JP6645388B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
内燃機関に設けられる燃料噴射弁には、燃料を噴射する噴射孔が設けられている。こうした噴射孔には燃料や煤などを主成分とするデポジットが付着しやすく、そうしたデポジットの付着量が多くなると、例えば噴射孔から噴射される燃料の微粒化が阻害されたり、燃料噴射量の精度が悪化したりするおそれがある。
そこで、従来、噴射孔に付着したデポジットを除去する技術が種々提案されている。例えば特許文献1に記載の技術では、燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射圧を高圧化することにより、噴射孔に付着したデポジットを除去するようにしている。
特開2010−71125号公報 特開2013−19394号公報
ところで、噴射孔から噴射された燃料の微粒化等を促すために、噴射孔の内周面を燃料噴射弁の内側から外側に向かって拡径させたものが知られている(例えば特許文献2など)。
こうした噴射孔の場合には、燃料の噴射圧を高圧化しても、噴射孔の内周面に付着したデポジットを十分に除去することができない場合があり、更なる改善の余地がある。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、噴射孔の内周面に付着したデポジットの排出を促すことのできる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する内燃機関の制御装置は、燃料を噴射する噴射孔を備える燃料噴射弁と前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射圧を変更するポンプとを備える内燃機関に適用される制御装置であって、前記燃料噴射弁の燃料噴射制御及び前記ポンプによる前記噴射圧の制御を行う。前記噴射孔の内周面は、前記燃料噴射弁の内側から外側に向かって拡径する形状をなしている。そして当該制御装置は、前記噴射孔の前記内周面からの燃料剥離を抑えることが可能な圧力にまで前記噴射圧を低下させた状態で前記燃料噴射弁から燃料を噴射する低圧噴射を実行する低圧噴射制御部を備えている。
同構成では、燃料噴射弁に設けられた噴射孔の内周面が、燃料噴射弁の内側から外側に向かって拡径している。こうした噴射孔では、燃料噴射弁の内側に開口している部位が絞り部となるため、噴射圧が高い状態では、そうした内側の開口部位よりも下流における噴射孔の内周面からは燃料が剥離しやすくなる。そのため、噴射孔の内周面に付着したデポジットを燃料で排出する効果が弱くなる。一方、噴射圧を低くするほど、上述した内側の開口部位よりも下流における噴射孔の内周面からは燃料が剥離しにくくなるため、燃料は内周面に沿って流れやすくなり、当該内周面に沿って流れる燃料によって噴射孔の内周面に付着したデポジットは噴射孔の外に排出されやすくなる。そこで、同構成では、噴射孔の内周面から燃料が剥離することを抑えることが可能な圧力にまで燃料の噴射圧を低下させた状態で燃料噴射弁から燃料を噴射する低圧噴射を実行するようにしている。従って、そうした低圧噴射を実行しない場合と比較して、噴射孔の内周面に付着したデポジットの排出を促すことできる。

内燃機関の制御装置の一実施形態について、これが適用される内燃機関の構成を示す概略図。 同実施形態の内燃機関が備える燃料噴射弁の先端部を拡大して示す断面図。 高圧噴射時の噴射孔内部を拡大して示す断面図。 同実施形態における低圧噴射の処理手順を示すフローチャート。 低圧噴射時の噴射孔内部を拡大して示す断面図。
以下、内燃機関の制御装置の一実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。
図1に、本実施形態の制御装置が適用された車両用の内燃機関10の構成を示す。
内燃機関10はシリンダヘッド11と、複数のシリンダ12が形成されたシリンダブロック13とを備えている。各シリンダ12内にはピストン14が往復移動可能に設けられている。このピストン14の頂面及びシリンダ12の内壁及びシリンダヘッド11とによって燃焼室15が形成されている。
シリンダヘッド11には、燃焼室15内に燃料を直接噴射する筒内噴射用の燃料噴射弁60や、燃焼室15内の混合気を点火する点火プラグ22が各気筒ごとにそれぞれ設けられている。燃焼室15には、吸入空気が流れる吸気通路18や排気が流れる排気通路19が接続されている。吸気通路18は、シリンダヘッド11に設けられた吸気バルブ16によって開閉される。また、排気通路19は、シリンダヘッド11に設けられた排気バルブ17によって開閉される。
図2に、燃料噴射弁60の先端部分における断面構造を模式的に示す。
燃料噴射弁60の内部には空間が形成されており、この空間は燃料で満たされている。燃料噴射弁60の先端部は燃焼室15に露出している。また、燃料噴射弁60の先端部には、燃料を噴射する噴射孔66が複数設けられている。噴射孔66の内周面66nは、燃料噴射弁60の内側から外側に向かって拡径する形状を有している。換言すれば、噴射孔66の内周面66nは、噴射孔66における燃料の流れ方向において上流側から下流側に向かって拡径する形状を有している。より具体的には、噴射孔66の内周面66nは、燃料噴射弁60の内側から外側に向かって滑らかに(連続的に)拡径するテーパ形状をなしている。内周面66nが燃料噴射弁60の内側から外側に向かって拡径する形状となっている噴射孔66によれば、内径が一定となっているストレート形状の噴射孔と比較して、噴射孔から噴射される燃料の微粒化が促されるとともに燃料の貫徹力は低下する。
なお、以下では、噴射孔66において燃料噴射弁60の内側に開口している部位を内側開口部66aという。
燃料噴射弁60の内部にはアクチュエータによって往復移動されるニードル弁62が設けられている。また、燃料噴射弁60の先端部近傍の内壁には、ニードル弁62が着座する弁座63が設けられている。ニードル弁62の先端部分が弁座63に当接すると、燃料噴射弁60は閉弁状態になり、噴射孔66からの燃料噴射が停止する。一方、ニードル弁62がアクチュエータの駆動によって引き上げられてその先端部分が弁座63から離間すると、燃料噴射弁60は開弁状態になり、噴射孔66から燃料が噴射される。
先の図1に示すように、内燃機関10の燃料を貯留する燃料タンク54には、燃料を送油する燃料ポンプ53が取り付けられている。燃料ポンプ53から吐出された燃料は、低圧燃料配管49を介して高圧ポンプ52に送られる。高圧ポンプ52では、低圧燃料配管49を介して送られてきた燃料が昇圧される。高圧ポンプ52で昇圧された燃料は、高圧燃料配管50を介してデリバリパイプ51に供給される。このデリバリパイプ51には、上述の各燃料噴射弁60が接続されており、各燃料噴射弁60からは高圧ポンプ52で昇圧された燃料が噴射される。
内燃機関10には排気再循環装置(以下、EGR装置という)が設けられている。このEGR装置は、排気の一部を吸気に戻す装置であり、吸気通路18と排気通路19とを連通させるEGR通路80、EGR通路80に設けられたEGR弁81、及びEGR通路80に設けられたEGRクーラ82等によって構成されている。機関運転状態に応じてEGR弁81の開度が調整されることにより、排気通路19から吸気通路18に戻される排気の量であるEGR量が調整される。また、EGRクーラ82によってEGR通路80内を流れる排気が冷却される。
内燃機関10には、各種センサやスイッチが設けられている。例えば、クランク角センサ30は、内燃機関10が備えるクランクシャフトのクランク角を検出し、その検出信号から機関回転速度NEが算出される。エアフロメータ31は、内燃機関10の吸入空気量GAを検出する。アクセルセンサ33はアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル操作量ACCPを検出する。車速センサ34は、車両速度SPを検出する。燃圧センサ35は、デリバリパイプ51内の燃料圧力Pを検出する。イグニッションスイッチ(以下、IGスイッチという)36は、その操作状態が後述の制御装置40に入力されることにより、車両運転者による機関始動要求や機関停止要求の有無が検出される。
これら各種センサの検出信号やスイッチの操作状態は制御装置40に入力される。この制御装置40は、中央処理制御装置(CPU)、各種プログラムやマップ等を予め記憶した読出専用メモリ(ROM)、CPUの演算結果等を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)、タイマカウンタ、入力インターフェース、出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを中心に構成されている。
そして、制御装置40によって、例えば燃料噴射弁60の燃料噴射制御、高圧ポンプ52による噴射圧制御、EGR弁81の開度制御等といった内燃機関10の各種制御が行われる。
例えば燃料噴射弁60の燃料噴射制御では、制御装置40によって、燃料噴射弁60から噴射する燃料の量や燃料の噴射時期が機関回転速度NEや機関負荷などに基づき算出される。そして、算出された燃料の量及び燃料の噴射時期に基づき、制御装置40によって燃料噴射弁60の開閉動作が制御される。
また、高圧ポンプ52による噴射圧制御では、燃料噴射弁60から噴射される燃料の噴射圧FPが機関運転状態に応じた圧力となるように高圧ポンプ52の燃料吐出量が制御される。すなわち、制御装置40は、機関回転速度NEや機関負荷などに基づいて噴射圧FPの要求値FPDを算出し、その要求値FPDを噴射圧FPの目標値FPPに設定する。そして、制御装置40は、デリバリパイプ51内の燃料圧力Pが目標値FPPとなるように高圧ポンプ52の燃料吐出量を調整することにより、噴射圧FPが目標値FPPに調整される。
また、EGR弁81の開度制御では、機関回転速度NEや機関負荷などに基づく目標EGR率の算出が制御装置40によって行われる。なお、EGR率とは、「燃焼室15内に流入するEGR量/(燃焼室15内に流入する新気量+燃焼室15内に流入するEGR量)」で求められる値である。そして、制御装置40は、実際のEGR率が目標EGR率となるようにEGR弁81の開度を制御する。
ところで、上述したように噴射孔66の内周面66nは、燃料噴射弁60の内側から外側に向かって拡径している。
図3に示すように、そうした形状の噴射孔66では、内側開口部66aが絞り部となるため、噴射圧FPが高い状態では、内側開口部66aよりも下流における噴射孔66の内周面66nからは燃料が剥離しやすくなり、そうした燃料の剥離領域HRが広がりやすい。ここで、燃料噴射弁60から噴射される燃料の微粒化を促すために、可変とされる上記要求値FPDには比較的高い圧力が設定される。そのため、機関運転中には、先の図3に示したように、噴射孔66の内周面66nにおいて燃料の剥離領域HRが広がりやすく、噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットを燃料で排出する効果は弱くなる。
一方、噴射圧FPを低くするほど、内側開口部66aよりも下流における噴射孔66の内周面66nからは燃料が剥離しにくくなり、内周面66nに沿って流れる燃料によって噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットは噴射孔66の外に排出されやすくなる。
そこで、制御装置40は、噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットの排出を促すための機能部であって、ソフトウェア及びハードウェアのうちの少なくとも一方で構成される低圧噴射制御部40Aを有している。この低圧噴射制御部40Aは、噴射孔66の内周面66nからの燃料剥離を抑えることが可能な圧力にまで燃料の噴射圧FPを低下させた状態で燃料噴射弁60から燃料を噴射する低圧噴射を実行する。
以下、そうした低圧噴射を実行するための一連の処理手順について説明する。
制御装置40の上記低圧噴射制御部40Aは、低圧噴射の実行条件が成立しているか否かを所定周期毎に判定しており、低圧噴射の実行条件が成立しているときには、低圧噴射を実行する。
上述した低圧噴射の実行条件としては、次の条件が設定されている。すなわち、噴射圧FPを低下させた状態で燃料噴射を行うと、燃料の微粒化が阻害されたり、燃料噴射弁60の開弁中に噴射される燃料の量が減少して、機関出力が低下してしまうおそれがある。従って、噴射圧FPを低下させた状態で燃料噴射を行っても機関出力への影響を抑えることのできる機関運転状態のときに、例えば燃焼室15での燃焼が行われない機関運転状態のときに、低圧噴射を実行することが好ましい。そこで、本実施形態では、「車両減速時における燃料カットの実行中である」という条件が上記実行条件として設定されている。なお、車両減速時における燃料カットは、内燃機関で実行される周知の噴射制御である。
減速時における燃料カットの実行中であることが低圧噴射制御部40Aによって判定されると、図4に示す処理、つまり低圧噴射を実行するための一連の処理が低圧噴射制御部40Aによって実施される。
図4に示すように、本処理が開始されると、まず、噴射圧FPの目標値FPPが、現在設定されている上記要求値FPDから予め設定されている規定値FPLに変更される(S100)。規定値FPLは、噴射孔66の内周面66nからの燃料剥離を抑えることが可能な噴射圧であり、予めの実験等を通じて適切な値が設定されている。なお、本実施形態の規定値FPLは、可変設定される上記要求値FPDの最低値よりも低い値になっている。
目標値FPPが規定値FPLに変更されると、高圧ポンプ52による噴射圧制御を通じて噴射圧FPが規定値FPLにまで低下される。そして、各燃料噴射弁60において低圧噴射が実行される(S110)。このステップS110における低圧噴射は、燃料噴射弁60から1回だけ燃料を噴射する単発噴射として実行される。また、この単発噴射時の燃料噴射量は、噴射孔66の内周面66nに付着しているデポジットを排出することが可能な量であってできる限り少ない量となるように、実験等を通じて予め設定されている。
こうして低圧噴射を1回実行すると、次に、低圧噴射を規定回数行ったか否かが判定される(S120)。その規定回数には、噴射孔66の内周面66nに付着しているデポジットを排出するために最低限必要となる低圧噴射の実行回数が設定されている。なお、規定回数の値は実験等を通じて予め求められており、例えば本実施形態では「2回」が設定されているが、そうした規定回数の値は実験等の結果に基づいて適宜変更することができる。
上記ステップS120にて、低圧噴射を規定回数行っていないと判定されるときには(S120:NO)、ステップS110及びステップS120の処理が繰り返し実行される。一方、上記ステップS120にて、低圧噴射を規定回数行ったと判定されるときには(S120:YES)、噴射圧FPの目標値FPPが、現在設定されている上記規定値FPLから上記要求値FPDに変更されることにより(S130)、噴射圧FPは機関運転状態に応じた圧力にまで昇圧されて、本処理は終了される。
以上説明した本実施形態では、次の作用効果を得ることができる。
すなわち、予め設定された上記実行条件が成立すると上述した低圧噴射が実行される。この低圧噴射の実行時には、上記要求値FPDの最低値よりも低い上記規定値FPLにまで噴射圧FPを低下させた状態で燃料噴射が行われる。
そのため、先の図3に示したように噴射圧FPが要求値FPDになっているときに燃料噴射を実行する場合と比較して、上記低圧噴射の実行時には噴射圧FPが低くなっており、その結果、図5に示すように、噴射孔66の内側開口部66aよりも下流における噴射孔66の内周面66nからは燃料が剥離しにくくなって、燃料の剥離領域HRは狭くなる。そのため、燃料が内周面66nに沿って流れやすくなり、内周面66nに沿って流れる燃料によって噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットは噴射孔66の外に排出されやすくなる。従って、上記低圧噴射を実行しない場合と比較して、噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットの排出を促すことができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、低圧噴射の実行条件として、車両減速時における燃料カットの実行中であるという条件を設定した。そのため、車両減速時の燃料カットが実行される毎に低圧噴射が実行される。
ここで、噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットは、当該デポジットの総受熱量が多くなるに伴って徐々に硬質化していくのであるが、デポジットが硬質化する前であれば、低圧噴射を実行することによってデポジットを排出することが可能である。そのため、必ずしも車両が減速して燃料カットが実行される毎に低圧噴射を実行する必要は無く、少なくともデポジットが硬質化する前に低圧噴射を実行すればよい。
そこで、まず、低圧噴射を実行しても噴射孔66の内周面66nから排出することが困難な程度にデポジットが硬質化するのに要する当該デポジットの総受熱量を予めの実験等によって求めておき、その求めた総受熱量よりも少ない値を判定値αとして設定する。また、機関運転中におけるデポジットの総受熱量DHを推定する。ちなみに、機関運転中におけるデポジットの総受熱量DHは、所定時間毎におけるデポジットの温度と、前回低圧噴射を実行してからの経過時間とを乗算することにより、当該総受熱量DHの推定値を求めることができる。また、所定時間毎におけるデポジットの温度は、機関回転速度NE、機関負荷、EGR量などに基づいて推定可能である。そして、低圧噴射の実行条件として、上述の「車両減速時における燃料カットの実行中である」という条件に加えて、更に「デポジットの総受熱量DHが判定値αに達している」という条件を追加する。この追加条件は、低圧噴射の実行要求についてその有無を判定するための条件であり、デポジットの総受熱量DHが判定値αに達している場合には、低圧噴射の実行要求があると判定される。そして、「デポジットの総受熱量DHが判定値αに達している」という条件及び「車両減速時における燃料カットの実行中である」という条件が共に満たされる場合には、低圧噴射の実行要求があり、且つ低圧噴射の実行に適した機関運転状態であるため、低圧噴射の実行条件が成立していると判定する。
こうした変形例によれば、車両減速時における燃料カットの実行中であったとしても、デポジットの総受熱量DHが判定値αに達していなければ、低圧噴射が実行されないため、車両減速時の燃料カットが実行される毎に低圧噴射を実行する場合と比較して、低圧噴射による燃料の消費を抑えることができる。
なお、より簡易的には、前回低圧噴射を実行してからの経過時間に基づき、低圧噴射の実行要求についてその有無を判定する。なお、ここでの実行要求の有無に関する判定は、前回低圧噴射を実行してからの経過時間が予め求めておいた判定時間以上に長くなっており、このまま低圧噴射を実行しないとデポジットが硬質化してしまうおそれがある場合に、低圧噴射の実行要求があると判定することができる。そして低圧噴射の実行要求があるときには、車両減速時における燃料カットの実行中に低圧噴射を実行する。この変形例でも、車両減速時の燃料カットが実行される毎に低圧噴射を実行する場合と比較して、低圧噴射による燃料の消費を抑えることができる。
・低圧噴射の実行条件として、車両減速時における燃料カットの実行中であるという条件を設定した。この他、噴射圧FPを低下させた状態で燃料噴射を行っても機関出力への影響を抑えることのできる機関運転状態であれば、他の条件を設定してもよい。例えば、低圧噴射の実行条件として、「機関停止要求によって内燃機関10の運転が停止している」という条件を設定してもよい。また、「機関始動が要求されており、かつ機関始動用の燃料噴射を開始する前である」という条件を設定してもよい。
・噴射孔66の内周面66nは、滑らかに(連続的に)拡径するテーパ形状であったが、その他の形状でもよい。例えば階段状に拡径していく形状でもよい。
・動力源として内燃機関及び電動機を備える、いわゆるハイブリッド車両の場合には、噴射圧FPを低下させた状態で燃料噴射を行うことによって内燃機関の出力が低下するときでも、電動機の出力を増大させることによってそうした機関出力の低下を補うことができる。そのため、ハイブリッド車両の場合には、燃焼室15において燃焼が行われているときでも、噴射圧FPを上記規定値FPLにまで低下させた状態で燃料噴射を行い、これにより噴射孔66の内周面66nに付着したデポジットの排出を行うようにしてもよい。ただし、この場合には、噴射圧FPの低下による機関出力の低下を電動機の出力増大で補うことが好ましい。
・燃焼室15内に燃料を直接噴射する筒内噴射用の燃料噴射弁60において上記低圧噴射を実行したが、その他の燃料噴射弁において上記低圧噴射を実行してもよい。そうした他の燃料噴射弁としては、ガソリン機関の吸気通路に燃料を噴射する、いわゆるポート噴射用の燃料噴射弁や、ディーゼル機関の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁や、ディーゼル機関の排気通路に設けられており排気に燃料を添加するための燃料噴射弁等が挙げられる。ちなみに、こうした変形例における燃料噴射弁の場合でも、燃料噴射弁に燃料を送るポンプの吐出量を調整することにより、燃料噴射弁の噴射圧を低下させることが可能である。
10…内燃機関、11…シリンダヘッド、12…シリンダ、13…シリンダブロック、14…ピストン、15…燃焼室、16…吸気バルブ、17…排気バルブ、18…吸気通路、19…排気通路、22…点火プラグ、30…クランク角センサ、31…エアフロメータ、33…アクセルセンサ、34…車速センサ、35…燃圧センサ、36…イグニッションスイッチ、40…制御装置、40A…低圧噴射制御部、49…低圧燃料配管、50…高圧燃料配管、51…デリバリパイプ、52…高圧ポンプ、53…燃料ポンプ、54…燃料タンク、60…燃料噴射弁、62…ニードル弁、63…弁座、66…噴射孔、66a…内側開口部、66n…内周面、80…EGR通路、81…EGR弁、82…EGRクーラ。

Claims (1)

  1. 燃料を噴射する噴射孔を備える燃料噴射弁と前記燃料噴射弁から噴射される燃料の噴射圧を変更するポンプとを備える内燃機関に適用されて、前記燃料噴射弁の燃料噴射制御及び前記ポンプによる前記噴射圧の制御を実行する制御装置であって、
    前記噴射孔の内周面は、前記燃料噴射弁の内側から外側に向かって拡径する形状をなしており、
    当該制御装置は、
    前記噴射孔の前記内周面からの燃料剥離を抑えることが可能な圧力にまで前記噴射圧を低下させた状態で前記燃料噴射弁から燃料を噴射する低圧噴射を実行する低圧噴射制御部を備えており、
    前記低圧噴射制御部は、燃焼室での燃焼が行われない機関運転状態であることを条件に前記低圧噴射を実行する、
    内燃機関の制御装置。
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