JP6655350B2 - 使用済燃料ラック支持構造及び使用済燃料ラック - Google Patents

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Description

本発明は、核燃料貯蔵施設の使用済燃料プールの冷却水中に、使用済燃料棒を収納した状態で配置される使用済燃料ラックの支持構造及び使用済燃料ラックに関する。
原子力発電所で発生した使用済燃料棒は、核燃料貯蔵施設に貯蔵して保管される。この際、使用済燃料棒は、核燃料集合体として角管内に収容された状態で使用済燃料ラックのセル中に収納され、核燃料貯蔵施設の使用済燃料プール内に貯蔵される。使用済燃料プールには冷却水が貯留されており、使用済燃料ラック及び核燃料集合体を水中に貯蔵することにより、崩壊熱を冷却除去して臨界未満で保持し、また、放射線を遮蔽するようにしている。近年の原子力発電所の耐震性向上要求に伴い、使用済燃料ラックについても耐震補強が求められている。
特許文献1には、使用済燃料ラックの支持構造として、シリンダとピストンからなるダンパを使用済燃料プールの内壁面と使用済燃料ラックの外側面との間の間隔に設置する構成が記載されている。
特開2013−104738号公報
ところで、使用済燃料ラックは、使用済燃料プールの底部に強固に(剛に)固定されている。よって、支持構造は、地震等の振動が印加された際は、使用済燃料プール側の振動を使用済燃料ラックに直接的に伝達しなければ、ラックの振動が過大となり、ラック等の破損につながる虞がある。
特許文献1に記載されている支持構造の場合、ピストンの外周面とシリンダの内周面との間の隙間を冷却水が通過することにより、使用済燃料プール側の振動が使用済燃料ラックに直接的に伝達されず、ラックの振動が過大となるという課題がある。
この発明は、使用済燃料プールの内壁面と使用済燃料ラックの外側面の一方の移動速度が小さい場合は、内壁面と外側面との間の間隔の変化を吸収し、内壁面と外側面の一方の移動速度が大きい場合は、剛体のように振る舞い、他方の振動が過大となることを防止することができる使用済燃料ラック支持構造及び使用済燃料ラックを提供することを目的とする。
本発明の第一の態様によれば、使用済燃料ラック支持構造は、冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するとともに、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え、前記連通部は、前記連通部を流れる冷却水の流量が閾値よりも増加すると閉状態となるヒューズ弁を有する。
このような構成によれば、内壁面と外側面の一方の移動速度が小さい場合には、空間の水圧が緩やかに上昇することにより、連通部から圧力損失が大きくなることなく冷却水が流出する。これにより、一方の移動は他方に伝達されない。
内壁面と外側面の一方の移動速度が大きい場合には、連通部の圧力損失の増加により、連通部から十分に冷却水が流出することなく空間内の水圧が急に上昇する。これにより、空間の水圧がシリンダに作用して一方の移動が他方に伝達される。
即ち、内壁面と外側面の一方の移動速度が小さい場合は、内壁面と外側面との間の間隔の変化を吸収して、使用済燃料ラック、使用済燃料プール、又は支持構造自身に過大な力が作用することを防止することができる。また、地震等、内壁面と外側面の一方の移動速度が大きい場合は、シリンダ、ピストン、及び空間内の冷却水が剛体のように振る舞い、他方の振動が過大となることを防止することができる。
上記使用済燃料ラック支持構造において、前記ピストンは、前記ピストン本体の外周面に設けられ、前記シリンダの内周面に密着するシール部材を有してよい。
このような構成によれば、空間から、ピストン本体の外周面とシリンダの内周面との間の隙間を介して冷却水が漏れることを防止することができる。
このような構成によれば、内壁面の移動速度が大きくなるのに伴い連通部が閉状態となるため、空間の水圧を介して確実に使用済燃料プールの移動を使用済燃料ラックに伝達することができる。
上記使用済燃料ラック支持構造において、前記ヒューズ弁は、連通部に形成された弁座と、前記弁座に着座することで連通部を閉状態とする弁体と、前記弁体を弁座から離れる方向に付勢する弾性部材と、を有してよい。
上記使用済燃料ラック支持構造において、前記空間内の水圧が閾値以上となった場合に開状態となるリリーフ弁を備えてもよい。
このような構成によれば、空間内の水圧が過大に上昇した場合に、シリンダが内部圧力に耐え切れずに損傷することを防止することができる。
また、使用済燃料ラック支持構造は、冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え、前記連通部は、前記連通部の連通部の延在方向に互いに間隔を開けて複数配置されている室部と、隣り合う前記室部同士を接続する複数の絞り部と、を有する。
このような構成によれば、連通部におけるキャビテーション事象による空気泡の発生を抑制することができる。これにより、空間内に空気泡が入り込み、圧力変化応答が遅れることを防止することができる。
また、使用済燃料ラック支持構造は、冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するとともに、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え、前記連通部は、前記ピストン本体が前記底部に近づく相対移動によって開放状態から前記ピストン本体に閉鎖される閉鎖状態となる閉鎖貫通孔と、前記閉鎖貫通孔に対して前記相対移動方向の前記底部側に隣接して設けられて前記ピストン本体の相対移動に関わらず開放状態である開放貫通孔と、を有してよい。
このような構成によれば、ピストン本体が底部に近づく相対移動が小さい場合においては、閉鎖貫通孔が開状態となり、連通部から圧力損失が大きくなることなく冷却水が流出する。これにより、一方の移動は他方に伝達されない。
ピストン本体が底部に近づく相対移動が大きい場合においては、閉鎖貫通孔が閉状態となり、連通部の圧力損失が増加する。連通部の圧力損失の増加により、連通部から十分に冷却水が流出することなく空間内の水圧が急に上昇する。これにより、空間の水圧がシリンダに作用して一方の移動が他方に伝達される。
即ち、相対移動が小さい場合は、内壁面と外側面との間の間隔の変化を吸収し、相対移動が大きい場合は、剛体のように振る舞い、他方の振動が過大となることを防止することができる。
上記使用済燃料ラック支持構造において、前記連通部は、前記シリンダの上部に設けられた第一連通部と、前記シリンダの下部に設けられた第二連通部と、を有してよい。
このような構成によれば、使用済燃料ラック支持構造を使用済燃料プール内に沈める際に、シリンダの第二連通部から冷却水が流入するとともに、第一連通部から空気が流出する。これにより、空間内に空気溜まりが生じることを防止することができる。
本発明の第二の態様によれば、使用済燃料ラックは、上記いずれかの使用済燃料ラック支持構造を有する。
本発明によれば、内壁面と外側面の一方の移動速度が小さい場合は、内壁面と外側面との間の間隔の変化を吸収し、内壁面と外側面の一方の移動速度が大きい場合は、剛体のように振る舞い、他方の振動が過大となることを防止することができる。
本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造が適用される使用済燃料プールの平面図である。 本発明の第一実施形態の使用済燃料プールの縦断面図である。 本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造の概略側断面図である。 本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造の作用を説明する概略側断面図である。 本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造の作用を説明する概略側断面図である。 本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造の施行方法を説明する概略側断面図である。 本発明の第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造の概略側断面図である。 図7のA拡大図であり、本発明の第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造のフローヒューズ弁の概略断面図である。 本発明の第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造の作用を説明する概略側断面図である。 本発明の第三実施形態の使用済燃料ラック支持構造の絞り孔の概略側断面図である。 本発明の第四実施形態の使用済燃料ラック支持構造の概略側断面図である。 本発明の第四実施形態の使用済燃料ラック支持構造の作用を説明する概略側断面図である。 本発明の第五実施形態の使用済燃料ラック支持構造の概略平面図である。 本発明の第七実施形態の使用済燃料ラック支持構造の概略側断面図である。 本発明の第八実施形態の使用済燃料ラック支持構造の概略側断面図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造について説明する。本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1が適用される使用済燃料ラック(核燃料貯蔵用ラック)は、例えば原子力発電所で発生した使用済燃料棒(使用済核燃料)を核燃料貯蔵施設の使用済燃料プール(貯蔵ピット)内の冷却水中に貯蔵して保管するものである。
図1及び図2に示すように、使用済燃料ラック35は、冷却水Fが貯留された使用済燃料プール31の内部に設置されている。
使用済燃料プール31は平面視して矩形状をなす凹状空間である。使用済燃料プール31の底面32には、矩形状の厚板であるベースフレーム34が固定されている。使用済燃料ラック35は、ベースフレーム34上に固定されている。
使用済燃料ラック35は、底を有する四角筒形状をなしている。使用済燃料ラック35は上方が開口しており、内部に複数の四角筒が均等間隔で配置されている。複数の四角筒は互いに溶接により固定されており、これにより、使用済燃料を鉛直方向に沿って上方から挿入可能なセル36が形成されている。
複数の使用済燃料ラック35は、使用済燃料プール31の中央にて、ベースフレーム34上に互いに所定の隙間をもって6個配置されている。使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31の壁面との間には、所定の隙間が形成されている。使用済燃料プール31には、内部に使用済燃料ラック35の全体が浸漬されるように冷却水Fが充填されている。
使用済燃料ラック支持構造1は、使用済燃料プール31の内壁面33と使用済燃料ラック35の外側面37との間に配置されている。使用済燃料ラック支持構造1は、使用済燃料プール31の内壁面33と使用済燃料ラック35の外側面37の上部との間であって、6個の使用済燃料ラック35の四方に設けられている。
図3に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1は、使用済燃料ラック35の外側面37に固定されたシリンダ2と、シリンダ2内に摺動可能に嵌め込まれているピストン10と、フタ14と、を有している。使用済燃料ラック支持構造1の全体は、冷却水Fに浸漬される。また、シリンダ2の内部も冷却水Fで完全に満たされる。即ち、シリンダ2とピストン10によって画成される第一空間16は冷却水Fで満たされ、第一空間16の内部には気体は存在しない。
シリンダ2は、有底円筒状をなす部材である。シリンダ2は、円筒部3と、円筒部3の軸方向の一端に形成されている底部4と円筒部3の軸方向の両端に形成されている第一フランジ部5及び第二フランジ部6と、を有している。第一フランジ部5及び第二フランジ部6は、円筒部3の両端からシリンダ2の径方向の外側に突出している。シリンダ2は、第一フランジ部5を介して使用済燃料ラック35の外側面37に、例えばボルト27のような締結部材によって固定されている。
円筒部3の内周側であって、円筒部3と底部4とに囲まれた領域は、ピストン10のピストン本体11が摺動可能に嵌め込まれる凹部9である。
ピストン10は、シリンダ2の凹部9に摺動可能に嵌め込まれる円柱形状のピストン本体11と、ピストン本体11に接続されたロッド部12と、を有している。ピストン本体11は、ロッド部12の一端に設けられている。ピストン本体11の直径は、シリンダ2の円筒部3の内径よりも僅かに小さい。ピストン本体11とシリンダ2の凹部9の底部4との間には、第一空間16が画成される。
ピストン10は、ピストン本体11の外周面11aに設けられ、周方向に延在するシール部材13を有している。シール部材13は、シリンダ2の内周面2aに密着する。シール部材13が設けられていることによって、第一空間16から、ピストン本体11の外周面11aとシリンダ2の円筒部3の内周面2aとの間の隙間を介して冷却水Fが漏れることはない。
ピストン本体11の外周面11aには、周方向に延在する軸受24が設けられている。軸受24は、ピストン本体11がシリンダ2の内周面2aを摺動する際にピストン本体11を支持する滑り軸受24である。
シール部材13を形成する材料は、インコネル600、SUS321、SUS316L等の耐放射線性の高い材料が好ましい。同様に、軸受24を形成する材料は、黄銅、カーボンファイバー等の耐放射線性の高い材料が好ましい。
ロッド部12は、ピストン本体11と同軸となるように、ピストン本体11の一端に接続された円柱形状の部材である。ロッド部12の直径は、ピストン本体11の直径よりも小さい。
ロッド部12の軸方向の長さは、使用済燃料ラック35の外側面37と使用済燃料プール31の内壁面33との間の間隔に応じて適時調整される。具体的には、ロッド部12の長さは、ピストン本体11が、凹部9の略中央に位置するときに、ロッド部12の端部が使用済燃料プール31の内壁面33に当接するように調整される。
フタ14は、ピストン10がシリンダ2から外れることを防止するための部材である。フタ14は、ピストン10の円筒部3の底部4とは反対側の端部の第二フランジ部6にボルト27及びナット28等の締結部材を用いて固定されている。フタ14には、複数の流通孔15が形成されている。流通孔15は、フタ14とシリンダ2とピストン本体11とによって画成される第二空間17と、シリンダ2の外部とを連通させる。シリンダ2とフタ14によって画成される第二空間17は冷却水Fで満たされている。
第一空間16には、シリンダ2の底部4から離間させるようにピストン10を付勢する圧縮コイルばね18が配置されている。圧縮コイルばね18は、圧縮コイルばね18の軸線が、シリンダ2と同軸となるように、シリンダ2の底部4に固定されている。
シリンダ2の円筒部3には、第一絞り孔7(第一連通部)及び第二絞り孔8(第二連通部)が形成されている。第一絞り孔7は、シリンダ2の上部に設けられている。第二絞り孔8は、シリンダ2の下部に設けられている。シリンダ2は、第一絞り孔7及び第二絞り孔8の軸方向が鉛直方向に沿うように使用済燃料プール31の内壁面33に取り付けられている。第一絞り孔7及び第二絞り孔8は、第一空間16と、シリンダ2の外部とを連通させる連通部として機能する。
第一絞り孔7及び第二絞り孔8は、断面形状が円形の貫通孔である。シリンダ2の内径を例えば200mmとすると、第一絞り孔7及び第二絞り孔8の最も細い部分の内径は、例えば0.5mmから1mmとすることができる。
次に、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1の作用について説明する。
使用済燃料ラック支持構造1のシリンダ2は使用済燃料ラック35の外側面37に固定されており、ピストン10のロッド部12は、圧縮コイルばね18の付勢力によって使用済燃料プール31の内壁面33に当接している。
(雰囲気温度変動時)
まず、雰囲気温度(冷却水温度)が変動した場合における、使用済燃料ラック支持構造1の作用について説明する。例えば、雰囲気温度が上昇した場合、使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31の熱伸びによって、使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31との間の間隔が小さくなる。これにより、ピストン本体11がシリンダ2の底部4に近づき、第一空間16の内部の冷却水Fが圧縮される。また、第一空間16内の冷却水Fの温度が上昇すると、第一空間16内の冷却水Fの体積が増加する。
以上、2つの事象により、第一空間16内の水圧が上昇する。第一空間16内の水圧が上昇すると、絞り孔7,8から冷却水Fが流出する。即ち、雰囲気温度の上昇による熱伸びは、ピストン10がシリンダ2内を摺動することにより吸収される。
ピストン本体11の外周面11a(摺動部)には、シール部材13及び軸受24が設けられていることによって、第一空間16とシリンダ2の外部との間の冷却水Fの往来は、絞り孔を通してのみ行われる。
(地震振動印加時)
次に、地震等により振動が印加された場合における、使用済燃料ラック支持構造1の作用について説明する。図4に示すように、振動により、使用済燃料プール31の内壁面33がピストン10を押すと、ピストン10により第一空間16内の冷却水Fが圧縮され、絞り孔7,8を通して冷却水Fが排出される。また、流通孔15を介して冷却水Fが第二空間17に流入する。
ここで、地震等による振動によって水平方向に移動する使用済燃料プール31の内壁面33の速度が大きくなり、冷却水Fの排出速度が増加すると、絞り孔7,8における圧力損失が大きくなる。即ち、冷却水Fが絞り孔より排出されにくくなる。絞り孔における圧力損失が大きくなると、第一空間16内の圧力が増加する。
第一空間16内の圧力が増加することによって、使用済燃料プール31の内壁面33がピストン10を押す力が、シリンダ2を介して使用済燃料ラック35の外側面37に伝えられる。即ち、ピストン10は、シリンダ2の内部を僅か(αmm)に摺動するに留まり、シリンダ2とピストン10とからなる使用済燃料ラック支持構造1が剛体として振る舞う。
これにより、使用済燃料プール31の内壁面33からの振動が使用済燃料ラック35に伝達されて、使用済燃料ラック35の振動が過大となることを防止することができる。
例えば、使用済燃料プール31の内壁面33が5mm移動したとすると、使用済燃料ラック35の外側面37は、第一空間16内の冷却水Fの圧縮量αmmを差し引いて、(5−α)mm移動する。
図5に示すように、使用済燃料ラック35側からシリンダ2が押される場合や、使用済燃料プール31の内壁面33の移動方向がピストン10から離れる方向に変動した際は、第一空間16の水圧が高圧で保持となっているため、ピストン10は内壁面33の動きに追従する。
上述したように、シリンダ2の内径を例えば200mmとすると、第一絞り孔7及び第二絞り孔8の最も細い部分の内径は、例えば0.5mmから1mmとすることができる。具体的には、第一絞り孔7及び第二絞り孔8の断面積(開口面積)は、雰囲気温度変動時(熱伸び時)に第一空間16内の体積変化により生じる冷却水Fの流入出量により決定することができる。
上記実施形態によれば、使用済燃料プール31の内壁面33の移動速度が小さい場合には、第一空間16の水圧が緩やかに上昇することにより、絞り孔7,8における圧力損失が大きくなることなく絞り孔7,8におけるから冷却水Fが流出する。これにより、使用済燃料プール31の内壁面33の移動は使用済燃料ラック35の外側面37に伝達されない。
使用済燃料プール31の内壁面33の移動速度が大きい場合には、絞り孔7,8の圧力損失の増加により、絞り孔7,8から十分に冷却水Fが流出することなく第一空間16内の水圧が急に上昇する。これにより、第一空間16の水圧がシリンダ2に作用して使用済燃料プール31の内壁面33の移動が使用済燃料ラック35の外側面37に伝達される。
即ち、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1は、使用済燃料プール31の内壁面33移動速度が小さい場合は、内壁面33と外側面37との間の間隔の変化を吸収して、使用済燃料ラック35、使用済燃料プール31、又は支持構造1自身に過大な力が作用することを防止することができる。また、地震等、使用済燃料プール31の内壁面33の移動速度が大きい場合は、シリンダ2、ピストン10、及び第一空間16内の冷却水Fが剛体のように振る舞い、使用済燃料ラック35の外側面37の振動が過大となることを防止することができる。
使用済燃料プール31の内壁面33ではなく、使用済燃料ラック35の外側面37が移動する場合も同様である。即ち、揺れが繰り返される場合等、使用済燃料ラック35が使用済燃料プール31側に移動する場合にも、上記作用を発揮させることができる。
また、ピストン10のピストン本体11の外周面11aにシール部材13が設けられていることによって、第一空間16から、ピストン本体11の外周面11aとシリンダ2の内周面2aとの間の隙間を介して冷却水Fが漏れることを防止することができる。
(施工方法)
次に、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1の施行方法について説明する。
図6に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1を使用済燃料ラック35に取り付ける際は、まず、ピストン固定治具29を用いてピストン10を圧縮する。ピストン固定治具29は、一方向に延在する基礎部38と、基礎部38の延在方向の端部から突出するピストン固定部39とからなる。
ピストン固定治具29は、基礎部38をシリンダ2又はフタ14に固定することによって、ピストン固定部39がピストン10を圧縮した状態で固定するように形成されている。
次に、2つの絞り孔7,8がシリンダ2の上下に配置されるようにして、使用済燃料ラック支持構造1を使用済燃料プール31に沈める。
次に、シリンダ2を使用済燃料ラック35の外側面37に固定し、ピストン固定治具29を取り外す。ピストン固定治具29を取り外すことにより、圧縮コイルばね18の弾性力によってピストン10のロッド部12が使用済燃料プール31の内壁面33に当接する。この際、第二絞り孔8から第一空間16内に冷却水Fが流入するとともに、第一絞り孔7からは、第一空間16の空気が流出する。
上記施工方法によれば、使用済燃料ラック支持構造1を使用済燃料プール31内に沈める際に、シリンダ2の下方の第二絞り孔8から冷却水Fが流入するとともに、シリンダ2の上方の第一絞り孔7から空気が流出する。これにより、第一空間16内に空気溜まりが生じることを防止することができる。
なお、上記実施形態では、使用済燃料プール31内に設置された使用済燃料ラック35に使用済燃料ラック支持構造1と取り付ける方法を説明したが、使用済燃料プール31外で使用済燃料ラック35に使用済燃料ラック支持構造1を取り付けた状態で、使用済燃料プール31内に沈める構成としてもよい。即ち、使用済燃料ラック支持構造1を有する使用済燃料ラック35を準備して、この使用済燃料ラック35を使用済燃料プール31に設置する構成としてもよい。
また、シリンダ2を使用済燃料ラック35に固定する構成としたが、これに限ることはない。例えば、シリンダ2を使用済燃料プール31の内壁面33に固定する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ピストン10のロッド部12を固定しない構造としたが、これに限ることはなく、ピストン10のロッド部12は、使用済燃料プール31の内壁面33又は使用済燃料ラック35の外側面37に固定してよい。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bは、絞り孔7,8にフローヒューズ弁19(ヒューズ弁)が設けられている。フローヒューズ弁19は、通常の状態においては開状態であり、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの流量が第一閾値よりも増加すると閉状態となる弁である。
図8に示すように、フローヒューズ弁19は、第一絞り孔7に形成されている弁座20と、弁座20に着座することで第一絞り孔7を閉状態とする球状の弁体21と、弁体21を弁から離れる方向に付勢する弾性部材である弁用圧縮コイルばね22と、弁座20から離れた位置にある弁体21を支持する支持部材23と、を有している。
支持部材23は、第一絞り孔7の内周面に、周方向に間隔を開けて複数設けられている。即ち、支持部材23は、第一絞り孔7を流れる冷却水Fの流れを妨げることなく、弁体21を支持する。
次に、フローヒューズ弁19の作用について説明する。
絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出流量が増加し、弁体21による圧力損失が弁用圧縮コイルばね22のばね力を超えると、弁体21が弁用圧縮コイルばね22を押し縮める。これにより、弁体21が弁座20に着座してフローヒューズ弁19は閉状態となる。フローヒューズ弁19が閉状態となることによって、第一空間16の水圧は、高圧状態で保持される。
次に、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bの作用について説明する。
(雰囲気温度変動時)
雰囲気温度が変動した場合においては、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出速度が小さいため、フローヒューズ弁19は開状態(図8に示す状態)となる。この場合の、使用済燃料ラック支持構造1Bの挙動は、第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造1と同様である。
(地震振動印加時)
図9に示すように、地震等により振動が印加された場合においては、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出速度が大きくなるため、フローヒューズ弁19は閉状態となる。これにより、絞り孔7,8からは冷却水Fが排出されなくなるため、第一空間16の水圧は、第一実施形態の使用済燃料ラック支持構造1と比較して高くなる。
フローヒューズ弁19が閉状態となる第一閾値は、地震等の振動が印加された際に、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの流量に基づいて設定することができる。
上記実施形態によれば、使用済燃料プール31の内壁面33の移動速度が大きくなり、絞り孔7,8を流れる冷却水Fの排出流量が大きくなるのに伴いフローヒューズ弁19が閉状態となる。これにより、第一空間16の水圧を介して確実に使用済燃料プール31の移動を使用済燃料ラック35に伝達することができる。
また、フローヒューズ弁19が開状態で固着した場合においても、地震等の振動が印加された際に、絞り孔7,8における圧力損失により、シリンダ2、ピストン10、及び第一空間16内の冷却水Fを剛体のように振る舞わせることができる。
(第三実施形態)
以下、本発明の第三実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Cを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態の絞り孔7Cは、複数の絞り部25を有している。即ち、本実施形態の絞り孔7Cは、多段絞り構造を有している。
具体的には、本実施形態の絞り孔7Cは、絞り孔7Cの延在方向(シリンダ2の径方向)に互いに間隔を開けて複数配置されている室部26と、隣り合う室部26同士を接続する複数の絞り部25とから構成されている。
上記実施形態によれば、絞り孔7Cにおけるキャビテーション事象による空気泡の発生を抑制することができる。これにより、第一空間16内に空気泡が入り込み、圧力変化応答が遅れることを防止することができる。
(第四実施形態)
以下、本発明の第四実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Dを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態のシリンダ2には複数(本実施形態では3つ)の貫通孔である絞り孔51が形成されている。複数の絞り孔51の配列方向は、ピストン10のストローク方向、即ち、シリンダ2の軸方向に沿っている。
複数の絞り孔51のうち、最もシリンダ2の底部4側に設けられている絞り孔51は、ピストン本体11のシリンダ2に対する相対移動に関わらず開放状態である開放絞り孔52(開放貫通孔)である。
複数の絞り孔51のうち、底部4側とは反対の側に設けられている二つの絞り孔51は、閉鎖絞り孔53(閉鎖貫通孔)である。閉鎖絞り孔53は、ピストン本体11が底部4に近づく相対移動によって開放状態からピストン本体11に閉鎖される閉鎖状態となる。
即ち、開放絞り孔52は、閉鎖絞り孔53に対してピストン10の相対移動方向の底部4側に隣接して設けられている。
全ての絞り孔51は、通常の状態(図11に示す状態)においては、ピストン本体11によって閉鎖されておらず、第一空間16とシリンダ2の外部とを連通させる連通部として機能する。
図12に示すように、閉鎖絞り孔53は、ピストン本体11の移動に伴いピストン本体11に閉鎖される位置に配置されている。
次に、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Dの作用について説明する。
(雰囲気温度変動時)
雰囲気温度が変動した場合、即ち、使用済燃料ラック35と使用済燃料プール31の熱伸びが生じた場合は、複数の絞り孔51により十分な開口面積が得られる。これにより、第一空間16内の水圧を過度に上昇させることなく、複数の絞り孔51から冷却水Fを流出させることができる。
(地震振動印加時)
図12に示すように、地震等により振動が印加された場合、ピストン10の移動(第一空間16の圧縮)に伴い、複数の絞り孔51のうち閉鎖絞り孔53が閉鎖される。即ち、絞り孔51の開口面積が小さくなることにより圧力損失が大きくなり、第一空間16内の水圧が上昇しやすくなる。これにより、地震等の振動の印加時においては、より使用済燃料プール31の内壁面33の移動が使用済燃料ラック35に伝達しやすくなる。
上記実施形態によれば、ピストン本体11が底部4に近づく相対移動が小さい場合においては、閉鎖絞り孔53が開状態となり、複数の絞り孔51から圧力損失が大きくなることなく冷却水Fが流出する。これにより、使用済燃料プール31の内壁面33の移動は使用済燃料ラック35の外側面37に伝達されない。
ピストン本体11が底部4に近づく相対移動が大きい場合においては、閉鎖絞り孔53が閉状態となり、複数の絞り孔51の圧力損失が増加する。絞り孔51の圧力損失の増加により、絞り孔51から十分に冷却水Fが流出することなく第一空間16内の水圧が急に上昇する。これにより、第一空間16の水圧がシリンダ2に作用して使用済燃料プール31の内壁面33の移動が使用済燃料ラック35の外側面37に伝達される。
即ち、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Dは、ピストン本体11が底部4に近づく相対移動が小さい場合は、内壁面33と外側面37との間の間隔の変化を吸収し、相対移動が大きい場合は、剛体のように振る舞い、使用済燃料ラック35の振動が過大となることを防止することができる。
なお、絞り孔51の数は、閉鎖絞り孔53と開放絞り孔52とが設けられていれば3つに限ることはない。
(第五実施形態)
以下、本発明の第五実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Eを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Eは、ピストン保持構造40を備えている。ピストン保持構造40は、ピストン10のロッド部12の端部に形成された突起部41と、突起部41を保持する一対のリブ部42と、を有している。
突起部41は、ロッド部12のピストン本体11とは反対側の端部に形成されている。突起部41は、ロッド部12の端部から水平方向の両側に突出している。
一対のリブ部42は、突起部41と係合する部材であり、使用済燃料プール31の内壁面33に固定されている。各々のリブ部42は、平面視にてL字状をなし、内壁面33に固定されている固定部43と、固定部43の先端から内壁面33と平行な方向に突出する保持部44と、を有している。リブ部42の内壁面33と対向する面と内壁面33との距離は、突起部41の厚さよりも少し大きい。
リブ部42は、ピストン10を鉛直方向に摺動可能に保持する。また、ピストン10は、リブ部42に上方から挿入することができる。
上記実施形態によれば、高周波の地震等の振動の印加時においても、ピストン10と使用済燃料プール31の内壁面33とが離れることなく、より振動をピストン10を介して使用済燃料ラック35に伝達することができる。
また、施工時においては、使用済燃料ラック支持構造1の上下方向の移動を妨げることなく、ピストン10をリブ部42に挿入することができる。
なお、シリンダ2を使用済燃料プール31の内壁面33に固定する構成の場合は、リブ部42を使用済燃料ラック35の外側面37に設けることができる。
(第六実施形態)
以下、本発明の第六実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Fを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Fは、絞り孔7,8に設けられた電磁弁46と、地震の発生を検出することができる地震検出装置47と、電磁弁46を操作する制御装置48と、を有している。
電磁弁46は、電気的に駆動可能な弁であり、電磁石の磁力を用いて開閉可能な弁を有している。電磁弁46が閉状態となることによって、絞り孔7,8を完全に閉鎖することができる。
地震検出装置47は、地震発生と同時に、揺れの大きさを検出し、最大加速度が所定の加速度以上であると判断された場合、信号を発する装置である。
制御装置48は、地震検出装置47から発生された信号に基づいて電磁弁46を制御する装置である。
次に、本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1の作用について説明する。
通常の状態においては、電磁弁46は開状態である。即ち、冷却水Fは絞り孔7,8を流通することができる。
地震が発生すると、地震検出装置47が地震の揺れの大きさを検出する。地震の揺れの大きさが所定御加速度以上だった場合、地震検出装置47から信号が発せられる。制御装置48は、信号を受信すると、電磁弁46を閉状態にする。
上記実施形態によれば、地震発生時において、絞り孔7,8が閉状態となるため、第一空間16の水圧を介して確実に使用済燃料プール31の移動を使用済燃料ラック35に伝達することができる。
(第七実施形態)
以下、本発明の第七実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Gを図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、上述した第二実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
本実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Gは、第二実施形態の使用済燃料ラック支持構造1Bが備えるフローヒューズ弁19に加えて、リリーフ弁49を有している。リリーフ弁49は、第一空間16内の水圧が第二閾値以上になった場合に自動的に開状態となる弁である。リリーフ弁49が開く第二閾値は、シリンダ2が破壊される圧力や、塑性変形を起し始める圧力とすることができる。
上記実施形態によれば、第一空間16内の水圧が過大に上昇した場合に、シリンダ2が内部圧力に耐え切れずに損傷することを防止することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、クレームの範囲によってのみ限定される。
1 使用済燃料ラック支持構造
2 シリンダ
2a 内周面
3 円筒部
4 底部
5 第一フランジ部
6 第二フランジ部
7 第一絞り孔(第一連通部)
8 第二絞り孔(第二連通部)
9 凹部
10 ピストン
11 ピストン本体
11a 外周面
12 ロッド部
13 シール部材
14 フタ
15 流通孔
16 第一空間(空間)
17 第二空間
18 圧縮コイルばね
19 フローヒューズ弁(ヒューズ弁)
20 弁座
21 弁体
22 弁用圧縮コイルばね
23 支持部材
24 軸受
25 絞り部
26 室部
27 ボルト
28 ナット
29 ピストン固定治具
31 使用済燃料プール
32 底面
33 内壁面
34 ベースフレーム
35 使用済燃料ラック
37 外側面
40 ピストン保持構造
41 突起部
42 リブ部
43 固定部
44 保持部
46 電磁弁
47 地震検出装置
48 制御装置
49 リリーフ弁
51 絞り孔
52 開放絞り孔(開放貫通孔)
53 閉鎖絞り孔(閉鎖貫通孔)
F 冷却水

Claims (8)

  1. 冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、
    前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、
    前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、 を備え
    前記連通部は、前記連通部を流れる冷却水の流量が閾値よりも増加すると閉状態となるヒューズ弁を有する使用済燃料ラック支持構造。
  2. 前記ヒューズ弁は、連通部に形成された弁座と、前記弁座に着座することで連通部を閉状態とする弁体と、前記弁体を弁座から離れる方向に付勢する弾性部材と、を有する請求項に記載の使用済燃料ラック支持構造。
  3. 前記空間内の水圧が閾値以上となった場合に開状態となるリリーフ弁を備える請求項又は請求項に記載の使用済燃料ラック支持構造。
  4. 冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、
    前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、
    前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え
    前記連通部は、前記連通部の連通部の延在方向に互いに間隔を開けて複数配置されている室部と、隣り合う前記室部同士を接続する複数の絞り部と、を有する使用済燃料ラック支持構造。
  5. 前記ピストンは、前記ピストン本体の外周面に設けられ、前記シリンダの内周面に密着するシール部材を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の使用済燃料ラック支持構造。
  6. 冷却水が貯留された使用済燃料プールの内壁面と前記使用済燃料プール内に設けられた使用済燃料ラックの外側面との間に設けられる使用済燃料ラック支持構造であって、 前記内壁面と前記外側面との一方に当接するロッド部と、前記ロッド部の一端に設けられたピストン本体とを有するピストンと、
    前記内壁面と前記外側面との他方に固定され、前記ピストン本体が摺動可能に嵌め込まれる凹部を有するシリンダであって、前記ピストン本体と前記シリンダの凹部の底部との間に画成された空間内と前記シリンダの外部とを連通させる連通部を有するシリンダと、を備え
    前記連通部は、前記ピストン本体が前記底部に近づく相対移動によって開放状態から前記ピストン本体に閉鎖される閉鎖状態となる閉鎖貫通孔と、前記閉鎖貫通孔に対して前記相対移動方向の前記底部側に隣接して設けられて前記ピストン本体の相対移動に関わらず開放状態である開放貫通孔と、を有する使用済燃料ラック支持構造。
  7. 前記連通部は、前記シリンダの上部に設けられた第一連通部と、前記シリンダの下部に設けられた第二連通部と、を有する請求項1から請求項のいずれか一項に記載の使用済燃料ラック支持構造。
  8. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の使用済燃料ラック支持構造を有する使用済燃料ラック。
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