JP6631242B2 - 通信装置、通信システム、通信方法、及びプログラム - Google Patents

通信装置、通信システム、通信方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信装置、通信システム、通信方法、及びこの通信方法を実行するためのプログラムに関する。
近年、医療サービスのように人体に密接して配置されたデバイスを利用する分野に情報通信技術を適用する研究が活発に行われてきた。IEEE802委員会はボディエリアネットワーク(Body Area Network;BAN)アプリケーションのための近距離低電力無線通信を目的とするIEEE802.15.6標準プロトコルを提案した。
IEEE802.15.6プロトコルは人の身中(in−body)、身体の上(on−body)、または、身体の周囲(off−body)で動作する無線BAN(WBANとも称す。)のための物理(physical;PHY)レイヤ及び媒体アクセス制御(medium access control;MAC)サブレイヤを定義する。ここで、身体は人体に限定されなく、動物やその他の人に似た電波環境を持つ有機体等に応用される可能性も排除しない。
IEEE802.15.6プロトコルによると、BANネットワークに属する装置はハブ(hub)、又は、ノード(node)として機能し、1つのハブと、1つ又はそれ以上のノードとが一つの独立的なネットワークを形成する。ネットワークに含まれる通信装置、特に、モバイル装置は主に小型電池で動作するため、動作可能時間を伸ばすためには消費電力を低減することが重要である。
電池寿命を節約するための技術として、例えば、特表2012−519439号は、無線センサーネットワークに属する装置が、検出されたパラメーター値及び現在の電池電荷レベルに基づいて適切なスリープパターンを判定し、これを上記ネットワーク内の他の装置に送信すれば、上記他の装置は上記スリープパターンに基づいて動作を制御する技術を開示している。
特表2012−519439号公報
ビーコンモードで動作するハブは一つ又はそれ以上のビーコン信号を活動ビーコン周期(『スーパーフレーム』とも称す。)ごとに発信しなければならない。従来、IEEE802.15.6プロトコルにおいて、ビーコンフレームはMACケーパビリティー(MAC Capability)等の、ノードがハブと通信を行う際に必要になる多量の情報を含む。ビーコンフレームに含まれたMACケーパビリティーはハブがサポートする衝突回避方式に関する情報を含む。ところで、ノードがCSMA/CAとSlotted Alohaの二種類の方式のうち、片方しかサポートできない場合には、ハブがサポートする衝突回避方式に関わらず自分がサポートする方式で対応するので、ハブがサポートする衝突回避方式は意味のある情報とはならない。また、ハブとノードとの衝突回避方式が一致しても、ハブの状態によりノードの接続要請を拒否する等、それに対して応答できない場合もある。このような場合にはハブが発信するビーコンフレームに含まれた一部の情報は電力消耗の原因に過ぎない。
この発明の目的は、二つの通信装置の接続プロセスにおいて消費される電力を低減する通信方法、これを実現する為の装置、システム、及びプログラムを提供することにある。
本発明の1つの態様は、特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、上記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、上記プロセッサは、上記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成し、他装置から送信された接続要請フレームを処理して、上記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出し、上記抽出された衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて上記他装置との通信を制御する。
また、本発明の他の1つの態様は、特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、上記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、上記プロセッサは、他装置から送信されたフレームがビーコンフレームである場合、上記ビーコンフレームに上記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断し、上記判断結果に基づいて、上記他装置との通信を制御する。
本発明によると、通信接続プロセスに関連した端末の電力消費を低減することができる。
以下の詳細な記述が以下の図面と合わせて考慮されると、本願のより深い理解が得られる。これらの図面は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
BANの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る通信システムを示すブロック図である。 ハブ又はノード内のPHYレイヤとMACサブレイヤを示す図である。 BANの時間参照ベースを示す図である。 ビーコンモードのビーコン周期内でのアクセス期間のレイアウトを示す。 ノードとハブとの接続手続きを示す図である。 (A)はMACフレームのフォーマットを示す図であり、(B)はMACヘッダのフォーマットを示す図であり、(C)はフレームコントロール(Frame Control)フィールドのフォーマットを示す図であり、(D)はMACフレームボディのフォーマットを示す図である。 ビーコン(Beacon)フレームのフレームペイロードフォーマットを示す図である。 接続要請(Connection Request)フレームのフレームペイロードフォーマットを示す図である。 接続割当(Connection Assignment)フレームのフレームペイロードフォーマットを示す図である。 MACケーパビリティー(MAC Capability)フィールドのフォーマットを示す図である。 本発明の一実施形態に係るビーコンフレームの省略フィールドを示す図である。 (A)及び(B)は本発明の一実施形態に係るノードとハブとの接続手続きを示す信号フローダイヤグラムである。 (A)及び(B)は本発明の一実施形態に係るノードとハブとの接続手続きを示す信号フローダイヤグラムである。 本発明の一実施形態による接続プロセスを実現するためのアルゴリズムを示すフローチャートである。 (A)は本発明の一実施形態に係る電子時計型装置の外見を示す図であり、(B)はこの装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本明細書においては、主に本発明をBANに適用した実施形態について説明するが、本発明の適用分野はBANに限定されない。例えば、本発明は、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、Wi−Fi(登録商標)、Wi−Fi Direct(登録商標)等の他の無線通信技術にも適用可能である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1はBANの構成を示す模式図である。BAN10はハブHの役割をする装置と、ノードNの役割をする装置を含む。一つのBANには一つのハブが存在する反面、ノードの数は0から当該ハブの最大接続可能ノード数(mMaxBANSize)の範囲である。図1に示された例においては、4個のノードN1乃至N4がBANに属するが、ノードの数は図示の例に限定されない。ハブHは、例えば、スマートフォン、PDA等の携帯端末、又は通信機能を含む電子時計である。ノードNは、例えば、生体信号を測定したり入力受けたりしてハブHに伝達する機能を行う生体信号測定装置、生体信号モニタリング装置、若しくは、各種センサー、又はこれらを含む電子時計である。
図2は本発明の一実施形態に係る通信システムを示すブロック図である。本実施形態において、通信システム20はハブとして機能する装置200と、ノードとして機能する装置300とを含む。図2の例では、一個のノードがハブと通信することを示すが、上記のように、ハブに接続可能なノードの数はこの例に限定されない。装置200は、一つ又はそれ以上のノードと通信し、これらを制御する。装置300は医療機器、家電製品、個人娯楽機器、等の一つ又はそれ以上のアプリケーションのための、身体(人間の体に限定されない。)上で、内部で、又は、その周囲で動作する低電力無線ノードである。
装置200は、通信部210、プロセッサ220、及びメモリ230を含む。プロセッサ220はアンテナ212及び通信部(或いは、transceiver)210を介して、及び/又は、インターネット又は他のBANネットワークに連結されたワイヤーライン(図示せず)を介して交換されるメッセージを処理する。アンテナ212はプロセッサ220によって採用される無線通信方式に対応する周波数の電波を送受信する。通信部210は、プロセッサ220から入力された電気信号を電磁波に変換したり、受信した電磁波を電気信号に変換したりしてプロセッサ220に出力する回路を含む。このような電気信号は、フレームの単位で送受信される。本実施形態において、プロセッサ220はBANプロトコルに従って他の装置、例えば、装置300へ送信するフレームを生成し、他の装置、例えば、装置300から受信されたフレームをBANプロトコルに従って処理(例えば、復号)する。プロセッサ220はソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、これらの組合せによって構成されることができる。
メモリ230は送受信されるフレームのデータ(以下、『フレームデータ』と称す。)だけでなく、フレーム構造、媒体アクセス制御、及び電力管理情報等のデータを格納するために使われることができる。特に、メモリ230に、装置200が他の装置と接続した履歴(history)に関する情報(以下、『履歴情報』と称す。)を格納することができる。上記履歴情報は、他の装置から受信したMACフレームに記録された情報を含むことができる。上記MACフレームに記録された情報は、例えば、上記他の装置のMACケーパビリティー、PHYケーパビリティー等を含む。また、メモリ230は、プロセッサ220によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを格納するために使われることもできる。メモリ230としては、通信装置200に組み込まれた、又は、通信装置200から着脱可能なRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、又はディスクドライブ等を含む任意の記憶装置が使われることができる。或いは、メモリ230はプロセッサ220に組み込まれた、又は、プロセッサ220から着脱可能な任意の記憶装置であっても良い。
装置300は、通信部310、プロセッサ320、及びメモリ330を含む。プロセッサ320はアンテナ312及び通信部(或いは、transceiver)310を介して交換されるメッセージを処理する。アンテナ312はプロセッサ320によって採用される無線通信方式に対応する周波数の電波を送受信する。通信部310は、プロセッサ320から入力された電気信号を電磁波に変換したり、受信した電磁波を電気信号に変換したりしてプロセッサ320に出力する回路を含む。本実施形態において、プロセッサ320はBANプロトコルに従って他の装置、例えば、装置200へ送信するフレームを生成し、他の装置、例えば、装置200から受信されたフレームをBANプロトコルに従って処理する。プロセッサ320はソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は、これらの組合せによって構成されることができる。
メモリ330は送受信されるフレームデータだけでなく、フレーム構造、媒体アクセス制御、及び電力管理情報等のデータを格納するために使われることができる。特に、メモリ330には、他の装置、例えば、装置200から受信したMACフレームに記録された情報を含むことができる。上記MACフレームに記録された情報は、例えば、上記他の装置のMACケーパビリティー等を含む。また、メモリ330は、プロセッサ320によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを格納するために使われることもできる。メモリ330としては、通信装置300に組み込まれた、又は、通信装置300から着脱可能なRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、又はディスクドライブ等を含む任意の記憶装置が使われることができる。或いは、メモリ330はプロセッサ320に組み込まれた、又は、プロセッサ320から着脱可能な任意の記憶装置であっても良い。
装置200又は300は、例えば、体温、呼吸、心拍数、血糖、等の身体からのデータをモニターするために使われるセンサー、又は、心拍調節期(pace maker)、呼吸器、インスリンポンプを制御する等の機能を提供するデバイス(図示省略)と連結されることができる。
図1に示されたネットワーク10と、図2に示されたシステム20とは例示に過ぎず、本明細書に記述されたフレーム生成方法及び処理方法を具現することができるシステム又はデバイスの範囲を制限することではない。本発明に従って通信を行う任意の装置は本発明の範囲に属する。
ハブ200又はノード300は、内部的に物理的(physical又はPHY)レイヤと媒体アクセス制御(MAC)サブレイヤとに区分けされる。図3はISO/OSI−IEEE802リファレンスモデルによるPHYレイヤとMACサブレイヤとを示す。ノードとハブ間の直接的な通信はPHYレイヤとMACサブレイヤで起こる。本実施形態の場合、ノード又はハブのPHYレイヤとMACサブレイヤとは与えられた時間に一つのチャンネルで動作するが、本発明の技術思想はこれに限定されない。
ノード又はハブ内で、PHYはMACとの間に位置したPHYサービスアクセスポイント(Service access point;SAP)を通じてMACにサービスを提供し、MACはMACサブレイヤの真上に位置したMAC SAPを通じてMACクライアント(上位レイヤ)にサービスを提供する。送信時に、MACクライアントはMAC SAPを経てMACサブレイヤへMACサービスデータユニット(MSDU)を通過させ、MACサブレイヤはPHY SAPを経てPHYレイヤへMACフレーム(MACプロトコルデータユニット又はMPDUとも称す。)を通過させる。受信時には、PHYレイヤはMACフレームをPHY SAPを経てMACサブレイヤへ通過させ、MACサブレイヤはMAC SAPを経てMACクライアントへMSDUを通過させる。
以下、図4及び図5を参照して、媒体アクセスについて説明する。全てのノードとハブは、それらの媒体アクセスが時間により計画(スケジューリング)されるならば、図4に示すように時間参照ベース(time reference base)を構築する。BAN内の時間参照割当を提供又はサポートするために、ハブはビーコンを発信するかどうかにかかわらず時間軸をビーコン周期(スーパーフレーム)に分割する時間ベースを構築する。各ビーコン周期は同じ長さを持って、0、1、...、s(ここで、s≦255)の番号が付けられた割当スロットにより構成される。このような場合に、ハブは、非活動スーパーフレームを除いた各ビーコン周期(スーパーフレーム)でビーコンを送信したり、いかなるスーパーフレームでもビーコンを送信しなかったりする。ビーコンはネットワークの存在を知らせてノードにネットワークに参加させるためにハブによって送信されるフレームである。また、ビーコンは、媒体アクセスコーディネーション、ノード電力管理、クロック同期化などのネットワーク管理のために送信される。
IEEE802.15.6プロトコルによると、ハブは次の三種類のアクセスモードの中の一つのモードで動作する。
(1)ビーコン周期(スーパーフレーム)基盤ビーコンモード:時間参照割当を可能にするために、非活動スーパーフレームを除いたそれぞれのビーコン周期(スーパーフレーム)でハブがビーコンを送信する。
(2)スーパーフレーム基盤非ビーコンモード:媒体へのアクセスが、時間参照を含み、スーパーフレーム及び割当スロットを有するが、ハブがビーコンを送信しない。ハブはスーパーフレーム期間中に管理されたアクセス期間(Managed Access Phase:MAP)のみ運営する。
(3)スーパーフレームに基づかない非ビーコンモード:媒体へのアクセスが時間参照を含まず、ハブがビーコンを送信しない。
図5はビーコンモードのビーコン周期内でのアクセス期間のレイアウトを示す。ビーコンモードで、ハブは図5に示すように、各々の活動ビーコン周期内にアクセス期間を編成する。図5においてBはビーコンを示す。活動スーパーフレームにおいて、ハブはビーコンを送信し、アクセス期間を提供する。アクセス期間はマネジメント、コントロール、及びデータタイプフレームを交換するために使われる。非活動スーパーフレームでは、ハブはビーコンを送信しないで、如何なるアクセス期間も提供しない。
ハブは排他的アクセス期間(Exclusive Access Phase:EAP)1、ランダムアクセス期間(Random Access Phase:RAP)1、管理されたアクセス期間(Managed Access Phase:MAP)、排他的アクセス期間2、ランダムアクセス期間2、他の管理されたアクセス期間、及び競争アクセス期間(Contention Access Phase:CAP)を図5に図示された順に配置する。0でない長さを有するCAPを提供するために、ハブはそれに先立ってB2フレームを送信する。後続するCAPの長さが0である場合にはハブがB2フレームを送信しない。
BANのように、集中化されたコントローラを使わない分散環境において、全てのステーション(ハブ端末、ノード端末)はチャンネルに接近するために競争するが、二つ以上のステーションが同時にチャネルを使う場合には信号の衝突によって通信ができなくなる。このような衝突を防ぐために、BANは『衝突回避を含むキャリア感知多重アクセス(carrier sense multiple access with collision avoidance;CSMA/CA)』又は『Slotted Aloha』の中でいずれかに基づいた競争アクセスをサポートする。競争アクセスによって、ノードは競争アクセス期間(CAP)内に一つ又はそれ以上のフレームの通信を開始するための時間を取得する。ハブ又はノードは競争アクセス又はランダムアクセスで衝突を回避する方式として、上記CSMA/CA又はSlotted Alohaのいずれかをサポートする。ビーコンフレームは上記衝突回避方式を含む、ハブがサポートしている機能に関する情報をノードに伝達し、ノードとハブとの同期化のためにスーパーフレームの開始を知らせる。
CSMA/CAは、ノードが伝送するデータがある時、設定された競争ウィンドウ(CW:Contention Window)内で所定の数のスロットに相当する時間を待った後に伝送を試みる方式である。Slotted Alohaは、チャンネルを時間帯別に分けて衝突危険を減らす方式で、各ノードは時間帯の開始のみで伝送が可能である。
図6は従来のノードとハブとの接続手続きを示す信号フローダイヤグラムである。示されたように、まだハブに接続されていないノードは、ハブから発信されたビーコンフレームを受信し、受信されたビーコンフレームからスーパーフレーム及びネットワークに関する様々な情報を取得する。上記情報は、ビーコンフレームのヘッダに含まれたネットワークの固有な識別情報であるネットワークID(本実施形態の場合、BAN ID)と、ハブのアドレス、及びペイロードに記録されたMACケーパビリティーを含む。ノードは、取得された上記情報に基づいて接続要請(Connection Request)フレームを生成し、これをハブに送信する。接続要請フレームはハブとの接続の生成又は変更を要請するためにノードによって送信されるフレームである。ノードから接続要請フレームを受信したハブは成功的なフレームの受信を確認させる確認応答フレームであるI−Ack(Immediate Acknowledgement)フレームをノードに送信した後、接続割当(Connection Assignment)フレームを生成してノードに送信する。接続割当フレームは、接続要請に答えたり、接続割当を開始又は変更したりするためにハブから送信されるフレームである。接続割当フレームは当該ノードの接続を許容するかどうかを示す情報を含む。
ハブが当該ノードの接続を許容する場合に、ハブから接続割当フレームを受信したノードはI−Ackフレームをハブへ送信する。これによって、ノードとハブとが接続され、互いに必要な情報(データ)を交わすことができる状態になる。一方、ハブが当該ノードの接続を許容しない場合に、ノードはこれ以上ハブへフレームを伝送しないし、接続手続きは終了する。
以下では、BAN通信に用いられるビーコンフレーム、接続要請フレーム、及び接続割当フレームのMACフレーム構造について詳細に説明する。本発明の一実施形態に係るMACフレームのフォーマットは図7(A)に示される。MACフレームは固定された長さのMACヘッダ、可変長のMACフレームボディ、及び固定された長さのフレームチェックシークエンス(Frame Check Sequence;FSC)フィールドを含む。フレームチェックシークエンスフィールドは、MACフレームのフッター(footer)である。MACフレームに含まれるフィールドは以下に詳細に定義される。以下の図面において、MACフレームに含まれたフィールドは左側から右側の順に伝送され、点線で描かれたフィールドはオプション又は選択的に含まれないフィールドである。各フィールドの上には当該フィールドに含まれるオクテット(octet)の数と、対応するオクテット伝送順序が表示される。予備(reserved)フィールドは送信時には0に設定され、受信時には無視される。
図7(B)は、本実施形態に係るMACヘッダのフォーマットを示す。MACヘッダは、フレームコントロール(Frame Control)、受信者(Recipient)ID、送信者(Sender)ID、BAN IDフィールドを含む。フレームコントロールの詳細については後述する。受信者IDは現在のフレームの受信者の縮約されたアドレス(即ち、HID(hub identifier)又はNID(node identifier))、送信者IDは現在のフレームの送信者の縮約されたアドレス(即ち、HID(hub identifier)又はNID(node identifier))、BAN IDは現在のフレームが伝送されるBANの縮約されたアドレスに設定される。
本実施形態に係るフレームコントロールのフォーマットは図7(C)に詳細に示される。フレームコントロールの各フィールドはIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.2.1.1に定義されている。フレームコントロールのフィールドの中でフレームサブタイプ(Frame Subtype)とフレームタイプ(Frame Type)フィールドとは、下記の表1に従って現在のフレームのタイプを表示するように設定される。
Figure 0006631242
表1に示したように、フレームタイプの値は現在のフレームのタイプを示す。特に、フレームタイプ値が00であればマネジメントフレームであり、01であればコントロールフレーム、10であればデータフレーム、11であれば予備フレームであることを示す。フレームサブタイプの値は現在のフレームのサブタイプによって設定される。即ち、フレームタイプ値と、フレームサブタイプ値との組合せが現在のフレームの種類を示す。例えば、フレームタイプ値が00、フレームサブタイプ値が0000であれば現在のフレームがビーコンフレームであり、フレームタイプ値が00、フレームサブタイプ値が1000であれば現在のフレームが接続要請フレームであり、フレームタイプ値が00、フレームサブタイプ値が1001であれば現在のフレームが接続割当フレームであることを示す。一方、フレームタイプ値が01、フレームサブタイプ値が0000であれば現在のフレームがI−Ackフレームであることを示す。
図7(D)は、本実施形態に係るMACフレームボディのフォーマットを示す。現在のフレームがセキュアでない(unsecured)フレームである場合(MACヘッダのフレームコントロール(Frame Control)フィールドのセキュリティレベル(Security Level)フィールドによって示される。)、ローオーダーセキュリティシークエンス番号(low−order Security Sequence Number)フィールド及びMIC(Message Integrity Code)フィールドは存在しない。フレームペイロードは受信者に伝えられなければならないフィールドのシークエンスである。ノードによってハブに伝送されるI−Ackフレームはペイロードを含まない。ハブによってノードに伝送されるI−Ackフレームは選択的にペイロードを含む。
本実施形態に係るビーコンフレームは、図8に示したフォーマットを持つフレームペイロードを含む。ビーコンフレームのフレームペイロードの各フィールドはIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.3.1に定義されている。ビーコンフレームのフレームペイロードの複数のフィールドの中で、RAP1スタート(RAP1Start)、ビーコンシフティングシークエンス(Beacon Shifting Sequence)、チャンネルホッピング状態(Channel Hopping State)、次のチャンネルホップ( Next Channel Hop)、及び非活動期間(Inactive Duration)は一定の条件の下に存在するオプションデータである。
本実施形態に係る接続要請フレームは図9に示したフォーマットを持つフレームペイロードを含む。受信者アドレス(Recipient Address)フィールドは現在のフレームの受信者のEUI−48に設定され、EUI−48を知らない場合は0に設定される。送信者アドレス(Sender Address)フィールドは現在のフレームの送信者のEUI−48に設定される。MACケーパビリティーフィールドは接続要請フレームを送信するノードがサポートする機能に関する情報(例えば、ノードがサポートする衝突回避方式)を含む。接続要請フレームのフレームペイロードの残りのフィールドの各々はIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.3.6に定義されている。
本実施形態に係る接続割当フレームは図10に示したフォーマットを有すフレームペイロードを含む。接続割当フレームのフレームペイロードに含まれる複数のフィールドの各々はIEEEStd802.15.6−2012のセクション5.3.7に定義されている。上記複数のフィールドのうちモード/状態(Mode/Status)フィールドについて詳細に説明する。モード/状態フィールドはハブのアクセスモード及び接続割当の状態を示し、そのフォーマットは図10に一緒に示されている。アクセスインジケーター(Access Indicator)フィールドはハブのアクセスモードに設定される。フィールド値は下記の表2に示されている。
Figure 0006631242
接続状態(Connection Status)フィールドは接続割当の状態に設定される。フィールド値は下記の表3に示されている。
Figure 0006631242
すなわち、ハブが、受信された接続要請フレームの送信者であるノードの接続要請を許容する場合には接続状態フィールドの値が0に設定され、接続要請を拒否する場合には拒否の理由に応じて接続状態フィールドの値が1−10の中で一つに設定される。ノードはハブから受信した接続割当フレームのペイロードに含まれた接続状態フィールドの値によって接続要請が許容されたか拒否されたかを判断することができる。
図8乃至図10に示されたように、ビーコンフレーム、接続要請フレーム及び接続割当フレームはそのペイロードにMACケーパビリティー(MAC Capability)フィールドを含む。MACケーパビリティーフィールドは、当該フレームの送信者が多様な機能及び機能的要件をサポートするかどうかを示し、図11に図示されたフォーマットを有する。MACケーパビリティーはフレームの送信者がサポートする機能を受信者に知らせる。MACケーパビリティーの各フィールドは下記のように定義される(IEEEStd802.15.6−2012のセクション5.6.1を参照)。
1)CSMA/CAフィールドは、送信者がEAP1、RAP1、EAP2、RAP2及びCAPでCSMA/CAを用いることによって得られた競争的割当をサポートすれば1に設定され、そうでなければ0に設定される。即ち、フレームの送信者が衝突回避方式としてCSMA/CAをサポートすればこのフィールドは1に設定される。
2)Slotted Aloha Accessフィールドは、送信者がEAP1、RAP1、EAP2、RAP2及びCAPでSlotted Alohaアクセスを用いることによって得られた競争的割当をサポートすれば1に設定され、そうでなければ0に設定される。即ち、フレームの送信者が衝突回避方式としてSlotted Alohaをサポートすればこのフィールドは1に設定される。
3)Type−I Polling Accessフィールドは、送信者がタイプ−Iポーリング割当をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
4)Type−II Polling Accessフィールドは、送信者がタイプ−IIポーリング割当をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
5)Scheduled Accessフィールドは、送信者が計画された割当をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
6)Unscheduled Accessフィールドは、計画されなかった双方向リンク割当をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
7)Fragmentation/Reassemblyフィールドは、送信者が断片化及び再組立てをサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
8)Command Framesフィールドは、送信者がコマンドフレームの処理及び機能性をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
9)Node Always Active/Hub Clock PPMフィールドは、ノードによって送信されるフレームにおいてはNode Always Activeフィールドとして用いられ、ノードがいつも活動状態にあれば1に、そうでなければ0に設定される。ハブによって送信されるフレームにおいては、Hub Clock PPMフィールドとして用いられ、ハブがppmの最小正確度がmHubClockPPMLimit/2であるクロックを有すれば1に設定され、ppmの最小正確度がmHubClockPPMLimitであるクロックを有すれば0に設定される。
10)Guard Time Provisioningフィールドは、ノードによって送信されるフレームにおいてはノードが集中形ガード時間提供をサポートし要求すれば1に設定され、分散形ガード時間提供をサポートし要求すれば0に設定される。ハブによって送信されるフレームにおいては、予備(即ち、リザーブ)フィールドになる。
11)L−Ack/B−Ackフィールドは送信者がL−Ack/B−Ack確認を全部サポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
12)G−Ackフィールドは送信者がグループ確認をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
13)Relaying Nodeフィールドは、フレームの送信者が2−ホップ拡張されたスターBANの中継(Relaying)ノードに要求される機能性をサポートするノードであれば1に、この機能性をサポートしないノードであれば0に設定される。フレームの送信者がハブならば、予備フィールドになる。
14)Relaying Hub/Nodeフィールドは送信者が2−ホップ拡張されたスターBANで中継された(relayed)ハブ又はノードが要求する機能性をサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
15)Beacon Shiftingフィールドは送信者がビーコンシフティングをサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
16)Channel Hoppingフィールドは送信者がチャンネルホッピングをサポートすれば1に、そうでなければ0に設定される。
17)Data Subtypesフィールドは現在のフレームの受信者から受信されたデータタイプフレームのための送信者によってサポートされるデータサブタイプの最大個数に設定される。
上述のとおり、従来のBAN通信プロセスにおいて、ハブは自分がサポートする機能に関する情報を含むMACケーパビリティーフィールドを含むビーコンフレームを発信する。特に、ビーコンフレームのMACケーパビリティーにはハブがサポートする衝突回避方式(CSMA/CA又はSlotted Aloha)に関する情報を示すフィールドが含まれる(上記CSMA/CAフィールド及びSlotted Alohaフィールド)。ところで、例えば、ノードがCSMA/CA及びSlotted Alohaの中で一つの衝突回避方式のみに対応でき、ハブがサポートする衝突回避方式に対応できない場合には、結局当該ノードの接続要請がハブによって拒否されるために、ハブがサポートする衝突回避方式に関する情報は当該ノードに対しては重要な情報とはならない。図10及び表3に示されたように、ハブはノードから受信した接続要請フレームに含まれた情報に基づいて、当該ノードの接続要請を許容するか、拒否するかを決めることができる。従って、本発明の一実施形態においては、衝突回避方式に関する情報が省略されている、即ち、CSMA/CA及びSlotted Alohaフィールドが省略されているビーコンフレームをスーパーフレームごとに発信する。より好ましい実施形態においては、MACケーパビリティーフィールドを省略したビーコンフレームを発信することによってハブの電力消費をさらに低減させる。
上記のように、本発明の一実施形態によると、ハブは、図8に示されたビーコンフレームフォーマットにより規定された複数のフィールドの中でMACケーパビリティーフィールドが省略されたペイロードを有するビーコンフレームを生成して発信する。図11に示されたようにMACケーパビリティーフィールドは、多量のデータを含むので、MACケーパビリティーフィールドが省略されたペイロードを有するビーコンフレームを発信することで、ハブの電力消費を低減することができる。
上記実施形態において、ビーコンフレームのMACケーパビリティーフィールドが省略されたことを、ノードに通知することが好ましい。本発明の一実施形態によると、ビーコンフレームのMACヘッダのフレームコントロールフィールドの予備(即ち、リザーブ)になっている4ビット(図7(A)乃至7(C)参照)の中で特定の1ビットを省略(Elision )フィールドとして定義する。図12に示されたように、本実施形態では、ビーコンフレームのMACヘッダのフレームコントロールフィールドの予備になっているb4〜b7ビットの中でb4が省略フィールドとして用いられる。省略されたフィールドが無い場合はb4フィールドの値が0に設定され、MACケーパビリティーフィールドが省略された場合は、b4フィールドの値が1に設定される。
ノードがハブからビーコンフレームを受信すると、ビーコンフレームのMACヘッダ、MACフレームボディ、及びFCSに含まれたデータを順次抽出する。ノードは抽出されたMACヘッダのフレームコントロールフィールドの省略フィールドの値により、上記ビーコンフレームのペイロードに省略されたフィールドがあるかどうかを判断する。即ち、上記省略フィールドの値はビーコンフレームに省略されたフィールドがあるかを示す判別情報として用いられる。具体的に、ノードは省略フィールドの値が0であれば、図8に示されたフォーマットに従ってビーコンフレームのペイロードを処理(例えば、復号)し、省略フィールドの値が1であれば、図8に示されたフォーマットからMACケーパビリティーフィールドが省略されたフォーマットに従ってビーコンフレームのペイロードを処理する。このようにしてノードはビーコンフレームのヘッダに含まれた上記判別情報に従ってビーコンフレームのペイロードを処理することができる。
一方、本発明の省略フィールドとして用いられるフィールドは上記実施形態に限定されない。上記実施形態ではMACヘッダのフレームコントロールフィールドの予備になっているb4〜b7ビットの中でb4ビットが省略フィールドとして用いられるが、他の実施形態では他のビット(例えば、b5−b7の中で1ビット)が使われても良い。また、フレームコントロールの他のフィールドに含まれている予備である1ビットを省略フィールドとして用いても良い。例えば、フレームタイプフィールドの予備やフレームサブタイプフィールドの予備を用いることができる(表1参照)。省略フィールドとして用いられるフィールドの種類は本発明の本質的な思想を構成しない。
図13(A)及び図13(B)は上記実施形態によるハブとノードとの接続手続きを示す信号フローダイヤグラムである。図13(A)はハブへの接続が可能な場合の信号フローを示す一方、図13(B)は接続が不可能な場合の信号フローを示す。上記のように、本実施形態では、電力消費をさらに低減するために、図13(A)及び図13(B)に示されたように、MACケーパビリティーフィールドが省略されたビーコンフレームを発信する。従って、図6に示された従来の接続手続きとは違い、ノードはビーコンフレームからハブのMACケーパビリティーを取得しない。
ノードは受信されたビーコンフレームに判別情報が含まれていれば、MACケーパビリティーフィールドが省略されたフレームフォーマットに従って受信されたビーコンフレームのペイロードを処理する。ノード は、ビーコンフレームのヘッダ(図7(A)及び図7(B)参照)に含まれるネットワークID(本実施形態の場合、BAN ID)と、ハブのアドレス等の、ビーコンフレームから取得された情報に基づいて接続要請フレームを生成し、これをハブへ送信する。接続要請フレームは図9に示されたフォーマットを有するフレームペイロードを含む。図9に示されたように接続要請フレームはMACケーパビリティーフィールドを含んでおり、当該MACケーパビリティーフィールドにはノード端末が対応する衝突回避方式に関する情報が含まれる。ハブは、ノードから接続要請フレームを受信すれば、成功的なフレーム受信をノードに確認させるための確認応答フレームであるI−Ack(Immediate Acknowledgement)フレームをノードへ送信する。ハブはノードから受信された接続要請フレームを処理してノードの対応する衝突回避方式を確認し、これを自分がサポートする衝突回避方式と比較することによって、当該ノードの接続を許容するかどうかを判断する。
衝突回避方式が一致し、他の接続拒否事由が無い場合は、図13(A)に示されたように、ハブが接続割当フレームを生成してノードへ送信する。接続割当フレームは図10に示されたフォーマットを有するフレームペイロードを含む。この場合、接続割当フレームのモード/状態(Mode/Status)フィールドの接続状態(Connection Status)フィールドは、表3に示されたように、0(Connection Request Accepted)に設定される。また、接続割当フレームはハブがサポートする通信方式を含むMACケーパビリティー等の通信に必要な情報をノードに通知する。ハブから接続割当フレームを受信したノードはI−Ackフレームをハブへ送信する。これによって、ノードとハブとが接続され、互いに必要な情報(データ)を通信することができる状態になる。
一方、ハブの衝突回避方式とノードの衝突回避方式が一致しないとハブが判断した場合は、ハブはノードの接続要請を許容しない。この場合、図13(B)に示されたように、ハブはI−Ackフレーム、及びモード/状態フィールドの接続状態フィールドの値が1に設定された接続割当フレームをノードへ送信する。上記接続割当フレームを受信したノードは接続が不可能であると判断し、接続プロセスを終了する。
衝突回避方式は一致するが、表3に示されたように接続が可能でない他の事由がある場合には、ハブはその事由に応じてモード/状態フィールドの接続状態フィールドの値を1―10の中で一つに設定した接続割当フレームを生成してノードに送信する。
図14(A)及び図14(B)は、図13(B)の他の実施形態によるハブとノードの接続手続きを示す信号フローダイヤグラムである。まず、図14(A)の実施形態においては、ハブが図8に示されたフレームフォーマットのビーコンフレームを生成して発信する。即ち、ビーコンフレームはMACケーパビリティーフィールドを含む。ビーコンフレームを受信したノードは、ハブへ接続要請フレームを送信する。図13(B)の実施形態とは違い、ハブは当該接続要請フレームを送信したノードの接続を拒否する場合、I−Ackフレーム及び接続割当フレームを送信しない低電力モードで動作する。ノードは所定の時間内に接続要請フレームに対するI−Ackフレームが受信されなければ、ハブが接続を許容しないと判断して受信待機状態を終了する。上記所定の時間は、例えば、接続されていない状態でポールによって割当された時間、即ち、unconnected polled allocationである。本実施形態によると、ハブはI−Ackフレーム、及び接続が不可能であることを知らせる接続割当フレームを生成及び送信しないし、ノードは所定の時間が経過した後に受信待機状態を終了するので、ハブとノードの消費電力を低減することができる。
図14(B)の実施形態においては、図14(A)と同様にハブ及びノードが低電力モードで動作する一方、MACケーパビリティーフィールドが省略されたビーコンフレームを用いる。これによって、ハブがビーコンフレームを発信するために消費する電力も低減することができる。また、ハブが発信するビーコンフレームにはMACケーパビリティーが省略されたことを示す判別情報が含まれることが好ましい。上記ビーコンフレームを受信したノードは、図8に示されたビーコンフレームのペイロードフォーマットの中でMACケーパビリティーフィールドが省略されたフォーマットに従って、受信されたビーコンフレームのペイロードを処理する。ノードは所定の時間(例えば、unconnected polled allocation)内に接続要請フレームに対する受信応答であるI−Ackフレームが受信されなければ、ハブへの接続が不可能であると判断し、受信待機状態を終了する。
図14(A)及び図14(B)の実施形態においては、ノードが接続要請フレームを送信してから所定の時間内にハブからI−Ackフレームが受信されなければ接続が不可能であると判断して受信待機状態を終了する。他の実施形態では、ハブがサポートする衝突回避方式にノードが対応していない場合にはI−Ackフレーム及び接続割当フレームをハブが送信しない低電力モードで動作する一方(図14(A)又は(B))、衝突回避方式は一致するがその他の接続拒否事由がある場合にはハブがI−Ackフレーム及び接続割当フレームを送信することにしても良い(図13(B))。一方、他の実施形態においては、接続を許容しない場合にもI−Ackフレームは送信するが、接続割当フレームは送信しないことにしても良い。この場合には、所定の時間内に接続割当フレームが受信されなければ、ノードは接続が不可能であると判断して受信待機状態を終了する。また、省略されるフィールドはMACケーパビリティーフィールドに限定されないし、MACケーパビリティーフィールド及びPHYケーパビリティーフィールドを省略することも可能である。
図14(B)に示された実施形態によると、次の理由で図6に示された接続手続きに比べて消費電力をより低減することができる。
第一に、ハブが通信方式に関する情報、好適にはMACケーパビリティーフィールドが省略された省略形ビーコンフレームを発信するので、ビーコンフレームの発信のために必要になるハブの電力消費を低減することができる。
第二に、ハブはノードの接続を許容しない場合接続割当フレームを送信しないし、ノードは所定の時間内にハブから接続割当フレームが受信されなければ当該ハブへの接続が不可能であると判断して受信待機状態を終了する(即ち、低電力モード)。従って、ハブが接続割当フレームを生成して送信するために無駄に電力を消費することがなくなる。ノードにおいても、接続割当フレームを受信して処理するために消費する電力を低減することができる。
図15は本発明の一実施形態による接続プロセスを実現するためのアルゴリズムを示すフローチャートである。以下、図2を一緒に参照して、図15のプロセスを詳細に説明する。
接続プロセスが開始されると、ハブ200のプロセッサ220はメモリ230から必要な情報を読み出してビーコンフレームを生成する(ステップS1502)。そして、ハブ200の通信部210は、上記生成されたビーコンフレームを発信する(ステップS1504)。ノード300の通信部310が上記ビーコンフレームを受信すれば(ステップS1520)、プロセッサ320は上記ビーコンフレームのヘッダを処理する(ステップS1522)。プロセッサ320は受信されたビーコンフレームのヘッダを処理してハブの衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報があるかどうかを判断する(ステップS1524)。上記判別情報が検出されていない場合(ステップS1524:NO)、プロセッサ320はビーコンフレームに省略された情報がないと判断してノーマルモードで動作する(ステップS1526)。即ち、図6に示された方式で接続プロセスが行われる。
上記判別情報が検出された場合(ステップS1524:YES)、プロセッサ320はペイロードにおいて特定の情報が省略された省略形ビーコンフレームが受信されたと判断し、上記省略形ビーコンフレームを処理する(ステップS1528)。上記特定の情報はハブがサポートする衝突回避方式に関する情報であり、好適にはMACケーパビリティーフィールドである。プロセッサ320はビーコンフレームから取得された情報に基づいて接続要請フレームを生成し(ステップS1530)、通信部310が上記接続要請フレームをハブ200に送信する(ステップS1532)。
ハブ200の通信部210がノード300から接続要請フレームを受信すれば(ステップS1506)、プロセッサ220は接続要請フレームを処理して接続要請フレームのペイロードのMACケーパビリティーフィールドからノード300が対応している衝突回避方式に関する情報を取得する。プロセッサ220はメモリ230からハブ200がサポートする衝突回避方式に関する情報を読み出して、これを上記取得された衝突回避方式に関する情報と比較する(ステップS1508)。衝突回避方式が一致する場合(ステップS1508:YES)、他の接続拒否の事由があるかどうかを判断する(ステップS1510)。他の接続拒否事由がない場合は(ステップS1510:NO)、接続要請フレームの受信を確認させるI−Ackフレームを生成してノード300に送信する(ステップS1512)。次に、ハブ300はモード/状態フィールドの接続状態フィールドが0に設定された接続割当フレームを生成してノード300に送信する(ステップS1514)。ノード300の通信部310がI−Ackフレーム及び接続割当フレームを受信して(ステップS1534及びステップS1536)、プロセッサ320がこれらを処理すると、接続プロセスが完了され、ハブ200とノード300とはデータを交わすことができる状態になる。
一方、上記衝突回避方式が一致していない場合(ステップS1508:NO)、又は他の接続拒否の事由がある場合は(ステップS1510:YES)、低電力モードで動作する(ステップS1516)。即ち、図14(B)に示されたように、ハブ200はI−Ackフレーム及び接続割当フレームの生成及び送信を行わない。ノード300は所定の時間内に接続要請フレームに対するI−Ackフレームが受信されなければ、ハブ200が接続を許容しないと判断し、受信待機状態を終了する。上記所定の時間は、例えば、接続されていない状態でポールによって割当された時間、即ち、unconnected polled allocationである。
[第2実施形態]
図16はBAN内のハブ又はノードとして機能することができる装置の例示的な実施形態を示し、図16(A)は外観を示す図であり、図16(B)は当該装置のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態において、上記装置は電子時計である。図16(B)に示したように、電子時計1600は通信モジュール1610を備え、通信モジュール1610はアンテナ1612、通信部1614及びプロセッサ1616を含む。プロセッサ1616はアンテナ1612及び通信部1614を介して、及び/又は、インターネット又は他のBANに連結されたワイヤーライン(図示せず)を介して交換されるメッセージを処理する。プロセッサ1616は、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ハードウェアによって構成されることができる。アンテナ1612、通信部1614、プロセッサ1616の構成及び機能は、図2に関連して説明したアンテナ212又は312、通信部210又は310、プロセッサ220又は320の構成及び機能と同様であるので、より詳細な説明は省略する。また、通信モジュール1610は他の装置と送受信するフレームデータ、フレーム構造、媒体アクセス制御及び電力管理情報等のデータ、プロセッサ1616によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/又は、ファームウェア等を格納するメモリ(図示せず)をさらに備えても良い。
中央制御部1620は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置によって構成され、電子時計1600全体の動作を制御する。例えば、中央制御部1620はROM1660に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。なお、図2に関連して説明したプロセッサ220又は320と同様の構成及び機能を中央制御部1620で実現しても良いし、中央制御部1620とプロセッサ1616とが協働して実現しても良い。
入力部1630は電子時計1600の端末本体に対して各種情報及び指示の入力を行う機能を備えた複数個のボタン(ここでいうボタンには、ハードウェアのみならずソフトウェアによって実現されるものも含む。)等により構成されている。ユーザにより各種ボタンが操作されると、入力部1630は、操作されたボタンに応じた操作指示を中央制御部1620に出力する。中央制御部1620は、入力部1630から入力された指示に従って所定の動作を各部に実行させる。
表示部1640は中央制御部1620からの指示に従って、時刻や外部から受信したメッセージ等の各種情報を表示する。
時計部1650はシステムクロック又は発振器によって生成される信号から時刻信号を生成し、現在の時刻を出力する。
ROM1660は中央制御部1620で実行される制御プログラム等を格納する。また、ROM1660はプロセッサ1616によって使われるコンピュータプログラム命令、ソフトウェア、及び/または、ファームウェア等を格納しても良い。
RAM1670は中央制御部1620が各種処理を実行する際の作業領域(work area)を提供し、電子時計1600の各部により処理されるデータを格納する。また、RAM1670は送受信されるフレームデータを格納するのみならず、フレーム構造、媒体アクセス制御及び電力管理情報、等のデータを格納しても良い。
なお、電子時計1600は、他の装置と連結されることができる。上記他の装置は、例えば、体温、呼吸、心拍数、血糖、等の身体からのデータをモニターするために使われるセンサー、又は、心拍調節期、呼吸器、インスリンポンプを制御する等の機能を提供する装置である。
以上、本発明をBAN通信に適用した実施形態について説明したが、本発明の適用分野はBANに限定されないし、例えば、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi(登録商標)、Wi−Fi Direct(登録商標)等の他の無線通信技術にも適用可能である。
上述したプロセスは、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。特定のプロセスをソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ハブ又はノードとして機能する通信装置に、ネットワークや記録媒体からインストールされる。このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディア(図示せず)等により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成されても良い。
本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、上記説明及び関連図面から本発明の多くの変形及び他の実施形態を導出することができる。従って、本発明は開示された特定の実施形態に限定されない。本明細書では、複数の特定用語が使われているが、これらは一般的な意味として単に説明の目的のために使われただけであり、発明を制限する目的で使われたものではない。添付の特許請求の範囲及びその均等物により定義される一般的な発明の概念及び思想を抜け出さない範囲で多様な変形が可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
前記プロセッサは、前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成し、
他装置から送信された接続要請フレームを処理して、前記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出し、前記抽出された衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて前記他装置との通信を制御することを特徴とする通信装置。
<請求項2>
前記プロセッサは、前記衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれるように前記ビーコンフレームを生成することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項3>
前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とが一致していない場合は、前記他装置に接続割当フレームを送信しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
<請求項4>
前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とが一致していない場合は、前記他装置に前記接続要請フレームに対する受信応答及び接続割当フレームを送信しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
<請求項5>
前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とが一致していない場合は、自装置への接続が不可であることを示す接続割当フレームを前記他装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
<請求項6>
前記判別情報は、前記ビーコンフレームのMACヘッダのフレームコントロールフィールドの予備フィールドに含まれることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
<請求項7>
自装置の衝突回避方式は、CSMA/CA又はSlotted Alohaのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
<請求項8>
前記他装置の衝突回避方式は、CSMA/CA又はSlotted Alohaのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。(図11)
<請求項9>
請求項1乃至8の何れか1項に記載の通信装置と、
現在の日時を計数する計時部と、
を備えることを特徴とする電子時計。
<請求項10>
特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
前記プロセッサは、他装置から送信されたフレームがビーコンフレームである場合、前記ビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断し、前記判断結果に基づいて、前記他装置との通信を制御することを特徴とする通信装置。
<請求項11>
前記プロセッサは、前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、
前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が所定時間内に受信される場合には、接続割当フレームの受信を待機し、
前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が前記所定時間内に受信されない場合には、受信待機を終了することを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
<請求項12>
前記プロセッサは、前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、
所定時間内に、前記他装置から接続割当フレームが受信されない場合には受信待機を終了することを特徴とする請求項10に記載の通信装置。
<請求項13>
請求項10又は12に記載の通信装置と、
現在の日時を計数する計時部と、
を備えることを特徴とする電子時計。
<請求項14>
第1の装置と第2の装置とを含み、特定の通信プロトコルに従う通信のためのシステムであって、
前記第1の装置は、
前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
前記第2の装置は、
前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生 成し処理するプロセッサを含み、
前記第1の装置のプロセッサは、
前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるように、かつ、前記衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれるように、ビーコンフレームを生成し、
前記第2の装置のプロセッサは、
前記第1の装置から送信されたビーコンフレームに前記判別情報が含まれているかどうかに基づいて前記ビーコンフレームを処理し、前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて接続要請フレームを生成して前記第1の装置に送信し、
前記第1の装置のプロセッサは、前記第2の装置から送信された前記接続要請フレームを処理して、前記第2の装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出し、前記第2の装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて、前記第2の装置との通信を制御することを特徴とするシステム。
<請求項15>
特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成するステップと、
他装置から送信された接続要請フレームを処理するステップと、
前記接続要請フレームから前記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出するステップと、
前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて前記他装置との通信を制御するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
<請求項16>
特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
他装置から送信されたビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断するステップと、
前記判断結果に基づいて、前記他装置との通信を制御するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
<請求項17>
特定の通信プロトコルに従う通信のための第1の装置及び第2の装置を含むシステムの通信方法であって、
前記第1の装置において、前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、前記第1の装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるように、かつ、前記衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれるように、ビーコンフレームを生成するステップと、
前記第2の装置において、前記第1の装置から送信されたビーコンフレームに前記判別情報が含まれているかどうかを判断するステップと、
前記第2の装置において、前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれている場合に、前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて接続要請フレームを生成して前記第1の装置に送信するステップと、
前記第1の装置において、前記第2の装置から送信された前記接続要請フレームを処理して、前記第2の装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出するステップと、
前記第1の装置において、前記第2の装置の衝突回避方式に関する情報と、前記第1の装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて、前記第2の装置との通信を制御するステップと、
を含むことを特徴とする通信方法。
<請求項18>
特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
前記装置に、
前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成するステップと、
他装置から送信された接続要請フレームを処理するステップと、
前記接続要請フレームから前記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出するステップと、
前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較するステップと、
前記比較結果に基づいて前記他装置との通信を制御するステップと、
を実行させるプログラム。
<請求項19>
特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
前記装置に、
他装置から送信されたビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断するステップと、
前記判断結果に基づいて、前記他装置との通信を制御するステップと、
を実行させるプログラム。
10 ボディエリアネットワーク(BAN)
20 BAN 通信システム
200 ハブ
210 通信部
212 アンテナ
220 プロセッサ
230 メモリ
300 ノード
310 通信部
312 アンテナ
320 プロセッサ
330 メモリ
1600 電子時計
1610 通信モジュール
1612 アンテナ
1614 通信部
1616 プロセッサ
1620 中央制御部
1630 入力部
1640 表示部
1650 時計部

Claims (19)

  1. 特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
    前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
    前記プロセッサは、前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成し、
    他装置から送信された接続要請フレームを処理して、前記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出し、前記抽出された衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて前記他装置との通信を制御することを特徴とする通信装置。
  2. 前記プロセッサは、前記衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれるように前記ビーコンフレームを生成することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とが一致していない場合は、前記他装置に接続割当フレームを送信しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  4. 前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とが一致していない場合は、前記他装置に前記接続要請フレームに対する受信応答及び接続割当フレームを送信しないことを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  5. 前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とが一致していない場合は、自装置への接続が不可であることを示す接続割当フレームを前記他装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
  6. 前記判別情報は、前記ビーコンフレームのMACヘッダのフレームコントロールフィールドの予備フィールドに含まれることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  7. 自装置の衝突回避方式は、CSMA/CA又はSlotted Alohaのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  8. 前記他装置の衝突回避方式は、CSMA/CA又はSlotted Alohaのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の通信装置と、
    現在の日時を計数する計時部と、
    を備えることを特徴とする電子時計。
  10. 特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
    前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
    前記プロセッサは、他装置から送信されたフレームがビーコンフレームである場合、前記ビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断し、
    前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、
    前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が所定時間内に受信される場合には、接続割当フレームの受信を待機し、
    前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が前記所定時間内に受信されない場合には、受信待機を終了する
    ことを特徴とする通信装置。
  11. 特定の通信プロトコルに従う通信のための装置であって、
    前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
    前記プロセッサは、他装置から送信されたフレームがビーコンフレームである場合、前記ビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断し、
    前記プロセッサは、前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、
    所定時間内に、前記他装置から接続割当フレームが受信されない場合には受信待機を終了する
    ことを特徴とする通信装置。
  12. 第1の装置と第2の装置とを含み、特定の通信プロトコルに従う通信のためのシステムであって、
    前記第1の装置は、
    前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
    前記第2の装置は、
    前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて、フレームを生成し処理するプロセッサを含み、
    前記第1の装置のプロセッサは、
    前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるように、かつ、前記衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれるように、ビーコンフレームを生成し、
    前記第2の装置のプロセッサは、
    前記第1の装置から送信されたビーコンフレームに前記判別情報が含まれているかどうかに基づいて前記ビーコンフレームを処理し、前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて接続要請フレームを生成して前記第1の装置に送信し、
    前記第1の装置のプロセッサは、前記第2の装置から送信された前記接続要請フレームを処理して、前記第2の装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出し、前記第2の装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて、前記第2の装置との通信を制御することを特徴とするシステム。
  13. 特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
    前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成するステップと、
    他装置から送信された接続要請フレームを処理するステップと、
    前記接続要請フレームから前記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出するステップと、
    前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較するステップと、
    前記比較結果に基づいて前記他装置との通信を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする通信方法。
  14. 特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
    他装置から送信されたビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が所定時間内に受信される場合には、接続割当フレームの受信を待機し、前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が前記所定時間内に受信されない場合には、受信待機を終了する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする通信方法。
  15. 特定の通信プロトコルに従う通信のできる装置の通信方法であって、
    他装置から送信されたビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、所定時間内に、前記他装置から接続割当フレームが受信されない場合には受信待機を終了する制御ステップと、
    を含むことを特徴とする通信方法。
  16. 特定の通信プロトコルに従う通信のための第1の装置及び第2の装置を含むシステムの通信方法であって、
    前記第1の装置において、前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、前記第1の装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるように、かつ、前記衝突回避方式に関する情報が省略されていることを示す判別情報が含まれるように、ビーコンフレームを生成するステップと、
    前記第2の装置において、前記第1の装置から送信されたビーコンフレームに前記判別情報が含まれているかどうかを判断するステップと、
    前記第2の装置において、前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれている場合に、前記通信プロトコルにより定義されたフレームフォーマットに基づいて接続要請フレームを生成して前記第1の装置に送信するステップと、
    前記第1の装置において、前記第2の装置から送信された前記接続要請フレームを処理して、前記第2の装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出するステップと、
    前記第1の装置において、前記第2の装置の衝突回避方式に関する情報と、前記第1の装置の衝突回避方式に関する情報とを比較した結果に基づいて、前記第2の装置との通信を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする通信方法。
  17. 特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
    前記装置に、
    前記通信プロトコルに基づいて規定された複数の種類の情報の中で、自装置がサポートする衝突回避方式に関する情報が省略されるようにビーコンフレームを生成するステップと、
    他装置から送信された接続要請フレームを処理するステップと、
    前記接続要請フレームから前記他装置がサポートする衝突回避方式に関する情報を抽出するステップと、
    前記他装置の衝突回避方式に関する情報と、自装置の衝突回避方式に関する情報とを比較するステップと、
    前記比較結果に基づいて前記他装置との通信を制御するステップと、
    を実行させるプログラム。
  18. 特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
    前記装置に、
    他装置から送信されたビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省
    略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が所定時間内に受信される場合には、接続割当フレームの受信を待機し、前記他装置から前記接続要請フレームに対する受信応答が前記所定時間内に受信されない場合には、受信待機を終了する制御ステップと、
    を実行させるプログラム。
  19. 特定の通信プロトコルに従う通信が可能な装置を制御するプログラムであって、
    前記装置に、
    他装置から送信されたビーコンフレームに前記他装置の衝突回避方式に関する情報が省
    略されていることを示す判別情報が含まれているかどうかを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記ビーコンフレームに前記判別情報が含まれていると判断された場合に、接続要請フレームを生成して前記他装置に送信し、所定時間内に、前記他装置から接続割当フレームが受信されない場合には受信待機を終了する制御ステップと、
    を実行させるプログラム。
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