JP6670619B2 - ソケット、プラグ及びこれらの接続構造 - Google Patents

ソケット、プラグ及びこれらの接続構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6670619B2
JP6670619B2 JP2016014790A JP2016014790A JP6670619B2 JP 6670619 B2 JP6670619 B2 JP 6670619B2 JP 2016014790 A JP2016014790 A JP 2016014790A JP 2016014790 A JP2016014790 A JP 2016014790A JP 6670619 B2 JP6670619 B2 JP 6670619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plug
washer
socket
annular
contact
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016014790A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017133618A (ja
Inventor
聖康 四丸
聖康 四丸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP2016014790A priority Critical patent/JP6670619B2/ja
Publication of JP2017133618A publication Critical patent/JP2017133618A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6670619B2 publication Critical patent/JP6670619B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Quick-Acting Or Multi-Walled Pipe Joints (AREA)
  • Joints With Sleeves (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)

Description

本発明は、ソケット、プラグ、及び、ソケットとプラグの接続構造に関するものである。
従来より、この種のソケット、プラグ、及び、ソケットとプラグの接続構造は、燃料タンクのキャップ部分、温水等の流体が通過する管の継手部分、自動車等のエンジンの燃焼ガスシール部分などの用途において、広く利用されている。そして、このような用途では、ソケットとプラグの接続部分からの流体の漏洩を防止するため、一般に密封用の弾性部材(以下、シール部材と称する場合がある。)が使用されている。
例えば、特許文献1には、横断面三日月形状の中空体からなる環状で、金属または合成樹脂により形成された弾性体の外周にゴム層が形成された燃料タンク用キャップのシールパッキンと、このシールパッキンを介して、燃料タンクのフィラネックに栓体が水密に螺合された構造が記載されている。そして、このような構成によれば、ゴム層の老化現象によりその弾性が減少しても、環状の弾性体によりシールパッキン全体としての弾性が維持され燃料の漏洩を防止できるとされている。
特許文献2には、受口、挿口、ゴム輪、押輪、T頭ボルトよりなる継手において、ゴム輪角部の底面を含む外端部を、断面がほぼコの字状の補強材で置き換えた構成とする温水配管用の鋳鉄管継手部が記載されている。また、補強材が高強度ゴム材、繊維強化ゴム材、高強度樹脂、繊維強化樹脂、繊維、金属、金網のいずれかから選ばれた一つ、または二つ以上の組み合わせからなることが記載されている。そして、特許文献2に記載の発明によれば、管内の温水のために加熱されゴム輪が熱膨張しても、補強材に抑えられて局部的な膨出をせず裂断や亀裂の懸念がないとされている。
特許文献3には、ハウジングに設けられた取付孔と、前記取付孔に取り付けられる燃料噴射弁との間の環状隙間をシールする燃料噴射弁用燃焼ガスシールであって、燃料噴射弁の外周面に設けられた環状溝に装着されるシールリングと、前記シールリングよりも燃料噴射弁後端側においてハウジングと燃料噴射弁により挟み込まれるシールワッシャと、前記環状溝よりも燃料噴射弁先端側に設けられた第2環状溝に装着される耐熱リングと、を備えたことを特徴とする燃料噴射弁用燃焼ガスシールが記載され、シールワッシャは、金属環と、その金属環に焼き付け固定されたゴム状弾性部と、を有すること、耐熱リングに関しては、つぶし代を設けなくてもよいこと、耐熱リングの材料としては、燃焼ガスの温度、成分などを考慮して、耐熱性・耐薬品性の高い材料を用いることが好ましいことが記載されている。そして、特許文献3に記載の発明によれば、簡易な構成で長期にわたり良好なシール性を発揮することができるとされている。
特許文献4には、インジェクター本体とシリンダーヘッドとの間のシール構造において使用される2次シールとして、2部材の互いの環状平面に挟まれて2部材間の環状隙間を密封するシールワッシャであって、2部材の互いの環状平面にそれぞれ接触する2つの接触部と、該2つの接触部をつなぎ弾性を有する曲折部と、を有するワッシャ座金と、該ワッシャ座金の密封対象側に取り付けられ、2部材の互いの環状平面にそれぞれ接触する2つのリップ部と、を備えたシールワッシャが記載されている。そして、このようなシールワッシャにより、長期間にわたって良好なシール性を発揮することができるとされている。尚、特許文献4には1次シールが記載されているが、その構成については記載されていない。
実開昭62−185255号公報 実開平6−40567号公報 特開2005−155394号公報 特開2004−36775号公報
しかしながら、例えば特許文献1〜4に記載のシール部材を用いた接続構造では、通常、一旦接続した後は、シール部材等の部材を交換する場合以外に取り外すことは想定されていない。また、高頻度に接続と分離を繰り返し行うとともに、接続時に例えば4MPa程度の圧力が負荷される用途では、特許文献1〜4に記載のような実質的に単一のシール部材の構成を採用すると、接続と分離を繰り返してから間もなく、或いは、その当初から、流体が漏洩する恐れが高いという問題がある。そこで、本発明の目的とするところは、高頻度に接続と分離を繰り返し行っても、接続時に例えば4MPa以上の圧力が負荷された場合でも、従来よりも流体の漏洩を防止することができるソケット、プラグ及びこれらの接続構造を提供することにある。
本発明の発明者は、前述の課題に鑑みて鋭意検討を行った結果、プラグと接続可能なソケットのハウジング部に、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャを、ハウジング部の内周部にハウジング部の長軸方向に沿って複数設け、そのうちの少なくとも1つのワッシャの環状の弾性体とプラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接させることで、前述の課題を解決可能なことを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明の要旨は下記のとおりである。
(1)側面部を有する筒状の嵌合部を備えるプラグと接続可能なソケットであって、
前記嵌合部を当該嵌合部の長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、
前記ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有し、
複数の前記ワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、前記プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接する環状の摺接部を形成するソケット。
(2)前記プラグが、側面部の基端部、中間部及び先端部から選択される少なくとも1ヶ所に形成される先端側に面する環状の受面部を有し、
複数設けられる前記ワッシャのうちの少なくとも一つが、その弾性体において、当該弾性体に対応する前記プラグの受面部と当接し得る当接面を有する前記(1)記載のソケット。
(3)複数設けられる前記ワッシャのうち少なくとも一部の隣接するもの同士が互いに接する前記(1)又は(2)に記載のソケット。
(4)複数設けられる前記ワッシャのうちの少なくとも一つのワッシャの弾性体における前記ハウジング部の長軸方向の厚みは、ワッシャの内周側の方が外周側より厚い前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のソケット。
(5)前記複数のワッシャのうち最も基端側のワッシャが、その弾性体において、前記プラグの側面部の基端部に形成される受面部と当接し得る当接面を有する前記(2)〜(4)のいずれか一項に記載のソケット。
(6)長軸方向に直交する断面方向の大きさが異なる側面部を複数有することで、少なくとも中間部及び基端部に形成される複数の受面部を有するプラグと接続可能であって、
複数設けられる前記ワッシャのうち2以上全数以下のワッシャが、その各弾性体において、各ワッシャに対応する前記プラグの受面部とそれぞれ当接し得る当接面を有する前記(2)〜(5)のいずれか一項に記載のソケット。
(7)複数設けられる前記ワッシャのうち最も先端側のワッシャよりも先端側に開閉自在の弁体が設置され、
前記弁体は、弁座としての当該最も先端側のワッシャと密着するように付勢されて閉じた状態にされている前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載のソケット。
(8)前記最も先端側のワッシャの内腔部の大きさが、他のワッシャより小さい前記(1)〜(7)のいずれか一項に記載のソケット。
(9)前記複数のワッシャのうち最も先端側のワッシャよりも先端側にフィルターが設置されている前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載のソケット。
(10)前記弁体よりも先端側にフィルターが設置されている前記(9)に記載のソケット。
(11)前記ワッシャの環状体を構成する材料と、当該ワッシャの弾性体を構成する材料とが同種の重合体成分を含む前記(1)〜(10)のいずれか一項に記載のソケット。
(12)プラグとソケットとをシール性良く且つ着脱可能に接続するためのプラグとソケットの接続構造であって、
前記プラグは、側面部を有する筒状の嵌合部を有し、
前記ソケットは、前記筒状の嵌合部を当該プラグの長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、前記ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有し、
複数設けられた前記ワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、前記プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接するように、前記プラグの嵌合部が前記ハウジング部に受け入れられ、プラグとソケットをそれらの軸方向の移動を規制するように固定させて、当該弾性体が前記プラグの側面部と当該ワッシャの環状体との間で圧縮力を受けてプラグと当該ワッシャとが密着する、プラグとソケットの接続構造。
(13)前記プラグが、側面部の基端部、中間部及び先端部から選択される少なくとも1ヶ所に形成される先端側に面する環状の受面部を有し、
複数設けられる前記ワッシャのうちの少なくとも一つが、その弾性体において、当該弾性体に対応する前記プラグの受面部と当接する当接面を有する前記(12)記載のプラグとソケットの接続構造。
(14)前記プラグの側面部が、先端側に向かって先細りする構造を有する前記(12)又は(13)に記載のプラグとソケットの接続構造。
(15)複数設けられる前記ワッシャのうち最も先端側のワッシャよりも先端側に開閉自在の弁体が設置され、
前記弁体は、弁座としての当該最も先端側のワッシャと密着するように付勢されて閉じた状態にされ、前記プラグをソケットに接続した時に前記プラグの側面部の先端部の受面部が弁体に当接することで開いた状態にされる前記(12)〜(14)のいずれか一項に記載のプラグとソケットの接続構造。
(16)前記プラグの側面部の基端部に形成された受面部が、最も基端側のワッシャの当接面と当接し、側面部の先端部に形成された受面部が、弁体と当接し、弁座としてのワッシャの内腔部の大きさが、他のワッシャより小さい、前記(15)記載のプラグとソケットの接続構造。
(17)前記(1)〜(11)のいずれか一項に記載のソケットと接続可能なプラグであって、
前記ワッシャの摺接部と摺接する側面部を有する筒状の嵌合部と、
前記側面部の少なくとも基端部と中間部とに形成される先端側に面する環状の受面部と、を有し、
前記受面部は、側面部の先端側の方が長軸方向に直交する断面方向の大きさが小さいプラグ。
(18)前記プラグの側面部が、先端側に向かって先細りする構造を有する前記(17)に記載のプラグ。
本発明によれば、高頻度に接続と分離を繰り返し行っても、ソケットとプラグの接続時に例えば4MPa程度の圧力が負荷された場合でも、従来よりも流体の漏洩を防止することができる。
本発明に係るソケットの第一実施形態の一部の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係るソケットの第二実施形態の一部の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係るソケットの第三実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係るソケットの第四実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係るソケットの第五実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係るプラグの第一実施形態を模式的に示した切り欠き断面図である。 本発明に係るプラグの第二実施形態の嵌合部の近傍部の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係るプラグの第三実施形態の嵌合部の近傍部の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第一実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第二実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第三実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第四実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第五実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第六実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第七実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 本発明に係る接続構造の第八実施形態の断面を模式的に示した断面図である。 ソケットとカテーテルのハブとの接続状態の一例を説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。尚、便宜上、図面において符号を省略する場合もあるが、この場合、他の図面を参照するものとする。また、図面における種々部材の寸法は、便宜上、見やすいように調整されていることもある。
<ソケット>
本発明に係るソケットは、側面部を有する筒状の嵌合部を備えるプラグと接続可能である。このソケットは、プラグの嵌合部を当該嵌合部の長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有する。また、このワッシャは、ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる。そして、複数のワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接する環状の摺接部を形成する。
ここで、「5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材」には、5%変形が実質的に不可能なため圧縮強さを測定できない素材も含まれるものとする。また、5%変形時の圧縮強さは、素材が樹脂材料の場合は、JIS K7181に準拠して求めることができる。
このように、特定の構造のワッシャをハウジング部の長軸方向に沿って複数設けるとともに、そのうちの少なくとも一つの環状の弾性体において、プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接する摺接部を形成することで、ソケットとプラグの着脱を繰り返し行うことを可能としつつ、プラグの嵌合部をハウジングに受け入れて、プラグとソケットが接続、固定された時には、プラグの側面部と少なくとも一つのワッシャの環状の弾性体とが側面部の周方向の全周に亘って密着可能なため密封性が保持される。また、プラグの着脱を繰り返した場合にも、所定構造のワッシャをハウジング部の長軸方向に沿って複数有するため、そのうちの少なくとも一つのワッシャと密着させることが可能になる。そのため、プラグを繰り返し着脱した場合でも、あるワッシャの密封性が低下した場合でも他のワッシャにより密封性が保持され得る。
図1は、本発明に係るソケットの第一実施形態の一部につき、その断面を模式的に示した断面図である。図1に示すように、第一実施形態のソケット1は、ハウジング部10と、その内周部11に設けられる複数のワッシャ16、17、18を有する。また、本実施形態では、ワッシャ16、17、18の隣接するもの同士が互いに接する。
ハウジング部10は、後述するプラグをその嵌合部の長軸方向に沿って着脱可能に受け入れる構造を有する。本実施例では、ハウジング部10の基端側にプラグを受け入れる開口部12が形成され、開口部12から先端側に向かって順次、内周部11、底部19、流路14が設けられている。流路14の先端は開口し、開口部12から流路14の先端に亘り連通している。本実施形態では、流路14の底部19の近傍部には、フィルター15が設けられている。
ハウジング部10の長軸方向Aは、ハウジング部10に受け入れられた時のプラグの嵌合部の長軸方向と一致している。また、内周部11には、その内壁面の周方向に沿って全周に亘り、環状のワッシャ16、17、18を長軸方向Aに沿って固定するための凹部13が設けられている。本実施形態では、ワッシャ16、17、18を長軸方向Aに沿って隣接するもの同士が連設されているため、凹部13の構造は、各ワッシャ16、17、18の長軸方向Aの厚み(内周部11に近接する側)の合計と同等の長軸方向Aの長さか、それより若干小さい長さが好ましい。即ち、長軸方向Aにワッシャ16、17、18の遊びがないように長軸方向Aの長さを設定するのが好ましい。この場合、長軸方向Aの長さを調節可能な構造を採用してもよい。以上のような凹部13の構成により、密封性の向上を図ることができる。また、凹部13の長軸方向Aに直交する方向の幅は、ワッシャ16、17、18の環状の構造に対応した大きさであればよい。内周部11及び凹部13の構造は、ワッシャ16、17、18の構造に応じて決定すればよいが、ワッシャによる密封性を向上させる観点からは、長軸方向Aに直交する方向の断面が円形であるのが好ましい。
ハウジング部10の前述した以外の構造は、特に限定はない。より具体的な例は後述する(例えば、図3A、B参照)。
ワッシャ16、17、18は、いずれも、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体16a、17a、18a、及び、環状体16a、17a、18aの少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体16b、17b、18bを有する。本実施形態では、ワッシャ16、17、18は、環状体16a、17a、18aの内周側以外に、ソケット1の先端側及び基端側も同様に環状の弾性体が形成されている。本実施形態では、内周側、先端側及び基端側の弾性体は一体的に形成されている。また、環状体16a、17a、18aの外周側にも環状の弾性体が形成されてもよい。即ち、環状体16a、17a、18aの全体が弾性体で被覆されていてもよい。環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り環状の弾性体が形成されることにより、プラグとの着脱の際に摺接しつつ、プラグと接続した時の高い密封性が容易に実現される。また、先端側及び基端側のうちの少なくとも一方にも弾性体が設けられることで、特に、隣接するワッシャ同士が互いに接する場合に密封性をより向上させることができる。さらに、外周側にも弾性体が設けられることで、凹部13を形成する壁面との密着性が得られ、密封性をより向上させることができる。
環状体16a、17a、18aは、5%変形時に4MPa以上の圧縮強さを有する素材により構成されるのが好ましく、10MPa以上がより好ましく、100MPa以上がさらに好ましく、200MPa以上が特に好ましい。このような圧縮強さを有することで、例えばプラグとの接続時において4MPaの圧力が負荷された場合であっても密封性を維持し得る。このような環状体を構成する素材としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトンのような芳香族ポリエーテルケトン、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などのような合成樹脂、ステンレス、鉄などのような金属などが挙げられる。このうち、金属がより好ましい。尚、合成樹脂において、5%変形時の圧縮強さが200MPa以上であると、ステンレスなどの金属と同等以上の強度を有すると考えられる。
弾性体16b、17b、18bは、天然ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマなどの弾性材料を用いて構成することができる。このような弾性材料としては、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリアミドエラストマ、ウレタンエラストマ、などが挙げられる。また、密封性を好適に確保する観点からは、ショアA硬度が、50〜90が好ましく、60〜80がより好ましい。また、例えば医療用具などへ流体を挿通する用途に用いる場合は、異物混入防止のためにオイルを用いない材料を使用することが好ましい。このような観点からは、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴムなどが好ましい。
本発明で使用するワッシャにおける環状体の構成材料と弾性体の構成材料との組み合わせは、本発明の効果を発揮する範囲で適宜選択することができる。例えば、環状体の構成材料を金属とし、弾性体の構成材料を合成樹脂とする組み合わせや、環状体と弾性体をともに合成樹脂とする組み合わせなどが例示できる。このうち、環状体と弾性体をともに合成樹脂とする組み合わせの場合においては、両者が同種の重合体成分を含む組み合わせとすることができる。このような組み合わせとしては、例えば、環状体にアクリル樹脂、弾性体にアクリルゴムの組み合わせ、環状体にポリアミド樹脂、弾性体にポリアミドエラストマの組み合わせ、などを例示できる。耐薬品性の観点からは、両者が耐薬品性の同種の重合体成分を含むのが好ましい。このような組み合わせとしては、例えば、環状体にポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素樹脂、弾性体にフッ素ゴムの組み合わせなどを例示できる。
本発明で用いることが可能なワッシャは、環状体と弾性体を別々に形成した後、接着剤などを用いて一体化する方法、トランスファ成形などにより環状体と弾性体を金型内で一体化する方法などにより得ることができる。また、市販品を用いることができる。例えば、NOK株式会社よりシールワッシャーとして販売されているものを使用することができる。
ワッシャ16、17、18の弾性体16b、17b、18bは、内周面16c、17c、18cで囲まれる内腔部を有する。内周面16c、17c、18cは、ワッシャ16、17、18の内周面を形成し、環状のワッシャ16、17、18の内周部の全周に亘り形成されている。そして、ワッシャ16、17、18のうちの少なくとも一つの内周面が、プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接する環状の摺接部を形成する。したがって、ワッシャ16、17、18の内腔部の形状は、そのうちの少なくとも一つが、プラグの嵌合部の側面部と摺接可能な構造を有すればよい。
本発明では、複数設けられるワッシャのうち2以上全数以下のワッシャが、その各弾性体において、各ワッシャに対応する前記プラグの受面部とそれぞれ当接し得る当接面を有してもよい。
本実施形態では、複数のワッシャのうち、最も基端側のワッシャ16および最も先端側のワッシャ18は、それぞれ後述するプラグの受面部と当接し得る当接面16d、18dを有する。即ち、この当接面16d、18dは、プラグが対応する受面部を有する場合は、使用当初から当接面となり得る。また、プラグとの着脱を繰り返すうちに、当初はプラグの受面部と当接しなかったものが当接するようになる場合も、当接面となり得る。当接面16d、18dは、ワッシャ16、18において、基端側に面する面上に形成される。本実施形態では、当初から、或いは、着脱を繰り返すうちに、当接面16d、18dのうちの少なくとも一方がプラグの対応する受面部と当接するように構成するのが好ましい。
このうち、最も基端側のワッシャ16が弾性体16bにおいて当接面16dを形成するようにするのが好ましい。これにより、基端側からの押圧力が効果的に各ワッシャ16、17、18に伝達し得、密封性をより向上させることができる。この点は、特に本実施形態のように隣接するワッシャが全て接するように配置されている場合に当てはまる。また、後述するように、先端側のワッシャ18の当接面18dとなり得る部分が、プラグの受面部と当接しない場合は、受面部と当接面18dとの間の隙間にワッシャ16、17とプラグの摺接により生じた弾性体16b、17bの切削片を効果的に捕捉することができ得る。一方、ワッシャ18の当接面18dとなり得る部分が、プラグの受面部と当接する場合は、切削片の補足効果は期待しにくいが、当接面が複数形成されることで密封性の向上が期待できる。
このように、最も先端側のワッシャ18は、当接面18dを有することで、その内周面18cにより囲まれる内腔部が、他のワッシャ16、17の内腔部より小さくなっている。本実施形態では、ワッシャ16、17の内腔部の大きさは概ね同じで、ワッシャ18は、ワッシャ16、17より小さくなっているが、これに限定されず、ワッシャ16、17、18の順に基端側から先端側に向かうにしたがい小さくしてもよい。ワッシャの数が4つ以上の場合も同様である。このように、先端側に向かうにしたがい内腔部を順次小さくすることで、密封性の向上やプラグの繰り返しの着脱による弾性体の切削片の効果的な捕捉が期待できる。
尚、本発明では、当接する可能性のある面を当接面と便宜的に称するものとする。
本実施形態では、最も基端側のワッシャ16は、その弾性体16bにおける長軸方向Aの厚みは、ワッシャ16の内周側の方が外周側より厚くなっている。この厚みの変化のさせ方は特に限定はないが、プラグと接続した時や、ハウジング部に設置した時に容易に変形させることができ、変形の程度が容易に大きくできる構成が好ましい。本実施形態では、ワッシャ16の弾性体16bの内周面16側近傍部に基端側に面する側に向かう凸部16eが内周面16に沿って全周に亘って形成されている。このような凸部16eが形成されることで、凸部16eがプラグの受面部により押し潰された時に、ワッシャ16の内腔部側に突出して密封性をより向上させることができる。また、ワッシャ16の内周側近傍部に先端側に面する側に向かう凸部を形成してもよい。この場合は、ワッシャ16の先端側に面する側がワッシャ17の基端側に面する側と接することで、ワッシャ16の先端側に面する側に向かう凸部が押し潰されることで同様にして密封性をさらに向上させることができる。ワッシャ17についても概ね同様のことがいえ、ワッシャ18については基端側に面する側に凸部を形成することで同様の機能が奏され得る。即ち、ワッシャ17の基端側及び先端側の少なくとも一方、並びに、ワッシャ18の基端側、に面する側において内周側近傍部に凸部を設けてもよい。尚、ワッシャ18については、後述するようにワッシャ18より先端側に弁体を設ける場合には、ワッシャ18の弁座としてのシール性をより向上させる観点から、ワッシャ18の先端側に面する側に弁体の構造に対応した凸部を設けてもよい。
本実施形態では、ワッシャ16、17、18の隣接するもの同士が互いに接しているが、後述するように、隣接するもの同士が互いに接していなくても良いし、少なくとも一部の隣接するもの同士(ワッシャ16とワッシャ17、又は、ワッシャ17とワッシャ18)が互いに接していてもよい。このように、複数のワッシャのうち、隣接するもの同士が互いに接するものが一組存在することで、接するものが存在しない場合に比べて密封性を向上させることができる。
フィルター15は、必要に応じて、前述した弾性体16b、17b、18bの切削片や埃などが、ソケット1の先端側から放出されることを防止するため、任意に設けることができる。このような、フィルター15としては、用途に応じて、メッシュの大きさなどを適宜決定すればよい。このようなフィルターは、市販のものを使用することができる。フィルター15の設置場所は、以上のような観点から最も先端側のワッシャ18よりも先端側に設置されているのが好ましい。また、後述するように弁体を設ける場合は弁体よりも先端側にフィルターが設置されているのが好ましい。
図2は、本発明に係るソケットの第二実施形態の一部につき、その断面を模式的に示した断面図である。第二実施形態に係るソケット2は、第一実施形態において、最も先端側のワッシャ18に替えて、ワッシャ18のような当接面18dを有さないワッシャ22を用いている。本実施形態では、各ワッシャ16、17、22の内腔部の大きさは概ね同一である。ワッシャ22の構造は、ワッシャ16、17と同様に、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体22aと環状体22aの少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体22bとを有する。また図2に示す例では、環状体22aの外周面側には、弾性体22bが形成されていないが、形成されていてもよい。そして、ワッシャ22よりも先端側に開閉自在の弁体20が設置されるとともに、弁体20は弁座としてのワッシャ22と密着するようにバネ21で付勢されて閉じた状態にされている。また、弁体20は、プラグが接続されたときに、先端側に向かって押されて開いた状態となる。即ち、ソケット2は逆止弁としても機能する。図2に示す第二実施形態では、第一実施形態と同じ構成については同じ符号を付して説明は省略し、異なる構成について、以下で説明する。
弁体20の構造は、閉じた状態では、ワッシャ18の先端側に面する面と密着することが可能な構造であれば、特に限定はない。図2に示す例では、平板状の構造を有し、少なくともワッシャ22の内周面22cの近傍部の先端側に面する面においてその全周に亘る部分で密着可能になっている。本実施形態では、弁体20は円盤状の構造を有しているが、これに限らず、球形状の構造を有していてもよい。また、その他の一般的な逆止弁の構造を採用することもできる。弁体20は、最も先端側のワッシャ22の先端側に面する面と底部19との間に設置されたバネ21により付勢されている。バネ21の構造は特に限定はなく、一般的な螺旋構造のもの等を採用することができる。また、ワッシャ22の弁座としてのシール性をより向上させる観点から、環状体22aの先端側に面する側に弁体20の構造に対応した凸部を設けてもよい。例えば、ワッシャ22の内周側近傍部に先端側に面する側に向かう凸部を形成してもよい。
図3A、Bは、図1、2に示すハウジング部10の全体構造をより具体的に示したもので、図3Aが本発明に係るソケットの第三実施形態の断面を模式的に示した断面図であり、図3Bが本発明に係るソケットの第四実施形態の断面を模式的に示した断面図である。図3A、Bにおいても、第一実施形態及び第二実施形態と共通する構成については同じ符号を付して説明を省略し、異なる構成について、以下で説明する。
図3Aは、第一実施形態におけるハウジング部10を、基端側ハウジング部10aと先端側ハウジング部10bとに着脱可能に分割可能として構成するとともに、第二実施形態における弁体を採用して逆止弁としての機能を有するように構成したものである。
図3Aに示す第三実施形態に係るソケット3aは、ハウジング部が、基端側ハウジング部10aと先端側ハウジング部10bとで構成される。本実施形態では、基端側ハウジング部10aの先端側が雌ネジ嵌合部31を有し、先端側ハウジング部10bの基端側が雄ネジ嵌合部30を有し、雌ネジ嵌合部31と雄ネジ嵌合部30とを螺合させ、基端側ハウジング部10aと先端側ハウジング部10bとが着脱可能に連結されている。また、このように螺合させ、螺合の長さを調整することで、ワッシャ16、17、18を基端側ハウジング部10aと先端側ハウジング部10bとの間に挟み込んで、隣接するワッシャ同士を密着させ、長軸方向Aの長さを調節することが可能になっている。本実施形態では、基端側ハウジング部10aの凹部13の基端側の端面部と先端側ハウジング部10bの雄ネジ嵌合部30の先端部の端面部との間で挟み込み、螺合の長さを調整することで、ワッシャ16、17、18の長軸方向Aの圧縮の程度を調整することが可能である。また、図3Aに示す例では、先端側ハウジング部10bの雄ネジ嵌合部30の先端部の端面部が、基端側ハウジング部10aの凹部13の先端側の端部に連続し、雌ネジ嵌合部31の基端側の端部に設けられた段部31aに当接することで、隣接するワッシャ同士を密着させる際の長軸方向Aの長さが規制されるように構成している。図示しないが、基端側ハウジング部10aの凹部13と雌ネジ嵌合部31の長軸方向Aに直交する方向の大きさが同じになるようにして、凹部13にも雌ネジ嵌合部31を形成し、ワッシャの数の調整を容易に行えるようにしたり、ワッシャ同士の密着の程度などをより柔軟に調整できるようにしたりすることも可能である。
ソケット3aの先端側ハウジング部10bの先端側は、他の接続具と着脱可能に固定可能なように、雌ネジ部32と、雄テーパ部33を有し、基端側ハウジング部10aの基端側の開口部12は、先端側ハウジング部10bの流路34aの先端側開口部35aと連通している。雄テーパ部33は、外周部が先端側に向かうに従い先細るテーパ構造を有する。
図3Bに示す第四実施形態に係るソケット3bは、基端側ハウジング部10aと先端側ハウジング部10cとで構成される。先端側ハウジング部10cは、第三実施形態の先端側ハウジング部10bにおける雌ネジ部32及び雄テーパ部33に替えて、雄ネジ部36を設けたものである。また、基端側ハウジング部10aの基端側の開口部12は、先端側ハウジング部10cの流路34bの先端側開口部35bと連通している。
図4に示す第五実施形態に係るソケット4は、基端側ハウジング部10dと先端側ハウジング部10cとで構成される。本実施形態では、複数のワッシャ16、17、18が第一実施形態乃至第四実施形態の場合と異なり、隣接するワッシャ16、17、18同士が互いに接していない構成を有する。図4に示すように、基端側ハウジング部10dは、内周部11に設けられた凹部43に、ワッシャ16とワッシャ17の間、及び、ワッシャ17とワッシャ18の間にそれぞれ環状部材40、41を設けた構造を有する。環状部材40、41は、ワッシャを構成する環状体と同様の機能を有するのが好ましい。即ち、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材により構成されるのが好ましい。本実施形態では、環状部材40、41を用いたが、これに限らず、内周部11に各ワッシャ16、17、18に対応した凹部を設けてもよい。この際のワッシャ間の離間距離は、密封性及びソケットの小型化の観点からは、ワッシャの厚みの2倍以下が好ましい。第五実施形態のようにワッシャ16、17、18を離間させて配置させても、本発明の効果は奏されるが、隣接するワッシャ同士が互いに接した場合のほうがより密封性が向上することが期待される。また、ソケットをより小型化する観点でも、隣接するワッシャ同士が互いに接した場合のほうが有利である。
<プラグ>
本発明に係るプラグは、前述のソケットと接続可能である。また、当該プラグは、前述のソケットのワッシャの摺接部と摺接する側面部を有する筒状の嵌合部と、側面部の少なくとも基端部と中間部とに形成される先端側に面する環状の受面部と、を有するのが好ましい。この受面部は、側面部の先端側の方が長軸方向に直交する断面方向の大きさが小さくなっているのが好ましい。本発明では、受面部は、ソケットの当接面と当接し得るように形成される。即ち、当接面に当接しない場合でも、便宜的に受面部と称する。つまり、使用時の当初はソケットの当接面と当接しないが、繰り返し使用により当接面と当接する場合があり得る。また、全く当接しない場合もあり得る。当接するか否かは、ソケットの構造との関係による。
図5は、本発明に係るプラグの第一実施形態を模式的に示した切り欠き断面図である。図5に示すように、第一実施形態に係るプラグ5は、本体部50を有し、本体部50の基端側においてチューブ継手57によりチューブ58と接続されている。本体部50は、チューブ58と連通する内腔部56を有する筒状の構造を有し、内腔部56の先端部は開口し、本体部50の先端開口部54を形成する。本体部50の先端部分には、前述のソケットのハウジング部に受け入れられる筒状の嵌合部51が形成されている。嵌合部51は、側面部52を有する。本実施形態では、側面部52は、基端部に受面部53a、先端部に受面部53c、中間部に受面部53bを有する。受面部53cは、本体部50の先端に対応する。環状の受面部53cの内腔部が先端開口部54となる。尚、本発明では、側面部の基端部は、側面部の基端側の端部、側面部の先端部は、側面部の先端側の端部、側面部の中間部は、側面部の基端部と先端部との間の部分を意味する。
各受面部53a〜cは、各位置が側面部52の先端側に向かうにしたがい、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさが小さくなっている。また、受面部53a〜cは、それぞれ環状の構造を有する。環状の構造は特に限定はないが、密封性を得る観点からは、円環状が好ましい。尚、受面部53cには切り欠き部55が形成されているが、円環状に含まれるものとする。受面部の設置数は、本実施形態では3ヶ所であるが、4ヶ所以上設けてもよいし、第二実施形態や三実施形態のように2ヶ所や1ヶ所でもよい。ソケットのワッシャの設置数や構造などに応じて適宜決定することができる。また、側面部52の構成は、受面部の設置数に応じて決定され得る。
側面部52は、基端側側面部52a、中間側面部52b、先端側側面部52cを有し、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさは、それぞれ異なる大きさで、基端側側面部52a、中間側面部52b、先端側側面部52cの順に小さくなっている。即ち、本実施形態では、基端側から先端側に向かって階段状に段階的に断面の大きさが小さくなるように側面部52(嵌合部51)が構成され、階段状に大きさが変化する部分に相当する各段部に各受面部53a〜cが形成されている。本実施形態では、基端側側面部52a、中間側面部52b、先端側側面部52cは、それぞれ、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさが、長軸方向Bに沿って同一となるように直管形状に構成してもよいし、先端側に向かって先細りするようにテーパ形状に構成してもよい。基端側側面部52a、中間側面部52b、先端側側面部52cのそれぞれが独立して直管形状でもよいし、テーパ形状でもよい。先端側に向かって先細りするテーパ形状の場合、ソケットと着脱する際の抵抗が低減される利点がある。
先端側側面部52cには、内腔部56と連通する切り欠き部55が設けられている。ソケットに弁体が設けられている場合に、弁体をその受面部53cにより押圧するため、先端開口部54のみでは、チューブ58からの流体をソケットの流路(例えば図1の符号14)へ通過させることができないため、切り欠き部55を設けるのが好ましい。もっとも、切り欠き部ではなく、貫通孔を先端側側面部52cに設けてもよい。
本体部50の基端側には、チューブ継手57と着脱可能に連結する連結部59が設けられている。連結部59は、本実施形態では雄型のテーパネジの構造を有しているが、これに限定されない。チューブ継手57は、一般的な継手を用いることができる。チューブ58の材質は、用途に応じて適宜選択すればよいが、例えば4MPa以上の高圧力を負荷する用途の場合は、耐圧性の高いものを用いるとよい。
図6は本発明に係るプラグの第二実施形態の嵌合部の断面を模式的に示した断面図である。第二実施形態に係るプラグ6は、概ね、第一実施形態に係るプラグ5の嵌合部51のように受面部が3ヶ所設けられた構造に替えて、受面部が2ヶ所設けられた構造を有する嵌合部61を設けたものである。簡単に説明すると、プラグ6は、本体部60を有し、本体部60の基端側において第一実施形態と同様にチューブ継手によりチューブと接続されている。本体部60は、チューブと連通する内腔部66を有する筒状の構造を有し、内腔部66の先端部は開口し、本体部60の先端開口部64を形成する。本体部60の先端部分には、前述のソケットのハウジング部に受け入れられる筒状の嵌合部61が形成されている。嵌合部61は、側面部62を有する。本実施形態では、側面部62は、基端部に受面部63a、先端部に受面部63cを有する。受面部63cは、本体部60の先端に対応する。環状の受面部63cの内腔部が先端開口部64となる。
各受面部63a、cは、各位置が側面部62の先端側に向かうにしたがい、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさが小さくなっている。また、受面部63a、cは、それぞれ環状の構造を有する。環状の構造は特に限定はないが、密封性を得る観点からは、円環状が好ましい。受面部63cには切り欠き部65が形成されているが、円環状に含まれるものとする。
側面部62は、基端側側面部62a、先端側側面部62bを有し、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさは、それぞれ異なる大きさで、基端側側面部62a、先端側側面部62bの順に小さくなっている。即ち、本実施形態でも、基端側から先端側に向かって階段状に段階的に断面の大きさが小さくなるように側面部62(嵌合部61)が構成され、階段状に大きさが変化する部分に相当する各段部に各受面部63a、cが形成されている。本実施形態では、基端側側面部62a、先端側側面部62bは、それぞれ、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさが、長軸方向Bに沿って同一となるように直管形状に構成してもよいし、先端側に向かって先細りするようにテーパ形状に構成してもよい。基端側側面部62a、先端側側面部62bのそれぞれが独立して直管形状でもよいし、テーパ形状でもよい。先端側側面部62bには、内腔部66と連通する切り欠き部65が設けられている。
図7は本発明に係るプラグの第三実施形態の嵌合部の断面を模式的に示した断面図である。第三実施形態に係るプラグ7は、概ね、第一実施形態に係るプラグ5の嵌合部51に替えて、受面部が1ヶ所設けられた構造を有する嵌合部71を設けたものである。
簡単に説明すると、プラグ7は、本体部70を有し、本体部70の基端側において第一実施形態と同様にチューブ継手によりチューブと接続されている。本体部70は、チューブと連通する内腔部76を有する筒状の構造を有し、内腔部76の先端部は開口し、本体部70の先端開口部74を形成する。本体部70の先端部分には、前述のソケットのハウジング部に受け入れられる筒状の嵌合部71が形成されている。嵌合部71は、1つの側面部72を有する。本実施形態では、側面部72は、先端部にのみ受面部73cを1つ有する。受面部73cは、本体部70の先端に対応する。環状の受面部73cの内腔部が先端開口部74となる。受面部73cは、環状の構造を有する。環状の構造は特に限定はないが、密封性を得る観点からは、円環状が好ましい。受面部73cには切り欠き部75が形成されているが、円環状に含まれるものとする。本実施形態では、側面部72は、それぞれ、長軸方向Bに直交する断面方向の大きさが、長軸方向Bに沿って同一となるように直管形状に構成してもよいし、先端側に向かって先細りするようにテーパ形状に構成してもよい。
<プラグとソケットの接続構造>
本発明に係るプラグとソケットの接続構造は、プラグとソケットとをシール性良く且つ着脱可能に接続するための接続構造である。プラグは、側面部を有する筒状の嵌合部を有する。ソケットは、筒状の嵌合部を当該プラグの長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、ハウジング部の内周部にハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有する。複数設けられたワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接するように、プラグの嵌合部がハウジング部に受け入れられる。そして、プラグとソケットをそれらの軸方向の移動を規制するように固定させて、その弾性体がプラグの側面部と当該ワッシャの環状体との間で圧縮力を受けてプラグと当該ワッシャとが密着する。
このように、複数設けられた所定構造のワッシャのうちの少なくとも一つの弾性体が、プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接するように構成されているため、プラグの嵌合部がハウジング部に受け入れられ、プラグとソケットをそれらの軸方向の移動を規制するように固定させると、その弾性体がプラグの側面部とその環状体との間で圧縮力を受けて弾性体と側面部とが密着する、即ち、プラグと当該ワッシャとが密着して、密封性が確保される。また、プラグとソケットの着脱を繰り返しても、ワッシャが複数設けられているため、密着する部分が順次変化し得るため、密封性が長期間維持され得る。
本発明に係る接続構造では、プラグとソケットをそれらの軸方向の移動を規制するように固定させる。これによりプラグとソケットの接続状態を維持する。ソケットとプラグとの接続状態を維持するために、圧力付加時にソケットとプラグとは相互に固定、あるいは一方を固定した他方を一方側に押し付けるなどして接続状態を固定することが好ましい。相互に固定する機構としては、例えば、ソケットのハウジング部の内周部上に、内周面に対して突出可能な突起部を設け、プラグの嵌合部に前記突起部を受ける凹部を設け突起部と凹部とが係合することによりプラグとソケットを着脱可能に固定する機構が挙げられる。また、種々のラッチ機構とすることができる。また、ソケットのハウジング部の外周面を任意の方法で固定し、プラグの側からエアシリンダによりプラグをソケットに押し付けて固定する機構を採用してもよい。
図8は、本発明に係る接続構造の第一実施形態の断面を模式的に示した断面図である。本実施形態は、ソケットとして第一実施形態に係るソケット1、プラグとして第三実施形態に係るプラグ7を用いた場合の両者の接続構造101の実施形態を示したものである。また、図8は、プラグ7とソケット1をそれらの軸方向(B、A)の移動を規制するように固定した状態を示している。
プラグ7の嵌合部71は、その長軸方向Bに沿って、ソケット1のハウジング部10に受け入れられている。プラグ7の長軸方向Bは、ソケット1のハウジング部10の長軸方向Aと一致している。ハウジング部10の内周部11の凹部13に設けられているワッシャ16、17、18のうち、ワッシャ16及びワッシャ17のうちの少なくとも一方において、その弾性体16b、17bの内周面16c、17cの全周に亘る部分が、プラグ7の側面部72の周方向の全周に亘り接するとともに、弾性体16b、17bの少なくとも一方がプラグ7の側面部72とワッシャ16及びワッシャ17のうちの少なくとも一方の環状体16a、17aとの間で圧縮力を受けて、弾性体16b及び弾性体17bのうちの少なくとも一方とプラグ7の側面部72が密着している。
本実施形態では、プラグ7とソケット1の密封性を確保しつつ着脱を容易にする観点から、プラグ7の側面部72は先端側に向かって先細りするようにテーパ形状であるのが好ましい。この場合、(i)ソケット1のワッシャ16、17の弾性体16b、17bの内周面16c、17cは側面部72のテーパ形状に対応した形状にしてもよいし、(ii)各内周面16c、17cの長軸方向Aに直交する方向の大きさは軸方向に沿って一定にしつつ、内周面16cより内周面17cの方を小さくしてもよい。(iii)各内周面16c、17cの長軸方向Aに直交する方向の大きさは軸方向に沿って一定の場合は、内周面16cと内周面17cの大きさを同じにしてもよい。このうち(ii)、(iii)の場合、基端側のワッシャ16で相対的に強く密着させ、その後、繰り返しの使用によりワッシャ16の密封性が低下しても、ソケット1に対してプラグ7の差し込み幅を大きくすることで、ワッシャ16より先端側のワッシャ17で密着性が確保され、接続構造全体としての密封性が維持され易い傾向にある。図8は、この時の状態を示したものであり、弾性体16bのみならず弾性体17bの基端側が側面部72と密着している。そのため、使用開始当初は、ワッシャ16のみとプラグ7の側面部72のみが密着した状態も想定され得る。
図8に示す例では、プラグ7の側面部72の先端部には受面部73cが形成され、受面部73cが、ソケット1の最も先端側のワッシャ18の基端側に面する当接面18dと当接している。本実施形態における当接面18dは、プラグ7のソケット1に対する長軸方向の移動を規制するために機能している。もっとも、当接面18dに、例えば、ワッシャ16に設けた凸部16eを設けることで、受面部73cと当接面18dが当接した時に、接続構造の密封性が向上され得る。
図8に示す例では、ソケット1に弁体が設置されていないため、プラグ7の先端部の切り欠き部75は設けなくてもよい。
図9は本発明に係る接続構造の第二実施形態の断面を模式的に示した断面図である。本実施形態は、ソケットとして第二実施形態に係るソケット2、プラグとして第三実施形態に係るプラグ7を用いた場合の両者の接続構造の実施形態102を示したものである。また、図9は、プラグ7とソケット2をそれらの軸方向(B、A)の移動を規制するように固定した状態を示している。
プラグ7の嵌合部71は、その長軸方向Bに沿って、ソケット2のハウジング部10に受け入れられている。プラグ7の長軸方向Bは、ソケット2のハウジング部10の長軸方向Aと一致している。本実施形態では、ハウジング部10の内周部11の凹部13に設けられているワッシャ16、17、22のうち、少なくとも一つのワッシャにおいて、その弾性体16b、17b、22bの内周面16c、17c、22cの全周に亘る部分が、プラグ7の側面部72の周方向の全周に亘り接するとともに、弾性体16b、17b、22bの少なくとも一つがプラグ7の側面部72とワッシャ16、17、22のうちの少なくとも一つの環状体16a、17a、22aとの間で圧縮力を受けて、弾性体16b、17b、22bのうちの少なくとも一つとプラグ7の側面部72が密着していればよい。好ましくは、ハウジング部10の内周部11の凹部13に設けられているワッシャ16、17、22のうち、少なくともワッシャ16及びワッシャ17において、その弾性体16b、17bの内周面16c、17cの全周に亘る部分が、プラグ7の側面部72の周方向の全周に亘り接するとともに、弾性体16b、17bがプラグ7の側面部72とワッシャ16及びワッシャ17の環状体16a、17aとの間で圧縮力を受けて、弾性体16b及び弾性体17bとプラグ7の側面部72が密着している。図9はこのような接続状態を示したものである。もっとも、この接続状態は、使用当初又は繰り返し使用した後の状態であり得る。
本実施形態でも、プラグ7とソケット2の密封性を確保しつつ着脱を容易にする観点から、プラグ7の側面部72は先端側に向かって先細りするようにテーパ形状であるのが好ましい。この場合、ワッシャ16、17、22の弾性体16b、17b、22bの構成は前述の(i)〜(iii)と同様である。尚、本実施形態では、ソケット2に設けられた全てのワッシャ16、17、22の弾性体16b、17b、22bがプラグ7の側面部72と摺動し得る構造である点で第一実施形態と異なる。そして、第二実施形態の接続構造102では第一実施形態の接続構造101よりもワッシャの数が多く、繰り返し使用した場合に、全てのワッシャとプラグ7の側面部72が密着し得るため、接続構造全体としての密封性の持続性は相対的に高い傾向にある。
本実施形態では、ソケット2に設けられた最も先端側のワッシャ22よりも先端側に開閉自在の弁体20が設けられており、プラグ7とソケット2の接続状態では、プラグ7の先端部の受面部73cが弁体20に当接することで、弁体20が開いた状態になっている。両者の接続前は、図2に示すように、弁体20は、弁座としてのワッシャ22と密着するようにバネ21により付勢されていた。プラグ7とソケット2の接続状態においては、プラグ7の基端側から流体を内腔部76に流入させると、切り欠き部75を通ってソケット2の流路14へと流体を漏洩なく流すことができる。この際、フィルター15が設けられているため、埃などがソケット2の流路14から先端側へ流されるのを防止することができる。
図10は、本発明に係る接続構造の第三実施形態の断面を模式的に示した断面図である。本実施形態は、ソケットとして第一実施形態に係るソケット2、プラグとして第二実施形態に係るプラグ6を用いた場合の両者の接続構造103の実施形態を示したものである。また、図10は、プラグ6とソケット2をそれらの軸方向(B、A)の移動を規制するように固定した状態を示している。また、第二実施形態の接続構造102の場合と同様に、図10に示す状態で、プラグ7の基端側から流体を内腔部66に流入させると、切り欠き部65を通ってソケット2の流路14へと流体を漏洩なく流すことができる。フィルター15の機能は前述のとおりである。
プラグ6の嵌合部61は、その長軸方向Bに沿って、ソケット2のハウジング部10に受け入れられている。プラグ6の長軸方向Bは、ソケット2のハウジング部10の長軸方向Aと一致している。本実施形態では、ハウジング部10の内周部11の凹部13に設けられているワッシャ16、17、22のうち、少なくとも一つのワッシャにおいて、その弾性体16b、17b、22bの内周面16c、17c、22cの全周に亘る部分が、プラグ6の側面部62のうちの先端側側面部62bの周方向の全周に亘り接するとともに、弾性体16b、17b、22bの少なくとも一つがプラグ6の先端側側面部62bとワッシャ16、17、22のうちの少なくとも一つの環状体16a、17a、22aとの間で圧縮力を受けて、弾性体16b、17b、22bのうちの少なくとも一つとプラグ6の先端側側面部62b、即ち、側面部62が密着しているのが好ましい。
また、プラグ6の側面部62の基端部には、受面部63aが設けられ、最も基端側のワッシャ16の当接面16dと当接可能に接続構造103が構成されている。
本実施形態でも、プラグ6とソケット1の密封性を確保しつつ着脱を容易にする観点から、プラグ6の側面部62のうちの先端側側面部62bは先端側に向かって先細りするようにテーパ形状であるのが好ましい。前述の(i)〜(iii)と同様に、プラグ6の先端側側面部62bのテーパ形状に合わせて、ワッシャ16、17、22の弾性体16b、17b、22bの構成を適宜採用することができる。
図10に示す接続状態では、プラグ6の先端側側面部62bは先端側に先細るテーパ形状になっており、先端側側面部62bの基端側で、最も基端側のワッシャ16の弾性体16bの内周面16c、及び、ワッシャ16に対して先端側に隣接するワッシャ17の弾性体17bの内周面17cの基端側と摺接するように接している。また、プラグ6の先端側側面部62bとワッシャ16の環状体16aとの間の圧縮力は、ワッシャ17の環状体17aとの間の圧縮力より大きくなっている。図10に示す状態は、使用開始当初の状態として想定され得る状態である。繰り返し使用した場合、プラグ6の差し込み幅が大きくなり、ワッシャ17の弾性体17bの内周面17cの全体、ワッシャ22の弾性体22bの基端側又は内周面22cの全体がプラグ6の先端側側面部62bと接し得る。
また、本実施形態では、最も基端側のワッシャ16の内周側の厚みを外周側より厚くしている、即ち、弾性体16bの内周面16c側の基端側の面(当接面16d)に凸部16eを内周に沿って形成したものを用いている。図10に示す状態では、凸部16eがプラグ6の受面部63aによって十分に押しつぶされていないため、凸部16eによる効果を十分に発揮できていない。凸部16eを十分に押しつぶした状態にするためには、ワッシャ16、17、22の厚み、弁体20を開いた状態にする際のバネ21の圧縮量、先端側側面部62bの長軸方向Bの長さを適宜調整すればよい。もっとも、使用開始当初は、図10に示す状態にして、繰り返し使用した後、ワッシャ16、17、22の内周面16c、17c、22cで囲まれる内腔部の大きさが拡大することで、プラグ7の差し込み幅が拡大し、プラグ7の受面部63aが凸部16eを押しつぶした状態になるように調整してもよい。
図11は、本発明に係る接続構造の第四実施形態の断面を模式的に示した断面図である。本実施形態は、ソケットとして第三実施形態に係るソケット3a、プラグとして第一実施形態に係るプラグ5を用いた場合の両者の接続構造の実施形態104を示したものである。また、図11は、プラグ5とソケット3aをそれらの軸方向(B、A)の移動を規制するように固定した状態を示している。また、第二実施形態の接続構造102の場合と同様に、図11に示す状態で、プラグ5の基端側から流体を内腔部56に流入させると、切り欠き部55を通ってソケット3aの流路34aへと流体を漏洩なく流すことができる。フィルター15の機能は前述のとおりである。また、ソケット3aの先端側には雌ネジ部32と、雄テーパ部33が設けられ、他の接続具と着脱可能に固定可能になっている。図3Aに示す例では、雌ネジ部32はハウジング部10bに一体的に設けられているが、別の部材として設けてもよい。
プラグ5の嵌合部51は、その長軸方向Bに沿って、ソケット3aのハウジング部10aに受け入れられている。プラグ5の長軸方向Bは、ソケット3aのハウジング部10aの長軸方向Aと一致している。本実施形態では、ハウジング部10aの内周部11の凹部13に設けられているワッシャ16、17のうち、少なくとも一つのワッシャにおいて、その弾性体16b、17bの内周面16c、17cの全周に亘る部分が、プラグ5の側面部52のうちの中間側面部52bの周方向の全周に亘り接するとともに、弾性体16b、17bの少なくとも一つがプラグ5の中間側面部52bとワッシャ16、17のうちの少なくとも一つの環状体16a、17aとの間で圧縮力を受けて、弾性体16b、17bのうちの少なくとも一つと、プラグ5の中間側面部52b、即ち、側面部52と、が密着しているのが好ましい。
プラグ5の側面部52の基端部には、受面部53a、中間部には受面部53b、先端部に受面部53cが設けられているが、図11に示す状態では、基端部の受面部53a、及び中間部の受面部53bは、それぞれ、ワッシャ16の当接面16d、ワッシャ18の当接面18dと当接していない。また、繰り返し使用した後も、受面部53a、53bと当接面16d、18dとは当接しないように調整されている。
本実施形態でも、プラグ5とソケット3aの密封性を確保しつつ着脱を容易にする観点から、プラグ5の側面部52のうちの中間側面部52bは先端側に向かって先細りするようにテーパ形状であるのが好ましい。前述の(i)〜(iii)と同様に、プラグ5の中間側面部52bのテーパ形状に合わせて、ワッシャ16、17の弾性体16b、17bの構成を適宜採用することができる。
図11に示す接続状態では、プラグ5の中間側面部52bは先端側に先細るテーパ形状になっており、中間側面部52bの基端側で、最も基端側のワッシャ16の弾性体16bの内周面16c、及び、ワッシャ16に対して先端側に隣接するワッシャ17の弾性体17bの内周面17cの基端側と摺接するように接している。また、プラグ5の中間側面部52bとワッシャ16の環状体16aとの間の圧縮力は、ワッシャ17の環状体17aとの間の圧縮力より大きくなっている。図11に示す状態は、使用開始当初の状態として想定され得る状態である。繰り返し使用した場合、プラグ5の差し込み幅が大きくなり、ワッシャ17の弾性体17bの内周面17cと中間側面部52bとの接触面積が大きくなり得る。
本実施形態では、図11に示すようにプラグ5の受面部53bと最も先端側のワッシャ18の当接面18dとの間に隙間80が形成されている。そのため、プラグ5の中間側面部52bとワッシャ16、17の弾性体16b、17bとの摺接によって生じた弾性体の切削片などを効率的に捕捉することができる。
本実施形態では、図11に示すように、ソケット3aの最も基端側に設けられたワッシャ16には、押しつぶされた時に密封性をより向上させるための凸部16eが設けられているが、プラグ5の受面部53aがワッシャ16の当接面16dと当接するように調整されていないため、凸部16eは設けなくてもよい。
図12、13、14は、それぞれ本発明に係る接続構造の第五、六、七実施形態の断面を模式的に示した断面図である。これらの実施形態は、いずれもソケットとして第三実施形態に係るソケット3a、プラグとして第一実施形態に係るプラグ5を用いた場合の両者の接続構造の実施形態を示したものである。また、図12〜14は、プラグ5とソケット3a又はソケット3b(以下、ソケット3a、bと称する。)をそれらの軸方向(B、A)の移動を規制するように固定した状態を示している。また、第二実施形態の接続構造102の場合と同様に、図12〜14に示す状態で、プラグ5の基端側から流体を内腔部56に流入させると、切り欠き部55を通ってソケット3a、bの流路34a、bへと流体を漏洩なく流すことができる。フィルター15、弁体20などの作用、機能は前述のとおりである。
図12に示すように、接続構造105は、プラグ5の側面部52の基端部に形成された受面部53aが、最も基端側のワッシャ16の当接面16dと当接し、側面部52の先端部に形成された受面部53cが、弁体20と当接し、弁座としてのワッシャ18の内腔部の大きさが、他のワッシャ16、17より小さくなっている。また、プラグ5の中間側面部52bが、ワッシャ16の弾性体16bの内周面16c全体及びワッシャ17の弾性体17bの内周面17cの基端側と摺接するように接し、弾性体18bの内周面18cは先端側側面部52cと接していない。この場合、プラグ5の側面部52のうち、少なくとも中間側面部52bの形状は、プラグ5とソケット3a、bとの密封性の確保とそれらの着脱の容易性の観点から先端側が先細るテーパ形状であるのが好ましい。本実施形態では、図12に示すようにプラグ5の基端部の受面部53aは、ソケット3a、bの最も基端側のワッシャ16の当接面16dと凸部16eを所定範囲で押しつぶすように当接している。一方、プラグ5の中間部の受面部53bは、ワッシャ18の当接面18dとは当接せず、両者の間には隙間81が形成される。隙間81の作用は、第4実施形態の接続構造104の場合と同様である。図12に示す状態は、使用開始当初又はある程度使用した後の状態を示している。この状態からさらに繰り返し使用することで、プラグ5の差し込み幅が大きくなり、ワッシャ17の弾性体17bとの密着面積の増加、凸部16eの押しつぶされる程度の増加、受面部53bとワッシャ18の当接面18dとの直接または切削片を介した当接により接続構造全体の密封性が維持され得る。
図13に示すように、接続構造106は、プラグ5の側面部52の基端部に形成された受面部53aが、最も基端側のワッシャ16の当接面16dと当接し、中間部に形成された受面部53bが、最も先端側のワッシャ18の当接面18dと当接し、側面部52の先端部に形成された受面部53cが、弁体20と当接し、弁座としてのワッシャ18の内腔部の大きさが、他のワッシャ16、17より小さくなっている。また、プラグ5の中間側面部52bが、ワッシャ16、17の弾性体16b、17bの内周面16c、17c全体と摺接するように接し、ワッシャ18の弾性体18bの内周面18cは先端側側面部52cと接していない。この場合、プラグ5の側面部52のうち、少なくとも中間側面部52bの形状は、プラグ5とソケット3a、bとの密封性の確保とそれらの着脱の容易性の観点から先端側が先細るテーパ形状であるのが好ましい。本実施形態では、図13に示すようにプラグ5の基端部の受面部53aは、ソケット3a、bの最も基端側のワッシャ16の当接面16dと凸部16eを所定範囲で押しつぶすように当接している。プラグ5の中間部の受面部53bは、最も先端側のワッシャ18の当接面18dと当接している。当接面18dには凸部は設けていないが、設けてもよい。図13に示す第六実施形態では、プラグの受面部とそれに対応したワッシャの当接面とが当接し得る場所を2ヶ所設けた例であるが、3ヵ所以上になるように構成してもよい。即ち、プラグとワッシャが当接する部分を複数設けてもよい。この場合、本実施形態では、プラグの側面部は、複数のワッシャの弾性体の内周面の全体または長軸方向の一部と摺接するように構成してもよいし、1つのワッシャの弾性体の内周面と摺接するように構成してもよい。
図14に示すように、接続構造107は、プラグ5の側面部52の基端部に形成された受面部53aが、最も基端側のワッシャ16の当接面16dと当接し、中間部に形成された受面部53bが、最も先端側のワッシャ18の当接面18dと当接し、側面部52の先端部に形成された受面部53cが、弁体20と当接し、弁座としてのワッシャ18の内腔部の大きさが、他のワッシャ16、17より小さくなっている。また、プラグ5の中間側面部52bが、ワッシャ16、17の弾性体16b、17bの内周面16c、17c全体及び先端側側面部52cが、ワッシャ18の弾性体18bの内周面18cと摺接するように接している。この場合、プラグ5の側面部52のうち、少なくとも中間側面部52b及び先端側側面部52cの形状は、プラグ5とソケット3a、bとの密封性の確保とそれらの着脱の容易性の観点から先端側が先細るテーパ形状であるのが好ましい。プラグの先端側側面部52cが、ワッシャ18の弾性体18bの内周面18cと摺接するように接する構成は、本発明の他の実施形態に採用されてもよい。本実施形態では、図14に示すようにプラグ5の基端部の受面部53aは、ソケット3a、bの最も基端側のワッシャ16の当接面16dと凸部16eを所定範囲で押しつぶすように当接している。ワッシャ18の当接面18dも同様に凸部を設けてもよい。図14に示す第七実施形態では、プラグ5の側面部52のうち、長軸方向Bに直交する方向の大きさが異なる中間側面部52bと先端側側面部52cにそれぞれ対応する位置のワッシャ16、17の弾性体16b、17bの内周面16c、17cとワッシャ18の弾性体18bの内周面18cとが摺接するように接している。即ち、プラグが階段状に段階的に長軸方向Bに直交する方向の大きさが異なる側面部を複数有する場合に、それぞれの側面部のうち2以上全数以下の部分に対応して摺接し得る内周面を有するワッシャを設けた構成にすることができる。これによりプラグとワッシャとの密封性をより向上させることができる。この際、摺接する部分に対応するプラグの側面部は、前述のように先端側に先細るテーパ形状にするのが好ましい。また、本実施形態では、プラグの受面部とそれに対応したワッシャの当接面とが当接し得る場所を2ヶ所設けた例であるが、3ヵ所以上になるように構成してもよい。即ち、プラグとワッシャが当接する部分を複数設けてもよい。
図15は、本発明に係る接続構造の第八実施形態の断面を模式的に示した断面図である。本実施形態は、ソケットとして第五実施形態に係るソケット4、プラグとして第一実施形態に係るプラグ5を用いた場合の両者の接続構造の実施形態108を示したものである。また、図15は、プラグ5とソケット4をそれらの軸方向(B、A)の移動を規制するように固定した状態を示している。また、第二実施形態の接続構造102の場合と同様に、図15に示す状態で、プラグ5の基端側から流体を内腔部56に流入させると、切り欠き部55を通ってソケット4の流路34bへと流体を漏洩なく流すことができる。フィルター15の機能は前述のとおりである。また、ソケット4の先端側には雄ネジ部36が設けられ、他の接続具と着脱可能に固定可能になっている。
プラグ5の嵌合部51は、その長軸方向Bに沿って、ソケット4のハウジング部10dに受け入れられている。プラグ5の長軸方向Bは、ソケット4のハウジング部10dの長軸方向Aと一致している。本実施形態では、ハウジング部10dの内周部11の凹部13に環状部材40により長軸方向Bに離間して設けられているワッシャ16、17のうち、少なくとも一つのワッシャにおいて、その弾性体16b、17bの内周面16c、17cの全周に亘る部分が、プラグ5の側面部52のうちの中間側面部52bの周方向の全周に亘り接するとともに、弾性体16b、17bの少なくとも一つがプラグ5の中間側面部52bとワッシャ16、17のうちの少なくとも一つの環状体16a、17aとの間で圧縮力を受けて、弾性体16b、17bのうちの少なくとも一つと、プラグ5の中間側面部52b、即ち、側面部52と、が密着しているのが好ましい。本実施形態では、各ワッシャ16、17、18が環状部材40、41により離間して設けられているため、ワッシャの弾性体が独立してプラグの側面部と密着している。そのため、第一乃至七実施形態の接続構造101〜107のように隣接するワッシャが接している場合に比べてワッシャとプラグとの密着性が低下し、ソケットとプラグの密封性が低下する傾向にある。
図15に示すように、接続構造108は、プラグ5の側面部52の基端部に形成された受面部53aが、最も基端側のワッシャ16の当接面16dと当接し、側面部52の先端部に形成された受面部53cが、弁体20と当接し、弁座としてのワッシャ18の内腔部の大きさが、他のワッシャ16、17より小さくなっている。また、プラグ5の中間側面部52bが、ワッシャ16の弾性体16bの内周面16c全体及びワッシャ17の弾性体17bの内周面17cの基端側と摺接するように接し、弾性体18bの内周面18cは先端側側面部52cと接していない。この場合、プラグ5の側面部52のうち、少なくとも中間側面部52bの形状は、プラグ5とソケット4との密封性の確保とそれらの着脱の容易性の観点から先端側が先細るテーパ形状であるのが好ましい。
本実施形態では、図15に示すようにプラグ5の基端部の受面部53aは、ソケット4の最も基端側のワッシャ16の当接面16dと凸部16eを所定範囲で押しつぶすように当接している。一方、プラグ5の中間部の受面部53bは、ワッシャ18の当接面18dとは当接せず、両者の間には隙間82が形成される。隙間82の作用は、第4実施形態の接続構造104の場合と同様であるが、本実施形態のほうが環状部材41を設けているため隙間が大きくなっている。図15に示す状態は、使用開始当初又はある程度使用した後の状態を示している。この状態からさらに繰り返し使用することで、プラグ5の差し込み幅が大きくなり、ワッシャ17の弾性体17bとの密着面積の増加、凸部16eの押しつぶされる程度の増加、受面部53bとワッシャ18の当接面18dとの直接または切削片を介した当接により接続構造全体の密封性が維持され得る。
以上のようなプラグとソケットの接続構造は、チューブ同士の接続、チューブと各種機器との接続に好適に用いることができる。特に、ソケットとプラグの接続時に4MPa以上の圧力が負荷されるような用途において、プラグとソケットの着脱を繰り返し行う場合でも、良好な密封性を確保することができる。
また、従来このようなソケットは金属で形成されていたが、本発明では前述のワッシャで圧力を受け止めるように構成したことによりハウジング部への負荷が軽減されたため、ソケットのハウジング部を構成する材料として合成樹脂を用いることが可能で、ソケットの軽量化、小型化を図ることができる。プラグについても合成樹脂を用いることが可能である。したがって、接続構造の軽量化、小型化を図ることができる。また、プラグを金属などの耐摩耗性の材質を用いることで、ソケットのワッシャの弾性体を消耗させ、プラグをメンテナンスフリーとして構成することもできる。
例えば、バルーンカテーテルなどの医療用カテーテルの気密性を測定する場合は、医療用カテーテルの基端側に接続されたハブにソケットを接続し、さらにプラグをソケットに接続して、プラグに接続したチューブから圧縮空気をハブから医療用カテーテルの内腔部に送気して、4MPa程度の圧力を負荷した時の気密性を測定する。図16は、その際に医療用カテーテル92のハブ93に、プラグ5とソケット3aを接続する時の接続状態の一例を説明するための説明図である。本例では、ハブ93とソケット3aとを接続具90を介して接続している。これは、多数の医療用カテーテルの検査を繰り返し行うと、ハブ93と接続するソケット3aの先端部分の雌ネジ部32が摩耗して耐圧性が低下するため、基端側ハウジング部10aを頻繁に交換することを避けることを目的とするものある。接続具90は、金属、ポリカーボネート等の耐圧性の高い材質を用いて構成されることが好ましいが、耐圧性が必ずしも高くないポリアミドなどの樹脂材料を用いて構成されたものであって、4MPa程度の圧力を負荷した場合に変形して密封性が保持できない部位を有していても、当該部位に補強部材を用いて補強することで、接続具90の耐圧性を確保することができる。図16に示す例では、接続具90の基端側(ソケット3aと接続する側)に、部材の厚みが小さく耐圧性の低い筒状部分94が存在するが、補強部材91を用いることで4MPa程度の圧力を負荷した場合でも流体の漏洩を防止することができる。補強部材91として良好な部材としては、ポリオレフィン、フッ素系樹脂、熱可塑性エラストマなどの材質で形成された熱収縮チューブ、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ガラス繊維などの材料で形成されたテープなどが挙げられる。これらは単独でも複数組み合わせてもよい。例えば、ポリイミド樹脂などの材料で形成されたテープの場合、その巻き数は、その厚みによって適宜調整すればよいが、テープの厚みが0.020〜0.30mmの場合は、耐圧性の低い部位に1巻き以上巻きつけるのが好ましい。このような接続具の構成は、市販の接続具を用いて高耐圧性の接続具を得るのに好適である。
1、2、3a、3b、4 ソケット
5、6、7 プラグ
10 ハウジング部
11 内周部
12 開口部
13、43 凹部
14 流路
15 フィルター
16、17、18、22 ワッシャ
16a、17a、18a、22a 環状体
16b、17b、18b、22b 弾性体
16c、17c、18c、22c 内周面
16d、18d 当接面
19 底部
20 弁体
21 バネ
30 雄ネジ嵌合部
31 雌ネジ嵌合部
31a 段部
32 雌ネジ部
33 雄テーパ部
34a、34b 流路
35a、35b 先端側開口部
36 雄ネジ部
40、41 環状部材
50、60、70 本体部
51、61、71 嵌合部
52、62、72 側面部
52a、62a 基端側側面部
52b 中間側面部
52c、62b 先端側側面部
53a、53b、53c、63a、63b、63c、73c 受面部
54、64、74 先端開口部
55、65、75 切り欠き部
56、66、76 内腔部
57 チューブ継手
58 チューブ
59 連結部
80、81、82 隙間
90 接続具
91 補強部材
92 医療用カテーテル
93 ハブ
94 筒状部分
101、102、103、104、105、106、107、108 接続構造
A、B 長軸方向

Claims (18)

  1. 側面部を有する筒状の嵌合部を備えるプラグと接続可能なソケットであって、
    前記嵌合部を当該嵌合部の長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、
    前記ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有し、
    前記ハウジング部は、その基端に、前記嵌合部の先端から当該嵌合部を受け入れる開口部を有し、
    前記プラグの前記嵌合部は、その先端に、前記嵌合部の前記先端の側に面する環状の受面部を有し、
    複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャが、その弾性体において、当該弾性体に対応する前記プラグの前記受面部と当接し得る当接面を有し、
    前記当接面を有するワッシャよりも、前記ソケットの基端側の前記ワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、前記プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接する環状の摺接部を形成するソケット。
  2. 前記複数のワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャよりも先端側にフィルターが設置されている請求項1に記載のソケット。
  3. 側面部を有する筒状の嵌合部を備えるプラグと接続可能なソケットであって、
    前記嵌合部を当該嵌合部の長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、
    前記ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有し、
    前記ハウジング部は、その基端に、前記嵌合部の先端から当該嵌合部を受け入れる開口部を有し、
    前記プラグの前記嵌合部は、その先端側に向かって階段状に段階的に断面の大きさが小さくなるように構成される前記側面部を有し、階段状に大きさが変化する段部に、前記嵌合部の前記先端の側に面する環状の受面部を有し、
    複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャが、その弾性体において、当該弾性体に対応する前記プラグの前記受面部と当接し得る当接面を有し、
    前記当接面を有するワッシャよりも、前記ソケットの基端側の前記ワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、前記プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接する環状の摺接部を形成するソケット。
  4. 複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャよりも先端側に開閉自在の弁体が設置され、
    前記弁体は、弁座としての当該最も先端側に設けられたワッシャと密着するように付勢されて閉じた状態にされている請求項に記載のソケット。
  5. 前記弁体よりも前記ハウジング部の前記基端に対して先端側にフィルターが設置されている請求項に記載のソケット。
  6. 複数設けられる前記ワッシャのうち少なくとも一部の隣接するもの同士が互いに接する請求項1〜5の何れか一項に記載のソケット。
  7. 複数設けられる前記ワッシャのうちの少なくとも一つのワッシャの弾性体における前記ハウジング部の長軸方向の厚みは、ワッシャの内周側の方が外周側より厚い請求項1〜のいずれか一項に記載のソケット。
  8. 前記複数のワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も基端側に設けられたワッシャが、その弾性体において、前記プラグの前記側面部に形成される受面部と当接し得る当接面を有する請求項のいずれか一項に記載のソケット。
  9. 前記側面部に形成される複数の受面部を有するプラグと接続可能であって、
    複数設けられる前記ワッシャのうち2以上全数以下のワッシャが、その各弾性体において、各ワッシャに対応する前記プラグの受面部とそれぞれ当接し得る当接面を有する請求項のいずれか一項に記載のソケット。
  10. 複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャの内腔部の大きさが、他のワッシャより小さい請求項1〜のいずれか一項に記載のソケット。
  11. プラグとソケットとをシール性良く且つ着脱可能に接続するためのプラグとソケットの接続構造であって、
    前記プラグは、側面部を有する筒状の嵌合部を有し、前記嵌合部は、その先端に、前記嵌合部の前記先端の側に面する環状の受面部を有し、
    前記ソケットは、前記筒状の嵌合部を当該プラグの長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、前記ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有し、
    前記ハウジング部は、その基端に、前記嵌合部の先端から当該嵌合部を受け入れる開口部を有し、
    複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャが、その弾性体において、当該弾性体に対応する前記プラグの前記受面部と当接し得る当接面を有し、
    前記当接面を有するワッシャよりも、前記ソケットの基端側に設けられた前記ワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、前記プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接するように、前記プラグの嵌合部が前記ハウジング部に受け入れられ、プラグとソケットをそれらの軸方向の移動を規制するように固定させて、当該弾性体が前記プラグの側面部と当該ワッシャの環状体との間で圧縮力を受けてプラグと当該ワッシャとが密着する、プラグとソケットの接続構造。
  12. プラグとソケットとをシール性良く且つ着脱可能に接続するためのプラグとソケットの接続構造であって、
    前記プラグは、側面部を有する筒状の嵌合部を有し、その先端側に向かって階段状に段階的に断面の大きさが小さくなるように構成される前記側面部を有し、階段状に大きさが変化する段部に、前記嵌合部の前記先端の側に面する環状の受面部を有し、
    前記ソケットは、前記筒状の嵌合部を当該プラグの長軸方向に沿って着脱可能に受け入れるハウジング部と、前記ハウジング部の内周部に当該ハウジング部の長軸方向に沿って複数設けられる、5%変形時の圧縮強さが4MPa以上の素材の環状体及び当該環状体の少なくとも内周側の近傍部の全周に亘り形成される環状の弾性体を有するワッシャと、を有し、
    前記ハウジング部は、その基端に、前記嵌合部の先端から当該嵌合部を受け入れる開口部を有し、
    複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャが、その弾性体において、当該弾性体に対応する前記プラグの前記受面部と当接し得る当接面を有し、
    前記当接面を有するワッシャよりも、前記ソケットの基端側に設けられた前記ワッシャのうちの少なくとも一つにおいて、その環状の弾性体が、前記プラグの側面部の周方向の全周に亘って摺接するように、前記プラグの嵌合部が前記ハウジング部に受け入れられ、プラグとソケットをそれらの軸方向の移動を規制するように固定させて、当該弾性体が前記プラグの側面部と当該ワッシャの環状体との間で圧縮力を受けてプラグと当該ワッシャとが密着する、プラグとソケットの接続構造。
  13. 複数設けられる前記ワッシャのうち、前記ハウジング部の前記基端に対して最も先端側に設けられたワッシャよりも先端側に開閉自在の弁体が設置され、
    前記弁体は、弁座としての当該最も先端側のワッシャと密着するように付勢されて閉じた状態にされ、前記プラグをソケットに接続した時に前記プラグの先端が弁体に当接することで開いた状態にされる請求項12に記載のプラグとソケットの接続構造。
  14. 前記プラグの前記段部に形成された受面部が、前記ハウジング部の前記基端に対して最も基端側のワッシャの当接面と当接し、前記プラグの先端が、弁体と当接し、弁座としてのワッシャの内腔部の大きさが、他のワッシャより小さい、請求項13記載のプラグとソケットの接続構造。
  15. 複数設けられる前記ワッシャのうち2以上全数以下のワッシャが、その各弾性体において、各ワッシャに対応する前記プラグの受面部とそれぞれ当接し得る当接面を有する請求項11〜14のいずれか一項に記載のプラグとソケットの接続構造。
  16. 前記プラグの側面部が、前記プラグの先端側に向かって先細りする構造を有する請求項11〜15のいずれか一項に記載のプラグとソケットの接続構造。
  17. 請求項1〜10のいずれか一項に記載のソケットと接続可能なプラグであって、
    前記ワッシャの摺接部と摺接する側面部を有する筒状の嵌合部と、
    前記側面部に形成される受面部と、を有し、
    前記嵌合部は、その先端側に向かって階段状に段階的に断面の大きさが小さくなるように構成される前記側面部を有し、階段状に大きさが変化する段部に、前記嵌合部の先端側に面する環状の前記受面部を有する、プラグ。
  18. 前記プラグの側面部が、前記プラグの先端側に向かって先細りする構造を有する請求項17に記載のプラグ。

JP2016014790A 2016-01-28 2016-01-28 ソケット、プラグ及びこれらの接続構造 Active JP6670619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016014790A JP6670619B2 (ja) 2016-01-28 2016-01-28 ソケット、プラグ及びこれらの接続構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016014790A JP6670619B2 (ja) 2016-01-28 2016-01-28 ソケット、プラグ及びこれらの接続構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017133618A JP2017133618A (ja) 2017-08-03
JP6670619B2 true JP6670619B2 (ja) 2020-03-25

Family

ID=59504241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016014790A Active JP6670619B2 (ja) 2016-01-28 2016-01-28 ソケット、プラグ及びこれらの接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6670619B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017133618A (ja) 2017-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103090059B (zh) 单向阀
US20170254461A1 (en) Crown seal with integral sealing projections for undersea hydraulic couplings
JP5747207B2 (ja) 管継手
US20110233925A1 (en) Threaded joint with elastomeric seal flange
WO2018179678A1 (ja) 樹脂製管継手
US10041325B2 (en) High pressure seal with composite anti-extrusion mechanism
TWI530635B (zh) Gas filling containers, gas filling containers, gaskets, and fittings
EP2828560A2 (en) Double metal to metal kx seal
US20120306163A1 (en) Seal and housing having such a seal
JP5322679B2 (ja) 継手に用いられるインサート部材及び継手
JPWO2019155600A1 (ja) リップシール、シールリング、シールリング装置及び船舶
JP6670619B2 (ja) ソケット、プラグ及びこれらの接続構造
BRPI0900987B1 (pt) Elemento de acoplamento hidráulico fêmea
EP2273174A2 (en) Compression seal
JP7011310B2 (ja) 脈動吸収機能付きコネクタ
JP6792483B2 (ja) 配管継手及び樹脂チューブ組立体
CN115246524A (zh) 流体端口组件和塞
US7137414B2 (en) Fluid transfer apparatus
WO2004027305A1 (en) Integral end connection for tube fitting
US10302232B2 (en) Self sealing end fitting
EP3121500B1 (en) Coupling for fixedly and sealingly securing components to one another with improved sealing
JP5566668B2 (ja) 管継手
JP5973504B2 (ja) 高圧配管流路の外部シール構造と水素ステーション
WO2019220604A1 (ja) 配管部材の保持構造、端部密閉具および接続具
JP6913541B2 (ja) 流体機器の接続構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191023

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6670619

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250