、ロック部8をロック状態またはロック解除状態とする不図示のロックスイッチがロック状態に操作されたか否かで判定することができる。ステップS1において、Yesと判定されると、処理は、ステップS2に進む。一方、ステップS1において、Noと判定されると、処理は、ステップS1を繰り返す。
ステップS2において、オフセット移動量算出部19は、現在のトラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角を算出する。
オフセット移動量算出部19において、現在の連結全長は、車種別諸元記憶部17に記憶されているトレーラ3の全長と、予めわかっているトラクタ2の全長と、カプラ位置検出部18によって検出されたカプラ4の位置情報とに基づき算出される。たとえば、トラクタ2の最前部からカプラ4の中心部までの距離を求め、トレーラ3の最後部からキングピン3aまでの距離を求め、これらの距離を加算することにより求めることができる。
オフセット移動量算出部19において、現在の前廻り半径は、トレーラ3の場合には、車種別諸元記憶部17に記憶されているトレーラ3の前廻り半径であり、トラクタ2の場合には、カプラ位置検出部18によって検出されたカプラ4の位置情報に基づき算出されるトラクタ2の前廻り半径である。
オフセット移動量算出部19において、現在の裾廻り半径は、トレーラ3の場合には、車種別諸元記憶部17に記憶されているトレーラ3の裾廻り半径であり、トラクタ2の場合には、カプラ位置検出部18によって検出されたカプラ4の位置情報に基づき算出されるトラクタ2の裾廻り半径である。
オフセット移動量算出部19において、現在の限界ピッチング角は、車種別諸元記憶部17に記憶されているトレーラ2の前廻りおよび裾廻りの形状、カプラ4の高さ、トラクタ2の位置調整機構5(プラットフォーム)の高さなどのパラメータによって求めることができる。なお、限界ピッチング角の算出方法の詳細については、特許第4283030号に記載の最大ピッチング角の算出方法と同じである。
ステップS2において、現在のトラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の算出が完了すると、処理は、ステップS3に進む。
ステップS3において、オフセット移動量算出部19は、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲を算出する。一例として、ステップS2で算出された現在の軸重は規格に適合するものであり、カプラ4を現在の位置から後方(こちらをプラス方向という)に、レール7の凹凸のコマ数で4コマ移動させた位置までは規格に適合するものとする。また、カプラ4を現在の位置からプラス方向に4コマ移動させても連結全長、裾廻り半径および限界ピッチング角については問題が無いものとする。ここで、ステップS2で算出された現在の前廻り半径が走行可能条件を満たすためには、プラス方向に2コマ以上移動させる必要があるとする。このような場合には、オフセット移動量算出部19は、オフセット移動量として「+2」を算出する。または、オフセット移動量算出部19は、オフセット移動可能範囲として「+2〜+4」を算出する。
ステップS3において、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲が算出されると、処理は、ステップS4に進む。
ステップS4において、オフセット移動量算出部19は、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲が算出できたか否かを判定する。ステップS4において、Yesと判定されると、処理は、ステップS5に進む。一方、ステップS4において、Noと判定されると、処理は、ステップS9に進む。
ステップS5において、表示制御部20は、オフセット移動量算出部19が算出した移動量または移動可能範囲を表示部15のモニタ画面15aに表示する。すなわち、上述の例では、表示制御部20は、表示部15のモニタ画面15aに、オフセット移動量として「+2」を表示する。または、表示制御部20は、オフセット移動可能範囲として「+2〜+4」を表示する。または、表示制御部20は、オフセット移動可能範囲として−5〜+5の範囲を示す水平目盛の表示において、+2〜+4の範囲の上部に帯状の表示を並列表示したり、または、+2〜+4の範囲の色を変えたり輝度を変えたりする。ステップS5において、表示部15のモニタ画面15aにオフセット移動量またはオフセット移動可能範囲が表示されると、処理は、ステップS6に進む。
ステップS6において、ロック状態検出部21は、スライド型連結牽引装置6のロックが解除されたか否かを判定する。ステップS6において、Yesと判定されると、処理は、ステップS8に進む。一方、ステップS6において、Noと判定されると、処理は、ステップS7に進む。なお、ステップS6において、ロックが解除される状況とは、運転者が表示部15のモニタ画面15aに表示された移動量「+2」または移動可能範囲「+2〜+4」を認識し、現在のオフセット位置を変更しようとするためにロックを解除した状況である。
ステップS7において、制御装置14は、トラクタ2を通常走行モードに設定して処理を終了する(END)。すなわち、ステップS6でNoの場合、連結車1の走行可能条件は全て満たされており、運転者は、現在のオフセット位置を変更する意思は無いと判断できる。したがって、制御装置14は、連結車1が通常どおりに走行できるように、トラクタ2のエンジンやブレーキなどを制御するECU(Electric Control Unit)に対し、通常走行モードを設定するように指示する。
ステップS8は、制御装置14の動作とは別の処理であり、運転者が手動でスライド型連結牽引装置6のカプラオフセットの変更を行う処理である。ステップS8において、運転者がカプラオフセットの変更を終了すると、処理は、ステップS1に戻る。
ステップS9において、表示制御部20は、警報ブザー15bを鳴動させると共に警報ランプ15cを点滅させて警報発出を行い、表示部15のモニタ画面15aに軸重超過量を表示させる。ステップS9において、警報発出と軸重超過量の表示が行われると、処理は、ステップS10に進む。
ステップS10において、ロック状態検出部21は、スライド型連結牽引装置6のロックが解除されたか否かを判定する。ステップS10において、Yesと判定されると、処理は、ステップS11に進む。一方、ステップS10において、Noと判定されると、処理は、ステップS12に進む。なお、ステップS10において、ロックが解除される状況とは、運転者が表示部15のモニタ画面15aに表示された軸重の超過量を認識し、軸重の超過状態を解消すべく、現在のオフセットを変更しようとするためにロックを解除した状況である。
ステップS11は、制御装置14の動作とは別の処理であり、運転者が手動でスライド型連結牽引装置6のカプラオフセットの変更を行う処理である。ステップS11において、運転者がカプラオフセットの変更を終了すると、処理は、ステップS0に戻る。
ステップS12において、制御装置14は、トラクタ2のエンジンやブレーキなどを制御するECUに対し、トレーラ3を連結した状態での走行を禁止するモードを設定し、処理を終了する(END)。すなわち、連結車1は、軸重が法律で定められている値よりも超過しているため、走行が行われないように制御する。このとき運転者は、トレーラ3が開梱可能であれば、積荷を減らしたり、積荷の位置を変更するなどの措置をとる。
(本実施の形態に係る制御装置14による効果について)
制御装置14によれば、連結車1の走行可能条件の詳細な情報を表示させることができる。これによれば、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすためのオフセット移動量またはオフセット移動可能範囲が一目で判別できるため、運転者は、容易に適正なオフセット位置を認識することができる。
(その他の実施の形態に係る制御装置14aについて)
上述した本発明の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限りにおいて、様々に変更が可能である。たとえば、法律で規格が定められている軸重について優先的に適合しているか否かを確認するようにしてもよい。そのような処理を実行するオフセット移動量算出部19aを有する制御装置14aについて、図6および図7を参照しながら説明する。
図6に示すオフセット移動量算出部19aは、軸重検出部16により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定手段と、軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値以下であるときには、所定の設定値に対する余裕度を表示するように表示制御部20に指示し、軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値を超えるときには、所定の設定値に対する超過量を表示するように表示制御部20に指示する軸重表示手段と、軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値以下であるときに、カプラ位置検出部18の検出結果と車種別諸元記憶部17の記憶情報とに基づいて、カプラ4の現在の位置を基準として、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角に係る走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、またはカプラ4の現在の位置を基準として走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出手段と、算出されたオフセット移動可能量またはオフセット移動可能範囲を表示するように表示制御部20に指示する表示手段と、を有する。
さらに、軸重判定手段と軸重表示手段による判定表示処理を第1の処理とし、オフセット移動量算出手段と表示手段による算出表示処理を第2の処理とするときに、第1の処理の終了後に第2の処理を開始させるための切替スイッチ22を有する。切替スイッチ22は、判定1と判定2とを切替可能であれば、どのような形態のスイッチであってもよい。たとえば、切替スイッチ22は、表示部15の近傍の運転者が操作し易い位置に設けられたシーソースイッチである。または、切替スイッチ22は、表示部15のモニタ画面15a内にタッチパネルスイッチとして配設されるようにしてもよい。
制御装置14aは、オフセット移動量算出部19aが切替スイッチ22のON/OFF情報を取得する点で制御装置14とは異なる。切替スイッチ22は、判定1と判定2とを切替えるスイッチであり、初期状態では判定1を選択している。判定1では、走行可能条件のうちトラクタ2の軸重に係る条件についての判定および表示を行う。判定2では、走行可能条件のうち連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角についての判定および表示を行う。
(制御装置14aの動作について)
制御装置14aの動作を図7のフローチャートを参照しながら説明する。図7のフローチャートにおいて、START〜ステップS1の処理は、図5のフローチャートの処理と同じであるので説明は省略する。
ステップS20において、オフセット移動量算出部19aは、現在のトラクタ2の軸重が設定値(最大値)以下であるか否かを判定する。ステップS20において、Yesと判定されると、処理は、ステップS21に進む。一方、ステップS20において、Noと判定されると、処理は、ステップS29に進む。
ステップS21において、オフセット移動量算出部19aは、表示制御部20に対し、軸重の余裕度を表示部15に表示するように指示し、処理は、ステップS22に進む。
ステップS22において、オフセット移動量算出部19aは、切替スイッチ22は判定2に切替えられたか否かを判定する。ステップS22において、Yesと判定されると、処理は、ステップS23に進む。一方、ステップS22において、Noと判定されると、処理は、ステップS22を繰り返す。
ステップS23において、オフセット移動量算出部19aは、現在の連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角を算出する。ステップS23において、現在の連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の算出が完了すると、処理は、ステップS24に進む。なお、現在の連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の算出方法は、図5のスローチャートの説明において既に説明したとおりである。
ステップS24において、オフセット移動量算出部19aは、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲を算出する。ステップS24において、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲が算出されると、処理は、ステップS25に進む。なお、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲の算出方法は、図5のフローチャートの説明において既に説明したとおりである。
ステップS25において、オフセット移動量算出部19aは、トラクタ2の軸重、連結車1の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径、限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすオフセット位置までの移動量または移動可能範囲が算出できたか否かを判定する。ステップS25において、Yesと判定されると、処理は、ステップS26に進む。一方、ステップS25において、Noと判定されると、処理は、ステップS33に進む。
ステップS26において、表示制御部20は、オフセット移動量算出部19aが算出した移動量または移動可能範囲を表示部15のモニタ画面15aに表示する。ステップS16において、表示部15のモニタ画面15aにオフセット移動量またはオフセット移動可能範囲が表示されると、処理は、ステップS27に進む。
ステップS27において、ロック状態検出部21は、スライド型連結牽引装置6のロックが解除されたか否かを判定する。ステップS27において、Yesと判定されると、処理は、ステップS31に進む。一方、ステップS27において、Noと判定されると、処理は、ステップS28に進む。なお、ステップS27において、ロックが解除される状況とは、既に説明したように、運転者が表示部15のモニタ画面15aに表示された移動量または移動可能範囲を認識し、現在のオフセットを変更しようとするためにロックを解除した状況である。
ステップS28において、制御装置14aは、トラクタ2のエンジンやブレーキなどを制御するECUに対し、通常走行モードを設定するように指示して処理を終了する(END)。
ステップS29において、オフセット移動量算出部19aは、表示制御部20に対し、軸重の超過量を表示部15のモニタ画面15aに表示するように指示し、処理は、ステップS30に進む。
ステップS30において、ロック状態検出部21は、スライド型連結牽引装置6のロックが解除されたか否かを判定する。ステップS30において、Yesと判定されると、処理は、ステップS31に進む。一方、ステップS30において、Noと判定されると、処理は、ステップS32に進む。なお、ステップS30において、ロックが解除される状況とは、運転者が表示部15のモニタ画面15aに表示された軸重の超過量を認識し、軸重の超過状態を解消すべく、現在のオフセットを変更しようとするためにロックを解除した状況である。
ステップS31は、制御装置14aの動作とは別の処理であり、運転者が手動でスライド型連結牽引装置6のカプラオフセットの変更を行う処理である。ステップS31において、運転者がカプラオフセットの変更を終了すると、処理は、ステップS0に戻る。
ステップS32において、オフセット移動量算出部19aは、表示制御部20に対し、警報ブザー15bを鳴動させると共に警報ランプ15cを点滅させて警報発出を行うように指示し、制御装置14aは、トラクタ2のエンジンやブレーキなどを制御するECUに対し、トレーラ3を連結した状態での走行を禁止するモードを設定し、処理を終了する(END)。すなわち、連結車1は、軸重が法律で定められている値よりも超過しているため、走行が行われないように制御する。このとき運転者は、トレーラ3が開梱可能であれば、積荷を減らしたり、積荷の位置を変更するなどの措置をとる。
ステップS33において、制御装置14は、トラクタ2のエンジンやブレーキなどを制御するECUに対し、制限走行モードを設定して処理を終了する(END)。すなわち、連結車1は、軸重については法律で定められている規格を満たしているものの、軸重以外の走行可能条件を満たしていない。このため、連結車1は、駐車場内の低速での移動などは可能である制限走行モードに設定される。これにより、運転者は、連結車1を他車の作業の邪魔にならない場所に移動するなどしてオフセットの変更作業を行うことができる。
(その他の実施の形態に係る制御装置14aの効果について)
制御装置14aによれば、判定1で軸重に係る走行可能条件の判定および表示を行うので、運転者は、最初に軸重が適合しているか否かと軸重の余裕度または超過量を認識することができる。判定1の段階で、軸重に係る走行可能条件が満たされない場合には、運転者は、直ちに軸重に係る走行可能条件を満たす対策を取ることができる。
また、運転者が自らの意思をもって切替スイッチ22の操作を行うことにより、運転者は、軸重に係る走行可能条件の適否を明確に確認することができる。
このとき、表示制御部20は、所定の設定値を中心として正方向および負方向にそれぞれ段階的に差分値に対応する情報(図6では−200〜+200を表示)を表示部15に表示させるので、運転者は、トラクタ2の軸重の詳細な情報を視覚的に分かり易く把握することができる。
(その他の実施の形態について)
表示部15の表示例は、上述の例の他にも様々に変更してよい。たとえば、モニタ画面15aに、警報ランプ15cに相当する画像情報を表示するようにして、警報ランプ15cを省略してもよい。あるいは、表示部15がモニタ画面15aに写し出される画像情報に対応する音を出すためのスピーカを有するタイプであれば、警報ブザー15bを省略し、警報ブザー15bの機能をスピーカによって代行することができる。これによれば、表示部15をモニタ画面15aのみとすることができる。また、警報ブザー15bおよび警報ランプ15cは、動作を連動させず、個別に異なる役割を割り当ててもよい。
また、制御装置14,14aと表示部15との間を無線通信によって接続してもよい。これによれば、連結車1から離れた場所で、表示部15の表示を確認することができる。
また、表示部15に不図示の車種情報の入力機能(キーボード等)を備えるようにしてもよい。
また、車種情報の入力は、運転者等の作業者が手動で行うのではなく、トレーラ3に貼付されたバーコードまたはQRコードもしくはICタグ等の読み取りによって行うようにしてもよい。この場合、制御装置14,14aの側にバーコードまたはQRコードもしくはICタグ等の読み取り機能を備えることとする。
また、制御装置14,14aは、情報処理装置が予めインストールされている所定のプログラムを実行することによって実現することができる。このような情報処理装置は、たとえば、メモリ、CPU(Central Processing Unit)、入出力ポートなどを有する。情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、情報処理装置には、制御装置14,14aの機能が実現される。なお、CPUの代わりにASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSP(Digital Signal Processor)などを用いてもよい。
また、上述の所定のプログラムは、制御装置14,14aの出荷前に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、制御装置14,14aの出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、プログラムの一部が、制御装置14,14aの出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。制御装置14,14aの出荷後に、情報処理装置のメモリなどに記憶されるプログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、上述の所定のプログラムは、情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
このように、情報処理装置とプログラムによって制御装置14,14aを実現することにより、大量生産や仕様変更(または設計変更)に対して柔軟に対応可能となる。
なお、情報処理装置が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
また、上述のトラクタ2の前輪fおよび後輪rにかかる軸重の情報については、軸重センサfa,raを省略し、たとえば、トラクタ2がエアサスペンションを搭載している場合、トラクタ2にトレーラ3を連結する以前と以後におけるエアサスペンションの空気圧の変化を検出することにより取得することができる。
1…連結車、2…トラクタ、3…トレーラ、4…カプラ、5…位置調整機構(位置調整手段)、6…スライド型連結牽引装置、14,14a…制御装置、15…表示部(表示手段、軸重表示手段)、16…軸重検出部(軸重検出手段)、17…車種別諸元記憶部(車種別諸元記憶手段)、18…カプラ位置検出部(カプラ位置検出手段)、19,19a…オフセット移動量算出部(オフセット移動量算出手段、軸重判定手段)、20…表示制御部(表示手段、軸重表示手段)、22…切替スイッチ、fa,ra…軸重センサ(軸重検出手段)

Claims (6)

  1. トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、前記トラクタの直進進行方向に沿って前記カプラの位置を変更可能な位置調整手段と、
    前記トラクタの軸重を検出する軸重検出手段と、
    前記トレーラの車種毎の全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、
    前記カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、
    を有する、
    スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置において、
    前記軸重検出手段および前記カプラ位置検出手段の検出結果と前記車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、前記カプラの現在の位置を基準として、前記軸重、前記連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、または前記カプラの現在の位置を基準として前記全ての走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出手段と、
    前記オフセット移動量算出手段により算出された前記オフセット移動可能量または前記オフセット移動可能範囲を表示する表示手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする制御装置。
  2. トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、前記トラクタの直進進行方向に沿って前記カプラの位置を変更可能な位置調整手段と、
    前記トラクタの軸重を検出する軸重検出手段と、
    前記トレーラの車種毎に全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、
    前記カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、
    を有する、
    スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置において、
    前記軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定手段と、
    前記軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値以下であるときには、前記所定の設定値に対する余裕度を表示し、前記軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値を超えるときには、前記所定の設定値に対する超過量を表示する軸重表示手段と、
    前記軸重判定手段により判定された軸重が所定の設定値以下であるときに、前記カプラ位置検出手段の検出結果と前記車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、前記カプラの現在の位置を基準として、前記連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角に係る走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、または前記カプラの現在の位置を基準として前記走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出手段と、
    前記オフセット移動量算出手段により算出された前記オフセット移動可能量または前記オフセット移動可能範囲を表示する表示手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする制御装置。
  3. 請求項2記載の制御装置において、
    前記軸重判定手段と前記軸重表示手段による判定表示処理を第1の処理とし、前記オフセット移動量算出手段と前記表示手段による算出表示処理を第2の処理とするときに、
    前記第1の処理の終了後に前記第2の処理を開始させるための切替スイッチを有する、
    ことを特徴とする制御装置。
  4. トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、前記トラクタの直進進行方向に沿って前記カプラの位置を変更可能な位置調整手段と、
    前記トラクタの軸重を検出する軸重検出手段と、
    前記トレーラの車種毎の全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、
    前記カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、
    を有する、
    スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置が実行する連結情報表示方法において、
    前記軸重検出手段および前記カプラ位置検出手段の検出結果と前記車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、前記カプラの現在の位置を基準として、前記軸重、前記連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角の全ての走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、または前記カプラの現在の位置を基準として前記全ての走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出ステップと、
    前記オフセット移動量算出ステップの処理により算出された前記オフセット移動可能量または前記オフセット移動可能範囲を表示する表示ステップと、
    を有する、
    ことを特徴とする連結情報表示方法。
  5. トラクタにトレーラを連結する際にトレーラの連結部と結合させるカプラを有し、前記トラクタの直進進行方向に沿って前記カプラの位置を変更可能な位置調整手段と、
    前記トラクタの軸重を検出する軸重検出手段と、
    前記トレーラの車種毎に前記トレーラの全長、前廻り半径、裾廻り半径、および限界ピッチング角を算出するためのパラメータを記憶する車種別諸元記憶手段と、
    前記カプラの現在の位置を検出するカプラ位置検出手段と、
    を有する、
    スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置が実行する連結情報表示方法において、
    前記軸重検出手段により検出された軸重が所定の設定値以下であるか否かを判定する軸重判定ステップと、
    前記軸重判定ステップの処理により判定された軸重が所定の設定値以下であるときには、前記所定の設定値に対する余裕度を表示し、前記軸重判定ステップの処理により判定された軸重が所定の設定値を超えるときには、前記所定の設定値に対する超過量を表示する軸重表示ステップと、
    前記軸重判定ステップの処理により判定された軸重が所定の設定値以下であるときに、前記カプラ位置検出手段の検出結果と前記車種別諸元記憶手段の記憶情報とに基づいて、前記カプラの現在の位置を基準として、前記連結車の連結全長、前廻り半径、裾廻り半径および限界ピッチング角に係る走行可能条件を満たすことになるオフセット位置までの移動量、または前記カプラの現在の位置を基準として前記走行可能条件を満たすオフセット移動可能範囲を算出するオフセット移動量算出ステップと、
    前記オフセット移動量算出ステップの処理により算出された前記オフセット移動可能量または前記オフセット移動可能範囲を表示する表示ステップと、
    を有する、
    ことを特徴とする連結情報表示方法。
  6. 請求項5記載の連結情報表示方法において、
    前記軸重判定ステップの処理と前記軸重表示ステップの処理による判定表示処理を第1の処理とし、前記オフセット移動量算出ステップの処理と前記表示ステップの処理による算出表示処理を第2の処理とするときに、
    前記第1の処理の終了後に前記第2の処理を開始させるための切替ステップを有する、
    ことを特徴とする連結情報表示方法。
JP2016129742A 2016-06-30 2016-06-30 スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法 Active JP6681288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129742A JP6681288B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016129742A JP6681288B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018001903A JP2018001903A (ja) 2018-01-11
JP6681288B2 true JP6681288B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=60944759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016129742A Active JP6681288B2 (ja) 2016-06-30 2016-06-30 スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6681288B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102009002334B4 (de) * 2009-04-09 2012-09-27 Jost-Werke Gmbh Steuerungssystem mit einer Verschiebeeinrichtung für eine auf einem Zugfahrzeug angeordnete Sattelkupplung
JP6117628B2 (ja) * 2013-06-12 2017-04-19 日野自動車株式会社 制御装置および牽引車ならびに制御方法
JP6377951B2 (ja) * 2014-05-13 2018-08-22 日野自動車株式会社 連結牽引装置、牽引車の制御装置、牽引車、および連結可否判定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018001903A (ja) 2018-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10766525B2 (en) Enhanced yaw rate trailer angle detection initialization
US20180001928A1 (en) Enhanced yaw rate trailer angle detection initialization
US20180111621A1 (en) Control method using trailer yaw rate measurements for trailer backup assist
US20160362135A1 (en) Trailer length estimation method using trailer yaw rate signal
US9522582B2 (en) Systems and methods for setting front axle load restoration
CN110641236A (zh) 对挂车耦接器与挂接球之间的干涉的检测和响应
JP5970623B1 (ja) 連結車両の転倒予兆判定装置および連結車両
CN111231981A (zh) 具有高级用户模式的挂车倒退辅助系统
US11420678B2 (en) Traction assist display for towing a vehicle
US11400974B2 (en) Towing assist device for notifying driver of backup conditions
JP2017193199A (ja) スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法
CN111497817A (zh) 用于车辆对准控制的系统和方法
JP6681288B2 (ja) スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結情報表示方法
CN110871837A (zh) 用于在辅助车辆操作中进行转向控制的系统和方法
JP6022830B2 (ja) 重心位置推定装置、車両、および重心位置推定方法、並びにプログラム
JP6117628B2 (ja) 制御装置および牽引車ならびに制御方法
JP6377951B2 (ja) 連結牽引装置、牽引車の制御装置、牽引車、および連結可否判定方法
JP5988720B2 (ja) 重心位置推定装置、車両、および重心位置推定方法、並びにプログラム
WO2023210173A1 (ja) 連結車両の相対角度検出装置
JP2018052146A (ja) スライド型連結装置を備えた連結車の制御装置および連結支援方法
JP5709655B2 (ja) 表示装置、車両、および表示方法、並びにプログラム
JP2011189867A (ja) 左右重心位置推定装置、左右重心位置推定方法、および牽引車
CN110641455A (zh) 用于拖车高度调整的系统及方法
JP5550404B2 (ja) 重心位置表示装置、重心位置表示方法、および車両
JP2019014276A (ja) 連結作業支援装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190516

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6681288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250