JP6625053B2 - 電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うためのco2絶縁電気装置用の水および汚染物吸着材 - Google Patents

電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うためのco2絶縁電気装置用の水および汚染物吸着材 Download PDF

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Description

本発明は、独立請求項の前提部分に記載されたように、電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置、およびこのような電気装置内の水分および必要に応じて他の汚染物を吸着するための吸着材の最適量を決定するための方法に関する。
従来、液体状または気体状の誘電体絶縁媒体は、多種多様の電気装置に、たとえばスイッチ装置、ガス絶縁変電所(GIS)、ガス絶縁線路(GIL)または変成器に収納された電気部品を絶縁するために、使用される。
たとえば、中電圧または高電圧の金属内包スイッチ装置において、電気部品は、絶縁空間を取囲むハウジング内に配置される。この絶縁空間は、絶縁ガスを含む。絶縁ガスは、電流がハウジングと電気部品との間に流れないように、電気部品とハウジングとを隔離することによって、誘電体絶縁を形成する。高電圧スイッチ装置の電流を遮断するために、絶縁ガスはさらに、消弧ガスとして機能する(以下、「クエンチガス」とも称する)。
従来には、六フッ化硫黄(SF)は、絶縁媒体またはクエンチガスとして使用されてきた。SFは、高絶縁強度および高熱遮断能力を有すると知られている。しかしながら、SFは、特に高い地球温暖化係数(GWP)および大気中で比較的長い寿命を有するため、大気中に放出されると、環境にいくつかの影響を与えてしまう可能性がある。
これまでに、SFが比較的高いGWPを有する問題は、ガス漏れの厳密制御およびガスの非常に慎重な取り扱いによって、対処してきた。しかしながら、代替的な絶縁媒体または代替的なクエンチガスの開発には、研究を続行する必要がある。
SFを代替する候補のうち、特に興味深いものがCOである。COは、容易に入手可能、非毒性および不燃性である。地球温暖化への影響を抑制するために、COをクエンチガスとして用いた回路遮断器は、たとえば、米国特許第7816618号に記載されている。また、EP−A−2284854は、消弧媒体として、主にCOおよびCHを含む混合ガスを提案している。
絶縁媒体に存在する汚染物、特に絶縁媒体に存在する特定の湿気(すなわち、水分)および/または分解生成物を低減または除去するために、汚染低減要素をさらに電気装置に設けることができる。たとえば、ゼオライトなどの吸着材は、汚染低減要素として開示されている。ゼオライトをCO含有絶縁ガスに使用することは、EP−A−2445068に開示されている。
ゼオライトの選択性は、主にその孔径に依存する。したがって、ゼオライトは、絶縁媒体分子の動的直径が汚染物の動的直径と著しく異なる場合に限って、使用可能である。絶縁ガス分子の動的直径が汚染物の動的直径と同様の場合に、絶縁ガス分子は、共吸着される。
絶縁媒体成分の吸着は、絶縁性能および消弧性能の低下につながる。絶縁媒体がCOを含有する場合、COの動的直径が除去される水分子の動的直径と同様であり、よって、分子篩の孔径と同様であるため、この問題は、特に顕著になる。
EP−A−2445068により示唆したように、0.2〜0.5nm範囲の孔径を有するゼオライトを使用する場合、水分だけでなくCOも(共)吸着されるため、絶縁媒体の絶縁性能および消弧性能の低下を引き起す。
ゼオライトのCO吸着が温度に依存するため、さらなる問題が生じる。温度が変化すると、COのガス密度が変化するため、誘電体絶縁ガスの気圧も変動する可能性がある。さらに、絶縁媒体が異なる成分の混合物である場合、絶縁媒体の組成均一性が経時的に維持することができないため、そのような密度の変化は、特に不利である。また、装置の動作中に、ガス漏れなどの故障を検出することは、困難であると考えられる。その理由は、電気装置の故障は、必ずしも絶縁ガスの組成および/または密度の変化によって直接引き起されるものではなく、単にゼオライトが必要以上にCOを吸着することによって引き起される可能性があるからである。
これらの欠点を鑑み、本発明の課題は、COを含有する誘電体絶縁媒体を用いた電気装置を提供することである。本発明の装置は、絶縁媒体の絶縁性能および消弧性能を実質的に妨げることなく、絶縁媒体から汚染物を低減または除去することができる。
この課題は、独立請求項に係る主題によって解決される。実施形態は、従属請求項および請求項の組合わせならびに図面を含む明細書に記載される。
第1局面によれば、本発明は、電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置に関する。本発明の電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備える。電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、絶縁空間は、電気部品を囲む絶縁媒体を含む。絶縁媒体は、二酸化炭素を含有する。絶縁空間は、一定量の水分および必要に応じて他の汚染物を絶縁媒体から減量するまたは除去するための吸着材が配置された少なくとも1つの絶縁空間区画室を含む。
少なくとも1つの絶縁空間区画室、特に各絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsは、下記式(I)を満たし、
Figure 0006625053
式中、mH2Oは、各絶縁空間区画室中に存在する水分の量であり、Kads,H2Oは、吸着材が所定温度Tで水分を吸着する吸着能力である。
adsは、さらに下記式(II)を満たし、
Figure 0006625053
式中、mCO2は、各絶縁空間区画室中に存在する二酸化炭素(CO)の量であり、Kads,CO2は、吸着材が所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力である。
少なくとも1つの絶縁空間区画室に少なくともいくつかの水分の存在は、望ましくないが、ほぼ回避できない。したがって、水分は、一般的に少なくとも1つの絶縁空間区画室に存在する。存在する水分の量は、当業者に周知の方法を用いて決定することができる。
本発明によれば、少なくとも1つの絶縁空間区画室、好ましくは各々の絶縁空間区画室には、実際のニーズに応じた量の吸着材が配置されている。したがって、吸着材から絶縁媒体の絶縁性能および消弧性能に与える影響を許容可能な程度にまたは最小限に抑えるとともに、水分および/または他の汚染物の非常に効率的な除去を達成することができる。
より具体的には、絶縁空間区画室に配置される吸着材の量の下限値は、第1式(I)により規定され、その上限値は、第2式(II)により規定される。したがって、吸着材の量は、絶縁空間区画室中に存在する水分を除去するのに十分である一方、絶縁空間区画室中に存在する二酸化炭素の量のうち最大10%が吸着されるように制限されている。
実施形態において、吸着材の量madsは、絶縁空間区画室に吸着材を導入する際に、絶縁媒体内のCOの分圧が15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満に変化するように、選択される。したがって、このような実施形態において、COの密度の変化は、15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満である。
その結果、絶縁媒体の絶縁性能および消弧性能の低下は、許容可能な程度に制限され、ガス混合物を使用する場合、絶縁媒体の組成の均一性は、実質的に影響されない。
したがって、ガスの密度および/またはその組成の変化が一定の基準(たとえば、本明細書に開示された百分率限度値)を超えた場合、確実に故障または異常につながるため、運転中にガスの密度および/またはその組成の変化を監視することによって、ガス漏れなどの故障を正確に検出することができる。
「吸着能力」とう用語は、本発明の文脈に使用された場合、所定量(kg単位)の吸着材に吸着され得る被吸着物の量(kg単位)、具体的には汚染物(特に水分)の量を意味する。換言すれば、「吸着能力」は、吸着材が吸着できる被吸着物の量を意味する。したがって、吸着能力0.1とは、100gの被吸着物が1kgの吸着材に吸着されていることを意味する。
「汚染物」とい用語は、本明細書に使用された場合、水分および分解生成物の両方を包含する。汚染物の中では、一般的に、水分の量は、分解生成物の量よりも多い。
吸着能力は、吸着材の材料固有特性であり、一般的には吸着材の温度および吸着材の配置環境に依存する。原則として、吸着材の吸着能力は、吸着材がいくつかの被吸着物を吸着した場合、吸着材が被吸着物を吸着していない場合よりも、低くなる。所定吸着材の吸着能力は、一般的には、市場から入手した未使用の材料の吸着能力を指す。吸着能力に関する情報は、当業者に知られているか、または関連する代理店によって提供される。
上述したように、吸着能力は、温度に依存する。その温度は、所定温度T、特に室温を意味する。実施形態において、「所定温度」という用語は、本発明の文脈に使用された場合、電気装置の作動状態に関連する温度、より具体的にはガス平均温度を指す。さらにより具体的には、所定温度Tは、室温を指し、最も具体的には、所定温度Tは、標準環境温度、すなわち298.15Kを指す。
具体的には、吸着材の温度に関連する所定温度Tは、以下のように選択されることができる。本願に開示されたように、式(I)または(Ii)によって吸着量madsの下限値を決定する際に、吸着能力Kads,H2Oが一般的に所定温度Tの増加に伴って減少するため、吸着材の最小の所望量madsが一般的に所定温度Tの増加に伴って増加する。たとえば、代表的な吸着材の温度を容器温度(たとえば、通常動作時に30℃または限界動作時に60℃)とガスの温度または通電部品の温度(たとえば、通常動作時に50℃または限界動作時に100℃)との間にすることができるため、その温度をたとえば(通常動作時に)約35〜40℃または(限界動作時に)約80℃にすることができる。
式(I)または(Ii)によって吸着材の量madsの下限値を決定するために、所定温度Tは、吸着材の代表温度よりも低くなるように選択されなければならず、すなわち、約80℃、好ましくは約35〜40℃、より好ましくは室温または標準環境温度、すなわち298.15Kよりも確実に低くなるように選択されなければならない。
一般的には、二酸化炭素を吸着する吸着材の吸着能力は、温度の減少関数であり、したがって、吸着材の量madsの最大の所望量は、一般的には所定温度Tの増加に連れて増加する。したがって、所定温度Tを超えるすべての温度の場合、式(II)は、自動的に成立する。よって、所定温度Tは、吸着材の代表温度よりも低くなるように選択されなければならず、すなわち、約80℃、好ましくは約35〜40℃、より好ましくは室温または標準環境温度、すなわち298.15Kよりも確実に低くなるように選択されなければならない。
実施形態において、吸着材の実際の量madsは、好ましくは下限値よりも上限値に近くなるように選択される。これによって、より大きな二酸化炭素分圧の圧力変動を許容するとともに、吸着材の量madsの吸水能力を増加することができ得る。
独立請求項のさらなる実施形態において、少なくとも1つの絶縁空間区画室に、特に各絶縁空間区画室に配置された吸着材madsの量は、下記式(I)を満たし、
Figure 0006625053
式中、
H2Oは、各絶縁空間区画室中に存在する水分の量であり、
ads,H2Oは、吸着材が第1所定温度Tで水分を吸着する吸着能力であり、
adsは、さらに下記式(II)を満たし、
Figure 0006625053
式中、
CO2は、各絶縁空間区画室中に存在する二酸化炭素の量であり、
ads,CO2は、吸着材が第2所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力である。
実施形態において、第1所定温度Tは、第2所定温度Tよりも高くなるように選択される。これによって、吸着材の許容量madsの範囲は、小さくなる。
さらなる実施形態において、第1所定温度Tは、上記のTと同様に、吸着材の代表温度よりも低くなるように、すなわち、約80℃よりも確実に低く、好ましくは約35〜40℃より低く、より好ましくは室温または標準環境温度、すなわち298.15Kなるように選択される。特に、第1所定温度Tは、(単独のまたは組合せた)所定温度Tに等しくまたは所定温度Tよりも高くなるように選択される。
さらなる実施形態において、第2所定温度T2は、吸着材の代表温度よりも低くなるように、すなわち、約35〜40℃よりも低く、より好ましくは室温よりも低く、最も好ましくは、電気装置の最低動作温度、たとえば−5℃または−40°に等しくまたは概ね等しくなるように選択される。特に、第2所定温度Tは、(単独のまたは組合せた)所定温度Tよりも低くなるように選択される。これによって、吸着材の量madsの許容範囲は、小さくなる。
本願に開示されたすべての実施形態は、装置または方法に関係なく、第1所定温度Tおよび第2所定温度Tを用いて(単独のまたは組合せた)所定温度Tを置換することによって、同様にこれらの構成に適用することができる。具体的には、第1所定温度Tおよび第2所定温度Tは、互いに同様であるように、すなわち、所定温度Tに等しくなるように選択することができる。
装置の動作中に、吸着材の温度は、一般的に絶縁媒体の平均温度、特にハウジングの平均温度よりも低い。
また、吸着能力は、各々の被吸着物の圧力または分圧に依存している。所定のCO分圧の場合、吸着能力に関する情報は、当業者に知られているか、または関連する代理店によって提供される。二酸化炭素の吸着について、CO圧力が本発明に係る電気装置の代表事例の場合のようにいくつかの気圧(単位バール)になると、代表的な吸着材、たとえばゼオライトの圧力依存性は、非常に低くなる。
さらに、Kads,CO2は、たとえば吸着された水分の量に依存する。すなわち、二酸化炭素を吸着する吸着材の吸着能力は、吸着された水分の量の増加に連れて減少する。時間とともにより多くの水分を吸着すると、KadsCO2は、時間とともに減少する。したがって、式(II)を満たすように最初に選択された吸着材の量madsは、Kads,CO2が経時的に減少すると、この式(II)も満たす。
従って、一実施形態によれば、kads,CO2は、初期のKads,CO2に関連する。すなわち、kads,CO2は、吸着材を少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置する時に、吸着材が所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力、換言すれば、一般的に電気装置を作動する時または電気装置をメンテナンスする時に、吸着材が所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力に関連する。
同様に、一実施形態において、mH2Oは、初期のmH2O、すなわち、吸着材を少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置する時に、絶縁空間区画室中に存在する水分の量に関連する。
また、同様に、mCO2は、吸着材を絶縁空間区画室に配置する時に、絶縁空間区画室中に存在する二酸化炭素の量に関連する。
さらに同様に、Kads,H2Oは、吸着材を絶縁空間区画室に配置する時に、吸着材が所定温度Tで水分を吸着する吸着能力に関連する。
「絶縁空間区画室中に存在する水分の量」という表現は、任意状態の水分を含み、特にポリマ材料のような固体材料中に存在し、絶縁空間区画室に直接に露出している水分を含む。その理由は、絶縁空間区画室に直接に露出している水分は、一般的に固体材料から絶縁空間区画室に経時的に拡散する。したがって、実施形態によれば、「絶縁空間区画室中に存在する水分の量」という用語は、絶縁空間区画室に既に存在する水分に加えて、絶縁空間区画室に放出可能な水分を含む。
一実施形態によれば、吸着材は、水分低減要素である。本発明の文脈において、「湿気低減要素」という用語は、用語「水分水分低減要素」に相当する。
特に、吸着材は、好ましくは分子篩であり、より好ましくはゼオライト、すなわち、所望の孔径を得るために陽イオン交換を行った微孔アルミノ珪酸塩である。ゼオライトは、安価であり、高温特に40℃〜80℃範囲の高温でも、広範囲の異なる汚染物を吸着することができる。また、好ましい吸着材は、活性炭および活性アルミナを含む。これらの吸着材のいずれかを使用すると、水分およびHFのような分解生成物の両方を効率的に除去することができる。
特に吸着材が分子篩である場合、「吸着」という用語は、物理吸着および/または化学吸着などの任意の吸着過程を含むものとする。具体的には、物理吸着は、絶縁媒体分子の大きさと吸着材の孔径、具体的には分子篩の孔径との間の関係によって決定または影響される。具体的には、化学吸着は、絶縁媒体分子と吸着材分子、具体的には分子篩の分子と間の化学相互作用、特に可逆的な化学相互作用によって決定または影響される。
実施形態において、分子篩、具体的にゼオライトは、2Å〜13Åの平均孔径、好ましくは2Å〜10Åの平均孔径、より好ましくは2Å〜8Åの平均孔径、最も好ましくは2Å〜5Åの平均孔径を有する。これらの孔径を有する分子篩は、特に高い吸着能力を有することが判明され、水分および/またはHFなどの分解生成物を効率的に吸着することによって、絶縁媒体から除去することができる。以下に詳細に説明する実施形態において、絶縁媒体がフルオロケトンを含むが、フルオロケトンが吸着されるべきではないため、分子篩、具体的にゼオライトが最大5Åの平均孔径を有することは、特に好ましい。さらに、最大3Åの平均孔径を有する分子篩、具体的にゼオライトは、COを吸着する傾向が比較的低いため、さらに好ましい。
適切なゼオライトは、たとえば、ZEOCHEM(登録商標)分子篩3A(3Åの孔径を有する)、ZEOCHEM(登録商標)分子篩5A(5Åの孔径を有する)、およびZEOCHEM(登録商標)分子篩13X(9Åの孔径を有する)を含む。
上述したように、用語「吸着」または「被吸着」は、物理吸着および/または化学吸着の両方を含む。具体的には、物理吸着は、絶縁媒体分子の大きさと分子篩の孔径との間の関係によって決定または影響される。具体的には、化学吸着は、絶縁媒体分子と分子篩の分子と間の化学相互作用によって決定または影響される。
本発明の利点は、互いに隔離された少なくとも2つの絶縁空間区画室によって絶縁空間を形成する実施形態において、特に顕著である。その理由は、このような実施形態において、本発明は、特定の区画室の異なるニーズを考慮せず、すべての区画室に標準量の吸着材を使用する場合に比べて、吸着材から絶縁媒体の絶縁性能および消弧性能に与える影響を最小限に抑えることができるからである。このことは、区画室に存在する水分の量または放出および/または生成された分解生成物の量が著しく異なる場合に、特に重要である。たとえば、非回路遮断器区画室に比べて、回路遮断器区画室または絶縁空間区画室は、著しく異なる体積を有するため、区画室に存在する水分の量または放出および/または生成された分解生成物の量も著しく異なる。非回路遮断器区画室とは、名義上の過電流遮断機能を有する回路遮断器を備えず、最大に接地スイッチおよび/または断路器を備える純粋の電流伝導区画室要素または区画室を指し、もしくは回路スイッチまたはその部品を含まない区画室を指す。
換言すれば、これらの実施形態において、少なくとも2つの絶縁空間区画室が互いに隔離されているという特徴は、これらの絶縁空間区画室が互いに流体流通していないことを意味する。
このような実施形態において、少なくとも2つの区画室の体積は、好ましくは少なくとも1.5倍、より好ましくは少なくとも7倍、最も好ましくは少なくとも50倍で互いに異なる。
好ましい実施形態によれば、少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、5kg未満、好ましくは1.25kg未満、より好ましくは0.25kg未満、最も好ましくは0.125kg未満の体積固有量の吸着材を含む。
電気部品が非回路遮断器部品である場合、少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、2kg未満、好ましくは0.5kg未満、より好ましくは0.1kg未満、最も好ましくは0.05kg未満の体積固有量の吸着材を含むことが好ましい。
分子篩吸着能力kads,CO2が約0.2であると仮定する場合、仮定密度約2kg/mのCOとともに、10標準立方メートル(bar・m3)の体積を有する絶縁空間区画室に配置される分子篩の最大量は、約10kgである。理解すべきことは、吸着材の最大量は、二酸化炭素に対する吸着能力kads,CO2に応じて、高くなりまたは低くなることができることである。
分子篩の追加物または代替物として、電気装置は、カルシウム、硫酸カルシウム、特にドライエライト、炭酸カルシウム、水素化カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、硫酸銅(II)、酸化カルシウム、マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、ナトリウム、硫酸ナトリウム、アルミニウム、水素化リチウムアルミニウム、酸化アルミニウム、活性アルミナ、モンモリロナイト、五酸化燐、シリカゲル、セルロースフィルタ、およびこれらの混合物からなる群から選択された乾燥剤を含む。
上述したように、絶縁媒体は、二酸化炭素(CO)を含有する。用語「含有する」を使用する場合、実施形態は、絶縁媒体が二酸化炭素からなるまたは本質的に二酸化炭素からなることを包含する。このような実施形態において、二酸化炭素は、絶縁媒体の唯一の構成成分である。
代替的には、絶縁媒体は、他の成分のほかに、二酸化炭素を含むことができ、したがって、ガス混合物を形成する。多くの場合に、好ましい実施形態は、ガス混合物を使用する。特に、絶縁媒体は、二酸化炭素の他に、空気または少なくとも1つの空気成分、特に酸素、窒素およびそれらの混合物からなる群から選択された少なくとも1つの空気成分を含むことが好ましい。
好ましい実施形態によれば、絶縁媒体は、二酸化炭素と酸素の混合物を含む。特に好ましい実施形態によれば、二酸化炭素の量と酸素の量との比率は、50:50〜100:1の範囲に変動することができる。
特に高電圧スイッチ装置の電流遮断を考慮して、さらなる実施形態特において、二酸化炭素の量と酸素の量との比率は、好ましくは80:20〜95:5の範囲、より好ましくは85:15〜92:8の範囲、さらにより好ましくは87:13〜90:10未満の範囲に変動し、特にその比率は、約89:11である。酸素の量について、現在判明したことは、酸素が5未満のモル割合で存在する場合、電流遮断を繰り返しても、高電流アーク放電を用いて、防止すべき煤煙の形成を十分に抑制することができない一方、酸素が最大20%のモル割合、より具体的には最大15%のモル割合で存在する場合、酸化による電気装置の材料劣化の危険性を低減することができることである。
別の好ましい実施形態によれば、有機フッ素化合物が非常に高絶縁性能、特に高絶縁強度(または破壊電界強度)を有するとともに、低GWPおよび低毒性を有することが判明されたため、絶縁媒体はさらに、有機フッ素化合物を含む。このような実施形態において、有機フッ素化合物と反応することによって分解生成物を生成する可能性のある水分は、効率的に除去されたため、本発明によって達成可能な利点は、特に顕著である。これによって、たとえば極めて有毒で腐食性のあるフッ化水素の生成は、効率的に回避することができる。
具体的には、有機フッ素化合物は、フルオロエーテル、特にハイドロフルオロモノエーテル、フルオロケトン、特にパーフルオロケトン、フルオロオレフィン、特にハイドロフルオロオレフィン、フルオロニトリル、特にパーフルオロニトリル、およびこれらの混合物からなる群から選択される。その理由は、これらの種類の化合物は、非常に高絶縁性能、特に高絶縁強度(または破壊電界強度)を有するとともに、低GWPおよび低毒性を有することが判明されたからである。
本発明は、誘電体絶縁ガスがフルオロエーテル、特にハイドロフルオロモノエーテル、フルオロケトンおよびフルオロオレフィン、特にハイドロフルオロオレフィンのうちいずれか1つを含有するという実施形態、および誘電体絶縁ガスがこれらの化合物のうち少なくとも2つの化合物からなる混合物を含有するという実施形態の両方を含む。
「フルオロエーテル」という用語は、本発明の文脈に使用された場合、パーフルオロエーテル、すなわち完全にフッ化されたエーテル、およびハイドロフルオロエーテル、すなわち部分的にフッ化されたエーテルの両方を包含する。「フルオロエーテル」という用語はさらに、飽和化合物、および不飽和化合物、すなわち炭素原子間の二重結合および/または三重結合を含む化合物を包含する。フルオロエーテルの酸素原子に結合した少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖は、互いに独立して、直鎖状または分枝状であってもよい。
「フルオロエーテル」という用語はさらに、非環状エーテルおよび環状エーテルの両方を包含する。したがって、酸素原子に結合した2つのアルキル鎖は、必要に応じて、環を形成してもよい。特に、この用語は、フルオロオキシランを包含する。特定の実施形態において、本発明に係る有機フッ化合物は、パーフルオロオキシランまたはハイドロフルオロオキシランであり、より具体的には、3〜15個の炭素原子を有するパーフルオロオキシランまたはハイドロフルオロオキシランある。
好ましくは、誘電体絶縁ガスは、少なくとも3つの炭素原子を有するハイドロフルオロモノエーテルを含有する。これらのハイドロフルオロモノエーテルは、高絶縁強度の他に、140℃を超える温度まで、化学的におよび熱的に安定する。また、これらのハイドロフルオロモノエーテルは、低毒性である。さらに、これらのハイドロフルオロモノエーテルは、非腐食性および非爆発性である。
「ハイドロフルオロモノエーテル」という用語は、本明細書に使用された場合、1つのみのエーテル基を有する化合物を指す。このエーテル基は、2つのアルキル基を連結する。この2つのアルキル基は、互いに独立して、直鎖状または分枝状であり、必要に応じて環を形成することができる。このような化合物は、たとえば、熱伝達流体に使用された2つのエーテル基を含有する化合物、すなわちハイドロフルオロジエーテルに関するUS−B−7128133に開示された化合物とは、明らかに対照的である。
また、「ハイドロフルオロモノエーテル」という用語は、本明細書に使用された場合、モノエーテルが部分的に水素化され且つ部分的にフッ化されていると理解すべきである。さらに理解すべきことは、「ハイドロフルオロモノエーテル」という用語は、異なる構造のハイドロフルオロモノエーテルの混合物を含むことができることある。「異なる構造」という用語は、広義的にハイドロフルオロモノエーテルの合計式または構造式上の差を包含するものとする。
上述したように、少なくとも3つの炭素原子を有するハイドロフルオロモノエーテルは、比較的高い絶縁強度を有することが判明された。具体的には、本発明に係るハイドロフルオロモノエーテルの絶縁強度とSFの絶縁強度との比率は、約0.4を超える。
また上述したように、ハイドロフルオロモノエーテルは、低いGWPを有する。このGWPは、好ましくは、100年後1000未満であり、より具体的には100年後700未満である。
本明細書に記載のハイドロフルオロモノエーテルは、比較的低い大気寿命を有する上、オゾン破壊触媒サイクルに機能するハロゲン原子、すなわちCl、BrまたはIを有しない。これらのハイドロフルオロモノエーテルのオゾン破壊係数(ODP)は、ゼロであるため、環境の観点から非常に有利である。
少なくとも3つの炭素原子を有し、したがって−20℃よりも比較的高い沸点を有するハイドロフルオロモノエーテルを選択した理由は、ハイドロフルオロモノエーテルの沸点が高くなると、一般的に誘電強度も高くなるという知見に基づいたからである。
他の実施形態によれば、ハイドロフルオロモノエーテルは、ちょうど3つまたは4つまたは5つまたは6つの炭素原子、好ましくはちょうど3つまたは4つの炭素原子、最も好ましくはちょうど3つの炭素原子を有する。
より具体的には、ハイドロフルオロモノエーテルは、以下の構造式により定義され、一部の水素原子がフッ素原子により置換された化合物からなる群から選択された少なくとも1つの化合物である。
Figure 0006625053
Figure 0006625053
3つまたは4つの炭素原子を有するハイドロフルオロモノエーテルを使用することによって、液化現象は、装置の通常動作条件の下で生じない。したがって、装置の動作条件の下で、誘電体絶縁媒体のすべての成分を気体状にすることが達成できる。
化合物の可燃性を考慮すると、ハイドロフルオロモノエーテルのフッ素原子の数とフッ素原子および水素原子の合計数との比率を少なくとも5:8にすることは、さらに有利である。本明細書において、この比率を「F比」と略称する。この定義範囲内の化合物は、一般的に不燃性であると判明され、したがって、最高の安全要件に満たした絶縁媒体をもたらす。したがって、対応するハイドロフルオロモノエーテルを使用することによって、電気絶縁体およびその製造方法の安全要件を容易に満たすことができる。
他の実施形態によれば、フッ素原子の数と炭素原子の数との比(「F/C比」と略称される)は、1.51:1〜2:1の範囲に変動する。このような化合物は、一般的に、100年後1000未満のGWPを有し、したがって環境に非常に優しい。ハイドロフルオロモノエーテルが100年後700未満のGWPを有することは、特に好ましい。
本発明の他の実施形態によれば、ハイドロフルオロモノエーテルは、以下の一般構造(O)を有しており、
−O−C (O)
式中、
aおよびdは各々、1〜3の整数であり、且つ、a+d=3、4、5または6、特に3または4、
bおよびcは各々、0〜11の整数、特に0〜7の整数であり、且つ、b+c=2a+1、
eおよびfは各々、0〜11の整数、特に0〜7の整数であり、且つ、e+f=2d+1、さらに、
bおよびeの少なくとも一方は、1以上の整数であり、cおよびfの少なくとも一方は、1以上の整数である。
よって、以下のようにすれば、好ましい実施形態が形成される。すなわち、ハイドロフルオロモノエーテルの一般構造または一般式(O)において、a=1、bおよびcは各々、0〜3の整数であり、且つ、b+c=3、d=2、eおよびfは、0〜5の整数であり、且つ、e+f=5、さらに、bおよびeの少なくとも一方は、1以上の整数であり、cおよびfの少なくとも一方は、1以上の整数である。
より特定の実施形態によれば、一般構造(O)内のcおよびfの一方のみが、0である。各々のフッ素をエーテル結合の一方側にグループ化し、他方側を非置換のままに残すということは、「セグリゲーション」と呼ばれている。同様の鎖長を有するセグリゲーションされていない化合物に比べて、セグリゲーションは、化合物の沸点を低下することができるということが判明された。これによって、動作条件の下で液化する危険性なく、高誘電強度を可能にするより長い鎖長を有する化合物を使用できるため、この特性は、特に注目される。
最も好ましくは、ハイドロフルオロモノエーテルは、ペンタフルオロエチルメチルエーテル(CH−O−CFCF)および2,2,2−トリフルオロエチル−トリフルオロメチルエーテル(CF−O−CHCF)からなる群から選択される。
ペンタフルオロエチルメチルエーテルは、+5.25℃の沸点、100年後697のGWPおよび0.625のF比を有する。一方、2,2,2−トリフルオロエチル−トリフルオロメチルエーテルは、+11℃の沸点、100年後487のGWPおよび0.75のF比を有する。両方は、0というODPを有するため、環境に完全許容である。
また、ペンタフルオロエチルメチルエーテルは、175℃の温度で30日間熱的に安定であるため、装置の所定動作条件に完全に適していることが判明した。高分子量のハイドロフルオロモノエーテルに対する熱安定性研究によって、完全に水素化されたメチル基またはエチル基を有するエーテルは、部分的に水素化されたメチル基またはエチル基を有するエーテルに比べて、より低い熱安定性を有することが証明された。よって、2,2,2−トリフルオロエチル−トリフルオロメチルエーテルは、より高い熱安定性を有すると推測することができる。
一般的にハイドロフルオロモノエーテル、特にペンタフルオロエチルメチルエーテルおよび2,2,2−トリフルオロ−トリフルオロメチルエーテルは、低い人間毒性危険性を示している。これは、利用可能な哺乳動物HFC(ハイドロフルオロカーボン)試験の結果から断定することができる。また、商用ハイドロフルオロモノエーテルから利用可能な情報も、本願の化合物の発癌性、変異原性、生殖/発育影響、および他の慢性影響に関する証拠を与えていない。
利用可能な高分子量の商用ハイドロフルオロエーテルのデータに基づいて、ハイドロフルオロモノエーテル、特にペンタフルオロエチルメチルエーテルおよび2,2,2−トリフルオロエチル−トリフルオロメチルエーテルは、10000ppmを超える致死濃度LC50を有することを断定することができる。よって、これらの化合物は、毒物学的観点からも、適切である。
上述したハイドロフルオロモノエーテルは、空気より高い誘電強度を有する。具体的には、1バール気圧下のペンタフルオロエチルメチルエーテルは、1バール気圧下の空気よりも、約2.4倍に高い誘電強度を有する。
上述したハイドロフルオロモノエーテル、特にペンタフルオロエチルメチルエーテルおよび2,2,2−トリフルオロエチル−トリフルオロメチルエーテルは各々、好ましくは55℃未満、より好ましくは40℃未満、特に30℃未満の沸点を有することを考えれば、動作条件の下では一般的に気体状態である。したがって、すべての部品は、装置の動作条件の下で気体状態の誘電体絶縁媒体にあることを達成することができ、有利である。
上記のハイドロフルオロモノエーテルの代替的にまたは付加的に、誘電体絶縁ガスは、4〜12個の炭素原子を有するフルオロケトンを含む。
「フルオロケトン」という用語は、本願に使用された場合、広く解釈すべきであり、パーフルオロケトンおよびハイドロフルオロケトンの両方を包含し、さらに飽和化合物および不飽和化合物すなわち炭素原子間の二重結合および/または三重結合を含む化合物の両方を包含すべきである。フルオロケトンの少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖は、直鎖状または分枝状であってもよく、または環を形成してもよい。この環は、必要に応じて1つ以上のアルキル基で置換されてもよい。例示的な実施形態において、フルオロケトンは、パーフルオロケトンである。さらなる例示的な実施形態において、フルオロケトンは、分枝アルキル鎖、特に少なくとも部分的にフッ化された分枝アルキル鎖を有する。さらに別の例示的な実施形態において、フルオロケトンは、完全飽和化合物である。
別の局面によれば、本発明は、4〜12個の炭素原子を有するフルオロケトンに関し、フルオロケトンの少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖は、環を形成し、この環は、必要に応じて1つ以上のアルキル基で置換される。
特に好ましくは、絶縁媒体は、ちょうど5つまたはちょうど6つの炭素原子を有するフルオロケトンまたはそれらの混合物を含む。
7つ以上の炭素原子を有するより長い鎖長を有するフルオロケトンに比べて、5つまたは6つの炭素原子を有するフルオロケトンは、比較的低い沸点を有するため、有利である。これによって、低温で装置を使用する場合においても、液化による問題を回避することができる。
実施形態によれば、フルオロケトンは、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された以下の構造式により定義された化合物からなる群から選択された少なくとも1つの化合物である。
Figure 0006625053
5つ以上の炭素原子を有するフルオロケトンは、一般的に非毒性であり、人間に対して高安全率を有するため、さらに有利である。対照的には、3つ以下の炭素原子を有するフルオロケトン、たとえば、ヘキサフルオロアセトン(またはヘキサフルオロプロパノン)は、毒性を有し、非常に反応性である。具体的には、ちょうど5つの炭素原子を有するフルオロケトン(本明細書ではフルオロケトン a)と略称する)およびちょうど6つの炭素原子を有するフルオロケトンは、500℃まで熱的に安定である。
本発明の実施形態において、分枝アルキル鎖を有するフルオロケトン、特にフルオロケトン a)は、アルキル直鎖を有する対応の化合物(すなわち、同様の分子式を有する化合物)に比べて、より低い沸点を有するため、好ましい。
実施形態によれば、フルオロケトン a)は、パーフルオロケトンある。具体的には、フルオロケトン a)は、分子式C10Oを有し、すなわち、炭素原子間の二重結合または三重結合を有しなく、完全に飽和されている。より好ましくは、フルオロケトン a)は、1,1,1,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブタン−2−オン(デカフルオロ−2−メチルブタン−3−オンとも呼ばれる)、1,1,1,3,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン−2−オン、1,1,1,2,2,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン−3−オン、およびオクタフルオロシクロペンタノンから成る群から選択することができ、最も好ましくは、フルオロケトン a)は、1,1,1,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブタン−2−オンである。
1,1,1,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブタン−2−オンは、以下の構造式(I)で表すことができる。1,1,1,3,4,4,4−ヘプタフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブタン−2−オンは、本明細書では「C5−ケトン」と略称され、分子式CFC(O)CF(CFまたはC10Oを有する。C5−ケトンは、高誘電率絶縁性能とう利点を有し、特に誘電性キャリアガスと混合すると、非常に低いGWPおよび低い沸点を有するため、高電圧および中電圧絶縁応用に特に好ましいということが判明された。C5−ケトンは、0というODPを有し、実質的に非毒性である。
Figure 0006625053
実施形態によれば、異なるフルオロケトン化合物を混合することによって、より高い断熱性能を達成することができる。実施形態において、上述したように、ちょうど5つの炭素原子を有し、本明細書においてフルオロケトン a)と略称されたフルオロケトン、およびちょうど6つの炭素原子またはちょうど7個の炭素原子を有し、本明細書においてフルオロケトン c)と略称されたフルオロケトンは、同時に誘電絶縁体の一部に好適的になることができる。従って、各々が絶縁媒体の絶縁強度に寄与する2つ以上のフルオロケトンを含む絶縁媒体を達成することができる。
実施形態において、フルオロケトン c)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された以下の構造式により定義された化合物からなる群から選択された少なくとも1つの化合物、
Figure 0006625053
ならびにちょうど6つの炭素原子を有する任意のフルオロケトンであって、フルオロケトンの少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖が1つ以上のアルキル基により置換された環を形成しているフルオロケトン(IIh)、
および/または少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された以下の構造式により定義された化合物からなる群から選択された少なくとも1つの化合物、特にドデカフルオロ−シクロヘプタノン、
Figure 0006625053
Figure 0006625053
ならびにちょうど7つの炭素原子を有する任意のフルオロケトンであって、フルオロケトンの少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖が1つ以上のアルキル基により置換された環を形成しているフルオロケトン(IIIo)を含む。
特に、本発明は、構造式(Ia)〜(Id)を有する化合物のいずれか1つと、構造式(IIa)〜(IIg)および/または(IIIa)〜(IIIn)を有する化合物のいずれか1つとの任意の組合わせを含む。同様に、本発明は、構造式(Ia)〜(Ii)、(IIa)〜(IIh)および(IIIa)〜(IIIo)を有する化合物およびそれらの混合物からなる群から選択された各化合物またはその群から選択された化合物の各組合わせを含む。
別の局面によれば、本発明は、ちょうど6つの炭素原子を有するフルオロケトンを含む誘電体絶縁媒体に関する。フルオロケトンの少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖は、環を形成しており、この環は、必要に応じて1個以上のアルキル基で置換される。また、このような誘電体絶縁媒体は、バックグラウンドガス、具体的には、空気、空気成分、窒素、酸素、炭酸ガス、窒素酸化物(具体的には、たとえばNO、NO、NOを含むがこれらに限定されない)、およびこれらの混合物からなる群から選択されたバックグラウンドガスを含むことができる。また、このような誘電体絶縁媒体を含む電気装置が開示される。
さらに別の局面によれば、本発明は、ちょうど7つの炭素原子を有するフルオロケトンを含む誘電体絶縁媒体に関する。フルオロケトンの少なくとも部分的にフッ化されたアルキル鎖は、環を形成しており、この環は、必要に応じて1個以上のアルキル基で置換される。また、このような誘電体絶縁媒体は、バックグラウンドガス、具体的には、空気、空気成分、窒素、酸素、炭酸ガス、窒素酸化物(具体的には、たとえばNO、NO、NOを含むがこれらに限定されない)、およびこれらの混合物からなる群から選択されたバックグラウンドガスを含むことができる。また、このような誘電体絶縁媒体を含む電気装置が開示される。
本発明は、構造式(Ia)〜(Ii)、(IIa)〜(IIg)または(IIa)〜(IIh)、(IIIa)〜(IIIn)または(IIIa)〜(IIIo)を有する化合物およびそれらの混合物からなる群から選択された各化合物またはその群から選択された化合物の各組合わせを含む誘電体絶縁媒体を含み、このような誘電体絶縁媒体は、バックグラウンドガス、具体的には、空気、空気成分、窒素、酸素、炭酸ガス、窒素酸化物(具体的には、たとえばNO、NO、NOを含むがこれらに限定されない)、およびこれらの混合物からなる群から選択されたバックグラウンドガスをさらに含むことができる。また、このような誘電体絶縁媒体を含む電気装置が開示される。
本発明の装置の特定の用途に応じて、ちょうど6つの炭素原子を有するフルオロケトン(上述した「フルオロケトン c)の定義に該当)は、好まれることがある。このようなフルオロケトンは、非毒性であり、人間に対して高安全率を有する。
実施形態において、フルオロケトン a)と同様に、フルオロケトン c)は、パーフルオロケトンであり、および/または分枝アルキル鎖、特に少なくとも部分的にフッ化された分枝アルキル鎖を有し、および/またはフルオロケトン c)は、完全飽和化合物を含有する。特に、フルオロケトン c)は、分子式C12Oを有し、すなわち、炭素原子間の二重結合または三重結合を有しなく、完全に飽和されている。より好ましくは、フルオロケトン c)は、1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ペンタン−3−オン(ドデカフルオロ−2−メチルペンタン−3−オンとも呼ばれる)、1,1,1,3,3,4,5,5,5−ノナフルオロ−4−(トリフルオロメチル)ペンタン−2−オン(ドデカフルオロ−4−メチルペンタン−2−オンとも呼ばれる)、1,1,1,3,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ペンタン−2−オン(ドデカフルオロ−3−メチルペンタン−2−オンとも呼ばれる)、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−3,3−ビス−(トリフルオロメチル)ブタン−2−オン(ドデカフルオロ−3,3−(ジメチル)ブタン−2−オンとも呼ばれる)、ドデカフルオロヘキサン−2−オン、ドデカフルオロヘキサン−3−オンおよびデカフルオロシクロヘキサノンからなる群から選択することができ、特に、フルオロケトン c)は、上記の1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ペンタン−3−オンである。
1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ペンタン−3−オン(ドデカフルオロ−2−メチルペンタン−3−オンとも呼ばれる)は、以下の構造式(II)で表すことができる。1,1,1,2,4,4,5,5,5−ノナフルオロ−2−(トリフルオロメチル)ペンタン−3−オン(本明細書では「C6−ケトン」と略称され、分子式CC(O)CF(CFを有する)は、高い絶縁性および極端に低いGWPを有するため、高電圧絶縁応用に特に好ましいということが判明された。具体的には、C6−ケトンの減圧破壊電界強度は、約240kV/(cm・bar)であり、非常に低い誘電強度(Ecr=25kV/(cm・bar))を有する空気よりもはるかに高い。また、C6−ケトンは、0というオゾン破壊係数を有し、且つ、非毒性(LC50=約100000ppm)である。したがって、C6−ケトンは、SFよりも環境にはるかに低い影響を与えるとともに、人間に対して高い安全率を有する。
Figure 0006625053
上述したように、有機フッ素化合物は、フルオロオレフィン、特にハイドロフルオロオレフィンであってもよく、より具体的には、ちょうど3つの炭素原子をそれぞれ有するフルオロオレフィンまたはハイドロフルオロオレフィンであってもよい。
一実施形態によれば、ハイドロフルオロオレフィンは、1,1,1,2−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)、1,2,3,3−テトラフルオロ−2−プロペン(HFO−1234yc)、1,1,3,3−テトラフルオロ−2−プロペン(HFO−1234zc)、1,1,1,3−テトラフルオロ−2−プロペン(HFO−1234ze)、1,1,2,3−テトラフルオロ−2−プロペン(HFO−1234ye)、1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225ye)、1,1,2,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yc)、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225zc)、(Z)1,1,1,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234zeZ)、(Z)1,1,2,3−テトラフルオロ−2−プロペン(HFO−1234yeZ)、(E)1,1,1,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234zeE)、(E)1,1,2,3−テトラフルオロ−2−プロペン(HFO−1234yeE)、(Z)1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yeZ)、(E)1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロペン(HFO−1225yeE)、およびそれらの組合わせからなる群から選択される。
上述したように、有機フッ素化合物は、フルオロニトリル、特にパーフルオロニトリルであってもよい。具体的には、有機フッ素化合物は、フルオロニトリルであって、特に2つの炭素原子、3つの炭素原子または4つの炭素原子を有するパーフルオロニトリルであってもよい。より具体的には、フルオロニトリルは、パーフルオロアルキルニトリルであって、特にパーフルオロアセトニトリル、パーフルオロプロピオニトリル(CCN)および/またはパーフルオロブチロニトリル(CCN)であってもよい。
最も具体的には、フルオロニトリルは、(分子式(CFCFCNを有する)パーフルオロイソブチロニトリルであってもよく、および/または(分子式CFCF(OCF)CNを有する)パーフルオロ−2−メトキシプロパンニトリルであってもよい。そのうち、パーフルオロイソブチロニトリルは、低毒性のため、特に好ましい。
さらに、絶縁媒体の保全性を保証するために、好ましくは、ハウジングは、絶縁空間を気密に囲む。
実施形態において、少なくとも1つの絶縁空間区画室に、特に各絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsは、下記式(Ii)を満たし、
Figure 0006625053
式中、
dpiは、絶縁媒体に存在する分解生成物dp、dp、...dpの各々の量であり、iは、i番目の分解生成物を表す数字であり、
ads,dpiは、吸着材が所定温度T(Tの代わりに、第1所定温度Tおよび第2所定温度Tを言及する実施形態の場合、第1所定温度T)で分解生成物dp、dp、...dpのうちi番目の分解生成物を吸着する吸着能力である。
これらの実施形態において、少なくとも1つの分解生成物は、絶縁空間区画室中に存在する水分に加えて、他の汚染物として見なされる。具体的には、少なくとも1つの分解生成物は、必要に応じて絶縁媒体に含まれた有機フッ素化合物の分解生成物であり、より具体的にはフルオロケトンの分解生成物である。
一般的には、mdpiは、たとえばガスメンテナンスまたはガス交換の間に、対応する絶縁空間区画室内に生成および/または放出されたi番目の分解生成物の量に関連する。
さらに好ましい実施形態によれば、電気装置は、高電圧または中電圧装置である。好ましくは、電気装置は、高電圧装置、中電圧装置、低電圧装置、直流装置、スイッチ装置、空気絶縁スイッチ装置、空気絶縁スイッチ装置の一部または部品、ガス絶縁金属内包スイッチ装置(GIS)、ガス絶縁金属内包スイッチ装置の一部または部品、空気絶縁送電線、ガス絶縁送電線(GIL)、バスバー、ブッシング、空気絶縁絶縁体、ガス絶縁金属内包絶縁体、ケーブル、ガス絶縁ケーブル、ケーブル継手、電流変成器、電圧変成器、センサ、サージ避雷器、キャパシタ、インダクタ、抵抗器、電流制限器、高電圧スイッチ、接地スイッチ、断路器、負荷開閉スイッチ、回路遮断器、ガス回路遮断器、真空回路遮断器、発電機回路遮断器、中電圧スイッチ、環状主回路ユニット、再閉路器、分割器、低電圧スイッチ、変成器、配電変成器、電力変成器、タップ切換器、変成器ブッシング、回転電機、発電機、電動機、駆動装置、半導体装置、電力半導体装置、電力変換装置、計算機、これらの装置の部品および/または組合わせの一部であるまたはそのものである。
第2局面によれば、本発明は、電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置に関する。この電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備え、電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、絶縁空間は、電気部品を囲む絶縁媒体を含み、絶縁媒体は、二酸化炭素を含有し、絶縁空間は、一定量の水分および必要に応じて他の汚染物を絶縁媒体から減量するまたは除去するための吸着材が配置された少なくとも1つの絶縁空間区画室を含み、少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、5kg未満、好ましくは1.25kg未満、より好ましくは0.25kg未満、最も好ましくは0.125kg未満の体積固有量の吸着材を含む。
電気部品は、非回路遮断器部品である場合に、少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、2kg未満、好ましくは0.5kg未満、より好ましくは0.1kg未満、最も好ましくは0.05kg未満の体積固有量の吸着材を含むことが特に好ましい。従って、絶縁媒体の絶縁性能に対する吸着材の影響を最小限に抑えることができる。
上記で本発明の第1局面に関連して開示された好ましい特徴は、同様に本発明の第2局面に適用することができる。
さらなる局面によれば、本発明はまた、電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置内の水分および必要に応じて他の汚染物を吸着するための吸着材の最適量を決定するための方法に関する。この電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備え、電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、絶縁空間は、電気部品を囲む絶縁媒体を含み、絶縁媒体は、二酸化炭素を含有し、絶縁空間は、少なくとも1つの絶縁空間区画室を含む。この方法は、a)少なくとも1つの絶縁空間区画室に存在する水分の量mH2Oを決定するステップと、b)少なくとも1つの絶縁空間区画室に存在する二酸化炭素の量mCO2を決定するステップと、c)式(I)に従って、少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsの下限値を決定するステップと、d)式(II)に従って、少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsの上限値を決定するステップとを含み、
Figure 0006625053
Figure 0006625053
式中、
ads,H2Oは、吸着材が所定温度Tで水分を吸着する吸着能力であり、
ads,CO2は、吸着材が所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力である。
理解すべきことは、上記で本発明の電気装置に関連して開示された好ましい特徴は、同様に本発明の方法に適用することができ、およびその逆も可能である。
具体的には、mH2Oは、吸着材を絶縁空間区画室に配置する時にまたは配置する直前に、絶縁空間区画室に存在する水分の量であり、Kads,H2Oは、吸着材を絶縁空間区画室に配置する時にまたは配置する直前に、吸着材が所定温度Tで水分を吸着する吸着能力である。
具体的には、吸着剤の量madsは、前記絶縁空間区画室に前記吸着材を導入する際に、前記絶縁媒体内のCOの分圧が15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満に変化するように、選択される。この実施形態によれば、COの密度は、同様に、15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満に変化する。
実施形態において、少なくとも1つの絶縁空間区画室、特に各絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsの下限値は、具体的には下記式(Ii)を満たし、
Figure 0006625053
式中、
dpiは、前記絶縁媒体に存在する分解生成物dp、dp、...dpの各々の量であり、iは、i番目の分解生成物を表す数字であり、
ads,dpiは、前記吸着材が前記所定温度T(Tの代わりに、第1所定温度Tおよび第2所定温度Tを言及する実施形態の場合、第1所定温度T)で分解生成物dp、dp、...dpのうちi番目の分解生成物を吸着する吸着能力である。
受動素子を備えた電気装置に使用された約5Åの平均孔径を有するゼオライトの最適量は、以下のように決定された。
ゼオライト量の下限値を決定するために、絶縁空間区画室内の水分の量は、絶縁空間区画室に含まれたポリマ材料の量をポリマ材料中に含まれた水分の量で乗じてから、1平方メートルあたりに直接絶縁媒体に露出された水分の量1gを足し、さらに30年を亘って装置を長期運転することによって得られた、密封シールを通って拡散する水分の経験値である水分の量1gを足すことによって、算出された。(概ね1立方メートルの)絶縁空間区画室に含まれたポリマ材料が10kgであって、1kg当たりのポリマ材料が2gの水分を含有するので、吸着される水分の総量は、22gである。
0.20のkads,H2Oを有する吸着材に対し、下記式によって決定された吸着材の量の下限値は、110gである。
Figure 0006625053
その上限値は、下記式に従って決定された。
Figure 0006625053
COの量mCO2が約8.8kg(約5バール)であり、ゼオライトのKads,CO2が約0.2であると仮定する場合、ゼオライトの上限値は、4.4kgである。したがって、絶縁空間区画室に導入されるゼオライトの最適量は、110g〜4.4kgである。
本願の全体を通じて、「好ましい」、「特定の」および「特に好ましい」などの用語は、任意の実施形態を指す。

Claims (30)

  1. 電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置であって、 前記電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備え、前記電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、前記絶縁空間は、前記電気部品を囲む絶縁媒体を含み、前記絶縁媒体は、二酸化炭素を含有し、
    前記絶縁空間は、一定量の水分を前記絶縁媒体から減量するまたは除去するための吸着材が配置された少なくとも1つの絶縁空間区画室を含み、
    前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsは、下記式(II)を満たし、
    Figure 0006625053

    式中、
    CO2は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、対応する絶縁空間区画室に存在する二酸化炭素の量であり、
    ads,CO2は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力であり、
    adsは、さらに下記式(I)を満たし、
    Figure 0006625053

    式中、
    H2Oは、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、対応する絶縁空間区画室に存在する水分の量であり、
    ads,H2Oは、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度Tで水分を吸着する吸着能力であり、
    前記所定温度Tは298.15Kであり、
    前記吸着材は分子篩を吸着材として含む、電気装置。
  2. 前記分子篩は、ゼオライトである、請求項1に記載の電気装置。
  3. 前記分子篩は、2Å〜13Åの平均孔径を有する、請求項1または2に記載の電気装置。
  4. 前記分子篩は、2Å〜5Åの平均孔径を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気装置。
  5. 前記絶縁空間は、互いに隔離された少なくとも2つの絶縁空間区画室により形成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気装置。
  6. 前記少なくとも2つの区画室の体積は、互いに少なくとも1.5倍、好ましくは少なくとも7倍、最も好ましくは少なくとも50倍で異なる、請求項5に記載の電気装置。
  7. 前記電気装置は、カルシウム、硫酸カルシウム、特にドライエライト、炭酸カルシウム、水素化カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、硫酸銅(II)、酸化カルシウム、マグネシウム、酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、過塩素酸マグネシウム、ナトリウム、硫酸ナトリウム、アルミニウム、水素化リチウムアルミニウム、酸化アルミニウム、活性アルミナ、モンモリロナイト、五酸化燐、シリカゲル、セルロースフィルタ、およびこれらの混合物からなる群から選択された乾燥剤をさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気装置。
  8. 前記絶縁媒体は、バックグラウンドガス、特に、空気、空気成分、酸素(O)、窒素(N)、窒素酸化物、およびこれらの混合物からなる群から選択されたバックグラウンドガスをさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気装置。
  9. 前記絶縁媒体に含まれた前記バックグラウンドガスは、二酸化炭素と酸素の混合物からなる、請求項8に記載の電気装置。
  10. 二酸化炭素の量と酸素の量との比率は、50:50〜100:1の範囲、好ましくは80:20〜95:5の範囲、より好ましくは85:15〜92:8の範囲、さらにより好ましくは87:13〜90:10未満の範囲に変動し、特にその比率は、約89:11である、請求項9に記載の電気装置。
  11. 前記絶縁媒体は有機フッ素化合物をさらに含み、
    前記有機フッ素化合物は、フルオロエーテル、特にハイドロフルオロモノエーテル、フルオロケトン、特にパーフルオロケトン、フルオロオレフィン、特にハイドロフルオロオレフィン、フルオロニトリル、特にパーフルオロニトリル、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気装置。
  12. 前記絶縁媒体は、少なくとも3つの炭素原子を有するハイドロフルオロモノエーテルを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の電気装置。
  13. 前記絶縁媒体は、4〜12個の炭素原子を有するフルオロケトン、好ましくはちょうど5つの炭素原子またはちょうど6つの炭素原子を有するフルオロケトンまたはそれらの混合物を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の電気装置。
  14. 前記絶縁媒体は、パーフルオロアルキルニトリルを含み、特に、パーフルオロアセトニトリル、パーフルオロプロピオニトリル(CCN)、パーフルオロブチロニトリル(CCN)、パーフルオロイソブチロニトリル(CFCFCN)、パーフルオロ−2−メトキシプロパンニトリル(CFCF(OCF)CN)、およびこれらの混合物からなる群から選択された化合物を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の電気装置。
  15. 各絶縁空間区画室に配置された前記吸着材の量madsは、下記式(I)を満たす、請求項1〜14のいずれか1項に記載の電気装置。
    Figure 0006625053
  16. 前記電気装置は、高電圧装置または中電圧装置である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の電気装置。
  17. 前記電気装置は、高電圧装置、中電圧装置、低電圧装置、直流装置、スイッチ装置、空気絶縁スイッチ装置、空気絶縁スイッチ装置の一部または部品、ガス絶縁金属内包スイッチ装置(GIS)、ガス絶縁金属内包スイッチ装置の一部または部品、空気絶縁送電線、ガス絶縁送電線(GIL)、バスバー、ブッシング、空気絶縁絶縁体、ガス絶縁金属内包絶縁体、ケーブル、ガス絶縁ケーブル、ケーブル継手、電流変成器、電圧変成器、センサ、サージ避雷器、キャパシタ、インダクタ、抵抗器、電流制限器、高電圧スイッチ、接地スイッチ、断路器、負荷開閉スイッチ、回路遮断器、ガス回路遮断器、真空回路遮断器、発電機回路遮断器、中電圧スイッチ、環状主回路ユニット、再閉路器、分割器、低電圧スイッチ、変成器、配電変成器、電力変成器、タップ切換器、変成器ブッシング、回転電機、発電機、電動機、駆動装置、半導体装置、電力半導体装置、電力変換装置、計算機、これらの装置の部品および/または組合わせの一部であるまたはそのものである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の電気装置。
  18. 前記少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、5kg未満、好ましくは1.25kg未満、より好ましくは0.25kg未満、最も好ましくは0.125kg未満の体積固有量の吸着材を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の電気装置。
  19. 電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置であって、 前記電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備え、前記電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、前記絶縁空間は、前記電気部品を囲む絶縁媒体を含み、前記絶縁媒体は、二酸化炭素を含有し、
    前記絶縁空間は、一定量の水分を前記絶縁媒体から減量するまたは除去するための吸着材が配置された少なくとも1つの絶縁空間区画室を含み、
    前記少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、5kg未満の体積固有量の吸着材を含み、
    前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された前記吸着材の量madsは、下記式(I)を満たし、
    Figure 0006625053

    式中、
    H2Oは、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、対応する絶縁空間区画室に存在する水分の量であり、
    ads,H2Oは、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度Tで水分を吸着する吸着能力であり、
    前記所定温度Tは298.15Kであり、
    前記吸着材は分子篩を吸着材として含
    前記分子篩は、ゼオライトである、電気装置。
  20. 前記少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、1.25kg未満、好ましくは0.25kg未満、最も好ましくは0.125kg未満の体積固有量の吸着材を含む、請求項19に記載の電気装置。
  21. 前記電気部品は、非回路遮断器の部品であり、
    前記少なくとも1つの絶縁空間区画室は、1立方メートルの単位体積で、2kg未満、好ましくは0.5kg未満、より好ましくは0.1kg未満、最も好ましくは0.055kg未満の体積固有量の吸着材を含む、請求項19に記載の電気装置。
  22. 前記吸着材の量madsは、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に導入する際に、前記絶縁媒体内のCOの分圧が15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満に変化するように、選択される、請求項19〜21のいずれか1項に記載の電気装置。
  23. 前記吸着材の量madsは、さらに下記式(II)を満たす、
    Figure 0006625053

    式中、
    CO2は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、対応する絶縁空間区画室に存在する二酸化炭素の量であり、
    ads,CO2は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力である、請求項19〜22のいずれか1項に記載の電気装置。
  24. 前記吸着材の量madsは、式(I)により与えられた下限値よりも、式(II)により与えられた上限値に近くなるように選択される、請求項23に記載の電気装置。
  25. 電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置内の水分および他の汚染物を吸着するための吸着材の最適量を決定するための方法であって、
    前記電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備え、前記電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、前記絶縁空間は、前記電気部品を囲む絶縁媒体を含み、前記絶縁媒体は、二酸化炭素を含有し、前記絶縁空間は、少なくとも1つの絶縁空間区画室を含み、
    前記方法は、
    a)前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に前記吸着材を配置する時に、前記絶縁空間区画室に存在する水分の量mH2Oを決定するステップと、
    b)前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に前記吸着材を配置する時に、前記絶縁空間区画室に存在する二酸化炭素の量mCO2を決定するステップと、
    c)式(I)に従って、前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsの下限値を決定するステップと、
    Figure 0006625053

    式中、
    ads,H2Oは、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度Tまたは第1所定温度Tで水分を吸着する吸着能力であり、
    d)式(II)に従って、少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量madsの上限値を決定するステップとを含み、
    Figure 0006625053

    式中、
    ads,CO2は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度Tまたは第所定温度Tで二酸化炭素を吸着する吸着能力であり、
    前記所定温度Tは298.15Kであり、前記第1所定温度T は前記所定温度T より高く、前記第2所定温度T は前記所定温度T より低く、前記吸着材は分子篩を吸着材として含む、方法。
  26. 電気エネルギーの生成、伝送、配給および/または使用を行うための電気装置内の水分および他の汚染物を吸着するための吸着材の最適量を決定するための方法であって、
    前記電気装置は、電気装置内部空間を囲むハウジングを備え、前記電気装置内部空間の少なくとも一部は、電気部品を配置する少なくとも1つの絶縁空間を形成し、前記絶縁空間は、前記電気部品を囲む絶縁媒体を含み、前記絶縁媒体は、二酸化炭素を含有し、前記絶縁空間は、少なくとも1つの絶縁空間区画室を含み、
    前記方法は、
    a)前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に前記吸着材を配置する時に、前記絶縁空間区画室に存在する水分の量m H2O を決定するステップと、
    b)前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に前記吸着材を配置する時に、前記絶縁空間区画室に存在する二酸化炭素の量m CO2 を決定するステップと、
    c)式(I)に従って、前記少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量m ads の下限値を決定するステップと、
    Figure 0006625053

    式中、
    ads,H2O は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度T または第1所定温度T で水分を吸着する吸着能力であり、
    d)式(II)に従って、少なくとも1つの絶縁空間区画室に配置された吸着材の量m ads の上限値を決定するステップとを含み、
    Figure 0006625053

    式中、
    ads,CO2 は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に配置する時に、前記吸着材が所定温度T または第2所定温度T で二酸化炭素を吸着する吸着能力であり、
    前記所定温度T は298.15Kであり、前記第1所定温度T は所定温度T より高くかつ80℃より低く、前記第2所定温度T は所定温度T より低くかつ−40℃より高く、前記吸着材は分子篩を吸着材として含む、方法。
  27. 前記方法は、式(I)により与えられた下限値よりも、式(II)により与えられた上限値に近くなるように、前記吸着材の量madsを選択する方法要素を含む、請求項25または26に記載の方法。
  28. 前記方法は、式(I)により与えられた下限値が前記第1所定温度Tで決定され、式(II)により与えられた上限値が前記第2所定温度Tで決定され、請求項25〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記吸着材の量madsは、前記第1所定温度T が室温に等しくなり、前記第2所定温度Tが室温よりも低くまたは前記電気装置の最小動作温度に等しくなるように選択される、請求項28に記載の方法
  30. 前記吸着材の量は、前記吸着材を前記絶縁空間区画室に導入する際に、前記絶縁媒体内のCOの分圧が15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満、最も好ましくは2%未満に変化するように、選択される、請求項25〜29のいずれか1項に記載の方法。
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