JP6655021B2 - エポキシ樹脂系 - Google Patents

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Description

本発明は、エポキシ系組成物、及び繊維強化複合材料を調製するための工程に関する。
多くの理由から、いくつかの場合において、金属構造部品を強化有機ポリマーと置換することが有利である可能性がある。強化有機ポリマーが提供する利点には、より優れた耐食性、複雑な形状を有する部品を生産する能力、及びいくつかの場合においては、より優れた強度重量比が含まれる。この最後の属性こそが、運送業界において、シャーシ部材及び他の構造支持体等の金属構造要素の代わりとしての強化ポリマーの採用をもたらしてきており、かつもたらし続けている。
エポキシ樹脂系は、そのような複合材料においてポリマー相として用いられることがある。硬化したエポキシ樹脂はしばしば、かなり強力かつ剛性で、強化材によく接着する。大概の熱可塑性系と比較すると、エポキシ樹脂系の利点は、低分子量かつ低粘度の前駆体が出発材料として用いられていることである。低粘度は、樹脂系が、強化材を通常形成する繊維間を容易に浸透し、それらを湿潤させることを可能にするため、重要な属性である。これは、流線等の表面的な傷を回避して高強度複合材料を生産するため、及び複合材料構造中の空隙を減少させるために必要である。
これらの繊維強化複合材料を作製するための最適な製造方法は、樹脂注入工程であるか、または真空補助樹脂注入成形(VARTM)、シーマン複合樹脂インフュージョン成形工程(SCRIMP)、間隙樹脂注入成形(圧縮RTMとしても知られる)、及び湿式圧縮成形等のその変形のうちの1つである。これらの工程において、強化繊維は、プリフォーム内に形成され、設置され、エポキシ樹脂成分と硬化剤との混合物を含浸され、繊維の周り及び繊維の間を流れ、金型内で硬化して複合材料を形成する。
生産効率を向上させるためには、速硬性樹脂系が、複合材料の製造において典型的に所望される。速硬性エポキシ樹脂系は、RTM及び他の工程による複合材料物品の作製のために開発された。それらの速硬性質により、これらの樹脂系は、高反応性成分、及び多くの場合に高レベルの触媒を含む。高反応性系は、反応速度を増加させ、自動車産業が所望する生産サイクル時間を達成するために、高い成形温度(80〜160℃)、加えて多くの場合に加熱された成分(樹脂、硬化剤)を用いるRTM工程において良く機能する。しかしながら、自動車産業のための新たな複合材料構造の開発段階においては、原型の形成による構造開発が最終部品選択の前に必要となる場合が多い。これにより、複合材料構造の設計に変更を行うことがより容易になり、最終部品を生産するのに求められる高品質のツールの製造に求められる大規模な財務費用を減少させることが可能となる。現在、それらの高反応性を理由として、速硬性RTM樹脂系を用いた原型部品の製造は、原型を成形するために利用可能な時間が不十分であることを理由に、極めて困難である。より低い成形温度(例えば、20〜40℃)では、樹脂調合物の粘度は、ハンドレイアップ、屈曲、引き抜き、注入、圧縮、噴霧、または樹脂注入成形技法による効率的な含浸には高すぎることが多い。高温(例えば、60〜100℃)では、樹脂系のゲル化が早すぎて部品注入が可能でなくなる。
RTMエポキシ系のものと同様の最終構造を保有し、同様の熱的及び機械的性能を有しながら、原型要素の形成を可能にするのに求められる属性もまた保有する、エポキシ樹脂及び硬化剤配合物が、本業界において所望されている。これらの属性としては、60℃未満の低下した成形温度での低い粘度、及びより長い注入/含浸時間を可能にするための増加した待ち時間が挙げられる。
本発明は、
1)a)190未満のエポキシ当量、及びb)ポリフェノールのポリグリシジルエーテルの総重量に基づいて、1重量%未満の減少した単一加水分解樹脂含有量を有するポリフェノールのポリグリシジルエーテルを含有するエポキシ成分と、
2)ポリエチレンテトラアミン混合物を含む硬化剤成分と、を有する硬化性樹脂系を提供する。
本エポキシ成分は、25℃で9000mPa.s未満の粘度を有する。
出願人らは、複合材料部品の原型の効率的な製造を提供するために、エポキシ成分と硬化剤成分との組み合わせを有する固有の樹脂系を発見した。本樹脂系は、主として、エポキシ成分と硬化剤成分との組み合わせである。
1.エポキシ成分
本発明では、エポキシ成分は、190未満のエポキシ当量を有する少なくとも40重量%のポリフェノールのポリグリシジルエーテルを含有する。本発明の樹脂系において、エポキシ成分は、エポキシ成分の総重量に基づいて、約40重量%を超える、好ましくは50重量%を超える、より好ましくは60重量%を超える、そのようなポリフェノール樹脂のポリグリシジルエーテルを含有する。
本発明において有用なポリフェノール樹脂のポリグリシジルエーテルは、より低い単一加水分解樹脂含有量を有する。本樹脂は、例えば、ポリフェノール樹脂のポリグリシジルエーテルの総重量に基づいて、1重量%以下、好ましくは0.75重量%以下、さらにより好ましくは0.5重量%以下の単一加水分解樹脂含有量を含有し得る。単一加水分解樹脂は、エポキシド基への水分子の付加によって形成されるα−グリコール化合物である。著しい量の単一加水分解含有量の存在は、エポキシ成分の粘度、そしてエポキシ樹脂/硬化剤混合物の粘度を上昇させる傾向がある。加えて、これらの種は、型開時間の短縮に寄与し得ると考えられる。
エポキシ成分は、任意選択の成分も含有し得る。これらには、国際公開第2008/140906号に記載されているような溶媒または反応性希釈剤、色素、酸化防止剤、保存料、耐衝撃性改良剤、長さが短い(最大約6インチ(15.24cm)、好ましくは長さが最大2インチ(5.08cm)、より好ましくは長さが最大約1/2インチ(1.27cm))強化繊維、ミクロン及びナノ粒子を含む非繊維粒子状充填剤、湿潤剤等がある。導電性充填剤が、エポキシ成分中に存在し得る。
エポキシ樹脂成分は、25℃で、9000未満、好ましくは約4000〜6000mPa.sの粘度を有する。
2.硬化剤成分
本発明の樹脂系の硬化剤成分は、ポリエチレンテトラアミン混合物であり得る。「ポリエチレンテトラアミン混合物」は、ポリエチレンポリアミン化合物の混合物を意味し、その少なくとも95重量%が、混合物の総重量に基づいて、正確に4個のアミン窒素原子を有する。本発明の目的のために、正確に4個のアミン窒素原子を有するそれらのポリエチレンポリアミン化合物は、「ポリエチレンテトラアミン」化合物と称される。
ポリエチレンテトラアミン化合物は、直鎖、分岐、及び/または環状であり得る。少なくとも40重量%のポリエチレンテトラアミン混合物は、直鎖トリエチレンテトラアミンであり、すなわち、
N−CH−CH−NH−CH−CH−NH−CH−CH−NHである。
直鎖トリエチレンテトラアミンは、混合物の総重量に基づいて、ポリエチレンテトラアミン混合物の少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも90重量%、より好ましくは少なくとも95重量%、最も好ましくは最大100重量%を構成し得る。
ポリエチレンテトラアミン混合物は、例えば、N,N’−ビス(2アミノエチル)ピペラジン、(ピペラジノエチル)エチレンジアミン、及びトリス(アミノエチル)アミン等の他のポリエチレンテトラアミン化合物を含み得る。これらのポリエチレンテトラアミン化合物は、一般的に、市販されているTETA(トリエチレンテトラアミン)製品において、著しい量(総体として硬化剤成分の総重量に基づいて、例えば、最大55重量%または最大35重量%)で存在する。
ポリエチレンテトラアミン混合物は、3個以下のアミン窒素原子または5個以上のアミン窒素原子を有する少量の他の脂肪族または脂環式アミン化合物を含み得る。これらの化合物は、好ましくは最大で5重量%、好ましくは最大で2重量%、より好ましくは最大で1重量%のポリエチレンテトラアミン混合物を構成する。ポリエチレンテトラアミン混合物は、好ましくは0.3重量%以下のアミノエチルエタノールアミンを含有する。
好ましい実施形態において、ポリエチレンテトラアミン混合物は、樹脂系における唯一の硬化剤である。他の硬化剤が存在する場合、それらは、好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、さらにより好ましくは5重量%以下の硬化剤成分を構成する。用いられ得る他の硬化剤としては、ジシアンジアミド、フェニレンジアミン(特に、メタ異性体)、ビス(4−アミノ−3,5−ジメチルフェニル)−1,4−ジイソ−プロピル−ベンゼン、ビス(4−アミノ−フェニル)1,4−ジイソプロピルベンゼン、ジエチルトルエンジアミン、メチレンジアニリン、メチレンジアニリンとポリメチレンポリアニリン化合物の混合物(時には、Air Products and ChemicalsからのDL−50等の市販されている製品を含む、PMDAと称される)、ジアミノジフェニルスルホン、フェノール硬化剤があり、以下の構造(III)によって表されるものを含み、
式中、各Yは独立して、ハロゲン原子を表し、各zは独立して、0〜4の整数であり、Dは、上記の構造Iに関して説明されたような二価炭化水素基である。好適なフェノール硬化剤の例としては、二価フェノール、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールK、ビスフェノールF、ビスフェノールS、及びビスフェノールAD、及びそれらの混合物、及びそれらのモノ−、ジ−、トリ−、及びテトラ−臭素化対応物、及びアミノ官能性ポリアミドが挙げられる。これらは、HenkelからVersamide(登録商標)100、115、125、及び140として、ならびにAir Products and ChemicalsからAncamide(登録商標)100、220、260A、及び350Aとして市販されている。
好ましい一実施形態において、本発明の硬化剤成分は、硬化剤成分の総重量に基づいて、90重量%を超えるトリエチレンテトラミンを含有し、残りは、1,4−ジアザ−ビシクロ[2,2,2]オクタンである。
3.樹脂系
硬化剤成分及びエポキシ成分は、エポキシ成分によって提供されるアミン水素当量あたり少なくとも0.8エポキシ当量が、2つの成分の反応混合物に提供されるような量で、組み合わせられる。好ましい量は、アミン水素当量あたり少なくとも0.9エポキシ当量であり、さらにより好ましい量は、アミン水素当量あたり少なくとも1.0エポキシ当量である。エポキシ成分は、反応混合物に提供されるアミン水素当量あたり最大10エポキシ当量等、過剰に提供され得るが、好ましくは2以下、より好ましくは1.25以下、さらにより好ましくは1.10以下のエポキシ当量がアミン水素当量あたり提供される。硬化剤が小過剰(例えば、アミン水素当量あたり0.0〜0.80エポキシ当量)で存在する実施形態は、しばしば、特に短い離型時間を呈し、一方で、高ガラス転移温度を有する硬化した樹脂を生産する。概して、エポキシ成分と硬化剤成分との重量比は、100:11〜100:20であるが、好ましくは100:12〜100:19である。
一実施形態において、トリエチレンジアミンが、エポキシ成分と硬化剤成分との反応混合物に提供され、触媒的な役割を果たす。好適な量は、アミン硬化剤中の一級及び/または二級アミン化合物1モルあたり1モル部あたり約0.01〜0.5モルのトリエチレンジアミンである。好ましい下限量は、アミン硬化剤中の一級及び/または二級アミン化合物1モルあたり1モルあたり、0.025モル、より好ましい下限量は、0.05モルのトリエチレンジアミンである。好ましい上限量は、各場合において、アミン硬化剤中の一級及び/または二級アミン化合物1モルあたり、最大0.25モル、より好ましい上限量は、最大0.20モルのトリエチレンジアミンである。特に好ましい量は、アミン硬化剤中の一級及び/または二級アミン化合物1モルあたり、0.09〜0.175モルのトリエチレンジアミンである。
触媒は、1つ以上の他の触媒と組み合わせて用いられ得る。そのような添加された触媒が用いられる場合、好適なそのような触媒としては、例えば、米国特許第3,306,872号、同第3,341,580号、同第3,379,684号、同第3,477,990号、同第3,547,881号、同第3,637,590号、同第3,843,605号、同第3,948,855号、同第3,956,237号、同第4,048,141号、同第4,093,650号、同第4,131,633号、同第4,132,706号、同第4,171,420号、同第4,177,216号、同第4,302,574号、同第4,320,222号、同第4,358,578号、同第4,366,295号、及び同第4,389,520号、ならびに国際公開第2008/140906号に記載されているものが挙げられ、それらは全て参照により本明細書に組み込まれる。好適な触媒の例には、イミダゾール、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジメチル−1−フェニルメタンアミン及び2,4,6−トリス((ジメチルアミノ)メチル)フェノール及びトリブチルアミン、ホスホニウム塩、例えば、エチルトリフェニルホスホニウムクロライド、エチルトリフェニル−ホスホニウムブロマイド、及びエチルトリフェニル−ホスホニウムアセテート、アンモニウム塩、例えば、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド及びベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、種々のカルボン酸化合物、ならびにそれらの任意の2つ以上の混合物がある。
いくつかの他の実施形態において、トリエチレンジアミンは、反応混合物に提供される唯一の触媒である。硬化剤成分は、本発明の目的のために、触媒とみなされないことに留意されたい。
いくつかの実施形態において、反応混合物、すなわち、本発明の樹脂系は、少なくとも1つのヒドロキシル基及びヒドロキシル基あたり最大75、好ましくは最大50の当量を有する水及び/または化合物を含有する。この化合物は、存在する場合、トリエチレンジアミンの1重量部あたり、0.1〜10重量部、好ましくは0.25〜5重量部、さらにより好ましくは1〜3重量部等の少量で好適に存在する。水に加えて、好適なそのような化合物としては、例えば、アルカノール、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、ネオペンタノール、1−ヘキサノール等、アルキレングリコール、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、及びネオペンチルグリコール、ポリ(アルキレングリコール)、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等、グリコールモノエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、1,2−プロパンジオールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及び対応するエチルエーテル、グリコールモノエステル、例えば、エチレングリコールモンアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、1,2−プロパンジオールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテート、より高い官能性のポリオール、例えば、グリセリン、グリセリンのオリゴマー、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、エリスリトール、ソルビトール、スクロース等、及びモノ−、ジ−、またはトリアルカノールアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等が含まれる。
硬化性反応混合物はまた、耐衝撃性改良剤、内部離型剤(IMR)、色素、酸化防止剤、保存料、短い(長さが最大約6インチ(15.24cm)、好ましくは長さが最大2インチ(5.08cm)、より好ましくは長さが最大約1/2インチ(1.27cm)強化繊維、ミクロン及びナノ粒子を含む非繊維粒子状充填剤、湿潤剤、内部離型剤等の他の任意の成分も含有し得る。導電性充填剤が、硬化剤混合物中に存在し得る。
好適な耐衝撃性改良剤には、−40℃未満のTを有する天然または合成ポリマーが含まれる。これらには、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、イソプレンゴム、ポリエーテル、例えば、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(テトラヒドロフラン)、及びブチレンオキシド−エチレンオキシドブロックコポリマー、コアシェルゴム、前述の任意の2つ以上の混合物等が含まれる。ゴムは、好ましくは、樹脂系のポリマー相中に分散される小粒子の形で存在する。ゴム粒子は、エポキシ樹脂または硬化剤内に分散し得、熱反応混合物を形成する前にエポキシ樹脂または硬化剤と一緒に予熱され得る。
概して、内部離型剤の存在下でエポキシ樹脂と硬化剤との混合物を硬化させることが好ましい。そのような内部離型剤は、反応混合物の総重量の最大5%、より好ましくは最大約1%を構成し得る。Rexco−USAよりMarbalease(商標)、Axel Plastics Research Laboratories,Inc.よりMold−Wiz(商標)、Chem−TrendよりChemlease(商標)、Wurtz GmbHからPAT(商標)、Specialty Products Co.よりWaterworks Aerospace Release by Zyvax and Kantstik(商標)として販売されているものを含め、好適な内部離型剤が周知であり、市販されている。混合時に内部離型剤を添加することに加えて(またはその代わりに)、エポキシ成分及び硬化剤成分が一緒にまとめられる前に、そのような内部離型剤を、エポキシ成分及び/または硬化剤成分に組み合わせることも可能である。
好適な粒子状充填剤は、5未満、好ましくは2未満のアスペクト比を有し、硬化反応の条件下で融解または熱的に劣化しない。好適な充填剤には、例えば、ガラスフレーク、アラミド粒子、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、種々の粘土、例えば、モンモリロナイト、及び他のミネラル充填剤、例えば、ウォラストナイト、滑石、雲母、二酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、フリント粉末、カーボランダム、モリブデンシリケート、砂等が含まれる。いくつかの充填剤は、いくらか導電性であり、複合材料中のそれらの存在は、複合材料の導電率を上昇させ得る。いくつかの用途、とりわけ、自動車用途において、複合材料は、電荷が複合材料に印加され、かつコーティングが複合材料に静電吸着される、いわゆる「e−コート」方法を用いて、コーティングが複合材料に適用され得るのに十分な導電性であることが好ましい。この種類の伝導性充填剤には、金属粒子(アルミニウム及び銅等)、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラファイト等が含まれる。
いくつかの実施形態において、本発明の樹脂系は、硬化するときに、100〜150℃の間の少なくとも1つの温度、少なくとも10秒、少なくとも15秒、または好ましくは少なくとも20秒のゲル化時間、及び300秒以下、好ましくは240秒以下、さらにより好ましくは120秒以下の離型時間を有する。いくつかの実施形態において、離型時間は、この温度で、120秒以下または60秒以下である。本発明の目的のために、ゲル化時間及び離型時間は、ゲル化時間が本出願の試験方法の節に記載されているような硬化評価試験時に測定されるKraussMaffei Rim Star RTM 4/4高圧射出機を用いることによって、測定される。
熱硬化性樹脂は、上述のような割合でエポキシ成分及び硬化剤成分を混合し、結果として生じる混合物を硬化させることによって、本発明の樹脂系から形成される。成分の一方または両方は、所望される場合、それらが互いに混合される前に予熱され得る。概して、混合物を高温まで加熱して、急速な硬化を得ることが必要である。成形複合材料を作製するための工程等の成形工程において、硬化性反応混合物は、金型に含有され得るような任意の強化繊維及び/または挿入物と一緒に予熱され得る、金型に導入される。硬化温度は、例えば、60〜180℃であり得る。長い(少なくとも10秒、好ましくは少なくとも20秒)ゲル化時間が望ましいとき、硬化温度は、好ましくは160℃以下である。長いゲル化時間及び短い離型時間の両方が望まれるとき、好適な硬化温度は、80〜160℃、好ましくは100〜150℃、特に、110〜140℃である。
結果として生じる樹脂系が、硬化温度を超えるガラス転移温度に達するまで、硬化を継続させることが好ましい。離型時のガラス転移温度は、好ましくは少なくとも120℃、より好ましくは少なくとも130℃、さらにより好ましくは少なくとも140℃、さらにより好ましくは少なくとも150℃である。本発明の利点は、そのようなガラス転移温度が、短い硬化時間で得られ得ることである。これは、短いサイクル時間を可能にする。100〜150℃、特に、110〜140℃の硬化温度での離型時間は、典型的には、300秒以下、好ましくは240秒以下、より好ましくは180秒以下である。いくつかの実施形態において、そのような温度での離型時間は、120秒以下または60秒以下である。
4.複合材料及び複合材料を作製する工程
本発明の硬化性エポキシ樹脂系は、強化繊維の存在下でこの系を硬化することによって、繊維強化複合材料を作製するために特に有用である。これらの複合材料は、概して、エポキシ成分を硬化剤成分と混合して、本発明の混合物または樹脂系を形成し、繊維を混合物で湿潤させ、その後、触媒及び強化繊維の存在下で混合物を硬化させることによって、作製される。
強化繊維は、強化繊維が硬化工程時に劣化または融解しないように、熱的に安定であり、高い融解温度を有する。好適な繊維材料には、例えば、ガラス、水晶、ポリアミド樹脂、ホウ素、炭素、麦藁、麻、サイザル、綿、竹、及びゲルスパンポリエチレン繊維が含まれる。
強化繊維は、短い(0.5〜15cm)繊維、長い(15cmを超える)繊維、または連続ロービングの形で提供され得る。繊維は、所望される場合、マットまたは他のプリフォームの形で提供され得、そのようなマットまたはプリフォームは、いくつかの実施形態において、繊維を絡み合わせること、織ること、及び/または縫い合わせることによって、または接着性結合剤を用いて繊維を共に結合させることによって形成され得る。プリフォームは、完成した複合品(または強化を必要とするその一部)のサイズ及び形に近似し得る。連続繊維またはより短い繊維のマットは、必要とされる場合、積み重ねられ、典型的には、粘着付与剤を用いて一緒に加圧されて、種々の厚さのプリフォームを形成し得る。
プリフォームを調製する(連続繊維またはより短い繊維のいずれかから)のに好適な粘着付与剤としては、例えば、米国特許第4,992,228号、同第5,080,851号、及び同第5,698,318号に記載されているような熱軟化性ポリマーが挙げられる。粘着付与剤は、ポリマーと強化繊維との間に良好な接着があるように、複合材料のポリマー相と適合及び/または反応すべきである。米国特許第5,698,318号に記載されているような熱軟化性エポキシ樹脂または硬化剤とのその混合物が、特に好適である。粘着付与剤は、1つ以上の触媒、熱可塑性ポリマー、ゴム、または他の改質剤等の、他の成分を含有し得る。
サイズ決定または他の有用なコーティングは、それらが金型に導入される前に繊維の表面に適用され得る。サイズ決定はしばしば、硬化したエポキシ樹脂と繊維表面との間の接着を促進する。
複合材料は、金型内に形成され得る。そのような場合において、強化繊維は、エポキシ/硬化剤の混合物の前に金型内に導入され得る。これは、通常、繊維プリフォームが用いられる場合に当てはまる。繊維プリフォームが金型内に置かれ、金型が閉じられ、その後、エポキシ樹脂/硬化剤の混合物が、金型内に導入され、そこでそれは、プリフォーム中の繊維の間に浸透し、空洞を充填し、その後、硬化して、複合製品を形成する。
代替的に、繊維(プリフォームを含む)は、開いた金型内に配置され得、反応混合物は、プリフォーム上及び金型内に噴霧されるか、注がれるか、または射出され得る。このように金型が充填された後、金型は閉じられ、樹脂系が硬化する。このタイプの工程の例には、繊維を含有する金型が、例えば、本来の空洞の厚さの10〜100%以上であり得る間隙で開いたまま維持される、間隙圧縮樹脂注入成形がある。間隙は、より低い流動抵抗を可能にし、これは、金型充填をより容易にし、繊維の周囲及び繊維の間の反応混合物の浸透を促進する。
短い繊維は、樹脂系と共に金型内に導入され得る。そのような短い繊維は、例えば、反応混合物を形成する前に、エポキシ成分または硬化剤成分(または両方)とブレンドされ得る。代替的に、短い繊維は、エポキシと硬化剤が混合されるのと同時に、またはその後であるが、熱反応混合物を金型内に導入する前に、反応混合物に添加され得る。
代替的に、短い繊維が、金型内に噴霧され得る。そのような場合、反応混合物もまた、短い繊維が噴霧されるのと同時に、またはその後に、金型内に噴霧され得る。繊維及び反応混合物が同時に噴霧されるとき、それらは、噴霧前に一緒に混合され得る。代替的に、繊維及び反応混合物は、別々であるが同時に金型内に噴霧され得る。噴霧された材料は、金型を閉じ、硬化を行う前に、ドクターブレードまたは同様のデバイスを用いて広げられ得、及び/または平らにされ得る。特に興味深い工程において、長い繊維は、短い長さに切断され、切断された繊維は、熱反応混合物が噴霧されるときに、またはその直前に、金型内に噴霧される。メッシュ材料はしばしば、流動促進剤として機能する。
反応混合物が、繊維プリフォームに直接適用されるか、または(PUpregまたはBaypreg工程のように)噴霧することによって、または1cm〜50cm以上の幅を有し得るより幅広いスリットダイを通る、系の「束」として置くことによって、射出なしに積み重なる、湿式圧縮工程が用いられ得る。最終製品において所望される繊維含有量に達するのに十分な材料が適用される。反応混合物は、開いた金型の内部で、または金型の外部で繊維に適用され得る。反応混合物は、代わりに、反応混合物で繊維の層を湿潤させ、その後、湿潤された表面上に繊維の第2の層を置き、したがって、繊維の2つの層の間に樹脂層を挟むことによって、積層の中心層に適用され得る。繊維マットは、非巻縮繊維積層、織物、ランダム繊維積層、またはプリフォームから作製され得る。反応混合物が、金型の外側で適用される場合、典型的には、金型に注入される前に繊維を流れ落とさないように、いくらか低温で適用されて、早期硬化を防止し、かつ反応混合物の粘度を上昇させる。湿潤されたプリフォームは、その後、高温金型の下半分内に置かれ、金型は、閉じられ、材料は、圧縮化で硬化する。
本発明に従って作製された複合材料は、少なくとも10体積パーセント、好ましくは少なくとも25体積パーセントまたは少なくとも35体積パーセント、最大80体積パーセント、好ましくは最大70体積パーセント、より好ましくは最大60体積パーセントの繊維含有量を有し得る。
金型は、強化繊維に加えて、1つ以上の挿入物を含有し得る。そのような挿入物は、強化材として機能し得、流動促進剤として機能し得、いくつかの場合において、重量低減の目的のために存在し得る。そのような挿入物の例としては、成形ステップ時に遭遇する温度で歪められない、または劣化されない、例えば、発泡体または非発泡体であり得る、木材、ベニヤ板、金属、種々のポリマー材料、またはガラス、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、別のポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等、種々の種類の複合材料等が含まれる。
強化繊維及びコア材料は、もしあれば、真空補助工程において一般的に用いられるようなバッグまたはフィルムに密閉され得る。
金型及びプリフォーム(もしあれば、及び任意の他の挿入物)は、それらを反応混合物と接触させる前に、硬化温度または他の何らかの有用な高温まで加熱され得る。金型表面は、溶媒または水ベースであり得る、外部離型剤で処理され得る。
反応混合物が高粘度に達するか、または著しい量のゲルを生じる前に、反応混合物が金型に注入され得るのであれば、反応混合物の成分を混合し、混合物を金型に注入するために用いられる特定の機器は、本発明に重大な意味を持つとみなされない。本発明の工程は、RTM、VARTM、RFI、間隙圧縮樹脂注入成形、及びSCRIMP処理方法及び機器(いくつかの場合において、工程の様々な段階で必要な加熱を提供するために機器の改修を伴う)、ならびに湿式圧縮等の他の方法に適用しやすい。
混合装置は、エポキシ成分と硬化剤成分(及びその時点でまた混合される任意の材料)の高度に均質な混合物を生産し得る任意の種類であり得る。種々の種類の機械的混合器及び撹拌機が用いられ得る。2つの好ましい種類の混合器は、静的混合器及び衝突混合器である。
いくつかの実施形態において、混合及び分注装置は、衝突混合器である。この種類の混合器は、ポリウレタン及びポリウレア成形品を形成するために、いわゆる反応射出成形工程において一般的に用いられる。エポキシ成分及び硬化剤成分(及びその時点で混合される他の材料)は、加圧下で、混合ヘッドにポンプで送られ、そこで、それらは、急速に一緒に混合される。高圧機における作動圧力は、1,000〜29,000psi以上(6.9〜200MPa以上)に及び得るが、いくつかの低圧機は、著しく低い圧力で動作し得る。結果として生じる混合物は、その後、好ましくは、さらなる追加の混合を提供する静的混合デバイスを通され、その後、金型の空洞に注入される。静的混合デバイスは、金型に組み込まれ得る。これは、静的混合デバイスが、洗浄のために容易に開かれることを可能にするという利点を有する。
ある特定の実施形態において、エポキシ成分及び硬化剤成分は、加圧下でそれらを混合ヘッドにポンプで送ることによって、前述のように混合される。衝突混合が用いられ得る。触媒は、エポキシ樹脂、硬化剤と共に、または別々の流れとして導入される。入ってくるエポキシ樹脂及び硬化剤の流れの作動圧力は、いくらか低い値(例えば、約1〜約6.9MPa)または高い値(例えば、6.9〜200Mpa等)に及び得る。エポキシ樹脂、硬化剤、及び触媒の結果として生じる混合物は、その後、5MPaまたは最大約1.035MPa)等のいくらか低い作動圧力で金型内に導入される。そのような実施形態において、エポキシ樹脂、硬化剤、及び触媒の混合物は、典型的には、金型に入る前に、典型的には、静的混合器を通過する。混合ヘッドと金型射出ポートとの間のいくらかまたは全ての圧力降下はしばしば、そのような静的混合器を通して起こる。工程を実施するための特に好ましい装置は、大きなポリウレタン及びポリウレア成形品を加工するために一般的に用いられるような反応射成形機である。そのような機械は、Krauss Maffei Corporation及びCannonまたはHenneckeから市販されている。
他の実施形態において、反応混合物は、上記のように混合され、その後、金型内に噴霧される。温度は、熱反応混合物の温度が前述のように維持されるように、噴霧ゾーンにおいて維持される。
金型は、典型的には、金属金型であるが、金型が、成形工程の圧力及び温度条件に耐えることが可能であれば、それは、セラミックまたはポリマー複合材料であり得る。金型は、混合器(複数可)と流体連通している1つ以上の入り口を含有し、それらを通して、反応混合物が導入される。金型は、反応混合物が射出されるときに、気体が逃げることを可能にするために、通気孔を含有し得る。
金型は、典型的には、それを開く及び閉じることを可能にし、充填及び硬化操作時に、それを閉じたまま保つことができるように、金型に圧力を印加し得るプレスまたは他の装置に保持される。金型またはプレスは、加熱または冷却が提供され得る手段を提供される。
前述の工程のいくつかの実施形態において、成形された複合材料は、エポキシ樹脂系が金型内に導入された後、5分以下、好ましくは1〜5分、より好ましくは1〜3分で離型される。そのような工程において、導入された樹脂系は、強化繊維の周り及び強化繊維の間を流れ、金型を充填し、その後、金型内で硬化し、好ましくは、反応混合物が金型に導入された後、3分以内、より好ましくは2分以内に、少なくとも120℃(より好ましくは少なくとも130℃または少なくとも140℃)のガラス転移温度を有するポリマーを形成する。
本発明の工程は、種々の種類の自動車または輸送部品を含む、様々な複合製品を作製するのに有用である。これらの部品の例には、垂直及び水平車体パネル、自動車及びトラックシャーシコンポーネント、及びいわゆる「ホワイトボディ」構造のコンポーネントが含まれる。
車体パネル用途としては、フェンダー、ドアスキン、フード、ルーフスキン、デッキリッド、テールゲート等が含まれる。車体パネルはしばしば、高い画像の明瞭性(DOI)を有する、いわゆる「クラスA」の自動車表面を必要とする。この理由のために、多くの車体パネル用途における充填剤は、雲母またはウォラストナイト等の材料を含む。本発明に従って作製された部品は、いくつかの場合において、高い温度を受け得る。例えば、自動車製造工程において一般的に用いられるようなある保護コーティングはしばしば、いわゆる「e−コート」工程において静電気的に適用され、その後、ベーク硬化を受ける。そのようなベーク硬化において、複合材料は、10〜60分の期間の間、140〜220℃の温度を受け得る。このようにコーティングされる本発明に従って作製された樹脂系及び複合材料は、ベーク温度の高い温度に耐えることできるような十分に高いガラス転移温度を有するべきである。加えて、導電性充填剤は、複合材料に組み込まれて、部品の導電率を上昇させて、電着工程を促進し得る。
以下の実施例は、本発明を例示するために提供されるが、その範囲を限定しない。全ての部及び百分率は、別途示されない限り、重量に基づく。
試験方法
粘度:
ASTM D445の標準試験方法を使用して、25℃での種々の試料の粘度を測定した。単位はmPa.sである。
組み合わせた樹脂及び硬化剤の粘度を測定するために、比較試料及び発明試料を、平行板(直径25mm、間隙1mm)を装備した予熱した剪断レオメータ(MCR301,Anton Paar)中に置き、それらの粘度を、10s−1の剪断速度を用いて55℃の等温条件下で測定した。
示差走査熱量測定(DSC):
動的DSCを用いて、樹脂系Tg値を判定した。10℃/分の加熱ランプにおいて、試料を25〜220℃に加熱し、25℃で3分間等温に保ち、その後、10℃〜220℃の加熱ランプで再び加熱し、220℃で3分間等温に保ち、10℃〜25℃のランプで冷却した。Tg開始及びTg中間点を、第2の加熱セグメントから判定する。
比較試料
CS1は、約250のエポキシ当量を有するポリフェノールのジグリシジルエーテル、及び1重量%未満の単一加水分解樹脂(VORAFORCE 5310(商標)としてThe Dow Chemical Companyから市販されている)を用いる。樹脂成分は、25℃で約7000〜10500mPa.sの粘度を有する。樹脂は、100対14.7の重量比で硬化剤成分と混合する。
CS2は、同じエポキシ樹脂及び硬化剤を、100:16.2の重量比で用いる。
用いる硬化剤は、The Dow Chemical CompanyよりD.E.H.24として市販されているトリエチレンテトラアミン混合物とトリエチレンジアミンとのモル比1:0.1のブレンドである。
本発明の試料
IS1は、エポキシ成分として、約190のエポキシ当量を有するポリフェノールのジグリシジルエーテル、及び0.5重量%未満の単一加水分解樹脂(VORAFORCE(商標)ER 104としてThe Dow Chemical Companyから市販されている)を用いる。エポキシ樹脂成分は、25℃で約4000〜6000mPa.sの粘度を有する。樹脂は、100対14.7の重量比で硬化剤成分と混合する。
IS2は、同じエポキシ樹脂及び硬化剤を、100:16.2の重量比で用いる。
用いる硬化剤は、The Dow Chemical CompanyよりD.E.H.24として市販されているトリエチレンテトラアミン混合物とトリエチレンジアミンとのモル比1:0.1のブレンドである。
結果
試料を、それぞれ250mPa.s及び500mPa.sに達するまでに要する時間について測定した。この目的で、比較試料(55℃で約110mPa.sの初期粘度を有する)と、55℃で約90mPa.sの初期粘度を有する発明試料との両方を、平行板(直径25mm、間隙1mm)を装備した予熱した剪断レオメータ(MCR301,Anton Paar)中に置き、それらの粘度を、10s−1の剪断速度を用いて及び55℃の等温条件下で測定した。
原型複合材料物品の製作に関して、いずれの好適な樹脂系の重要な特徴は、充填段階中に、本系が、低空洞率での複合物品の効率的な充填を可能にするように十分な型開時間を示すことである。十分な型開時間は、250mPa.s、またはいくつかの場合においては最大500mPa.s等の、それを上回ると低空洞率での複合の幾何形状の充填が極めて困難となり得る臨界粘度に達するまでの時間によって定義され得る。したがって、原型複合材料物品の製作のためのいずれの好適な樹脂系も、製造の充填段階の間、できるだけ長く低粘度を示すべきである。現在、それらの高反応性を理由として、速硬性RTM樹脂系を用いた原型部品の製造は、原型を成形するために利用可能な時間が不十分であることを理由に、極めて困難である。表1及び2に示すデータは、比較系と対比して提案の発明系を使用することにより、驚くべきことに、それぞれ250mPa.s及び500mPa.sまでの時間が大幅に延長されて、複合材料物品の製作を完了するためにより多くの時間を提供し得ることを示す。
樹脂系のガラス転移温度(Tg値)も測定し、結果を表3に提供した。
さらに、比較試料及び発明試料について測定したガラス転移温度は、2つの樹脂組成物の熱的性能が非常に似通っていながら、発明試料の使用によって、より優れた待ち時間、よって、より長い製作時間が利用可能であることを示した。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
硬化性樹脂系であって、
1)最大約190のエポキシ当量を有するポリフェノールのポリグリシジルエーテルを有するエポキシ成分と、
2)ポリエチレンテトラアミン混合物を含む硬化剤成分と、を含み、
前記エポキシ成分が、25℃で9000mPa.s未満の粘度を有する、前記硬化性樹脂系。
項2.
ポリフェノールの前記ポリグリシジルエーテルが、ポリフェノールの前記ポリグリシジルエーテルの総重量に基づいて、1重量%以下の単一加水分解樹脂含有量を含む、項1に記載の前記硬化性樹脂系。
項3.
前記エポキシ成分と前記硬化剤成分との間の重量比が、100:11〜100:20である、項1に記載の前記硬化性樹脂系。
項4.
前記ポリエチレンテトラアミン混合物の重量の少なくとも40%が、以下の化学構造を有する直鎖トリエチレンテトラアミンである、項1に記載の前記硬化性樹脂系。
2N−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH2
項5.
前記硬化剤成分が、前記硬化剤成分の総重量に基づいて、90重量%を超えるトリエチレンテトラミンを含み、残りが、1,4−ジ−アザビシクロ[2,2,2]オクタンである、項1に記載の前記硬化性樹脂系。
項6.
内部離型剤をさらに含む、項1〜5に記載の前記硬化性樹脂系。
項7.
項1〜6に記載の前記樹脂系から作製される、硬化した繊維強化複合材料。


Claims (7)

  1. 硬化性樹脂であって、
    1)最大約190のエポキシ当量を有するポリフェノールのポリグリシジルエーテルを有するエポキシ成分と、
    2)ポリエチレンテトラアミン混合物を含む硬化剤成分と、を含み、
    前記エポキシ成分が、ASTM D445の標準試験方法を使用して測定される25℃で4000〜6000mPa.sの粘度を有する、硬化性樹脂
  2. ポリフェノールの前記ポリグリシジルエーテルが、ポリフェノールの前記ポリグリシジルエーテルの総重量に基づいて、1重量%以下の単一加水分解樹脂含有量を含む、請求項1に記載の硬化性樹脂
  3. 前記エポキシ成分と前記硬化剤成分との間の重量比が、100:11〜100:20である、請求項1に記載の硬化性樹脂
  4. 前記ポリエチレンテトラアミン混合物の重量の少なくとも40%が、以下の化学構造を有する直鎖トリエチレンテトラアミンである、請求項1に記載の硬化性樹脂
    2N−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH−CH2−CH2−NH2
  5. 前記硬化剤成分が、前記硬化剤成分の総重量に基づいて、90重量%を超えるトリエチレンテトラアミンを含み、残りが、1,4−ジ−アザビシクロ[2,2,2]オクタンである、請求項1に記載の硬化性樹脂
  6. 内部離型剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性樹脂
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性樹脂から作製される、硬化した繊維強化複合材料。
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