以下、図面を参照して本発明を実施する為に最良の形態について説明する。なお、本実施形態では一例として、本発明を適用した場合の移動通信システムの実施形態について説明する。
[1.第1の実施形態]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態による無線通信技術について詳細に説明する。
[1.1 システム概要]
図1は、本実施形態における移動通信システムの概略を説明するための図である。本図に示すように、移動通信システム1は、移動端末装置UE_A10、UE_B15とアクセスネットワーク80とコアネットワーク(タイプ1)90とコアネットワーク(タイプ2)92とPDN(Packet Data Network)_A100とPDN_B102により構成されている。
ここで、コアネットワークは、移動通信事業者(Mobile Operator)が運用するIP移動通信ネットワークのことである。なお、コアネットワーク(タイプ1)90とコアネットワーク(タイプ2)92は、移動通信システム1において多重化されて構成されたネットワークであってよい。
また、コアネットワーク(タイプ1)90とコアネットワーク(タイプ2)92は単一の移動通信事業者によって運用、管理されるコアネットワークであってもよい。もしくは、それぞれ異なる移動通信事業者によって運用、管理されるコアネットワークであってもよい。例えば、コアネットワーク(タイプ1)90は移動通信システム1を運用、管理する移動通信事業者のためのコアネットワークであり、コアネットワーク(タイプ2)92はMVNO(Mobile Virtual Network Operator)などの仮想移動通信事業者のためのコアネットワークであってよい。このように、コアネットワーク(タイプ2)92は仮想移動通信事業者網として構成されてもよい。ここで、タイプ1やタイプ2等のタイプは、コアネットワークを識別する情報である。コアネットワークを識別する情報は、タイプに限らずコアネットワークを識別することができる情報であればよい。コアネットワークに識別番号を割り当て、コアネットワーク1、コアネットワーク2など、識別番号で複数の多重化されたコアネットワークを識別してもよいし、MVNOを含む複数の移動通信事業者がそれぞれコアネットワークを構成する場合、移動通信事業者を識別する情報でコアネットワークを識別してもよい。
さらに、UE_A10とUE_B15はあらかじめコアネットワークのタイプが割り当てられていてもよい。ここではUE_A10はタイプ1が、UE_B15はタイプ2が割り当てられているとする。
または、コアネットワークのタイプが割り当てられたUEと割り当てられていないUEが存在してもよい。コアネットワークのタイプが割り当てられていないUEは、デフォルトのコアネットワークに接続されてよい。デフォルトのネットワークは、移動通信事業者等によって予めどのコアネットワークがデフォルトのコアネットワークであるかを管理し、こうした管理情報によって決定されて良い。例えば、メインのコアネットワークであるコアネットワーク(タイプ1)90をデフォルトのネットワークとしてPDN接続を確立してもよい。一方、コアネットワークタイプが割り当てられたUEは、指定するタイプに対応する専用のコアネットワークに接続し、PDN接続を確立してもよい。
更に、各UEのタイプは端末出荷時に設定されていてもよい。また、出荷時に複数のタイプが設定されていて、ユーザまたはUE自身が、通信の目的に応じてタイプを変更してもよい。
またコアネットワーク(タイプ1)90は、タイプ1のUE専用のコアネットワークであり、コアネットワーク(タイプ1)90には、MME(Mobility Management Entity)_A40が含まれている。
コアネットワーク(タイプ2)92も同様に、タイプ2のUE専用のコアネットワークであり、コアネットワーク(タイプ2)92には、MME_B42が含まれている。
さらに、図に示すようにコアネットワーク(タイプ1)90とコアネットワーク(タイプ2)92は異なるPDN(Packet Data Network)に接続することができる。
PDN_A100と、PDN_B102は、UEの目的に対応するコアネットワーク外のパケットデータネットワークである。例えば、コアネットワーク(タイプ1)90がメインのコアネットワークである場合、PDN_A100は、IMS(IP Multimedia Subsystem)などであってもよい。更に、コアネットワーク(タイプ2)92がM2M端末専用のコアネットワークである場合、PDN_B102は、M2Mのサービスネットワークであってもよい。
次に、コアネットワーク(タイプ1)90の構成例を、図2を用いて説明する。なお、コアネットワーク(タイプ2)92の構成はコアネットワーク(タイプ1)90の構成と同様であり、詳細な説明は省略する。
図2(a)に示すようにコアネットワーク(タイプ1)90は、HSS(Home Subscriber Server)50、AAA(Authentication、 Authorization、 Accounting)55、PCRF(Policy and Charging Rules Function)60、PGW(Packet Data Network Gateway)30、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)65、SGW(Serving Gateway)35、MME_A40により構成される。
また、コアネットワーク(タイプ1)90は、各アクセスネットワーク(LTE AN80、WLAN ANb75、WLAN ANa70)が接続されている。
無線アクセスネットワークは、複数の異なるアクセスネットワークで構成されてよい。それぞれのアクセスネットワークはコアネットワーク(タイプ1)90に接続されている。さらに、UE10は無線アクセスネットワークに無線接続することができる。
さらに、WLANアクセスシステムで接続可能なアクセスネットワークは、ePDG65をコアネットワーク(タイプ1)90への接続装置として接続するWLANアクセスネットワークb(WLAN ANb75)と、PGW30とPCRF60とAAA55とに接続するWLANアクセスネットワークa(WLAN ANa75)とが構成可能である。
なお、各装置はEPSを利用した移動通信システムにおける従来の装置と同様に構成されるため、詳細な説明は省略する。以下、各装置の簡単な説明をする。
PGW30はPDN100とSGW35とePDG65とWLAN ANa70と、PCRF60とAAA55とに接続されており、PDN9とコアネットワーク(タイプ1)90のゲートウェイ装置としてユーザデータ配送を行う。
SGW35は、PGW30とMME_A40とLTE AN80とに接続されており、コアネットワーク(タイプ1)90とLTE AN80とのゲートウェイ装置としてユーザデータ配送を行う。
MME_A40は、SGW35とLTE AN80とHSS50に接続されており、LTE AN80を経由してUE15の位置情報管理と、アクセス制御を行うアクセス制御装置である。また、コアネットワーク(タイプ1)90には、複数の位置管理装置が含まれて構成されてよい。例えば、MME_A40とは異なる位置管理装置としてMME_C44が構成されてもよい。MME_C44はMME_A40と同様にSGW35とLTE AN80と、HSS50と接続されてよい。
また、MME_C44とMME_A40とが接続されてもよい。これにより、MME_C44とMME_A40は、UE10のコンテキストの送受信を行ってもよい。
HSS50はMME_A40とAAA55とに接続されており、加入者情報の管理を行う管理ノードである。HSS50の加入者情報は、例えばMME_A40のアクセス制御の際に参照される。
さらに、HSS50は、MME_B42と接続されていてもよい。MME_B42は図1に示すようにコアネットワーク(タイプ1)90のオーバーレイネットワーク、コアネットワーク(タイプ2)92に含まれている。
つまりHSS50は、MME_B42のようにHSS50が含まれるコアネットワークとは異なるコアネットワークに含まれるMMEと接続されていてもよい。更に、HSS50の加入者情報は、MME_B42のアクセス制御の際にも参照される。
また、HSS50は、コアネットワーク(タイプ2)92に含まれていてもよい。この場合、HSS50はMME_A40に接続されていてもよい。
つまり、多重化されたコアネットワークは、1つのHSSを複数の多重化されたコアネットワーク間で共有してもよい。
AAA55は、PGW30と、HSS50と、PCRF60と、WLAN ANa70とに接続されており、WLAN ANa70を経由して接続するUE10のアクセス制御を行う。
PCRF60は、PGW30と、WLAN ANa75と、AAA55と、PDN100に接続されており、データ配送に対するQoS管理を行う。例えば、UE_A10とPDN_A100間の通信路のQoSの管理を行う。
ePDG65は、PGW30と、WLAN ANb75とに接続されており、コアネットワーク(タイプ1)90と、WLAN ANb75とのゲートウェイ装置としてユーザデータの配送を行う。
また、図2(b)に示すように、各無線アクセスネットワークには、UE_A10が実際に接続される装置(例えば、基地局装置やアクセスポイント装置)等が含まれている。接続に用いられる装置は、無線アクセスネットワークに適応した装置が考えられる。
本実施形態においては、LTE AN80はeNB45を含んで構成される。eNB45はLTEアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、LTE AN80には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。
WLAN ANa70はWLAN APa72と、GW(Gateway)74とが含まれて構成される。WLAN APa72はコアネットワーク(タイプ1)90を運営する事業者に対して信頼性のあるWLANアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、WLAN ANa70には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。GW74はコアネットワーク(タイプ1)90とWLAN ANa70のゲートウェイ装置である。また、WLAN APa72とGW74とは、単一の装置で構成されてもよい。
コアネットワーク(タイプ1)90を運営する事業者とWLAN ANa70を運営する事業者が異なる場合でも、事業者間の契約や規約によりこのような構成での実現が可能となる。
また、WLAN ANb75はWLAN APb76を含んで構成される。WLAN APb76はコアネットワーク(タイプ1)90を運営する事業者に対して信頼関係が結ばれていない場合に、WLANアクセスシステムでUE10が接続する無線基地局であり、WLAN ANb75には1又は複数の無線基地局が含まれて構成されてよい。
このように、WLAN ANb75はコアネットワーク(タイプ1)90に含まれる装置であるePDG65をゲートウェイとしてコアネットワーク(タイプ1)90に接続される。ePDG65は安全性を確保するためのセキュリティー機能を持つ。
なお、本明細書において、UE10が各無線アクセスネットワークに接続されるという事は、各無線アクセスネットワークに含まれる基地局装置やアクセスポイント等に接続される事であり、送受信されるデータや信号等も、基地局装置やアクセスポイントを経由している。
[1.2.装置の構成]
続いて、各装置構成について図を用いて簡単に説明する。
[1.2.1.eNBの構成図]
図3(a)にeNB45の構成図を示す。図に示すように、eNB45は、IP移動通信ネットワークインターフェース部220と制御部200と記憶部240で構成されている。IP移動通信ネットワークインターフェース部220と記憶部240は、制御部200とバスを介して接続されている。
制御部200は、eNB45を制御するための機能部である。制御部200は、記憶部240に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種処理を実現する。
IP移動通信ネットワークインターフェース部220は、eNB45がUE_A10およびUE_B15と接続し、コアネットワーク(タイプ1)90、コアネットワーク(タイプ2)92と接続するための機能部である。
記憶部240は、MME情報242が記憶されている。MME情報242には、eNB45から接続可能なMMEを記憶する。例えば、図3(b)に示すように、eNB45から接続可能なMMEの識別情報と、各MMEのサービスエリアを識別するエリア情報を関連付けて記憶しても良い。図3(b)の例では、サービスエリアごとに異なるMMEを記憶しており、各サービスエリアに配置された基地局装置は、サービスエリアに対応づけられているMMEに接続可能であることを示している。なお、同一サービスエリアに対して異なるタイプのコアネットワークに含まれるMMEを記憶してもよい。例えば、サービスエリア「A」に対応づけて、タイプ1のコアネットワークに設置されるMMEと、タイプ2のコアネットワークに設置されるMMEとを記憶しても良い。
ここで、MME識別情報はMMEを識別できる情報であればよく、例えば、GUMMEI(Globally Unique MME Identifier)であってもよい。GUMMEIとは、MMEの識別情報であり、移動通信事業者網の識別情報であるPLMN(Public land mobile network)と、複数のMMEを識別するMMEのグループ番号と、MMEを識別するMMEの番号が含まれている。
なお、MMEのグループ番号には、コアネットワークのタイプを識別できる情報を含めて記憶しても良い。その場合、MMEのグループ番号によってコアネットワークを識別することができる。さらに、MMEのグループ番号に対応づけて、対応するコアネットワーク配置されたMMEをグループとして管理してもよい。これにより、MMEの識別情報とMMEのグループ番号を基に、MMEが含まれるコアネットワークのタイプを識別してもよい。
または、MMEの識別情報から独立した情報要素で、コアネットワークのタイプ情報を示してもよい。例えば、MME情報242は、図3(c)のように、コアネットワークの識別情報であるタイプ情報と、エリア情報と、MMEの識別情報とを関連づけて記憶してもよい。これにより、コアネットワークのタイプに応じてエリアを構成することができる。さらに、各エリアに配置されるMMEを記憶することができる。さらには、コアネットワークのタイプ毎にMMEを記憶することができる。さらに、特定のコアネットワークの特定のエリアに配置されるMMEを記憶することができる。
なお、既に説明したとおり、MMEの識別情報は、GUMMEIあってもよい。
また、これらのMMEの識別情報の管理方法では、必ずしもエリア情報を記憶せず、コアネットワークタイプとMMEの識別情報を対応づけて記憶してもよい。
なお、これまで説明したエリア情報は、トラッキングエリア情報であってもよいし、ルーティングエリア情報であってもよい。
[1.2.2.MMEの構成図]
次に、MME_A40の構成を説明する。なお、MME_B42の構成も同様であるため、具体的な説明は省略する。
図4(a)にMME_A40の構成図を示す。図に示すように、MME_A40は、IP移動通信ネットワークインターフェース部320と制御部300と記憶部340で構成されている。IP移動通信ネットワークインターフェース部320と記憶部340は制御部300と、バスを介して接続されている。
制御部300はMME_A40を制御するための機能部である。制御部300は、記憶部340に記憶されている各種プログラムを読みだして実行することにより各種処理を実現する。
IP移動通信ネットワークインターフェース部320は、MME_A40が、eNB45と、SGW35や、HSS50と接続するための機能部である。
記憶部340は、図に示すように、MME情報342とコンテキスト情報344が記憶されている。
MME情報342には、図4(b)に示すように、MME識別情報と、MMEのサービスエリア情報と、コアネットワークの識別情報とを対応づけて記憶してもよい。
ここで、MME識別情報はMMEを識別できる情報であればよく、例えば、GUMMEI(Globally Unique MME Identifier)であってもよい。GUMMEIとは、MMEの識別情報であり、移動通信事業者網の識別情報であるPLMN(Public land mobile network)と、複数のMMEを識別するMMEのグループ番号と、MMEを識別するMMEの番号が含まれている。
なお、MMEのグループ番号には、コアネットワークのタイプを識別できる情報を含めて記憶しても良い。その場合、MMEのグループ番号によってコアネットワークを識別することができる。さらに、MMEのグループ番号に対応づけて、対応するコアネットワーク配置されたMMEをグループとして管理してもよい。これにより、MMEの識別情報とMMEのグループ番号を基に、MMEが含まれるコアネットワークのタイプを識別してもよい。
この場合、MME情報342には、MMEの識別情報と、サービスエリア情報とを対応づけて記憶すればよく、コアネットワークのタイプ情報は必ずしも記憶しなくてもよい。
また、これらのMMEの識別情報の管理方法は、必ずしもエリア情報を記憶せず、コアネットワークタイプとMMEの識別情報を対応づけて記憶してもよい。
なお、これまで説明したエリア情報は、トラッキングエリア情報であってもよいし、ルーティングエリア情報であってもよい。
また、コンテキスト情報344は、図4(c)に示すように、MMEに記憶されるUEに関する情報をUEごとに記憶している。UEのコンテキスト情報とは、MMEが従来記憶するMM(Mobility Management)コンテキストや、EPS(Evolved Packet System)ベアラコンテキスト、または両方であってもよい。
なお、タイプ情報などのコアネットワークを識別する情報は、移動通信事業者による運用、管理の観点からコアネットワークを分けることを決定し、こうした決定に基づいて割り当てられた識別情報であってもよい。
もしくは、タイプ情報などのコアネットワークを識別する情報は、通信端末の種別や属性に対応づけられた情報であってもよい。例えば、M2M端末の接続するコアネットワークを識別する識別情報と、スマートフォンなどの一般通話端末の接続するコアネットワークを識別する識別情報などであってもよい。
また、タイプ情報などのコアネットワークを識別する情報は、移動通信事業者が提供するサービスに対応づけられた識別情報であってもよい。たとえば、M2M端末に提供する特定サービスを識別する情報と、IMS等の通話サービスを提供する識別情報などとコアネットワークを識別する情報とを対応づけてもよい。この場合、サービス毎にコアネットワークを分離して構成することができる。なお、サービス毎に、サービスを提供する端末を管理することにより、各サービスを提供する端末毎に接続するコアネットワークを分けることができる。
[1.3.処理の説明]
以下では、MMEのリロケーション(再配置)を伴うトラッキングエリア更新手続きを説明する。従来では、UEはコアネットワークへ位置を登録するためにトラッキングエリア更新手続きを行う。トラッキングエリア更新手続きはUEが主導して行う手続きであり、UEがトラッキングエリア更新手続きを開始するトリガーは、一定時間毎に定期的に行うなどを含み、3GPP仕様により複数の条件が規定されている。トラッキングエリア更新手続きは、UE_A10がアイドルモードに遷移し、無線リソース等を解放した状態で移動した際においても、コアネットワークがUE_A10の位置を管理することができる等の目的のために実行される。
さらに、トラッキングエリア更新手続きでMMEの変更が必要になる場合があり、その場合のためにMMEのリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続きが規定されている。たとえば前回登録した位置からUEが著しく移動した場合や、前回UEが位置登録を行ったトラッキングエリアと新たに位置登録を行うトラッキングエリアとが異なるなどの場合に、MMEの変更が必要となる。
本実施例におけるMMEのリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続きは、従来とは異なり、コアネットワークタイプを維持した移動を実現する位置登録を行う。これにより、UEは同一のオーバーレイネットワークへの接続を維持することができる。言い換えると、UEは、同一のコアネットワークの識別情報(例えばタイプ情報)で識別されるコアネットワークへの接続を維持することができる。
[1.3.1.MMEリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続き]
図5にトラッキングエリア更新手続きを説明するための、システムモデルについて説明する。図に示すように、システムモデルは、eNB45とeNB47とコアネットワーク(タイプ1)90とコアネットワーク(タイプ2)92により構成されている。
eNB45は、UE_A10が移動する前に接続しているLTE基地局である。一方eNB47は、UE_A10が移動後に接続するLTE基地局である。eNB47は、eNB45とアクセス領域以外は同様であるため、詳細な構成の説明は省略する。
コアネットワーク(タイプ1)90は、メインのコアネットワークであり、eNB45とeNB47と接続性がある。なお、ここでメインのコアネットワークとは、特に専用のコアネットワークを必要しないUEがPDN接続を確立させるコアネットワークであってもよい。
または、eNB45とeNB47が接続するUEのコアネットワークタイプが分からない場合に、一時的に接続させるコアネットワークとしてコアネットワーク(タイプ1)90を用いてもよい。
コアネットワーク(タイプ1)90にはMME_A40とMME_C44が含まれている。MME_A40はeNB45と接続性があり、MME_C44は、eNB47と接続性がある。MME_C44はMME_A40と同様の構成であるため、機能構成についての詳細な説明は省略する。
また、コアネットワーク(タイプ2)92は、コアネットワークタイプがタイプ2であるUE専用のコアネットワークであり、eNB45とeNB47と接続性がある。
コアネットワーク(タイプ2)92にはMME_B42とMME_D46が含まれている。MME_B42はeNB45と接続性があり、MME_D46は、eNB47と接続性がある。MME_D46はMME_B44と同様の構成であるため、機能構成についての詳細な説明は省略する。
以下、図6を用いて、UE_A10から開始するトラッキングエリア更新手続きに伴うMMEリロケーション手法を詳細に説明する。
なお、図6の説明においては、eNB45はMME情報242において、コアネットワークタイプ1に対応づけてMME_A40を記憶している。さらに、コアネットワークタイプ2に対応づけてMME_B42を対応づけて記憶している。
なお、eNB45は、デフォルトのMMEとして、MME_A40を記憶している。デフォルトのMMEとは、特別な条件が無い場合にeNB45が接続先として選択するMMEである。また、eNB45は、MME_A40などの特定のMMEの情報をデフォルトのMMEとして記憶せず、デフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)を記憶してもよい。特別な条件が無い場合、eNB45はデフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)に対応づけられて記憶されるMME(MME_A40)を、デフォルトのMMEとして選択してもよい。
また、eNB47はMME情報242において、コアネットワークタイプ1に対応づけてMME_C44を記憶している。さらに、コアネットワークタイプ2に対応づけてMME_D46を対応づけて記憶している。
なお、eNB47は、デフォルトのMMEとして、MME_C44を記憶している。デフォルトのMMEとは、特別な条件が無い場合にeNB47が接続先として選択するMMEである。また、eNB47は、MME_B42などの特定のMMEの情報をデフォルトのMMEとして記憶せず、デフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)を記憶してもよい。特別な条件が無い場合、eNB47はデフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)に対応づけられて記憶されるMME(MME_C44)を、デフォルトのMMEとして選択してもよい。
なお、本例では、MMEの識別情報には、コアネットワークのタイプを識別する情報を含まない場合を説明する。より具体的には、本例では、eNB47は、記憶部240に図3(b)に示すようなMME情報242を記憶し、MME識別情報としてのGUMMEIのグループ情報部分にはコアネットワークタイプを識別できる情報を含まない場合を説明する。
つまり、図6では、eNB45とeNB47は、MMEの識別情報を基にMMEの接続するコアネットワークタイプを識別する機能を持たないとする。
図6に示す一例では、UE_A10はコアネットワークタイプがタイプ2のUEであり、初期状態として、UE_A10は、eNB45を介してコアネットワーク(タイプ2)92に接続している状態とする。その際、MME_B42がUE_A10の位置管理を実行している。
UE_A10で、トラッキングエリア更新要求を送信するためのトリガーが発生する(S402)。トラッキングエリアの更新要求の送信トリガーは、特に限定しないが、例えば、定期的に発生するトリガーであり、タイマーのカウントが終了したことなど、従来のトリガーと同様であってもよい。この時、UE_A10はeNB47の接続領域に移動しているとする。
UE_A10は、トラッキングエリア更新要求トリガーに基づき、UE_A10はeNB47にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信する(S404)。
UE_A10は、メッセージにUE_A10の識別情報と、UE_A10が移動前に接続しているMME_B42の識別情報と、UE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報とを含めて送信してもよい。これにより、UE_A10はeNB47に、MMEで管理されるUE_A10のトラッキングエリア情報の更新を要求する。なお、UE_A10の識別情報は、UE_A10に対してグローバルユニークに割り当てられたGUTI(Globally Unique Temporary Identity)を用いても良い。また、MME_B42の識別情報は、GUMMEIを用いても良い。また、GUMMEIは、GUTIに含まれて構成されてもよい。
以下では、UEが移動前に接続しているMMEを識別するGUMMEIをold GUMMEIと表記する。なお、UE_A10は、UE_A10がアタッチしたとき、またはPDNコネクションを確立したとき、または前回のトラッキングエリア更新手続きなどにより、コアネットワークからold GUMMEIを取得して記憶しておいてよい。
eNB47はUE_A10からトラッキングエリア更新要求メッセージを受信する。eNB47はメッセージに含まれるUEの識別情報と、old GUMMEIなどの移動前のMMEの識別情報と、トラッキングエリア情報を取得する。
次に、eNB47は、トラッキングエリア更新要求メッセージの受信に基づいて、MMEの選択処理を実行する(S406)。
eNB47が、old GUMMEIに対して接続性がある場合は、old GUMMEIに対応するMMEを選択し、接続してもよい。一方、本実施形態のように、eNB47が、old GUMMEIで識別されるMME_B42に対して接続性がない場合、または、記憶部に記憶されていない場合、eNB47は一時的に接続するMMEを選択する。
MMEの選択方法は特に指定しないが、デフォルトのMMEを選択してもよい。ここでは、デフォルトのMMEのMME_C44を選択する。
次に、eNB47はMMEの選択処理に基づき、MME_C44に、トラッキングエリア更新要求メッセージを送信する(S408)。
eNB47は、UE_A10は、メッセージにUE_A10の識別情報と、UE_A10が移動前に接続しているMME_B42の識別情報と、UE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報とを含めて送信してもよい。
これにより、eNB47は、MME_C44に、UE_A10のコンテキストを、移動前にUE_A10が接続するMMEから受信し記憶することと、UE_A10のコンテキストに含まれるUE_A10のトラッキングエリアの更新を要求してもよい。
MME_C44は、eNB47からトラッキングエリア更新要求メッセージを受信する。MME_C44はメッセージに含まれる、移動前にUE_A10が接続しているMME_B42の識別情報(例えばold GUMMEI)を取得する。MME_C44はold GUMMEIに基づき、MME_B42にコンテキスト要求メッセージを送信する(S410)。これにより、MME_C44は、MME_B42に対してUE_A10のコンテキストの送信を要求する。
メッセージには、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージを含める。更に、MME_C44は、MME_C44が接続するコアネットワークの識別情報を含めてメッセージを送信してもよい。具体的には、MME_C44が接続するコアネットワークのタイプ情報(タイプ1)を含めてメッセージを送信してもよい。
MME_B42は、MME_C44からコンテキスト要求メッセージを受信する。これにより、MME_B42はメッセージに含まれるMME_C44のコアネットワークの識別情報を取得する。
MME_B42は、コアネットワークの識別情報を取得に基づいて、MME再選択の決定処理を実行する(S412)。
MME再選択の決定処理では、MME_B42は、取得したコアネットワークの識別情報と、MME_B42が接続するコアネットワークとの識別情報との比較に基づいて再選択を行うか否かを決定しても良い。なお、MME再選択の決定処理に先だって、MME_B42は、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報を予め記憶しておいてよい。より具体的には、MME_B42は、MME_B42が接続するコアネットワークのタイプ情報(タイプ2)を予め記憶しておいてよい。
さらに、MME再選択の決定処理のより具体的な例としては、MME_B42は、取得したコアネットワークの識別情報と、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報とが同一のコアネットワークである場合には、MMEの再選択は行わないと決定しても良い。
また、MME_B42は、取得したコアネットワークの識別情報と、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報とが異なるコアネットワークである場合には、MMEの再選択を行うことを決定しても良い。
本実施形態の例では、MME_B42は、取得したコアネットワークの識別情報であるタイプ1を示すタイプ情報と、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報であるタイプ2を示すタイプ情報とが異なるため、MMEの再選択を行うことを決定する。
MME_B42は、受信したコンテキスト要求の応答としてMME_C44にコンテキスト応答メッセ―ジを送信する(S414)。
MME_B42は、MME再選択の決定処理に基づいて、MME再選択を行なう場合には、メッセージには、コンテキスト要求に対して拒絶応答であることを示す情報要素と、他のMMEへリダイレクトの実行を要求することを示す識別情報とを含めてもよい。なお、この場合には、MME_B42はメッセージにUE_A10のコンテキストを含めずに送信してもよい。
ここで、リダイレクトとは、MMEの再選択を意味してもよく、新しいMMEへトラッキングエリア更新要求メッセージを送信することを意味してもよく、またその両方を意味してもよい。
また、MME_B42は、eNB47がリダイレクトするMMEを識別する情報を含めてメッセージを送信してもよい。このように、MME_B42はメッセージに、指定するMMEの識別情報を含めることにより、リダイレクト先のMMEを指定してもよい。
ここで、他のMMEへリダイレクトの実行を要求することを示す識別情報は、flag1等のフラグを用いてもよいし、リダイレクト先のMMEを識別する情報を用いても良い。
また、MME_B42は、他のMMEへリダイレクトの実行を要求することを示す識別情報として、タイプ情報などのMME_B42の接続するコアネットワークの識別情報を含めて送信してもよい。
なお、MME_B42は、リダイレクトの実行を要求する際のコンテキスト応答メッセージとして、リダイレクト要求メッセージや、コンテキスト応答の拒絶などの特定の制御情報を送信してもよい。また、コンテキスト応答の拒絶応答メッセージを送信する場合には、リダイレクトが必要であることを示すCause Value等の理由情報を含めて送信してもよい。
一方で、MME_B42は、MME再選択の決定処理に基づいて、MME再選択を行わない場合には、コンテキスト要求メッセージの受信に基づき、MME_C44にコンテキスト応答を送信してもよい(S414)。
その際、MME_B42は、メッセージにUE_A10のコンテキストと、MME_B42のコアネットワークタイプの識別情報と、GUMMEI等のMME_B42を識別する識別情報を含めて送信してもよい。
MME_C44はMME_B42からコンテキスト応答メッセージを受信する。
さらに、MME_C44は、受信したコンテキスト応答メッセージに基づいて、リダイレクトの要否を検出する。MME_C44は、コンテキスト応答メッセージにリダイレクトの実行を要求することを示す識別情報が含まれていることや、コンテキスト応答メッセージがリダイレクト要求メッセージであることや、コンテキスト応答メッセージコンテキスト応答の拒絶応答メッセージであることや、メッセージに含まれるCause Value等の理由情報がリダイレクトの必要性を示すことなどにより、リダイレクトが必要であると検出してもよい。
もしくは、こうした情報がないことにより、リダイレクトが必要ないことを検出してもよいし、UE_A10のコンテキストを受信したことによりリダイレクトが必要無いと検出してもよい。
なお、ここまで説明した手続きでは、MME_B42において再選択の決定処理(S412)を実行し、リダイレクトの要否を決定したが、MME_B42は再選択の決定処理を行わず、MME_C44が再選択の決定処理を行っても良い。
この場合、MME_C44は、MME_B42に送信するコンテキスト要求(S410)には、MME_C44が接続するコアネットワークの識別情報を含めずに送信してもよい。
さらに、MME_B42は、再選択の決定処理(S412)は行わず、コンテキスト要求メッセージの受信に基づき、MME_C44にコンテキスト応答を送信してもよい(S414)。
その際、MME_B42は、メッセージにUE_A10のコンテキストと、MME_B42のコアネットワークタイプの識別情報と、GUMMEI等のMME_B42を識別する識別情報を含めて送信してもよい。
さらに、MME_B42は、UE_A10のコンテキスト情報をただちに削除せず、保持しても良い。なお、UE_A10のコンテキスト情報は、コンテキスト応答送信後、予め設定した一定時間の経過後、削除してもよい。このように、MME_B42は再度実行されるコンテキスト要求に対して応答できるよう、UE_A10のコンテキスト情報を削除せず、保持し続けても良い。
MME_C44は、コンテキスト応答を受信し、MME再選択の決定処理を実行する(S415)。
MME再選択の決定処理では、MME_C44は、コンテキスト応答で取得したコアネットワークの識別情報と、MME_C44が接続するコアネットワークとの識別情報との比較に基づいて再選択を行うか否かを決定しても良い。なお、MME再選択の決定処理に先だって、MME_C44は、MME_C44が接続するコアネットワークの識別情報を予め記憶しておいてよい。より具体的には、MME_C44は、MME_C44が接続するコアネットワークのタイプ情報(タイプ1)を予め記憶しておいてよい。
さらに、MME再選択の決定処理のより具体的な例としては、MME_C44は、取得したコアネットワークの識別情報と、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報とが同一のコアネットワークである場合には、MMEの再選択は行わないことを決定しても良い。
また、MME_C44は、取得したコアネットワークの識別情報と、MME_C44が接続するコアネットワークの識別情報とが異なるコアネットワークである場合には、MMEの再選択を行うと決定しても良い。
本実施形態の例では、MME_C44は、取得したコアネットワークの識別情報であるタイプ2を示すタイプ情報と、MME_C44が接続するコアネットワークの識別情報であるタイプ1を示すタイプ情報とが異なるため、MMEの再選択を行うことを決定する。
このように、MME_C44が再選択の決定処理に基づいて、リダイレクトの要否を検出してもよい。
なお、従来のトラッキングエリア更新手続きでは、移動前のMMEから更新手続きの拒絶応答を受信したMMEは、UE、HSSを含めた制御情報の送受信により、認証とセキュリティーの確立手続きを実行するが、しかし、本実施形態のように、MME_C44がリダイレクトが必要であることを検出した場合には、認証とセキュリティー処理を省略し、実行しなくてもよい(S417)。
より具体的には、MME_C44はHSS60等からUE_A10の接続するコアネットワークの識別情報や、コアネットワークの識別情報を特定する為の端末属性情報等の加入者情報の取得を省略してもよい。
なお、MME_C44は、リダイレクトが必要無いと検出した場合には、リダイレクト要求は送信せず、従来のトラッキングエリア更新手続きに基づいて、新しいMMEを識別するGUMMEIを含むトラッキングエリア更新応答メッセージをeNB47に送信する。
さらに、トラッキングエリア更新応答メッセージを受信したeNB47は、新しいMMEを識別するGUMMEIを含むトラッキングエリア更新応答をUE_A10に送信し、トラッキングエリア更新手続きを完了する。
次に、MME_C44は、リダイレクトが必要と検出した場合には、eNB47にリダイレクト要求メッセージを送信する(S416)。メッセ―ジには、他のMMEにリダイレクトを要求することを示す情報要素を含めて送信してもよいし、リダイレクトを要求することを示す特定の制御情報を送信してもよい。
更に、MME_C44がMME_B42から受信したメッセージにリダイレクト先のMMEを指定するMMEの識別情報が含まれていた場合、MME_C44は、メッセージに指定のMMEの識別情報を含めてもよい。または、MME_C44は、指定のMMEの識別情報を含むリダイレクト要求メッセージを、更に送信してもよい。
また、MME_C44は、MME_B42から受信したメッセージに、リダイレクト先のMMEの識別情報が含まれていない場合、MME_B42から受信したメッセージに含まれるMME_B42の接続するコアネットワークの識別情報等に基づいて、MME_C44は、記憶部に含まれるMME情報から、eNB47のリダイレクト先のMMEを選択し、選択したMMEの識別情報をリダイレクト要求メッセージに含めてもよい。
また、MME_C44は、MMEの識別情報を含めるのではなく、MME_B42の接続するコアネットワークの識別情報を含めてメッセージを送信してもよい。または、MME_C44は、MME_B42の接続するコアネットワークの識別情報を含むリダイレクト要求メッセージを、更に送信してもよい。
eNB47はMME_C44から、トラッキングエリア更新要求メッセージの応答としてリダイレクト要求メッセージを受信する。eNB47はメッセージに含まれる、他のMMEへのリダイレクト要求を示す情報要素に基づき、MMEの再選択処理を実行する(S418)。
MMEの再選択処理では、eNB47は、MME_C44から受信したメッセージに、指定されたリダイレクト先のMMEの識別情報が含まれている場合、リダイレクト先のMMEとして、メッセージに含まれたMMEを選択する。
もしくは、MME_C44から受信したメッセージに、指定されたリダイレクト先のコアネットワークの識別情報が含まれていた場合、受信したコアネットワークの識別情報に基づいてMMEを選択してもよい。例えば、eNB47は予めコアネットワークの識別情報とMMEとを対応づけて記憶しておき、受信したコアネットワークの識別情報に対応するMMEを選択してもよい。
eNB47はMMEの再選択処理に基づいて、新しいMMEとしてMME_D46を選択し、MME_D46にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信する(S420)。
メッセージには、UE_A10が移動前に接続していたMMEの識別情報(old GUMMEI(GUMMEI_B))と、UE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報と、を含める。
移動前のMMEの識別情報は、ここでは、MME_B42のGUMMEIである。また、トラッキングエリア識別情報は、UEの位置登録エリア情報である。
なお、eNB47は、リダイレクト要求メッセージの受信したことにより、MME_D46にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信してもよい。また、eNB47は、MMEの再選択処理によりMMEが選択できたことによりMME_D46にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信してもよい。また、eNB47は、リダイレクト先のコアネットワークの識別情報に対応するコアネットワークに含まれて構成されるMMEの識別情報を記憶していることにより、MME_D46にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信してもよい。また、eNB47は、リダイレクト先のコアネットワークの識別情報を記憶していることにより、MME_D46にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信してもよい。もしくは、これらの条件を2つ以上組み合わせた条件に基づいて、MME_D46にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信してもよい。
MME_D46は、eNB47からトラッキングエリア更新要求を受信する。MME_D46はメッセージに含まれるMMEの識別情報に基づき、MME_B42にコンテキスト要求メッセージを送信する(S422)。
メッセージには、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージを含める。更に、MME_D46のコアネットワークタイプの識別情報を含めてもよい。
MME_B42は、MME_D46からコンテキスト要求メッセージを受信する。MMEB42はメッセージに含まれるMME_D46のコアネットワークタイプの識別情報を取得し、取得したコアネットワークタイプと、MME_B42のコアネットワークタイプを比較し、MME再選択不要の決定をする(S424)。
MME_B42は、再選択不要の決定に基づき、コンテキスト応答メッセージをMME_D46に送信する(S426)。
メッセージには、MME_B42の記憶部に記憶されているUE_A10のコンテキストであり、MMコンテキストや、EPSベアラコンテキストが含まれる。
一方、MME_B42がMME_D46から受信したコンテキスト要求メッセージに、MME_D46のコアネットワークタイプの識別情報を含めない場合、MME_B42はメッセージの受信に基づき、MME_D46にコンテキスト応答を送信してもよい(S426)。
メッセージには、UE_A10のコンテキストと、MME_B42のコアネットワークタイプの識別情報を含める。UE_A10のコンテキストには、従来のMMコンテキストやEPSベアラコンテキストが含まれてもよい。 MME_D46はMME_B42からコンテキスト要求メッセージの応答として、コンテキスト応答メッセージを受信する。
この時、MME_D46は、受信メッセージに、UE_A10のコンテキストと、MME_B42のコアネットワークタイプの識別情報が含まれている場合、MME_B42のコアネットワークタイプを取得し、MME_D46のコアネットワークタイプと比較する。比較の結果MME_D46は、再選択不要が決定される(S427)。
MME_D46は、コンテキストの受信、または再選択不要の決定に基づき、メッセージに含まれるUE_A10のコンテキストを記憶部に記憶する。更に、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージに含まれる移動前のUE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報(例えば、トラッキングエリアID)を用いて、コンテキストに含まれるトラッキングエリア情報を更新する。
MME_D46は、コンテキスト応答メッセージの受信に基づき、eNB47にトラッキングエリア更新応答メッセージを送信する(S428)。メッセージには、トラッキングエリアの更新が完了したことを通知する情報要素と、新しいMMEであるMME_D46の識別情報(例えば、GUMMEI)が含まれている。
eNB47は、MME_D46からトラッキングエリア更新応答メッセージを受信する。eNB47はメッセージに含まれる新しいMMEの識別情報を取得し、メッセージの受信に基づき、UE_A10にトラッキングエリア更新応答メッセージを送信する(S430)。メッセージには、トラッキングエリア更新が完了したことを通知する情報要素と、新しいMMEであるMME_D46の識別情報(例えば、GUMMEI)を含める。
UE_A10は、eNB47から、トラッキングエリア更新応答メッセージを受信する。受信したメッセージに含まれる新しいMMEの識別情報を取得する。
以上により、トラッキングエリア更新手続きに伴うMMEのリロケーションをコアネットワークのタイプを変更することなく実現することができる。
なお、トラッキングエリアの更新手続きが成功したことにより、eNB47は新しいMMEからページング要求を受信し、UEが、サービス要求手続きまたはトラッキングエリア更新手続きを開始してもより。
更に、トラッキングエリアの更新手続きが成功したことにより、UE_A10は、新しいMMEにサービス要求を送信し、サービス要求手続きを実現することができる。
[1.3.2.トラッキングエリア更新手続き変形例1]
次に、図5のシステムモデルにおいて、MME_D46が存在しない場合について説明する。
より具体的には、eNB45はMME情報242において、コアネットワークタイプ1に対応づけてMME_A40を記憶している。さらに、コアネットワークタイプ2に対応づけてMME_B42を対応づけて記憶している。
なお、eNB45は、デフォルトのMMEとして、MME_A40を記憶している。デフォルトのMMEとは、特別な条件が無い場合にeNB45が接続先として選択するMMEである。また、eNB45は、MME_A40などの特定のMMEの情報をデフォルトのMMEとして記憶せず、デフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)を記憶してもよい。特別な条件が無い場合、eNB45はデフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)に対応づけられて記憶されるMME(MME_A40)を、デフォルトのMMEとして選択してもよい。
また、eNB47はMME情報242において、コアネットワークタイプ1に対応づけてMME_C44を記憶している。さらに、コアネットワークタイプ2に対応づけたMMEの情報は記憶していない。
なお、eNB47は、デフォルトのMMEとして、MME_C44を記憶している。デフォルトのMMEとは、特別な条件が無い場合にeNB47が接続先として選択するMMEである。また、eNB47は、MME_B42などの特定のMMEの情報をデフォルトのMMEとして記憶せず、デフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)を記憶してもよい。特別な条件が無い場合、eNB47はデフォルトのコアネットワークタイプ(タイプ1)に対応づけられて記憶されるMME(MME_C44)を、デフォルトのMMEとして選択してもよい。
このように、eNB47がタイプ2で識別されるコアネットワークタイプに接続性を有しない場合に、タイプ2で識別されたコアネットワークに接続するUE_A10がトラッキングエリア更新要求を送信した場合について、具体的に説明する。
UE_A10がトラッキングエリア更新要求を送信するトリガー発生からeNB47がリダイレクト要求を送信するまで(S402〜S416)は、1.3.1章のMMEリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続きで、図6を用いて説明したトラッキングエリア更新手続きの処理と同様でよいため、手続きの詳細な説明は省略する。
S416以降の手続きを、図7を用いて説明する。eNB47は、設定情報に基づいて、トラッキングエリア更新手続きを拒絶するか、コアネットワークを変更してトラッキングエリア更新手続きを実行するかを決定してもよい。なお、設定情報は、基地局運用者によってeNB47に設定された設定情報であってもよいし、ネットワーク運用事業者によって決定されたオペレータポリシーに基づいた設定情報であってもよい。
なお、トラッキングエリア更新手続きの拒絶は、eNB47が、UEの要求するコアネットワークと合致するコアネットワークに構成されるMMEに対して、接続性がない場合に実行されてよい。
もしくは、トラッキングエリア更新手続きの拒絶は、UEの要求するコアネットワークの識別情報と合致するコアネットワークに構成されるMMEの情報を記憶していない場合に実行されてもよい。
もしくは、トラッキングエリア更新手続きの拒絶は、UEの要求するコアネットワークの識別情報を記憶していない場合に実行されてもよい。
図7(a)では、設定情報に基づいて、eNB47がトラッキングエリア更新要求を拒絶する場合について説明する。
eNB47は、MME_C44からリダイレクトメッセージを受信する(S416)。受信メッセージに含まれる、他のMMEにリダイレクトを要求することを示す情報要素を取得し、取得に基づき、MMEの再選択を試みる。しかし、eNB47は、eNB47の記憶部240に含まれるMME情報242により、すでに選択したMME以外のMMEでUE_A10がサービスエリアであるMMEが他に選択できないことを確認する(S502)。つまり、eNB47は、eNB47がコアネットワーク(タイプ2)92に接続性がないことを確認する。
さらに、eNB47は設定情報に基づき、トラッキングエリア更新手続きを拒絶して終了するために、UE_A10にトラッキングエリア更新拒絶応答メッセージを送信する(S504)。メッセージには、トラッキングエリア更新要求を拒絶したことを示す情報要素が含まれている。
なお、トラッキングエリア更新拒絶応答メッセージは、UE_A10が送信するトラッキングエリア更新要求メッセージに応答する制御メッセージであり、トラッキングエリアの更新の失敗もしくは拒絶することを通知する情報が含まれている制御メッセージであればよい。
UE_A10は、トラッキングエリア更新拒絶応答メッセージを受信する。UE_A10は、トラッキングエリア更新拒絶応答メッセージに含まれるラッキングエリア更新要求を拒絶したことを示す情報に基づいて、トラッキングエリア更新手続きが失敗したことを検出する。
また、UE_A10は、UE_A10は、トラッキングエリア更新拒絶応答メッセージに含まれるラッキングエリア更新要求を拒絶したことを示す情報に基づいて、PDNコネクションを切断してもよい。
具体的には、UE_A10が主導してPDN切断手続きを実行することにより、PDNコネクションを切断してもよい。なお、UE_A10はAPN(Access Point Name)を含めた切断要求メッセージを開始し、切断要求メッセージに対する応答メッセージを受信してPDN切断手続きを完了してもよい。
次に、図7(b)を用いて、設定情報が、コアネットワークタイプが異なる場合でも接続を受け入れるように設定されている場合について説明する。
eNB47は、MME_C44からリダイレクトメッセージを受信する(S416)。受信メッセージに含まれる、他のMMEにリダイレクトを要求することを示す情報要素を取得し、取得に基づき、MMEの再選択を試みる。しかし、eNB47は、eNB47の記憶部240に含まれるMME情報242により、すでに選択したMME以外のMMEでUE_A10がサービスエリアであるMMEが他に選択できないことを確認する(S502)。つまり、eNB47は、eNB47がコアネットワーク(タイプ2)92に接続性がないことを確認する。
eNB47で、MMEの再選択が不可であると判断された場合、eNB47は設定情報に基づいて、異なる識別情報のコアネットワークに位置登録するために、トラッキングエリア更新要求メッセージをMME_C44に送信する(S506)。
メッセージには、移動前のMMEの識別情報と、UE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報と、flag2等のMMEの再選択の要求を停止することを意味する識別情報を含める。
これにより、eNB47は、コアネットワークを変更して、MMEに記憶するトラッキングエリア情報を更新することを要求してもよい。
MME_C44はトラッキングエリア更新要求メッセージをeNB47から受信する。MME_C44は、メッセージに含まれる移動前のMMEの識別情報old GUMMEIとflag2等の識別情報を取得する。さらに、MME_C44は、取得したold GUMMEIに基づき、MME_B42にコンテキスト要求メッセージを送信し、再度UE_A10のコンテキストを要求する(S508)。
メッセージには、eNB47から受信したメッセージを含める。更に、MME_C44のコアネットワークタイプの識別情報を含めてもよい。
MME_B42は、MME_C44からコンテキスト要求メッセージを受信する。さらに、MME_B42は、MME_C44にコンテキスト応答メッセージを送信する(S510)。
ここで、MME_B42は、MME_C44から受信したメッセージに含まれるflag2等の識別情報を受信したことにより、コンテキスト要求を受信した際にMMEの再設定の決定処理を行わず、コンテキスト応答メッセージを送信してもよい。
なお、MME_B42は、コンテキスト応答メッセージには、UE_A10のコンテキストを含める。更にMME_B42のコアネットワークタイプを含めてもよい。
MME_C44はMME_B42からコンテキスト応答メッセージを受信する。MME_C44は、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージに含まれるflag2に基づき、MME_B42から受信したメッセージに含まれるUE_A10のコンテキストを記憶部に記憶する。更に、MME_C44は、記憶部に記憶される、UE_A10のコンテキストに含まれるUE_A10のトラッキングエリア情報を、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージに含まれるUE_A10のトラッキングエリア情報に更新する。
次に、MME_C44は、eNB47にトラッキングエリア更新応答メッセージを送信する(S514)。
ここで、MME_C44は、eNB47から受信したメッセージに含まれるflag2等の識別情報を受信したことにより、MME_B42からコンテキスト応答を受信した際にMMEの再設定の決定処理を省略して行わず、トラッキングエリア更新応答メッセージを送信してもよい。
もしくは、MME_C44は、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージに含まれるflag2を受信したことにより、コンテキスト応答メッセージには、MME_B42のコアネットワークタイプを含めずに送信してもよい。
さらに、MME_C44は、コンテキスト応答メッセージにコアネットワークタイプが含まれていないことから、MME_B42からコンテキスト応答を受信した際にMMEの再設定の決定処理を行わず、トラッキングエリア更新応答メッセージを送信してもよい。
なお、MME_C44は、トラッキングエリア更新応答メッセージにMME_C44を識別する情報を含めてeNB47に送信する。ここで、MME_C44を識別する情報は、MME_C44を識別するGUMMEIであってよい。さらに、MME_C44は、メッセージにトラッキングエリアの更新が完了したことを通知する情報要素が含を含めて送信する。
eNB47は、MME_C44からトラッキングエリア更新応答メッセージを受信する。eNB47はメッセージの受信に基づき、UE_A10にトラッキングエリア更新応答メッセージを送信する(S516)。eNB47は、メッセージにコアネットワークを変更したトラッキングエリアの更新を完了したことを通知する情報要素と、新しいMMEであるMME_C44の識別情報を含めてもよい。
また、図6のS414において、MME_C44は、MME_B42から、UE_A10のコンテキストを受信し、eNB47が送信するトラッキングエリア更新要求を再度受信するまでUE_A10のコンテキストを保持しても良い。もしくは、MME_C44は、一定期間待機するためのタイマー1をもち、タイマー1が終了するまで、UE_A10のコンテキストを保持してもよい。これにより、一定時間の間、eNB47が送信するトラッキングエリア更新要求を待ちうけることが可能になる。
この場合、タイマー1が終了するまでに、eNB47からトラッキングエリア更新要求メッセージを再受信し、受信メッセージにflag2が含まれていた場合、MME_C44は保持していたコンテキストを、記憶部に記憶してもよい。これにより、コンテキスト要求の送受信(S508)、コンテキスト応答の送受信(S510)等を含む、MME_B42に対して再度実行するコンテキストの要求手続き(S512)を省略することができる。
これに限らず、トラッキングエリア更新要求の送受信(S506)、トラッキングエリア更新応答の送受信(S514)、コンテキスト要求の送受信(S508)、コンテキスト応答の送受信(S510)等を含む、再実行されるトラッキングエリア更新手続き(S518)を省略してもよい。
この場合、図6のS414において説明した、コンテキスト応答メッセージにはUE_A10のコンテキストを含めて送信する。さらに、コンテキスト応答メッセージは、MMEの再選択ができない場合には、コアネットワークを変更してトラッキングエリアを更新することを要求する通知であってもよい。
加えて、MME_B42は、こうしたコンテキスト応答を送信後、一定期間UE_A10のコンテキストを記憶部に記憶しておくためのタイマー2のカウントを開始し、タイマー2が消費された場合にUE_A10のコンテキストを削除してもよい。これにより、MME_B42は、UE_A10がコアネットワークを変更したトラッキングエリアの更新を完了したと検出してもよい。
さらに、MME_C44はコンテキスト応答の受信に基づいてeNB47に送信するリダイレクト要求メッセージ(S416)にUE_A10のコンテキストを含めて送信する。さらに、リダイレクト要求メッセージは、MMEの再選択ができない場合には、コアネットワークを変更してトラッキングエリアを更新することを要求する通知であってもよい。
加えて、MME_C44は、こうしたリダイレクト要求メッセージを送信後、一定期間UE_A10のコンテキストとトラッキングエリア情報とを記憶部に記憶し、タイマー3のカウントを開始してもよい。さらに、MME_C44は、タイマー3が消費された場合にUE_A10のコンテキストを削除してもよい。これにより、MME_C44は、タイマー3が消費されるまでの間、UE_A10のトラッキングエリアはMME_C44に登録することができる。なお、MME_C44は、タイマー3が消費されるまでの間に、新たにUE_A10のトラッキングエリア更新を要求するメッセージを受信した場合、タイマー3のカウントを止め、UE_A10のトラッキングエリアを登録してもよい。
さらに、eNB47は、こうしたリダイレクト要求メッセージを受信し、同一のコアネットワークに含まれるMMEが選択できない場合には、トラッキングエリア更新要求の送信(S506)を省略して行わず、MME_C44を識別するGUMMEIなどのMME_C44を識別する情報を含めてトラッキング更新応答をUE_A10に送信し、トラッキングエリア更新手続きを完了してもよい。
なお、図6のS418のように、MMEの再選択が決定した場合、eNB47は、MME_C44に、UE_A10のコンテキストを削除することを要求するメッセージを送信してもよい。
このように、トラッキングエリア更新手続き(S518)を省略してもよい。
[1.3.3.トラッキングエリア更新手続き変形例2]
次に、図8を用いて、UE_A10が送信するトラッキングエリア更新要求の受信に基づいて、eNB47はUE_A10の接続しているコアネットワークの識別情報を検出し、コアネットワークの識別情報に基づいたMMEを選択して接続する方法について説明する。
図8に、トラッキングエリア更新手続きを示す。なお、ここではeNB47の記憶部240に含まれるMME情報は、図3(b)のように、MME識別情報とサービスエリア情報を関連付けた情報であってもよく、図3(c)に示すように、図3(b)の情報から更にコアネットワークタイプを関連付けたものであってもよい。
MME情報242が、図3(b)に示すようなMMEの識別情報とエリア情報から構成されている場合、MMEの識別情報はGUMMEIであってもよい。
また、この時GUMMEIに含まれるMMEグループ番号は、MMEが接続するコアネットワークタイプを示してもよい。
つまり、図8では、eNB47は、MMEの識別情報を基にMMEが接続するコアネットワークを識別する機能をもつ。
まず、UE_A10で、トラッキングエリア更新要求を送信するためのトリガーが発生する(S402)。トラッキングエリアの更新要求の送信トリガーは、特に限定しないが、例えば、定期的に発生するトリガーであり、タイマーのカウントが終了したことなど、従来のトリガーと同様であってもよい。この時、UE_A10はeNB47の接続領域に移動しているとする。
次に、UE_A10は、トラッキングエリア更新要求トリガーに基づき、UE_A10はeNB47にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信する(S601)。
UE_A10は、メッセージにUE_A10の識別情報と、UE_A10が移動前に接続しているMME_B42の識別情報と、UE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報とを含めて送信してもよい。なお、UE_A10の識別情報は、UE_A10に対してグローバルユニークに割り当てられたGUTI(Globally Unique Temporary Identity)を用いても良い。また、MME_B42の識別情報は、GUMMEIを用いても良い。また、GUMMEIは、GUTIに含まれて構成されてもよい。
なお、UEが移動前に接続していたMMEの識別情報(old GUMMEI)は、UE_A10が接続していたコアネットワークを識別する識別情報を含めて構成してもよい。より具体的には、old GUMMEIに含まれるグループ識別情報が、UE_A10が接続していたコアネットワークを識別する識別情報に対応する情報であってよい。
または、UE_A10は、移動前に接続していたMMEの識別情報とは独立した情報であるコアネットワークを識別する識別情報をメッセージに含めてもよい。
eNB47は、UE_A10からトラッキングエリア更新要求メッセージを受信する。eNB47はメッセージに含まれる、UE_A10のコアネットワークを識別情報(old GUMMEIまたは独立したコアネットワークタイプ識別情報)を取得する。eNB47は、MME情報242の中から、エリア情報と、コアネットワークタイプ情報が、UEと最も合致するMMEを選択する(S602)。
eNB47は、MMEの選択をもとに、選択したMME(ここでは、MME_D46)にトラッキングエリア更新要求メッセージを送信する(S604)。
メッセージには、UE_A10が移動前に接続していたMMEの識別情報(old GUMMEI)と、UE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報と、を含める。
移動前のMMEの識別情報は、ここでは、MME_B42のGUMMEIである。また、トラッキングエリア識別情報は、UEの位置登録エリア情報である。
MME_D46は、eNB47からトラッキングエリア更新要求を受信する。MME_D46はメッセージに含まれるMMEの識別情報に基づき、MME_B42にコンテキスト要求メッセージを送信する(S606)。
メッセージには、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージを含める。更に、MME_D46が接続するコアネットワークの識別情報を含めてもよい。
MME_B42は、MME_D46からコンテキスト要求メッセージを受信する。MMEB42はメッセージに含まれるMME_D46が接続するコアネットワークの識別情報を取得し、取得したコアネットワークとMME_B42が接続するコアネットワークを比較し、MME再選択の要否を決定する。図8では、取得したコアネットワーク(MME_D46が接続するコアネットワーク)と、MME_B42のコアネットワークが同じであるため、MME再選択不要の決定をする(S608)。
MME_B42は、再選択不要の決定に基づき、コンテキスト応答メッセージをMME_D46に送信する(S610)。
メッセージには、MME_B42の記憶部に記憶されているUE_A10のコンテキストであり、MMコンテキストや、EPSベアラコンテキストが含まれる。
一方、MME_B42がMME_D46から受信したコンテキスト要求メッセージに、MME_D46が接続するコアネットワークの識別情報を含めない場合、MME_B42はメッセージの受信に基づき、MME_D46にコンテキスト応答メッセージを送信してもよい(S610)。
メッセージには、UE_A10のコンテキストと、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報を含める。UE_A10のコンテキストには、従来のMMコンテキストやEPSベアラコンテキストが含まれてもよい。MME_D46はMME_B42からコンテキスト要求メッセージの応答として、コンテキスト応答メッセージを受信する。
この時、MME_D46は、受信メッセージに、UE_A10のコンテキストと、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報が含まれている場合、MME_B42が接続するコアネットワークの識別情報を取得し、MME_D46が接続するコアネットワークタイプと比較する。図8では、MME_B42が接続するコアネットワークとMME_D46が接続するコアネットワークが同じであるため、MME_D46は、MMEの再選択不要を決定する(S612)。
MME_D46は、コンテキストの受信、または再選択不要の決定に基づき、メッセージに含まれるUE_A10のコンテキストを記憶部に記憶する。更に、eNB47から受信したトラッキングエリア更新要求メッセージに含まれるUE_A10の位置を示すトラッキングエリア情報を用いて、コンテキストに含まれるトラッキングエリア情報を更新する。
MME_D46は、コンテキスト応答メッセージの受信に基づき、eNB47にトラッキングエリア更新応答メッセージを送信する(S614)。メッセージには、トラッキングエリアの更新が完了したことを通知する情報要素が含まれている。
eNB47は、MME_D46からトラッキングエリア更新応答メッセージを受信する。eNB47はメッセージの受信に基づき、UE_A10にトラッキングエリア更新応答メッセージを送信する(S616)。メッセージには、トラッキングエリア更新が完了したことを通知する情報要素と、新しいMMEであるMME_D46の識別情報(例えば、GUMMEI)を含める。
UE_A10は、eNB47から、トラッキングエリア更新応答メッセージを受信する。受信したメッセージに含まれる新しい、MMEの識別情報を取得する。
以上のように、eNB47がMMEのコアネットワークタイプを記憶することと、UE_A10がコアネットワークを識別する情報を送信することにより、eNB47はコアネットワークの識別情報に基づいてMMEの選択を行うことができ、トラッキングエリア更新手続きの処理数を減らすことができる。
なお、1.3.1章で説明したMMEリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続きの中の一例では、eNB47は必ずしもMMEのコアネットワークの識別情報を予め記憶しておく必要がない。そのため、例えば、eNB47は、MMEのコアネットワークの識別情報を記憶しており、さらにUE_A10がトラッキングエリア更新要求にコアネットワークの識別情報を含めて送信してきた場合には、本変形例で説明したMMEの選択処理に基づく接続を行い、それ以外の場合には、eNB47は、1.3.1章で説明したMMEリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続きで説明した方法を用いて接続するなどの処理を行っても良い。
もしくは、eNB47は、本変形例で説明したMMEの選択処理に基づく接続を行うか、eNB47は、1.3.1章で説明したMMEリロケーションを伴うトラッキングエリア更新手続きで説明した方法を用いて接続を行うかを検出する設定情報を予め保持しておき、設定情報に基づいて処理を選択してもよい。なお、設定情報は、移動通信事業者等のオペレータポリシーに基づいて運用者によってeNB47に設定された情報であってよい。
以上、この発明の実施形態および変形例について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、各実施形態において各装置で動作するプログラムは、上述した実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的に一時記憶装置(例えば、RAM)に蓄積され、その後、各種ROMやHDDの記憶装置に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。
ここで、プログラムを格納する記録媒体としては、半導体媒体(例えば、ROMや、不揮発性のメモリカード等)、光記録媒体・光磁気記録媒体(例えば、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto Optical Disc)、MD(Mini Disc)、CD(Compact Disc)、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等のいずれであってもよい。また、ロードしたプログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の機能が実現される場合もある。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
また、上述した実施形態における各装置の一部又は全部を典型的には集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現してもよい。各装置の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、または全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能であることは勿論である。
また、上述した実施形態においては、無線アクセスネットワークの例としてLTEと、WLAN(例えば、IEEE802.11a/b/n等)とについて説明したが、WLANの代わりにWiMAXによって接続されても良い。