JP6673227B2 - クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体 - Google Patents

クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6673227B2
JP6673227B2 JP2017001994A JP2017001994A JP6673227B2 JP 6673227 B2 JP6673227 B2 JP 6673227B2 JP 2017001994 A JP2017001994 A JP 2017001994A JP 2017001994 A JP2017001994 A JP 2017001994A JP 6673227 B2 JP6673227 B2 JP 6673227B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cloud service
information
service
cloud
plant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017001994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018112829A (ja
Inventor
林 尚典
尚典 林
井上 賢一
賢一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokogawa Electric Corp filed Critical Yokogawa Electric Corp
Priority to JP2017001994A priority Critical patent/JP6673227B2/ja
Priority to EP17211195.7A priority patent/EP3346381B1/en
Priority to SG10201800025RA priority patent/SG10201800025RA/en
Priority to US15/861,777 priority patent/US10601634B2/en
Priority to CN201810010756.2A priority patent/CN108289123B/zh
Publication of JP2018112829A publication Critical patent/JP2018112829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6673227B2 publication Critical patent/JP6673227B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/50Network services
    • H04L67/60Scheduling or organising the servicing of application requests, e.g. requests for application data transmissions using the analysis and optimisation of the required network resources
    • H04L67/63Routing a service request depending on the request content or context
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/01Protocols
    • H04L67/02Protocols based on web technology, e.g. hypertext transfer protocol [HTTP]
    • H04L67/025Protocols based on web technology, e.g. hypertext transfer protocol [HTTP] for remote control or remote monitoring of applications
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F9/00Arrangements for program control, e.g. control units
    • G06F9/06Arrangements for program control, e.g. control units using stored programs, i.e. using an internal store of processing equipment to receive or retain programs
    • G06F9/46Multiprogramming arrangements
    • G06F9/50Allocation of resources, e.g. of the central processing unit [CPU]
    • G06F9/5061Partitioning or combining of resources
    • G06F9/5072Grid computing
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L43/00Arrangements for monitoring or testing data switching networks
    • H04L43/50Testing arrangements
    • H04L43/55Testing of service level quality, e.g. simulating service usage
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/01Protocols
    • H04L67/10Protocols in which an application is distributed across nodes in the network
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B2219/00Program-control systems
    • G05B2219/10Plc systems
    • G05B2219/14Plc safety
    • G05B2219/14006Safety, monitoring in general
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/01Protocols
    • H04L67/10Protocols in which an application is distributed across nodes in the network
    • H04L67/1097Protocols in which an application is distributed across nodes in the network for distributed storage of data in networks, e.g. transport arrangements for network file system [NFS], storage area networks [SAN] or network attached storage [NAS]
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/01Protocols
    • H04L67/12Protocols specially adapted for proprietary or special-purpose networking environments, e.g. medical networks, sensor networks, networks in vehicles or remote metering networks

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)
  • Test And Diagnosis Of Digital Computers (AREA)
  • Computer And Data Communications (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)

Description

本発明は、クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体に関する。
従来から、化学等の工業プラント、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント等のプラントや製造業における工場等(以下、これらを総称する場合には「プラント」という)においては、フィールド機器と呼ばれる測定器又は操作器等の現場機器と、これらを制御する制御装置とが通信手段を介して接続された分散制御システム(DCS:Distributed Control System)に代表される生産制御システムが構築されており、高度な自動操業が実現されている。特に前記にあげたような業種のプラントの運転制御は、一般に高信頼性を実現するDCSで実施される場合がある。
上記のような高度な自動操業を実現するために構築されるプラント制御においては、例えば、基幹業務システム、運転制御システム、設備管理システムまたは製造実行システム等の様々なコンピュータシステムが用いられる。基幹業務システムは、プラントを操業する会社全体の会計処理、受注管理を含む販売管理、受注情報に基づき生産計画を立案するとともに原料などを発注する生産管理等の、経営資源を管理するシステムである。運転制御システムは、フィールド機器や後述する設備制御システムを制御してプラント全体あるいはその一部の運転制御を行うシステムである。設備管理システムは、プラントを構成する特定の装置単体の運転や自動制御を担当する制御設備等、フィールド機器を含む各種設備の状態監視や診断を行うシステムである。また、製造実行システムは、基幹業務システムと運転制御システムとの間に位置して、基幹業務システムから取得した生産計画に基づき、運転制御システムや、運転制御システムを介して設備制御システムを稼働させ、生産計画を実行するとともに、その実行結果を検証・記録し、必要に応じて基幹業務システムに報告する機能などによりプラントの操業を支援するシステムである。なお、設備管理システムには、プラントのエネルギー管理、環境負荷に関連する環境管理、安全管理、あるいはセキュリティ管理のためのシステムを含んでいてもよい。
プラント制御において用いられるこれらのコンピュータシステムは、例えば、DCS、PLC(Programmable Logic Controller)、産業用コンピュータ、汎用デスクトップコンピュータ、サーバ装置等の装置によって実現される。
また、プラント制御において用いられるこれらのコンピュータシステムにおいて実行されるプラント制御プログラムやデータの一部は、ネットワークを介したクラウドコンピューティングによって提供されるクラウドサービスによって実現される場合がある(例えば、特許文献1〜3を参照)。クラウドコンピューティングとは、ネットワークを介して接続された物理的なコンピュータ群(コンピュータネットワーク)によって構成され、かつ複数の独立した仮想コンピュータとして動作するコンピュータシステム上で、ソフトウェアを動作させたり、データを利用したりして、サービス(クラウドサービス)の形でコンピュータシステムを利用する利用方式である。クラウドサービスは、前記方式により提供されるサービスであり、クラウドコンピューティングのシステム構成や構成機器の台数や性能などにより提供されるサービスの可用性、信頼性、保守性、安全性などが異なる。
特表2012−523038号公報 国際公開第2010/120440号 米国特許第7970830号明細書
しかし、クラウドサービスは、例えばネットワークの不具合等によってサービスの提供が停止、あるいは遅延される場合がある。プラント制御においては、コンピュータシステムが故障等で停止するとプラントの運転や安全管理に影響を与える場合がある。特に素材系の製造プラントにおいては、プラントが停止すると、復旧に多大な日数とコストがかかる場合があるため、コンピュータシステムにも長期間、故障無しで動作することが求められる。したがって、プラント制御においてクラウドサービスを利用する場合これらのリスクを小さくするために、例えばプラントの運転に影響の少ないプラント制御の機能に限定してクラウドサービスを利用する場合があった。
また、すでに物理的なコンピュータシステムで動作している前述のような複数のシステムから構成された複雑な生産システムをクラウドシステムに移行する際には、上述したリスクの急激な増大を避けるため、または設備投資の予算的な理由によって、プラントの運転に影響の少ない機能から順次、安全性を考慮した作業手順によって順次、または予算的な制約によって順次、クラウドサービスに移行させるため、物理的なコンピュータシステムの構成によっては、クラウドシステムを利用した柔軟なコンピュータシステムの構築ができない場合があった。
また素材系のプラントは数年間連続運転されることがあり、コンピュータシステムのクラウドシステムへの移行は、例えば定期点検でプラントの運転を停止する短期間に行うことが要求される場合があった。
また、クラウドサービスによって得られた情報を外部のコンピュータシステムに提供する場合、プラント制御で用いられる操業計画、プラント制御のノウハウ、プラントの運転状況等、機密性の高い情報の漏洩を防止する必要がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、可用性と情報の安全性が高く、さらに迅速で柔軟なシステム移行を可能にする、クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
(1)上記の課題を解決するため、本発明のクラウドサービス制御装置は、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスとの通信を制御する第1通信部と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との通信を制御する第2通信部と、前記クラウドサービスの動作状態を検証する検証部と、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択部と、前記サービス情報を、選択された前記クラウドサービスと前記利用装置との間で伝達する情報伝達部とを備える。
(2)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記検証部は、自己診断機能を有するクラウドサービスの自己診断結果、前記自己診断機能とクラウドサービス制御装置との間で定周期で取り交わされる定周期情報、あるいは前記クラウドサービスへの処理の要求から処理結果の取得までの取得時間に基づき、前記クラウドサービスの動作状態を検証する。
(3)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記検証部は、複数の前記クラウドサービスの動作状態を検証し、前記選択部は、検証された前記動作状態に基づき、前記複数のクラウドサービスの中から一のクラウドサービスを選択する。
(4)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記情報伝達部は、前記利用装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限する。
(5)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記情報伝達部は、前記利用装置と当該利用装置に伝達可能な前記サービス情報とを対応付けた対応リストに基づき、前記利用装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限する。
(6)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記第1通信部は、物理的なコンピュータシステムとの通信をさらに制御して、前記検証部は、前記クラウドサービスと前記物理的なコンピュータシステムの動作状態を検証し、前記選択部は、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスと前記物理的なコンピュータシステムのいずれか一方を選択する。
(7)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記第1通信部は、基幹業務に係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、前記情報伝達部は、前記基幹業務に係る前記サービス情報を伝達する。
(8)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記第1通信部は、前記プラントの製造実行に係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、前記情報伝達部は、前記製造実行に係る前記サービス情報を伝達する。
(9)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記第1通信部は、前記プラントの運転制御に係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、前記情報伝達部は、前記運転制御に係る前記サービス情報を伝達する。
(10)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記第1通信部は、前記プラントの設備管理の係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、前記情報伝達部は、前記設備管理に係る前記サービス情報を伝達する。
(11)また、本発明のクラウドサービス制御装置において、前記選択部は、任意のクラウドサービスを任意の順番で選択可能にする。
(12)上記の課題を解決するため、本発明のクラウドサービス制御システムは、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスと、前記クラウドサービスとの通信を制御する第1通信部と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との通信を制御する第2通信部と、前記クラウドサービスの動作状態を検証する検証部と、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択部と、前記サービス情報を、選択された前記クラウドサービスと前記利用装置との間で伝達する情報伝達部とを備える。
(13)上記の課題を解決するため、本発明のクラウドサービス制御方法は、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証ステップと、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択ステップと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との間で伝達する情報伝達ステップとを含む。
(14)上記の課題を解決するため、本発明のクラウドサービス制御プログラムは、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証処理と、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択処理と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との間で伝達する情報伝達処理とをコンピュータに実行させる。
(15)上記の課題を解決するため、本発明の記録媒体は、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証処理と、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択処理と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との間で伝達する情報伝達処理とをコンピュータに実行させるクラウドサービス制御プログラムを記録している。
本発明によれば、可用性と情報の安全性が高く、さらに迅速で柔軟なシステム移行を可能にする、クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体を提供することができる。
実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第1の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第2の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第3の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第4の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第5の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第6の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第6の他の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第2の他の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第7の構成例を示す図である。 実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第8の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態におけるクラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体について詳細に説明する。
<クラウドサービス制御システムの第1の構成例>
先ず、図1を用いて、クラウドサービス制御システムの構成を説明する。図1は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第1の構成例を示す図である。
図1において、クラウドサービス制御システム100は、クラウドサービス制御装置1、クラウドサービス提供装置2及び情報利用装置3を有する。クラウドサービス制御装置1は、クラウドサービス提供装置2とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。また、クラウドサービス制御装置1は、情報利用装置3と有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。本実施形態において、クラウドサービス制御装置1又は情報利用装置3は、例えば、物理的なコンピュータシステムにおいて構成される。一方、クラウドサービス提供装置2は、物理的なコンピュータ群によって構成され、かつ複数の独立した仮想コンピュータとして動作するコンピュータシステムである。仮想的なコンピュータシステムにおいては、例えば、1台のコンピュータ装置を複数台のコンピュータ装置として動作させたり、複数台のコンピュータ装置を1台のコンピュータ装置として動作させたりすることができる。仮想的なコンピュータシステムにおいて提供されるクラウドサービスは、負荷の状態等によって装置構成を適宜変更することができる。一方、仮想的なコンピュータシステムは、装置構成が適宜変更された場合、稼働状態も適宜変動して故障等による可用性も変動する場合がある。本実施形態においては、クラウドサービス提供装置2と接続されたクラウドサービス制御装置1において可用性を向上させている。なお、クラウドサービス制御装置1又は情報利用装置3についても仮想的なコンピュータシステムにおいて構成されてもよい。
クラウドサービス提供装置2は、クラウドコンピューティングによって、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスが動作するシステムである。プラント制御機能を提供するクラウドサービスとは、ネットワークを介して接続された仮想的なコンピュータシステム上で、プラント制御機能を有するプラント制御プログラムが動作することにより提供されるクラウドサービスである。プラント制御機能とは、例えば、製造実行、運転制御、又は設備管理等を実行するコンピュータプログラムの実行により実現できる機能である。クラウドサービス提供装置2は、情報利用装置3に対して、製造実行、運転制御、又は設備管理等のプラント制御機能を提供するクラウドサービスに係るサービス情報を提供する。クラウドサービスに係るサービス情報には、クラウドサービスで処理された情報、クラウドサービスで処理される情報を含む。サービス情報には、データ、制御コマンド、又はプログラム等の情報を含む。本実施形態においては、基幹業務システムに係る情報の中で、例えば、受発注に係る情報や生産計画の立案に係る情報等、プラントの製造実行等のプラント制御に使用される情報についてもサービス情報に含まれるものとする。したがって、クラウドサービス提供装置2が提供するプラント制御機能には基幹業務システムが提供する機能を含むものとする。
なお、以下の説明においては、プラントの一例として製造業における工場を示し、クラウドサービス提供装置2は、製造業の制御機能を有するクラウドサービスを提供するものとする。なお、クラウドサービス提供装置2において提供されるクラウドサービスの詳細は後述する。
情報利用装置3は、プラント制御機能を提供するクラウドサービスに係るサービス情報を利用する。クラウドサービスに係るサービス情報とは、例えば、クラウドサービスで処理された情報、又はクラウドサービスで処理される情報である。サービス情報の利用とは、例えば、クラウドサービスで処理された情報を取得して、取得した情報を自身で処理すること、又は、クラウドサービスで処理される情報をクラウドサービスに提供してクラウドサービスを動作させることである。情報利用装置3は、例えば、クラウドサービス制御装置1から送信されるサービス情報を受信し又はクラウドサービス制御装置1に対してサービス情報の取得を要求する。また、情報利用装置3は、例えば、自身が保持する情報、又は自身で処理した情報をクラウドサービス制御装置1へ提供する。
情報利用装置3は、例えば、製造業における基幹業務システム、製造実行システム、運転制御システム、又は設備管理システム等である。すなわち、本実施形態においては、製造業における基幹業務システム、製造実行システム、運転制御システム又は設備管理システム等において行われる処理の一部又は全部をクラウドサービス提供装置2が提供するクラウドサービスに移行するとともに、クラウドサービスに係る情報を情報利用装置3において利用する。
情報利用装置3は、例えば、プラント制御に係るサービスを提供するシステムである基幹業務システム、生産実行システム、運転制御システム、又は設備管理システムを提供する装置である。また、情報利用装置3は、フィールドバスなどの通信手段で接続されたフィールド機器であってもよい。また、情報利用装置3は、フィールド機器をはじめプラントを構成する各生産設備の制御システムや設備の状態監視や診断を行う設備管理システム、若しくは、プラント制御に係る情報を提供する、天気予報情報提供システム、受発注システム、又はエネルギー需要応答システム(DRシステム)であってもよい。
クラウドサービス制御装置1は、第1通信部101、検証部102、選択部103、情報伝達部104及び第2通信部105の各機能を有する。クラウドサービス制御装置1の上記各機能は、クラウドサービス制御装置1を制御するクラウドサービス制御プログラムによって実現される機能モジュールである。クラウドサービス制御プログラムは、プログラムを提供するサーバから提供され、又は記録媒体から提供されてもよい。また、クラウドサービス制御装置1を構成する、第1通信部101、検証部102、選択部103、情報伝達部104及び第2通信部105の各機能は、ソフトウェアとしてプログラムで実行されるだけではなく、これら全て、あるいは一部がハードウェアとして固定化されていても良い。ハードウェアとして固定化する目的には、信頼性の向上や、人間から見た「動作状態のわかりやすさ」や「安心感」がある。また、クラウドサービス制御装置1の機能は、クラウドコンピューティングによって提供されるクラウドサービス提供装置2の提供するクラウドサービスとは異なるクラウドサービスであっても良い。例えば、クラウドサービスの可用性の差によって利用するクラウドサービスは区別される。
第1通信部101は、クラウドサービス提供装置2との通信を制御する。第1通信部101は、例えば、インターネットプロトコルを利用した通信を制御する。第1通信部101は、クラウドサービス提供装置2との通信において送受信する情報に対して所定の暗号化又は復号化を行うものであってもよい。第1通信部101は、図示しない複数のクラウドサービス提供装置との通信を行うものであってもよい。なお、第1通信部101とクラウドサービス提供装置2との通信は、図示しないルータ等のネットワーク機器を介して行われるものとする。
第2通信部105は、情報利用装置3との通信を制御する。第2通信部105は、例えば、インターネットプロトコルを利用した通信を制御する。第2通信部105は、情報利用装置3との通信において送受信する情報に対して所定の暗号化又は復号化を行うものであってもよい。第2通信部105は、図示しない複数の情報利用装置との通信を行うものであってもよい。なお、第2通信部105と情報利用装置3との通信は、図示しないルータ等のネットワーク機器を介して行われるものとする。
検証部102は、クラウドサービス提供装置2で提供されるクラウドサービスの動作状態を検証する。動作状態の検証とは、クラウドサービス提供装置2、クラウドサービス提供装置2で動作するプログラム、及びクラウドサービス提供装置の第1通信部101の動作状態を検証の対象としており、例えば、クラウドサービス提供装置2と第1通信部101の通信不通あるいは通信遅延、クラウドサービス提供装置2で提供されるクラウドサービスの停止、処理遅延、又は誤処理等の有無を、クラウドサービス提供装置2で動作するプログラムと第1通信部101を介してクラウドサービス制御装置1の間で取り交わされるハートビート通信の状態、クラウドサービス提供装置2のオペレーティングシステムからのクラウドサービス提供装置2で動作するプログラムの動作状態通知(例えば、タスクのアボート等)、クラウドサービス制御装置1からクラウドサービス提供装置2への処理要求パケットを送信してからクラウドサービス提供装置2からクラウドサービス制御装置1へ処理結果を示すパケットが送信されるまでの応答状態及び応答時間、又は後述するプラントの状態を示す入力情報のセットに含まれるID番号の同一性などによって、異常の有無を確認する処理である。
検証部102は、クラウドサービス提供装置2が提供するクラウドサービスが自己診断機能を有している場合、クラウドサービスの自己診断結果に基づきクラウドサービスの動作状態を検証する。クラウドサービス提供装置2が提供するクラウドサービスが自己診断機能を有している場合の検証部102の機能の詳細は、図3を用いて後述する。
また、検証部102は、複数のクラウドサービス提供装置が提供するクラウドサービスにおける処理結果に基づきクラウドサービスの動作状態を検証するようにしてもよい。例えば、検証部102は、複数のクラウドサービス提供装置から取得した処理結果を比較して、クラウドサービス提供装置が正しい処理結果を出力しているか否かに基づきクラウドサービスの動作状態を検証する。例えば具体的には、定周期で実行される制御プログラムというクラウドサービスにおいて、情報利用装置3が収集しクラウドサービスに提供する、ある特定の時刻におけるプラントの状態を示す入力情報のセット(これには時刻情報を含むID番号が含まれる)が、クラウドサービスで演算処理され、プラントの各部への制御出力情報のセット(これには入力情報のセットのID番号と、出力情報のセットのID番号の両方が含まれる)として情報利用装置に提供される際に、検証部が動作して検証する。クラウドサービス提供装置が正しい処理結果を出力しているか否かは、例えば、複数のクラウドサービス提供装置の処理結果から多数決によって判断することができる。例えば、あるクラウドサービスだけが入力情報のセットを受け取ったことを示す情報を返送しない場合や、あるクラウドサービスの出力情報のIDだけが異なる場合である。なお、誤った処理結果を利用した場合、例えばプラントの操業や安全に問題が生じる場合ある。検証部102は、クラウドサービスの処理結果を検証することにより、誤った処理結果の利用を防止する。
また、検証部102は、クラウドサービス提供装置から取得した処理結果の取得時間に基づきクラウドサービスの動作状態を検証するようにしてもよい。例えば、所定時間内に処理結果を取得できなかった場合、クラウドサービス提供装置の処理速度の低下、ネットワーク状態の悪化等の不具合が発生している可能性がある。検証部102は、処理結果を所定時間内に取得できなかった場合、クラウドサービスの動作状態が不良であると検証する。なお、所定時間はクラウドサービス毎に予め設定するようにしてもよい。所定時間をクラウドサービス毎に設定することにより、クラウドサービス毎に適切な動作状態の検証ができるようになる。
検証部102は、クラウドサービスの動作状態の検証結果を選択部103に出力する。検証部102は、検証結果をディスプレイ等へ表示し、プリンタ等から印字し、記録装置に記録し、又は他のシステムに伝えることにより保守性を向上するようにしてもよい。
選択部103は、サービスを提供するクラウドシステムが複数の場合に動作し、検証部102によって検証されたクラウドサービスの動作状態の検証結果に基づき、利用するクラウドサービスを選択する。また、クラウドサービスの選択は、いずれのクラウドサービス提供装置が提供するクラウドサービスを利用するかの選択となる。利用可能なクラウドサービスは、予め登録しておくことができるものとする。選択部103は、検証結果に基づき、予め登録されているクラウドサービスを選択する。本実施形態においては、検証部102における検証結果に基づき選択部103でクラウドサービスを選択するため、また、情報処理の単位ごとに検証が行われ選択されるため、コンピューティング処理は途切れることなく、クラウドサービスの停止に伴うプラントの操業の停止や、クラウドサービスにおける誤った処理情報の利用を避けることができるので、プラントの可用性と安全性を高めることが可能となる。選択部103は、任意のクラウドサービスを任意の順番で選択可能にしてもよい。
情報伝達部104は、選択部103によって選択されたクラウドサービスに係る情報を、第2通信部105を介して、情報利用装置3との間で伝達する。情報伝達部104は、第1通信部101によって取得されたクラウドサービス提供装置2で提供されるクラウドサービスに係る情報を所定の通信方式で情報利用装置3との間で伝達する。
また、情報伝達部104は、伝達する情報の内容を制限する。情報伝達部104は、情報を伝達する相手である複数の情報利用装置3と、それぞれの情報利用装置3に対して特定された伝達するべき情報とを対応させた内容リスト(対応リスト)と、処理すべき(伝達すべき)現在の情報の内容とを比較して、伝達可能な情報を判断し、伝達可能な情報のみを情報利用装置3との間で伝達する。情報伝達部104は、クラウドサービス提供装置2で提供されるクラウドサービスを利用して得られた情報を加工又は修正して生成した伝達可能な情報を伝達するようにしてもよい。情報伝達部104において実行される伝達する情報の内容の制限の詳細は後述する。
なお、図1においては、クラウドサービス制御装置1が有する、第1通信部101、検証部102、選択部103、情報伝達部104及び第2通信部105の各機能がソフトウェアによって実現される場合を説明した。しかし、上記各機能の中の1つ以上の機能は、ハードウェアによって実現されるものであっても良い。また、上記各機能は、1つの機能を複数の機能に分割して実施してもよい。また、上記各機能は、2つ以上の機能を1つの機能に集約して実施してもよい。
次に、図2を用いて、クラウドサービス制御装置1のハードウェア構成を説明する。図2は、実施形態におけるクラウドサービス制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図2において、クラウドサービス制御装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、RAM(Random Access Memory)12、ROM(Read Only Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、表示装置15、入力装置16、通信I/F(Interface)17、通信I/F18及びこれらを接続するバス19を有する。
クラウドサービス制御装置1は、例えば、プロセスオートメーションの現場での設置が可能な堅牢で頑丈な筐体に図2で構成されるようなハードウェアを保持した装置であり、サーバ装置、デスクトップ型PC等の汎用コンピュータ、産業用コンピュータ、PLC等の装置、ノート型又はタブレット型のコンピュータ、PDA、又はスマートフォン等でも実現することができる。クラウドサービス制御装置1は、信頼性に対する要求度合に応じて、冗長化(多重化や多数決)構成とすることができる。例えば、クラウドサービス制御装置1を二重化構成とする場合、全てのコンピュータ資源または一部のコンピュータ資源を二重化で構成し、二重化された一方のコンピュータ資源に誤りが発見された場合、正常な他方のコンピュータ資源にクラウドサービスの提供が切り替えられる。
CPU11は、RAM12、ROM13又はHDD14に記憶されたプログラムを実行することにより、クラウドサービス制御装置1の制御を行う。CPU11は、図1で説明したクラウドサービス制御装置1の各機能を実現するためのクラウドサービス制御プログラムを実行する。クラウドサービス制御プログラムは、例えば、クラウドサービス制御プログラムを記録した記録媒体、又はネットワークを介したクラウドサービス制御プログラムを提供するサーバ等から取得されて、HDD14にインストールされ、CPU11から読出し可能にRAM12に記憶される。
表示装置15は、表示機能を有する例えば液晶ディスプレイである。表示装置15は、ヘッドマウント型ディスプレイ、メガネ型ディスプレイ、腕時計型ディスプレイ等の種々の形態によって実現されてもよい。入力装置16は、入力機能を有する例えばキーボード又はマウスである。入力装置16は、音声情報を入力するマイク、画像情報を入力するカメラ等であってもよい。なお、表示装置15と入力装置16は、タッチパネル等、表示機能と入力機能を有する装置によって実現されてもよい。
通信I/F17及び通信I/F18は、有線通信又は無線通信を介して接続された他の装置と、データ送受信、音声通話又はメール送受信等の通信制御を行う。通信I/F17は、第1通信部として、接続された、図1のクラウドサービス提供装置2との通信を制御するクラウドサービス提供装置用のI/Fである。通信I/F18は、第2通信部として、有線通信又は無線通信を介して接続された、図1の情報利用装置3との通信を制御する情報利用装置用のI/Fである。また、通信I/F18は、図5等で後述する外部システムとの通信を制御するものであってもよい。
通信I/F17又は通信I/F18は、例えば、無線LAN通信、有線LAN通信、赤外線通信、近距離無線通信等の汎用通信規格に対応した通信制御を行なう。汎用通信規格とは、例えば、IEEE802に準拠した通信規格、TCP/IP等の通信規格である。通信I/F17又は通信I/F18は、例えば、ISA(International Society of Automation:国際計測制御学会)の無線通信規格であるISA100.11a、HART(Highway Addressable Remote Transducer)(登録商標)、BRAIN(登録商標)、FOUNDATION Fieldbus、PROFIBUS等の工業計器専用の通信規格(フィールド通信)に対応した通信制御を行うものであってもよい。また、通信I/F17又は通信I/F18は、外部に接続されたコンピュータ等からRAM12やHDD14に記憶された情報を参照し、又は検証部102や選択部103の操作を可能とするものであってもよい。
なお、通信I/F17は、複数のクラウドサービスに対応した通信を制御することができるものとする。図2においては、クラウドサービス制御装置1がハードウェア的に1つの通信I/F17を有する場合を示した。しかし、例えば、クラウドサービス制御装置1が複数のクラウドサービスと同時に通信をする場合、クラウドサービス制御装置1は通信速度を向上させるためにハードウェア的に複数の通信I/F17を有するようにしてもよい。また、複数のクラウドサービスが異なる通信方式を要求する場合、クラウドサービス制御装置1は、異なる通信方式にそれぞれ対応した複数の通信I/F17を有するようにしてもよい。
同様に、通信I/F18は、複数の情報利用装置3又は外部システムに対応した通信を制御することができるものとする。図2においては、クラウドサービス制御装置1がハードウェア的に1つの通信I/F18を有する場合を示した。しかし、例えば、クラウドサービス制御装置1が複数の情報利用装置3又は外部システムと同時に通信をする場合、クラウドサービス制御装置1は通信速度を向上させるためにハードウェア的に複数の通信I/F18を有するようにしてもよい。また、複数の情報利用装置3又は外部システムが異なる通信方式を要求する場合、クラウドサービス制御装置1は、異なる通信方式にそれぞれ対応した複数の通信I/F18を有するようにしてもよい。
<クラウドサービス制御システムの第2の構成例>
次に、図3を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第2の構成を説明する。図3は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第2の構成例を示す図である。なお、図3〜図10において図1と同様の構成は同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、図3〜図10において図1と同じ符号に「a〜e」を付した構成は、実施形態の変形例を示している。
図3は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が提供するクラウドサービスが自己診断機能を有している場合を示している。
図3において、クラウドサービス制御システム100aは、クラウドサービス制御装置1a、クラウドサービス提供装置2−1、クラウドサービス提供装置2−2、情報利用装置3−1、情報利用装置3−2及び情報利用装置3−3を有する。クラウドサービス制御装置1aは、クラウドサービス提供装置2−1及びクラウドサービス提供装置2−2とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。また、クラウドサービス制御装置1aは、情報利用装置3−1、情報利用装置3−2及び情報利用装置3−3とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置2−1は、自己診断機能201を有している、また、クラウドサービス提供装置2−2は、自己診断機能202を有している、自己診断機能とは、クラウドサービス提供装置のハードウェアリソース又はソフトウェアリソースが正常に稼働しているか否かを自ら診断し、診断結果を他の装置に送信するための機能である。例えば、自己診断機能は、クラウドサービス提供装置で動作するプログラムで、クラウドサービスを提供する物理的なコンピュータ群及びその周辺機器のハードウェアの故障や異常、物理的なコンピュータ群上で動作するソフトウェアの動作異常やリソース不足などを検知して、クラウドサービスを正常に提供できるかどうかの診断を行い、クラウドサービスの提供を受けるシステムにネットワークを介して有線通信又は無線通信で通知するものである。
クラウドサービス提供装置2−1とクラウドサービス提供装置2−2は冗長化のペアを構成している。本実施形態におけるクラウドサービスの冗長化とは、複数のクラウドサービス提供装置を用いて可用性を向上させる方法をいう。クラウドサービスの冗長化においては、例えば、一のクラウドサービス提供装置において故障等の異常が発生してサービスの提供が困難になった場合、他のクラウドサービス提供装置がクラウドサービスの提供を代替する。クラウドサービスの提供を代替する他のクラウドサービス提供装置は、一のクラウドサービス提供装置がアクティブ状態として正常に稼働にているときにも、同時にクラウドサービスを提供することにより、一のクラウドサービス提供装置に異常が発生したときにも、途切れることなくクラウドサービスの提供を継続することができる。
クラウドサービス提供装置2−1がアクティブ状態、あるいは待機状態に関わらず、自己診断機能201は、クラウドサービス提供装置2−1におけるハードウェアリソース等の異常の発生を診断し、異常が発生していないときには、自らのクラウドサービスの提供が正常であることを示すハートビート信号を所定の時間間隔でネットワークに送信する。ハートビート信号の送信には、例えばブロードキャスト又はマルチキャスト等の送信方法を用いることができる。自己診断機能201は、ハートビート信号の代わりに、情報利用装置とクラウドサービスが定周期で情報伝達を行うタスクが生成する情報パケット(定周期情報)を利用するものであっても良い。クラウドサービス提供装置2−2のクラウドサービスの提供が正常であるが、検証部102aがクラウドサービス提供装置2−1からのハートビート信号を所定の時間取得できなかった場合等、検証部102aはクラウドサービス提供装置2−1に異常が発生したと判断し、選択部103aは情報伝達部104aへのクラウドサービスに係る情報の提供をクラウドサービス提供装置2−1からクラウドサービス提供装置2−2に切り替える。なお、クラウドサービス提供装置2−2における自己診断機能202も自己診断機能201と同様の機能を有する。
クラウドサービス制御装置1aは、第1通信部101a(101a−1及び101a−2)、検証部102a(102a−1及び102a−2)、選択部103a、情報伝達部104a(104a−1、104a−2、104a−3及び104a−4)及び第2通信部105a(105a−1、105a−2、105a−3及び105a−4)の各機能を有する。第1通信部101a等の各機能は、図1で説明した第1通信部101等の各機能に対して、自己診断機能201を有するクラウドサービス提供装置2−1がクラウドサービス提供装置2−2と冗長化のペアを構成する場合に対応した機能を有している。すなわち第1通信部101a等は必要に応じて冗長化されている。図3は、クラウドサービス提供装置2−1に対して、第1通信部101a−1及び検証部102a―1が対応し、クラウドサービス提供装置2−2に対して、第1通信部101a−2及び検証部102a―2が対応して構成されている場合を示している。
第1通信部101aは、クラウドサービス提供装置2−1及びクラウドサービス提供装置2−2との通信を制御する。クラウドサービス提供装置2−1及び2−2とクラウドサービス制御装置の間の通信回線が冗長化されており、第1通信部101a−1及び検証部102a―1のペア、あるいは、第1通信部101a−2及び検証部102a―2のペアのうち、健全な一のペアを選択して通信を行うことができる。
検証部102aは、アクティブ状態であるクラウドサービス提供装置2−1の自己診断機能201の自己診断結果に基づき、クラウドサービス提供装置2−1で提供されるクラウドサービスの動作状態を検証する。検証部102aは、クラウドサービス提供装置2−1から所定時間内にハートビート信号を取得できなかった場合、クラウドサービス提供装置2−1が異常な動作状態であると検証することができる。図3では、冗長化構成や多数決構成の場合、異なるクラウドサービス提供装置に接続された第1通信部101a―1及び第1通信部101a−2のそれぞれに対応して独立に検証部102a−1及び検証部102a−2が配置され、接続されたクラウドサービス提供装置がアクティブ状態であってもなくても、自己診断結果に基づいて並行して検証するようにすることができる。
選択部103aは、検証部102aによって検証されたクラウドサービス提供装置2−1の検証結果に基づき、クラウドサービス提供装置2−2のクラウドサービスを選択する。図3においては、クラウドサービス提供装置2−1に異常が発生したときにクラウドサービス提供装置2−2がスタンバイ状態からアクティブ状態に遷移してクラウドサービスの提供を代替する場合を説明したが、例えば、選択部103aは、予め設定された条件においてクラウドサービスを提供するクラウドサービス提供装置を検索して選択するようにしてもよい。例えば、選択部103aは、ハートビート信号の取得状況を記録しておき、ハートビート信号の未受信や遅延がないクラウドサービス提供装置を選択するようにしてもよい。選択部103aは、ハートビート信号の未受信等があったクラウドサービス提供装置を選択の対象から除外するようにしてもよい。また、選択部103aは、ハートビート信号の未受信等があったクラウドサービス提供装置が動作するクラウドシステム上で動作する図示しない他のクラウドサービスを選択の対象から除外するようにしてもよい。冗長化構成の場合、選択部103aも冗長化構成にしてもよい。多数決構成の場合、選択部103aは選択部自身の誤りが生じないように構成されてもよい(セルフチェッキング回路)。
なお、クラウドサービス提供装置2−1とクラウドサービス提供装置2−2が冗長化ペアを構成する場合、クラウドサービス提供装置2−1が提供するクラウドサービスとクラウドサービス提供装置2−2が提供するクラウドサービスを、例えばネットワークアドレス等を同一にすることにより同一のサービスとしてクラウドサービスを利用する装置に対して認識させることができる。この場合、クラウドサービス制御装置1aは、クラウドサービス提供装置2−1の異常を認識しなくてそのままサービスの利用を継続することができる。一方、クラウドサービス提供装置2−1が提供するクラウドサービスとクラウドサービス提供装置2−2が提供するクラウドサービスが別のサービスとして認識される場合、クラウドサービスを利用する装置は、サービスの利用を継続できない場合がある。本実施形態においては、検証部102aがクラウドサービス提供装置2−1の動作状態を検証し、選択部103aが利用するクラウドサービスを切替えることにより、サービスの利用を継続することが可能となる。
情報伝達部104aは、選択部103aによって選択されたクラウドサービスに係る情報を、第2通信部105aを介して、情報利用装置3との間で伝達する。情報伝達部104aは、情報利用装置3に対して、例えば、検証部102aによる検証結果や選択部103aによる選択結果を通知するようにしてもよい。図3は、情報利用装置3−1から情報利用装置3−3に対してそれぞれ情報伝達部104aと第2通信部105aが個別に対応する場合を示している。ここで、情報伝達部104a−1及び情報伝達部104a−2は、情報利用装置3−1に対して冗長化されていることを示している。なお、クラウドサービス制御装置1aに接続される情報利用装置3の数は任意であり、例えば、4台以上の情報利用装置3が接続されてもよい。
<クラウドサービス制御システムの第3の構成例>
次に、図4を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第3の構成を説明する。図4は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第3の構成例を示す図である。
図4は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が提供するクラウドサービスがネットワーク(クラウド)上において複数存在する場合を示している。
図4において、クラウドサービス制御システム100bは、クラウドサービス制御装置1b、クラウドサービス提供装置2−3、クラウドサービス提供装置2−4、クラウドサービス提供装置2−5及び情報利用装置3を有する。クラウドサービス制御装置1bは、クラウドサービス提供装置2−3〜クラウドサービス提供装置2−5とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置2−3〜クラウドサービス提供装置2−5はそれぞれ独立したクラウドサービスを提供しているものとする。例えば、クラウドサービス提供装置2−3とクラウドサービス提供装置2−4は、同じドメインにおいて稼働する装置であって、クラウドサービス制御装置1bは同じ認証情報においていずれのクラウドサービスを利用できものとする。一方、クラウドサービス提供装置2−5はクラウドサービス提供装置2−3等と異なるドメインにおいて可動する装置であって、別の認証情報においてクラウドサービスを利用できものとする。これらのクラウドサービス提供装置は、それぞれ処理能力、利用料金、セキュリティの高低等、利用条件が異なるものであってもよい。
クラウドサービス制御装置1bは、第1通信部101b、検証部102b、選択部103b、情報伝達部104b及び第2通信部105bの各機能を有する。第1通信部101b等の各機能は、図1で説明した第1通信部101等の各機能に対して、クラウドサービスを提供するクラウドサービス提供装置が複数である場合に対応した機能を有している。
第1通信部101bは、クラウドサービス提供装置2−3〜クラウドサービス提供装置2−5との通信を制御する。第1通信部101bは、それぞれのクラウドサービス提供装置に対応した通信方式、認証方法等に対応した制御を行う。第1通信部101bは、クラウドサービス提供装置2−3〜クラウドサービス提供装置2−5のクラウドサービスの利用を可能にする認証サーバによる認証情報を用いてそれぞれのサービスを利用するようにしてもよい。
検証部102bは、クラウドサービス提供装置2−3〜クラウドサービス提供装置2−5の動作状態を検証する。複数のクラウドサービス提供装置の動作状態を検証するには、例えば、次のような検証方法を用いることができる。
(1)多数決による検証
複数のクラウドサービス提供装置において、ある入力情報が処理された結果を処理結果とし、入力情報のID(ユニークな番号の情報系列)に対応した出力情報が特定されるものである。その処理結果を比較して差異がある場合、同じ処理結果が多い方が正しい処理結果であると判断し、サービス提供装置が正しい処理結果を出力しているか否かを検証する。なお、クラウドサービス提供装置が偶数台であって、差異のある処理結果の台数が同じである場合、前回の検証結果において選択されたクラウドサービス提供装置が選択される等、他の検証方法を併せて用いるようにしてもよい。
(2)クラウドサービス提供装置の動作状態による検証
クラウドサービス提供装置のサービス停止の履歴、クラウドサービス提供装置に対する処理結果の取得要求から取得するまでの取得時間、処理結果の誤計算等の処理結果の品質、処理量あたりの利用単価等、クラウドサービス提供装置の動作状態を記録して、記録結果に基づきクラウドサービス提供装置の動作状態を検証する。例えば、取得時間を動作状態として検証する場合、検証部102は、処理結果を所定時間内に取得できなかった場合、クラウドサービスの動作状態が不良であると検証する。所定時間内に処理結果を取得できない場合には、例えば、クラウドサービス提供装置の処理速度の低下、ネットワーク状態の悪化等の不具合が発生している可能性がある。なお、所定時間はクラウドサービス毎に予め設定するようにしてもよい。所定時間をクラウドサービス毎に設定することにより、クラウドサービス毎に適切な動作状態の検証ができるようになる。なお、それぞれのクラウドサービス提供装置の複数の動作状態を記録していく場合には、動作状態毎に所定の重み付けをしてもよい。例えば、検証部102bは、サービスの停止回数と取得時間にそれぞれ重み付けをしてクラウドサービス提供装置の動作状態を検証する。また、動作状態の検証は、1回の記録による処理結果であっても複数回の記録による処理結果であってもよい。例えば、検証部102bは、複数のクラウドサービス提供装置の中から最初に処理結果を取得したクラウドサービス提供装置が常に優先されるように検証する。なお多数決による構成を取る場合には、第1通信部、検証部はクラウドサービス提供部に対して1対1になるように互いに独立に構成するとともに、選択部はそれ自身の誤りがないことを保証するように既知の誤り検出機能を具備した回路構成にしても良い。
(3)クラウドサービス提供装置の指定による検証
検証部102bは、クラウドサービスを利用するクラウドサービス提供装置の優先度を予め登録しておき、優先度が最も高いクラウドサービス提供装置の動作を検証し、異常と判断した場合、次に優先度が高いクラウドサービス提供装置を利用する。なお、クラウドサービス提供装置の優先度の登録は、例えば、図2の表示装置15及び入力装置16からオペレータが行うようにしてもよい。
選択部103bは、検証部102bによって検証された検証結果に基づき、クラウドサービス提供装置2−3〜クラウドサービス提供装置2−5のいずれかが提供するクラウドサービスを選択する。例えば、図2の表示装置15及び入力装置16からオペレータが行うようにしてもよい。
情報伝達部104bは、選択部103bによって選択されたクラウドサービスに係る情報を、第2通信部105bを介して、情報利用装置3との間で伝達する。情報伝達部104bは、情報利用装置3に対して、例えば、検証部102bによる検証結果や選択部103bによる選択結果を通知するようにしてもよい。
<クラウドサービス制御システムの第4の構成例>
次に、図5を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第4の構成を説明する。図5は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第4の構成例を示す図である。
図5は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が基幹業務に係るサービスを提供する場合を示している。
図5において、クラウドサービス制御システム100cは、クラウドサービス制御装置1c、クラウドサービス提供装置22、外部システム301、製造実行システム321及び運転制御システム331を有する。クラウドサービス制御装置1cは、クラウドサービス提供装置22、外部システム301及び製造実行システム321とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。ここで、 外部システム301は、情報利用装置の一例であり、製造実行システム321と同様に、第2通信部105cに接続されている。
クラウドサービス提供装置22は、基幹業務に係るサービスを提供する。基幹業務に係るサービスとは、基幹業務システムにおいて実行される処理をクラウドサービスで提供するものである。基幹業務システムは、プラントを操業する会社全体の会計処理、生産管理、販売管理等の経営資源を管理するシステムである。基幹業務システムにおいて実行される処理を提供するクラウドシステムを、以下「基幹業務サービス」という。基幹業務サービスは、例えば、生産管理等の経営資源を管理するプロセス製造業向けERP(Enterprise Resource Planning:経営資源統合)システムにおいて実行されるサービスを提供する。ERPシステムは、受発注情報、受発注情報に基づく生産計画、プラントの運転状況に基づく生産実績の情報等を管理する。基幹業務サービスは、例えば、プラントの保守や修理の業務情報を管理する保守管理システム等を含んでいてもよい。基幹業務サービスにおいては、プラントの生産計画や生産実績等、機密性の高い情報が処理される。図3の構成のように、基幹業務サービスの冗長化のために、複数のクラウドサービスが基幹業務サービスを提供する構成としてもよい。
外部システム301及び製造実行システム321は、図1における情報利用装置3の一例である。すなわち、外部システム301及び製造実行システム321は、クラウドサービス提供装置22が提供する基幹業務サービスによって処理された情報を利用する装置である。
外部システム301は、例えば、電子商取引を行うEC(E−Commerce)システムである。外部システム301がECシステムである場合、外部システム301は、クラウドサービス制御装置1cと、例えば、受発注の情報の送受信を行う。また、外部システム301は、例えば、電力の需給関係を調整するデマンドレスポンス(DR:Demand Response)システムである。外部システム301がDRシステムである場合、外部システム301は、クラウドサービス制御装置1cと、例えば、電力消費予測に関する情報の送受信を行う。ここで、受発注の情報がDRシステムに混入したり、生産計画の情報が受発注システムやDRシステムに混入することがあってはならない。このため、情報伝達部104cは、情報を伝達する相手である複数の情報利用装置それぞれに対して特定された「伝達すべき情報の内容リスト」(対応リスト)と処理すべき(伝達すべき)現在の情報の内容とを比較し、伝達可能な情報のみを伝達する。例えば、複数の目的の情報利用装置をIPアドレスだけでは識別できない場合には、複数のクラウドサービスの1つを特定できるID番号(ポート番号)を情報(パケット)に付与して伝達することにより、伝達する情報を制限する。
製造実行システム321は、基幹業務システムと運転制御システムとの間に位置するMES(Manufacturing Execution System)であり、生産計画を実行し、さらにプラントの稼働状態や作業者の作業状況等を監視又は管理するシステムである。製造実行システム321は、例えば、基幹業務システムの機能を有するクラウドサービス提供装置22の基幹業務サービスから取得した生産計画の情報に基づき、生産計画を実行するために、プラントにおける製造設備を制御するための制御情報を作成し、通信可能に接続された運転制御システム331に対して送信する。製造実行システム321は、例えば、サーバ装置、デスクトップ型PC等の汎用コンピュータである。
運転制御システム331は、例えば、図示しないプラントのフィールド機器又は設備制御システムを制御する、DCS、産業用コンピュータ、PLC(Programmable Logic Controller)等の装置である。運転制御システム331は、例えば、製造実行システム321から取得した制御情報に基づき、センサ等のフィールド機器で測定された測定値を取得して、アクチュエータ等のフィールド機器を駆動制御する。
<クラウドサービス制御システムの第5の構成例>
次に、図6を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第5の構成を説明する。図6は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第5の構成例を示す図である。
図6は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が製造実行に係るサービスを提供する場合を示している。
図6において、クラウドサービス制御システム100dは、クラウドサービス制御装置1d、クラウドサービス提供装置23、外部システム302、基幹業務システム312及び運転制御システム332を有する。クラウドサービス制御装置1dは、クラウドサービス提供装置23、外部システム302、基幹業務システム312及び運転制御システム332とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置23は、製造実行に係るサービスを提供する。製造実行に係るサービスとは、製造実行システムにおいて実行される処理をクラウドサービスで提供するものである。製造実行システムは、上述の通り、生産計画に基づき運転制御システムを稼働させ、プラントの稼働状態や作業者の作業状況等を監視又は管理し、さらに実際の生産結果を記録・報告するシステムである。製造実行システムにおいて実行される処理を提供するクラウドシステムを、以下「製造実行サービス」という。製造実行サービスは、例えば、基幹業務システム312から取得した生産計画の情報に基づき、プラントにおける製造設備を制御するための制御情報を作成し、クラウドサービス制御装置1dに対して送信する。製造実行サービスにおいては、プラントの制御情報等機密性の高い情報が処理される。図3の構成のように、製造実行サービスの冗長化のために、複数のクラウドサービスが製造実行サービスを提供する構成としてもよい。
外部システム302、基幹業務システム312、及び運転制御システム332は、図1における情報利用装置3の一例である。すなわち、外部システム302、基幹業務システム312、及び運転制御システム332は、クラウドサービス提供装置23が提供する製造実行サービスによって処理された情報を利用する装置である。
外部システム302は、外部システム301と同様に、ECシステム又はDRシステム等である。基幹業務システム312は、上述の通り、プラントを操業する会社全体の会計処理、生産管理、販売管理等の経営資源を管理するシステムである。基幹業務システム312は、例えば、サーバ装置、デスクトップ型PC等の汎用コンピュータである。また、外部システム302は、同一または他のクラウドシステムで構成されていても良い。
<クラウドサービス制御システムの第6の構成例>
次に、図7を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第6の構成を説明する。図7は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第6の構成例を示す図である。
図7は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が運転制御に係るサービスを提供する場合を示している。
図7において、クラウドサービス制御システム100eは、クラウドサービス制御装置1e、クラウドサービス提供装置24、外部システム303、製造実行システム323及び基幹業務システム313を有する。クラウドサービス制御装置1eは、クラウドサービス提供装置24、外部システム303、製造実行システム323、図示しない設備管理システム、プラントのフィールド機器、及び設備制御システム等とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置24は、プラントの運転制御に係るサービスを提供する。運転制御に係るサービスとは、運転制御システムにおいて実行される処理をクラウドサービスで提供するものである。運転制御システムは、上述の通り、プラントのフィールド機器を制御するシステムであり、モータコントロールやポンプコントロールなど電気制御システムとも連携して動作する。運転制御システムにおいて実行される処理を提供するクラウドシステムを、以下「運転制御サービス」という。運転制御サービスは、例えば、製造実行システム323から取得した製造実行計画にしたがって、フィールド機器の設定値と設定タイミングを含む制御情報とセンサ等のフィールド機器から取得した測定値に基づき、アクチュエータ等のフィールド機器を駆動制御、又はPID制御等するための制御情報を生成し、クラウドサービス制御装置1eに対して送信する。クラウドサービス制御装置1eは、送信された制御情報を、第2通信部105eを介してフィールド機器やモータコントロールやポンプコントロールなど電気制御システムなどの設備制御システムに対して伝達する。運転制御サービスは、プラントのフィールド機器の制御情報等機密性の高い情報が処理される。図3の構成のように、運転制御サービスの冗長化のために、複数のクラウドサービスが運転制御サービスを提供する構成としてもよい。
クラウドサービス提供装置24が提供する運転制御サービスは、フィールド機器を制御するためのリアルタイム性の高い情報が処理される。したがって、第1通信部101eとクラウドサービス提供装置24との通信は高速な通信が必要であるとともに、クラウドサービス提供装置24においてもリアルタイム性の高い処理が要求される。クラウドサービス提供装置24は、リアルタイム性の高いハードウェア、オペレーティングシステム等によって構成されるものとする。なお、クラウドサービス制御装置1eは、運転制御サービスで処理する内容をリアルタイム性があまり要求されないものに限定するようにしてもよい。
<クラウドサービス制御システムの第6の他の構成例>
次に、図8を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第6の他の構成を説明する。図8は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第6の他の構成例を示す図である。
図8は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が設備管理に係るサービスを提供する場合を示している。
図8において、クラウドサービス制御システム100e1は、クラウドサービス制御装置1e1、クラウドサービス提供装置25、基幹業務システム314、製造実行システム324及び運転制御システム334を有する。クラウドサービス制御装置1e1は、クラウドサービス提供装置25、外部システム304、基幹業務システム314、製造実行システム324及び運転制御システム334とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置25は、図示されていないプラントを構成する特定の装置単体の運転や自動制御を担当する制御設備等、フィールド機器を含む各種設備の状態監視や診断を行うプラントの設備管理に係るサービスを提供する。設備管理に係るサービスとは、設備管理システムにおいて実行される処理をクラウドサービスで提供するものである。設備管理システムは、上述の通り、プラントを構成する特定の設備単体の運転と自動制御を担当する設備又はシステムの制御、及びフィールド機器を含む各種設備の状態監視や診断を行うシステムである。設備管理システムにおいて実行される処理を提供するクラウドシステムを、以下「設備管理サービス」という。設備管理サービスは、例えば、経営資源を管理する基幹業務システム314、プラントの操業を支援する製造実行システム324又はプラント全体あるいはその一部の運転制御を行う運転制御システム等に必要なフィールド機器や各種設備の状態監視や診断情報を生成し、クラウドサービス制御装置1e1に対して送信する。図3の構成のように、設備管理サービスの冗長化のために、複数のクラウドサービスが設備管理サービスを提供する構成としてもよい。
クラウドサービス提供装置25が提供する設備管理サービスは、プラントを構成する特定の設備単体の運転と自動制御を担当する制御設備及びフィールド機器を含む各種設備の状態監視や診断を行うための信頼性の高い情報が処理される。したがって、第1通信部101e1とクラウドサービス提供装置25との通信は信頼性の高い通信が必要であるとともに、クラウドサービス提供装置25においても信頼性の高い処理が要求される。クラウドサービス提供装置25は、信頼性の高いハードウェア、オペレーティングシステム等によって構成されるものとする。なお、クラウドサービス制御装置1e1は、設備管理サービスで処理する内容を信頼性があまり要求されないものに限定するようにしてもよい。
<クラウドサービス制御システムの第2の他の構成例>
次に、図9を用いて、図3で説明したクラウドサービス制御システムの第2の構成の他の構成を説明する。図9は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第2の他の構成例を示す図である。
図9は、図3におけるクラウドサービス提供装置2が様々なクラウドサービスを提供する場合を示している。なお、図9に示すクラウドサービス提供装置2においては、図3で説明した自己診断機能の搭載は任意である。
図9において、クラウドサービス制御システム100a1は、クラウドサービス制御装置1a1、クラウドサービス提供装置22〜25、情報利用装置3−1、情報利用装置3−2及び情報利用装置3−3を有する。クラウドサービス制御装置1a1は、クラウドサービス提供装置22〜25とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。また、クラウドサービス制御装置1a1は、情報利用装置3−1、情報利用装置3−2及び情報利用装置3−3とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置22は、基幹業務サービスを提供する。クラウドサービス提供装置23は、生産実行サービスを提供する。クラウドサービス提供装置24−1〜24−2は、運転制御サービスを提供する。さらに、クラウドサービス提供装置25は、設備管理サービスを提供する。
クラウドサービス提供装置24−1とクラウドサービス提供装置24−2は運転制御サービスを提供する冗長化のペアを構成している。運転制御サービスは、上述のように高い信頼性が要求されるクラウドサービスである。このような高い信頼性が要求されるクラウドサービスは、第1通信部101a及び検証部102aも冗長化することによりクラウドサービス制御システム100a1の信頼性を向上させることができる。
選択部103aは、それぞれの検証部102a(102a―3〜102a−7)によって検証されたそれぞれのクラウドサービス提供装置22〜25の検証結果に基づき、クラウドサービス提供装置22〜25のクラウドサービスを選択することができる。このため、クラウドサービス制御装置1a1は、それぞれのクラウドサービスに対応した第1通信部101a及び検証部102a等の機能を用意することにより、提供されるクラウドサービスの数、種類又は冗長化の必要性等に応じてクラウドサービスを利用した柔軟なシステムの構築を可能にしている。
なお、クラウドサービス提供装置22〜25は、基幹業務サービス、生産実行サービス、運転制御サービス及び設備管理サービスを提供する場合を説明したが、クラウドサービス提供装置が提供されるクラウドサービスの種類はこれに限定されず、クラウドサービス制御装置1a1は、追加等されたクラウドサービスの種類に対して容易に対応することができる。また、クラウドサービスの冗長化についてもクラウドサービス制御装置1a1は、3重化以上の多重化に対して容易に対応することができる。
<クラウドサービス制御システムの第7の構成例>
次に、図10を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第7の構成を説明する。図10は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第7の構成例を示す図である。
図10は、図1におけるクラウドサービス提供装置2が物理的なコンピュータシステムで実行される処理と同じ処理を行うサービスを並列的に提供する場合を示している。クラウドサービス提供装置2で提供されるサービスは、物理的なコンピュータシステムで実行される処理の一部を並列的に提供するものであってもよい。また、物理的なコンピュータシステムで実行される処理がクラウドサービス提供装置2で提供されるサービスの一部を並列的に実行するものであってもよい。
図10において、クラウドサービス制御システム100fは、クラウドサービス制御装置1f、クラウドサービス提供装置2−6、コンピュータシステム4及び情報利用装置3を有する。クラウドサービス制御装置1fは、クラウドサービス提供装置2−6及びコンピュータシステム4とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
クラウドサービス提供装置2−6は、クラウドサービスにおいて処理P1、処理P2及び処理P3の3つの処理を実行するサービスを提供する。クラウドサービス提供装置2−6が提供する処理P1〜処理P3は、例えば、上述した、基幹業務サービス、製造実行サービス、又は運転制御サービス等で実行される処理である。コンピュータシステム4は、物理的なコンピュータシステムにおいて、クラウドサービス提供装置2−6が提供する処理P2と同じ処理を実行する。
クラウドサービス制御装置1fは、第1通信部101f、検証部102f、選択部103f、情報伝達部104f及び第2通信部105fの各機能を有する。第1通信部101f等の各機能は、図1で説明した第1通信部101等の各機能に対して、クラウドサービス提供装置2が物理的なコンピュータシステムで実行される処理と同じ処理を行うサービスを並列的に提供する場合に対応した機能を有している。
クラウドサービス提供装置2−6とコンピュータシステム4における処理P2の実行においては、例えば、両方を並列的に動作させる処理方法と、いずれか一方を常時動作させて他方を非常時に動作させる処理方法が可能である。クラウドサービス提供装置2−6のおける処理P2とコンピュータシステム4における処理P2を並列的に動作させる場合、検証部102fは両方の処理結果を比較して検証し、選択部103fは検証結果に基づきいずれかの処理結果を選択する。また、クラウドサービス提供装置2−6のおける処理P2とコンピュータシステム4における処理P2のいずれか一方を常時動作させる場合、検証部は常時動作している方の処理結果を検証し、選択部103fは検証結果に基づき、利用する処理を常時動作させている方から非常時に動作させる他方に切替える。
仮想的なコンピュータシステムは、ソフトウェアによって仮想的にシステムを構築していくことができるので、物理的なコンピュータシステムに比べて、サービスの提供の開始、変更又は中止等が容易であるため、物理的なコンピュータシステムで実行される処理の一部又は全部をクラウドサービスに容易に移行することができる。クラウドサービス制御装置1fは、上述した検証部102f及び選択部103f等を有することにより、処理をクラウドサービスに移行する場合における可用性を向上させることが可能となる。また、図10のクラウドサービス提供装置2−6で提供されるクラウドサービスにおける処理結果と、コンピュータシステム4における物理的コンピュータから出力された処理結果が所定期間(例えば、4年間以上)継続して同一の処理結果を出力した場合、コンピュータシステム4は不要であると判断し、システム構成から削除してもよい。クラウドサービス制御装置1fは、複数のクラウドサービス又は物理的なコンピュータシステムの構成を容易に変更することができるので、クラウドサービス間、又はクラウドサービスと物理的なコンピュータシステム間の処理結果の比較や運用コストの比較によって柔軟なシステム構築を可能にしている。
なお、図10においてクラウドサービス制御システム100fは、クラウドサービス提供装置2−6とコンピュータシステム4とが、それぞれ1つである場合を例示したが、クラウドサービス制御システム100fは、クラウドサービス提供装置2−6又はコンピュータシステム4を複数有するものであってもよい。
<クラウドサービス制御システムの第8の構成例>
次に、図11を用いて、図1で説明したクラウドサービス制御システムの第8の構成を説明する。図11は、実施形態におけるクラウドサービス制御システムの第8の構成例を示す図である。図11は、図1におけるクラウドサービス制御装置1の情報伝達部104が情報制限機能を有する場合を示している。
図11において、クラウドサービス制御システム100gは、クラウドサービス制御装置1g、クラウドサービス提供装置22、外部システム304及び外部システム305を有する。クラウドサービス制御装置1gは、クラウドサービス提供装置22、外部システム304及び外部システム305とネットワークを介して有線通信又は無線通信で通信可能に接続されている。
外部システム304及び外部システム305は、クラウドサービス制御装置1gを介して、クラウドサービス提供装置22が提供する基幹業務サービスで処理された情報を利用する図1の情報利用装置3の一例である。外部システム304及び外部システム305は、セキュリティが確保されたネットワークの範囲内にある内部システムの外側にあるシステムであり、例えば、社外のサーバ等である。図11において、外部システム304はDRシステムである場合を例示している。DRシステムは、クラウドサービス制御装置1gと電力消費予測に関する情報の送受信を行う。また、外部システム305はECシステムである場合を例示している。ECシステムは、クラウドサービス制御装置1gと受発注の情報の送受信を行う。
クラウドサービス制御装置1gは、情報伝達部104gを有している。図11においては、図1で図示した機能の中で情報伝達部104以外の機能を図示省略している。情報伝達部104gは、情報制限機能を有している。情報制限機能とは、外部システム304又は外部システム305に対して送信する情報を制限する機能である。クラウドサービス制御装置1gは、上述のように、プラント制御で用いられる操業計画、プラント制御のノウハウ、プラントの運転状況等、機密性の高い情報を取得することができる。クラウドサービス制御装置1gは、外部システム304又は外部システム305に情報を送信する場合、送信する情報に対して制限を行う。
ここで、クラウドサービス制御システム100gにおける、クラウドサービス制御装置1g、クラウドサービス提供装置22、外部システム304及び外部システム305の処理動作を説明する。
先ず、ECシステムである外部システム305の図示しない端末装置から発注情報が入力されて、クラウドサービス制御装置1gに送信される。発注情報には、例えば、製品の仕様、数量、納期等の情報が含まれる。発注情報を取得したクラウドサービス制御装置1gは、取得した発注情報をクラウドサービス提供装置22が提供する基幹業務サービスに送信する。
発注情報を取得したクラウドサービス提供装置22の基幹業務サービスは、発注情報に含まれる情報を解析して、既に生成された生産計画等に基づきそれぞれの生産設備の稼働計画を含む生産計画を生成(更新)する。生産設備の稼働計画には、例えばそれぞれの生産設備における製品種別毎に生産計画や、生産設備における負荷状況等を含んでいてもよい。また、基幹業務サービスは生成した生産計画から生産設備における消費エネルギー(電力)のデマンド予測を生成する。
クラウドサービス提供装置22は、生成した生産計画とデマンド予測をクラウドサービス制御装置1gに送信する。ここで情報伝達部104gは、情報制限機能を有しており、クラウドサービス提供装置22の基幹業務サービスで生成されて取得された情報の中で、外部システムに対して提供してよい情報と提供してはいけない情報を判別して、送信する情報に対して制限(フィルタリング)を行う。例えば、生産計画の情報は、プラントにおける稼働計画を含むものであるため、情報伝達部104gは、外部システム304及び外部システム305に対して送信しない。但し、情報伝達部104gは、生産計画から算出される製品の納期に関しては発注情報を取得した外部システム305に送信することができる。また、情報伝達部104gは、外部システム304に対してデマンド予測の情報を送信する。しかし、外部システム305に対してはデマンド予測の情報を送信しない。情報伝達部104gは、例えば、情報の内容と情報を送信可能な外部装置とを予め対応付けた設定情報を参照することにより、外部装置に送信する情報を制限するようにしてもよい。
クラウドサービス制御装置1gは、情報制限機能を有することにより、クラウドサービスを安全に利用することが可能となる。
以上説明した様に、本実施形態のクラウドサービス制御装置は、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスとの通信を制御する第1通信部と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との通信を制御する第2通信部と、前記クラウドサービスの動作状態を検証する検証部と、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択部と、前記サービス情報を、選択された前記クラウドサービスと前記利用装置との間で伝達する情報伝達部とを備えることにより、可用性と情報の安全性が高く、さらに迅速で柔軟なシステム移行を可能にする。
また、上述したクラウドサービス制御装置1は、上述した機能を有する装置であればよく、例えば、複数の装置の組合せで構成されてそれぞれの装置を通信可能に接続したシステムで実現されるものであってもよい。また、クラウドサービス制御装置1は、図1等で説明した、情報利用装置3の機能の一部として実現されるものであってもよい。
また、本実施形態のクラウドサービス制御方法は、プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証ステップと、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択ステップと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する利用装置との間で伝達する情報伝達ステップとを含むことにより、可用性と情報の安全性が高く、さらに迅速で柔軟なシステム移行を可能にする。
なお、本実施形態のクラウドサービス制御方法における上記各ステップの実行順序は上記ステップの記載順序に限定されるものではなく、任意の順序で実行されるものであってもよい。
また、本実施形態で説明した装置を構成する機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、本実施形態の上述した種々の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態について、図面を参照して説明してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲においての種々の変更も含まれる。
1 クラウドサービス制御装置
2 クラウドサービス提供装置
3 情報利用装置
4 コンピュータシステム
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 HDD
15 表示装置
16 入力装置
17 通信I/F
19 バス
101 第1通信部
102 検証部
103 選択部
104 情報伝達部
105 第2通信部

Claims (13)

  1. プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスとの通信を制御する第1通信部と、
    前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する第1装置、及び前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用し、セキュリティが確保されたネットワークの範囲内にある内部システムの外部にある第2装置との通信を制御する第2通信部と、
    前記クラウドサービスの動作状態を検証する検証部と、
    検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択部と、
    前記サービス情報を、選択された前記クラウドサービスと前記第1装置との間で伝達する情報伝達部と
    を備え、
    前記情報伝達部は、前記第1装置と前記第1装置に伝達可能な前記サービス情報とを対応付けた対応リストに基づき、前記第1装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限し、
    前記情報伝達部は、前記サービス情報の内容と前記サービス情報を送信可能な前記第2装置とを予め対応づけた設定情報を参照することにより、前記第2装置に送信する前記サービス情報を制限する、
    クラウドサービス制御装置。
  2. 前記検証部は、自己診断機能を有するクラウドサービスの自己診断結果、前記自己診断機能とクラウドサービス制御装置との間で定周期で取り交わされる定周期情報、あるいは前記クラウドサービスへの処理の要求から処理結果の取得までの取得時間に基づき、前記クラウドサービスの動作状態を検証する、請求項1に記載のクラウドサービス制御装置。
  3. 前記検証部は、複数の前記クラウドサービスの動作状態を検証し、
    前記選択部は、検証された前記動作状態に基づき、前記複数のクラウドサービスの中から一のクラウドサービスを選択する、請求項1又は2に記載のクラウドサービス制御装置。
  4. 前記第1通信部は、物理的なコンピュータシステムとの通信をさらに制御して、
    前記検証部は、前記クラウドサービスと前記物理的なコンピュータシステムの動作状態を検証し、
    前記選択部は、検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスと前記物理的なコンピュータシステムのいずれか一方を選択する、請求項1から3のいずれか一項に記載のクラウドサービス制御装置。
  5. 前記第1通信部は、基幹業務に係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、
    前記情報伝達部は、前記基幹業務に係る前記サービス情報を伝達する、請求項1から4のいずれか一項に記載のクラウドサービス制御装置。
  6. 前記第1通信部は、前記プラントの製造実行に係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、
    前記情報伝達部は、前記製造実行に係る前記サービス情報を伝達する、請求項1から5のいずれか一項に記載のクラウドサービス制御装置。
  7. 前記第1通信部は、前記プラントの運転制御に係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、
    前記情報伝達部は、前記運転制御に係る前記サービス情報を伝達する、請求項1から6のいずれか一項に記載のクラウドサービス制御装置。
  8. 前記第1通信部は、前記プラントの設備管理の係る前記プラント制御機能を提供するクラウドサービスと通信し、
    前記情報伝達部は、前記設備管理に係る前記サービス情報を伝達する、請求項1から7のいずれか一項に記載のクラウドサービス制御装置。
  9. 前記選択部は、任意のクラウドサービスを任意の順番で選択可能にする、請求項1から8のいずれか一項に記載のクラウドサービス制御装置。
  10. プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスと、
    前記クラウドサービスとの通信を制御する第1通信部と、
    前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する第1装置、及び前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用し、セキュリティが確保されたネットワークの範囲内にある内部システムの外部にある第2装置との通信を制御する第2通信部と、
    前記クラウドサービスの動作状態を検証する検証部と、
    検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択部と、
    前記サービス情報を、選択された前記クラウドサービスと前記第1装置との間で伝達する情報伝達部と
    を備え、
    前記情報伝達部は、前記第1装置と前記第1装置に伝達可能な前記サービス情報とを対応付けた対応リストに基づき、前記第1装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限し、
    前記情報伝達部は、前記サービス情報の内容と前記サービス情報を送信可能な前記第2装置とを予め対応づけた設定情報を参照することにより、前記第2装置に送信する前記サービス情報を制限する、
    クラウドサービス制御システム。
  11. プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証ステップと、
    検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択ステップと、
    前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する第1装置との間で伝達する情報伝達ステップと
    を含み、
    前記情報伝達ステップは、前記第1装置と前記第1装置に伝達可能な前記サービス情報とを対応付けた対応リストに基づき、前記第1装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限し、
    前記サービス情報の内容と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用し、セキュリティが確保されたネットワークの範囲内にある内部システムの外部にあり、前記サービス情報を送信可能な第2装置とを予め対応づけた設定情報を参照することにより、前記第2装置に送信する前記サービス情報を制限する、ステップである、
    クラウドサービス制御方法。
  12. プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証処理と、
    検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択処理と、
    前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する第1装置との間で伝達する情報伝達処理と
    をコンピュータに実行させ、
    前記情報伝達処理は、前記第1装置と前記第1装置に伝達可能な前記サービス情報とを対応付けた対応リストに基づき、前記第1装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限し、
    前記サービス情報の内容と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用し、セキュリティが確保されたネットワークの範囲内にある内部システムの外部にあり、前記サービス情報を送信可能な第2装置とを予め対応づけた設定情報を参照することにより、前記第2装置に送信する前記サービス情報を制限する、処理である、
    クラウドサービス制御プログラム。
  13. プラントを制御するプラント制御機能を提供するクラウドサービスの動作状態を検証する検証処理と、
    検証された前記動作状態に基づき、前記クラウドサービスを選択する選択処理と、
    前記クラウドサービスに係るサービス情報を、選択された前記クラウドサービスと、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用する第1装置との間で伝達する情報伝達処理と
    をコンピュータに実行させ、
    前記情報伝達処理は、前記第1装置と前記第1装置に伝達可能な前記サービス情報とを対応付けた対応リストに基づき、前記第1装置に応じて前記サービス情報の伝達を制限し、
    前記サービス情報の内容と、前記クラウドサービスに係るサービス情報を利用し、セキュリティが確保されたネットワークの範囲内にある内部システムの外部にあり、前記サービス情報を送信可能な第2装置とを予め対応づけた設定情報を参照することにより、前記第2装置に送信する前記サービス情報を制限する、処理である、
    クラウドサービス制御プログラムを記録した記録媒体。
JP2017001994A 2017-01-10 2017-01-10 クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体 Active JP6673227B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001994A JP6673227B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体
EP17211195.7A EP3346381B1 (en) 2017-01-10 2017-12-29 Cloud service control device, cloud service control system, cloud service control method, program and storage medium
SG10201800025RA SG10201800025RA (en) 2017-01-10 2018-01-02 Cloud service control device, cloud service control system, cloud service control method, program and storage medium
US15/861,777 US10601634B2 (en) 2017-01-10 2018-01-04 Cloud service control device having an information transferor configured to limit the transfer of service information, a cloud service control system having a cloud service control device, a related cloud service control method, and a related storage medium
CN201810010756.2A CN108289123B (zh) 2017-01-10 2018-01-05 云服务控制装置、云服务控制系统、云服务控制方法及记录介质

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001994A JP6673227B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018112829A JP2018112829A (ja) 2018-07-19
JP6673227B2 true JP6673227B2 (ja) 2020-03-25

Family

ID=61005674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017001994A Active JP6673227B2 (ja) 2017-01-10 2017-01-10 クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10601634B2 (ja)
EP (1) EP3346381B1 (ja)
JP (1) JP6673227B2 (ja)
CN (1) CN108289123B (ja)
SG (1) SG10201800025RA (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20240012379A1 (en) * 2017-10-27 2024-01-11 Smp Logic Systems Llc Single layer cloud-based manufacturing execution system (CLO-cMES)
US20200401904A1 (en) * 2019-06-24 2020-12-24 GE Precision Healthcare LLC Adaptive medical imaging device configuration using artificial intelligence
US11321207B2 (en) 2019-07-09 2022-05-03 Cisco Technology, Inc. Seamless multi-cloud SDWAN distaster recovery using orchestration plane
CN110502326A (zh) * 2019-08-27 2019-11-26 珠海格力电器股份有限公司 基于故障检测的云服务调度与恢复的方法及终端设备
DE102020200453A1 (de) * 2020-01-15 2021-07-15 Wago Verwaltungsgesellschaft Mbh Multi-Cloud-Industriecontroller
JP7367783B2 (ja) 2020-01-30 2023-10-24 富士通株式会社 サービス設計装置、サービス設計方法およびサービス設計プログラム
CN112327813A (zh) * 2020-11-23 2021-02-05 华能国际电力股份有限公司 一种基于云服务的火电机组专家远程诊断系统
CN112738103B (zh) * 2020-12-29 2022-03-22 北京深思数盾科技股份有限公司 信息校验方法、装置及电子设备
JP2023149050A (ja) 2022-03-30 2023-10-13 横河電機株式会社 プラントシステム、プラント制御方法及びプラント制御プログラム

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7970830B2 (en) 2009-04-01 2011-06-28 Honeywell International Inc. Cloud computing for an industrial automation and manufacturing system
US8676710B2 (en) * 2010-11-22 2014-03-18 Netapp, Inc. Providing security in a cloud storage environment
JP2013134711A (ja) * 2011-12-27 2013-07-08 Nis Plus Co Ltd 医療クラウドシステム
US9152465B2 (en) * 2012-08-20 2015-10-06 Cisco Technology, Inc. Prioritzed branch computing system
US20150163285A1 (en) * 2013-12-11 2015-06-11 International Business Machines Corporation Identifying The Workload Of A Hybrid Cloud Based On Workload Provisioning Delay
KR101862965B1 (ko) * 2014-03-17 2018-05-31 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 관리 시스템, 게이트웨이 장치, 서버 장치, 관리 방법, 게이트웨이 방법 및 관리 처리 실행 방법
JP2016015095A (ja) * 2014-07-03 2016-01-28 富士ゼロックス株式会社 機能提供装置、機能提供システム及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
US10601634B2 (en) 2020-03-24
SG10201800025RA (en) 2018-08-30
US20180198673A1 (en) 2018-07-12
EP3346381B1 (en) 2021-06-16
EP3346381A1 (en) 2018-07-11
CN108289123B (zh) 2021-01-08
JP2018112829A (ja) 2018-07-19
CN108289123A (zh) 2018-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6673227B2 (ja) クラウドサービス制御装置、クラウドサービス制御システム、クラウドサービス制御方法、クラウドサービス制御プログラム及び記録媒体
CN107026894B (zh) 用于通过工业资产递送自动通知的装置和方法
US11353854B2 (en) Methods and apparatus for configuring remote access of process control data
US11061389B2 (en) Systems and methods for maintaining equipment in an industrial automation environment
JP6961740B2 (ja) 産業用コントローラのデータ完全性を保証するためのaiの使用
US8543370B2 (en) Multiple PLC simulation system
CN104903884A (zh) 批量现场设备操作
CN103443724A (zh) 产品传感器、具有产品传感器的产品、设备和用于在产品传感器和设备之间通信的方法
GB2556444A (en) Mobile devices for remote access of process control data
GB2556445A (en) Methods and apparatus for configuring remote access of process control data
US10847012B2 (en) System and method for personalized alarm notifications in an industrial automation environment
EP3324253B1 (en) Information processing device, maintenance apparatus, information processing method, program, and storage medium
WO2020166329A1 (ja) 制御システム
US11513490B2 (en) I/O mesh architecture for a safety instrumented system
GB2555720A (en) Systems and apparatus for distribution of process control data to remote devices
US10235447B2 (en) Method and system for co-operative intelligent HMIs for effective process operations
GB2556201A (en) Methods and systems for streaming process control data to remote devices
US11580473B2 (en) Engineering support system, engineering support method, client device, and storage medium
JP7282503B2 (ja) ケーブル処理マシン制御システム、ケーブル処理マシンシステム、ならびに、ケーブル処理マシンを監視および制御するための方法
GB2556200A (en) Methods and systems for subscribing remote devices to process control data
Chakravarthi et al. Industrial IoT (IIoT) Design Methodology
JP2023089019A (ja) サポート装置および設定プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6673227

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150