JP6618187B2 - 体腔アクセス器具 - Google Patents

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Description

本発明は、体腔内にアクセスして処置を行うときに開創部に装着される処置具導入用の体腔アクセス器具に関する。
従来から開創部を開いた状態にするための開創器と、該開創器に取り付けられ体腔内の気密性を維持する閉塞部とを備えた体腔アクセス器具が用いられている。
この種の体腔アクセス器具として、開創部の体腔側に配置される内側環状部材と、該開創部の体外側に配置される外側環状部材と、該内側環状部材が一方の開口部に固定され、該外側環状部材が他方の開口部に固定された可撓性で筒状の開創部材とを有する開創器と、前記開創部に装着された前記開創器に挿入され、処置具の体腔内への導入路を構成する漏斗状の処置具導入部と、前記処置具が気密を保持した状態で通される挿通部を有し、前記外側環状部材に取り付けられて前記開創器を気密に閉塞する閉塞部とを備えた体腔アクセス器具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、この体腔アクセス器具は、一端が前記内側環状部材に固定され、他端が前記開創部の体腔側に配置された前記内側環状部材を体外に引き出すために把持される把持部材に固定された紐状部材を備えている。
この把持部材は、環状部材であり、漏斗状の前記処置具導入部が挿入された状態で、開創器との間に挟まれて固定される。
この結果、開創器を開創部から取り外す際に、前記把持部材を開創部から離れる方向に引っ張ることで、紐状部材を介して体腔内の内側環状部材を開創部材とともに体外に引き出すことができる。
国際公開第2015/146484号
しかしながら、前記体腔アクセス器具の紐状部材は、開創部に開創器を装着する際に、前記把持部材が邪魔にならないように紐が長めに設計されている。そのため、開創部に前記体腔アクセス器具を取り付けて前記処置具を挿入して手技をするときに、体腔内において弛んだ紐状部材の紐が該処置具に干渉するという不都合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、処置具に干渉することのない紐状部材を備える体腔アクセス器具を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明の体腔アクセス器具は、開創部の体腔側に配置される内側環状部材と、該開創部の体外側に配置される外側環状部材と、該内側環状部材が一方の開口部に固定され、該外側環状部材が他方の開口部に固定された可撓性で筒状の開創部材とを有する開創器と、前記開創部の体腔側に配置された該内側環状部材を体外に引き出すために前記内側環状部材に一端が固定された紐状部材と、可撓性で処置具が気密を保持した状態で通される第1挿通部及び前記紐状部材が気密を保持した状態で通される第2挿通部を有し、前記外側環状部材に取り付けられて前記開創器を気密に閉塞する閉塞部とを備える体腔アクセス器具において、前記紐状部材の他端側には、体外側で前記第2挿通部を閉塞して係止される保持部材が取り付けられ、該保持部材は、気密を保持した状態で該紐状部材を摺動可能に挿通する孔部を有することを特徴とする。
本発明において、体腔アクセス器具は、外側環状部材を開創部の体外側に配置しつつ内側環状部材を開創部の体腔側に配置し、さらに、該外側環状部材に閉塞部を取り付けることで、開創部に設置される。
逆に、開創部から体腔アクセス器具を取り外す際には、閉塞部を外側環状部材から取り外した後に、紐状部材を開創部から離れる方向に移動させると、該紐状部材の一端は内側環状部材に固定されているため、体腔内の内側環状部材が開創部材とともに体外に引き出される。
この体腔アクセス器具を用いて手技をするときは、閉塞部の第1挿通部から処置具を体腔内に導入し、体腔内の気密性を維持しつつ処置が行われる。
その際、紐状部材の体外側には保持部材が取り付けられ、保持部材は第2挿通部を閉塞しつつ係止されるので、体腔内の気密性が維持される。また、保持部材には紐状部材を摺動可能な孔部が設けられているので、保持部材が第2挿通部を閉塞した状態で、紐状部材を開創部から離れる方向に引っ張ることで、気密性を保持しつつ体腔内で弛んでいる紐状部材を体外側に引き出すことができる。
したがって、本発明の体腔アクセス器具によれば、処置具を挿入して手技をするときに、紐状部材が処置具に干渉することを低減できる。
また、本発明の体腔アクセス器具において、前記保持部材は、該第2挿通部を閉塞可能な栓部と、該栓部より体外側において該第2挿通部の軸線方向と交わる方向に屈曲可能な屈曲部と、該屈曲部が屈曲したときに前記閉塞部の体外側の表面に係止される係止部とを有することが好ましい。
これによれば、簡易な構成によって、保持部材は挿通するときの形状から係止するときの形状に変形させることができる。
また、本発明の体腔アクセス器具は、該開創部に装着された前記開創器に挿入され、処置具の体腔内への導入路を構成する処置具導入部を有し、該処置具導入部は、前記開創部材に沿って延在される筒状部と、該筒状部の体外側の端部から外周方向に向かって張り出して、体表面または前記外側環状部材と前記閉塞部とに挟持される拡径部とを有し、前記筒状部の内壁には、軸線方向に沿って前記紐状部材を通過又は収納可能なスリットが形成されていることが好ましい。
これによれば、処置具導入部を設けることで、開創器を通して処置具を体腔内に導入する際の保護ライニング及び導入路とすることができる。また、開創器に処置具導入部を取り付ける際には、紐状部材は筒状部の内側を通した後、筒状部材に形成されたスリットに収納、又は、スリットを介して内壁側から外壁側に移動させることができるため、処置具を挿入して手技をするときに、紐状部材が処置具に干渉することを低減できる。
本発明の一実施形態に係る体腔アクセス器具についての患者の開創部に装着された状態での斜視断面図。 図1の体腔アクセス器具の処置具導入部であって、図2Aは側面側から見た斜視図、図2Bは底面側から見た斜視図。 図1の体腔アクセス器具の保持部材であって、図3Aは挿通状態の側面図、図3Bは図3AのB−B線断面図、図3Cは係止状態の正面図。 図4Aは、開創部に開創器及び処置具導入部が装着されたときの様子を示す断面図、図4Bは、図4Aの状態から、紐状部材がスリットを通過したときの様子を示す断面図
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に示すように、第1実施形態に係る体腔アクセス器具1は、患者の体壁2に設けられて体腔3内に通じる開創部4を開いた状態に維持するための開創器5と、開創器5に挿入される処置具導入部6と、開創器5を体外側において閉塞するための閉塞部7と、開創器5を開創部4から取り外すときに操作される紐状部材8と、紐状部材8の体外側に固定された保持部材9とを備える。
開創器5は、開創部4の体腔3側に配置される内側環状部材51と、開創部4の体外側に配置される外側環状部材52と、一方の開口部に内側環状部材51が固定され、他方の開口部に外側環状部材52が固定された可撓性の開創部材53とを有する。紐状部材8は、内側環状部材51に固定され、開創部4の体腔側に配置された内側環状部材51を体外に引き出すために牽引される。
外側環状部材52及び内側環状部材51は、いずれも所定の外力により弾性変形自在となっており、自由状態では円形となり、内側環状部材51は外側環状部材52よりも小さい直径を有する。
開創部材53は、例えば、ポリウレタンからなる弾性を有する薄膜で形成される。開創器5が開創部4に装着されていない状態では、開創部材53は、筒状の形態を有し、外側環状部材52及び内側環状部材51の外径よりも小さい直径を有する。
外側環状部材52は、例えば、シリコーンゴムで構成され、ほぼ長方形の断面形状を有する。内側環状部材51は、例えば、シリコーンゴムで構成され、ほぼ円形の断面形状を有する。開創器5は、内側環状部材51が開創部4の体腔側に配置され、外側環状部材52が開創部4の体外側に配置された状態で、外側環状部材52を巻取り軸として開創部材53の体外側の一部を巻き取ることにより、開創部材53の実質的な長さを体壁2の厚さに対応させながら、開創部4に装着することができる。
閉塞部7は、円盤状の天蓋部材71と、天蓋部材71を外側環状部材52に気密に装着するための装着リング72とを備える。天蓋部材71の表面及び裏面には、第1膜部材73及び第2膜部材74とが積層されている。
天蓋部材71は、可撓性を有する軟質樹脂で構成され、外側環状部材52の内径と同程度の直径を有する2枚のシート部材(ゲルシート)75a及び75bを積層して形成される。天蓋部材71は、3枚以上のシート部材で構成されてもよい。軟質樹脂としては、例えば、シリコーンゴム、ポリウレタン、又はポリエチレンを用いることができる。
シート部材75a及び75bは、円柱状の処置具を体腔3内に導入するために厚さ方向に貫通したスリット部76を複数箇所に備える。シート部材75aの各スリット部76は、シート部材75bの対応するスリット部76と十字をなして直交する。
第1膜部材73及び第2膜部材74は、伸縮性を有するとともにシート部材75a及び75bを構成する軟質樹脂に対して滑り性を有する別の軟質樹脂からなり、天蓋部材71の直径よりも大きい直径を有する。該別の軟質樹脂としては、例えば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、又はポリエチレンを用いることができる。第1膜部材73及び第2膜部材74は、その間で天蓋部材71を挟持するように、その端部が互いに接着される。
第1膜部材73は、シート部材75aの各スリット部76の中心位置と重なる位置に、各スリット部76に通される処置具を通過させるための円孔77を備える。円孔77は、処置具の直径の40〜90%の範囲の直径を有する。
第2膜部材74は、シート部材75bの各スリット部76に対応する位置に、各スリット部76に通される処置具を通過させるためのスリット部78を備える。スリット部78は、シート部材75bの対応するスリット部76と直交し、スリット部76と同程度の長さを有する。
第1膜部材73の円孔77、シート部材75a及び75bのスリット部76、及び第2膜部材74のスリット部78により、気密性を維持しつつ処置具が通される挿通部79が構成される。
装着リング72は、例えば、天然ゴムやポリウレタンで構成され、断面が略U字形状であって、開創器5の外側環状部材52に装着可能である。装着リング72は、外側環状部材52に装着されたときに外側環状部材52の体外側に天蓋部材71が位置するように、第1膜部材73及び第2膜部材74の端部が接着される。
処置具導入部6は、開創部4に装着された開創器5に挿入され、開創部材53を保護しつつ、処置具の体腔内への導入路を構成する。処置具導入部6は、漏斗状の形状を有し、漏斗の出口側に当たる筒状部61と、筒状部61の入り口側に隣接した円錐部62と、円錐部62の体外側に隣接する環状壁部63とを備える。なお、円錐部62及び環状壁部63が、本発明の拡径部に相当する。
図2A及び図2Bに示すように、筒状部61には、内外を貫通するスリット64が軸線方向に沿って形成されている。円錐部62には、表裏を貫通してスリット64に連設された円孔65が形成されている。スリット64及び円孔65は、周方向に120度ずつ等間隔に離れて3つ設けられている。なお、本実施形態のスリット64及び円孔65が、本発明のスリットに相当する。
図1に示すように、処置具導入部6は、開創部4に装着された開創器5及びこれを閉塞する閉塞部7が形成する空間内にほぼ収まる形状及び寸法を有する。したがって、環状壁部63は、開創器5の外側環状部材52よりやや小さい径及びやや短い軸方向長さを有する。
筒状部61は、外径が開創器5で開かれた開創部4の径よりやや小さく、内径が導入される処置具の外径よりも大きく形成されている。例えば、直径が5mm程度の処置具を3本まとめて通すことができる内径を有する。筒状部61の長さは、体壁2の厚さと同程度である。処置具導入部6を構成する素材としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の弾性素材が用いられる。
紐状部材8は、開創器5の内側環状部材51に一端が固定され、他端は、保持部材9に固定される。
保持部材9は、閉塞部7の挿通部79に挿入され、挿通部79を閉塞する。保持部材9を構成する素材としては、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等の弾性素材が用いられる。保持部材9は、図1並びに図3A乃至図3Cに示すように、紐状部材8が接続される円柱部91と、円柱部91の端部から屈曲部92を介して2つの係止部93とを備える。
保持部材9のうち該円柱部91が、栓として閉塞部7の挿通部79を閉塞する(円柱部91が本発明の栓部に相当)。円柱部91には、図3Bに示すように、先端(図3の下端)から基端まで(図3の上端)まで、軸方向に沿って紐状部材8を通す紐用孔部94が2つ設けられている。紐用孔部94は、紐状部材8の径よりやや大きい内径を有するので、気密性を維持しつつ紐状部材8を摺動できる。また、円柱部91の外周には、滑り止めとして、溝91aが設けられている。
屈曲部92は、係止部93の先端の内側に溝を設けることで、係止部93よりも薄く形成されている。これにより、図3Cに示すように、係止部93は円柱部91の軸方向(図3の上下方向)に交わる方向(図3では、左右方向)に夫々揺動可能である。
保持部材9は、図3A及び図3Bに示すように、両係止部93が接近した状態で挿通部79に挿入され、図3Cに示すように、両係止部93が離れた状態のときに挿通部79に係止される。
係止部93は板状であって、中央に、表裏を貫通する第1開口部95及び第2開口部96が夫々設けられている。また、第1開口部95と第2開口部96との間には、橋絡部97が設けられている。橋絡部97は、係止部93の厚さよりも厚さが薄く形成されている。
紐状部材8は、図3Bに示すように、例えば、左側の紐用孔部94を経て該紐用孔部94の基端側から突出し、左側の第1開口部95を右から左に通過し、両第2開口部96を左から右に通過し、右側の第1開口部95を右から左に通過し、右側の紐用孔部94を経て先端側から突出する。
この構成において、体腔アクセス器具1を用いて患者の手術を行う場合には、まず、予め設けられた開創部4に開創器5を装着する。すなわち、紐状部材8が開創器5の内側を通り、保持部材9が外側環状部材52の上方に離された状態で、開創器5の内側環状部材51を撓めて開創部4から体腔3内に挿入し、体腔3内で展開させる。これにより、内側環状部材51が、開創部4の体腔3側に配置され、開創器5の外側環状部材52は、体外側に位置した状態となる。
そして、外側環状部材52を把持し、外側環状部材52を軸として開創部材53を巻き取ることにより、開創部材53を径方向に拡張して所望の大きさの直径を有する開口部を形成するとともに、開創部材53の長さを体壁2の厚さに対応させる。これにより、開創器5の装着が完了する。
次に、紐状部材8が処置具導入部6の内側を通り、保持部材9が処置具導入部6の上方に離された状態で、処置具導入部6を開創器5に挿入する。このとき、開創部材53で形成されている開口部に、処置具導入部6の筒状部61が挿入される。これにより、図4Aに示すように、処置具導入部6は、開創器5の体外側から開創部4の部分に到る領域に適合(フィット)した状態となる。
次に、紐状部材8を、スリット64に押し付けて筒状部61の内側から外側に牽引してスリット64を通過させる。これにより、紐状部材8は、内側環状部材51を起点として、開創器5と処置具導入部6の筒状部61との間を通り、さらに処置具導入部6の円錐部62に設けられた円孔65を通って、体外側に到る経路上に配置された状態となる。
次に、図4Bに示すように、閉塞部7の裏側から保持部材9を挿通部79に挿入し、保持部材9の円柱部91によって、挿通部79を閉塞する。
その際、保持部材9を挿入する前に、保持部材9を把持して紐状部材8を下方に牽引する。そうすると、橋絡部97に紐状部材8が掛かった状態で紐状部材8の弛みがとれていき、係止部93が夫々接近し挿通状態に変形される。特に、橋絡部97は係止部93より薄いので、紐状部材8は係止部93の外表面より内側に収納される。この結果、保持部材9を挿通部79に挿入する際に、紐状部材8が干渉することが防止される。
次に、図1に示すように、閉塞部7を外側環状部材52に取り付ける。すなわち、装着リング72で外側環状部材52を被覆することにより、閉塞部7を開創器5に装着する。これにより、環状壁部63は、外側環状部材52と閉塞部7とに挟持されることになる。
次に、図1及び図3Cに示すように、保持部材9の係止部93を、屈曲部92を基点に夫々外側に屈曲させる。これにより、両係止部93の外周が、挿通部79の内径よりも大となるため、仮に保持部材9が下方に引っ張られたとしても、係止部93の下端側が、天蓋部材71の第1膜部材73に係止され、外れて体腔側に落ちることが防止される。
最後に、図3Cの二点鎖線で示すように、紐状部材8の上部をより上方に牽引する。これにより、紐状部材8は、紐用孔部94を摺動して体外側に引き出されるため、体腔側における弛みをなくすことができる。
これにより、体腔3内が気密状態となり、各処置具を用いた手術を行うことができる状態となる。この状態で手術が行われる間、紐状部材8は、処置具の作業領域にはみ出してくることがないので、手技の妨げになることが防止される。
また、処置具導入部6により、処置具による開創部材53や開創部4の損傷が防止されるが、紐状部材8は開創器5と処置具導入部6の筒状部61との間を通ることから、手技の妨げになることはない。
さらに、筒状部61には、スリット64が設けられているため、筒状部61が径方向外側に多少開くことが許容され、処置具の幅広い動きを妨げることを防止できる。
手術が完了し、体腔アクセス器具1を開創部4から取り外す際には、まず、閉塞部7を、処置具とともに、外側環状部材52から取り外す。次に、処置具導入部6を開創器5から抜き取る。さらに、保持部材9を閉塞部7から抜き取って、開創部4から離れる方向に移動させることにより、紐状部材8を介して、内側環状部材51を、開創部材53とともに体腔3内から引き出す。
このとき、紐状部材8が常に開創部材53の内側に位置するので、紐状部材8により開創部4が損傷を受けることはない。内側環状部材51の取り出しが終了すると、体腔アクセス器具1の取り外しが完了する。
なお、本実施形態では、複数の挿通部79が設けられ、そのひとつに保持部材9が嵌合され、他の挿通部79に処置具が嵌合される構成を説明したが、本発明はこれに限らず、処置具用の挿通部(本発明の第1挿通部に相当)と保持部材9用の挿通部(本発明の第2挿通部に相当)をそれぞれ異なるサイズ・構成などで別々に設けてもよい。
なお、本実施形態では、積層した天蓋部材71に気密性が保持可能な挿通部79を設けて、処置具を挿入する構成を説明したが、本発明はこれに限らず、一枚の膜状部材からなる天蓋部材71に円孔を設け、各円孔に逆止弁が備えられた処置具挿入ユニットを取り付けてもよい。このとき、保持部材9は、該円孔に嵌めこんでもよく、処置具挿入ユニットに嵌めこんでもよい。
なお、本実施形態では、保持部材9の係止部93が揺動する構成を説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、保持部材9は、係止状態において、挿通部79から下方に落ちないように抜け止めされていればよいため、体外側の一部が膨らんでもよい。また、保持部材9は、棒状部材であって紐状部材8が軸方向の中央部に係止されたものであり、挿通部79を下から上方向に通した後で、左右方向に倒して挿通部79を塞いでもよい。さらには、挿通部79を通した柱状の保持部材に対して、Cリングのような抜け止め部材を事後的に取り付けてもよい。
つまり、保持部材9は、挿通部79を通過する挿通状態から閉塞部7の体外側の表面に係止される係止状態に遷移可能であって、挿通状態では挿通部79を通過可能な外径を備えるとともに、係止状態では挿通部79の軸線方向に交わる方向に向けて、前記外径以上に広がるように変形されればよい。
なお、本実施形態では、保持部材9を予め紐状部材に通しておく構成を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、挿通部79に対して紐状部材8を通した後で保持部材9を取り付けてもよい。
1…体腔アクセス器具、3…体腔、4…開創部、5…開創器、51…内側環状部材、52…外側環状部材、53…開創部材、6…処置具導入部、61…筒状部、62…円錐部(拡径部)、63…環状壁部(拡径部)、64…スリット、7…閉塞部、79…挿通部、8…紐状部材、9…保持部材、91…栓部、92…屈曲部、93…係止部、94…孔部(紐用孔部)、

Claims (3)

  1. 開創部の体腔側に配置される内側環状部材と、該開創部の体外側に配置される外側環状部材と、該内側環状部材が一方の開口部に固定され、該外側環状部材が他方の開口部に固定された可撓性で筒状の開創部材とを有する開創器と、
    前記開創部の体腔側に配置された該内側環状部材を体外に引き出すために前記内側環状部材に一端が固定された紐状部材と、
    可撓性で処置具が気密を保持した状態で通される第1挿通部及び前記紐状部材が気密を保持した状態で通される第2挿通部を有し、前記外側環状部材に取り付けられて前記開創器を気密に閉塞する閉塞部とを備える体腔アクセス器具において、
    前記紐状部材の他端側には、体外側で前記第2挿通部を閉塞して係止される保持部材が取り付けられ、該保持部材は、気密を保持した状態で該紐状部材を摺動可能に挿通する孔部を有することを特徴とする体腔アクセス器具。
  2. 請求項1記載の体腔アクセス器具であって、
    前記保持部材は、該第2挿通部を閉塞可能な栓部と、該栓部より体外側において該第2挿通部の軸線方向と交わる方向に屈曲可能な屈曲部と、該屈曲部が屈曲したときに前記閉塞部の体外側の表面に係止される係止部とを有することを特徴とする体腔アクセス器具。
  3. 請求項1または2記載の体腔アクセス器具であって、
    該開創部に装着された前記開創器に挿入され、処置具の体腔内への導入路を構成する処置具導入部を有し、
    該処置具導入部は、前記開創部材に沿って延在される筒状部と、該筒状部の体外側の端部から外周方向に向かって張り出して、体表面または前記外側環状部材と前記閉塞部とに挟持される拡径部とを有し、
    前記筒状部の内壁には、軸線方向に沿って前記紐状部材を通過又は収納可能なスリットが形成されていることを特徴とする体腔アクセス器具。
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