JP6621488B2 - 押しボタン式スイッチ並びに操作盤 - Google Patents

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Description

本発明は、とくに家庭用テレビゲーム機や業務用テレビゲーム機の操作盤に用いて好適な押しボタン式スイッチ並びにこの押しボタン式スイッチを用いた操作盤に関する。
近年、家庭用テレビゲーム機が広く家庭に普及している。これらの家庭用テレビゲーム機は、通常、揺動及び又は回転可能な操作レバーを有する複合操作スイッチ(ジョイスティックレバー)や複数の押しボタン式スイッチやその他のスイッチが取り付けられた操作盤を通じて操作される。このような家庭用テレビゲーム機でゲームを楽しむとき、ユーザーはゲームに夢中になると、つい力が入って、押しボタン式スイッチを乱暴に叩いたり連打したりする場合が多々ある。このような場合、押し込み時に押しボタン部材の先端がケース本体の底板に当って発生する衝撃音や連打音が大きくなり、とくに夜間において耳障りな騒音となって周囲に迷惑を掛けていた。そこで本出願人は、下記特許文献1に記載されたような押しボタン式スイッチ並びにこの押しボタン式スイッチを用いたとくに家庭湯テレビゲーム機の操作盤を提案した。
下記特許文献1に記載されたとくに家庭用テレビゲーム機の押しボタン式スイッチは、操作盤へ取り付けられるところの底板を有する筒状のケース本体と、このケース本体の底板に取り付けられたプッシュスイッチと、この底板の上面側にプッシュスイッチの部分を残して敷設された吸音部材と、プッシュスイッチのスイッチノブを押し下げるためにケース本体に対して上下方向へスライド可能に取り付けられた押しボタン部材とを有している。この押釦部材には、これを下方へ押し込んだ際にその下降幅を規制する当接部が設けられており、押釦部材を押し込んだ際にこの当接部が吸音部材に当接することによって、衝撃音が発生するのを防止できるものである。しかるに、この押釦部材には、これが元位置に復帰する際に、その上動幅を規制する係止部材が設けられており、この係止部材にはケース本体に設けたガイド溝に嵌入された係止爪が設けられていることから、押釦部材の復帰時にこの係止爪がガイド溝の上端部に当たる際に衝撃音が発生するのを防止できていなかった。
特開2014−18534号公報
そこで本発明の目的は、とくに家庭用テレビゲーム機において、吸音部材を省略しても押釦部材の押し込み時に衝撃音が発生するのを防止できた上で、さらに押釦部材の復帰時にも衝撃音が発生しないように成した押しボタン式スイッチ並びにこの押しボタン式スイッチを用いたとくに家庭用テレビゲーム機の操作盤を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る押しボタン式スイッチは、操作盤へ取り付けられる筒状のケース本体と、このケース本体の底板に取り付けられるところの自動復帰式のスイッチノブを有するプッシュスイッチと、このプッシュスイッチのスイッチノブに取り付けられ前記ケース本体に対し上下方向へスライド可能に設けられた押しボタン部材と、を有する押しボタン式スイッチであって、前記押しボタン部材をエラストマ樹脂などの緩衝性と弾力性を有するもので構成すると共に、押し操作部と、この押し操作部の下面側に設けたところの前記スイッチノブを圧入する構成の取付穴を設けた取付筒部と、この取付筒部の外側に位置して設けたところの前記押しボタン部材の下降幅を規制する当接部とで構成したことを特徴とする。
その際に本発明は、前記スイッチノブは、押し下げ方向に垂直なテーパー形状の取付挿入部を有し、この取付挿入部が挿入されるところの前記押しボタン部材の取付筒部に設けた取付穴もテーパー状に形成されていることを特徴とする。
さらに本発明によれば、前記当接部には、その先端部にアール部を設けてあることを特徴とする。
さらに本発明によれば、前記当接部には、そのスライド方向に逃がし溝が設けられていることを特徴とする。
さらに本発明によれば、前記当接部には、ナシ地加工を施してあることを特徴とする。
さらに本発明によれば、前記エラストマ樹脂は、ウレタン樹脂であることを特徴とする。
そして本発明は、上記した各発明に係る押しボタン式スイッチを取り付けた操作盤であることを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で押しボタン部材が押し下げられた際と押し下げが解除されて押しボタン部材が元位置に復帰した際との両方で発生する衝撃音を抑制防止できるボタン式スイッチ並びにこのボタン式スイッチを用いたとくにテレビゲーム機の操作盤を提供することができる。
本発明に係る押しボタン式スイッチを用いたとくに家庭用テレビゲーム機の操作盤の外観図である。 図1に示した押しボタン式スイッチの操作盤に対する取付状態の説明図である。 図1に示した押しボタン式スイッチの斜視図である。 図1に示した押しボタン式スイッチの縦断面図であり、(a)は図3のA−A戦断面図、(b)は図3のB−B戦断面図である。 図1に示した押しボタン式スイッチを斜め下方から見た分解斜視図である。 図1に示した押しボタン部材の構造の説明図であり、(a)は押釦部材を押圧した状態の縦断面、(b)は取付ケースの平面図である。 図1に示した押しボタン式スイッチの押しボタン部材を示し、(a)はその底面図、(b)は(a)のC−C戦断面図、(c)は(a)のD−D線断面図である。 図1に示した押しボタン式スイッチを斜め上方から見た分解斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を、添付した図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明では、家庭用テレビゲーム機の操作盤へ取り付けられる押しボタン式スイッチと、この押しボタン式スイッチを用いたとくに家庭用テレビゲーム機の操作盤について説明するが、本発明に係る押しボタン式スイッチと操作盤はこのものに限定されず、業務用のテレビゲーム機、その他のゲーム機をはじめとするところの、押しボタン式スイッチを用い、これを操作する際に発生する操作音の発生を抑制防止することが要請される他の機器の押しボタン式スイッチやこの押しボタン式スイッチを用いた操作盤に適用される。
(操作盤)
図1は家庭用テレビゲーム機に用いられる操作盤の外観図である。図1に示すように、この操作盤1は、USBコネクタ7を有し、不図示のゲーム機本体、又はゲームソフトをインストールしたコンピュータのUSB端子に接続して使用される。パソコンやテレビゲーム機を用いてゲームを楽しむゲーム者は、操作盤1の上面に配置された複合操作スイッチ2や押しボタン式スイッチ3、3・・を操作することにより、テレビ受像機又はディスプレイに映し出されたゲームの画像を操作してゲームを実行する。
操作盤1は、ほぼ全体が硬質の合成樹脂製であって、上部側解放の下部ケース体1aと、下部ケース体1aに上から被せられて固着される下部側解放の上部ケース体1bと、を有し、上部ケース体1bの上面に、揺動及び又は回転可能な操作レバー2aを有する複合操作スイッチ2と共に、押しボタン式スイッチ3が複数設けられている。上部ケース体1bの上面を区画して、操作パネルとしての装甲板1cが設けられている。装甲板1cには、揺動及び又は回転可能な操作レバー2aを有する複合操作スイッチ2と共に、押しボタン式スイッチ3、3・・・が複数取付けられている。装甲板1cには、その他の操作スイッチ4、5、6も共に取り付けられている。
(押しボタン式スイッチ)
図2は上記した押しボタン式スイッチ3の装甲板1cに対する取付状態の説明図である。図3は押しボタン式スイッチ3の斜視図である。図4は押しボタン式スイッチ3のOFF状態での縦断面図であり、(a)は図3のA−A線断面図、(b)は図3のB−B線断面図である。図5は押しボタン式スイッチ3を斜め下側から見た分解斜視図である。図6は押しボタン部材の構造の説明図であり、(a)は押ボタン部材を押圧してONさせた状態の縦断面、(b)は取付ケースの平面図である。図7は押しボタン式スイッチの押しボタン部材の構造の説明図であって、(a)はその底面図、(b)は(a)の取付穴の長辺に沿った方向のC−C線断面図、(c)は(a)の補強リブに沿った方向のD−D線断面図である。図8は押しボタン式スイッチ3を斜め上側から見た分解斜視図である。
図2〜図6に示すように、押しボタン式スイッチ3は、底板13を有する筒状のケース本体10と、このケース本体10の底板13に取付けられたプッシュスイッチ20と、このプッシュスイッチ20のスイッチノブ21を押し下げるための押しボタン部材30と、を有する。そして、押しボタン部材30は、エラストマ樹脂で成形され、スイッチノブ21を取付穴33bへ圧入することで保持する取付筒部33と、同じくエラストマ樹脂で成形され、押しボタン部材30が押し下げられた際に底板13に当接してスイッチノブ21の押し下げ位置を位置決める複数に分割された当接部32、32・・と、を有する。このケース本体10は、筒状の胴部11の上部にフランジ部12、下部に底板13を配置して一体に樹脂成型され、装甲板1cに設けた取付孔1eに挿入して固定されている。
図4の(a)と(b)に示すように、ケース本体10は、その両側部に一対の取付片14,14が弾性的に揺動可能に設けられ、取付片14,14の自由端側に階段状の係止部15,15が形成されると共に、そのフランジ部12の下端面と係止部15,15の上端面との間に装甲板1cの肉厚分の間隙が設けられている。取付片14,14は、胴部11の側部に180度間隔で対向位置に設けた矩形状の貫通孔16,16の下端部側に接続させて上部側が片持ち梁状にかつ揺動可能に分離されており、この矩形状の貫通孔16,16の両内側と取付片14,14の両側面と間には取付片14,14の揺動を容易にする間隙16a、16a及び内側の貫通孔16bが設けられている。また、取付片14,14の内側は、胴部11の内側へ突出しないように形成されている。
図2に示すように、取付孔1eに上側から挿入されたケース本体10は、係止部15,15が内側へ逃げることによって取付孔1eに挿入されて行き、装甲板1cの上面側がフランジ部12に当接した際に、係止部15,15が自動的に戻ることによって、当該係止部15,15の上端面とフランジ部12の下端面との間で装甲板1cを挟むことにより、取付孔1eに対し上方へも下方へも抜け出ないように固定されている。
図4の(a)と(b)に示すように、押しボタン式スイッチ3は、非操作時のOFF状態では、プッシュスイッチ20のスイッチノブ21に与えられている付勢力により押しボタン部材30の押し操作部31がケース本体10のフランジ部12から上方へ突出している。一方、図6の(a)に示すように、押しボタン式スイッチ3は、押し操作されたON状態では、押し操作部31の上面が概ねフランジ部12の高さまで押し込まれている。
図4の(a)、(b)と図6の(a)に示すように、プッシュスイッチ20は、自動復帰式のスイッチノブを有する公知構成のものであるので、その内部構成は図示を省略するが、とくにその構成に限定はない。この公知構成のプッシュスイッチ20は、スイッチケース22に対して上下方向へスライド可能であって、図示してない弾性を有する接点片によって上方へ付勢されたスイッチノブ21を有する。押しボタン部材30は、後述するように、このスイッチノブ21に装着され、スイッチノブ21を介してプッシュスイッチ20をON、OFFさせる。押しボタン部材30をスイッチノブ21に作用している付勢力に抗して当該スイッチノブ21ごと押し込むと電源がON或はOFFされ、押しボタン部材30に対する押圧力を解くと,スイッチノブ21に作用している接点片の付勢力により、当該押しボタン部材30は元位置に戻り、電源がOFF或はONされる構成である。
図5と図7に示すように、押しボタン部材30は、緩衝性と弾力性に優れたた例えばウレタンゴムのようなエラストマ樹脂を用いて一体に成形されたもので、ケース本体10より上方へ突出した押し操作部31と、この押し操作部31の下面側中央から下方へ垂下させた取付筒部33と、この取付筒部33の外側に当該取付筒部33を囲んで垂設されたところの押しボタン部材30そのものの降下幅を規制する当接部32、32・・を上下方向へスライド可能に挿入させている。さらに、取付筒部33には、とくに図4〜図6に示したように、テーパー状の取付穴33bが形成され、この取付穴33bにスイッチノブ21の取付挿入部21aが圧入される構成である。当接部32,32・・はその先端側から押し操作部31に向けて所定間隔32d、32d・・を空けて90度間隔で4等分に分割されている。この当接部32,32・・が所定間隔32d、32d・・を空けて複数(実施例では4分割)に分割されているのは、当接部のスライド動作を円滑にすることと、押し操作部31を押し込んだ際にケース本体10に設けた窓部11a、11aと相俟って圧縮される空気が外部へ逃げ易くする効果を期待しているものである。しかしながら当接部はこれを分割しなくともよい場合もある。さらに、各当接部32,32・・の外側には、上下方向(スライド方向)に逃がし溝32c、32c・・が設けられ、押しボタン部材30のケース本体10内部でのスライド動作の円滑化を図ってもいる。
プッシュスイッチ20のスイッチノブ21の円柱部21bには上端に至るほど幅狭になるテーパーが付けられた平断面矩形状を呈した取付挿入部21aが設けられており、この取付挿入部は21aは、押しボタン部材30の中央に形成された柱状(直方体状)の取付筒部33のテーパ状の取付穴33bに圧入されている。この取付挿入部21aの平断面矩形状を呈したものは、この形に限定されるものではなく、その他の様々な形状のものとすることができる。取付筒部33は、段差部当接面33aがスイッチノブ21の段差部21cに突き当たるまでスイッチノブ21の取付挿入部21aに挿入されているので、図4の(a)、(b)に示す押しボタン部材30のOFF状態の高さ位置が位置決められると共に、取付穴33bによるスイッチノブ21の取付挿入部21aに対する圧入状態を一定とすることができるものである。取付筒部33の取付穴33bは、スイッチノブ21の取付挿入部21aを、素材のエラストマ樹脂の弾力に抗して圧入されているので、上述した特許文献1の従来技術のもののように、係止爪を設けた係止片を押しボタン部材30に設けなくとも、使用中に上方へ抜け出てしまう心配はない。
次に、押しボタン部材30の取付筒部33の取付穴33bへプッシュスイッチ20のスイッチノブ21の取付挿入部21aを挿入させる際には、スイッチノブ21の取付挿入部21aに対し取付筒部33を垂直方向からあてがい、押しボタン部材30を下方へ押圧する。すると、スイッチノブ21はその付勢力に抗して下降して停止するので、さらに力を込めて押しボタン部材30を押圧することにより、取付筒部33の先端が段差部21cに当接する。ここまで取付挿入部21aを取付穴33bに挿入することによって押しボタン部材30が停止する。この状態によって、スイッチノブ21の取付挿入部21aは、取付筒部33の取付穴33bへしっかりと圧入固定される。その後、押しボタン部材30に対する押圧力を解くと、押しボタン部材30はスイッチノブ21に作用している付勢力によって押し戻され、使用待機状態で取り付けられることになる。
尚、後述するが、本発明に係る押しボタン式スイッチ3の組立が完了した後においては、押しボタン部材30を押し込むと、その当接部32,32・・の先端部32a、32a・・が、ケース本体10の底板13に設けた段差部13b、13b・・に当たることから、スイッチノブ21の下降幅が規制され、スイッチノブ21は、取付筒部33へ取付挿入部21aを装着させる際ほどにはその最下端まで押し込まれることはない構成である。尚、この各段差部13b、13b・・は必須ではない。底板13と面一であっても良い。
(プッシュスイッチ)
上述したように、プッシュスイッチ20は公知構成のものであり、その内部構造の図示は省略してあるが、図6と図8に示すように、このプッシュスイッチ20は、上方から底板13の開口部13aに挿入して、スイッチケース22の左右一対の係合部22a,22aを開口部13aの棚部13cに係合させることによりケース本体10に取り付けられている。尚、指示記号22b、22b・・のものは、プッシュスイッチ20のスイッチケース22をケース本体10の底板13に設けた開口部13aの棚部13cへ係止させるための係止突片である。さらに、プッシュスイッチ20は、従来公知のマイクロスイッチやリードスイッチに置き換えても良い。
また、押しボタン部材30の材料をエラストマに変更して、押しボタン部材30の当接部32,32・・がケース本体10の底板13に設けた段差部13b、13b・・へ当って発生する衝撃音や連打音を抑制した。そして、エラストマで形成された押しボタン部材30の表面の所定領域を微細な凹凸で覆った。
(押しボタン部材)
図7は押しボタン部材30の構造の説明図である。図5と図8は押しボタン式スイッチ3の分解状態の斜視図である。図7中、(a)は底面図、(b)は取付穴の長辺に沿った方向のC−C線断面図である。(c)は補強リブに沿った方向のD−D線断面図である。
図4の(a),(b)に示すように、取付筒部33は、スイッチノブ21の円柱部21bと取付挿入部21aの間に設けられた段差部21cに当接して押しボタン部材30の非操作時の戻り位置を位置決める段差部当接面33aを有する。取付筒部33は、スイッチノブ21が挿入されて締り嵌めにより保持されるテーパ状を呈した取付穴33bを有して柱状に形成されている。スイッチノブ21は、押し下げ方向に垂直な断面が長方形である。とくに図7に示すように、取付穴33bは、押し下げ方向に垂直な断面が長方形であって、長方形断面の短辺と長辺との両方にテーパーが形成されている。押しボタン式スイッチ3は、プッシュスイッチ20により押しボタン部材30の上限位置を規制しているので、押しボタン部材30に上限位置を規制する係止部材を設けてケース本体10に係合させる必要が無い。このため、押しボタン式スイッチ3の復帰時に係止部材がケース本体10に衝突する衝撃音を解消できる。
図7に示すように、押しボタン部材30は、押し操作部31と、押し操作部31の外周面から下方へ放射状に配置された複数の当接部32、32・・と、押し操作部31の中央に配置された取付筒部33とがエラストマー樹脂で一体に成型されている。押しボタン部材30は、押し操作部31と4本の当接部32、32・・と取付筒部33と補強リブ34、34・・とを、ウレタン樹脂を用いて一体に射出成型している。実施例において選択されたエラストマー樹脂は、ウレタン樹脂である。しかし、柔らかいエラストマー樹脂を用いると従来の硬質樹脂のものに比較して押しボタン部材30が柔らかくなって、従来のような押し操作感が得られなくなる。このため、ウレタン樹脂は、硬めの材料(ビッカース硬度90度)を選択した。そして、従来の硬質樹脂のものよりも厚い補強リブ34により押し操作部31と取付筒部33と当接部32とを一体に連結することにより、押し操作部31のドーム形状を内側から支持している。これにより、押しボタン部材30の剛性を高めると共に、当接部32を内側から倒れ止めしている。
しかし、硬いエラストマー樹脂を用いた場合、当初の目的である衝撃の吸収や衝突音の抑制が不十分になる。そこで、押しボタン部材30の形状を変更して、硬いエラストマであっても、当接部32が十分に衝撃を吸収できるようにした。具体的には、図7の(b)に示すように、当接部32、32・・は、底板13に向かって断面積が次第に小さくなっている。このため、硬いエラストマを用いた場合でも、当接部32、32・・の先端部32a、32a・・の圧縮応力が高まって、圧縮変形が容易になっている。これにより、押しボタン部材30が押し操作されて当接部32,32‥の先端部32a、32a・・がケース本体10の底板13に設けた段差部13b、13b・・に衝突した際の衝撃が緩和されて、衝突音が抑制される。
当接部32,32・・は、円周方向の幅を、硬質樹脂を用いた従来のものよりも狭く、45度/90度以下(約30度)としている。また、図7の(a)に示すように、当接部32、32・・の先端部32a、32a・・にアール部32b、32b・・を設けて当接部32、32・・が底板13に設けた段差部13b、13b・・に対して斜めに衝突しても、図6の(b)と図8に示す各段差部13b、13b・・の中央で各当接部32、32・・の中心が再現性高く接触するようにした。さらに、図示を省略しているが、厚み方向にもアール部を形成して、筋状の高まりの尾根部分で底板13の段差部13b、13b・・に接触させることにより、圧力の高まりに伴って接触面積が増えるようにしている。このため、エラストマー樹脂で形成された当接部32、32・・の弾性的な圧縮変形がさらに容易となり、各先端部32a、32a・・が底板13の段差部13b、13b・・に衝突した際の衝撃が効果的に抑制されている。
押しボタン式スイッチ3では、上述したように、エラストマー樹脂の取付筒部33がスイッチノブ21の取付挿入部21aを圧入により保持するので、上記従来技術のような係止部材を設けていない押しボタン部材30の抜け落ちを回避できる。そして、取付筒部33には、スイッチノブ21の取付挿入部21aの長方形断面を保持するために、図7の(b)、(c)に示すように、長方形断面の短辺33dと長辺33cの両方にテーパー形状を設けた取付穴33bが形成されている。このため、取付筒部33に対するスイッチノブ21の取付挿入部21aの挿入を容易にすると共に、スイッチノブ21の取付挿入部21aを取付穴33bの長辺33cの伸縮量により効率的に締め付けることができる。
(シボ加工)
ところで、詳しく図示はしてないが、押しボタン部材30は、各当接部32、32・・の先端部32a、32a・・と各当接部32、32・・の外周面との両方の表面が微細な凹凸に覆われている。押しボタン部材30は、当接部32、32・・は、射出成型の型の表面にサンドブラストによる微細な凹凸を形成することによりシボ加工(ナシ地加工)されている。詳細には、押し操作部31の上面31a及びアール面31bは、光沢面とする一方、円柱部31c、当接部32の全体、取付筒部33の表面がシボ加工による微細な凹凸で覆われている。概ね一点鎖線で示す領域E1の表面全体に対してシボ加工を施している。シボ加工は、押しボタン部材30とケース本体10との接触状態を安定させて押しボタン部材30の動作をスムーズにする効果があるが、押しボタン式スイッチ3の操作音を軽減する効果もある。
すなわち、当接部32の先端部32aの表面が微細な凹凸に覆われている場合、図6(a)に示すように、押しボタン部材30が押し操作されてケース本体10の底板13の段差部13bに衝突した際の衝撃が緩和されて衝突音(特に高周波領域)が抑制される。また、スライドに伴ってケース本体10に接触する側面が凹凸に覆われている場合、摩擦抵抗が増えて、押しボタン部材30の押し操作が解除されて元の位置へ復帰する際の速度が減衰されるため、復帰に伴う衝突音が抑制される。当接部32の全体がシボ加工されていることにより、当接部32における振動伝達の減衰効果が高められている。押し操作部31の円柱部31c及び当接部32の外周面がシボ加工されていることにより、押しボタン部材30がケース本体10内をスライド移動する際の摩擦抵抗が大きくなり、押しボタン部材30のスライド移動端で発生する衝撃が緩和されている。
また、図5と図7に示すように、取付筒部33は、スイッチノブ21の取付挿入部21aを圧入により保持する取付穴33bを有し、取付穴33bの内面もシボ加工によるマットな表面となっている。これは、スイッチノブ21の取付挿入部21aを圧入した際の摩擦力を高めるためである。
(発明の効果)
実施例では、押しボタン式スイッチ3の操作時の騒音レベルを下げると共に、従来技術の吸音部材を削減して、コストダウンを実現可能な押しボタン式スイッチ3、及び操作盤1を提供することができる。具体的には、とくに図8に示すように、押しボタン部材30の下端部とケース本体10の底板13との間に平面ドーナッツ円盤形状を呈したスポンジ製の吸音部材が設置されていない。また、押しボタン部材30において、ゴム弾性を有して安価なウレタン樹脂を用いるため、騒音レベルを下げると共に押しボタン部材30の製造コストを削減できる。
実施例では、押しボタン部材30は、その外周の互いに対向する位置に、ケース本体10の胴部11の窓部(ガイド溝)11aに係止して非操作時のOFF状態の押しボタン部材30の高さ位置を規制する上記した従来技術のような係止爪を有する係止部材が設けられていない。このため、係止部材に配慮することなく、防音効果の高い位置に防音効果の高まる形態で当接部32を配置することができる。
実施例では、押しボタン部材30を手指で押した際に、押しボタン部材30が底板13に設けた段差部13b、13b・・に衝突して発生する衝撃音は、エラストマで形成された当接部32、32・・で吸収/減衰されるため、押しボタン式スイッチ3の操作音を抑制することができる。
実施例では、押しボタン部材30のエラストマで形成された当接部32、32・・の先端部32a、32a・・をシボ加工しているため、当接部32,32・・の先端部32a、32a・・とケース本体10の底板13に設けた段差部13b、13b・・との衝突時の衝撃音の防止効果を高めることができる。
したがって、本発明に係る操作盤1は、押しボタン式スイッチ3、3・・の操作音が抑制されているため、とくに夜間などの寝静まったときにテレビゲームを行って操作盤1を手荒に操作しても、同室あるいは隣室の人の安眠を妨げる心配のないものであり、その際に発生するトラブルを未然に防止することもできるものである。
(その他の実施の形態)
本発明の押しボタン式スイッチ、押しボタン、及び操作盤は、上述した実施例で説明した具体的な構成及び用途には限定されない。また、上述した実施例の構成の一部又は全部を等価な構成に置き換えた別の形態でも実施可能である。実施例では、本発明を家庭用のテレビゲーム機の操作盤1において実施した実施例を説明したが、実施例1の操作盤1は、業務用のテレビゲーム機の操作盤、ゲームソフトをインストールしたパソコン、その他のゲーム機、その他の各種装置の操作盤としてもそのまま実施可能である。これらの実施形態では、操作盤の形状や構造は、実施例のものとは異なるものとすることが可能であり、そこに用いられる押しボタン式スイッチの数や取付位置にも変更を加えることが可能である。
実施例では、射出成型の型の表面をサンドブラストすることで押しボタン部材30の一部分にシボ加工(ナシ地加工)を施した。しかし、シボ加工による微細な凹凸で覆われた被加工面は、全体を光沢面にして射出成型された中間製品の表面をガラスビーズやクルミ殻粉でブラスト処理しても得ることができる。シボ加工によるエラストマ表面への転写パターンは、実施例1の粒子状以外にも、筋状、格子状、鱗状等、種々の形態を利用できる。
本発明は以上のように構成したので、とくにゲームソフトをインストールした家庭用テレビゲーム機の外付け操作盤、業務用テレビゲーム機やその他のゲーム機、その他の押しボタン式スイッチを用い、これを操作する際に発生する操作音の発生防止を必要とする各種装置の操作盤、操作部、操作パネル等において好適に用いられるものである。
1 操作盤
2 複合操作スイッチ
2a 操作レバー
3 押しボタン式スイッチ
10 ケース本体
11 胴部
11a 窓部
12 フランジ部
13 底板
13a 開口部
13b 段差部
13c 棚部
14 取付片
15 係止部
16 貫通孔
20 プッシュスイッチ
21 スイッチノブ
21a 取付挿入部
21b 円柱部
21c 段差部
22 スイッチケース
22a 係合部
22b 係止突片
25,26 端子
30 押しボタン部材
31 押し操作部
32 当接部
32a 先端部
32b アール部
32c 逃がし溝
33 取付筒部
33a 段差部当接面
33b 取付穴
33c 長辺
33d 短辺

Claims (7)

  1. 操作盤へ取り付けられる筒状のケース本体と、
    このケース本体の底板に取り付けられるところの自動復帰式のスイッチノブを有するプッシュスイッチと、
    このプッシュスイッチのスイッチノブに取り付けられ前記ケース本体に対し上下方向へスライド可能に設けられた押しボタン部材と、を有する押しボタン式スイッチであって、
    前記押しボタン部材をエラストマ樹脂などの緩衝性と弾力性を有するもので構成すると共に、押し操作部と、この押し操作部の下面側に設けたところの前記スイッチノブを圧入する構成の取付穴を設けた取付筒部と、この取付筒部の外側に位置して設けたところの前記押しボタン部材の下降幅を規制する当接部とで構成したことを特徴とする、押しボタン式スイッチ。
  2. 前記スイッチノブは、押し下げ方向に垂直なテーパー形状の取付挿入部を有し、
    この取付挿入部が挿入されるところの前記押しボタン部材の取付筒部に設けた取付穴もテーパー状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン式スイッチ。
  3. 前記当接部には、その先端部にアール部を設けてあることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン式スイッチ。
  4. 前記当接部には、そのスライド方向に逃がし溝が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン式スイッチ。
  5. 前記当接部には、ナシ地加工を施してあることを特徴とする、請求項1に記載の押しボタン式スイッチ。
  6. 前記エラストマ樹脂は、ウレタン樹脂であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の押しボタン式スイッチ。
  7. 上記請求項1〜6のいずれか1項に記載の押しボタン式スイッチを取り付けたことを特徴とする、操作盤。
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