以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下では、単にパチンコ機という)10に適用した例について説明する。図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の正面図、図2、図3はパチンコ機10の主要な構成部分を展開した斜視図、図4はパチンコ機10の主要な構成部分を示す斜視図、図5はパチンコ機10における遊技盤43の正面図である。
図1に示されるように、パチンコ機10は、略矩形状に組み合わされた木枠によって外殻が形成された外枠11と、その外枠11と略同一の外形形状に形成され、外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを備えている。外枠11は、木製の板材を四辺に連結して構成されるものであって矩形枠状をなしている。そして、パチンコ機10は、外枠11を遊技ホールにおける島設備に取り付け固定されることによって遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、図2および図3に示されるように、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。そして、遊技機本体12のうちの内枠13が外枠11に対して回動(開閉)可能に支持されている。
前扉枠14は、図2に示されるように、正面視で左側(回動中心に対して一端側の固定端側)を回動基端側とすると共に右側(回動中心に対して他端側の開放端側)を回動先端側として前方へ回動可能となるように内枠13に支持されている。裏パックユニット15は、図3に示されるように、正面視で左側を回動基端側とすると共に右側を回動先端側として後方へ回動可能となるように内枠13に支持されている。
また、遊技機本体12には、図2および図3に示されるように、その回動先端側に、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能な施錠状態とすると共に、前扉枠14を内枠13に対して開放不能な施錠状態とする機能を有する施錠装置16が備えられている。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面に露出させて設けられたシリンダ錠17(図1参照)に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
前扉枠14は、図1および図2に示されるように、装飾用の樹脂部品や電気部品等が組みつけられて構成され、略中央部に略矩形状に開口された窓部21が設けられている。そして、前扉枠14の裏面側には無色透明な2枚の板ガラスを有する窓パネル22が配設され、当該窓パネル22を介して後述する遊技盤43の前面(遊技領域)がパチンコ機10の正面側から視認可能となっている。なお、窓パネル22は、板ガラスではなく、合成樹脂によって無色透明に形成されたものを用いてもよい。
また、前扉枠14には、図1および図4に示されるように、窓部21の下方に、当該前扉枠14の前方に張り出した上側膨出部23と下側膨出部24とが上下に並設されている。そして、図4に示されるように、上側膨出部23の内側には、上方に開口した上皿25が設けられており、当該上皿25に遊技球を貯留できるようになっている。また、この上皿25は、開口部における底面が正面視(図1、図4参照)右側に向かって下降傾斜して形成されており、傾斜によって上皿25に投入された(貯留されている)球を後述する遊技球発射機構(発射手段)44へと導く機能を有している。
さらに、上側膨出部23には、上面(上面のうちの開口されていない部分)の略中央部に第1枠ボタン26(操作手段)が備えられており、当該第1枠ボタン26より正面視右側に第2枠ボタン27(操作手段)が備えられている。第1枠ボタン26は、後述する図柄表示装置80において、表示されるステージ(背景)を変更したり、表示されるリーチ演出のチャンスアップ演出や予告キャラクタの演出を表示させたりする場合に操作される。第2枠ボタン27は、後述する音声ランプ制御装置92で制御される音量や光量等を変更する際に遊技者によって操作される。本パチンコ機10では、第1枠ボタン26は上面視略円状とされ、第2枠ボタン27は上面視略十字状とされているが、第1枠ボタン26および第2枠ボタン27の形状は適宜変更可能である。
なお、ステージとは、図柄表示装置80に表示される演出に統一性を持たせる演出(背景)モードのことであり、本パチンコ機10では、「海中ステージ」、「浜辺ステージ」、「街中ステージ」の3つのステージが設けられている。そして、後述するリーチ演出等の各種演出は、各ステージに対応したテーマに合わせた演出となるように設定されている。また、ステージの変更は、後述する図柄表示装置80(メイン表示部71)にて変動表示が行われていない期間および変動表示が行われている所定期間に遊技者によって第1枠ボタン26が操作された場合に行われ、第1枠ボタン26が操作される度に、「海中ステージ」→「浜辺ステージ」→「街中ステージ」→「海中ステージ」の順に繰り返し変更される。
また、上側膨出部23には、図4に示されるように、第2枠ボタン27よりも正面視右側に、球貸ボタン28および返却ボタン29が設けられている。これにより、遊技ホール等において、パチンコ機10の側方に配置されるカードユニット(球貸ユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で球貸ボタン28が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却ボタン29は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。但し、カードユニットを介さずに球貸装置等から上皿25に遊技球が直接貸し出されるパチンコ機、いわゆる現金機では球貸ボタン28および返却ボタン29は不要である。この場合には、球貸ボタン28および返却ボタン29の設置部分に飾りシール等を付加して部品構成は共通のものとしてもよい。これにより、カードユニットを用いたパチンコ機(CR機)と現金機との共通化を図ることができる。
下側膨出部24の内側には、上皿25と同様に上方に開口し、上皿25に貯留しきれなかった球を貯留するための下皿30が設けられている。なお、上皿25および下皿30には、裏パックユニット15に設けられている後述する払出装置99から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた排出通路を通じて排出される。
下皿30の正面視右側には、図1および図4に示されるように、遊技球を後述する遊技盤43の前面へ打ち込むために遊技者によって操作される操作ハンドル31が配設されている。この操作ハンドル31の内部には、当該操作ハンドル31が遊技者により触られていることを検知するタッチセンサ31aと、遊技者が操作ハンドル31を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるための押しボタン式の打ち止めスイッチ31bと(図1参照)、操作ハンドル31の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器(図示略)とが内蔵されている。そして、操作ハンドル31が遊技者によって右回りに回転操作されると、タッチセンサ31aがオンされると共に可変抵抗器の抵抗値が操作量に対応して変化し、操作ハンドル31の回動操作量に応じて変化する可変抵抗器の抵抗値に対応した強さで遊技球が発射され、これにより遊技者の操作に対応した飛び量で後述する遊技盤43の前面へ遊技球が打ち込まれる。また、操作ハンドル31が遊技者により操作されていない状態においては、タッチセンサ31aおよび打ち止めスイッチ31bはオフとなっている。
さらに、下皿30の正面下方部には、図1に示されるように、下皿30に貯留された球を下方へ排出する際に操作するための球抜きレバー32が設けられている。この球抜きレバー32は、通常は右方向に配置されており、左方向へスライドさせることによって下皿30の底面に形成された底面口が開口し、その底面口から遊技球が自然落下して排出される。この球抜きレバー32の操作は、通常、下皿30の下方に当該下皿30から排出された球を受け取る箱(一般に「ドル箱」と称される)を置いた状態で行われる。
また、前扉枠14には、窓部21の周囲にLED等の発光手段を内蔵した電飾部33が設けられていると共に、窓部21の上方における左右両端部に一対のスピーカ部34が備えられている。本パチンコ機10においては、当たり時やリーチ演出時等には、各電飾部33が点灯または点滅して、当たり中である旨、或いはリーチ中である旨が報知されると共に、スピーカ部34からの音声によって当たり中である旨、或いはリーチ中である旨が報知されることにより、遊技中の演出効果を高める構成となっている。また、電飾部33は、エラー発生時等において点滅するエラーランプとしての機能も発揮するようになっている。さらに、本パチンコ機10においては、より煌びやかさを醸し出すために、電飾部33の周りの領域にクロムメッキを施したABS樹脂製のメッキ部材35が取り付けられている。
内枠13は、図2に示されるように、外形が外枠11とほぼ同一形状とされた樹脂ベース41を主体に構成されており、樹脂ベース41の中央部には略楕円形状の窓孔42が形成されている。そして、樹脂ベース41には、図5に示される遊技盤43が着脱可能に取り付けられていると共に、遊技球を遊技盤43の前面領域に発射する遊技球発射機構44が配設されている。遊技球発射機構44は、樹脂ベース41における窓孔42の下方に取り付けられており、後述する誘導レールに向けて延びる発射レール45と、上皿25に貯留されている遊技球を発射レール45上に供給する球送り装置46と、発射レール45上に供給された遊技球を誘導レールに向けて発射させる電動アクチュエータである発射ソレノイド47とを備えている。そして、前扉枠14に設けられた操作ハンドル31が操作されることにより発射ソレノイド47が駆動制御され、遊技球が発射される。
ここで、遊技盤43の構成について図5を参照しつつ具体的に説明する。遊技盤43は、正面視略矩形状に切削加工した樹脂材料で形成されたベース板50の前面に、球案内用の多数の釘51や風車52、内レール53、外レール54、一般入賞口55、第1始動口56(通常第1始動入球部)、特別第1始動口(特別第1始動入球部)57、第2始動口(第2始動入球部)58、第1可変入賞装置(第1可変入球手段)59、第2可変入賞装置(第2可変入球手段)60、普通図柄始動ゲート61、可変表示装置ユニット62等が組みつけられて構成されている。なお、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60、普通図柄始動ゲート61、可変表示装置ユニット62等は、ルータ加工によってベース板50に形成された貫通穴に配設され、遊技盤43の前面側から木ネジ等により固定されている。そして、このような遊技盤43は、前面の中央部分が前扉枠14の窓部21を介して視認することができるように、周辺部が内枠13の裏面側に取り付けられて固定されている。
また、遊技盤43には、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60、および普通図柄始動ゲート61のそれぞれに対応させて検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61a(図9参照)が設けられている。そして、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60、普通図柄始動ゲート61への入球が発生すると、対応する検知センサによって入球が検知され、検知結果が後述する主制御装置91に対して出力される。なお、検知センサとしては、例えば、電磁誘導型の近接センサが用いられるが、遊技球の入球を個別に検知できるのであれば使用するセンサは任意である。
また、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、または第2可変入賞装置60への入球の発生が検知されると、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。本実施形態では、一般入賞口55への入球が発生した場合には10個の遊技球の払い出しが実行され、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60への入球が発生した場合には15個の遊技球の払い出しが実行され、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58への入球が発生した場合には3個の遊技球の払い出しが実行されるようになっている。なお、これら賞球の個数は任意であり、例えば、第1始動口56または特別第1始動口57に入球した場合と、第2始動口58に入球した場合とで賞球個数が異なるようにしてもよい。また、第1可変入賞装置59に入球した場合と第2可変入賞装置60に入球した場合とで賞球個数が異なるようにしてもよい。さらに、第1可変入賞装置59および第2可変入賞装置60への入球に対する賞球個数が他の賞球個数より多い構成に限定されることはなく、例えば、第1可変入賞装置59および第2可変入賞装置60への入球に対する賞球個数が一般入賞口55への入球に対する賞球個数よりも少ない構成としてもよい。
内レール53および外レール54は、帯状の金属板を略円弧状に屈曲加工して構成されたものであり、当該内レール53および外レール54によって誘導レールが構成されると共に、遊技球発射機構44から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるように、ベース板50に取り付けられている。また、遊技盤43の前面には、正面視において、内レール53の右下側の先端部と外レール54の右上側の先端部との間を繋ぐ樹脂製の繋ぎ部材63が配設されている。なお、遊技領域とは、内レール53、外レール54、および繋ぎ部材63によって囲まれる遊技盤43の前面の領域のことであり、遊技球の挙動によって遊技が行われる領域(発射された遊技球が流下する領域)のことである。
また、内レール53の先端側(図5の左上部)には戻り球防止部材64が取り付けられ、一旦、遊技盤43の上部(遊技領域)へ発射された遊技球が誘導レール(内レール53と外レール54との間の領域)内に戻ってしまうことを抑制することができるようになっている。そして、外レール54の先端部(図5の右上部)には、球の最大飛翔部分に対応する位置に返しゴム65が取り付けられ、所定以上の勢いで発射された球は、返しゴム65に当たって、勢いが減衰されつつ中央部側へ跳ね返されるようになっている。
第1始動口56、特別第1始動口57および第2始動口58は、遊技球が入球し得るものであり、第1始動口56は、遊技盤43の正面視下方中央に配設され、特別第1始動口57は、遊技盤43の正面視右側に配設され、第2始動口58は、遊技盤43の正面視右側であって、特別第1始動口57の下方に配設されている。
さらに詳述すると、第1始動口56は、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視左側を通過するように遊技球を発射した場合に遊技球が入球し得るように配設され、特別第1始動口57および第2始動口58は、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視右側を通過するように遊技球を発射した場合に遊技球が入球し得るように配設されている。言い換えると、第1始動口56は、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視右側を通過するように遊技球を発射した場合に遊技球が入球し難くなるように配設され、特別第1始動口57および第2始動口58は、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視左側を通過するように遊技球を発射した場合に遊技球が入球し難くなるように配設されている。
なお、第2始動口58は、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視右側を通過するように遊技球を発射した場合、特別第1始動口57に入球しなかった遊技球が入球し得るように配設されている。
以下では、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視左側を通過するように遊技球を発射することを、遊技者が遊技球を左打ちするともいい、遊技者が後述する図柄表示装置80の正面視右側を通過するように遊技球を発射することを、遊技者が遊技球を右打ちするともいう。
第1始動口56に遊技球が入球すると、対応する検知センサ56a(図9参照)によって遊技球の入球が検知され、特別第1始動口57に遊技球が入球すると、対応する検知センサ57a(図9参照)によって遊技球の入球が検知される。同様に、第2始動口58に遊技球が入球すると、対応する検知センサ58a(図9参照)によって遊技球の入球が検知される。そして、各検知結果が後述する主制御装置91に対して出力され、当該主制御装置91で特別図柄の当たりか否かの判定(開閉実行モードに移行するか否かの判定)が行われ、抽選結果に応じた表示が後述する図柄表示装置80に示される。
また、特別第1始動口57には、電動役物66が設けられている。この電動役物66は、開閉可能に構成されており、電動役物66が閉鎖状態である場合には、遊技球が特別第1始動口57に入球しない、または入球し難い状態となり、電動役物66が開放状態である場合には、遊技球が特別第1始動口57へ入球し易い状態となっている。本実施形態では、電動役物66が閉鎖状態である場合には、遊技球が特別第1始動口57にほとんど入球しない構成とされている。
普通図柄始動ゲート(スルーゲート)61は、遊技盤43の正面視右側であって、特別第1始動口57の上方に設けられている。そして、普通図柄始動ゲート61を遊技球が通過すると、対応する検知センサ61a(図9参照)によって遊技球の通過(入球)が検知され、検知結果が後述する主制御装置91に対して出力される。また、普通図柄始動ゲート61を遊技球が通過すると、普通図柄の当たりか否かの判定(電動役物66を開放状態にするか否かの判定)が後述する主制御装置91で行われる。そして、判定結果が当たり(電動役物開放状態への移行に対応した当選結果)であった場合には、電動役物駆動部66a(図9参照)が駆動されて電動役物66が開放状態となり、遊技球が特別第1始動口57へ入球し易い状態となる。
なお、具体的には後述するが、本実施形態では、普通図柄の当たり確率がアップして電動役物66が開放状態となり易くなる高頻度サポートモード(第1遊技状態)、および高頻度サポートモードよりも電動役物66が開放状態となり難い低頻度サポートモード(第2遊技状態)が搭載されている。例えば、高頻度サポートモード状態では、普通図柄の当たり確率が1/2程度とされ、低頻度サポートモード状態では、普通図柄の当たり確率が1/100程度とされる。なお、これに限定されることはなく、例えば、低頻度サポートモード状態では、普通図柄の当たり確率が1/1000程度とされていてもよい。また、後述するように、普通図柄の当たり確率が等しくされていてもよく、この場合は、1回の開放回数や開放時間を適宜設定することにより、低頻度サポートでは、電動役物66を介して特別第1始動口57に遊技球が入球し難くなっている。
また、低頻度サポートモード状態では、電動役物66が開放状態となる確率を加味した上で、第1始動口56、特別第1始動口57、および第2始動口58は、遊技者が遊技球を左打ちして第1始動口56に入球する確率の方が、遊技者が遊技球を右打ちして特別第1始動口57または第2始動口58に入球する確率よりも高くなるように設置されている。また、高頻度サポートモード状態では、電動役物66が開放状態となる確率を加味した上で、第1始動口56、特別第1始動口57、および第2始動口58は、遊技者が遊技球を左打ちして第1始動口56に入球する確率の方が、遊技者が遊技球を右打ちして特別第1始動口57または第2始動口58に入球する確率よりも低くなるように設置されている。そして、後述するように、本実施形態では、第1始動口56または特別第1始動口57に遊技球が入球した場合の方が、第2始動口58に遊技球が入球した場合より、遊技者にとって有利な結果が発生し易くされている。
このため、低頻度サポートモード状態では、遊技者は、遊技球を左打ちして第1始動口56に遊技球を入球させる方が有利となるため、遊技球が図柄表示装置80の正面視左側を通過するように当該遊技球を発射する。また、高頻度サポートモード状態では、遊技者は、遊技球を右打ちすることで普通図柄始動ゲート61に遊技球を通過させ、電動役物66を開放状態にして特別第1始動口57(第2始動口58)に遊技球を入球させる方が有利となるため、遊技球が図柄表示装置80の正面視右側を通過するように当該遊技球を発射する。
第1可変入賞装置59は、後述するセンターフレーム81の正面視右上方側であって、特別第1始動口57よりも上方に配設され、遊技盤43の背面側へと通じる第1大入賞口59aと、当該第1大入賞口59aを覆う羽根部材59bと、羽根部材59bの底部を軸として当該羽根部材を正面視右側に開放駆動するためのソレノイド等の第1可変入賞装置駆動部59d(図9参照)とを有する構成とされている。第1大入賞口59aは、通常時は、遊技球が入球できないか、または入球し難い閉鎖状態となっている。そして、後述する主制御装置91で開閉実行モードへの移行に当選した(当たり抽選に当選した)と判定されると、第1可変入賞装置駆動部59dが駆動されて羽根部材59bが正面視右側に傾倒し、遊技球が第1大入賞口59aに入球し易い開放状態を一時的に形成し、その開放状態と通常時の閉鎖状態との状態を交互に繰り返すように作動する。例えば、通常時には閉鎖されている第1大入賞口59aが、所定期間(例えば、30秒経過するまで、或いは、遊技球が10個入球するまで)開放される。この第1可変入賞装置59の開閉動作は、決定された当たりの種別によって決定され、例えば、後述する16R当たり結果であれば、16回(16ラウンド)繰り返し行われる。そして、この開閉動作が行われている状態が遊技者にとって有利な特典遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。このため、第1大入賞口59aが開放状態となる開閉実行モードでは、遊技者は、第1大入賞口59aに遊技球が入球するように遊技球を右打ちする。
第2可変入賞装置60は、遊技盤43の正面視下方右側であって、第2始動口58の下方に配設され、遊技盤43の背面側へと通じる第2大入賞口60aと、当該第2大入賞口60aを覆う横長矩形状の開閉板60bと、当該開閉板60bの下辺を軸として開閉板60bを前方側に開閉駆動するためのソレノイド等の第2可変入賞装置駆動部60d(図9参照)とを有する構成とされている。第2大入賞口60aは、第1大入賞口59aと同様に、通常時は、遊技球が入球できないか、または入球し難い閉鎖状態となっている。そして、後述する主制御装置91で開閉実行モードへの移行に当選した(当たり抽選に当選した)と判定されると、第2可変入賞装置駆動部60dが駆動されて開閉板60bが前面下側に傾倒し、遊技球が第2大入賞口60aに入球し易い開放状態を一時的に形成し、その開放状態と通常時の閉鎖状態との状態を交互に繰り返すように作動する。例えば、通常時には閉鎖されている第2大入賞口60aが、所定期間(例えば、30秒経過するまで、或いは、遊技球が10個入球するまで)開放される。この第2可変入賞装置60の開閉動作は、決定された当たりの種別によって決定され、例えば、後述する16R当たり結果であれば、16回(16ラウンド)繰り返し行われる。そして、この開閉動作が行われている状態が遊技者にとって有利な特典遊技状態の一形態であり、遊技者には、遊技上の価値(遊技価値)の付与として通常時より多量の賞球の払い出しが行われる。このため、第2大入賞口60aが開放状態となる開閉実行モードでは、遊技者は、第2大入賞口60aに遊技球が入球するように遊技球を右打ちする。
ここで、開閉実行モードとは、後述する主制御装置91での第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする抽選遊技(第1抽選遊技)、または第2始動口58への入賞を契機とする抽選遊技(第2抽選遊技)の開閉実行モードに移行するか否かの抽選に当選した場合に移行するモードのことであり、この開閉実行モードについては後に説明する。また、具体的には後述するが、本実施形態では、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする抽選遊技(第1抽選遊技)の開閉実行モードに移行するか否かの抽選に当選すると第1可変入賞装置59が開閉動作し、第2始動口58への入賞を契機とする抽選遊技(第2抽選遊技)の開閉実行モードに移行するか否かの抽選に当選すると第2可変入賞装置60が開閉動作する。
この場合、本実施形態では、上記のように、第1可変入賞装置59は、特別第1始動口57より上方に配設され、第2可変入賞装置60は、第2始動口58より下方に配設されている。このため、遊技者が遊技球を右打ちすると、当該遊技球は、第1可変入賞装置59が備えられている領域、特別第1始動口57が備えられている領域、第2始動口58が備えられている領域、第2可変入賞装置60が備えられている領域の順に流下する。つまり、第1可変入賞装置59が開放状態である際には、第1可変入賞装置59に遊技球が最も入球し易く、第1可変入賞装置59に入球しなかった遊技球が特別第1始動口57側へと流下する。また、第2可変入賞装置60が開放状態である場合には、特別第1始動口57および第2始動口58に入球しなかった遊技球が当該第2可変入賞装置60に入球する可能性がある。つまり、本実施形態では、第1可変入賞装置59が開放状態である場合の方が第2可変入賞装置60が開放状態である場合よりも、遊技球は、特別第1始動口57または第2始動口58に入球し難くなっている。
一般入賞口55は、遊技盤43の正面視下方に複数設けられている。また、遊技盤43の正面視最下部にはアウト口67が設けられており、各種入賞口に入球しなかった遊技球がアウト口67を通って遊技領域から排出されるようになっている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。なお、本明細書においては、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59(第1大入賞口59a)、および第2可変入賞装置60(第2大入賞口60a)への遊技球の入球を入賞とも表現する。
遊技盤43の正面視右下側隅部には、証紙や識別ラベル等を貼着するための貼着スペース70が設けられており、貼着スペース70に貼られた証紙等は、前扉枠14の窓部21を介してパチンコ機10の前方から視認することができるようになっている。
また、遊技盤43の正面視左下側隅部(外レール54の外側)には、発光手段である複数のLEDで構成されるメイン表示部71が備えられている。このメイン表示部71は、前扉枠14の窓部21を介してパチンコ機10の前方から視認可能となっている。
メイン表示部71は、第1始動口56および特別第1始動口57への入賞に基づいて主制御装置91で行われた第1抽選遊技の結果を示す第1結果表示部(第1結果表示手段)71a、第2始動口58への入賞に基づいて主制御装置91で行われた第2抽選遊技の結果を示す第2結果表示部(第2結果表示手段)71b、開閉実行モードへ移行するか否かの抽選(当たり抽選)に当選することで第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60が開閉実行モードとなった場合(または開閉実行モードとなる場合)において、その開閉実行モードにおける第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60が開放される回数を示すラウンド表示部71cとを有している。
具体的には、第1結果表示部71aでは、第1抽選遊技に関する変動表示が行われ、第1抽選遊技に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで変動表示(点滅表示)した後、その変動表示の停止結果として、第1抽選遊技の結果を示す点灯状態で停止表示される。そして、第1抽選遊技の抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第1結果表示部71aにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
また、第2結果表示部71bでは、第2抽選遊技に関する変動表示が行われ、第2抽選遊技に基づいて決定された変動時間(動的表示時間)が経過するまで変動表示(点滅表示)した後、その変動表示の停止結果として、第2抽選遊技の結果を示す点灯状態で停止表示される。そして、第2抽選遊技の抽選結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、第2結果表示部71bにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ここで、第1、第2抽選遊技(第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58のいずれかへの入賞)に基づいて、対応する第1、第2結果表示部71a、71bにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示して上記変動表示が停止するまでが遊技回(変動表示回)の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の結果表示部が設けられ、第1、第2抽選遊技のいずれにおいてもその単一の結果表示部にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の結果表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
さらに、メイン表示部71は、第1、第2結果表示部71a、71b、ラウンド表示部71cに加えてその他表示部71dを有している。その他表示部71dでは、例えば、普通図柄始動ゲート61への入賞を契機として変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、普通図柄始動ゲート61への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が示される。そして、普通図柄始動ゲート61への入賞を契機とする内部抽選の結果が電動役物66の開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、その他表示部71dにて所定の停止結果が点灯表示された後に、電動役物66の開放状態へ移行する。
また、その他表示部71dにおいて普通図柄始動ゲート61への入賞を契機とする変動表示が行われている間に遊技球が普通図柄始動ゲート61を通過すると、その通過回数は本実施形態では最大4回まで保留され、その保留回数も表示されるようになっている。さらに、第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71bにおいて変動表示が行われている間に第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に遊技球が入賞すると、その入賞回数は、本実施形態では第1始動口56および特別第1始動口57に対して合計で最大4回、第2始動口58に対して最大1回まで保留され、その保留回数も表示される。
なお、メイン表示部71を構成する複数のLEDは、それぞれのLEDの発光色(例えば、赤、緑、青)が異なるように構成することにより、その発光色の組み合わせによって少ないLEDでパチンコ機10の各種遊技状態を示唆することができる。また、メイン表示部71は、液晶表示装置等の他の表示装置を用いて構成されていてもよい。
可変表示装置ユニット62は、遊技盤43の中央に配設されている。この可変表示装置ユニット62は、第1結果表示部71aにおける変動表示と同期させながら第1特別図柄を変動表示させて第1抽選遊技の抽選結果を表示すると共に、第2結果表示部71bにおける変動表示と同期させながら第2特別図柄を変動表示させて第2抽選遊技の抽選結果を表示する表示画面80aを有する図柄表示装置(絵柄表示手段)80と、図柄表示装置80を囲むようにして配設されたセンターフレーム81とを有している。
なお、センターフレーム81は、上部がパチンコ機10の前方に延出した状態で設置されている。これにより、図柄表示装置80の表示画面80aの前方を遊技球が落下していくのが防止され、遊技球の落下により表示画面80aの視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。また、図柄表示装置80が遊技盤43の中央に配設されていると共にセンターフレーム81が前方に延出した状態で設置されているため、遊技者が発射した遊技球は、図柄表示装置80の正面視左側、または図柄表示装置80の正面視右側を通過して流下する。
図柄表示装置80は、略矩形状とされた17インチサイズの大型の液晶ディスプレイで構成されている。そして、図6に示されるように、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする第1遊技抽選の判定結果を示す第1特別図柄、および第2始動口58への入賞を契機とする第2抽選遊技の判定結果を示す第2特別図柄を表示する上側の上側表示領域Dmと、保留図柄(第1抽選遊技および第2抽選遊技の保留)を表示する下側の下側表示領域Dnとを有している。
なお、この図柄表示装置80は、後述する表示制御装置93によって表示画面80aの表示内容が制御される。また、図柄表示装置80は、液晶ディスプレイであることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置、またはCRTといった表示画面を有する他の表示装置であってもよい。
上側表示領域Dmは、本パチンコ機10では、上、中および下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、図柄表示装置80(表示画面80a)における変動表示は、第1始動口56、特別第1始動口57または第2始動口58への入賞を契機として開始される。すなわち、第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71bにおいて変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置80において変動表示が行われる。そして、開閉実行モードに移行する遊技回では、図柄表示装置80では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
上側表示領域Dmに表示される第1特別図柄、第2特別図柄は、図7(a)〜(i)に示される「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、図7(j)に示される貝形状の絵図柄からなる副図柄により構成されている。より詳しくは、主図柄は、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付された図柄によって構成されている。
また、図柄表示装置80の上側表示領域Dmには、図6に示されるように、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が設定され、各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄とが所定の順序で巡回的に配列されて構成されている。具体的には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順(図柄の変動方向に対して降順)に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順(図柄の変動方向に対して昇順)に配列されると共に各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は、それぞれ18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順(図柄の変動方向に対して昇順)に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。
また、上側表示領域Dmは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。なお、本パチンコ機10では、上側表示領域Dmに、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。
そして、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58への入賞を契機として上側表示領域Dmにおいて遊技回(変動表示回)用の演出が行われる場合には、各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示が開始される。その後、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示から待機表示に切り換えられ、最終的に各図柄列Z1〜Z3にて所定の図柄が静止表示した状態で遊技回用の演出が終了される。
また、遊技回用の演出が終了する場合、開閉実行モードへの移行に対応する遊技回であれば、有効ラインのいずれかに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成され、開閉実行モードへの移行(当たり結果の発生)として当たり動画が表示されるようになっている。
なお、上記で説明したように、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58へのいずれかの入賞を契機として図柄表示装置80(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示して上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。また、図柄表示装置80における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数等は適宜変更可能である。さらに、図柄表示装置80にて変動表示される絵柄は図7に示すものに限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
下側表示領域Dnは、上側表示領域Dmよりも横長に設けられている。この下側表示領域Dnは、正面視左側に第1保留図柄表示エリアDsを有し、正面視右側に第2保留図柄表示エリアDtを有し、第1保留図柄表示エリアDsと第2保留図柄表示エリアDtとの間に実行保留図柄表示エリアDuを有している。第1保留図柄表示エリアDsは、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする保留数(第1抽選遊技の保留数)を表示するエリアであり、本パチンコ機10では第1始動口56または特別第1始動口57への入賞が合計で最大4回まで保留されるように構成されているため、4つの小領域の第1〜第4表示エリアDs1〜Ds4に等区分されている。第2保留図柄表示エリアDtは、第2始動口58への入賞を契機とする保留数(第2抽選遊技の保留数)を表示するエリアであり、本パチンコ機10では、第2始動口58への入賞が最大1回まで保留されるように構成されているため、1つの小領域の表示エリアのみ設定されている。実行保留図柄表示エリアDuは、図柄表示装置80に変動表示されている遊技回に対応する保留図柄を表示するエリアである。
そして、上側表示領域Dmにおいて、第1特別図柄または第2特別図柄が変動中に第1始動口56または特別第1始動口57に遊技球が入賞すると、その入賞を契機とする第1抽選遊技の開始は保留され、下側表示領域Dnの第1保留図柄表示エリアDsにおいて、保留図柄が表示されていない第1〜第4表示エリアDs1〜Ds4のうちの最も小さい番号の表示エリア(中央側の表示エリア)に、第1抽選遊技の保留図柄が表示される。同様に、第1特別図柄または第2特別図柄が変動中に第2始動口58に遊技球が入賞すると、その入賞を契機とする第2抽選遊技の開始は保留され、下側表示領域Dnの第2保留図柄表示エリアDtに第2抽選遊技の保留図柄が表示される。
次に遊技機本体12の背面側の構成について図3および図8を参照しつつ説明する。図8は、パチンコ機10の背面図である。
図3に示されるように、内枠13(具体的には遊技盤43)の背面には、遊技の主たる制御を司る主制御装置91と、音声やランプ表示等の制御を司る音声ランプ制御装置92と、図柄表示装置80の制御を司る表示制御装置93とが搭載されている。
これら各制御装置91〜93は、各制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、それぞれ略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備え、これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(または、結合手段)としてのボックス結合部によって分離不能に連結されることにより封印されている。そして、基板ボックスは、これらボックス結合部によって分離不能に連結されていることにより、基板ボックスの内部空間の開放に際しては当該基板ボックスの破壊または一部の切除を要する構成となっている。なお、ボックス結合部は、例えば、基板ボックスの長辺部に複数設けられ、そのうちの少なくとも1つが用いられて結合処理が行われる構成となっている。
ボックス結合部は、ボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に、かつ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部のうち、少なくとも1つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した制御基板の不具合発生の際や制御基板の検査の際等に基板ボックスを開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部と他のボックス結合部との連結部分や、ボックス結合部とボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックスのボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の制御基板を取り出すことができる。なお、その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部の長孔に係止爪を挿入すればよい。基板ボックスの開放を行った旨の履歴を当該基板ボックスに残しておけば、基板ボックスを見ることで不正な開放が行われたか否かを容易に発見できる。
また、基板ボックスの一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片が設けられている。これら結合片は、各制御装置91〜93の取付台に形成された複数の被結合片と1対1で対応するように設けられており、結合片と被結合片とにより基板ボックスと取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックスの不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
そして、図3および図8に示されるように、主制御装置91、表示制御装置93、音声ランプ制御装置92を含めて内枠13の背面側を覆うようにして裏パックユニット15が設置されている。裏パックユニット15は、透明性を有する裏パック94を備えており、当該裏パック94に対して払出機構部95および制御装置集合ユニット96が取り付けられている。
払出機構部95は、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク97と、タンク97の下方に連結されて下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール98と、タンクレール98の最下流部に設けられ、払出モータ99a(図9参照)の所定の電気的構成により球の払い出しを行う払出装置99とを備えている。そして、払出装置99より払い出された遊技球は、当該払出装置99の下流側に設けられている図示しない払出通路を通じて、上皿25または下皿30に排出される。なお、タンクレール98には当該タンクレール98に振動を付加するための図示しないバイブレータが取り付けられている。
また、払出機構部95には、例えば、交流24ボルトの主電源が供給されると共に、電源のON操作およびOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット96は、図3に示されるように、払出装置99を制御する機能を有する払出制御装置100と、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力されると共に、遊技者による操作ハンドル31の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる電源および発射制御装置101とを備えている。これら払出制御装置100と電源および発射制御装置101とは、払出制御装置100がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置100には、図8に示されるように、状態復帰スイッチ102が設けられ、電源および発射制御装置101には可変抵抗器の操作つまみ(図示略)およびRAM消去スイッチ103が設けられている。状態復帰スイッチ102は、例えば、払出モータ99a(図9参照)の球詰まり等、払出エラーの発生時に球詰まりを解消(正常状態への復帰)するために操作される。操作つまみは、発射ソレノイド47の発射力を調整するために操作される。RAM消去スイッチ103は、パチンコ機10を初期状態に戻したい場合に電源投入時に操作される。
なお、払出制御装置100、電源および発射制御装置101は、上記各制御装置と同様に、制御基板等が基板ボックスに収容されて構成されており、上記と同様の不正抑止手段が設けられている。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
さらに、裏パック94には、図3に示されるように、裏パックユニット15の回動軸側であって上側の隅角部分に外部出力端子板104が設けられている。外部出力端子板104には、タンク97等で遊技球が不足した場合に信号出力するための出力端子、所定個数の賞球を払い出す毎に信号出力するための出力端子、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子、遊技機本体12の開放時に信号出力するための出力端子、前扉枠14の開放時に信号出力するための出力端子、および開閉実行モード等の状態移行に際して(または、状態に移行している間)信号出力するための出力端子等が設けられている。そして、これらの出力端子を通じて、遊技ホール側の管理制御装置に対してパチンコ機10の状態に関する信号が出力される。
なお、所定個数の遊技球を貸し出す毎に信号出力するための出力端子はいわゆる現金機においては不要である。また、各制御装置(各制御基板)には、具体的には後述するが、各制御を司る1チップマイコンとしてのMPU、各種機器との連絡をとるポート、各種抽選の際に用いられる乱数発生器、時間計数や同期を図る場合等に使用されるクロックパルス発生回路等が必要に応じて搭載されている。
次に、本パチンコ機10の電気的構成について説明する。図9〜図11は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図であり、図9では主に全体構成を示し、図10では主に主制御装置91の構成を示し、図11では主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の構成を示している。なお、図11では、電源および発射制御装置101から主制御装置91と払出制御装置100への動作電力の供給ラインを二重線矢印で示し、それ以外の供給ラインや信号ラインを実線矢印で示している。
図9および図10に示されるように、主制御装置91は、遊技の主たる制御を司る主制御基板111を備えている。主制御基板111には、MPU112が搭載され、MPU112にはROM113およびRAM114が内蔵されている。なお、以下では、主制御装置91のMPU112、ROM113、RAM114を主側MPU112、主側ROM113、主側RAM114として説明する。
主側ROM113は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この主側ROM113は、主側MPU112により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、図10に示されるように、特別図柄当否テーブル記憶エリア113a、振分テーブル記憶エリア113b、リーチ用テーブル記憶エリア113c、変動表示時間テーブル記憶エリア113d、停止結果テーブル記憶エリア113e、普通図柄当否テーブル記憶エリア113f、特図特電アドレステーブル記憶エリア113g、普図普電アドレステーブル記憶エリア113h、更新用データテーブル記憶エリア113i、コマンド情報記憶エリア113jを有している。
主側RAM114は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に主側ROM113よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この主側RAM114は、主側ROM113内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。主側RAM114は、例えば、抽選カウンタ用バッファ114a、特別図柄保留球格納エリア114b、普通図柄保留球格納エリア114c、特図特電カウンタエリア114d、特図特電タイマカウンタエリア114e、高確率モードフラグ格納エリア114f、時短フラグ格納エリア114g、時短回数カウンタエリア114h、普図普電カウンタエリア114i、普図普電タイマカウンタエリア114j、各種当たり結果フラグ格納エリア114k、その他各種カウンタエリア114m、その他各種フラグ格納エリア114nを有している。
また、主制御基板111、または主側MPU112には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等が設けられている。なお、主側MPU112は、主側ROM113および主側RAM114を内蔵した1チップ化構成とされていることは必須の構成ではなく、主側MPU112、主側ROM113、主側RAM114がそれぞれ個別にチップ化された構成としてもよい。これは主制御装置91以外の後述する各制御装置についても同様である。
主側MPU112には、図示しない入力ポートおよび出力ポートがそれぞれ設けられている。なお、入力ポートおよび出力ポートの代わりに入出力ポートを備え、入力用と出力用とで必要に応じて切り換えられる構成としてもよい。これは主制御装置91以外の後述する各制御装置のMPUについても同様である。そして、主側MPU112の入力側および出力側には、各種制御装置92、100が接続されていると共に、各種検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61a、115、各種駆動部59d、60d、66a、メイン表示部71が接続されている。まず、各種検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61a、115、各種駆動部59d、60d、66a、およびメイン表示部71との接続構成について説明する。なお、検知センサ115は、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等である。
主側MPU112の入力側には、遊技領域の一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60、および普通図柄始動ゲート61に対して設けられた入賞用の検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61a(以下、これらをまとめて入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aともいう)が電気配線を介して電気的に接続されている。この場合、主制御基板111と各入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aとがそれぞれ1の電気配線を介して接続されている構成としてもよく、各信号経路の途中に中継基板が介在している構成としてもよい。これは他の機器との接続に係る構成についても同様である。主側MPU112では、主制御基板111に搭載された入賞用IC116を通じて、各入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aから信号を受信し、その受信結果に基づいて各入賞部への入賞判定(入球判定)を行う。また、主側MPU112では、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする第1抽選遊技、および第2始動口58への入賞を契機とする第2抽選遊技を実行すると共に、普通図柄始動ゲート61への入賞に基づいて電動役物開放抽選(サポート抽選)を実行する。
入賞用IC116は、経路異常の確認手段、または経路異常の確認回路であり、当該入賞用IC116により各入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aと主側MPU112との間で正常な信号の伝送が行われているか否かを確認する。
また、主側MPU112の入力側には、上記各入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61a以外にも磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等のその他検知センサ115が電気配線を介して電気的に接続されている。主側MPU112では、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等のその他検知センサ115からの信号を受信し、その受信結果に基づいて、それぞれの検知対象となっている異常の発生の有無を判定する。
主側MPU112の出力側には、第1可変入賞装置59の羽根部材59bを開閉動作させる第1可変入賞装置駆動部59d、第2可変入賞装置60の開閉板60bを開閉動作させる第2可変入賞装置駆動部60d、および電動役物66を開閉動作させる電動役物駆動部66aが電気配線を介して電気的に接続されている。また、主側MPU112の出力側には、メイン表示部71が電気配線を介して電気的に接続されている。そして、主制御基板111には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じて主側MPU112は第1可変入賞装置駆動部59d、第2可変入賞装置駆動部60d、および電動役物駆動部66aの駆動制御を実行すると共にメイン表示部71の表示制御を実行する。
例えば、開閉実行モードにおいては、第1大入賞口59aが開閉されるように、主側MPU112において第1可変入賞装置駆動部59dの駆動制御が実行されるか、または第2大入賞口60aが開閉されるように、主側MPU112において第2可変入賞装置駆動部60dの駆動制御が実行される。また、電動役物66の開放状態当選となった場合には、電動役物66が開閉されるように主側MPU112において電動役物駆動部66aの駆動制御が実行される。さらに、各遊技回に際しては、主側MPU112においてメイン表示部71(第1、第2結果表示部71a、71b)の表示制御が実行される。そして、電動役物66を開放状態とするか否かの抽選結果を示す場合には、主側MPU112においてメイン表示部71(その他表示部71d)の表示制御が実行される。
なお、主側MPU112は、主側RAM114に対して遊技の進行に応じた情報の設定を行う。そして、図9では省略しているが、主側MPU112の出力側には外部出力端子板104(図3参照)が接続されており、主側MPU112は主側RAM114に設定した情報に応じて信号出力用の設定を外部出力端子板104に対して行い、パチンコ機10の状態を遊技ホールのホールコンピュータに認識させる。
次に、主制御装置91と払出制御装置100との接続(通信)における構成について説明する。まず、これらの接続(通信)における構成を説明する前に、払出制御装置100の電気的な構成を説明する。
払出制御装置100は、払出装置99を通じた遊技球の払出の制御を司る払出制御基板121を備え、払出制御基板121にはMPU122が搭載されており、MPU122にはROM123およびRAM124が内蔵されている。なお、以下では、払出制御装置100に設けられたMPU122、ROM123およびRAM124を払出側MPU122、払出側ROM123および払出側RAM124とする。
払出側ROM123は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この払出側ROM123は、払出側MPU122により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
払出側RAM124は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に払出側ROM123よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この払出側RAM124は、払出側ROM123内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。また、払出制御基板121または払出側MPU122には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路等が設けられている。
払出側MPU122は払出装置99と電気的に接続されている。当該払出装置99には、タンク97から払出装置99に供給されている遊技球をそれよりも下流側へ流下しないように通過を阻止する状態と、当該遊技球を下流側へ送り出す状態とに切り換える回転体等の球止め部材を駆動する払出モータ99aが設けられていると共に、下流側へと送り出される遊技球を個別に検知する払出検知センサ99bが設けられている。そして、払出側MPU122の出力側には払出モータ99aが電気配線を介して電気的に接続されていると共に、払出側MPU122の入力側には払出検知センサ99bが電気配線を介して電気的に接続されている。払出側MPU122では、払出制御基板121に設けられたドライバ回路を介して払出モータ99aに駆動信号を供給することで遊技球の払い出しを実行させると共に、払出検知センサ99bの検知結果に基づいて払いし出が完了した遊技球の個数を把握する。
また、払出側MPU122は、裏パックユニット15に設けられた球貸用接続端子板131と電気配線を介して電気的に接続されていると共に、当該球貸用接続端子板131が電気配線を介してカードユニットと電気的に接続されている。これにより、遊技者がパチンコ機10に設けられた球貸ボタン28を適宜手動操作することによって遊技球の貸し出しを受けることができる。払出側MPU122は、カードユニットとの間で電気信号の送受信を行うことで貸球の制御を実行する。
さらに、払出側MPU122には上記払出装置99やカードユニット以外にも、球受け皿としての下皿30において遊技球が満杯状態となっているかを検知する満杯検知センサ(図示略)が電気的に接続されていると共に、タンク97が球無状態となっているかを検知する球無し検知センサ(図示略)等が電気的に接続されている。
そして、払出側MPU122は、主側MPU112との間での通信に基づいて遊技球の払い出しを制御する。当該通信を行うための構成として、主制御基板111と払出制御装置100との間には複数の信号経路が存在している。
信号経路について詳細には、主側MPU112では入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aの検知結果に基づいて賞球の発生に対応した入賞部への入賞を確認した場合に払出側MPU122に向けて賞球コマンド(払出指令情報)を送信するが、当該賞球コマンドを伝送するために第1信号経路SL1が設けられている。この場合、賞球コマンドには自身が賞球コマンドであることを示す情報および賞球を実行すべき個数の情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。
なお、賞球コマンドは複数種類存在しており、主側ROM113のコマンド情報記憶エリア113jが参照される。そして、一般入賞口55への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、第1、第2始動口56、57、58への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
ここで、本実施形態では、当該賞球コマンドの通信を行う上で、第1信号経路SL1はパラレル通信ではなくシリアル通信を行うように設定されている。つまり、賞球コマンドに含まれる複数ビットの情報が単一の信号経路を通じて順次送信される構成となっている。なお、第1信号経路SL1は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
また、払出側MPU122から主側MPU112に向けて情報を送信するための信号経路として、第2信号経路SL2と、第3信号経路SL3とが設けられている。第2信号経路SL2は、払出側MPU122から主側MPU112に向けて払出状況コマンド(払出状況情報)を送信するために利用される。払出状況コマンドには、賞球が完了したことおよびその完了した賞球の個数を示す賞球完了コマンドと、遊技球の払出に関して所定の異常が発生したことを示す異常開始コマンドと、当該所定の異常が解除されたことを示す異常終了コマンドとが含まれている。つまり、払出状況コマンドには、自身のコマンドの種類を示す情報および払出状況の内容を示す情報が含まれており、複数ビットの情報として構成されている。なお、上記遊技球の払出に関する所定の異常には、例えば下皿30の満杯状態やタンク97の球無し状態が含まれる。
当該払出状況コマンドの通信を行う上で、第2信号経路SL2は第1信号経路SL1と同様に、パラレル通信ではなくシリアル通信を行うように設定されている。つまり、払出状況コマンドに含まれる複数ビットの情報が単一の信号経路を通じて順次送信される構成となっている。なお、第2信号経路SL2は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
第3信号経路SL3は、払出側MPU122から主側MPU112に向けて払出許可信号を送信するために利用される。払出許可信号は、主側MPU112において賞球コマンドの出力タイミングを把握させるために、払出側MPU122から主側MPU112に送信される情報である。
払出許可信号は1ビットの情報からなり、賞球コマンドの出力を禁止している状態ではLOWレベルの信号が送信され、賞球コマンドの出力を許可している状態ではHIレベルの信号が送信される。但し、当該構成に限定されることはなく、賞球コマンドの出力を禁止している状態ではHIレベルの信号が送信され、賞球コマンドの出力を許可している状態ではLOWレベルの信号が出力される構成としてもよい。
なお、第3信号経路SL3は、主制御基板111および払出制御基板121に設けられた各コネクタに対して電気的に接続するためのコネクタが電気配線の両端に設けられた単一のコネクタユニットにより構成されているが、これに限定されることはなく、中継基板等を信号経路の途中位置に介することで複数のコネクタユニットにより構成されていてもよい。
このように、主側MPU112と払出側MPU122との間のコマンドの通信をパラレル通信ではなくシリアル通信としたことにより、仮に主制御基板111と払出制御基板121とを電気的に接続する電気配線に対して不正な基板を接続させる、いわゆるぶら下げ基板を利用した不正行為が行われたとしても、当該不正な基板が電気配線等に隠れてしまう可能性が低減される。上記行為は不正に多量の遊技球の払い出しを受けようとして行われるものであり、主制御基板111と払出制御基板121との間の信号経路は上記行為の対象として狙われやすい。この場合に、主側MPU112と払出側MPU122との間で双方向のコマンド通信が行われる構成において、コマンドの通信としてパラレル通信を採用すると、それだけ電気配線の数が多くなり上記不正な基板がこれら電気配線によって隠れ易くなってしまう。これに対して、コマンド通信がシリアル通信で行われることにより、上記不正な基板が電気配線に隠れ難くなり、当該基板が仮に設置された場合にそれを発見し易くなる。
次に、主制御装置91および払出制御装置100と、電源および発射制御装置101との電気的な接続における構成を説明する。
電源および発射制御装置101は電源および発射制御基板141を備えており、当該電源および発射制御基板141には、主制御装置91および払出制御装置100を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路142が設けられている。そして、電源回路142には、電入時用電源部143と、電断時用電源部144とが設けられている。
電入時用電源部143は、例えば、遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御装置91や払出制御装置100等の各々に必要な動作電圧を生成すると共に、その生成した動作電圧を主制御装置91や払出制御装置100等に対して供給する。その概要としては、電入時用電源部143は、裏パックユニット15に設けられた接続基板を介して供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種センサやモータ等を駆動するための+12V電圧、ロジック用の+5V電圧等を生成し、これら+12V電圧、+5V電圧を主制御装置91や払出制御装置100等に対して供給する。なお、上記接続基板にはパチンコ機10の電源をON・OFF操作するための電源スイッチが設けられている。
また、主制御装置91には、電入時用電源部143と主側MPU112との電力供給経路の途中位置に停電監視基板117が設けられている。停電監視基板117は、電入時用電源部143から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判定し、主側MPU112に停電信号(電断信号)の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。具体的には、電源遮断が発生していないと判定している状況ではLOWレベルの停電信号を送信し、電源遮断が発生していると判定している状況ではHIレベルの停電信号を送信する。
なお、これらLOWおよびHIの関係が逆であってもよい。
電断時用電源部144はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部143から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部144から放電されることによって主側RAM114に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、このような状況であっても、電断時用電源部144から記憶保持用電力が供給されている間は主側RAM114に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
なお、電断時用電源部144の容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前に主側RAM114に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。
また、電断時用電源部144の構成はコンデンサに限定されるものではなく、バッテリや非充電式電池等であってもよい。非充電式電池の場合、パチンコ機10の電源がON状態の際に電断時用電源部144への蓄電を行う必要はないが、定期的に交換する必要が生じる。
また、図示による説明は省略するが、電源および発射制御基板141には、上記電断時用電源部144とは異なる停電時処理用電源部が設けられている。電源および発射制御基板141では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時処理用電源部から放電することにより、停電時処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、主側MPU112は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
ここで、電源回路142から主側MPU112および払出側MPU122への動作電力の供給に係る構成について説明する。
電入時用電源部143からの電力は、主側MPU112のVCC端子および払出側MPU122のVCC端子に供給される。VCC端子に供給された電力により、商用電源からの電力供給が行われている状況において、各MPU112、122にて各種制御処理が実行されると共に、各RAM114、124にて情報の記憶保持が行われる。
一方、電断時用電源部144からの電力は、主側MPU112のVBB端子に供給されているが、払出側MPU122のVBB端子(図示略)に供給されていない。つまり、電断時用電源部144からの記憶保持用電力は、主側RAM114に供給されるが、払出側RAM124には供給されない。したがって、商用電源からの電力供給が遮断されている状況において、主側RAM114では情報の記憶保持が行われるが、払出側RAM124では情報の記憶保持が行われない。なお、払出側MPU122のVBB端子はアースされているまたはいずれの電気配線とも接続されていない。
上記のように電断時用電源部144からの記憶保持用電力が主側RAM114に供給されるが、払出側RAM124に供給されない構成とすることにより、電断時用電源部144の小容量化が図られる。これにより、パチンコ機10のイニシャルコストの削減が図られる。
電源および発射制御基板141には、電源回路142以外にも、遊技球の発射制御を担う発射制御回路145が設けられている。発射制御回路145には、条件成立の送信回路146と、発射許可の受信回路147と、発射用IC148と、が設けられている。
条件成立の送信回路146は、予め定められた遊技球の発射条件が成立している場合において主側MPU112に対して所定の信号形態の条件成立信号を送信する機能を有している。具体的には、発射制御回路145は、操作ハンドル31の環状のハンドル部が遊技者により触れられていることを検知するタッチセンサ31aと、ハンドル部を回転操作している状況であっても遊技球の発射を停止させるべく遊技者により手動操作される打ち止めスイッチ31bと、が電気的に接続されている。また、発射制御回路145は、払出制御基板121と電気的に接続されており、カードユニットが球貸用接続端子板131に対して電気的に接続されているか否かを示す信号を入力する。
条件成立の送信回路146は、タッチセンサ31aからハンドル部が遊技者により触れられていることを示す信号を受信すると共に、打ち止めスイッチ31bから遊技者により手動操作されていないことを示す信号を受信し、さらに払出側MPU122からカードユニットが接続されている旨の信号を受信している場合に、主側MPU112に対してHIレベルの条件成立信号(条件成立に対応した信号)を送信する。なお、上記各信号のいずれかを受信していない場合には、主側MPU112に対してLOWレベルの条件成立信号(条件成立に対応していない信号)を送信する。また、このような構成に限定されることはなく、LOWレベルとHIレベルとの関係が逆であってもよい。
発射許可の受信回路147は、条件成立の送信回路146から主側MPU112に対してHIレベルの条件成立信号が送信されていることを一の条件として主側MPU112から送信されるHIレベルの発射許可信号(発射許可に対応した信号)を受信すると共に、当該発射許可信号を受信している場合にそれに対応した信号を発射用IC148に継続して供給する機能を有している。なお、主側MPU112は、条件成立の送信回路146からHIレベルの条件成立信号を受信していない場合にはLOWレベルの発射許可信号(発射許可に対応していない信号)を送信するが、発射許可信号のLOWレベル信号とHIレベル信号との関係が逆であってもよい。また、主側MPU112は、HIレベルの条件成立信号の受信を開始するたびにHIレベルの発射許可信号の送信を新たに開始すると共にHIレベルの条件成立信号の受信が終了した場合にはHIレベルの発射許可信号の送信を終了する。
発射用IC148は、発射許可の受信回路147からHIレベルの発射許可信号またはそれに対応した信号を受信している場合に、遊技球発射機構44の発射ソレノイド47および球送り装置46のそれぞれに対して定期的に駆動信号を出力する機能を有している。
この場合、発射用IC148は、パルス信号として各駆動信号を出力すると共に、その出力周期は0.6secとなっている。また、発射レール45に1個の遊技球が供給された後に当該遊技球が発射されるように、駆動信号の出力タイミングは球送り装置46の方が発射ソレノイド47よりも早く設定されている。
また、操作ハンドル31には、上記のように操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられており、発射用IC148では、当該可変抵抗器から入力される電圧に基づいて発射ソレノイド47に供給する駆動信号の電圧を調整することによって発射強度を調整する。このため、操作ハンドル31の操作量が多いほど発射ソレノイド47による遊技球の発射強度が強くなる。なお、当該調整機能が発射用IC148に設けられていることは必須ではなく、発射用IC148と発射ソレノイド47との信号経路の途中に調整回路が設けられている構成としてもよい。
次に、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93との電気的な接続における構成について図11を参照しつつ説明する。
音声ランプ制御装置92は、音声ランプ制御基板151を備え、当該音声ランプ制御基板151にはMPU152が搭載されており、MPU152にはROM153およびRAM154が内蔵されている。なお、以下では、音声ランプ制御装置92に設けられたMPU152、ROM153およびRAM154を音声側MPU152、音声側ROM153および音声側RAM154として説明する。
音声側ROM153は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、この音声側ROM153は、音声側MPU152により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、各種データテーブル記憶エリア153a、コマンド情報記憶エリア153b等を有している。
各種データテーブル記憶エリア153aは、発光データ、および音声データ等が記憶されているエリアである。コマンド情報記憶エリア153bは、音声側MPU152から出力される各種コマンドを生成する際に参照されるコマンド情報が記憶されているエリアである。
音声側RAM154は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合に音声側ROM153よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、この音声側RAM154は、音声側ROM153内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。音声側RAM154は、例えば、コマンド格納エリア154a、保持データエリア154b、各種カウンタエリア154c等を有している。
コマンド格納エリア154aは、主側MPU112から受信したコマンドを格納するためのエリアである。保持データエリア154bは、遊技回中および開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音声側MPU152にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。各種カウンタエリア154cは、遊技回数カウンタ等が格納されているエリアである。
そして、音声側MPU152では、主制御装置91から受信した各種コマンド(後述する変動用コマンド、種別コマンド、確定停止コマンド、オープニングコマンド、エンディングコマンド、および保留コマンド等)に基づき、遊技回や開閉実行モード等において実行する演出の内容を決定する。そして、その決定した内容に対応した動作が行われるように、ランプ制御装置155を制御して電飾部33の発光制御を行うと共に、音声出力装置156を制御してスピーカ部34の音声制御を行う。
音声側MPU152の入力側には、第1枠ボタン26の操作を検知する第1枠ボタン検知センサ26aおよび第2枠ボタン27の操作を検知する第2枠ボタン検知センサ27aが電気的に接続されている。そして、音声側MPU152では第1、第2枠ボタン26、27の操作有無の監視を行い、当該第1、第2枠ボタン26、27が操作された場合にはその操作に対応した処理を実行する。
さらに、音声側MPU152では、主制御装置91から受信したコマンドに基づき、報知を行う必要があるか否かを特定し、ランプ制御装置155の発光制御および音声出力装置156の音声制御を行うことで報知を行う。
なお、主側MPU112から出力される各種コマンドについては具体的に後述するが、これら各種コマンドは主側ROM113のコマンド情報記憶エリア113jを参照して出力される。また、各種コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。そして、主側MPU112から音声側MPU152へのコマンドの送信は、基本的にはシリアルで行われるが、パラレルで行われる構成としてもよい。
また、音声側MPU152は、表示制御装置93と電気的に接続されており、主制御装置91から受信したコマンドに基づいて決定した演出の内容を含む各種コマンドを表示制御装置93に送信する。なお、音声側MPU152から出力される各種コマンドは、音声側ROM153のコマンド情報記憶エリア153bが参照される。また、本実施形態の表示制御装置93は、音声ランプ制御装置92を介することなく主制御装置91からコマンド受信を行う構成とはなっておらず、主制御装置91との関係では音声ランプ制御装置92よりも通信方向の下流側に存在していると言える。
表示制御装置93は、表示制御基板161を備え、当該表示制御基板161にはMPU162が搭載されており、MPU162にはプログラムROM163およびワークRAM164が内蔵されている。また、表示制御基板161には、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)165、キャラクタROM166およびビデオRAM167が内蔵されている。なお、以下では、表示制御装置93のMPU162を表示側MPU162として説明する。
プログラムROM163は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリ等の記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を読み出し専用として利用するように構成されている。そして、このプログラムROM163は、表示側MPU162により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しており、例えば、VDP165へのコマンドを送信する際で参照されるコマンド情報記憶エリア163a、各演出(表示)に対応した画像を表示させるのに必要な処理が定められたデータテーブル記憶エリア163bを有している。
ワークRAM164は、SRAMやDRAM等の記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であると共に、同一のデータ容量で比較した場合にプログラムROM163よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。そして、このワークRAM164は、プログラムROM163内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータやフラグ等を一時的に記憶する。ワークRAM164は、例えば、コマンド格納エリア164aを有している。
そして、表示側MPU162は、音声ランプ制御装置92から受信した各種コマンドを解析し、または受信した各種コマンドに基づき所定の演算処理を行ってVDP165の制御(具体的にはVDP165に対する内部コマンドの生成)を実施する。
VDP165は、図柄表示装置80に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDP165はICチップ化されているために「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。VDP165は、表示側MPU162、ビデオRAM167等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在すると共に、画像データをキャラクタROM166から所定のタイミングで読み出してビデオRAM167に記憶させることで当該画像データに応じた画像を図柄表示装置80に表示させる。
キャラクタROM166は、図柄表示装置80に表示される図柄等のキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM166には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照する色パレットテーブル等が保持されている。また、キャラクタROM166には、上記データの一部として、図柄表示装置80の第1保留図柄表示エリアDs、第2保留図柄表示エリアDt、および実行保留図柄表示エリアDuに表示されるための画像データが格納された保留用画像データ記憶エリア166aが設定されている。
なお、キャラクタROM166を複数設け、各キャラクタROM166に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM163に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM166に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM167は、図柄表示装置80に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM167の内容を書き替えることに基づいて図柄表示装置80の表示内容が変更される。
また、ビデオRAM167は、保留図柄表示用エリア167aを有している。そして、保留図柄表示用エリア167aには、図柄表示装置80における第1保留図柄表示エリアDsの第1〜第4表示エリアDs1〜Ds4と1対1で対応するように、第1〜第4単位エリアRE1〜RE4が設定されている。また、保留図柄表示用エリア167aには、図柄表示装置80における第2保留図柄表示エリアDtと1対1で対応するように、単位エリアRF1が設定されている。さらに、保留図柄表示用エリア167aには、図柄表示装置80における実行保留図柄表示エリアDuと1対1で対応するように、実行単位エリアRGが設定されている。そして、各保留図柄表示エリアDs1〜Ds4、Dt、Duには、保留図柄表示用エリア167aにおける各単位エリアRE1〜RE4、RF1、RGに書き込まれたデータに応じた画像が表示される。なお、各単位エリアRE1〜RE4、RF1、RGにデータが設定されていない場合(ブランクを意味するデータが設定されている場合)には、当該単位エリアRE1〜RE4、RF1、RGと対応する各表示エリアDs1〜Ds4、Dt、Duでは、何ら画像が表示されない、または図柄表示装置80の表示画面80aにおける背景画像が表示される。
ここで、本パチンコ機10では、音声側MPU152と表示側MPU162との間でコマンドが双方向通信でやり取りされるように構成されている。具体的には、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93とは第1信号線群170を用いて電気的に接続されており、当該第1信号線群170を利用して音声側MPU152から表示側MPU162に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われ、第1信号線群170には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線171と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線172と、一のコマンドの送信開始、および送信終了のうちの少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線173とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
また、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93とは第2信号線群180を用いて電気的に接続されており、当該第2信号線群180を利用して表示側MPU162から音声側MPU152に向けてコマンドが送信される。このコマンド送信はシリアル通信で行われるため、第2信号線群180には、シリアルでのコマンドデータ送信用の信号線181と、コマンドデータに含まれる各単位データ(例えば1ビット分のデータ)を識別するためのクロック信号用の信号線182と、一のコマンドの送信開始および送信終了のうち少なくとも一方を認識させるためのラッチ信号用の信号線182とが少なくとも含まれている。なお、コマンドの送信開始を認識させるためのイネーブル信号用の信号線が別途設けられている構成としてもよい。
第1信号線群170および第2信号線群180は、一の接続ユニットとして設けられている。当該接続ユニットは、上記第1信号線群170および上記第2信号線群180の一端が集約されるコネクタと、他端が集約されるコネクタとを備えており、一方のコネクタが音声ランプ制御装置92のコネクタに対して着脱自在に装着され、他方のコネクタが表示制御装置93のコネクタに対して着脱自在に装着される。
なお、音声側MPU152と表示側MPU162との間の通信方式はシリアル通信に限定されることはなくパラレル通信であってもよい。また、第1信号線群170と第2信号線群180とが別々の接続ユニットとして設けられている構成としてもよい。
<主側MPU112にて各種抽選を行うための電気的構成>
次に、主側MPU112にて各種抽選を行うための電気的な構成について、図12を用いて説明する。図12は、当たり抽選等に用いられる各種カウンタの内容を説明するための図である。
主側MPU112は、遊技に際し、各種カウンタ情報を用いて、開閉実行モードに移行するか否かの抽選(以下では、単に当たり抽選ともいう)、メイン表示部71の表示の設定、図柄表示装置80の図柄表示の設定等を行う。具体的には、図12に示されるように、当たり抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、当たり抽選に当選した際に開閉実行モードの種別(当たり種別)を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置80が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINI1と、メイン表示部71および図柄表示装置80における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSと、電動役物66を電動役物開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放乱数カウンタC4と、電動役物開放乱数カウンタC4の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINI2とを用いている。各カウンタの一部は、後述するタイマ割込み処理(図20参照)の実行間隔である4msec間隔で更新され、残りのカウンタは後述するメイン処理(図19参照)の中で不定期に更新され、その更新値が主側RAM114の抽選カウンタ用バッファ114aに逐次格納される。そして、遊技球が第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に入賞したタイミングで抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている所定の数値が主側RAM114における特別図柄保留球格納エリア114bに逐次格納され、遊技球が普通図柄始動ゲート61を通過したタイミングで抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている所定の数値が主側RAM114における普通図柄保留球格納エリア114cに格納される。なお、上記各カウンタC1〜C3、CINI1、CS、CINI2、C4は、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114mに設けられている。
ここで、特別図柄保留球格納エリア114bおよび普通図柄保留球格納エリア114cの構成について説明する。
特別図柄保留球格納エリア114bは、第1〜第4保留エリアRA1〜RA4および第1特別図柄保留数記憶エリアNAを有する第1特別図柄保留球格納エリアRAと、保留エリアRB1および第2特別図柄保留数記憶エリアNBを有する第2特別図柄保留球格納エリアRBと、総保留数記憶エリアNXと、1つの実行エリアRCとを有している。図13は、第1特別図柄保留球格納エリアRAにおける第1保留エリアRA1の構成を示す図である。なお、第1特別図柄保留球格納エリアRAおける第2〜第4保留エリアRA2〜RA4、第2特別図柄保留球格納エリアRBにおける保留エリアRB1、実行エリアRCの構成は、図13と同様である。
第1〜第4保留エリアRA1〜RA4、保留エリアRB1および実行エリアRCは、図13に示されるように、当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203、および入賞始動口格納エリア204を有している。そして、第1特別図柄保留球格納エリアRAにおける第1〜第4保留エリアRA1〜RA4には、第1始動口56または特別第1始動口57への遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値(抽選カウンタ用バッファ114aの各値)が当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されると共に、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞情報が入賞始動口格納エリア204に格納される。なお、本実施形態では、入賞始動口格納エリア204には、第1始動口への入賞情報が格納されるが、第1始動口56と特別第1始動口57とを区別する情報は格納されない。そして、第1始動口56に対して遊技球の入賞が連続して発生した場合には、第1保留エリアRA1→第2保留エリアRA2→第3保留エリアRA3→第4保留エリアRA4の順に各数値情報等が時系列的に格納されていく。このように、第1特別図柄保留球格納エリアRAに4個の保留エリアRA1〜RA4が設けられていることにより、第1始動口56への遊技球の入賞履歴が全体として最大4個まで記憶(保留記憶)される。
同様に、第2特別図柄保留球格納エリアRBにおける保留エリアRB1には、第2始動口58への遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値(抽選カウンタ用バッファ114aの各値)が当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されると共に、第2始動口58への入賞情報が入賞始動口格納エリア204に格納される。なお、本実施形態では、第2特別図柄保留球格納エリアRBに1つの保留エリアRB1のみが設けられているため、第2始動口58への遊技球の入賞履歴が全体として最大1個まで記憶(保留記憶)される。つまり、本実施形態では、第2特別図柄保留球格納エリアRBは、第1特別図柄保留球格納エリアRAより記憶される保留数が少なくされている。
また、入賞した始動口に対する保留個数が上限値(本実施形態では、第1始動口56および特別第1始動口57の合計で4個、第2始動口58で1個)以上である場合には、各カウンタ値等の取得はされずに賞球(本実施形態では、遊技球3個)のみが遊技者に払い出される無効球として扱われる。なお、本実施形態では、保留記憶可能な全体の数を第1始動口56および特別第1始動口57の合計で4個、第2始動口58で1個としたものを説明するが、保留記憶可能な全体の数はこれに限定されるものではなく、第1始動口56および特別第1始動口57の合計で2個、3個、または5個以上といったような数であってもよいし、第2始動口58で2個、3個、または4個以上いったような数であってもよい。
実行エリアRCは、メイン表示部71(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)の変動表示を開始する際に、第1保留エリアRA1または第1保留エリアRB1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアRCに記憶されている各種数値情報に基づいて当否判定等が行われる。
また、第1特別図柄保留球格納エリアRAに設けられた第1特別図柄保留数記憶エリアNAは、第1抽選遊技の保留数(第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする変動表示の保留数)を記憶するエリアである。同様に、第2特別図柄保留球格納エリアRBに設けられた第2特別図柄保留数記憶エリアNBは、第2抽選遊技の保留数(第2始動口58への入賞を契機とする変動表示の保留数)を記憶するエリアである。総保留数記憶エリアNXは、第1特別図柄保留数記憶エリアNAと第2特別図柄保留数記憶エリアNBとの和の数(総保留数)を記憶するための記憶エリアである。
普通図柄保留球格納エリア114cは、普通図柄始動ゲート61への遊技球の入賞(通過)履歴にあわせて、電動役物開放乱数カウンタC4の値(抽選カウンタ用バッファ114aに格納されている値)を時系列的に格納するための保留エリアである。
普通図柄保留球格納エリア114cは、図12に示されるように、第1〜第4保留エリアRD1〜RD4の4つの記憶エリア、実行エリアRD5および保留数記憶エリアNCにより構成されている。そして、第1〜第4保留エリアRD1〜RD4の4つの記憶エリアにより、普通図柄始動ゲート61への遊技球の入賞履歴が最大4個まで記憶(保留記憶)されるようになっている。
具体的には、普通図柄始動ゲート61への入賞が連続して発生した場合、第1保留エリアRD1→第2保留エリアRD2→第3保留エリアRD3→第4保留エリアRD4の順に電動役物開放乱数カウンタC4の値が時系列的に格納されていく。このように4つのエリアが設けられていることにより、普通図柄始動ゲート61への遊技球の入賞履歴が最大4個まで記憶されるようになっている。
実行エリアRD5は、第1保留エリアRD1に格納された数値を移動させるためのエリアである。そして、電動役物66の開放抽選を行う際には、実行エリアRD5に記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定等が行われる。
なお、普通図柄保留球格納エリア114cにおいても、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個または5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
カウンタの説明に戻り、各種カウンタについて具体的に説明する。
当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合には、その時点の乱数初期値カウンタCINI1の値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれ、当該初期値から再びカウントが開始される。なお、乱数初期値カウンタCINI1は、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。
当たり抽選に当選となる乱数の値は、主側ROM113における当否情報群記憶手段としての特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに特別図柄当否テーブル(付与情報における当否情報群)として記憶されている。ここで、特別図柄当否テーブル記憶エリア113aの内容について図14を参照しつつ説明する。図14は、本実施形態における特別図柄当否テーブルを説明するための説明図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。
図14に示されるように、特別図柄当否テーブルとしては、図14(a)の低確率モード用の特別図柄当否テーブル(低確率用当否情報群)と、図14(b)の高確率モード用の特別図柄当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本実施形態では、当たり抽選における抽選モードとして、低確率モード(低確率対応状態)と高確率モード(高確率対応状態)とが設定されている。
本実施形態では、当たり抽選に際して低確率モード用の特別図柄当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図14(a)に示されるように、当たり抽選に当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は2個とされている。一方、当たり抽選に際して高確率モード用の特別図柄当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図14(b)に示されるように、当たり抽選に当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は21個とされている。また、本実施形態では、低確率モードである状況において、当たり抽選に当選となる当たり乱数カウンタC1の値群(7、307)は、高確率モードである状況において当たり抽選に当選となる当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数および値は任意である。
当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、主側ROM113における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア113bに振分テーブル(付与情報における振分情報群)として記憶されている。図15は、振分テーブルを説明するための図であり、(a)は第1結果表示部用の振分テーブル(第1振分情報群)、(b)は第2結果表示部用の振分テーブル(第2振分情報群)である。なお、第1結果表示部用の振分テーブルは、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。また、第2結果表示部用の振分テーブルは、第2始動口58への入賞に基づき取得された保留情報に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。
第1結果表示部用の振分テーブルでは、図15(a)に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜17」が16R確変当たり結果に対応しており、「18〜23」が4R確変当たり結果に対応しており、「24〜29」が16R通常当たり結果に対応している。
一方、第2結果表示部用の振分テーブルでは、図15(b)に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が16R確変当たり結果に対応しており、「10〜23」が4R確変当たり結果に対応しており、「24〜29」が4R通常当たり結果に対応している。
ここで、本実施形態における確変当たり結果とは、開閉実行モードの終了後に、当たり抽選のモードが高確率モードになると共にサポートモードが高頻度サポートモード(第1遊技状態)になる当たり結果のことである。また、通常当たり結果とは、開閉実行モードの終了後に、当たり抽選のモードが低確率モードになる(維持される)と共にサポートモードが高頻度サポートモードとなる当たり結果のことである。但し、通常当たり結果における高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(本実施形態では、100回)に達した場合に終了し、低頻度サポートモード(第2遊技状態)に移行する。
なお、具体的には後述するが、高頻度サポートモードとは電動役物66が開放し易いモードのことであり、低頻度サポートモードとは電動役物66が開放し難いモードのことである。
また、開閉実行モードにおける第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60の制御では、予め定められた回数を上限とするラウンド遊技が実行される。なお、ラウンド遊技とは、予め定められた開放継続時間が経過すること、または予め定められた上限個数の遊技球が第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。例えば、開放継続時間は30secに設定され、上限個数は10個に設定される。
本実施形態では、操作ハンドル31が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構44が駆動制御される。そうすると、各ラウンド遊技では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技における遊技球の入賞上限個数との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。したがって、各ラウンド遊技では、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aに対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待される。
ここで、上記図15で説明した各種当たり結果について説明すると、「4R確変当たり結果および4R通常当たり結果」とは、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aが4回開放される遊技結果であり、「16R確変当たり結果および16R通常当たり結果」とは、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aが16回開放される遊技結果である。
そして、上記のように、本実施形態では、当たり抽選に当選となった場合の遊技結果の振分態様は、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合と、第2始動口58への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合とで異なっている。具体的には、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率は、第2始動口58への入賞を契機として16R確変当たり当選となる確率より高くなっている。そして、16R確変当たり結果は、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aが長時間態様で16回開放されるため、最も有利な当たり結果であると言える。つまり、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合の方が遊技者は多くの出球を得られる確率が高くなっている。また、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合と、第2始動口58への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合とでは、通常当たり結果となる確率は等しくされているが、通常当たり結果となった場合のラウンド数が異なっている。具体的には、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合には16R通常当たり結果となり、第2始動口58への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合には4R通常当たり結果となる。すなわち、通常当たり結果となった場合においても、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選となった場合の方が遊技者は多くの出球を得られるようになっている。さらに、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合には、第1大入賞口59aが開放され、第2始動口58への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合には、第2大入賞口60aが開放される。このため、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合には、第2始動口58への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合より、開閉実行モード中に第2始動口58へ遊技球が入賞し難くなっている。
したがって、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合には、第2始動口58への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合より、開閉実行モード後の最初の遊技回で第2抽選遊技が実行されることが少なくなり、最初の遊技回で第2抽選遊技が当たり抽選に当選して遊技者に不利となる結果が発生し難くなる。
また、「高確率モード」とは、当たり終了後に付加価値としてその後の当たり抽選に当選する確率がアップした状態、いわゆる確率変動中(確変中)の時をいい、換言すれば、開閉実行モード(特典遊技)へ移行し易い遊技の状態のことである。「低確率モード」とは、高確率モードでない場合(確変中でない時)をいい、当たり抽選に当選する確率が通常の状態、即ち、確変の時より当たり抽選に当選する確率が低い状態をいう。
また、電動役物66におけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、電動役物66が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモード(高頻度ガイドモード)と低頻度サポートモード(低頻度ガイドモード)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放乱数カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電動役物開放状態当選となる確率が異なっており、高頻度サポートモードの方が低頻度サポートモードよりも電動役物開放状態当選となる確率が高くなっている。また、電動役物開放状態当選となった際には、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物放状態当選となった際に電動役物66が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電動役物開放状態となり、電動役物66の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。
このため、高頻度サポートモードでは、電動役物66が開放状態となることで特別第1始動口57に遊技球が入賞し易くなり、特別第1始動口57に遊技球が入賞することによって所定個数の遊技球の払い出しが実行されるため、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電動役物開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電動役物開放状態当選となる確率を等しくし、1回の開放回数や開放時間を適宜設定するようにしてもよく、適宜変更可能である。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に入賞したタイミングで主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bに格納される。そして、主側ROM113のリーチ用テーブル記憶エリア113cに記憶されたリーチ用テーブルに基づいてリーチを発生させるか否かを決定するのに用いられる。但し、開閉実行モードに移行する遊技回(当たり抽選に当選した遊技回)においては、主側MPU112では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生の決定を行う。なお、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数は、本実施形態では各遊技状態において同一とされているが、遊技状態に応じて各々個別に設定されるものであってもよい。例えば、サポートモードが高頻度サポートモードである場合の方が、低頻度サポートモードよりも、リーチ表示の発生に対応したリーチ乱数カウンタC3の数が多く設定された構成としてもよい。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置80における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(または可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置80を備え、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60の開閉実行モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置80における図柄(絵柄)の変動表示(または可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態のことである。
具体的には、リーチ表示とは、図柄表示装置80の表示画面80aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、当たりが発生する(開閉実行モードへ移行する)のに対応した当たり図柄の組み合わせが成立する可能性がある主図柄(リーチ図柄)の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置80の表示画面80a内の予め設定された有効ライン上に、開閉実行モードの発生に対応した当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のある主図柄(リーチ図柄)の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図6を参照して具体的に説明すると、本パチンコ機10では、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、有効ラインL1〜L5のいずれかに同一の数字が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2(最終停止図柄列)において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、開閉実行モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うと共に、その背景画面において所定のキャラクタ等を動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させるまたは非表示とした上で、表示画面80aの略全体において所定のキャラクタ等を動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部71(第1結果表示部71aまたは第2結果表示部71b)における変動表示時間(表示継続時間)と、図柄表示装置80における図柄の変動表示時間(表示継続時間)とを主側MPU112において決定するのに用いられる。変動種別カウンタCSは、定期的に更新され、メイン表示部71における変動表示の開始時および図柄表示装置80による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して値が取得される。そして、変動表示時間の決定に際しては、主側ROM113における変動表示情報郡記憶手段としての変動表示時間テーブル記憶エリア113dに予め記憶されている変動表示時間テーブル(変動表示時間情報群)が参照される。
ここで、本実施形態の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されている変動表示時間テーブルについて図16、図17、および図18を参照しつつ説明する。変動表示時間テーブルは、変動種別カウンタCSの値に対応させて変動表示時間が設定されているテーブルである。なお、本実施形態では、変動表示時間テーブル記憶エリア113dには、第1抽選遊技の抽選結果に関する変動表示時間を選択する際、第1特別図柄保留球格納エリアRAに記憶されている保留情報が0個、または1個の場合に参照される第1少保留変動表示時間テーブル(図16)、第1抽選遊技の抽選結果に関する変動表示時間を選択する際、第1特別図柄保留球格納エリアRAに記憶されている保留情報が2個、3個または4個の場合に参照される第1多保留変動表示時間テーブル(図17)、および第2抽選遊技に関する変動表示時間を選択する際に参照される第2変動表示時間テーブル(図18)が記憶されている。また、図16〜図18中の「0〜198」の数値は、変動種別カウンタCSの数値を示している。
図16および図17に示されるように、第1少保留変動表示時間テーブルおよび第1多保留変動表示時間テーブルでは、第1抽選遊技(第1特別図柄)に関する変動表示時間として、サポートモードが低頻度サポートモード(第2遊技状態)である場合と、高頻度サポートモード(第1遊技状態)である場合とにおいて、それぞれ変動種別カウンタCSの数値に対応させて変動表示時間が設定されている。さらに具体的には、第1抽選遊技が当たり結果である場合、当たり結果でないがリーチ表示が発生する外れリーチ結果である場合、および当たり結果でなく、リーチ表示も発生しない完全外れ結果となる場合において、それぞれ変動種別カウンタCSの数値に対応させて変動表示時間が設定されている。
詳述すると、第1少保留変動表示時間テーブルでは、低頻度サポートモード状態である際、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて7秒および10秒が設定されている。外れリーチ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒、20秒、30秒、45秒、60秒、および90秒が設定されている。当たり結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒、20秒、30秒、45秒、60秒、および90秒が設定されている。なお、本実施形態では、このように、外れリーチ結果となる場合と当たり結果となる場合とにおいて、同じ変動表示時間が設定されている。このため、外れリーチ結果が選択されたとしても、遊技者に当たり結果が発生することを期待させることができる。但し、本実施形態では、当たり結果となる場合の変動表示時間の方が外れリーチ結果となる場合の変動表示時間よりも長くなり易くされている。例えば、変動表示時間としての90秒は、外れリーチ結果である場合には変動種別カウンタCSの数値が190〜198となる場合に対応させて設定され、当たり結果である場合には変動種別カウンタCSの数値が150〜198となる場合に対応させて設定されている。
また、サポートモードが高頻度サポートモード状態である際には、完全外れ結果となる場合の変動表示時間は、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒および20秒が設定されている。つまり、サポートモードが高頻度サポートモード状態である際には、完全外れ結果となる場合、低頻度サポートモード状態で完全外れ結果となる場合よりも変動表示時間が長いものが選択され易くなっている。
この理由について説明すると、高頻度サポートモード状態である場合には、電動役物66が開放状態となり易く、特別第1始動口57に遊技球が入賞し易いため、遊技者は、遊技球を右打ちしながら遊技を継続する。この場合、遊技者が遊技球を右打ちすることにより、特別第1始動口57に入賞しなかった遊技球が第2始動口58に入賞することがある。そして、本実施形態では、第2抽選遊技で当たり結果となった場合、第1抽選遊技で当たり結果となった場合よりも不利な結果が発生し易くされている(図15参照)。このため、遊技者は、第2抽選遊技が実行されるよりも、第1抽選遊技が実行され、第1抽選遊技が当たり抽選に当選することを期待して遊技を継続する。また、具体的には後述するが、本実施形態では、第1抽選遊技が第2抽選遊技よりも優先して実行される(図25参照)。したがって、高頻度サポートモード中において第1抽選遊技に関する保留情報が少ない場合には、変動表示時間として長いものが選択されるようにすることにより、当該変動表示時間の間に特別第1始動口57に遊技球を入賞させることができる期間を確保することができる。つまり、このような変動表示時間テーブルを採用することにより、遊技者にとって有利な結果を発生し易くでき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
なお、高頻度サポートモード状態では、外れリーチ結果または当たり結果となる場合、低頻度サポートモードと同様の変動表示時間が設定されている。すなわち、外れリーチ結果となる場合および当たり結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒、20秒、30秒、45秒、60秒、および90秒が設定されている。但し、これに限定されるものではなく、外れリーチ結果となる場合または当たり結果となる場合の変動表示時間が高頻度サポートモード状態と低頻度サポートモード状態とにおいて異なっていてもよい。
第1多保留変動表示時間テーブルでは、低頻度サポートモード状態である際、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて5秒、7秒、および10秒が設定されている。つまり、第1抽選遊技に関する保留情報が多い場合には、第1抽選遊技に関する保留情報が少ない場合より、完全外れ結果となる際に短い変動表示時間が選択されることがあるようにしている。
また、高頻度サポートモード状態である際、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて1秒、3秒、および5秒が設定されている。
このように、第1抽選遊技に関する保留情報が多い場合には(本実施形態では2個以上)、第1抽選遊技に関する保留情報が少ない場合(本実施形態では、0個または1個)より、完全外れ結果となる際の変動表示時間を短くすることにより、遊技(変動表示)が無駄に長くなることを抑制できる。
また、第1多保留変動表示時間テーブルには、外れリーチ結果となる場合および当たり結果となる場合の変動表示時間が低頻度サポートモード状態である際と高頻度サポートモード状態である際とにおいて、第1少保留変動表示時間テーブルにおける外れリーチ結果となる場合および当たり結果となる場合と同様の時間が設定されている。但し、これに限定されるものではなく、第1多保留変動表示時間テーブルにおける外れリーチ結果となる場合または当たり結果となる場合の変動表示時間は、第1少保留変動時間テーブルにおける外れリーチ結果となる場合または当たり結果となる場合の変動表示時間と異なっていてもよい。
第2変動表示時間テーブルでは、第2抽選遊技(第1特別図柄)に関する変動表示時間として、第2抽選遊技が当たり結果である場合、当たり結果でないがリーチ表示が発生する外れリーチ結果である場合、当たり結果でなく、リーチ表示も発生しない完全外れ結果となる場合において、それぞれ変動種別カウンタCSの値に対応させて変動表示時間が設定されている。なお、本実施形態の第2変動表示時間テーブルは、サポートモードの区別は特にされていない。
詳述すると、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて10秒が設定されている。外れリーチ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて10秒、および20秒が設定されている。当たり結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて10秒、および20秒が設定されている。
カウンタの説明に戻り、電動役物開放乱数カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。そして、電動役物開放乱数カウンタC4が1周した場合には、その時点の乱数初期値カウンタCINI2の値が当該電動役物開放乱数カウンタC4の初期値として読み込まれ、当該初期値から再びカウントが開始される。なお、乱数初期値カウンタCINI2は、電動役物開放乱数カウンタC4と同様のループカウンタである(値=0〜250)。電動役物開放乱数カウンタC4は定期的に更新され、遊技球が普通図柄始動ゲート61を通過したタイミングで主側RAM114の普通図柄保留球格納エリア114cに格納される。
普通図柄の当たり当選となる乱数の値は、主側ROM113における当否情報群記憶手段としての普通図柄当否テーブル記憶エリア113fに普通図柄当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、普通図柄の当選となる乱数の値の数は、低確率モードでは24とされ、その範囲は「5〜28」とされている。また、高確率モードでは、200とされ、その範囲は「5〜204」となっている。すなわち、低確率モードでは、取得された電動役物開放乱数カウンタC4の値が「5〜28」の範囲にある場合に当選と判定され、高確率モードでは、取得された電動役物開放乱数カウンタC4の値が「5〜204」の範囲にある場合に当選と判定される。そして、メイン表示部71におけるその他表示部71dに所定の点灯状態が示されると共に、電動役物66が開放される。
<主制御基板111のMPU112にて実行される各種処理について>
次に、図19を参照して主制御装置91に電源が投入された後に主側MPU112により実行されるメイン処理について説明する。図19は、メイン処理を示すフローチャートであり、電源投入時のリセットにより起動される。
まず、電源投入ウェイト処理を実行する(S101)。当該電源投入ウェイト処理では、サブ側の制御装置(音声ランプ制御装置92、表示制御装置93、払出制御装置100等の周辺制御装置)が動作可能な状態になるのを待つため、ウェイト処理(例えば、1sec)を実行し、次の処理に進行することなく待機する。そして、電源投入ウェイト処理の期間が経過した後、主側RAM114のアクセスを許可すると共に(S102)、主側MPU112の内部機能レジスタの設定を行う(S103)。
その後、電源および発射制御装置101に設けられたRAM消去スイッチ103が手動操作されているか否かを判定し(S104)、RAM消去スイッチ103が手動操作されていないと判定した場合(S104:NO)、主側RAM114の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する(S105)。そして、主側RAM114の停電フラグに「1」がセットされていると判定した場合には(S105:YES)、チェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し(S106)、そのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータが正常であるか否かを判定する(S107)。
そして、チェックサムが正常であると判定した場合には(S107:YES)、電源投入設定処理を実行する(S109)。電源投入設定処理では、停電フラグの初期化といった主側RAM114の所定のエリアを初期値に設定すると共に、現状の遊技状態(電源断が正常なものである場合には電源断の前の状態)を認識させるために現状の遊技状態に対応したコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。また、払出側RAM124の初期化を実行すべきことを示す払出初期化コマンドを払出側MPU122に送信する。さらに、タイマ割込み処理の発生を許可するために割込み許可の設定を行う。
一方、RAM消去スイッチがオンされていると判定した場合(S104:YES)、停電フラグに「1」がセットされていないと判定した場合(S105:NO)、またはチェックサムが正常でないと判定した場合(S107:NO)には、主側RAM114の初期化として当該主側RAM114をクリアした後(S108)、上記ステップ109の電源投入設定処理を行う。
すなわち、本パチンコ機10では、例えば、遊技ホールの営業開始時等、電源投入時にRAMデータを初期化する場合にはRAM消去スイッチ103を押しながら電源が投入される。したがって、RAM消去スイッチ103が押されていれば、上記S108の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様に上記ステップ108の処理に移行する。
一方、RAM消去スイッチ103が押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、およびチェックサムが正常であることを条件に、ステップ108の処理を実行することなくステップ109を実行する。つまり、電源の遮断が正常であり、チェックサムが正常であれば、電源断の遊技状態に復帰させるためのコマンドを音声ランプ制御装置92に送信する。
その後、以下の残余処理に進む。つまり、主側MPU112は、後述するタイマ割込み処理(図20)を定期的に実行する構成であるが、あるタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、この不規則な時間を利用して以下の残余処理を繰り返し実行する。つまり、以下の残余処理は、非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、まず、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う(S110)。続いて、乱数初期値カウンタCINI1、CINI2の更新を行う乱数初期値更新処理を実行すると共に(S111)、変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する(S112)。これらの更新処理では、主側RAM114の対応するカウンタから現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報を1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際それぞれ「0」にクリアする。その後、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う(S113)。そして、ステップ113の処理を実行したら、ステップ110に戻り、タイマ割込み処理が終了した後、ステップ110〜ステップ113の処理を実行する。
ここで、上記のように残余処理では、割込み禁止の処理および割込み許可の処理に挟まれるようにして乱数初期値更新処理および変動用カウンタ更新処理が設定されているのみであるため、タイマ割込み処理が開始されるタイミングは常にステップ110の直前となる。そうすると、タイマ割込み処理が終了した後は常にステップ110から開始すればよいこととなり、タイマ割込み処理後の戻りアドレスが一義的なものとなる。よって、タイマ割込み処理の開始に際して現状の戻りアドレスを記憶する必要はなく、タイマ割込み処理の開始に際しての処理負荷が軽減される。
また、主側MPU112において所定のデータの演算を行っている途中でタイマ割込み処理が発生することもないため、タイマ割込み処理の開始に際して主側MPU112のレジスタにその時点で格納されているデータの主側RAM114への退避処理を実行する必要がなく、同様にタイマ割込み処理の終了に際して主側MPU112のレジスタへのデータの復帰処理を実行する必要がない。よって、タイマ割込み処理の開始に際しての処理負荷が軽減されると共に、タイマ割込み処理の終了に際しての処理負荷も軽減される。
また、乱数初期値カウンタCINI1、CINI2の更新途中や変動種別カウンタCSの更新途中でタイマ割込み処理が開始されることがないため、これらの更新途中であるにも関わらず、タイマ割込み処理にてこれらカウンタの数値情報が取得されたり、さらなる更新処理が実行されてしまうことを防止できる。
次に、図20を参照しつつ、主側MPU112が定期的(本実施形態では4msec周期で)に実行するタイマ割込み処理について説明する。図20は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板111には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段として図示しないクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路と主側MPU112との間の信号経路の途中位置に存在するように図示しない分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングを主側MPU112にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路から主側MPU112に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。主側MPU112では、このパルス信号の立ち上がりまたは立ち下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも1つの条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、主側MPU112における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
ただし、上記分周回路からのパルス信号の出力は主側MPU112における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、主側MPU112の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。以上が主側MPU112にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成である。
主側MPU112は、まず、停電情報記憶処理を実行する(S201)。この停電情報記憶処理では、停電監視基板117から電源遮断の発生に対応した停電信号を受信しているか否かを監視し、停電の発生を特定した場合には所定の停電時処理を実行する。
次に、抽選用乱数更新処理を実行する(S202)。抽選用乱数更新処理では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放乱数カウンタC4の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放乱数カウンタC4から現状の数値情報を順次読み出し、それら読み出した数値情報をそれぞれ1加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに上書きする処理を実行する。この場合、カウンタ値が最大値に達した際にはそれぞれ「0」にクリアする。
その後、メイン処理(図19)における上記ステップ111と同様に乱数初期値更新処理を実行すると共に(S203)、メイン処理(図19)における上記ステップ112と同様に変動用カウンタ更新処理を実行する(S204)。次に、遊技停止判定処理を実行する(S205)。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
具体的には、遊技機本体12の前面側には、磁石検知センサ、電波検知センサ、振動検知センサ等の各種センサ(図9中のその他検知センサ115)が設けられている。そして、主側MPU112では、後述する不正検知処理(S212)により、磁石検知センサの検知結果に基づいて遊技盤43に対して磁石を近づける行為が行われていないか否かを判定し、電波検知センサの検知結果に基づいて不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否かを判定し、振動検知センサの検知結果に基づいてパチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否か等を判定する。これらの不正判定のいずれかにて肯定判定をした場合には、パチンコ機10への不正行為に該当する特定事象が発生しているとして、遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し(S206)、遊技の進行を停止している状態であると判定した場合には(S206:YES)、報知コマンドの出力用処理を実行する(S207)。報知コマンドの出力用処理では、いずれかの特定事象が発生している場合であってその特定事象の発生に対して未だ報知コマンドを出力していない状況において、報知コマンドを出力対象に設定する。
なお、当該報知コマンドには、その出力の契機となった特定事象の内容が含まれるため、音声ランプ制御装置92が報知コマンドを受信するとその特定事象の内容に対応した報知の実行設定を行う。また、遊技の進行が停止された状態、およびそれに対応した報知は、主側MPU112への動作電力の供給を停止したのみでは電源立ち上げ時に再度開始され、主側MPU112への動作電力の供給を停止した後に電源および発射制御装置101に設けられたRAM消去スイッチ103を手動操作しながら動作電力の供給を開始することにより、主側RAM114の初期化が実行されることに伴って実行されないようになる。
一方、遊技の進行を停止していない状態であると判定した場合には(S206:NO)、ポート出力処理を実行する(S208)。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力処理を実行する。例えば、第1大入賞口59aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には第1可変入賞装置駆動部59dへの駆動信号の出力を開始し、第1大入賞口59aを閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。同様に、第2大入賞口60aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には第2可変入賞装置駆動部60dへの駆動信号の出力を開始し、第2大入賞口60aを閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。また、電動役物66を開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には電動役物駆動部66aへの駆動信号の出力を開始し、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止する。さらに、各処理で出力対象に設定されたコマンドを音声ランプ制御装置92や払出制御装置100に出力する。
次に、読み込み処理を実行する(S209)。読み込み処理では、停電信号および入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続いて、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60、および普通図柄始動ゲート61への入賞を検知する入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aから受信している信号を読み込み、一般入賞口55、第1始動口56、特別第1始動口57、第2始動口58、第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60、および普通図柄始動ゲート61への入賞の有無を特定する入賞検知処理を実行する(S210)。
その後、主側RAM114に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報を更新するためのタイマ更新処理を実行する(S211)。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新および加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続いて、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する(S212)。この不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生しているか否かの不正判定を実行して肯定判定をした場合、次回のタイマ割込み処理におけるステップ205にて遊技停止用の設定を行う。これにより、ステップ206にて肯定判定をするようになる。なお、所定の事象とは、ステップ205にて説明したように、遊技盤43に対して磁石を近づける行為が行われていないか否か、不正な電波がパチンコ機10に向けて出力されていないか否か、パチンコ機10に対して不正な振動が加えられていないか否か等である。
次に、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する(S213)。発射制御処理では、操作ハンドル31に対して発射操作が継続されている状況では、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。そして、ステップ209の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aの断線確認や、遊技機本体12、前扉枠14の開放確認等を行う入力状態監視処理を行う(S214)。この場合、当該入力状態監視処理では、各入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aの断線を確認した場合や、遊技機本体12の開放を確認した場合には上記ステップ207と同様に報知コマンドの出力用処理を実行する。当該報知コマンドの出力用処理では、入賞検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61aに断線が発生していることを示す報知コマンドや、遊技機本体12が開放状態であることを示す報知コマンドを送信する。
また、入力状態監視処理では、払出制御装置100から受信している信号に基づいて、下皿30が満タン状態となっているか否かといった判定や、払出装置99に異常が発生しているか否かといった判定を行い、これらの判定において肯定判定をした場合にはそれに対応した報知コマンドを出力対象に設定する。
次に、遊技回(変動表示回)の実行制御および開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行すると共に(S215)、電動役物66の開閉制御を行うための普図普電制御処理を実行する(S216)。これらステップ215における特図特電制御処理およびステップ216における普図普電制御処理については、具体的に後述する。
続いて、直前のステップ215およびステップ216の処理結果に基づいて、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58への入賞に対する保留情報(第1、第2特別図柄保留数記憶エリアNA、NB)の増減個数、および普通図柄始動ゲート61への入賞に対する保留情報(保留数記憶エリアNC)の増減個数をメイン表示部71(その他表示部71d)に反映させるための表示制御処理(出力情報の設定)を行う(S217)。また、開閉実行モードへ移行する際には、後述するラウンド用の設定処理(図30)に基づいて、ラウンド表示部71cにその開閉実行モードにおける第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60が開放される回数を反映させるための表示制御処理(出力情報の設定)を行う。さらに、開閉実行モードが終了する際には、ラウンド表示部71cの表示を消去(消灯)するための表示制御処理(出力情報の設定)を行う。
次に、遊技回および開閉実行モードのどちらも実行されていない状況において、図柄表示装置80の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行する(S218)。このデモ表示用処理については具体的に後述する。
そして、払出側MPU122から受信したコマンドおよび信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する(S219)。また、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する(S220)。
次に、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始および終了を制御するように、外部出力端子板104への信号出力の状態を切り換えるための外部情報設定処理を実行する(S221)。
ステップ221の外部処理情報設定処理を終了した後、またはステップ207の報知コマンドの出力用処理を終了した後は、割込み終了宣言の設定を実行する(S222)。主側MPU112では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップ222では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。次に、割込み許可の設定を行う(S223)。主側MPU112では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップ223では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、タイマ割込み処理(図20)におけるステップ215の特図特電制御処理について図21を参照しつつ説明する。図21は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。
特図特電制御処理では、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58への入賞が発生している場合に保留情報を取得するための処理を実行すると共に、保留情報が記憶されている場合にその保留情報について当否判定を行い、さらにその当否判定を契機として遊技回用の演出を行うための処理を実行する。また、当否判定の結果に基づいて、遊技回用の演出後に開閉実行モードに移行させる処理を実行すると共に、開閉実行モード中および開閉実行モード終了時の処理を実行する。
具体的には、まず、保留情報の取得処理を実行する(S301)。ここで、保留情報の取得処理について、図22を参照しつつ説明する。図22は、保留情報の取得処理を示すフローチャートである。
保留情報取得の処理は、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に遊技球が入賞したかを判別し、第1始動口56、特別第1始動口57、または第2始動口58に遊技球が入賞した場合には、保留上限個数(第1始動口56および特別第1始動口57で最大4個、第2始動口58に最大1個)まで、取得した各カウンタ値を特別図柄保留球格納エリア114bに格納する処理である。また、入賞に基づいて取得された各カウンタ値が特別図柄保留球格納エリア114bに格納されると、格納された各カウンタ値に基づいて、事前に当否判定結果や選択される変動パターン等を予測する処理である。
まず、遊技球が第1始動口56または特別第1始動口57に入賞(始動入賞)したか否かを入賞検知センサ56a、57aの検知情報により判定する(S401)。そして、遊技球が第1始動口56または特別第1始動口57に入賞した(始動入賞があった)と判定すると(S401:YES)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAに格納された保留数Naの値を読み出し、取得した保留数Naが4個未満であるか否かを判定する(S402)。つまり、第1始動口56または特別第1始動口57に対する保留数の上限値である4個未満であるか(即ち、保留数が上限値まで記憶されていないか)を判定する。
そして、取得した保留数Naが4個未満であると判定した場合には(S402:YES)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAの保留数Naを1加算すると共に、総保留数記憶エリアNXの総保留数Nxを読み出し、当該総保留数Nxを1加算する(S403)。一方、取得した保留数Naが4であると判定した場合には(S402:NO)、そのまま本保留情報の取得処理を終了する。
ステップ403の処理を終了した後は、タイマ割込み処理(図20)におけるステップ202にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各数値情報(特別情報)、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とするものであることの情報を、第1特別図柄保留球格納エリアRAのうちステップ403にて1加算した保留数Naと対応する保留エリアに格納する(S404)。
なお、第1始動口56へ入賞した場合と特別第1始動口57へ入賞した場合とでは、当否抽選に関して参照されるデータ等が共通であるため、第1始動口56と特別第1始動口57とを区別するための情報は格納されない。つまり、第1抽選遊技に関する情報が保留されたことの情報のみが格納される。
その後、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞が発生したことを音声ランプ制御装置92および表示制御装置93に認識させると共に、保留報知を実行させるための処理である保留コマンドの設定処理を実行する(S405)。
一方、遊技球が第1始動口56または特別第1始動口57へ入賞していないと判定した場合には(S401:NO)、遊技球が第2始動口58に入賞(始動入賞)したか否かを入賞検知センサ58aの検知情報により判定する(S406)。そして、遊技球が第2始動口58に入賞した(始動入賞があった)と判定すると(S406:YES)、ステップ402〜ステップ405と同様の処理を行う(S407〜S410)。これに対し、遊技球が第2始動口58へ入賞していないと判定した場合(S406:NO)、そのまま本保留情報の取得処理を終了する。
なお、ステップ407〜ステップ410の処理は、ステップ402〜ステップ405までの各処理に対して、第2始動口58に入賞したことに対する処理が相違するのみであるため詳細な説明は省略するが、ステップ407では、第2特別図柄保留数記憶エリアNBに格納された保留数Nbの値を読み出して判定し、ステップ408では第2特別図柄保留数記憶エリアNBの保留数Nbを1加算すると共に総保留数記憶エリアNXの総保留数Nxを1加算し、ステップ409では各カウンタC1〜C3の数値情報(特別情報)、第2始動口58への入賞を契機とするものであることの情報を、第2特別図柄保留球格納エリアRBのうちステップ408にて1加算した保留数Nbと対応する保留エリアに格納する。但し、本実施形態では、上記のように、第2抽選遊技に関する保留個数は1とされている。このため、ステップ407では、保留数Nbが0であるか否かを判定し、保留数Nbが0であると判定すると(S407:YES)、ステップ408以降の処理を実行する。
以上が保留情報の取得処理である。特図特電制御処理(図21)の説明に戻り、ステップ301にて保留情報の取得処理を実行した後は、主側RAM114に設けられた特図特電カウンタエリア114dから特図特電カウンタの情報を読み出す処理を実行する(S302)。また、主側ROM113の特図特電アドレステーブル記憶エリア113gから特図特電アドレステーブルを読み出す処理を実行し(S303)、特図特電アドレステーブルから特図特電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する(S304)。
上記のように、特図特電制御処理には、遊技回用の演出に係る処理、開閉実行モードに関する処理が含まれている。この場合、遊技回用の演出に係る処理として、遊技回用の演出を開始させるための処理である特図変動開始処理(S307)と、遊技回用の演出を進行させるための処理である特図変動中処理(S308)と、遊技回用の演出を終了させるための処理である特図確定中処理(S309)と、が設定されている。また、開閉実行モードに関する処理として、開閉実行モードのオープニングを制御するための処理である特電開始処理(S310)と、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aの開放中の状態を制御するための処理である特電開放中処理(S311)と、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aの閉鎖中の状態を制御するための処理である特電閉鎖中処理(S312)と、開閉実行モードのエンディングおよび開閉実行モード終了時の遊技状態の移行を制御するための処理である特電終了処理(S313)と、が設定されている。
このような処理構成において、特図特電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU112にて把握するためのカウンタであり、特図特電アドレステーブルには、特図特電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
特図特電アドレステーブルについて図23を参照して説明すると、特図特電カウンタは「0」〜「6」の数値情報を設定可能となっており、特図特電アドレステーブルには特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「SA0」〜「SA6」)が設定されている。この場合、開始アドレスSA0は、特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA1は、特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA2は、特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA3は、特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA4は、特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA5は、特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスSA6は、特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
特図特電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における特図特電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算または「0」クリア(初期化)される。したがって、各処理回における特図特電制御処理では、特図特電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、特図特電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくても主側MPU112にて把握することが可能となる。例えば、遊技回用の演出は、他の遊技回用の演出が実行されておらず、かつ開閉実行モードではない場合に開始されるが、各状態をフラグの有無により判定しようとすると、遊技回用の演出に関する処理にて、遊技回用の演出を開始させる前に、遊技回用の演出の実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認と、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じる。また、遊技回用の演出の実行中には、遊技回用の演出の実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認と、確定表示中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じる。
また、開閉実行モードは、遊技回用の演出が終了し、かつ他の開閉実行モードが実行されていない場合に開始されるが、各状態をフラグの有無により判定しようとすると、開閉実行モードに関する処理にて、開閉実行モードを開始させる前に、遊技回用の演出が終了したことを示すフラグがセットされているか否かの確認と、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認とを行う必要が生じ、さらにオープニング中である場合には、オープニング中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。また、オープニング以降では、開閉実行モードの実行中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行うと共に、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aが開放中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。さらにまた、エンディング中である場合には、エンディング中であることを示すフラグがセットされているか否かの確認を行う必要が生じる。
これに対して、特図特電カウンタを利用すれば、様々なフラグを用意しておく必要はなく、さらには各処理の実行タイミングを確認する際の情報も集約される。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、特図特電カウンタおよび特図特電アドレステーブルを利用して、特図変動開始処理(S307)、特図変動中処理(S308)、特図確定中処理(S309)、特電開始処理(S310)、特電開放中処理(S311)、特電閉鎖中処理(S312)および特電終了処理(S313)を実行するための処理構成を説明する。
まず、ステップ304の開始アドレスを取得した後は、ゼロフラグへの設定処理を実行する(S305)。ゼロフラグへの設定処理では、主側RAM114に設けられた特図特電タイマカウンタエリア114eから特図特電タイマカウンタ(16ビットのタイマカウンタ)の数値情報を読み出し、読み出した数値情報に基づいてゼロフラグの値を設定する。具体的には、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」をセットし、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でない場合には、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「0」をセットする。例えば、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でなく、ゼロフラグが「1」である場合にはゼロフラグを「1」から「0」に変化させる。特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた特図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるカウンタであり、上記タイマ割込み処理(図20)におけるステップ211のタイマ更新処理にて数値情報の減算が実行される。
続いて、上記ステップ304にて取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S306)。具体的には、取得した開始アドレスがSA0である場合には特図変動開始処理(S307)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA1である場合には特図変動中処理(S308)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA2である場合には特図確定中処理(S309)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA3である場合には特電開始処理(S310)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA4である場合には特電開放中処理(S311)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA5である場合には特電閉鎖中処理(S312)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA6である場合には特電終了処理(S313)にジャンプする。そして、ステップ307〜ステップ313の処理を実行した場合には、本特図特電制御処理を終了する。以下に、ステップ307〜ステップ313の各処理について個別に説明する。
まず、ステップ307の特図変動開始処理について、図24を参照しつつ説明する。図24は、特図変動開始処理を示すフローチャートである。特図変動開始処理では、保留情報が記憶されていることを条件に、各種判定処理を実行し、メイン表示部71および図柄表示装置80において変動表示が行われる遊技回を開始するための処理を実行する。
まず、総保留数記憶エリアNXから総保留数Nxの値を読み出し、取得した保留数Nxが1以上であるか否かを判定する(S501)。そして、総保留数Nxが0であると判定した場合には(S501:NO)、そのまま本特図変動開始処理を終了する。一方、総保留数Nxが1以上であると判定した場合には(S501:YES)、データ設定処理を実行する(S502)。ここで、データ設定処理について、図25を参照しつつ説明する。
図25は、データ設定処理を示すフローチャートである。
具体的には、このデータ設定処理では、まず、第1特別図柄保留数記憶エリアNAから保留数Naの値を読み出し、取得した保留数Naが1以上であるか否かを判定する(S601)。そして、保留数Naが1以上であると判定した場合には(S601:YES)、保留数Naを1減算すると共に総保留数Nxを1減算する(S602)。次に、第1特別図柄保留球格納エリアRAにおける第1保留エリアRA1に格納されたデータ(すなわち、保留情報)を実行エリアRCにシフトする(S603)。その後、第1特別図柄保留球格納エリアRA内のデータ(すなわち、保留情報)をシフトする(S604)。具体的には、ステップ604の処理は、第1〜第4保留エリアRA1〜RA4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトする処理であり、第1保留エリアRA1のデータをクリアすると共に、第2保留エリアRA2→第1保留エリアRA1、第3保留エリアRA3→第2保留エリアRA2、第4保留エリアRA4→第3保留エリアRA3といった具合に各エリア内のデータをシフトする。
一方、保留数Naが1以上でないと判定した場合(S601:NO)、つまり保留数Nbのみが1である場合には、保留数Nbを1減算すると共に総保留数Nxを1減算する(S605)。次に、第2特別図柄保留球格納エリアRBにおける保留エリアRB1に格納されたデータ(すなわち、保留情報)を実行エリアRCにシフトし、保留エリアRB1のデータをクリアする(S606)。
ステップ604のシフト処理を実行した後、またはステップ606のシフト処理を実行した後は、第1〜第4保留エリアRA1〜RA4のデータのシフトが行われたこと、または保留エリアRB1のデータのシフトが行われたことを音声ランプ制御装置92に認識させるためのシフト時コマンドを出力対象として設定する(S607)。なお、ステップ607で設定されたシフト時コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に、タイマ割込み処理(図20)におけるポート出力処理(S208)によって送信される。
すなわち、本実施形態では、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機として当たり抽選に当選した場合の方が遊技者にとって有利となる確率が高いため(図15参照)、第1抽選遊技に関する保留情報がある場合には当該第1抽選遊技に関する保留情報を優先的に実行エリアRCにシフトする優先消化を実行するようにしている。
特図変動開始処理(図24)の説明に戻り、ステップ502のデータ設定処理を実行した後は、当たり抽選である当否判定処理(特別情報判定処理)を実行する(S503)。
当否判定処理では、まず当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、主側RAM114に設けられた高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されているか否かを判定することにより、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。そして、高確率モードであると判定した場合には、主側ROM113の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに記憶されている高確率モード用の特別図柄当否テーブル(図14(b))を参照して、実行エリアRCに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報(当たり乱数カウンタ格納エリア201に格納されている数値情報)が高確率モード用の当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードであると判定した場合には、主側ROM113の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aに記憶されている低確率モード用の特別図柄当否テーブル(図14(a))を参照して、実行エリアRCに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報(当たり乱数カウンタ格納エリア201に格納されている数値情報)が低確率モード用の当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。なお、高確率モードフラグは、確変当たり結果に起因する開閉実行モードの終了に際して格納され(図33、S1403)、その後に通常当たり結果に起因する開閉実行モードの終了に際して消去される(図33、S1404)。
次に、当否判定処理の結果が当たり当選結果であるか否かを判定する(S504)。当たり当選結果であると判定した場合には(S504:YES)、振分判定処理(特別情報判定処理)を実行する(S505)。振分判定処理では、実行エリアRCに格納された情報のうち、振分判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)と、入賞始動口の情報とを把握する。そして、主側ROM113の振分テーブル記憶エリア113bに記憶されている振分テーブルを参照して、上記把握した当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)がいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。具体的には、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とするものである場合には、第1結果表示部用の振分テーブル(図15(a))を参照して16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、および16R通常当たり結果のいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。また、第2始動口58への入賞を契機とするものである場合には、第2結果表示部用の振分テーブル(図15(b))を参照して16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、または4R通常当たり結果のいずれの当たり結果に対応しているのかを特定する。
その後、当たり結果用の停止結果設定処理を実行する(S506)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄(点灯状態)の態様の情報を、主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている当たり結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。この当たり結果用の停止結果テーブルには、メイン表示部71に停止表示される絵柄の態様の情報が、当たり結果の種別毎に相違させて設定されている。
次に、振分判定結果に対応したフラグ格納処理を実行する(S507)。具体的には、主側RAM114の各種当たり結果フラグ格納エリア114kのうちステップ505で特定した当たり結果と対応する格納エリアにフラグを格納する。
一方、当たり当選結果ではないと判定した場合には(S504:NO)、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(S508)。具体的には、今回の変動開始に係る遊技回においてメイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている外れ結果用の停止結果テーブから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。この場合に選択される絵柄の態様の情報は、当たり結果の場合に選択される絵柄の態様の情報とは異なっている。
上記ステップ507またはステップ508のいずれかの処理を実行した後は、変動表示時間(表示継続期間)の把握処理(表示態様決定処理)を実行する(S509)。変動表示時間の把握処理では、抽選結果および遊技状態に応じた変動表示時間を選択して把握する。
ここで、変動表示時間の把握処理について図26を参照しつつ説明する。図26は、変動表示時間の把握処理を示すフローチャートである。
変動表示時間の把握処理では、まず、抽選結果の把握処理を実行する(S701)。この処理では、具体的には、実行エリアRCに格納されている入賞口情報を読み出し、第1抽選遊技または第2抽選遊技のいずれであるかを把握すると共に、ステップ503にて当たり当選結果であると判定されたか否かを把握する。そして、当たり当選結果でないと把握した場合には、実行エリアRCに格納されているリーチ乱数カウンタC3に関する数値情報(リーチ乱数カウンタ格納エリア203に格納されている数値情報)を読み出し、当該数値情報がリーチ発生に対応した数値情報であるか否かを把握し、外れリーチ結果が発生するか否かを把握する。さらに、第1抽選遊技であると把握した場合には、高確率モードフラグまたは時短フラグが格納されているか否かを把握することにより、当該抽選遊技が高頻度サポートモード中に実行されたものであるのか否かを把握する。
次に、実行エリアRCに格納されている変動種別カウンタCSの数値を取得する(S702)。そして、今回の遊技回における抽選が第2始動口58に入賞したことに起因するものであるか(第2抽選遊技であるか)否かを判定する(S703)。第2始動口58に入賞したことに起因するものである(第2抽選遊技である)と判定した場合は(S703:YES)、第2変動表示時間テーブル(図18参照)を参照し、抽選結果および変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示時間を選択する(S704)。
一方、第2始動口58に入賞したことに起因するものでないと判定した場合(S703:NO)、つまり第1始動口56または特別第1始動口57に入賞したことに起因するものである(第1抽選遊技である)と判定した場合、第1特別図柄保留数記憶エリアNAの保留数Naを取得し、保留数Naが1以下であるか否かを判定する(S705)。そして、保留数Naが1以下であると判定した場合(S705:YES)、第1少保留変動表示時間テーブル(図16参照)を参照し、抽選結果および変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示時間を選択する(S706)。一方、保留数Naが1以下でないと判定した場合(S705:NO)、第1多保留変動表示時間テーブル(図17参照)を参照し、抽選結果および変動種別カウンタCSの値に基づいて変動表示時間を選択する(S707)。
つまり、本実施形態では、第1抽選遊技であるか第2抽選遊技であるか、および第1抽選遊技であれば保留数に応じて参照されるテーブルが選択される。ステップ704、ステップ706、またはステップ707で変動表示時間を選択した後は、選択した変動表示時間の情報を特図特電タイマカウンタエリア114eの特図特電タイマカウンタにセットし(S708)、本変動表示時間の把握処理を終了する。なお、上記のように、この特図特電タイマカウンタにセットされた数値情報の更新(減算)は、上記タイマ割込み処理(図20)のタイマ更新処理(S211)にて実行される。また、遊技回用の演出として、メイン表示部71における絵柄の変動表示と図柄表示装置80における図柄の変動表示とが行われるが、これらの各変動表示が終了される場合にはその遊技回の停止結果が表示された状態(図柄表示装置80では有効ライン上に所定の図柄の組合せが待機された状態)で確定時間(最終停止時間)に亘って確定表示(最終停止表示)される。この場合に、ステップ509にて取得される変動表示時間は1遊技回分のトータル時間に対して確定時間を差し引いた時間となっている。この点、変動表示時間を確定の前時間(最終停止の前時間)と言い換えることもできる。
また、本実施形態では、ステップ701にてリーチが発生すると判定した場合には、リーチの種類(ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)も決定する。特に限定されるものではないが、本実施形態におけるノーマルリーチとは、変動表示時間が短いリーチであり、上段の図柄列Z1と下段の図柄列Z3にてリーチラインが形成された後、中段の図柄列Z2がそのまま停止する(いわゆる、ビタ止まり)変動のことである(図柄列については図6参照)。スーパーリーチとは、ノーマルリーチより変動表示時間が長いリーチのことであって遊技者に当該遊技回で当たり結果が発生する期待度が高いことを示唆するリーチであり、例えば、ノーマルリーチの後に続けて表示される。本実施形態では、今回の遊技回が当たり結果である場合には、当たり結果でない場合よりもスーパーリーチを選択する確率が高くされている。
特図変動開始処理(図24)の説明に戻り、ステップ509にて変動表示時間の把握処理を実行した後は、変動用コマンドおよび種別コマンドを出力対象に設定する(S510)。なお、変動用コマンドには、開始対象となっている遊技回が第1抽選遊技または第2抽選遊技のいずれに対応しているかの情報と、リーチ表示を実行するか否かの情報と、変動表示時間の情報が含まれている。種別コマンドには、抽選結果(当否判定の結果、および当否判定の結果が当たり結果であれば、16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16R通常当たり結果、または4R通常当たり結果のいずれかの情報)が含まれる。
なお、ステップ510にて出力対象として設定された変動用コマンドおよび種別コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に、タイマ割込み処理(図20)におけるポート出力処理(S208)によって送信される。また、本実施形態の変動表示時間の設定とは異なるが、リーチ表示が実行される変動表示時間とリーチ表示が実行されない変動表示時間とが完全に相違する構成とする場合には、変動表示時間によってリーチ表示が実行されるか否かが判定可能であるため、変動用コマンドにリーチ表示を実行するか否かの情報が含まれていなくてもよい。
次に、時短フラグ格納エリア114gに時短フラグが格納されているか否かを判定し(S511)、時短フラグが格納されていると判定した場合には(S511:YES)、主側RAM114に設けられた時短回数カウンタエリア114hに格納された時短回数カウンタを1減算する(S512)。なお、時短回数カウンタは、4R通常当たり結果、または16R通常当たり結果に起因する開閉実行モードにおけるエンディング時間が経過した後に規定回数(本実施形態では100)にセットされる(図33、S1406)。
時短回数カウンタを1減算した後、または時短フラグが格納されていないと判定した場合には(S511:NO)、メイン表示部71における絵柄の変動表示を開始し(S513)、特図特電カウンタを1加算する(S514)。この場合、特図変動開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「0」であるため、ステップ514の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「1」となる。その後、本特図変動開始処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ308の特図変動中処理について、図27を参照しつつ説明する。図27は、特図変動中処理を示すフローチャートである。なお、特図変動中処理は、特図変動開始処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「1」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の遊技回用の演出における変動表示時間が経過したか否かを判定する(S801)。つまり、特図特電制御処理(図21)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「1」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の遊技回用の演出における変動表示時間が経過したことを意味する。
変動表示時間が経過していないと判定した場合には(S801:NO)、メイン表示部71は一定の発光パターンが一定の周期で繰り返されるため、メイン表示部71の更新タイミング(発光パターンの更新タイミング)であるか否かを判定する(S802)。そして、更新タイミングではないと判定した場合には(S802:NO)、そのまま本特図変動中処理を終了する。一方、更新タイミングであると判定した場合には(S802:YES)、更新内容の読み出し処理を実行する(S803)。この更新内容は、主側ROM113の更新用データテーブル記憶エリア113iから更新タイミングに対応した更新内容を読み出す。
次に、ステップ803にて読み出した更新内容をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S804)。なお、メイン表示部71の表示内容を実際に更新させるための処理は、タイマ割込み処理(図20)における表示制御処理(S217)にて実行される。その後、本特図変動中処理を終了する。
一方、変動表示時間が経過したと判定した場合には(S801:YES)、確定停止コマンド(最終停止表示コマンド)を出力対象に設定する(S805)。確定停止コマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対して今回の遊技回用の演出について確定表示を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。
そして、停止結果の読み出し処理を実行する(S806)。当該読み出し処理では、今回の遊技回の開始に際して特図変動開始処理(図24)のステップ506またはステップ508にて主側RAM114に設定した停止表示させる絵柄の態様の情報を読み出す。その後、その読み出した絵柄の態様の情報をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S807)。
続いて、主側ROM113に予め記憶されている確定時間(例えば0.5sec)の情報を読み出し、その確定時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S808)。次に、特図特電カウンタを1加算する(S809)。この場合、特図変動中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「1」であるため、ステップ809の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「2」となる。その後、本特図変動中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ309の特図確定中処理について、図28を参照しつつ説明する。図28は、特図確定中処理を示すフローチャートである。なお、特図確定中処理は、特図変動中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「2」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の遊技回用の演出における確定時間が経過したか否かを判定する(S901)。つまり、特図特電制御処理(図21)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「2」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の遊技回用の演出における確定時間が経過したことを意味する。確定時間が経過していないと判定した場合には(S901:NO)、そのまま本特図確定中処理を終了する。
確定時間が経過したと判定した場合には(S901:YES)、主側RAM114における各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されたフラグを判定することにより、今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が当たり結果(すなわち、開閉実行モードへの移行契機となる結果)であったか否かを判定する(S902)。なお、各種当たり結果フラグ格納エリア114kには、特図変動開始処理(図24)におけるステップ307のフラグ格納処理にて当たり結果に対応したフラグが格納されている。
当たり当選であると判定をした場合には(S902:YES)、オープニングコマンドを出力対象に設定する(S903)。オープニングコマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対して開閉実行モード用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。オープニングコマンドを受信したことによる音声側MPU152の処理内容については具体的には後述するが、音声側MPU152は、オープニングコマンドを受信すると、各種処理(図38、S1812、S1813)を実行すると共に表示側MPU162にオープニングコマンドを送信する(図38、S1814)。表示側MPU162が音声側MPU152からオープニングコマンドを受信したことによる処理内容についても具体的に後述するが、表示側MPU162は、音声側MPU152からオープニングコマンドを受信すると、オープニング用のデータテーブルの設定処理(図41、S2106)を実行する。なお、オープニングコマンドには開閉実行モードの契機となった当たり結果の種類(16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、16R通常当たり結果、4R通常当たり結果)の情報も含まれる。
次に、特図特電タイマカウンタへのオープニング時間をセットするセット処理を実行し(S904)、特図特電カウンタを1加算する(S905)。この場合、特図確定中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「2」であるため、ステップ905の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「3」となる。その後、本特図確定中処理を終了する。なお、オープニング時間をセットするセット処理では、図柄表示装置80に確定表示された図柄(当たり図柄)、サポートモード状態、および第1抽選遊技であるか第2抽選遊技であるか等に基づいて、対応するオープニング時間がセットされる。
一方、当たり当選でないと判定した場合(S902:NO)、すなわち今回の遊技回の契機となった当否判定の結果が外れ結果(すなわち、開閉実行モードへの移行契機とならない結果)であった場合には、時短回数カウンタの値が1以上であるか否かを判定する(S906)。そして、時短回数カウンタが0であると判定した場合には(S906:NO)、時短フラグ格納エリア114gに時短フラグが格納されていれば時短フラグを消去する(S907)。時短フラグを消去した後、または時短回数カウンタの値が1以上であると判定した場合には(S906:YES)、特図特電カウンタの数値情報を「0」クリアする(S908)。その後、本特図確定中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ310の特電開始処理について、図29を参照しつつ説明する。図29は、特電開始処理を示すフローチャートである。なお、特電開始処理は、特図確定中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「3」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したか否かを判定する(S1001)。つまり、特図特電制御処理(図21)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「3」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、今回の開閉実行モードにおけるオープニング時間が経過したことを意味する。オープニング時間が経過していないと判定した場合には(S1001:NO)、そのまま本特電開始処理を終了する。
一方、オープニング時間が経過したと判定した場合には(S1001:YES)、入賞始動口把握処理を実行する(S1002)。つまり、今回の開閉実行モードが第1始動口56または特別第1始動口57に入賞したことに起因するものであるのか、第2始動口58に入賞したことに起因するものであるのかを判定する。言い換えると、第1抽選遊技であるのか、または第2抽選遊技であるのかを把握する。
その後、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114mに設けられたラウンドカウンタに各種当たり結果に対応したラウンド数を設定するラウンド用の設定処理を行う(S1003)。なお、ラウンドカウンタは、1回の開閉実行モードの範囲内で実行するラウンド遊技の回数を主側MPU112にて特定するためのカウンタであり、ラウンド数規定モードの開閉実行モードにて1ラウンド消化するたびに「1」減算される。
ここでステップ1003のラウンド用の設定処理について、図30を参照しつつ説明する。図30は、ラウンド用の設定処理を示すフローチャートである。
まず、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114mに設けられた入賞カウンタに、ラウンド遊技の1つの終了条件である上限個数として「10」をセットする(S1101)。なお、本実施形態では、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする開閉実行モードの場合には第1大入賞口59aが開放状態となり、第2始動口58への入賞を契機とする開閉実行モードの場合には第2大入賞口60aが開放状態となる。
次に、主側RAM114における各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されたフラグを判定することにより、特電開始処理への移行の契機となった遊技結果が16R確変当たり結果であるか否かを判定する(S1102)。そして、16R確変当たり結果でないと判定した場合には(S1102:NO)、16R通常当たり結果であるか否かを判定する(S1103)。
16R確変当たり結果であると判定した場合(S1102:YES)、および16R通常当たり結果であると判定した場合には(S1103:YES)、ラウンドカウンタに「16」をセットした後(S1104)、本ラウンド用の設定処理を終了する。一方、16R通常当たり結果でないと判定した場合には(S1103:NO)、各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されているフラグは4R確変当たり結果、または4R通常当たり結果を示すものであるため、ラウンドカウンタに「4」をセットした後(S1105)、本ラウンド用の設定処理を終了する。
特電開始処理(図29)の説明に戻り、ステップ1003のラウンド用の設定処理を終了した後には、今回の開閉実行モードの契機となった当たり結果に応じた第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aを開放させる最初の継続時間の情報を読み出す(S1004)。なお、本実施形態では、第1大入賞口59aと第2大入賞口60aとの開放継続時間は等しくされている。そして、その読み出した開放継続時間を特図特電タイマカウンタにセットする(S1005)。
次に、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aを開放状態とするための開放設定処理を実行する(S1006)。この開放設定処理では、ステップ1002で把握した入賞始動口情報に基づき、今回の開閉実行モードが第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とするものであると判定した場合には、主側MPU112における第1大入賞口59aに係るレジスタに「1」をセットする。また、今回の開閉実行モードが第2始動口58への入賞を契機とするものであると判定した場合には、主側MPU112における第2大入賞口60aに係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップ208のポート出力処理にて、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aを開放状態に切り換えるべく、第1可変入賞装置駆動部59dまたは第2可変入賞装置駆動部60dへの駆動信号の出力が開始される。
続いて、開放コマンドを出力対象に設定し(S1007)、特図特電カウンタを1加算する(S1008)。この場合、特電開始処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「3」であるため、ステップ1008の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「4」となる。その後、本特電開始処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ311の特電開放中処理について、図31を参照しつつ説明する。図31は、特電開放中処理を示すフローチャートである。なお、特電開放中処理は、特電開始処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「4」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、現状のラウンド遊技における開放継続時間が経過したか否かを判定する(S1201)。つまり、特図特電制御処理(図21)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「4」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、現状のラウンド遊技における開放継続時間が経過したことを意味する。
開放継続時間が経過していると判定した場合には(S1201:YES)、ラウンドカウンタを1減算する(S1202)。続いて、主側ROM113に予め記憶されている閉鎖時間(例えば1sec)の情報を読み出し(S1203)、その閉鎖時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする閉鎖時間のセット処理を行う(S1204)。なお、本実施形態では、第1大入賞口59aと第2大入賞口60aとの閉鎖時間は等しくされている。そして、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aを閉鎖状態とするための閉鎖設定処理を実行する(S1205)。当該閉鎖設定処理では、主側MPU112における第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aに係るレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップ208のポート出力処理にて、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aを閉鎖状態に切り換えるべく、第1可変入賞装置駆動部59dまたは第2可変入賞装置駆動部60dへの駆動信号の出力が停止される。
次に、閉鎖コマンドを出力対象に設定し(S1206)、特図特電カウンタを1加算する(S1207)。この場合、特電開放中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「4」であるため、ステップ1207の処理が実行された場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」となる。その後、本特電開放中処理を終了する。
一方、開放継続時間が経過していないと判定した場合には(S1201:NO)、対応する大入賞口59a、60aへの入賞があるか否かを判定する。すなわち、第1大入賞口59aに備えらえた第1大入賞口検知センサ59c、または第2大入賞口60aに備えられた第2大入賞口検知センサ60cからの検知情報に基づいて第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aへの入賞があるか否かを判定し(S1208)、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aへの入賞がないと判定した場合には(S1208:NO)、そのまま本特電開放中処理を終了する。一方、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aへの入賞があると判定した場合には(S1208:YES)、入賞カウンタを1減算する(S1209)。
その後、入賞カウンタが「0」であるか否かを判定し(S1210)、「0」であると判定した場合には(S1210:YES)、上記ステップ1202〜ステップ1207の処理を実行した後に本特電開放中処理を終了する。これに対し、「0」ではない場合には(S1210:NO)、そのまま本特電開放中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ312の特電閉鎖中処理について、図329を参照しつつ説明する。図32は、特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。なお、特電閉鎖中処理は、特電開放中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「5」となっている。
まず、ラウンドカウンタが「0」であるか否かを判定する(S1301)。ラウンドカウンタが「0」ではない場合には(S1301:NO)、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、閉鎖時間が経過したか否かを判定する(S1302)。つまり、特図特電制御処理(図21)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「5」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、閉鎖時間が経過したことを意味する。閉鎖時間が経過していないと判定した場合には(S1302:NO)、そのまま本特電閉鎖中処理を終了する。
一方、閉鎖時間が経過していると判定した場合には(S1302:YES)、入賞カウンタに「10」をセットする(S1303)。続いて、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aの開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1304)。なお、本パチンコ機10では、各当たり結果における全てのラウンドで長時間態様に対応した開放継続時間となるように設定されている。そして、その読み出した開放継続時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S1305)。
続いて、開放設定処理を実行する(S1306)。当該開放設定処理の処理内容は、特電開始処理(図29)におけるステップ1006の開放設定処理と同様である。次に、開放コマンドを出力対象に設定し(S1307)、特図特電カウンタを1減算する(S1308)。この場合、特電閉鎖中処理が実行された場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」であるため、ステップ1308の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「4」となる。その後、本特電閉鎖中処理を終了する。
一方、ラウンドカウンタが「0」であると判定した場合には(S1301:YES)、エンディングコマンドを出力対象に設定する(S1309)。エンディングコマンドは、サブ側の制御装置である音声ランプ制御装置92に対してエンディング用の演出を開始させるタイミングであることを認識させるためのコマンドである。なお、エンディングコマンドには開閉実行モードの契機となった当たり結果の種類の情報も含まれる。
次に、主側ROM113に予め記憶されているエンディング時間(例えば6sec)の情報を読み出し、そのエンディング時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする(S1310)。続いて、特図特電カウンタを1加算する(S1311)。この場合、特図閉鎖中処理が実行される場合における特図特電カウンタの数値情報は「5」であるため、ステップ1311の処理が実行された場合には特図特電カウンタの数値情報は「6」となる。その後、本特電閉鎖中処理を終了する。
次に、特図特電制御処理におけるステップ313の特電終了処理について、図33を参照しつつ説明する。図33は、特電終了処理を示すフローチャートである。なお、特電終了処理は、特電閉鎖中処理の後の処理であり、特図特電カウンタの数値情報は「6」となっている。
まず、主側MPU112のレジスタに設けられたゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、エンディング時間が経過したか否かを判定する(S1401)。つまり、特図特電制御処理(図21)ではステップ305にて、特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、特図特電カウンタの数値情報が「6」である状況でゼロフラグに「1」がセットされている状況というのは、エンディング時間が経過したことを意味する。エンディング時間が経過していないと判定した場合には(S1401:NO)、そのまま本特電終了処理を終了する。
一方、エンディング時間が経過していると判定した場合には(S1401:YES)、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった当たり結果の種類を主側RAM114の各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されているフラグを参照し、確変当たり結果であるか否かを判定する(S1402)。そして、確変当たり結果である(16R確変当たり結果、または4R確変当たり結果)であると判定した場合には(S1402:YES)、主側RAM114の高確率モードフラグ格納エリア114fに高確率モードフラグが格納されていなければ高確率モードフラグを格納する(S1403)。一方、今回終了した開閉実行モードの移行の契機となった当たり結果が確変当たり結果でない(16R通常当たり結果、または4R通常当たり結果)と判定した場合には(S1402:NO)、高確率モードフラグが格納されている場合には当該高確率モードフラグを消去した後(S1404)、主側RAM114の時短フラグ格納エリア114gに時短フラグを格納し(時短フラグが既に格納されている場合にはそのまま維持する、S1405)、時短回数カウンタエリア114hにおける時短回数カウンタに「100」をセットする(S1406)。ステップ1403またはステップ1406の処理を実行した後は、各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されているフラグを消去する(S1407)。その後、特図特電カウンタを「0」クリアし(S1408)、本特電終了処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態では、特図特電カウンタ、特図特電アドレステーブルおよび特図特電タイマカウンタを利用して特図特電制御処理を実行するようにしている。
このため、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技の流れにおいていずれの状況であるのかを主側MPU112にて特定する場合には特図特電カウンタを参照すればよく、従来のように複数のフラグを各処理タイミングの都度確認する必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
また、ステップ307〜ステップ313の各処理では、当該処理に対応した状況が終了する場合に、特図特電カウンタの数値情報をその後に続く状況に対応したものに更新する処理が実行される。これにより、ある状況が終了して次の状況への遷移を行わせるための専用の処理を別途設ける必要がなく、処理構成の簡素化が図られる。
また、特図特電カウンタの初期値である「0」は、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技状況における最初の状況に対応している。これにより、主側RAM114の初期化後等において特図特電カウンタの数値情報の設定を特別に行わなくても、上記一連の遊技状況における最初の状況となるようにすることができる。
また、特図特電カウンタの更新に際しては、1減算、1加算および「0」クリアのいずれかを行えばよいため、更新に係る処理の簡素化も図られる。
また、上記一連の遊技状況のいずれの状況であっても発生し得る保留情報を取得するための処理は、ステップ307〜ステップ313の各処理とは別に設定されており、特図特電カウンタを参照して実行される各処理に含まれていない。これにより、特図特電カウンタの数値情報の設定を同時に発生する状況をもフォローするように行う必要はなく、当該数値情報を利用した処理構成の簡素化が図られる。
また、ステップ307〜ステップ313の各処理のうち、対応する状況の終了条件を判定するために期間の計測が行われる処理では、特図特電タイマカウンタという共通の期間計測手段を利用して期間の計測が行われる。これにより、主側RAM114の記憶容量の削減が図られる。また、当該特図特電タイマカウンタを利用する各処理に対応した状況は同時に発生することがないため、特図特電タイマカウンタを共通して利用したとしても当該タイマカウンタが複数の状況において同時に参照されることはなく、特図特電タイマカウンタを利用する上での処理構成が複雑化することもない。
また、特図特電タイマカウンタを更新する処理は、ステップ307〜ステップ313とは別の処理として設定されたタイマ割込み処理(図20)のステップ211におけるタイマ更新処理にて実行される。これにより、特図特電タイマカウンタを更新する処理がステップ307〜ステップ313の各処理に対して個別に設定されている構成に比べ、処理構成の簡素化が図られる。
また、特図特電タイマカウンタが「0」であるか否かの確認は、特図特電制御処理(図21)におけるステップ305にて集約して行われ、ステップ308〜ステップ313の各処理では、主側MPU112のゼロフラグを確認することで各時間の経過を判定する。
これにより、ステップ308〜ステップ313の各処理にて、主側RAM114の特図特電タイマカウンタから数値情報を読み出してその数値情報が「0」であるか否かの判定を行う場合に比べて、処理構成の簡素化が図られる。
ここで、特図特電カウンタは、特図特電制御処理以外の処理においても、遊技回用の演出および開閉実行モードから構成される一連の遊技におけるいずれの状況であるかを確認するために参照される。例えば、タイマ割込み処理(図20)のステップ218にて実行されるデモ表示用処理においても特図特電カウンタが参照され、当該デモ表示用処理については後述する。
次に、タイマ割込み処理(図20)のステップ216にて実行される普図普電制御処理について図34を参照しつつ説明する。図34は、普図普電制御処理を示すフローチャートである。
普図普電制御処理では、普通図柄始動ゲート61への入賞が発生している場合に普通図柄の保留情報を取得するための処理を実行すると共に、普通図柄の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について電動役物66の開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普通図柄用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、電動役物66を開閉させる処理を実行する。
具体的には、まず、普通図柄の保留情報の取得処理を実行する(S1501)。当該取得処理では、普通図柄始動ゲート61を遊技球が通過したことを条件として、電動役物開放乱数カウンタC4の数値情報(すなわち、普通図柄の保留情報)を普通図柄保留球格納エリア114cに格納する処理を実行する。なお、当該普通図柄の保留情報の取得は保留の上限値(本実施形態では、4個)の範囲内で行われる。
次に、主側RAM114の普図普電カウンタエリア114iから普図普電カウンタの情報を読み出す処理を実行し(S1502)、主側ROM113の普図普電アドレステーブル記憶エリア113hから普図普電アドレステーブルの情報を読み出す処理を実行する(S1503)。そして、普図普電アドレステーブルから普図普電カウンタの情報に対応した開始アドレスを取得する処理を実行する(S1504)。
ステップ1502〜ステップ1504の処理内容について説明すると、上記のように、普図普電制御処理には、普図用の演出に係る処理、電動役物66の開閉に係る処理が含まれている。この場合に、普図用の演出に係る処理として、普図変動開始処理と、普図変動中処理と、普図確定中処理と、が設定されている。また、電動役物66の開閉に係る処理として、普電開放中処理と、普電閉鎖中処理と、が設定されている。
このような処理構成において、普図普電カウンタは、上記複数種類の処理のうちいずれを実行すべきであるかを主側MPU112にて把握するためのカウンタであり、普図普電アドレステーブルには、普図普電カウンタの数値情報に対応させて、上記複数種類の処理を実行するためのプログラムにおける開始アドレスが設定されている。
普図普電アドレステーブルについて図35を参照して説明すると、普図特電カウンタは「0」〜「4」の数値情報を設定可能となっており、普図普電アドレステーブルには普図普電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて開始アドレスの情報(「NSA0」〜「NSA4」)が設定されている。この場合、開始アドレスNSA0は、普図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA1は、普図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA2は、普図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA3は、普電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、開始アドレスNSA4は、普電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
普図普電カウンタは、現状格納されている数値情報に対応した処理を終了した場合に当該数値情報を更新すべき条件が成立していることを契機として、その次の処理回における普図普電制御処理にて実行される処理に対応させて、1加算、1減算または「0」クリアされる。したがって、各処理回における普図普電制御処理では、普図普電カウンタにセットされている数値情報に応じた処理を実行すればよいこととなる。
上記構成によれば、特図特電制御の場合と同様に、普図普電制御としていずれの処理を実行すべき状態であるかを、各種フラグの有無を確認しなくても主側MPU112にて把握することが可能となる。よって、処理の簡素化が図られる。
以下に、普図普電カウンタおよび普図普電アドレステーブルを利用して、普図変動開始処理、普図変動中処理、普図確定中処理、普電開放中処理および普電閉鎖中処理を実行するための処理構成を説明する。
ステップ1504の処理を実行した後は、普通図柄のゼロフラグの設定処理を実行する(S1505)。普通図柄のゼロフラグの設定処理では、普図普電タイマカウンタエリア114jから普図普電タイマカウンタ(16ビットのタイマカウンタTC2)の数値情報を読み出し、普図普電タイマカウンタの数値情報が「0」である場合に、主側MPU112のレジスタに設けられた普通図柄のゼロフラグに「1」をセットする処理を実行する。
言い換えると、普図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でない場合には、主側MPU112のレジスタに設けられた普通図柄のゼロフラグに「0」をセットする(「1」を消去する)処理を実行する。普図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた普図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるカウンタであり、上記タイマ割込み処理(図20)におけるステップ211のタイマ更新処理にて数値情報の減算が実行される。
次に、ステップ1504に取得した開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S1506)。具体的には、取得した開始アドレスがNSA0である場合には普図変動開始処理(S1507)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA1である場合には普図変動中処理(S1508)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA2である場合には普図確定中処理(S1509)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA3である場合には普電開放中処理(S1510)にジャンプし、取得した開始アドレスがNSA4である場合には普電閉鎖中処理(S1511)にジャンプする。
普図変動開始処理では(S1507)、普通図柄の保留情報が記憶されていることを条件に、その普通図柄の保留情報を利用して電動役物66の開放判定を行うと共に、メイン表示部71におけるその他表示部71dにおいて絵柄の変動表示(点滅表示)を開始させる処理を実行する。この場合に、その他表示部71dにて絵柄を変動表示させる変動表示時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、その他表示部71dにおける絵柄の変動表示を開始させた場合に普図普電カウンタを「0」から「1」に更新する。
普図変動中処理(S1508)では、その他表示部71dにおける表示を更新させるための処理を実行する。この場合に、変動表示時間の経過を確認したことを条件として、確定時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、普図普電カウンタを「1」から「2」に更新する。
普図確定中処理(S1509)では、今回の開放判定の結果を普通図柄の確定時間に亘ってその他表示部71dに表示させるための処理を実行すると共に、開放判定の結果が当選結果である場合には電動役物66を開放状態とするための処理、および今回の当選結果を契機として電動役物66を開放させる場合の開放回数の設定を行うための処理を実行する。この場合に、普通図柄の確定時間の経過を確認したこと、および開放判定の結果が当選結果であることを条件として、電動役物66における今回の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物66を開放状態とし、さらに普図普電カウンタを「2」から「3」に更新する。一方、普通図柄の確定時間の経過を確認したものの開放判定の結果が当選結果ではない場合には、電動役物66を開放状態とするための設定は行わずに、普図普電カウンタを「0」クリアする処理を実行する。
普電開放中処理では(S1510)、電動役物66の開放状態を維持すると共に閉鎖タイミングとなった場合に電動役物66を閉鎖状態とするための処理を実行する。この場合に、電動役物66の開放継続時間の経過を確認したことを条件として、電動役物66における閉鎖継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物66を閉鎖状態とし、さらに普図普電カウンタを「3」から「4」に更新する。
普電閉鎖中処理では(S1511)、電動役物66の閉鎖状態を維持すると共に電動役物66を再度開放状態とする必要がある場合には当該電動役物66を開放状態とするための処理を実行する。この場合に、電動役物66の閉鎖継続時間の経過を確認したこと、および再度開放状態とする必要があることを確認したことを条件として、電動役物66における今回の開放継続時間の情報を普図普電タイマカウンタにセットすると共に、電動役物66を開放状態とし、さらに普図普電カウンタを「4」から「3」に更新する。一方、電動役物66の閉鎖継続時間の経過を確認したものの、電動役物66を再度開放させる必要がない場合には、電動役物66を開放状態とするための設定は行わずに、普図普電カウンタを「0」クリアする処理を実行する。
ステップ1507〜ステップ1511のいずれかの処理を実行した場合には、本普図普電制御処理を終了する。
以上のとおり、普図普電カウンタ、普図普電アドレステーブルおよび普図普電タイマカウンタを利用して普図普電制御処理を実行するようにしたことで、普図用の演出および電動役物66の開閉から構成される一連の遊技の流れにおいていずれの状況であるのかを主側MPU112にて特定する場合には普図普電カウンタを参照すればよく、従来のように複数のフラグを各処理タイミングの都度確認する必要がない。よって、処理構成の簡素化が図られる。
また、普図普電カウンタの更新に際しては、1減算、1加算および「0」クリアのいずれかを行えばよいため、更新に係る処理の簡素化も図られる。また、特図特電制御処理の場合におけるゼロフラグと同様に、普通図柄のゼロフラグを利用しているため、処理構成の簡素化が図られる。
次に、タイマ割込み処理(図20)のステップ218にて実行されるデモ表示用処理について図36を参照しつつ説明する。図36は、デモ用表示処理を示すフローチャートである。
まず、特図特電カウンタが「0」であるか否かを判定する(S1601)。特図特電カウンタが「0」である場合とは、遊技回用の演出が実行されておらず、さらに開閉実行モードでもない状況であることを意味する。
ここで、従来のように遊技回用の演出が実行されている状況であることをフラグの有無により確認すると共に、開閉実行モード中であることをフラグの有無により確認する構成においては、先ず一方のフラグの情報を主側RAM114から読み出してその情報の確認を行うと共に、次に他方のフラグの情報を主側RAM114から読み出してその情報の確認を行う必要がある。そうすると、主側RAM114へのアドレス指定を少なくとも2回行い、さらにそれに対してデータ転送された場合のレジスタへのデータの設定処理を少なくとも2回行う必要が生じる。これに対して、特図特電カウンタを利用することで、主側RAM114へのアドレス指定は1回で済み、さらにそれに対してデータ転送された場合のレジスタへのデータの設定処理も1回で済む。よって、処理の簡素化が図られる。
特図特電カウンタが「0」ではないと判定した場合には(S1601:NO)、そのまま本デモ表示用処理を終了し、特図特電カウンタが「0」であると判定した場合には(S1601:YES)、デモ表示状態であるか否かを判定する(S1602)。
デモ表示状態とは、図柄表示装置80にてデモ表示(すなわち待機中表示)を既に行っている状態であることをいい、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114nにデモ表示フラグが格納されている状態のことである。また、デモ表示とは、前回の遊技回の停止結果を表示して確定時間が経過してから、または前回の開閉実行モードのエンディングが終了してから、予め定められたデモ表示待ち時間(例えば、0.1sec)が経過している場合に、図柄表示装置80の上側表示領域Dmに開始待ち演出の画像を表示させると共に、電飾部33やスピーカ部34にてそれに即した演出を行うことをいう。
なお、図柄表示装置80におけるデモ表示では、有効ライン上に表示されている図柄が所定の動作を行っている画像が表示されるが、これに限定されることはなく、例えば、図柄が所定の動作を行っている画像の表示の後にまたはそれに代えてメーカ名、機種名若しくは所定のキャラクタによる動画が表示される構成としてもよい。
デモ表示状態であると判定した場合には(S1602:YES)、そのまま本デモ表示用処理を終了し、デモ表示状態ではないと判定した場合には(S1602:NO)、デモ表示待ち状態であるか否かを判定する(S1603)。デモ表示待ち状態とは、デモ表示待ち時間の計測を既に開始している状態であることをいい、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114nにデモ表示待ちフラグが格納されている状態のことである。
デモ表示待ち状態ではないと判定した場合には(S1603:N0)、主側ROM113に予め記憶されているデモ表示待ち時間の情報を読み出し、そのデモ表示待ち時間の情報を、特図特電タイマカウンタにセットする(S1604)。続いて、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114nにデモ表示待ちフラグを格納することによってデモ表示待ち状態に設定する(S1605)。その後、本デモ表示用処理を終了する。
一方、デモ表示待ち状態であると判定した場合には(S1603:YES)、特図特電タイマカウンタが「0」であるか否かを判定する(S1606)。特図特電タイマカウンタが「0」でないと判定した場合には(S1606:NO)、そのまま本デモ表示用処理を終了する。
特図特電タイマカウンタが「0」であると判定した場合には(S1606:YES)、主側RAM114のその他各種フラグ格納エリア114nにデモ表示フラグを格納することによってデモ表示状態に設定する(S1607)。なお、ステップ1607の処理では、デモ表示待ちフラグを消去してデモ表示待ち状態を解除する。また、デモ表示状態は、遊技回用の演出が新たに開始されると、デモ表示フラグが消去されることによって解除される。次に、デモ開始コマンドを出力対象に設定する(S1608)。その後、本デモ表示用処理を終了する。
<演出および報知の実行制御>
次に、音声側MPU152および表示側MPU162にて実行される各種出力装置を利用した演出および報知の実行制御について説明する。
まず、音声側MPU152にて実行されるタイマ割込み処理について図37を参照しつつ説明する。なお、このタイマ割込み処理は、例えば、4msecで繰り返し実行される。
タイマ割込み処理では、まず、主側コマンド格納処理を実行すると共に(S1701)、表示側コマンド格納処理を実行する(S1702)。ステップ1701の主側コマンド格納処理は、主側MPU112からコマンドを受信すると当該コマンドを音声側RAM154のコマンド格納エリア154aに格納するための処理であり、ステップ1702の表示側コマンド格納処理は、表示側MPU162からコマンドを受信すると当該コマンドを音声側RAM154のコマンド格納エリア154aに格納するための処理である。このコマンド格納エリア154aは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
次に、主側MPU112から受信したコマンドに対応した処理を行うための主側コマンド対応処理を実行すると共に(S1703)、表示側MPU162から受信したコマンドに対応した処理を行うための表示側コマンド対応処理を実行する(S1704)。ステップ1704の表示側コマンド対応処理では、具体的な説明は省略するが、表示側MPU162から、遊技回中の所定のタイミングにおいて各種コマンドが送信されるため(図40、S2007)、受信したコマンドに対応した処理を実行する。ステップ1703の主側コマンド対応処理については具体的に後述する。
続いて、枠ボタン対応処理を実行する(S1705)。この枠ボタン対応処理では、例えば、主側MPU112からデモ開始コマンドを受信している(遊技回または開閉実行モード中でない)ことを条件とし、第2枠ボタン27の所定のキーが遊技者によって操作された場合に、当該操作に対応した音量および光量を更新用にセットする。また、主側MPU112からデモ開始コマンドを受信している(遊技回および開閉実行モード中でない)こと、または、一単位の遊技回が処理されている場合には当該遊技回の変動表示が停止する所定期間前まで(例えば、リーチ表示がされる所定期間前まで)であって予告演出(例えば、会話演出やキャラクタ演出等の予告演出)が表示されていないことを条件とし、第1枠ボタン26が遊技者によって操作された場合、ステージ変更コマンドを表示側MPU162に送信する。これにより、表示側MPU162では、表示画面80aに表示される背景ステージを「海中ステージ」→「浜辺ステージ」→「街中ステージ」→「海中ステージ」の順に変更して表示する。さらに、一単位の遊技回が処理されている場合における予告演出が表示されている期間中に第1枠ボタン26が遊技者によって操作された場合には、予告応答演出コマンドを表示側MPU162に送信する。これにより、表示側MPU162では、表示画面80aに、予告演出に対応する応答演出を表示したり、新規なキャラクタ図柄や動画等を表示する。なお、第1枠ボタン26が操作されたか否かは、第1枠ボタン26の操作を監視する第1枠ボタン検知センサ26aからの信号によって判定される。同様に、第2枠ボタン27が操作されたか否かは、第2枠ボタン27の操作を監視する第2枠ボタン検知センサ27aからの信号によって判定される。
次に、電飾部33を含む各種発光部の発光制御を行うための発光制御処理を実行すると共に(S1706)、スピーカ部34の音声制御を行うための音声制御処理を実行する(S1707)。なお、発光制御処理および音声制御処理は、ステップ1705の枠ボタン対応処理、後述する主側コマンド対応処理(図39)、または表示側コマンド対応処理で更新用に情報がセットされている場合には当該情報に基づいて実行される。続いて、音声側RAM154に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する(S1708)。
次に、音声側MPU152のタイマ割込み処理におけるステップ1703の主側コマンド対応処理について図38および図39を参照しつつ説明する。図38および図39は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。
まず、主側MPU112から変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定し(S1801)、これらコマンドを受信していると判定した場合には(S1801:YES)、遊技結果の記憶処理を実行する(S1802)。具体的には、変動用コマンドから今回の遊技回の開始に際して主側MPU112にて決定された変動表示時間、リーチ発生の有無、およびリーチが発生する際にはノーマルリーチまたはスーパーリーチのいずれであるか、第1抽選遊技または第2抽選遊技のいずれであるかを特定し、その特定した情報を音声側RAM154に設けられた保持データエリア154bに書き込む処理を実行する。また、種別コマンドに含まれている情報から、今回の遊技回の開始に際して主側MPU112にて決定された当否抽選および振分抽選の結果がいずれであるかの情報、すなわち今回の遊技回の遊技結果が当たり結果であるか否か、当たり結果(当否抽選に当選)である場合にはどの当たり結果であるかの情報を特定し、その特定した情報を音声側RAM154に設けられた保持データエリア154bに書き込む処理を実行する。保持データエリア154bは、上記のように、遊技回中および開閉実行モード中の演出、並びに報知を実行するために一時的に利用されるデータであって、これら演出や報知が開始された後においても音声側MPU152にて独自に利用可能とするためのデータを記憶保持しておくためのエリアである。
次に、予告抽選処理を実行する(S1803)。予告抽選処理では、今回の遊技回において図柄表示装置80にて予告表示を行わせるか否かを抽選により決定する。この予告表示としては、既に説明したとおり、図柄表示装置80にて図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、または一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様とするもの、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするもの、および図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。当該予告表示は、リーチ表示が行われる場合およびリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。また、予告抽選処理では、いずれかの当たり結果に対応した遊技回の方が、外れ結果に対応した遊技回に比べ、予告表示が発生し易く、さらに出現率の低い予告表示が発生し易くなるように予告抽選を行う。
次に、停止図柄決定処理を実行する(S1804)。停止図柄決定処理では、今回の遊技回の遊技結果が当たり結果であれば、1つの有効ラインL1〜L5上に同一図柄の組み合わせが成立する停止結果に対応した情報を今回の停止結果の情報として決定する。この場合、同一図柄の種類や有効ラインL1〜L5は抽選等によって決定される。
続いて、今回の遊技回の演出パターンを決定するための処理を実行する(S1805)。この処理では、今回受信している変動用コマンドおよび種別コマンドの内容から遊技回の変動表示時間の情報を特定し、当該変動表示時間の情報、上記ステップ1802にて特定した遊技結果の情報、および上記ステップ1803における予告抽選処理の抽選結果の情報の組み合わせ、対応した演出パターンを選択する。
次に、上記ステップ1804にて決定した停止図柄の種類および上記ステップ1805にて選択した演出パターンの種類を音声側RAM154の保持データエリア154bに書き込む処理を実行する(S1806)。なお、演出パターンには今回の遊技回の変動表示時間の情報が含まれているため、演出パターンの情報を保持データエリア154bに書き込むことにより、演出パターンの情報だけでなく変動表示時間の情報についても音声側MPU152は再度読み出すことが可能となる。また、音声側MPU152は、停止図柄の種類から今回の遊技回が当たり結果であるのか否かを再度把握可能となる。
続いて、上記ステップ1804の処理結果に対応した停止結果コマンドおよび上記ステップ1805の処理結果に対応したパターンコマンドを表示側MPU162に送信する(S1807)。このコマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後に説明する。
次に、遊技回数の更新処理を実行する(S1808)。この更新処理では、音声側RAM154の各種カウンタエリア154cに設けられた遊技回数カウンタにおいて計測している消化遊技回数が1加算されるように当該遊技回数カウンタを更新するための処理を実行する。消化遊技回数は、開閉実行モードの終了後において当該開閉実行モードに再度移行することなく消化された遊技回の回数のことである。音声側MPU152では、当該消化遊技回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば消化遊技回数が所定回数以上であれば予告抽選処理にて所定の予告表示が選択され易くなるような処理を実行する。
変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合(S1801:NO)、または遊技回数の更新処理を実行した後は、確定停止(最終停止表示)コマンドを受信しているか否かを判定する(S1809)。そして、確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S1809:YES)、確定停止コマンドを表示側MPU162に送信する(S1810)。確定停止コマンドは、今回の遊技回に対応した停止図柄を有効ラインL1〜L5上に待機させてその状態を確定停止時間に亘って維持させることを表示側MPU162に指示するためのコマンドである。
確定停止コマンドを受信していないと判定した場合(S1809:NO)、または確定停止コマンドを送信する処理を実行した後は、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S1811)。オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S1811:YES)、当たり回数の更新処理を実行する(S1812)。当該更新処理では、音声側RAM154の各種カウンタエリア154cに設けられた当たり回数カウンタにおいて計測している当たり回数が1加算されるように当該当たり回数カウンタを更新するための処理を実行する。なお、本パチンコ機10における当たり回数とは、高頻度サポートモードへ移行した後に低頻度サポートモードへの移行をしないで発生した当たり結果の回数(いわゆる連続当たり回数)である。音声側MPU152では、当該当たり回数の情報を演出の内容の決定に際して利用することが可能であり、例えば当たり回数が所定回数以上であれば開閉実行モード中において所定の実写画像といったそれに対応した演出が実行されるようにする。
次に、オープニング対応処理を実行する(S1813)。オープニング対応処理では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている開閉実行モードの移行契機となった当たり結果の種類を特定し、その当たり結果の種類に対応した開閉実行モード中の演出内容を決定するための処理を実行する。すなわち、遊技回の演出では、遊技価値が低い当たり結果(例えば、通常当たり結果)を確定表示したが、その後の当たり演出において当該当たりが遊技価値が高い当たり結果(例えば、確変当たり結果)であることを示す当たり昇格演出を開閉実行モード中の演出として決定する。
ここで既に説明したとおり、音声側RAM154の保持データエリア154bには遊技回用の演出に関して、遊技結果の情報と、図柄表示装置80における遊技回の停止図柄の種類の情報とが記憶されており、遊技回の実行に続けて開閉実行モードとなる場合には保持データエリア154bに記憶されている上記遊技結果の情報と停止図柄の種類の情報とは開閉実行モードが終了する場合にクリアされる。したがって、オープニングコマンドに直前の遊技回における図柄表示装置80の表示内容の情報が含まれていなかったとしても、上記のように開閉実行モード中において昇格内容を含む演出を実行することが可能となる。
また、ステップ1813のオープニング対応処理では、ステップ1812にて更新した後の当たり回数を特定し、その特定した当たり回数に応じた演出を今回の開閉実行モード中の演出として設定する。
次に、上記ステップ1813の処理結果に対応したオープニングコマンドを表示側MPU162に送信する(S1814)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S1811:NO)、またはオープニングコマンドを送信する処理を実行した後は、開放コマンドを受信しているか否かを判定する(S1815)。開放コマンドを受信していると判定した場合には(S1815:YES)、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60の開放が新たに開始されたこと、すなわち1のラウンド遊技が新たに開始されたことを表示側MPU162に認識させるために当該表示側MPU162に開放コマンドを送信する(S1816)。当該開放コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
開放コマンドを受信していないと判定した場合(S1815:NO)、または開放コマンドを送信する処理を実行した後は、閉鎖コマンドを受信しているか否かを判定する(S1817)。閉鎖コマンドを受信していると判定した場合には(S1817:YES)、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60が閉鎖されたこと、すなわち1のラウンド遊技が終了されたことを表示側MPU162に認識させるために当該表示側MPU162に閉鎖コマンドを送信する(S1818)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
閉鎖コマンドを受信していないと判定した場合(S1817:NO)、または閉鎖コマンドを送信する処理を実行した後は、図39に示されるように、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S1901)。エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S1901:YES)、エンディング対応処理を実行する(S1902)。エンディング対応処理では、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後における当否抽選モードの内容を特定し、その当否抽選モードの種類に対応したエンディング演出の内容を決定するための処理を実行する。
続いて、上記ステップ1902の処理結果に対応したエンディングコマンドを表示側MPU162に送信する(S1903)。当該コマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S1901:NO)、またはエンディングコマンドを送信する処理を実行した後は、報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S1904)。報知コマンドを受信していると判定した場合には(S1904:YES)、何らかの異常やパチンコ機10の状態変化といった報知を実行すべき事象がパチンコ機10において発生していることを意味するため、その報知を行うために、各種データテーブル記憶エリア153aから発光データの読み出し処理を実行すると共に(S1905)、音声データの読み出し処理を実行する(S1906)。これにより、タイマ割込み処理(図37)の発光制御処理(S1706)では当該発光データに応じた発光が行われるように電飾部33の発光制御を行い、タイマ割込み処理(図37)の音声制御処理(S1707)では当該音声データに応じた音の出力が行われるようにスピーカ部34の音声制御を行う。その後、今回受信した報知コマンドの内容に対応した報知コマンドを表示側MPU162に送信する(S1907)。表示側MPU162は、当該コマンドを受信した場合、その報知コマンドに対応した報知が行われるように図柄表示装置80を表示制御する。
報知コマンドを受信していないと判定した場合(S1904:NO)、または報知コマンドを送信する処理を実行した後は、解除コマンドを受信しているか否かを判定する(S1908)。なお、解除コマンドは、報知コマンドを送信する契機となった事象が解消された場合に主側MPU112から送信される。このため、解除コマンドを受信していると判定した場合には(S1908:YES)、パチンコ機10において発生していた異常等の報知対象の事象が解除されたことを意味するため、既に行っている報知を解除するために、解除設定処理を実行する(S1909)。その後、今回受信した解除コマンドの内容に対応した解除コマンドを表示側MPU162に送信する(S1910)。表示側MPU162は、当該コマンドを受信した場合、その解除コマンドに対応した報知の実行を終了するように図柄表示装置80を表示制御する。
解除コマンドを受信していないと判定した場合(S1908:NO)、または解除コマンドを送信した後は、その他対応処理を実行した後に(S1911)、本主側コマンド対応処理を終了する。その他対応処理では、例えば、保留コマンドを受信している場合には当該保留コマンドを表示側MPU162に送信し、シフト時コマンドを受信している場合には当該シフト時コマンドを表示側MPU162に送信する。これにより、図柄表示装置80における第1、第2保留図柄表示エリアDt、Dsおよび実行保留図柄表示エリアDuにおいて、主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bにおける保留情報が格納された保留エリアに対応する表示エリアに所定の保留図柄が表示される。また、デモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ開始コマンドを表示側MPU162に送信する。これにより、図柄表示装置80においてデモ表示が開始される。
次に、表示側MPU162にて実行されるV割込み処理について図40を参照しつつ説明する。図40は、表示側MPU162にて実行されるV割込み処理を示すフローチャートであり、このV割込み処理は、予め定められた周期、具体的には20msec周期で繰り返し起動される。
なお、表示制御装置93のVDP165は、図柄表示装置80に1フレーム分の画像信号を出力する場合、表示画面80aの正面視左上の隅角部分にあるドットから画像信号の出力を始め、当該ドットを一端に含む横ライン上に並ぶドットに対して順次画像信号を出力すると共に、各横ラインに対して上から順に左から右のドットへと画像信号を出力し、表示画面80aの正面視右下の隅角部分にあるドットに対して最後に画像信号を出力する。この場合、VDP165は当該最後のドットに対して画像信号を出力したタイミングで、表示側MPU162へV割込み信号を出力して1フレームの画像の更新が完了したことを表示側MPU162に認識させる。このV割込み信号の出力周期は20msecとなっている。この点、V割込み処理は、V割込み信号の受信に同期して起動されると見なすこともできる。
但し、V割込み信号を受信していなくても、前回のV割込み処理が起動されてから20msecが経過している場合には、新たにV割込み処理が起動される。また、上記のように、保留図柄表示用エリア167aの各単位エリアRE1〜RE4、RF1、RGにデータが設定されていない(ブランクを意味するデータが設定されている)場合、保留図柄表示用エリア167aの各単位エリアRE1〜RE4、RF1、RGに対応した表示画面80aの保留図柄表示エリアDs、Dt、Duでは、何ら画像が表示されない、または図柄表示装置80の表示画面80aにおける背景画像が表示される。
V割込み処理では、まず、ワークRAM164のコマンド格納エリア164aに格納されているコマンドの内容を解析する(S2001)。なお、コマンド格納エリア164aには、音声ランプ制御装置92からコマンドを受信した際に起動されるコマンド格納処理によってコマンドが順次格納される。このコマンド格納エリア164aは、複数のコマンドを個別に記憶可能であって先に記憶したコマンドから読み出し可能なリングバッファとして構成されており、複数のコマンドを同時期に受信した場合であってもそれら各コマンドに対応した処理を良好に実行できるようになっている。
続いて、ステップ2001の解析結果に基づき、新規コマンドを受信しているか否かを判定し(S2002)、新規コマンドを受信していると判定した場合には(S2002:YES)、コマンド対応処理を実行する(S2003)。
ここで、V割込み処理におけるステップ2003のコマンド対応処理について図41を参照しつつ説明する。図41は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。
コマンド対応処理では、まず、停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信しているか否かを判定する(S2101)。停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していると判定した場合には(S2101:YES)、停止結果コマンドおよびパターンコマンドの組み合わせに対応したパターン用データテーブルをプログラムROM163のデータテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込むパターン用のデータテーブル設定処理を実行した後に(S2102)、本コマンド対応処理を終了する。
パターン用データテーブルとは、今回の遊技回用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。つまり、パターン用データテーブルには、今回の遊技回用の演出における開始タイミングから終了タイミングまでの各フレーム(フレームの更新周期は20msec)に対応した情報群が定められている。
また、パターン用データテーブルには、対象となる遊技回の変動表示時間に対応したフレーム数分のポインタ情報が設定されており、各ポインタ情報に対応させて、タスクの内容の情報と、コマンド出力の有無の情報と、追加データの情報とが設定されている。
タスクの内容の情報は、今回の遊技回に対応した動画表示を行うために設定されている情報であり、当該タスクの内容の情報を一切反映させないような情報が追加データとして設定されない限り、各フレームにおいてタスクの内容の情報に応じた画像が表示される。
当該タスクの内容の情報には、対応する更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるためにVDP165に描画指示を行う上で必要なパラメータの情報等が設定されている。
コマンド出力の有無の情報は、表示側MPU162から音声側MPU152へのコマンドの出力の有無、およびそのコマンドの種類を示す情報である。このように、表示側MPU162から動画の内容に応じて所定のタイミングで音声側MPU152にコマンドが出力されるようにすることにより、電飾部33を含む各種発光部にて画像の内容に応じた光の演出が可能になると共に、スピーカ部34にて画像の内容に応じた音声出力の演出の実行が可能になる。
追加データの情報は、パターン用データテーブルの初期設定としてはブランクとして設定されており、報知コマンドを受信した場合や予告応答演出コマンドを受信した場合等に追加データへの書き込み処理が実行される。追加データへの書き込みが行われた場合には、当該追加データに書き込まれている情報がタスクの内容に元々設定されていた情報よりも優先される。
停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していないと判定した場合には(S2101:NO)、確定停止コマンドを受信しているか否かを判定する(S2103)。確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S2103:YES)、確定停止用の設定処理を実行した後に(S2104)、本コマンド対応処理を終了する。確定停止用の設定処理では、今回の遊技回に対応した停止図柄を、確定停止表示中の期間が経過するまで静止表示するためのデータテーブルをプログラムROM163のデータテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。
確定停止コマンドを受信していないと判定した場合には(S2103:NO)、オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2105)。オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S2105:YES)、オープニングコマンドに対応したオープニング用のデータテーブルをプログラムROM163から読み出してワークRAM164に書き込む設定処理を実行した後に(S2106)、本コマンド対応処理を終了する。
オープニング用のデータテーブルとは、今回の開閉実行モード用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。
オープニング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
なお、オープニング用のデータテーブルでは、オープニング演出の開始時から、各ラウンド遊技中、およびラウンド遊技間のインターバル期間中の演出の内容が定められている。この場合、ラウンド遊技中のデータは対応するラウンド遊技が終了するまでループまたは最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されており、同様に、インターバル中のデータは対応するインターバルが終了するまでループまたは最終の更新タイミングの画像が保持されるように設定されている。そして、開放コマンドまたは閉鎖コマンドの受信に伴って、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべき情報の範囲が切り換えられる構成となっている。
オープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2105:NO)、開放コマンドおよび閉鎖コマンドのいずれかを受信しているか否かを判定する(S2107)。いずれかのコマンドを受信していると判定した場合には(S2107:YES)、開閉時の設定処理を実行した後に(S2108)、本コマンド対応処理を終了する。開閉時の設定処理では、受信したコマンドの内容に応じて、オープニング用のデータテーブルにおいて参照すべき情報の範囲を切り換える。
開放コマンドおよび閉鎖コマンドを受信していないと判定をした場合には(S2107:NO)、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S2109)。エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S2109:YES)、エンディングコマンドに対応したエンディング用のデータテーブルをプログラムROM163から読み出してワークRAM164に書き込む設定処理を実行した後に(S2110)、本コマンド対応処理を終了する。
エンディング用のデータテーブルとは、今回のエンディング用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。エンディング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
エンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2109:NO)、別対応処理(S2111)を実行した後、本コマンド対応処理を終了する。
次に別対応処理について図42を参照しつつ説明する。図42は、別対応処理を示すフローチャートである。
別対応処理では、まず、報知コマンドを受信しているか否かを判定する(S2201)。報知コマンドを受信していると判定した場合には(S2201:YES)、報知用データの設定処理を実行した後に(S2202)、本別対応処理を終了する。報知用データの設定処理では、現状設定されているデータテーブルの追加データとして、今回の報知コマンドに含まれている報知の内容に対応した報知データをワークRAM164に書き込む。
これにより、次回の画像の更新に際して、当該報知データの内容が反映され、例えば報知対象事象の種類に対応した文字画像が遊技回用の演出画像や開閉実行モード用の演出画像に追加される。
報知コマンドを受信していないと判定した場合には(S2201:NO)、解除コマンドを受信しているか否かを判定する(S2203)。解除コマンドを受信していると判定した場合には(S2203:YES)、報知用データのクリア処理を実行した後に(S2204)、本別対応処理を終了する。報知用データのクリア処理では、現状、データテーブルの追加データに設定されている報知用データのうち、今回受信した解除コマンドにおいて報知の解除対象として設定されている報知対象事象の種類に対応した報知用データをクリアするための処理を実行する。これにより、次回の画像の更新に際して、当該解除対象となった種類の報知が解除される。
解除コマンドを受信していないと判定した場合には(S2203:NO)、その他対応処理を実行した後に(S2205)、本別対応処理を終了する。
その他対応処理では、例えば、保留コマンドを受信しているか否かを判定し、保留コマンドを受信していると判定した場合には、図柄表示装置80における保留情報の表示を保留個数の増加に対応させて変更させる情報をワークRAM164に書き込む処理を実行する。なお、保留コマンドには、第1始動口56および特別第1始動口57、または第2始動口58のどちらの始動口への入賞に対する保留情報であるかの情報が含まれているため、表示画面80aには入賞した側の保留個数の表示が増加される。また、予告応答演出コマンドを受信していると判定した場合には、予告演出(会話演出やキャラクタ演出)に対応する応答演出データを書き込む。これにより、次回の画像更新タイミング以降において、予告演出に対する応答演出が開始される。
また、シフト時コマンドを受信しているか否かを判定し、シフト時コマンドを受信していると判定した場合には、シフト時の設定処理を行う。シフト時の設定処理では、保留図柄表示用エリア167aの各単位エリアRE1〜RE4、RF1に設定されている保留図柄情報を下位エリア側、または実行単位エリアRGにシフトさせる情報をワークRAM164に書き込む。具体的には、シフト時コマンドには、いずれの保留図柄情報をシフトさせるかの情報が含まれているため、第1保留図柄表示用エリアREの保留図柄情報をシフトさせる場合には、第1単位エリアRE1→実行単位エリアRGに保留図柄情報をシフトさせる情報を書き込むと共に、第2単位エリアRE2→第1単位エリアRE1、第3単位エリアRE3→第2単位エリアRE2、第4単位エリアRE4→第3単位エリアRE3といった具体に各単位エリア内の保留図柄情報をシフトさせる情報を書き込む。同様に、第2保留図柄表示用エリアRFをシフトさせる場合には、単位エリアRF1→実行単位エリアRGに保留図柄情報をシフトさせる情報を書き込む。これにより、下側表示領域Dnの保留図柄が1つずつ番号の小さい保留図柄表示エリアにシフトされる。
さらに、デモ開始コマンドを受信しているか否かを判定し、デモ開始コマンドを受信している場合には、デモ表示を行うためのデータテーブルをプログラムROM163のデータテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。また、ステージ変更コマンドを受信しているか否かを判定し、ステージ変更コマンドを受信している場合には、図柄表示装置80の表示態様に対応したデータテーブルをプログラムROM163のデータテーブル記憶エリア163bから読み出してワークRAM164に書き込む処理を実行する。これにより、例えば、遊技回の変動表示がされていない場合には、背景ステージが別の背景ステージに変更されて表示される。
V割込み処理(図40)の説明に戻り、新規コマンドがないと判定した場合(S2002:NO)、またはステップ2003のコマンド対応処理を実行した場合には、ポインタ更新処理を実行する(S2004)。当該ポインタ更新処理では、データテーブルに設定されているポインタの情報を1フレーム分進めるように更新する。これにより、今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために必要な処理を表示側MPU162において把握することが可能となる。
次に、タスク処理を実行する(S2005)。ここで、タスク処理について図43を参照しつつ説明する。図43は、表示側MPU162にて実行されるタスク処理を示すフローチャートである。
タスク処理では、まず、データテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したエリアに追加データが存在しているか否かを判定し(S2301)、追加データが存在していないと判定した場合には(S2301:NO)、今回のポインタのタスクデータをデータテーブルから読み出す(S2302)。そして、読み出したタスクデータに基づいて今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるためにVDP165に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行うパラメータ導出処理を実行した後(S2303)、本タスク処理を終了する。
一方、データテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したエリアに追加データが存在していると判定した場合には(S2301:YES)、その追加データがタスクデータの画像に対する付加データであるか否かを判定する(S2304)。付加データであると判定した場合には(S2304:YES)、今回のポインタのタスクデータおよび追加データをデータテーブルから読み出す(S2305)。そして、読み出したタスクデータおよび追加データに基づいて今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP165に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行った後(S2306)、本タスク処理を終了する。なお、ステップ2305およびステップ2306の処理が実行される場合としては、報知の文字画像を付加する場合等が挙げられる。
追加データが付加データでないと判定した場合には(S2304:NO)、今回のポインタの追加データをデータテーブルから読み出す(S2307)。そして、読み出した追加データに基づいて今回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるために、VDP165に描画指示を行う上で必要なパラメータの演算を行うパラメータ導出処理を実行した後(S2308)、本タスク処理を終了する。なお、ステップ2307およびステップ2308の処理が実行される場合としては、予告演出に対する応答演出を表示する場合等が挙げられる。
V割込み処理(図40)の説明に戻り、ステップ2005のタスク処理を実行した後は、データテーブルにおいて今回のポインタの情報に対応したコマンド出力の有無のエリアにコマンドデータが存在しているか否かを判定することによってコマンド出力タイミングであるか否かを判定する(S2006)。コマンドデータが存在している場合にはコマンドの出力タイミングであると判定し(S2006:YES)、コマンド設定処理を実行する(S2007)。このコマンド設定処理では、コマンド出力タイミングであると判定したタイミング(ポインタの情報)に基づいてコマンドを送信する。具体的には、遊技回の演出を開始すべきことを示すコマンド、予告演出を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、変動を終了すべきことを示すコマンド、開閉実行モードの演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技間のインターバルの演出を開始すべきことを示すコマンド、エンディングの演出を開始すべきことを示すコマンド、およびデモ表示を開始すべきことを示すコマンド等をそれぞれのタイミングに応じて音声側MPU152に送信する。
この場合、予告演出を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、開閉実行モードの演出を開始すべきことを示すコマンド、ラウンド遊技間のインターバルの演出を開始すべきことを示すコマンド、およびエンディングの演出を開始すべきことを示すコマンドには、その演出の種類の内容が含まれている。
また、予告演出を開始すべきことを示すコマンド、ノーマルリーチを開始すべきことを示すコマンド、スーパーリーチを開始すべきことを示すコマンド、および変動を終了すべきことを示すコマンドには、当該コマンドの出力タイミングから何フレーム後に対象となる演出を開始すべきであるかを示す情報が含まれている。これにより、各コマンドが対象となる演出の開始タイミングよりも前のタイミングでこれらのコマンドが送信さるとしても、音声側MPU152では、図柄表示装置80における対象となる演出の開始に同期させて、電飾部33を含む発光部およびスピーカ部34に対象となる演出を開始させることが可能となる。
つまり、本パチンコ機10では、主側MPU112を基準とした場合に音声側MPU152は表示側MPU162に対して通信の上流側に存在しているが、音声側MPU152では表示側MPU162から送信されるコマンドに基づいても演出の制御を実行する。このため、音声側MPU152で実行される発光演出および音声演出と、表示側MPU162で実行される表示演出との間にずれが発生し難くなり、各演出手段を利用した演出を好適に実行することができる。
V割込み処理(図40)の説明に戻り、コマンド出力タイミングでないと判定した場合(S2006:NO)、またはステップ2007のコマンド設定処理を実行した場合には、描画リスト出力処理を実行した後(S2008)、本V割込み処理を終了する。描画リスト出力処理では、今回の処理回の更新タイミングに対応した1フレーム分の画像を表示させるための描画リストを作成し、その作成した描画リストをVDP165に送信する。
この場合、当該描画リストでは、直前のタスク処理にて把握された画像が描画対象となり、さらに当該タスク処理にて更新したパラメータの情報が合わせて設定される。VDP165では、この描画リストに従ってビデオRAM167のフレーム領域に描画データを作成し、フレーム領域に作成された描画データに従って図柄表示装置80に信号出力を行う。これにより、図柄表示装置80において1フレーム分の画像が表示されることになる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、高頻度サポートモード中であり、第1抽選遊技に関する保留数が少ない(本実施形態では、1個以下)場合には、完全外れ結果である場合、変動表示時間として長いもの(低頻度サポートモード中で完全外れ結果となる場合より長いもの)が選択され易くなっている(図16参照)。このため、第2抽選遊技が実行されることが抑制され、第2抽選遊技が実行されることによって遊技者に不利な結果が発生することが抑制される。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
また、第1大入賞口59aは特別第1始動口57よりも上方に備えられ、第2大入賞口60aは第2始動口58よりも下方側に備えられている。そして、第1抽選遊技が当たり抽選に当選した場合は第1大入賞口59aが開放状態となり、第2抽選遊技が当たり抽選に当選した場合は第2大入賞口60aが開放状態となる。このため、第1抽選遊技で当たり抽選に当選した場合の方が第2抽選遊技で当たり抽選に当選した場合より、開閉実行モード中に第2始動口58に遊技球が入賞し難くなる。したがって、開閉実行モードに当選した際に第1抽選遊技が保留されていない場合、第1抽選遊技で当たり抽選に当選した場合の方が第2抽選遊技で当たり抽選に当選した場合より、開閉実行モードが終了した後に第2抽選遊技が実行され難くなる。このため、第1抽選遊技の遊技価値をさらに向上でき、遊技者が遊技性に嫌悪感を抱くことを抑制できる。
さらに、本実施形態では、第2抽選遊技が保留される数が1とされている。このため、連続して第2抽選遊技が実行され難くできる。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第1実施形態において、振分テーブルを変更してもよい。例えば、第2抽選遊技が当たり結果となった場合、確変当たり結果、または通常当たり結果に関わらず、サポートモードが低頻度サポート状態となるようにしてもよい。この場合、上記第1実施形態よりも第2抽選遊技で当たり結果となった場合には第1抽選遊技で当たり結果となった場合より遊技者にとって不利な結果となるため、第1抽選遊技の価値を向上できる。このため、高頻度サポートモード状態において、第1抽選遊技に関する保留数が少ない場合における第1抽選遊技の変動表示時間が長いことへの恩恵を遊技者が体感し易くなる。
また、上記第1実施形態では、第1抽選遊技で当たり抽選に当選した場合の方が第2抽選遊技で当たり抽選に当選した場合より遊技者にとって有利な結果が発生し易くなっている。このため、第1抽選遊技に関する変動表示または第2抽選遊技に関する変動表示が図柄表示装置80に表示される際、例えば、背景画像を変化させる等し、表示されている変動表示が第1抽選遊技に関するものであるのか、第2抽選遊技に関するものであるのかを遊技者が明確に把握できるようにしてもよい。これによれば、遊技者は、図柄表示装置80に表示されている変動表示が第1抽選遊技に関するものであるのか、第2抽選遊技に関するものであるのかを明確に認識できる。このため、例えば、第2抽選遊技で当たり抽選に当選したとしても、遊技者は、いずれの抽選遊技によって当たり抽選に当選したのかを予め把握できるため、遊技者にとって不利となる結果が発生したとしても(例えば、4R通常当たり結果)、遊技者が遊技性に対して嫌悪感を抱いてしまうことを抑制できる。なお、このような構成とする場合には、主側MPU112から送信される変動用コマンドおよび種別コマンドに第1抽選遊技または第2抽選遊技のいずれであるかの情報が含まれているため、音声側MPU152は、当該変動用コマンドに基づいて音声制御および発光制御をすると共に、対応する停止結果コマンドおよびパターンコマンドを表示側MPU162に送信し、表示側MPU162は、音声側MPU152から送信された停止結果コマンドおよびパターンコマンドに基づいて図柄表示装置80に表示される背景画像等を調整すればよい。また、第2抽選遊技が実行されるのは、基本的には遊技者が遊技球を右打ちした場合(高頻度サポートモード状態)であると想定されるため、高頻度サポートモード状態で第2抽選遊技が実行される場合に、第1抽選遊技が実行される場合と異なる音声制御および発光制御が実行されると共に、図柄表示装置80に表示される背景画像等が異なるようにしてもよい。
さらに、上記第1実施形態において、変動表示時間テーブルを変更してもよい。例えば、第1少保留変動表示時間テーブルにおいて、外れリーチ結果または当たり結果である場合、それぞれ変動表示時間が異なっていてもよい。同様に、第1多保留変動表示時間テーブルにおいて、外れリーチ結果または当たり結果である場合、それぞれ変動表示時間が異なっていてもよい。また、第1少保留変動表示時間テーブルおよび第1多保留変動表示時間テーブルにおいて、外れリーチ結果である場合、互いに変動表示時間が異なっていてもよい。同様に、第1少保留変動表示時間テーブルおよび第1多保留変動表示時間テーブルにおいて、当たりリーチ結果である場合、互いに変動表示時間が異なっていてもよい。この場合、例えば、外れリーチ結果または当たり結果である場合、第1多保留変動表示時間テーブルの方が第1少保留変動表示時間テーブルより短い変動表示時間が選択されるようにしてもよい。
そして、上記第1実施形態において、高頻度サポートモード状態で第1抽選遊技が当たり結果、または外れリーチ結果である場合、低頻度サポートモード状態で第1抽選遊技が当たり結果、または外れリーチ結果である場合より、変動表示時間が長くなるようにしてもよい。
また、上記第1実施形態では、第1抽選遊技で当たり抽選に当選した方が第2抽選遊技で当たり抽選に当選した場合よりも有利な結果となり易く、遊技者は、第1抽選遊技に関する遊技回の方が第2抽選遊技に関する遊技回よりも当たり抽選に当選することを期待しつつ、演出等に注目する。このため、第2変動表示時間テーブルでは、完全外れ結果、リーチ結果、または当たり結果である場合、変動表示時間が全て同じとされていてもよい。
つまり、第2変動表示時間テーブルでは、抽選結果によらず、変動表示時間が一律とされていてもよい。
さらに、上記第1実施形態において、第2抽選遊技の保留数は1個ではなく、2個、3個、または4個以上であってもよい。この場合、第2保留図柄表示エリアDtは、第2始動口58への入賞が保留される回数に対応させ、複数の小領域の表示エリアに等区分されるようにすればよい。
また、上記第1実施形態において、第1抽選遊技が当たり結果となった際の開閉実行モードでは、第2抽選遊技が当たり結果となった際の開閉実行モードより、例えば、入賞カウンタにセットする数値を変更する等して同じラウンド数であっても多くの出球が得られるようにしてもよい。これによれば、さらに第1抽選遊技の価値を向上できる。
そして、上記第1実施形態において、第1多保留変動表示時間テーブル(図17)を備えず、保留数が多い場合であっても第1少保留変動表示時間テーブル(図16)を参照するようにしてもよい。
また、上記第1実施形態において、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする開閉実行モードの場合には、第1大入賞口59aと第2大入賞口60aとが交互に開放されるようにしてもよいし、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aにおける一方の入賞口の開放が規定回数行われた後、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aにおける他方の入賞口の開放が規定回数行われるようにしてもよい。この場合、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする開閉実行モードでは、例えば、第1大入賞口59aの開放時間が第2大入賞口60aの開放時間より長くすることにより、第1大入賞口59aに第2大入賞口60aより遊技球が入賞し易い構成とできる。
同様に、上記第1実施形態において、第2始動口58への入賞を契機とする開閉実行モードの場合には、第1大入賞口59aと第2大入賞口60aとが交互に開放されるようにしてもよいし、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aにおける一方の入賞口の開放が規定回数行われた後、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aにおける他方の入賞口の開放が規定回数行われるようにしてもよい。この場合、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞を契機とする開閉実行モードでは、例えば、第2大入賞口60aの開放時間が第2大入賞口59aの開放時間より長くすることにより、第2大入賞口60aに第1大入賞口59aより遊技球が入賞し易い構成とできる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して、抽選遊技が当たり抽選に当選しなかった場合に特別外れ結果であるか否かを判定し、特別外れ結果であった場合には、後の抽選遊技の変動表示時間が変化することがあるようにしたものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の主側RAM114の構成について図44を参照しつつ説明する。図44は、主に主制御装置91の電気的構成を示す図である。
図44に示されるように、主側RAM114は、各種エリア114a〜114nに加えて、特別外れ結果フラグ格納エリア114pが備えられている。この特別外れ結果フラグ格納エリア114pは、高頻度サポートモード中に第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となった際に特別外れ結果フラグが格納されるエリアである。
また、本実施形態の停止結果テーブル記憶エリア113eには、当たり結果用の停止結果テーブルおよび外れ結果用の停止結果テーブルに加えて、特別外れ結果用の停止結果テーブルが記憶されている。
次に、本実施形態の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aの内容について図45を参照しつつ説明する。図45は、本実施形態における特別図柄当否テーブルを説明するための説明図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。
図45に示されるように、本実施形態では、抽選遊技は、当たり乱数カウンタC1の数値に基づき、当たり結果、特別外れ結果、または通常外れ結果のいずれかとなる。ここで、特別外れ結果および通常外れ結果は、いずれも当否抽選モードやサポートモードの移行契機とならないが、特別外れ結果は、開閉実行モードへの移行契機となるものであるのに対し、通常外れ結果は開閉実行モードへの移行契機とはならないものである。つまり、本実施形態では、当たり結果とならなかった場合、いわゆる「小当たり」である特別外れ結果が発生することがあるようにしている。
なお、主側MPU112は、後述するように、特別外れ結果となった場合、第2抽選遊技が当たり結果となった場合と同様に、第2可変入賞装置60が開放状態と閉鎖状態とを交互に繰り返すように作動する。但し、本実施形態では、特別外れ結果となった場合、第2可変入賞装置60の開放状態は、0.5秒、または遊技球が10個入球するまでとされている。つまり、特別外れ結果に起因する開閉実行モードは、当たり結果に起因する開閉実行モードと比較して、第2可変入賞装置60に遊技球が入賞し難くなっている。
本実施形態では、低確率モードおよび高確率モードにおいて、それぞれ特別外れ結果となる乱数の値は7個とされている。つまり、本実施形態では、高確率モードでは、特別外れ結果となる確率が当たり結果となる確率よりも低くされている。
なお、本実施形態では、各テーブルには、当たり結果となる乱数の数値、および特別外れ結果となる乱数の数値が記憶されている。このため、各テーブルには、当否情報群および特定情報群が記憶されていると言える。また、第1抽選遊技が特別外れ結果となる場合、第1結果表示部71aには、当該特別外れ結果に対応する点灯状態が停止表示される。
第2抽選遊技が特別外れ結果となる場合、第2結果表示部71bには、当該特別外れ結果に対応する点灯状態が停止表示される。そして、図柄表示装置80には、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となる場合、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、所定の図柄の組み合わせ(例えば、「3」・「4」・「1」)が停止表示される。
次に、本実施形態の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されている変動表示時間テーブルについて図46、図47、図48および図49を参照しつつ説明する。本実施形態では、変動表示時間テーブル記憶エリア113dには、上記第1少保留変動表示時間テーブル、第1多保留変動表示時間テーブル、および第2変動表示時間テーブルに加えて、第1特殊変動表示時間テーブルが記憶されている。なお、図46〜図49中の「0〜198」の数値は、変動種別カウンタCSの数値を示している。
図46および図47に示されるように、第1少保留変動表示時間テーブルおよび第1多保留変動表示時間テーブルは、基本的には、上記図16および図17で説明したテーブルと同様である。但し、本実施形態では、特別外れ結果となることがあるようにしているため、特別外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒、20秒、30秒、45秒、60秒、および90秒が設定されている。
同様に、図48に示されるように、第2変動表示時間テーブルは、基本的には上記図18で説明して説明したテーブルと同様である。但し、本実施形態では、特別外れ結果となることがあるようにしているため、特別外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒および20秒が設定されている。
本実施形態では、第1抽選遊技および第2抽選遊技において、それぞれ特別外れ結果となる場合には、当たり結果となる場合と同じ変動表示時間が選択されるようにしている。
このように、特別外れ結果である場合、当たり結果となる場合と同じ変動表示時間が選択されることがあるようにすることにより、特別外れ結果が選択されたとしても遊技者に当たり結果となることを期待させることができる。但し、本実施形態では、当たり結果となる場合の方が特別外れ結果となる場合よりも、変動表示時間が長いものが選択され易くなるようにしている。
図49に示されるように、第1特殊変動表示時間テーブルには、当たり結果である場合、当たり結果でないがリーチ表示が発生する外れリーチ結果である場合、および当たり結果でなく、リーチ表示も発生しない完全外れ結果となる場合、特別外れ結果となる場合において、それぞれ変動種別カウンタCSの数値に対応させて変動表示時間が設定されている。なお、具体的には後述するが、第1特殊変動表示時間テーブルは、高頻度サポートモード状態において特別外れ結果となり、その後の高頻度サポートモード状態における遊技回において参照され得るテーブルである。このため、第1特殊変動表示時間テーブルには、低頻度サポートモード状態に対応する変動表示時間は設定されていない。
そして、第1特殊変動表示時間テーブルでは、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて5秒および7秒が設定されている。つまり、高頻度サポートモード状態において完全外れ結果となる場合、第1特殊変動表示時間テーブルが参照されると、第1少保留変動表示時間テーブル(図46)が参照される場合よりも短い変動表示時間が選択されることになる。
また、完全外れ結果となる場合、当たり結果となる場合、および特別外れ結果となる場合の変動表示時間は、第1少保留変動表示時間テーブル(図46)における完全外れ結果となる場合、当たり結果となる場合、および特別外れ結果となる場合と同様の変動表示時間が設定されている。
次に、本実施形態における特図変動開始処理について図50を参照しつつ説明する。図50は、特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図24で説明した特図変動開始処理と同様の処理であり、当たり当選でないと判定した場合に特別外れ結果であるか否かを判定する処理(S515)等を追加した処理である。
具体的には、当たり当選でないと判定した場合(S504:NO)、特別外れ結果(特定対応結果)であるか否かを判定する(S515)。そして、特別外れ結果であると判定した場合には(S515:YES)、特別外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(S508−1)。特別外れ結果用の停止結果設定処理では、メイン表示部71に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を主側ROM113の停止結果テーブル記憶エリア113eに記憶されている特別外れ結果用の停止結果テーブルから特定し、その特定した情報を主側RAM114に記憶する。一方、特別外れ結果でないと判定した場合には(S515:NO)、通常外れ結果用の停止結果設定処理を実行する(508−2)。
そして、ステップ507、ステップ508−1、またはステップ508−2のいずれかを実行した後は、ステップ509にて変動表示時間の把握処理を実行する。その後、ステップ510以降の処理を実行して本特図変動開始処理を終了する。
次に、本実施形態の変動表示時間の把握処理について図51を参照しつつ説明する。図51は、変動表示時間の把握処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図26で説明した変動表示時間の把握処理と同様の処理であり、高頻度サポートモード状態であって特別外れ結果後の第1抽選遊技では、第1特殊変動表示時間テーブルを参照するようにした処理である(S709、S710)。なお、以下では、高頻度サポートモード状態であって、特別外れ結果後の遊技状態を特殊高頻度サポートモード状態(特殊第1遊技状態)ともいい、高頻度サポートモードにおける特殊高頻度サポートモード状態と異なる状態のことを通常高頻度サポートモード状態(通常第1遊技状態)ともいう。
変動表示時間の把握処理では、ステップ705にて保留数Naが1以下であると判定した場合(S705:YES)、特別外れ結果フラグ格納エリア114pに特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S709)。そして、特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は(S709:YES)、第1特殊変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を設定する(S710)。一方、特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合は(S709:NO)、第1少保留変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を選択する(S706)。つまり、特殊高頻度サポートモード状態であり、第1抽選遊技に関する保留数Naが1以下の場合は、通常高頻度サポートモードである場合と比較して、完全外れ結果となる場合、短い変動表示時間が選択される。このため、特殊高頻度サポートモード状態では、通常高頻度サポートモード状態と比較して第2抽選遊技が実行され易くなる。なお、特別外れ結果フラグは、高頻度サポートモード中の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが終了した後に格納される(図56、S1413)。
ステップ704、ステップ706、ステップ707、またはステップ710にて変動表示時間を選択した後は、ステップ708にて変動表示時間を特図特電タイマカウンタへセットし、本変動表示時間の把握処理を終了する。
続いて、特図確定中処理について図52を参照しつつ説明する。図52は、特図確定中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図28で説明した特図確定中処理と同様の処理であり、特別外れ結果である場合に特別外れ結果に対応した処理(S909〜S913)等を追加した処理である。
特図確定中処理では、当たり当選であると判定した場合は(S902:YES)、当たり結果に対応した第1オープニングコマンドを出力対象に設定する(S903−1)。一方、ステップ902にて当たり当選でないとないと判定した場合(S902:NO)、特別外れに当選したか否かを判定する(S909)。そして、特別外れに当選したと判定した場合は(S909:YES)、特別外れ結果に対応した第2オープニングコマンドを出力対象に設定する(S910)。本実施形態では、このように、当たり結果である場合と特別外れ結果である場合とにおいて、異なるオープニングコマンドが主側MPU112から音声側MPU152に送信される。
ステップ903−1にて第1オープニングコマンドを出力対象に設定した後、またはステップ910にて第2オープニングコマンドを出力対象に設定した後は、ステップ904以降の処理を実行して本特図確定中処理を終了する。なお、ステップ904では、第1オープニングコマンドを送信した場合には第1オープニング時間に対応する時間をセットし、第2オープニングコマンドを送信した場合には第2オープニング時間に対応する時間をセットする。
一方、特別外れ結果でないと判定した場合は(S909:NO)、時短フラグが格納されているか否かを判定し(S911)、時短フラグが格納されていると判定した場合には(S911:YES)、時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定する(S906)。時短回数カウンタの値が1以上でないと判定した場合(S906:NO)、時短フラグを消去し(S907)、特別外れ結果フラグ格納エリア114pに特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S912)。特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は(S912:YES)、特別外れ結果フラグを消去する(S913)。特別外れ結果フラグを消去した後、時短フラグが格納されていないと判定した場合(S911:NO)、時短回数カウンタが1以上であると判定した場合(S906:YES)、または特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合は(S912:NO)、特図特電カウンタの値を0クリアし(S908)、本特図確定中処理を終了する。
次に、本実施形態の特電開始処理について図53を参照しつつ説明する。図53は、特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図29で説明した特電開始処理と同様の処理であり、特別外れ結果である場合に特別外れ結果に対応した処理(S1010、S1011)等を追加した処理である。
特電開始処理では、オープニング時間が経過したと判定した場合は(S1001:YES)、当たり当選であるか否かを判定する(S1009)。つまり、オープニング時間が当たり当選に伴うものであるのか、特別外れ結果に伴うものであるかを判定する。そして、当たり当選であると判定した場合は、ステップ1002以降の処理を実行して本特電開始処理を終了する。なお、この判定は、当たり結果であれば主側RAM114の各種当たり結果フラグ格納エリア114kに対応するフラグが格納され(図50、S507)、特別外れ結果であればフラグが格納されないため、主側RAM114の各種当たり結果フラグ格納エリア114kにフラグが格納されているか否かを判定することによって判定される。
一方、当たり結果でないと判定した場合(S1009:NO)、つまり特別外れ結果であると判定した場合は、カウンタ設定処理を実行する(S1010)。本実施形態のカウンタ設定処理では、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114mに設けられた開閉回数カウンタに2をセットすると共に、入賞カウンタに10をセットする。
そして、最初の開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1011)。この読み出し処理では、特別外れ結果に応じた第2大入賞口60aを開放させる最初の継続時間の情報を読み出す。なお、この最初の開放継続時間は、当たり結果である場合の最初の開放継続時間より短い期間とされており、例えば、0.5秒とされる。
その後、ステップ1011で読み出した開放継続時間を特図特電タイマカウンタにセットし(S1005)、本特電開始処理を終了する。
続いて、本実施形態の特電開放中処理について図54を参照しつつ説明する。図54は、特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図31で説明した特電閉鎖中処理と同様の処理であり、特別外れ結果である場合に特別外れ結果に対応した処理(S1211〜S1213)等を追加した処理である。
すなわち、開放継続時間が経過したと判定した後(S1201:YES)、または入賞カウンタが0であると判定した場合は(S1210:YES)、当たり結果であるか否かを判定する(S1211)。なお、この判定は、特電開始処理(図53)におけるステップ1009と同様の方法で実行される。そして、当たり結果であると判定した場合は(S1211:YES)、ステップ1202以降の処理を順に実行して本特電開放中処理を終了する。一方、当たり結果でないと判定した場合(S1211:NO)、開閉回数カウンタを1減算し(S1212)、主側ROM113に予め記憶されている特別外れ結果に対応した閉鎖時間(例えば0.5sec)の情報を読み出す(S1213)。その後、特図特電タイマカウンタに読み出した閉鎖時間の情報を特図特電タイマカウンタにセットする閉鎖時間のセット処理を行い(S1204)、ステップ1205以降の処理を実行して本特電開放中処理を終了する。
次に、本実施形態の特電閉鎖中処理について図55を参照しつつ説明する。図55は、特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図32で説明した特電閉鎖中処理と同様の処理であり、特別外れ結果である場合に特別外れ結果に対応した処理(S1312〜S1317)等を追加した処理である。
特電閉鎖中処理では、まず、現在の開閉実行モードが当たり結果に起因するものであるか否かを判定する(S1312)。なお、この判定は、特電開始処理(図53)におけるステップ1009と同様の方法で実行される。そして、当たり結果であると判定した場合は(S1312:YES)、ステップ1301以降の処理を実行して本特電閉鎖中処理を終了する。なお、ステップ1309−1では、当たり結果に対応した第1エンディングコマンドを出力対象に設定する。
一方、当たり結果に起因するものではないと判定した場合(S1312:NO)、つまり特別外れ結果に起因するものであると判定した場合は、開閉回数カウンタが0であるか否かを判定する(S1313)。
開閉回数カウンタが0でないと判定した場合には(S1313:NO)、ステップ1302〜ステップ1304と同様の処理を実行する。すなわち、まず、閉鎖時間が経過したか否かを判定する(S1314)。なお、特図特電制御処理(図21)では、ステップ305にて特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」であるか否かを事前に確認し、「0」である場合にはゼロフラグに「1」をセットするため、ゼロフラグに「1」がセットされているか否かを確認することにより、閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していないと判定した場合には(S1314:NO)、そのまま本特電閉鎖中処理を終了する。
これに対し、閉鎖時間が経過していると判定した場合には(S1314:YES)、入賞カウンタに「10」をセットし(S1315)、開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1316)。その後、ステップ1305以降の処理を実行し、本特電閉鎖中処理を終了する。
また、開閉回数カウンタが0であると判定した場合には(S1313:YES)、特別外れ結果に対応した第2エンディングコマンドを出力対象に設定し(S1317)、ステップ1310以降の処理を実行して本特電閉鎖中処理を終了する。
続いて、本実施形態の特電終了処理について図56を参照しつつ説明する。図56は、特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図33で説明した特電終了処理と同様の処理であり、特別外れ結果である場合に特別外れ結果に対応した処理(S1409〜S1416)等を追加した処理である。
特電終了処理では、エンディング時間が経過したと判定した場合(S1401:YES)、開閉実行モードが当たり結果に起因するものであるか否かを判定する(S1409)。なお、この判定は、特電開始処理(図53)におけるステップ1009と同様の方法で実行される。そして、当たり結果に起因するものでないと判定した場合(S1409:NO)、つまり特別外れ結果に起因するものであると判定した場合、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(S1410)。なお、高頻度サポートモード中であるか否かは、高確率モードフラグまたは時短フラグが格納されているか否かによって判定される。
そして、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(S1410:YES)、高確率モード中であるか否かを判定する(S1411)。高確率モード中でないと判定した場合(S1411:NO)、つまり時短モード中であると判定した場合には、時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定する(S1412)。
高確率モード中であると判定した場合(S1411:YES)、または時短回数カウンタが1以上であると判定した場合には(S1412:YES)、特別外れ結果フラグ格納エリア114pに特別外れ結果フラグを格納する(S1413)。これにより、高頻度サポートモード中で特別外れ結果に当選した場合には、その後の遊技回における変動表示時間の把握処理(図51)において、第1特殊変動表示時間テーブルが参照され得るようになる(S709:YES)。なお、ステップ1413では、既に特別外れ結果フラグが格納されている場合には、その状態を維持する。
一方、時短回数カウンタが1以上でないと判定した場合(S1412:NO)、時短フラグを消去し(S1414)、特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S1415)。特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は(S1415:YES)、特別外れ結果フラグを消去する(S1416)。なお、ステップ1412で否定判定がされる場合というのは、最後の時短遊技中(100回目の時短遊技中)に特別外れ結果となった場合が想定される。
高頻度サポートモード中でないと判定した場合(S1410:NO)、特別外れ結果フラグを格納した後(S1413)、特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合(S1415:NO)、または特別外れ結果フラグを消去した後は(S1416)、ステップ1408の処理を実行し、本特電終了処理を終了する。
また、当たり結果であると判定した場合には(S1409:YES)、ステップ1403にて高確率モードフラグを格納した後、またはステップ1406にて時短回数カウンタに100をセットした後は、特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S1417)。そして、特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合には(S1417:YES)、特別外れ結果フラグを消去する(S1418)。つまり、本実施形態では、特殊高頻度サポート状態に移行したとしても、当たり結果に当選した場合には、再び通常高頻度サポートモードから遊技が開始されるようにしている。特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合(S1417:NO)、または特別外れ結果フラグを消去した後は、ステップ1407以降の処理を実行して本特電終了処理を終了する。
次に、音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理について図57および図58を参照しつつ説明する。図57および図58は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図38および図39で説明した主側コマンド対応処理と同様の処理であり、受信したオープニングコマンドまたはエンディングコマンドに対応する各種処理を実行するようにした処理である。
主側コマンド対応処理では、確定停止コマンドを受信していないと判定した場合(S1809:NO)、または確定停止コマンドを送信した後は、第1オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S1811a)。第1オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S1811a:YES)、ステップ1812にて当たり回数の更新処理を実行する。そして、第1オープニング対応処理を実行し(S1813a)、第1オープニングコマンドを表示側MPU162に送信する(S1814a)。なお、第1オープニングコマンドは当たり結果に起因するコマンドであるため、第1オープニング対応処理では上記ステップ1813と同様の処理を実行し、第1オープニングコマンドを送信する処理では、上記ステップ1814と同様の処理を実行する。
第1オープニングコマンドを受信していないと判定した場合(S1811a:NO)、または第1オープニングコマンドを送信した後は、第2オープニングコマンドを受信しているか否かを判定する(S1811b)。そして、第2オープニングコマンドを受信していると判定した場合には(S1811b:YES)、第2オープニング対応処理を実行する(S1813b)。第2オープニング対応処理では、特別外れ結果が発生したことを報知するための演出内容を決定する処理を実行する。本実施形態では、上記のように、通常高頻度サポートモード中に特別外れ結果が発生すると特殊高頻度サポートモードに移行し、その後の特殊高頻度サポートモードにおける遊技回では、通常高頻度サポートモードよりも変動表示時間が短いものが選択され得るようになっている。つまり、遊技者にとっては、第2抽選遊技が実行され易くなり、不利な結果が発生し易くなる。このため、例えば、通常高頻度サポートモード中であれば、演出内容として、遊技者に変動表示時間が短くなり易くなることを示唆する演出内容を決定する。そして、ステップ1813bの処理結果に対応した第2オープニングコマンドを表示側MPU162に送信した後(S1814b)、上記ステップ1815以降の処理を実行する。第2オープニングコマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
その後、図58に示されるように、第1エンディングコマンド受信しているか否かを判定する(S1901a)。第1エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S1901a:YES)、第1エンディング対応処理を実行し(S1902a)、第1エンディングコマンドを表示側MPU162に送信する(S1903a)。なお、第1エンディングコマンドは、当たり結果に起因するコマンドであるため、第1エンディング対応処理では上記ステップ1902と同様の処理を実行し、第1エンディングコマンドを送信する処理では、上記ステップ1903と同様の処理を実行する。
第1エンディングコマンドを受信していないと判定した場合(S1901a:NO)、または第1エンディングコマンドを送信した後は、第2エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する(S1901b:NO)。
第2エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(S1901b:YES)、第2エンディング対応処理を実行する(S1902b)。第2エンディング対応処理では、特別外れ結果に対応したエンディング内容を決定する。その後、ステップ1902bの処理結果に対応した第2エンディングコマンドを表示側MPU162に送信し(S1903b)、上記ステップ1904以降の処理を実行して本主側コマンド対応処理を終了する。
次に、表示側MPU162が実行するコマンド対応処理について図59を参照しつつ説明する。図59は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図41で説明したコマンド対応処理と同様の処理であり、受信したオープニングコマンドまたは受信したエンディングコマンドに対応する処理を実行するようにした処理である。
すなわち、確定停止コマンドを受信していないと判定した場合は(S2103:NO)、第1オープニングコマンドを受信しているか否かを判定し(S2105a)、第1オープニングコマンドを受信していると判定すると(S2105a:YES)、第1オープニング用のデータテーブルの設定処理を実行する(S2106a)。なお、第1オープニングコマンドは、当たり結果に起因するコマンドであるため、第1オープニング用のデータテーブルの設定処理では、上記ステップ2106と同様の処理を実行する。
第1オープニングコマンドを受信していないと判定した場合は(S2105a:NO)、第2オープニングコマンドを受信しているか否かを判定し(S2105b)、第2オープニングコマンドを受信していると判定すると(S2105b:YES)、第2オープニング用のデータテーブルの設定処理を実行する(S2106b)。第2オープニングコマンド用のデータテーブルとは、特別外れ結果の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。第2オープニング用のデータテーブルのデータ構成は、第1オープニング用データテーブルと基本的に同一である。
そして、本実施形態では、通常高頻度サポートモード状態で第2オープニングコマンドを受信すると、その後の高頻度サポートモードは特殊高頻度サポートモード状態となり、第1抽選遊技に関する変動表示時間が短くなり易い。つまり、遊技者にとっては、第2抽選遊技が実行され易くなり、不利な結果が発生し易い。このため、通常高頻度サポートモード状態で第2オープニングコマンドを受信すると、図60に示されるように、「これから第1抽選遊技の変動表示時間が短くなるかも!!」という文字、および図示しない対応する背景画像等が表示される。これにより、遊技者は、その後の遊技回で第1抽選遊技に関する変動表示時間が短くなる可能性があり、第2抽選遊技が実行される可能性が高くなることを明確に認識でき、変動表示時間が突然変化することで混乱してしまうことを抑制できる。なお、本実施形態では、低頻度サポートモード中、または特殊高頻度サポートモード中に特別外れ結果に当選しても、その後の遊技性は特に変化しない。このため、特に図示しないが、低頻度サポートモード中、または特殊高頻度サポートモード中に第2オープニングコマンドを受信した場合には、特別外れ結果に当選したことのみを報知する画像等を表示するようにしてもよいし、特別な画像を表示せず、特別外れ結果が確定した特別図柄をそのまま表示し続けるようにしてもよい。
第2オープニングコマンドを受信していないと判定し(S2105b:NO)、開放コマンドまたは閉鎖コマンドを受信していないと判定した場合には(S2107:NO)、第1エンディングコマンドを受信しているか否かを判定し(S2109a)、第1エンディングコマンドを受信していると判定すると(S2109a:YES)、第1エンディング用のデータテーブルの設定処理を実行する(S2110a)。なお、第1エンディングコマンドは、当たり結果に起因するコマンドであるため、第1エンディング用のデータテーブルの設定処理では、上記ステップ2109と同様の処理を実行する。
第1エンディングコマンドを受信していないと判定した場合は(S2109a)、第2エンディングコマンドを受信しているか否かを判定し(S2109b)、第2エンディングコマンドを受信していると判定すると(S2109b:YES)、第2エンディング用のデータテーブルの設定処理を実行する(S2110b)。
第2エンディング用のデータテーブルとは、今回のエンディング用の演出に対応した動画を図柄表示装置80の表示画面80aに表示させる場合において、画像の各更新タイミングにおける1フレーム分の画像を表示させるのに必要な処理が定められた情報群である。第2エンディング用のデータテーブルのデータ構成は、パターン用データテーブルと基本的に同一である。
第2エンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(S2109b:NO)、ステップ2111の別対応処理を実行して本コマンド対応処理を終了する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選しなかった場合、特別外れ結果となることがあるようにしている。そして、通常高頻度サポートモード中である場合に特別外れ結果となった場合には、通常高頻度サポートモードから特殊高頻度サポートモードに移行し、第1抽選遊技の変動表示時間として短いものが選択され易くなるようにしている(図51、S709)。このため、遊技者に、高頻度サポートモード中においても異なる遊技性を付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、特別外れ結果に当選する確率は、当否抽選に関する抽選モードが高確率モードである場合における当たり抽選に当選する確率よりも低くなるようにしている。つまり、通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモードに過度に移行することがないようにしている。このため、特殊高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにすることで遊技の多様化を図りつつ、遊技者に適度な刺激を与えることができる。
さらに、本実施形態では、特殊高頻度サポートモード状態に移行した場合、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選すると、通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしている。このため、当たり結果の付加価値を向上でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第2実施形態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技で特別外れ結果となる確率が異なっていてもよい。つまり、第1抽選遊技で参照される特別図柄当否テーブルと第2抽選遊技で参照される特別図柄当否テーブルとを備えるようにし、各特別図柄当否テーブルにおいて、特別外れ結果となる乱数(第1、第2特定情報群)の数が異なっていてもよい。この場合、第2抽選遊技の方が第1抽選遊技より特別外れ結果となる確率が高くなるようにしてもよい。これによれば、第1抽選遊技では特別外れ結果に当選する確率が低くなり、特殊高頻度サポートモード状態に移行する確率が低くなる。このため、さらに第1抽選遊技の価値を向上できる。
また、上記第2実施形態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となる確率は、低確率モードにおいても、当たり結果となる確率より低くなるようにしてもよい(例えば、図45では、特別外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の値を1つにしてもよい)。これによれば、時短中においても特殊高頻度サポートモード状態に移行し難くなるため、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
そして、上記第2実施形態において、通常高頻度サポートモードから特殊高頻度サポートモード状態に移行するのは、第1抽選遊技または第2抽選遊技のいずれか一方の特別外れ結果のみとしてもよい。この場合、例えば、通常高頻度サポートモード中において、第2抽選遊技が特別外れ結果となった場合にのみ、特殊高頻度サポートモードへ移行するようにしてもよい。これによれば、さらに第1抽選遊技の価値を向上できる。
さらに、上記第2実施形態において、特殊高頻度サポート状態に移行した場合、通常高頻度サポート状態と比較し、第2抽選遊技の変動表示時間も短くなるようにしてもよい。
この場合、特殊高頻度サポートモード状態では、第2抽選遊技の変動表示時間のみが短くなるようにしてもよい。
そして、上記第2実施形態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となった場合、第2可変入賞装置60が開放状態となるのではなく、第1可変入賞装置59が開放状態となるようにしてもよい。
また、上記第2実施形態において、通常高頻度サポートモード状態である場合、特別外れ結果が複数回成立すると特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
この場合、特別外れ結果が成立する回数により、図柄表示装置80に表示される背景画像等が変化されるようにしてもよい。これによれば、特別外れ結果の成立回数によって異なる演出内容が表示されるため、遊技者に異なる演出を付与でき、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる。
さらに、上記第2実施形態において、第1特殊変動表示時間テーブルを備えず、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後の遊技回では、第1抽選遊技に関する変動表示時間を選択する際に第1多保留変動表示時間テーブルが参照されるようにしてもよい。このようにしても、特殊高頻度サポートモード状態では第1抽選遊技に関する変動表示時間が短くなるため、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
そして、上記第2実施形態において、通常高頻度サポートモード中に特別外れ結果になり、その後に高頻度サポートモード状態に移行するとしても、図柄表示装置80に特別な表示をしないようにしてもよい。つまり、遊技者に、特殊高頻度サポートモード状態に移行することを明確に報知しないようにしてもよい。これによれば、遊技者に、現在の遊技状態を推測させるという遊技性も付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、上記第2実施形態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となる場合、図柄表示装置80に所定の図柄の組み合わせが表示されないようにしてもよく、特別外れ結果毎に異なる図柄の組み合わせが表示されるようにしてもよい。
また、上記第2実施形態において、第1特殊変動表示時間テーブルでは、完全外れ結果となる際の変動表示時間が第1少保留変動表示時間テーブルの高頻度サポートモード状態における変動表示時間よりも長いものが選択され易くなるようにしてもよい。これによれば、特殊高頻度サポートモードに移行した場合、第2抽選遊技が実行され難くなり、遊技者は、第1抽選遊技の演出を十分に堪能できる。このため、遊技者は、当たり抽選に当選することを期待しつつ、特別外れ結果となることも期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。つまり、通常高頻度サポートモード状態と特殊高頻度サポートモード状態とにおいて、異なる変動表示時間が選択され得ることにより、遊技の多様化を図ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、第1抽選遊技の特別外れ結果となる確率を当たり結果となる確率よりも高くすると共に、第1特殊変動表示時間テーブルが参照される際、第1抽選遊技の変動表示時間として長いものが選択され得るようにしたものである。その他に関しては、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aの内容について図61を参照しつつ説明する。図61は、本実施形態における特別図柄当否テーブルを説明するための説明図であり、(a)は低確率モード用の特別図柄当否テーブルを示し、(b)は高確率モード用の特別図柄当否テーブルを示している。
図61に示されるように、本実施形態では、低確率モードおよび高確率モードにおいて、それぞれ特別外れ結果となる乱数の値は23個とされている。つまり、本実施形態では、特別外れ結果となる確率は、低頻度サポートモードおよび高頻度サポートモードにおいて、当たり結果となる確率よりも高くされている。
次に、本実施形態の第1特殊変動表示時間テーブルについて図62を参照しつつ説明する。なお、第1少保留変動表示時間テーブル、第1多保留変動表示時間テーブル、および第2変動表示時間テーブルについては、上記第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図62に示されるように、本実施形態の第1特殊変動表示時間特殊テーブルは、完全外れ結果となる場合、変動種別カウンタCSの数値に対応させて10秒、20秒または30秒が設定されている。つまり、高頻度サポートモード状態で完全外れ結果となる場合、特殊高頻度サポートモード状態の方が通常高頻度サポートモード状態より長い変動表示時間が選択され得るようになっている。
なお、本実施形態の主側MPU112が実行する各種処理、音声側MPU152が実行する各種処理、表示側MPU162が実行する各種処理は、上記第2実施形態と同様である。但し、音声側MPU152は、主側コマンド対応処理(図57)におけるステップ1813bの第2オープニング対応処理では、特殊高頻度サポートモードでは、通常高頻度サポートモードよりも変動表示時間が長いものが選択され得るようになっている。つまり、遊技者にとっては、第2抽選遊技が実行され難くなり、有利な結果が発生し易くなっている。このため、通常高頻度サポートモード中であれば、例えば、演出内容として、遊技者に変動表示時間が長くなり得ることを示唆する演出内容を決定する。また、表示側MPU162は、コマンド対応処理(図59)におけるステップ2106bの第2オープニング用のデータテーブルの設定処理では、特殊高頻度サポートモードに移行すると第1抽選遊技の変動表示時間として長いものが選択され得る。このため、通常高頻度サポートモード中であれば、図63に示されるように、図柄表示装置80に「これから第1抽選遊技の変動表示時間が長くなるかも!!」という文字、および図示しない対応する背景画像等が表示されるように、データテーブルを設定する。これにより、遊技者は、その後の遊技回で第1抽選遊技に関する変動表示時間が長くなる可能性があり、第2抽選遊技が実行される可能性が低くなることを明確に認識でき、演出を十分に堪能しながら遊技を継続できる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、完全外れ結果となった場合、特殊高頻度サポートモード中では、通常高頻度サポートモード中よりも長い変動表示時間が選択され得るようになっている。つまり、特殊高頻度サポートモード中では、第2抽選遊技が実行され難くなっている。
このため、遊技者は、第1抽選遊技で当たり抽選に当選することを期待しつつ、特別外れ結果となることも期待しながら遊技を継続できる。また、特殊高頻度サポートモード中では、完全外れ結果となる場合においても長い変動表示時間が選択され得るため、遊技者は、十分に演出を堪能できる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、特別外れ結果に当選する確率は、当否抽選に関する抽選モードが高確率モードである場合における当たり抽選に当選する確率よりも高くなるようにしている。このため、遊技者は、特殊高頻度サポートモードの遊技性を体感し易くなり、さらに遊技への関心を向上できる。
(第3実施形態の変形例)
第3実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第3実施形態において、上記第2実施形態の変形例と同様に、通常高頻度サポートモード状態である場合、特別外れ結果が複数回成立すると特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。そして、成立回数によって異なる演出内容が表示されるようにしてもよい。これによれば、特別外れ結果の成立回数によって異なる演出内容が表示されるため、遊技者に異なる演出内容を付与でき、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる。また、通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行するのに複数の特別外れ結果の成立が条件となるため、突然変動表示時間が変化することによって遊技者が遊技性を不快に感じてしまうことを抑制できる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して、通常高頻度サポート状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行した後、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにしたものである。その他に関しては、第2実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の特電終了処理について図64を参照しつつ説明する。図64は、特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図56で説明した特電終了処理と同様の処理であり、特別外れ結果に当選した場合に対応する処理(S1419)を追加した処理である。
すなわち、ステップ1411にて高確率モード中であると判定した場合(S1411:YES)、またはステップ1412にて時短回数カウンタが1以上であると判定した場合には(S1412:YES)、特別外れ結果フラグ格納エリア114pに特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S1419)。そして、特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合(S1419:YES)、当該特別外れ結果フラグを消去する(S1416)。一方、特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合(S1419:YES)、特別外れ結果フラグを格納する(S1413)。その後は、上記ステップ1408の処理を実行し、本特図変動開始処理を終了する。
つまり、本実施形態では、特別外れ結果に当選した場合、高頻度サポートモード中であれば、既に特別外れ結果フラグが格納されていれば当該特別外れ結果フラグを消去し、特別外れ結果フラグが格納されていなければ特別外れ結果フラグを格納する。これにより、図65に示されるように、高頻度サポートモード中である場合には、特別外れ結果に当選すると、通常高頻度サポートモード状態と特殊高頻度サポートモード状態との間でモード移行することになる。したがって、特別外れ結果の前後の遊技回で参照されるテーブルが異なるようになり、遊技の多様化を図ることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施形態では、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後、再び特別外れ結果に当選すると、通常高頻度サポートモード状態に移行する。このため、遊技者は、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、第1抽選遊技が当たり結果に当選することを期待しつつ、第1抽選遊技が特別外れ結果となって再び第1抽選遊技の変動表示時間が長くなり易い通常高頻度サポートモード状態に移行することを期待して遊技を継続できる。このため、遊技の多様化を図ることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第4実施形態の変形例)
上記第4実施形態の変形例について説明する。上記第4実施形態は、上記第2実施形態に対して、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにしたものであるが、上記第3実施形態についても同様である。すなわち、上記第3実施形態においても、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後、特別外れ結果に当選すると通常高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにしてもよい。
また、上記第4実施形態において、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態に移行する契機は、適宜変更可能である。例えば、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後、所定回数の遊技回(例えば、15回)が実行されると、通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。この場合、さらに特別外れ結果に当選すること、または規定回数の遊技回が実行されることの一方の条件が成立することによって通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
さらに、上記第4実施形態において、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後、特別外れ結果に複数回当選した場合に通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
また、上記第4実施形態において、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態へは、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選した際にのみ移行するようにしてもよい。この場合、通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態への移行は、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選した際にのみ移行するようにしてもよい。
さらに、上記第4実施形態において、高頻度サポートモード状態は、通常高頻度サポートモード状態および特殊高頻度サポートモード状態に加えて、有利高頻度サポートモード状態(有利第1遊技状態)を含むようにしてもよい。この場合、有利高頻度サポートモードでは、第1抽選遊技の変動表示時間として、通常高頻度サポートモード状態および特殊高頻度サポートモード状態よりも長い時間が選択され易くなるようにできる。つまり、遊技者にとって最も有利となり易い有利高頻度サポートモード状態を備えるようにできる。
そして、特殊高頻度サポートモード状態にて所定条件が成立した際に有利高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。さらに、有利高頻度サポートモード状態にて別の所定条件が成立すると、有利高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態、または特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
なお、特殊高頻度サポートモード状態から有利高頻度サポートモード状態に移行する所定条件は、特殊高頻度サポートモード状態にて第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すること、当該特別外れ結果が規定回数生すること、または所定回数の遊技回が実行されること等の条件を採用できる。同様に、有利高頻度サポートモード状態から通常高頻度モード状態、または特殊高頻度サポートモード状態に移行する別の所定条件は、有利高頻度サポートモード状態にて第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すること、当該特別外れ結果が規定回数生すること、または所定回数の遊技回が実行されること等の条件を採用できる。
これによれば、有利高頻度サポートモードを備えることにより、さらなる遊技性の多様化を図ることができる。また、遊技者にとって最も有利となる有利高頻度サポートモードは、特殊高頻度サポートモード状態から移行する。このため、遊技者は、特殊高頻度サポートモードが上記第2実施形態の構成の場合、遊技者にとって不利となり易い特殊高頻度サポートモード状態に移行したとしても、最も遊技者にとって有利となり易い有利高頻度サポートモード状態に移行させる機会を得ることができるため、落胆せずに遊技を楽しむことができる。また、遊技者は、特殊高頻度サポートモードが上記第3実施形態の構成の場合、遊技者にとって通常高頻度サポートモードより有利となり易い特殊高頻度サポートモード状態に移行することにより、さらに遊技者にとって有利となり易い有利高頻度サポートモード状態に移行させる機会を得ることができるため、継続して遊技を楽しむことができる。
さらに、特殊高頻度サポートモード状態に移行した場合は、例えば、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すると有利高頻度サポートモード状態に移行するようにし、所定回数の遊技回が実行されると通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。つまり、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、通常高頻度サポートモードまたは有利高頻度サポートモードのいずれかに移行するようにしてもよい。これによれば、特殊高頻度サポートモード状態から異なるサポートモード状態に移行することがあるようにでき、遊技の多様化を図ることができる。
また、通常高頻度サポートモード状態中に第1抽選遊技が特別外れ結果に当選すると有利高頻度サポートモード状態に直接移行するようにし、通常高頻度サポートモード状態中に第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すると特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
これによれば、通常高頻度サポートモード中では、遊技者は、第1抽選遊技が当たり抽選に当選することを期待しつつ、さらに特別外れ結果に当選することも期待しながら遊技を継続できる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、上記第1実施形態に対して、第1抽選遊技および第2抽選遊技を並列して(同時に)実行するようにしたものである。
その他に関しては、上記第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の主側ROM113および主側RAM114の構成について図66を参照しつつ説明する。図66は、主に主制御装置91の電気的構成を示す図である。
図66に示されるように、主側RAM114には、各種エリア114a〜114nに加えて、開閉実行モードフラグ格納エリア114qが備えられている。この開閉実行モードフラグ格納エリア114qは、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選した際、当該当たり抽選に当選した変動表示が終了して開閉実行モードが開始される際に開閉実行モードフラグが格納されるエリアである。
なお、具体的には後述するが、本実施形態では、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行される。このため、主側RAM114における特図特電カウンタエリア114dには、第1特図特電カウンタが格納されていると共に、第2特図特電カウンタが格納されている。第1特図特電カウンタは、第1抽選遊技に関する処理のうちのいずれを実行すべきであるかを主側MPU112が把握するためのカウンタである。第2特図特電カウンタは、第2抽選遊技に関する処理のうちのいずれを実行すべきであるかを主側MPU112が把握するためのカウンタである。
また、主側RAM114における特図特電タイマカウンタエリア114eには、第1特図特電タイマカウンタおよび第2特図特電タイマカウンタが格納されている。第1特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた第1特図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるタイマカウンタである。第2特図特電タイマカウンタは、時間の経過に応じた第2特図特電カウンタの更新タイミングを主側MPU112にて特定するために利用されるタイマカウンタである。
主側ROM113の特図特電アドレステーブル記憶エリア113gには、第1特図特電アドレステーブルおよび第2特図特電アドレステーブルが記憶されている。第1特図特電アドレステーブルは、図67(a)に示されるように、第1特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて第1開始アドレスの情報(「SA0」〜「SA6」)が設定されている。なお、第1特図特電アドレステーブルは、基本的には、上記図23を参照して説明したものと同様である。すなわち、第1開始アドレスSA0は、第1特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第1開始アドレスSA1は、第1特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第1開始アドレスSA2は、第1特図確定中処理を実行するためのプログラムの第1開始アドレスであり、第1開始アドレスSA3は、第1特電開始処理を実行するためのプログラムの第1開始アドレスであり、第1開始アドレスSA4は、第1特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第1開始アドレスSA5は、第1特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第1開始アドレスSA6は、第1特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
第2特図特電アドレステーブルは、図67(b)に示されるように、第2特図特電カウンタの各数値情報に1対1で対応させて第2開始アドレスの情報(「SB0」〜「SB6」)が設定されている。第2特図特電アドレステーブルは、基本的には、上記第1特図特電アドレステーブルと同様のものであり、第2開始アドレスSB0は、第2特図変動開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第2開始アドレスSB1は、第2特図変動中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第2開始アドレスSB2は、第2特図確定中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第2開始アドレスSB3は、第2特電開始処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第2開始アドレスSB4は、第2特電開放中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第2開始アドレスSB5は、第2特電閉鎖中処理を実行するためのプログラムの開始アドレスであり、第2開始アドレスSB6は、第2特電終了処理を実行するためのプログラムの開始アドレスである。
つまり、本実施形態では、第1抽選遊技用の第1特図特電カウンタ、第1特図特電タイマカウンタ、および第1特図特電アドレステーブルと、第2抽選遊技用の第2特図特電カウンタ、第2特図特電タイマカウンタ、および第2特図特電アドレステーブルとが別々に備えられている。
次に、本実施形態の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されている変動表示時間テーブルについて、図68を参照しつつ説明する。図68は、第1抽選遊技の抽選結果に対応する変動表示を決定する際に参照される第1変動表示時間テーブルであり、図69は、第2抽選遊技の抽選結果に対応する変動表示を決定する際に参照される第2変動表示時間テーブルである。
第1変動表示時間テーブルでは、低頻度サポートモード状態である際、変動表示時間と変動種別カウンタCSとの対応は、図16で説明したものと同じとされている。一方、高頻度サポートモード状態である際、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて5秒および7秒が設定されている。外れリーチ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて5秒、7秒および10秒が設定されている。当たり結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの数値に対応させて5秒、7秒および10秒が設定されている。
第2変動表示時間テーブルでは、図69に示されるように、サポートモード状態によらず、完全外れ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて10秒および20秒が設定されている。外れリーチ結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて10秒および20秒が設定されている。当たり結果となる場合の変動表示時間として、変動種別カウンタCSの値に対応させて10秒および20秒が設定されている。
つまり、本実施形態では、高頻度サポートモード状態では、遊技者が遊技球を右打ちすることにより、遊技球が特別第1始動口57または第2始動口58に入賞し得る。そして、高頻度サポートモード状態では、第1変動表示時間テーブルが参照される場合、第2変動表示時間テーブルが参照される場合より、短い変動表示時間が選択され易くなっている。すなわち、高頻度サポートモード状態では、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技より変動表示時間が短くなり易くすることにより、単位時間(例えば、1分間)当たりにおいて、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技より実行される回数が多くなり易くなるようにしている。
続いて、特別図柄保留球格納エリア114bの構成について、図70を参照しつつ説明する。本実施形態では、後述するように、第2始動口58への入賞が最大4個まで保留されるように構成されている。このため、第2特別図柄保留球格納エリアRBには、第1〜第4保留エリアRB1〜RB4が備えられている。また、本実施形態では、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行されるように、特別図柄保留球格納エリア114bには、第1実行エリアRC1と第2実行エリアRC2とが備えられている。
なお、第1実行エリアRC1は、第1結果表示部71aの変動表示を開始する際、第1保留エリアRA1に格納された各数値を移動させるためのエリアである。第2実行エリアRC2は、第2結果表示部71bの変動表示を開始する際、第1保留エリアRB1に格納された各数値を移動させるためのエリアである。つまり、第1実行エリアRC1には、第1始動口56または特別第1始動口57に遊技球が入賞することで得られる各数値が移動され、第2実行エリアRC2には、第2始動口58に遊技球が入賞することで得られる各数値が移動される。すなわち、当否抽選が実行される際、いずれの実行エリアの数値を用いたかにより、いずれの入賞口に遊技球が入賞したことに起因する情報であるかが判別される。
このため、本実施形態では、第1保留エリアRA1は、図71に示されるように、当たり乱数カウンタ格納エリア201、当たり種別カウンタ格納エリア202、リーチ乱数カウンタ格納エリア203を有しているが、入賞始動口格納エリア204が備えられていない。なお、第2〜第4保留エリアRA2〜RA4、第1〜第4保留エリアRB1〜RB4、第1実行エリアRC1および第2実行エリアRC2に関しても第1保留エリアRA1の構成と同様とされており、入賞始動口格納エリア204は備えられていない。
また、本実施形態では、第1特別図柄保留球格納エリアRAが参照される処理と、第2特別図柄保留球格納エリアRBが参照される処理とが異なっている。つまり、それぞれの特別図柄保留球格納エリアが別々の処理で参照される。そして、後述するように、総保留数を把握する処理は実行されない。このため、総保留数記憶エリアNXは備えられていない。
次に、本実施形態の図柄表示装置80の構成について、図72を参照しつつ説明する。
本実施形態は、後述するように、第1抽選遊技および第2抽選遊技が並列して実行されるため、図柄表示装置80の構成は、第1抽選遊技および第2抽選遊技の変動表示を並列して表示できる構成とされている。
まず、本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、遊技者が遊技球を左打ちすると当該遊技球が第1始動口56に入賞し易く、遊技者が遊技球を右打ちすると当該遊技球が特別第1始動口57または第2始動口58に入賞し易くされている。また、低頻度サポートモード状態においては、遊技球が第1始動口56に入賞するように遊技球を左打ちすることが遊技者にとって最も有利な遊技態様となり、高頻度サポートモード状態においては、遊技球が特別第1始動口57(または第2始動口58)に入賞するように遊技球を右打ちすることが遊技者にとって最も有利な遊技態様となる。
このため、高頻度サポートモード状態においては、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行されることが想定される。したがって、本実施形態では、図72に示されるように、高頻度サポートモード状態では、図柄表示装置80の上側表示領域Dmは、第1抽選遊技の変動表示が実行される左側表示領域Dm1と、第2抽選遊技の変動表示が実行される右側表示領域Dm2とに区画される。そして、左側表示領域Dm1および右側表示領域Dm2は、それぞれ図柄列Z1〜Z3が設定されると共に、それぞれ有効ラインL1〜L5が設定される。
また、図柄表示装置80の下側表示領域Dnは、第1保留図柄表示エリアDsの構成は上記と同様であるが、第2保留図柄表示エリアDtは、4つの小領域の第1〜第4表示エリアDt1〜Dt4に等区分されている。つまり、第2始動口58への入賞が合計で最大4個まで保留されるように構成されている。そして、下側表示領域Dnには、第1保留図柄表示エリアDsと第2保留図柄表示エリアDtとの間に、第1保留図柄表示用エリアDu1および第2保留図柄表示用エリアDu2を有している。第1保留図柄表示用エリアDu1は、左側表示領域Dm1に変動表示されている遊技回(第1抽選遊技)に対応する保留図柄を表示するエリアであり、第2保留図柄表示用エリアDu2は、右側表示領域Dm2に変動表示されている遊技回(第2抽選遊技)に対応する保留図柄を表示するエリアである。なお、本実施形態では、図柄表示装置80の下側表示領域Dnの構成は、高頻度サポートモード状態と低頻度サポートモード状態とにおいて共通とされている。
一方、低頻度サポートモード状態においては、上記のように、遊技球が第1始動口56に入賞するように遊技球を左打ちすることが遊技者にとって最も有利な遊技態様となる。
つまり、低頻度サポートモード状態においては、基本的には、第1抽選遊技のみが実行される。このため、図柄表示装置80には、上記図6を参照して説明したように、上側表示領域Dmの全体で第1抽選遊技の変動表示が実行される。
但し、低頻度サポートモード状態においても、遊技者が遊技球を右打ちすることによって遊技球が第2始動口58に入賞することも想定される。このため、低頻度サポートモード状態に遊技球が第2始動口58に入賞した場合には、図73に示されるように、正面視右上に、第2特別図柄の変動表示が実行される右側小表示領域Dm2aが表示される。なお、特に図示していないが、右側小表示領域Dm2aの構成は、上記右側表示領域Dm2の構成と同様であり、図柄列Z1〜Z3が設定されていると共に、有効ラインL1〜L5が設定されている。そして、低頻度サポートモード中に第2始動口58に遊技球が入賞した場合には、右側小表示領域Dm2aにて第2抽選遊技の変動表示が実行される。
次に、音声側RAM154の構成および表示制御装置93における保留図柄表示用エリア167aの構成について、図74を参照しつつ説明する。図74は、主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の電気的構成を示す図である。
音声側RAM154には、各種エリア154a〜154cに加えて、高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dが備えられている。この高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dは、主側MPU112から送信される高頻度サポートモード開始コマンドを受信すると高頻度サポートモードフラグが格納されるエリアである。これにより、音声側MPU152は、高頻度サポートモードフラグの有無を判定することにより、現状の遊技回が高頻度サポートモード中であるのか否かの判別が可能となる。なお、高頻度サポートモードフラグは、主側MPU112から送信される高頻度サポートモード終了コマンドを受信すると消去される。
表示制御装置93における保留図柄表示用エリア167aは、基本的には、上記図11を参照して説明したものと同様であるが、第2保留図柄表示用エリアRFは、図柄表示装置80における第2保留図柄表示エリアDtの第1〜第4表示エリアDt1〜Dt4と1対1で対応するように、第1〜第4単位エリアRF1〜RF4が備えられている。
また、保留図柄表示用エリア167aには、図柄表示装置80における第1保留図柄表示用エリアDu1と1対1で対応するように、第1実行単位エリアRG1が備えられていると共に、図柄表示装置80における第2保留図柄表示用エリアDu2と1対1で対応するように、第2実行単位エリアRG2が備えられている。
次に、本実施形態の特図特電制御処理について、図75を参照しつつ説明する。図75は、特図特電制御処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図21で説明した特図特電制御処理と同様の処理であるが、第1抽選遊技に関する処理と第2抽選遊技に関する処理とを別処理としたものである。
具体的には、保留情報の取得処理を実行した後(S301)、特図特電カウンタエリア114dから第1特図特電カウンタおよび第2特図特電カウンタの情報を読み出し(S302a)、特図特電アドレステーブル記憶エリア113gから第1特図特電アドレステーブルおよび第2特図特電アドレステーブルを読み出す(S303a)。なお、ステップ301の保留情報の取得処理では、後述するように、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行され、総保留数に関する処理は実行されない。このため、ステップ403およびステップ408では、総保留数に関する処理は実行しない。また、後述するように、第1抽選遊技に関する処理と第2抽選遊技に関する処理は、別の処理として実行される。このため、ステップ404およびステップ409では、始動口の入賞情報を格納する処理は実行されない。
そして、第1特図特電アドレステーブルから第1特図特電カウンタの数値に対応した第1開始アドレスを取得すると共に、第2特図特電アドレステーブルから第2特図特電カウンタの数値に対応した第2開始アドレスを取得する(S304a)。なお、第1開始アドレスおよび第2開始アドレスは、上記図67(a)および図67(b)を参照して説明したアドレステーブルが参照される。
次に、ゼロフラグへの設定処理を実行する(S305a)。このゼロフラグへの設定処理では、上記と同様の処理を実行する。すなわち、第1特図特電タイマカウンタエリア114eから第1特図特電タイマカウンタの数値情報を読み出し、読み出した数値情報に基づいて第1抽選遊技用のゼロフラグの値を設定する。また、特図特電タイマカウンタエリア114eから第2特図特電タイマカウンタの数値情報を読み出し、読み出した数値情報に基づいて第2抽選遊技用のゼロフラグの値を設定する。例えば、第1特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でなく、第1抽選遊技用のゼロフラグが「1」である場合には第1抽選遊技用のゼロフラグを「1」から「0」に変化させる。また、第2特図特電タイマカウンタの数値情報が「0」でなく、第2抽選遊技用のゼロフラグが「1」である場合には第2抽選遊技用のゼロフラグを「1」から「0」に変化させる。なお、第1特図特電タイマカウンタおよび第2特図特電タイマカウンタは、上記タイマ割込み処理(図20)におけるステップ211のタイマ更新処理にて数値情報の減算が実行される。
ゼロフラグへの設定処理を実行した後は、まず、第1開始アドレスの示す処理にジャンプ(移行)する処理を実行する(S306a)。具体的には、取得した第1開始アドレスがSA0である場合には第1特図変動開始処理(S307a)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA1である場合には第1特図変動中処理(S308a)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA2である場合には第1特図確定中処理(S309a)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA3である場合には第1特電開始処理(S310a)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA4である場合には第1特電開放中処理(S311a)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA5である場合には第1特電閉鎖中処理(S312a)にジャンプし、取得した開始アドレスがSA6である場合には第1特電終了処理(S313a)にジャンプする。以下に、ステップ307a〜ステップ313aの各処理について個別に説明する。
まず、ステップ307aの第1特図変動開始処理について、図76を参照しつつ説明する。図76は、第1特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図24で説明した特図変動開始処理と同様の処理であり、第2抽選遊の結果に基づいた処理を追加した処理である(S516a、S517a)。
まず、第2抽選遊技の抽選結果に伴う開閉実行モード中であるか否かを判定する(S516a)。この判定は、主側RAM114の開閉実行モードフラグ格納エリア114qに開閉実行モードフラグが格納されているか否かを判定することによって判定される。なお、第1特図変動開始処理のステップ516aにて判定される開閉実行モードフラグは、後述する第2特図確定中処理において、第2抽選遊技が当たり結果であり、当該当たり結果の変動表示が終了した(確定時間が経過した)場合に格納される(図89、S917)。
。そして、開閉実行モード中であると判定した場合には(S516a:YES)、そのまま本第1特図変動開始処理を終了する。つまり、第2抽選遊技が当たり抽選に当選して開閉実行モードが開始される場合、または開閉実行モードが実行されている場合には、第1抽選遊技を実行することなく、本第1特図変動開始処理を終了する。
一方、開閉実行モード中でないと判定した場合(S516a:NO)、第1特別図柄保留数記憶エリアNAから保留数Naの値を読み出し、取得した保留数Naが1以上であるか否かを判定する(S501a)。そして、保留数Naが1以上である場合には、データ設定処理を実行する(S502a)。
ここで、ステップ502aのデータ設定処理について、図77を参照しつつ説明する。
図77は、データ設定処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図25で説明したデータ設定処理と同様の処理であるが、第1抽選遊技のみに関するデータの設定処理を実行するようにした処理である。
すなわち、このデータ設定処理では、保留数Naを1減算する(S602a)。そして、第1特別図柄保留球格納エリアRAにおける第1保留エリアRA1に格納されたデータ(すなわち、保留情報)を第1実行エリアRC1にシフトし(S603a)、第1特別図柄保留球格納エリアRA内のデータ(すなわち、保留情報)をシフトする(S604a)。その後、シフト時コマンドを出力対象に設定し(S607)、本データ設定処理を終了する。
第1特図変動開始処理(図76)の説明に戻り、データ設定処理を実行した後は、各種当たり結果フラグ格納エリア114kに当たり結果フラグが格納されているか否かを判定することにより、第2抽選遊技が当たり抽選に当選したか否かを判定する(S517a)。つまり、当たり抽選に当選した第2抽選遊技が存在するか(変動中であるか)否かを判定する。なお、上記のように、当たり抽選に当選した第2抽選遊技に起因する開閉実行モードが開始される、または実行中である場合には、開閉実行モードフラグが格納されるため、ステップ516aにて肯定判定がされる。
そして、第2抽選遊技が当たり当選であると判定した場合には(S517a:YES)、第1抽選遊技の当否判定処理を実行することなく、外れ結果用の停止結果設定処理を実行し(S508a)、ステップ509a以降の処理を実行する。一方、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していないと判定した場合(S517a:NO)、つまり第2抽選遊技が外れ結果であると判定した場合には、ステップ503a以降の処理を実行して本第1特図変動開始処理を終了する。なお、ステップ503a〜ステップ507a、ステップ510a、ステップ513a、ステップ514aの処理は、上記ステップ503〜ステップ507、ステップ510、ステップ513、ステップ514と同様の処理である。但し、ステップ510aでは第1変動用コマンドおよび種別コマンドを出力対象に設定し、ステップ514aでは第1特図特電カウンタを1加算する。
次に、変動表示時間の把握処理について、図78を参照しつつ説明する。図78は、変動表示時間の把握処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図26で説明した変動表示時間の把握処理と同様の処理であるが、第1抽選遊技に関する変動表示時間の把握処理のみを実行するようにした処理である。
すなわち、この変動表示時間の把握処理では、第1抽選遊技の抽選結果の把握処理を実行した後(S701a)、変動種別カウンタCSの数値を取得する(S702a)。そして、第1変動表示時間テーブル(図68参照)を参照して変動表示時間を選択する(S711)。その後、第1特図特電タイマカウンタへ変動表示時間をセットする処理を実行し(S708a)、本変動表示時間の把握処理を終了する。
次に、ステップ308aの第1特図変動中処理について、図79を参照しつつ説明する。図79は、第1特図変動中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図27で説明した特図変動中処理と同様の処理であり、第2抽選遊技の結果に基づいた処理(S810a〜S815a)を追加した処理である。
第1特図変動中処理では、まず、第2抽選遊技の抽選結果に伴う開閉実行モード中であるか否かを判定する(S810a)。つまり、第1特別図柄の変動表示が実行されている途中に、第2抽選遊技に起因する開閉実行モードが開始されたか否かを判定する。なお、ステップ810aの判定は、第1特図変動開始処理(図76)におけるステップ516aと同様に、開閉実行モードフラグ格納エリア114qに開閉実行モードフラグが格納されているか否かによって判定される。
開閉実行モード中であると判定した場合は(S810:YES)、第1変動終了コマンドを出力対象に設定する(S811a)。そして、停止結果の読み出し処理を実行し(S812a)、読み出した絵柄の態様の情報をメイン表示部71の更新用にセットする更新処理を実行する(S813a)。つまり、第1抽選遊技の変動表示が実行されている途中に第2抽選遊技の当たり結果に伴う開閉実行モードが開始された場合には、第1特別図柄の変動を終了する(消滅させる)。なお、第2抽選遊技が当たり結果に当選した場合には、第1抽選遊技の当否判定が実行されないため、遊技者にとって不利益が発生することはない(図76、S517a:YES)。その後、第1特図特電タイマカウンタを0クリアし(S814a)、第1特図特電カウンタを0クリアし(S815a)、本第1特図変動中処理を終了する。これにより、第1特図特電カウンタおよび第1特図特電タイマカウンタの値が0となるため、次回のタイマ割込み処理における特図特電制御処理(図75)では、ステップ307aの第1特図変動開始処理にジャンプする。この際、第1特図変動開始処理では、第2抽選遊技に関する開閉実行モードが終了するまでは、開閉実行モードフラグ格納エリア114qに開閉実行モードが格納されているため、第1抽選遊技を実行することなく第1特図変動開始処理を終了する(図76、S516)。
一方、開閉実行モード中でないと判定した場合には(S810a:NO)、ステップ801a以降の処理を実行して本第1特図変動中処理を終了する。なお、ステップ801a〜809aの各種処理は、上記ステップ801〜809と同様の処理である。但し、ステップ805aでは第1確定停止コマンドを出力対象に設定し、ステップ808aでは第1特図特電タイマカウンタへ確定時間をセットし、ステップ809aでは第1特図特電カウンタを1加算する。
続いて、ステップ309aの第1特図確定中処理について、図80を参照しつつ説明する。図80は、第1特図確定中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図28で説明した第1特図確定中処理と同様の処理であり、第2抽選遊技の結果に基づいた処理(S914a〜S916a、S917、S918)を追加した処理である。
第1特図確定中処理では、まず、第2抽選遊技の抽選結果に伴う開閉実行モード中であるか否かを判定する(S914a)。つまり、第1特別図柄が確定停止中である際、第2抽選遊技に起因する開閉実行モードが開始されたか否かを判定する。なお、ステップ914aの判定は、第1特図変動開始処理(図76)におけるステップ516aと同様に、開閉実行モードフラグ格納エリア114qに開閉実行モードフラグが格納されているか否かによって判定される。
そして、開閉実行モード中であると判定した場合は(S914a:YES)、第1変動終了コマンドを出力対象に設定し(S915a)、第1特図特電タイマカウンタを0クリアする(S916a)。その後、ステップ908aの処理を実行して本第1特図確定中処理を終了する。なお、第1特図確定中処理では、既に停止図柄が表示されているため、第1特図変動中処理(図79)におけるステップ812aおよびステップ813aに相当する処理は実行しない。
一方、開閉実行モード中でないと判定した場合は(S914a:NO)、第1抽選遊技に関する確定時間が経過したか否かを判定する(S901a)。そして、確定時間が経過したと判定した場合には(S901a:YES)、第1抽選遊技が当たり当選であるか否かを判定する(S902a)。第1抽選遊技が当たり当選であると判定した場合には(S902a:YES)、オープニングコマンドを出力対象に設定し(S903a)、第1特図特電タイマカウンタにオープニング時間をセットした後(S904a)、開閉実行モードフラグ格納エリア114qに開閉実行モードフラグを格納する(S917)。これにより、後述する第2特図変動開始処理(図85)におけるステップ516b、第2特図変動中処理(図88)におけるステップ810b、第2特図確定中処理(図89)におけるステップ914bにて肯定判定がされる。その後、第1特図特電カウンタを1加算して(S905a)本第1特図確定中処理を終了する。
一方、第1抽選遊技が当たり結果でないと判定した場合は(S902a:NO)、ステップ906にて時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定する。そして、時短回数カウンタが1以上でないと判定した場合は(S906:NO)、時短フラグを消去し(S907)、高頻度サポートモード終了コマンドを出力対象に設定する(S918)。高頻度サポートモード終了コマンドを受信したことによる音声側MPU152の処理内容については後述する。高頻度サポートモード終了コマンドを出力対象に設定した後、またはステップ906にて肯定判定がされ場合には、第1特図特電カウンタを0クリアし(S908a)、本第1特図確定中処理を終了する。
続いて、ステップ310aの第1特電開始処理について、図81を参照しつつ説明する。図81は、第1特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図29で説明した特電開始処理と同様の処理であるが、入賞始動口情報の把握処理を実行しないようにした処理である。
第1特電開始処理では、オープニング時間が経過したと判定すると(S1001:YES)、そのままラウンド用の設定処理を実行する(S1003)。つまり、本実施形態では、第1抽選遊技に関する処理は、ステップ307a〜ステップ313aにて実行される。このため、ステップ310aの処理は第1抽選遊技に関する処理であるため、入賞始動口情報把握処理を実行せずに、ラウンド用の設定処理を実行する。なお、ラウンド用の設定処理(図30)では、ステップ1101にて入賞カウンタに10をセットする。
そして、ステップ1004の処理を実行した後、第1特図特電タイマカウンタへの最初の開放継続時間のセット処理を実行し(S1005a)、ステップ1006、1007の処理を実行する。その後、第1特図特電カウンタを1加算し(S1008a)、本第1特電開始処理を終了する。
次に、ステップ311aの第1特電開放中処理について、図82を参照しつつ説明する。図82は、第1特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図31で説明した特電開放中処理と同様の処理であり、第1特図特電タイマカウンタおよび第1特図特電カウンタへの処理を実行するようにした処理である。
すなわち、第1特電開放中処理では、開放継続時間が経過していると判定した場合(S1201:YES)、ステップ1203にて閉鎖時間の読み出し処理を実行した後、第1特図特電タイマカウンタへの閉鎖時間のセット処理を実行する(S1204a)。そして、ステップ1205およびステップ1206の処理を実行した後、第1特図特電カウンタを1加算し(S1207a)、本第1特図確定中処理を終了する。
次に、ステップ312aの第1特電閉鎖中処理について、図83を参照しつつ説明する。図83は、第1特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図32で説明した特電閉鎖中処理と同様の処理であり、第1特図特電タイマカウンタおよび第1特図特電カウンタへの処理を実行するようにした処理である。
すなわち、第1特電閉鎖中処理では、ラウンドカウンタが0でないと判定した場合(S1301:NO)、閉鎖時間が経過していると判定すると(S1302:YES)、ステップ1304にて開放継続時間の読み出し処理を実行した後、第1特図特電タイマカウンタへの開放継続時間のセット処理を実行する(S1305a)。そして、ステップ1306およびステップ1307の処理を実行した後、第1特図特電カウンタを1減算し(S1308a)、本第1特電閉鎖中処理を終了する。
また、ラウンドカウンタが0であると判定した場合は(S1301:YES)、ステップ1309にてエンディングコマンドを出力対象に設定した後、第1特図特電タイマカウンタへエンディング時間をセットし(S1310a)、第1特図特電カウンタを1加算して(S1311a)、本特電閉鎖中処理を終了する。
続いて、ステップ313aの第1特電終了処理について、図84を参照しつつ説明する。図84は、第1特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図33で説明した特電終了処理と同様の処理であり、開閉実行モードフラグに関する処理等(S1419、S1420)を追加した処理である。
すなわち、第1特電終了処理では、ステップ1407にて各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されたフラグを消去した後、高頻度サポートモード開始コマンドを出力対象に設定し(S1419)、開閉実行モードフラグ格納エリア114qに格納されたフラグを消去する(S1420)。これにより、開閉実行モードが終了した後は、再び第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行される。その後、第1特図特電カウンタを0クリアし(S1408a)、本第1特電終了処理を終了する。なお、高頻度サポートモード開始コマンドを受信したことによる音声側MPU152の処理については後述する。
特図特電制御処理(図75)の説明に戻り、ステップ307a〜313aのいずれかの処理を実行した後は、ステップ304aにて取得した第2開始アドレスの示す処理にジャンプする処理を実行する(S306b)。具体的には、取得した第2開始アドレスがSB0である場合には第2特図変動開始処理(S307b)にジャンプし、取得した第2開始アドレスがSB1である場合には第2特図変動中処理(S308b)にジャンプし、取得した第2開始アドレスがSB2である場合には第2特図確定中処理(S309b)にジャンプし、取得した第2開始アドレスがSB3である場合には第2特電開始処理(S310b)にジャンプし、取得した開始アドレスがSB4である場合には第2特電開放中処理(S311b)にジャンプし、取得した開始アドレスがSB5である場合には第2特電閉鎖中処理(S312b)にジャンプし、取得した開始アドレスがSB6である場合には第2特電終了処理(S313b)にジャンプする。そして、ステップ307b〜ステップ313bのいずれかの処理を実行した後、本特図特電制御処理を終了する。なお、ステップ307b〜ステップ313bは、基本的には、上記で説明したステップ307a〜313aと同様の処理であり、第1抽選遊技に関する処理を第2抽選遊技に関する処理に変更した処理である。このため、以下にステップ307b〜ステップ313bの各処理について説明するが、ステップ307a〜ステップ313aと異なる部分について説明する。
まず、ステップ309bの第2特図変動開始処理について、図85を参照しつつ説明する。図85は、第2特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図76で説明した第1特図変動開始処理と同様の処理であり、第1抽選遊技の結果に基づいた処理を追加した処理である(S516b、S517b)。
第2特図変動開始処理では、まず、第1抽選遊技の抽選結果に伴う開閉実行モード中であるか否かを判定する(S516b)。なお、この判定は、主側RAM114の開閉実行モードフラグ格納エリア114qに開閉実行モードフラグが格納されているか否かを判定することによって判定される。また、ステップ516bにて判定される開閉実行モードフラグは、上記のように、第1特図確定中処理において、第1抽選遊技が当たり結果である場合に格納される(図80、S917)。
そして、開閉実行モード中であると判定した場合には(S516b:YES)、そのまま本第2特図変動開始処理を終了する。つまり、第1抽選遊技が当たり抽選に当選して開閉実行モードが開始される場合、または開閉実行モードが実行されている場合には、第2抽選遊技を実行することなく、本第2特図変動開始処理を終了する。
一方、開閉実行モード中でないと判定した場合(S516b:NO)、第2特別図柄保留数記憶エリアNBから保留数Nbの値を読み出し、取得した保留数Nbが1以上であるか否かを判定する(501b)。そして、保留数Nbが1以上である場合には、データ設定処理を実行する(S502b)。
ここで、ステップ502bのデータ設定処理について、図86を参照しつつ説明する。
図86は、データ設定処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図77で説明したデータ設定処理と同様の処理であるが、第2抽選遊技のみに関するデータの設定処理を実行するようにした処理である。
すなわち、データ設定処理では、保留数Nbを1減算した後(S602b)、第2特別図柄保留球格納エリアRBにおける第2保留エリアRB1に格納されたデータ(すなわち、保留情報)を第2実行エリアRC2にシフトし(S603b)、第2特別図柄保留球格納エリアRB内のデータ(すなわち、保留情報)をシフトする(S604b)。その後、シフト時コマンドを出力対象に設定し(607)、本データ設定処理を終了する。
第2特図変動開始処理(図85)の説明に戻り、データ設定処理を実行した後は、各種当たり結果フラグ格納エリア114kに当たり結果フラグが格納されているか否かを判定することにより、第1抽選遊技が当たり抽選に当選したか否かを判定する(S517b)。つまり、当たり抽選に当選した第1抽選遊技が変動中であるか否かを判定する。なお、上記のように、当たり抽選に当選した第1抽選遊技に起因する開閉実行モードが開始される、または実行中である場合には、開閉実行モードフラグが格納されるため、ステップ516bにて肯定判定がされる。
そして、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していると判定した場合には(S517b)、第2抽選遊技の当否判定処理を実行することなく、外れ結果用の停止結果設定処理を実行し(S508b)、ステップ509b以降の処理を実行する。一方、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していないと判定した場合(S517b:NO)、つまり第1抽選遊技が外れ結果であると判定した場合には、ステップ503b以降の各種処理を実行して本第2特図変動開始処理を終了する。なお、ステップ503b〜ステップ507b、ステップ510b、ステップ513b、ステップ514bの処理は、上記ステップ503〜ステップ507、ステップ510、ステップ513、ステップ514と同様の処理である。但し、ステップ510bでは第2変動用コマンドおよび種別コマンドを出力対象に設定し、ステップ514bでは第2特図特電カウンタを1加算する。
次に、ステップ509bにおける変動表示時間の把握処理について、図87を参照しつつ説明する。図87は、変動表示時間の把握処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図26で説明した変動表示時間の把握処理と同様の処理であるが、第2抽選遊技に関する変動表示時間の把握処理のみを実行するようにした処理である。
すなわち、この変動表示時間の把握処理では、第2抽選遊技の抽選結果の把握処理を実行した後(S701b)、変動種別カウンタCSの数値を取得する(S702b)。そして、第2変動表示時間テーブル(図69参照)を参照して変動表示時間を選択する(S704)。その後、第2特図特電タイマカウンタへ変動表示時間をセットする処理を実行し(S708b)、本変動表示時間の把握処理を終了する。
次に、ステップ308bの第2特図変動中処理について、図88を参照しつつ説明する。図88は、第2特図変動中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図79で説明した第1特図変動中処理と同様の処理であるが、第1抽選遊技の結果に基づいた処理を追加した処理である(S810b〜S815b)。
すなわち、第2特図変動中処理では、第1特図変動中処理(図79)におけるステップ801a〜ステップ815aに対応したステップ801b〜ステップ815bの処理を実行する。なお、ステップ805bでは第2確定停止コマンドを出力対象に設定し、ステップ808bでは第2特図特電タイマカウンタへの確定時間のセット処理を実行し、ステップ809bでは第2特図特電カウンタを1減算し、ステップ810bでは第1抽選遊技に関する開閉実行モード中であるか否かを判定し、ステップ811bでは第2抽選遊技に関する変動を終了させる第2変動終了コマンドを出力対象に設定し、ステップ814bでは第2特図特電タイマカウンタを0クリアし、ステップ815bでは第2特図特電カウンタを0クリアする。
続いて、ステップ309bにおける第2特図確定中処理について、図89を参照しつつ説明する。図89は、第2特図確定中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図80で説明した第1特図変動中処理と同様の処理であるが、第1抽選遊技の結果に基づいた処理を追加した処理である(S914b〜S916b)。
すなわち、第2特図確定中処理では、第1特図確定中処理(図80)におけるステップ901a〜ステップ905a、ステップ906、ステップ907、ステップ908a、914a〜ステップ916a、ステップ917、ステップ918に対応したステップ901b〜ステップ905b、ステップ906、ステップ907、ステップ908b、914b〜916b、ステップ917、ステップ918の処理を実行する。なお、ステップ904bでは第2特図特電タイマカウンタにオープニング時間をセットし、ステップ905bでは第2特図特電カウンタを1加算し、ステップ908bでは第2特図特電カウンタを0クリアし、ステップ914bでは第1抽選遊技に関する開閉実行モード中であるか否かを判定し、ステップ915bでは第2変動終了コマンドを出力対象に設定し、ステップ916bでは第2特図特電タイマカウンタを0クリアする。
次に、ステップ310bにおける第2特電開始処理について、図90を参照しつつ説明する。図90は、第2特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図81で説明した第1特図変動中処理と同様の処理である。
すなわち、第2特電開始処理では、第1特電開始処理(図81)におけるステップ1001、ステップ1003、ステップ1004、ステップ1005a、ステップ1006、ステップ1007、ステップ1008a、ステップ1009に対応したステップ1001、ステップ1003、ステップ1004、ステップ1005b、ステップ1006、ステップ1007、ステップ1008b、ステップ1009の処理を実行する。なお、ステップ1005bでは第2特図特電タイマカウンタへ最初の開放継続時間をセットするセット処理を実行し、ステップ1008bでは第2特図特電カウンタを1加算する。
次に、ステップ311bにおける第2特電開放中処理について、図91を参照しつつ説明する。図91は、第2特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図82で説明した第1特電開放中処理と同様の処理である。
すなわち、第2特電開放中処理では、第1特電開放中処理(図82)におけるステップ1201〜ステップ1203、ステップ1204a、ステップ1205、ステップ1206、ステップ1207a、ステップ1208〜ステップ1210に対応したステップ1201〜ステップ1203、ステップ1204b、ステップ1205、ステップ1206、ステップ1207b、ステップ1208〜ステップ1210の処理を実行する。なお、ステップ1204bでは第2特図特電タイマカウンタへ閉鎖時間をセットするセット処理を実行し、ステップ1207bでは第2特図特電カウンタを1加算する処理を実行する。
次に、ステップ312bにおける第2特電閉鎖中処理について、図92を参照しつつ説明する。図92は、第2特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図83で説明した第1特電閉鎖中処理と同様の処理である。
すなわち、第2特電開放中処理では、第1特電閉鎖中処理(図83)におけるステップ1301〜ステップ1304、ステップ1305b、ステップ1306、ステップ1307、ステップ1308a、ステップ1309、ステップ1310a、ステップ1311aに対応したステップ1301〜ステップ1304、ステップ1305b、ステップ1306、ステップ1307、ステップ1308b、ステップ1309、ステップ1310b、ステップ1311bの処理を実行する。なお、ステップ1305bでは第2特図特電タイマカウンタへ開放継続時間をセットするセット処理を実行し、ステップ1308bでは第2特図特電カウンタを1減算し、ステップ1310bでは第2特図特電タイマカウンタのエンディング時間をセットするセット処理を実行し、ステップ1311bでは第2特図特電カウンタを1加算する。
次に、ステップ313bにおける第2特電終了処理について、図93を参照しつつ説明する。図93は、第2特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図84で説明した第1特電終了と同様の処理である。
すなわち、第2特電終了処理では、第1特電終了処理(図84)におけるステップ1401〜ステップ1407、ステップ1408a、ステップ1419、ステップ1420に対応したステップ1401〜ステップ1407、ステップ1408b、ステップ1419、ステップ1420を実行する。なお、ステップ1408bでは、第2特図特電カウンタを0クリアする。
以上が本実施形態における特図特電制御処理(図75)であり、上記の各種処理を実行することにより、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行される。
次に、音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理について、図94および図95を参照しつつ説明する。図94および図95は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図38で説明した主側コマンド対応処理と同様の処理であり、第1変動終了コマンド、第2変動終了コマンド、高頻度サポートモード開始コマンド、および高頻度サポートモード終了コマンドを受信した際の処理(S1912〜S1923)等を追加した処理である。
主側コマンド対応処理では、図94に示されるように、まず、第1変動用コマンドおよび種別コマンド、または第2変動用コマンドおよび種別コマンドを受信しているか否かを判定する(S1801a)。そして、第1変動用コマンドおよび種別コマンド、または第2変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していると判定した場合には(S1801a:YES)、ステップ1802a〜ステップ1808aの処理を実行する。なお、ステップ1802a〜ステップ1808aの処理は、それぞれ上記ステップ1802〜ステップ1808の処理に対応した処理を実行する。つまり、第1変動用コマンドおよび種別コマンドを受信したと判定すれば、第1抽選遊技に関する各種処理を実行し、第2変動用コマンドおよび種別コマンドを受信したと判定すれば、第2抽選遊技に関する各種処理を実行する。そして、ステップ1807aでは、第1変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していれば第1停止結果コマンドおよびパターンコマンドを送信し、第2変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していれば第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを送信する。
また、ステップ1808aの遊技回数の更新処理を実行した後、または第1変動用コマンドおよび種別コマンド、または第2変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合には(S1801a:NO)、第1確定停止コマンド、または第2確定停止コマンドを受信しているか否かを判定する(S1809a)。
第1確定停止コマンド、または第2確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S1809a:YES)、第1確定停止コマンドを受信していれば第1確定停止コマンドを表示側MPIU162に送信し、第2確定停止コマンドを受信していれば第2確定停止コマンドを表示側MPI162に送信する(S1810a)。
その後、ステップ1811〜ステップ1818の処理を実行し、図95に示されるように、ステップ1901〜ステップ1910の処理を実行する。そして、ステップ1910にて解除コマンドを送信した後、または解除コマンドを受信していないと判定した場合には(S1908:NO)、第1変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S1912)。第1変動終了コマンドを受信していると判定した場合には(S1912:YES)、第1変動終了対応処理を実行し(S1913)、第1抽選遊技の抽選結果(外れ結果)に対応する停止図柄を有効ラインL1〜L5上に停止させることを表示側MPU162に指示するための第1変動終了コマンドを表示側MPU162に送信する(S1914)。なお、第1変動終了対応処理では、第1抽選遊技に関する変動表示または確定表示を途中で終了させる処理を実行する。
第1変動終了コマンドを送信した後、または第1変動終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S1912:NO)、第2変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S1915)。第2変動終了コマンドを受信していると判定した場合には(S1915:YES)、第2変動終了対応処理を実行し(S1916)、第2抽選遊技の抽選結果(外れ結果)に対応する停止図柄を有効ラインL1〜L5上に停止させることを表示側MPU162に指示するための第2変動終了コマンドを表示側MPU162に送信する(S1917)。なお、第2変動終了対応処理では、第2抽選遊技に関する変動表示または確定表示を途中で終了させる処理を実行する。
第2変動終了コマンドを送信した後、または第2変動終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S1915:NO)、高頻度サポートモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する(S1918)。高頻度サポート開始コマンドを受信していると判定した場合には(S1918:YES)、高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに高頻度サポートモードフラグを格納し(S1919)、高頻度サポートモード開始コマンドを表示側MPU162に送信する(S1920)。
高頻度サポート開始コマンドを送信した後、または高頻度サポートモード開始コマンドを受信していないと判定した場合は(S1918:NO)、高頻度サポートモード終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S1921)。高頻度サポートモード終了コマンドを受信していると判定した場合には(S1921:YES)、高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに高頻度サポートモードフラグが格納されていれば当該高頻度サポートモードフラグを消去し(S1922)、高頻度サポートモード終了コマンドを表示側MPU162に送信する(S1923)。高頻度サポートモード終了コマンドを送信した後、または高頻度サポートモード終了コマンドを受信していないと判定した場合は(S1921:NO)、ステップ1911にてその他対応処理を実行し、本主側コマンド対応処理を終了する。
なお、音声側MPU152は、ステップ1802a〜ステップ1805aでは、高頻度サポートモードフラグの有無を判定して対応する処理を実行する。また、タイマ割込み処理(図37)におけるステップ1706の発光制御処理およびステップ1707の音声制御処理では、高頻度サポートモードフラグの有無を判定して対応する処理を実行する。これにより、高頻度サポートモード中は、高頻度サポートモードに応じた発光制御処理および音声制御処理が実行される。
続いて、表示側MPU162が実行するコマンド対応処理について、図96を参照しつつ説明する。図96は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図41で説明したコマンド対応処理と同様の処理である。
すなわち、コマンド対応処理では、図96に示されるように、まず、第1停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信しているか否かを判定する(S2101a)。第1停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していると判定した場合には(S2101a:YES)、パターン用のテータテーブルの設定処理を実行し(S2102a)、本コマンド対応処理を終了する。なお、パターン用のデータテーブルの設定処理では、第1停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していれば第1特別図柄用(第1抽選遊技)のパターン用データテーブルをワークRAM164に書き込み、第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していれば第2特別図柄用(第2抽選遊技)のパターン用データテーブルをワークRAM164に書き込む。
第1停止結果コマンドおよびパターンコマンド、または第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していないと判定した場合には(S2101a:NO)、第1確定停止コマンドまたは第2確定停止コマンドを受信しているか否かを判定する(S2103a)。第1確定停止コマンドまたは第2確定停止コマンドを受信していると判定した場合には(S2103a:NO)、確定停止用の設定処理を実行し(S2104a)、本コマンド対応処理を終了する。なお、確定停止用の設定処理では、第1確定停止コマンドを受信していれば第1特別図柄の停止図柄を静止表示するためのデータテーブルをワークRAM164に書き込み、第2確定停止コマンドを受信していれば第2特別図柄の停止図柄を静止表示するためのデータテーブルをワークRAM164に書き込む。
第1確定停止コマンドまたは第2確定停止コマンドを受信してないと判定した場合には(S2103a:NO)、第1変動終了コマンドまたは第2変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S2112)。第1変動終了コマンドまたは第2変動終了コマンドを受信していると判定した場合には(S2112:YES)、変動終了用の設定処理を実行する(S2113)。なお、変動終了用の設定処理では、第1変動終了コマンドを受信していれば第1特別図柄を停止表示するためのデータテーブルをワークRAM164に書き込み、第2変動終了コマンドを受信していれば第2特別図柄を停止表示するためのデータテーブルをワークRAMに書き込む。
第1変動終了コマンドまたは第2変動終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S2112:NO)、ステップ2105以降の処理を実行して本コマンド対応処理を終了する。
続いて、表示側MPU162が実行する別対応処理について、図97を参照しつつ説明する。図97は、別対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図42で説明した別対応処理と同様の処理であり、高頻度サポートモード開始コマンドまたは高頻度サポートモード終了コマンドに関する処理(S2206〜S2209)等を追加した処理である。
別対応処理では、解除コマンドを受信していないと判定した場合(S2203:NO)、高頻度サポートモード開始コマンドを受信しているか否かを判定する(S2206)。
高頻度サポートモード開始コマンドを受信していると判定した場合には(S2206:YES)、高頻度サポートモード用データの設定処理を実行した後(S2207)、本別対応処理を終了する。高頻度サポートモード用データの設定処理では、高頻度サポートモード用のデータをワークRAM164に書き込む。これにより、次回の画像の更新に際し、高頻度サポートモード用の画像が表示される。つまり、上記図72を参照して説明したように、上側表示領域Dmが左側表示領域Dm1と右側表示領域Dm2とに分割された画像が表示される。そして、この状態で第1停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信すれば、左側表示領域Dm1で第1抽選遊技(第1特別図柄)の変動表示が実行され、第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信すれば、右側表示領域Dm2で第2抽選遊技(第2特別図柄)の変動表示が実行される。
高頻度サポートモード開始コマンドを受信していないと判定した場合には(S2206:NO)、高頻度サポートモード終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S2208)。高頻度サポートモード終了コマンドを受信していると判定した場合には(S2208:YES)、既に行っている高頻度サポートモード用の表示を解除するクリア処理を実行する。これにより、次回の画像の更新に際し、低頻度サポートモード用の画像が表示される。そして、この状態で第1停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信すれば、上側表示領域Dmの全体で第1抽選遊技(第1特別図柄)の変動表示が実行され、第2停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信すれば、図73に示されるように、右側小表示領域Dm2aで第2抽選遊技(第2特別図柄)の変動表示が実行される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
まず、本実施形態では、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行される。このため、効率良く第1抽選遊技および第2抽選遊技を実行でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、高頻度サポートモード中においては、第1抽選遊技の変動表示時間が第2抽選遊技の変動表示時間よりも短くなり易くされている(図68、図69参照)。このため、遊技者にとって有利な結果が発生し易い第1抽選遊技を効率よく実行できる。つまり、単位時間(例えば、1分間)内の第1抽選遊技の実行回数を第2抽選遊技の実行回数より多くなり易い構成とできる。言い換えると、規定回数(例えば、100回)内の第1抽選遊技の実行回数を第2抽選遊技の実行回数より多くなり易い構成とできる。したがって、遊技者の有利な結果が発生し易い抽選遊技が実行され易いため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第5実施形態の変形例)
上記第5実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第5実施形態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技に関する保留数は、4個ではなく、1個、2個、3個、または4個以上の複数であってもよい。
そして、上記第5実施形態において、低頻度サポートモード状態においては、上記第1実施形態と同様に、保留数Naに応じて、参照する変動表示時間テーブルが異なるようにしてもよい。例えば、低頻度サポートモード状態においては、保留数Naが少なければ(例えば、保留数Naが0個、または1個)保留数Naが多い(例えば、保留数Naが2個以上)場合より、完全外れ結果である場合等の変動表示時間が長くなるようにしてもよい。
また、上記第5実施形態では、高頻度サポートモード状態では、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して実行されることを想定している。このため、特別第1始動口57が第2始動口58よりも遊技球の流下方向における下流側に配置されていてもよく、特別第1始動口57と第2始動口58との配置順序は適宜変更可能である。
さらに、上記第5実施形態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技の一方の抽選遊技が当たり抽選に当選した場合、他方の抽選遊技に関する変動表示が実行されている場合には、当該変動表示を終了するのではなく、中断するようにしてもよい。つまり、一方の抽選遊技の当たり結果に起因する開閉実行モードが終了した後、中断した箇所から変動表示を再開するようにしてもよい。このような構成とする場合は、例えば、一方の抽選遊技の当たり結果に起因する開閉実行モードを開始する際に待機フラグ等を主側RAM114に格納する共に、中断した抽選遊技に関する特図特電タイマカウンタの数値を記憶する。
そして、開閉実行モードが終了した後、待機フラグが格納されていれば、中断した箇所から残りの変動表示が開始されるように、記憶した特図特電タイマカウンタの数値を用いて変動表示を再開するようにすればよい。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、第5実施形態に第2実施形態を組み合わせ、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり結果でない場合に特別外れ結果となることがあるようにし、特別外れ結果を起因として変動表示時間が変化することがあるようにしたものである。その他に関しては、第5実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の主側RAM114の構成について、図98を参照しつつ説明する。
図98は、主に主制御装置の電気的構成を示す図である。
図98に示されるように、主側RAM114には、各種エリア114a〜114n、114qに加えて、第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2が備えられている。第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2は、高頻度サポートモード中に第2抽選遊技が特別外れ結果となり、当該特別外れ結果が確定した際に第2特別外れ結果フラグが格納されるエリアである。
次に、本実施形態の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aについて、図99を参照しつつ説明する。本実施形態の特別図柄当否テーブル記憶エリア113aには、図99に示されるように、低確率モード用の第1特別図柄当否テーブル(図99(a)参照)、高確率モード用の第1特別図柄当否テーブル(図99(b)参照)、低確率モード用の第2特別図柄当否テーブル(図99(c)参照)、および高確率モード用の第2特別図柄当否テーブル(図99(d)参照)が記憶されている。
図99に示されるように、各特別図柄当否テーブルには、上記第2実施形態と同様に、特別外れ結果となる当たり乱数カウンタC1の数値が設定されている。つまり、当たり結果でない場合、特別外れ結果となることがあるようにしている。
まず、図99(c)および図99(d)に示されるように、低確率モード用の第2特別図柄当否テーブルおよび高確率モード用の第2特別図柄当否テーブルは、上記第2実施形態で図45を参照して説明した低確率モード用の特別図柄当否テーブル、および高確率モード用の特別図柄当否テーブルとそれぞれ同様とされている。
これに対し、図99(a)および図99(b)に示されるように、低確率モード用の第1特別図柄当否テーブルおよび高確率用の第1特別図柄当否テーブルでは、特別外れ結果となる乱数の値が15個とされている。つまり、第1特別図柄当否テーブルで特別外れ結果となる乱数(第1特定情報群)の数が第2特別図柄当否テーブルで特別外れ結果となる乱数(第2特定情報群)の数より多くされている。言い換えると、本実施形態では、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技よりも特別外れ結果となる確率が高くされている。
なお、本実施形態では、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した際の開閉実行モードは、第1大入賞口59aが開放状態となり、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際の開閉実行モードは、第2大入賞口60aが開放状態となるように、主側MPU112によって開閉制御が実行される。但し、本実施形態では、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モード、または第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードでは、いずれも開放状態となる大入賞口59a、60aへの遊技球の入賞がし難くなるように、対応する大入賞口59a、60aの開閉制御が実行される。
続いて、本実施形態の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されている変動表示時間テーブルについて、図100、図101および図102を参照しつつ説明する。
本実施形態では、変動表示時間テーブル記憶エリア113dには、第1変動表示時間テーブル、第2変動表示時間テーブル、および第1特殊変動表示時間テーブルが記憶されている。なお、第1特殊変動表示時間テーブルは、高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合において、高頻度サポートモード中におけるその後の第1抽選遊技に関する遊技回の変動表示時間を選択する際に参照されるテーブルである。
具体的には、第1変動表示時間テーブルは、図100に示されるように、基本的には、上記図68を参照して説明した第1変動表示時間テーブルと同様とされている。但し、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果となることがあるため、特別外れ結果に対し、変動種別カウンタCSの数値に対応させて変動表示時間が設定されている。本実施形態では、変動種別カウンタCSの数値に対応させ、低頻度サポートモード状態では、10秒、20秒、30秒、45秒、60秒、および90秒が設定され、高頻度サポートモード状態では、7秒および10秒が設定されている。また、図100〜図102中の「0〜198」の数値は、変動種別カウンタCSの数値を示している。
第2変動表示時間テーブルは、図101に示されるように、基本的には、上記図69を参照して説明した第2変動表示時間テーブルと同様とされている。但し、本実施形態では、第2抽選遊技が特別外れ結果となることがあるため、特別外れ結果に対し、変動種別カウンタCSの数値に対応させて変動表示時間が設定されている。本実施形態では、変動種別カウンタCSの数値に対応させ、10秒および20秒が設定されている。
つまり、本実施形態では、第2抽選遊技が特別外れ結果となる際に選択される変動表示時間は、第1変動表示時間テーブルにおける高頻度サポートモード状態で、第1抽選遊技が特別外れ結果となる際に選択される変動表示時間より、長くなり易くなるように設定されている。
第1特殊変動表示時間テーブルは、図102に示されるように、完全外れ結果となる場合、外れリーチ結果となる場合、当たり結果となる場合、および特別外れ結果となる場合に対し、変動種別カウンタCSの数値に対応させて変動表示時間が設定されている。本実施形態では、完全外れ結果となる場合、外れリーチ結果となる場合、および当たり結果となる場合は、変動種別カウンタCSの数値に対応させて、7秒、10秒、および20秒が設定されている。特別外れ結果となる場合は、変動種別カウンタCSの数値に対応させ、10秒および20秒が設定されている。
つまり、第1特殊変動表示時間テーブル(図102)が参照されて変動表示時間が選択される場合、第1変動表示時間テーブル(図100)における高頻度サポートモード状態のテーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合より長い変動表示時間が選択され易くなる。このため、第1特殊変動表示時間テーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合、第1変動表示時間テーブルにおける高頻度サポートモード状態のテーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合と比較すると、単位時間(例えば、1分間)内の第1抽選遊技の実行回数が少なくなり易くなる。
次に、本実施形態の主側MPU112が実行する各種処理について説明する。なお、第2特図変動開始処理における変動表示時間の把握処理に関しては、上記第5実施形態で説明した第2特図変動開始処理における変動表示時間の把握処理と同様であるため、説明を省略する。
まず、本実施形態の第1特図変動開始処理について、図103を参照しつつ説明する。
図103は、第1特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図76で説明した第1特図変動開始処理に上記図50で説明した特図変動開始処理を組み合わせ、さらに第2抽選遊技の特別外れ結果に対応した処理(S518a、519a)を追加した処理である。
すなわち、第1特図変動開始処理では、開閉実行モード中でないと判定した場合(S516a:NO)、その他各種フラグ格納エリア114nに第1待機フラグが格納されているか否かを判定する(S518a)。第1待機フラグは、後述する第1特図変動中処理または第1特図確定中処理において、第2抽選遊技に関する開閉実行モードが開始された場合に格納され得るフラグである(図105、S817a、図106、S920a)。
そして、第1待機フラグが格納されていると判定した場合(S518a:YES)、停止第1抽選遊技対応処理を実行する(S519a)。停止第1抽選遊技対応処理では、その他各種カウンタエリア114mに格納されている待機タイマカウンタの数値を読み出し、読み出した数値を第1特図特電タイマカウンタへセットする。また、第1待機フラグを消去する。その後は、ステップ510a以降の処理を実行して本第1特図変動開始処理を終了する。すなわち、本実施形態では、後述するように、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が確定すると開閉実行モードが開始され、当たり抽選に当選した第1抽選遊技が変動中の場合は、当該変動が途中で中断される(図105、S816a:YES、図106、S919a:YES)。このため、ステップ519aでは、中断した部分から変動表示が開始される処理を実行する。
第1待機フラグが存在しないと判定した場合(S518a:NO)、つまり中断された第1抽選遊技が存在しないと判定した場合は、ステップ501a以降の処理を実行する。
そして、ステップ504aにて当たり当選でないと判定した場合(S504a:NO)、特別外れ結果に当選しているか否かを判定する(S515a)。特別外れ結果に当選していると判定した場合には(S515a:YES)、特別外れ結果用の停止結果設定処理(S508a−1)を実行し、特別外れ結果に当選していないと判定した場合には(S515a:NO)、通常外れ結果停止用の停止結果設定処理を実行する(S508a−2)。
その後は、ステップ509a以降の処理を実行し、本第1特図変動開始処理を終了する。
次に、第1特図変動開始処理における変動表示時間の把握処理について、図104を参照しつつ説明する。図104は、変動表示時間の把握処理を示すフローチャートである。
この処理は、基本的には、上記図78で説明した変動表示時間の把握処理に上記図51で説明した変動表示時間の把握処理を組み合わせたものである。
すなわち、変動表示時間の把握処理では、ステップ702aの処理を実行した後、第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2に第2特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S712)。第2特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合には(S712:YES)、第1特殊変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を選択する(S710)。一方、第2特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合には(S712:NO)、第1変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を選択する。本実施形態では、上記のように、第1特殊変動表示時間テーブル(図102)が参照されて変動表示時間が選択されると、第1変動表示時間テーブル(図100)における高頻度サポートモード状態のテーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合より長い変動表示時間が選択され易くなる。
なお、第2特別外れ結果フラグは、後述する第2特電終了処理にて格納される(図117、S1413a)。以下では、上記第2実施形態と同様に、高頻度サポートモード状態であって、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した後の遊技状態(第1特殊変動表示時間テーブルが参照される遊技状態)を特殊高頻度サポートモード状態(特殊第1遊技状態)ともいい、高頻度サポートモード状態における特殊高頻度サポートモード状態と異なる状態のことを通常高頻度サポートモード状態(通常第1遊技状態)ともいう。
ステップ710またはステップ711の処理を実行した後は、ステップ708aの処理を実行して本変動表示時間の把握処理を終了する。
次に、第1特図変動中処理について、図105を参照しつつ説明する。図105は、第1特図変動中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図79で説明した第1特図変動中処理と同様であり、第2抽選遊技の特別外れ結果に対応した処理(S816a〜818a)等を追加した処理である。
第1特図変動中処理では、開閉実行モード中であると判定した場合(S810a:YES)、第1抽選遊技が当たり抽選に当選しているか否かを判定する(S816a)。そして、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していると判定した場合には(S816a:YES)、第1待機フラグをその他各種フラグ格納エリア114nに格納し(S817a)、その他各種カウンタエリア114mに格納された待機タイマカウンタへ第1特図特電タイマカウンタの数値をセット(シフト)し(S818a)、第1−1変動終了コマンドを出力対象に設定する(S811a−1)。これにより、第1特電開始処理のステップ518aにて肯定判定がされ、ステップ519aにて待機タイマカウンタへセットされた数値を用いた停止第1抽選遊技対応処理が実行されて変動が再開される。なお、第1−1変動終了コマンドは、第1抽選遊技の変動を中断させることを音声側MPU152に認識させるためのコマンドである。また、本第1特図変動中処理において、開閉実行モード中であると判定し(S810a:YES)、第1抽選遊技が当たり抽選に当選している(S816a:YES)と判定するのは、開閉実行モードが第2抽選遊技の特別外れ結果に起因するものである場合である。
一方、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していないと判定した場合(S816a:NO)、第1−2変動終了コマンドを出力対象に設定する(S811a−2)。その後、停止結果の読み出し処理を実行し(S812a)、メイン表示部71の更新処理を実行する(S813a)。つまり、第1抽選遊技の変動表示が実行されている際に第2抽選遊技の抽選結果に伴う開閉実行モードが開始された場合には、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していなければ第1抽選遊技の変動表示を終了させる(消滅させる)。なお、第1−2変動終了コマンドは、第1抽選遊技の変動を終了(消滅)させることを音声側MPU152に認識させるためのコマンドである。
ステップ811a−1またはステップ813aの処理を実行した後は、ステップ814a以降の処理を実行して本第1特図変動中処理を終了する。
次に、第1特図確定処中理について、図106を参照しつつ説明する。図106は、第1特図確定中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図80で説明した第1特図確定中処理に上記図52で説明した特図確定中処理を組み合わせ、さらに第2抽選遊技の特別外れ結果に対応した処理(S919a〜921a)等を追加した処理である。
すなわち、第1特図確定中処理では、開閉実行モード中であると判定した場合(914a:YES)、第1特図変動中処理(図105)と同様に、第1抽選遊技が当たり抽選に当選しているか否かを判定し(S919a)、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していると判定した場合には(S919a:YES)、第1待機フラグをその他各種フラグ格納エリア114nに格納し(S920a)、その他各種カウンタエリア114mに格納された待機タイマカウンタへ第1特図特電タイマカウンタの数値のセット処理を実行し(S921a)、第1−1変動終了コマンドを出力対象に設定する(S915a−1)。
一方、当たり抽選に当選していないと判定した場合(S919a:NO)、第1−2変動終了コマンドを出力対象に設定する(S915a−2)。なお、第1特図確定中処理では、既に停止図柄が表示されているため、第1特図変動中処理(図105)におけるステップ812aおよびステップ813aに相当する処理は実行しない。
そして、ステップ915a−1またはステップ915a−2の処理を実行した後は、第1特図特電タイマカウンタの値を0クリアし(S916a)、第1特図特電タイマカウンタを0クリアして(S907a)、本第1特図確定中処理を終了する。
また、開閉実行モード中でなく(S914a:NO)、第1抽選遊技が当たり結果でないと判定した場合は(S902a:NO)、特別外れ結果に当選したか否かを判定する(S908a)。そして、特別外れ結果に当選したと判定した場合は(S908a:YES)、特別外れ結果に対応した第2オープニングコマンドを出力対象に設定する(S910a)。その後、第1特図特電タイマカウンタへのオープニング時間のセット処理を実行し(S904a)、開閉実行モードフラグを格納し(S917)、第1特図特電カウンタを1加算して(S905a)本第1特図確定中処理を終了する。つまり、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選した際にも開閉実行モードフラグを格納する。このため、後述するように、特別外れ結果に当選した第1抽選遊技の変動表示が終了した際、変動中の第2抽選遊技が当たり抽選に当選していなれけば、当該第2抽選遊技が終了(消滅)する。なお、ステップ903aでは、当たり結果に対応した第1オープニングコマンドが出力対象に設定される。
特別外れ結果に当選していないと判定した場合は(908a:NO)、ステップ911にて時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定し、ステップ906以降の処理を実行して本第1特図確定中処理を終了する。
次に、第1特電開始処理について、図107を参照しつつ説明する。図107は、第1特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図81で説明した第1特電開始処理に上記図53で説明した特電開始処理を組み合わせたものである。
すなわち、第1特電開始処理では、当たり当選でないと判定した場合(S1009:NO)、つまり特別外れ結果であると判定した場合には、カウンタ設定処理を実行し(S1010)、最初の開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1011)。そして、ステップ1004の処理を実行した後、またはステップ1011の処理を実行した後は、ステップ1005a以降の処理を実行し、本第1特電開始処理を終了する。
次に、第1特電開放中処理について、図108を参照しつつ説明する。図108は、第1特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図82で説明した第1特電開放中処理に、上記図54で説明した特電開放中処理を組み合わせたものである。
すなわち、第1特電開放中処理では、開放継続時間が経過したと判定した場合(S1201:YES)、または入賞カウンタが0であると判定した場合(S1210:YES)、当たり当選であるか否かを判定する(S1211)。そして、当たり当選であると判定した場合には(S1211:YES)、ステップ1202以降の処理を実行し、当たり当選でないと判定した場合には(S1211:NO)、ステップ1212以降の処理を実行して本第1特電開放中処理を終了する。
続いて、第1特電閉鎖中処理について、図109を参照しつつ説明する。図109は、第1特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図83で説明した第1特電閉鎖中処理に、上記図55で説明した特電閉鎖中処理を組み合わせたものである。
すなわち、第1特電閉鎖中処理では、当たり当選であるか否かを判定し(S1312)、当たり当選でないと判定した場合(S1312:NO)、ステップ1313以降の処理を実行して本第1特電閉鎖中処理を終了する。
次に、第1特電終了処理について、図110を参照しつつ説明する。図110は、第1特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図84で説明した第1特電終了処理に、上記図56で説明した特電終了処理を組み合わせたものである。
すなわち、第1特電終了処理では、当たり結果でないと判定した場合(S1409:NO)、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(S1410)。そして、高頻度サポートモード中であると判定した場合は(S1410:YES)、高確率モード中であるか否かを判定し(S1411)、高確率モード中でないと判定すると(S1411:NO)、時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定する(S1412)。
そして、時短回数カウンタが1以上でないと判定した場合(S1412:NO)、時短フラグを消去し(S1414)、第2特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S1415a)。そして、第2特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は(S1415a:YES)、第2特別外れ結果フラグを消去する(S1416a)。
高確率モード中であると判定した場合(S1411:YES)、時短回数カウンタが1以上であると判定した場合(S1412:YES)、第2特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合(S1415a:NO)、または第2特別当たり結果フラグを消去した後は、開閉実行モードフラグを消去する(S1420)。その後、ステップ1408aにて第1特図特電カウンタを0クリアし、本第1特電終了処理を終了する。つまり、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果となったとしても、特別外れ結果フラグは格納されない。言い換えると、第1抽選遊技が特別外れ結果となったとしても、当該特別外れ結果の前後の遊技回で遊技性は変化しない。
次に、本実施形態の第2特図変動開始処理について、図111を参照しつつ説明する。
図111は、第2特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図85で説明した第2特図変動開始処理に上記図50で説明した特図変動開始処理を組み合わせ、さらに第1抽選遊技の特別外れ結果に対応した処理(S518b、S519b)を追加した処理である。
すなわち、第2特図変動開始処理では、開閉実行モード中でないと判定した場合(S516b:NO)、その他各種フラグ格納エリア114nに第2待機フラグが格納されているか否かを判定する(S518b)。第2待機フラグは、後述する第2特図変動中処理または第2特図確定中処理において、第1抽選遊技に関する開閉実行モードが開始された場合に格納され得るフラグである(図112、S817b、図113、S920b)。
そして、第2待機フラグが格納されていると判定した場合(S518b:YES)、停止第2抽選遊技対応処理を実行する(S519b)。停止第2抽選遊技対応処理では、その他各種カウンタエリア114mに格納されている待機タイマカウンタの数値を読み出し、読み出した数値を第2特図特電タイマカウンタへセットする。また、第2待機フラグを消去する。その後は、ステップ510b以降の処理を実行して本第2特図変動開始処理を終了する。すなわち、本実施形態では、後述するように、特別外れ結果に当選した第1抽選遊技の変動表示が確定すると開閉実行モードが開始されるが、当たり抽選に当選した第2抽選遊技が変動中の場合は、当該変動が途中で中断される(図112、S816b:YES、図113、S919b:YES)。このため、ステップ519bでは、中断した部分から変動表示が開始される処理を実行する。
第2待機フラグが存在しないと判定した場合(S518b:NO)、つまり中断された第2抽選遊技が存在しないと判定した場合は、ステップ501b以降の処理を実行する。
そして、ステップ504bにて当たり当選でないと判定した場合(S504b:NO)、特別外れ結果に当選しているか否かを判定する(S515b)。特別外れ結果に当選していると判定した場合には(S515b:YES)、特別外れ結果用の停止結果設定処理(S508b−1)を実行し、特別外れ結果に当選していないと判定した場合には(S515b:NO)、通常外れ結果停止用の停止結果設定処理を実行する(S508b−2)。
その後は、上記ステップ509b以降の処理を実行し、本第2特図変動開始処理を終了する。
次に、第2特図変動中処理について、図112を参照しつつ説明する。図112は、第2特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図88で説明した第2特図変動開始処理と同様であり、第1抽選遊技の特別外れ結果に対応した処理(S816b〜818b)等を追加した処理である。
第2特図変動中処理では、開閉実行モード中であると判定した場合(S810b:YES)、第2抽選遊技が当たり抽選に当選しているか否かを判定する(S816b)。そして、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していると判定した場合には(S816b:YES)、第2待機フラグをその他各種フラグ格納エリア114nに格納し(S817b)、その他各種カウンタエリア114mに格納された待機タイマカウンタへ第2特図特電タイマカウンタの数値をセット(シフト)し(S818b)、第2−1変動終了コマンドを出力対象に設定する(S811b−1)。これにより、第2特電開始処理のステップ518bにて肯定判定がされ、ステップ519bにて待機タイマカウンタへセットされた数値を用いた停止第2抽選遊技対応処理が実行されて変動が再開される。なお、第2−1変動終了コマンドは、第2抽選遊技の変動を中断させることを音声側MPU152に認識させるためのコマンドである。また、本第2特図変動中処理において、開閉実行モード中であると判定し(S810b:YES)、第2抽選遊技が当たり抽選に当選している(S816b:YES)と判定するのは、開閉実行モードが第1抽選遊技の特別外れ結果に起因するものである場合である。
一方、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していないと判定した場合(S816b:NO)、第2−2変動終了コマンドを出力対象に設定する(S811b−2)。その後、停止結果の読み出し処理を実行し(S812b)、メイン表示部の更新処理を実行する(S813b)。つまり、第2抽選遊技の変動表示が実行されている際に第1抽選遊技の抽選結果に伴う開閉実行モードが開始された場合には、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していなければ第2抽選遊技の変動表示を終了させる(消滅させる)。なお、第2−2変動終了コマンドは、第2抽選遊技の変動を終了(消滅)させることを音声側MPU152に認識させるためのコマンドである。
ステップ811b−1またはステップ813bの処理を実行した後は、ステップ814b以降の処理を実行して本第2特図変動中処理を終了する。
次に、第2特図確定処理について、図113を参照しつつ説明する。図113は、第2特図確定中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図89で説明した第2特図確定中処理に上記図52で説明した特図確定中処理を組み合わせたものであり、さらに第1抽選遊技の特別外れ結果に対応した処理(S918b〜921b)等を追加した処理である。
すなわち、第2特図確定中処理では、開閉実行モード中であると判定した場合(914b:YES)、第2特図変動中処理(図112)と同様に、第2抽選遊技が当たり抽選に当選しているか否かを判定し(S919b)、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していると判定した場合には(S919b:YES)、第2待機フラグをその他各種フラグ格納エリア114nに格納し(S920b)、その他各種カウンタエリア114mに格納された待機タイマカウンタへ第2特図特電タイマカウンタの数値のセット処理を実行し(S921b)、第2−1変動終了コマンドを出力対象に設定する(S915b−1)。
一方、当たり抽選に当選していないと判定した場合(S919b:NO)、第2−2変動終了コマンドを出力対象に設定する(S915b−2)。なお、第2特図確定中処理では、既に停止図柄が表示されているため、第2特図変動中処理(図112)におけるステップ812bおよびステップ813bに相当する処理は実行しない。
そして、ステップ915b−1またはステップ915b−2の処理を実行した後は、第2特図特電タイマカウンタの値を0クリアし(S916b)、第2特図特電タイマカウンタを0クリアして(S907b)、本第2特図確定中処理を終了する。
一方、開閉実行モード中でなく(S914b:NO)、第2抽選遊技が当たり結果でないと判定した場合は(S902b:NO)、特別外れ結果に当選したか否かを判定する(S908b)。そして、特別外れ結果に当選したと判定した場合は(S908b:YES)、特別外れ結果に対応した第2オープニングコマンドを出力対象に設定する(S910b)。その後、第2特図特電タイマカウンタへのオープニング時間のセット処理を実行し(S904b)、開閉実行モードフラグを格納し(S917)、第2特図特電カウンタを1加算して(S905b)本第2特図確定中処理を終了する。つまり、本実施形態では、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選した際にも開閉実行モードフラグを格納する。このため、後述するように、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が終了した際、変動中の第1抽選遊技が当たり抽選に当選していなければ、当該第1抽選遊技が終了(消滅)する。なお、ステップ903bでは、当たり結果に対応した第1オープニングコマンドが出力対象に設定される。
特別外れ結果に当選していないと判定した場合は(908b:NO)、ステップ911にて時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定し、ステップ906以降の処理を実行して本第2特図確定中処理を終了する。
次に、第2特電開始処理について、図114を参照しつつ説明する。図114は、第2特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図90で説明した第2特電開始処理に上記図53で説明した特電開始処理を組み合わせたものである。
すなわち、第2特電開始処理では、当たり当選でないと判定した場合(S1009:NO)、つまり特別外れ結果であると判定した場合には、カウンタ設定処理を実行し(S1010)、最初の開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1011)。そして、ステップ1004の処理を実行した後、またはステップ1011の処理を実行した後は、ステップ1005b以降の処理を実行し、本第2特電開始処理を終了する。
続いて、第2特電開放中処理について、図115を参照しつつ説明する。図115は、第2特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図91で説明した第2特電開放中処理に、上記図54で説明した特電開放中処理を組み合わせたものである。
すなわち、第2特電開放中処理では、開放継続時間が経過したと判定した場合(S1201:YES)、または入賞カウンタが0であると判定した場合(S1210:YES)、当たり当選であるか否かを判定する(S1211)。そして、当たり当選であると判定した場合には(S1211:YES)、ステップ1202以降の処理を実行し、当たり当選でないと判定した場合には(S1211:NO)、ステップ1212以降の処理を実行して本第2特電開放中処理を終了する。
続いて、第2特電閉鎖中処理について、図116を参照しつつ説明する。図116は、第2特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図92で説明した第2特電閉鎖中処理に、上記図55で説明した特電閉鎖中処理を組み合わせたものである。
すなわち、第2特電閉鎖中処理では、当たり当選であるか否かを判定し(S1312)、当たり当選でないと判定した場合(S1312:NO)、ステップ1313以降の処理を実行して本第2特電閉鎖中処理を終了する。
次に、第2特電終了処理について、図117を参照しつつ説明する。図117は、第2特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図93で説明した第2特電終了処理に、上記図56で説明した特電終了処理を組み合わせたものである。
すなわち、第2特電終了処理では、当たり結果でないと判定した場合(S1409:NO)、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(S1410)。そして、高頻度サポートモード中であると判定した場合は、高確率モード中であるか否かを判定し(S1411)、高確率モード中でないと判定すると(S1411:NO)、時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定する(S1412)。
そして、時短回数カウンタが1以上でないと判定した場合(S1412)、時短フラグを消去し(S1414)、第2特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S1415a)。そして、第2特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は(S1415a:YES)、第2特別外れ結果フラグを消去する(S1416a)。
一方、高確率モード中であると判定した場合(S1411:YES)、または時短回数カウンタが1以上であると判定した場合は(S1412:YES)、第2特別外れ結果フラグを第2特別外れ結果フラグに格納する(S1413a)。つまり、高頻度サポートモード中であり、高確率モード中、または時短回数が1以上である場合に、第2特別外れ結果フラグを格納する。これにより、第1特図変動開始処理における変動表示時間の把握処理(図104)では、高頻度サポートモード中において、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定すると、高頻度サポートモード中におけるその後の遊技回で第1特殊変動表示時間テーブルが参照されるようになる(S712:YES)。
高頻度サポートモード中でないと判定した場合(S1410:NO)、ステップ1413aにて第2特別外れ結果フラグを格納した後、ステップ1416aにて第2特別外れ結果フラグを消去した後、または第2特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合は(S1415a:NO)、開閉実行モードフラグを消去する(S1420)。その後、ステップ1408bにて第2特図特電カウンタを0クリアし、本第2特電終了処理を終了する。
以上が本実施形態における主側MPU112の処理内容である。次に、音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理について、図118および図119を参照しつつ説明する。図118および図119は、主側コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図93および図94で説明した主側コマンド対応処理に、上記図57および図58で説明した主側コマンド対応処理を組み合わせたものである。
すなわち、主側コマンド対応処理では、図118に示されるように、第1確定停止コマンドまたは第2確定停止コマンドを受信していないと判定した場合(S1809a:NO)、または第1確定停止コマンドまたは第2確定停止コマンドを送信した後は、第1オープニングコマンド、または第2オープニングコマンドを受信しているか否かを判定し、判定結果に応じた各種処理を行う(S1811a〜S1814a、S1811b〜S1814b)。そして、ステップ1815以降の処理を実行し、図119に示されるように、第1エンディングコマンド、または第2エンディングコマンドを受信しているか否かを判定し、判定結果に応じた各種処理を行う(S1901a〜S1903a、S1901b〜S1903b)。
また、解除コマンドを送信した後、または解除コマンドを受信していないと判定した場合は(S1908:NO)、第1−1変動終了コマンド、または第1−2変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S1912a)。そして、第1−1変動終了コマンド、または第1−2変動終了コマンドを受信していると判定した場合には(S1912a:YES)、第1変動終了対応処理を実行し(S1913a)、第1−1変動終了コマンド、または第1−2変動終了コマンドを表示側MPU162に送信する(S1914)。
第1変動終了対応処理では、第1−1変動終了コマンドを受信した場合には、第1抽選遊技に関する変動表示または確定表示を中断させる処理を実行する。また、第1−2変動終了コマンドを受信した場合には、第1抽選遊技に関する変動表示または確定表示を終了させる処理を実行する。
第1−1変動終了コマンド、または第1−2変動終了コマンドを送信した後、または第1−1変動終了コマンド、または第1−2変動終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S1912a:NO)、第2−1変動終了コマンド、または第2−2変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S1915a)。そして、第2−1変動終了コマンド、または第2−2変動終了コマンドを受信していると判定した場合には(S1915a:YES)、第2変動終了対応処理を実行し(S1916a)、第2−1変動終了コマンド、または第2−2変動終了コマンドを表示側MPU162に送信する(S1914)。
第2変動終了対応処理では、第2−1変動終了コマンドを受信した場合には、第2抽選遊技に関する変動表示または確定表示を中断させる処理を実行する。また、第2−2変動終了コマンドを受信した場合には、第2抽選遊技に関する変動表示または確定表示を終了させる処理を実行する。その後は、ステップ1918以降の処理を実行し、本主側コマンド対応処理を終了する。
続いて、表示側MPU162が実行するコマンド対応処理について、図120を参照しつつ説明する。図120は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図96で説明したコマンド対応処理に図59で説明したコマンド対応処理を組み合わせたものである。
すなわち、コマンド対応処理では、第1確定停止コマンド、または第2確定停止コマンドを受信していないと判定した場合(S2103a:NO)、第1−1変動終了コマンド、第1−2変動終了コマンド、第2−1変動終了コマンド、または第2−2変動終了コマンドを受信しているか否かを判定する(S2112a)。第1−1変動終了コマンド、第1−2変動終了コマンド、第2−1変動終了コマンド、または第2−2変動終了コマンドを受信していると判定した場合には(S2112a:YES)、変動終了用の設定処理を実行する(S2113a)。なお、変動終了用の設定処理では、第1−1変動終了コマンドを受信していれば、第1特別図柄の変動表示を中断させるためのデータテーブルをワークRAM164に書き込み、第2−1変動終了コマンドを受信していれば、第2特別図柄の変動表示を中断させるためのデータテーブルをワークRAM164に書き込む。また、第1−2変動終了コマンドを受信していれば、第1特別図柄を停止表示するためのデータテーブルをワークRAM164に書き込み、第2−2変動終了コマンドを受信していれば、第2特別図柄を停止表示するためのデータテーブルをワークRAM164に書き込む。
第1−1変動終了コマンド、第1−2変動終了コマンド、第2−1変動終了コマンド、または第2−2変動終了コマンドを受信していないと判定した場合には(S2112a:NO)、第1オープニングコマンドまたは第2オープニングコマンドを受信しているか否かを判定し(S2105a、2105b)、受信していれば対応する処理を実行する(S2106a、2106b)。また、第1エンディングコマンドまたは第2エンディングコマンドを受信しているか否かを判定し(S2109a、S2109b)、受信していれば対応する処理を実行する(S2110a、S2110b)。
なお、本実施形態では、高頻度サポートモード中において、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する第2オープニングコマンドを受信すると、図63で説明したように、図柄表示装置80に「これから第1抽選遊技の変動表示時間が長くなるかも!?」という文字、および図示しない対応する背景画像等が表示されるように、データテーブルを設定する。
これにより、遊技者は、その後の遊技回で第1抽選遊技に関する変動表示時間が長くなる可能性があることを認識でき、演出を十分に堪能しながら遊技を継続できる。また、表示側MPU162が実行する別対応処理は、上記図97で説明した別対応処理と同様である。
以上が本実施形態における各種処理である。ここで、本実施形態の遊技状態について、簡単に説明する。図121に示されるように、通常遊技状態(低頻度サポートモード状態)で第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選すると、通常高頻度サポートモード状態に移行する。なお、通常遊技状態で第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選しても、遊技状態は移行しない。
そして、通常高頻度サポートモード状態では、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選して当該結果が確定すると、第2特別外れ結果フラグが格納され(図117、S1413a)、第1抽選遊技の変動表示時間は、第1特殊変動表示時間テーブルを参照して選択されるようになる(図104、S710)。つまり、通常高頻度サポートモード状態で第2抽選遊技における特別外れ結果が確定すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行する。なお、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選しても、特別外れ結果フラグは格納されず、第1抽選遊技の変動表示時間は変化しない。そして、通常高頻度サポートモード状態または特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、時短状態であれば、規定の時短回数が終了すると通常遊技状態(低頻度サポートモード状態)に移行する。また、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選して開閉実行モードが実行されると、第2特別外れ結果フラグが格納されている場合には当該フラグが消去されるため、通常高頻度サポートモード状態に移行する。
次に、本実施形態の高頻度サポートモード状態における第1抽選遊技(第1特別図柄)および第2抽選遊技(第2特別図柄)の変動表示について、図122〜図124を参照しつつ説明する。図122〜図124は、高頻度サポートモード状態における第1抽選遊技および第2抽選遊技の変動表示を示すタイミングチャートである。なお、図122〜図124中において、第1抽選遊技が変動中とは、図柄表示装置80で第1特別図柄が確定表示(確定表示期間)されている場合も含み、第2抽選遊技が変動中とは、図柄表示装置80で第2特別図柄が確定表示(確定表示期間)されている場合も含んでいる。つまり、第1抽選遊技が変動中とは、第1抽選遊技に関する1遊技回のトータル時間を示し、第2抽選遊技が変動中は、第2抽選遊技に関する1遊技回のトータル時間を示している。
まず、通常高頻度サポートモード状態では、上記のように、遊技者が遊技球を右打ちするため、第1抽選遊技および第2抽選遊技が並列して実行され得る。このため、例えば、図122に示されるように、時点t1以前にて第1抽選遊技および第2抽選遊技の変動表示が並列して実行される。
そして、例えば、時点t1にて特別外れ結果に当選した第1抽選遊技の変動表示が開始され、時点t2にて特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が開始される場合がある。この場合、第1抽選遊技が特別外れ結果の場合、第2抽選遊技が特別外れ結果である場合より変動表示時間の短いものが選択され易くなっている(図100、図101参照)。具体的には、第1抽選遊技の特別外れ結果は、変動表示時間として7秒または10秒が選択され、第2抽選遊技の特別外れ結果は、変動表示時間として10秒または20秒が選択される。このため、時点t3にて第1抽選遊技の変動表示が先に終了(確定)し、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが実行されると、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示は、時点t3にて消滅する。この場合、第2抽選遊技の変動が消滅して確定しないため、開閉実行モードが終了した時点t4以降は、再び通常高頻度サポートモード状態で変動表示時間が選択される。
また、例えば、図123に示されるように、通常高頻度サポートモード状態において、時点11以前にて第1抽選遊技および第2抽選遊技の変動表示が実行されており、時点t11にて特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が開始され、時点t12にて特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が開始される場合がある。この場合、第1抽選遊技の特別外れ結果は、変動表示時間として7秒または10秒が選択され、第2抽選遊技の特別外れ結果は、変動表示時間として10秒または20秒が選択される。したがって、時点t13にて第1抽選遊技の変動表示が先に終了する場合があり、この場合も第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが実行される。このため、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示は、時点t13にて消滅する。したがって、開閉実行モードが終了した時点t14以降は、再び通常高頻度サポートモード状態で変動表示時間が選択される。
つまり、本実施形態では、通常高頻度サポートモード状態では、第1抽選遊技が特別外れ結果となる際に選択される変動表示時間を第2抽選遊技が特別外れ結果となる際に選択される変動表示時間より短くなり易くしているため、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が確定し難くなる。したがって、特殊高頻度サポートモード状態に移行し難くなる。
なお、例えば、図124に示されるように、通常高頻度サポートモード状態において、時点21以前にて第1抽選遊技および第2抽選遊技の変動表示が実行されており、時点t21にて特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が開始され、時点t22にて特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が開始される場合がある。そして、第1抽選遊技の特別外れ結果は、変動表示時間として7秒または10秒が選択され、第2抽選遊技の特別外れ結果は、変動表示時間として10秒または20秒が選択されるが、時点t21と時点t22との間隔によっては、時点t23にて先に第2抽選遊技の変動表示が先に終了する場合がある。この場合は、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが実行され、特別外れ結果に当選した第1抽選遊技の変動表示が時点t23にて消滅する。したがって、開閉実行モードが終了した時点t24以降は、特殊高頻度サポートモード状態で変動表示時間が選択される。
なお、特に図示しないが、例えば、図122において、時点t1にて変動表示が開始された第1抽選遊技の結果が通常の外れ結果である場合には、時点t2にて変動表示が開始された第2抽選遊技の特別外れ結果が確定すると開閉実行モードが実行される。そして、開閉実行モードが終了した後は、特殊高頻度サポートモード状態に移行する。
但し、本実施形態では、上記のように、通常高頻度サポートモード状態では、第1抽選遊技の変動表示時間が第2抽選遊技の変動表示時間より短くなり易く、また、第1抽選遊技は、第2抽選遊技より特別外れ結果に当選し易くなっている(図99参照)。このため、図122または図123のような変動表示となり易く、特殊高頻度サポートモード状態に移行する回数を少なくできる。つまり、本実施形態では、特殊高頻度サポートモード状態に移行すると第1抽選遊技の変動表示時間が短くなるという遊技性を付与しつつ、過度に特殊高頻度サポートモード状態に移行しないようにできる。これにより、遊技者に、新規な遊技性を付与しつつ、適度な緊張感を与えることもでき、遊技性を楽しませることができる。
以上説明したように、本実施形態では、通常高頻度サポートモード状態で第2抽選遊技が特別外れ結果となった場合には、特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにし、第1抽選遊技の変動表示時間が長くなるようにしている(図100〜図102参照)。そして、特殊高頻度サポートモード状態では、通常高頻度サポートモード状態と比較して、単位時間(例えば、1分間)内の第1抽選遊技の実行回数が減少し易くなる。したがって、遊技の多様化を図ることができ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、通常高頻度サポートモード状態では、第1抽選遊技の変動表示時間として第2抽選遊技の変動表示時間より短いものが選択され易くなっている(図100、図101参照)。また、第1抽選遊技は、第2抽選遊技より特別外れ結果に当選し易くなっている(図99参照)。このため、特殊高頻度サポートモードに過度に移行することを抑制できる。したがって、遊技者に、新規な遊技性を付与しつつ、適度な緊張感を与えることもでき、遊技性を楽しませることができる。
(第6実施形態の変形例)
第6実施形態の変形例について説明する。上記第6実施形態では、第2抽選遊技が特別外れ結果となって特殊高頻度サポートモード状態に移行すると、第1抽選遊技の変動表示時間が長くなり易くなる例について説明した。しかしながら、例えば、特殊高頻度サポートモード状態に移行した場合、第2抽選遊技の変動表示時間が短くなり易くなるようにしてもよい。このような構成としても、上記第6実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記第6実施形態において、第1抽選遊技が特別外れ結果となる確率と第2抽選遊技が特別外れ結果となる確率が等しくされていてもよいし、第1抽選遊技が特別外れ結果となる確率の方が、第2抽選遊技が特別外れ結果となる確率より低くされていてもよい。このような構成としても、特殊高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにすることにより、遊技の多様化を図ることができる。但し、このような構成とする場合には、通常高頻度サポートモードでは、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技よりも変動表示時間が短くなり易いため、単位時間当たりにおいて、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技より特別外れ結果が発生する回数(確率)が多く(高く)なるように、各抽選遊技の変動表示時間を適宜設定することが好ましい。
また、上記第6実施形態において、上記第2実施形態の変形例と同様に、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が複数回確定すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。この場合、特別外れ結果が確定した回数により、図柄表示装置80に表示される背景画像等が変化されるようにしてもよい。これによれば、特別外れ結果の確定回数によって異なる演出内容が表示されるため、遊技者に異なる演出内容を付与でき、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる。
そして、上記第6実施形態において、上記第4実施形態のように、通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行した後、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにしてもよい。例えば、通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定すると、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。これによれば、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、遊技者は、第1抽選遊技で当たり抽選に当選することを期待しつつ、さらに第1抽選遊技で特別外れ結果に当選することも明確に期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。なお、特殊高頻度サポートモード状態において、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際に通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。さらに、特殊高頻度サポートモードにおいて、第1抽選遊技および第2抽選遊技が合計で所定回数実行された場合、第1抽選遊技が所定回数実行された場合、または第2抽選遊技が所定回数実行された場合に通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
また、上記第6実施形態において、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が開始される際、例えば、図柄表示装置80に「danger!?」等の表示をし、変動中の第2抽選遊技が特別外れ結果に当選していることを示唆するようにしてもよい。これによれば、遊技者に、第1抽選遊技が当たり結果、または特別外れ結果となることをより期待させならが遊技を継続させることができ、遊技への注目度を向上させることができる。
なお、このような構成とする場合には、外れ結果である場合にも所定の確率に応じて「danger!?」等の表示をすることにより、遊技者が遊技に飽きてしまうことを抑制できる。
また、上記第6実施形態において、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合、当たり抽選に当選していない第2抽選遊技の変動表示を終了するのではなく、第2抽選遊技の進行を停止し、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが終了した後に、再び変動表示が開始されるようにしてもよい。同様に、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定して場合、当たり抽選に当選していない第1抽選遊技の変動表示を終了するのではなく、第1抽選遊技の進行を停止し、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが終了した後に、再び変動表示が開始されるようにしてもよい。
そして、上記第6実施形態において、通常高頻度サポートモード中に第1抽選遊技の特別外れ結果が確定しても特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。このような構成としても、通常高頻度サポートモードと特殊高頻度サポートモードとで変動表示時間が異なるという遊技性を付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。また、このような構成とする場合、例えば、通常高頻度サポートモード中に第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には、さらに第1抽選遊技の変動表示時間が短くなり易くなる特別な特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。つまり、通常高頻度サポートモード中に第1抽選遊技の特別外れ結果が確定すると、遊技者にさらに有利な結果が発生するようにしてもよい。
また、上記第6実施形態において、第1特図変動開始処理(図103)では、ステップ517aを実行する際、第2抽選遊技が当たり抽選に当選している場合、または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選している場合に肯定判定をするようにしてもよい。つまり、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選している場合においても、第1抽選遊技の当否判定処理(S503a)を実行しないようにしてもよい。同様に、第2特図変動開始処理(図111)では、ステップ517bを実行する際、第1抽選遊技が当たり抽選に当選している場合、または第1抽選遊技が特別外れ結果に当選している場合に肯定判定をするようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選している場合においても、第2抽選遊技の当否判定処理(S503a)を実行しないようにしてもよい。この場合、例えば、通常高頻度サポートモード中に第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には、さらに第1抽選遊技の変動表示時間が短くなり易くなる特別な特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。これによれば、例えば、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選した場合には、当該特別外れ結果が消滅することがないため、遊技者にさらに有利な結果が発生し易くなり、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、上記第6実施形態において、第1特図変動開始処理(図103)では、ステップ517aの処理を実行せず、当否判定処理(S503a)にて特別外れ結果に当選したか否かを判定するようにしてもよい。つまり、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していたとしても、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選したか否かを判定してもよい。同様に、第2特図変動開始処理(図111)では、ステップ517bの処理を実行せず、当否判定処理(S503b)にて特別外れ結果に当選したか否かを判定するようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していたとしても、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選したか否かを判定してもよい。
そして、第1特図変動中処理(図105)では、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モード中であると判定した場合(S810a:YES)、第1抽選遊技が当たり当選か否か(S816a)を判定することなく、変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。また、第1特図確定中処理(図106)においても、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モード中であると判定した場合(S914a)、第1抽選遊技が当たり当選か否か(S919a)を判定することなく、変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。つまり、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが実行された場合には、第1抽選遊技が当たり抽選に当選していたとしても、当該当たり抽選に関する変動表示を終了(消滅)するようにしてもよい。
同様に、第2特図変動中処理(図112)では、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モード中であると判定した場合(S810b:YES)、第2抽選遊技が当たり当選か否か(S816b)を判定することなく、変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。また、第2特図確定中処理(図113)においても、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モード中であると判定した場合(S914b)、第2抽選遊技が当たり当選か否か(S919b)を判定することなく、変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。つまり、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが実行された場合には、第2抽選遊技が当たり抽選に当選していたとしても、当該当たり抽選に関する変動表示を終了するようにしてもよい。
この場合、第1抽選遊技または第2抽選遊技のいずれか一方が当たり抽選に当選した場合、第1抽選遊技または第2抽選遊技の他方にて通常外れ結果となると、当たり抽選に当選した当たり結果の種別(16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、4R通常当たり結果)を示唆、または告知するようにしてもよい。例えば、第2抽選遊技が当たり抽選に当選した場合、第1抽選遊技が通常外れ結果となると、通常外れ結果を報知する演出に加えて、第2抽選遊技の当たり種別が16R確変当たり結果、4R確変当たり結果、または4R通常当たり結果のいずれであるかを示唆、または告知をするようにしてもよい。
これによれば、遊技者は、例えば、第2抽選遊技の当たり種別が遊技者にとって最も不利となり易い4R通常当たり結果であると判断すると、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選して第2抽選遊技の当たり結果を消滅させることを期待しながら遊技を継続できる。反対に、第2抽選遊技の当たり種別が遊技者にとって最も有利となる16R確変当たり結果であると判断すると、遊技者は、遊技球の発射を止めて演出を堪能できる。
つまり、このような構成によれば、遊技者にとって最も不利となる当たり結果に当選していたとしても、遊技者に当該当たり結果を消滅させることができる機会を付与できるという新規な遊技性を提供できる。すなわち、発生する演出により、遊技者に遊技者自身の好むように遊技を実行させるという新規な遊技性を提供できる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、上記第6実施形態において、上記第4実施形態の変形例のように、高頻度サポートモード状態として、通常高頻度サポートモード状態および特殊高頻度サポートモード状態に加えて、有利高頻度サポートモード(有利第1遊技状態)を備えるようにし、有利高頻度サポートモードでは、通常高頻度サポートモードおよび特殊高頻度サポートモードより第1抽選遊技の変動表示時間が短くなるようにしてもよい。そして、例えば、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合、通常高頻度サポートモードから特殊高頻度サポートモードまたは有利高頻度サポートモードのいずれかに移行するようにし、第1抽選遊技が通常外れ結果となると、通常外れ結果を報知する演出に加えて、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際に特殊高頻度サポートモードまたは有利高頻度サポートモードどちらに移行するかを示唆、または告知するようにしてもよい。なお、このような遊技性については、第7実施形態において具体的に説明する。
これによれば、遊技者は、例えば、第2抽選遊技の特別外れ結果が特殊高頻度サポートモードに移行するものであると判断すると、第1抽選遊技が当たり結果、または特別外れ結果に当選して第2抽選遊技の特別外れ結果を消滅させることを期待しながら遊技を継続できる。反対に、第2抽選遊技の特別外れ結果が有利高頻度サポートモードに移行するものであると判断すると、遊技者は、遊技球の発射を止めて演出を堪能できる。
つまり、このような構成によれば、遊技者にとって不利となり易い特別外れ結果に当選していたとしても、遊技者に当該特別外れ結果を自身の選択によって消滅させることができる機会を付与できるという新規な遊技性を提供できる。すなわち、発生する演出により、遊技者に遊技者自身の好むように遊技を実行させるという新規な遊技性を提供できる。
このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、上記第6実施形態において、上記第4実施形態の変形例のように、高頻度サポートモード状態として、通常高頻度サポートモード状態および特殊高頻度サポートモード状態に加えて、有利高頻度サポートモード状態(有利第1遊技状態)を備えるようにし、有利高頻度サポートモードでは、通常高頻度サポートモードおよび特殊高頻度サポートモードより第1抽選遊技の変動表示時間が短くなるようにしてもよい。そして、特殊高頻度サポートモード状態にて所定条件が成立した際に有利高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。さらに、有利高頻度サポートモード状態にて別の所定条件が成立すると、有利高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態、または特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
なお、特殊高頻度サポートモード状態から有利高頻度サポートモード状態に移行する所定条件は、特殊高頻度サポートモード状態にて第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すること、当該特別外れ結果が規定回数生すること、または所定回数の遊技回が実行されること等の条件を採用できる。同様に、有利高頻度サポートモード状態から通常高頻度モード状態、または特殊高頻度サポートモード状態に移行する別の所定条件は、有利高頻度サポートモード状態にて第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すること、当該特別外れ結果が規定回数生すること、または所定回数の遊技回が実行されること等の条件を採用できる。
これによれば、遊技者にとって最も有利となる有利高頻度サポートモードは、特殊高頻度サポートモード状態から移行する。このため、遊技者は、特殊高頻度サポートモード状態に移行したとしても、有利高頻度サポートモード状態に移行する機会を得ることができるため、落胆せずに遊技を楽しむことができる。
さらに、特殊高頻度サポートモード状態に移行した場合、例えば、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すると有利高頻度サポートモード状態に移行するようにし、所定回数の遊技回が実行されると通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。つまり、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、通常高頻度サポートモードまたは有利高頻度サポートモードのいずれかに移行するようにしてもよい。
また、通常高頻度サポートモード状態中に第1抽選遊技が特別外れ結果に当選すると有利高頻度サポートモード状態に移行するようにし、通常高頻度サポートモード状態中に第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すると特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。これによれば、特殊高頻度サポートモード状態から異なるサポートモード状態に移行することがあるようにでき、遊技の多様化を図ることができる。
さらに、上記第6実施形態において、第1特図確定中処理(図106)では、当たり抽選に当選したと判定した場合(S902a:YES)、第2抽選遊技に関する遊技回は外れ結果、または特別外れ結果に関するものであるため、第2抽選遊技を終了させる変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。また、第1特図確定中処理(図106)では、特別外れ結果に当選した場合(S908a)、第2抽選遊技に関する遊技回が当たり抽選に関するものでなければ、第2抽選遊技を終了させる変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。つまり、第1抽選遊技に関する処理において、第2抽選遊技の変動表示を終了させる処理を実行するようにしてもよい。
同様に、上記第6実施形態において、第2特図確定中処理(図113)では、当たり抽選に当選したと判定した場合(S902b:YES)、第1抽選遊技に関する遊技回は外れ結果、または特別外れ結果に関するものであるため、第1抽選遊技を終了させる変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。また、第2特図確定中処理(図113)では、特別外れ結果に当選した場合(S908b)、第1抽選遊技に関する遊技回が当たり抽選に関するものでなければ、第1抽選遊技を終了させる変動終了コマンドを出力対象に設定してもよい。つまり、第2抽選遊技に関する処理において、第1抽選遊技の変動表示を終了させる処理を実行するようにしてもよい。
これによれば、開閉実行モードが開始される抽選遊技側の処理にて、消滅させる抽選遊技の変動終了を制御するため、処理の簡素化を図ることができる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態は、第6実施形態に対して、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合、第2抽選遊技の抽選結果を告知することがあるようにしたものである。その他には関しては、第6実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の変動表示時間テーブル記憶エリア113dに記憶されている変動表示時間テーブルについて、図125、図126および図127を参照しつつ説明する。本実施形態では、変動表示時間テーブル記憶エリア113dには、第1変動表示時間テーブル、第2変動表示時間テーブル、および第1特殊変動表示時間テーブルに加えて、第1有利変動表示時間テーブルが記憶されている。なお、第1特殊変動表示時間テーブルは、上記第6実施形態で説明した第1特殊変動表示時間テーブル(図102)と同様であるため、説明を省略する。
ここで、本実施形態では、後述するように、第2抽選遊技は、特別外れ結果に当選すると、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果のいずれかの遊技結果に振り分けられる(図128参照)。そして、第1特殊変動表示時間テーブルは、高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定した場合において、高頻度サポートモード中におけるその後の第1抽選遊技に関する遊技回の変動表示時間を選択する際に参照され得るテーブルである。また、第1有利変動表示時間テーブルは、高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定した場合において、高頻度サポートモード中におけるその後の第1抽選遊技に関する遊技回の変動表示時間を選択する際に参照され得るテーブルである。
第1変動表示時間テーブルは、図125に示されるように、基本的には、上記図100を参照して説明した第1変動表示時間テーブルと同様とされている。但し、本実施形態では、高頻度サポートモード状態で特別外れ結果となる場合、変動種別カウンタCSの数値に対応させて5秒および7秒が設定されている。つまり、本実施形態では、第1抽選遊技が高頻度サポートモード状態で特別外れ結果に当選すると、上記第6実施形態より短い時間が選択され易くなっている。
第2変動表示時間テーブルは、図126に示されるように、基本的には、上記図101を参照して説明した第2変動表示時間テーブルと同様とされている。但し、本実施形態では、完全外れ結果となる場合、外れリーチ結果となる場合、当たり結果となる場合、および特別外れ結果となる場合に対し、変動種別カウンタCSの数値に対応させて30秒および45秒が設定されている。つまり、本実施形態では、上記第6実施形態に対し、第2抽選遊技の変動表示時間として長い時間が選択され易くなっている。
第1有利変動表示時間テーブルは、図127に示されるように、基本的には、上記図102を参照して説明した第1特殊変動表示時間テーブルと同様とされている。但し、第1有利変動表示時間テーブルは、完全外れ結果となる場合、外れリーチ結果となる場合、当たり結果となる場合、および特別外れ結果となる場合に対し、変動種別カウンタCSの数値に対応させ、第1変動表示時間テーブルおよび第1特殊変動表示時間テーブルより短い変動表示時間が選択され易くなるように設定されている。本実施形態では、完全外れ結果となる場合は、変動種別カウンタCSの数値に対応させて、3秒、および5秒が設定され、外れリーチ結果となる場合および当たり結果となる場合は、変動種別カウンタCSの数値に対応させて、3秒、5秒、および7秒が設定されている。特別外れ結果となる場合は、変動種別カウンタCSの数値に対応させ、7秒および10秒が設定されている。
つまり、本実施形態では、第1有利変動表示時間テーブル(図127)が参照されて変動表示時間が選択される場合、第1変動表示時間テーブル(図125)における高頻度サポートモード状態のテーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合、および第1特殊変動表示時間テーブル(図102)が参照されて変動表示時間が選択される場合より短い変動表示時間が選択され易くなる。このため、第1有利変動表示時間テーブルが参照されて変動表示時間が選択されると、第1変動表示時間テーブルにおける高頻度サポートモード状態のテーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合、または第1特殊変動表示時間テーブルが参照されて変動表示時間が選択される場合より、単位時間(例えば、1分間)内の第1抽選遊技の実行回数が多くなり易くなる。したがって、第1有利変動表示時間テーブルが参照されて変動表示時間が選択されることは、遊技者にとって最も有利な遊技状態となる。
次に、本実施形態の主側ROM113における振分テーブル記憶エリア113bについて図128を参照しつつ説明する。
本実施形態では、主側ROM113における振分テーブル記憶エリア113bには、上記の当たり抽選に当選した際に参照される当たり当選用振分テーブル(図15)と共に、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選した際に参照され得る特別外れ結果用振分テーブル(付与情報における特別外れ結果用振分情報群)が記憶されている。図128は、特別外れ結果用振分テーブルを説明するための図であり、第2始動口58への入賞に基づいて取得された保留情報(第2抽選遊技)に対して振分抽選が行われる場合に参照されるテーブルである。なお、本実施形態では、第1始動口56または特別第1始動口57への入賞に基づいて取得された保留情報(第1抽選遊技)に対しては、図128に示す特別外れ結果用振分テーブルは参照されない。
特別外れ結果用振分テーブルでは、図128に示されるように、遊技結果の振分先として、「0〜19」が第2−第1特別外れ結果に対応しており、「20〜29」が第2−第2特別外れ結果に対応している。つまり、本実施形態では、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すると、当該特別外れ結果は第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果のいずれかに振り分けられることがあるようになっている。なお、本実施形態では、後述するように、通常高頻度サポートモード状態で第2抽選遊技が特別外れ結果に当選すると、当該特別外れ結果が第2−1特別外れ結果または第2−2特別外れ結果のいずれかに振り分けられる。
次に、本実施形態の主側MPU112が実行する各種処理について説明する。なお、本実施形態の主側MPU112が実行する各種処理は、基本的には上記第6実施形態と同様である。このため、上記第6実施形態と異なる処理のみ説明する。
まず、第1特図変動開始処理(図103)における変動表示時間の把握処理(S509a)について、図129を参照しつつ説明する。図129は、変動表示時間の把握処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図104で説明した変動表示時間の把握処理と同様の処理であり、格納されている第2特別外れ結果フラグの種別に対応した変動表示時間を選択する処理(S713、S714)を追加した処理である。
変動表示時間の把握処理では、ステップ712にて第2特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合(S712:YES)、格納されている第2特別外れ結果フラグは、第2−第1特別外れ結果フラグであるか否かを判定する(S713)。そして、第2−第1特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は(S713:YES)、ステップ710にて第1特別変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を選択する。一方、第2−第1特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合(S713:NO)、つまり第2−第2特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合は、第1有利変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を選択する(S714)。
本実施形態では、上記のように、第1有利変動表示時間テーブル(図127)が参照されて変動表示時間が選択されると、第1変動表示時間テーブル(図125)、または第1特殊変動表示時間テーブル(図102)が参照されて変動表示時間が選択される場合より短い変動表示時間が選択され易くなる。つまり、第1特殊変変動表示時間テーブルが参照されて変動表示時間が選択されることは、遊技者にとって有利な結果が発生し易い変動表示時間が選択され易くなることを意味している。
なお、第2−第1特別外れ結果フラグまたは第2−第2特別外れ結果フラグは、後述する第2特電終了処理にて格納される(図131、S1432、S1433)。以下では、高頻度サポートモード状態であって、第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定した後の遊技状態(第1特殊変動表示時間テーブルが参照される遊技状態)を特殊高頻度サポートモード状態(特殊第1遊技状態)ともいい、高頻度サポートモード状態であって、第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定した後の遊技状態(第1有利変動表示時間テーブルが参照される遊技状態)を有利高頻度サポートモード状態(有利第1遊技状態)ともいい、高頻度サポートモード状態における特殊高頻度サポートモード状態および有利高頻度サポートモード状態と異なる状態のことを通常高頻度サポートモード状態(通常第1遊技状態)ともいう。
次に、主側MPU112が実行する第2特図変動開始処理について、図130を参照しつつ説明する。図130は、第2特図変動開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図111で説明した第2特図変動開始処理と同様の処理であり、特別外れ結果に当選した場合に振分判定処理(S521)等を追加した処理である。
すなわち、第2特図変動開始処理では、ステップ515bにて特別外れ結果に当選したと判定した場合(S515b:YES)、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(S520)。そして、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(S520:YES)、振分判定処理(S521)を実行する。この振分判定処理では、第2実行エリアRC2に格納された情報のうち、振分判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)を把握する。そして、主側ROM113の振分テーブル記憶エリア113bに記憶されている特別外れ結果用振分テーブル(図128)を参照して、上記把握した当たり種別カウンタC2に関する数値情報(当たり種別カウンタ格納エリア202に格納されている数値情報)がいずれの特別外れ結果に対応しているのかを特定する。つまり、第2−第1特別外れ結果に対応しているのか、または第2−第2特別外れ結果に対応しているのかを特定する。そして、ステップ521の振分判定処理を実行した後は、ステップ508b−1以降の処理を実行し、本第2特図変動開始処理を終了する。
なお、特に限定されるものではないが、本実施形態では、通常高頻度サポートモード中に第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が停止表示される際、図柄表示装置80には、いずれかの有効ラインL1〜L5上において、上図柄列Z1に「3」が停止表示され、中図柄列Z2に「4」が停止表示され、下図柄列Z3に「1」が停止表示される。また、通常高頻度サポートモード中に第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が停止表示される際、図柄表示装置80には、いずれかの有効ラインL1〜L5上において、上図柄列Z1に「1」が停止表示され、中図柄列Z2に「4」が停止表示され、下図柄列Z3に「3」が停止表示される。つまり、本実施形態では、通常高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の特別外れ結果が確定する場合、遊技者は、図柄表示装置80に表示される停止図柄により、いずれの特別外れ結果に振り分けられたのかを明確に認識できるようになっている。なお、低頻度サポートモード中に第2抽選遊技が第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した場合、または特殊高頻度サポート中もしくは有利高頻度サポートモード中に第2抽選遊技が第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した場合には、上記と同様に、いずれかの有効ラインL1〜L5上に、「3」・「4」・「1」の組み合わせが停止表示される。
次に、主側MPU112が実行する第2特電終了処理について、図131を参照しつつ説明する。図131は、第2特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、図117で説明した第2特電終了処理と同様の処理であり、特別外れ結果の種別に応じたフラグを格納する処理(S1430〜S1433)を追加した処理である。
すなわち、第2特電終了処理では、特別外れ結果であり(S1409:NO)、高確率モード中(S1411:YES)、または時短回数カウンタが1以上であると判定した場合は(S1412:YES)、第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2に既に第2特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定する(S1430)。つまり、第2−第1特別外れ結果フラグが既に格納されていて特殊高頻度サポートモード状態になっている、または第2−第2特別外れ結果フラグが既に格納されていて有利高頻度サポートモード状態になっているか否かを判定する。そして、第2特別外れ結果フラグが格納されていると判定した場合(S1430:YES)、つまり特殊高頻度サポートモード状態または有利高頻度サポートモード状態であると判定した場合には、ステップ1420以降の処理を実行してそのまま本第2特電終了処理を終了する。
一方、第2特別外れ結果フラグが格納されていないと判定した場合(S1430:NO)、つまり通常高頻度サポートモード状態であると判定した場合には、開閉実行モードの契機となったのが第2−第1特別外れ結果であるか否かを判定する(S1431)。そして、第2−第1特別外れ結果であると判定した場合は(S1431:YES)、第2−第1特別外れ結果フラグを第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2に格納する(S1432)。一方、第2−第1特別外れ結果でないと判定した場合(S1431:NO)、つまり第2−第2特別外れ結果であると判定した場合は、第2−第2特別外れ結果フラグを第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2に格納する(S1433)。
これにより、第1特図変動開始処理における変動表示時間の把握処理(図129)では、通常高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定すると、高頻度サポートモード中におけるその後の遊技回で第1特殊変動表示時間テーブルが参照され、高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定すると、高頻度サポートモード中におけるその後の遊技回で第1有利変動表示時間テーブルが参照されるようになる(S710、S714)。つまり、通常高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行し、通常高頻度サポートモード中に第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定すると、有利高頻度サポートモード状態に移行する。
ステップ1432またはステップ1433の処理を実行した後は、ステップ1419以降の処理を実行して本第2特電終了処理を終了する。なお、第2特電終了処理におけるステップ1417では、第2−第1特別外れ結果フラグまたは第2−第2特別外れ結果フラグが格納されていれば肯定判定をし、ステップ1418にて格納されているフラグを消去する。また、第2特電終了処理におけるステップ1419では、ステップ1432の処理を実行して第2−第1特別外れ結果フラグを格納した場合には、特殊高頻度サポートモード開始コマンドを出力対象に設定し、ステップ1433の処理を実行して第2−第2特別外れ結果フラグを格納した場合には、有利高頻度サポートモード開始コマンドを出力対象に設定し、ステップ1432またはステップ1433の処理を実行していない場合には通常高頻度サポートモード開始コマンドを出力対象に設定する。
同様に、特に図示しないが、第1特図確定中処理(図106)および第2特図確定中処理(図113)におけるステップ912aでは、第2−第1特別外れ結果フラグまたは第2−第2特別外れ結果フラグが格納されていれば肯定判定をし、ステップ913aにて格納されているフラグを消去する。また、第1特電終了処理(図110)におけるステップ1417では、第2−第1特別外れ結果フラグまたは第2−第2特別外れ結果フラグが格納されていれば肯定判定をし、ステップ1418にて格納されているフラグを消去する。
次に、本実施形態の音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理について説明する。この処理は、基本的には、図118および図119で説明した主側コマンド対応処理と同様の処理である。なお、ステップ1919の処理では、通常高頻度サポートモード開始コマンドを受信していれば通常高頻度サポートモードフラグを高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに格納し、特殊高頻度サポートモード開始コマンドを受信していれば特殊高頻度サポートモードフラグを高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに格納し、有利高頻度サポートモード開始コマンドを受信していれば有利高頻度サポートモードフラグを高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに格納する。
ここで、本実施形態の音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理(図118)における予告抽選処理(S1803a)について図132を参照しつつ説明する。この処理は、基本的には、上記第1実施形態で説明した予告抽選処理と同様の処理であるが、第1抽選遊技に関する予告抽選処理を実行する際に第2抽選遊技の抽選結果に対応した処理を実行するようにした処理である。
予告抽選処理では、まず、主側コマンド対応処理(図118)におけるステップ1801aで受信したコマンドが第1変動用コマンドおよび種別コマンドであるか否かを判定する(S2401)。つまり、これから実行する予告抽選処理が第1抽選遊技に関するものであるのか否かを判定する。そして、第1変動用コマンドおよび種別コマンドであると判定した場合(S2401:YES)、高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに通常高頻度サポートモードフラグが格納されているか否かを判定することにより、遊技状態が通常高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(S2402)。つまり、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果が確定すると、遊技状態が変化し得る状態か否かを判定する。そして、通常高頻度サポートモード状態であると判定した場合には(S2402:YES)、第1変動用コマンドおよび種別コマンド内の情報に基づき、第1抽選遊技が当たり結果、または特別外れ結果に当選しているか否かを判定する(S2403)。
そして、当たり結果、または特別外れ結果に当選していないと判定した場合(S2403:NO)、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であるか否かを判定する(S2404)。つまり、第1抽選遊技に関する変動表示を開始する際、第2抽選遊技の変動表示が実行されており、かつ当該第2抽選遊技の変動表示が終了すると第2−第1特別外れ結果が確定するか否かを判定する。
第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中でないと判定した場合(S2404:NO)、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であるか否かを判定する(S2405)。つまり、第1抽選遊技に関する変動表示を開始する際、第2抽選遊技の変動表示が実行されており、かつ当該第2抽選遊技の変動表示が終了すると第2−第2特別外れ結果が確定するか否かを判定する。
なお、ステップ2404の判定およびステップ2405の判定は、例えば、以下のように実行される。すなわち、上記のように、抽選遊技の変動表示を開始する際、音声側RAM154の保持データエリア154bには、当該変動表示に関する停止図柄、演出パターン、変動表示時間等が書き込まれる。このため、保持データエリア154bの情報を読み出すことにより、第2抽選遊技が変動中であるか否か、第2抽選遊技が変動中である場合には第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選しているか否かが判定される。
そして、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であると判定した場合には(S2404:YES)、変動中の第2抽選遊技が第2−第1特別外れ結果に当選していることを告知する予告が含まれるように予告抽選処理を実行する(S2406)。
また、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であると判定した場合には(S2405:YES)、変動中の第2抽選遊技が第2−第2特別外れ結果に当選していることを告知する予告が含まれるように予告抽選処理を実行する(S2407)。
これに対し、第1変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していないと判定した場合(S2401:NO)、つまり第2変動用コマンドおよび種別コマンドを受信していると判定した場合、通常高頻度サポートモード中でないと判定した場合(S2402:NO)、第1抽選遊技が当たり結果、または特別外れ結果に当選していると判定した場合(S2403:YES)、もしくは第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中でないと判定した場合は(S2405:NO)、通常の予告抽選処理を実行する(S2408)。なお、通常の予告抽選処理とは、上記第1実施形態で説明したように、抽選結果に応じてキャラクタを表示させたり、背景画面を変化させたりする予告の抽選処理を実行する。
ステップ2406、ステップ2407、またはステップ2408の予告抽選処理を実行した後は、そのまま本予告抽選処理を終了する。
これにより、主側コマンド対応処理(図118)では、ステップ1807aにおいて、ステップ2406の処理を実行した場合には、第2−1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であることを告知する予告演出を含むパターンコマンドを表示側MPU162に送信する。また、ステップ2407の処理を実行した場合には、第2−2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であることを告知する予告演出を含むパターンコマンドを表示側MPU162に送信する。なお、これらのパターンコマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
次に、表示側MPU162が実行するコマンド対応処理について説明する。表示側MPU162が実行するコマンド対応処理は、基本的には、上記図120を参照して説明した各種処理と同様である。但し、ステップ2101aにて第1停止結果コマンドおよびパターンコマンドを受信していると判定した場合は、パターンコマンドに第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果を告知する情報が含まているか否かを判定する。そして、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果を告知する情報が含まれていると判定した場合には、ステップ2102aにて、対応する特別外れ結果が変動中であることを告知する演出が含まれる動画をパターン用のデータテーブルとして設定する。
本実施形態では、例えば、変動中の第2抽選遊技が第2−第1特別外れ結果に当選している場合、図133(a)に示されるように、表示側MPU162は、「右側の変動表示が確定すると左側の変動表示時間が長くなるよ!!」という文字および対応する背景画像等を含む動画が左側表示領域Dm1に表示されるように、データテーブルを設定する。一方、変動中の第2抽選遊技が第2−第2特別外れ結果に当選している場合、図133(b)に示されるように、表示側MPU162は、「右側の変動表示が確定すると、左側の変動表示時間が短くなるよ!!」という文字および対応する背景画像等を含む動画が左側表示領域Dm1に表示されるように、データテーブルを設定する。
このため、遊技者は、図133の画像が表示された場合には、変動中の第2抽選遊技が第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選していること、および第2抽選遊技の変動表示が終了すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行するのか、または有利高頻度サポートモード状態に移行するのかを認識できる。つまり、遊技者は、図133の画像が表示された場合には、変動中の第2抽選遊技の変動表示が終了(確定)すると、遊技者にとって不利な遊技状態に移行するのか、または遊技者にとって有利な遊技状態に移行するのかを認識できる。
以上が本実施形態における各種処理である。次に、本実施形態の高頻度サポートモード状態における遊技状態の移行について、図134を参照しつつ簡単に説明する。まず、上記第6実施形態と同様に、通常遊技状態(低頻度サポートモード状態)で第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選すると、通常高頻度サポートモード状態に移行する。
そして、通常高頻度サポートモード状態では、第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定すると、第2−第1特別外れ結果フラグが格納される(図131、S1432)。
そして、第1抽選遊技の変動表示時間は、第1特殊変動表示時間テーブルを参照して選択されるようになる(図129、S710)。つまり、通常高頻度サポートモード状態で第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行し、遊技者にとって不利な結果が発生し易い遊技状態となる。
一方、第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定すると、第2−第2特別外れ結果フラグが格納される(図131、S1433)。そして、第1抽選遊技の変動表示時間は、第1有利変動表示時間テーブルを参照して選択されるようになる(図131、S1433)。つまり、通常高頻度サポートモード状態で第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定すると、有利高頻度サポートモード状態に移行し、遊技者にとって有利な結果が発生し易い遊技状態となる。
なお、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選しても、特別外れ結果フラグは格納されず、第1抽選遊技の変動表示時間は変化しない。そして、通常高頻度サポートモード状態、特殊高頻度サポートモード状態、または有利高頻度サポートモード状態に移行した後は、時短状態であれば、規定の時短回数が終了すると通常遊技状態(低頻度サポートモード状態)に移行する。また、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選して開閉実行モードが実行されると、第2特別外れ結果フラグが格納されている場合には当該フラグが消去されるため(図110、S1418、図131、S1418)、通常高頻度サポートモード状態に移行する。
次に、本実施形態の高頻度サポートモード状態における遊技性について説明する。本実施形態では、上記第6実施形態と同様に、高頻度サポートモード状態では、遊技者が遊技球を右打ちすることにより、第1抽選遊技および第2抽選遊技が並列して実行され得る。
そして、通常高頻度サポートモード中では、変動中の第2抽選遊技が第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選している場合、これから変動表示が実行される第1抽選遊技が通常外れ結果であると、図柄表示装置80には、図133(a)または図133(b)の画像を含む動画が表示される。このため、遊技者は、第2抽選遊技の変動表示が終了すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行するのか、または有利高頻度サポートモード状態に移行するのかを認識できる。つまり、遊技者は、第2抽選遊技の変動表示が終了(確定)すると、遊技者にとって不利となり易い遊技状態に移行するのか、または遊技者にとって有利となり易い遊技状態に移行するのかを明確に把握することができる。
このため、図133(a)の画像が表示された場合には、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が終了する前に、上記第6実施形態のように、特別外れ結果に当選した第1抽選遊技の変動表示を終了させることができれば、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示を消滅することができる。つまり、通常高頻度サポート状態から遊技者にとって不利な結果がな発生し易い特殊高頻度サポートモード状態に移行しないようにできる。したがって、遊技者は、第2抽選遊技の変動表示が消滅して遊技状態が通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行しないように、遊技球の発射を継続する。
一方、図133(b)の画像が表示された場合には、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が消滅してしまうと、遊技者にとって最も有利な結果が発生し易い有利高頻度サポートモード状態に移行する機会が消滅してしまう。このため、遊技者は、第2抽選遊技の変動表示が消滅せずに遊技状態が通常高頻度サポートモード状態から有利高頻度サポートモード状態に移行するように、遊技球の発射を停止する。
つまり、本実施形態では、表示される画像(告知)に応じて遊技球の発射の仕方を変化させるという新規な遊技性を遊技者に提供できる。
なお、図133のような画像を含む動画を表示する場合、例えば、第2抽選遊技が終了(確定)するまでの時間(タイマ)等を表示するようにしてもよい。これによれば、遊技者は、第2抽選遊技の変動表示が終了(確定)するまでの時間を明確に認識できる。特に、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合には、遊技者は、当該第2抽選遊技が終了(確定)するまでに第1抽選遊技が当たり抽選に当選する、または特別外れ結果に当選することを期待しながら遊技を継続するが、第2抽選遊技が終了(確定)するまでの時間を明示することにより、遊技者に適度な刺激を与えることができる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
すなわち、本実施形態では、通常高頻度サポートモード状態において、第2抽選遊技の第2−第1特別外れ結果が確定した場合には、遊技者にとって不利な結果が発生し易い特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにし、第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定した場合には、遊技者にとって有利な結果が発生し易い有利高頻度サポートモード状態に移行するようにしている。また、通常高頻度サポートモード状態において、外れ結果となる第1抽選遊技の変動表示を実行する際、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中である場合には、図柄表示装置80に、当該第2抽選遊技の変動表示が終了(確定)するとどの遊技状態に移行するのかを告知するようにしている(図133)。
このため、遊技者は、遊技者にとって不利な結果が発生し易い特殊高頻度サポートモード状態に移行する告知がされた場合には、変動中の第2抽選遊技を消滅させるべく遊技球の発射を継続し、遊技者にとって有利な結果が発生し易い有利高頻度サポートモード状態に移行する告知がされた場合には、変動中の第2抽選遊技が消滅しないように遊技球の発射を停止する。つまり、本実施形態によれば、遊技者に、告知される内容に応じて遊技球の発射の仕方を変化させるという新規な遊技性を提供できる。
また、特殊高頻度サポートモード状態に移行する告知をすることにより、遊技者が実際に第2抽選遊技を消滅させて特殊高頻度サポートモード状態に移行することを阻止できた場合には、遊技者は多大な達成感を得ることができる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、本実施形態では、第2抽選遊技に関する変動表示時間は、上記第6実施形態より長い変動表示時間が選択され易くなっている。このため、特に特殊高頻度サポートモード状態に移行する告知がされた場合、第1抽選遊技が実行される回数を多くできる。つまり、第2−第1特別外れ結果に当選している第2抽選遊技を消滅させるという遊技性を遊技者が体感し易くなる。このため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であっても、第1抽選遊技が当たり、または特別外れ結果に当選した場合には、変動中の第2抽選遊技が特別外れ結果であることを告知する画像を表示しないようにしている。このため、変動中の第2抽選遊技が特別外れ結果であることの告知が、第1抽選遊技が当たり抽選に当選した際、または特別外れ結果に当選した際に表示される演出の妨げにならず、遊技者が混乱してしまうことを抑制できる。また、遊技者は、例えば、特殊高頻度サポートモード状態に移行する告知がされた後、第2抽選遊技の変動表示が終了する前の第1抽選遊技の変動表示にて当該告知がされなかった場合、当該第1抽選遊技にて当たり結果または特別外れ結果に当選していることをいち早く察知できる。このため、遊技者の遊技に関する注目度を向上できる。
(第7実施形態の変形例)
第7実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第7実施形態において、第2変動表示時間テーブルには、第2−第1特別外れ結果に当選した場合の変動表示時間と、第2−第2特別外れ結果に当選した場合とにおいて、異なる変動表示時間が選択され得るように変動表示時間が設定されていてもよい。この場合、第2−第1特別外れ結果に当選した場合には、第2−第2特別外れ結果に当選した場合より長い変動表示時間が選択され易くなっていることが好ましい。これによれば、第2−第1特別外れ結果の変動表示時間が長くなるほど、遊技者は、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技を消滅させる機会を多く得ることができる。これに対し、第2−第2特別外れ結果の変動表示時間を短くするほど、第2抽選遊技が第2−第2特別外れ結果に当選したと判断して遊技者が遊技球の発射を停止してからの待機時間が短くなるため、遊技者が退屈してしまうことを抑制できる。
また、上記第7実施形態において、音声側MPU112にて実行される予告抽選処理(図132)では、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であると判定した場合(S2404:YES)、または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であると判定した場合(S2505:YES)、所定の抽選処理を行い、抽選に当選した場合に対応する特別外れ結果を告知、または示唆する演出内容を含むように、予告抽選処理(S2406、S2407)を実行するようにしてもよい。
さらに、上記第7実施形態において、音声側MPU112にて実行される予告抽選処理(図132)では、通常外れ結果である第2抽選遊技が変動中であると判定した場合、所定の抽選処理を行い、抽選に当選した場合に第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果を示唆する演出内容を含むように、予告抽選処理(S2408)を実行するようにしてもよい。この場合、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であると判定した場合(S2404:YES)、または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中であると判定した場合(S2505:YES)においても、所定の抽選処理を行い、抽選に当選した場合に対応する特別外れ結果を示唆する演出内容を含むように、予告抽選処理(S2406、S2407)を行うようにすることが好ましい。これによれば、表示される予告は示唆である(告知ではなく確定ではない)ため、遊技者に遊技者自身の選択によって遊技球の発射の仕方を変更するという遊技性を付与できる。なお、この場合、第2抽選遊技の変動表示が確定、または消滅した場合には、当該第2抽選遊技の結果を表示するようにし、遊技者に自身の選択の結果を告知するようにしてもよい。
また、上記第7実施形態において、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示を実行する場合に、当該変動表示が終了(確定)するとどの遊技状態に移行するかを告知するようにしてもよい。この場合、上記第7実施形態をそのまま組み合わせ、第1抽選遊技および第2抽選遊技の変動表示にて共に告知するようにしてもよい。
さらに、上記第7実施形態において、図135に示されるように、特殊高頻度サポートモード状態と有利高頻度サポートモード状態との間を移行するようにしてもよい。例えば、特殊高頻度サポートモード状態中に、第2抽選遊技の第2−第2特別外れ結果が確定すると有利高頻度サポートモード状態に移行するようにし、有利高頻度サポートモード中に第2−第1特別外れ結果が確定すると特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。これによれば、特殊高頻度サポートモード状態と有利高頻度サポートモード状態との間を移行する可能性があるため、遊技性の多様化を図ることができ、さらに遊技者の遊技への関心を向上できる。また、特殊高頻度サポートモード状態から有利高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにすることにより、特殊高頻度サポートモード状態に移行した際に遊技者が落胆してしまうことを抑制でき、遊技への関心が薄れてしまうことを抑制できる。さらに、有利高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにすることにより、遊技者に適度な緊張感を与えつつ、遊技を継続させることができる。なお、特殊高頻度サポートモード状態と有利高頻度サポートモード状態との間を移行させる場合においても、第2抽選遊技の変動表示が終了すると遊技状態が移行することを告知することにより、遊技者に遊技性を選択させることができる。
また、例えば、上記第7実施形態において、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後は、第1抽選遊技または第2抽選遊技が所定回数実行されると通常高頻度サポートモード状態または有利高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。この場合、第1抽選遊技または第2抽選遊技が所定回数実行された後に抽選を行い、抽選に当選した場合に有利高頻度サポートモード状態に移行し、抽選に当選しなかった場合に通常高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよいし、抽選に当選した場合に有利高頻度サポートモード状態または通常高頻度サポートモード状態に移行するようにし、抽選に当選しなかった場合に特殊高頻度サポートモード状態が維持されるようにしてもよい。
同様に、有利高頻度サポートモード状態に移行した後は、第1抽選遊技または第2抽選遊技が所定回数実行されると通常高頻度サポートモード状態または特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。この場合、第1抽選遊技または第2抽選遊技が所定回数実行された後に抽選を行い、抽選に当選した場合に通常高頻度サポートモード状態に移行し、抽選に当選しなかった場合に特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよいし、抽選に当選した場合に有利高頻度サポートモード状態が維持されるようにし、抽選に当選しなかった場合に通常高頻度サポートモード状態または特殊高頻度サポートモード状態に移行するようにしてもよい。
また、上記第7実施形態において、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合、いずれの特別外れ結果に当選しているのかを段階的に報知するようにしてもよい。例えば、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合、外れ結果となる1回目の第1抽選遊技の変動表示において、特別外れ結果に当選したことを示唆し、外れ結果となる2回目の第1抽選遊技の変動表示において、第2−第1特別外れ結果の当選確率および第2−第2特別外れ結果の当選確率を報知し、外れ結果となる3回目の第1抽選遊技の変動表示において、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果のいずれに当選しているのかを告知するようにしてもよい。
さらに、上記第7実施形態において、特殊高頻度サポートモード中に第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には、通常高頻度サポートモード、または有利高頻度サポートモードに移行するようにしてもよい。
また、上記第7実施形態において、特別外れ結果に当選した際に第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果を振り分けるカウンタは、当たり種別カウンタC2とは別のカウンタを用いてもよい。
そして、上記第7実施形態において、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合、第1抽選遊技が当たり結果または特別外れ結果となる変動表示においても、変動中の第2抽選遊技が特別外れ結果であることを告知するようにしてもよい。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態は、第7実施形態に対し、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合に加え、特別外れ結果に当選すると推定される第2抽選遊技が保留されている場合にも告知(先告知)するようにしたものである。
その他には関しては、第7実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、本実施形態の音声側RAM154の構成について、図136を参照しつつ説明する。図136は、主に音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の電気的構成を示す図である。
図136に示されるように、音声側RAM154には、各種エリア154a〜154dに加えて、従特別図柄保留球格納エリア154eが備えられている。この従特別図柄保留球格納エリア154eは、主側RAM114の特別図柄保留球格納エリア114bにおける第2特別図柄保留球格納エリアRBに追従するものである。ここで、従特別図柄保留球格納エリア154eの構成について、図137を参照しつつ説明する。図137は、従特別図柄保留球格納エリア154eの構成を示す図である。
従特別図柄保留球格納エリア154eは、図137に示されるように、従第1〜従第4保留エリアRH1〜RH4、および総保留数記憶エリアINXが備えられている。そして、従第1〜従第4保留エリアRH1〜RH4は、それぞれ第2−第1特別外れ結果フラグ格納エリア205および第2−第2特別外れ結果フラグ格納エリア206が備えられている。
なお、具体的には後述するが、本実施形態では、主側MPU112から送信される保留コマンドには、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選しているか否かの情報が含まれる(図140、S2602、S2604)。そして、第2−第1特別外れ結果フラグ格納エリア205は、受信した保留コマンドに第2−第1特別外れ結果情報が含まれている場合に、第2−第1特別外れ結果フラグが格納されるエリアである。
第2−第2特別外れ結果フラグ格納エリア206は、受信した保留コマンドに第2−第2特別外れ結果情報が含まれている場合に、第2−第2特別外れ結果フラグが格納されるエリアである。
次に、本実施形態の主側MPU112が実行する各種処理について説明する。なお、本実施形態の主側MPU112が実行する各種処理は、基本的には第7実施形態と同様である。このため、第7実施形態と異なる処理のみ説明する。
まず、特図特電制御処理(図75)における保留情報の取得処理(S301)について、図138を参照しつつ説明する。図138は、保留情報の取得処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図22で説明した保留情報の取得処理と同様の処理であり、保留予告用の確認処理(S411)を追加した処理である。
すなわち、保留情報の取得処理では、ステップ409にて各カウンタC1、C2、C3の数値を第2特別図柄保留球格納エリアRBに格納した後、保留予告用の確認処理(S411)を実行する。
ここで、保留予告用の確認処理について、図139を参照しつつ説明する。図139は、保留予告用の確認処理を示すフローチャートである。
すなわち、保留予告用の確認処理では、まず、特別外れ結果判定用の情報を把握する(S2501)。この処理では、保留情報の取得処理におけるステップ409にて取得した保留情報のうち当たり判定用の情報、すなわち当たり乱数カウンタC1に関する数値情報を把握する。
次に、特別図柄当否テーブル(図99)を参照し、取得した情報が特別外れ結果に当選しているか否かを判定(推定)する(S2502)。特別外れ結果に当選していると判定した場合には(S2502:YES)、保留情報取得処理におけるステップ409にて取得した保留情報のうち振分判定用の情報、すなわち当たり種別カウンタC2に関する数値情報を把握する(S2503)。そして、特別外れ結果用の振分テーブル(図128)を参照し、第2−第1特別外れ結果であるか、第2−第2特別外れ結果のいずれに対応しているのかを判定(推定)する(S2504)。
第2−第1特別外れ結果であると判定した場合には、第2−第1特別外れ結果であることを記憶し、第2−第2特別外れ結果であると判定した場合には、第2−第2特別外れ結果であることを記憶し(S2505)、そのまま本保留予告用の確認処理を終了する。なお、本実施形態では、第1始動口へ入賞したと判定した場合には(S401:YES)、保留予告用の確認処理は実行しない。
保留情報の取得処理(図138)の説明に戻り、保留予告用の確認処理を実行した後は、保留コマンドの設定処理(S410)を実行し、本保留情報の取得処理を終了する。ここで、保留コマンドの設定処理について図140を参照しつつ説明する。図140は、保留コマンドの設定処理を示すフローチャートである。
保留コマンドの設定処理では、まず、第2−第1特別外れ結果情報が記憶されているか否かを判定する(S2601)。そして、第2−第1特別外れ結果情報が記憶されていると判定した場合には(S2601:YES)、第2−第1特別外れ結果情報を含む第2−第1特別外れ結果対応保留コマンドを設定し(S2602)、本保留コマンドの設定処理を終了する。
第2−第1特別外れ結果情報が記憶されていないと判定した場合は(S2601:NO)、第2−第2特別外れ結果情報が記憶されているか否かを判定する(S2603)。そして、第2−第2特別外れ結果情報が記憶されていると判定した場合は(S2603:YES)、第2−第2特別外れ結果情報を含む第2−第2特別外れ結果対応保留コマンドを設定し(S2604)、本保留コマンドの設定処理を終了する。一方、第2−第2特別外れ結果情報が記憶されていないと判定した場合は(S2603:NO)、通常の情報を含む保留コマンドを設定する。なお、第2−第1特別外れ結果対応保留コマンドまたは第2−第2特別外れ結果対応保留コマンドを受信したことによる音声側MPU152の処理内容については後述する。
次に、本実施形態の音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理(図119)におけるその他対応処理(S1911)において、保留コマンド設定処理(図140)で設定された保留コマンドを受信した場合に実行される保留コマンド対応処理について図141を参照しつつ説明する。なお、保留コマンド設定処理(図140)で設定された保留コマンドとは、言い換えると第2抽選遊技に関する保留コマンドである。
保留コマンド対応処理では、まず、従特別図柄保留球格納エリア154bの総保留数記憶エリアINXの総保留数INxを1加算する(S2701)。次に、高頻度サポートモードフラグ格納エリア154dに通常高頻度サポートモードフラグが格納されているか否かを判定することにより、遊技状態が通常高頻度サポートモード中であるか否かを判定する(S2702)。つまり、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果が確定すると遊技状態が移行し得る状態であるか否かを判定する。そして、通常高頻度サポートモード状態であると判定した場合には(S2702:YES)、今回受信した保留コマンドが、第2−第1特別外れ結果対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2703)。第2−第1特別外れ結果対応保留コマンドであると判定した場合は(S2703:YES)、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2701で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRCに、第2−第1特別外れ結果フラグを格納する(S2704)。
一方、第2−第1特別外れ結果対応保留コマンドでないと判定した場合(S2703:NO)、第2−第2特別外れ結果対応保留コマンドであるか否かを判定する(S2705)。そして、第2−第2特別外れ結果対応保留コマンドであると判定した場合は(S2705:YES)、従特別図柄保留球格納エリア154bにおけるステップ2701で1加算した総保留数INxと対応する従保留エリアRCに、第2−第2特別外れ結果フラグを格納する(S2706)。
通常高頻度サポートモード中でないと判定した場合(S2702:NO)、第2−第1特別外れ結果フラグを格納した後、第2−2特別外れ結果フラグを格納した後、または第2−第2特別外れ結果対応保留コマンドでないと判定した場合には(S2705:NO)、表示側MPU162に保留コマンドを送信し(S2707)、本保留コマンド対応処理を終了する。なお、ステップ2707で送信する保留コマンドには、第2−第1特別外れ結果フラグを格納した場合、または第2−第2特別外れ結果フラグを格納した場合には、対応する特別外れ結果に当選することを示す情報が含まれる。
また、特に図示しないが、音声側MPU152は、主側MPU112からシフト時コマンドを受信すると、総保留数INxの数値を1減算し、従第1保留エリアRC1の保留情報を消去すると共に、従第2保留エリアRC2→従第1保留エリアRC1、従第3保留エリアRC3→従第2保留エリアRC2、従第4保留エリアRC4→従第3保留エリアRC3に保留情報をシフトさせる。
次に、本実施形態の音声側MPU152が実行する主側コマンド対応処理(図118)における予告抽選処理(S1803a)について図142を参照しつつ説明する。この処理は、基本的には、上記図132で説明した予告抽選処理と同様の処理であり、第1抽選遊技に関する予告抽選処理を実行する際に第2抽選遊技の保留情報に対応した処理(S2409〜S2412)を追加した処理である。
すなわち、本実施形態の予告抽選処理では、ステップ2405にて第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中でないと判定した場合(S2405:NO)、従特別図柄保留球格納エリア154eに第2−第1特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定するすることにより、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されているか否かを判定する(S2409)。そして、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていると判定した場合には(S2409:YES)、第2−第1特別外れ結果に当選した保留が存在することを告知する予告が含まれるように、予告抽選処理を実行し(S2410)、本予告抽選処理を終了する。
第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていないと判定した場合には(S2409:NO)、従特別図柄保留球格納エリア154eに第2−第2特別外れ結果フラグが格納されているか否かを判定するすることにより、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されているか否かを判定する(S2411)。そして、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていると判定した場合には(S2411:YES)、第2−第2特別外れ結果に当選した保留が存在することを告知する予告が含まれるように、予告抽選処理を実行し(S2412)、本予告抽選処理を終了する。一方、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した保留が存在しないと判定した場合には(S2411:NO)、通常の予告抽選処理を実行し(S2408)、本予告抽選処理を終了する。
これにより、主側コマンド対応処理(図118)では、ステップ1807aにおいて、ステップ2410の処理を実行した場合には、第2−1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていることを告知する予告演出を含むパターンコマンドを表示側MPU162に送信する。また、ステップ2412の処理を実行した場合には、第2−2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留中であることを告知する予告演出を含むパターンコマンドを表示側MPU162に送信する。なお、これらのパターンコマンドを受信したことによる表示側MPU162の処理内容については後述する。
次に、表示側MPU162が実行するコマンド対応処理について説明する。表示側MPU162が実行するコマンド対応処理は、基本的には、上記第7実施形態で説明した各種処理を実行するが、上記第7実施形態と異なる処理について説明する。
まず、本実施形態の別対応処理(図97)におけるその他対応処理(S2205)に含まれる保留コマンド対応処理について説明する。
本実施形態の保留コマンド対応処理では、保留コマンドを受信した場合、保留コマンドに特別外れ結果に当選することを示す情報が含まれているか否かを判定する。そして、図143に示されるように、保留コマンドに特別外れ結果に当選することを示す情報が含まれている場合には、対応する表示エリアDt1〜Dt4に「特」の文字が表示されるように、ワークRAM164に保留情報を書き込む。一方、保留コマンドに特別外れ結果に当選することを示す情報が含まれていない場合には、対応する表示エリアDt1〜Dt4に「〇」が表示されるように、ワークRAM164に保留情報を書き込む。これにより、例えば、図143の場合には、第2表示エリアDt2に特別外れ結果に当選する保留が存在していることが告知される。
また、本実施形態のコマンド対応処理におけるステップ2102aでは、パターンコマンドに第2−1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていることを告知する情報が含まれている場合には、対応する特別外れ結果が保留されていることを告知する演出が含まれる動画をパターン用のデータテーブルとして設定する。
本実施形態では、例えば、第2−第1特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されている場合、図143(a)に示されるように、表示側MPU162は、「右側保留の「特」の変動表示が確定すると左側の変動表示時間が長くなるよ!!」という文字および対応する背景画像等を含む動画が左側表示領域Dm1に表示されるように、データテーブルを設定する。一方、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されている場合、図143(b)に示されるように、表示側MPU162は、「右側保留の「特」の変動表示が確定すると左側の変動表示時間が短くなるよ!!」という文字および対応する背景画像等を含む動画が左側表示領域Dm1に表示されるように、データテーブルを設定する。
このため、遊技者は、図143の画像が表示された場合には、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていること、当該保留されている第2抽選遊技の変動表示が終了すると、特殊高頻度サポートモード状態に移行するのか、または有利高頻度サポートモード状態に移行するのかを認識できる。つまり、本実施形態は、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が存在することを当該第2抽選遊技の変動表示が実行される前に遊技者が認識できるようにしたものである。
以上説明したように、本実施形態では、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選する保留が存在する場合には、当該保留の抽選遊技が実行される前に特別外れ結果に当選することを予め告知するようにしている。このため、特に、第2−第2特別外れ結果に当選する第2抽選遊技(有利高頻度サポートモード状態に移行させる第2抽選遊技)が保留されている場合には、遊技者は遊技球の発射を停止することにより、第2−第2特別外れ結果を確定させ易くなる。つまり、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が変動中の場合、第1抽選遊技が実行されると、当該第1抽選遊技が特別外れ結果に当選して第2抽選遊技が消滅してしまう可能性がある。したがって、第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が存在することを予め告知することにより、遊技者が遊技球の発射を即座に停止することで当該第2抽選遊技を消滅し難くできる。このため、遊技者は、有利な遊技状態を体感し易くなり、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(第8実施形態の変形例)
第8実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第8実施形態において、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選する保留図柄を表示する場合、例えば、第2−第1特別外れ結果に当選する保留を「特1」と表示し、第2−第2特別結果に当選する保留を「特2」と表示してもよい。これによれば、遊技者は、保留図柄を確認することにより、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果のいずれに当選するのかを認識できる。つまり、遊技者は、保留を確認することにより、特殊高頻度サポートモード状態または有利高頻度サポートモード状態のいずれに移行するかを認識できる。この場合、保留を確認することで特殊高頻度サポートモード状態または有利高頻度サポートモード状態のいずれに移行するかを遊技者は認識できるため、図143に示される文字(左側表示領域Dm1に表示される文字)等を表示しないようにしてもよい。
また、上記第8実施形態において、第2抽選遊技の保留は全て同じ(例えば「〇」)とし、図143に示される文字等のみにより、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されていることを告知するようにしてもよい。
さらに、上記第8実施形態において、例えば、第2−第1特別外れ結果に当選する保留図柄として爆弾等の危険を示唆する図柄を表示し、第2−第2特別外れ結果に当選する保留図柄として宝箱のような幸運を示唆する図柄を表示するようにしてもよい。
また、上記第8実施形態において、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選する場合には予め告知するため、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選する第2抽選遊技の変動中に、当該変動が第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果であることを告知しないようにしてもよい。つまり、上記第7実施形態の報知を実行しないようにしてもよい。
そして、上記第8実施形態において、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選する第2抽選遊技が保留されている場合、当該保留よりも前に実行される第2抽選遊技の変動表示中に、保留されている第2抽選遊技の中に第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選するものが存在することを告知するようにしてもよい。つまり、第2抽選遊技の変動表示中に図143に相当する文字等が表示されるようにしてもよい。さらに、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選する第2抽選遊技が保留されている場合、当該保留よりも前に実行される第1抽選遊技および2抽選遊技の両方の変動表示中に、保留されている第2抽選遊技の中に第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選するものが存在することを告知するようにしてもよい。
さらに、上記第8実施形態において、上記第7実施形態の変形例と同様に、第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選する第2抽選遊技を保留する場合、所定の抽選を行い、抽選に当選した場合に第2−第1特別外れ結果、または第2−第2特別外れ結果に当選していることを示唆するようにしてもよい。この場合、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選していない第2抽選遊技を保留する場合においても抽選を行い、抽選に当選した場合に対応する特別外れ結果を示唆するように保留図柄を表示するようにしてもよい。これによれば、表示される予告は示唆である(告知ではなく確定ではない)ため、遊技者に遊技者自身の選択によって遊技球の発射の仕方を変更するという遊技性を付与できる。
また、上記第8実施形態において、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技を保留する場合、その後の第1抽選遊技の変動表示で告知する構成に加え、または変更し、保留した際に、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技を保留する告知をするようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技の変動中に第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技を保留する場合、例えば、「緊急告知」のような文字を表示し、第2−第1特別外れ結果または第2−第2特別外れ結果に当選した第2抽選遊技が保留されたことを告知するようにしてもよい。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態について説明する。本実施形態は、第6実施形態に対し、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となった場合の開閉実行モードを変更したものである。その他には関しては、第6実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施形態の各種処理は、基本的には上記第6実施形態と同様である。但し、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果に当選して開閉実行モードが開始された場合、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選して開閉実行モードが開始された場合より、開閉実行モード中に遊技者にとって有利な結果が発生し得るようにしている。具体的には、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定して開閉実行モードが開始されると第1大入賞口59aが開放され、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定して開閉実行モードが開始されると第2大入賞口60aが開放されるが、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した際の第1大入賞口59aの開放時間は、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際の第2大入賞口60aの開放時間より長くされている。特に限定されるものではないが、本実施形態では、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードでは、遊技者が遊技球の右打ちを継続することによって少量(例えば、3個)の遊技球が入賞し得るように、主側MPU112によって開閉制御が実行される。
また、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果となった場合、図柄表示装置80には、種々の図柄が停止される。さらに、特に図示しないが、第1抽選遊技および第2抽選遊技が特別外れ結果となった際、図柄表示装置80には、特別外れ結果となったことを報知するオープニング画像やエンディング画像を表示しないようにしている。つまり、本実施形態では、第1抽選遊技および第2抽選遊技が特別外れ結果となったことを遊技者が認識し難くなるようにしている。このため、特に高頻度サポートモード中では、遊技者は、特別外れ結果に起因する開閉実行モードが開始されても遊技球の右打ちをそのまま継続することが想定される。この場合、遊技者は、第1抽選遊技に関する開閉実行モードであれば遊技球を得ることができ、第2抽選遊技に関する開閉実行モードであれば遊技球を得難くなる。
以上説明したように、本実施形態によれば以下の優れた効果を奏する。
本実施形態では、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には遊技球を得やすい開閉実行モードに移行し、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には遊技球を得難い開閉実行モードに移行するようにしている。このため、遊技者は、第1抽選遊技で当たり抽選に当選することを期待しつつ、さらに特別外れ結果が確定することも期待しながら遊技を継続できるため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
また、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際、遊技者が特別外れ結果であることを認識し難いようにしている。このため、高頻度サポートモード中においては、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードが開始されても、遊技者が遊技球の右打ちを継続することが想定される。この場合、遊技者は、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には第1大入賞口59aに遊技球が入賞することで遊技球の払出を得ることができるが、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には第2大入賞口60aに遊技球が入賞し難く、遊技球の払出が得難いくなる。つまり、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には、遊技球の損失(減少)が多くなり易い。このため、遊技者は、さらに第1抽選遊技で特別外れ結果が確定することも期待しながら遊技を継続できる。
(第9実施形態の変形例)
第9実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第9実施形態において、通常高頻度サポートモード中に第2抽選遊技が特別外れ結果に当選したとしても、特殊高頻度サポートモード状態に移行しないようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技の変動表示時間を選択する際、常に第1変動表示時間テーブルが参照されるようにしてもよい。このような遊技機としても、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定して第2抽選遊技の特別外れ結果が消滅することで遊技者にとって有利な結果が発生するため、同様の効果を得ることができる。
また、上記第9実施形態において、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定して実行される開閉実行モードでは、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定して実行される開閉実行モードより、開放回数が多くなるようにしてもよい。つまり、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードの方が第2抽選遊技の特別外れ結果に起因する開閉実行モードよりも遊技球が入賞し易くなるのであれば、開放時間や開放回数等は適宜変更可能である。
さらに、上記第9実施形態において、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定して実行される開閉実行モードおよび第2抽選遊技の特別外れ結果が確定して実行される開閉実行モードでは、共通の大入賞口が開放状態となるようにしてもよい。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態について説明する。本実施形態は、第6実施形態に対し、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合に特定領域が開放状態となり、当該特定領域を遊技球が通過すると当たり結果が発生するようにしたものである。その他に関しては、上記第6実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
まず、上記第6実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技において、取得した当たり乱数カウンタC1の数値が特別図柄当否テーブルの当たり数値情報と一致している場合に当たり抽選に当選したと判定している。本実施形態では、さらに、特定領域(特定通路、V入賞口)が設けられ、当該特定領域を遊技球が通過することによっても当たり結果となる(開閉実行モードが実行される)ようにしたものである。つまり、本実施形態は、いわゆる一種二種混合機に本発明を適用したものである。
本実施形態の遊技盤43の構成について、図144を参照しつつ説明する。図144に示されるように、遊技盤43には、センターフレーム81の正面視右側であって、第1大入賞口59aの下方側に特別電動役物装置190が備えられている。
特別電動役物装置190は、図145に示されるように、特別入賞口191が形成され、当該特別入賞口191に遊技球が入賞し易い開放状態と入賞し難い閉鎖状態とを切り替え可能に構成された可動片192と、当該可動片192を開閉動作させるためのソレノイド等の可動片駆動部193(図146参照)とが備えられている。
また、特別電動役物装置190内には、特別電動役物装置190内への遊技球の入賞を検知する特別入賞口検知センサ194と、第1状態と第2状態とを可動可能に構成された振分部材195と、当該振分部材195を駆動させるためのソレノイド等の振分部材駆動部196(図146参照)とが備えられている。さらに、特別電動役物装置190内には、特定領域(特定通路、V入賞口)197および非特定領域(非特定通路)198が備えられている。そして、振分部材195は、図145(a)に示されるように、第1状態である場合には、特別電動役物装置190内に入賞した遊技球を非特定領域198へと振り分け、図145(b)に示されるように、第2状態である場合には、特別電動役物装置190内に入賞した遊技球を特定領域197へと振り分けるように作動する。
なお、以下では、振分部材195が第1状態である場合を特定領域197が閉鎖状態であるともいい、振分部材195が第2状態である場合を特定領域197が開放状態であるともいう。また、本実施形態では、振分部材195は、特別入賞口191が1回開放状態となる際、当該開放状態中に特定領域197が1回開放状態となるように駆動される。
さらに、特別電動役物装置190には、特定領域197を通過した遊技球を検知する特定領域検知センサ197a(図146参照)、および非特定領域198を通過した遊技球を検知する非特定領域検知センサ198a(図146参照)も備えられている。そして、後述するように、本実施形態では、特定領域検知センサ197aに遊技球の通過が検知されることによっても開閉実行モード(当たり遊技)が実行される。
また、具体的には後述するが、本実施形態では、主側MPU112は、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aの開閉制御を実行するのではなく、特別入賞口191および特定領域197が閉鎖状態と開放状態とを構成するように、可動片192(可動片駆動部193)および振分部材195(振分部材駆動部196)の開閉制御を実行する。このため、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果が確定すると、遊技球が特定領域197を通過し得る状態が構成される。但し、本実施形態では、主側MPU112は、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合より、特定領域197に遊技球が入賞し難いように、可動片192および振分部材195を作動させる。
次に、本実施形態の主制御装置91の構成について、図146を参照しつつ説明する。
図146は、主に主制御装置91の電気的構成を示す図である。
主側MPU112には、各種検知センサ55a、56a、57a、58a、59c、60c、61a、115、各種駆動部59d、60d、66a、メイン表示部71に加えて、特別入賞口検知センサ194、特定領域検知センサ197a、非特定領域検知センサ198aが接続されている。そして、主側MPU112は、特別入賞口検知センサ194、特定領域検知センサ197a、非特定領域検知センサ198aの検知結果に基づき、入賞判定(入球判定)を実行する。また、主側MPU112は、特別外れ結果が確定すると、可動片駆動部193の駆動制御を実行すると共に振分部材駆動部196の駆動制御を実行し、特別入賞口191に遊技球が入賞し得ると共に当該遊技球が特定領域197に入賞し得る状態を構成する。
また、主側RAM114には、各種エリア114a〜114e、114g〜114n、114qに加えて、特定領域開始時間タイマカウンタエリア114r、特定領域開放時間タイマカウンタエリア114s、および特定領域開放フラグ格納エリア114tが設けられている。特定領域開始時間タイマカウンタエリア114rは、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際、特定領域197の開放が開始されるまでの時間がセットされる特定領域開始時間タイマカウンタが格納されるエリアである。特定領域開放時間タイマカウンタエリア114sは、特定領域197の開放継続時間がセットされる特定領域開放時間タイマカウンタが格納されるエリアである。特定領域開放フラグ格納エリア114tは、特定領域197が開放状態となる際に特定領域開放フラグが格納されるエリアである。
なお、本実施形態では、後述するように、遊技結果の振分先として高確率モードが存在しないため、高確率モードフラグ格納エリア114fは備えられていない。また、高確率モードが存在しないため、特別図柄当否テーブル記憶エリア113aには、図99(a)および図99(c)に示すテーブルのみが記憶されている。そして、本実施形態では、上記第6実施形態で説明した第2特別外れ結果フラグ格納エリア114p2も備えられていない。また、変動表示時間テーブル記憶エリア113dには、第1変動表示時間テーブル(図100)および第2変動表示時間テーブル(図101)のみが記憶されている。つまり、本実施形態では、特別外れ結果により、前後の遊技回の変動表示時間は変化しない構成とされている。
次に、本実施形態における振分テーブル記憶エリア113bについて、図147を参照しつつ説明する。
まず、図147(a)に示される振分テーブルは、第1抽選遊技が当たり抽選に当選した際に参照されるテーブルである。そして、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜10」が16R時短付き当たり結果に対応しており、「11〜15」が4R時短付き当たり結果に対応しており、「16〜29」が16R時短無し当たり結果に対応している。
図147(b)に示される振分テーブルは、第2抽選遊技が当たり抽選に当選した際に参照されるテーブルである。そして、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜5」が16R時短付き当たり結果に対応しており、「6〜15」が4R時短付き当たり結果に対応しており、「16〜29」が4R時短無し当たり結果に対応している。
図147(c)に示される振分テーブルは、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定することで特定領域197に遊技球が通過した場合に参照されるテーブルである。そして、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜5」が16R時短付き当たり結果に対応しており、「6〜13」が4R時短付き当たり結果に対応しており、「14〜29」が4R時短無し当たり結果に対応している。
図147(d)に示される振分テーブルは、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定することで特定領域197に遊技球が通過した場合に参照されるテーブルである。そして、遊技結果の振分先として、「0〜29」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜2」が16R時短付き当たり結果に対応しており、「3〜13」が4R時短付き当たり結果に対応しており、「14〜29」が4R時短無し当たり結果に対応している。
つまり、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり結果となった場合の方が特定領域197に遊技球が通過した場合より、時短付き当たり結果となる確率が高く、遊技者にとって有利な振分となり易い。また、第1抽選遊技と第2抽選遊技とでは、第1抽選遊技の方が16R当たり結果となる確率が高いため、遊技者にとって有利な振分となり易い。さらに、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197に遊技球が通過した場合の方が、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197に遊技球が通過した場合より16R当たり結果となる確率が高いため、遊技者にとって有利な振分となり易い。つまり、本実施形態では、第1抽選遊技が当たり結果となった場合、第2抽選遊技が当たり結果となった場合、第1抽選遊技が特別外れ結果となって特定領域197に遊技球が通過した場合、第2抽選遊技が特別外れ結果となって特定領域197に遊技球が入賞した場合の順に、遊技者にとって有利な開閉実行モードが付与され易くなっている。
次に、主側MPU112が実行する各種処理について説明する。なお、第1特図変動開始処理(図103)、第1特図変動中処理(図105)、第1特図確定中処理(図106)、第2特図変動開始処理(図111)、第2特図変動中処理(図112)、第2特図確定中処理(図113)に関しては、上記第6実施形態と同様であるため、説明を省略する。但し、第1特電変動開始処理(図103)におけるステップ509aの変動表示時間の把握処理では、本実施形態では、第2特別外れ結果フラグが格納されないため、第1変動表示時間テーブルを参照して変動表示時間を選択する(図78参照)。また、本実施形態では、特別外れ結果となって特定領域が開放された際に時短回数の減算が実行されるため、第1特図確定中処理(図103)および第2特図確定中処理(図113)では、特別外れ結果当選でないと判定すると(S908a:NO、S908b:NO)、ステップ911、ステップ906、ステップ907、ステップ918の処理を実行せずにそのまま第1特図確定中処理または第2特図確定中処理を終了する。
まず、主側MPU112が実行する第1特電開始処理について、図148を参照しつつ説明する。図148は、第1特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図107で説明した第1特電開始処理と同様であり、特別外れ結果に対応した処理(S1012〜S1015)等を追加した処理である。
すなわち、第1特電開始処理では、当たり当選でないと判定した場合(S1009:NO)、カウンタ設定処理を実行し(S1012)、特別入賞口191の開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1013)。なお、本実施形態のカウンタ設定処理では、主側RAM114のその他各種カウンタエリア114mに設けられた特別入賞カウンタに3をセットする。
その後、特定領域(特定通路、V入賞口)197の開放を開始するまでの時間を読み出す処理を実行し(S1014)、特定領域開始時間タイマカウンタへ開始時間をセットする処理を実行する(S1015)。なお、特定領域開始時間タイマカウンタは、タイマ割込み処理(図20)におけるステップ211のタイマ更新処理にて数値情報の減算が実行される。その後は、ステップ1005aにてステップ1013で読み出した時間を第1特図特電タイマカウンタにセットし、ステップ1006以降の処理を実行して本第1特電開始処理を終了する。
なお、第1特図確定中処理(図106)におけるステップ904aのセット処理では、極めて短い時間が選択される。つまり、本実施形態では、特別外れ結果に当選した第1抽選遊技の変動表示が確定した後、即座にステップ1001で肯定判定がされ、特別入賞口191が開放状態となる。また、ステップ1006の処理では、ステップ1012〜ステップ1015の処理を実行した場合、特別入賞口191に係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップ208のポート出力処理にて、特別入賞口191を開放状態に切り替えるべく、可動片駆動部193への駆動信号の出力が開始される。
続いて、主側MPU112が実行する第1特電開放中処理について、図149を参照しつつ説明する。図149は、第1特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図109で説明した第1特電開放中処理と同様であり、特別外れ結果に対応した処理(S1214a)を追加した処理である。
すなわち、第1特電開放中処理では、まず、当たり当選であるか否かを判定する(S1211)。そして、当たり当選であると判定した場合は(S1211:YES)、ステップ1201以降の処理を実行して本第1特電開放中処理を終了する。一方、当たり当選でないと判定した場合(S1211:NO)、第1特別外れ結果対応処理(S1214a)を実行して本第1特電開放中処理を終了する。
次に、第1特別外れ結果対応処理について、図150を参照しつつ説明する。図150は、第1特別外れ結果対応処理を示すフローチャートである。
第1特別外れ結果対応処理では、まず、特定領域検知センサ197aからの検知結果に基づき、特定領域197に遊技球が入賞したか否かを判定する(S2801)。そして、特定領域197に遊技球が入賞していないと判定した場合には(S2801:NO)、特別入賞口191の開放継続時間が経過したか否かを判定する(S2802)。特別入賞口191の開放継続時間が経過していないと判定した場合(S2802:NO)、特定領域開放フラグが格納されているか否かを判定する(S2803)。なお、特定領域開放フラグは、後述するように、特定領域197が開放状態となる際に格納される(S2808)。つまり、ステップ2803では、既に特定領域197が開放状態となったか否かを判定する。
特定領域開放フラグが格納されていないと判定した場合は(S2803:NO)、特定領域開始時間タイマカウンタが0であるか否かを判定し(S2804)、特定領域197を開放状態にするタイミングであるか否かを判定する。特定領域開始時間タイマカウンタが0であると判定した場合は(S2804:YES)、特定領域197を開放状態にする開放設定処理を実行する(S2805)。開放設定処理では、特定領域197に係るレジスタに「1」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップ208のポート出力処理にて、特定領域197を開放状態に切り替えるべく、振分部材駆動部196への駆動信号の出力が開始される。
その後、特定領域197の開放継続時間を読み出し(S2806)、特定領域開放時間タイマカウンタへ開放継続時間をセットする処理を実行し(S2807)、特定領域開放フラグを特定領域開放フラグ格納エリア114tに格納する(S2808)。なお、本実施形態では、第1特別外れ結果対応処理のステップ2806で読み出される開放継続時間は、後述する第2特別外れ結果対応処理(図155)のステップ2806で読み出される開放継続時間より短くされている。
一方、特定領域開放フラグが格納されていると判定した場合(S2803:YES)、つまり特定領域197が既に開放状態となったと判定した場合は、特定領域開放時間タイマカウンタが0であるか否かを判定し(S2809)、特定領域開放時間タイマカウンタが0であると判定すると(S2809:YES)、閉鎖設定処理を実行する(S2810)。閉鎖設定処理では、主側MPU112における特定領域197に係るレジスタに「0」をセットする。これにより、次回のタイマ割込み処理(図20)におけるステップ208のポート出力処理にて、特定領域197を閉鎖状態に切り換えるべく、振分部材駆動部196への駆動信号の出力が停止される。
ステップ2808の処理を実行した後、ステップ2810の処理を実行した後、または特定領域開始時間タイマカウンタが0でないと判定した場合は(S2804:NO)、特別入賞口検知センサ194からの検知結果に基づき、特別入賞口191への入賞があるか否かを判定する(S2811)。入賞があると判定した場合には、特別入賞カウンタの数値を1減算し(S2812)、特別入賞カウンタが0であるか否かを判定する(S2813)。
特別入賞カウンタが0でないと判定した場合(S2813:NO)、または特別入賞口191への入賞がないと判定した場合は(S2811:NO)、そのまま本第1特別外れ結果対応処理を終了する。一方、特別入賞カウンタが0であると判定した場合(S2813:YES)、または特別入賞口191の開放継続時間が経過していると判定した場合は(S2802:YES)、第1特図特電カウンタを1加算する(S2814a)。
また、ステップ2801にて特定領域197への入賞があると判定した場合(S2801:YES)、振分判定結果に対応したフラグを各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納する(S2815)。この処理では、第1実行エリアRC1に格納された情報のうち、当たり種別カウンタC2に関する数値情報を把握する。そして、主側ROM113の振分テーブルを参照し(図147(c)参照)、当たり種別カウンタC2に関する数値情報がいずれの当たり結果に対応しているものかを特定して各種当たり結果フラグ格納エリア114kに対応するフラグを格納する(S2815)。
その後、当たり結果に対応した第1オープニングコマンドを出力対象に設定し(S2816)、第1オープニング時間に対応する時間を第1特図特電タイマカウンタにセットする(S2817a)。そして、特定領域開放時間タイマカウンタを0クリアし(S2818)、第1特図特電カウンタを1減算する(S2819a)。これにより、次回の特図特電制御処理では、第1特電開始処理にジャンプし、オープニング時間が経過すると(S1001:YES)、遊技者が多量の出球を得ることのできる開閉実行モード(当たり遊技)が開始される。
ステップ2814aの処理を実行した後、またはステップ2819aの処理を実行した後は、閉鎖コマンドを出力対象に設定し(S2420)、対応する閉鎖設定処理を実行する(S2421)。すなわち、特定領域197が開放状態である際に閉鎖設定処理を実行する場合には、特別入賞口191および特定領域197が閉鎖状態となる設定処理を実行する。例えば、このような処理を実行するのは、ステップ2815の処理を実行した場合等である。また、特定領域197が閉鎖状態である際に閉鎖設定処理を実行する場合には、特別入賞口191が閉鎖状態となる処理を実行する。例えば、このような処理を実行するのは、ステップ2810の処理を実行した場合等である。その後、特定領域開放フラグを消去し(S2422)、そのまま本第1特別外れ結果対応処理を終了する。
続いて、主側MPU112が実行する第1特電閉鎖中処理について、図151を参照しつつ説明する。図151は、第1特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図109で説明した第1特電閉鎖中処理と同様であるが、ステップ1313〜ステップ1316の処理を実行しない処理である。
すなわち、第1特電閉鎖中処理では、ステップ1312にて当たり当選でないと判定した場合(S1312:NO)、つまり特別外れ結果であると判定した場合には、ステップ1317の処理を実行して本第1特電閉鎖中処理を終了する。すなわち、本実施形態では、第1抽選遊技が特別外れ結果となると、特定領域197が一回開放状態となるように可動片192および振分部材195の駆動が制御される。
次に、主側MPU112が実行する第1特電終了処理について、図152を参照しつつ説明する。図152は、第1特電終了処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図110で説明した第1特電開始処理と同様であるが、抽選結果に応じた処理(S1421〜S1429)を追加した処理である。
すなわち、第1特電終了処理では、ステップ1409にて当たり結果であると判定した場合(S1409:YES)、各種当たり結果フラグ格納エリア114kに格納されたフラグを確認することにより、時短付き当たり結果であるか否かを判定する(S1421)。そして、時短付き当たり結果であると判定した場合には(S1421:YES)、時短フラグを格納し(S1422)、時短回数カウンタに300をセットし(S1423)、高頻度サポートモード開始コマンドを出力対象に設定する(S1419)。なお、ステップ1422では、時短フラグが格納されていればそのまま維持する。また、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選した方が特定領域197を遊技球が通過した場合よりも有利な結果となり易いため(図147参照)、ステップ1423では大きな数値をセットし、時短中に第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選する確率が高くなるようにしている。但し、300という数値に限定されるものではなく、300より小さい数値を時短回数カウンタにセットしてもよいし、300よりも大きな数値を時短回数カウンタにセットするようにしてもよい。
一方、時短付き当たり結果でないと判定した場合には(S1421:NO)、時短フラグが格納されていれば時短フラグを消去し(S1424)、時短回数カウンタを0クリアし(S1425)、高頻度サポートモード終了コマンドを出力対象に設定する(S1426)。そして、ステップ1419またはステップ1426の処理を実行した後は、ステップ1407以降の処理を実行して本第1特電終了処理を終了する。
また、ステップ1409にて当たり結果でないと判定した場合(S1409:NO)、つまり特別外れ結果であると判定した場合には、時短フラグが格納されているか否かを判定する(S1427)。そして、時短フラグが格納されていると判定した場合には(S1427:YES)、時短回数カウンタを1減算し(S1428)、時短回数カウンタが1以上であるか否かを判定する(S1412)。時短回数カウンタが1以上であると判定した場合には(S1412:YES)、ステップ1420以降の処理を実行して本第1特電終了処理を終了する。これに対し、時短回数カウンタが1以上でないと判定した場合には(S1412:NO)、時短フラグを消去し(S1414)、高頻度サポートモード終了コマンドを出力対象に設定する(S1429)。また、時短フラグが格納されていないと判定した場合(S1427:NO)、またはステップ1429の処理を実行した後は、ステップ1420以降の処理を実行して本第1特電終了処理を終了する。なお、後述するように、本実施形態では、第2特電終了処理(図156)において第2特別外れ結果フラグが格納されないため、第2特別外れ結果フラグに関する処理は実行しない。
次に、主側MPU112が実行する第2特電開始処理について、図153を参照しつつ説明する。図153は、第2特電開始処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図114で説明した第2特電開始処理と同様であり、特別外れ結果に対応した処理(S1012〜S1015)等を追加した処理である。
すなわち、第2特電開始処理では、図148で説明した第1特電開始処理と同様に、当たり当選でないと判定した場合(S1009:NO)、カウンタ設定処理を実行し(S1012)、特別入賞口191の開放継続時間の読み出し処理を実行する(S1013)。
その後、特定領域197の開放を開始するまでの時間を読み出す処理を実行し(S1014)、特定領域開始時間タイマカウンタへ開始時間をセットする処理を実行し(S1015)、ステップ1005b以降の処理を実行して本第2特電開始処理を終了する。
なお、第2特図確定中処理(図113)におけるステップ904bのセット処理では、極めて短い時間が選択される。つまり、本実施形態では、特別外れ結果に当選した第2抽選遊技の変動表示が確定した後、即座にステップ1001で肯定判定がされ、特別入賞口191が開放状態となる。
続いて、主側MPU112が実行する第2特電開放中処理について、図154を参照しつつ説明する。図154は、第2特電開放中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図115で説明した第2特電開放中処理と同様であり、特別外れ結果に対応した処理(S1214b)を追加した処理である。
すなわち、第2特電開放中処理では、図149で説明した第1特電開放中処理と同様に、まず、当たり当選であるか否かを判定する(S1211)。そして、当たり当選であると判定した場合は(S1211:YES)、ステップ1201以降の処理を実行して本第2特電開放中処理を終了する。一方、当たり当選でないと判定した場合(S1211:NO)、第2特別外れ結果対応処理(S1214b)を実行して本第2特電開放中処理を終了する。
次に、第2特別外れ結果対応処理について、図155を参照しつつ説明する。図155は、第2特別外れ結果対応処理を示すフローチャートである。なお、この処理は、基本的には、上記図150で説明した第1特別外れ結果対応処理と同様の処理である。
第2特別外れ結果対応処理では、第1特別外れ結果対応処理と同様に、ステップ2801〜ステップ2813の処理を実行し、ステップ2813の処理を実行した後は、第2特図特電カウンタを1加算する(S2814b)。また、ステップ2816の処理を実行した後は、第2特図特電タイマカウンタへのオープニング時間のセット処理を実行し(S2817b)、特定領域開放時間タイマカウンタを0クリアした後(S2818)、第2特図特電カウンタを1減算する(S2819b)。そして、ステップ2814bまたはステップ2819bの処理を実行した後は、ステップ2420以降の処理を実行して本第2特別外れ結果対応処理を終了する。
なお、ステップ2806の開放継続時間の読み出し処理では、第1特別外れ結果対応処理(図150)のステップ2806における読み出し処理より長い開放継続時間が読み出される。つまり、本実施形態では、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197が開放状態となる場合の方が、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197が開放状態となる場合より、遊技球が特定領域197に入賞し易くなっている。
次に、主側MPU112が実行する第2特電閉鎖中処理について、図156を参照しつつ説明する。図156は、第2特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図116で説明した第2特電閉鎖中処理と同様であるが、ステップ1313〜ステップ1316の処理を実行しない処理である。
すなわち、第2特電閉鎖中処理では、図151で説明した第1特電閉鎖中処理と同様に、ステップ1312にて当たり当選でないと判定した場合(S1312:NO)、つまり特別外れ結果であると判定した場合には、ステップ1317の処理を実行して本第2特電閉鎖中処理を終了する。
続いて、主側MPU112が実行する第2特電終了処理について、図157を参照しつつ説明する。図157は、第2特電閉鎖中処理を示すフローチャートである。この処理は、基本的には、上記図117で説明した第2特電閉鎖中処理と同様であるが、抽選結果に応じた処理を追加した処理である(S1421〜S1429)。
すなわち、第2特電終了処理では、図152で説明した第1特電終了処理と同様に、ステップ1409にて当たり結果であると判定した場合には(S1409:YES)、ステップ1421以降の処理を実行して本第2特電終了処理を終了する。また、ステップ1409にて当たり結果でないと判定した場合には(S1409:NO)、ステップ1427以降の処理を実行して本第2特電終了処理を終了する。なお、本実施形態では、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定しても特別外れ結果フラグを格納する処理は実行しない。
音声側MPU152が実行する各種処理および表示側MPU162が実行する各種処理は、上記第6実施形態と同様である。但し、本実施形態では、音声側MPU152および表示側MPU162は、上記第9実施形態と同様に、第2オープニングコマンドを受信しても、特別外れ結果に起因して特定領域197が開放状態になることを明確に報知しない制御を実行する。これにより、特定領域197が開放状態となることを遊技者が認識し難くなるようにでき、特定領域197が開放中、または開放される直前に遊技者が遊技球の発射を停止することで本実施形態が想定する遊技性が損なわれないようにできる。
次に、本実施形態における遊技性について説明する。本実施形態では、上記第6実施形態と同様に、高頻度サポートモード状態では、遊技者が遊技球を右打ちすると、当該遊技球が特別第1始動口57または第2始動口58に入賞し得る。そして、第1抽選遊技に関する変動表示と第2抽選遊技に関する変動表示とが並列して実行される。
第1抽選遊技または第2抽選遊技が特別外れ結果に当選し、当該特別外れ結果に関する変動表示が確定すると、特定領域197が開放状態となる。そして、特定領域197を遊技球が通過すると、当たり抽選に当選した場合と同様に、遊技者が多量の出球を得ることが可能な開閉実行モード(当たり遊技)が付与される。つまり、本実施形態では、遊技者は、第1抽選遊技が当たり抽選に当選した場合、第2抽選遊技が当たり抽選に当選した場合、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定し、当該特別外れ結果に起因して特定領域197を遊技球が通過した場合、および第2抽選遊技の特別外れ結果が確定し、当該特別外れ結果に起因して特定領域197を遊技球が通過した場合の4通りにおいて、多量の出球を得られる開閉実行モード(当たり遊技)を得ることができる。
ここで、本実施形態では、上記のように、第1抽選遊技が当たり結果となった場合、第2抽選遊技が当たり結果となった場合、第1抽選遊技が特別外れ結果となって特定領域197に遊技球が通過した場合、第2抽選遊技が特別外れ結果となって特定領域197に遊技球が入賞した場合の順に、遊技者にとって有利な開閉実行モード(当たり遊技)が付与される(図147参照)。
このため、遊技者は、第2抽選遊技が特別外れ結果とならないことを期待しながら遊技を継続するが、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選してしまうこともある。しかしながら、本実施形態では、上記第6実施形態の図122および図123で説明したように、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選しても、第1抽選遊技の特別外れ結果に関する変動表示が先に終了(確定)した場合等には、第2抽選遊技の特別外れ結果に関する変動表示が消滅する。また、上記第6実施形態と同様に、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技よりも特別外れ結果に当選し易く、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技よりも変動表示時間として短いものが選択され易くなっている。
したがって、本実施形態では、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197が開放状態となり難くなり、遊技者にとって最も不利となり易い振分が実行され難くなる。つまり、本実施形態では、遊技の多様化を図りつつ、遊技者にとっても最も不利となり易い振分を実行し難くでき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
すなわち、まず、本実施形態では、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際、特定領域197が開放状態となり、特定領域197を遊技球が通過することで遊技者に多量の出球が付与される開閉実行モード(当たり遊技)も搭載している。このため、遊技の多様化を図ることができる。
また、上記第6実施形態と同様に、高頻度サポートモード状態では、第1抽選遊技の変動表示時間として第2抽選遊技の変動表示時間より短いものが選択され易くなっている(図100、図101参照)。そして、第1抽選遊技は、第2抽選遊技より特別外れ結果に当選し易くなっている(図99参照)。このため、第1抽選遊技の特別外れ結果によって第2抽選遊技の特別外れ結果を消滅させ易くできる。つまり、遊技者にとって最も不利な振り分けが実行され難い構成とできる。したがって、遊技の多様化を図りつつ、遊技者が遊技性に嫌悪感を抱くことを抑制でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
さらに、本実施形態では、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合には、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した場合より、特定領域197に遊技球が通過し難くなるようにしている。このため、例えば、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197を遊技球が通過する確率と、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197を遊技球が通過する確率とが等しくされている場合と比較して、第1抽選遊技の特別外れ結果によって特定領域197に遊技球が通過し難くなる。つまり、本実施形態では、高頻度サポートモード(時短)中においても、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選したことに起因する開閉実行モードが付与され易くなっている。言い換えると、高頻度サポートモード中においても、本実施形態における有利な振り分けが発生し易い第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選し易くなっている。したがって、遊技者の遊技への関心をさらに向上できる。
(第10実施形態の変形例)
第10実施形態の変形例について説明する。例えば、上記第6実施形態のように、第2抽選遊技が特別外れ結果に当選した際には、通常高頻度サポートモード状態から特殊高頻度サポートモード状態に移行する構成としてもよい。
また、上記第10実施形態において、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した際に特定領域197が開放される開放継続時間は、第2抽選遊技の特別外れ結果が確定した際に特定領域197が開放される開放継続時間と等しくてもよいし、長くされていてもよい。このような構成としても、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197が開放状態となり難いのは変わらないため、上記第10実施形態と同様の効果を得ることができる。
そして、上記第10実施形態において、振分テーブル記憶エリア113bに記憶される各種振分テーブルは適宜変更可能である。例えば、第1抽選遊技または第2抽選遊技が当たり抽選に当選した場合より、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定して特定領域197を遊技球が通過した場合の方が遊技者にとって有利となる振分結果となり易い構成としてもよい。この場合は、上記のように、第1抽選遊技の特別外れ結果が確定した際に特定領域197が開放される時間を長くする等して当該特定領域197に遊技球が通過し易くなるようにすればよい。また、第1抽選遊技または第2抽選遊技で当たり抽選に当選した場合と、特定領域197に遊技球が通過した場合とにおいて、時短付き当たり結果となる確率が等しくされていてもよいし、時短回数が異なっていてもよい。さらに、第1抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197を遊技球が通過した場合と、第2抽選遊技の特別外れ結果に起因して特定領域197を遊技球が通過した場合とにおいて、時短付き当たり結果となる確率が異なっていてもよいし、時短回数が異なっていてもよい。
(他の実施形態)
上述した各実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。そして、以下の別形態の構成を上記各実施形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。また、以下の別形態の構成は、適用対象として例示した実施形態とは異なる実施形態に対して適用してもよい。
(a)その他適用例について
(1)上記各実施形態において、各遊技結果の内容は上記の構成に限定されない。例えば、第1大入賞口59aまたは第2大入賞口60aの少なくともいずれか一方において、長時間態様で1回または複数回開放され、その後短時間態様で1回または複数回開放されるいわゆるランクアップ(RU)当たりを備える構成としてもよい。また、開閉実行モードが終了した後、当否抽選モードが低確率モードから高確率モードに移行するものの、サポートモードが低頻度サポートモードのままとなる当たり結果を備える構成としてもよい。
(2)上記各実施形態において、低確率モードにおける当たり数値情報が高確率モードにおける当たり数値情報に含まれる構成としたが、これに限定されることはなく、低確率モードにおける当たり数値情報が高確率モードにおける当たり数値情報に含まれない構成としてもよい。
(3)上記各実施形態において、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60等への遊技球の入賞に対する遊技球の付与の構成は遊技球を直接払い出す構成に限定されることはなく、仮想遊技媒体を記憶する機能を有する構成においては、当該仮想遊技媒体を付与する構成としてもよい。
(4)上記各実施形態において、第1、第2抽選遊技に関する保留図柄(保留予告)を図柄表示装置80の下側表示領域Dnに表示させる構成ではなく、図柄表示装置80とは別に設けられた表示装置の表示画面に保留図柄が表示されるようにしてもよいし、可動式に設けられた装飾部材を所定の予告態様とすることで保留予告が行われる構成としてもよいし、ランプ(所定の発光部)を点灯させることで保留予告が行われる構成としてもよいし、スピーカ部34からの音の出力によって保留予告が行われる構成としてもよく、上記各態様の全部または一部の組み合わせによって保留予告が行われる構成としてもよい。
(5)上記各実施形態において、音声ランプ制御装置92と表示制御装置93とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置92、93が1つの制御装置として設けられていてもよい。また、音声ランプ制御装置92または表示制御装置93の機能が主制御装置91に集約された構成としてもよく、音声ランプ制御装置92および表示制御装置93の両方の機能が主制御装置91に集約された構成としてもよい。さらに、主制御装置91から出力されるコマンドに基づいて音声ランプ制御装置92が表示制御装置93を制御する構成ではなく、主制御装置91から出力されるコマンドに基づいて表示制御装置93が音声ランプ制御装置92を制御する構成としてもよい。
(6)上記第1〜第9実施形態において、開閉実行モード後に必ず高確率モードに移行するようにし、高確率モードの遊技回数が終了規定回数(例えば、100回)に達した場合に低確率モードおよび低頻度サポートモードに移行する回数制限ありのモード(いわゆるST)を搭載した遊技機としてもよい。
(7)上記第1〜第9実施形態において、時短回数カウンタに「100」をセットする例を説明したが、これに限定されることはなく、例えば、「50」であってもよいし、「120」であってもよい。
(8)上記第1実施形態において、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60内に、特定入賞用領域(V入賞用領域、有利用領域)と、排出用領域(不利用領域)とを備え、ラウンド遊技中にV入賞用領域内を遊技球が通過することで開閉実行モードが終了した後に高確率モードに移行するようにしてもよい。この場合、例えば、第1抽選遊技の結果が当たり結果であった場合には所定確率(例えば、60%)で特定入賞用領域に遊技球が入球し得るようにし、第2抽選遊技の結果が当たり結果であった場合には、第1抽選遊技が当たり結果であった場合よりも特定入賞用領域に遊技球が入球する確率が低く(例えば、40%)なるようにしてもよい。これによれば、開閉実行モード後の高確率モードに移行する確率も第1抽選遊技の方が高くなり、第1抽選遊技の価値をさらに向上でき、第1抽選遊技が実行される(回数が多い)ことの恩恵を遊技者が十分に体感できる。
(9)上記各実施形態を適宜組み合わせてもよい。例えば、上記第3実施形態において、上記第4実施形態のように、特殊高頻度サポートモード状態から通常高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにしてもよい。また、上記第6〜第9実施形態において、上記第4実施形態のように、特殊高頻度サポートモード状態に移行した後に通常高頻度サポートモード状態に移行することがあるようにしてもよい。さらに、上記第6〜第8実施形態に上記第9実施形態を組み合わせ、第1抽選遊技が特別外れ結果となった際と第2抽選遊技が特別外れ結果とで遊技球の入賞のし易さが異なるように、第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60の開閉制御が実行されるようにしてもよい。
(10)上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入およびスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄または特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部および取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
(b)上記各実施形態から抽出される発明群について
以下、上述した各実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
(1)特徴A群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の特典遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。そして、抽選結果が特典遊技状態への移行に当選するものである場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば、遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、このような遊技機においては、遊技領域に第1始動口および第2始動口という異なる始動口を設け、第1始動口または第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、特典遊技状態に移行させるか否かの抽選を行うものも提案されている(例えば、特開2004−41547号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、遊技者の遊技への関心をさらに向上させることが望まれている。特徴A群は、この課題を解決するものである。
特徴A1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に配置され、前記遊技球が入球可能な第1始動入球部(特別第1始動口57)と、
前記遊技領域に配置され、前記遊技球が入球可能であり、前記遊技球の流下方向において、前記第1始動入球部よりも下流側に位置する第2始動入球部(第2始動口58)と、
前記第1始動入球部に前記遊技球が入球したことに基づいて第1特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に前記遊技球が入球したことに基づいて第2特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112における保留情報の取得処理を実行する機能)と、
取得した前記第1特別情報、および前記第2特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記第1特別情報、または前記第2特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となると遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、を備え、
前記付与判定手段は、前記第1特別情報の前記付与判定を前記第2特別情報の前記付与判定よりも先に実行し、
前記特典付与手段は、前記第1特別情報が前記付与対応結果である場合、前記第2特別情報が前記付与対応結果である場合より、遊技者に有利な前記特典遊技を付与し易い遊技機において、
前記第1特別情報に対する前記付与判定を第1抽選遊技とし、前記第2特別情報に対する前記付与判定を第2抽選遊技とすると、
前記第1抽選遊技の判定結果を第1報知として実行し、前記第2抽選遊技の判定結果を第2報知として実行する報知手段(音声ランプ制御装置92および表示制御装置93)と、
前記第1報知の報知時間および前記第2報知の報知時間を選択する報知時間選択手段(主制御装置91のMPU112における変動表示時間の把握処理を実行する機能)と、を有し、
前記付与判定手段は、前記第1報知または前記第2報知が実行されている場合には、実行されている前記第1報知または前記第2報知が終了した後、前記第1抽選遊技または前記第2抽選遊技を実行し、
前記報知時間選択手段は、前記第1報知の報知時間として、前記第2報知が実行され難くなる時間を選択することを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1抽選遊技が付与対応結果(当たり結果)となった場合の方が、第2抽選遊技が付与対応結果(当たり結果)となった場合より、遊技者にとって有利な結果が発生し易くされている。このため、遊技者は、第1抽選遊技で付与対応結果となることを期待しつつ遊技を実行する。そして、特徴A1では、第1抽選遊技が第2抽選遊技より先(優先的)に実行され、第1報知の報知時間として第2報知(第2抽選遊技)が実行され難くなる時間が選択される。このため、第2抽選遊技が実行され難くなり、第2抽選遊技が実行されることによって遊技者に不利な結果が発生することが抑制される。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。
特徴A2.前記第1始動入球部は、通常第1始動入球部(第1始動口56)と、前記第2始動入球部より前記流下方向における上流側に配置される特別第1始動入球部(特別第1始動口57)と、を有し、
遊技状態のうち、所定の基準タイミング(例えば、高頻度サポートモードの開始)から所定の終了タイミング(例えば、高頻度サポートモードの終了)までを第1遊技状態(例えば、高頻度サポートモード)とし、前記第1遊技状態でない場合を第2遊技状態(例えば、低頻度サポートモード)とすると、
前記通常第1始動入球部、前記特別第1始動入球部、および前記第2始動入球部は、前記第1遊技状態である場合、前記特別第1始動入球部および前記第2始動入球部に前記通常第1始動入球部より前記遊技球が入球し易くなり、かつ前記特別第1始動入球部に前記第2始動入球部より前記遊技球が入球し易くなるように配置され、前記第2遊技状態である場合、前記通常第1始動入球部に前記特別第1始動入球部および前記第2始動入球部より前記遊技球が入球し易くなるように配置され、
前記報知時間選択手段は、前記第1報知の報知時間として、前記第1遊技状態の方が前記第2遊技状態より長い時間を選択することがあることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、第1遊技状態の方が第2遊技状態より第2始動入球部に遊技球が入球し易いすため、第1遊技状態における第1報知の報知時間を第2遊技状態における第1報知の報知時間より長くなることがあるようにしている。言い換えると、第2始動入球部に遊技球が入球し易い遊技状態の場合に、第1報知の報知時間が長くなることがあるようにしている。このため、第2遊技状態で無駄に遊技が長くなることを抑制しつつ、実際に第2抽選遊技が実行され易い第1遊技状態の際に第2抽選遊技が実行され難くなる構成を実現できる。
特徴A3.前記情報取得手段の取得した前記第1特別情報または前記第2特別情報を所定の規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)を有し、
前記報知時間選択手段は、前記取得情報記憶手段に記憶されている前記第1特別情報が所定数以下(例えば、1個)であると判定すると、前記第1報知の報知時間として、前記第1遊技状態の方が前記第2遊技状態より長い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、第1遊技状態では、記憶されている第1特別情報が所定数以下の場合、第1報知の報知時間として長い時間が選択され易くなっている。つまり、記憶されている第1特別情報が所定数より多い場合には、第1報知の報知時間として短い報知時間も選択される。したがって、第1遊技状態で遊技が無駄に長くなることを抑制しつつ、第2抽選遊技が実行されることも抑制できる。
特徴A4.前記報知時間選択手段は、前記付与判定手段にて、前記第1遊技状態で前記第1抽選遊技が前記付与判定結果でないと判定された場合、前記第2遊技状態で前記第1抽選遊技が前記付与判定結果でないと判定された場合より、前記第1報知の報知時間として長い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4のように、例えば、第1抽選遊技が付与対応結果でない場合に第1報知の報知時間として長い時間が選択され易くなるようにすることにより、特徴A3の構成を実現できる。
特徴A5.前記付与判定手段は、前記第1抽選遊技として、当該第1抽選遊技が前記付与対応結果でないと判定した場合に前記第1特別情報が前記付与情報における第1特定情報群に対応しているか否かの特定判定を実行し、または前記第2抽選遊技として、当該第2抽選遊技が前記付与対応結果でないと判定した場合に前記第2特別情報が前記付与情報における第2特定情報群に対応しているか否かの特定判定を実行し、
前記第1遊技状態は、通常第1遊技状態と特殊第1遊技状態とが含まれ、前記通常第1遊技状態中に、前記第1特別情報が前記第1特定情報群に対応しているとする特定対応結果または前記第2特別情報が前記第2特定情報群に対応しているとする特定対応結果となった場合、前記通常第1遊技状態から前記特殊第1遊技状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記特殊第1遊技状態では、前記通常第1遊技状態と異なる報知時間を選択することがあることを特徴とする特徴A2ないしA4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A5によれば、通常第1遊技状態において、第1抽選遊技(第1特別情報)または第2抽選遊技(第2特別情報)が特定対応結果(特別外れ結果)となると、特殊第1遊技状態に移行することがあるようにしている。そして、特殊第1遊技状態では、通常第1遊技状態と異なる報知時間となることがあるよにしている。このため、第1遊技状態において、特定対応結果に起因して報知時間が異なることがあるという新規な遊技性を付与でき、遊技の多様化を図ることができる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴A6.前記第1遊技状態では、前記付与対応結果の方が前記特定対応結果よりも発生し易くなるように、前記付与情報群、前記第1特定情報群、および前記第2特定情報群が定められており、
前記報知時間選択手段は、前記特殊第1遊技状態では、前記通常第1遊技状態より前記第1報知の報知時間として短い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、特殊第1遊技状態では、通常第1遊技状態よりも第1報知の報知時間が短くなり易く、第2抽選遊技が実行され易くなる。しかしながら、特殊第1遊技状態に移行する契機となる特定対応結果は、付与対応結果よりも発生し難くされている。つまり、通常第1遊技状態から特殊第1遊技状態に移行する確率より、通常第1遊技状態中に付与対応結果となる確率の方が高くされている。このため、過度に特定対応結果が発生して特殊第1遊技状態に移行することを抑制できる。したがって、特徴A6によれば、遊技者に適度な刺激(緊張感)を付与しつつ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴A7.前記第1遊技状態では、前記特定対応結果の方が前記付与対応結果よりも発生し易くなるように、前記付与情報群、前記第1特定情報群、および前記第2特定情報群が定められており、
前記報知時間選択手段は、前記特殊第1遊技状態では、前記通常第1遊技状態より前記第1報知の報知時間として長い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
特徴A7によれば、特殊第1遊技状態では、通常第1遊技状態よりも第1報知の報知時間が長くなり易く、第2抽選遊技がさらに実行され難くなる。そして、特殊第1遊技状態に移行する契機となる特定対応結果は、付与対応結果よりも発生し易くされている。つまり、通常第1遊技状態から特殊第1遊技状態に移行する確率の方が、通常第1遊技状態中に付与対応結果となる確率よりも高くされている。このため、特徴A7によれば、遊技者は、付与対応結果となることを期待しつつ、特定対応結果となることも期待しながら遊技を継続でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。また、特殊第1遊技状態に移行した後は第1報知の報知時間が長くなり易いため、遊技者は、第1報知の報知を十分に堪能できる。
特徴A8.前記特殊第1遊技状態において、前記第1抽選遊技が前記特定対応結果となる、または前記第2抽選遊技が前記特定対応結果となると、前記通常第1遊技状態に移行することがあることを特徴とする特徴A5ないしA7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、特殊第1遊技状態に移行した後に、通常第1遊技状態に移行することがあるようにしている。このため、特徴A6の構成を備える場合には、遊技者は、特殊第1遊技状態では、第1抽選遊技が付与対応結果となることを期待しつつ、特定対応結果となって再び通常第1遊技状態に移行することも期待しながら遊技を継続できる。また、特徴A7の構成を備える場合には、遊技者は、特殊第1遊技状態では、第1抽選遊技が付与対応結果となることを期待しつつ、特定対応結果となって再び通常第1遊技状態に移行しないことを期待しながら遊技を継続できる。つまり、特徴A8によれば、特殊第1遊技状態に移行した後も通常第1遊技状態に移行することがあるようにしているため、さらに遊技の多様化を図ることができる。
特徴A9.前記特殊第1遊技状態において、前記第1抽選遊技または前記第2抽選遊技が所定回数実行されると、前記通常第1遊技状態に移行することがあることを特徴とする特徴A5ないしA8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A9によれば、特殊第1遊技状態に移行した後に、通常第1遊技状態に移行することがあるようにしている。このため、特徴A6の構成を備える場合には、遊技者は、特殊第1遊技状態では、第1抽選遊技が付与対応結果となることを期待しつつ、第2抽選遊技が実行されることなく、再び通常第1遊技状態に移行することを期待しながら遊技を継続できる。また、特徴A7の構成を備える場合には、遊技者は、特殊第1遊技状態では、所定回数内に第1抽選遊技が付与対応結果となることを期待しながら遊技を継続できる。つまり、特徴A9によれば、特殊第1遊技状態に移行した後も通常第1遊技状態に移行することがあるようにしているため、さらに遊技の多様化を図ることができる。
特徴A10.前記第1遊技状態は、前記通常第1遊技状態、前記特殊第1遊技状態に加えて、有利第1遊技状態が含まれ、前記特殊第1遊技状態において、所定条件が成立すると前記特殊第1遊技状態から前記有利状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記有利第1遊技状では、前記第1報知の報知時間として前記通常第1遊技状態および前記特殊第1遊技状態より長い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴A5ないしA9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1報知の報知時間として、通常第1遊技状態および特殊第1遊技状態より長い報知時間が選択され易い有利第1遊技状態を有している。つまり、第2抽選遊技がさらに実行され難く、遊技者とって有利となり易い有利第1遊技状態を有している。このため、有利第1遊技状態に移行した場合には、遊技者は、さらに第1報知の報知を堪能できる。また、特に、特徴A6の構成を備える場合、特殊第1遊技状態に移行した場合、第1報知の報知時間が短くなり易いという遊技者にとって不利となり易い状態に移行するものの、通常第1遊技状態よりも有利な有利第1遊技状態に移行し得る機会を得ることができる。したがって、遊技の多様化を図りつつ、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴A11.前記第1遊技状態は、前記通常第1遊技状態、前記特殊第1遊技状態に加えて、有利第1遊技状態が含まれ、前記通常第1遊技状態中に、前記第1抽選遊技が前記第1特定情報群に対応しているとする特定対応結果となった場合に前記通常第1遊技状態から前記有利第1遊技状態に移行することがあると共に、前記第2抽選遊技が前記第2特定情報群に対応しているとする特定対応結果となった場合に前記通常第1遊技状態から前記特殊第1遊技状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記有利第1遊技状では、前記第1報知の報知時間として前記通常第1遊技状態および前記特殊第1遊技状態より長い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴A5ないしA10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A11によれば、第1報知の報知時間として、通常第1遊技状態および特殊第1遊技状態より長い報知時間が選択され易い有利第1遊技状態を有している。つまり、第2抽選遊技がさらに実行され難く、遊技者とって有利となり易い有利第1遊技状態を有している。このため、遊技者は、通常第1遊技状態では、第1抽選遊技が付与対応結果となることを期待しつつ、特定対応結果となることをさらに期待しながら遊技を継続できるため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴A12.前記遊技領域に配置され、開放状態と閉鎖状態との切り替えが可能にされた第1可変入球手段(第1可変入賞装置59)と、
前記遊技領域に配置され、開放状態と閉鎖状態との切り替えが可能にされた第2可変入球手段(第2可変入賞装置60)と、を有し、
前記特典付与手段は、前記第1抽選遊技が前記付与対応結果となった場合に前記第1可変入球手段の開閉制御を実行すると共に、前記第2抽選遊技が前記付与対応結果となった場合に前記第2可変入球手段の開閉制御を実行し、
前記第1可変入球手段は、前記特別第1始動入球部よりも前記流下方向における上流側に配置され、
前記第2可変入球手段は、前記第2始動入球部よりも前記流下方向における下流側に配置されていることを特徴とする特徴A2ないしA11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A12によれば、第1可変入球手段が特別第1始動入球部よりも上流側に配置され、第2可変入球手段が第2始動入球部よりも下流側に配置されている。つまり、遊技球の流下方向に沿って、第1可変入球手段、特別第1始動入球部、第2始動入球部、第2可変入球手段の順に配置されている。このため、第1抽選遊技が付与対応結果となったことに伴う特典遊技の方が、第2抽選遊技が付与対応結果となったことに伴う特典遊技よりも、特典遊技中に第2始動入球部に遊技球が入球し難い構成となる。したがって、第1抽選遊技が付与対応結果となった場合の方が、第2抽選遊技が付与対応結果となった場合より、特典遊技が終了した後、第1特別情報が取得されていないために第2抽選遊技から実行されてしまうことを抑制できる。このため、第1抽選遊技の遊技価値をさらに向上でき、第1抽選遊技が実行されることがさらに期待される遊技性を実現できる。
(2)特徴B群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の特典遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が実行される。そして、抽選結果が特典遊技状態への移行に当選するものである場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば、遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、このような遊技機においては、遊技領域に第1始動口および第2始動口という異なる始動口を設け、第1始動口または第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、特典遊技状態に移行させるか否かの抽選を行うものも提案されている。この場合、第1始動口に遊技球が入球したことを契機とした抽選と、第2始動口に遊技球が入球したことを契機とした抽選とを並列して(同時に)実行する遊技機も提案されている(例えば、特開2005−319221号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、遊技者の遊技への関心を向上させることが望まれている。特徴B群は、この課題を解決するものである。
特徴B1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に配置され、前記遊技球が入球可能な第1始動入球部(特別第1始動口57)および前記第2始動入球部(第2始動口58)と、
前記第1始動入球部に前記遊技球が入球したことに基づいて第1特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に前記遊技球が入球したことに基づいて第2特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112における保留情報の取得処理を実行する機能)と、
取得した前記第1特別情報、および前記第2特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記第1特別情報、または前記第2特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となると遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、を備え、
前記付与判定手段は、前記第1特別情報の前記付与判定と前記第2特別情報の前記付与判定とを並列して実行し、
前記特典付与手段は、前記第1特別情報が前記付与対応結果である場合、前記第2特別情報が前記付与対応結果である場合より、遊技者に有利な前記特典遊技を付与し易い遊技機において、
前記第1特別情報に対する前記付与判定を第1抽選遊技とし、前記第2特別情報に対する前記付与判定を第2抽選遊技とすると、
前記第1抽選遊技の結果を第1報知として実行すると共に前記第2抽選遊技の結果を第2報知として実行し、かつ前記第1報知と前記第2報知とを並列して実行可能とされた報知手段(音声ランプ制御装置92および表示制御装置93)と、
前記第1報知の報知時間および前記第2報知の報知時間を選択する報知時間選択手段(主制御装置91のMPU112における変動表示時間の把握処理を実行する機能)と、を有し、
前記報知時間選択手段は、前記第1報知の報知時間として、前記第2報知の報知時間より短い時間を選択し易くされていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して(同時に)実行されるため、抽選遊技の効率化を図ることができる。また、第1報知の報知時間として第2報知の報知時間より短い時間が選択され易いため、単位時間(例えば、1分間)内の第1抽選遊技の実行回数が第2抽選遊技の実行回数より多くなり易い構成とできる。つまり、付与対応結果となった際、遊技者にとって有利な特典遊技が付与され易い第1抽選遊技の実行回数が多くなり易い構成とできる。したがって、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B2.前記報知時間選択手段は、前記第1抽選遊技が前記付与対応結果でない場合の前記第1報知の報知時間として、前記第2抽選遊技が前記付与対応結果でない場合の前記第2報知の報知時間より短い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、第1抽選遊技のうちの付与対応結果でない(外れ結果)第1報知の報知時間が短くなり易くなるようにしている。このため、第1報知が無駄に長くなることが抑制され、遊技者に爽快感を与えることができる。
特徴B3.前記第1始動入球部は、通常第1始動入球部(第1始動口56)と、特別第1始動入球部(特別第1始動口57)と、を有し、
遊技状態のうち、所定の基準タイミング(例えば、高頻度サポートモードの開始)から所定の終了タイミング(例えば、高頻度サポートモードの終了)までを第1遊技状態(例えば、高頻度サポートモード)とし、前記第1遊技状態でない場合を第2遊技状態(例えば、低頻度サポートモード)とすると、
前記通常第1始動入球部、前記特別第1始動入球部、および前記第2始動入球部は、前記第1遊技状態である場合、前記特別第1始動入球部および前記第2始動入球部に前記通常第1始動入球部より前記遊技球が入球し易くなるように配置され、前記第2遊技状態である場合、前記通常第1始動入球部に前記特別第1始動入球部および前記第2始動入球部より前記遊技球が入球し易くなるように配置され、
前記付与判定手段は、前記第1抽選遊技として、当該第1抽選遊技が前記付与対応結果でないと判定した場合に前記第1特別情報が前記付与情報における第1特定情報群に対応しているか否かの特定判定を実行すると共に、前記第2抽選遊技として、当該第2抽選遊技が前記付与対応結果でないと判定した場合に前記第2特別情報が前記付与情報における第2特定情報群に対応しているか否かの特定判定を実行し、
前記第1遊技状態中において、前記特定対応結果となる前記第1報知の報知時間が経過して前記第1抽選遊技の判定結果が確定した場合、前記特定対応結果となる前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の判定結果が確定した場合より、遊技者にとって有利な結果が発生し易くされていることを特徴とする特徴B1またはB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第1抽選遊技または第2抽選遊技が付与対応結果でない場合、第1抽選遊技または第2抽選遊技が特定対応結果(特別外れ結果)であるか否かの判定を実行している。そして、特別第1始動入球部および第2始動入球部に遊技球が入球し易い第1遊技状態において、第1抽選遊技の特定対応結果が確定した場合には、第2抽選遊技の特定対応結果が確定した場合より遊技者にとって有利な結果が発生し易くなるようにしている。このため、遊技の多様化を図りつつ、さらに第1抽選遊技の価値を向上できる。
特徴B4.前記第1遊技状態は、通常第1遊技状態と特殊第1遊技状態とが含まれ、前記通常第1遊技状態中に、前記第1特別情報が前記第1特定情報群に対応しているとする特定対応結果または前記第2特別情報が前記第2特定情報群に対応しているとする特定対応結果が確定した場合、前記通常第1遊技状態から前記特殊第1遊技状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記通常第1遊技状態である場合には、前記第1報知の報知時間として前記第2報知の報知時間より短い時間を選択し易くされており、前記特殊第1遊技状態では、前記第1報知または前記第2報知の報知時間として、前記通常第1遊技状態と異なる報知時間を選択することがあり、
前記報知手段は、前記特定対応結果となる前記第1報知の報知時間が経過して前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した際、報知中の前記第2報知が存在し、かつ前記第2報知が前記付与対応結果の報知でない場合には当該第2報知を終了し、または前記特定対応結果となる前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定した際、報知中の前記第1報知が存在し、かつ前記第1報知が前記付与対応結果の報知でない場合には当該第1報知を終了することを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、通常第1遊技状態において、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特定対応結果が確定すると、第1報知の報知時間または第2報知の報知時間が変化するという新規な遊技性を付与できる。このため、遊技者が早期に遊技に飽きてしまうことを抑制できる。
特徴B5.前記通常第1遊技状態中に前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると前記特殊第1遊技状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記特殊第1遊技状態では、前記通常第1遊技状態より前記第1報知の報知時間として長いものを選択し易くされている、または前記通常第1遊技状態より前記第2報知の報知時間として短いものを選択し易くされていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、特殊第1遊技状態では、第1報知の報知時間として長いものが選択され易くなる、または第2報知の報知時間として短いものが選択され易くなる。つまり、特殊第1遊技状態では、単位時間当たりの第1抽選遊技の実行回数が少なくなり易くなる、または単位時間当たりの第2抽選遊技の実行回数が多くなり易くなる。換言すると、特殊第1遊技状態は、通常第1遊技状態より遊技者にとって不利な結果が発生し易い遊技状態となる。このため、遊技者は、通常第1遊技状態では、第2抽選遊技が特定対応結果とならないことも期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技者に適度な刺激を付与しつつ、遊技の多様化を図ることができる。
特徴B6.前記第1特定情報群および前記第2特定情報群は、前記第1抽選遊技が前記特定対応結果となる確率の方が前記第2抽選遊技が前記特定対応結果となる確率よりも高くなるように設定されていることを特徴とする特徴B3ないしB5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、第1抽選遊技が特定対応結果となる確率の方が、第2抽選遊技が特定対応結果となる確率よりも高くされている。このため、特徴B5の構成を備える場合には、通常第1遊技状態では、第1報知の報知時間が第2報知の報知時間より短くなり易く、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技よりも特定対応結果となり易いため、特殊第1遊技状態に移行し難くできる。例えば、第2抽選遊技が特定対応結果であり、当該特定対応結果に対応する第2報知が実行されているとしても、特定対応結果に対応する第1報知が先に終了(確定)することで当該第2報知が終了(消滅)するという遊技性を発生し易くできる。したがって、特殊第1遊技状態を備えることで遊技の多様化を図りつつ、過度に特殊第1遊技状態に移行することも抑制できるという新規な遊技性を遊技者に付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B7.前記特殊第1遊技状態において、前記第1報知の報知時間が経過して前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定する、または前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記通常第1遊技状態に移行することがあることを特徴とする特徴B5またはB6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、特殊第1遊技状態に移行した後に、特定対応結果が確定すると通常第1遊技状態に移行することがあるようにしている。このため、遊技者は、特殊第1遊技状態では、再び通常第1遊技状態に移行することも期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技の多様化を図ることができる。
特徴B8.前記特殊第1遊技状態において、前記第1抽選遊技または前記第2抽選遊技が所定回数実行されると、前記通常第1遊技状態に移行することがあることを特徴とする特徴B5に記載の遊技機。
特徴B8によれば、特殊第1遊技状態に移行した後に、所定回数の抽選遊技が実行されると通常第1遊技状態に移行することがあるようにしている。このため、遊技者は、特殊第1遊技状態では、再び通常第1遊技状態に移行することも期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技の多様化を図ることができる。
特徴B9.前記第1遊技状態は、前記通常第1遊技状態、前記特殊第1遊技状態に加えて、有利第1遊技状態が含まれ、前記特殊第1遊技状態において、所定条件が成立すると前記特殊第1遊技状態から前記有利状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記有利第1遊技状では、前記第1報知の報知時間として前記通常第1遊技状態および前記特殊第1遊技状態より短い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴B4ないしB8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B9によれば、第1報知の報知時間として、通常第1遊技状態および特殊第1遊技状態より短い報知時間が選択され易い有利第1遊技状態を有している。つまり、第1抽選遊技がさらに実行され易く、遊技者とって有利となり易い有利第1遊技状態を有している。そして、有利第1遊技状態は、特殊第1遊技状態から移行することがあるようにしている。このため、特殊第1遊技状態に移行した場合、遊技者は、第1報知の報知時間が長くなり易いという不利な状態に移行するものの、通常第1遊技状態よりも第1報知の報知時間が短くなり易い有利な状態に移行し得る機会を得ることができる。したがって、遊技の多様化を図りつつ、遊技者の遊技へのさらなる関心を向上できる。
特徴B10.前記第1遊技状態は、前記通常第1遊技状態、前記特殊第1遊技状態に加えて、有利第1遊技状態が含まれ、前記通常第1遊技状態中に、前記第1抽選遊技が前記第1特定情報群に対応しているとする特定対応結果となった場合に前記通常第1遊技状態から前記有利第1遊技状態に移行することがあると共に、前記第2抽選遊技が前記第2特定情報群に対応しているとする特定対応結果となった場合に前記通常第1遊技状態から前記特殊第1遊技状態に移行することがあり、
前記報知時間選択手段は、前記有利第1遊技状では、前記第1報知の報知時間として前記通常第1遊技状態および前記特殊第1遊技状態より短い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴B4ないしB9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B10によれば、第1報知の報知時間として、通常第1遊技状態および特殊第1遊技状態より短い報知時間が選択され易い有利第1遊技状態を有している。つまり、第1抽選遊技がさらに実行され易く、遊技者とって有利となり易い有利第1遊技状態を有している。このため、遊技者は、通常第1遊技状態では、第1抽選遊技が付与対応結果となることを期待しつつ、特定対応結果となることをさらに期待しながら遊技を継続できるため、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B11.前記遊技領域に配置され、開放状態と閉鎖状態との切り替えが可能にされた可変入球手段(第1可変入賞装置59、第2可変入賞装置60)と、
前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合、または前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合に前記可変入球手段の開閉制御を実行する可変入球手段制御手段(主側制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、を有し、
前記可変入球手段制御手段は、前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合には、前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合より、前記可変入球手段に前記遊技球が入球し易くなるように当該可変入球手段の開閉制御を実行することを特徴とする特徴B3ないしB10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B11によれば、第1抽選遊技の特定対応結果が確定した場合には、第2抽選遊技の特定対応結果が確定した場合より可変入球手段に遊技球が入球し易くなり、遊技者が得られる遊技球の期待数が高くなる。このような構成としても、第1抽選遊技の特定対応結果の方が第2抽選遊技の特定対応結果よりも遊技者にとって有利な結果が発生し易くなる構成を実現できる。
特徴B12.前記遊技領域に配置され、開放状態と閉鎖状態との切り替えが可能にされた特別可変入球手段(特別電動役物装置190)と、
前記特別可変入球手段に入球した前記遊技球が入球可能な特定領域(197)と、
前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合、または前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合に前記特別可変入球手段の開閉制御を実行する特別可変入球手段制御手段(主側制御装置91のMPU112における特別外れ結果対応処理を実行する機能)と、を有し、
前記特典付与手段は、前記特定領域を前記遊技球が通過したと判定すると前記特典遊技を付与すると共に、前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定したことに起因して前記特定領域を前記遊技球が通過した場合の方が、前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定したことに起因して前記特定領域を前記遊技球が通過した場合より、遊技者にとって有利な前記特典遊技を付与し易くされており、
前記報知手段は、前記特定対応結果となる前記第1報知の報知時間が経過して前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した際、報知中の前記第2報知が存在し、かつ前記第2報知が前記付与対応結果の報知でない場合には当該第2報知を終了し、または前記特定対応結果となる前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定した際、報知中の前記第1報知が存在し、かつ前記第1報知が前記付与対応結果の報知でない場合には当該第1報知を終了することを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B12によれば、第1抽選遊技または第2抽選遊技の特定対応結果が確定すると特定領域に遊技球が通過し得る状態が構成され、特定領域に遊技球が通過すると遊技者に特典遊技が付与される。このため、遊技の多様化を図ることができる。
また、第1抽選遊技の特定対応結果が確定した際に特定領域を遊技球が通過した場合の方が、第2抽選遊技の特定対応結果が確定した際に特定領域を遊技球が通過した場合より、遊技者にとって有利な特典遊技が付与される。このような構成としても、第1抽選遊技の特定対応結果の方が第2抽選遊技の特定対応結果よりも遊技者にとって有利な結果が発生し易くなる構成を実現できる。
特徴B13.前記第1特定情報群および前記第2特定情報群は、前記第1抽選遊技が前記特定対応結果となる確率の方が前記第2抽選遊技が前記特定対応結果となる確率よりも高くなるように設定されていることを特徴とする特徴B12に記載の遊技機。
特徴B13によれば、第1抽選遊技が特定対応結果となる確率の方が、第2抽選遊技が特定対応結果となる確率よりも高くされている。このため、例えば、第2抽選遊技が特定対応結果であり、当該特定対応結果に対応する第2報知が実行されているとしても、特定対応結果に対応する第1報知が先に終了(確定)することで当該第2報知が終了(消滅)するという遊技性を発生し易くできる。したがって、遊技の多様化を図りつつ、第2抽選遊技の特定対応結果が過度に発生することも抑制できるという新規な遊技性を遊技者に付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴B14.前記特典付与手段は、前記第1抽選遊技または前記第2抽選遊技が前記付与対応結果である場合、前記特定領域を前記遊技球が通過した場合より、遊技者にとって有利な前記特典遊技を付与し易くされており、
前記特別可変入球手段制御手段は、前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合の方が前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定した場合より、前記特定領域に前記遊技球が入球し難くなるように、前記特別可変入球手段の開閉制御を実行することを特徴とする特徴B12またはB13に記載の遊技機。
特徴B14によれば、第1抽選遊技の特定対応結果が確定した場合には、第2抽選遊技の特定対応結果が確定した場合より、特定領域に遊技球が入球し難くされている。つまり、特徴B13の構成を備える場合には、第1抽選遊技の特定対応結果が確定して特定領域が開放され易いが、特定領域を遊技球が通過して特典遊技が付与され難くなる。そして、第1抽選遊技または第2抽選遊技が付与対応結果となった場合の方が、特定領域を通過した場合より遊技者にとって有利な特典遊技が付与され易くなっている。このため、遊技の多様化を図りつつ、遊技者にとって有利な特定遊技が付与され易い構成とでき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
(3)特徴C群
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の特典遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が実行される。そして、抽選結果が特典遊技状態への移行に当選するものである場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば、遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、このような遊技機においては、遊技領域に第1始動口および第2始動口という異なる始動口を設け、第1始動口または第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、特典遊技状態に移行させるか否かの抽選を行うものも提案されている。この場合、第1始動口に遊技球が入球したことを契機とした抽選と、第2始動口に遊技球が入球したことを契機とした抽選とを並列して(同時に)実行する遊技機も提案されている(例えば、特開2005−319221号公報参照)。
ところで、このような遊技機では、遊技者の遊技への関心を向上させることが望まれている。特徴C群は、この課題を解決するものである。
特徴C1.遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段(遊技球発射機構44)と、
前記遊技領域に配置され、前記遊技球が入球可能な第1始動入球部(特別第1始動口57)および前記第2始動入球部(第2始動口58)と、
前記第1始動入球部に前記遊技球が入球したことに基づいて第1特別情報を取得すると共に、前記第2始動入球部に前記遊技球が入球したことに基づいて第2特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置91のMPU112における保留情報の取得処理を実行する機能)と、
取得した前記第1特別情報、および前記第2特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段(主制御装置91のMPU112における特別情報判定処理を実行する機能)と、
前記付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の前記第1特別情報、または前記第2特別情報が前記当否情報群に対応しているとする付与対応結果となると遊技者に特典遊技(例えば、長時間態様にて第1可変入賞装置59または第2可変入賞装置60を開閉制御する開閉実行モード)を付与する特典付与手段(主制御装置91のMPU112における開閉実行モードを実行する機能)と、を備え、
前記付与判定手段は、前記第1特別情報の前記付与判定と前記第2特別情報の前記付与判定とを並列して実行し、
前記第1特別情報に対する前記付与判定を第1抽選遊技とし、前記第2特別情報に対する前記付与判定を第2抽選遊技とすると、
前記第1抽選遊技の結果を第1報知として実行すると共に前記第2抽選遊技の結果を第2報知として実行し、かつ前記第1報知と前記第2報知とを並列して実行可能とされた報知手段(音声ランプ制御装置92および表示制御装置93)と、
前記第1報知の報知時間および前記第2報知の報知時間を選択する報知時間選択手段(主制御装置91のMPU112における変動表示時間の把握処理を実行する機能)と、を有し、
前記付与判定手段は、前記第1抽選遊技として、当該第1抽選遊技が前記付与対応結果でないと判定した場合に前記第1特別情報が前記付与情報における第1特定情報群に対応しているか否かの特定判定を実行すると共に、前記第2抽選遊技として、当該第2抽選遊技が前記付与対応結果でないと判定した場合に前記第2特別情報が前記付与情報における第2特定情報群に対応しているか否かの特定判定を実行し、
前記報知手段は、前記特定対応結果となる前記第2抽選遊技が存在すると判定した場合、当該第2抽選遊技に対応する前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の特定対応結果が確定すると、前記特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆することを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、第1抽選遊技と第2抽選遊技とが並列して(同時に)実行されるため、抽選遊技の効率化を図ることができる。また、第2抽選遊技の特定対応結果(特別外れ結果)が確定すると、当該特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆する。このため、告知または示唆された内容に基づき、遊技者に遊技の進め方を自身に選択させるという新規な遊技性を付与できる。
特徴C2.前記報知手段は、前記特定対応結果となる前記第1報知の報知時間が経過して前記第1抽選遊技の前記特定対応結果が確定した際、報知中の前記第2報知が存在し、かつ前記第2報知が前記付与対応結果の報知でない場合には当該第2報知を終了することを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、例えば、第2抽選遊技が特定対応結果であり、当該特定対応結果に対応する第2報知が実行されているとしても、特定対応結果に対応する第1報知が先に終了(確定)することで当該第2報知が終了(消滅)する。このため、遊技者は、第2報知の報知時間が経過することで遊技状態が移行することが告知、または報知された場合、特定対応結果に対応する第1報知が先に終了(確定)することで当該第2報知が終了(消滅)することを期待しながら遊技を継続するという遊技性、または当該第2報知が終了(消滅)しないように遊技球の発射を停止し、第1抽選遊技が実行されないようにするという遊技性を選択できる。つまり、特徴C2によれば、遊技者に自身の選択によって遊技性が変化するという新規な遊技性を付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴C3.前記第1始動入球部は、通常第1始動入球部(第1始動口56)と、特別第1始動入球部(特別第1始動口57)と、を有し、
遊技状態のうち、所定の基準タイミング(例えば、高頻度サポートモードの開始)から所定の終了タイミング(例えば、高頻度サポートモードの終了)までを第1遊技状態(例えば、高頻度サポートモード)とし、前記第1遊技状態と異なる遊技状態を第2遊技状態(例えば、低頻度サポートモード)とすると、
前記通常第1始動入球部、前記特別第1始動入球部、および前記第2始動入球部は、前記第1遊技状態である場合、前記特別第1始動入球部および前記第2始動入球部に前記通常第1始動入球部より前記遊技球が入球し易くなるように配置され、前記第2遊技状態である場合、前記通常第1始動入球部に前記特別第1始動入球部および前記第2始動入球部より前記遊技球が入球し易くなるように配置され、
前記第1遊技状態は、通常第1遊技状態、前記通常第1遊技状態より遊技者にとって不利となり易い特殊第1遊技状態、前記通常第1遊技状態より遊技者にとって有利となり易い有利第1遊技状態とが含まれ、前記通常第1遊技状態中に、前記特定対応結果となる前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記通常第1遊技状態から前記特殊第1遊技状態、または前記有利第1遊技状態のいずれかに移行することがあり、
前記報知手段は、前記通常第1遊技状態において前記特定対応結果となる前記第2抽選遊技が存在すると判定した場合、当該第2抽選遊技に対応する前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の特定対応結果が確定すると、前記通常第1遊技状態から前記特殊第1遊技状態または前記有利第1遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆することを特徴とする特徴C1またはC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、第1抽選遊技および第2抽選遊技が共に実行され易い第1遊技状態において、第2抽選遊技の特定対応結果(特別外れ結果)が確定すると、通常第1遊技状態から特殊第1遊技状態または有利第1遊技状態に移行することがあるようにしている。
このため、遊技の多様化を図ることができる。
また、特徴C2の構成を備える場合、通常第1遊技状態から遊技者にとって不利となり易い特殊第1遊技状態に移行することが告知、または示唆された場合、遊技者は、特定対応結果に対応する第1報知が先に終了(確定)することで当該第2報知が終了(消滅)することを期待しながら遊技を継続するという遊技性を選択できる。また、第2報知の報知時間が経過することで通常第1遊技状態から遊技者にとって有利となり易い有利第1遊技状態に移行することが告知、または示唆された場合、遊技者は、当該第2報知が終了(消滅)しないように遊技球の発射を停止し、第1抽選遊技が実行されないようにするという遊技性を選択できる。つまり、特徴C3によれば、遊技者に自身の選択によって遊技性が変化するという新規な遊技性を付与でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴C4.前記特殊第1遊技状態において、前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記通常第1遊技状態または前記有利第1遊技状態に移行することがあることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C4によれば、特殊第1遊技状態に移行した後に、第2抽選遊技の特定対応結果が確定すると通常第1遊技状態または有利第1遊技状態に移行することがあるようにしている。このため、遊技者は、特殊第1遊技状態では、通常第1遊技状態または有利第1遊技状態に移行することも期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技の多様化を図ることができる。
特徴C5.前記特殊第1遊技状態において、前記第1抽選遊技または前記第2抽選遊技が所定回数実行されると、前記通常第1遊技状態、または前記有利第1遊技状態に移行することがあることを特徴とする特徴C3またはC4に記載の遊技機。
特徴C5によれば、特殊第1遊技状態に移行した後に、第1抽選遊技または第2抽選遊技が所定回数実行されると、通常第1遊技状態または有利第1遊技状態に移行することがあるようにしている。このため、遊技者は、特殊第1遊技状態では、通常第1遊技状態または有利第1遊技状態に移行することを期待しながら遊技を継続できる。したがって、遊技の多様化を図ることができる。
特徴C6.前記報知時間選択手段は、前記通常第1遊技状態では、前記第1報知の報知時間として、前記第2報知の報知時間より短い時間を選択し易くされていることを特徴とする特徴C3ないしC5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C6によれば、特徴C3の構成を備える場合、通常第1遊技状態から特殊第1遊技状態に移行する告知、または示唆がされている場合には、遊技者は、第1抽選遊技の特定対応結果が確定して第2報知が終了(消滅)することを期待しながら遊技を継続する。このため、第1報知の報知時間が第2報知の報知時間より短くされていることにより、第1報知が実行される回数を増加することができ、第2報知が終了(消滅)するという遊技性を発生し易くできる。したがって、特殊第1遊技状態を備えることで遊技の多様化を図りつつ、過度に特殊第1遊技状態に移行することも抑制でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴C7.前記特典付与手段は、前記第1特別情報が前記付与対応結果である場合、前記第2特別情報が前記付与対応結果である場合より、遊技者に有利な前記特典遊技を付与し易くされており、
前記報知時間選択手段は、前記第1報知の報知時間として、前記特殊第1遊技状態では前記通常第1遊技状態より長い報知時間を選択し易くされており、前記有利第1遊技状態では前記通常第1遊技状態より短い報知時間を選択し易くされている特徴C3ないしC6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C7によれば、第1特別情報が付与対応結果となった場合の方が第2特別情報が付与対応結果となった場合より遊技者に有利な特典遊技が付与され易いため、単位時間(例えば、1分間)内の第1抽選遊技の実行回数が第2抽選遊技の実行回数より多い方が遊技者にとって有利な結果が発生し易い。また、特徴C7では、通常第1遊技状態、特殊第1遊技状態、有利第1遊技状態の第1報知時間を変更することで遊技者にとって有利となり易い遊技状態、または不利となり易い遊技状態を構成している。このため、簡素な構成で遊技者にとって有利となり易い遊技状態、または不利となり易い遊技状態を実現できる。
特徴C8.前記第1特定情報群および前記第2特定情報群は、前記第1抽選遊技が前記特定対応結果となる確率の方が前記第2抽選遊技が前記特定対応結果となる確率よりも高くなるように設定されていることを特徴とする特徴C3ないしC7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C8によれば、第1抽選遊技が特定対応結果となる確率の方が、第2抽選遊技が特定対応結果となる確率よりも高くされている。このため、通常第1遊技状態から特殊第1遊技状態に移行する告知、または示唆がされている場合には、遊技者は、第1抽選遊技の特定対応結果が確定して第2報知が終了(消滅)することを期待しながら遊技を継続する。このため、第1抽選遊技の方が第2抽選遊技より特定対応結果となり易くされていることにより、第2報知が終了(消滅)するという遊技性を発生し易くできる。したがって、特殊第1遊技状態を備えることで遊技の多様化を図りつつ、過度に特殊第1遊技状態に移行することも抑制でき、遊技者の遊技への関心を向上できる。
特徴C9.前記報知手段は、前記特定対応結果となる前記第2報知を実行している際、前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆することを特徴とする特徴C1ないしC8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C9によれば、第2報知を実行している際、特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆している。このため、遊技者の各報知に対する関心を向上できる。
特徴C10.前記報知手段は、前記第1報知を開始する際、前記特定対応結果となる前記第2抽選遊技の前記第2報知を実行している場合には、前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆を含む前記第1報知を実行する特徴C8に記載の遊技機。
特徴C10によれば、第1報知を開始する際、報知中の第2報知が特定対応結果となる場合には、当該第2報知の報知時間が経過すると特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆を含む第1報知を実行する。このため、第1報知および第2報知に関する遊技者の関心を共に向上できる。
特徴C11.前記報知手段は、前記付与対応結果または前記特定対応結果でない前記第1報知を開始する際、前記特定対応結果となる前記第2抽選遊技の前記第2報知を実行している場合には、前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆を含む前記第1報知を実行する特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11によれば、付与対応結果または特定対応結果でない第1報知を実行する際、特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆を含む第1報知を実行する。このため、当該告知または示唆が付与対応結果または特定対応結果を報知する際の妨げにならず、遊技者が混乱してしまうことを抑制できる。
特徴C12.前記情報取得手段の取得した前記第2特別情報を所定の規定数を上限として記憶する取得情報記憶手段(特別図柄保留球格納エリア114b)と、
前記取得情報記憶手段に記憶される前記第2特別情報が前記付与判定の対象となった場合における判定結果に対応する情報を、当該第2特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて特定する先特定手段(主制御装置91のMPU112における保留予告用の確認処理を実行する機能)と、を有し、
前記報知手段は、前記先特定手段にて前記第2特別情報が前記特定対応結果になると判断された場合には、前記先特定手段による特定対象となった前記第2特別情報が前記付与判定の対象となるよりも前のタイミングにおいて、前記第2報知の報知時間が経過して前記第2抽選遊技の前記特定対応結果が確定すると、前記特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆することを特徴とする特徴C1ないしC11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C12によれば、特定対応結果となる第2特別情報が付与判定される前に、特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを告知、または示唆している。つまり、特定対応結果が確定する前と異なる遊技状態に移行することがあることを先報知している。このため、特に特徴C3の構成を備える場合には、有利第1遊技状態に移行することが告知、または示唆された場合には、遊技者は、有利第1遊技状態に移行する第2報知が開始される前に遊技球の発射を停止することにより、特定対応結果となる第2報知中に第1抽選遊技が実行され難くできる。つまり、特定対応結果となる第2報知が終了(消滅)してしまうことを抑制できる。このため、遊技者にとって有利な遊技状態に移行する機会が消滅し難くなり、遊技者の遊技への関心を向上できる。
<その他>
従来より、例えば、パチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球したことを契機として、当たり遊技状態等の特典遊技状態に移行させるか否かの抽選が行われる。また、例えば、遊技領域に設けられた表示装置では、上記抽選が行われたことに基づいて絵柄の変動表示が開始され、当該変動表示の最終的な停止表示に際して上記抽選結果に応じた停止結果が表示されるという1遊技回分の表示演出が実行される。そして、抽選結果が特典遊技状態への移行に当選するものである場合には、1遊技回分の表示演出が実行された後等において、例えば、遊技領域に設けられた可変入球装置の開閉が実行され、可変入球装置への入球数に応じた遊技球の払出が実行される。
また、このような遊技機においては、遊技領域に第1始動口および第2始動口という異なる始動口を設け、第1始動口または第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、特典遊技状態に移行させるか否かの抽選を行うものも提案されている(例えば、特許文献1:特開2004−41547号公報)。
ところで、このような遊技機では、遊技者の遊技への関心をさらに向上させることが望まれている。
本技術的思想は上記点に鑑み、遊技者の遊技への関心を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
<手段>
上記目的を達成するための技術的思想1の遊技機は、遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、遊技領域に配置され、遊技球が入球可能な第1始動入球部と、遊技領域に配置され、遊技球が入球可能であり、遊技球の流下方向において、第1始動入球部よりも下流側に位置する第2始動入球部と、第1始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて第1特別情報を取得すると共に、第2始動入球部に遊技球が入球したことに基づいて第2特別情報を取得する情報取得手段と、取得した第1特別情報、および第2特別情報が付与情報における当否情報群に対応しているか否かの付与判定を実行する付与判定手段と、付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の第1特別情報、または第2特別情報が当否情報群に対応しているとする付与対応結果となると遊技者に特典遊技を付与する特典付与手段と、を備え、付与判定手段は、第1特別情報の付与判定を第2特別情報の付与判定よりも先に実行し、特典付与手段は、第1特別情報が付与対応結果である場合、第2特別情報が付与対応結果である場合より、遊技者に有利な特典遊技を付与し易い遊技機において、第1特別情報に対する付与判定を第1抽選遊技とし、第2特別情報に対する付与判定を第2抽選遊技とすると、第1抽選遊技の判定結果を第1報知として実行し、第2抽選遊技の判定結果を第2報知として実行する報知手段と、第1報知の報知時間および第2報知の報知時間を選択する報知時間選択手段と、を有し、付与判定手段は、第1報知または第2報知が実行されている場合には、実行されている第1報知または第2報知が終了した後、第1抽選遊技または第2抽選遊技を実行し、報知時間選択手段は、第1報知の報知時間として、第2報知が実行され難くなる時間を選択することを特徴としている。
<効果>
これによれば、第1抽選遊技が付与対応結果(当たり結果)となった場合の方が、第2抽選遊技が付与対応結果(当たり結果)となった場合より、遊技者にとって有利な結果が発生し易くされている。このため、遊技者は、第1抽選遊技で付与対応結果となることを期待しつつ遊技を実行する。そして、第1抽選遊技が第2抽選遊技より先(優先的)に実行され、第1報知の報知時間として第2報知が実行され難くなる時間が選択される。このため、第2抽選遊技が実行され難くなり、第2抽選遊技が実行されることによって遊技者に不利な結果が発生することが抑制される。したがって、遊技者の遊技に対する関心を向上できる。