JP6654614B2 - Trpm8阻害薬 - Google Patents

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本発明は、医薬品として有用なピラゾール誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物に関する。
一過性受容体電位(Transient Receptor Potential(TRP))チャネルは、温度や化学
物質等の様々な刺激により活性化される非選択的カチオンチャネルであり、TRPM、TRPA、TRPV、TRPC、TRPP、TRPML、TRPNファミリーに分けられる。さらに、TRPMファミリーには
、TRPM1、TRPM2、TRPM3、TRPM4a、TRPM4b、TRPM5、TRPM6、TRPM7、TRPM8が知られている
(例えば、非特許文献1参照)。
TRPM8は、2002年にクローニングされたTRPMファミリーの8番目のチャネルであり(例えば、非特許文献2参照)、CMR1(cold and menthol sensitive receptor-1)としても知ら
れ、8℃〜28℃の冷刺激や低温感覚を惹起する化学物質(メントールやIcilin)により活性化される(例えば、非特許文献1及び2参照)。TRPM8は、一次求心性神経(Aδ線維及びC線維)や三叉神経に発現している他、味覚乳頭、血管内皮、大動脈、肺動脈、前立
腺、雄性生殖器(例えば、非特許文献3参照)、ヒト膀胱上皮を支配している神経線維(例えば、非特許文献4参照)、前立腺癌(例えば、非特許文献5参照)、口腔扁平上皮癌(例えば、非特許文献6参照)等にも発現していることが報告されている。
TRPM8ノックアウトマウスにおいては、寒冷知覚の欠如、神経障害または炎症後の冷刺
激に対する過敏症の欠如等がみられる(例えば、非特許文献3参照)。
神経系の疾患においては、坐骨神経障害モデルラットにおいてTRPM8の発現が増加し、
低温痛覚過敏に関与していると報告されている(例えば、非特許文献7参照)。また、ラット及びマウスにおいてオキサリプラチンによる末梢神経障害によりTRPM8の発現が増加
していること、オキサリプラチンによる低温痛覚過敏にTRPM8が関与していることが示さ
れている(例えば、非特許文献8及び9参照)。またオキサリプラチンを服用している患者が健常人と比較してメントールへの反応性が亢進していることから、ヒトにおいてもげっ歯類と同様にオキサリプラチンによる末梢神経障害性疼痛にTRPM8が関与していると考
えられている(例えば、非特許文献10参照)。
泌尿器系の疾患については、ラットにおいて低温により惹起される頻尿症状にTRPM8が
関与していることが報告されている(例えば、非特許文献11参照)。またラットにおいて皮膚と膀胱を二重同時支配する神経にTRPM8が発現し、低温により惹起される排尿切迫
感に関与していると考えられている(例えば、非特許文献12参照)。ネコおよび脳卒中、脊髄損傷などの上位中枢神経疾患患者においては、膀胱に少量の冷水を注入することで正常では見られない排尿反射の誘発が認められ、この排尿反射はメントールにより増強される(例えば、非特許文献13及び14参照)。また、ネコにおいてはC線維の脱感作に
よりこの排尿反射が軽減することから、メントール感受性のC線維が関与していると考え
られている(例えば、非特許文献13参照)。
また、特発性排尿筋過活動・膀胱痛症候群患者の膀胱上皮下の神経線維でTRPM8の発現
量の増加が確認されること、TRPM8の発現量と排尿回数・疼痛スコアが相関することが報
告されており(例えば、非特許文献15参照)、TRPM8が膀胱求心路において蓄尿に関わ
る重要な役割を担っている可能性がある。
従って、TRPM8を阻害することにより、TRPM8の活性化に起因する疾患もしくは症状の治療または予防が期待される。
一方、ピラゾール誘導体としては、式(A):
Figure 0006654614
(式中、R、RおよびRは、非特許文献16の定義と同義である。)
で表される化合物が開示されている(例えば、非特許文献16参照)。
しかし、非特許文献16記載の化合物は、本発明の化合物と構造が異なる上、TRPM8阻
害薬について記載も示唆もない。また、特許文献1〜9記載の化合物も、本発明の化合物と構造が異なる上、TRPM8阻害薬について記載も示唆もない。
富永真琴, 「日本薬理学雑誌」, 2004年, 124巻, p.219-227 McKemy DD. et al., 「Nature」, 2002年, 416巻, p.52-58 Broad LM. et al., 「Expert Opin Ther Targets」, 2009年, 13巻,p.69-81 Andersson KE. et al., 「BJU Int」, 2010年, 106巻, p.1114-1127 Zhang L. et al.,「Endocr Relat Cancer」,2006年,13巻,p.27-38 Okamono Y. et al., 「Int J Oncol」,2012年,40巻,p.1431-1440 Su L. et al., 「BMC Neurosci」,2011年,12巻,p.120 Kawashiri T. et al.,「Mol Pain」,2012年,8巻,p.7 Gauchan P. et al.,「Neurosci Lett」,2009年,458巻,p.93-95 Kono T. et al.,「Brain Behav」,2012年,2巻,68-73 Lei Z. et al., 「Neurourol Urodyn」,2012年,doi:10.1002/nau.22325 Shibata Y. et al.,「Neuroreport」,2011年,22巻,p.61-67 Lindstrom S. et al.,「Acta Physiol Scand」,1991年,141巻,p.1-10 Geirsson G. et al.,「J Urol」,1993年,150巻,427-430 Mukerji G. et al.,「BMC Urol」,2006年,6巻,p.6 J. Chem. Soc. perkin Trans. 1, 2002, p. 207-210
特表2009−515997号公報 国際公開第2006/088903号パンフレット 国際公開第2004/099164号パンフレット 国際公開第2002/000651号パンフレット 特開2000−256358号公報 国際公開第2004/067002号パンフレット 国際公開第2004/018463号パンフレット 国際公開第2001/012627号パンフレット 特表2010−536922号公報
本発明は、新規なピラゾール誘導体又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物を提供することを課題とする。
本発明は、下記式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物に関する。
すなわち、前記課題を解決する為の手段は下記の通りである。
〔1〕式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物:
Figure 0006654614
〔式中、
環Aは、C3−6シクロアルキル、C6−10アリールまたはヘテロ環であり;
Xは、独立して、CR4aまたは窒素原子であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、シアノ、C1−6アルキルスルホニルアミノ、イミダゾリル、1,3−ジオキソリルまたはモノ(ジ)C1−6アルコキシC1−6アルキルであり;
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキルまたはホルミルであり;
およびR4 aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、シアノ、カルバモイル、C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルコキシ、C7−10アラルキルオキシ、C7−10アラルキルオキシC1−6アルコキシまたは1,3−ジオキソリルであり;
環Bは、C6−10アリールまたはヘテロ環であり;
は、水素原子、C1−6アルキル、モノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシ(ヒドロキシ)C1−6アルキル、カルボキシC1−6アルキルまたはC1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキルであり;
6aは、水素原子、C(=O)R、C(=O)NR1011、-CR1213
14または以下の式:
Figure 0006654614
((**)は結合位置を表す)であり;
7aは、独立して、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキルまたはアミノC1−6アルキルであり;
7bは、独立して、水素原子、フッ素原子またはC1−6アルキルであるか、RまたはR6aは、環Bと一緒になって6員環またはR7aと一緒になって5員環を形成し;
6bは、水素原子またはC1−6アルキルであり;
は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、カルバモイル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシ、アジド、ハロC1−6アルキルまたはテトラゾリルであり;
は、ヒドロキシ、C1−6アルキルまたはヒドロキシピロリジニルであり;
10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、モノ(ジ)C1−6アルキルアミノC1−6アルキル、ピロリジニルまたはピペリジニルであり;
12、R13および R14は、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ、C1−6
アルキル、NR1516、R1516N-C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、
モノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキル、カルバモイル、C7−10アラルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、フッ素原子またはフルオロC1−6アルキルであり;
15は、水素原子、C1−6アルキル、(C1−6アルキル)カルボニルまたはC7−10アラルキルであり;
16は、水素原子、C1−6アルキルまたはC7−10アラルキルであり;
17は、水素原子またはC1−6アルキルであり;
nは、0、1または2である。〕。
〔2〕環Aが、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、ピリジル、ベンゾ[1,
3]ジオキソリルまたはチエニルであり;
環Bが、C6−10アリールまたは以下からなる群:ピリジル、ピリミジル、ピペリジニル、モルホリニル、チアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリダジニル、アザインドリジニル、インドリル、イソキノリル、トリアゾリル、テトラゾリルおよびジヒドロピリミジニルから選択されるヘテロ環である、〔1〕記載の医薬組成物。
〔3〕nが、1である、〔2〕記載の医薬組成物。
〔4〕環Aがフェニルであり;
Xが、CR4aである、〔3〕記載の医薬組成物。
〔5〕Rが水素原子である、〔4〕記載の医薬組成物。
〔6〕R6aが、水素原子、C(=O)R、C(=O)NR1011、−CR121314または以下の式:
Figure 0006654614
((**)は結合位置を表す)であり;
7aが、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキルまたはアミノC1−6アルキルであり;
7bが、水素原子、フッ素原子またはC1−6アルキルであるか;
6aが、環BまたはR7aと一緒になって以下の式:
Figure 0006654614
を形成する((**)は結合位置を表す)、〔5〕記載の医薬組成物。
〔7〕Xが、CHである、〔6〕記載の医薬組成物。
〔8〕RおよびRが、同時に水素原子ではない、〔7〕記載の医薬組成物。
〔9〕R6b、R7aおよびR7bが、水素原子である、〔8〕記載の医薬組成物。
〔10〕R6aが−CR121314であり;
12が、ヒドロキシまたはモノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキルである、〔1〕〜〔9〕の何れかに記載の医薬組成物。
〔11〕以下の化合物からなる群から選択される化合物:
Figure 0006654614
Figure 0006654614
又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
〔12〕 求心性神経の過剰興奮または障害に起因する疾患または症状の治療または予防
用である、〔1〕〜〔11〕の何れかに記載の医薬組成物。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩は、例えば、国際公開2009/012430号記載の方法に準じた、Icilin誘発wet−dog shake抑制作用確認試験において、強力な抑制作用を示した。よって、本発明の式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物は、求心性神経の過剰興奮または障害に起因する疾患または症状の治療または予防薬として有用である。
本明細書における用語について説明する。
「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。好ましくはフッ素原子または塩素原子である。
「C1−6アルキル」とは、炭素数1〜6の分枝していてもよいアルキル基を意味する。例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル等が挙げられる。
「C1−6アルコキシ」とは、炭素数1〜6の分枝していてもよいアルコキシ基を意味
する。例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
「ハロC1−6アルキル」とは、1〜5個の同種または異種のハロゲン原子で置換された上記C1−6アルキルを意味する。例えば、モノフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2−クロロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、1,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、3−フルオロプロピル、2−フルオロプロピル、1−フルオロプロピル、3,3−ジフルオロプロピル、2,2−ジフルオロプロピル、1,1−ジフルオロプロピル、1−フルオロブチル、1−フルオロペンチル、1−フルオロヘキシル等が挙げられる。
「フルオロC1−6アルキル」とは、1〜5個のフッ素原子で置換された上記C1−6アルキルを意味する。
「ハロC1−6アルコキシ」とは、1〜5個の同種または異種のハロゲン原子で置換された上記C1−6アルコキシを意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、2−クロロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、1,1−ジフルオロエトキシ、1,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,1,2,2,2−ペンタフルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、3−フルオロプロポキシ、2−フルオロプロポキシ、1−フルオロプロポキシ、3,3−ジフルオロプロポキシ、2,2−ジフルオロプロポキシ、1,1−ジフルオロプロポキシ、4−フルオロブトキシ、5−フルオロペンチルオキシ、6−フルオロヘキシルオキシ等が挙げられる。
「ヒドロキシC1−6アルキル」とは、ヒドロキシで置換された上記C1−6アルキルを意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロパン−2−イル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
「モノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキル」とは、1または2個のヒドロキシで置換された上記C1−6アルキルを意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロパン−2−イル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1,2−ジヒドロキシエチル、1,3−ジヒドロキシプロピル等が挙げられる。
「ヒドロキシC1−6アルコキシ」とは、ヒドロキシで置換された上記C1−6アルコキシを意味する。例えば、ヒドロキシメトキシ、1−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシプロパン−2−イルオキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ、3−ヒドロキシプロポキシ等が挙げられる。
「C1−6アルコキシC1−6アルキル」とは、上記C1−6アルコキシが置換した上記C1−6アルキルを意味する。
「モノ(ジ)C1−6アルコキシC1−6アルキル」とは、1または2個の上記C1−6アルコキシが置換した上記C1−6アルキルを意味する。ジ置換の場合のC1−6アルコキシはそれぞれ異なっていてもよい。
「C1−6アルコキシC1−6アルコキシ」とは、上記C1−6アルコキシが置換した
上記C1−6アルコキシを意味する。
「C6−10アリール」とは、フェニルまたはナフチルをいう。
「C7−10アラルキル」とは、フェニルで置換された炭素数1〜4個のアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル等が挙げられる。
「C7−10アラルキルオキシ」とは、フェニルで置換された炭素数1〜4個のアルコキシを意味する。例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等が挙げられる。
「(C7−10アラルキルオキシ)C1−6アルキル」とは、上記C7−10アラルキルオキシが置換した上記C1−6アルキルを意味する。
「(C7−10アラルキルオキシ)C1−6アルコキシ」とは、上記C7−10アラルキルオキシが置換した上記C1−6アルコキシを意味する。
「カルボキシC1−6アルキル」とは、カルボキシで置換された上記C1−6アルキルを意味する。
「アミノC1−6アルキル」とは、アミノで置換された上記C1−6アルキルを意味する。
「モノ(ジ)C1−6アルキルアミノC1−6アルキル」とは、上記C1−6アルキルでモノまたはジ置換された上記アミノC1−6アルキルをいう。ジ置換の場合のC1−6アルキルはそれぞれ異なっていてもよい。
「C1−6アルキルスルホニルアミノ」とは、(C1−6アルキル)−SONH−で表される基を意味する。例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、sec−ブチルスルホニルアミノ、ペンチルスルホニルアミノ、ヘキシルスルホニルアミノ等が挙げられる。
「(C1−6アルキル)カルボニル」とは、上記C1−6アルキルが置換したカルボニルを意味する。例えば、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、イソブチルカルボニル、ブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニル等が挙げられる。
「C1−6アルコキシカルボニル」とは、上記C1−6アルコキシが置換したカルボニルを意味する。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキル」とは、上記C1−6アルコキシカルボニルが置換した上記C1−6アルキルを意味する。
「C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルコキシ」とは、上記C1−6アルコキシカルボニルが置換した上記C1−6アルコキシを意味する。
「C3−6シクロアルキル」とは、炭素数3〜6個の単環性飽和脂環式炭化水素を意味する。例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。
「C1−6アルコキシ(ヒドロキシ)C1−6アルキル」とは、C1−6アルコキシとヒドロキシが置換した前記C1−6アルキルをいう。例えば、1−ヒドロキシ−2−メトキシエチル、1−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル、1−メトキシ−2−ヒドロキシエチル、1−メトキシ−3−ヒドロキシプロピル、2−メトキシ−3−ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
「ヘテロ環」とは、硫黄原子、酸素原子、及び窒素原子の中から選ばれた1〜4個のヘテロ原子を含む5または6員ヘテロ環を示し、例えば、フリル、チエニル、ピロリル、アゼピニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、ピラニル、ピリジル、1−オキシドピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、フラザニル等の芳香族ヘテロ環、ピロリニル、イミダゾリニル、ピラゾリニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチオピラニル、ジヒドロピリジル、ジヒドロピリミジニル等の不飽和ヘテロ環、およびモルホニル、チオモルホニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル等の飽和ヘテロ環を挙げることができる。なお、上記「ヘテロ環」は他の環式基と縮環していてもよく、例えば、イソベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾイソチアゾリル、クロメニル、クロマノニル、キサンテニル、フェノキサチイニル、インドリジニル、イソインドリジニル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、カルボリニル、アクリジニル、イソインドリニル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イミダゾ[1
,2−a]ピラジニル、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾチエニル、5,6,7,8
−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピラジニル、アザインドリジニル等を挙げることができる。
環Aの「ヘテロ環」として、好ましくは、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリルまたはチエニルが挙げられる。
環Bの「ヘテロ環」として、好ましくは、ピリジル、ピリミジル、ピペリジニル、モルホリニル、チアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリダジニル、アザインドリジニル、インドリル、イソキノリル、トリアゾリル、テトラゾリルまたはジヒドロピリミジニルが挙げられる。さらに好ましくは、2−ピリジル、2−ピリミジル、1−ピラゾリル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、2−チアゾリル、または4−チアゾリルが挙げられる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の式(I)で表される化合物には、光学異性体、幾何異性体、互変異性体等のような立体異性体も含まれる。
本発明の式(I)で表される化合物の光学異性体は、各不斉炭素原子における立体配置がR配置またはS配置のいずれの立体配置であってもよい。また、いずれの光学異性体も本発明に含まれ、それらの光学異性体の混合物も含まれる。さらに、光学活性体の混合物において、等量の各光学異性体からなるラセミ体も本発明の範囲に含まれる。本発明の式(I)で表される化合物がラセミ体の固体または結晶である場合、ラセミ化合物、ラセミ混合物およびラセミ固溶体も本発明の範囲に含まれる。
本発明の式(I)で表される化合物において、幾何異性体が存在する場合、本発明はその幾何異性体のいずれも包含する。
また、本発明の式(I)で表される化合物において、互変異性体が存在する場合、本発明はその互変異性体のいずれも包含する。例えば、以下の式(I)および式(I’)のよ
うな互変異性体が挙げられる。
Figure 0006654614
本発明の式(I)で表される化合物は、必要に応じて常法に従い、その薬理学的に許容される塩とすることができる。このような塩としては、酸付加塩または塩基との塩を挙げることができる。
酸付加塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の有機酸との酸付加塩等を挙げることができる。
塩基との塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の無機塩基との塩、ピペリジン、モルホリン、ピロリジン、アルギニン、リジン等の有機塩基との塩を挙げることができる。
さらに本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩には、水和物、エタノール等の医薬品として許容される溶媒との溶媒和物も含まれる。
TRPM8は、脊髄後根神経節や三叉神経節等に発現が認められるカチオンチャネルである
。TRPM8阻害薬は、TRPM8を介した細胞内への陽イオン流入量を減少させ、細胞内陽イオン濃度の上昇を抑制する。この作用に基づき、TRPM8阻害薬は、過剰に興奮した求心性神経
活動を抑制することで、下部尿路症状(LUTS)、中でも過活動膀胱(OAB)等の症状の治療または予防薬として有用である。
また、TRPM8阻害作用は、TRPM8作動薬であるIcilin投与により誘発されるwet−dog shake作用を抑制する効力によって評価することができる。更に、J.Urol.,2001,166,1142記載の方法に準じた、酢酸誘発排尿筋過活動膀胱の排尿間隔に対する延
長作用確認試験により、過活動膀胱(OAB)に対する効果を評価することができる。
本発明の式(I)で表される化合物の別の態様としては、
環Aが、フェニルであり;
Xが、CR4aであり;
が、水素原子であり;
が、ハロゲン原子であり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
およびR4aが、それぞれ独立して、水素原子またはハロゲン原子であり;
環Bが、フェニル、2−ピリジル、2−ピリミジル、1,2,3−トリアゾール−2−イルまたは1−ピラゾリルであり;
が、水素原子であり;
6aが、C(=O)NR1011または−CR121314であり;
7aが、水素原子またはC1−6アルキルであり;
7bが、水素原子であり;
6bが、水素原子であり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
10およびR11が、水素原子であり;
12 、R13および R14が、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキルまたはフッ素原子であり;
nが、1である。
本発明の式(I)で表される化合物の別の態様としては、
環Aが、フェニルであり;
Xが、CR4aであり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
が、水素原子またはハロゲン原子であり;
およびR4aが、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子またはハロC1−6アルコキシであり;
環Bが、フェニル、2−ピリジル、2−ピリミジル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、1−ピラゾリル、2−イミダゾリルまたは1,2,3−トリアゾール−2−イルであり;Rが、水素原子であり;
6aが、水素原子、C(=O)NR1011、−CR121314または以下の式:
Figure 0006654614
((**)は結合位置を表す)であり;
7aが、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ、C1−6アルキルまたはC1−6アルコキシであり;
7bが、水素原子、フッ素原子またはC1−6アルキルであり
6bが、水素原子またはC1−6アルキルであり;
が、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノまたはハロC1−6アルキルであり;
10およびR11が、水素原子であり;
12、R13およびR14が、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキル、C1−6アルキル、NR1516、C1−6アルコキシ、モノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキル、カルバモイル、フッ素原子またはフルオロC1−6アルキルであり;
15およびR16が、水素原子であり;
nが、1である。
また一つの実施態様として、本発明の式(I)で表される化合物において、Rまたは
6aが、環Bと一緒になって形成する6員環は、以下の式で表される基である。
Figure 0006654614
式中、記号は上記〔1〕と同じ意味である。
また一つの実施態様として、本発明の式(I)で表される化合物において、RまたはR6aが、R7aと一緒になって形成する5員環は、以下の式で表される基である。
Figure 0006654614
式中、R18は、アミノ、又はヒドロキシC1−6アルキルであり、それ以外の記号は、上記〔1〕と同じ意味である。
本発明の式(I)で表される化合物の製造方法
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩は、以下に詳述する方法もしくはそれに準じた方法、またはその他文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従って製造することができる。
スキーム1に示した化合物(4)は、Journal of Organic Chemistry,77(8),3887−3906; 2012年に記載の方法もしくはそ
れに準じた方法に従い製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、環A、R、R、RおよびXは前記と同義である)
化合物(1)および化合物(2)はそれぞれ、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
化合物(4)は、スキーム2に示す方法によって製造することもできる。
Figure 0006654614
(式中、環A、R、R、RおよびXは前記と同義であり;Uは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等の脱離基であり;RaはC1−6アルキルである)
工程2−1
化合物(5)を溶媒中、化合物(6)と反応させ、次いで塩基の存在下、化合物(2)と反応させることにより、化合物(7)を製造することができる。用いられる溶媒としては、トルエン、ベンゼン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが挙げられる。塩基としては、水酸化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、tert−ブトキシカリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常2時間〜3日間である。
化合物(5)および化合物(2)はそれぞれ、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
工程2−2
化合物(7)を溶媒中、RaOH、塩基、パラジウム触媒の存在下、一酸化炭素と反応させることにより、化合物(8)を製造することができる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。RaOHとしては、n−プロパノール、n−ブタノールなどが挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1’−ビス(ジフェ
ニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム(0)などが挙げられる。なお、必要に応じて、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス(アダマンタン−1−イル)(ブチル)ホスフィンなどの配位子を添加して行うことができる。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常2時間〜3日間である。
工程2−3
化合物(8)を溶媒中、塩基を用いて加水分解することにより、化合物(4)を製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、水、それらの混合溶媒などが挙げられる。塩
基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが挙げられる。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜3日間である。なお、本工程は、必要に応じて酸加水分解、加水素化分解を用いることもでき、それらの方法としては、Theodra W.
Greene & Peter G. M. Wuts著編、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」,fourth edition,Wiley−Interscience,2006年に記載の方法を挙げることができる。
化合物(7)は、スキーム3に示す方法によって製造することもできる。
Figure 0006654614
(式中、環A、R、R、R、XおよびUは前記と同義である)
工程3
工程2−1と同様の方法で、化合物(9)、化合物(6)、塩基および化合物(10)から化合物(7)を製造することができる。
化合物(10)および化合物(9)はそれぞれ、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
化合物(13)または化合物(13a)は、スキーム4に示す方法によって製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、環A、R、R、R、X、UおよびRaは前記と同義であり;R3aはフッ素原子または塩素原子であり;Pは水素原子または保護基である)
工程4−1
3aがフッ素原子であるとき、化合物(7a)を溶媒中、フッ素化剤と反応させ、化合物(11)を製造することができる。用いられる溶媒としては、アセトニトリル、アセトン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどが挙げられる。フッ素化剤としては、N−フルオロ−N’−(クロロメチル)トリエチレンジアンモニウム(ビステトラフルオロボラート)、N−フルオロベンゼンスルホンイミド、1−フルオロ−2,4,6−トリメチルピリジニウムテトラフルオロボラートなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
工程4−2
3aが塩素原子であるとき、化合物(7a)を溶媒中、塩素化剤と反応させ、化合物(11)を製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。塩素化剤としては、N−クロロスクシンイミド、チオニルクロリドなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
工程4−3〜工程4−4
工程2−2〜工程2−3と同様の方法で、化合物(11)から化合物(13)を製造することができる。
化合物(15)または(15a)は、スキーム5に示す方法によって製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、環A、R、R、R、X、PおよびRaは前記と同義であり;R3bは臭素原子であり、R3cはC1−6アルキルである)
工程5−1
化合物(8a)を溶媒中、臭素化剤と反応させることにより、化合物(12)を製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。臭素化剤としては、N−ブロモスクシンイミド、トリブロモイソシアヌル酸、臭素などが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
工程5−2
化合物(12)を溶媒中、塩基、パラジウム触媒存在下、アルキルボロン酸またはその無水物と反応させることにより、化合物(14)を製造することができる。用いられる溶媒としては、トルエン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなどが挙げられる。塩基としては、炭酸セシウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどが挙げられる。アルキルボロン酸またはその無水物としては、トリメチルボロキシン、メチルボロン酸、エチルボロン酸、ブチルボロン酸などが挙げられる。パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム(0)などが挙げられる。なお、必要に応じて、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、ビス(
アダマンタン−1−イル)(ブチル)ホスフィンなどの配位子を添加して行ってもよい。そ
の反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
工程5−3
工程2−3と同様の方法で、化合物(14)から、化合物(15)を製造することができる。
光学活性な化合物(21)は、スキーム6に示す方法によって製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、R6a、R6b、R7aおよびR7bは前記と同義であり;環B1はC6−10アリールまたは、NHを含まないヘテロ環であり;R8’はヒドロキシ、アミノ、カルバモイルおよびカルボキシを除くRであり(Rは前記と同義である);*はキラル原子である)
工程6−1
化合物(17)を溶媒中、ルイス酸の存在下、化合物(16)と反応させ、化合物(19)を製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、1,4−ジオキサン、トルエンなどが挙げられる。ルイス酸としてはオルトチタン酸テトラエチル、オルトチタン酸テトライソプロピルなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
化合物(16)および化合物(17)はそれぞれ、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
工程6−2
化合物(18)を溶媒中、塩基の存在下、化合物(19)と反応させることにより、化合物(20)を製造することができる。このようなEllman’s imineを用いた光学活性なアミンの合成法は、当業者には周知であり、例えば、Chemical Reviews 2010,110,3600−3740に記載の方法を用いて合成できる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、トルエンなどが挙げられる。塩基としては、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウムなどが挙げられる。その反応温度は−78℃〜室温であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜12時間である。
化合物(18)は、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
工程6−3
化合物(20)を溶媒中、酸を用いることにより、化合物(21)を製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メタノール、エタノール、アセトニトリル、水、それらの混合溶媒などが挙げられる。酸としては、塩化水素、トリフルオロ酢酸、酢酸、硫酸などが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常10分間〜1日間である。
化合物(21a)または化合物(21b)は、スキーム7に示す方法によって製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、環B、R6a、R6b、R7a、R7b、RおよびUは前記と同義であり;Qは保護基である)
工程7−1
化合物(22)を溶媒中、塩基の存在下、有機リン化合物およびヨウ素化剤と反応させることにより、化合物(23)を製造することができる。このような有機リン化合物およびヨウ素化剤を用いた、ヒドロキシからヨウ素原子への置換は、当業者には周知であり、例えば、Angewandte Chemie International Edition in English 1975,14,801−811に記載の方法もしくはそれに準じた方法を用いて合成できる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジクロロメタン、アセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。塩基としては、イミダゾール、ピリジンなどが挙げられる。ヨウ素化剤としては、ヨウ素、ヨウ化ナトリウムなどが挙げられる。有機リン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィンなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
化合物(22)は、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
工程7−2
化合物(23)を溶媒中、亜鉛と反応させ、次いでパラジウム触媒存在下、化合物(24)と反応させることにより、化合物(21a)を製造することができる。用いられる溶
媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。パラジウム触媒としては、酢酸パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ジクロロビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィノ]パラジウム(II)などが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
化合物(24)は、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
化合物(21c)または化合物(21d)は、スキーム8に示す方法によって製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、R6a、R6b、R7a、R7b、RおよびQは前記と同義であり;環B2は、NHを含むヘテロ環であり;環B3は、含窒素ヘテロ環であり;Yは、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、ヨウ素原子等の脱離基である)
工程8−1
化合物(22)を溶媒中、塩基存在下、ハロゲン化スルホニルまたはスルホン酸無水物と反応させることにより、化合物(25)を製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなどが挙げられる。塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミンなどが挙げられる。ハロゲン化スルホニルとしては、p−トルエンスルホニルクロリド、メタンスルホニルクロリドなどが挙げられる。スルホン酸無水物としてはトリフルオロメタンスルホン酸無水物などが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。
工程8−2
化合物(25)を溶媒中、塩基の存在下、化合物(26)と反応させることにより、化合物(21c)を製造することができる。また、化合物(25)を溶媒中、塩基の存在下反応させ、化合物(27)を製造し、次いで、化合物(26)と反応させることにより、化合物(21c)を製造することもできる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。塩基としては、炭酸セシウム、炭酸カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、tert−ブトキシカリウム、水素化ナトリウムなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜3日間である。
化合物(26)は、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
化合物(21d)は、スキーム9に示す方法によって製造することもできる。
Figure 0006654614
(式中、環B2、環B3、R6a、R6b、R7a、R7bおよびRは前記と同義であり;Wは、メタンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ等の脱離基である)
工程9−1
化合物(28)を溶媒中、アゾ試薬の存在下、有機リン化合物と反応させることにより、化合物(29)を製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、トルエンなどが挙げられる。有機リン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィンなどが挙げられる。アゾ試薬としては、アゾジカルボン酸ジイソプロピルエステル、アゾジカルボン酸ジエチルエステル、アゾジカルボニルジピペラジンなどが挙げられる。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜2日間である。
化合物(28)は、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することができる。
工程9−2
化合物(29)を溶媒中、塩基の存在または非存在下、化合物(26)と反応させることにより、化合物(30)を製造することができる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、トルエン、アセトニトリル、テトラヒドロフランなどが挙げられる。塩基としては、炭酸セシウム、炭酸カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、tert−ブトキシカリウム、水素化ナトリウムなどが挙げられる。その反応温度は0℃〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜2日間である。
工程9−3
工程8−1と同様の方法で、化合物(30)から化合物(31)を製造することができる。
工程9−4
化合物(31)を溶媒中、アジ化試薬と反応させることにより、化合物(32)を製造することができる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、トルエンなどが挙げられる。アジ化試薬としては、アジ化ナトリウムなどが挙げられる。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜2日間である。
工程9−5
化合物(32)を溶媒中、触媒の存在下、水素と反応させることにより、化合物(21d)を製造することができる。用いられる溶媒としては、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、酢酸などが挙げられる。触媒としては、パラジウム炭素、白金炭素などが挙げられる。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜1日間である。また、化合物(32)を溶媒中、有機リン化合物と水を反応させることにより、化合物(21d)を製造することができる。用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが挙げられる。有機リン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリ(n−ブチル)ホスフィンなどが挙げられる。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常1時間〜3日間である。
本発明の式(I)で表される化合物は、スキーム10に示す方法によって製造することができる。
Figure 0006654614
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R6a、R6b、R7a、R7b、R、Xおよびnは前記と同義である)
工程10−1
化合物(33)を溶媒中、塩基の存在下または非存在下、縮合剤および化合物(34)と反応させることにより、式(I)で表される化合物を製造することができる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、トルエン、メタノール、水などが挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどが挙げられる。縮合剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、N,N'−カルボニルジイミダゾール
、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、4− (4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド、無水プロピルホスホン酸などが挙げられる。
なお、必要に応じて、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシアザベンゾトリアゾールなどの活性化剤を添加して行ってもよい。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜7日間である。
化合物(33)および化合物(34)は、それぞれ市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することもできる。
工程10−2
化合物(33)を溶媒中、塩基および縮合剤存在下で反応させ、化合物(35)を製造した後、化合物(34)と反応させることにより、式(I)で表される化合物を製造することもできる。用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、1,4−ジオキサン、トルエン、メタノール、水などが挙げられる。塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどが挙げられる。縮合剤としては、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、N,N'−カ
ルボニルジイミダゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチル
アミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、4− (4,6−ジメトキシ−1,3
,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムクロリド、無水プロピルホス
ホン酸などが挙げられる。なお、必要に応じて、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシアザベンゾトリアゾールなどの活性化剤を添加して行ってもよい。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜7日間である。
本発明の式(I)で表される化合物は、スキーム11に示す方法によって製造することもできる。
Figure 0006654614
(式中、環A、環B、R、R、R、R、R、R6a、R6b、R7a、R7b、R、Q、Xおよびnは前記と同義である)
工程11−1
工程10−1と同様の方法で、化合物(33a)から化合物(Ia)を製造することができる。
化合物(33a)は、市販品を用いるほか、文献記載の方法もしくはそれらに準じた方法に従い製造することもできる。
工程11−2
化合物(33a)を溶媒中、塩素化剤と反応させ、化合物(36)を製造した後、塩基存在下または非存在下、化合物(34)と反応させることにより、化合物(Ia)を製造することができる。用いられる溶媒としては、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどが挙げられる。塩素化剤としては、1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン、チオニルクロリド、オキサリルクロリドなどが挙げれる。塩基としては、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどが挙げられる。なお、
必要に応じて、N,N−ジメチルホルムアミドなどの活性化剤を添加して行ってもよい。その反応温度は室温〜溶媒還流温度であり、反応時間は用いる原料物質、溶媒、反応温度などにより異なるが、通常30分間〜3日間である。
上記に示したスキームは、本発明の式(I)で表される化合物またはその製造中間体を製造するための方法の例示である。これらは、当業者の容易に理解され得るようなスキームへの様々な改変が可能である。
また、官能基の種類により保護基が必要な場合には、常法に従って適宜保護および脱保護の操作を組み合わせて実施することができる。保護基の種類、保護、脱保護に関しては、例えば、Theodra W. Greene & Peter G. M. Wuts著編、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」,fourth edition,Wiley−Interscience,2006年またはPeter G. M. Wuts著編、「Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis」,fifth edition,Wiley−Interscience,2014年に記載の方法を挙げることができる。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩を製造するために使用される中間体は、必要に応じて、当該分野における当業者にとって周知の単離・精製手段である溶媒抽出、晶析・再結晶、クロマトグラフィー、分取高速液体クロマトグラフィー等により、単離・精製することができる。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬組成物は、用法に応じ種々の剤形のものが使用される。このような剤形としては、例えば、散剤、顆粒剤、細粒剤、ドライシロップ剤、錠剤、カプセル剤、注射剤、液剤、軟膏剤、坐剤、貼付剤、舌下剤等を挙げることができ、経口または非経口的に投与される。
これらの医薬組成物は、その剤形に応じて公知の手法により、適切な賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、希釈剤、緩衝剤、等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等の医薬品添加物と適宜混合または希釈・溶解することにより調剤することができる。また、本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩とTRPM8阻害薬以外の薬剤とを組み合わせて使用する場合は、それぞれの活性成分を
同時または別々に、前述と同様に製剤化することにより製造することができる。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩は、Icilin誘発wet−dog shake抑制作用確認試験においてTRPM8阻害に基づく強力
な抑制作用を示す。したがって、本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する医薬は、TRPM8阻害作用により、TRPM8の活性化に起因する疾患もしくは症状の治療または予防薬として使用することができる。
「TRPM8の活性化に起因する疾患もしくは症状」は、求心性神経の過剰興奮または障害
に起因する疾患または症状を意味する。
「求心性神経の過剰興奮または障害に起因する疾患または症状」には、不安、鬱病、下部尿路症状(LUTS)、痛み、循環障害、かゆみ、しびれ、蕁麻疹等が含まれる。
一つの実施態様として、本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩は、求心性神経の過剰興奮または障害に起因する疾患または症状のうち、下部尿路症状(LUTS)又は痛みの治療または予防薬として特に有用である。
「下部尿路症状(LUTS)」とは、下部尿路機能障害等によって引き起こされる症状をいい、「下部尿路機能障害」としては、過活動膀胱、排尿筋過活動、夜間頻尿、間質性膀胱炎等の膀胱炎、慢性前立腺炎等の前立腺炎、膀胱痛症候群、過知覚膀胱症候群、尿失禁、前立腺肥大症、尿道狭窄等が挙げられる。好ましくは、過活動膀胱、排尿筋過活動、間質性膀胱炎、膀胱痛症候群が挙げられる。
「循環障害」としては、寒冷性鼻炎、レイノー病等が挙げられる。
「痛み」としては、歯痛、オキサリプラチン誘発末梢神経障害、偏頭痛、術後痛、冷アロディニア、抗がん剤誘発末梢神経疼痛、糖尿病性末梢神経障害が挙げられる。好ましくは、歯痛、オキサリプラチン誘発末梢神経障害、偏頭痛、術後痛、冷アロディニアが挙げられる。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩は、TRPM8阻
害薬以外の少なくとも1種の薬剤と適宜組み合わせて使用することもできる。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩と組み合わせて使用できる薬剤としては、オピオイド鎮痛薬、非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)、バルビツレート系鎮静薬、鎮静作用を有するベンゾジアゼピン系薬剤、鎮静作用を有するHブロッカー、鎮静剤、骨格筋弛緩薬、NMDA受容体拮抗薬、αアドレナリン受容体作用薬、三環系抗うつ薬、抗痙攣薬、タキキニン拮抗薬(NK拮抗薬)、ムスカリン受容体拮抗薬、COX−2選択的阻害薬、コールタール鎮痛薬、神経遮断薬、TRPV1作動薬、TRPV1阻害薬、βアドレナリン受容体ブロッカー、局所麻酔薬、コルチコステロイド、5−HT受容体作動薬、5−HT2A受容体拮抗薬、コリン作動性鎮痛薬、PDE5阻害薬、PDE9阻害薬、α2δリガンド、カンナビノイド、代謝型グルタミン酸受容体1拮抗薬(mGluR1拮抗薬)、代謝型グルタミン酸受容体5拮抗薬(mGluR5拮抗薬)、セロトニン再取り込み阻害薬、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤(iNOS阻害剤)、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(AChE阻害薬)、EP4拮抗薬、ロイコトリエンB4拮抗薬、5−リポキシゲナーゼ阻害剤、ナトリウムチャンネルブロッカー、5−HT3拮抗薬、化学療法のための薬剤、EP1拮抗薬、β3アドレナリン受容体作動薬、TRPA1阻害薬、TRPV3阻害薬、TRPV4阻害薬、T型カルシウムチャネル阻害薬、ASIC阻害薬、P2X阻害薬、Trk阻害薬、FAAH阻害薬、ボツリヌス毒素、5α還元酵素阻害剤、抗NGF抗体、NGF調節薬、IgE産生抑制剤、ヒスタミンH2阻害剤、膀胱粘膜保護剤、NOS活性調節剤、膀胱筋弛緩薬、GABA再取り込み阻害
薬、GABA受容体調節薬、GABA aminotransferase inhibitor等が挙げられる。
また、組み合わせて使用される薬剤を以下の通り具体的に例示するが、本発明の内容はこれらに限定されるものではない。また、具体的な化合物においてはそのフリー体、およびその他の薬理学的に許容される塩を含む。
「αアドレナリン受容体作用薬」としては、ドキサゾシン、タムスロシン、シロドシン、クロニジン、グアンファシン、デクスメデトミジン、チザニジン、moxonidine等を挙げることができる。
「ムスカリン受容体拮抗薬」としては、オキシブチニン、トルテロジン、プロピベリン、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリン、イプラトロピウム臭化物、トロスピウム、プロパンテリン、テミベリン、イミダフェナシン、フェソテロジン等を挙げることができる。
「EP1拮抗薬」としては、GSK−269984A、ONO−8539等を挙げることができる。
「β3アドレナリン受容体作動薬」としては、ミラベグロン、ソラベグロン、TRK−380等を挙げることができる。
「膀胱粘膜保護剤」としては、ポリ硫酸ペントサン、ヒアルロン酸、硫酸コンドロイチン等を挙げることができる。
本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩と上記薬剤の1種類またはそれ以上とを組み合わせて投与する場合、本発明は、以下の1)〜5):
1)配合剤による同時投与、
2)別個の製剤として、同一投与経路による同時投与、
3)別個の製剤として、異なる投与経路による同時投与、
4)別個の製剤として、同一投与経路による異なる時間での投与、および
5)別個の製剤として、異なる投与経路による異なる時間での投与
の何れの投与方法も含まれる。また、4)または5)のような別個の製剤として異なる時間に投与する場合、本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩と、組み合わせて投与される上記の薬剤との投与順序については特に制限されない。
また、本発明の化合物、またはその薬理学的に許容される塩は、1種類またはそれ以上の上記薬剤と適宜組み合わせて投与することにより、上記疾患の予防または治療上相加効果以上の有利な効果を得ることができる。あるいは、同様に、単独に投与する場合と比較してその使用量を減少させたり、併用するTRPM8阻害薬以外の薬剤の副作用を減少させた
り、または併用するTRPM8阻害薬以外の薬剤の副作用を回避もしくは軽減させることがで
きる。
本発明の医薬組成物は、全身的または局所的に、経口または非経口(経鼻、経肺、静脈内、直腸内、皮下、筋肉内、経皮等)により、投与することができる。
本発明の医薬組成物を実際の治療に用いる場合、その有効成分である本発明の式(I)で表される化合物、またはその薬理学的に許容される塩の投与量は、患者の年齢、性別、体重、疾患および治療の程度等により適宜決定される。例えば、経口投与の場合、成人(体重60kgとする)1日当たり概ね1〜3000mgの範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。経口剤としての1日当たりの投与量は、10〜1000mgが好ましく、20〜400mgがより好ましい。非経口投与の場合、成人1日当たり概ね0.6〜300mgの範囲で、一回または数回に分けて適宜投与することができる。非経口剤としての1日当たりの投与量は、1〜100mgが好ましく、6〜60mgがより好ましい。また、本発明のTRPM8阻害薬の有効成分である式(I)で表される化合物、ま
たはその薬理学的に許容される塩の投与量は、TRPM8阻害薬以外の薬剤の投与量に応じて
減量することができる。
以下、本発明を実施例、参考例及び試験例にて更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
各参考例、各実施例、各表中で用いている記号のうち、Ref.Ex.は参考例番号、Ex.No.は実施例番号、Strc.は化学構造式、P.D.はスペクトルデータ、P.C.は精製条件を意味する。*はキラル原子を意味する。Rel.は相対立体配置を意味する。H−NMRは水素核核磁気共鳴スペクトルを意味し、CDClはクロロホルム−d、DM
SO−dはジメチルスルホキシド−d、CDODはメタノール−dを意味する。MSは質量分析、ESI−MSはエレクトロスプレーイオン化質量分析を意味する。RTは高速液体カラムクロマトグラフィーの保持時間を意味する。SiO2はシリカゲルカラムクロマトグラフィー、APSはアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィーを意味する。また、低極性またはLPとは、立体異性体の混合物を順相カラムクロマトグラフィーを用いて分離精製した場合、先に溶出する化合物をいい、高極性またはHPとは、後に溶出する化合物を意味する。TBSはtert−ブチルジメチルシリル、TBDPSはtert−ブチルジフェニルシリル、Bnはベンジル、MOMはメトキシメチル、Cbzはベンジルオキシカルボニル、Bocはtert-ブトキシカルボニル、Buはn-ブチルを意味する。
なお、上述のように本発明は、式(I)で表される化合物の互変異性体も含む。したがって、参考例及び実施例中の化合物名並びに表中の化学構造式は、それらの化合物名及び表中の式に限定されるものでは無く、それらの互変異性体も含む。
各参考例において、マイクロ波の照射はBiotage社Initiatorを用いた。
各実施例において、高速液体カラムクロマトグラフィーおよびESI−MSは下記の条件で行った。
装置:6520 Accurate-Mass Q-TOF instrument (Agilent)
カラム:Inertsil ODS-4 (GL-science) 2.1 x 50mm 3μm
流速:0.75mL/min.
グラジエント:
Figure 0006654614
Figure 0006654614
参考例1−1−1
2−[5−(3−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸
Journal of Organic Chemistry,77(8),3887−3906; 2012年に記載の方法もしくはそれに準じた方法に従い、標題化合物を
得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表3に示した。
参考例1−1−2〜1−1−16
対応する原料を用い、参考例1−1−1と同様の方法で参考例1−1−2〜1−1−16を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表3〜表4に示した。
参考例1−2−1
4−エチニル−1−フルオロ−3−メトキシベンゼン
4−ブロモ−1−フルオロ−3−メトキシベンゼン(0.513g)、トリメチルシリルアセチレン(0.737g)のテトラヒドロフラン(5mL)混合液にトリエチルアミン(3.795g)、ビストリフェニルホスフィンパラジウム(II)ジクロリド(0.175g)、ヨウ化銅(I)(0.048g)を加え、マイクロ波照射下、110度で1時間撹拌した。この混合物をセライトパッドに通した。ろ液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解させ、氷冷下でフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、5mL)を加えて30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(0.375g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表5に示した。
参考例1−2−2
対応する原料を用い、参考例1−2−1と同様の方法で参考例1−2−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表5に示した。
参考例1−3−1
3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾ
ール−3−イル]ベンズアミドと3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(
メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドの混合物
2,6−ジブロモベンズアルデヒド(1.6g)のトルエン(40mL)溶液に、p−トルエンスルホニルヒドラジン(1.13g)を加え、110度にて1.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、ナトリウムエトキシド(1.65g)を加え、10分間撹拌した。この混合物に、1−エチニル−4−フルオロベンゼン(1.09g)を加え、110度で、20時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにて希釈した後、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−(2,6−ジブロモフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール(0.35g)を得た。生成物(0.35g)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に炭酸セシウム(0.86g)およびクロロメチルメチルエーテル(0.14g)を加え、60度で、1日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−(2,6−ジブロモフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾールと3−(2,6
−ジブロモフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピ
ラゾールの混合物(0.30g)を得た。生成物(0.30g)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。この混合物に−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.51mL)を滴下し、同温にて30分間撹拌した。この混合物に大過剰のドライアイスを加えた後、−78度から室温まで昇温し、1時間撹拌した。反応混合物に塩酸(1mol/L)を加え酸性とし、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール
−3−イル]安息香酸と3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシ
メチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物(0.27g)を得た。生成物
(0.27g)にN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)を加えた。この混合物に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.21g)、塩化アンモニウム(0.36g)、トリエチルアミン(0.69g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(0.26g)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物
に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、標題化合物(0.127g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表5に示した。
参考例1−4−1
3−メチル−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸
2−ヨード−3−メチル安息香酸エチルエステル(2.93g)、トリメチルシリルアセチレン(1.19g)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(354mg)、ヨウ化銅(I)(38mg)、トリエチルアミン(20mL)の混合物をアルゴン雰囲気下95度で、3時間撹拌した。この混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒
:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−メチル−2−(トリメチルシリルエチニル)安息香酸エチルエステル(2.47g)を得た。生成物(2.47g)のメタノール(25mL)溶液に室温で炭酸カリウム(2.62g)を加えた。この混合物を終夜撹拌して、水に注いだ。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製した。得られた粗精製物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−エチニル−3−メチル安息香酸メチルエステル(2.20g)を得た。ベンズアルデヒド(447mg)のトルエン(18mL)溶液に、p−トルエンスルホニルヒドラジン(784mg)を室温で加え、50度で1.5時間撹拌した。この混合物を室温に冷却し、ナトリウムエトキシド(716mg)を加えて15分間撹拌した。この混合物に2−エチニル−3−メチル安息香酸メチルエステル(2.2g)のトルエン(12mL)溶液を加え、90度で終夜撹拌した。この混合物を室温に冷却し、塩酸(1mol/L、16mL)を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(2
29mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表5に示した。
参考例1−5−1
2−ブロモ−6−メトキシメトキシベンズアルデヒド
2−ブロモ−6−ヒドロキシベンズアルデヒド(1.47g)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、380mg)を0度で加え、10分間撹拌した。この混合物にクロロメチルメチルエーテル(707mg)を加え、0度から室温にて3時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(690mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表5に示した。
参考例1−6−1
3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール
2−ブロモ−6−フルオロベンズアルデヒド(4.439g)のトルエン(96mL)溶液にp−トルエンスルホニルヒドラジン(4.072g)を加え、110度にて3時間撹拌した。この混合物を室温まで冷却し、ナトリウムエトキシド(4.464g)および1−エチニル−4−フルオロベンゼン(3.94g)のトルエン(68mL)溶液を加え
、110度にて16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルにて希釈した後、水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(3.283g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表6に示した。
参考例1−6−2〜1−6−42
対応する原料を用い、参考例1−6−1と同様の方法で参考例1−6−2〜1−6−42を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表6〜表10に示した。
参考例1−7−1
3−(2−ブロモフェニル)−5−(チオフェン−2−イル)−1H−ピラゾール
チオフェン−2−カルバルデヒド(207mg)のトルエン(12mL)溶液にp−トルエンスルホニルヒドラジン(343mg)を加えた。この混合物を50度で1.5時間撹拌し、室温まで冷却した。ナトリウムエトキシド(313mg)をこの混合物に加え、15分間撹拌した。この混合物に1−ブロモ−2−エチニルベンゼン(1.00g)のトルエン(8mL)溶液を加え、90度で終夜撹拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(42mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表11に示した。
参考例1−7−2〜1−7−4
対応する原料を用い、参考例1−7−1と同様の方法で参考例1−7−2〜1−7−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表11に示した。
参考例1−8−1
3−(2−ブロモフェニル)−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾールと3−(2−ブロモフェニル)−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾールの混合物
3−(2−ブロモフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール(272mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)溶液に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、43mg)を0度で加え、この混合物を10分間撹拌した。クロロメチルメチルエーテル(81mg)をこの混合物に加え、室温で終夜撹拌した。この混合物を水に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(282mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表12に示した。
参考例1−8−2〜1−8−6
対応する原料を用い、参考例1−8−1と同様の方法で参考例1−8−2〜1−8−6を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表12〜表13に示した。
参考例1−9−1
2−[1−(メトキシメチル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸と2−[2−(メトキシメチル)−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物
3−(2−ブロモフェニル)−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾールと3−(2−ブロモフェニル)−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール(1
40mg)の混合物に、n−プロパノ−ル(2mL)およびN−メチルピロリドン(1mL)を加えた。この混合物に、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(23mg)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(34mg)およびトリエチルアミン(120mg)を加えた。この混合物を、一酸化炭素雰囲気下、100度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[1−(メトキシメチル)−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルと2−[2−(メトキシメチル)−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物(90mg)を得た。生成物(90mg)およびメタノール(2mL)の混合物に、水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、0.5mL)を加え、60度にて2.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(2mol/L、0.55mL)および水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、標題化合物(45mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表14に示した。
参考例1−9−2〜1−9−3
対応する原料を用い、参考例1−9−1と同様の方法で参考例1−9−2〜1−9−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表15に示した。
参考例1−10−1
2−{5−[4−(イミダゾール−1−イル)フェニル]−1−メトキシメチル−1H−ピラゾール−3−イル}安息香酸と2−{5−[4−(イミダゾール−1−イル)フェニル]−2−メトキシメチル−2H−ピラゾール−3−イル}安息香酸の混合物
3−(2−ブロモフェニル)−5−[4−(イミダゾール−1−イル)フェニル]−1−メトキシメチル−1H−ピラゾールと3−(2−ブロモフェニル)−5−[4−(イミダゾール−1−イル)フェニル]−2−メトキシメチル−2H−ピラゾールの混合物(248mg)をジメチルスルホキシド(3mL)とn−ブチルアルコール(2mL)の混合物に溶解した。この混合物に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(25mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(392mg)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(14mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に水を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−{5−[4−(イミダゾール−1−イル)フェニル]−1−メトキシメチル−1H−ピラゾール−3−イル}安息香酸ブチルエステルと2−{5−[4−(イミダゾール−1−イル)フェニル]−2−メトキシメチル−2H−ピラゾール−3−イル}安息香酸ブチルエステルの混合物(198mg)を得た。生成物(198mg)をテトラヒドロフラン(2mL)−メタノール(1mL)−水(1mL)の混合物に溶解した。この混合物に水酸化リチウム1水和物(160mg)を加え、50度で終夜撹拌した。この混合物に塩酸(1mol/L、3.81mL)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(113mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表15に示した。
参考例1−11−1
3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−
3−イル]安息香酸
3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール(0.30g)のアセトニトリル(3mL)溶液にSelectfluor(登録
商標)(0.38g)を加え、80度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−4−フルオロ−5−(4−フルオロフェ
ニル)−1H−ピラゾール(0.22g)を得た。生成物(0.22g)、n−プロパノ
ール(3mL)およびN−メチルピロリドン(1mL)の混合物に、トリエチルアミン(0.19g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.035g)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.051g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1
H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステル(0.113g)を得た。生成物
(0.113g)のメタノール(1mL)溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、0.9mL)を加え、60度にて1.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(2mol/L、0.94mL)を加えた。析出物をろ取し、標題化合物(80mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表16に示した。
参考例1−11−2〜1−11−4
対応する原料を用い、参考例1−11−1と同様の方法で参考例1−11−2〜1−11−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表16に示した。
参考例1−12−1
3−フルオロ−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸
3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール(150mg)のn−プロパノール(3mL)懸濁液にジメチルスルホキシド(1mL)、トリエチルアミン(72mg)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(20mg)および酢酸パラジウム(II)(11mg)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−フルオロ−2−(5−フェニル−1H−ピラ
ゾール−3−イル)安息香酸プロピルエステル(120mg)を得た。生成物(120m
g)のメタノール(2mL)溶液に、水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、750μL)を加え、60度にて1時間撹拌した。反応混合物に、塩酸(2mol/L、800μL)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(86mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表17に示した。
参考例1−12−2〜1−12−6
対応する原料を用い、参考例1−12−1と同様の方法で参考例1−12−2〜1−12−6を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表17に示した。
参考例1−13−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸
3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール(1.163g)のn−プロパノール(22mL)懸濁液にN−メチルピロリドン
(7.5mL)、トリエチルアミン(1.053g)、1,1’−ビス(ジフェニルホス
フィノ)フェロセン(0.192g)および1,1’−ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.284g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて10時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(1mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステル(1.114g)を得た。生成物(1.114g)のメタノール(10mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、10mL)を加え室温にて10時間撹拌した。反応混合物に、塩酸(1mol/L)を氷冷下で加えた。析出物をろ取し、減圧下乾燥させて標題化合物(0.844g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表18に示した。
参考例1−13−2〜1−13−17
対応する原料を用い、参考例1−13−1と同様の方法で参考例1−13−2〜1−13−17を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表18〜表19に示した。
参考例1−14−1
2−(4−クロロ−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸と2−(4−クロロ−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸の混合物
3−(2−ブロモフェニル)−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾールと3−(2−ブロモフェニル)−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾールの混合物(2.0g)をジメチルスルホキシド(30mL)とn−ブチルアルコール(20mL)の混合物に溶解した。この混合物に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(240mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.77g)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(130mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に塩酸(0.5mol/L)を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(1.52g)を得た。生成物(200mg)をジクロロメタン(4mL)に溶解した。この混合物に室温でN−クロロスクシンイミド(88mg)を加え、終夜撹拌した。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−(4−クロロ−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(4−クロロ−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(240mg)を得た。生成物(219mg)をテトラヒドロフラン(1mL)−メタノール(0.5mL)−水(0.5mL)の混合物に溶解した。この混合物に水酸化リチウム1水和物(168mg)を加え、50度で終夜撹拌した。この混合物に塩酸(2mol/L、4mL)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(188mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表20に示した。
参考例1−14−2
対応する原料を用い、参考例1−14−1と同様の方法で参考例1−14−2を合成し
た。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表20に示した。
参考例1−15−1
2−(4−ブロモ−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(4−ブロモ−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物
3−(2−ブロモフェニル)−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾールと3−(2−ブロモフェニル)−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾールの混合物(2.0g)をジメチルスルホキシド(30mL)とn−ブチルアルコール(20mL)の混合物に溶解した。この混合物に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(240mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.77g)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(130mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に塩酸(0.5mol/L)を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(1.52g)を得た。生成物(1.22g)をジクロロメタン(20mL)に溶解した。この混合物に室温でN−ブロモスクシンイミド(715mg)を加え、終夜撹拌した。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(1.29g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表20に示した。
参考例1−15−2
対応する原料を用い、参考例1−15−1と同様の方法で参考例1−15−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表20に示した。
参考例1−16−1
2−(1−メトキシメチル−4−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸と2−(2−メトキシメチル−4−メチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸の混合物
2−(4−ブロモ−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(4−ブロモ−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(109mg)、2,4,6−トリメチルボロキシン(62mg)、炭酸カリウム(170mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に加えた。反応系をアルゴンで置換し、この混合物に[1,1
’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドジクロロ
メタン付加物(20mg)を加えて110度で3時間撹拌した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトパッドに通した。濾液を水で2回洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−(1−メトキシメチル−4−メチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(2−メトキシメチル−4−メチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(93mg)を得た。生成物(93mg)をテトラヒドロフラン(1mL)−メタノール(0.5mL)−水(0.5mL)の混合物に溶解した。この混合物に水酸化リチウム1水和物(118mg)を加え、50度で終夜撹拌した。この混合物に塩酸(2mol/L、2.81mL)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(79mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表21に示した。
参考例1−16−2
対応する原料を用い、参考例1−16−1と同様の方法で参考例1−16−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表21に示した。
参考例1−17−1
2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸と2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸の混合物
2−(4−ブロモ−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(4−ブロモ−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(500mg)、トリブチルビニルスズ(536mg)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(130mg)をトルエン(6mL)に加えた。この混合物を6時間加熱還流した。この混合物を0度に冷却し、フッ化カリウム水溶液(0.5mol/L、5mL)を加え、室温で10分間撹拌した。この混合物をセライトパッドに通し、不溶物を酢酸エチルで洗浄した。濾液を水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルと2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸ブチルエステルの混合物(0.44g)を得た。生成物(0.44g)をテトラヒドロフラン(6mL)−メタノール(3mL)−水(3mL)の混合物に溶解した。この混合物に水酸化リチウム1水和物(303mg)を加え、50度で終夜撹拌した。この混合物に塩酸(2mol/L、3.61mL)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(377mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表21に示した。
参考例1−18−1
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.20g)のジクロロメタン(2mL)懸濁液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.30g)およびT3P(登録商標)N,N−ジメチルホルムアミド溶液(1.6mol/L、0.79mL)を加え、室温にて0.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して標題化合物(0.19g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表22に示した。
参考例1−18−2〜1−18−3
対応する原料を用い、参考例1−18−1と同様の方法で参考例1−18−2〜1−18−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表22に示した。
参考例1−19−1
3−ヒドロキシ−2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
3−(2−ベンジルオキシ−6−ブロモフェニル)−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾールと3−(2−ベンジルオキシ−6−ブロモフェニル)−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾールの混合物(1.63g)をジメチルスルホキシド(20mL)に溶解した。この混合物に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(302mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.41g)および2−(
ピリジン−2−イル)エチルアミン(1.33g)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(164mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に水を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン−酢酸エチル/メタノール)で精製して、3−ベンジルオキシ−2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(393mg)と3−ベンジルオキシ−2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(736mg)を得た。生成物(736mg)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%wet,140mg)を加え、この混合物を水素雰囲気下室温で終夜撹拌した。この混合物に10%パラジウム炭素(50%wet,140mg)を加え、70度で8時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(525mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表22に示した。
参考例1−20−1
3−シアノ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾ
ール−3−イル]安息香酸と3−シアノ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メト
キシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物
3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラ
ゾール−3−イル]ベンズアミドと3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドの混合物(0.11g)
を酢酸エチル(1mL)に溶解した。この混合物に、T3P(登録商標)酢酸エチル溶液(1.7mol/L、1mL)を加え、加熱還流下3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−
1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾニトリルと3−ブロモ−2
−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンゾニトリルの混合物(0.090g)を得た。生成物(90mg)、n−プロパノール(3mL)、N−メチルピロリドン(1mL)、トリエチルアミン(70mg)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(20mg)および1,1’−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(2
9mg)の混合物を、一酸化炭素雰囲気下、100度で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合物に塩酸(1mol/L)および水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−シアノ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1
−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルと3−シ
アノ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−
3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物を得た。生成物にメタノール(1mL)お
よび水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、470μL)を加え、この混合物を60度にて1.5時間撹拌した。反応混合物に塩酸(2mol/L)を加え酸性とし、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(45mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表23に示した。
参考例1−21−1
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イ
ル]−3−[(メトキシメトキシ)メチル]安息香酸と2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−3−[(メトキシメトキシ)メチル]
安息香酸の混合物
3−(2,6−ジブロモフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチ
ル)−1H−ピラゾールと3−(2,6−ジブロモフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾールの混合物(145mg)をテトラヒドロフ
ラン(3mL)に溶解した。この混合物に−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.25mL)を滴下し、同温にて30分間撹拌した。この混合物にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え、−78度で30分間撹拌した後、室温まで昇温した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。この残渣にメタノール(1mL)を加え、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(13mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した
。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、{3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェニル}メタノールと{3−ブロモ−2−[5−(4−フル
オロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾ−ル−3−イル]フェニル}メタノ
ールの混合物(20mg)を得た。生成物(20mg)をテトラヒドロフラン(2mL)に溶解した。この混合物に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン,5mg)およびクロロメチルメチルエーテル(17mg)を氷冷下で加えた。この混合物を60度で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−{2−ブロモ−6−[(メトキシメトキシ)メチル]フェニル}−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾールと3−{2−
ブロモ−6−[(メトキシメトキシ)メチル]フェニル}−5−(4−フルオロフェニル)−2
−(メトキシメチル)−2H−ピラゾールの混合物(22mg)を得た。生成物(22mg)にn−プロパノール(3mL)およびN−メチルピロリドン(1mL)を加えた。この混合物にトリエチルアミン(15mg)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(4mg)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(6mg)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−[(メトキシメトキシ)メチル]安息香酸プロピルエステルと2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−
ピラゾール−3−イル]−3−[(メトキシメトキシ)メチル]安息香酸プロピルエステルの
混合物を得た。生成物にメタノール(1mL)および水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、200μL)を加え、60度にて1.5時間撹拌した。反応混合物に塩酸(2mol/L)を加え酸性とし、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、標題化合物(20mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表23に示した。
参考例1−22−1
2−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)ベンズアルデヒド
2−ブロモ−4−ホルミル安息香酸メチルエステル(1.867g)のトルエン(50mL)溶液にエチレングリコール(4.767g)とp−トルエンスルホン酸一水和物(
0.146g)を加え、150度で18時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合物に飽和炭酸ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)安息香酸メチルエステル(1.792g)を得た。水素化アルミニウムリチウム(0.286g)のテトラヒドロフラン(9mL)懸濁液に氷冷下、2−ブロモ−4−(1,3−ジオキソラン
−2−イル)安息香酸メチルエステル(1.446g)のテトラヒドロフラン(8mL)
溶液を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジエチルエーテルで希釈し30分間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、ろ液を減圧下濃縮して[2−ブ
ロモ−4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]メタノール(1.196g)を
得た。生成物(1.196g)のジクロロメタン(30mL)溶液に氷冷下、ヨードベンゼンジアセタート(1.634g)とAZADOL(登録商標)(0.070g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に10%亜硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(0.938g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表23に示した。
参考例1−23−1
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−4−メチル−1H−ピラゾ
ール−3−イル]安息香酸と2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−4−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物
3−(2−ブロモフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール(0.6g)のn−プロパノール(12mL)懸濁液にN−メチルピロリドン(4mL)、トリエチルアミン(0.574g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.105g)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.154g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて10時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物に塩酸(1mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステル(0.545g)を得た。生成物(0.545g)のN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)溶液に炭酸セシウム(2.735g)とクロロメチルメチルエーテル(0.338g)を加え、60度にて13時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−
3−イル]安息香酸プロピルエステルと2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキ
シメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物(0.320g)を得た。生成物(0.320g)にジクロロメタン(8mL)を加えた。この混合物にN−ブロモスクシンイミド(0.155g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[4−ブロモ−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルと2−[4−
ブロモ−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物(0.388g)を得た。生成物(0.200
g)をN,N−ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解した。この混合物に炭酸カリウム(0.309g)、トリメチルボロキシン(0.112g)および1,1’−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0
.183g)を加え、110度で3時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトパッドに通した。ろ液を水洗後、減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−4−メチル−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルと2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−4
−メチル−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物(0.13
1g)を得た。この混合物(0.131g)にメタノール(1mL)および水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、1mL)を加え、60度にて2時間撹拌した。反応混合物に、塩酸(2mol/L、1mL)を加え、析出物をろ取し、標題化合物(0.103g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表24に示した。
参考例1−24−1
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−4−クロロ−1H−ピラゾ
ール−3−イル]安息香酸と2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−4−クロロ−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−
イル]安息香酸プロピルエステルと2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメ
チル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物(0.214g)をジクロロメタン(5mL)に溶解した。この混合物に塩化スルフリル(0.090g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[4−クロロ−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルと2−[4−クロロ−5
−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息
香酸プロピルエステルの混合物(0.174g)を得た。生成物(0.160g)にメタノール(2mL)および水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、1mL)を加え、60度にて2時間撹拌した。反応混合物に、塩酸(2mol/L、1mL)を加え、析出物をろ取し、標題化合物(0.126g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表24に示した。
参考例1−25−1
3−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボン酸
2−ブロモ−3−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジンと2−ブロモ−3−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)ピリジンの混合物(1.61g)をジメチルスルホキシド(18mL)とn−ブチルアルコール(6mL)の混合物に溶解した。この混合物に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(193mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.02g)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(104mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に塩酸(0.5mol/L)を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボン酸ブチルエステルと3−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボン酸ブチルエステルの混合物(558mg)を得た。生成物(558mg)をエタノール(5mL)に溶解した。この混合物に塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、10mL)を加えた。混合物を60度で2時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄後、減圧下濃縮して3−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ピリジン−2−カルボン酸ブチルエステル(364mg)を得た。生成物(364mg)のテトラヒドロフラン(2mL)−メタノール(1mL)−水(1mL)混合物に水酸化リチウム1水和物(274mg)を加え、この混合物を60度で終夜撹拌した。この混合物に塩酸(2mol/L、6.53mL)を加えた。不溶物を濾取し、水で洗浄後、減圧乾燥して標題化合物(253mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表24に示した。
参考例1−26−1
3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル) −1−(メトキシメチ
ル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸と3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物
3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メト
キシメチル)−1H−ピラゾールと3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾールの混合物(0.391g
)に、n−プロパノール(6mL)およびN−メチルピロリドン(2mL)を加えた。この混合物にトリエチルアミン(0.313g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.057g)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.085g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて10時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(1mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3
−イル]安息香酸プロピルエステルと3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合
物(0.264g)を得た。生成物(0.264g)およびアセトニトリル(2.3mL)の混合物にSelectfluor(登録商標)(0.294g)を加え、80度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル) −1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プ
ロピルエステルと3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル) −2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルの混合物
(0.140g)を得た。生成物(0.140g)をメタノール(2.4mL)に溶解した。この混合物に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、1mL)を加え60度にて10時間撹拌した。反応混合物に、塩酸(2mol/L、1mL)を加え、析出物をろ取し、標題化合物(0.112g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表24に示した。
参考例1−27−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾニトリル
3−(2−ブロモ−6−フルオロフェニル)−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール(3.00g)、シアン化銅(I)(0.96g)、ヨウ化銅(I)(0.34g)およびN−メチルピロリドン(21mL)の混合物を120度で1.5時間撹拌した。反応混合物を0度まで冷却した後、28%アンモニア水(20mL)、水(20mL)および酢酸エチル/n−ヘキサン(10/1)を加え、30分間撹拌した。混合物を水およ
び酢酸エチル/n−ヘキサン(10/1)で分配した。水層を酢酸エチル/n−ヘキサン
(10/1)で3回抽出した。合わせた有機層を水、飽和食塩水で洗浄した。有機層に2
8%アンモニア水(40mL)および水(40mL)を加え、30分間撹拌した。混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチル/n−ヘキサン(10/1)で抽出した。有機層を水
、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して、標題化合物(2.51g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表24に示した。
Figure 0006654614
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参考例2−1−1
(R)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロピオンアミド2塩酸塩
(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸(500mg)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液に室温でカルボニルジイミ
ダゾール(609mg)を加え、この混合物を30分間撹拌した。反応混合物に28%アンモニア水(4mL)を加え1時間撹拌し、水に注いだ。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄後減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。この粗精製物を酢酸エチルに懸濁させ、不溶物を濾取して(R)−2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロピオンアミド(177mg)を得た。生成物(193mg)のエタノール(3mL)懸濁液に、室温で塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、3mL)を加えた。この混合物を15分間撹拌し、ジイソプロピルエーテルを加えた。溶媒をデカンテーションで除いた。沈殿物をジイソプロピルエーテルで洗浄し、減圧乾燥させて標題化合物(173mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表25に示した。
参考例2−1−2
対応する原料を用い、参考例2−1−1と同様の方法で参考例2−1−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表25に示した。
参考例2−2−1
(2R)−2−アミノ−N−メチル−3−(ピリジン−2−イル)プロピオンアミド塩酸塩
(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸(0.10g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.086g)、メチルアミンテトラヒドロフラン溶液(2mol/L、0.9mL)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.11g)を加え、室温で2日間撹拌した。反応混合
物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(1R)−1−(メチルカルバモイル)−2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.050g)を得た。生成物(0.050g)のメタノール(2mL)溶液に室温で塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で終夜撹拌した。析出物をろ取し、標題化合物(0.036g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表25に示した。
参考例2−2−2
対応する原料を用い、参考例2−2−1と同様の方法で参考例2−2−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表25に示した。
参考例2−3−1
N−((2R)−2−アミノ−3−フェニルプロピル)フタルイミド塩酸塩
N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.10g)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液に、フタルイミド(0.065g)、トリフェニルホスフィン(0.16g)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、270μL)を加え、室温にて1
時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−1−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)−3−フェニルプロパン
−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.115g)を得た。生成物(
0.115g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、標題化合物(0.085g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表25に示した。
参考例2−3−2〜2−3−3
対応する原料を用い、参考例2−3−1と同様の方法で参考例2−3−2〜2−3−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表25に示した。
参考例2−4−1
N−[6−(2−アミノエチル)ピリジン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル塩酸塩
6−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}ピリジン−2−カルボン酸(0.254g)のtert−ブチルアルコール(3mL)溶液に、トリエチルアミン(0.065g)およびジフェニルホスホリルアジド(0.34g)を加え、100度にて終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−(6−{2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]エチル}ピリジン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.30g)を得た。生成物(0.30g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で2時間撹拌した。析出物をろ取し、標題化合物(0.19g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−5−1
3−(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ−2−フェニルプロピルアミン
2−フェニルプロパン−1,3−ジオール(556mg)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、153mg)を0度で加え、室温で20分間撹拌した。この混合物にtert−ブチルジメチルクロロシラン(578mg)を0度で加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−フェニルプロパン−1−オール(972mg)を得た。生成物(972mg)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、フタルイミド(590mg)、トリフェニルホスフィン(1.05g)、アゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、1.8mL)を加え、室温で16時間撹拌した。この混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−{3−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ]−2
−フェニルプロピル}フタルイミド(1.38g)を得た。生成物(1.38g)のエタ
ノール(17mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(1.75g)を加え、80度で2時間撹拌した。不溶物をろ過で除き、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(791mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−5−2
対応する原料を用い、参考例2−5−1と同様の方法で参考例2−5−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−6−1
N−[2−(2−アミノエチル)ピリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
N−[2−(ヒドロキシメチル)ピリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.15g)のジクロロメタン(1mL)溶液に、塩化チオニル(0.096g)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、
粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[2−(クロロメチル)ピリジ
ン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.12g)を得た。生成物(
0.12g)、ジクロロメタン(2mL)、シアン化カリウム(0.039g)、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩(0.017g)および水(0.5mL)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[2−(シアノメチル)ピリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。生成物のメタノール(3mL)−ジクロロメタン(3mL)混合物に、濃塩酸(0.072g)および10%パラジウム炭素(50%wet,0.03g)を加え、水素雰囲気下(0.32MPa)室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.011g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−7−1
(2R)−2−(メチルアミノ)−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール
(2R)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(338mg)およびトリエチルアミン(0.57g)のジクロロメタン(8mL)溶液に、2−ニトロベンゼン−1−スルホニルクロリド(0.50g)を氷冷下で加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸カリウム(0.52g)およびヨードメタン(0.80g)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2R)−2−(N−メチル−2−ニトロベンゼン
スルホニルアミノ)−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(0.32
g)を得た。生成物(0.24g)、チオフェノール(77mg)、炭酸カリウム(0.26g)およびアセトニトリル(2mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、(2R)−2−(メチルアミノ)−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(0.11g)を得た。生成物(0.10g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、水素化アルミニウムリチウム(20mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、セライトパッドを通し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.046g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−8−1
[(3,4−trans)−4−(ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イル]メタノ−ル
(3,4−trans)−1−ベンジル−4−(ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−カルボン酸エチルエステル(0.30g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に、水素化アルミニウムリチウム(36mg)を氷冷下で加え、0度で1時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルおよび水を加えてセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して、[(3,4−trans)−1−ベンジル−4−(ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イ
ル]メタノ−ル(0.26g)を得た。生成物(0.10g)にエタノール(3mL)お
よび10%パラジウム炭素(50%wet、0.02g)を加え、水素雰囲気下室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.05g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−9−1
4−(ベンジルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン
2−メチルピリジン(0.93g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、4.0mL)を加え、同温で10分間、氷冷下で0.5時間撹拌した。反応混合物を−30度に冷却した後、3−(ベンジルオキシ)プロパナール(1.0g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、同温で10分間、氷冷下で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、4−(ベンジルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−オール(1.16g)を得た。生成物(0.30g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液にフタルイミド(0.258g)、トリフェニルホスフィン(0.459g)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、800μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[
4−(ベンジルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]フタルイミド(0
.45g)を得た。生成物(0.45g)のメタノール(3mL)溶液にヒドラジン一水和物(0.58g)を加え、加熱還流下4時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(0.10g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−10−1
(3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−オール
(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸(0.500g)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.5mL)溶液に氷冷下にてN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.238g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.374g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.468g)およびトリエチルアミン(0.950
g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、N−[(1R)−1−(N−メトキシ−N−メチルカルバモイル)−2
−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.432g
)を得た。生成物(0.432g)のジエチルエーテル(14mL)溶液に氷冷下にて、メチルリチウムジエチルエーテル溶液(1.13mol/L、1.6mL)を加え、0度で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.26
1g)を得た。生成物(0.261g)のメタノール(9mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.045g)を氷冷下で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、ジアステレオマー混合物を得た。その混合物を逆相分取液体クロマトグラフィー(Inertsil ODS−3,溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、N−[(2R)−3−ヒド
ロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエ
ステル(0.065g)を高極性ジアステレオマーとして得た。生成物(0.065g)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L
、0.2mL)を加え、80度で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)にて精製し、標題化合物(0.025g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−10−2
対応する原料を用い、参考例2−10−1と同様の方法で参考例2−10−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表26に示した。
参考例2−11−1
(3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−オール塩酸塩
(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸(1.000g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、氷冷下にてN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.476g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.748g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.936g)およびトリエチルアミン(1.900
g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、N−[(1R)−1−(N−メトキシ−N−メチルカルバモイル)−2
−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.563g
)を得た。生成物(0.563g)のジエチルエーテル(14mL)溶液に氷冷下にて、臭化メチルマグネシウムジエチルエーテル溶液(3.0mol/L、0.8mL)を加え、0度で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルアミノプロピルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−3−オキソ−
1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(
0.463g)を得た。生成物(0.463g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に−78度にて、水素化トリ(sec−ブチル)ホウ素リチウムテトラヒドロフラン溶液(1.0mol/L、3.5mL)を加え同温で5時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、室温まで昇温した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、ジアステレオマー混合物を得た。その混合物を逆相分取液体クロマトグラフィー(Inertsil ODS−3,溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、N−[(2R)−3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.051g)を低極性ジアステレオマーとして得た。生成物(0.051g)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.3mL)を加え80度で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し
、残渣をn−ヘキサンで洗浄して標題化合物(0.046g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表27に示した。
参考例2−11−2
対応する原料を用い、参考例2−11−1と同様の方法で参考例2−11−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表27に示した。
参考例2−12−1
(3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オ−ル塩酸塩
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナール(0.40g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.258g)およびオルトチタン酸テトラエチル(0.63g)を加え、室温にて1時間撹
拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プ
ロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.33g)を得た。2−
メチルピリジン(0.14g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.96mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチル
シリルオキシ)プロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.33
g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、−78度で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(2R)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.174g)、および低極性生成物として(R)−N−[(2S)−4−(tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチル
プロパン−2−スルフィンアミド(0.060g)を得た。(R)−N−[(2R)−4−(
tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.174g)のメタノール(1mL
)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。析出物をろ取し、標題化合物(0.098g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表28に示した。
参考例2−12−2〜2−12−30
対応する原料を用い、参考例2−12−1と同様の方法で参考例2−12−2〜2−12−30を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表28〜表31に示した。
参考例2−13−1
4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピリジン−2−イル)ブチルアミン
2−(ピリジン−2−イル)酢酸エチルエステル(0.50g)のN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)溶液に、tert−ブトキシカリウム(0.50g)および2−ブロモエチル(tert−ブチルジメチルシリル)エーテル(0.79g)を氷冷下で加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して
得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピ
リジン−2−イル)ブタン酸エチルエステル(0.94g)を得た。水素化アルミニウム
リチウム(0.22g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピリジン−2−イル)ブタン酸エチルエステル(0.94g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を氷冷下で滴下し、0度にて1時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、水を加え、この混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮し得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オール(0.37g)を得た。生成物(0.16g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、フタルイミド(0.12g)、トリフェニルホスフィン(0.22g)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、420μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応
混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−{4−(tert−ブチルジメチルシリルオキ
シ)−2−(ピリジン−2−イル)ブチル}フタルイミド(0.22g)を得た。生成物(
0.22g)のメタノール(3mL)溶液にヒドラジン一水和物(0.28g)を加え、加熱還流下2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.10g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表32に示した。
参考例2−14−1
(R)−3−アミノ−4−フェニルブチルアミド塩酸塩
N−[(2R)−1−カルバモイル−3−フェニルプロパン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.100g)の1,4−ジオキサン(2mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をn−ヘキサンで洗浄して標題化合物(0.076g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表32に示した。
参考例2−15−1
(3S)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オール塩酸塩
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナール(0.30g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.19g)およびオルトチタン酸テトラエチル(0.47g)を加え、室温にて1時間撹拌
した。反応混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(S)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピ
リデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.30g)を得た。2−メチ
ルピリジン(0.14g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.96mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(S)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチルシリ
ルオキシ)プロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.30g)
のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、−78度で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、高極性生成物
として(S)−N−[(2S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.08g)および低極性生成物として(S)−N−[(2R)−4−tert−ブチルジメチル
シリルオキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2
−スルフィンアミド(0.030g)を得た。(S)−N−[(2S)−4−(tert−ブ
チルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチ
ルプロパン−2−スルフィンアミド(0.08g)のメタノール(1mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。析出物をろ取し、標題化合物(0.045g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表32に示した。
参考例2−15−2〜2−15−3
対応する原料を用い、参考例2−15−1と同様の方法で参考例2−15−2〜2−15−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表32に示した。
参考例2−16−1
(3R)−3−アミノ−4−(6−アミノピリジン−2−イル)ブタン−1−オール
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナール(0.40g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.258g)およびオルトチタン酸テトラエチル(0.63g)を加え、室温にて1時間撹
拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液の溶媒を留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プ
ロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.33g)を得た。2−
アジド−6−メチルピリジン(0.14g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.65mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E)−3−(tert−ブ
チルジメチルシリルオキシ)プロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミ
ド(0.20g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、−78度で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、(R)−N−[(2R)−1−(6−アジドピリジン−2−イル)−4−(tert−ブチ
ルジメチルシリルオキシ)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンア
ミド(0.11g)を得た。生成物(0.11g)、テトラヒドロフラン(1mL)、水(0.3mL)およびトリフェニルホスフィン(0.27g)の混合物を90度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2R)−1−(6−アミノピリジン−2−イル)−4−(tert−ブチルジメチルシ
リルオキシ)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドを得た。
生成物のメタノール(1mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.046g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−17−1
(4S)−4−アミノ−5−(ピリジン−2−イル)ペンタン−1−オール
(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸(1.000g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、氷冷下にてN,O‐ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.476g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.748g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.936g)およびトリエチルアミン(1.900
g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、N−[(1R)−1−(N−メトキシ−N−メチルカルバモイル)−2
−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.959g
)を得た。生成物(0.158g)のジクロロメタン(4mL)溶液に−78度にて水素化ジイソブチルアルミニウムn−ヘキサン溶液(0.95mol/L、0.7mL)を加え、同温で2時間撹拌した。反応混合物に酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、室温まで昇温後30分間撹拌した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をジクロロメタン(1mL)に溶解させ、氷冷下で(カルボエトキシメチレン)トリフェニルホスホラン(0.214g)に加え室温で5時間撹拌した。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製し、(2
E,4R)−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(ピリジン−2−イル)ペンタ−2−エン酸エチルエステル(0.101g)を得た。生成物(0.101g)
のメタノール(1.5mL)溶液に、10%パラジウム炭素(50%wet、100mg)を氷冷下加え、この混合物を水素雰囲気下室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−5−(ピリジン−2−イル)ペンタン酸エチルエステル(0.088g)を得た。生成物(0.088g)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液に氷冷下で、水素化アルミニウムリチウム(0.026g)を加え、0度で一時間撹拌した。反応混合液に、水、ジエチルエーテルを加え30分間撹拌した後、反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[(2S)−5−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.047g)を得た。生成物(0.047g)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.5mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.023g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−18−1
(2R)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オール塩酸塩
2−エチルピリジン(0.309g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に−78℃にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1mL)を加え、同温で30分間撹拌した。 (R)−N−[(E)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.500g)のテトラヒド
ロフラン(3mL)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、反応混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、ジアステレオマー混合物を得た。この混合物を逆相分取液体クロマトグラフィー(Inertsil ODS−3,溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、(R)−N−[(2R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ピリジン−2−イ
ル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.162g)を高極性ジアステレオマーとして得た。生成物(0.056g)の1,4−ジオキサン(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn−ヘキサンで洗浄して、標題化合物(0.022g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−18−2〜2−18−3
対応する原料を用い、参考例2−18−1と同様の方法で参考例2−18−2〜2−18−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−19−1
(4S)−4−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)ペンタン−1−オール塩酸塩
2−(ピリジン−2−イル)酢酸メチルエステル(0.46g)のN,N−ジメチルホルムアミド(8mL)溶液に、tert−ブトキシカリウム(0.41g)および2−ブロモエチル(tert−ブチルジメチルシリル)エーテル(0.79g)を氷冷下で加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピ
リジン−2−イル)ブタン酸メチルエステル(0.94g)を得た。生成物(0.40g
)のメタノール(5mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、1.3mL)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に塩酸(2mol/L、1.30mL)を加え、中和した。この混合物に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(0.19g)、トリエチルアミン(0.39g)および4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−ト
リアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム塩化物n−水和物(0.54g)を加
え、室温にて5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−N−メトキシ−N−メチル−2−(ピリジン−2−イル)ブチルアミド(0.33g)を得た。生成物(0.10g)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液に、臭化メチルマグネシウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、600μL)を氷冷下で加え、0度で1時間撹拌した。反応
混合物に塩酸(1mol/L)および水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−オン(0.05g)を得た。生成物(0.05g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に(S)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.023g)およびオルトチタン酸テトラエチル(0.077g)を加え、70度にて終夜撹拌した。反応混合物を0度まで冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム(5mg)および水(0.2mL)を加え、同温にて2時間撹拌した。反応混合物にアセトンを加え反応をクエンチした。この混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、低極性生成物として(S)−N−[(2S)−5−(tert−ブチルジメチルシリル
オキシ)−3−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−
スルフィンアミド(21mg)および高極性生成物として(S)−N−[(2R)−5−(t
ert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(16mg)を得た。(S)−N−[(2S)−5−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(21mg)のメタノール(
0.5mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.5mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(13mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−19−2
対応する原料を用い、参考例2−19−1と同様の方法で参考例2−19−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−20−1
(4R)−4−アミノ−2−メチル−5−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−オ−ル2塩酸塩
(S)−3−ヒドロキシブタン酸メチルエステル(2.000g)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(40mL)溶液に、イミダゾール(1.383g)とtert−ブチルジメチルクロロシラン(3.062g)を氷冷下で加え室温で3時間撹拌した。反応混合物に氷を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(3S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブタン酸メチルエステル(3.934g)を得た。生成物(3.934g)のジエチルエーテル(60mL)溶液に−78度にて水素化ジイソブチルアルミニウムn−ヘキサン溶液(1.02mol/L、22mL)を加え同温で2時間撹拌した。反応混合物に酒石酸カリウムナトリウム水溶液を加え、室温まで昇温後30分間撹拌した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(3S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブタナール(3.076g)を得た。生成物(1.600g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に(R)−(+)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.246g)とオルトチタン酸テトラエチル(2.886g)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、酢酸エチルで希釈後、セライトパッドに通した。ろ液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1E,3S)−3
−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブチリデン]−2−メチルプロパン−2−
スルフィンアミド(2.050g)を得た。2−メチルピリジン(0.572g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、2.2mL)を加え、同温で30分間撹拌した。(R)−N−[(1E,3S)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)ブチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.250g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2R,4S)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ペンタ
ン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.639g)を高極性
ジアステレオマーとして得た。生成物(0.400g)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に、氷冷下でフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、2mL)を加え、同温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、(R)−N−[(2R,4S)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.284g)を得た。生成物(0.284g)のジ
クロロメタン(10mL)溶液に氷冷下でデス−マーチンペルヨージナン(0.509g)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に10%亜硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、(R)−2−メチル−N−[(2R)−4−オキソ−1−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]プロパン−2−スルフィンアミド(0.201g)を得た。生成物(0.201g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に氷冷下にて、メチルマグネシウムブロマイドジエチルエーテル溶液(3.0mol/L、0.91mL)を加え、同温にて7時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、(R)−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−4−メチル−1−(ピリジン−2−イル)ペンタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.015g)を得た。生成物(0.015g)の1,4−ジオキサン(0.5mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.5mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn−ヘキサンで洗浄して、標題化合物(0.015g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表33に示した。
参考例2−21−1
(2R)−4−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン 塩酸塩
3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパナール(0.40g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.258g)およびオルトチタン酸テトラエチル(0.63g)を加え、室温にて1時間撹
拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液の溶媒を留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プ
ロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.33g)を得た。2−
メチルピリジン(0.14g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.96mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E)−3−(tert−ブチルジメチル
シリルオキシ)プロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.33
g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、−78度で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(2R)−4−(tert−ブチルジメチルシリル
オキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−ス
ルフィンアミド(0.174g)を得た。生成物(0.15g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、580μL)を加え、室温にて30分間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、(R)−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−
2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.093g)を得た。生成
物(0.093g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン,16mg)およびヨードメタン(0.27g)を氷冷下で加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し得た
残渣にメタノール(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(0.036g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表34に示した。
参考例2−21−2
対応する原料を用い、参考例2−21−1と同様の方法で参考例2−21−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表34に示した。
参考例2−22−1
(R)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン
(3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オール塩酸塩(40mg)のジクロロメタン(1mL)溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(87mg)およびtert−ブチルジメチルクロロシラン(30mg)を加え、室温にて1時間撹拌
した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(47mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表34に示した。
参考例2−22−2〜2−22−5
対応する原料を用い、参考例2−22−1と同様の方法で参考例2−22−2〜2−22−5を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表34に示した。
参考例2−23−1
(2R)−2−アミノ−3−(ピリミジン−2−イル)プロパン−1−オール塩酸塩
(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨードプロピオン酸メチルエステル(613mg)、亜鉛(268mg)のN,N‐ジメチルホルムアミド(10mL)懸濁液をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(296mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(131mg)を加え、室温で4時間撹拌した。この混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(ピリミジン
−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(310mg)を得た。生成物(310mg)
のエタノール(3mL)、水(3mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(104mg)を0度で加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣のメタノール(3mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)を加え、室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧留去して、標題化合物(84mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表35に示した。
参考例2−23−2〜2−23−16
対応する原料を用い、参考例2−23−1と同様の方法で参考例2−23−2〜2−23−16を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表35〜表36に示した。
参考例2−24−1
(2S,3R)−3−アミノ−4−(ピリミジン−2−イル)ブタン−1,2−ジオール塩酸塩
N−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−
2−ヒドロキシエチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.25g)、イミダ
ゾール(521mg)、トリフェニルホスフィン(2.01g)、テトラヒドロフラン(10mL)の混合物にヨウ素(1.7g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−{(1S)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−2−ヨ
ードエチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.45g)を得た。生成物(1
.45g)、亜鉛(562mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(621mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(274mg)を加え、室温で4時間撹拌した。この混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−2−(ピリミジン−2−イル)エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(928mg)を得た。生成物(150mg)、1,4−ジオキサン(1mL)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(119mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表37に示した。
参考例2−25−1
(2R)−2−アミノ−3−(1H−ピラゾ−ル−1−イル)プロパン−1−オ−ル塩酸塩
(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨードプロピオン酸メチルエステル(1.45g)、ピラゾール(100mg)、炭酸セシウム(957mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物を80度で5時間撹拌した。室温まで冷却した後、反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(2
R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(1H−ピラゾ−ル−1−イル)プロピオン酸メチルエステル(103mg)を得た。生成物(103mg)のエタノ
ール(1mL)、水(1mL)の混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(35mg)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣とメタノール(1mL)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(64mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表37に示した。
参考例2−26−1
(2S,3R)−3−アミノ−4−(1H−ピラゾ−ル−1−イル)ブタン−1,2−ジオール塩酸塩
N−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−
2−ヒドロキシエチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.32g)、イミダ
ゾール(1.38g)、トリフェニルホスフィン(5.33g)、テトラヒドロフラン(30mL)の混合液にヨウ素(4.52g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応
混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−{(1S)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−2−ヨ−ドエチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(3.25g)を得た。生成物(545mg)、ピラゾール(100mg)、炭酸セシウム(957mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物を80度で13時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−2−(1H−ピラ
ゾ−ル−1−イル)エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(220mg)を得
た。生成物(220mg)の1,4−ジオキサン溶液(1mL)に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(52mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表37に示した。
参考例2−27−1
(3R)−3−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−2−オン塩酸塩
(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨ−ドプロピオン酸メチルエステル(1.02g)、亜鉛(447mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)混合物を、アルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモ−3−ニトロピリジン(631mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(218mg)を加え、室温で13時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(
3−ニトロピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(440mg)を得た。生
成物(440mg)のエタノール(5mL)溶液に、10%パラジウム炭素(50%wet、20mg)を加え、水素雰囲気下50度で10時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−((3R)−2−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,5−ナフチリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。生成物、メタノール(1mL)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(40mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表37に示した。
参考例2−28−1、2−28−2
(R)−N−[(2S)−1,3−ジ(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2−28−1:HP)
(R)−N−[(2S)−1,3−ジ(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2−28−2:LP)
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)アセトアルデヒド(2.000g)テトラヒドロフラン(30mL)溶液に(R)−(+)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.808g)とオルトチタン酸テトラエチル(4.188g)を加え、室温で
終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水、酢酸エチルを加え、セライトパッドに通した。ろ液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1E)−2−(tert−ブチルジメチ
ルシリルオキシ)エチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(2.18
5g)を得た。2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン(0.282g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.4mL)を加え、同温で30分間撹拌した。(R)−N−[(1E)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.263g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(2−28−1:0.085g、2−28−2:0.076g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表37に示した。
参考例2−28−3〜2−28−4
対応する原料を用い、参考例2−28−1と同様の方法で参考例2−28−3〜2−28−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表37に示した。
参考例2−29−1
(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン
3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロパナール(1.90g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.53g)およびオルトチタン酸テトラエチル(3.53g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキ
シプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.57g)および低
極性生成物として(R)−N−[(1E,2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロ
ピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.70g)を得た。2−メ
チルピリジン(0.27g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.0mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−メ
トキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.57g)のテ
トラヒドロフラン(4mL)溶液を滴下し、同温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン
−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.20g)を得た。この
生成物(0.20g)のメタノール(2mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.15g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−30−1
(2R,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン
3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロパナール(1.90g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に、(R)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(1.53g)およびオルトチタン酸テトラエチル(3.53g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水を加え、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキ
シプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.57g)および低
極性生成物として(R)−N−[(1E,2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロ
ピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.70g)を得た。2−メ
チルピリジン(0.19g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.0mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E,2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−メ
トキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.40g)のテ
トラヒドロフラン(2mL)溶液を滴下し、同温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、(R)−N−[(2R,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドと(R)−N−[(2S,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブ
タン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの混合物(0.47g)
を得た。生成物(0.42g)にテトラヒドロフラン(4mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、低極性生成物として標題化合物(0.15g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−31−1
(2R)−2−アミノ−2−メチル−3−(ピリジン−2−イル)プロパンアミド
(2R)−2−アミノ−2−メチル−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール塩酸塩(64mg)のジクロロメタン(1mL)溶液にN,N−ジイソプロピルエチルアミン(121mg)およびクロロギ酸ベンジルエステル(64mg)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−1−ヒドロキシ−2−(ピリジン−2−イルメチル)プロパン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(35mg)を得た。生成物(35mg)のジクロロメタン(1mL)溶液にデス−マーチンペルヨージナン(80mg)を加え、室温にて1時間
撹拌した。反応混合物にチオ硫酸ナトリウム水溶液(1mol/L)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、N−[(2R)−1−
オキソ−2−(ピリジン−2−イルメチル)プロパン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエ
ステル(34mg)を得た。生成物(34mg)、リン酸二水素ナトリウム二水和物(21mg)、tert−ブチルアルコール(2mL)、アセトニトリル(400μL)、水(800μL)、2−メチル−2−ブテン(35mg)および亜塩素酸ナトリウム(45mg)の混合物を室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、(2R)−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]−2−メチル−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸(36mg)を得た。生成物(36mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に塩化アンモニウム(61mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(147mg)および1,1'−カルボニルジイミダゾール(30mg)を加え、室温にて1日間撹拌した。反
応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、N−[(1R)−1−カルバモイル−1−メチル−2−(ピリジン−2−イル)エ
チル]カルバミン酸ベンジルエステル(13mg)を得た。生成物(13mg)にエタノ
ール(2mL)および10%パラジウム炭素(50%wet,0.02g)を加え、水素雰囲気下室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮して、標題化合物(7mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−31−2
対応する原料を用い、参考例2−31−1と同様の方法で参考例2−31−2を合成した。なお、構造式および精製条件を表38に示した。
参考例2−32−1
(3R)−3−アミノ−4−ヒドロキシブタンニトリル塩酸塩
(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−シアノプロピオン酸
(500mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、トリエチルアミン(710mg)、クロロぎ酸イソブチルエステル(637mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣のメタノール(5mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(178mg)を0度で加え、同温で2時間撹拌した。反応混合物に塩酸(1mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。析出物をろ取し、標題化合物(100mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−33−1
(3R)−3−アミノ−4−(1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ブタン−1−オール2塩酸塩
(2S)−4−(tert−ブトキシ)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−オキソブタン酸(2g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液にN−メチルモルホリン(840mg)、クロロぎ酸イソブチルエステル(1.04g)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣のメタノール(10mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(525mg)を0度で加え、同温で2時間撹拌した。反応混合物に塩酸(1mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−ヒドロキシブタン酸tert−ブチルエステル(1.93g)を得た。生成物(1.93g)、イミダゾール(763mg)、トリフェニルホスフィン(2.94g)、テトラヒドロフラン(20mL)の混合液にヨウ素(2.49g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−ヨ−ドブタン
酸tert−ブチルエステル(2.3g)を得た。生成物(1g)、亜鉛(374mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(413mg)、ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(II)ジクロリド(182mg)を加え、40度で5時間撹拌した
。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(3R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(ピリミジン−2−イル)ブタン酸tert−ブチルエステル(460mg)を得た。生成物(350mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、水素化アルミニウムリチウム(99mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水(100μL)、水酸化ナトリウム水溶液(15%、100μL)、水(300μL)を0度で加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣にメタノール(2mL)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(200mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−34−1
(3R)−3−アミノ−2−メチル−4−(6−メチル−1,6−ジヒドロピリミジン−2
−イル)ブタン−2−オール2塩酸塩
(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−ヨ−ドプロピオン酸メチルエステル(800mg)、亜鉛(350mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(386mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(171mg)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、(2R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−3−(ピリミジ
ン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(450mg)を得た。生成物(450mg
)のジエチルエーテル(5mL)溶液に、メチルリチウムジエチルエーテル溶液(1.1mol/L、5.8mL)を−78度で加え、30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウムを加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣にメタノール(2mL)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(40mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−35−1
(3R)−3−アミノ−4−(ピリミジン−2−イル)ブタン−1−オール塩酸塩
(2S)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−メトキシ−4−オキ
ソブタン酸(2g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、N−メチルモルホリン(981mg)、クロロぎ酸イソブチルエステル(1.22g)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣のメタノール(10mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(337mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−ヒドロキシブタン酸メチルエステル(1.18g)を得た。生成物(1.18g)、イミダ
ゾール(551mg)、トリフェニルホスフィン(2.12g)、テトラヒドロフラン(40mL)の混合液にヨウ素(1.8g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(
3S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−ヨ−ドブタン酸メチルエ
ステル(1.5g)を得た。生成物(1.5g)、亜鉛(629mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(695mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(307mg)を加え、室温で12時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(3R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−4−(ピリミジン−2−イル)ブタン酸メチルエステル(746mg)を得た。生成物(746mg)のエタノール(3mL)、水(3mL)混合物に、水素化ホウ素ナトリウム(239mg)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステルを得た。生成物にメタノール(3mL)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)を加え、室温で13時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(50mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−36−1
N−[(2R,3R)−3−アミノ−1−ベンジルオキシ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル
N−[1−ベンジルオキシ−3−オキソプロパン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(975mg)と(R)−tert−ブチルスルフィンアミド(490mg)のテトラヒドロフラン(15mL)混合液にオルトチタン酸テトラエチル(0.959mL)を加えた。この混合物を終夜撹拌し、飽和食塩水(1.5mL)を加え、セライトパッドに通した。濾液に水および酢酸エチルを加えて分液し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−{1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ]プロパン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(863mg)を得た。2−メチルピリジン(289mg)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.05mL)を加え、この混合液を同温で30分間撹拌した。この混合物にN−{1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ]プロパン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(863mg)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液を加えた。この混合物を−78度で1.25時間、室温で1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、N−{(2R,3R)−1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ]−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(46mg)および対応する3つのジアステレオマーの混合物(74mg)を得た。N−{(2R,3
R)−1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ]−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(46mg)のメタノール(1mL)溶液に室温で塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.2mL)を加え、この混合物を1.3時間撹拌した。反応混合物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(36mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表38に示した。
参考例2−37−1
N−[(2R,3RS)−3−アミノ−1−ベンジルオキシ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル
(R)−3−ベンジルオキシ−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸メチルエステル(990mg)のジクロロメタン(15mL)溶液に、−78度でジイソブチルアルミニウムヒドリドのn−ヘキサン溶液(1.02mol/L、5.09mL)を加え、この混合物を1.5時間撹拌した。この混合物にメタノール(5mL)と飽和食塩水(10mL)を加え、セライトパッドに通した。不溶物を酢酸エチルで洗浄し、濾液の有機層を分取した。水層から粗生成物を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮した。この残渣と(R)−tert−ブチルスルフィンアミド(525mg)のテトラヒドロフラン(20mL)混合液にオルトチタン酸テトラエチル(0.906mL)を加えた。この混合物を室温で終夜撹拌し、飽和食塩水(5mL)と酢酸エチル(10mL)を加え、セライトパッドに通した。濾液に水および酢酸エチルを加えて分液し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−{(S)−1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ]プロパン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(993mg)を得た。2−メチルピリジン(333mg)のテトラヒドロフラン(7mL)溶液に−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.19mL)を加え、この混合液を30分間撹拌した。この混合物に{(S)−1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)イミノ]プロパン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(993mg)のテトラヒドロフラン(7mL)溶液を加えた。この混合物を−78度で2時間、室温で30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(2mL)を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−{(S)−1−ベンジルオキシ−3−[((R)−tert−ブチルスルフィニル)アミノ]−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル}カルバミン酸ベンジルエステル(489mg)を得た。生成物(484mg)のメタノール(15mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.461mL)を室温で加え、この混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(350mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表39に示した。
参考例2−37−2
対応する原料を用い、参考例2−37−1と同様の方法で参考例2−37−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表39に示した。
参考例2−38−1
(2R,3S)−3,4−ジメトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩
(2S,3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−1,2−ジオール(0.20g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に、トリエチルアミン(0.32g)および二炭酸ジtert−ブチル(0.19g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合
物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[(2R,3S)−3
,4−ジヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ter
t−ブチルエステル(0.22g)を得た。生成物(50mg)のテトラヒドロフラン(1mL)に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、15mg)およびヨードメタン(125mg)を氷冷下で加え、室温にて1日間撹拌した。反応混合物に水を加
え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[(2R,3S)−3,4−ジメ
トキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエ
ステル(10mg)を得た。生成物(10mg)のメタノール(0.5mL)溶液に室温で塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.5mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(9mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表39に示した。
参考例2−39−1
(2S,3R)−3−アミノ−1−エトキシ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−オ−ル
(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシラン(1.00g)のエタノール(10mL)溶液に、水酸化カリウム(1.03g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2R)−1−(ベンジ
ルオキシ)−3−エトキシプロパン−2−オール(1.25g)を得た。生成物(1.2
5g)のジクロロメタン(20mL)溶液にイミダゾール(1.01g)およびtert−ブチルジメチルクロロシラン(0.99g)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、[(2R)−1−(ベ
ンジルオキシ)−3−エトキシプロパン−2−イル](tert−ブチルジメチルシリル)
エーテル(2.00g)を得た。生成物(2.00g)のエタノール(20mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%wet,0.2g)を加え、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、ヨードベンゼンジアセタート(2.87g)とAZADOL(登録商標)(0.046g)を氷冷下で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物にチオ硫酸ナトリウム水溶液(1mol/L)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣にテトラヒドロフラン(20mL)、(R)−tert−ブチルスルフィンアミド(790mg)およびオルトチタン酸テトラエチル(1.85mL)を加えた。この混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水と酢酸エチルを加え、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(
R)−N−[(1E,2S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−エトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.85g)を得た。
2−メチルピリジン(0.35g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、2.2mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E,2S)−2−(tert−ブチル
ジメチルシリルオキシ)−3−エトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スル
フィンアミド(0.85g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を滴下し、同温にて1
.5時間撹拌した。反応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗生成物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(2R,3S)−3−(tert−ブチルジメチルシリル
オキシ)−4−エトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプ
ロパン−2−スルフィンアミド(0.36g)を得た。生成物(0.36g)のメタノール(2mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.16g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表39に示した。
参考例2−39−2〜2−39−4
対応する原料を用い、参考例2−39−1と同様の方法で参考例2−39−2〜2−39−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表39に示した。
参考例2−40−1
(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−エトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン
(4R)−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(8.00g)のメタノール溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、20mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S)−3−(ベンジルオキシ)プロパン−1,2−ジオール(7.30g)を得た。生成物(6.90g)のジクロロメタン(30mL)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(12.2g)およびクロロメチルメチルエーテル(3.35g)を氷冷下で加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2R)−1−ベンジルオキシ−3−(メトキシメ
トキシ)プロパン−2−オール(2.30g)を得た。生成物(0.20g)のテトラヒ
ドロフラン(5mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、53mg)およびヨードエタン(0.42g)を氷冷下で加え、室温にて5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、[(2R)−
1−(ベンジルオキシ)−3−(メトキシメトキシ)プロパン−2−イル]エチルエーテル
(0.21g)を得た。生成物(0.21g)のメタノール(2mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−エトキシプロパン−1−オール(0.137g)を得た。生成物(137mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に、ヨードベンゼンジアセタート(315mg)とAZADOL(登録商標)(5mg)を氷冷下で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物にチオ硫酸ナトリウム水溶液(1mol/L)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣にテトラヒドロフラン(3mL)、(R)−tert−ブチルスルフィンアミド(103mg)およびオルトチタン酸テトラエチル(215μL)を加えた。この混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水と酢酸エチルを加え
、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−エトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(120mg)を得た。2−メチルピリジン(54mg)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.2mL)を加え、同温で10分間撹拌した。この混合物に、(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−エトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(120mg)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を滴下し、同温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を逆相分取カラムクロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、高極性生成物として(R)−N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−エト
キシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフ
ィンアミド(35mg)を得た。生成物(35mg)のメタノール(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(12mg)を得た。構造式および精製条件を表39に示した。
参考例2−41−1
(1R)−1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(
ピリミジン−2−イル)エタン−1−アミン
N−[(1R)−1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)
−2−ヒドロキシエチル]カルバミン酸ベンジルエステル(1.78g)、イミダゾール
(656mg)、トリフェニルホスフィン(2.53g)、テトラヒドロフラン(20mL)の混合液にヨウ素(2.14g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(1S)−1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−ヨ
−ドエチル]カルバミン酸ベンジルエステル(1.9g)を得た。生成物(1.9g)、
亜鉛(355mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(392mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(173mg)を加え、室温で13時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−[(1R)−
1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(ピリミジ
ン−2−イル)エチル]カルバミン酸ベンジルエステル(614mg)を得た。生成物(400mg)、10%パラジウム炭素(50%wet,10mg)、酢酸エチル(5mL)の混合物を、水素雰囲気下室温で5時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮して、標題化合物(140mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表39に示した。
参考例2−42−1
(2S)−3−(ベンジルオキシ)−1−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−アミン塩酸塩
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン(1.032g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に−78度にてブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.5mL)を加え、同温で30分間撹拌した。この混合物に(R)−N−[(1E)−2−(ベンジルオキシ)エチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.836g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2S)−3−(ベンジルオキシ)−
1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(HP、0.345g)および(R)−N−[(2S)−3−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スル
フィンアミド(LP、0.354g)を得た。(R)−N−[(2S)−3−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)プロパ
ン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.345g)のテトラ
ヒドロフラン(4mL)溶液に、氷冷下でフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、1mL)を加えて室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、(R)−N−[(2S)−3−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.185g)を得た。生成物(0.093g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、氷冷下水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、0.006g)を加え室温で30分間撹拌後、ヨードメタン(0.145g)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に氷を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2S)−3−(ベンジルオキシ)−1−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.042g)を得た。生成物(0.024g)の1,4−ジオキサン(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn−ヘキサンで洗浄して、標題化合物(0.015g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表40に示した。
参考例2−42−2〜2−42−4
対応する原料を用い、参考例2−42−1と同様の方法で参考例2−42−2〜2−42−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表40に示した。
参考例2−43−1
(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1,3−ジメトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン
(2R)−3−ベンジルオキシ−2−メトキシプロパナ−ル(0.213g)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液に(R)−(+)−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.145g)とオルトチタン酸テトラエチル(0.401g)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に飽和食塩水および酢酸エチルを加え、セライトパッドに通した。ろ液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、 (R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.247g)を
得た。2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン(0.260g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.4mL)を加え30分間撹拌した。この混合物に(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.247g)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3つのジアステレオマーの混合物を得た。この混合物を逆相分取液体クロマトグラフィー(Inertsil ODS−3,溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、(R)−N−[(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−1
−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミ
ドの単一のジアステレオマー(LP:0.082g)および(R)−N−[(2S,3S)−
4−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィン
アミドの単一のジアステレオマーと(R)−N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−
イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの単一のジアステレオマーの混合物(HP:0.085g)を得た。(R)−N−[(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの単一のジアステレオマーと(R)−N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミドの単一のジアステレオマーの
混合物(0.085g)にテトラヒドロフラン(1mL)を加えた。この混合物に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、0.25mL)を氷冷下で加えて30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、(R)−N−[(2R,3S)−4
−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシ−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.033g)を低極性ジ
アステレオマーとして得た。生成物(0.033g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、0.003g)を氷冷下で加え30分間撹拌後、ヨードメタン(0.046g)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に氷を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1,3−ジメトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−
2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.018g)を得た。生成
物(0.018g)の1,4−ジオキサン(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をn−ヘキサンで洗浄して、標題化合物(0.013g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表40に示した。
参考例2−43−2
対応する原料を用い、参考例2−43−1と同様の方法で参考例2−43−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表40に示した。
参考例2−44−1
(2R,3R)−2−アミノ−4−メトキシ−3−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オールと(2R,3S)−2−アミノ−4−メトキシ−3−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オールの混合物
2−ブロモピリジン(0.72g)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.7mL)を加え10分間撹拌した。(4S)−4−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.0g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を同温で加えさらに1.5時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[(R)−ヒドロキ
シ(ピリジン−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カ
ルボン酸tert−ブチルエステルと(4S)−4−[(S)−ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルの混合物(1.16g)を得た。生成物(1.16g)およびジクロロメタン(10mL)の混合物に、デス−マーチンペルヨージナン(2.39g)を加え、室温で2日間撹拌した。反応混合物にチオ硫酸ナトリウム水溶液(1mol/L)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(
4S)−2,2−ジメチル−4−(ピリジン−2−カルボニル)−1,3−オキサゾリジン
−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.02g)を得た。(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(447mg)のテトラヒドロフラン(3mL)懸濁液にカリウムビス(トリメチルシリル)アミドテトラヒドロフラン溶液(1.0mol/L、1.2mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。この混合物に、氷冷下(4S)−2,2−
ジメチル−4−(ピリジン−2−カルボニル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(200mg)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4R)−4−[2−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)エテニル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(100mg)を得た。生成物(100mg)のエタノール(3mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%wet,10mg)を加え、水素雰囲気下にて終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4R)−4−[(1R)−2−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルと(4R)−4−[(1S)−2−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルの混合物(80mg)を得た。生成物(80mg)およびメタノール(1mL)の混合物に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(40mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表40に示した。
参考例2−45−1
(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−
(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−アミン
(1S)−2−(ベンジルオキシ)−1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル)エタン−1−オール(9.7g)、フタルイミド(11.31g)、トリフェニルホスフィン(20.17g)のテトラヒドロフラン(70mL)混合液に、アゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、35mL)を加え、室温で6時間撹拌した。この混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製した。精製物にジエチルエーテルを加え、固体をろ過で除いた。濾液を減圧下濃縮し、N−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)エチル]フタルイミド(10.6g)を得た。生成物(10.6g)のエタノール(50mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(19.24g)を加え、80度で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣のエタノール(20mL)溶液に、二炭酸ジtert−ブチル(6.71g)、20%水酸化パラジウム炭素(50%wet,2g)を加え、水素雰囲気下50度で2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(1R)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−ヒドロキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.9g)を得た。N−[(1R)−1−((4S)
−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−ヒドロキシエチル]カル
バミン酸tert−ブチルエステル(12.6g)のジクロロメタン(70mL)溶液にトリエチルアミン(9.76g)、メタンスルホニルクロリド(7.18g)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出物を減圧下濃縮した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液に、炭酸セシウム(47.13g)、ピラゾール(6.57g)を加え、80度で4時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(1R)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン−4−イル)−2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル]カルバミン酸ter
t−ブチルエステル(6.5g)を得た。生成物(6.5g)のメタノール(21mL)、水(7mL)混合液にトリフルオロ酢酸(1.6mL)を加え、室温で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)にて精製し、N−[(2R,3S)−3,4−ジヒドロキシ−1
−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエス
テル(5.0g)を得た。生成物(5.0g)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、イミダゾール(1.71g)、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(6.31g)を0度で加え、同温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R,3S)−4
−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(7.8g)を得た。生成物(7.8g)、ヨードメタン(2.61g)、テトラヒドロフラン(30mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(3mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、642mg)を0度で少量ずつ加え、同温で4時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチ
ルエステル(6.8g)を得た。生成物(6.8g)のジクロロメタン(20mL)溶液にトリフルオロ酢酸(10mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水および飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、標題化合物(4.5g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表41に示した。
参考例2−45−2〜2−45−8
対応する原料を用い、参考例2−45−1と同様の方法で参考例2−45−2〜2−45−8を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表41に示した。
参考例2−46−1
N−[(2S,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヨード−3−メトキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
(4S)−4−[(1R)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(2.3g)のメタノール(5mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、10mL)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、10mL)を加え、60度で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(25mL)溶液に、イミダゾール(678mg)、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(2.51g)を0度で加え、同温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、 (2S,3R)−3−ア
ジド−4−(ベンジルオキシ)−1−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)ブタン
−2−オール(4.58g)を得た。生成物(4.58g)、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)、ヨードメタン(2.05g)の混合物に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、425mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合
物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、[(2S,3R)−3−アジド−4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシブチル](tert−
ブチルジフェニルシリル)エーテル(4.3g)を得た。生成物(4.3g)、二炭酸ジ-tert-ブチル(2.3g)、20%水酸化パラジウム炭素(50%wet,2g)、
エタノール(30mL)の混合物を、水素雰囲気下60度で13時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R,3S)−4
−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヒドロキシ−3−メトキシブタン
−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.88g)を得た。生成物(2
.88g)、イミダゾール(662mg)、トリフェニルホスフィン(2.55g)、テトラヒドロフラン(10mL)の混合液にヨウ素(2.16g)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、標題化合物(3.08g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表42に示した。
参考例2−46−2
対応する原料を用い、参考例2−46−1と同様の方法で参考例2−46−2を合成し
た。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表42に示した。
参考例2−47−1
(2S,3R)−3−アミノ−2−メトキシ−4−(ピリミジン−2−イル)ブタン−1−オール
N−[(2S,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヨード−3−メトキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.09g)
、亜鉛(268mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(296mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(131mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリミジ
ン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(455mg)を得た。生成物(455mg)、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、5mL)の混合物を50度で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、1mL)を加え、室温で30分間撹拌した。溶液を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)にて精製し、標題化合物(150mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表42に示した。
参考例2−48−1
(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−
(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−アミン
N−[(2S,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヨード−3−メトキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(600mg)
、亜鉛(148mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(163mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(72mg)を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−[(2R,3S)
−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(290mg)を得た。生成物(290mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピル
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(150mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表42に示した。
参考例2−48−2〜2−48−5
対応する原料を用い、参考例2−48−1と同様の方法で参考例2−48−2〜2−48−5を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表42に示した。
参考例2−49−1
(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−(3−フルオロ
ピリジン−2−イル)−3−メトキシブタン−2−アミントリフルオロ酢酸塩
N−[(2S,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヨード−3−メトキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg)
、亜鉛(49mg)およびN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモ−3−フルオロピリジン(60mg)、ビス[ジ−tert−ブチル(4−ジメチルアミノフェニル)ホスフィン]ジクロロパラジウム(II)(24mg)を加え、室温で6時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)−3−メトキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(45mg)を得た。生成物(45mg
)のジクロロメタン(1mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.2mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(55mg)を得た。構造式
、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−49−2
対応する原料を用い、参考例2−49−1と同様の方法で参考例2−49−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−50−1
(2S,3R)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−
(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−アミン
(2R)−2−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−ヒドロキシ酢酸メチルエステル(5.0g)のジクロロメタン(50mL)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.8g)、メタンスルホニルクロリド(3.91g)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(40mL)溶液にアジ化ナトリウム(3.42g)を加え、50度で15時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、(2R)−2−アジド−2−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)酢酸メチルエステル(1.3g)を得た。生成物(1.3g)のメタノール(20mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(457mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、(2S)−2−アジド−2−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)エタン−1−オール(1.1g)を得た。生成物(1.1g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、380mg)を0度で加え、室温で30分間撹拌した。この混合物にベンジルブロミド(1.21g)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、
粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、(4R)−4−[(1S)−1−アジド−2−(ベンジルオキシ)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン(1.61g)を得た。生成物(1.61g)に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、5mL
)を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、(2R,3S)−3−アジド−4−(ベンジルオキシ)ブタン−1,2−ジオール(1.45g)を得た。生成物(1.45g)のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、イミダゾール(541mg)、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(1.85g)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、 (2R,3S)−3−アジド−4−(ベンジルオキシ)−1
−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)ブタン−2−オール(2.49g)を得た。生成物(2.49g)、ヨードメタン(966mg)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)混合液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、315mg)を0度で少量ずつ加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、[(2R,3S)−3−アジド
−4−(ベンジルオキシ)−2−メトキシブチル](tert−ブチルジフェニルシリル)エーテル(1.99g)を得た。生成物(1.99g)、二炭酸ジ−tert−ブチル(893mg)、20%水酸化パラジウム炭素(50%wet,500mg)、メタノール(10mL)の混合物を、水素雰囲気下50度で12時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2S,3R)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヒドロキシ−3−メトキシブタン−2−イル]カ
ルバミン酸tert−ブチルエステル(1.73g)を得た。生成物(1g)、イミダゾール(230mg)、トリフェニルホスフィン(886mg)、テトラヒドロフラン(5mL)の混合液にヨウ素(750mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R,3R)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−1−ヨード−3−メトキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.1g)を得た。
生成物(500mg)、亜鉛(123mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(136mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(60mg)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、N−[(2S,3R)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステ
ル(320mg)を得た。生成物(320mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(0.5mL)を加え、室温で13時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃
縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、標題化合物(90mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−50−2
対応する原料を用い、参考例2−50−1と同様の方法で参考例2−50−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−51−1
(2S)−2−アミノ−3,3−ジフルオロ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール
(R)−N−[(1E)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.330g)と2−ジフルオロメチルピリジン(0.153g)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に−78度にてリチウムジイソプロピルアミドテトラヒドロフラン溶液(1.13mol/L、1.3mL)を加え30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2S)−3−(tert
−ブチルジメチルシリルオキシ)−1,1−ジフルオロ−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.064g)を得た
。生成物(0.064g)の1,4−ジオキサン(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.026g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−51−2〜2−51−3
対応する原料を用い、参考例2−51−1と同様の方法で参考例2−51−2〜2−51−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−52−1
(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1,1−ジフルオロ−3−メトキシ−1−(ピリ
ジン−2−イル)ブタン−2−アミン
(R)−N−[(1E,2S)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロピリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.122g)と2−ジフルオロメチルピリジン(0.053g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に−78度にてリチウムジイソプロピルアミドテトラヒドロフラン溶液(1.13mol/L、0.36mL)を加え30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(2S,3S)−4−ベン
ジルオキシ−1,1−ジフルオロ−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.036g)を得た。生成物
(0.036g)の1,4−ジオキサン(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.041g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表43に示した。
参考例2−53−1
(2S)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)ブタン−1,3−ジオール
2‐ブロモピリジン(0.885g)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.9mL)を加え30分間撹拌した。(4S)−4−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.917g)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4
S)−4−[ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキ
サゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルのジアステレオマー混合物(0.903g)を得た。このジアステレオマー混合物(0.903g)をジクロロメタン(30mL)に溶解した。この混合物に氷冷下でデス−マーチンペルヨージナン(1.491g)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に10%亜硫酸ナトリウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して、(4S)−2,2−ジメチル−4−(ピリジン−2−カルボニル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.805g)を得た。生成物(0.200g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に−78度にて、臭化メチルマグネシウムジエチルエーテル溶
液(3.0mol/L、0.3mL)を加え、同温にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[1−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルのジアステレオマー混合物(0.205g)を得た。この生成物(0.205g)の1,4−ジオキサン(3mL)混合液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.060g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−53−2
対応する原料を用い、参考例2−53−1と同様の方法で参考例2−53−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−54−1
(2S)−2−アミノ−3−メトキシ−3−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オール
(4S)−4−[1−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルのジアステレオマー混合物(0.201g)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。この混合物に氷冷下水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、0.037g)を加えた。反応混合物を30分間撹拌後、ヨードメタン(0.352g)を加えて室温で終夜撹拌した。反応混合物に氷を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して、(4S)−4−[1−メト
キシ−1−(ピリジン−2−イル)エチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン
−3−カルボン酸tert−ブチルエステルのジアステレオマー混合物(0.169g)を得た。生成物(0.164g)を1,4−ジオキサン(2mL)に溶解した。この混合物に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)を加え室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.025g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−55−1
(2S)−2−アミノ−3−フルオロ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール
2−ブロモピリジン(0.398g)のテトラヒドロフラン(8mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.8mL)を加え30分間撹拌した。(4S)−4−ホルミル−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.412g)のテトラヒドロフラン(8mL
)溶液を同温で加えさらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[ヒドロキシ(ピリジン−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルのジアステレオマー混合物(0.317g)を得た。生成物(0.317g)をジクロロメタン(4mL)に溶解した。この混合物に氷冷下で、Deoxo−Fluor(登録商標)(0.455g)を加え室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[フルオロ(ピリジン−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.145g)を単一のジアステレオマーとして得た。生成物(0.145g)の1,4−ジオキサン(3mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.054g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−56−1
(2S,3R)−3−アミノ−1−メトキシ−4−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−オール塩酸塩
N−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−イル)エチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(550mg)
、メタノール(2mL)、水(0.5mL)、トリフルオロ酢酸(60μL)の混合液を、室温で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残留水をトルエン共沸で除去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に、イミダゾール(149mg)、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(473mg)を0度で加え、同温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣のトルエン(5mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(30mg)、2,2−ジメトキシプロパン(1.9mL)を加え、85度で6時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、3.13mL)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4R,5S)−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(450mg)を得た。生成物(450mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、77mg)を0度で加え、室温で20分間撹拌した。この混合物にヨードメタン(218mg)を0度で加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4R,5S)−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(メ
トキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert
−ブチルエステル(420mg)を得た。生成物(420mg)、20%水酸化パラジウ
ム炭素(50%wet,50mg)、メタノール(5mL)の混合物を、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4R,5S)−4−(ヒドロキシメチル)−5−(メトキシメチル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(310mg)を得た。生成物(310mg)、イミダゾール(123mg)、トリフェニルホスフィン(473mg)、テトラヒドロフラン(5mL)の混合液にヨウ素(400mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4S,5S)−4−(ヨードメチル)−5−(メトキ
シメチル)−2,2−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブ
チルエステル(370mg)を得た。生成物(370mg)、亜鉛(138mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)混合物をアルゴン雰囲気下室温で2時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(153mg)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(68mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製して、(4R,5S)−5−(メトキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(ピリミジン−2−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(230mg)を得た。生成物(230mg)のメタノール(1mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(180mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−57−1
(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−(ピリミジン−2−イル)ブ
タン−2−アミン
(1S)−2−(ベンジルオキシ)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル]エタン−1−オール(1.4g)のジクロロメタン(10mL)溶液に
、−78度にて(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(1.34g)を加え同温にて1時間、さらに室温にて2時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[(1R)−2
−(ベンジルオキシ)−1−フルオロエチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
(0.52g)を得た。生成物(0.52g)のメタノール(3mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロブタン−1,2−ジオール(0.21g)を得た。生成物(210mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)溶液に、イミダゾール(169mg)、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(300mg)を0度で加え、1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S,3R)−4−ベンジルオキシ−1−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−フルオロブタン−
2−オール(0.45g)を得た。生成物(0.45g)のジクロロメタン(1mL)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.322g)、4−ジメチルアミノピリ
ジン(12mg)およびメタンスルホニルクロリド(0.125g)を0度で加え、室温にて0.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣にN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)およびアジ化ナトリウム(0.19g)を加え、100度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、 [(2R,3S)−2−アジド−4−ベンジルオキシ−3−フルオロブタン−1−イル](tert−ブチルジフェニルシリル)エーテル(0.27g)を得た。生成物(0.27g)のエタノール(3mL)溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.20g)、10%パラジウム炭素(50%wet,30mg)を加え、水素雰囲気下室温にて終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。この残渣にテトラヒドロフラン(3mL)およびフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、670μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−ヒド
ロキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(113mg)を得た
。生成物(100mg)、イミダゾール(33mg)、トリフェニルホスフィン(126mg)、テトラヒドロフラン(2mL)の混合液にヨウ素(122mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フ
ルオロ−1−ヨードブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(135
mg)を得た。生成物(135mg)、亜鉛(46mg)、ヨウ素(一欠けら)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で1時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(51mg)、ビス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム(II)ジクロリド(22mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応
混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。濾液に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(70mg)を得た。生成物(70mg)のメタノール(1mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(50mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−57−2〜2−57−4
対応する原料を用い、参考例2−57−1と同様の方法で参考例2−57−2〜2−57−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表44に示した。
参考例2−58−1
(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−アミン
(1S)−2−(ベンジルオキシ)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル]エタン−1−オール(1.4g)のジクロロメタン(10mL)溶液に
、−78度にて(ジエチルアミノ)サルファートリフルオリド(1.34g)を加え同温にて1時間、さらに室温にて2時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4S)−4−[(1R)−2
−(ベンジルオキシ)−1−フルオロエチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
(0.52g)を得た。生成物(0.52g)のメタノール(3mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロブタン−1,2−ジオール(0.21g)を得た。生成物(50mg)のトルエン(1mL)溶液にトリフェニルホスフィン(67mg)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、116μL)を加え、80度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2R)−2−[(1R)−2
−(ベンジルオキシ)−1−フルオロエチル]オキシラン(40mg)を得た。生成物(4
0mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に炭酸セシウム(133mg)およびピラゾール(15mg)を加え、100度にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S,
3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−(1H−ピラゾ−ル−1−イル)ブタ
ン−2−オール(32mg)を得た。生成物(32mg)のジクロロメタン(2mL)溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(40mg)、4−ジメチルアミノピリジン(2mg)およびメタンスルホニルクロリド(18mg)を加え、室温にて0.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣にN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)およびアジ化ナトリウム(24mg)を加え、100度にて2日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、1−[(2R,3S)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロブチル]−1H−ピラゾール(33mg)を得た。生成物(33mg)のエタノール(3mL)溶液に、10%パラジウム炭素(50%wet,10mg)を加え、水素雰囲気下室温にて2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(21mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表45に示した。
参考例2−58−2〜2−58−6
対応する原料を用い、参考例2−58−1と同様の方法で参考例2−58−2〜2−58−6を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表45に示した。
参考例2−59−1
(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(1H−ピラゾール−1−イ
ル)ブタン−2−アミン
(2S)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロブタン−1,2−ジオール(0.50g)のトルエン(1.5mL)溶液にトリフェニルホスフィン(678mg)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、1.17mL)を加え、80度にて終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S)−2−[2−(ベンジルオキシ)−1,1−ジフルオロエチル]オキシラン(350mg)を得た。生成物(350mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に炭酸セシウム(1.07g)およびピラゾール(123mg)を加え、100度にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(
1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール(400mg)を得た。生成物(40
0mg)のジクロロメタン(4mL)溶液に、ピリジン(1mL)およびトリフルオロメタンスルホン酸無水物(560mg)を−20度で加え、同温にて2時間撹拌した。反応混合物に塩酸(0.5mol/L)を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣にN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)およびアジ化ナトリウム(278mg)を加え、100度にて1日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、1−[(2R)−2−アジド−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロブチル]−1H−ピラゾール(400mg)を得た。生成物(400mg)のエタノール(5mL)溶液に、10%パラジウム炭素(50%wet,80mg)を加え、水素雰囲気下室温にて1時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(154mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表45に示した。
参考例2−59−2
(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(2H−1,2,3−トリア
ゾール−2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩
[(2R)−2−アジド−4−ベンジルオキシ−3,3−ジフルオロブタン−1−イル](tert−ブチルジフェニルシリル)エーテル(3.5g)のエタノール(20mL)溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(1.7g)、10%パラジウム炭素(50%wet,500mg)を加え、水素雰囲気下室温にて5時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。この残渣にテトラヒドロフラン(10mL)およびフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、8.5mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−4−(ベンジルオキシ)
−3,3−ジフルオロ−1−ヒドロキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチ
ルエステル(1.5g)を得た。生成物(1.0g)のジクロロメタン(5mL)溶液に、トリエチルアミン(611mg)およびメタンスルホニルクロリド(450mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。この残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に炭酸セシウム(2.95g)および1,2,3−トリアゾール(417mg)を加え、60度で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、この混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で順次洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、 N−[(
2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾ
ール−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(590mg)を得た。生成物(590mg)のメタノール(1mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(480mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表45に示した。
参考例2−60−1
(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−アミン
[(2R)−2−アジド−4−ベンジルオキシ−3,3−ジフルオロブタン−1−イル]
(tert−ブチルジフェニルシリル)エーテル(170mg)のエタノール(2mL)溶液に、二炭酸ジ−tert−ブチル(112mg)、10%パラジウム炭素(50%wet,50mg)を加え、水素雰囲気下室温にて終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。この残渣にテトラヒドロフラン(2mL)およびフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、500μL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオ
ロ−1−ヒドロキシブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(90m
g)を得た。生成物(90mg)、イミダゾール(28mg)、トリフェニルホスフィン(107mg)、テトラヒドロフラン(2mL)の混合液にヨウ素(104mg)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2S)−4−(ベンジルオキシ)−3,
3−ジフルオロ−1−ヨードブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル
(56mg)を得た。生成物(56mg)、亜鉛(18mg)、ヨウ素(一欠けら)およびN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で1時間撹拌した。この混合物に、2−ブロモピリミジン(20mg)、ビス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム(II)ジクロリド(9mg)を加え、室温で3時間撹拌した。反応混
合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、セライトパッドに通した。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−
ジフルオロ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブ
チルエステル(25mg)を得た。生成物(25mg)のメタノール(1.5mL)溶液に、塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1.5mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(20mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−60−2
対応する原料を用い、参考例2−60−1と同様の方法で参考例2−60−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−61−1
[((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル][2−(ピリ
ジン−2−イル)エチル]アミン
(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−カルボン酸(0.5g)、1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.262g)、2−(ピリジン−2−イル)エタン−1−アミン(0.46g)、トリエチルアミン(0.693g)およびジクロロメタン(34.2mL)の混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.79g)を加え、室温で1日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を水および酢酸エチルで分配した。水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(4
R)−2,2−ジメチル−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]−1,3−ジオキソラ
ン−4−カルボキサミド(0.80g)を得た。水素化アルミニウムリチウム(365mg)のテトラヒドロフラン(30mL)懸濁液に、(4R)−2,2−ジメチル−N−[2
−(ピリジン−2−イル)エチル]−1,3−ジオキソラン−4−カルボキサミド(0.8
0g)のテトラヒドロフラン(12.8mL)溶液を0度で滴下し、室温にて20時間撹拌した。反応混合物に、水(0.366mL)、水酸化ナトリウム水溶液(15%、0.366mL)および水(0.366mL)を順次加え、クエンチした。この混合物を室温にて21時間撹拌し、セライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、 [((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル][
2−(ピリジン−2−イル)エチル]アミン(0.275g)を得た。生成物(273mg
)のジクロロメタン(5.78mL)溶液に、トリエチルアミン(351mg)およびトリフルオロ酢酸無水物(364mg)を0度で順次加えた。この混合物を室温にて36時間撹拌した。反応混合物にメタノール(1mL)を加え、1時間撹拌した。この混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N− [((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル]−2,2,2−トリフルオロ−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]アセトアミド(211mg)を得た。生成物(209mg)のエタノール(6.29mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、944μL)を室温で加え、この混合物を60度で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。粗生成物をジクロロメタンで抽出した。水層をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して、標題化合物(144mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−61−2
対応する原料を用い、参考例2−61−1と同様の方法で参考例2−61−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−62−1
[(2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−メトキシプロピル][2−(ピリジン−2−イル)エチル]アミン
(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシラン(0.500g)のtert−ブチルアルコール(10.2mL)溶液に2−(ピリジン−2−イル)エチルアミン(0.744g)を室温で加え、この混合物を100度で11.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残渣をアセトニトリル(10.2mL)に溶解させた。この溶液に4−ジメチルアミノピリジン(1.488g)および無水酢酸(0.836mL)を加え、室温で3時間撹拌した。この混合物にメタノール(3mL)を加え、さらに0.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、酢酸((2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−{N−[2−(ピリ
ジン−2−イル)エチル]−N−アセチルアミノ}プロパン−2−イル)エステル(0.6
44g)を得た。生成物(0.642g)のエタノール(6.93mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、6.93mL)を室温で加え、この混合物を70度で45.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈し、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。水層をジクロロメタンで一回抽出した。あわせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮し、[(2R)−3−(ベンジルオキシ)−2−ヒドロキシプロピ
ル][2−(ピリジン−2−イル)エチル]アミン(0.500g)を得た。生成物(499
mg)のテトラヒドロフラン(8.71mL)溶液に、0度で水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、84mg)を2回に分けて加え、この混合物を1時間撹拌した。この混合物にヨードメタン(163μL)を滴下し、室温まで昇温し2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加えた。この混合物を酢酸エチル(80mL)および水(10mL)で分配した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(214mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−62−2
対応する原料を用い、参考例2−62−1と同様の方法で参考例2−62−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−63−1
((2R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)[2−(ピリジン−2−イル)エチル]アミン
(2R)−2−(メトキシメチル)オキシラン(0.300g)のtert−ブチルアルコール(12.2mL)溶液に2−(ピリジン−2−イル)エタン−1−アミン(0.624g)を室温で加え、この混合物を100度で14時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残渣をジクロロメタン(17.0mL)に溶解させ、トリエチルアミン(1.90mL)を0度で加えた。次いでこの混合物にトリフルオロ酢酸無水物(1.92mL)を滴下し、室温で3時間撹拌した。この混合物にメタノール(3mL)を加え、さらに30分間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2,2,2−トリフルオロ−N−((2R)−2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]アセトアミド(0.562g)を得た。生成物(0.56g)のエタノール(6.40mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、2.74mL)を室温で加え、この混合物を60度で3.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、水で希釈した。粗生成物をジクロロメタンで抽出した。水層をジクロロメタンで5回抽出した。あわせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下濃縮して、標題化合物(366mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−63−2
対応する原料を用い、参考例2−63−1と同様の方法で参考例2−63−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−64−1
N−((2R)−2−アミノ−3−フェニルプロピル)−N−メチル−2−ニトロベンゼン−1−スルホンアミド塩酸塩
N−((2R)−1−ヒドロキシ−3−フェニルプロパン−2−イル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(503mg)、トリフェニルホスフィン(630mg)、N−メ
チル−2−ニトロベンゼン−1−スルホンアミド(454mg)およびテトラヒドロフラン(5mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、1.1mL)を加え、室温にて1時間撹拌した。反応混合物にn−ヘキサン(5m
L)を加え、30分間撹拌した。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、粗精製物を得た。粗精製物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−1−(N−メチル−2−ニトロベンゼンスルホニルアミノ)−3−フ
ェニルプロパン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(430mg)を得
た。生成物(430mg)に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、5mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテルで希釈し、30分間撹拌した。析出物をろ取し、標題化合物(323mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表46に示した。
参考例2−65−1
(R)−N−[(1R)−1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イ
ル)−2−(ピリジン−2−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
2−メチルピリジン(0.120g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に−78℃でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.46mL)を加え、30分間撹拌した。(R)−N−[(1E)−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.20
0g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を同温で加え、さらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.170g)を高極性ジアステレオマーとして得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表47に示した。
参考例2−65−2〜2−65−3
対応する原料を用い、参考例2−65−1と同様の方法で参考例2−65−2〜2−65−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表47に示した。
参考例2−66−1
(S)−N−[(1S)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(ピリジン−2−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド
2−メチルピリジン(0.215g)のテトラヒドロフラン(3.5mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.83mL)を加え、30分間撹拌した。(S)−N−[(1E)−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0
.360g)のテトラヒドロフラン(7mL)溶液を同温で加え、さらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.200g)を高極性ジアステレオマーとして得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表47に示した。
参考例2−66−2
対応する原料を用い、参考例2−66−1と同様の方法で参考例2−66−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表47に示した。
参考例2−67−1
(R)−N−[(1R)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(ピリジン−2−イル)プロピル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミ

2−エチルピリジン(0.110g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に−78度でn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、0.36mL)を加え、30分間撹拌した。(R)−N−[(1E)−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソ
ラン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.20
0g)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液を同温で加え、さらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.150g)を高極性ジアステレオマーとして得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表48に示した。
参考例2−67−2
対応する原料を用い、参考例2−67−1と同様の方法で参考例2−67−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表48に示した。
参考例2−68−1
(R)−N−[(1R)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イ
ル)−2−メトキシ−2−(ピリジン−2−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−ス
ルフィンアミド
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)ピリジン(0.669g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(2.6mol/L、1.07mL)を加え、30分間撹拌した。 (R)−N−[(1E)−((
4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチリデン]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.467g)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液を同温で加え、さらに30分間撹拌した。反応混合物を室温に昇温した後、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(R)−N−[(1S)−2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−((4S)−2,2−ジメ
チル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(ピリジン−2−イル)エチル]−2−メ
チルプロパン−2−スルフィンアミドのジアステレオマー混合物(0.554g)を低極性生成物として得た。生成物(0.277g)をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解した。この混合物に、氷冷下でフッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、0.6mL)を加えて30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、(R)−N−[(1R)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2
−ヒドロキシ−2−(ピリジン−2−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィ
ンアミド(0.119g)を高極性ジアステレオマーとして得た。生成物(0.030g)のN,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液に氷冷下水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、0.003g)を加え30分間撹拌後、ヨ−ドメタン(0.049g)を加え室温で終夜撹拌した。反応混合物に氷を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー((溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製し、標題化合物(0.021g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表48に示した。
参考例2−69−1
(2S,3R)−3−アミノ−1−メトキシ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール塩酸塩
N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチ
ルエステル(1.90g)、p−トルエンスルホン酸一水和物(71mg)、2,2−ジ
メトキシプロパン(3.88g)、トルエン(10mL)の混合物を80度で8時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、この飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得た残渣のテトラヒドロフラン(10mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、4.47mL)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4R,5S)−5−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(1H−ピラゾール−1−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.98g)を得た。生成物(160mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液にヨードメタン(110mg)、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン,35mg)を0度で順次加え、室温で2時間撹拌した。この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4R,5S)−5−(メトキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(1H−
ピラゾール−1−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブ
チルエステル(150mg)を得た。生成物(150mg)のメタノール(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を室温で加え、同温で1時間撹拌した。この反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(100mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表48に示した。
参考例2−70−1
(2S,3R)−3−アミノ−1−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール塩酸塩
(4R,5S)−5−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(1H−ピラゾール
−1−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステ
ル(580mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(567mg)、ペルフルオロブタンスルホニルフルオリド(
1.13g)を0度で加え、室温で12時間撹拌した。この反応混合物に水、ジクロロメタンを加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、(4R,5S)−5−(フルオロメ
チル)−2,2−ジメチル−4−(1H−ピラゾール−1−イルメチル)−1,3−オキサ
ゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(240mg)を得た。生成物(40mg)のメタノール(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を室温で加え、同温で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下濃縮し、標題化合物(27mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表48に示した。
参考例2−71−1
(2R,3S)−4−フルオロ−3−メトキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン
−2−アミン塩酸塩
(2S,3R)−3−アミノ−1−フルオロ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−オール塩酸塩(133mg)のメタノール(1mL)溶液に、室温下トリエチルアミン(194mg)、二炭酸ジ−tert−ブチル(140mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R,3S)−4−フルオロ−
3−ヒドロキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸t
ert−ブチルエステル(170mg)を得た。生成物(170mg)、テトラヒドロフラン(1mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)、ヨードメタン(97mg)の混合物に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン,30mg)を0度で加え、同温で5時間撹拌した。この反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)にて精製し、N−[(2R,3S)−4−フルオロ−3−メト
キシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブ
チルエステル(150mg)を得た。生成物(150mg)のメタノール(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を室温で加え、同温で1時間撹拌した。この反応混合物を減圧下濃縮し、標題化合物(90mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表48に示した。
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実施例1−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.35g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.23g)、(3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2
−イル)ブタン−1−オール塩酸塩(0.28g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(0.75g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.29g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ
た。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、アミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.18g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表49に示した。
実施例1−2〜1−204、1−208〜1−209、1−212〜1−246、43−26
対応する原料を用い、実施例1−1と同様の方法で実施例1−2〜1−204、1−208〜1−209、1−212〜1−246、43−26を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表49〜表84、表118に示した。
実施例2−1
2−(4−エチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸と2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−2H−ピラゾール−3−イル)安息香酸の混合物(480mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(220mg)、2−(ピリジン−2−イル)エチルアミン(351mg)およびトリエチルアミン(436mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)に溶解した。この混合物に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(551mg)を室温で加え、終夜撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドと2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドの混合物(453mg)を得た。生成物(50mg)のテトラヒドロフラン(2mL)混合液に10%パラジウム炭素(50%wet,10mg)を加えた。この混合物を水素雰囲気下室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をエタノール(1mL)に溶解し、塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、2mL)を加えた。この混合物を60度で5時間撹拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注いだ。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄後、減圧下濃縮して標題化合物(42mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表85に示した。
実施例3−1
2−(4−ホルミル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドと2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−4−ビニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドの混合物(100mg)とN−メチルモルホリン−N−オキシド水溶液(4.8mol/L、0.071mL)をテトラヒドロフラン(2mL)と水(0.5mL)の混合物に加えた。この混合物に四酸化オスミウムtert−ブチルアルコール溶液(0.1mol/L、0.012mL)を加え、室温で終夜撹拌した。この混合物に過ヨウ素酸ナトリウム(146mg)を加え、室温で終夜撹拌した。この混合物をセライトパッドに通し、不溶物を酢酸エチルで洗浄した。濾液を飽和食塩水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、2−(4−ホルミル−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エ
チル]ベンズアミドと2−(4−ホルミル−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドの混合物(30mg)を得た。生成物(30mg)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解した。この混合物に塩酸(6mol/L、1mL)を加え、50度で3時間撹拌した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(11mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表85に示した。
実施例4−1
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]−3−トリフルオロメトキシベンズアミド
3−(2−ブロモ−6−トリフルオロメトキシフェニル)−5−フェニル−1H−ピラゾール(100mg)のジメチルスルホキシド(4mL)溶液に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(22mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(169mg)および2−(ピリジン−2−イル)エチルアミン(191mg)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(12mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で5時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に水を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(43mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表86に示した。
実施例4−2〜4−11、5−4〜5−7
対応する原料を用い、実施例4−1と同様の方法で実施例4−2〜4−11、5−4〜5−7を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表86〜表88に示した。
実施例5−1
2−[5−(3−ホルミルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−{5−[3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−3
−イル}−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(0.202g)のテト
ラヒドロフラン(1.5mL)溶液に塩酸(1mol/L、3mL)を加え,60度で一晩撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.134g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表88に示した。
実施例5−2〜5−3
対応する原料を用い、実施例5−1と同様の方法で実施例5−2〜5−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表88に示した。
実施例6−1
2−{5−[3−(ヒドロキシメチル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−イル}−N−[2
−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−[5−(3−ホルミルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(0.112g)のメタノール(3mL)溶液に氷冷下で水素化ホウ素ナトリウム(0.016g)を加え、室温において1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。
有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.114g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表89に示した。
実施例6−2〜6−3
対応する原料を用い、実施例6−1と同様の方法で実施例6−2〜6−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表89に示した。
実施例7−1
2−[5−(2−アセチルアミノフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−[5−(2−アミノフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(40mg)とトリエチルアミン(21mg)のジクロロメタン(2mL)混合液に、無水酢酸(12mg)を室温で加えた。この混合物を終夜撹拌し、水で希釈した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄して減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)とアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(31mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表89に示した。
実施例7−2〜7−3
対応する原料を用い、実施例7−1と同様の方法で実施例7−2〜7−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表89に示した。
実施例8−1
2−[5−(2−メタンスルホニルアミノフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−[5−(2−アミノフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(44mg)とトリエチルアミン(23mg)のジクロロメタン(2mL)混合液に、メタンスルホニルクロリド(15mg)を室温で加えた。この混合物を室温で終夜撹拌し、水で希釈した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄して減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(18mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表89に示した。
実施例9−1
(S)−3−フェニル−2−[2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾ
イルアミノ]プロピオン酸
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(0.50g)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)懸濁液に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.44g)、(2S)−2−アミノ−3−フェニルプロピオン酸ベンジルエステルp−ト
ルエンスルホン酸塩(0.97g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.73g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.54g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(S)−3−フェニル−2−[2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸ベンジルエステル(0.95g)を得た
。生成物(0.95g)のテトラヒドロフラン(6mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%wet、0.1g)を室温で加え、水素雰囲気下2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して、標題化合物(0.80g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表90に示した。
実施例9−2
対応する原料を用い、実施例9−1と同様の方法で実施例9−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表90に示した。
実施例10−1
N−((S)−1−ジメチルカルバモイル−2−フェニルエチル)−2−(5−フェニル−1
H−ピラゾール−3−イル)ベンズアミド
(S)−3−フェニル−2−[2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾ
イルアミノ]プロピオン酸(0.06g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸
濁液に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.034g)、ジメチルアミンテトラヒドロフラン溶液(2mol/L、0.36mL)および1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.042g)を加え、室温で終夜撹拌
した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、アミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、標題化合物(0.015g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表90に示した。
実施例10−2〜10−3
対応する原料を用い、実施例10−1と同様の方法で実施例10−2〜10−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表90に示した。
実施例11−1
3−ベンジルオキシ−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
3−(2−ベンジルオキシ−6−ブロモフェニル)−1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾールと3−(2−ベンジルオキシ−6−ブロモフェニル)−2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾールの混合物(1.63g)をジメチルスルホキシド(20mL)に溶解した。この混合物に1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(302mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.41g)および2−(ピリジン−2−イル)エチルアミン(1.33g)を加えてアルゴンで置換した。この混合物に酢酸パラジウム(II)(164mg)を加えて一酸化炭素雰囲気下110度で5時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通し、濾液に水を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水で洗浄後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、3−ベンジルオキシ−2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドと3−ベンジルオキシ−2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドの混合物(1.13g)を得た。この混合物(50mg)をエタノール(1mL)に溶解した。この溶液に塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、2mL)を加え、60度で2時間撹拌した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(44mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表90に示した。
実施例12−1
(2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−3−{N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}フェノキシ)酢酸エチルエステル
3−ヒドロキシ−2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(200mg)をN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)に溶解した。この混合物に炭酸カリウム(193mg)およびブロモ酢酸エチル(117mg)を加えて、室温で終夜撹拌した。この混合物を水に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−3−{N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}フェノキシ)酢酸エチルエステル(299mg)を得た。この生成物(204mg)をエタノール(2mL)に溶解した。この溶液に塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、4mL)を加え、60度で4時間撹拌した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して標題化合物(134mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表91に示した。
実施例12−2〜12−4
対応する原料を用い、実施例12−1と同様の方法で実施例12−2〜12−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表91に示した。
実施例13−1
3−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−3−{N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}フェノキシ)酢酸エチルエステル(95mg)をエタノール(2mL)に溶解した。この混合物に水素化ホウ素ナトリウム(21mg)を室温で加え、3時間撹拌した。この混合物に水素化ホウ素ナトリウム(42mg)を加え、終夜撹拌して水で希釈した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、3−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(1−メトキシメチル−5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドと3−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−(2−メトキシメチル−5−フェニル−2H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミドの混合物(58mg)を得た。この混合物(58mg)をエタノール(1mL)に溶解した。この溶液に塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、2mL)を加え、60度で2時間撹拌した。この混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(38mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表91に示した。
実施例14−1
(2S)−3−フェニル−2− [2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]−N−(ピロリジン−3−イル)プロパンアミド
(S)−3−フェニル−2−[2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベン
ゾイルアミノ]プロピオン酸(0.06g)のジクロロメタン(1mL)懸濁液に3−ア
ミノピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.03g)、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン(0.066g)およびT3P(登録商標)酢酸エチル溶液(1.7mol/L、0.17mL)を加え、室温にて1.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、不溶物をろ取し、3−{(2S)−3−フェニル−2− [2−(5−フェニル−
1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]プロピルアミノ}ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。生成物にテトラヒドロフラン(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。この残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣に、酢酸エチル/n−ヘキサンを加え、不溶物をろ取し、標題化合物(0.037g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表91に示した。
実施例14−2
対応する原料を用い、実施例14−1と同様の方法で実施例14−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表91に示した。
実施例15−1
N−[(2S)−1−((3S)−3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−オキソ−3
−フェニルプロパン−2−イル]−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベ
ンズアミド
(S)−3−フェニル−2−[2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]プロピオン酸(0.05g)のメタノール(2mL)溶液に(3S)−ピロリ
ジン−3−オール(0.016g)および4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリ
アジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウム塩化物n−水和物(0.05g)を加え
、室温にて2日間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.05g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表92に示した。
実施例15−2
対応する原料を用い、実施例15−1と同様の方法で実施例15−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表92に示した。
実施例16−1
N−((2R)−1−アミノ−3−フェニルプロパン−2−イル)−2−(5−フェニル−
1H−ピラゾール−3−イル)ベンズアミド
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(0.105g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.092g)、N−((2R)−2−アミノ−3−フェニルプロピル)フタルイミド(0.126g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.154g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.114g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、アミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−1−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)−3−フェニルプロパン−2−イル]−2−(5−フェ
ニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンズアミド(0.10g)を得た。生成物(0.
10g)をメタノール(1mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(0.10g)を加え、加熱還流下2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して得た残渣に水を加え、粗生成
物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.03g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表92に示した。
実施例16−2〜16−11
対応する原料を用い、実施例16−1と同様の方法で実施例16−2〜16−11を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表92〜表93に示した。
実施例17−1
2−[5−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
3−(2−ブロモフェニル)−5−(3,4−ジフルオロフェニル)−1H−ピラゾール(0.200g)の1,4−ジオキサン(3.4mL)溶液にトリエチルアミン(0.091g)、酢酸パラジウム(II)(0.007g)、ビス(アダマンタン−1−イル)(ブ
チル)ホスフィン(0.011g)および2−(2−アミノエチル)ピリジン(0.109
g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて23時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、セライトパッドを通した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.070g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表94に示した。
実施例17−2〜17−11
対応する原料を用い、実施例17−1と同様の方法で実施例17−2〜17−11を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表94〜表95に示した。
実施例18−1
2−[5−(3−アミノフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
N−{3−[3−(2−ブロモフェニル)−1H−ピラゾール−5−イル]フェニル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.352g)の1,4−ジオキサン(5mL)溶液にトリエチルアミン(0.129g)、酢酸パラジウム(II)(0.010g)、ビス(アダマンタン−1−イル)(ブチル)ホスフィン(0.015g)および2−(2−アミノ
エチル)ピリジン(0.156g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて19時間
撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、セライトパッドに通した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−{3−[3−(2−{[2−(ピリジン−2−イル)エチル]カルバモイル}フ
ェニル)−1H−ピラゾール−5−イル]フェニル}カルバミン酸tert−ブチルエステ
ル(0.094g)を得た。生成物(0.094g)の酢酸エチル(2mL)溶液に塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.053g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表95に示した。
実施例18−2
対応する原料を用い、実施例18−1と同様の方法で実施例18−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表95に示した。
実施例19−1
2−[5−(4−フルオロ−2−ヒドロキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンズアミ

2−[5−(4−フルオロ−2−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンズアミド(0.041g)のジクロロメタン(1mL)溶液に氷冷下三臭化ホウ素ジクロロメタン溶液(1mol/L、0.46mL)を加え、同温において2時間、室温で一晩撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.017g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表96に示した。
実施例19−2〜19−8
対応する原料を用い、実施例19−1と同様の方法で実施例19−2〜19−8を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表96〜表97に示した。
実施例20−1
N−[2−(4−アミノフェニル)エチル]−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−
イル)ベンズアミド
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(0.05g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.043g)、2−(4−ニトロフェニル)エチルアミン塩酸塩(0.038g)、トリエチルアミン(0.057g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.055g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解させ、10%パラジウム炭素(50%wet、20mg)を加え、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して得た残渣を、アミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.056g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表97に示した。
実施例20−2〜20−3
対応する原料を用い、実施例20−1と同様の方法で実施例20−2〜20−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表97に示した。
実施例21−1
N−[2−(2−カルバモイルフェニル)エチル]−2−(5−フェニル−1H−ピラゾール
−3−イル)ベンズアミド
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(0.05g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.043g)、2−(2−アミノエチル)安息香酸メチルエステル(0.034g)、トリエチルアミン(0.06g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.055g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−{2− [2−(5−フェ
ニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ] エチル}安息香酸メチルエステ
ル(0.063g)を得た。生成物(0.063g)のメタノール(2mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、0.22mL)を加え、60度にて1時間撹拌した
。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(2mol/L)を加え中和した。この混合物
に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.031g)、塩化アンモニウム(0.036g)、トリエチルアミン(0.095g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.039g)を加え、室温で1日間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機
層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.007g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表97に示した。
実施例22−1
N−[2−(3−アミノピリジン−2−イル)エチル]−2−(5−フェニル−1H−ピラゾ
ール−3−イル)ベンズアミド
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(0.011g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.010g)、N−[2−(2−アミノエチル)ピリジン−3−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(0.01g)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.022g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.012g)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣にジクロロメタン(1mL)およびトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.007g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表97に示した。
実施例22−2
対応する原料を用い、実施例22−1と同様の方法で実施例22−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表97に示した。
実施例23−1
3−フルオロ−2−{5−[4−フルオロ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]−1H−ピ
ラゾール−3−イル}−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンズアミド
2−{5−[3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−フルオロフェニル]−1H−
ピラゾール−3−イル}−3−フルオロ安息香酸(0.086g)のN,N−ジメチルホ
ルムアミド(1mL)溶液に(2R)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(0.053g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.53g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.067g)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.12g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、2−{5−[3−(1,3−ジオキソラン−2−イル)−4−フルオロフェニル]−1
H−ピラゾール−3−イル}−3−フルオロ−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリ
ジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンズアミド(0.07g)を得た。生成物(0.070g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に塩酸(2mol/L、3mL)を加え
,60度で一晩撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ,粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロ−3−ホルミルフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンズアミド(0.062g)を得た。生成物(0.062g)のメタノール(1.5mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(0.008g)を氷冷下で加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.057g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表98に示した。
実施例23−2〜23−3
対応する原料を用い、実施例23−1と同様の方法で実施例23−2〜23−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表98に示した。
実施例24−1
(2S)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−2−メチル−3−フェニルプロパンアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピ
ラゾール−3−イル]安息香酸と3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物(0.15g)に
ジクロロメタン(2mL)を加えた。この懸濁液に1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン(0.116g)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にジクロロメタン(2mL)、(S)−2−アミノ−2−メチル−3−フェニルプロパンアミド塩酸塩(0.094g)、トリエチルアミン(0.44g)および4−ジメチルアミノピリジン(10mg)を加え、加熱還流下終夜撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、(2S)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−2−メチル−3
−フェニルプロパンアミドと(2S)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェ
ニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−2−メチル−3−フェニルプロパンアミドの混合物を得た。この混合物にメタノール(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、50度にて4時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.064g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表99に示した。
実施例24−2〜24−7
対応する原料を用い、実施例24−1と同様の方法で実施例24−2〜24−7を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表99に示した。
実施例25−1
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N− (3,4−trans−4−フェニルピロリジン−3−イル)ベンズアミド
N− (3,4−trans−1−ベンジル−4−フェニルピロリジン−3−イル)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(0.12g)のエタノール(2mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%wet、0.05g)を室温で加え、水素雰囲気下60度にて3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、触媒をセライト濾過で除去し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.082g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表100に示した。
実施例26−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.041g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.031g)、4−(ベンジルオキシ)−1−(ピリジ
ン−2−イル)ブタン−2−アミン(0.035g)、N,N−ジイソプロピルエチルア
ミン(0.071g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.040g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[4−(ベンジルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(0.05g)を得た。生成物(0.05g)のトリフルオロ酢酸(0.95mL)溶液に水(0.1mL)とジメチルスルフィド(0.2mL)を加え、室温で3日間撹拌した。反応混合物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.028g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表100に示した。
実施例26−2
対応する原料を用い、実施例26−1と同様の方法で実施例26−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表100に示した。
実施例27−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R,3S)−4−ヒドロキシ−3−メトキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブ
タン−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(40mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に (2R,3S)−4
−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−アミン(56mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(22mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(28mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(68μL)を加え、室温にて14時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−メトキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(47mg)を得た。生成物(47mg)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、150μL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(27mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表101に示した。
実施例27−2〜27−31
対応する原料を用い、実施例27−1と同様の方法で実施例27−2〜27−31を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表101〜表105に示した。
実施例28−1
3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−
3−イル]−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸と3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物(0.112g)にN,N−ジメチルホルムアミド(2.5mL)を加えた。この混合物に(3R)−3−アミノ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−1−オール塩酸塩(0.074g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.057g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.71g)およびトリエチルアミン(0.125g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミドと3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミドの混合物(0.086g)を得た。この混合物(0.086g)に1,4−ジオキサン(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、60度にて2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.047g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表106に示した。
実施例28−2〜28−9
対応する原料を用い、実施例28−1と同様の方法で実施例28−2〜28−9を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表106〜表107に示した。
実施例29−1
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−[2−(ピペリジン−2−イル)
エチル]ベンズアミド塩酸塩
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(0.07g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.061g)、2−(2−アミノエチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.073g)、トリエチルアミン(0.08g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.076g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混合物に水を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−{2− [2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]エチル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た
。生成物のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、2mL)を加え、室温にて4時間撹拌した。反応混合物にジエチルエーテルを加え、析出物をろ取し、標題化合物(0.11g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例29−2
対応する原料を用い、実施例29−1と同様の方法で実施例29−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例30−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[3−ヒドロキシ−2−(ピリジン−2−イル)プロピル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピ
ラゾール−3−イル]安息香酸と3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物(0.07g)に
N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)を加えた。この混合物に、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.046g)、2−{1−アミノ−3−(tert−ブチル
ジメチルシリルオキシ)プロパン−2−イル}ピリジン(0.054g)、N,N−ジイ
ソプロピルエチルアミン(0.11g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプ
ロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.058g)を加え、室温にて終夜撹拌した。反応混
合物に水を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピリジン−2−イル)プロピ
ル}−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドとN−{3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−(ピリジン−2−イル)プロピル}−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフ
ェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドの混合物を得た。この混合物にメタノール(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、50度にて2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.05g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例30−2
対応する原料を用い、実施例30−1と同様の方法で実施例30−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例31−1
N−[(2R,3R)−3,4−ジヒドロキシ−1−(ピリミジン−2−イル)ブタン−2−
イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(38mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に(1R)−1−((4
R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(ピリミジン−2−イル)エチルアミン(31mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(21mg
)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(27mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(33μL)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[(1R)−1−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4
−イル)−2−(ピリミジン−2−イル)エチル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオ
ロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドを得た。生成物のメタノール(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(28mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例32−1
N−[(2R,3S)−3−アミノ−4−ベンジルオキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタ
ン−2−イル] −3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(76mg)、N−[(2S)−3−アミノ−1−ベンジルオキシ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(100mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(62mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(49mg)、トリエチルアミン(75mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)混合物を室温で11.5時間撹拌した。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、ジアステレオマー混合物(138mg)を得た。この混合物を逆相分取液体クロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、N−[(2S,3R)−1−ベンジルオキシ−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}
−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(78mg)およびN−[(2S,3S)−1−ベンジルオキシ−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(25mg)を得た。N−[(2S,3R)−1−ベンジルオキシ−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−4−
(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(72mg)および10%パラジウム炭素(50%wet、40mg)のエタノール(3mL)混合物を水素雰囲気下室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して標題化合物(57mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例32−2
対応する原料を用い、実施例32−1と同様の方法で実施例32−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表108に示した。
実施例33−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.060g)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に(2R)−2−ア
ミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(0.036g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.037g)、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.046g)およびトリエチルアミン(0
.081g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、(2R)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(0.059g)を得た。生成物(0.059g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、臭化メチルマグネシウムジエチルエーテル溶液(3mol/L、1.13mL)を氷冷下で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.037g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表109に示した。
実施例33−2〜33−5
対応する原料を用い、実施例33−1と同様の方法で実施例33−2〜33−5を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表109に示した。
実施例34−1HP、34−1LP
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(2R)−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド(実施例34−1HP)
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(2R)−3−オキソ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド(実施例34−1LP)
3−フルオロ−2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.063g)のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液に(2R)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸メチルエステル(0.047g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.037g)、1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.046g)およびトリエチルアミン(0.
081g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、(2R)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−3−(ピリジン−2−イル)プロピオン酸
メチルエステル(0.068g)を得た。 生成物(0.034g)のテトラヒドロフラ
ン(1mL)溶液に氷冷下、メチルリチウムジエチルエーテル溶液(1.1mol/L、0.32mL)を加え同温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(HP:0.015g、LP:0.004g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表110に示した。
実施例35−1
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−3−メチル−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.022g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に(1R)−1−(5
−メチル−2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)−2−(ピリジン−2−イル)
エチルアミン塩酸塩(0.033g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.013g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.016g)およびトリエチルアミン(0.028g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(1R)−1−(5−メチル−2−フェニル−1,3−ジオキサン−5−イル)−2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド(0.021g)を得た。生成物(0.021g)の酢酸(0.8mL)溶液に、水(0.2mL)を加え70度で12時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.004g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表110に示した。
実施例35−2〜35−5
対応する原料を用い、実施例35−1と同様の方法で実施例35−2〜35−5を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表110に示した。
実施例36−1
3−クロロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド
4−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(0.05g)のテトラヒドロフラン(1mL)懸濁液に、 (2R)−4−
(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン(0.047g)を加え、室温にて3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−4−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ
)−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−3−クロロ−2−[5−(4−フルオ
ロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドを得た。生成物に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、180μL)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.043g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表111に示した。
実施例36−2
対応する原料を用い、実施例36−1と同様の方法で実施例36−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表111に示した。
実施例37−1
(2R)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−3−(ピリジン−2−イル)プロパンアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.047g)のジクロロメタン(1mL)懸濁液に(2R)−2−アミノ−3−(
ピリジン−2−イル)プロパンアミド二塩酸塩(0.038g)、N,N−ジイソプロピ
ルエチルアミン(0.112g)およびT3P(登録商標)N,N−ジメチルホルムアミド溶液(1.6mol/L、0.2mL)を加え、室温にて5日間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣に、酢酸エチル/n−ヘキサンを加え、不溶物をろ取し、標題化合物(0.022g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表111に示した。
実施例37−2〜37−3
対応する原料を用い、実施例37−1と同様の方法で実施例37−2〜37−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表111に示した。
実施例38−1
3−(2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}エチル)安息香酸
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.057g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)溶液に2−(3−
ブロモフェニル)エチルアミン(0.038g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一
水和物(0.035g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.044g)およびトリエチルアミン(0.058g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[2−(3−ブロモフェニル)エチル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H
−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(0.052g)を得た。生成物(0.052g
)のn−プロパノール(1.5mL)懸濁液にN−メチルピロリドン(0.5mL)、トリエチルアミン(0.033g)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.006g)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(0.009g)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて13時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(1mol/L)を加えた。粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−(2−{3−フルオロ−
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}エ
チル)安息香酸プロピルエステル(0.026g)を得た。生成物(0.026g)のメタノール(0.5mL)溶液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、0.5mL)を加え60度で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(2mol/L、0.5mL)を加えた。析出物をろ取し、標題化合物(0.021g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表112に示した。
実施例38−2〜38−3
対応する原料を用い、実施例38−1と同様の方法で実施例38−2〜38−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表112に示した。
実施例39−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−((2R,3S)−3,4−ジヒドロキシ−1−フェニルブタン−2−イル)ベンズアミド
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(0.030g)のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に(2S,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニル−1−ブタノール塩酸塩(0.020g)とトリエチルアミン(0.016g)を加え室温で2時間撹拌した。反応混合物にメタノー
ルを加えた後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.023g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表113に示した。
実施例39−2
対応する原料を用い、実施例39−1と同様の方法で実施例39−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表113に示した。
実施例40−1
(2R)−2−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−2−メチル−3−(ピリジン−2−イル)プロパンアミド
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(11mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)溶液に(2R)−2−アミノ−2−メチル−3−(ピリジン−2−イル)プロパンアミド(7mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(10mg)および4−ジメチルアミノピリジン(1mg)を加え、60度にて7日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(5mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表113に示した。
実施例40−2
対応する原料を用い、実施例40−1と同様の方法で実施例40−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表113に示した。
実施例41−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−((3R)−2H,3H,4H−ピラノ[3,2−b]ピリジン−3−イル)ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−(3−フルオロピリジン−2−イル)−3−ヒドロキシプロパン−2−イ
ル]ベンズアミド(0.074g)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)溶液に氷
冷下でN,N’−ジメチルプロピレン尿素(0.031g)と水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、0.039g)を加え、40度にて18時間撹拌した。反応混合物に水を加えた後、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.045g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表113に示した。
実施例41−2
対応する原料を用い、実施例41−1と同様の方法で実施例41−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表113に示した。
実施例42−1
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(2R)−1−(メチルアミノ)−3−フェニルプロパン−2−イル]ベンズアミド
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ安息香酸(0.05g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液にN−((2R)−2−アミノ−3−フェニルプロピル)−N−メチル−2−ニトロベンゼン−1−スルホンアミド塩酸塩(0.061g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.029g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.03
6g)およびトリエチルアミン(0.064g)を加え、室温で1日間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(2R)−1−(N−メチル−2−ニトロベンゼンスルホニルアミノ)−3−フェニルプロパン−2−イル]ベンズアミド(0.1g)を得た。生成物(0.1g)のアセトニトリル(2mL)溶液に、チオフェノール(0.021g)および炭酸セシウム(0.154g)を加え、室温にて2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.05g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表114に示した。
実施例42−2
対応する原料を用い、実施例42−1と同様の方法で実施例42−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表114に示した。
実施例43−1
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ−N−[(2R,3S)−4−ヒドロキシ−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−
イル]ベンズアミド
2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロ安息香酸(0.03g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)懸濁液に(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン(0.027g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.016g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.02g)およびトリエチルアミン(0.038g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−2−[5−(4−クロロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−3−フルオロベンズアミド(0.035g)を得た。生成物(0.035g)のトリフルオロ酢酸(0.95mL)溶液に水(0.1mL)とジメチルスルフィド(0.2mL)を加え、60度で1日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.02g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表115に示した。
実施例43−2〜43−9、43−11〜43−25、43−27〜43−46
対応する原料を用い、実施例43−1と同様の方法で実施例43−2〜43−9、43−11〜43−25、43−27〜43−46を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表115〜表121に示した。
実施例44−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−[3−(2H−1,2,3,4−テトラゾール−5−イル)ピリジン−2−イル]プロパン−2−イル]ベンズアミド
N−[(2R)−1−(3−シアノピリジン−2−イル)−3−ヒドロキシプロパン−2−
イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(55mg)のN−メチルピロリドン(2mL)溶液にアジ化ナトリウム
(39mg)、塩化アンモニウム(32mg)、塩化リチウム(7mg)を加え、120度で28時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(5mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表122に示した。
実施例44−2
対応する原料を用い、実施例44−1と同様の方法で実施例44−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表122に示した。
実施例45−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]− N−[(2R,3S)−4−ヒドロキシ−3−メチルアミノ−1−(ピリジン−2−イル)ブタ
ン−2−イル] ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(77mg)、N−[(2S)−3−アミノ−1−ベンジルオキシ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−N−メチルカルバミン酸ベンジルエステル(103mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(62mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(49mg)、トリエチルアミン(75mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物にジクロロメタンを加え、水で2回洗浄した。有機層を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、ジアステレオマー混合物を得た。この混合物を逆相分取液体クロマトグラフィー(CapcellPakC18 UG80、溶出溶媒:アセトニトリル/水)で精製し、N−[(2S,3R)−1−ベンジルオキシ−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−N−メチルカルバミン酸ベンジルエステル(83mg)およびN−[(2S,3S)−1−ベンジルオキシ−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−N−メチルカルバミン酸ベンジルエステル(25mg)を得た。N−[(2S,3R)−1−ベンジルオキシ−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−N−メチルカルバミン酸ベンジルエステル(83mg)および10%パラジウム炭素(50%wet、50mg)のエタノール(2mL)混合物を水素雰囲気下室温で4時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮してN−[(2R,3S)−4−ベンジルオキシ−3−メチル
アミノ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル] −3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(61mg)を得た。
生成物(61mg)、水(0.2mL)、ジメチルスルフィド(0.4mL)のトリフルオロ酢酸(1.9mL)混合物を60度で34時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、pHを7に調製した。この混合物に酢酸エチルを加え、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(37mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表122に示した。
実施例45−2〜45−3、43−10
対応する原料を用い、実施例45−1と同様の方法で実施例45−2〜45−3、43−10を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表122および表116に示した。
実施例46−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−(4−メチルピリミジン−2−イル)ブタン
−2−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−3−ヒドロキシ−3−メチル−1−(6−メチル−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ブタン−2−イル]ベンズアミド(20mg)のトルエン(1mL)溶液に2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(19mg)を加え、80度で30分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、アミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(4mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表122に示した。
実施例47−1
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]−N
−[(1R)−1−((4S)−2−オキソ−1,3−オキサゾリジン−4−イル)−2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
N−[(2R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ −1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル] −3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(13mg)のテトラヒドロフラン(2mL)溶液に、カルボニ
ルジイミダゾール(9mg)を加え、室温で1.5時間撹拌した。この混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(13mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表123に示した。
実施例47−2〜47−3
対応する原料を用い、実施例47−1と同様の方法で実施例47−2〜47−3を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表123に示した。
実施例48−1
N−[(2R,3S)−3−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)
ブタン−2−イル] −3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
N−[(2R,3S)−3−アミノ−4−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン
−2−イル] −3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル) −1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(29mg)、35%ホルムアルデヒド水溶液(0.106mL
)のテトラヒドロフラン(0.5mL)混合液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(46mg)を室温で加え、この混合物を15分間撹拌した。反応混合物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(23mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表123に示した。
実施例48−2
対応する原料を用い、実施例48−1と同様の方法で実施例48−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表123に示した。
実施例49−1
N−[(2S,3S)−1,1−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−3−メトキシ−1−(ピリジ
ン−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−
1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピ
ラゾール−3−イル]安息香酸と3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香酸の混合物(0.052g)に
ジクロロメタン(1mL)を加えた。混合物に氷冷下で1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン(0.034g)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)
−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルクロリドと3−フルオロ−2−[5−(4−フ
ルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルクロリドの混合物を得た。(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1,1−ジフルオロ−3−メトキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−アミン(0.041g)、トリエチルアミン(0.038g)、4−ジメチルアミノピリジン(0.003g)およびジクロロメタン(1mL)の混合液に3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルクロリドと3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイルクロリドのジクロロメタン(1mL)混合液を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加えた後、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1,1−ジフルオロ−3−メ
トキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−
フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドとN−[(2S,3S)−4−(ベンジルオキシ)−1,1−ジフルオロ−3−メトキシ−1
−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフ
ェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドの混合物(0.064g)を得た。生成物(0.064g)のトリフルオロ酢酸(0.95mL)溶液に水(0.1mL)およびジメチルスルフィド(0.2mL)を加え60度で終夜撹拌した。反応混合物をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.015g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表123に示した。
実施例50−1
N−[(2R)−3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾ
ール−3−イル]ベンズアミド
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(35mg)のテトラヒドロフラン(0.5mL)懸濁液に(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−アミン(35mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(16mg)を加え、85度にて20時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣にトリフルオロ酢酸(0.95mL)、水(0.1mL)およびジメチルスルフィド(0.2mL)を加え、85度で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(30mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表124に示した。
実施例50−2〜50−11
対応する原料を用い、実施例50−1と同様の方法で実施例50−2〜50−11を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表124〜表125に示した
実施例50−12
N−[(2R)−3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)
−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(48mg)のシクロペンチルメチルエーテル(1mL)懸濁液に(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール
−2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩(54mg)およびN,N−ジイソプロピルエチ
ルアミン(66mg)を加え、80度にて2日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、この混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、N−[(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(48mg)を得た。生成物(48mg)にトリフルオロ酢酸(1mL)、水(0.1mL)およびジメチルスルフィド(0.2mL)を加え、60度で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(13mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表125に示した。
実施例51−1
2−{5−[4−(1,3−ジオキソラン−2−イル)フェニル]−1H−ピラゾール−3−
イル}−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]ベンズアミド
2−(4−エチニルフェニル)−1,3−ジオキソラン(0.209g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に−78度にてn−ブチルリチウムn−ヘキサン溶液(1.6mol/L、0.75mL)を加え、0度まで昇温した。この混合物にN−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]フタルイミド(0.252g)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)を加え、10分間撹拌した。反応混合物に水を加え、減圧下濃縮した。この残渣にエタノール(5mL)とヒドラジン(0.192g)を加え60度で3時間撹拌した。反応混合物を冷却した後、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下濃縮し、残渣に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.038g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表126に示した。
実施例52−1
N−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイル}−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]グリシン
(N−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンゾイル}−N−[2−(ピリジン−2−イル)エチル]グリシンメチルエステル(58mg)のテトラヒドロフラン(1mL)、メタノール(1mL)、水(0.3mL)混合液に水酸化リチウム一水和物(15mg)を加え、40度で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、塩酸(1mol/L)を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濾過した。濾液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(39mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表126に示した。
実施例52−2
対応する原料を用い、実施例52−1と同様の方法で実施例52−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表126に示した。
実施例53−1
2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−
ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンゼン−1,3−ジカル
ボキサミド
3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−1H−ピラ
ゾール−3−イル]ベンズアミドと3−ブロモ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミドの混合物(5mg)のn
−プロパノール(2mL)懸濁液にN−メチルピロリドン(0.5mL)、トリエチルアミン(5mg)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(2mg)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン付加物(2mg)を加え、一酸化炭素雰囲気下、100度にて5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、3−カルバモイル−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1−(メトキシメチル)−
1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸プロピルエステルと3−カルバモイル−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安息香
酸プロピルエステルの混合物(5mg)を得た。この混合物(5mg)にメタノール(1mL)および水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、100μL)を加え、60度にて1.5時間撹拌した。反応混合物に塩酸(2mol/L)を加え酸性とし、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し、3−カルバモイル−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1
−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸と3−カルバモイル−2−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]安
息香酸の混合物(4.5mg)を得た。この混合物(4.5mg)にN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)、(2R)−2−アミノ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−1−オール(3mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(3mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(4mg)およびトリエチルアミン(7mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、2−[5−(4−フルオロフェニル)−1
−(メトキシメチル)−1H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンゼン−1,3−ジカルボキサミドと2
−[5−(4−フルオロフェニル)−2−(メトキシメチル)−2H−ピラゾール−3−イル]−N−[(2R)−1−ヒドロキシ−3−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]ベンゼン−1,3−ジカルボキサミドの混合物を得た。この混合物にテトラヒドロフラン(1mL)および塩化水素酢酸エチル溶液(4mol/L、1mL)を加え50度にて1時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.5mg)を得た。構造式および精製条件を表126に示した。
実施例54−1
N−[(2S)−1,3−ジヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズ
アミド
(R)−N−[(2S)−1,3−ジ(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−1−(ピリジン−2−イル)プロパン−2−イル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(0.085g)の1,4−ジオキサン(1mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、60度で24時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]安息香酸(0.030g)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(0.019g)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.023g)およびトリエチルアミン(0.040g)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(0.013g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表127に示した。
実施例54−2〜54−20、1−205〜1−207、1−210〜1−211
対応する原料を用い、実施例54−1と同様の方法で実施例54−2〜54−20、1−205〜1−207、1−210〜1−211を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表78〜表79、表127〜表130に示した。
実施例55−1
N−[(2R)−1−(6−アミノピリジン−2−イル)−3−ヒドロキシプロパン−2−イ
ル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]
ベンズアミド
N−[(2R)−1−(6−アジドピリジン−2−イル)−3−ヒドロキシプロパン−2−
イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(36mg)、テトラヒドロフラン(2mL)、水(0.2mL)および
トリフェニルホスフィン(77mg)の混合物を80度にて2日間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(8mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表130に示した。
実施例56−1
N−[(2R)−3,3−ジフルオロ−4−ヒドロキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
3−フルオロ−2−[4−フルオロ−5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール
−3−イル]安息香酸(40mg)、(2R)−4−(ベンジルオキシ)−3,3−ジフルオ
ロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩(44mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(163mg)、T3P(登録商標)酢酸エチル溶液(1.7mol/L、0.15mL)、N−メチルピロリドン(1mL)の混合物を、80度で2日間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製した。生成物のトリフルオロ酢酸(1mL)溶液に、水(0.1mL)およびジメチルスルフィド(0.2mL)を加え60度で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製し、標題化合物(28mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表131に示した。
実施例57−1
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)−N−(ピリジン−2−イルメチル)ベンズアミド
2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)安息香酸(50mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に2−アミノ−2−(ピリジン−2−イル)酢酸エチルエステル塩酸塩(49mg)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(44mg)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(54mg)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(73mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得た残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン)で精製し、2−[2−(5−フェニル−1H−ピラゾール−3−イル)ベンゾイルアミノ]−2−(ピリ
ジン−2−イル)酢酸エチルエステル(29mg)を得た。生成物(29mg)のエタノ
ール(1mL)−テトラヒドロフラン(1mL)混合液に水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L、0.05mL)を加え室温で2時間撹拌した。反応混合物に塩酸(2mol/L、0.06mL)、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して、標題化合物(0.021g)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表131に示した。
実施例57−2
対応する原料を用い、実施例57−1と同様の方法で実施例57−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表131に示した。
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参考例2−72−1
対応する原料を用い、参考例2−69−1と同様の方法で参考例2−72−1を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表132に示した。
参考例2−73−1
(2S,3R)−4−ベンジルオキシ−3−フルオロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾ
ール−2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩
(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソラン−4−イル]エタン−1−オール(660mg)のテトラヒドロフラン(10mL
)溶液に1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]-7-ウンデセン(798mg)およびペルフルオロ−1−ブタンスルホニルフルオリド(1.58g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣(228mg)のメタノール(4mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(2R,3
S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロブタン−1,2−ジオール(156mg)を
得た。生成物(156mg)のピリジン(2mL)溶液にp−トルエンスルホニルクロライド(153mg)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物にp−トルエンスルホニルクロライド(200mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に
水を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(2R,3S)−1−(ベンジル
オキシ)−3−フルオロ−4−[(4−メチルベンゼンスルホニル)オキシ]ブタン−2−オ
ール(305mg)を得た。生成物(305mg)、メタノール(1mL)、テトラヒドロフラン(1mL)および28%アンモニア水(2mL)の混合物を室温で20時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(271mg)およびトリエチルアミン(252mg)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−2−ヒドロキシブタン−1
−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(101mg)を得た。生成物(101
mg)のジクロロメタン(3mL)溶液に、トリエチルアミン(65mg)およびメタンスルホニルクロライド(48mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、炭酸セシウム(315mg)および1,2,3−トリアゾール(33mg)を室温で加え、70度で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2S,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−
2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(37mg)を得た。生成物(37m
g)、メタノール(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.5mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、標題化合物(30mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表132に示した。
参考例2−74−1
(2R,3S)−3−フルオロ−4−メトキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−
2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩と(2R,3R)−3−フルオロ−4−メトキシ−1
−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−アミン塩酸塩の混合物
(1S)−2−(ベンジルオキシ)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソラン−4−イル]エタン−1−オール(5.0g)のテトラヒドロフラン(30mL)
溶液に1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(6.03g)およびペル
フルオロ−1−ブタンスルホニルフルオリド(12.0g)を0度で加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣のメタノール(15mL)溶液に塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、5mL)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(2S,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロブタン−1,2−ジオール(1.4g)を得た。生成物(1.4g)のトルエン(10mL)溶液にトリフェニルホスフィン(2.57g)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、4.5mL)を室温で加え、80度で15時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(2S)−2−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)
−1−フルオロエチル]オキシラン(550mg)を得た。生成物(670mg)、メタ
ノール(4mL)および28%アンモニア水(20mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(745mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2S,3R)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−2−
ヒドロキシブタン−1−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(940mg)を
得た。生成物(940mg)のジクロロメタン(5mL)溶液に、トリエチルアミン(607mg)およびメタンスルホニルクロライド(447mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に、炭酸セシウム(2.9g)および1,2,3−トリアゾール(311mg)を室温で加え、70度で12時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(ベンジルオキシ)−3−フルオロ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(400mg)を得た。生成物(400mg)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に20%水酸化パラジウム炭素(50%wet、100mg)を加え、水素雰囲気下室温で4時間撹拌した。反応混合物をセライトパットに通した後、濾液を減圧下濃縮した。残渣、テトラヒドロフラン(3mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.3mL)およびヨードメタン(190mg)の混合物に、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、43mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を
加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製した。生成物(220mg)、メタノール(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(170mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表132に示した。
参考例2−75−1
N−[(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(1H−ピラゾール−1−イル)
ブタン−1−イル]フタルイミド
(1S)−2−アミノ−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル]エタン−1−オール(1.0g)のジクロロメタン(10mL)溶液に、トリエチ
ルアミン(1.26g)およびクロロギ酸ベンジル(1.06g)を0度で加え、室温で13時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のジクロロメタン(10mL)溶液にトリエチルアミン(1.26g)およびメタンスルホニルクロリド(853mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に炭酸セシウム(6.06g)およびピラゾール(634mg)を加え、70度で16時間撹拌した。反応混合物に炭酸セシウム(3.0g)およびピラゾール(300mg)を加え、80度で2時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去し得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−{(1R)−1−[(4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオ
キソラン−4−イル]−2−(1H−ピラゾール−1−イル)エチル}カルバミン酸ベンジ
ルエステル(890mg)を得た。生成物(890mg)、メタノール(1mL)、水(0.3mL)およびトリフルオロ酢酸(294mg)の混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をトルエンで2回共沸した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液にイミダゾール(440mg)を加え、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(1.06g)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ
−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル
(650mg)を得た。生成物(650mg)のトルエン(5mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(23mg)および2,2−ジメトキシプロパン(1.25g)を
加え、85度で14時間撹拌した。反応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、1.43mL)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5S)−5−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(1H−ピラゾール−1−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸ベンジルエステル(330mg)を得た。生成物(330mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、フタルイミド(281mg)、トリフェニルホスフィン(501mg)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、0.87mL)を加え、室温で20時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5R)−5−[(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−4−(1H−ピラゾール−1−イルメ
チル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸ベンジルエステル(500mg)を得
た。生成物(290mg)、メタノール(2mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣にメタノール(2mL)および10%パラジウム炭素(50%wet、20mg)を加え、水素雰囲気下室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して、標題化合物(180mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表132に示した。
参考例2−76−1
N−[(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−1−イル]アセトアミド
(1S)−2−アミノ−1−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル]エタン−1−オール(3.3g)のジクロロメタン(30mL)溶液に、N,N−
ジイソプロピルエチルアミン(6.3g)およびクロロギ酸ベンジル(5.06g)を0度で加え、室温で13時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−{(2S)−2−[(4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−2−ヒドロキシエチル}カルバミン酸ベンジルエステル(4.1g)を得た。生成物(2.0g)のジクロロメタン(10mL)溶液にトリエチルアミン(1.37g)およびメタンスルホニルクロリド(930mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)溶液に炭酸セシウム(6.62g)および1,2,3−トリアゾール(702mg)を加え、70度で6時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去して得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−{(1R)−1−[(4S)−2,2−
ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル]−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)エチル}カルバミン酸ベンジルエステル(800mg)を得た。生成物(80
0mg)、メタノール(5mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、3mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をトルエンで2回共沸した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液にイミダゾール(393mg)およびtert−ブチルジフェニルクロロシラン(952mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル(1.0g)を得た。生成物(1.0g)のトルエン(5mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(35mg)および2,2−ジメトキシプロパン(1.91g)を加え、85度で3時間撹拌した。反
応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、2.2mL)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5S)−5−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(2H−1,
2,3−トリアゾール−2−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸ベ
ンジルエステル(470mg)を得た。生成物(470mg)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に、フタルイミド(399mg)、トリフェニルホスフィン(711mg)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、1.23mL)を加え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5
R)−5−[(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イルメチル)−
1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸ベンジルエステル(620mg)を得た。生成物(620mg)、エタノール(3mL)およびヒドラジン一水和物(680mg)の混合物を80度で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5R)−5−(アミノメチ
ル)−2,2−ジメチル−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イルメチル)−1
,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸ベンジルエステル(430mg)を得た。生成物(430mg)、メタノール(2mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、2mL)の混合物を室温で12時間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、N−[(2R,3R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(420mg)を得た。生成物(200mg)、テトラヒドロフラン(3mL)、トリエチルアミン(178mg)および無水酢酸(120mg)の混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去した。残渣のメタノール(2mL)溶液に、10%パラジウム炭素(50%wet、50mg)を加え、水素雰囲気下室温で2時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮して、標題化合物(110mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表132に示した。
参考例2−76−2
対応する原料を用い、参考例2−76−1と同様の方法で参考例2−76−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表132に示した。
参考例2−77−1
(5R)−5−[(1R)−1−アミノ−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)
エチル]−1,3−オキサゾリジン−2−オン
N−[(2R,3R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸ベンジルエステル塩酸塩(320mg)、トリエチルアミン(284mg)、カルボニルジイミダゾール(303mg)およびテトラヒドロフラン(3mL)の混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のメタノール(2mL)溶液に10%パラジウム炭素(50%wet、50mg)を加え、水素雰囲気下室温で5時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドに通した。濾液を減圧下濃縮し、標題化合物(160mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表133に示した。
参考例2−77−2
対応する原料を用い、参考例2−77−1と同様の方法で参考例2−77−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表133に示した。
参考例2−78−1
(2S,3R)−3−アミノ−1−メトキシ−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2
−イル)ブタン−2−オール塩酸塩
N−[(2S)−2−((4R)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−ヒドロキシエチル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(850mg)のジクロロメタン(5mL)溶液に、トリエチルアミン(660mg)およびメタンスルホニルクロリド(485mg)を0度で加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物をジクロロメタンで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に炭酸セシウム(3.18g)および1,2,3−トリアゾール(337mg)を加え、70度で4時間撹拌した。反応混合物に水を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(1R)−1−((4S)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)−2−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−
イル)エチル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(500mg)を得た。生成物(
500mg)、メタノール(3mL)、水(1mL)およびトリフルオロ酢酸(182mg)の混合物を室温で2日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をトルエンで2回共沸した。残渣のN,N−ジメチルホルムアミド(3mL)溶液にイミダゾール(272mg)を加え、tert−ブチルジフェニルクロロシラン(660mg)を0度で加え、同温で3時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(610mg)を得た。生成物(610mg)のトルエン(5mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(23mg)および2,2−ジメトキシプロパン(1.25g)を室温で加え、80度で3
日間撹拌した。反応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、1.4mL)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5S)−5−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(240mg)を得た。生成物(240mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(1mL)溶液に、ヨードメタン(164mg)を加え、水素化ナトリウム(60%オイルディスパージョン、55mg)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチ
ルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)にて精製して、(4R,5S)−5−(メトキシメチル)−2,2−ジメチル−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(220mg)を得た。生成物(220mg)、メタノール(1mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、1mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮して、標題化合物(100mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表133に示した。
参考例2−79−1
N−[(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(ピリジン−2−イル)ブタン−
1−イル]フタルイミド
N−[(2R,3S)−3,4−ジヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−2−
イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(140mg)のN,N−ジメチルホルム
アミド(2mL)溶液にイミダゾール(44mg)およびtert−ブチルジフェニルクロロシラン(163mg)を0度で加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、
粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3S)−4−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)−3−ヒドロキシ−1−(ピリジン−2−イル)ブタン−
2−イル]カルバミン酸tert−ブチルエステル(277mg)を得た。生成物(13
0mg)のトルエン(2mL)溶液に、p−トルエンスルホン酸一水和物(5mg)および2,2−ジメトキシプロパン(260mg)を加え、85度で終夜撹拌した。反応混合
物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5S)−5−[(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)メチル]−2,2−ジメチル−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステルを得た。生成物のテトラヒドロフラン(1mL)溶液に、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムテトラヒドロフラン溶液(1mol/L、0.42mL)を0度で加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下留去した。残渣にテトラヒドロフラン(1mL)、フタルイミド(53mg)、トリフェニルホスフィン(95mg)およびアゾジカルボン酸ジエチルエステルトルエン溶液(2.2mol/L、164μL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、(4R,5R)−5−[(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)メチル]−2,2−ジメチル−4−(ピリジン−2−イルメチル)−1,3−オキサゾリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(40mg)を得た。生成物(40mg)、メタノール(0.5mL)および塩化水素1,4−ジオキサン溶液(4mol/L、0.5mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:メタノール/酢酸エチル)で精製して、標題化合物(22mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表133に示した。
Figure 0006654614
Figure 0006654614
実施例58−1〜58−2
対応する原料を用い、実施例1−1と同様の方法で実施例58−1〜58−2を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表134に示した。
実施例59−1
対応する原料を用い、実施例16−1と同様の方法で実施例59−1を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表134に示した。
実施例60−1
対応する原料を用い、実施例39−1と同様の方法で実施例60−1を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表134に示した。
実施例61−1
対応する原料を用い、実施例43−1と同様の方法で実施例61−1を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表134に示した。
実施例62−1
対応する原料を用い、実施例47−1と同様の方法で実施例62−1を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表135に示した。
実施例63−1
対応する原料を用い、実施例50−1と同様の方法で実施例63−1を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表135に示した。
実施例64−1
N−((2R,3R)−3−{3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピ
ラゾール−3−イル]ベンゾイルアミノ}−2−ヒドロキシ−4−(2H−1,2,3−ト
リアゾール−2−イル)ブタン−1−イル)アセトアミド
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(50mg)、N−[(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−(2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)ブタン−1−イル]アセトアミド(40mg)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(115mg)、T3P(登録商標)酢酸エチル溶液(1.7mol/L、0.2mL)およびN−メチルピロリドン(1mL)の混合物を80度で17時間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し得た残渣を、アミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製した。粗精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、標題化合物(14mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表135に示した。
実施例64−2〜64−4
対応する原料を用い、実施例64−1と同様の方法で実施例64−2〜64−4を合成した。なお、構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表135に示した。
実施例65−1
N−[(2R,3R)−4−アミノ−3−ヒドロキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)
ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド
4−フルオロ−2−(4−フルオロフェニル)−8H−ピラゾロ[5,1−a]イソインドール−8−オン(100mg)、N−[(2R,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4
−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−1−イル]フタルイミド(111mg)、N,
N−ジイソプロピルエチルアミン(230mg)、T3P(登録商標)酢酸エチル溶液(1.7mol/L、0.2mL)およびN−メチルピロリドン(1mL)の混合物を80度で2日間撹拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、粗生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去し得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル)で精製して、N−[(2R,3R)−4−(1,3−ジオキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドール−2−イル)−3−ヒドロキシ−1−(1H−ピラゾール−1−イル)ブタン−2−イル]−3−フルオロ−2−[5−(4−フルオロフェニル)−1
H−ピラゾール−3−イル]ベンズアミド(60mg)を得た。生成物(60mg)のエ
タノール(2mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(177mg)を加え、60度で5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却した後、減圧下濃縮した。残渣をアミノプロピルシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/メタノール)で精製して、標題化合物(23mg)を得た。構造式、スペクトルデータおよび精製条件を表135に示した。
Figure 0006654614
Figure 0006654614
試験例1
Icilin誘発wet−dog shake抑制作用確認試験
試験化合物をジメチルアセトアミド(和光純薬)に溶解し、ジメチルアセトアミドの含量が5%となるよう0.5%メチルセルロース溶液(和光純薬)を添加して溶解液あるいは懸濁液を調製後、雌性SDラットに0.3〜10mg/kg/5mLとなるように経口投与した。1時間後にポリエチレングリコール400(和光純薬)に溶解したIcilin(1mg/kg)を腹腔内投与して、wet−dog shakeを惹起した。Icilin投与5分後から、5分間のwet−dog shakeをカウントした。比較試験として、媒体(ジメチルアセトアミド(和光純薬):0.5%メチルセルロース溶液(和光純薬)=5:95の混合液)を同様に投与し、このときのwet−dog shakeの回数を同様にカウントした。試験化合物のwet−dog shake抑制率として、次式より算出した:[1−(試験化合物投与のwet−dog shakeのカウント/媒体投与のwet−dog shakeのカウント)]×100。結果を表136〜138に示した。
Figure 0006654614
Figure 0006654614
Figure 0006654614
試験例2
酢酸誘発排尿筋過活動膀胱の排尿間隔に対する延長作用確認試験
ウレタン(シグマ)を25%w/vとなるように純水に溶解し、雌性SDラットに1.25g/kgとなるよう皮下投与し麻酔した。このラットの膀胱及び大腿静脈にカテーテルを挿入し、膀胱カテーテルをシリンジポンプと圧トランスデューサーに接続した。圧トランスデューサーを用いて膀胱内圧をモニターすると同時に、0.25%酢酸/生理食塩
水溶液を3.6mL/時で膀胱へ持続注入し、排尿筋過活動を惹起した。静脈カテーテルから試験化合物をジメチルアセトアミドと生理食塩水の混合液(20:80)に溶解した溶液を投与した。試験化合物の排尿間隔延長率(Elongation of micturition interval(%))を次式より算出した:[投与直後3回の排尿間隔の平均値/投与直前3回の排尿間隔
の平均値]×100。投与量及び結果を表139に示した。
Figure 0006654614
表136〜表138に示したように、本発明の化合物は強力なTRPM8阻害作用を示した
。更に、表139に示したように、本発明の化合物は排尿間隔に対する延長作用を有し、排尿筋過活動の抑制に有効であることが判明した。
本発明の医薬組成物は、TRPM8の活性化に起因する疾患もしくは症状の治療または予防
薬、中でも、下部尿路症状(LUTS)、特に、過活動膀胱(OAB)の治療または予防薬として有用である。

Claims (12)

  1. 式(I)で表される化合物又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物:
    Figure 0006654614

    〔式中、
    環Aは、C3−6シクロアルキル、C6−10アリールまたはヘテロ環であり;
    Xは、独立して、CR4aまたは窒素原子であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アミノ、ホルミル、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルキル、ハロC1−6アルキル、シアノ、C1−6アルキルスルホニルアミノ、イミダゾリル、1,3-ジオキソリルまたはモノ(ジ)C1−6アルコキシC1−6アルキルであり;
    は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキルまたはホルミルであり;
    およびR4aは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、ハロC1−6アルキル、ハロC1−6アルコキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルコキシ、シアノ、カルバモイル、C1−6アルコキシカルボニルC1−6アルコキシ、C7−10アラルキルオキシ、C7−10アラルキルオキシC1−6アルコキシまたは1,3-ジオキソリルであり;
    環Bは、C6−10アリールまたはヘテロ環であり;
    は、水素原子、C1−6アルキル、モノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシ(ヒドロキシ)C1−6アルキル、カルボキシC1−6アルキルまたはC1−6アルコキシカルボニルC1−6アルキルであり;
    6aは、水素原子、C(=O)R、C(=O)NR1011、-CR1213
    14または以下の式:
    Figure 0006654614

    ((**)は結合位置を表す)であり;
    7aは、独立して、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキルまたはアミノC1−6アルキルであり;
    7bは、独立して、水素原子、フッ素原子またはC1−6アルキルであるか、RまたはR6aは、環Bと一緒になって6員環またはR7aと一緒になって5員環を形成し;
    6bは、水素原子またはC1−6アルキルであり;
    は、水素原子、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、C1−6アルコキシカルボニル、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、カルバモイル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、カルボキシ、アジド、ハロC1−6アルキルまたはテトラゾリルであり;
    は、ヒドロキシ、C1−6アルキルまたはヒドロキシピロリジニルであり;
    10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子、C1−6アルキル、ヒドロキシC1−6アルキル、モノ(ジ)C1−6アルキルアミノC1−6アルキル、ピロリジニルまたはピペリジニルであり;
    12、R13および R14は、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ、C1−6
    アルキル、NR1516、R1516N-C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、
    モノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキル、カルバモイル、C7−10アラルキルオキシC1−6アルキル、C1−6アルコキシC1−6アルキル、フッ素原子またはフルオロC1−6アルキルであり;
    15は、水素原子、C1−6アルキル、(C1−6アルキル)カルボニルまたはC7−10アラルキルであり;
    16は、水素原子、C1−6アルキルまたはC7−10アラルキルであり;
    17は、水素原子またはC1−6アルキルであり;
    nは、0、1または2である。〕。
  2. 環Aが、C3−6シクロアルキル、C6−10アリール、ピリジル、ベンゾ[1,3]ジオキソリルまたはチエニルであり;
    環Bが、C6−10アリールまたは以下からなる群:ピリジル、ピリミジル、ピペリジニル、モルホリニル、チアゾリル、ピラジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、ピリダジニル、アザインドリジニル、インドリル、イソキノリル、トリアゾリル、テトラゾリルおよびジヒドロピリミジニルから選択されるヘテロ環である、請求項1記載の医薬組成物。
  3. nが、1である、請求項2記載の医薬組成物。
  4. 環Aがフェニルであり;
    Xが、CR4aである、請求項3記載の医薬組成物。
  5. が水素原子である、請求項4記載の医薬組成物。
  6. 6aが、水素原子、C(=O)R、C(=O)NR1011、−CR121314または以下の式:
    Figure 0006654614

    ((**)は結合位置を表す)であり;
    7aが、水素原子、フッ素原子、ヒドロキシ、ヒドロキシC1−6アルキル、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルキルまたはアミノC1−6アルキルであり;
    7bが、水素原子、フッ素原子またはC1−6アルキルであるか;
    6aが、環BまたはR7aと一緒になって以下の式:
    Figure 0006654614

    を形成する((**)は結合位置を表す)、請求項5記載の医薬組成物。
  7. Xが、CHである、請求項6記載の医薬組成物。
  8. およびRが、同時に水素原子ではない、請求項7記載の医薬組成物。
  9. 6b、R7aおよびR7bが、水素原子である、請求項8記載の医薬組成物。
  10. 6aが−CR121314であり;
    12が、ヒドロキシまたはモノ(ジ)ヒドロキシC1−6アルキルである、請求項1〜9記載の何れか一項に記載の医薬組成物。
  11. 以下の化合物からなる群から選択される化合物:
    Figure 0006654614
    Figure 0006654614
    又はその薬理学的に許容される塩を含有する医薬組成物。
  12. 求心性神経の過剰興奮または障害に起因する疾患または症状の治療または予防用である、請求項1〜11の何れか一項に記載の医薬組成物。
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