一態様では、例えば治療剤などの液体を分注するためのポンプアセンブリが提供される。以下の説明において、用語「長手方向」は、近位−遠位軸を指す。ベースに取り付けられたカバーのように、ベースから枢動し得る要素の近位および遠位の用語に関して、近位および遠位という用語は、本明細書に記載のポンプアセンブリの閉鎖状態を参照にして作られる。
ある実施の形態では、ポンプアセンブリは、遠位端部および近位端部を有するハウジングを備え、ハウジングは、ベースおよびカバーを備え、カバーは、カバーがベースから昇降可能なようにベースの近位端部に側に枢動可能に接続され、ベースは、プランジャを有するチャンバボディを受け入れるようになっている。チャンバボディは、プランジャを受け入れるための吐出口およびボアまたは内腔を画定し、プランジャは、プランジャを押すことによって吐出口を通ってチャンバの内容物を押し出すように、ボアまたは内腔にスライド可能に配置される。チャンバボディは、プランジャを受け入れるためにボアまたは内腔の一端に開口部を有し、この開口部は、末端部とも呼ばれる面またはフランジを有することができ、面またはフランジは、横方向にチャンバボディから離れるように延在し、プランジャを押すときにチャンバボディを保持するように構成されている。
プランジャに力を加えるために、ポンプアセンブリは、ベースにスライド係合され、プランジャの頭部に接触するよう寸法決めされたプッシャーと、ベースにスライド係合され、カバーを上昇させることによってベース内において近位方向に移動され、カバーを下降させることによってベース内において近位方向に移動されるようカバーに連結されたプラーと、スプリングであって、その第1部分においてプラーに接続され、その第2部分においてプッシャーに接続され、カバーを下降させることによってプラーを遠位に移動させることにより、接続された当該スプリングを介してプッシャーを遠位にスライド移動させ、プランジャを有するチャンバボディがベースに着座したときにプランジャの頭部に接触して力を加えさせるスプリングと、備える。
ポンプアセンブリのある実施の形態では、プラーに連結されたカバーは、特にプッシャーがプランジャーの頭部に係合しているときに、プラーを遠位に移動させ、スプリングに張力を発生させるための力を発生させるレバーとして働く。ある実施の形態では、ネゲータ(negator)スプリングの使用は、プッシャーに実質的に一定の力を発生させて、治療流体の安全な投与のための定圧ポンプを提供することを可能にする。定圧ポンプは、安全で制限された一定の圧力を生成し、その結果、患者の安全性が向上する。特に、注入システムに使用される定圧ポンプは、流量を開始および維持することができるが、患者内で制限が生じた場合、結果として生じるシステム内の背圧は、自動かつ即時に流量を減少させる結果となる。なぜなら、定圧ポンプを備えた注入システムは背圧および流量に基づいて平衡状態で動作するためである。
いくつかの実施の形態では、ポンプアセンブリは、近位端部および遠位端部を有する拡張可能なベースであって、第1ベース部分および第2ベース部分を備え、第1ベース部分は、第1ベース部分および第2ベース部分がコンパクト位置と拡張位置との間を互いに対してスライド移動可能に第2ベース部分とスライド係合し、拡張位置にある当該ベースは、プランジャを有するチャンバボディであって、ボアおよび吐出口を画定し、プランジャがスライド可能にボア内に配置されるチャンバボディが着座するよう適合されるベースと、ベースにスライド係合するプッシャーであって、プランジャの頭部と接触するよう寸法決めされるプッシャーと、ベースにスライド係合するプラーと第1端部と第2端部を含むスプリングであって、第1端部はプラーに接続され、第2端部はプッシャーに接続されるスプリングと、を備え、プランジャを有するチャンバボディがハウジングに着座したときにプラーを遠位側にスライド移動させることにより、プッシャーがプランジャの頭部に接触して力を加える。ある実施の形態において、プラーはスプリングの第1端部に接続され、プラーはバネの第2の部分に接続される。
いくつかの実施の形態では、ポンプアセンブリは、注射器ポンプアセンブリであり、チャンバボディは注射器バレルを備え、プランジャは注射器プランジャであり、拡張位置にあるベースは、拡張された、例えば完全に拡張された注射器プランジャを有する注射器を着座させるよう適合される。
ある実施の形態では、ポンプアセンブリの様々な構成によって、プラーアセンブリを遠位に移動させることができる。例えば、プラーを遠位方向に手動で引っ張ることができ、引っ掛けを使用してプラーをその遠位位置に保持することができる。引っ掛け、例えば、プラーを遠位の位置に保持するフックであってもよい。別の実施の形態では、ポンプアセンブリ内に構成されたラチェット(ratchet)を用いてプラーを遠位に移動させることができる。ポンプは、カバーを備えていてもいなくてもよい。
上述したように、好ましい実施の形態では、ベースにスライド可能に係合されたプラーの動きは、カバーを下降させるとプラーをベース内で遠位に移動させ、カバーを上昇させるとプラーをベース内で近位に移動させるようにベースに取り付けられたカバーに連動する。コンパクト化された形態と拡張された形態との間で調節可能なポンプアセンブリを提供するために、カバーは、拡張可能なベースがコンパクト化された位置と拡張された位置との間でスライド移動するときにベースを覆うように寸法決めされる拡張可能なカバーを含む。
ある実施の形態では、ポンプアセンブリは、遠位端部および近位端部を有するハウジングであって、(a)第1ベース部分および第2ベース部分を備え、第1ベース部分は、第1ベース部分および第2ベース部分がコンパクト位置と拡張位置との間を互いに対してスライド移動可能に第2ベース部分とスライド係合し、拡張位置にある当該ベースは、プランジャを有するチャンバボディであって、ボアおよび吐出口を画定し、プランジャがスライド可能にボア内に配置されるチャンバボディが着座するよう適合されるベースと、(b)第1カバー部分および第2カバー部分を備える拡張可能なカバーであって、第1カバー部分は第2カバー部分とスライド係合し、当該カバーは、当該カバーが開閉可能な位置で、かつ、当該カバーが閉じ位置にあるとき、第2ベース部分を第1ベース部分に対してスライド移動させることにより第2カバー部分を第1カバー部分に対して移動させるようベースに枢動可能に連結されたカバーと、を備えるハウジングと、ベースとスライド係合するプッシャーであって、プランジャの頭部と接触するよう寸法決めされるプッシャーと、ベースとスライド係合するプラーと、第1端部と第2端部を含むスプリングであって、第1端部はプラーに接続され、第2端部はプッシャーに接続されるスプリングと、カバーおよびプラーに枢動可能に連結された第1リンク機構であって、当該第1リンク機構のピボットが、カバーが下降したときにプラーを遠位端部に向かって移動させ、カバーが持ち上げられたときにプラーを近位端部に向かって移動させるよう配置された第1リンク機構と、備え、プランジャを有するチャンバボディがハウジング内に着座しているときにカバーを下降させることによってプラーを遠位端部に向かって移動させることによって、プッシャーがプランジャの頭部に接触して力を加える。
いくつかの実施の形態では、カバーは、閉じ位置にあるベースを受けるための周辺フランジまたはリップを有することができる。ある実施の形態では、第1カバー部分は、ベースの第1ベース部分を受け入れるように適合された周辺フランジまたはリップを有する。いくつかの実施の形態では、第2カバー部分は、ベースの第2ベース部分を受け入れるように適合された周辺フランジまたはリップを有する。
ある実施の形態では、カバーをプラーに枢動可能に連結するために、第1リンク機構は、第1ピボットポイントヒンジによって第1リンク機構の第1端部においてカバーに枢動可能に接続され、第2ピボットポイントヒンジによって第1リンク機構の第2端部においてプラーに枢動可能に接続され、第1リンク機構は、カバーの動きをプラーの動きに効率的に変換させるのに十分に剛性を有する。ある実施の形態では、第1リンク機構は、ハウジング上でプッシャーに向かってある角度で曲げられる。特に、第1リンク機構は、規定の角度で曲げられて曲りリンク機構を形成する。特定の実施の形態では、曲り角は鈍角である。いくつかの実施の形態では、曲りリンク機構の曲り部のポイントは、リンク機構の中心からオフセットしてプラーの近位にあり、第1部分が第2部分よりも短い少なくとも2つの部分を有する曲りリンク機構を提供する。より短い部分である第1部分は、枢動可能にプラーに取り付けられ、より長い部分である第2部分は、枢動可能にカバーに取り付けられる。ある実施の形態では、リンク機構へのカバーの取付点(位置)は、カバーが閉じ位置にあるときにリンク機構がハウジング内にあるような位置である。
いくつかの実施の形態では、注射器ポンプアセンブリは、カバーをプラーに枢動可能に連結する第2リンク機構であって、当該第2リンク機構のピボットが、第2リンク機構が、第1リンク機構とともに、カバーが下降するときにプラーを遠位端部に向けて移動させ、第2リンク機構が、第1リンク機構とともに、カバーが持ち上げられたときにプラーを近位端部に向けて移動させるように配置された第2リンク機構をさらに備える。第2リンク機構は、第3ピボットポイントヒンジによって、第2リンク機構の第1端部でカバーに枢動可能に接続され、第4のピボットポイントヒンジによって、第2リンク機構の第2端部でプラーに枢動可能に接続される。第2リンク機構は、カバーの移動をプラーの移動に効率的に変換させるのに十分な剛性を有する。ある実施の形態では、第2リンク機構は、ハウジング上のプッシャーに向かってある角度で曲げられる。特に、第2リンク機構は、規定された角度で曲げられて曲りリンク機構を形成する。いくつかの実施の形態では、第2リンク機構の曲り角は、鈍角である。いくつかの実施の形態では、曲りリンク機構の曲り部のポイントは、第2リンク機構の中心からオフセットしてプラーの近位にあり、第1部分が第2部分よりも短い少なくとも2つの部分を有する曲りリンク機構を提供する。より短い部分である第1部分は、枢動可能にプラーに取り付けられ、より長い部分である第2部分は、枢動可能にカバーに取り付けられる。ある実施の形態では、第2リンク機構へのカバーの取付点は、カバーが閉じ位置にあるときにリンク機構がハウジング内にあるような位置である。
様々な実施の形態では、プラーの移動と連動される第1リンク機構および第2リンク機構の移動を維持するために、第1リンク機構の曲り角は、第2リンク機構の曲り角と実質的に同一である。加えて、第1リンク機構および第2リンク機構は実質的に同じ長さであり、特に、曲り部のポイントは、第1リンク機構の第1部分が第2リンク機構の第1部分と実質的に同じ長さで、第1リンク機構の第2部分が第2リンク機構の第2部分と実質的に同じ長さとなるように、第1リンク機構と第2リンク機構で実質的に同一である。
カバーが上昇または下降するときに第1リンク機構および第2リンク機構を平行移動させるために、カバーに第1リンク機構を枢着させるカバー上の位置または配置と、第2リンク機構を枢着させるカバー上の位置は、近位端から実質的に等しい距離にある。さらに、第1リンク機構に最も近いカバーの側縁からの第1リンク機構を枢着させるカバー上の位置と、第2リンク機構に最も近いカバーの側縁から第2リンク機構を枢着させるカバー上の位置もまた、実質的に同じ距離である。
いくつかの実施の形態では、第1リンク機構および第2リンク機構は、長手方向に直線状であってもよく、あるいは、第1リンク機構および第2リンク機構は、例えば、カバーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離と、プラーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離との差に適応するように、長手方向軸に沿って曲がっていてもよい。ある実施の形態では、プラーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離がカバーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離に比べてより短くなるように、第1リンク機構は、内側にオフセットされた曲り部を有し、第2リンク機構は、対応する、内側にオフセットされた曲り部を有する。いくつかの実施の形態では、プラーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離がカバーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離に対して、カバーに対する第1リンク機構および第2リンク機構の枢着点の離間した距離がより短くなるように、第1リンク機構は、外側にオフセットされた曲り部を有し、第2リンク機構は、対応する、外側にオフセットされた曲り部を有する。
様々な実施の形態では、ポンプアセンブリは、拡張可能なベースを有する。ベースは、第1ベース部分および第2ベース部分を備え、第1ベース部分および第2ベース部分はスライド係合状態にある。ある実施の形態では、第1ベース部分は、一方の壁は第1ベース部分の一方の側縁にあり、他方の壁は第1ベース部分の他方の側縁にある第1の一対の対向するベース側壁と、第1ベース部分の遠位壁と、 遠位壁の反対側の開口端と、を含む。様々な実施の形態では、第1ベース部分の遠位壁は、チャンバボディの吐出口のための、ある実施の形態では本明細書でさらに説明するようにルアーロケータのための開口を提供する凹部、例えばオープンカラーのような部分的に円形の凹部を有する。ある実施の形態では、第2ベース部分は、一方の壁は第2ベース部分の一方の側縁にあり、他方の壁は第2ベース部分の他方の側縁にある第2の一対の対向するベース側壁と、以下にさらに説明するようにある実施の形態ではヒンジアセンブリを含む第2ベース部分の近位壁と、近位壁の反対側の開口端と、を含む。第1ベース部分の開口端は、第1ベース部分と第2ベース部分とがスライド係合しているときに、第2ベース部分の開口端に面する。
いくつかの実施の形態では、第1ベース部分と第2ベース部分とは、互いに対して伸縮関係(telescoping relation)にある。限定ではなく一例として、第2ベース部分は、第1ベース部分および第2ベース部分が互いに対してスライド移動可能なように、第1ベース部分に嵌合するように適合される。
種々の実施の形態において、ベースガイドシステムは、第1ベース部分上または第2ベース部分上に配置され、第1ベース部分および第2ベース部分を、コンパクト位置と拡張位置との間で互いに対してスライド移動可能に案内する。様々な実施の形態において、ベースガイドシステムは、第1ベース部分および第2ベース部分がスライド係合するときに、第1ベース部分が第2ベース部分から垂直分離するのを防止する。いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムはまた、例えば、注射器などのプランジャを有するチャンバボディがベースに着座し、プランジャの頭部に力を加えるためにカバーが閉じられ又は下げられたときに、スライド係合された第1ベース部分および第2ベース部分にかかる垂直応力に耐えるのに十分な剛性を提供する。
様々なタイプのベースガイドシステムが、ポンプアセンブリのために実施され得る。いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分または第2ベース部分に長手方向に配置されたベースガイドバーまたはアームと、第1ベース部分または第2ベース部分の対応する相補的なベースガイドスロットと、を備え、ベースガイドバーまたはアームは、第2ベース部分または第1ベース部分の対応する相補的なベースガイドスロットにスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、ベースガイドバーまたはアームは、細長いプレートまたはステー(stay)であり、相補的なベースガイドスロットは、細長いプレートをスライド可能に係合するように寸法決めされた細長い長方形の凹部である。他の実施の形態では、ガイドバーまたはアームは、円筒形ロッドのようなロッドであり、相補的なベースガイドスロットは、ロッドをスライド可能に係合するように寸法決めされた穴または内腔である。
いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分および第2ベース部分に長手方向に配置されたベースガイドレールと、第2ベース部分または第1ベース部分の相補的なベースガイドトラックとを備え、 ベースガイドレールは、第2ベース部分または第1ベース部分の対応する相補的なベースガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分および第2ベース部分に長手方向に配置されたT字形状の断面を有するベースガイドレールと、第2ベース部分または第1ベース部分にT字形状の断面空間を有するベース線形溝またはスロットを含む対応する相補的なベースガイドトラックとを備え、 ベースガイドレールは、第2ベース部分または第1ベース部分のベース線形溝またはスロットを含む対応するベースガイドトラックにスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、2つ以上のベースガイドレールであって、それぞれ第1ベース部分または第2ベース部分にT字形状の断面を有する2つ以上のベースガイドレールと、2つ以上のベース線形溝またはスロットであって、それぞれ第2ベース部分または第1ベース部分にT字形状の断面空間を有する2つ以上のベース線形溝またはスロットを含む対応する相補的なベースガイドトラックと、を備え、ベースガイドレールは対応するベースガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、L字形状の断面を有するベースガイドレールと、第2ベース部分または第1ベース部分にL字形状の断面空間を有する対応するベース線形溝またはスロットと、を備え、ベースガイドレールは、第2ベース部分または第1ベース部分の対応する相補的なベース線形溝またはスロットにスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分または第2ベース部分にL字形状の断面を有する2つ以上のベースガイドレールと、2つ以上の線形溝またはスロットであって、それぞれ第2ベース部分または第1ベース部分にL字形状の断面空間を有する2つ以上の線形溝またはスロットを含む対応する相補的なベースガイドトラックと、を備え、ベースガイドレールは、対応するベースガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿ったベースリニアレールと、線形溝またはチャネルを含む対応するベースリニアトラックと、を備え、ベースリニアレールは、第2ベース部分または第1ベース部分の対応する相補的な線形溝またはチャネルにスライド可能に嵌合する。ある実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿った2つ以上のリニアレールと、2つ以上の線形溝を含む対応する相補的なベースリニアトラックと、を備え、ベースリニアレールは、対応する相補的なベースガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿ったベースリムと、第2ベース部分または第1ベース部分のリムに相補的な対応する溝またはチャネルと、を備え、ベースリムは、第2ベース部分または第1ベース部分の対応する相補的な溝またはチャネルにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿ったベースエッジフランジを備え、ベースエッジフランジは、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁または第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁にスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、ベースエッジフランジはL字形状であり、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁または第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁とスライド可能に嵌合する。ある実施の形態では、ベースエッジフランジは、C、J、またはU字形状のカールを形成するように下方に曲がり、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁または第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁とスライド可能に嵌合する。
他の実施の形態では、ベースガイドシステムは、第1ベース部分または第2ベース部分に一対の二重側壁を備え、各二重側壁は、その間に空間を画定し、第2ベース部分の第2の一対の側壁の各側壁または第1ベース部分の第1の一対の側壁の各側壁は、二重壁の間の空間を介して対応する二重壁にスライド可能に係合する。
様々な実施の形態では、ベースは単一のベースガイドシステムを有し、他の実施の形態では少なくとも2つ以上のベースガイドシステムを有する。いくつかの実施の形態では、ベースは、第1ガイドシステムおよび第2のガイドシステムを有する。いくつかの実施の形態では、第1ベースガイドシステムは、第2ベースガイドシステムと同じ形態のガイドシステムである。いくつかの実施の形態では、第1ベースガイドシステムは、第2ガイドシステムとは異なる形態のガイドシステムである。
コンパクト位置から拡張位置へとスライド移動するときに第1ベース部分と第2ベース部分が分離するのを防止するために、ベースはベースストップをさらに備える。ある実施の形態では、ベースストップは、第1ベース部分および第2ベース部分がコンパクト位置から拡張位置にスライド移動したときに第1ベース部分および第2ベース部分が分離するのを防止するために、第1ベース部分または第2ベース部分に存在する。この目的のために、様々なタイプのストップを使用することができる。いくつかの実施の形態では、ベースストップは、第1ベース部分または第2ベース部分の戻り止め要素と、第2ベース部分または第1ベース部分の対応するカウンタ戻り止め要素とをそれぞれ備えることができる。様々な実施の形態では、戻り止め要素は、ねじ、突起、ナブ(nub)、またはフランジであってもよく、カウンタ戻り止め要素は、戻り止め要素を受け入れる相補的な凹部、くぼみまたは穴を備えることができる。いくつかの実施の形態では、カウンタ戻り止め要素は、対応する第2ベース部分または第1ベース部分に存在するスプリングつまみ(spring tab)である。いくつかの実施の形態では、戻り止め要素は、第1ベース部分または第2ベース部分に存在し、カウンタ戻り止め要素は、第2ベース部分または第1ベース部分に対応する戻り止め溝を備え、戻り止め溝の端部が戻り止め要素を捕捉し、第1ベース部分と第2ベース部分との分離を防止する。
いくつかの実施の形態では、ベースストップは、ベースガイドシステム上に存在するかまたは一体化される。一例として、ガイドシステムが円筒形ロッドなどのベースガイドロッドを備え、ベースガイドスロットがベースガイドロッドを受け入れる相補的な穴または内腔である場合、ベースストップは、ロッドが相補的なベースガイドスロットから外れるのを防止するためのロッドの端部のフランジまたはクランプであってもよい。別の実施の形態では、戻り止め要素は、第1ベース部分または第2ベース部分の一対の側壁の一方またはそれぞれの側壁上にあり、対応するベースストップは、第2ベース部分または第1ベース部分に存在する。例えば、内側に突出する末端部が、第1ベース部分または第2ベース部分の一対の側壁の一方またはそれぞれの側壁の端部(例えば遠位端部または近位端部)に存在する。内側に突出する末端部に接触しうる突出したベースストップが、第2ベース部分または第1ベース部分のそれぞれに、例えば、突出した末端部を有する側壁の近くに存在する。ベースがコンパクト位置から拡張位置までスライド移動されると、内側に突出する末端部が突出するベース片に接触し、ベースがさらに離れるのを防止する。
様々な実施の態では、ポンプアセンブリは、拡張可能なカバーを備える。カバーは、第1カバー部分および第2カバー部分を備え、第1カバー部分および第2カバー部分とはスライド係合している。ある実施の形態では、第1カバー部分は、一方の壁が第1カバー部分の一方の側縁にあり、他方の壁が第1カバー部分の他方の側縁にある第1の一対の対向するカバー側壁と、第1カバー部分の遠位壁と、遠位壁の反対側の開口端と、を備える。いくつかの実施の形態では、第1カバー部分の遠位壁は、カバーが閉じ位置にあるときに、チャンバボディの吐出口のための開口を形成するために第1ベース部分の凹部またはオープンカラーに対向する凹部またはオープンカラーなどの部分的に円形の凹部を有する。ある実施の形態では、第2カバー部分は、一方の壁が第2カバー部分の一方の側縁にあり、他方の壁が第2カバー部分の他方の側縁にある第2の一対の対向するカバー側壁と、ある実施の形態では以下にさらに説明するヒンジアセンブリを含む第2カバー部分の近位壁と、近位壁の反対側の開口端と、を備える。第1カバー部分の開口端は、第1カバー部分および第2カバー部分がスライド係合したときに、第2カバー部分の開口端に対向する。
いくつかの実施の形態では、第1カバー部分および第2カバー部分は、互いに対して伸縮関係にある。限定ではなく一例として、第2カバー部分は、第1カバー部分および第2カバー部分とが互いに対してスライド移動可能なように、第1カバー部分に嵌合するように適合される。
様々な実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分および第2カバー部分を、コンパクト位置と拡張位置との間でスライド移動可能に案内するために第1カバー部分または第2カバー部分に設けられる。様々な実施の形態において、カバーガイドシステムは、第1カバー部分と第2カバー部分がスライド係合しているときに、第1カバー部分が第2カバー部分から垂直に分離するのを防止する。ある実施の形態では、カバーガイドシステムはまた、例えば、プラーを遠位に動かし、例えばベースに着座した注射器などのチャンバボディのプランジャの頭部に力を加えるためにカバーが下げられたときに、スライド係合された第1カバー部分および第2カバー部分にかかる垂直応力に耐えるのに十分な剛性を提供する。
ベースガイドシステムについて説明した様々なタイプのガイドシステムもまた、カバーガイドシステムとしての使用に適合させることができる。したがって、いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分または第2カバー部分に長手方向に配置されたカバーガイドバーまたはアームと、第2カバー部分または第1カバー部分の対応する相補的なカバーガイドスロットとを備え、 カバーガイドバーまたはアームは、第2カバー部分または第1カバー部分の対応する相補的なカバーガイドスロットにスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、カバーガイドバーまたはアームは、細長いプレートまたはステーであり、相補的なカバーガイドスロットは、細長いプレートまたはステーをスライド可能に係合するように寸法決めされた細長い長方形の凹部である。他の実施の形態では、ガイドバーまたはアームは、円筒形ロッドのようなロッドであり、相補的なカバーガイドスロットは、ロッドをスライド可能に係合するように寸法決めされた穴または内腔である。
いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分または第2カバー部分に長手方向に配置されたカバーガイドレールと、第2カバー部分または第1カバー部分の相補的なカバーガイドトラックとを備え、カバーガイドレールは、 第1カバー部分または第1カバー部分の対応する相補的なカバーガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分または第2カバー部分に長手方向に配置されたT字形状の断面を有するカバーガイドレールと、第2カバー部分または第1カバー部分にT字形状の断面空間を有するカバー線形溝またはスロットを含む対応する相補的なカバーガイドトラックとを備え、カバーガイドレールは、第2カバー部分または第1カバー部分のカバー線形溝またはスロットを含む対応するカバーガイドトラックにスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、2つ以上のカバーガイドレールであって、それぞれ第1カバー部分または第2カバー部分にT字形状の断面を有する2つ以上のベースガイドレールと、2つ以上のカバー線形溝またはスロットであって、それぞれ第2カバー部分または第1カバー部分にT字形状の断面空間を有する2つ以上のカバー線形溝またはスロットを含む対応する相補的なカバーガイドトラックと、を備え、カバーガイドレールは対応するカバーガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分または第2カバー部分に長手方向に配置されたL字形状の断面を有するカバーガイドレールと、第2カバー部分または第1カバー部分にL字形状の断面空間を有するカバー線形溝またはスロットと、を備え、カバーガイドレールは、第2カバー部分または第1カバー部分の対応する相補的なカバー線形溝またはスロットにスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分または第2カバー部分にL字形状の断面を有する2つ以上のカバーガイドレールと、2つ以上の線形溝またはスロットであって、それぞれ第2カバー部分または第1カバー部分にL字形状の断面空間を有する2つ以上の線形溝またはスロットを含む対応する相補的なカバーガイドトラックと、を備え、カバーガイドレールは対応するカバーガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2カバー部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿ったカバーリニアレールと、線形溝またはチャネルを含む対応するカバーリニアトラックと、を備え、カバーリニアレールは、第2カバー部分または第1カバー部分の対向する相補的な線形溝またはチャネルにスライド可能に嵌合する。ある実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2カバー部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿った2つ以上のカバーリニアレールと、2つ以上の線形溝を対応する相補的なカバーリニアトラックと、を備え、カバーリニアレールは、対応する相補的なカバーガイドトラックにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分の第1の一対の対向する側壁の各側壁または第2カバー部分の第2の一対の対向する側壁の各側壁の長さに沿ったカバーリムと、第2カバー部分または第1カバー部分のリムに相補的な対応する溝またはチャネルと、を備え、カバーリムは、第2カバー部分または第1カバー部分の対応する相補的な溝またはチャネルにスライド可能に嵌合する。
いくつかの実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分の一対の対向する側壁の各側壁または第2カバー部分の第2の一対の対向する側壁の各壁の長さに沿ったカバーエッジフランジを備え、カバーエッジフランジは、第2カバー部分の第2一対の対向する側壁のうちの対応する側壁または第1カバー部分の第1の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁にスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、カバーエッジフランジはL字形状であり、第2カバー部分の第2の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁または第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁のうちの対応する側壁とスライド可能に嵌合する。ある実施の形態では、カバーエッジフランジは、C、J、またはU字形状のカールを形成するように下方に曲がり、第2カバー部分の第2の一対の側壁のうちの対応する側壁または第1カバー部分の第1の一対の側壁のうちの対応する側壁とスライド可能に嵌合する。
他の実施の形態では、カバーガイドシステムは、第1カバー部分または第2カバー部分に一対の二重側壁を備え、各二重側壁はその間に空間を画定し、第2カバー部分の第2の一対の側壁の各側壁または第1カバー部分の第1の一対の側壁の各側壁は、二重壁の間の空間を介して対応する二重壁にスライド可能に嵌合する。
様々な実施の形態では、カバーは単一のガイドシステムを有し、他の実施の形態では少なくとも2つ以上のガイドシステムを有する。いくつかの実施の形態では、カバーは、第1カバーガイドシステムおよび第2カバーガイドシステムを有する。いくつかの実施の形態では、第1のカバーガイドシステムは、第2カバーガイドシステムと同じ形態のガイドシステムである。いくつかの実施の形態では、第1のカバーガイドシステムは、第2のガイドシステムとは異なる形態のガイドシステムである。
コンパクト位置から拡張位置へとスライド移動するときに第1カバー部分と第2カバー部分が分離するのを防止するために、カバーはカバーストップをさらに備える。ある実施の形態では、カバーストップは、第1カバー部分および第2カバー部分がコンパクト位置から拡張位置にスライド移動したときに第1カバー部分および第2カバー部分が分離するのを防止するために、第1カバー部分または第2カバー部分に存在する。この目的のために、様々なタイプのストップを使用することができる。いくつかの実施の形態では、カバーストップは、第1カバー部分または第2カバー部分の戻り止め要素と、第2カバー部分または第1カバー部分の対応するカウンタ戻り止め要素とをそれぞれ備えることができる。様々な実施の形態では、戻り止め要素は、ねじ、突起、ナブ、またはフランジであってもよく、カウンタ戻り止め要素は、戻り止め要素を受け入れる相補的な凹部、くぼみまたは穴を備えることができる。いくつかの実施の形態では、カウンタ戻り止め要素は、対応する第2ベース部分または第1ベース部分に存在するスプリングつまみである。いくつかの実施の形態では、戻り止め要素は、第1カバー部分または第2カバー部分に存在し、カウンタ戻り止め要素は、第2カバー部分または第1カバー部分に対応する戻り止め溝を備え、戻り止め溝の端部が戻り止め要素を捕捉し、第1カバー部分と第2カバー部分との分離を防止する。
いくつかの実施の形態では、カバーストップは、カバーガイドシステム上に存在するかまたは一体化される。一例として、ガイドシステムが円筒形ロッドなどのカバーガイドロッドを備え、カバーガイドスロットがカバーガイドロッドを受け入れる相補的な穴または内腔である場合、カバーストップは、ロッドが相補的なカバーガイドスロットから外れるのを防止するためのロッドの端部のフランジまたはクランプであってもよい。別の実施の形態では、戻り止め要素は、第1カバー部分または第2カバー部分の一対の側壁の一方またはそれぞれの側壁上にあり、対応するカバーストップは、第2カバー部分または第1カバー部分に存在する。例えば、内側に突出する末端部が、第1カバー部分または第2カバー部分の一対の側壁の一方またはそれぞれの側壁の端部(例えば遠位端部または近位端部)に存在する。内側に突出する末端部に接触しうる突出したカバーストップが、第2カバー部分または第1カバー部分のそれぞれに、例えば、突出した末端部を有する側壁の近くに存在する。カバーがコンパクト位置から拡張位置までスライド移動されると、内側に突出する末端部が突出するカバー片に接触し、カバーがさらに離れるのを防止する。
様々な実施の形態において、カバーはまた、カバーが閉じられたときにチャンバボディを見るためのプログレスウィンドウを有する。好ましい実施の形態では、プログレスウィンドウは、少なくとも、チャンバボディの吐出口に近くで、チャンバボディ例えば注射器バレルを見ることを可能にする。いくつかの実施形態では、プログレスウィンドウが第1カバー部分に存在する。ある実施の形態では、プログレスウィンドウは、チャンバボディを見るために、十分に広くてもよい。いくつかの実施の形態では、プログレスウィンドウはスリットであり、注射器バレルなどのチャンバボディに残っている流体の量を見ることができる。プログレスウィンドウは開いていてもよく、またはいくつかの実施の形態では、プログレスウィンドウはガラスまたは透明プラスチックなどの透明材料を含むことができる。
様々な実施の形態では、ポンプアセンブリは、以下にさらに説明するように、プラーおよび/またはプッシャー、またはチャンバボディをセンタリングまたは保持するためのカラーをベースにスライド可能に取り付けるために1つ以上のトラックシステムをさらに備える。トラックシステムは、プラー、プッシャーおよびカラーの長手方向(すなわち、近位−遠位)にスライド移動可能に配置される。いくつかの実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムが第1ベース部分に存在する。ある実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムは、第1ベース部分と一体である。すなわち、トラックシステムは、形成されたときに第1ベース部分の一部である。他の実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムは第1ベース部分に取り付けられている。すなわち、トラックシステムは別々に作られ、第1ベース部分に取り付けられる。いくつかの実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムは、第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁に存在する。ある実施の形態では、少なくとも2つのトラックシステムは、第1ベース部分の第1の一対の対向する側壁に存在する。
いくつかの実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムが第2ベース部分に存在する。いくつかの実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムは、第2ベース部分と一体である。すなわち、トラックシステムは、形成されたときに第2ベース部分の一部である。いくつかの実施の形態では、少なくとも1つのトラックシステムは、第2ベース部分に取り付けられている。すなわち、トラックシステムは別個に作られ、第2ベース部分に取り付けられる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのトラックシステムは、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁に存在する。他の実施の形態では、少なくとも2つのトラックシステムは、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁に存在する。
様々な実施の形態では、単一のトラックシステムが、プッシャー、プラーおよびカラーをスライド可能に取り付けるために使用される。他の実施の形態では、2つの異なるトラックシステムが、プッシャー、プッシャーおよびカラーをスライド可能に取り付けるために使用される。いくつかの実施の形態では、プラー、プッシャーおよびカラーのそれぞれは、異なるトラックシステムにスライド可能に取り付けられる。
プラーをトラックシステムにスライド可能に取り付けるために、プラーは、少なくとも1つのトラックシステムにプラーをスライド可能に取り付けるプラーガイド要素をさらに備える。プッシャーをトラックシステムにスライド可能に取り付けるために、プッシャーはプッシャーを少なくとも1つのトラックシステムにスライド可能に取り付けるプッシャーガイド要素をさらに備える。カラーをトラックシステムにスライド可能に取り付けるために、カラーは、少なくとも1つのトラックシステムにカラーをスライド可能に取り付けるカラーガイド要素をさらに備える。
様々な実施形態において、各トラックシステムは、プラー、プッシャーおよび/またはカラーをスライド可能に取り付けるための1つ以上のトラックガイドを備える。トラックガイドは、プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素とスライド可能に係合する。トラックシステムの一部として、トラックガイドはベースと一体化されても、ベースに取り付けられてもよい。限定ではなく一例として、トラックガイドを有する平坦な長方形のプレートを、第1ベース部分または第2ベース部分の床面に取り付けることができる。トラックガイドは、プレートの表面またはプレートの側縁に配置することができる。いくつかの実施の形態では、トラックガイドは、第1ベース部分および第2ベース部分に形成されてもよく、または第1ベース部分および第2ベース部分の床面に取り付けられ得る。
トラックシステムには様々な形態のトラックガイドを使用することができる。いくつかの実施の形態では、トラックガイドは、トラックガイドレールを備え、プーラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素は、トラックガイドレールにスライド可能に取り付けられる。いくつかの実施の形態では、トラックシステムは、単一のトラックガイドを備える。他の実施の形態では、トラックシステムは、2つ以上のトラックガイドを備える。
いくつかの実施の形態では、トラックガイドレールは、トラックガイドバーを備え、プーラーガイド要素、プッシャーガイド要素および/またはカラーガイド要素は、トラックガイドバーにスライド可能に取り付けられる。一実施形態では、トラックガイドバーは、第1ベース部分または第2ベース部分上の細長い矩形のシートまたはバーである。プラー、プッシャーおよび/またはカラー上のガイド要素は、長方形の断面空間を有するスリーブまたは長方形のシートまたはバーにスライド可能に取り付けられるC字形状のガイド要素であってもよい。別の実施の形態では、トラックガイドは、第1ベース部分または第2ベース部分上の円筒形ロッドなどのロッドであり、プラー、プッシャー、および/またはカラー上のガイド要素は、円筒形ロッドにスライド可能に取り付けられる円筒形ボアを有してもよい。
他の実施の形態では、トラックガイドレールはT字形状の断面を有する。プラー、プラー、および/またはカラーのガイド要素、例えば、T字形状の断面空間を有するガイド要素またはC字形状の断面空間を有するガイド要素は、T字形状のガイドレールに対して相補的にスライド可能に嵌合し、T字形状のガイドレールの頂部を包み込む。あるいは、トラックガイドは、T字形状の断面空間を有する線形溝またはスロットを備えてもよい。プラー、プッシャー、および/またはカラーのガイド要素は、T字形状の溝またはスロットにスライド可能に嵌合するT字形状の断面を有する。
いくつかの実施の形態では、トラックガイドレールは、L字形状の断面を有し、プラー、プッシャー、および/またはカラーのガイド要素は、L字形状のガイドレールに対して相補的にスライド可能に嵌合する。あるいは、トラックガイドは、L字形状の断面空間を有する線形溝またはスロットを備えてもよい。プラー、プッシャー、および/またはカラーのガイド要素は、L字形状の溝またはスロットにスライド可能に嵌合するL字形状の断面を有する。
上述したように、トラックシステムは、1つのトラックガイドまたは複数のトラックガイドを有することができる。ある実施の形態では、トラックシステムは、少なくとも2つのトラックガイド、例えば第1トラックガイドおよび第2トラックガイドを含む。いくつかの実施の形態では、第1トラックガイドは、内側に面し、第2ベース部分に沿って長手方向に延在する第1リニアレールを備え、第2トラックガイドは、内側に面し、第2ベース部分に沿って長手方向に延在する第2リニアレールを備える。第2リニアレールは、反対側にあり、第1リニアレールに面している。第1リニアレールの下部壁および第2ベース部分の床面は、第1チャネルを規定し、第2リニアレールの下部壁および第2ベース部分の床面は、第2チャネルを規定する。第1チャネルおよび第2チャネルは、互いに内側に面している。種々の実施形態において、第1リニアレールは、第2ベース部分の一方の内側の側縁にあり、第2リニアレールは、第2ベース部分の他方の内側の測縁にある。そのような実施の形態では、プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素は、第1および第2のリニアガイドレールに相補的にスライド可能に取り付けられる。いくつかの実施の形態では、プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素は、第1および第2のリニアガイドレールによって形成された第1および第2のチャネルにスライド可能に取り付けられる。
いくつかの実施の形態では、第1トラックガイドは、内側に面し、第2ベース部分に沿って長手方向に延びる第1チャネルまたは第1溝を備え、第2トラックガイドは、内側に面し、第2ベース部分に沿って長手方向に延びる第2チャネルまたは第2溝を備える。第1チャネルと第2チャネルは平行で、互いに対向している。ある実施の形態では、第1チャネルは、第2ベース部分の一方の内縁にあり、第2チャネルは、第2ベース部分の他方の内縁にある。他の実施の形態では、第1チャネルは、第2ベース部分の一対の対向する側壁のうちの一方の側壁に存在し、第2チャネルは、第2ベース部分の一対の対向する側壁のうちの他方の側壁に存在する。様々な実施の形態では、プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素は、対向するチャネルの内側にスライド可能に取り付けられる。
いくつかの実施の形態では、第1トラックガイドは、第2ベース部分の一方の内側の側縁に沿って長手方向に延在する第1フランジを備え、第2トラックガイドは、第2ベース部分の他方の内側の側縁に沿って長手方向に延在する第2フランジを備える。プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素は、第1および第2のフランジにスライド可能に嵌合する。様々な種類のフランジをトラックシステムに使用できる。いくつかの実施の形態では、第1および第2フランジは、C、JまたはU字形のカールを内側に形成し、プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素とスライド可能に嵌合する。他の実施の形態では、フランジはL字フランジであり、プラーガイド要素、プッシャーガイド要素、および/またはカラーガイド要素とスライド可能に嵌合する。
上述したように、同じタイプのトラックガイドを使用するか、または異なるタイプのトラックガイドを使用する複数のトラックシステムを使用することができる。いくつかの実施の形態では、異なるタイプのトラックガイドを使用する様々なタイプのトラックシステムが、プラー、プッシャー、および/またはカラーをポンプアセンブリのベースにスライド可能に係合するために組み合わされうる。例えば、第2ベース部分の一対の対向する側壁を含む第2ベース部分に設けられた複数セットのチャネルは、プラー、プッシャーおよびカラーをベースにスライド可能に係合するように適合させることができる。特定の実施の形態では、ポンプアセンブリは、第1トラックシステムおよび第2トラックシステムを備える。第1トラックシステムは、第1チャネルおよび第2チャネルを備え、第1チャネルは内側に面し、第2ベース部分の一方の内縁に沿って長手方向に延在し、第2チャネルは内側に面し、第2ベース部分の他方の内縁に沿って長手方向に延在し、第1チャネルおよび第2チャネルは、平行で、互いに対向する。第2トラックシステムは、第3チャネルおよび第4チャネルを備え、第3チャネルは内側に面し、第2ベース部分の一対の側壁の一方の側壁の内面に沿って長手方向に延在し、第4チャネルは内側に面し、第2ベース部分の一対の側壁の他方の側壁の内面に沿って長手方向に延在し、第3チャネルおよび第4チャネルは平行で、互いに対向する。ある実施の形態では、プラーおよびプッシャーは第1トラックシステムにスライド可能に係合され、カラーは第2トラックシステムにスライド可能に係合される。別の特定の実施の形態では、プラーおよびプッシャーは第2トラックシステムにスライド可能に係合され、カラーは第1トラックシステムにスライド可能に係合される。
別の特定の実施の形態では、ポンプアセンブリは、第1トラックシステムおよび第2トラックシステムを備える。第1トラックシステムは、第1チャネルおよび第2チャネルを備え、第1チャネルは、内側に面し、第2ベース部分の一方の内縁に沿って長手方向に延在し、第2チャネルは、内側に面し、第2ベース部分の他方の内縁に沿って長手方向に延在し、第1チャネルおよび第2チャネルは平行で、互いに対向する。第2トラックシステムは、L字形状の断面空間を有し、第2ベース部分の一対の対向する側壁のうちの一方の側壁の内面に沿って長手方向に延在する第1線形溝またはスロットと、L字形状の断面空間を有し、第2ベース部分の一対の対向する側壁のうちの他方の側壁の内面に沿って長手方向に延在する第2線形溝またはスロットと、を備え、第1線形溝またはスロットと、第2線形溝またはスロットとは互いに対向する。特定の実施形態では、プラーおよびプッシャーは第1トラックシステムにスライド可能に係合され、カラーは第2トラックシステムにスライド可能に係合される。他の実施の形態では、プラーおよびプッシャーは第2のトラックシステムにスライド可能に係合され、カラーは第1トラックシステムにスライド可能に係合される。
本開示で提供されるガイダンスに鑑みて当業者には明らかなように、異なるトラックシステムの組み合わせを含む様々なタイプのトラックシステムをポンプアセンブリに使用することができる。
ポンプアセンブリの様々な実施形態において、プッシャーは、ベースにスライド可能に係合され、プランジャの頭部と接触するよう寸法決めされる。様々な実施の形態において、プッシャーは、ポンプアセンブリの目的に十分な任意の形態とすることができる。いくつかの実施の形態では、プラーは、プッシャースレッド(pusher sled)またはプレートを含むことができ、スレッドまたはプレートは、本明細書でさらに説明するように、プッシャーガイド要素を介してトラックシステムとスライド可能に係合する。いくつかの実施の形態では、スライド移動時のプッシャーの摩擦を低減するために、プッシャーは、例えばプッシャーの底部などのプッシャーに取り付けられたホイール、ローラー、またはベアリング、特にマイクロホイール、マイクロローラーまたはマイクロベアリングを有してもよい。プッシャーのプランジャヘッド接触部は、異なる形状および表面のプランジャヘッドを含む、任意のタイプのプランジャヘッドに接触するように適合させることができる。いくつかの実施の形態では、プランジャヘッド接触部は、実質的に長方形、実質的に円形、実質的に楕円形、実質的にD、または実質的にCの断面形状であり、中実またはプランジャヘッドに接触するための凹形空間を有する。プランジャヘッド接触部が凹部空間を含むいくつかの実施形態では、凹部空間は、リブまたは内壁(例えば、傾斜または垂直)などの内部支持部材を有することができる。いくつかの実施の形態では、プランジャヘッド接触部は、プランジャの頭部を受容するために、凹部空間を有するか、または任意の三次元形状に構成されてもよい。プランジャヘッド接触部は、スプリングハウジングのようなプッシャーの他の要素に取り付けられてもよいが、他の実施形態では、プランジャヘッド接触部は、プッシャーの他の部分とは別個にされ別個にトラックシステムにスライド可能に係合されてもよい。いくつかの実施形態では、プッシャーは、プッシャーがプランジャヘッドに接触したときにプランジャヘッドに掛止するために、プッシャーのプランジャヘッド接触部にラッチを有する。プッシャがプランジャヘッドに接触するまで、カバーを閉じてプラとプッシャを遠位に動かすことによって、プランジャを有するチャンバボディが空になっている間に、ラッチをプランジャヘッドに係合させることができる。チャンバボディの吐出口に取り付けられ流体のリザーバに接続されたチューブを有することによって、カバーを開いて上昇させてプラーおよびプッシャーを近位に移動させることによって、チャンバボディはポンプアセンブリ内で充填されうる。これは、プランジャをチャンバボディから引き出し、チャンバボディのチャンバが流体リザーバからの流体で満たされること可能にする。ある実施の形態では、ラッチは、プッシャーがプランジャーヘッドと接触したときにプランジャーの頭部にクリップするバネ付勢式のラッチであってもよい。
さらなる実施の形態では、プッシャーはまた、プランジャヘッドをプッシャーのプランジャヘッド接触部分に案内するプランジャヘッドセンタリング構造を有する。一実施形態では、プッシャーのプランジャヘッドセンタリング構造は、プランジャの頭部側に、円錐センタリング構造のより広い開口が遠位に面した円錐構造を含んでもよい。他の実施の形態では、プランジャセンタリング構造は、プッシャーから遠位端に向かって外側に湾曲するセンタリングウイングを備え、それによってプランジャヘッドをプランジャヘッド接触部分に案内する。プランジャヘッドセンタリング構造の他の様々な実施形態は、当業者には明らかであろう。
上述したように、プッシャーは、プッシャーガイド要素をさらに備え、プッシャーガイド要素は、プッシャーをトラックシステムにスライド可能に取り付ける。特に、プッシャーガイド要素は、トラックシステムの1つ以上のトラックガイドとスライド可能に嵌合する。ある実施形態では、プッシャーガイド要素は、第2ベース部分の内側の側縁に配置されたチャネルなどの第1トラックガイドおよび第2トラックガイドとスライド可能に嵌合するプッシャースレッドまたはプレートを備える。種々の実施の形態において、プッシャーは、プッシャースプリングハウジングとプッシャースプールとを備え、プッシャースプールはプッシャースプリングハウジング内に取り付けられ、スプリング、特にテープスプリングがプッシャースプールの周りに巻き付けられる。ある実施形態では、プッシャースプールはドラムを含み、スプリング、特にテープまたはリボンスプリングがドラムの周りに巻き付けられる。ドラムは、スプリングハウジングにあるドラムシャフトに取り付けることができる。いくつかの実施の形態では、プッシャースプールはシャフトであり、スプリングはそのシャフトに巻きつけられる。特定の実施の形態では、スプリングは、プッシャースプールに巻きつけられずにプッシャーに取り付けられる。
ポンプアセンブリの様々な実施の形態において、プラーは、ベースにスライド可能に係合され、近位端部と遠位端部との間でプラーをスライド移動させることによってスプリングの張力に影響を及ぼすために使用される。いくつかの実施の形態では、プラーは、プッシャーの遠位側にスライド可能に取り付けられる。しかし、ある実施の形態では、例えば、プッシャーとプラーがベース上の異なるトラックシステムにスライド可能に係合される場合、プラーはプッシャーの遠位側にスライド可能に取り付けられる必要はない。様々な実施の形態において、プラーは、ポンプアセンブリの目的に十分な任意の形態とすることができる。限定ではなく例として、プラーは、プラーブロック(puller block)またはプラースレッド(puller sled)を含むことができ、ブロックまたはスレッドは、プラーガイド要素を介してトラックシステムにスライド可能に係合する。プラーブロックまたはプラースレッドを備えるある実施の形態では、スプリングの第1端部がプラーに取り付けられ、プラーはトラックシステムのトラックガイドとスライド可能に係合する。ある実施の形態では、プラーは、例えば第2ベース部分の内側の側縁のチャネルなどのトラックシステムの第1トラックガイドおよび第2トラックガイドとスライド可能に嵌合する。いくつかの実施の形態では、プラーは、プラーがベース内をスライド移動するときのプラーの摩擦を低減するために、例えばプラーの底部などのプラーに取り付けられたホイール、ローラー、またはベアリング、特にマイクロホイール、マイクロローラー、またはマイクロベアリングを有することができる。他の実施の形態では、プラーは、プラースプリングハウジングとプラースプールとを備え、プラースプールはプラースプリングハウジングに取り付けられ、スプリングはプラースプールの周りに巻きつけられる。いくつかの実施の形態では、プラースプールはドラム、または、他の実施の形態ではシャフトであり、スプリング、特にテープまたはリボンスプリングがドラムまたはシャフトの周りに巻かれる。他の実施形態では、スプリングは、プラースプールの周りに巻きつけられずにプラーに取り付けられる。
ポンプアセンブリに使用するためのスプリングは、任意の適切なスプリングとすることができる。特に、ポンプアセンブリ内に構成されるスプリングは、実質的に一定の力を生成する。いくつかの実施の形態では、スプリングは、テープスプリングまたはリボンスプリングを備える。特定の実施の形態では、スプリングは伸長可能なネゲータスプリングである。いくつかの実施の形態では、ポンプアセンブリで使用するためのスプリングは単一のスプリングである。他の実施形態では、ポンプアセンブリのスプリングは、2つ以上のスプリングを備える。複数のスプリングが使用される場合、いくつかの実施の形態では、複数のスプリングは実質的に同様であり、実質的に同様の一定の力を生成する。複数のスプリングが使用される他の実施の形態では、2つ以上のスプリングは、例えば寸法、長さ、および/または定力が異なる、異なるスプリングである。様々な実施の形態では、スプリング、特に実質的に定力のスプリングは、ステンレス鋼、高炭素鋼、ニッケルクロム合金、ニッケルチタン合金などの金属、または非金属複合材で作製することができる(例えば、参照により援用される米国特許第4,464,216号参照)。いくつかの実施の形態では、スプリングは形状記憶合金で作られる。ある実施の形態では、定力のスプリングは、約5から約9ポンドの力、例えば約6から約8ポンドの力を有するスプリングから選択される。特定の実施の形態では、ポンプは約5psiから約15psi、例えば約11psiから約14psi、または約12psiから約14psiのような圧力を発揮することができる。ある実施形態では、ポンプは約5psiから約14psi、例えば約13.5psiの圧力を発揮することができる。
上述したように、スプリングは、スプリングの第1部分でプラーに取り付けられ、スプリングの第2部分でプッシャーに取り付けられるので、プッシャーの移動に対して抵抗があるときにプラーをプッシャに対して遠位に移動させるとスプリングに張力が生じる。様々な実施の形態において、スプリングは、スプリングの第1端部でプラーに取り付けられ、スプリングの第2端部でプッシャに取り付けられる。いくつかの実施の形態では、スプリングは、カバーが完全に開いた状態であってもスプリングに張力を生じさせるように、プラーの遠位位置でプラーに取り付けられてもよい。他の実施の形態では、カバーが完全に開いたときにプッシャーに張力の変化を与えるために、プラーが伸長され、スプリングが、例えば遠位端部などの伸長された細長いプラーの任意の点に取り付けられてもよい。ある実施の形態では、スプリングは、プッシャスプールの周りに巻き付けられ、第1端部でプーラに取り付けられる。他の実施の形態では、スプリングはプラースプールの周りに巻き付けられ、第2端部でプッシャーに取り付けられる。スプリングがプラースプールまたはプッシャースプールの周りに巻きつけられたときの巻き付けの方向は、プラーを遠位に動かすことによってスプリングに張力を導入し、プッシャーに遠位方向の力を加えることができるような方向です。いくつかの実施の形態では、スプリングは、プラースプールおよびプッシャースプールの周りに巻き付けられる。ある実施の形態では、テープスプリングは、第1端部でプラーに取り付けられ、第2端部でプッシャに取り付けられ、プッシャのスプールの周りに巻きつけられるので、プラーを遠位に動かすことによって巻き付けられたテープスプリングがほどかれるときにテープスプリングがプランジャーヘッドに実質的に一定の力を発生させる。
いくつかの実施の形態では、ポンプアセンブリは、ベースに着座したチャンバボディをセンタリングおよび/または保持するためのカラーをさらに備え、カラーはプッシャの遠位側のベース上に配置される。様々な実施の形態において、カラーは、注射器バレルをセンタリングおよび/または保持するように適合される。ある実施形態では、カラーは、指掛け用フランジとも呼ばれるチャンバボディの末端部、特に注射器バレルの末端部または指掛け用フランジを受けるように適合された表面を有する。そのようなものとして、いくつかの実施の形態では、カラーは、末端部と相補的である凹状空間を有する。カラーは、単一の末端部または指掛け用フランジを受けるように適合されてもよく、または2つ以上の異なるサイズの末端部または指掛け用フランジを受けるように適合されてもよい。例えば、カラーは、第1末端部を受けるように寸法決めされた外側凹部と、第2末端部を受けるように寸法決めされた内側凹部とを有することができ、第2端部は第1端部よりも小さい。ある実施の形態では、段付き凹部を単一のカラーに使用して、様々なサイズの端部ピースを受け入れることができ、凹部は遠位方向から近位方向に向かってより小さい凹部となるよう段差を付けられ、各凹部は、他の凹部とは異なるサイズの末端部を受ける。様々な実施の形態において、カラーは、オープンカラーまたは閉塞カラーであってもよい。ある実施の形態では、カラーがオープンカラーである場合、カラーは、チャンバボディの指掛け用フランジ、例えば注射器バレルの指掛け用フランジを受け入れるように適合されたスロットを含む。
典型的な実施形態では、カラーはベースにスライド可能に係合される。いくつかの実施の形態では、カラーは、第1ベース部分または第2ベース部分に、好ましくは第1ベース部分にスライド可能に係合される。いくつかの実施の形態では、カラーは、本明細書に記載されたトラックシステムのいずれかにスライド可能に係合される。ある実施の形態では、カラーは、プラーおよびプッシャーがスライド可能に係合されるトラックシステムとは異なるトラックシステムにスライド可能に係合される。他の実施の形態では、カラーは、プラーおよびプッシャーがスライド可能に係合されるトラックシステムと同じトラックシステムにスライド可能に係合される。そのようなものとして、ある実施の形態では、カラーは、プラーおよびプッシャーのガイド要素のために記載したような、カラーをベースにスライド可能に取り付けるためのカラーガイド要素をさらに備える。他の実施の形態では、カラーは、ベースに適合するように寸法決めされ、ベースにスライド可能に係合する。カラーは、遠位および近位にベースを自由にスライドすることができる。
いくつかの実施の形態では、カラースプリングまたは弾性バンドを使用して、カラーをチャンバボディの末端部または指掛け用フランジに押し付けることができる。ある実施の形態では、カラースプリングまたは弾性バンドは、カラーの遠位またはカラーの近位に配置することができる。典型的な実施の形態では、カラースプリングが使用される。いくつかの実施の形態では、カラースプリングは、カラーの近位側に配置された圧縮スプリングを含む。いくつかの実施の形態では、カラースプリングは、カラースプリングの第1端部がカラーと接触し、カラーの近位側の位置、例えば、ベースの第2部分の近位壁で、カラースプリングの第2端部がベースと接触する。カラースプリングは、例えばC字形状の断面のチャネルなどのチャネルに取り付けることができ、あるいは他の実施の形態では、カラースプリングは、長手方向に延在するカラースプリングガイドロッドに巻き付けることができる。いくつかの実施の形態では、カラースプリングに使用されるチャネルまたはガイドロッドは、カラーをベースにスライド可能に取り付けるために使用されるトラックシステムの一部であってもよい。
様々な実施の形態において、ポンプアセンブリは、規定された位置で遠位方向へのカラーの移動を防止するためのカラーストップをさらに備える。ある実施の形態では、カラーストップは位置調節可能にされる。他の実施の形態では、カラーストップは、チャンバボディ、特に注射器、より詳細には注射器バレルを受けるように適合される。いくつかの実施の形態では、カラーストップは、本明細書で説明するトラックシステムの遠位端部に取り付けられる。いくつかの実施の形態では、カラーストップは、第2ベース部分の開口端に取り付けられる。ある実施形態では、カラーストップが位置調整可能であるか、トラックシステムの遠位端部に取り付けられているか、または第2ベース部分の開口端に取り付けられているかに関係なく、カラーストップは、カラーストップガイドレールにスライド可能に係合されてもよい。ある実施の形態では、カラーストップをガイドトラックまたはレールにスライド可能に係合させるために、カラーストップは、プラー、プッシャー、およびカラーに関して説明したようなカラーストップガイド要素を有することができる。いくつかの実施の形態では、カラーストップガイドトラックまたはレールは、第1ベース部分に配置される。ある実施の形態では、第2ベース部分の開口端に取り付けられたカラーストップに対して、カラーストップは、本明細書で説明するように、ベースストップと係合し、拡張位置にある第1ベース部分および第2ベースの分離を妨げる。
ポンプアセンブリがベースとベースに枢動可能に接続されたカバーとを備える実施形態では、ある実施形態において、カバーは、ヒンジによってベースに枢動可能に接続される。典型的には、カバーは、ヒンジによってベースの近位端部に接続される。ある実施形態では、ヒンジは、第2カバー部分を第2ベース部分に枢動可能に接続する。いくつかの実施の形態では、単一のヒンジが使用される。他の実施の形態では、カバーは、2つ以上のヒンジによってベース特に第2ベース部分の近位端部に枢動可能に接続される。
典型的な実施の形態では、特にカバーが開かされているときに1つ以上のリンク機構を介してカバーに伝えられる張力がスプリングが残っているときに、カバーの開動作を減衰させるために、ポンプアセンブリはカバーの開放動作を減衰させるダンパをさらに備える。ダンパは、ヒンジから分離することができ、ダンパは、カバーおよびベースに枢動可能に結合される。いくつかの実施の形態では、ダンパーは、ヒンジの機構に組み込まれている。 すなわち、ヒンジはダンパーを備える。別個であろうとヒンジの一部であろうと、ダンパは様々な種類の減衰機構を使用することができる。いくつかの実施の形態では、ダンパは、粘性ダンパ、流体ダンパまたは回転摩擦ダンパである。 例えば、参照により援用される米国特許第7,275,284号、米国特許第6,829,807号、米国特許第6,085,384号および米国特許第4,829,628号参照。
さらなる実施の態では、ポンプアセンブリは、特に、プランジャを有するチャンバボディがベースに着座し、カバーが下降してプラーを遠位に移動させ、プラーを介してプランジャヘッドに一定の力を提供するときに、またはポンプアセンブリの保管中にカバーを閉塞位置に維持するときに、カバーを閉位置に保持するためのラッチアセンブリまたはロックアセンブリを含む。ラッチアセンブリまたはロックアセンブリは、遠位端部の近くまたは遠位端部のハウジングを両側面を含む、ハウジングの側面に配置することができる。いくつかの実施の形態では、ラッチアセンブリまたはロックアセンブリは、ハウジングの遠位端部またはその近傍、すなわち、例えば第1ベース部分および第1カバー部分の遠位端部などのベースおよびカバーの遠位端部にある。ロータリラッチ(rotary latch)、バヨネットラッチ(bayonet latch)、ドローラッチ(draw latch)(例えば、オーバーセンターラッチ(over center latches)、プルドローラッチ(pull draw latches)、バットジョイント固定用ラッチ(butt joint fastening latches))、スライドラッチ(slide latch)、磁気ラッチ(magnetic latch)、ピンロック(pin lock)、バヨネットロック(bayonet lock)、ロータリラッチロック(rotary latch lock)などを含む様々なタイプのラッチアセンブリまたはロックアセンブリを使用することができる。いくつかの実施の形態では、ラッチシステムは、カバーの開きに抵抗するために、くぼみ又はギザギザ(indentation)又は穴と嵌合するねじ、ナブ、マウンド、又は突出を備えてもよい。例えば、カバーが閉じられたときに第1ベース部分の遠位壁と重なり合う第1カバー部分の遠位壁のフランジの内面に、ナブまたはマウンドが存在してもよい。また、ナブまたはマウンドに相補的なくぼみが、第2カバー部分の遠位壁の外面に存在し、カバーを閉じることにより、第1カバー部分のフランジのナブまたはマウンドが第2カバー部分の遠位壁のくぼみに係合する。
いくつかの実施形態では、ハウジングは、注射器の先端をハウジング、特にポンプアセンブリのベースで受けるおよび/またはベースにロックするためのルアーロケータを有する。ある実施の形態では、ルアーロケータは、注射器バレルのルアータイプの吐出口を受けるように寸法決めされる。典型的には、ルアーロケータは、第1ベース部分の遠位壁にある。ある実施形態では、ルアーロケータは、第1ベース部分の遠位壁にカラーを備える。ルアーロケータカラーは、チャンバボディの円筒状のルアーロック先端部を受け、ルアーロケータを画定するカラーに吐出口を中心合わせする部分円筒形の凹部とすることができる。様々な実施の形態において、第1カバー部分の遠位壁はオープンカラーを有する。第1ベース部分の遠位壁のルアーロケータと一体であるオープンカラーは、注射器の吐出口のためにハウジングに開口を形成する。様々な実施の形態において、カバーの遠位壁、特に第1カバー部分の遠位壁は、第1ベース部分の遠位壁のルアーロケータおよび/またはオープンカラーと対向するオープンカラー(例えば、部分的に円形のカラー)を有し、ハウジングが閉鎖状態にあるときに吐出口のための開口を形成する。
いくつかの実施の形態では、ベースの遠位壁はまた、ディスクルアーコネクタを受けるように適合されており、ディスクルーアコネクタは、チャンバボディ、例えば注射器の吐出口に取り付けられている。様々な実施の形態において、ディスクルアーコネクタは、取り扱い中にルアー接続端部が汚染されるのを防ぐための円板形状のフランジを有する。好ましい実施の形態では、ディスクルアーコネクタは、治療流体中の汚染微粒子および微生物を濾過するためのフィルタを含む。フィルタ付きディスクルアーコネクタの一例が、参照により本明細書に援用される国際特許出願番号第PCT/US15/16929に記載されている。ある実施の形態では、ディスクルアーコネクタは、遠位壁の内面に接触し、これは、力が注射器プランジャに加えられるときに、ディスクルアーコネクタおよび接続された注射器を支えるように作用する。他の実施の形態では、ベースの遠位壁は、ディスクルアーコネクタの円板部分を受けるための凹部空間を有するオープンカラーを有する。ある実施の形態では、遠位壁は、ディスクルアーコネクタに接触または受けるために、ルアーロケータカラーの周りの遠位壁の内面に部分的に円周状の平坦面を有する。
いくつかの実施の形態では、例えば非適合の注射器などの非適合のチャンバボディの使用を防止するために、ポンプアセンブリは非適合のチャンバボディをリジェクト(排除)するためのリジェクタをさらに備える。様々な実施の形態では、リジェクタは、遠位壁に、注射器出口を受けるように適合された1つ以上のリジェクタランプを含む。様々な実施の形態では、リジェクタランプは、遠位壁に向かって上方に傾斜しており、カバーが下降してプランジャヘッドに力が加えられると、非適合の注射器がベースから滑り出る。ある実施の形態では、リジェクタランプは、遠位方向から近位方向に、遠位壁からベースに下向きに延在する傾斜したリブ、あるいは、遠位端部から近位端部に向かって下方に傾斜している傾斜したプレート、傾斜したリブから形成することができる。いくつかの実施の形態では、リジェクタランプは、遠位壁から下方に延在する離間した傾斜リブまたは離間した傾斜壁を含み、規定された直径を有する注射器バレルの着座を可能にするよう十分に離間される。様々な実施の形態において、リジェクタは、種々のチャンバボディをリジェクトするように構成することができ、単一のポンプアセンブリが、種々のチャンバボディをリジェクトするための種々のリジェクタを有することができる。
いくつかの実施形態では、ポンプアセンブリは、ポンプアセンブリを吊り下げまたは保持するための手段をさらに備える。様々な実施の形態では、ポンプアセンブリは、ポンプアセンブリを吊り下げまたは保持するためのストラップ、コードまたはチェーンを有する。ある実施の形態では、ストラップは、ショルダーハーネス、または身体の周りを包むストラップである。他の実施の形態では、ストラップはループストラップである。いくつかの実施の形態では、ポンプアセンブリは、ポンプアセンブリを支持構造上にクリッピングするためのクリップを有する。一実施形態では、クリップはベルトクリップである。
ポンプアセンブリは、好ましくは、軽量であるが、耐久性のある材料、例えば、アルミニウム、プラスチック、またはそれらの組み合わせで作られている。ポンプの構成要素は、金属またはプラスチックまたはそれらの任意の組み合わせなどの任意の適切な材料を含むことができる。ある実施形態では、ポンプのカバーおよびベースは、アルミニウム(例えば、6000番台のアルミニウム)のような金属を含む。アルミニウムは、ハードコーティングおよび/または陽極酸化を有することができる。下部のエンドキャップおよび上部のエンドキャップは、存在する場合、例えばアクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)のような耐衝撃性プラスチックなどのプラスチックで作ることができる。ある実施の形態では、カバーおよびベースは、耐久性のある硬質プラスチックまたは耐衝撃性のプラスチックや、アルミニウムなどの金属で作られたトラックガイドのように他の部品から作られる。当業者には理解されるように、プッシャー、プラーおよびカラーのような可動部品の摩擦を低減するために、様々な潤滑剤をポンプアセンブリに使用することができる。
ポンプアセンブリが使用されていないときは、保管および/または可搬性に適したコンパクトなサイズに縮小する。ポンプを使用するには、ハウジングをコンパクト位置から拡張位置にスライド移動させることによってハウジングを拡張させ、カバーを開け、プランジャを有するチャンバボディ、特にスライド可能に配置されたプランジャを有する注射器バレルをベースに着座させる。ポンプのカバーが閉じられると、プラーが遠位に移動され、注射器プランジャがプッシャから一定の力を受け、チャンバの内容物がチャンバボディの吐出口を通って排出される。ポンプのカバーが完全に開放されると、プラーが近位方向にスライド移動され、それによりプランジャーが力を受けないようにプッシャーをプランジャーの頭部から解放し、チャンバーの内容物を追い出さない。したがって、ポンプアセンブリからの流体のポンピングは、カバーを開放し、それを完全に開放した位置まで上昇させることによって停止することができる。投与が完了すると、プランジャを有するチャンバボディを取り外し、ポンプを保管および/または可搬性のためにそのコンパクト状態に戻すことができる。
本明細書に開示される装置および方法の構造、機能、製造および使用の原理の全体的な理解を提供するために、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態の1つまたは複数の例が添付の図に示されている。当業者であれば、本明細書に具体的に記載され、添付の図面に示された装置および方法は非限定的な例示的な実施の形態であることを理解するであろう。1つの例示的な実施形態に関連して図示または説明される特徴は、他の実施の形態の特徴と組み合わせられ得る。このような変更および変形は、本明細書に開示されるポンプアセンブリの範囲内に含まれることが意図される。
実施の形態のポンプアセンブリが図1〜13に示される。図1〜13の実施の形態では、ポンプは、任意のサイズ、形状、または構成を有していてもよいが、ポンプアセンブリ100は、実質的に矩形状のハウジングの形で示されている。図1では、図示のポンプアセンブリは、カバーが開いた拡張(伸長)位置(telescoped position)が示されている。一方、図2では、ポンプアセンブリは、カバーが閉じた拡張位置が示されている。ポンプアセンブリ100は、遠位端部102および近位端部101を有するハウジングを備える。ハウジングは、ベース128およびカバー500を含む。ベースは、第1ベース部分103および第2ベース部分104を含む。第1ベース部分および第2ベース部分は、第1ベース部分および第2ベース部分がコンパクト位置から拡張位置まで互いに対してスライド移動可能なように、スライド係合している。第1ベース部分103は、第1の一対の対向するベース側壁106、107(側壁106を有する側は前端とも呼ばれ、側壁107を有する側は後端とも呼ばれる)と、下部のエンドキャップ116とも呼ばれる遠位壁と、下部のエンドキャップと対向する開口端と、を有する。第2ベース部分は、第2の一対の対向するベース側壁109、110と、ヒンジアセンブリ600で塞がれた近位端部、または、さらに本明細書に記載されるように近位壁と、近位端部と対向する開口端と、を有する。
第1ベース部分103および第2ベース部分104は、図3に示されるベースガイドシステムを介してスライド係合されている。図3では、第1ベース部分103および第2ベース部分104は、互いに伸縮関係にある。すなわち、第2ベース部分は、第1ベース部分および第2ベース部分が互いに対してスライド移動可能なように、第1ベース部分内にスライド可能に嵌合する。第1ベース部分103は、第1ベース部分の一対の側壁106、107の各側壁に沿って、第2ベース部分104とスライド係合する。図3では、第1ベース部分は、側壁106、107にリップまたはエッジフランジ114、115をそれぞれ有する。第1ベース部分103の一対の側壁のリップまたはエッジフランジ114、115は、対応する第2ベース部分の側壁109、110を保持し、第1ベース部分103が第2ベース部分104に対してスライド移動することを可能にする。第1ベース部分103のリップまたはエッジフランジ114、115は、第2ベース部分104の一方の側壁(すなわち前縁)109および他方の側壁(すなわち後縁)110の周囲にC字型またはU字型に内向きに延在してもよい。
図4に示されるように、ベースのエンドキャップ116により規定される遠位壁は、ハウジング上に注射器の先端を受けるまたはロックするための、特に注射器バレルのルアータイプの吐出口を受けるよう寸法決めされたルアーロケータ(luer locator)117を有する。ルアーロケータ117は、注射器バレルのルアー吐出口を受けるよう寸法決めされたオープンカラーである。遠位壁はまた、遠位壁の内面に、吐出口を画定するチャンバボディの端部に接触または受けるためのルアロケータカラー、またはディスクルアーコネクタの周りに部分的に円周面129を有する。ある実施の形態では、部分的に囲む面は、ディスクルアーコネクターを収容する部分的に囲む平坦面であり、ディスクルアーコネクタが注射器と接続され、かつ、プランジャヘッドに圧力が加わるときに、ディスクルアーコネクタを支持する。遠位壁はまた、遠位端部から近位端部に向かって下向きに傾斜する一対のリジェクタランプ118、119を有する。一対のリジェクタランプ118、119は、離間したリジェクタランプに合わないチャンバボディ(例えば注射器)は着座させず、規定の直径を有するチャンバボディ(例えば注射器)が着座できるように十分に離間している。
図1および図2に示されるポンプアセンブリでは、カバー500は、第1カバー部分501および第2カバー部分502を含む。第1カバー部分および第2カバー部分は、第1カバー部分501および第2カバー部分502がコンパクト位置から拡張位置まで互いに対してスライド移動可能なように、スライド係合している。図1の実施の形態では、第1カバー部分は、第1の一対の対向する第1カバー部分側壁503(すなわち前縁)および第1カバー部分側壁504(すなわち後縁)と、カバーエンドキャップ514とも呼ばれる遠位壁と、当該遠位壁と対向する開口端と、を含む。第2カバー部分は、第2の一対の対向する第2カバー部分側壁506(すなわち前縁)および第2カバー部分側壁507(すなわち後縁)と、壁またはヒンジ600で塞がれた近位端部508と、近位壁と対向する開口端と、を含む。カバーは、使用時に、ポンプの内部空洞を見ること、特にチャンバボディを見ることを可能にするプログレスウィンドウ513を含む。図示された実施の形態では、プログレスウィンドウ513はハウジングの遠位端部側の第1カバー部分に存在している。
第1カバー部分501および第2カバー部分502は、図3に図示されるように、カバーガイドシステムを介してスライド係合している。図3では、第1カバー部分501および第2カバー部分502は、互いに対して伸縮関係にある。すなわち、第2カバー部分は、第1カバー部分および第2カバー部分が互いに対してスライド移動可能なように、第1カバー部分内にスライド可能に嵌合する。ある実施の形態では、第1カバー部分501は、第1カバー部分の一対の対向する側壁503、504の各側壁に沿って、第2カバー部分502とスライド係合している。図3では、第1カバー部分は、第2カバー部分502の側壁506、507に対応する第1カバー部分501の一対の対向する側壁503、504の周りにリップまたはエッジフランジ511、512を有し、第1カバー部分501が第2カバー部分502に対してスライド移動することを可能にする。第1カバー部分501のリップまたはエッジフランジ511、512は、第2カバー部分502の一方の側壁(すなわち前縁)506および他方の側壁(すなわち後縁)507の周囲にC字型またはU字型に内向きに延在してもよい。閉じたコンパクト状態では、第1カバー部分501は最も近位端部101に近い位置にあり、第1カバー部分501は第2カバー部分502を覆う(図6参照)。閉じたコンパクト状態では、第1カバー部分のプログレスウィンドウ513は、第2カバー部分によって塞がれてもよい。閉じた挿入状態では、第1カバー部分501は近位のヒンジ600から離れる遠位方向に拡張され、第2カバー部分502は、実質的に露出し、第1カバー部分501とは重なり合わない(図2参照)。ある実施の形態では、カバー500は、挿入状態に拡張できない。例えば、カバー500は、挿入状態に拡張できず、かつ、拡張できる第2カバー部分がポンプアセンブリ100に存在しなくてもよい。
図1〜13の実施の形態では、カバー500は、近位部のヒンジ600によって枢動可能にベース128に接続されている。ヒンジ600は、ゆっくり及び/又は制御されたカバー500の開放を達成するためのダンパー601を有する。図示された実施の形態では、第2ベース部分104は、第2ベース部分および第2カバー部分の近位端部101でヒンジによって枢動可能に第2カバー部分502に接続される。ヒンジ600は、カバーが上昇または下降するのを可能にし、ダンパー601は、カバーが開いているときにスプリングにテンションが残っていれば、カバーの開放を減衰させる。例えば、ユーザは、ベースエンドキャップ116およびカバーエンドキャップ514を接触して保持するラッチを解放するボタンを押してもよく、または、手動でカバーとベースを分離してもよい。一旦解放されると、カバー500は、例えば、ユーザによる操作を必要とせずに、ゆっくりした及び/又は制御された態様でヒンジオープンする。ある実施の形態では、ダンパーのシャフトに取り付けられたスプリングクラッチは、減衰力が一方向にのみ機能することを可能にする。これにより、カバー500を閉じるのに必要な力の量が制限される。ヒンジ600は、カバーが閉じ位置にあるとき、第1ベース部分103に対する第2ベース部分104のスライド移動により、第1カバー部分501に対して第2カバー部分502が共に移動するように、カバー500をベース128に接続する。しかしながら、カバー500およびベース128はそれぞれ、ポンプが開状態にあるとき、互いに独立して伸縮できる。例えば、開状態にあるとき、ベース128は、カバー500が、占有スペースが小さく、ユーザが注射器を準備して挿入するときに邪魔にならないように縮んだ状態にあるとき、注射器を受けるために拡張してもよい。カバー500は、それから、ベース128から独立して拡張できる。図2は、閉じた拡張(伸長)位置にあるポンプアセンブリを示す。一方、図6〜8は、閉じたコンパクト位置にあるポンプアセンブリを示す。
ポンプアセンブリはさらに、図5に示されるようにプラーそり又はプレート301として構成され、ベース128にスライド可能に係合されたプラーアセンブリ300と、ベース128にスライド移動可能に係合されたプッシャーアセンブリ200と、を備える。図示の実施の形態では、プラー200およびプッシャー300は、第2ベース部分104にスライド可能に係合されている。スプリングは、スプリングの第1端部がプラー300に接続され、スプリングの第2端部がプラー200に接続されている。図5に詳細に示されるように、プッシャーアセンブリは、スプリングハウジング206およびスプール207を含む。テープスプリング208はスプールに巻かれている。テープスプリングは、スプールに直接取り付けられる、またはテープスプリングの巻きがスプールに直接取り付けられずにスプールに載置される。スプール207は、ドラムシャフト209に取り付けられたスプールドラムである。プッシャーは、図5では、凹状内部空間201を有する円筒であり、プランジャの頭部に接触するよう寸法決めされる。プッシャーに対してプランジャヘッドを案内するため、プッシャーは、センタリング翼204、205という形でプランジャセンタリング構造を有する。センタリング翼204、205は、プランジャヘッド接触部201に向かって内側に傾斜している。これにより、プッシャーアセンブリのプランジャヘッドと接触する部分へ、プランジャヘッドをガイドする。
プラー300およびプッシャー200は、ベース128とスライド係合している。図1、3および5では、ポンプアセンブリはトラックシステムを有する。トラックシステムは、第2ベース部分104の床面上の第1トラックガイドレール122および第2トラックガイドレール127からなる。トラックガイドレールは、断面T字形状を有し、第2ベース部分上を長手(近位−遠位)方向に延在する。プラー300は、プラーガイド要素302を有する。プラーガイド要素302は、T字形状のトラックガイドレール122、127にスライド可能に係合されている。プッシャー200は、プッシャーガイド要素(不図示)有する。プッシャーガイド要素もまた、T字形状のトラックガイドレール122、127にスライド可能に係合されている。プラー300とプッシャー200によって同一のトラックシステムが使用されているので、プラー300は、トラックシステム上で、かつ、プッシャー200より遠位側のベース上にスライド可能に取り付けられている。すなわち、プラーアセンブリ300は、プッシャーアセンブリ200に対してベースの遠位端部102により近い位置で固定されている。
図1に示すように、第1リンク機構400および第2リンク機構401はカバー500をプラー300に枢動可能に連結する。第1リンク機構400の第1旋回ポイント402および第2旋回ポイント403と、第2リンク機構401の第3旋回ポイント404および第4旋回ポイント405とは、カバー500が下げられときにプラーを遠位端部に向けてスライド移動させ、カバー500が上げられたときにプラーを近位端部に向けてスライド移動させるように位置している。特に、第1リンク機構の第1旋回ポイント402および第2リンク機構の第3旋回ポイント404は、第2カバー部分上にある。第1リンク機構400および第2リンク機構401は、ある角度で、特に規定の角度で、プラー300に向かって曲がっている。リンク機構の曲り部406、407のポイントは、2つの部分を有する曲りリンク機構を提供するためにリンク機構の中心からオフセットしている。リンク機構の第1部分は第2部分よりも短い。曲り部は、プラーアセンブリ300の近位のリンク機構上のポイントに配置されてもよい。図示の実施の形態では、より短い部分である第1部分は、枢動可能にプラー300に接続されている。一方、より長い部分である第2部分は、枢動可能に第2カバー部分502に接続されている。ある実施の形態では、プラー300の移動と連動される第1リンク機構400および第2リンク機構401の移動を維持するために、第1リンク機構400および第2リンク機構401は、実質的に同一の長さであり、リンク機構の実質的に同じポイントに曲り部を有し、実質的に同じ所定の曲り角を有する。加えて、プラーが移動するときに第1リンク機構および第2リンク機構が実質的に平行に移動するために、第1リンク機構および第2リンク機構を枢着させるカバー上の位置は、近位端部から実質的に同じ距離にあり、第1リンク機構により近いカバーの一方の側縁(すなわち前縁)からの距離と第2リンク機構により近いカバーの側縁(すなわち後縁)からの距離もまた実質的に同じである。
図1の実施の形態では、拡張位置のベース128は、吐出口およびボア(bore)を画定するチャンバ、およびボア内にスライド可能に配置されるプランジャに合うよう寸法決めされたベース内部105を有する。ポンプアセンブリ100は、チャンバボディをセンターリングするための及び/又は保持するためのカラー700を選択的に含む。図1では、カラー700は、閉塞カラーであり、カラーガイド要素707によってベース128上のカラーガイドシステム704にスライド可能に係合される。カラー700は、例えば注射器の指掛け用フランジなど、チャンバボディの末端部(例えば指掛け用フランジ)を受けるための凹部705を有する。カラースプリング(不図示)または弾性バンドは、本明細書でさらに詳述されるように、プランジャの頭部に押されるカラーを保持するために使用されてもよい。
図1〜13のポンプアセンブリを操作する典型的な実施の形態では、閉じたコンパクト状態(図6〜8参照)から閉じた拡張状態にポンプを変形させるために、近位端部101が一方の手で握られ、遠位端部102がもう一方の手で握られ、ポンプを閉じた拡張状態に拡張させるべく2つ端部が反対方向に引っ張られてもよい(図2参照)。閉じたコンパクト状態からポンプを拡張させるとき、第1ベース部分103および第2ベース部分104は、第2ベース部分の側壁109、110および第1ベース部分104のエッジフランジ114、115に沿ってスライド移動し、一方、第1カバー部分501および第2カバー部分502は、第2カバー部分の側壁506、507および第1カバー部分のエッジフランジガイド511、512に沿ってスライド移動する。ポンプが拡張されるときにカバー500およびベース128が近位のヒンジ600から離れて一緒に拡張するように、カバーおよびベースは遠位端部102において係止手段または掛止手段によって保持されてもよい。限定ではなく例として、係止または掛止システムは、特に、他方のエンドキャップに合うよう寸法決めされた又は他方のエンドキャップを補完するよう設計されたベースまたはカバーの一方のエンドキャップの突起、バンプ(bump)、マグネットまたはラッチを含み、ポンプアセンブリが閉じられるときにカバーおよびベースが個別ではなく一緒に拡張または縮まるのを可能にする。ある実施の形態では、係止手段は、閉塞状態ではカバーを保持せず、カバーまたはベースの一方の他方に対する近位または遠位への移動を妨げる。例えば、下部のエンドキャップからの突起が上部のエンドキャップの開口によって受けられるような係止アセンブリは、ベースが拡張することなくカバーが拡張するのを妨げるが、突起はカバーの開放を妨げない。
閉じたコンパクト状態からの閉じた拡張状態へのポンプの変形は、ポンプの2つの端部を手動で引っ張ること以外の方法で達成できる。例えば、第1ベース部分103および第2ベース部分104は、ボタンを押し下げる又はスライドさせるなどのトリガーによりコンパクト化されたポンプが閉じた拡張状態に拡張するようなバネ付勢式であってもよい。上述したように、カバー500および/またはベース128は、カバーおよび/またはベースを拡張状態にロックするための係止手段を有していてもよい。例えば、第2カバー部分502一対の対向する側壁506、507は、戻り止めつまみを含んでいてもよい。戻り止めつまみは、コンパクト状態では第1カバー部分501によって押し込めらる。戻り止めつまみは、拡張状態では、図示しないが拡張位置にある第1カバー部分をロックしてカバーが引っ込むのを防ぐために、トラックから延びる。コンパクト状態にカバーを引っ込めるために、ユーザは、例えば、戻り止めつまみをしてもよく、または、戻り止めつまみを強制的にトラックとカバーとの間に押し下げてカバーをコンパクト状態に変形させるためにカバーの近位端部に向けてカバーの遠位端部に十分な力を供給してもよい。ある実施の形態では、戻り止め要素515、516(例えば図2参照)もまた、第1カバー部分上に存在し、特に拡張状態において第2カバー部分に対する第1カバー部分の移動を止めるために戻り止め溝517、518に係合する。ベースもまた、第1ベース部分の一対の対向する側壁上に戻り止め要素を有する。戻り止め要素は、特に拡張状態において第2ベース部分に対する第1ベース部分の移動を止めるために、第2ベース部分の側壁上に存在する戻り止め溝に係合する。図1、2は、第1ベース部分の一方の側壁(前縁)上の戻り止め要素124と、第2ベース部分の側壁上の対応する戻り止め溝125とを示す。図3は、断面図で戻り止め溝125、126を示している。
ポンプを閉じた拡張状態から開いた拡張状態に変形させるために、ベースのエンドキャップ116が一方の手で握られ、カバーのエンドキャップ514が他方の手で握られ、2つのキャップが互いに離れる方向に引っ張られてもよい。ある実施の形態では、係止手段または掛止手段はベースのエンドキャップ116およびカバーのエンドキャップ514を閉じた状態に保つ。閉塞手段の解放またはオープンは、例えば、それによってキャップ116およびキャップ514を分離することを可能にする掛け金を解放するボタンを押すことによって、トリガされてもよい。例えば、ラッチ、クラスプ(clasp)またはマグネットが、ベースのエンドキャップおよびカバーのエンドキャップを閉じた状態に保持してもよい。ベースのエンドキャップ116およびカバーのエンドキャップ514の間の接続が一旦解放されると、カバーは、近位端部のヒンジ600によってヒンジ式に開く。
図9に示されるように、開いた拡張状態では、注射器800などのプランジャを有するチャンバボディがポンプアセンブリのベースの内部105に装着される。ベース128は、注射器バレル801およびプランジャ803を備える従来の注射器800を受け入れるよう適合される。従来の注射器800は、プランジャ803を受けるための内腔を画定するバレル801を備える。バレル801は、一端に吐出口先端804を有し、他方の開口に幅広開口805を有する。バレル801の幅広開口805には、エンドピースまたは指掛け用フランジ802とも呼ばれる面が、バレル801の表面に対して実質的に垂直にバレル801の外側に延在する。カラー700は、注射器バレル801を所定の位置に保持し、例えば側方への動きなどのベースの内部105における注射器の移動を防ぐようにエンドピースを受けるよう寸法決めされる。図1に示されるように、カラー700は、カラーガイド要素707を介してベース128上のトラックシステム704とスライド係合してもよく、カラーが注射器バレルのエンドピースに押されるようにしておくための緊張手段を有してもよい。例えば、ベース上に配置されたスプリングまたは弾性バンドは、カラーが注射器のエンドピースに押されるようにしておくために使用される。カラー700は、近位端部101または遠位端部102の方向にスライドできる。ある実施の形態では、カラー700は、カラースプリングを有するベース128に接続されてもよい。カラースプリングのスプリングは、カラーに対してベースの近位または遠位に配置されてもよい。その静止状態では、カラー700のカラースプリングは、ベース128の遠位端部102の最も近い位置にカラーをおいてもよい。拡張位置では、カラー700は、ベース128の遠位端部102からより遠く、ベース128の近位端部101により近くにあってもよい。
ある実施の形態では、図9、10のように、メスルアー807が注射器800の吐出先端804に取り付けられる。メスルアー807は、ベースのルアーロケータ117にはまり、注射器800の移動を抑止するようにるように寸法決めされる。ある実施の形態では、仮に注射器800が内部105に装着され、その注射器がルアーロケータ117内にはまる適切なメスルアー807を欠いていたら、注射器800は、ユーザがポンプカバー500を閉じようとしたとき、リジェクタランプ118、119(図4参照)に沿ってポンプから外に押し上げられる。限定ではなく例として、仮にユーザが、20mlの注射器に適したポンプで30mlの注射器を使用しようとした場合、リジェクタランプは、カバーを閉じようとしたとき、ベースから注射器を押し出す。
ある実施の形態では、液体が予め注入された注射器800がポンプのベースの内部105に装着される。液体が予め注入された注射器は、まず、注射器を位置決めするカラー700を通って、プランジャが挿入されてもよい。面またはエンドピース802は、ベース128の遠位端部102と面するカラー700の面によって保持されてもよい。注射器800のプランジャ806の頭部は、ベース128の近位端部101と面するカラー700の側から延在する。メスルアー807は、ルアーロケータ117内で静置またはルアーロケータ117に係合してもよい。カラー700は、注射器800の長さに対応するためにベースの遠位端部により近い、より近位の位置で、静止状態から離れるようにベース128のトラックシステムにスライド可能に係合してもよい。カラー700のカラースプリングは、注射器を所定の位置に固定するのを支援するために、ベースの遠位端部102の方向に向けてカラーがエンドピース802に押しつけられるようにする。
ある実施の形態では、液体が予め注入された注射器には、注射器内の液体を投与するのに適したチューブが装着される。注射器ポンプのチューブは、患者への注入の最終的な望ましい速度を達成するために、種々の予め設定された流量によって選択されてもよい。チューブは、好ましくは注射器をポンプのベースに装着する前に、メスルアー807に取り付けられてもよい。チューブは、メスルアーからポンプの外まで延びる。メスルアーに取り付けられていないチューブの端部には、針またはコネクターを介して1つ以上の追加のチューブが取り付けられてもよい。
一旦注射器800が、例えばルアーロケータ117やカラー700を介して、ポンプのベース内に固定されると、ポンプのカバー500は、液体を流し始めるために、図10に示すように、閉じられる。カバーが開いた位置にあるとき、枢動可能に連結するリンク機構400、401はベース内の近位にプラーを配置し、プッシャーは、液体が注射器から押し出されないように、プランジャの頭部に押しつけられない。カバーが閉じ位置に下げられると、枢動可能に連結するリンク機構400、401は、接続されたスプリングを介してプッシャーをプランジャの頭部に押しつけるために、プラーを遠位に移動させる。プランジャはバレル内に押され、それによって注射器バレルから液体が出る。ある実施の形態では、カバー500が閉じたままで、かつ、注射器が空でないとき、スプリングによってプランジャ803に課された実質的に一定の力を介して液体が注射器バレルから出る。ポンプカバー500が開いていれば、枢動可能に連結されたリンク機構400、401はプラー300およびプッシャー200を近位に移動させる。
ポンプアセンブリの他の実施の形態が図14〜24に示される。図14〜24は、ポンプアセンブリに組み込むことのできる別の機能および構成を示す。開いた拡張位置にあるポンプアセンブリを示す図14では、ポンプアセンブリ100は、遠位端部102および近位端部101を有するハウジングを備える。ハウジングはベース128およびカバー500を有する。ベース128は、第1ベース部分103および第2ベース部分104を含む。第1ベース部分は、第1ベース部分および第2ベース部分104がコンパクト位置および拡張位置の間を互いに対してスライド移動するように、第2ベース部分にスライド係合している。第1ベース部分103は、第1の一対の対向するベース側壁106(前縁)およびベース側壁107(後縁)と、遠位壁108と、遠位壁と対向する開口端と、を有する。第2ベース部分104は、第2の一対の対向するベース側壁109(前縁)およびベース側壁110(後縁)と、ヒンジ600の一部であってもよい近位壁111と、近位壁と対向する開口端と、を有する。ベースは、ベースが拡張位置にあるときにプランジャを有するチャンバボディを受けるに十分な内部空間105を画定する。
図14、18、19に示されるように、第1ベース部分103および第2ベース部分104は、ベースガイドシステム121を介してスライド係合する。ベースガイドシステム121は、ベースガイドトラック113にスライド係合する第2ベース部分上のガイドレール112を含む。ベースガイドトラック113は、第1ベース部分上の溝(channel)である。側壁の外側に面し、長手方向に第2ベース部分に沿って延在するベースガイドレール112は、第1ベース部分103上のベースガイドトラック113にスライド係合する。第1ベースガイドレールは第2ベース部分の一対の対向するベース側壁のうちの一方の側壁に存在し、第2ベースガイドレールは第2ベース部分の一対の対向するベース側壁のうちの他方の側壁に存在する。第1ベース部分の一対の対向するベース側壁のうちの一方の側壁上の第1ベースガイドトラックは、第1ベースガイドレールとスライド可能に嵌合し、第1ベース部分の一対の対向するベース側壁のうちの他方の側壁上の第2ベースガイドトラックは、第2ベースガイドレールとスライド可能に嵌合する。
図14、15、22に示されるように、ベースの遠位壁108は、ハウジング上に注射器の先端を受けるまたはロックするための、特に注射器バレルのルアータイプの吐出口を受けるよう寸法決めされたルアーロケータ117を有する。ルアーロケータ117は、注射器バレルのルアー吐出口を受けるよう寸法決めされたオープンカラー状をなす。遠位壁はまた、遠位壁の内面に、ルアーロケータカラーの周りで、例えば国際特許出願番号第PCT/US15/16929号に記述されているようなディスクルアーコネクタに接触またはディスクルアーコネクタを受ける部分的に囲む平坦面129を有する。ある実施の形態では、部分的に囲む平坦面は、ディスクルアーコネクタが注射器と接続され、かつ、プランジャヘッドに圧力が加わるときに、ディスクルアーコネクタを支持するために使用される。遠位壁はまた、リジェクタランプ118、119、130を有する。リジェクタランプ118、119、130は、遠位端部から近位端部に向かって下向きに傾斜し、非適合のチャンバボディ(例えば注射器バレル)をリジェクトする一方で、規定の直径を有するチャンバボディ(例えば注射器バレル)が着座できるように十分に離間している。種々の数および/または構成のリジェクト傾斜が、異なる形状およびサイズを有する注射器バレルをリジェクトするために、1つのポンプアセンブリに用いられてもよい。
図14、16、17、23に示されるカバー500は、第1カバー部分501および第2カバー部分502を含む。第1カバー部分および第2カバー部分は、第1カバー部分501および第2カバー部分502がコンパクト位置から拡張位置まで互いに対してスライド移動可能なように、スライド係合している。第1カバー部分501は、第1の一対の対向するカバー部分側壁503(前縁)およびカバー部分側壁504(すなわち後縁)と、第1カバー部分遠位壁505と、第1カバー部分遠位壁と対向する開口端と、を含む。第2カバー部分は、第2の一対の対向するカバー部分側壁506(前縁)およびカバー部分側壁507(後縁)と、ヒンジ600を含んでもよい第2カバー部分近位壁508と、近位壁と対向する開口端と、を含む。カバーは、使用時に、ベースに着座したチャンバボディを見るためのプログレスウィンドウ513を含む。図示された実施の形態では、プログレスウィンドウは、ハウジングの遠位端部側の第1カバー部分に存在している。ある実施の形態では、近位壁に対向する開口端において第2カバー部分は、ポンプが閉じ位置にあるときのプログレスウィンドウの可視領域を大きくするために、プログレスウィンドウの端部形状に合う切り込みを有してもよい。図14の実施の形態はまた、第2カバー部分上の斜めの突起として構成された戻り止め要素(不図示)と、第1カバー部分において斜めの突起を受ける対応する補完穴と、含む。斜めの形状は、第1カバー部分および第2カバー部分がコンパクト位置にスライド移動したときに、戻り止め要素が容易に穴から離脱することを可能にする。
図14、18、19に示されるように、第1カバー部分501および第2カバー部分501は、カバーガイドシステムを介してスライド係合する。カバーガイドシステムは、第1カバー部分上の溝であるカバーガイドトラック510にスライド係合する第2カバー部分上のカバーガイドレール509を含む。カバーガイドレール509は、側壁の外側に面し、第2カバー部分に沿って長手方向に延在し、第1カバー部分103上の溝であるカバーガイドトラック510にスライド係合する。第1カバーガイドレールは第2カバー部分の一対の対向するカバー側壁のうちの一方の側壁に存在し、第2カバーガイドレールは第2カバー部分の一対の対向するカバー側壁のうちの他方の側壁に存在する。第1カバー部分の一対の対向するカバー側壁のうちの一方の側壁上の第1カバーガイドトラックは、第1カバーガイドレールとスライド可能に嵌合し、第1カバー部分の一対の対向するカバー側壁のうちの他方の側壁上の第2カバーガイドトラックは、第2カバーガイドレールとスライド可能に嵌合する。
図14〜17、23、24に示すように、カバー500は、ダンパー601を有するヒンジ600によって枢動可能にベース128に接続されている。図示された実施の形態では、第2ベース部分104は、第2ベース部分および第2カバー部分の近位端部101でヒンジ600によって枢動可能に第2カバー部分502に接続される。ヒンジ600は、カバーが上昇または下降するのを可能にし、ダンパー601は、図1の実施の形態で議論されたように、特に、カバーが開いていてスプリングにテンションが残っていれば、カバーの開口を減衰させる。ヒンジ600は、カバーが閉じ位置にあるとき、第1ベース部分103に対する第2ベース部分104のスライド移動により、第1カバー部分501に対して第2カバー部分502が共に移動するように、カバー500をベース128に接続する。図1の実施の形態で議論されたように、図14の実施の形態のカバー500およびベース128はそれぞれ、ポンプが開状態にあるとき、互いに独立して伸縮できる。図23は、カバーが閉じ、ハウジングが拡張位置にある状態のポンプアセンブリを示す。一方、図24は、カバーが閉じ、ハウジングがコンパクト位置にある状態のポンプアセンブリを示す。
ポンプアセンブリはさらに、図14、15、21に示されるようにプラーそり又はプレート301として構成され、ベース128にスライド可能に係合されたプラーアセンブリ300と、ベース128にスライド移動可能に係合されたプッシャーアセンブリ200と、を備える。実施の形態では、プラー200およびプッシャー300は、第2ベース部分104にスライド係合する。テープスプリングは、スプリングの第1端部がプラー300に接続され、スプリングの第2端部がプラー200に接続されている。図14、15では、また図21でより詳細に示されるように、プッシャーアセンブリは、スプリングハウジング206およびスプール207を含む。テープスプリング208はスプールに巻かれている。テープスプリングは、スプールに直接取り付けられる、またはテープスプリングの巻きがスプールに直接取り付けられずにスプールに載置される。スプール207は、ドラムシャフト209に取り付けられたスプールドラムである。プッシャーは、図14では、内部に支持壁またはリブを有する凹状内部空間201を有するC型の構造体であり、プランジャの頭部に接触するよう寸法決めされる。
プラー300およびプッシャー200は、ベース128にスライド係合している。図14、15、18、19、21では、ポンプアセンブリは、トラックシステム121を有する。トラックシステムは、第2ベース部分104の一方の側縁上の第1トラックガイド122および第2ベース部分104の他方の側縁上の第2トラックガイド127からなる(図18参照)。図示の実施の形態では、第1トラックガイド122は、内側に面し、第2ベース部分の一方の内側の側縁に沿って長手方向に延在する第1チャネルである。第2トラックガイド127は、内側に面し、互いに向かい合うように、第2ベース部分の他方の内側の側縁に沿って延在する平行な第2チャネルである。プラー300は、対向する第1チャネル122および第2チャネル127にスライド可能に係合するプラーガイド要素302を有する。プッシャー200は、対向する第1チャネル122および第2チャネル127にスライド可能に係合するプッシャーガイド要素203(図19参照)を有する。プラーとプッシャーで同一のトラックシステムが使用されているので、プラー300はトラックシステム上にスライド可能に取り付けられ、したがってプッシャーの遠位側のベース上に位置決めされる。
図14に示されるように、第1リンク機構400および第2リンク機構401はカバー500をプラー300に枢動可能に連結する。第1リンク機構400の旋回ポイント402および旋回ポイント403と、第2リンク機構401の旋回ポイント404および旋回ポイント405とは、カバー500が下げられときにプラーを遠位端部に向けてスライド移動させ、カバー500が上げられたときにプラーを近位端部に向けてスライド移動させるように位置している。特に、第1リンク機構の旋回ポイント402および第2リンク機構の旋回ポイント404は、第2カバー部分上にある。第1リンク機構400および第2リンク機構401は、ある角度で、特にある規定された角度で、プラー300に向かって曲がっている。リンク機構の曲り部406、407のポイントは、2つの部分を有する曲りリンク機構を提供するためにリンク機構の中心からプラーの近位側にオフセットしている。リンク機構の第1部分は第2部分よりも短い。図示の実施の形態では、より短い部分である第1部分は、枢動可能にプラー300に接続されている。一方、より長い部分である第2部分は、枢動可能に第2カバー部分502に接続されている。ある実施の形態では、プラー300の移動と連動される第1リンク機構400および第2リンク機構401の移動を維持するために、第1リンク機構400および第2リンク機構401は、実質的に同一の長さであり、リンク機構の実質的に同じポイントに曲り部を有し、実質的に同じ曲り角を有する。加えて、プラーが移動するときに第1リンク機構および第2リンク機構が実質的に平行に移動するために、第1リンク機構および第2リンク機構を枢着させるカバー上の位置は、近位端部から実質的に同じ距離にあり、第1リンク機構により近いカバーの一方の側縁からの距離と第2リンク機構により近いカバーの側縁からの距離もまた実質的に同じである。
図14、15によって示される実施の形態では、拡張位置のベース128は、本明細書で説明されるように、プランジャ(例えば、注射器プランジャを有する注射器バレル)を有するチャンバボディに適合するよう寸法決めされたベース内部105を有する。ポンプアセンブリ100は、チャンバボディをセンターリングするための及び/又は保持するためのカラー700を含む。図示の実施の形態のカラー700は、オープンカラーであり、カラーガイドトラックシステム704を介してベースにスライド可能に係合し、近位および遠位に移動させることができる。図20に示すように、カラー700は、チャンバ本体の末端部(例えば、指掛け用フランジ)を受けるための座部(遠位面)705および凹部706を有し、かつ、カラーをカラートラックシステム704にスライド可能に係合するカラーガイド要素707を有する。カラートラックシステムは、例えば、第3チャネルおよび第4チャネルのような第2の一対の平行な内向きのチャネルを含む。第3チャネルは、内側に面し、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁のうちの一方の側壁の内側面に沿って長手方向に延在する。第4チャネルは、内側に面し、第2ベース部分の第2の一対の対向する側壁のうちの他方の側面の内側面に沿って長手方向に延在する。第3チャネルおよび第4チャネルは、平行であり、互いに対向ししている。カラーガイド要素707は、第3チャネルおよび第4チャネルにスライド可能に係合される。当業者に明らかであるように、第3および第4チャネルはまた、内側に突出し、一対の対向する側壁のひとつの側壁に沿って長手方向に延在するフランジとの間に形成されてもよい。内側に突出して長手方向に延在するガイドレールが、フランジとガイドレールとの間に隙間を空けて、フランジの下方に配置される。カラーガイド要素は、ガイドレール上にスライド可能に取り付けられ、フランジとガイドレールとの間に形成されたチャネルに係合する。ある実施の形態では、カラースプリング701は、例えば第3および第4チャネルのようなカラートラックチャネルの内部に配置され、カラーの近位側に接触する。カラースプリング701は、カラー700をカラーストップまたはプランジャの末端に当接または押圧するが、例えばプランジャを有するチャンバボディがベース内に着座するときにカラーが近位側に移動されるのを許容する。ある実施の形態では、図20に示されるように、カラー700は、異なるサイズの末端部を受けるように、入れ子にされた2つ以上の凹部706を有することができる。例えば、カラーは近位凹部および遠位凹部を有していてもよい。遠位凹部は、遠位凹部よりも大きな面を有し、2つの異なるサイズの末端部をカラーによって収容することができる。ある実施の形態では、カラーは、面のサイズが異なる複数の入れ子状の凹部を有し、各凹部は、他の凹部とは異なるサイズの末端部を受け、凹部の面のサイズは、入れ子状の凹部の遠位端部から近位端部に向かって小さくなる。
カラーに加えて、図14、20に示されるようにポンプアセンブリは、規定された位置で遠位側へのカラー700の移動を止めるためのカラーストップ702を含む。図14、20では、カラーストップ720は、第2ベース部分104の開口端に取り付けられる。カラーストップは、カラーガイド要素708を介してカラーストップガイドレール703にスライド可能に係合される。ポンプアセンブリが、ハウジングに着座された注射器を有するチャンバボディがない閉状態にあるとき、カラースプリング701はカラー700をカラーストップ702に対して遠位方向に押す。カラーストップは、カラーガイドシステム704からカラーが外れないようにする。カラーストップ702はまた、第1ベース部分および第2ベース部分がコンパクト位置から拡張位置まで互いに対してスライド移動するときに第1のベース部分103と第2のベース部分104とが分離するのを防ぐためのベースストップ120(例えば図14、15参照)に接触するよう寸法決めされる。図14の実施の形態はまた、第2ベース部分上の突起として構成された戻り止め要素(不図示)と、斜めの突起を受け入れる第1ベース部分の対応する補完穴と、含む。斜めの形状により、第1ベース部分および第2ベース部分がコンパクト位置にスライド移動したときに、戻り止め要素が穴から容易に外れる。
図14の実施の形態のポンプアセンブリの操作は、図1のポンプアセンブリの操作と実質的に同一である。図14〜25に示される実施の形態のポンプアセンブリを操作するため、ポンプアセンブリ100のハウジングは、第1ベース部分103および第2ベース部分104を閉じたコンパクト位置から閉じた拡張位置まで互いに対してスライド移動させることによって拡張される。カバーをハウジングに保持するための掛止または係止が解放され、カバー500がベースから離れるように持ち上げられ、リンク機構403、404が枢動可能にカバー500に連結しているのでプラー300を近位にスライド移動させ、プラー300はカバーの上昇に伴って近位に移動する。プラーが近位端部101に向かって十分に後退すると、カラー700をカラーガイドチャネル上を近位側にスライド移動させ、チャンバボディの末端部(例えば指掛け用フランジ)をフランジに相補的なカラーシート705および凹状空間706に係合することによって、流体で満たされ、スライド可能に配置されたプランジャを有するチャンバボディ(例えば注射器バレル)がベース128の内部空間105に着座される。カラーガイドチャネル内に配置されたカラースプリングは、カラーが注射器バレルの末端部(すなわち指掛け用フランジ)に押しつけられたままにする。チャンバボディの吐出口先端は、ルアーロケータ117上に配置される(例えば図14参照)。典型的な注入装置では、チューブまたは他のコネクタがチャンバボディの吐出口に取り付けられる。プランジャの頭部に力を加えるために、カバーを下降させ、リンク機構403、404を遠位に移動させ、それによってプラー300をベースの遠位端部に向かってスライド移動させる。プッシャーヘッド接触部201が注射器プランジャの頭部に接触し、プランジャの頭部を押すまで、プラーの遠位への移動はプッシャーも移動させる。プランジャの抵抗により、カバーが閉じられたときにプラーがさらに遠位に移動するときに、プッシャーのスプリングハウジング内で巻かれたテープスプリングからテープスプリングが巻き戻される。巻かれていないテープスプリングは、プッシャーに実質的に一定の力を与え、ひいてはプランジャ頭部に一定の力を与え、プランジャが遠位に動かされるときにチャンバボディのチャンバ内の内容物を追い出す。チャンバの内容物が排出され、プランジャーが遠位に移動すると、カバーが開かれ、かつ、持ち上げられ、プラーを近位に引っ込め、プッシャーをプランジャーの頭部に接触させないようにし、プランジャーを有するチャンバボディを取り外すのを可能にする。次いで、カバーを閉じ、図24に示されるように、第2ベース部分および第1ベース部分を互いに向かって押すことによって、ハウジングが圧縮位置に置かれる。
本明細書で論じるように、ポンプアセンブリ100は、液体および好ましくは治療液を投与するために使用されてもよい。ある実施の形態では、ポンプは、治療を必要する患者の皮下または静脈内投与のために使用される。例えば、ポンプは、抗生物質、キレート剤を投与したり、または免疫グロブリン療法などの生物学的療法を必要とする患者に投与したりするために使用されてもよい。
ある実施の形態では、ポンプアのスプリング208は、治療の粘度に適切に対応するように選択される。例えば、低粘度の液体の場合、ポンプのスプリング208は、プランジャ806の筒部に加える力を小さくするために、より小さい張力を有するスプリングから選択される。免疫グロブリンのような高粘度流体の場合、プランジャ806の頭部により大きい力を加えるために、より高い張力のスプリングを使用することができる。
ある実施の形態では、注射器に取り付けられたチューブは、液体の流量を制御するように選択することができる。例えば、狭い内径を有するチューブは、より遅い投与速度が所望される場合に選択され、より広い内径を有するチューブがより急速な投与のために選択され得る。加えて、チューブは、その全体が参照により本明細書に援用される国際特許出願番号第PCT/US2014/016426のように、患者への投与速度を制御するために、直列または並列に配置されてもよい。
本開示はまた、液体を投与するためにポンプを使用する方法を提供する。ある実施の形態では、本明細書に記載のポンプのいずれかを用いて、治療薬などの液体を投与することができる。ある実施の形態では、ポンプのベースは、コンパクト化された状態から拡張される。液体が予め充填された注射器は、本明細書に記載されるようにポンプのベース内に装填される。予め装填された注射器は、注入療法のためにチューブおよび針と適合させることができる。患者または第三者は、患者の体内に、チューブに取り付けられた1つ以上の針を配置することができる。注射器が、ハウジングから延びるチューブを有するポンプのベースに配置されると、カバーを下げて液体の投与を開始することができる。このカバーは、投与を停止するために液体の投与中に開けることができる。投与が完了したら、ユーザはカバーを開けて注射器を取り外すことができる。ポンプは、保管または可搬性のためにコンパクト化できる。
別の態様では、ポンプアセンブリは、抗生物質、免疫グロブリン調製物または他の治療用抗体のような治療用流体、または、化学療法剤を投与するための注入システムにおいてシリンジと共に使用される。様々な実施の形態において、注入システムまたは関連キットは、本明細書に記載のポンプアセンブリを含むことができる。他の実施の形態では、注入システムまたは関連するキットは、ポンプアセンブリに加えて、ポンプアセンブリに着座するように寸法決めされたシリンジ、シリンジを注入システムの構成要素に接続するためのルアーコネクタまたはディスクルアーコネクタ、チューブセット特に注射針を注射器に接続するための注入チューブセット、投与のための治療流体の流れを制御するための流量コントローラ、治療液を患者の体内に投与するための注射針セットの1つ以上を含む。前述の構成要素の異なる組み合わせを有する種々の注入システムを作ることができる。
本発明の特定の実施の形態について論じたが、上記の説明は例示であり、限定的ではない。本明細書を検討すると、当業者には本発明の多くの変形が明らかになるであろう。