JP6678313B2 - 映像表示システム、映像表示装置及び映像表示方法 - Google Patents

映像表示システム、映像表示装置及び映像表示方法 Download PDF

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Description

本発明は、撮像された全天球方向の映像データを表示する映像表示システム、映像表示装置及び映像表示方法に関する。
近年、全天球方向(つまり、360度の範囲)の映像を撮像可能なカメラ(以下、全天球カメラという)が登場し始めている。全天球カメラは広範な範囲の映像を撮像可能であるため、使用想定上、例えば屋外で撮像されることが多いが、屋外では360度の範囲の映像に太陽光の順光方向の映像と太陽光の逆光方向の映像とが混じって撮像されてしまい、撮像された映像の明るさが方位に関係なく一律とはならない。このため、太陽光の逆光方向の映像(つまり、明るさが低い映像)を撮像するカメラのダイナミックレンジを上げるというアプローチが考えられる。
ここで、画像の撮像時のカメラのダイナミックレンジを有効利用するために、カメラにより撮影された画像を別体の表示装置(例えば頭部装着型ディスプレイ)において表示する先行技術として、例えば特許文献1が知られている。
特許文献1に示す表示装置では、通常時には複数の表示部のLCD(Liquid Crystal Display)はメインバックライトにより照射される。撮影時の画像信号とともに測光情報信号が表示装置の制御部に入力され、その測光情報に基づいて制御部により各駆動回路が制御されて、複数の補助バックライト、複数の補助フラッシュ、複数の補助灯が発光駆動され、複数のLCDが補助的に照射される。これにより、撮影時における被写体の明るさの変化によって生じる臨場感を損なうことがなくなる。
特開平7−294876号公報
しかし、上記した全天球カメラにより撮像された映像をユーザが頭部装着型ディスプレイ(例えばHMD:Head Mount Display)において見ようとする場合、特許文献1の構成では、バックライトによってLCDが補助的に照明されるだけである。このため、太陽光の逆光方向の映像のように元々の映像が暗いと、映像が表示された画面をバックライトで明るくしても映像が鮮明に表示される訳では無いため、映像の視認性が劣化した状態が維持されてしまうという課題があった。
例えば全天球カメラにより撮像された映像を、ヘッドマウントディスプレイを装着したユーザが見ようとする場合、ヘッドマウントディスプレイはユーザの動きに合わせて全天球方向の色々な方向を短い時間で切り替えて表示する。このため、ユーザが見る方向によって映像の明るさが異なると、一律に同じ明るさで映像を照明しても映像の視認性は向上しない。
本発明は、上述した従来の課題を解決するために、全天球カメラにより撮像された映像をヘッドマウントディスプレイにおいて見る際に、ユーザの視線方向に合わせて動的に映像の明るさを調整し、撮像時のダイナミックレンジを疑似的に上げ、映像の視認性を向上する映像表示システム、映像表示装置及び映像表示方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数のカメラにより撮像された複数の映像データを保持する映像処理装置とユーザが装着可能な映像表示装置とが接続された映像表示システムであって、前記映像処理装置は、前記複数の映像データを用いて、前記複数のカメラの設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを生成する映像生成部と、前記映像生成部により生成された前記全天球映像データを前記映像表示装置に送信する映像送信部と、を有し、前記映像表示装置は、前記ユーザの視線方向を検出するセンサと、前記映像送信部から送信された前記全天球映像データを受信する映像受信部と、前記全天球映像データから、前記センサの検出結果による前記ユーザの視線方向を中心とした前記全天球映像データよりも小さい所定範囲の映像データを切り出し、前記切り出された前記所定範囲の映像データにおける明るさの平均値を、切り出し範囲平均明るさとして算出する映像抽出部と、前記映像抽出部により抽出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが既定の第1の閾値と既定の第2の閾値との間一定範囲の明るさとなるように調整する明るさ調整部と、前記明るさ調整部により調整された前記所定範囲の映像データを表示する映像表示部と、を有する、映像表示システムを提供する。
また、本発明は、ユーザが装着可能であって、複数のカメラにより撮像された複数の映像データを保持する映像処理装置と接続する映像表示装置であって、前記ユーザの視線方向を検出するセンサと、前記映像処理装置により生成された、前記複数のカメラの設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを受信する映像受信部と、前記全天球映像データから、前記センサの検出結果による前記ユーザの視線方向を中心とした前記全天球映像データよりも小さい所定範囲の映像データを切り出し、前記切り出された前記所定範囲の映像データにおける明るさの平均値を、切り出し範囲平均明るさとして算出する映像抽出部と、前記映像抽出部により抽出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが既定の第1の閾値と既定の第2の閾値との間一定範囲の明るさとなるように調整する明るさ調整部と、前記明るさ調整部により調整された前記所定範囲の映像データを表示する映像表示部と、を備える、映像表示装置を提供する。
また、本発明は、ユーザが装着可能であって、複数のカメラにより撮像された複数の映像データを保持する映像処理装置と接続する映像表示装置における映像表示方法であって、前記ユーザの視線方向を検出し、前記映像処理装置により生成された、前記複数のカメラの設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを受信し、前記全天球映像データから、検出された前記ユーザの視線方向を中心とした前記全天球映像データよりも小さい所定範囲の映像データを切り出し、前記切り出された前記所定範囲の映像データにおける明るさの平均値を、切り出し範囲平均明るさとして算出し、抽出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが既定の第1の閾値と既定の第2の閾値との間一定範囲の明るさとなるように調整し、調整された前記所定範囲の映像データを表示する、映像表示方法を提供する。
本発明によれば、全天球カメラにより撮像された映像をヘッドマウントディスプレイにおいて見る際に、ユーザの視線方向に合わせて動的に映像の明るさを調整するので、撮像時のダイナミックレンジを疑似的に上げることができ、映像の視認性を向上することができる。
本実施形態の全天球カメラシステムのシステム構成の一例を示す図 図1に示す全てのカメラの撮像画像のスティッチング処理により得られた全天球映像データの一例を示す図 本実施形態の映像処理装置の内部構成の第1例を示すブロック図 本実施形態のヘッドマウントディスプレイの内部構成の第1例を示すブロック図 本実施形態の映像処理装置の内部構成の第2例を示すブロック図 本実施形態のヘッドマウントディスプレイの内部構成の第2例を示すブロック図 (A)本実施形態の全天球カメラと被写体との位置関係の一例を示す説明図、(B)(A)に示す全天球カメラにより撮像された映像データのうち、ユーザが向いた視線方向の映像が切り出されてヘッドマウントディスプレイに表示された例を示す説明図 (A)全天球カメラの原点、水平方向基準線、ユーザの視線方向を示す水平角θの説明図、(B)ユーザの視線方向を示す水平角θと明るさ(例えば輝度値)との関係の一例を示すグラフ 本実施形態の映像処理装置の動作手順の一例を説明するフローチャート 本実施形態のヘッドマウントディスプレイの動作手順の一例を説明するフローチャート
以下、適宜図面を参照しながら、本発明に係る映像表示システム、映像表示装置及び映像表示方法を具体的に開示した実施形態(以下、本実施形態という)を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
本実施形態の映像表示システムの一例としての全天球カメラシステム1は、例えば屋内又は屋外に設置された複数のカメラCAM1…CAM7により撮像された映像の映像データを用いて、複数のカメラCAM1…CAM7の設置エリアの周囲の360度の範囲を有する映像データを生成し、ユーザが装着したヘッドマウントディスプレイ4においてユーザの視線方向の映像データを切り出して表示する。
図1は、本実施形態の全天球カメラシステム1のシステム構成の一例を示す図である。図2は、図1に示す全てのカメラCAM1…CAM7の撮像画像のスティッチング処理により得られた全天球映像データASPの一例を示す図である。図1に示すように、全天球カメラシステム1は、スティッチング処理用の撮像画像(例えば動画)のデータを生成するカメラCAM1…CAM7を有するカメラユニットである全天球カメラ2と、それぞれの撮像画像のデータのスティッチング処理を行うことにより、全天球映像データASPを順次生成する映像処理装置3と、映像処理装置3から送信された全天球映像データASPのうち所定範囲の映像データを切り出して表示するヘッドマウントディスプレイ4とを含む構成である。
カメラCAM1…CAM7は、広角な画角(例えば120度)を有するレンズ及びイメージセンサにより構成可能な撮像部を有し、撮像部から得られたデータ(つまり、画像の電気信号)を用いて、人が認識可能なRGB(Red Green Blue)形式の画像データ又はYUV(輝度、色差)形式の画像データを生成して記憶する。カメラCAM1…CAM7は公知技術により構成可能であり、詳細な内部構成の説明は省略する。
図1では全天球カメラは7台のカメラCAM1…CAM7により構成されているが、7台に限定されない。カメラCAM1…CAM6は、光軸が略水平方向の放射状となるように周方向に等間隔をおいて配置される。カメラCAM7は、天頂方向を撮像するために光軸が略垂直方向上向きとなるように配置されている。カメラCAM1…CAM7は、隣り合う2つのカメラCAM1…CAM7同士で撮像エリアが一部重複するように配置されている。なお、全天球カメラシステム1においてスティッチング処理用の撮像画像のデータを生成するカメラの配置は、図1に示す配置に限らず種々の変更が可能である。例えばカメラCAM7は省略されてもよい。
映像処理装置3は、コネクタCNを介してカメラCAM1…CAM7との間が有線によって接続されたPC(Personal Computer)を用いて構成される。但し、映像処理装置3とカメラCAM1…CAM7との間は、有線接続に限定されず、無線接続されてもよい。映像処理装置3は、詳細な構成は図3や図5を参照して後述するが、所定の制御プログラムに基づき各種の制御処理を統括的に実行するCPU(Central Processing Unit)、CPUのワークエリア等として機能するRAM(Random Access Memory)、CPUが実行する制御プログラムやデータを格納するROM(Read Only Memory)、スピーカ、入力デバイス、及びHDD(Hard Disk Drive)などを含むハードウェア構成を有している。
また、映像処理装置3において実行される各種機能(後に詳述するスティッチング処理、方位別平均明るさ情報重畳処理等)の少なくとも一部については、CPUが専用の制御プログラム(スティッチング処理用プログラム、方位別平均明るさ情報重畳処理用プログラム等)を実行することによって実現可能である。なお、映像処理装置3としては、PCに限らず、同様の機能を果たす他の情報処理装置(例えばサーバ、スマートフォン、タブレット端末等)を用いることもできる。また、映像処理装置3の機能の少なくとも一部を他の公知のハードウェアによる処理によって代替してもよい。
映像処理装置3では、図2に示すように、カメラCAM1…CAM7により撮像された撮像画像(ここでは、7つの映像)を合成処理して1つのパノラマ合成画像である全天球映像データASPを生成する処理(つまり、スティッチング処理)がフレームごとに行われる。図2に示すように、撮像画像のデータである映像データP1…P7は、それぞれカメラCAM1…CAM7により撮像されたデータである。図2に示す全天球映像データASPは、屋外(例えばグラウンド)に設置された全天球カメラ2の撮像により得られたデータである。カメラCAM7は天頂方向を撮像しているので、全天球映像データASPにおいて、空の様子が示されている。他のカメラCAM1…CAM6は水平方向を撮像しているので、グラウンドの水平方向の様子が示されている。全天球映像データASPにより、全天球カメラ2が設置された場所(図2に示す例ではグラウンド)の周囲の360度の範囲の様子が鮮明に判別可能となる。
映像処理装置3は、フレームごとの全天球映像データASPを、ネットワークNWを介してヘッドマウントディスプレイ4に送信する。ネットワークNWは、有線通信を用いたネットワークでもよいし、無線通信を用いたネットワーク(例えば無線LAN(Local Area Network)でもよい。
ヘッドマウントディスプレイ4は、例えば眼鏡のように左右一対に延伸した筐体フレームの一部がユーザの耳元付近にかけられた状態で装着されて使用される。言い換えると、ヘッドマウントディスプレイ4は、ユーザに装着された状態で使用される。ヘッドマウントディスプレイ4は、ネットワークNWを介して、映像処理装置3と接続されている。ヘッドマウントディスプレイ4は、詳細な構成は図4や図6を参照して後述するが、映像処理装置3から送信された全天球映像データASPを受信し、ユーザの視線方向(つまり、ヘッドマウントディスプレイ4の筐体フレームにおける映像データの表示面がユーザに対向する方向)を中心方向として含む所定範囲の映像データを切り出してリアルタイムに表示する。なお、映像処理装置3は、ヘッドマウントディスプレイ4に映像データを表示させる代わりに、或いは、それと同時に、HDD等の公知の記憶装置(不図示)にスティッチング処理後の全天球映像データASPを順次記憶してもよい。
図3は、本実施形態の映像処理装置の内部構成の第1例を示すブロック図である。図3に示す映像処理装置3は、映像入力部31と、映像信号処理部33と、映像出力部35とを少なくとも含む構成である。図3では、カメラCAM1…CAM7と映像入力部31との間にコネクタCN(図1参照)の図示が省略されている。
映像入力部31は、カメラCAM1…CAM7との間の入出力インターフェースとしての機能を有し、コネクタCNを介してそれぞれのカメラCAM1…CAM7から出力された映像データを入力して取得する。映像入力部31は、それぞれのカメラCAM1…CAM7からの映像データを映像信号処理部33に出力する。
映像生成部の一例としての映像信号処理部33は、例えばCPU、MPU(Micro Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを用いて構成され、映像入力部31から出力されたカメラCAM1…CAM7の撮像画像データである映像データを用いて、映像データの1フレームごとにスティッチング処理を行うことで、図2に示すパノラマ映像データである全天球映像データASPを生成する。全天球映像データASPには、全天球映像データASPを構成する画素ごとに、映像データのフレームの方位別の明るさのデータが含まれており、以下同様である。明るさのデータは、例えば映像データがYUV形式のデータである場合には画素ごとの輝度値であり、映像データがRGB形式のデータである場合には画素値である。
映像信号処理部33は、全天球映像データASPを不図示のメモリ(例えばフラッシュメモリ又はHDD)に記憶する。映像信号処理部33は、全天球映像データASPを映像出力部35に出力する。
映像送信部の一例としての映像出力部35は、ヘッドマウントディスプレイ4との間の通信インターフェースとしての機能を有し、映像信号処理部33から出力された全天球映像データASPを、ネットワークNWを介してヘッドマウントディスプレイ4に送信する。なお、映像出力部35は、ヘッドマウントディスプレイ4とは異なるディスプレイ装置(不図示)に全天球映像データを表示してもよい。
図4は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイの内部構成の第1例を示すブロック図である。図4に示すヘッドマウントディスプレイ4は、ジャイロセンサJSと、通信部41と、映像入力部42と、表示範囲決定部43と、映像切り出し変形部44と、表示映像明るさ調整部45と、映像表示部46とを少なくとも含む構成である。
センサの一例としてのジャイロセンサJSは、ヘッドマウントディスプレイ4を装着したユーザの視線方向(つまり、ヘッドマウントディスプレイ4の筐体フレームにおける映像データの表示面がユーザに対向する方向)の角度を検出する。ジャイロセンサJSは、検出結果(つまり、ロール、ピッチ、ヨーの3軸に対応する検出値)を表示範囲決定部43に出力する。
映像受信部の一例としての通信部41は、映像処理装置3との間の通信インターフェースとしての機能を有し、映像処理装置3から送信された全天球映像データASPを受信して映像入力部42に出力する。
映像入力部42は、通信部41との間の入出力インターフェースとしての機能を有し、通信部41により受信された全天球映像データASPを入力して取得する。映像入力部42は、全天球映像データASPを映像切り出し変形部44に出力する。
表示範囲決定部43は、例えばCPU、MPU又はDSP等のプロセッサを用いて構成され、ジャイロセンサJSの出力(つまり、ロール、ピッチ、ヨーの3軸に対応する検出値)を基に、ユーザの視線方向を中心として含む所定範囲(つまり、映像データの切り出し範囲)を決定する。表示範囲決定部43は、決定結果である切り出し範囲情報を映像切り出し変形部44に出力する。
映像抽出部の一例としての映像切り出し変形部44は、例えばCPU、MPU又はDSP等のプロセッサを用いて構成され、映像入力部42から出力された全天球映像データASPから、表示範囲決定部43から出力された切り出し範囲情報に対応する映像データを切り出した表示用切り出し映像データを生成する。映像切り出し変形部44は、表示用切り出し映像データを表示映像明るさ調整部45に出力する。
また、映像切り出し変形部44は、全天球映像データASPに含まれている全天球映像データASPの画素ごとの明るさのデータを用いて、表示用切り出し映像データに対応する映像範囲(つまり、表示範囲決定部43から出力された切り出し範囲情報に対応する切り出し範囲)における表示用映像データの明るさの平均値を算出する。映像切り出し変形部44は、算出値である切り出し範囲平均明るさ情報を表示映像明るさ調整部45に出力する。
明るさ調整部の一例としての表示映像明るさ調整部45は、例えばCPU、MPU又はDSP等のプロセッサを用いて構成され、映像切り出し変形部44から出力された表示用切り出し映像データと切り出し範囲平均明るさ情報とを用いて、表示用切り出し映像データの切り出し範囲平均明るさ情報が一定範囲の明るさとなるように、切り出し範囲平均明るさ情報を調整する。表示映像明るさ調整部45における切り出し範囲平均明るさ情報の調整処理については、図7(B)及び図8(B)を参照して後述する。表示映像明るさ調整部45は、一定範囲の明るさとなるように調整された後の補正済み表示用切り出し映像データを映像表示部46に出力する。
映像表示部46は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)又は有機EL(Electroluminescence)を用いて構成され、表示映像明るさ調整部45により明るさが調整された後の切り出し映像データを表示する。
図5は、本実施形態の映像処理装置の内部構成の第2例を示すブロック図である。図5に示す映像処理装置3Aは、映像入力部31と、映像信号処理部33と、映像出力部35Aと、方位別平均明るさ情報重畳部37とを含む構成である。図5においても、カメラCAM1…CAM7と映像入力部31との間にコネクタCN(図1参照)の図示が省略されている。図5に示す映像処理装置3Aの各部の説明では、図3に示す映像処理装置3の各部と同一の構成及び動作をするものについては同一の符号を付与して説明を省略する。
映像信号処理部33は、全天球映像データASPを方位別平均明るさ情報重畳部37に出力する。
明るさ付与部の一例としての方位別平均明るさ情報重畳部37は、映像信号処理部33から出力された全天球映像データASPに含まれている全天球映像データASPの画素ごとの明るさのデータを用いて、映像データの明るさの平均値を方位別に算出する。方位別平均明るさ情報重畳部37は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を全天球映像データASPに重畳する。方位別平均明るさ情報重畳部37は、重畳の一例として、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を、全天球映像データASPのヘッダ領域(不図示)又はペイロードのオプション領域に格納することで重畳(付与)する。方位別平均明るさ情報重畳部37は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を重畳した全天球映像データASPを映像出力部35Aに出力する。
映像出力部35Aは、映像信号処理部33の出力(つまり、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を重畳した全天球映像データASP)を、ネットワークNWを介してヘッドマウントディスプレイ4Aに送信する。
ここで、全天球カメラ2と全天球カメラ2により撮像される被写体との位置関係について、図7(A)を参照して説明する。図7(A)は、本実施形態の全天球カメラ2と被写体TG1,TG2との位置関係の一例を示す説明図である。図7(A)に示す例では、全天球カメラ2は太陽光が降り注ぐ屋外において、地面FLDに載置された支持台(例えばスタンド)上に支持されるように設置されている。全天球カメラ2の周囲には、女性の被写体TG1と男性の被写体TG2とが立っている。全天球カメラ2の中心(図8(A)に示す原点O)から見て、被写体TG1は太陽光の順光方向(つまり、映像データの明るさの平均値が相対的に高い方向)に立っており、一方、被写体TG2は太陽光の逆光方向(つまり、映像データの明るさの平均値が相対的に低い方向)に立っている。
この場合、被写体TG1が画角に含まれるカメラにより撮像された映像データの明るさは相対的に高いので、映像データの明るさが高くなり過ぎて白みがかったり見えにくかったりする等、映像データの視認性がよくないことがある。また、被写体TG2が画角に含まれるカメラにより撮像された映像データの明るさは相対的に低いので、映像データが暗くなり過ぎる等、映像データの視認性がよくないことがある。
図8(A)は、全天球カメラの原点O、水平方向基準線BD、ユーザの視線方向を示す水平角θの説明図である。図8(B)は、ユーザの視線方向を示す水平角θと明るさ(例えば輝度値)との関係の一例を示すグラフである。図8(A)において、ユーザの視線方向を示す水平角θは、予め映像処理装置3及びヘッドマウントディスプレイ4の間で規定された水平方向基準線BDからの水平方向の回転角を示す。
方位別平均明るさ情報重畳部37は、全天球映像データASPを構成するそれぞれのカメラCAM1…CAM7の方位角に関するデータを保持しており、この方位角に関するデータを用いて、全天球映像データASPのフレームごとに、方位別の明るさを算出する(図8(B)参照)。図8(B)の横軸は水平角θを示し、同図の縦軸は明るさ(例えば輝度値)を示す。図8(B)において、閾値Th1は方位別の明るさが低すぎる(言い換えると、暗すぎる)か否かを定める閾値であり、方位別の明るさが閾値Th1未満であれば映像データは暗すぎるということになる。一方、閾値Th2は方位別の明るさが高すぎる(言い換えると、明るすぎる)か否かを定める閾値であり、方位別の明るさが閾値Th2より大きいと映像データは明るすぎるということになる。
図8(B)に示すように、例えば水平角θが約90度(約π/2)の場合には映像データが明るすぎて明るさが閾値Th2を超えている。これは、図7(A)に示すように女性の被写体TG1が太陽光の順光方向に立っている場合に撮像により得られた映像データの明るさが高くなったことに基づく。一方、例えば水平角θが約270度(約3π/2)の場合には映像データが暗すぎて明るさが閾値Th1未満である。これは、図7(A)に示すように男性の被写体TG2が太陽光の逆光方向に立っている場合に撮像により得られた映像データの明るさが低くなったことに基づく。
ヘッドマウントディスプレイ4,4Aの表示映像明るさ調整部45,表示映像明るさ調整部45Aは、表示用切り出し映像データの明るさを一定範囲(例えば図8(B)に示す閾値Th1から閾値Th2までの間の所定範囲)となるように、表示用切り出し映像データの明るさを調整する。図7(B)は、図7(A)に示す全天球カメラ2により撮像された映像データのうち、ユーザが向いた視線方向の映像が切り出されてヘッドマウントディスプレイ4に表示された例を示す説明図である。ユーザがヘッドマウントディスプレイ4,4Aを装着した状態で、ヘッドマウントディスプレイ4,4Aは、女性の被写体TG1が立っている方向の映像データ(表示用切り出し映像データ)の明るさを一定範囲の明るさとなるように暗く調整した補正済み表示用切り出し映像データPC1を表示する。また、ヘッドマウントディスプレイ4,4Aは、男性の被写体TG2が立っている方向の映像データ(表示用切り出し映像データ)の明るさを一定範囲の明るさとなるように明るく調整した補正済み表示用切り出し映像データPC2を表示する。
また、ヘッドマウントディスプレイ4,4Aの表示映像明るさ調整部45,表示映像明るさ調整部45Aは、表示用切り出し映像データの明るさを一定範囲の明るさとなるように調整する以外に、表示用切り出し映像データの明るさを所定割合ほど増減することで調整してもよく、以下同様である。所定割合は例えば+20%、−20%であるが、これらの値に限定はされない。
図6は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイの内部構成の第2例を示すブロック図である。図6に示すヘッドマウントディスプレイ4Aは、ジャイロセンサJSと、通信部41と、映像入力部42と、表示範囲決定部43と、映像切り出し変形部44Aと、表示映像明るさ調整部45Aと、映像表示部46と、映像重畳情報分離部47とを含む構成である。図6に示すヘッドマウントディスプレイ4Aの各部の説明では、図4に示すヘッドマウントディスプレイ4の各部と同一の構成及び動作をするものについては同一の符号を付与して説明を省略する。ヘッドマウントディスプレイ4Aは、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が重畳された全天球映像データASPを受信する。
映像入力部42は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が重畳された全天球映像データASPを映像重畳情報分離部47に出力する。
映像重畳情報分離部47は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が重畳された全天球映像データASPから、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値(言い換えれば、方位別平均明るさ情報)を分離して表示映像明るさ調整部45Aに出力する。映像重畳情報分離部47は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が分離された全天球映像データASPを映像切り出し変形部44Aに出力する。
映像抽出部の一例としての映像切り出し変形部44Aは、例えばCPU、MPU又はDSP等のプロセッサを用いて構成され、映像重畳情報分離部47から出力された全天球映像データASPから、表示範囲決定部43から出力された切り出し範囲情報に対応する映像データを切り出した表示用切り出し映像データを生成する。映像切り出し変形部44Aは、表示用切り出し映像データを表示映像明るさ調整部45Aに出力する。
明るさ調整部の一例としての表示映像明るさ調整部45Aは、例えばCPU、MPU又はDSP等のプロセッサを用いて構成され、映像切り出し変形部44Aから出力された表示用切り出し映像データと映像重畳情報分離部47から出力された方位別平均明るさ情報とを用いて、表示用切り出し映像データの平均明るさ情報が一定範囲の明るさとなるように、切り出し範囲の平均明るさ情報を調整する。表示映像明るさ調整部45Aは、一定範囲の明るさとなるように調整された後の補正済み表示用切り出し映像データを映像表示部46に出力する。
次に、本実施形態の映像処理装置3Aの動作手順について、図9を参照して説明する。図9は、本実施形態の映像処理装置3Aの動作手順の一例を説明するフローチャートである。
図9において、映像入力部31は、全天球方向の映像を撮像するように配置されたN個(例えば本実施形態ではN=7)のカメラCAM1…CAM7から出力された映像データを入力して取得する(S1)。映像入力部31は、それぞれのカメラCAM1…CAM7からの映像データを映像信号処理部33に出力する。
映像信号処理部33は、映像入力部31から出力されたカメラCAM1…CAM7の撮像画像データである映像データを用いて、映像データの1フレームごとにスティッチング処理を行うことで、図2に示す全天球映像データASPを生成する(S2)。映像信号処理部33は、全天球映像データASPを方位別平均明るさ情報重畳部37に出力する。方位別平均明るさ情報重畳部37は、全天球映像データASPの領域を水平方向にX個に分割処理する(S3)。Xの値は例えば32又は64とするが、これらの値に限定はされない。
方位別平均明るさ情報重畳部37は、X個に分割された個々の領域のうち、未だ明るさの平均値を算出していない領域を選択し、選択された領域における映像データの明るさの平均値を算出し、算出値(つまり、平均値)をバッファ(不図示)に一時的に記憶する(S4)。
方位別平均明るさ情報重畳部37は、X個の全ての領域に対して映像データの明るさの平均値の算出を終えてバッファに一時的に記憶したか否かを判定する(S5)。X個の全ての領域に対して映像データの明るさの平均値の算出値がバッファに記憶されていない場合には(S5、NO)、映像処理装置3Aの処理はステップS4に戻り、X個の全ての領域に対して映像データの明るさの平均値の算出値がバッファに記憶されるまでステップS4の処理が繰り返される。
一方、方位別平均明るさ情報重畳部37は、X個の全ての領域に対して映像データの明るさの平均値の算出値をバッファに記憶した場合には(S5、YES)、バッファに記憶したX個の全ての領域に対して映像データの明るさの平均値の算出値を全天球映像データASPに重畳する(S6)。方位別平均明るさ情報重畳部37は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を重畳した全天球映像データASPのフレームを映像出力部35Aに出力する(S7)。映像出力部35Aは、映像信号処理部33の出力(つまり、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を重畳した全天球映像データASP)を、ネットワークNWを介してヘッドマウントディスプレイ4Aに送信する。ステップS7の後、映像処理装置3Aの動作が終了していなければ(S8、NO)、映像処理装置3Aの処理はステップS1に戻る。一方、映像処理装置3Aの動作が終了すれば(S8、YES)、図9に示す映像処理装置3Aの処理は終了する。
次に、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ4Aの動作手順について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態のヘッドマウントディスプレイ4Aの動作手順の一例を説明するフローチャートである。図10の説明の前提として、映像処理装置3Aから、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を重畳した全天球映像データASPが送信されたとする。
図10において、通信部41は、映像処理装置3Aから送信された全天球映像データASP(つまり、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値を重畳した全天球映像データASP)を受信して映像入力部42に出力する。映像入力部42は、通信部41により受信された全天球映像データASPを入力して取得する。映像入力部42は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が重畳された全天球映像データASPを映像重畳情報分離部47に出力する(S11)。
映像重畳情報分離部47は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が重畳された全天球映像データASPから、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値(言い換えれば、方位別平均明るさ情報)を分離して表示映像明るさ調整部45Aに出力する(S12)。映像重畳情報分離部47は、映像データの明るさの平均値の方位別の算出値が分離された全天球映像データASPを映像切り出し変形部44Aに出力する。
表示範囲決定部43は、ジャイロセンサJSの出力(つまり、ロール、ピッチ、ヨーの3軸に対応する検出値)を基に、ユーザの視線方向を中心として含む所定範囲(つまり、映像データの切り出し範囲)を決定する(S13)。表示範囲決定部43は、決定結果である切り出し範囲情報を映像切り出し変形部44Aに出力する。
映像切り出し変形部44Aは、映像重畳情報分離部47から出力された全天球映像データASPから、表示範囲決定部43から出力された切り出し範囲情報に対応する映像データを切り出した表示用切り出し映像データを生成する(S14)。映像切り出し変形部44Aは、表示用切り出し映像データを表示映像明るさ調整部45Aに出力する。
表示映像明るさ調整部45Aは、ステップS13において決定された映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが明るすぎるか否かを判定する(S15)。表示映像明るさ調整部45Aは、映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが明るすぎると判定した場合(例えば、映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが閾値Th2を超える場合)には(S15、YES)、表示用切り出し映像データの平均明るさ情報が一定範囲の明るさとなるように、切り出し範囲の平均明るさ情報を低くなるように調整する(S16)。表示映像明るさ調整部45Aは、一定範囲の明るさとなるように調整された後の補正済み表示用切り出し映像データを映像表示部46に出力する。ステップS16の後、ヘッドマウントディスプレイ4Aの処理はステップS19に進む。
一方、ステップS13において決定された映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが明るすぎると判定されなかった場合には(S15、NO)、表示映像明るさ調整部45Aは、ステップS13において決定された映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが暗すぎるか否かを判定する(S17)。表示映像明るさ調整部45Aは、映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが暗すぎると判定した場合(例えば、映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが閾値Th1未満である場合)には(S17、YES)、表示用切り出し映像データの平均明るさ情報が一定範囲の明るさとなるように、切り出し範囲の平均明るさ情報を明るくなるように調整する(S18)。表示映像明るさ調整部45Aは、一定範囲の明るさとなるように調整された後の補正済み表示用切り出し映像データを映像表示部46に出力する。ステップS18の後、ヘッドマウントディスプレイ4Aの処理はステップS19に進む。
ステップS16,S18の処理の後、又は映像データの切り出し範囲の映像データの明るさが暗すぎると判定されなかった場合には(S17、NO)、映像表示部46は、表示映像明るさ調整部45Aにより明るさが調整された後の切り出し映像データを表示する(S19)。ステップS19の後、ヘッドマウントディスプレイ4Aの動作が終了していなければ(S20、NO)、ヘッドマウントディスプレイ4Aの処理はステップS11に戻る。一方、ヘッドマウントディスプレイ4Aの動作が終了すれば(S20、YES)、図10に示すヘッドマウントディスプレイ4Aの処理は終了する。
以上により、本実施形態の全天球カメラシステム1では、映像処理装置3は、複数のカメラCAM1…CAM7により撮像された複数の映像データを用いて、複数のカメラCAM1…CAM7の設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを生成し、全天球映像データを、ユーザが装着したヘッドマウントディスプレイ4に送信する。ヘッドマウントディスプレイ4は、ユーザの視線方向をジャイロセンサJSにおいて検出し、受信により得られた全天球映像データから、ジャイロセンサJSの検出結果を含む所定範囲の映像データを切り出し、切り出された所定範囲の映像データの明るさを一定範囲の明るさに調整する。また、ヘッドマウントディスプレイ4は、調整後の所定範囲の映像データを表示する。
これにより、ユーザがヘッドマウントディスプレイ4を装着した状態で全天球映像データを見ようとする際に、ヘッドマウントディスプレイ4は、ユーザの視線方向(つまり、ヘッドマウントディスプレイ4における映像の表示面の向き)に合わせて、全天球映像データからユーザの視線方向に合う映像データを切り出し、かつ切り出し後の映像データの明るさを動的に調整する。従って、ヘッドマウントディスプレイ4は、特許文献1のように補助的なバックライトによって映像データを照明する必要が無く、カメラCAM1…CAM7のうち少なくとも1つの撮像時のダイナミックレンジを疑似的に上げることができるので、ユーザに対する視線方向の映像の視認性を向上することができる。
また、ヘッドマウントディスプレイ4は、ユーザの視線方向に合うように切り出した後の所定範囲の映像データの明るさ(例えば輝度値)の平均値を算出し、算出後の明るさの平均値を一定範囲の明るさに調整する。これにより、ヘッドマウントディスプレイ4は、映像処理装置3から送信された全天球映像データの全領域(つまり、360度の範囲)にわたって映像データの明るさの平均値を算出する必要が無く、ユーザの視線方向に合う所定範囲の映像データに限って明るさの平均値を算出すればよいので、平均値の算出処理の負荷を軽減することができる。
また、映像処理装置3は、全天球映像データの方位別の明るさの平均値のデータを算出して全天球映像データに付与し、方位別の明るさの平均値のデータが付与された全天球映像データをヘッドマウントディスプレイ4に送信する。ヘッドマウントディスプレイ4は、受信後の全天球映像データから、ユーザの視線方向に合う所定範囲の映像データの明るさの平均値を取得し、取得後の明るさの平均値を一定範囲の明るさに調整する。これにより、ヘッドマウントディスプレイ4は、360度の範囲にわたる方位別の明るさの平均値のデータが得られているので、例えばユーザの視線方向に合う所定範囲を任意の範囲に変更して映像データを表示する際に、変更後の任意の範囲の映像データの明るさの平均値に対応して表示対象の映像データの明るさを適切に調整することができる。
また、ヘッドマウントディスプレイ4は、例えばユーザが首を回転することによりユーザの視線方向が切り替わる度に、ジャイロセンサJSの検出結果に応じて切り出された所定範囲の映像データの明るさを一定範囲の明るさに調整し、調整後の所定範囲の映像データを表示する。これにより、ヘッドマウントディスプレイ4は、ユーザが見る方向が切り替わっても、ヘッドマウントディスプレイ4の向き(つまり、ユーザの視線方向)に対応した所定範囲の映像データの明るさを一定範囲になるように追従して表示される映像データの視認性の劣化を抑制することができる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、全天球カメラにより撮像された映像をヘッドマウントディスプレイにおいて見る際に、ユーザの視線方向に合わせて動的に映像の明るさを調整し、撮像時のダイナミックレンジを疑似的に上げ、映像の視認性を向上する映像表示システム、映像表示装置及び映像表示方法として有用である。
1 全天球カメラシステム
2 全天球カメラ
3、3A 映像処理装置
4、4A ヘッドマウントディスプレイ
31、42 映像入力部
33 映像信号処理部
35、35A 映像出力部
37 方位別平均明るさ情報重畳部
41 通信部
43 表示範囲決定部
44、44A 映像切り出し変形部
45、45A 表示映像明るさ調整部
46 映像表示部
47 映像重畳情報分離部
ASP 全天球映像データ
BD 水平方向基準線
CAM1、CAM2、CAM3、CAM4、CAM5、CAM6、CAM7 カメラ
CN コネクタ
JS ジャイロセンサ
NW ネットワーク
PC1、PC2 切り出し映像データ
TG1、TG2 被写体

Claims (10)

  1. 複数のカメラにより撮像された複数の映像データを保持する映像処理装置とユーザが装着可能な映像表示装置とが接続された映像表示システムであって、
    前記映像処理装置は、
    前記複数の映像データを用いて、前記複数のカメラの設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを生成する映像生成部と、
    前記映像生成部により生成された前記全天球映像データを前記映像表示装置に送信する映像送信部と、を有し、
    前記映像表示装置は、
    前記ユーザの視線方向を検出するセンサと、
    前記映像送信部から送信された前記全天球映像データを受信する映像受信部と、
    前記全天球映像データから、前記センサの検出結果による前記ユーザの視線方向を中心とした前記全天球映像データよりも小さい所定範囲の映像データを切り出し、前記切り出された前記所定範囲の映像データにおける明るさの平均値を、切り出し範囲平均明るさとして算出する映像抽出部と、
    前記映像抽出部により抽出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが既定の第1の閾値と既定の第2の閾値との間一定範囲の明るさとなるように調整する明るさ調整部と、
    前記明るさ調整部により調整された前記所定範囲の映像データを表示する映像表示部と、を有する、
    映像表示システム。
  2. 請求項1に記載の映像表示システムであって、
    前記明るさ調整部は、前記一定範囲の明るさに対して、前記切り出し範囲平均明るさが高い又は低い場合に、前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが前記一定範囲となるように調整する、
    映像表示システム。
  3. 請求項1又は2に記載の映像表示システムであって、
    前記映像処理装置は、前記全天球映像データの生成及び前記全天球映像データの前記映像表示装置に対する送信を繰り返し行う、
    映像表示システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の映像表示システムであって、
    前記映像表示装置は、前記ユーザの視線方向が切り替わる度に、前記センサの検出結果に応じて切り出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが前記一定範囲の明るさとなるように調整し、調整された前記所定範囲の映像データを表示する、
    映像表示システム。
  5. ユーザが装着可能であって、複数のカメラにより撮像された複数の映像データを保持する映像処理装置と接続する映像表示装置であって、
    前記ユーザの視線方向を検出するセンサと、
    前記映像処理装置により生成された、前記複数のカメラの設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを受信する映像受信部と、
    前記全天球映像データから、前記センサの検出結果による前記ユーザの視線方向を中心とした前記全天球映像データよりも小さい所定範囲の映像データを切り出し、前記切り出された前記所定範囲の映像データにおける明るさの平均値を、切り出し範囲平均明るさとして算出する映像抽出部と、
    前記映像抽出部により抽出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが既定の第1の閾値と既定の第2の閾値との間一定範囲の明るさとなるように調整する明るさ調整部と、
    前記明るさ調整部により調整された前記所定範囲の映像データを表示する映像表示部と、を備える、
    映像表示装置。
  6. 請求項5に記載の映像表示装置であって、
    前記明るさ調整部は、前記一定範囲の明るさに対して、前記切り出し範囲平均明るさが高い又は低い場合に、前記所定範囲の映像データの明るさを前記一定範囲となるように調整する、
    映像表示装置。
  7. ユーザが装着可能であって、複数のカメラにより撮像された複数の映像データを保持する映像処理装置と接続する映像表示装置における映像表示方法であって、
    前記ユーザの視線方向を検出し、
    前記映像処理装置により生成された、前記複数のカメラの設置エリアの周囲の360度の範囲を有する全天球映像データを受信し、
    前記全天球映像データから、検出された前記ユーザの視線方向を中心とした前記全天球映像データよりも小さい所定範囲の映像データを切り出し、前記切り出された前記所定範囲の映像データにおける明るさの平均値を、切り出し範囲平均明るさとして算出し、
    抽出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが既定の第1の閾値と既定の第2の閾値との間一定範囲の明るさとなるように調整し、
    調整された前記所定範囲の映像データを表示する、
    映像表示方法。
  8. 請求項7に記載の映像表示方法であって、
    前記一定範囲の明るさに対して、前記切り出し範囲平均明るさが高い又は低い場合に、前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが前記一定範囲となるように調整する、
    映像表示方法。
  9. 請求項7又は8に記載の映像表示方法であって、
    前記全天球映像データの生成及び前記全天球映像データの前記映像表示装置への送信を繰り返し行う、
    映像表示方法。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の映像表示方法であって、
    前記ユーザの視線方向が切り替わる度に、前記視線方向の検出結果に応じて切り出された前記所定範囲の映像データの明るさを、前記切り出し範囲平均明るさが前記一定範囲の明るさとなるように調整し、調整された前記所定範囲の映像データを表示する、
    映像表示方法。
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