JP6626446B2 - 薬学的に適切な芳香族カチオン性ペプチド - Google Patents

薬学的に適切な芳香族カチオン性ペプチド Download PDF

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Description

本技術は、一般に、ペプチド、該ペプチドを含む薬学的に許容される塩、及び該ペプチドを生成する方法に関する。
関連出願の相互参照
本出願は、2013年12月27日出願の米国仮出願第61,921,376号及び2014年3月3日出願の米国仮出願第61/947,261号の優先権を主張し、これらの各々は、その全体があらゆる目的で参照により本明細書に組み込まれる。
一態様では、式VIIIの化合物
を、水素源及び遷移金属触媒と組み合わせて、式Iの化合物
、またはその薬学的に許容される塩を形成することを含む、プロセスであって、式中、
1及びR2が、各々独立して、
(i)水素、
(ii)置換または非置換C1−C6アルキル、
(iii)置換または非置換アラルキル、
(iv)置換または非置換シクロアルキルアルキル、
(v)置換または非置換C2−C6アルケニル、
(vi)アミノ保護基、であるか、
あるいは、R1及びR2が一緒になって、3、4、5、6、7、または8員の置換または非置換ヘテロシクリル環を形成し、
3、R4、R6、及びR7が、各々独立して、水素、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、またはペルハロアルキル基であり、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基は、置換または非置換であり、R5は、水素、C1−C6アルキル、アラルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、または−C(O)−アラルキルから選択され、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、R8は、

、または
であり、式中、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、及びR21は、各々独立して、H、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、R55及びR56は、各々独立して、H、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、R9は、OR′またはNR′R′′であり、各出現におけるR′は、独立して、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、R′′は、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、nは、1、2、3、4、または5であり、mは、1、2、3、4、または5であり、各出現におけるX1は、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、各出現におけるX2は、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、X3は、X1またはR2であり、Z1及びZ2は、各々独立して、水素、−C(NH)−NH2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、Z5及びZ6は、各々独立して、水素、−C(N−X4)−NH−X2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、式中、各出現におけるX4は、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、式中、X1、X2、X3、及びX4のうちの少なくとも1つは、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基である。一部の実施形態において、X3、ならびにX1、X2、及びX4のうちの少なくとも1つは、独立して、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基である。他の実施形態において、X3、ならびにX1、X2、及びX4のうちの少なくとも2つは、独立して、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基である。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物は、式VIの化合物
を、式VIIの化合物
と、式VIIIの化合物を形成するための条件下で組み合わせることを含むプロセスによって形成され得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIの化合物を形成することは、式IIIの化合物
を、式IVの化合物と、
式Vの化合物
を形成するための条件下で組み合わせることと、
式Vの化合物
を、開裂酸と組み合わせて、式VIの化合物
を生成することと、を含み得、
式中、Y1は、酸媒介性除去に感受性であるアミノ保護基に感受性である。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、Y1は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)であり、各出現におけるX1は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX2は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX4は、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R4、R5、及びR6は、各々、水素であり、R3及びR7は、メチルであり、R8は、
であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14は、全て水素であり、Z1及びZ5は、水素であり、Z2は、−C(NH)−NH2であり、Z6は、−C(N−X4)−NH−X2であり、X2及びX4のうちの少なくとも1つは、Hではなく、nは、4であり、mは、3であり得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R4、R5、及びR6は、各々、水素であり、R3及びR7は、メチルであり、R8は、
であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14は、全て水素であり、X2は、Hではなく、X4は、Hではなく、Z1及びZ5は、水素であり、Z2は、−C(NH)−NH2であり、Z6は、−C(N−X4)−NH−X2であり、nは、4であり、mは、3であり得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、水素源は、水素ガス、ジイミド、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸塩、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み、遷移金属触媒は、Co、Ir、Mo、Ni、Pt、Pd、Rh、Ru、W、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、遷移金属触媒は、担体材料を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、担体材料は、炭素、炭酸塩、シリカ、ケイ素、ケイ酸塩、アルミナ、粘土、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、遷移金属触媒は、Pd炭素、及びPdケイ素を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、遷移金属触媒及び水素源を更に含み得る。かかる溶媒は、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオタノール(trifluorethanol)(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(proprionitrile)(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。かかる実施形態において、溶媒は、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、酸を更に含み得る。酸は、触媒量を含む好適な量で存在し得る。かかる酸は、鉱酸(例えば、HCl、HBr、HF、H2SO4、H3PO4、HClO4)、カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸)、ボロン酸、スルフィン酸、スルファミン酸、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、HCl、HBr、HF、H2SO4、H3PO4、HClO4、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸、ボロン酸、スルフィン酸、スルファミン酸、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を更に含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物、水素源、及び遷移金属触媒の組み合わせは、約−20℃〜約150℃の温度に供され得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、カップリング剤を含み得る。本明細書に記載の態様及び実施形態のうちのいずれかで使用されるかかるカップリング剤は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)またはEDC(EDC−HCl)の塩酸塩などの水溶性カルボジイミドを含み得る。カップリング剤は、(7−アザベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyAOP)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N′,N′−ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TCTU)、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボラート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、クロロ−N,N,N′,N′−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)、ジピロリジノ(N−スクシンイミジルオキシ)カルベニウムヘキサフルオロホスファート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシド(oxid)ヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[(ジメチルアミノ)(モルホリノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HDMA)、O−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルチウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドメチオジド(EDC−MeI)、プロパンホスホン酸無水物(T3P)、N,N′−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメチル−p−トルエンスルホン酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)、ビス(4−ニトロフェニル)カーボネート、クロロギ酸4−ニトロフェニル、ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート、1−(2−メシチレンスルホニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、溶媒を更に含み得る。かかる溶媒は、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。かかる実施形態において、溶媒は、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、塩基を更に含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、約−40℃〜約150℃の温度で起こり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式Vの化合物を形成するための条件は、カップリング剤を含み得、このカップリング剤は、前述のカップリング剤のうちの任意の1つ以上であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、EDC及びHOBT、EDC−HCl及びHOBT、BOP及びHOBT、またはHATU及びHOATを含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、溶媒を更に含み得る。かかる溶媒は、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。かかる実施形態において、溶媒は、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、塩基を更に含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIの化合物を生成するために使用される開裂酸は、ハロゲン酸、カルボン酸、ホスホン酸、リン酸、スルフィン酸、スルホン酸、硫酸、スルファミン酸、ホウ酸、ボロン酸、酸性樹脂、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIの化合物を生成するために使用される開裂酸は、フッ化水素酸、塩酸(HCl)、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、酢酸(AcOH)、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、クロロ酢酸、安息香酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、開裂酸と組み合わせることは、約−40℃〜約150℃の温度で起こり得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、開裂酸と組み合わせることは、プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、またはこれら2つの混合物を更に含み得る。本明細書で使用されるプロトン性溶媒は、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される極性非プロトン性溶媒は、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、開裂酸と組み合わせることは、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を更に含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式IIIの化合物を形成することは、式XVの化合物
を、式IIIの化合物に変換することを伴い得、式中、R50及びR51は、各々独立して、水素、または置換もしくは非置換C1−C6アルキル、アリール、またはシクロアルキル基である。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R3及びR7は、メチルであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R50及びR51は、メチルであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R4及びR6は、各々、水素であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XVの化合物を式IIIの化合物に変換することは、式XVの化合物を、Y1−Lv、有機塩基、及び適切な溶媒と組み合わせて、生成物を生成することと、生成物をエステル加水分解条件に供することとを伴い得、Lvは、ハロゲン、−O−Y1、または−O−C(O)Clである。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、Y1はBocであり、Y1−LvはBoc2Oであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、エステル加水分解条件は、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、エステル加水分解条件は、NaOHの水溶液を含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XVの化合物は、式XIVの化合物
を、式XVの化合物を形成するための条件下で変換することによって調製され得る。かかる実施形態において、条件は、水素源、遷移金属源、キラルリガンド、及び適切な溶媒を含み得る。かかる実施形態において、条件は、H2、Rh(I)(COD)2BF4、(S)−MeBoPhos、及びTHFを含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XIVの化合物を形成することは、式Aの化合物
を、式Bの化合物またはその塩と、
式XIVの化合物を形成するための条件化で組み合わせることを伴い得、式中、各出現におけるR’’’は、独立して、置換または非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキル基である。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XIVの化合物を形成するための条件は、ワンポット合成を伴い得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、ワンポット合成は、式Aの化合物を式Bの化合物と組み合わせ、更に有機塩基を組み合わせることを伴い得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、有機塩基は、DBUまたはDIPEAであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R’’’はメチルであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R3、R7、R50、及びR51は、各々、メチルであり、R4及びR6は、各々、水素であり得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XIVの化合物を形成することは、式XIIの化合物
を、式XIIIの化合物またはその塩と、
式XIVの化合物を形成するための条件下で組み合わせることを伴い得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XIVの化合物を形成するための条件は、ワンポット合成を伴い得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、ワンポット合成は、(a)式XIIの化合物及び式XIIIの化合物を、(R51CO)2Oと、有機塩基の存在下で組み合わせて、混合物を形成することと、(b)遷移金属源及びPR52 3を、(a)の混合物に添加することと、を伴い得、各R52は、独立して、置換または非置換C1−C6アルキル基、非置換フェニル、または1〜5個の置換または非置換C1−C6アルキル基で置換されたフェニルである。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、有機塩基はEt3Nであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、PR52 3はP(トリル)3であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、遷移金属源はPd(OAc)2であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R3、R7、R50、及びR51は、各々、メチルであり、R4及びR6は、各々、水素であり得る。
定義
本明細書で使用するある特定の用語の定義が以下に提供される。別段の定義がない限り、本明細書で使用する全ての技術用語及び科学用語は、概して、本技術が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用する場合、文脈が別途明確に指示しない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」は、複数の指示対象を含む。例えば、「1つの細胞(a cell)」への言及は、2つ以上の細胞の組み合わせを含み、その他も同様である。
本明細書で使用する場合、「約」は、当業者によって理解され、それが使用される文脈に応じてある程度異なることになる。用語の使用が当業者に明確でない場合、それが使用される文脈を前提に、「約」は、特定の用語の最大±10%を意味する。
当業者によって理解されるように、あらゆる目的で、特に書面での説明を提供することに関して、本明細書に開示の全ての範囲はまた、あらゆる可能な部分的範囲、及びその部分的範囲の組み合わせを包含する。記載するいずれの範囲も、同じ範囲が、少なくとも等しく2分、3分、4分、5分、10分などに分割されることを十分に説明しそれを可能にするものであると容易に認識され得る。非限定例として、本明細書で考察される各範囲は、下位3分の1、中位3分の1、及び上位3分の1などに容易に分割することができる。また当業者によって理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「超」、「未満」などの全ての語は、引用される数を含み、続いて前述の下位範囲に分割され得る範囲を指す。最後に、当業者によって理解されるように、範囲は、各個々のメンバーを含む。故に、例えば、1〜3個の原子を有する基は、1個、2個、または3個の原子を有する基を指す。同様に、1〜5個の原子を有する基は、1、2、3、4、または5個の原子を有する基を指す(以降同様)。
本明細書で使用する場合、薬剤、薬物、またはペプチドの対象への「投与」は、その意図される機能を行うための対象への化合物の導入または送達のいずれの経路も含む。投与は、経口、鼻腔内、非経口(静脈内、筋肉内、腹腔内、もしくは皮下)、または局所などを含む、任意の好適な経路よって実施することができる。投与は、自己投与、及び他者による投与を含む。
概して、水素またはHなどのある特定の元素への言及は、その元素の全ての同位体を含むことを意味する。例えば、R基が水素またはHを含むように定義される場合、それはジュウテリウム及びトリチウムも含む。トリチウム、C14、P32、及びS35などの放射性同位体を含む化合物は、故に、本発明の範囲内である。かかる標識を本発明の化合物中に挿入するための手順は、本明細書の開示に基づいて当業者には容易に明らかとなる。
一般に、「置換される」は、中に含まれる水素原子への1つ以上の結合が非水素原子または非炭素原子への結合によって代置される、以下に定義する有機基(例えば、アルキル基)を指す。置換される基はまた、炭素原子(複数可)または水素原子(複数可)への1つ以上の結合が、ヘテロ原子への二重結合または三重結合を含む1つ以上の結合によって代置される基を含む。故に、置換される基は、別段の指定がない限り、1つ以上の置換基で置換される。一部の実施形態において、置換される基は、1、2、3、4、5、または6個の置換基で置換される。置換基の例としては、ハロゲン(即ち、F、Cl、Br、及びI)、ヒドロキシル、アルコキシ、アルケノキシ、アリールオキシ、アラルキルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、ヘテロシクリルアルコキシ基、カルボニル(オキソ)、カルボキシル、エステル、ウレタン、オキシム、ヒドロキシルアミン、アルコキシアミン、アラルコキシアミン、チオール、スルフィド、スルホキシド、スルホン、スルホニル、スルホンアミド、アミン、N−オキシド、ヒドラジン、ヒドラジド、ヒドラゾン、アジド、アミド、尿素、アミジン、グアニジン、エナミン、イミド、イソシアネート、イソチオシアネート、シアネート、チオシアネート、イミン、ニトロ基、ニトリル(即ち、CN)、などが挙げられる。
置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリール基などの置換された環基はまた、水素原子への結合が炭素原子への結合で代置される、環及び環系を含む。したがって、置換されたシクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、及びヘテロアリール基も、以下で定義するように、置換または非置換アルキル、アルケニル、及びアルキニル基で置換され得る。
アルキル基は、1〜12個の炭素原子、典型的には1〜10個の炭素、または一部の実施形態においては、1〜8個、1〜6個、または1〜4個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖アルキル基を含む。直鎖アルキル基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、及びn−オクチル基などの基が挙げられる。分枝アルキル基の例としては、イソプロピル、iso−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、及び2,2−ジメチルプロピル基が挙げられるが、これらに限定されない。アルキル基は、置換または非置換であってもよい。代表的な置換アルキル基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換され得、ハロアルキル(例えば、トリフルオロメチル)、ヒドロキシアルキル、チオアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルコキシアルキル、カルボニルアルキルなどを含み得るが、これらに限定されない。
シクロアルキル基は、環(複数可)中に3〜12個の炭素原子、または一部の実施形態においては、3〜10個、3〜8個、または3〜4個、5個、もしくは6個の炭素原子を有する、単環式、二環式、または三環式アルキル基を含む。例示的な単環式シクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチル基が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、シクロアルキル基は、3〜8環員を有し、一方で他の実施形態においては、環炭素原子の数は、3〜5個、3〜6個、または3〜7個の範囲である。二環式及び三環系は、例えば、ビシクロ[2.1.1]ヘキサン、アダマンチル、デカリニルなどであるがこれらに限定されない。架橋されたシクロアルキル基と縮合環との両方を含む。シクロアルキル基は、置換または非置換であってもよい。置換されたシクロアルキル基は、上で定義したように、非水素基及び非炭素基で1回以上置換され得る。しかしながら、置換されたシクロアルキル基はまた、上で定義したように、直鎖または分枝鎖アルキル基で置換される環を含む。代表的な置換されたシクロアルキル基は、一置換されたものであってもよく、あるいは上に列挙したものなどの置換基で置換され得る、2,2−、2,3−、2,4−、2,5−、または2,6−二置換シクロヘキシル基などであるがこれらに限定されない、1回超置換されたものであってもよい。
シクロアルキルアルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が上で定義したシクロアルキル基への結合で代置される、上で定義したアルキル基である。一部の実施形態において、シクロアルキルアルキル基は、4〜16個の炭素原子、4〜12個の炭素原子、典型的には4〜10個の炭素原子を有する。シクロアルキルアルキル基は、置換または非置換であってもよい。置換されたシクロアルキルアルキル基は、基のアルキル部分、シクロアルキル部分、またはアルキル及びシクロアルキルの両部分にて置換され得る。代表的な置換されたシクロアルキルアルキル基は、一置換されたものであってもよく、あるいは上に列挙したものなどの置換基で、一置換、二置換、または三置換されたものなどであるがこれらに限定されない、1回超置換されたものであってもよい。
アルケニル基は、少なくとも1個の二重結合が2個の炭素原子の間に存在することを除いて、上で定義したような直鎖及び分枝鎖アルキル基を含む。アルケニル基は、2〜12個の炭素原子、典型的には2〜10個の炭素、または一部の実施形態においては、2〜8個、2〜6個、もしくは2〜4個の炭素原子を有する。一部の実施形態において、アルケニル基は、1個、2個、または3個の炭素−炭素二重結合を有する。例としては、中でも、ビニル、アリル、−CH=CH(CH3)、−CH=C(CH32、−C(CH3)=CH2、−C(CH3)=CH(CH3)、−C(CH2CH3)=CH2が挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基は、置換または非置換であってもよい。代表的な置換されたアルケニル基は、一置換されたものであってもよく、あるいは上に列挙したものなどの置換基で、一置換、二置換、または三置換されたものなどであるがこれらに限定されない、1回超置換されたものであってもよい。
シクロアルケニル基は、2個の炭素原子の間に少なくとも1個の二重結合を有する、上で定義したシクロアルキル基を含む。一部の実施形態において、シクロアルケニル基は、1個、2個、または3個の二重結合を有してもよいが、芳香族化合物を含まない。シクロアルケニル基は、4〜14個の炭素原子、あるいは一部の実施形態においては、5〜14個の炭素原子、5〜10個の炭素原子、または更には5個、6個、7個、もしくは8個の炭素原子を有する。シクロアルケニル基の例としては、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、及びヘキサジエニルが挙げられる。シクロアルケニル基は、置換または非置換であってもよい。
シクロアルケニルアルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が上で定義したシクロアルケニル基への結合で代置される、上で定義したアルキル基である。シクロアルケニルアルキル基は、置換または非置換であってもよい。置換されたシクロアルケニルアルキル基は、基のアルキル部分、シクロアルケニル部分、またはアルキル及びシクロアルケニルの両部分にて置換され得る。代表的な置換されたシクロアルケニルアルキル基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換され得る。
アルキニル基は、少なくとも1個の三重結合が2個の炭素原子の間に存在することを除いて、上で定義したような直鎖及び分枝鎖アルキル基を含む。アルキニル基は、2〜12個の炭素原子、典型的には2〜10個の炭素、または一部の実施形態においては、2〜8個、2〜6個、もしくは2〜4個の炭素原子を有する。一部の実施形態において、アルキニル基は、1個、2個、または3個の炭素−炭素三重結合を有する。例としては、中でも、−C≡CH、−C≡CCH3、−CH2C≡CCH3、−C≡CCH2CH(CH2CH32が挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基は、置換または非置換であってもよい。代表的な置換されたアルキニル基は、一置換されたものであってもよく、あるいは上に列挙したものなどの置換基で、一置換、二置換、または三置換されたものなどであるがこれらに限定されない、1回超置換されたものであってもよい。
アリール基は、ヘテロ原子を含まない環式芳香族炭化水素である。本明細書のアリール基は、単環系、二環系、及び三環系を含む。故に、アリール基は、フェニル、アズレニル、ヘプタレニル、ビフェニル、フルオレニル、フェナントレニル、アントラセニル、インデニル、インダニル、ペンタレニル、及びナフチル基が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、アリール基は、基の環部分中に、6〜14個の炭素、他の実施形態においては、6〜12個、または更には6〜10個の炭素原子を含む。一部の実施形態において、アリール基は、フェニルまたはナフチルである。「アリール基」という語句は、縮合芳香族脂肪族環系などの縮合環を含有する基を含む(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)。「アリール基」という語句はまた、置換されたアリール基を含む。トリルなどの基は、置換されたアリール基と称される。代表的な置換されたアリール基は、一置換されてもよく、1回超置換されてもよい。例えば、一置換されたアリール基は、上に列挙したものなどの置換基で置換され得る、2、3、4、5、または6置換されたフェニルまたはナフチル基を含むが、これらに限定されない。一部の実施形態において、アリール基は、置換または非置換であり得るフェニルである。一部の実施形態において、置換されたフェニル基は、1個または2個の置換基を有する。一部の実施形態において、置換されたフェニル基は、1個の置換基を有する。
アラルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が上で定義したアリール基への結合で代置される、上で定義したアルキル基である。一部の実施形態において、アラルキル基は、7〜16個の炭素原子、7〜14個の炭素原子、または7〜10個の炭素原子を含む。アラルキル基は、置換または非置換であってもよい。置換されたアラルキル基は、基のアルキル部分、アリール部分、またはアルキル及びアリールの両部分にて置換され得る。代表的なアラルキル基としては、ベンジル及びフェネチル基、ならびに4−インダニルエチルなどの縮合(シクロアルキルアリール)アルキル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換されたアラルキル基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換され得る。
ヘテロシクリル基は、3個以上の環員を含む非芳香族環化合物であり、3個のうちの1個以上は、N、O、及びSなどであるがこれらに限定されないヘテロ原子である。一部の実施形態において、ヘテロシクリル基は、1個、2個、3個、または4個のヘテロ原子を含む。一部の実施形態において、ヘテロシクリル基は、3〜16個の環員を有する、単環式、二環式、及び三環式環を含み、一方で、他のかかる基は、3〜6個、3〜10個、3〜12個、または3〜14個の環員を有する。ヘテロシクリル基は、例えば、イミダゾリニル基及びイミダゾリジニル基などの、部分不飽和及び飽和環系を含む。この語句は、キヌクリジルなどであるがこれに限定されないヘテロ原子を含む架橋された多環式環系も含む。この語句はまた、「置換されたヘテロシクリル基」と称される、環員のうちの1つに結合した、アルキル、オキソ、またはハロ基などの他の基を有する、ヘテロシクリル基を含む。ヘテロシクリル基としては、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、ジオキソリル、ピロリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロピラニル、及びテトラヒドロチオピラニル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換されたヘテロシクリル基は、一置換されたものであってもよく、あるいは2、3、4、5、または6置換されるモルホリニル基などであるがこれに限定されない、1回超置換されたもの、あるいは上に列挙したものなどの種々の置換基で二置換されたものであってもよい。ヘテロ原子(複数可)は、化学的に可能であれば、酸化型であることもできる。
ヘテロアリール基は、5個以上の環員を含む芳香環化合物であり、5個のうちの1個以上は、N、O、及びSなどであるがこれらに限定されないヘテロ原子である。ヘテロアリール基としては、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルオキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリルピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、フラニル、ベンゾフラニル、インドリル、アザインドリル(ピロロピリジニル)、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、イミダゾピリジニル(アザベンズイミダゾリル)、ピラゾロピリジニル、トリアゾロピリジニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、イミダゾピリジニル、イソキサゾロピリジニル、チアナフチル、プリニル、キサンチニル(xanthinyl)、アデニニル、グアニニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノキサリニル、及びキナゾリニル基などの基が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、全ての環がインドリル基などの芳香族である縮合環化合物を含み、環のうちの1個のみが2,3−ジヒドロインドリル基などの芳香族である縮合環化合物を含む。「ヘテロアリール基」という語句は、縮合環化合物を含み、「置換されたヘテロアリール基」と称される、アルキル基などの、環員のうちの1個に結合した他の基を有する、ヘテロアリール基も含む。代表的な置換されたヘテロアリール基は、上に列挙したものなどの種々の置換基で1回以上置換され得る。ヘテロ原子(複数可)は、化学的に可能であれば、酸化型であることもできる。
ヘテロシクリルアルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が上で定義したヘテロシクリル基への結合で代置される、上で定義したアルキル基である。ヘテロシクリルアルキル基は、置換または非置換であってもよい。置換されたヘテロシクリルアルキル基は、基のアルキル部分、ヘテロシクリル部分、またはアルキル及びヘテロシクリルの両部分にて置換され得る。代表的なヘテロシクリルアルキル基としては、モルホリン−4−イル−エチル及びテトラヒドロフラン−2−イル−エチルが挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換されたヘテロシクリルアルキル基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換され得る。ヘテロ原子(複数可)は、化学的に可能であれば、酸化型であることもできる。
ヘテロアラルキル基は、アルキル基の水素または炭素結合が上で定義したヘテロアリール基への結合で代置される、上で定義したアルキル基である。ヘテロアラルキルは、置換または非置換であってもよい。置換されたヘテロアラルキル基は、基のアルキル部分、ヘテロアリール部分、またはアルキル及びヘテロアリールの両部分にて置換され得る。代表的な置換されたヘテロアラルキル基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換され得る。ヘテロ原子(複数可)は、化学的に可能であれば、酸化型であることもできる。
本発明の化合物内に2個以上の結合点を有する(即ち、二価、三価、または多価の)本明細書に記載の基は、「レン(ene)」という接尾語の使用によって指定される。例えば、二価アルキル基はアルキルレン基であり、二価アリール基はアリーレン基であり、二価ヘテロアリール基は二価ヘテロアリーレン基である(以降同様)。本発明の化合物への単一の結合点を有する置換された基は、「レン」指定を使用して言及されることはない。故に、例えば、クロロエチルは、本明細書ではクロロエチレンとは称されない。
アルコキシ基は、水素原子への結合が上に定義した置換または非置換アルキル基の炭素原子への結合によって代置される、ヒドロキシル基(−OH)である。アルキル基と同様に、アルコキシ基は、直鎖または分枝であってもよい。直鎖アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。分枝アルコキシ基の例としては、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ、イソヘキソキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルコキシ基の例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換されたアルコキシ基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換され得る。
本明細書で使用される「アルカノイル」及び「アルカノイルオキシ」という用語は、それぞれ、各々2〜5個の炭素原子を含む−C(O)−アルキル基及び−O−C(O)−アルキル基を指し得る。
「アリールオキシ」及び「アリールアルコキシ」という用語は、それぞれ、酸素原子に結合した置換または非置換アリール基、及びアルキルにて酸素原子に結合した置換または非置換アラルキル基を指す。例としては、フェノキシ、ナフチルオキシ、及びベンジルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換されたアリールオキシ及びアリールアルコキシ基は、上に列挙したものなどの置換基で1回以上置換される。
本明細書で使用する場合、「カルボキシレート」という用語は、−C(O)OH基、またはそのイオン化形態である−C(O)O-を指す。
本明細書で使用する場合、「エステル」という用語は、−C(O)OR60基を指す。R60は、本明細書に定義の置換または非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、またはヘテロシクリル基である。エステルという用語はまた、−OC(O)R60基を指す。例えば、エステルは、−OC(O)−アルキル、−OC(O)−アリール、または−OC(O)−アラルキルであってもよく、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換されているか、置換されていない。
「アミド(amideまたはamido)」という用語は、それぞれ、C−及びN−アミド基、即ち、−C(O)NR6162及び−NR61C(O)R62基を含む。R61及びR62は、独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、もしくはヘテロシクリル基である。アミド基は、したがって、カルバモイル基(−C(O)NH2)及びホルムアミド基(−NHC(O)H)を含むが、これらに限定されない。一部の実施形態において、アミドは−NR61C(O)−(C1-5アルキル)であり、この基は「カルボニルアミノ」と呼ばれ、他の実施形態においては、アミドは−NHC(O)−アルキルであり、この基は「アルカノイルアミノ」と呼ばれる。
本明細書で使用する場合、「ニトリル」または「シアノ」という用語は、−CN基を指す。
ウレタン基は、N−及びO−ウレタン基、即ち、それぞれ、−NR63C(O)OR64及び−OC(O)NR6364基を含む。R63及びR64は、独立して、本明細書に定義の置換または非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、またはヘテロシクリル基である。R63はまた、Hであってもよい。
本明細書で使用する場合、「アミン」(または「アミノ」)という用語は、−NR6566基を指し、R65及びR66は、独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、もしくはヘテロシクリル基である。一部の実施形態において、アミンは、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、またはアルキルアリールアミノである。他の実施形態において、アミンは、NH2、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、フェニルアミノ、またはベンジルアミノである。
「スルホンアミド」という用語は、S−及びN−スルホンアミド基、即ち、それぞれ、−SO2NR6869及び−NR68SO269基を含む。R68及びR69は、独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、もしくはヘテロシクリル基である。スルホンアミド基は、したがって、スルファモイル基(−SO2NH2)を含むが、これに限定されない。本明細書の一部の実施形態において、スルホンアミドは、−NHSO2−アルキルであり、「アルキルスルホニルアミノ」基と称される。
「チオール」という用語は、−SH基を指し、一方、スルフィドは−SR70基を含み、スルホキシドは−S(O)R71基を含み、スルホンは−SO272基を含み、スルホニルは−SO2OR73を含む。R70、R71、R72、及びR73は、各々独立して、本明細書に定義の置換または非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアラルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキル基である。一部の実施形態において、スルフィドは、アルキルチオ基である−S−アルキルである。
「尿素」という用語は、−NR74−C(O)−NR7576基を指す。R74、R75、及びR76基は、独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基である。
「アミジン」という用語は、−C(NR77)NR7879及び−NR77C(NR78)R79を指し、R77、R78、及びR79は、各々独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアラルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基である。
「グアニジン」という用語は、−NR80C(NR81)NR8283を指し、R80、R81、R82、及びR83は、各々独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアラルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基である。
「エナミン」という用語は、−C(R84)=C(R85)NR8687及び−NR84C(R85)=C(R86)R87を指し、R84、R85、R86、及びR87は、各々独立して、水素、本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアラルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基である。
本明細書で使用する場合、「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、臭素、塩素、フッ素、またはヨウ素を指す。一部の実施形態において、ハロゲンは、フッ素である。他の実施形態において、ハロゲンは、塩素または臭素である。
本明細書で使用する場合、「ヒドロキシ」という用語は、−OH、またはそのイオン化形態である−O-を指し得る。
「イミド」という用語は、−C(O)NR88C(O)R89を指し、R88及びR89は、各々独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアラルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基である。
「イミン」という用語は、−CR90(NR71)及び−N(CR9091)基を指し、R90及びR91は、各々独立して、水素、または本明細書に定義の置換もしくは非置換アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールアラルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であるが、但し、R90及びR91が、両方とも同時に水素ではないことを条件する。
本明細書で使用する場合、「ニトロ」という用語は、−NO2基を指す。
本明細書で使用する場合、「ペルハロアルキル」という用語は、あらゆる水素への結合がハロゲンへの結合で代置される、上に定義のアルキル基を指す。ペルハロアルキル基の例は、トリフルオロメチル基である。本明細書で使用する場合、「トリフルオロメチル」という用語は、−CF3である。
本明細書で使用する場合、「トリフルオロメトキシ」という用語は、−OCF3を指す。
当業者であれば、本発明の化合物が、互変異性、立体配座異性、幾何異性、及び/または立体異性の現象を呈し得ることを理解するであろう。明細書及び特許請求の範囲中の式図は、可能性のある互変異性形態、立体配座異性形態、立体異性形態、及び/または幾何異性形態のうちの1つのみを表し得るが、本発明は、本明細書に記載の有用性のうちの1つ以上を有する化合物のいずれの互変異性形態、立体配座異性形態、立体異性形態、及び/または幾何異性形態、ならびにこれらの種々の異なる形態の混合物も包含することを理解されたい。
「互変異性体」は、互いと平衡にある化合物の異性形態を指す。異性形態の存在及び濃度は、化合物が見出される環境に依存することになり、例えば、化合物が固体であるか、または有機溶液もしくは水溶液中にあるか否かに応じて異なり得る。例えば、水溶液中では、イミダゾールは、互いの互変異性体と称される以下の異性形態を呈し得る

当業者によって容易に理解されるように、多様な官能基及び他の構造が互変異性を呈し得、本明細書に記載の化合物の全ての互変異性体が本発明の範囲内である。
化合物の立体異性体(光学異性体としても知られる)は、特定の立体化学が明確に示されない限り、構造の全てのキラル形態、ジアステレオマー形態、及びラセミ形態を含む。故に、本発明で使用される化合物は、描写から明らかなように、任意または全ての不斉原子にて濃縮または分解光学異性体を含む。ラセミ及びジアステレオイソマー混合物の両方、ならびに個々の光学異性体は、それらのエナンチオマーまたはジアステレオイソマーパートナーを実質的に含まないように単離または合成され得、これらの立体異性体は、全て本発明の範囲内である。
本発明の化合物は、溶媒和物、特に水和物として存在し得る。水和物は、化合物または化合物を含む組成物の製造中に形成され得、あるいは水和物は、化合物の吸湿性に起因して時間と共に形成され得る。本発明の化合物は、中でも、アミド(例えば、DMF)、エーテル、エステル、ケトン、ニトリル、及びアルコール溶媒和物を含む、有機溶媒和物としても存在し得る。任意の特定の溶媒和物の識別及び調製は、合成有機化学または医薬化学の当業者の技術の範囲内である。
本明細書で使用する場合、「アミノ酸」という用語は、天然型アミノ酸及び合成アミノ酸、ならびに天然型アミノ酸に類似した様式で機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体を含む。天然型アミノ酸は、遺伝コードによってコードされるもの、ならびに後に修飾されるアミノ酸、例えば、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、及びO−ホスホセリンである。アミノ酸類似体は、天然型アミノ酸と同じ基本化学構造を有する化合物、即ち、水素、カルボキシル基、アミノ基、及びR基に結合するα−炭素、例えば、ホモセリン、ノルロイシン、メチオニンスルホキシド、メチオニンメチルスルホニウムを指す。かかる類似体は、修飾されたR基(例えば、ノルロイシン)または修飾されたペプチド骨格を有するが、天然型アミノ酸と同じ基本化学構造を保持する。アミノ酸模倣体は、アミノ酸の一般化学構造とは異なる構造を有するが、天然型アミノ酸と類似の様式で機能する化学化合物を指す。アミノ酸は、本明細書では、IUPAC−IUB Biochemical Nomenclature Commissionによって推奨されるそれらの周知の三文字記号、または一文字記号のいずれかによって称され得る。
本明細書で使用する場合、「保護基」という用語は、1)良好な収率で所望の官能基と選択的に反応して、保護が望まれる予定された反応に対して安定している保護された基質をもたらす、2)保護された基質から選択に除去されて、所望の官能基を生むことが可能である、3)かかる予定された反応中に存在するかまたはその中で生成される他の官能基(複数可)と互換性である試薬によって良好な収率で除去可能である、という特徴を呈する化学基を指す。好適な保護基の例は、Greene et al.(1991)Protective Groups in Organic Synthesis,3rd Ed.(John Wiley&Sons,Inc.,New York)に見出すことができる。アミノ保護基としては、メシチレンスルホニル(Mts)、ベンジルオキシカルボニル(CbzまたはZ)、2−クロロベンジルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、t−ブチルジメチルシリル(TBSまたはTBDMS)、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)、トシル、ベンゼンスルホニル、2−ピリジルスルホニル、または6−ニトロベラトリルオキシカルボニル(Nvoc)、ニトロピペロニル、ピレニルメトキシカルボニル、ニトロベンジル、α−,α−ジメチルジメトキシベンジルオキシカルボニル(DDZ)、5−ブロモ−7−ニトロインドリニルなどの好適な光解離性保護基などが挙げられるが、これらに限定されない。酸媒介性除去に感受性であるアミノ保護基としては、Boc及びTBDMSが挙げられるが、これらに限定されない。酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基としては、アリルオキシカルボニル、Cbz、ニトロ、及び2−クロロベンジルオキシカルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。ヒドロキシル保護基としては、Fmoc、TBS、光解離性保護基(ニトロベラトリルオキシメチルエーテル(Nvom)など)、Mom(メトキシメチルエーテル)、及びMem(メトキシエトキシメチルエーテル)、NPEOC(4−ニトロフェネチルオキシカルボニル)、及びNPEOM(4−ニトロフェネチルオキシメチルオキシカルボニル)が挙げられるが、これらに限定されない。上記のリン酸塩で置換された及び/または硫酸塩で置換されたRPBQ化合物を合成する実施例及び方法は、米国特許出願公開第20070225261A1号に開示されている。
本明細書で使用する場合、「単離」または「精製」ポリペプチドまたはペプチドは、薬剤が由来するペプチドまたはポリペプチドなどの他の汚染ポリペプチドを実質的に含まないか、あるいは化学合成時に化学的前駆体または他の化学物質を実質的に含まない。例えば、単離された芳香族カチオン性ペプチドは、薬剤の診断的または治療的使用に干渉する物質を含まない。かかる干渉物質としては、他のタンパク質性及び非タンパク質性溶質を挙げることができる。
本明細書で使用する場合、「正味の電荷」という用語は、ペプチド中に存在するアミノ酸が帯びる正電荷の数と負電荷の数との差を指す。本明細書では、正味の電荷は生理学的pHで測定されることが理解される。生理学的pHで正に帯電する天然型アミノ酸としては、L−リジン、L−アルギニン、及びL−ヒスチジンが挙げられる。生理学的pHで負に帯電する天然型アミノ酸としては、L−アスパラギン酸及びL−グルタミン酸が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ポリペプチド」、「ペプチド」、及び「タンパク質」という用語は、本明細書では同義に使用され、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合によって互いに結合した2つ以上のアミノ酸、即ち、ペプチド同配体を含むポリマーを意味する。ポリペプチドは、ペプチド、グリコペプチド、またはオリゴマーと通常称される短鎖と、タンパク質として一般に称される長鎖との両方を指す。ポリペプチドは、20個の遺伝子コードされたアミノ酸以外のアミノ酸を含んでもよい。ポリペプチドは、翻訳後プロセシングなどの天然のプロセス、または当該技術分野で周知である化学的修飾技法のいずれかによって修飾されたアミノ酸配列を含む。
本明細書で使用する場合、「小分子」という用語は、有機化合物、有機金属化合物、有機化合物及び有機金属化合物の塩、単糖類、アミノ酸、及びヌクレオチドを含む。小分子は、分子量が1,000以下であることを除いて、あるいは生体分子とみなされる分子を更に含み得る。故に、小分子は、1,000以下の分子量を有する、脂質、オリゴ糖、オリゴペプチド、及びこれらの誘導体であり得る。
本技術のペプチド及び方法
一態様において、ペプチド(本明細書に開示のもの)は、ジアステレオイソマー、エナンチオマー、及びシス/トランス(E/Z)異性体を含む、ペプチドの全ての立体異性体及び幾何異性体を含む。一部の実施形態において、本ペプチドのアミノ酸は、Dアミノ酸である。
一部の実施形態において、本ペプチドは、式Iによって定義される。
式中、R1及びR2は、各々独立して、
(i)水素、
(ii)置換または非置換C1−C6アルキル、
(iii)置換または非置換アラルキル、
(iv)置換または非置換シクロアルキルアルキル、
(v)置換または非置換C2−C6アルケニル、
(vi)アミノ保護基、から選択され、
あるいは、R1及びR2が一緒になって、3、4、5、6、7、または8員の置換または非置換ヘテロシクリル環を形成し、
3、R4、R6、及びR7は、各々独立して、水素、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、
5は、水素、またはC1−C6アルキル、アラルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、もしくは−C(O)−アラルキル基から選択され、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、
8は、

、または
であり、
式中、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、及びR21が、各々独立して、H、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、R55及びR56が、各々独立して、H、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、
9は、OR′またはNR′R′′であり、
各出現におけるR′は、独立して、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
R′′は、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
1及びZ2は、各々独立して、水素、−C(NH)−NH2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、
nは、1、2、3、4、または5であり、
mは、1、2、3、4、または5である。
一部の実施形態において、R1、R2、R4、R5、及びR6は、各々、水素であり、R3及びR7は、各々、メチルであり、R8は、
であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14は、全て水素であり、R9は、NH2であり、Z1は、水素であり、Z2は、−C(NH)−NH2であり、nは、4であり、mは、3である。
一部の実施形態において、本ペプチドは、式IIによって定義され、
式中、R22及びR23は、各々独立して、
(i)水素、
(ii)置換または非置換C1−C6アルキル、
(iii)置換または非置換アラルキル、
(iv)置換または非置換シクロアルキルアルキル、
(v)置換または非置換C2−C6アルケニル、
(vi)アミノ保護基、から選択され、
あるいは、R22及びR23が一緒になって、3、4、5、6、7、または8員の置換または非置換ヘテロシクリル環を形成し、
24及びR25は、各々独立して、

、または
であり、
式中、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、及びR38は、各々独立して、水素、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基であり、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、R57及びR58は、各々独立して、水素、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基であり、式中、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々は、置換または非置換であり、
26は、OR39またはNR3940であり、
各出現におけるR39は、独立して、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
40は、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
3及びZ4は、各々独立して、水素、−C(NH)−NH2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、アラルキル基であり、
pは、1、2、3、4、または5であり、
qは、1、2、3、4、または5である。
特定の実施形態において、R22及びR23は、各々、水素であり、R24及びR25は、各々、
であり、R26は、NH2であり、Z3は、水素であり、Z4は、−C(NH)−NH2であり、pは、4であり、qは、3である。別の実施形態において、R22及びR23は、各々、水素であり、R24は、
であり、R25は、
であり、R26は、NH2であり、Z3は、水素であり、Z4は、−C(NH)−NH2であり、pは、4であり、qは、3である。
一部の実施形態において、本ペプチドは、表Aのペプチドのうちの1つ以上を含む。

2′,6′−ジメチルチロシン(2′6′−DmtまたはDmt)
2′,6′−ジメチルフェニルアラニン(2′6′−DmpまたはDmp)
一部の実施形態において、該ペプチドは、アミノ酸配列2′6′−Dmt−D−Arg−Phe−Lys−NH2、Phe−D−Arg−Phe−Lys−NH2、またはD−Arg−2′6′−Dmt−Lys−Phe−NH2を含む。一部の実施形態において、該ペプチドは、アミノ酸配列D−Arg−2′6′−Dmt−Lys−Phe−NH2を含む。
本明細書に開示のペプチドは、薬学的に許容される塩として配合されてもよい。「薬学的に許容される塩」という用語は、哺乳動物などの患者への投与に許容される塩基または酸から調製される塩(例えば、所与の投薬レジメンに対して許容される哺乳動物安全性を有する塩)を意味する。しかしながら、この塩は、患者への投与を意図していない中間化合物の塩など、薬学的に許容される塩である必要はないことを理解されたい。薬学的に許容される塩は、薬学的に許容される無機または有機塩基、及び薬学的に許容される無機または有機酸に由来し得る。加えて、ペプチドが、アミン、ピリジン、またはイミダゾールなどの塩基性部分と、カルボン酸またはテトラゾールなどの酸性部分との両方を含有するとき、両性イオンが形成され得、本明細書で使用する場合の「塩」という用語の中に含まれる。薬学的に許容される無機塩基に由来する塩としては、アンモニウム、アルキルアンモニウム、カルシウム、第二銅、第一銅、ニッケル、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、及び亜鉛塩などが挙げられる。薬学的に許容される有機塩基に由来する塩としては、置換されたアミン、環式アミン、天然型アミンなどを含む、1級、2級、及び3級アミンの塩、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、ジイソプロピルエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イミダゾール、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピリジン、ルチジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどが挙げられる。薬学的に許容される無機酸に由来する塩としては、ホウ酸、炭酸、ハロゲン化水素酸(臭化水素酸、塩酸、フッ化水素酸、またはヨウ化水素酸)、硝酸、リン酸、亜リン酸、スルファミン酸、及び硫酸の塩が挙げられる。薬学的に許容される有機酸に由来する塩としては、脂肪族ヒドロキシル酸(例えば、クエン酸、グルコン酸、グリコール酸、乳酸、ラクトビオン酸、リンゴ酸、及び酒石酸)、脂肪族モノカルボン酸(例えば、酢酸、酪酸、ギ酸、プロピオン酸、及びトリフルオロ酢酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸及びグルタミン酸)、芳香族カルボン酸(例えば、安息香酸、p−クロロ安息香酸、ジフェニル酢酸、ゲンチシン酸、馬尿酸、及びトリフェニル酢酸)、芳香族ヒドロキシル酸(例えば、o−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、1−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸、及び3−ヒドロキシナフタレン−2−カルボン酸)、アスコルビン酸、ジカルボン酸(例えば、フマル酸、マレイン酸、シュウ酸、及びコハク酸)、脂肪酸(ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸)、グルコロン(glucoronic)酸、マンデル酸、粘液酸、ニコチン酸、オロチン酸、パモン酸、パントテン酸、スルホン酸(例えば、ベンゼンスルホン酸、カンホスルホン(camphosulfonic)酸、エジシル(edisylic)酸、エタンスルホン酸、イセチオン酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2,6−ジスルホン酸、及びp−トルエンスルホン酸)、キシナホ酸の塩などが挙げられる。一部の実施形態において、塩は酢酸塩である。加えてまたはあるいは、他の実施形態において、塩はトリフルオロ酢酸塩である。一部の実施形態において、塩は酒石酸塩である。
一部の実施形態において、薬学的塩は、式I及び/またはIIのペプチドならびに薬学的に許容される酸を含む薬学的塩が提供される。薬学的に許容される酸としては、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2,2−ジクロロ酢酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、2−オキソグルタル酸、4−アセトアミド安息香酸、4−アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸(L)、アスパラギン酸(L)、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウ酸(+)、カンファー−10−スルホン酸(+)、カプリン酸(デカン酸)、カプリン酸(ヘキサン酸)、カプリル酸(オクタン酸)、炭酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸(D)、グルコン酸(D)、グルクロン酸(D)、グルタミン酸、グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イソ酪酸、乳酸(DL)、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸(−L)、マロン酸、マンデル酸(DL)、メタンスルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモン酸、リン酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸(−L)、サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸(+L)、チオシアン酸、トルエンスルホン酸(p)、及びウンデシレン酸が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、薬学的に許容される酸は酒石酸である。
一部の実施形態において、本ペプチドは、式Iのものであり、R1、R2、R4、R5、及びR6は、水素であり、R3及びR7は、メチルであり、R8はR8は、
であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14は、全て水素であり、R9は、NH2であり、Z1は、水素であり、Z2は、−C(NH)−NH2であり、nは、4であり、mは、3であり、薬学的に許容される酸は、酒石酸である。特定の実施形態において、本ペプチドは式IIのものであり、R22及びR23は、各々、水素であり、R24及びR25は、各々、
であり、R26は、NH2であり、Z3は、水素であり、Z4は、−C(NH)−NH2であり、pは、4であり、qは、3であり、薬学的に許容される酸は、酒石酸である。別の実施形態において、本ペプチドは、式IIのものであり、R22及びR23は、各々、水素であり、R24は、
であり、R25は、
であり、R26は、NH2であり、Z3は、水素であり、Z4は、−C(NH)−NH2であり、pは、4であり、qは、3であり、薬学的に許容される酸は、酒石酸である。
別の態様においては、本技術の化合物を合成するプロセスが提供される。一部の実施形態において、本プロセスは、最終生成物として中間体のうちの1つ以上を生成することを目的とし、一部の実施形態においては、本プロセスは、本プロセスの最終生成物として本技術の化合物を生成することを目的とする。各実施形態は、いずれの他の実施形態からも独立して、または他の実施形態と組み合わせて、行われ得る。実施形態のうちのいずれかにおいて、本プロセスは、溶液相プロセスであり得、固相プロセスではない場合がある。実施形態のうちのいずれかにおいて、本プロセスの生成物の純度は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって決定して、少なくとも約95%であり得る。純度は、約98.2%、約98.4%、約98.6%、約98.8%、約99.0%、約99.2%、約99.4%、約99.6%、約99.8%、またはこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲であり得るか、またはこれらの値のうちの任意の1つを超えてもよい。実施形態のうちのいずれかにおいて、本プロセスの生成物は、ガスクロマトグラフィー分析によって決定して、少なくとも純度約98.0%であり得る。純度は、約98.2%、約98.4%、約98.6%、約98.8%、約99.0%、約99.2%、約99.4%、約99.6%、約99.8%、またはこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲であり得るか、またはこれらの値のうちの任意の1つを超えてもよい。実施形態のうちのいずれかにおいて、生成物は、約50ppm未満の重金属を有し得る。重金属は、約45ppm、約40ppm、約35ppm、約30ppm、約25ppm、約20ppm、約15ppm、約10ppm、約5ppm、約1ppm、またはこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲であり得るか、またはこれらの値のうちの任意の1つを下回ってもよい。
故に、式Iの化合物
またはその薬学的に許容される塩を調製するプロセスが提供される。式Iの化合物を調製するプロセスは、本明細書に記載の実施形態及び態様のうちの任意の1つ以上を含み得る。
一部の実施形態において、本プロセスは、式IIIの化合物を、式IVの化合物


と、式Vの化合物
を生成するための条件下で組み合わせることを含み、
式中、各出現におけるX1は、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基(例えば、水素分子)であり、各出現におけるX2及びX4は、各々独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、Y1は、酸媒介性除去に感受性であるアミノ保護基であり、Z5は、水素、−C(N−X4)−NH−X2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、X1、X2、X3、及びX4のうちの少なくとも1つは、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基である。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、Y1は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)であり、各出現におけるX1は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX2は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX4は、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり得る。一部の実施形態において、Z5が−C(NH)−NH−X2であるとき、X1は水素である。一部の実施形態において、Z5が−C(N−X4)−NH−X2であるとき、X1は水素であり、X2及びX4のうちの少なくとも1つは、Hではない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、X2が、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であるとき、X1は水素であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、X1が、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であるとき、X2は水素であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R3及びR7は、各々、メチルであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R8は、
であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14は、全て水素であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R9はNH2であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、Z5は水素であり、nは4であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R3及びR7は、各々、メチルであり、R8は、
であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14は、全て水素であり、R9は、NH2であり、Z5は、水素であり、nは、4であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、本プロセスは、式Vの化合物を単離することを更に含み得る。
一部の実施形態において、式Vの化合物を形成するための条件は、カップリング剤を含む。本技術のカップリング剤は、1級アミン及びカルボン酸からアミド結合を形成するのに有用な任意の好適な化学物質であり得る。本明細書に記載の態様及び実施形態のうちのいずれかで使用されるかかるカップリング剤は、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)またはEDC(EDC−HCl)の塩酸塩などの水溶性カルボジイミドを含み得る。代表的なカップリング剤としては、(7−アザベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyAOP)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N′,N′−ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TCTU)、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボラート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、クロロ−N,N,N′,N′−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)、ジピロリジノ(N−スクシンイミジルオキシ)カルベニウムヘキサフルオロホスファート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシド(oxid)ヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[(ジメチルアミノ)(モルホリノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HDMA)、O−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルチウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドメチオジド(EDC−MeI)、プロパンホスホン酸無水物(T3P)、N,N′−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメチル−p−トルエンスルホン酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)、ビス(4−ニトロフェニル)カーボネート、クロロギ酸4−ニトロフェニル、ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート、及び1−(2−メシチレンスルホニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾールが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、カップリング剤は、DCC、EDC、HATU、HBTU、HCTU、T3P、TBTU、TCTU、PyAOP、BOP、またはPyBOPを含む。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、カップリング剤はEDCであり得、条件は任意選択でHOBTを含む。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、カップリング剤はBOPを含み得、条件は任意選択でHOBTを含む。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、カップリング剤は、HATUを含み得、条件は任意選択でHOATを含む。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式Vの化合物を形成するための条件は、好適な溶媒を更に含んでもよい。かかる溶媒としては、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、CH3OH、EtOH、iPrOH、TFE、BuOH、CH2Cl2、CHCl3、PhCF3、THF、2Me−THF、DME、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF、DMA、CH3CN、CH3CH2CN、PhCN、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。一部の実施形態において、溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)またはCH2Cl2である。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、条件は、塩基を更に含んでもよい。塩基は、Na2CO3もしくはNaHCO3などの無機塩基、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)もしくはトリアルキルアミンなどの有機塩基であり得る。好適なトリアルキルアミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエチルアミン、及びジイソプロピルエチルアミンが挙げられるが、これらに限定されない。塩基が無機塩基を含むとき、好適な溶媒は、水を更に含んでもよい。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式Vの化合物を形成するための条件は、約−40℃〜約150℃の温度で起こり得る。かかる実施形態は、約−40℃、約−35℃、約−30℃、約−25℃、約−20℃、約−15℃、約−10℃、約−5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、約150℃、及びこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲で行われ得る。
一部の実施形態において、本プロセスは、式Vの化合物を開裂酸と組み合わせて、式VIの化合物を生成することを含む。
一部の実施形態において、本プロセスは、式Vの化合物を単離することを更に含む。
開裂酸は、ハロゲン酸、カルボン酸、ホスホン酸、リン酸、スルフィン酸、スルホン酸、硫酸、スルファミン酸、ホウ酸、ボロン酸、酸性樹脂、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む。代表的な例としては、フッ化水素酸、塩酸(HCl)、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、酢酸(AcOH)、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、クロロ酢酸、安息香酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、及び硫酸が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、本プロセスは、前述の開裂酸のうちの任意の2つ以上を含む。開裂酸との組み合わせは、約−40℃〜約150℃の温度で起こり得る。かかる実施形態は、約−40℃、約−35℃、約−30℃、約−25℃、約−20℃、約−15℃、約−10℃、約−5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、約150℃、及びこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲で行われ得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、開裂酸と組み合わせた後、温度は、約10℃、15℃、20℃、25℃、30℃、35℃、40℃、45℃、50℃、またはこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲に上昇させられる。
一部の実施形態において、開裂酸と組み合わせることは、プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、またはこれら2つの混合物を含む。本明細書で使用されるプロトン性溶媒は、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含むが、これらに限定されない。本明細書で使用される極性非プロトン性溶媒は、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む。
一部の実施形態において、本プロセスは、式VIの化合物を、式VIIの化合物
と、式VIIIの化合物
を形成するための条件下で組み合わせることを含み、
式中、X3は、X1またはR2であり、Z6は、水素、−C(N−X4)−NH−X2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、X1、X2、X3、及びX4のうちの少なくとも1つは、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基である。一部の実施形態において、本プロセスは、式VIIIの化合物を単離することを更に含む。一部の実施形態において、X3がR2である場合には、R1は水素ではない。一部の実施形態において、X3がR2である場合には、R1もR2も水素ではない。一部の実施形態において、Z5及び/またはZ6が−C(NH)−NH−X2であるとき、X1は水素である。一部の実施形態において、Z5及び/またはZ6が−C(N−X4)−NH−X2であるとき、X1は水素であり、X2及びX4のうちの少なくとも1つは、Hではない。一部の実施形態において、X2が、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であるとき、X1は水素である。一部の実施形態において、X1が、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であるとき、X2は水素である。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、Y1は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)であり、各出現におけるX1は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX2は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX4は、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、好適な溶媒を更に含み得る。かかる溶媒としては、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、CH3OH、EtOH、iPrOH、TFE、BuOH、CH2Cl2、CHCl3、PhCF3、THF、2Me−THF、DME、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF、DMA、CH3CN、CH3CH2CN、PhCN、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。一部の実施形態において、好適な溶媒は、ジメチルホルムアミド(DMF)を含む。一部の実施形態において、好適な溶媒は、ジメチルアセトアミド(DMA)を含む。一部の実施形態において、好適な溶媒は、CH2Cl2を含む。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物を形成するための条件は、前述のカップリング剤を含み得る。かかる実施形態において、式VIIIの化合物を形成するための条件に含まれるカップリング剤は、式Vの化合物を形成するための条件に含まれるカップリング剤と同じであるか、またはそれとは異なってもよい。一部の実施形態において、カップリング剤は、DCC、EDC、HATU、HBTU、HCTU、T3P、TBTU、TCTU、PyAOP、及びPyBOPから選択される。一部の実施形態において、カップリング剤は、EDCであり、条件は、任意選択でHOBTを含む。一部の実施形態において、カップリング剤は、HATUであり、条件は、任意選択でHOATを含む。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、本プロセスは、式VIIIの化合物を水素源及び遷移金属触媒と組み合わせて、式Iの化合物を形成することを含み得る。「水素源」という用語は、2個の水素原子の提供源を意味する。本明細書に記載の実施形態及び態様のうちのいずれかにおいて、水素源は、水素分子、ギ酸、ギ酸塩、ジイミド、シクロヘキセン、またはシクロヘキサジエンを含み得る。ギ酸塩は、NH4OC(O)Hを含むがこれに限定されず、また(M)x(OCHO)yによって表されてもよく、式中、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、xは、1、2、または3であり、yは、1、2、または3である。一部の実施形態において、水素源は水素ガスである。本明細書に記載の実施形態及び態様のうちのいずれかにおいて、遷移金属触媒は、コバルト(Co)、イリジウム(Ir)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み得る。一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pdを含む。本明細書に記載の実施形態及び態様のうちのいずれかにおいて、遷移金属触媒は、担体材料を含む。担体材料としては、炭素、炭酸塩、シリカ、ケイ素、ケイ酸塩、アルミナ、粘土、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pd炭素(Pd/C)である。一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pdケイ素(Pd/Si)である。担体材料を含む遷移金属触媒の実施形態において、組み合わせた遷移金属/担体材料質量における遷移金属の量は、約0.01重量%〜約80重量%であり得る。遷移金属の量は、約0.01重量%、0.05重量%、0.1重量%、約0.5重量%、約1重量%、約5重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、またはこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲であり得る。一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pd炭素であり、遷移金属の量は、5重量%、即ち、5%Pd/Cである。一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pd炭素であり、遷移金属の量は、10重量%、即ち、10%Pd/Cである。一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pdケイ素であり、遷移金属の量は、5重量%、即ち、5%Pd/Siである。一部の実施形態において、遷移金属触媒は、Pdケイ素であり、遷移金属の量は、10重量%、即ち、10%Pd/Siである。本明細書に記載の実施形態及び態様のうちのいずれかにおいて、水素源及び遷移金属触媒に加えて溶媒が含まれてもよい。代表的な溶媒としては、アルコール、ハロゲン化溶媒、エーテル、エステル、ケトン、アミド、ニトリル、スルホキシド、スルホン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、CH3OH、EtOH、iPrOH、TFE、BuOH、CH2Cl2、CHCl3、PhCF3、THF、2Me−THF、DME、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF、DMA、CH3CN、CH3CH2CN、PhCN、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。本明細書に記載の実施形態及び態様のうちのいずれかにおいて、溶媒は、酸を更に含んでもよい。酸は、触媒量を含む好適な量で存在し得る。かかる酸としては、鉱酸(例えば、HCl、HBr、HF、H2SO4、H3PO4、HClO4)、カルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸)、ボロン酸、スルフィン酸、スルファミン酸、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、HCl、HBr、HF、H2SO4、H3PO4、HClO4、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸、ボロン酸、スルフィン酸、スルファミン酸、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を更に含んでもよい。ギ酸が酸として含まれるとき、ギ酸は水素源にもなり得ることに留意されたい。一部の実施形態において、本プロセスは、式Iの化合物を単離することを更に含む。一部の実施形態において、本プロセスは、式Iの化合物の薬学的に許容される塩を調製することを含む。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式VIIIの化合物、水素源、及び遷移金属触媒の組み合わせは、約−20℃〜約150℃の温度に供され得る。かかる実施形態は、約−20℃、約−15℃、約−10℃、約−5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、約150℃、及びこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲で行われ得る。
一部の実施形態において、式IVの化合物は、式IXの化合物
及び本明細書に記載の開裂酸を組み合わせて、式IVの化合物を生成することを含むプロセスによって調製され、式中、Y2は、酸媒介性除去に感受性であるアミノ保護基である。開裂酸については本明細書で既に記載したが、式IVの化合物を調製するための開裂酸は、本明細書に記載の他のプロセスで利用される開裂酸(複数可)を含む場合も含まない場合もある。一部の実施形態において、Y2は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)である。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R9はNH2であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、本プロセスは、式IVの化合物を単離することを更に含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式IXの化合物は、式Xの化合物

式XIの化合物

及びカップリング剤を組み合わせて、式IXの化合物を生成することを含むプロセスによって調製され得る。カップリング剤については本明細書で既に記載したが、式IXの化合物を生成するために利用されるカップリング剤は、本明細書に記載の他のプロセスで利用されるカップリング剤(複数可)及び組み合わせを含む場合も含まない場合もある。一部の実施形態において、Y2は、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)である。一部の実施形態において、R9は、NH2である。一部の実施形態において、本プロセスは、式IXの化合物を単離することを更に含む。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、各出現におけるX1は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX2は、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX4は、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり得る。
別の態様においては、式IIIの化合物を調製するためのプロセスが提供される。式IIIの化合物を調製するためのプロセスは、式XIIの化合物
を、式XIIIの化合物またはその塩(例えば、HCl塩)
と、式XIVの化合物
を形成するための条件下で組み合わせることを含み、式中、R50及びR51は、各々独立して、水素、または置換もしくは非置換C1−C6アルキル、アリール、もしくはシクロアルキル基である。一部の実施形態において、R4及びR6は、各々、水素である。一部の実施形態において、R3、R7、R50、及びR51は、各々、メチルである。一部の実施形態において、本プロセスは、式XIVの化合物を単離することを更に含む。
一部の実施形態において、式XIVの化合物を形成するための条件は、ワンポット合成を含む。ワンポット合成は、一連の連続した化学反応が、最終反応の前に一連の反応において形成された中間生成物(複数可)を単離することなく、1つの反応容器中で行われるプロセスを指す。一部の実施形態において、式XIVの化合物を形成するための条件は、(1)式XIIの化合及び式XIIIの化合物を、(R51CO)2O(無水酢酸など)、及び有機塩基(トリエチルアミン(Et3N)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、及び4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)など)と組み合わせて、混合物を形成することと、(2)遷移金属源及びPR52 3を(1)の混合物に添加することと、を含み、式中、各R52が、独立して、C1−C6アルキル、非置換フェニル、または1〜5個のC1−C6アルキル基で置換されたフェニルである、ワンポット合成を含む。一部の実施形態において、ワンポット合成は、適切な溶媒を含む。本明細書における適切な溶媒は、1つ以上の反応物を溶解または懸濁させて、反応を起こすことを可能にする溶媒を含む。かかる溶媒としては、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、PR52 3は、トリトリルホスフィン(P(トリル)3)である。遷移金属源は、遷移金属を含み、他の元素または化合物を含む場合も含まない場合もある。一部の実施形態において、遷移金属源は、Pd(OAc)2などのPd化合物である。
一部の実施形態において、式XIVの化合物を形成するための条件は、約60℃以下の温度を含む。一部の実施形態において、温度は、約0℃〜約60℃である。温度は、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、または任意の2つのかかる値を含むそれらの間の任意の範囲であるか、またはこれらの値のうちの任意の1つを下回り得る。一部の実施形態において、温度は、約50℃〜約60℃である。一部の実施形態において、温度は、約55℃である。
式XIVの化合物が式XIIの化合物及び式XIIIの化合物からワンポットで調製され得ることは、かかる調製が3つの変換ステップを含むため、驚きである。これら3つの変換ステップが、ワンポット反応において達成されて、高い収率で式XIVの化合物の生成し得ることは、更に驚きである。一部の実施形態において、収率は、少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%である。一部の実施形態において、式XIVの化合物は、少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の純度で単離される。一部の実施形態において、式XIVの化合物は、(a)少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の純度、及び(b)少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約75%、または少なくとも約80%の収率で単離される。
代替的な態様では、式XIVの化合物を形成することは、式Aの化合物
を、式Bの化合物またはその塩と、
式XIVの化合物を形成するための条件化で組み合わせることを伴い得、式中、各出現におけるR’’’は、独立して、置換または非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキル基である。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XIVの化合物を形成するための条件は、ワンポット合成を伴い得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、ワンポット合成は、式Aの化合物を式Bの化合物またはその塩と組み合わせ、更に塩基を組み合わせることを伴い得る。塩基は、前述の有機塩基または無機塩基のうちの任意の1つ以上を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、塩基は、有機塩基を含んでもよい。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、有機塩基は、トリエチルアミン(Et3N)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、有機塩基は、DBUまたはDIPEAであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R’’’はメチルであり得る。上記の式Bの実施形態のうちのいずれかにおいて、R51はメチルであり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、R3、R7、R50、及びR51は、各々、メチルであり、R4及びR6は、各々、水素であり得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式Aの化合物を式Bの化合物またはその塩と組み合わせることは、好適な溶媒を更に伴い得る。かかる溶媒としては、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、CH3OH、EtOH、iPrOH、TFE、BuOH、CH2Cl2、CHCl3、PhCF3、THF、2Me−THF、DME、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF、DMA、CH3CN、CH3CH2CN、PhCN、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式Aの化合物を式Bの化合物またはその塩と組み合わせることは、約−40℃〜約150℃の温度を含み得る。かかる実施形態は、約−40℃、約−35℃、約−30℃、約−25℃、約−20℃、約−15℃、約−10℃、約−5℃、約0℃、約5℃、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、約100℃、約105℃、約110℃、約115℃、約120℃、約125℃、約130℃、約135℃、約140℃、約145℃、約150℃、及びこれらの値のうちの任意の2つを含むそれらの間の任意の範囲で行われ得る。
上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、式XIVの化合物は、式XIV−Aの化合物
であり得る。
一部の実施形態において、式IIIの化合物を調製するプロセスは、式XIVの化合物を式XVの化合物に変換することを更に含む。
一部の実施形態において、式XIVの化合物は、水素ガス(H2)、ジイミド、ギ酸、ギ酸塩、シクロヘキセン、またはシクロヘキサジエンなどの水素源、遷移金属源、キラルリガンド、及び適切な溶媒を含む条件下で、式XVの化合物に変換される。かかる溶媒としては、アルコール(例えば、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH))、ハロゲン化溶媒(例えば、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3))、エーテル(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸イソプロピル)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA))、ニトリル(例えば、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN))、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、スルホン(例えば、スルホラン)、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、CH3OH、EtOH、iPrOH、TFE、BuOH、CH2Cl2、CHCl3、PhCF3、THF、2Me−THF、DME、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF、DMA、CH3CN、CH3CH2CN、PhCN、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。遷移金属源は、遷移金属を含み、他の元素または化合物を含む場合も含まない場合もある。遷移金属としては、コバルト(Co)、イリジウム(Ir)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、プラチナ(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、タングステン(W)、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。一部の実施形態において、遷移金属はRhである。一部の実施形態において、遷移金属源は、Rh(I)(COD)2BF4である。一部の実施形態において、キラルリガンドは、(S)−MeBoPhosなどのキラルオルガノフェロセニル化合物である。一部の実施形態において、式XIVの化合物は、H2、Rh(I)(COD)2BF4、(S)−MeBoPhos、及びTHFを含む条件下で、式XVの化合物に変換される。
一部の実施形態において、式XIVの化合物の式XVの化合物への変換収率は、少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%である。一部の実施形態において、式XVの化合物は、少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の純度で、少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%の収率で単離される。一部の実施形態において、本プロセスは、式XVの化合物を単離することを更に含む。
本プロセスは、例示する立体中心にてその対応する異性体に対して高いエナンチオ選択性を有する式XVの化合物を提供する。一部の実施形態において、式XVの化合物は、少なくとも50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも99%の鏡像体過剰率%(ee%)で提供される。一部の実施形態において、式XVの化合物は、少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約98%、または少なくとも約99%の純度で、少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%の収率で単離される。
一部の実施形態において、式XVの化合物は、式XV−Aの化合物である。
一部の実施形態において、式IIIの化合物を調製するプロセスは、式XVの化合物を式IIIの化合物に変換することを更に含む。一部の実施形態において、式XVの化合物は、(1)式XVの化合物を、Y1−Lv、有機塩基、及び適切な溶媒と組み合わせることであって、Lvが、ハロ、−O−Y1、または−O−C(O)Clなどの脱離基である、組み合わせることと、(2)エステル加水分解条件と、を含む条件下で、式IIIの化合物に変換される。一部の実施形態において、Y1はBocであり、
1−LvはBoc2Oである。一部の実施形態において、塩基は、トリエチルアミン(Et3N)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジンもしくは4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせである。一部の実施形態において、塩基はDMAPである。溶媒は、アルコール、ハロゲン化溶媒、エーテル、エステル、ケトン、アミド、ニトリル、スルホキシド、スルホン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。上記の実施形態のうちのいずれかにおいて、溶媒は、CH3OH、EtOH、iPrOH、TFE、BuOH、CH2Cl2、CHCl3、PhCF3、THF、2Me−THF、DME、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF、DMA、CH3CN、CH3CH2CN、PhCN、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含み得る。一部の実施形態において、溶媒は、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、またはこれらの任意の2つの混合物である。一部の実施形態において、溶媒は塩化メチレンである。エステル加水分解条件は、エステルがカルボン酸とアルコールとに加水分解される条件である。かかる条件は、当該技術分野で概して既知である。一部の実施形態において、エステル加水分解条件は、アルカリ金属水酸化物(例えば、LiOH、NaOH、またはKOH)またはアルカリ土類金属水酸化物(例えば、Ca(OH)2またはMg(OH)2)の水溶液を含む。一部の実施形態において、エステル加水分解条件は、NaOHの水溶液を含む。一部の実施形態において、本プロセスは、式IIIの化合物を単離することを更に含む。
一部の実施形態において、式XVの化合物の式IIIの化合物への変換収率は、少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%である。一部の実施形態において、式IIIの化合物は、少なくとも約90%、または少なくとも約95%、または少なくとも約97%、または少なくとも約99%の純度で、少なくとも約50%、または少なくとも約60%、または少なくとも約70%、または少なくとも約80%、または少なくとも約90%、または少なくとも約95%の収率で単離される。
一部の実施形態において、式IIIの化合物は、式III−Aの化合物
である。
本明細書に記載の態様及び実施形態のうちのいずれかにおいて提示され得る別の態様では、R5が水素である式IIIの化合物の使用によるペプチドの調製が提供される。R5が水素である式IIIの化合物は、式XVIとして以下に示される。
かかる化合物が、フェノールのヒドロキシル基を保護することなくペプチドに組み込まれ得ることは驚きである。一部の実施形態において、式XVIの化合物の使用は、式XVIの化合物をアミノ化合物とカップリングして、アミド結合を有するカップリング生成物を形成することを含む。一部の実施形態において、アミノ化合物はアミノ酸誘導体であり、ここでは、酸性基は適切な保護基で保護されている。かかる酸性保護基は、T.W.Greene and P.G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Third Edition,Wiley,New York,1999中に記載されているものなど、当該技術分野で概して既知である。酸性保護基の非限定的な例としては、メチルエステル、エチルエステル、もしくはt−ブチルエステルなどのアルキルエステル、またはベンジルエステルが挙げられる。一部の実施形態において、アミノ酸は、遊離アミノ末端を有するペプチドである。一部の実施形態において、式XVIの化合物は、式Iの化合物、または本明細書に記載の式IV、V、VI、もしくはVIIIの化合物のうちのいずれか1つの調製に使用される。
本技術は、以下の実施例によって更に例示されるが、これらは、いかなる様にも限定的であると解釈されるべきではない。以下の実施例の各々に対して、本明細書に記載のいずれの芳香族カチオン性ペプチドも使用することができる。例としてであって限定的ではなく、以下の実施例で使用する芳香族カチオン性ペプチドは、2′6′−Dmt−D−Arg−Phe−Lys−NH2、Phe−D−Arg−Phe−Lys−NH2、またはD−Arg−2′6′−Dmt−Lys−Phe−NH2であり得る。一実施形態において、芳香族カチオン性ペプチドは、薬学的塩、例えば、限定的ではなく、酒石酸塩、酢酸塩、またはトリフルオロ酢酸塩などである。
用語及び略記:
ACN=アセトニトリル
Atm=雰囲気
BOC=Boc=tert−ブトキシカルボニル
BOP試薬=ベンゾトリアゾル−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート
Bn=ベンジル
br=広域
t−BuOH=tert−ブチルアルコール
Cat.=触媒
Conc.=conc=濃縮
d=ダブレット
dd=ダブルダブレット
ddd=ダブルダブルダブレット
dt=ダブルトリプレット
DCM=ジクロロメタン(CH2Cl2),
デス−マーチンペルヨージナン=1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードキソール−3−(1H)−オン
DIAD=ジイソプロピルアゾジカルボキシレート
DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF=N,N−ジメチルホルアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EDC=N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
Et2O=ジエチルエーテル
Et3N=トリエチルアミン
EtOAc=酢酸エチル
EtOH=エチルアルコール
equiv.=当量(複数可)
h=時間(複数可)
HATU=N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート
2O=水
HCl=塩酸
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
HOAc=酢酸
HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
IPA=イソプロピルアルコール
ISCO=Teledyne ISCO供給の順相シリカゲルカートリッジ
2CO3=炭酸カリウム
LiBH4=テトラヒドロホウ酸リチウム
LiBr=臭化リチウム
LiCl=塩化リチウム
LAH=テトラヒドロアルミン酸リチウム
m=マルチプレット
min.=min=分(複数可)
MgCl2=塩化マグネシウム
MeOH=メタノール
2−MeTHF=2−メチルテトラヒドロフラン
MsCl=塩化メタンスルホニル
MTBE=メチルtert−ブチルエーテル
NaHCO3=重炭酸ナトリウム
Na2SO4=硫酸ナトリウム
NH4OH=水酸化アンモニウム
NH4OAc=酢酸アンモニウム
NH4Cl=塩化アンモニウム
NMR=核磁気共鳴
NMP=N−メチルピロリジノン
Pd−C=パラジウム活性炭
p=ペンテト
PMB=p−メトキシベンジル
PMBCl=p−メトキシベンジル塩化物
ret=保持
rt=室温
s=シングレット
sat=飽和
t=トリプレット
TFA=トリフルオロ酢酸
TBDPS=t−ブチルジフェニルシリル
TBS=t−ブチルジメチルシリル
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
実施例1:100g規模でのBoc−DMT−OHの調製
Boc−DMT−OHをスキームIに従って調製した。
スキームI
以下の試薬をスキームIのステップにおいて使用した。
ステップ(1):無水酢酸(Ac2O)、トリエチルアミン(NEt3)、及びアセトニトリル(ACN)
ステップ(2):酢酸パラジウム(II)(Pd(OAc)2)、トリ(o−トリル)ホスフィン(P(トリル)3)、及びトリエチルアミン(NEt3
ステップ(3):ビス(シクロオクタ−1,5−ジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボラート(Rh(I)(COD)2BF4
1−(S)−N−メチル−N−(ジフェニルホスフィノ)−1−[(R)−(ジフェニルホスフィノ)−フェロセニル]エチルアミン(S−MeBoPhos)、H2、及びテトラヒドロフラン(THF)
ステップ(4):Boc無水物(Boc2O)、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)及びジクロロメタン(CH2Cl2
ステップ(5):水酸化ナトリウム水溶液(NaOH)
スキームIに記載のプロセスは、いくつかの利点を提供する。
ステップ(1)及び(2)を、3つの変換ステップを含むワンポット合成において達成し、99.2%の高いHPLC純度及び74%の単離収率(沈殿後)で化合物L−1をもたらした。60℃超での長時間の加熱による安定性実験を通して検出された1つの副生物(12時間後に約4%、非特定)は、反応温度を55℃に保つことで防ぐことができる。
ステップ(3)は、99.2%の高いHPLC純度、分析キラルHPLCによる99.6%の高いee%、及び95%の単離収率の化合物M−1をもたらした。化合物M−1は、中性Aloxを通した濾過ステップを含めることによって無色でもたらすことができる。
ステップ(4)は、小規模応力実験におけるキラル純度の保持によって達成した。沈殿前の純度は約97.6%である。不完全なboc化(bocylation)が原因の対応するN−アセチル生成物である不純物は、0.8%で検出された。
カップリング反応には、フェノールOHに対する保護基は不要である。
実施例2:1g規模での液相ペプチド合成
テトラペプチド(D)Arg−DMT−Lys−Phe−NH2は、スキームIIに従って調製し得る。
スキームII
上記のスキーム中:(1)EDC、HOBT、DMF、(2)TFA、CH2Cl2、(3)EDC、HOBT、DMF、(4)TFA、CH2Cl2、(5)EDC、HOBT、DMF、(6)H2、5%のPd/C、HOAc、CH3OH。DMT構成要素のフェノールOH基でのベンジル保護基は不要であった。脱保護前の四量体は、76%の単離収率で、90%のHPLC純度の固体として形成され、1つの不純物が7%で存在した。
実施例3:D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドのための更なる手段
以下に記載の手段について、温度はセ氏(℃)で提示する。別途記述しない限り、操作は、室温または周囲温度、つまり18〜25℃で、湿度を除いた不活性雰囲気下で行う。クロマトグラフィーは、Still,W.C,Kahn,M.;Mitra,A.J.Org.Chem.1978,43,2923に記載のシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーを意味し、薄層クロマトグラフィー(TLC)は、シリカゲルプレート上で実行する。NMRデータは、利用する重水素化溶媒のジュウテリウムロックシグナルに対する百万分率(ppm)で提示する。シグナル形状のための従来の略記を使用する。単一のプロトンについての複雑なパターンから生じるマルチプレットと、複数のプロトンまたはスピン系の重複から生じるマルチプレットとの間の区別はない。質量スペクトル(MS)に対しては、質量が最も低い主要イオンを、同位体分割が複数の質量スペクトルピークをもたらす分子について報告する。溶媒混合物組成は、体積パーセントまたは体積比で提示する。
分析HPLC:Agilent 1100 HPLC、Zorbax Eclipse XDB−C18 50×4.6mmカラム、カラム温度30℃、1.5mL/分、溶媒A−水(0.1%のTFA)、溶媒B−アセトニトリル(0.07%のTFA)、勾配:6分、95%Aから90%B、保持1分、その後、再循環(1分かけて95%のAまで)、210及び254nmでのUV検出。
全ての単離した生成物は、別途指定しない限り、HPLCによる純度95%以上であった。
手段1A
ステップ1N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(20mL)中のL−フェニルアラニンアミド(0.640g、3.90mmol)、N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リジン(1.810g、4.76mmol)、及びHOBt一水和物(0.913g、5.96mmol)の混合物にEDC(1.130g、5.88mmol)を添加した。90分後、Na2CO3水溶液(10%w/w、2.5ml)を添加し、混合物を37℃で10分間撹拌した。層を分離し、有機層を水(9.75mL)で洗浄した。有機層を分離し、メタンスルホン酸(1.00mL、15.5mmol)を添加した。4時間後、Na2CO3水溶液(10%w/w、17.55ml)を添加し、混合物を10分間撹拌した。減圧下での濃縮により固体を得て、これを濾過により単離し、水(2×10mL)で洗浄し、真空乾燥させて、白色非晶質固体の表題化合物(1.43g、86%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.07−1.43(m,6H),1.56−1.90(v br m,2H),2.82(dd,J=13,9Hz,1H),2.92(q,J=7Hz,2H),2.97−3.10(m,2H),4.43−4.50(m,1H),5.00(s,2H),7.08−7.28(m,7H),7.28−7.41(m,5H),7.46(br s,1H),7.96(br d,J=8Hz,1H);C233044についてのMS(ESI+)m/z 427.1(M+H)+;HPLC保持時間=2.92分。
ステップ2N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
THF/2−MeTHF(1:1、13mL)中のN−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシン(0.400g、1.29mmol)、N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.552g、1.29mmol)、及びHOBt一水和物(0.238g、1.55mmol)の混合物にEDC(0.297g、1.55mmol)を添加した。4時間後、KHSO4水溶液(5%w/w、1.6mL)を添加し、結果として得られた混合物を3時間撹拌した。層を分離し、有機層をNa2CO3水溶液(1.6mL)及び水(1.6mL)で洗浄し、その後濃縮した。残留物をTHF(6.5mL)中に溶解し、メタンスルホン酸(0.671mL、10.34mmol)を添加した。16時間後、トリエチルアミン(1.530mL、10.99mmol)を添加し、次に、HOBt一水和物(0.240g、1.56mmol)、N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチン(0.746g、1.29mmol)、及びEDC(0.300g、1.56mmol)を添加した。2.5時間後、Na2CO3水溶液(5%w/w、12.9ml)を添加し、混合物を20分間撹拌した。固体を濾過により単離し、水(2×10mL)で洗浄し、乾燥させて(50℃の真空)、1.420gの固体を得た(210nmで66面積%のHPLC純度)。0.900gの固体のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM中1〜3%のメタノール)により、白色非晶質固体の表題化合物を得た(0.560g、調整収率58%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.11−1.62(m,10H),2.12(s,6H),2.62−2.71(m,1H),2.76−3.06(m,5H),3.75−3.85(m,2H),3.92−4.00(m,1H),4.09−4.18(m,1H),4.33−4.43(m,1H),4.46−4.55(m,1H),4.89−5.08(m,6H),5.21(s,2H),6.30(s,2H),7.05−7.43(m,29H),7.75(br d,J=8Hz,1H),7.89(br d,J=7Hz,1H),8.10(br d,J=8Hz,1H),8.85(s,1H),9.17(v br m,2H);C6473913についてのMS(ESI+)m/z 1176.6(M+H)+;HPLC保持時間=4.90分。
ステップ3D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
パラジウム(炭素粉末上10重量%、乾燥(Aldrich 520888)、0.020g)及びN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.200g、0.17mmol)を含むフラスコに、メタノール(9mL)及び酢酸(0.039ml、0.68mmol)を添加した。フラスコを、排出−水素ガス再充填の周期に2回供し、混合物を、50℃で4時間、1atmのH2下で撹拌した。混合物を冷却し、Solka−Flocを通して濾過し、追加のメタノール(25mL)で洗浄した。組み合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物を水(20mL)から凍結乾燥させて、白色非晶質粉末の表題化合物(0.132g、95%)を得た。化合物は、1H NMRスペクトルの統合による決定で、22%w/wの酢酸塩を含有することが分かった。1H NMR(400MHz,D2O)δ1.05−1.28(m,4H),1.43−1.63(m,6H),1.79(s,8.8H,酢酸塩),2.09(s,6H),2.71−3.08(m,8H),3.81(t,J=6Hz,1H),4.16(t,J=7Hz,1H),4.43(t,J=7Hz,1H),4.59(t,J=8Hz,1H),6.43(s,2H),7.13−7.29(m,5H);C324995についてのMS(ESI+)m/z 640.5(M+H)+;HPLC保持時間=2.26分。
手段1B
ステップ1N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(200mL)中のL−フェニルアラニンアミド塩酸塩(10.273g、51.19mmol)、N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リジン(20.450g、53.75mmol)、及びHOBt(22.8%のH2O、9.731g、56.31mmol)の混合物に、EDC(10.300 53.72mmol)を添加し、次いでトリエチルアミン(7.488mL、53.72mmol)を添加した。16時間後、溶液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(800mL)中に溶解し、飽和NaHCO3水溶液(200mL)、ブライン(200ml)、0.1NのHCl水溶液(200mL)、ブライン(200mL)で連続的に洗浄し、乾燥させて(無水Na2SO4)、濾過し、濃縮した。固体を、加熱(60℃)しながら酢酸エチル(500mL)中に溶解し、撹拌しながら周囲温度に冷却させた。単離した固体は濾過により、真空乾燥させて、25.5gの白色固体を得た(210nmで93面積%のHPLC純度)。10.00gの固体のフラッシュクロマトグラフィーによる精製(DCM中1〜3%のメタノール)により、白色非晶質固体の表題化合物を得た(9.42g、調整収率89%)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.00−1.37(m,6H),1.37(s,9H),2.73−3.09(m,4H),3.67−3.80(m,1H),4.38−4.53(m,1H),5.01(s,2H),6.95(d,J=8Hz,1H),7.08−7.45(m,13H),7.72(d,J=8Hz,1H);C283846についてのMS(ESI+)m/z 527.3(M+H)+;HPLC保持時間=3.95分。
ステップ2N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロアセテートの調製
DCM(10mL)中のN6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(1.000g、1.90mmol)の冷却した(0〜5℃)懸濁液にトリフルオロ酢酸(5.0mL)を添加し、完全に溶解した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で90分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物をエチルエーテル(2×25mL)から濃縮した。真空乾燥により、過剰なTFAを含む蝋様固体の表題化合物(1.06g)を得て、これを更に精製することなく使用した。C233044についてのMS(ESI+)m/z 427.2(M+H)+;HPLC保持時間=2.92分。
ステップ3N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
THF(10mL)中のN6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロアセテート(0.439g、0.95mmol)、HOBt(22.8%のH2O、0.197g、1.14mmol)、N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシン(0.308g、1.00mmol)、及びトリエチルアミン(0.146mL、1.04mmol)の溶液にEDC(0.218g、1.14mmol)を添加した。16時間後、反応混合物を、酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(2×50mL)、ブライン(50mL)、0.1NのHCl水溶液(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中1〜3%のメタノール)によって精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.260g、38%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.01−1.66(m,6H),1.27(s,9H),2.16(s,6H),2.59−3.10(m,6H),3.98−4.10(m,1H),4.16−4.28(m,1H),4.35−4.47(m,1H),4.98(s,2H),6.34(s,2H),6.94(br d,J=9Hz,1H),7.06(br s,1H),7.12−7.45(m,12H),7.69(br d,J=8Hz,1H),7.98(br d,J=8Hz,1H),8.88(s,1H);C395158MSについてのMS(ESI+)m/z 718.38(M+H)+;HPLC保持時間=4.08分。
ステップ4N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(2mL)中のN−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.260g、0.36mmol)の冷却した(0〜5℃)溶液に、塩化水素(1,4−ジオキサン中の4M溶液、0.906mL、3.62mmol)を添加した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で16時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(2×50ml)及びエーテル(2×50mL)から濃縮した。真空乾燥により、白色非晶質固体の2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド塩酸塩(224mg)を得て、これを更に精製することなく使用した。C344356についてのMS(ESI+)m/z 618.3(M+H)+;HPLC保持時間=3.23分。
THF(5mL)中の2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド塩酸塩(224mg)、N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチン(0.219g、0.38mmol)、HOBt(22.8%のH2O、0.069g、0.40mmol)、及びトリエチルアミン(0.056mL、0.40mmol)の混合物にEDC(0.083g、0.43mmol)を添加した。16時間後、混合物を、酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(2×50mL)、ブライン(50mL)、0.1NのHCl水溶液(2×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中1〜3%のメタノール)によって精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.224g、53%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.04−1.66(m,10H),2.12(s,6H),2.59−2.75(m,1H),2.76−3.08(m,5H),3.70−3.88(m,2H),3.89−4.02(m,1H),4.08−4.21(m,1H),4.33−4.44(m,1H),4.44−4.57(m,1H),4.82−5.10(m,6H),5.20(s,2H),6.30(s,2H),7.02−7.48(m,29H),7.76(br d,J=8Hz,1H),7.89(br d,J=7Hz,1H),8.10(br d,J=8Hz,1H),8.85(s,1H),9.17(v br m,2H);C6473913についてのMS(ESI+)m/z 1176.7(M+H)+;HPLC保持時間=4.90分。
ステップ5D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
パラジウム(炭素粉末上10重量%、乾燥(Aldrich 520888)、0.022g)及びN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.224g、0.19mmol)を含むフラスコに、メタノール(8mL)及び酢酸(0.043ml、0.76mmol)を添加した。フラスコを、排出−水素ガス再充填の周期に2回供し、混合物を、50℃で4時間、1atmのH2下で撹拌した。混合物を冷却し、Solka−Flocを通して濾過し、追加のメタノール(25mL)で洗浄した。組み合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物を水(20mL)から凍結乾燥させて、白色非晶質粉末の表題化合物(0.146g、94%)を得た。化合物は、1H NMRスペクトルの統合による決定で、21%w/wの酢酸塩を含有することが分かった。1H NMR(400MHz,D2O)δ1.05−1.28(m,4H),1.43−1.63(m,6H),1.79(s,8.3H,酢酸塩),2.09(s,6H),2.72−3.11(m,8H),3.74(t,J=6Hz,1H),4.16(t,J=7Hz,1H),4.43(t,J=7Hz,1H),4.58(t,J=8Hz,1H),6.43(s,2H),7.12−7.32(m,5H);C324995についてのMS(ESI+)m/z 640.3(M+H)+;HPLC保持時間=2.24分。
手段1C
ステップ1N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
エタノール(7mL)中のL−フェニルアラニンアミド塩酸塩(1.000g、4.98mmol)、N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−L−リジン(1.953g、5.13mmol)、及びHOBt(22.8%のH2O、0.172g、1.00mmol)の冷却した(0〜5℃)溶液に、EDC(1.146g、5.98mmol)を添加し、次いで4−メチルモルホリン(1.096mL、9.97mmol)を添加した。5分後、氷浴を除去し、混合物を周囲温度で16時間撹拌した。混合物に、勢いよく撹拌しながら水(21mL)を添加した。10分後、固体を濾過により収集し、水(2×10mL)で洗浄し、真空乾燥させた。固体を熱い(50℃)エタノール(60ml)及び水(30mL)に溶解し、撹拌しながら周囲温度に冷却した。固体を濾過により収集し、水(2×30mL)で洗浄し、真空乾燥させて、白色非晶質固体の表題化合物(2.260g、86%)を得た。1H NMR(DMSO−d6)δ1.00−1.33(m,6H),1.37(s,9H),2.70−3.10(m,4H),3.66−3.79(m,1H),4.36−4.53(m,1H),5.00(s,2H),6.95(br d,J=7Hz,1H),7.08−7.46(m,13H),7.72(br d,J=8Hz,1H);C283846についてのMS(ESI+)m/z 527.3(M+H)+;HPLC保持時間=3.95分。
ステップ2N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(40mL)中のN6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(2.200g、4.18mmol)の冷却した(0〜5℃)懸濁液に、塩化水素(1,4−ジオキサン中4M溶液、10.444mL、41.78mmol)を添加した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で90分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物をDCM(2×25ml)及び酢酸エチル(25mL)から濃縮し、真空乾燥させて、白色非晶質固体のN6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド塩酸塩(1.330g)を得て、これを更に精製することなく使用した。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.22−1.46(m,4H),1.62−1.82(m,2H),2.79−3.09(m,4H),3.63−3.81(m,1H),4.34−4.56(m,1H),5.01(s,2H),7.13(br s,1H),7.15−7.42(m,11H),7.60(br s,1H),8.12(v br m,3H),8.66(d,J=8Hz,1H);C233044MSについてのMS(ESI+)m/z 427.2(M+H);HPLC保持時間=2.91。
エタノール(50mL)中のN6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド塩酸塩(1.330g、4.18mmol)、4−メチルモルホリン(0.919mL、8.36mmol)、HOBt(22.8%のH2O、0.144g、0.84mmol)、及びN−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシン(1.331g、4.30mmol)の混合物にEDC(0.961g、5.01mmol)を添加した。16時間後、勢いよく撹拌しながら水(150mL)を添加した。10分後、固体を濾過により収集し、水(2×15mL)で洗浄し、真空乾燥させた。固体を熱い(50℃)エタノール(80ml)及び水(50mL)に溶解し、撹拌しながら周囲温度に冷却した。固体を濾過により収集し、水(2×25mL)で洗浄し、真空乾燥させて、白色非晶質固体の表題化合物(2.680g、89%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.01−1.66(m,6H),1.27(s,9H),2.16(s,6H),2.61−3.090(m,6H),3.97−4.11(m,1H),4.17−4.30(m,1H),4.35−4.44(m,1H),4.98(s,2H),6.34(s,2H),6.94(br d,J=9Hz,1H),7.06(br s,1H),7.13−7.44(m,12H),7.70(br d,J=8Hz,1H),7.98(br d,J=8Hz,1H),8.88(s,1H);C395158MSについてのMS(ESI+)m/z 718.4(M+H)+;HPLC保持時間=4.08分。
ステップ3N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(5mL)中のN−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.350g、0.49mmol)の冷却した(0〜5℃)混合物に、TFA(2.5mL)を添加した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で45分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物をDCM(2×25ml)及びトルエン(2×20mL)から濃縮し、真空乾燥させて、白色固体の2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドヒドロクロリドトリフルオロ酢酸塩(0.355g)を得て、これを更に精製することなく使用した。C344356についてのMS(ESI+)m/z 618.3(M+H)+;HPLC保持時間=3.22分。
温かい(30℃)2−プロパノール(5mL)中のN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチン(0.290g、0.50mmol)の溶液に、2−プロパノール(5mL)中の2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドヒドロクロリドトリフルオロ酢酸塩(0.355g、0.49mmol)の混合物を添加し、次いで、4−メチルモルホリン(0.107mL、0.98mmol)及びHOBt(22.8%のH2O、0.017g、0.10mmol)を添加した。溶液を周囲温度に冷却させ、EDC(0.112g、0.59mmol)を添加した。16時間後、勢いよく撹拌しながら水(30mL)を添加した。20分後、固体を濾過により収集し、水(2×20mL)で洗浄し、真空乾燥させた。固体をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中0〜3%のメタノール)によって精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.445g、78%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.06−1.64(m,10H),2.12(s,6H),2.60−2.72(m,1H),2.76−3.06(m,5H),3.68−3.85(m,2H),3.88−4.02(m,1H),4.04−4.21(m,1H),4.33−4.44(m,1H),4.45−4.60(m,1H),4.86−5.08(m,6H),5.20(s,2H),6.30(s,2H),7.01−7.48(m,29H),7.75(br d,J=8Hz,1H),7.89(br d,J=8Hz,1H),8.10(br d,J=8Hz,1H),8.85(s,1H),9.162(v br m,2H);C6473913についてのMS(ESI+)m/z 1176.6(M+H)+;HPLC保持時間=4.89分。
ステップ4D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
パラジウム(炭素粉末上10重量%、乾燥(Aldrich 520888)、0.020g)及びN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.194g、0.17mmol)を含むフラスコに、メタノール(7mL)及び酢酸(0.038ml、0.66mmol)を添加した。フラスコを、排出−水素ガス再充填の周期に2回供し、混合物を、50℃で4時間、1atmのH2下で撹拌した。混合物を冷却し、Solka−Flocを通して濾過し、追加のメタノール(25mL)で洗浄した。組み合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物を水(20mL)から凍結乾燥させて、白色非晶質粉末の表題化合物(0.146g、92%)を得た。化合物は、1H NMRスペクトルの統合による決定で、21%w/wの酢酸塩を含有することが分かった。1H NMR(D2O)δ1.06−1.26(m,4H),1.44−1.64(m,6H),1.79(s,8.4H,酢酸塩),2.09(s,6H),2.70−3.06(m,8H),3.79(t,J=6Hz,1H),4.16(t,J=7Hz,1H),4.43(t,J=7Hz,1H),4.58(t,J=8Hz,1H),6.42(s,2H),7.14−7.30(m,5H);C324995についてのMS(ESI+)m/z 640.4(M+H)+;HPLC保持時間=2.24分。
手段2A
ステップ1N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−O−ベンジル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
THF/2−MeTHF(1:1、4.8mL)中のO−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシン(0.206g、0.52mmol)、N6−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(スキーム1A、0.200g、0.47mmol)、及びHOBt一水和物(0.086g、0.56mmol)の混合物に、EDC(0.108g、0.56mmol)を添加した。1時間後、追加のTHF/2−MeTHF(1:1、4.8mL)を添加し、反応物を周囲温度で16時間撹拌した。KHSO4水溶液(5%w/w、1.6mL)を添加し、45分撹拌を続けた。混合物を酢酸エチル(40mL)及びKHSO4水溶液(5%w/w、5mL)で希釈し、層を分離し、有機層を水(10mL)、Na2CO3水溶液(5%w/w、5mL)、水(10mL)で洗浄し、濃縮した。残留物を乾燥させ(真空で50℃)、THF(5mL)中に懸濁し、メタンスルホン酸(0.091mL、1.41mmol)を添加した。30分後、混合物を50℃に1時間温め、追加のTHF(5mL)を添加した。混合物を50℃で3時間撹拌し、周囲温度に冷却させ、更に48時間撹拌した。追加のメタンスルホン酸(0.091mL、1.41mmol)を添加し、混合物を50℃に4時間温めた。混合物を周囲温度に冷却し、トリエチルアミン(0.556mL、3.99mmol)を添加し、次いで、HOBt一水和物(0.086g、0.56mmol)、N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチン(0.270g、0.47mmol)、及びEDC(0.108g、0.56mmol)を添加した。16時間後、KHSO4水溶液(5%w/w、2.5mL)を添加し、混合物を30分間撹拌した。Na2CO3水溶液(5%w/w、2.5ml)を添加し、混合物を90分間撹拌した。混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、層を分離した。有機層を飽和NaHCO3水溶液(20mL)で洗浄し、有機相に存在する沈殿物を濾過により収集し、水(10mL)、エチルエーテル(10mL)で洗浄した。乾燥(真空で50℃)により、白色非晶質固体の表題化合物(363mg)を得た(210nmで91面積%のHPLC純度)。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.06−1.64(m,10H),2.18(s,6H),2.64−3.05(m,6H),3.70−3.83(m,2H),3.92−4.00(m,1H),4.10−4.20(m,1H),4.35−4.47(m,1H),4.53−4.65(m,1H),4.88−5.06(m,8H),5.19(s,2H),6.53(s,2H),7.05−7.48(m,34H),7.78(br d,J=8Hz,1H),7.92(br d,J=8Hz,1H),8.14(br d,J=9Hz,1H),9.17(v br m,2H);C7179913についてのMS(ESI+)m/z 1266.7(M+H)+;HPLC保持時間=5.54分。
ステップ2D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
パラジウム(炭素粉末上10重量%、乾燥(Aldrich 520888)、0.020g)及びN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−O−ベンジル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(ベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.100g、0.08mmol)を含むフラスコに、メタノール(4mL)及び酢酸(0.018ml、0.32mmol)を添加した。フラスコを、排出−水素ガス再充填の周期に2回供し、混合物を、50℃で4時間、1atmのH2下で撹拌した。混合物を冷却し、Solka−Flocを通して濾過し、追加のメタノール(15mL)で洗浄した。組み合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物を水(12mL)から凍結乾燥させて、59mgの固体(210nmで84面積%のHPLC純度)を得て、これをCombiFlashクロマトグラフィー[15.5gのRediSep C−18 Aqゴールドシリカゲルカートリッジ、溶媒勾配:100%の水(0.1%のTFA)から100%のアセトニトリル(0.07% TFA)]によって更に精製し、凍結乾燥させて、白色非晶質固体の表題化合物[26mg、34%(トリストリフルオロアセテート)]を得た。1H NMR(400MHz,D2O)δ1.05−1.28(m,4H),1.43−1.69(m,6H),2.10(s,6H),2.71−3.08(m,8H),3.89(t,J=6Hz,1H),4.16(t,J=7Hz,1H),4.40−4.46(m,1H),4.61(t,J=8Hz,1H),6.43(s,2H),7.13−7.20(m,5H);C324995についてのMS(ESI+)m/z 640.5(M+H)+;HPLC保持時間=2.26分。
手段3A
ステップ1N2−(tert−ブトキシカルボニル)−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(30mL)中のL−フェニルアラニンアミド塩酸塩(1.20g、6.00mmol)、N2−(tert−ブトキシカルボニル)−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リジン(3.04g、7.32mmol)及びHOBt一水和物(1.01g、6.60mmol)の混合物に、BOP試薬(2.79g、6.30mmol)を添加し、次いでDIPEA(2.09mL、12.0mmol)を添加した。30分後、追加のDCM(10mL)を添加して、溶解を向上させた。16時間後、溶液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(200mL)中に溶解して、飽和水溶液NaHCO3(2×100mL)、ブライン(100ml)、0.1NのHCl水溶液(2×100mL)、ブライン(100mL)で連続的に洗浄し、乾燥させて(無水Na2SO4)、濾過し、濃縮した。固体を、加熱(60℃)しながら酢酸エチル(150mL)及びヘキサン(100mL)中に溶解し、撹拌しながら周囲温度に冷却させた。固体を濾過により収集し、ヘキサン(2×25mL)で洗浄し、乾燥させて(真空で50℃)、白色非晶質固体の表題生成物(2.69g、80%)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ1.00−1.48(m,6H),1.36(s,9H),2.70−3.06(m,4H),3.68−3.80(m,1H),4.38−4.51(m,1H),5.08(s,2H),6.91(br d,J=7Hz,1H),7.09(br s,1H),7.12−7.26(m,5H),7.27−7.42(m,4H),7.42−7.50(m,2H),7.69(br d,J=8Hz,1H);C2837ClN46についてのMS(ESI+)m/z 561.3(M+H)+, HPLC保持時間=4.16分。
ステップ2N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
DCM(10mL)中のN2−(tert−ブトキシカルボニル)−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(1.500g、2.67mmol)の冷却した(0〜5℃)懸濁液にトリフルオロ酢酸(5.0mL)を添加し、完全に溶解した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で45分撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物をエチルエーテル(2×25mL)から濃縮した。残留物を酢酸エチル(100mL)と飽和NaHCO3水溶液(100mL)とに分配し、層を分離し、水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。有機抽出物を組み合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、濃縮して、白色非晶質粉末の表題化合物(1.03g、84%)を得た。1H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.09−1.55(m,6H),2.79−3.05(m,4H),3.17−3.25(m,1H),3.42(非常にbr s,2H),4.43−4.52(m,1H),5.02(s,2H),7.09(br s,1H),7.13−7.41(m,8H),7.43−7.50(m,3H),8.08(br d,J=8Hz,1H);C2329ClN44についてのMS(ESI+) m/z 461.3(M+H)+;HPLC保持時間=3.16分。
ステップ3N−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
THF(9mL)中のN−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシン(0.282g、0.91mmol)、HOBt一水和物(0.159g、1.04mmol)、及びN6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.400g、0.87mmol)の溶液に、EDC(0.200g、1.04mmol)を添加した。16時間後、反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和水溶液NaHCO3(2×100mL)、ブライン(100mL)、0.1NのHCl水溶液(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中1〜4%のメタノール)によって精製して、白色非晶質固体の表題化合物(0.521g、80%)を得た。1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ1.01−1.66(m,6H),1.27(s,9H),2.16(s,6H),2.60−3.05(m,6H),3.98−4.10(m,1H),4.17−4.28(m,1H),4.35−4.48(m,1H),5.06(s,2H),6.34(s,2H),6.90(br d,J=9Hz,1H),7.03(br s,1H),7.13−7.39(m,9H),7.41−7.50(m,2H),7.68(br d,J=7Hz,1H),7.94(br d,J=8Hz,1H),8.45(s,1H);C3950ClN58についてのMS(ESI+)m/z 752.6(M+H)+;HPLC保持時間=4.25分。
ステップ42,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DCM(10mL)中のN−(tert−ブトキシカルボニル)−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.521g、0.69mmol)の冷却した(0〜5℃)懸濁液に、トリフルオロ酢酸(5mL)を添加し、溶解した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で45分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、固体をエチルエーテル(2×50mL)から蒸発させた。固体をDCM/2,2,2−トリフルオロエタノール(7:3、200mL)と飽和NaHCO3水溶液(100mL)とに分配した。層を分離し、水層を追加のDCM/2,2,2−トリフルオロエタノール(7:3、2×100mL)で抽出した。有機層を組み合わせ、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、濃縮して、白色非晶質固体の表題化合物(0.410g、91%)を得た。1H NMR(400MHz,CD3OD)δ1.23−1.31(m,2H),1.44−1.55(m,2H),1.56−1.81(m,2H),2.25(s,6H),2.71−2.77(m,1H),2.92−3.00(m,2H),3.11(t,J=7Hz,2H),3.16−3.21(m,1H),3.55(dd,J=8, 6Hz,1H),4.25(dd,J=8, 6Hz,1H),4.59(dd,J=9, 6Hz,1H),5.17(s,2H),6.47(s,2H),7.17−7.48(m,10H);C3442ClN56についてのMS(ESI+)m/z 652.5(M+H)+;HPLC保持時間3.40分。
ステップ5N5−[アミノ(ニトロイミノ)メチル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DMF(3mL)中の2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.210g、0.32mmol)及びN5−[アミノ(ニトロイミノ)メチル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−D−オルニチン(0.113g、0.35mmol)の撹拌した溶液に、HATU(0.135g、0.35mmol)を添加し、次いでDIPEA(0.112mL、0.64mmol)を添加した。16時間後、揮発性物質を真空で除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中1〜4%のMeOH)によって精製して、淡褐色固体の表題化合物(277mg、90%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.16−1.29(m,8H),1.35(s,9H),1.45−1.61(m,2H),2.16(s,6H),2.65−3.17(m,8H),3.83−3.94(m,1H),4.08−4.21(m,1H),4.33−4.45(m,1H),4.48−4.60(m,1H),5.07(s,2H),6.31(s,2H),8.85(br d,J=8Hz,1H),7.09(s,1H),7.13−7.54(m,11H),7.78(br d,J=8Hz,1H),7.86−8.00(m,2H),8.44(br m,1H),8.87(s,1H);C4561ClN1011についてのMS(ESI+)m/z 953.5(M+H)+;HPLC保持時間=3.97分。
ステップ6D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
DCM(1mL)中のN5−[アミノ(ニトロイミノ)メチル]−N2−(tert−ブトキシカルボニル)−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.180g、0.19mmol)の冷却した(0〜5℃)溶液に、TFA(0.5mL)を添加した。5分後、氷浴を除去し、溶液を周囲温度で45分間撹拌した。揮発性物質を減圧下で除去し、残留物を酢酸エチル(2×20ml)及びエーテル(2×10mL)から濃縮した。真空乾燥により、過剰なTFAを保持するゴム状固体のN5−アミノ(ニトロイミノ)メチル−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロアセテート(195mg)を得て、これを更に精製することなく使用した。C4053ClN109についてのMS(ESI+)m/z 853.5(M+H)+;HPLC保持時間=3.45分。
5−アミノ(ニトロイミノ)メチル−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドトリフルオロアセテート(195mg)及びパラジウム(炭素粉末上10重量%、乾燥(Aldrich 520888)、0.018g)を含むフラスコに、メタノール(5mL)及び酢酸(0.032ml、0.57mmol)を添加した。フラスコを、排出−水素ガス再充填の周期に2回供し、混合物を、50℃で7時間、周囲温度で12時間、1atmのH2下で撹拌した。混合物を冷却し、Solka−Flocを通して濾過し、追加のメタノール(15mL)で洗浄した。組み合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物を水(20mL)から凍結乾燥させて、0.175gのゴム状固体(210nmで95面積%のHPLC純度)を得た。CombiFlashクロマトグラフィー[15.5gのRediSep C−18 Aqゴールドシリカゲルカートリッジ、溶媒勾配:100%の水(0.1%のTFA)から100%のアセトニトリル(0.07%のTFA)]による76mgの固体の精製、及び凍結乾燥によって、白色非晶質固体の表題化合物[56mg、調整収率67%(トリストリフルオロアセテート)]を得た。1H NMR(400MHz,D2O)δ1.05−1.28(m,4H),1.43−1.69(m,6H),2.10(s,6H),2.72−3.12(m,8H),3.87(t,J=6Hz,1H),4.16(t,J=7Hz,1H),4.40−4.46(m,1H),4.60(t,J=8Hz,1H),6.43(s,2H),7.13−7.20(m,5H);C324995についてのMS(ESI+)m/z 640.5(M+H)+;HPLC保持時間=2.26分。
手段4A
ステップ1N2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製
DMF(3mL)中の2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(スキーム3A、0.200g、0.31mmol)及びN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチン(0.194g、0.34mmol)の溶液に、HATU(0.128g、0.34mmol)及びDIPEA(0.107mL、0.61mmol)を添加した。16時間後、反応混合物を、酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(2×100mL)、ブライン(100mL)、0.1NのHCl水溶液(2×100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥させ(無水Na2SO4)、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(DCM中1〜2%のメタノール)によって精製して、非晶質白色固体の表題化合物(0.278g、73%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.09−1.60(m,10H),2.12(s,6H),2.60−3.05(m,6H),3.72−3.84(m,2H),3.91−3.99(m,1H),4.11−4.17(m,1H),4.35−4.43(m,1H),4.45−4.57(m,1H),4.89−5.09(m,6H),5.20(s,2H),6.30(s,2H),7.06−7.49(m,28H),7.75(br d,J=8Hz,1H),7.89(br d,J=8Hz,1H),8.10(br d,J=8Hz,1H),8.85(s,1H),9.16(br s,2H);C6472ClN913についてのMS(ESI+)m/z 1210.7(M+H)+;HPLC保持時間5.03分。
ステップ2D−アルギニル−2,6−ジメチル−L−チロシル−L−リシル−L−フェニルアラニンアミドの調製。
パラジウム(炭素粉末上10重量%、乾燥(Aldrich 520888)、0.015g)及びN2−[(ベンジルオキシ)カルボニル]−N5−[{[(ベンジルオキシ)カルボニル]アミノ}{[(ベンジルオキシ)カルボニル]イミノ}メチル]−D−オルニチル−2,6−ジメチル−L−チロシル−N6−{[(2−クロロベンジル)オキシ]カルボニル}−L−リシル−L−フェニルアラニンアミド(0.150g、0.124mmol)を含むフラスコに、メタノール(5mL)及び酢酸(0.028ml、0.50mmol)を添加した。フラスコを、排出−水素ガス再充填の周期に2回供し、混合物を、50℃で4時間、1atmのH2下で撹拌した。混合物を冷却し、Solka−Flocを通して濾過し、追加のメタノール(50mL)で洗浄した。組み合わせた洗浄物を減圧下で濃縮し、残留物を水(20mL)から凍結乾燥させて、白色非晶質粉末の表題化合物(0.093g、99%)を得た。化合物は、1H NMRスペクトルの統合による決定で、16%w/wの酢酸塩を含有することが分かった。s1H NMR(400MHz,D2O)δ1.05−1.30(m,4H),1.43−1.67(m,6H),1.80(s,6H,酢酸塩),2.10(s,6H),2.71−3.08(m,8H),3.82(t,J=6Hz,1H),4.16(t,J=7Hz,1H),4.43(t,J=7Hz,1H),4.59(t,J=8Hz,1H),6.43(s,2H),7.13−7.29(m,5H);C324995についてのMS(ESI+)m/z 640.4(M+H)+;HPLC保持時間=2.25分。
実施例4:Boc−DMT−OHのためのウィッティヒ手段
アセチル化ウィッティヒ試薬(W−2)の調製
複層ガラスジャケット形水素化オートクレーブ中で、7.5gパラジウム/C10%(乾燥)を、2.1kgのTHF中の682gのN−ベンジルオキシカルボニル−ジメトキシホスホグリシナートメチルエステル(2.06mol)の溶液で処理した。252gの無水酢酸(2.47nol)を添加した。混合物を、22℃のマントル温度で勢いよく撹拌しながら3バールのH2雰囲気に供し、水素化中22〜25℃の内部温度をもたらした。21時間後、触媒を濾過(2つのGF6ガラス繊維フィルタ)により除去し、280gのTHFで洗浄した。濾液を、3倍の2.7LのDIPEを用いた同時蒸着により減圧下で1.3Lの残留量に濃縮し(50℃の浴温度)、生成物の結晶化をもたらした。2.5LのDIPEを添加し、懸濁液を50℃で30分間撹拌した。懸濁液を23℃に冷却した。生成物を濾過により収集し、DIPE(0.8L)で2回洗浄し、真空乾燥させて、無色固体の460g(93%)の所望の生成物を得た。生成物の純度を薄層クロマトグラフィー(TLC)によって分析すると、副生物は観察されなかった。NMR及びMS分析を行い、示す構造と一貫するピークデータ及びイオン(それぞれ)を示すことが予測される。
N−アセチル−α−デヒドロ−DMT(Ac)−OMe(W−3)の調製:
複層ガラスジャケット形ガラス容器に、2,6−ジメチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(262g、1.75mol)及びCH2Cl2(1.0kg)を充填した。トリエチルアミン(229g、2.26mol)を添加した後、Ac2O(231.0g、2.263mol)を、内部温度(IT)が30℃を超えて上昇しないように、MT=10℃でゆっくりと添加した。結果として得られた溶液をIT=22℃で1時間撹拌すると、HPLCは、フェノールアルデヒドのその酢酸塩への完全な変換を示した。DBU(996.0g、6.54mol)を反応混合物に添加した後、CH2Cl2(1.0kg)中のN−Ac−Gly(PO(OMe)2)−OMe(W−2;500g)を5時間かけてゆっくりと添加した。添加終了後、IT=22℃で更に18時間撹拌を続けた。AcOH(392.8g、6.54mol)を反応混合物に添加し、ITを30℃未満に維持した。反応混合物を、5%のクエン酸(各2リットル(「L」))水溶液で2回、次いで水(各1L)で4回洗浄した。有機層を減圧下で溶媒からストリッピングして、約1lの体積に落とした。EtOAc(1.2L)を添加し、溶媒を再度ストリッピングして1Lの体積にした。EtOAc(6.2kg)及び溶液をシリカゲル(500g)のパッドを通して濾過した。シリカゲルを追加のEtOAc(3.0kg)で洗浄し、組み合わせた洗浄物を減圧下で蒸発させて、2Lの体積にした。イソプロピルエーテル(IPE;2L)を22℃で添加し、結果として得られた懸濁液を1.5時間撹拌した。濾過、IPE(1.5L)による洗浄、及びMT=30℃での18時間の沈殿物の乾燥により、無色固体の生成物(274.4g、52%)を得た。脱アセチル化生成物はこれらの条件下では形成されず、デヒドロアミノ酸W−3は98%超の純度で単離された。NMR及びMS分析を行い、示す構造と一貫するピークデータ及びイオン(それぞれ)を示すことが予測される。
N−アセチル−L−DMT(Ac)−OMe(W−4)への不斉水素化
複層ガラスジャケット形水素化オートクレーブ中で、N−アセチル−a−デヒドロ−DMT(Ac)−OMe(250g、0.82mol)を、N2雰囲気下でTHF(2.18kg)に溶解した。別の容器中で、THF(0.74kg)中のRh(COD)BF4及び(R)−MeBoPhosをN2雰囲気下で1時間22℃で撹拌した。結果として得られた赤味がかった溶液をオートクレーブ容器に移した。反応溶液を2.5バールのH2雰囲気下でIT=22℃で撹拌した。30時間後、反応混合物のHPLC分析は、出発物質が0.1%未満残り、雰囲気は窒素に変化し、反応混合物は約1Lの反応混合物が残るまで減圧下で蒸発したことを示した。EtOAc(1L)を添加し、溶媒を、約1Lが反応容器中に残るまで再度減圧下で蒸発させた。EtOAc(1.5l)を再度添加し、溶液を中性Alox(820g)のパッドを通して濾過した。Aloxを追加のEtOAc(1.3L)で洗浄し、組み合わせたEtOAc溶液を、体積1Lの反応混合物が残るまで減圧下で蒸発させた。IPE(3.3L)をIT=22℃で添加した。結果として得られた懸濁液を2時間撹拌し、濾過し、沈殿物をIPE(1.6L)で洗浄した。沈殿物を、MT=30℃で18時間減圧下で乾燥させて、無色固体の生成物(212.1g、84%無補正)を得た。生成物を、EtOAc/IPEから結晶化し、約84%の収率及び99.0%超のHPLC純度で単離した。NMR及びMS分析を行い、示す構造と一貫するピークデータ及びイオン(それぞれ)を示すことが予測される。
Boc−DMT−OH(W−5)を得るためのBoc化
複層ガラスジャケット形ガラス容器に、N−Ac−L−DMT(Ac)−OMe(W−4;158.08g、0.514mol)を充填し、次いでDMAP(11.94g、97.7mmol)及びTHF(925g)を充填した。結果として得られた溶液をIT=5℃に冷却した。THF(337g)中のBoc2O(287.4g、1.32mol)の溶液を、IT=10℃を超過しない速度で添加した。結果として得られた溶液を22℃で16時間撹拌した。5MのNaOH水溶液(660ml)を、ITが22℃未満に留まる速度でゆっくりと添加した。二相エマルションを更に7時間撹拌した。その後、生成物を含む水層を分離し、6NのHCl水溶液(0.5L)で処理した。EtOAc(0.7L)を添加し、次いで20%のNaHSO4水溶液(1.3L)を添加して、水溶液の結果として得られるpHが2〜3であるようにした。抽出後、有機層を水層から分離し、H2O(0.4L)で4回洗浄した。有機層を、減圧下で約0.35lの堆積に濃縮した。ヘキサン(0.7L)を添加し、結果として得られた懸濁液を22℃で1.5時間撹拌した。濾過、IPE(3×0.1L)による沈殿物の洗浄、及びMT=30℃での18時間の減圧下での生成物の乾燥により、オフホワイト色固体の生成物(117.04g、74%)を得た。NMR及びMS分析を行い、示す構造と一貫するピークデータ及びイオン(それぞれ)を示すことが予測される。
本明細書で言及または引用する全ての特許、特許出願、仮特許、及び刊行物は、全ての図面及び表を含めて、本明細書の明確な教示と矛盾しない範囲で、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
均等物
本技術は、本技術の個別の態様の単個の例示として意図される本出願に記載の特定の実施形態に関して限定されない。当業者には明らかとなるように、本技術の多くの修正及び変形が、その趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得る。本明細書に列挙するものに加えた本技術の範囲内の機能的に均等である方法及び装置は、前述の説明から当業者には明らかとなる。かかる修正及び変形は、添付の特許請求の範囲内であると意図される。本技術は、添付の特許請求の範囲の条項、及びかかる特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲によってのみ限定される。本技術が、当然異なり得る、特定の方法、試薬、化合物、組成物、または生体系に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される用語が、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、限定的であるとは意図されないことを理解されたい。
加えて、本開示の特徴または態様がマーカッシュ群に関して説明される場合、当業者であれば、本開示も、マーカッシュ群の任意の個別の構成員または下位群の構成員に関して説明されることを認識するであろう。
当業者によって理解されるように、あらゆる目的で、特に書面での説明を提供することに関して、本明細書に記載される全ての範囲は、あらゆる可能性のあるそれらの下位範囲及び下位範囲の組み合わせも包含する。記載するいずれの範囲も、同じ範囲が、少なくとも等しく2分、3分、4分、5分、10分などに分割されることを十分に説明しそれを可能にするものであると容易に認識され得る。非限定的な例として、本明細書で論じられる各範囲は、下位3分の1、中位3分の1、及び上位3分の1などに容易に分割され得る。また当業者によって理解されるように、「最大」、「少なくとも」、「超」、「未満」などの全ての語は、引用される数を含み、続いて前述の下位範囲に分割され得る範囲を指す。最後に、当業者によって理解されるように、範囲は各個々の要素を含む。故に、例えば、1〜3個の細胞を有する群は、1、2、または3個の細胞を有する群を指す。同様に、1〜5個の細胞を有する群は、1、2、3、4、または5個の細胞を有する群を指す(以降同様)。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内に示される。
次に、本発明の好ましい態様を示す。
1. 式VIIIの化合物
を、水素源及び遷移金属触媒と組み合わせて、
式Iの化合物
、またはその薬学的に許容される塩を形成することを含む、プロセスであって、式中、
1 及びR 2 が、各々独立して、
(i)水素、
(ii)置換または非置換C 1 −C 6 アルキル、
(iii)置換または非置換アラルキル、
(iv)置換または非置換シクロアルキルアルキル、
(v)置換または非置換C 2 −C 6 アルケニル、
(vi)アミノ保護基、であるか、
あるいは、R 1 及びR 2 が一緒になって、3、4、5、6、7、または8員の置換または非置換ヘテロシクリル環を形成し、
3 、R 4 、R 6 、及びR 7 が、各々独立して、水素、またはC 1 −C 6 アルキル、C 1 −C 6 アルコキシ、アミノ、C 1 −C 4 アルキルアミノ、C 1 −C 4 ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基であり、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、
5 が、水素、またはC 1 −C 6 アルキル、アラルキル、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、もしくは−C(O)−アラルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、
8 が、

、または
であり、
式中、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、R 14 、R 15 、R 16 、R 17 、R 18 、R 19 、R 20 、及びR 21 が、各々独立して、H、またはC 1 −C 6 アルキル、C 1 −C 6 アルコキシ、アミノ、C 1 −C 4 アルキルアミノ、C 1 −C 4 ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、R 55 及びR 56 が、各々独立して、H、またはC 1 −C 6 アルキル、C 1 −C 6 アルコキシ、アミノ、C 1 −C 4 アルキルアミノ、C 1 −C 4 ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、
9 が、OR′またはNR′R′′であり、
各出現におけるR′が、独立して、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
R′′が、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
nが、1、2、3、4、または5であり、
mが、1、2、3、4、または5であり、
各出現におけるX 1 が、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、
各出現におけるX 2 が、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、
3 が、X 1 またはR 2 であり、
各出現におけるX 4 が、独立して、水素、または酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基であり、
1 及びZ 2 が、各々独立して、水素、−C(NH)−NH 2 、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、
5 及びZ 6 は、各々独立して、水素、−C(N−X 4 )−NH−X 2 、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、
式中、X 1 、X 2 、X 3 、及びX 4 のうちの少なくとも1つが、酸媒介性除去に抵抗性であり、かつ水素媒介性除去に感受性である、アミノ保護基である、前記プロセス。
2. 前記式VIIIの化合物が、式VIの化合物
を、式VIIの化合物
と、前記式VIIIの化合物を形成するための条件下で組み合わせることを含むプロセスによって形成される、上記1に記載の前記プロセス。
3. 式VIの化合物を形成することが、
式IIIの化合物
を、式IVの化合物
と、式Vの化合物
を形成するための条件下で組み合わせることと、
前記式Vの化合物
を、開裂酸と組み合わせて、式VIの化合物
を生成することと、を含み、
式中、
1 が、酸媒介性除去に感受性であるアミノ保護基である、上記2に記載の前記プロセス。
4. Y 1 が、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)であり、各出現におけるX 1 が、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX 2 が、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX 4 が、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルである、上記1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
5. R 4 、R 5 、及びR 6 が、各々、水素であり、
3 及びR 7 が、メチルであり、
8 が、
であり、式中、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、及びR 14 が、全て水素であり、
1 及びZ 5 が、水素であり、
2 が、−C(NH)−NH 2 であり、
6 が、−C(N−X 4 )−NH−X 2 であり、式中、X 2 及びX 4 のうちの少なくとも1つが、Hではなく、
nが、4であり、
mが、3である、上記1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
6. R 4 、R 5 、及びR 6 が、各々、水素であり、
3 及びR 7 が、メチルであり、
8 が、
であり、式中、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、及びR 14 が、全て水素であり、
2 が、Hではなく、
4 が、Hではなく、
1 及びZ 5 が、水素であり、
2 が、−C(NH)−NH 2 であり、
6 が、−C(N−X 4 )−NH−X 2 であり、
nが、4であり、
mが、3である、上記1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
7. 前記水素源が、水素ガス、ギ酸、ギ酸塩、ジイミド、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み、
前記遷移金属触媒が、Co、Ir、Mo、Ni、Pt、Pd、Rh、Ru、W、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記1に記載の前記プロセス。
8. 前記遷移金属触媒が、担体材料を更に含む、上記7に記載の前記プロセス。
9. 前記担体材料が、炭素、炭酸塩、シリカ、ケイ素、ケイ酸塩、アルミナ、粘土、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、上記8に記載の前記プロセス。
10. 前記遷移金属触媒が、Pd炭素、またはPdケイ素を含む、上記9に記載の前記プロセス。
11. 溶媒を更に含む、上記7〜10のいずれか一項に記載の前記プロセス。
12. 前記溶媒が、メタノール(CH 3 OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH 2 Cl 2 )、クロロホルム(CHCl 3 )、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF 3 )、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH 3 CN)、プロプリオニトリル(CH 3 CH 2 CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、上記11に記載の前記プロセス。
13. 前記溶媒が、HCl、HBr、HF、H 2 SO 4 、H 3 PO 4 、HClO 4 、ギ酸、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、デオキシコール酸、グルタミン酸、グルクロン酸、ボロン酸、スルフィン酸、スルファミン酸、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を更に含む、上記12に記載の前記プロセス。
14. 前記式VIIIの化合物、前記水素源、及び前記遷移金属触媒の組み合わせが、約−20℃〜約150℃の温度に供される、上記1〜13のいずれか一項に記載の前記プロセス。
15. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、カップリング剤を含み、前記カップリング剤が、(7−アザベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyAOP)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N′,N′−ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TCTU)、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボラート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、クロロ−N,N,N′,N′−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)、ジピロリジノ(N−スクシンイミジルオキシ)カルベニウムヘキサフルオロホスファート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[(ジメチルアミノ)(モルホリノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HDMA)、O−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルチウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドメチオジド(EDC−MeI)、プロパンホスホン酸無水物(T3P)、N,N′−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメチル−p−トルエンスルホン酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)、ビス(4−ニトロフェニル)カーボネート、クロロギ酸4−ニトロフェニル、ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート、1−(2−メシチレンスルホニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記2に記載の前記プロセス。
16. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、カップリング剤を含み、前記カップリング剤が、DCC、EDC、HATU、HBTU、HCTU、T3P、HOBT、TBTU、TCTU、PyAOP、BOP、PyBOP、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記2に記載の前記プロセス。
17. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、EDC及びHOBT、EDC−HCl及びHOBT、BOP及びHOBT、またはHATU及びHOATを含む、上記2に記載の前記プロセス。
18. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、溶媒を更に含む、上記15〜17のいずれか一項に記載の前記プロセス。
19. 前記溶媒が、メタノール(CH 3 OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH 2 Cl 2 )、クロロホルム(CHCl 3 )、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF 3 )、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH 3 CN)、プロプリオニトリル(CH 3 CH 2 CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、上記18に記載の前記プロセス。
20. 前記溶媒が、ジメチルホルムアミド、CH 2 Cl 2 、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、エタノール、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、上記18に記載の前記プロセス。
21. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、塩基を更に含む、上記15〜17のいずれか一項に記載の前記プロセス。
22. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、約−40℃〜約150℃の温度で起こる、上記15〜17のいずれか一項に記載の前記プロセス。
23. 前記式Vの化合物を形成するための前記条件が、カップリング剤を含み、前記カップリング剤が、(7−アザベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyAOP)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N′,N′−ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TCTU)、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボラート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、クロロ−N,N,N′,N′−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)、ジピロリジノ(N−スクシンイミジルオキシ)カルベニウムヘキサフルオロホスファート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[(ジメチルアミノ)(モルホリノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HDMA)、O−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルチウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドメチオジド(EDC−MeI)、プロパンホスホン酸無水物(T3P)、N,N′−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメチル−p−トルエンスルホン酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)、ビス(4−ニトロフェニル)カーボネート、クロロギ酸4−ニトロフェニル、ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート、1−(2−メシチレンスルホニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記3に記載の前記プロセス。
24. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、カップリング剤を含み、前記カップリング剤が、DCC、EDC、HATU、HBTU、HCTU、T3P、HOBT、TBTU、TCTU、PyAOP、BOP、PyBOP、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記3に記載の前記プロセス。
25. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、EDC及びHOBT、EDC−HCl及びHOBT、BOP及びHOBT、またはHATU及びHOATを含む、上記3に記載の前記プロセス。
26. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、溶媒を更に含む、上記23〜25のいずれか一項に記載の前記プロセス。
27. 前記溶媒が、メタノール(CH 3 OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオロエタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH 2 Cl 2 )、クロロホルム(CHCl 3 )、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF 3 )、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH 3 CN)、プロプリオニトリル(CH 3 CH 2 CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、上記26に記載の前記プロセス。
28. 前記溶媒が、ジメチルホルムアミド、CH 2 Cl 2 、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、エタノール、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、上記26に記載の前記プロセス。
29. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、塩基を更に含む、上記23〜25のいずれか一項に記載の前記プロセス。
30. 式VIの化合物を生成するために使用される前記開裂酸が、ハロゲン酸、カルボン酸、ホスホン酸、リン酸、スルフィン酸、スルホン酸、硫酸、スルファミン酸、ホウ酸、ボロン酸、酸性樹脂、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記3に記載の前記プロセス。
31. 式VIの化合物を生成するために使用される前記開裂酸が、フッ化水素酸、塩酸(HCl)、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、酢酸(AcOH)、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、クロロ酢酸、安息香酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、上記3に記載の前記プロセス。
32. 前記開裂酸と組み合わせることが、約−40℃〜約150℃の温度で起こる、上記3に記載の前記プロセス。
33. 前記開裂酸が、プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、またはこれら2つの混合物を更に含む、上記3に記載の前記プロセス。
34. 前記開裂酸が、メタノール(CH 3 OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH 2 Cl 2 )、クロロホルム(CHCl 3 )、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF 3 )、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH 3 CN)、プロプリオニトリル(CH 3 CH 2 CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を更に含む、上記3に記載の前記プロセス。
35. Y 1 が、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)であり、各出現におけるX 1 が、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX 2 が、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、各出現におけるX 4 が、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルである、上記5〜34のいずれか一項に記載の前記プロセス。
36. R 4 、R 5 、及びR 6 が、各々、水素であり、
3 及びR 7 が、メチルであり、
8 が、
であり、式中、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、及びR 14 が、全て水素であり、
1 及びZ 5 が、水素であり、
2 が、−C(NH)−NH 2 であり、
6 が、−C(N−X 4 )−NH−X 2 であり、式中、X 2 及びX 4 のうちの少なくとも1つが、Hではなく、
nが、4であり、
mが、3である、上記7〜35のいずれか一項に記載の前記プロセス。
37. R 4 、R 5 、及びR 6 が、各々、水素であり、
3 及びR 7 が、メチルであり、
8 が、
であり、式中、R 10 、R 11 、R 12 、R 13 、及びR 14 が、全て水素であり、
2 が、Hではなく、
4 が、Hではなく、
1 及びZ 5 が、水素であり、
2 が、−C(NH)−NH 2 であり、
6 が、−C(N−X 4 )−NH−X 2 であり、
nが、4であり、
mが、3である、上記7〜35のいずれか一項に記載の前記プロセス。
38. 前記式IIIの化合物を形成することが、式XVの化合物
を、式IIIの化合物に変換することを含み、
式中、R 50 及びR 51 が、各々独立して、水素、または置換もしくは非置換C 1 −C 6 アルキル、アリール、もしくはシクロアルキル基である、上記3〜37のいずれか一項に記載の前記プロセス。
39. R 3 及びR 7 が、メチルである、上記38に記載の前記プロセス。
40. R 50 及びR 51 が、メチルである、上記38または39に記載の前記プロセス。
41. R 4 及びR 6 が、各々、水素である、上記38〜40のいずれか一項に記載の前記プロセス。
42. 前記式XVの化合物を前記式IIIの化合物に変換することが、
前記式XVの化合物を、Y 1 −Lv、有機塩基、及び適切な溶媒と組み合わせて、生成物を生成することと、
前記生成物を、エステル加水分解条件に供することと、を含み、
式中、Lvが、ハロゲン、−O−Y 1 、または−O−C(O)Clである、上記38〜41のいずれか一項に記載の前記プロセス。
43. Y 1 が、Bocであり、Y 1 −Lvが、Boc 2 Oである、上記42に記載の前記プロセス。
44. 前記エステル加水分解条件が、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の水溶液を含む、上記42または43に記載の前記プロセス。
45. 前記エステル加水分解条件が、NaOHの水溶液を含む、上記42〜44のいずれか一項に記載の前記プロセス。
46. 前記式XVの化合物が、式XIVの化合物
を、前記式XVの化合物を形成するための条件下で変換することによって調製される、上記42〜45のいずれか一項に記載の前記プロセス。
47. 条件が、水素源、遷移金属源、キラルリガンド、及び適切な溶媒を含む、上記46に記載の前記プロセス。
48. 条件が、H 2 、Rh(I)(COD) 2 BF 4 、(S)−MeBoPhos、及びTHFを含む、上記46または47に記載の前記プロセス。
49. 前記式XIVの化合物を形成することが、式XIIの化合物
を、式XIIIの化合物またはその塩と、
前記式XIVの化合物を形成するための条件下で組み合わせることを含む、上記46〜48のいずれか一項に記載の前記プロセス。
50. 前記式XIVの化合物を形成するための前記条件が、ワンポット合成を含む、上記49に記載の前記プロセス。
51. 前記ワンポット合成が、
(a)前記式XIIの化合物及び前記式XIIIの化合物を、(R 51 CO) 2 Oと、有機塩基の存在下で組み合わせて、混合物を形成することと、
(b)遷移金属源及びPR 52 3 を、前記(a)の混合物に添加することと、を含み、
式中、各R 52 が、独立して、置換または非置換C 1 −C 6 アルキル基、非置換フェニル、または1〜5個の置換または非置換C 1 −C 6 アルキル基で置換されたフェニルである、上記50に記載の前記プロセス。
52. 前記有機塩基が、Et 3 Nである、上記51に記載の前記プロセス。
53. PR 52 3 が、P(トリル) 3 である、上記51または52に記載の前記プロセス。
54. 前記遷移金属源が、Pd(OAc) 2 である、上記51〜53のいずれか一項に記載の前記プロセス。
55. R 3 、R 7 、R 50 、及びR 51 が、各々、メチルであり、R 4 及びR 6 が、各々、水素である、上記51〜54のいずれか一項に記載の前記プロセス。
56. 前記式XIVの化合物を形成することが、式Aの化合物
を、式Bの化合物またはその塩と、
前記式XIVの化合物を形成するための条件下で組み合わせることを含み、
式中、各出現におけるR’’’が、独立して、置換または非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロシクリルアルキル基である、上記46〜48のいずれか一項に記載の前記プロセス。
57. 前記式XIVの化合物を形成するための前記条件が、ワンポット合成を含む、上記56に記載の前記プロセス。
58. 前記ワンポット合成が、前記式Aの化合物を前記式Bの化合物と組み合わせるときに、塩基を更に組み合わせることを含む、上記57に記載の前記プロセス。
59. 前記塩基が、有機塩基である、上記58に記載の前記プロセス。
60. 前記塩基が、トリエチルアミン(Et 3 N)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデス−7−エン(DBU)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、有機塩基である、上記58または59に記載の前記プロセス。
61. 前記塩基が、DBU、DIPEA、またはこれら2つの混合物である、上記58〜60のいずれか一項に記載の前記プロセス。
62. R’’’が、メチルである、上記56〜61のいずれか一項に記載の前記プロセス。
63. R 50 及びR 51 が、各々、メチルである、上記56〜62のいずれか一項に記載の前記プロセス。
64. R 3 及びR 7 が、各々、メチルである、上記56〜63のいずれか一項に記載の前記プロセス。
65. R 4 及びR 6 が、各々、水素である、上記56〜64のいずれか一項に記載の前記プロセス。

Claims (20)

  1. 式VIIIの化合物
    を、水素源及び遷移金属触媒と組み合わせて、
    式Iの化合物
    、またはその薬学的に許容される塩を形成することを含む、プロセスであって、式中、
    1及びR2が、各々独立して、
    (i)水素、
    (ii)置換または非置換C1−C6アルキル、
    (iii)置換または非置換アラルキル、
    (iv)置換または非置換シクロアルキルアルキル、
    (v)置換または非置換C2−C6アルケニル、
    (vi)アミノ保護基、であるか、
    あるいは、R1及びR2が一緒になって、3、4、5、6、7、または8員の置換または非置換ヘテロシクリル環を形成し、
    3、R4、R6、及びR7が、各々独立して、水素、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基であり、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、
    5が、水素あり、
    8が、

    、または
    であり、
    式中、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、及びR21が、各々独立して、H、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、R55及びR56が、各々独立して、H、またはC1−C6アルキル、C1−C6アルコキシ、アミノ、C1−C4アルキルアミノ、C1−C4ジアルキルアミノ、シアノ、−C(O)−アルキル、−C(O)−アリール、−C(O)−アラルキル、カルボキシレート、エステル、アミド、ニトロ、ヒドロキシル、ハロゲン、もしくはペルハロアルキル基から選択され、アルキル、アリール、またはアラルキル基の各々が、置換または非置換であり、
    9が、OR′またはNR′R′′であり、
    各出現におけるR′が、独立して、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
    R′′が、水素、または置換もしくは非置換アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、もしくはヘテロシクリルアルキル基であり、
    nが、1、2、3、4、または5であり、
    mが、1、2、3、4、または5であり、
    各出現におけるX1が、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、
    各出現におけるX2が、独立して、水素、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、
    3が、X1またはR2であり、
    各出現におけるX4が、独立して、水素、ニトロ、アリルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、または2−クロロベンジルオキシカルボニルであり、
    1及びZ2が、各々独立して、水素、−C(NH)−NH2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、
    5及びZ6は、各々独立して、水素、−C(N−X4)−NH−X2、または置換もしくは非置換アルキル、アリール、もしくはアラルキル基であり、
    式中、X1、X2 及びX4のうちの少なくとも1つが、水素でない、前記プロセス。
  2. 前記式VIIIの化合物が、式VIの化合物
    を、式VIIの化合物
    と、前記式VIIIの化合物を形成するための条件下で組み合わせることを含むプロセスによって形成される、請求項1に記載の前記プロセス。
  3. 式VIの化合物を形成することが、
    式IIIの化合物
    を、式IVの化合物
    と、式Vの化合物
    を形成するための条件下で組み合わせることと、
    前記式Vの化合物
    を、開裂酸と組み合わせて、式VIの化合物
    を生成することと、を含み、
    式中、
    1が、酸媒介性除去に感受性であるアミノ保護基である、請求項2に記載の前記プロセス。
  4. 1が、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc)であり請求項に記載の前記プロセス。
  5. 4 及びR6が、各々、水素であり、
    3及びR7が、メチルであり、
    8が、
    であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14が、全て水素であり、
    1及びZ5が、水素であり、
    2が、−C(NH)−NH2であり、
    6が、−C(N−X4)−NH−X2であり、式中、X2及びX4のうちの少なくとも1つが、Hではなく、
    nが、4であり、
    mが、3である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
  6. 4 及びR6が、各々、水素であり、
    3及びR7が、メチルであり、
    8が、
    であり、式中、R10、R11、R12、R13、及びR14が、全て水素であり、
    2が、Hではなく、
    4が、Hではなく、
    1及びZ5が、水素であり、
    2が、−C(NH)−NH2であり、
    6が、−C(N−X4)−NH−X2であり、
    nが、4であり、
    mが、3である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記プロセス。
  7. 前記水素源が、水素ガス、ギ酸、ギ酸塩、ジイミド、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含み、
    前記遷移金属触媒が、Co、Ir、Mo、Ni、Pt、Pd、Rh、Ru、W、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、請求項1に記載の前記プロセス。
  8. 前記遷移金属触媒が、担体材料を更に含み、前記担体材料が、炭素、炭酸塩、シリカ、ケイ素、ケイ酸塩、アルミナ、粘土、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含んでもよい、請求項7に記載の前記プロセス。
  9. 前記遷移金属触媒が、Pd炭素、またはPdケイ素を含む、請求項8に記載の前記プロセス。
  10. 溶媒を更に含み、前記溶媒が、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含んでもよい、請求項7に記載の前記プロセス。
  11. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、カップリング剤を含み、前記カップリング剤が、(7−アザベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyAOP)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N′,N′−ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TCTU)、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボラート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、クロロ−N,N,N′,N′−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)、ジピロリジノ(N−スクシンイミジルオキシ)カルベニウムヘキサフルオロホスファート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[(ジメチルアミノ)(モルホリノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HDMA)、O−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルチウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドメチオジド(EDC−MeI)、プロパンホスホン酸無水物(T3P)、N,N′−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメチル−p−トルエンスルホン酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)、ビス(4−ニトロフェニル)カーボネート、クロロギ酸4−ニトロフェニル、ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート、1−(2−メシチレンスルホニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、請求項2に記載の前記プロセス。
  12. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、溶媒を更に含む、請求項11に記載の前記プロセス。
  13. 前記溶媒が、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含む、請求項12に記載の前記プロセス。
  14. 前記式Vの化合物を形成するための前記条件が、カップリング剤を含み、前記カップリング剤が、(7−アザベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyAOP)、O−ベンゾトリアゾル−1−イル−N,N,N′,N′−ビス(ペンタメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)ジピペリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)、(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(BOP)、O−(ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、ブロモトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TCTU)、O−(6−クロロベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(HCTU)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムヘキサフルオロホスファート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムテトラフルオロボラート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリジニウムクロリド、クロロジピロリジノカルベニウムヘキサフルオロホスファート、クロロ−N,N,N′,N′−テトラメチルホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、クロロトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート、(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスファート(COMU)、ジピロリジノ(N−スクシンイミジルオキシ)カルベニウムヘキサフルオロホスファート、O−[(エトキシカルボニル)シアノメチレンアミノ]−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、フルオロ−N,N,N′,N′−ビス(テトラメチレン)ホルムアミジニウムヘキサフルオロホスファート、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(HOAT)、1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート(HBTU)、1−[(ジメチルアミノ)(モルホリノ)メチレン]−1H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−1−イウム3−オキシドヘキサフルオロホスファート(HDMA)、O−(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、S−(1−オキシド−2−ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルチウロニウムヘキサフルオロホスファート、O−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート、N,N,N′,N′−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムヘキサフルオロホスファート、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドメチオジド(EDC−MeI)、プロパンホスホン酸無水物(T3P)、N,N′−ジ−tert−ブチルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメチル−p−トルエンスルホン酸塩、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン、1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−カルボニルジ(1,2,4−トリアゾール)、ビス(4−ニトロフェニル)カーボネート、クロロギ酸4−ニトロフェニル、ジ(N−スクシンイミジル)カーボネート、1−(2−メシチレンスルホニル)−3−ニトロ−1H−1,2,4−トリアゾール、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、請求項3に記載の前記プロセス。
  15. 前記式VIIIの化合物を形成するための前記条件が、溶媒を更に含み、前記溶媒が、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオロエタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物を含んでもよい、請求項14に記載の前記プロセス。
  16. 式VIの化合物を生成するために使用される前記開裂酸が、ハロゲン酸、カルボン酸、ホスホン酸、リン酸、スルフィン酸、スルホン酸、硫酸、スルファミン酸、ホウ酸、ボロン酸、酸性樹脂、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、請求項3に記載の前記プロセス。
  17. 式VIの化合物を生成するために使用される前記開裂酸が、フッ化水素酸、塩酸(HCl)、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、酢酸(AcOH)、フルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸(TFA)、クロロ酢酸、安息香酸、リン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、硫酸、またはこれらの任意の2つ以上の組み合わせを含む、請求項3に記載の前記プロセス。
  18. 前記開裂酸と組み合わせることが、約−40℃〜約150℃の温度で起こる、請求項3に記載の前記プロセス。
  19. 前記開裂酸との組合せにおいて、プロトン性溶媒、極性非プロトン性溶媒、またはこれら2つの混合物が更に含まれる、請求項3に記載の前記プロセス。
  20. 前記開裂酸との組合せにおいて、メタノール(CH3OH)、エタノール(EtOH)、イソプロパノール(iPrOH)、トリフルオレタノール(TFE)、ブタノール(BuOH)、塩化メチレン(CH2Cl2)、クロロホルム(CHCl3)、ベンゾトリフルオリド(BTF;PhCF3)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン(2Me−THF)、ジメトキシエタン(DME)、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、アセトニトリル(CH3CN)、プロプリオニトリル(CH3CH2CN)、ベンゾニトリル(PhCN)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、水、またはこれらの任意の2つ以上の混合物が更に含まれる、請求項3に記載の前記プロセス。
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