JP6648512B2 - スピンドル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スピンドル装置に関し、より詳細には、ノズルから噴出する気体の運動エネルギにより回転駆動される複数のタービン翼を備えるスピンドル装置に関する。
従来、複数のタービン翼に向けてノズルから気体を吐出し、噴流の持つ運動エネルギにより回転軸を回転させるようにしたスピンドル装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。例えば、従来のスピンドル装置100は、図8に示すように、略筒状のハウジング101と、ハウジング101に同軸に連結された略筒状の給気用部品103と、ハウジング101及び給気用部品103に挿通された回転軸102と、回転軸102に同心に取り付けられて回転軸102と一体に回転するタービン羽根車108と、回転軸102から径方向に延設されてタービン羽根車108の側面に配置されたフランジ部106と、を備えている。タービン羽根車108の両板面のうち、フランジ部106と対向する側とは反対側の板面108aに複数のタービン翼109が設けられている。
これにより、タービン羽根車108が高速回転すると、タービン翼109にかかる遠心力により、タービン羽根車108には軸方向他方側に向かうモーメント力が負荷されるが、タービン羽根車108のタービン翼109が形成されていない側に配置されたフランジ部106が、タービン羽根車108の変形を抑制している。
特開2013−241839号公報
ところで、図8に示すようなスピンドル装置100では、タービン羽根車108の変形を抑制できるようなフランジ部106を設けると、慣性モーメントが大きくなり、回転特性に悪影響を及ぼす可能性があり、改善が望まれていた。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、遠心力によるタービン羽根車の変形を抑制しつつ、高速回転可能なスピンドル装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 略筒状のハウジングと、前記ハウジングに挿通され、軸受を介して回転自在に支承される回転軸と、前記回転軸と共に一体に回転するタービン羽根車と、前記タービン羽根車のタービン翼に向けて気体を噴出するノズルと、を備えるスピンドル装置であって、
前記タービン羽根車は、
前記回転軸の外周面から径方向外方に設けられた回転基部と、
前記回転基部の軸方向一側面からそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の第1タービン翼と、
前記回転基部の軸方向他側面からそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の第2タービン翼と、
を備えることを特徴とするスピンドル装置。
(2) 前記複数の第1タービン翼と前記複数の第2タービン翼とは、互いに同一形状を有し、且つ、互いに同一の位相間隔で配置されていることを特徴とする(1)に記載のスピンドル装置。
(3) 前記各タービン翼は、円周方向一方に形成される凸面と、円周方向他方に形成される凹面と、をそれぞれ有し、
前記複数の第1タービン翼と前記複数の第2タービン翼とは、軸方向一方から見て、一致、又は所定の位相ずらすことで一致するように構成され、
前記ノズルは、
前記複数の第1タービン翼に前記気体を噴出する第1ノズルと、
前記複数の第2タービン翼に前記気体を噴出する第2ノズルと、
を有し、
前記第1ノズルは、前記第1タービン翼の凹面に向かって指向された少なくとも1つの第1正転ノズルを有し、
前記第2ノズルは、前記第2タービン翼の凹面に向かって指向された少なくとも1つの第2正転ノズルを有し、
前記第1正転ノズル及び前記第2正転ノズルは、互いに異なる給気口に接続されていることを特徴とする(2)に記載のスピンドル装置。
(4) 前記第1タービン翼は、円周方向一方に形成される凸面と、円周方向他方に形成される凹面と、を有し、
前記第2タービン翼は、前記円周方向他方に形成される凸面と、前記円周方向一方に形成される凹面と、を有し、
前記複数の第1タービン翼と前記複数の第2タービン翼とは、軸方向において互いに異なる方向から見て、一致、又は所定の位相ずらすことで一致するように構成され、
前記ノズルは、
前記複数の第1タービン翼に前記気体を噴出する第1ノズルと、
前記複数の第2タービン翼に前記気体を噴出する第2ノズルと、
を有し、
前記第1ノズルは、前記第1タービン翼の凹面に向かって指向された少なくとも1つの第1正転ノズルを有し、
前記第2ノズルは、前記第2タービン翼の凹面に向かって指向された少なくとも1つの第2逆転ノズルを有し、
前記第1正転ノズル及び前記第2逆転ノズルは、互いに異なる給気口に接続されていることを特徴とする(3)に記載のスピンドル装置。
(5) 前記軸受は、前記ハウジングの内周面と前記回転軸の外周面との間に配置されるラジアル軸受と、前記ハウジングの軸方向側面と前記回転基部の軸方向一側面との間、及び前記ハウジングの他の軸方向側面と前記回転基部の軸方向他側面との間に配置される1対のアキシャル軸受と、を備え、
前記ラジアル軸受及び前記1対のアキシャル軸受とは、静圧気体軸受であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のスピンドル装置。
本発明のスピンドル装置によれば、回転軸と共に一体に回転するタービン羽根車は、回転軸の外周面から径方向外方に設けられた回転基部と、回転基部の軸方向一側面からそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の第1タービン翼と、回転基部の軸方向他側面からそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の第2タービン翼と、を備えるので、2つのタービン翼を用いてタービン羽根車の回転性能の自由度を向上することができ、また、タービン羽根車の質量バランスがよく、遠心力によるタービン羽根車の軸方向変形が抑制されて、高速回転が可能となる。
本発明に係る第1実施形態のスピンドル装置の断面図であり、下部は、図3のIII−III線に沿った断面図である。 図1に示すスピンドル装置の他の断面図であり、下部は、図3のIII−III線に沿った断面図である。 図1に示すスピンドル装置の側面図である。 図2のA−A線断面図である。 図2のB−B線断面図である。 本発明に係る第2実施形態のスピンドル装置の図5相当の断面図である。 本発明の変形例に係るタービン羽根車を示す部分断面図である。 従来のスピンドル装置の断面図である。
以下、本発明に係るスピンドル装置の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明においては、図1に示す左側を前側と称し、右側を後側と称する。
(第1実施形態)
図1及び図2に示すように、本実施形態のスピンドル装置10は、エアタービン駆動方式のスピンドル装置であって、前ハウジング12、中間ハウジング13、及び後ハウジング14を有するハウジング11と、ハウジング11に内嵌固定されて回転軸20を回転自在に支承するラジアル軸受15及びアキシャル軸受16と、ラジアル軸受15及びアキシャル軸受16により回転自在に支承される回転軸20と、回転軸20に一体に形成されたタービン羽根車30と、を備える。
前ハウジング12は、一端にフランジ12aを備え、略筒状に形成されている。中間ハウジング13は、フランジ12aと略同じ直径を有するリング状に形成されて、内部にタービン羽根車30を収納可能な空間を備える。後ハウジング14は、フランジ12aと略同じ直径を有する円板状部材であり、スピンドル装置10の後端面を構成する。前ハウジング12、中間ハウジング13、及び後ハウジング14は、前側(左)からこの順で積層されて、ボルト17で一体に固定されている。
ラジアル軸受15及びアキシャル軸受16は、空気などの気体が通過可能な多孔質部材から形成された静圧気体軸受である。ラジアル軸受15は、前ハウジング12の内周面と回転軸20の外周面との間に配置され、回転軸20のラジアル荷重を支持する。一対のアキシャル軸受16は、後ハウジング14の軸方向側面と回転軸20の回転基部21の後側面(軸方向一側面)21aとの間、及び前ハウジング12の軸方向側面と回転軸20の回転基部21の前側面(軸方向他側面)21bとの間に配置されて回転軸20の回転基部21を軸方向から挟持し、回転軸20のアキシャル荷重を支持する。
回転軸20は、中空のパイプ状に形成されており、中間ハウジング13に対応する外周部には、タービン羽根車30が一体に形成されている。また、回転軸20の前端には、塗料を霧状にして噴霧するための塗装用治具であるベルカップ18が一体回転可能に取り付けられている。なお、スピンドル装置10が静電塗装装置用途以外に用いられる場合には、ベルカップ18は不要であり、また回転軸20は中実軸とすることもできる。
図4及び図5も参照して、タービン羽根車30は、回転軸20の外周面から径方向外方に設けられた回転基部21と、回転基部21の後側面21aからそれぞれ軸方向後側に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の後側タービン翼(第1タービン翼)22と、回転基部21の前側面21bからそれぞれ軸方向前側に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の前側タービン翼(第2タービン翼)23と、を備える。
複数の後側タービン翼22と、複数の前側タービン翼23とは、互いに同一形状を有し、且つ、互いに同一の位相間隔で配置されて、タービン羽根車30の回転基部21の外周に沿って環状に並べられている。
後側タービン翼22及び前側タービン翼23は、タービン羽根車30の正回転方向C(円周方向一方)に形成された凸面24、26と、タービン羽根車30の回転方向の逆回転方向D(円周方向他方)に形成された凹面25、27と、をそれぞれ備える。
さらに、複数の後側タービン翼22と複数の前側タービン翼23とは、軸方向一方から見て、一致するように構成されている。即ち、複数の後側タービン翼22と複数の前側タービン翼23とは、鏡面対称となっている。なお、複数の後側タービン翼22と複数の前側タービン翼23とは、軸方向一方から見て、所定の位相ずらすことで一致するように構成されてもよい。
なお、図6(a)に示すように、タービン羽根車30は、回転軸20と別体で形成されて、焼き嵌めなどによって回転軸20と一体に回転するように固定されてもよい。この場合、回転軸20を鋼製とし、タービン羽根車30をアルミ製とするなど、互いに別々の材料によって構成してもよい。また、図6(b)に示すように、回転基部21は、径方向に亘って一様な軸方向厚さであってもよい。
また、前ハウジング12、中間ハウジング13及び後ハウジング14には、静圧気体軸受であるラジアル軸受15及びアキシャル軸受16に軸受用空気を供給し、また排出するための通路、及びタービン羽根車30に作動用の圧縮空気を供給し、また排出するための通路、後側タービン翼22に気体を噴出する第1ノズル、前側タービン翼23に気体を噴出する第2ノズルなどが形成されている。
具体的に、図3に示すように、後ハウジング14には、ラジアル軸受15及びアキシャル軸受16に軸受用空気を供給する軸受用空気供給孔41、後側タービン翼22に圧縮空気を供給する後側タービン空気供給孔42、前側タービン翼23に圧縮空気を供給する前側タービン空気供給孔43、後側タービン翼22にブレーキ用空気を供給するブレーキ用空気供給孔44が、それぞれ軸方向に貫通して形成されている。軸受用空気供給孔41は、径方向内側に分岐して一方のアキシャル軸受16に連通する径方向孔45が形成されている(図2参照)。
また、後ハウジング14には、後側タービン翼22を駆動した後の空気を排出するための略円弧状の4つの第1タービン空気排出穴46、及び前側タービン翼23を駆動した後の空気を排出するための略円弧状の3つの第2タービン空気排出穴47が、軸方向に貫通して形成されている。
更に、後ハウジング14には、タービン羽根車30の回転速度を測定するための回転速度検出孔48が、後側タービン翼22に対応する径方向位置に貫通して設けられている。なお、3つの孔49は、前ハウジング12、中間ハウジング13、及び後ハウジング14を固定するボルト17が螺合するねじ孔である。
図4に示すように、中間ハウジング13の後ハウジング14に対向する後面13aには、それぞれ軸受用空気供給孔41及び前側タービン空気供給孔43に連通する貫通孔51,53が形成されている。また、中間ハウジング13の後面13aには、後側タービン空気供給孔42に連通する凹部52、ブレーキ用空気供給孔44に連通する凹部54、及び、第2タービン空気排出穴47に対応した3つの略円弧状孔56が形成されている。
後側タービン空気供給孔42に連通する凹部52には、円周方向に延びる第1タービン空気分配溝57が連通して形成され、該第1タービン空気分配溝57からは、後側タービン翼22の凹面25に向かって指向された3つの第1正転ノズル58が、周方向に離間して形成されている。また、ブレーキ用空気供給孔44に連通する凹部54には、後側タービン翼22の凸面24に向かって指向された1つの第1逆転ノズル59が形成されている。
なお、3つの第1正転ノズル58及び第1逆転ノズル59は、タービン羽根車30の径方向に対して略垂直な方向に沿って形成されている。
また、本実施形態では、3つの第1正転ノズル58及び第1逆転ノズル59も溝によって形成され、後ハウジング14の側面と共に、ノズル通路を構成する。
図5に示すように、中間ハウジング13の前ハウジング12に対向する前面13bには、貫通孔53に連通し、円周方向に延びる第2タービン空気分配溝67が形成され、該第2タービン空気分配溝67からは、前側タービン翼23の凹面27に向かって指向された3つの第2正転ノズル68が周方向に離間して形成されている。3つの第2正転ノズル68も、タービン羽根車30の径方向に対して略垂直な方向に沿って形成されている。また、3つの第2正転ノズル68も溝によって構成され、前ハウジング12の側面と共に、ノズル通路を構成する。
前ハウジング12には、図2に示すように、軸受用空気供給孔41、及び中間ハウジング13の貫通孔51に連通して軸方向に形成された軸受用空気通路71と、軸受用空気通路71と他方のアキシャル軸受16とを連通させる径方向孔72、及び軸受用空気通路71とラジアル軸受15とを連通させる径方向孔73が形成されている。軸受用空気通路71及び径方向孔72,73と異なる位相には、ラジアル軸受15と外部とを連通する軸受用排気通路74が形成されている。また、前ハウジング12には、中間ハウジング13の3つの略円弧状孔56と前側タービン翼23とを連通させる排気通路75が設けられている(図1参照)。
次に、本実施形態のスピンドル装置10の作用について説明する。
不図示の空気供給源から軸受用空気供給孔41に供給された軸受用空気は、図2に示すように、貫通孔51、径方向孔45,72を介して一対のアキシャル軸受16に供給される。また同時に、軸受用空気は、軸受用空気通路71、及び径方向孔73を介してラジアル軸受15に供給される。
多孔質部材からなるラジアル軸受15の外周面側に供給された軸受用空気は、多孔質部材を通過して回転軸20の外周面に吐出し、静圧気体軸受を構成して回転軸20のラジアル荷重を支持する。また、アキシャル軸受16に供給された軸受用空気は、タービン羽根車30の回転基部21とアキシャル軸受16との間に吐出し、静圧気体軸受を構成して回転軸20のアキシャル荷重を支持する。そして、ラジアル軸受15及びアキシャル軸受16に供給された軸受用空気は、軸受用排気通路74を介して外部に排気される。これにより、回転軸20は、ラジアル軸受15及びアキシャル軸受16に接触することなく、小さな回転抵抗で回転自在に支持される。
一方、不図示の圧縮空気供給源から後側タービン空気供給孔42にタービン駆動用の圧縮空気が供給されると、圧縮空気は、中間ハウジング13の凹部52及び第1タービン空気分配溝57を介して3つの第1正転ノズル58に導かれ、第1正転ノズル58から後側タービン翼22に向けて噴出して、タービン羽根車30を正回転方向Cに回転させる。
また、ブレーキ用空気供給孔44に供給された圧縮空気は、中間ハウジング13の凹部54、及び第1逆転ノズル59を介して後側タービン翼22に向けて、第1正転ノズル58の噴射方向とは逆方向に噴出して、タービン羽根車30を逆回転方向Dに回転させる駆動力を発生させる。
そして、後側タービン翼22を駆動した圧縮空気は、後ハウジング14の4つの第1タービン空気排出穴46から外部に排気される。
前側タービン空気供給孔43に噴出された圧縮空気は、中間ハウジング13の貫通孔53、及び第2タービン空気分配溝67を介して3つの第2正転ノズル68に導かれ、第2正転ノズル68から前側タービン翼23に向けて噴出して、タービン羽根車30を正回転方向Cに回転させる。
そして、前側タービン翼23に噴出された圧縮空気は、排気通路75、中間ハウジング13の略円弧状孔56を介して後ハウジング14の3つの第2タービン空気排出穴47から外部に排気される。
即ち、第1正転ノズル58、第1逆転ノズル59及び第2正転ノズル6は、それぞれ独立した空気供給口から圧縮空気が別々に供給される。
そして、例えば、通常回転時には、第1正転ノズル58から圧縮空気を第1タービン翼22に噴出させてタービン羽根車30を駆動する。そして、大きな加速度や高速回転が必要な場合、或いは、大きな駆動トルクを要する場合には、第1正転ノズル58による第1タービン翼22の駆動に加えて、第2正転ノズル68から圧縮空気を第2タービン翼23に噴出させてタービン羽根車30を更に駆動する。
また、タービン羽根車30を減速させる場合には、第1逆転ノズル59から圧縮空気を第1タービン翼22に逆方向から噴出させることで、タービン羽根車30に減速トルクを作用させて、減速時間を短縮することが可能である。
タービン羽根車30の回転に伴ってタービン羽根車30には、回転速度に比例した遠心力が作用する。しかし、タービン羽根車30は、回転基部21に対して、質量バランスよく、前後対称形に形成されているので、遠心力も均等に作用し、遠心力によるタービン羽根車30の軸方向変形を抑制することができ、これにより高速回転が可能となる。
なお、本実施形態のスピンドル装置10を静電塗装用に用いる場合には、回転軸20の前端にベルカップ18を固定し、高速回転する回転軸20の内部に塗料搬送用チューブを配置して、該塗料搬送用チューブからの塗料を遠心力により霧状にしてベルカップ18から噴霧する。
以上説明したように、本実施形態のスピンドル装置10によれば、回転軸20と共に一体に回転するタービン羽根車30は、回転軸20の外周面から径方向外方に設けられた回転基部21と、回転基部21の後側面21aからそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の後側タービン翼22と、回転基部21の前側面21bからそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の前側タービン翼23と、を備えるので、2つのタービン翼22,23を用いてタービン羽根車30の回転性能の自由度を向上することができ、また、タービン羽根車30の質量バランスがよく、遠心力によるタービン羽根車30の軸方向変形が抑制されて、高速回転が可能となる。
また、複数の後側タービン翼22と複数の前側タービン翼23とは、互いに同一形状を有し、且つ、互いに同一の位相間隔で配置されているので、タービン羽根車30の質量バランスがより確実に向上し、遠心力によるタービン羽根車30の軸方向変形が抑制される。
また、後側タービン翼22と前側タービン翼23とは、軸方向一方から見て、一致、又は所定の位相ずらすことで一致するように構成され、後側タービン翼22に気体を噴出する第1ノズルは、後側タービン翼22の凹面25に向かって指向された3つの第1正転ノズル58を有し、前側タービン翼23に気体を噴出する第2ノズルは、前側タービン翼23の凹面27に向かって指向された3つの第2正転ノズル68を有し、第1正転ノズル58及び第2正転ノズル68は、互いに異なる後側タービン空気供給孔42及び前側タービン空気供給孔43にそれぞれ接続されているので、タービン羽根車30に高い加速性能や大きな駆動トルクが要求されるスピンドル装置10として好適に用いられる。
また、本実施形態のように、第1ノズルが、後側タービン翼22の凸面24に向かって指向された第1逆転ノズル59を有することで、タービン羽根車30の減速性能を向上することができる。
また、回転軸20を回転自在に支承するラジアル軸受15及び1対のアキシャル軸受16は、静圧気体軸受であるので、少ない回転抵抗で回転軸20を回転自在に支承することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態のスピンドル装置10について説明する。本実施形態のスピンドル装置10は、前側タービン翼及び第2ノズルの方向が第1実施形態のスピンドル装置10と逆方向になっている。それ以外の部分は、第1実施形態のスピンドル装置10と同様であるので、同一部分には、同一符号を付して説明を簡略化、又は省略する。また、本実施形態は、図2のB−B断面を、図5に代えて図7とし、それ以外の図(図1〜図4)は、第1実施形態のスピンドル装置10の図を代用して説明する。
図7は、第2実施形態の中間ハウジングの前面、及び第2タービン翼を示す図である。本実施形態の中間ハウジング13Aには、前ハウジング12に対向する前面13bに、貫通孔53に連通して円周方向に延びる他の第2タービン空気分配溝67Aが形成されている。該他の第2タービン空気分配溝67Aからは、他の前側タービン翼23Aの凹面27に向かって指向された3つの第2逆転ノズル68Aが周方向に離間して形成されている。3つの第2逆転ノズル68Aは、タービン羽根車30の径方向に対して略垂直な方向に沿って形成されている。
また、複数の後側タービン翼22(図4参照)と、複数の他の前側タービン翼23Aとは、軸方向において互いに異なる方向から見て、一致するように構成されている。即ち、本実施形態の他の前側タービン翼23Aの凸面26と凹面27は、第1実施形態の前側タービン翼23と逆方向を向いている。
このため、後側タービン翼22は、タービン羽根車30の正回転方向C(円周方向一方)に形成される凸面24と、タービン羽根車30の逆回転方向D(円周方向他方)に形成される凹面25と、を有し、他の前側タービン翼23Aは、タービン羽根車30の逆回転方向Dに形成される凸面26と、タービン羽根車30の正回転方向Cに形成される凹面27と、を有する。
なお、本実施形態においても、複数の後側タービン翼22と、複数の他の前側タービン翼23Aとは、軸方向において互いに異なる方向から見て、所定の位相ずらすことで一致するように構成されてもよい。
したがって、第1実施形態と同様に、後側タービン空気供給孔42に供給され、3つの第1正転ノズル58から噴出する圧縮空気は、タービン羽根車30を正回転方向Cに回転させる。また、ブレーキ用空気供給孔44に供給され、第1逆転ノズル59から噴出する圧縮空気は、タービン羽根車30を逆回転方向Dに回転させる。
一方、前側タービン空気供給孔43に供給された圧縮空気は、中間ハウジング13の貫通孔53、及び他の第2タービン空気分配溝67Aを介して3つの第2逆転ノズル68Aに導かれ、第2逆転ノズル68Aから他の前側タービン翼23Aの凹面27に向けて噴出して、タービン羽根車30Aを逆回転方向Dに回転させる。
以上説明したように、本実施形態のスピンドル装置10によれば、複数の後側タービン翼22と複数の他の前側タービン翼23Aとは、軸方向において互いに異なる方向から見て、一致、又は所定の位相ずらすことで一致するように構成され、後側タービン翼22に気体を噴出する第1ノズルは、後側タービン翼22の凹面25に向かって指向された3つの第1正転ノズル58を有し、他の前側タービン翼23Aに気体を噴出する第2ノズルは、他の前側タービン翼23Aの凹面27に向かって指向された3つの第2逆転ノズル68Aを有し、第1正転ノズル58及び第2逆転ノズル68Aは、互いに異なる給気口に接続されているので、高い加速性能及び減速性能の両方が要求されるスピンドル装置10として好適である。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
例えば、本発明のノズルは、本実施形態のものに限定されるものでなくタービン羽根車に要求される回転性能や、ハウジングに形成される空気通路やノズルのレイアウトに応じて、適宜設計することができる。
10 スピンドル装置
11 ハウジング
15 ラジアル軸受
16 アキシャル軸受
20 回転軸
21 回転基部
21a 後側面(軸方向一側面)
21b 前側面(軸方向他側面)
22 後側タービン翼(第1タービン翼)
23,23A 前側タービン翼(第2タービン翼)
30,30A タービン羽根車
41 軸受用空気供給孔(給気口)
42 後側タービン空気供給孔(給気口)
43 前側タービン空気供給孔(給気口)
44 ブレーキ用空気供給孔(給気口)
58 第1正転ノズル
59 第1逆転ノズル
68 第2正転ノズル
68A 第2逆転ノズル
C 正回転方向
D 逆回転方向

Claims (2)

  1. 略筒状のハウジングと、前記ハウジングに挿通され、軸受を介して回転自在に支承される回転軸と、前記回転軸と共に一体に回転するタービン羽根車と、前記タービン羽根車のタービン翼に向けて気体を噴出するノズルと、を備えるスピンドル装置であって、
    前記タービン羽根車は、
    前記回転軸の外周面から径方向外方に設けられた回転基部と、
    前記回転基部の軸方向一側面からそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の第1タービン翼と、
    前記回転基部の軸方向他側面からそれぞれ軸方向に突出して形成され、円周方向等間隔に配置される複数の第2タービン翼と、
    を備え
    前記軸受は、前記ハウジングの内周面と前記回転軸の外周面との間に配置されるラジアル軸受と、前記ハウジングの軸方向側面と前記回転基部の軸方向一側面との間、及び前記ハウジングの他の軸方向側面と前記回転基部の軸方向他側面との間に配置される1対のアキシャル軸受と、を備え、
    前記ラジアル軸受及び前記1対のアキシャル軸受とは、静圧気体軸受であり、
    前記複数の第1タービン翼と前記複数の第2タービン翼とは、互いに同一形状を有し、且つ、互いに同一の位相間隔で配置されており、
    前記複数の第1タービン翼の軸方向先端面と前記複数の第2タービン翼の軸方向先端面との間の軸方向幅は、前記回転基部の前記一対のアキシャル軸受間の軸方向幅よりも大きく、
    前記複数の第1タービン翼を駆動した圧縮空気と、前記複数の第2タービン翼を駆動した圧縮空気とは、前記スピンドル装置の軸方向端面から外部に別々に排気されることを特徴とするスピンドル装置。
  2. 前記各タービン翼は、円周方向一方に形成される凸面と、円周方向他方に形成される凹面と、をそれぞれ有し、
    前記複数の第1タービン翼と前記複数の第2タービン翼とは、軸方向一方から見て、一致、又は所定の位相ずらすことで一致するように構成され、
    前記ノズルは、
    前記複数の第1タービン翼に前記気体を噴出する第1ノズルと、
    前記複数の第2タービン翼に前記気体を噴出する第2ノズルと、
    を有し、
    前記第1ノズルは、前記第1タービン翼の凹面に向かって指向された少なくとも1つの第1正転ノズルを有し、
    前記第2ノズルは、前記第2タービン翼の凹面に向かって指向された少なくとも1つの第2正転ノズルを有し、
    前記第1正転ノズル及び前記第2正転ノズルは、互いに異なる給気口に接続されていることを特徴とする請求項に記載のスピンドル装置。
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