JP6634226B2 - プラント機器の効率分析システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラントを構成する機器の効率を分析するプラント機器の効率分析システム及び方法に関する。
発電プラントを構成する機器、例えば、火力発電プラントのガスタービンは、翼の損傷や汚れの付着により経時的に効率が低下していく。効率が低下すると、過剰に燃料が消費され、運転コストが上昇する。運転コストの上昇を抑えるため、翼損傷に対しては翼の交換・補修作業、翼の汚れに対しては洗浄作業、空気フィルタの汚れに対してはフィルタの交換作業を定期的に実施して、効率を回復させながら運転を継続している。保守の内容によっては、ガスタービンの分解が伴う作業になる。この場合、プラントの運転を一定期間停止する必要があり、発電事業の機会損失となる。さらに、部品交換が伴う保守の場合は、作業費用に加えて、部品の購入費用も必要となる。
以上のような背景から、プラント機器の保守作業を頻繁に実施するのは得策ではなく、効率低下に伴う運転コストの増加量と、効率改善のための保守費用の両者を鑑みて、保守作業を実施する頻度を判断しなければならない。
機器効率に影響を与える要因は複数あるため、効率改善の効果を最大化するには、各要因が効率に与える影響を定量的に算出し、影響の大きい要因を選び出す処理が必要になる。このような処理を行うシステムの例としては、特許文献1に、最適効率でのプラント制御を行うための装置が記載されている。この装置は、プラント制御の最適化を目的としているが、そのための手段として、プラントの運転状態から所定プロセス状態と各要素との相関関係を求めて相関テーブルに記憶し、運転状態から各要素の効率を計算する相関解析部を備えている。これにより、プラントの運転データベースから機器効率に相関があると分析された信号を取りだして相関係数を求め、影響度の大きい信号を用いて効率との回帰モデルを構築している。モデルの入力信号は、プラントで計測した温度や流量であり、このモデルを用いて機器効率またはプラント効率を最大とする運転条件になるように制御を行っている。
特開2004−54808
前述しように、特許文献1に記載の方法では、プラント運転の効率を最大化できるように、温度や流量などの制御信号を最適値に設定している。しかしながら、この方法により実現できるのはプラントの運転条件の最適化であり、前述したように、機器が経時劣化して効率が低下した場合における保守作業の最適化ではない。また、特許文献1に記載の方法は、プラント効率の最適運転におけるコスト効果を定量的に評価したものではない。
以上のように、従来の技術では、プラントの運転データから機器の効率低下をもたらす要因の影響度を定量的に評価したものでは無く、最適な保守計画の立案を支援する方法は提示されていない。
上記課題を解決する為に本発明は、プラントを構成する機器の効率を分析するプラント機器の効率分析システムにおいて、前記プラント機器の計測情報に基づいて機器効率を求める機器効率演算部と、前記機器効率が変化する要因となる機器要因を取得する機器要因取得部と、各機器要因が与える効率変化の度合いを示す影響係数を求める影響係数演算部と、を備え、前記影響係数に基づいて効率の変化量を求めることを特徴とする。
本発明によって、プラントの運転データから機器の効率低下をもたらす要因の影響度を定量的に評価することができ、最適な保守計画の立案を支援することができる。
本発明の実施例であるプラント機器の効率分析システムの構成を示す図である。 プラント機器の計測データを格納する機器データベースの構成を示す図である。 プラント機器の効率データを格納する機器効率データベースの構成を示す図である。 プラント機器の構成情報と保守作業履歴を格納する保守データベースの構成を示す図である。 プラント機器の効率の低下傾向を示す概念図である。 プラント機器の効率に関連する各要因のデータを格納する効率要因データベースの構成を示す図である。 運転保守条件の各要因がプラント機器の効率に与える影響係数を格納する影響係数データベースの構成を示す図である。 プラント機器の効率分析システムの入出力装置における表示画面例を示す図である。 プラント機器の効率低下による損失コストの演算方法を示す図である。
本発明によるプラント機器の効率分析システムの構成について図面を参照して以下に説明する。
図1は、本発明の実施例になるプラント機器の効率分析システムを示す図である。1は効率分析システムである。2は効率分析の対象とする複数のガスタービンである。3はシステムの処理に必要なデータを入力すると共に、システムの処理結果を表示する入出力装置である。また、効率分析システム1は、各機器又は装置間で通信を実行する通信部、コンピュータや計算機サーバ(CPU:Central Processing Unit)、メモリ、各種データベースDBなどが有線又は無線接続されて構成される。また、入出力装置3は、キーボードスイッチ、マウス等のポインティング装置、タッチパネル、音声指示装置、ディスプレイ等で構成される。
図1を参照して、本発明になるプラント機器の効率分析システム1での処理を説明する。機器データ取得部11は、プラントのガスタービン2の計測データを取り込み、機器データベース12に格納する。図2は機器データベース12の構成を示す図である。図のように、ガスタービンの効率に関連したデータが時系列に格納されている。
次に、機器効率演算部13は、機器データベース12に格納されたデータを取り込み、ガスタービンの効率を演算する。本実施例では、ガスタービンは発電機と1対1で接続したシンプルサイクルを想定しているため、ガスタービンの効率として発電効率を使用する。このため、ガスタービンの効率η0は以下の数1で表される。
Figure 0006634226
数1において、η0:ガスタービン効率(発電効率)[%]、E:発電機出力 [kW]、 H:燃料発熱量 [kJ/kg]、F:燃料流量 [t/hr]を表す。
また、ガスタービンの効率は、負荷、IGV(Inlet Guide Vane)開度、入口空気温度のように、機器の劣化以外の運転条件でも変化する。このため、以下の数2で、これらの運転条件による効率変化分を補正する。
Figure 0006634226
数2において、η:補正ガスタービン効率(補正発電効率)[%]、η0:ガスタービン効率(発電効率)[%]、f1:発電機出力補正関数、E:発電機出力 [kW]、f2:IGV開度補正関数、Aigv:IGV開度 [°]、f3:入口空気温度補正関数、Tin:入口空気温度 [℃]を表す。
補正した効率値ηの変化傾向から、運転条件以外の要因、すなわち、機器の劣化による効率の変化を把握することができる。機器効率演算部13は、補正前と補正後の効率、及び発電機出力を機器効率データベース14に格納する。
図3は、ガスタービンの効率変化を示す模式図である。ここでは、前述したように負荷、IGV開度、入口空気温度で補正した効率を示している。図に示すように、時間の経過に伴って効率は低下していくが、動翼を交換することにより、運転の初期に近い状態まで効率を改善させることができる。他に効率改善のための保守作業としては、入口空気フィルタの交換や圧縮機の洗浄などがあるが、これらに比べて動翼を交換する方が効率の改善効果が非常に高い。しかし、動翼の交換には多額の費用を要するため、たいていは動翼の寿命消費(高温環境での材料劣化・損傷に基づく使用可能時間)に合わせて交換作業を実施する。
図1に示した効率分析システムにおいて保守データ格納部15は、プラントの保守員が入出力装置3を通して入力した保守作業の情報を取り込み、保守データベース16に格納する。
図4は、保守データベース16の構成を示す図である。保守データベース16には、プラント構成情報と保守作業履歴情報とが対になって格納されている。プラント構成情報には、ユニット名、ガスタービン(GT)の型式、プラント構成、ガスタービンの定格出力、使用されている燃料の種類が格納される。燃料の種類としては、主に重油と天然ガスがあり、天然ガスは重油に比べて劣化による効率低下を低減できるという特徴がある。また、保守作業履歴情報には、プラント構成情報に記載されたガスタービンに対する保守作業の履歴が格納される。図の例では、入口空気フィルタの交換、圧縮機の洗浄、動翼の交換が保守作業として実施されている。
効率要因取得部17は、機器効率データベース14に格納された効率データ、保守データベース16に格納されたプラント構成と保守作業履歴を取り込み、ガスタービンの効率に関連した要因を取得し、効率要因データベース18に格納する。
図6は、効率要因データベースの構成を示す図である。前述した保守データベース16から取り出した、効率分析の対象とするガスタービンのユニット名、型式、燃料種類の情報を格納している。また、運転時間、GT効率変化幅、起動回数、フィルタ交換回数、圧縮機洗浄回数は、保守作業において動翼を交換して、次に交換するまでの期間を基準とした数値で表す。例えば、GT効率変化幅は、図5における効率の変化傾向で示すように、翼交換までに低下した効率の低下幅で表す。これらのデータは、前述した機器データベース12、機器効率データベース14、保守データベース16に格納された情報を用いて演算される。先ず、保守データベース16に格納された保守作業履歴の動翼交換に対応した日時データを取得して、翼交換までの期間を判定する。次に、機器効率データベース14から効率の時系列データを取得し、この期間における効率の低下幅を演算する。運転時間、起動回数の場合は、機器データベース12から発電機出力の時系列データを取得してカウントすることで演算する。また、フィルタ交換回数、圧縮機洗浄回数の場合は、保守データベース16に格納された保守作業履歴を取得してカウントすることで演算する。
図6の例では、効率要因データベース18には「A発電所1号機」のデータのみを記載しているが、このようなデータが多数のガスタービンに対して格納される。ガスタービンによっては、燃料として天然ガスを使用しているケース、年に数回の起動停止しか行わないケース、保守作業としてフィルタ交換回数・圧縮機洗浄回数が異なるケースなどの種々の運転条件に対するデータが格納される。
次に、影響係数演算部19が、効率要因データベース18に格納されたデータを基に、種々の運転条件とGT効率の変化幅との相関関係を評価する。この評価に用いる式を以下数3に示す。
Figure 0006634226
数3において、Δη:効率低下幅[%]、T:運転時間[hr]、Ns:起動回数、Nf:フィルタ交換回数、Nw:圧縮機洗浄回数、a:経時要因の影響係数[%/10000hr運転]、b:燃料種類(重油)の影響係数[%/10000hr運転]、c:起動回数の影響係数 [%/1000回起動]、d:フィルタ交換回数の影響係数[%/交換1回]、e:圧縮機洗浄回数の影響係数[%/洗浄1回]を表す。
これは効率低下幅を各要因の影響の和として表した式である。a、b、c、d、eが各要因の影響の度合いを示す係数である。aは経時要因の影響を表し、運転時間10000hr当たりの効率低下幅で表す。どのような運転をしてもガスタービンの効率が運転時間の経過と共に低下するのは避けられない。つまり、このパラメータは効率低下のうち、運転条件に拠らない部分を表す。bは燃料種類(重油)の影響係数であり、運転時間10000hr当たりの効率低下幅で表す。前述したように、燃料として重油を使用すると、天然ガスの場合に比べて効率低下の進行が早い。このパラメータは天然ガスを基準としたときの重油を使用したことによる効率への影響を表す。cは起動回数の影響係数であり、起動回数1000回当たりの効率変化幅で表す。起動停止を頻繁に行うほど、運転時間当たりの効率の低下幅は大きくなる。dはフィルタ交換回数の影響係数であり、交換1回当たりの効率変化幅で表す。ガスタービンの空気入口にはフィルタが設置されており、これにより空気中の不純物が取り除かれる。ガスタービン内に空気中の不純物が入ると、翼に付着して効率低下の原因となる。したがって、フィルタを頻繁に交換すれば、効率低下の進行を低減することができる。フィルタ交換は効率を改善する方向に作用するので、このパラメータは正値である。eは圧縮機洗浄回数の影響係数であり、洗浄1回当たりの効率変化幅で表す。圧縮機の洗浄によって、付着した汚れを取り除き、効率を改善することができる。このパラメータもフィルタ交換と同様に正値である。
影響係数演算部19は、効率要因データベース15に格納された多数のガスタービンの運転条件と効率のデータを用いて、ガスタービンの型式ごとに数3にある影響係数a〜eの値を求める。係数を求める方法は、最小二乗法など関数フィッティングに用いられている計算方法であれば適用できる。影響係数の計算結果は影響係数データベース20に格納される。図7は影響係数データベース20の構成を示す図である。ガスタービンの型式ごとに、前述した影響係数a〜eの計算結果を格納している。
以上に述べたデータを基に、機器効率分析システム1の損失コスト演算部21は、保守作業の計画を支援するために、効率低下幅、及び効率低下による損失コストを演算する。
図8は、損失コスト演算部21による演算結果を入出力装置3に表示したときの画面例である。ユーザは画面上部の運転条件にデータを入力する。次の翼交換までの計画運転時間、計画起動回数、平均出力、燃料種類、燃料価格、フィルタ交換回数、圧縮機洗浄回数を入力する。損失コスト演算部21は、この入力データに基づき、次の翼交換までの効率低下幅を推定し、それによる損失コストを演算する。以下に、損失コスト演算部の処理手順を説明する。
最初に、ユーザが入力した平均発電機出力を基に、期待されるガスタービンの効率(本実施例では発電効率と等価)を評価する。前述の機器効率データベース14には、発電機出力と効率値が格納されている。このデータベースから平均発電機出力に対応する効率値を取り出す。ここでの効率は、運転条件による補正前の効率である。また、取り出す効率データは動翼を交換した直後のデータとする。これは、運転時間の経過に伴い効率が低下するが、低下する前の初期状態の値を使用するためである。動翼交換の日時は前述した保守データベース16に格納されている。図8の表示画面例の場合、期待される初期の発電効率が32.0%と表示されている。
次に、ユーザが入力した計画運転時間が経過した時点での発電効率の低下幅を推定する。推定処理には、前述した数3を使用する。数3において、運転時間、起動回数、燃料種類、フィルタ交換回数、圧縮機洗浄回数についてはユーザの入力値を使用し、影響係数は前述の影響係数データベース20に格納された値を使用する。図8の表示画面例の場合、効率低下幅は−2.83%と表示されている。さらに、表示画面には、効率変化に対する各要因の内訳も示される。数3の各項が、それぞれ経時要因、燃料種類、起動回数、フィルタ交換、圧縮機洗浄による効率への影響を表すため、これらの値を表示する。各要因の合計が効率低下幅になる。
次に、ガスタービンの効率低下による燃料消費量の増加がもたらす損失コストを演算する。先ず、以下の数4を用いて燃料流量の基準値を計算する。
Figure 0006634226
数4について、F:燃料流量[t/hr]、E:発電機出力[kW]、ηb:初期(動翼交換直後)の発電効率[%]、H:燃料発熱量[kJ/kg]を表す。
数4は、前述の数1に対して燃料流量が求まるように変形した式である。発電機出力はユーザの入力値、発電効率は前述の処理でデータベースから取り出した値、燃料発熱量は設定値を使用する。
次に、所定の運転時間が経過した時点での損失コストを計算する。ガスタービンの効率が徐々に低下することによって、燃料は過剰に消費されるが、損失コストは過剰消費によって増えた燃料コストの累積値で表される。この概念を図9に示した。図9は、横軸が運転時間、縦軸が効率低下による時間当たりの損失コストを示している。本実施例では、動翼を交換した直後を基準として効率低下が発生していないと仮定するので、この時点での時間当たりの損失コストは0である。運転時間が経過し、効率が徐々に低下すると、時間当たりの損失コストも徐々に増えていく。ここでは、線形的に増えていくと仮定している。最終的に運転時間がT(hr)経過した時点で、効率の低下幅がΔη(%)とした場合、運転時間Tにおける時間当たりの損失コストL(¥/hr)は、以下の数5で表される。
Figure 0006634226
数5について、L:効率低下による時間当たりの損失コスト[¥/hr]、F:燃料流量[t/hr]、P:燃料価格[¥/t]、Δη:効率低下幅[%]、ηb:初期(動翼交換直後)の発電効率[%]を表す。
効率低下による燃料流量の増加率はΔη/ηbであり、これに燃料流量と燃料価格を乗じて算出している。
所定の運転時間が経過したときの効率低下による損失コストは、図9に示した時間当たりの損失コストの累積値である。このため、時間当たりの損失コストの関数を時間で積分すればよく、すなわち、グラフの面積を求めればよい。したがって、運転時間T(hr)までの損失コストは以下の数6で表される。
Figure 0006634226
数6において、C:効率低下による損失コスト[¥]、T:運転時間[hr]、L:効率低下による時間当たりの損失コスト[¥/hr]、F:燃料流量[t/hr]、P:燃料価格[¥/t]、Δη:効率低下幅[%]、ηb:初期(動翼交換直後)の発電効率[%]を表す。
損失コスト演算部21は、数6を用いて効率低下幅の推定値に応じた損失コストを演算し、表示画面に出力する。
ユーザは、図8に例として示した表示画面で提供される情報を基に、保守計画を策定する。例えば、入力であるフィルタ交換回数や圧縮機洗浄回数を増やしたり、減らしたりしたときの損失コストの変化を確認する。これにより、システムが出力する損失コストとフィルタ交換や圧縮機洗浄に要する作業コストの両者を鑑みて、作業を何回実施するのがコスト的に最適なのかが把握できる。また、燃料を重油からガスに変えたときの損失コストの変化と、燃料種類を変えるために要する改造費の両者を鑑みて、コスト的な合理性を把握できる。
本実施例では、ガスタービンを対象にシステムの処理の流れを説明したが、本発明はガスタービンのみを対象にしたものではない。例えば、石炭ボイラに本発明を適用した場合には、燃料として石炭種類、運転条件としてスートブロワの使用回数、保守作業として定期検査中に行う伝熱管や空気予熱器の洗浄作業が、効率への影響を評価するパラメータとしてあげられる。石炭種類については、質量当たりの発熱量に加え、灰、水分、硫黄分、揮発成分などの含有量がボイラ内の汚れの進行に影響を与えるため、これらのパラメータによる効率への影響を評価するのが有効である。また、スートブロワとは、運転中に伝熱管に高温蒸気を噴射することにより、灰を吹き飛ばす装置である。伝熱管に灰が付着すると伝熱効率が低下するため、スートブロワを使用することにより、ある程度は伝熱効率を改善することができる。また、効率改善のための保守作業としては、定期検査中にボイラ内が常温レベルまで冷却した後、ボイラ内に作業用の足場を組んで、手作業により洗浄作業をする。特に、溶融灰が壁に付着するスラッギングの場合には、前述のスートブロワでも除去するのが困難なため、手作業による除去が有効である。同様に、ボイラ出口には排ガスで空気を加熱する装置である空気予熱器が設置されている。空気予熱器には排ガス中に含まれる硫黄分が付着するため、温水などで定期的に除去する。これは、空気予熱器を停止した状態で作業する必要があるため、定期検査の期間に実施されることが多い。ただし、通常のボイラでは空気予熱器は2台設置されているため、ボイラ運転中に空気予熱器の1台を運転、1台を停止して洗浄作業をする場合もある。
以上のように、本発明になるシステムを用いて、石炭ボイラに対しても前述したような運転保守条件に関連する各パラメータが効率に与える影響を定量的に分析して、分析結果を基に運転保守計画の最適化を支援することができる。
また、本発明になるシステムは、プラントの計測値、各プラントで使用されている機器の情報、保守作業の履歴情報が取得できれば処理を実現できる。したがって、発電会社がシステムを所有し、自社の機器を対象に効率を分析して運転保守計画の最適化に活用することもできるし、あるいは、サービス会社が複数の発電会社から前述の情報をオンラインまたはオフラインで取得し、各発電会社に対して運転保守計画の最適化案を提供する方法もある。
本実施例によれば、プラント構成機器の効率が低下する場合に、実機データを用いて効率と運転保守の各要因との相関を分析することで、効率低下をもたらす各要因の影響を定量的に評価できる。これにより、運転保守条件を変えたときの効率の変化量を推定し、コスト的な損得を計算できるため、運転保守計画の最適化に活用できる。
本発明になるシステムによれば、発電プラント、化学プラントを始めとするプラント全般に利用できる。
1 プラント機器の効率分析システム
2 ガスタービン
3 入出力装置
11 機器データ取得部
12 機器データベース
13 機器効率演算部
14 機器効率データベース
15 保守データ格納部
16 保守データベース
17 効率要因取得部
18 効率要因データベース
19 影響係数演算部
20 影響係数データベース
21 損失コスト演算部

Claims (8)

  1. プラントを構成する機器の効率を分析するプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記プラント機器の計測情報に基づいて機器効率を求める機器効率演算部と、
    前記計測情報が格納された機器データベースと、前記機器効率が格納された機器効率データベースと、プラント構成情報及び保守作業履歴が格納された保守データベースから、前記機器効率が変化する要因となる効率要因を取得する効率要因取得部と、
    前記効率要因に含まれる運転条件と機器効率の変化幅との相関関係から、効率要因が与える効率変化の度合いを示す影響係数を求める影響係数演算部と、を備え、
    前記影響係数に基づいて各効率要因の影響の合計から効率の変化量を求めることを特徴とするプラント機器の効率分析システム。
  2. 請求項1に記載のプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記効率の変化量と燃料流量と燃料価格に基づき、損失コストを演算する損失コスト演算部を更に備えることを特徴とするプラント機器の効率分析システム。
  3. 請求項1または2に記載のプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記機器効率演算部は、負荷、IGV(Inlet Guide Vane)開度、又は入口空気温度の内少なくとも一つを含む運転条件に基づく効率の変化分を補正し、前記プラント機器の性能劣化に関する機器効率を求めることを特徴とするプラント機器の効率分析システム。
  4. 請求項1−3のいずれかに記載のプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記効率要因には、経時要因、燃料種類、起動回数、フィルタ交換回数又は圧縮機洗浄回数の内少なくとも1つを含むことを特徴とするプラント機器の効率分析システム。
  5. 請求項1−4のいずれかに記載のプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記効率要因に対して条件を指定し、前記条件に基づいてプラント機器の前記効率の変化量、前記効率の変化量に与えた前記影響係数、又は前記効率の変化量に基づく損失コストの内何れか一つを表示する入出力部を備えることを特徴とするプラント機器の効率分析システム。
  6. 請求項1−5のいずれかに記載のプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記プラント機器には、ガスタービン又は石炭ボイラを含むことを特徴とするプラント機器の効率分析システム。
  7. プラントを構成する機器の効率を分析するプラント機器の効率分析システムにおいて、
    前記プラント機器の計測情報に基づいて機器効率を求める機器効率演算部と、
    前記計測情報が格納された機器データベースと、前記機器効率が格納された機器効率データベースと、プラント構成情報及び保守作業履歴が格納された保守データベースから、前記機器効率が変化する要因となる効率要因を取得する効率要因取得部と、
    前記効率要因に含まれる運転条件と機器効率の変化幅との相関関係から、効率要因が与える効率変化の度合いを示す影響係数を求める影響係数演算部と、を備え、
    前記影響係数に基づいて各効率要因の影響の合計から効率の変化量を求めることを特徴とするプラント機器の効率分析方法。
  8. 請求項7に記載のプラント機器の効率分析方法において、
    前記効率の変化量と燃料流量と燃料価格に基づき、損失コストを演算する損失コスト演算部を更に備えることを特徴とするプラント機器の効率分析方法。
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