JP6655350B2 - 使用済燃料ラック支持構造及び使用済燃料ラック - Google Patents
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Description
特許文献1に記載されている支持構造の場合、ピストンの外周面とシリンダの内周面との間の隙間を冷却水が通過することにより、使用済燃料プール側の振動が使用済燃料ラックに直接的に伝達されず、ラックの振動が過大となるという課題がある。
内壁面と外側面の一方の移動速度が大きい場合には、連通部の圧力損失の増加により、連通部から十分に冷却水が流出することなく空間内の水圧が急に上昇する。これにより、空間の水圧がシリンダに作用して一方の移動が他方に伝達される。
即ち、内壁面と外側面の一方の移動速度が小さい場合は、内壁面と外側面との間の間隔の変化を吸収して、使用済燃料ラック、使用済燃料プール、又は支持構造自身に過大な力が作用することを防止することができる。また、地震等、内壁面と外側面の一方の移動速度が大きい場合は、シリンダ、ピストン、及び空間内の冷却水が剛体のように振る舞い、他方の振動が過大となることを防止することができる。
ピストン本体が底部に近づく相対移動が大きい場合においては、閉鎖貫通孔が閉状態となり、連通部の圧力損失が増加する。連通部の圧力損失の増加により、連通部から十分に冷却水が流出することなく空間内の水圧が急に上昇する。これにより、空間の水圧がシリンダに作用して一方の移動が他方に伝達される。
即ち、相対移動が小さい場合は、内壁面と外側面との間の間隔の変化を吸収し、相対移動が大きい場合は、剛体のように振る舞い、他方の振動が過大となることを防止することができる。
以下、本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造について説明する。本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1が適用される使用済燃料ラック(核燃料貯蔵用ラック)は、例えば原子力発電所で発生した使用済燃料棒(使用済核燃料)を核燃料貯蔵施設の使用済燃料プール(貯蔵ピット)内の冷却水中に貯蔵して保管するものである。
使用済燃料プール31は平面視して矩形状をなす凹状空間である。使用済燃料プール31の底面32には、矩形状の厚板であるベースフレーム34が固定されている。使用済燃料ラック35は、ベースフレーム34上に固定されている。
複数の使用済燃料ラック35は、使用済燃料プール31の中央にて、ベースフレーム34上に互いに所定の隙間をもって6個配置されている。使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31の壁面との間には、所定の隙間が形成されている。使用済燃料プール31には、内部に使用済燃料ラック35の全体が浸漬されるように冷却水Fが充填されている。
円筒部3の内周側であって、円筒部3と底部4とに囲まれた領域は、ピストン10のピストン本体11が摺動可能に嵌め込まれる凹部9である。
ピストン本体11の外周面11aには、周方向に延在する軸受24が設けられている。軸受24は、ピストン本体11がシリンダ2の内周面2aを摺動する際にピストン本体11を支持する滑り軸受24である。
ロッド部12の軸方向の長さは、使用済燃料ラック35の外側面37と使用済燃料プール31の内壁面33との間の間隔に応じて適時調整される。具体的には、ロッド部12の長さは、ピストン本体11が、凹部9の略中央に位置するときに、ロッド部12の端部が使用済燃料プール31の内壁面33に当接するように調整される。
第一絞り孔7及び第二絞り孔8は、断面形状が円形の貫通孔である。シリンダ2の内径を例えば200mmとすると、第一絞り孔7及び第二絞り孔8の最も細い部分の内径は、例えば0.5mmから1mmとすることができる。
使用済燃料ラック支持構造1のシリンダ2は使用済燃料ラック35の外側面37に固定されており、ピストン10のロッド部12は、圧縮コイルばね18の付勢力によって使用済燃料プール31の内壁面33に当接している。
まず、雰囲気温度(冷却水温度)が変動した場合における、使用済燃料ラック支持構造1の作用について説明する。例えば、雰囲気温度が上昇した場合、使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31の熱伸びによって、使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31との間の間隔が小さくなる。これにより、ピストン本体11がシリンダ2の底部4に近づき、第一空間16の内部の冷却水Fが圧縮される。また、第一空間16内の冷却水Fの温度が上昇すると、第一空間16内の冷却水Fの体積が増加する。
ピストン本体11の外周面11a(摺動部)には、シール部材13及び軸受24が設けられていることによって、第一空間16とシリンダ2の外部との間の冷却水Fの往来は、絞り孔を通してのみ行われる。
次に、地震等により振動が印加された場合における、使用済燃料ラック支持構造1の作用について説明する。図4に示すように、振動により、使用済燃料プール31の内壁面33がピストン10を押すと、ピストン10により第一空間16内の冷却水Fが圧縮され、絞り孔7,8を通して冷却水Fが排出される。また、流通孔15を介して冷却水Fが第二空間17に流入する。
ここで、地震等による振動によって水平方向に移動する使用済燃料プール31の内壁面33の速度が大きくなり、冷却水Fの排出速度が増加すると、絞り孔7,8における圧力損失が大きくなる。即ち、冷却水Fが絞り孔より排出されにくくなる。絞り孔における圧力損失が大きくなると、第一空間16内の圧力が増加する。
これにより、使用済燃料プール31の内壁面33からの振動が使用済燃料ラック35に伝達されて、使用済燃料ラック35の振動が過大となることを防止することができる。
図5に示すように、使用済燃料ラック35側からシリンダ2が押される場合や、使用済燃料プール31の内壁面33の移動方向がピストン10から離れる方向に変動した際は、第一空間16の水圧が高圧で保持となっているため、ピストン10は内壁面33の動きに追従する。
使用済燃料プール31の内壁面33の移動速度が大きい場合には、絞り孔7,8の圧力損失の増加により、絞り孔7,8から十分に冷却水Fが流出することなく第一空間16内の水圧が急に上昇する。これにより、第一空間16の水圧がシリンダ2に作用して使用済燃料プール31の内壁面33の移動が使用済燃料ラック35の外側面37に伝達される。
次に、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1の施行方法について説明する。
図6に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1を使用済燃料ラック35に取り付ける際は、まず、ピストン固定治具29を用いてピストン10を圧縮する。ピストン固定治具29は、一方向に延在する基礎部38と、基礎部38の延在方向の端部から突出するピストン固定部39とからなる。
次に、2つの絞り孔7,8がシリンダ2の上下に配置されるようにして、使用済燃料ラック支持構造1を使用済燃料プール31に沈める。
次に、シリンダ2を使用済燃料ラック35の外側面37に固定し、ピストン固定治具29を取り外す。ピストン固定治具29を取り外すことにより、圧縮コイルばね18の弾性力によってピストン10のロッド部12が使用済燃料プール31の内壁面33に当接する。この際、第二絞り孔8から第一空間16内に冷却水Fが流入するとともに、第一絞り孔7からは、第一空間16の空気が流出する。
また、上記実施形態では、ピストン10のロッド部12を固定しない構造としたが、これに限ることはなく、ピストン10のロッド部12は、使用済燃料プール31の内壁面33又は使用済燃料ラック35の外側面37に固定してよい。
以下、本発明の第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bは、絞り孔7,8にフローヒューズ弁19(ヒューズ弁)が設けられている。フローヒューズ弁19は、通常の状態においては開状態であり、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの流量が第一閾値よりも増加すると閉状態となる弁である。
支持部材23は、第一絞り孔7の内周面に、周方向に間隔を開けて複数設けられている。即ち、支持部材23は、第一絞り孔7を流れる冷却水Fの流れを妨げることなく、弁体21を支持する。
絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出流量が増加し、弁体21による圧力損失が弁用圧縮コイルばね22のばね力を超えると、弁体21が弁用圧縮コイルばね22を押し縮める。これにより、弁体21が弁座20に着座してフローヒューズ弁19は閉状態となる。フローヒューズ弁19が閉状態となることによって、第一空間16の水圧は、高圧状態で保持される。
(雰囲気温度変動時)
雰囲気温度が変動した場合においては、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出速度が小さいため、フローヒューズ弁19は開状態(図8に示す状態)となる。この場合の、使用済燃料ラック支持構造1Bの挙動は、第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造1と同様である。
図9に示すように、地震等により振動が印加された場合においては、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出速度が大きくなるため、フローヒューズ弁19は閉状態となる。これにより、絞り孔7,8からは冷却水Fが排出されなくなるため、第一空間16の水圧は、第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造1と比較して高くなる。
フローヒューズ弁19が閉状態となる第一閾値は、地震等の振動が印加された際に、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの流量に基づいて設定することができる。
以下、本発明の第三実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Cを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の絞り孔7Cは、複数の絞り部25を有している。即ち、本実施形態の絞り孔7Cは、多段絞り構造を有している。
具体的には、本実施形態の絞り孔7Cは、絞り孔7Cの延在方向(シリンダ2の径方向)に互いに間隔を開けて複数配置されている室部26と、隣り合う室部26同士を接続する複数の絞り部25とから構成されている。
以下、本発明の第四実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Dを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態のシリンダ2には複数(本実施形態では3つ)の貫通孔である絞り孔51が形成されている。複数の絞り孔51の配列方向は、ピストン10のストローク方向、即ち、シリンダ2の軸方向に沿っている。
複数の絞り孔51のうち、底部4側とは反対の側に設けられている二つの絞り孔51は、閉鎖絞り孔53(閉鎖貫通孔)である。閉鎖絞り孔53は、ピストン本体11が底部4に近づく相対移動によって開放状態からピストン本体11に閉鎖される閉鎖状態となる。
即ち、開放絞り孔52は、閉鎖絞り孔53に対してピストン10の相対移動方向の底部4側に隣接して設けられている。
図12に示すように、閉鎖絞り孔53は、ピストン本体11の移動に伴いピストン本体11に閉鎖される位置に配置されている。
(雰囲気温度変動時)
雰囲気温度が変動した場合、即ち、使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31の熱伸びが生じた場合は、複数の絞り孔51により十分な開口面積が得られる。これにより、第一空間16内の水圧を過度に上昇させることなく、複数の絞り孔51から冷却水Fを流出させることができる。
図12に示すように、地震等により振動が印加された場合、ピストン10の移動(第一空間16の圧縮)に伴い、複数の絞り孔51のうち閉鎖絞り孔53が閉鎖される。即ち、絞り孔51の開口面積が小さくなることにより圧力損失が大きくなり、第一空間16内の水圧が上昇しやすくなる。これにより、地震等の振動の印加時においては、より使用済燃料プール31の内壁面33の移動が使用済燃料ラック35に伝達しやすくなる。
ピストン本体11が底部4に近づく相対移動が大きい場合においては、閉鎖絞り孔53が閉状態となり、複数の絞り孔51の圧力損失が増加する。絞り孔51の圧力損失の増加により、絞り孔51から十分に冷却水Fが流出することなく第一空間16内の水圧が急に上昇する。これにより、第一空間16の水圧がシリンダ2に作用して使用済燃料プール31の内壁面33の移動が使用済燃料ラック35の外側面37に伝達される。
なお、絞り孔51の数は、閉鎖絞り孔53と開放絞り孔52とが設けられていれば3つに限ることはない。
以下、本発明の第五実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Eを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Eは、ピストン保持構造40を備えている。ピストン保持構造40は、ピストン10のロッド部12の端部に形成された突起部41と、突起部41を保持する一対のリブ部42と、を有している。
一対のリブ部42は、突起部41と係合する部材であり、使用済燃料プール31の内壁面33に固定されている。各々のリブ部42は、平面視にてL字状をなし、内壁面33に固定されている固定部43と、固定部43の先端から内壁面33と平行な方向に突出する保持部44と、を有している。リブ部42の内壁面33と対向する面と内壁面33との距離は、突起部41の厚さよりも少し大きい。
リブ部42は、ピストン10を鉛直方向に摺動可能に保持する。また、ピストン10は、リブ部42に上方から挿入することができる。
また、施工時においては、使用済燃料ラック支持構造1の上下方向の移動を妨げることなく、ピストン10をリブ部42に挿入することができる。
なお、シリンダ2を使用済燃料プール31の内壁面33に固定する構成の場合は、リブ部42を使用済燃料ラック35の外側面37に設けることができる。
以下、本発明の第六実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Fを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Fは、絞り孔7,8に設けられた電磁弁46と、地震の発生を検出することができる地震検出装置47と、電磁弁46を操作する制御装置48と、を有している。
地震検出装置47は、地震発生と同時に、揺れの大きさを検出し、最大加速度が所定の加速度以上であると判断された場合、信号を発する装置である。
制御装置48は、地震検出装置47から発生された信号に基づいて電磁弁46を制御する装置である。
通常の状態においては、電磁弁46は開状態である。即ち、冷却水Fは絞り孔7,8を流通することができる。
地震が発生すると、地震検出装置47が地震の揺れの大きさを検出する。地震の揺れの大きさが所定御加速度以上だった場合、地震検出装置47から信号が発せられる。制御装置48は、信号を受信すると、電磁弁46を閉状態にする。
以下、本発明の第七実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Gを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第二実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Gは、第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bが備えるフローヒューズ弁19に加えて、リリーフ弁49を有している。リリーフ弁49は、第一空間16内の水圧が第二閾値以上になった場合に自動的に開状態となる弁である。リリーフ弁49が開く第二閾値は、シリンダ2が破壊される圧力や、塑性変形を起し始める圧力とすることができる。
2 シリンダ
2a 内周面
3 円筒部
4 底部
5 第一フランジ部
6 第二フランジ部
7 第一絞り孔(第一連通部)
8 第二絞り孔(第二連通部)
9 凹部
10 ピストン
11 ピストン本体
11a 外周面
12 ロッド部
13 シール部材
14 フタ
15 流通孔
16 第一空間(空間)
17 第二空間
18 圧縮コイルばね
19 フローヒューズ弁(ヒューズ弁)
20 弁座
21 弁体
22 弁用圧縮コイルばね
23 支持部材
24 軸受
25 絞り部
26 室部
27 ボルト
28 ナット
29 ピストン固定治具
31 使用済燃料プール
32 底面
33 内壁面
34 ベースフレーム
35 使用済燃料ラック
37 外側面
40 ピストン保持構造
41 突起部
42 リブ部
43 固定部
44 保持部
46 電磁弁
47 地震検出装置
48 制御装置
49 リリーフ弁
51 絞り孔
52 開放絞り孔(開放貫通孔)
53 閉鎖絞り孔(閉鎖貫通孔)
F 冷却水
Claims (8)
- 冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、
前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、
前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、 を備え、
前記連通部は、前記連通部を流れる冷却水の流量が閾値よりも増加すると閉状態となるヒューズ弁を有する使用済燃料ラック支持構造。 - 前記ヒューズ弁は、連通部に形成された弁座と、前記弁座に着座することで連通部を閉状態とする弁体と、前記弁体を弁座から離れる方向に付勢する弾性部材と、を有する請求項1に記載の使用済燃料ラック支持構造。
- 前記空間内の水圧が閾値以上となった場合に開状態となるリリーフ弁を備える請求項1又は請求項2に記載の使用済燃料ラック支持構造。
- 冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、
前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、
前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え、
前記連通部は、前記連通部の連通部の延在方向に互いに間隔を開けて複数配置されている室部と、隣り合う前記室部同士を接続する複数の絞り部と、を有する使用済燃料ラック支持構造。 - 前記ピストンは、前記ピストン本体の外周面に設けられ、前記シリンダの内周面に密着するシール部材を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の使用済燃料ラック支持構造。
- 冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、 前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、
前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え、
前記連通部は、前記ピストン本体が前記底部に近づく相対移動によって開放状態から前記ピストン本体に閉鎖される閉鎖状態となる閉鎖貫通孔と、前記閉鎖貫通孔に対して前記相対移動方向の前記底部側に隣接して設けられて前記ピストン本体の相対移動に関わらず開放状態である開放貫通孔と、を有する使用済燃料ラック支持構造。 - 前記連通部は、前記シリンダの上部に設けられた第一連通部と、前記シリンダの下部に設けられた第二連通部と、を有する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の使用済燃料ラック支持構造。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の使用済燃料ラック支持構造を有する使用済燃料ラック。
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