JP6679408B2 - Voltage detection probe and measuring device - Google Patents
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Description
本発明は、測定対象電線の電圧を検出可能に構成された電圧検出プローブ、およびこの電圧検出プローブを備えた測定装置に関するものである。 The present invention relates to a voltage detection probe configured to detect the voltage of an electric wire to be measured, and a measuring device including the voltage detection probe.
この種の電圧検出プローブとして、本願出願人は、下記の特許文献1〜3において、種々の形態の電圧検出プローブ(以下、単に「検出プローブ」ともいう)を開示している。例えば、特許文献1では、閉状態において測定対象電線を取り囲んで環状の閉磁路を形成する磁気コアが内蔵されたクランプ部を備えた検出プローブを開示している。また、特許文献2では、電圧測定用センサ基板を収容するセンサ基板収容部と、回動軸を介してセンサ基板収容部に回動可能に軸支されて、測定対象導線をセンサ基板収容部との間で挟持する測定対象電線押付け部とを備えた構成の検出プローブを開示している。また、特許文献3では、内部に電圧検出用の検知電極と磁石とが配置された電圧検出部を備え、電圧検出部が設けられた測定プローブの先端部を磁石の磁力によって位置決めしつつ測定対象電線に押し当てる構成の検出プローブを開示している。これらの検出プローブは、いずれも、その検出用の電極を測定対象電線の導電部位に直接接触させることなく互いに容量結合させるだけで、この導電部位の電圧を検出し得る検出プローブ(いわゆる非接触型電圧検出プローブ)として構成されている。
As this type of voltage detection probe, the applicant of the present application discloses various forms of voltage detection probe (hereinafter, also simply referred to as “detection probe”) in
ここで、上記の検出プローブは、電圧検出用の電極の近傍に、磁気コアが配置されていたり、クランプや挟持のための機構が配置されていたり、磁石が配置されていたりする構成のため、外形、特に電圧検出用の電極を含む部位の形状が大きくなっている。このため、上記の検出プローブでは、例えば、束ねられた複数の電線のうちの1本の電線の電圧を測定するときには、1本の電線だけを挟持することができないため、このような形態での測定が困難となっている。 Here, the above-mentioned detection probe, in the vicinity of the electrode for voltage detection, a magnetic core is arranged, a mechanism for clamping or clamping is arranged, or a structure in which a magnet is arranged, The outer shape, in particular, the shape of the portion including the electrode for voltage detection is large. Therefore, in the above detection probe, for example, when measuring the voltage of one of the bundled electric wires, it is not possible to hold only one electric wire. Measurement is difficult.
このような課題を解決する手段として、出願人は、次のような検出プローブを開発している。この検出プローブは、絶縁材料製のグリップ部と、先端部に挿入凹部が形成されて基端部がグリップ部に連結されたシールド筒体と、先端面および外周面が絶縁被覆で覆われた金属製の柱状体で形成されたシールド筒体内に摺動自在に収納された検出電極とを備えて構成されている。また、検出電極は、グリップ部にスライド可能に配設された操作レバーに対する操作に応じて摺動(移動)させられる。この場合、検出電極は、シールド筒体に形成された第2ガイド孔に挿通された操作レバーの支柱部の先端部に連結されている。この検出プローブでは、操作レバーを操作して検出電極をシールド筒体の先端部に向けて摺動させて挿入凹部に挿入されている電線に検出電極の先端面を当接させ、この状態で電線の電圧を測定することが可能となっている。このため、この検出プローブでは、シールド筒体や検出電極を細く形成することで、束ねられた複数の電線のうちの1本の電線だけを確実かつ容易に挟持することができるため、このような電線の電圧を確実に測定することが可能となっている。 As a means for solving such a problem, the applicant has developed the following detection probe. This detection probe includes a grip portion made of an insulating material, a shield cylinder body having an insertion recess formed at the tip end portion and a base end portion connected to the grip portion, and a metal having a tip end surface and an outer peripheral surface covered with an insulating coating. And a detection electrode slidably housed in a shield cylinder formed of a columnar body made of aluminum. Further, the detection electrode is slid (moved) in response to an operation on an operation lever slidably arranged on the grip portion. In this case, the detection electrode is connected to the tip of the column of the operating lever that is inserted into the second guide hole formed in the shield cylinder. In this detection probe, the operation lever is operated to slide the detection electrode toward the tip of the shield cylinder to bring the tip of the detection electrode into contact with the wire inserted in the insertion recess. It is possible to measure the voltage of. For this reason, in this detection probe, by forming the shield cylinder and the detection electrode to be thin, it is possible to reliably and easily hold only one of the bundled electric wires. It is possible to reliably measure the voltage of the wire.
ところが、出願人が開発している上記の検出プローブにも、改善すべき以下の課題が存在する。すなわち、出願人が開発している検出プローブ(シールド筒体の先端部で電線を挟持する検出プローブ)では、シールド筒体に形成された第2ガイド孔に挿通された操作レバーの支柱部の先端部に検出電極が連結されている。このため、この検出プローブでは、第2ガイド孔の存在によって外乱の影響を受け、これによって電圧の測定精度が低下するおそれがあり、この点の改善が望まれている。 However, the above-mentioned detection probe developed by the applicant also has the following problems to be improved. That is, in the detection probe developed by the applicant (the detection probe in which the electric wire is sandwiched by the tip portion of the shield cylinder), the tip of the column portion of the operation lever inserted into the second guide hole formed in the shield cylinder. The detection electrode is connected to the section. Therefore, in this detection probe, the presence of the second guide hole may be affected by disturbance, which may reduce the accuracy of voltage measurement, and improvement of this point is desired.
本発明は、かかる課題を改善するためになされたものであり、外乱の影響を十分に低減して電圧を正確に測定し得る電圧検出プローブおよび測定装置を提供することを主目的とする。 The present invention has been made in order to improve such a problem, and a main object of the present invention is to provide a voltage detection probe and a measurement device capable of accurately measuring the voltage by sufficiently reducing the influence of disturbance.
上記目的を達成すべく請求項1記載の電圧検出プローブは、先端部における外周壁の一部が軸線に対して交差する方向に沿って切り欠かれて測定対象電線を挿入可能な挿入凹部が当該先端部に形成された導電性を有する筒状の第1シールド体と、前記第1シールド体の基端部側が挿入される導電性を有する筒状の第2シールド体と、先端面および外周面が絶縁被覆で覆われた導電性を有する柱状体で形成されると共に前記第1シールド体内に収納された検出電極とを備え、前記第1シールド体および前記検出電極のいずれか一方は、操作レバーの移動操作に応じて前記軸線の方向に沿って移動可能に構成されて、前記挿入凹部に挿入されている前記測定対象電線に前記先端面の前記絶縁被覆が当接したときに当該挿入凹部と当該先端面とによって当該挿入されている測定対象電線を挟持すると共に当該先端面が当該絶縁被覆を介して当該挿入されている測定対象電線と容量結合可能に構成され、前記操作レバーは、つまみ部と、前記第2シールド体に形成されたガイド孔に挿通されて前記いずれか一方に接続された支柱部とを備え、前記第2シールド体の内側および外側の少なくとも一方には、前記支柱部に取り付けられて前記操作レバーに対する前記移動操作に応じて移動可能に構成され、前記挿入されている測定対象電線を挟持したときに前記ガイド孔を遮蔽する第3シールド体が配設されている。
In order to achieve the above object, the voltage detection probe according to
請求項2記載の電圧検出プローブは、請求項1記載の電圧検出プローブにおいて、前記第1シールド体が前記軸線の方向に沿って移動可能に構成されている。 The voltage detection probe according to a second aspect is the voltage detection probe according to the first aspect, wherein the first shield body is configured to be movable along the direction of the axis.
請求項3記載の電圧検出プローブは、請求項1または2記載の電圧検出プローブにおいて、前記第3シールド体が前記第2シールド体の内側に配設されている。 According to a third aspect of the voltage detection probe of the first or second aspect, the third shield body is arranged inside the second shield body.
請求項4記載の電圧検出プローブは、請求項1から3のいずれかに記載の電圧検出プローブにおいて、前記第3シールド体は円筒状に形成されている。 A voltage detection probe according to a fourth aspect is the voltage detection probe according to any of the first to third aspects, wherein the third shield body is formed in a cylindrical shape.
請求項5記載の電圧検出プローブは、請求項1から4のいずれかに記載の電圧検出プローブにおいて、前記挿入凹部を構成する前記第1シールド体の切欠き面のうちの前記先端部側に位置する先端側切欠き面は、前記軸線と直交する基準平面を基準として前記基端部側に傾斜している。
The voltage detection probe according to
請求項6記載の電圧検出プローブは、請求項5記載の電圧検出プローブにおいて、前記挿入凹部を構成する前記第1シールド体の切欠き面のうちの前記基端部側に位置する基端側切欠き面は、前記基準平面を基準として、前記先端側切欠き面よりも前記基端部側に傾斜している。
The voltage detection probe according to
請求項7記載の電圧検出プローブは、請求項1から6のいずれかに記載の電圧検出プローブにおいて、前記検出電極を前記挿入凹部方向に常時付勢する付勢部材を備え、前記検出電極は、前記付勢部材の付勢力によって前記第1シールド体内を前記挿入凹部方向に摺動させられて、前記挿入凹部を構成する前記第1シールド体の切欠き面のうちの前記先端部側に位置する先端側切欠き面と前記先端面との間で、前記挿入されている測定対象電線を挟持する。
The voltage detection probe according to claim 7 is the voltage detection probe according to any one of
請求項8記載の電圧検出プローブは、請求項1から7のいずれかに記載の電圧検出プローブにおいて、前記先端面は、前記軸線と直交する基準平面を基準として前記先端部側に傾斜している。
The voltage detection probe according to claim 8 is the voltage detection probe according to any one of
請求項9記載の電圧検出プローブは、請求項1から8のいずれかに記載の電圧検出プローブにおいて、前記挿入されている測定対象電線との容量結合状態において前記挿入凹部から前記第1シールド体の外部に露出する前記検出電極における前記絶縁被覆で覆われた前記外周面は、当該第1シールド体と電気的に接触する導電体層で覆われている。
Voltage detection probe according to claim 9, wherein, in the voltage detection probe according to any one of
請求項10記載の測定装置は、請求項1から9のいずれかに記載の電圧検出プローブと、前記電圧検出プローブに接続された本体ユニットと、前記本体ユニット内に配設されて、前記検出電極を介して前記挿入されている測定対象電線の電圧を検出すると共に当該電圧に応じて変化する電圧信号を出力する電圧検出部と、前記本体ユニット内に配設されて、前記電圧信号に基づいて前記挿入されている測定対象電線の前記電圧に追従する電圧を生成する電圧生成部と、前記本体ユニット内に配設されて、前記電圧生成部で生成される前記電圧に基づいて前記挿入されている測定対象電線の前記電圧を測定する処理部とを備え、前記電圧検出部は、前記電圧生成部で生成される前記電圧の電位を基準とするフローティング電圧で作動する。
A measuring device according to
請求項1記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置では、操作レバーの支柱部に取り付けられて操作レバーに対する移動操作に応じて移動可能に構成されて、測定対象電線を挟持したときに第2シールド体のガイド孔を遮蔽する第3シールド体が第2シールド体の内側および外側の少なくとも一方に配設されている。このため、この検出プローブおよび測定装置によれば、測定対象電線を挟持した状態においてガイド孔が遮蔽されない構成と比較して、検出電極に対する外乱の影響を十分に低減させることができる結果、測定対象電線の電圧を正確に測定することができる。
In the voltage detection probe according to
請求項2記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置では、第1シールド体が軸線の方向に沿って移動可能に構成されている。この場合、検出電極を移動させる構成では、操作レバーの支柱部を検出電極に連結するために、支柱部を挿通させるガイド孔(第2シールド体のガイド孔と同様のガイド孔)等を第1シールド体に形成する必要があり、その分シールド効果が低下する。これに対して第1シールド体を移動させるこの検出プローブおよび測定装置では、第1シールド体にガイド孔等を形成する必要がないため、その分、検出電極を移動させる構成よりもシールド効果を高めることができる。
In the voltage detection probe according to
請求項3記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、第3シールド体を第2シールド体の内側に配設したことにより、第3シールド体を第2シールド体の外側に配設する構成と比較して検出プローブを小型化することができる。
According to the voltage detection probe of
請求項4記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、第3シールド体を円筒状に形成したことにより、検出電極を第3シールド体で取り囲むことができるため、第3シールド体によるシールド効果をさらに高めることができる。 According to the voltage detection probe of the fourth aspect and the measuring device of the tenth aspect, since the third shield body is formed in a cylindrical shape, the detection electrode can be surrounded by the third shield body. The shield effect of the body can be further enhanced.
請求項5記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、先端側切欠き面が基端部側に傾斜する構成のため、挿入凹部内に挿入された測定対象電線が検出電極の先端面によって先端側切欠き面に押し付けられた状態(検出電極の先端面と先端側切欠き面とで挟持された状態)において、測定対象電線を挿入凹部から外れにくくすることができる。
According to the voltage detection probe of
請求項6記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、基端側切欠き面が先端側切欠き面よりも基端部側に傾斜する構成のため、上記のような先端側切欠き面を傾けたときの効果(挿入凹部から測定対象電線を外れにくくできるとの効果)を維持しつつ、各切欠き面間の軸線の方向に沿った距離を、挿入凹部を構成する奥側の切欠き面から離間するに従って徐々に広くする構成(挿入凹部の開口幅を徐々に広くする構成)にできるため、測定対象電線の挿入凹部内への挿入の容易性を高めることができる。
According to the voltage detection probe of
請求項7記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、挿入凹部内に挿入された測定対象電線を、付勢部材の付勢力により、第1シールド体の先端側切欠き面と検出電極の先端面との間で挟持することができるため、電圧検出プローブから手を放した状態においても、測定対象電線が挿入凹部内に位置する状態が維持される結果、測定対象電線の電圧の測定作業についての作業性を向上させることができる。
According to the voltage detection probe of claim 7 and the measuring device of
請求項8記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、検出電極の先端面を第1シールド体の先端部側に傾斜する斜面に形成したことにより、挿入凹部内に挿入された測定対象電線が検出電極の先端面によって先端側切欠き面に押し付けられた状態(検出電極の先端面と先端側切欠き面とで挟持された状態)において、測定対象電線を挿入凹部から一層外れにくくすることができる。
According to the voltage detection probe of claim 8 and the measuring device of
請求項9記載の電圧検出プローブおよび請求項10記載の測定装置によれば、検出電極の外周面(絶縁被覆の表面)をさらに導電体層で覆う構成としたことにより、第1シールド体の内面との接触(電気的接触)によって第1シールド体と同電位となることでシールド部材として機能するこの導電体層における挿入凹部の開口部分から露出する部位で、挿入凹部の開口部分の一部を閉塞して(挿入凹部の開口部分におけるシールド部材の存在しない領域の面積を低減して)、測定対象電線に対する外乱の影響をより低減させることができる。
According to the voltage detection probe of claim 9 and the measurement device of
以下、電圧検出プローブおよび測定装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。 Hereinafter, embodiments of a voltage detection probe and a measuring device will be described with reference to the accompanying drawings.
最初に、図1に示す電圧検出プローブとしての電圧検出プローブ1(以下、単に「検出プローブ1」ともいう)の構成について、図面を参照して説明する。
First, the configuration of the voltage detection probe 1 (hereinafter, also simply referred to as “
この検出プローブ1は、一例として、図1に示すように、グリップ部2および検出電極ユニット3を備え、後述の本体ユニット4(図9参照)と共に測定装置MDを構成する。また、検出プローブ1は、シールドケーブル5を介して本体ユニット4と接続されると共に、検出電極ユニット3の先端に設けられた後述の挿入凹部33内に測定対象電線6(図4参照)を挿入して使用される。本実施の形態でのシールドケーブル5とは、信号伝送用の配線、およびこの配線をシールドするシールド導体を備えたケーブルであって、例えば、信号伝送用の配線としての芯線およびこの芯線を覆うシールド導体を備えたシールド線(同軸ケーブルを含む)や、ツイストペア線を含んでいる。本例では一例として、図2に示すように、芯線5aおよびこの芯線5aを覆うシールド導体5bを備えたシールド線をシールドケーブル5の一例として挙げて説明する。
As an example, the
グリップ部2は、使用者によって把持される部材であって、一例として、図1,2に示すように、合成樹脂材料などの電気的絶縁性を有する材料(以下、単に絶縁材料ともいう)を用いて検出電極ユニット3を収容可能な中空の柱状体に形成されている。また、グリップ部2の先端部(図1,2における左側の端部)側の端面11には、検出電極ユニット3の後述する第1シールド筒体21(第1シールド体)が挿通される貫通孔11aが形成されている。また、グリップ部2の基端部(図1,2における右側の端部)側の端面13には、図2に示すように、貫通孔13aが形成されている。シールドケーブル5は、シールドケーブル5に一体的に取り付けられた自在ブッシュ5cがこの貫通孔13aに嵌め込まれることにより、グリップ部2の基端部に連結されている。
The
また、グリップ部2の外周壁の外面には、一例として、グリップ部2の長さ方向(後述する軸線L(図1,2参照)と平行な方向)に沿って延びる長溝15が形成されると共に、この長溝15の底壁(グリップ部2の外周壁の一部の部位)には、グリップ部2の長さ方向に沿って延びる第1ガイド孔16がこの底壁を貫通して形成されている。
Further, on the outer surface of the outer peripheral wall of the
検出電極ユニット3は、一例として、図2〜6に示すように、第1シールド筒体21、第2シールド筒体22(第2シールド体)、検出電極23、絶縁被覆24、第1蓋体25、第2蓋体26、第3蓋体27、絶縁筒体28、ガイド筒体29、連結ピン30、付勢部材31および操作レバー32を備えている。
As an example, the
第1シールド筒体21は、図3,5に示すように導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて外形が一例として直径3mm〜5mm程度の筒状の剛性体(本例では一例として円筒状体)に形成されると共に、先端部(図2〜6では左端部)には、この先端部における外周壁の一部が軸線Lに対して交差する方向(本例では一例として直交する方向)に沿って例えば切削加工などの手法によって切り欠かれて測定対象電線6(図4,6,8参照)が挿入される挿入凹部33が形成されている。なお、本例での測定対象電線6は、図8に示すように、芯線6aが絶縁被覆6bで覆われた被覆電線である。また、第1シールド筒体21は、図3,5に示すように、基端部側(両図における右側)が第2シールド筒体22に収容された状態で第2シールド筒体22に固定されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, the first
挿入凹部33は、本例では一例として、図2,5に示すように(詳細には図5の要部拡大図である図7に示すように)、この挿入凹部33を構成する第1シールド筒体21の各切欠き面33a,33b,33cのうちの第1シールド筒体21の先端部側に位置する先端側切欠き面33aは、軸線Lと直交する基準平面PLを基準として第1シールド筒体21の基端部側に傾斜する構成(つまり、軸線L(軸線Lを含む仮想平面)と先端側切欠き面33aとの角度θ1を鋭角にする構成)となっている。この構成により、挿入凹部33内に挿入された測定対象電線6が、後述するようにして検出電極23における先端部側の端面23a(以下、先端面23aともいう)によって先端側切欠き面33aに押し付けられた状態(図6,8参照)のときに、挿入凹部33から外れにくくなっている。
The
本例では一例として、各切欠き面33a,33b,33cのうちの第1シールド筒体21の基端部側に位置する基端側切欠き面33bは、軸線Lと直交する基準平面PL(図7参照)を基準として、先端側切欠き面33aよりも第1シールド筒体21の基端部側に傾斜する構成(つまり、軸線L(軸線Lを含む仮想平面)と先端側切欠き面33aとの角度θ2を角度θ1よりも小さくなる状態で鋭角にする構成)となっている。この構成により、上記のような先端側切欠き面33aを傾けたときの効果(挿入凹部33から測定対象電線6を外れにくくできるとの効果)を維持しつつ、各切欠き面33a,33b間の軸線Lの方向に沿った距離を奥側切欠き面33c(挿入凹部33を構成する奥側の切欠き面)から離間するに従って徐々に広くする構成(挿入凹部33の開口幅を徐々に広くする構成)にし得るため、測定対象電線6の挿入凹部33内への挿入の容易性を高めることが可能となっている。
In the present example, as an example, the base end
また、本例では、奥側切欠き面33cは、一例として軸線Lとほぼ平行な平面となる構成であるが、この構成に限定されるものではなく、弧状面に形成する構成を採用することもできる。
Further, in the present example, the rear
本例の検出プローブ1が使用される測定対象電線6は、背景技術で説明した各種の検出プローブでは装着することが困難であった導体、例えば、通常は他の同じような小径な配線材と共に結束された状態で引き回される小径な配線材の1本などのように、他の導体(他の配線材など)と極めて近接した状態で存在している1本の小径な配線材(被覆電線)である。
The
このため、この検出プローブ1の検出電極ユニット3では、第1シールド筒体21として、このような小径の配線材が測定対象電線6として挿入可能な幅および深さの挿入凹部33を先端部に形成し得る限りにおいて、より細い筒状の剛性体を使用することが可能となっている。また、測定対象電線6とこの測定対象電線6に隣接する他の配線材との間の距離が短い状態であっても測定対象電線6を選択的に挿入凹部33に挿入できるようにするためにも、第1シールド筒体21に使用する筒状の剛性体は、なるべく細いものであるのが好ましい。例えば、上記のような小径(直径が約2mm)の配線材を収容するためには、挿入凹部33は、例えば、2mmよりも若干深い深さで、かつ2mmよりも若干広い幅(開口幅)に形成する必要がある。このため、第1シールド筒体21は、上記したように、一例として直径3mm〜5mm程度の筒状の剛性体で形成するのが好ましい。
Therefore, in the
第2シールド筒体22は、図3,5に示すように導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて外形が一例として直径7mm〜10mm程度の筒状の剛性体(本例では一例として円筒状体)に形成され、図2,4に示すように、グリップ部2内に収容された状態でグリップ部2に固定されている。また、第2シールド筒体22の外周壁には、第2シールド筒体22の長さ方向(軸線Lの方向)に沿って延びる第2ガイド孔(貫通孔)34(ガイド孔に相当する)が形成されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, the
検出電極23は、図3,5に示すように導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて外形が柱状体(第1シールド筒体21の断面形状に合致した断面形状の柱状体。本例では一例として円柱状体)に形成されている。また、検出電極23は、一例として、連結ピン30が接続される基端部側の端面(図3,5中の右端面)を除く他の表面(先端面23a(左端面)および外周面)が絶縁被覆24で覆われている。この絶縁被覆24は、一例として電気的絶縁性を有する合成樹脂材料などを用いて、例えば0.1mm未満(一例として0.05mm程度)の厚みで形成されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, the
また、このようにして表面に絶縁被覆24が形成された検出電極23は、図3,5に示すように、軸線Lの方向に沿って摺動自在(グリップ部2に対して移動可能)に第1シールド筒体21内に収納されている。また、検出電極23は、図3に示すように、先端面23aが後述するように第1シールド筒体21における先端部側の開口部に装着された第1蓋体25と当接する状態において、基端部側が第1シールド筒体21の基端部側から突出する長さに規定されている。また、本例では、検出電極23の先端面23aは、図7に示すように、基準平面PLと平行な平面で形成されている。
Further, the
第1蓋体25は、導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて形成されて、第1シールド筒体21における先端部(図2,3では左端部)側の開口部に圧入や溶着などの手法(電気的に接続される手法)によって装着されることで、この開口部を閉塞する。第2蓋体26は、導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて形成されて、第2シールド筒体22における先端部(図2,3では左端部)側の開口部に圧入や溶着などの手法(電気的に接続される手法)によって装着されている。また、第2蓋体26は、中央部分に貫通孔26aが形成されている。上記の第1シールド筒体21は、その基端部側がこの貫通孔26a内に挿入されると共に、溶着などの導通状態を確保し得る手法によって第2蓋体26に接合(固定)されている。
The
第3蓋体27は、導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて形成されて、第2シールド筒体22における基端部(図2,3では右端部)側の開口部に圧入や溶着などの手法(電気的に接続される手法)によって装着されている。また、第3蓋体27は、中央部分に貫通孔27aが形成されている。なお、本例では一例として、第1シールド筒体21と第1蓋体25とを別体に形成すると共に、第2シールド筒体22と第2蓋体26および第3蓋体27とを別体に形成する構成を採用しているが、第1シールド筒体21と第1蓋体25とを一体的に形成する構成や、第2蓋体26および第3蓋体27のうちの少なくとも一方(第2蓋体26だけ、第3蓋体27だけ、または第2蓋体26および第3蓋体27の双方)を第2シールド筒体22と一体的に形成する構成を採用することもできる。
The
絶縁筒体28は、図3,5に示すように、絶縁材料を用いて筒状体(本例では一例として円筒状体)に形成されて、第3蓋体27の貫通孔27a内に装着されている。この絶縁筒体28は、後述するように絶縁筒体28内に挿着されるガイド筒体29と第3蓋体27とを電気的に絶縁するためのものである。したがって、同図に示す構成では、絶縁筒体28は、第2シールド筒体22における基端部側の内面にも接する長さに形成されているが、貫通孔27a内にのみ配置される構成としてもよいのは勿論である。
As shown in FIGS. 3 and 5, the insulating
ガイド筒体29は、図3,5に示すように、導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて一端側(図3中の左端側)が開口し、他端側(図3中の右端側)が閉塞する筒状体(本例では一例として円筒状体)に形成されている。なお、本例では、ガイド筒体29における他端側の端面に、シールドケーブル5の芯線5aを挿入して半田付けするための筒状突起29aが形成されているが、この筒状突起29aの形成は任意である。また、ガイド筒体29は、開口する端部側から絶縁筒体28内に圧入などされることで、この絶縁筒体28を介在させた状態で第3蓋体27に固定されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, the guide
連結ピン30は、図3,5に示すように、導電性材料(導電性を有する金属材料)を用いて柱状体(ガイド筒体29の断面形状に合致した断面形状の柱状体。本例では一例として円柱状体)に形成されている。また、連結ピン30は、一端側(図3中の左端側)がガイド筒体29から突出する状態で、他端側(図3中の右端側)がガイド筒体29内に摺動自在に挿入されている。また、連結ピン30は、一端側が検出電極23の基端側に導通状態が確保された状態で連結されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, the connecting
付勢部材31は、一例として導電性材料(導電性を有する金属材料)製の圧縮コイルばねで構成されて、図3,5に示すように、ガイド筒体29内に、このガイド筒体29における閉塞された他端側の内面と、連結ピン30の他端側の端面との間に縮長状態(押し縮められた状態)で収容されている。この構成により、付勢部材31は、連結ピン30をその一端側がガイド筒体29から常時突出する方向(第1シールド筒体21の先端部方向)に付勢する。また、これにより、付勢部材31は、連結ピン30に連結された検出電極23、さらには後述するようにこの検出電極23に連結された操作レバー32についても、第1シールド筒体21の先端部方向に常時付勢する。
The urging
操作レバー32は、図3,5に示すように、第2シールド筒体22の第2ガイド孔34に挿通されている直方体状の支柱部32aと、支柱部32aにおける第2ガイド孔34から外方に突出する部位の先端に形成されたつまみ部32cとを備え、これらの部材が絶縁材料を用いて一体的に形成されて構成されている。また、操作レバー32は、支柱部32aにおける第2シールド筒体22の内側に延出する端部(図3,5での下端部)が検出電極23(検出電極23における第1シールド筒体21から突出する基端部側)に連結されている。
As shown in FIGS. 3 and 5, the
この構成により、例えばグリップ部2を把持する使用者の親指からつまみ部32cが第2シールド筒体22における基端部方向への外力F1(図4,5参照)を受けたときには、操作レバー32は、支柱部32aが第2ガイド孔34によってガイドされた状態で、付勢部材31の付勢力に抗して検出電極23および連結ピン30と共に第2シールド筒体22における基端部方向に移動する。一方、操作レバー32は、上記の外力F1が解除されたときには、付勢部材31の付勢力F2(図6参照)により、検出電極23および連結ピン30と共に第2シールド筒体22における先端部方向に、検出電極23の先端部が第1蓋体25に当接するまで移動する。
With this configuration, for example, when the
また、この構成の検出電極ユニット3では、図3,5に示すように、第2シールド筒体22の外側に(第2シールド筒体22の外面に沿って)フランジ部32bが配設され、このフランジ部32bが、操作レバー32の支柱部32aにおける第2ガイド孔34から突出する部位に取り付けられている。したがって、フランジ部32bは、操作レバー32に対する移動操作に応じて、第2シールド筒体22の外面と接触した状態で外面に沿って移動(摺動)させられる。この場合、フランジ部32bは、導電性材料(例えば、第2シールド筒体22を構成する材料と同じ材料)を用いて断面が円弧状(樋状)に形成されており、第2シールド筒体22に接触することで、第2シールド筒体22と同電位となっている。また、フランジ部32bは、第2シールド筒体22における第2ガイド孔34の長さ(操作レバー32の移動方向(軸線Lの方向)に沿った長さ)よりもやや長く形成されている。このフランジ部32bは、挿入凹部33の先端側切欠き面33aと検出電極23の端面23aとによって測定対象電線6を挟持した状態(図6に示す状態)において、第2ガイド孔34を遮蔽する第3シールド体として機能する。
Further, in the
また、この構成の検出電極ユニット3では、検出電極23、検出電極23に連結される連結ピン30、およびこの連結ピン30が挿入されているガイド筒体29のほぼ全体が、互いに同じ電位(シールドケーブル5のシールド導体5bの電位)に規定された第1シールド筒体21、第2シールド筒体22、第1シールド筒体21の先端部側の開口部に挿着された第1蓋体25、第2シールド筒体22の先端部側の開口部を閉塞する第2蓋体26、および第2シールド筒体22の基端部側の開口部を閉塞する第3蓋体27で覆われた構成(つまり、シールド導体5bの電位でシールドされた構成)となっている。
In addition, in the
このように構成された検出電極ユニット3は、図2,4,6に示すように、第1シールド筒体21がグリップ部2の端面11に形成された貫通孔11aに挿通され、かつ操作レバー32の支柱部32aがグリップ部2の第1ガイド孔16に挿通されてつまみ部32cがグリップ部2の長溝15内に配置された状態で、グリップ部2内に収容されている。したがって、第1シールド筒体21は、その基端部がグリップ部2内に収容された検出電極ユニット3の第2蓋体26に固定された状態でグリップ部2内に収容された構成であるため、検出プローブ1全体として見たときにその基端部がグリップ部2に連結されている状態と等価となっている。
In the
また、グリップ部2の端面13には、シールドケーブル5の端部が、図2,4,6に示すように、この端面13に形成された貫通孔13aに自在ブッシュ5cが嵌め入れられた状態で接続されている。また、このシールドケーブル5におけるグリップ部2内に位置する端部では、シールドケーブル5の芯線5aが筒状突起29aに半田付けされることでガイド筒体29に接続され、かつシールドケーブル5のシールド導体5bが検出電極ユニット3を構成する第3蓋体27に半田付けされている(つまり、第1シールド筒体21は、第2蓋体26、第2シールド筒体22および第3蓋体27を介してシールド導体5bに接続されている)。
Further, the end portion of the shielded
本体ユニット4は、図9に示すように、一例として、主電源回路51、DC/DCコンバータ(以下、単に「コンバータ」ともいう)52、電圧検出部53、電流電圧変換用の抵抗54、電圧生成部55、電圧計56、処理部57および表示部58を備えている。
As shown in FIG. 9, the main body unit 4 includes, as an example, a main
主電源回路51は、本体ユニット4の上記の各構成要素53〜58を作動させるための正電圧Vddおよび負電圧Vss(第1基準電位としてのグランドG1の電位を基準として生成される絶対値が同じで、互いの極性の異なる直流電圧)を出力する。コンバータ52は、一例として互いに電気的に絶縁された一次巻線および二次巻線を有する絶縁型のトランスと、このトランスの一次巻線を駆動する駆動回路と、トランスの二次巻線に誘起される交流電圧を整流平滑する直流変換部(いずれも図示せず)とを備えて、一次側に対して二次側が電気的に絶縁された絶縁型電源として構成されている。
The main
このコンバータ52では、入力した正電圧Vddおよび負電圧Vssに基づいて駆動回路が作動して、正電圧Vddが印加された状態にあるトランスの一次巻線を駆動して二次巻線に交流電圧を誘起させる。また、直流変換部が、この交流電圧を整流して平滑する。これにより、コンバータ52の二次側から、この二次側の内部基準電位(第2基準電位)G2を基準とする正電圧Vf+および負電圧Vf−がフローティング状態(グランドG1、正電圧Vddおよび負電圧Vssと電気的に分離された状態)で生成される。このようにして生成されたフローティング電圧としての正電圧Vf+および負電圧Vf−は、第2基準電位G2と共に電圧検出部53に供給される。なお、正電圧Vf+および負電圧Vf−は、絶対値がほぼ同一で、極性が互いに異なる直流電圧として生成される。
In this
電圧検出部53は、電流電圧変換回路53a、積分回路53b、駆動回路53cおよび絶縁回路53d(一例として駆動回路53cによって駆動されるフォトカプラを図示しているが、例えば、図示はしないが、フォトカプラに代えて絶縁トランスを使用する構成など、他の種々の構成を採用することができる)を備え、電圧検出部53における基準電位が上記の第2基準電位G2に規定された状態で、コンバータ52から正電圧Vf+および負電圧Vf−の供給を受けて作動する。
The
電流電圧変換回路53aは、一例として、非反転入力端子が抵抗を介して電圧検出部53における第2基準電位G2に規定された部位に接続(以下、「第2基準電位G2に接続」ともいう)されると共に、反転入力端子がシールドケーブル5の芯線5a(つまり、この芯線5aを介して検出プローブ1の検出電極23)に接続され、かつ帰還抵抗が反転入力端子と出力端子との間に接続された第1演算増幅器を備えて構成されている。この電流電圧変換回路53aは、第1演算増幅器が正電圧Vf+および負電圧Vf−で作動して、測定対象電線6の電圧V1と第2基準電位G2(電圧生成部55から出力される電圧信号V4の電圧でもある)との電位差Vdi(図9参照)に起因して、この電位差Vdiに応じた電流値で測定対象電線6と検出電極23との間に流れる検出電流(電流信号)Iを検出電圧信号V2に変換して出力する。この場合、検出電圧信号V2は、その振幅が電流信号Iの振幅に比例して変化する。
In the current-
積分回路53bは、一例として、非反転入力端子が抵抗を介して第2基準電位G2に接続されると共に、反転入力端子が入力抵抗を介して第1演算増幅器の出力端子に接続され、かつ帰還コンデンサが反転入力端子と出力端子との間に接続された第2演算増幅器を備えて構成されている。この積分回路53bは、第2演算増幅器が正電圧Vf+および負電圧Vf−で作動して、検出電圧信号V2を積分することにより、上記の電位差Vdiに比例して電圧値が変化する積分信号V3を生成して出力する。
In the integrating
駆動回路53cは、積分信号V3のレベルに応じて絶縁回路53dをリニア領域で駆動し、駆動された絶縁回路53dは、この積分信号V3を電気的に分離して新たな積分信号(第1信号)V3aとして出力する。つまり、電圧検出部53は、検出プローブ1と相俟って、測定対象電線6の電圧V1を示す積分信号V3aを出力する。
The
電流電圧変換用の抵抗54は、一端が負電圧Vssに接続されると共に、他端が電圧検出部53内の対応する絶縁回路53d(本例ではフォトカプラにおけるフォトトランジスタのコレクタ端子)に接続されている。
One end of the current-
電圧生成部55は、積分信号V3aを入力して増幅することにより、電圧信号V4を生成して、電圧検出部53における第2基準電位G2に規定された部位に印加する。この電圧信号V4はその電圧が後述するように測定対象電線6の電圧V1に応じて変化する。これにより、第2基準電位G2を基準とするフローティング電圧である正電圧Vf+および負電圧Vf−は、電圧信号V4の電圧に応じて変化するフローティング電圧となる。
The
この電圧生成部55は、一例として、電圧検出部53の第2基準電位G2(第2基準電位G2と同電位のシールドケーブル5のシールド導体5b)、検出電極23および電圧検出部53(電流電圧変換回路53a、積分回路53b、駆動回路53cおよび絶縁回路53d(本例ではフォトカプラ))と共にフィードバックループを形成して、電位差Vdiを減少させるように積分信号V3aを増幅する増幅動作を行うことにより、電圧信号V4を生成する。
As an example, the
本例では、一例として、電圧生成部55は、図9に示すように、増幅回路55a、位相補償回路55bおよび昇圧回路55cを備えて構成されている。ここで、増幅回路55aは、積分信号V3aを入力して増幅することにより、電圧信号V4aを生成する。この場合、増幅回路55aは、積分信号V3aの電圧値についての絶対値の増加・減少に対応して、電圧値の絶対値が変化する電圧信号V4aを増幅動作によって生成する。位相補償回路55bは、フィードバック制御動作の安定化(発振防止)を図るため、電圧信号V4aを入力してその位相を調整して電圧信号V4bとして出力する。昇圧回路55cは、一例として昇圧トランスを用いて構成されて、電圧信号V4bを所定の倍率で昇圧することにより(極性は変えずに絶対を増加させることにより)、電圧信号V4を生成して第2基準電位G2に印加する。電圧計56は、グランドG1の電位を基準として電圧信号V4を測定すると共に、その電圧値をディジタルデータに変換して電圧データDvとして出力する。
In this example, as an example, the
処理部57は、CPUおよびメモリ(いずれも図示せず)を備えて構成されて、電圧計56から出力される電圧データDvに基づいて測定対象電線6の電圧V1を算出する電圧算出処理を実行する。また、処理部57は、電圧算出処理で算出した電圧V1を表示部58に表やグラフの形式で表示させる。表示部58は、一例として、液晶ディスプレイなどのモニタ装置で構成されている。
The
この検出プローブ1および本体ユニット4を備えた測定装置MDを用いて測定対象電線6の電圧V1を測定する際には、第1シールド筒体21の先端部に形成された挿入凹部33内に測定対象電線6を挿入する。
When the voltage V1 of the
具体的には、まず、図4に示す矢印方向の外力F1を操作レバー32のつまみ部32cに手(具体的には指)で加えることにより、つまみ部32c(つまり、操作レバー32全体)を図2に示す位置から図4に示す位置まで付勢部材31の付勢力に抗してスライドさせる(矢印方向にスライドさせる)ことで、第1シールド筒体21内において検出電極23を摺動(スライド)させる。これにより、検出プローブ1を、図2に示すように挿入凹部33が検出電極23で閉塞された状態から、図4に示すように挿入凹部33が開口された状態に移行させる。次いで、開口状態となった挿入凹部33内に測定対象電線6を挿入する。この場合、測定対象電線6は被覆電線であるため、測定対象電線6の芯線6aと第1シールド筒体21とは電気的に絶縁された状態に維持されている。
Specifically, first, by applying an external force F1 in the arrow direction shown in FIG. 4 to the
また、特にこの検出プローブ1では、図1〜図6、詳細には図8に示すように、挿入凹部33を構成する基端側切欠き面33bが先端側切欠き面33aよりも第1シールド筒体21の基端部側に傾斜する構成であり、各切欠き面33a,33b間の軸線Lの方向に沿った距離が挿入凹部33の奥側から開口部側に向かうに従って徐々に広くなる構成となっていることから、測定対象電線6を挿入凹部33内に容易に挿入することが可能になっている。
In addition, particularly in this
続いて、つまみ部32cから手(指)を離す。これにより、つまみ部32cに加わっていた外力F1がなくなるため、付勢部材31の付勢力F2により、ガイド筒体29内において連結ピン30が第1シールド筒体21方向に押動される。また、検出電極23が、この連結ピン30で押動されて、第1シールド筒体21内を第1蓋体25方向に向けて、図6,8に示すように検出電極23における先端面23aと先端側切欠き面33aとの間で測定対象電線6を挟持する位置まで摺動(スライド)する。以上により、検出プローブ1の測定対象電線6へのクランプ作業(装着作業)が完了する。
Then, the hand (finger) is released from the
ここで、この検出プローブ1では、図6に示すように、検出電極23の先端面23aと先端側切欠き面33aとで測定対象電線6を挟持した状態では、第2シールド筒体22に形成されている第2ガイド孔34が、第2シールド筒体22の外側に配設されているフランジ部32bによって遮蔽される。このため、この検出プローブ1では、測定対象電線6を挟持した状態において第2ガイド孔34が遮蔽されない構成と比較して、検出電極23に対する外乱の影響(例えば、他の導体からの影響)を十分に低減させることが可能となっている。
Here, in this
この検出プローブ1では、このようにして測定対象電線6が挟持されることにより、挿入凹部33内に測定対象電線6が挿入された状態が維持される。したがって、検出プローブ1から手を放した状態においても、測定対象電線6の電圧V1を測定する際に重要となる測定対象電線6の芯線6aと検出電極23の先端面23aとの間に形成される静電容量C0(図8参照)の容量値が大きく変動するといった事態の発生が十分に回避されている。これにより、この検出プローブ1は、その検出用の電極である検出電極23を測定対象電線6の芯線6aに直接接触させることなく互いに容量結合させるだけで、この測定対象電線6の電圧V1を正確に検出し得るいわゆる導体(金属)非接触型の電圧検出プローブとして機能することが可能に構成されている。
In this
また、特にこの検出プローブ1では、図8等に示すように、測定対象電線6を挟持する先端側切欠き面33aが基準平面PLを基準として第1シールド筒体21の基端部側に傾斜する構成(つまり、軸線Lと先端側切欠き面33aとの角度θ1が鋭角となる構成)であるため、基準平面PLと平行な平面に形成された検出電極23の先端面23aと相俟って、測定対象電線6を挟持する先端側切欠き面33aと先端面23aとの間の隙間を挿入凹部33の奥側から開口側に向かうに従って徐々に狭くし得る構成となっている。これにより、この検出プローブ1では、挿入凹部33内に測定対象電線6が挿入された状態を一層確実に維持することが可能になっている。
Further, particularly in this
この状態において、測定対象電線6の電圧V1と、電圧検出部53の第2基準電位G2の電圧(第2基準電位G2と同電位となるシールドケーブル5のシールド導体5b、検出電極ユニット3の第3蓋体27、第2シールド筒体22、第2蓋体26、第1シールド筒体21および第1蓋体25の各電圧。つまり、電圧信号V4の電圧)との電位差Vdiが増加しているとき(例えば、電圧V1の上昇に起因して電位差Vdiが増加しているとき)には、本体ユニット4の電圧検出部53では、測定対象電線6から検出電極23を介して電流電圧変換回路53aに流れ込む電流信号Iの電流量が増加する。この場合、電流電圧変換回路53aは、出力している検出電圧信号V2の電圧値を低下させる。積分回路53bでは、この検出電圧信号V2の低下に起因して、第2演算増幅器の出力端子からコンデンサを介して反転入力端子に向けて流れる電流が増加する。このため、積分回路53bは、積分信号V3の電圧を上昇させる。また、この積分信号V3の電圧上昇に伴い、駆動回路53cのトランジスタが深いオン状態に移行する。これにより、絶縁回路53d(フォトカプラ)では、その発光ダイオードに流れる電流が増加し、フォトトランジスタの抵抗が減少する。したがって、抵抗54の抵抗値とフォトトランジスタの抵抗値とで電位差(Vdd−Vss)が分圧されて生成される積分信号V3aは、その電圧値が低下する。
In this state, the voltage V1 of the measurement target
また、本体ユニット4では、電圧生成部55が、この積分信号V3aに基づいて、生成している電圧信号V4の電圧値を上昇させる。この測定装置MDでは、このようにしてフィードバックループを構成する電流電圧変換回路53a、積分回路53b、駆動回路53c、絶縁回路53dおよび電圧生成部55が、測定対象電線6の電圧V1の上昇を検出して、電圧信号V4の電圧値を上昇させるフィードバック制御動作を実行することにより、電圧検出部53の第2基準電位G2等の電圧(電圧信号V4の電圧)を電圧V1に追従させる。
Further, in the main body unit 4, the
また、電圧V1の低下に起因して電位差Vdiが増加したときには、検出電極23を介して電流電圧変換回路53aから測定対象電線6に流れ出る(流出する)電流信号Iの電流量が増加する。この際には、フィードバックループを構成する電流電圧変換回路53a等が上記のフィードバック制御動作とは逆の動作でのフィードバック制御動作を実行して、電圧信号V4の電圧を低下させることにより、電圧検出部53の第2基準電位G2等の電圧(電圧信号V4の電圧)を電圧V1に追従させる。
Further, when the potential difference Vdi increases due to the decrease in the voltage V1, the current amount of the current signal I flowing out (flowing out) from the current-
このようにして、測定装置MDでは、電圧検出部53の第2基準電位G2等の電圧(電圧信号V4の電圧)を電圧V1に追従させるフィードバック制御動作が短時間に実行されて、電圧検出部53の第2基準電位G2等の電圧(電流電圧変換回路53aの第1演算増幅器のバーチャルショートにより、検出電極23の電圧でもある)が電圧V1に一致させられる(収束させられる)。電圧計56は、電圧信号V4の電圧値をリアルタイムで計測して、その電圧値を示す電圧データDvを出力する。また、電圧信号V4は、測定対象電線6の電圧V1に一旦収束した後は、フィードバックループを構成する各構成要素が上記のように動作することにより、電圧V1の変動に追従する。したがって、測定対象電線6の電圧V1を示す電圧データDvが電圧計56から連続して出力される。
In this way, in the measuring device MD, the feedback control operation of causing the voltage of the second reference potential G2 or the like of the voltage detection unit 53 (the voltage of the voltage signal V4) to follow the voltage V1 is executed in a short time, and the voltage detection unit is executed. The voltage such as the second reference potential G2 of 53 (which is also the voltage of the
処理部57は、電圧計56から出力された電圧データDvを入力してメモリに記憶する。次いで、処理部57は、電圧算出処理を実行して、電圧データDvに基づいて測定対象電線6の電圧V1を算出してメモリに記憶する。最後に、処理部57は、メモリに記憶されている測定結果(電圧V1)を表示部58に表示させる。これにより、測定装置MDによる測定対象電線6の電圧V1の測定が完了する。
The
ここで、この検出プローブ1では、上記したように、測定対象電線6を挟持した状態(図6に示す状態)において、フランジ部32bによって第2シールド筒体22の第2ガイド孔34が遮蔽されているため、検出電極23に対する外乱の影響(例えば、他の導体からの影響)が十分に低減されている。このため、この検出プローブ1では、電圧V1を正確に測定することが可能となっている。
Here, in the
引き続き、他の測定対象電線6の電圧V1を測定する際には、まず、図4に示す矢印方向の外力F1を操作レバー32のつまみ部32cに加えることにより、操作レバー32をグリップ部2の基端部方向に向けてスライドさせて、検出電極23についても同方向に摺動(スライド)させることで、挿入凹部33の先端側切欠き面33aと検出電極23の先端面23aとの間での測定対象電線6の挟持状態を解消する。次いで、挿入凹部33内から測定対象電線6を外す(測定対象電線6のクランプ状態を解消する)。これにより、検出プローブ1を次の測定対象電線6に装着(クランプ)することが可能となる。
Subsequently, when measuring the voltage V1 of the other
このように、この検出プローブ1および測定装置MDでは、操作レバー32の支柱部32aに取り付けられて操作レバー32に対する移動操作に応じて移動可能に構成されて、測定対象電線6を挟持したときに第2シールド筒体22の第2ガイド孔34を遮蔽するフランジ部32bが第2シールド筒体22の外側に配設されている。このため、この検出プローブ1および測定装置MDによれば、測定対象電線6を挟持した状態において第2ガイド孔34が遮蔽されない構成と比較して、検出電極23に対する外乱の影響を十分に低減させることができる結果、測定対象電線6の電圧V1を正確に測定することができる。
As described above, the
また、この検出プローブ1およびこの検出プローブ1を備えた測定装置MDでは、挿入凹部33を構成する第1シールド筒体21の各切欠き面33a,33b,33cのうちの先端部側に位置する先端側切欠き面33aが、基準平面PLを基準として基端部側に傾斜する構成となっている。したがって、この検出プローブ1およびこの測定装置MDによれば、挿入凹部33内に挿入された測定対象電線6が検出電極23の先端面23aによって先端側切欠き面33aに押し付けられた状態(先端面23aと先端側切欠き面33aとで挟持された状態)において、測定対象電線6を挿入凹部33から外れにくくすることができる。
Further, in the
また、この検出プローブ1およびこの検出プローブ1を備えた測定装置MDでは、挿入凹部33を構成する第1シールド筒体21の各切欠き面33a,33b,33cのうちの基端部側に位置する基端側切欠き面33bが、基準平面PLを基準として、先端側切欠き面33aよりも基端部側に傾斜する構成となっている。したがって、この検出プローブ1およびこの測定装置MDによれば、上記のような先端側切欠き面33aを傾けたときの効果(挿入凹部33から測定対象電線6を外れにくくできるとの効果)を維持しつつ、各切欠き面33a,33b間の軸線Lの方向に沿った距離を奥側切欠き面33c(挿入凹部33を構成する奥側の切欠き面)から離間するに従って徐々に広くする構成(挿入凹部33の開口幅を徐々に広くする構成)にできるため、測定対象電線6の挿入凹部33内への挿入の容易性を高めることができる。
In addition, in the
また、この検出プローブ1およびこの検出プローブ1を備えた測定装置MDによれば、挿入凹部33内に挿入された測定対象電線6を、付勢部材31の付勢力により、第1シールド筒体21の先端側切欠き面33aと検出電極23の先端面23aとの間で挟持することができるため、検出プローブ1から手を放した状態においても、測定対象電線6が挿入凹部33内に位置する状態が維持される結果、電圧V1の測定作業についての作業性を向上させることができる。
Further, according to the
また、上記の検出プローブ1では、検出電極23の先端面23aは基準平面PLと平行な平面に形成されているが、図10に示すように、第1シールド筒体21の先端部側に傾斜する斜面に形成する構成を採用することもできる。この構成の検出プローブ1およびこの検出プローブ1を備えた測定装置MDによれば、挿入凹部33内に挿入された測定対象電線6が検出電極23の先端面23aによって先端側切欠き面33aに押し付けられた状態(先端面23aと先端側切欠き面33aとで挟持された状態)において、測定対象電線6を挿入凹部33から一層外れにくくすることができる。
Further, in the
また、上記の検出プローブ1では、各切欠き面33a,33bを基準平面PLを基準として第1シールド筒体21の基端部側に傾斜させる構成を採用しているが、この構成に限定されず、例えば、図11に示すように、各切欠き面33a,33bを共に基準平面PLと平行にする構成や、図示はしないが、先端側切欠き面33aを基準平面PLと平行にし、かつ基端側切欠き面33bを基端部側に傾斜させる構成や、先端側切欠き面33aを基端部側に傾斜させ、かつ基端側切欠き面33bを基準平面PLと平行にする構成を採用することもできる。
Further, in the
また、上記の検出プローブ1(つまり、検出電極ユニット3)では、図8,10に示すように、検出電極23の先端面23aと測定対象電線6の芯線6aとが容量結合している状態(容量結合状態)、つまり、測定対象電線6が挿入凹部33内で先端側切欠き面33aと先端面23aとで挟持されている状態において、シールド部材(シールド導体5bの電位と同電位の部材)の存在しない挿入凹部33の開口部分を介して測定対象電線6が外乱の影響を若干ではあるが受ける可能性のある構成となっているが、この可能性をできる限り低減するのが好ましい。
Further, in the detection probe 1 (that is, the detection electrode unit 3), as shown in FIGS. 8 and 10, the
そこで、図12に示す構成の検出電極ユニット3のように、第1シールド筒体21の内面と接触状態となっている検出電極23の外周面(本例では、絶縁被覆24で覆われた検出電極23の外周面(絶縁被覆24の表面)をさらに導電体層36で覆う構成を採用することにより、第1シールド筒体21の内面との接触(電気的接触)によって第1シールド筒体21と同電位となることで上記のシールド部材として機能するこの導電体層36における挿入凹部33の開口部分から露出する部位で、この挿入凹部33の開口部分の一部を閉塞して(挿入凹部33の開口部分におけるシールド部材の存在しない領域の面積を低減して)、測定対象電線6に対する外乱の影響をより低減させることができる。この場合、導電体層36は、導電性金属材料を用いて、例えば0.1mm未満(一例として0.01mm程度)の厚みで絶縁被覆24の表面に形成することができる。
Therefore, like the
また、この測定装置MDは、電圧測定機能以外に電流測定機能を備える構成であってもよく、さらには、測定した電圧値および電流値に基づいて抵抗を測定する抵抗測定機能や電力を測定する電力測定機能などの他の測定機能を備える構成であってもよい。 Further, the measuring device MD may be configured to have a current measuring function in addition to the voltage measuring function, and further, to measure resistance based on the measured voltage value and current value and to measure power. It may be configured to have another measurement function such as a power measurement function.
次に、検出プローブの他の一例としての図13,14に示す電圧検出プローブ101(以下、単に「検出プローブ101」ともいう)について説明する。なお、以下の説明において、上記した検出プローブ1と同様の構成要素については、同じ符号を付して、重複する説明を省略する。この検出プローブ101では、第2シールド筒体22がグリップ部2に固定されている。また、この検出プローブ101では、両図に示すように、第1シールド筒体21が第2シールド筒体22に対して(つまり、グリップ部2に対して)軸線Lの方向に沿って移動可能に構成されている。また、この検出プローブ101では、検出電極23がグリップ部2に固定されている。
Next, a voltage detection probe 101 (hereinafter, also simply referred to as “
この場合、図13に示すように、第1シールド筒体21がグリップ部2の基端部(同図における右側の端部)側に移動させられているときには、検出電極23の先端面23aが第1シールド筒体21の先端部(第1蓋体25)側に位置して挿入凹部33が閉塞される。また、図14に示すように、第1シールド筒体21がグリップ部2の先端部(同図における左側の端部)側に移動させられているときには、検出電極23の先端面23aが第1シールド筒体21の先端部から離間して、挿入凹部33が開放される。
In this case, as shown in FIG. 13, when the first
また、この検出プローブ101では、図13,14に示すように、操作レバー32が、第2シールド筒体22の第2ガイド孔34に挿通された支柱部32aと、支柱部32aの先端に形成されたつまみ部32cとを備え、これらの部材が絶縁材料を用いて一体的に形成されて構成されている。また、支柱部32aにおける第2シールド筒体22および後述する第3シールド筒体123の内側に延出する端部(図13,14において下側の不図示の端部)が第1シールド筒体21に連結されている。
Further, in this
また、この検出プローブ101では、図13,14に示すように、第2シールド筒体22(両図では、第2シールド筒体22を破線で示している)の内側に(第2シールド筒体22の内面に沿って)筒状(一例として円筒状)の第3シールド筒体123が配設され、この第3シールド筒体123が、操作レバー32の支柱部32aに取り付けられている。したがって、第3シールド筒体123は、操作レバー32に対する移動操作に応じて、第2シールド筒体22の内面と接触した状態で内面に沿って移動(摺動)させられる。この場合、第3シールド筒体123は、導電性材料(例えば、第2シールド筒体22を構成する材料と同じ材料)を用いて筒状(例えば、円筒状)に形成されており、第2シールド筒体22に接触することで、第2シールド筒体22と同電位となっている。また、第3シールド筒体123は、第2シールド筒体22における第2ガイド孔34の長さ(操作レバー32の移動方向(軸線Lの方向)に沿った長さ)と同程度の長さに形成されている。この第3シールド筒体123は、挿入凹部33の先端側切欠き面33aと検出電極23の端面23aとによって測定対象電線6を挟持した状態(図15に示す状態)において、第2ガイド孔34を遮蔽する第3シールド体として機能する。
In addition, in this
また、この検出プローブ101では、図13,14に示すように、第2シールド筒体22内における第2蓋体26と第3シールド筒体123との間に、付勢部材131が配設されている。付勢部材131は、一例として導電性材料(例えば、金属材料)製の圧縮コイルばねで構成されて、縮長状態(押し縮められた状態)で収容されている。この構成により、第3シールド筒体123、第3シールド筒体123に取り付けられている操作レバー32、および操作レバー32の支柱部32aに連結されている第1シールド筒体21が、付勢部材131によってグリップ部2の基端部側に付勢されている。なお、引張コイルばねで構成された付勢部材131を、第2シールド筒体22内における第3蓋体27と第3シールド筒体123との間に配設する構成を採用することもできる。
Further, in this
この検出プローブ101を備えた測定装置MDを用いて測定対象電線6の電圧V1を測定する際には、まず、図13に示す矢印方向の外力F1を操作レバー32のつまみ部32cに指で加え、つまみ部32cを同図に示す位置から図14に示す位置まで付勢部材131の付勢力に抗して移動させる(操作レバー32に対する移動操作)。この際に、この移動操作に応じて第1シールド筒体21が同図に示す矢印方向に移動させられる。これにより、挿入凹部33が、検出電極23で閉塞された状態(図13に示す状態)から、開口された状態(図14に示す状態)に移行する。次いで、図15に示すように、開口状態となった挿入凹部33内に測定対象電線6を挿入する。
When measuring the voltage V1 of the
続いて、つまみ部32cから指を離す。この際に、図15に示すように、第3シールド筒体123、操作レバー32および第1シールド筒体21が、付勢部材31の付勢力F2によってグリップ部2の基端部側に押動させられる。この結果、同図に示すように、検出電極23の先端面23aと挿入凹部33の先端側切欠き面33aとによって測定対象電線6が挟持される。以上により、検出プローブ101による測定対象電線6のクランプ作業(装着作業)が完了する。次いで、本体ユニット4の各部が各処理を実行することにより、測定対象電線6の電圧V1が測定される。
Then, the finger is released from the
ここで、この検出プローブ1では、図15に示すように、検出電極23の先端面23aと挿入凹部33の先端側切欠き面33aとで測定対象電線6を挟持した状態では、第2シールド筒体22に形成されている第2ガイド孔34が、第2シールド筒体22の内側に配設されている第3シールド筒体123によって遮蔽される。このため、この検出プローブ101、および検出プローブ101を備えた測定装置MDにおいても、測定対象電線6を挟持した状態において第2ガイド孔34が遮蔽されない構成と比較して、検出電極23に対する外乱の影響(例えば、他の導体からの影響)を十分に低減させることができる結果、測定対象電線6の電圧V1を正確に測定することができる。
Here, in this
また、この検出プローブ101およびこの検出プローブ101を備えた測定装置MDでは、第1シールド筒体21が軸線Lの方向に沿って移動可能に構成されている。この場合、検出電極23を移動させる構成では、操作レバー32の支柱部32aを検出電極23に連結するために、支柱部32aを挿通させるガイド孔(第2シールド筒体22の第2ガイド孔34と同様のガイド孔)等を第1シールド筒体21に形成する必要があり、その分シールド効果が低下する。これに対して第1シールド筒体21を移動させるこの検出プローブ101および測定装置MDでは、第1シールド筒体21にガイド孔を形成する必要がないため、その分、検出電極23を移動させる構成よりもシールド効果を高めることができる。
Further, in the
また、この検出プローブ101およびこの検出プローブ101を備えた測定装置MDによれば、第3シールド筒体123を第2シールド筒体22の内側に配設したことにより、第3シールド筒体123を第2シールド筒体22の外側に配設する構成とは異なり、第3シールド筒体123を第2シールド筒体22の外側に配設するためのスペースを第2シールド筒体22とグリップ部2との間に設ける必要がないため、第3シールド筒体123を第2シールド筒体22の外側に配設する構成と比較して検出プローブ101を小型化することができる。
Further, according to the
また、この検出プローブ101およびこの検出プローブ101を備えた測定装置MDによれば、第3シールド筒体123を円筒状に形成したことにより、検出電極23を第3シールド筒体123で取り囲むことができるため、第3シールド筒体123によるシールド効果をさらに高めることができる。
Further, according to the
なお、電圧検出プローブの構成は上記した構成に限定されない。例えば、上記した電圧検出プローブ1(検出電極23を軸線Lの方向に沿って移動させる構成)において、第3シールド体として機能するフランジ部32bを第2シールド筒体22の内側に配設する構成や、第2シールド筒体22の内側および外側の双方に配設する構成を採用することもできる。また、上記した電圧検出プローブ1において、フランジ部32bに代えて、筒状(円筒状)の第3シールド体を採用することもできる。また、上記した検出プローブ101(第1シールド筒体21を軸線Lの方向に沿って移動させる構成)において、第3シールド筒体123を第2シールド筒体22の外側に配設する構成や内側および外側の双方に配設する構成を採用することもできる。また、上記した検出プローブ101において、筒状の第3シールド筒体123に代えて、断面が円弧状(樋状)の第3シールド体を採用することもできる。
The configuration of the voltage detection probe is not limited to the above configuration. For example, in the above-described voltage detection probe 1 (configuration in which the
また、グリップ部2を備えて検出プローブ1,101を構成した例について上記したが、グリップ部2を備えていない検出プローブ(検出電極ユニット3だけで構成された検出プローブ)を採用することもできる。この構成では、例えば、検出プローブ(検出電極ユニット3)を、本体ユニット4が収容される筐体に固定して使用したり、検出プローブ(検出電極ユニット3)を、移動機構に固定して使用(移動機構を作動させて測定対象電線6をクランプ)したりする使用形態に適用することができる。
Further, although the example in which the detection probes 1 and 101 are provided with the
1,101 検出プローブ
2 グリップ部
5 シールドケーブル
5a 芯線
5b シールド導体
6 測定対象電線
16 第1ガイド孔
21 第1シールド筒体
22 第2シールド筒体
23 検出電極
24 絶縁被覆
32 操作レバー
32a 支柱部
32c つまみ部
33 挿入凹部
33a 先端側切欠き面
33b 基端側切欠き面
34 第2ガイド孔
123 第3シールド筒体
L 軸線
PL 基準平面
1,101 Detection probe
2 grip part
5 Shielded
6 Wire to be Measured 16
L axis PL Reference plane
Claims (10)
前記第1シールド体の基端部側が挿入される導電性を有する筒状の第2シールド体と、
先端面および外周面が絶縁被覆で覆われた導電性を有する柱状体で形成されると共に前記第1シールド体内に収納された検出電極とを備え、
前記第1シールド体および前記検出電極のいずれか一方は、操作レバーの移動操作に応じて前記軸線の方向に沿って移動可能に構成されて、前記挿入凹部に挿入されている前記測定対象電線に前記先端面の前記絶縁被覆が当接したときに当該挿入凹部と当該先端面とによって当該挿入されている測定対象電線を挟持すると共に当該先端面が当該絶縁被覆を介して当該挿入されている測定対象電線と容量結合可能に構成され、
前記操作レバーは、つまみ部と、前記第2シールド体に形成されたガイド孔に挿通されて前記いずれか一方に接続された支柱部とを備え、
前記第2シールド体の内側および外側の少なくとも一方には、前記支柱部に取り付けられて前記操作レバーに対する前記移動操作に応じて移動可能に構成され、前記挿入されている測定対象電線を挟持したときに前記ガイド孔を遮蔽する第3シールド体が配設されている電圧検出プローブ。 A cylindrical first shield having conductivity, in which a part of the outer peripheral wall at the tip portion is cut out along the direction intersecting the axis to insert an insertion recess into which the electric wire to be measured can be inserted is formed. Body and
A tubular second shield body having conductivity, into which the base end side of the first shield body is inserted;
A detection electrode which is formed of a conductive columnar body having a tip end surface and an outer peripheral surface covered with an insulating coating and is housed in the first shield body;
One of the first shield body and the detection electrode is configured to be movable along the direction of the axis according to a movement operation of an operation lever, and is connected to the measurement target electric wire inserted in the insertion recess. A measurement in which the inserted electric wire to be measured is sandwiched between the insertion concave portion and the tip surface when the insulation coating on the tip surface abuts, and the tip surface is inserted through the insulation coating . It is configured so that it can be capacitively coupled to the target wire,
The operation lever includes a knob portion and a column portion that is inserted into a guide hole formed in the second shield body and is connected to one of the two.
At least one of the inner side and the outer side of the second shield body is attached to the column portion and configured to be movable according to the moving operation of the operation lever, and when the inserted electric wire to be measured is clamped. A voltage detection probe in which a third shield body that shields the guide hole is provided.
前記検出電極は、前記付勢部材の付勢力によって前記第1シールド体内を前記挿入凹部方向に摺動させられて、前記挿入凹部を構成する前記第1シールド体の切欠き面のうちの前記先端部側に位置する先端側切欠き面と前記先端面との間で、前記挿入されている測定対象電線を挟持する請求項1から6のいずれかに記載の電圧検出プローブ。 A biasing member that constantly biases the detection electrode in the insertion recess direction,
The detection electrode is slid in the first shield body in the insertion recess direction by the urging force of the urging member, and the tip of the cutout surface of the first shield body forming the insertion recess is formed. between the front end side cutout surface located on part side of the front end surface, the voltage detection probe according to any one of claims 1 to 6 for holding the constant target wire measurement that have been the insertion.
前記電圧検出プローブに接続された本体ユニットと、
前記本体ユニット内に配設されて、前記検出電極を介して前記挿入されている測定対象電線の電圧を検出すると共に当該電圧に応じて変化する電圧信号を出力する電圧検出部と、
前記本体ユニット内に配設されて、前記電圧信号に基づいて前記挿入されている測定対象電線の前記電圧に追従する電圧を生成する電圧生成部と、
前記本体ユニット内に配設されて、前記電圧生成部で生成される前記電圧に基づいて前記挿入されている測定対象電線の前記電圧を測定する処理部とを備え、
前記電圧検出部は、前記電圧生成部で生成される前記電圧の電位を基準とするフローティング電圧で作動する測定装置。 The voltage detection probe according to any one of claims 1 to 9,
A main unit connected to the voltage detection probe,
A voltage detection unit disposed in the main body unit, which detects the voltage of the inserted measurement target electric wire via the detection electrode and outputs a voltage signal that changes according to the voltage,
A voltage generator disposed in the main body unit, which generates a voltage that follows the voltage of the inserted electric wire to be measured based on the voltage signal;
A processing unit disposed in the main body unit, for measuring the voltage of the inserted electric wire to be measured based on the voltage generated by the voltage generation unit,
The voltage detection unit is a measuring device that operates with a floating voltage based on a potential of the voltage generated by the voltage generation unit.
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