JP6672861B2 - Composite die, method for producing multilayer laminated fiber using the same, and multilayer laminated fiber - Google Patents
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Description
本発明は、複合口金、それを用いた多層積層繊維の製造方法および多層積層繊維に関する。 The present invention relates to a composite die, a method for producing a multilayer laminated fiber using the same, and a multilayer laminated fiber.
ポリエステルやポリアミドなどの熱可塑性ポリマーを用いた繊維は、力学特性や寸法安定性に優れるため、衣料用途のみならずインテリアや車輌内装、産業用途等幅広く利用されている。例えば、衣料用途では、鮮明性に優れた染色の実現等の新たな機能性付与の狙いでポリマーを改質する等の改良が行われている。また、産業資材用途では、高強度化、高弾性化や、耐候性、難燃性等の新たな機能性付与を狙ったポリマーの改質等の改良が行われている。さらに、上記改良に加えて、2種類以上のポリマーを組み合わせることによって、単一成分のポリマーでは不十分な性能を補完するような、全く新しい機能を付与する複合繊維の開発も盛んに行われている。その機能の一つとして、染料や顔料などの色素を用いずに、複合繊維内に屈折率の異なる複数のポリマーを幾層も交互に積層させた構造とすることで、光の反射・干渉、回折、散乱などの物理現象を積極的に利用して構造性発色や熱線反射を発現させる光学機能繊維が提案されている。着色剤や発色剤を含めた繊維はその劣化により発色の経年劣化が見られるのに対して、構造性発色は発色原理がその構造自体にあるため、発色の経年劣化がほとんど見られないというメリットがある。また、積層構造が多層化し、かつ層厚みに傾斜をつけることで高効率に紫外線や赤外線を反射させることができるため、発色性、審美性といった感性的な効果や、高効率な反射特性を有する機能的な効果を得ることができる。これにより、衣料やインテリア、車輌内装などの素材へ付与する開発が行われてきた。 Fibers made of thermoplastic polymers such as polyesters and polyamides have excellent mechanical properties and dimensional stability, and are therefore widely used not only for clothing but also for interiors, vehicle interiors, and industrial applications. For example, in clothing applications, improvements have been made such as modifying polymers for the purpose of imparting new functionality such as realizing dyeing with excellent clarity. In addition, in industrial material applications, improvements such as modification of polymers aiming at increasing strength and elasticity and imparting new functions such as weather resistance and flame retardancy are being made. Furthermore, in addition to the above-mentioned improvements, the development of conjugate fibers that provide completely new functions by combining two or more types of polymers to complement the insufficient performance of a single-component polymer has been actively performed. I have. One of its functions is to use a structure in which multiple polymers with different refractive indices are alternately laminated in a conjugate fiber without using dyes such as dyes and pigments, so that light reflection and interference, Optically functional fibers that exhibit structural coloring and heat ray reflection by actively utilizing physical phenomena such as diffraction and scattering have been proposed. Fibers containing colorants and color formers show the aging of color development due to their deterioration, whereas structural coloring has the merit that almost no aging of the color development is seen because the principle of color development is in the structure itself. There is. In addition, since the laminated structure is multilayered and the thickness of the layer is inclined, it can reflect ultraviolet rays and infrared rays with high efficiency, so it has sensitive effects such as coloring, aesthetics, and highly efficient reflection characteristics Functional effects can be obtained. As a result, developments have been made to impart materials to clothing, interiors, vehicle interiors, and the like.
多層積層繊維を得る複合口金として、例えば特許文献1では、図9(a)に示すような複合口金、および、それにより得られた複合繊維の断面が開示されている。図中、A、Bはそれぞれ異なる屈折率を有する2種のポリマー、Cは保護層ポリマー、28はポリマーAの導入流路、29はポリマーBの導入流路、30はポリマーAを供給する開孔群列、31は積層形成流路、32は漏斗状流路、33は芯鞘形成流路、27は複合ポリマー吐出孔をそれぞれ示す。
As a composite die for obtaining a multilayer laminated fiber, for example,
特許文献1の複合口金では、ポリマーAは導入流路28から開孔群列30へ導かれ、ここから積層形成流路31へと流下するのと同時に、ここでは図示はしないが、導入流路28から導入されたポリマーAの一部は、保護層ポリマーCを形成するための分流流路へと分流される。また、ポリマーBは、導入流路29から開孔群列30の下流側に設けられた積層形成流路31に流入し、ポリマー溜まりを形成し、他方で開孔群列30を流下してきたポリマーAと合流し、ポリマーAとポリマーBは交互積層流を形成する。その後、ポリマーの流れ方向に対して直角方向の断面が矩形形状である漏斗状流路32を通過して、前述した分流流路を通じてきたポリマーAによって形成される保護層ポリマーCと芯鞘形成流路33で合流し、複合ポリマー吐出孔27から吐出する。これにより、図9(b)に示すような屈折率の異なる2種のポリマーAとBが繊維の長軸方向と並行に交互に積層した交互積層体が保護ポリマー層Cに囲まれた複合繊維を形成することができる。この交互積層体の層間において、反射光が干渉を起こすことで、構造性発色の効果を得ることができる。
In the composite mouthpiece of
ところで、特許文献1の複合口金を用いて得られる複合繊維は、積層される樹脂層はその方向が一方向であるため、樹脂層の積層面に対して垂直な方向以外では構造性発色を確認することができず、上述した素材に適用する場合には、光の入射方向を考慮しなければならない。そのため、審美性の効果を充分に発揮させるために、光の入射方向に依存することなく発色する多層積層繊維が強く求められてきた。
By the way, in the composite fiber obtained by using the composite die of
特許文献2では、図10(a)に示すような複合口金を用いて、図10(b)に示すような繊維の長さ方向を軸とした全周方向において発色する多層積層繊維とその製造方法が開示されている。図中、34は多層積層繊維、35は芯成分樹脂層、36は第1成分樹脂層、37は第2成分樹脂層、38は芯成分ポリマーの導入流路、39a、39b、39cは第1成分ポリマーの導入流路、40a、40b、40cは第2成分ポリマーの導入流路、41はガイドパイプ、42は各導入流路を構成する導入板をそれぞれ示す。
In
特許文献2の複合口金では、各導入流路は、導入孔と隣り合う導入流路とは隔絶された1層分を形成できる環状流路とからなり、それを複数個重ね、芯成分ポリマーは導入流路38に、第1成分ポリマーを導入流路39a、39b、39cに、第2成分ポリマーを導入流路40a、40b、40cに、それぞれのポリマーが所定の厚みになるように定量的に供給し、順次積層して多層構造とした後に、ガイドパイプ41より吐出する。これにより、繊維の長さ方向に直交する断面形状が略円形である芯成分樹脂層35上に長さ方向に直交する断面形状が略円環形である第1成分樹脂層36および第2成分樹脂層37を複数積層した多層積層繊維34を得ることができる。これにより、繊維の長さ方向を軸とした全周方向において、構造性発色の効果を得ることができる。
In the composite mouthpiece of
また、特許文献3では、紡糸パックの構造が詳細には記述されていないが、多層積層繊維の製造方法が開示されている。本発明者らがパック構造の検討を重ねた結果、図11に示すような紡糸パックを用いて、多層積層繊維が製造されていると推測する。図11(a)は紡糸パックの全体図であり、図11(b)は、スタティックミキサー43の内部に配置されたミキサーエレメント45a、45bの部分拡大図である。また、図12(a)〜(g)は、本発明者らが予想する特許文献3の紡糸パックを用いた場合の多層積層繊維の断面形成の流れを順に示す。図12(a)〜(c)は図11のスタティックミキサー43内での断面形成を、図12(d)〜(e)は分流板44における断面形成を、図12(f)は吐出板10における断面形成をそれぞれ示し、図12(g)は得られる多層積層繊維断面を示す。図中、43はスタティックミキサー、44は分流板、10は吐出板、45a、45bはそれぞれミキサーエレメントをそれぞれ示す。
特許文献3の紡糸パックでは、各ポリマーの導入流路28、29から供給された2つの成分のポリマーA、Bは、円筒状のスタティックミキサー43内に供給され、スタティックミキサー43の内部にある、長方形の板を180°ねじった形状の複数のミキサーエレメント45aおよび45bを順次通過する。これにより、ポリマーAとポリマーBとは、左右に分割された後、上下への積層を複数回繰り返すことで、並行かつ交互に積層された複合ポリマー流を形成することができる(図12(a)〜(c))。次に、図12(d)〜(e)に示すように、スタティックミキサー43の下流側にある分流板44において、複合ポリマー流を扁平形状となるように導いた後(図12(e))に、一部分が欠けた円環状スリット孔が形成されている吐出板10から吐出する(図12(f))ことによって、異なる2つの成分のポリマーが同心円状に交互に積層した多層積層繊維34(図12(g))を得ることができる。
In the spin pack of
しかしながら、特許文献1に開示されている複合口金ではポリマーAは導入流路28から開孔群列30へ一方向から供給されるため、導入流路28に近い側と遠い側では流れるポリマーの圧力損失が異なることから、導入流路28に近い側と遠い側とで開孔群列30から吐出されるポリマーの吐出量に差が生じてしまうため、均一な層厚みを形成することが困難である。例えば、開孔群列30の孔径を外周側へ向かうにつれて大きくすることで各孔の圧力損失を調整し、単孔吐出量を一定にできるが、積層数が数十層になると、その積層数毎に孔径の調整が必要となり、設計の難化や加工の複雑化を招いてしまう。また、ポリマーBも同様に、導入流路29から積層形成流路31に一方向から供給されるため、導入流路29に近い側の層と、遠い側の層において、ポリマーBの供給斑(近い側の層が厚く、遠い側の層が薄くなる)が生じ易くなる。そこで、導入経路29の両側から2方向(図9は1方向)で供給すればよいと考えるが、この場合、導入流路29の近い側(外側)と中心側の層において供給斑(外側は厚く、中心側は薄くなる)が生じ易くなり、層数が多くなれば、その供給斑はより顕著となる。
However, in the composite ferrule disclosed in
また前述のとおり、この複合口金を用いて得られる複合繊維は、積層される樹脂層はその方向が一方向であるため、樹脂層の積層面に対して垂直な方向以外では構造性発色を確認することができない。 In addition, as described above, in the composite fiber obtained using this composite die, since the direction of the laminated resin layer is one direction, structural coloring is confirmed in directions other than the direction perpendicular to the lamination surface of the resin layer. Can not do it.
また、特許文献2に開示されている複合口金を用いれば、光の入射方向に依存することなく発色する多層積層繊維が得られるが、構造性発色効果を最大限に発揮させるためには、各層を構成するポリマーの屈折率差を大きくし、かつ入射光を高効率に反射するためには積層数を数多く配置する必要がある。ここで、屈折率差は、選択するポリマーの種類によって一意的に決まるが、特許文献2の複合口金を用いて、積層数が多い多層積層繊維を製造するためには、各導入流路を構成する導入板42の個数は、少なくともその積層の数だけ必要となる。そのため、流路の構造が極めて複雑となることから、口金の製作コストが過大となる場合がある。また、最終的に環状流路に繋がる第1成分ポリマーの導入流路39a、39b、39c、および第2成分ポリマーの導入流路40a、40b、40cは、環状流路に一方向から連結していることから、連結する側とその反対側とでポリマーの供給斑が生じ易くなり、多層積層繊維の厚み斑に繋がる。さらに、特許文献2の技術では、1つの複合口金から1本の多層積層繊維(モノフィラメント)を製造できるが、1つの複合口金から複数本の多層積層繊維(マルチフィラメント)を製造するには、複合口金の寸法が大型化し、繊維分野の多錘型の設備では生産性や操業性において好ましくない問題が生じる場合がある。また、多層積層繊維の各層の厚みに傾斜をつけるためには、環状流路の幅や板厚などを調整し、所望の層厚みにすることができるが、その場合には、厚みの異なる導入板42を別途準備する必要があり、コスト増大化に繋がる。
In addition, when the composite die disclosed in
また、特許文献3に開示されている複合口金はスタティックミキサーを用いているため、装置構成の複雑化や長大化に伴う設備コストが増大する場合がある。また、スタティックミキサーは層状に重なった複合ポリマー流を左右に2つに分断した後に、層状に再度合流させる流路構成であるため、複合ポリマーの分断時、または合流時に流れが不安定化し、その結果、単層厚みにムラが生じる場合があり、均一な層厚みを有する多層積層繊維を製造することは困難である。さらに、得られる繊維の各層の厚みに傾斜をつけるといった多層積層繊維の構造を形成することができない。また、分流板44において、扁平状の複合ポリマー流を一部欠けた円環状の複合ポリマー流にその形状を変化させることは、極めて複雑な流路構造を形成するため、通常の加工方法(機械、放電加工)では製作は困難であると推測する。たとえ製作できたとしても、分流板44自体が非常に長尺となるため、設備コストが過大となる。また、円環状スリット孔から吐出された複合ポリマー流はC型形状であるため、内側の空隙部にはポリマーが存在しない。そのため、単に円環状スリット孔から吐出するだけでは、C型の内周側のポリマーが徐々に繊維断面の中心方向に向かうことで同心円状に積層された繊維断面を形成するまでに、外周側のポリマー同士が先に合流してしまい、積層繊維の内部に空気が抜けず残存してしまう可能性や、合流時の積層位置のズレ、厚みのバラツキを引き起こす可能性がある。これらを抑制する手段として、例えば、円環状の一部が欠けた箇所から外部から積極的に空気を抜いたり、もしくは空隙となる環状スリット孔の内周側に芯成分ポリマーを吐出する流路を別途設けたりすることで改善できるが、やはり装置の複雑化に繋がってしまう。また、C型の両端部が合流する際に、各層同士が上手く合流せず、合流部において、各層の厚み斑が発生する場合がある。
Further, since the composite mouthpiece disclosed in
以上のように、光の入射角度に依存することなく高効率の構造発色性や熱線反射性を有するために、積層数が極めて多い、多糸条の多層積層繊維を製造することは重要な要素技術であるが、従来の技術では様々な問題がある。従って、この問題を解決することは、工業上、重要な意味を有するのである。 As described above, in order to have a highly efficient structural coloring property and heat ray reflection property without depending on the incident angle of light, it is an important element to produce a multi-layer multi-layered fiber having an extremely large number of layers. Although it is a technology, the conventional technology has various problems. Therefore, solving this problem has important industrial significance.
よって、本発明の目的は、繊維の長さ方向に直交する断面が略円環形状に交互に積層された多層積層繊維を製造するための複合口金において、積層数が非常に多い場合においても、複合口金を構成する部品点数を少なくしつつ、かつ単層厚みの均一性が高い多糸条の多層積層繊維を製造することができる複合口金を提供することである。 Therefore, an object of the present invention is to provide a composite die for producing a multilayer laminated fiber in which a cross section orthogonal to the length direction of the fiber is alternately laminated in a substantially annular shape, even when the number of layers is extremely large, An object of the present invention is to provide a composite die capable of producing a multifilament multilayer laminated fiber having a high uniformity of a single layer thickness while reducing the number of components constituting the composite die.
上記課題を解決する本発明の複合口金は、第1成分ポリマーおよび第2成分ポリマーによって構成される複合ポリマー流を吐出するための複合口金であって、
各ポリマー成分を分配するための分配孔および/または分配溝が形成された1枚以上の分配板と、 前記分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、複数の第1成分ポリマー吐出孔と複数の第2成分ポリマー吐出孔とが形成された最下層分配板と、 前記最下層分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、前記第1成分ポリマー吐出孔と前記第2成分ポリマー吐出孔に連通した複合ポリマー吐出孔が形成された吐出板と、で構成されており、
前記最下層分配板には、前記第1成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第1成分ポリマー吐出孔列と、前記第2成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第2成分ポリマー吐出孔列とが交互に取り囲んだ吐出孔群を形成しており、 前記吐出板には、前記吐出孔群に連通した前記複合ポリマー吐出孔が少なくとも2つ以上形成されている。
A composite die according to the present invention for solving the above-mentioned problems is a composite die for discharging a composite polymer stream composed of a first component polymer and a second component polymer,
One or more distribution plates in which distribution holes and / or distribution grooves for distributing each polymer component are formed; and a plurality of first component polymer ejections positioned downstream of the distribution plate in the direction of the polymer spinning path. A lowermost distribution plate formed with holes and a plurality of second component polymer ejection holes; and a first component polymer ejection hole positioned downstream of the lowermost distribution plate in the direction of polymer spinning. A discharge plate formed with a composite polymer discharge hole communicating with the component polymer discharge hole,
In the lowermost distribution plate, a first component polymer ejection hole array in which at least a part of the first component polymer ejection holes are arranged in a ring, and at least a part of the second component polymer ejection holes are arranged in a ring. And the second component polymer ejection hole array alternately surrounds the ejection hole group, and the ejection plate is provided with at least two or more of the composite polymer ejection holes communicating with the ejection hole group. .
本発明の多層積層繊維の製造方法は、本発明の複合口金を用いた複合紡糸機により、多層積層繊維を製造する方法である。 The method for producing a multilayer laminated fiber of the present invention is a method for producing a multilayer laminated fiber by a composite spinning machine using the composite die of the present invention.
本発明の多層積層繊維は、第1成分ポリマーで形成された第1成分樹脂層と第2成分ポリマーで形成された第2成分樹脂層とが同心円状に交互に積層され、各層の厚みのバラツキがそれぞれ1〜20%である。 In the multilayer laminated fiber of the present invention, the first component resin layer formed of the first component polymer and the second component resin layer formed of the second component polymer are alternately laminated concentrically, and the thickness of each layer varies. Is 1 to 20%, respectively.
本発明において、「分配孔」とは、複数の分配板の組合せにより、孔が形成され、ポリマーの紡出経路方向に、ポリマーを分配する役割を果たすものをいう。ここで、分配孔は、分配板を貫通していてもよく、また、分配板の厚み方向に対して、厚みの一部分が分配溝を形成し、その分配溝に連なるように分配孔が形成されて貫通していてもよい。 In the present invention, the “distribution hole” means a hole that is formed by a combination of a plurality of distribution plates and plays a role of distributing the polymer in the direction of the spinning path of the polymer. Here, the distribution hole may penetrate the distribution plate, and, in the thickness direction of the distribution plate, a part of the thickness forms a distribution groove, and the distribution hole is formed so as to be continuous with the distribution groove. May be penetrated.
「分配溝」とは、複数の分配板の組合せにより、溝が形成され、ポリマーの紡出経路方向に垂直な方向に、ポリマーを分配する役割を果たすものをいう。ここで、分配溝は、細長い穴(スリット)であってもよく、細長い溝が掘ってあってもよい。 The “distribution groove” refers to a groove formed by a combination of a plurality of distribution plates, and serves to distribute the polymer in a direction perpendicular to the direction of the spinning path of the polymer. Here, the distribution groove may be an elongated hole (slit) or an elongated groove may be dug.
「ポリマーの紡出経路方向」とは、各成分のポリマーが、最上層の分配板に配置された吐出孔から吐出板に配置された複合ポリマー吐出孔まで流れる主方向をいう。 "Polymer spinning direction" refers to the main direction in which the polymer of each component flows from the discharge holes arranged on the uppermost distribution plate to the composite polymer discharge holes arranged on the discharge plate.
「複合ポリマー吐出孔」とは、第1成分ポリマーと第2成分ポリマーとが層状に交互に積層された状態にて合流した複合ポリマーが吐出される吐出孔をいう。 The “composite polymer discharge hole” refers to a discharge hole from which a composite polymer is discharged in a state where the first component polymer and the second component polymer are alternately laminated in a layered manner.
「鼓形」とは、四辺形であり、2つの平行な線分の端点を結ぶ線分が中心線に対して弧状線によって結ばれる形状のことをいう。ここで、2つの平行な線分は互いの長さが同じであってもよく、異なっていてもよい。
「扁平形」とは、四辺形であり、2つの長辺と2つの短辺によって囲まれる形状のことをいう。ここで、長辺と短辺は共に直線であってもよく、その一部が曲線であってもよい。
The “hourglass shape” is a quadrilateral, and refers to a shape in which a line segment connecting the end points of two parallel line segments is connected to the center line by an arc-shaped line. Here, the two parallel line segments may have the same length or different lengths.
“Flat shape” is a quadrilateral, and refers to a shape surrounded by two long sides and two short sides. Here, both the long side and the short side may be straight lines, and some of them may be curved lines.
本発明の複合口金を用いることで、1つの口金から多糸条で各層の厚みの均一性が高い多層積層繊維を得ることができる。また、複合口金の一部である分配板のみを変更するだけで多様な積層構成の多層積層繊維を得ることができる。 By using the composite die according to the present invention, it is possible to obtain a multi-layer laminated fiber having high uniformity of the thickness of each layer with multiple yarns from one die. Further, it is possible to obtain multi-layer laminated fibers having various laminated constitutions only by changing only the distribution plate which is a part of the composite base.
以下、図面を参照しながら、本発明の複合口金および複合口金を用いて製造する多層積層繊維の実施形態について詳細に説明する。 Hereinafter, with reference to the drawings, embodiments of a composite mouthpiece and a multilayer laminated fiber manufactured using the composite mouthpiece of the present invention will be described in detail.
図3は本発明の実施形態に用いられる複合口金の概略断面図であり、図4は本発明の実施形態に用いられる複合口金と、紡糸パック、冷却装置周辺の概略断面図であり、図5は図3の複合口金におけるX−X矢視図である。なお、図3は縦断面図になるので、第1成分ポリマー吐出孔1や第2成分ポリマー吐出孔2が集合した吐出孔群は2つしか記載されていないが、図5の複合口金を例に取ると、吐出孔群46が4つあり、吐出孔群46の数は限定されず、複数個が配置されていればよい。また、図6は本発明の実施形態に用いられる分配板、最下層分配板の概略部分断面図である。なお、これらは、本発明の要点を正確に伝えるための概略図であり、図を簡略化しており、本発明の複合口金は特に制限されるものではなく、孔および溝の数ならびにその寸法比などは実施の形態に合わせて変更できる。
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of a composite die used in the embodiment of the present invention, and FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of a composite die used in the embodiment of the present invention, a spin pack, and a cooling device. FIG. 4 is a view on arrow XX in the composite base of FIG. 3. Since FIG. 3 is a vertical cross-sectional view, only two discharge hole groups in which the first component polymer discharge holes 1 and the second component polymer discharge holes 2 are gathered are described. In this case, there are four
本発明の実施形態に用いられる複合口金16は、図4に示すように、紡糸パック13に装備され、スピンブロック14の中に固定され、複合口金16の直下に冷却装置15が構成される。そこで、複合口金16に導かれた2成分のポリマーは、各々、計量板9、分配板6、最下層分配板5を通過して、吐出板10の複合ポリマー吐出孔27から吐出された後、冷却装置15により吹き出される気流により冷却され、油剤を付与された後に、多層積層繊維として巻き取られる。なお、図4では、環状内向きに気流を吹き出す環状の冷却装置15を採用しているが、一方向から気流を吹き出す冷却装置を用いてもよい。また、計量板9の上流側に装備する部材に関しては、既存の紡糸パック13にて使用された流路などを用いればよく、特別に専有化する必要はない。
As shown in FIG. 4, the
また、本発明の実施形態に用いられる複合口金16は、図3に示すように、計量板9と、少なくとも1枚以上の分配板6、最下層分配板5、吐出板10を順に積層して構成され、特に、分配板6と最下層分配板5は薄板にて構成されるのが好ましい。その場合、計量板9と分配板6、分配板6と最下層分配板5、および最下層分配板5と吐出板10は、位置決めピンにより、紡糸パック13の中心位置(芯)が合うように位置決めを行い、積層した後に、ネジやボルトなどで固定してもよく、熱圧着により金属接合(拡散接合)させてもよい。特に、分配板6同士や、分配板6と最下層分配板5は、薄板を使用するため、熱圧着により金属接合(拡散接合)させるのが好ましい。
In addition, as shown in FIG. 3, the
ここで分配板6、最下層分配板5の作製方法としては、通常電気・電子部品の加工に用いられるエッチング加工が好適である。エッチング加工に用いられる薄板の板厚みは、具体的には、0.01〜1mm範囲となるのがよく、更には、0.1〜0.5mmの範囲となるのが好適である。薄板の板厚を薄くすることで、分配板6に加工できる分配孔7の孔径や分配溝8の溝幅、さらには孔間、溝間ピッチを小さくすることができるため、最下層分配板5の各成分ポリマー吐出孔1または2を密に配置することができる。
Here, as a method for manufacturing the
また、吐出導入孔11はポリマーの紡出経路方向において、最下層分配板5の下面より一定の助走区間を設けることで、第1成分ポリマーと第2成分ポリマーが合流した直後の流速差を緩和させ、複合ポリマー流を安定化させることができる。また、本発明における縮流孔12は、吐出導入孔11から複合ポリマー吐出孔27に至る流路の縮小角度αを50〜90°の範囲に設定することで、複合口金16を小型化でき、且つ、複合ポリマー流のドローレゾナンス等の不安定現象を抑え、安定的に複合ポリマー流を供給することができる。
In addition, the
図6に示すように、本発明の複合口金では複数の分配板6が積層されている。各分配板6にはポリマーの紡出経路方向にポリマーを導く分配孔7、またはポリマーの紡出経路方向に垂直な方向にポリマーを導く分配溝8が形成されている。そして、ポリマーの紡出経路方向の上流側に位置する分配孔7とポリマーの紡出経路方向の下流側に位置する分配孔7とが分配溝8によって連通するようにし、分配板6に形成された分配孔7の孔数がポリマーの紡出経路方向の下流側に向かって増加するように各分配板6が積層されている。また、一枚の分配板6に分配板6を貫通する分配孔7と分配板6を貫通する分配溝8が形成されていてもよく、一枚の分配板6の片側の面に分配孔7が、他方の面に分配溝8が形成され、それら分配孔7と分配溝8が連通していてもよい。このように、分配板6には様々な形態で分配孔7および/または分配溝8が形成できる。
As shown in FIG. 6, a plurality of
まず、本発明の重要なポイントである、光の入射角度に依存しない多層積層繊維、つまりは単層の厚み均一性に優れ、かつ層数が極めて多い多層積層繊維を得ることができる原理について説明する。 First, an important point of the present invention, a multi-layer laminated fiber that does not depend on the incident angle of light, that is, a principle capable of obtaining a multi-layer laminated fiber having excellent uniformity in thickness of a single layer and having an extremely large number of layers will be described. I do.
前述したように特許文献1の複合口金を用いた場合、一方向に積層された扁平形状の多層積層繊維を得ることはできるが、この口金構成では、光の入射角度に依存することのない各層が環状に積層された多層積層繊維を得ることはできない。また、各ポリマーは積層形成流路31へ一方向から供給されるため、ポリマーの供給斑が生じ易くなり、単層の厚み斑に繋がる。そこで、光の入射角度に依存することのない多層積層繊維を形成する方法として、特許文献2に示したように導入板42を複数枚重ねて、ガイドパイプ41の端面の口金吐出断面内に、2つの異なるポリマーを吐出する環状流路を同心円状に交互に配置させる方法がある。しかし、多層積層繊維の積層数が増大になるにつれ、口金を構成する導入板42の数が増え、口金全体が長大なものとなってしまい、取り扱い性が悪くなる可能性がある。また、既存の口金サイズに適用する場合には、配置できる環状流路には限界があるため、層数が非常に多い多層積層繊維を製造することができず、また、特許文献1と同様に、導入流路は一方向から環状流路に連結されているため、ポリマーの供給斑が生じ易くなり、単層の厚み斑に繋がってしまう。また、特許文献3の複合口金を用いれば、光の入射角度に依存せず、かつ積層数が非常に多い多層積層繊維を得られるかもしれないが、スタティックミキサーを用いているため単層厚み斑の問題は解消できていない。
As described above, when the composite die of
従って、口金を構成する部品点数を抑えつつ、単層厚みの均一性が優れた光の入射角度に依存しない多層積層繊維を製造することは極めて重要な技術となる。そこで、本発明者らは、従来の技術では何の考慮もされていなかった上記問題に関して、鋭意検討を重ねた結果、本発明の新たな技術を見出すに至った。 Therefore, it is a very important technique to manufacture a multilayer laminated fiber having a uniform single-layer thickness and excellent independence on the incident angle of light, while suppressing the number of components constituting the base. Therefore, the present inventors have conducted intensive studies on the above-mentioned problem, which was not considered in the conventional technology, and as a result, have found a new technology of the present invention.
即ち、本発明の複合口金は、各ポリマー成分を分配するための分配孔7および/または分配溝8が形成された1枚以上の分配板6と、分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、複数の第1成分ポリマー吐出孔1と複数の第2成分ポリマー吐出孔2とが形成された最下層分配板5と、第1成分ポリマー吐出孔1と第2成分ポリマー吐出孔2に連通した複合ポリマー吐出孔27が形成された吐出板10とで構成されている。さらに、図1に示すように、最下層分配板5は、第1成分ポリマー吐出孔1の少なくとも一部が環状に配列された第1成分ポリマー吐出孔列3と、第2成分ポリマー吐出孔2の少なくとも一部が環状に配列された第2成分ポリマー吐出孔列4とが交互に取り囲むように配置されている。
That is, the composite mouthpiece according to the present invention includes one or
本発明の複合口金は、分配板および最下層分配板を用いた分配方式口金を採用しており、図6に示すように、計量板9から導入される異なる2成分のポリマー(第1成分ポリマーと第2成分ポリマー)を、ポリマーの紡出経路下流側に向かって垂直な方向にポリマーを導く分配孔7および/または分配溝8が形成された分配板6を交互に積層させることで、最下層分配板5内に配置できる第1成分ポリマー吐出孔1または第2成分ポリマー吐出孔2の孔密度を各段に増加させることができ、これらポリマー吐出孔を列状として交互に配置することで積層数を非常に多くすることができる。さらに最下層分配板の孔密度が非常に高いことから、第1成分ポリマー吐出孔1と第2成分ポリマー吐出孔2とをまとめた1つの吐出孔群46を、1つの複合口金16(1枚の最下層分配板5)の中に複数個配置することができ、各吐出孔群46に連通する複合ポリマー吐出孔27も1つの複合口金16(1枚の吐出板10)の中に複数個配置することができるので、マルチフィラメント化が可能となる。また、多層積層繊維の各層は、吐出量の均一化が図りやすい吐出孔の集合体により環形状の一つの層を形成しているので、各層の厚みの均一性に優れた多層積層繊維を得ることできる。以後、多層積層繊維の第1成分ポリマーで形成された層を第1成分樹脂層と、第2成分ポリマーで形成された層を第2成分樹脂層とする。
The composite die of the present invention employs a distribution type die using a distribution plate and a lowermost distribution plate. As shown in FIG. 6, different two-component polymers (first component polymer) introduced from the measuring plate 9 are used. And the second component polymer) by alternately stacking
なお、図1において、第1成分ポリマー吐出孔列3と第2成分ポリマー吐出孔列4は、各層の同一円周線上にそれぞれ第1ポリマー吐出孔1、第2成分ポリマー吐出孔2を配置しているが、これに限らず、図2(a)や(b)に示すように、ポリマー吐出孔が同一円周線上から外周方向もしくは内周方向にポリマー吐出孔の中心位置がずれていても構わないし、ポリマー吐出孔列は2列構成であっても構わない。
In FIG. 1, the first component polymer
本発明において、同心円状に多重に積層された繊維構造の形成は、分配板6、最下層分配板5を用いた分配方式口金を採用することによってなし得ることができる。前述した通り、最下層分配板5内に配置できる第1成分ポリマー吐出孔1と第2成分ポリマー吐出孔2の孔数を極大まで増やすことができるため、計量板9や吐出板10の構成は同一のものを使用しながら、所望する多層積層繊維の仕様に合わせて、各層を形成する第1成分ポリマー吐出孔1と第2成分ポリマー吐出孔2の孔数や配置を変えた最下層分配板5を決定し、ポリマー吐出孔に至るまでの流路(分配板6の分配孔7の孔径や孔長、分配溝8の溝幅や溝長)のみを設計することで、積層数の数を変更したり、各層の厚みに傾斜を付けたりなど多様な形態の多層積層繊維を得ることができる。また、分配板6や最下層分配板5は1枚の厚みが0.01〜0.5mmの範囲の薄板材であることから、分配板6の枚数が増えても総厚みは高々3〜5mm程度となり、口金の全長は既存口金とほぼ同一の長さとしながらも、積層数が膨大な多層積層繊維を得ることができる。
In the present invention, the formation of the fiber structure laminated concentrically in multiples can be achieved by employing a distribution system base using the
また、本発明の最下層分配板5の別の形態として、最下層分配板5に形成されている全ての隣り合うポリマー吐出孔列が、最内層側からm層目を形成するポリマー吐出孔列の孔数をNm、m+1層目を形成するポリマー吐出孔列の孔数をNm+1としたとき、次の式(1)を満足するように配置するのが好ましい。
(1)Nm+1/Nm=(2m+1)/(2m−1) (ここでmは自然数)
式(1)を満足するようなポリマー吐出孔の配置とすることで、各層厚みが均一な多層積層繊維を得ることができる。
Further, as another embodiment of the
(1) Nm + 1 / Nm = (2m + 1) / (2m-1) (where m is a natural number)
By arranging the polymer ejection holes so as to satisfy the formula (1), it is possible to obtain a multilayer laminated fiber having a uniform thickness of each layer.
ここで、(1)式の導出に関して詳細に説明する。最下層分配板5における各ポリマー吐出孔の孔径が全て同一である場合、m層目を形成するポリマーの体積吐出量Qmは、m層目を構成する吐出孔の孔数Nmに吐出孔の面積を掛けた値になる。また、各層の断面積比は各層を形成するポリマーの体積吐出量比と等しくなることから、以下の(i)式が成り立つことになる。
・R1^2:(R2^2−R1^2):(R3^2−R2^2):・・・:(Rm^2−Rm-1^2)
= Q1:Q2:Q3:・・・:Qm
= N1:N2:N3:・・・:Nm ・・・(i)
ここで、Rmはm層目までの積層繊維の半径を示す。
Here, the derivation of equation (1) will be described in detail. When the diameters of the polymer discharge holes in the
・ R1 ^ 2: (R2 ^ 2-R1 ^ 2) :( R3 ^ 2-R2 ^ 2): ... :( Rm ^ 2-Rm-1 ^ 2)
= Q1: Q2: Q3: ...: Qm
= N1: N2: N3: ...: Nm (i)
Here, Rm indicates the radius of the laminated fiber up to the m-th layer.
各層厚みが一定の多層積層繊維を得るためには、m層目までの積層繊維の半径Rmを
・Rm=m×R1 ・・・(ii) (ここでmは自然数)
とする必要がある。
In order to obtain a multi-layer laminated fiber having a constant thickness of each layer, the radius Rm of the laminated fiber up to the m-th layer is given by: Rm = m × R1 (where m is a natural number)
It is necessary to
(ii)式を(i)式の左辺に代入して式を整理すると、各層を形成する孔数の比は、
・N1:N2:N3:・・・:Nm=1:3:5:・・・:2m−1 ・・・(iii)
と表すことができるので、最内層を形成するポリマー吐出孔列の孔数をNaとした場合、m層目を形成するためのポリマー吐出孔の孔数Nmは(iv)式で表すことができる。
・Nm=(2m−1)×Na ・・・(iv)。
Substituting the expression (ii) into the left side of the expression (i) and rearranging the expression, the ratio of the number of holes forming each layer becomes
N1: N2: N3: ...: Nm = 1: 3: 5: ...: 2m-1 (iii)
Therefore, when the number of holes in the polymer discharge hole array forming the innermost layer is Na, the number Nm of polymer discharge holes for forming the m-th layer can be expressed by the formula (iv). .
Nm = (2m-1) × Na (iv).
(iv)式からm層目を形成するためのポリマー吐出孔の孔数Nmとm+1層目を形成するためのポリマー吐出孔の孔数Nm+1の比をとると、(1)式を導出することができる。よって、(1)式を満足するように各ポリマー吐出孔を配置すると、隣り合う層の厚みが均一な多層積層繊維を得ることができる。 By taking the ratio of the number of polymer discharge holes Nm for forming the m-th layer to the number of polymer discharge holes Nm + 1 for forming the (m + 1) -th layer from the formula (iv), formula (1) is derived. can do. Therefore, when the polymer ejection holes are arranged so as to satisfy the expression (1), it is possible to obtain a multilayer laminated fiber in which the thickness of the adjacent layer is uniform.
次に、外層に向かって層厚みを厚くする、もしくは薄くする場合のポリマー吐出孔の配置例を説明する。まず、口金サイズと所望する多層積層繊維の繊維径や積層数を決めると、ポリマー吐出孔の孔径と吐出導入孔の外径が一定であれば、1つの吐出孔群を構成するのに必要な各ポリマー吐出孔の総孔数NLをおおよそ求めることができる。吐出孔群を構成する孔数NLが決まると、多層積層繊維の断面積SLとその吐出量QLの比の関係式(QL:Qn=SL×NL:Sn×Nn)から、ある任意の層において、所望とする層厚みとなる断面積Snを得るために必要なポリマー吐出孔の孔数Nnを求めることができる。この考え方を元に、外層に向かって層厚みを厚くする、もしくは薄くする場合には、最内層の層厚みを基準として、次の層を形成するのに必要な孔数を順々に決めていくことができ、ポリマー吐出孔の総孔数や配置を容易に決めることができる。 Next, a description will be given of an example of the arrangement of polymer ejection holes when the layer thickness is increased or decreased toward the outer layer. First, when the die size and the fiber diameter and the number of layers of the desired multilayer laminated fiber are determined, if the diameter of the polymer discharge hole and the outer diameter of the discharge introduction hole are constant, it is necessary to form one discharge hole group. The total number NL of the polymer discharge holes can be roughly determined. When the hole number N L constituting the discharge hole groups is determined, relation of the ratio of the sectional area S L and its discharge amount Q L of the multi-layer laminated fiber (Q L: Qn = S L × N L: S n × N n ) from, in one optional layer, it is possible to obtain the number of pores n n of the polymer discharge holes required to obtain the cross-sectional area S n as a layer thickness for the desired. Based on this idea, when increasing or decreasing the thickness of the layer toward the outer layer, the number of holes required to form the next layer is determined in order based on the thickness of the innermost layer. The number and arrangement of the polymer discharge holes can be easily determined.
本発明の好ましい実施形態によれば、各ポリマー吐出孔1、2から吐出される質量流量が同一であることが好ましい。そのため、各分配板6に形成される分配孔7の孔径や孔長および分配溝8の溝幅や溝長は、各ポリマー成分においては同一とすることが好ましい。このような構成とすることで、計量板9から各ポリマー吐出孔1、2に至るまでの流路圧損を等しくすることができる。その結果、各ポリマー吐出孔からの吐出量差が小さくなり、多層積層繊維の単層厚みの均一性を向上させることができる。ここで、流路圧損は各成分のポリマーが押出機から供給され、複合ポリマー吐出孔27にて吐出されるまでの流路全長に渡って発生するが、分配板7よりポリマー紡出経路方向の下流側で発生する流路圧損が支配的なため、分配板6から吐出板10までの流路圧損を等しくすればよい。
According to a preferred embodiment of the present invention, it is preferable that the mass flow rates discharged from the respective polymer discharge holes 1 and 2 are the same. Therefore, it is preferable that the diameter and length of the
ここで、多層積層繊維の各層の厚みは、2つの樹脂層を交互に積層した積層数が増えるほど、各層厚みのバラツキが大きくなる傾向にあるが、本発明の複合口金16を用いれば、各層厚みのバラツキが1〜20%の多層積層繊維を製造することができる。 Here, the thickness of each layer of the multilayer laminated fiber tends to increase as the number of layers in which two resin layers are alternately laminated increases, but the variation in the thickness of each layer tends to increase. A multilayer laminated fiber having a thickness variation of 1 to 20% can be produced.
また、本発明の複合口金16によって得られる多層積層繊維は、隣り合う第1成分樹脂層と第2成分樹脂層の各層の厚みが多層積層繊維の中心から外層側に向かって任意の比率で厚く、もしくは薄くなっている多層積層繊維を製造する場合に対しても有効である。層厚みを段階的に厚く、もしくは薄くすることにより、入射する光をある任意の波長のみならず、広領域に渡って反射させることができる。さらに、最も薄い層の厚みと最も厚い層の厚みとの比を1.1〜3.0の間とすることにより、可視光の波長領域を広範囲に網羅することができるので好ましい。この場合、干渉光のピーク波長は発生せず、広範囲なブロードな波長が発生する。また、得られる多層積層繊維の反射効率を高めるためには単層厚みを薄くし、かつ積層数を増やすことが有効である。
In the multilayer laminated fiber obtained by the
積層数に関しては、第1成分樹脂層と第2成分樹脂層とを合わせた合計層数を40層以上にすることが好適であるが、60層以上にすることがより好ましい。60層以上とすることで入射光の反射率をほぼ100%にすることができる。しかし、単層厚みを薄くなると積層繊維の層間において剥離が発生しやすくなるため、層間剥離を抑制するために積層繊維の最外層の層厚みは他の層と比べて厚くすることが好ましい。 Regarding the number of laminations, it is preferable that the total number of layers including the first component resin layer and the second component resin layer is 40 or more, but more preferably 60 or more. With 60 or more layers, the reflectance of incident light can be made almost 100%. However, if the thickness of the single layer is reduced, separation between the layers of the laminated fiber is likely to occur. Therefore, in order to suppress delamination, the outermost layer of the laminated fiber is preferably thicker than the other layers.
また、多層積層繊維34の形状は、図16に示すように楕円形状にすることが好ましい。楕円形状にすること、つまり多層積層構造に向きを揃えることで、得られる多層積層繊維の反射効率を高め、より濃い発色性の繊維を得ることができる。ここで、多層積層繊維の長径d1と短径d2の比d1/d2が1以上10以下であることが好ましい。より好ましくは5以下であり、風合いや高次加工の自由度という観点からすると、2以下であることが特に好ましい。
Further, the shape of the multilayer
次に、本発明の別の実施形態として、多層積層繊維の積層数をさらに増やす場合の複合口金の形態について、図7、8を用いて説明する。
図7は、本発明の別の実施形態に用いられる複合口金の概略断面図であり、図8は図7の複合口金を用いた場合、Y−Y、Z−Z断面での複合ポリマー流とポリマー吐出孔の断面状態を示した概略矢視図である。複合口金16に導かれる2成分のポリマーは、各々、上段部と下段部の2つの流れに分かれて導入される。上段部に供給された各成分ポリマー流は、上段計量板17、上段分配板18、上段最下層分配板19を通過して合流し、環状の多層積層構造となった複合ポリマー流を形成し、上段縮流板20の上段縮流孔21を通じて、その断面を縮小させて、下段計量板22にある上段縮流孔21と連通する上段導入孔23を流下する(図8のY−Y断面)。一方、上段計量板17、上段分配板18、上段最下層分配板19を貫通した下段導入孔24を通じて、下段部に供給された各成分ポリマー流は、下段計量板22、下段分配板25を通過して、下段最下層分配板26から縮流孔12に吐出される。このとき、下段最下層分配板26を通じて吐出された各成分のポリマーは、上段導入孔23を流下してきた環状の複合ポリマー流を囲むように環状に層を形成した状態で合流する(図8のZ−Z断面)。合流した複合ポリマー流は吐出板10の複合ポリマー吐出孔27から吐出されることで、多層積層繊維を得ることができる。
Next, another embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 7 is a schematic sectional view of a composite die used in another embodiment of the present invention. FIG. 8 shows a composite polymer flow in the YY and ZZ cross sections when the composite die of FIG. 7 is used. FIG. 3 is a schematic arrow view showing a cross-sectional state of a polymer discharge hole. The two-component polymer guided to the
上述したように、複合口金16を2段構成とすることで、上段部で形成した多層積層構造の複合ポリマー流を一旦、上段縮流板20で縮流させることにより、口金断面内にスペースが生まれ、その空いたスペースを活用することで、下段分配板25に分配孔および分配溝を配置することができる。それにより、下段最下層分配板26にポリマー吐出孔1または2を配置することができるため、より多重な多層積層繊維を得ることができる。つまりは、上段部で形成した環状ポリマー流を一旦、縮流させ、その周囲に環状ポリマー流を形成し、これを繰り返すことにより、極めて多い層構造を有した複合ポリマー流が形成することができる。図7においては、2段構成の複合口金であるが、3段以上の多段構成であってもよい。
As described above, by forming the
次に、図3、図4、図7に示した本発明の実施形態の複合口金16に共通した各部材、各部材の形状について詳細に説明する。
本発明における複合口金16は、円形状に限定されず、四角形であってもよく、多角形であってもよい。また、複合口金16における複合ポリマー吐出孔27の配列は、マルチフィラメント糸の本数、糸条数、冷却装置15に応じて、適宜決定すればよい。
Next, each member and the shape of each member common to the
The
複合ポリマー吐出孔27のポリマーの紡出経路方向に垂直な方向の断面は丸形状に限定されず、丸形以外の断面形状であってもよい。例えば、図13は本発明における吐出板10をポリマーの紡出経路方向に垂直な方向からみた概略断面図になるが、複合ポリマー吐出孔27を楕円形状にすることで、多層積層構造に向きが揃い、多層積層繊維の反射効率が向上し、より濃い発色性の繊維を得ることができる。
The cross section of the composite
複合ポリマー吐出孔27のポリマーの紡出経路方向に垂直な方向の断面は、楕円形、長方形、鼓形および扁平形からなる群より選ばれる少なくとも1種類の形からなる2つ以上が、各々の一端のみを重ねられた形状であってもよい。例えば、図14A(a)〜(h)、図14B(e)から(n)に、複合ポリマー吐出孔27の形状が楕円形47、長方形48、鼓形49および扁平形50からなる郡より選ばれる少なくとも1種の形からなる4つを選択し、その一端を互いに重なり合わせて十字形状とした場合を示す。図14A(a)〜(d)は、それぞれ楕円形47、長方形48、鼓形49、扁平形50のうちの1種類のみを4つ選択し、各々の一端のみを重ねた形状である。図14A(e)〜(h)および図14B(i)〜(m)は、楕円形47、長方形48、鼓形49、扁平形50のうちの2種類以上の形を4つ選択し、各々の一端のみを重ねた形状である。図14B(n)は、楕円形47、長方形48、鼓形49、扁平形50を1つずつ選択し、各々の一端のみを重ねた形状である。このような吐出孔形状にすることで、十字型断面の多層積層繊維を得ることができ、これにより、任意の方向に構造発色性を有する繊維を得ることが可能になる。なお、本実施形態では、複合ポリマー吐出孔が十字形状である例に示したが、これに限らず、Y字、星字であってもよい。
The cross section of the composite
複合ポリマー吐出孔27のポリマーの紡出経路方向に垂直な方向の断面は、多角形であってもよい。図15(a)〜(c)に、複合ポリマー吐出孔27の形状が三角形、四角形、五角形の例を示す。複合ポリマー吐出孔27の形状が多角形であっても、任意の方向に構造発色性を有する多層積層繊維を得ることができる。例えば、図17に、繊維断面形状が三角断面形状の場合の多層積層繊維を示す。繊維の外縁線が、繊維の各角部に内接する円51の中心点を結んだ線分52に対して平行な直線であることが好ましいが、外周側(図17(a))または繊維中心側(図17(b))に湾曲していてもよい。
The cross section of the composite
複合ポリマー吐出孔27を丸形状以外の断面形状とする場合は、ポリマーの計量性を確保するために、複合ポリマー吐出孔27の長さを大きくするのが好ましい。また、本発明における第1成分ポリマー吐出孔1や第2成分ポリマー吐出孔2は、ポリマーの紡出経路方向に垂直な方向の断面は丸形状に限定されず、丸形以外の断面状であってもよい。
When the composite
次に、本発明の複合口金16によって得られる多層積層繊維とは、2つの異なるポリマー成分の組み合わされた繊維のことを意味し、繊維断面において、異なる成分の樹脂層が交互に環状に配置されている形態の繊維を言う。ここで、2つのポリマー間で屈折率差が大きいもの同士を選択することが好ましく、屈折率差を大きくすることで光の干渉による構造発色効果を高めることができる。屈折率差のあるポリマーの組み合わせとしては、ポリ乳酸とポリブチレンテレフタレートや、ナイロン6と低非晶・共重合ポリエチレンテレフタレートなどの組み合わせが考えられるが、2つのポリマー間で屈折率差があれば、これに限定しない。また、本発明の複合口金16によって得られる繊維の単糸断面は、丸形状はもとより、三角、扁平等の丸形以外の形状や中空であってもよい。また、本発明は、極めて汎用性の高い発明であり、繊維の単糸繊度により特に限られるものではなく、さらに、複合繊維の糸条数により特に限られるものでも無く、1糸条であってもよく、2糸条以上の多糸条であってもよいが、単糸繊度が小さい方が、また糸条数が多い方が、本発明の効果がより顕著となる。また、1つの複合口金16から得られる多層積層繊維の数は、複数の方が本発明の効果がより顕著となる。
Next, the multilayer laminated fiber obtained by the
以下実施例を挙げて、本実施形態の複合口金の効果を具体的に説明する。 Hereinafter, the effects of the composite mouthpiece of the present embodiment will be specifically described with reference to examples.
(1)多層積層繊維の単層厚み、および単層厚みのバラツキ(CV%)
得られた多層積層繊維からなるマルチフィラメントをエポキシ樹脂で包埋し、Reichert社製FC・4E型クライオセクショニングシステムで凍結し、ダイヤモンドナイフを具備したReichert−Nissei ultracut N(ウルトラミクロトーム)で切削した後、その切削面を(株)キーエンス製 VE−7800型走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率5000倍で撮影した。得られた写真から無作為に選定した10本の繊維を抽出し、画像処理ソフト(WINROOF)を用いて、繊維断面の中心を通り、45度毎に8本の直線を引いた線上に位置する各層の厚みを測定(1層当たり8個所を測定)した。各層において円周方向8点の平均単層厚み、および単層厚み標準偏差を算出し、これらの結果から下記式を基づき単層厚みのバラツキCV%(変動係数:Coefficient of Variation)を算出した。
・単層厚みのバラツキ(CV%)=(単層厚み標準偏差/平均単層厚み)×100。
(1) Single layer thickness of multilayer laminated fiber and variation in single layer thickness (CV%)
The obtained multifilament composed of the multilayer laminated fiber is embedded in an epoxy resin, frozen with a Reichert FC / 4E cryosectioning system, and cut with a Reichert-Nissei ultracut N (ultramicrotome) equipped with a diamond knife. The cut surface was photographed at a magnification of 5000 with a VE-7800 scanning electron microscope (SEM) manufactured by Keyence Corporation. Ten randomly selected fibers are extracted from the obtained photograph, and are located on a line obtained by drawing eight straight lines every 45 degrees through the center of the fiber cross section using image processing software (WINROOF). The thickness of each layer was measured (at eight locations per layer). The average single-layer thickness and the standard deviation of the single-layer thickness at eight points in the circumferential direction were calculated for each layer, and the variation CV% (coefficient of variation) of the single-layer thickness was calculated from these results based on the following equation.
-Single layer thickness variation (CV%) = (Single layer thickness standard deviation / Average single layer thickness) x 100.
(2)干渉光のピーク波長の測定
得られた多層積層繊維の長さ方向に直交する断面における干渉光のピーク波長を、可視紫外吸収スペクトル装置(株式会社日本分光製V−570)で測定した。
(2) Measurement of peak wavelength of interference light The peak wavelength of interference light in a cross section orthogonal to the length direction of the obtained multilayer laminated fiber was measured with a visible ultraviolet absorption spectrometer (V-570 manufactured by JASCO Corporation). .
(3)繊度
多層積層繊維からなるマルチフィラメントを抜き出し、この1mの重量を測定し、10000倍することで繊度を算出した。これを10回繰り返し、その単純平均値の小数点第2位を四捨五入した値を繊度とした。
(3) Fineness The multifilament composed of the multi-layered laminated fiber was extracted, the weight of 1 m was measured, and the fineness was calculated by multiplying 10,000 times. This was repeated 10 times, and the value obtained by rounding off the second decimal place of the simple average value was defined as fineness.
(4)ポリマーの溶融粘度
チップ状のポリマーを真空乾燥機によって、水分率200ppm以下とし、東洋精機製“キャピログラフ1B”によって、歪速度を段階的に変更して、溶融粘度を測定した。なお、測定温度は紡糸温度と同様にし、実施例あるいは比較例には、1216s−1の溶融粘度を記載している。ちなみに、加熱炉にサンプルを投入してから測定開始までを5分とし、窒素雰囲気下で測定を行った。
(4) Melt Viscosity of Polymer Melt viscosity of the chip-shaped polymer was measured with a vacuum drier at a moisture content of 200 ppm or less and the strain rate was changed stepwise by “Capillograph 1B” manufactured by Toyo Seiki Co., Ltd. The measurement temperature is the same as the spinning temperature, and the melt viscosity of 1216 s -1 is described in Examples and Comparative Examples. Incidentally, the measurement was carried out in a nitrogen atmosphere by setting the sample to 5 minutes from the time the sample was put into the heating furnace to the start of the measurement.
(5)極限粘度[η]
オルソクロロフェノールを溶媒として25℃で測定した。
(5) Intrinsic viscosity [η]
The measurement was performed at 25 ° C. using orthochlorophenol as a solvent.
(6) 98%硫酸相対粘度[ηr]
(a)試料を秤量し、98%重量%濃硫酸に試料粘度Cが1g/100mlとなるように溶解する。
(b)(a)項の溶液をオストワルド粘度計にて25℃で落下秒数T1を測定する。
(c)試料を溶解していない98%重量%濃硫酸の25℃での落下秒数T2を測定する。
(d)試料の98%硫酸相対粘度ηrを下記の式にて算出する。測定温度は25℃とする。
ηr=(T1/T2)+{1.891×(1.000−C)}。
(6) 98% sulfuric acid relative viscosity [ηr]
(A) A sample is weighed and dissolved in 98% by weight concentrated sulfuric acid so that the sample viscosity C is 1 g / 100 ml.
(B) The solution of item (a) is dropped at 25 ° C. using an Ostwald viscometer and the number of drops T1 is measured.
(C) Measure the number of seconds T2 of falling at 25 ° C. of 98% by weight concentrated sulfuric acid in which the sample is not dissolved.
(D) The relative viscosity ηr of 98% sulfuric acid of the sample is calculated by the following equation. The measurement temperature is 25 ° C.
ηr = (T1 / T2) + {1.891 × (1.000−C)}.
[実施例1]
第1成分ポリマーとして極限粘度[η]が0.65のポリエチレンテレフタレート(PET)と、第2成分ポリマーとして98%硫酸相対粘度ηrが2.8のチップ(ナイロン6)とを280℃で溶融後、計量し、図2に示した本実施形態の複合口金に流入させ、口金吐出孔から複合ポリマー流を吐出した。第1成分ポリマーと第2成分ポリマーの体積比率は50/50とし、吐出された複合ポリマー流を冷却固化した後、油剤を付与し、紡糸速度1500m/minで巻き取り、168dtex−18フィラメント(単孔吐出量4g/min)の未延伸繊維を採取した。巻き取った未延伸繊維を90℃と130℃に加熱したローラ間で3.0倍延伸を行い、56dtex−18フィラメントの多層積層繊維を採取した。
[Example 1]
After melting a polyethylene terephthalate (PET) having an intrinsic viscosity [η] of 0.65 as a first component polymer and a chip (nylon 6) having a 98% sulfuric acid relative viscosity ηr of 2.8 as a second component polymer at 280 ° C. , Weighed, and flowed into the composite die according to the present embodiment shown in FIG. 2 to discharge a composite polymer stream from the die discharge hole. The volume ratio of the first component polymer and the second component polymer was set to 50/50, and after cooling and solidifying the discharged composite polymer stream, an oil agent was applied and wound at a spinning speed of 1500 m / min, and 168 dtex-18 filament (single) Undrawn fibers having a hole discharge rate of 4 g / min) were collected. The wound undrawn fiber was drawn 3.0 times between rollers heated to 90 ° C. and 130 ° C. to obtain a multi-layer laminated fiber of 56 dtex-18 filaments.
ここで、実施例1に用いた複合口金は、分配孔が穿孔された分配板と、分配溝が穿孔された分配板とが交互に積層され、その下流側において、図1に示すような最下層分配板が積層されている。最下層分配板には、第1成分ポリマー吐出孔と第2成分ポリマー吐出孔とが、交互に環状に配列されており、40層の環状列(中心を1列として外周に向けて40列の環状列)が形成されている。ポリマー吐出孔は、環状列の1列目に1個、2列目に3個、3列目に5個、そして40列目に79個が形成(m列目には2m−1個が形成(mは自然数))されており、これらが1つの吐出孔群を形成している。この吐出孔群に連通した複合ポリマー吐出孔が18個穿孔されている。最下層分配板の板厚みは0.1mmであり、第1成分ポリマー吐出孔および第2成分ポリマー吐出孔が孔直径0.2mm、最小孔間ピッチ0.4mmにて配置されている。表1に記載の通り、得られたマルチフィラメントの繊維径は14μmとなり、樹脂層の単層厚みのバラツキは10.4%、そして多層積層繊維の干渉光のピーク波長は320nmとなり、構造性発色が得られた。 Here, the composite base used in Example 1 has a distribution plate in which distribution holes are perforated and a distribution plate in which distribution grooves are perforated, which are alternately stacked, and the downstream side of the distribution plate as shown in FIG. A lower distribution plate is laminated. In the lowermost distribution plate, the first component polymer ejection holes and the second component polymer ejection holes are alternately arranged in an annular shape, and a 40-layer annular row (40 rows in the center with one row toward the outer periphery). Annular rows) are formed. The number of polymer ejection holes is 1 in the first row, 3 in the second row, 5 in the third row, and 79 in the 40th row (2m-1 in the mth row). (M is a natural number)), and these form one ejection hole group. Eighteen composite polymer discharge holes communicating with the discharge hole group are formed. The thickness of the lowermost distribution plate is 0.1 mm, and the first component polymer ejection holes and the second component polymer ejection holes are arranged with a hole diameter of 0.2 mm and a minimum inter-hole pitch of 0.4 mm. As shown in Table 1, the fiber diameter of the obtained multifilament was 14 μm, the variation in the single layer thickness of the resin layer was 10.4%, the peak wavelength of the interference light of the multilayer laminated fiber was 320 nm, and the structural coloring was obtained. was gotten.
[実施例2]
多層積層繊維の樹脂層の厚みを中心から外周に向けて増加させる効果を確認するために、本実施例を実施した。環状列を36層とし、1列目を1個、2列目に4個、3列目に8個、4列目に12個、そして36列目に140個のポリマー吐出孔を配置した。各列のポリマー吐出孔の数は、各層の厚みが外側層に向かうにつれて厚くなるような孔数とした。それ以外は実施例1と同じ複合口金、紡糸条件を用いた。表1に記載の通り、得られたマルチフィラメントの繊維径は14.4μmとなり、樹脂層の単層厚みのバラツキは16.2%、そして多層積層繊維の干渉光のピーク波長は発生せず、玉虫色となる発色効果が得られた。
[Example 2]
This example was performed to confirm the effect of increasing the thickness of the resin layer of the multilayer laminated fiber from the center toward the outer periphery. The annular row was composed of 36 layers, and the first row was 1, the second row was 4, the third row was 8, the fourth row was 12, and the 36th row was 140 polymer discharge holes. The number of polymer discharge holes in each row was such that the thickness of each layer became thicker toward the outer layer. Otherwise, the same composite spinneret and spinning conditions as in Example 1 were used. As described in Table 1, the fiber diameter of the obtained multifilament was 14.4 μm, the variation of the single layer thickness of the resin layer was 16.2%, and the peak wavelength of the interference light of the multilayer laminated fiber did not occur. A color development effect of iridescent color was obtained.
[実施例3]
多層積層繊維の樹脂層の厚みの効果を確認するために、本実施例を実施した。環状例を60層とし、1列目に1個、2列目に3個、3列目に5個、そして60列目に119個(m列目には2m−1個(mは自然数))のポリマー吐出孔を配置し、それ以外は実施例1と同じ複合口金、紡糸条件を用いた。表1に記載の通り、得られたマルチフィラメントの繊維径は14.4μmとなり、樹脂層の単層厚みのバラツキは18.0%、そして多層積層繊維の干渉光のピーク波長は210nmとなり、構造性発色が得られた。
[実施例4」
多層積層繊維の扁平化の効果を確認するために、本実施例を実施した。複合ポリマー吐出孔の断面が楕円形状である吐出板を用い、それ以外は実施例1と同じ複合口金、紡糸条件を用いた。表1に記載の通り、得られたマルチフィラメントの長径d1は22.9μm、短径d2は15.3μmとなり、樹脂層の単層厚みバラツキは13.3%、そして多層積層繊維の干渉光のピーク波長は330nmとなり、濃い構造発色が得られた。
[実施例5]
多層積層繊維の異形化の効果を確認するために、本実施例を実施した。複合ポリマー吐出孔が三角形状である吐出板を用い、それ以外は実施例1と同じ複合口金、紡糸条件を用いた。表1に記載の通り、得られたマルチフィラメントの外接円径は22.1μmとなり、樹脂層の単層厚みバラツキは14.8%、そして多層積層繊維の干渉光のピーク波長は310nmとなり、濃い構造発色が得られた。
[Example 3]
This example was performed to confirm the effect of the thickness of the resin layer of the multilayer laminated fiber. The ring example has 60 layers, 1 in the first column, 3 in the second column, 5 in the third column, and 119 in the 60th column (2m-1 (m is a natural number) in the mth column) 2), and the same composite spinneret and spinning conditions as in Example 1 were used. As shown in Table 1, the fiber diameter of the obtained multifilament was 14.4 μm, the variation of the single layer thickness of the resin layer was 18.0%, and the peak wavelength of the interference light of the multilayer laminated fiber was 210 nm, and the structure was Sexual coloring was obtained.
[Example 4]
In order to confirm the effect of flattening the multilayer laminated fiber, the present example was implemented. A discharge plate having a composite polymer discharge hole having an elliptical cross section was used, and the same composite spinneret and spinning conditions as in Example 1 were used except for that. As described in Table 1, the major axis d1 of the obtained multifilament was 22.9 μm, the minor axis d2 was 15.3 μm, the single layer thickness variation of the resin layer was 13.3%, and the interference light of the multilayer laminated fiber was The peak wavelength was 330 nm, and deep structural coloring was obtained.
[Example 5]
This example was performed to confirm the effect of deforming the multilayer laminated fiber. A discharge plate having a composite polymer discharge hole having a triangular shape was used, and the same composite spinneret and spinning conditions as in Example 1 were used except for that. As shown in Table 1, the circumscribed circle diameter of the obtained multifilament was 22.1 μm, the variation in the single-layer thickness of the resin layer was 14.8%, and the peak wavelength of the interference light of the multilayer laminated fiber was 310 nm, which was high. A structural color was obtained.
[比較例1]
図10に示すように、15個の環状流路が形成できるように導入板を構成し、環状流路には円周方向の1方向からの導入流路が形成される以外は、実施例1と同じ紡糸条件を用いた。実施例1と同じ紡糸口金のサイズでは、環状流路15個を配置するのが限界であった。表1に記載の通り、得られたルチフィラメントの繊維径は14μmとなり、樹脂層の単層厚みのバラツキは28.8%と悪化した。多層積層繊維の干渉光のピーク波長は800nmとなり、構造性発色が得られなかった。
[Comparative Example 1]
As shown in FIG. 10, the introduction plate was configured so that 15 annular flow paths could be formed, and the introduction flow path was formed from one circumferential direction in the annular flow path. The same spinning conditions were used. With the same spinneret size as in Example 1, it was limited to arrange 15 annular channels. As shown in Table 1, the fiber diameter of the obtained multifilament was 14 μm, and the variation in the single-layer thickness of the resin layer was deteriorated to 28.8%. The peak wavelength of the interference light of the multilayer laminated fiber was 800 nm, and no structural coloring was obtained.
本発明は、一般的な溶液紡糸法に用いられる複合口金に限らず、メルトブロー法およびスパンボンド法に適用でき、湿式紡糸法や、乾湿式紡糸法に用いられる口金にも応用することができるが、その応用範囲がこれらに限られるものではない。 The present invention is not limited to the composite spinneret used in the general solution spinning method, but can be applied to the melt blow method and the spunbond method, and can also be applied to the wet spinning method and the spinneret used in the dry-wet spinning method. However, the application range is not limited to these.
1:第1成分ポリマー吐出孔
2:第2成分ポリマー吐出孔
3:第1成分ポリマー吐出孔列
4:第2成分ポリマー吐出孔列
5:最下層分配板
6:分配板
7:分配孔
8:分配溝
9:計量板
10:吐出板
11:吐出導入孔
12:縮流孔
13:紡糸パック
14:スピンブロック
15:冷却装置
16:複合口金
17:上段計量板
18:上段分配板
19:上段最下層分配板
20:上段縮流板
21:上段縮流孔
22:下段計量板
23:上段導入孔
24:下段導入孔
25:下段分配板
26:下段最下層分配板
27:複合ポリマー吐出孔
28:ポリマーAの導入流路
29:ポリマーBの導入流路
30:ポリマーAを供給する開孔群列
31:積層形成流路
32:漏斗状流路
33:芯鞘形成流路
34:多層積層繊維
35:芯成分樹脂層
36:第1成分樹脂層
37:第2成分樹脂層
38:芯成分ポリマーの導入流路
39a、39b、39c:第1成分ポリマー導入流路
40a、40b、40c:第2成分ポリマー導入流路
41:ガイドパイプ
42:導入板
43:スタティックミキサー
44:分流板
45a、45b:ミキサーエレメント
46:吐出孔群
47:長楕円形
48:長方形
49:鼓形
50:扁平形
51:内接円
52:線分
53:外線
A:ポリマーA
B:ポリマーB
C:保護層ポリマー
d1:多層積層繊維の長径
d2:多層積層繊維の短径
1: First component polymer ejection hole 2: Second component polymer ejection hole 3: First component polymer ejection hole array 4: Second component polymer ejection hole array 5: Lowermost distribution plate 6: Distribution plate 7: Distribution hole 8: Distribution groove 9: Measuring plate 10: Discharge plate 11: Discharge introduction hole 12: Shrinkage hole 13: Spinning pack 14: Spin block 15: Cooling device 16: Composite base 17: Upper measuring plate 18: Upper distributing plate 19: Uppermost Lower distributing plate 20: Upper contracting plate 21: Upper contracting hole 22: Lower measuring plate 23: Upper introducing hole 24: Lower introducing hole 25: Lower distributing plate 26: Lower lowermost distributing plate 27: Composite polymer discharge hole 28: Polymer A introduction channel 29: Polymer B introduction channel 30: Group of apertures 31 for supplying polymer A: Laminate forming channel 32: Funnel-shaped channel 33: Core-sheath forming channel 34: Multi-layer laminated fiber 35 : Core component resin layer 36: first component resin layer 37: first Component resin layer 38: Core component polymer introduction channels 39a, 39b, 39c: First component polymer introduction channels 40a, 40b, 40c: Second component polymer introduction channel 41: Guide pipe 42: Introduction plate 43: Static mixer 44: Dividing plates 45a, 45b: Mixer element 46: Discharge hole group 47: Oval shape 48: Rectangular shape 49: Hourglass shape 50: Flat shape 51: Inscribed circle 52: Line segment 53: Outer line A: Polymer A
B: Polymer B
C: protective layer polymer d1: major axis of multilayer laminated fiber d2: minor axis of multilayer laminated fiber
Claims (13)
各ポリマー成分を分配するための分配孔および/または分配溝が形成された1枚以上の分配板と、
前記分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、複数の第1成分ポリマー吐出孔と複数の第2成分ポリマー吐出孔とが形成された最下層分配板と、
前記最下層分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、前記第1成分ポリマー吐出孔と前記第2成分ポリマー吐出孔に連通した複合ポリマー吐出孔が形成された吐出板と、で構成されており、
前記最下層分配板には、前記第1成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第1成分ポリマー吐出孔列と、前記第2成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第2成分ポリマー吐出孔列とが交互に取り囲んだ吐出孔群が形成されており、
前記吐出板には、前記吐出孔群に連通した前記複合ポリマー吐出孔が2つ以上形成されており、
前記複合ポリマー吐出孔の形状が楕円形である複合口金。 A composite mouthpiece for discharging a composite polymer stream composed of a first component polymer and a second component polymer,
One or more distribution plates formed with distribution holes and / or distribution grooves for distributing each polymer component;
A lowermost distribution plate which is located downstream of the distribution plate in the direction of the polymer spinning path and in which a plurality of first component polymer ejection holes and a plurality of second component polymer ejection holes are formed;
A discharge plate, which is located downstream of the lowermost distribution plate in the direction of polymer spinning, and has a composite polymer discharge hole formed in communication with the first component polymer discharge hole and the second component polymer discharge hole. Has been
In the lowermost distribution plate, a first component polymer ejection hole array in which at least a part of the first component polymer ejection holes are arranged in a ring, and at least a part of the second component polymer ejection holes are arranged in a ring. And a discharge hole group alternately surrounded by the second component polymer discharge hole array.
The discharge plate is formed with two or more composite polymer discharge holes communicating with the discharge hole group ,
A composite mouthpiece wherein the shape of the composite polymer discharge hole is elliptical .
各ポリマー成分を分配するための分配孔および/または分配溝が形成された1枚以上の分配板と、
前記分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、複数の第1成分ポリマー吐出孔と複数の第2成分ポリマー吐出孔とが形成された最下層分配板と、
前記最下層分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、前記第1成分ポリマー吐出孔と前記第2成分ポリマー吐出孔に連通した複合ポリマー吐出孔が形成された吐出板と、で構成されており、
前記最下層分配板には、前記第1成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第1成分ポリマー吐出孔列と、前記第2成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第2成分ポリマー吐出孔列とが交互に取り囲んだ吐出孔群が形成されており、
前記吐出板には、前記吐出孔群に連通した前記複合ポリマー吐出孔が2つ以上形成されており、
前記複合ポリマー吐出孔の形状が、楕円形、長方形、鼓形および扁平形からなる群より選ばれる少なくとも1種類の形からなる2つ以上が、各々の一端のみを重ねられた形状である複合口金。 A composite mouthpiece for discharging a composite polymer stream composed of a first component polymer and a second component polymer,
One or more distribution plates formed with distribution holes and / or distribution grooves for distributing each polymer component;
A lowermost distribution plate which is located downstream of the distribution plate in the direction of the polymer spinning path and in which a plurality of first component polymer ejection holes and a plurality of second component polymer ejection holes are formed;
A discharge plate, which is located downstream of the lowermost distribution plate in the direction of polymer spinning, and has a composite polymer discharge hole formed in communication with the first component polymer discharge hole and the second component polymer discharge hole. Has been
In the lowermost distribution plate, a first component polymer ejection hole array in which at least a part of the first component polymer ejection holes are arranged in a ring, and at least a part of the second component polymer ejection holes are arranged in a ring. And a discharge hole group alternately surrounded by the second component polymer discharge hole array.
The discharge plate is formed with two or more composite polymer discharge holes communicating with the discharge hole group,
Wherein the shape of the composite polymer discharge hole, oval, rectangular, two or more of at least one kind of shape selected from the group consisting of hourglass and flat shaped, Ru shape der superimposed each end only complex Base.
各ポリマー成分を分配するための分配孔および/または分配溝が形成された1枚以上の分配板と、
前記分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、複数の第1成分ポリマー吐出孔と複数の第2成分ポリマー吐出孔とが形成された最下層分配板と、
前記最下層分配板のポリマー紡出経路方向の下流側に位置し、前記第1成分ポリマー吐出孔と前記第2成分ポリマー吐出孔に連通した複合ポリマー吐出孔が形成された吐出板と、で構成されており、
前記最下層分配板には、前記第1成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第1成分ポリマー吐出孔列と、前記第2成分ポリマー吐出孔の少なくとも一部が環状に配列された第2成分ポリマー吐出孔列とが交互に取り囲んだ吐出孔群が形成されており、
前記吐出板には、前記吐出孔群に連通した前記複合ポリマー吐出孔が2つ以上形成されており、
前記複合ポリマー吐出孔の形状が多角形である複合口金 A composite mouthpiece for discharging a composite polymer stream composed of a first component polymer and a second component polymer,
One or more distribution plates formed with distribution holes and / or distribution grooves for distributing each polymer component;
A lowermost distribution plate which is located downstream of the distribution plate in the direction of the polymer spinning path and in which a plurality of first component polymer ejection holes and a plurality of second component polymer ejection holes are formed;
A discharge plate, which is located downstream of the lowermost distribution plate in the direction of polymer spinning, and has a composite polymer discharge hole formed in communication with the first component polymer discharge hole and the second component polymer discharge hole. Has been
In the lowermost distribution plate, a first component polymer ejection hole array in which at least a part of the first component polymer ejection holes are arranged in a ring, and at least a part of the second component polymer ejection holes are arranged in a ring. And a discharge hole group alternately surrounded by the second component polymer discharge hole array.
The discharge plate is formed with two or more composite polymer discharge holes communicating with the discharge hole group,
The composite spinneret shape of the composite polymer discharge holes Ru polygonal der
前記多層積層繊維の前記第1成分樹脂層と前記第2成分樹脂層との合計の層数が60層以上である多層積層繊維。 A first component resin layer formed of a first component polymer and a second component resin layer formed of a second component polymer are alternately laminated concentrically, and the thickness of each layer varies from 1 to 20% . A laminated fiber,
The multilayer laminated fiber, wherein the total number of the first component resin layer and the second component resin layer of the multilayer laminated fiber is 60 or more .
前記多層積層繊維の隣り合う前記各層の厚みが繊維の中心から外層側に向かい任意の比率で厚くもしくは薄くなっており、最も薄い層の厚みと最も厚い層の厚みとの比が1.1〜3.0である多層積層繊維。The thickness of each layer adjacent to the multilayer laminated fiber is thicker or thinner at an arbitrary ratio from the center of the fiber toward the outer layer, and the ratio of the thickness of the thinnest layer to the thickness of the thickest layer is 1.1 to 1.0. A multilayer laminated fiber that is 3.0.
前記多層積層繊維の繊維断面が楕円形状であり、繊維断面の長径d1と短径d2との比が、1<d1/d2<10を満たす多層積層繊維。 A multilayer laminated fiber in which the fiber cross section of the multilayer laminated fiber is elliptical, and the ratio of the major axis d1 to the minor axis d2 of the fiber section satisfies 1 <d1 / d2 <10.
前記多層積層繊維の繊維断面が多角形であり、多角形の外縁を構成する各辺が、多角形の各角部に内接する円の中心点を結ぶ線分に平行な線よりも、多角形の中心側または外周側に湾曲している多層積層繊維。 The fiber cross section of the multilayer laminated fiber is a polygon, and each side constituting the outer edge of the polygon is more polygonal than a line parallel to a line connecting the center points of circles inscribed at each corner of the polygon. Multi-layer laminated fiber that is curved toward the center or outer periphery of the fiber.
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