JP6672491B2 - オーバーラップする輪郭への放射線量の最適化 - Google Patents

オーバーラップする輪郭への放射線量の最適化 Download PDF

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Description

本開示は、一般に放射線療法についての治療計画に関し、より具体的に、競合する治療目的を有する2つ以上の輪郭がオーバーラップする場合に放射線量を最適化する技法に関する。
一般に、放射線療法は、生体組織、通常、腫瘍を治療する電離放射線の使用からなる。多くの異なる種類の電離放射線は、放射線療法に使用され、高エネルギーX線、電子線、及び陽子線を有する。患者への放射線療法を管理するプロセスは、異なる種類の放射線間で類似することが可能である。一般的に、外部照射治療システムを使用する。これらのようなシステムは、所望の種類のビームをビーム源において生成する直線加速器、及びビーム源から出現するビームを整形するマルチリーフコリメータ(MLC)を含むコリメータを提供する。ビーム送達システム(ビーム源及びコリメータを含む)は、可動ガントリ上に一般的に取り付けられ、この可動ガントリは、患者を配置する治療台周囲を移動することが可能であり、患者に関して異なる角度から放射線ビームを送達することを可能にする。
この種のシステムをさまざまな治療選択肢のために使用する。一方の選択肢は、強度変調放射線療法(IMRT)であり、このIMRTにおいて、ビーム源を所望の角度に位置決めし、MLCを変調して別の組織が受ける線量を制御する。治療セッション中に、ビーム源及び/またはMLCは、再位置決めされることができ、異なる角度から放射線を送達することを可能にする。IMRTにおいて、ビーム源は、放射線を送達しながら、定常的なままである。他方の治療選択肢は、回転強度変調放射線治療(VMAT)であり、VMATにおいて、ビーム源は、放射線を送達しながら、患者周囲に円弧を描くように横切る。IMRT及びVMATの両方において、包括的な目標は、周囲の組織(特に、標的体積に近接して配置されることができる健康な臓器または組織)へ送達される線量を最小にしながら、放射線の治療上の実効線量(一般的に高く、一様な線量)を患者の体内の標的体積(一般的に腫瘍)へ送達することである。
効果的な放射線療法は、包括的な目標を最適に達成する機械パラメータを決定する治療計画を必要とする。IMRTの事例において、治療計画は、ビーム源及びコリメータ(MLCリーフ設定を含む)の位置、ビーム強度(たとえば、線量率)、及び曝露期間(「ビームオン時間」とも称される)などの機械パラメータを指定することができ、この計画は、1セットの機械パラメータによって各定義される複数の制御点を有することができる。VMATの事例において、治療計画は、IMRTにおけるものと同一の機械パラメータ、さらに横切られる円弧、及びいくつかの例においてこの円弧を横切る速度を定義する追加のパラメータのすべてを指定することができる。治療中に、治療計画を使用して、放射線療法システムの操作を制御することが可能であり、治療計画に従い放射線療法システムを操作することは、患者へ所望の線量分布を送達することをもたらす。
治療計画は、近くの臓器類または組織類(「リスク臓器」、または「OAR」と称されることが多い)へ送達される線量を最小にしながら、単一の標的体積(または複数の標的体積)へ所望の総放射線量を送達する、たとえば、ビーム強度、ビーム整形、ビーム方向(複数可)、曝露期間などである機械パラメータの最適な組み合わせを決定する「逆」問題を介して通常取り組まれる。所望の放射線量は、1セットの治療目的として表現されることが可能であり、コスト関数は、予測された放射線量と1セットの治療目的との間の差を定量化するように定義されることが可能である。このコスト関数は、施術者が異なる治療選択肢を比較することを可能にする。
治療計画の課題の中には、相容れない治療目的を有する異なる輪郭(または領域)間のオーバーラップの問題がある。たとえば、標的輪郭(放射線によって治療される組織領域)は、1つ以上のリスク臓器(標的構造が存在する、近くの臓器または組織、及び/または臓器または組織の健康な部分を含む可能性がある)とオーバーラップする可能性がある。治療目的は、標的輪郭に送達される線量が最大線量と最小線量との間の範囲内にあること、及び線量ができる限り一様であることを一般的に必要とする。また、治療目的は、OAR輪郭へ送達される線量が所定の上限を超えないことを一般的に必要とする。この上限は、標的輪郭についての最小線量より一般的に低い。標的輪郭とOARとの間にオーバーラップがある場合に、治療目的間の「競合」は、オーバーラップ領域において治療目的の両方を満たすことが不可能である場合に存在すると言われている(本発明の説明は実施例として標的輪郭とOARとの間の競合の例を使用するが、たとえば、競合する治療目的を有する2つの標的輪郭が互いにオーバーラップする場合に、または競合する治療目的を有する2つのOARが互いにオーバーラップする場合などに、競合の他の例が発生する可能性があることを理解するであろう)。
本発明の特定の実施形態は、オーバーラップが相容れない治療目的を有する異なる輪郭間に存在するときに、治療目的間の競合を解決する自動化技術に関する。例として、標的輪郭がOARとオーバーラップする事例を考察する。たとえば、患者の体の関連部分の画像上の輪郭をマーク付けするなどの従来の技術を使用して、標的輪郭及びOARを識別したと、また標的輪郭及びOARについて治療目的を指定したと仮定する。適切なプログラムコードを実行するコンピュータシステムは、標的輪郭とOARとの間の幾何学的オーバーラップを検出すること、及びオーバーラップ領域内の両方の治療目的を満たすことが不可能であるような治療目的間の競合が存在することを検出することが可能である。この決定に応答して、コンピュータシステムは、これらの輪郭のうちの1つの周囲にマージンを画定することが可能であり、このマージンは、OAR線量の上限から標的領域についての少なくとも最小線量へ線量がランプアップする領域を提供する。一般的な例において、マージンを標的輪郭周囲に画定する(マージンの一部はOAR中に広がる)が、いくつかの例において、OARは、より高い優先度を割り当てられることができ、その代わりにマージンは、マージンの一部が標的輪郭内に広がりながら、OAR周囲に画定されることが可能である。いくつかの実施形態において、マージンは、実施例を以下に説明される、たとえば、ビームの種類、患者の体内の標的輪郭の位置、及び/または他の考察に基づき、自動的に画定されることが可能である。コンピュータシステムは、競合を解決することを可能にする方式で関心領域を再画定することが可能である。いくつかの実施形態において、互いにオーバーラップしない修正領域を含むように関心領域を再画定することが可能であり、これらの修正領域は、たとえば、標的輪郭またはマージンとオーバーラップしないOARの一部を含む「OARのみの」領域、OARとオーバーラップしない標的輪郭の一部を含む「標的のみの」領域、マージンとオーバーラップするOARの一部を含む「OAR/マージン」オーバーラップ領域、及び標的輪郭とオーバーラップするOARの一部を含む「OAR/標的」オーバーラップ領域などである。つぎにコンピュータシステムは、各修正領域について修正治療目的を定義することが可能である。いくつかの事例において、オーバーラップする輪郭を含まない修正領域(たとえば、OARのみの領域、及び標的のみの領域)について定義される修正治療目的は、OAR及び標的輪郭について最初に指定された治療目的に対応することができる。オーバーラップする輪郭を含む修正領域(たとえば、OAR/マージン領域及びOAR/標的領域)について、新規の治療目的は、OAR及び標的輪郭について最初に指定された治療目的に基づき生成されることができる。新規の治療目的を生成する特定の技術は、最初に指定された治療目的に依存することができ、いくつかの例において、オーバーラップしない修正領域(たとえば、OARのみの領域及び標的のみの領域)についての治療目的も、修正されることができる。実施例を以下に説明する。修正領域及び修正治療目的は、治療計画プロセスにおいて元の輪郭及び元の治療目的に戻すことが可能である。
同様の技術は、オーバーラップする輪郭が競合する治療目的を有する他の状況において適用されることが可能であり、これらの状況は、たとえば、競合する治療目的を有する2つの標的輪郭がオーバーラップする状況、または競合する治療目的を有する2つのOARがオーバーラップする状況などである。いくつかの実施形態において、競合する治療目的を有する2つより多い輪郭は、オーバーラップする可能性があり、コンピュータシステムは、1セットのオーバーラップする輪郭から修正領域を画定し、各修正領域について修正治療目的を決定することが可能である。
以下の発明を実施するための形態は、添付の図面と併せて、特許請求された発明の本質及び利点のより良い理解を提供する。
本発明の実施形態と関連して使用できる放射線治療システムの概略図を示す。 図1の放射線治療システムの側面図を示す。 図1の放射線治療システムに含まれることができる光子コリメーションシステムを概略的に示す。 図3の光子コリメーションシステムに使用されることができる例示的なマルチリーフコリメータ面を示す。 本発明と関連して使用されることができる外部照射治療システムのブロック図を示す。 2つの治療目的がオーバーラップ輪郭により競合する事例を示す簡略図である。 本発明の実施形態に従い、競合する治療目的を解決するプロセスの流れ図である。 図8Aは本発明の実施形態に従い、図6の標的輪郭周囲に画定される例示的なマージンを示す。図8Bは本発明の実施形態に従い、図6のOAR及び標的輪郭が4つの修正領域にセグメント化される実施例を示す。 本発明の実施形態に従い、元の治療目的がOARについての体積限度を指定するときに、修正治療目的を決定するプロセスの流れ図を示す。 本発明の実施形態に従い、元の治療目的がOARについての平均線量限度を指定するときに、修正治療目的を決定するプロセスの流れ図を示す。 図11Aは3つの治療目的が競合することができる事例を示す簡略図である。図11Bは図11Aに示される事例について画定できる修正領域の実施例を示す。 図12Aは、標的輪郭周囲の横方向に位置の関数としてビーム強度のグラフを概略的に示す。図12Bは、図12Aに関連して一様性要件を緩和する効果を示す。図12Cは、媒体における深度に関する線量フォールオフの実施例を示す。 本発明のいくつかの実施形態における使用のために適切なコンピュータシステムの簡略化されたブロック図を示す。
定義
「放射線」は、組織、たとえば、腫瘍を治療するために使用される、あらゆる粒子(たとえば、光子、電子、陽子など)を指す。放射線の実施例は、高エネルギーX線、ガンマ線、電子線、及び陽子線を含む。これらの異なる粒子は、異なる種類の放射線治療に対応することが可能である。「治療体積」は、放射線を受ける全体積を指し、ときとして、「照射体積」と称される。「標的輪郭」、「標的体積」、及び「計画標的体積」は、治療処方線量を受けることを意図される組織を指す。一般的に、照射体積は、標的体積より大きく、治療線量を受けることを意図されない臓器または組織を含む可能性がある。ときとして、これらのような臓器または組織は、「リスク臓器」(OAR)と称される。
「放射線治療計画」(「治療計画」または「計画」とも称される)は、線量分布、所与の患者についての線量分布を達成するための機械パラメータ、及び所与の患者についての情報を含むことが可能である。「線量分布」は、位置に関する放射線の線量における変動についての情報を提供する。線量分布は、多くのフォーマット、たとえば、線量体積ヒストグラム(DVH)または線量行列などにおいて表現されることが可能である。DVHは、グラフィックフォーマットにおいて、三次元(3D)線量分布を要約することが可能であり、たとえば、そこで水平方向の軸は、特定の体積または輪郭(標的体積、OAR、またはいずれかの他の詳細に明らかにされた体積であることが可能である)によって吸収される線量(たとえば、グレイ単位(Gy)において)であり、垂直方向の軸は、体積百分率である。微分型DVHにおいて、特定の線量における棒の高さは、特定の線量を受ける問題になっている体積の体積百分率を示す。積算型DVHにおいて、特定の線量における棒の高さは、その線量以上を受ける問題になっている体積の体積百分率を表す。この積算型DVHは、一般的に曲線(たとえば、小さいビンサイズを使用するときに)であるが、微分型DVHは、一般的に互いに素な棒グラフである。DVHの欠点は、DVHが空間情報を提示しないこと、すなわち、DVH線量は、輪郭内で線量を受ける箇所を示さないことである。線量行列は、体の各部位が受ける線量を示すことが可能である。
「線量予測モデル」は、患者データ及び機械パラメータを受信し、取得される予測される線量分布を出力する。異なる種類の放射線治療は、異なるモデルを有することが可能である。患者データは、診断情報(たとえば、全身腫瘍位置またはステージ情報)、及びジオメトリ情報(たとえば、患者中の腫瘍の、また他の臓器の空間ジオメトリ)を含むことが可能である。特定のモデルは、予測された線量分布と関連する精度(信頼性)を有することが可能である。この精度は、1セットのテスト放射線治療計画から決定されることが可能であり、これらの計画の線量分布は、他の手段を介して決定されている(たとえば、コスト関数を最適化することにより)。たとえば、精度は、コスト関数を最適化することによって得られる実際の線量分布をどの程度モデルが良く予測するかに基づき決定されることが可能である。
「モニタユニット(MU)」は、直線加速器などの放射線療法用の臨床加速器から出力される機械の測定値である。モニタユニットは、モニタチャンバによって測定され、これらのモニタチャンバは、ビームによって送達される線量を測定する電離箱であり、放射線療法直線加速器の治療ヘッド中に組み込まれる。直線加速器は、特定の条件下で特定の吸収線量を与えるように較正されるが、定義及び測定設定は、中心間で異なる。
モニタユニットの2つの共通定義は、(1)表面が10cm×10cmの表面における照射野サイズに関して機械のアイソセンタに(たとえば、典型的な機械についてソースから100cmに)ある、水等価ファントムにおいて最大線量の深度におけるポイントへ1グレイ(100ラド)の吸収線量を送達するときに、モニタチャンバは100MUを読み出すこと、及び(2)位置決めされるファントムの表面に関してファントム内の所与の深度におけるポイントへ1Gy(100ラド)の吸収線量を送達するため、指定されたポイントが機械のアイソセンタにあり、照射野サイズがアイソセンタにおいて10cm×10cmであるときに、モニタチャンバは100MUを読み出すこと、である。
いくつかの直線加速器は、線源表面間距離(SSD)の代替に線源軸間距離(SAD)を使用して較正され、較正(モニタユニット定義)は、病院の習慣により異なる可能性がある。早期の放射線療法は、「一定のSSD」治療を使用して実行されたため、モニタユニットの定義は、この較正ジオメトリを反映するように採用された。最新の放射線療法は、アイソセンタ放射線治療計画を使用して実行されるため、モニタユニットのより新しい定義は、線源軸間距離(SAD)に基づくアイソセンタにおけるジオメトリに基づく。
治療分野に関連する本開示に使用される、用語「空間点」は、外部照射治療システムの治療軸座標についての1セットの値と関連するジオメトリ点を指す。空間点は、アイソセンタの位置により画定され、患者の位置及び角度は、ガントリ角度、コリメータ角度、及び各MLCリーフの位置をサポートする。用語「制御点」は、治療軸周囲の空間情報を含む放射線治療フィールドのパラメトリック点を指し、またコリメータ設定、ビーム強度または線量率(たとえば、MU数及び/またはメーターセット重みの関連概念を使用して)、及び/またはビーム源の動きの速度(ビーム源を支持する可動ガントリの速度を含む)を指定することができる。
放射線療法システム
外部ビーム療法(EBT)は、外部放射線療法とも称され、光子(たとえば、X線)または他の粒子(たとえば、陽子、電子)の1本のビームまたは数本のビームを患者の腫瘍へ送達する方法である。ビームを患者の外側で生成し、ビームの標的を腫瘍部位にする。
図1及び2は、本発明の実施形態との関連で使用されることができる放射線治療システム100を描画する。図1は、放射線治療システム100の概略図を示す(直線加速器を取り入れるこの事例において)。放射線治療システム100は、治療台35上の患者の放射線療法治療における使用のために、粒子線(たとえば、電子または陽子)または光子線(たとえば、X線)のいずれか一方を生成することが可能である。本発明の説明のために、X線照射を仮定する。しかしながら、当業者は、電子線システム及び重イオン(たとえば、陽子)線システムを含む、他のシステムに同一の原理を適用することを理解するであろう。
スタンド10は、治療ヘッド30を含む回転可能なガントリ20を支持する。スタンド10のつぎに、制御ユニット(示されない)を配置し、この制御ユニットは、放射線治療システム100の操作の異なるモードを制御する制御回路を含む。高電圧源をスタンド内に、またはガントリ中に与え、ガントリ20中に位置する加速器ガイド上に位置決めされる電子銃(示されない)へ電圧を供給する。電子を電子銃からガイド(示されない)内に放射し、そこで電子を加速する。ソースは、導波管内の電界の生成のためにRF(マイクロ波)電力を供給する。電子銃から放射される電子は、電界によって導波管内で加速され、一般的にメガボルトエネルギーで、高エネルギー電子線として導波管を出る。つぎに、電子線は、適切な金属標的に当たり、高エネルギーX線を前方向に放射する。
図2は、放射線治療システム100のある程度さらに詳細な側面図を示す。治療台35上に横たわる患者Pを示す。上述されるように形成されるX線は、発散ビーム104内の治療ヘッド30内の金属標的から放射される。典型的に、患者平面116は、ガントリ20が回転するときに治療ヘッド30内の標的とアイソセンタ178との間の距離が一定のままであるように、図2内のページに垂直であり、X線源(たとえば、金属標的)から約1メートルに位置決めされ、ガントリ20の軸は、患者平面116内に位置する。アイソセンタ178は、患者平面116とビーム122の中心軸との間の交点に位置するポイントである。患者Pは、照射される治療体積がアイソセンタ178周囲に位置するように、治療台35上に位置決めされることが可能である。
いくつかの実施形態において、ビームは、たとえば、設定可能なコリメータを使用して、整形され、コリメータは、線量分布を最適化し、腫瘍または他の患部組織を選択的に標的にすることが可能である。図3は、上部ジョー310(すなわち、Y1及びY2ジョー、Y1ジョーを明確さのために省略する)、下部ジョー320(すなわち、X1及びX2ジョー)、及びマルチリーフコリメータ(MLC)330を含む光子コリメーションシステム300を概略的に示す。患者平面116内のフィールド寸法、及びアイソセンタ178の位置を示す。上部ジョー310、下部ジョー320、及びMLC330のリーフ332は、X線遮断材料から少なくとも部分的に作製され、治療ヘッド30(図2に示される)内で位置決めされ、患者平面116におけるX線ビームの幅を画定する。典型的に、ジョー310及び320は、可動であり、完全に開くときに、患者平面116において約40cm×40cmの最大ビーム幅を画定する。MLC330は、治療ヘッド30の射出口に位置決めされ、X線ビームをさらに整形する。1990年のその導入以来、MLCは、ほとんどの放射線治療システムの標準機能になっている。本発明の譲受人によって販売される最新のMLCは、120枚の個々に制御可能なリーフまで使用し、これらのリーフは、タングステンの薄切片であり、システムソフトウェアの制御下でX線ビーム中に移動する、またはX線ビームから出て移動することが可能である。
図4は、対向する組内に配置される、複数のリーフ332、及び選択されたリーフ移動により作製される開口部415を含む例示的なMLC平面を示す。放射線は、開口部415を通過し、この開口部によって整形される。したがって、MLC330を使用して、さまざまな角度から腫瘍の原体治療(「3D原体」)、及び強度変調放射線療法(「IMRT」)を提供するようにX線をコリメートすることが可能であることにより、異なる放射線量を治療領域の異なる部分へ送達する。治療体積、すなわち、X線ビームの治療経路内のアイソセンタ178へ直近の照射体積は、ジョー310及び320、MLC330のリーフ配列、ならびにコリメータ角度、すなわち、MLC330が治療ヘッド30内に位置する角度によって画定される。いくつかの実施形態において、ジョー310及び320の位置、MLC330のリーフ配列、及びコリメータ角度は、すべて制御可能な機械パラメータであり、他の実施形態において、これらのパラメータのいくつかを固定することができる。
図5は、図1及び2の放射線治療システム100を実装する外部照射治療システム500のブロック図を示す。放射線治療システム500は、ビーム源510、ビーム開口部520、ガントリ530、及び寝台540を含む。ビーム源510は、治療放射線のビームを生成するように構成される。この放射線ビームは、X線、粒子、または同様のものを含むことができる。ビーム開口部520は、調整可能なマルチリーフコリメータ(MLC)522を含み、このMLCは、上述されるMLC330の実施態様であることが可能であり、放射線ビームを空間的にフィルタリングする。寝台540は、図1及び2の治療台35の実施態様であることが可能であり、治療中に患者を支持し、位置決めするように構成される。寝台540は、6自由度(並進オフセットX、Y、及びZ、ならびに回転、ピッチ、及びヨー)を有することができ、これらの自由度は、機械パラメータとして処理されることができる。
ガントリ530は、ガントリ20の実施態様であることが可能であり、ビーム源510及びビーム開口部520を収容する。ガントリ530は、固定軸周囲で、可動である、たとえば、回転可能であることができ、回転強度変調放射線療法(VMAT)の治療は、ビーム源510がビームを送達しながら、ガントリ530を回転させることによって実行されることが可能である。横断される円弧(たとえば、開始点及び終了点)、及び/または横断速度は、追加の機械パラメータとして処理されることが可能である。
いくつかの実施形態において、ビーム源510は、撮像放射線及び治療放射線を生成するように構成されることが可能である。その結果、放射線治療システム500は、画像取得システム550を含むこともでき、この画像取得システムは、ガントリ530に(たとえば、ビーム開口部520に対向するアームに)取り付けられる1つ以上の撮像検出器を備える。
さらに放射線治療システム500は、制御回路560を含み、この制御回路は、ビーム源510、ビーム開口部520、ガントリ530、寝台540、及び画像取得システム550の操作を制御する。制御回路560は、放射線治療システム500のこれらのさまざまな構成要素の操作を制御するために、ハードウェア、ソフトウェア、及びメモリを含むことができる。制御回路560は、固定用途向けハードワイヤードプラットフォームを含むことが可能である、または部分的に、若しくは全体的にプログラマブルプラットフォームを含むことが可能である。制御回路560は、本明細書に記述される、さまざまなステップ、アクション、及び他の機能を実行するように構成されることが可能である。いくつかの実施形態において、制御回路560は、放射線治療計画を受信し、格納するためのメモリを備えることができ、この放射線治療計画は、1つ以上の治療フィールドの空間点または制御点を定義する。つぎに、制御回路560は、たとえば、ビーム源510、ビーム開口部520、ガントリ530、及び寝台540などの、放射線治療システム500のさまざまな構成要素へ制御信号を送信し、放射線治療計画を実行することができる。いくつかの実施形態において、制御回路560は、放射線治療計画を決定する最適化エンジンを含むことができ、他の実施形態において、最適化エンジンは、ネットワークインタフェースまたはコンピュータ可読記憶媒体を介して制御回路560へ放射線治療計画を送達する別個のコンピュータシステムに提供されることが可能である。
治療計画の概要
放射線治療システム100(または同様のシステム)の治療上有効な使用のために、一般的に、患者を放射線へ曝露する前に治療計画を立てることが望ましい。治療計画中に、施術者は、患者の体内のさまざまな関連領域へ送達される放射線量を指定する1セットの治療目的を識別する。一般的に、関連領域は、1つ以上の標的輪郭(治療される腫瘍または他の組織が存在する)及び1つ以上のリスク臓器(OAR)(少なくともいくつかの放射線を受ける標的輪郭へ十分に近くであることができる健康な組織または輪郭)を含む。一般的に標的輪郭について、治療目的は、輪郭全体にわたり一様で、治療上有効な(「高い」)線量として定義される。一般的にOARについて、健康な組織への放射線損傷を最小にする目標を有する、上限として定義される。治療目的に基づき、一般化されたコスト関数を定義することが可能である。たとえば、所望の治療成績(すなわち、すべての治療目的を満たす)は、多次元空間内のベクトルとして定義されることが可能であり、そこで各構成要素は、患者の体内の特定の体積要素(ボクセル)に送達される線量に対応する。コスト関数は、所望の成績と代替の成績との間の距離(多次元空間内の)を定量化するように定義される。ユークリッドまたは他の距離計量を使用することが可能であり、コスト関数において成績ベクトルの異なる成分へ異なる重みを割り当てることができる。最適な解は、コスト関数を最小にする代替の解を見出すことによって識別されることが可能である。たとえば、線量予測モデルを使用して、調整可能な機械パラメータ(たとえば、ビーム強度、ビーム開口部、MLCリーフ配列、曝露期間、ビーム及び患者の相対位置)のさまざまな組み合わせについて代替の成績を生成することが可能であり、コスト関数を代替の各成績について計算することが可能である。本開示のために、コスト関数を定義し、コスト関数を最小にする代替の成績を識別する特定の技法は、重要ではなく、当業者は、これらのような複数の技法を認識しているであろう。
治療計画:競合する治療目的
本発明の特定の実施形態は、治療計画における使用のために、特に2つ(または2つより多い)の治療目的が競合する場合に、1連の治療目的を確立することに関する。図6は、オーバーラップする輪郭によって2つの治療目的が競合する場合を示す簡略図である。示されるのは、所期のビーム方向に横断する平面内に見られるような、標的輪郭602及びOAR604である。診療において、標的輪郭602及びOAR604は、たとえば、患者を走査する(たとえば、MRI、X線、CTスキャンまたは同様のものを使用して)ことによって取得される画像上の輪郭の概要を描画する施術者によって、識別されることができる。また、標的輪郭602及びOAR604についての治療目的を施術者が指定することができる。
図に示すように、標的輪郭602及びOAR604は、オーバーラップ領域606を含む。この領域内で、治療目的は、競合する可能性がある。すなわち、同時に両方の目的を満たすことが不可能である可能性がある。たとえば、標的輪郭602についての治療目的は100%の標的体積が50Gyから51Gyの間の線量を受けることを指定し、OAR604についての治療目的は10%を超えないOAR体積が40Gyを超える線量を受けることを指定すると仮定する。オーバーラップ領域606がOAR604の少なくとも10%の体積を含む場合であれば、これらの治療目的の両方を満たすことが不可能であり、競合が存在すると言われる。
図7は、本発明の実施形態に従い、競合する治療目的を解決するプロセス700の流れ図である。プロセス700は、たとえば、放射線治療システム500(図5)の制御回路560を使用して、コンピュータシステムにおいて、または別のコンピュータシステムにおいて実行されることが可能である。わかりやすくするために、プロセス700は、競合する治療目的を有するオーバーラップする輪郭が標的輪郭及びリスク臓器である場合に特に関連して説明され、本開示を入手可能な当業者は、さらに一般的に、第一輪郭及び第二輪郭がオーバーラップし、競合する治療目的を有するいかなる例にもプロセス700を適用することが可能であることを認識するであろう。
プロセス700は、入力を受信するときに、ブロック702で開始することが可能である。この入力は、第一輪郭(たとえば、標的輪郭602)及び第二輪郭(たとえば、OAR604)の識別を有することが可能である。また入力は、第一輪郭及び第二輪郭について元の治療目的を有することが可能である。本発明の説明は、オーバーラップする2つの輪郭に関心が向くが、入力が複数の標的及び/または複数のOARを含む、いかなる数の輪郭(または領域)、及び関連した治療目的の識別をも有することが可能であり、オーバーラップが2つ以上の輪郭または領域間に存在するいかなる場合もプロセス700を適用することが可能であることを理解するであろう。
ブロック704において、プロセス700は、第一輪郭と第二輪郭との間のオーバーラップ(たとえば、領域606)、及び第一輪郭と第二輪郭との間の治療目的の競合の存在を検出することが可能である。オーバーラップ及び競合の検出は、自動であり、入力情報の分析に基づくことが可能である。たとえば、標的輪郭602及びOAR604を識別する入力に基づき、各輪郭周囲の境界は、識別されることが可能であり、またさらに分析は、両方の輪郭の境界の内側にある領域(たとえば、ピクセルまたはボクセル)を識別することが可能である。オーバーラップを検出すると、プロセス700は、たとえば、標的輪郭602について指定される最小線量がOAR604について指定される最大線量または平均線量を超えるかどうかを判定することなどにより、オーバーラップする輪郭について治療目的が競合するかどうかを判定することが可能である。この説明のために、オーバーラップ及び競合を検出したと仮定する。実際に、オーバーラップが存在しないことが、またはオーバーラップが存在するが治療目的の競合が検出されないことが可能であり、このような事例において、プロセス700は、終了することが可能であり、治療計画は、たとえば、従来のプロセスを使用して、継続することが可能である。あるいは、治療目的の競合が検出されない場合でさえ、後述されるような処理を使用して、オーバーラップする輪郭について一連の治療目的を洗練することが可能である。
ブロック706において、プロセス700は、標的輪郭602などのオーバーラップする輪郭のうちの1つの周囲にマージンを画定することが可能である。このマージンは、ユーザ入力なしで自動的に画定されることが可能であり、放射線量が標的について望まれる低レベルから高レベルへランプアップすることを可能にする標的輪郭602の境界を越えて広がる面積または体積であることが可能である。さらに一般的に、マージンは、放射線量が第一輪郭について望まれるレベルにランプアップする、またはランプダウンすることを可能にする第一輪郭の境界を越えて広がる面積または体積であることが可能である。いくつかの実施形態において、プロセス700は、輪郭として2つのオーバーラップする輪郭のうちの1つを選択することが可能であり、輪郭周囲にこれらの輪郭に割り当てられる優先度に基づきマージンを画定する。たとえば、高い線量を標的輪郭へ送達することは、すべてのOAR組織を保護することより高い優先度であることが多く、この事例において、マージンを標的輪郭周囲に描画する。しかしながら、いくつかの例において、OARを保護することは、より高い優先度である(たとえば、OARが脊髄または脊髄の一部である)ことができ、その事例において、マージンをOAR周囲に描画することが可能である。
図8Aは、図6の標的輪郭602周囲に画定される例示的なマージン802を示す。いくつかの実施形態において、マージンは、静的に画定されることが可能であり、たとえば、マージンは、ビーム軸に対して横方向に5mm、及びビーム軸沿いの方向(長手方向と称される)に3mmであることが可能である。他の実施形態において、マージンは、ビームの種類及び/または照射野の他のパラメータに基づき、動的に画定されることが可能である。マージンを動的に画定する実施例を以下に説明する。
ブロック708において、プロセス700は、第一及び第二輪郭ならびにマージンに基づき1セットの修正領域を画定することが可能である。修正領域は、互いにオーバーラップしないように画定される。たとえば、図8Bは、OAR604及び標的輪郭602を4つの修正領域にセグメント化する実施例を示し、これら4つの修正領域は、(1)マージン802または標的輪郭602のいずれか一方とオーバーラップしないOAR604の一部を含む第一修正領域(「OARのみの」領域851)、(2)OAR604とオーバーラップしない標的輪郭602の一部を含む(がマージン802を含まない)第二修正領域(「標的のみの」領域852)、(3)マージン802とオーバーラップするOAR604の一部を含む第三修正領域(「OAR/マージン」オーバーラップ領域853)、及び(4)標的輪郭602とオーバーラップするOAR604の一部を含む第四修正領域(「OAR/標的」オーバーラップ領域854)である。
ブロック710において、プロセス700は、修正領域のそれぞれについて修正治療目的を決定することが可能である。いくつかの実施形態において、修正領域のうちの1つ以上について修正治療目的は、元の治療目的のうちの1つと同一であることができる。たとえば、標的のみの領域852について、修正治療目的は、すべての標的輪郭602について最初に識別された治療目的であることが可能である。オーバーラップ領域853、854において、2つの異なる(及び競合する可能性がある)治療目的を適用することができ、新規の治療目的を定義することが可能である。OARのみの領域851において、修正治療目的は、元の治療目的であることが可能である、または元の治療目的は、オーバーラップ領域853、854について確立される治療目的を鑑みて修正されることができる。
さまざまな技法を使用して、修正領域について修正治療目的を定義することが可能であり、特定の技法は、治療目的を最初に指定した方法に依存することができる。また、修正技法は、元の治療目的を決定した方法についての仮定を考慮に入れることが可能である。たとえば、施術者は、標的輪郭全体が治療上の実効線量を受けることを可能にするために、OARと標的輪郭との間の潜在的なオーバーラップを一般的に認識しており、標的輪郭に最も近いOARの一部が本来であれば望ましいものより高い放射線量を受けることを可能にするように治療目的を定義することができる。修正治療目的を定義する際に、全体としてOARについて最初に指定される最大線量は、OARのみの領域が受ける最大線量を減少させながら、オーバーラップ領域方向へ選択的に割り当てられることが可能である。このような選択的割り当ての実施例をここで説明する。
1つの実施例において、OAR604についての元の治療目的は、上限を超える線量を受けることが可能であるOAR604の最大(体積)百分率(本明細書にMax%として示される)を指定することができる。たとえば、OAR604についての元の治療目的は、「40%を超えないOARが40Gyを上回る線量を受ける」ことであることができる。図9は、元の治療目的が本発明の実施形態に従いOARについて体積限度を指定するときに、修正治療目的を決定するプロセス900の流れ図を示す。プロセス900は、たとえば、プロセス700のブロック710において実施されることが可能である。プロセス900は、ある程度の、またはすべてのOAR/標的オーバーラップ領域において、元の上限を超える線量を許容することが可能であり、その結果、他の領域内の線量限度を決定すると仮定する。
さらに具体的に、ブロック902において、プロセス900は、オーバーラップ領域853、854へ割り当てられるOAR604の(体積)百分率を決定し、その百分率をV%として示す。ブロック904において、V%が元の治療目的に指定される最大百分率Max%未満である(またはこの最大百分率Max%に等しい)かどうかについて決定を行う。そうである場合に、つぎに元の治療目的に反することなく、OAR/標的オーバーラップ領域854及びOAR/マージンオーバーラップ領域853の両方のすべてにおいて元の上限を上回る線量を許容することが可能である。その結果、ブロック906において、OAR/標的オーバーラップ領域854の修正治療目的は、たとえば、標的輪郭602についての元の治療目的に基づき、定義されることが可能であり、OAR/標的オーバーラップ領域854が高い放射線量を受けることを可能にする。ブロック908において、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての修正治療目的は、たとえば、標的輪郭602についての元の治療目的に基づき、定義されることが可能である。ランプアップ効果を許容するようにマージン802を画定するので、マージンは、この領域についての上限を設定することが望ましい可能性があり、たとえば、標的輪郭602のために最初に指定される放射線量についての下限は、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての上限として使用されることができる。ブロック910において、OARのみの領域851についての修正治療目的は、たとえば、V%とMax%との間の差に基づき、定義されることが可能である。換言すれば、オーバーラップ領域853、854へ割り当てられるOAR604の一部のすべてが最初に指定された上限を上回る線量を受けると仮定され、この仮定と最初に指定された最大百分率は、最初に指定された限度を超える線量に曝露されることが可能であるOARのみの領域851の一部を制限する。修正治療目的を決定すると、プロセス900は、終了することが可能である。
ブロック904において、V%がMax%を超えるとプロセス900が決定する場合に、さらに微調整が、望まれる可能性がある。その結果、ブロック920において、プロセス900は、OAR/標的オーバーラップ領域854に割り当てられるOAR604の(体積)百分率を決定し、その百分率は、VT%として示される。ブロック922において、プロセス900は、VT%が元の治療目的に指定される最大百分率Max%未満である(または最大百分率Max%に等しい)かどうかを判定する。そうである場合に、つぎに最初に指定された上限を上回る線量は、OARについての元の治療目的に反することなく、OAR/標的オーバーラップ領域854、及びある程度(であるが全てではない)のOAR/マージンオーバーラップ領域853に許容されることが可能である。その結果、ブロック924において、OAR/標的オーバーラップ領域854についての修正治療目的は、たとえば、標的輪郭602についての元の治療目的に基づき、定義されることが可能であり、OAR/標的オーバーラップ領域854が高い放射線量を受けることを可能にする。ブロック926において、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての修正治療目的を定義することが可能である。たとえば、VT%とMax%との間の差に基づき、OAR/マージンオーバーラップ領域853の適切な百分率を許容し、OAR604について最初に指定された上限より高い線量を受けることが可能である。ブロック928において、OARのみの領域851についての修正治療目的を定義することが可能である。この事例において、Max%をオーバーラップ領域へすでに割り当て、OARのみの領域851についての修正治療目的は、OARのみの領域851の部分が最初に指定された上限より高い線量を受けないことを指定することができる。修正治療目的を決定すると、プロセス900は、終了することが可能である。
ブロック922において、VT%がMax%を超えるとプロセス900が決定する場合に、つぎに状況は、OAR及び標的輪郭についての元の治療目的の両方を満たすことが不可能である(ブロック930)ような状況であり、標的輪郭全体へ一様に高い線量を提供すること、または指定された上限より下にOARへの線量を保つことの間に行われる選択がある。いくつかの実施形態において、エラー状態は、施術者への警告によって(またはプロセス900を実行するコンピュータシステムを他のユーザが操作しながら)、元の治療目的の一方または他方が緩和される必要があることをもたらす可能性があり、その結果、施術者は、治療目的を調整する可能性がある。他の実施形態において、プロセス900は、両方を満たすことが不可能である所与の治療目的に最も良く近似する追加のロジックを有することが可能である。
複数の実施例として、40%を超えないOARが40Gyを上回る線量を受けることをOAR604についての元の治療目的が指定すると、また100%の標的輪郭602が50Gyから51Gyの間の線量を受けることを標的輪郭602についての元の治療目的が指定すると仮定する。OAR/マージンオーバーラップ領域853及びOAR/標的オーバーラップ領域854の体積がOAR604の全体積(40%未満)の25%までを加えると仮定する。この事例において、プロセス900のブロック904における決定は、Yesである。ブロック906において、OAR/標的オーバーラップ領域854についての修正治療目的は、すべてのOAR/標的オーバーラップ領域854が40Gyより高い線量を受けることを可能にするように定義されることが可能であり、たとえば、すべてのOAR/標的オーバーラップ領域854が51Gyまでの線量を受けることを可能にすることができる、または標的輪郭602についての元の治療目的をOAR/標的オーバーラップ領域854へ適用することが可能である。ブロック908において、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての修正治療目的は、すべてのOAR/マージンオーバーラップ領域853が40Gyより高い線量を受けることを可能にするように定義されることが可能である。ブロック910において、まだ説明されていないOAR604の体積の残り15%(元の40%からの)があるため、OARのみの領域851についての修正治療目的は、OARのみの領域851の体積の15%までが40Gyを上回る線量を受けることを可能にするように定義されることが可能である。この修正治療目的のセットは、修正治療目的を満たす場合に、40%を超えないOAR604が40Gyより高い線量を受けるという点で、元の治療目的と整合性がある。
ここで、元の治療目的が同一であるが、OAR/標的オーバーラップ領域854の体積(VT%)がOAR604の全体積の35%であり、OAR/マージンオーバーラップ領域853の体積がOAR604の全体積の10%であると仮定する。この事例において、V%は、45%であり、これは、40%を超えるため、ブロック904における決定は、Noである。VT%は、40%未満であり、ブロック922における決定は、Yesである。ブロック924において、OAR/標的オーバーラップ領域854についての修正治療目的は、すべてのOAR/標的オーバーラップ領域854が40Gyより高い線量を受けることを可能にするように定義されることが可能である。たとえば、すべてのOAR/標的オーバーラップ領域854が51Gyまでの線量を受けることを可能にすることができる、または標的輪郭602についての元の治療目的をOAR/標的オーバーラップ領域854に適用することが可能である。ブロック926において、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての治療目的は、OAR/マージンオーバーラップ領域853の体積の50%(この実施例においてOAR604の全体積の5%に等しい)までが40Gyより高い線量を受けることを可能にするように定義されることが可能である。ブロック928において、OARのみの領域851についての治療目的は、いずれのOARのみの領域851も40Gyより高い線量を受けないことを可能にするように定義されることが可能である。この修正治療目的のセットは、修正治療目的を満たす場合に、40%を超えないOAR604が40Gyより高い線量を受けるという点で、元の治療目的と整合性がある。
別の実施例の修正技法は、OAR体積についての平均線量限度の観点からOARについての元の治療目的を指定する状況に関係がある。たとえば、OAR604についての元の治療目的は、「OARについての平均線量は30Gyを超えない」ことであることができる。図10は、元の治療目的が本発明の実施形態に従い、OARについての平均線量限度を指定するときに修正治療目的を決定するプロセス1000の流れ図を示す。プロセス1000は、たとえば、プロセス700のブロック710において、実施されることが可能である。プロセス1000は、OAR/標的オーバーラップ領域が最初に指定された平均線量より高い線量を受けると仮定し、この仮定から、OAR全体にわたる平均が元の治療目的を満たすように、より低い平均線量限度をOARのみの領域へ適用することが続く。
より具体的に、ブロック1002において、プロセス1000は、たとえば、標的輪郭602についての元の治療目的に基づき、OAR/標的オーバーラップ領域854についての平均線量を決定する。たとえば、プロセス1000は、OAR/標的オーバーラップ領域854が標的輪郭602についての線量範囲の下界または中間点に等しい平均線量を受けると仮定することができる。ブロック1004において、プロセス1000は、たとえば、標的輪郭602についての元の治療目的、及び標的輪郭周囲のマージン領域内の治療機械の予測されたランプビヘイビアについての情報などに基づき、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての平均線量を決定する。たとえば、ビーム強度のフォールオフは、マージン領域802内の線量がわずかな標的線量として近似的に予測されることが可能であるように、既知のプロファイルを有することができる。ブロック1006において、プロセス1000は、OAR/標的オーバーラップ領域854、OAR/マージンオーバーラップ領域853、及びOARのみの領域851のそれぞれによって占められる体積を計算する。ブロック1008において、OARのみの領域851についての平均線量は、これらの体積、ブロック1002及び1004において決定される平均線量、ならびに元の治療目的に指定される平均線量に基づき計算される。ブロック1010において、修正治療目的は、平均線量に基づき定義され、OAR/標的オーバーラップ領域854についての修正治療目的は、ブロック1002において決定される平均線量に基づき、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての修正治療目的は、ブロック1004において決定される平均線量に基づき、OARのみの領域851についての修正治療目的は、ブロック1008において決定される平均線量に基づく。
数値の実施例として、平均線量が30Gyを超えないことをOAR604についての元の治療目的が指定し、標的輪郭602についての元の治療目的が100%の標的輪郭602が50Gyから51Gyの間の線量を受けることを指定すると仮定する。ブロック1002において、プロセス1000は、OAR/標的オーバーラップ領域854についての平均線量が50.5Gyであることを決定する。ブロック1004において、プロセス1000は、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての平均線量がたとえば、40Gyであることを、特定の機械のランプビヘイビアに基づき決定する。ブロック1006において、プロセス1000は、さまざまな領域の体積を決定する。説明のために、OAR/標的オーバーラップ領域854がOAR604の体積の20%を占め、OAR/マージンオーバーラップ領域853が10%を占め、OARのみの領域851が70%を占めると仮定する。ブロック1008において、プロセス1000は、OARのみの領域851内に22.7Gyの平均線量がすべてのOAR604について30Gyの平均線量をもたらすと計算することが可能である。その結果、修正治療目的は、OAR/標的オーバーラップ領域854についての平均線量が50.5Gyを超えないように、OAR/マージンオーバーラップ領域853についての平均線量が40Gyを超えないように、OARのみの領域851についての平均線量が22.7Gy(最初に指定された30Gyより低い)を超えないように設定されることが可能である。
当業者は、図9及び10内の実施例に加えて、またはこれらの実施例の代わりに、プロセス700のブロック710において、修正治療目的を定義するために他のプロセスを使用することが可能であることを理解するであろう。上述のように、一般的な原理は、OARへの総線量が元の治療目的を満たすように、OARのみの領域内の許容線量を減少させながら、オーバーラップ領域内の線量がOARについての元の治療目的より高いことが可能である。2つのオーバーラップする輪郭についての治療目的が数学的に非両立ではないような場合にも、プロセス900及び1000のようなプロセスを適用することが可能であることにも留意するべきである。たとえば、OARとオーバーラップする標的輪郭の領域へより厳しい上限を適用することは、標的輪郭の他の部分においてより高い線量を許容しながら、その領域においてホットスポット(局在型高線量)の発生を回避することが望ましい可能性がある。
図7を再度参照して、ブロック710において修正治療目的を決定した後に、プロセス700は、標的輪郭及びOARについての元の治療目的の適所に修正治療目的及び修正領域を使用して、治療計画を生成することが可能である。治療計画の生成は、インタラクティブユーザインタフェースなどの従来の技法を取り入れることが可能であり、このインタラクティブユーザインタフェースは、たとえば、さまざまな治療目的と関連する重みを修正することによって、ユーザがコスト関数を修正することを可能にする。いくつかの実施形態において、ユーザは、修正治療目的(またはそれらの関連した重み)を見る、及び/または調整することが可能であることができる。治療計画を生成すると、プロセス700は、終了することが可能である。その後、この治療計画を使用して、放射線治療システム100(または放射線治療システム500)の操作を制御し、患者に放射線治療を実行することが可能である。たとえば、プロセス700を制御回路560に実装する実施形態において、制御回路560は、送達可能な計画に従い放射線治療を実行するようにユーザによって指令されることが可能である。プロセス700を異なるコンピュータシステム上に実装する実施形態において、治療計画は、コンピュータ可読フォーマット(たとえば、特定のシンタックスに準拠するコンフィグレーションファイル)に表現され、いずれかの利用可能なデータ転送メカニズム(たとえば、ネットワーク転送、リムーバブルストレージメディア)を使用して制御回路560に送達されることが可能である。制御回路560は、治療計画を読み出し、実行することが可能である。治療計画を実行することは、放射線を患者へ送達する治療計画において指定される機械パラメータに従い、ビーム源、可動ガントリ、及びMLCを操作することを備えることが可能である。
2つより多い輪郭間のオーバーラップ
いくつかの実施形態において、2つより多い輪郭間にオーバーラップがある可能性がある。たとえば、図11Aは、3つの治療目的が競合することができる事例を図示する簡略図である。示されるのは、所期のビーム方向に横断する平面にみられるような、第一標的輪郭1102、第二標的輪郭1104、及びOAR1106である。これらのような事例は、さらに関心領域を定義することが有用であることができることを除き、図6及び8Aから8Bに示される事例と同様に処理されることが可能である。図11Bは、第一及び第二標的輪郭1102、1104周囲のマージン1112及び1114を備える、図11Aに示される事例について定義されることができる領域の実施例を示す。これらの関心の領域は、(1)標的輪郭1102、1104、またはそれらのマージン1112、1114のいずれか一方とオーバーラップしないOAR1106の一部を含む「OARのみの」領域1151、(2)いかなる他の輪郭ともオーバーラップしない標的輪郭1102(であるがマージン1112ではない)の一部を含む「T1のみの」領域1152、(3)いかなる他の輪郭ともオーバーラップしない標的輪郭1104(であるがマージン1114ではない)の一部を含む「T2のみの」領域1153、(4)第一標的輪郭1102とオーバーラップするが第二標的輪郭1104とオーバーラップしないOAR1106の一部を含む「OAR/T1」オーバーラップ領域1154、(5)第二標的輪郭1104とオーバーラップするが第一標的輪郭1102とオーバーラップしないOAR1106の一部を含む「OAR/T2」オーバーラップ領域1155、(6)T1及びT2の両方とオーバーラップするOAR1106の一部を含む「OAR/T1/T2」オーバーラップ領域1156、(7)マージン1112及び/または1114のみとオーバーラップするOAR1106の一部を含む「OAR/マージン」オーバーラップ領域1157、ならびに(8)互いとオーバーラップする第一標的輪郭1102及び第二標的輪郭1104の一部を含む「T1/T2」オーバーラップ領域1158、を備える。所望の場合、追加領域を確定することもできる。たとえば、OAR/T1マージンはOAR/T2マージンとは別に処置してもよい。さらに、一つの標的輪郭が他の標的輪郭のマージンとオーバーラップする領域は、他の領域と別に処置されることができる。
第一標的輪郭1102、第二標的輪郭1104、及びOAR1106のそれぞれが異なる治療目的を有すると仮定し、上述される同一の原理を使用して、OARのみの領域1151、OAR/T1オーバーラップ領域1154(第二標的輪郭1104を無視することが可能である)、及びOAR/T2オーバーラップ領域1155(第一標的輪郭1102を無視することが可能である)について修正治療目的を決定することが可能である。T1のみの領域1152及びT2のみの領域1153についての修正治療目的は、対応する標的輪郭1102、1104についての元の治療目的と同一であることが可能である。T1/T2オーバーラップ領域1158について、たとえば、より高い線量限度を指定する治療目的をT1/T2オーバーラップ領域1158に適用するなどの、簡単なルールを適用することが可能である。OAR/マージンオーバーラップ領域1157は、上述されるOAR/マージンオーバーラップ領域853と同様に治療されることが可能であり、この目的のために、2つの標的輪郭は、T1/T2オーバーラップ領域1158の治療目的を有する単一の標的として治療されることが可能である。代替に、OAR/マージンオーバーラップ領域1157は、T1のマージンとのオーバーラップ領域、T2のマージンとのオーバーラップ領域、及び両方のマージンとのオーバーラップ領域にさらに分割されることが可能であり、これらの領域のそれぞれは、上述されるOAR/マージンオーバーラップ領域853と同様に治療されることが可能である。
また、OARが2つ以上の互いに素な標的とオーバーラップすることが可能であることを理解するであろう。この事例は、標的/標的オーバーラップ領域がないことを除き、上記の実施例と同様に治療されることが可能である。同様に、2つの標的は、互いとオーバーラップすることができ、この事例は、T1/T2オーバーラップ領域1108と同様に処理されることが可能である。
動的マージン
上記のように、マージンは、標的輪郭(または他の輪郭)周囲に画定され、領域を提供することが可能であり、この領域は、線量が一方の線量レベル(たとえば、OARについての線量レベル)から他方(たとえば、標的輪郭についての線量レベル)へランプアップ(またはランプダウン)することが可能である領域である。マージンは、特定のビーム及び照射野の物理的パラメータに基づくことが可能である。いくつかの実施形態において、標的輪郭周囲のマージンは、たとえば、典型的なビーム/フィールドビヘイビアに基づき、静的に画定されることが可能である。しかしながら、特定の治療についてのパラメータに基づきマージンを合わせる(または動的に画定する)ことによって、所与のビーム/フィールドコンフィグレーションについての線量送達のモデル化をさらに改善することが可能である。たとえば、マージンは、患者の体内の位置(r)の関数、及び照射野ジオメトリを表現する1セットのフィールドパラメータとして定義されることが可能である。
1つの実施例において、マージンは、ビーム内の粒子の種類(たとえば、光子、陽子、電子)、及び粒子のエネルギーに基づくことが可能である。ビームへ横方向(または回転可能なガントリから送達されるビームの場合に可能なビーム方向の平面へ横方向)におけるマージンは、長手方向(すなわち、ビーム伝播方向)におけるマージンと異なることができる。たとえば、6MeVのエネルギーを有する光子について、横方向におけるマージンは、5mmであることが可能であり、長手方向におけるマージンは、3mmである。ルックアップテーブルは、粒子の種類及び粒子のエネルギーのさまざまな組み合わせについて構築されることが可能であり、ルックアップテーブルは、たとえば、上述されるプロセス700のブロック706において、マージンを画定するために使用されることが可能である。
別の実施例において、標的輪郭に送達される線量についてのフィールド数及び一様性要件を考慮に入れて、患者の体内の所与の位置rにおける標的輪郭について事前にマージンを計算することが可能である。図12Aは、示されるように横方向(u)に特定の幅を有する標的輪郭周囲の横方向(u)における位置の関数として媒体(たとえば、水ファントム)における線量プロファイルのグラフを概略的に示す。標的のいずれか一方の側面におけるマージン(M)は、線量が低(たとえば、非損傷)レベルに達するポイントへ示され、標的のエッジから広がる。いくつかの実施形態において、マージンMの幅は、標的輪郭へ送達される線量についての一様性要件に部分的に依存する。図12Bは、図12Aに関する一様性要件を緩和する効果を示す。緩和された一様性要件は、最大線量の領域の幅が縮小することを可能にするため、線量フォールオフは、標的の中心へより近くで開始し、これは、ナローマージンを可能にする。上記の実施例のように、ルックアップテーブルは、標的輪郭へ送達される線量についての位置r及び一様性要件に基づき適切なマージンを指定するように所与のビームの種類について構築されることが可能であり、ルックアップテーブルは、たとえば、上述されるプロセス700のブロック706において、マージンを画定するために使用されることが可能である。
別の実施例において、標的輪郭の「前面」(すなわち、ビームが入射する場所)、及び標的輪郭の「背面」(すなわち、ビームが出射する場所)におけるマージンは、粒子が組織を通過する場合の粒子の吸収を反映して、異なるとが可能である。図12Cは、媒体(たとえば、水ファントム)における深度(d)に関する線量フォールオフの実施例を示す。いくつかの実施形態において、使用される異なるビーム方向の数が小さい療法(たとえば、陽子療法または電子療法)において、大きな前面マージン及び小さな(またはゼロ)背面マージンを提供することが望ましい可能性がある。複数の方向からのビームを使用する療法(たとえば、光子療法)において、前面及び背面を区別することは、有用ではない可能性が有り、マージンは、異なる方向において一様であることが可能である。
さらに別の実施例において、比較的に少ないフィールドを使用する例で、ビームジオメトリを使用して標的輪郭周囲の線量形状を予測することが可能であり、この線量形状を使用して標的輪郭周囲のマージンを画定することが可能である。
コンピュータシステム実装
本明細書に記述されるプロセスは、さまざまな設計のコンピュータシステムに実装されることが可能である。図13は、本発明のいくつかの実施形態における使用に適切なコンピュータシステム1300の簡略化されたブロック図を示す。コンピュータシステム1300は、システムバス1375を介して相互接続される複数の異なるサブシステムを備える。コアサブシステムは、入力/出力(I/O)コントローラ1371、システムメモリ1372(たとえば、DRAM、SRAM、PROM、及び/または他のコンピュータ可読媒体)、及び中央処理装置1373を備える。中央処理装置1373は、1つ以上のプログラム可能な集積回路(シングルコア及び/またはマルチコアマイクロプロセッサを含む)を使用して実装されることが可能であり、システムメモリ1372に格納される(少なくとも一時的に)ことが可能であるプログラムコードを実行することによってコンピュータシステム1300の操作を制御する。その結果、中央処理装置1373は、各サブシステムと通信することが可能であり、サブシステム間の情報交換と同様に、システムメモリ1372またはストレージデバイス(複数可)1379からのインストラクションの実行を制御することが可能である。同様に、本明細書に言及されるいずれのデータも、一方のコンポーネントから他方のコンポーネントへ送達されることが可能であり、ユーザへ出力される(またはユーザから入力される)ことが可能である。いくつかの実施形態において、中央処理装置1373は、1つ以上のコプロセッサに結合されることができ、これらのコプロセッサは、高スループット並列処理用に設計される、1つ以上のグラフィックスプロセッシングユニット(示されない)などである。
I/Oコントローラ1371は、他のコンポーネントが中央処理装置1373に通信可能に結合されることを可能にし、中央処理装置1373は、他のコンポーネントからの入力を受信する、及び/またはI/Oコントローラ1371を介して他のコンポーネントへ出力を送信することが可能である。その結果、追加のサブシステム、たとえば、プリンタ1374、ユーザ入力デバイス(複数可)1378(たとえば、キーボード、マウスなど)、ストレージデバイス(複数可)1379(たとえば、ハードディスクドライブまたは他の固定ストレージデバイスなどのさまざまなコンピュータ可読媒体、リムーバブルディスク、USBサムドライブのようなリムーバブルソリッドステートメモリデバイスなど)、ディスプレイアダプタ1382へ結合されるモニタ1376、及び同様のものなどは、中央処理装置1373に通信可能に結合されることができる。周辺機器及びI/Oデバイスは、I/Oコントローラ1371に結合することができ、シリアルポート1377などの、当該技術分野において知られているさまざまな相互接続規格を使用するコンピュータシステムに接続されることが可能である。また、無線ローカルエリア接続性(たとえば、Bluetooth(登録商標)またはWi−Fiまたは同様のものを介して)をサポートすることができる。
いくつかの実施形態において、ネットワークインタフェース1381は、たとえば、Ethernet、Wi−Fi、または同様のものを介して、コンピュータシステム1300と他のコンピュータシステムとの間の通信を可能にするように提供されることができる。ネットワークインタフェース1381は、ローカルエリアネットワーク及び/またはインターネットなどのワイドエリアネットワークへの接続をサポートすることができる。したがって、たとえば、本明細書に記述されるプロセス700及び他のプロセスは、コンピュータシステム1300の一方のインスタンスに実装されることが可能であり、このインスタンスは、放射線治療システム100へローカルにコンピュータシステム1300の他方のインスタンス(たとえば、制御回路560を含む)へ治療計画を通信することが可能である。
いくつかの実施形態において、コンピュータシステム1300は、上述されるいくつかの、またはすべてのサブシステムを含む単一のコンピュータ装置として実施される。いくつかの実施形態において、コンピュータシステム1300の単一のインスタンスは、たとえば、内部インタフェースによって合わせて接続される、同一のコンポーネントまたはサブシステムの複数のインスタンスを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、コンピュータシステム1300の2つ以上のインスタンス(要望通りに同じように、または異なるように設定されることが可能である)は、ネットワーク経由で通信することが可能である。これらのような実施形態において、一方のインスタンスをクライアント、他方のインスタンスをサーバとみなすことが可能である。
本明細書に記述されるさまざまな特徴、たとえば、方法、装置、コンピュータ可読媒体及び同様のものなどは、専用コンポーネント及び/またはプログラマブルプロセッサ及び/または他のプログラマブルデバイスのいずれかの組み合わせを使用して実現されることが可能である。本明細書に記述されるさまざまなプロセスは、いずれかの組み合わせにおいて同一のプロセッサまたは異なるプロセッサに実装されることが可能である。特定の操作を実行するように構成されるようなコンポーネントを説明する場合に、このような構成は、たとえば、操作を実行するように電子回路を設計することによって、プログラム可能な電子回路(マイクロプロセッサなど)を、操作を実行するようにプログラミングすることによって、またはそれらのいずれかの組み合わせによって、成し遂げられることが可能である。さらに上述される実施形態が特定のハードウェア及びソフトウェアコンポーネントへ参照を行うことができるが、当業者は、ハードウェア及び/またはソフトウェアコンポーネントの異なる組み合わせを使用することもできること、及びハードウェアに実装されるように説明される特定の操作がソフトウェアに実装されることができること、または逆も同じであることを理解するであろう。
このアプリケーションに記述されるソフトウェア実装コンポーネントまたは機能のいずれかは、プロセッサによって実行されるソフトウェアコードの形式で実現されることができ、このようなコードは、たとえば、従来の技術またはオブジェクト指向の技術などを使用して、Java(登録商標)、C++またはPerlなどの、いずれかの適切なコンピュータ言語を使用して作成されることができる。ソフトウェアコードは、ストレージ及び/または伝送用のコンピュータ可読媒体上に一連のインストラクションまたはコマンドとして格納されることができ、適切な媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブ若しくはフロッピーディスクなどの磁気媒体、またはコンパクトディスク(CD)若しくはDVD(デジタル多目的ディスク)のような光学媒体、フラッシュメモリ、及び同様のものを含む。またコンピュータ可読媒体は、複数のこれらのような媒体の組み合わせであることができる。
また、これらのようなプログラムは、インターネットを含む、さまざまなプロトコルに準拠する有線、光、及び/または無線ネットワークを介する伝送のために適合される搬送信号を使用して符号化され、伝送されることができる(プログラムまたはデータの「ストレージ」が搬送波などの一時的な媒体を使用するプログラムまたはデータの伝播と異なることに留意する)。プログラムコードによって符号化されるコンピュータ可読記憶媒体は、互換性のあるデバイスによってパッケージ化される、または他のデバイスとは別に提供されることができる(たとえば、別々にパッケージ化されたコンピュータ可読記憶媒体として、またはそれをダウンロードしたデバイスのコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるプログラムコードをもたらすインターネットダウンロード操作を介して)。いずれかのこれらのようなコンピュータ可読媒体は、単一のコンピュータ製品(たとえば、ハードドライブ、CD、またはコンピュータシステム全体)上に、またはこのコンピュータ製品内にあることができ、システムまたはネットワーク内の異なるコンピュータ製品上に、またはこれらのコンピュータ製品内に存在することができる。
本明細書に記述される方法のいずれかは、ステップを実行するように構成されることが可能である、1つ以上のプロセッサを含むコンピュータシステムによって全体的に、または部分的に実行されることができる。したがって、本発明の実施形態は、潜在的に、異なるコンポーネントが異なるステップ、または異なるステップ群を実行しながら、本明細書に記述される方法のうちのいずれかのステップを実行するように構成されるコンピュータシステムを含むことが可能である。
さらなる実施形態
本発明は、特定の実施形態に関して記載されているが、当業者は、変形形態及び変更形態が可能であり、本明細書に記載される特定の実施形態が例示として意図され、制限として意図されないことを理解するであろう。本明細書に記載されるすべてのプロセスは、例示であり、変形形態及び変更形態は、可能である。内部ロジックが特定の順序を必要とする場合を除き、順次に記載される操作またはブロックを並列して実行することができ、操作の順序を変更することができ、異なるブロックに関して記載される操作を組み合わせることが可能である。さらに、本明細書に記載されるあらゆる操作を本発明のあらゆる実施形態において実行することが必要ではなく、いくつかの操作を省略することが可能であり、本明細書に具体的に記載されない他の操作を加えることができる。また、標的輪郭周囲にマージンを自動的に画定するために本明細書に記載される技法は、たとえば、線量ランプアップ(またはランプダウン)をモデル化するなどのために、標的輪郭周囲のマージンを指定することが望ましい、治療計画プロセスにいずれかのインスタンスを含む、競合する治療目的を解決する特定のコンテキスト外に適用されることができる。
前述の説明は、標的輪郭及びOARがオーバーラップし、競合する治療目的を有するような、特定の競合状況を参照する。標的輪郭とOARとの間のオーバーラップの例へ競合を限定せず、オーバーラップする輪郭の他の例が同様に競合を引き起こす可能性があることを理解するであろう。たとえば、第一標的輪郭は、第二標的輪郭とオーバーラップすることができ、第一標的輪郭についての治療目的は、第二標的輪郭についての線量範囲とオーバーラップしない線量範囲を指定することができる。別の(稀であるが可能な)実施例として、第一OARは、第二OARとオーバーラップすることができ、第一OARについての治療目的は、第二OARについて処方される最大線量レベルより高い特定の最小線量レベルを処方することができる。いずれかのこれらのような競合は、上述される類のプロセスを使用して対処されることが可能である。さらに、オーバーラップ領域における治療目的の両方を満たすことが数学的に不可能ではない場合でも、本明細書に記載される方式において、これらの領域及び治療目的の変更形態を使用して、オーバーラップする輪郭についての治療目的を洗練することができる。
別の実施例として、上述されるいくつかの実施形態において、マージンを標的輪郭周囲に画定し、マージンの一部は、OARにオーバーラップしている。診療において、標的輪郭周囲にマージンを画定することは、すべての標的組織が治療上有効な放射線量を受ける可能性をさらに高くする。しかしながら、いくつかの例において、損傷する放射線曝露レベルからOARを保護することは、標的輪郭のあらゆる部分を照射することより高い優先度の目標であることができ、1つの実施例は、OARが脊髄(またはその一部)である場合である。これらのような事例において、マージンの一部が標的領域にオーバーラップしながら、マージンをOAR周囲に描画することが可能である。OAR/マージンオーバーラップ領域の代替に、上述されるようにOAR/マージンオーバーラップ領域と同様に処理されることが可能である標的/マージンオーバーラップ領域があることを除き、上述される類の競合解決プロセスを適用することが可能である。
したがって、本発明は、特定の実施形態に関して記載されており、本発明が以下の特許請求の範囲によって定義されることを理解するであろう。

Claims (15)

  1. 放射線療法治療計画についてのコンピュータ実装方法であって、
    コンピュータシステムにおいて、第一輪郭及び第二輪郭を含む複数の領域、ならびに前記領域のそれぞれについての元の治療目的を定義する入力を受信し、前記元の治療目的が前記第一輪郭についての第一の元の治療目的、及び前記第二輪郭についての第二の元の治療目的を有し、そこで前記第一の元の治療目的は前記第二の元の治療目的と不整合があり、
    前記コンピュータシステムによって、前記第一輪郭と前記第二輪郭との間の幾何学的オーバーラップを検出し、
    前記コンピュータシステムによって、前記第一輪郭周囲のマージンを画定し、
    前記コンピュータシステムによって、
    前記第一輪郭または前記マージンとオーバーラップしない前記第二輪郭のいずれかの部分を含む第一修正領域、
    前記第二輪郭とオーバーラップしない前記第一輪郭のいずれかの部分を含む第二修正領域、
    前記マージンとオーバーラップする前記第二輪郭のいずれかの部分を含む第三修正領域、及び
    前記第一輪郭とオーバーラップする前記第二輪郭のいずれかの部分を含む第四修正領域、
    を有する、複数の修正領域を画定し、
    前記コンピュータシステムによって、前記第一修正領域についての第一修正治療目的、前記第二修正領域についての第二修正治療目的、前記第三修正領域についての第三修正治療目的、及び前記第四修正領域についての第四修正治療目的を有する1連の修正治療目的を決定し、そこで前記修正治療目的は前記第一の元の治療目的、及び前記第二の元の治療目的に基づき決定され、
    前記コンピュータシステムによって、患者を治療するための治療計画を生成する治療計画プロセスにおいて、前記複数の修正領域、及び前記1連の修正治療目的を使用する、
    ことを備える、前記方法。
  2. 前記第一輪郭は、標的輪郭に対応し、前記第二輪郭は、リスク臓器に対応する、請求項1に記載の前記方法。
  3. 前記第一輪郭は、リスク臓器に対応し、前記第二輪郭は、標的輪郭に対応する、請求項1に記載の前記方法。
  4. 前記第一輪郭及び前記第二輪郭は、2つの異なる標的輪郭に対応する、請求項1に記載の前記方法。
  5. 前記第一輪郭及び前記第二輪郭は、2つの異なるリスク臓器に対応する、請求項1に記載の前記方法。
  6. 前記マージンを画定することは、ビームタイプパラメータ及びビームエネルギーパラメータを使用するルックアップテーブルにアクセスし、対応するマージンを取得することを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の前記方法。
  7. 前記マージンを画定することは、前記第一の元の治療目的から決定される、ビームタイプ、前記患者の体内の前記第一輪郭の位置、及び一様性要件を使用するルックアップテーブルにアクセスし、対応するマージンを取得することを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の前記方法。
  8. 前記マージンを画定することは、前記第一輪郭の前方向の表面についての前面マージン、及び前記第一輪郭の後方向の表面についての背面マージンを画定することを備え、前記前面マージンは、前記背面マージンより大きい、請求項1から5のいずれか1項に記載の前記方法。
  9. 前記マージンを画定することは、
    ビームジオメトリモデルに基づき前記第一輪郭周囲の線量形状を予測し、
    前記予測された線量形状に基づき前記マージンを画定する、
    ことを備える、請求項1から5のいずれか1項に記載の前記方法。
  10. 前記第二の元の治療目的は、前記第二輪郭が受ける線量についての上限を指定し、
    前記修正治療目的を決定することは、前記第一修正領域が受ける前記線量についての上限を低下させながら、前記第四修正領域及び前記第三修正領域が受ける線量が前記上限を超えることを可能にすることを備える、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の前記方法。
  11. 前記第二の元の治療目的は、上限を上回る線量を受ける前記第二輪郭の最大体積百分率を指定し、
    前記修正治療目的を決定することは、
    前記第三修正領域または前記第四修正領域に割り当てられている前記第二輪郭の体積百分率を決定し、
    前記第三修正領域または前記第四修正領域に割り当てられている前記第二輪郭の前記体積百分率が前記第二輪郭の前記最大体積百分率未満であるイベントにおいて、前記第三修正領域及び前記第四修正領域が前記上限を上回る線量を受けることを可能にし、対応して低下した体積百分率の前記第一修正領域が前記上限を上回る線量を受けることを可能にし、
    前記第三修正領域または前記第四修正領域に割り当てられている前記第二輪郭の前記体積百分率が前記第二輪郭の前記最大体積百分率より大きいイベントにおいて、前記第四修正領域及び一部の前記第三修正領域が前記上限を上回る線量を受けることを可能にし、前記第一修正領域のどの部分も前記上限を上回る線量を受けないことを可能にする、
    ことを備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の前記方法。
  12. 前記第二の元の治療目的は、前記第二輪郭に送達される平均線量についての上限を指定し、
    前記修正治療目的を決定することは、
    前記第四修正領域が前記第一の元の治療目的に対応する線量を受けることを可能にし、
    ランプアップビヘイビアに基づき前記第三修正領域について許容線量を決定し、
    前記第四修正領域、前記第三修正領域、及び前記第一修正領域間の前記平均線量が前記上限を超えないように、前記第一修正領域について許容線量を決定する、
    ことを備える、請求項1から9のいずれか1項に記載の前記方法。
  13. メモリ、及び
    前記メモリに結合されるプロセッサ、
    を備え、
    前記プロセッサは、
    第一輪郭及び第二輪郭を含む複数の領域、ならびに前記領域のそれぞれについての元の治療目的を定義する入力を受信し、前記元の治療目的が前記第一輪郭についての第一の元の治療目的、及び前記第二輪郭についての第二の元の治療目的を有し、そこで前記第一の元の治療目的は前記第二の元の治療目的と不整合があり、
    前記第一輪郭と前記第二輪郭との間の幾何学的オーバーラップを検出し、
    前記第一輪郭周囲にマージンを画定し、
    前記第一輪郭または前記マージンとオーバーラップしない前記第二輪郭のいずれかの部分を含む第一修正領域、
    前記第二輪郭とオーバーラップしない前記第一輪郭のいずれかの部分を含む第二修正領域、
    前記マージンとオーバーラップする前記第二輪郭のいずれかの部分を含む第三修正領域、及び
    前記第一輪郭とオーバーラップする前記第二輪郭のいずれかの部分を含む第四修正領域、
    を有する、複数の修正領域を画定し、
    前記第一修正領域についての第一修正治療目的、前記第二修正領域についての第二修正治療目的、前記第三修正領域についての第三修正治療目的、及び前記第四修正領域についての第四修正治療目的を有する1連の修正治療目的を決定し、そこで前記修正治療目的は前記第一の元の治療目的、及び前記第二の元の治療目的に基づき決定され、
    患者を治療する治療計画を生成する治療計画プロセスにおいて、前記複数の修正領域、及び前記1連の修正治療目的を使用する、
    ように構成される、システム。
  14. 前記第一輪郭は、標的輪郭に対応し、前記第二輪郭は、リスク臓器に対応する、請求項13に記載の前記システム。
  15. 前記第一輪郭は、リスク臓器に対応し、前記第二輪郭は、標的輪郭に対応する、請求項13に記載の前記システム。
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