JP6668826B2 - 熱可塑性樹脂積層体 - Google Patents
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Description
エッジライト方式大型ディスプレイ用導光板用途では、主にメタクリル樹脂が使用されている。エッジライト方式大型ディスプレイ用導光板では、光路長が非常に長くなるため、メタクリル樹脂に対してわずかに透過率が不足する場合でも、輝度低下や色座標変化が問題になる場合があるため、メタクリル樹脂並みの優れた透明性が必要とされる。また、近年では意匠性の点からディスプレイの枠縁を薄くすることが求められ、これに伴い導光板とエッジライトの距離を近づける必要があるため、メタクリル樹脂製の導光板では寸法変化が大きいことや耐熱不足が問題になる場合がある。
メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂から成る透明板は、メタクリル樹脂に比べて吸水率が低いため、湿度環境下での寸法変化および反りの発生が小さいものの、全光線透過率が低いため、優れた全光線透過率を必要とするエッジライト方式大型ディスプレイ用導光板用途には不適である。
吸水率を低減させ、かつ表面硬度を低下させない方法として、特許文献1には、メタクリル酸メチル−スチレン共重合体樹脂の両面に、メタクリル樹脂層を有する透明多層シートが開示されているが、湿度環境下での寸法変化や反りの発生や、耐熱性不足が問題となることがある上、メタクリル酸メチルに比べて全光線透過率が低いため、エッジライト方式大型ディスプレイ用導光板用途には不適である。
また、特許文献2には、メタクリル系樹脂(A)層の片面または両面に、(メタ)アクリル酸エステル構成単位と脂肪族ビニル構成単位とを含むビニル共重合樹脂(B)が積層された合成樹脂積層体が開示されているが、ビニル共重合樹脂(B)層の厚みによっては湿度環境下でビニル共重合樹脂(B)層にクラックを生じやすいため、十分なものではなかった。
ビニル共重合樹脂(A);
下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル構成単位(a)と、下記一般式(2)で表される脂肪族ビニル構成単位(b)とを含み、前記(メタ)アクリル酸エステル構成単位(a)と前記脂肪族ビニル構成単位(b)との合計割合が全構成単位の合計に対して90〜100モル%であり、前記(メタ)アクリル酸エステル構成単位(a)と前記脂肪族ビニル構成単位(b)とのモル比が55:45〜85:15であるビニル共重合樹脂
メタクリル樹脂(B);
全構成単位の90モル%以上がメタクリル酸メチルであるメタクリル樹脂
[2]一般式(1)のR1及びR2がメチル基である[1]に記載の熱可塑性樹脂積層体。
[3]一般式(2)のR4がシクロヘキシル基である[1]または[2]に記載の熱可塑性樹脂積層体。
[4]総厚みが10μm〜10.0mmの範囲である[1]〜[3]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂積層体。
[5]片面または両面に表面賦形、表面印刷、ハードコート処理、反射防止処理、防汚処理、帯電防止処理、耐候性処理および防眩処理から選ばれるいずれか一つ以上を施した[1]〜[4]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂積層体。
[6][1]〜[5]のいずれかに記載の熱可塑性樹脂積層体を用いた導光板。
実施例および比較例で得られた積層体の評価は以下のように行った。
以下の合成例にて得られたビニル共重合樹脂について、水素化反応前後のUVスペクトル測定における260nmの吸収の減少率により求めた。水素化反応前の樹脂の濃度C1における吸光度A1、水素化反応後の樹脂の濃度C2における吸光度A2から、以下の式より算出した。
水素化率=100×[1−(A2×C1)/(A1×C2)]
以下の実施例、比較例にて得られた熱可塑性樹脂積層体および熱可塑性樹脂板について、JIS K 7105、ASTM D1003に準拠し、色差計(日本電色工業(株)製:COH―400)にて測定した。全光線透過率92%以上のものを合格とした。
以下の実施例、比較例にて得られた熱可塑性樹脂積層体および熱可塑性樹脂板について、JIS K 5600−5−4に準拠し、表面に対して角度45度、荷重750gで熱可塑性樹脂積層体表面を各硬度の鉛筆で引っかき、きず跡を生じなかった最も硬い鉛筆の硬度を鉛筆硬度として評価した。鉛筆硬度3H以上を合格とした。
以下の実施例、比較例にて得られた熱可塑性樹脂積層体および熱可塑性樹脂板について、温度23℃、相対湿度50%の環境に24時間以上放置した試験片を120mm四方に切り出した。試験片のMD方向およびTD方向に100mmの標線を引き、MD方向おとびTD方向に引いた標線長さの平均値を初期値とした。温度50℃、相対湿度80%の環境中で240時間保持した。取り出した試験片のMD方向およびTD方向に引いた標線長さを再度測定し、その平均値を試験値とした。試験値と初期値の差を変化量とし、初期値に対する変化量を百分率で算出し、寸法変化率とした。寸法変化率が+0.25%以内のものを合格とした。
以下の実施例、比較例にて得られた熱可塑性樹脂積層体および熱可塑性樹脂板について、温度23℃、相対湿度50%の環境に24時間以上放置した試験片を120mm四方に切り出した。上面が凹となるようガラス板上に平置きにし、4隅の浮きを隙間ゲージで測定し、4隅の平均を初期値とした。温度50度、相対湿度80%の環境中で240時間保持した。取出した試験片を上面が凹となるようガラス板上に平置きにし、4隅の浮きを隙間ゲージで測定し、4隅の平均値を試験値とした。試験値と初期値の差を反り量とし、反り量が0.3mm以下のものを合格とした。
試験片を100mm×300mmに切り出す。試験片を直径80mmの円筒に長辺が円周方向となるように押し付け、積層樹脂の界面の剥離の有無を評価した。剥離の生じる枚数が10枚中2枚以下のものを合格とした。
精製したメタクリル酸メチル(三菱ガス化学社製)77.0モル%と、精製したスチレン(和光純薬工業社製)23.0モル%と、重合開始剤としてt−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(アルケマ吉富社製、商品名:ルペロックス575)0.002モル%からなるモノマー組成物を、ヘリカルリボン翼付き10L完全混合槽に1kg/hで連続的に供給し、平均滞留時間2.5時間、重合温度150℃で連続重合を行った。重合槽の液面が一定となるよう底部から連続的に抜き出し、脱溶剤装置に導入してペレット状のビニル共重合樹脂(A1’)を得た。
得られたビニル共重合樹脂(A1’)をイソ酪酸メチル(関東化学社製)に溶解し、10重量%イソ酪酸メチル溶液を調整した。1000mLオートクレーブ装置に(A1’)の10重量%イソ酪酸メチル溶液を500重量部、10重量%Pd/C(NEケムキャット社製)を1重量部仕込み、水素圧9MPa、200℃で15時間保持してベンゼン環部位を水素化した。フィルターにより触媒を除去し、脱溶剤装置に導入してペレット状のビニル共重合樹脂(A1)を得た。1H−NMRによる測定の結果、メタクリル酸メチル構成単位の割合は75モル%であり、また波長260nmにおける吸光度測定の結果、ベンゼン環部位の水素化反応率は99%であった。
合成例1で使用したメタクリル酸メチルの使用量を62.0モル%とし、またスチレンの使用量を38.0モル%とした以外は合成例1と同様にしてビニル共重合樹脂(A2)を得た。1H−NMRによる測定の結果、メタクリル酸メチル構成単位の割合は60モル%であり、また波長260nmにおける吸光度測定の結果、ベンゼン環部位の水素化反応率は99%であった。
合成例1で使用したメタクリル酸メチルの使用量を30.000モル%とし、またスチレンの使用量を69.998モル%とした以外は合成例1と同様にしてビニル共重合樹脂(A3)を得た。1H−NMRによる測定の結果、メタクリル酸メチル構成単位の割合は28モル%であり、また波長260nmにおける吸光度測定の結果、ベンゼン環部位の水素化反応率は99%であった。
合成例1で使用したメタクリル酸メチルの使用量を92.0モル%とし、またスチレンの使用量を8.0モル%とした以外は合成例1と同様にしてビニル共重合樹脂(A4)を得た。1H−NMRによる測定の結果、メタクリル酸メチル構成単位の割合は90モル%であり、また波長260nmにおける吸光度測定の結果、ベンゼン環部位の水素化反応率は99%であった。
軸径32mmの単軸押出機と、軸径65mmの単軸押出機と、全押出機に連結されたフィードブロックと、フィードブロックに連結されたTダイとを有する多層押出装置を用いて積層体を成形した。軸径32mmの単軸押出機に合成例1で得たビニル共重合樹脂(A1)を連続的に導入し、シリンダ温度250℃、吐出速度6.0kg/hの条件で押し出した。また軸径65mmの単軸押出機にメタクリル樹脂(B1)(住友化学(株)製スミペックスMG5)を連続的に導入し、シリンダ温度250℃、吐出速度54.0kg/hで押し出した。全押出機に連結されたフィードブロックは2種3層の分配ピンを備え、温度250℃として(A1)と(B1)を導入し積層した。その先に連結された温度250℃のTダイでシート状に押し出し、上流側から温度90℃、82℃、120℃とした3本の鏡面仕上げロールで鏡面を転写しながら冷却し、(B1)の両側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)/(A1)=100μm/1800μm/100μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は10%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.21%、高温高湿での反り量は0.2mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は合格であった。
実施例1の軸径32mmの単軸押出機の吐出速度を12.0kg/h、軸径65mmの単軸押出機の吐出速度を48kg/hとした以外は実施例1と同様にして(B1)の両側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)/(A1)=200μm/1600μm/200μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.19%、高温高湿での反り量は0.1mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は合格であった。
実施例1の軸径32mmの単軸押出機の吐出速度を24.0kg/h、軸径65mmの単軸押出機の吐出速度を36.0kg/hとした以外は、実施例1と同様にして(B1)の両側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)/(A1)=400μm/1200μm/400μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は40%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.15%、高温高湿での反り量は0.0mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は合格であった。
実施例2のフィードブロックに2種5層の分配ピンを取り付けた以外は、実施例2と同様にして(B1)/(A1)/(B1)/(A1)/(B1)の順に積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(B1)/(A1)/(B1)/(A1)/(B1)=533μm/200μm/533μm/200μm/533μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.12%、高温高湿での反り量は0.1mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は合格であった。
実施例2で使用したビニル共重合樹脂(A1)の代わりに合成例2で得たビニル共重合樹脂(A2)を使用した以外は実施例2と同様にして(B1)の両側に(A2)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)/(A1)=200μm/1600μm/200μmであり、ビニル共重合樹脂(A2)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A2)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.15%、高温高湿での反り量は0.1mm、積層樹脂の密着性評価は2/10であり、総合判定は合格であった。
実施例1の軸径32mmの単軸押出機の吐出速度を6.0kg/h、軸径65mmの単軸押出機の吐出速度を24.0kg/hとした以外は実施例1と同様にして(B1)の両側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは1.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)/(A1)=100μm/800μm/100μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.21%、高温高湿での反り量は0.2mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は合格であった。
実施例2で使用したビニル共重合樹脂(A1)の代わりに合成例3で得たビニル共重合樹脂(A3)を使用した以外は実施例2と同様にして(B1)の両側に(A3)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A3)/(B1)/(A3)=200μm/1600μm/200μmであり、ビニル共重合樹脂(A3)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A3)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は2H、高温高湿での寸法変化率は+0.25%(クラック発生)、高温高湿での反り量は0.1mm(クラック発生)、積層樹脂の密着性評価は10/10であり、総合判定は不合格であった。
比較例1で使用したビニル共重合樹脂(A3)の代わりに合成例4で得たビニル共重合樹脂(A4)を使用した以外は比較例1と同様にして(B1)の両側に(A4)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A3)/(B1)/(A3)=200μm/1600μm/200μmであり、ビニル共重合樹脂(A3)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A3)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は4H、高温高湿での寸法変化率は+0.30%、高温高湿での反り量は0.2mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は不合格であった。
実施例1の軸径32mmの単軸押出機の吐出速度を2.4kg/h、軸径65mmの単軸押出機の吐出速度を57.6kg/hとした以外は、実施例1と同様にして(B1)の両側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)/(A1)=40μm/1920μm/40μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は4%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.28%(クラック発生)、高温高湿での反り量は0.1mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は不合格であった。
実施例2のフィードブロックに2種2層の分配ピンを取り付けた以外は、実施例2と同様にして(B1)の片側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B1)=400μm/1600μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル樹脂(B1)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.28%、高温高湿での反り量は1.0mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は不合格であった。
実施例2で使用したメタクリル樹脂(B1)の代わりにメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(B2)(新日鉄住金化学(株)製エスチレンMS−600)を使用した以外は実施例2と同様にして(B2)の両側に(A1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(A1)/(B2)/(A1)=200μm/1600μm/200μmであり、ビニル共重合樹脂(A1)とメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(B2)の合計厚みに対するビニル共重合樹脂(A1)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は90%、鉛筆硬度は3H、高温高湿での寸法変化率は+0.12%、高温高湿での反り量は0.0mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は不合格であった。
比較例5で使用したビニル共重合樹脂(A1)の代わりにメタクリル樹脂(B1)(住友化学(株)製スミペックスMG5)を使用した以外は比較例5と同様にして(B2)の両側に(B1)を積層した熱可塑性樹脂積層体を得た。得られた積層体の厚みは2.0mm、各層の厚みは中央付近で(B1)/(B2)/(B1)=200μm/1600μm/200μmであり、メタクリル樹脂(B1)とメタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(B2)の合計厚みに対するメタクリル樹脂(B1)の厚みの割合は20%であった。全光線透過率は90%、鉛筆硬度は4H、高温高湿での寸法変化率は+0.12%、高温高湿での反り量は0.1mm、積層樹脂の密着性評価は0/10であり、総合判定は不合格であった。
軸径65mmの単軸押出機と、押出機に連結されたTダイとを有する単層押出装置を用いて単層体を成形した。単軸押出機にメタクリル樹脂(B1)を連続的に導入し、シリンダ温度250℃、吐出速度50.0kg/hで押し出した。その先に連結された温度250℃のTダイでシート状に押し出し、上流側から温度90℃、82℃、105℃とした3本の鏡面仕上げロールで鏡面を転写しながら冷却し、単層体を得た。得られた単層体の厚みは2.0mmであった。全光線透過率は93%、鉛筆硬度は4H、高温高湿での寸法変化率は+0.35%、高温高湿での反り量は0.3mmであり、総合判定は不合格であった。
比較例7で使用したメタクリル樹脂(B1)の代わりに、メタクリル酸メチル−スチレン共重合樹脂(B2)(新日鉄住金化学(株)製エスチレンMS−600)を使用した以外は比較例7と同様にして単層体を得た。得られた単層体の厚みは2.0mmであった。全光線透過率は90%、鉛筆硬度はHB、高温高湿での寸法変化率は+0.12%、高温高湿での反り量は0.1mmであり、総合判定は不合格であった。
Claims (6)
- 少なくともb/a/b/a/bの層構成を有し、a層は下記ビニル共重合樹脂(A)を含む層からなり、b層は下記メタクリル樹脂(B)を含む層からなり、全a層と全b層の合計厚みに対する全a層の合計厚みの割合が5〜50%である熱可塑性樹脂積層体。
ビニル共重合樹脂(A);
下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル構成単位(a)と、下記一般式(2)で表される脂肪族ビニル構成単位(b)とを含み、前記(メタ)アクリル酸エステル構成単位(a)と前記脂肪族ビニル構成単位(b)との合計割合が全構成単位の合計に対して90〜100モル%であり、前記(メタ)アクリル酸エステル構成単位(a)と前記脂肪族ビニル構成単位(b)とのモル比が55:45〜85:15であるビニル共重合樹脂
メタクリル樹脂(B);
全構成単位の90モル%以上がメタクリル酸メチルであるメタクリル樹脂
- 一般式(1)のR1及びR2がメチル基である請求項1に記載の熱可塑性樹脂積層体。
- 一般式(2)のR4がシクロヘキシル基である請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂積層体。
- 総厚みが10μm〜10.0mmの範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性樹脂積層体。
- 片面または両面に表面賦形、表面印刷、ハードコート処理、反射防止処理、防汚処理、帯電防止処理、耐候性処理および防眩処理から選ばれるいずれか一つ以上を施した請求項1〜4のいずれかに記載の熱可塑性樹脂積層体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の熱可塑性樹脂積層体を用いた導光板。
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