JP6634489B1 - 水質改善装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は,沈殿槽と生物膜槽を有しながらも装置全体がコンパクトで,かつ自然エネルギーを利用した水質改善装置を提供する。【解決手段】全体が平面視において前後左右対称の略田の字状となるように配設された樋状の枠体と,前記閉鎖水域の水を風力で揚水する揚水装置と,水を空気と混合して前記閉鎖水域に噴射する曝気装置備え,該枠体により形成される水路が,中央に配置され前記枠体の略田の字内の十字部分を形成する十字水路部と,前記十字水路部の直交する中心線で画定する4つの枡目を形成する略口字状水路部を有し,前記十字水路部を,表面に生物膜が形成される微生物担体を内部に有する生物膜槽とし,前記4つの略口字状水路部を,揚水した水の浮遊汚泥を沈殿させて除去する沈殿槽とした水質改善装置。【選択図】図1

Description

本発明は,ダム,湖,沼,池等の閉鎖水域に設置される水質改善装置に関する。
閉鎖水域(例えば,ゴルフ場池,庭園池,ダム,貯水池,ため池,沼,用水池,湖等)の水質悪化の原因は種々にわたる。
例えば,水面上に溜まった浮遊汚泥物が細菌の繁殖源となり水質が悪化したり,また,生活排水等に起因する栄養塩等の流入や蓄積によって富栄養化することで,アオコ等の藍藻類や褐藻類等が大量発生し水の色の変化や濁りが発生したり,また,閉鎖水域内の溶存酸素量が減少することで,嫌気性バクテリアが増え,アンモニアや硫化水素を排出し悪臭を発する。
上述した種々の水質悪化の原因に対処する水質改善装置として,閉鎖水域から取水する水中取水ポンプと,取水した水に含まれる水中汚濁源(各種有機物や植物プランクトン等)を,捕食分解する生物膜が表面に形成される濾材を,内部に有する生物膜槽(濾過槽)と,前記生物膜槽による浄化処理後の水の浮遊物質を沈降させて除去するための沈殿槽と,前記沈殿槽内の水を循環して曝気する循環ポンプとを備えた水質改善装置が知られている(特許文献1)。
特許第3422169号公報
しかし,特許文献1に開示される水質改善装置のように,水質悪化の種々の原因に対処するために多くの機器を搭載すると装置全体が大きくなってしまい,比較的小さい閉鎖水域,例えば,ゴルフ場池,庭園池では設置できないという問題があった。
特に,上述の生物膜槽のみでは水質の改善が不十分であるため,特許文献1に開示される水質改善装置のように沈殿槽を設けることが理想的であるが,取水して前記生物膜槽や沈殿槽を通過させて浄化処理した後に排水するという一連の水の流れの中で浮遊物を沈殿させるには,沈殿に要する時間を確保すべく沈殿槽のリーチ(槽内の滞留時間)を長くする必要が有り,装置全体を大きくせざるを得なかった。
また,取水又は排水のためのポンプ等を作動させるためには電力が必要となるが,この点,特許文献1に開示される水質改善装置は,ソーラーパネルを利用して,取水用のポンプの電気を賄っており,このように自然エネルギーの利用した水質改善装置が環境面から望まれている。
上述の現状における開示技術に鑑み,本発明は,沈殿槽と生物膜槽を有しながらも装置全体がコンパクトで,かつ自然エネルギーを利用した水質改善装置を提供することを目的とする。
本発明の水質改善装置1は,閉鎖水域に浮上設置され,全体が平面視において前後左右対称の略「田」の字状となるように配設された生物膜槽23あるいは沈殿槽21a,21b,21c,21dを成す水路11,12a〜12dを形成する樋状の枠体10と(本明細書において,前後左右とは,それぞれ,図1において紙面,下方及び上方並びに左右を指す。),
該枠体10の平面視前後方向の中心線A上の両側の外周部から前後外方に突設された前方揚水槽25及び後方揚水槽26と,
該前方揚水槽25及び後方揚水槽26に配設され,前記閉鎖水域の水を風力で揚水する揚水装置30,30’と,
前記枠体10の平面視左右方向の中心線B上の両側の外周部から左右外方に突設された左方ポンプ槽28及び右方ポンプ槽29と,
該左方ポンプ槽28及び右方ポンプ槽29に配設され,槽内の水を空気と混合して前記閉鎖水域に噴射する曝気装置40,40’と,
該曝気装置40,40’に電力を供給する太陽電池パネル50(a,b)と,
を備えたことを特徴とする(請求項1)。
前記枠体10内に形成される水路が,前記枠体中央に配置される十字水路部11と前記中心線A,Bで,前記枠体を略4等分割した位置に配置される4辺20a〜20dで形成される略口字状の水路部12a〜12dとから成り,
前記十字水路部11は,左右端が,それぞれ,曝気装置40を備える前記左方及び右方ポンプ槽28,29に連通すると共に,
前記略口字状の水路部12a〜12dは,平面正方形を成す4辺が樋状部材から成り,図2において,装置1前方(同図下方)で右方に配置される水路12a〜12dについて説明すると,それぞれ,前記前方揚水槽25を始端としてこれに連通する水路20aから,枠体10に沿って,水路20b,20c,20dと連通し,終端が前記十字水路部11の前方に連通している。
図1後方の前記略口字状の水路部12c,12dは,揚水槽26,揚水装置30’の位置関係が図1中,上下方向(前後方向)が逆となるのみで,同様の構成である。
すなわち,揚水槽26は,図1において,これを始端として,終端が十字水路部11の後方に連通している(請求項2)。
前記十字水路部11を,表面に生物膜が形成される微生物担体を内部に配設して生物膜槽23とし,前記略口字状水路部12a,12b,12c,12dを,揚水した水の浮遊汚泥を沈殿させて除去する沈殿槽21a,21b,21c,21dとしたことを特徴とする(請求項3)。
なお,前記揚水装置30,30’が前記前後方向の中心線A上に配設され,前記曝気装置40,40’が前記左右方向の中心線B上に配設され該左右方向の中心線Bの延長方向に噴射するものとしても良い(請求項4)。
また,本発明の水質改善装置1は,前記十字水路部11の左右両端部に,該水路内の水に紫外線を照射するUV灯62を備える紫外線照射装置60が設置されていても良い(請求項5)。
また,前記UV灯62から照射される紫外線に反応して発生したオゾンを前記曝気装置40,40’に供給する,一端が紫外線照射装置60に連通し,他端が前記曝気装置40,40’に連通する供給管64を設置しても良い(請求項6)。
また,本発明の水質改善装置1は,前記枠体10の架台となるベースフレーム81と,該ベースフレーム81に浮力を与えるフロート80を備え,前記ベースフレーム81が縦横に枡目状に枠組みされ,該枡目内に前記フロート80が配置されるものとしても良い(請求項7)。
また,本発明の水質改善装置1は,前記沈殿槽21内に邪魔板を設置しても良い(請求項8)。
また,本発明の水質改善装置1は,前記揚水装置30,30’を,回転軸34と,該回転軸34の中央から下端部にかけて設置された螺旋状のブレード36と,前記回転軸34の上端部に設置された風力により回転する風車32とを備える揚水風車としても良い(請求項9)。
また,前記揚水装置30,30’が,閉鎖水域の底層に向かって垂設された揚水筒38を備えても良い(請求項10)。
本発明の水質改善装置1は,前記前方揚水槽25及び前記後方揚水槽26内に,前記揚水装置30,30’の4方を網状のフェンスで囲んで形成したダストバケット90,90’を備えても良い(請求項11)。
本発明の水質改善装置1は,支柱52と該支柱52に支持される切妻屋根状に形成された屋根53とから構成される支持枠体51を備え,前記屋根53の上面に前記太陽電池パネル50を設置してもよい(請求項12)。
水質改善装置1は,揚水装置30,30’,曝気装置40,40’,沈殿槽21a,21b,21c,21d及び生物膜槽23を備えているにもかかわらず,全体がコンパクトであり,さらに,前記各沈殿槽21a,21b,21c,21dのリーチが十分に長く,浮遊汚泥物の沈殿に必要な時間が確保されている。
また,本発明の水質改善装置1の動力は,太陽光及び風力による自然エネルギーで賄うことができる。
なお,水質改善装置1は,太陽光が得られなくとも,一定の風が得られるときには,この風力により前記揚水装置30,30’が作動し,揚水に伴う水の流れが閉鎖水域内に発生し,閉鎖水域内の水が循環され水質を改善させることができる。
また,本発明の水質改善装置1は,沈殿槽21(21a,21b,21c,21d)により閉鎖水域から揚水した水に含まれる濁りの元となる粘土等の浮遊汚泥物を沈殿させて除去し,また,前記生物膜槽23内の前記微生物膜が,閉鎖水域中の水中汚濁源である各種有機物や植物プランクトン,窒素化合物,リン化合物等を捕食分解して水質を改善する。
さらに,曝気装置40により空気と混合されて噴出される水は,空気中の酸素が溶け込み溶存酸素量が多くなっており,該溶存酸素により閉鎖水域内の汚染物の分解(即ち,アオコの殺藻や有機物の分解等)が行なわれるようになり,水質を改善させる。
また,前記紫外線照射装置60を備える水質改善装置1は,前記UV灯62から照射される紫外線により水中に含まれるアオコ等を殺藻することができる。
さらに,前記UV灯62から照射される紫外線に反応して発生したオゾンを前記曝気装置40,40’に供給し,曝気装置40により水と混合して閉鎖水域内に噴射されることで,オゾンが水中の有機物(殺藻されたアオコ等を含む)を分解し,また,オゾン自身は酸素へと変化するため閉鎖水域内の溶存酸素量を増やすことができる。
閉鎖水域に浮上設置された,本発明の実施形態である太陽電池パネル50a,50bを含む水質改善装置1の全体を示す平面図。 図1の水質改善装置1内の水の流れ及び閉鎖水域内に発生する水の流れを示す図(太陽電池パネル50bを省略)。 図1の水質改善装置1の太陽電池パネル50a,50bの設置状態を示す側面図。 図1の水質改善装置1の下部に配設されるベースフレーム81とフロート80の平面図。 図4のベースフレーム81の上部に沈殿槽21a〜21d,生物膜槽23,揚水槽25,26及びポンプ槽28,29を設置した状態を示す図(図1における,揚水装置30,30’及び太陽電池パネル50a,50bを省略。図1及び図7における曝気装置40,紫外線照射装置60を省略。)。 図4の水質改善装置1のベースフレーム81及びフロート80の側面図。 図1の水質改善装置1の揚水装置30を示す側面図。 図1の水質改善装置1の曝気装置40を示す側面図。 図1の水質改善装置1の電力供給システムの概要図。
以下,図を参照しながら,本発明の水質改善装置1の実施形態について説明する。
まず,本実施形態の水質改善装置1の全体構成を説明する。
本実施形態の水質改善装置1は,図1に示すように,閉鎖水域に浮上設置される,全体が平面視において,略方形の枠体内を4つの同面積の方形に画定する2の直交する中心線,A及びBにより前後左右対称の略田の字状(以下,「略田の字」という。)となるように配設された樋状の枠体10を備える。
そして,前記枠体10は,平面視前後方向の中心線A上の両側の外周部から前後外方に突設された前方揚水槽25及び後方揚水槽26を備え,前記前方揚水槽25及び後方揚水槽26には閉鎖水域内の水を風力で揚水する揚水装置30,30’が前記中心線A上に配設されている。
また,前記枠体10は,同図平面視左右方向の中心線B上の両側の外周部から左右外方に突設された左方ポンプ槽28及び右方ポンプ槽29を備え,該左方ポンプ槽28及び右方ポンプ槽29には空気と混合して水を閉鎖水域内に噴射する曝気装置40,40’が前記中心線B上に配設されている。なお,本実施形態の前記曝気装置40,40’は前記中心線Bの延長方向に噴射する。
また,前記枠体10により形成される水路は,全体を図1及び図2に示すように,生物膜槽23あるいは沈殿槽21a,21b,21c,21dを成す水路11,12a〜12dを形成する枠体10と,この枠体10上に配置された揚水装置30,30’と紫外線照射装置60を備える曝気装置40,40’を有し,さらに,ポンプ槽28,29と揚水槽25,26を備えている。
前記水路は,中央に配置され前記枠体10の略田の字内の十字部分を形成する十字水路部11が形成され,この十字水路部11は,左端が前記左方ポンプ槽28に連通し右端が前記右方ポンプ槽29に連通する。そして,前記十字水路部11には,略口字状水路部12a〜12dがそれぞれ連通する。
すなわち,前記十字水路部11の直交する前記中心線A,Bで,前記枠体を略4等分割した位置に配置される4辺20a〜20dで形成される略口字状の水路部12a〜12dが形成されている。
そして,本実施形態の水質改善装置1は,4つの前記略口字状水路部12a,12b,12c,12dを,揚水した水の浮遊汚泥を沈殿させて除去する沈殿槽21a,21b,21c,21dとし,前記十字水路部11を,生物膜が形成される微生物担体を内部に配設して生物膜槽23とし,また,前記十字水路部11の左右両端部にはUV灯62からの紫外線照射により藻の分解及びオゾンを発生させる紫外線照射装置60が設置されている。
また,本実施形態の水質改善装置1は,前記曝気装置40,40’や前記UV灯62に電力を供給するために,太陽光発電のための複数の太陽電池パネル50が設置されている。
上述した構成を有する本実施形態の水質改善装置1内の水の流れは,図2に示すように,前記揚水装置40,40’で汲み上がった水が,前記前方揚水槽25又は後方揚水槽26から4つの前記沈殿槽21a,21b,21c,21dのいずれかに導入され各槽を通過した後,前記生物膜槽23を経由し,さらに紫外線照射装置60による処理がなされた後,前記左方ポンプ槽28か前記右方ポンプ層29に流入し前記曝気装置40,40’によって噴射される。なお,水質改善装置1内の水の流れは,水頭差を利用している。
また,本実施形態の水質改善装置1は,図2に示すように,閉鎖水域内に水の流れを発生させ,閉鎖水域内の水を循環させることができる。
次に,本実施形態の水質改善装置1の個々の構成について説明する。
本実施形態の水質改善装置1は,前記枠体10の架台となるベースフレーム81と,水面に浮かぶフロート80を有し,図4に示すように,ベースフレーム81が縦横に枡目状に枠組みされ,枡目内に配置されるフロート80がベースフレーム81に浮力を与えて支持することで,閉鎖水域内での浮上設置を可能としている。また,ベースフレーム81の桝目内に形成された通水孔86,87により,閉鎖水域内に波が発生しても,本実施形態の水質改善装置1が水平に維持される。
図4及び図6に示すように,前記フロート80の4方にはロッド84が前記ベースフレーム81から立設され,該ロッド84には下方から順に,振れ止め金具85と,十字状の押圧金具82と,取り付け位置の高さ調整が可能なナット83が配設されている。
そして,前記振れ止め金具85と前記押圧金具82とで前記フロート80の上下を狭持するように,前記振れ止め金具85と前記押圧金具82との間に前記フロート80が配設され,該フロート80の浮力を得るために,前記押圧金具82が前記フロート80の上部を適度な力で押圧する所望の高さに前記ナット83が位置決めされている。
なお,水質改善装置1の閉鎖水域内での浮上設置の方法は,特に上述に限定されるものではない。
また,本発明の水質改善装置1は,枠体10を種々の係留装置(図示しない)を用いて係留させても良く,例えば,閉鎖水域の底部に設置されたアンカにワイヤーロープを介して係留させても良い。
次に,本実施形態の水質改善装置1の沈殿槽21(21a,21b,21c,21d)は,閉鎖水域から揚水した水に含まれる濁りの元となる粘土等の浮遊汚泥物を沈殿させて除去するものである。
なお,通常,浮遊汚泥物は時間を掛けて沈殿させるが,上述の水質改善装置1の全体構成で説明したように,水質改善装置1は,全体がコンパクトでありながら4つの各沈殿槽21a,21b,21c,21dのリーチが十分に長く設計されており,浮遊汚泥物の沈殿に必要な時間が確保されている。
また,汚物の沈殿を促進させるために,例えば,炭などの多孔質物を沈殿槽21の底に堆積させておいても良い。
また,沈殿槽21の適宜箇所に邪魔板を設置し,該邪魔板により沈殿槽21内の水の流れを遮断して渦流を発生して沈殿を促進させても良い。
次に,本実施形態の前記生物膜槽23は,微生物を利用した生物処理を主体に汚濁物の除去を行うものであり,該微生物を表面にて繁殖させる微生物担体を槽の内部に備える。
前記微生物担体としては,合成繊維,プラスチック,セラミック,砕石,鉱石,木炭,活性炭,不織布などを素材とする球状,紐状,棒状,板状など様々な担体を状況に応じて選定することができる。
例えば,合成繊維で形成した紐状の微生物担体を生物膜槽23内に設置した場合,閉鎖水域中に存在する微生物が前記微生物担体の表面で繁殖して微生物膜を形成し,閉鎖水域中の水中汚濁源である各種有機物や植物プランクトン,窒素化合物,リン化合物等を前記微生物膜で捕食分解して水質を改善する。なお,前記微生物膜は,放射能物質を吸着できることが知られている。
次に,本実施形態の揚水装置30は,図7に示すように,水を揚水する螺旋状のブレード36が中央から下端部にかけて設置された回転軸34を備え,該回転軸34の上端部に風力により回転する風車32が設置されたいわゆる揚水風車から成る。前記回転軸34は,前記揚水槽25の底部に形成された孔27に挿着され,風を受けた前記風車32の回転により,前記回転軸34を介して,水中の前記ブレード36を回転させて揚水する。なお,図7は,前方揚水槽25に設置された揚水装置30を例にしているが,後方揚水槽26に設置された揚水装置30’も同様である。
上述の通り,本実施形態の揚水装置30は,自然エネルギーである風力により揚水することができる。
また,本実施形態の揚水装置30は,図7に示すように,前記揚水槽25の底部の前記孔27から閉鎖水域の底層に向かって垂設された蛇腹状の揚水筒38を備え,底層域の水を揚水するようにすることができる。揚水筒38の長さは,閉鎖水域の底の深さに合わせて適宜変更することが好ましい。
また,本発明の水質改善装置1は,本実施形態のように,前記前方揚水槽25及び後方揚水槽26内に前記揚水装置30の4方を網状のフェンスで囲んで形成したダストバケット90,90’を設けても良い。
該ダストバケット90,90’により閉鎖水域内の落ち葉やプラスチックバックなどが回収される。
図8は,本実施形態の曝気装置40と紫外線照射装置60を示す図である。
本実施形態の曝気装置40は,水質改善装置1で処理された水と,酸素を含む空気とを混合して閉鎖水域に噴射するものである。
曝気装置40,40’は,詳しくは,図8に示すように,前記左方ポンプ槽28の外壁に挿着され前記中心線Bの延長方向に噴射する噴射ノズル42と,前記ポンプ槽28に設置され槽内の水を前記噴射ノズル42に供給するモーターポンプ43と,モーターポンプ43の力により噴射ノズル42に供給される水の負圧により空気を引き込んで噴射ノズル42に供給する一端が外気に連通し他端が噴射ノズル42に連通する給気管44を備え,前記噴射ノズル42は,供給された水と空気を混合して,閉鎖水域に噴射する。なお,図8は,左方ポンプ槽28に設置された曝気装置40を例にしているが,右方ポンプ槽29に設置された曝気装置40’も同様である。
曝気装置40により空気と混合されて噴出される水は,空気中の酸素が溶け込み溶存酸素量が多くなっており,該溶存酸素により閉鎖水域内の汚染物の分解(即ち,アオコの殺藻や有機物の分解等)が行なわれるようになり,水質の改善を確実に進めることができる。
なお,本発明の水質改善装置1には,後述する紫外線照射装置60を設置しても良く,この場合,図8に示すように,前記給気管44を,後述する紫外線照射装置60から発生されるオゾンを引き込むための供給管64と連通させ,噴射ノズル42にオゾンも供給するようにしても良い。なお,前記供給管64は,前記給気管44を介さずに直接前記噴射ノズル42に連通させても良い。
本実施形態の水質改善装置1では,紫外線照射装置60が設置されており,図8に示すように,該紫外線照射装置60は,枠体10の上部に設置される下面が開口した箱状のケース61と,該ケース61内の上部に設置された紫外線を照射する複数のUV灯62と,枠体10の底面上に設置された略直方体の堰体63と,一端が前記ケース61の側壁に挿着され他端が前記給気管44に連通する供給管64と,前記ケース61の側壁に設けられた吸気孔65と,前記堰体63の上面に設置された乱流板66と,ケース61内に架設された整流板68とを備える。
前記UV灯62から照射される紫外線に反応して水中に含まれるアオコ等が殺藻される。
また,前記吸気孔65から前記ケース61内に流入した空気中の酸素が,前記UV灯62から照射される紫外線に反応してオゾンへと化学変化する。
ケース61内に発生したオゾンは,噴射ノズル42に供給される水の負圧により前記供給管64を介し,前記給気管44を経由して噴射ノズル42に供給され水と混合されて閉鎖水域内に噴射される。オゾンは,水中の有機物(殺藻されたアオコ等を含む)を分解して,自身は酸素へと変化するため閉鎖水域内の溶存酸素量が増える。
なお,紫外線照射装置60は,前記UV灯62から照射される紫外線が水全体に届くようにするために,図8に示すように,前記堰体63により水路(枠体10)内の水を堰き止めて少量の水が堰体63の上面を流れるようにし,これに紫外線を照射して,水中に含まれるアオコ等を殺藻する。
さらに,前記乱流板66と前記整流板68により,堰体63の上面の水の流れを遅滞させ,この遅滞した期間を利用して紫外線照射の時間を長くでき,また,前記乱流板66と前記整流板68による乱流と整流を繰り返す過程で水をひっくり返して水全体に紫外線の照射が行き届くようにすることができる。
なお,図8は,十字状水路部11の左端部に設置された紫外線照射装置60を例にしているが,十字状水路部11の右端部に設置された紫外線照射装置60’も同様である。
次に,本発明の水質改善装置1は,前記曝気装置40のモーターポンプ43や,UV灯62に電力を供給する太陽電池パネル50を備える。
本実施形態における太陽電池パネル50(50a,50b)の設置については,図1に示すように,前記枠体10の4つの枡目内と,平面視中央に設置されている。
図3に示すように,枠体10の桝目内は,太陽電池パネル50aを設置するために,前記ベースフレーム81から立設された支柱52と該支柱52に支持される屋根53とからなる支持枠体51が設置され,該支持枠体51の屋根53が,中央(最頂部)から左右両側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を有する切妻屋根状に形成されており,前記傾斜面上に太陽電池パネル50aが配設されている。
また,枠体10の中央には,枠体10の上方に底板54を架設し,該底板54から立設された支柱56の上端に方形屋根57を設置し,該方形屋根57から前後左右の4方に下向きに傾斜する傾斜屋根59を前記ベースフレーム81から立設された支柱58の上端に架けて設けた支持枠体55を備え,前記傾斜屋根59に太陽電池パネル50bが配設されている。
なお,図1に示すように,枠体10の各桝目内に設置された各前記支持枠体51には,6つの太陽電池パネル50aが設置され,枠体10の中央に設置された前記支持枠体55には4つの太陽電池パネル50bが設置されており,各太陽電池パネル50は,上述の通り,水平に対し角度を付けて配設されており,風通しがよく太陽光がよく当たるようになっている。
なお,本発明の水質改善装置1は,前記太陽電池パネル50を陸上に別個に設置し,電源ケーブルを介して電気を供給するようにしても良い。
次に,本実施形態の水質改善装置1には,太陽電池の起電力を充電するためのバッテリー72,直流を交流に変換するためのインバータ73,電圧等の設定,変更をするシーケンサ(操作盤)74等の補機類を備えている。
本実施形態の水質改善装置1は,図3に示すように,前記バッテリー72を収納するバッテリー凾70と,シーケンサ74やインバータ73等を収容する操作凾71が,前記底板54に背中合わせに設置されている。
図9は,本実施形態の水質改善装置1の電力供給システムの概要図である。
枠体10の4つの桝目内に設置された太陽電池パネル50aの発電電流は,スイッチ76を介し,インバータ73を通して前記UV灯62と,前記左方ポンプ槽28及び右方ポンプ槽29に設置された曝気装置40,40’の駆動源となるモーターポンプ43,43’に通電される。
また,枠体10の中央に設置された太陽電池パネル50bは,スイッチ77及び太陽電池充放電コントローラー75を介してバッテリー72に接続されている。
そして,前記シーケンサ74は,前記インバータ73及び前記太陽電池充放電コントローラー75に接続され,太陽電池パネル50a,50bからの供給電力の設定,制御を可能にしている。
また,前記バッテリー72に蓄電された電力は,前記シーケンサ74と太陽電池充放電コントローラー75に供給される。
なお,本発明の水質改善装置1は,太陽光が得られなくとも,一定の風が得られるときには,この風力により前記揚水装置30,30’が作動し,揚水された水が揚水槽25,26から沈殿槽21a,21b,21c,21d及び生物膜槽23を経由してポンプ槽28,29に流入され,一定以上の高さまで水が溜まるとポンプ槽28,29の上部に設けられたオーバーフロー部45から排出される。このように,太陽光が得られないために曝気装置40が起動しなくとも,揚水に伴う水の流れ(底層から水面に向かう水の流れ)が閉鎖水域内に発生し,閉鎖水域内の水が循環され水質を改善させることができる。
1 水質改善装置
10 枠体(水路)
11 十字水路部
12(12a,12b,12c,12d) 略口字状水路部
20 (a〜d)略口字状水路部12の各水路
21(21a,21b,21c,21d) 沈殿槽
23 生物膜槽
25 前方揚水槽
26 後方揚水槽
27 孔
28 左方ポンプ槽
29 右方ポンプ槽
30,30’ 揚水装置
32 風車
34 回転軸
36 ブレード
38 揚水筒
40,40’ 曝気装置
42 噴射ノズル
43 43’ モーターポンプ
44 給気管
45 オーバーフロー部
50 太陽電池パネル
50a 太陽電池パネル
50b 太陽電池パネル
51 支持枠体
52 支柱
53 屋根
54 底板
55 支持枠体
56 支柱
57 屋根
58 支柱
59 傾斜屋根
60 紫外線照射装置
61 ケース
62 UV灯
63 堰体
64 供給管
65 吸気孔
66 乱流板
68 整流板
70 バッテリー凾
71 操作・制御凾
72 バッテリー
73 インバータ
74 シーケンサ
75 太陽電池充放電コントローラー
76 スイッチ
77 スイッチ
80 フロート(浮き)
81 ベースフレーム(架台)
82 押圧金具
83 ナット
84 ロッド
85 振れ止め金具
86 通水孔
87 通水孔
90,90’ ダストバケット

Claims (12)

  1. 閉鎖水域に浮上設置され,全体が平面視において前後左右対称の略田の字状となるように配設された生物膜槽あるいは沈殿槽を成す水路を形成する樋状の枠体と,
    前記枠体の平面視前後方向の中心線上の両側の外周部から前後外方に突設された前方揚水槽及び後方揚水槽と,
    該前方揚水槽及び後方揚水槽に配設され,前記閉鎖水域の水を風力で揚水する揚水装置と,
    前記枠体の平面視左右方向の中心線上の両側の外周部から左右外方に突設された左方ポンプ槽及び右方ポンプ槽と,
    該左方ポンプ槽及び右方ポンプ槽に配設され,槽内の水を空気と混合して前記閉鎖水域に噴射する曝気装置と,
    該曝気装置に電力を供給する太陽電池パネルと,
    を備えたことを特徴とする水質改善装置。
  2. 前記枠体に形成される水路が,前記枠体中央に配置される十字水路部と,
    前記十字水路部の中心線で枠体内を略4等分割した位置にそれぞれ配置される略口字状水路部から成り,
    前記十字水路部は,左右端が,それぞれ,曝気装置を備える前記左方及び右方ポンプ槽に連通すると共に,前記略口字状の水路部は,平面正方形を成す4辺が樋状部材から成り,それぞれ,前記前方又は後方揚水槽を始端としてこれに連通する水路を介して,終端が前記十字水路部の前方又は後方に連通していることを特徴とする請求項1記載の水質改善装置。
  3. 前記十字水路部を,表面に生物膜が形成される微生物担体を内部に配設して生物膜槽とし,かつ,前記略口字状水路部を,揚水した水の浮遊汚泥を沈殿させて除去する沈殿槽としたことを特徴とする請求項2記載の水質改善装置。
  4. 前記曝気装置が前記十字水路部の前記左右方向の中心線上に配設され,前記左右方向の中心線の延長方向に噴射することを特徴とする請求項2記載の水質改善装置。
  5. 前記十字水路部の左右両端部に,該水路内の水に紫外線を照射するUV灯を備える紫外線照射装置が設置されていることを特徴とする請求項3記載の水質改善装置。
  6. 前記UV灯から照射される紫外線に反応して発生したオゾンを前記曝気装置に供給する,一端が前記紫外線照射装置に連通し,他端が前記曝気装置に連通する供給管が設置されていることを特徴とする請求項5記載の水質改善装置。
  7. 前記枠体の架台となるベースフレームと,該ベースフレームに浮力を与えるフロートを備え,前記ベースフレームが縦横に枡目状に枠組みされ,該枡目内に前記フロートが配置されていることを特徴とする請求項1記載の水質改善装置。
  8. 前記沈殿槽内に邪魔板が設置されていることを特徴とする請求項1又は3記載の水質改善装置。
  9. 前記揚水装置が,回転軸と,該回転軸の中央から下端部にかけて設置された螺旋状のブレードと,前記回転軸の上端部に設置された風力により回転する風車とを備える揚水風車であることを特徴とする請求項1記載の水質改善装置。
  10. 前記揚水装置が,閉鎖水域の底層に向かって垂設された揚水筒を備えることを特徴とする請求項1又は9記載の水質改善装置。
  11. 前記前方揚水槽及び前記後方揚水槽に,前記揚水装置の4方を網状のフェンスで囲んで形成したダストバケットを備えることを特徴とする請求項1,9又は10いずれか1項記載の水質改善装置。
  12. 支柱と該支柱に支持される切妻屋根状に形成された屋根とから構成される支持枠体を備え,前記屋根の上面に前記太陽電池パネルを設置したことを特徴とする請求項1記載の水質改善装置。
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