JP6658920B2 - 基地局、指向性受信方法、及び、プログラム - Google Patents

基地局、指向性受信方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、基地局、指向性受信方法、及び、プログラムに関する。特に、本発明は、指向性受信を利用する移動通信システムにおける低電力ユーザ端末を発見するための基地局、指向性受信方法、及び、プログラムに関する。
移動通信システムにおいて、ユーザ端末は、実際のデータを送信する前に、初期アクセス手順を行ってネットワークとの接続を確立する。初期アクセス手順は、ネットワーク内のセルを見つけて同期を達成するステップ(セルサーチ)と、情報を受信して復号するステップ(システム情報抽出)と、接続を要求するステップ(ランダムアクセス)と、を含む。一般に、このアクセス手順は、基地局での無指向性送受信を用いて行われる。
関連技術として、特許文献1には、基地局が移動端末からの受信品質の良い複数の候補方位を決定し、かつ、移動端末が複数の候補方位の中からの最適な方位を選択する通信システムが記載されている。
特開平11−252614号公報 国際公開第2013/122440号
V. Desai, L. Krzymien, P. Sartori, W. Xiao, A. Soong and A. Alkhateeb, "Initial beamforming for mmWave communications," Signals, Systems and Computers, 2014 48th Asilomar Conference on, Pacific Grove, CA, 2014, pp. 1926-1930.
モバイルネットワークは、非常に急速に進化しているので、将来の移動通信システムは、より不均質になり、様々なアプリケーション及びネットワーク要件を有する低電力IoT(Internet of Things)装置及びセンサを含む様々なユーザ端末を備えることが予想される。これらのユーザ端末からの送信信号が図1に示すような基地局に到達できない場合、これらのユーザ端末をネットワーク内で発見することができない。
1つの可能な解決策は、ユーザ端末の送信電力が達成可能な送信範囲に直接関連するので、ユーザ端末の送信電力を増加させることである。しかしながら、低電力端末だけでなく、高速モバイル機器に対しても、より多くのバッテリ電力放出(drainage)が要求されるので、非現実的である。一方、IoT装置及びセンサの大部分は、1つのアンテナを有し、かつ、無指向性で送信するため、これらの端末の送信アンテナゲインを大幅に増加させることはできない。この文脈において、基地局での大規模なアンテナアレイのビームフォーミングは、リンクバジェットマージンを向上させるための可能な選択肢と考えられる。指向性受信は、低電力ユーザ端末からの初期アクセス要求を受信するのに必要なアンテナ利得を提供する。しかしながら、受信領域は非常に狭い立体角に限定される。NLOS(Non-Line of Sight;見通し外通信環境)の場合、ビームのより大きな電子制御によりメインビームを最も強い受信方向に整合する必要がある。
したがって、低電力端末に高利得経路を提供するために、将来の基地局は、サービス領域をスキャンし、アクティブ端末を発見するために可能なすべての方向をスイープ(掃引)する指向性受信を使用する必要がある。このような技術の1つは、基地局が図2に示すように可能なすべての方向に時分割多重方式で細いビームによって送受信する網羅的サーチ(探索)アルゴリズムに基づいている。この方法は、最大のカバレッジ(受信可能範囲)を達成することができ、シンプルに実施することができる。しかしながら、この方法の主な欠点は、領域をスキャンするのに長い時間を要し、待ち時間の点でQoS(Quality of Service;サービス品質)の著しい低下を招く可能性があることである。
特許文献2では、反復スキャンを回避するフィードバックメカニズムを提案している。従来の網羅的サーチ方法を使用して各ユーザ端末に対して最良の送受信ビームを見つけた後、基地局は、システム内の各ユーザ端末に対してダウンリンク/アップリンクで最良の送受信ビームを更新する。この更新メカニズムは、周期的又は一定間隔で実行されるビームトラッキング、又は、チャネル特性及びユーザの動きに基づいている。このフィードバックメカニズムは、それらの低電力制約のために、IoT装置又はセンサに適用できない。また、このフィードバックメカニズムは、ビーム整合(アライメント)を維持するためのフィードバックメッセージの連続的な送受信のために、高速移動端末の著しいバッテリ電力放出を招く可能性がある。さらに、高密度に配置されたユーザ端末の場合、個々の端末ごとに最良のビームを追跡することは、不必要な計算を導入し、かつ、基地局にとって実行できないシステムとなる可能性がある。したがって、フィードバックを必要とせず、かつ、端末位置又はチャネル特性上の事前情報が基地局で利用可能でない場合にも適用可能なメカニズムが当技術分野で必要とされている。
階層的ビームサーチ手順に基づくメカニズムは、非特許文献1に示されている。最初に、基地局は、より広いビーム幅を用いて信号を受信し、このサーチ手順では、前のステップで見つけられた最良の方向を用いることを繰り返して改善され、最大方向パターンが基地局で達成されるまで、より狭いビームを受信に用いている。この初期ベースの階層的サーチ手順は、高速端末の発見を提供するが、その性能は、初期段階で著しく少ないゲインのために網羅的セルサーチと比べて悪い。さらに、基地局が最初のステップの後に不正確なビームを選択する場合、基地局は、次の段階で許容可能なSINR(Signal-to-Interference-plus-Noise Ratio;信号対干渉雑音比)を有するビームを提供することができない。
上記の議論に基づいて、以前に提案された方法では、計算の複雑さの増加又は検出不能確率のいずれかを犠牲にして、初期サーチ時間を短縮している。この問題は、文献ではまだ十分に検討されていない。しかしながら、これは近い将来、通信社会にとって重要な研究課題となるだろう。
網羅的サーチ又はビームスイッチングのような従来のアプローチでは、基地局は、アクティブユーザを発見するためにすべての可能な所定の方向にわたって時分割多重方式で
狭ビームによる信号を送受信し、かつ、ユーザ端末(複数)からの初期アクセス要求を受信するのに必要な高利得経路を提供する。しかしながら、すべてのカバレッジエリアをスキャンすることは、同じ重要さを有しない。そのような場合の例は、ごくわずかなセンサがより長期間アクティブであるセンサネットワークである。別の可能な例は、ユーザ端末又はIoT装置のモビリティ領域が、いくつかの小さな領域に制約されているため、ユーザ端末又はIoT装置をゆっくり動かすことである。従来方法は、最大カバレッジと最高検出確率を提供するが、その方法の主な欠点は、全カバレッジエリア(その大部分は重要ではない)をスキャンするのに要する時間である。
それに加えて、基地局は、すべての可能な方向から信号を受信し、かつ、受信電力レベルを比較して最良のビームを決定する。したがって、最適なビームパターンを選択するには、アンテナアレイサイズに対して指数関数的に増加する多数の計算を伴う。これは、実用的なシステムでは計算量的に実行不可能である可能性がある。
さらに、特許文献1によれば、複数の候補方位から最適な方位を、基地局ではなく移動端末で選択することにより、移動端末の負荷が増大し、基地局と移動端末との間の余分な通信が必要となる。
本発明は、上記問題を解決することを目指す。したがって、本発明の目的は、重要でないスキャン領域を見つけて回避することによって、サーチ時間を短縮することである。さらに、アクティブなユーザが比較的高い確率で発見され、過剰な計算を回避できる候補領域のグループ(set)を創出することも望ましい。
本発明の第1の視点によれば、複数のユーザ端末からの初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナと、基地局の無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するように構成された確率関数生成器であって、前記確率関数は、前記複数のユーザ端末の1つが以前のスキャンで発見された前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有する確率関数生成器と、前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするように構成されたビームスイープコントローラと、前記ビームスイープコントローラによって前記スキャンしている間に所定の閾値を有するスキャン領域からの受信電力レベルを比較するように構成された電力比較器であって、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、前記スキャン領域で前記候補領域を更新し、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記ビームスイープコントローラによるスキャンを停止する電力比較器と、を備える、基地局が提供される。
前記第1の視点に係る基地局の変形として、基地局の無線カバレッジエリアに位置する複数のユーザ端末からの初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナと、前記無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するように構成された確率関数生成器と、前記確率関数生成器で生成された前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするように構成されたビームスイープコントローラと、前記ビームスイープコントローラによって前記スキャンしている間にスキャン領域からの受信電力レベルを所定の閾値と比較するように構成された電力比較器と、を備え、前記複数の領域は、前記複数のユーザ端末の1つが以前の前記スキャンで発見された領域であり、前記確率関数は、前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有し、前記受信電力レベルは、前記アンテナで初期アクセス要求の指向性受信を行ったときの、前記スキャン領域に対応する電力レベルであり、前記電力比較器は、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、ピークを新しい位置にシフトさせることによって前記ビームスイープコントローラにおける前記確率関数を更新させ、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記ビームスイープコントローラでの前記スキャンを停止させ、前記確率関数生成器は、前記受信電力レベルに基づいて前記複数の領域の前記確率関数を生成し、前記候補領域は、前記受信電力レベルが最も高い領域である、基地局が提供される。
本発明の第2の視点によれば、複数のユーザ端末から初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナを含む基地局の指向性受信方法であって、前記基地局の無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するステップであって、前記確率関数は、前記複数のユーザ端末のうちの1つが以前のスキャンで発見された前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有するステップと、前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするステップと、前記スキャンしている間に所定の閾値を有するスキャン領域からの受信電力レベルを比較するステップであって、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、前記スキャン領域で前記候補領域を更新し、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたってスキャンを停止するステップと、を含む、方法が提供される。
前記第2の視点に係る方法の変形として、基地局の無線カバレッジエリアに位置する複数のユーザ端末から初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナを含む基地局の指向性受信方法であって、前記無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するステップと、生成された前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするステップと、前記スキャンしている間にスキャン領域からの受信電力レベルを所定の閾値と比較するステップと、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、ピークを新しい位置にシフトさせることによって前記スキャンするステップにおける前記確率関数を更新させ、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記スキャンするステップでの前記スキャンを停止させるステップと、を含み、前記複数の領域は、前記複数のユーザ端末の1つが以前の前記スキャンで発見された領域であり、前記確率関数は、前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有し、前記受信電力レベルは、前記アンテナで初期アクセス要求の指向性受信を行ったときの、前記スキャン領域に対応する電力レベルであり、前記生成するステップにおいて、前記受信電力レベルに基づいて前記複数の領域の前記確率関数を生成し、前記候補領域は、前記受信電力レベルが最も高い領域である、指向性受信方法が提供される。
本発明の第3の視点によれば、複数のユーザ端末からの初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナを含む基地局に設けられたコンピュータに実行させるプログラムであって、前記基地局の無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するステップであって、前記確率関数は、前記複数のユーザ端末のうちの1つが以前のスキャンで発見された候補領域でピークを有するステップと、前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするステップと、前記スキャンしている間に所定の閾値を有するスキャン領域からの受信電力レベルを比較するステップであって、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、前記スキャン領域で前記候補領域を更新し、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたってスキャンを停止するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
前記第3の視点に係るプログラムの変形として、基地局の無線カバレッジエリアに位置する複数のユーザ端末からの初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナを含む基地局に設けられたコンピュータに実行させるプログラムであって、前記無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するステップと、生成された前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするステップと、前記スキャンしている間にスキャン領域からの受信電力レベルを所定の閾値と比較するステップと、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、ピークを新しい位置にシフトさせることによって前記スキャンするステップにおける前記確率関数を更新させ、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記スキャンするステップでの前記スキャンを停止させるステップと、を実行させ、前記複数の領域は、前記複数のユーザ端末の1つが以前の前記スキャンで発見された領域であり、前記確率関数は、前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有し、前記受信電力レベルは、前記アンテナで初期アクセス要求の指向性受信を行ったときの、前記スキャン領域に対応する電力レベルであり、前記生成するステップにおいて、前記受信電力レベルに基づいて前記複数の領域の前記確率関数を生成し、前記候補領域は、前記受信電力レベルが最も高い領域である、プログラムが提供される。
本発明の基地局、指向性受信方法、及び、プログラムによれば、重要でないスキャン領域を見つけて回避することによって、サーチ時間を短縮することができる。
基地局と複数のユーザ端末とを備える関連技術に係る移動通信システム。 基地局で指向性送受信を行う関連技術に係る移動通信システム。 関連技術に係る基地局でのビームフォーミング動作。 関連技術に係る指向性送受信機能を有する基地局の動作を示す例示的フローチャート。 指向性送受信機能を有する関連技術に係る基地局のブロック図の一例。 本発明の第1実施形態に係る基地局のブロック図の一例。 本発明の第1実施形態に係る基地局の動作を示すフローチャートの一例。 本発明の第1実施形態に係る基地局における確率関数生成器の動作の一例。 本発明の第1実施形態に係る基地局における確率関数生成器の動作の一例。 本発明の第1実施形態による基地局における確率関数生成器の動作の一例。 本発明の第1実施形態による基地局における確率関数生成器の動作の一例。
本発明の一実施形態に係る通信システムは、互いに通信を行う、基地局と、複数のユーザ端末とを備える。より具体的には、通信システムは、同じ検出確率を維持し、かつ、システムパフォーマンスを改善しつつ、サーチ時間を減少し、かつ、計算の複雑性を低減するために、無線カバレッジエリアから候補スキャン領域のグループ(set)を創出することによって初期サーチ手順を改善することを目指す。
本発明は、少なくとも1つの基地局と複数のユーザ端末とを備える移動通信システムにおける基地局のための方法を提供する。基地局は、複数のユーザが一度にサービスされることを可能にするデジタルビームフォーミング機能を備えたアンテナアレイシステムを含む。ユーザの密度及び位置に関する事前の知識がないと仮定して、我々が提案する方法は、均一な(ないし等しい;uniform)確率関数、すなわちカバレッジエリア内のアクティブユーザを見つける確率が等しくなる確率を考慮して開始する。すべての領域が当初は等しい確率でアクティブユーザを有すると仮定するので、基地局はランダム/固定の開始点を選択し、全カバレッジエリアを順次スキャンする。これは従来の逐次スキャン法による網羅的サーチに等しい。1回の完遂(完了)スキャンの後、基地局は、以前のスキャンにおいて受信電力レベルが比較的高い領域にわたる確率関数を最大化(maximizing)することによって候補セクタ(candidate sectors)を定義する。確率関数は、図8Bに示すように、1つの候補セクタ(又は領域)におけるピークをもって対称的に減少し、かつ、該候補セクタからの距離の増加と共に減少する、と仮定される。次の反復において、ランダム/固定の開始点の代わりに、基地局は、確率値が大きい順(降順)にジグザグ様式で候補スキャン領域からスキャンを開始する。冗長スキャンを回避し、計算の複雑さを低減するために、アクティブ端末が発見された場合、基地局はさらなるスキャンを停止する。反復的に、新しい確率関数が、ピークを、次の反復のためのサーチ時間を減少するためにアクティブなユーザが発見された新しい位置にシフトすることによって、定義される。
本実施形態によれば、アクティブなユーザ端末を発見するために必要な最初のサーチ時間を短縮することができる。この有益な効果は、以前に検出されたアクティブユーザの位置にピークを有する不等確率分布関数を考慮することによって提供され、当該関数は距離と共に対称的に減少し、より小さな確率で重要でない領域をスキャンすることを避ける。一方、ランダム/固定の開始点、及び、順次スキャンの代わりに、ユーザ端末が以前に発見された領域で開始点を選択し、かつ、確率の高い順にスキャンすることによって、移動度の低い端末を有するセンサネットワークにおけるサーチ時間をさらに短縮することができる。その理由は、これらの端末のほとんどが低速で移動しており、限られた地域内に存在するからである。さらに、我々が提案した手法は、比較的小さな領域でスキャンを行うため、従来の手法に比べて計算の複雑さを軽減し、アクティブなユーザ端末が発見された場合にはスキャンを停止する。対照的に、従来の方法では、すべての所定の方向からの受信電力レベルを比較し、これは、重要ではないスキャン、及び、より多くの計算を必要とする。最後に、初期スキャン後にカバレッジエリアでアクティブユーザが検出されなかった極端な場合を考えてみる。この場合、我々が提案した手法の性能は、カバレッジエリアが同じ確率分布関数を維持し、かつ、従来の網羅的サーチ方法と同等であるランダム/固定の開始点を用いて順次スキャンするため、従来の網羅的サーチ方法の性能と同等である。しかしながら、他のすべてのケースでは、我々が提案する方法は、サーチ時間を改善し、複雑さを軽減する。
本発明及びその利点は、例示的な図面に付随する実施形態の以下の説明の助けによりさらに理解することができる。以下の説明では、移動通信システムへの適用を考慮して実施形態を構成する。なお、この例のモバイルシステムを想定する理由は、図示を簡略化するためである。しかしながら、本発明は、初期アクセス手順のために指向性の送受信を用いる任意の無線通信システムに適用することができる。初期アクセスメッセージの正確な構造は、本発明の範囲ではない。むしろ、ここではアクセス手順に焦点を当てている。
移動通信システムでは、指向性送受信は、リーチエリアを特定の方向に集中し、かつ、それによって通信のための高利得経路を提供することによって、リンクバジェットマージン(link budget margin)を増加させるために、一般的に用いられる。しかしながら、この方法の主な欠点は、送受信エリアが非常に小さい立体角に限定され、その結果、カバレッジエリアを順次スキャンするために遅延が大きくなり、最良の送受信ビームを整合(align)させるために過剰な計算が生じることである。
まず、本発明の説明について我々の議論を通して共通して使用される移動通信システム及び基地局を説明する。図1は、基地局1と、基地局の無線カバレッジエリア11に位置する複数のユーザ端末2と、を備える関連技術による移動通信システムの一例を示す。移動通信システムにおいて、基地局1は、ユーザ端末2との通信のために等方性ないし無指向性送受信12を考慮する。具体的には、基地局1でビームフォーミングを行わずに、初期アクセス手順及び基準(参照)信号のすべてを送受信する。しかしながら、スマート機器や多様なアプリケーションの進化に伴い、低電力のIoT(Internet of Things)機器やセンサなどの多種多様なユーザ端末もモバイルネットワークに参加している。これらの端末から送信されたアップリンク信号21は、図1に示されるように、それらの送信電力が限られているために、基地局1に到達しないことがある。
基地局1Aでアンテナアレイシステム15を使用する指向性送受信13は、低電力のアップリンク信号21を受信するのに必要なゲインを提供するための可能な選択肢の1つである。図2は、基地局1Aで適用された指向性送受信13を有する移動通信システムを示す。基地局1Aは、1つ又は複数のユーザ端末2をサポートするために、セクタごとに1つ又は複数のアクティブビームを生成することができるものと仮定する。具体的には、基地局1Aは、同じ周波数及び時間ドメイン無線リソースで複数のユーザ端末2と通信することができる。
図3は、基地局1Aが、送受信ビーム14Bをスイープしながら、同時に、又は、時差をつけて、異なる方向に同時に(simultaneously)1つ以上のアクティブ送受信ビーム14Aを形成する場合の例を示す。例えば、基地局1Aは、N個の時間ユニット(送受信ビーム14B)(Nは正の整数)に対してN個の異なる方向にN個のアクティブ送受信ビーム14Aを生成する。別の場合、基地局1Aは、一度に1つのアクティブビームのみを有するN個の時間ユニット(送受信ビーム14B)を使用するN個の異なる方向にN個のアクティブ送受信ビーム14Aを順次生成する。あるいは、ハイブリッドの場合、複数のアクティブ送受信ビーム14Aが生成され、N個の方向にてN個未満の時間ユニットでスキャンされる。
図4は、アンテナアレイシステム15と、アンテナアレイ処理回路17と、デジタル信号プロセッサ18と、信号検出器19と、記憶装置110と、電力比較器111と、候補ビーム選択器112と、ビームフォーミングコントローラ113と、ビームスイープコントローラ114と、を備える基地局1Aのブロック図の一例を示す。アンテナアレイシステム15は、ユーザ端末2からのアップリンク信号を受信し、かつ、ダウンリンクでプリコーディングされたユーザデータを送信するためにも使用されるN個のアンテナ素子を含む。各アンテナ素子は、それぞれの遅延線に接続され、アンテナ素子間に適切な位相シフトを導入することによって、ビームフォーミングコントローラ113及びビームスイープコントローラ114によってデジタル制御可能である。ビームフォーミングコントローラ113は、図3を参照して説明したすべての技術を実施する。ビームフォーミングコントローラ113及びビームスイープコントローラ114は、それぞれ、ビームの細分化及び順次セクタスイープを制御する。N個のアンテナは、エンコーダ、変調器、アナログ/デジタル変換部などのすべての構成を含むアンテナアレイ処理回路17を共有する。デジタル信号プロセッサ18は、ベースバンド信号を再構成し、続いて信号検出器19によって受信電力レベルを評価(estimate)するために用いられる。電力比較器111は、すべての所定の方向からの受信電力レベルを比較する。候補ビーム選択器112は、電力比較器111の比較結果に基づいて、データ送信のための最適なビームを見つける。候補ビーム選択器112は、すべてのアップリンク/ダウンリンクデータ送信用の候補ビームとして最も高い受信電力レベルを有するビームを定義する。
図5は、基地局1Aの動作の例を示す。基地局1Aは、網羅的サーチ手順を行う。まず、基地局1Aは、カバレッジエリアをスキャンし、アップリンク信号を受信する(ステップS1101)。次に、基地局1Aは、全ての受信信号の電力レベルを比較し(ステップS1102)、データ送受信に最適なビームを見つける(ステップS1103)。基地局1Aは、受信電力レベルが最も高いビームを選択し、ユーザ端末(ユーザ端末)との実際の通信を開始する。
関連技術に係る移動通信システムの上記説明に基づいて、本発明の実施形態に特有の事項について、以下、説明する。
<第1実施形態>
次に、本発明の第1実施形態に係る移動通信システム及び当該移動通信システムにおける方法について図面を参照して説明する。
移動通信システムは、指向性送受信のためのアンテナアレイシステム15を用いた基地局1Bと、ユーザ端末2としての複数の低電力IoT(Internet of Things)装置又はセンサと、を含む。ユーザ端末2は、1つ又は複数のアンテナ素子を備えて設計され、それゆえに信号の全指向性送受信のみをサポートし、コスト及び複雑さを回避する。一般に、センサ及びIoT装置は非常に高密度に配置されているが、これらの端末のうちのいくつかだけは、比較的長期間にわたっていつでもアクティブである。しかしながら、本発明は、アクティブ端末の数が少ない場合に限定されない。本発明は、移動通信システムにおける任意の数のアクティブ端末にも適用することができる。通常、ほとんどの用途では、IoT装置又はセンサは、静止しているか、比較的限られた小さなエリア内で移動する。しかしながら、本発明は、これらのタイプの端末に限定されない。IoT装置及びセンサは、一般に、サイズが非常に小さく、非常に長い期間にわたり作動するものとして設計される。したがって、送信電力は、全体の寿命を延ばすために、数ミリワットに抑えられている。これらの低電力端末を発見し、かつ、それらにサービスを提供するためには、基地局に対して高度な指向性経路が必要である。この必要性を満たすために、基地局のアンテナアレイシステムが採用される。以下では、第1実施形態の詳細を、図6、図7及び図8A〜図8Dを参照して説明する。
図6は、追加の特徴及び機能を有する本実施形態における基地局1Bのブロック図を示す。図6を参照すると、本実施形態における基地局1Bは、確率関数生成器115をさらに備える。ブロック15、17、18、19、及び112の動作の詳細については、上述されている。したがって、これらのユニットの説明は、ここでは簡潔にするために省略する。
関連技術では、基地局1Aは全ての所定の方向から信号を受信し、電力比較器111は受信電力レベル(複数)を比較して最良のビームを決定し、かつ、データ送信のための接続を確立する。このプロセスは、冗長スキャンをもたらすだけでなく、電力レベルを比較し、かつ、データの最良方向を決定するための、不必要な計算、及び、記憶装置110をももたらす。計算の複雑さを低減し、かつ、システム性能を改善するために、我々は、電力比較器111’において、各受信方向からの受信電力レベル(スキャン領域からの受信電力レベル)が所定の閾値と比較される第1ビームサーチアルゴリズムを提案する。具体的には、基地局1Bは、各受信方向からの受信電力レベル(スキャン領域からの受信電力レベル)を所定の閾値と比較する。受信電力レベルが所定の閾値未満である場合、基地局1Bは、次のビームに切り替えて(更新して)隣接領域(隣接するスキャン領域)をスキャンする。そうでない場合、基地局1Bはさらなるスキャンを停止し、閾値の要求を満たす第1ビームを用いてデータ送信を開始する。また、記憶装置110’は、ループスキャンを回避し、かつ、スキャン後に候補領域の更新(スキャン領域で候補領域を更新)を可能にするための、忘却機能を備えている。確率関数生成器115は、基地局1Bの無線カバレッジエリアをスキャンするための異なる優先度を設定する。より具体的には、確率関数生成器115は、アクティブ端末が以前のスキャンで発見された位置でピークを有する指数関数的又は線形的に減少する確率関数を定義する。ビームスイープコントローラ114’は、ビームフォーミングセット(set)をどのように分割すべきかを計算し、かつ、スキャンの開始位置を決定する。順次ビームスイープの代わりに、ビームスイープコントローラ114’は、確率の高い順にジグザグ様式でスキャンを行う。
図7は、基地局1Bの動作の一例を示す。最初に、基地局1Bは、図4を参照して上述した従来の網羅的サーチと同様の手順を行う。基地局1Bは、全方向からアップリンク信号を受信するために順次スキャンを行い(ステップS1101)、受信電力レベルを比較し(ステップS1102)、受信信号電力レベルが最も高い最良ビームを発見する(ステップS1103)。基地局1Bは、各セクタにおいて1つ以上のアクティブビームを生成することができ、図3を参照して先に説明したように、複数のタイムスロットを用いた順次ビームスイッチングによってスキャンを行う。具体的には、アクティブ端末を見つける確率は、基地局1Bの無線カバレッジエリア11において最初は一定であると仮定される。基地局1Bは、固定/ランダムな初期点からスキャンを開始し、従来の網羅的サーチ方法と同様に、各時間スロットにおいて隣接領域に順次移動することにより、カバレッジ領域のスキャンを完了する。
1回の完遂(完了)スキャンの後、基地局1Bは、受信電力レベルに基づいて各アクティブビームについてその確率関数を更新(update)する(ステップS1104)。基地局1Bは、アクティブ端末が以前に発見された(1つの)領域の確率を最大化することによって、各アクティブビームの候補領域を定義する。
第2回目以降、予め定められた固定又はランダムの開始点を選択して網羅的サーチ動作を行う代わりに、基地局1Bは、前回のスキャンで得られた確率の値に基づいて領域をスキャンする。すなわち、基地局1Bは、最も高い確率の領域からスキャンを開始し、確率値の大きい順(降順)にスキャンする(ステップS1202)。
冗長な計算を回避して複雑さを軽減するために、アップリンク受信信号の電力レベルが所定の閾値よりも大きい場合(ステップS1203のYes)、換言すると、アクティブ端末が発見された場合、基地局1Bは、さらなるスキャンを停止する(ステップS1204)。基地局1Bは、ピークを新しい位置にシフトさせることによって各アクティブビーム用の確率関数を更新し(ステップS1104)、これは次のスキャンのために反復して続く。
具体的には、確率関数生成器115の全プロセス及び動作は、以下の例の助けを借り、かつ、図8A〜8Dを参照して理解され得る。
例として、以下のシステム構成を想定する。
単純化のために、基地局は、基地局の無線カバレッジエリア内に唯一のアクティブビームと7つのスキャン領域のみ持つ。
基地局の無線カバレッジエリアには2つのアクティブなユーザ端末2−1、2−2が存在する。
ユーザ端末2−1、2−2は、信号の無指向性(全方位性)送受信のみサポートする。
ユーザ端末2−1、2−2の位置及び密度についての事前の知識は、基地局では利用可能でない。
少なくとも1つのユーザ端末は、各ビームによって一度にサービスされる。
ユーザ端末2−1、2−2からのアップリンク受信信号は、基地局で常に所定の閾値の要件を満たす(すなわち、受信信号の電力レベルが所定の閾値よりも大きい)。
ユーザ位置及びユーザ密度に関する事前知識が基地局1Bで利用可能でないので、我々が提案する方法は、アクティブ端末を見つけるための確率関数が基地局1Bの無線カバレッジエリア内に一様に分布すると仮定することによってスキャンを開始する。この場合、各スキャン領域は、等しい確率、すなわち図8Aに示すように1/7を有する。また、基地局1Bは、一時点(at a time)に1つのアクティブビームを有すると仮定しているので、基地局1Bは、7つの時間ユニットを用いた順次ビームスイッチングによって7つの領域をスキャンする。受信電力レベルが最も高いセクタ(領域)は、7方向全てからの受信電力レベルを比較した後(図7のステップS1102)、候補セクタ(領域)を定義する(ステップS1103)。この動作は、従来の網羅的サーチ方法と同等である。
ケース1:ユーザ端末の移動
ケース1として、ユーザ端末2−1、2−2の両方が固定でなく、アップリンク信号を送信する場合を考える。この場合、ユーザ端末2−1から受信した信号の電力レベルは、ユーザ端末2−2から受信した信号の電力レベルよりも相対的に高いものとする。
確率関数生成器115は、前のスキャンの結果に基づいて確率分布を更新する。確率関数生成器115は、不均一確率関数を定義する。具体的には、確率関数生成器115は、候補領域でピーク値を有する対称性の線形的又は指数関数的に減少する関数(ガウス関数など)を生成し、この関数は図8Bに示すように候補領域からの距離が増加するにつれて減少する。次回の反復においては(図7のステップS1201のNo)、基地局1Bは、確率値に基づいてスキャンを行う。すなわち、基地局1Bは、候補領域からスキャンを開始し、受信電力が閾値よりも大きくなるまで(大きい間)、図8Cに示すように、ジグザグに確率値の大きい順にスキャンする(図7のステップS1203のYes)。一般に、ユーザ端末を移動させる場合、アクティブ端末が以前に発見された候補領域の近傍にアクティブユーザ端末を見つけることができる可能性が高い。反復的に、各スキャンの後、確率関数生成器115は、冗長なスキャン及び計算を避けるために、同じ方法で確率値を更新する(図7のステップS1104)。
ケース2:静止したユーザ端末の択一的(交互)送信
ケース2として、ユーザ端末2−1、2−2の両方が静止しており、アップリンク信号を順番に交互に送信する場合を考える。すなわち、第1ユーザ端末2−1は、第2ユーザ端末2−2がその順番を待つ間に送信し、その逆も同様である。
最初の網羅的スキャンの後、基地局1Bは、ユーザ端末2−2から受信した信号電力がゼロのまま、ユーザ端末2−1からの信号電力のみを受信する。確率関数生成器115は、図8Bを参照して上述したように、確率分布を更新する。ユーザ端末2−1、2−2は、このケースでは交互に送信するので、2回目のスキャン反復では、ユーザ端末2−2のみがアップリンク信号を送信する。しかしながら、基地局1Bで、ユーザ端末2−2の正確な位置情報が分からない又は利用可能でないため、基地局1Bは受信ビームを直接操作することができない。したがって、基地局1Bは、確率値に基づいてスキャンを行う。具体的には、基地局1Bは、図8Cに示すように、確率値が最も高い領域から開始し、ジグザグ状に確率の高い順にスキャンし(図7のステップS1202)、受信アップリンクリンク電力が閾値の要求を満たす場合(図7のステップS1203のYes)、さらにスキャンを停止する(ステップS1204)。基地局2−1、2−2が静止し、かつ、交互に送信するため、基地局2−1、2−2は、1つのユーザ端末に対してそれぞれ2つの等しいピークを持つ新たな確率関数を定義し、図8Dに示すように候補領域からの距離が増加するにつれ対称的に減少し、すべての中間冗長スキャンを回避する。記憶装置110’には忘却機能が採用されている。すなわち、記憶装置110’は、各ユーザ端末に向かって受信ビームを揃えるための時間情報を記憶し、ユーザ端末が何らかの所定の期間にわたって送信しない場合に発生する可能性があるループスキャンを回避する。
説明を簡単にするために、上記の例では、いくつかのスキャン領域と2つのユーザ端末とを有する1つのアクティブビームを仮定している。しかしながら、本発明は、N個のアクティブビーム(N:正の整数)と、初期アクセス手順のためにアップリンク信号を同時に送信する複数のユーザ端末と、を有するシステムに適用することができる。
上記の第1実施形態の説明に基づいて、スキャン領域をソートすることにより、基地局の無線カバレッジエリアの低電力アクティブ端末を発見するために必要とされる初期サーチ時間を低減できると結論付けることができる。具体的には、基地局は、アクティブ端末が前回のスキャンで発見された候補領域でピーク値を有する不等確率分布関数を定義し、当該関数は当該候補領域から距離が増加するにつれて線形的/指数関数的に減少する。次のスキャンは、冗長スキャンを避けるために、確率値の大きい順に行われる。さらに、第1ベストビームサーチコンセプトは、余分な複雑さを回避することができ、閾値の要件を満たす第1ベストビームを選択することによって、スキャン時間及び計算を低減することもできる。本発明は、逐次スキャンによって得られた電力レベルを比較し、かつ、次にデータ送信用のベストビームを定義する際に従来必要とされていた計算の複雑さ及び初期サーチ時間の大幅な減少もたらす。
なお、上記実施形態は、プログラム、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェア資源、基地局に設けられたコンピュータのメモリによって実現されてもよい。すなわち、プログラムは、図6で説明したように、ユニット(又はモジュール)の少なくとも一部によって行われる上記処理をコンピュータに実行させることができる。
上記特許文献及び非特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらに本発明の基本的技術思想に基づいて、本発明の実施形態の変更及び調整が可能である。本発明の請求の範囲の枠内において開示された様々な要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全体的な開示及び技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。特に、本書に開示される数値範囲については、明記がなくとも開示された範囲内に入る任意の中間値又は小範囲も具体的に開示されているものと解釈されるべきである。
1、1A、1B基地局
2、2−1、2−2 ユーザ端末
11 無線カバレッジエリア
12 無指向性送受信
13 指向性送受信
14A アクティブ送受信ビーム
14B 送受信ビーム
15 アンテナアレイシステム
17 アンテナアレイ処理回路
18 デジタル信号プロセッサ
19 信号検出器
21 アップリンク信号
110、110’ 記憶装置
111、111’ 電力比較器
112 候補ビーム選択器
113、113’ ビームフォーミングコントローラ
114、114’ ビームスイープコントローラ
115 確率関数生成器

Claims (7)

  1. 基地局の無線カバレッジエリアに位置する複数のユーザ端末からの初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナと、
    前記無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するように構成された確率関数生成器と、
    前記確率関数生成器で生成された前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするように構成されたビームスイープコントローラと、
    前記ビームスイープコントローラによって前記スキャンしている間にスキャン領域からの受信電力レベルを所定の閾値と比較するように構成された電力比較器と、
    を備え、
    前記複数の領域は、前記複数のユーザ端末の1つが以前の前記スキャンで発見された領域であり、
    前記確率関数は、前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有し、
    前記受信電力レベルは、前記アンテナで初期アクセス要求の指向性受信を行ったときの、前記スキャン領域に対応する電力レベルであり、
    前記電力比較器は、前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、ピークを新しい位置にシフトさせることによって前記ビームスイープコントローラにおける前記確率関数を更新させ、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記ビームスイープコントローラでの前記スキャンを停止させ、
    前記確率関数生成器は、前記受信電力レベルに基づいて前記複数の領域の前記確率関数を生成し、
    前記候補領域は、前記受信電力レベルが最も高い領域である、
    基地局。
  2. 前記確率関数生成器は、対称性を有し、かつ、前記候補領域からの距離が増加するにつれて、直線的又は指数関数的に減少するように、前記確率関数を生成する、
    請求項1記載の基地局。
  3. 前記確率関数生成器は、前記複数のユーザ端末のうち2以上のユーザ端末が以前のスキャンで発見された複数の候補領域にそれぞれ対応する複数のピークを有する前記確率関数を生成する、
    請求項1又は2記載の基地局。
  4. 基地局の無線カバレッジエリアに位置する複数のユーザ端末から初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナを含む基地局の指向性受信方法であって、
    前記無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するステップと、
    生成された前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするステップと、
    前記スキャンしている間にスキャン領域からの受信電力レベルを所定の閾値と比較するステップと、
    前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、ピークを新しい位置にシフトさせることによって前記スキャンするステップにおける前記確率関数を更新させ、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記スキャンするステップでの前記スキャンを停止させるステップと、
    を含み、
    前記複数の領域は、前記複数のユーザ端末の1つが以前の前記スキャンで発見された領域であり、
    前記確率関数は、前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有し、
    前記受信電力レベルは、前記アンテナで初期アクセス要求の指向性受信を行ったときの、前記スキャン領域に対応する電力レベルであり、
    前記生成するステップにおいて、前記受信電力レベルに基づいて前記複数の領域の前記確率関数を生成し、
    前記候補領域は、前記受信電力レベルが最も高い領域である、
    指向性受信方法。
  5. 前記生成するステップにおいて、対称性を有し、かつ、前記候補領域からの距離が増加するにつれて、直線的又は指数関数的に減少するように、前記確率関数を生成する、
    請求項4記載の指向性受信方法。
  6. 前記複数のユーザ端末のうち2以上のユーザ端末が以前のスキャンで発見された、複数の候補領域にそれぞれ対応する複数のピークを有する、確率関数を生成するステップをさらに含む、
    請求項4又は5記載の指向性受信方法。
  7. 基地局の無線カバレッジエリアに位置する複数のユーザ端末からの初期アクセス要求の指向性受信を行うように構成された複数のアンテナを含む基地局に設けられたコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記無線カバレッジエリア内の複数の領域の確率関数を生成するステップと、
    生成された前記複数の領域の前記確率関数によって与えられた確率の高い順に前記複数の領域をスキャンするステップと、
    前記スキャンしている間にスキャン領域からの受信電力レベルを所定の閾値と比較するステップと、
    前記スキャン領域からの前記受信電力レベルが前記所定の閾値より大きい場合に、ピークを新しい位置にシフトさせることによって前記スキャンするステップにおける前記確率関数を更新させ、かつ、前記複数の領域の残りの部分にわたって前記スキャンするステップでの前記スキャンを停止させるステップと、
    を実行させ、
    前記複数の領域は、前記複数のユーザ端末の1つが以前の前記スキャンで発見された領域であり、
    前記確率関数は、前記複数の領域のうちの候補領域でピークを有し、
    前記受信電力レベルは、前記アンテナで初期アクセス要求の指向性受信を行ったときの、前記スキャン領域に対応する電力レベルであり、
    前記生成するステップにおいて、前記受信電力レベルに基づいて前記複数の領域の前記確率関数を生成し、
    前記候補領域は、前記受信電力レベルが最も高い領域である、
    プログラム。
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