JP6661192B2 - Sms2阻害活性を有するセラミド誘導体 - Google Patents

Sms2阻害活性を有するセラミド誘導体 Download PDF

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Description

本発明は、SMS2(スフィンゴミエリン合成酵素2)阻害活性を有するセラミド誘導体、ならびに該化合物を有効成分とする医薬に関する。
肥満の誘発は、ニューロペプチドY5受容体またはメラノコルチン受容体など視床下部発現タンパク質を介した摂食促進作用、またはアシルCoAカルボキシラーゼ(ACC)などを介した脂肪酸合成促進作用の関与などが知られている。現在、抗肥満薬として、ニューロペプチドY5受容体拮抗剤、メラノコルチン拮抗剤およびACC阻害剤などが開発されている。セロトニン5−HT2C受容体アゴニストやPhentamineとTopiramateの配合剤等が承認されているが,これらの薬剤は使用に制限があるのが現状である。
スフィンゴミエリン合成酵素(SMS)は、細胞膜に多量に存在するスフィンゴ脂質であるスフィンゴミエリン(SM)を合成する酵素であり、細胞死および生存に重要な役割を果たしている。SMSは2004年に同定され、SMS1およびSMS2の2種類が存在することが知られている(非特許文献1および2参照)。SMS1はゴルジ体に発現し、SMのde novo合成に主に関与することが知られている。一方、SMS2はゴルジ体および細胞膜に発現し、主に膜上でのSM合成に関与すると考えられており,(非特許文献3および4)、肥満、インスリン抵抗性、動脈硬化への関与が示唆されている(非特許文献5〜7)。
現在のところ、SMS2阻害による抗肥満薬は知られていない。また、SMS阻害作用を有するセラミド誘導体も知られていない。
Yamaokaら、The Journal of Biological Chemistry,279, 18688−18693, (2004) Huitemaら、The EMBO Journal,23, 33−44, (2004) Tafesseら、The Journal of Biological Chemistry,281, 29421−29425, (2006) Tafesseら,J Biol Chem. 17537−17547,(2007) Liuら、Circulation Research,105, 295−303, (2009) Mitsutakeら、The Journal of Biological Chemistry,286, 28544−28555, (2011) Liら、Mol. Cell. Biol., 31, 4205−4218,(2011)
本発明は、優れたSMS2阻害活性を有するセラミド誘導体を提供する。好ましくは、SMS2選択性の高いセラミド誘導体を提供する。
本発明者らは、鋭意研究の結果、優れたSMS2阻害活性を有するセラミド誘導体を見出し、本願発明を達成した。
本発明は、以下に示される発明を提供する。
(1)式(I):

(式中、
は、置換もしくは非置換のヒドロキシメチルまたはメチルであり、
は、水素原子またはR−C(=O)−であり、
は、C3〜13アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環スルファニルメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環スルファニルメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環スルファニルメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルビニルであり、
ここで、置換基群Aとは、アルキル、ハロアルキル、ハロゲン、ニトロ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、スルファモイル、モノアルキルアミノスルホニル、置換基群Bで置換されたフェニル、置換基群Bで置換されていてもよい多環式の芳香族炭素環式基、置換基群Bで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群Bで置換されていてもよい非芳香族複素環式基、およびジアルキルアミノスルホニルからなる群であり、
ここで、置換基群Bとは、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、カルバモイル、およびスルファモイルからなる群であり、
は水素原子、メチル、アセチル、ベンジル、またはハロゲノベンジルであり、
はC13〜C20アルキル、置換もしくは非置換の炭素環式基、または置換もしくは非置換の複素環式基であり、
Lは−CH−CH−または−CH=CH−である、
ただし、
1)Rが水素原子の時、Rは置換もしくは非置換のヒドロキシメチルであり、
2)Rが水素原子の時、Rはメチルであり、
3)Lが−CH−CH−の時、Rはメチル、アセチル、ベンジルまたはハロゲノベンジルであり、かつRはメチルであり、ならびに、
4)以下の化合物を除く。

)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
(2)Rが置換もしくは非置換のヒドロキシメチルである、上記(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3)RがR−C(=O)−である、上記(1)または(2)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4)RがC3〜13アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルビニルである、上記(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(5)Rが置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチルである、上記(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6)Rがメチル、ベンジル、またはハロゲノベンジルである、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7)Rがハロゲノベンジルである、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(8)RがC13アルキル、置換もしくは非置換の炭素環式基、または置換もしくは非置換の複素環式基である、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(9)Lが−CH=CH−である、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(10)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
(11)SMS2阻害作用を有する、上記(10)記載の医薬組成物。
(12)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、SMS2の関与する疾患の治療または予防方法。
(13)SMS2の関与する疾患の治療または予防剤を製造するための、上記(1)〜10のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩の使用。
(14)SMS2の関与する疾患を治療または予防するための、上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩。
(15)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、経口投与のための医薬組成物。
(16)錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、またはチンキ剤である、上記(15)記載の医薬組成物。
(17)糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドライシロップ、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤、または徐放性カプセル剤である、上記(15)記載の医薬組成物。
(18)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、非経口投与のための医薬組成物。
(19)経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、または膣内投与のための、上記(18)記載の医薬組成物。
(20)注射剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤または坐剤である、上記(18)または(19)記載の医薬組成物。
(21)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、小児用または高齢者用の医薬組成物。
(22)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩と、ニューロペプチドY5受容体阻害剤、メラノコルチン受容体阻害剤、またはアシルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤との組み合わせからなる医薬組成物。
(23)上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、ニューロペプチドY5受容体阻害剤、メラノコルチン受容体阻害剤、またはアシルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤との併用療法のための医薬組成物。
本発明化合物は優れたSMS2阻害活性を示し、特にSMS2の関与する疾患の治療または予防において有用である。
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
「からなる」という用語は、構成要件のみを有することを意味する。
「含む」という用語は、構成要件に限定されず、記載されていない要素を排除しないことを意味する。
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を包含する。特にフッ素および塩素が好ましい。
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」の好ましい態様としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」に酸素原子が結合した基を意味する。好ましくは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分枝状の基である。例えば、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−オクチルオキシ、n−ノニルオキシ等が挙げられる。特に、メチルオキシ、エチルオキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ等が挙げられる。
「ハロアルキル」および「ハロアルキルオキシ」とは、上記「アルキル」および「アルキルオキシ」のアルキル部分に、任意の数の上記「ハロゲン」が置換可能な任意の位置に置換した基を意味する。好ましくは、1〜10個、より好ましくは1〜5個、さらに好ましくは1〜3個のハロゲンで置換された基である。2以上の「ハロゲン」で置換される場合、該「ハロゲン」は同一でも異なっていてもよい。
例えば、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキル等が挙げられる。特に、フルオロメチル、クロロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル等が好ましい。
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
「多環式の芳香族炭素環式基」とは、2環以上の環状芳香族炭化水素基を意味する。好ましい態様としては、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素基または環状非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の「非芳香族炭素環式基」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。結合手は、いずれの環から出ていてもよい。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。

単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、炭素数8〜20が好ましく、より好ましくは炭素数8〜16である。例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル等が挙げられる。
「シクロアルキル」とは、炭素数が3〜10の単環式または多環式飽和炭素環式基を包含する。単環式シクロアルキルとしては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等が挙げられる。多環式シクロアルキルとしては、ノルボルニル、テトラヒドロナフタレン−5−イル、テトラヒドロナフタレン−6−イル、アダマンチル等が挙げられる。
「シクロアルキル」としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。特に、炭素数3〜6の「シクロアルキル」、炭素数5または6の「シクロアルキル」が好ましい。
「シクロアルカン」とは、上記「シクロアルキル」から導かれる環を意味する。
「シクロアルケニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む炭素数3〜10の非芳香族単環または多環式環式基を包含する。単環式シクロアルケニルとしては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が挙げられる。多環式シクロアルケニルとしては、ノルボルネニル、インデン−1−イル、インデン−2−イル、インデン−3−イル等が挙げられる。特に炭素数5または6の「シクロアルケニル」が好ましい。
「シクロアルケン」とは、上記「シクロアルケニル」から導かれる環を意味する。
「芳香族炭素環」とは、上記「芳香族炭素環式基」から導かれる環を意味する。
「非芳香族炭素環」とは、上記「非芳香族炭素環式基」から導かれる環を意味する。
「炭素環式基」とは、上記「芳香族炭素環式基」および「非芳香族炭素環式基」を包含する。
「芳香族複素環式基」とは、O,SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられる。2環の芳香族複素環式基としては、8〜10員が好ましく、より好ましくは9員または10員である。例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環式基としては、例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
「非芳香族複素環式基」とは、O,SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、非芳香族環式基を意味する。2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したもの、さらに、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、上記「芳香族複素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。

単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、8〜20員が好ましく、より好ましくは8〜10員である。たとえば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル等が挙げられる。
「芳香族複素環」とは、上記「芳香族複素環式基」から導かれる環を意味する。
「非芳香族複素環」とは、上記「非芳香族複素環式基」から導かれる環を意味する。
「複素環式基」とは、上記「芳香族複素環式基」および「非芳香族複素環式基」を包含する。
「ハロゲノベンジル」とは、ベンジルの環上に任意の数の上記「ハロゲン」が置換した基を意味する。好ましくは1〜3個、より好ましくは1または2個、さらに好ましくは1個のハロゲンで置換されたベンジルである。複数のハロゲンで置換されている場合、該「ハロゲン」は同一でも異なっていても良い。好ましくは、フルオロベンジル、ジフルオロベンジル、クロロベンジル、クロロフルオロベンジル等が挙げられる。
「置換もしくは非置換のヒドロキシメチル」の置換基はメチル基上の置換基を意味し、次の置換基群Eから選択される1以上の基が挙げられる。置換基が複数存在する場合は、該置換基は同一でも異なっていても良い。
置換基群E:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、ホルミルオキシ、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、ペンタフルオロチオ、トリアルキルシリル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたアミノ、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたカルバモイル、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたスルファモイル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環式基、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環式基、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環式基、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環式基、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環オキシ、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環オキシ、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環オキシ、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環オキシ、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環スルホニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環スルホニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環スルホニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環スルホニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環スルファニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環スルファニル、非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環スルファニル、および非置換もしくは置換基群Dから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環スルファニル。
「置換もしくは非置換の炭素環式基」および「置換もしくは非置換の複素環式基」の置換基としては、置換基群Dが挙げられる。環上の任意の位置の原子が置換基群Dから選択される1以上の基と結合していてもよい。置換基が複数存在する場合、該置換基は同一でも異なっていても良い。
置換基群D:ハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、ホルミルオキシ、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、ペンタフルオロチオ、トリアルキルシリル、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたアミノ、イミノ、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたカルバモイル、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたスルファモイル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環式基、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環式基、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環式基、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環式基、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環オキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環オキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環オキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環オキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環カルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環オキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環アルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環アルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環アルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環アルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環アルキルオキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環アルキルオキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環アルキルオキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環アルキルオキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環アルキルオキシアルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環アルキルオキシアルキル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環スルファニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環スルファニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環スルファニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環スルファニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環スルホニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環スルホニル、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環スルホニル、および非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環スルホニル。
置換基群E:オキソ、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、ヒドロキシアルキル、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたアミノ、非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたカルバモイル、および非置換もしくは置換基群Fから選択される1または2つの基で置換されたスルファモイル。
置換基群F:アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、カルボキシアルキル、カルバモイル、アルキルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、アルキルスルホニル、およびハロアルキルスルホニル。
「モノアルキルアミノスルホニル」、「ジアルキルアミノスルホニル」、「アルキルカルボニル」、「アルキルカルボニルオキシ」、「アルキルスルホニル」、「アルキルオキシカルボニル」、「アルキルスルファニル」、「アルキルスルフィニル」、「トリアルキルシリル」、「アルキルオキシアルキル」、「アルキルオキシアルキルオキシ」、「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、「非芳香族複素環アルキル」、「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、「非芳香族複素環アルキルオキシ」、「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、および「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」のアルキル部分は、上記「アルキル」と同様である。アルキルが複数存在する場合は、該アルキルは同一でも異なっていても良い。
「芳香族炭素環オキシ」、「非芳香族炭素環オキシ」、「芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環オキシ」、「芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環カルボニル」、「芳香族炭素環オキシメチル」、「非芳香族炭素環オキシメチル」、「芳香族複素環オキシメチル」、「非芳香族複素環オキシメチル」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環スルホニル」、「非芳香族炭素環スルホニル」、「芳香族複素環スルホニル」、「非芳香族複素環スルホニル」、「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、「非芳香族複素環アルキル」、「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、「非芳香族複素環アルキルオキシ」、「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族炭素環スルファニル」、「非芳香族炭素環スルファニル」、「芳香族複素環スルファニル」、「非芳香族複素環スルファニル」、「芳香族炭素環スルファニルメチル」、「非芳香族炭素環スルファニルメチル」、「芳香族複素環スルファニルメチル」、「非芳香族複素環スルファニルメチル」、「芳香族炭素環スルフィニル」、「非芳香族炭素環スルフィニル」、「芳香族複素環スルフィニル」、および「非芳香族複素環スルフィニル」における「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、「芳香族複素環」、または「非芳香族複素環」部分は、上記「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、「芳香族複素環」、または「非芳香族複素環」と同様である。
式(I)で示される化合物における、R、R,R、R、およびLの好ましい態様を以下に示す。下記の可能な組み合わせの化合物が好ましい。
は、置換もしくは非置換のヒドロキシメチルまたはメチルが挙げられる。
の好ましい態様としては、置換もしくは非置換のヒドロキシメチルである。さらに好ましくは、非置換のヒドロキシメチルである。
の「置換もしくは非置換のヒドロキシメチル」における好ましい置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アミノ、カルバモイル、スルファモイル、非芳香族炭素環オキシ等が挙げられる。
「置換もしくは非置換のヒドロキシメチル」の好ましい態様としては、非置換のヒドロキシメチル、または、ハロゲン;シアノ;アルキルオキシ;およびハロアルキルオキシから選択される1以上の基で置換されたヒドロキシメチルである。より好ましい態様としては、非置換のヒドロキシメチルである。
は、水素原子またはR−C(=O)−が挙げられる。
の好ましい態様としては、R−C(=O)‐である。
は、C3〜13アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環スルファニルメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環スルファニルメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環スルファニルメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルビニルが挙げられる。
の好ましい態様としては、C3〜13アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルビニルであり、より好ましくは、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルビニルであり、さらに好ましくは、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチルである。
置換基群Aは、アルキル、ハロアルキル、ハロゲン、ニトロ、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、スルファモイル、モノアルキルアミノスルホニル、置換基群Bで置換されたフェニル、置換基群Bで置換されていてもよい多環式の芳香族炭素環式基、置換基群Bで置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群Bで置換されていてもよい非芳香族複素環式基、およびジアルキルアミノスルホニルからなる群が挙げられる。
置換基群Aの好ましい態様としては、アルキル、ハロアルキル、ハロゲン、ニトロ、アルキルオキシ、置換基群Bで置換されたフェニル、およびジアルキルアミノスルホニルからなる群である。
置換基群Bは、ハロゲン、ニトロ、ヒドロキシ、カルボキシ、アミノ、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、カルバモイル、およびスルファモイルからなる群が挙げられる。
置換基群Bの好ましい態様としては、ハロゲンおよびニトロからなる群である。
は水素原子、メチル、アセチル、ベンジル、またはハロゲノベンジルが挙げられる。
の好ましい態様は、メチル、ベンジル、またはハロゲノベンジルであり、より好ましくはメチルまたはハロゲノベンジルである。さらに好ましくは、メチルまたはフルオロベンジルである。
はC13〜C20アルキル、置換もしくは非置換の炭素環式基、または置換もしくは非置換の複素環式基が挙げられる。
の好ましい態様は、C13アルキル、置換もしくは非置換の炭素環式基、または置換もしくは非置換の複素環式基である。より好ましくは、C13アルキル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基である。さらに好ましくは、C13アルキル、非置換もしくは置換基群Gから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環式基、または非置換もしくは置換基群Gから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環式基である。
置換基群Gは、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環式基、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族炭素環式基、非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族複素環式基、および非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された非芳香族複素環式基からなる群である。
置換基群Gの好ましい態様としては、ハロゲン、アルキル、および非置換もしくは置換基群Eから選択される1以上の基で置換された芳香族炭素環式基からなる群である。さらに好ましくは、アルキルおよび非置換の芳香族炭素環式基からなる群である。
Lは−CH−CH−または−CH=CH−が挙げられる。
Lの好ましい態様としては、−CH=CH−である。
式(I)の好ましい態様としては、以下の実施形態が挙げられる。
(実施形態1)
が置換もしくは非置換のヒドロキシメチルであり、
がR−C(=O)‐であり、
がC3〜13アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいフェニルアミノカルボニルビニルであり、
がメチル、アセチル、またはフルオロベンジルであり、
はC13アルキル、または非置換もしくは置換基群Gから選択される芳香族炭素環式基であり、
Lは−CH=CH−である。
(実施形態2)
が置換もしくは非置換のヒドロキシメチルであり、
が水素原子であり、
がアセチルであり、
はC13アルキル、または非置換もしくは置換基群Gから選択される芳香族炭素環式基であり、
Lは−CH=CH−である。
(実施形態3)
がメチルであり、
がR−C(=O)‐であり、
がC3〜13アルキルであり、
が水素原子、メチル、またはアセチルであり、
はC13アルキル、または非置換もしくは置換基群Gから選択される芳香族炭素環式基であり、
Lは−CH−CH−または−CH=CH−である。
(実施形態4)
が置換もしくは非置換のヒドロキシメチルであり、
がR−C(=O)‐であり、
がC3〜13アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていても良い芳香族炭素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシメチル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環スルファニルメチルであり、
がメチルまたはフルオロベンジルであり、
はC13アルキル、または非置換もしくは置換基群Gから選択される芳香族炭素環式基であり、
Lは−CH=CH−である。
本発明化合物は、特定の異性体に限定するものではなく、すべての可能な異性体(例えば、ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。
本発明化合物の1つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。本発明化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、本発明化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
本発明化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、式(I)で示されるトリチウム標識化合物は、例えば、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、式(I)で示される特定の化合物にトリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、式(I)で示される化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。他のトリチウム標識化合物を調製するための適切な方法としては、文書Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)を参照にできる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
本発明化合物の製薬上許容される塩としては、例えば、式(I)で示される化合物と、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、
有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
本発明化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)、共結晶および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物、共結晶および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、本発明化合物に対し、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。本発明化合物またはその製薬上許容される塩を、大気中に放置することにより、水分を吸収し、吸着水が付着する場合や、水和物を形成する場合がある。また、本発明化合物またはその製薬上許容される塩を、再結晶することでそれらの結晶多形を形成する場合がある。「共結晶」は、式(I)で示される化合物または塩とカウンター分子が同一結晶格子内に存在することを意味し、任意の数のカウンター分子を含んでいても良い。
本発明の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩は、プロドラッグを形成する場合があり、本発明はそのような各種のプロドラッグも包含する。プロドラッグは、化学的又は代謝的に分解できる基を有する本発明化合物の誘導体であり、加溶媒分解により又は生理学的条件下でインビボにおいて薬学的に活性な本発明化合物となる化合物である。プロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素的に酸化、還元、加水分解等を受けて式(I)で示される化合物に変換される化合物、胃酸等により加水分解されて式(I)で示される化合物に変換される化合物等を包含する。適当なプロドラッグ誘導体を選択する方法および製造する方法は、例えば “Design of Prodrugs, Elsevier, Amsterdam, 1985”に記載されている。プロドラッグは、それ自身が活性を有する場合がある。
式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩がヒドロキシル基を有する場合は、例えば、ヒドロキシル基を有する化合物と適当なアシルハライド、適当な酸無水物、適当なスルホニルクロライド、適当なスルホニルアンハイドライド及びミックスドアンハイドライドとを反応させることにより或いは縮合剤を用いて反応させることにより製造されるアシルオキシ誘導体やスルホニルオキシ誘導体のようなプロドラッグが例示される。例えば、CHCOO−、CCOO−、tert−BuCOO−、C1531COO−、PhCOO−、(m−NaOOCPh)COO−、NaOOCCHCHCOO−、CHCH(NH)COO−、CHN(CHCOO−、CHSO−、CHCHSO−、CFSO−、CHFSO−、CFCHSO−、p−CHO−PhSO−、PhSO−、p−CHPhSO−が挙げられる。
本発明に係る化合物は、SMS2阻害活性を有する。したがって、本発明に係る化合物を含有する医薬組成物は、SMS2の関与する疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用である。SMS2が関与する疾患としては、例えば、肥満、インスリン抵抗性、動脈硬化等が知られており、本発明の化合物を含有する医薬組成物は、これら疾患の治療剤および/または予防剤として有用である。さらに好ましくは、本発明の化合物を含有する医薬組成物は、肥満、インスリン抵抗性、動脈硬化等の治療剤および/または予防剤として有用である。本発明化合物は、SMS2阻害活性のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記のいずれか1つ以上の優れた特徴を有し得る。
a)CYP酵素(例えば、CYP1A2、CYP2C9、CYP3A4等) に対する阻害作用が弱い。
b)高いバイオアベイラビリティー、適度なクリアランス等良好な薬物動態を示す。
c)貧血誘発作用等の毒性が低い。
d)代謝安定性が高い。
e)水溶性が高い。
f)脳移行性が高い。
g)消化管障害(例えば、出血性腸炎、消化管潰瘍、消化管出血等)を起こさない。
本発明の医薬組成物を投与する場合、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。経口投与は常法に従って錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、丸剤、液剤、シロップ剤、バッカル剤または舌下剤等の通常用いられる剤型に調製して投与すればよい。非経口投与は、例えば筋肉内投与、静脈内投与等の注射剤、坐剤、経皮吸収剤、吸入剤等、通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。
本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、滑沢剤、希釈剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し医薬組成物とすることができる。注射剤の場合には適当な担体と共に滅菌処理を行なって製剤とすればよい。
賦形剤としては乳糖、白糖、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシウムまたは結晶セルロ−ス等が挙げられる。結合剤としてはメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス、ゼラチンまたはポリビニルピロリドン等が挙げられる。崩壊剤としてはカルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−スナトリウム、デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末またはラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。滑沢剤としてはタルク、ステアリン酸マグネシウムまたはマクロゴ−ル等が挙げられる。坐剤の基剤としてはカカオ脂、マクロゴ−ルまたはメチルセルロ−ス等を用いることができる。また、液剤または乳濁性、懸濁性の注射剤として調製する場合には通常使用されている溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、安定化剤、保存剤、等張剤等を適宜添加しても良い。経口投与の場合には嬌味剤、芳香剤等を加えても良い。
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、成人に経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
本発明に係る式(I)示される化合物は、例えば、下記に示す一般的合成法によって製造することができる。
以下に本発明の実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
また、本明細書中で用いる略語は以下の意味を表す。
Me:メチル
Et:エチル
Bu:ブチル
Ph:フェニル
Bn:ベンジル
pFBn:p−フルオロベンジル
Boc:tert−ブトキシカルボニル
TBDPS:tert−ブチルジフェニルシリル
Ac:アセチル
AcOEt:酢酸エチル
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
TFA:トリフルオロ酢酸
DMSO:ジメチルスルホキシド
THF:テトラヒドロフラン
各実施例で得られたNMR分析は500MHzで行い、CDClを用いて測定した。
化合物I−1〜I−9の合成
化合物I−1〜I−9は下記の合成法に従って合成した。

第1工程 化合物1の合成
L-アラニンメチルエステル塩酸塩(2.0 g, 14.3 mmol)をエタノール(10 ml)およびテトラヒドロフラン(10 ml)の混合溶液に溶解させ、室温でトリエチルアミン(2.0 mL, 14.3 mmol)をゆっくり加えて10分間攪拌した。反応液を濃縮し、粗精製物であるアミン体を得た。アミン体をアセトニトリル(20 mL)に溶解させ、-4℃に冷却後、4-ジメチルアミノピリジン(350 mg, 2.8 mmol)を加え、アセトニトリル(5 mL)に溶解させた二炭酸ジ-tert-ブチル(4.69 g, 21.5 mmol)を加えて6時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物1(2.91g、収率100%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:1.38 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.44 (s, 9H), 3.74 (s, 3H), 4.32 (t, J =7.7 Hz, 1H), 5.15 (brs, 1H).
第2工程 化合物2の合成
メチルホスホン酸ジメチル(5.33g, 42.9 mmol)をテトラヒドロフラン(50 mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気下-98℃に冷却後、n-ブチルリチウム(1.59Mヘキサン溶液、27.0 mL, 42.9 mmol)をゆっくり滴下し、同温にて30分間撹拌した。反応液に化合物1(2.91 g, 14.3 mmol)のテトラヒドロフラン(10 mL)溶液を滴下し、同温にて8時間撹拌した。反応液に2mol/Lクエン酸水溶液(50 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル/メタノール=1.5:2:0.5)で精製し、化合物2(2.72 g、収率64%)を黄色固体として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:1.35 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.44 (s, 1H), 3.72 (s, 9H), 3.76 (s, 1H), 3.78 (d, J = 2.7 Hz, 3H), 3.81 (s, J = 2.4 Hz, 3H), 4.32 - 4.37 (brm, 1H), 5.69 (brd, J = 5.5 Hz, 1H).
第3工程 化合物3の合成
化合物2(2.7 g, 9.1 mmol)と非特許文献(M.Frigerio et. Al., J.Org.Chem. 1999, 64, 4537-4538)記載の方法で合成したテトラデカナール(3.88 g, 18.3 mmol)をアセトニトリル(10 mL)に溶解させ、塩化リチウム(581 mg, 13.7 mmol)およびDIEA(2.4 mL, 13.7 mmol)を加え室温にて12時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20:1)で精製し、化合物3(3.14g、収率90%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.28 (brs, 20H), 1.30 - 1.33 (brm, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.60 - 1.63 (brm, 2H), 2.21 - 2.26 (m, 2H), 2.41 (dt, J = 2.4, 7.4 Hz, 1H), 4.54 - 4.60 (m, 1H), 5.40 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 6.16 (brd, J = 15.8 Hz, 1H), 7.00 (ddd, J = 13.5, 15.5, 13.5 Hz, 1H).
第4工程 化合物4の合成
アルゴン雰囲気下、-50℃に冷却した水素化リチウムトリ-tert-ブトキシアルミニウム(4.75 g, 18.7 mmol)にゆっくりとエタノール(40 mL)を加えた。-80℃に冷却後、化合物3(3.14 g, 8.4 mmol)のエタノール(10 mL)溶液をゆっくり加え、同温で2時間、室温で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸(20 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物4(2.57 g、収率80%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.07 (d, J =6.9 Hz, 3H), 1.20 - 1.29 (brs, 20H), 1.32 - 1.36 (brm, 2H), 1.44 (s, 9H), 2.02 - 2.06 (m, 2H), 3.63 (t, J =6.5 Hz, 1H), 3.72 - 3.84 (brm, 1H), 4.08 - 4.13 (brm, 1H), 4.68 (brs, 1H), 5.43 (dd, J =6.5, 8.1 Hz, 1H), 5.70 (ddd, J =15.0, 15.7, 13.8 Hz, 1H).
第5工程 化合物5の合成
化合物4(200 mg, 0.5 mmol)と4-ジメチルアミノピリジン(13 mg, 0.1 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、室温にて無水酢酸(59 μL, 0.6 mmol)をゆっくり加えて3時間撹拌した。反応液にメタノール(2 mL)および水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後し化合物5(113 mg、収率51%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 7.3 Hz, 3H), 1.09 (d, J =6.7 Hz, 3H), 1.22 - 1.28 (brs, 20H), 1.31 - 1.37 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 2.01 - 2.06 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 3.90 (brs, 1H), 4.54 (brd, J =9.9 Hz, 1H), 5.20 (dd, J =4.2, 4.2 Hz, 1H), 5.36 (dd, J =7.3, 6.7 Hz, 1H), 5.74 (ddd, J =15.3, 15.2, 14.5 Hz, 1H).
第6工程 化合物6の合成
化合物5(113 mg, 2.6 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、TFA(2 mL)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物6(収率75%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.09 (d, J = 6.7 Hz, 3H), 1.22 - 1.28 (brs, 20H), 1.31 - 1.37 (m, 2H), 2.01 - 2.06 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 3.90 (brs, 2H), 4.54 (brd, J = 9.9 Hz, 1H), 5.20 (dd, J = 4.2, 4.2 Hz, 1H), 5.36 (dd, J = 7.3, 6.7 Hz, 1H), 5.74 (ddd, J = 15.3, 15.2, 14.5 Hz, 1H).
第7工程 化合物7の合成
化合物4(200 mg, 0.5 mmol)をテトラヒドロフラン(1.5 mL)およびDMF(1.5 mL)の混合溶液に溶解させ、60%水素化ナトリウム(40 mg, 1.0 mmol)を加えて室温で5分撹拌した。ヨウ化メチル(93 μL, 1.5 mmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後し、化合物7(93 g、47%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.08 (d, J =7.0 Hz, 3H), 1.07 - 1.30 (brs, 20H), 1.32 - 1.36 (brm, 2H), 1.44 (s, 9H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 3.25 (s, 3H), 3.50 - 3.57 (br, 1H), 3.65 - 3.76 (br, 1H), 4.80 - 4.84 (br, 1H), 5.27 (dd, J =7.7, 8.1 Hz, 1H), 5.68 (ddd, J =14.7, 15.4, 14.3 Hz, 1H).
第8工程 化合物8の合成
化合物7(93 mg, 0.23 mmol)をジクロロメタン(4 mL)に溶解し、TFA(2 mL)を加えて室温で20分撹拌した。反応液を濃縮し、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物8(収率75%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.20 (d, J =6.6 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.35 - 1.40 (brm, 2H), 2.09 (q, J =6.9 Hz, 2H), 3.29 (s, 3H), 3.68 (dd, J =3.7, 3.7 Hz, 1H), 4.17 - 4.24 (m, 1H), 5.32 (dd, J =8.1, 7.8 Hz, 1H), 5.76 (ddd, J =14.9, 15.7, 14.4 Hz, 1H), 6.36 (d, J =9.1 Hz, 2H).

第9工程 化合物I−1〜I−7の合成
化合物6あるいは8(0.033 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(9 mg、0.067 mmol,)、炭素鎖が3、5,7、または13のアルキルカルボニルクロリド(0.05 mmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、収率60−70%で化合物I-1〜I-7を油状物として得た。

化合物I−1
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ:0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.96 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.11 (d, J = 7.1 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.31 - 1.38 (m, 2H), 1.63 - 1.70 (m, 2H), 1.96 (s, 3H), 2.03 (q, J = 7.7 Hz, 2H), 2.29 - 2.34 (m, 2H), 4.19 - 4.23 (m, 1H), 5.20 - 5.24 (m, 1H), 5.34 - 5.39 (m, 1H), 5.55 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.71 - 5.78 (m, 1H).
化合物I−2
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.4 Hz, 6H), 1.11 (d, J = 7.7 Hz, 3H), 1.28 (brs, 15H), 1.30 - 1.38 (m, 10H), 1.58 - 1.67 (m, 2H), 2.00 - 2.05 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 2.15 (t, J = 6.8 Hz, 2H), 2.33 (t, J = 7.7 Hz, 1H), 4.22 - 4.26 (m, 1H), 5.19 - 5.22 (m, 1H), 5.37 (dd, J = 5.4, 6.8 Hz, 1H), 5.61 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 5.72 - 5.78 (m, 1H).

化合物I−3
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.11 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 (brs, 28H), 1.27 - 1.37 (m, 2H), 1.59 - 1.65 (m, 2H), 1.96 (s, 3H), 2.01 - 2.06 (m, 2H), 2.30 - 2.35 (m, 2H), 4.18 - 4.22 (m, 1H), 5.21 - 5.23 (m, 1H), 5.34 - 5.39 (m, 1H), 5.56 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 5.71 - 5.77 (m, 1H).

化合物I−4
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 1.11 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 (brs, 40H), 1.32 - 1.38 (m, 2H), 1.59 - 1.65 (m, 2H), 1.96 (s, 3H), 2.03 (q, J = 7.4 Hz, 2H), 2.32 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 4.18 - 4.22 (m, 1H), 5.21 - 5.23 (m, 1H), 5.36 (dd, J = 16.7, 15.6 Hz, 1H), 5.56 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 5.74 (ddd, J = 15.3, 14.7, 14.5 Hz, 1H).

化合物I−5
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.95 (t, J =7.4 Hz, 3H), 1.08 (d, J =6.8 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.31 - 1.37 (m, 2H), 1.62 - 1.69 (m, 2H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 2.14 (t, J =7.1 Hz, 2H), 3.26 (s, 3H), 3.58 (dd, J =3.4, 3.4 Hz, 1H), 4.03 - 4.07 (m, 1H), 5.25 - 5.30 (m, 1H), 5.67 - 5.73 (m, 1H), 5.77 (d, J =8.8 Hz, 1H).

化合物I−6
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.90 (t, J =7.1 Hz, 3H), 1.08 (d, J =7.1 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.31 - 1.32 (m, 4H), 1.32 - 1.39 (m, 2H), 1.59 - 1.66 (m, 2H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 2.15 (t, J =8.0 Hz, 2H), 3.26 (s, 3H), 3.56 (dd, J =3.4, 3.4 Hz, 1H), 4.02 - 4.07 (m, 1H), 5.25 - 5.30 (m, 1H), 5.67 - 5.73 (m, 1H), 5.74 (d, J =9.4 Hz, 1H).

化合物I−7
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 1.10 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 (brs, 28H), 1.58 - 1.67 (m, 2H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 2.17 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 2.34 (t, J = 7.4 Hz, 5H), 3.58 (dd, J = 3.4, 3.4 Hz, 1H), 4.03 - 4.07 (m, 1H), 5.25 - 5.30 (m, 1H), 5.66 - 5.73 (m, 1H), 5.84 (d, J = 8.8 Hz, 1H).
第10工程 化合物I−8の合成
窒素雰囲気下、パラジウム炭素 (39 mg)をメタノール(3 mL)に懸濁させ、化合物6(115 mg, 0.29 mmol)のメタノール(2 mL)溶液を加えた。水素雰囲気下で、室温で3時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、溶媒溜去して還元体(107 mg)を油状物として得た。
還元体(93 mg)をジクロロメタン(4 mL)に溶解させ、TFA(2 mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮後、水を加えて、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、アミン体(70 mg)を油状物として得た。
アミン体(70 mg, 0.023 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解し、炭酸カリウム(64 mg、0.46 mmol)、オクタノイルクロリド(60 μL、0.35 mmol)を加えて室温で4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、I−8(49 mg、3工程収率50%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.05 (d, J =6.9 Hz, 3H), 1.12 - 1.17 (brm, 2H), 1.26 (brs, 26H), 1.58 - 1.66 (m, 4H), 2.05 (q, J =6.5 Hz, 2H), 2.17 (t, J =7.6 Hz, 2H), 2.34 (t, J =7.7 Hz, 4H), 3.16 - 3.19 (br, 1H), 3.39 (s, 3H), 3.73 - 3.77 (br, 1H), 4.76 - 4.79 (br, 1H).
第11工程 化合物I−9の合成
化合物4(50 mg, 0.13 mmol)をジクロロメタン(3 mL)に溶解させ、TFA(2 mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応液を濃縮後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、アミン体(38 mg)を油状物として得た。
アミン体(38 mg、0.13 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解し、炭酸カリウム(37 mg、0.27 mmol)、ブチリルクロリド(20 μL 0.2 mmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し、I−9(34 mg、2工程収率71%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.89 (t, J = 6.6 Hz, 6H), 1.19 (d, J =7.0 Hz, 3H), 1.27 (brs, 20H), 1.30 - 1.40 (brm, 2H), 1.60 - 1.67 (brm, 3H), 2.06 (q, J =6.7 Hz, 2H), 2.36 (t, J =7.5 Hz, 2H), 4.08 - 4.14 (m, 1H), 4.22 - 4.24 (m, 1H), 5.43 - 5.48 (m, 1H), 5.76 - 5.82 (m, 1H), 6.55 - 6.60 (br, 1H).
化合物II−1〜II−18の合成

化合物II−1〜II−18は下記の合成法に従って合成した。



第12工程 化合物9の合成
N−Boc−L−セリンメチルエステル(5.27 g, 24.1 mmol)およびイミダゾール(4.1 g, 60.2 mmol)をテトラヒドロフラン(40 mL)に溶解させ、t−ブチルジフェニルシリルクロリド(7.4 mL, 28.9 mmol)をゆっくり加えて室温で20分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物9(11.02 g、収率100%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 1.03 (s, 9H), 1.07 (s, 9H), 3.74 (s, 3H), 3.88 (dd, J = 2.4 Hz, 1H), 4.06 (dd, J = 2.5, 10.1 Hz, 1H), 4.38 - 4.41 (brm, 1H), 5.40 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 7.35 - 7.40 (m, 6H), 7.58 - 7.61 (m, 4H).
第13工程 化合物10の合成
メチルホスホン酸ジメチル(4.06 g, 32.7 mmol)をテトラヒドロフラン(65 mL)に溶解させ、アルゴン雰囲気下-78℃に冷却後、1.59mol/L n-ブチルリチウム(ヘキサン溶液20.5 mL, 32.7 mmol,)をゆっくり滴下し、同温にて30分間撹拌させた。反応液に化合物9(5.0 g, 10.9 mmol,)のテトラヒドロフラン(15 mL)溶液を滴下し、同温にて12時間、0℃で1時間撹拌した。反応液に2mol/Lクエン酸水溶液(60 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=1:1)で精製し、化合物10(4.8 g、収率80%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 1.03 (s, 9H), 1.44 (s, 9H), 3.07 (dd, J = 14.7, 14.4 Hz, 1H), 3.34 (dd, J = 14.7, 15.9 Hz, 1H), 3.75 (d, J = 2.5 Hz, 3H), 3.77 (d, J = 2.5 Hz, 3H), 3.91 (dd, J = 3.9, 11.0 Hz, 1H), 4.06 (dd, J = 3.9, 10.8 Hz, 1H), 4.49 - 4.52 (brm, 1H), 5.56 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.36 - 7.46 (m, 6H), 7.58 - 7.62 (m, 4H).
第14工程 化合物11の合成
化合物10(3.6 g, 6.55 mmol)と非特許文献(M.Frigerio et. Al., J.Org.Chem. 1999, 64, 4537-4538)記載の方法で合成したテトラデカナール(1.67 g, 7.9 mmol)をアセトニトリル(50 mL)に溶解させ、塩化リチウム(416 mg, 9.8 mmol)およびDIEA(1.7 mL, 9.8 mmol)を加え室温にて12時間撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60:1)で精製し、化合物11(3.91g、収率94%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H), 1.00 (s, 9H), 1.26 (brs, 20H), 1.36 - 1.46 (brm, 2H), 1.46 (s, 9H), 2.19 (q, J =7.2 Hz, 2H), 3.90 - 3.97 (m, 2H), 4.60 - 4.64 (m, 1H), 5.60 (d, J =7.8 Hz, 1H), 6.23 (d, J =15.9 Hz, 1H), 6.95 (ddd, J =13.8, 15.6, 13.8 Hz, 1H), 7.34 - 7.43 (m, 6H), 7.57 - 7.60 (m, 4H).
第15工程 化合物12の合成
アルゴン雰囲気下、-50℃に冷却した水素化リチウムトリ-tert-ブトキシアルミニウム(1.36 g, 5.4 mmol)にゆっくりとエタノール(40 mL)を加えた。-80℃に冷却後、化合物11(2.2 g, 2.4 mmol)のエタノール(10 mL)溶液をゆっくり加え2時間撹拌後、さらに室温で2時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸(20 mL)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物12(1.14 g、収率74%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.90 (t, J = 6.6 Hz, 3H), 1.09 (s, 9H), 1.28 (brs, 20), 1.33 - 1.40 (brm, 2H), 1.46 (s, 9H), 2.04 (q, J =7.6 Hz, 2H), 3.64 - 3.70 (br, 1H), 3.77 (brd, J =11.0 Hz, 1H), 3.92 (dd, J =3.7, 3.7 Hz, 1H), 4.26 (brt, J =5.9 Hz, 1H), 5.21 (d, J =8.1 Hz, 1H), 5.49 (dd, J =6.1, 6.1 Hz, 1H), 5.80 (ddd, J =14.2, 15.4, 14.2 Hz, 1H), 7.37 - 7.47 (m, 6H), 7.66 (t, J =7.6 Hz, 4H), 7.73 (d, J =8.1 Hz, 1H).
第16工程 化合物13の合成
化合物12(2.1 g, 3.3 mmol)および4-ジメチルアミノピリジン(80 mg, 0.66 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、室温にて無水酢酸(690 μL, 7.2 mmol)をゆっくり加えて3時間撹拌した。反応液にメタノール(10 mL)および水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後し、化合物13(2.1g、収率94%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.90 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.09 (s, 9H), 1.29 (brs, 20H), 1.35 - 1.41 (brm, 2H), 1.47 (s, 9H), 2.02 - 2.08 (m, 2H), 2.06 (s, 3H), 3.21 (brd, J =7.1 Hz, 1H), 3.67 - 3.70 (br, 1H), 3.75 - 3.84 (brm, 1H), 4.24 - 4.30 (brm, 1H), 5.22 (brd, J =8.6 Hz, 1H), 5.50 (dd, J =5.9, 5.9 Hz, 1H), 5.80 (ddd, J =14.0, 15.4, 13.6 Hz, 1H), 7.36 - 7.43 (m, 4H), 7.44 - 7.47 (m, 2H), 7.65 - 7.69 (m, 4H).
第17工程 化合物II−1の合成
化合物13(2.1 g, 3.1 mmol)をテトラヒドロフラン(50 mL)に溶解し、1mol/L TBAF(テトラヒドロフラン溶液3.4 mL, 3.4 mmol)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し、アルコール体を得た。アルコール体をジクロロメタン(10 mL)に溶解させ、TFA(5 mL)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物II−1(804mg、2工程収率76%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.89 (t, J = 6.9 Hz), 3H), 1.28 (brs, 20H), 1.35 - 1.40 (brm, 2H), 2.04 (s, 3H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 2.90 - 3.19 (br, 1H), 3.70 (dd, J = 3.3, 10.5 Hz, 1H), 3.89 - 3.95 (m, 2H), 4.32 (m, 1H), 5.53 (dd, J = 6.4, 6.4 Hz), 1H), 5.79 (ddd, J = 14.0, 14.1, 13.8 Hz, 1H), 6.40 (d, J = 7.7 Hz, 1H).
第18工程 化合物14の合成
化合物12(1.0 g, 1.56 mmol)をテトラヒドロフラン(8.0 mL)およびDMF(8.0 mL)の混合溶媒に溶解させ、60%水素化ナトリウム(124 mg, 3.1 mmol)を加えて室温で5分間撹拌した。ヨウ化メチル(291μL, 4.7 mmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物14(459mg、収率45%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.04 (s, 9H), 1.20 - 1.29 (brs, 20H), 1.32 - 1.37 (m, 2H), 1.43 (s, 9H), 1.98 - 2.05 (brm, 2H), 3.53 (s, 3H), 3.66 (t, J =8.3 Hz, 1H), 3.69 - 3.73 (brm, 2H), 3.88 - 3.92 (brm, 1H), 4.78 (brd, J =8.6 Hz, 1H), 5.27 (dd, J =8.3, 8.3 Hz, 1H), 5.66 (ddd, J =14.9, 15.4, 13.9 Hz, 1H), 7.32 - 7.44 (m, 6H), 7.62 - 7.69 (m, 4H).
第19工程 化合物15の合成
化合物14(457 mg, 0.7 mmol)をテトラヒドロフラン(15 mL)に溶解させ、1mol/L TBAF(テトラヒドロフラン溶液0.84 mL, 0.84 mmol)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し、アルコール体を得た。
アルコール体をジクロロメタン(6 mL)に溶解させ、TFA(3 mL)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物15(155mg, 2工程収率71%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.36 - 1.41 (brm, 2H), 2.08 (q, J =7.4 Hz, 2H), 2.90 - 2.94 (br, 1H), 3.22 (brs, 1H), 3.26 (brs, 3H), 3.39 (brs, 1H), 3.54 (brt, J =7.4 Hz, 1H), 3.57 - 3.62 (brm, 1H), 3.66 - 3.73 (brm, 2H), 5.26 - 5.31 (brm, 1H), 5.71 - 5.77 (brm, 1H).
第20工程 化合物16の合成
化合物12(1.0 g, 1.56 mmol)をテトラヒドロフラン(8.0 mL)およびDMF(8.0 mL)の混合溶媒に溶解させ、60%水素化ナトリウム(124 mg, 3.1 mmol)を加えて室温で5分間撹拌した。4−フルオロベンジルブロミド(389μL, 3.1 mmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物16(697mg、収率60%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.90 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.05 (s, 9H), 1.30 (brs, 20H), 1.36 - 1.42 (brm, 2H), 1.44 (s, 9H), 2.05 (brq, J =7.0 Hz, 2H), 3.74 - 3.77 (brm, 1H), 3.92 (t, J =8.3 Hz, 1H), 3.96 (dd, J =3.5, 9.9 Hz, 1H), 4.25 (d, J =11.5 Hz, 1H), 4.51 (s, 2H), 4.76 (brd, J =9.4 Hz, 1H), 5.36 (dd, J =8.3, 8.6 Hz, 1H), 5.66 - 5.73 (m, 1H), 6.97 (t, J =8.8 Hz, 2H), 7.05 (t, J =8.8 Hz, 2H), 7.31 - 7.42 (m, 8H), 7.64 (t, J =8.3 Hz, 2H).
第21工程 化合物17の合成
化合物16(697 mg, 0.93 mmol)をテトラヒドロフラン(15 mL)に溶解させ、1mol/LTBAF(テトラヒドロフラン溶液1.1 mL, 1.1 mmol)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し、アルコール体を得た。
アルコール体をジクロロメタン(6 mL)に溶解させ、TFA(3 mL)を加えて室温で20分間撹拌した。反応液を濃縮した後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去し、化合物17(288mg, 2工程収率76%)を油状物として得た。
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.87 (t, J = 6.2 Hz, 3H), 1.25 (brs, 20H), 1.35 - 1.39 (brs, 2H), 1.95 - 2.10 (brm, 2H), 3.37 (brs, 1H), 3.75 (br, 2H), 3.99 (br, 2H), 4.28 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 4.50 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.26 - 5.30 (m, 1H), 5.78 - 5.84 (m, 1H), 6.99 (t, J = 8.5 Hz, 2H), 7.21 - 7.26 (m, 2H), 7.85 - 7.95 (br, 2H).
第22工程 化合物II−2〜II−5、II−14およびII−15の合成
炭素鎖が3、7、11または13のアルキルカルボン酸(0.032 mmol)をDMF(300 μL)に溶解させ、HBTU (0.032 mmol)、DIPA (0.032 mmol)を加えて室温で5分間撹拌した。反応液に化合物15もしくは化合物17(0.032 mmol)のDMF(300 μL)溶解を加え、室温で12時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=2:1)で精製し、収率60−80%で化合物II−2〜II−5、II−14またはII−15を油状物として得た。

化合物II−2
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.26 (brs, 20H), 1.35 - 1.40 (brm, 2H), 1.63 - 1.70 (m, 2H), 2.04 (q, J = 7.4 Hz), 2H), 2.29 - 2.34 (m, 2H), 3.27 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 3.0, 11.5 Hz, 1H), 3.83 (dd, J = 3.7, 7.8 Hz, 1H), 3.90 - 3.93 (m, 1H), 3.96 (dd, J = 3.4, 11.3 Hz, 1H), 5.34 (dd, J = 7.8, 7.8 Hz, 1H), 5.77 (ddd, J = 14.7, 15.4, 14.4 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 8.1 Hz, 1H).

化合物II−3
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H), 0.97 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.26 (brs, 28H), 1.35 - 1.40 (brm, 2H), 1.46 - 1.71 (m, 2H), 2.07 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 2.21 (t, J = 7.3 Hz, 2H), 3.27 (s, 3H), 3.58 (dd, J = 3.0, 11.5 Hz, 1H), 3.83 (dd, J = 3.7, 7.8 Hz, 1H), 3.90 - 3.93 (m, 1H), 3.96 (dd, J = 3.4, 11.3 Hz, 1H), 5.34 (dd, J = 7.8, 7.8 Hz, 1H), 5.77 (ddd, J = 14.7, 15.4, 14.4 Hz, 1H), 6.25 (d, J = 8.1 Hz, 1H).

化合物II−4
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.26 (brs, 32H), 1.35 - 1.40 (m, 2H), 1.58 - 1.67 (m, 2H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 2.17 (t, J =7.7 Hz, 2H), 2.34 (t, J =7.4 Hz, 4H), 3.26 (s, 3H), 3.60 (dd, J =3.7, 11.6 Hz, 1H), 3.90 - 3.94 (m, 1H), 3.98 (dd, J =3.4, 11.6 Hz, 1H), 4.01 - 4.04 (m, 1H), 5.39 - 5.44 (m, 1H), 5.75 - 5.81 (m, 1H), 6.13 (d, J =7.9 Hz, 1H).

化合物II−5
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.26 (brs, 36H), 1.35 - 1.40 (m, 2H), 1.58 - 1.67 (m, 2H), 2.03 - 2.08 (m, 2H), 2.17 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 2.34 (t, J = 7.4 Hz, 4H), 3.26 (s, 3H), 3.60 (dd, J = 3.7, 11.6 Hz, 1H), 3.90 - 3.94 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 3.4, 11.6 Hz, 1H), 4.01 - 4.04 (m, 1H), 5.39 - 5.44 (m, 1H), 5.75 - 5.81 (m, 1H), 6.13 (d, J = 7.9 Hz, 1H).

化合物II−14
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 0.93 (t, J = 7.4 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.35 - 1.41 (m, 2H), 1.58 - 1.65 (m, 4H), 1.59 - 1.68 (br, 1H), 2.07 - 2.11 (m, 2H), 3.60 (dd, J = 3.7, 11.6 Hz, 1H), 3.91 - 3.94 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 3.4, 11.4 Hz, 1H), 4.02 - 4.04 (m, 1H), 4.24 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 4.57 (d, J = 11.6 Hz, 1H), 5.42 (dd, J = 7.9, 7.7 Hz, 1H), 5.76 - 5.80 (m, 1H), 6.14 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.03 (t, J = 8.9 Hz, 2H), 7.23 - 7.26 (m, 2H).

化合物II−15
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 6H), 1.26 (brs, 30H), 1.35 - 1.40 (m, 2H), 1.55 - 1.60 (m, 2H), 1.60 - 1.79 (br, 1H), 2.06 - 2.18 (m, 2H), 3.60 (dd, J =3.7, 11.6 Hz, 1H), 3.90 - 3.94 (m, 1H), 3.98 (dd, J =3.4, 11.6 Hz, 1H), 4.01 - 4.04 (m, 1H), 4.24 (d, J =11.9 Hz, 1H), 4.57 (d, J =11.9 Hz, 1H), 5.39 - 5.44 (m, 1H), 5.75 - 5.81 (m, 1H), 6.13 (d, J =7.9 Hz), 1H), 7.03 (t, J =8.8 Hz, 2H), 7.22 - 7.26 (m, 2H).
第23工程 化合物II−6〜II−13およびII−16〜II−18の合成
化合物15あるいは化合物17(0.033 mmol)をテトラヒドロフラン(3 mL)に溶解させ、炭酸カリウム(9 mg、0.067 mmol)およびアシルクロリド(0.05 mmol)を加えて室温で12時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒溜去後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=4:1)で精製し、化合物を収率60−70%で油状物として得た。

化合物II−6
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.7 Hz, 3H), 1.25 (brs, 20H), 1.31 - 1.37 (brm, 2H), 2.02 (q, J =6.4 Hz, 2H), 2.81 (d, J =9.1 Hz, 1H), 3.07 (s, 3H), 3.52 - 3.56 (m, 1H), 3.72 - 3.76 (m, 2H), 3.85 - 3.92 (m, 3H), 5.27 (dd, J =7.7, 7.7 Hz, 1H), 5.69 (ddd, J =15.4, 14.7, 14.1 Hz, 1H), 7.05 (t, J =4.7 Hz, 1H), 7.77 (d, J =8.0 Hz, 1H), 8.56 ( d, J =5.0 Hz, 2H).

化合物II−7
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 (brs, 20H), 1.34 - 1.40 (brm, 2H), 2.10 (q, J =8.0 Hz, 2H), 2.93 (d, J =9.0 Hz, 1H), 3.30 (s, 3H), 3.69 - 3.73 (brm, 1H), 3.98 (dd, J =3.6, 7.6 Hz, 1H), 4.10 - 4.14 (m, 1H), 5.42 (dd, J =7.9, 8.9 Hz, 1H), 5.82 (ddd, J =15.1, 14.8, 13.3 Hz, 1H), 6.85 (d, J =2.2 Hz, 1H), 6.97 (brd, J =8.3 Hz, 1H), 7.24 (dd, J =2.2, 8.9 Hz, 2H), 7.36 (d, J =8.6 Hz, 1H), 7.62 (brd, J =2.2 Hz, 1H), 9.24 (s, 1H).

化合物II−8
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.38 - 1.40 (brm, 2H), 2.07 - 2.11 (m, 2H), 3.34 (s, 3H), 3.68 - 3.74 (m, 1H), 3.93 (dd, J = 3.9, 3.9 Hz, 1H), 4.00 - 4.04 (m, 1H), 4.05 - 4.08 (m, 1H), 5.41 (dd, J = 7.9, 7.8 Hz, 1H), 5.82 (ddd, J = 15.3, 15.0, 13.6 Hz, 1H), 6.76 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.51 (dt, J = 1.5, 7.9 Hz, 1H), 7.63 (dt, J = 1.5, 7.9 Hz, 1H), 7.72 - 7.75 (m, 2H).

化合物II−9
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.7 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.35 - 1.40 (brm, 2H), 2.10 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 3.00 (d, J = 9.7 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 3.68 - 3.71 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 3.3, 7.6 Hz, 1H), 4.08 - 4.12 (m, 2H), 4.61 (s, 2H), 5.42 (dd, J = 7.9, 7.6 Hz, 1H), 5.82 (ddd, J = 15.5, 14.9, 13.4 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.80 (d, J = 8.2 Hz, 2H).

化合物II−10
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.0 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.35 - 1.39 (brm, 2H), 2.11 (q, J = 6.7 Hz, 2H), 2.80 (brd, J = 10.6 Hz, 1H), 3.29 (s, 3H), 3.69 - 3.71 (brm, 1H), 4.00 (dd, J = 3.2, 3.5 Hz, 1H), 4.13 (brd, J = 10.2 Hz, 2H), 5.42 (dd, J = 8.1, 7.7 Hz, 1H), 5.84 (ddd, J = 15.4, 13.7, 13.7 Hz, 1H), 7.06 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 8.30 (dd, J = 2.5, 8.1 Hz, 1H), 9.11 (d, J = 2.5 Hz, 1H).

化合物II−11
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 3H), 1.25 (brs, 20H), 1.34 - 1.39 (brm, 2H), 2.07 (q, J = 7.9 Hz, 2H), 2.84 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 3.22 (s, 3H), 3.60 - 3.67 (brm, 1H), 3.82 (dd, J = 4.0, 7.9 Hz, 1H), 3.96 - 4.00 (m, 2H), 4.49 (d, J = 3.1 Hz, 2H), 5.33 (dd, J = 7.9, 7.9 Hz, 1H), 5.76 (ddd, J = 14.7, 15.3, 13.6 Hz, 1H), 6.87 - 6.91 (m, 2H), 6.99 - 7.02 (m, 2H).

化合物II−12
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.36 - 1.42 (brm, 2H), 2.10 (q, J = 7.8 Hz, 2H), 3.31 (s, 3H), 3.71 (dd, J = 3.3, 11.3 Hz, 1H), 4.00 (dd, J = 3.6, 11.0 Hz, 1H), 4.07 - 4.10 (m, 1H), 4.15 (dd, J = 2.6, 11.7 Hz, 1H), 5.42 (dd, J = 7.8, 8.7 Hz, 1H), 5.85 (ddd, J = 14.9, 15.2, 14.5 Hz, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.83 (dd, J = 2.6, 9.1 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 2.6 Hz, 1H).

化合物II−13
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.87 (t, J = 7.3 Hz, 9H), 1.26 (brs, 20H), 1.38 - 1.40 (brm, 2H), 2.10 (q (7.4 Hz), 2H), 2.89 - 2.92 (brm, 1H), 3.09 (dd, J = 7.6, 7.6 Hz, 4H), 3.32 (s, 3H), 3.66 - 3.73 (brm, 1H), 4.00 (dd, J = 3.0, 8.0 Hz, 1H), 4.11 (brd, J = 9.8 Hz, 2H), 5.43 (dd, J = 7.9, 7.9 Hz, 1H), 5.84 (m, 1H), 7.03 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.87 - 7.92 (m, 4H).

化合物II−16
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.25 (brs, 20H), 1.31 - 1.37 (brm, 2H), 2.04 (q, J =6.9 Hz, 2H), 3.53 - 3.60 (br, 1H), 3.70 (d, J =15.4 Hz, 1H), 3.87 (d, J =15.4 Hz, 1H), 3.88 - 3.92 (m, 1H), 3.94 (d, J =3.6 Hz, 0.5H), 4.00 (dd, J =4.0, 3.6 Hz, 1H), 4.10 (d, J =11.8 Hz, 1H), 4.33 (s, 0.5H), 4.46 (d, J =11.8 Hz, 1H), 5.36 (dd, J =7.9, 7.9 Hz, 1H), 5.68 - 5.74 (m, 1H), 6.93 (t, J =4.9 Hz, 1H), 6.99 (t, J =8.8 Hz, 2H), 7.10 - 7.13 (m, 2H), 7.82 (d, J =8.2 Hz, 1H), 8.02 (s, 1H), 8.46 (d, J =4.9 Hz, 2H).

化合物II−17
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 1.25 (brs, 20H), 1.51 - 1.57 (br, 2H), 1.98 - 2.03 (m, 2H), 2.08 - 2.13 (m, 2H), 3.69 - 3.73 (brm, 1H), 4.04 - 4.08 (m, 1H), 4.11 - 4.16 (m, 1H), 4.32 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 4.59 (d, J = 11.8 Hz, 1H), 5.47 (dd, J = 7.9, 7.8 Hz, 1H), 5.80 - 5.86 (m, 1H), 6.76 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 6.94 (t, J = 8.8 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.17 (d, J = 3.6 Hz, 1H), 7.25 - 7.29 (m, 2H), 7.53 (dt, J = 1.9, 7.9 Hz, 1H), 7.63 (dt, J = 1.5, 7.6 Hz, 1H), 7.70 (dd, J = 1.5, 7.9 Hz, 1H), 7.77 (dd, J = 1.2, 8.2 Hz, 1H).

化合物II−18
1HNMR (CDCl3, 500 MHz) δ: 0.88 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 1.26 (brs, 20H), 1.35 - 1.41 (m, 2H), 2.10 (q, J =6.9 Hz, 2H), 3.67 - 3.72 (m, 1H), 4.05 - 4.11 (m, 2H), 4.11 - 4.13 (brm, 1H), 4.16 (brdd, J =3.2, 7.5 Hz, 1H), 4.25 (d, J =11.6 Hz, 1H), 4.60 (d, J =11.9 Hz, 1H), 5.48 (dd, J =7.8, 7.5 Hz, 1H), 5.60 (s, 2H), 5.81 - 5.87 (m, 1H), 6.82 (d, J =7.5 Hz, 1H), 6.94 (t, J =8.5 Hz, 2H), 7.19 - 7.23 (m, 2H), 7.46 (d, J =8.2 Hz, 2H), 7.66 (d, J =8.2 Hz, 2H).
以下に示す化合物も、上記合成法と同様の方法で合成することができる。
試験例1:SMS阻害剤の評価
(SMS酵素の調製法)
マウスSMS2、 マウスSMS1、ヒトSMS2を発現しているZS細胞をPBSで洗浄後、PBSで懸濁液を調製した。超音波処理後、20 mM Tris緩衝液(pH 7.5)に懸濁し、各酵素溶液を調製した。
(SMS阻害剤の評価法)
阻害剤を、20 mM Tris緩衝液(pH 7.5)、1 mM EDTA、プロテアーゼインヒビター、酵素で構成される反応溶液中で37℃、30分間プレインキュベーション後、基質NBD標識セラミド(最終濃度 0.05μM)を添加した(全量で100μl)。37℃で3時間反応後、CHCl3/MeOH (2/1, v/v)抽出し、有機溶媒相中のNBD標識セラミドとNBD標識スフィンゴミエリンをHPLCを用いて測定した。
阻害剤を含まない時をコントロール値とし、阻害剤の各濃度でのコントロール値に対する阻害率をプロットした阻害曲線から阻害剤の各SMS に対する50%阻害濃度(IC50値)を算出した。
試験例1の結果を以下に示す。
化合物I−5:マウスSMS2=80μM、マウスSMS1=110μM
化合物II−1:マウスSMS2=11μM、マウスSMS1=40μM
化合物II−2:マウスSMS2=7μM、マウスSMS1=14μM
化合物II−3:マウスSMS2=1.9μM、マウスSMS1=4.2μM
化合物II−6:マウスSMS2=1.3μM、マウスSMS1=12μM
化合物II−7:マウスSMS2=2.3μM、マウスSMS1=28μM
化合物II−8:マウスSMS2=0.02μM、マウスSMS1=3.3μM、ヒトSMS2=0.13μM
化合物II−9:マウスSMS2=0.25μM、マウスSMS1≧300μM、ヒトSMS2=1.9μM
化合物II−10:マウスSMS2=0.17μM、マウスSMS1=12μM、ヒトSMS2=0.9μM
化合物II−11:マウスSMS2=0.45μM、マウスSMS1=7μM、ヒトSMS2=2.8μM
化合物II−12:マウスSMS2=0.6μM、マウスSMS1=80μM
化合物II−13:マウスSMS2=0.09μM、マウスSMS1=35μM
化合物II−14:マウスSMS2=2.3μM、マウスSMS1=17μM
化合物II−15:マウスSMS2=6.8μM、マウスSMS1≧100μM
化合物II−16:マウスSMS2=1.5μM、マウスSMS1=3.4μM
化合物II−17:マウスSMS2=0.09μM、マウスSMS1=3.1μM
化合物II−18:マウスSMS2=12μM、マウスSMS1=27μM
試験例2 CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が被検化合物によって阻害される程度を評価する。
反応条件は以下のとおり:基質、0.5 μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100 μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50 μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1 μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37℃;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム 0.2mg タンパク質/mL;被検化合物濃度、1、5、10、20 μmol/L(4点)。
96穴プレートに反応溶液として、50mM Hepes 緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、被検化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始し、37℃、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液を添加することで反応を停止する。3000rpm、15分間の遠心操作後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタで、トルブタミド水酸化体 (CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量する。
被検化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、被検化合物溶液を加えたそれぞれの濃度での残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出する。
試験例3 代謝安定性の評価
ヒト肝ミクロソームによる代謝安定性評価:トリス塩酸バッファー(pH7.4)中にNADPH(終濃度1mM,酸化的代謝の場合)、肝ミクロソーム(終濃度0.5 mg protein/mL)および被検化合物(終濃度2μM)を添加し、37℃で0分および30分間反応する。グルクロン酸抱合の場合は、NADPHに代えてUDPGA(終濃度5mM)を添加する。反応液の倍量のアセトニトリル/メタノール=1/1(v/v)を添加し反応を停止した後、その遠心上清中の化合物をHPLCで測定する。0分および30分の値の比較から代謝反応による消失量を算出し、本発明化合物の代謝安定性を確認する。
試験例4 粉末溶解度試験
適当な容器に検体を適量入れ、JP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとする)、JP−2液(pH6.8のリン酸塩緩衝液500mLに水500mLを加える)、20mmol/L TCA(タウロコール酸ナトリウム)/JP−2液(TCA 1.08gに水を加え100mLとした)を200μLずつ添加する。試験液添加後に溶解した場合には、適宜原末を追加する。密閉し37℃で1時間振とうすす。濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行う。希釈倍率は、必要に応じて変更する。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうした。絶対検量線法によりHPLCを用いて定量を行う。
試験例5:BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:マウスあるいはSDラットを使用する。
(2)飼育条件:マウスあるいはSDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させる。
(3)投与量、群分けの設定:経口投与、静脈内投与を所定の投与量により投与する。以下のように群を設定する。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1〜30mg/kg(n=2〜3)
静脈内投与 0.5〜10mg/kg(n=2〜3)
(4)投与液の調製:経口投与は溶液または懸濁液として投与する。静脈内投与は可溶化して投与する。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与する。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与する。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定する。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群のAUCから本発明化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出する。
製剤例
以下に示す製剤例は例示にすぎないものであり、発明の範囲を何ら限定することを意図するものではない。
製剤例1 錠剤
本発明化合物 15mg
デンプン 15mg
乳糖 15mg
結晶性セルロース 19mg
ポリビニルアルコール 3mg
蒸留水 30mL
ステアリン酸カルシウム 3mg
ステアリン酸カルシウム以外の成分を均一に混合し、破砕造粒して乾燥し、適当な大きさの顆粒剤とする。次にステアリン酸カルシウムを添加して圧縮成形して錠剤とする。
製剤例2 カプセル剤
本発明化合物 10mg
ステアリン酸マグネシウム 10mg
乳糖 80mg
上記成分を均一に混合して粉末または細粒状として散剤をつくる。それをカプセル容器に充填してカプセル剤とする。
製剤例3 顆粒剤
本発明化合物 30g
乳糖 265g
ステアリン酸マグネシウム 5g
上記成分をよく混合し、圧縮成型した後、粉砕、整粒し、篩別して適当な大きさの顆粒剤とする。
本発明は、医薬品の分野、例えば肥満、インスリン抵抗性、動脈硬化等の治療薬の開発および製造の分野において利用可能である。

Claims (11)

  1. 式(I):
    (式中、
    1は、置換のヒドロキシメチルであり、
    2は、R5−C(=O)−であり、
    5は、換基群Aから選択される1以上の基で置換されたフェニル基、
    置換基群Aから選択される1以上の基で置換された、OおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に有する単環または2環の芳香族複素環式基、または
    ハロゲンで置換されていてもよいフェニルオキシメチルあり、
    ここで、置換基群Aとは、ロアルキおよびジアルキルアミノスルホニルからなる群であり、
    ここで、置換基群A2とは、ニトロフェニル、ハロゲンおよびハロアルキルから選択される1以上の基であり、
    3ルまたはハロゲノベンジルであり、
    4はC13〜C20アルキルあり、
    は−CH=CH−である)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
  2. 5 は、置換基群A1から選択される1以上の基で置換されたフェニル基、ここで、置換基群A1とは、ハロアルキルおよびジアルキルアミノスルホニルからなる群である、請求項1に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  3. 5 は、置換基群A2から選択される1以上の基で置換された、O原子を環内に1以上有する単環の芳香族複素環式基、ここで、置換基群A2とは、1以上のニトロ基で置換されたフェニルである、請求項1に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  4. 5 は、置換基群A2から選択される1以上の基で置換された、N原子を環内に1以上有する単環芳香族複素環式基、ここで、置換基群A2とは、ハロアルキル群である、請求項1に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  5. 5 は、置換基群A2から選択される1以上の基で置換された、O原子を環内に1以上有する2環の芳香族複素環式基、ここで、置換基群A2とは、ハロゲンである、請求項1に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  6. 5 は、ハロゲンで置換されていてもよいフェニルオキシメチルである、請求項1に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  7. 3がメチルである、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  8. 3がハロゲノベンジルである、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  9. 4がC13アルキルである、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する医薬組成物。
  11. SMS2阻害作用を有する、請求項10記載の医薬組成物。
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